鶴岡市議会 > 2018-06-15 >
06月15日-02号

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  1. 鶴岡市議会 2018-06-15
    06月15日-02号


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    平成 30年  6月 定例会平成30年6月15日(金曜日) 本会議 第2日             出欠席議員氏名  出 席 議 員 (32名)  1番   長 谷 川     剛         2番   坂  本  昌  栄  3番   山  田     守         4番   菅  井     巌  5番   加  藤  鑛  一         6番   草  島  進  一  7番   渡  辺  洋  井         8番   今  野  美 奈 子  9番   田  中     宏        10番   石  井  清  則 11番   加 賀 山     茂        12番   小  野  由  夫 13番   秋  葉     雄        14番   富  樫  正  毅 15番   中  沢     洋        16番   黒  井  浩  之 17番   小 野 寺  佳  克        18番   本  間  信  一 19番   阿  部     寛        20番   本  間  正  芳 21番   佐  藤  昌  哉        22番   佐  藤  博  幸 23番   石  塚     慶        24番   佐  藤  久  樹 25番   菅  原  一  浩        26番   尾  形  昌  彦 27番   五 十 嵐  一  彦        28番   野  村  廣  登 29番   渋  谷  耕  一        30番   佐  藤  文  一 31番   本  間  新 兵 衛        32番   齋  藤     久  欠 席 議 員 (なし)             出席議事説明員職氏名 市     長  皆 川   治         副  市  長  山 口   朗 総 務 部 長  高 橋 健 彦         企 画 部 長  高 坂 信 司 市 民 部 長  白 幡   俊         健 康 福祉部長  齋 藤   功 農 林 水産部長  高 橋 和 博         商 工 観光部長  阿 部 真 一 建 設 部 長  増 田   亨         病院事業管理者  三 科   武                          (兼)荘内病院長 荘 内 病 院  土 屋 清 光         上 下 水道部長  佐 藤   真 事 務 部 長 消  防  長  長谷川 幸 吉         会 計 管 理 者  叶 野 明 美 藤島庁舎支所長  武 田 壮 一         羽黒庁舎支所長  國 井 儀 昭 櫛引庁舎支所長  佐 藤   浩         朝日庁舎支所長  工 藤 幸 雄 温海庁舎支所長  渡 会   悟         教  育  長  加 藤   忍 教 育 部 長  石 塚   健         監 査 委 員  長谷川 貞 義 監 査 委 員  佐 藤 文 一         農業委員会会長  渡 部 長 和 選挙管理委員会  青 木   博 委  員  長             出席事務局職員職氏名 事 務 局 長  佐 藤 正 哉         事 務 局 主 幹  佐 藤 玲 子 庶 務 主 査  山 口 喜兵衛         庶 務 係専門員  佐 藤 直 子 議 事 主 査  高 橋   亨         議 事 係 長  大 宮 将 義 調 査 係 長  瀬 尾   裕         調 査 係 主 事  白 幡 麻 実             議事日程議事日程第2号    平成30年6月15日(金曜日)第 1  一 般 質 問             本日の会議に付した事件(議事日程のとおり) △開議 (午前10時00分) ○議長(齋藤久議員) ただいまから本日の会議を開きます。  本日の欠席届出者はありません。出席議員は定足数に達しております。  議員、当局の皆様に申し上げます。議場内が暑い場合は上着を脱いでいただいて結構ですので、申し添えます。  本日の議事は、議事日程第2号によって進めます。 △日程第1 一般質問 ○議長(齋藤久議員) 日程第1 一般質問を行います。  一般質問は、配付してあります順序表によって順次発言を許します。  なお、会派の持ち時間終了10分前にブザーで時間の経過をお知らせします。   黒 井 浩 之 議員質問 ○議長(齋藤久議員) 16番黒井浩之議員。   (16番 黒井浩之議員 登壇) ◆16番(黒井浩之議員) おはようございます。16番黒井浩之です。通告に従いまして食品ロスの削減の問題につきまして、さまざまな観点から質問をさせていただきます。  最近の数字で言いますと、日本では年間約2,846万トンの食品廃棄物が排出されております。そのうち2割の646万トンが食べられるのに捨てられている食品ロスです。また、646万トンのうち約半分の289万トンは家庭からの食品ロスであり、国連による世界全体での食料支援が年間320万トンですので、それに匹敵する量と言えます。つまり世界中の食料援助と同じ量の食べ物を日本では家庭から捨てられているということになります。その量は、日本人1人1日当たりお茶わん約1杯分の食べ物が毎日捨てられているということになるそうです。国連によれば、世界では全体の食料生産の3分の1に当たる年間13億トンの食料は廃棄されている。その一方で世界人口の9人に1人は栄養不足だそうです。  ハンバーガー1個をつくるのに必要な水は浴槽15杯分と言われております。つまりパンをつくる小麦、レタスやトマト、牛の飼育など全てに水が必要です。土地、水、エネルギー、労力など多くの資源を使って生産された食料が栄養不足の人に行き渡らないで廃棄されていると、実にもったいないことです。国連でも持続可能な開発目標SDGsにおいて、2030年までに小売消費段階での世界の1人当たり食料廃棄物を半減させることが定められており、日本もその実現を目指すことを表明しております。農作物の生産現場では規格外品をどうするかということもありますし、食品メーカーから卸売、小売、外食、そして家庭、その流通段階でそれぞれに食品ロスが発生している状況ですが、今回は私たち市民ができることは何かという観点から質問させていただきます。  まず初めに、本市における食品ロスの実態把握及び削減目標についての質問です。食育基本法第25条の要旨として、国及び地方公共団体は食品廃棄物の発生と再生利用の状況等について調査と研究を行うとともに食に関する正確な情報を提供するために必要な施策を講ずるとあります。食品廃棄物の発生調査を行うという条文について、どのように認識されておられるのか伺います。  次に、食品ロスの数量をどのように把握しておられるのかを伺います。全国でも家庭ごみのサンプル調査となるごみ組成調査をする自治体がふえてきております。これは、家庭ごみを破砕する前、まだ袋の段階で抜き取って、形状が残っている状態でそれぞれの成分や成り立ちを調べるもので、ただの生ごみ調査ではなく、食品ロスを具体的に推測できる方法です。国でも家庭系食品ロスの発生量を把握している市町村数を30年度は200市町村までふやすことを目標にしており、ごみ組成調査を定期的に行うことで時代的な傾向や本市の地域的な特徴もつかめるのではないでしょうか。市で今後取り組んでみるお考えはないか伺います。  次に、削減目標の設定についてお伺いします。気象や景気、人口動態などに左右されることから、ごみの削減目標の設定はなかなか難しいという話もありますが、やはり何らかの数値目標は必要ではないかと考えます。どのように目標数値を設定するのが望ましいと考えておられるかお伺いします。  また、削減目標の設定に当たっては処理費用についてもあわせてお示しいただければ、市民の皆様も身近に感じることができて、削減への意欲も湧いてくるのではないかと思います。削減目標は、数値と費用の面で具体的に実感できるものがベストであると考えますが、いかがでしょうか。  そして、その目標を達成するために誰が何に取り組んでいくのかということだと思います。現在市で取り組んでいることに加え、将来的な計画など具体策があればお聞かせ願います。  続きまして、29年3月議会で3010運動への質問がありましたが、その後の進捗状況についてお伺いします。3010運動は、宴会の最初の30分とお開き前の10分は自分の席に戻り料理を残さず食べようという運動ですが、鶴岡商工会議所さんや市役所の皆様の取り組みのおかげで徐々に運動の輪が広がってきていると感じております。手つかずのごちそうがそのまま捨てられてしまうというのは非常にもったいないことです。そこで、市の取り組みと運動の進捗をどのように認識されておられるのか、また関係団体との連携はどのように進められておられるのかお伺いします。  次に、3010運動を初めさまざまな運動によって食品ロスを減らそうという自治体が集まった全国おいしい食べきり運動ネットワーク協議会が28年10月に設立されました。この協議会は、会費も総会への参加義務もありませんが、情報入手が可能で、先進都市で作成したチラシのフォーマットなどを自由に使えると伺っております。事務局の福井初め、京都市や松本市など先進的な取り組みをしている自治体が集まっているような会ですので、全国の動向に立ちおくれないためにもぜひ参加を検討すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。  次に、第2次鶴岡市食育・地産地消計画についてお伺いします。29年3月議会で食品ロス削減を食文化の観点からどう捉えるかという問いに対して、第2次鶴岡市食育・地産地消計画の中で明らかにしていくとの答弁がありました。現在の策定状況についてお伺いします。  さらに家庭に対する食育をどう進めていくのかについてお伺いします。まず、学校給食の状況ですが、鶴岡市学校給食センターの29年度実績による児童生徒一人当たりの食べ残しは年間3.2キログラム、全国平均が25年度推計で7.1キログラムですので、半分以下と大きく下回っております。これは、食育や環境教育に対する取り組みに加え、メニューの工夫など学校給食スタッフの努力によるものと伺っており、高く評価するものであります。しかし、近年は核家族化の影響もあり、忙しい主婦が台所に立つことがふえているのではないかと思います。家庭の食育は親子で一緒に進めていくと考えますが、特に親に対する食育をどう進めていくのかをお伺いします。  次に、フードバンクの現状と課題について質問いたします。フードバンクとは、賞味期限が切れていないのに包装の破損や規格外などで捨てられる食品を生活困窮者や福祉施設などに無償で提供する取り組みで、もったいないをありがとうに変える取り組みとして全国的にも活動団体がふえつつあります。本市でも27年9月にコープフードバンクと鶴岡市社会福祉協議会が基本協定締結との報道がありました。本市のフードバンクの活動はどのような現状か。当初の目的とするセーフティーネット機能の状況などもあわせてお知らせ願います。  最後に、推進体制の確立についてお伺いします。食品ロスの削減には国では農水省、環境省、消費者庁を初め多くの省庁がかかわっており、それは市役所内においても同様なはずです。市役所も一つの目標に向かって各部局で一緒に取り組むということが大事で、トップがしっかりと目標を決めて旗を振っていく体制ができているのかどうか。そのために庁内一緒となった推進体制をしっかりと確立することが重要だと思いますが、御所見をお伺いします。  以上、答弁により再質問をいたします。 ◎市民部長(白幡俊) 食品ロスの削減についてお答えします。  初めに、実態把握及び削減目標の設定についてお答えいたします。食育基本法25条に基づく食品廃棄物の発生調査を行うという条文について、どのように認識しているかにつきましては、この規定において食品廃棄物の発生及びその再利用の状況について、調査及び研究、情報収集、情報提供を行うこととされており、食品ロス削減に向けて実態に応じて必要な施策を講じるための基礎資料となるものと認識しております。  次に、家庭ごみのサンプル調査について、市で定期的に取り組む考えはないかという御質問ですが、本市では議員御案内の家庭ごみのサンプル調査を行っておりませんが、環境省の基準に基づきごみ焼却施設において年4回のごみ組成調査を実施して、食品廃棄物の実態を把握しております。この調査は、家庭系、事業系双方の可燃ごみをまぜ合わせ、均一化したものからサンプルをとり、家庭から出る野菜のくずや食べ物の残りなどのごみに分類された割合から食品廃棄物の量を推計するものでございます。食品ロスを具体的に推測するためには家庭ごみをサンプルとした調査が有効であると考えますが、実施に当たっては経費、労力等が課題であり、研究、検討が必要と考えております。  次に、削減目標の設定につきましては、現在食品ロスについては把握しておりませんので、商品ロスの削減目標は設定しておりません。削減目標を設定する場合は、食品廃棄物の実態調査に基づく設定が望ましいと考えております。また、食品廃棄物の削減目標を設定する場合に、食品廃棄物の削減量と、その処理費用の削減額を具体的に示すことは効果的と考えております。  次に、目標達成に向けた具体策についてですが、先ほど述べたように現在食品ロスの削減目標は設定しておりませんが、市では家庭における食品廃棄物の削減への取り組みとして食材の使い切り、食べ残しをしないことなどを広報、ホームページなどの媒体を通じて、またごみ分別講習会や環境フェアつるおか等の市民と接するさまざまな機会を通じて意識づけを行っているところであり、今後も啓蒙活動を基本に取り組んでまいります。  次に、3010運動の進捗状況についてですが、3010運動は平成23年、長野松本市で始まったものとお聞きしております。鶴岡市においては、平成29年から鶴岡商工会議所が組織的に取り組んでおります。市としましても、平成29年度からホームページやエコ通信で情報提供を行っているほか、環境フェアつるおかでは廃棄物減量等推進協議会が中心となり、食品ロス削減展示コーナーで3010運動を紹介しながら食品ロスの削減についてPRを行っているところでございます。しかしながら、関係団体組織との横のつながりはまだ不十分と考えており、さらに推進していく必要があります。  次に、全国ネットワーク組織への参加については、議員御案内の全国おいしい食べきり運動ネットワーク協議会に県内では山形、山形市、酒田市、鶴岡市が加盟し、3010運動などの自治体独自の食べきり運動についての情報交換、交流を通じて食品ロス削減活動を展開しております。既に加盟している自治体の活動状況を参考に、ネットワークに参加するメリットについて検討してまいりたいと考えております。  次に、推進体制の確立につきましては、現在廃棄物減量等推進審議会において食品ロスの削減の取り組みを行っております。今後推進体制については、審議会において委員の御意見をお聞きしながら検討してまいりたいと考えております。 ◎企画部長(高坂信司) 第2次鶴岡市食育・地産地消推進計画の策定状況についてお答えいたします。  本計画につきましては、平成25年3月に策定した第1次となる計画の期間が平成28年度までとなっていることから、その第2次計画として現在策定を進めているところでございます。計画の策定においては、国の第3次食育推進基本計画や山形の第2次食育・地産地消推進計画も参照しながら、現在策定中の第2次鶴岡市総合計画との整合を図った上で、本市の食育の推進や食文化の継承、地産地消のさらなる取り組みの強化を図り、食文化創造都市ならではの内容を盛り込んだものとして検討を進めているところでございます。 ◎健康福祉部長(齋藤功) それでは、家庭に対する食育についてとフードバンクの現状と課題について健康福祉部のほうよりお答えいたします。  初めに、家庭に対する食育についての御質問にお答えいたします。食の始まりであります離乳期は、さまざまなものを食べる経験を通し食べる意欲を育み、健康的な食習慣の土台をつくる大切な時期であります。乳幼児の心身の健康増進と望ましい生活習慣の形成を支援するため、4カ月児健診、7カ月児健診、1歳6カ月児健診等の検診時や9カ月から11か月までのお子さんとその保護者を対象とする離乳食教室と就学前の親子などが利用している育児サークル等で乳幼児の食育に関する学習や情報提供を行っております。このようにお子さんの離乳食の試食、調理体験、食に関する学習等を通して御自身の望ましい食習慣の形成等についての啓発を行っております。  また、保育園、認定こども園等では、旬の食材や食事マナー等の食に関する学習や食育クッキング、園庭を活用した野菜栽培、収穫、調理などの体験活動を行っております。家庭には園の掲示物や毎月発行するお便りを通して食育体験や栄養指導等の園活動をお知らせし、食に関する情報提供や食育の啓発を行っております。さらに地域で食育、地産地消の推進と食文化の継承活動を行っております食生活改善推進員につきましても、地域の育児サークルや保育園等で旬の地元食材を使用したクッキングや食に関する紙芝居等を行い、広く食育活動を展開しております。ただいま申し上げましたさまざまな取り組みを通して適量な食事の提供や食べ残しを減らすといった食品ロスの削減につながる食育も行っており、今後もこれらの取り組みを続けることにより、乳幼児期から学童期、引いては成人になってからも適切な食生活を送ることにつながるものと考えております。  続きまして、次の質問、食品ロスの削減にかかわるフードバンクの活動状況についてお答えいたします。2012年の厚生労働省の調査では、日本の相対的貧困率は16%と1986年の調査以来、最悪の状況となっております。貧困対策としてのフードバンクを活用することは、食料を受ける側、提供する側、双方にとってもメリットがあるとされており、食品ロスの削減という観点では行政側にとっても財政負担の軽減にもつながり、大きなメリットでもあります。  本市のフードバンクの活動については、議員御案内のとおり平成27年9月に鶴岡市社会福祉協議会が生協関連事業所である生活協同組合連合会、コープ東北、サンネット事業連合と協定を締結し、窓口に訪れる相談者を初め、支援が必要とされる生活困窮な方に対し食料品の提供を行っております。食品提供数について、平成28年度では70件、平成29年度では108件と件数がふえており、その要因としましては社会福祉協議会の会報への掲載や民生委員、児童委員の定例会等での周知、生活自立支援センターくらしスなどの相談機関等を通じて事業の周知が行われてきたことによるものと考えております。また、当初の目的としておりますセーフティーネット機能につきましては、生活保護の申請者など生活困窮に陥った方々に対し当面の食事が確保され、生計維持が保たれる結果となっており、その機能が果たされたものと考えております。今後とも必要な方に支援が行き渡るように関係機関と連携を図りながら一層の市民周知に努めてまいりたいと存じます。  以上でございます。 ◎市民部長(白幡俊) 先ほど答弁で全国ネットワーク組織の参加についてにおきまして、「鶴岡市が加盟」と申し上げてしまいました。「新庄市」に訂正させていただきます。 ◆16番(黒井浩之議員) それでは、再質問をさせていただきます。  食べ物を捨てる人が多いほど廃棄物処理にはお金がかかるということで、それは誰が負担しているのかといえば私たち市民になるわけです。自治体として初めて食品ロスの削減目標を示した京都市の例を参考に申し上げますと、同市は2020年までに食品ロスの発生をピーク時2000年から20年で半減させるとして、家庭で食材を無駄にしないための啓発活動などを展開しています。ユニークなのは、家庭で出た食品ロスは4人家族で年間6万5,000円の負担になるという市独自の試算を示している点です。損をしたくないという気持ちが市民に芽生え、削減に挑戦する意欲を高めることになっているそうですので、御紹介いたします。  それから、先ほどの答弁によりますと、本市では生ごみの削減を目標とすると伺いました。ごみの削減には有料化が有効な手段であるということで、本市ではごみ有料化の制度について推進の考え方が示され検討を進めているようですが、現時点でどういう方向性を目指すのか、考え方をお伺いします。 ◎市民部長(白幡俊) ごみ有料化につきましてお答えいたします。  市民にごみ処理に対するコスト意識を持ってもらうことによりごみの減量につながるものと考えております。現在、既に有料化を導入している自治体からの情報収集を進めているところであり、近隣市町とも情報交換をしながら有料化の導入に向けたプロセスや財源の活用方法、懸念される問題点への対応などについて検討してまいりたいと考えております。 ◆16番(黒井浩之議員) 有料化に当たりましては、なぜ有料化が必要なのかという点をしっかりと市民の理解が得られるかどうかだと思います。まず、導入にはどういった課題があるのか、例えば得た財源を何に使うのか、どういった負担のやり方があるのか、生活困窮者にはどのような支援をするのか、不法投棄がふえるのではないかなどさまざまな課題があります。これから人口も減っていくという見通しの中で、将来的にはごみの自然減も考えられるという意見もありますので、ぜひとも慎重に検討していただきたいと思います。  それから、御答弁ありました3010運動について申し上げますと、本市でも次は例えば各課で事務局を持つ団体への働きかけですとか、住民自治組織への周知、特に単位自治組織には廃棄物等対策推進委員もおられますので、そういった方からの強い呼びかけをお願いするなど、PRの機会ももう少しふやせるのではかなというふうに思います。チラシの折り込みですとか、啓発物品として三角柱を作成するとか、余りお金をかけずにできることもあります。あとは意識を変える難しさがあると感じております。その意識を変えるのが幹事さんの一言です。みんなで意識をそろえていかないといけないと思います。2010にしている市もありますし、その場その場の状況でいいと思いますが、みんなで食品ロスを意識しながら声をかけ合って、もっともっと運動を広げていきたいと思います。  続きまして、第2次鶴岡市食育・地産地消計画について再質問いたします。国において先ほどありましたが、28年4月に策定された第3次食育推進基本計画において、食品ロス削減のために何らかの行動をしている国民をふやすということを目標として位置づけ、広く国民運動として食品ロス削減に向けて取り組んでいくこととしました。食育の観点から、食への感謝ともったいないという気持ちが重要だと思います。しかし、現在の鶴岡市食育・地産地消計画と食文化創造都市推進プランにはその観点が見えにくいように感じています。食文化創造都市である本市としては、在来作物やブランド化などに加えて、食べものには命があって大事にいただく、食を大事にするという心を育てることが大事ではないかと思います。食を大事にする自覚を市民がしっかり持つということは、食文化創造都市をみずからが実感できる大事な部分ではないかと考えておりますので、策定中の食育・地産地消計画にもそのような食文化の考え方を押さえていただいて、食品ロス削減の意識を醸成していくべきと考えます。この点について御所見をお伺いします。 ◎企画部長(高坂信司) ただいま議員から御提言いただきました命を大切にする食品ロス削減の意識醸成につきましては、本市が食育を推進していく上で重要な取り組みというふうに存じます。  また、議員から御紹介ありました国連で採択をされました2030年を期限とする持続可能な開発目標、通常SDGsと呼ばれておりますけれども、これを踏まえ日本における実施指針が定められておりまして、その目標達成のための具体的施策に食品ロス削減が位置づけられております。国連の専門機関であるユネスコの創造都市ネットワークに加盟が認められている本市は、SDGsにおける一定の貢献が期待される状況にもありますので、現在策定中の第2次食育・地産地消推進計画と今後改定を予定している食文化創造都市推進プランにおいて庁内担当部署及び関係機関と調整を図り、計画に盛り込む方向で対応してまいりたいというふうに考えております。 ◆16番(黒井浩之議員) ありがとうございます。まず、今後の計画づくりということでひとつよろしくお願いしたいと思います。  続きまして、6番目の質問になります。家庭に対する食育について再質問いたします。例えば福井で取り組んでいるおいしいふくい食べきり運動は、平成26年から婦人会がと一緒になって取り組んで、全国に知られるまでになったものであります。先ほど食生活改善推進委員の皆様からは既に御活躍いただいているというふうに伺いましたけれども、婦人会を初めとする女性団体や消費生活団体、さまざまな団体の皆様のお力をかりまして、台所を預かる主婦層へ訴えかけるということはできないものでしょうか。よろしく御答弁お願いします。 ◎健康福祉部長(齋藤功) それでは、家庭の食育に関する再質問についてお答えしたいと思います。  議員から御紹介のございました福井のおいしいふくい食べきり運動については、市内の商工会や婦人会など、多くの団体の協力のもと、適量の食事を残さず食べ、食品ロスや食育に資することを目標にしており、本市の健康づくりの観点からも先進事例として参考にしていきたいと考えております。  食生活改善推進委員について、改めてちょっと申し上げたいと思いますけれども、本市では市民の健康づくりを推進する鶴岡市保健行動計画の行動目標の一つに、自分にとって適切な食事内容や量を知っている人の増加を掲げて、各種事業で学習を進めております。本市に514人おります食生活改善推進委員は、減塩運動や食文化伝承の取り組みなどとともに、ただいま申し上げました行動目標も踏まえた活動を行っております。なお、本市の食生活改善推進委員から構成される鶴岡市食生活改善推進協議会がございまして、健康課が事務局を担当しております。この協議会において会員の皆様と協議をしながら、食品ロス削減についての認識を深め、主婦層への周知、啓発の事業実施について働きかけを行ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆16番(黒井浩之議員) 前向きな御答弁いただきましたので、どうかよろしくお願いしたいと思います。  質問の7番目、フードバンク事業について申し上げますと、民生委員の皆様からも目を行き届かせていただいているということと、周知も進んできたということを伺いまして、それなりに安定した状況で推移しているのかなというふうなことで理解いたしました。ただ今後も状況の変化で要望がふえたりとか、さまざまな状況の変化はあろうかと思いますので、しっかりと行政としてフォローできるような目配りをよろしくお願いしたいと思います。  それから、最後、8番目の質問、推進体制の確立について、御答弁の中でちょっとはっきりと受けとめられる部分が理解がちょっと進みにくい部分がありましたので、もう一度簡潔に御答弁いただければと思います。 ◎市民部長(白幡俊) 申しわけございませんでした。再度申し上げます。  推進体制の確立につきましては、現在廃棄物減量等推進審議会において食品ロスの削減について取り組みを行っているところでございます。今後、推進体制につきましては、この審議会におきまして委員の皆様の御意見をお聞きしながら検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆16番(黒井浩之議員) わかりました。審議会の皆様方の意見を聞きながら、あとはやっぱり市の組織体制をどうしっかりつくり上げていくかという部分で、トップを中心としながら、ぜひとも期待申し上げたいと思いますので、どうかよろしくお願いしたいと思います。  最後に、循環型社会形成推進基本法、それから食品リサイクル法ができまして、ごみの減量や食品リサイクルというのは進んできましたけれども、食品ロスそのものや未利用食品の活用はまだまだ進んでいないという状況かと思います。そのため国会でも新たに食品ロス削減推進法案提出も現在準備されていると伺っております。オリンピック・パラリンピックにつきまして、東京の小池知事はおもてなしからもったいないへということで、もったいないを新たなコンセプトにしたいとも表明しております。日本が世界に誇るもったいないの心ですので、日本一おいしいものを食べているという鶴岡市民は、学校でも、家庭でも、宴会でも一番ロスが少ないと、さすがだと言われるような取り組みを官民を挙げて、まずは市が率先して食品ロス削減の取り組みを進めていただきたいと思います。  以上で質問を終わります。   秋 葉   雄 議員質問
