鶴岡市議会 > 2019-12-05 >
12月05日-02号

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  1. 鶴岡市議会 2019-12-05
    12月05日-02号


    取得元: 鶴岡市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-05-04
    令和  元年 12月 定例会令和元年12月5日(木曜日) 本会議 第2日            出欠席議員氏名  出 席 議 員 (30名)  1番   長 谷 川     剛         2番   坂  本  昌  栄  3番   山  田     守         4番   菅  井     巌  5番   加  藤  鑛  一         6番   草  島  進  一  7番   渡  辺  洋  井         8番   中  沢     洋  9番   田  中     宏        10番   石  井  清  則 11番   加 賀 山     茂        12番   小  野  由  夫 13番   秋  葉     雄        14番   富  樫  正  毅 15番   黒  井  浩  之        16番   五 十 嵐  一  彦 17番   菅  原  一  浩        18番   尾  形  昌  彦 19番   佐  藤  昌  哉        20番   本  間  正  芳 21番   阿  部     寛        22番   石  塚     慶 25番   小 野 寺  佳  克        26番   本  間  信  一 27番   野  村  廣  登        28番   齋  藤     久 29番   渋  谷  耕  一        30番   佐  藤  文  一 31番   佐  藤  博  幸        32番   本  間  新 兵 衛  欠 席 議 員 (なし)             出席議事説明員職氏名 市     長  皆 川   治         副  市  長  山 口   朗 総 務 部 長  高 橋 健 彦         企 画 部 長  阿 部 真 一 市 民 部 長  渡 会   悟         健 康 福祉部長  白 幡   俊 農 林 水産部長  高 橋 和 博         商 工 観光部長  佐 藤 正 胤 建 設 部 長  増 田   亨         病院事業管理者  三 科   武 荘 内 病 院  土 屋 清 光         上 下 水道部長  佐 藤   真 事 務 部 長 消  防  長  佐 藤 利 洋         会 計 管 理 者  叶 野 明 美 藤島庁舎支所長  武 田 壮 一         羽黒庁舎支所長  佐 藤 潤 到 櫛引庁舎支所長  佐 藤   浩         朝日庁舎支所長  伊 藤 周 一 温海庁舎支所長  佐 藤 光 治         教  育  長  布 川   敦 教 育 部 長  石 塚   健         監 査 委 員  長谷川 貞 義 監 査 委 員  佐 藤 文 一         農業委員会会長  渡 部 長 和 選挙管理委員会  渡 部 君 子 委     員             出席事務局職員職氏名 事 務 局 長  丸 山 一 義         事 務 局 主 幹  佐 藤 玲 子 庶 務 主 査  山 口 喜兵衛         庶 務 係専門員  佐 藤 直 子 議 事 主 査  高 橋   亨         議 事 係 長  進 藤 夕 子 調 査 主 査  齋 藤 正 浩         調 査 係 主 事  白 幡 麻 実             議事日程議事日程第2号    令和元年12月5日(木曜日)第 1  一 般 質 問             本日の会議に付した事件(議事日程のとおり) △開議 (午前10時00分) ○議長(本間新兵衛議員) ただいまから本日の会議を開きます。  本日の欠席届出者はありません。出席議員は定足数に達しております。  本日の議事は、議事日程第2号によって進めます。 △日程第1 一般質問 ○議長(本間新兵衛議員) 日程第1 一般質問を行います。  一般質問は、配付してあります順序表によって順次発言を許します。  なお、会派持ち時間終了の10分前にブザーで時間の経過をお知らせします。   加 藤 鑛 一 議員質問 ○議長(本間新兵衛議員) 5番加藤鑛一議員。   (5番 加藤鑛一議員 登壇) ◆5番(加藤鑛一議員) おはようございます。加藤鑛一です。私からの質問は1項目、藤島小学校の40人学級の解消についてであります。よろしくお願いいたします。  藤島小学校の2年生は、現在40人ということで、県の「さんさん」プランで2学級であります。しかし、あと1人ふえなければ、来年度の3年生になると40人1学級になると心配されています。昨年度、長沼小と統合したにもかかわらず、藤島小学校では初めて単学級が生まれます。1学級40人は、義務教育標準法の40人の上限値であり、多人数学級34人以上を解消するとした「さんさん」プランの趣旨が通用しなくなります。小学校40人単学級は現在市内にはなく、40人学級が想定される場合は、市と市教育委員会は全力を挙げて40人学級を解消すべきと思います。これまで小学校1年生と2年生で20人ずつの2クラスでやってきたものが、3年生で40人1クラスになった場合にどんな問題や影響が生じるとお考えですか、お聞きします。  教室におけるゆとりのスペースなど、教育環境上の物理的な影響です。3年生だけではなくて、5、6年生になった場合に、体格が大きくなったときも含めて考えなければなりません。給食配食における移動のスペース、それから床置きの暖房の温風が直接子供に当たらないか、授業参観時の保護者が教室に入れるか、具体的に考えなければなりません。さらに、生徒一人一人に応じたきめ細かな学習指導や、学力向上、一人一人の活躍の場など、学習指導面での影響も考えられます。問題行動の早期対応など、生徒指導の面での影響、それから教師にとっては成績表の評価や連絡票の記載、宿題や音読のチェックなど、負担の大きさ、さらに来年度から導入される教科書を使った道徳教育や小学校3年生からの外国語活動、新たなプログラミング教育の必修化など、以前にはなかった教育課題が登場する中での難しさがあります。さらに、将来上級学年や中学校に進んだ場合の影響なども考えなければなりません。いかがでしょうか。 ◎教育長(布川敦) 今の加藤議員の御質問にお答え申し上げます。  初めに、40人学級になった場合に生じると考えられる問題や影響につきましてお答えいたします。現在の小中学校の教室の面積につきましては、一律に定められているものではございませんが、最大で40人の児童生徒が入ることを想定した設計がなされております。教室に入る机につきましては、平成11年に新しいJIS規格が更新され、天板部分が広くなっております。実際の学校現場においては旧規格の机が長く使われてまいりましたが、その後、使用される教科書やノート等がB判から国際規格であるA判に移り変わってきたこともあり、新規格の机への切りかえが進んでおります。  議員御案内のように、教室の面積が変わらない中、机のサイズが大きくなっているということで、40人学級では児童生徒1人当たりの面積が小さくなり、例えば3年生から始まる毛筆の学習では、習字道具を広げたり、書いた作品を置いたりするためのスペースが不足するなど、教科や学習活動の内容によっては問題が生じる可能性もございます。現在本市には40人学級はございませんが、羽黒小学校広瀬小学校櫛引西小学校では34人以上の在籍となる多人数学級が編制されている学年がございます。書写の毛筆で習字道具を広げたり、図画工作の水彩画で絵の具道具を広げたりする活動の際に、別教室や多目的スペースを活用する等の具体的な対応がなされております。また、新学習指導要領への移行期に伴い、小学校において道徳や外国語の教科化、プログラミング教育の実施等に喫緊の対応が求められる中で、40人学級においてきめ細やかな指導を行うためには、人的な支援も必要であると捉えております。  多人数学級に対応するための施策としまして、山形県教育委員会では平成14年度から教育山形「さんさん」プランの推進により、全国に先駆けて少人数学級編制を基盤とした教育環境の整備を段階的に進めてきた経緯がございます。加えて本市では、学習のサポートや特別な支援を要する児童生徒の対応のために、学校教育支援員を小学校26校、中学校11校の全校に計55名配置しております。また、外国語の教科化に対応するために、外国語サポーターを8名小学校に配置し、学校の実情に応じてきめ細やかな指導ができるように支援を行っております。  以上でございます。 ◆5番(加藤鑛一議員) 今の答弁ですと、平成11年度から、机が大きくなったということで、以前の小さいままのときとは40人学級、非常に条件としては違うと思うんです。ですから実際に、藤島小学校は古いですので、古い教室の枠ですよね。そこに40人の机を入れてみて、一体どういう状況になるのかということをやっぱりシミュレーションする必要があると思うんです、来年4月から導入するまでの間に。やっぱりこれは物理的に無理だということになれば、やっぱり別の教室、もっと広い教室を探すか、あるいは多目的スペースというのは広いですけれども、机はないわけですので、そこで書写をしろといっても、習字をしろといっても、座って床でやるわけにはいかないので、机をどう配置するかもいろいろあると思いますが、やっぱり具体的にはシミュレーションするということが非常に大事だと思います。やっぱりこれで3年生から6年生まで4年間無理だねということになれば、本気になってやっぱり分割を考えなければならないというふうに思います。  そこで質問なんですけれども、40人学級の今指摘されているいろんな影響、心配があるわけですけれども、この「さんさん」プランの制度上、なぜ40人学級が、多人数学級を解消するとした「さんさん」プランでなぜこの義務教育標準法の上限値の40人学級が生じるのかということです。これは多分、導入時における事情や、今から見れば、平成14年度から導入されましたので、大分前ですから、制度改善の課題が残されているというふうに思いますけれども、それについてお聞かせ願いたいと思います。 ◎教育長(布川敦) 少人数学級編制を基盤とした教育環境の整備を進めてまいりました「さんさん」プランのもとで、なぜ40人学級が生じるかという理由につきましてお答えいたします。  1学級の児童生徒数につきましては、公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律、義務教育標準法といいますけども、国の標準として40人、小学校1年生の場合は35名でございます。議員御案内のように、「さんさん」プランでは、1学級の児童数の標準を33人と県では定めておりますが、ただし、1つの学年を2学級に分ける場合に適用しますと、その学年が34人の場合には17人という少人数の学級が、2つできることとなります。そのため、学級の適正規模を維持するという観点から、小学校1、2年生では18人、3年生以上では21人を下限と定めております。このようなことから、現在藤島小学校2年生の40人につきましては、20人ずつの2学級として考えた場合、2年生時では、下限の18人を超えるため、2学級の編制となりますが、来年度、3年生時では下限の21名を超えないため1学級となり、40人学級が生じることとなります。  次に、「さんさん」プラン導入時における事情や制度改善の課題についてお答えいたします。山形県では、平成13年度、大規模校に非常勤講師を配置し、基本教科でチーム・ティーチングを行う少人数授業形式とするやまびこプランが導入されておりました。しかし、学校現場からは、常勤講師での対応やチーム・ティーチングよりも少人数の学級編制を望む声が多く、当時の県知事が少人数学級編制を公約の一つに掲げていたこともあり、同年8月の「さんさん」プラン実施宣言につながったものと理解しております。その後、現在まで「さんさん」プランは継続実施されており、少人数学級編制によるきめ細かな指導は有効性が認められるものと捉えております。しかしながら、県の財政状況が厳しい中、「さんさん」プランの継続及び拡大につきましては、さらなる効果検証が求められております。教育委員会といたしましては、本市における少人数学級編制による効果について検証を重ね、今後の「さんさん」プランの継続及び拡大に関しまして、県教育委員会へ要望してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆5番(加藤鑛一議員) 今の答弁ですと、1年生で下限の子供の数を18人、3年生以降ですと21人ということを定めたということですが、その定めた理由というのは適正規模を維持するためということで、この適正規模を維持するということの合理的な理由は県でも全然説明していませんよね。なぜ18人、あるいは3年生だと21人が適正規模なのかということの説明はなしになぜ導入されているか。もちろん下限を決めていない自治体もあるわけですので、当初導入したときに下限を決めたということが、なぜなのかということをやっぱり解明する必要が私はあると思うんです。  それで、ある本を調べましたら、当時県の教育次長である長南博昭氏が文科省に相談に行った相手が前川喜平元文部官僚であったということで、当時の担当の課長だったと思うんです。そこでは、当時の法律にも実は少人数学級を特例的に認めるという条文は存在していたけれども、特例は何なのかは明示されていない。山形県は当初1年生と2年生で導入するというので、文科省としては特例として「さんさん」プランを認めたということなんです。ところがその後、全学年で実施したいと、こういうふうに言ってきたので、担当の係はそれでは無理だと、こう言い始めたということなんです。そこで、前川氏は知恵を出して、1学年の人数が66人を超えない限り、1クラスをまずは40人、原則は残すと、67人以上となった場合には特例として1クラス33人を基準にすると、こういうふうに条文に抵触しないように、その当時の条文に抵触しないように、いわば工夫したということなんです。ですから、なぜ21人を下限にしたかというのは、つまり標準法の40人の原則を原則としてあくまで残すためにということなんです。それは、その当時、そういうふうに法律としてなっていたので、これはやむを得なかったのかなというふうに思います。しかし、文科省の想定を超えてどんどん全国で少人数学級を自治体が導入するようになったもんですから、その流れの中で文科省もいよいよこれではやっていけないということで、標準法の改正になっていくわけです。そして、平成23年度から、1年生の上限を初めて35人に引き下げたということで、これは31年ぶりの大改正だと文科省が言っているわけですが、そういう「さんさん」プランの取り組みが、いわばこの31年間かたくなになっていた標準法の壁を打ち破ることができたということで、それは一つの大きな教訓だと思います。  お尋ねしたいのは、その「さんさん」プランを導入する前の、実は3年前に、平成11年度に旧藤島町が藤島中学校で、町費負担による教員2人配置を実施した歴史があるんです。ですから、当時は県内でも自治体単独の教員配置は例がありませんでしたし、全国的にも少なかったわけですけれども、その実施経過とその当時における限界あるいは施策の評価について、どう考えているのかお聞かせ願います。 ◎教育長(布川敦) 平成11年度の旧藤島町での町費負担による教員2人配置の実施経過と、それから当時における限界、独自施策の評価につきましてお答え申し上げます。  議員御案内のように、当時160人の小学校6年生が藤島中学校に入学予定となりまして、40人学級の4学級が想定されておりました。藤島中学校において生徒指導上の課題等の解決のために、生徒へのきめ細やかな指導が求められていた実態を受け、先進事例から規程や運用について学び、町費負担によって2名の教員を独自採用した経過がございました。しかし、当時より義務教育標準法によりまして、1学級の生徒数につきましては、40名を標準とすると定められていたことから、町の判断による学級増については認められなかったものと理解しております。しかしながら、その3年後に山形県が全国に先駆けて少人数学級編制を基盤とした教育環境の整備のために「さんさん」プランを打ち出し、その後現在に至るまで施策が継続されていることを鑑みますと、旧藤島町の施策につきましては県の対応を先取りしたものであったと捉えております。  以上でございます。 ◆5番(加藤鑛一議員) 当時の、20年前の歴史ですけれども、正しい評価をいただいたというふうに思います。当時標準法が非常に厳しかった中で、県そのものも絶対に認めなかったというところを頑張ったわけですが、その頑張りが実は県をも動かして、3年後にいわば文科省も動かす事態になっていったということは、大きな私は教訓だと思います。この歴史を踏まえるべきだというふうに思います。  そういったことで、いわば義務教育標準法の一部改正が平成24年4月に施行されるわけです。市町村が地域や学校の実情に応じて柔軟に学級を編制できる仕組みが構築されたということで、非常に画期的だというふうに言われています。この法改正による少人数学級編制の弾力的な運営について、どう改善されたのか。特に今回の40人学級解消に向けての可能性について、この法改正についてお聞かせ願いたいと思います。 ◎教育長(布川敦) 義務教育標準法の改正による少人数学級編制の弾力的な運営と、今回の40人学級の解消に向けての可能性についてお答えいたします。  議員御案内のように、平成24年に義務教育標準法の一部が改正され、実施されました。1学年、小学校1年生の学級編制の標準が45人から35人に引き下げられるとともに、市町村が地域や学校の実情に応じ、柔軟に学級を編制できる仕組みが構築されました。このことから、特別支援学級の設置の判断につきましては市町村教育委員会の意向が優先され、障害の種別に応じた学級の設置が可能となりました。しかしながら、教職員の給与費を負担し、その定数を決定する権限は県教育委員会にあるため、小中学校の学級編制につきましては義務教育標準法で定める標準を超えない範囲で行うものとなっております。そのため、少人数学級編制の実現のために、市独自の判断として学級増とすることは、現行の制度上では認められていないものと捉えております。教育委員会といたしましては、今回の藤島小学校の40人学級を含む34人以上の在籍となる多人数学級につきまして、制度上認められていない学級増とする方法ではなく、先ほど申し上げましたように、学校教育支援員の配置等を通して支援を図ってまいりたいと考えております。加えて、「さんさん」プランの実施内容から、小学校3年生以上の学年の人数が34人から40人の場合は2学級に1人の割合で県の非常勤講師が配置されることとなるため、今回の藤島小学校のケースも該当となることを県教育委員会に確認しているところでございます。  以上でございます。 ◆5番(加藤鑛一議員) 法的には市町村が地域や学校の実情に応じて柔軟に学級編制できる仕組みが構築されたといっても、やっぱり県の基準というのが優先するということで、なかなか難しさがあるみたいですけれども、そこをどう打開していくのかということを考えなければなりません。  今おっしゃったように、学級編制の標準というのは、第1次が昭和34年から38年度で50人でしたので、私たちが小学校のときには50人がもう当たり前。ですから、先生なんかむちを持って言うことを聞かせると、こういう状況だったんです、50人が一まとまりになっているので。ところが、今はそんなことはもうできない。第2次からずっと編制されて、昭和55年度から40人ということになっております。この間、山形県と同じく教育先進県と言われる長野県などでも、自治体独自の少人数学級の編制がされているようですけれども、全国的な動向について一体どうなっているのか、お聞かせ願いたいと思います。 ◎教育長(布川敦) 今議員からもございましたが、長野県など自治体独自で実施している少人数学級編制の施策につきまして、全国的な動向を含めてお答えいたします。  議員御案内のように、長野県では信州少人数教育推進事業として、30人規模学級編制等、学校ごとのさまざまな教育課題に柔軟に対応できるような施策を行っております。具体的には35人を標準とし、学級平均児童数が35人を超える学年に学級数の増加に伴う教員を配置することとし、必要となる教員数を県から市町村へ配分する形となっております。全国的な動向といたしましても、先ほど御説明申し上げた義務教育標準法の改正によって、都道府県及び市町村において国の標準を下回る学級編制を行うことができるようになっており、平成29年度におきましては、全ての都道府県及び指定都市においてその取り組みが実施されております。特に小学校2年生と中学校1年生では、国の標準を下回る学級編制が多く実施されております。  以上でございます。 ◆5番(加藤鑛一議員) ですから、全国的にも、県が取り組めば、自治体にもどんどん広がっているというところがあるかと思います。  先ほど40人学級の場合に講師を1人は県費で配置することができると。しかし、この講師についても、6時間ですから、非常に中途半端だと思いますが、それでもないよりはいいということだというふうに思うんです。こういった少人数学級を今回ちょっと問題にしたいのは、では講師を必ず確保できるかというと、鶴岡市の場合に聞くことですけれども、団塊世代の教師が大量に退職して若い先生がふえて、当然産休や育児休暇が発生するけれども、担任が休みに入るときに、いわば担任を引き受ける講師が鶴岡市には一人もいないと、こういう現状にあって、教員不足が深刻だというふうに言われてます。先日の河北新報でも仙台市も大変深刻だと、こんなことが大きなニュースになっておりました。先生が足りないというのは本当に全国的な問題なんですけれども、やはり充実した教育、あるいは少人数学級を市独自に導入しようとすると、不足する教員についても対策を考えなければならないというふうに思うんですが、それについてどう考えているのかお聞かせ願います。 ◎教育長(布川敦) 少人数学級編制を実施する場合に不足する教員確保の問題についてお答えします。  議員御案内のように、少人数学級編制を推進するに当たりまして、大量退職となる年代が控えていることに加え、現在教員採用試験の受験者及び倍率が年々減少していることから、今後さらに教員の確保が大きな課題になると認識しております。対応策の一つといたしまして、退職教員に、豊富な経験を生かし、再任用といった形で引き続き学校現場で力を発揮していただくことが考えられます。教育委員会といたしましては、人材の確保に関して引き続き県の教育委員会のほうに要望してまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 ◆5番(加藤鑛一議員) 県でも退職予定の先生に、定年後も常勤勤務の再任用、短時間勤務、非常勤講師、常勤講師などで力をかしてくださいと、こういうお願いの文書を届けているのは知っています。でも、実際に、今安倍政権で導入された免許更新制の講習で、10年ごとに30時間以上の講習を受けなければ免許更新できない。果たして退職後にその講習を受ける人がいるかどうか。あるいは、人事評価の導入がされて、これも大変な大きな負担になっている。ただでさえ教員が忙しい中でこういう大きな負担を課すことに、今の政治の問題は私はあると思いますし、そのことも解決しなければならないというふうに思っています。とりわけ、やっぱり学校の現場でこれだけ苛酷な勤務にある中で、40人学級を引き受けるという担任の負担を考えたら大変なことです。ですから、きちんとやっぱりまずシミュレーションを行うと、果たしてできるかどうかということをシミュレーションしてください。その上で、やはりこれは大きな問題だ、無理だということになれば、市独自に、鶴岡市、市長が頑張って、いわば突破口を切り開く。行動、突破口を切り開けば、長野県のように下限を設けずに30人学級とか実現できる。山形県がいまだ20年間、この17年間下限を設けている、これを変えることができるんではないかというふうに思うです。「さんさん」プランも、当時の高橋知事が突然記者会見で発表して、県では寝耳に水と、こういう状況で文科省に走っていったわけです。ですから、私は市長の姿勢というのは非常に大事だと思います。ぜひ皆川市長の見解を、まだ来年3月末まで時間がありますので、見解をお願いしたいと思います。 ◎市長(皆川治) 先ほど来、教育長のほうから御答弁をさせていただいているところでございますけれども、少人数学級の意義、これに旧藤島町が先んじて取り組みをして、「さんさん」プランにつながってきた、このことについては私も非常に重要な取り組みだというふうに考えております。3年生が21人の学級適正規模の下限との関係で、ちょうど20人か21人かということで非常に悩ましいケースがこのたびのケースだというふうに思います。どこかで線引きをしなければいけないというところがございまして、市独自の判断で学級増をするということが現行制度上難しいということについては、御理解をいただかなければいけないというふうに考えております。  他方で、このたび40人学級ということになりますと、きめ細かな指導を行うための人的な支援が必要だということは私どもも認識をしておりまして、県のほうから非常勤講師が配置をされるということでございますので、これを有効活用していきたいというふうに思います。また、議員のほうからは、机が大きくなったスペースの問題等さまざまな御指摘もいただいております。このたびの質問を通じまして、教育委員会がこの問題をしっかりと認識をいたしましたので、現行の制度上のいろんな制約はあるわけでございますけれども、適切な対応を実態に合わせてできるように、現場の状況をきめ細かく見ながら対応をさせていただきたいというふうに思います。よろしくお願い申し上げます。
