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平成20年12月定例会(第2号12月 2日)

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  1. 山形市議会 2008-12-02
    平成20年12月定例会(第2号12月 2日)


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    平成20年12月定例会(第2号12月 2日)   平成20年12月2日(火曜日) 〇出席議員(35名)     1 番  佐 藤 亜希子 君       2 番  川 口 充 律 君     3 番  武 田   聡 君       4 番  渡 辺   元 君     5 番  伊 藤 香 織 君       6 番  中 野 信 吾 君     7 番  菊 地 健太郎 君       8 番  遠 藤 和 典 君     9 番  斉 藤 栄 治 君      10 番  遠 藤 吉 久 君    11 番  折 原 政 信 君      12 番  小 野   仁 君    13 番  鑓 水 一 美 君      14 番  丸 子 善 弘 君    15 番  長谷川 幸 司 君      16 番  後 藤 誠 一 君    17 番  今 野 誠 一 君      18 番  阿 部 典 子 君    19 番  石 沢 秀 夫 君      20 番  菊 池 文 昭 君    21 番  斎 藤 淳 一 君      22 番  高 橋   博 君    23 番  須 貝 太 郎 君      24 番  五十嵐 吉 信 君    25 番  斎 藤 武 弘 君      26 番  高 橋 嘉一郎 君    27 番  豊 川 和 弘 君      28 番  加 藤   孝 君    29 番  阿 部 喜之助 君      30 番  鈴 木 善太郎 君    31 番  長 瀬 洋 男 君      32 番  峯 田 豊太郎 君    33 番  尾 形 源 二 君      34 番  加 藤 賢 一 君
       35 番  酒 井 靖 悦 君  ―――――――――――――――――――― 〇説明のため出席した者   市長      市 川 昭 男 君  副市長      荒 井   満 君   総務部長    富 田   博 君  財政部長     寒河江 敬 史 君   企画調整部長  榎 森 正 志 君  市民生活部長   伊 藤 博 夫 君   環境部長    小 関 幸 一 君  健康福祉部長   阿 部 和 信 君   商工観光部長  奥 山 仁 博 君  農林部長     伊 藤   久 君   建設部長    安 達 敏 一 君  都市開発部長   浅 沼 義 明 君   下水道部長   新 関 信 一 君  会計管理者    須 貝 憲 明 君   消防長     安 達 重 晴 君  済生館長     平 川 秀 紀 君   済生館事務局長 片 桐 伊三郎 君  水道事業管理者  芳 賀 賢 二 君   水道部長    山 本 好 伸 君  教育委員長    佐 山 雅 映 君   教育長     後 藤 恒 裕 君  教育部長     瀧 井   潤 君   選挙管理委員長 細 谷 伸 夫 君  選管委事務局長  草 壁 利 則 君   代表監査委員  山 口 正 志 君  監査委員事務局長 樋 口 孝 司 君   農業委員会会長職務代理者           高 橋   勉 君  農業委事務局長  大 宮   彰 君  ――――――――――――――――――――事務局職員出席者   局長      鈴 木 康 友   総務課長    中 村 一 明    議事課長     荒 木 敏 昭   議事課長補佐  深 瀬   博    調査係長     高 橋 清 真   主査      伊 藤   寛  ―――――――――――――――――――― 〇議事日程第2号   平成20年12月2日(火) 午前10時開議  第1 市政一般方針に対する質問  ―――――――――――――――――――― 〇本日の会議に付した事件  日程第1 市政一般方針に対する質問  ―――――――――――――――――――― ◎午前10時 開議 ○議長(酒井靖悦君) これより本日の会議を開きます。  出席議員は,定数に達しております。  本日の議事は,日程第2号をもって進めます。  ―――――――――――――――――――― ◎市政一般方針に対する質問 ○議長(酒井靖悦君) 日程第1 市政一般方針に対する質問を行います。  質問者は,通告により,議長において指名します。  なお,質問は,会議規則第57条の規定により,答弁を含めおおむね1時間とし,再質問は原則として3回までとします。  また,関連質問は許さないことにします。  市長を初め,答弁者は,時間の都合上,簡潔にして要を得るよう御協力をお願いします。  それでは指名します。   ~~~~~~~~~~~~~~ ◎小野 仁君 質問 ○議長(酒井靖悦君) 「定額給付金について」,ほか7項目について,12番 小野仁議員。 〔12番 小野仁君 登壇〕 ○12番(小野仁君) 皆さん,おはようございます。平成20年12月2日,12月議会一般質問初日,トップバッターとして質問をさせていただく緑政・公明クラブの小野仁です。質問の機会を得たことに,まず会派の皆様に御礼を申し上げます。ありがとうございます。  まず,モンテディオ山形が,J1昇格を果たしたことを,御祝いを申し上げたいと思います。私たち議会においても,スポーツ議連を組織し,これまでも応援してきましたが,これからも,さらなる活躍を期待し,皆様と喜びを分かち合い,重ねて御祝いを申し上げたいと思います。また,私の出身校である山形県立山形中央高等高校より,初めてのプロ野球選手が誕生しました。鈴木駿也君であります。甲子園の舞台には,私立の壁が厚く,まだ届いていませんが,その中であっても,活躍が認められ,指名を受けたことは,嬉しいことであります。活躍を大いに期待したいと思います。  そんな元気をいただきながら,山形市における体育施設,野球場,サッカー場,陸上競技場,そして一般体育館も含めて,日本体育協会の資料においても,最低レベルの市であるということを指摘し,認識し,続く人達のためにも,体育施設がもっともっと充実していくことを望みたいと思います。これは質問ではありません。要望であります。  