鶴岡市議会 > 2017-12-07 >
12月07日-02号

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  1. 鶴岡市議会 2017-12-07
    12月07日-02号


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    平成 29年 12月 定例会平成29年12月7日(木曜日) 本会議 第2日             出欠席議員氏名  出 席 議 員 (32名)  1番   長 谷 川     剛         2番   坂  本  昌  栄  3番   山  田     守         4番   菅  井     巌  5番   加  藤  鑛  一         6番   草  島  進  一  7番   渡  辺  洋  井         8番   今  野  美 奈 子  9番   田  中     宏        10番   石  井  清  則 11番   加 賀 山     茂        12番   小  野  由  夫 13番   秋  葉     雄        14番   富  樫  正  毅 15番   中  沢     洋        16番   黒  井  浩  之 17番   小 野 寺  佳  克        18番   本  間  信  一 19番   阿  部     寛        20番   本  間  正  芳 21番   佐  藤  昌  哉        22番   佐  藤  博  幸 23番   石  塚     慶        24番   佐  藤  久  樹 25番   菅  原  一  浩        26番   尾  形  昌  彦 27番   五 十 嵐  一  彦        28番   野  村  廣  登 29番   渋  谷  耕  一        30番   佐  藤  文  一 31番   本  間  新 兵 衛        32番   齋  藤     久  欠 席 議 員 (なし)             出席議事説明員職氏名 市     長  皆 川   治         副  市  長  山 口   朗 総 務 部 長  高 橋 健 彦         企 画 部 長  高 坂 信 司 市 民 部 長  佐 藤 茂 巳         健 康 福祉部長  齋 藤   功 農 林 水産部長  渡 邊 雅 彦         商 工 観光部長  阿 部 真 一 建 設 部 長  渡 会   悟         病院事業管理者  三 科   武                          (兼)荘内病院長 荘 内 病 院  土 屋 清 光         上 下 水道部長  佐 藤   真 事 務 部 長 消  防  長  長谷川 幸 吉         会 計 管 理 者  菅 原 ゆ り 藤島庁舎支所長  叶 野 明 美         羽黒庁舎支所長  國 井 儀 昭 櫛引庁舎支所長  小 田   仁         朝日庁舎支所長  工 藤 幸 雄 温海庁舎支所長  白 幡   俊         教  育  長  加 藤   忍 教 育 部 長  石 塚   健         監 査 委 員  長谷川 貞 義 監 査 委 員  佐 藤 文 一         農業委員会会長  石 塚 治 己                          職 務 代 理 者 選挙管理委員会  丸 山   聡 委     員             出席事務局職員職氏名 事 務 局 長  佐 藤 正 哉         事 務 局 主 幹  佐 藤 玲 子 庶 務 主 査  山 口 喜兵衛         庶 務 係専門員  桜 井 寿 美 議 事 係 長  大 宮 将 義         議 事 係専門員  佐 藤 正 好 調 査 係 長  高 橋   亨         調 査 係 主 事  白 幡 麻 実             議事日程議事日程第2号    平成29年12月7日(木曜日)第 1  一 般 質 問             本日の会議に付した事件(議事日程のとおり) △開議 (午前10時00分) ○議長(齋藤久議員) ただいまから本日の会議を開きます。  本日の欠席届出者はありません。出席議員は定足数に達しております。  なお、報道関係者から議場内でのテレビカメラ等による撮影の願いが出ており、議長においてこれを許可しておりますので、御了承願います。  本日の議事は、議事日程第2号によって進めます。  この際申し上げます。市長から発言を求められておりますので、ここで市長の発言を許すことにしたいと思います。市長。 ◎市長(皆川治) 本市沿岸部に漂着しました北朝鮮等からと思われる木造船及び3遺体についての本市としての対応等について御報告させていただきます。  本件については、本議会初日に申し上げたとおり、市民の安全確保のため、本市としても庁内関係部署による情報の共有と適切な対応が必要と考え、副市長に指示したところでありまして、一昨日、関係部署から成る連絡会議を開催し、これまでの経過や各課の対応及び今後の対応等について確認を行ったところであります。具体的な今後の対応につきましては、的確な情報収集を行うとともに、遺体及び漂着物の取り扱いの明確化や、漁業者と住民の安全確保のための海上、陸上でのパトロールの強化等について、国及び県など関係機関に対し、さらに働きかけていくことといたしました。本市沿岸部への当該漂着物の事案については今後も続くものと予想されることから、連絡会議を中心にして、県や関係機関と連携をしながら、万全の対応を行ってまいりたいと考えております。 △日程第1 一般質問 ○議長(齋藤久議員) 日程第1 一般質問を行います。  一般質問は、配付してあります順序表によって順次発言を許します。  なお、会派の持ち時間終了10分前にブザーで時間の経過をお知らせします。   菅 井   巌 議員質問 ○議長(齋藤久議員) 4番菅井 巌議員。  なお、4番菅井 巌議員からは参考資料の配付の申し出があり、議長においてこれを許可しておりますので、御了承願います。   (4番 菅井 巌議員 登壇) ◆4番(菅井巌議員) おはようございます。皆川市政のもとで行われる定例会初めての一般質問、トップバッターとなりました。私ども日本共産党市議団、新人議員も含めて5人がこれから順次質問に立ちますが、今回それぞれの質問は私どもがこのたび市議選で行った市民アンケートに寄せられた声に基づく選挙公約と、また市民から寄せられた身近な声でありますので、どうぞよろしくお願いします。  まず、私から国民健康保険税について伺います。都道府県単位化に伴う来年度の保険料についてでありますけども、来年4月から国保の保険者が県と市町村にかわり、県が財政運営を行い、国が進めようとしている医療費の適正化計画による給付費の抑制、そして地域医療構想による病床削減の計画など、主体的にこれは県が担うことになります。国保運営の最大のこれまでとの違いは、県が財政を握るということであって、各市町村は県に対して、県が算定した納付金を納めて給付を受ける、交付を受けるということになります。賦課の徴収はこれまでどおり市が行うことになりますけども、そのために県に納付金をそれぞれ納めるための必要な標準保険料率を示すことになっております。  私が示した11月16日の資料1のほうになりますけども、本市の納付金は31億2,694万5,680円ということに試算されております。3方式による保険料率が示されました。この試算は、来年度の準備作業を進めるための基礎資料となっております。本市における来年度の保険料についてはどのようになるのか。これに先立ち9月に開かれた県の第2回の国保運協、これには資料2が示されておりますけども、今年度、平成29年度に当てはめた場合の納付金と1人当たりの保険料税額の試算、そして昨年度との比較、これが示されております。29年度の納付金の試算は31億4,716万1,908円、1人当たりの保険税額は9億1,337円、28年度実績11万1,794円と比較して2万457円のマイナスとなっています。28年度に1人当たり約2万円の国保税の負担増が鶴岡市で行われたわけであります。市民からは耐えがたいという声が寄せられました。県での試算でも、この必要性がその時点でなかったということが明らかになったのではないでしょうか。私は、この試算が示すとおり、今度の来年度の保険税、約2万円程度の引き下げができるのか、ぜひ検討していただきたいと、その可能性を伺います。  第2番目に、生活困窮者国保税の減免、国保税法第44条に基づく、いわゆる医療機関での窓口負担の一部負担の減免、国保税の滞納者での滞納について聞きますけども、国保の加入者の圧倒的多数が低所得者、高齢者が多いと、負担能力が低下する中で医療費水準が高くなっておるわけであります。構造的な問題の根幹には、国庫負担の削減、これがあります。1984年の法改正により国庫負担が削減され、国保会計の総収入に占める国庫支出金の割合は50%から約25%と半減し、構造的に負担が重くなると、こういう状況であります。所得格差が広がる中で、国保加入の市民の方からは、これ以上の負担、耐え切れないという声があります。昨年度実績で保険料の減免制度の対応状況は、低所得世帯が1世帯、東日本大震災関連で2世帯、その他特別の事情が42世帯となっておるようです。減免する基準、所得基準などは広く市民に周知、示されているのか、そして医療機関での窓口での一部負担の減免、44条に基づくこの減免制度が周知不足という声もありますし、実態に即していないという声もありますが、どのようになっているかお聞きします。  そして、国保税の滞納についてですが、本市の市税事務概要によれば、これは資料の2―2のほうに示しておりますが、滞納処分の執行停止状況、人員、平成28年、767人、件数1万4,471件、税額で1億9,940万1,000円となっています。この問題については、国会で参議院の予算委員会で我が党の倉林明子さんが質問で、高過ぎる国保税が払われず、生活困窮に至っている場合、国保税徴収法の要件に合致すれば執行停止ができるとし、執行停止の処分について国税庁にこれを明確に答弁をさせました。当時の塩崎厚労大臣は、生活困窮者の場合の滞納処分の停止制度が適切に活用されることは重要とし、滞納処分の執行停止ができるよう、具体的な金額も市町村に周知をしたい旨の答弁を得ております。本市ではそのような周知がされたか、またこのように本市では国保税の滞納の停止について適切に行われているのか、端的に伺います。 ◎健康福祉部長(齋藤功) おはようございます。それでは、国民健康保険税に関しまして、御質問がありましたので、お答えしたいと思います。  まず、国民健康保険の広域化に伴う保険料についての御質問ですが、持続可能な医療保険制度を構築するための国民健康保険法等の一部を改正する法律により、国保は平成30年度からの公費の拡充とあわせて、都道府県と市町村の共同運営に移行し、都道府県が財政運営の責任主体となることで、財政基盤が強化され、市町村は資格管理、保険給付、保険料率の決定、賦課、徴収、保健事業等の被保険者に身近な業務を引き続き担うこととなります。県単位化された共同運営後の国保の財政運営につきましては、県が県内の医療費の総額を推計し、その保険給付費に充てるための国保事業費納付金について、市町村ごとの被保険者数と所得水準に加え、医療費水準を反映させて県が決定するもので、市町村はそれぞれの保険料率を定めて、その額を国保税として被保険者から徴収し、県へ納付することとなります。この国保事業納付金につきましては、去る11月16日に開催されました平成29年度第3回山形県国民健康保険運営協議会において、仮ケースを用いた平成30年度納付金額及び標準保険料率の算定結果が公表されておりますが、この算定につきましては大幅な公費の拡充の効果もあって、県内のほとんどの市町村が平成29年度当初調定額に対して減額になるものとして見込まれておりまして、さらに本市においてはこれまでの保健事業との効果により、医療費の支出も低い水準にありますことから、減額の幅も比較的に大きくなっておりますので、1月中旬に予定されております確定値につきましてもほぼ同様に減額の傾向になるものと想定しているところでございます。  なお、議員からもお話ありました9月の第2回山形県国保運営協議会で公表されました試算につきましては、平成29年度に新たな制度が導入されたと仮定した場合のあくまでも仮の数値でございまして、本来は来年度から実施される公費の拡充効果も計算に反映されているため、県全体の増減率がマイナス6.1%として試算されておりますし、平成29年度において実際にこのマイナス6.1%の引き下げが可能であることを意味するものではございませんので、御留意いただければというふうに思います。  平成30年度の本市の国民健康保険税につきましては、第3回山形県国民健康保険運営協議会において公表されました仮係数を用いた本市の平成30年度納付金額及び標準保険料率を参考にしまして、基本的には引き下げることを前提に検討を進めておりますが、インフルエンザ等感染症疾患に備える必要もありますし、また過去には高額な新薬の登場による医療費の急激な増嵩などもありましたので、将来的にも国保の安定的な財政運営を図るための中長期的な視点も必要になるものと考えております。今後市の国保運営協議会におきまして、財政運営計画等を御審議いただく予定となっております。  2点目の御質問、国民健康保険法第44条による一部負担金の減免制度とあわせて、3点目の国保税の滞納者、生活困窮者への対応についてお答えしたいと思います。一部負担金の減免制度等につきましては、鶴岡市国民健康保険だよりや窓口などにおける各種チラシにおいて、減免があることをお知らせして周知を図っているところでございますが、災害や収入の著しい減少等により生活が困難となり、医療費の一部負担の支払いが困難となった方につきましては、国民健康保険法第44条に基づく特別の理由がある被保険者の徴収猶予や免除に関して、国で示しております基準にあわせて実施要領を定め、運用しているところでございます。実施要領に定める基準は生活保護基準の10分の11となっておりますが、生活困窮者につきましては個々の事情に応じて税務担当課、納税課等とも連絡をとり、相談に応じているところでございます。また、国民健康保険法第77条に基づく保険料の減免等につきましては、本市国民健康保険税条例の定めるところによりまして、生活に困窮されている世帯等に係る保険税の減免を行っておりまして、倒産や解雇などにより仕事を失った方については、国民健康保険税の軽減制度として、非自発的失業者に対する保険税の軽減に該当する場合もありますので、まずは御相談をいただきたいと思っております。  次に、さまざまな事情により国保税が滞納となってしまった場合の取り扱いでございますが、市の国保税の徴収につきましては、他の市税とあわせて総務部の納税課が担当しております。国保税につきましても、他の市税と同じく、地方税法、国税徴収法などの関係法令に基づき対応をしているところでございます。一般的な対応となりますが、市税などを納付期限まで納めていただけない方に対しましては督促状をお送りいたします。それでも納付にならない場合は郵便や電話等で催促をさせていただくわけでございますが、納付が困難だという御相談をいただいた場合には、それぞれの事情をお聞きした上で、分納などの相談に応じております。また、納付もなく、納税交渉にも応じていただけないといった場合には、関係法令に基づいた財産調査や差し押さえなどの滞納処分を行うことになりますが、御質問の生活困窮の状態が明らかな場合につきましては、地方税法第15条の7の規定に該当するものでございます。この条文は、1項第2号で滞納処分することによってその生活を著しく窮迫させるおそれがある場合において、その事実があると認めるときは滞納処分の執行を停止することができると規定しております。その適用についてでございますが、一定の基準がありますが、あくまでも財産調査、生活実態の調査を厳密に行った上で、個別に納付能力、担税力ですけども、判断させていただいているものでございます。平成28年度の実績といたしましては、議員からもお話ありましたとおり、執行停止を行った金額でございますが、約60%を国保税が占めているという状況でございます。なお、納付困難な事情がある場合につきましては、早目に納税課のほうに御相談いただくようお願いしたいと思います。  以上でございます。 ◆4番(菅井巌議員) まず、今執行停止のことであったんで、60%が昨年度のやつでは国保税が占めているとなっていますけども、この表を見てもわかるとおり、27年から28年が大幅にふえています。やはり28年度に国保税の大幅引き上げがこれの要因になっているんじゃないかと思いますが、その辺見解を伺います。 ◎健康福祉部長(齋藤功) 税額が上がったことも要因としては考えられますけども、やはり個々の事情に応じ、生活困窮の実態を把握した上で対処、財産調査なり行った上で処置をしておりますので、その辺は単に税額が上がったからだけということではないかとは思います。 ◆4番(菅井巌議員) 私は見る限りそういう受け方をしていますし、要因としては十分そこがあると。市民の間からは、自分がもらった収入の約2割を国保税等々税金で失っていくというような苦痛の声が寄せられているわけです。やはり市としても国保税の負担、これの軽減を図っていくべきだと私思います。  先ほど部長からは、来年度の国保税の税額については下げていく方向だという方向性は示されました。納付金の算定額も先ほどの表1、表2を見比べると、平成29年の試算と30年の納付金の試算では約2,000万円鶴岡市のやつが下がっているわけでありますけども、ぜひその辺を検討していただき、引き下げを図っていただきたい。私、基金残高の資料の2―1に示してあるとおり、これが今年度の29年度の国保税の見込みが示されて、約8億5,000万円基金残高見越しているわけであります。ぜひともこの基金を今後保険料については納付金で納める、万が一給付不足に備えるという目的では、今度は基金は鶴岡市では準備しなくてもいいというのが基本的な考えだと思います。ですから、ぜひともこの基金を計画的に取り崩して、市民の保険料の引き下げに向けるべきだと思いますが、その辺の見解を伺いたいと思います。 ◎健康福祉部長(齋藤功) 繰り返しになりますけども、来年度の税率については改めて、今月にも予定されておりますけども、市の国保運営協議会で皆様から議論をいただくことになっております。  それから、基金の関係でございますが、現行の国民健康保険特別会計の基金につきましては、保険給付と被保険者の健康づくりを推進するための保健事業の2つを目的にしているところでございまして、議員御指摘のとおり、県単位化による共同運営後には給付費に備えることを目的とする基金は不要になるということになりますが、高額な新薬等の影響によります国保納付金、県に支払う国保納付金の急激な増嵩ですとか、あるいは収納率の低下によって国保納付金が不足する場合も考えられますし、国保納付金の賄うことができなくなるということも考えられますし、保険税の単年度ごとの乱高下を生じさせないための財政調整基金の基本は3年1スパンとなるかと思いますけども、こういった基金は必要になるということになりますので、来年度以降に実際に県との共同運営を行う中で、適正規模をこれから検討してまいりたいと考えております。 ◆4番(菅井巌議員) 万が一急病または新薬等については、県が今度財政調整基金を準備して、それで全県的に対応されるということになるはずです。ですから、全体的にいえば、鶴岡市全部がこれをしょっていくということには今後ならないと思いますんで、基金のほう、これは経過を見ながらぜひ取り崩しをして、住民負担の軽減を図っていただきたい、このようにお願いします。  次の質問に移ります。大荒地内の市の一般廃棄物最終処分場の計画についてです。これまでの経過も踏まえて、皆川市長に住民合意、住民配慮についての見解を伺いたいと思います。この問題については、何度か私この議会で取り上げてきました。住民合意がないままでの推進はとどまるべき、他の候補地も含めて見直すべきと進言をしてきました。市長は、さきの市長選において、地域のコミュニティ紙へのアンケートでこの問題について、現場の意向をよく伺って対応する必要があると考えている、もしここが最善の適地であれば、地元の了解が得られるように努力したいが、現時点では十分な情報がない、なぜこのような混乱が生じているのか、立地を選ぶ過程、合意形成のプロセスも含めて、現市政の取り組みを把握した上で判断したいと回答しています。御承知のとおり、地域の有権者の過半数以上の方が署名され、提出されているものであります。その際に、市はこの問題については真摯に受けとめ、重く受けとめるとしています。しかし、現地では、住民合意がないままで推進はやめてほしいという声に反して、今年度の計画事業、大気、水質、地質など調査事業が進められております。住民からの不満と不安の声が寄せられております。また、9月の議会でこの問題の候補地選定について質問が出された際には、市当局から近隣民家からは十分に距離が離れているとの答弁がありました。このことについて住民からは、自分の住宅から計画予定地の一番近くまで約200メーター、埋め立ての予定地の中心までは約800メーターの距離にあるというところにお住まいの方がいます。これが市の安全適切なという考える距離なのかということで、住民の方から配慮に欠けているのではないかという声が寄せられています。ぜひともこの実態を市長はどのように受けとめているのか、御見解を伺います。 ◎市民部長(佐藤茂巳) それでは、ただいまの大荒地内一般廃棄物最終処分場計画の御質問について、市民部よりお答えをいたします。  初めに、住民合意についてでございますが、このたびの上郷地区、大荒地内における一般廃棄物最終処分場計画につきましては、これまで住民の皆様に説明をさせていただきましたが、多くの反対署名をいただくなど、事業内容について十分に御理解をいただいていない状況にありまして、特に立地を8カ所の候補地から選択をした過程や合意のプロセスなどの説明が十分でなかったと考えておりまして、こうした至らなかった点につきまして真摯に反省をして、おわびを申し上げ、その上で、まずは地元の皆様や反対をされている皆様の不安を取り除き、整備事業について御理解をいただくために、これまでの説明内容に加えまして、候補地選定に至った経過や合意形成のプロセスをどのように行うのか、事業費の詳細や今後の計画、ダイオキシン類や保留水の安全対策など、より詳細に丁寧に、わかりやすく説明をしてまいりたいと考えているところでございます。また、計画内容の正確な情報を提供するためにも、現在実施をしております生活環境影響調査等の結果も踏まえまして、地域での説明会や水利関係者農業関係者等への説明も行い、さらにこの事業について広く市民の方々に御理解をいただくことも大切であることと存じますので、わかりやすい資料を作成し、ホームページや広報等を通じまして、市民の方々にも理解を求めてまいりたいと考えております。  次に、住民配慮についてでございますが、一般廃棄物最終処分場の整備運営を行う上で、安全性を優先することはもとより、周辺地域の生活環境に配慮する必要があると考えております。議員から御質問のございました近隣民家から処分場までの距離につきましては、法律や規則による定めはございませんが、現在の岡山一般廃棄物最終処分場を例にいたしますと、民家から処分場までの直線距離はおよそ200メートルでございまして、今回計画をしております上郷地区大荒地内の場合とほぼ同じ距離となりますことから、さきの議会でそういった答弁をさせていただいたものでございまして、この点につきましても、先ほど申し上げましたように説明をしてまいりたいと考えているところでございます。また、今般の計画では、埋立地への搬入路を、民家の側を通らず、新たな搬入路をつくりまして、近隣住民の皆様にはできるだけ御迷惑のかからないように配慮をした計画といたしております。さらに、住民の皆様の不安をなくすためにも、繰り返しになりますが、ダイオキシン類に関する専門的な見地からの情報提供や処分場からの放流水について、より安全な処理方法の検討などを行い、住民の皆様の不安を取り除き、生活環境に影響を及ぼすことのないように最大限の配慮をいたしまして、計画をしてまいりたいと考えております。  今般の一般廃棄物最終処分場整備事業につきましては、平成26年度からこれまで多額の事業費をかけて測量や各種調査を実施してまいりました。仮に最終処分場の整備がおくれた場合には、民間業者に処分を委託することとなりまして、市の財政負担も大きくなることが予想されております。一般廃棄物最終処分場は、市民の皆様が衛生的で安心安全な生活を送るためにはなくてはならない大変重要なインフラ整備でございますので、このたびの上郷地区大荒地内における一般廃棄物最終処分場の整備につきましては、ぜひ近隣住民の皆様、また多くの市民の皆様から御理解をいただきますようお願いを申し上げます。  以上です。 ◆4番(菅井巌議員) 私冒頭に、市長にこの件について意見を伺いたいと申し上げました。部長から答弁ありました。市長が掲げる市民との対話と協働の市政運営、これをぜひとも私は貫いていただきたいと思っている一人であります。市長は、この経過について担当課から説明を受けていると伺っております。