下関市議会 > 2021-02-16 >
02月16日-04号

ツイート シェア
  1. 下関市議会 2021-02-16
    02月16日-04号


    取得元: 下関市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-07-21
    令和 3年第 1回定例会(2月) △議事日程  令和3年2月16日(火) 議 事 日 程(第4号)  第1 会議録署名議員の指名  第2 議案第44号 下関市養護老人ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例  第3 議案第45号 下関市特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例  第4 議案第46号 下関市軽費老人ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例  第5 議案第47号 下関市指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例  第6 議案第48号 下関市指定障害者支援施設の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例  第7 議案第49号 下関市障害福祉サービス事業の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例  第8 議案第50号 下関市障害者支援施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例  第9 議案第51号 下関市地域活動支援センターの設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例  第10 議案第52号 下関市福祉ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例  第11 議案第53号 下関市指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例  第12 議案第54号 下関市指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例  第13 議案第55号 下関市指定介護予防サービス等の事業の人員、設備及び運営並びに指定介護予防サービス等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例  第14 議案第56号 下関市指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例  第15 議案第57号 下関市指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営並びに指定地域密着型介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例  第16 議案第58号 下関市指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例  第17 議案第59号 下関市介護老人保健施設の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例  第18 議案第60号 下関市指定介護療養型医療施設の人員、設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例  第19 議案第61号 下関市指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準等を定める条例等の一部を改正する条例  第20 議案第62号 下関市指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例  第21 議案第63号 下関市介護医療院の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例  第22 議案第64号 下関市児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例( 以上21件 提案説明、質疑、委員会付託 )  第23 議案第10号 令和3年度下関市一般会計予算  第24 議案第11号 令和3年度下関市港湾特別会計予算  第25 議案第12号 令和3年度下関市臨海土地造成事業特別会計予算  第26 議案第13号 令和3年度下関市渡船特別会計予算  第27 議案第14号 令和3年度下関市市場特別会計予算  第28 議案第15号 令和3年度下関市国民健康保険特別会計予算  第29 議案第16号 令和3年度下関市土地取得特別会計予算  第30 議案第17号 令和3年度下関市観光施設事業特別会計予算  第31 議案第18号 令和3年度下関市漁業集落環境整備事業特別会計予算  第32 議案第19号 令和3年度下関市介護保険特別会計介護保険事業勘定予算  第33 議案第20号 令和3年度下関市介護保険特別会計介護サービス事業勘定予算  第34 議案第21号 令和3年度下関市農業集落排水事業特別会計予算  第35 議案第22号 令和3年度下関市母子父子寡婦福祉資金貸付事業特別会計予算  第36 議案第23号 令和3年度下関市後期高齢者医療特別会計予算  第37 議案第24号 令和3年度下関市市立市民病院債管理特別会計予算  第38 議案第25号 令和3年度下関市公債管理特別会計予算  第39 議案第26号 令和3年度下関市水道事業会計予算  第40 議案第27号 令和3年度下関市工業用水道事業会計予算  第41 議案第28号 令和3年度下関市公共下水道事業会計予算  第42 議案第29号 令和3年度下関市病院事業会計予算  第43 議案第30号 令和3年度下関市ボートレース事業会計予算( 以上21件 個人質問、委員会付託 ) 会 議 事 件  日程に同じ △出席議員  出 席 議 員(33名)   1番 阪 本 祐 季 君        2番 林   昂 史 君   3番 濵 﨑 伸 浩 君        4番 吉 村 武 志 君   5番 東 城 しのぶ 君        6番 吉 田 真 次 君   7番 井 川 典 子 君        8番 香 川 昌 則 君   9番 林     透 君       10番 亀 田   博 君  11番 福 田 幸 博 君       12番 星 出 恒 夫 君  13番 村 中 良 多 君       14番 板 谷   正 君  15番 坂 本 晴 美 君       16番 田 中 義 一 君  17番 小熊坂 孝 司 君       18番 安 岡 克 昌 君  19番 前 東 直 樹 君       20番 木 本 暢 一 君  21番 戸 澤 昭 夫 君       22番 林   真一郎 君  23番 関 谷   博 君       24番 本 池 涼 子 君  25番 西 岡 広 伸 君       26番 河 野 淳 一 君  27番 平 田 陽 道 君       28番 片 山 房 一 君  29番 恵 良 健一郎 君       30番 桧 垣 徳 雄 君  31番 濵 岡 歳 生 君       32番 江 原 満寿男 君  33番 山 下 隆 夫 君        欠 席 議 員(なし) △説明員  説  明  員 市     長     前田晋太郎君  副  市  長    三木 潤一君 副  市  長     芳田 直樹君  総合政策部長     竹内  徹君 総 務 部 長     植田恵理子君  総務部契約事務専門監 金丸 卓朗君 財 政 部 長     神長 賢人君  市 民 部 長    濵村  勝君 福 祉 部 長     内田 敏彦君  こども未来部長    林  義之君 保 健 部 長     九十九悠太君  環 境 部 長    宇都宮義弘君 産業振興部長      山本 卓広君  農林水産振興部長   渡壁  敏君 観光スポーツ文化部長  和田 守正君  建 設 部 長    清水  悟君 都市整備部長      平澤 良輔君  港 湾 局 長    杉田 博章君 菊川総合支所長     稲田 浩宣君  豊田総合支所次長   山本  修君 豊浦総合支所長     小野洋一郎君  豊北総合支所長    内田 浩美君 会計管理者       植田  功君  消 防 局 長    北村 満男君 上下水道局長      松崎 淳志君  ボートレース企業局長 山田 祐作君 教  育  長     児玉 典彦君  教 育 部 長    徳王丸俊昭君 選挙管理委員会事務局長 尾和 寛章君  代表監査委員     小野 雅弘君 総 務 課 長     山田 之彦君 △事務局職員  事務局職員 局     長     高松 英樹君  次     長    岡本 善隆君 庶務課主幹       牧野千登勢君  議事課長補佐     高林 賢次君 議 事 係 長     花谷 禎久君 △議案付託表          議  案  付  託  表                         (令和3年第1回定例会) △ 文 教 厚 生 委 員 会 1 議案第44号 下関市養護老人ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例の一          部を改正する条例 2 議案第45号 下関市特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例          の一部を改正する条例 3 議案第46号 下関市軽費老人ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例の一          部を改正する条例 4 議案第47号 下関市指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する          基準等を定める条例の一部を改正する条例 5 議案第48号 下関市指定障害者支援施設の人員、設備及び運営に関する基準等を定          める条例の一部を改正する条例 6 議案第49号 下関市障害福祉サービス事業の設備及び運営に関する基準を定める条          例の一部を改正する条例
    7 議案第50号 下関市障害者支援施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一          部を改正する条例 8 議案第51号 下関市地域活動支援センターの設備及び運営に関する基準を定める条          例の一部を改正する条例 9 議案第52号 下関市福祉ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を          改正する条例 10 議案第53号 下関市指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準等を          定める条例の一部を改正する条例 11 議案第54号 下関市指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準          等を定める条例の一部を改正する条例 12 議案第55号 下関市指定介護予防サービス等の事業の人員、設備及び運営並びに指          定介護予防サービス等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に          関する基準等を定める条例の一部を改正する条例 13 議案第56号 下関市指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する          基準等を定める条例の一部を改正する条例 14 議案第57号 下関市指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営          並びに指定地域密着型介護予防サービスに係る介護予防のための効果          的な支援の方法に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例 15 議案第58号 下関市指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準等を          定める条例の一部を改正する条例 16 議案第59号 下関市介護老人保健施設の人員、施設及び設備並びに運営に関する基          準を定める条例の一部を改正する条例 17 議案第60号 下関市指定介護療養型医療施設の人員、設備及び運営に関する基準を          定める条例の一部を改正する条例 18 議案第61号 下関市指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準等を定          める条例等の一部を改正する条例 19 議案第62号 下関市指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに指定介護予防          支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準等を          定める条例の一部を改正する条例 20 議案第63号 下関市介護医療院の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準を定          める条例の一部を改正する条例 21 議案第64号 下関市児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部          を改正する条例 △議案付託表          議  案  付  託  表                         (令和3年第1回定例会) △総 務 委 員 会 1 議案第10号 令和3年度下関市一般会計予算 2 議案第16号 令和3年度下関市土地取得特別会計予算 3 議案第25号 令和3年度下関市公債管理特別会計予算△経 済 委 員 会 1 議案第10号 令和3年度下関市一般会計予算 2 議案第14号 令和3年度下関市市場特別会計予算 3 議案第17号 令和3年度下関市観光施設事業特別会計予算 4 議案第18号 令和3年度下関市漁業集落環境整備事業特別会計予算 5 議案第21号 令和3年度下関市農業集落排水事業特別会計予算 6 議案第30号 令和3年度下関市ボートレース事業会計予算△文 教 厚 生 委 員 会 1 議案第10号 令和3年度下関市一般会計予算 2 議案第15号 令和3年度下関市国民健康保険特別会計予算 3 議案第19号 令和3年度下関市介護保険特別会計介護保険事業勘定予算 4 議案第20号 令和3年度下関市介護保険特別会計介護サービス事業勘定予算 5 議案第22号 令和3年度下関市母子父子寡婦福祉資金貸付事業特別会計予算 6 議案第23号 令和3年度下関市後期高齢者医療特別会計予算 7 議案第24号 令和3年度下関市市立市民病院債管理特別会計予算 8 議案第29号 令和3年度下関市病院事業会計予算△建 設 消 防 委 員 会 1 議案第10号 令和3年度下関市一般会計予算 2 議案第11号 令和3年度下関市港湾特別会計予算 3 議案第12号 令和3年度下関市臨海土地造成事業特別会計予算 4 議案第13号 令和3年度下関市渡船特別会計予算 5 議案第26号 令和3年度下関市水道事業会計予算 6 議案第27号 令和3年度下関市工業用水道事業会計予算 7 議案第28号 令和3年度下関市公共下水道事業会計予算 △開議                               ―10時00分開議―──────────────────────────────────────── △会議録署名議員の指名 ○議長(林透君)  これより、本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、お手元に配付のとおりであります。 日程第1 「会議録署名議員の指名」を行います。本日の会議録署名議員は、林真一郎議員及び亀田博議員を指名いたします。──────────────────────────────────────── △議案の審議 ○議長(林透君)  日程第2 議案第44号「下関市養護老人ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例」から、日程第22 議案第64号「下関市児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例」までの21件を一括議題といたします。 議案第44号下関市養護老人ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例 議案第45号下関市特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例 議案第46号下関市軽費老人ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例 議案第47号下関市指定障害福祉サービスの事業等の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例 議案第48号下関市指定障害者支援施設の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例 議案第49号下関市障害福祉サービス事業の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例 議案第50号下関市障害者支援施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例 議案第51号下関市地域活動支援センターの設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例 議案第52号下関市福祉ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例 議案第53号下関市指定通所支援の事業等の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例 議案第54号下関市指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例 議案第55号下関市指定介護予防サービス等の事業の人員、設備及び運営並びに指定介護予防サービス等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例 議案第56号下関市指定地域密着型サービスの事業の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例 議案第57号下関市指定地域密着型介護予防サービスの事業の人員、設備及び運営並びに指定地域密着型介護予防サービスに係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例 議案第58号下関市指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例 議案第59号下関市介護老人保健施設の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例 議案第60号下関市指定介護療養型医療施設の人員、設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例 議案第61号下関市指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準等を定める条例等の一部を改正する条例 議案第62号下関市指定介護予防支援等の事業の人員及び運営並びに指定介護予防支援等に係る介護予防のための効果的な支援の方法に関する基準等を定める条例の一部を改正する条例 議案第63号下関市介護医療院の人員、施設及び設備並びに運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例 議案第64号下関市児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例の一部を改正する条例 ○議長(林透君)  提案理由の説明を求めます。三木副市長。  〔副市長三木潤一君登壇〕 ◎副市長(三木潤一君)  議案第44号から議案第64号までを一括して御説明いたします。 議案第44号から議案第64号までは、いずれも条例の改正に係るもので、国が定める基準省令の一部改正等に伴い、所要の条文整備を行うため、下関市養護老人ホームの設備及び運営に関する基準を定める条例ほか20条例の一部を、それぞれ改正しようとするものであります。よろしく御審議をお願いいたします。 ○議長(林透君)  質疑はありませんか。  〔なし〕 ○議長(林透君)  質疑なしと認めます。 ただいま議題となっております議案第44号ほか20件は、お手元に配付の議案付託表のとおり、それぞれ所管の文教厚生委員会に付託いたします。──────────────────────────────────────── △個人質問 ○議長(林透君)  日程第23 議案第10号「令和3年度下関市一般会計予算」から、日程第43 議案第30号「令和3年度下関市ボートレース事業会計予算」までの21件を一括議題といたします。 議案第10号令和3年度下関市一般会計予算 議案第11号令和3年度下関市港湾特別会計予算 議案第12号令和3年度下関市臨海土地造成事業特別会計予算 議案第13号令和3年度下関市渡船特別会計予算 議案第14号令和3年度下関市市場特別会計予算 議案第15号令和3年度下関市国民健康保険特別会計予算 議案第16号令和3年度下関市土地取得特別会計予算 議案第17号令和3年度下関市観光施設事業特別会計予算 議案第18号令和3年度下関市漁業集落環境整備事業特別会計予算 議案第19号令和3年度下関市介護保険特別会計介護保険事業勘定予算 議案第20号令和3年度下関市介護保険特別会計介護サービス事業勘定予算 議案第21号令和3年度下関市農業集落排水事業特別会計予算 議案第22号令和3年度下関市母子父子寡婦福祉資金貸付事業特別会計予算 議案第23号令和3年度下関市後期高齢者医療特別会計予算 議案第24号令和3年度下関市市立市民病院債管理特別会計予算 議案第25号令和3年度下関市公債管理特別会計予算 議案第26号令和3年度下関市水道事業会計予算 議案第27号令和3年度下関市工業用水道事業会計予算 議案第28号令和3年度下関市公共下水道事業会計予算 議案第29号令和3年度下関市病院事業会計予算 議案第30号令和3年度下関市ボートレース事業会計予算 ○議長(林透君)  昨日15日の本会議に引き続き、個人質問を行います。本日は、お手元に配付の通告一覧表により、15番から最後の21番までの通告者について行いたいと思います。 この際、改めてお願いいたします。所管事項及び当初予算に関連しない質問は、特に差し控えるようお願いいたします。 また、答弁については、質問の要旨を的確に捉えられ、簡潔にして要を得た答弁をされるようお願いいたします。 それでは順次、質問を許します。15番、前東直樹議員。(拍手)  〔前東直樹君登壇〕 ◆前東直樹君  おはようございます。公明党の前東でございます。それでは、通告に従いまして、来年度予算について質問をさせていただきます。まず最初に、新型コロナウイルス感染症対策及び地域医療確保についてということで、何点かお伺いをさせていただきます。 今回、保健部組織内部にも対策チームをつくっていただいたり、それからコロナ対策班等々を設置していただいている状況ではありますけども、今回ワクチンそのもの自体は、メーンは補正予算ということでありますけれども、こうしたコロナのこの負担の状況の中で、体制ですとか、人員ですとか、その点が来年度しっかり大丈夫なのかというのが一番心配をしているところなのですが、この点からお伺いできますでしょうか。 ◎保健部長(九十九悠太君)  お答えいたします。本市におきましては、令和2年9月1日付で、新型コロナウイルス感染症対策推進室を設置いたしまして、他部局の応援も得ながら現在11の班に合計146人の職員を配置しておりまして、これは従来の組織体制にとらわれずに、また感染の状況、課題に柔軟に対応できる体制としてございます。 また、11月16日には、医療機関の医師及び認定看護師等で構成されました感染対策チーム、これはSICTと呼んでございますが、この下関感染対策チームを新たに設置しまして、医療機関や高齢者施設等に対して、感染対策の支援活動を行ってございます。 少し触れていただきましたワクチン接種の体制に関しましては、12月1日に新型コロナウイルス感染症対策推進室内に、ワクチン接種対応班というものを新たに設けまして、現在14人の職員がワクチン接種体制確保に向けて、クーポン券の発行やコールセンター設置の準備、また集団接種会場の確保、また医療機関との調整等を行ってございます。以上でございます。 ◆前東直樹君  しっかり全部局を挙げて協力体制をとっていただいているということであります。 一方で、このワクチンの接種、先ほどもメーンは補正でということではあるのですけども、その実施となった時にどうしても気になるのが、給付金の場合の時にもありましたように、例えば1日数千件しかできませんということであれば、なかなか通知が思うようにいかなかったりとか、こうした市民全体が関わる案件は非常に負担が大きいものかなと感じております。 この点、遅延等の懸念ですとか、対策ですとか、既に立てていただいているものがありましたら、教えていただきたいのですが、いかがでしょうか。 ◎保健部長(九十九悠太君)  お答えいたします。先ほど申し上げましたワクチン接種対応班の体制整備に加えまして、これは市長からも指示いただいておりますが、全庁的な協力体制を構築してございます。 また、あわせて円滑な接種を行うためには、関係機関との協力が必須でございますので、こうした関係機関とも密に連携を図りながら、現在検討を進めている状況でございます。 また、今後かなりの業務量が増加すると見込まれてございまして、ワクチンに係る業務を効率的に行う観点から、できる限りの業務、可能な業務は、可能な限り、外部に委託するなど効率的に業務を進めることを検討してございます。以上でございます。 ◆前東直樹君  前回の給付金の時は本当に初めての試みということで、なかなか思うようにいかなかったところもあるかと思いますけれども、逆にそうした反省点、また検討点を踏まえて、この点どれだけスムーズにできるかというのが大きな鍵になるかと思います。どうかよろしくお願いをいたします。 その一方で、今回当初予算の概要を拝見させていただきますと、今回のコロナの対応の中心的な役割を果たしてきた、市立市民病院の運営費の負担金、交付金、この点が若干減額となっているところが気にはなっているのですけども、この点は大丈夫なのか、教えていただけませんか。 ◎保健部長(九十九悠太君)  御説明いたします。市民病院への運営費負担金につきましては、総務省の定める繰出基準のルールに基づきまして、市民病院が必要となる経費に対しまして、補助等を行うものでございます。 対前年度比で約1億5,000万円の減となってございますが、その主な理由といたしましては、地方公営企業の職員に係る基礎年金拠出金公的負担に要する経費につきまして、積算根拠となる前々年度――令和元年度の経常収支不足額が発生してございませんで、前年度――令和2年度が終了していないために、繰越欠損金が未定でございます。