さて,目線を転じますと,今世界中が,アメリカが起因になっているサブプライムローンの問題から,大金融恐慌が起こり,私たちの山形市においても,実体経済に大きな影響を与えてきています。新卒者の就職活動などにも大きく影響が出てきております。  過日行われたG20金融サミット緊急首脳会議におけるアメリカ合衆国,ブッシュ大統領のあいさつで,みずからの行き過ぎた新自由主義を省みず,「合衆国は,このような危機は何度も乗り越えてきて,大したことはない。」と言わんばかりの反省の弁のない発言をし,翌日,ブラジルのルーラ大統領から,皮肉を込めて,「この100年に一度の大恐慌をつくったのは誰なのか,どの国なのか。私達ブラジルは被害者であり,認識の違いも甚だしい。」という旨の発言をしております。  振り返り,私たちの日本はどうでしょうか。小泉改革以来,中央と地方がこれほど格差がつき,経済のみならず,医療,教育を初め,さまざまな分野で格差がついてきております。このような中で,山形市をリードする立場の市川市長におかれましては,あらゆる機会を通じ,国に対して,是正すべきものを発信してほしいと思うものであります。  質問に入らせていただきます。  過日,国より,追加経済対策として,2兆円に上る定額給付金が示されました。私は,この定額給付金は,生活支援なのか景気刺激なのか,それとも政策目的なのか判然としません。2兆円あれば,待遇改善が必要な介護従事者120万人の月給を2万円ずつ上げる2,880億円も,医師確保対策を含む5つの安心プラン3,890億円も,そのほか,地球温暖化対応の諸施策など,もっともっと充実させられるものと考えられます。また,もとより面倒な細目を,丸投げ,地方自治体に転嫁することは許されません。市町村に自由に支給基準を決めてもらうことが地方分権であると,麻生首相が述べられましたが,地方分権とはほど遠いものであることは,一連の騒動のとおりであります。  市長は,過日の記者会見で述べられておりますが,これらの取り扱い,地方分権との関係から他の施策もあるのでは,という私の考え方も含めて,この定額給付金に対しての所見,そして,国に対して発言していくべきものがあるのかどうか,お持ちであればお示しを改めてお伺いいたします。  また,担当部署における残業等の試算などはお持ちなのでしょうか。あわせてお伺いをいたします。  次の質問です。  市長は,平成21年度より,組織改編の考え方を示されております。私は,組織改編は,単なる員数合わせだけ,あるいは職務の分量だけで切り離したり,くっつけたりすべきではないと思っております。事務手続の効率,費用削減なども含め,考えるべき点は多岐にわたると思います。また,今回は対象にならなかった部署においても,仕事の見直しなどを行っていく必要があります。市長においては,当然それらを考え,全部署に通知を行っているものと思います。  そこで,市長におかれましては,この組織改編の中で,過年行われてきた外部評価検証システム,そして,今行われている内部評価検証システムを,どのように生かして施策展開に結びつけ,市民サービスの向上,また,平成21年度予算編成において,どういう考え方で行っていこうとしているのか御所見をお伺いしたいと思います。  また,組織改編の中で,所管する部課のみで施策が完結していくものと,各部署が連携を図らなければならないものがあると思われます。特に,法令の改正等により,各部署がさらに強力に連携を図らなければならないものも出てきております。また,内部連携だけではなく,市民との共創の場の設定,意見を吸い上げ反映しなければならないことも多く出てくると思われます。  バリアフリー新法が制定されました。障がい者の方だけでなく,高齢者の方や妊婦の方,ベビーカーを使用する子育て中のお母さんなどに優しい山形市をつくるために,より詳細に部署へ反映していかなければなりません。現行では,企画調整課が取りまとめをし,建築指導課などが所管しているところですが,この法律の改正により,どのように部署との連携,市民の方との連携を図り,施策の中で展開していかれるのでしょうか。御所見をお伺い申し上げます。  また,補助金適正法の運用緩和が平成20年3月に承認されました。これらによって,使われなくなった学校や幼稚園などを高齢者向けの福祉施策や地域の産業拠点に転用したりすることが容易になりました。私は,今後,地域活性化に結びつく施策の活用方法を民間から提案し,実施するローカルPFIへの広がりも期待できるものと思っております。  山形市においては,これらに該当する施設はあると思われているのか,今後出るであろうと思われるものがあるのか,あるとすればどのような展開を考えておられるのか,市長の御所見をお伺いいたします。  つけ加えて申させていただければ,箱物行政と言われた一連のふるさと事業,ひもつき補助金を,さかのぼる交付金化を図るものとして,地方財政健全化と地方活性化の起爆剤になると私は思っております。市長の御所見をお伺いいたします。  次に,財政の運営に関する件で質問いたします。  山形市においては,平成14年2月,山形市公金保全対策基本方針を施行,平成14年12月,相殺による公金保全運用基準,平成15年4月に山形市資金管理運用基準を施行し,平成19年4月,そして6月と改正施行されています。これらは,まさしく,山形市における公金の管理及び運用について,時の状況,金融情勢等を踏まえ,金融機関の経営状況などを把握し,迅速かつ的確に実施していかなければなりません。現在の山形市における管理運用についてはどうであるか。また,出資団体等の把握はどうであるかをお伺いいたします。  また,運用においてリスクを持っているものはないか。運用に当たり,専門的見識の職員,あるいはアドバイス等を受けておられるのか。また,特定の人だけの管理になっていないのか。そして,これらは,金融機関など,特に地元金融機関に開示されているのかどうかをお伺いいたします。  次に,世帯分離についてお伺いいたします。  山形は,三世代同居率が高く,子育てや介護される方がいても,家族間での支え合いなど効用が高いと評価される方がおります。家庭環境が許されるならば,その方が一家団らん,世代交流,教育面などからもよいことだと私も思っております。そのような中で,後期高齢者医療制度や,今回山形市が実施しようとしている灯油券支給も,この世帯の問題が大きくかかわってきます。  限られた時間なので前後を省略しますが,年が明け,日時がたちますと,平成21年3月31日が来ます。この3月31日は,後期高齢者医療制度の賦課算定の基準日であります。同一住所で,世帯の分離を何らかの理由で申請した場合,住民票でいう世帯とは,居住及び生計をともにする者の集まり,または単独で生計を維持する者としております。