合意形成のプロセス、経過については市長自身が腑に落ちているのか、お伺いしたいと思います。 ◎市長(皆川治) 最終処分場整備計画につきましては、今議員の御質問にもございましたように、コミュニティ新聞のアンケートにおいてお答えをしているところでございます。大荒地内に計画されております一般廃棄物最終処分場の整備事業につきましては、担当部よりこれまで事業内容や説明会の開催状況、また反対されている方々への対応等について説明を受けたところでございます。この点については、「大荒地内市ごみ最終処分場」を考える市民の会の皆様から市長への懇談の申し入れもいただいておりまして、その対応をどうするかというところもまだ検討事項になってございまして、さらに担当部局からは詳細な説明を求める必要があるというふうに考えてございます。  また、先ほど市民部長が答弁申し上げましたところでございますけれども、立地を選定した過程、また合意のプロセスに私は問題があったというふうに考えておりまして、こうした点を反省した上で、地元の皆様や反対されている皆様の不安を少しでも取り除いて、整備事業について御理解をいただくために、これまでの住民説明の内容に加えまして、候補地選定に至った経緯、また合意形成のプロセスをどのように行うのか、事業費の詳細や今後の計画、ダイオキシン類や放流水の安全対策等々、より詳細に丁寧にわかりやすく説明をするように指示をしたところであります。また、この事業につきましては、広く市民の方々に御理解をいただくことも大切であると思いますので、わかりやすい資料を作成し、ホームページや広報等を通じて市民の方々にも一般廃棄物最終処分場整備事業の内容について知っていただくようにすることも指示をいたしました。  一般廃棄物最終処分場は、市民の皆様が衛生的な環境で生活を送るためには、なくてはならない大変重要なインフラ整備であります。上郷地区大荒地内における一般廃棄物最終処分場の整備につきましては、平成26年度からこれまでに1億4,000万円ほどの事業費をかけて測量や各種調査を実施してまいりました。また、先ほど部長が申し上げましたとおり、処分場の完成がおくれた場合には、民間に処分を委託することになりまして、財政負担も大きくなるということがございます。こうしたことも踏まえながら、地元、また関係者の御理解が得られるように努力をしてまいりたいというふうに考えております。 ◆4番(菅井巌議員) この問題をこのまま合意形成をせずに進めてしまっては、やはり文化会館問題に見られるような、後にしこりが残る問題に私はなるかと思います。やはり先ほど部長の答弁があった岡山の処分場では200メーター地内に住民の家があったと言っていますけども、この場所と岡山の場所は明らかに違うわけであります。西部養豚場跡地、そして渓谷、そこから流れ出てくる水、量、それについても岡山とは多分大きく違っていると私は思っていますし、やはり日本海から吹く風の影響、これらもまた違ってくると思っています。だからこそ住民の方々が心配をしている問題だと私は思います。合意形成のプロセスが経られていないと市長自身も判断をしている問題であります。選定に至った経過、大荒ありきでなかったかという経過、そして今、今度はスケジュールありきで進むというような方向、これらはしっかりと検証すべきだと私は思いますし、先ほど市長は市民の会の方々と対話を検討されているとしております。ぜひとも市民の会としっかり対話をしていただきたい、このようにお願いを申し上げます。  時間がないので、最後の私の質問は地元の要望であります。大山コミセンの建てかえについてであります。9月の議会で先輩議員、岡村前議員がこのことについては質問し、改築の必要性については答弁いただいております。私からは2点、意識の共有を図る上で確認をさせていただきたい。  まず、防災施設、避難施設としての認識であります。大山地区の二次避難所として指定されているのは大山コミセンと鶴岡第五中学校、大山小の3カ所、想定される災害において、地震に対して、昭和51年建設のこのコミセン、耐震基準を満たしておりません。万が一地震による災害が発生した場合、コミセン自体が被災するおそれもあり、職員や利用者の安全確保にとっても大変不安があります。また同様に、コミセンに配備されている防災資機材、これらも施設内に補完されています。保管場所にも同様の心配が危惧されております。万が一支障を来してはならないと考えますが、どうか伺います。  あと、やはり利用頻度の問題です。コミセン利用の資料によれば、昨年実績で大山コミセンの目的内利用は3万4,998人、目的外利用が1,274人、計3万6,272人となっており、近年同様の傾向が続いています。地元住民の活用が、目的内利用が96.5%、非常に高い。そして、旧鶴岡市内の中では第六学区コミセンに次いで利用者が多い施設であります。サークル活動も盛んで、昼夜を問わず多くの方々が利用している施設であります。現在の大山コミセンは、立地する場所は非常に軟弱地盤であったことから、経年によってずっと建物の影響が非常に出てきております。大ホールの床のゆがみや土台と建物の間のコンクリート亀裂、防災資機材が階段の下におさめられているんですけども、そこの階段にも亀裂が入っておりました。ことしに入ってからは調理室の水道管が老朽化して破れるという事態もありましたし、地域住民の利用頻度からいっても、私は改築に向けたスケジュールの進度は高いのだろうと思いますが、市の見解を伺います。 ◎市民部長(佐藤茂巳) それでは、大山コミュニティセンターの建てかえについてお答えをいたします。  まず初めに、防災避難施設としての認識ということでございますが、大山地区の自然災害時等における二次避難施設として拠点となる施設につきましては、ただいま議員さんからも御紹介ありましたように、鶴岡第五中学校、大山小学校、大山コミュニティセンターが位置づけられておりまして、特に大山コミュニティセンターにつきましては、地区指定職員が常駐をして避難所として機能をすると同時に、防災行政無線等の設備を使用し、地区内の情報収集等、災害対応に当たるなど、他のコミュニティセンターや地域活動センターなどと同様に重要な施設であると認識をしているところでございます。議員より御指摘がございました耐震基準等に関する事項につきましては、地震災害時等における避難所の開設の場合に、市の職員や建築士会等により避難施設の安全を確認した上で開設をするということにしておりまして、大山コミュニティセンターにつきましても安全を確認した上で、拠点施設として開設することになるものでございます。いずれにしましても、大山コミュニティセンターにつきましては、地域コミュニティ活動の拠点とともに、防災拠点としても重要であると認識をしているところでございます。  次に、大山コミュニティセンターの利用頻度ということでございますが、本市には、御存じのようにコミュニティセンター、地域活動センターが33施設ございますが、大山コミュニティセンターにつきましてはその中でも利用頻度が高く、議員御説明のとおり、平成28年度の施設利用回数は全施設の中で2番目の多さとなっております。さらに、利用内容を見ますと、大山地域内の団体による利用がほとんどでございまして、従来から地域づくりに対して活発に取り組んできた地域性と、指定管理者であります大山自治会さんの創意工夫もございまして、施設の設置目的に即した効率的、効果的利用がなされているものと認識しているところでございます。  コミュニティセンターの建てかえにつきましては、先ほどもございましたように、9月定例会の一般質問でもお答えをいたしましたとおり、現在老朽化が著しい施設として小堅、加茂、そして大山の3つの施設について計画をしているところでございますが、大山コミュニティセンターにつきましては施設のふぐあいから、利用される多くの皆様に御不便をおかけしているところでもございますし、施設の安全性や整備の緊急性などの点からも整備を進めるとしているものでございます。また、整備に際しましては、コミュニティセンターとしての機能はもちろんでございますが、災害拠点施設、二次避難所、防災資機材の保管場所としても、地元と十分協議をしながら整備を進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆4番(菅井巌議員) 時間がもうないので。この大山自治会のほうで大山コミセンの建てかえを目指して、昨年、ことしと町内会長の研修会で内陸の新しく新築された公民館やコミセン類似施設を視察してきております。改築に向けての機運も高いと思っております。私自身も地域での話し合いの検討をしていくべきだという声を進言をしているところであります。市のほうでもぜひとも具体化を急いでいただくことを求め、また3つの加茂、小堅も含めて、自治振連の皆さんが要望している事項でありますんで、どうぞよろしくお願いします。  以上です。   山 田   守 議員質問
    ○議長(齋藤久議員) 3番山田 守議員。   (3番 山田 守議員 登壇) ◆3番(山田守議員) 3番山田 守です。初めての質問であります。よろしくお願いします。非正規労働から正規労働への転換について伺いたいと思います。  吉村知事は、次代を担う若者に対し、将来的な人生設計を立てるためにも、安定した所得の向上と経済的な自立が必須であること、また非正規雇用そのものが若者の経済的自立を困難にし、少子化、購買力の低下など、将来的にも社会的な影響があるとし、山形県の持続的発展のためにも、若者、また働く者の全てが安心して働き続けられる雇用環境の整備が極めて重要だとし、山形県正社員化所得向上促進事業奨励金制度を創設しているところです。皆川市長は、市長選の公約の中で、労働者正社員化、格差是正、ひきこもり対策の中で、市の経済を支えている働く人に寄り添う市政とするため、労働団体と定期的に協議を実施すること、非正規化から正社員化を目指す取り組みを県と連携して支援する、このことを公約に掲げているところです。初めに、皆川市長がこの公約を掲げるに至った経過について、鶴岡市政の中で非正規労働への問題意識について伺いたいと思います。 ◎商工観光部長(阿部真一) 非正規雇用から正規雇用転換への施策についてお答え申し上げます。御質問の内容は、本市における非正規雇用に対する問題意識ということでございます。  最初に、非正規雇用の現状について御説明をさせていただきます。総務省の就業構造基本調査によりますと、全国の非正規雇用労働者の割合は、平成6年以降、平成28年度まで緩やかに増加し続けており、山形県内の雇用者に占めるその割合でも、平成9年では18.7%であったものが、14年が26.1%、19年が32.0%、平成24年には35.8%と大きく増加しております。また、鶴岡市でも、平成22年と平成27年の国政調査の結果を比較いたしますと、その割合は平成22年か28.8%であるのに対し、平成27年には29.9%と、わずかに増加しております。一方、求人動向から見ますと、ハローワーク鶴岡館内の平成29年10月末現在の雇用全体にかかわる有効求人倍率は2.01倍と、7月から2倍を超える状況が続いておりますが、正社員有効求人倍率についても1.25倍と高く推移しております。しかしながら、新規求人数の内訳を見ますと、当管内の正社員求人の割合は40.6%にとどまり、全国平均の42.1%、県平均の43.2%に比べ、低い状況にあります。  非正規雇用に対する問題意識についてお答えいたしますと、非正規雇用につきましては、正規雇用と比べ、特に賃金水準において顕著な開きがあります。また、雇用期間、保険及び年金等の福利厚生など、待遇面でも正規雇用と比べ劣る部分が多く、低い所得水準など生活基盤の不安定さから結婚に踏み出せない、出産を控えるといった、人口減少の要因となり得る深刻な社会問題であると認識しております。こうした雇用形態は、安定した雇用環境を望む若年層の地元流出の一因になるものとも考えられますし、他方、Uターン希望者へ地元回帰を呼びかける上でも支障となる大きな課題であると認識しているところでございます。こうした課題を解決するためには、市民の皆様が安心して働けるよう関係団体との協力のもと、労働環境の向上に努め、非正規から正社員化へ転換を促進するために具体的な取り組みを行っている県などと連携、支援していくことが有効であるとして市長の公約になっているものでございます。  以上でございます。 ◆3番(山田守議員) 今鶴岡市の雇用状況について御説明いただきました。  総務省が本年1月31日発表した2016年の平均の労働力調査によれば、役員を除く雇用者に占める非正規雇用の割合が37.5%でありました。日本の労働環境は、正社員を減らして、賃金の安いパートや派遣に置きかえてきました。この認識は同様だと思います。20年ほど前に日経連、現経団連ですけれども、安上がりな非正規雇用をふやすなど政策を掲げ、新時代の日本的経営と称し、それに応えて当時の政府も劣悪な労働条件を招くと禁止してきた労働者派遣事業を原則解禁し、製造業などにも派遣労働を拡大してきました。非正規の比率が急速に拡大し、働いても生活できないワーキングプアなど、貧困と格差が拡大した原因でもあります。もともと労働者派遣法でも常用雇用との代替は禁止され、派遣は臨時的一次的とされているように、企業が労働者を雇用するのは、正社員など正規雇用が当然と考えるものです。山形県では、山形県正社員化・所得向上促進事業を進めているところですが、鶴岡市でのこの事業の取り組み状況について、また県との連携として今後の市独自の施策などを検討されていれば御紹介いただきたいと思います。 ◎商工観光部長(阿部真一) ただいまの御質問、非正規雇用労働者の正職員化の促進、それから待遇改善に向けた取り組みについて御説明申し上げます。  まず、国では平成28年1月に、正社員転換・待遇改善実現プランを決定いたしまして、ハローワークにおける正社員求人を積極的に確保する取り組みや非正規雇用者の正規雇用への転換、処遇改善などを実施した事業主に対するキャリアアップ助成金の利用促進等に取り組んでおります。  一方、県におきましても、45歳未満の求職活動中の非正規労働者に対し、研修やキャリアカウンセリング、さらには職業紹介を行うことで正社員化を支援する若年非正規労働者正社員化支援事業のほか、若者の正社員化と非正規雇用労働者の所得向上を一体的に推進する正社員化・所得向上促進事業奨励金を今年度に創設しております。この奨励金につきましては、国のキャリアアップ助成金に上乗せ支給されるものでありまして、40歳未満の非正規雇用労働者を正職員に転換して6カ月間継続雇用した事業主や非正規雇用労働者の賃金を2%以上増額改定した事業主に対して助成する内容となっております。県の奨励金の実績につきましては、今年度からの事業であるため、現時点での申請状況等は公表されておりませんが、県の奨励金の支給要件になっている国のキャリアアップ助成金は、ハローワーク鶴岡によると、鶴岡管内では平成28年度59件、今年度11月末現在では59件の申請状況であると伺っております。  市といたしましては、こうした取り組みにつきまして、国及び県の処遇改善にかかわる各支援制度についてより一層の活用が図られるよう周知に努めるとともに、人材確保には待遇改善が必要なことも訴えながら、企業経営者や事業主が会する場や商工会議所、商工会を初めとする関係機関を通じて企業への働きかけを行ってまいりたいと考えております。 ◆3番(山田守議員) 非正規雇用から正規労働への転換というのは重要な課題でありますので、実のある取り組み、私のほう取り組んでいきたいというふうに考えております。  次に、奨学金制度について伺いたいと思います。独立行政法人日本学生支援機構の奨学金制度は、経済的理由で修学が困難なすぐれた学生に学資貸与を行い、また経済、社会情勢等を踏まえ、学生らが安心して学べるよう、貸与または給付する制度とあります。奨学金貸与事業は、憲法で規定された教育の機会均等の理念のもと、国の重要な教育事業として位置づけられ、制度運用されているところです。各地方自治体でもそれぞれの奨学金制度が運用されているところだと思いますが、鶴岡市で取り組まれている奨学金制度内容について御紹介いただきたいと思います。 ◎教育部長(石塚健) それでは、奨学金についてお答えいたします。  本市の奨学金制度は、市町村合併時に旧町村で保有しておりました育英奨学基金を承継したもので、制度の内容といたしましては、旧藤島町、櫛引町、朝日村、温海町に住所を有する者の子弟で経済的理由により進学が困難な者に対し、無利子で就学資金を貸与するというものでございます。本年4月1日時点で貸し付けを受けている方は20名、償還者数は104名となっております。  貸し付けに当たりましては、昨年、独立行政法人日本学生支援機構の奨学金制度におきまして、低所得世帯の学生に対します無利子の第1種奨学金の成績基準を撤廃したことを受けまして、本市の奨学金におきましても、学生の生計を維持する保護者が住民税非課税で、進学先においてすぐれた成績を修める見込みのある方につきましては、学力基準を適用せずに貸し付けを行うように改めております。これによりまして、生活困窮家庭の経済的負担の軽減について一定の配慮がなされているものと考えております。なお、旧鶴岡市においては奨学金事業を実施しておらず、旧羽黒町においては公益財団法人羽黒育英会で奨学金制度を引き継ぎまして、市の奨学金とは別に貸し付けを行っております。  また、奨学金の返済支援制度につきましては、平成27年より県と県内の市町村、産業団体等が連携いたしまして、将来の担い手となる若者の県内回帰、定着を図るために、山形県若者定着奨学金返還支援事業を実施しております。これは、奨学金貸与者が大学等を卒業後6カ月以内に県内に居住し、かつ支給対象となる職種に就業して3年間継続した場合、奨学金返済の一定額を支援するというものでありまして、本市もこの事業に取り組んでいるものでございます。  以上でございます。 ◆3番(山田守議員) ありがとうございました。  現在学生の2人に1人が奨学金を借りて、貸与人員は98年から2015年までの間に3.5倍にも上っています。今奨学金なしでは日本の大学教育は成り立たなくなっています。平均的なケースで300万円、多い場合には1,000万円、大学院進学などの場合ですけれども、借金背負って社会人として出発しなければならない、このような事態になっています。その一方で、非正規雇用の増大などで卒業後の雇用、収入は不安定になっており、大学、短大など卒業した30代から50代の3分の1以上が年収300万円以下の賃金、これは総務省就業構造基本調査によりますけれども、このような状態で働いている、このような状況でもあります。現在奨学金を借りた方の8人に1人が滞納や返済猶予になっています。奨学金の返済は期日から一日でもおくれると5%の延滞金として利息が上乗せされ、これは2013年度までは10%だったそうですけれども、滞納が3カ月以上続けば金融機関のブラックリストに載せられる、このような実態に置かれております。  全国の私立高校に学費問題や18歳選挙権への意識調査を行った全国高校生1万人アンケートというのがありましたけれども、親の負担を後ろめたく思うなど心苦しいという回答が80.9%にも及び、経済的理由で大学進学できないと回答した生徒の10人に1人が家庭の事情で進学を諦めている。生徒自身も行きたい大学への進学には奨学金の利用は必要だが、将来働いても返すことができるのか不安だ、このような声が寄せられているところです。来年度施行される給付型奨学金制度はいまだ不十分な内容であり、対象者が2万人と規模が小さいこととあわせ、対象者は住民税非課税世帯で、かつ成績優秀者と厳しく限定し、本格的な実施とはとても言えない状況です。このような状況の中で、市として運営している各奨学金制度のよりよい運用を行っていくということ、このことも必要だと考えます。  例えば、そのこととあわせて教育費用の支援策として、旧藤島町単独事業として行った21世紀教育支援事業、この事業は平成13年度から予算化され、大学等に在学する学生の保護者の経済的負担を軽減するため、教育ローンの利子補助金として創設されたもので、平成18年度まで取り組まれたものであります。このような制度について市として検討が必要と考えますが、鶴岡市としての教育費用支援策について所見を伺いたいと思います。 ◎教育部長(石塚健) それでは、教育費用に対する支援策についてお答えいたします。  議員御紹介のとおり、高等教育機関への進学率が年々上昇する中にありまして、進学資金としては独立行政法人日本学生支援機構の奨学金を初めといたしまして、自治体や企業、法人で運営する各種奨学金に加え、金融機関等のいわゆる教育ローンがございます。奨学金制度におきましては、近年償還困難者の増加が社会問題化し、全国的にも返済の必要がない給付型奨学金制度の検討や導入が進められております。国を初め、一部自治体においても実施している事例もございますが、給付型の例えば奨学金制度を長期にわたり継続して実施するには、財源の安定確保が必須となるものでございます。財源確保のめどの立っていない現段階では、より多くの学生の方への支援を考えまして、本市の育英奨学基金は貸与型ということで実施しているものでございます。また、御紹介ありました教育ローンの利子補給補助につきましては、市町村合併前の旧藤島町、櫛引町で当該の事業がございましたが、現在はいずれも事業を終了しております。さらに、昨今の低金利政策下にあって、教育ローンの利子補給補助という手法が保護者の負担軽減にどの程度の効果があるのか、その辺不透明であることから、今のところ本市においてそういった形の実施は考えておらないところでございます。  現状におきましては、市の育英奨学基金の有効活用のため、一層の制度の周知に努めるとともに、今後どのような支援策が望ましいのか、引き続き国の奨学金制度の動向でありますとか、先ほど御紹介いたしました県の返還支援事業の推移を見守ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◆3番(山田守議員) 冒頭お伺いした非正規雇用の問題、あるいは教育費用の問題、いずれにしても県内の若者の定着の問題、経済循環型の政治をどう進めていくかということについては、非常に根幹にかかわる問題であると考えます。引き続きこの問題についても論議を深めていきたいと思っているところです。  以上で質問を終わります。   坂 本 昌 栄 議員質問 ○議長(齋藤久議員) 2番坂本昌栄議員。   (2番 坂本昌栄議員 登壇) ◆2番(坂本昌栄議員) 2番坂本昌栄です。初めての一般質問ですので、よろしくお願いいたします。  それでは、通告に従って質問いたします。最初に、学校給食費の無償化についてお伺いいたします。2005年の食育基本法をもとに、給食や食育を重要視する活動は全国的に大きく広がっています。学校給食は、もともとともに食べる共食であり、給食活動を通して五感、感性、社会性、協同性、生活技能をもたらし、食生活を正し、人間らしい生活、社会性、協同性を取り戻す意義を持っています。本市の学校給食の現場においての食育の取り組みについてお伺いいたします。  学校給食法第11条の規定により、経費の負担区分で市の負担分、賄い材料費のみの小学生258円、中学生299円を保護者負担とし、経済的な理由で納付が困難な方については生活保護制度や就学援助制度により全額援助していると伺っております。しかし、現在では保護者の就労環境が悪化し、長時間労働や複数の職場をかけ持ちするなど、子供のために時間を費やすことが当たり前にはできない状況が多く見受けられます。そのため、調理に手間のかからない冷凍食品などの加工品がふえ、ファストフードが多く取り入れられ、食生活全体が乱れてきています。また、子供の貧困が大きな社会問題となっていますが、多種多様な生活形態が多く、事情があって目に見えない貧困家庭も多くあります。その保護者には生活保護制度や就学援助制度にも当てはまらず、生活が不安定な状態にもなっています。現在学校給食費は、全国の自治体では大きく前進し、83自治体に広がっています。県内では村山市、尾花沢市、南陽市、天童市では第3子以降が無償化、大江町では小学校6年生、中学校3年生の無償化、ほかにも米飯代一部助成を行っている市町村もあります。鮭川村では今年度より完全無償化、鶴岡市と同様の寒河江市では2017年度から段階的に負担を軽減し、2020年には完全無償化の方針を示しています。市長の公約にも、学校給食の発祥の地として、また食文化創造の再定義の観点から、内容を充実し、財源のめどをつけた上で給食費を段階的に軽減、ゼロにと掲げております。子育て世代の支援を強化し、人口減少に歯どめをかけるためにも、早期に実施に向け、保護者の喜ぶ方向でお願いしたいと思います。そのために、実施に向けてどのように検討しているのかお伺いいたします。  2つ目に、学童保育所の大規模改装についてお伺いいたします。運営指針では、児童が相互に関係性を築いたり、一つの集団としてまとまりを持って生活したり、放課後児童支援員等が個々の子供と信頼を築いてできたりする規模として、放課後児童育成事業の設置及び運営に関する基準第10条の4で支援の単位はおおむね40人以下となっています。本市では、支援単位においても大規模になりつつあります。現在一学区の学童保育所では、1施設に40人、63人、47人、73人の通所登録で、全児童数223人、これに長い長期休みなどでは臨時で利用する子供が28人、ともに生活をし、4支援となっています。施設は、学童保育専用部分が3支援分で、遊び場となっているホールは児童館の共有になっています。1支援分は3年前に児童数の増加により駐車場の一部に建てられましたが、それでもなお現状になっております。