したがいまして、補助金等の必要性が定まっていないことから、対前年度1億4,092万4,000円が皆減となったことによるものでございます。 なお、新型コロナウイルス感染症患者を受け入れていただいている医療機関につきましては、患者を受け入れた際の診療報酬の加算などの臨時的な取り扱いがありまして、また、国及び県による感染拡大防止対策に要する経費の助成、また、空床補償に加えまして、入院受入医療機関に対して新たな支援事業も用意されているところでございます。 しかしながら、御指摘のとおり、新型コロナウイルス感染症による市民病院の経営に与える影響というのは大きいものと考えてございまして、病院の経営状況については、市としても密に連携しながら注視して、必要な対応をとっていきたいと考えてございます。以上でございます。 ◆前東直樹君  では、引き続いて今度は豊田中央病院の件について、お伺いをさせていただきます。今回、即応病床ということで、この豊田中央病院が対応していく。既に答弁等がありましたように、下関は常に最大、最悪の事態を考えながら、先に先に組んでいただいている。その状況の中で、逆にこうした即応病床をしっかりさらに広げていくということで、逆に安心感を広げていくのだということで、今回対応いただいたと思いますけれども、一方では、地域の理解というのがなかなか難しいところ、また心配なところもあるかと思います。 既に答弁いただいているところもあるかと思いますけれども、この点の地域の御理解、この状況について教えていただければと思います。お願いいたします。 ◎保健部長(九十九悠太君)  お答え申し上げます。下関市北部地域で地域医療をこれまで担っていただいております豊田中央病院が、このたびコロナ患者の入院の受け入れを開始することによりまして、再診の患者様に対する外来診療であったり、また訪問看護、また訪問リハビリテーション、また通所リハビリテーションについては、従前どおり継続いたしますが、一方で入院患者及び救急搬送の受け入れの停止であったり、また休日夜間時の救急医療の停止など地域の皆様方には大変御不便をおかけしていると認識してございます。 今回コロナの患者の即応病床への移行につきましては、地域の主な関係者に事前に説明をしておりまして、その説明した結果では、今回、豊田中央病院が市民のためにコロナの患者を受け入れることについては、一定の理解をいただいていると考えておりますが、引き続き今回の対応方針につき、地域の皆様にあらゆる機会を通じて、積極的に周知、また説明をしていきたいと考えてございます。以上でございます。 ◆前東直樹君  地域にとっての大事な病院ではありますけれども、地域みんなで、また下関全体でこのコロナに対応していくために、逆に我慢をしていただくところ、もしくは受け入れていただかないといけないところもあるかと思います。そこは丁寧にお伝えをし、ぜひお願いをしたいと思います。 あわせて今年度も豊田中央病院、医師確保対策事業について予算をつけていただいている状態ですけれども、この即応病床に対応しながらの流れではありますけれども、これは予定どおり進めていくということでよろしいのでしょうか。確認のためにお願いいたします。 ◎保健部長(九十九悠太君)  豊田中央病院におきましては、以前からこういった北部の地域の医療を守っていくために、オンライン診療というものの検討を進めて、実際、今始まっているところでございまして、こういったICTの技術も活用しながらという前提でございますが、そういったことを考えますと、特段今回のコロナの患者を受け入れることに関して、こういった医師確保対策事業が特に難しくなるとかそういったことはありません。 特に、こういった北部地域におきまして、医師の確保というのは喫緊の課題でございますので、コロナの患者の受け入れがあってもなくても、これはやっていかないといけないと考えておりますので、こういった事業はしっかり継続していきたいと考えています。以上でございます。 ◆前東直樹君  おっしゃるようにコロナのこともしっかりやっていかないといけないですし、コロナの後、さらに地域の病院、また地域の医療体制をどう守るかという点では、進めていただかないといけないところはしっかり進めていただくということでお願いをしたいと思います。 では、続いて、救急体制と地域医療確保対策業務について、お伺いをさせていただきます。本当に4病院を初めとする各病院、医療関係者の皆様の御負担をどうしていくのかということで、この地域医療についてしっかり下関でも考えていこうということでスタートしましたけれども、なかなかその負担のゴールというか改善の見通しが立たない状態の中で、今回コロナのこの対策に突入をしたという状況にあります。 その意味では、ただでさえ逼迫している状況の中で、さらに緊急時ということで、現場には大変御負担をおかけしている状況にあり、もう既に1年という形になって、これが長期化していくことによって、この疲弊がどれくらい進んでいるのか、それが非常に心配をされるところであります。 その上で、ここの地域医療に対しての懸念、御負担、この点はどのように認識をされていらっしゃるのか、まずお伺いをさせていただければと思います。お願いいたします。 ◎保健部長(九十九悠太君)  お答えいたします。本市の二次救急医療体制につきましては、今、御指摘がありました4病院による病院群輪番制の中で、医師、看護師等の負担は年々増加してございまして、かなり疲労がたまってきている状況でございます。現場の医療従事者の御尽力のおかげで、二次救急医療体制が何とか維持されている状況でございますが、今回新たに新型コロナウイルス感染症の対応が加わることとなり、各医療機関にさらなる御負担をおかけしているところでございます。と申しますのは、これは都市部の病院が多くあるところと違って、地方におきましては、コロナを診る病院と地域医療を継続する病院を、明確に切り分けて対応するというのが非常に難しい状況でございますので、どうしてもこの地域の基幹的な病院がコロナの対応をせざるを得ないという地方の事情もございます。 そうした中で、非常に御負担をおかけしておりますが、我々が忘れてはならないのは、医療機関の皆さんに対して、市民の皆様であったり、各企業の皆様から、苦しい時期にマスクであったり、いろんな寄附金であったり、いろんなものをいただきましたので、そういったことは現場の医療機関の皆様にとっては、大きな勇気をもらったと聞いております。 本市といたしましては、急性期4病院を含む市内公立・公的6病院や下関市医師会と引き続き連携・協力しまして、感染防止対策の徹底やワクチン接種などのさまざま対策によりまして、医療提供体制の負荷減少に、引き続き取り組んでいきたいと考えてございます。以上でございます。 ◆前東直樹君  下関においても、一時期どっと感染者がふえた状況にあって、今ようやくまた市民の皆さんの御協力もいただいて、落ち着きつつあるところではあります。 その一方で、他の地域の話などを聞くと、二次救急体制の中でなかなか受け入れの病院が決まらなかったりとか、そうした二次救急への影響等々が出ているというお話も聞きます。 そうした観点から、この下関において、二次救急体制の維持ができているのかどうか。また消防の救急隊員の皆さんの御負担も心配になるところでありますけれども、この点、現場の状況はいかがでしょうか、教えていただけますか。 ◎消防局長(北村満男君)  2点、御質問をいただきました。まず二次救急体制は維持できているのかという御質問につきましては、保健部長の御答弁にございましたように、二次救急の医療体制を担っていただいております4総合病院、いわゆる輪番病院の御尽力によりまして、現在、本市においては、都市部で見られるような受入困難事例、あるいは対応のおくれといったような救急事案は発生しておりません。 次に、救急隊員の感染防止対策について申し上げますと、隊員が感染しますと、私たちは24時間勤務をしておりますので、消防体制そのものに大きな影響を及ぼすことになります。救急出動時だけでなく、食事から仮眠に至るまで、勤務中の感染防止体制には万全を期して、対応しているところでございます。本議会に提出をしております補正予算議案におきまして、感染防止衣やN95マスクなどの消耗品、そして救急資器材の導入を新たに計画しておりますので、これらを活用しまして、一層の感染防止に努めてまいりたいと考えております。以上です。 ◆前東直樹君  医療現場の皆さん、また消防救急の皆さんもそうですけれども、お話を聞くと、使命感で精いっぱいしていただいている状況ではあります。 ただ一方で、コロナの現場に立ち会って、自分が感染したらどうしようか、またそれぞれに御家族がいる、また場合によって高齢の親御さんがいらっしゃったりするような方もおられるかと思います。 そうした中で、日夜コロナの現場と直面して活動していただいている、その心理的な負担というのはどれぐらいのものなのかと想像するだけで、本当に申しわけない気持ちになります。 報道のほうでは、あすから先行接種というのが始まるというようなお話も出ておりますけれども、1日も早く、まずこの医療関係者等に対して、この優先接種がスムーズに行われることを願いますとともに、こうした思いを市民の皆さんで共有しながら、この感染防止対策に全市を挙げて、ぜひしっかりまた引き続き取り組んでいきたいなと思うところであります。 続いて、この地域医療、それから基幹病院の議論を今後どうしていくのかという点について、お伺いをしたいと思います。先ほども申し上げましたように、この地域医療の議論、また基幹病院に対する議論は、医療関係者の皆さんに希望になるお話でありました。 一方で、議論の中にはこうしたことというのは、一旦コロナの状況を受けて、地域医療の話はこれはもうゼロベースなのではないのか、もう一回考え直すべきなのではないのかというお話もあります。 ただ一方で、これだけ頑張って支えていただいている状態の中で、これを本当にゼロベースにするということが、その発言をすることが、どういうことなのかというのが正直私には理解ができません。こうした状況の中であるからこそ、この地域医療、もちろんコロナの感染症対策というのはしっかりとらないといけないですけれども、こうした基幹病院の議論というのはしっかりしていかないといけないのではないかなと感じているところであります。 基幹病院ですとか、その地域医療構想うんぬんのところの議論というのはできていないかもしれませんけれども、今回のコロナのことを受けて御報告をいただいている中にも、4病院等々を初めとして、各病院等々でも意思の疎通をし、意見の交換をし、その意味では、より一層この地域の医療をどうしていこうかという、その土壌というのは出来上がりつつあるのではないかなと、逆に、そう感じているところではあるのですけれども、その上で、保健部長の思われるこの地域医療、またこの基幹病院のこの議論、今後どういう形で進めていくべきか、展開していくべきか、お考えがありましたら教えていただきたいのですが、お願いできますか。 ◎保健部長(九十九悠太君)  お答えいたします。地域医療構想に関する御質問をいただきました。下関医療圏における地域医療構想につきましては、その実現に向けて、地域医療構想調整会議で議論されておりまして、これも繰り返しですが、平成29年にまとめられた中間報告におきましては、4病院の再編・統合が2025年までに段階的に進められることというふうに示されておりまして、現在もその議論は継続されているところでございます。 しかしながら、昨年より、日本国中が新型コロナウイルス感染症への対応に追われる状況となっておりまして、この間、下関医療圏におきましても、調整会議は開催されておりませんが、本市といたしましては、昨年10月に総務省及び厚生労働省と病院再編に係る協議を行ったところでございます。 また、地域医療構想推進調査分析等業務というものを現在実施してございまして、下関医療圏における課題の整理及びデータ収集・分析結果等を調整会議に今後示すことによりまして、今後さらなる議論の活性化を図ってまいりたいと考えてございます。 また、加えまして、本市といたしましては、国による技術的な、また財政的な支援が得られます重点支援区域という枠組みに申請することが必要だと考えてございまして、引き続き県と協議を重ねているところでございます。 また、このコロナに関して一部ではベッドが足りないという議論がよくありますが、これも繰り返し申し上げたいのは、ベッドが足りないことというのは、あくまでその医療従事者がセットで足りないということでございまして、いまやはり、現実がわかったのが、この日本において、下関だけではないのですけども、医療スタッフ、医療資源が分散することによって、コロナを受け入れる余裕がないという医療機関が多い現状がございますので、やはりそういったことも踏まえながら、今後の議論をしていかないといけないのではないかと考えてございます。以上でございます。 ◆前東直樹君  医療従事者の皆さんの活動がしやすくなるように、また今後コロナが収束した後、さらに下関でもこの医療体制がより充実していくように、その議論、その流れというのはしっかりとめないで進めていただきたいなと感じております。よろしくお願いをいたします。 それでは続いて、新港地区事業の今後の見通しについて、お伺いをしたいと思います。この点については、既に御質問も出ているかと思いますので、少し省略をさせていただきながら、何点かお伺いをさせていただければと思います。 この新港地区事業の発展、なかなかコロナの影響等々もあるのかなと思うのですけれども、この経済、また物流の根幹の部分のところというのがダメージを受けてしまうと、コロナ後のところで大きな障害になってはいけないなと感じているところがありまして、質問をさせていただきたいと思っております。 まず第1点なのですけれども、下関港長州出島利用促進補助金、昨年度に比べて3分の2に減額をされているところではあるのですけれども、これは今後の利用促進計画の影響、もしくは今後の考え方に何か影響等々があっての減額なのか、まずこの点についてお伺いをさせていただければと思います。 ◎港湾局長(杉田博章君)  お答えいたします。御指摘のように、来年度予算におきましては、下関港長州出島利用促進補助金につきましては、100万円の減額をさせていただいているところでございます。 一方で、下関港を活用した新たな輸送ルートの構築やその効果を検証するための事業でございます、下関港利用トライアル補助金につきましては、コロナ禍における事業者のニーズに非常にマッチしたものとなり、非常に好評をいただいていることから、今年度予算から100万円を増額しているところでございます。限られた予算の中で、より効果的な事業に重点的に計上するということでさせていただいているところでございます。以上です。 ◆前東直樹君  聞き取りの際も、総額としては、しっかり下関のこの港に対する費用としては、大きく下がっているものではないという説明もいただきました。この点、繰り返しになりますけれども、しっかりこの港の機能を充実させることが、このコロナ後の大きな力になるかと思います。よろしくお願いをいたします。 2の国の直轄事業については、時間の関係で少し省略をさせていただきますが、聞き取りの際には国の事業等々の整備計画が予定どおりであると伺っております。 また、3番のところも既に他の議員が質問をしておりますので、最後の4番についてお伺いをしようと思います。今回新型コロナの影響を踏まえた今後の見通し、港湾としてどのように考えていらっしゃるのかというところであります。 コロナの前と後、とにかく人の流れというのはなかなか厳しい状態でありますけれども、物流自体に大きな影響が出ているのか、やはりここにもダメージが出ているのか、ちょっと心配しているところなのですけれども、この点も踏まえて港湾としてはどのようにお考えなのか、教えていただけますか。 ◎港湾局長(杉田博章君)  下関港の取扱貨物量への新型コロナウイルス感染症の影響についてでございますが、取扱貨物量は減少傾向ではあるものの、例年どおり安定して取り扱われている状況でございます。 また、下関税関支署が発表しております下関港貿易概況におきましては、令和2年の輸出額は速報値で3年ぶりにプラスに転じているところでございます。これは、半導体製造装置の輸出が増加したことによることが、大きな要因であると考えてございます。 今後につきましても、テレワークの普及ですとか、5GやAIへの投資の加速により、半導体関連事業の拡大が想定され、取扱貨物量の増加も期待できるところでございます。以上でございます。 ◆前東直樹君  物流に関しては基本的には大きな影響はないという方向性というふうに伺いました。安心はしましたけれども、また引き続きどうかよろしくお願いをいたします。 では続いて、3番の学校等に対する施設設備の整備について、お伺いをさせていただきます。 今回はこのふるさとしものせき応援基金充当事業を中心にお伺いをしたいと思っております。まずは、このふるさとしものせき応援基金、分野の設定をしていただいたり、その経緯ですとか、配分ですとか、この点はどのように決定されてきたのか教えていただけますか。 ◎総合政策部長(竹内徹君)  ふるさとしものせき応援基金につきましては、平成30年度にふるさと納税の寄附者の意向に合わせまして、寄附の使途を明確にするという目的で設置したものでございます。寄附金の使途につきましては、3年をめどに見直すこととし、基金設定当初、使途を定めない「市長におまかせ」以外に、寄附者の賛同を得やすい「子供の安全確保・健全育成等を目的とした公園児童施設等の環境整備のための費用」など4つの分野を設定しまして、寄附者の要望にあわせて返礼品などの経費を除いた額を、毎年度目的ごとに管理して積み立てております。 この充当事業の結果につきましても、ホームページで使途について公開する形で、寄附者の意向を反映した形での運用を行っているところでございます。 なお、今年度、おおむね3年がたちますので、ことしの9月からは、「「新しい生活様式」を踏まえた地域経済の活性化を目的とする費用」など新たに3分野を設定しまして、今年度から積み立ての目的を変えた形での積み立てを行っております。 事業の採択につきましては、財源が寄附金であることを念頭にしまして、予算編成前に各部局から提案のあった事業について、積立見込み額等を勘案した上で、充当事業を決定しているところでございます。以上です。 ◆前東直樹君  来年度の予算の中で、今回、分野の1つとして、子供の安全確保、健全育成等を目的としたということで、児童施設等の環境設備のための費用ということで設定をいただきました。 この中で少しお伺いをしたいのですけれども、この子供の笑顔と安全・安心を守りたい事業ということで、幼稚園、保育園、こども園を対象とした具体的な活用先、方法、また別枠で同じような内容ではありますけれども、児童館や放課後児童クラブについても事業設定がされているということなのですけども、この点の内容について教えていただけますか。 ◎こども未来部長(林義之君)  お答えいたします。ふるさとしものせき応援基金を充当するこども未来部所管の事業といたしましては、子どもの笑顔と安全・安心を守りたい事業がございます。 これは1つには、幼稚園、保育園、こども園を対象とするもの、2つ目に児童館を対象とするもの、3つ目に放課後児童クラブを対象とするものがございまして、それぞれ予算計上をしております。 このうち、幼稚園、保育園、こども園では、遊具点検で使用不可の判定を受けた大型遊具を、令和元年度から毎年2園ずつ更新しているところでございます。 次に、児童館は、子育て中の親子の交流の場や小学生の放課後の居場所であることから、市内4館の遊具等の修繕や不足する遊具の購入等を行っております。これらは令和元年度から継続して行っているところでございます。 また、放課後児童クラブでは、家庭のかわりに子供の健全な育成と遊び及び生活などの育成支援を行う場所であることから、必要な玩具や絵本等が古く傷んできているため、玩具や絵本等の購入を令和3年度新たに行うこととしております。以上でございます。 ◆前東直樹君  今こども未来部所管の幼稚園、保育園、こども園、そして児童館、児童クラブ等々についてということでお話を伺いました。 同様に、教育委員会所管のところでは、学校安心安全対策事業ということで、個々の同様の分野の中に入っている状態であります。今回のこの学校安心安全対策事業の用途を、どのような形で検討されているのかをまず教えていただけますか。 ◎教育部長(徳王丸俊昭君)  お答えいたします。学校安心安全対策事業は、ふるさとしものせき応援基金を活用し、小中学校に設置している遊具の改修を行うものです。遊具は、子供たちの成長にとって必要不可欠な屋外教育環境施設ですが、これらの老朽化が深刻な問題になっていることから、本基金を活用し、令和元年度から2カ年で合計30件の改修をいたしました。 令和3年度については、さらに予算を拡充いたしまして、60件の改修を予定しているところでございます。 なお、実施は毎年の遊具点検業務において、早急な対応を要すると診断されたものについて、子供たちの利用頻度の高いものから、優先して対象としております。以上でございます。 ◆前東直樹君  先ほど、こども未来部のお話の中では、使用不可になったものについて、2園ずつ更新をするということでお話がありました。 これが、同様に聞き取りをしたときには、教育委員会のほうは更新ではなくて、点検なのですよということで、現場の小学校の中ではもう遊具が使用不可になって、ほぼほぼ使えないというような状態の中で、点検だけなのですかということで心配で、改めてお伺いをしたところではあるのですけれども、改めて聞き取りでお伺いをしましたら、この使用不可になっているものを何とかリニューアルすることによって、実際に使えるようになる。 使用不可のものを撤去して、新しいものにするというのは一番理想ではありますけれども、使用不可になっているものを何とか修繕をして、使えるようにしていこうということで工夫をされている。 予算のない中で、聞き取りの中ではまだ90件残っている状況の中で、今年度の今後の予算を使って、60件ぐらいの修復はしていこうと考えていらっしゃると伺いました。 現場の小学校、子供たちにとってみれば使えなくなった遊具が使えるようになるというのは、本当にうれしいことだろうなと思いますので、要望といたしまして、この60件の見通し等々がたった段階で、各校には、今年度使えなくなった、例えばジャングルジムを修理して使えるようになるからねというような形でぜひお伝えをしていただいて、少しでも子供たちの喜びになればなと感じたところであります。御要望としてお願いをしたいと思います。 理想から言えば、新しくなる、どうしても使えなくなったものの更新の費用というのが必要だなと感じているところであります。先ほど総合政策部のほうからお話がありまして、3年置きに見直しをしているということで、今回新たな3年パターンということになりまして、これは今回の学校等の施設整備等々については、外れたということになるのですか。もう一回、確認させていただいていいですか。 ◎総合政策部長(竹内徹君)  新たな3分野の中の1つに、子供からお年寄りまで、誰もが快適で利用しやすい公共施設の環境整備のための費用という項目を設定したので、遊具等もここで活用できるのではないかと考えております。
    ◆前東直樹君  突然の確認でありがとうございました。なかなかこの費用等々をどういう形で捻出するのかというのは重要なことでありまして、先ほどの話でもまだ若干修理が残っているものもありますし、可能でありましたら学校の安心安全の設備に関するものということであれば、遊具だけではなく、ほかに何とか修繕をしてもらえたらなという声もたくさんあると伺っております。皆さんの善意で寄附をいただいたものを、子供たちのために使ってほしいということでありましたら、こういったことも含めて、ぜひ今後とも継続をいただければということで、要望とさせていただければと思います。よろしくお願いをいたします。 最後に、防災としゅんせつ事業についてお伺いをしたいと思います。この点についても、既に他の議員からも御質問がありましたので、簡略化してお伺いをしたいと思います。 防災にとっては、このしゅんせつ事業、ソフトももちろん大事ではあるのですけれども、ハード面として、特に集中豪雨等々が多く、そこであふれるというのが、一番身近な災害として出てくるところでありまして、ここの部分のところはぜひしっかりやってもらいたいと考えて、質問をさせていただいたところであります。 詳細等々については、繰り返しになりますが、質問を他の議員の方がされていらっしゃいますので、何点か確認をさせていただきたいのは、計画が57河川ということでありましたけれども、これは優先順位ですとか、必要度というのはどのように決定され、判断をされたのか。この点の決め方といいますか、流れについて、確認をさせていただきたいのですが、お願いできますか。 ◎建設部長(清水悟君)  緊急浚渫推進事業につきましては、堆積土砂による通水機能の低下が著しく、また周囲の人家や道路などへの影響度が大きい河川の区間につきまして、行うこととしております。 事業を行う河川の数ですけども、本市が管理する95の準用河川のうち12河川、456の普通河川のうち45河川につきまして、行うこととしております。 ◆前東直樹君  重要度等々を判定して、予算の範囲内の中でどれだけできるかということで、順番をつけていただいたのだと思います。 一方で、お話がありましたけれども、下関が管理する河川というのは、この57だけでは当然ないということでありますから、このあと、この57以外のところの部分について、点検ですとか、しゅんせつですとか、予算の関係等々があるかと思うのですけれども、今後こうした点検、またしゅんせつの計画というのは、どういうふうにお考えなのか、最後にお伺いができればと思うのですが、いかがでしょうか。 ◎建設部長(清水悟君)  57の後ということですね。 ◆前東直樹君  いいですか。済みません。今回は57、対象でしっかりやるということなのですが、それ以外にも、当然先ほどおっしゃっていただいたように、下関の管理する河川等々についてはたくさんあるわけで、この57から漏れたものというのは、当然ながら優先順位は下がっていくものの、当然ながらどんどん堆積はしていくわけです。そうなってきたときには、この57を超えるものについては、今後点検をしていく中で、しゅんせつの必要性というのが出てくる可能性はあるわけです。 この点については、どういう形で今後こうした河川のしゅんせつですとか、そういったものの見通しですとか、そういったことを考えられていらっしゃいますかという点なのですが、お願いできますか。 ◎建設部長(清水悟君)  申しわけございません。本事業につきましては、現在のところ令和6年度までとしておりまして、一応57河川について行うこととしておりますが、それ以外も必要であれば追加していくことも考えていきますし、またその後につきましても、国の動向等を注視しながら、有利な財源等を活用していきたいと思います。 しかしながら、国の財政支援がなくとも、土砂の堆積状況、氾濫による人家への影響が生じる河川の区間など、対策の優先度に応じまして、適切な維持管理に努めてまいりたいと考えております。 ◆前東直樹君  済みません、なかなか質問がうまく伝わらなくて。 今お話をいただきましたように、ハード、ソフト両方、この2本柱で防災をしっかり支えていっていただきたいなと思います。 4点についてお伺いをさせていただきました。本年度もどうぞよろしくお願いをいたします。以上で質問を終わります。ありがとうございます。(拍手)──────────────────────────────────────── ○議長(林透君)  16番、平田陽道議員。(拍手)  〔平田陽道君登壇〕 ◆平田陽道君  公明党の平田でございます。