要するに,一つ,一緒に住んでいること,二つ,生計が一緒であることで,生計が別であれば,居住が一緒でも別世帯となります。山形市では,年金生活のお年寄りだけ別の世帯にする世帯分離という方法で,生活負担の軽減を図るための手続が多くなるのでは,という心配を持っておられるでしょうか。生活防衛のために,行わなくともよいはずの手続が多くなるのでは,という予想現象に対して心配はお持ちではないでしょうか。  また,別の福祉関連の制度においては,生計は別になっていても同居しておれば施策の対象にならない,という行政内で矛盾する点もあるのではと思いますが,いかがでしょうか。  私は,後期高齢者医療制度については,前の点なども含め,さまざまな矛盾点,おかしなところがあり,制度自体を考え直さなければならない,廃止すべきと思っております。本来行わなくともよい手続をしてしまい,あるべき姿の家族・家庭がゆがみ,希薄さを増長するようになっていくのではないかと心配するものであります。市の受付窓口の責任者として,また,広域連合の責任者の立場もある市川市長におかれましては,こういう予想されることに対して,指針あるいは指導要領などをお持ちあわせておられるのかどうかも含めて,御所見をお伺いいたします。  次の質問です。  環境に関してですが,私は,環境問題を考えるとき,1975年,第1回ランブイエから開催されてきたG7サミットの変容について思いをはせるものであります。言うまでもなく,サミットの開催は,オイルショック,1973年の第四次中東戦争に端を発した問題に,民主主義国家の結束を示し,対応するために始まりました。当時は,東西冷戦状態にあったことも御承知のとおりであります。時期を経て,東西冷戦の終結とも言えるINF全廃条約に至り,調印した1987年の年でありました。  私が環境というものに対しての世界の流れとして一番注目しているのは,その調印の次の年,1988年に,ソ連外相,シュワルナゼ外相が国連演説をしたものであります。シュワルナゼ外相は,「安全保障というものは,伝統的な考えで,それは過去のものであり,環境カタストロフの脅威という前にあっては,二極化したイデオロギー的世界と対立図式は却下される。生命圏には,政治ブロック,同盟体制という区切りなどは一切ない。人類は,同じ気象体系を共有しており,誰一人として,環境防衛という,自分だけ孤立した地位に立てるわけではない。我が国は,国連環境計画をどうしたら生態学的安全保障を確保するために,有効決定できるような環境保全理事会を提案したい。」という旨の演説をしております。1988年6月のトロントサミットでは2ページにしか満たない環境に関するまとめが,次の年のアルシュサミットにおいては全12ページの環境に関するものに,サミットは変容しております。89年の専門家会議,90年の国際会議,いわゆるIPCCの第1回会議が開かれたわけであります。  私がここで何を申し上げたいのかというと,一人,あるいは一国家の呼びかけに対して,当時の米英の首相,大統領,サッチャー首相,レーガン大統領ともすばやく反応し,軍拡よりも環境が大事であるという流れをつくり,1997年の京都会議,第3回気象変動枠組条約締結会議,いわゆる京都議定書に至り,また,新たな約束が今なされようとしております。  長々と国際的な流れを話させていただきましたが,転じて,山形市は,このように年を経ていくたびに進化していかれるものかお聞き申し上げます。  山形市においては,平成15年10月10日,市の環境方針を示されました。持続的発展が可能な循環型社会への転換を図るため,7つの基本方針を示しております。ここで基本方針の6番目,「すべての職員が環境方針を理解し,その方針に沿った活動を率先して実践できるよう研修を実施します。」とあります。  また,私は,国際的な環境に関する勉強をしているとき,CDを手に入れ聞くことができました。それは,行政体が環境という文言を使う以前の公害という言葉,あるいは文字,あるいは行政体内での組織名としてとらえられていたころのCDであります。それは,平成4年,1992年,ブラジルのリオデジャネイロで環境の国際会議が開かれたときでもありました。そのCDは,潤いと安らぎのある快適な音環境の保全と創造,また,豊かな育成を目的としたもので,なおかつ,県民の関心を高め,深めてもらい,身近な音とのかかわりを意識する中で環境を考えてもらうことを目的にして,山形の音として公募したものであります。全部で12カ所の収録があり,そのうち山形市内では,蔵王のスキーの音,山寺のせみしぐれ,馬見ヶ崎の芋煮会の音,そして,5~6月ころの霞城公園のカッコウの鳴き声であります。それらは,すべて山形市にとっては,大事な,大切にしなければならないものばかりであります。そして,それらは,すべて環境という視点から見ておられます。  勉強をしているころ,山形市出身の昆虫写真家高嶋清明さんとお話をする機会がありました。高嶋さんの原風景は千歳山,盃山であり,昆虫初め生態系の維持に森林,樹木は大変大事であると話しておられました。  千歳山,盃山とともに,同じように霞城公園内にも大切な樹木がたくさんあります。カッコウの鳴き声を出すまでもなく,樹木の大事さは大変大きなものであります。市長は,山形らしさを大事にし,実現したいと常々話をされております。私は,このような木々が織りなす風景が山形市を代表するもので,その一つ一つの風景が山形らしさだと思っております。  このようなものを守るために,一つの例として,霞城公園の樹木を大事にしていくために,市民の方々から智恵や意見を聞く場をつくられてはいかがでしょうか。郷土館の運営を変えようとしているときでもあり,山形らしさをもっともっと知ってもらうために,また,前段の指針の中に示されている環境方針を深めるために,場を持たれてはいかがでしょうか。環境の問題としての質問でありますけれども,組織改編とも関連する仕事の検証を図られてはいかがでしょうか。市長の御所見をお伺い申し上げます。  環境について2つ目の質問であります。  犬,猫,鳥などは,それぞれは人間生活の中で共生していく中で,温かさやいやし,あるいは安らぎを覚えます。ただし,散歩中の犬のふん害や地域猫などは迷惑になっており,地域の方々から苦情が寄せられ,対策を考えてほしいと要望も出されております。  また,鳥,特にこの場合は,カラスが生活環境の中では苦情の対象になっております。過日も,複数の町内会から対策の要望がありました。現実として,道路の汚れ,小学生への威嚇,家屋の屋根の損傷,そして,ごみの散らかしと数多くあります。これは,山形市だけの問題ではなく,全国的であり,国や自治体でも,全国カラスサミットなどを開き,専門家より対策等を聞いております。  これらに対して,私は,次のような提言を示し,市長としての所見を伺いたいと思います。  