    ○議長(齋藤久議員) 13番秋葉 雄議員。   (13番 秋葉 雄議員 登壇) ◆13番(秋葉雄議員) まず初めに、雪を利用したまちづくりをテーマに質問したいと思います。  本市のこの冬の除雪費用は、予算ベースで約20億円を超えまして、大変な豪雪であったため、やむを得ない経費であったとは思いますけれども、財政に与える影響は甚大なものとなって、他市町村と比較しても飛び抜けた負担であったということは否めないと思います。日本の雪国には年間約500億トンから900億トンもの雪が降ると言われており、そのうちわずか0.1%以下程度ではありますけれども、約5,000万トンの雪が雪捨て場に運ばれているそうです。除雪して、除雪した雪を運ぶためには、先ほど申し上げましたように莫大なお金とエネルギーが必要とされます。本市の場合に、20億円の除雪費用は市が負担するものだけでこれだけかかるということでありまして、国やあるいは市民各層の負担や損害、労力等を考え合わせると、天文学的な数字のマイナスの経済波及効果となるのではないかと思います。しかし、そもそも石油などの化石燃料を使って雪を運んだり、溶かしたりすることは近い将来成り立たなくなる。今のままエネルギーを使い続ければ、化石燃料は2100年には枯渇すると指摘されているからであります。地域100年の大計として、今こそ雪を厄介物としてせっかくのエネルギーを捨てるのではなくて、逆に冷たいエネルギーとして利用する方向を目指すべきだと考えます。  雪は、密度の低い氷でありまして、私たちが氷をつくるときには冷凍機を使いますが、冷凍機を動かすには石油を燃料とした発電機が必要です。氷を1トンつくるためには約10リットルの石油を使うそうですけれども、逆転の発想で考えれば、1トンの雪を利用することで約10リットルの石油の消費が節約できることになると同時に、約30キロの炭酸ガスの放出を抑制できます。雪捨て場に運ばれる雪の60%、3,000万トンをエネルギーとして利用すれば200リットル入りのドラム缶で150万本分の石油の節約、90万トンの炭酸ガスの削減となるというふうに試算をされております。雪は、新しいエネルギーでありまして、雪捨て場は都市鉱山と同様にエネルギー資源の宝庫でもあります。大切なのは、雪を克服する克雪という視線ではなくて、雪をエネルギーとして利用する利雪という観点で捉えて、私たちの暮らしに生かすことではないかというふうに考えます。  そこで、まず今冬の除雪費用はどれだけかかったのか。その内訳、国からの補助金による除雪費支援はどの程度であったのか。さらには利雪という観点から施策を実施している県内外の具体例、こうした具体例の成果、課題、最後に本市の取り組みの現状について、まずお伺いをいたします。 ◎建設部長(増田亨) 雪を利用したまちづくりについてお答えします。建設部からは、今冬の除雪費とその内訳及び補助金等による除雪費の支援についてお答えをいたします。  初めに、昨年度の降雪、積雪状況でございますが、鶴岡公園の降雪量の累計では、昭和58年に統計をとり始めてから過去最高の537センチを記録し、2月6日には6年ぶりに豪雪対策本部を設置しております。除雪対策費につきましては、当初予算6億200万円に対し、1月16日に8億5,000万円、2月14日に5億5,000万円と2度の専決処分による追加補正を行い、総額20億200万円となり、当初予算の3倍以上の予算となりました。また、本市の平成29年度執行見込み額は、過去10年間の除雪執行額平均の3.37倍となっておりまして、山形市の2.68倍、新庄市の2.45倍、米沢市の1.79倍など、他市と比較いたしましても大幅な除雪費の負担となっている状況でございます。  除雪対策費の内訳についてでございますが、執行ベースでの内訳となりますが、除雪シーズン前の竹ざお設置や路線の危険箇所点検のための除雪準備作業委託料が1億7,637万1,000円、道路除雪作業委託料が13億5,182万6,000円、施設除雪作業委託料が1億5万4,000円、そのほか防雪柵の設置、撤去、消雪施設の保守点検、補修などを合わせますと、委託料の総額は17億5,214万2,000円となっております。また、タイヤ、チェーン、凍結防止剤などの消耗品費、燃料費、消雪施設の電気代、除雪機械の修繕料など需用費総額が2億1,348万6,000円、そのほかに防雪柵資材などの原材料費を含めますと、除雪対策費総額は19億8,955万3,000円となっております。  今冬の除雪費の補助金による支援についてでございますが、本市には国からの臨時道路除雪事業補助金といたしまして1億7,700万円が交付されており、これは昨年度の除雪対策費全体の8.9%となっております。本市といたしましては、豪雪時に財政負担が大きいことを踏まえ、国、に対し財政支援の拡大について要望しているところでございます。  以上でございます。 ◎企画部長(高坂信司) 続きまして、利雪という観点から施策を実施している県内外の事例と、その成果と課題についてお答えいたします。  利雪については、豪雪を資源として捉え積極的に利用しよう、活用しようというもので、議員御案内の雪をエネルギーとして活用することや地域を活性化する観光資源として集客、交流に活用するといった事例がございます。  エネルギーという面で、雪冷熱の他地域の活用事例といたしましては、新潟上越市の雪室推進プロジェクトにおきまして、上越市及び食品関連企業の官民が連携をして、雪室の中で貯蔵した米や野菜、日本酒などの食品に付加価値をつけて商品化やブランド化を図る取り組みが実施をされております。また、青森県六ヶ所村では、平成27年度に青い森クラウドベース株式会社が雪冷熱を利用したデータセンターを建設し、冷涼な外気と冬に貯蔵した雪冷熱を組み合わせることにより、通常のエアコンに比べ6割から8割程度の消費電力を削減しコストダウンを実現させたというふうに伺っております。こうした成果の一方、雪冷熱エネルギーが他の設備方式に比べ導入コストがかかることや、必要な量の雪が調達できないリスクがあるなど、実施する際は事前に十分な検討が必要になるといった課題がございます。  一方、集客、交流人口の拡大という面での活用事例としましては、山形では平成27年度より雪国山形のブランド化による冬の観光誘客の拡大を目的に、県内各地の雪祭りのオープニングイベントとしてやまがた雪フェスティバルを開催し、雪の持つ魅力や雪の利活用について普及啓発を図っております。平成27年度の来場者数は16万1,000人、平成28年度は19万1,000人となっております。  次に、利雪という観点から本市での取り組みの現状についてお答えいたします。本市は、豪雪地帯に指定されており、中でも羽黒地域や櫛引地域、朝日地域は特別豪雪地帯に指定されております。そのため議員御案内のとおり、雪を単に克服すべきものとしてではなく、利用して地域づくりに生かしていくという観点からの取り組みは本市においても重要であると認識しております。市町村合併以前から雪を活用した集客交流、地域活性化事業につきましては、市内各地でさまざまな取り組みが行われており、市内3カ所のスキー場の活用を初め、現在も地域内の交流イベントとして冬季運動会や地ふぶき祭りが開催されるとともに、地域外からの集客を募るイベントとして雪上かんじきウオークやかまくら祭り、金峯山雪灯籠祭りなどが開催されております。  一方、エネルギーとしての利用の事例としましては、朝日地域において雪冷熱を一般貯蔵室の冷房として活用し、山菜などを貯蔵する朝日の雪蔵がございますが、今のところこのほか主だった取り組み事例は把握しておらないところでございます。 ◆13番(秋葉雄議員) 国からの補助金が、除雪費支援が1億7,700万ほどであったというのは予想されたことなんだろうかどうかというのが、ちょっと余り多くないというか、少ないというふうに思います。本市の場合は、基金を取り崩したりして何とか対応はいたしましたけれども、ほかの外の例えば福井市なんかは50億もかかってしまったということで、職員の給与一部カットするというような報道もありまして、こうして考えますと行財政改革を営々として実施して積み上げてきた基金というか、こういったものはこうした不測の事態になると、何回かそういうことがあれば、もう本当に一瞬でなくなってしまうんだということがよくわかると思います。何年も大雪になるとか大災害が発生するとかということがもしあったりすると、よほど年度間のバランスを考えるために積み上げてきた財政調整基金の使い方については考えなきゃいけないなということを感想として思いました。  次に、先日三川町に全農山形さんが貯蔵量2万5,000トンを超える国内最大級の米用の低温倉庫を建設する予定だという報道がありました。三川町に建設されるその米用の低温倉庫が雪のエネルギーを利用したものであるかどうかはわかりませんけれども、雪による低温倉庫、いわゆる氷室での実験では、農作物の貯蔵状態は農業関係者が驚くほど良好で、電気冷蔵庫での貯蔵に比べて10倍もの期間鮮度を保ったそうであります。理由は、氷室内の温度は2度から4度、湿度は90%程度が1年を通して安定しているからだということでありました。電気冷蔵庫も一見安定しているようですけれども、サームスタットという仕組みで動いていまして、温度が高いとスイッチが入り、低いと切れる仕組みなので、温度変化が激しい。さらに氷室内や場所によって温度のむらが1度ぐらいしかないこと、そのわずかな温度差によって毎秒5センチ以下の自然対流が起きるんだそうです。貯蔵物の周りに冷気が運ばれていることなどが報告をされております。氷室は、電気冷蔵庫を必要としないために経済的にも圧倒的に有利です。高湿度にもかかわらず貯蔵物に結露することもない。農作物は、寒さに耐える中で糖分やアミノ酸などの濃度を高めてうまみや甘さが増すなど、よいことずくめであるとお聞きをいたしました。何よりも誰でも運用できる利点があります。私は、こうした氷室を農業関係者が設置することを市として奨励をして、作物を長期間貯蔵しておけるようにする取り組みなどは農作物の海外への販売を考える際にも一石二鳥の経済効果を生むのではないかと考えますけれども、当局の御所見をお伺いいたします。 ◎農林水産部長(高橋和博) ただいまお尋ねありました氷室、いわゆる雪室を利用した農作物の長期貯蔵の取り組みについてお答えします。  議員の御質問では、氷室という形でおっしゃっておりますが、山形県内ではこういった施設を雪室と呼んでおりますので、答弁では雪室という形でお答えさせていただきたいと思います。  雪室を利用した農産物貯蔵のメリットとしては、雪という自然エネルギーを利用した環境に優しい貯蔵方法であり、電気代等のランニングコストの低減につながることがあります。また、雪室で貯蔵することによってジャガイモにおきます糖度の上昇やキャベツやニンジンなどが高い鮮度の状態で長期間貯蔵できることなどが県内外の研究機関からも報告されております。農作物を貯蔵する雪室といたしましては、雪と貯蔵物を同一の部屋に置くことで高い湿度を保つことができる自然対流方式のものと、雪と貯蔵室を別々の部屋に置き、送風機を利用し空気循環を行い低温を保つ冷風循環方式の2つが一般的でございます。こうした雪室は、県内に大小合わせまして16施設あり、本市では先ほど答弁にありましたように朝日地域にある朝日の雪蔵の1施設となっております。朝日の雪蔵につきましては、平成8年の運用当初は玄米や瓶詰めワインの保管も行われておりましたが、通風を行わない自然対流方式の雪室のため、湿度が高過ぎてカビの発生等の品質劣化が生じており、現在は高い湿度での貯蔵に適します山ブドウや栗の果実あるいは植えつけ用の花の株、さらには山ブドウの苗や果汁原液など、限られた品目の貯蔵にとどまっているところであります。  また、県内に目を向けますと、村山市のJAみちのく村山では、平成15年に湿度コントロールが可能な冷風循環方式の雪室を導入しております。この雪室では米の貯蔵に適した温度と湿度を維持できることから、収穫後の品質低下が少ない高鮮度みちのく雪むろ米のブランド名で付加価値を高めた販売がされており、優良事例の一つともなっております。  一方で、雪室の導入に当たりましては、電気を利用した一般的な冷蔵庫と比べ建設コストが2倍以上になることや、雪室のタイプによっては貯蔵に適する品目が限定されることなど課題も多くございます。そのため導入に当たりましては、貯蔵する農産物の種類、貯蔵期間、貯蔵目的、さらには費用対効果等を十分に検討した上で導入を進めていく必要があると考えております。これまで申し上げましたように、導入上の課題もあるわけですが、環境に優しい農業が求められる時代の中で、地域に豊富にある雪という自然エネルギーを活用していくことは本市の農業振興、さらにはエネルギー政策にとりましても大切な視点であると考えております。利用が想定されますJAや関係団体等と連携しながら、既存施設の有効利用や雪室の導入のあり方などの検討を進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆13番(秋葉雄議員) なかなかそう簡単にいかないなということがあるから、長い間雪は降るけれども、それを利用するということがなかなかできないで来たんだろうと思いますけれども、もうそろそろ本格的に利雪というか、こういった雪エネルギーを利用していくという方向に踏み出さなければいけないんではないかというふうに思います。  北海道の沼田町では、1996年に雪冷房を使った米の貯蔵施設を設置したそうです。雪冷房で貯蔵した米は、時間がたっても新米と変わらない。沼田町では雪中米として売り出して、毎年完売だと伺いました。電気冷房と比べると、雪冷房のコストが半分以下、フロンガスも使わず、冷蔵病にもかからない、故障もほとんどないと。さらに雪はにおいやちりを吸収するので、室内は常にきれいな空気で満たされているそうであります。ぜひ雪を利用した貯蔵施設の設置に向けて検討をお願いしたいと思います。  次に、雪をエネルギーとして利用するためには、雪を常に供給する体制を確立しなければなりません。冬の雪は捨てるほどあるのに、それを夏まで使ってこそ資源としての価値が生まれます。そこで、先ほど御紹介しました北海道沼田町では、雪山の保存にも取り組んでいるということで、約5,000トンの雪を貯蔵する雪山センターがあって、2008年からは雪の供給事業を始めております。販売価格は1トン1,000円。今や雪はエネルギーとして売買される時代になっているんだなということを感じますけれども、これからの課題は雪を利用したまちづくりであり、例えば先ほども御紹介がありましたようにデータセンターを本市に誘致をします。膨大な熱を出すデータセンターの冷房に雪山や冷涼外気を使うとともに、センターから排気される熱を冬場の生活暖房やハウス農業の加温熱源として利用します。冬は冬で、夏は夏での使い道があるんだと。室蘭工業大学の媚山名誉教授は、ホワイトデータセンター構想というふうに名づけておりましたけれども、農業とか情報、環境が一体となった地域循環型のまちづくりを提唱しておられます。もしも本市がこうした構想を具体化できれば、循環型の社会の主役として、邪魔者とされてきた雪をエネルギーとして活用した先駆的な自治体というふうに呼ばれるようになりまして、環境という側面でも全国的にも注目をされるような地域になるのではないかと考えておりますけれども、これについての当局の御所見をお伺いいたします。 ◎市民部長(白幡俊) 市民部より雪のエネルギー利用についてお答えいたします。  雪のエネルギーによる雪氷熱利用については、鶴岡市地域エネルギービジョンにおきまして地域に活力をもたらす再生エネルギーの導入拡大に向けた推進施策の一つに位置づけております。本市の活用事例としましては、先ほど農林水産部より紹介がありました朝日の雪蔵でございますが、議員より御紹介がありました北海道沼田町の雪の供給事業でありますとか、施設の冷房といった事例の活用には至っておりません。豪雪地帯に指定されている本市におきまして、雪を地域資源の一つとして活用することは環境に配慮した持続可能な循環社会の形成にもつながるものと認識しております。平成22年度にが実施しました雪氷熱エネルギーの利用可能量調査では、本市は豊富な雪氷熱エネルギーの数値を示しており、雪を貴重な地域資源として活用する方策を研究することは重要と認識をしております。本市といたしましては、雪エネルギーに関する国、の動向や全国の活用事例のほか、さまざまな分野における技術革新等の情報収集に努めてまいりたいと考えております。  以上です。 ◆13番(秋葉雄議員) ありがとうございます。  雪は、エネルギーとして利用する以外にも、例えば食用として雪解け水を活用する、これはもう超軟水ってなりまして、おいしいんだそうです。それから、雪の中に通して冷却、加湿した空気を日射パネルで過熱すると乾燥空気ができて、この乾燥空気が農作物だとか材木の乾燥に使われたり、全くのこういうこともあるんだと思いましたけれども、氷の結晶にメタンガスを吸収させることで雪を使ったメタンハイドレードをつくって、燃える雪をつくることもできるなど、近年さまざまな雪の活用に関する研究も大変進んでいるということが報告をされております。だから、邪魔だから捨てるという考え方から、何とか利用する方向へと本市行政でも検討していただきたいと思います。しかも、この邪魔だから捨てるから何とか利用するということに20億も毎年、例えば今回は物すごく大雪だったからということがあるわけですけれども、少なくとも10億程度ぐらいは毎年かかっていくわけです。それを何とか少し研究開発をするという部門に予算を振り向けて、少しそういった方向に踏み出すということも本市にとっては非常に重要な要素ではないかというふうに思いますので、ぜひとも御検討をしていただきたいと思います。  次に、左官職人の人手不足について質問をさせていただきます。最近の民間事業所における人手不足はまことに深刻で、私も前回の議会においても質問させていただきましたけれども、国やでもさまざまな手段は講じて解消に努めておりますが、人口減少とか超高齢化社会を背景としてますます加速していく傾向が明らかになってきております。私は、ここ2カ月ほど我が党で実施しているアンケート調査事業にお答えいただくために市内の各企業に訪問させていただいて、現下の雇用情勢等についてお話を伺っておりますけれども、特に建設業の現場において、職人の人手不足によって工事の納期に間に合わない状況になっているとか、仕事はあっても受けることができない等のさまざまな悲痛な声を多くいただいてまいりました。これまでは職人不足と一言で片づけられていた現象でございましたけれども、ここに来て特に不足しているのは型枠職人とか足場職人、そして左官職人など建築物の基礎構造を形づくる際に必要とされる仕事に携わる職人であることが語られるようになりました。明確になってきた。どこの部分が足りないのか、どういう人が足りないのかということが具体的に明らかにされてきたと思います。  左官に至っては、昔から大工、左官と一くくりで呼唱されるほど職人の代表格とも言うべき職種でございましたけれども、今では往時の10分の1以下に減少してしまっている。それも超高齢の方々しか就業していない実態でありまして、このままでは左官業そのものが消滅してしまうのではないかと危惧されるところであります。大工さんについては、さまざまな救済策だとか養成のコース、職業訓練等も実施されているようでありますけれども、左官職人の養成、育成について余り聞いたことがないと思います。左官業は、特に東北、北海道のような寒冷地においては労働条件も大変苛酷で、若い人が入職しづらい環境であることも職人不足に拍車をかけているのだというふうに伺っております。この左官職人の人手不足に対して何か有効な救済策はあるのか、当局の御所見を伺いたいと思います。 ◎建設部長(増田亨) 左官職人の人手不足対策についてお答えをいたします。  議員御紹介のように本市におきましては建設業に従事する人は、平成17年が7,324人、平成27年が5,782人で、10年間で1,542人、21%減少し、人口減少や社会の高齢化を背景に建設業は人手不足、職人離れが進んでいる状況にございます。全国的に見ても建設投資額がピークでありました平成4年度の84兆円から平成22年度には42兆円程度に減少したことに伴いまして建設業の就業者数は大きく減少しており、その後の東日本大震災の復旧から仕事はふえてはおりますが、就業者数の減少は続き、人手不足は解消されない状況があるようでございます。  また、建築現場での一般的な左官職についてでございますが、昔は左官がセメントと水を練ったモルタルを塗る湿式工法で壁などの仕上げをしておりましたが、施工の省力化や人手不足に対応するため、工場で生産されたパネルや壁紙を張る乾式工法へと変わってきておりまして、住宅の新築現場での左官の仕事は大きく減る状況にあることが職人の数の減少の一因にもなっております。こうした中で人手不足を解消するには若い職人の入職を促進することが必要であり、継続した仕事量の確保など、安心して働ける職場環境の整備を図る必要がございます。  本市におきましては、鶴岡市住宅リフォーム支援事業を実施いたしまして、左官を初めとして大工、板金、塗装など専門業種が直接請け負う機会の多い住宅のリフォーム工事に支援を行っております。昨年度は429件で、工事総額といたしましては13億2,000万円の実績がありまして、職人の収入アップにも寄与していると考えております。また、市内の住宅関連団体で構成されます鶴岡住宅活性化ネットワークでは、若者や移住世帯の住宅の新築助成を行い、住宅の建設促進を図ることで地元工務店と職人が活躍する場の提供につながっているものと考えております。  左官職人の育成機関についてでございますが、職業訓練法人庄内職業訓練協会によって庄内職業高等専門学校が運営されております。この高等専門学校には、現在2年間のコースで左官の技術と技能を学ぶことができる左官タイル施工課があり、1年生が4名、2年生が3名の合わせて7名が在籍し、平日は現場で働きながら、毎週土曜日に授業を受け、技術と技能を磨いております。また、さきに御紹介いたしました鶴岡住宅活性化ネットワークでは、技能検定受験費用の助成事業によりまして、左官を初めとした若い職人の技術と技能習得のサポートを行っているところでございます。  左官業に特化したものではございませんが、このほかに山形では建設業の担い手の育成と地元定着につながるよう県立山形職業能力開発専門学校に木造建築の設計、施工までを学ぶ建設技術科を設置し、また県立産業技術短期大学校では、この4月より土木エンジニアリング科がスタートするなど、人材、人手不足の対策に力を入れているところでございます。  また、国においても働き方改革によって休日の確保を進める検討も行われており、労働環境の改善が図られることも期待されるところでございます。今後とも左官職人を初めとする建設業で働く若者をふやし、しっかりと技術や技能が継承されるよう地元建設業協会、田川建設労働組合など建設関係団体の意見も十分に伺いながら、官民が連携をとりながらの人材の確保と育成に向けた支援をしてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆13番(秋葉雄議員) 東北、北海道でなぜ左官の仕事が苛酷なものになるかというと、まず冬期間というか、11月ぐらいから3月ぐらいまでの間でしょうけれども、冬期間乾かないんです。凍ってしまうというようなこともあって、いわば生ものを扱っている業種だというふうに建設業界では言われているそうであります。一定時間経過するまでは次の仕事に移れないと。どうしても労働時間が長くなってしまって、納期によっては徹夜に近い労働になることも少なくないということで、温暖な気候の地域では考えられないような労働環境に置かれているというような事情もあるということをお伺いしております。若い人は、だからそういう職種にはなかなか入職できない、これは当たり前の話だと思いますので、工法を新しい工法に変えていくこととか、労働条件そのもののもう一回左官職については見直しをするとかというようなことも総合建設業をやっておられる方々に対して行政指導までいかないにしても、話し合いの中でしっかりお伝えできればいいなというふうに思っているところです。ぜひ真剣に検討していただきたいと思います。これで左官ができなくなることによって廃れてしまう伝統的な職人文化というようなものが多くあるんだというふうに思います。大工、左官と言われたその左官業が、今や消滅の危機にあるというところまで来ているということを伺いましたので、ぜひよろしくお願いいたします。  それから最後に、情報バリアフリー化について、障害者を活用することができないかということについて伺います。インターネットやスマートフォン、タブレット型の端末などの普及によりまして、情報通信技術がここ数年著しい発展を遂げております。各地の自治体でも公共サービスの充実を目指していますけれども、その恩恵を平等に受けられる情報バリアフリー化への取り組みが課題でございます。年齢や障害の有無に関係なく、誰もが必要とする情報に簡単にたどり着け利用できるアクセシビリティ、その達成を目指し総務省ではこれまで公共分野におけるアクセシビリティの確保に関する研究会を開催をし、自治体でのウエブ上のアクセシビリティの普及、向上を促進してきました。  本市としても、市民にさまざまな説明責任を果たす上で不可欠なホームページの運用において、画面が見えない視覚障害者や小さな文字が見づらい高齢者、カラフルな画面が見づらい色弱者などのために声の大きさや読む速さを段階的に指定できる活字音声読み上げシステムの採用や、最大600%まで拡大できる画面拡大機能、表示画面の色の反転ができる閲覧環境を整備するなど、情報バリアフリー化に努めてこられたことに対して敬意を表するものでございます。私は、こうした取り組みは高く評価しながらも、こうした情報弱者の方々にとってさらに利用しやすいホームページになるためにはもう一歩進んで情報通信機器を利用して障害者みずからが会社や施設以外の場所、できれば自宅などで市の情報の整理や入力作業などを行ういわゆるテレワークの形態で、障害者でなければできない仕事、障害者だからこそできる仕事をして収入を得ることができるシステムをつくることができないかと考えております。みずから積極的に市の行政にかかわって、社会的自立とユニバーサルデザインの普及に向けた仕事に携わることは障害者にとってもやりがいのある仕事であって、ほかの情報弱者にとっても市のホームページを身近に感じることができる閲覧環境にしていくことができるのではないかというふうに思いますけれども、当局の御所見を伺います。 ◎総務部長(高橋健彦) 情報バリアフリー化の御質問にお答え申し上げます。  平成16年に障害者基本法が改正されまして、同法第22条において情報の利用におけるバリアフリー化が、また平成25年制定の障害者差別解消法の第5条におきまして行政機関等が必要な環境の整備に努めなければならないと、こうしたことがそれぞれ定められまして、障害者が利用する情報環境への配慮等が法的な枠組みとして構築されたというふうに認識しております。