    ◆5番(加藤鑛一議員) この12月3日に共産党の県議団を通して教育庁教職員課から、学級編制と、それから教職員の任用についての文書をいただいています。その中での回答は、学級編制については市町村の教育委員会が当該学校の児童または生徒の実態を考慮して行うということが標準法に示されているという回答をいただいています。当該学校の児童また生徒の実態、ですからシミュレーションをしてくださいよと。  そして、長沼小学校と統合して2年です。長沼から来ている児童が5人いるわけですけれども、統合しているという特殊な事情、これにもやっぱり配慮していく必要があるんではないかというふうに思います。市町村が独自に給与負担しつつ教職員を任用することは可能であるというふうに県では回答しています。これは、改正市町村立学校職員給与負担法、平成18年4月施行と、この法律で可能だと。市町村が独自に給与負担するなら可能だというふうな回答をいただいています。  市町村が独自に給与を負担して教職員を任用する場合に考慮が必要なことということで、5点挙げられています。1つは採用をどうするか。採用は、教育委員会の教育長が行う。定年退職まで途中でやめさせられないので、そのことも考慮する。それから3つ目に、県の教職員定数に含まれないため、給与は市町村が賄わなければならない。それから4つ目に、学校の児童生徒数が毎年変化するので、状況によって市内で人事異動を行わなければならないということに加えて、5点で、県が推進する「さんさん」プランとの整合性を図る必要がある、この1点がついてるんです。この「さんさん」プランとの整合性が今問題なんで、そこの限界を突破する、その取り組みをぜひ皆川市長からやっていただきたいと、こういうふうに思うんです。  子供の数を見ると、ここ5年間は40人以上なんです、藤島小学校、これ以降。ゼロ歳児と1歳児は残念ながら40人を下回ってしまうんですけれども、今後5年間は2学級維持できるんです。ですから、この学級だけ、来年3年生になる学級だけが単学級になってしまう。こういう特殊事情も考慮して、やっぱり市町村独自の、鶴岡市独自の給与負担で40人学級をこの場合に限って行うと、この検討をぜひお願いしたいと思いますが、どうでしょうか。 ◎市長(皆川治) 再度の御質問でございますけれども、現行の制度上のいろんな制約がございます。この20人か21人かというところの線引きがあるわけでございますけれども、県から配置される非常勤講師の有効活用、これとともに、今議員のほうからも、40人学級という特殊な事情が生じておりますので、県の教育委員会のほうにも私どもの教育委員会を通じてしっかり実情を説明しながら、できる対応を検討したいというふうに思います。   坂 本 昌 栄 議員質問 ○議長(本間新兵衛議員) 2番坂本昌栄議員。   (2番 坂本昌栄議員 登壇) ◆2番(坂本昌栄議員) 2番坂本昌栄、通告に従って質問いたします。  1つ目に、学校図書館司書についてお聞きします。学校図書館司書の仕事については、平成30年3月議会でも述べましたとおり、子供の成長段階において読書の大切さは御存じのとおりと思いますが、学校図書館司書の専門性も必要不可欠と言えます。小・中規模校の学校図書館司書は、4時間から6時間の時間内で司書本来が行うべきレファレンスサービスに加え、蔵書整理や点検、児童生徒が図書館を利用して行う授業の資料相談や案内など多岐にわたります。学校図書館司書には時間内に給食や事務など多種業務を行うことは、大規模校の図書館利用サービスと比べ格差を広げるものと考えています。また、本来長期休暇時期に蔵書の整理や点検、児童生徒の情報交換や研修会への参加等の時間は確保されておらず、長期休暇は雇用を切られております。  現在の小中学校の状況をお聞きしますと、小学校では昨年から、中学校ではことしから、道徳が教科として位置づけられ、それに加え小学校では令和2年4月から英語やプログラミングなどの導入も始まります。教員の多忙化に加え、2009年から始まった教員免許の更新制度や教員評価制度などの導入により、産休育休等の担任が休みに入るときに必要となる講師は全くいない。在籍されている教員が日々苦労されているとお聞きしています。  今後も教員のなり手不足は深刻化すると予測されます。学校図書館は、図書の大好きな子供たちや学級担任との関係性をうまくつくれない子供など、学年を問わずして幅広く多くの子供たちと接する場所です。担任の先生ももちろんですが、子供たちの様子を日々感じ、教育的観点から一人一人への配慮や指導をしてくれる学校図書館司書の方々は、教員以上にもなり得る存在でもあります。平成30年3月議会でも、教育部長が、学校図書館はできるだけ多くの時間児童が利用できる状態が望ましい、調べ学習など図書館を活用した教育課程への対応を初め、図書館と図書館職員の重要性が高まっている、より充実した読書環境の整備のために、学校の実態や必要度も精査しながら、引き続き財源のめどとあわせて検討すると答弁しています。  令和2年4月から会計年度任用職員制度への移行が始まり、参議院の附帯決議では3に、現行の臨時的任用職員及び非常勤職員からの会計年度任用職員への移行に当たっては、不利益が生じることなく適正な勤務条件の確保が行われなければならないとされています。先日の12月2日付の山形新聞にも、正規は数年で異動する、現場をより詳しく知っているのは非常勤なのに評価が低い、とにかく雇用への不安が大きいとの声が上がっていました。1年単位の有期雇用は変わらず、民間企業のように更新を重ねて5年働いても、無期雇用にはならない。転換されず、自治体の都合で打ち切る。雇いどめに遭う可能性は残ったままだと注視しています。  本市の会計年度任用職員制度の概要では、令和2年1月から募集するとされています。そこで1つ目に、現在学校図書館司書の臨時職員で7時間45分勤務の方々やパート勤務の方々は、令和2年4月以降の処遇についてどのように移行するのか、市の見解をお聞きいたします。  2つ目に、会計年度任用職員移行に向けて労働条件の変更点とかがあれば、お聞きいたします。  本市の会計年度任用職員制度の概要で出されました募集、採用では、原則公募により募集し、面接や書類等による選考とありました。会計年度任用職員制度では、試用期間も設けられております。そこで3つ目に、公募方法と試用期間についての市の見解をお聞きいたします。 ◎教育部長(石塚健) それでは、会計年度任用職員制度への移行を踏まえての学校図書館職員の処遇、勤務条件等についてお答え申し上げます。  現在、市内の全小中学校37校には、学校規模による業務量の違いに応じまして、3種類の雇用形態にて学校図書館担当の臨時非常勤一般職員を配置しているところでございます。具体的には、市内のナンバースクールなど、比較的大規模な12の小中学校には司書資格を有するフルタイムの臨時職員を配置いたしまして、それ以外の中小規模校20校には給食と図書を兼務しているパート職員を、そして5校には事務補助との兼務、または事務補助と給食業務とを兼務する職員を配置している状況にございます。  それで、1点目の御質問の制度移行後の学校図書館職員の処遇についてでございますが、今般の制度改正は非常勤職員の適正な任用と勤務条件の確保を図ることを目的に導入された制度でありまして、学校図書館職員につきましても庁内の他の一般職の非常勤職員と同様に期末手当が支給可能になるなど、一定の処遇の改善が図られるものでございます。また、年次休暇、病気休暇を初めとする休暇等につきましても、他の職と同様に国の非常勤職員の休暇制度を基準にした見直しを考えているところでございます。なお、図書司書資格を有する職など、特定の資格職や高度な知識経験を要する職の給与水準につきましては職務に応じた調整が必要と考えておりますので、全庁的な調整を踏まえた上で具体的な給与額等が決定されることとなるものであります。  次に、2点目の勤務条件についてでございますが、任用期間につきましても、他の職員と同様に1会計年度以内となるものでございます。これまでも有期雇用でありまして、年度を越えた任用はなされておらず、その点については従前どおりでございますが、制度化によりまして、翌年度以降の任用につきましては改めて募集選考することとなったものでありますので、学校図書館職員に必要な資格、経験、能力等を有する方につきましては、公平公正な選考を経て、再度の任用となることはあり得るものでございます。また、実際の任用期間や勤務日数、勤務時間等につきましては、先ほど申し上げましたとおり、学校規模による業務量の違いなど個別の状況を踏まえて決定されるものではありますが、従前夏休み等の長期休暇に合わせ任用が一旦切れていた点につきましては、原則4月から3月までの通年任用とした上で、夏休み等の長期休暇につきましては学校が勤務日を指定する方向で検討しているところであります。これによりまして、任用が切れることで社会保険や雇用保険の加入も切れてしまっていた職員が通年加入することが可能となり、処遇面での改善が図られる上、学校の状況や学校図書館職員の業務の実情に、より即した柔軟な勤務条件の設定が図られるものと考えております。  3点目の公募方法と試用期間の考え方ですが、公募方法につきましては、年明け1月以降に4月から任用する職の募集を開始する予定でありまして、市の広報、ホームページにてお知らせするとともに、ハローワーク等も介しながら周知を図りまして、優秀な人材の確保に努めてまいりたいと考えております。また、試用期間につきましても、法の適用を受けての運用となりますことから、他の職と同様に、採用後一月は全ての条件つきのものとなりまして、その間を良好な成績で勤務したときに、会計年度任用職員として、正式採用となるものでございます。  学校図書館は、多様な学習を可能にし、子供たちの豊かな心を育む学びの場であるとともに、校内での人と人をつなぐ貴重な場所ともなっております。そんな中で、学校図書館職員が担う役割は重要であると考えますので、制度導入にあわせまして、他の職との整合を図りながら、処遇、勤務条件等につきまして必要な見直しを図るとともに、適切に制度移行できるよう準備を進めてまいりたいと思います。  以上でございます。 ◆2番(坂本昌栄議員) ありがとうございます。人口減少の中で、どこの企業でも人材不足が問題となっています。高い専門性を有する学校図書館司書をこの会計年度任用職員制度により安定的継続的に雇用することは、未来を担う子供たちを一人一人育む上で重要と考えています。決してこの任用制度が学校図書館司書にとって不利益とならないことを願いつつ、これからも学校図書館司書の方々にさらなる御理解と御尽力をお願いいたします。  その中で1つお聞きします。概要では令和2年1月から募集をするとされていて、市の広報、2年の1月号の原稿締め切りは11月25日となっており、広報に掲載する際に、いまだ任用の中身が私たちには伝わってきていません。それでよいのか疑問も残ります。もし検討中でありましたら、本当にその職員たちに不利益が生じないのかどうか、そこでいまだ決定されていない会計年度任用職員の給与の種類及び基準はどこの部署が今後行うのか、そして学校図書館司書はどこが決定部署なのか、そしてその決定する時期はいつなのか、市の見解をお聞きします。 ◎教育部長(石塚健) 学校図書館職員に係る勤務条件等につきましては、他の会計年度任用職員との整合性を図りながら、任命権者でございます教育委員会で決定するものでございます。また、その決定時期につきましては、年明け1月以降の市広報、ホームページ等での公募の際を予定しているというところでございます。 ◆2番(坂本昌栄議員) ありがとうございます。決定後にまた詳細をお聞きすることにはなると思いますが、今後も学校図書館司書への御理解、御尽力をお願いいたしまして、次の質問に移ります。  自衛官募集のための情報提供についてお聞きいたします。平成31年3月議会、令和元年6月議会でも3番議員が取り上げておりますが、再度質問させていただきます。日ごろ巨大災害での自衛隊員の献身的な活動や、国土を守るため専守防衛の役割に撤していただいていることに共感し、敬意を表します。しかし、2015年度、安保法制関連法案が成立以降、自衛隊任務の危険性を感じている方々がふえているも確かです。自衛隊に勤務している教え子が、地元に戻ってきた際に恩師に向かって、南スーダンでテロ集団に囲まれ、殺されると思った、アメリカ軍が来たのでテロ集団が撤退したと、命の危険を感じたと話していたそうです。南スーダンについては、当時の中谷防衛大臣は武装紛争が発生していないとして派遣されていますが、現地での状況とは隔たりを感じます。今国会閉会後、12月中旬に自衛隊の中東派遣を閣議決定する方針を固めており、海外での活動を拡大することになりかねません。防衛省では、日本の船舶を防衛する必要が生じれば、武器使用が認められる海上警備行動(自衛隊法第82条)に切りかえることを否定をしていません。命の危険を伴う職業に我が子を行かせたいと思う保護者がいるでしょうか。総務部長がこの間2度とも個人情報保護条例のもとと答弁されておりますが、個人情報保護については若者世代には深く浸透しており、教育現場や医療現場、町内会や各種団体は必ず説明し、同意を求めています。新日本婦人の会の鶴岡市支部が行ったシール投票では、241人中、情報提供を行っていることを知っているのかの問いに204人が答え、知っていると答えたのはたったの37人で、知らないと答えた人が204人、情報提供に反対者は176人で99.7%、賛成はたった4人でした。高校生本人からは、どうして自分の知らないうちに個人情報を提供しているのか、やめてほしいという切実な声が届いています。  命の危険を伴う業種に名簿の情報提供をするのならば、まずは本人と保護者に周知した上で同意が必要と考えられます。少子化が進む中、自衛隊員を確保するのが年々難しく、災害派遣ができなくなったらどうするんだの声も上がっているのは確かですが、そもそも少子化は不十分な社会保障や教育政策によって加速し、自衛隊員と同じように、どこの企業、どこの職種でも人手が不足しています。ましてや、今回の災害に遭った際にも、瓦職人など職人と言われる職業は、その影響を直接受けていると感じています。法規を遵守していれば情報提供は妥当なのか、疑問があります。市長は、4学区の語る会の際、冒頭で、市民の声を聞こうと職員を同行させているが、市民サービスが損なわれているのは問題である、市民サービス、市民のために働くことを優先し、今後は検討していきたいと話しておりました。その観点から見ると、令和元年6月議会に総務部長は、当該年度で17歳になる者の情報、平成24年、25年度は当該年度で14歳になる男女、平成28年度は16歳から25歳までの男子、平成29年度は16歳から20歳までの男子の提供依頼があり、それぞれ提供していると答弁しております。自衛隊法施行令に従っているとはいえ、毎年変わる提供依頼に対応し、紙媒体まで行っている職員は市民のために働いているとは思えず、市民サービスを行っているとは思えません。  そこで1つ目に、個人情報保護条例に基づいて情報提供をする際に、法規を遵守していれば、中学生や高校生本人及び保護者の同意は必要と考えていないのか、市の見解をお聞きします。  2つ目に、中学生、高校生本人や保護者への周知は行わず、同意を求めることなく今後も情報提供を行っていくつもりなのか、市の見解をお聞きします。 ◎総務部長(高橋健彦) 自衛官募集のための情報提供に関する御質問にお答えいたします。  この点に関しましては、市としての考え方について変更はないところでございます。改めて市の考え方を御説明申し上げます。自衛官及び自衛官候補生の募集に関する事務の一部につきましては、国が本来果たすべき役割にかかわる事務のうち、市町村に委託されている法定受託事務の一つとして自衛隊法第97条第1項に基づき市町村が担っているものでございます。主な事務として、自衛官の募集に関する広報宣伝事務と防衛大臣への報告または資料の提出に関する事務の2つがございます。そのうち、自衛官募集に関する広報宣伝事務については、自衛隊法施行令第119条、「都道府県知事及び市町村長は、自衛官又は自衛官候補生の募集に関する広報宣伝を行うものとする」というこの規定に基づき、市広報への自衛官等の募集記事の掲載などを行っているものでございます。また、防衛大臣への報告または資料の提出に関する事務については、自衛隊法施行令第120条、「防衛大臣は、自衛官又は自衛官候補生の募集に関し必要があると認めるときは、市町村長に対し、必要な報告又は資料の提出を求めることができる」、この規定を根拠条文といたしまして、鶴岡市個人情報保護条例第7条第1項第2号、法令等の規定に基づくとき、また第7号の国等に個人情報提供する場合において、個人情報の提供を受ける者が法令等の定める事務または業務の遂行に必要な範囲で個人情報を利用し、かつ当該個人情報を利用することについて相当の理由があると認められるとき、これに該当すると解釈いたしまして、自衛隊への情報提供を行っていると、こういうことでございます。  なお、自衛隊への情報提供の方法につきましては、これまでも御報告申し上げておりますとおり、平成23年度以前は住民基本台帳法第11条第1項の規定に基づく閲覧請求により、自衛隊の職員に住民基本台帳を閲覧いただき、住所、氏名、生年月日、性別の4項目の情報を提供しておりましたが、平成23年度に自衛隊から紙媒体での提供について要望がありましたことから、県内他市の取り扱い状況も踏まえまして、平成24年度以降は先ほど申し上げた自衛隊法施行令第120条などに基づき、それまでと同様の住所、氏名、生年月日、性別の4項目の情報について紙媒体により情報提供しているものでございます。現在県内では、13市中12市が同様に紙媒体で情報提供している状況ということでございます。自衛隊からの情報提供の依頼書には法令に基づき適正な管理をする旨が明記されておりますし、提供に際しても個人情報保護に関する法規を遵守し、募集事務以外の用途には使用しないことを徹底していただくよう、個人情報の厳格な管理を条件に提供しているものでございます。個人情報に関する外部への情報提供につきましては、自衛隊のみならず、弁護士法に基づく弁護士による照会でありましたり、刑事訴訟法に基づく捜査機関からの照会などに基づき情報提供する場合がありまして、情報を提供された方々への通知または同意等は、こうしたケースにおいても法的に求められていないと解釈しておりますので、自衛隊への情報提供についても同様の取り扱いをいたしておるものでございます。  それから、自衛隊への情報提供について、中高生への周知と同意を今後どのように取り扱うのかという市の認識ということにつきましては、また後ほどということでよろしいでしょうか。   (何かいう者あり) ◎総務部長(高橋健彦) 御質問がありますけれども、先ほど申し上げましたとおり、自衛隊への情報提供につきましては、弁護士や捜査機関からの照会に基づく情報提供と同様に、対象となった方々への通知または同意等を求められていないと認識しているものでございます。ただ、こうした名簿提供に関する事務が法律に基づいたものであることについて、市民の皆様に周知するという必要性、これは検討してもよろしいかと考えますので、他市の事例も参考にしながら、周知のあり方について検討を進めてまいりたいと存じます。 ◆2番(坂本昌栄議員) 前回と同じ回答だということで捉えています。  しかし、現場にいる、本当に子供たち、中学生や高校生、名前を挙げられている子供たちは、命の危険を伴う業種に名簿の情報を提供するということにとても反応しているのも現状です。そして、その子供たちは命をさらされているんだという思いを持っているということもきちんと市としては認識をしていただきたいと思います。そして、自衛官募集の情報提供問題では、京都府で当事者や保護者により個人情報利用停止請求が出されて、個人情報条例の規定に違反して提供するものではない、停止は行いませんという却下理由が記載されていましたが、備考欄には本人の個人情報については自衛隊への提出から除外しますと書かれていたそうです。本市においても、当事者と言える中学生、高校生の声をきちんと聞きとめ、保護者の心配を鑑み、一度立ちどまって、紙媒体での提供をやめ、閲覧請求に基づいたものをする時期と考えていますので、市民目線で市民のためのサービス提供が中心となる市政に変わっていただくようお願いいたします。  3つ目に、キッズドームソライについてお聞きします。平成27年度以降、市民の皆さんから屋内遊戯場施設が必要との声が多く寄せられていることは議会でも取り上げられていました。平成27年3月議会では検討もされていない状況でした。平成28年3月議会で健康福祉部長は、本市では必要あると認識しており、本市の民間事業所が進めている類似施設整備構想などにも注視してと答弁しています。平成29年3月16日の児童福祉審議会で、委員から、屋内遊戯施設整備について民間企業へ補助する目的を教えてほしいとの質問に、子育て推進課が、施設は必要と捉えている、YAMAGATA DESIGN社と市の考え方とコンセプトが同じであれば、協力して1つのものを整備したほうが効率的であると判断した、広く市内外の親子に利用して開放していく方針、市の考え方と整合性がとれ、公益性があると判断し、整備の一部を補助することとしたとしており、運営面での補助は考えておらず、市民が利用する上で負担のあり方は考えていきたいと答弁しています。ことし10月にYAMAGATA DESIGN社より支援を求める要望書を受理し、検討を始めたとお聞きしています。類似施設整備の構想が出た際に、YAMAGATA DESIGN社との協議で提案された考え方やコンセプト、そして何より収支計画や事業計画について検討されたと思います。  1つ目に、YAMAGATA DESIGN社の平日、休日の見込み数や会員の人数、保育園の収支などを含め、見込みを下回った原因の分析、また市当局としての原因の分析は行っているのか、市の見解をお聞きします。このたび出されている利用助成について、利用料5万6,475人で年間3,500万円を割ると、費用対効果は620円となりますが、年齢ごとの利用補助の人数等の詳細がわからず、何度計算しても3,500万円という金額に至らず、根拠となる数字の詳細をお聞きいたします。  キッズドームソライの活用計画では、施設の規模や機能を生かして児童厚生施設(児童センター)として位置づけることを明記してあります。児童厚生施設(児童センター)では公設が多く、民営民設は県内に1カ所、大石田にあり、最初から児童センターとして建設したとお聞きしています。キッズドームソライの施設が全児童向けの児童福祉法に基づく児童厚生施設(児童センター)に適しているのか、検討がされ、その結果として認可を要請していると捉えておりますが、有料のツクルバで遊ぶ子供や児童、鶴岡市民の子供が無料で遊べるアソビバ、市外から来た有料で全施設を使える子供たちや幼児、そして学童保育所の子供たちと、多種にわたる多くの子供たちをどのように受け入れるのか。また、施設のつくりから安全面を考慮すると、休日や祭日の収容人数は限度を設け、予約制となることを考慮する課題等が多く、詳細に検討を重ねることが必要と思われます。  そこで2つ目に、児童厚生施設の認可はどこが行うのか、まためどは立っているのかお聞きします。また、認可がおりた際には市がどの分野でどの程度関与できるのかお聞きいたします。そして、この認可がおりることが最低限の条件と捉えていいのかを市の見解をお聞きいたします。  3つ目に、収支報告や事業計画等の提出はあるのかお聞きいたします。荘銀タクト鶴岡新設以来、市民の皆さんは議員一人一人に対しても説明責任を問われることが多く、市に対して詳細を知らないうちに賛同することはできません。このたびの提案では、収支報告や事業計画の書類は全くなく、YAMAGATA DESIGN社の支援要望に応えるにも、検討する要素となるものがありません。ぜひとも収支報告や事業計画の提出をお願いいたします。  4つ目に、当初計画は施設内で事業所内保育園、アフタースクール、遊び場で構成となっていましたが、現在は事業所内保育園とアソビバ、ツクルバの運営となっています。このたび学童保育事業を行おうとしていますが、学童保育は本来学校の近隣が望ましく、児童保護者が要望しているものとはほど遠いと感じています。もちろん選択するのは児童保護者であるため、企業型学童保育所について検討の余地はないと存じていますが、学童保育の収益性は余り期待できず、そこも見込んでの収支であれば、今後の事業計画自体見直しが必要と考えられます。