まず,現況被害あるいは現況をしっかり把握し,近隣自治体とも連携の上,生態調査をし,かつ,対応してはいかがでしょうか。また,全国の自治体の施策を参考にされてはいかがでしょうか。近くでは,鶴岡市がきょうの新聞にも取り上げられておりました。鶴岡は捕獲をしておりますが,これらも有識者の意見も入れながら考えてほしいところであります。  また,カラスが町中に来ている一つの原因として挙げられるのは,ごみの集積所の問題があります。これらは,町内の衛生担当の方,また,隣組での輪番での清掃,ネットかけなども行っています。ネットに対する支援をごみ有料化の関連より施策として出されようとしておりますが,私は,モデル的にでも,山形鋳物の技術を集めた簡易ごみ集積所をつくり,ごみの管理を徹底でき,住民負担をなるべく少なくするものを設置,提供してはと思いますがいかがでしょうか。山形の技術と美観を守り,住民管理が容易になるものをつくってはどうかと思います。全国の自治体の中では,ごみ集積所の網目式ボックスを設置しているところもあります。市長の所見をお伺い申し上げます。  環境について3つ目の質問です。  私は,環境に関する法律で,いささか疑問に思い問題点を含んでいると思う点があります。1997年,容器包装リサイクル法制度化により,消費者だけでなく,事業者に負担を求めていく点に関しては,環境という大きな視点では,一歩前進したものと思っております。しかし,事業者と自治体との負担割合は,圧倒的に自治体の負担割合が大きいものです。  1997年に制度化した容器包装リサイクル法の問題点は,リユース,いわゆる再使用瓶などのリターブルの破壊とワンウェイ容器化になっている点であります。ワンウェイ瓶のコストは,500ミリリットル瓶に換算して,プラ容器1.03円,アルミ0.89円,紙パック0.08円,リターブル瓶では9.5円のコストがかかるとの試算があります。当然のことながら,利益を目指す企業としては,どちらを選択するかは明白であります。酒造会社の宝酒造では,リターブル瓶を環境によいのでできるだけ多く使用していきたいと,企業のCSRの認識を出され,いわゆる企業の社会貢献を表明されております。  そのような中で,山形市においては,いろいろな物品がリース契約になっております。食品のトレーサビリティや産業廃棄物のマニフェストに見られるように,最終責任が求められてもおります。そのリース契約の中での物品が,できるだけリユースされるように,なおかつ,それらが社会貢献に寄与されるように,仕組みづくりがなされてはと思っております。
     済生館のように買い取りのパソコンも含め,山形市で使用しているパソコンがそのような役に立つ物品にならないでしょうか。契約時の条件単価,保守メンテナンスなども含め,契約以降は相手方の所有権に移ることも十分承知の上で,リユースが大事であるという部分を活用した山形市としてのCSR,おさがりパソコン制度をつくれないものでしょうか。パソコン内の情報の問題なども含め,山形にある力,山形市に存在する企業の力を活用してみてはいかがでしょうか。行政として市民サービスを行うのは当り前でありますが,その一歩先のCSR,企業,言いかえれば山形市の社会貢献を,パソコンを通じて一歩高めることはできないでしょうか。市長の所見をお伺い申し上げます。  次は,生活弱者の方々に対する質問です。  さきに,バリアフリー新法について組織改編の視点から取り上げました。この法律もまさしく健常者も障がい者も,若い方もお年寄りもみんなが,地域社会の中で,公共の建物,道路,公園などさまざまなところで,利用しやすく,言いかえれば生活しやすくしていくためのところが趣旨だと思っております。  このような中で,交通手段の中では,低床式のバスや広く開口する電車など,さまざまな改善が行われています。ただし,その交通手段が自分の身近なところで走っていなければ何にもなりません。私は,今こそ公共交通のあり方を抜本的に見直し,対策を打っていく必要がある。それは今しかないと思っております。  自家用車普及率が高いことがよいことだとは決して思っておりません。中心市街地を歩いて回る観光施策,今,明治地区の方々が行っている山形市地域交流バスのあり方をどう図っていくか勉強会も重ねておるところであります。障がいをお持ちの方のために,移動輸送サービスもNPO法人が運行を進めております。中心市街地であっても町中に出られないのでは何もなりません。そのため,循環バスを駅西側へも走らせてほしいとの要望も出ております。これらが個々に語られるのではなく,総体的に公共交通のあり方を,きちんと方向性を示すときではないでしょうか。当然,採算の問題など多くの課題があるとは思いますが,山形市の今後のあり方を話し合うべきと思います。また,環境の面からも大変大事なことだと思います。山形市における公共交通等々の審議会設置にはなっておりますけれども,組織改編に伴って,それらをさらにバージョンアップするように,私は始めるべきではないかと思いますが,いかがでしょうか。  最後の質問です。  今,山形市では,金井地区,第一地区をモデルとして,災害時要援護者避難制度を計画しております。各地区においても,地区社協を主体に,民生委員の方,福祉協力員の方々などと福祉マップづくりを行っているところもあります。これらは,個人情報の問題や,最近の時節柄などを特徴とする,隣近所の方とのかかわりなどが多く含まれ,大変さや問題点を抱えております。しかし,いざというときは,阪神淡路大地震を持ち出すまでもなく,地域の助け合いは隣近所からになります。  このような中で,この制度の2つの地区の現在の進捗や課題,そして,今後山形市全体への展開をどのように図っていかれるのか。また,防災組識との関係などをどのように図っていかれるのか。年次計画などがあればお示しをしていただき,市長から御所見をお伺いしたいと思います。  以上で,小野仁,私の第1回目の質問を終わらせていただきます。 ○議長(酒井靖悦君) 市川市長。 ○市長(市川昭男君) おはようございます。冒頭,小野議員から,モンテディオのJ1昇格のお話がございました。山形市長として,モンテディオのJ1昇格,大変すばらしいなと,本当にうれしい気持ちです。駐車場の壁面に横断幕を掲げさせていただきまして,市民と心から御祝いを述べたいと思います。  それでは,一般質問の御質問に沿って回答させていただきたいと思います。  第1番目の定額給付金についてどう思うかということでございます。定額給付金につきましては,11月12日,政府与党案が示されました。その段階で,報道のみでございますが,所得制限については市町村の判断だという考え方が示されました。