本市におきましても高齢者、障害者等を問わず、誰もが市のホームページの情報や機能を利用しやすいように、その環境を整えまして、市民の皆様が求める情報を積極的に発信していくことはもちろん大変重要なことと認識しているところでございます。そのため市ホームページにおける閲覧環境の配慮ということでは、ただいま議員さんからも御紹介いただきましたとおり、これJIS規格に沿ったものということで整備をしておりまして、具体的には音声読み上げ、画面の色反転、拡大、文字の平仮名、ローマ字表記など障害のある方だけでなく、お子様や外国人なども含む多くの方々を想定した仕様となっております。  また、行政情報の発信の一つということでは、このホームページだけでなく、声の広報ということで、目の御不自由な方々へ広報「つるおか」やつるおか市議会だよりを読み上げて作成いたしましたCD等も配付を行っているところでございます。  現段階での市ホームページの運用の状況ということで申し上げますと、統計的な管理につきましては総務課の広報担当のほうで行いながら、それぞれのページ情報につきましては当該課がそれぞれの課が随時必要な情報のページを作成して掲載することで迅速かつ効果的なタイミングでの情報発信ということになるよう努めているところでございます。  そうした中で、ただいま議員から御提言ございました障害のある方からテレワークの形態で市のホームページ作成に御参画いただくこと、このことについて考えてみますと、その効果という点では、少し古い統計でございますが、総務省が2012年に行いました障害者のインターネットの利用調査、これによりますと、当時においても視覚障害者で91.7%、聴覚障害者で93.4%、肢体の御不自由な方で82.7%、知的障害の方で46.9%ということで、これ非常に高いインターネット利用率が示されておるところでございます。しかし、実際の利用時においては音声読み上げ機能が対応できなかったり、ページレイアウトや構造が複雑過ぎて閲覧できなかったりなど、多くの方々がこの統計上も不便さを感じているという状況の結果が出ているということでございます。こうしたことを鑑みますと、障害のある方が御自身の状況でありますとか、さまざまな御経験、こういったことを踏まえたからこそ思いつかれる工夫でありましたり、配慮、こうしたことをもって市のホームページ作成に携わっていただけますれば、これは有意義な効果が期待できるのでないかと、このように存じます。  また、課題ということでございますけれども、市ホームページはネットワーク環境のもと、公的情報の改ざんや漏えいの防止など高いレベルでのセキュリティーが求められております。外部との接続について大変ハードルの高いものとなっております。このためシステム保守や行政情報の管理などテレワークを活用してホームページを運用していくということを実現いたしますには、こうしたセキュリティーの問題をどうしてもまずは解決する必要があるということでございます。こうしたことから、今後こうした点について先進の事例なども研究してまいりたいというふうに考えております。 ◆13番(秋葉雄議員) 私たち議員が市民に対して説明責任を当局として果たしていただきたいと、あるいは市民に周知徹底をお願いしたいというふうに言ったときに、市当局がおっしゃることの第一は、それはホームページに掲載をしてお知らせをしますということは必ず入るわけです。それほど市民と市当局とをつなぐツールになってきているわけです、ホームページというのは。ホームページ、実際見づらいとか、視聴しづらいとかという閲覧環境としては見ている人は見ているんだけど、余りアピールするような形ではなかなかなっていないというのが現状でして、それは障害者に限らず、一般市民の方からもよく言われることです。なので、特に障害者の方については情報を入手するというときにはほとんど対面で話をしたときしか情報として自分のとこには入んないということも確かにあるんだろうなというふうに思いますので、そういった視点でやっぱりこういったホームページの情報の格差というものを埋めていくような方策というものをしっかりと検討していっていただきたいということをお願いをしておきたいと思います。  以上でございます。   富 樫 正 毅 議員質問 ○議長(齋藤久議員) 14番富樫正毅議員。   (14番 富樫正毅議員 登壇) ◆14番(富樫正毅議員) 昨日からサッカーワールドカップが開催されました。世界の目がロシアに注目されている中でありますが、しっかり鶴岡市政に集中し、議論を深めてまいりたいと思いますので、よろしくお願いいたします。それでは、通告に従い一般質問を行います。  初めに、子供の育成環境の整備について何点かにわたって質問させていただきます。初めに、SNSへの対応でございます。SNSの交流サイトを介した子供の犯罪被害が拡大しております。2017年に事件に巻き込まれた18歳未満の子供の数は1,813人で、過去最多となっており、その9割以上が女子で、性犯罪被害が大半を占めております。この数は、事件として把握できているものであり、未遂などを含めると潜在的にはもっと多いのではないかと推測されます。SNS上での犯罪の取り締まりの強化はもとより、子供や保護者、学校関係者に対する広報啓発等、情報共有などを一層進めなくてはなりません。今後もスマホを持つ子供がふえ、年齢層も下がってくることが想像されます。危機意識を高める取り組みが重要と思われます。  また、いじめ問題においてもSNSが深くかかわってきております。ネット上のいじめにより、最悪の場合子供の生命の安全が脅かされてしまう重大な事案に発展する可能性があります。そのほかにもネット依存より不登校、引きこもりに至ってしまうケースも見受けられ、SNSへの対応は最重要な課題であると認識しております。そこで、児童生徒たちのスマホを初めとしたネット利用の状況、また児童生徒、保護者及び学校関係者へのネット利用に当たっての指導の徹底等、指導体制の強化及び未然防止策、万が一被害に巻き込まれたときの対応について当局の御所見をお伺いいたします。 ◎教育部長(石塚健) それでは初めに、本市における児童生徒のインターネットの利用状況についてお答え申し上げます。  平成29年度の調査によりますと、インターネットにつながるICT機器を所有している小中学生の割合は、本市においては75%でございます。その内訳といたしましては、中学生ですと91.5%、小学生ですと66.5%でございます。5年前の調査からおよそ15%増加しております。また、この小中学生のインターネットの使用状況につきましては、ゲームが約64%と最も多く、次いで写真や動画鑑賞が50%台の後半となっております。それから、フィルタリング設定につきましては、所有している全ての機器にフィルタリング設定をしている割合が32%、所有している一部の機器にフィルタリング設定をしている人数を含めますと43%という状況でございます。  昨年度、市の小学校長会で行いましたICT機器の利用状況調査の結果におきましては、学年が上がるにつれて利用状況がふえている。小学校に入る前から使用している児童がふえているというデータ分析もなされております。そのほかにも各小中学校からの生徒指導に関する報告によりますと、動画の視聴やゲームにのめり込んだり、ベッドの中に通信機器を持ち込み、夜遅くまで友人とメッセージをやりとりしたりして睡眠不足による授業中の居眠りや学習意欲が低下している児童生徒が見受けられるという報告を受けております。学校ではすぐに家庭に連絡するなどの対応をとり、状況が悪くならないよう努めておりますが、オンラインゲームの普及によって昼夜逆転の生活に陥り、不登校状態になっているケースも把握しているところでございます。このようにネット依存は青少年の健全育成の妨げとなる可能性があり、教育委員会といたしましても議員御指摘のとおり適切な対策が必要であると考えております。  次に、児童生徒、保護者及び学校関係者へのネット利用に当たっての指導の徹底と指導体制の強化及び未然防止策についてお答えいたします。各学校におきましては、授業中や家庭学習に取り組む様子などから児童生徒の家庭生活の様子を把握し、ネット依存の早期発見、早期対応に努めているところでございます。まずは、児童生徒が自分自身で節度ある正しい使い方ができることを目指し、それに向けた家庭でのルールづくりが重要であると考えております。教育委員会といたしましては、学校からの要請に応じまして指導主事を派遣し、保護者や教職員、児童生徒を対象にした研修会を行いまして、学校、家庭をサポートしながらネット利用に係る児童生徒の問題行動の未然防止を図ってまいっております。  また、今年度行われました各中学校の生徒会代表が参加いたしますリーダー研修会では、SNSに関する各校の取り組みについて発表し、話し合いを持つことでそれぞれの学校のよさを共有し合い、自校の生徒会活動に生かしているという報告を受けております。さらに、鶴岡市PTA連合会生徒指導主事会などの機会を捉えまして、子供たちや保護者がネット利用の状況に危機感を持ち、この問題を自分たちの問題として捉え、正しいインターネットの使い方について見直すことができるよう指導体制の強化をさらに働きかけてまいりたいと考えております。加えまして、昨年度は市内の小中学校40校中32校におきまして鶴岡警察署や庄内教育事務所、専門の民間会社などから講師を招いてネットモラルや安心、安全なインターネットの利用の仕方についての研修が実施されております。中学校では、鶴岡警察署生活安全課より講師をお招きいたしまして、庄内地区で実際に起きた性犯罪の事例の紹介などをいただきまして、効果的な研修会であったとの報告も受けております。  最後に、被害に巻き込まれたときの対応についてお答えいたします。ネットいじめにつきましては、各学校におきまして定期的に児童生徒対象のいじめについてのアンケートを実施いたしまして、教育相談等も活用しながら正確な実態把握と迅速な対応に努めております。性犯罪も含みまして被害に巻き込まれるなど重大事態と判断される対応につきましては、速やかに鶴岡警察署の生活安全課へ連絡を入れまして、関係機関などと連携を図りながら、被害を最小限にとどめるよう対応することとしております。さらに被害を受けた児童生徒の心のケアをいたしまして、落ちついた学校生活を取り戻すための支援に努めてまいるものでございます。  以上でございます。 ◆14番(富樫正毅議員) 被害年齢でありますけれども、これ犯罪被害の場合、一番多いのが16歳で447名、次に17歳で417名、次に15歳で388名、そして14歳で277名という順になっているんです。これは、好奇心が旺盛で、リスクの高い行動をとる傾向がある思春期と一緒なんです。また、スマホを持ち始める時期と符合しているわけなんで、しっかりその辺を指導徹底していかねばならないであろうなと思っておりますし、今答弁にありましたように、警察との連携、これ非常に大切なことであろうと思いますし、子供たちが警察を身近に感じること、これは重要なことであろうかと思いますので、ぜひこれまで同様にしっかり取り組みを強化していただきたいなと思っております。  次に、子供の熱中症対策でございます。近年の地球温暖化による異常気象によって、年々日本列島全体が亜熱帯地域へと移行しているように思います。気温の上昇傾向により、熱中症のリスクはさらに高くなっております。子供や高齢者の発症者が多く、屋外だけではなく、屋内でも発生しております。そこで、現在学校現場においてどのような熱中症対策の取り組みがなされているのかお伺いします。  また、熱中症を引き起こす原因というのは、気温のみならず湿度や風通しなども関係しております。熱中症の警戒度をあらわす暑さ指数を計測し、また表示できる道具として熱中症計測器があります。事故を未然に防ぐためにも熱中症計測器の活用が求められると思いますが、本市の設置状況及び今後の対応策についてあわせてお伺いいたします。 ◎教育部長(石塚健) 熱中症対策についてお答えいたします。  まず、冷房設備の設置状況についてでございますが、本市の小中学校の保健室には全て設置してございます。また、特別支援学級につきましては計画的に整備している段階にございます。普通教室や特別教室の暑さ対策といたしましては、各学校と環境状況を確認しながら扇風機を設置したり、教室の窓にカーテンやブラインドを設置したり、また窓枠に日よけネットやよしずを張ったり、紫外線アレルギーの子供が在籍している学校につきましては窓ガラス面に紫外線カットのシートを張ったりするなどの対応を行っております。また、6月に入りまして既に各学校では児童生徒が水筒やタオル、着がえなどを持参しておりますし、中学校においては半袖、ハーフパンツなどの運動着登校を実施している学校もございます。  次に、熱中症計測器の設置状況についてでありますが、熱中症対策といたしまして音と色で危険を知らせるものや、携帯するもの、種類はさまざまでございますが、各教室や体育館、保健室、職員室、廊下などに設置している学校も一部ございます。また、設置していない学校におきましても温湿度計を各教室に設置いたしまして、その数値を見ながら指導したり、最近では天気予報等に熱中症予報が示されておりますので、それを一つの手がかりにしながら指導をしております。万が一熱中症が疑われる場合への対応といたしましては、熱中症マニュアルを整備しておりまして、対処の仕方などを確認したり、保健便りで周知を図ったり、あるいは経口保水液を常備したりしております。さらに学校保健委員会で校医の先生から御指導いただく機会を設け、専門的なアドバイスをいただいている学校もございます。今後もこのような取り組みを継続し、また環境省の熱中症予防情報サイトも活用しながら熱中症を未然に防ぐ努力をしてまいりたいと考えております。 ◆14番(富樫正毅議員) まず、1点目として教師のリスク管理、これをしっかり徹底していただきたいなと思っておりますし、また最近スマホにこの熱中症予防のアプリも出ているようでございますので、そのような利用もいいのではないかなと思っております。熱中症の予防対策として最も重要なのは、小まめに水分を補給することであります。子供たちは、勉強道具などのたくさんの荷物のほかに水筒を持って通学します。最近過度に重い荷物が発達段階にある子供にとって影響があるのではないかと問題視されているところでもあります。暑い日にはその水筒も午前中で空になると聞いております。また、熱中症を防ぐ上で水温は大変重要となります。5度Cから15度Cの冷水が最も飲みやすく、22度Cを超えると飲みにくさに加えて水分吸収量が低下していきます。また、運動の合間に5度Cから10度Cの水を飲んだ場合、体の内部を冷やす効果が高く、体温上昇や汗の量が押さえられることで脱水の状態が軽くなり、熱中症予防に有効であるとのことです。夏場の水道水の平均水温が25度Cであり、水道水を常温のまま飲んでも冷水に比べ水分吸収量は低く、熱中症予防の効果も低くなります。そのことから、水道水を10度Cに冷やして連続供給できる冷水機の設置は学校現場における熱中症予防対策には有効と思われますが、当局の御見解をお伺いいたします。 ◎教育部長(石塚健) 冷水機の設置についてお答えいたします。  議員御案内のとおり児童生徒数に見合ったそういった冷水機の設置が可能であれば、これ大変理想ではございますけれども、予算面でありますとか、設置場所、管理、衛生面など、そういったところを考慮いたしますと、この児童生徒数に見合った数の冷水機を購入することは難しい状況にございます。学校によっては通学距離の長い児童生徒への水分補給対策としての水筒の持参を推奨しているところでもありますし、このような状況を考えますと持ち物はふえてはしまいますけれども、各自家庭より水筒に冷水を入れて持参することが現段階では好ましいと考えているところでございます。 ◆14番(富樫正毅議員) 今衛生面ということがありましたけれども、今の冷水機は大変衛生面は考慮された設計になっているわけでございまして、病院等にも配置になっているわけでございます。今大変荷物も重くなって、大変な子供たちの通学風景が見られるわけですので、その点は予算等の関係もございますが、やはり有効な施策であろうと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。  次に、いざか族についてお伺いします。これは、耳なれない言葉かもしれませんが、家族団らんを目的として居酒屋で夕飯を食べる人たちのことをいざか族と呼ぶそうでございます。若いお母さんたちだけでなく、子供たちからも人気を得ることは居酒屋にとって売り上げ向上のための有効な営業戦略であり、いざか族をターゲットにした居酒屋チェーン店も出ているようでございます。しかし、夜遅くまで居酒屋に小さなお子さんがいることには批判の声も多く聞かれ、特に年配の方に反対の意見が多くあります。全体でも66%の方が反対というアンケート調査も出ております。反対意見としては、居酒屋は大人の社交場である、子供が聞くべきでない会話がある、親の都合重視ではないかなどの声が聞かれております。一方、賛成意見では、ファミレスと何ら変わりない、誕生会やクリスマス会などのイベントで利用するなどの声があります。現在いざか族に対するルールは存在しませんが、小さな子供の健全育成の観点から、夜の遅い時間帯での飲食は心身の発達に影響を及ぼす可能性があります。一定のルールが必要と思われますが、御見解をお伺いいたします。 ◎教育部長(石塚健) いざか族についてお答え申し上げます。  食事を通じた家族の団らんは、子供の健全育成にとって最も大切なことの一つであると認識しております。学校においては食事のとり方や睡眠のとり方など、生活リズムの大切さについて家庭科や保健体育の授業などを通して指導したり、学校保健委員会やPTA活動として取り組んだりしているところでございます。また、食事や就寝の時間帯などについては、各家庭の事情や発達段階によって違いがあるものと理解しておりますし、議員御指摘のように夜遅くまで外出していることでさまざまな問題が絡み、子供たちの心身の健康に影響を及ぼすことも懸念されるところでございます。近年保護者の考え方が多様化し、生活スタイルも変化している状況にありますのて、まずは家庭生活のあり方について意識を高め、子供の健全育成を最優先し、PTA懇談会や地域座談会等で情報収集を行ったり、また関係機関と連携を図ったりしながら、まずその現状の把握に努めてまいりたいと考えております。  なお、法令的な規制といたしまして、一例としては山形青少年健全育成条例におきましては、青少年を深夜、深夜というのは午後11時から翌日の午前4時までとその条例では定義されておりますが、この深夜に外出させないよう努めなければならないという規定があるということも承知しております。  以上でございます。 ◆14番(富樫正毅議員) 10時以降も小さな子供を連れて飲食している家族が見受けられるわけでございますけれども、親もアルコールが入ると酔っぱらってしまいますし、子供の存在も忘れて会話に夢中になってしまうということがいかがなものかなと思っておりますし、また今条例の話が出ましたけれども、実際親と一緒であるということによって、それをスルーできることもあるんです。ですから、その点も踏まえて一定のルールが必要ではないかということなんです。例えば連れていく時間帯においても、遅くても10時には子供が就寝できるような時間帯であるべきであろうと思いますし、当然ながら子供の受動喫煙を考えれば個室や禁煙席を利用できる店を選ぶべきでありますし、また子供がほかの客に迷惑になるような行為を見逃さない、見過ごさないなどは最低限必要ではないのかなと思っているところでございます。店側としても退店のルール、もうお帰りくださいというようなルールがないがために、対応に苦慮しているのが実態だそうでございます。そこで、しっかり店側に対してそのようなルールをつくってもらうことを働きかけるなどの積極的な取り組みが必要であろうし、それでもなかなかおさまらないようであるならば、市として条例を制定する必要も出てくるのではないのかなと思っているところでございますので、今現状把握というようなこともございましたが、若い市の職員に聞けば多く目にしているはずなんです。私も実際そのような形で情報を収集してみました。実際ちっちゃい子供が夜遅くまでいるということが現実でありますので、ぜひ対応していただきたいなと思っているところでございますの、よろしくお願いいたします。  次に、子どもの生活・学習支援事業についてでございます。この事業は、ひとり親家庭の子供に対し悩みの相談を行いつつ、基本的生活習慣の習得支援、学習支援、食事の提供等を行うことにより、ひとり親家庭の子供の生活の向上を図ることを目的としております。本市においてもにこ・ふるにおいて事業を実施しておりますが、現状の取り組み状況をお伺いします。  また、児童館や公民館など実施箇所の拡大が求められると思いますが、当局の御所見をお伺いいたします。 ◎健康福祉部長(齋藤功) それでは、子どもの生活・学習支援事業についての御質問にお答えいたします。  本市での子どもの生活・学習支援事業の取り組み状況でありますが、の委託事業としてNPO法人山形ひとり親家庭福祉会が実施主体、市母子会が運営協力団体となり、昨年5月より鶴岡教室が開催され、市もこの事業にかかわり、側面的な支援を行ってきたところでございます。事業の内容としましては、毎週土曜日の午前中、にこふるを会場に実施されておりまして、市内のひとり親家庭の小中学生を対象とし、平成29年度は56名が登録、今年度は23名が登録し、両年度とも1回15名程度の子供が参加しております。地元の大学生や教員、OBが毎回平均7名で対応し、一人一人の学習課題に対し支援を行っております。また、毎月第2、第4土曜日の学習教室終了後には市母子会や調理ボランティア等の連携、協力のもと、毎回手づくりの食事を提供する子ども食堂も実施されておりまして、参加児童、保護者から好評を得ているところでございます。  一方、自主的な活動として教員OBボランティアの方々が第5学区コミュニティセンターを会場に、地域の子供の学習支援に取り組んでいる事例もございます。議員御提案の児童館や公民館など、実施箇所の拡大についてでございますが、まずはさきに説明しましたの事業が今年度で終了しますことから、来年度以降どのような学習支援ができるかを現在検討しているところでございます。課題として、対象者の範囲や教室運営の手法について検討が必要と考えておりまして、ひとり親に限定せず、生活困窮世帯全体に拡大することや、学力向上を目指す子供と学習習慣を身につけてもらいたい子供が混在していることで、勉強に集中できないなど、教室運営に支障を来す状況についても伝え聞いているところでございます。こうした課題への対応とともに、今後も需要を見きわめた上でにこふる以外に地域の児童館や公民館なども対象に、会場をふやすことについてあわせて検討してまいりたいと存じます。  以上でございます。 ◆14番(富樫正毅議員) 五小学区での取り組みをモデルにして拡大するのがよいのではないかなと私自身は思って、教員のOBに声をかけて協力いただきながら進めていただければありがたいなと思っておりますし、その後例えば基本的生活習慣の習得支援や食事の提供等各種の支援の充実を図っていくと肉づけしていくような形が適当なんだろうなと思っているところなんです。核家族化や共働きが振興する中で、支援を求めているのはひとり親家族に限らないのが現状でありまして、子供を孤立させない取り組みが重要であろうかと思いますので、ぜひよろしくお願いしたいなと思っております。  次に、移住、定住についてお伺いいたします。初めに、地域おこし協力隊でございます。地域おこし協力隊は、平成21年度に始まり、隊員数は年々ふえており、特に北海道や長野が突出している状況ですが、島根の227名が目立っております。ちなみに、山形は124名であり、鶴岡市は4名であります。また、隊員の約4割は女性で、約7割が20代、30代を占めております。任期終了後の地域定着率は、平成29年3月末の調査時点で約6割が任務地と同じ地域に定住しているとの報告があります。地域おこし協力隊は、地域おこし支援、農林水産業への従事、住民の生活支援などの地域協力活動を行いながら、その地域への定住、定着を図る取り組みであります。総務省の今月6日の報道資料によれば、6年後に8,000人に地域おこし協力隊を拡充するとしております。今後の方向性として、隊員数の拡充のほか、事業承継の支援、お試し地域おこし協力隊(仮称)の創設、隊員OB、OGのネットワーク化、さらなる拡充に向けた方向性の取りまとめなどが示されております。地方自治体として有効にこの制度を活用すべきであります。そこで、行政支援のあり方として隊員と地域のマッチングを行う採用段階の支援、その後の任期中の支援、そして任期終了の定住に向けた支援について本市の取り組み状況をお伺いいたします。 ◎企画部長(高坂信司) 地域おこし協力隊についてお答えいたします。  地域おこし協力隊につきましては、日常のサポートはもちろんのこと、特に採用、受け入れに係る入り口対策と定住、定着に向けた出口対策が重要であると言われております。本市の採用段階における人材獲得に向けたアプローチにつきましては、さまざまな各種ウエブサイトなどを通じた募集案内のほか、移住に関するイベントやセミナーといった場面において募集活動を行っております。  また、着任後のスムーズな活動展開をにらみ、受け入れ地域に各種取り組みの共同相手となる受け入れ団体を設定し、活動をサポートする体制を整えておりまして、この点は本市の特徴とも言える部分でございます。全国の隊員数が5,000人に迫る勢いでふえている反面、堅調な雇用情勢を背景に、全国横並びの募集活動では人材の獲得に苦慮するケースがふえております。こうした状況に鑑み、本市における募集のあり方について見直しを行い、今年度受け入れを予定している櫛引地域の宝谷地区において新たに募集の前に地域おこし協力隊の仕事を体験してみるおためし転職を実施いたしております。これは、2泊3日の職業体験や住民との交流を通じて実際に活動地域の様子や人を知り、そして仕事の内容も体験できるもので、6月25日までの締め切りとなっておりますが、現在多数御応募をいただいている状況にあります。この取り組みは、人材の確保のみならず、受け入れ後のギャップやミスマッチの緩和解消にもつながるものと期待をいたしているところでございます。  また、任期中の支援といたしましては各種研修会への参加や資格免許の取得を積極的に応援するとと、定期的な活動報告の場を設けながら、市の担当者も含め取り組みの方向性を共有するように努めております。  また、隊員の自主的な企画提案に基づき、事業予算を措置しており、任期中から指定された任務に限らず、自身の定住、定着に向けた活動ができるよう最大限配慮いたしております。  最後に、任期終了後の定住、定着に向けた支援についてでありますが、本市の定住、定着の状況を御紹介しますと、これまでに7名の受け入れを行い、1名の現役隊員を除き、6名が任期を終えており、そのうち4名が活動地域あるいは鶴岡市内に残って起業や就職をしている状況となっております。  本市におきましては、平成27年度に創設した定住促進起業家補助金により定住、定着に向けた起業、業を起こす起業ですけれども、に係る初期投資部分に支援を行っているところでございます。  また、ことし4月には庄内総合支庁のサポートのもと、庄内管内の地域おこし協力隊のOB、OG組織、Sukedachi Creative庄内が立ち上がり、これまでの経験を生かし、現役の地域おこし協力隊員を対象とした研修事業の企画、運営を初め、庄内管内の地域づくりワークショップの運営補助や事業実施への伴走支援などを実施していくこととしております。本市の協力隊OBもメンバーとして参画しており、継続的に地域づくりにかかわる仕組みとしても期待されるところでございますことから、と連携しながら任期終了後のサポートについてもさらに強化してまいりたいというふうに考えております。  