通告に従いまして質問をさせていただきます。 初めに、空き家対策業務です。本市では、平成28年3月に空家等対策計画が策定され、その後さまざまな空き家に関する事業も実施されてまいりましたけれど、最新のデータでは、前回お聞きしました空き家数が2万6,230戸、空き家率が18.6%ということで、全国の空き家率に比べて、これは13.6%でございますので、かなり高い水準だと思っております。全国の空き家率が2033年には30%を超えるという予測もございます。 本市でも今後空き家がふえていくことが予想されております。この中でも管理不適切空き家、この対応は防犯防災の観点からも大変に重要でございますけど、こうした危険な空き家に関する過去3年間の相談件数をお示しください。 ◎建設部長(清水悟君)  管理不適切な空き家に対する本市への相談件数でございますが、過去3年間におきましては、平成29年度が163件、平成30年度が131件、令和元年度が100件となっております。 ◆平田陽道君  それでは、こうした相談を受けた後の市の対応について教えてください。 ◎建設部長(清水悟君)  管理不適切な空き家につきましては、本市に情報提供があった場合には、外観調査により現状を把握した上で、所有者調査を行い、その所有者に対して助言等により改善を促します。 その中で、特に老朽化が進み、周辺の生活環境に著しい影響を及ぼしている空き家に対しましては、立入検査を行い、空家法に定める要件に該当する場合には、特定空家等に認定いたします。 認定後におきましては、必要な改善が図られるよう、空家法に基づき助言、指導、勧告等の措置を行うことになります。 ◆平田陽道君  それでは、そうした調査の結果、特定空家等と判断された空き家の数、こちらを教えてください。 ◎建設部長(清水悟君)  これまで特定空家等と認定したものは41件でございます。このうち、17件が解体により改善が図られており、現在24件が特定空家等となっております。 ◆平田陽道君  それでは、その24件、これらの特定空家等の現在の対応状況をお示しください。 ◎建設部長(清水悟君)  現在、特定空家等となっております24件につきましては、空家法に基づく助言、指導まで行ったものが14件、さらに勧告までを行ったものが10件となっております。 ◆平田陽道君  では、本市では来年度でございますけど、略式代執行が予定されております。この対象となる空き家の概要、これをわかる範囲で説明をお願いいたします。 ◎建設部長(清水悟君)  今回の略式代執行に係る空き家につきましては、平成27年に管理が不適切な空き家として、本市に情報提供があったものでございます。 建物と土地で所有者が異なる木造住宅で、建物所有者につきましては、住民票や戸籍謄本、固定資産税課税情報等により調査を行いましたが、その所在が判明しませんでした。 一方、土地所有者に対しましては、空家法に基づく勧告までを行いましたが、現時点では特段の対応が見られていない状態でございます。 この空き家につきましては、不特定多数の方が利用する道路に面しており、万が一被害が生じた場合には、重大な影響が懸念されることから、安全・安心の確保という公益性の観点から、略式代執行に向けて準備を進めているところでございます。 ◆平田陽道君  わかりました。聞き取りの時では、時期などはまだあまり決まっていないということでございましたけど、正式にこの略式代執行が決まった場合、その対応方法についてお示しください。 ◎建設部長(清水悟君)  このたび、略式代執行を想定している空き家につきましては、現在、土地所有者に対して勧告を行っているところでございます。 勧告における措置の期間内に措置がなされなかった場合には、空家等対策協議会での協議を踏まえまして、市として略式代執行の実施の可否を判断することとなります。 略式代執行を実施すると判断した場合には、空家法に基づき、その旨を公告するとともに、工事の入札、業者選定等を行い、公告の期間後において、行政代執行を行うこととなります。 行政代執行の流れといたしましては、代執行宣言により工事を開始し、工事完了後に終了となります。 ◆平田陽道君  今回は略式代執行ということでございますので、なかなか費用の回収等もその後難しいところもあると思いますけど、代執行に係る費用についての説明をお願いいたします。 ◎建設部長(清水悟君)  今回の略式代執行に係る予算といたしましては、空き家の解体撤去のための費用及び空き家内の動産を処分するための費用など、あわせて329万円を計上しております。 費用の負担につきましては、今回相手方が不明であるため、市の負担となりますけども、国の社会資本整備総合交付金が約30万円充当される見込みとなっております。 ◆平田陽道君  全国的にもこの代執行の事例がふえております。中核市とか、あと隣の宇部市。また調べたところによると昨年度まで、行政代執行が69件、これ57自治体。略式代執行も191件、128自治体ということで徐々にふえているようでございます。 代執行に至る前の段階で解決する、これが一番の理想ではあると思うのですけど、先ほどもございましたとおり、本市にはまだまだ特定空家等も数多く残っております。 今後も増加することが予想されますけど、代執行に関する、また今後の次の計画等があれば、お示しください。 ◎建設部長(清水悟君)  空き家等の適切な管理は所有者の責務であります。安易に市が対応することは、放っておけば市が何とかしてくれる等のモラルハザードを招き、放置空き家の増加につながるおそれがございます。 このため、他の特定空家等に対しましても、所有者自身による対応を粘り強く求めていくこととしております。 ◆平田陽道君  防犯とか防災、また景観とかまちづくり、そうした観点からも、空き家への対応が今後一層重要になって来ると思います。改定された空き家計画も、来年度には公表される予定でございますので、その新しい計画をもとに、住民の皆様や関係機関ともしっかり協力して、地域の安心・安全を守っていただきたいと思います。 続きまして、就職支援についてでございます。新型コロナウイルスの影響で厳しい状態が続いていた今年度の新卒採用状況でございますけど、最近はやや持ち直しつつあるようでございます。最新の本市の状況を、わかる範囲でお示しください。 ◎産業振興部長(山本卓広君)  本市といいますか、山口県全体の話になりますけども、山口労働局の発表によりますと、令和2年12月末現在における、令和3年3月新規大卒等予定者の就職内定率は79.1%で、前年同期と比べて5.1ポイント減少いたしてございます。 また、新規高卒予定者の就職内定率は94.6%で、前年同期と比べて0.6ポイント減少しているところでございます。以上です。 ◆平田陽道君  今年度より来年度の採用状況のほうが、さらに大変だと、厳しくなるという予想もございます。よりきめ細かい早めの対応が重要になってくると思います。 また、こうした状況だからこそ、本市の良さをしっかりとPRしていただき、下関での就職につなげていただきたいと思っております。 来年度は引き続き、ウエブによる合同企業説明会、これが予定されているようでございますけど、先日の答弁にもございましたが、また確認の意味で、今年度の実績と今後の計画について教えてください。 ◎産業振興部長(山本卓広君)  本年度の実績ということで、「WEB合同企業説明会」についてのお話でございますが、今年度は新型コロナウイルス感染症の影響により、初の試みとして、令和2年8月25日から27日の3日間と、令和3年1月15日に開催いたしました。延べ42社の企業の参加がございまして、視聴者数は延べ81人でございました。 参加者の感想でございますが、本説明会は参加した学生及び企業から好評でございまして、学生からは短時間で効率よく説明を聞くことができた。交通費、時間がかからないのでよかった。 また、企業からは会場への移動時間がないため参加しやすい。遠方やUターンを考える学生と接点を持つ貴重な機会である、との声をいただいております。以上です。 ◆平田陽道君  今回のこうしたコロナ禍においては、もう一つ「しものせきjob netアプリ」こちらも大きな効果を発揮していると思います。こちらの現在の状況について説明をお願いいたします。 ◎産業振興部長(山本卓広君)  「しものせきjob netアプリ」は、就職関連情報の配信と市内企業の周知を目的とした就活アプリでございまして、令和3年1月末現在、掲載企業数は目標300社に対して302社、ダウンロード件数は目標2,000件に対して1,576件となってございます。以上です。 ◆平田陽道君  今年度は、しものせきみらい創造jobフェア、この事業は中止になりましたけど、今おっしゃられた事業等を含めてしっかりと周知をしていただいて、地元の就職につなげていただきたいと思っております。 過去3年間の地元に就職された方の就職決定者、この人数がわかればお示しください。 ◎産業振興部長(山本卓広君)  若者地元就職支援事業における過去3年間の就職決定者数について、御答弁させていただきます。平成29年度が7人、平成30年度が10人、令和元年度が23人となってございます。 今後も、大学のキャリアセンターやハローワーク等の関係機関と連携しながら、多くの方が地元下関に就職できるように、若者の地元就職に取り組んでまいりたいと考えてございます。以上です。 ◆平田陽道君  目標は50ということだったと思うので、さらに尽力していただきたいと思っております。 こうした地元で就職してくれた若者に対して、奨学金の返還支援補助事業がございます。これは、来年度から支払いが始まるということでございますけど、現在の登録企業数と申請の現状についてお示しください。 ◎産業振興部長(山本卓広君)  それでは、まず登録企業数について御答弁させていただきます。新卒者の就職先となる登録企業数は、令和3年1月末現在において172社となってございます。 続きまして、申請状況についてでございます。奨学金返還支援補助金の利用に当たっては、大学等在学中に、市が募集を行う期間に申請を行い、補助金の交付申請候補者として認定を受ける必要がございまして、令和元年度卒業予定者につきましては、令和元年5月10日から令和2年3月27日まで交付申請候補者の募集を行い、申請があった数は48人でございまして、48人全員を補助金の交付申請候補者として認定をしているところでございます。以上です。 ◆平田陽道君  それでは、今後のそうした支払い等のスケジュールについて、お示しをいただけますでしょうか。 また、あわせて事業の周知の現状についても、説明をお願いいたします。 ◎産業振興部長(山本卓広君)  それでは最初に、支払いのスケジュールについて、御答弁させていただきます。令和3年度におきましては、令和元年度に大学等を卒業し、令和2年度に登録企業に就職した方を対象に、補助金の交付を開始いたします。 奨学金返還支援補助金の交付申請は、1年ごとに手続をすることとなっており、年額12万円を上限に、奨学金の実返還額を就職2年目から、5年間で最大60万円を支援いたします。補助金の交付に当たっては、交付申請候補者の認定を受けていることのほか、登録企業への就職や、市内に居住していることなどの要件を満たす必要がございます。 令和元年度卒業予定で、補助金の交付申請候補者として認定を受けた、先ほど御答弁させていただきました48人のうち、これらの交付要件を満たし、実際に補助を受ける方を最大39人と想定し、補助金の予算468万円を計上しているところでございます。 次に、周知の方法でございます。奨学金返還支援補助金制度の周知につきましては、今年度はチラシの市内全戸配布を行ったほか、PRポスターの作成、市報や市ホームページへの掲載、「しものせきjob netアプリ」による情報配信、しものせき市政だよりのテレビテロップやアナウンス、ラジオCMなど、多様な媒体での広報を実施しているところでございます。 今後も、制度利用希望者や登録企業の増加に向けて、市内外への広報に取り組んでまいりたいと考えてございます。また、「しものせきjob netアプリ」についても、さまざまな方法を利用して、より多くの学生にダウンロードしていただきまして、アプリを通じた奨学金の返還支援補助金制度の周知を図っていきたいと考えてございます。以上です。 ◆平田陽道君  全国的にも、この奨学金返還支援制度というのは、現在増加しております。中核市でも、いわき市とか、旭川市、佐世保市などが実施をいたしております。 本市の現在の目標が100だと思うのですけど、それに対し申請の数はまだ少ないと思っております。今後の対応についてお示しいただけますでしょうか。 ◎産業振興部長(山本卓広君)  先ほど御答弁させていただきましたけども、認定者数が48人で、そのうち39名を想定しているということで、議員が御紹介のとおり、事業の目標の人数100人には届いていない状況ではございます。 しかしながら、この補助金制度は若者地元就職促進、奨学金返還の負担軽減、市内中小企業の新卒採用には大変有効であると考えてございます。今後は、この制度を利用する新卒者の就職先となる登録企業を1社でもふやせるよう、企業開拓に努めるとともに、大学や専門学校等に積極的な訪問活動を行って、就職を希望する、または検討している学生に対して、本市の奨学金返還支援補助金の周知を図って、新卒者の市内企業への就職をより一層促進させていきたいと考えております。以上です。 ◆平田陽道君  日本学生支援機構の調査では、奨学金を借りている大学生は約38%、短大専修学校では4割を超えております。平均貸与総額は、無利子型で約240万円、有利子型では約343万円、完済までの平均期間は16年で、毎月の返済が卒業後の生活に大きく影響を及ぼしております。 本市の事業も今後の申請状況によっては、人数と金額のバランスを見直すなど、若い人たちに選んでいただけるための工夫をお願いしたいと思っております。来年度の採用状況も依然不透明ではございますけど、こうした支援事業を中心に若い人たちの就職、定住に向けた環境整備をしっかりと進めていただきたいと思います。 続きまして、「気になる島!応援事業」でございます。今回の事業は、離島振興対策として、蓋井島・六連島の両島を対象に実施されるとのことでございますけど、まず事業の内容について説明をお願いいたします。 ◎総合政策部長(竹内徹君)  事業内容についてですが、本市の有人離島であります、蓋井島、六連島において、島民との交流により、島への親近感を高め、人口減少などによる島が抱えている課題を一緒になって解決に向け取り組むなど、継続的にかかわりを持ってもらえるような、いわゆる島のファン、そういったものをつくり出すことを、目的とする事業となっております。 具体的には、これまで取り組んできました島の特徴をイメージしたロゴをあしらったTシャツや帽子、あるいはステッカーなどのノベルティを作成し、島の環境保全活動に参加していただいた方に、参加した証として配布することで、島の方との仲間意識の醸成などを図っていきたいと考えております。以上です。 ◆平田陽道君  これまでとは多少方針を変えた離島振興を進めていくというふうにも、お聞きいたしておりますけど、今後も住民の方の意見を最優先にした事業にしていただきたいと思っております。 この対象となる蓋井島と六連島でございますけど、現在の人口や島の特徴、また定住奨励金、出産祝い金の対象になっておりますけど、この現状についてお示しください。 ◎総合政策部長(竹内徹君)  それでは、まず六連島でございますが、令和2年4月1日現在、42世帯87名が暮らしております。六連島は、下関市彦島の北西約5キロに浮かぶ溶岩台地の島で、温暖な気候を生かしたガーベラなどの花卉園芸や漁業が主要産業となっております。島内には、国の重要文化財に指定されました六連島灯台などの名所旧跡がございます。 次に、蓋井島でございますが、同じく令和2年4月1日現在は、33世帯、86名が暮らしております。蓋井島は、下関市吉母の北西約6キロメートルに浮かぶ島で、周辺地域は海産物の宝庫で、主に漁業が主要産業となっております。島の伝統行事として、「山ノ神神事」が7年ごとに開催され、我が国古来の神事の形を伝えるものとして、非常に貴重なものと認定されております。 次に、本市においては、過疎・離島地域への人口定住を図る目的から、定住奨励金及び出産祝い金の制度を設けております。 まず、定住奨励金についてですが、定住する意思を持って本市に転入し、1年以内に住宅を新築・購入、増築、賃借し、6カ月以上継続して居住した方に、10万円を支給する制度でございますが、離島での実績はございません。 出産祝い金については、対象地域居住者で、第3子以降の子供を出産した場合になりますが、これについても、離島での実績はございません。以上です。 ◆平田陽道君  来年度の新たな事業の推進、継続的な島民の方との交流、また島の活性化のためには、まず定期航路の重要性がさらに増してくると思うのですけど、現在の運航状況、またコロナ対策についてお示しください。 ◎港湾局長(杉田博章君)  それでは、お答えいたします。まず、六連島航路につきましては、平成31年4月に新船六連丸を就航させ、繁忙期の増便はいたしておりますが、基本的に1日4往復で運行し、年間約2万8,000人程度の方に御利用いただいております。 蓋井島航路につきましては、平成30年4月に新船蓋井丸を就航させ、4月から10月までは1日3往復、11月から3月までは1日2往復で運行しており、年間1万5,000人程度の方々に御利用いただいております。 次に、コロナ対策について御説明いたします。両航路ともに、一般社団法人日本旅客船協会が定めました「旅客船事業における新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン」に沿った対策を実施してございます。 具体的には、アルコール性手指消毒剤の設置や船内換気の徹底、手すりや座席、ドアノブ等の定期的な消毒を徹底して行ってございます。 また、船員におきましても、乗船前に検温を含む体調確認を行い、マスクとフェイスシールドを着用して運行に従事しており、乗客の方にも検温とマスクの着用をお願いしているところでございます。 引き続き、新型コロナウイルスの蔓延防止対策を徹底してまいりたいと考えております。以上です。 ◆平田陽道君  ありがとうございます。隣の北九州市でございますけど、相島と馬島という離島がございます。 この相島は、現在最新のデータで105世帯、人口218人、周囲13.2キロで、面積は0.68平方キロメートル。馬島が14世帯、人口32人で、周囲5.4キロ、面積は0.26平方キロメートル。この馬島は、彦島と相島のほぼ中間に位置しておりまして、六連島との距離はわずか300メートルでございます。 小倉から市営渡船が1日3往復しており、途中の馬島までが20分、相島までは35分ということで、本市の離島の状況とかなり似通っているかなと思うのですけど、この北九州市は、両島を対象に国の離島振興法の改正にあわせて、独自の離島振興計画を再来年度までの10年を期間に作成しており、さまざまな離島振興に関する事業を進めております。 本市も離島産業振興計画なるものを作成していると思うのですけど、設備投資や雇用についての目標値、これも設定されているようでございますけど、この内容についての説明をお願いいたします。 ◎総合政策部長(竹内徹君)  離島の振興を促進するための「下関市における産業の振興に関する計画」、いわゆる下関市離島産業振興計画の概要についてですが、条件が非常に不利な地域であります離島にとって、就業者の減少や高齢化など島を取り巻く環境が大変厳しい状況の中にあります。 このような背景から、産業の振興と将来を見据えた自立的発展につなげるためにも、新事業の進出や新規事業者の参入などを好機と捉えた受入体制の整備や、環境づくりが求められており、新規設備投資をする者に対し、国の税制優遇措置等が受けられるよう、その前提となる本計画を策定したものでございます。 実績につきましては、計画の中では、新規設備投資件数及び新規雇用者数を、それぞれ分野ごとに1つずつ設定しておりますが、実際には実績はございません。以上です。 ◆平田陽道君  先ほどの北九州市の離島振興計画では、住民の方のアンケートなども実施されております。この中で、観光よりも生活基盤の充実とか、福祉の向上を求める声、こちらも多数あるようでございます。 本市における今後の離島振興の参考にもなると思うのですけど、北九州市の離島には、例えば両島とも市立の診療所がございます。週1回から週2回定期診察も行っております。こうした本市の状況についてわかれば、お示しください。 ◎総合政策部長(竹内徹君)  六連島、蓋井島、それぞれ漁業従事者の福利厚生を目的に、集会所機能を有する漁村センターが設置されておりまして、あわせて蓋井島には保健福祉の増進を図るため、下関市保健福祉館も設置されております。 医療の状況につきましては、まず六連島につきましては、乗船時間が20分という本土への移動時間が短いということもあり、巡回診療は行われておりません。それに対しまして、蓋井島については、下関市保健福祉館において、安岡病院による週1回の巡回、それから月に1回、下関市立市民病院による巡回診療というのが行われております。以上です。 ◆平田陽道君  観光や産業とともにこうした事業の充実も今後必要だと思っております。また、宿泊施設とか、トイレ、また待合所などの整備状況についてわかればお示しください。 ◎総合政策部長(竹内徹君)  蓋井島については民宿が3件、六連島については宿泊施設はございません。 公衆便所等については、ちょっと離れた場所等にはございますが、港の近くにはございません。以上です。 ◎港湾局長(杉田博章君)  航路の待合所につきまして答弁させていただきます。六連島の航路につきましては竹崎の待合所がございますが、こちら築9年でバリアフリー対応となっており、多目的トイレも完備されておりますが、六連島にあります待合所は築42年と老朽化しており、御不便をおかけしているところでございます。 また、蓋井島航路の吉見待合所は、築29年で畳スペースも確保しておりますが、併設するトイレが和式であることから、不便であるとの要望も伺っているところでございます。また、蓋井島本島には待合所は設置してございません。 待合所の改修等につきましては、現在のところ具体的な計画はございませんけれども、老朽化対策と環境整備の側面から、島民や利用者の方々の御意見、要望を伺いながら、検討してまいりたいと考えております。 ◆平田陽道君  今後のそうした事業の推進、また継続的な交流支援に向けて、そうした環境の整備もお願いしたいと思っております。 再来年度には、国の離島振興法が改正、公布される予定でございます。今回のこの応援事業が新たな離島振興のあり方として、とても重要な役割を担っていると思っておりますので、住民の皆様の意見を最優先に、環境の整備や交流や支援、こちらの後押しをしっかりとお願いしたいと思っております。 続きまして、地球温暖化対策の推進でございます。地球温暖化とは、二酸化炭素などの温室効果ガスが原因で、大気中の濃度が高まり、熱の吸収量が増加した結果、気温が上昇することであり、近年の洪水、豪雨、熱中症の増加、生態系の損失など、私たちの生活にもさまざまな影響を及ぼしております。2015年に採択されたパリ協定は、昨年から本格的な運用段階に入っております。 本市でも、現在さまざまな地球温暖化対策が実施されていると思いますが、来年度の主な取り組みについてお示しください。 ◎環境部長(宇都宮義弘君)  本市における地球温暖化対策としまして、「第2次下関地球温暖化対策実行計画(区域施策編)~クールしものせきアクションプラン203030~」を、平成31年3月に策定し、6つの基本施策と40のアクション、その中でも重点的に取り組む4つの重点プロジェクトを掲げ、取り組んでおります。 その重点プロジェクトの1つであるクールチョイスに関する取り組みとして、平成31年4月に前田市長によるクールチョイスの宣言のもと、令和元年度では普及啓発フォーラムの開催、ノーマイカーデー、クールシェア・ウオームシェアなどを実施いたしました。 新型コロナ感染症の影響から、多くのイベントが見送られましたけれども、令和2年度につきましては、クールビズ・ウオームビズの普及啓発やエコドライブ講習会の開催、小中学校の応募した俳句や写真をラッピングしたバスの運行等、クールチョイスの啓発に努めてまいりました。 令和3年度につきましても、クールビズ・ウオームビズを初め、エコドライブ講習会を開催するなど、クールチョイスに関する普及啓発に取り組んでまいります。以上です。 ◆平田陽道君  昨年、菅総理大臣は、2050年までに温室効果ガスの排出を実質ゼロとする、カーボンニュートラル宣言を発表し、今後経済と環境の好循環を目指すグリーン成長戦略を進められていくという予定でございますけど、こちらに関する本市の対応についてお示しをいただけますでしょうか。 ◎環境部長(宇都宮義弘君)  先ほど申しましたように、本市では地球温暖化対策実行計画として、区域施策編を下関市域の2030年度温室効果ガス排出を、2013年度比で、30%削減するという目標を掲げ、さまざまな施策を取り組んでおります。 議員さん御指摘の令和2年10月に日本政府による2050年までの二酸化炭素ネット排出量をゼロ、いわゆるカーボンニュートラルという政策目標が掲げられ、本計画においても現在のところ、カーボンニュートラルについての明文化は行っておりません。 計画の改定につきましては、これらの国等の動向を注視しながら、政策方針に沿ったものとして検討していきたいと考えております。 ◆平田陽道君  また本市独自の対応もしっかり検討していただきたいと思っております。 このグリーン成長戦略でございますけど、温暖化への対応を成長の機会と捉えて、重点14分野の実施年限や技術的課題を定めた工程表を作成し、脱炭素化を目指す予定でございます。本市でも、独自の取り組みなどをまたしっかり検討するとともに、温室効果ガスの削減の目標、これを掲げておりますので、この目標達成につなげていただきたいと思っております。 先ほどおっしゃいました温室効果ガス削減の本市の目標、この進捗状況についてお示しください。 ◎環境部長(宇都宮義弘君)  地球温暖化対策実行計画の実績につきましては、区域施策編において、直近の令和元年度実績で、2013年度比で6%の削減となっております。 削減の主な要因といたしましては、中国電力下関管内の電力量及び排出係数の減少に伴うエネルギー転換部門の減少、民生業務部門における業務系延床面積の減少、世帯数減少による各家庭の温室効果ガスの排出量の減少が考えられております。 また、事務事業編につきましては、下関市役所が実施する事務事業からの温室効果ガスを2013年度比で40%削減することを目標としておりますが、直近の令和元年度実績としましては、7.3%の増加となっております。 本市の事務事業として、ふるさとしものせき応援基金を活用した公園等の照明のLED化など、温室効果ガス削減に向けた施策を行って参りましたが、一般廃棄物処理量の増加に伴う焼却処理を行う際に発生する二酸化炭素等が増加したことが大きな要因となっております。 今後とも、省エネ設備の更新やさらなる廃棄物の減量に取り組むことにより、二酸化炭素等の排出削減に努めてまいりたいと考えております。 ◆平田陽道君  次の次世代エネルギー利活用推進業務におけるスマートハウスの普及補助金の件は、ちょっと時間の関係で削除させていただきたいと思います。 今おっしゃいました取り組み、しっかり進めていただきたいと思うのですけど、環境に優しい次世代エネルギーとして期待されているのが水素でございます。この「地域連携・低炭素水素実証事業」の現状と来年度の取り組みについて、まずお示しください。 ◎環境部長(宇都宮義弘君)  本市では、水素エネルギーの利活用を推進し、温室効果ガスを削減することを目的として、平成27年度から環境省委託業務として、「地域連携・低炭素水素技術実証事業」に取り組んでおります。 