施設に入って座って勉強するだけでも隣同士がくっつき、騒々しく落ちつかない状況です。学童保育は遊びも保育の上で大切な一つですが、好きな遊びができる空間すらありません。遊びや活動を制限せざるを得ない状況で、体を動かすことが好きな子供にとって、冬場は本当につらいものです。中には、学童保育では子供が大勢い過ぎて落ちついて宿題すらできないと、やめてしまう子供もいます。しかし、働く保護者にとって、子供だけで家にいさせることの不安や危険性も伴ってきます。必要であるにもかかわらず、やめなければならないのが現状です。私の経験において、大規模学童から分離して少人数になった際に、毎日暴言を吐いていた子供の口調が日に日に穏やかになり、自分の周りの空間が少しできたことでけんかも激減し、けがや事故も減りました。大規模学童のころはお互いの名前すらわからない状態でいましたが、お互いの名前を覚えて、会話もふえ、班活動や集団遊びも充実してきました。指導員も大声を張り上げることなく、毎日危険を回避するための見守りから、一人一人と向き合って、成長に合わせた支援ができるようになりました。しかし、徐々に子供が増加し、もとの状態になりつつあります。大規模の容認や曖昧な分割では学童保育の役割を果たすことができません。本市では大規模学童の解消をどのように行っていくのか、お伺いいたします。  施設拡充の時期についてもお伺いいたします。学童保育所は、保護者が就労もしくは何らかの状況で学校終了後自宅で過ごせない子供が通って生活をともにしています。長時間に休息もなく、長い休みの間は朝8時から夜7時まで、11時間も子供たちはこの学童保育所で生活をしています。放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準第9条第2項では、専用区画は1人につきおおむね1.65平方メートル以上でなければならないと記されています。しかし、本市では1平方メートル未満の施設が多く、基準に達している学童保育所はほぼありません。隣の酒田市では、市が各学区ごとに児童館規模の学童専用施設を併設しております。三川町も現在建設予定中とお聞きしています。平成27年4月より放課後児童クラブ運営指針において、各市町村の条例に基づいて放課後児童クラブが運営されると示されています。また、最低基準としてではなく、望ましい方向に導いていくための全国的な標準仕様としての性格を明確化するように示されています。放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準第3条第2項では、市町村は最低基準を常に向上させるように努めるものとすると記されていますが、本市では今まで当面の間をめどにとして設置拡充の時期を先延ばしにしてきましたが、いつまでをめどに行っていくのか、具体的にお伺いいたします。 ◎教育部長(石塚健) 初めに、学校給食におきます食育の取り組みについてお答えいたします。  現在、栄養士、栄養教諭につきまして、鶴岡市学校給食センターに5名、藤島、櫛引、朝日、温海地域の給食センターに各1名で、合計9名が配置されており、テーマといたしまして栄養バランス、食事マナー、生活リズム、体の成長、食べ物の大切さ、日本食のよさなどにつきまして、学年や発達段階に応じて学校に出向いて、授業を通じて食育を進めているところでございます。例えば小学3年生では、野菜の秘密を知るという題材で、体に必要な栄養を赤、黄、緑の3つに色分けしたり、野菜が皮膚や喉を丈夫にしたり、腸や血管をきれいにする特徴を学び、子供たちに不足しがちな野菜の大切な働きを知って、好き嫌いしないで食べることを学びます。こうした学習を通じまして、嫌いなものに挑戦する姿勢が見られた、地産地消を学び、恵まれた環境にいることに気づいた、元気に生活するには健康な体づくりが基本、そのためには食が大切である等々、児童生徒の様子や気づきを捉えているところでございます。  昨年度は全センター合計で延べ253回食育指導を行いまして、今年度も同様に進めているところでございます。また、毎月の給食だよりや特集号を発行いたしまして、保護者の方々からも御理解いただけるよう情報発信をするとともに、学校保健委員会を通じまして成長期における食の大切さを伝え、家庭で取り組みやすい食育の提案やアドバイスも行っております。最近では、給食献立のレシピを掲載したり親子料理教室を開催し、学校給食により親しんでいただく取り組みや、生産者が学校を訪問いたしまして、収穫の喜びや生産物のおいしさを伝える交流給食を実施しております。このように、地産地消の理解にもつなげているところでございます。今後も学校と連携しながら、食に関する指導を充実させ、ワークシートなどを活用し、児童や保護者の皆様が食について考えるきっかけになるよう努めますとともに、広報媒体を活用しながら、広く市民の皆様にも鶴岡の学校給食の取り組みにつきまして紹介してまいりたいと思います。  続きまして、給食費の負担軽減等についてどのように検討しているかという御質問でございましたが、まず現在の学校給食費は小学校で1食258円、中学校が299円で、平成26年度の改定以来、現行の金額で実施しているものであり、年間で1人5万円から6万円の負担をお願いしているものでございます。  それで、保護者の負担の状況でございますが、給食費の滞納額につきましては、近年は以前と比べ減少傾向にありまして、昨年度の未納者は7人で、滞納額は23万3,122円でございましたので、まずはほとんどの家庭において御理解いただき、御負担いただいていると認識しているところでございます。本市全体の給食費につきましては、来年度の児童生徒見込み数で試算いたしますと、小学校児童分が3億2,200万円、中学校生徒分が1億9,700万円、合わせまして5億1,900万円となる見込みでございますが、生活保護世帯を初め、経済的な支援を必要とされる世帯に対しましては、引き続き生活保護制度や就学援助制度による支援を行ってまいる所存でございます。  御質問の給食費負担の軽減、ゼロに向けた取り組みにつきまして、現在来年度予算編成の中で検討を進めておりますが、段階的な導入に向け、財源を確保しつつ取り組んでまいりたいと思います。その際、所得制限の導入の必要性についても検討してまいりたいと考えております。いずれにいたしましても、子育て支援や人口減少対策といたしまして最優先に取り組むべき施策でございますので、引き続き検討調整を重ねてまいる所存でございます。  以上でございます。 ◎健康福祉部長(齋藤功) 2点目の学童保育に関する御質問にお答えいたします。  初めに、本市の学童保育所の状況を申し上げますと、21クラブ35支援の単位で運営されております。支援の単位というのは、学童保育における支援が同時に1または複数の利用者に対して一体的に行われる児童の集団の規模をいい、学校でいうクラスのようなものになります。国で定める放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準においては、議員お話しのように、1支援の単位を構成する児童の数はおおむね40人以下とするとされておりまして、本市の放課後児童健全育成事業の設備及び運営に関する基準を定める条例施行規則においても同様に定めております。  その上で、本市における支援の単位ごとの児童の数でございますが、登録児童には常時利用による登録と臨時利用による登録がございますので、基準で示す平均利用児童数をもとにお答えいたしますと、35支援の単位のうち、40名を超えるものが13支援の単位ですし、50名を超える支援の単位が3つ、60名を超える支援の単位が2つございます。そのほとんどが、議員からお話のありました第一学区を初めとします市街地の小学校の学童保育所となっております。市街地の学童保育所においては、児童数の減少はあるものの、ここ数年の利用が急増している状況にあります。これまでも児童数がふえた際はクラブにおいて新たな支援の単位を設けるなどしてまいりましたが、それでもなお学童保育全体における利用児童数がふえ、1支援の単位における児童数が増加している状況がございます。  学童保育に係る現場に入り、お話をお伺いしますと、児童の数が多くなることにより、ホールなどの遊ぶ場所についても狭く、自由に利用させると危険であることから、細かく時間刻みで遊ぶ児童を交代したり、またけがや健康状態の把握や児童一人一人への配慮に苦慮したりしている状況がうかがえます。利用する児童全てに支援が行き渡り、健全な育成環境を整えるため、また事故やけがを未然に防止する観点からも、基準に基づいたおおむね40人以下の支援の単位とすることを定めておりますので、大規模学童の解消については、市としては運営主体と連携しながら支援の単位の分割を進めてまいりたいと存じます。  現在大規模となっている幾つかのクラブと支援の単位の分割を協議しているところでございますが、支援の単位分割には現在地での実施は場所の確保が困難なため、新たな場所と人材の確保を行わなければらず、クラブ、運営主体と連携し、近隣地の実施場所を幅広く交渉しているところでございます。市としてはこれまでも賃借料や光熱費に対しての補助を行っておりましたし、今後もそれらに加え、備品等準備における補助による支援を行いながら、大規模学童解消に向けて取り組んでまいりたいと存じます。あわせて、支援の単位をふやす際に必要となる人材確保については、これまで開所時間延長とあわせて行う支援員の賃金等改善に対して補助を行ってまいりましたし、今年度からはそれに加え、国の放課後児童支援員キャリアアップ処遇改善事業を活用し、勤続年数に応じた賃金等の改善に対しても補助を行うことで処遇改善を図り、人材確保の支援を行っているところでございます。  2つ目の御質問、児童1人当たりの面積基準に関する御質問についてお答えいたします。さきに申し上げました国の基準の中でも、児童1人当たりの専用区画の面積をおおむね1.65平米以上とすることを参酌すべき基準として定められております。本市においても同様の面積基準を設けておりますが、既存のクラブでこれに対して有効な手段がとれないことがありますので、当分の間は適用しないこととすることができるとする経過措置を設けているところでございます。  本市にある21クラブのうち、平均利用児童数1人当たりの面積が1.65平米以上となっているのは13クラブで、8クラブについては1.65平米未満となっております。これも先ほどと同様に、市街地における小学校の学童保育所にて狭隘になっております。先ほども申し上げましたが、現場において支援員が子供の支援に関する対応策を話し合う中で、思いきり体を動かす場所がないことや、落ちついて静かに休めるスペースもないなど、結局場所が足りないことに行き着くケースが多いことも承知しております。専用施設の整備のお話もございましたけれども、周辺自治体において専用施設の整備や、複合施設の中に学童保育所を位置づけて整備を計画している状況は承知しておりますが、放課後児童健全育成事業につきましては、専用施設を必ずしも整備しなければならないものではなく、本市においては設立の経緯や使用形態が多様でございまして、なかなか一律の対応が難しいというのが現状でございまして、学校の余裕教室や空き家などの既存施設を利用して、運営主体と連携しながら実施場所の確保を行ってまいりました。しかしながら、学童保育における需要については、共働き家庭の増加等による乳幼児における保育の利用増加を受けて、学童期にも引き続き保育を必要とする家庭が増加していること等から、全国的に想像以上の需要がある現状でございます。需要の増加に応じ、多くの児童が利用するためには、トイレや広場など一定規模の設備が必要となってきておりまして、小学校周辺の既存施設で利用に見合う施設を見つけることが非常に難しくなってきております。国においては施設整備に対する支援も拡充されておりまして、学童保育を目的とした専用施設については議論を深めていかなければならない事項であると考えております。その中で、当面の間としている経過措置に対し期限を設けることは、これまで利用していた児童が利用できなくなってしまうおそれもあるので慎重に検討しなければなりませんが、子ども・子育て支援事業計画の中間年による見直しや、次期計画における見通しの中で、需要と供給確保の状況に応じて検討していくものであると考えております。なお、最初に申し上げました大規模学童の解消も含め、環境改善については引き続き運営主体と連携し、国の補助制度を活用しながら受け皿の確保に努めてまいりたいと存じます。  以上でございます。 ◆2番(坂本昌栄議員) ありがとうございました。人口減少が進んでいる中での若い世代への支援は、これからも必要だと思われます。子供たちにとっても、そして働く保護者にとっても、ぜひとも、鶴岡市ではいろんなことをきちんと考えていただいているということをお伺いしましたので、これからも引き続き、経過措置と言わずに早目の実施をお願いいたします。ありがとうございました。   長谷川   剛 議員質問 ○議長(齋藤久議員) 1番長谷川 剛議員。   (1番 長谷川 剛議員 登壇) ◆1番(長谷川剛議員) 1番長谷川 剛です。私も初質問です。よろしくお願いいたします。それでは、通告に従って質問をいたします。  最初に、子ども医療費助成制度について伺います。子供の医療費無料化は、経済的理由で受診を控えることがないよう、子育て支援策と子供の貧困克服のために重要な事業です。医療費の窓口無料化によって、子供の早期受診、診断が進んだことで重症化を防ぎ、むしろ医療費抑制効果が出ている自治体の調査もあります。高校生になると病気にかかることが少なくなりますが、ぜんそくやアトピー、障害など、通院の回数が多い事例もあり、教育費負担が大きくなる高校生にも医療費無料化の拡大を実施すべきです。現在子供の医療費助成制度が果たしている役割と意義を伺います。  さて、本市では、今の5歳児から1,000人を下回り、平成28年に生まれた子供は800人を下回っております。さらに、ことし9月末のゼロ歳児がこれまでにない減り方となっております。市全体では1歳児に比べ123人、14.1%の減少となっており、子育て支援の充実は待ったなしと考えます。もちろん少子化は全国的な課題ではありますが、少子化対策は本市におきましても最重要課題であると考えます。本市では、保護者や市民の長年の運動により、段階的に助成範囲を拡大し、平成26年7月より外来対象範囲がそれまでの乳幼児から中学生まで拡大しました。子育て世代の多くの方がお金の心配なく医療機関にかかれることを歓迎しております。同時に、さらなる充実を求めております。私も子育て中の一人ですが、子供が小さいうちはよく病気にかかります。その際、窓口負担がないことは大きな安心です。今若者や女性の約2人に1人が不安定雇用であり、大きな問題になっております。本市の雇用者数を見ましても、平成27年国勢調査によると、正規の職員、従業員数は3万4,663人、派遣社員1,277人、パート、アルバイト1万3,511人となっております。先ほどもありましたが、雇用者全体の約3割が派遣やパート、アルバイトという状況です。さらに、男女別で見ますと、男性は17.8%であることに対し、女性は42.6%と、半数近くが不安定雇用となっております。賃金の低下が、少子化に拍車をかけております。サラリーマンの実質賃金が、平成9年と比較して55万円もの低下となっております。さらに、平成27年に厚生労働省が発表したひとり親家庭等の現状についてによりますと、ひとり親世帯数は昭和63年度からの25年間で母子世帯は1.5倍、父子世帯は1.3倍に増加しております。また、ひとり親家庭のうち、母子世帯は正規雇用が43%、非正規雇用が57%となっております。女性の平均年間就労収入は、正規が270万円、非正規が125万円、平均では181万円でありますが、一般世帯の平均給与所得が269万円となっており、非正規と正規の差は平均で88万円もの差があります。ひとり親家庭の相対的貧困率は平成24年の数字で54.6%に上ります。本市におきましても、ことし3月現在、児童扶養手当認定者数は1,165人、受給者数は1,017人に及びます。子供の貧困が大きな社会問題になっております。子供の貧困をなくすには、親の低賃金や不安定雇用の改善、教育無償化、社会保障など、総合的な改革が必要であります。特に医療分野では、完全無料化が最優先の課題です。  こうした状況の中で、子供の医療費無料化を高校卒業まで引き上げることが、子育て世代の負担軽減はもちろん、これから結婚、出産を考える若い世代にとっても地元定着の大きな契機となりますし、若者の人口流出の増加に歯どめをかけることができるのではないかと思います。子供の医療費無料化は、本来国がやるべきことであります。全国市長会、町村会でも要望されております。県内市町村を見ますと、天童市、遊佐町など、1市8町が18歳まで無料化を実現しております。本市の中学卒業までの支給対象人員は、国保、社保、合わせて1万5,352人ですが、18歳まで引き上げた場合の支給対象人員と費用を伺います。  次に、公共施設の管理について伺います。1つは、市有地の除草についてであります。日枝小真木原地内では、近年農地から宅地となりましたが、その間を水路が流れております。この水路は、高畑地内から日枝の住宅地、さらには小真木原運動公園を通り、内川に注ぐ水路であります。小真木原運動公園東側の駐車場は、近年の豪雨時には膝下まで冠水することもありました。この対策として、住宅地に調整池が設けられておりますが、この調整池は住宅街とも接しておりまして、フェンスで囲われております。そのフェンス内の雑草が伸びており、近所の方に伺いますと、特に夏場は蚊の発生等により窓があけられないほどの状態となっております。私も何度か現地を確認したところ、フェンスの外、つまり住宅地まで伸びた雑草はそこのうちの方が除草しているということもありましたが、フェンス内の雑草はアスファルトを破って成長しております。町内会に伺ったところ、昨年度までは毎年除草を行っていたそうでありますが、ことしは予算がないため、今後は2年に1度の草刈りになると言われたそうであります。それでも何度か要望を出しておりますが、予算がないという回答だったそうであります。  もう一点は、小真木原運動公園いこいの広場についてでございます。この場所は、グラウンドゴルフ愛好者や子供連れの親子など、誰でも利用できる場所であります。この中でグラウンドゴルフをされている方から、芝生の管理がよくなく、特に夏場の伸びた時期にはまめに芝刈りをしてほしいという要望が出されております。いこいの広場の管理状況を伺います。また、こうした事例を見ましても、やはり市としてしっかり予算をつけ、管理を行うことが求められているのではないでしょうか。また、近隣住民にも丁寧に説明をし、必要であれば予算を組んで、機動的に対策を打つことが必要ではないでしょうか。答弁を求めます。 ◎健康福祉部長(齋藤功) 子ども医療費助成制度の御質問にお答えいたします。  本市が実施しております福祉医療給付事業につきましては、重度心身障害(児)者の医療を確保し、社会福祉の増進を図ることを目的とする重度心身障害(児)者医療給付制度と、所得税が非課税という要件はございますが、18歳以下の子供を養育しているひとり親家庭の場合に、親と子の医療費自己負担分を助成することでひとり親家庭等の生活の安定と自立の促進を図り、社会福祉の推進を図ることを目的とするひとり親家庭等医療給付制度、さらに子供の健康な発育を支援し、次の世代を担うべき子供を産み育てやすい社会環境を整備し、社会福祉の増進を図ることを目的とする子育て支援医療給付制度がございます。  御質問いただいた子育て支援医療給付制度が果たす役割と義務についてでございますが、まずは医療費助成により通院が容易になることで、入院に至るような疾病の重症化を防ぐことが期待されるところでございます。特に子供の健康状態は、学校生活を含めた学習行動にも影響を与え、将来の人格形成にも影響すると考えられていますので、子供の健康水準の向上に果たす役割は大きいものと捉えております。また、医療費助成の目的は健康水準の向上だけではなく、例えば子育て世代の家庭に対する経済的負担の軽減や、これから出産を考える若い世代の将来への負担感の軽減という目的も大変重要なものと認識をしているところでございます。  現状における子育て支援医療給付制度についてお伝えしたいと思いますが、本市においては全国一律の就学前2割負担から段階的に対象範囲を拡大してきました結果、平成26年7月からは中学生までの入院、外来に係る医療費を無料化しているところでございまして、現状における本市の財政負担としましては、対象を拡大する前の平成25年度には対象者数が7,091人で、受診件数11万7,773件、約2億5,000万円だった給付費が、平成28年度には対象者数が1万5,680人、受診件数21万2,198件、約4億2,000万円までに増加しておりまして、それに対する県の補助金約1億4,000万円を差し引いた約2億8,000万円が市の負担となっているところでございます。  なお、28年度における子育て支援医療給付の現物給付の内訳としましては、現金給付と高額療養費もあるため、先ほど申し上げました28年度の給付費の数値と一致しませんが、未就学児の入院が1,432件で約7,400万円、外来が10万3,494件で約1億3,700万、小学生の入院が226件で約3,900万円、外来が3万8,908件で約1億6,200万円、中学生になりますが、入院が139件で約1,800万、外来が2万5,037件で約5,100万円となっておりまして、平成26年7月に中学生の外来までに対象を拡大した際の影響について検証結果としましては、国保分の中学生に係る受診データの対前年比較で受診件数で約25%、保険点数で約22%の増加となっているところでございます。  議員からもお話ありましたけれども、子育て支援医療給付制度の対象範囲に係る県内市町村の状況につきましては、平成27年10月以降には全ての市町村が本市と同様に中学卒業までの医療費の完全無料化を実施しておりまして、さらに18歳の高校卒業時までに対象範囲を拡大している市町村は、平成29年8月1日現在で天童市、金山町、舟形町、高畠町、川西町、小国町、白鷹町、飯豊町、遊佐町の1市8町となっております。子育て世代の支援に係る医療費負担の軽減は、本来国の施策として全国一律に行われるべきものと考えることから、制度の充実につきまして国、県に対して継続して要望しているところでございますが、医療機関における窓口負担の無料化は、人の心理としまして頻回受診やコンビニ受診などにより医療費の増加を招くとの指摘があることに加えまして、地方自治体が独自の判断により実施する対象年齢の拡大等によって生じる負担は、当該自治体が負担すべきとの考え方に基づいて、厚生労働省による国保の国庫負担金の減額措置のペナルティーもあるところでございます。  御質問の本市において対象年齢を18歳までに拡大した場合の支給対象人員と費用についてでございますが、支給対象者数の増加が約3,900人で、平成28年度の1人当たり平均給付額2万7,000円を用いて給付額を算定しますと、概算で約1億500万円を見込んでいるところでございます。  今後の対応でございますが、無料化による医療費への影響を考慮すると、さらに負担が増加する可能性もございまして、高校生の場合は県の補助対象外でもあるため、実施に伴う費用は全額が市の財政負担となりますので、財源確保に係るしっかりとした財政見通しを立てながら、医療機関における窓口負担の無料化が医療費に与える影響の検証ですとか当該事業の実施に係る全国的な動向、他の子育て支援政策等との効果の比較も含めまして、本市における当該事業の適正事業のあり方を今後検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◎建設部長(渡会悟) 大きな2点目の御質問、市有地の管理につきましての1点目、日枝字小真木原地内の調整池の除草について建設部よりお答えいたします。  御質問の小真木原地内の調整池は、庄内おばこの里こまぎ、こまぎの湯のあるところになりますけれども、とその周辺の民間による宅地開発に伴い、下流域の小真木原町、日枝地区の冠水対策として平成18年に設置された後、市に帰属され、管理している施設でございます。調整池は、底面及び両側面がコンクリートの3面張りであり、管理用通路はアスファルト舗装となっており、周辺には転落防止のフェンスが設置されております。完成後しばらくの期間はコンクリートやアスファルトの防草効果がございましたが、目地部の経年的な劣化等で、コンクリートの目地やアスファルトとコンクリートの継ぎ目及び水路に堆積した土砂から雑草が生い茂り、近年地元から市に対しましても草刈りの要望をいただいているところでございます。草刈りに関しましては平成26年度から隔年で実施しておりますが、町内会からの要望があった場合は会長さんと現場立ち会いをし、特に支障となっている部分を優先し、草刈りやしゅんせつを実施している状況でございます。  今後の当該箇所の対応策といたしましては、引き続き草刈り作業を隔年で実施するとともに、来年度以降最も雑草がひどい状態になっております管理用通路のアスファルトとコンクリートの継ぎ目の雑草を除去し、目地を補修するなどして、防草効果の検証をしながら対策を講じるとともに、また水路のしゅんせつにつきましても行う必要があると考えております。