以上です。 ◆14番(富樫正毅議員) 今は、もう地域おこし協力隊が自治体を選んでいる状況でございまして、選ばれる自治体としての取り組みが求められておりますので、よろしくお願いしたいなと思います。  また、行政支援として研修参加と住宅に関する支援の割合が高いわけでございますが、起業、起こすです。起こすほうの起業支援については10%未満であります。行政としては協力隊の第1次産業への就業を希望しておりますが、協力隊の希望としては第1次産業の就業は6%にとどまっているようでございます。一方、40%の隊員が起業を志向しているというアンケート調査が出ておりますので、そこに意識の違いがあるようでございますので、起業支援の充実が求められているのではないかなと思っておりますので、取り組みにおいてどうか気をつけていただきたいなと思っております。  最後に、子供の農山漁村交流プロジェクトでございます。農林漁業体験や宿泊体験、地域住民との交流を通じ、都市部の児童生徒が地方への理解を深め、生きる力を育むとともに将来の地方へのUIJターンの基礎を形成することが期待されます。ふるさとを持たない大都市圏の子供が鶴岡をふるさとと思えるような体験は交流人口の拡大、さらに定住人口へとつながる可能性があります。人口減少に悩む全国の地方都市はその生き残りをかけて定住人口の拡大に必死に取り組んでおります。一方、地方に移り住みたいと思っている大都市圏の人は、何を判断基準として選択するのかを考えるべきであり、かつて体験した農山漁村での経験は、選択する判断基準としてプラスに働くものと考えます。また、国においても支援措置の拡充が検討されていると伺っております。友好都市である江戸川区や墨田区を初めとして大都市圏に積極的な働きかけを行うとともに、受け入れ態勢を拡大、充実すべきと思われますが、当局の御所見をお伺いいたします。 ◎企画部長(高坂信司) 子供農山漁村交流プロジェクトについてお答えいたします。  議員御案内のとおり、この取り組みは農林漁業体験や宿泊体験、地域住民との交流を通じて子供たちの生きる力を育み、交流の創出による地域再生や活性化を目的としているものというふうに認識しております。本市におきましては、平成22年度から23年度にかけて子供農山漁村交流プロジェクトに取り組み、江戸川や横浜、仙台の小中学校の就学旅行として受け入れを行っております。国の補助事業が終了した後も、このプロジェクトを契機とした小中学校の受け入れは一部継続されてまいりましたし、当プロジェクト以前の平成11年から取り組みが続いております櫛引地域の横浜市立青木小学校の就学旅行の受け入れは、20年たった現在も続いている状況にございます。訪れた子供たちのほとんどが初めての鶴岡滞在であり、本市の自然や風景、食などのPRにつなげることができたものというふうに考えております。  一方で、就学旅行はおおよそ実施時期が決まっており、受け入れのタイミングが集中してしまうことから、民泊の受け入れ先となる農家の確保など、大変厳しい状況がございました。受け入れのタイミングを分散することができれば、さらに充実した受け入れが可能となったはずでありますが、学校行事の日程調整につきましてはなかなか難しさがあるというふうに感じております。  また、本市では自然、産業、文化などの地域資源を生かした観光振興として体験学習などの観点から、プログラムや旅行商品づくりを進める鶴岡ツーリズムの推進にも取り組んでおります。  また、民間レベルにおきましても、NPO法人自然体験温海コーディネットという団体が温海地域における自然体験の掘り起こしや指導者の養成など、受け入れ態勢の整備を行いながら積極的に教育旅行の受け入れを実施している状況でございます。市といたしましては、こうした動きを支援しつつ、これまでの経過からも、まずは受け入れ態勢の整備が不可欠であるというふうに考えているところでございます。  一部新聞報道等によりますと、超党派の国会議員でつくるプロジェクトチームが子供たちに農山漁村における体験活動を促す青少年自然体験活動等の推進に関する法律案をまとめ、今国会に提出されるようでございます。その内容といたしましては、主に小中学校を対象に、農山漁村に1週間滞在し、体験活動をすることを基本理念に掲げ、国や地方自治体に対し体験活動が具体的に行われるための基本方針や計画策定を求めるというふうにされております。市といたしましては、この国の動向を注視しつつ、子育てや教育、観光、農業、都市交流など関係各課で広く目的を共有し、分野横断的に連携を強化しながら推進体制について検討してまいりたいというふうに考えております。 ◆14番(富樫正毅議員) 友好都市である江戸川や墨田は、鶴岡市だけが友好都市ではありません。他の自治体からの働きかけもあることを前提に取り組みを強化していかなくてはならないなと思っております。現に昨年度は、江戸川区は木古内町と子供農山漁村交流プロジェクトを行っております。これは多分鶴岡つながりなのかなと思っているところではございますが、他の自治体に勝つ第1の要諦は、先んずれば制すということであろうと思いますので、よろしくお願いしたいなと思っております。また、平成30年度子供農山漁村交流プロジェクト研修、これは職員を対象にして行われているものでございますが、11月21、22に開催されますので、ぜひ職員を派遣していただきたいなと思っているところでございます。  最後でございますけれども、移住、定住対策はさまざまな角度から取り組まなくてはなりません。国においては、若者の東京一極集中抑制の突破口として首都圏にある大学の地方サテライトキャンパスの設置が検討されております。大学生活の一定期間を地方で行っていくというのは若者にとっても受け入れ自治体にとってもメリットのある施策であります。北海道の長万部町には、東京理科大学基礎工学部1年次のサテライトキャンパスがあります。長万部の人口の6%が東京理科大学の1年生で占められていて、まちが元気になっているようでございます。  また、有識者会議の報告では、首都圏の大学の定員抑制措置について、地方サテライトキャンパスを設置した大学についてはサテライトキャンパス学生定員分は抑制の例外とするといった手法も提示されております。本市においては、慶応大学を初めとして多くの大学との交流がありますので、積極的な働きかけをすべきであると思いますので、ぜひよろしくお願いしたいなと思っているところでございます。さきに申しましたとおり、移住、定住というのはさまざまな角度からやっていかなくてはならないと。また、これにおいては市長のリーダーシップが大変重要になろうかと思いますので、移住、定住についての考え方、市長の答弁をいただければと思います。 ◎市長(皆川治) ただいま議員から移住、定住について子供農山漁村交流プロジェクトあるいは首都圏の大学、地方キャンパスといったことも含めまして、国の地方創生の推進策についてのさまざま御紹介をいただきました。いずれも地方に人の流れをつくっていく上では追い風になるものだというふうに感じてございます。これらに対する国の支援制度等、より詳細な情報の収集に努めまして、関係部署で広く目的や情報を共有しながら市としての対応や必要な推進体制について、さらに検討してまいりたいと思います。 ○議長(齋藤久議員) 暫時休憩します。再開を13時といたします。   (午後 0時00分 休 憩)                     (午後 1時00分 再 開) ○議長(齋藤久議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続けます。   小野寺 佳 克 議員質問 ○議長(齋藤久議員) 17番小野寺佳克議員。   (17番 小野寺佳克議員 登壇) ◆17番(小野寺佳克議員) それでは初めに、一般廃棄物最終処分場について伺います。  一般廃棄物最終処分場整備事業は、間もなく埋め立て終了を迎える岡山の一般廃棄物最終処分場にかわる新しい処分場を整備するものでありますが、既存の処分場が埋め立て終了になる前に完成を見なければ事業自体の意味合いが大きく損なわれると考えております。しかし、事業への反対を表明する市民の会があり、皆川市長はこれまで候補地選定の過程や合意形成のプロセスに問題があったとして、より詳細に、丁寧に説明を行うとしており、その後の説明に対し市民の会より、まだいまだ受け入れがたいとの回答に対して、皆川市長は計画どおり事業を進めるとの決意をあらわしました。しかし、先般、市民の会より計画縮小を前提に、建設を受け入れる可能性を示唆した見解と抜本的見直しと変更を求める要請書が出されたと報道されております。以上のように市民の会の理解、協力をいただくには、今後多くの時間を要するものと思われますが、計画変更となればこれまで進めてきた調査や基本的な事項についても振り出しに戻さざるを得ないし、さらに時間を要することから、既存の処分場の埋め立て終了には到底間に合うものではないことは容易に考えられますし、そう考えるのは私だけではないと思います。  そこで、初めに伺いますが、どのように説明してきたのか、これまでの経緯と進捗状況、課題について伺います。  次に、市民の会より出されました見解と抜本的見直しと変更を求める要請書の内容について伺います。 ◎市民部長(白幡俊) 一般廃棄物最終処分場についてお答えいたします。  初めに、これまでの経緯と進捗状況、課題についてお答えいたします。新たな一般廃棄物最終処分場の整備については、平成26年度に上郷地区、大荒地域を候補地として平成27年度から地元大荒自治会を初め、上郷地区内の自治会、土地改良区等関係団体の皆様に適地調査の報告、現地調査の実施等について説明を行いながら準備を進めてまいりました。しかしながら、立地を選定した過程や合意プロセスなどに問題があり、いまだ大荒自治会からの事業実施に当たっての同意を取りつけられていない状況であり、このことが最も大きな課題となっております。引き続き立地を選定した過程や合意のプロセス、放流水の安全対策等、より詳細に丁寧にわかりやすく説明を行いつつ、最優先の取り組みとして大荒自治会から同意を得られるよう努力してまいります。  次に、市民の会より提出された見解と抜本的見直しと変更を求める要請書の内容についてお答えします。大荒地内市ごみ最終処分場を考える市民の会の皆様とはことしの2月5日に懇談を行い、処分場の候補地の決定の経過についての疑問や住民の方々の抱える不安などさまざまな思いについてお伺いいたしました。その後、4月11日には市民の会の皆様から大荒地内ごみ最終処分場建設計画の撤回、候補地選定、合意形成のプロセス等での市の検証と責任を求める要請書の提出をいただき、4月27日に要請について回答を行うとともに意見交換を行っております。この回答に対しまして5月29日付で市民の会より回答に対する見解と抜本的見直しと変更を求める要請書が提出されております。その概要については、見解として示されました点は、これまでの市の進め方について反省とおわび、責任の所在を表明すること、計画の白紙撤回を求めること、市の建設計画について抜本的な見直しと変更の要請、最後に回答内容を十分検討した上で受け入れについて判断するという内容でございます。また、抜本的見直しと変更を求める要請書の概要として、埋め立て期間の短縮や施設規模の縮小、次期候補地の選定にすぐにも着手することのほか、自然環境、生活環境の保全など、15項目の要請を受けております。  以上です。 ◆17番(小野寺佳克議員) ただいまの抜本的見直しと変更を求める要請書の内容についても説明いただきましたが、計画規模の縮小、それから埋め立ての量など、報道では半分程度というような内容がありましたけれども、そういった内容であったんでしょうか。 ◎市民部長(白幡俊) 期間については半分程度、埋め立て量については数値についていろいろ捉えている数値が違う部分もありますので、必ずしも半分というような、今私の手元ではちょっと報告できないところでございます。 ◆17番(小野寺佳克議員) ただいま伺いますと、要請の内容については非常に計画を大きく変更を要するものと受けとめました。  そこでまず、既存の処分場の限界が気になるところであるんですが、岡山の最終処分場の埋め立て終了の予定はいつごろと見ていますか、伺います。 ◎市民部長(白幡俊) 岡山一般廃棄物最終処分場の埋め立て終了の予定についてでございますが、現在使用している岡山一般廃棄物最終処分場は平成9年に共用開始し、当初平成24年までの埋め立てを見込んでおりましたが、地元岡山自治会の皆様に御理解をいただきながら埋め立て期間の延長を行ってきております。岡山一般廃棄物最終処分場の使用期限につきましては、本年3月に岡山自治会と締結した協定に基づき、平成33年度末もしくは埋め立て満了時が使用期限となっております。岡山一般廃棄物最終処分場の埋め立て終了予定につきましては、ごみの排出量の変動もあり、現時点で正確に見込むことはできませんが、昨年7月の議会の会派代表者会議において報告させていただいたとおり、平成32年度中に埋め立て満了となる可能性もございます。 ◆17番(小野寺佳克議員) それでは、ただいま32年度末あるいは長く見て33年度末というように伺いましたけれども、完成に向けまして、それでは工程表について伺いたいと思いますが、なお市民の会の要請、まだ明確な部分もないかもしれませんが、市民の会の要請に対応した場合については果たしてどうなるのかという点もあわせて見解を伺いたいと思います。 ◎市民部長(白幡俊) 最初に、先ほど申し上げましたところでちょっと修正をお願いいたしたいと思います。  先ほど協定に基づき33年度末と申し上げましたが、33年3月末ということでございます。  完成に向けての工程表、市民の会の要請に対応した場合についてでございますが、5月29日に市民の会の皆様から示されました要請書への回答につきましてはどのような対応ができるか検討を行っているところでございます。市民の会の皆様への対応という課題もありますが、そもそも地元大荒自治会との同意に至っていないことが完成時期の不確実性につながっているものです。地元に対してより詳細に丁寧に、わかりやすく説明し、事業について御理解をいただけるよう努めてまいりたいと考えております。 ◆17番(小野寺佳克議員) そうしますと、やはり大荒自治会、地元の同意が重要であって、市民の会の見解、要請ということについては、まずそれよりも優先して自治会の同意を得るために努力をするというふうに受けとめてよろしいでしょうか。 ◎市民部長(白幡俊) 最終的には大荒自治会との同意ということになりますが、その環境、周りの皆様の反対についても事業に御理解いただいて、その後に自治会との同意というふうなことで考えております。 ◆17番(小野寺佳克議員) 明確にちょっと聞こえない部分もありましたので、ただいまの件、もう一度よろしくお願いします。 ◎市民部長(白幡俊) 大荒自治会との同意については、最終的にそこに同意をもらうわけですけれども、その前にいろいろ反対されている市民の会の皆様にも御理解をいただいて、その後に大荒自治会のほうと全体的な同意をいただきたいというふうに考えております。 ◆17番(小野寺佳克議員) ありがとうございます。わかりました。  そうしますと、やはり理解をいただくのにかなり時間が要するんではないかなというふうに、今あわせて理解をしたところなんですが、仮に処分場の整備がおくれた場合に、民間業者に処分を委託する必要があり、財政負担も大きくなるというふうにお聞きしております。その額は幾らぐらいになるのか。また、昨今は民間業者においては取り扱う廃棄物量も多くなっていると聞いておりまして、受け入れ可能かどうか危惧する面もあるんではないかというふうに思います。受け入れをしてくれる業者のめどはあるのかどうか伺います。 ◎市民部長(白幡俊) 仮に処分場建設がおくれ、民間業者に処分を委託する必要が生じた場合の受け入れの可否についての御質問でありますが、先ほど申し上げましたとおり大荒地区の同意を得ないまま用地測量や各種調査を進めてきてしまったため、完成時期に不確実性が生じております。最終処分場の整備がおくれた場合は、民間業者に処理を委託することになりますが、その費用については埋め立て量、委託期間、運搬距離との関係もありまして、現時点で正確に見込むことはできませんが、受け入れについては県内に最終処分場を有する民間業者に問い合わせたところ、現時点では可能だという回答をいただいております。 ◆17番(小野寺佳克議員) ただいま委託する処分の処分費、それについては明確にまだわからないというようなお話をいただきましたが、以前たしか議会の場でも、あるいはどこかの説明か何かちょっと記憶が定かでありませんが、年間で約2億という金額をお伺いしたことありますが、おおむねそのぐらいの金額と考えていますでしょうか。 ◎市民部長(白幡俊) 大変申しわけありません。私のところで今のところその2億という部分の、先ほど申し上げましたように正確につかんでいないということなので、ちょっと答弁になりませんが、その額が正しいかどうかもちょっと今この場では申し上げられないところでございます。 ◆17番(小野寺佳克議員) ただいまの件はわかりました。  課題も、まずは要請等を出された市民の会への理解、協力、そして大荒の自治会の同意というようなことで課題も多くあるというふうに思いますが、基本的にはこれらのこと踏まえて計画どおり進められるんだというふうに私としては考えておりますが、今後の整備計画や方針をどのように考えておられるか、確認をしたいと思います。 ◎市民部長(白幡俊) 今後の整備計画、方針をどのように考えているかという質問でございますが、繰り返しになりますが、先ほども申し上げましたが、大荒自治会からの同意を得ることを最優先に、放流水の安全対策等関係者に対し、より詳細に丁寧にわかりやすく説明し、事業についで御理解をいただけるよう努めてまいりたいという方針で進めてまいりたいと考えております。 ◆17番(小野寺佳克議員) なかなか答弁のほうも難しいんだと思いますが、仮に、仮にというか、ただいま答弁いただいたように丁寧な説明、そして理解を求めるということでしたが、どうにかして理解をいただくように頑張っていただきたいということではあるんですが、理解をいただけない場合、そしてさらに時間がかかる場合、そして既存の施設の埋め立て終了まで間に合わなかった場合といろいろ考えられるわけなんですが、基本的には冒頭ありましたように、市長が決断したように当初計画のように事業を進めるというような判断をなされるのかどうか、そういった視野を持って進められるのかどうかお伺いしたいと思います。 ◎市長(皆川治) 一般廃棄物最終処分場につきましては、市民が安全、安心な生活を送る上でなくてはならない大変重要なインフラであるというふうに考えております。先ほど来市民部長から御答弁申し上げているとおり、大荒自治会の同意を得ないままここまで進めてきてしまったことが完成時期の不確実性を高めております。立地選定過程を含め、合意形成プロセスに問題があったことについて行政機関の長として反省をしております。整備に向けまして丁寧にわかりやすく説明を重ねまして、大荒自治会と合意形成を図るとともに、地域住民はもとより広く市民から御理解をいただけるように、引き続き取り組んでまいります。 ◆17番(小野寺佳克議員) 今市長から答弁お聞きしました。ぜひともしっかり取り組んでいただきたいというふうに思います。しかしながら、冒頭も私申し上げたように、既存の処分場の埋め立て終了になる前にやはり完成を見ないと事業の意味合いとして大きく損なわれるというふうに考えております。財政負担も大きくなるというふうに考えております。そういったところも十分考慮をして、あるときには政治判断を迫られるという場面もあろうかと思います。そういったことも踏まえて、しっかり取り組んでいただきたいというふうに申し上げまして、それでは次の質問に移ります。  続きまして、中高一貫校について伺います。先般、市民団体より皆川市長に中高一貫校の計画に対して反対の署名が提出されました。皆川市長は、署名は十分受けとめて対応していく、教育委員会も地域の声をよく聞いて対応していくと言っており、庄内全体の問題として慎重に対応していくと答えたとの報道がありました。他地域では新たにへの重要事業要望に上げ、積極的にこの課題に取り組んでいるように感じますが、本市は重要事業に上げ、各所に要望しているにもかかわらず、前向きな回答とは思えず、むしろ否定的に捉えているようにさえ感じておりまして、とても残念に思っています。とかく物事の賛否は、多くの賛同者は物静かに経過を見守っておりまして、事業の成就を祈っているものと思っております。一方、反対者は精力的な活動を行うことによってマスコミなどから取り上げられることから、第三者から見れば反対が多数であるかのように受けとめられかねません。このまま賛同者の声の広がりがなければ、設置者であるは田川地区への中高一貫校設置を撤回するのではないかと私は大きな危惧を抱いております。そこで、市の考えを改めて確認するものでありまして、賛同、設置推進の立場で質問をいたします。  まず、少子化が進展する中、児童生徒の将来動向を見据え、田川地区の高校再編計画と中高一貫校の計画をどう考えているのか伺います。 ◎教育長(加藤忍) 初めに、田川地区の高校再編計画と中高一貫校の計画に対する考えをお答えいたします。  平成25年3月に策定されました田川地区の県立高校再編整備計画では、田川地区の学級数を平成36年までに32学級から24学級程度まで削減すること、また現在3校ある普通科を2校に集約することなどが示されております。さらに昨年10月の田川地区の県立高校再編整備計画第2次計画骨子案をもとに、ことしの1月に田川地区の県立高校再編整備計画第2次計画案が示されまして、その中で平成36年までに鶴岡南高校と鶴岡北高校を統合して一つの高校とし、そこに県立中学校を併設し、庄内中高一貫校、仮称でございますけれども、それを開校するというより具体的な計画が公表されました。生徒数が減少していく中で必要とされる科目を担当する教員を確保し、高校の適正な規模を維持するために高校の再編整備の検討が進められているものと理解しております。本市に中高一貫教育校が設置されることで、高等学校入学者選抜の影響を受けずにゆとりのある安定的な学校生活が送れる、異年齢集団による活動が行えることにより、社会性や豊かな人間性を育むことができる、6年間の計画的、継続的な指導が展開でき、生徒の個性を伸長し、すぐれた才能や長所がより発見できるようになるといった効果が期待されます。また、教育委員会からはまだカリキュラムについては具体的には示されておりませんけれども、中高の学習内容を弾力的に組み入れるといった独自の教育課程を編成することができるというメリットもございます。中高一貫教育校というこれまでにない特色を持つ学校がつくられることで、児童生徒や保護者の多様なニーズに応えることが可能となり、本市の教育水準の維持、向上につながるものと考えております。  一方で、これまでのこの一連の再編計画に対して賛否両論の意見が寄せられております。教育委員会といたしましては、多くの皆様の声をお聞きし、それを教育委員会に届けてまいりたいと考えております。  以上です。 ◆17番(小野寺佳克議員) 基本的なことは、今伺いまして、わかりました。  一方、市民団体より反対要望も寄せられておりますが、それについてはどのように受けとめて、どのように説明してきたのか。また、今後の対応について伺います。 ◎教育長(加藤忍) 次に、反対要望に対するこれまでの対応についてお答えいたします。  昨年11月24日付で中高一貫校並びに田川地区の高校再編を考える市民の会の皆様より要請書が提出され、ことし5月にはその内容に賛同する方々からの署名も提出されました。その内容は、庄内に中高一貫教育校を設置する計画案を白紙に戻してほしい、1月の決定では早過ぎるため、もっと慎重に進めてほしいというものでございました。また、昨年12月4日付で鶴岡北高等学校如松同窓会より、時間をかけて慎重に進めるように働きかけてほしい、計画の内容について市民の間でも理解が不十分であり、いろいろな方法で市民の理解促進を図り、幅広い年代層の意見を聞いて結論を出してほしいといった趣旨の要請をいただきました。これらの動きを受け、教育委員会は県議会12月定例会において地域住民の理解が不十分であるとの理由から、当初1月と示されていた田川地区県立高校再編整備計画の決定時期を延期する考えを示しております。本市教育委員会の対応といたしましては、2月9日に第3回となるシンポジウムを開催し、より多くの市民の皆様への説明と意見聴取の場を設けました。そこでは再編計画に対する否定的な御意見や伝統ある既存校の統合に反対する御意見もいただきました。一方で、新しい学校ができたときに、当事者となる子育て世代の声も聞いてほしいという要望も出されておりますし、会の後に参加者より御提出いただきましたアンケートには中高一貫教育校で先進的な取り組みが行われることに大いに期待するといった肯定的な御意見もいただいております。さらに今年度に入り、5月2日の田川地区小学校長会、5月24日の鶴岡市PTA連合会常任委員会、これは各学校のPTA会長さんが出席なさる会議ですけれども、そこに高校改革推進室の方をお招きして、制度に関する周知を図り、意見を交換する場を設けました。また、5月12日に開催されました鶴岡市PTA連合会常任委員合同会議でも私のほうから各学校のPTAの正副会長さんが集まる会議ですけども、その皆様に本市に中高一貫教育校を設置することの意義と期待される効果についてお話をさせていただきました。これらの会合に参加した方々からは、教育委員会から出された一連の計画について詳しく知ることができたという声が寄せられましたし、さらには自分の学校で開かれるPTA研修会等でもこのような説明をしていただくことは可能かといったお問い合わせもいただきました。これまでの取り組みによって一定の成果が得られているものと捉えておりますけれども、教育委員会といたしましては引き続き鶴岡市PTA連合会と連携した取り組みを行ったり、さまざまな会合の場で説明の機会を設けたりするなど、丁寧に対応してまいりたいと考えております。  なお、教育委員会でも新たに地域住民の意見を聞く場を設けることを検討していると伺っております。  以上です。 ◆17番(小野寺佳克議員) ただいまもありました市P連ですとか、市Pの常任委員会ですか、会長さん、正副会長さん、そしてまた当事者の声、6年後ですから、ことし小学校に入学された児童の保護者、あるいは今保育園、幼稚園の段階かもしれませんが、今後その当事者となられる保護者の皆さんの声を聞くということは非常に重要なことになってくると思いますので、教育長今お話ありましたように、幅広く御意見を聞いていただきたいなというふうに思っております。冒頭申し上げたように、事業主体はあくまでもでありまして、このままの状態では見放されるのではないかという危惧を私持っております。もし反対要望のように計画が白紙あるいは他地域への設置となった場合、この田川地区における影響は学校教育の面のみならず、将来の地域振興、発展の上でも大きなものがあると思っておりますが、その点についてどう考えているか伺います。 ◎教育長(加藤忍) 県立高校再編整備計画が白紙となる、あるいは中高一貫教育校の設置対象が他地域になった場合どうなるかという御質問についてお答えいたします。  この計画が示された当初から中高一貫教育校の設置について庄内では本市が早くから要望してまいりました。今年度も引き続き鶴岡市の重要事業要望としてに要望してまいりましたし、県立中学校を併設する、しないにかかわらず、県立高校の再編を進めなければならないということから、中高一貫教育校が本市以外に設置されることとなれば、高校の再編統合のみが進められてしまうということになってございます。教育委員会でも市民の声を聞いてこの計画を進めていくものと理解しておりますし、本市といたしましてもより多くの方々の御理解をいただきながら計画が進められるように努力してまいりたいと考えております。  以上です。 ◆17番(小野寺佳克議員) 今やこの問題は、市民理解はもとより、庄内全体の問題として上がっておりまして、庄内全体の理解もいただかなければならない状況というふうになっているんだと思います。市の重要事業要望として以前から取り組んできたわけですが、重要要望としての位置づけと将来の教育環境づくり、地域づくりを見据えて、この事業に取り組む教育長の決意をお聞かせいただければと思います。 ◎教育長(加藤忍) 教育委員会といたしましては、今後の鶴岡の教育の発展を考え、ぜひとも中高一貫教育校が本市に設置されることを願っており、引き続き教育委員会に働きかけてまいりたいと考えております。  少し事例を紹介させていただきますと、鶴岡南高等学校がSSHスーパーサイエンスハイスクールの指定を文部科学省から受けて、全国一律の教育課程を適用しなくてもいい、弾力的に独自の教育課程を組んでいいということで鶴南ゼミという時間を設けております。その中で探求的な学習の時間を設定し、山大農学部さんとか鶴岡高専さん、それから先端研さん、それからの農業試験場とかさまざまな機関からの御指導、御助言を得ながら、生徒がみずから設定した課題に対し仮説を設けたり、またその実験や検証、観察をしております。その成果の発表会、中間発表会もあるのですけれども、その中には他校、加茂水産高校さんとか庄内農業高校さんの生徒も入って、自分たちの研究をそこで発表したりもしていますし、この前は酒田の高校からバスを連ねて生徒たちが来て、発表はしませんでしたけど、意見交換に参加するということで、鶴岡南高校さんを核に庄内の高校が活性化している、そんな具体的な事実もございます。そのように今紹介した申し上げましたようなことが県立中学校と鶴岡市の中学校、また近隣の市、町の中学校と交流しながら、切磋琢磨しながら庄内地区全体の学校教育が発展していくことを期待しております。  以上です。 ◆17番(小野寺佳克議員) ただいま教育長から心強い、力強いといいますか、決意を伺ったところでありますが、同じことを皆川市長にもお伺いしたいと思います。この事業に対する市長のお考えを、決意をお聞かせいただきたいと思います。 ◎市長(皆川治) ただいま教育長のほうからも御答弁をさせていただきましたけれども、県立高校の再編整備を検討することが迫られている中で、この中高一貫教育校を設置する意義につきましては私も同じ思いでございます。中高一貫教育校の推進と本市への中高一貫教育校の設置につきましては、平成26年度以降継続的に要望してきたものでございます。今年度も鶴岡市の重要事業要望の中の最重点事項10項目の一つに位置づけまして、へ要望をしております。引き続き設置者となりますには地域の意見をしっかり聞きながら、本市への設置に取り組むよう要請をしてまいります。 ◆17番(小野寺佳克議員) 皆川市長の姿勢も今確認をさせていただきました。  最後ですけれども、他地域ですとか反対者への配慮はもちろん必要でありますけれども、ただいまお伺いしたようにぶれずに、揺るがずに毅然と推し進めていただきたいということを申し上げて、この質問を終わります。  3番目の質問のマリカ東館維持管理費負担の件につきましては、一昨日の総括質問にあった内容と同様ですので割愛させていただきたいと思います。しかしながら、この課題はいかににぎわいづくりをして集客を集めるか、そして各店舗に誘導して、いかに事業者の安定経営につなげるかということが大きな課題だというふうに捉えております。行政と事業者の役割分担は確かにあろうかと思いますが、お互いに情報交換、意見交換を進めて、イベントや催事についてもより一層研究を深めながら取り組んでいただくことを申し上げまして、質問を終了いたします。ありがとうございました。   石 塚   慶 議員質問 ○議長(齋藤久議員) 23番石塚 慶議員。   (23番 石塚 慶議員 登壇) ◆23番(石塚慶議員) 通告に従いまして一般質問をさせていただきます。  まずは、子育て支援についてということです。現在本市においては、子育て世代に選ばれるまちを実現すべくさまざまな取り組みが行われております。その中でも保育を含む教育環境の充実は子育て世代にとって必要不可欠なのは当然なんですが、移住を決断する上での大きな要件の一つともなっており、本市の未来を考える上ではスピードをもって環境整備を実現していくことが重要であると考えております。特に幼児期の支援については、平成27年度に策定されました鶴岡市子ども・子育て支援計画において事業の内容や量的部分を計画しているかと思います。昨年12月議会においての私の一般質問で、保育所の入所者数等について平成29年度中、中間の見直しを実施するとの答弁をいただいておりましたが、まずはその見直しの内容について伺いたいと思います。 ◎健康福祉部長(齋藤功) それでは、鶴岡市子ども・子育て支援事業計画の見直しについての御質問にお答えいたします。  この計画は、平成27年度から平成31年度までの5年間を計画期間として策定したものでありますが、この計画は計画における量の見込みと実際の施設利用の申請者数との間に10%以上の差異が生じた場合はこれを見直すこととなっていることから、これまでの実績を踏まえ、保育等の必要量の見込みと施設側が受け入れすることができる確保対策を再検討し、平成30年3月に中間年度の見直しを行いました。主な見直しの内容でございますが、平成30年度を例に申し上げますと、ゼロ歳児は見直し前、ニーズ割合53%の441人から見直し後58%の483人へ変更し、結果42人の増、1、2歳児は64%の1,124人から68%の1,194人へ変更し、結果70人の増として量の見込みを拡大修正しており、31年度についても同様でございます。いずれも平成27年度から平成29年度の申請実績等を踏まえ見直ししたものでございます。また、施設側が受け入れすることができる確保量についても実態に即して適宜修正しておりますが、それでもなお量の見込みに対して確保量が不足してしまう現状でございますことから、今後さらに施設整備や保育士確保対策を行っていく必要性について認識しているところでございます。  以上でございます。 ◆23番(石塚慶議員) ただいま中間見直しの内容を御答弁いただきまして、30年度ももちろんですが、31年度までの間、まだ需要はなお増大する見込みで、課題として足りない、施設としても足りない部分が出てくる見込みだというふうに理解をしたとこです。その内容を踏まえた上で、もう一度課題と対策について現状を確認しますと、保育を取り巻く環境は非常にただいま見込みをいただきましたけども、毎年大きく変化している状況だというふうに思います。現状、今も御答弁にありました待機児童の解消に向けては、もちろん各園の定員をふやすという部分だったり、定員の弾力部分を使って受け入れたり、さらには郊外地の園においてはバスを利用しまして市内の需要を受け入れている状況にありまして、まさに保育士の確保やバスの運行費用による各園の経営圧迫が課題となっております。  一方で、今平成31年度までまだまだ需要がある見込みだというふうに御答弁はいただきましたが、例えば32年度以降の需要の状況については、特にゼロ、2歳児の需要の安定やそもそもの子供の絶対数減により現状以上の需要が見込まれる可能性が実は極めて薄いんじゃないかというふうに認識しております。その中で12月議会の一般質問の答弁の中では、保育園は地域の揺りかごであるというような表現で市当局としましてもその重要性を認識いただいていると感じましたし、事業計画内の冒頭にも山や海など多彩な自然環境や伝統文化、豊かな食文化等が子供の健全な育成のために必要な本市の特色ある環境であるというふうに明記されておりますが、このままの状態では自然を活用しやすい郊外ほど園の維持が困難に、平成32年度以降のことを考えるとなってくるのではないかというふうに思います。そういったことの対策の例として、お隣の酒田市では園自体は残しつつ、市立の保育園を民間に移譲するときにタイミングを合わせて法人を統合しまして、経営基盤を強化して郊外の各園を生かすような方策を実施した事例もありますし、東京都の町田市では人口が集中する駅前等々に待機所としての保育園を市が整備して、遠方の保育園に送迎、その待機所からすることで児童のバス移動による負担やバス運行による園の経費圧迫を軽減し、要は遠方の園を活用しているという事例もあります。保育園等々、未就学児の子育てという部分についての課題は、今申し上げた内容ばかりではないと思いますが、恐らく32年度以降、新しい子ども・子育て支援推進計画等々を立案していくと思うんですが、それを立案する上で、その先の課題と今後の対策、それと32年度の新しい計画を待たずに実施しなければならない支援などがどのようなものがあるかという認識について所見を伺いたいと思います。 ◎健康福祉部長(齋藤功) それでは、次期計画の立案に係る現状の課題と今後の対策等につきましての御質問にお答えしたいと思います。  保育現場においては、保育士の人材確保が質、量ともに喫緊の課題と認識しております。保育士の処遇改善や若年保育士正規雇用への奨励金の交付などのほか、業務負担軽減を目的にICT情報通信技術の導入を促進する事業など、国、の施策を活用するとともに、市といたしましても保育士の確保、育成、職場環境の整備などについて支援を検討してまいりたいと考えております。  このほか、バス運行について他市の自治体の御紹介もございましたが、通園バスの活用は当地域でも行われております。郊外地の園がバス送迎により市街地の子供を受け入れることによりまして、待機児童の偏りを解消する効果を上げております。また、市街地の児童が郊外の保育園に通うことによりまして、多彩な自然環境のもと、特色ある保育を受けることが可能になるなど、保護者からも評価をいただいております。  また、低年齢児を中心に拡大している保育事情については、今後少子化がさらに進むことにより、議員御指摘のように将来的には保育の需要量が減少することが予想され、郊外の園からその影響を受けることになると思われます。そのため喫緊の課題として低年齢児の需要増大への対応に取り組むとともに、さらにそのすぐ先の需要が減少した場合の対応についても検討してまいりたいと考えております。  本市といたしましては、32年度からの新たな計画策定に向けて、今から人口推計と保育ニーズの需給バランスを中長期的に考察するとともに、幅広く支援方策を検討し、市街地、郊外地それぞれの施設が支え合い共存していけるような取り組みを基本に、地域の実態、時代の変化に即した施策を推進してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆23番(石塚慶議員) 御答弁いただきましたとおり、ゼロ、5歳への対応という部分では、非常に保育料の無償化なども含めて環境が短期間で変化していることもあり、やっぱりスピードをもって対応していくことが大切だというふうに考えております。冒頭申し上げましたとおり、Uターン、Iターンの条件にもなるような重要な案件ですし、さらに言うと広い鶴岡市全域を生かしたまちづくりという意味では保育の問題以外にも通ずる部分もあると思います。32年度の計画はもちろんのこと、引き続き対応を継続的にお願いできればというふうに思います。  続いて、同じく子育て支援についての中で、6月1日に開所しました子育て世代包括支援センターについて質問させていただきます。平成27年6月閣議決定されたまち・ひと・しごと創生基本方針等において、妊娠期から子育て期にわたるまでのさまざまなニーズに対し総合的相談支援を提供するワンストップ拠点の整備を図るというふうな文言がありまして、それを受けて本市においても設置を検討し、先日設置されたものというふうに理解しております。ホームページなどにもありますが、内容としては母子保健サービスと子育て支援サービスを一体的に提供するということで、ホームページや市広報で周知を行っているところだというふうに思いますが、私も子育て世代の一員として、市のホームページなんかについてはセンター開所前から市のホームページなんかを確認して、必要な支援等々を利用する状況にありまして、要は現状でも非常にわかりやすく各子育てのステージにおいて周知をしている状況だというふうに理解しておるところなんですけども、この子育て世代包括支援センター設置による利用者のメリットやその設置前とどのような点がどのように変わったのかという部分をお伺いいたします。 ◎健康福祉部長(齋藤功) それでは、子育て世代包括支援センターに関する御質問についてお答えいたします。  子育て世代包括支援センターは、法的には平成28年の母子保健法の改正によりまして妊娠期から出産、子育て期にわたる切れ目のない支援の拠点として、その設置が市町村の努力義務として規定されました。本市の場合、以前から総合保健福祉センターにこふるを拠点とし、健康課母子保健係や子育て推進課子ども家庭支援センターにおいて子育て世代包括支援センターとしての機能が発揮され、また既に業務内容と職員体制の設置要件を満たしておりましたことから、新たに専用の施設を設けるのではなく、これまでの体制や機能を強化した上で健康課と子ども家庭支援センターの両者を子育て世代包括支援センターとして位置づけ、この6月1日に開設いたしました。  それでは、子育て世代包括支援センターの設置による利用者のメリットやどのような点がどのように変わったのかという御質問についてでございますが、1つ目としまして子ども家庭支援センター内に新たに子供総合相談窓口を開設したことによる相談支援の拡充が挙げられます。この子供総合相談窓口には専任の相談員2名を配置して、子育てに関するさまざまな相談に応じるとともに、障害児や思春期児童等についても幅広く対応することとし、障害児通所事業所あおば学園の相談支援専門員及び教育委員会の指導主事が定期的に訪れ、相談等に応じる取り組みを行います。これまでも児童の年齢等に応じた相談窓口はありましたし、そこでの相談対応は引き続き行いますが、子供総合相談窓口の開設によりまして子供のことについてどこに相談すればよいかわからないとお悩みの方や妊娠期から思春期までの幅広い世代の方から相談に対応することができるものと考えております。  次に、2つ目としまして妊娠期から産後までの期間の支援を強化するため、妊婦を対象とし出産や産後間もない育児に対してアドバイス等を行うプレママ教室と授乳や乳児の栄養などの相談の場として母乳ミルク相談を新たに実施することにしたもので、より安心、安全な出産、子育てに資することができるようになったことが挙げられます。この両事業には、助産師等が従事し、デリケートな時期の妊産婦一人一人の状態に合わせた支援を行っています。このように子育て世代包括支援センターの開設に当たりましては、支援体制の強化や相談しやすい体制づくりを進めたところでございます。  以上でございます。 ◆23番(石塚慶議員) ただいま市におけるセンターのメリットなどを御答弁いただきまして、もともとにこ・ふるにおいてはセンター設置の要件を満たしたサービスを実施していたところにプラスしたということで理解をしております。  再質問なんですが、この子育て世代包括支援センターにおいては鶴岡市はこの6月1日でしたが、既に多くの自治体において設置されて、運用もされておりまして、おのおの持つ自治体の独自の課題に対して対応していく独自色を出しているというふうに感じておりますが、この子育て世代包括支援センターの今後の取り組むべき課題、市独自の、本市独自の取り組むべき課題等々についてはどのように考えているかを伺います。 ◎健康福祉部長(齋藤功) 子育て世代包括支援センターで取り組むべき課題についてどのように考えているかとの御質問でございましたが、現時点で考えていること、市独自ではないのかもしれませんが、ちょっと答えさせていただきます。  近年、核家族化の振興や周囲に支援を行える人がいないなどを理由に、妊娠期、出産、子育て期において不安を抱える妊婦や親がふえておりまして、そのことが要因の一つとなって虐待等の問題が起こってしまうと言われております。本市におきましてもこのような問題を未然に防ぎ、あるいは早期に発見して対応することが大きな課題であると認識しておりますが、子育て世代包括支援センターの開設を契機としまして、母子保健分野と子育て支援分野がより緊密な連携を図り、虐待等の問題に対してこれまで以上に未然防止、早期発見、早期対応を行っていくとともに、子育て世代のニーズに合った効果的なサービスを提供する必要があると考えております。なお、現在の取り組みを定期的に検証するとともに、必要に応じて事業を追加し、子育て世代の支援拠点としてその機能が十分に発揮できるようにしてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆23番(石塚慶議員) 虐待等々、核家族化によるさまざまな不安の解消を今後取り組むということで理解をしております。  若干それに関連してなんですが、私見を述べさせていただきますと、民間の活力の利用、この包括支援センターでやるべきことかどうかはちょっとわかりませんが、民間の活力の利用や民間への支援の強化というのも必要ではないかなというふうに考えております。酒田市では地域の母親がNPO法人を立ち上げて、地域子育て支援拠点を運営、担ったり、静岡の沼津市では子育て世代のお母さんたちが子育てサークルをベースに株式会社を立ち上げて、経験上必要な支援、先ほど核家族化で不安な方が多く出てきておるというところをフォローするような、みずから必要な支援をつくり出そうという活動をしており、それぞれがさまざまな形でそういった活動に市が、行政が支援を行っているところです。先ほど来伺っているとおり、本市非常に手厚い行政の支援がありまして、それはもちろんありがたいこと、必要なことだとは思いますが、利用者がみずから考えて動くような環境をあわせて整備することで人口の総活躍や未来の行政の財政面での負担軽減の観点からもこういった活動を整備、支援していくことが必要だというふうに考えておりますので、そういった側面もぜひ考慮いただければと思います。  いずれにしても、子育て支援については非常に状況が目まぐるしく変わる状況だと思っております。さまざまな課題に対してスピードをもって対応することが必要だというふうな所見を述べまして、1問目の質問を終わらせていただきます。  続いて、通告した2番目の質問に移りたいと思います。北朝鮮の状況と沿岸部の安全についてという質問です。北朝鮮情勢非常に大きな転換期を迎えております。連日テレビ、新聞で報道されているとおり、今月12日シンガポールで行われた史上初の米朝首脳会談では、非核化の段階的にやっていくという約束は取りつけたものの、共同声明にて具体的な内容に踏み込まない状況でした。なかなか会談の情報というのはなかなか少ない状況ですので、会談の成果についてどうこう評価することは私はできませんけれども、報道のとおりであれば現状のこの北朝鮮の現状の状況が短期間で大きく変わることはないように感じております。さらにアメリカ、トランプ大統領は、会談後、記者会見にて北朝鮮への経済制裁については当面継続するというふうにはっきり表明しております。2月の平昌での冬季オリンピック以降は、非常に融和ムード、対話ムードが高まっており、それ自体は非常に歓迎するべきことだというふうに認識はしておりますが、北朝鮮国内の経済状況については正直現状好転の要素がないのではないかというふうに考えます。  その融和ムードの中、忘れてはいけないというふうに思っておるのが昨年10月ごろから冬期間多くの木造船が日本海沿岸に漂着しているという件です。北朝鮮国内の経済の悪化により、厳しい海でも漁に出た結果ではないかというふうにも言われておりますし、それ全てが北朝鮮籍の船かどうかというのもわからないところではありますが、北朝鮮の経済が短期的に好転の要素がないことを考えると、今後も日本海沿岸にそういったものが漂着する可能性が高いというふうにも考えられます。昨年から年初にかけて本市の海岸沿いにも多数漂着しておりまして、一部からは遺体も発見されております。北朝鮮籍かどうかわからないものも含めてしまうかもしれませんが、まずは本市におけるそういった漂着の実績、把握している限りでよいので伺えればと思います。 ◎市民部長(白幡俊) 質問の2項目め、北朝鮮の状況と沿岸部の安全について、本市における北朝鮮からと思われる漂着実績についてお答えいたします。  まず、木造船については平成29年11月21日に五十川地内海岸で漂着したのを初めとして、12月に3隻、これまでで4隻が漂着しております。  次に、遺体については平成29年12月4日に3体漂着してから12月で9体漂着しております。その後、遺体は漂着しておりません。平成28年度は漂着実績はございません。  以上でございます。 ◆23番(石塚慶議員) 状況をお聞きいたしました。  再質問になりますが、本市ではそのような事例、今の実績にもないということで確認はとれましたが、北海道の松前町や秋田の由利本荘市では生存状態で上陸している例もあり、非常に不安を、僕も沿岸部に住んでおるんですが、不安を覚えたところではありますが、この漂着の木造船の処理費用や遺体で発見された場合、または生存状態で発見された場合の対応など、国やもしくは関係機関と連携しながらマニュアルを作成して備えていると思いますが、このマニュアルの内容を含む連携の方法やそれぞれの機関の役割分担等の詳細を伺いたいと思います。 ◎市民部長(白幡俊) それでは、マニュアルの内容を含む連携の方法や役割分担等の詳細についてでございますが、山形が庄内沿岸への漂流漂着船等に関する対応マニュアルを平成29年12月28日に策定し、その後平成30年4月23日に第2版を作成しております。  マニュアルに基づいて連携方法や役割分担について御説明申し上げます。漂流漂着船を発見した際は、直ちに山形警察、酒田海上保安部へ通報することになります。漂着物、漂着船等は、山形警察、酒田海上保安部等で見分を行った後に海岸管理者が廃棄物として撤去処分を行います。漂着した遺体は、山形警察、酒田海上保安部等が見分、身元確認を行い、身元不明と判断された場合に漂着した沿岸市町へ遺体の引き渡しが行われます。生存状態で不審人物が発見された場合は、山形警察にて初動対応を行います。山形警察は現場で捜査し、上陸したような痕跡を発見した場合は即座に緊急配備を敷き、近隣住民への聞き込みを行い、沿岸部のパトカー巡回等を実施します。あわせて、市等の関係機関と連携して、住民への注意喚起と不審者の情報提供依頼を行います。山形は山形警察、酒田海上保安部等の関係機関から協力要請があった際に情報伝達の窓口となり、関係課、市町との調整を行い、連携して対応いたします。生存者に感染症が疑われる場合には保健所と連携して防疫上必要な措置を講じます。鶴岡市においては、市管理の海岸で漂着船等が発見された場合には市が撤去処分を行い、撤去等にかかる費用を負担することになりますが、国からの補助金により補填されます。身元不明と判断された遺体については、行旅病人及び行旅死亡人取り扱い法により市が火葬し、遺骨はお寺に安置をしております。住民から119番通報があった際の消防本部の対応については、通報を受けた消防署が漂着した生存者と疑われる場合は直ちに山形警察へ通報して対応について協議をします。救急搬送が必要と判断された場合は医療機関へ搬送されます。  以上でございます。 ◆23番(石塚慶議員) ただいま綿密にマニュアル化された内容をお聞きしたところですが、再度質問をさせていただきますと、北朝鮮の情勢非常にどうなるかわからない激動状態で、ミサイルへの対応というのはさまざま過去の議会の中でも質問があった等々ありますが、有事の際には日本海沿岸への難民等の漂着の可能性も懸念されまして、万が一起こる事態の想定によって幅はありますが、3,000人程度から多い試算だと100万人もの難民が押し寄せる可能性を指摘する専門家もいます。この幅でいくと、もうわからんということだと思いますが、さらに武装化や感染症の問題、マニュアルの中でも感染症のお話ありましたが、そういったものもあわせて考える必要があります。今のマニュアルの中でも非常にさまざまな警備等々対策を強化していることは非常に理解はできるんですが、特に生存状態の漂着者、侵入者等々の第1コンタクトといいますか、そういったところは沿岸部の住民がその第1コンタクトをとる可能性が極めて高いというふうに考えておりますし、実際秋田の由利本荘市では民家の呼び鈴をピンポンと押してそういった生存者が住民と第1コンタクトをとったというところであります。無駄に不安をあおる必要はないと思うんですが、現状おっしゃっていただいた綿密なマニュアルについて、マニュアルの中では住民が生存者と会った場合、警察に連絡するとかいうふうな今のお話もありましたけども、沿岸部の住民がそういったさまざまな分岐している内容をどのように知っているのか、もしくは周知を強化する必要があるというふうに思っておりますが、そういった対応、住民の対応の周知の現状と今後はどのように周知を強化していくのかというところをお伺いいたします。 ◎市民部長(白幡俊) 対応マニュアル、周知の現状、今後の対応についてでございますが、現在本市におきましては市民向けには警察庁、海上保安庁の行動チラシを市のホームページ、それから沿岸部のコミュニティセンターに掲載をしております。そこで不審船、不審人物を発見した場合にとるべき行動について周知を図っているところでございます。また、行政機関向けの山形対応マニュアルについては、市のホームページに記載をして周知を図っております。今後も地元自治会等と連携しまして、住民の方々へ迅速な注意喚起等の情報提供を行ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆23番(石塚慶議員) 実際周知されているということだと思うんですが、なかなか沿岸部に住んでいて、その周知が徹底されている実感というのは非常に薄いところでありますので、漂着が落ちついている今の状況下で、できる限り住民一人一人にやるべきことの周知をいただく方法を考えていただければというふうに思います。  若干一部、今お話のあったマニュアルの部分以外について質問させていただきます。沿岸部の既に設置されているさまざまな機能をこの有事の際どのように使うのかという質問です。例えば防災無線なんかインフラとしてありますし、そういったインフラとは別ですが、今連携をとるというふうな御答弁をいただいた自治組織や地元の消防団、余りこういった方々を率先して何とかするということは考えづらいというふうに認識はしておりますが、そういった方々との有事の際の連携、動きなどについてどのような経路でどのような指示が行くことになるのかというのを伺います。 ◎市民部長(白幡俊) 今例に示していただいた防災行政無線の活用や地元消防団の動きについて御説明いたします。  まず、防災行政無線を活用した情報伝達については、生存者に係る目撃、上陸情報が住民や警察、酒田海上保安部から市へ提供された後に沿岸住民への注意喚起が必要であると防災安全課で判断した場合に、沿岸部に設置してある防災行政無線を使用した注意喚起放送を行います。平日にあっては防災安全課が担当し、休日は消防本部が担当することになっております。消防団につきましては、武装化や感染症のおそれもありますことから、不審船、不審者に対しての指示は出すことはございません。本市といたしましては、今後とも国際情勢等を見きわめながら関係機関と連携して適切に対応してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆23番(石塚慶議員) いつ、どのような変化が突然起こるかわからないこの北朝鮮の状況については、何もない平時から油断することなく住民一人一人に対応策の周知を継続的にすることが必要だというふうに考えております。基本的にはそのような懸念がなくなるような北朝鮮との関係づくりについては国の仕事ということで希望は持ちつつも、さまざまな情勢に合わせた対策を国、、関係機関と連携しながら実施をお願いできればというふうに思っております。  