これにつきましては,私は,これはいわゆる政策についての,国の,政府の責任を放棄したものだろうというふうに,私は当時判断せざるを得ませんでした。したがいまして,私は,この所得制限ということにつきまして,報道機関から意見を求められ,所得制限をつけない方向で検討を指示したというふうに申し上げました。  その後,総務省の担当者の説明会がございました。御承知のとおり,その中では,基本的に所得制限は設けないことを基本とすると,こんな考え方を示されました。あるいは辞退をなさる方ももちろんいるでしょう。あるいは所得制限をどうしても設けたいという自治体はそれはそれで結構ですと,こんな基本方針が示されましたが,その前段階では,私は,地方分権といえども,これは国のなすべき責任をいわゆる放棄したものであろうというふうに判断せざるを得なかったということが第1点,述べさせていただきます。  なお,御質問の中で,担当部署の残業等の試算をされているのかという御質問ですが,これは,まだ不確定な要素が多い状況でございます。したがいまして,窓口,あるいは担当部署,あるいは執行体制については,事務的に,早急に固めるよう指示をしているところでございます。しかし,残業を含む人件費等については,現時点では試算しておりません。これは,前の地域振興券の例もございます。あの時点とはまた違った要素を含んでおりますが,おおよその経費は予想がつくんじゃないかなというふうな感じは持っておりますが,現時点では試算はしておりません。  なお,制度の全体像がまだ見えておりません。その中で市町村に判断がゆだねられている部分も多いことから,各市町村におきましては,より効果的な政策とするために,総合的に判断した対応が必要であろうと考えております。  なお,定額給付金につきましては,支給方法などについても一定の方向性が示されましたが,住民の方々の混乱も懸念されます。また,膨大な事務量が見込まれますので,市民にできるだけ迷惑のかからないような執行体制をとっていきたいなと考えております。  なお,全国市長会では,アンケートなんかも各自治体に,全部ではございませんが,その都度とっております。そして,現時点で市長会として,所得制限の取り扱い,あるいは財政措置など,制度設計の素案に反映していただくように要望を行っているところでございます。その時点時点で必要な自治体として考え方,これは市長会を通して国の方に要望を行っていきたいと考えております。  それから,政策実現に向けた考え方について,組織改編は単なる員数合わせ,あるいは職務の分量だけで考えるのではなく,これは当然でございます。我々は,あくまでも我々自治体の存在というのは,市民サービスの向上,いかに市民の満足度を上げるかということが目的でございます。そのための組織というのは,あくまでも手段でございまして,いかに市民サービスを向上するか,満足度を上げるか,これが我々の究極の目的でございます。  これまでもそうした考え方でやってきたつもりでございますが,それをより具体的に,御承知のとおり,18年度から山形市仕事の検証システムにおきまして,事務事業評価を活用し,各部ごとに経営方針を作成しております。経営方針につきましては,施策の目標達成に向けまして,人・物・金など,資源の効果的な配分を図るために,次年度に向けた各部の取り組みの方向性を示した上で,各部からヒアリング,あるいはレビュー,いわゆるプレゼンテーションを行いまして,それを組織改編,あるいは要員計画,あるいは主要事業の取り組み方針,予算編成へと活用してまいりました。  今年度におきましては,19年度からスタートいたしました第7次総合計画における施策の進行管理を通しました資源の適性配分,それから施策を構成する事務事業の見直しを含めた方向づけを目的として,施策評価を導入しております。この施策が本来の目的に進んでいるのかどうか,あるいは逆の方向に行っているんじゃないのかどうか,こうした施策の評価を導入いたしまして,絶えずチェックをしているものでございます。そして,経営方針,そしてあわせて市民サービスの向上,山形らしさの実現に向けて,現在取り組んでおり,今後とも取り組んでまいりたいと考えております。  それから3番目,バリアフリー新法についてでございますが,これは高齢者,あるいは障がい者等の自立した日常生活及び社会生活を確保することの重要性が高まる中で,バリアフリー新法による施策の推進が求められております。このようなことを受けまして,平成20年の3月,バリアフリー新法に基づきまして,JR山形駅から七日町及び山形駅西地区を重点整備地区としました山形市バリアフリー基本構想を策定いたしました。  この策定をするに当たりましては,交通事業者,あるいは施設の管理者,それから行政等による山形市バリアフリー基本構想策定関係機関調整会議を開催いたしまして,調整を図りました。庁内においてはもちろん,関連事業を連携して進めるために,バリアフリー化に向けた調整を行ってございます。  なお,バリアフリーの構想の主な事業といたしましては,交通事業者,あるいは,国・県関係の中では,主にJRによる山形駅在来線へのエレベーターの設置,これは自治体の負担も伴います。それから,県によります十字屋前交差点のバリアフリー化,そして裁判所,税務署,保健所など,公共施設等のバリアフリー化,こうした重点事業を挙げてございます。なお,山形市関係としては,それぞれの施設のバリアフリー化はもちろんのこと,道路,あるいは公園等のバリアフリー化をこの施策の中に掲げております。  なお,この基本構想の中には,もちろんハード面もございますが,やはり大事なのは心のバリアフリー化,これが一番大事であろうと。この心のバリアフリー化,いわゆる相手を思いやると。こんな考え方が,市民の理解をいかに深めながらやっていくことが大事であろうと考えております。  それから,補助金適正化の運用緩和についてでございますが,これは補助金につきまして,補助金により整備された学校を他の施設,福祉施設,あるいは地域の産業拠点等に転用することについては,現時点では山形市ではすぐに該当する施設はございません。なお,こういった考え方は,山形市経営計画で示しております。今までに建築,あるいは蓄積された道路,建物などの社会基盤の有効活用に力を入れておくという考え方に,これは後押しをしてくれるものと大変歓迎しております。したがいまして,今後,既存施設について使用が終了するものなどがあればですね,転用も含めて有効活用を検討し,財政の健全化と地域の活性化を図って循環型の営みを形成していきたいと考えております。  なお,転用に伴いまして改修の必要がある場合は,地元企業からの提案を募ることも含めて,いわゆるローカルPFIの御提言ですが,こういった手法も大いに一つの手段の選択であろうと考えております。  