いずれにいたしましても、本市が管理いたします水路、河川のほか、道路などの適切な維持管理に努めているところではございますが、地域の皆様からの御要望箇所も多く、安全の確保を最優先としながら、周辺環境への影響など優先順位を考慮し、限られた予算を効率的かつ機動的に執行してまいりますとともに、直ちに対応が困難な場合は、近隣住民の皆様などに対しまして丁寧な説明を心がけてまいりたいと存じます。 ◎教育部長(石塚健) 続きまして、2点目の小真木原公園のいこいの広場の芝生管理につきましては、教育委員会のほうでお答えさせていただきます。  小真木原公園内にあるいこいの広場につきましては、天然芝であることや小高い丘もあり、起伏に富んでいるといったこともありまして、連日グラウンドゴルフ愛好者の皆さんでにぎわっております。利用者数を申し上げますと、過去5年間の平均では年間2万9,000人余りの方々が利用されている施設となっておりまして、こういったグラウンドゴルフ以外では、幼稚園児、保育園児、あるいは小学生による遠足や親子連れ等の公園来園者の憩いの場としても多くの利用があるところでございます。  御質問にあります小真木原公園いこいの広場における芝刈りの状況につきましては、指定管理者であります鶴岡市体育協会が市内の造園業者へ再委託しているもので、年間3回行っております。日中の利用頻度が高いことにより、芝生が利用者から絶え間なく踏まれている状況でもありますので、他の競技施設の芝生よりは伸びは少ないのではと推測しているところでもございます。しかしながら、そういった状況におきましても、高温多湿の気象条件では芝生の生育も早く、7月から9月にかけては他の月より伸びは大きいことから、刈り取りのタイミングをできる限りその期間に合わせるようにしているところであります。  それで、特に夏場の伸びた時期に芝刈りをしてほしいという御要望があるということでございますが、現状を申し上げますと、雨天時の天候にも関係なく、ほぼ毎日のようにグラウンドゴルフが利用があるという現状がありますことから、芝刈りの日程を確保することも困難な状況にあるという現状にございます。そこで、今後はグラウンドゴルフ利用団体との日程調整を進めまして、芝生管理においてさらに効率がよくなる作業日程を設定していくとともに、芝刈り作業日につきましても事前に公表するなどして、利用者との連携を密にしながら施設管理を図るとともに、休日などは親子連れが気軽に遊べるスペースを確保できるようにして、施設利用者の利便性の向上に努めてまいりたいと考えております。引き続き良好な芝の状態となるように、それが確保できますようにいろいろ配慮してまいりたいと考えております。  教育委員会といたしましては、これからも小真木原公園を利用される皆様が快適で楽しく健康体力づくりができるよう、そういった環境整備に努めてまいりたいと考えております。 ◆1番(長谷川剛議員) 以上で終わります。   加 藤 鑛 一 議員質問 ○議長(齋藤久議員) 5番加藤鑛一議員。   (5番 加藤鑛一議員 登壇) ◆5番(加藤鑛一議員) では、私からも一般質問を行いたいと思います。  1つは、旧町村の活性化、市長公約の10億円規模のまちづくり未来基金の創設についてであります。創設される基金の住民主体による活用方策についてであります。国の平成大合併の目標は、地方交付税を削減し、都市部に人口を集中させ、財政の効率化を図ることでありました。鶴岡市でもそれに対応し、旧町村の独自サービスを次々と廃止し、行革による職員の削減、支所機能の縮小、そして公共投資は市中心部に集中されてきたわけであります。その結果が、周辺部の急速な人口減少と地域衰退の現実にあります。旧町村の誰もが合併してよくなったと言えない状況にあります。このたびの市長選挙では、皆川市長の旧町村に予算と権限、財源の抜本的拡充、これに旧町村の住民から大きな共感が寄せられたのは当然のことであります。  合併後12年経過しても、旧町村の廃止されたサービスには強い要求があります。例えば廃止された入学時のランドセル贈呈、これについてはその後も保護者らが共同購入で格差のない同じランドセルで小学校に行けるように続けられたり、あるいは町内会の予算でランドセルの贈呈をしているところもあります。敬老会は、年々予算が削減をされました。藤島地域では、藤島地区のところは、地区単位に行わずに各町内会で実施するようになって、昨年は1つの町内会が実施されなかったということで、初めて敬老を祝ってもらえない高齢者を生み出してしまいました。ことしは、今のところ2町内会で実施されないという予定であります。非常に残念であります。また、廃止された藤島地区の地域の高齢者のタクシー助成券、これについては75歳以上の高齢者に誰もがタクシー利用できるように年間12枚出していたわけですけれども、これについても現在免許証の高齢者の自主返納が広がっている中で、あの時代はよかったねと、ハイヤー券の助成があったよねということで、その復活を求める声も多く寄せられております。  こういう状況のもとで、市長公約の10億円規模のまちづくりの未来基金の創設、これがもし実現されるなら、その基金を活用して、廃止された旧町村のサービスの復活とか、もっと地域要求に応える、そういう施策が各地域ごとにできるのではないかというふうに思います。この未来基金の活用に住民の声を反映させるという点では、住民主体の協議会を設置して、市民のさまざまな工夫、要求、これを集めて、そしてもう一度、衰退にある地域のまちづくりのこの住民の力を引き出すような、そういう工夫があってしかるべきだというふうに思います。それについてのお考えをお聞かせ願いたいと思います。  2つ目に、地域自治区制度の導入についてであります。いわゆる地域分権の創設です。私は、6月議会の一般質問でこの地域分権を取り上げました。本市では、もう既に地域分権政策の構成要素となる住民自治組織、それから総合交付金制度、そして地域コミュニティ策、地域振興ビジョン、地域活性化事業、こういうものが取り組まれているので、あとは制度としての地域分権にもう一歩と迫っているのではないかと、こういうふうに質問しました。当時の市民部長の答弁は、地域コミュニティの維持活性化は重要であり、地域分権なども参考にしながら取り組みを進めていきたいという答弁でありました。私はその際に、鶴岡市に必要なものは法的担保である条例、規則で、地域分権政策を高らかに宣言して実施すべきだ、こういうふうに求めました。それにふさわしい市長の選挙公約がありました。自立分散型の都市デザインの確立です。それをどう市長は実現をさせるのか、そのためには条例などの法的担保と、高らかにこの地域分権の宣言が必要だと思いますけれども、お考えをお聞かせ願いたいと思います。よろしくお願いします。 ○議長(齋藤久議員) 暫時休憩し、再開を13時といたします。   (午前11時52分 休 憩)                     (午後 1時00分 再 開) ○議長(齋藤久議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続けます。  当局の答弁を求めます。 ◎総務部長(高橋健彦) 1点目のまちづくり未来基金の住民主体による活用方策ということでのお尋ねからお答えいたします。  まちづくり未来基金の創設につきましては、14番議員の総括質問に市長がお答えしたとおり、既存の基金でありますまちづくり基金をベースといたしまして、段階的に積み増ししていくことができないか検討しているところでございます。その活用方法につきましては、昨今の低金利の情勢にもありますことから、基金の運用果実による事業費の捻出だけでなく、段階的な造成の一方で、元本の取り崩しも並行して行っていくような取り崩し型の基金としていくかどうかといった観点でも検討を進めております。  議員のお尋ねにありましたように、地域の住民の皆様からみずから主体となって、基金の活用を契機とした地域の活性化策、こういったことについて大いに議論いただき、実践していただくことは非常に重要かつ有意義なことと存じますし、そのための住民主体の協議会を設置されるといったことも有効な手法の一つであろうと存じております。旧町村の支所がそうした住民主体の個性あるまちづくりの推進拠点となるように、基金の創設とあわせ、支所における執行体制の強化といったことも市長の公約に盛り込まれておるところであります。基金を活用する事業の実施に向けては、地域庁舎を拠点としながら、地域にある真のニーズをしっかり捉え、地域の住民に本当に喜んでいただける事業、こういったことを再構築いたしまして、その実施のための財源として、規律を保ちながら基金をより効果的に活用していくことが大変重要なことというふうに考えておるところでございます。こうした観点から、今後旧町村の支所のあり方に関する検討会、これの中での議論を通してさらに検討を進めてまいります。 ◎市民部長(佐藤茂巳) それでは、質問の2点目、地域自治区制度の導入による地域分権の創設についてということでのお答えを申し上げます。  この件につきましては、本年6月の定例会一般質問でもお答えをしておりまして、若干繰り返しとなる部分もございますが、まず地域自治区につきましては、地方自治法に規定をされております制度でございまして、市町村長の権限に属する事務を分掌させ、地域住民の意見を反映させつつ、これを処理させるために市町村が設置するものでございまして、地域自治区には事務所が置かれ、その長はその市町村の首長部局の職員が命じられ、市町村長は事務所の長に事務の一部を委任することができるとされているものでございます。さらに、地域自治区には地域協議会を置き、地域協議会は地域自治区の事務所が所掌する事務に関する事項などについて、市町村その他の市町村の機関から諮問を受け、または必要を認めるものについて意見を述べることができるとされているところでございます。  本市のコミュニティ施策につきましては、平成25年3月に策定をいたしました鶴岡市地域コミュニティ基本方針、そしてそれを受けて平成28年3月に鶴岡市地域コミュニティ推進計画を策定し、進めているところでございますが、この地域コミュニティ推進計画におきましては、住民の安全安心で心豊かな暮らしを築くために、各地域の現状に合わせて、地域の特性を生かした、住民主体による持続可能な地域づくりに取り組む必要があるとしたところでございます。しかしながら、地域特性を生かしたまちづくりのあり方や地域との連携に関しましては、今後地域庁舎を含めた支援体制などについてもさらに検討が必要と考えているところでございまして、その際地域自治区制度などについても参考にしたいというふうに考えているところでございます。また、条例などの法的担保や制限という御提案につきましては、これまで進めてきた地域づくりのあり方や、それを踏まえて地域との連携を今後どのように築いていくかという点も含めまして、なお検討してまいりたいと考えているところでございます。 ◆5番(加藤鑛一議員) では、時間的な余裕もありますので、再質問させていただきたいと思います。  最初に、まちづくり未来基金のいわば造成のことです。まちづくり基金は現在3億1,264万円という額があるわけですけれども、想定されている10億円規模のものを旧町村にということになると、40億円から50億円ということになるんですけれども、これを造成する例えば一つの方策として、合併特例債を活用した地域振興基金40億円とあるわけですけれども、この取り崩しも可能なわけですけれども、これについてはどう考えておられますか。 ◎総務部長(高橋健彦) 地域振興基金のことでございますけれども、こちらにつきましては、趣旨といたしまして合併市全体の振興ということでの基金でございますので、これを旧町村地域のみに充てるような使用は適切でないと、このように考えております。 ◆5番(加藤鑛一議員) 一応そこの合併時の合併特例債を使って地域振興基金を造成したわけです。これは平成20年の年ですけれども、目的としては地域住民の連帯の強化です。それから、合併市町村の区域における地域振興のために活用すると、こういうふうになっているのは当時の総務省の指導でそういうふうになっているのですけれども、もちろん果実、金利を使って旧町村の振興に充てるということをこれまでもやってきましたが、金利の情勢が非常に低いということで、0.01%であれば40億円にしたって40万円くらいにしかならないということでは、本当に、特に地域振興の充てる予算としては微々たるものになるので、多くのところでも取り崩ししているところが私はあるのではないかなというふうに思うんです。  それを可能なのかどうかちょっと調べてみますと、総務省は平成18年の通知で取り崩しする場合の基準を示しているんです。1つは、基金の取り崩しは償還が終了した範囲内と。つまり、基金の合併特例債を使った、この特例債の償還の範囲内で取り崩しが可能だというのが第1点です。それから、使途については条例で定めて、合併建設計画に位置づけると、これが2つです。3つ目には、取り崩しは条例に定めると。これを満たせば取り崩しは可能ですと、こういうふうな総務省の通知です。当然、目的は合併市町村の区域における地域振興のためですから、市長が狙う旧町村の地域活性化のための基金造成についても一部重複して目的がかなうのではないかなというふうにも思うんです。もしわかれば、償還というのは今どのくらいまで、造成したのが平成20年ですから、償還というのは毎年行われていると思うんですけれども、それについてはわかりますか。 ◎総務部長(高橋健彦) 資料を準備しておりませんので、今はお答えできません。 ◆5番(加藤鑛一議員) 後で教えていただきたいと思うんですが、つまり償還する、毎年償還をしていく、その範囲内取り崩しをして、その分を旧町村に充てることは可能ではないかというふうに思うんです、その旧町村の地域振興のために。当然これまで合併建設計画の、それこそ当初計画の8割、9割は鶴岡地域に投資してきたんですよね、数値、現在の建設計画の実施状況を見ると。櫛引地域なんかは、当初計画の半分くらいなんです。藤島なんかでも6割か7割くらいかな。ところが、鶴岡地域は当初の建設計画の9割くらいはもう実施しているんです。つまり取り残されているんです、旧町村の建設計画自体が。ですから、この地域振興基金を、取り残されている旧町村のために充てると、これはちゃんとした理由になると思うんです、地域振興基金の設立目的に照らしてみれば。市長は旧町村の地域振興をこれで頑張ると、まちづくりをもう一度活性化させると、こういうことですので、40億円のうち、28年度の決算見ましたら、現金として18億円あるんです。それは有価証券として運用しているのが22億円です。ですから、18億円の現金。償還に半分くらい償還しているとすれば、この現金のうちの半分はまちづくり基金に出せるんじゃないですか。どう思いますか、総務部長。 ◎総務部長(高橋健彦) 全般でやりました新市建設計画に基づく事業の実施状況、これにつきましては、旧町村、旧市、バランスのとれた実施をしながら現在の総合計画に引き継がれて執行されているというふうに考えておりますので、そういった意味で、建設計画の実施という意味で何か取り残されているという認識はございません。  そして、その方法につきましては、先ほどの申し上げましたとおり、合併新市全体での活用ということについて進めていくべき性格な目的の基金でありますので、そのように御理解願いたいと思います。 ◆5番(加藤鑛一議員) 総務部長はちょっと知らないかもしれません。合併建設計画の実施状況について最新のデータは、ことしの8月末のデータが選挙直前に各議員に配付されたんです。企画のほうで、政策企画課で取りまとめして、その実施状況の数値が出されています。それを見ていただくとわかるんですけれども、実施状況としては鶴岡地域は90%、櫛引地域は半分の50%ぐらい、藤島地域は60%から70%くらい、温海地域は結構90%くらいとなっております。それぞれ地域ごとに違うんです、達成状況。ですから、決して全体が均等にバランスとれてやっているわけじゃなくて、結構でこひこあるんです。ですから、それも見ていただいて。やっぱり地域振興のためにこの基金を造成するのに、私は1ついいアイデアだと思うんです、この地域振興基金を充てるというのは。今積み増しして、果実を利用しようとしても大した金利ではないということがありますので、ぜひこれを検討していただきたいというふうに思います。  あと、それを基金を活用する上での地域で、やっぱり住民の声を集めていく、私は地域協議会みたいなものをつくるべきだと思うんですけれども、今ある地域懇談会、つまり合併して10年間は地域振興審議会というのがあったんですけれども、それが法的に10年という期限を超えて切れたので、それで地域振興協議会を審議会にして、また同じような形で審議しているんですけれども、これはつまり選ばれた団体の代表者というか、特定の人なんです。やっぱり広く地域の人たちの声を集めるには、非常にまだ不明確ではないかなというふうに思います。その地域の本当にいろんなアイデアを持ち寄る人たちが集まってきて、そこで予算や権限も十分にみんなと議論して、それで出せるように、そういうふうに今の地域振興懇談会の枠を広げて拡充する考えというのはないんでしょうか。 ◎総務部長(高橋健彦) ただいま御提言ありました点につきましても、先ほど申し上げました旧町村の支所のあり方に関する検討会、こういった場の中で議論の一つとして検証検討させていただきたいと存じます。 ◆5番(加藤鑛一議員) 残念ながらこれから検討ということですので、その検討の過程を、私もいろいろ検討の段階で意見を言っていきたいというふうに思いますし、何といっても旧町村の地域振興をもう一度やっていきたいと、こういうふうに思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  以上、通告していた質問はこれで終わるんですけれども、会派の持ち時間がありますので、自席にて関連する質問について聞きたいと思います。ありがとうございます。 ○議長(齋藤久議員) この際申し上げます。  4番菅井 巌議員から発言を求められておりますので、この際発言を許します。4番菅井 巌議員。 ◆4番(菅井巌議員) 私先ほど一般質問で質問した際、国民健康保険税の資料を示して、9月の第2回の国保運協の金額について誤りがありましたので、訂正させていただきます。  29年度の納付金の試算額は31億4,716万1,908円、これは正しいんですけれども、1人当たりの保険税額を私先ほど9億円何がしと発言したようであります。正しくは9万1,337円ということでありますんで、訂正をさせてください。よろしくお願いします。   加 藤 鑛 一 議員関連質問 ○議長(齋藤久議員) 5番加藤鑛一議員。 ◆5番(加藤鑛一議員) 国保についてちょっと関連して質問したいと思うんです。  国保の44条と77条の関係です。44条については一部負担の減免ができるということになっていて、鶴岡市でも行われているけれども、災害者とか、いろいろ限定されているということです。一方、77条で国保税の減免については、大体生活保護の110%という収入基準。私旧町村にいたときに、旧藤島町の時代に、これを町自体として枠を110%から拡大した経験があるんです。つまり、市独自に拡大できる。44条の関係でも、市独自に適用する範囲も拡大できるんです。こういうことをどうか検討していただきたいんですが。全然検討しないというのはうまくないんで。実際にやっている自治体もあります。例えば110%を120%あるいは130%という形で収入基準を独自に拡大して、一部負担の減免、それから国保税の減免、独自減免も拡大している例があるんです。これは新しい市長のもとでぜひやっていただきたいというふうに思うんですが、どうでしょうか。 ○議長(齋藤久議員) 5番加藤鑛一議員の関連質問は、4番菅井 巌議員の質問に関連をいたしますので、これを会派の持ち時間の範囲内で認めます。  答弁を求めます。健康福祉部長。 ◎健康福祉部長(齋藤功) 国民健康保険税第44条に規定する一部負担金の減免と、それからもう一点、国民健康保険法第77条に規定する保険税の減免、この2点の御質問でございましたが、初めに44条に規定する一部負担金の減免、これ減免と、それから徴収猶予がございまして、これにつきましては先ほども御答弁しましたとおり、国で示しております基準に合わせて市のほうで実施要領を定めて、災害ですとか失業等の場合の適用について盛り込んでいるところで運用しております。それから、77条に規定する国民健康保険税の減免につきましては、こちらのほうは鶴岡市の国民健康保険税条例を定め、施行規則の中で生活困窮の場合ですとか災害の場合に対応するということで、その減免規定を盛り込んでいるところでございます。どちらにつきましても個々の事情に照らし合わせて厳正に対処をするということでございますけれども、議員のほうから御提案あった市独自の拡大については、いろいろと他市の例なども参考にしながらこれから検討させていただければと、そういうふうに考えております。  以上でございます。 ◆5番(加藤鑛一議員) 検討するということですので、よろしくお願いしたいと思います。  もう一点、2番議員の質問と関連するのですけれども、教育部長の答弁の中で、学校給食の無償化について、所得制限についても検討するというようなことがあったんですが、ちょっと私それにひっかかりました。所得制限というのは、例えば子供の医療費無料化でも所得制限とかないんです。誰もが、子供たちに、今では中学3年まで、入院、通院も含めて完全無料化という制度になっていて、別に所得制限しているわけではないんです。学校給食についても、やっぱり子供を育てる点ではお金持ちも貧しい人も皆同じなんですけれども、そういう点で所得制限設けるというのは非常にそぐわないのではないかなというふうに思うんですが、どうでしょうか。 ◎教育部長(石塚健) それにつきましては、今の御質問の中でそぐわないという表現をなさいましたけれども、この所得制限って、それを導入するという考え方につきまして、先ほどの医療費助成のことにも含めまして、それは一般的なそういう助成の中で公平な負担を求めるという点では導入する場合もあり得ると私は理解しております。 ◆5番(加藤鑛一議員) もう少し慎重に考えていただきたいと思うんです。つまり、子供たちが誰もが病気にかかる。それから、誰もが学校で給食を食べる。生きていくためには必ずやらなければならないものです。それを現物給付しているわけです。医療費も現物給付している。学校給食も現物給付しているわけです。これについて、例えば貧しい人だけが受益を受けると、こういうことになりますと、そこに何が生まれますか。つまり生活保護で言われる、いわば生活保護たたきと同じように、つまり負担だけを求められる人たちが生まれてきて、一方では受益を受ける人だけが生まれるというふうな社会では、子供の社会全体を考えた場合に、そうあってはならないんです。誰もが必要なものについては現物給付として格差を設けないで与えるということが、これが大事なんです。そうしないと、受益のある人と負担をする人とというふうに分けてしまうと、これは格差社会になるんです、はっきり言いますと。つまり自己責任、必ず自己責任問われるんです、受益を受ける人の自己責任は。受益を受けなくて負担だけしている人は、必ずそういう不満が出てきます。こういう社会をつくってしまうので、所得制限は、これは子供のサービスの中ではあってはならない、これは原則だと思うんです。ですので、所得制限なしに、例えば財源がなければ、小学校卒業のときには誰もがお金かかるので、小学校6年生からまずやりましょうとか、あるいは中学校3年で高校に行くときにお金がかかるので、まず中学校3年から最初にやりましょうとかそういう、そして誰もが受けられるようにすると。これが財政では原則です。慶應大学の井手英策さんという財政学の権威が書いています。このことは非常に重要なこととして何度も言っています。自己責任社会、格差社会から脱却するためには、こういうふうに差別をつけない、所得制限をつけない、これが大事なんです。ぜひお願いしたいと思います。 ◎教育部長(石塚健) 先ほどの2番議員への答弁でも申し上げましたように、所得制限の導入の必要性についても今後検討していくということでの御答弁申し上げておりますので、それにつきましてはまた今の負担軽減の検討の中でいろいろ調査研究させていただきたいと思っております。   今 野 美奈子 議員質問 ○議長(齋藤久議員) 8番今野美奈子議員。   (8番 今野美奈子議員 登壇) ◆8番(今野美奈子議員) 8番今野美奈子です。よろしくお願いします。  それでは、通告に従い一般質問いたします。県立高校再編整備計画について、大きく3点お尋ねいたします。まず1つ、県立高校再編整備計画第2次計画骨子案が公表されまして、さきの総括質問により、ふるさとを愛する人材育成及び英語力強化が主な狙いであると認識いたしました。これまでの時系列においての経過も伺いました。  さてそこで、この再編計画整備の内容については、これまで市はどの程度どのようにかかわってきたのかお尋ねいたします。市が提案した部分があるのであれば、そこをお伺いしたいし、なくて県が全て計画したものなのかなど、お伺いいたします。  それから、2つ目、公表されてから市民の反応が表に出始めました。勉強会もしようとしている動きもあれば、さまざまな動きが見られます。この再編計画について、県に対し、市は今後どのような対応をしていくのか、このまま計画を受け入れていくのか、あるいは何らかの形で求めていくものがあるのかお伺いいたします。  3番目は、中高一貫校について3点お尋ねいたします。まず、そもそも中高一貫校というのはどういう学校なのかとか、または東桜学館の課題など教えてほしいなど、御承知のとおり、市民の不安、心配、疑問は多岐にわたります。