以上で質問は終了いたします。   尾 形 昌 彦 議員質問 ○議長(齋藤久議員) 26番尾形昌彦議員。   (26番 尾形昌彦議員 登壇) ◆26番(尾形昌彦議員) 通告に従いまして、2つの質問について一問一答方式で質問をさせていただきます。  まず、加茂水族館の今後の展開について伺います。加茂水族館は、平成26年6月の開館から、この6月で開館4周年を迎えました。一般的には通常の水族館であれば開館初年度は物珍しさから入館者数が伸び、2年度目からは入館者数が落ち込み、さらに少しずつ減っていくという道をたどるわけですが、加茂水族館の場合は初年度に71万人超となり、その後も順調に客数を積み上げ、昨年6月12日に累計で200万人、ことしの5月3日には累計入館者数は250万人を超えました。この実績につながったのは、もちろんクラゲ自体の魅力が人々を引きつけたということは言うまでもありませんが、村上前館長、奥泉現館長、スタッフの皆さんがうまくメディアを使い、全国に加茂水族館をPRしたり、さまざまな仕掛けを施し、何度でも足を運びたいと思わせることに成功したからにほかならないからであります。その一方で、開館当初ほどではないものの、多数の入館者が集中することによる交通渋滞を含めた課題があるのも事実であります。  そこで、最初の質問となりますが、この4年間を振り返り加茂水族館のもたらした成果についてどのように評価をしているのか、また交通渋滞対策を含めた課題についてどう認識をしているのかについて当局のお考えをお聞きします。  次に、ことし10月1日からJRの新潟・庄内エリアデスティネーションキャンペーンのプレDCが始まり、来年10月1日から12月31日が本キャンペーンとなります。今回のキャッチフレーズは、日本海美食旅と書いて、日本海ガストロノミーというテーマだそうでありますが、主に食にスポットライトを当てたものになっています。近年では、平成26年6月14日から9月13日の間、山形日和というテーマでDCが行われ、その年の6月1日にオープンした加茂水族館は羽黒山の蜂子神社の御開扉とともに庄内地区DCの目玉としてたくさんの観光客を集め、その年のDCは県内でも鶴岡のひとり勝ちの様相を呈しました。来年が加茂水族館にとっても開館5周年かつ本DCとなれば、4年前のようにJRグループという全国組織を使った全国へのまたとないPRのタイミングとなりますし、それにより観光を初めとする裾野の広い経済効果も期待されるところであります。  そこで、来年の5周年、DCに向け、水族館として記念企画などどのようなものを検討しているかについて伺いたいと思います。  最後に、もう少し先の展開についても伺います。5周年DCが終われば平成32年度にポストDCはありますが、開館10年あたりをめどにさらなる魅力向上や課題解決を目的とした施設の大規模リニューアルなども検討する時期が来るのではないかと思います。そのための財源としては、加茂水族館整備振興基金がベースになると思いますが、その基金の残高がどのような推移をたどっているのか、またその基金等を財源として行う大規模リニューアルについて現段階で具体的に検討しているのか。検討していれば、どのようなことを考えているかについても確認をしたいと思います。  答弁により再質問させていただきます。 ◎商工観光部長(阿部真一) 加茂水族館の今後の展開について、3点についてお答え申し上げます。  最初に、開館4周年を迎え、これまでの評価と課題についてですが、奥泉館長を初めとする水族館のスタッフの御尽力により、展示種類数世界一を誇るクラゲを中心に、魅力あふれる展示やバックヤードツアー、音楽会などのイベントに加え、地場を中心とした魚類の展示、当地での食文化の紹介にも力を入れ、国内外からの多くの水族館関係者が視察するなど注目を集めております。また、メディアからさまざまな形で取り上げられ、年間パスポート発行等によりリピーターも定着しつつあり、多くの方々から来館されている状況にございます。入館者数の推移を見ますと、リニューアルした平成26年度は10カ月間の営業ながら、71万6,000人、平成27年度以降は1年間の集計になりますが、61万6,000人、28年度が55万3,000人、29年度が55万8,000人となっており、5月末までの累計では255万人を超えております。リニューアル前に策定した運営基本計画では、オープン時に30万人、以降は20万人台と見込んでおり、入館者数が計画を大幅に上回る状況が続いております。また、ゴールデンウイークやお盆の期間などに水族館に駐車している車両のナンバー調査を行いましたところ、外客が約8割を占めており、その内訳は特に宮城と新潟が多く、それぞれ約2割、東北4で3割、そして関東方面が約1割となっており、遠方からも御来館いただいている状況にございます。外から多くの方が訪れていることにより、本市の情報発信、知名度のアップにも大きな役割を果たしておりますが、何よりも温泉への宿泊など本市の観光誘客の牽引役となっております。  一方、課題といたしましては車で訪れる方がほとんどであることから、ゴールデンウイークやお盆の繁忙期には駐車場不足と交通渋滞の課題が発生し、特にリニューアル当初は地区住民の方々に御迷惑をおかけした状況にございます。また、当初計画を大幅に上回る来館者があり、繁忙期には安全面から入館規制を実施しており、長時間の入館待ちが発生していることも課題の一つと認識しております。  次に、開館5周年とデスティネーションキャンペーンに伴う記念企画についてお答え申し上げます。既に御案内のとおり新潟・庄内エリアデスティネーションキャンペーンが来年10月1日から12月31日まで開催されます。前回、加茂水族館がリニューアルオープンと同じ時期に始まった平成26年の山形デスティネーションキャンペーンでは加茂水族館の特大ポスターが全国の主要駅に張り出され、メーンパンフレットにも大きく取り上げられたことなどから、水族館だけでなく本市全体の観光誘客にも大いに寄与したところでございます。今回もデスティネーションキャンペーンと5周年が重なる絶好のPRの機会と捉えており、展示内容の充実やキャンペーンのテーマである日本海ガストロノミー、日本海美食旅に対応し、例えば水槽展示をごらんいただくだけではなく、レストラン沖海月を生かし、鶴岡の食文化を学ぶ、体験するといった取り組みが検討に挙がっております。また、このキャンペーンは秋から冬にかけて実施されますが、特に期間後半は天候に左右されることから、他の市内観光施設、飲食店等と連携した周遊性の向上を図りながら屋内施設の特徴を生かした集客に取り組んでまいります。  次に、リニューアル後、10年に向けた展開についてお答えいたします。加茂水族館と同種の施設を見ますとリピーター等により安定的な入館者を確保しているところは毎年ごとに施設、展示等の改修を行い、新たな魅力づくりに力を入れているところが多くなっております。加茂水族館につきましても展示の充実等が必要と考えており、10年目はその節目の一つになり得るものと認識しております。お尋ねの加茂水族館整備振興基金の推移につきましては、平成26年度末で4億292万9,995円を積み立てし、27年度末には2億8,290万1,793円、28年度末には2億5,620万449円、そして29年度末には1億9,170万861円を積み立てており、累計では利子も含め11億3,373万3,098円となっております。今年度は、ハード面のリニューアルも含め今後の水族館の方向性などさまざまな角度から議論を進めるため、振興基金計画策定委員会を立ち上げ、有識者を交えた意見交換、検討を行ってまいります。  以上でございます。 ◆26番(尾形昌彦議員) 成果につきましては、御紹介いただきましたとおり、予想をはるかに上回る観光客数が訪れていただいているということでございます。一方でということで課題もいただきました。課題について、3点少し詳しく聞いてまいりたいと思います。  まず、交通渋滞についてでありますけれども、今駐車場入場時の右折による渋滞を解消するために、昨年から混雑をしたときは加茂地区内から由良方面に向かって右折で駐車場に入れずに、1度今泉地区まで誘導して、今泉地区の先のスペースでUターンをして、駐車場に左折で入るような運用を行っております。これによって加茂地区内の混雑は大分解消されましたが、逆に今泉地区で海側の道路は駐車場に入る車で渋滞し、山側の車線は決められたところでないところ、例えば港の入り口などで右折をする車などにより渋滞が起こり、地元の住民は渋滞により目の前の海まで行けないという状況も数日ではあると思いますが、実際に発生しているようです。これについてどのような対策を行っているのかについて伺いたいと思います。  2点目、歩行者の安全確保について伺います。現在水族館近隣の駐車場は幾つかのエリアに分かれておりまして、最も近い駐車スペース、レインボービーチ駐車場、みなとオアシス駐車場、浜町岸壁駐車場とエリアが分かれております。このエリアでは駐車しようとする車と水族館に向かう、また水族館から帰る歩行者が同じルートを通ることもあり、歩行者の安全確保、駐車場内の渋滞緩和のためにもできるだけ歩行者と車の動線を分ける、いわゆる歩車分離を行う必要があると思います。本年の秋からの事業として加茂地区の漁協の燃料タンク付近から加茂水産高校付近まで防潮堤整備が行われる予定で、同時に歩道の整備もあわせて計画されており、第2駐車場から徒歩で水族館に向かう方が港付近を歩く際の安全性は向上するんですけれども、水産試験場から水族館に向かう際の歩車分離は十分とは言えない状況であります。特に2カ所について対策が必要と思われます。  1つ目は、レインボービーチと最寄りの駐車場の間で、ここには築山のような緑地があり、飛び石のように歩けるようにはなっていますが、決して歩きやすい状態ではないということです。築山の一部に階段やスロープを設置すればレインボービーチから最寄り駐車場へアプローチができ、その先は海側の堤防沿いを歩かせるようにすれば歩車分離が可能となり、安全性も向上すると思います。  2つ目は、水産高校裏手の浜町岸壁駐車場とみなとオアシス広場の間の道が狭隘になっている箇所で、こちらについては歩道の確保が必要と思われます。この2か所の整備についての考えを伺いたいと思います。  3点目、第2駐車場の整備について伺います。ことしのゴールデンウイークからシャトルバスの運用を従来から変更しまして、旧加茂中学校跡である第2駐車場からシャトルバスを運行することにしました。これにより、第2駐車場でバス待ちをする必要が生まれ、このゴールデンウイークでもシャトルバスを待つ人が日よけも何もないところで待っているという姿が見受けられました。これまでは、第2駐車場からは基本歩いて水族館に向かうということでしたので、開館当初加茂地区から出されていたあずまや、トイレ、水飲み場の設置要望はかなわなかったわけですが、運用が変わった今、その施設整備を再検討する考えがないのかどうか、その点あわせて3つお答えをいただきたいと思います。 ◎商工観光部長(阿部真一) 再質問3点についてお答え申し上げます。  1点目の交通渋滞についてでございますが、御指摘のとおり昨年度から鶴岡警察署の指導により新たな交通渋滞緩和対策を実施しております。内容につきましては、繁忙期に水族館への右折入場の制限と、これに伴う今泉駐車帯での転回であり、加茂地区での交通渋滞解消に一定の効果があったと認識しております。その反面、転回場がある今泉地内において渋滞が発生したことにより住民の方々に御迷惑をおかけし、大変遺憾に思っております。このことを踏まえまして、鶴岡警察署や庄内総合支庁などの関係機関と協議いたしまして、集落内の決められた場所以外での転回を制限するため、集落内への誘導員の増員や案内看板増設などの対応をいたし、ことしのゴールデンウイークは今泉地内でも目立った渋滞は発生しなかったと認識しております。  次に、2点目の歩行者の安全確保についてですが、駐車場内において歩行者と車両を分離することは安全性の確保と駐車場内の渋滞緩和のためにも必要な措置と考えております。御指摘の築山の一部への階段やスロープの設置につきましては、所管する港湾事務所と構造上の協議が必要となることから、水族館とレインボービーチの指定管理者である鶴岡市開発公社で協議の準備を進めており、市も一緒に入りと協議を進めてまいります。  また、浜町岸壁駐車場から水族館への通路の拡幅でありますが、施工方法によってはが定める加茂港港湾計画にも影響する可能性もありますので、構造上の取り扱いを含めと協議してまいります。  次に、3点目、旧加茂中学校跡地に整備いたしました第2駐車場についてですが、これまで施設地内にあります第3駐車場のみから運行していたシャトルバスをことしのゴールデンウイークから第2駐車場を経由して水族館へ行く取り扱いに変更したところでございます。御提案のあずまや、トイレ、水飲み場につきましては、リニューアル当初既に仮設トイレ3基と水道設備を整備しておりますが、今後お盆の期間などの利用状況、また地域の御意向を踏まえつつ、必要に応じ検討してまいりたいと考えております。  なお、現在第2駐車場の前面アスファルト化工事を行っておりますが、7月下旬の完成を見込んでいるところでございます。  以上です。 ◆26番(尾形昌彦議員) 再質問お答えいただきました。  交通渋滞については、私が確認したのはゴールデンウイーク前ですので、去年の秋のタイミングでもかなり混んでいたというところが人員の配置及び案内板設置で解消したということで安心をしております。引き続きの対応をお願いをしたいと思います。  歩行者の安全確保については、やはりけさも私ルートを歩いてきましたけれども、大分歩車分離に向けての工事も少しずつですが、進んでいるようでありますが、やはりちょっとネックになっているのは、先ほどお話しした築山の部分であります。レインボービーチからあそこをすぐ越えられるようになっていれば、本当にスムーズに海側を通っていけるということで、これは完全に歩車分離ができるのかなというふうに思っていますので、こちらについては力強く進めていただきたいなというふうに思っております。  あと、水高裏の部分に関しては、ここに関しては一番ボトルネックとなっているところであります。あそこに歩道を海側につけるとすると、先ほどあったように港湾計画にかかわるというところとあわせて、みなとオアシスのところにちょうど花壇にぶつかるというところがありますので、その辺の調整もこれから出てくるのかなというふうに思いますので、そこは少し中期的な課題になるかもしれませんが、あわせて御検討をいただきたいと思います。  第2駐車場については、利用状況を見ながらというのは開館当初も利用状況を見ながら、結局設置なかなか見送られたという経緯もありますので、これもできるだけ前向きに御検討いただきたいなというふうに思っております。  再質問、もう一項目だけといいますか、加茂水族館が現在予想を上回る盛況であるわけなんですけども、加茂水族館の加茂地区の地域振興の関係について伺いたいと思います。これは、開館当初からの地域にとっての課題でありまして、あのにぎわいをどう地域振興に結びつけるかというところが大きな課題となっておりまして、もちろん地域としても主体的に考えなければならない課題でありますが、現在加茂地区に商工団体ですとか、あとは観光協会、こういったものが既になくなっておる関係で、それを推し進める団体が現在ない地域ということでありまして、地域振興に関しては苦慮しているのが実情であります。加茂水族館のにぎわいと地域振興について当局はどのように考えているかをお聞きしたいと思います。 ◎商工観光部長(阿部真一) 加茂水族館と加茂地区の地域振興についてお尋ねです。御答弁させていただきます。  水族館は、年間50万人を超える観光客が来館しており、地域にとりましては雇用の場として、また交流人口の拡大による地域活性化にもつながっているものと認識しております。  また、加茂水族館のリニューアルオープンに当たりまして、加茂地区では自治振興会が主体となりまして、加茂地区振興計画を作成されております。この中では名物となる食べ物の開発、地区内のそぞろ歩き、船蔵の活用のほか、港、水族館、水産高校などの地域資源を活用したまちづくりが挙げられております。また、7月15日に開催されます加茂港大漁フェスティバルでは水産高校学校祭の同時開催や漁船による大漁旗パレード、地元海産物等の販売など、地域挙げての取り組みを予定されているとお聞きしております。  本市では、人口減少に立ち向かう対策の一つといたしまして、交流人口の拡大、観光地域づくりに力を入れておりますが、加茂水族館のにぎわいを地区の活性化につなげることは他地域にとっても、また本市にとっても地域振興のモデルケースになるものと考えております。加茂水族館は、地域の皆様の御協力によりこれまで運営されてきた施設でございます。地域の主体的な取り組みのもと、市といたしましても地域振興に一緒に取り組んでまいりたいと存じます。  以上でございます。 ◆26番(尾形昌彦議員) ありがとうございます。  御紹介あったように地域でも検討しているんですけども、なかなかそのノウハウを含めた部分が足らない部分もございますので、その辺地元産品の開発を含めて、市の持ち得る知見を含めて御支援をいただければ幸いかと思います。  あと、先ほど2点目と3点目でDCの取り組みと、あとは大幅リニューアル、大規模リニューアルの件お答えいただきました。これからDCについては始まってくるわけなんですけども、やっぱりタイミングを逃さず、観光戦略を策定中か策定したかと思いますので、その辺とあわせてしっかりと加茂水族館を応援するような仕組みづくりを持っていただきたいと思います。  また、振興基金については振興基金をどう使っていくかの委員会ですか、もつくられるということでございます。これまで11億以上積み上げてきた基金であります。それはもちろん水族館の方々が頑張ったと、当然鶴岡市も支援があったからということにはなりますけれども、それをやはり有意義に生かすため、次なる投資に向かわせるために、やはり一番大事なのは現場の声だと思っております。現場の声をしっかりと館長を含めて拾っていただいて、それを最大限尊重するような形での計画策定をお願いをしたいというふうに思います。  それでは、次の質問に参ります。奨学金返済支援制度の検討状況と鶴岡型奨学金の創設について質問させていただきます。この件は、昨年9月の定例会でも子育て支援の項目の中で確認をした内容の進捗についての確認となります。奨学金に関しては、国の制度としても平成29年からは先行実施として住民税非課税世帯の私立自宅外生などを対象に給付型奨学金がスタートし、ことしの4月からは本格実施ということで給付型奨学金の創設、貸与型奨学金の充実、所得連動返還型奨学金制度の導入がなされました。給付型奨学金は、住民税非課税世帯を対象に、十分に満足できる高い学習成績をおさめているなどの要件を満たす生徒を学校が推薦することにより、自宅外の国公立大入学者には月3万円、自宅外の私立大学入学者には月4万円の給付型奨学金を給付することとなりました。また、貸与型障害の充実として無利子奨学金を拡充し、住民税非課税世帯の子供たちについて成績基準を実質的に撤廃し、必要とする全ての子供たちが無利子の奨学金を受けられるようになり、返還についても平成29年度に無利子奨学金の貸与を受ける人から前年の所得に応じて返還月額が決定する所得連動返還方式が選択できることになり、これにより所得が低い状況でも無理なく返還できるようになるようでございます。まず、これらの国の制度の利用者の状況を鶴岡市として把握できているのかについて伺いたいと思います。  次に、返還支援策についてですが、前回の質問時点で市独自の返還支援制度について検討すべき時期に来ていると考えているという答弁をいただきました。前回の質問の際も説明がありましたが、日本学生支援機構第1種奨学金、これは無利子でありますけども、の貸与者を対象にと市で山形若者定着奨学金返済支援制度を実施し、平成28年度の実績で8名、平成29年度は質問した時点で11名採用ということでした。ただ、この制度は大学卒業後6カ月以内に県内に居住し、支給対象となる職業に就業し、3年継続した場合に返還支援を受けることができるという条件になっており、いずれ地元に帰るにしても都市部で何年間か生活した後でという意向が多いということ、対象の職種に公務員や教員、保育士、医療福祉分野が入っていないことなどから申請に至らない学生が多いということでありました。そういったことを踏まえて前回の答弁では、地元へのUターン奨励策として検討すべきで、地元に帰ってきて就職した方を対象とした制度を他市の先行事例や荘内病院の医師、就学資金制度などを参考に検討したいという御答弁をいただきました。現時点でどこまで具体的に検討されているか、状況について当局の説明を求めます。  最後に、貸与制度がなかった旧鶴岡市在住の進学者を対象とする奨学金について伺います。こちらについても旧鶴岡市在住の進学者を対象とする奨学金の導入についてもあわせて検討する必要がある、教育委員会としても関係部署と連携を図りながら進めていきたいとの考えを示していただきました。これについても検討状況についての説明を求めたいと思います。  答弁により再質問させていただきます。 ◎教育部長(石塚健) 奨学金制度に係る3点の御質問について、初めに1点目の本年4月から本格実施となりました国の制度の利用状況についてお答えいたします。  国の給付型奨学金の給付人員は、国の予算ベースで先行実施いたしました平成29年度は全国で2,800人、平成30年度は2万2,800人と把握しております。実際の市内の高校等における具体的な配分枠数につきましては、こちらは開示していない情報とお聞きしております。ただし、この給付型奨学金の学校推薦枠の割り振り方法といたしましては、まず各高校等に1人を割り振った上で、残りの枠の数を各高校等の非課税世帯の奨学金貸与者数をもとに配分し、実際の対象者の選考に関しましては要件を満たす生徒を学校側で推薦していると伺っております。  次に、2点目の市独自の返済支援制度の検討状況についてでありますが、昨年9月の定例会でもお答えしておりますとおり、本市の高等教育機関への進学率が年々上昇しております一方で、大学等を卒業した後、地元へ戻ってくる若者は少なく、そのまま進学先の都市に残って生活する若者がふえていること、また実家を離れた方々が奨学金の返済に苦慮している現状があることなどから、これらの問題につきましては検討するべき時期に来ているという認識は現在も変わっておるところではございません。そこで、現在と市町村が基金を積み立てて実施しております山形若者定着奨学金返還支援事業によりましてUターンを希望する一部の学生に対して支援を行っているものでありまして、市独自の返済支援制度につきましては国の制度の推移や本市における利用実態の把握に努めながら、引き続き検討を行っている状況でございます。  3点目の旧鶴岡市在住の進学者を含めました奨学金の検討状況についてお答えいたします。公益財団法人羽黒育英会で貸し付け事業を行っております旧羽黒町を除きました旧4町村の基金残高は、平成30年3月末時点で現金、有価証券、貸付額を合わせて合計約2億5,000万円となっております。仮に現在旧町村単位で行っている奨学金制度を旧鶴岡市の区域で新たに実施しようとした場合、人口割合から単純に比較したものでございますが、少なくともさらに億円単位で新たな財源の確保が必要と見込まれるものでございます。そのためかなり厳しい状況ではございますが、財源の捻出を含めて引き続き検討してまいりたいと考えているところでございます。  以上であります。 ◆26番(尾形昌彦議員) それでは、再質問をさせていただきます。  昨年9月に質問させていただいて、6月にということで、期間的には割と9カ月ほどですかね、という短い期間で再度質問させていくという背景に、先日鶴岡商工会議所の雇用人材育成委員会というのに出席をしてまいりました。今春卒の高校生の就職進学状況、就職先が外か、県内か、鶴岡市かなどのデータについて説明を受けました。それによると、今春卒業の高校生の総数は1,463人、そのうちの6割の891人が進学し、約4割、560人が就職、そのうち鶴岡市内に就職した人数は男性が148、女性が103、合わせて251人ということでありました。これは、全体に対すると高校卒業して鶴岡市内に就職する割合は17%というパーセンテージにすぎないと。さらにことし、市のホームページ等で確認すると、平成30年度末の各歳別、男女別、人員集計表上のゼロ歳児の数、これ29年度の出生数は757というふうに伺っておりますが、実際には流出等でゼロ歳児の数735人ということでありました。今春の卒業者が先ほどお話ししたように1,463でありますので、18年後に高校を卒業する子供たちは半分ということが現実に見えてきている状況であります。もし、18年後の未来に17%の人しか高校卒業後残らないという場合、鶴岡市内の就職する数は125名ぐらい、これも当然数字として動くわけですけれども、たったそれだけしか高校を卒業して鶴岡に残らないというような状況であります。もちろん大学で一端外に出てきて、それから鶴岡に戻ってくるということもプラスされるわけですけれども、高校卒業者を地元につなぎとめることと、あと大学で一端鶴岡を離れても、鶴岡に帰ってくるインセンティブを考えないと、当然でありますけど、若者及び出生する子供の数はどんどん減っていくということになります。こういった状況を踏まえると、地元に戻って就職する人に対する奨学金返済支援制度の創設を急がなければならないと。あわせて鶴岡型奨学金の創設も早急に具体的に検討しなければならないというふうに思っております。  先ほど御説明ありましたが、地域別に行っている奨学制度、奨学金は現金、有価証券、貸付金額の合計で2億5,000万という説明がございました。前回の質問時点で藤島地域は4,500万、櫛引地域が750万、朝日地域が3,900万、温海地域が4,000万の現預金残高がありまして、これを合計すると1億3,150万が既に貸し付け原資としてあることになるかと思います。羽黒地域は、別の形で奨学制度を行っておりますが、理想としてはやはりこれに鶴岡地域などからの拠出金を上乗せ、足して、一本化して、一つの基金とすると、これに毎年のふるさと納税や地元企業からの寄附金などで基金残高を積み上げていくという方法がとれるのがやはり理想ではないかというふうに考えています。前回の答弁で、基金創設の経緯、地域事情などさまざまな理由から一様に取り扱うことが難しい、現段階での基金統合は困難ということでしたが、今ある基金を将来鶴岡に帰ってくる若者のために生きたお金として使うことこそが今の鶴岡に必要なことで、そのためには困難なことにも早急に取り組む必要があると思いますが、その点について当局の見解を求めます。 ◎教育部長(石塚健) 今御紹介もいただきましたが、前回の昨年9月定例会の答弁でも申し上げましたとおり、現段階でさまざまなそういった基金の統合等についてさまざまな課題がありますことから、困難な状況にあるということを認識しているものではございます。ただ、人口減少対策でありますとか、若者の地元定着に向けまして、この政策につきましては教育委員会だけでなく、市を挙げてさまざまな子育て支援事業の実施や奨学金返還支援制度の新設といった検討が必要だという認識は持っているものでございます。繰り返しになりますが、財源の確保や捻出も含めまして、今言いましたような関係部署と連携しながら、さまざまな施策について検討してまいりたいと考えております。 ◆26番(尾形昌彦議員) 正直な感想を申し上げますと、前回の答弁からほとんど具体的に進んでいないんではないかというような御答弁だというふうに聞いておりました。合併から既に10年、12年以上経過をしております。基金の統合を図る際に、既に旧町村はないわけでございます。基金の統合を図るためにどこの承認が一体必要なんだろうということは正直わかりかねます。基金統合で一番支障となるのは何なのか、議会の承認が得られればできることなのか、その辺を1点確認したいと思います。 ◎教育部長(石塚健) 基金の統合等について昨年の9月の議会でも御答弁申し上げておりますけれども、やはり旧町村時代に基金を創設する場合に、寄附者の方からいろいろ寄附をいただいてつくった経過もございまして、そういった形での思いというものなどの関係もございますし、また合併調整の中でのまずはこれまで前のものを生かしてそのまま統合はしないということで来た経過もございましたので、そういったことを踏まえて、どこの承認を得るとか、そういうものではございませんが、市の判断として、まず統合は難しいということで来たところでございます。 ◆26番(尾形昌彦議員) そういった思いは確かにわかるんです。ただ、先ほどお話ししたように18年後にはもう子供の数は半分になるということを考えると、積極的に今解決、困難な課題であっても解決をして、これからに向けたお金を使うということをしていかないと、私はやはりかなり今危機的な状況がどうも共有できていないような気がしております。その辺はもちろん議会との話し合いもあるわけですけれども、その点についてはぜひ前向きに御検討いただきたいなというふうに思っております。  もし基金の統合がすぐにできないということであれば、一つの参考となるのが現在鹿児島の長島町で行っている、あわせて富山の氷見でも行っていますけども、ぶり奨学金という仕組みがあります。この仕組みは、5月に東京であった自治創造学会のセミナーで耳にしたものであります。長島町にはもともと基金があったわけではなくて、総務省の若き官僚がみずから提案した地方創生人材支援制度で長島町に派遣され、副町長を務めて、その中で漁協の人やまちの人たちのつながりを得て、漁協からはぶり1本につき1円の寄附、ここは鰤王というブリのブランドがあって、230万本ぐらい揚がるそうなんで、これだけ230万ぐらいの寄附があるそうですけど、まちの人からも居酒屋の方から5,000円、介護施設から5万円というようにできる範囲での寄附をいただいて基金をつくり、地元の信用金庫の協力を得て、高校生、大学生を対象として低金利の奨学ローンを創設し、まちに戻らずに就職した人にはまちが利息の負担を、まちに戻ってきて居住、就職した人には利息の負担だけでなく元金の全額補助、大学卒業後に期間を置いて戻ってきた場合でも利息の負担とあわせて10年間の元金全額補助を行う仕組みです。こうした仕組みがあれば、行政だけでなく商工業者も含めた地元の人にも他人事ではなくて自分のこととして考えてもらうことができ、故郷を離れた人からはふるさと納税という形でこの仕組みへ参加いただくことが可能となります。基金の一本化も難しければ、この仕組みの具体的な検討を開始すべきと考えますが、いかがお考えでしょうか。 ◎教育部長(石塚健) ただいま御紹介いただきました鹿児島長島町の事例でございますが、地元の人からの寄附やふるさと納税での基金づくりの財源確保、地元の金融機関の協力を得ての金利の抑制、利息の補助あるいは期間を置いて戻ってきた場合でも元金の全額補助を行うと、そういったさまざまこれから本市における課題を解決する上で大変参考となるところでございますので、今後勉強させていただきたいと思います。 ◆26番(尾形昌彦議員) きのう実は鶴岡商工会議所の常任委員会がありまして、その場で商工関係団体の上層部の方と、あとは金融関係の上層部の方とちょっとこの長島町のケースを御説明させていただきました。お二人に対して説明ということになるわけですけれども、金融機関の方はこれはまとまって金融機関としても支援できる仕組みだというようなお話を感想として持たれておりましたし、商工関係団体の方はいつからやるのかと、31年度からできるのかというようなぐらいのスピード感を持っていらっしゃいました。実際長島町は、これ半年で制度を確立しておりますし、氷見も多分同じぐらいのスピードだったんではないかと思います。18年後の現実を見た中では、やはりスピード感を持って取り組まないとどんどん人口が減っていくということになるかと思います。ただ先ほどお話あったように教育委員会だけで解決できる話ではなくて、当然移住、Uターンを考えれば企画のほうになりますかね。それから、ふるさと納税が絡めば総務のほうにもなってまいりますし、商工関係団体が絡めばもしかしたら商工観光部にも絡むこととなるので、これは人口減少対策の横断的な取り組みとして行う必要があるのではないかというふうに思っています。その窓口がどこになるかわかりませんけども、私がもし市長であるならば、この制度を早急に具体的に検討するように指示を出したいなというふうに思うんですけども、皆川市長も人口減少と子育て支援についてはやはり重要な課題だというふうにお考えだと思いますが、この制度についての感想をいただきたいと思います。 ◎市長(皆川治) ただいま尾形議員さんから大変重要な御提案をいただいたというふうに思っております。  昨年の9月議会ということですので、ちょっと私の就任の前の御提案ということもございまして、まだ十分この検討状況について事務方から報告を受けていないところもございますので、地域の声もよく聞きながら、UIターンにも、Uターンですね。Uターンのほうにつながってくるというものだというふうに思いますので、よく検討させていただきたいと思います。 ◆26番(尾形昌彦議員) 前向きな御検討をいただいたと思います。早急にできれば具体的な御検討開始をいただきたいなというふうに思っていますし、私も商工団体、金融関係、再度制度の内容について説明しながら御理解がいただけるように頑張ってまいりたいと思いますので、ともに頑張ってまいりましょう。  以上で質問を終わります。
    ○議長(齋藤久議員) 暫時休憩します。再開を15時15分とします。   (午後 3時00分 休 憩)                     (午後 3時15分 再 開)   (議長退席・副議長着席) ○副議長(本間新兵衛議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続けます。   佐 藤 久 樹 議員質問 ○副議長(本間新兵衛議員) 24番佐藤久樹議員。   (24番 佐藤久樹議員 登壇) ◆24番(佐藤久樹議員) それでは、通告しておりました大きく3つの事項につきまして、順次一問一答方式でお尋ねいたします。  まず最初に、17番議員もお尋ねしましたが、最終処分場並びに中高一貫校、これらについては市が早急に取り組むべき事案だと考えますので、私も2つのことに今回は絞ってお尋ねしたいと思います。  まず最初に、インバウンドについてお尋ねいたします。人口減少の進展により地域の活力がそがれることが懸念される中で、即効的かつ効果的な対応の一つは交流人口の拡大であり、観光客の誘客は市として重点施策として早急に取り組むべき事案と考えます。さきに観光庁で発表しました調査資料によりますと、日本人の国内旅行の1人1回当たり旅行単価は、宿泊旅行が約4万9,000円、そしてまた日帰り旅行が1万5,000円であるのに対して、訪日外国人旅行者1人当たりの旅行支出は約15万3,000円であります。別々の調査でもありますので、単純に比較できない部分はあるにしても、外国人旅行客による経済効果が大きいことは明白であり、そのために多くの自治体がインバウンドに積極的に取り組んでおります。本市は、出羽三山と松ヶ岡開墾場に代表される2つの日本遺産、そしてギネスに認定された加茂水族館、個性豊かな温泉施設など観光地に恵まれ、まただだちゃ豆など在来作物や豊かな水産物などによるユネスコに認められた食文化、さらには国内でも貴重な文化財である黒川能、市民に慕われるお殿様が暮らす城下町など、自然、歴史、文化など観光資源には事欠きません。さらには2020年東京オリンピック・パラリンピックを控え、国内各地域でインバウンドの誘致に熱を帯びる状態で、新潟、庄内DCの開催、さきに決まった台湾からの大型チャーター便運行計画のそれらの動きを生かしての日本遺産を初めとする本市の地域資源、観光資源を生かしたプロモーションを展開し、多くの外国人にお越しいただきたく、また繰り返し来ていただけるような観光づくりが急務です。ぜひ市長みずからが国内、世界を飛び回ってトップセールスをしていただきまして、同僚議員が総括質問で質問しましたように、より多くの観光客に来ていただけるよう、2次交通、地域の受け入れ態勢もさらに整えていただきたいと思うところでございます。  それでは、そこでインバウンド観光に関してお尋ねいたします。外国人観光客の訪問者数の状況、受け入れ態勢などの取り組み、そして見えてきた課題など、本市インバウンド観光についての現状、課題の認識についてお伺いいたします。  また、東京オリンピック、DCなどの動きに呼応しながら、今後どのようにインバウンド政策を展開していくお考えなのかにつきまして御所見をお伺いいたします。  (2)としまして、高齢者の自動車運転免許証返納による代替措置についてお尋ねいたします。昨今、高齢者の運転による重大事故、事案が多く報道されております。市にお住まいしておられる住民のほとんどが自家用車による移動を日常の足としており、運転免許証を取得していれば一家に1台というわけではなくて、1人に1台と、そういった自家用車の保有台数は全国的にも多いのが県内であり、本市の特徴でもあります。これから団塊の世代の方々が年を重ねる上で、電車やバスなどの交通公共機関、そういった事情が都市部などとの違いから、自家用車の運転をせざるを得ない状況になることを今から少しでも緩和できることができるよう、近年は市でもタクシー券もしくはバス定期券に助成を行う措置を講じております。デマンド交通やボランティアによる輸送など市当局が試行錯誤して対策を講じる姿勢もうかがえておりますが、しかし現在のままでは十分な対応とは言えず、とりわけ郊外地にお住まいする方々にあっては運転免許証の返納をちゅうちょしてしまうのも実情かと思われます。外国ではスマートフォンなどを活用しての乗り合いタクシーの運行も効果があるとは聞いておりますけれども、運送事業者側から見ればいわゆる白タク運送に抵触するおそれもあることから、これらには慎重に対応しなければなりません。一歩踏み出した対策が早急に必要と考えますので、次のことにつきましてお尋ねいたします。  まず1つ目に、今後団塊の世代の方々が後期高齢者となり得る場合、本市でのおおむねの人口割合についてお尋ねいたします。  2つ目に、現在市が行っている現状と助成、補助金等についての御紹介をお願いいたします。  3つ目に、免許返納しやすい環境づくりについて市の御所見をお伺いいたします。  答弁により再質問いたします。 ◎商工観光部長(阿部真一) 1点目の御質問、インバウンド観光にかかわる2点ほどの御質問について御答弁申し上げます。  最初に、本市インバウンド観光の現状、課題について申し上げます。鶴岡市では、さきの山形デスティネーションキャンペーンの結果を踏まえ、国内旅行客だけではなく経済効果が大きい外国人観光客の受け入れを進めるため、28年3月に鶴岡市国際観光推進行動計画、いわゆる鶴岡インバウンドアクションプランを作成いたしました。この計画づくりに当たりましては、鶴岡市観光連盟のプロジェクトチームと幾度となく議論を重ね、本市の特徴的な観光資源で山形デスティネーションキャンペーンの柱でもありました食文化、出羽三山、加茂水族館、城下町を生かすこととし、これらへの関心が高く、ほかの自治体の働きかけが少ない欧米諸国を主たるターゲットに情報発信、受け入れ環境整備、広域連携等を進めながら誘客拡大を図るもので、平成32年の外国人延べ宿泊者数の目標を4万人に設定しております。この計画を受けまして、平成28年度以降外国語版ホームページ、パンフレットによる情報発信、市観光案内所での外国語対応、市所管観光施設へのWi―Fi整備などの受け入れ環境づくり、またパリ、ユネスコ本部での創造都市ネットワーク加盟自治体による国際交流企画展、この場での本市の観光のPR、海外旅行事業者招聘などのプロモーション活動を行っており、27年には4,900人ほどであった外国人延べ宿泊者数が29年には1万3,000人を超える状況となっております。  一方、課題といたしましては、鶴岡市自体が十分に知られていないこと、新幹線、航空路などの1次交通、域内の2次交通が不便であること、個人旅行客が多い中での外国語表記、応対が不十分であること、そしてWi―Fi等の通信環境などが挙げられます。これらの課題については、行政で対応すべきもの、観光事業者と連携、協力して取り組むべきもの、国やに働きかけていくべきものなどさまざまですが、インバウンド推進に向けて一つ一つ解決に取り組んでまいりたいと存じます。  次に、今後のインバウンド施策の展開についてですが、多くの方に訪れていただくには認知度、知名度を向上させ、鶴岡を旅行先に選ばれるまちにする必要がございます。海外からの旅行客は、特に今後のターゲットとする欧米は個人旅行客が主体であり、みずからの関心、話題、口コミの評判などについて自分で情報収集し、旅行を計画する傾向にございます。こうしたことから、本市の認知度を高めるために例えば和食、神社仏閣、温泉など、外国人が好むテーマをネットで検索すると鶴岡の観光素材がヒットするようにしたり、ネットの検索エンジン機能も果たしている動画投稿サイトにテーマごとの映像をアップするなど、情報発信の強化に取り組んでまいります。さらに通信環境整備等については、今定例会に所要の補正予算案を提案しており、国などの制度を活用しながらWi―Fi初め諸整備に努めてまいります。  また、先ごろ台湾から年度内に140便を数えるチャーター便の運航計画が発表され、庄内空港にも30便が乗り入れる予定であること、また民間によるタイからの積極的な誘客がなされていることにも留意し、インバウンドの取り組みを進めてまいりたいと考えております。特に台湾チャーター便につきましては、など関係機関と御相談しながら本市内の旅行コースの提案などに取り組み、今後も継続して鶴岡、庄内を訪れていただくことに結びつけてまいりたいと存じます。  なお、市観光連盟ではことしからのプレデスティネーションキャンペーンを好機と捉え、マーケティング手法を取り入れた観光戦略づくりを進めており、この中でモデルプラン、旅行商品などを提案し、デスティネーションキャンペーンを通じて検証していくこととしております。デスティネーションキャンペーンは、国内を中心としたものとはいえ、オリンピック開催の2020年はアフターデスティネーションキャンペーンと重なり、外国人客を意識したプロモーション等を行ってまいります。また、昨年夏にはフランスから国際交流員を招聘し、講演などによる市民、事業者への情報提供、ホームページの内容充実、インスタグラムなどSNSを活用した情報発信、またフランスなど欧米諸国の旅行事業情報サイトへの直接の情報提供を行っております。引き続き外国人ならではの視点を生かした課題対応、旅行プランの提案の充実に努め、インバウンド観光の推進に取り組んでまいりたいと存じます。  以上でございます。 ◎企画部長(高坂信司) 続きまして、高齢者の自動車運転免許証返納による代替措置についてということで、初めに団塊世代が後期高齢者となる場合の人口割合についてお答えいたします。  国立社会保障・人口問題研究所がことし3月に公表したデータでは、1947年から49年までの第1次ベビーブームに生まれた団塊の世代が後期高齢者である75歳となる2025年の本市の総人口は11万3,800人となり、そのうち75歳以上の人口は2万4,343人、割合で言いますと21.4%という推計となっております。ちなみに、平成27年の国勢調査の結果によりますと、本市の総人口は12万9,652人、75歳以上の人口は2万2,783人、割合で言いますと17.6%でございますので、比較しますと総人口は1万5,852人の減少、75歳以上の人口は1,560人の増加、人口割合は3.8ポイント高くなります。  次に、現在本市が実施しております運転免許自主返納者に対する助成についてお答えします。今年度より運転免許証を自主返納した方には、バスまたはタクシー券1万円分の交付と、運転免許経歴証明書発行手数料の補助、また運転免許証返納者と満70歳以上の高齢者については高速バスなど一部を除く庄内エリアを運行している路線バスが自由に乗りおりできる割引定期券の購入を補助するなど、総合的な外出支援策を実施しております。4月と5月の実績では、運転免許証を自主返納してバスまたはタクシー券を交付した方は119名、割引定期券の購入は198枚となっております。  続きまして、免許返納がしやすい環境づくりについての市の考え方についてお答えいたします。高齢者が住みなれた地域で安心して豊かな生活を送るためには移動手段の確保が肝要と考えております。運転免許変更後、自家用車にかわる移動手段としては路線バスやタクシーなどの公共交通がございますが、高齢化の進展に伴い公共交通の充実に寄せる市民の関心は高く、それぞれの地域特性や利用ニーズに適した持続可能な公共交通の実現は本市の重要な課題の一つであると認識しております。本市では、国、、警察、交通事業者、地域住民の代表者などで構成する地域公共交通活性化協議会の審議を経て、平成28年3月に向こう5カ年を計画期間とする地域公共交通網形成計画を策定しております。本計画では既存路線の見直しによる再編等を掲げる交流活性化プロジェクト、地域主体の交通サービスの導入等を掲げる市民協働プロジェクト、交通環境の改善や市民意識の醸成を掲げる環境改善利用促進プロジェクトの3つのプロジェクトの実施により市民生活を支える持続可能な公共交通の維持、確保を目指しております。また、市全域の公共交通ネットワークの効率化を図るとともに、地域間幹線及び中心市街地と周辺地域の拠点を結ぶ支線につきましては市の責務として維持に努め、廃止代替など地域内の移動手段の確保については当該地域が主体的に取り組むことを基本方針としております。この基本方針に基づき、藤島東栄地区のデマンドタクシー、西郷地区の有償ボランティア輸送、羽黒地域と朝日地域の市営バス、櫛引地域のスクールバス混乗など、地域の方々と協議を重ねながら、それぞれの地域の実情やニーズに合った移送方法により高齢者等の移動手段の確保に努めております。  このように公共交通を維持するためには利用者である市民が公共交通を我が事と認識し、地域ぐるみで考えていただくことが大事であり、市といたしましても地域に寄り添いながらこうした地域の取り組みを支援してまいります。高齢化社会を迎え、高齢者の外出を支援し、生きがいづくりと健康長寿を図り、社会参加の機会をふやすために公共交通が果たす役割はますます大きくなるものと存じます。今後も市民の皆様、交通事業者など関係の皆様とともに高齢者が移動手段を心配することなく、安心して運転免許を返納できる環境づくりになお一層努めてまいります。  以上です。 ◆24番(佐藤久樹議員) それでは、インバウンドについてちょっとお話をしたいと思います。  高速交通網の早期整備というのは、やはり急務ではあると考えるわけでございますけれども、高速道路、そして庄内空港の滑走路の延長、新幹線というわけにはいくかちょっとあれなんですけども、とりあえずとりわけ速達型のいなほの運行、これらも非常に有効だと思います。ぜひ早期にいなほの運行を実現できるように努力したいというところでございますし、また御紹介ありましたヨーロッパ等の欧米の遠隔地からの誘客、非常に大切だと思います。ただ比較的近いとされている、先ほどは台湾の実例もございましたけども、アジア圏内からの、いわゆる交通費が比較的安価だということもございますので、それらから大人数を誘致するということも大切じゃないかと考えるところでございます。  実は先日、ある会合の席で東京からいらっしゃった方と同席になりました。その席で言われたことがございます。それについては、今議会で多く取り上げられておりますFOODEVERのことでございました。後で鶴岡駅の中にFOODEVERの看板があるよということがわかったそうです。それで、何の施設なのかちょっとわからなかったと。ちょっと時間があったので中に入ってみると非常にきれいな案内所などがありまして、入ってみて初めてどんな施設なのか理解したと、非常にいい施設が鶴岡にはあると。ただ、もっと外からPRができるような工夫をすればいいのにねという、そういう貴重なアドバイスといいますか、意見をいただきました。弁護士の方でございますけども。  それと、新潟、他市と比べるといった考え方ではありませんが、新潟はもちろんでございますが、隣の酒田市と足並みをそろえて、これ取り組んでいかないといけないと、私はそう思います。例えば酒田市が一歩リードして鶴岡が半歩おくれたとかということにしなければいけないと考えるところでございますので、できることからスピード感を持って取り組んでいただきたいと思いますし、あるアンケートでは、その場に行ってはみましたが、がっかりな観光地というアンケートございました。その中に接客態度というのが一番多く取り上げられていたようです。それの評価につきましては、例えば魚をとる漁師さんだとか作物をつくる農家さん、そして受け入れる旅館やホテル、観光地が一体となって、チーム鶴岡として2020年の開催、東京オリンピック・パラリンピック開催後も大事ですので、先ほど答弁いただきましたけれども、一過性のものではなくて、多くの方々から再びオリンピック終了後も本市に来ていただけるような取り組みをぜひお願いしたいと思います。これは答弁要りませんので。  続きまして、高齢者の自動車運転免許証返納による代替措置につきましてですけれども、これはもうバス事業者だとかタクシー会社だけが背負うような課題とはなっていないわけでございます。行政、とりわけ市が一歩踏み込んだ対応をしていかなければならないと認識しておられるようでもございますし、特に郊外地においては、例えば数百メーターだとか数キロ先にある路線バスのバス停留所に高齢者の方々が歩いていくのは非常に困難でございます。例えばですけども、ぜひ学校に通学する学生さんが朝と晩に乗るようなスクールバスの運行に匹敵するようなきめ細やかなそういった運行を期待したいものでございます。これは本数が多くなくてもよろしいと思いますので、ぜひこちらもできることから後期高齢者、先ほど2割ほどの人口比率になるという説明もございましたので、スピード感をもって取り組んでいただけますようにお願いします。  それでは、次の2番の質問に移ります。農林水産物の売り込み戦略についてお尋ねいたします。いよいよ本市の基幹産業である農林水産業では、主力品種であるアンデスメロンや例えばだだちゃ豆などの園芸作物の定植作業が終わりまして、農村部では田畑一面に緑が映える時期となりました。昨年は、前市長が掲げた農業生産額300億円、これは28年度の実績ということでお聞きしております。これらを達成したところであり、今後も300億円の達成を期待しております。特にアンデスメロン、そしてだだちゃ豆など本市の園芸作物についてはふるさと納税の返礼品として人気商品とお聞きしておりますし、軟白ネギの販売も好調とお聞きしておりますので、今後も主力品種として生産振興を図っていくべきものと考えるところでございます。  一方、市ではこれまで首長みずからのトップセールスや第3回全国メロンサミットの開催など生産者やJAなどの生産者団体と一体となって消費者、実需要者に対して主力品種である先ほど説明しましたアンデスメロン、だだちゃ豆の評価の向上、そしてその需要の拡大に向けて取り組みを行ってまいりました。こうした園芸の主力品目については、勢いがあるうちに生産、販売、そして流通の両面からJA、行政などの関係団体が一丸となって支援していくべきものと考えます。  そこで、次の点についてお尋ねいたします。まず1つ目に、本市の園芸作物の主力である庄内砂丘メロン並びにだだちゃ豆の作付面積、販売額など生産の状況についてお伺いいたします。  2つ目に、庄内砂丘メロン、だだちゃ豆の販売促進や消費宣伝に向けた今年度の取り組みについてお尋ねいたします。 ◎農林水産部長(高橋和博) ただいまの庄内砂丘メロン、だだちゃ豆の作付面積、販売額などの生産の状況についての御質問いただきましたが、販売額などにつきましては市全体を正確に網羅します統計値はございませんので、JAの取り扱い実績などに基づきお答えさせていただきます。  まず、庄内砂丘メロンにつきましてですけども、平成29年度の農家数は188戸、作付面積は135ヘクタール、販売額は9億2,800万となっております。5年前の平成24年と比較しますと、農家数は9戸、作付面積は約5ヘクタールほど減少しております。なお、ここ二、三年の状況につきましては、農家数、作付面積、販売額とも横ばいで推移しているところでございます。生産の動向としましては、露地栽培の割合が6割と高いため、春先の低温などの天候の影響を受けやすく、収量が不安定になっていることから、現在施設化による安定生産を図るためのハウス栽培の導入を進めているところであります。  次に、だだちゃ豆につきましては平成29年の農家数は227戸、作付面積は268ヘクタールとなっており、5年前と比較しますと農家数が53戸減少している一方で、作付面積は10ヘクタール増加し、1戸当たりの面積は1.3倍となっており、着実に規模拡大が進んでいる状況にございます。なお、平成29年の販売額は、収穫のおくれにより早稲種を中心に単価が低迷したため、残念ながら前年を下回る6億4,400万にとどまっております。全国に誇りますだだちゃ豆の産地としてさらに発展していくためには労働力不足への対応が課題となりますので、現在機械化体系の導入や共同選別体制の構築などの省力化を目指した取り組みを進めているところでもあります。さらに今後とも食味のよい枝豆の生産が重要でありますことから、の研究機関や慶應先端生命科学研究所と連携し、枝豆の成分分析に基づいた良食味生産技術の普及、定着を目指していきたいと考えているところでございます。  次に、庄内砂丘メロンとだだちゃ豆の販売促進と消費宣伝に向けました今年度の取り組みについてお答えいたします。まず、庄内砂丘メロンにつきましては、全国的な作付面積の減少により販売単価は上昇傾向にあるものの、全国平均に対し2割ほど低くなっており、消費宣伝活動が重要と認識しているところであります。そのため今年度は、昨年のメロンサミットを契機に立ち上げられました庄内砂丘メロン産地強化プロジェクトにおいて7月6日の庄内砂丘メロンの日に合わせ、、JA、酒田市などの関係団体等が連携し、庄内はもとより外でも消費宣伝活動を行うことになっております。市としましては、加茂水族館やFOODEVER、駅などの多くの人が集まる場所に鉢植えのメロンを設置したり、メロンの日に加茂水族館で試食を実施するなど、メロンを広く市民や消費者にPRしてまいりたいと考えてございます。また、今年度から新たに県内外からの来館者数が多い加茂水族館の協力を得まして、レストランの食事メニューにメロンを提供する取り組みも予定しているところでございます。  次に、だだちゃ豆につきましては、市とJAが協力して主力の取引先が集中します関東方面での販路拡大を目的に、平成25年から平成28年まで東京都の中央卸売市場、大田市場等でのトップセールスを行ってまいりました。29年度からは出荷割合が2割程度と少なく、さらなる販路拡大が期待できます関西方面をターゲットにして、大阪市中央卸売市場でのトップセールスを始めたところであります。トップセールスにつきましては、ことしも8月8日のだだちゃ豆の日に合わせ、大阪市中央卸売市場におきまして組合長と市長の参加のもと、JA鶴岡と市が一緒になってトップセールスを実施する予定であります。また、トップセールスとあわせまして加茂水族館等でもだだちゃ豆の試食提供を行うなど、知名度のさらなる向上に努めてまいりたいと考えているところでございます。  以上であります。 ◆24番(佐藤久樹議員) 丁寧に御説明いただきまして、ありがとうございました。  今後、ことしは関西のほうに8月8日、市長並びに組合長ですか、トップセールスを行うということでございますので、ぜひ期待するところでございますし、昨年行われましたメロンサミット、非常に好評だったと、すごく人数が来てくださったということを私もその場にいて確認しています。