アフタースクールから学童保育所事業に移行した経緯がわかるようでしたらお聞きいたします。 ◎健康福祉部長(白幡俊) キッズドームソライについてお答えいたします。  去る10月30日、ソライを運営しておりますYAMAGATA DESIGN社から、料金が高いことなどにより鶴岡市民の利用者数が想定を下回っていますことから、経営及び社会影響の見通しの甘さを認め、運営面における官民連携での協力支援を求める要望書が提出されました。このような状況に至り、平成28年11月以前に大枠を定めたソライの運営面での官民連携のあり方について、行政と民間の意思疎通が不十分であったことは否定できず、当時の意思決定過程に問題があったと考えております。そうした点を踏まえ、問題点や反省点をできる限り皆様に明らかにしつつ、しかるべき対応を検討していく必要があると考えております。  まず、キッズドームソライの利用者数が想定を下回ったことに対するYAMAGATA DESIGN社の分析ですが、県内他市の大型児童遊戯施設ではおおむね無料で運営されていることから、総体的に利用料の負担に抵抗を感じる市民が多く、市民利用が伸び悩んだことが原因であると伺っております。また、市としての原因の分析ですが、同様に利用料の負担が大きいことに加えて、月額会員料金の設定もありますが、月に何度も利用できずに、費用対効果が得られないと感じられ、結果として月額会員数が伸びず、市民利用が伸びなかったことも要因の一つであったと考えております。  次に、検討案における3,500万円の積算根拠について御説明申し上げます。ソライは、この1年間で延べ8万5,000人の利用がございました。そのうち市民の利用が4万1,000人となっております。このたびの検討案では、アソビバを無料とすることで市民の利用が1万5,000人ふえると想定し、利用料がかからないゼロ歳の1,000人分を除く、延べ5万5,000人に対して利用助成を行うというものです。想定利用者5万5,000人を年齢区分ごとに案分した利用人数に年齢別の金額を掛けまして、それを積み上げるとおおよそ3,500万円になる積算でございます。詳しい資料につきましては後ほど提供させていただきます。  次に、児童センターの認可についてお答えいたします。児童センターは、児童福祉施設に区分され、児童館の機能に加えて、体力増進を図ることを目的とした指導機能を有する施設であります。国や地方公共団体以外の者が児童福祉施設を設置する際には、県が認可することになり、児童福祉施設設置基準を満たせば認可されるものとなります。  次に、認可がおりた際の市の関与でございますが、児童センターを含めた児童福祉施設は、毎年県の指導監査を受けることになりますので、他の児童福祉施設と同様に監査に立ち会い、必要な助言を行うこととなりますとともに、また児童センターはその適正な運営を図るため、児童福祉関係行政機関、児童委員等を委員とする運営委員会を設置し、その意見を聞くこととされておりますことから、市も運営委員の一員とすることを求めたいと考えております。  また、認可が今回の助成条件となるのかという御質問でございますが、公費を投入する以上、行政の関与ができるよう、児童福祉施設として法的に位置づけ、児童の健全育成に寄与していく役割を果たしていただきたいと考えているものです。  次に、収支報告や事業計画書の提出についてでございますが、児童センターの認可申請に当たっては事業計画書や収支計画書の提出を求められることになりますので、市だけでなく、県が事業計画書等を踏まえ、審査した上で認可の判断をすることとなります。認可申請は今後行われるものではありますが、市の今後の予算審議にも関係しますことから、収支報告書や事業計画書は適切な時期にYAMAGATA DESIGN社から入手し、提供させていただきたいと考えております。  次に、当初のアフタースクールから学童保育事業を実施する意向を示した経緯でございますが、アフタースクールは、ソライ建設の中で現在のソライのツクルバという形に移行されております。学童保育事業を実施するに至った経緯につきましては、もともと地域課題の解決や子育て環境の充実を目標にした事業展開を行っており、YAMAGATA DESIGN社では今後学童保育の受け皿不足を課題と認識して、ソライの一角に専用区画を設けて学童保育事業を実施する意向が示されたものでございます。市としては、他の学童保育所同様に、条例及び規則に基づき適切に運営されるかどうか確認してまいりたいと存じます。  以上でございます。 ◆2番(坂本昌栄議員) 先ほどお伺いした原因の分析の中に、無料でほかの施設がやっているからYAMAGATA DESIGN社で行ったキッズドームには人が来なかったというふうな話の分析がありましたが、もともとやはり皆さんが望んでいたのは、無料で使える屋内の遊戯施設だったと思います。その点でいうと、初歩の段階から見誤ったのではないかということが予想されます。費用対効果についても、やはりその分析をきちんと行っていなかったことが原因だということを認めたということで、とりあえずはよろしいんですよね。  その上で、やはり今後、3,500万円と金額は計上されていますが、今のところ、この5万5,000人という人数が適正であるかどうかということも踏まえて今後も気をつけていきたいな、注視していきたいなと思っています。そして、学童保育所に限っては、私も勤務していましたが、学童保育所の認識をもう少しきちんと、市のほうからも情報提供をYAMAGATA DESIGN社にしていただき、適正な学童保育所が運営されることを願っています。そして、キッズドームソライについては、全児童対策に見合った施設であるかどうかも今後注意していかなければいけませんし、子育て世代の期待は大きく、市の関与も含め、継続的に運営できるよう精査して今後いただきますようお願いいたしまして、質問を終わらせていただきます。   山 田   守 議員質問 ○議長(本間新兵衛議員) 3番山田 守議員。   (3番 山田 守議員 登壇) ◆3番(山田守議員) 通告に従いまして、質問させていただきます。  小学校への通学について伺いたいと思います。昨年から櫛引地域田代地区の方から、小学校への通学について対応してもらえないかということが意見として寄せられております。田代地区では、小学校高学年の通学をする児童がいなくなり、小学校1年生から3年生までの10名くらいの児童の通学になっているということでした。この地域の関係でも、住宅地ではなくて農地を通学するという関係から、住宅地のように車の往来や衆目の中で通っていくという状況ではないということから、児童の安全安心な通学が保障されていないということが、保護者や地域住民の方から意見として出されております。当該区の役員の方や鶴岡市が主催する意見交換の場などでも、このことについてはたびたび意見として出されているということを地域の方から伺っているところです。私もこの間、市民文教常任委員会で、状況や行政としての対応について何度か伺っているところですけれども、結果的には住民から出された問題意識というのは解決されていない状態で、保護者や地域住民が交代でレンタカーを借りて児童を送迎しているということでありました。それにかかる費用についても当該地区等保護者から年間で40万ぐらい拠出しているというような内容と聞いておりますけれども、地域住民とどのように当該地区の児童通学について話し合いをされてきたのか、経過を含め、この間の対応について伺いたいと思います。 ◎教育部長(石塚健) 御質問の田代地区におけるスクールバスの運用とこれまでの要望等についてお答え申し上げます。  田代地区におきましては、地区の拠点施設である田代公民館から櫛引東小学校までは約3.2キロメートルの距離にございます。スクールバス運行基準である片道おおむね4キロメートル以上という要件を満たしていないものの、冬期間の運行基準であります2キロメートルは満たしておりますことから、当該地区の児童については冬期間のみのスクールバスの利用となっているところでございます。  その状況を踏まえまして、地区の皆様方からは平成29年7月の櫛引区長会情報交換研修会を初め、同年11月の区長会、平成30年2月の田代地区生活道路改良委員会等におきまして、スクールバスの通年運行の御要望をいただいているところでありますが、先ほど申し上げました運行基準を踏まえる中、通年運行に拡大することは難しい状況にある旨をお答えしてきたものでございます。  また、平成30年8月には、地区で独自に送迎を実施した場合に燃料代や車両リース代などの費用を補助してほしい、あるいは宝谷、慌代方面を運行しております児童生徒と住民が混乗する住民利用バスに、有料でもいいので田代地区の子供たちも乗れるようにしてほしいとの御提案をいただいたところでございます。それに対しましては、同年10月に行われました市長と語る会におきまして、独自送迎に対する補助については、路線バスの定期券代等を補助しているケースはございますものの、スクールバスの運行と同様に、通学距離が基準に満たないため、通学費の補助対象地域とはならず、その経費に対する補助は難しいということを申し述べております。  また、住民利用バスへの子供たちの乗車につきましては、住民利用バスは現在田代地区は通過しておらず、仮に田代地区を経由する場合は、通学を目的としてのルート変更ではなく、地域住民の利用が前提となることをお答えしたものでございます。加えまして、令和元年7月の区長会情報交換研修会におきましては、提案された市全体としての児童の当下校時の安全確保対策につきまして話し合いが持たれたものと承知しているところでございます。  以上であります。 ◆3番(山田守議員) 小学校の通学距離については、義務教育諸学校等の施設費の国庫負担等に関する法律施行令の中の第4条第2項に定められていて、この2項に、通学距離が小学校にあってはおおむね4キロメートル以内、中学校にあってはおおむね6キロメートル以内であることとされております。そういった関係では、おおむねという関係では、柔軟な対応も検討されてしかるべきだということだと思います。  東京学芸大の朝倉教授が2009年に行われている中央教育審議会の初等中等分科会、小・中学校の設置・運営の在り方等に関する作業部会の中で発言されている要旨を紹介しますと、通学については、距離だけではなく、安全、地理的な事情や降雪などの気候などの観点からも考慮することの必要性や、交通機関の発達、生活圏の拡大を含め検討が必要であるということ、また小学校の統廃合によって通学距離、時間が大きくならざるを得ない場合があって、学校規模と通学距離、時間のどちらを優先するのかというのは一概には言えない問題だとしております。当該地区の関係では、低学年のみの通学で、1年生から3年生までの通学、先ほどもお話ししたように農地を歩くという関係で、安心安全にちょっとおぼつかないと、とても心配だということや、距離自体も3.2キロというお話がありましたけれども、実際は1時間ぐらいかかっているんだと、学校までですね、そういった内容でありました。個々の通学に係る条件はそれぞれ異なっていると思いますが、田代地区の問題含めて、今後の人口減少、高齢化が進む中、安心安全な子育てと生活環境を保障する上でも、従来の距離による考え方をそのまま適用することだけでは実態や地域住民の要望に合わなくなっているという状況にあると思います。通学距離については柔軟な対応が求められていると考えますが、本市での現状の低学年の通学についてどのように考えられているか、今後の対応はどのようなものであるのか伺いたいと思います。 ◎教育部長(石塚健) それでは、低学年の通学を初めとした通学の関係の問題につきましてお答え申し上げます。  スクールバスの運行基準といたしましては、今御案内いただいたとおり、当該地域からの距離がいわゆる数値上の基準となっているものでございますが、実際の運行に当たりましては学校統合の際の合意等を踏まえまして、各地域の地理的な条件や個別の事情などを勘案しながら運行区域を決定しているところでございます。スクールバスの第一義的な目的としては、遠距離通学地域における児童生徒の体力面を考慮しての措置である一方で、児童生徒の通学時の安全確保対策としての活用が求められておりますけれども、その運用に係る基準等はなく、各自治体の対応に任されている状況にございます。  御指摘のとおり、近年は高学年の通学児童がいなくなって低学年のみの通学になってしまうことや、少子化に伴いまして集団登校を維持することができなくなりつつある地域がふえていることに加えまして、不審者でありますとか熊の目撃情報が相次ぎ、徒歩での通学に不安があるなど、防犯や安全対策上の理由から、スクールバスの運行を求める声がふえている状況にございます。この中で、低学年のみの通学につきましては、歩くスピードが遅いことや何か危険があったときの判断などに不安がありますことから、各学校におきましては毎年PTAや地域と協力いたしまして通学路の安全点検を行いますとともに、その結果を通学路図、いわゆる地図や危険箇所マップにあらわしまして、学校での安全指導に加え、授業参観後に帰りながら親子で通学路の安全について確認するなどしている学校もございます。  また、暴風雪等で児童生徒の下校に危険が予想される場合は、教職員の引率による一斉下校も各校で実施されております。見守り隊からは、登下校の時間帯に無理のない範囲で児童の登下校に付き添いや見守りをしていただいている状況にございますし、警察OB、元教員から成ります地域学校安全指導員、スクールガードリーダーでございますが、これを5名配置いたしまして、学校や見守り隊への指導及び青色回転灯を装着した自動車で登下校時の巡回指導をするとともに、鶴岡市青少年育成センター職員による巡回街頭指導、交通安全指導員による安全指導を行いながら、警察とも連携し、交通安全及び犯罪の防止に努めているところでございます。  また、スクールバスにつきましても、冬期間のみ乗車している地域において、強風とか高波といった気象条件も考慮して、冬期運行の開始時期を早めたという例もございます。御指摘のこういった低学年のみの通学へのスクールバス対応につきましては、現在毎日60台以上のスクールバスを運行している状況の中で、今後車両台数、運転手の確保が物理的に可能であるのか、他地域との均衡を崩さない合理性はあるのかなど総合的に勘案しつつ、他の安全確保策のあり方なども含めまして、引き続きこれは調査研究してまいりたいと考えております。 ◆3番(山田守議員) 通学距離については1956年11月に中教審が政府に対して公立小中学校の統合方策の一環として答申が出されたという結果になりますけれども、答弁にありましたように、当時の時代状況を含め、生活環境や近年の地球温暖化に伴う気象変動など、客観的な条件はかなり違っていて、地域の方々も小学校1年生から3年生だけの通学をしている状況に対して、熱中症など、もしものことがあったら心配だという切実な声が出されているという状況であります。教育委員会、当該地区の保護者、自治会関係者含め、今後あるべき内容については丁寧に検討を加えて話し合いを深めていただきたいというふうに思います。  次に、国民健康保険法第44条、一部負担金減免制度について伺いたいと思います。2018年8月22日、札幌高裁において国民健康保険法第44条第1項に基づく一部負担金減免制度について画期的な判決が出されました。この一部負担金というのは医療窓口等で支払う窓口負担のことですが、この裁判は札幌市が行った一部負担金減免制度の申請に対する却下決定等処分の取り消しを求めるものとなりました。この判決では、一部負担金減免制度について社会保障としての意義を明示し、保険者の裁量の限界を指摘して、国保などを通じて市民の医療保障を進めるよう自治体に喚起したものとなっています。このことは、医療費の一部負担金減免の対象かどうかというのを自治体内部の要綱に照らして判断するのではなくて、市民の個別具体的な実績に応じて、相談に来たことなどを契機として、他の制度の活用もあり得るのではないかなど市民に寄り添う対応をすべきで、行政側の政策的な対応が必要だとしております。  国民健康保険法第44条の減免とは、一部負担金の減免の要件として被保険者自身の保険料の支払いの困難さや経済的な困窮に関する要件と特別な理由を要件としていて、今回の判決内容では、この特別な理由というのは個別の事情を踏まえ、一定期間、一時性だけでなく、失業や経済的困窮状態となった生活実態に即して総合的に判断すべきものとしています。これによって、今後各自治体に対しても特別な理由の判断を初め、一部負担金減免の適用においては、被保険者である市民の生活実態を把握した上で、より丁寧な総合的な判断が求められることになり、総合的な判断ではなくて、ごく一部を判断材料としたにすぎない場合であれば、自治体の裁量権の範囲を超え、裁量権の濫用があったと認定されるものにつながるものとなります。本市での国民健康保険法第44条第1項に基づく一部負担金減免制度の要綱とその運用について、これまでどのように対応されてきたのか、また札幌高裁判決を受けて、要綱や対応の見直しの課題はないのか伺いたいと思います。 ◎健康福祉部長(白幡俊) 国民健康保険法第44条の一部負担金減免制度の対応についてお答えいたします。  一部負担金減免制度は、災害や病気などで一時的に著しく困窮した国民健康保険の被保険者が医療機関での窓口で支払う一部負担金を減免、免除及び徴収猶予する制度でございます。本市では、制度の運用については国の指導要領に準拠して対応してきましたが、平成30年4月からは所得要件を緩和して、セーフティーネットとしての機能を強化しております。また、令和元年6月1日には、国の生活保護基準額の見直しに伴い、所得要件の基準を引き上げる改正を行っております。決定につきましては、申請書の提出をいただいた後、御自宅への訪問による実態把握、申請内容の審査を行い、申請のあった日からを減免等の対象期間として、3カ月までを限度に減免を行っております。ただし、減免及び免除については、必要と認められるときはさらに3カ月まで延長しております。また、徴収猶予につきましては、申請のあった日から起算して6カ月を限度として延長しております。また、御相談においでいただいた方に対しては、個々の御事情をお聞きし、減免等の制度はもとより、高額医療費の申請手続など、他の制度の御案内も行っているところでございます。  札幌高裁の判決については、札幌市が個別具体的な事情を調査考慮することなく、失業等特別な事情が発生した日から6カ月を減免対象期間とするという運用基準で減免を却下決定したことが違法とされたものでございますが、本市の対応とは異なるものであり、判決を受けての見直しは特に行っていないものでございます。  以上でございます。 ◆3番(山田守議員) 札幌市と違った要綱であって、対応であるということに安心しております。  この札幌高裁判決の意義は、自治体が社会保障として展開されている皆保険制度における国保の役割を理解し、生活保護を初めとする制度等の活用を視野に入れ、市民の生活実態に応じた適切な対応を迅速に求めたことにあります。多くの市民が同様の認識を持たれていると思いますが、国保加入者の所得水準は低く、経済困窮状態に陥っている方が少なくありません。こうした場合を想定して、国保法第44条の減免規定が整備され、自治体に政策的な対応を求めているという内容であります。鶴岡市では失業状態に応じて制度内容なども説明しながら対応を行っているということですので、この要綱については特段の指摘する内容は私はありません。  国保加入者にとっては高い保険料負担のみならず、医療費の自己負担分も重くのしかかっている現状があります。この間社会保障制度を良くする鶴岡・田川の会への国民健康保険法第44条に基づく医療負担減免についての対応として、管内医療機関への制度の周知徹底や説明の実施などを行っているなど説明がありましたけれども、医療費の本人負担減免の件数や窓口負担件数の集約を行っていないと回答されておりまして、制度内容の本旨や多くの国保加入者の置かれている状態からすれば、対応改善の余地はまだあるのではないかというふうに思います。説明にありましたように、その内容をさらに多くの市民に知らせる必要が私はあるんではないかと思っております。皆保険体制において、国保加入者の医療を利用する権利をどう保障するのか、医療保障のあり方について自治体の政策的な対応が重要となることを、この札幌高裁判決では提起しております。本市でもこの判決内容に沿った、多くの国保加入者の実情に即した対応をお願いしたいと思います。  次に、ことし6月に国保税の納付通知が届き、以前より高くなっていることに驚いた市民の方も少なくはないかと思います。この間国保の新たな枠組みによる急激な変化への対応がなされ、国保料が抑えられたものの、次年度の関係では前期高齢者交付金の引き下げや被保険者の減少と所得の減少、2018年度の決算見込みで生じる財源不足、法定繰り入れの見直し、財政調整基金等の影響が予想されているところです。国保の都道府県単位化に伴い、国保の財政に対し新たに投入された公費で保険者機能の強化、インセンティブの付与などが実施されることになりました。この公費のあり方に関し、医療費適正化に向けた取り組み等に対する支援として、保険者努力支援制度も創設され、都道府県と市町村に配分されています。この保険者努力支援制度は、政策設計上、公的医療給付に寄与されるという仕組みで、保険者努力支援制度の交付基準は医療費適正化や収納率向上などの結果を評価するものが多く含まれ、今年度から都道府県の指標として新たに医療提供体制の推進が盛り込まれ、都道府県による地域医療構想の取り組みの評価が指標となりました。  昨年度から始まった新たな公的医療費抑制策の展開で、保険者である県と本市には地域住民の医療保障をどのように考え、実行していくかが問われております。加点方式から減点方式に変更されるなど新たな指標については、本来自治体の取り組みを評価して公費を投入するという保険者努力支援制度の趣旨からは外れているとの指摘などが出されております。このような国保の都道府県単位化の中で、保険者である自治体のみならず、医療機関、地域住民までもが、公的医療費の抑制によって制度そのものに不信感が増幅される懸念があり、新たな制度改革を理由に地域住民に負担増を迫れば、健康的に生活することや医療を利用する権利を狭めることにもつながりかねないことが予想されます。社会保険であり、社会保障としての国保の浸透を図る上で、保険者としての本市の対応をどのように検討されているのか伺いたいと思います。 ◎健康福祉部長(白幡俊) 最初に、先ほど申請書の提出のことで、申請のあった月からと申し上げましたけども、申請のあった日からと訂正をさせていただきます。  それでは、2点目の御質問、国保の制度改正に伴う対応についてお答えいたします。議員御案内のとおり、国保の制度改正により、保険者努力支援制度が創設されました。平成28年度と平成29年度に前倒しで実施され、平成30年度から本格的に実施をされております。本市の平成30年度の実績を申し上げますと、評価得点では県内35市町村の中では第2位、13市の中では第1位であり、それによりまして保険給付費等交付金5,958万2,000円が交付されております。新たな財源として、本市国保財政運営の安定化を図るための重要な交付金であると考えております。この評価の指標は毎年度見直しが行われており、来年度からは、議員御指摘のとおり加点方式に減点方式を追加導入し、めり張りを強化すると言われております。その動向には十分注視しながら、これまで以上のインセンティブの確保に努めてまいります。  このたびの国保の制度改正は、一般会計からの法定外繰り入れの解消を図ることも目的とされており、赤字解消のための法定外繰り入れを行っていた市町村においては、法定外繰り入れを解消するために保険税の引き上げなど加入者への負担が大きくなることも想定されます。本市におきましては、各自治体が独自に行う子供の医療費の一部負担金無料化に対する国の交付金の減額分に対する繰入金以外の繰り入れは行っていないものでございます。今後被保険者の資格管理や医療費通知送付など、医療費の適正化を進めるとともに、保険事業を通じて疾病予防、健康づくりに取り組み、健康寿命の延伸を目指すとともに、保険者として安定的な制度運営に努めてまいります。  申しわけございません。先ほどの訂正ですけども、最初に申し上げたものが正しいということで、再度訂正で、申しわけございません。 ◆3番(山田守議員) 今議会に意見書として公費投入による負担引き下げについての意見書が出されております。先ほど紹介したように、さまざまな要因が重なり、現在の国保料が高過ぎることが構造的な問題として指摘されていて、2015年11月の全国知事会では、国保に公費を1兆円投入、協会けんぽ並み負担率にすることを国に対し要求し、今年度も引き続き国の定率負担の引き下げを求めているところです。  厚労省はこれまで公費の繰り入れは自治体の判断でできると国会答弁をしてきましたが、自治体独自の施策を禁止すれば、憲法が定める地方自治の本旨を侵すことになるものであります。地方自治体を生活を守る防波堤にすると位置づけ、また憲法上の規定を含めて、それに合った政策的な対応が求められると思います。この間の計画を含め、国民健康保険制度の持続性を確保し、社会の公平公正という観点で、力を合わせて医療保障をつくっていくことが何よりも求められるということをお話しさせていただいて、質問を終わります。 ◎健康福祉部長(白幡俊) 先ほどの私の答弁による修正、再度整理をさせていただきます。  先ほど申請のあった日からと私が答弁しましたけれども、申請のあった月からということで訂正をお願いいたします。大変申しわけございませんでした。   長谷川   剛 議員質問 ○議長(本間新兵衛議員) 1番長谷川 剛議員。   (1番 長谷川 剛議員 登壇) ◆1番(長谷川剛議員) 1番長谷川剛です。災害に強いまちづくりについて、4点ほど伺います。  まず、ことし9月から10月にかけて3つの台風が東日本を襲いました。昨年の西日本豪雨を上回る大きな被害が出ました。特に台風19号では、河川の氾濫も全国で延べ140河川を超えたとのことであり、堤防の決壊により住宅などの浸水被害がふえました。これまで想定していた災害予測を大きく超える被害を目の当たりにし、改めて防災減災対策が必要と考えます。  そこで、幾つか質問します。まず、本市の消防職員の充足率について伺います。災害発生時、真っ先に現場に駆けつけ、人命救助を初め、防災のかなめを担っているのが消防職員です。全国的には、政府がつくった基準に照らしても77.4%と大きく不足しており、基準よりも約5万人近く足りないと言われておりますが、本市の消防職員の充足率について伺います。  次に、災害対応では外からの応援が必要なわけですが、肝心の受け入れる側の体制はどうかということで、本市の土木、建築、農林水産業など、知識を持った技術職員の採用数について伺います。  次に、災害発生時の住民への伝達方法について伺います。近年では、1時間に100ミリを超えるような猛烈な雨や、長時間にわたって停滞し雨を降らせる線状降水帯などが観測されております。また、河川の増水とあわせてダムの緊急放流が行われるケースもふえております。そこで、本市に関係するダムとして、国土交通省管理の月山ダム、あるいは県管理の荒沢ダム、温海川ダムなどがありますが、緊急放流の必要が出た場合の住民への伝達方法について伺います。今回豪雨被害に遭われた地域住民の方からは、雨の音がひどくて防災無線の音が聞こえなかったという問題も出されております。そこで、本市でも災害時などにツイッターなどSNSを使った情報発信を検討してはと思いますが、見解を伺います。 ◎消防長(佐藤利洋) 初めに、本市の消防職員の充足率についてお答えいたします。  消防職員の充足率については、議員の御案内のとおり、総務省消防庁が定めました消防力の整備指針がございます。これは、市町村の消防力の整備水準を示すもので、消防に関する事務を確実に遂行し、当該市町村の区域における消防の責任を十分果たすために必要な署所の数や消防車両及び人員等について定めており、市町村の地域実情を勘案しながら、整備目標としているものであります。この整備指針にかかわる全国的な実態調査がおおむね3年に1度行われますが、公表されている最新の平成27年4月1日現在のもので、本市の消防職員の充足率は77.1%となっております。これは、山形県内12の消防本部の平均の比較では10.8ポイント高く、県内で4番目に高い充足率となっております。なお、このとき一番高かったのが最上広域の消防本部で79.7%でございました。今後につきましても現有の署所や車両の適切な運用によって消防力を最大限に発揮し、市民の安全安心のために努力してまいりたいと考えております。 ◎総務部長(高橋健彦) 続きまして、土木、農林水産業職員の配置に関してお答えいたします。  建設及び農林分野の技術職の職員数につきましては、合併時と比べますと減少ということになっておりまして、全部局でも67名から61名で、6名の減となっております。このことについて、全国的に数値、統計を見ましても、5,000名、6,000名というような減少で、全国的にも不足している、充足されない状況と、こういう状況でございます。このため、市としては、まず採用試験、これについて社会人経験枠を設けたり、東京会場を設置、それから工学系の大学に試験案内、募集要項ということで、確保に努めているということでございます。ただ、今年度の採用試験においても厳しい状況が続いておるところでございます。こうしたことから、技術職の負担軽減策が必要だということで、災害査定発注の際には数カ所をまとめて発注したりとか、工事だけでなく設計のほうも委託するというようなやり方など、業務の省力化によって、この課題に対応していきたいというようなところでございます。  引き続き災害対応ということで、技術職の確保は不可欠でございますので、今後の募集拡大に向けて、確保に努めてまいりたいと考えております。 ◎市民部長(渡会悟) それでは、私から災害発生時の住民への伝達方法について、初めにダム緊急放流時の住民への伝達方法についてお答えいたします。  まず、大雨などによる異常時洪水放流について、ダム管理者から市に緊急連絡が入ると、市では防災行政無線や、広報車による街宣、コミセンなどを通した周知など、多様な伝達手段を活用し、住民の方へ情報を伝達することとしております。また、ダム管理者においては、河川付近にいる方に対し、3時間前、1時間前、直前など、数回のタイミングで放流警報所からサイレン、情報表示板への表示などにより市民への周知を行っております。さらには、放送局や防災関係のウエブサイトなどへの情報提供により、テレビやインターネットなどさまざまなメディアを通して周知が図られる体制となっております。  次に、ツイッターなどSNSを使った情報発信の検討についてでありますけども、国の中央防災会議では、住民への情報伝達を的確に行うため、各種情報伝達手段の特徴を考慮し、複数の手段を有機的に組み合わせ、災害に強い総合的な情報伝達システムを構築することが望ましいとされております。現在は、ICTを活用した情報伝達手段等多様化しておりますことから、本市といたしましても、今後ツイッターなどのSNSも含め、避難情報等を的確かつ迅速に伝達できる手法について検討を進めてまいります。また、市民の皆様からは、大雨など災害の発生が予想される際には、さまざまな手段でみずから積極的に関連する情報を把握していただくよう周知してまいりたいと存じます。 ◆1番(長谷川剛議員) ふだんから災害への備え、これが非常に重要で、それによって災害の規模を減らすことも可能だというふうに言われております。また、先ほどからありましたように、やはり何といってもマンパワーが災害時には生かされると思います。そういう点では、さまざまな検討をしていただきながら、やはり職員も削減ではなく、必要に応じて増員するということも必要かと思います。  次に、ハザードマップの整備と住民への周知徹底について伺います。特に新興住宅街など開発が進む地域では常に町も変化するという中で、定期的な見直しは検討されているのか伺いたいと思います。また、住民への周知徹底では、防災訓練や講習会など町内会主催で行っているところもありますが、今本市として取り組んでいることを伺いたいと思います。  あと最後に、避難所の環境改善について伺います。この間の災害を見ますと、特に日本の場合は、体育館など広い施設に多くの住民が肩を寄せ合い、床面に直接寝るというような状況が、出ております。特に避難が長期化した場合、ストレス軽減のためにもプライバシーの確保が重要だと考えますが、間仕切りやテントの導入など、どのような対策を考えているか伺いたいと思います。また、住宅を失った方が避難する学校やコミセンなど、二次避難所の機能強化として太陽光発電設備の導入が進められておりますが、現在の導入状況と今後の設置予定について伺います。 ◎市民部長(渡会悟) ハザードマップの整備と周知についてお答えいたします。  ハザードマップの定期的な見直しは、河川管理者である国や県が、大雨や台風発生等の気候変動により河川水位に大きく影響があるような場合に行うこととしております。平成27年の水防法改正により、洪水に係る浸水想定区域について想定し得る最大規模の降雨、12時間で303ミリを前提とした区域の拡張に伴いまして、国管理の赤川河川を初め、県管理河川について、浸水想定区域の見直しが進められ、公表されたものから随時ハザードマップについても見直しを行っているところであります。ハザードマップの随時の見直しについては、洪水浸水想定の見直しや基準の変更など行われた場合に行うこととし、その際にはこれまで同様、地区や町内会の皆様と意見交換を行いながら、住民の皆様と一体となったハザードマップの作成や避難計画の作成に努めてまいりたいと考えております。  次に、住民への周知徹底についての市としての取り組みでございますが、現在作成中のハザードマップについては、これまで同様、浸水の影響がある世帯には全戸配布し、周知徹底を図ることを予定しており、あわせて作成済みのハザードマップをホームページに掲載することとしており、市職員が地区や町内会等に出向いて防災講話、年30回程度行っておりますけども、このような場面でも教材として活用しながら、避難所や避難経路の確認などを行っております。  続きまして、避難所の環境改善についてでありますが、避難所における避難生活が数日以上にわたる場合は、被災者のプライバシーを確保することは、被災者本人だけでなく、避難所運営を円滑に行う上でも大変重要であると認識しております。間仕切りやテントについては、保管スペース等の課題もあることから本市では備蓄しておりませんが、他自治体での活用例や協定締結等の取り組みなどについて今後調査研究してまいります。なお、プライバシーの確保や被災者の疲労軽減といたしまして、段ボールベッドも有効であると認識しております。同様に保管スペースの問題があることから本市では備蓄しておりませんが、酒田市と酒田市内の段ボール製造会社が災害時における段ボール製品の供給に関する協定書を締結している中、庄内地域の市町村内で災害が発生した場合には、酒田市を窓口として供給される仕組みとなっております。  最後に、指定避難場所、二次避難場所になりますけれども、太陽光発電設備の導入状況、今後の見通しであります。現在太陽光発電設備は、拠点避難所である市街地の小学校と地域の中学校、その他の拠点施設等を基準に19カ所設置されており、今年度、鶴岡第四中学校と櫛引スポーツセンターへの設置を見込んでおり、それらを含めますと21カ所となります。また、設置を計画している未設置の拠点避難所4カ所、朝暘武道館、小真木原総合体育館、藤島体育館、羽黒体育館、これらについての今後のスケジュールにつきましては、環境省の国庫補助金などの財源の活用も含め、検討してまいります。 ○議長(本間新兵衛議員) 暫時休憩します。再開を13時とします。   (午前11時58分 休 憩)                     (午後 1時00分 再 開) ○議長(本間新兵衛議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続けます。 ◆1番(長谷川剛議員) 先ほど災害についていろいろ質問しましたが、災害発生時にどれだけ被害を防げるかというのは、やはりふだんからの備えが重要と考えております。引き続きさまざまな検討をお願いしたいと思います。  次に、教育環境について3点伺います。まず最初に、小中学校のトイレの洋式化率、それと今後の整備計画について伺います。小中学校のトイレの洋式化は、年々整備を進められていると認識しております。しかし、依然として一定数の和式トイレも残されております。一般の住宅が洋式化する中で、そもそも和式の使い方がわからない、特に低学年の児童もいると伺っております。そのため入学後に、学校にいるときは我慢をしていたという声も保護者から寄せられております。また、学年ごとに使用するトイレが決められている場合、特に男子の場合は、大便器が少ない上に洋式便器が一基しかないという学校もあります。小中学校は、災害時避難所としても活用されるため、洋式化、また多目的化への整備が必要と思いますが、本市の現在の洋式便器の比率、今後の整備計画について伺います。  2点目に、校則について伺います。校則は、本来その学校で児童生徒が生き生きと過ごすための学校内のルールであります。ところが、校則には何十年も変わらない項目も多く、頭髪や服装など事細かく制限するなど不合理なものもあり、人権の観点からも問題があると考えます。また、ある学校では、持ち込み禁止のものの中に日焼けどめなども含まれておりました。紫外線の害については皮膚科医からも強い警告がされております。こうした現実を踏まえ、不合理な校則を見直し、教育の場にふさわしいルールとしての校則につくり変えることが求められていると考えます。  全国では、校則をなくした学校も出ております。例えば東京世田谷区では区立中学校が一斉に、下着の色や、男女別の頭髪規定などをなくすことを決め、来年、2020年度から適用されるとのことでした。今後は男女の区別がなく、頭髪に関しては清潔で活動しやすい髪型を基本とするとのことでありました。個々の校則の見直しについては、児童生徒や保護者、教職員らの意見が尊重されることが大切と考えます。いわゆるブラック校則は、市民社会において到底認められない人権侵害でもあります。そこで、教育委員会として、各学校の校則を把握されているか、また人権を踏みにじるような項目がないか、伺いたいと思います。 ◎教育部長(石塚健) それでは、教育環境に係る質問のまず初めに、本市の学校におけるトイレ洋式化率についてお答え申し上げます。  本市のトイレ洋式化率は、本年11月11日現在54.9%となっております。全国的なトイレ洋式化率は平成28年度に国が行った調査で全国平均が43.3%、山形県平均が41.2%となっておりまして、当時の本市の割合は42.1%でしたので、3年間で約13%、洋式化率を高めたこととなっております。このような状況から、計画的に洋式化へ向けて改修工事を進めておりまして、昨年度は13校の既存の和式トイレを洋式へ改修しておりますし、今年度は大規模小学校1校でございますが、改修をしているものでございます。また、御指摘ありました災害時に避難所となる体育館のトイレにつきましては洋式化率が52%と、全体と比べ若干少ない状況となっておりますので、地域の防災対策上重要な設備でもありますことから、今後とも整備を進めてまいりたいと考えております。  それで、今後の整備の考え方といたしましては、単に既存の和式を洋式化し、その率を高めるという視点だけではなく、児童生徒の人数に対する洋式トイレの数を一定数以上確保することや、御指摘の男子トイレの大便器1基の解消など、実態に即した効果的な対応を図るという視点から、必要な整備を段階的に取り組んでまいりたいと考えております。  次に、本市の学校における校則の実態についてお答えします。校則は、学校が教育目的を実現していく過程におきまして生徒が遵守すべき学習上、生活上の規律として、また健全な学校生活を営み、よりよく成長していくための行動の指針として、各学校において定められております。教育委員会といたしましては本市の中学校11校全ての校則を取り寄せておりまして、その内容を見ますと、服装、頭髪、所持品、校内外生活に関する約束等、さまざまな項目が含まれておりますが、各校ともほぼ同様の内容であり、人権を著しく侵害するような内容はないものと捉えております。その一方で、中学生が心身の発達の過程にあり、学校が集団生活の場であることから、頭髪等に関しても、学校には一定の決まりが必要ではありますものの、社会や時代の変化に合わせて表現方法を変更すべき学校があることも把握しているところでございます。校則の運用につきましては、生徒が自主的自律的に行動することができるように各校で配慮しておりますけれども、いずれの学校におきましても、生徒の規範意識を高めるために、生徒総会において決まりの内容を見直す話し合いの場が設けられたり、服装や頭髪のルールが生徒の実情に合うように変更されたりしております。さらに、既存のルールを見直すだけではなく、SNSの使い方など新たなルールをつくり、よりよい生活が送られるよう取り組みが実践されているところでございます。  こういった学校を取り巻く社会環境や生徒の状況は変化するため、こういった校則の内容についても絶えず積極的に見直さなければならないと考えておりまして、実際に今申し上げたような形で生徒や保護者の意見を反映させることができる状況にあるものと捉えております。実際に保護者アンケートによりまして、それまで校内への持ち込みが禁止されていた日焼けどめクリームの持ち込みが、生徒の健康を配慮して許可された学校もあると聞いております。教育委員会といたしましては、生徒、保護者、地域社会の意向把握とより深い生徒理解の上、校則が本当に合理的範囲内にあるのか、一定の制約を課す必要があるのかを見直しの視点とするよう今後とも働きかけてまいりたいと考えております。  以上です。 ◆1番(長谷川剛議員) 見直すべき校則には、特に人権にかかわる項目、また合理的理由がないもの、また発達障害があったり外国人などの特性がある子には守ることが難しいものが含まれているかどうかがあると思います。ぜひ引き続き、教育委員会としてもさまざま検討していただきたいというふうに思っております。  最後に、性的マイノリティーの子供への対応について伺います。同性愛や性同一性障害などを含む性的マイノリティー、いわゆるLGBTの子供への適切な配慮を求める通知が4月30日に文部科学省から出されております。児童生徒が自認する性別の制服、体操着などの着用を認めることや、標準より長い髪型を一定の範囲で認める等々、そうした配慮が求められております。また、教職員や子供たちの理解を進めることも必要というふうに言われております。特にマイノリティーをめぐっては、問題がふだんほとんど公然と語られることのない性意識、性行動にかかわる事柄であり、また当事者がカミングアウト、公表しなければ事態が表面化しないために、最後のマイノリティーと言われてきました。この間、性の多様性を認め合い、マイノリティーへの差別をなくし、誰もが個人の尊厳を尊重される社会の実現を求める運動も広がりました。こうした運動が行政や社会を大きく動かしてきました。  そこで、本市のマイノリティーの子供への対応や、学校教職員への支援などがどのようにされているか伺います。また、あわせて中学校の制服について、男子は学生服、女子はセーラー服と指定をされておりますが、着用に当たっては本人の希望に合わせた選択ができるようにすることも必要と考えますが、見解を伺います。 ◎教育部長(石塚健) 学校における性同一性障害などの性的マイノリティーに係る児童生徒の支援につきましては、社会の関心も高まり、その対応が求められるようになってきております。性同一性障害に係る児童生徒や、こういった性的マイノリティーとされる児童生徒は、自分のそうした状態を秘匿しておきたいことが多く、正確な実態を把握することは困難な状況でございますが、各学校においては日ごろより児童生徒、保護者が相談しやすい環境を整えておくことが大切であると考えております。学校生活を送る上でそういった特有の支援が必要な場合、そういった児童生徒に対しましては、御紹介ありました文部科学省の資料等も参考にしながら、個別の事案に応じ、児童生徒の心情等に配慮した対応がなされ、安心した学校生活が送られるよう各学校に指導してまいりたいと思います。  また、中学校の制服につきましても、各学校において個別の相談に応じ、校則を弾力的に運用し、児童生徒や保護者の相談に柔軟に対応していく必要があると捉えているところでございます。その性同一性障害に係る児童生徒やその保護者から相談が寄せられた際には、学校における体制整備や支援の状況を聞き取りまして、必要に応じて医療機関等とも相談しつつ、サポートチームの設置等、教育委員会として適切な取り組みを進めてまいります。 ◆1番(長谷川剛議員) きょうは校則や性同一性障害について、さまざまな子供さんがいる中で、なかなか学校現場も多様な対応が求められていると思います。先ほどから人員不足の問題も出されておりますが、ぜひ教育委員会としても引き続き丁寧な指導援助をお願いしたいと思います。  以上で質問を終わります。   菅 井   巌 議員質問 ○議長(本間新兵衛議員) 4番菅井 巌議員。   (4番 菅井 巌議員 登壇) ◆4番(菅井巌議員) 通告に従って一般質問を行います。  まず最初に、つるおか大産業まつりにおける自衛隊車両の展示についてです。10月19日、20日に小真木原公園で開催されたつるおか大産業まつりにおいて自衛隊車両が展示されたと。党市議団はこのことについて緊急申し入れをして、実行委員の事務局を務めている市の農林水産部農政課より回答もいただいております。そのことも踏まえて質問します。  今回の自衛隊の広報活動、平成28年から行われており、今回で4回目、昨年度まではまつりと別に、体育施設使用許可による広報活動として、自衛隊のミニ制服での写真撮影やパンフレットの配布、こうしたことが行われてきたとされています。今年度、車両展示も行いたいという申し入れがあったため、他の出展者とあわせて働く車の展示というグループ位置づけでまつりへの展示がやられたということです。実際展示された車両、1日目にはNBC偵察車とトラック、2日目には高機動車とトラック、偵察用オートバイ。特に1日目に展示されたNBC偵察車は装甲車であって、調べによれば上部の台座には殺傷機能を有する機銃装備が可能となっております。自衛隊の広報活動については、昨年までは対外的にまつりとは別とされておりました。車両展示をしたいというときに実行委員会でこれを判断する上で、「あつまれ!食と緑と技の祭典」と掲げた大産業まつりの開催要綱や目的と合致していたのか、展示に至るプロセス、車両の内容機能、これらが説明されていたのか、事務局実行委員会でどのように判断されたか伺います。また、大産業まつりの実行委員長は市長となっております。この展示についてどのような説明を受け、承知し、判断をされたのか伺います。  次に、市民への説明のあり方についてですが、市民に配布された会場案内チラシには、働く車、自衛隊車両の展示、これらについての記載はありません。高所作業車らしいイラストがあるだけであります。このことは何を意図しているのか、市民への説明を意図的にされていないと受け取れます。実行委員会で承認したのであれば、そのわけはなぜなのか伺います。  次に、殺傷機能を有することのできるNBC偵察車を初め、展示された車両は働く車と認識するのかについて伺います。講談社が昨年11月に発売した3歳から6歳向けの「はじめてのはたらくくるま」、これには車両と言えないF35A戦闘機、潜水艦、護衛艦なども含め、戦車や車両など37種類が掲載されているとされています。消防車やはしご車、ごみ収集車などとあわせてこれらが特集されている。この異常さを感じた母親などが不安の声を出版社に届けたとされます。その後、ことし7月に出版社は、車というカテゴリーには入らない乗り物、武器としての意味合いが強い乗り物が掲載されていると指摘を受けて、3歳から6歳の未就学児を対象とした知育図鑑として適切な表現や情報ではないと考えている旨を述べて増刷を中止したとされております。この行動をされた母親、婦人団体は、自分たちの子供がターゲットにされていることへの不安と怒りを述べて、憲法9条がある国で社会的影響力が大きい出版社やメディア、自治体や学校、売れればいいのか、言われたからやるということでは許されないと述べています。市長は、私どもの申し入れへの回答で、まつりへの自衛隊車両の展示については働く車の展示の一つと捉えている、全てを排除するものとは考えていないとしています。市がこうした認識に至っていることは大変残念であります。  憲法9条をじゅうりんする安保法制のもとで、集団的自衛権の行使が可能となり、自衛隊が海外で米軍などと一緒に戦争する可能性が生まれています。国民が自衛隊に望んでいるのはそうしたことではなく、近年頻発している地震や風水害、大災害時に活動していただくことだと考えます。改めて自衛隊車両の働く車としての認識、大産業まつりへの展示がふさわしいのか、そして来年度以降の対応についてはどのように考えているのか伺います。 ◎農林水産部長(高橋和博) 初めに、自衛隊車両の展示がまつりの趣旨に合っているのかと、展示に至るまでのプロセスの御質問についてお答えいたします。  大産業まつりは、農協や商工会議所などの各団体と市で実行委員会を構成し、開催しておりますが、具体的には各団体のトップで構成する役員会と各団体の部課長などで構成します運営委員会のもとで協議し、企画運営しております。開催要領で定めておりますまつりの趣旨は、本市の基幹産業である農林水産業と商工業がつくり出す生産物や先進的な取り組み、社会に貢献する姿を広く紹介する機会を提供するとともに、来場者との交流を深めながら地域産業の活性化を目指すというものであります。この趣旨にのっとりまして、本市の農林水産物の販売や商工業の製品の紹介などを目的に、多くの皆様から御出展いただいております。  一方で、大産業まつりは本市の秋の一大イベントとして定着し、来場者も多いことから、市の施策紹介や団体の活動PRを目的とする出展希望もございます。こうした広報やPRを目的とする出展希望があった場合は、本年6月の第1回運営委員会において、運営委員会で出展の可否を決定するという基本ルールを確認しているところであります。こうしたルールのもと、これまでも公益性の観点などから、運営委員会の判断のもとに、がん撲滅キャンペーンや献血運動などを呼びかける団体等の出展を認めてきたところであります。