考えや不安を発信されている多くの方は人生の先輩であり、それは当然大切にしなければならない御意見だと考えています。  一方、子育て世代、とりわけ関係する世代の方々の考えは、これまで聞く機会が少なかったと感じています。市民への説明手法について、総括質問での答弁によれば、教育シンポジウム、また進捗状況を市民に報告するとし、地域の意見を聞きながら設置を検討することを伝える旨の答弁でした。しかし、これまでのシンポジウムは、学校関係者、とりわけ管理職の方の参加が大半であり、県の計画の報告会であったと私は記憶しております。私も参加しています。同じような方法であれば、繰り返しとなるだけです。報告と同時にあらゆる世代の方たちの声にも耳を傾ける必要があると思いますが、関係者の意見を把握する具体的方法またはそういった方向について伺います。  そして、2つ目なんですが、策定時期の変更なんですが、県は1月をめどに計画を策定するとしています。地域の意見を聞きながらという答弁がありましたけれども、1月といえば来月です。さきに質問した内容との関連からも、もっと議論の時間が必要ではないかと思いますが、市の考えを伺います。  3番目です。内陸の中高一貫校は、山形東、南、西などの伝統校は残されています。鶴岡は伝統校がその対象となり、そしてさらに普通科の数が減る、どうもすっきりしません。子供たちの進路選択の選択肢は、実際ふえると言えるのか、進路選択への影響をどのようにお考えか伺います。  そして、現在の中学生の生徒が中高一貫校を受験、仮にしたとしたら生徒数は減ります。とすると、教員が減ります。1学級減になれば、教員はその学校では1人2人減ることになります。ますます多忙化が進むと考えられますけれども、これら現在の中学校への影響についてどのようなお考えがあるか伺います。答弁によって再質問いたします。 ◎教育長(加藤忍) それでは初めに、田川地区の県立高校再編整備計画第2次計画に対する市のかかわりについお答えいたします。  さきの総括質問の中で市長よりお答えいただきましたように、平成21年6月に県教育委員会より内陸地区と庄内地区に併設型中高一貫教育校のモデル校を設置すると示され、また25年3月には田川地区の県立高校再編整備基本計画の中で、平成36年度をめどに普通科を2校に集約し、適正規模を確保すると示されました。それを受けて、本市においては平成26年5月に、「ふるさと鶴岡を愛し、郷土に貢献しようとする人材の育成」や、「英語力の強化を図り、グローバル化に対応できる人材の育成」を目指して、鶴岡市での中高一貫教育校の設置を平成27年度鶴岡市重要事業の中に取り上げ、その後毎年継続して県に要望をしてまいりました。また、加茂水産高校や庄内農業高校についてでございますけれども、平成28年度鶴岡市重要事業の中に取り上げ、地域の特色ある実業校であり、地域の活性化にとって必要不可欠な学校として、将来にわたって存続させることをこれまで継続して要望してまいりました。市からの要望はこのような要望でございまして、先ほど御質問にあったように、市からの提案とかという部分はございません。  2つ目ですけれども、今後この再編整備計画について県に対して市はどう対応していくかについてでございますけれども、12番議員の総括質問に対する市長答弁にございましたが、現在県教育委員会に対して市民に対する丁寧な説明を重ね、広く考えを聞き取っていただくよう要請しているところでございます。また、鶴岡南高校と鶴岡北高校の統合に大きな注目が集まっておりますけれども、鶴岡南高校山添校の募集停止とか、また庄内総合高校への定時制、通信制が集約されることについても、県教育委員会から丁寧な説明をお願いしたいと考えてございます。  続いて、大きな3つ目の中高一貫教育校についての質問のうち、1つ目でございますけれども、これまでの経過及び今後の情報提供についてという御質問でございますけども、多くの市民の方々にいち早く知らせることが大切であるということは私どもも同じ考えでございます。平成27年度鶴岡市重要事業から継続して要望してきたこととか、平成27年、28年、2度シンポジウムを開催しておりますけれども、そのようなことを多くの市民の方々は知らなかったという声もありますので、今後より一層丁寧な周知活動をしていこうと考えております。  教育委員会といたしましては、来年2月に教育委員会主催のシンポジウムを開催し、改めて第2次田川地区高校再編整備計画の進捗状況について県から説明をしていただくとともに、その場でも市民の皆様と意見交換をしながら、今後のあり方について考えていきたいと考えております。  2つ目の策定の時期の変更については、早急ではないかというような市民の皆様の声をしっかり聞いた上で、策定時期についても慎重に決定するよう、県教育委員会に伝えてまいりたいと思います。  3つ目の進路選択や教員数などの中学校への影響についてということでございますけれども、全くないとは言えないと考えております。まず、普通科を志望する生徒の選択肢が減ってしまうことについてでございますが、生徒数、いわゆる出生数も減ってきて、子供の数も減っておることから、高校の定員数については地域在住の生徒数から県内全域における公平性を確保しながら決めていくことであり、あり得ることと考えております。生徒数に対する割合から定員数が決まってくるわけですので、7年後の生徒数が著しく不利益をこうむるわけではないということを市民の皆様に丁寧に説明していくことが大切であると考えております。  中学校の生徒数が減ることによって教員数が減ってしまうということでございますけれども、議員御指摘のとおり、いわゆる「さんさん」プランでいえば1学級33人、1学級の場合は40人になりますけれども、そういう2クラス67人のところで1人減って66人になれば、そういう境界、はざまのところで生徒数が減れば学級数も減り、その分教員数も減ってしまうと、そういう事実はございます。そこで、教育委員会といたしましては、中高一貫教育校の募集人数が余りに多いと市内の中学校にも影響が出てしまうということから、適正な規模にしてほしいという要望をこれまで継続して出しているところでございます。  なお、現段階で中高一貫教育校は2から3の学級になるという想定でございますので、そうしますと募集人数も「さんさん」プランの33の2倍から3倍、66人から99人の間であると考えます。そうしますと、近隣の市町からも通ってくる生徒もいるかもしれません。そうしますと、本市11校ですけれども、大きい学校でも1つの学校から10人まで行くかどうか、小さい学校だと数名程度、そういうような予想をしております。したがって、中高一貫教育校の立ち上げによって、ある学校が極端に人数減少に陥ったりして学校運営に支障を来すというようなことは発生しないと考えております。しかし、学級数の減少となってしまう学校が出てくることも先ほど申し上げましたように考えられますので、その場合は国とか県の加配教員の有効活用とか、市の学校に対する人的支援を行うなどしてまいりたいと考えております。  以上です。 ◆8番(今野美奈子議員) そうしますと、今の答弁を整理しますと、県に伝えるのは募集人員についてと、それからこの策定時期の変更要望ということで、この2点ということでちょっと確認させていただきたいんですけど、よろしいでしょうか。 ◎教育長(加藤忍) 先ほど申し上げましたように、広く意見をお聞きいただきたい、あと時期についても急がないでということでお伝えをしたいと思いますし、募集人数についても今お話ししたように、極端に大きい数にならないようにという、その点でよろしいかと思います。 ◆8番(今野美奈子議員) 10月の説明会のときにアンケート用紙が配られました。それは、どこの地域から来ましたかとか、どういう立場で来ましたかという一般的なもののその下に自由記述がありました。そのアンケートをごらんになっていると思いますけれども、その声を受けとめてどのようにお思いになりましたか。 ◎教育長(加藤忍) 田川地区の高校再編整備計画第2次計画骨子案に係る地域説明会の鶴岡市会場11月2日アンケート記述欄というのが、県教育委員会のホームページにアップされております。その中で、計画全体に肯定的な意見ということで21紹介されておりましたし、中高一貫校設置を前提とした意見、質問というのが11ございました。また、計画全体に否定的な意見というのが15、中高一貫校の設置に否定的な意見というのが2つ、それから専門学科の再編に否定的な意見というのが6つございました。また、最後に合意形成のプロセスに関する意見というのが12個ございました。このように賛否、この数も全てではないと思います。代表的なものだと思いますけれども、肯定的な意見もあれば否定的な意見もありますし、進め方についての御意見も数多くございましたので、先ほど申し上げましたように、慎重に声を聞きながら進めていただきたいということを重ねて申し上げたいと思っております。 ◆8番(今野美奈子議員) それぞれの学校の特色をやっぱり残しながらも、進めていくのかどうかも検討していかなければならないと思いますし、特に山添高校は配慮を必要とする子供たちを大切に導いてくれたと認識しています。このような子供たちへの教育がなされる学校が閉校になる、そのことについてどのようにこれからなさっていくのか、どのようにお考えなのか、そして山添高校は閉校になるわけですから、その跡地利用についても、もし今目的があってのものがあれば教えてください。 ◎教育長(加藤忍) 私も中学校の教員をしておりましたので、かつての山添高校さんの役割も認識をしております。議員御案内のとおり、特別支援教育はどの学校も進めていかなければならない事柄だと思っております。ただ、山添高校さん、もしくは鶴岡南高校の山添校で果たしてきた丁寧な指導をこれから県立高校、どの学校でもそうだと思いますけれども、その機能をぜひどの高校でもしていただければと思いますし、その下支えをするために鶴岡市も今特別支援教育に非常に力を入れてございます。小学校、中学校でのさまざまなデータ、それから計画、成果等、伸ばし切れなかったところも含めて、保護者の同意を得ながら高校にも伝えてまいりたいと考えてございます。  山添高校さん、山添校の今後ということでございましたが、この点については県立高校のことでもございますし、今詳しいその後の状況というのは承知しておりません。 ◆8番(今野美奈子議員) アンケートの大きな項目と数は示されましたけれども、印象に残った内容はありますか。 ◎教育長(加藤忍) ここで私がさまざま印象に残ったことを申し上げてもいいのですけれども、私の立場もございますので、まず賛成、反対、両方の声があったいうことをお伝えしておきたいと思います。  また、高校生も何人か参加をしておりました。私の教え子も1人いましたけれども、高校生、鶴南ゼミの中で考えている、いわゆる中高一貫とかを考えていたり、教育方法についても考えている子供たちが来ていたようですけれども、その子たちは、子供たちのためには中高一貫校は進めてもいいんじゃないかということで話をしておりました。  以上です。 ◆8番(今野美奈子議員) 先ほど1人2人減る大きな影響はないようなお話を私はちょっとそのように受けとめましたけれども、教員の多忙化は1人2人減ると大きく変わるということは教育長も御存じのとおりだと思います。現場ばかりが厳しい状況になるのは、絶対に私はそれは見逃せないと思っています。道徳評価は記述式、指導要録、事務処理のIT化が進みません。そして、部活動指導には大きな改善がなされていないままの状況の中で、さらに中学受験となれば、小学校教員には進路指導にかかわる事務処理が発生すると予想されます。そういった状況の中で、教員の数はふえない、仕事量はふえる、英語の力はつけなくちゃいけない、すごく矛盾を感じると思うんですけれども、そういう施策はどのようにお考えですか、そういうのに対応する。 ◎教育長(加藤忍) 大前提として、鶴岡市の子供たちのためになるかということをまず私は考えたいと思います。当然教員の多忙感、多忙化、働き方改革ということもございますけれども、まず最初に子供たちに、高い志を持っている子供たちにとっては、こういう選択肢も私は1つありだと思っております。また、今この中高一貫校受験でなくても、当然その境目があって、いわゆる学級の増減、1人転出すると1人減るとか、大きい学校であると1人来て、3月31日段階でふえるとか、そういうところもございますので、一概に中高一貫だけで教員の負担感がふえるのかというと、そういう面もあるのかもしれませんけれども、これまでもそういう学級の増減で教員が、最近はどちらかというと生徒数が減少して学級数も減少していますので、各学校での教員の定数は減っている、そこはいたし方ないところでございます。ただ、その中で学校の組織の改善とか、そういう自助努力も学校の中でこれまでも行ってまいりました。  あと、人的な支援についてでございますが、国でも今部活動指導員ということで予算化を進めているようで、それに対して国3分の1、県3分の1、市町村3分の1というようなことで、段階的に数をふやしていきたいということもございましたし、スクールサポートスタッフということで、これも予算要求を国のほうでしているようです。印刷業務、仕分け業務、入力業務など、学校のニーズに合ったようなことで先生方が授業に専念できるように、そういうことも国では今考えているようでございます。市単独でいいますと、特別支援教育に係る部分の学校教育支援員、それから指導アシスタント、合理的配慮協力員、またスクールカウンセラーなど、そういう部分でも課題の大きい学校にこれからも配置をしてまいりたいと考えております。  以上です。 ◆8番(今野美奈子議員) もう一度確認ですけれども、例えば同窓会とか、同窓生とか、それから関係する若い方たちとかの市民の声を聞く場というのはシンポジウムだけということになりますか。 ◎教育長(加藤忍) 直近でいえばシンポジウムでありますけれども、シンポジウムのほかにも、例えばで、まだお話はしていませんけれども、鶴岡市のPTA連合会で会長さん、副会長さんが集まる合同会議というのが5月と2月にございます。そういう場面でも保護者世代の方々に今の現状、今こんなふうに進んでいるということ、それから御希望、御要望、賛否両論あると思いますけれども、そんな声も聞ければと思っております。 ◆8番(今野美奈子議員) ちょっと確認、整理しますと、それでは県には配慮を要する子供さんたちの教育の場についての確保について、それから1月の策定時期のその時期について、そして募集人員については、鶴岡市としては県に対してちゃんと要望、責任を持ってお話ししていくと、さらにそういった鶴岡市としては市民の声を聞く場を設けるということで確認したいと思います。よろしいでしょうか。 ◎教育長(加藤忍) 特別支援教育の充実ということは当然県でも考えていることだと思いますけれども、再度そこは確認をしたいと思います。 ◆8番(今野美奈子議員) 広い面積の本市で庄内総合高校まで定時制の生徒の通学が可能かどうかについて、今お話はちょっといただけませんでしたけれども、校舎制を用いるということは課題があると思います。机上では量は学べない、圃場がそばにあるからこそ農業の学びであり、内陸地方とは違う庄内地方の実情を踏まえた高校再編計画を望みます。そのことを県に伝えるのは、やっぱり市として責任を持って伝えていただきたいという思いがあります。中高一貫校の校舎が別々では成果が薄いし、山添高校の跡地がどのように利用されるかわかりませんけれども、それぞれの高校は伝統がある高校であり、大事にしていかなければならないと考えております。もっと時間をかけて議論をする必要があると思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。  では、2つ目です。就労継続支援A型事業についてお尋ねいたします。この平成29年4月に厚生労働省の省令が一部改正されました。2003年に始まった支援費制度以来、規制改革の一環としてNPO法人も障害関連事業に参入できるようになって、そして2006年には株式会社等の参入も可能となりました。障害のある方も自立して収入が得られる機会がふえたかと感じられる状況でしたけれども、競争社会の中、一般企業との競争が始まり、収入が思うように得られないようになります。そのことは最初から予想されているわけなので、国によって自立支援給付を頼りに経営が滞りなく行えるようになっていました。しかし、このたびの改正で、この給付金から障害者の方への賃金を支払うことは禁じられる、禁じますということになりました。そうすると、これまでどおりの賃金を支払うことが不可能になってきました。収益を上げるための努力を精いっぱいしていますけれども、一般の中小企業にも及ばない利益で、さらに補助金の使途の規制があり、このことは何を意味しているかといえば、事業所の閉鎖になります。そこで、市の対応策をお尋ねしたいと思います。 ◎健康福祉部長(齋藤功) それでは、就労継続支援A型事業についての御質問にお答えいたします。  初めに、就労継続支援事業と申しますのは、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律、通称障害者総合支援法に基づく障害福祉サービスの一つで、一般の会社に雇用されることが困難な障害者に就労の機会や、事業収益から支払われる工賃や給与など、生産活動その他の活動の提供等を通じて、就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練等を行うものでございます。当該事業で雇用される障害者への支援に対しましては、制度における自立支援給付費の訓練等給付費としまして、国が2分の1、県が4分の1、市が4分の1ということで、こうした負担割合によりまして事業所に交付されております。また、当該就労継続支援事業には、雇用契約を結んで最低賃金や社会保険を保障し、一般就労により近い形で実施されるA型と、雇用契約を結ばないで障害の状況等を勘案し、利用者の能力に応じて工賃を支払うB型がございます。平成29年8月末現在における市内の事業所数について申し上げますと、A型事業所は4カ所、B型が29カ所ございまして、利用者数ではそれぞれ約80人、約570人の方が就労されており、また平均工賃に関しましては、A型で平均約6万円、B型で平均約1万5,000円程度となってございます。  議員から御指摘のございました厚生労働省令改正に伴う事業所の実態について、まず全国的な状況としましてですが、近年指定就労継続支援A型事業所につきましては、法の趣旨または厚生労働省令等に規定する人員、設備及び運営基準に一部反し、例えば収益の上がらない仕事や短時間の就労しか提供しない事例、また就労継続支援A型事業の収益だけでは最低賃金を支払うことが困難になっている事例、それから利用者の意向や能力等を踏まえた個別支援計画が策定されていない事例、それから利用者の意向等にかかわらず、別のサービスに移行させ、不当に退所させるなど、不適切な支援を行っている事例が全国的に問題となったところでございます。  こうした事態を受けまして、国では事業運営が適切なものとなるように、厚生労働省令の基準を改正しまして、平成29年4月1日から事業者に対し新たな義務づけ等が盛り込まれたところでございます。具体的には4つございまして、1つ目として、就労継続支援A型事業の運営に当たり、利用者の知識及び能力の向上に努め、利用者の希望を踏まえた事業内容とすること、2つ目は、事業収入から必要経費を控除した額に相当する金額が利用者に支払う賃金総額以上とすること、3つ目としましては、利用者への賃金及び工賃を自立支援給付費から支払うことは原則禁止とすること、そして最後4つ目は、事業者の運営規程に事業内容、利用者の労働時間、賃金及び工賃を規定すること、この4つが改正内容となっております。  本市の4カ所の事業所では、農産物の栽培、出荷、加工などの事業や、建設業、資材の内職、電子部品や自動車部品の内職などが行われているほか、施設外就労としまして企業の清掃などが行われておりまして、現在のところ法の趣旨や厚生労働省令の基準に抵触するような運営を行っている事業所はございませんが、利用者への賃金及び工賃を事業収益以外の法人の一般会計等から支払われている実態も見られるとして、ことし9月、県が経営改善計画書の提出を求めた事例もあると伺っております。この経営改善計画によりまして、一部の事業所では新たな販路の拡大や新製品の開発がなされ、対前年比で売り上げが20%上昇するなど、成果を残しているところがある一方で、経営改善に苦慮している事業所もあるとお聞きしているところでございます。  また、このたびの省令改正により、全国的には事業所が経営に行き詰まり、大量の障害者が一斉に解雇される事案が相次いだことが報道で取り上げられたところであります。しかしながら、本来障害者の就労支援をサポートするために使われるべき国の助成金や給付費等が、趣旨と異なる障害者の給与などに流用されることは不適切と言えるものでありまして、改正省令の内容に関して申し上げれば、理にかなったものではないかと考えているものでございます。したがいまして、市の対策の答弁になりますけれども、事業所経営の視点ではなく、事業所と一緒になって利用者の希望する就労や地域での自立生活をいかに支援していくかについて考えていく必要があるものと存じております。  また、収益を確保するための市が行う支援としては、障害者優先調達推進法に基づく市の物品調達の方針に従いまして、障害者の工賃向上にも資する物品の購入や草刈り、清掃等の役務を発注するなど、積極的な支援を展開してまいりたいと考えているところでございます。そして、障害者に関係する機関や団体等で構成されております鶴岡市障害者地域自立支援協議会の中に設けました仕事部会におきまして、事業所同士の情報共有や商工団体などを通じての就労マッチングなど、障害者の工賃向上のための就労支援に取り組んでおりまして、この取り組みをさらに推進してまいりたいと考えているところでございます。  以上でございます。 ◆8番(今野美奈子議員) 実態の中でもう少し詳しくお伺いしたいんですけれども、この省令の改正がされてから、何か事業所の中で変えたとか、変更したとか、やむを得ずこうしたとか、そういった実態はいかがですか。 ◎健康福祉部長(齋藤功) 一部の事業所からは、この省令の改正によって厳しくなったというふうな声もいただいたところでございますが、先ほど申し上げましたように、この省令改正を機に県のほうに提出しました経営改善計画書の提出の中で、先ほどお話、繰り返しになりますけれども、新たに販路拡大とかがなされて売り上げが伸びたというふうなことも聞いております。 ◆8番(今野美奈子議員) こういう省令が出たときに、鶴岡市の障害者のそういうA型事業所は大丈夫なのかなとか、心配してどうだとかいうような声をかけることも余りなく、そして実はある事業所では、その事業所内でつくっていた給食といいますか昼食、その中でつくっていたのをやめざるを得なくてやめたと、今度は弁当をとらなければならないというような状況に追い込まれている実態をもっと把握してほしいと思います。そして、本当にこれは必死なんです。ぎりぎりのところで皆さんやっていて、例えば収益を上げるためにもう少しこういうのをつくりたいけれどもお金がないと、例えばこれはハウスとかそういったものをつくりたいけどもお金がない。なのに、全然鶴岡市としては何も心配もしてもらえないという声も届いています。これは国の省令が変わったんだから、その省令どおりやればいいじゃないかというような姿勢ではなくて、やっぱり温かく寄り添う姿勢を市としては障害者の方たちに示していただきたいと私は思います。さっき一般雇用への道も、就労マッチングということで開いていただけるということでしたので、ぜひ親身になって相談に乗っていただきたいと思います。  終わります。   石 井 清 則 議員質問 ○議長(齋藤久議員) 10番石井清則議員。   (10番 石井清則議員 登壇) ◆10番(石井清則議員) それでは、通告した内容について質問をさせていただきます。  最初に、地域コミュニティについて質問します。前回9月議会で質問しましたコミセン及び地域活動センターへの活動体制整備加算の交付率の違いについて、その内容で質問させていただきました。これは前回も申し上げましたけど、人件費分として交付されているものであり、住む地域により格差があるのは問題だと、交付要綱の変更を行うようにということで、その趣旨で質問をしました。  現在各地域では、理事会や総会に向けて活動計画や予算案の準備が始まっていると聞いています。この活動体制整備加算は、コミセンや活動センターにより交付率が違う。具体的に言うと、ゼロと1と2というような交付率になっており、金額にして交付率1当たり約240万円の違い。ですから、交付団体によりゼロから2までありますので、ゼロ円の団体もあれば、約480万円いただいているという大きな違いがあります。それだけ大きな違いがあれば、当然活動計画や予算案に対する影響も大きいと考えられます。前回の議会では、交付要綱の変更を検討したいという答弁いただいております。その後どのような検討がされているのか、その内容についてまず伺います。 ◎市民部長(佐藤茂巳) ただいまお尋ねございました広域コミュニティ組織に交付をしております要員費についてお答えをいたします。  