実証内容といたしましては、周南地区の苛性ソーダ工場から発生する未利用の副生水素を回収し、広域輸送した水素を燃料電池自動車や燃料電池フォークリフト、燃料電池へ供給して利用しております。 燃料電池フォークリフトは、令和元年度をもって実証を終了しておりますが、令和2年8月から、燃料電池を補完する役割として、純水素ボイラーの実証を行っております。 なお、実証事業につきましては、令和3年度に終了する予定となっております。以上です。 ◆平田陽道君  この事業は来年度で終了ということでございますけど、設備の撤去時期、跡地の活用、こちらがわかればお示しください。 ◎環境部長(宇都宮義弘君)  水素供給施設及び実証機器につきましては、令和3年12月までのデータを集積した後に、令和4年3月末までに施設の撤去を完了する予定としております。 また、当該の実証地は山口県の所有地であるため、実証終了後の利活用については、今後山口県において検討されるものと認識しております。以上です。 ◆平田陽道君  来年度も引き続き、燃料電池自動車の実証実験が行われると思うのですけど、こちらの現状についてお示しください。 ◎環境部長(宇都宮義弘君)  燃料電池自動車は、平成29年度に導入した後、走行距離や水素充?量のデータ収集を行っております。 令和元年10月までは、市長公用車として利用して、その後環境部職員の公用車として運用しております。 また、市内で行われるイベント等においても、水素利活用の普及啓発としての展示を行っております。 ◆平田陽道君  この燃料電池自動車ですけど、国のほうも2020年度までに4万台にふやす目標を掲げておりましたけど、まだ3,800台ということであるようでございます。 今後しっかりと普及促進をしていただきたいと思っておりますけど、今回の実証事業で得られたこうした水素に関する貴重なデータ、こちらの活用方法、また本市において今後水素をどのように利用していく計画があるのか、これを最後にお示しください。 ◎環境部長(宇都宮義弘君)  まず、水素電池自動車ですけども、災害時の電源供給として非常に注目されるところでございます。また、御質問のありました今後の動向ですが、本実証実験は、国からの委託を受けての実証データを集積しております。得られたデータ、知見については、今後の水素社会の実現のためのコスト低減や技術的な課題の解消に役立つものと考えています。以上でございます。 ◆平田陽道君  水素を含めてしっかりと地球温暖化対策を進めていただきたいと思います。この地球温暖化対策も、一人一人の意識と行動変容、これを促すことが重要だと思っておりますので、本市が取り組む事業をさらに周知をしていただいて、まずは2030年を目指して、本市の削減目標を達成するとともに、水素の普及等もしっかりと進めていただいて、経済と環境の好循環につながる事業をさらに検討推進をしていただきたいと思っております。以上で質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)──────────────────────────────────────── ○議長(林透君)  17番、村中良多議員。(拍手)  〔村中良多君登壇〕 ◆村中良多君  志誠会の村中良多でございます。通告に従いまして質問させていただきます。令和2年第2回定例会で、財政健全化プロジェクトⅢ期計画の令和3年度の影響について、質問させていただきました。 その中で、神長財政部長から「令和2年度当初予算におきましても、これを編成しながらも、現在、この執行が困難になっている事務事業等につきまして、見直しを行うことは、これは不断に行っていかなければならないものでございまして、これは今後進めていく令和3年度の予算編成につきましても、同様であろうかと思います」との御答弁をいただきました。そのことから今回どのぐらいの意気込みで、令和3年度当初予算を組まれたか、その覚悟を見させていただきました。 令和3年度当初予算の概要の2ページ、予算編成のポイントの3番、財源確保への対応のところに、「予算編成を通じて、あらゆる財源を確保する一方で、「財政健全化プロジェクトⅢ期計画」や「せんたく会議」において事務事業の見直しや経費の削減に取り組みました」とあります。 今回私が注目したのは、せんたく会議による見直し事業でございます。見てみると、令和3年度政策予算説明資料に挙げられている21の部局のうち、9つの部、総務部、市民部、環境部、産業振興部、農林水産振興部、観光スポーツ文化部が事業の見直しをしており、令和3年度には、総額3,186万7,000円の効果があると記載がありました。 12月の総務委員会で、一般会計における中期財政見通しにも示されているように、令和6年度までに毎年のように20億円以上の財源不足とされております。財源不足を補う方法は、せんたく会議による見直し事業だけではないとは思いますが、効果額3,186万7,000円で、この20億円以上もの財源不足を補える一助となるかどうか、不安になりました。 そこで、今回の個人質問では、せんたく会議による見直し事業に対して、見直し案件の項目に記載されていない部局の皆様に、令和2年度に行ったせんたく会議までの検討及び今後のせんたく会議の取り組みについて、どのようなお考えがあるかをお聞きしたいと思います。通告に関連する部局の順番に、2分程度で御答弁をお願いいたします。 ◎総合政策部長(竹内徹君)  総合政策部におきましては、平成30年度予算編成の際に、せんたく会議により、大学コンソーシアム関門事業やオフトーク通信サービスの廃止など4事業の見直しについて、実施しております。その効果額はずっと続いており、その額も累積して削減されていると考えています。 また、せんたく会議につきましては、市長、副市長を含め協議するものであり、事業の改廃が市民サービスに直接影響を与えるような事業など、1部局で事業見直しの可否を判断すべきでない案件について、各部局のほうで提案し検討するものだと考えております。 そういった意味で、限られた財源の中で事務の見直しや事業のスクラップ・アンド・ビルドをするのは、部として当然でありまして、総合政策部におきましては、令和3年度でいいますと、結果として、せんたく会議には提案しませんでしたが、例えば公共施設予約システムを広域の多数自治体との共同システムに移行することにより、年間ランニングコストを3分の1にしたり、あるいはリース期間の延長等により、つまり使用する期間を長くするということで、そういったことによる経費の削減などを行っているところでございます。以上です。 ◎福祉部長(内田敏彦君)  福祉部についてお答えいたします。福祉部におきましては、平成29年度のせんたく会議により、はり・きゅう等施術助成の回数を月10回から4回へ削減する見直しを行い、事業費としまして約2,000万円を削減し、縮減効果は今後も続くものと考えております。 また、下関市社会福祉協議会運営事業補助金については、令和元年度と令和2年度の2カ年にわたりまして見直しを行ってまいりましたが、下関市社会福祉協議会においては、新型コロナウイルス感染症の影響により、生活が困窮状態にある方への支援等の業務が増加しており、令和3年度も同様の状況が続くものと見込まれることから、検討の結果、令和3年度の当初予算額は、令和2年度と同額を計上しているところでございます。 なお、福祉部におきましては、これからも継続して見直しに取り組んでまいりますけれども、福祉部の業務の多くが、高齢者や障害者の方などのセーフティーネットの機能を果たしていることから、事業費の削減につきましては、難しい面もあることを御理解いただきたいと思います。以上でございます。 ◎こども未来部長(林義之君)  お答えします。せんたく会議における事業の見直しにつきましては、こども未来部では、平成30年度に保育料の見直しの検討を行い、令和元年度にブックスタート推進事業における広告掲載、そして令和2年度に幼児教育・保育の無償化に伴う、民間保育所保育料納付推進業務委託の見直しに取り組んでまいりました。 また、せんたく会議の見直し事業以外においても、下関市立就学前施設の整備基本計画に基づく、幼稚園、保育園の統廃合や、旧神田、旧神玉児童クラブの滝部児童クラブへの統合、乳幼児医療費助成の受給者証の自動更新に取り組むなど、事業全般において適宜見直しを実施し、削減可能なところは、これに取り組んでまいりました。 スクラップ・アンド・ビルドは、行政運営において重要な視点と考えております。令和3年度において、せんたく会議の見直し事業にこども未来部の該当はございませんが、引き続き事業の見直しや事務の改善に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。以上でございます。 ◎保健部長(九十九悠太君)  それでは、保健部の取り組みを御説明いたします。保健部のせんたく会議による見直し事業につきましては、下関市快適環境づくり推進協議会補助金につきまして、効率的な運営ができるよう事業を見直しまして、平成29年より5年間で毎年20万円ずつ経費削減を図っておりまして、最終年の令和3年度には合計で100万円減額する予定としてございます。 また、本市の厳しい財政状況においても持続可能な保健医療施策を続けるために、今年度は業務のスクラップ・アンド・ビルドの推進というものを、保健部の組織目標の重点項目の1つとして掲げております。せんたく会議に上げる案件ではございませんが、事業内容の見直しによる事業のスリム化や、例えば救急医療電話相談「#7119」の普及に伴い、医療機関の案内ダイヤル「お医者でんわ」を廃止するなど、新たな施策を展開するために、事業のスクラップについても積極的に取り組んでいきたいと思ってございます。 ◎建設部長(清水悟君)  下関せんたく会議による建設部所管の見直し項目といたしましては、平成30年度及び平成31年度当初にネーミングライツ等の設定等が挙げられており、早期に着手し既に効果を上げております。 それらの項目につきましては、今年度の項目に記載されてはおりませんが、令和2年度におきましても継続して取り組んでおります。 次に、今後の取り組みについてでございますが、これまでも行ってきたことではありますけれども、見直し事業の項目に挙がっている、いないにかかわらず、全ての業務において行ってまいります。 短期的な効果をもたらすものだけではなく、中長期的なコスト削減を図るため、制度の見直しや有利な財源を活用しながら、計画的に事業を行うなど常に行財政のコスト削減に向けて、今後も引き続き取り組んでまいります。 ◎都市整備部長(平澤良輔君)  都市整備部では、平成30年度以降の予算編成の際に、せんたく会議により夜の景観照明事業補助金における補助金額の削減や、海峡ゆめ広場のネーミングライツ設定による収入増などの取り組みを行ってまいりました。 令和3年度予算においては、結果としてせんたく会議の案件はございませんが、例えば都市公園における民間活力導入のための、Park-PFI制度活用に向けた条例改正ですとか、収入増などの取り組みとして、乃木浜総合公園のグラウンド・ゴルフ場の新たなネーミングライツ設定については、2月18日の建設消防委員会においても審査いただく、あるいは報告することとしておりますし、今後につきましても収入の確保ですとか、経費削減の取り組みについて努めてまいりたいと考えてございます。 ◎港湾局長(杉田博章君)  港湾局では、平成29年度からせんたく会議の対象として、各種事業の見直しに取り組んでいるところでございます。 その1つとして、港湾施設へのネーミングライツの設定を行っており、新たな歳入の確保をしたところでございます。 また、港湾施設用地を使用する場合の減免基準の内容を見直すことにより、歳入の確保を図ってございます。 さらに、コンテナターミナルの長州出島への機能移転や、ウオーターフロント開発に伴い岬之町埠頭の機能の段階的な縮小をしており、利用状況に合わせて警備料や港湾施設維持管理費の見直しに取り組んでいるところでございます。 引き続き、積極的な事業の見直しを行い、歳入の確保、歳出の削減に努めてまいります。以上です。 ◎菊川総合支所長(稲田浩宣君)  菊川総合支所では、令和2年度のせんたく会議の事業見直しにより、「道の駅きくがわ」について、令和3年度より指定管理者から利用料金収入が基準額を超えた場合、その超過した額の一定割合を市に納付する、納付金制度を導入することといたしました。 また、財政健全化プロジェクトアクションプランに基づき、令和元年度から令和2年度にかけまして、統合支所の公用車を削減いたしております。 今後も引き続き、事業の見直しや業務の効率化、経費削減の取り組みを行うこととしております。以上です。 ◎豊田総合支所次長(山本修君)  豊田総合支所では、財政健全化プロジェクトⅡ期計画において、豊田の紅葉まつり補助金の見直しを行い、廃止をいたしました。 また、道の駅「蛍街道西ノ市」については、指定管理者の更新にあわせ、令和元年度より、納付金制度を導入いたしております。 令和2年度におきましては、公用車の削減やペーパーレス化の推進、光熱水費の削減等による経常経費削減の検討を行っており、引き続き今後も事務事業の見直しや業務の効率化に取り組んでまいります。 ◎豊浦総合支所長(小野洋一郎君)  豊浦総合支所では、令和3年度予算におけるせんたく会議の見直し案件となったものはございませんが、令和2年度の財政健全化のための取り組みといたしましては、まず歳出削減策として、豊浦コスモスまつり等の補助金の見直しや、豊浦多世代交流センターにおける人件費の削減などを行うとともに、現在、豊浦総合支所が保有する公用車の台数削減について検討を行っているところでございます。一方、歳入の増加策といたしまして、未利用財産の土地の売却を進めております。 今後の取り組みといたしましては、引き続き、事務事業の見直しや業務の効率化を図るとともに、公共施設マネジメントをより一層推進し、経費の削減に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◎豊北総合支所長(内田浩美君)  豊北総合支所では、観光スポーツ文化部の予算にはなりますが、令和2年度のせんたく会議の事務事業の見直しにより、令和3年度からつのしま自然館管理運営業務の開館日数の見直しを行い、経費の削減を図ることとしております。 また、先ほど菊川総合支所の答弁にもありましたように、「道の駅きくがわ」と同様、「道の駅北浦街道・豊北」や「しおかぜの里・角島」においても、納付金制度の導入などに向けて検討を進めているところでございます。 今後も引き続き、可能な限り業務内容の見直しを図り、経費削減、財源の確保に努めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◎消防局長(北村満男君)  消防局の見直し事業としましては、消防車両の更新業務が対象となっております。この車両更新につきましては、耐用年数を経過した老朽著しい車両を、消防局が作成しております更新計画に基づき、計画的に更新を行っておりまして、消防体制を維持するためには、今後も継続して取り組んでいかなければならない事業として位置づけをしております。 今後の取り組みにつきましては、これまで同様、特定財源を活用するなど経費負担の軽減や平準化に努め、有利な財源の活用、さらには寄贈車両の情報収集などを行いまして、財政負担の軽減を図りつつ、今後も進めてまいりたいと考えております。以上です。 ◎教育部長(徳王丸俊昭君)  教育委員会では、平成30年度に、私立学校関係の補助金や美術品の購入予算を、令和元年度におきましては、観光・文化施設高齢者減免基準や施設の管理委託業務について見直しを行ってまいりました。 令和2年度のせんたく会議におきましても、社会教育施設及び文化施設の開館時間の見直しについて検討を行いましたが、各施設の利用状況による対外的な影響や費用対効果について精査をする必要があるという結論に至りまして、引き続き検討を行っていくこととしております。 今後につきましても、事業の見直しや業務の効率化による経費削減に努めますとともに、使用料等歳入の観点からの見直しも含め、引き続き取り組みを進めてまいりたいと考えております。以上でございます。 ◎上下水道局長(松崎淳志君)  上下水道局では、平成30年度予算のせんたく会議におきまして、下水道事業会計補助金のうち、基準外繰出のルールを見直しまして、5億3,356万7,000円の補助金の縮減を行いました。平成30年度から令和2年度までの3年間で、都合15億円以上の補助金を縮減しております。また、収入面における見直しとしまして、資本費平準化債を毎年度5億円借り入れ、事業継続を行っております。 また、毎年度の各会計とも予算策定は、経費削減、事業見直しを行いながら、事業資金確保に努めているところでございます。以上でございます。 ◆村中良多君  皆様大変ありがとうございます。こちら冊子を見るだけでは、なかなか見えてこないことがよくわかりました。引き続き御努力のほうをお願いしたいと思います。 それでは、財政部にお聞きしたいと思いますが、今の答弁を受けて、御見解と今後のせんたく会議の方向性についてお答えいただきたいと思います。 ◎財政部長(神長賢人君)  お答えいたします。なかなか議員におかれましては、前回の私の答弁を引用していただきまして、庁内の事務の進め方について意を配した、質問を行っていただきまして、まずもって、感謝申し上げます。 初めに、お断りをさせていただきたいのですけれども、議員から既に御指摘をいただきましたが、せんたく会議における事務事業の見直しは、あくまでも行財政改革、予算編成における1プロセスでございまして、このほかにも当然のことながら、各事務事業あらゆるものにつきまして、無批判に対前年度同額を措置するとか、厳しい財政状況の中で、そうしたことはまず行っていないということは、初めに述べさせていただきたいと思います。 常に、下関市全庁一丸となりまして、市民の方の御期待を裏切らず、行政サービスを継続していくという観点は当然のことながら、その中でも、常に不断の見直しができる点はないかということは、徹底して予算を編成しておりますので、まずそのことを、御認識いただければと考えてございます。 さて、2つに分けて御答弁申し上げますが、まず今ほど各部局から御答弁のありましたことについて、財政部としての考えというところでございますが、各部局から御紹介をいただきましたように、せんたく会議における事業の見直しは、これまでも平成29年度から継続的に行ってきてございまして、この中で継続的に成果が出ているものというものも、今ほど御紹介が各部局からございましたとおり、あるものと認識しております。 そういった中であっては、継続して成果が出ているものにつきましても、今回の予算の概要において、予算案を公表させていただきました財政部の立場としまして、過年度のそうした取り組みで成果がなお継続しているものというものについても、市民の方々、あるいは議員の皆様に対して、より明確にどういった成果が出ているかということを継続したものを含めて、お示しすることができれば、なおよかったのではないかと考えてございます。 こういったところで、また行財政改革というのは、言うまでもなく大変重要なことでありまして、市民の方々にとっても市民サービスの水準を維持しながら、本市の行財政をいかに健全な形で未来につなげていくかというところの根本たるものでございまして、大変好評にあっても工夫を配して行きたいと思いますので、今後の取り組みとして、市民の方々、議員の皆様への御説明をより明確に行ってまいりたいと改めて感じた次第でございます。 続きまして、今後のせんたく会議の方向性につきまして、御答弁申し上げます。今ほど事務事業の見直しについては、御答弁申し上げたところでございまして、各部局でこれまで継続的に取り組んでいただいたところで、一定の成果を挙げておりまして、財政効果としましても、積み上げてきたものがあると認識してございます。 本市の財政状況、いつも厳しい厳しいと申しておりますので、大変厳しい状況が継続している中で、この事務事業の見直しを突然やめるということはなかなか考えられません。これについては、たゆまず次年度以降も進めてまいりたいと考えてございますが、一方で、財政健全化プロジェクトをごらんいただけましたら、お分かりいただけますとおり、事務事業の見直しのみで大きな財政効果を上げるということは、本市のこれまで4年間の取り組みを続けてきた状況では、なかなか難しくなってきているという現状もございます。 したがいまして、今後のせんたく会議の方向性としましては、事務事業のゼロベースでの見直しという取り組みは続けてまいるということと同時に、組織や施設のあり方など、財政健全化プロジェクトⅢ期計画に掲げた、大きな5つのプロジェクトに連動するような取り組みにつきましても、このせんたく会議において取り扱うことができるか、議論することができるかということを、今後検討してまいりたいと考えてございます。 せんたく会議の目的としましては、本市の身の丈に合った財政規模の実現ということ、それに資する議論の場として機能するということであろうかと考えておりますので、そうした大変大きな取り組みになりますけれども、そうしたものも今後対象とできるかどうかを含めて、せんたく会議の運営が本市財政の行財政改革に資するような形でできるように、しっかりと努力をしてまいりたいと考えてございます。大変長くなりまして、恐縮ですが、以上でございます。 ◆村中良多君  非常にいい御答弁をいただいたなと思っております。引き続きよろしくお願いいたします。 私が危惧していることなのですけれども、これからも地方交付税があるから大丈夫だろうと、安心していたのではないかということであります。一例として、平成31年3月15日の総務委員会において、たばこ税における歳入が1億円減額されていることに対する補?に関して質問した際に、当時の財政部長さんから、補?措置というのは国の財政の中で地方財政計画の中で補?されて、最終的には、地方交付税という形で、市に入ってくるという仕組みになっていますという答弁がありました。 このたびの当初予算では、新型コロナウイルス感染症拡大による国税の減収の影響により、地方交付税が24億4,384万9,000円減額されております。頻繁にあるわけではないと思うのですが、地方交付税の交付金は、潤沢に歳入として期待できるものではないということがわかります。 それを補う形で、臨時財政対策債が前年に比べ27億2,431万円増額されているわけですけども、臨時財政対策債の債務を返済するのは、発行体である下関市であることは間違いなく、下関市に対する負担の先送りとも言えますし、市町村分の算定項目、測定単位を見ますと、基準財政需要額は土木費、教育費、厚生費、産業経済費、総務費などの行政項目別に、地方自治体の人口、教職員数、児童生徒数、高齢者人口などを基礎に算定されますから、臨時財政対策債の元利償還金相当額が交付金額ベースで、地方交付税に上乗せされるとも限りません。人口減少が深刻化する下関にとっては大きな問題と言えます。以上のことから、なるべく市債に頼ることのないようにしていかなければならないと考えております。 せんたく会議による見直し事業は、全部局が一丸となって取り組まなければならない事業ではないでしょうか。令和3年度中に、これ以上せんたく会議で見直しをするのは無理と断念するのではなく、市民のためと思って、先ほど皆様方が御決意を述べられたように、努力し続けていただきたいと思います。以上で私の質問を終わります。どうもありがとうございました。(拍手) ○議長(林透君)  この際、暫時休憩いたします。再開は13時といたします。──────────────────────────────────────── △休憩                               ―11時49分休憩―                              ―12時59分再開―──────────────────────────────────────── △個人質問 ○副議長(吉田真次君)  休憩前に引き続き、会議を開きます。 個人質問を継続いたします。18番、林真一郎議員。(拍手)  〔林真一郎君登壇〕 ◆林真一郎君  志誠会の林真一郎でございます。通告に従い、順次質問をいたします。 最初に、政策予算説明書の82ページ、くじらの街下関推進事業であります。本件については、福田議員が先日御質問をされましたので、私として、一つの観点でお尋ねをしてみたいと思います。 昨年の1月23日に市長さんを含め、私ども議連会長を含め、山口県よりは知事さんを含め、両議会の議長さんもそれぞれ御参集をいただいて、農林水産省と水産庁を訪ねる場面がございました。その折に、昨年度中に更新が予定される日新丸の船のサイズほかコンセプトをおおむね定め、そして令和2年度においては、設計へ向けての業務が開始されると、そうしたお話を伺ったように記憶をしているところでございます。 先日の福田議員への答弁の中では、特にそれに触れるお答えもなかったようでございますので、特段の進展はなかったかとも思いますが、改めて、令和2年度の実績につきまして、今お話を申し上げました部分も含めて、それと昨年の7月29日に700数十トンの鯨肉が下関で陸揚げもされておりますが、そうしたものの流通の拡大、あるいは取り扱いも含め、新しい動き等についてを中心に、御答弁をいただきたいと思います。 ◎農林水産振興部長(渡壁敏君)  令和2年1月の国等への要望についてですが、今、議員からお示しがありましたとおり、下関市と山口県、くじら文化を守る下関市議会議員連盟、山口県議会日本伝統捕鯨とクジラ食文化を守る議員連盟の4者共同により、捕鯨母船日新丸の下関の代船建造、母港化の実現につきまして要望を行ったものでございます。令和2年度におきましても、書面ではありますが、国に対し、新たな母船建造のための予算枠の確保と、下関での建造等について要望しております。 要望に関する現在の進捗状況といたしましては、国においては、商業捕鯨の将来像などの検討が行われており、その中で、新船建造のコンセプトについての議論も進められておりまして、今後はそのコンセプトを踏まえ、船舶を所有する共同船舶株式会社が具体的な検討を進められるものと承知をしております。そのため本市といたしましては、国等からの的確な情報収集に努めるとともに、共同船舶株式会社を初め、国や捕鯨関係団体に対し、下関港を母港とするメリットや本市の受入体制をしっかり伝えていく必要があると考えております。 具体的には、鯨肉の陸揚げ場所と船舶の係留場所が近く、回航経費の削減が期待できることや古くからの交通の要衝で物流の拠点であること、鯨肉加工業や冷凍冷蔵倉庫業、運輸業などの関連産業が集積しており、陸揚げ後も効率的な処理が可能となること、さらには、官民が連携し、鯨食文化の継承や鯨肉の消費拡大等に積極的に取り組んでいることなど、本市の地理的な利点や優位性、さらには市を挙げた受入体制をアピールしていくこととしております。 次に、令和2年度の取り組みの内容についてでございます。まず新しい取り組みとしまして、水産振興課内に新たに捕鯨推進室を設置し、推進体制の強化を図っております。また、若い世代へ鯨食文化を継承するため、くじら給食10万食の提供を行うとともに、市内における鯨肉消費の拡大を図るため、飲食業や宿泊業等の関係団体と行政等で構成する下関市鯨肉消費拡大推進協議会を設立し、鯨肉取扱講習会や新たに開催された鯨料理の試食会の開催、鯨料理を提供する飲食店が一目でわかるPRフラッグの作成を行いました。さらに、全国の鯨関係者が一堂に会する「全国鯨フォーラム2020in下関」の開催や県域団体である「やまぐちの農林水産物需要拡大協議会」との共催による「くじらを食べよう推進大会」の開催により、県内外にくじらの街下関の発信と母港化へのアピールを行ったところでございます。以上でございます。 ◆林真一郎君  要領を得た的確な御答弁をいただきまして、ありがとうございました。 それでは、令和3年度の予算の概要についてお尋ねをいたしますが、この間、今日を迎えるまでの間に、先ほどもちょっと質問の中に入れておきましたけれども、いわゆる鯨肉の、もちろん多く食していただくこと、そのためには、より流通の拡大・拡張を図ることということもあろうかと思います。