自衛隊の出展につきましては、7月17日に申し込みがあり、ほかの出展者と同様に8月27日開催の第2回運営委員会において協議され、災害支援を初めとした活動を広く市民に紹介することは公益性があるものと捉え、運営委員会として出展を承認したものでございます。  次に、展示車両の内容等が市に説明されていたのかどうかということでございますが、提出いただいておりました計画書には、出展の内容として車両展示、自衛隊ミニ制服コーナー、バーチャルリアリティー体験と記載されているのみであり、具体的な展示車両の説明はございませんでした。その後、9月中旬に展示に必要なスペース等を確認するため自衛隊に問い合わせした際には、放射性物質等に汚染された区域の情報収集を行う車両の展示を予定していることを担当者段階で確認したところでございます。  次に、実行委員長である市長は承知をしていたかという点ですが、実行委員長として市長が出席します役員会は7月8日に開催され、開催要領や予算についての承認をいただきました。その時点では自衛隊からの申し込み前であったため、役員会では報告されておりませんでした。その後市長には、8月27日の第2回運営委員会で出展が承認された後に、主なイベントや出展者数などのまつりの概要について報告はしておりましたが、各出展者の詳細な内容までは報告しておりませんでした。こうしたことから、市長は展示車両の詳細は事前に知り得なかったものでありますが、実行委員長である市長としては、自衛隊に限らず、出展者の出展の可否の判断を運営委員会に委ねていたものと認識しております。  次に、事前チラシに働く車、自衛隊車両の記載がなかったことについてお答えいたします。大産業まつりの事前告知するための全戸配布のチラシは紙面が限られておりますので、例年どおり、イベントや、主な出展のみを掲載し、団体の活動PRについては掲載しなかったものであります。なお、まつり当日は、これも例年どおり会場案内図として全ての出展者名と出展場所を掲載したチラシを別途配布しており、このチラシに初めて自衛隊の展示場所と展示内容が掲載されるに至ったものであり、特別な意図があったものではないことを御理解いただきたいというふうに思います。  次に、殺傷機能装備できるNBC偵察車等を働く車と認識するのかという点でございますが、NBC偵察車は放射性物質の危険性が高い災害現場などで活動を想定した車両で、機関銃の装備が可能ではありますが、展示車両は武力装備していないものであり、災害時の地域の安全を守る働く車として捉え、東北電力の高所作業車の隣に展示したものであります。  最後に、来年度の対応についてでありますが、このたびの日本共産党鶴岡市議団からの申し入れにつきましては既に自衛隊側にもお伝えしておりますが、車両展示は大産業まつりに限らず、さまざまなイベントでも行われているのも現状でございます。来年度はこうした現状と議員の御意見も踏まえ、多様な市民の方々の気持ちに十分配慮しながら、実行委員会や運営委員会において改めて対応を協議してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆4番(菅井巌議員) 働く車としての認識を依然と崩されないということになったようです。  今説明あった中で農林水産部長が答弁されているとおり、このまつりは本市の基幹産業の農林水産のお祭りであります。先ほど趣旨にもあったように、本市の基幹産業である農林水産業と商工業がつくり出す生産物や先進的な取り組み、社会に貢献する姿を紹介する機会を提供するとともに、来場者との交流を深めながら地域産業の活性化を目指すと、これが趣旨であります。主語、主体が基幹産業である農林水産業と商工業、生産物を生み出す、つくり出すものであることは明らかであります。実行委員会はこの趣旨、原点を見失ってはいけないと考えます。それと相入れないのがまさに今回の問題だと思います。先ほど来言っているとおり、軍隊は持たないと誓った憲法9条を持つこの日本、安保法制の改悪で、先ほど坂本議員もこの問題で取り上げましたが、現に殺し殺される危険性をはらんでいる自衛隊が、殺傷能力を持つ車両を展示されている……   (何かいう者あり) ◆4番(菅井巌議員) できる、有する車両展示をしている。実行委員長である市長は、1日目にこれ参加されていると伺っております。会場内で私が指摘している今回の自衛隊車両、拝見したのか、見たとしたら、今回の部長答弁による見解、どのような感想をお持ちでしょうか、伺います。 ◎市長(皆川治) つるおか大産業まつりの内容、またその運営の方法については、先ほど来農林水産部長のほうから答弁をしているところでございます。  私、1日目、ことし会場に伺っておりますけれども、その際、ちょうど商工関係の展示があるところに行った、その先にこの自衛隊の車両があったというふうに後で伺いましたけども、そのときは気づきませんで、見ることができませんでした。このたび日本共産党鶴岡市議団の皆さんから御意見をいただいているところでございますけれども、自衛隊の車両展示そのものが働く車に該当するのかしないのかというようなお話があるわけですけれども、自衛隊の災害派遣の活動などを考えれば、働く車というところには該当するものだというふうに思います。その上で、どういったものがこのつるおか大産業まつりの展示としてふさわしいかということは、引き続き運営委員会を中心に検討してまいりますので、その際このたびいただいた御意見も十分踏まえて検討させていただきたいというふうに思います。 ◆4番(菅井巌議員) 当日、10月、そのあたりは、台風被害で各地で自衛隊への要請などもあったかと思います。そういった場に駆けつけて活動されている姿は多くの国民が見ていると思います。それ自体が大きな広報となっていると思います。鶴岡市において、先ほど言ったように、殺傷能力を有することができる展示車両、これについてはやはり問題だと思います。やはりこれらについてはこれからも注視をしていきますし、市としては考え方も変えていただきたいということでお願いを申し上げます。  次の質問に移ります。国民健康保険税、介護保険料滞納にかかわる対応について伺います。先ごろ行われた社会保障制度を良くする会の要請に同行させていただきました。その際に、医療従事者から国保や介護の保険料滞納による問題が指摘され、宮城県多賀城市、滋賀県野洲市、これらでは滞納は市民のSOSと受けとめた行政支援が行われていると報告がありました。非常に重要な受けとめだと思います。昨年度、国保の滞納、これらについては2,401件、世帯全体の14.04%、差し押さえ世帯は279世帯、滞納処分、差し押さえは2億105万2,000円とされております。病気や家族の介護、仕事の離職・転職、生活環境の変化によって経済の困難は誰しも抱えているわけであります。全国的にも差し押さえ処分で生活困窮、困難を抱える事態が起きています。会の要請の際にも、滞納差し押さえ処分のあり方に質疑がありました。市は制度にのっとっていると判断しておりますが、その後、市民生活に支障を及ぼしている事例はないのか伺います。  2つ目に、国保税の滞納に関しては短期保険証の発行がされているところであります。資格証明書の発行はこの間ありませんが、昨年度短期保険証は272世帯されております。現在は、短期保険証の年度当初の交付については、期間を定めて来庁を促して納税相談とあわせて発行されています。結果的に対象者の約半数が窓口には訪れず、期間後の郵送になっていると伺っております。納税相談の際にも、相談者の生活実情に合った税額になっているのかとか、その他の免税措置が、減免措置が受けられないのかとか、いろいろ相談が寄せられることもあると思います。そうした市民に寄り添った相談体制にしっかりなっているのかということを伺います。  神奈川県の横浜市では、市町村で発行できるこの短期保険証を昨年8月から交付をやめて、通常の保険証に切りかえていると伺っております。同市では、法や政府の国会答弁、厚労省の通達趣旨に基づく判断だとしております。意図的に支払わないという人はほとんどおらず、適切に判断すれば交付はゼロになると横浜のほうでは説明しております。税の滞納については、督促通知が来れば、本人も家族も含めて改めてその実情を理解して、納税に向けての努力がされていると考えます。滞納による納税相談の体制のあり方の見直し、短期保険証の交付のあり方の見直し、横浜市のような普通保険証への切りかえの対応はできないか、それについて伺います。  介護保険料についてですけれども、これは滞納期間にもよりますが、給付制限が生ずることとなります。実態の報告も要請の際ありましたけれども、2年を超える介護保険料の滞納がある方は、介護サービスを利用する際に本来の利用者負担1割、所得水準に応じて2割、3割もありますが、3割から4割になるとしております。現在鶴岡市の状況をそのときに示された資料では、65歳以上の第1号被保険者の介護保険料滞納は、前年の943名から、ことしは507名と減少していますが、内訳として、先ほど申し上げた給付制限のおそれのある2年以上となる方が、前年の251名が、ことしは319名と約3割増となっています。滞納の理由については、生活困窮、無関心、制度についての理解が得られていないなど、さまざまなケースがあると市のほうでは承知していると言っております。  滞納が発生している方々は、年金が年額18万円未満、年金から天引きされていない普通徴収の方々が多く、暮らしを支え切れない少ない年金から、第1段階で軽減されても約3万円の介護保険料の負担が生じているわけであります。制度上で現に直面している介護保険料の滞納による給付制限の問題は放置できません。困難を抱える方々の生活実態から対応していくことが重要だと考えます。介護保険料の滞納への対応、支援、特に2年以上の長期滞納を抱える方への見解を伺います。 ◎総務部長(高橋健彦) 残り時間の関係ございますので、端的に御説明申し上げます。  滞納によって差し押さえに至る流れを御説明いたします。滞納者には、家庭訪問と催告を行うわけですが、それに対して納付がない場合は、また納付できない特別の御事情がないにもかかわらず納付がないという場合には、その方の財産等の調査を行いまして、その結果、資力があるにもかかわらず納付がないと判断した方に対して、預貯金や給与などの差し押さえを行っているもので、この点は税負担の公平性の観点からやむを得ないものと考えております。滞納されている方からその御事情を伺いまして、また財産等の調査を行った結果、納付できる資産がない場合や、納付することにより生活困窮に陥るおそれのある場合は、地方税法に基づきまして差し押さえなどの滞納処分の執行を停止する措置をとっております。  国民健康保険税を初めとする税金の差し押さえについては、制度にのっとった上で慎重に行っておりまして……   (持ち時間終了ブザー) ◎総務部長(高橋健彦) また、生活に支障を来す方に対しては滞納処分の執行停止を行いますことから、差し押さえによって生活に支障を及ぼしている旨の申し出はいただいておらないところでございます。今後も納税者の方の個別の事情にも寄り添いながら、丁寧に対応させていただきたいと存じます。   石 井 清 則 議員質問 ○議長(本間新兵衛議員) 10番石井清則議員。   (10番 石井清則議員 登壇) ◆10番(石井清則議員) それでは、通告した点について質問をさせていただきます。  最初に、キッズドームソライについて質問します。ソライの現状や今後の活用計画について、先月、11月20日に議会に説明がありました。その説明の中では、YAMAGATA DESIGN社から支援を求める要望があったことや、新年度から最大で3,500万円の助成を出すというような考えが示されています。この件に関し私は昨年12月議会で運営計画に無理があるという指摘をしておりますので、今回市で検討している支援内容に、やっぱりかという思いが拭い去れません。そこで最初に、これまでの官民連携の状況について伺います。  きのうの夕方、こちらの議会のタブレットのほうに参考資料ということで資料は提供されておりますが、これまで市民や議会に対し公にされていないことが多くありますので、改めて伺います。キッズドームソライの建設に至るまでの間、市とYAMAGATA DESIGN社では次世代学童保育に関する研究会というのが設置され、後に会の名前が次世代教育施設子ども棟開発準備会に変更し、官民連携について協議されていたと聞いています。その協議ではどのようなことが話し合われ、どのようなことが決定してきたのか伺います。 ◎健康福祉部長(白幡俊) 次世代学童保育に関する研究会及び子ども棟開発準備会での協議について答弁を申し上げます。  まず、次世代学童保育に関する研究会ですが、この研究会は平成27年7月に当時の市長の指示によりまして、サイエンスパークに研究者の誘致と定着を図るための子弟の子育て教育環境の充実と、市全体で子育てを応援する新たな仕組みづくりを検討するために発足したものと理解をしております。そのため、当時はあくまでも建設に向けた研究会ワーキングでありましたので、YAMAGATA DESIGN社とサイエンスパークを管理する政策企画課をまとめ役、窓口とし、まず子育て推進課、学校教育課、社会教育課の担当者レベルで検討を始めたものでございます。そこで検討された内容は主に3点で、1つ目は、施設の整備や運営、実施する学習プログラムなどに活用可能な国、県の補助制度があるかどうか、2つ目は、ふるさと納税や市民公募債など、国、県補助以外の支援を得ることができるかどうか、3つ目は、実施する子育てのプログラムをどのようなものにするかといった内容であったと承知をしております。  その後この研究会は、同年9月に次世代教育施設子ども棟開発準備会と名称を変更し、検討内容を引き継いでおります。ここで検討された内容は、その後YAMAGATA DESIGN社が建設するサイエンスパーク内の子ども棟(当時、仮称)、後のソライの基本的な構想として取り組まれたものと考えております。  以上でございます。 ◆10番(石井清則議員) その経緯についてはわかりました。  このキッズドームソライに引き継がれていったというような説明ですけれども、その施設建設に関し、市では約2億の補助を行っています。その件に加えて運営、このソライの運営等に関してもこれまで議会で何度も議論されてきました。改めてこの建設に至るまでの経緯とその中での協議の内容を伺いますが、先ほど最初に紹介した資料にもあるとおり、什器備品費、あと運営費について、過去に協議や約束が行われていたのか伺います。 ◎健康福祉部長(白幡俊) ソライ建設に至るまでの経過についてお答えいたします。  先ほどの続きになりますが、平成27年11月以降は、準備会としての検討からYAMAGATA DESIGN社側の建設に向けた具体的な設計や実施のサービス内容に検討が移り、建設までに8回ほど検討の進捗状況などについて市に説明や相談などが行われてきました。この間の主な説明や相談は、実施サービスの内容と施設建設や運営に関する国、県補助の活用についてであり、平成28年5月にYAMAGATA DESIGN社が当時の市長にプレゼンを行った際に、市の子育て支援施策に合致するので、補助金活用について庁内で検討することになりました。その後6月にYAMAGATA DESIGN社との協議を再開し、10月の市長へのプレゼンにおいて、子ども棟へ支援する方針を固め、平成28年11月までに市が目指していた子育て支援施設の機能をソライのサービス内容で実施すること、整備に関しての補助を行うことで内部での方針を決定しております。この中で、YAMAGATA DESIGN社が平成29年春から着工予定であることから、市は国、県の補助金を活用した補助制度の創設を行うこととし、工事の進捗に合わせて平成29年度と30年度に屋内遊戯施設整備補助金として1億円ずつ、計2億円を補助することのみが決められ、什器を含む運営については基本的に民間が行うという方式が事業の大枠となったものでございます。その後、平成29年3月議会と30年3月議会に、整備に関する補助金の予算案を提案させていただいたものでございます。 ◆10番(石井清則議員) 今答弁をいただいて、什器備品費や運営費については民間がというような話でありますし、確かに過去の議会答弁等を見ても、私の質問のときでもそうですし、これまでの流れを見ても、民間が責任を持って運営していくものだというような答弁がずっと続いております。  しかし、資料の中にありますとおり、補助検討が可能だというような、什器備品費の運営に対する市の一定の補助が可能だというコメントがあり、それを証明するということで資料7ということでその日の議事録が資料として添付され、既にそのあとの時期に結局話し合いが進んでこなかったというふうな流れになったというふうに資料からは読み取ることができますけれども、ちょっと今の説明だと民間がやることになっているというところで終わっていて、またYAMAGATA DESIGNさんのほうと、市側と、認識の違いが既に出ているのかなと感じています。私はこの資料を見て、この資料を見た中でいきますと、今回助成を検討している金額に対して、もう明らかに運営に対する補助ではないのかなと、そういうふうに資料を見て思っているんですけれども、その点もう一度御答弁お願いします。 ◎健康福祉部長(白幡俊) 現在検討を行っている補助につきましては、市民の要望に応える形で、市民サービスの向上として、利用料の低減、無料化に向けて行うものと考えております。ソライの運営に関する直接的な補助ではないという整理をしております。しかしながら、結果としてソライが利用料のみで運営することができず、財政支出が必要となったことは丁寧に説明してまいりたいと存じます。 ◆10番(石井清則議員) 結果的にそう思われても仕方がないような答弁があったわけですけども、私も結果的にというか、資料見る限り、過去にそういう約束があって、そのことがちゃんと議論されてこなかった、協議されてこなかったことのしわ寄せが今出てきているのだというふうに感じております。  その参考資料、過去の議会での答弁にちょっと食い違いがあるというふうに見えますし、このときこの流れというのは、前回私質問したんですけど、一般廃棄物処理のとき、ごみ処理のときの事業に関するあの関係のときと同じで、前市政から現市政へしっかりと引き継ぎが行われていたのかと、こういった議論の中身だったり、きのう出されてきた、タブレットに流されてきた資料だったり、そういったことが本当に引き継ぎが行われていたのかというような疑問点が残ります。まずはその点について今わかれば、そこはお願いします。また、これまでのソライに関する経緯を踏まえた上で市の責任、実際民間のほうに補助が可能だと、運営に対する補助が可能だというような議事録も出されておりますので、そういったことの市の責任について。  また、もう一つ言えば資料5番に、協議が再開されたときにあります資料5番あるわけですけども、その資料5のスケジュールの部分には、選挙のことに触れて、完成は早ければ早いほうがいいというようなコメントもスケジュールの欄に載っております。これ冷静に見ますと、選挙をにらんで民間に事業を急がせたというふうにもとれると私は感じておりますけれども、そういった点を踏まえた上で、改めて市の責任について今どのように考えられているのか伺いたいと思います。引き継ぎがされていたのか、それと市の責任についての考えです。 ◎健康福祉部長(白幡俊) それでは、引き継ぎに関しましては現在ちょっと資料持ち合わせございませんので、確認をさせていただきたいと存じます。  それでは、市の責任についてでございますけれども、これまでの経過を踏まえた市の責任ということでございますが、結果としてソライが利用料金のみで運営することができず、本市市民に対する補助の実施を検討するに至ったことは、平成28年11月までに整備運営の大枠を決めるまでに、官民連携の具体的な検討が不十分であったことが原因だったと考えております。大型の子育て支援施設は、他市の事例を見ましても、公共の相当な負担で運営されており、このたびの問題点や反省点を明らかにしつつ、よりよいサービスを構築できるよう、官民連携のあり方を検討してまいりたいと存じます。  以上です。 ◆10番(石井清則議員) 官民連携のあり方ということで、後ほどまた官民連携のことについては3項目で聞きますので、それをまた担当課のほうなどで答えていただければと思いますけども、現在市で考えている新たな経費増加について、議会もそうですし、市民もそうですけれども、今回のような、私は運営に対する補助だとしか感じていないんですけれども、そういったものに対して費用が増加するということの説明というのは、実は建設前、スタート前から話し合いの中で出ていたにもかかわらず、市民にも議会にも全く説明がされてこなかったという経緯があります。この経費の増加について市民にどう説明していくのか、そして市民の理解が得られるというふうに、私は得られないと思います。その点どうお考えでしょうか。 ◎健康福祉部長(白幡俊) 市民への説明と市民理解に対する考え方についてお答えいたします。  屋内遊戯施設につきましては、多くの自治体で直営や指定管理により運営されていることに鑑みれば、ソライの運営面での官民連携のあり方について行政と民間の意思疎通が不十分であったことは否定できず、この点が欠落した状態で事業の大枠が決まり、今日に至っており、当時の意思決定過程に問題があったと考えております。そうした点を踏まえ、できる限り皆様に明らかにしつつ、しかるべき対応を検討していく必要があると存じます。  以上です。 ◆10番(石井清則議員) 補助であるのか、助成という形でやるのかという部分では、ちょっとまだ今考えが市側と私ども、合うということが議論を続けてもなさそうなので、ちょっとこの過去の経緯、きのう急に資料が出されて、私は事前にいろんな資料を求めていましたので、そういった部分で多くの資料は持ってはいたので、ある程度わかりながらの質問もさせていただいたわけですけども、ちょっと過去のいきさつだとかをもう一度ちゃんと整理して、先ほどの市長への引き継ぎなどが担当課だとかでちゃんと行われていたのかという部分に関しても、もう一度調べていただいて、その上でその責任だとか明確になっていかないことには、次のステップとして、例えば今提案されているような新年度での予算をどうしようかだとかという話にはなかなか進めないのかなと思います。  そして、その中で、次の項目でFOODEVERに関しても質問させていただきますけども、開設までの打ち合わせや意思決定の記録が残っていないということがあったりだとか、去年また文化会館の件で行政文書の管理についてという指摘もしております。何かそういった整理をしていくと、実際昔こんなことがあったんですよねということが後から後から出てくることが最近多いような気がします。今言っただけでも文化会館の件、そしてFOODEVERの件、これ去年の12月にそういったことがなっています。今、国会等で騒がれている桜を見る会ではないんですけども、何か都合の悪い情報が後から出てきたり、その情報をもう一度正式に出してくださいと言うと、破棄されてないとか。だから、実際それはまず、今現時点で聞いても答弁が出てこなさそうなので、新たな支援の予算を組む前に指摘しているようなこと、あと市側の疑問点、そういったものの解明、急ぐ必要があると、まずはそれをやるべきだということを指摘して、次の質問に入りたいと思います。  次、2点目にFOODEVERの経営について伺います。FOODEVERの経営については、昨年6月には補正予算が組まれて、その後12月の質問のときには官民双方の、やはりソライの件と一緒ですけども、事業の見通しの甘さがあったと、開設当初から認識の甘さがあったというようなことが明らかになっています。そのときの答弁では、官民連携を強化して取り組みを進めていくとの内容だったと思いますが、質問から1年が経過した現在までの状況と変化について伺います。 ◎商工観光部長(佐藤正胤) FOODEVERの経営について、現在までの状況と変化についてお答えいたします。  FOODEVERの状況につきましては、ことしに入ってからも庄内酒まつりとの連携イベントや駅前商店街と鶴岡南高校の連携によるお菓子まつりなど、多様なイベントの活用や新潟・庄内デスティネーションキャンペーンにあわせた10月1日の観光列車「海里」の運行にあわせて、食文化情報の企画展示などを実施をしております。オープンから2年余りが経過した10月末現在、観光案内所を含めまして延べ41万人以上の方より御来場をいただいております。昨年と比較した施設全体への来場客数は、月平均1万3,324人で、昨年比99.2%となっております。また、飲食店の経営も少しずつ改善をしているとお聞きをしているところでございます。  平成30年6月補正において、共用部分、夜間共益費の費用負担の見直しを図ったところでございますが、一層の官民連携が必要と考え、民間事業者やテナント飲食店との協議を続けてまいりました。協議を続ける中で、民間事業者の経営について、収益性の面などにおいて根本的な課題があり、これらを注視している状況でございます。 ◆10番(石井清則議員) このFOODEVERに関しては、運営している、経営している会社のほうの経営の苦しさだとかも以前、去年の12月でも質問はしているわけですけれども、苦しいということであったり、そういったことも聞いております。その中で、今後の官民連携、今まで1年間いろんなことをやってきましたよというのはありましたけれども、実際それでも苦しいということが余り変わっていないような気がしております。  