さきの9月議会のお答えと若干重複するのをお許しいただきたいと思いますが、まず広域コミュニティ組織の要員費につきましては、議員よく御存じだと思いますけれども、大きく分けて2つございまして、一つはコミュニティセンターの管理委託契約に基づいてお支払いをしているもの、そしてもう一つは地域コミュニティの活性化を図る目的で交付をしております広域コミュニティ組織運営地域づくり交付金としてお支払いしているものでございます。このうち前者の指定管理者としての要員費につきましては、コミュニティセンターなどの管理運営に必要な要員費といたしまして、現在コミセン、地域活動センターが設置をされております鶴岡、藤島、羽黒、朝日の各広域コミュニティ組織に対して一律2名分ということでお支払いをしております。  一方、御質問ございました活動体制整備加算につきましては、鶴岡市広域コミュニティ組織運営地域づくり交付金交付要綱の中で算定をいたしまして交付をしているというものでございます。藤島、羽黒、朝日の各地域につきましては、議員御存じのように、それまでは各地区の公民館であったものを、それぞれコミュニティセンターあるいは地域活動センターに変えたという経緯がございますので、そうした点を踏まえ、当時の地区公民館の職員数をもとに算定をしたと、そして今に至っているという経過がございます。  現在の広域コミュニティ組織の状況、役割といたしましては、それまでの地区公民館としての活動に加えまして、防災福祉活動などにも活動の幅が広がり、さらには集落であるとか、そういった単位自治組織との連携なども期待されているところでもございまして、地域コミュニティ活動が活発になってきた状況もうかがえるところでございます。しかしながら、鶴岡、藤島、羽黒、朝日地域におきましては、それぞれ地域の事情や広域組織に求められる役割、それから従来からの職員配置の状況等も地域によって多様でございまして、同一の基準で支援のあり方を決めるということはなかなか難しいと、この調整には非常に時間のかかるものではないかと、そういう事案ではないかというふうに考えてはおります。ですが、こうした事情も考慮をしながら、引き続き交付金の算定基準について検討してまいりたいと考えておりますし、また新年度の予算への対応につきましてもあわせて検討してまいりたいと考えているところでございます。  以上です。 ◆10番(石井清則議員) 前回9月の議会で質問したときにはこれまでの経緯も必要ないと、継続して質問してきた中で、今いろいろと丁寧に説明されてもらいましたけれども、私が言っているのは、結局住む地域により格差があることが問題じゃないと思っているのかどうかということです。私は、先ほども御承知のとおり、前回も言いましたのであれですけど、羽黒の第1・手向、第4地区、そして朝日の2つ、東部、南部、ここは交付率がゼロなんです。それが交付率が要綱によってそうやって決められていて、その住む地域によって格差があることが問題じゃないかというのを前回質問しているんです。それを検討してどうなったのかという質問をしているんです。もう一度お願いします。 ◎市民部長(佐藤茂巳) 先ほどは大変失礼いたしました。  9月定例会以降の検討ということでございますが、担当課におきまして、この件については検討をしている状況にございます。ですが、先ほど申し上げましたように、なかなか難しい面があるというふうに考えておりまして、ただいま議員さん御指摘がありましたように、格差があることについては、できるだけ格差のないようにしたいというふうに考えているところでございまして、そのためにさまざま検討したいというふうに思ってはいるところでございますが、これまでの経緯等々もございますので、それらも踏まえて、少し調整するには時間がかかるのではないかなというふうに考えているところであります。 ◆10番(石井清則議員) 検討していて難しい面があると言いますけれども、私要綱読んでいますけども、ゼロのところを1に変えればいいんです。難しいですか。もう一度お願いします。 ◎市民部長(佐藤茂巳) 先ほども申し上げましたけれども、現在の活動体制整備加算につきましては、過去に公民館から移行した点を踏まえて、その当時の職員数をベースに算定をそのとき、切りかえたときにしたという経過で、それが今に至っていると。それが絶対だということではないと考えておりますが、それを調整するについては少し時間がかかるというふうに思っておりまして、今後この件については見直しといいますか、調整をしていきたいというふうに考えているところでございます。 ◆10番(石井清則議員) 同じような答弁だけで、検討の中身が全く見えてこないんで、すごく残念に思っているんですけども、同じくその活動整備加算ですけれども、基準金額、もうちょっと詳しく言いますと、行政給与表の1級6号給相当、まず15万500円に16カ月を掛けて、掛ける先ほど言ったゼロ、1、2の交付率、それが固定となっています。これも前回質問したわけですけども、それに対して職員の状況によって基準年額、増減できるような仕組みに変えていくようにと、そこも要綱の変更を提案しています。  先ほどの答弁聞くと、ちょっとこれを聞いて何らかの答えが出てくるのかと思いながら質問しますけれども、他の指定管理団体とかと違って、コミセンや活動センターというのは収益事業とは言えません。そして、先ほど答弁のあったとおり、事業というのが公民館のときと比べてどんどん、どんどんふえているというのが現状です。活動がふえていくと、その負担が結局職員であったり地域の皆さんの負担、そういったものになっていったり、経費の削減だったり、そして活動自体の妨げになるということも想定される。だからこそ前回質問をして、検討してほしいという話をした。例えば年齢や経験、在籍年数などで増減できるような仕組みであったり、具体的には基準金額の計算に年齢や経験、在籍年数などによる加算率の設定、それもつけ加えれば簡単にできると思います。その点についても、前回は今後の検討課題としたいという答弁でしたけれども、検討の状況と内容、あと市の考えを伺います。 ◎市民部長(佐藤茂巳) ただいまの例えば経験等によって増減できるような仕組みというようなお話でございますが、これも9月議会でちょっと申し上げておりますが、広域コミュニティ組織の職員の給与につきましては、基本的にその組織で決定する事項であるということと考えております。職員の方につきましては、地域づくりのまとめ役、調整役としての活躍が期待をされますし、住民主体の地域づくりのために重要な役割を担っているというふうに捉えております。そのような状況を踏まえまして、地域内での理解を得ながら、地域内の例えば会費収入などの財源を活用したり、効率的な事業実施に努めるなどして待遇面を整備している組織もあると伺っておりますので、そのような点も御検討いただきたいと存じておりますし、また市といたしましても、ただいま御提案をいただいた内容を参考にしながら、改善に向けて引き続き検討してまいりたいと考えております。 ◆10番(石井清則議員) 全く納得のいかない答弁ですけれども。  まず、会費の件も前回も出てきました。会費の件は地域で考えることです。私が言っているのは、市の考えについて聞いているんです。市はどうするのかと。前回ちょっと厳しく言いましたけれども、前回のときも、地域では頑張ってくださいね、お金は出しませんと言っているようなもんじゃないですか。今この後、市のほうでも予算要求だとか各課で始まっていくと思いますけども、同じなんです。活動センターでも地域で頑張ってください、でもお金はやるかわかりませんけどねと。どうやって計画組むんですか。だから方針を示してほしいと。それで前回質問して、今回もう一度検討した結果、どういう方向に進んでいくのかというのを聞いているんです。いかがですか。 ◎市民部長(佐藤茂巳) 羽黒、藤島、それから朝日については、広域コミュニティ組織のまだ歴史が浅いというようなことがございますが、例えば鶴岡の広域組織でありますと、これまで相当の年数が経過をしているということで、各コミュニティ組織においてさまざまな工夫をして運営を行っているようでございます。先ほど申し上げましたように、地域の中で、例えば会費収入を集めて、それで事業を行っているというようなところもあるようでございますし、先ほど申し上げましたように、指定管理に関する委託料につきましては一律2名分ということで、管理運営に資するということでのものをお支払いをしているわけでございますが、まちづくり交付金につきましては、例えば生涯学習活動であるとか、そういった事業に対しての財源ということで交付をしているものでございまして、必ずしもその広域組織さんがやりたいと思っておられる事業全てを賄える費用を交付しているというものでもないということがございます。ですから、私どもとしましては、補助メニューの中に、特定の事業については、補助率10分の10ではございませんが、一定の率で事業に対して補助をしているというようなケースもございますので、例えば広域の組織さんがこういった事業を行いたいといった場合に、市のほうで補助金を交付するというようなほかの財源措置もございます。そうしたことも含めまして、全体的に自治組織の会の財政的な運営については工夫等をお願いしたいと思っておりますし、なお議員さんが御提案になった事柄についても、先ほど申し上げた活動体制整備加算の点とあわせて検討してまいりたいというふうに考えております。 ◆10番(石井清則議員) 検討検討としか出てこないという状況と、あと予算の件もあると思うので、まず予算を地域で組むために、私のほかの質問もありますので、具体的に市の考えを早急に各地域に示すべきだと思いますし、特に活動加算でゼロになっている地域、あと1で活動センターからの要望も出されていますよね。そういったのに返事を早目に出さないと、結局地域の活動頑張ってください、でも市側の返答は上げませんというのでは全く前に進まないと思うんです。その点は早急に取り組んでいただけたらと思います。答弁には全く納得しておりません。  次に、大きな2項目め、学校給食についてお尋ねいたします。これも前回質問した引き続きとなりますけれども、前回9月議会の質問で、給食センターでは、文部科学省で定めた学校給食の衛生管理基準、あと厚生労働省から出されている大量調理施設衛生管理マニュアル、守られていないという状況であったということを指摘しました。答弁では改善に向けて早急に対応したいということでしたけれども、現状と現在までの対策や検討内容、基準やマニュアルを守るために必要な課題であったり財源について市の考えを伺います。 ◎教育部長(石塚健) それでは、学校給食に関しましての御質問にお答えいたします。  さきの9月議会で学校給食衛生管理基準や大量調理施設衛生管理マニュアルに規定されております「調理用の食品は調理終了後から2時間以内に喫食することが望ましい」との基準が守られていないとの御指摘をいただき、その対応といたしまして、今後とも衛生管理について細心の注意を払うとともに、改善策として配送時の学校の組み合わせや出発時間の調整などで対処策を検討する旨お答えしたところでございます。  そこで、現在学校給食センターでは、来月、年明けの3学期から基準に沿った運営ができるよう、調理体制や配送方法などの見直し、調整を進めますとともに、校長会を通して学校側の対応についても理解、協力を求めるなど、種々準備を進めているところでございます。そして、この3学期での実績をもとに、新たな課題が生じた場合はそれを解消した上で、来年度からは学校数の減少により、新たな運営体制を組む必要がございますので、改めて本来あるべき体制に変えてまいりたいと考えております。そのためには、現状の配送車のトラック台数を維持していくことなど、業務委託に係る予算の確保でありますとか設備の整備、人員の配置等々、調整が必要な事項がございますので、引き続き優先して対処してまいります。  これまで学校到着がおくれてはならないとの思いから、早目早目の対処になっていたことが現在の状況につながってしまったと捉えておりまして、改めて御指摘を真摯に受けとめ、これまでの調理の工程や手順を再度見直しながら、適正に進めてまいりたいと考えております。 ◆10番(石井清則議員) まず、3学期の実績を見ながらということでしたので、ぜひ学校の受け入れ態勢側もあると思います。現状の人員や配車の体制を維持できれば何とかなるんじゃないかということでありましたけれども、ここは答えなくていいんですけども、やろうと思えばできていたことなのか、それとも設備や体制として足りていなかったのかということがこの3学期の検証でわかってくると思いますし、その中で3学期やったところで、じゃ予算要求に間に合うのかということもあると思うので、ぜひそういった点を踏まえながら、しっかり子供たちの給食、その基準を守れるような体制に変わっていけるようにお願いしたいと思います。  それで、前回の質問で同じこの給食の中で、今、現状で2時間間に合っていないという状況の中で、行財政改革のプランの中で、平成32年度までの朝日、櫛引地域の給食センターを鶴岡に統合する計画ということで、そのことについても質問しました。質問では、残り期間だとか指定管理の状況を考えると、来年度、30年度から櫛引地域のセンターを廃止する計画が進んでいるのではないかと、そう推測されると質問しました。答弁では、現時点では今後の時期についてははっきりと示す段階ではないという答弁だったんですが、実際はどうだったんでしょうか。 ◎教育部長(石塚健) 御紹介のとおり平成32年度までを期間とする行財政改革推進プランにおきまして、櫛引と朝日の給食センターを鶴岡のセンターへ統合することを示しておりますけれども、具体的な実施時期ということにつきましては、答弁ありましてから現在に至るまで、庁内においてもその合意形成がまだできておらない状況にございます。 ◆10番(石井清則議員) 庁内での合意形成ができていないとは言っておりますけれども、内部ではどうだったんですか、もうその計画で進んでいたんじゃないですかという質問です。 ◎教育部長(石塚健) 庁内というのは、いわゆる内部といいますか、給食センターあるいは教育委員会を含めまして、その中で実際いつからやるというところはまだ決めていないといいますか、合意ができていないという状況だということでございます。 ◆10番(石井清則議員) 合意ができていないというのは、それはそうだと思います。示すあれなので。内部ではそこを目指して、今年度末で櫛引を締めようとしていたんじゃないですかという質問です。 ◎教育部長(石塚健) 実際そういう、今年度末で櫛引を統合するという、一つの考えとしてそういう進め方もあったということはございますけれども、それを決めていたわけではない、決定していたわけではないということでございます。 ◆10番(石井清則議員) 済みません。これ現場のほうからとかどこの情報とは言いませんけども、聞いていたのは30年度、今年度いっぱいで30年度からはやめるというふうに私は聞いております。じゃ、その聞いていたものは間違いだったということなんでしょうか。この件、市長レクチャー受けていると思うんですけど、どうなんですか。 ◎市長(皆川治) ただいま御質問ありました櫛引と朝日の給食センターを鶴岡のセンターに統合することにつきまして、これにつきましては内部では私就任の前にそういう方向での検討がなされていたのではないかと思いますけれども、それがどのようなレベルだったのかというところまでは承知をしておりません。 ◆10番(石井清則議員) まずはわかりました。何か就任前のところ、前任期のところが全く見えてこないんですけれども、わからないことを追及してもしようがないので。ただし、羽黒地域の給食を鶴岡から運ぶというときに、議会での質問、内容はさまざまでしたけども、2年以上3年近く議会の中で給食のことを取り上げられていました。また、地域での説明も1年近く時間使っていながらも、結局住民との合意ができなかったというのが現実だったと思います。その教訓をしっかり生かしていただきたいなと思ったのと、あと時期的に考えて、32年度で朝日と櫛引とという行革のプランがある中で、一気に2つなくするってあり得ないと思うんです。順番で考えていくと、もう30年度、前回から指摘しているとおり、そこを狙っていたんじゃないかと思いながらも、それはまだ合意ができていない、示す段階にないと言って、実は結論ありきで、しかも仮に今年度でやめようと思っていた場合という仮の話をしても仕方ないんですけど、そういう話であれば、結局2カ月程度しか予算要求に限ったら時間がないというのが現状なんだ。そうじゃなくても1年ちょっとの時間、次の年に考えていてもそうだ。そう考えると、前の羽黒のときの教訓を全く生かしていないまま進みそうな感じ、しかも結論ありきでということでは問題になっていくのではないかなと考えられます。  そこで、この給食に関してもう一点だけ。今後の進め方について、この行革プランでのセンターの扱いをどのようにしていくのか、その1点お願いします。 ◎教育部長(石塚健) 今後の学校給食、今の櫛引、朝日なりセンター、あとは鶴岡のセンターも含めて、給食全体のことでございますけれども、学校給食につきましては、老朽化したセンターの更新でありますとか、将来にわたる運営体制のあり方、あとは給食の内容や費用に関することなど、今の問題も含めまして重要な課題が山積しているという認識のもとに、今後新たに学校関係者とか保護者の方とか有識者の方々などによる検討会的な会議を立ち上げたいと考えております。そして、その中でいろいろ御議論いただいた上で、改めて今後の方向性について決めまして、その施策に反映させてまいりたいと、そのように考えております。 ◆10番(石井清則議員) わかりました。前回の総括の中でもありましたけれども、行革プランの見直し、必要であればそういったことも考えながら、前回の質問のときには行革プランを考え直すつもりはないという答弁をいただいていましたけれども、現状を考えていった場合にはやっぱり必要なのかなと思いますので、ぜひその点も含めて給食のこと、またいずれ質問したいと思います。  最後、大きな3項目めとして文化会館について質問いたします。まず、雨漏りに関し、今回の報道や議論の中で、瑕疵担保責任が2年という説明がされています。雨漏りに関しては大分答弁の中で出てきたので、それほど聞くことないんですけども、私が質問したときには雨漏りに関しては10年の保証期間になっているという内容の答弁もいただいております。この2つの数字、2年と10年とありますけれども、何かこの2つの数字が両方出てきていることによって誤解と不安が生じているように感じています。確認の意味で質問しますけれども、雨漏りに関しては10年の保証期間ということで間違いはないのでしょうか。  次に、音漏れに関してですけれども、9月中旬に判明したという説明を受けております。ちょうどそのころは9月定例会が開かれていたはずです。なぜ議会への報告がなかったんでしょうか。  以上、2点お願いします。 ◎建設部長(渡会悟) 初めに、新文化会館での雨漏り、客席ホールへの雨音の漏れにつきましては、議員の皆様初め市民の皆様に御心配をおかけしていることを改めておわび申し上げます。  まず、1点目の御質問、雨漏りの保証期間についてでありますが、鶴岡市建設工事請負契約では、瑕疵担保の期間は、その瑕疵が受注者の故意まはた重大な過失により生じた場合を除き、工事目的物引き渡しを受けた日から2年以内に行うとされております。今回の雨漏りと称していますけども、屋根部分では結果的にはなかったわけですが、今回の漏水の原因となりましたひさしを支える鉄骨のはりのつけ根部分にある穴のふさぎ忘れと、ひさしと外壁、サッシなどの接続部分の雨漏りによる修補は、工事請負契約の瑕疵担保の規定に基づき、施工者の責任により対応しているものであります。また、この契約条項に基づく瑕疵担保とは別に、防水等の工事につきましては、この瑕疵担保期間を超える期間にわたり、天災を除くなど一定条件のもと、その性能を保証しております。このたびの文化会館の工事では、金属屋根の縦ハゼぶき、舞台上部フライタワー屋上のシート防水などにつきまして、漏水が生じた場合は10年間の保証対象となり、元請と下請となる専門業者からの連名で保証書が提出されており、さきの議会で御説明しております10年というのはこの対象ということになります。  続きまして、ホール客席への音漏れについてでありますが、12番議員の総括質問に対しまして市長より答弁申し上げておりますけれども、施設の引き渡しを受けた後の9月中旬に夜間比較的強い雨が降った際に職員が気づいたものであります。しかしながら、一定の強さの雨の際に生じるといった、なかなか人為的に再現性が困難な気象条件に伴う現象であったことから、具体的な状況と影響の確認につきましては、天候を見て、一定以上の強さの降雨が発生するのを待つ必要がありました。また、議会、市民の皆様に御報告するに当たりましては、一定程度具体的な状況であるとか原因、対策をあわせて報告すべきと考え、結果としましては9月30日の竣工式典前日からの降雨の状況が今回の対策を検討するに際して一つの目安となる気象条件となりましたことから、この後、状況の分析、対策の、この検討結果を御報告させていただいたといった、そういう時期になったものでございます。 ◆10番(石井清則議員) 天候を見る必要があったというような答弁ですけれども、そうであれば9月末、議会への説明はなくても。というのは、新市長就任して一番最初、初日登庁の日に報告があったという、そのことを私はすごく評価しているんです。そのことはすごく評価しているんですけども、なぜその前にできたのかということがすごく疑問に思っていまして、なぜできなかったのかという、そこが全く納得ができる答弁になっていないと思うんです。そこをもう一回お願いします。 ◎建設部長(渡会悟) 先ほど申しましたとおり、今回の対策の目安となる状況としては30日前後の降雨の状況ということでありますが、その後その状況からのどういった音の漏れ方であるとか、どの程度の対策が必要かといったことを音響のコンサル等を含めて検討を行ったといったことを含めて、そういった9月30日以降、一定の時間を要したといったことで、それに基づいて御報告の時期になったいうことであります。  音漏れが生じたことについては、ただいま申しましたように、具体的な状況であるとか原因、対策をあわせて一定程度示すことができない状況では、実際以上の施設のマイナスイメージが先行し、今後の施設の運営に過剰な影響が生じることを懸念したということもございます。  以上です。 ◆10番(石井清則議員) 中で検討していたということだったので、それを今調べることができないので、今のところはそうですかとしか言いようがないんですけど、その音漏れに関してですけども、これまでの説明では業者の瑕疵ではないというような説明が行われています。しかし、その音漏れへの対応では、設計施工業者に修繕を要請し、補修を行っているというのを聞いております。今回の修繕費用、誰が一体幾ら負担するんでしょうか。 ◎建設部長(渡会悟) 今回の対策に係る調査及び対策につきましては、市、設計者、施工者で協議を行って、結果、その対策工事につきましては設計者、施工者において今回自主的に行うとされたものであり、市の新たな負担は生じないということとされたものでございます。したがいまして、現時点では対策をお任せしている状況にありまして、市といたしましてはその費用についてはお伺いしておりませんし、また設計者、施工者の分担につきましても両者で協議いただいているものと承知しております。 ◆10番(石井清則議員) 今の答弁ですと、市のほうではお金を出さなくていいと。それはそれでわかりましたけれども、今回の修繕費用の負担で、設計、施工業者が負担するということです。その設計業者に関してですが、この議会の場で何度となく言ってきて、設計ミスではないというような説明をずっと聞いております。また、施工業者についても、前回壁がべこべこしてとかいろんな話出させていただきましたけども、ずっと施工業者についても施工のミスはないと聞いております。そのとおりであれば、どちらの業者にしても費用を負担する必要も全くないと思うんですけども、なぜ業者の負担になるんでしょうか。 ◎建設部長(渡会悟) 今回のホールの遮音性能につきまして、これも総括での市長答弁の繰り返しとなる部分ですけれども、一般的な他のホールと同様に、道路交通騒音及び台風や雷等の特殊な場合を除く雨風に伴う騒音を対象として、屋外との遮音を行っているといったことであります。外部からの騒音に対しますホールの遮音性能につきましては、地下鉄の路線が近接するなど特殊な条件下など、より高い遮音性を要求される場合は、躯体からホールの床、壁、天井に振動が伝わらないような構造的に特殊な工事となり、相当の費用が生じますことから、一般的なホールでは本市同様の遮音性能を設計条件としているところであります。この設計条件につきましては、今回の音響設計を担当しております多くのホールの設計にも携わっている音響コンサルからも問題ないものと確認しております。ホール内への雨音の漏れは、いわゆるゲリラ豪雨と言われるような際に生じるものであり、局地的な短時間での豪雨が一概に設計時に求められた遮音性能を確保すべき対象の雨風とされるかどうかという点はございますが、近年の気象状況からゲリラ豪雨がまれとは言いがたく、今後の施設運営の影響が懸念されることから、市、設計者、施工者で協議を行い、このように設計者、施工者で自主的に行っていただくとしたものでございます。   (「ミスはミスだろう」という者あり) ◆10番(石井清則議員) 答弁に納得がいかないので、ちょっと方向を変えて質問したいんですけども、設計にミスがない、設計どおりに施工した、完成検査を経て引き渡しが行われた。今回の音漏れは、設計、施工、完成検査、どこにも問題がないというふうな話なんですけども、どこに問題があったのか、どこに問題がなかったのか、全くなかったという話なのか、全く見えてこないんですけども、もう一度お願いします。