共同船舶さんのほうで、そういう市場のさらに拡充なり、新設なり、何かしらのそういうことがある場合には、自分たちも力をというような形での報道も今日までの間であったかと記憶をしておりますが、もし進展があるようであれば、その点も含めて、令和3年度の予算の概要について、お示しをいただきたいと思います。 ◎農林水産振興部長(渡壁敏君)  令和3年度の取り組みについてお答えをいたします。くじらの街下関を一層力強く推進していくため、食文化の継承を図るくじら給食の提供につきましては、令和2年度と同様、全国トップクラスの10万食を提供いたします。また、鯨肉の消費拡大に向けましては、推進母体となる下関市鯨肉消費拡大推進協議会と連携し、市民の皆様が鯨料理を食べる機会をふやすため、引き続き鯨肉取扱講習会の開催や若い世代にも親しみやすい新たな鯨料理の開発を促進するほか、家庭向けの鯨料理教室の開催やわかりやすいレシピの提供等を行い、鯨肉を家庭での日常的な食材として、普及していきたいと考えております。 さらには、9月4日のくじらの日に、官民が連携し、多くの市民の皆様が鯨料理を楽しむことができるイベントを開催することとしており、これらの取り組みを通じて、市内における鯨肉の消費拡大につなげていきたいと考えております。 また、捕鯨母船の母港化への取り組みにつきましては、新船建造誘致に係る環境整備として、引き続き、捕鯨船団の下関港での係留に要する経費や乗組員等が本市へ移住する際の経費に対する支援を用意するとともに、さまざまな機会を捉えて、国や捕鯨関係団体等に対し、本市での検討を要望してまいります。鯨肉の流通拡大につきましては、今後の消費拡大、それを合わせまして、流通の仕組みの効率化についても検討してまいりたいと考えております。 本市といたしましては、これらの取り組みを総合的に推進していくことで、より一層、くじらの街下関が推進されるよう、官民一丸となって取り組んでまいりたいと考えております。 ◆林真一郎君  商業捕鯨基地化・母港化の実を上げ、くじらの街下関の実現に向けまして、所管委員会での議論を期待いたしまして、次の質問に入ります。 当初予算概要の49ページ、政策予算説明資料112ページの安全・安心な住環境の整備の中の空き家対策業務につきまして、お尋ねをいたしたいと思います。 平成26年の総務省住宅・土地統計調査におきまして、全国空き家総数が820万戸と発表された折には、特にセンセーショナルなものを全国に発信をしたと考えております。また同30年の調査では848万戸と、さらに進捗をいたしまして、依然、国家的課題の一つになっていると考えております。 政策予算説明資料112ページの記述にもありますように、特定空家等、管理不適切空家等、危険空き家などに対する諸施策、本年度からは空き家バンク募集も建設部所管となりまして、改修・管理費用の補助や跡地活用を伴う除却費用の補助などが行われております。 また従来、企画課において行われておりましたときよりも、空き家バンクの登録につきましても全市に拡大もしていただきまして、この取り組みについては十分評価をしているところであります。 最初に令和2年度の実施事業の実績についてお尋ねをいたします。 ◎建設部長(清水悟君)  本市の空き家対策につきましては、空き家の発生制御から管理、活用、解体及び更新に至るまで、空き家の状態に応じてさまざまな支援策を展開するとともに、空き家になる前から、所有者等への意識啓発にも努めているところでございます。 お尋ねの支援策につきましては、危険な空き家の解体に対する解体補助、空き家への居住促進を図るための改修補助、管理から流通までを促進する管理補助などのほか、跡地活用補助などの補助制度を実施しております。 これらの補助について、それぞれ現時点での本年度の実績を申し上げますと、解体補助は34件、改修補助は5件、管理補助は7件、跡地活用補助は11件となっております。 ◆林真一郎君  それでは、令和3年度の予算概要と取り組みについてお示しください。 ◎建設部長(清水悟君)  空き家問題につきましては、全市的な課題と認識しており、令和3年度におきましても、本年度に策定いたします下関市空家等対策計画に基づき、市内全域で対策を進めていくこととしております。 しかしながら、敷地が狭小で狭隘な道路が多いなどの条件により、建物の建てかえが進まず、老朽した空き家が密集している地区につきましては、当該計画の中で重点対象地区として設定することとしております。 重点対象地区につきましては、この地区特有の課題の解決につなげていくため、解体補助や改修補助及び跡地活用補助の補助額を上乗せするなど、重点的な対策を実施してまいりたいと考えております。 ◆林真一郎君  どうぞよろしくお願いします。その中で、先ほど触れていただきましたこの跡地の活用について、空き家活用を伴う空き家の除却費用については、少し詳しく補足をしていただければと思います。 ◎建設部長(清水悟君)  空き家等跡地活用促進事業補助金につきましては、本年度当初から多くの相談を受けるなど、市民の皆様の意識も高まっております。これはいわゆる接道のない敷地や狭小な敷地といった解体や跡地活用の意識が働きづらかったものが、補助制度により、動機づけが図られ、更新が進んでいることのあらわれであると認識しております。 このため、令和3年度においては、事業費の拡充を図り、重点対象地区における跡地活用を促進するために、補助額を上乗せするなど、より充実した制度設計のもとで、引き続き事業を進めてまいりたいと考えております。 ◆林真一郎君  それでは、令和2年度はたしか跡地利用に関しては、11件という御報告であったように思いましたけれども、ことしの特にこの部分、跡地利用が絡む解体等について、特に大きな目標を定めていらっしゃれば、お答えをしていただけばと思います。
    ◎建設部長(清水悟君)  跡地活用促進事業につきましては、予算も大幅に増額しておりますので、今後一層これらを活用していただいて、なかなか進まない土地利用が進んでいって、ついては大きな数で空き家が解消していければと思っております。 ◆林真一郎君  それでは、当局の御努力を期待して、次の質問にまいります。 略式代執行業務についてでありますが、本件につきましては、昨日、本日と多くの議員さんがお取り上げになられております。順次質問ということにしておりましたけれども、私の質問の趣旨につきまして、少しお話をさせていただいて、一括して1回で御答弁をいただければと思います。 今回、本市初めての代執行――略式ではありますが、代執行に踏み切られたということであろうかと思います。本件につきまして、その意思決定をなされました実施の理由についてまずお尋ねをします。それがまず1点であります。次に、今回の一連の御答弁の中で、この事例については、土地と建物の所有者が別と、そういう事例だと伺いました。 そこで、まず建物のほうであります。特別措置法の第14条の第10項に、代執行に至るところの規定が書いてあります。倒壊等著しく保安上の危険な状態となり、かつ必要な措置を命ぜられるべき者を確知できない場合――正確の確に、知ると書いて「確知」と記述をされておりますが、その中で、特に第14条の第3項、ここに勧告というのがありまして、勧告、指導、助言、次に勧告となりますと、いわゆる土地については、200平米以上の土地であれば3倍に、200平米以下であれば6倍にという形の、そうした形で固定資産税の額を上屋が乗っていても変えることができる、そうしたことにもなっているわけでありますが、土地と建物の所有者が違うということは若干違う要素もあります。 過失なく、その措置を命ぜられるべき者を確知できない。言いかえれば、助言、指導、勧告を行うべき者が確知できずに、第3項に示すというのが、勧告以降、勧告に応じない場合は命令を行うことができるとなってございますが、そこに至ることもできない案件について、略式で代執行に至ることができるとなっているわけであります。 そこで、今後のこともありますからお尋ねしておきますが、この確知できない場合、建物が普通建ちますと、表示の登記が行われて、次に保存の登記が行われ、その後所有者がかわれば、所有権移転登記が綿々と行われていくわけであります。ただ、相続がなされない場合、あるいは戸籍、附票等で、どういう方々が相続人になり得るか、真正な所有者となり得るかということは、こういう範囲にあるだろうということはわかるけれども、全員が亡くなっている場合とか、どういった場合において、先ほどの要件に当たるのかと、その点を明確にしていただきたいということが2点目。それから今回のケースの場合は、建物の所有者については確知できない、地主については相手がわかっておりますので、現在その地主の方に勧告をしている状況であるという御答弁が先ほどありました。 地主の責務はいかに捉えていけばいいのかということについて、明確にお答えをいただいておきたいと思います。地主の場合は、先ほどのお話だと、当然その後命令に行くということではなくて、一定の期間勧告をし、それに応じられなければ代執行に行くという形での先ほど御答弁であったかと思いますが、地主の責務というのはどのような形になるのか。その点を含めて、1回で御答弁をお願いいたします。 ◎建設部長(清水悟君)  多少前後するかもしれませんが、御答弁申し上げます。 今回の略式代執行に係る空き家につきましては、平成27年に管理が不適切な空き家として市に情報提供があり、対策が必要な空き家として調査を開始しております。建物と土地が別々の所有者が存在する案件でございますが、空家法では、建物のほか、その敷地や立ち木も含めて「空家等」と定義されており、建物と土地の所有者双方に助言等を行うこととなっております。このため、助言等を行うための相手方を特定するため、建物所有者につきましては、住民票や戸籍謄本、固定資産税課税情報の調査及び地域住民へのヒアリング等を行いましたが、戸籍が確認できないため、その所在が判明せず、助言等を行うことができませんでした。 一方、土地所有者に対しましては、同様の調査により相手方が特定できたため、空家法に基づく助言、指導を進め、現在、令和3年3月31日を履行期限として、勧告を実施しております。しかしながら、土地所有者につきましては、建物に対して解体や修繕等を行う権限も義務もありませんので、現在まで特段の対応が見られていない状況でございます。 このような状況におきまして、昨年9月の台風災害時に、空き家の一部が前面道路に2度にわたり倒壊し、いまだ倒壊の恐れがあるなど、差し迫った危険な状態に今なお直面しております。また、本件空き家の前面道路は交通量が多く、不特定多数の方が利用されており、通行どめや迂回措置などをとることが困難な中、万が一被害が生じた場合は、不特定多数の方に重大な影響が懸念されます。このため、危険排除による安全・安心な交通の確保という広域性の観点からやむを得ず、市が所在不明な建物所有者にかわって措置を実施するものでございます。 今回は措置を実施する義務を負う建物所有者が不明であるため、助言、指導、勧告の実施を省略した、いわゆる略式代執行に向けて必要となる事業費を計上させていただいたものでございます。 なお、略式代執行の実施に当たりましては、今後、空家等対策協議会での協議を経て、最終的に判断を行うこととしております。また土地所有者について、助言、指導、勧告を行うのはなぜかということでございますが、少し説明いたしましたが補足して説明しますと、土地所有者につきましては、建物に対して必要な措置を行う権限はございませんが、空家法で定義される空家等には、その敷地も含まれていること、また勧告については行政指導として行うものであり、義務を命ずるものではないこと。また空き家の管理は原則として所有者等の責任によるもので、行政が公費を投じて行政代執行を行うためには、所要の手続を踏む必要があることから、土地所有者につきましても、法に基づきまして助言や指導、勧告を行っております。また市といたしましても、解決に向けたあらゆる手段を講じる必要があるため、土地所有者への勧告を行っているところでございます。以上でございます。 ◆林真一郎君  よくわかりました。ありがとうございました。 次に、民間住宅対策業務に移ります。業務においては、移住者向け住宅購入支援事業と住宅活用支援事業が含まれており、移住者向け事業においては、新築・中古を問わず対象とし、世帯区分・加算区分できめ細かく設計をされ、2,000万円が計上されておられます。住宅活用支援事業については、住宅等の問題解決、利活用の促進に取り組む団体への補助が含まれておりますが、令和2年度の実績についてお示しください。 ◎建設部長(清水悟君)  本市の民間住宅対策につきましては、良好な住環境の形成と安全・安心な住まいの実現を目指して取り組んでおります。具体的な取り組みといたしましては、民間主体による住宅・空き家問題の解決を促すための住宅活用支援事業や市外からの転入者が行う住宅の建設または購入を支援する移住者向け住宅購入支援事業などの補助制度を実施しております。 これらの補助について、それぞれ現時点での本年度の実績を申し上げますと、住宅活用支援事業は2件、移住者向け住宅購入支援事業は16件となっております。 ◆林真一郎君  それでは、ちょっと、移住者向けで16件とありましたけれども、今回事業の拡充で当初は新築だけではなかったかと記憶しますが、中古住宅まで拡充をされることによって、件数が若干ふえたかとも思うのですが、16件の内訳はどういう形でしょうか。もしかしたら通告が漏れていたかもしれませんが、お答えいただければお願いします。 ◎建設部長(清水悟君)  申しわけございません。後ほどお答えいたします。 ◆林真一郎君  それは失礼しました。それでは後ほどお教えください。 次にまいります。令和3年度予算概要と取り組みについてお示しください。特に団体の補助要綱をより利用しやすく、さまざまな団体がこうしたことに関心を持ち、さらに活動していただけるような環境づくりがさらに進めばいいがと思っておりますが、その点についても、所見があればあわせてお示しください。 ◎建設部長(清水悟君)  令和3年度につきましては、これまでの実績を踏まえまして、適宜、事業の見直しを行いながら、住環境の向上につなげてまいりたいと考えております。特に住宅活用支援事業につきましては、対象団体や事業内容の拡充を図ることとしており、意欲のある団体が、より活用しやすくなるよう、制度設計を見直してまいりたいと考えております。 また、移住者向け住宅購入支援事業につきましては、本年度から住宅施策としてリニューアルを行い、中古住宅の購入も対象に加えるとともに、3世代が同居・近居をする場合は、補助額を上乗せするなどの新たな取り組みを行っております。 この結果、従来の制度と比較して大きく実績が伸びており、引き続き広く周知拡大を図ることで、事業の活用を促してまいりたいと考えております。 ◆林真一郎君  それでは、次の質問に移ります。 当初予算の概要の52ページ、密集市街地環境整備事業についてであります。単刀直入に、令和2年度実績についてお示しください。 ◎都市整備部長(平澤良輔君)  当事業の実績についてお答えいたします。当事業については、令和元年度から所有者さん、不動産業者等から46件の個別相談を受けておりまして、市への寄附については、現在までに4件の寄附を受けてございます。また令和2年度においては、寄附対象物件の調査を7件実施し、また寄附を受けた老朽建築物の解体工事を1件実施してございます。以上です。 ◆林真一郎君  私のほうに勘違いがあったかもしれませんが、本年度調査などで4件、解体が1件と伺っていたかと思ったりしたのですけれども、ちょっと御答弁が聞き取れなかった部分もあったので、ちょっと伺ってみたいと思います。 ◎都市整備部長(平澤良輔君)  令和2年度の実績は、寄附対象の調査は7件でございます。また解体工事が1件でございます。 ◆林真一郎君  それはちょっと私のほうの記憶が違っていたと思います。 当該資料では、解体予算600万円と組まれておりますが、解体された建物の表示概要、面積とか構造とか、そうしたものと執行の予定額というのは、お幾らぐらいになっていらっしゃるでしょうか。 ◎都市整備部長(平澤良輔君)  今年度の解体実績でございますけれども、解体する建築物につきましては、昭和34年に建築された木造瓦葺平屋建の建物でございまして、延床面積が66.11平方メートルで、土壁を有する布基礎の建築物でございます。こちらの設計金額ですけれども、設計額472万4,500円に対して、契約額が462万円となってございます。以上です。 ◆林真一郎君  設計額はちょっと聞き取れなかったので、あれなのですけれども、今お尋ねしますと、昭和34年の建設で、木造瓦葺の平屋建で、約20坪の建物だとお答えになったと思います。金額の高い安いはなかなか簡単には御指摘をすることはできませんが、今後もこういった事業をなされて、最終的に解体をされ公共空地等にみなされる以上、いわゆる最小投資の最大効果をやっていただくためには、この解体の積算根拠というのをまたきょう求めるわけではありませんが、今後もいろいろな事例を私のほうからもお示しをした上で、またお話を申し上げたいと考えております。その点について、そういうふうにしたいと思っておりますので、一応……。特に適正な――設計もなかなか通常の新しく物をつくるものとは違いますので、難しいところだとは思いますけれども、解体に対する事例研究と積算根拠ということをまたしっかりと固めていただければと考えております。 次に、令和3年度の予算概要と取り組みについてお教えください。 ◎都市整備部長(平澤良輔君)  お答えいたします。令和3年度につきましては、寄附対象物件2件の調査費等に240万円、また寄附を受けております老朽建築物1件の解体工事に780万円を計上しているところでございます。 ◆林真一郎君  それはそれで承りましたので、先ほど申し上げたのと一緒であります。しっかりとよく内容を精査して、また適正な実施をお願いいたしておこうと思います。  次に、都市計画マスタープランの推進事業について、若干お尋ねをしたいと思います。 昨年度末、立地適正化計画が策定、施行されまして、いよいよ来年4月以降、市街化調整区域内における開発行為を抑制することとなります。 また先に立案されております公共交通の再編と相まって、多極分散型ネットワーク、いわゆるコンパクトなまちづくりがいよいよ本格化してまいる時を迎えているわけでありますが、そうした中で、都市計画区域内のまちづくりの骨格となるマスタープランの策定事業が現在進められているということになりますが、令和2年度の実績についてお示しください。 ◎都市整備部長(平澤良輔君)  まず令和2年度の当時の実績でございますけれども、安全・安心で持続可能な都市づくりを目指し、地域ごとにコンパクトで快適に暮らせる土地利用を図るという都市づくりの基本理念や目標を設定した全体構想の改定を進めており、現在パブリックコメントを実施しているところでございます。 ◆林真一郎君  それでは次に、令和3年度の予算概要と取り組み、特に地域別構想策定の手順等について、わかりやすく御説明をお願いいたします。 ◎都市整備部長(平澤良輔君)  令和3年度には、地域別構想と実現化方策の改訂を予定してございます。こちら、地域の特性に応じ、誘導すべき建築物の用途等や地域の課題に応じた諸施設の整備ですとか、円滑な都市交通、また緑地や景観形成のため配慮すべき事項等の方針を策定いたします。 策定に当たりましては、策定委員会や幹事会によって素案を作成し、地域別における説明会やパブリックコメント、都市計画審議会の意見聴取や議会への報告などを行ってまいりたいと考えております。 また、特にさまざまな課題が重複している下関駅から唐戸にかけての下関市街地においては、将来ビジョンを構築し、各施策や事業の方向性を示すことによって、限られた財源の中でも選択と集中を図り、めり張りのある効率的な公共投資を図れるよう、分科会などにより検討を深めてまいりたいと考えております。以上です。 ◆林真一郎君  それでは、残り5分となりましたので、もう一括して1項目ずついきます。 まちなか再生宅地開発の補助金についてでありますが、先ほども申しましたように、令和4年4月から市街化調整区域内の開発行為を抑制するという、翻ってはまちなか再生については、これをしっかりとやはり充実したものにしていただくと、そうした政策転換を要望しているわけであります。 令和2年度の実績並びに令和3年度の予算概要、特になかなかこれは難しい事業でありますから、実績が少ないと思われますけれども、令和3年度あるいは今後、どういう形でまちなかの再生に取り組んでいくか、そうしたことを含めて、政策的な観点があればあわせてお答えいただきたいと思います。 ◎都市整備部長(平澤良輔君)  当事業の令和2年度の実績でございますけれども、現在のところ開発事業者と協議している案件こそございますが、これまでに補助金を交付した実績はございません。こちら現在の補助金の交付条件としまして、道路の公共帰属、ゆとりある敷地の確保、老朽建築物の除却など、全ての条件を満たす開発というものがございますので、交付条件が開発の実情に即していなかったことも要因ではないかと分析してございます。 こうしたことから、令和3年度においては、これまでの開発の状況を踏まえ、開発事業者が有効にこの事業を活用できるよう、補助金の交付条件を見直しまして、居住誘導区域内のまちなか再生などに努めてまいりたいと考えてございます。以上です。 ◆林真一郎君  今3つの条件が示されました。いわゆる道路についての公共への帰属は当然のことといたしました。特に周辺のそういう家屋の解体等々もありました。その辺、今、御答弁にもありましたように、よくしんしゃくをしていただきまして、実効性のある予算立てと、そして事業立てをしていただきたいと思います。 次にまいります。地籍調査でありますけれども、現在、彦島地区がまだ作業中であろうかと思いますが、2年度の実績並びに3年度の予算概要等々について、お示しをいただきたいと思います。 あわせて12月議会で、ちょっとこれは予算と直接関係ありませんが、この令和3年度より、いわゆる中心部より西部において、法務局調査が再度、そして東側については官民の境界確定を先行させると――そうしたことに取り組んでいくことになるという部分を御答弁いただいておりますが、特に法務局調査等々について、おおむね日程とエリア等々について、情報提示を受けていらっしゃれば、お答えをいただきたいと思います。 ◎都市整備部長(平澤良輔君)  地籍調査につきまして、今、彦島等の実施をしてございますが、令和3年度につきましても、引き続き彦島迫町の一部ですとか、菊川町管内でございましたら上大野の一部ですとか、豊田町につきましては豊田町大字殿敷の一部、豊北町管内については、豊北町の北宇賀の一部等を実施する予定としてございます。 また法務局の調査でございますけれども、こちら令和3年度から西入江町や豊前田など、国道9号の北側斜面地を含む区域について、地図作成作業の調査に着手する旨の連絡をいただいてございます。 今後とも、法務局が実施する調査とも連携しながら、地籍調査の進捗が図れるように努めてまいりたいと考えてございます。 ◆林真一郎君  あと1分ちょっとでございますので、最後にいわゆる本市初の小中一貫校を来年の4月に小中一貫校に移転しようとしております名陵中学校に関する予算を三千数百万円いただいているわけでありますが、魅力ある学校になるための今年度の予算の活用並びに魅力づくりについて、簡潔に御答弁をいただければと思います。 ◎教育長(児玉典彦君)  名陵中学校区新しい学校づくりに関する予算は、令和2年度2月補正予算と3年度当初予算で計上しております、それぞれ1,700万円、当初予算は3,891万3,000円を計上しております。それぞれALTを活用した国際理解教育の推進、中学校における少人数制による英語科の指導を行うなど、英語科に特化した教育を柱に、新しい教育を推進したいと思っております。以上です。 ◆林真一郎君  それでは、時間を超過して失礼いたしました。以上で終わります。 ◎建設部長(清水悟君)  先ほどの移住者向け住宅購入支援事業の16件の内訳でございます。新築が14件、中古が2件でございます。そのうち子育て世代が8件、3世代同居・近居が1件でございます。どこからの移住かという内訳ですが、県内他市が9件、九州が5件、関東が1件、広島が1件でございました。以上でございます。 ◆林真一郎君  ありがとうございました。(拍手)──────────────────────────────────────── ○副議長(吉田真次君)  19番、山下隆夫議員。(拍手) 〔山下隆夫君登壇〕 ◆山下隆夫君  無所属の山下隆夫です。個人質問者21人中、19番目の質問ということもありまして、これまで質問された議員の質問と一部重複しております。再確認が必要なもの以外については、なるべく省略し、質問をしたいと思います。 まず初めに、病院費についてお伺いをいたします。独立行政法人下関市立市民病院に対する財政支援として、運営費負担金と運営費交付金が計上されておりますけれども、それぞれの法的根拠と積算根拠をまずお伺いいたします。 ◎保健部長(九十九悠太君)  お答えいたします。運営費負担金につきましては、地方独立行政法人法の第85条に財源措置の特例として、設立団体である市の負担が定められてございます。負担金の考え方といたしましては、総務省が定める地方公営企業の繰出基準に基づきまして、救急医療の確保に要する経費や、小児医療に要する経費、感染症医療に要する経費など、いわゆる政策医療や不採算医療等に対しまして、一般会計からの補助などを行うものでございます。 続きまして、運営費交付金につきましては、地方独立行政法人法の第42条に設立団体は地方独立行政法人に対し、その業務の財源に充てるために必要な金額の全部または一部に相当する金額を交付することができると定められておりますので、地方独立行政法人下関市立市民病院の設立団体である本市におきましては、新館及び立体駐車場整備に伴う元利償還金の一部に対しまして、一般会計から補助等を行ってございます。以上でございます。 ◆山下隆夫君  運営費負担金については、算定に当たってのルールはあると。運営費交付金については、形の上では任意の交付金となっておりますので、市の政策的判断に基づいて、交付をすることが可能なものと理解をいたします。 次に、市民病院運営費負担金が大幅な減額となっていることについてお伺いをする予定でございましたけれども、午前中に同様の質問がありましたので、これについては省略をいたします。 次に、病院事業に対する繰出基準、先ほど御答弁がありましたけれども、感染症医療に要する費用があるという話がありましたけれども、市民病院の運営費負担金の算定にこれは適用されているでしょうか。 ◎保健部長(九十九悠太君)  お答えいたします。市民病院運営費負担金には、感染症医療に対する経費としまして、感染症病床6床に要する経費に対する補助等が計上されてございます。以上です。 ◆山下隆夫君  ちなみに金額は幾らですか。 ◎保健部長(九十九悠太君)  ただいま申し上げました市民病院に対する感染症医療に要する経費に対する補助等は、合計で申しますと、4,075万8,000円を計上してございます。 ◆山下隆夫君  総務省の繰出基準にある感染症医療に要する経費、これは適用できるのは、感染症の許可病床に対して適用できるということだろうと思います。 次に、豊田中央病院の病院企業会計負担金に感染症医療に要する費用が計上されている理由をお伺いしようと思いましたけれども、今の御説明でよくわかりました。 それでは、市民病院と豊田中央病院が新型コロナウイルス感染症患者対応のために確保している病床に対する経費はどこに計上されているかということを聞く予定でしたけれども、これも午前中の御説明でわかりました。コロナ対応病床に対する経費については、国・県からの支援があるという御説明でございましたけれども、ということになれば、市からは出ていないということだと思います。