今後は、例えばなんですけど、このような大きなイベント開催されましたときには、その検証をぜひ行っていただきまして、さらなるPRをそういった活動をしていただけるようにお願いしたいと思います。  それでは、最後の質問、3番目になりますけれども、地域主導型のサイエンスパークについてお尋ねいたします。中央高校の脇で展開しております鶴岡サイエンスパークでは、今や世界の先端をリードする研究事業が行われていることは言うまでもありません。特に鶴岡サイエンスパーク21ヘクタールのうち、民間主導で開発が進められている14ヘクタールでは、YAMAGATA DESIGN社が地域主導のまちづくりを掲げて、宿泊滞在施設や子育て支援施設の整備を進めてきましたが、民間開発であることから情報が伝わりにくいということもあってか、市民の方々にはあそこでは何をやっているんだろうと、そういった御興味を持った御意見、そういった方々が多くおられます。両施設については、2カ月後には宿泊滞在型ショウナイ・ホテル・スイデン・テラスがプレオープン、そして9月中旬には子育て支援施設キッズドーム・ソライも含めてグランドオープンが予定されているとの新聞報道もなされておりますが、現在までの整備状況はどのようになっているのかお尋ねいたします。  一方、完成する2つの施設については、市民からどういった施設なのかわかりにくいという声も聞かれます。それぞれの施設がどのような機能を持ち、どのような人が利用できるのか、またその料金体系はどのようになっているのか、市が現在把握している内容についてお尋ねします。  今まで市が屋内遊戯施設に対して補助金を出している経過を踏まえまして、市補助金がどのようなことに利用されているのかについても改めてお尋ねいたします。  特に子ども・子育て支援施設については、鶴岡市内の子育て世代からも大変期待されている施設であると思います。当初この施設は、市議会の人口減少・地域活性化対策特別委員会のメンバーが直接子育て世代の小中学校、PTAの方々だとか母親委員会の方々などから本市に必要な施設として聞き取りを行い、市民の生の声を集約して実現した施設整備でもあることから、早期完成を心待ちにしている方々も大勢おられます。市民が利用するに当たり、市のかかわり方、支援の方向性について御見解をお尋ねいたします。 ◎企画部長(高坂信司) 地域主導型のサイエンスパークについてお答えします。なお、御質問のうち子育て支援施設につきましては、この後健康福祉部よりお答えをいたします。  初めに、現在までの整備状況についてでございますが、平成27年8月からYAMAGATADESIGN社を中心とする民間主導により開発が進められてまいりました14ヘクタールのサイエンスパークにつきましては、開発行為は先月完了し、このたびの市議会定例会に同エリア内を通る市道認定に関する議案を提案いたしております。同社が整備を進める2つの施設は、現在建設中でございますが、宿泊滞在型複合施設ショウナイ・ホテル・スイデン・テラスにつきましてはことし8月1日にプレオープン、9月中旬には子育て支援施設キッズドーム・ソライの開業とあわせてグランドオープンが予定されているところでございます。  1つ目の宿泊滞在型複合施設の概要についてでございますが、この施設は立地上サイエンスパーク内を訪れる国内外の研究者やビジネス客の宿泊需要に応えることを狙いとしているようでございますが、こうした利用者に限らず、一般の方どなたでも利用が可能となっております。施設内にはレストラン、ビジネスルーム、ミニライブラリー、お土産ショップ、フィットネスや天然温泉などの機能を備えており、客室数は全143室で、ダブル、ツイン、スイートのほか、団体利用を受け入れるグループタイプの4種類となっております。今月1日から宿泊施設の予約が始まっており、最も数の多いダブルの部屋の広さは22平方メートルで、1人1泊朝食つきの宿泊料金は税抜き9,800円となっております。グループルームは、学生や若手研究者などの研修、合宿の需要にも対応するものですし、地元企業、関連企業が商談などの会議でも利用できる会議室なども備えておりまして、外国人の利用やユニバーサル対応にも留意しているとのことで、多様な人材の交流からイノベーションを生み出すサイエンスパークの交流拠点施設となることが期待されるところでございます。  以上です。 ◎健康福祉部長(齋藤功) 続いて、子育て支援施設について健康福祉部よりお答えいたします。  子育て支援施設の概要でございますが、延べ床面積約2,000平米の屋内施設と、約1ヘクタールの屋外の広場で構成され、屋内外を自由に行き来できるもので、施設は2層となっており、上の階は遊び場、下の階は学びの場や地域の一般の方の受け入れも制度上可能な事業所内保育所等で構成されておりまして、この9月のオープンが予定されております。  遊びの場は、起伏のある床面と空が見える天井で、他の施設にはないオリジナルのダイナミックな遊具が設置され、自由な発想で体を思い切り動かして遊ぶことができるものと伺っております。学びの場では、サイエンスパーク及び近隣の研究機関や企業、ボランティアの先生などと一緒に化学実験やものづくりなどを行うプログラムの提供が予定されるなど、子供たちが自由な発想で学びにチャレンジできる環境が創出され、将来を担う地域人材の育成や子育て環境の充実を図るものとして他の施設にない価値を提供できる施設となっているようでございます。  利用対象は、ホテル同様、サイエンスパーク関係者だけでなく、市内外の方が広く利用できるものであると伺っております。料金体系については、同社において詳細を詰めているところでございますが、遊び、学びを含めたソライ全体としての利用料設定で、月額料金を支払って月に何度でも利用できる会員制と、利用の都度料金を支払うビジター制の併用を検討しており、年齢による料金区分や鶴岡市民向けの料金設定も検討していると伺っております。  次に、本市が行っている補助金の使途でございますが、ソライにおける屋内遊戯部分に着目し、昨年度及び今年度においてそれぞれ1億円の補助金を支出するもので、建設費用の一部に充てられるものでございます。  改めて経過についてお話しさせていただきますが、屋内遊戯施設については、山形市や天童市の類似施設の開設もあり、多くの市民から御要望をいただいておりまして、本市の子育て環境の充実を図るに当たり、必要な施設であるという認識でありますが、他市の例を踏まえると大きく費用負担が伴うところであり、その整備方策を検討しておりました。その中でYAMAGATA DESIGN社が同様の施設を計画しており、協議を行う中で施設規模や遊び場の考え方など保護者の皆様の御要望を満たす施設であると認識し、おのおの整備するより両者が連携して一つのものを生み出すことが効率的かつ効果的であると考え、施設整備に対して支援を行うことにしたものでございます。  今後の市のかかわり方と支援の方向性でございますが、同社が設定するサービス及び利用料を踏まえ、本市の子育て環境の充実を図る施設の一つとして市民に広く利用機会が確保されるよう、PR等について協力するとともに、市民にとって過大な負担とならないように負担の軽減が必要な利用者への支援等について同社と協議を続けてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆24番(佐藤久樹議員) ただいま説明ありまして、ショウナイ・ホテル・スイデン・テラス、これ聞いたときに田んぼの中にホテルがあるという状況、そして風景、すごい発想だなと思いました。と申しましても、私たちはいつも見ている風景なんですが、余り実感はなかったんでございます。実際今、物が見えてきて、本当にこういう発想もあるんだなと感心させられておるところでございます。  しかし、このホテル、今御説明ありましたけれども、なぜ市が補助しなければならなかったのかという問い合わせが実は温泉経営者の方々から私受けました。というのは、自分たち、いわゆる民間が温泉を掘ったりだとか経営するのには市の補助金などないのに、なぜあそこにだけ投入すると。いやいや、実はこういうことなんだよと説明して初めて、ああ、そう、わかったということになるんです。そういうことも事情もありますけれども、自分たちがそういった民間がやるということについて、やはり少しわかりやすく説明すればすぐ疑問といいますか、それが解決するということもありますので、今後もいろいろそういった問い合わせ等ありましたら、丁寧に説明してやっていただきたいです。私も説明しますけども、お願いしたいと思います。  それと、キッズドーム・ソライについては、若い方々、いわゆる子育て世代から市が補助する施設のため、ぜひ、それは建物に対しての補助ということでございましたけれども、安価なそういった利用料金の設定を多く要望があります。それらも含めまして、やはり市ができることを最大限生かしていただいて、そのPRについても取り組んでいただけましたら幸いでございます。  では、私の質問は終わります。   (「議長、議事進行」と呼ぶ者あり) ○副議長(本間新兵衛議員) 石井清則議員。 ◆10番(石井清則議員) ただいまの質問の中で、人口減少・地域活性化対策特別委員会の提言によって屋外遊戯施設が実現したという趣旨の発言がありましたが、確かに委員会の中からの提言の中では子供たちの遊戯施設の必要性は訴えましたけれども、それをサイエンスパークの補助という形でやったというわけ、提言したわけではありません。質問を聞いていたとこ、私の聞き間違えだったらなんですけども、何かまるで委員会の提言が補助をするように提言したかのように受け取られるような発言でしたので、議事録を精査の上、必要であれば削除なり、訂正なりお願いいたします。 ○副議長(本間新兵衛議員) それでは、精査しまして、後日その件について御回答したいと思います。 ◎企画部長(高坂信司) 先ほどの24番議員の補助の関係で、スイデン・テラスのほうの建物に関しての補助につきましては市のほうで行っておりませんので、その辺誤解のないようによろしくお願いしたいと思います。  以上です。   五十嵐 一 彦 議員質問 ○副議長(本間新兵衛議員) 27番五十嵐一彦議員。   (27番 五十嵐一彦議員 登壇) ◆27番(五十嵐一彦議員) 通告に従いまして、一問一答方式により質問させていただきます。  初めに、地域防災計画について質問させていただきます。5月18日から19日にかけての大雨被害の被害状況については市長説明及び総括質問でも取り上げられましたが、もう少し詳細に質問させていただきます。まずは、改めて今回の災害発生時の対応と災害対策本部の設置を含めた経過について御説明をお願いします。  また、温海地域で発生した土砂崩れについて、発生から対応までの経過について、また復旧工事の今後の見通しについての説明をお願いします。  答弁によって再質問させていただきます。 ◎市民部長(白幡俊) 鶴岡市地域防災計画についてお答えいたします。  初めに、5月18日から19日の大雨に関する災害発生時の対応と災害対策本部の設置経過についてお答えします。今回の大雨につきましては、18日未明から雨が断続的に降り続き、気象庁のアメダス鶴岡観測所では24時間降水量が109ミリとなり、昭和51年に統計をとり始めてから5月で最多、年間を通しても10番目の雨量を観測し、本市においては非常に多い降水量を記録しました。  18日は、未明から朝にかけて降った雨により京田川の水位が避難判断水位に達したことから、午前11時20分災害警戒本部を設置しました。その後、の防災情報提供システムや河川砂防システム等から気象情報、河川の情報を収集し、また山形地方気象台から今後の降水状況の聞き取り等を行ったところ、18日夜遅くから19日未明にかけて大雨となり、京田川において氾濫の可能性が見込まれる水位まで上昇することが予測されました。そのため降雨時の夜間の避難行動には危険が伴うことを考慮し、避難に支援を必要とし時間を要する方に避難開始を呼びかける避難準備高齢者等避難開始の発令をまだ明るい時間帯である4時35分に行ったものです。発令地域は、平成28年8月に京田川の氾濫によって床上床下浸水被害が発生した藤島地域の三和、千原、関根の3地区、129世帯、443人を対象といたしました。避難情報の周知については、防災行政無線や緊急速報メール、ホームページ、広報車、自主防災組織を通じて行いました。そして、藤島地域活動センター及び東栄地域活動センターに避難所を開設しております。この避難情報の発令に伴い、警戒態勢から災害対策本部に切りかえ、藤島地域庁舎においては地域災害対策本部を設置し対応に当たりました。その後、18日の夜遅くから19日の明け方にかけて強い雨が降り続き、京田川、藤島川の水位が急速に上昇、氾濫危険水位を超える時間帯があり、藤島地域長沼地区では市から酒田河川国道事務所に対し排水ポンプ車の派遣を要請、堤の水を藤島川にポンプアップし、浸水被害を防いでおります。その後、京田川の水位は19日朝になると避難判断水位を下回り、午前9時30分避難準備高齢者等避難開始を解除し、あわせて2カ所の避難所を閉鎖しております。  続きまして、温海地域で発生した土砂崩れについて、発生から対応までの経過をお答えします。災害発生時の温海庁舎では、大雨警報の発表に伴い職員が災害の発生に対して警戒に当たっておりました。5月19日午前1時10分に被災者から温海庁舎総務企画課へ、家の裏から音がするとの電話連絡を受け、さらに被災者は119番通報を行いました。消防署員が現場へ出動し、被災者宅裏山の土砂崩れを確認したため、庁舎職員が温海自治会長へ連絡したところ、自治会長より被災者2名は温海公民館へ自主避難したとの連絡を受けました。このため地区指定職員2名が避難先である温海公民館へ向かい、避難所との連絡調整や情報収集業務に従事したところでございます。なお、今回の土砂崩れ発生が夜間であり、その全容の把握が困難であったことから、安全を期し近隣住民7世帯、18名が温海公民館等に一時的に自主避難しております。  また、土砂崩れ発生後の主な対応といたしましては、地元消防団などによる被災箇所の巡回や消防署による被災者宅のガスボンベ撤去、市としては規制線の設置や応急措置として被災者宅裏山へのブルーシート養生を行い、安全対策を講じたところでございます。なお、被災者につきましては現在温海集落の空き家に仮住まいをしておりますが、福祉関係者などが随時被災者宅の訪問などを行い、相談業務に当たっているところでございます。  また、被災現場につきましては土砂の動きや亀裂等の状況確認を継続して行っているところであります。  次に、復旧工事の今後の見通し等についてですが、このたびの災害は民間裏山の斜面が大量の降雨により崩れたものであり、被災後に山形が被災箇所を含んだ家屋等が連担している南北おおよそ150メートルの区間につきまして裏山の斜面勾配などの状況把握のため現地測量の作業に入ったところでございます。被災箇所の地理的な制約から大型建設機械を搬入できないため、厳しい条件下での工事になる上に、一連の対策工事の範囲が広範囲に及び、大規模な工事となることが予想されるため、本市としては当局に災害復旧工事の実施をお願いしているところであります。今後につきましては、と市の役割分担の調整を図るとともに、事業着手に向けに要望してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆27番(五十嵐一彦議員) ありがとうございました。  今回の対応は、割とスピーディーに庁舎のほうでも対応していたようで、大きな被害には至らなかったということで、大変よかったなと思っております。ただ今回、土砂崩れが発生してから周辺の住民は自主避難という形で避難されたということで、庁舎からの避難勧告は出ていなかったというわけですけど、大雨による土砂災害の危険に対する避難勧告発令の基準というのはどうなっているのか伺います。 ◎市民部長(白幡俊) 大雨による土砂災害の危険に対する避難勧告発令の基準についてお答えします。  土砂災害が発生するおそれが見込まれ、住民に対し避難情報を発令する場合には幾つかの基準がございます。1つ目は、降り続く雨による危険度の高まりと降雨予測をもとにと気象庁が共同で発表する土砂災害警戒情報がございます。  次に、山形の土砂災害警戒システムの危険度判定がございます。これは、地域の危険度判定を1キロメッシュで色により確認することが可能であり、危険が迫った箇所の特定に活用しております。こうした情報のほか、湧き水や落石、斜面の亀裂、山鳴り等の前兆現象、地域の危険箇所を把握している地元消防団や自主防災組織の方々の情報報告等を総合的に判断し、避難情報を発令することとしております。  今回は、温海地域で発生した土砂災害については土砂災害警戒システムでの危険度判定が避難開始の目安に達していない状況での発生となっているものでございます。  以上でございます。 ◆27番(五十嵐一彦議員) なかなかやっぱり夜間にこういう災害が発生すると、なかなか対応も難しいという面もあります。今回のように土砂崩れした今回発生した箇所というのは、ハザードマップ上でも警戒区域外になっていた場所であったわけで、被災した本人たちも最初、裏のほうでドンドンと音がする時点で、熊だと思って電話したということでした。全く頭には土砂災害という頭がなかったという、そういう状況だったようです。  今回の事例を踏まえて、今後のハザードマップの見直し等も考えて、対応についてどのように考えているかお伺いいたします。 ◎市民部長(白幡俊) 今回の土砂崩れ発生箇所を踏まえ、土砂災害区域外における土砂災害の対応についてお答えします。  毎年梅雨時期に入る前の5月から6月に土砂災害危険区域の調査を実施しております。この調査には地元住民の皆様を初め、警察、消防署、消防団、の砂防森林整備担当、市からも防災土木担当職員が参加し、土砂災害危険区域を巡視することにより、危険箇所について関係機関が情報を共有し、住民の土砂災害に対する意識の高揚を図っているものでございます。各地区での調査においては、土砂災害警戒区域に指定されていない区域についても自治会長等が地域で危険だと思われる場所を巡回し、関係機関で危険箇所の認識を共有しているところでございます。  今後の対応といたしまして、今回土砂災害が発生した温海地区においてもハザードマップの活用を進めるとともに、土砂災害警戒区域以外においても危険性のある箇所については継続して巡回を実施し、関係者で危険箇所の認識を深めるとともに、土砂災害による被害の未然防止に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆27番(五十嵐一彦議員) ありがとうございます。ぜひ地元自治会とも年に1回ぐらい現場を確認するとか、周辺住民と一緒に確認して意識を高めていただきたいなと思っています。  また、自主防災会の地域なんかでは毎年避難訓練というのを行っていますけど、ほとんどが地震、津波。温海地域、海岸沿いは地震、津波災害、あと火災の訓練とかをやっていますけど、なかなか土砂災害を想定した訓練というのは余りやっていないように思いますけど、その実施状況について伺います。 ◎市民部長(白幡俊) 土砂災害を想定した訓練についてお答えします。  市では毎年避難訓練を実施しておりますが、その訓練内容は各地域での災害想定に合わせた訓練内容となっております。このうち土砂災害を想定した訓練につきましては、平成27年8月に黄金地区で実施をしております。また、朝日地域においては毎年11月に実施をしております。また、が主催する訓練に市が参加したものとしましては、平成27年と28年に温海地域の要配慮者が利用する福祉施設を会場に土砂災害の発生を想定した避難誘導訓練が実施されております。  以上でございます。 ◆27番(五十嵐一彦議員) ありがとうございます。  また今回、何度も言いますけど、夜間での災害ということで、地元の消防団も徹夜で警戒に当たった。大変御苦労をおかけしたわけですけど、そういった場合の役割分担といいますか、行政、市がどこまでやるのか、地元の消防団、自主防災会がどこまで対応しなければいけないのか、その辺の確認と共有といいますか、話し合いも1年に1回ぐらいやっておいたらいいのかなと思いますので、よろしくお願いいたします。  続きまして、鶴岡市総合計画について質問させていただきます。1つ目として、次期総合計画の策定に当たっては平成20年度に策定した第1次総合計画、そしてそれをもとに進めてきた実施計画と各事業の検証が重要だと考えますが、この検証についての当局の考えを伺います。  2つ目として、新しい総合計画を策定するに当たっての体制について、前回との相異点を伺います。特に皆川市長は市民との対話を重要視されておりますが、それをどう反映されているのかも伺います。  3つ目として、新しい総合計画の基本的な方向性、特に皆川市長の公約との整合性を含めて伺います。  最後に、第1次総合計画策定から10年が経過したわけですが、その間東日本大震災の発生、世界情勢の緊張等、社会環境も大きく変化しておりますし、人口問題にも必死に取り組んではいますが、依然として厳しい状況が続いております。その中で策定する総合計画の大きな柱となるポイントは何か、市の考えを伺います。  以上、内容によって再質問させていただきます。 ◎企画部長(高坂信司) 鶴岡市総合計画の策定について、順次お答えいたします。  初めに、平成20年度に策定した前総合計画及びそれをもとに進めてまいりました実施計画、各事業の検証についてでございますが、ことし3月に基本計画に記載している施策項目の点検評価を行い、所管する企画、市民文教、厚生、産業、社会基盤の5つの専門委員会の第1回目の会議でその報告を行い、御意見を伺っております。この評価におきましては、次期総合計画の基礎資料とするため、現行計画の施策の体系に基づき施策ごとにそれぞれ現状と課題、これまでの取り組みとその評価ということで検証作業を行ったものであり、今後これらを参考にして次期計画の施策の立案に生かしていくこととしております。  次に、前計画との策定体制の違い、市民対話の反映についてでございますが、今回の策定体制として総合計画審議会の委員数を35名から15名に、また各専門委員会も従前の7つから5つへとスリム化いたしたところでございます。委員には幅広い分野、年齢層、さらに女性の参画にも留意し選出しておりまして、さまざまな観点から御意見をいただき、議論をより深めていただけるようにとの目的で行ったものでございます。  さらに今回の策定におきましては、広く市民の声が反映されるように新たに市民ワークショップを開催することとし、これまでに1月と2月に2回実施し、それぞれ70名を超える市民の皆様に参加いただいております。この市民ワークショップでは、10年後の鶴岡とそのまちづくりについて、どんなまちにしたいかと、今後10年間の鶴岡市において大事にしたい価値の2つをテーマに話し合い、それぞれたくさんの御意見をいただいております。この御意見は、図解にまとめて企画専門委員会に提示し、これらも参考に同委員会で議論を深め、また市長公約も加味してこれからの10年で鶴岡市のまちづくりに重視したい着眼点として9つにまとめております。引き続き計画策定に当たり市民ワークショップ、鶴岡まちづくり塾、地域振興懇談会の意見を計画に反映させるなど、市民との対話や幅広い市民の参画に意を用いてまいりたいというふうに考えております。  次に、新しい計画の基本的方向性、市長公約との整合性についてでございますが、次期総合計画の基本方針はさきに申し上げたこれからの10年で鶴岡市のまちづくりに重視したい着眼点に基づき、市民ワークショップや総合計画審議会、各専門委員会の御意見も踏まえ、今後企画専門委員会で原案を作成してまいります。その際、基本方針に基づく施策の体系を構成するそれぞれの施策も含め、市長公約を踏まえつつ、国等の計画との関連性、時代の潮流や社会情勢の変化を的確に捉えることに留意しながら、各分野や地域の重点課題をしっかりと捉えた上で事務局で原案をつくり、各専門委員会、審議会等で御議論をいただき、まとめていくものというふうに考えております。  次に、総合計画の柱となるポイントについてでありますが、これからの10年で鶴岡市のまちづくりに重視したい着眼点として、挑戦でき、人を引きつけ、投資を呼び込める環境の整備、若者子育て世代、高齢者、障害者に配慮し、誰もが活躍できる地域社会の構築、内的豊かさを重視し、豊かな自然と歴史、文化を伝承、コンパクトプラスネットワークによる自立分散型社会の実現などを示し、各専門委員会で御協議いただいているところでありますが、今後総合計画審議会などで目指す都市像や基本方針に関する検討を深める中で計画のポイントが明らかになってくるものというふうに考えております。  以上です。 ◆27番(五十嵐一彦議員) ありがとうございます。まだ策定段階の途中ということで、これからまたいろんなアイデアとかいろいろ出てくると思います。  2点ほど再質問させていただきますけど、新しくできる総合計画の、今後この点検、評価のやり方というのは何か新しいことを考えているのかどうか、その考えを伺いたいと思います。  あと、人口対策というのが何よりも一番重要、最重要課題だと思いますけど、人口対策、政策いろいろ、移住、定住促進、出産、子育て、交流人口拡大、職場の確保と多岐にわたっていろいろあるわけですけど、各あるその政策の中でもどこに一番ポイントを置いて進めていくのか、その辺を伺いたいと思います。 ◎企画部長(高坂信司) 2つの再質問についてそれぞれお答えします。  初めに、新しい計画の点検、評価についてでございますが、計画策定後に毎年向こう3年間に取り組むべき具体的施策をまとめた実施計画を策定する中で行っていく予定にしております。点検評価に当たっては、施策の進捗状況や成果が明らかになるようにするため目標設定が必要と考えており、他自治体の計画なども参考にしながら、できる限り数字を用いた成果目標を設定し、計画、実行、評価、改善といういわゆるPDCAサイクルによって計画の実行性を高めるように努めてまいりたいというふうに考えております。  続きまして、人口対策においてどのような政策にポイントを置くのかという趣旨の御質問でございますが、人口減少に歯どめをかけるという観点からは、少子化対策、若年層の流出抑制、流入拡大による定住人口の増加につながる若者子育て世代に対する施策が大きな柱になるというふうに思いますし、定住人口が減少する中でも地域活力を維持するという観点からは、交流人口や関係人口の拡大のほか、性別や年齢、障害の有無にかかわらず、誰もが持てる能力を発揮できる施策が、また人口減少に対応したまちづくりという観点からは、最近都市のスポンジ化とも呼ばれておりますけれども、市街地における空き家等の増加による低密度化や中山間集落の世帯数の減少などの中での集落機能の維持といったことから、コンパクトなまちづくりとネットワークの構築を図る施策などが挙げられるというふうに思いますけれども、今後の社会情勢の変化を踏まえつつ、政策課題を的確に捉え、政策立案の理念を定め、重層的かつ有機的に施策を実施して講じていく必要があるものというふうに考えております。  以上です。 ◆27番(五十嵐一彦議員) ありがとうございました。  子育て世代への支援というのを柱にしていくということでしたけど、一つの考え方としても日本全体で人口が減っていく中で、移住、定住、どこの自治体でも進めているわけでありますから、考え方によっては人の取り合いみたいなことも起きているのかなという感じはします。それよりもやっぱり根本的に子育て支援、地元で子供をたくさん産んでもらって育てていくというのが本当に大事だと思いますし、子育てするなら鶴岡市と言われるように、そういう計画をぜひ立てていただきたいなということを提案させて、質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 △散会 ○副議長(本間新兵衛議員) 本日はこれで散会します。   (午後 4時22分 散 会)...