    ◎建設部長(渡会悟) 他の今までお話ししたように、設計条件、それから施工についてお話しさせていただいているところでございますけれども、今回音漏れに気がついたのは竣工検査が終わった後といったことで、この施設引き渡した中旬に気づいたということでございますけども、それ以前にも強い雨の際には同様の状況はあったものと推測されます。しかし、騒音としては小さい音であるため、工事期間中を含め、ホールや舞台での作業や出入り口の扉が開いている状態では、他の騒音に紛れて誰も気がつかなかったものと思われ、またホールを静音な状態として行う竣工前の音響性能検査の際も音が漏れるような気象条件になかったことから、音漏れの状況が確認されなかったものであり、このことをもって完成検査自体に問題があったとは考えておりません。  どこに原因があったかということでございますけれども……   (「何を答弁している」という者あり) ◎建設部長(渡会悟) 繰り返しになりますけれども、他の一般的な多目的ホールと同様の設計条件に基づき、他の一般的な多目的ホールと同様の遮音構造で設計を行っておりましたが、設計条件となる気象条件について、先ほど申しましたように特殊な場合以外についてといったことで、本市文化会館が求める遮音性能の要求水準を明確にし、より具体的で定量的な条件の設定が困難であったといったことで、このような設計、施工、それから完成検査については……   (何かいう者あり) ◎建設部長(渡会悟) 一定問題ないといったところですが、その前提となる条件の設定のところで曖昧なところがあったのかなというように思っています。   (「質問に答えていない」という者あり) ◆10番(石井清則議員) 何か問題があったのか、なかったのかという、その答弁になっていないことが繰り返されていますけど、私の与えられた時間もないので、多分ちゃんと答えていただければ最後の質問。答えてくれないのだろうなと思っているんですけども、もしこれ問題がないとすれば、もともと音漏れのするホールだったということになるんですけど、よろしいですか。  そして、少なくとも市民はそんなものは求めていません。ホールの重要な機能である音に関する問題って、これ大きいと思います。ホールに関しては、公演内容であったり演奏者によって、要求する条件、響きであったりとか変わってくると思いますけども、唯一変わらないもの、共通の条件として求められているのはホール内の静けさです。外部から音が入ってくるというのはホールとしては欠陥ではないでしょうか。   (何かいう者あり) ○議長(齋藤久議員) 静粛に願います。 ◆10番(石井清則議員) そこで、まず欠陥ではないのかという1点。  そして、質疑でわかったとおり、誰が負担すべき費用かわからないものを話し合いで業者に負担させる、これは筋違いでありますし、特にJVで地元業者が入っている、そこに責任がないのに押しつけるような話になっているのは、まず地域経済考えたときには問題だと言わざるを得ません。その点についての考えをもう一点。  最後に、今回の音漏れに至った原因と責任、これ総括でも出ていますけども、市としてしっかり解明すべきだと思うんですけども、いかがでしょうか。この3つお答えください。 ◎建設部長(渡会悟) まず初めに、ホールの静けさの要求、静音性の要求ということでいいますと、遮音性能ということになろうかと思います。遮音性能の設定の仕方については、先ほど来設計上の設定の仕方についてはお話しさせていただいております。現在対策工事については現場での施工がほぼ完了しまして、遮音性能の調査を行い、現在その結果について分析を進めており、まとまり次第御報告をいたします。  これもさきの総括質問の市長答弁でお答えしておりますけれども、あられ等外部のさまざまな条件などにより生じる騒音、振動につきまして、引き続きモニタリングを行ってまいります。  議員の今お話にございましたように、ホールでの公演内容や演奏者によって要求される条件が変わるといったことで、そういったことでもホールが求められる遮音性能はこの一つであろうかと思います。本市の文化会館が求められる遮音性能の要求水準についても、このモニタリングの結果を受けながら、改めて検討する必要が生じることも想定されますし、その際にはさらなる遮音性能の向上が必要になった場合、これに伴う費用の負担につきましてもあわせて検討をする必要があるかと存じます。  また、地元業者の負担といったことがおかしいのではないかといったことでございますけれども、これについては共同企業体と構成員といったことで、施工者が組織する建設共同企業体ルールに従って協議が決定されているものと承知しており、その内容については具体的なものについてはちょっと我々としては承知していないところであります。  根本的な原因究明といったことにつきましては、さきのこの市長答弁でもありました一連の事態のものにつきましては、さらに精査する必要がある場合にはそれを行ってまいりたいと思います。 ◆10番(石井清則議員) 私の時間なくなったので、最後言い切りで終わりますけども、まず1個目の、これもモニタリングして、検討して、費用負担はまた出るかもしれないというような不安な答弁をいただきました。  2点目、地域経済を考えると問題だというのは、何の問題もない業者に費用を負担させている、それは問題でしょう。文化会館って公共事業ですよね。その考えは絶対間違っていると思います。  3つ目として、精査してという、総括のときからほぼ変わらない答弁ですので、これ以上追及しても変わってこないんだと思いますし、議会は議会としてやらなきゃいけないと思いますけども、市は市としてしっかりと解明すべきだと思います。  以上で質問終わります。   加賀山   茂 議員質問 ○議長(齋藤久議員) 11番加賀山 茂議員。   (11番 加賀山 茂議員 登壇) ◆11番(加賀山茂議員) 通告をしておりました学校統合の検証と今後についてを題にして質問いたしますけれども、まず質問はそこで伺いますがという読み上げる中で、何通りかありますけれども、冒頭答弁してくださる方に申し上げますが、これから前文など、中身もありますが、理解をしていただいた上で、期待をできる答弁を求めるところでありますので、よろしくどうかお願いします。  市が計画をした学校統合は、一通り完了することに至ったようであります。学校統合については、児童生徒の減少が急激に進行したことが要因であると大方は認識しております。しかし、児童生徒の教育の根幹については、さまざま異論があり、鶴岡が推進した大規模校や小規模校が統合することがほとんどであったことと、統合には反対を示し、慎重に対処をすべきと声があったことは事実であります。こうした中、統合のあり方を注視し、バランスのとれた統合を望む声も多くありました。児童生徒が切磋琢磨しながら成長できるなどの大規模校のよさや問題点、きめ細かな教育ができるなどの小規模校のよさや問題点、いずれにしても慎重に検討する必要がある課題が多くありました。  そこで伺います。最初に、鶴岡市が合併後に学校統合を実施するに至った経緯と統合の経過、そして今後さらに少子化が進み、児童生徒が減少することが必至と思われますことから、今後の学区編制、学校統合の計画についての考えを伺います。  次に、閉校により新校へ移った学童がどのように学校生活を送っているのか、またこれまで地域性に富んだ特色ある児童の育成を掲げてきておりますが、新たな統合校ではどのように取り組まれているのか伺います。  次に、学校統合によって財政上の教育費はどのように推移しているのか、統合前との比較についても伺います。  次に、学校はその地域に根差し、地域住民の生活において拠点的役割を果たしてきました。地域は次代を担う子らを大切に、大きな期待を寄せ、学校に結集して、不動とも言える多くの文化を築いてきました。校舎、体育館、グラウンド、プールや田畑などは、地域の貴重な財産であり、子供たちは豊かな自然の中で思う存分楽しく体験をし、地域の伝統と文化を学び、人々と触れ合い、昔を悟りながら切磋琢磨をし、感性を豊かにし、立派な社会人として育っていきました。統合により学校がなくなるということは、ずっしりと重い課題であります。この貴重な教育拠点である校舎を初めとする学校施設をこれからはそれぞれの地域が中心となって有効活用するということになります。144年の歴史を誇る栄小学校は、平成30年3月末をもって閉校となり、4月から京田小学校へ統合することになっております。京田小と栄小の統合は、比較的規模が近く、また地域性が似通った学校間の統合であり、引き続き少人数小規模校の特色を生かせる、そして効果を十分に発揮できる統合であると期待しておりますが、教育委員会からは一層力を入れていただきたいものと思っております。学びやを巣立った卒業生にとっては、学校は心のふるさとであります。閉校後も心のふるさとがなくならないように、地域で子供たちを育てる、地域のよさ、文化を伝えていくことが地域の使命であると思っております。  そこで伺いますが、教育委員会は学校が閉校となっても、これまでの経過を十分に考慮して、地域が望む地域の教育、地域の文化の振興について惜しみなく指導、支援するべきと考えますが、考えを伺います。 ◎教育長(加藤忍) それでは、初めに学校統合の経過と今後の計画についてお答えいたします。  学校適正配置につきましては、少子化に伴う小学校の過度の小規模化を解消し、より望ましい教育環境を整えることを目的に、平成23年度に鶴岡市学校適正配置基本計画を策定いたしました。計画策定当時、本市には複式学級が編制され、かつ将来解消が見込まれない小学校が14校ございました。また、市全体の児童数も10年前に比べて約20%減少しており、その後も減少が見込まれておりました。  学校の小規模化の影響としては、1つ目としてクラスがえができないことによる人間関係の固定化、2つ目として集団活動の制約、3つ目として習熟度別指導等の制約、4つ目として多様な見方、考え方に触れる機会の減少などが挙げられますけれども、本市といたしましては地域の実態、各学校の課題を考慮しつつ、可能な限り小規模校のメリットを生かすという考え方から、複式学級の解消を基準といたしました。保護者や地域の方々からは、小規模校のきめ細かい対応がありがたい、地域から学校がなくなることは寂しいなどの意見がありましたが、一方で、このような環境で子供を育てることに大きな不安を感じる、子供の教育環境のいいところに転居したいなどという声もあり、地域としても早急に取り組まなければならない課題となっておりました。  統合の調整に当たりましては、子供たちの教育環境はもちろん、学校が地域に果たす役割の大きさも考慮し、保護者、学校関係者、そして地域の方々も含めて検討に検討を重ねてまいりました。その結果、平成26年度に3校、平成27年度に2校、平成28年度に5校、平成29年度に1校と合意形成、準備が整ったところから順に統合を実施いたしました。平成30年度予定の3校、栄小学校さん、長沼小学校さん、羽黒第一小学校さんの3校を含めて、当初計画をいたした14校の統合が終了いたします。  30年度以降でございますけれども、複式学級を編制する学校は現在2校ございますけれども、数年後にはその複式が解消する見込みもあることから、現在のところ、新たな統合の計画はございません。今後は、児童数の推移、出生数の推移等を注視しながら、複式学級の編制等を分析し、状況に応じて新たな学校適正配置計画を策定する計画でございます。  次に、統合後の児童の状況、地域の特色を生かした取り組みについてお答えいたします。統合に当たっては、少人数で過ごしてきた児童が大人数の児童の中でうまく適応できるかが特に保護者の方から心配いただきましたけれども、そのため、統合準備委員会、学校部会、そして統合する小学校間において、綿密に統合後の学校経営やPTA活動、学校と地域の連携等について話し合った上で統合を迎えました。そして、統合後約1年を経過したころに、児童、保護者、教員に対しアンケートを実施しております。それによりますと、統合してどう感じているかの問いに対して、児童の約9割が「よかった」または「まあまあよかった」と回答しております。具体的な意見として、友達がふえてうれしい、グループで勉強できて楽しい、ライバルがふえてやる気が出た、たくさんの先生から学べて楽しいなどのほか、保護者からは、同性の友達がふえて楽しそう、成績を気にするようになった、競争心が芽生えた、先生方の配慮がありがたいなどという声がございました。  一方、少数ながら課題としては、児童からは、人がふえて騒がしくて集中できない、先生から一人一人に教えてもらうことが少なくなったなどの意見がありましたし、保護者からは子供の出番が減った、縦でつながる機会が少なくなった、スクールバス通学による体力の低下が心配、バス酔いが心配などという御意見をいただきました。これらの意見は学校、教育委員会で共有するとともに、課題については常に把握と改善に努めてまいっております。  また、地域の特性を生かした取り組みについてでございますけれども、地域学習の中で、閉校した学校の地域も訪れて、その学校区の歴史や文化を学んだり、閉校した学校で取り組んでいた地域の特色を生かした活動、例えば加茂小学校で実施していた海洋教育ですとか、山戸小学校で行っていた森林学習、福栄小学校で行っていた鹿児島県の笠木小学校との交流活動などを統合校でも実施するなど、より広がりのある授業を心がけていただいております。  これらにつきましては、子供たちの学びと健やかな成長のために、前向きに、そして誠心誠意対応していただいております各学校の教職員、関係者の皆様、そして支えてくださる保護者、地域の皆様に心から感謝を申し上げたいと思っております。教育委員会といたしましても、引き続きよりよい教育活動が実践されるように努めてまいります。  続いて、統合に伴う教育費の推移についてお答えいたします。統合による市の歳出予算への影響といたしましては、技能士等の市職員、学校医等に係る費用、水道光熱費、施設設備の維持管理費、また学校の規模によって積算される学校配分予算、そして統合に伴う遠距離通学対策としてのスクールバス経費などが挙げられます。例えば平成26年度に統合した湯田川小学校、田川小学校、朝暘第四小学校の場合、統合前と統合後を比較しますと、人件費、水道光熱費、維持管理費、学校配分予算等が削減となる一方、スクールバス経費が増額となり、合計で25年度比、前年度比でございますけども、約900万円の減額となっております。また、平成27年度に統合いたしました羽黒第四小学校、羽黒第三小学校でございますけれども、各種経費の減額と、先ほど申し上げましたようにスクールバスの増額の合計で、前年度比、26年度比で約1,000万円の減額となっております。この傾向は、どの統合でも大体このような傾向にございます。  最後に、閉校後の地域の教育、文化の振興についてお答えいたします。改めて申し上げるまでもなく、学校は子供たちの学びやであるとともに、子供たちを通じて地域の人々がつながる場でもございます。閉校に当たり、地域の方々が寂しさや不安を感じたのは、子供たちの姿、声が聞こえなくなることや母校がなくなることだけではなくて、そのような地域のつながりが薄れることへの危機感であったとも理解をしております。もとより子供は学校だけで教育するものではございません。第一に家庭、次に学校、そして地域という3つの居場所、教育の場所があってこそ、バランスのとれたたくましい人間に成長するものだと思います。これまで各地域の方々がおらほの学校として多方面から学校を支えてくださったおかげで、家庭、学校、地域が連携した教育を実践することができました。この連携、連帯が地域の教育力であり、地域の文化を築く原動力であると認識しております。統合により学校は遠くなりますけれども、子供たちは地域の子供であることには変わりなく、子供たちが通う学校は地域の学校であります。子供たちと地域の大人たちが交流する放課後子ども教室を新しい学区に拡大するとともに、子供たちを地元で育てたいという強い思いから、引き続き旧小学校区でも実施している豊浦小学校区、それから小学校区全体で学校を支援する地域学校協働活動をスタートさせた朝日小学校区、それから地区単位で実施してきた子供たちが地域でふれあい地域を学ぶどんどん体験と言っておりますけれども、青少年教育事業を統合後の小学校区に拡大して実施することを計画しております京田地区、栄地区など、統合後も引き続き地域が一体となって学校支援、学校と地域の連携活動を進めていただいております。  来年度の統合を予定しております京田小学校と栄小学校は、統合準備委員会で統合に係るさまざまな課題を検討調整していただいている中で、校名は京田小学校、校歌も京田小学校の校歌とし、校章については栄小学校の校章を統合後の京田小学校の校章とすることといたしました。私は、このことに統合準備委員会の皆様、そして京田地区、栄地区の皆さんのお互いの地域、また子供を思いやる深い愛情、それからこれからも地域が一体となって子供たちを育てていくんだという強いメッセージを感じ、感動したところでございます。教育委員会といたしましても、学校と地域がこれまで以上に連携を深め、強め、元気になるように、各種施策の提案、事業実施に当たっての指導、助言、支援に努めてまいりたいと思っております。  以上です。 ○議長(齋藤久議員) 暫時休憩します。再開を15時15分とします。   (午後 2時59分 休 憩)                     (午後 3時15分 再 開) ○議長(齋藤久議員) 休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問を続けます。 ◆11番(加賀山茂議員) 休憩前に挙手をして、提言で終わろうかと思ったのですけれども、議長の計らいによって再度質問席に立たせていただいたこと、感謝申し上げます。せっかくでありますので提言にとどめず、教育長の考え方をお聞きしたいと思います。よろしくお願いします。  一通り経緯と、それから経過についてお聞きしましたし、伺ったことについて細部について答弁をしていただきました。理解をしたところでありますけれども、学区編制の件についてはどうなっているのか。ちょっと私聞き漏らしたのかもしれませんけれども、そこについて、やはり学区編制を望んでいる人も、大変難しいと思いますけれども、方々もあるということをお聞きしておりますので、この辺についてまず触れていただきたいということと、それから中学校にあらまし統合になっているわけです、小学校が。そうすると、その地域では中学生が地域に根差さなくなったと、どうも地域の子供が見えなくなったというようなことで、これから成長著しい中学校の子供たちを、それでは地域に返して、地域のイベント等あったときには常に地域の一員として参加をさせていくということが、これが教育委員会の方針だったと思いますし、それは地域も望んできたわけです。それにはしっかりと応えていただいておると私は思いますけれども、児童生徒を地域に戻す一面のそういう取り組みがあったんだけれども、今回の小学校の統合によって地域に学校がなくなる、教育の場というのは統合校に移るわけですから当然なんですが、そうすると地域の一員としてのしっかりと根差した担い手となってほしいために、これから地域教育のあり方というものを、学校がなくなった後でもこれを何とか取り組む方法はないのか。これは地域でも考えなければならないことですけれども、教育委員会としてもこれにはやはり責任を感じていただいて、そして指導力を強化して、何かこの地域に根差した、例えばコミュニティセンターを使うとか、あるいはこれから学校施設としてあるところを有効活用するとか、そういったことで地域の教育に目を向けた取り組みをぜひやってほしいなということなんです。このことは具体的に私もこうやるべきだ、ああやるべきだということは持ち合わせておりませんけれども、ぜひこのことを提言して終わろうと思ったんですけれども、せっかくですのでお答えを、考え方をお聞きいたしますので、よろしくどうかお願いします。 ◎教育長(加藤忍) 1つ目の学区編制についてということですけど、現在1つの小学校から2つの中学校へとか、3つの中学校にというのも1つございますけれども、そういうところをうまくできればいいのかもしれませんけれども、地域、まちからの声が今のところ届いておりません。それを無理くりこちらでやるというのも考えておりませんので、地域の声があったときに声を拾って検討していきたいと思っております。  2つ目の地域教育のあり方という御質問でしたけれども、議員御案内のとおり、例えば地区運動会などが一番いい例だと思いますけれども、中学校、部活動をやめて地区の運動会に役員として協力すると、競技にも出ます。栄地区の運動会はまさにそのようだったと思いますけれども、そういうふうに子供たちが、この前の閉校式もそうでしたけれども、地域を非常に大好きで、子供たちの発表にもあったように、大事に思っているという思いは十分あると思います。それをいかに生かしていく場つくるか。今の段階でなかなかそういう地区運動会とか、そういう既存のものでできるところはいいのですけれども、新たにどういうものをつくっていくかということを地域とともに考えていければなと思っております。  以上です。 ◆11番(加賀山茂議員) 具体的なところを提言なりできればよかったんですけれども、とにかくこれから、これは今は栄小学校が上がっておるわけですけれども、統合して、学校の中にあった地域ではそのとおりだと思うんです。ですから、これを総体的に鶴岡市として、地域教育などという言葉がふさわしいのかどうかわかりませんけれども、ぜひこれには積極的に取り組んで、指導、誘導をやっていただきたい、そのことをぜひ教育委員会に期待を寄せるところですので、それを期待をして質問を終わります。   渡 辺 洋 井 議員質問 ○議長(齋藤久議員) 7番渡辺洋井議員。   (7番 渡辺洋井議員 登壇) ◆7番(渡辺洋井議員) 7番渡辺洋井です。鶴岡市はバイオクラスター戦略と食文化戦略を2つの成長戦略に掲げて鶴岡市のまちづくりをやっておるわけですけれども、バイオクラスターの現場としてのサイエンスパーク、17年間の検証と方向性について最初に質問させていただきます。  市の北部地区21.5ヘクタールに展開している鶴岡バイオサイエンスパークは、鶴岡バイオキャンパス特区、鶴岡研究産業都市再生計画の認定を受けて、平成13年4月の慶應大学先端生命科学研究所、以下先端研と申し上げますけれども、の設立を皮切りに展開して17年となりました。その間鶴岡市は、先端研に対して教育研究基金あるいは研究教育補助金の名目で毎年3億1,500万円、あるいは3億5,000万円を、県と合わせて17年間毎年7億円の補助を行ってきました。さらに、この補助金以外のソフト、ハード面での事業費を加えれば、市はこの事業に特化して膨大な支援をしてきたことになります。市はこの事業を、先ほども申し上げましたけども、市の成長戦略の一つと位置づけて支援してきましたが、これからは少子高齢人口減少社会の到来、合併特例期間終了などに伴い、市の財政規模は縮小し、支援は困難を極めてくることが予想されます。また、言うまでもありませんが、何度も質問をさせていただいておりますけれども、バイオサイエンスは遺伝子操作により地球上に存在しない生物をつくるので、生物公害、バイオハザードとなり得るので、安全対策が厳しく問われております。そのようなことを考慮して、先端研初めバイオサイエンスパーク全体の事業が成長戦略となり得るのかを含めて、来年度からの拡張計画があるわけですけれども、今徹底的に検証、評価を行う必要があると思い、質問させていただきます。質問の項目は4つあります。1つは、理念及び目的、それから財政的支援について、それから評価についてとこれからの市の支援の方向性についてであります。  まず最初に、理念及び目的についてであります。私は、この事業が浮上してからこの方、ずっと注視してきたわけですけれども、この事業の理念と目的を見つけることができませんでした。バイオサイエンスパークが目指す理念、目的を市民にわかる形で示してほしいと思います。  次に、財政的支援についてです。先端研開設当初の平成13年度から17年度までの5年間、市と県が拠出してつくった教育研究基金、総額にして35億円でありますけれども、これに関して、当初研究所ができた当時ですけども、18年度以降の先端研の運営、研究については、この基金の運用果実と外部資金などを活用しながら慶應義塾大学が担っていくことが基本との考えが示されましたが、18年度以降も7億円の補助を行うことになった経緯の説明をお願いいたします。また、これまで行ってきた年間7億円は先端研の研究費の大体何%に当たるのか、教えていただけたらと思います。これからは税収の減収は避けて通れません。支援の規模も含めたあり方の検討が必要と思いますが、そのお考えをお聞かせいただきたいと思います。  3番目の評価についてです。市のバイオサイエンスパーク全体の評価、それから高校生研究助手及び特別研究生について、さらにバイオベンチャー企業でありますスパイバーの事業化の進展についての評価について伺いたいと思います。高校生の研究助手及び特別研究生については毎年採用が行われているわけですけれども、今まで何人ぐらい採用されて、そのうち何人が鶴岡バイオキャンパスで働いておられるか、教えていただきたいと思います。  それから、スパイバーの事業化の進展についてでありますが、2014年に人工クモの巣を月産100キロ、そして2015年中に月産10トンまで増産し、世界中に供給すると公表しております。