昨年12月議会で、コロナ対応の病床を確保するほど、医療機関の負担は増加をしていると保健部長は答弁をされました。新型コロナウイルス感染症患者を受け入れている医療機関は本当に大変だと思います。財政的にも体力的にも精神的にも大きな負担を抱えながら働いておられると思います。 それに対して、北九州市ではコロナ対応をしている医療機関を支援するため、感染症患者の入院受け入れ、1人につき30万円を県とは別に医療機関に支援金として支給をしています。本市におきましても、県とは別に繰出基準が適用とならないのであれば、市民病院においては運営費交付金で、豊田中央病院においては、病院事業会計補助金で支援すべきと思います。またあわせて、他の受け入れ医療機関に対しても、同様に市独自の支援を講じるべきと考えますけれども、市のお考えをお伺いいたします。 ◎保健部長(九十九悠太君)  お答えいたします。各医療機関における病床確保に対する助成につきましては、これは各地域の感染状況であったり、また各地域におけるその時点の確保病床に応じたさまざまな対応がとられていると承知してございます。これまでの答弁と重複いたしますが、新型コロナウイルス感染症患者を受け入れている医療機関に対しましては、患者を受け入れた場合、診療報酬の加算などの臨時的な取り扱いであったり、また国及び県の助成制度が段階的に拡充してまいりましたので、現時点では本市単独の新たな助成制度の創設というものは想定をしてございません。以上でございます。 ◆山下隆夫君  本来、感染症病床の機能がない、その一般病床を感染症病床に切りかえて運用するわけでありますから、病床の運用に当たっては相当の注意が必要になると思います。市民の安心安全を守るためにも、そうは言わず市独自の支援策を講じていただくよう検討していただきたいと思います。よろしくお願いします。 次に、感染症予防についてお伺いをいたします。新型コロナウイルス感染症対策の新年度の取り組みにつきまして、議会資料及び政策予算説明資料におきまして、大別をすると3点が事業概要として示されております。 まず、新型コロナウイルス感染症について、局面に応じた的確な対応ができるよう保健所の即応体制を整え、適切な医療を提供できる体制を確保すると示されておりますけれども、この点について新年度の具体的な取り組み内容をお伺いいたします。 ◎保健部長(九十九悠太君)  お答えいたします。本市では、令和2年9月1日付で新型コロナウイルス感染症対策推進室を設置しておりまして、他部局の応援もいただきながら、今11の班に146人の職員を配置してございます。これは従来の組織体制にとらわれずに、局面に応じて柔軟に対応していくとともに、新型コロナウイルスの感染症との長期戦に持続的に対応するための組織体制として構築したものでございます。その後11月16日には、これも先ほどの答弁と重なりますが、医療機関や高齢者施設等に対し、感染対策支援を行うことを目的としたSICT、下関感染対策チームというものを設置してございます。また12月1日には、新型コロナウイルス感染症対策推進室内にワクチン接種対応班を設置いたしました。 来年度のことを聞かれていると思いますが、来年度におきましても、こういった体制を維持しながら、状況に応じて適切な組織体制も考えながら対応したいと考えてございます。以上でございます。 ◆山下隆夫君  国は新型コロナウイルス感染症への対応を踏まえ、保健所の恒常的な人員体制強化を図るため、保健所において感染症対策業務に従事する保健師を令和3年度から2年間かけて約900名増員できるよう、地方財政計画に必要な職員数を計上するとともに、地方交付税措置をする。保健所を設置する地方公共団体においては、早急に保健所の機能強化に取り組んでいただきたいと令和3年度の地方財政の見通し、予算編成上の留意事項で示しています。そうは言いましても、保健師の確保については、苦慮されている現状があるとお聞きをしております。国の方針に乗りおくれないように、早急に取り組んでいただきたいとお願いをしておきます。 次に、下関市立豊田中央病院の病床を全てコロナ対応にしたことに伴いまして、当面の間、救急患者の受け付け及び入院患者の受け入れを中止したことへの対応として、地域医療に大きな影響を及ぼさないよう各医療機関が相互に連携協力し、対応するという見解が示されておりますけれども、これについては午前中にも同様の質問がありましたが、もっと具体的にどのような対応をされるのかお伺いをいたします。 ◎保健部長(九十九悠太君)  御質問に関しましては、もっと具体的に今後どのような対応をするかということで承りましたが、これまで申し上げているとおり、今回の豊田中央病院でコロナの患者を受け入れるに当たりまして、地域の方への丁寧な説明を、より一層これからも続けていきたいと考えておりますし、また当然、ただ診療日におきましては、御不便をおかけしているところもございますので、これも前の答弁と重なりますが、今後の感染対策の動向を見きわめながら、適切な時期に豊田中央病院にはもとの診療機能に戻っていただくことを想定してございます。以上でございます。 ◆山下隆夫君  実際に、具体的な事象が出なければわからないという部分もあると思います。これまで当たり前であった機能が一時的とはいえ、なくなってしまうわけであります。用意周到に準備しても、想定外の事象が発生しないという保証はございません。また考えが及ばなかった事象が発生することも否定ができません。後々問題とならないよう、細心の注意を払って、しっかり対応していただきたいということをお願いしておきます。 次に、新年度予算に計上されております入院患者の医療費自己負担分の公費負担経費1,190万4,000円、PCR検査・抗原検査に係る費用の公費負担経費1,294万7,000円について、それぞれ何名分を想定されているのか、お伺いいたします。 ◎保健部長(九十九悠太君)  お答えいたします。宿泊療養を除く入院医療費についてお答えいたしますが、宿泊療養を除く入院医療費につきましては、約100人分の予算を計上してございます。また、PCRの検査費用につきましては、約2,500件の予算をそれぞれ計上してございますが、これも繰り返し申し上げますが、なかなかこの感染症の発生動向というのは、正確に予想することが困難でございますので、感染症の発生動向によりまして不足が生じる場合には、別途予算措置を検討してまいります。以上でございます。 ◆山下隆夫君  聞き取りの際にも、予算編成時における状況を踏まえた予算要求であったと。現実においては、予算が不足することも考えられるので、保健部としては、とりあえず6月までを想定して、不足するようであれば補正対応していきたいとお伺いをしております。これについても、迅速な対応をしていただくようよろしくお願いをします。 次に、感染患者が発生した医療機関や高齢者福祉施設等に対しては、感染対策支援活動を行う感染対策チームSICTを派遣し、感染対策の支援を行うこととなっておりますが、政策予算説明資料では、これに関する予算が16万7,000円とわずかな金額ですけれども、この金額で十分対応ができるのでしょうか。お伺いいたします。 ◎保健部長(九十九悠太君)  お答えいたします。SICTの活動としまして、集団感染のあった医療機関や施設等を訪問しまして、ゾーニングなどの感染対策に関する助言、指導を行うラウンドや、また平常時から希望のあった医療機関や施設等を訪問いたしまして、感染対策に関する助言、指導をラウンドで実施いたします。 令和3年度当初予算では、医師や看護師の執務に係る経費を計上してございます。また、地域の感染対策担当者が集まり、地域対策ラウンドの報告及び感染対策についての協議を行う感染対策会議や感染防止対策の知識及び技術の向上のための感染対策研修会を行うこととしておりまして、その開催費も合わせて計上してございます。 ただいま予算が少し少ないのではないかというような御指摘もいただきましたが、もともとこの発端から申し上げますと、新型コロナウイルス感染症の対応を行うに当たりまして、本当に毎月のように医療関係者と市、消防局、医師会で協議を重ねております。その時に出席していただいているのが、大体副院長先生クラスの先生と各病院の感染管理認定看護師さんが出席しておりました。ただ、その会議においては、やはりなかなか看護師さんという立場もあって、なかなか発言をされないというのが目にとまりまして、それで何かこういった専門家、多分かなり専門的な知識をお持ちなのだけれども、そういった会議の場では少し気を使って、なかなか発言されないようなところがありましたので、こういった資源をうまく活用したら、そんなに予算をかけなくても効果的なチームができるのではないかと発想いたしまして、そういった経緯から、今本当によく働いて、チームのためにやっていただいております感染管理認定看護師さん、もともとそういった地域で、病院だけでなくて地域で何かをしたいという思いが強い方々が多くて、この予算の範囲内でもしっかりと活躍いただいているのが現状でございます。ただ当然必要に応じて、これも感染の状況に応じて予算が不足した場合には、適切な措置を検討してまいりたいと考えてございます。以上でございます。 ◆山下隆夫君  よくわかりました。次に、新型コロナウイルス感染症対策の今後の方向性についてお伺いいたします。 衆議院予算委員会で、新型コロナウイルス感染症対策分科会の尾身会長は、最も大事なことは、感染対策をやると同時に、感染のリスクが高いところを中心に、無症状者に焦点を合わせた検査をやることによって、リバウンドを防ぐことだ、と述べられています。 本市におきましても、医療機関でクラスターが発生をしていますけれども、医療機関でクラスターが発生する主な原因は、無症状者による持ち込みだ、とこのように言われています。いつでも、どこでも、誰でもが理想でありますけれども、少なくとも医療関係者、高齢者・福祉施設等で働くエッセンシャルワーカーの皆さんに対する定期的なPCR検査体制を構築すべきと思います。これにつきましては、個人質問初日に同様の質問がありましたが、確認のため、改めて見解をお伺いいたします。 ◎保健部長(九十九悠太君)  お答えいたします。前回と同様の趣旨になって恐縮でございますが、現時点におきまして、医療機関また高齢者施設等における無症状の職員に対する定期的な検査を、市として実施することは考えてございませんが、議員の御指摘のとおり、医療機関や高齢者施設等における感染対策は大変重要と認識してございます。 本市では、これらの施設において感染の疑いの事例や発生例があった場合など、感染拡大のリスクがあると判断した場合には、迅速に大規模な検査を行う体制を整備しておりまして、これまでも実際に大規模な検査を重ねてきてございます。またあわせて、これから繰り返し申し上げておりますが、SICTというチームを作りまして、迅速に感染対策に係る指導を行える体制も整備してございまして、引き続き医療機関や高齢者施設等における感染対策の強化に、市としても取り組んでまいりたいと考えてございます。 ◆山下隆夫君  ほぼ初日の答弁と同じ答弁でございました。徹底したPCR検査の必要性については、今に始まった議論ではないと思います。また第1波の時から行われている議論であります。国内・国外において、実際に効果を上げている事例もあります。ある意味、いまだに周回おくれの議論がされていることに、本当に市民の安心安全を第一に考えておられるのだろうかといささか疑問を感じざるを得ません。コロナウイルス感染の不安の念にさいなまれながら、感染症病床で働いておられる医療関係者の皆さん、利用者に感染させてしまうのではと不安の念にさいなまれながら、高齢者施設等で働いておられる職員の皆さんたちの気持ちになって考えていただきたいと思います。大規模な検査ができる体制、これについては整っているとおっしゃっております。本当に身を挺して私たち市民のために働いてくれておられるエッセンシャルワーカーの皆さんに対する定期的なPCR検査、本当にその気持ちに応えようと思えば、検査を実施しないという選択肢は、私はないのだろうと思います。考え直していただきたいと思いますけれども、改めて再度見解をお伺いいたします。 ◎保健部長(九十九悠太君)  それでは、申し上げます。よく定期的に繰り返して検査するということは言われます。ただ、実際これを誰がどのように行うかということをやはり考えてから、そういった政策判断をするべきだと考えておりまして、例えば医療機関の方、また高齢者施設等で働かれる従事者というのはかなりの数がいらっしゃることは御承知だと思いますけれども、こういった方全てに定期的に――それは結局、医療機関の方が例えば出向いて採取するのかもしれませんけれども、そういった御負担を当然とっていただかないといけませんし、またその分、民間の検査会社に出すにしろ、検査機関への負担もかなり大きくなりますので、大規模な検査を行う必要が生じたときに、そういった定期の検査で埋まってしまっていると、迅速な対応ができない可能性もございます。また定期的にと申し上げても、科学的にそれがどれぐらい定期的にやれば効果が発揮するということもはっきりわかっておりません。 やはり公衆衛生学上そういった、ある程度大規模な体制を整えるには、ある程度そういった知見がないと、やはりこれも市民の税金を使って行うものでございますから、それは慎重といいますか、否定するものではございませんが、当然、後はその地域の感染状況によっても、効果というのは変わってございますので、そういったさまざまな要素を考えながら判断していくものだと思っておりますので、現時点で直ちにそれを定期的に行うことは考えてございませんが、今後のそういった知見や感染動向を踏まえながら、検討していくべき課題だと思っております。 ◆山下隆夫君  検討する課題と言わず、検討していただきたいと思います。 ノーベル生理学・医学賞を受賞された京都大学の本庶教授は、医学の教科書に、感染者を見つけて隔離するのが最もよい、と書いている。今やらなければならないのは、無症状感染者をあぶりだし、隔離をすることだ、とおっしゃっています。医療機関で発生したクラスター関係の関係者、2月15日時点で宇部市で202名、周南市で132名、本市では38名にも及んでいます。いまだにその感染の拡大は続いています。 現状では、そのワクチン接種が完了するのが、私はことしの後半になるのではないかと考えておりますけれども、医療関係者、高齢者施設等で働くエッセンシャルワーカーの皆さんに対する心配りを含めて、定期的なPCR検査体制の実施を早急にしていただくように改めて求めておきます。 次に、学校支援業務についてお伺いをいたします。学校司書配置のための予算が令和2年度に比べて、若干増額となっておりますが、何名か学校司書を増員されるのでしょうか、お伺いします。 ◎教育長(児玉典彦君)  お答えします。山下議員には平素から児童生徒の読書活動、とりわけ学校図書館について関心をお寄せいただきありがとうございます。学校司書の増員ですが、残念ながら来年度はございません。 ◆山下隆夫君  それと、これは昨日もありましたけれども、3年サイクルのローテーションで現状の学校司書さんをローテーションで回して運用するという方針で運用されていると思います。今年度は3年サイクルの最終年度となります。新年度における学校司書配置の考え方、これを改めてお伺いいたします。 ◎教育長(児玉典彦君)  お答えします。令和3年度の学校司書の配置の考え方ですが、平成30年度から令和2年度までの3年間で、学校司書が配置されていなかった32校に10人を兼務配置とします。以上です。 ◆山下隆夫君  学校図書館法で、全ての学校図書館に専門の職員を配置することが求められています。それを保障するため、国は1.5校に1名配置をするための財源を地方交付税措置しています。本来であれば、44名程度の学校司書が配置をされていなければならないわけであります。 本市におきましては、平成27年度に5名が配置をされ、3年後の平成30年度には倍増の10名になりました。これでも地方交付税措置から見れば4分の1の配置であります。3年後に当たる令和3年度は過去の経緯を踏まえ、最低でも15名から20名が配置をされるのかとひそかに期待をしていましたけれども、先ほどの答弁でこれについてはどうもかなわないようであります。 学校司書の増員につきましては、令和2年度予算に対する代表質問でも私は伺いました。その際「今後の学校司書の配置については、これまでの成果と課題を踏まえ、計画的に行うことにより、学校図書館のさらなる充実に努めてまいります」と教育長は答弁をされております。成果と課題を踏まえた上で、現状どおりの配置数でいいと判断されたのだと思いますけれども、教育委員会は学校司書配置の成果と課題をどのようにお考えなのか、お伺いをいたします。 ◎教育長(児玉典彦君)  まず成果といたしましては、学校司書の配置による貸出冊数や来館人数の増加、学校図書館の環境整備や読書活動に係る行事の工夫等、学校図書館が充実していたことが挙げられます。 課題といたしましては、学校司書は来年度から3年の配置がえを行い、これまで学校司書が配置されていた学校は未配置となることから、図書館整備や授業支援の不足、また学校図書館担当教員や図書ボランティアへの負担の増加が懸念されることです。そのような中、学校司書の配置がない学校においても、これまでの成果を維持、向上させることが大きな課題であると捉えております。 今後、学校司書が未配置となる学校についても、学校担当指導主事による状況確認を適切に行い、学校司書を派遣するなど、フォローアップの仕組みを整え、学校図書館のさらなる充実に努めてまいります。以上です。 ◆山下隆夫君  成果は別といたしまして、教育委員会が課題とお考えになっておられること、これは地方交付税措置に基づき学校司書を配置すれば、すぐにでも解決できる話であります。私は学校司書配置の成果と課題を抽出するその基本は、学校図書館が求められている姿に対する現状の姿だと思います。それを判断するための基準は、文部科学省が定めた学校図書館ガイドラインだと思います。 先日、都道府県教育委員会などが2019年度に実施をした公立小学校の教員採用試験の競争倍率が全国平均で2.7倍と過去最低だったと。山口県は1.8倍で業務多忙がその原因かという見出しで報じられました。 学校図書館ガイドラインで、学校司書は、学校図書館を運営していくために必要な専門的・技術的職務に従事するとともに、学校図書館を活用した授業やその他の教育活動を司書教諭や教員とともに進めるよう努めることが望ましい。具体的には、児童生徒や教員に対する「間接的支援」に関する職務、児童生徒や教員に対する「直接的支援」に関する職務、教育目標を達成するための「教育指導への支援」に関する職務を行うことが考えられる、としています。学校司書は、学校図書館の充実のみならず、教員の多忙化解消や、より充実をした教育環境を整えることにも貢献できる存在となります。 今後、学校司書の適正配置の検討に当たりましては、学校図書館ガイドラインを指標とし、学校図書館が求められている姿を達成するために、学校司書を何名、どのように配置をすればいいのかを判断すべきと思いますけれども、教育委員会の見解をお伺いいたします。 ◎教育長(児玉典彦君)  お答えします。教育委員会としましても、文部科学省が定めた学校図書館ガイドラインに示されているとおり、学校司書が専門的・技術的職務に従事していることが重要であると捉え、環境整備に力を入れております。専門性のある学校司書ですが、週2回の配置校勤務や週1回~2回の兼務校勤務とかけ持ちで業務をこなすことは、予想していた以上に難しい状況です。 そこで今年度、学校司書が業務に専念できる手立ての一つとして、司書教諭と学校司書の役割や業務の内容を明確にした学校図書館マニュアルを作成いたしました。これを各学校において活用し、よりよい学校図書館運営を図れるよう周知をしているところです。 今後も、学校図書館ガイドラインを参考にし、適正な学校司書配置を検討するとともに、市内小中学校の図書館の充実を図り、子供たちの読書環境を整えるよう努力してまいります。以上です。 ◆山下隆夫君  司書教諭の皆さんも担任と兼務をされている方もいらっしゃいますし、かなりこの負担感を感じておられます。どちらかというと、担任のほうが中心になりますので、図書館のほうについてはどうしても、適切な言い方が見つかりませんけれども、どうしても少し手を抜いてしまう傾向があると聞いております。 学校図書館ガイドラインでは、学校図書館は、可能な限り児童生徒や教職員が最大限に利用できるよう、また、一時的に学級になじめない子供の居場所となり得ること等も踏まえ、児童生徒の登校時から下校時までの開館に努めることが望ましい。登校日等の土曜日や長期休業日等にも学校図書館を開放し、児童生徒に読書の場や学習の場を提供することも有効である、としています。全ての学校への学校司書配置を強く求めまして、次の質問に移ります。 次に図書館費についてお伺いをいたします。図書館法第7条の2におきまして、「文部科学大臣は、図書館の健全な発達を図るために、図書館の設置及び運営上望ましい基準を定め、これを公表するものとする」と規定されています。平成20年に図書館法が改正されたことに伴い、望ましい基準も全面改正をされております。 議会資料65ページに、市民の「知の拠点」として、中央図書館及び地域館の図書資料の整備及び運営・維持管理を行うと記されていますけれども、その基本となるのは公立図書館の設置及び運営上の望ましい基準であることについて異論はないと思います。望ましい基準の主な改正点として、図書館に対するニーズや地域課題の複雑化・多様化に対する規定が整備をされ、その中でレファレンスサービス等の情報サービス、地域の課題に対応したサービスの充実が求められていますけれども、この点に関する図書館運営の現状はどのようになっているのかお伺いをいたします。 ◎教育部長(徳王丸俊昭君)  お答えいたします。レファレンスサービスにつきましては、基本的なものについては各図書館のカウンターで対応いたしまして、より高度なものについては中央図書館のレファレンスカウンターにて対応する体制といたしております。 地域の課題に対応したサービスにつきましては、例えば高齢化を踏まえまして、闘病記コーナーなどの設置を行うなど、必要な資料や情報の整備を行い、その提供に努めてございます。以上でございます。 ◆山下隆夫君  以前、伊万里の図書館に視察に行った時に、レファレンスサービスを「本当に十分できるようになるためには10年以上かかりますよ」と。「経験、知識がとても重要です」という、当時の館長からお話をお伺いいたしました。そういった意味では、望ましい基準に基づく図書館運営をしていくためには、図書館スタッフの充実、これは本当に重要だと思います。特にレファレンスサービス、それから今日ではレフェラルサービスというのが求められておりますけれども、経験と知識が必要となります。そのためには、図書館司書は正規雇用とすべきと思いますけれども、教育委員会の見解をお伺いいたします。 ◎教育部長(徳王丸俊昭君)  議員御指摘のとおり、望ましい基準でスタッフの充実が求められる諸業務のうち、特にレファレンスサービス、あるいはレフェラルサービスにつきましては、経験と知識が必要なため、図書館職員につきましては、講師を招いての内部研修あるいは山口県立図書館、山口県図書館協会等が実施する研修等により、サービスの向上に努めてまいります。以上です。 ◆山下隆夫君  正規雇用としての雇用が難しいということであれば、現状では会計年度任用職員だと思いますけれども、少なくとも任期付職員として採用することを検討していただきたいと思います。 次に、望ましい基準の主な改正内容に、図書館運営環境の変化に対応するための規定の整備も行われています。その中で、館長には図書館の運営及び行政に必要な知識、経験と司書資格を有する者を置くことが求められております。中央図書館及び地域館の現館長さん、これは全て司書資格をお持ちなのでしょうか。お伺いいたします。 ◎教育部長(徳王丸俊昭君)  お答えいたします。現在の館長につきましては、いずれも司書資格については有しておりません。以上でございます。 ◆山下隆夫君  運営上の望ましい基準では「市町村教育委員会は、市町村立図書館の館長として、その職責にかんがみ、図書館サービスその他の図書館の運営及び行政に必要な知識・経験とともに、司書となる資格を有する者を任命することが望ましい」と記されております。現在の図書館長さんは、司書資格を有してはいないけれども、行政に必要な知識・経験は十二分にお持ちだと思いますけれども、図書館長には司書資格を有した館長を置くのが私はベストだと思います。改めて教育委員会の見解をお伺いいたします。 ◎教育部長(徳王丸俊昭君)  議員のおっしゃる図書館の設置及び運営上の望ましい基準につきましては、当方としても認識をいたしております。必要な知識、経験を有した上で、さらに司書資格も有する職員を館長として配置することが可能となれば、それはそれで望ましいことであると考えてございます。以上です。 ◆山下隆夫君  市の内部に適切な職員さんがいないということであれば、図書館法や望ましい基準で示されている館長の役割を保証し、外部から招へいするという方法もあると思います。検討をしていただきたいと思います。 次に、時間がなくなりましたので、端折って質問させていただきますけれども、図書館運営協議会、これは図書館法に基づいた今協議会ではございません。これも昨年の代表質問で図書館法に基づいた協議会にしていくべきではないかという質問をしましたけれども、この1年間どのような検討を行い、新年度どのように対応されようと考えているのか、お伺いいたします。 ◎教育部長(徳王丸俊昭君)  他市の状況や所掌事務、委員の任命基準等を研究してまいりました統計法に基づく基幹統計調査として、文部科学省が実施いたしました平成30年度社会教育調査によりますと、全国の市区町村公立図書館3,279館のうち、図書館法に規定される図書館協議会、またはそれに準ずるものを設置している図書館については66.3%、2,175館でございます。本市についてはこれに含まれます。それ以外の1,104館、33.7%の図書館は協議会等を設置していないという調査結果でございました。 本市においては、令和3年度引き続き、下関市立図書館運営協議会において御意見をいただきながら業務を進めてまいりたいと考えております。以上です。 ◆山下隆夫君  図書館法に基づかない協議会にしたのは、当時、中央図書館が指定管理者で運営をされていた、それに対応するためであります。その前提条件がもうなくなっているわけですから、本来の図書館法に基づいた協議会にしていただくようにここは強く求めておきます。 あと時間がなくなりましたので、じん芥処理業務についてまとめてお伺いいたします。高齢者や障害者等、ごみ出し困難の方々への支援としてのふれあい収集の導入について、これまで再三、早期の実現を求めてきましたが、新年度どのように取り組まれるのか。 それから多言語のごみ出しガイド、これも現状では中国、韓国語、英語の3言語であるけれども、当面ベトナム語のものを作成したい、それ以外のものについても引き続き検討したいという見解を示されておりますけれども、新年度、多言語のごみガイドをどのように取り組まれるのかお伺いします。 ◎環境部長(宇都宮義弘君)  では、お答えします。まず、ふれあい収集についてお答えいたします。 現在までに関係部局との協議を終了し、環境部内において、具体的な実施時期、収集方法等を確定する段階に入っております。自治体向けの高齢者のごみ出し支援制度の導入に向けたガイダンスについては、今年度まだ示されておりませんが、公表されたガイダンスにより見直しを行うものの、その影響は少ないものとして、また開始にあたり、多くの予算措置も必要としないことから、来年度の円滑な事業の早期実施に向けて準備を進めているところでございます。 また多言語の表記についてお答えします。