なお,ひもつき補助金の交付化に当たりましては,我々自治体にとりましては,我々の地方分権をさらに進める上で大変ありがたいことであり,これもこれまでも要望してまいりました。今後とも国の方に要望してまいりたいと考えております。  それから公金の管理運用,これにつきましては,職務権限のございます会計管理者の方から答弁させます。  それから,世帯分離についてでございます。世帯分離につきましては,同一住所に複数ある世帯が生計を別にしているかどうかについては,各世帯ごと調査をしないとわからないのが実際の現状であります。  福祉関係の給付等に関しては,国・県等の制度により支給要件等が定められておりまして,ほとんどが申請方式をとっております。申請書に基づき,世帯等の実態を見て判断をしているところでございます。ただし,おっしゃいますように,介護保険事業につきましては,介護保険法により,住民基本台帳法の規定による届け出に基づくものとされておりまして,同一家屋に住んでいても世帯が分離されていれば別世帯とみなしますという考え方で,現在執行されております。  今回の山形市が補正でいただきました生活支援緊急福祉灯油対策事業につきましては,緊急性を重視したところから,申請方式はとらずに,世帯に直接,福祉灯油券を郵送することにしております。生計を別にしているかどうかにつきましては,実態調査が必要であり,現実的に把握が困難でありますことから,住民基本台帳上の世帯を該当させたものでございます。  なお,この世帯分離,世帯のとらえ方についての指針を示すべきというふうな御提言でございますが,現時点では,国の制度のやり方,あるいは住民基本台帳,それから福祉関係の取り扱いが,それぞれのやり方でやっており,国の方の考え方が示されておりますので,現時点で統一した指針というのは難しいと考えているところでございます。  それから,環境方針に沿った仕組みづくりについてでございますが,環境方針につきましては,それぞれ職員各自におきましても,環境に配慮した業務の遂行に努めてまいったつもりでございます。職員への周知については,当然事務室内へポスターを貼ったり,あるいは嘱託,臨時職員を含むすべての職員を対象とした研修も行ってまいりました。今後とも行ってまいります。  なお,霞城公園の樹木保存の大事さは,私どもも認識しているつもりでございます。これは山形みどり推進機構にお願いをいたしまして,公園内の樹勢調査,あるいは危険木調査,これを平成18年から5カ年予定で,それぞれエリアごとに調査を委託いたしております。19年度,20年度は既に終わってございますが,この調査に基づきまして,樹木医,あるいは関係団体からの意見を十分に参考にしながら,環境方針に沿って保全を進めてまいりたいと考えております。  それから,カラス対策でございますが,カラス対策につきましては,来年度,21年度,カラスの生息状況調査を実施したいと考えております。現在,苦情につきましては,20年度は12件ございました。11月現在ですが。それから19年度は18件の苦情がございました。こういった苦情等をもとにして,この生息状況を実施し,当然近隣自治体との情報交換にも努めていきたいと考えております。  なお,鋳物製の集積ボックス設置についてということの御提言でございますが,これはコスト,あるいは設置場所等にも多々課題がございます。今後,検討させていただきます。  それから,おさがりパソコンについてでございますが,小野議員も御承知のとおり,いわゆる我々はリース契約をしてございます。これにつきましては,いわゆる契約期間満了後,返却をしております。また,買い取った物は使用が不可能になるまで使用し,その後廃棄をしております。現在,使用しているソフトにつきましては,御承知だと思いますが,地域ライセンス契約をしております。また,リカバリーCDがないなど,市販されているパソコンとは異なっている要素がございます。この中で,さらに無料でおさがりをするということは現時点ではできないと考えております。  なお,いわゆる市の使用済みパソコンを使ってのおさがりパソコンの制度については困難ですが,中古パソコンの再利用に取り組んでいるNPO法人の方々もいらっしゃいます。そうした方々を市民,あるいは企業の方に対して紹介するということは市としてもできますので,そんな方向で考えていきたいと考えております。  それから,公共交通につきましては,現在,循環バス等の郊外コースの設置につきましては,中心商店街の方々からも要望を受けております。商業者,あるいは公共交通事業者等とともに運行の可能性について検討をしております。  昨年度,公共交通事業者,あるいは学識経験者,運輸支局,市の関係課から構成いたします公共交通利用促進調整会議を立ち上げまして,利用拡大を検討してまいりました。今後,国の地域公共交通活性化再生総合事業等の活用も視野に入れながら,さらにこの会議を改組,拡充をしていきたいと考えているところでございます。  それから最後ですが,災害時要援護者の避難支援体制,これは御提言のとおり,第一地区と金井地区が現在モデル地区でやっております。第一地区では今,対象者がおよそ400名ぐらいいるだろうと考えておりますが,実際に申し込まれた方は,最初はチラシだけ見た方は3名,非常に少ない人数。それから民生委員さん,町内会長さんの御協力を得まして,現在で56名が申し出られました。合わせて59名の方々の申し出があるということで,400名に対しては大変少ない人数でございますが,まずこうした方々の保護計画を,支援計画をつくっていきたいと考えております。それから,金井地区につきましては,現在,社会福祉協議会の皆さんから,支援が必要と思われる方々に,制度の周知をお願いしている段階で,まだ何名というところまではいっておりません。  こうしたモデル地区からまず個別計画をつくりまして,そして消防,あるいは自治防災の組織等と,この情報を共有化していきたい。そして,このモデル地区の結果を分析いたしまして,この課題を解消しながら,全市に広げていきたいと考えております。  私からは以上でございます。 ○議長(酒井靖悦君) 須貝会計管理者。 ○会計管理者(須貝憲明君) 公金の管理運営につきましては,市民から預かった公の財産であることを踏まえ,山形市公金管理委員会を設置し,管理の安全性と運用の効率性を確保するため,山形市公金の管理運用,管理及び運用方針を定め,市財政の運営状況及び金融情勢を踏まえて,金融機関の経営状況を把握しながら必要な対策を実施するため,管理運用についての調査・研究を行っております。  運用につきましては,預金と借入金との相殺ができるという保全対策をとりながら,相対交渉での利率交渉による預け入れや国債などの運用によって,安全性を第一として運用を行っております。