そこで、現在市で考えている市の責任だとか、事業の見通しの甘さがあったということに対する責任であったり、あと今後の支援の方法であったり、想定されている事業であるとか、それに対する必要な予算についてどのように考えているのか伺います。 ◎商工観光部長(佐藤正胤) 今後の官民連携についての市の考え方、また市の責任、支援の方法、想定される事業や必要な予算という点についてお答えをいたします。  官民連携については、売り上げに直接結びつかない公共性の高い事業については市が積極的に取り組むこととし、民間事業者やテナント各店舗の役割を分担しつつ、施設全体のにぎわいの創出、集客の拡大に取り組んできたところでございます。しかしながら、民間事業者の経営については、収益性の面などにおいて根本的な問題が生じていると認識をしております。市の責任という点でございますが、この施設につきましては民間事業者が主体となり、開業への設備投資と運営を実施し、市は支援するという役割で実施をしてきたところでございます。まずは民間事業者の経営責任を明確にし、原因究明をしていくことが必要であると考えております。そのため、現在民間事業者との協議を重ねているところでありますので、民間事業者と市の責任や役割を明確化した上で、改めて市民の皆様、議員の皆様への御説明をさせていただきたいと考えております。  支援の方法でございますが、想定される事業や必要な予算という点につきましても関係者との協議を重ねている段階でございます。市の支援が必要であるということになれば、市民の皆様、議員の皆様に御理解いただけるよう、FOODEVERの必要性と公共性について整理をいたしまして、想定される事業や必要な予算を精査してまいりたいと考えております。 ◆10番(石井清則議員) 現状の考えはわかりました。今協議中だということで、具体的なものが協議中のため、まだ明確に示せないのかもしれないんですけれども、役割分担をしていくということに関しても先ほどのソライの件と一緒で、やっぱり新たな経費が増加していたりだとか、市民への説明だったりとか、それが必要になってくると思います。その点も、協議の後になるとは思うんですけども、お願い、しっかりとしていただきたいなと思いますし、またこの件についても、市民の理解というのが、FOODEVER立ち上げて民間でやりますよと、議会の答弁ではどちらの事業も、民間でやります、民間がやっています、その答弁がずっと続いてきたんです。民間がちょっと問題がある、大変だ、だから市が補助をします、支援をします。それの言いわけじゃないんですけど、役割分担とかいい言葉にはなるかもしれませんが、そこの部分がなかなか市民へ、また議会の中でも理解できない部分は多いのかなと感じています。そういった点は今どのようにお考えでしょうか。 ◎商工観光部長(佐藤正胤) 新たな経費増加について、市民説明、市民理解、得られるのかということでございますが、まず市民の皆様への説明につきましては、今までの経緯や責任の所在について明確にした上で、今後経費の増加について市の予算が必要になるということであれば、丁寧に説明をしていく必要があると考えております。現在今後の方向性について関係者との協議を重ねておりますので、まずは議員の皆様になるべく早く説明の機会を設けさせていただきたいと考えております。今までの経緯や開業に係る補助金の利用など、わかりづらい点が多々あると思いますので、市民の皆様や議員の皆様への説明はなるべくわかりやすく、数字などを明らかにした上で丁寧に説明をさせていただきたいと考えております。  市民理解は得られるのかということにつきましては、まずは収益性などの根本的な課題を明らかにした上で、民間事業者の経営責任を明確にし、原因究明をしていくことが必要であると考えております。その上で、施設の整備に際しては国の補助金を活用した経緯もございますので、投資した資産を有効に活用すると、こうしたことも十分に検討してまいりたいと考えております。 ◆10番(石井清則議員) わかりやすく説明するということで、今の現状のFOODEVERの中でいきますと、駅からおりてきて観光の部分があります。もちろんお店が出ていますので商工の部分が出てくると思いますし、また食文化の発信拠点という食文化の推進室がかかわり、そしてあそこの共用のスペースであれば教育委員会も絡んでくるような、子供たちの自習であったり待ち合わせの場所であったりというようなことになっています。  ちょうどことし会派で視察に行った川西市のところでは、随分前からもう事業に対してフルコストで把握するというような、特に今回のように、ほかの複合施設でもよくありがちになってきているパターンではあるんですけれども、1つの事業に対して多くの担当課もかかわっているというようなことがだんだんふえてきていて、そういった予算の、例えば食文化からは100万ですよだとか、でも教育委員会部分から200万ですよというのが予算書や決算書の中ではばらばらにされていて、実はこの事業幾らかかっているんですかというようなフルコストでの把握というのは、なかなか今の鶴岡市のやり方だと出てこないのかなと。こういったきっかけで、特に今回FOODEVERに関してはいろんな課からの横串での事業になっていくと思いますので、そういったことを踏まえた上で、説明資料、先ほどもわかりやすく説明したいというような話でしたけども、そういったことも検討の中に入れて、いかにわかりやすくできるのかという、その説明の仕方、しっかり考えていただければなと思います。まだ協議中ということですので、協議が済んだら、なるべく早く報告いただければと思います。  次の大きな3点目。1点目、2点目と大きく関係してくるわけですけども、官民連携事業の予算増額についてということでお尋ねします。最初に、行政の継続性と予算編成の考え方について伺います。先ほど質問した2つの官民連携事業ですけれども、オープンしてから1年もしくは2年という短い期間で、今のままでは経営が、運営が困難だという、そういった状況になっています。市からの追加支援の検討が必要な状況となっているということを考えた上で、これまで今回と同じようなケース、同様の事例というのがあるのか、そしてその場合の市の責任を伺います。 ◎総務部長(高橋健彦) ソライとFOODEVER、今回2つの官民連携事業と同様の事例があるかということでございます。  今回これらのケースは、公共性の観点から、国や県の補助制度にあわせ市も補助し、民間事業者が主体の施設整備事業について民間事業者による施設運営を開始された後に運営に関する経費負担を講じた例ということで捉えますと、全く同様という事例ということではないものの、民間運営の施設に何らかの形で市が運営に関与したケースとしては、湯殿山スキー場や加茂水族館、そういった例があろうかというふうに考えているところでございます。 ◆10番(石井清則議員) ではもう一点、官民連携による予算増額ということですので、契約や債務負担行為に基づかない未来の支出に対する約束に対する市の考えを伺います。  先ほど質問した2つのケースというのがソライとFOODEVERですけれども、過去の認識、約束であったり認識の違いから、本来は計画当初に詰めておくべき事業内容、それが行われていないと、もしくは曖昧なままにしていた、そういったことが次の未来に対しての負担になって、今形としてあらわれている、そんなケースかなと考えます。官民連携といいながらも、計画時に市民や議会に正確な説明行われないまま事業が進んできてしまっています。それが後々市民や行政職員がその責任を負っていくというのは大きな問題になるのかなと思います。  そこで、官民連携によって契約や債務負担行為等に基づかない未来の支出の約束に対する市の考えを伺います。 ◎総務部長(高橋健彦) 官民連携による契約等に基づかない未来の支出約束に対する考え方とその責任ということでの御質問でございます。  官、地方自治体、市と民間団体が連携して事業に取り組む際には、双方の役割分担や費用負担などを取り決めますが、そこに至るまでの過程においては分担や負担に係る条件や水準についての考え方や案を示しまして協議や交渉を行うということが一般的であろうかと思います。その際には、双方が十分に条件等について共通認識を持つことが必要であるということが基本と考えられます。また、官が実際に契約を交わしたり費用を負担したりするためには、当然ながら議会の議決を経た予算の裏づけが必要でありますので、協議や交渉の段階においてはあくまでそうした行政上の手続が前提となるのだということを相手方に十分了解してもらいつつ進めることが大きな原則となると認識しております。今回の2つの事業の経過においても当然こうした原則に立っての協議調整であったものと捉えておりますが、先ほど来ありますとおり、その過程での調整の内容や進め方については不十分さがあり、問題があったと捉えざるを得ない状況でございます。 ◆10番(石井清則議員) 大きい1項目からずっと続いてるんですけども、行政にも不手際があった、でも民間にも不手際があったというようなことを言いながら、何か答弁をずっと頭の中で整理していくと、何となく行政側はちゃんとしてきましたよ、民間のミスですよというふうなことを言っているように感じてしまうのは私だけなんでしょうか。  その中で、約束であったり議会の議決が必要だからというような今答弁ありましたけれども、民法上でいえば、口約束でも契約は成立します。そのことは総務部長当然御存じだと思いますけれども、先ほどのソライの件でいえば、議事録として向こう側が、そして複数名の人間がいる中で運営費に対して補助を出すという約束されていたけれども、その協議が全然されていないということであったり、そういったことに対しての過去の市政の口約束、そういった契約に対して責任を負う必要があるのかないのかという、そういった内容での答弁が欲しかったんですけれども。また、それに加えて、そのことを計画として知らなかった市民が、税金を使うという形でその責任を負う必要があるのかと、そのことを答弁していただきたいんです。  また、行政は当然官民が連携してやろうというときには、民間は当然行政がうそつくなんて思っていないです。だからその中で、行政の中でそういった約束があったからと少し安心して進んできた。そういった中で民間を、今の答弁聞くと、民間が甘かったんじゃないかみたいな答弁が出てきますので、何か民間が裏切られているような、「双方の認識の違いです」で一言で片づけられてしまっている、そんな気がしてならないんですけども、その点もう一度答弁お願いします。 ◎総務部長(高橋健彦) 先ほど申し上げましたとおり、官民連携で力を合わせて市民サービスに向けた公共目的の事業を推進すると、このプロセスにおきましては、さまざまな交渉の経過、打ち合わせ、方向性の見定め、そういったことが段階的にいろいろな紆余曲折も経ながら形成されていくものというふうに思います。そうした意味では、この官民連携の事業の進め方のルールでありましたり、決まった流れということをもう少し市として整理して、今後も取り組んでいかなければならないということを痛感いたしておるところでございます。そうしたさまざまな方向性を見定める、官民連携、一緒に方向性を見定めるプロセスにおいて、このような方向性をというようなことを提案をされたり、してみたり、いろんな局面、こういったことが調整過程の中では、これあり得るものだろうなということで考えるところでありまして、そうした手続、事業の進め方について、不完全、不適切な部分、これがあったことは、先ほど来申し上げておりますとおり、否めないということで、今後そうした経過についてもなお整理いたしまして、御説明する機会を頂戴できればと存じます。 ◆10番(石井清則議員) 非はあったと、市側にも非があったということで整理してということですけれども、これ先ほど質問した官民連携に関連した運営費等という経費であったり、今度の予定していなかったFOODEVERが例えば市側でどういった、公共部分ということで子供たちの場所であったら、そこに公共のところでずっとお金は今度投入していくということになるわけです。建設費とかと違って、1度だけじゃなく、これから建物があれば、施設があればずうっと続いていく、継続的に発生していく支出になっていくと考えられますけども、その支出増に対応した事業削減等必要になってくると思うんですけども、その点はどうお考えでしょうか。 ◎総務部長(高橋健彦) 議員、もう一度。趣旨がはかりかねました。申しわけございません。 ◆10番(石井清則議員) この官民連携で、最初に市と民とのいろいろ、認識の違いだとかあって、後年度になって、今計画されているソライでいえば、後から運営の件に関して最大で3,500万円の補助が、FOODEVERの件は今後どうなるかわからないわけですけども、継続的に発生していく経費というのは今まで予定していなかったものが出てくるわけです。その出ていったときに、支出増に対応した事業削減、市全体としては財布は一緒なわけですので、どこかで何かを稼ぐだとか、何かのサービスをやめるだとか、そういったものが必要になってくると思うんです。それが、今回問題にしているのは、以前約束していたことであったり、一緒にやろうって官民連携でスタートしたことによって発生してきている支出になるので、それによって支出が発生するということがわかった時点で、やはり何かのサービスをカットしなきゃいけないということが出てくると思うんです。その点についての考え、何か事業こういったもの必要ないだとか本当に整理されているのか。ここ近年見ると、ずっと予算って積み上がってきていますよね。何かをカットしなきゃ。もうサービスは選ぶ時代になっているという、以前も言っているはずなので、その点もう一度答弁お願いします。 ◎総務部長(高橋健彦) 理解いたしました。支出増に対応した事業削減ということでの考えということで承知いたしました。  2つの施設に関して市が支出している、あるいは支出を検討している費用につきましては、ただいま健康福祉部長の答弁にありましたとおり、施設の公共の利益に資する機能を引き続き生かすための費用として、これ捉えているところでございます。市の予算での支出増への対応の考え方としては、これ一般論ということになってしまいますが、予算編成に当たりまして新たな費用負担が発生する場合には、その財源を捻出するために新たな収入源を獲得するか、既存事業の見直しを図り、支出を抑えることが基本ということであろうかと存じます。  御質問の施設に関連する経費の増加分を何で今回補うかという、その対応関係の具体的方向について現段階でお示しすることは難しいところでございますが、今後財政状況が厳しくなることが見込まれる中で、当該施設にかかわらず、全ての分野、全ての事業において増減のバランスをとって措置を編み出していくということが必要であろうというふうに考えておるところでございまして、この収支のバランスと予算の構築ということをしっかり執行していけるように進めてまいりたいと存じます。 ◆10番(石井清則議員) 財源確保は今後ということで。特に最近よく、ここ数年、もう10年近くなるんですか、よく聞くのが、何かの財源を確保しようとすると、各担当課にシーリングをかけて5%カットしなさいだとか。そのやり方だとサービスは低下しているんですけども、結局事業は減らせないという。でも、だんだん限界が、もう既に数年前から来てるはずなんです。本来は年何回作業しなきゃいけないものを1回に減らすだとか、人件費が削られるだとか、サービスを選択するしかないというところまで絶対来ていると思うので、財源確保の対応もずっと必要なことではあるんですけども、シーリングという簡単に何%カットとかという簡単なやり方ではなくて、やはりサービスを選ぶという時代に変わってきてると思うんで、その点はしっかり考慮していただければと思います。  私の時間もなくなってきたので最後の質問にしたいと思いますけども、先ほどからずっと質問しています官民連携事業では、当時、スタート時の問題があっただとか、いろいろありますけれども、そのスタートさせた前市長、また資料によると副市長が号令かけてとかいろいろあるわけですけども、そういった、前市長、副市長が今かわっています。退職した職員もいますし、また異動して全然担当じゃないところに行ったという職員の方もいらっしゃいます。こういった場合の市の責任、特に計画スタートさせた当時の市長であったり担当者の責任というのを、その責任を求めることは可能なのかという点で伺います。また、そういった方法が可能なのであれば、その方法と市の考えを伺います。 ◎総務部長(高橋健彦) ソライ、FOODEVERにつきましては、施設の設置目的や運営状況などが異なり、必ずしも一括して議論することが適切かどうかということはございますけれども、民間が設置運営し、市などの行政が設置に関する補助等をしているという点では共通しているという整理かと存じます。  これまでの経緯、官民連携の考え方、市民説明等につきましては先ほど来個別にお答えしたとおりでございますけれども、ソライについては平成28年11月以前に、そしてFOODEVERについては平成29年7月以前において事業をスタートさせる、官民連携事業の具体的な内容を固めるところについて問題があったと考えております。ソライについては、こうした施設については、多くの自治体で直営や指定管理により運営されていることに鑑みますと、運営面での官民連携のあり方について、行政と民間の意思疎通が不十分であったことは否定できず、この点が欠落した状態で事業の大枠が決まり、今日に至っており、当時の意思決定過程に問題があったものと考えております。また、FOODEVERに関しては、行政と民間双方に商業ベースでの需要見通しに甘さがあり、収益性などの根本的な課題を明らかにした上で、民間事業者の責任についても明確にしまして、市の対応を含めた原因究明をしていくことが必要になっているというふうに認識しております。民間と連携しまして、ソライ、FOODEVERの設置の計画を進めた当時の判断につきましては、できる限りその経緯を皆様に明らかにしつつ、しかるべき対応を検討していく必要があると考えておるところでございます。 ◆10番(石井清則議員) わかりました。先ほどからの答弁であるとおり、意思決定の過程での問題があったり、スタート時に問題があったということで。今最後の質問は、そのことは答弁でもらっていたので、その上で、求めることが可能なのか、可能であればどういうことという、その点も多分検討するという、含めてのことだと思いますので、ぜひやはり、どんな経緯があってこういった問題になっているのか、そしてそれが未来の負担へつながっていくということが一番問題で、そういったことを行政でやると結構毎回のように、その責任者が誰だったのかわからないと、責任は誰もとらないみたいな話になってくることが多々あると感じますので、そういったことも含めて、ぜひしっかりと調査して報告をいただきたいと思います。  終わります。   加賀山   茂 議員質問 ○議長(本間新兵衛議員) 11番加賀山 茂議員。   (11番 加賀山 茂議員 登壇) ◆11番(加賀山茂議員) 通告をしておりました件について質問いたします。サイエンスパークの汚水処理と言っておりますけれども、サンエスパーク全体についてもお伺いしますので、あらかじめ通告をしておりましたようなことに御答弁をいただきます。  広大なサイエンスパーク敷地内には慶應先端研の研究棟を初め、スイデンテラス、子供遊戯施設ソライなどが建設されました。優良農地であった水田を開発計画に基づいて整備されるものと認識しております。開発事業には市がかかわらず、民間主導で事業を進めるとしておりますが、市民の中にはいろんな立場、角度から心配する声がありますので、お聞きいたします。開発完了がいつになるのか、当初計画より整備の内容が相当変わっているようにも感じられ、現段階での進捗状況と方向性について、まず伺います。  次に質問いたします。サイエンスパークについては見学等で一連の説明を受けておりますが、この中でどのような研究がされ、どのような企業あるいは会社があるのか、多岐にわたる研究内容となっているものと思います。そこで、研究にはさまざまな薬品及び劇薬など、人体や自然環境に著しく影響があると思える物質は使われていないのか、またそれら物質の使用後の処理等取り扱いはどのようにされているのか。同時に、研究に要する実験には大量の水が使用されているとも聞いており、処理方法等、使用水量についても伺います。  次に、スイデンテラスの利用について伺います。井戸水、いわゆる地下水を使用して管理しておりますが、周辺環境への対応、対策はいかにされているのか。農薬等の使用があるとすれば、その頻度について伺います。さらに、農業用水は使用していないわけでありますが、地下水を利用されておりますので、当然排水が発生いたします。その排水をどのように処理されているのか。安全な排水のこととは思いますが、その実態について伺います。  次に、先般テレビで知名度のある石原良純さんが、慶應先端研を初め、スイデンテラス、ソライなど、サイエンスパークの現状と将来にわたる構想などと同時に食文化にかかわる紹介もされておったと理解しております。アピール力は抜群であり、市民もさることながら、視聴した方々にとってすばらしい出来事と認識されたものと思います。しかし、リスクは存在しないのか。研究が成功し、実績として評価されている過程に多くの人が知り得ないことが後に発覚をし、大事にならないよう努めてもらいたいし、実態を公表する義務があるものと思います。慶應先端研を初めとしたサイエンスパーク全体が安全でなくてはなりません。そこで伺います。サイエンスパーク内の各研究施設で行われている実験に伴う排水は、浄化槽設備などを設置して処理されているのか、浄化槽を設置している場合、水質検査などはしっかり行われているのかお伺いいたします。 ◎企画部長(阿部真一) 加賀山議員のサイエンスパークの汚水処理等についての御質問について順次お答え申し上げます。  初めに、サイエンスパークの開発に関する御質問ですが、サイエンスパークは地方拠点法に基づき、平成11年に鶴岡市北部地区の21.5ヘクタールをバイオや情報関連新産業の集積を目指す拠点地区に指定し、その推進を図ってきたところでございます。慶應先端研の研究成果を事業化につなげ、研究開発型企業や研究機関を誘致集積するためには、研究インキュベーション機能の整備が極めて重要であると識者各位から強く指摘されたことを受け、市では平成16年からインキュベーション機能を有するレンタルラボの整備拡張に取り組んでまいりました。こうした機能の整備拡充の取り組みが現在のベンチャー企業や研究機関の集積などに結びついており、今後も行政が一定の役割を果たしながら、民間と連携し、サイエンスパークの魅力を高めていくことは重要であると考えております。昨年秋に完成いたしましたスイデンテラスやキッズドームソライ、スパイバー社が運営しているやまのこ保育園などもその一つになっているものでございます。そして、サイエンスパークの開発完了時期につきましては、これまで官民による開発が進められ、一部に施設整備が可能な民間企業が所有する用地がまだ残っておりますが、その開発につきましては民間の事業計画に基づいて進められるものであり、全体的な完了時期などはその進捗を見定める必要があると考えております。  次に、研究施設内で行われている研究や使用されている薬品に関する御質問についてお答え申し上げます。サイエンスパーク内の研究施設では、細胞微生物や地域農産物等の食品などに含まれる成分の種類や量を解析し、医療、健康、食品開発などに役立てるための研究や、人工合成クモ糸を初めとした構造たんぱく質素材の開発など、さまざまな分野で実験や研究活動が行われております。メタボローム解析技術や人工知能、合成生物学などの先端技術を基盤技術とするバイオ関連のベンチャー企業に加え、慶應先端研や理化学研究所、国立がん研究センターなどの研究機関も入居しております。各企業等の実験や研究開発で用いられる薬品の種類や量につきましては、市では報告を求めていないことから、その全てを把握してはおりませんが、例えばメタボローム解析の分析などではメタノールやエタノール、クロロホルム等の有機溶媒などの薬品が使用されていることを把握しております。また、用いられている薬品の中には劇物に該当するものもありますが、各団体において法令等に基づいて厳重に保管され、実験後の廃棄につきましても専門業者に委託して回収処理を行っており、各事業者、各研究機関等において適正に処理されているところでございます。  実験に用いられる水量につきましては、正確に把握することは難しい状況でありますが、市先端研究産業支援センター内に入居している企業等の水道の総使用量ということでは、昨年度実績でおおむね1,000立方となっております。また、処理方法といたしましては、生活排水として区分されるものにつきましては公共下水道に排出し、浄化センターで処理されております。実験などで用いられる廃液などにつきましては、一部希釈して放流が認められているものは公共下水道に排出されているものもありますが、それ以外につきましては産業廃棄物処理業者に回収を委託し、処分が行われております。  続いて、ショウナイホテルスイデンテラス周辺の景観用稲などの管理に関する御質問でありますが、所有管理しているYAMAGATA DESIGN社に伺ったところ、地下水を利用し、その排水につきましては土地改良区の了解のもと、農業用排水路に排出しているとのことでございます。