ごみの出し方に関して、基本的な内容を記載した外国語版のごみ出しガイドについて、中国語、韓国語、英語の3か国語に加えて、現在ベトナム語版の作成に着手しており、ベトナム語訳の最終確認に入っております。新年度にはホームページに掲載するとともに、自治会等への御案内をさせていただく予定としております。なお、その他の言語版のごみ出しガイドにつきましては、市内の外国人住民の実態に応じて、順次作成していきたいと考えております。以上です。 ◆山下隆夫君  時間がもうなくなりました。ふれあい収集、多言語ごみ出しガイド、1日も早く実現できるようお願いを申し上げまして、私の個人質問を終わります。(拍手)──────────────────────────────────────── ○副議長(吉田真次君)  20番、小熊坂孝司議員。(拍手)  〔小熊坂孝司君登壇〕 ◆小熊坂孝司君  志誠会の小熊坂でございます。個人質問もいよいよラスト前を迎え、質問も答弁も重なる場面があると思われますが、確認ということでよろしくお願いいたします。 まず、一般会計の歳入についてでございますけれども、令和3年度の当初予算は骨格予算として編成されております。新型コロナ感染症の影響による経済活動の縮小が余儀なくされた中での予算編成、大変御苦労さまでございます。 それでは、市民税減収についての理由をお尋ねいたします。 ◎財政部長(神長賢人君)  それでは、今般の当初予算案における歳入のうち、市民税の減収の見込みにつきましてお答え申し上げます。 令和3年度の市税については、全体として厳しい状況の中での編成となりましたが、お尋ねをいただきました市民税につきましては、個人に係るものと法人に係るものとございますが、予算案において減少の主な要因としておりますのは、法人市民税の収入見込み額の減少を見越したものでございます。これにつきましては、大きく分けて原因が2つございます。 1つに、今般の感染症が社会経済活動に及ぼす影響の観点、これを踏まえまして、令和2年度において、既に兆候としてあらわれ始めております減収の傾向を、令和3年度についても同様に継続して見込んでおりますほか、市内の主だった企業の現在の経営状況等も勘案しまして、市に納税される収入見込み額にマイナスの影響が全体としてあるものと考えております。これが1つでございます。 またあわせて2つ目としまして、国のほうでなされます税制改正におきまして、法人市民税法人税割の税率が引き下げられることとなってございますので、その影響も踏まえてございます。 これら2件の影響を勘案しまして、収入見込み額について、対前年度減という見込みを立てたものでございます。以上でございます。 ◆小熊坂孝司君  法人市民税の中で、事業所の中には均等割と法人税割があると思いますけれども、法人税割のほうは当然、これは減少ぎみだと思うのですけれども、均等割のほうは、件数が一緒であればそんなに差がないと思うのですけれども、そのあたりはいかがでしょうか。 ◎財政部長(神長賢人君)  御指摘をいただきましてありがとうございます。法人市民税につきまして、御指摘のとおり均等割と法人税割がございますが、均等割につきましては、市内の事業所数についてほぼ横ばいであると見込んでおりまして、税収入額につきましても、予算上は対前年度でほぼ横ばいであるという見込みを立ててございます。法人税割につきましては、先ほど御説明いたしたとおりでございまして、経済状況及び税制改正の影響から大きな減を見込むものでございます。以上でございます。 ◆小熊坂孝司君  先ほど部長は、このコロナの影響で事業のほうも縮小せざるを得ない、したがって税収も減るだろうということだと思いますけれども、きのう、おとといは株価が3万円を超えているわけなのですね。それと、去年の10月、12月におけるGDPが12.7%上がっているのですけれども、これはわかっている、予測できたのですか。財政部長にちょっとお聞きいたします。 ◎財政部長(神長賢人君)  市内の経済情勢等を勘案して、当然に予算編成は行ってございますけれども、なかなかその本市の中の企業の動向を見込むに当たりまして、全国、世界の動き等を勘案して動く株価等の影響を見込むこと、これはなかなか難しいものでございます。 税収の見込みに当たりましては、法人に係ります法人課税については、法人の方々の決算等を踏まえた実績等に基づきまして編成を行っているものでございまして、先ほどの説明と一部重複するものもございますけれども、令和2年度中に既に社会経済の影響が本市企業の決算にも一部影響、兆候があらわれ始めているものと認識してございまして、そうした市内の主だった企業の経済状況、経済動向等を勘案して見込んだものでございます。以上でございます。 ◆小熊坂孝司君  それでは、その件はまた後からお伺いさせていただきますけれども、まずは固定資産税の増加について、固定資産税が1.3%増になっております。この原因について、お答えをお願いします。 ◎財政部長(神長賢人君)  それでは、続きまして、固定資産税につきまして御説明申し上げます。 固定資産税につきましては、令和3年度は3年に一度の評価がえの年度に当たりますが、この評価がえの影響につきましては、市税収入の増加・減少にさしたる影響はそれほどないものと見込んでおりまして、対前年度で増となった主な理由につきましては、令和2年度に国の法改正によりまして、全国一律の措置として講じられました徴収猶予の特例制度というものが地方税法上ございますが、これで徴収の猶予の対象となりました、令和2年度中に本来収入すべきであった固定資産税、これが令和3年度に繰り延べられる分につきまして、令和3年度の過年度分収入として、その収入を見込んでおりますことから、令和2年度の固定資産税額に対しまして、対前年増になったものでございます。 なお今ほど御紹介申しました徴収猶予の特例制度でございますけれども、国の一律の措置として1年間に限って延滞金なしでの徴収猶予を認めるというものが法律上認められた、いわば特別な措置でございまして、これにつきましては、地方税法に定められた期日であります令和3年2月1日、去る2週間前でございますが、それをもって受け付けは終了となったところでございます。以上でございます。 ◆小熊坂孝司君  ここで、部長がおっしゃったこと、よくわかりますと言いたいのですけれども、私は専門家でないのでよくわかりませんけれども、言っていることはよくわかります。 また一つ、法人事業税の交付金の増加もしているわけです。これは県からですけれども、非常に金額的には少ないのですけれども、このコロナ禍においてやはり増加している。この原因をあわせてお願いいたします。 ◎財政部長(神長賢人君)  以前も小熊坂議員から、同様の御指摘をいただきました。常々わかりやすい答弁には努めてまいりたいと思いますので、今後とも御指導をお願いいたします。 それでは、続きまして、法人事業税交付金の見込みにつきまして、お答えを申し上げます。法人事業税交付金というのは、実は新しい制度でございまして、これにつきましては、令和元年10月1日に創設されたものでございます。 概要としましては、国の税制改正の中で市町村における法人市民税法人税割が、税制改正の税率変更で、今までよりも減収となりました。その補?の措置としまして、都道府県が収入する法人事業税、この一部を都道府県から市町村に交付する制度として新たに立ち上がったものでございます。 令和3年度の見込みにつきまして、前年度増の編成とさせていただいておりますが、これにつきましては、まず交付の分母となります、山口県が収入します法人事業税収自体は、今般の感染症の影響を受けまして、分母については減収を見込んでいると伺ってございますが、他方で、また税制改正でございますが、国の税制改正によりまして、法人事業税交付金の交付率は令和2年度3.4%だったものが、令和3年度には7.7%とされることという税制改正の内容となっておりますので、分母は減りますが交付率が上昇するという影響に鑑みまして、額としては増加を見込んだ予算額を編成させていただいたものでございます。以上でございます。 ◆小熊坂孝司君  何となくぼやっとわかってくるようになりました。ありがとうございます。 それで、まず地方税、地方譲与税、それから利子割交付金、配当割交付金、株式等譲渡所得割交付金等ですけれども、これも若干なりとも、減っていないのですけれども、これは配当金とか株式等譲渡所得割とか、株式の関係ではないかと思うのですけれども、これはコロナ禍で、本来税収が下がらなくてはならないところが、これも税収が上がっているわけです。このあたりというのは、今の株式と関係あるのですか、市のこういう税金というのは。 ◎財政部長(神長賢人君)  今ほど御紹介いただきました、配当割交付金また利子割交付金、株式等譲渡所得割交付金につきましても、都道府県等の税額として収入したものの一部を市町村に交付されるという仕組みのものでございますが、これは予算編成に当たっての考え方につきましては、先ほど御説明させていただいた税制改正等の制度改正がないものにつきましては、令和2年度の決算見込み額を、現時点のものですが算定をいたしまして、それに対して、国が地方財政計画、地方財政対策等の中で示します全国における伸び率を乗じて算出することとしてございます。 具体的には、伸びている部分につきましては、株式等譲渡所得割交付金については、対前年度で増加を見込んでいるものがございますが、これにつきましては国の地財計画――地方財政計画におきましても伸び率がプラスに転じてございますので、対前年度増の予算を編成させていただいたものでございます。 その他、利子割交付金につきましては、地方財政計画上は減じる伸び率でございますが、本市における決算見込み額が今年度予算を上回るような決算見込みに現在なってございますので、その中で令和3年度予算につきましては、対前年度増とさせていただいているものでございます。以上でございます。 ◆小熊坂孝司君  さっきの話ではないのですが、株価が上がっておりますので、去年10月から12月にかけてGDPが上がっているから、それを見越して、政府のほうではわかっているのではないかなと思って。これを部長に聞いたら少しくらいわかるのかなと思って、ちょっと聞いてみたのですけれども。 それと、この当初予算の概要の中に、自主財源と依存財源というのがあるのですけれども、この中で地方交付税というのは、これは依存財源になっているのですけれども、中身そのものというのは、これは地方が前もって予測がつくのではないかと思うのですけれども、そうすると区分でいくと、自主財源にすると、割合がこう変わって来て、今ですと、構成比が40.8%の59.2%なのですけれども、地方交付税を入れると自主財源のほうが62%で、依存財源が38%になって、非常に形がよくなるのですが、これは以前、小泉総理がこう言われています。「地方の固有財源であるから、自主財源に入れるべきではないか」ということを――これは私が言うのですけれども、固有財源とこういう言葉で使われているのですけれども、そこで市のこういう依存財源、自主財源も変更したほうが市民に対する受けもいいのではないかと思うのですけれども、そのあたりはどうなのでしょうか。 ◎財政部長(神長賢人君)  非常に歴史書をひもとくような御質問をしていただきまして、大変勉強になります。 地方交付税及びその自主財源、依存財源というものの区分けと、またわかりにくいのが一般財源、特定財源という区分けもございまして、このあたりが混同しやすいところかと私としては認識しているのですけれども、交付税につきましては、いわゆるひもつきではございません。ひもなしでございますので、従前より政府の見解としましても、国税5税の一定割合を地方に配分をする、要はそれは地方の固有の財源を国がかわりに徴収をしまして、それを地方の固有財源として全国の財源調整の機能として配分をしているというものを政府見解としても従前より示されておりますので、地方の固有財源であるということには政府見解としてもなされているものと考えてございます。 ただし、地方自治体からこれを見ますに、やはり自分たちで収入できる、また自分たちで水準の全てを決められる財源ではございません。このあたりはややこしいところではあるのですが、いわゆる特定財源、ひもつき財源ではないので、使途としましては、測定単位や単位費用など、ある程度の基準に沿った上で、地方が自由に決められる財源ではあるのですけれども、その収入元といいますのは、やはり国の制度にひもづいて決められているものでございますので、地方自治体がこれをもろ手を挙げて、自主財源ということはなかなかしがたいというものでございまして、本市としましても、そうした一般的な見解に沿いまして、市税等は自主財源であるが、交付税につきましては、ひもなしではあるが依存財源と区分するという考え方をとらせていただいているものでございます。以上でございます。 ◆小熊坂孝司君  大変ありがとうございます。またしっかり勉強してまいりたいと思います。 続きまして、「魅力あふれる人・文化を育み、いきいきと交流するまち」ということで、その中にふるさと納税事業というのがあります。また今回ふるさとしものせき応援基金事業というのはどのようなものか、お尋ねをいたします。 ◎総合政策部長(竹内徹君)  それではまず、ふるさと納税についてお答えいたします。本来この事業は、自分の生まれ育ったふるさとに貢献したい、あるいは転勤や旅行で訪れた地域を応援したいという気持ちを形にする仕組みとしまして、地方公共団体に対して寄附を行った場合に、2,000円を超える部分について、一定の上限額まで所得税と住民税の全額が控除される国の寄附金制度です。また応援いただいたお礼としての返礼品は、寄附額の3割以下とすることが現在決まっております。なお、下関市民が下関市に寄附を行った場合については、返礼品は送付できないこととなっております。 それから、ふるさと応援基金の事業につきましては、このふるさと納税で使途、目的を持って寄附していただいたものから、この返礼品等の費用を除いたものを基金として積み立てまして、その目的に応じて、毎年その目的の事業にその基金を使用していくという事業になります。以上です。 ◆小熊坂孝司君  そうすると、ふるさと納税されたものを基金にというのはわかるのですけれども、実際、ふるさと納税事業の収支、これは入ってくるほう、そして入ってきた場合には返礼もあるし、もちろん経費もかかるのですけれども、それはいいのですが、今度下関の人がよその市町にふるさと納税する。この制度がなかったら、本来その人たちは下関に入るわけですね。それをちょっとわかりやすく、その収支バランスというふうにとった場合、そこのところはどうですか。 ◎総合政策部長(竹内徹君)  ふるさと納税で下関市に現在入ってくるのが、ことしの1月31日現在で、目標の昨年度の2倍で、目標額4億円を上回る5億300万円が今年度は入っております。おおむね50%ちょっとが返礼品事務経費として必要になります。 それに対しまして、下関市民が他市町村へふるさと納税した額、これが直近でわかるのが令和2年度の決算になりますが、これについては、2億500万円ということになっております。ですので、収支を単純にいきますと、とんとんかちょっと赤字くらい、うちのほうが前年度2億5,000万円くらいですのでそうなりますが、今回5億円の寄附をいただいて、3割の返礼品を買っておりますので、地場企業に対する1億5,000万円程度の購入、あるいは市民からの普通納税の減収分については、先ほど言いました地方交付税措置等とかもありますので、十分採算は取れていると考えております。以上です。 ◆小熊坂孝司君  今のところ、とんとんというぐらいですよね。うちもお願いしましたので、よろしくお願いします。 続きまして、新しい事業として「気になる島!応援事業」について、これはどういったものでしょうか、お伺いをいたします。 ◎総合政策部長(竹内徹君)  「気になる島!応援事業」についてですが、先ほども議員さんにも御説明しましたが、本市の離島である蓋井島、六連島において、人口減少、高齢化に加え、離島という厳しい条件不利性においても安心した暮らしが求められている中で、市民の中でも島の認知度は必ずしも高いという状況ではございません。そういった中に、これまで取り組んできた島の特徴をイメージしたロゴなどを活用しまして、島への注目度を集めるとともに、島民との交流などにより、島への親近感を高め、島の課題解決を含め継続的にかかわりをもってもらえるような、いわゆる島のファンというのをつくっていこうという、生み出していこうということを目的とした事業でございます。以上です。 ◆小熊坂孝司君  そうですね。今回質問が最後のほうですので、先ほど申しましたように、重複する、またお答えも重複でございますので、また次から重複も出ようかと思いますけれども、気を悪くしないでお答えください。 続きまして、この六連島灯台が国の指定文化財になりました。しかし、灯台の近辺がまだ周辺整備が必要であろうかと思います。また灯台のすぐ近くには、明治天皇の行幸記念碑も立派なものが建っております。これと灯台は別問題でしょうけれども、この灯台の周辺整備、これはどのようにお考えでしょうか。 ◎教育部長(徳王丸俊昭君)  お答えいたします。灯台につきましては非公開施設ですが、今後の保存活用の検討の中で、施設を公開する機会等がありましたら、そうした見学会のための環境整備等について、地元自治会の御要望もお伺いし、海上保安庁、市の関係部局とも協議しながら、対応についても検討させていただきたいと考えております。以上でございます。 ◆小熊坂孝司君  よろしくお願いいたします。もうその一言でございます。 続きまして、国際化の推進について、青少年の海外派遣でございますけれども、今コロナウイルス感染症の収束が見えていない中で、収束しないで工夫して行くのか、それとも、収束を見据えて事業を行うのか、その辺のことをちょっとお聞きしたいと思います。 ◎総合政策部長(竹内徹君)  小中学生の派遣等につきましては、予算的には組んでおりますが、その時の状況に応じて中止は当然考えられますが、状況に応じて行けるような状態であれば行くということになるけれども、今の状況では難しいのではないかと考えております。 ◆小熊坂孝司君  その状況というのが、ちょっと具体的にわかりませんか。例えば去年の第1波が起こって、ちょっと収束したけど、それくらいだったら行けるよとか、行けないよとか。そのあたりはどうなのですか。今だったら、とても行けないと思いますけれども。 ◎総合政策部長(竹内徹君)  今、基本的に言いますと、他国に行っても、こちらに来ても、2週間の滞在が必要という状況はずっと変わっておりませんので、そういった中ではちょっと行くことは不可能ではないかと考えております。 ◆小熊坂孝司君  そうですよね。しかし予算は予算として組まなくてはいけないということで理解できます。 続きまして、エキマチ広場の周辺にぎわい創出イベント、これもコロナ禍の中で、どういう状態になったらやるのかお尋ねをいたします。
    ◎産業振興部長(山本卓広君)  エキマチ広場の周辺のにぎわい創出事業についてでございますが、今年度は幾つかの事業をやってはございますが、それは当然、新型コロナの対応をしてやっているわけでございます。ですから、今後についても、イベント開催のための一律の明確な判断基準は産業振興部としては持ってはございませんが、イベント開催に当たっては、国のほうで新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針のイベントであれば、イベント開催制限の段階的緩和の目安というのがございます。それらのものだとか、本市におけるイベントの開催に係る基本方針を考慮した上で、新型コロナウイルス感染症の市内や隣接地の発生状況、それから市内の医療体制だとか公共施設の開館状況などをもとに、総合的に判断するということとともに、また自治体とも情報交換をして判断するものになるのではないかと考えてございます。以上です。 ◆小熊坂孝司君  基本的考慮とか国から出る判断とかあるのですけれども、やはりコロナだからできないではなくて、コロナの中でもやはり必要であるものもあろうかと思うのですけれども、全くコロナ禍の中でするというような、工夫してするという考えはないのですか。 ◎産業振興部長(山本卓広君)  コロナ禍においても、例えば今年度の8月にはエキマチビアガーデンというのを行いました。シーモール前のところでございました。これはキッチンカーと屋台による飲食イベントを行ったわけでございますが、その際には、スタッフ等のマスクの着用、それから手指消毒、それから各自の健康管理を初め、来場者の方にも着席前の手指消毒の徹底、相席、回し飲みや大声での会話の禁止、各自でごみの廃棄などを徹底して開催をしたところでございます。このイベントをやって、ほかのところもそれを参考にされたという話も聞いてございます。 そういう形で今年度もコロナ禍ではございますけれども、しっかり対策をとって、やっている事業がございます。以上です。 ◆小熊坂孝司君  そうですね、コロナ感染症だから、コロナ禍の中だから全てだめだ、中止、中止というのもいかがかと思うのですけれども。そして今のお話がありましたように、駅前でやって人が出てきます。特に飲食の方などは、これはテイクアウトしたり変えることはできるのですけれども、ここ最近、隣の県で緊急事態宣言が出て、夜8時までの営業という要請があります。この下関も非常に近郊であるので、門司港あたりとそんなに変わらないわけですけれども、非常に飲食業、その中でも社交業、飲食業の方が非常に疲弊していると。もう切実な問題で、待ったなしの状態でございます。 ところが一方では、感染対策をしなさい、密になってはいけませんよとか、それから消毒液とか、そんないろんな方法を指導して、一方では、そこに会食は行くな、こういう状況で社交業の方は非常に疲労をしております。また緊急事態の宣言の出ていない自治体でも、さまざまな支援体制をとっておりますけれども、本市としてはそのあたりいかがでしょうか。 ◎産業振興部長(山本卓広君)  事業者向けの支援としましては、今年度は最初に経営支援給付金、最初の第1弾として飲食業、それとか宿泊業の方、それから療術業、理美容の方を対象とした経営支援給付金を行ったわけでございます。その後、事業継続給付金という形で、20%以上の減収をされた方について、幾つかの要件はございますけれども、そういう方々にも給付金という形で支援制度を行ってまいりました。 市としてはそういう形など、また雇用を守るためには、雇用維持助成金というのもやってまいりました。だからさまざまな対策は今でもやっているというところでございますが、第3波といわれる中で、今、議員がおっしゃるようなところも影響を受けているということは認識してございます。 ◆小熊坂孝司君  認識しておられるでしょうけれども、今部長がおっしゃったのは、これまでの経過なのですけれども、やってきたことなのですけれども。今後はどうなのですか、状況を踏まえて……。 ◎産業振興部長(山本卓広君)  補正予算で今回プレミアム付商品券がございます。これは商工会議所さんが実施主体ということでございますが、前回のプレミアム付商品券の状況を踏まえると、社交業の方も、プレミアム付商品券の登録店舗としてなれば対象となると、使えるというところになるのではないかというところで、最終的には商工会議所さんとまた決めるという形になるのでしょうけれども、そういう形でございますので、今の状況下で社交業のところに行かれるというのはなかなか難しいのでしょうけれども、今後ワクチンの状況だとか、さまざまな状況を見て、そういう社交業の方々にも行ける環境に早くなればと思ってございます。今はそういう状況でございます。 ◆小熊坂孝司君  本当に、もう待ったなしの状況でございますので、ぜひ支援のほどもよろしくお願いいたします。それでは、今回の骨格予算でありますから、前田市長のスピード感ある肝の部分がなかなか見えなかったのですけれども、次の議会の時、同じ場所で答弁ができることを信じておりますので、よろしくお願いいたします。以上、質問を終わります。(拍手) ○副議長(吉田真次君)  この際、暫時休憩いたします。再開は15時15分といたします。──────────────────────────────────────── △休憩                               ―14時54分休憩―                              ―15時14分再開―──────────────────────────────────────── △個人質問 ○議長(林透君)  休憩前に引き続き会議を開きます。個人質問を継続いたします。 21番、本池涼子議員。(拍手)  〔本池涼子君登壇〕 ◆本池涼子君  無所属の本池涼子です。よろしくお願いいたします。 初めに、1項目めの農林水産業費ほかについて質問いたします。ほかとさせていただいた理由は、産業振興部の商工費なども含んでいるからで、農林水産振興と産業振興を体系的に取り上げるためです。 下関市は、県内屈指の農業地域でありますが、各産業分野の中でも少子高齢化が深刻で、担い手の育成が大きな課題になっているのは御承知のとおりです。そこで、下関市の農業分野を中心に、担い手育成のための施策を見ていきたいと思うのですが、農業者の皆さんのお話を聞くにつけ、担い手育成、特に新規就農希望者の就農を実現させていくためには、もう少し仕組みの改善が必要ではないかと思います。 第一次産業の活性化は、下関全体の活性化に欠かせない要素であり、コロナ後の時代を見据えた今、その意味合いは大きなものになっていくと思いますので、お聞きします。 担い手支援事業についてですが、来年度予算に上がっている担い手支援対策事業の中の人・農地プランの推進、就農円滑化対策事業、農業経営法人化等支援事業の3つの事業の内容をお示しください。 ◎農林水産振興部長(渡壁敏君)  担い手育成支援事業における3つの事業について、事業の内容を御説明いたします。 まず1つ目の人・農地プランの推進につきましては、地域での話し合いにより、将来の地域農業の担い手を明確化する、人・農地プランの作成を推進するものであり、現在45の地域でプランが作成されており、令和2年度中には、もう1地域でプランの作成ができる見込みです。 プランの作成手順としましては、地域の農業者に担い手や農地に関するアンケートを実施し、その結果をもとに地域での話し合いを行い、今後の地域農業の方針を決定していく流れとなっており、未作成の地域に対しては、アンケートの提出を呼びかけているところでございます。 次に、2つ目の就農円滑化対策事業についてです。この事業は、新規就農者に対する就農初期の経営支援や県外からの移住就農者の確保に向けた支援を行うものです。まず、就農初期の経営支援につきましては、経営開始直後の、経営が不安定な期間を支援する農業次世代育成人材投資資金・経営開始型として7名分の1,050万円の給付金を、次に就農に必要な技術習得等を目指す現地研修生を支援する農業次世代人材投資資金・準備型として2名分の300万円の給付金を、そして、現地研修生を受け入れる指導農家における就農前準備研修事業に要する経費として、2名分の144万円を計上しております。 また、県外からの移住就農者の確保に向けた取り組みとしまして、移住就農希望者が指導農家のもとで農業体験を行う移住就農加速化事業として、6カ月分の経費111万円を予算計上しております。 次に、3つ目の農業経営法人化等支援事業における次世代継承型地域営農推進事業についてです。この事業は、担い手の確保・育成が困難な地域において、将来、集落営農法人化を目指す営農組織に対し、地域営農計画の策定に要する経費や農業用機械の整備に要する経費を支援するものです。 本市といたしましては、後継者不足等により、農地の荒廃が懸念される、こういった状況もございますので、将来に向けて農地の受け皿となる地域営農組織の育成等につきまして、人・農地プランの推進とあわせまして、担い手の育成、こういったものを支援していきたいと考えております。 ◆本池涼子君  特に、今御紹介のありました就農円滑化対策事業の中の新規就農者1人当たり年間150万円を補助する人材投資資金ですが、経営開始型と準備型ともに、就農計画を提出しなければならず、農業をやりたいという意欲を持って来た方々の中で、余りにハードルが高いために、補助金を受けることが困難であるという話を耳にしております。補助なしで頑張っておられる方がいるのも事実ですが、軌道に乗るまでの生活保障としては非常に重要なもので、それが受けられないことで、就農を断念する方もおられるそうです。 このような事例があることについて、市として把握しておられるのか、また、その課題についてどのように考えておられるのか認識をお聞かせください。 ◎農林水産振興部長(渡壁敏君)  新規就農者が作成する就農の計画、青年等就農計画というものになりますけれども、この計画につきましては、農業経営基盤強化促進法に基づく認定申請書として作成するものでございまして、その計画を市町村に提出し、認定された者が認定新規就農者という形で、今御紹介がありましたけれども、国の農業次世代人材投資資金、あるいは無利子の融資制度である青年等就農資金、こういったものなど各種支援制度を受けることができます。 この計画には、農業経営開始時、あるいは5年後の農業経営の状況を目標として生産する作物や規模、生産量、農業所得、年間労働時間、さらには、目標達成のために必要な施設や機械の導入計画等を記載することとなっておりまして、適切な積算根拠をもとに記載する必要があるため、作成には一定の知識と労力が必要となると考えております。 このため、議員御指摘のとおり、難しいと感じられる方もおられると思いますが、新規就農者が独立して農業経営を営んでいく上で、認識しておくべき費用、あるいは収支計画等でございまして、国等からの一定の支援を受けるためには、必要なものと認識しております。 なお、この作成に当たりましては、県・市はもとより、県の農林事務所、JAから積算に必要な資材、あるいは各種の単価、そういったものの情報提供を行うとともに記載方法の指導、提案、そういったものを行うなど、認定新規就農者となるためのサポートを実施しているところでございます。以上です。 ◆本池涼子君  今、こちらに就農計画認定書類があるのですけれども、今、御紹介いただきましたが、就労する前から、就農地はどこか、何の作物をつくるのか、作付面積、労働時間、資金調達など、非常に難しいものになっています。国の事業であり、税金で行っていることもありますので、農業を続けていく一定の見通しが必要であることは理解できます。 しかし、農業を志してきた人たちが、みんながみんな初めからはっきりとやりたい業種や土地などを決めてくるわけではありませんので、農業はしたいが、自分は何ができるのだろうかと思いながらも一歩を踏み出そうとする人たちに、まず下関の農業を見てもらい、地域の農業者を知ってもらい、さまざまな御縁でつながりながら、自分の適性に合った作物や農地を見つけて初めて、それを実現させていくための就農計画ができるのではないでしょうか。 ある農家の方に興味深いお話を聞いたのですが、畜産をやりたいと思って入ってきても、向き不向きは別問題で、畜産ではなく、果樹や米に転向してみて、うまくいくということもあるそうです。しかし、今のシステムでは、初めに畜産、果樹、米、野菜などを決めて、就農計画をつくり、計画どおりにできなければ給付停止になるために変更はできません。やってみて不向きとわかっていながら返済期間の間だけ働き、結局離農してしまうということにもつながるとのことです。 そういったお話を聞き、結局何が必要なのかというと、将来設計のための時間とその期間の支援です。その期間に、就農希望者自身が、担い手育成のために力を注いでおられる農業者――これは指導者ですけど、に出会い、就農の意思も固まっていけば、おのずと計画も立てられるようになるのではないでしょうか。 昨年度の事業で、今回骨格には入っていないのですが、就農チャレンジ推進事業、こちらは何をしたいかわからないという状況の方に、農業をまず体験してもらうというシステムみたいですけど、最長5日間、指導者には1日6,600円の補助が出るというものですが、短期間すぎるのと仕事をやめて来られる方には使いにくいという点があります。 一方で、新型コロナ対策として出ていた、今の就農円滑化対策事業の拡充事業のような事業が継続的に実施されれば、指導者も就農者も助かるということでした。農業者がより円滑に地域になじみ、その中で具体的な方向性を見つけていけるものが、計画をつくる前段階に必要なのではないでしょうか。いま一度、その点についてお願いします。 ◎農林水産振興部長(渡壁敏君)  議員から御指摘がありましたとおり、農業を始めるに当たって、それなりの知識、あるいは実際に一定期間、体験してやっていただくというのは大変重要だと思っております。ということで、今、本市でやっております、御紹介がありました就農チャレンジ事業、あるいは補正予算で措置いたしました緊急円滑化支援事業、これらの今後のあり方についても今後検討してまいりたいと思いますし、あるいは農業大学校という制度もございますので、御相談内容に応じて、そういった制度を御紹介していきたいと考えております。以上でございます。 ◆本池涼子君  ぜひ、よろしくお願いします。農家の方の実感としては、新規就農を目指してきても、実際に残って就農するのは半数以下だそうです。これまでと同じようなやり方で新規就農者が来るのを待っていてもだめで、しかもその半数が就農を諦めざるを得ない状況があるのであれば、その理由について調査し、仕組みについて考えなければならないと思います。 ポストコロナの時代において、都市一極集中から田園回帰の時代に入ると言われています。志を持って農業を初める皆さんが、こうした補助金を生かして無事に就農し、下関市としても産業活性化につなげていくために、実態に基づいた改善をぜひお願いいたします。 次に、くじらの街下関推進事業についてお聞きします。商業捕鯨の再開を機に、沖合母船式捕鯨の基地でもある下関市でも、給食への提供を初めとする鯨肉の消費拡大、くじら文化の継承、PRイベントなどの取り組みがなされております。 昨年の全国鯨フォーラムに参加させていただきましたが、鯨を食べる人、食べさせる人、若い世代など、立場や世代を超えて意見を出し合い、鯨食文化を市民みんなのものにしていこうという意気込みが感じられました。来年度予算には1,770万円が計上されていますが、この予算の概要について、先ほどともちょっとかぶるので、簡単にお願いいたします。 ◎農林水産振興部長(渡壁敏君)  それでは、令和3年度のくじらの街下関推進事業につきまして、若干、簡略化して御説明させていただきます。 大きく3つの取り組みがございまして、1つ目はくじら給食でございまして、これは今年度と同様、市内の市立幼稚園、小中学校へ10万食を提供するということとしております。 2つ目、鯨肉の消費拡大の推進に関しまして、令和2年度に設立いたしました下関市鯨肉消費拡大推進協議会が実施することとしております、鯨肉取扱講習会の開催、あるいは新たな鯨料理の開発促進、あるいは家庭向けの鯨料理教室の開催等を支援するとともに、9月4日のくじらの日に、多くの皆様が鯨料理を楽しむイベントを開催することとしております。 3つ目になりますが、母港化の推進ということで、幅広い経済効果が期待される本市での新船建造につなげるため、本年度と同様になりますけれども、捕鯨母船の下関の係留経費や乗組員等が本市へ移住する際の経費の一部を補助する予算を予算化しており、令和3年度は、これらの取り組みを通じまして、くじらの街下関を推進してまいりたいと考えております。 ◆本池涼子君  私も鯨肉を食べなれていない世代の一人なのですが、その歴史や文化に触れることは非常に大事なことだと思っています。 一方で、この鯨の取り組みについてはすごくいいものもあると思うのですが、非常に盛大なフォーラムに参加して思ったことは、下関のその他の水産物について、このように地元消費を喚起するための催しに力を入れた取り組みがあっただろうかということです。 本市には、フグ、アンコウなどブランド力のあるものはありますが、いつもそれは外に向けての発信で、市内に向けた消費拡大についての取り組みは乏しいのではないかと思います。鯨と同じくらい、市内でとれるその他の水産物の市内消費の喚起に力を入れていけば、水産のまちにふさわしく、市民に魚食文化が定着していくのではないでしょうか。 昨年の個人質問で、鯨類研究室を取り上げようと調べていたのですが――結局できなかったのですけど、鯨食普及に力を入れておられる市民の方から、セレモニーだけしていても意味がなく、市民の中に普及しなければ消費はふえないという言葉を言われました。漁業者も減り、仲買も減り、魚屋も減り、東洋一の水揚げを誇った、かつての下関からは考えられないほど水産業は厳しい状況にあります。鯨ももちろんなのですが、たくさんの市民がかかわっている下関の水産業全体の発展のために、ぜひ力を入れた取り組みをしていただきたいと要望します。 この項目の最後に、フードイベント開催事業費負担金についてお聞きします。昨年度から始まった、しものせき海響グルメフェスですが、この開催目的といたしまして、下関市の鮮度抜群の地元食材を生かした料理や店舗が集まって開催することで、市内外の皆さんに食のまち下関をPRし、産業の活性化につなげるとあります。 まず、このことについてですが、フードイベントにおいて、下関産の食材をどのように取り入れる工夫をしているのかお示しください。 ◎産業振興部長(山本卓広君)  今回のフードイベントの中の要件の一つとして、地産地消を進めるため、また地元の食材を多くの人々に味わっていただくため、イベントの出店者募集に当たり、出店募集要項の中で資格要件の一つとして、出品メニューに山口県が指定した地域産業資源または下関産の食材を使用することと、今年度そういう形にしてございます。 今年度は県産米を初め、フグ、垢田トマト、アスパラガス、アンコウ、のどぐろなどが、地元食材として利用されているというところになってございます。以上です。 ◆本池涼子君  どの程度入れたらいいという規定はありますか。 ◎産業振興部長(山本卓広君)  量的にどれくらい入れなさいとか、品目の何%を入れなさいとか、そういうことは決めてございません。 ◆本池涼子君  聞き取りの際に、1つ以上とお聞きしていたのですけど、今はそういう状況なのかもしれませんが、令和3年度の開催についてなのですが、新しい生活様式に対応した販売方法を取り入れるなど、時勢に応じた開催方法を模索するとあります。 まず、この新しい生活様式とは、具体的にどういったものなのかお示しください。 ◎産業振興部長(山本卓広君)  今年度も新しい生活様式にのっとってやったということでございます。それは、具体的には、新型コロナウイルス感染症拡大の状況下での実施ということになりましたので、テイクアウトメニューに推移したということでございますし、また、販売エリアと食事エリアを区別するという形が新しい生活様式のもと、十分な感染の防止の対策をしてやったというところでございます。 感染防止の方法については、具体的には、来場者の3密を想定した販売エリアでは、混雑緩和のため入口と出口を別にし、会場内の入場者数も最大500人までに制限いたしました。また、入場者全員にマスクの着用、手指消毒、サーモグラフィーによる検温をお願いし、万が一感染者が発生した場合に備え、入口で氏名、連絡先を記入の上、提出していただくなどの対策により、混乱なく開催をすることができました。 来年度の開催については、コロナの状況によりますが、今年度実施した方法のほか、来場者等出店者により満足していただける取り組みを検討して、今年度の経験を参考に感染防止対策を講じて対応したいと考えてございます。以上です。 ◆本池涼子君  現在、考えられているのは、主には感染対策ということですが、しかし時勢に応じた開催方法を模索と言ったとき、フードイベントの開催が産業の活性化を掲げていることを見ますと、イベントの開催に当たっては、農漁業と連携した取り組みが必要ではないかと思います。 コロナ禍で多くの飲食事業者が苦境に置かれていますが、飲食業者がストップしてしまったことで、農漁業者も今非常に苦しい状況に置かれています。とれても売れないことから値崩れしたり、漁に出なくなってしまう漁業者の方の声も聞いております。 コロナ禍の開催に当たっては、感染予防だけでなく、もっと下関産の農水産物を取り入れるように工夫したり、より多くの飲食業者がさまざまな形態で参加できる取り組みにし、多くの飲食店や生産者を支えるような取り組みにしていくべきだと思いますが、いかがでしょうか。 ◎産業振興部長(山本卓広君)  先ほどの感染対策の中で、1つがテイクアウトメニューというのも、新しいやり方で取り組んでやったということでございます。 先ほども御説明しましたけれども、グルメフェスの出店資格の1つに、地域資源や下関産の食材を活用することにしてございます。そういう面では、生産者の方々の支援にも、多少なりとも貢献はしていたのではないかと思っています。十分かどうかということで、議員の話でしょうけども。 来年度の開催については、コロナの状況が不透明なため、具体的な内容は未定でございますが、出店者、値段、店舗数、開催場所など、さまざまな点を実行委員会にて協議していくことになると思います。 グルメフェスと一次産業を支援するイベントの併催等については、グルメフェスとの親和性、集客力、運営方法、予算などを検討することになり、さまざまな課題があるとは考えてございます。しかしながら、グルメフェスを通じて、第一次産業を初め、地域経済の活性化につながればと思ってございます。以上です。 ◆本池涼子君  せっかくいいものをやられるのだったらという、今お話をさせていただいて、いろいろ難しい点はあると思うのですが、ぜひ検討をお願いしたいと思います。 それと、今言っている理由は、グルメフェスですけど、おいしい食をたくさんの方に提供しているという点では、先日も質問で参加者とか来場客の話もありましたけれども、にぎわっている――それはもちろん、そうですけれども、業界全体とか産業全体から見たときに、一部だけが盛り上がっているという評価が一定あるのも事実です。 提供するものの価格帯も違う飲食店の中で、S級グルメを提供するということでは、ある程度は、いたし方ないことなのかもしれませんが、税金が投入されている以上は、公平性のあるものに近づけていく努力をしなければならないと思います。 特に今、先ほどから申しているように、皆様が苦しくなっている時期だからこそ、このイベントの真価を発揮し、市民には地元の農林水産物をふんだんに使ったおいしい食を楽しんでいただき、飲食業者にも生産者にも利益が出るような取り組みにすることが大事なのではないでしょうか。あえて、農林水産業費全体と一緒にフードフェスもくくらせていただいたのは、産業の振興といったとき、それは第一次産業の振興と切り離せるものではなく、地域内循環が重視されつつある今、そうした取り組みを行政自身も考えていくことが大事だと思うからです。 この質問の初めから述べていますが、その取り組みが将来的には第一次産業の担い手不足の解決にもつながっていくこともあると思います。農林水産振興部、産業振興部は、ぜひ横の連携で、生産者、事業者に寄り添ったものを打ち出していってほしいと要望いたします。 次の質問に移ります。2つ目に、せんたく会議見直し事業の中にある、栽培漁業センター運営業務について質問いたします。午前中にもせんたく会議についての質問がありましたが、来年度予算の中には、せんたく会議見直し事業の1つとして、栽培漁業センター運営業務が挙げられており、その内容として、来年度より人件費を除く運営経費を種苗代売払収入で賄えるよう歳出削減を行うとあります。効果額は393万3,000円です。 栽培漁業センターの歴史は長く、ノリ養殖の発展のために王司に、栽培漁業センターの前身となる下関市水産指導所がつくられたのが昭和28年。昭和39年には、ワカメの種苗生産施設として吉見に分所が設置されました。昭和52年には王司の施設を廃止し、吉見分所が本所となり、翌年から、アワビ種苗中間育成施設が設置されました。その後、指導の成果もあって、ワカメの種つけの技術を漁業者が習得したため、平成6年にはワカメの種苗生産を終了。そして、平成15年に施設の老朽化と需要拡大に対応するため、下関市水産指導所を廃止し、栽培漁業の拠点として、吉母地区につくられたのが今のセンターです。開所当時は、アワビ、クルマエビ、ガザミの中間育成でしたが、平成26年に漁業業者からの要望により、キジハタとアカウニの育成とアワビの需要増大に応えるための第2育成棟を増設しています。 重要な水産物の種苗を適切な大きさまで大量に中間育成して供給することで、水産資源の維持増大と持続的な利用を行うという設置目的に基づいて今日まで運営され、中間育成された種苗は、角島、才川、彦島南風泊、王司、豊浦、下関ひびき、吉母、六連など、市内の多くの漁業団体が購入、放流しており、下関の近海の漁業と持続的な資源管理の役割を果たしています。 まさに戦後の食料自給率向上の時代からブランド化に拍車がかかった現代まで、下関の漁業を支えてきた存在と言っても過言ではないと思います。そのような施設が、このたびせんたく会議によって、予算削減の対象になっているのですが、まず、なぜこの施設を対象にしたのか、その経緯と効果額393万3,000円の根拠についてお示しください。 ◎財政部長(神長賢人君)  それではまず、令和2年度せんたく会議におきまして、この事業を対象とした経緯につきまして、御答弁申し上げます。 栽培漁業センター運営業務につきましては、令和2年度に至るまで5年間にわたって国の地方創生推進交付金を活用してまいりました。平成28年度から令和2年度まで、これは5年間を限度として、また事業費最大2分の1までを国費でみることのできる交付金メニューでございます。ただし、5年間が限度でございますので、交付金の終了後というのを見据えた運営が必要になるものでございます。今年度がその終期にあたる年度でございましたので、当該交付金による事業期間の終了を見据えまして、同センターにおいて適正な事業規模というものを、交付金の導入以前のものも含めて判断をいたします観点から、せんたく会議における見直しの対象としたところでございます。 午前中、村中議員への答弁でも申し上げたところですけれども、せんたく会議につきましては、あらゆる全庁、全組織の事務事業をゼロベースでの見直しということも行ってございますが、本年度は、それに加えて、地方創生推進交付金の今後のあり方の見直しというものについても、せんたく会議で議論をさせていただいております。なかなか秋口から始まる予算編成のプロセスの中で、この大事な事業を全てゼロベースで考えるというのが難しいものですから、せんたく会議という場を活用しまして、十分な議論ができるように努めたということでございます。以上でございます。 ◆本池涼子君  地方創生推進交付金がなくなるということで、見直しをされて、導入以前の規模も見てやられたということですけれども、交付金が入る前の前年の平成27年の種苗売り払い収入を聞きましたところ、2,042万1,828円あったと聞いております。これに対して、令和3年度の売り払い予定金額、来年度ですけど1,716万4,000円となっておりまして、ざっと300万円ほどの差額があるかと思います。 種苗の売り払い収入減少の背景には、漁業者の減少ですとか、漁協そのものの運営の厳しさなどもあるかと思うのですが、やはりそういう状況も変わってきている中で、今から、売り払い収入だけで運営費を賄っていかないといけないということになると、厳しいものがあるのではないかという思いがしています。かかる経費というのは、種苗の購入とか、餌代とか、その他の固定費だけではなく、現在、築十七、八年ですか、たっているということは、今後は経年劣化に伴う維持管理費も増大していくということは明白です。 さらに、センターで行う業務は、種苗の販売だけでなく、漁業者への指導や調査などもありますので、種苗売り払い収入だけで運営費を賄っていくことが可能なのかという疑問もあります。漁業者からの購入予定量を聞いて、種苗を購入するため、センターで育てたものが売れないということはないということですが、もしも購入量が減って経営が苦しくなりましたら、種苗を値上げするということにつながるのではないかと大変懸念しております。その点についてどうなのか、お答えください。 ◎財政部長(神長賢人君)  それでは、種苗売り払い収入が減少傾向にあることへの対応ということと、それから一部、維持管理経費のほかにも修繕等の御言及もございましたので、そちらを分けて、お答えさせていただきたいと思います。 まず、種苗売り払い収入が年々減少傾向にありまして、特定財源として活用できる額に限りが出てくるだろうという議論は、当然せんたく会議の中でも庁内として協議をしてまいりました。平成27年度決算の話題を今、御紹介いただきましたけれども、確かにそこから比べると減少傾向にございます。これを特定財源として限りある形で事業費のギャップを決めるのは確かに厳しいだろうという御指摘はごもっともかと存じます。 ただ、他方で、せんたく会議の議論といたしましては、地方創生推進交付金が終了する中にあって、一般財源をそこに、かわりに充当すること、つまり市の財源不足額をより拡大するということになりますので、そうした選択が容易にできるものではないという議論も当然ながら、させていただいております。 総合的に申しますれば、特定財源として限りある中での運営をまずは模索していくことといたしまして、御懸念をされている中間種苗の価格に転嫁するかどうかというところについては、今後、基本的な人件費を除く、施設の維持管理経費をどのような水準でやっていくかということの中で検討してまいらなければならない課題、つまり、転嫁の可能性についても、これは100%阻却はできないであろうという考えで現在、検討しているところでございます。 また、2つに分けてと申しましたけれども、この特定財源の中で、栽培漁業センターの運営費を賄うという、せんたく会議の判定結果でございますけれども、今般、せんたく会議にかけたこの金額自体が栽培漁業センターに本市が投じている事業費の全てではございません。維持管理経費のほかに、種苗売り払い収入で賄うべきでない部分としているものについては、施設にかかっている人件費につきましては外枠で考えてございますし、そのほか希望の街実現枠として実施をしております、クルマエビの放流効果の実証事業や産官学の技術連携開発事業、そのほかにも令和3年度臨時的なものとして、取水配管の清掃を行うような特定臨時的に必要となる施策については、その外枠で予算措置を行うということを農林水産振興部と協議の上で決めて予算措置を行ってございますので、全てが特定財源の中で賄うような結果としての判定ではないというところは、御理解をいただければと思います。以上でございます。 ◆本池涼子君  わかりました。それが全てではないということで、少し不安は軽減しますけど、とにかく種苗代の値上げ、上がらないと言い切ることもできないということですよね。漁業者は高齢化していて、それで種苗代が上がってしまったときに、例えばこれをとったらまくというのは義務ではないですよね。 その中で、買い控えが出てきた場合に、資源の枯渇につながるのではないかという、今度はそっちの問題も出てくると思いますので、そのあたりについては、なるべく目の前の運営費だけ考えれば、やはり市の財政からいうと厳しいのかもしれませんけど、もっと与える効果として、どういう影響が出てくるのかというものについては、慎重な議論をお願いしたいと思います。 どのような部分が削られていくのかと私も関心がありまして聞いたところ、これまでやっていた夜間の見回りですとか、というものも削るという話も出ているとちょっと耳にしまして、そういうこともいいのかどうかというのも議論が必要だと思うのです。大事な施設ですから。あと、機材の適切な時期での交換ですとか、そういうものについては、きちんと対応を今後していただければと思います。 せんたく会議による事業の見直しですが、その施設が果たす役割や意味については、先ほどから済みません、何回も言っているのですけど、しっかりと吟味をしていただけたらと思います。 漁業の現場で聞きましたら、漁業が盛んであったころには、種苗の育成施設を自分たちで、漁協自身が持って栽培漁業を行ってきた漁協もあるそうですが、施設の老朽化や漁業者の高齢化とか減少のもとで、自分たちで持っていた施設が維持できなくなって、単独での種苗育成をやめて、栽培漁業センターから購入するという流れにシフトしてきたといいます。今回の見直しの際、そのようなセンターの果たしている役割の変化にも目を向けられたのかと疑問にも思います。効果額だけを成果と見てほしくないというのも一つ思います。見直すべき事業はほかにもあると思います。 選択と集中という言葉がよく使われますが、例えば漁業者の育成に力を入れて、栽培漁業センターの種苗の売り払い収入を将来的にふやしていくこと、そういったものは考えられたでしょうか。将来的には、人件費も売り払い収入で賄っていくと予算書に書いてありましたが、そうなれば、なおさら売り上げのアップというのは必要ではないかと思います。運営費は削り、一方で漁業者の後継者育成は、あるがままにするのであれば、この先事業はますます縮小して、その先にあるのは、もっと長い期間たってからですけど、センターの廃止なんかも上がってくるのではないかと懸念しております。 財政の厳しさはもう十分承知していますが、削られるところを見つけて削って、全体を縮小させるのではなくて、下関の水産業の維持発展のために、長い目で見た対応をお願いいたします。これについては、以上です。 次の質問は、済みません、短いのですけど、最後に有害鳥獣の捕獲事業について質問いたします。ちょっと時間がないので短くしますけど、来年度予算の中では、捕獲奨励金2,322万5,000円が計上されていますが、まず、この金額の積算根拠についてお示しください。 ◎農林水産振興部長(渡壁敏君)  有害鳥獣捕獲事業費補助金、今議員からお知らせがありましたけど、令和3年度予算として2,322万5,000円を計上しておりますが、積算根拠といたしましては、令和元年度の捕獲実績をもとに、過去5年間の捕獲数の状況等も勘案しながら、鹿については1,535頭、イノシシ925頭、猿125頭分に1頭当たりの奨励金単価を乗じて積算をしております。 ◆本池涼子君  なぜこの質問をしたかと言いますと、今回、年末にならない時期に猟師の方から奨励金がなくなってしまって、とっても払われなくなったというお話を聞きましたので、ぜひ、猟師の方にも聞いて、御検討いただけたらと思います。済みません、これで終わります。 ○議長(林透君)  以上で、個人質問を終わります。 ただいま議題となっております議案第10号ほか20件については、お手元に配付の議案付託表のとおり、それぞれ所管の委員会に付託いたします。 以上で、本日の日程は、全部終了いたしました。本日は、これにて散会いたします。──────────────────────────────────────── △散会                               ―15時55分散会―──────────────────────────────────────── 地方自治法第123条第2項の規定により署名する。        令和3年2月16日        下関市議会議長       林      透        ───────────────────────────────        下関市議会副議長      吉 田  真 次        ───────────────────────────────        下関市議会議員       林    真一郎        ───────────────────────────────        下関市議会議員       亀 田    博        ───────────────────────────────...