本市の関係団体の資金運用状況につきましては,毎年,預金・借り入れ状況の報告書を提出してもらい,資金の運用状況を把握しているところでございます。 ○議長(酒井靖悦君) 小野仁議員。 ○12番(小野仁君) 大変丁寧な御答弁ありがとうございました。私,いつも盛りだくさんの質問をして,なかなかその後の2回目,3回目ができなくなる部分があるんですが,感想も含めてですけれども,1つ目の定額給付金については,市長が過日,記者会見でお話したとおり,やっぱりおかしいものはおかしいということで,地方自治体としても,国の責任を放棄したような政策なのではないかというような部分のところは,やっぱり常に発信をしていただきたいということで,大変ありがたく感じております。  世帯分離についてなんですけれども,確かに政策制度によっては申請方式,届け出方式等々があるわけですが,根幹をなす,出ていくところについては税金だという観点からすると,やり方が2つあるからいいのではないかと,片方は調査が困難だからできないんだというふうな形の中でやっていっていいものかどうかというのが,これは今後の課題として,一自治体ではなかなか解決できない点はあるというのは十分承知ですけれども,やはりこういうところは意識をしてやれるようなところ,あるいは問題点を抱えるようなところがあるとすれば,国の所管の方についても正していくような仕組みづくりをしていかなければならないのでないかなと思いますが,この点について,もう一度,市長の方から御見解をお聞き申し上げたいと思います。  あと,カラス対策につきましては,件数的には20件弱ということでの苦情の問い合わせというふうになっているんですけれども,私は相当大きい形で市民の方が困っているというふうにとらえております。生態調査だけでなく,何で私がレーガン大統領とサッチャー首相が即行していろんなことに対応したかというふうに申し述べたのは,市の対策が即時に対応する部分が必要なのではないかと。調査してからで,カラスが何羽いて,他の自治体は何してるか,などということではなくて,やっぱり走りながら考えるような部分だって,場合によっては必要なのではないかなというようなことがあってですね,なおかつ,道路の問題とか,設置場所の問題等々が含まれているのは十分承知の上なんですけれども,やっぱりごみ集積なんかの対策については,山形の技術を生かし,なおかつ,山形が初めてこういうことをやったと言われるような,新しい施策展開をしてほしいものだという気持ちも込めて質問をしたところなんですが,再度この件についていかがなものかと思っております。  あと,霞城公園の樹木だけでなく,街路樹の樹木等々についても,やはり管理等々,あるいはいろんな意見等々が必要になってくる部分があるのではないかということで,私は,山形市は決して市内の中に樹木が多いとは見ておりません。逆に,周りに里山があるがために,町中の方は大切なものが割と簡単に見られているのではないかなという風潮もあるのでないかなと思っておりますので,そういうふうな大切にしている市民の人を巻き込んだ,いわゆる共創の気持ちの部分を酌み取るような仕組みづくりをぜひやっていただきたいと思いますので,この件についても,もう一度お聞き申し上げたいということでありますので,2回目の質問で大変恐縮ですけれども,市長からの御所見を伺いたいと思います。 ○議長(酒井靖悦君) 市川市長。 ○市長(市川昭男君) 世帯分離につきましては,回答させていただいたとおり,確かに矛盾点もございます。これにつきましては,我々も絶えず意識しながらですね,必要な是正措置は国に対しても言っていきたいと考えております。  それから,カラス対策につきましては,環境課に苦情が寄せられたのは20件程度,それ以外にあるだろうというふうには思っております。必要なものはその場で当然手を打っていかなくてはならないし,必要な措置はやっていきます。ただし,やはり,山形市の生息状況については,いわゆる基礎ベースとしてつかんでおく必要があるということで申し上げたわけで,必要なものはやっていきたいと考えております。  それから,霞城公園,あるいは街路樹につきましては,我々の街路樹に対する剪定の仕方の考え方についても,これまでも説明をしてまいりました。今後とも説明をしていきます。市民を巻き込んだ共創という形で,どういう組織でやれるか。これは,今後検討させていただきたいと考えております。以上です。 ○議長(酒井靖悦君) 小野仁議員。 ○12番(小野仁君) 本当に丁寧な,質問に対しての答えをありがとうございました。そのほかにつきましては,各委員会等々を通じながら,あるいは私の方も部署の方に対していろいろお聞き申し上げながらしたいと思います。  私は,この質問の中で,全般的に市民の方との共創の視点をどういうふうに持っていくかということを大事にして,今回の質問をさせていただいたつもりでおりますので,内部の中だけの議論にならないで,市民の方の多くの声が反映できるような市政運営をぜひやっていただきたいと思いますし,私もそういうふうな形で,一議員として活動していきたいと思います。  以上で私の質問を終わらせていただきます。 ○議長(酒井靖悦君) 以上をもって,小野仁議員の質問を終わります。   ~~~~~~~~~~~~~~ ◎折原政信君 質問 ○議長(酒井靖悦君) 次に,「地区振興協議会並びに連合会等の位置付け等について」,ほか6項目について,11番 折原政信議員。 〔11番 折原政信君 登壇〕 ○11番(折原政信君) おはようございます。11番,折原政信でございます。  一般質問の6回目のこの機会を与えていただきました緑政・公明クラブの皆様に深く感謝を申し上げ,通告に従い順次質問をさせていただきます。  最初に,地区振興協議会並びに連合会などの位置づけについてお伺いいたします。  山形市は,平成14年ごろから,町内会長と広報委員は一緒の人が望ましいとして,統一をお願いし,その後,平成19年度から自治推進委員に関する規則のもと,自治推進委員制度を施行いたしました。  この自治推進委員制度は,広報やまがたの配布や地域内の広聴活動などを実施していただくために,町内会ごとに自治推進委員を委嘱し,市民と市政とのパイプ役を果たすものとしております。そして,自治推進委員は,各地域における自治組織の長をもって市長が委嘱をする,とされております。また,第5条では,地区ごとの自治活動を組織的に推進するために,地区ごとに地区自治推進委員会を置くこととし,さらには,第9条で自治推進委員長連絡協議会を置いて,山形市民全体の声を反映しようとしております。  