また、3年前のレクチャーホールでの研究交流会で合成クモの糸繊維の市場規模は、私の想定を超えているんですけど、20兆円と想定していると表明しております。それから、2年前の2015年には2016年中に商品化するということを明言しておりまして、華々しくデビューしましたけれども、ムーン・パーカとか、ああいう形での商品化だと思いますけれども、量産化はされておりません。そして、この2年間はほとんど動きがなかった。その後はどのようになっているのでしょうか、お聞きしたいと思います。  それから、4つ目のこれからの市の支援の方向についてです。サイエンスパークの周辺は、今や市の北部の一大まちと化していると思います。市は主体的に、主体的にということは先端研やYAMAGATA DESIGNやベンチャー企業に任せきりにすることなくという意味ですけども、サイエンスパークのまちづくりに積極的にかかわっていただきたいと思います。そのような意味で安全性に対する市の取り組み、財政的支援を含めた市のこれからの支援の方向性、サイエンスパーク全体の方向性についてもお伺いしたいと思います。 ◎企画部長(高坂信司) サイエンスパーク17年間の検証と方向性について、多岐にわたる御質問がございましたので、若干順番が異なる形になるかもしれませんけれども、順次お答えしたいと思います。  まず最初に、この事業の理念、目的についてということでありますけれども、サイエンスパーク整備の中核となっている慶應義塾大学先端生命科学研究所につきましては、平成8年にスタートした庄内地域大学整備プロジェクトの一環として設立されたものであります。当時本市と庄内地域市町村、それから県が、若年層の人口減少に歯どめがかからない中で、次の世代のために何をすべきかを考え、地域の社会や産業が成り立ち、豊かで生き生きとした充実した生活を営める都市をつくるためには、高度な研究、教育の機会や知的にすぐれた環境が重要であり、次の時代を担う人材と産業を育てるための基盤づくりとして、新たな高等教育機関の整備を進めることといたしたものであります。  また、慶應先端研のバイオラボ棟整備にあわせまして、平成11年に庄内地方拠点都市地域基本計画の拠点地区としてサイエンスパーク整備を位置づけまして、大学や企業、試験研究機関、業務機能等を誘致し、世界レベルの科学技術研究開発拠点として、地域産業の高度化や地域活性化を目指すといたしたものであります。平成13年の先端研の本市への開設以降、慶應、県、市の協定に基づきまして、3者共同で取り組みを進めますとともに、慶應先端研の活動が源泉となりまして、サイエンスパークの整備が順次進んできたというところでございます。  平成18年度以降も補助をした経緯ということでございますけれども、18年度以降もプロジェクトに……慶應先端研につきましては、平成13年の開設以降、活発な研究活動を行いまして、開設の翌年には世界最先端のメタボローム解析技術を開発するなど、短期間で画期的な成果を生み出しており、こうした研究成果と基盤技術をさらに充実活用させ、応用研究を進め、産業化の実現により地域活性化を図るためには3者共同のプロジェクトの取り組みをさらに強化することが重要であるとの認識を関係者が共有しまして、県と市が協力し、平成18年度以降も協定を締結し、支援を続けるといたしたものであり、協定期間の終了時には県が評価検証を行いつつ、今日までプロジェクトを継続してきたというものであります。  次に、サイエンスパークの全体的な評価ということでありますけれども、サイエンスパークの評価につきましては、先端研の活発な活動により、世界最先端のメタボローム解析技術を初めとする数々の成果が生まれ、こうした先端技術を基盤に、ベンチャー企業の誕生とともに、国立がん研究センターや理化学研究所などの研究機関の拠点の開設、食産業や農業振興への波及、高校生、大学生を初めとする人材育成、市民の健康づくりなど、多面的な展開が図られております。また、慶応先端研発のベンチャー6社やサイエンスパーク開発を手がけるまちづくり会社1社が誕生して、エリア内で従事する方々は、研究だけでなく、総務、広報、財務など、さまざまな職種に広がり、その数は400名を超えているというところであります。さらに、国内外から研究者や視察者等の来訪による宿泊、飲食、交通等の分野への経済波及効果、さらに研究やまちづくりの取り組みがテレビ、新聞、雑誌などで広く情報発信されることにより、鶴岡の都市としての知名度の向上といった効果もありまして、慶應先端研、バイオサイエンスパークが地域振興に果たす役割は大きいというふうに考えております。  それから、本市のこうした取り組みが国や他自治体から強い関心を集めておりまして、歴代の地方創生担当大臣が視察をされ、学問を生かした地方創生の成功モデルとの評価を受けるとともに、国会では安倍首相が、鶴岡では慶應先端研の研究成果から新しいベンチャー企業が次々と生まれ、地域に活力を生み出している旨の答弁など、全国的に高い評価をいただいているところであります。  また、サイエンスパーク21.5ヘクタールにつきましては、慶應先端研の開設を契機に、市先端研究産業支援センター、スパイバー本社研究棟などが準備整備をされ、現在は民間まちづくり会社の宿泊滞在複合施設、子育て支援施設が建設中で、エリアの全体像がほぼ見えてきたというところであります。  次に、基金の運用についてでありますけれども、こちらにつきましては先端研の研究教育基金として県と市が平成13年度から5カ年で35億円を出資し、造成したものであります。その運用状況でありますけれども、慶應義塾が有する基金全体の運用果実の中から、毎年1億4,000万円が先端研に配分をされており、先端研の研究者の経費に充てられているところであります。  それから、県と市の補助金が先端研の研究費に占める割合についてでありますけれども、先端研では県、市の補助金だけでなく、国や関係機関の競争的資金、あるいは企業等の外部資金の獲得などにも努めまして、研究に充てているところであります。特に競争的資金につきましては、採択されて初めて得られるということから、年度ごとに一定でないということもございまして、補助金の研究費の割合は一概には言えないというふうなことでございます。  続きまして、高校生助手、特別研究生制度のところでありますけれども、この事業につきましては、慶應先端研が地元鶴岡から将来を担う科学者を育成したいというふうに考えまして、地元の高校生と連携し、採用しているもので、これまで延べ181名というふうになっております。生命科学に対し興味関心を持つ高校生に最先端の研究プロジェクトに携わる機会を提供するこの取り組みは、海外にもニュース配信されるなど、注目、評価を受けておりまして、進路状況は個人情報のため全てを把握してはおりませんけれども、高校生バイオサミットや学会参加などの実績を通じて、AO入試により慶應義塾大学に進学した生徒は延べ20名近くというふうに聞いております。ことしの春には特別研究生、研究助手出身の2名が慶應大学の大学院へ進学し、高校生のときから最先端の研究に取り組んだ地元の若者が鶴岡に戻り、研究を続けるという人材育成の連鎖が現実のものになりつつあるということであります。また、慶應義塾大学卒業後に地元鶴岡に戻り、鶴岡みらい健康調査のスタッフとして本市の健康づくりの場にかかわっている方もおりまして、有為な人材の活躍が今後さらに地域で広がっていくことが期待されるところであります。  次に、スパイバー社の状況でありますけれども、当方がその状況を申し上げる立場にはないかというふうに思いますけれども、ゴールドウイン社と共同開発を進めている新世代構造たんぱく質素材を用いたアウトドアアパレル、ムーン・パーカにつきましては、先月改良試作品の品質確認を行うテスト検証段階に入ることが発表されており、世界初の製品化と事業の順調な成長を期待をしているというところであります。  次に、規模を含めた慶應への支援のあり方についてでありますけれども、この3者共同の取り組みと具体的な支援内容、成果につきましては、これまで定性的な説明というふうになっていたこともあり、今後より一層市民、関係者に十分な御理解をいただけるよう努める必要があるというふうに考えております。平成30年度が第4期協定の最終年度となり、県では評価検証の作業が行われるものと思われます。今後の検討調整によるところとなりますけれども、県の動きと呼応した市としての評価作業を考えており、30年度予算編成の中でその取り組み内容のほうを検討してまいりたいというふうに考えております。  最後に、サイエンスパークへの市の支援の方向性でありますけれども、現在市研究産業支援センターがほぼ満室の状態である中で、慶應先端研発ベンチャー企業の事業化の進展などにより、今後センターへの入居需要の高まりですとか、サイエンスパークの居室や用地に対する需要はふえていくものというふうに考えております。現在のエリア21.5ヘクタールの用途がほぼ決まり、事業拡大などのニーズには十分応えられない中で、まずは入居団体など関係者の意見をお聞きしてニーズを把握、整理する作業を行っております。サイエンスパークは、本市の発展において重要な要素でありますので、今後も市が主体的にかかわっていくことは当然でありますし、支援の方向性や安全性について市民から御理解いただくことも必要というふうに考えております。いずれにいたしましてもサイエンスパーク全体のあり方については、他地域の類似の事例の調査も行いつつ、次期総合計画の策定の中でも議論いただき、今後の展開について方向性をまとめてまいりたいというふうに考えております。  以上です。 ◆7番(渡辺洋井議員) スパイバー社についてなんですけど、スパイバー社は民間事業なので、深く入り込むことはできないというふうに部長さんがおっしゃったと思いますけれども、でもやはり市民の期待というのは、これだけ膨大な税金を投入して、産業化できると20兆円の規模の工場ができるというような形で市民にアピールしたわけですので、やはり私は責任があるんじゃないのかなというふうに思うんです。その点についてのお考えはどうでしょう。 ◎企画部長(高坂信司) スパイバー社につきましては、設立の当初から市の先端研究支援センターのほうに入居をするなどして、それ以降試作棟ですとか本社研究棟というふうな形で拡張していくと、そういった中で整備に当たっての相談、協力というふうなことをしてきたというような経過もございます。そういった中で、先ほどの事業計画に基づくさまざまな事業の進捗状況というふうな中身のところにつきましては、こちらのほうとしては申し上げる立場にないのでないかというふうなことで申し上げさせていただいたところであります。 ◆7番(渡辺洋井議員) 私は何でこの再質問をさせていただいたかといいますと、拡張計画があるということは、やはりスパイバーのこの事業の拡充というのがすごく大きなウエートを占めているんじゃないかというふうに私は思っているんですが、そういう意味で再質問させていただいたわけですけども、拡張計画を立てるに当たって、やはりその辺のところをきちっと把握していただいて、ニーズを踏まえてやっていただきたいと思います。  あと、高校生の研究助手とか特別研究生についてなんですけども、以前千葉大学なんかで飛び級とかってあって、それなりに評価されたんですけども、結局いつの間にかなくなったということがあります。それぞれの考え方があるかもしれませんけれども、高校生のときからそういう研究に携わることがいいのかどうか、そして採用した人が181人で、AOの形で慶應に進学されている方が20人と。多いか少ないかは別にしまして、もう少し高校生の研究助手等についても考えていただいたほうがいいのでないかというふうに私は思います。答弁は要りませんけれども、ぜひ考えていただきたいと思います。  それから、いろいろ調べていますと、先ほど第5期に向けての県と市と慶應大学の3者の評価検討が行われるということでありました。大阪では、2年前の2015年3月末に大阪バイオサイエンス研究所が28年の歴史に幕を閉じているんです。そういうことも起こっていますので、このことに、要するにバイオ研究というのは自然に反することをやる研究なわけです。もう一方の食文化の成長戦略は、これは人間が営んできた何万年の歴史があると思いますけども、バイオ研究に関して言えば、本当にまだこの50年そこそこの歴史しかないわけです。それに鶴岡市の市税を投入していいのかどうかということをぜひいろんな角度から検討していただけたらというふうに思います。  皆川市長も公約の中でバイオ関連産業発展のあり方検討について政策評価を踏まえて行いたいということをおっしゃっておりましたけれども、もし市長のお考えがあればお聞かせください。 ◎市長(皆川治) サイエンスパークにつきましては、研究の成果、また人材の育成などについて成果が出始めているというふうに承知しておりまして、本市のまちづくりにとって大変重要な取り組みであるというふうに認識してございます。他方で、今議員のほうからも御指摘もあったかと思いますけれども、これまでの市からの説明、具体的な支援内容や事業成果のそうした説明が定性的な内容にとどまっていたこともございまして、市民、関係者に十分理解されていない面もあるというふうにも認識してございます。つきましては、30年度の予算編成の中で、県と連携した本市の評価作業につきまして、評価手法も含めまして、その内容を検討してまいりたいというふうに考えております。 ◆7番(渡辺洋井議員) ぜひ徹底的に検証していただきまして、このバイオサイエンスパークのまちづくりが持続可能なまちづくりとなり得るのか、検討をお願いしたいと思います。  それでは、次の質問に移ります。鶴岡公園の遊具の整備についてです。鶴岡公園は、鶴岡市で唯一総合公園となっています。総合公園の定義を見てみますと、都市住民全体を対象に、休息、観賞、遊戯、運動、歴史の保存など、多様な公園機能を担っているとなっています。七、八年前の鶴岡公園の正面広場には、滑り台、シーソー、ブランコ、鉄棒などの遊具があった上に、猿のキンタが君臨していた猿舎がありまして、そのほかにクジャクなど、数種類の鳥の住まいの鳥小屋があり、親子連れだけではなく、祖父母や若者の姿も見られて、とてもにぎやかでほほ笑ましい光景でした。しかしながら、今の公園はどうでしょうか。どこか静かでうら寂しげです。総合公園としての体をなしていないように思います。鶴岡市民が世代を超えて憩い、楽しめる場所となるよう、その一つのツールとして遊具の整備を提言したいと思います。計画がおありがどうかを含めて、お考えをお伺いいたします。 ◎建設部長(渡会悟) 鶴岡公園内遊具の整備についてお答えいたします。  鶴岡公園の整備につきましては、昭和58年に策定した鶴岡公園整備基本計画をもとに、その後具体的な整備を行う際など、必要に応じ有識者や地元町内会代表者などをメンバーとする鶴岡公園環境整備懇談会の意見をいただきながら基本計画の見直しを行っております。近年では、平成24年に策定した鶴岡公園整備基本計画に基づいた北ブロック整備計画書に基づき、公園内トイレの改修や、参道、園路のバリアフリー化、大型駐車場の整備を行ってまいりました。同整備計画書の重点項目には、禽舎、猿舎、遊具などがありました公園南東角となる正面広場の整備も挙げられており、城址の雰囲気を保全し、ふさわしい雰囲気が醸成されるような風格ある整備が望まれる、歴史的景観を重視するために遊具撤去についても計画に示されており、平成25年度までに老朽化した猿舎や禽舎の解体と、経年劣化が著しくなった遊具の撤去を進めてきたところであります。  正面広場整備につきましては、平成27年度に都市計画道路、道形黄金線の拡幅工事が事業化され、これに伴い公園の一部の整備も必要になりましたことから、今年度より鶴岡公園環境整備懇談会と市民ワークショップからの御意見をいただきながら、正面広場整備に係る基本計画を策定しているところでございます。10月にはまちづくりスタジオ、鶴岡Dadaのオープニングイベントに合わせ、市民参加によるワークショップを開催し、鶴岡公園や周辺道路の整備について市民の率直な御意見を伺うとともに、正面広場の整備につきましては、整備を想定した3種類の模型を展示するなど、幅広く市民の皆様から御意見をいただける機会を設けております。  鶴岡公園全体に対する意見の中では、親と子供が遊ぶスペースや遊具が欲しいという声も多数ありますことから、公園にぎわいの創出のためにも遊具の設置については前向きに検討してまいります。また、正面広場の整備に関しましては、歴史性を想起させる石積みはあったほうがよい、木陰のある公園にしてほしい、にぎやかな空間として整備すべきなどの意見がある中、遊具につきましては、かつてのように子供連れ、お孫さんを連れて遊べるようにと設置を望む声と、一方、景観を考慮すると大型遊具は不要、周辺道路の交通量が多く、正面広場には危険などの意見もございましたことから、正面広場に特定せず、鶴岡公園のどのエリアに遊び場を設けるかについて、さらに市民、整備懇談会などの意見をお聞きし、正面広場整備計画を取りまとめてまいりたいと考えております。  いずれにいたしましても、整備に際しましては現在の整備計画書にある城址の雰囲気を保全し、ふさわしい雰囲気が醸成されるよう、風格ある整備を踏まえ、親子連れや子供同士が安全で楽しく遊べるスペースとしてまいりたいと考えており、例えば地形地物を生かした遊具スペースや景観にマッチした落ちついた色調の遊具にするなど、鶴岡公園の景観、歴史性と調和した公園施設の設置になるよう取り組んでまいりたいと存じます。 ◆7番(渡辺洋井議員) 公園に溶け込んだ遊具の設置ということで、ぜひいろんな方の、子育て中の親の意見とかも取り入れまして、懇談会の皆さんの意見ももちろん尊重しなくちゃいけませんけれども、ぜひそのような形で進めていただけたらと思います。よろしくお願いいたします。  それから、ことしの5月に鶴岡市緑の基本計画が作成されました。その中で鶴岡公園は緑化重点地域の中心と位置づけられていますが、どのような位置づけでこれから整備されていくのか、簡単にお聞かせください。 ◎建設部長(渡会悟) 鶴岡公園は、緑の基本計画において緑化重点地区に設定されており、さらに歴史的風致維持向上計画の重点地域、日本遺産の登録施設が多数存在する歴史的市街地の中心として、観光面、文化面においても大変重要な役割を担い、さらに文教地区の中核として、市民の憩いの場としましても位置づけられている公園であります。鶴岡公園全体の今後の整備方針といたしましては、藩校致道館や致道博物館などの周辺施設と一体となって、公園周辺道路整備や堀を生かした水辺環境づくり、既存の桜や松などの樹木の保護や老木の更新などにより、歴史的景観的価値を一層高め、鶴岡らしい歴史や文化が感じ取られる都市空間、公園としております。 ◆7番(渡辺洋井議員) これからは鶴岡市の中心的な公園として、鶴岡公園がいろんな世代の人に利用されることになることを願っております。  それでは、3番目の質問に移らせていただきます。新鶴三中のCCFL、これは冷陰極管の照明設置についてです。鶴岡三中の新しい校舎の改築工事が来年9月の開校を目指して急ピッチに進んでおられます。平成28年1月の基本設計の説明時に初めて照明が全部LEDになることを知りました。その時点でLEDに含まれるブルーライトに人の健康に影響することがわかっておりましたので、平成28年9月議会で照明器具についてはいろいろな角度から調べて、影響の少ない照明の採用をしてほしい旨の質問をしております。健康に影響するということは、一番問題にされているのは目に対する影響ですけれども、目の網膜に対して、網膜に障害をもたらし、年齢を経るにつれて黄斑変性症になるとか、そういうことでテレビ等でも取り上げられたことがあります。その後、LEDにかわる照明がないのかなというふうに思っていましたら、CCFLの存在を知って、ことしの3月議会でLEDよりCCFLの照明のほうがすぐれているということがわかりました。それで、そのCCFLの照明にかえてほしい旨の質問をしたわけですけれども、何がすぐれているかといいますと、最大のメリットは、先ほど人体に有害であるというLEDのブルーライトがないということです。そのほかのメリットとしては、器具としての寿命が長い、消費電力が少ない、価格が安い、あと紫外線がゼロ、ちらつきがない、光の照射範囲が広いなどのすぐれ物です。このときの、私はLEDだけでなくてCCFL、例えば教室なんかに、せめて教室だけでもCCFLのほうにかえたらどうでしょうかと質問に対して、部長の答弁は、価格、省エネ性ともLEDが優位である。私の調べた範囲ではそうではなかったんですけども。また、国が半導体照明、LEDの推進を図っている中、将来的な故障や更新の際のCCFLの今後の供給体制について懸念があるということでした。今後のCCFLの動向についても注視して、部分的な照明など試行的に利用することも検討してまいりたいと答弁をいただいております。  そこで質問ですけれども、その後の検討についてですけれども、CCFLについてはどのような検討をされて、どこに利用される予定になっているかをお聞きしたいと思います。 ◎建設部長(渡会悟) 新鶴三中のCCFL照明の設置についてお答えいたします。  まず、鶴岡第三中学校の工事につきましては、来年9月からの開校を目指しまして、校舎棟、体育館棟の工事につきましては来年3月16日の竣工期限として、余すところ工期は約3カ月となっており、現在急ピッチで工事を進めているところであります。その後、新年度4月からは校舎周辺の外構整備を行い、夏休み期間を利用した引っ越しを経て、ただいまお話ありましたように、実際に生徒が新校舎で行うのは夏休み明けからということとなっております。  LED照明のブルーライトの影響につきましては、昨年9月議会の答弁におきましても御説明させていただいておりますが、まず人体に影響を及ぼすとされているブルーライトはさまざまな光源に含まれる波長の光であって、LED照明に限ったものではないこと、LED照明に含まれるブルーライトの健康への影響や安全性については、日本照明工業会のほか、照明学会など3機関により一定責任ある公式見解として、照明による生体へのリスクは相関色温度(見た目の明るさと色目)が同程度の従来の光源と同等であることが明らかにされていること、鶴岡第三中学校に実際取りつけるLED照明は、安全性に関しましては日本工業規格において想定している4段階の分類で一番安全とされる何ら光生物学的障害も起こさないと評価されている学校向けの照明器具であること、さらには体内時計への影響についても、LEDの作用が従来の照明と比べて特異的に高くはなく、中学校という教育環境の中で時間帯を考えれば、そもそも影響は生じにくいといったことを御説明させていただいております。  CCFL照明につきましても、ことしの3月議会で御提言をいただき、CCFL、LEDの比較検討し、LED照明の優位性について答弁させていただいているところであります。若干ちょっとCCFLお聞きになったことない方もいらっしゃるかと思いますけれども、冷陰極蛍光管といったことで、発光原理は蛍光灯と同じでありまして、発光させるための放電原理が異なるものです。外観は細い蛍光灯といった感じで、30年も前から産業用機械の光源として、ファクスやスキャナーの読み取り光源、基礎ディスプレーのバックライトなどに使用されておりました。比較的小型化が可能なことから、小型の避難誘導灯の光源としても利用されておりましたが、他の産業機械光源も含め、近年ではLEDの性能向上により、利用される機会が少なくなっている光源であります。  現在、先ほど議員からもお話ありましたが、国が半導体照明の推進を図っている中で、長寿命な器具とはいえ、今後更新時期に適切に供給されるかといった懸念があります。また、LED照明のデメリットとされていた点光源であることから広がりが少ないといったことについても、近年LED照明の普及に伴って、そういったデメリットも改善されており、一方CCFLに関しては下方の照度がLED照明と比較して不足することから、実際照度計算をすると、台数的にはLEDよりも、同じ光束、ルーメンですけども、それに比べて台数が必要になるといったようなことから、コスト計算等を行うとLEDの優位性があったところであります。  照明器具の選定に当たっては安全性、健康への影響、故障時のメンテナンス、価格等の比較検討を行い、総合的に判断しておりますが、現在現時点では学校施設を含む本市の公共施設に全面的に採用することは時期尚早かと判断し、鶴岡三中においても当初計画どおりLED照明で工事を進めているところであります。  CCFL照明器具につきましては、今後引き続き普及状況に注視いたしますとともに、器具本体の交換が不要で、容易に交換できる電球タイプのCCFLも出てきておりますので、そういった器具本体の交換が必要のない器具として部分的に使用するなど、実際に検証を行うなどの検討もしてまいりたいと考えております。 ◆7番(渡辺洋井議員) 部長の答弁の中である程度は理解できましたけれども、工事も進んでいるということでありますので、一番光生物学的に安全なLEDを使われたということでありますので、これからの影響なんかも観測されながら、CCFLもこれから普及してくると思いますので、その時期が来ればそれにかえるとか、そんなことはできないかもしれませんけども、そういうことも含めて、ぜひこれからも検討していただけたらというふうに思います。  私の質問をこれで終わります。 △散会 ○議長(齋藤久議員) 本日はこれで散会します。   (午後 4時06分 散 会)...