また、農薬等の使用につきましては、その種類や回数などは通常使用される一般的なものとお聞きしており、その排水による周辺環境への影響はないものと認識しているところでございます。  次に、サイエンスパークの各施設の事業活動に伴う汚水の浄化槽設備の設置状況などについてお答え申し上げます。一般的に施設内から出た排水の処理につきましては、浄化槽設備を設置しての処理か、公共下水道での処理となります。また、公共下水道に接続されている施設であっても、下水道法などで定める排出基準を超える排水が生じる工場などでは、排水基準を満たす処理を行うために独自に汚水処理設備を設置している場合がございます。現在サイエンスパーク内には慶應先端研のバイオラボ棟や市先端研究産業支援センターのほか、民間の各施設が立地しておりますが、いずれの施設も先ほど申し上げたとおり、実験などで用いられる廃液などにつきましては、一部希釈放流が認められているものは公共下水道に排出され、それ以外につきましては産業廃棄物処理業者に回収を委託し、処分が行われております。現時点では浄化槽設備を持つ施設はサイエンスパーク内にはありませんが、各施設で行われているいずれの処理方法も周辺の農地や公共用水域への影響が生じるものではなく、適正に処理されていると認識しているところでございます。  以上でございます。 ◆11番(加賀山茂議員) 再質問させていただきます。  研究の中で既に実績としてあらわれ、産業化へ大きく前進している事例があります。地元鶴岡から生まれたものが地元で生産されず、外国で生産されることも報じられ、鶴岡市民として期待がそがれた思いが募るわけであります。市民が望む素朴な思いを真摯に受けとめ、今後の方向を的確に定めるときであると思います。市税を投入し、市民が納得する将来展望の実現に応える必要があります。研究成果を地元の雇用に結びつけていく観点から、今後サイエンスパークや工業団地、こうした工業立地を促進していくべきと考えますが、御所見を伺います。 ◎企画部長(阿部真一) 加賀山議員がおっしゃっている会社というのは多分スパイバー社だと思いますので、その会社についてお話をさせていただきます。  現在スパイバー社がタイで整備を進めている工場につきましては、新素材の原料となるたんぱく質を量産する施設であり、その量産に必要なバイオマス資源が豊富にあることなどから決定されたものとお聞きしております。また、タイの工場から出荷されたたんぱく質は、本市にある紡糸設備、糸を紡ぐ設備ですけども、この設備で繊維に加工される計画であり、タイの量産工場では製造過程の多くが自動化され、大きな雇用を生み出すものではなく、今後も本市にある研究開発部門を中心に雇用を拡大していく予定であると伺っております。  本市といたしましては、入居企業の工場立地につきましては、慶應先端研の研究教育活動などからベンチャー企業が生まれ、事業を拡大し、若者の地元定着やUIJターンの受け皿となる新たな雇用の拡大を期待しているものでございます。今後も市内で事業活動を展開しているベンチャー企業などの研究開発や、生産に必要な用地、施設、需要に関する情報収集に努めながら、付加価値の高い地域産業の定着と魅力ある仕事づくりの促進に努めてまいりたいと考えております。  以上です。 ◆11番(加賀山茂議員) 提案を1つさせていただきます。  サイエンスパーク全体の排水のことであります。それから、特に先端研のことが気になるわけですけれども、今部長から答弁をしていただきましたが、それなりに基準に合った、いわゆる下水道あるいは川への放流というようなことで、問題ないというようなことで、それは当然のことなんですけれども、さまざま、医療を初め食品等々、多岐にわたる研究がこれからますます盛んになってくると思います。特に、私は全く無知なものですから、薬品名とか、どんな研究されておるのか、どういうふうになるのかということはわかりませんので、素朴な思いでお聞きしますけれども、お聞きするというよりも提案しますが、かつて鶴岡管内でも工業排水から放流された水で周辺農家の方々が非常に影響を受けて困難をきわめたという事例がありますと聞いております。そんな事例をさかのぼって当局のほうから調べていただければありがたいなと思います。  それから、さまざまな薬品があります。前ここでうたっておりますけれども、実績が高まって、よい結果、評価は誰でもするんですけれども、そのリスクのことはほとんど報道しません。ですから、ここで多くの人が知り得ることがない。いわゆる後に発覚し、大事に至らないようというようなことを私言ったのは、最近特に見えるんですけれども、二度とこのようなことがないように努めますというようなことで、首をそろえて何人も頭を下げるというような、これが本当に当たり前のようになったわけですけれども、鶴岡市がそういうことにならないように、チェック機能を高めて、そして浄化槽の基準値などももっと基準値を上げて、そしてしっかりと川に放流するということで提案したい。そうあることによって、いわゆる水生動物とか、海に入るまでの魚等、自然環境がしっかりと守られるわけですので、これはただ業界に委ねるんじゃなくて、行政としてしっかりと、機能を果たす。市民の立場に立って責任を全うするというようなことで努めていく。ですから、このことをぜひ遂げていただきたい。いつ市民から問い合わせがあったとしても、そのデータが必ず示されるように対応していただくことを提案して、質問を終わります。   田 中   宏 議員質問 ○議長(本間新兵衛議員) 9番田中 宏議員。   (9番 田中 宏議員 登壇) ◆9番(田中宏議員) それでは、通告に従いまして質問申し上げます。  まず、大きな1番目といたしまして、防災減災についてということでございます。リスクコミュニケーションという項目を挙げてみました。耳なれない言葉かとは思いますけれども、平成26年、文科省の安全・安心科学技術及び社会連携委員会では、東日本大震災では科学技術コミュニティから行政や社会に対し、その専門知を結集した科学的知見が適切に提供されなかったことや、行政や専門家が社会に対してこれまで科学技術の限界や不確実性を踏まえた適時的確な情報を発信できず、リスクに関する社会との対話を進めてこなかったことなどの課題があると指摘された。社会にはいまだ震災の影響による、または震災により惹起されたさまざまな不安、行政や専門家に対する不信があり、社会に存在するリスクと我々はどう向き合っていくのかが今問われていると述べています。  これは平成26年ですので、東日本大震災から数年たった段階でのまとめなのですけれども、そこで言われているのが、リスクとハザードを区別することが重要だと。リスクとは、危険度あるいは危険性の蓋然性です。ハザードとは危険、危害因子のことです。しかしながら、日本においては、○○は危険であるというハザード情報は共有されるんだけれども、どのくらいどの程度危険なのかというリスク情報は共有されていないことが多いというふうに言われています。この話、ちょっと曖昧ですけれども、先ほどから出ているサイエンスパークの安全管理ですとか、あるいは今回の議会でも何人かの議員さんが質問される朝暘第五小学校の改築問題なども、おそらくリスク情報というのが重要な鍵になる一つだと思いますが、そこでリスクコミュニケーションが重要になるわけでございます。リスクコミュニケーションとは、あるリスクについて一方的に情報を発信したり、あるいは受信したりという方法ではなくて、関係者、ステークホルダーの間で情報を共有したり、対話や意見交換を通じて双方的な意思疎通をしていくということがリスクコミュニケーションです。  ことしの3月、山形県から赤川水系、赤川、倉沢川、内川、青龍寺川の洪水浸水想定区域が公表されたことから、鶴岡市としても当該河川のこれまでの洪水ハザードマップを見直して、新たなハザードマップの作成を進めていると認識しております。しかしながら、科学的に精度が高いハザードマップをつくるだけでは、今のリスクコミュニケーションの話におけるハザード情報を提示しただけになってしまうわけです。絵に描いた餅といいましょうか。やはり住民主体の取り組みを通して、一人一人が自分事として、そのハザードがどの程度危険なのかというリスクにまで認識を深めていく過程が必要だと思います。そこで、リスクコミュニケーションを積み重ねていきながら、町内会、自治会ごとの地区防災計画を策定できるように支援していくべきだと考えております。それにつきましては、参考になるかなと思って当局に提示しておりますのは、逃げ地図というツールですけれども、その逃げ地図とはハザードマップを下敷きにして、自分の手を動かして描いていく防災地図なんだと。提示されたハザードマップそのままうのみというのではなくて、自分の手を動かして、それで自分の足で歩いてみたりして、被災時の避難を自分事にしていくという過程でございますけれども、このあたりの地区防災計画の策定につなげていくようなリスクコミュニケーションについて伺います。  そして2項目め、避難場所についてです。友好都市であります東京都江戸川区、ことし公表した水害ハザードマップが大きな反響を呼びました。そこでは、地理的条件をまず、ゼロメートル地帯が多いことなどを示した後に、一たび荒川が氾濫したりした場合には2週間以上水が引かない可能性なども具体的に記述しており、そして区内にとどまってはいけないと。標高が高い地域、あるいは浸水のおそれがない地域というのは近隣にはないわけですけども、広域避難をせよと。そして、その場合、江戸川区というのは多くの場所が橋でしかつながっていない場所がありまして、橋がボトルネックになってしまいますので、大混雑、大渋滞を防ぐために早期の避難をという、実に論理的に描かれた水害ハザードマップでありまして、ここにいてはだめですという表現だけがクローズアップされましたけれども、非常に論理的に住民を説得しようとなさっている、伝えたいという気持ちが伝わってくるハザードマップになっていました。  ちなみに、このハザードマップの作成については片田教授、鶴岡市でも何度も講演にお呼びしております釜石の奇跡の立て役者と言われる片田教授ですけれども、この江戸川区のマップ作成について、各自の努力の中でみずから身を寄せる場所を確保していく努力も一人一人しなければならないというふうにコメントされています。市民が適切な避難場所を行政が指定してくれるんだという意識から脱却して、世帯ごと、あるいは一人一人の事情に応じて主体的に自分事として考えていくように働きかけていくことが避難場所についても必要だと思いますが、御所見を伺います。  そして、避難所についてです。避難所の開設と運営にかかわる各種訓練の現状と方向性を伺います。実際の施設を使った訓練はもちろん大切ですけれども、事前、あるいは事後に図上訓練、シミュレーション、イメトレなどを行うことも有効だと考えます。また、指定避難所になっている施設は市の施設だけではなく、県立高校ですとか山形大学農学部、それから鶴岡高専なども含まれておりますが、速やかに避難所を開設し、円滑に運営していくためにどう連携をとっていくのかについても伺います。 ◎市民部長(渡会悟) それでは、何点かの御質問ですので、順次お答えいたします。  初めに、逃げ地図のようなツールを活用しながら町内会、自治会ごとに地区防災計画策定の支援をすべきとの御質問についてお答えいたします。議員御紹介の逃げ地図は、東日本大震災をきっかけに民間等で開発され、避難所までの距離や経路、高低差、時間がわかりやすく色分けされ、作成過程で危険箇所の情報交換が図られるなどが特徴であり、県内ではまだ作成している例はございませんが、東北地方では岩手県、宮城県、全国的には両県に加えて9都県の地域や団体で住民が主体となって作成していると伺っております。取り組んでいる事例を見ますと、こうした逃げ地図の作成も住民一人一人が避難行動を自分事として考える一つのきっかけになっているものと認識しております。本市では、現在進めております洪水ハザードマップの見直しの過程においても、地区や町内会の皆様と地域ごとの予測される危険等を想定し、避難方法も含めて見直しを進めており、各町内会で行われる防災研修会等においてもハザードマップの見方とともに、実際どのように避難したらよいかなどの研修も行っております。  洪水ハザードマップでは各町内会から避難所への大まかな逃げる方向が記載されておりますが、実際に洪水の危険が生じた場合、予測される災害が発生するまで一定の時間の余裕がある段階では、ハザードマップに従って、指定避難所に危険な場所から離れる水平避難を行うことが可能となりますが、既に浸水が始まっていたり避難がおくれた場合には、まず命を守る行動として自宅の2階や最寄りの高い建物に逃げるといった垂直避難も必要となります。こうしたおのおのの避難行動につきましては、その際にそれぞれが置かれている環境も異なることや、また避難を開始するタイミング、その際の気象条件などから、洪水ハザードマップを基礎情報として一人一人が考えて行動していただく必要があります。町内会等地域が主体となって作成する地区防災計画や地域防災マップづくりも、逃げ地図と同様、地域のリスクを自分事として理解を進める一つの手段だと考えており、その策定を市といたしましても継続して支援してまいります。  現在7組織が地区防災計画を作成中または作成に向けて検討中であり、総合計画におきましても10年後までに90件の作成を数値目標として設定しているところでございます。本市におきましても全国の事例を参考にしながら、地区防災計画作成の際に逃げ地図を活用できるよう、さらに逃げ地図に限らず、自分事として地区防災計画、地域防災計画につながるツール、取り組みについて調査研究してまいります。  続きまして、避難所についてお答えいたします。本市では、災害の危険から逃れるための指定緊急避難場所、従来1次避難場所と呼んでいたところと、それから災害の危険から逃れた住民を一時的に滞在させることができる指定避難場所、2次避難場所を、それぞれの災害の種類ごとに指定しております。また、指定避難場所とは別に、町内会や住民会では民間事業所の協力のもと、自主的主体的に洪水時のいっときの避難場所を決めており、現在10町内会住民会が11の民間事業者と協定などを取り交わしております。本市といたしましても、こうした動きに対して今後とも仲介役になるなど、積極的に対応してまいりたいと考えております。さらに、あらかじめ予測される災害については、指定避難場所にこだわることなく、安全な親類、知人宅などへの避難も有効と考えられ、一人一人がマイタイムラインの作成に取り組む過程で検討いただくことも、防災減災を自分事として取り組む有効な手段と考えられます。まずは自分の命を守るために早い段階での水平避難を実施していただくとともに、それがかなわない場合は自宅の2階が垂直避難が可能な地域なのか、さらには近くの高層の建物を自分のいっときの避難場所と決めていただくことが、命を守るための第1行動として大変重要であります。本市といたしましても、先ほどの地域防災計画や逃げ地図、マイタイムラインの作成を通じて、それぞれの地域に応じた避難行動を、より多くの市民、地域の皆様から自分事として捉え、取り組んでいただけるよう、今後とも地域の防災訓練、防災講演会、研修会などあらゆる機会を通して呼びかけ、協力してまいります。  続いて、避難所の開設と運営にかかわる各種訓練の現状と方向性についてお答えいたします。本市では、住民が主体となって円滑な避難所開設、運営ができるよう各種訓練などを行っております。市主催事業といたしましては、今年度は由良地区で避難所開設運営訓練を9月に実施したほか、自主防災組織指導者講習では避難所に関する座学研修と避難所開設運営の図上訓練を実施しております。また、鶴岡、藤島、羽黒、温海の学区自治振興会、町内会が主催し、同様の訓練、研修が開催され、職員も出向き、指導助言を行うなど協力させていただいております。今後も引き続き、より多くの地域、関係団体に取り組んでいただけるよう、継続して実施してまいります。  次に、市施設以外の指定避難所との連携でございますが、市管理施設以外の指定避難所は、県立高校や山大農学部、鶴岡高専などがございますが、こうした施設とは災害時における学校施設の避難所等利用に関する協定を締結し、人事異動等もございますことから、毎年度の初めに、施設関係者に対して鍵の所在や緊急連絡先などの確認を行っております。また、県立高校と自主防災組織の連携事例として、12月1日には第三学区と県立北高校が連携して避難所開設運営訓練を実施したとお聞きしております。今後とも指定避難場所となる各施設の連絡体制の強化や、避難所の開設運営訓練に取り組む自主防災組織に協力するなど、各地区への訓練方法や事例紹介も含め、円滑に避難所を開設できるよう努めてまいります。 ◆9番(田中宏議員) 地区防災計画について着々と進んでいるということだと思いますし、総合計画にもうたわれているということですのでしっかり取り組んでいただきたいと思います。  やはりマイタイムライン、市が示したものではなくて自分のタイムラインを自分の家族とともに共有していくこと。それから、あと大事なのがやっぱり平時からのリスクコミュニケーションとして御近所さんとか地域とリスクコミュニケーションしていくこと、あるいはその個別支援、災害時の避難行動に要支援な方々のための個別支援についてもやはりリスクコミュニケーションが必要ではないかと思っています。また、先ほど御紹介いただいた北高での避難所開設訓練ですけれども、先日私の学区でしたので、参加させていただきました。正直北高の敷地内って余り入ったことがないもんですから、体育館の中に実際に住民と一緒に集って、それで訓練ができたことは大変有益であったと思います。なお、例えば私の住んでる町内会ですと鶴工さんに避難が予定されている、指定避難所になっているわけですけれども、やはり鶴工の先生と情報交換した際にも不安だというふうに、受け入れ側としてもどうすればいいかちょっと不安だというふうに漏らしておられましたので、受け入れ側の施設の職員さんにとってもやはりリスクコミュニケーションが大事なんだろうと思いますので、ぜひ情報共有を進めていただきたいと思います。  それでは、続けて大きな2つ目でございます。ユニバーサル社会の実現。昨年12月、ユニバーサル社会の推進を盛り込んだユニバーサル社会の実現に向けた諸施策の総合的かつ一体的な推進に関する法律というのが成立しました。国では、2020年の東京オリパラを契機として、世界に誇れる水準でユニバーサルデザイン化された環境を整備した日本、心のバリアフリーが整備された日本をレガシーとして残したいというふうに言っております。そこで、先月山形県・県民福祉大会がタクトで行われましたけれども、その際に大会テーマとなったのは、県民が互いに支え合い、生きがいを持って暮らせる健康安心社会の実現ということでございました。この健康安心社会について、全く誰しも異存がないところですし、その一つとして今回は障害ということに焦点を当てていきたいと思います。  1つ目、障害者差別解消法についてです。今年度鶴岡市では、障害者差別解消推進に関する条例の策定に取り組んでいると伺っています。議事録拝見いたしましたけれども、障害の当事者あるいは障害児の保護者、そして関係事業者や行政、有識者など、さまざまな立場の委員が熱心な議論を交わしておられる様子が伝わってまいりました。これまでの経過と現状、それから課題、それから目指す方向性など伺います。  そして2つ目、インクルーシブ教育についてです。インクルーシブ教育については、鶴岡市はモデル事業も行いましたし、先進地であると私自身認識しておりましたけれども、しかしながら先日鶴岡養護学校の保護者さんと意見交換させていただいたときに、鶴岡でインクルーシブ教育進んでないよねというような御発言をいただいたので、はっとした次第です。インクルーシブ教育をめぐっては、世界の潮流と、先進国における潮流と日本国内での現状というのは乖離があるように思っていますが、こちら市としてはどう捉えていますでしょうか。そして、本市でのこれまでの取り組みと現状を伺います。 ◎健康福祉部長(白幡俊) 初めに、障害者差別解消推進条例(仮称)の策定におけるこれまでの経過と現状についてお答えいたします。  平成28年4月に障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律と県条例が施行されており、約3年が経過いたしました。この間、市といたしましては、障害者の理解に関する啓発等の事業のほか、障害者御本人やその保護者、障害者団体等幅広い層より直接御意見を伺うなど、条例制定に向けての準備を進めてまいりました。本年8月、障害者団体等を初め、福祉や医療などの各分野の学識経験者など27名の委員で構成される障害者差別解消推進に関する条例策定検討委員会を立ち上げ、その後10月に第2回目を開催しております。その際、条例を説明し、各委員各位からは大筋で賛成が得られたものと受けとめているところでございます。12月13日に予定しております次回委員会には最終原案を御説明し、審議いただくこととしております。その後12月18日から翌年1月10日まで、約3週間パブリックコメントを実施した後に、令和2年4月の施行を目指しているものでございます。  次に、条例制定の課題につきましては、法律や県条例の認知度が低いという現状や、市民一人一人の障害に関する知識や理解不足などを主な課題と捉えております。そのため、市条例を制定した後は、一般市民向けの講演会や障害者アート展の開催のほか、事業所向けの研修会などの取り組みに加え、目前に迫った東京パラリンピックにおける共生社会ホストタウンなどを含め、広く市民や事業者への浸透を図ってまいりたいと考えております。  次に、条例が目指す方向性につきましては、条例の前文において、市民及び事業者が一体となって障害を理由とする差別解消の推進に積極的に取り組み、全ての市民が障害の有無にかかわらず相互に多様な人格と個性を尊重し合いながら、地域でともに生きることのできる共生社会の実現を目指すと示しているところでございます。また、その実現を目指すために、第3条の基本理念におきましては障害者の基本的人権の尊重や社会、経済、文化、その他あらゆる分野の活動に参加する機会の確保、意思疎通手段の選択の機会の確保等を旨として差別解消の推進を図るとしたところでございます。  以上でございます。 ◎教育長(布川敦) インクルーシブ教育についての捉えについてお答えいたします。  インクルーシブ教育の背景にあります障害者の権利に関する条約については2006年に国連で採択され、障害のある者とない者がともに学ぶ仕組みを構築すること、また一人一人のニーズに応じて合理的配慮を提供することが必要であるとうたわれております。一方、国内においては2014年に障害者の権利に関する条約を批准し、その後法整備がされまして、2016年4月から障害者差別解消法が施行されました。合理的配慮の提供が法的な義務となりました。条約にうたわれている、ともに学ぶことにつきましては、文部科学省では単に場を共有すればいいということではなく、一人一人の学習が充実している、成長しているということが最も重要であると説明しております。こうしたことから、その子に最もふさわしい学びの場を選択することができるよう、特別支援学校や特別支援学級などの多様な学びの場を提供することが必要であると捉えております。また、小中学校におきましては、これからも障害のある人と障害のない人が触れ合う交流や共同学習の機会を設け、ともに尊重し合いながら協働して生活していく態度を育んでいきたいと考えております。  続きまして、本市でのこれまでの取り組みと現状ですが、先ほど議員からもありましたが、本市では平成26年度、27年度にわたりまして文部科学省によるインクルーシブ教育システム構築モデル事業を実施し、この2年間の実践で得られた成果と課題を全市に広め、全ての小中学校において合理的配慮の提供を充実させるべく、また特別支援教育を重点の柱として取り組んでまいりました。現在の小中学校における特別支援学級児童生徒の推移につきましては、平成26年度の総児童生徒数に対する特別支援学級在籍の児童生徒の割合は小中ともに1.76%でしたが、今年度におきましては小学校が2.23%、中学校は2.26%になっております。5年前と比較しますと増加しておりますが、ここ二、三年では大きな変化はなく経過しております。教育委員会といたしましては、一人一人に違いがあることは当然であり、障害のある人と障害のない人がかかわり合う中で、ともに育ち、それぞれが自立していくために、さりげない当たり前の助け合いができる、思いやりの心を育てていくことができるよう、学校の教育活動全体を通して取り組んでまいります。  以上でございます。 ◆9番(田中宏議員) まず、差別解消条例についてなんですけれども、確かに市民の間での差別解消法というもの自体に関する認識も、まだ醸成されているとは言えない現状があろうかと思いますけれども、策定を通して、あるいは策定後の取り組みを通して徐々に深まっていくということを期待します。  パラリンピック関連でいうと、ボッチャという取り組みが市長説明でもありましたけれども、先日の12月1日でしょうか、画期的なイベントがありましたけれども、その多くのさまざまな障害種別を超えた方々が一堂に会してボッチャ大会を行ったという取り組みは本当に、やはり僕らが思うよりも障害の各種別ごとの垣根もあるし、それであと健常か障害があるかという垣根も本当はないわけですけれども、あると思います。そういった現状を打破する一つの取り組みであったと思います。また、秋口に行われたアートフォーラムでのアート展についても今言及がありましたけれども、本当に障害のある方、ない方、それぞれ心の中を表現したアートを通してつながり合うことができた一つのきっかけになったと思いますし、多くの来場者を得たと考えております。  そして、インクルーシブ教育についてなんですけれども、今御紹介ありましたとおり、特別支援学級においてはここ5年で総児童数は減っているんですけれども、割合がふえているという現状があります。それ自体は合理的配慮に基づいたものであるということになったと思いますけれども、やはり私の認識におきましては、世界的潮流の中でインクルーシブ教育が意味するところは、ともに学ぶというのは本当に一つ屋根の下を意味することであって、さまざまなことがありますけれども、交流事業、例えば月に1度学校給食を一緒に食べるですとか、学期に1回交流の授業があるだとかということを超えたインクルーシブ、同じ学級の中で学ぶということが学びにつながっていく面はあるんじゃないのかなということも、諸外国の事例などを見ながら思っているところではございます。  そして、もう1問、ちょっと再質問があるんですけれども、特別支援学校、例えば鶴岡でいうと鶴岡養護学校、あるいは高等養護などありますけれども、特別支援学校あるいは各種の支援学級、それから通常学級の間で在籍が変更されるケースというのがあろうかと思うんですけれども、このあたりどういった現状になっているか、ぜひ話せる範囲でよろしくお願いします。 ◎教育長(布川敦) ただいま特別支援学校、学級につきまして御質問ありました在籍変更ですけれども、特別支援学校、それから各種特別支援学級、それから通常学級間での在籍変更につきましては、学校や関係機関等と情報を共有しながら、児童生徒の実態を把握し、またさまざまな情報提供のもと、本人、それから保護者の意見を尊重しつつ、本人、保護者、そして学校、教育委員会等が教育的ニーズと提供可能な支援について合意形成を図りながら行っております。昨年度に在籍変更しました児童生徒は22名おります。そのうち2名は、本人の適応状況を検討しまして保護者と協議した結果、知的学級から自閉症、情緒障害学級に変更するなど、特別支援学級間の在籍を変更しております。このように、児童生徒の発達の程度や、それから適応の状況などに応じまして、柔軟に学びの場を変更しております。  以上でございます。 ◆9番(田中宏議員) ありがとうございます。今のお話で22名おられたそうで、それでやはり障害の程度あるいは状態というのは刻々と変わっていくこともあろうと思いますので、それに御配慮された結果であろうと思います。  ただ、私の中で疑問は、例えば特別支援学校に通わせていた、就学時に小学部、鶴養さんに通わせ始めた、しかしながら本人の成長とかいろんなことを通して、これは普通学校の特別支援学級で受け入れ可能になったというようなことがあった場合に、そういった在籍変更はないのであろうかというような疑問ですとか、あるいは特別支援学級に通っていたんだけれども、通常学級で受け入れが可能になったので、同じ学校の中で在籍変更が行われるというようなケースがないのであろうかという疑問なんですけれども、私の調べた範囲というか聞いた範囲では、特別支援学校から普通学校の特別支援学級に在籍変更されたケースというのは近年1件ぐらいしかないというふうに伺っていますし、それにつきましては、やはりここは本当鶴岡市教育委員会の取り組み、そして個々の先生方の取り組みの熱意とは裏腹に、やはり保護者さんとの意思疎通の中で私の聞いた御意見の幾つか御紹介しますと、現状では特別支援学級あるいは普通学級に入れたと、そしていじめの対象になったり、ひどいところでは教師が差別意識が強くて、半ば虐待のような対象になったりして、それをまねするするもんだから、子供たちもまねして差別するようになって登校拒否に至るというような、不登校に至るというような。また逆で、教師の対応がよいクラスは、障害のある子供に対して物すごくいい手助け、あるいは寄り添い方をできるようになるというようなこともあるんだそうです。ということで、このインクルーシブ教育のやっぱり真髄というのは、同じ空間の中で、教師もですし、あるいは周りの子供たちもいい影響が生まれてきて、そして当該児童の方の育ちにもつながるということが理想として国連が掲げて、日本も批准したということだと思うんですけども、このあたりどんなふうにお考えでしょうか。 ◎教育長(布川敦) ただいまの議員の質問ですけども、私も教員をやっていました時代、やはり同じ学校の中に特別支援学級の子供がおりますと、逆にその子から学ぶということが非常に多くありました。やはり同じ屋根の下で、先ほど学ぶということがありましたけども、そのようなことでほかの子供たちも成長していく、そして特別支援学級の子も成長していく、その交流を通しながらお互いが高まっていくというような事例も多くありましたので、やはり交流学級とかそういうふうなものを通しながらお互いが高まっていくようなことが必要かと思います。また、特別支援学級から通常学級に戻っている子供もおります。ですので、そのような在籍変更もありますので、やはり先ほどありましたように、子供の実態というのは刻々と変化しますので、保護者、それから医療関係者との調整も必要ですので、いろいろ御指導いただきながら、本人、そして保護者の考えも聞きながら対応していきたいと思っております。  以上でございます。 ◆9番(田中宏議員) ありがとうございます。本当、今おっしゃったとおりなんですけれども、一方でやはり保護者さんにしてみれば、環境が整っていない可能性がある環境に我が子を置くことへの恐怖、そういうのはあろうかと思います。インクルーシブ教育だからといって、我が子がいじめられても平気だと思うようなことはないので、環境が整っていない普通学校は選べないから特別支援学校に入れるんだとおっしゃっている親御さんの声も実際に聞いております。そのあたり本当にデリケートな問題ですけども、寄り添いながら一人一人。  そして、今のをまとめますと、ユニバーサル社会の実現については多角的なアプローチが必要なわけです。個人の心身機能の障害というのが障害なのではなくて、社会的障壁、というのは人と人との間、あるいは社会とその当事者の間にあるさまざまなバリアの相互作用によってつくり出されているものであり、社会的障壁を取り除くのは我々社会の責務なんだということが、現在恐らく障害の社会モデルとして広く認知されていることだと思います。  超高齢化社会においては、誰しも認知症や視覚、聴覚、手足の機能など衰えていくわけです。ということで、ぜひ障害者差別解消のための法律条例は、今障害のあるという方々だけではなく、将来何らかの障害を抱える私たち一人一人の自分事にしていかなければならないんだと思います。第2次の鶴岡市総合計画でも障害者が自立して暮らせる地域共生社会の実現という項にユニバーサルデザイン、それからバリアフリー、しっかり明記してありますので、ぜひこのあたり力を入れて取り組んでいっていただきたいと思います。  そして、大きな3番目に移ります。フレイル予防について。フレイル予防、全国的に注目されておりますが、鶴岡市における位置づけ、それから今後の取り組みについて伺います。 ◎健康福祉部長(白幡俊) フレイル予防の健康施策における位置づけについてお答えいたします。  フレイルとは、高齢者の健康状態と要介護状態の間にある虚弱な状態をいうものでございます。また、フレイルには身体的フレイル、オーラルフレイル、社会的フレイルなどがございます。本市では保健行動計画や高齢者福祉計画、介護保険事業計画におきまして、高齢者の低栄養の予防、運動機能や口腔機能の低下予防、維持向上、閉じこもりや抑鬱状態の予防など、フレイル予防を施策に位置づけております。今後の取り組みにつきましては、本市では健康寿命の延伸を図るため、若いうちからのフレイル予防は重要な取り組みと捉えております。  その取り組みとしまして、身体面の予防では、適切な食事量を学ぶ食生活教室、健康運動指導士を講師に迎えた運動教室など、各地域で保健衛生推進員が研修会を開催をしております。口腔面の予防につきましては、働き盛り年代の歯磨きを普及するため、鶴岡商工会議所と連携しまして市内企業にポスターを掲示したり、歯の健康への意識を高めるため、鶴岡地区歯科医師会による8020よい歯の長寿賞表彰の支援などを行っております。社会的な予防では、鬱予防やストレス解消のため、心の健康相談や心の健康づくり教室を行っております。また、高齢期では、通いの場の内容に栄養、運動、口腔ケアのプログラムを取り入れ、さらには通いの場に参加することが社会参加となり、フレイル予防につながることの啓発を行っております。今後、若年期の健康づくりから高齢期のフレイル予防、介護予防まで、切れ目のない取り組みを関係各課と連携して取り組んでまいりたいと存じます。 ◆9番(田中宏議員) 今の御答弁の中でやっぱり気になるのは、高齢期におけるフレイル予防というような表現なんです。国も介護保険の介護予防、それから医療保険の保険事業の一体化ということを強く言っています。それは予算もないし、マンパワーもないしということだと思います。なので、鶴岡市としても縦割り行政の中でいろいろ取り組んできた各種事業をフレイル予防という観点から統合、見直しすることが必要だという観点から質問しております。  それで、早目の意識改革、行動変容が重要だと言われています。50歳ぐらいから筋肉量は年々減少していくわけなので、50歳前から今の健康習慣を身につけていくような働きかけが必要なんだけど、介護予防と言っている表現からはいかにも高齢者限定というような誤解を招きかねず、これまで、私今月50歳になりますけども、介護予防って自分のことだと思ったことはないです。でも、フレイル予防についてはちょっと意識が変わりまして、今気をつけ始めないと間に合わないんだというようなことを思っている次第です。  ということで、国もそういったことで介護予防と保険事業の一体化ということをうたっておりますので、鶴岡市としてもぜひこれまでの事業、さまざま実は鶴岡市の中で取り組んでいることがいろいろあるんですけども、フレイル予防の観点から統合して、それで限られた予算とマンパワーを有効に生かしながら鶴岡市全体の健康寿命を延ばしていくということに早期に取り組んでいくということが重要かと思っております。鶴岡市総合計画にも、心と体の健康づくりの推進のところでフレイルについて触れていただいています。ぜひこちらも市民への周知を深めていきたいと、私も努力してまいります。ありがとうございました。   小 野 由 夫 議員質問 ○議長(本間新兵衛議員) 12番小野由夫議員。   (12番 小野由夫議員 登壇) ◆12番(小野由夫議員) 残された時間余りないので、簡潔に質問させていただきますけれども、まずは皆川市長就任2年間を経過して、その総括を問うということで質問させていただきたいと思います。これは一般質問には余りそぐわないんですけども、総括で本当は市長の考えじっくり聞きたかったんですけども、市長説明に関連性がないということで、一般質問にしました。総括20分ほど余っていたんですけど、こっちに回してもらうとありがたいけれども、なかなかそうはいかないと思いますので、あと22分ですか。  まず、市長就任後2年を経過して、前榎本市政の市政運営を引き継いでまいったわけですけども、しかし前市政においては合併特例債という有利な起債という文句で大型建築事業に投下してまいりました。合併後、これ調べてみましたけども、合併直後、平成18年度一般会計予算は561億円でありました。その後10年経過して、28年度には653億、現在は702億ですけども、今回の補正を入れると161億ほど予算が増加してるという、そういう状況であります。それで、今年度の歳入は約30億ぐらい減額になっているんです、前年比で。そういう中で、これ合併前は各市町村で隣のまちに例えば大きな体育館をつくれば、公民館をつくれば、うちのほうにという、運動施設があればという、そういうことでどんどん、どんどん箱物に投資して、そして財政難に陥ったというのは、私は当時町会議員していたときにそう感じました。これが行き詰まって平成の大合併になったわけでありますけれども、しかしその反省をどこにやら。そして、これまでずっと予算がどんどん、どんどん膨らんできた。これは合併特例債という有利な起債ということで利用してきた。確かに必要なものだったのかもしれません。しかし、果たして必要だから全てこれだけ金かけていいのかという。500億鶴岡市で使う。例えばこれから、もう少しあるわけですけども、全部使ったとしても150億は一般財源に借金として残るわけです。人口はどんどん、どんどん減っていく。これは、どう私は受けとめてこれからいくのか。  それから、公共物の再編成も、これは全国的ですけども、鶴岡の場合も年間約30億ぐらいかかるんだろうという、将来。こういうものも全てこれから負担になってくる。これ誰が返すんですかということです。私はある程度年ですから、関係ないといえばそれまでですけども、うちのせがれとか、ここへ若い議員さんもいっぱいいるんですけども、そういう市民の方々に全部それはのしかかってくるわけです。その辺をもっと行政を関係する皆さんからしっかりと認識していただかないと、これ大変な結末になるんではないかなと本当に私は危惧しております。  今言われているのは、皆川市長、何か前市長の尻拭いをしているんじゃないかという声が多くあります。これは市長、しっかりとここで一度、前市政がいいとか悪いとか私言いませんよ。言いませんけども、このまま引き継いでいったら私は大変なことになるという、そういうことを話したいんですけども、ここでやっぱりもう一度しっかりと行政で立ちどまって検証するべきだと思うんです。荘銀タクトのとき、私は一度立ちどまって検証すべきだと言ったんですけども、耳をかさなかったということでこういう経過になったわけですけども。そんなことで、その最たる、今現在、その最たる中で、さっきの10番議員の、うちの石井議員に対しての答弁、総務部長、また商工観光部長から説明ありました。あの答弁で果たして納得できるんですかということです。今の言いわけにしか聞こえません。誰が責任持つんですかということです。  それで、これは民間企業です、あくまでも。ソライ、YAMAGATA DESIGNさんでやったわけですけれども、これ民間企業で、確かに公共性あるから、2億の当初建設費に投資するというのは、これは議会でも承認したわけですので今さらとやかく言いませんけども、でもこれ、だから公共性があるから、これはやっぱり市民の要望で3,500万を補助して、いわゆる地元の子供たちのために無料にして、その分を補いましょうという、そういう説明だと思いますけども、これは民間にそれをするというのは私は納得できない。理解ができない。民間というのは多角経営です。特にYAMAGATA DESIGN、ここだけでないわけですよね。いろんなことを経営やっています。これ全部総合的な営業の中で採算とれるかとれないかという、ここの判断で、じゃこちらの赤字の部分はどう対応するかということでしょう。これ民間企業にこれ以上また市税を投資して、投入して。これ1回やったら、また次もありますよ。私はそう思います。その辺の一切ない。前も2億として、あとはないんですよという、そう私は聞いていたと思います、私の記憶では。それをまた同じような、次に結果となったときに、また皆さん同じような、きょうみたいな答弁されるんですか。  そんなことで、私はこれも再度しっかりと検証して。私は何でこれ今議会で出したかというと、3月議会であれを予算全部出てきてから、これは全部否決するということは大変なんです。だから、今私は質問させていただいてるんで、理解してください。そんなことで、しっかりと私は、それを提案してくるんであれば、説明をしっかりと、先の見通しのできる説明をして承認を得るようにお願いしたいと思います。  それで、私は、前市長の責任をどうのこうのと言うと、やっぱりこれは抵抗ある方々もいると思いますけれども、でも、でもですよ、これは私は皆川市長は前市政を引き継いで、いろんな混乱を静めるため、それをしっかりと引き継ぐということで報酬の削減を今実施しているわけです。じゃ、公約のとき、前市長も同じ公約を出してるわけです。やめればそれで済むんですかということです。ただ、私はこの責任がどうのこうのという、何で責任をということは、これははっきり言ってFOODEVERもそうですけれども、ソライもそうですけれども、民間企業あるいは民間の皆さんから投資していただいて、目の前に油揚げじゃないけども、国庫補助金とか、県の補助金とか、制度資金とか、こういうものがあるから、個人投資はこのぐらいですよということで、そして説明をして協力してもらったと私は思うんです。ところが、現状はなかなかうまくいかない。FOODEVERもそうです。FOODEVERは今でも、商工観光部長、先ほど答弁ありましたけれども、2年前と同じような答弁しています。私は、あのときはっきり言って2年間で、これは企業だけ、あるいはそれに参加した駅前の商店街の皆さん、事業所の皆さんの責任だけではないわけですので、環境整備も行政で一緒になってお客さんを誘導できる、そういう努力を2年間やってくださいよと、その上でどうしてもそれがその時点で2年後にそれができないという理由が出れば、それはそのときに考えましょうという、私はそういう、話し合いしたときそういう話をしたはずです。それがまた同じような、これから参加している事業者の皆さんの対応を眺めているんですか。企業の皆さんのそういう行動を見ていくということですか。見詰めていくということですか。そういう答弁をしていましたけれども。  そんなことで、私はぜひここで再度自分方の非を認めて、民間の皆さんにも迷惑かけるわけですから、これは絶対かけていくわけですから、その責任は誰がとるんですかということです。前政権がとるのか、現市長がとるのか。やっぱり行政としては前から引き継いでいるわけだから、その原因がわかれば調査をして、私は前市政のトップにしっかりと私は説明を求めていくのが筋だと思いますけども、いかがでしょうか。これは、部長の答弁はさっき十分聞きましたので、これは市長の考えをしっかりとお聞きしたい。 ◎総務部長(高橋健彦) まず、私のほうから前市政の財政運営の検証と、そういう御趣旨かと存じますので、まずそのことを、考え方を申し上げます。  合併以降の財政運営につきましては、合併による効果が十分発揮されるよう努めながら、また国、県等の各種優遇措置を活用しながら実施してきたところであります。議員からお話ありました合併特例債を活用した大型の投資事業につきましては、小中学校や児童館の改築整備、コミュニティ施設の改築、改修、総合保健福祉センターにこふる、加茂水族館、文化会館、こういったものがございますけれども、また道路・橋梁の新設改良、スクールバス購入というようなことで活用して行ってきたわけであります。合併以降、数多くの投資事業を実施してまいりましたが、本市にとりましては必要な施設について、優先順位や整備時期の平準化を図りつつ、議会にも、お諮りしながらその財源として合併特例債を有効に活用してきたものと認識いたします。しかしながら、合併後10年間の合併特例期間中は普通交付税の合併算定替によりまして、普通交付税の交付額が合併前の水準を10年間は維持されたわけですけれども、歳出面では議員数の減、首長の減というようなことで合併効果もあったわけでありまして、そういったところから、余裕のある財政運営が可能であったのも事実というふうに捉えます。  こうした状況の中で、中学生までの医療費の無償化や第3子の保育料無償化などの子育て支援、少子化対策、先端生命科学研究所を核にしたバイオ産業の振興でありますとか企業立地に係る各種助成制度、合併により増大した公共施設やインフラの長寿命化のための維持補修など、市民にかかわりの深い施策について多くの予算を投じつつも、将来の負担に備えて基金の拡充でありますとか市債の繰上償還にも取り組むことが、こういった財政状況の中で可能であったというふうに捉えます。  平成27年度をもって普通交付税の合併算定替が終了いたしまして、現在はその後5年間の普通交付税の段階的縮減期間中でありまして、令和3年度にかけて5年間かけて年々普通交付税の交付額が減少してまいりますし、また今後は市債の償還も本格化してまいります。合併のメリットに依存した財政運営は今後できなくなるということ、これはわかっていたことということではございます。従来から行財政改革に取り組んできたとはいえ、本来であれば、平成27年度の合併特例期間の終了を控えていた時点で、備えとしての基金の積み立てのみでなく、歳出の改革になお一段取り組む必要があったというところでございます。今後は、合併特例期間中に歳入につれて増大した歳出規模を歳入の縮小に合わせてバランスをとっていく必要があると認識しております。あわせて基金の有効活用を図ることで市民生活や企業活動に影響が生じないよう進めてまいる必要がございます。今後の対応といたしましては、安定的な財政運営に向け、歳入歳出のバランスのとれた財政構造としていくため、引き続き行財政改革、定員の適正化に取り組み、業務や組織機構の見直しや効率化、時間外勤務の縮減など、人件費を初めとする行政コストの削減に努めてまいります。また、施設やインフラ整備につきましては、市民生活や地域振興の優先順位を見きわめまして、また公共施設等管理計画に基づいて将来の負担を考慮し、計画的に実施してまいるものであります。さらに限られた財源の中で持続可能な施策を展開していくため、事業の重点化や公平性、効率性の観点から、既存の取り組みの見直しや工夫に努めてまいりたいと存じます。 ◎市長(皆川治) 小野由夫議員さんから、前市政の総括と、またその責任や今後の対応についてという御質問をいただいております。  私、ことしの1月からそういう意味では1年になるわけですけども、給与は44%カットをしております。これは、3割カットを就任時から実行するというので44%カットしております。やっぱり責任をとる、これは私は公約に掲げました。また、前市長さんも公約に掲げていたというのは議員おっしゃるとおりでございます。いろいろ申し上げたいことございますけれども、ソライとFOODEVER、きょうこの点について多くの議論がなされたわけですが、ソライについて、これやはり見過ごすことができないのがYAMAGATA DESIGN社さんのほうから提供されておりますこの資料5というやつです。タブレットでいいますと19ページ、ここに10月から予算編成だと。これ平成28年の8月の資料です。そこに平成28年10月の予算編成をにらんで、9月の市長ヒアリングまでに検討したいということが書いてあって、そして完成は早ければ早いほうがいい。これソライのことですね。そして、2017年の秋には選挙があると、こういうような認識で仕事に取り組まれていたというのは大変残念であります。平成28年11月以前の段階で、このソライについては建物の整備には補助をすると、そして運営は民間だと。私、きょう引き継ぎの話もありましたけれども、そういう認識で私は引き継いでおります。運営への補助という可能性はあったわけでございますが、ここにいる議場の皆さんが思っておられるとおり、2億円の補助で、運営は民間でというのが大枠でございます。そのことが今問題として噴出している。議会の皆様も、人口減少特別委員会の報告の中で屋内遊戯施設の必要性ということも触れておられます。そういう意味では、引き継いだ私も一生懸命対応してまいりますけれども、議員の皆様方もこの問題にしっかり向き合い、当然経営者の責任もあります。また前市長、副市長のお名前も資料の中で出ておりますので、その点もこれから財政負担というような形で市民の皆様に説明が必要になってまいりますので、できるだけ明らかにして、また、議員の皆様の御理解がいただけるような提案をさせていただきたいというふうに思います。
    ◆12番(小野由夫議員) 今市長の言うとおり私も理解、認識しております。  それで、今回ある会派の会報に、ちょっと紹介しますけれども、「2カ年連続赤字、健全な財政運営に課題」との見出しで、「2カ年連続赤字にもかかわらず、計画性のない補正予算を上程、健全財政への認識の甘さを指摘した。事業の優先度や不要不急事業を見きわめ、財政規律とともに不断の行財政改革を一層注視していく必要がある。」とありました。私は、これは私も同じです、気持ちとしては。そのとおりだと思います。でも、これ今だけの問題でないので。先ほどから話ありましたように、これはずっと続いてこういう状況になってきたわけです。だから歴代の市長の責任もあるわけですので、これは私は、現市長として、市民の税金を投入してきた、それに対するしっかりとした私は現市長としての説明責任はあると思うんです。誰が悪いとは言いませんけども、その辺の現市長、行政の中でしっかりとこれはさかのぼって、私はしっかりと説明をいただかないと、市民の皆さんは納得いかないし、そして議会議員の皆さんも納得いかないと思いますので、部長の皆さん方からもしっかりとこれは腹に据えていただいて、しっかりと説明をお願いしたいと思います。  以上です。 △散会 ○議長(本間新兵衛議員) 本日はこれで散会します。   (午後 3時33分 散 会)...