ところで,各地区には,地区振興協議会という組織や地区連合会という組織が,地区自治推進委員会とは別組織で存在しているところがあります。私の地元である南沼原地区を例にとってみても明白であります。当然,地区振興協議会と地区自治推進委員会にはそれぞれの会長がおります。  南沼原地区の中にある私の地元,沼木には,沼木上・中・下・新町の4町内会で組織する沼木町内会連合会があります。さらには,沼木パークタウンと第2パークタウン,及び雇用促進住宅を交えて,沼木七町内会街づくり委員会を組織しております。  南沼原地区振興協議会は,街づくり委員会を初めとして,防犯協会,交通安全対策部会,環境保健部会,青少年育成協議会,社会福祉協議会,体育振興会を統括し,南沼原公民館の民営化や南沼原小学校環境改善のため,さらには地区文化祭,地区新年顔合わせ会,南沼原みんなで歌う音楽祭などさまざまな分野で,地域の発展と安全を願いながら活動をしていただいております。  各専門部の会長さんたちの中で自治推進委員を兼務している方は1人だけであります。その他の専門部の会長さんは,それぞれの部門で行われる会議に出席して事情を得ることができますが,地区振興協議会会長には行政のどこの部署からも何も案内はなく,大切な情報が伝わってこないとのことでありました。地区振興協議会として,地域の安全という視点から,このたび,単位防災組織のさらなる強化と地区内にある各単位防災組織の連携を進めようとしました。ところが,山形市から各地区への連絡網は既に決められておりました。  南沼原地区内の自主防災組織の整備並びにその後の訓練などは,他地区をも牽引できる立派なものであると私は自負しております。これは,ひとえに地区振興協議会会長並びに防犯会長の担うところが大であったと思います。  いろんな意味で,行政側から大切な情報を地区民に伝えていくにしても,地域の意見を行政側に聞くにしても,自治推進委員の存在は大きなものであり,今後も大事にしていかなければなりません。  しかし,単位町内会でやるべき催しと,地区・地域全体で協力し合って行う事業は,運営やその仕組みは各地域によってまちまちであると思います。そして,今後ますますこのような地区・地域を中心とした課題がたくさん出てくるものと思います。  しかしながら,市のやり方などを見ていると,単に自治推進委員に話をすればよい,配布物をお願いすればよい,連絡網は自治推進委員から始まればよいという短絡的な発想・とらえ方になってはいないでしょうか。地域によって組織形態や事情は違います。山形市内の30地区のうち,地区振興協議会がある地区はいくつで,会長さんは誰なのか,組織があるとすれば,そこの組織構成はどうなっているのか,専門部会のあり方はどうなのか等々。また,地区連合会組織にしている地区はどこなのか,地区自治推進委員会だけの地区はどこなのかなど,山形市は,市内の各地区におけるさまざまな自治組織の構成をどのように把握しておられるのか。地区自治推進委員会と地区振興協議会や地区連合会などの組織の連携や位置づけをどのように考えておられるのか,市長の御所見をお伺いいたします。  また,これらの問題解決と協調連携を推進するため,仮称,地域連携推進室を設け,諸課題に取り組むべきと考えますが,市長の御所見をお伺いいたします。  次に,職員倫理条例の制定についてお伺いいたします。  平成15年12月議会で,私は,市民の奉仕者である職員のやる気と意識改革について,職員の昇任及び昇給について,職員の不祥事に対する処分基準の明確化と処分公開の基準を設けるように,と提案をさせていただきました。  市川市長は,職員と市長に距離があってはいけない。多くの職員,特に若い職員と施設の職員との意見交換の場を速やかに設けていきたいと回答をいただきました。また,昇任制度については,人事制度見直し部会などで検討すると回答をいただきました。職員のやる気を喚起する昇級制度の質問に対しては,仕事に対する意欲や能力,結果などは適正に評価しているが,職員の納得を得ながら新たな仕組みを再構築していきたいと回答をいただきました。また,懲戒処分基準の見直しと処分などの公表の取り組みについてもきちんと対応していただいたと思っております。  そうした中で,市川市長は,市長として2期目を迎えられておりますが,職員とのコミュニケーションについて十分に行っている,市長の考えが隅々まで行き渡っている,職員が意見を言いやすい環境づくりをしっかりとやっているなど,客観的に見てどのように受けとめていらっしゃるのか,市長のお気持ちをお伺いしたいと思います。  風通しの悪いところ,水の流れの悪いところには,よどみも不透明なことも発生します。山形市においては,昭和55年12月と昭和57年1月に,特定業者に対して便宜を計らい,わいろを収受した事件が起き,関係者が処分されました。その後,こうした収賄事件は発生しておりませんが,平成18年8月には,同僚のクレジットカードを盗み,インターネットの不正使用を行った経済事犯で処分が行われた事件が1件起こっております。また,ここ10年間の交通違反及び傷害事件などによる行政処分は,交通違反で31件,傷害事件などで7件の38件に及びます。  私は,人は石垣,人は城と言われるように,人材の城で21世紀にふさわしい山形らしさを創設し,親切,丁寧,迅速な市民対応を基本に,公平・公正な,明るく元気な市役所づくりを目指すとともに,公務員としての自覚と誇りを喚起していかなければならないと思っております。  今,地方分権が叫ばれる中,今回発生している国の補助金の不適切な会計処理などは,都道府県だけの問題ではないと思います。公務員は,全体の奉仕者として公共の利益のために全力を挙げて職務に専念する義務を負い,地域住民の福祉の増進を図る使命を有しております。市長及び市職員が職務を執行するに当たり,公平さに対する疑惑や不正な会計執行などにより,山形市民の不信を招いたり,信頼を損ねるようなことがあっては断じてなりません。再発防止対策の一環を担うとともに,職員のモラルを改めて明記した山形市職員の公務員倫理条例を策定すべきと思いますが,市長の御所見をお伺いいたします。  次に,職員の分限及び懲戒に関することについてお伺いをいたします。  今回,職員課に長期病気休職状況について調査をさせていただきました。難関を突破し,公務員になって市民のために頑張っていこうと,いざ仕事についたものの,時代の急激な変化の中,仕事の内容や市民ニーズの多様化に対応できず,体調を崩したり,精神的に参ってしまう方が多くなってきているようです。しっかりと療養され,元気に職場に復帰できることを願ってやみません。  そうした中で,山形市は,平成17年11月に山形市職員定員適正化計画が策定され,年度ごとの削減目標を設定し,事務事業の見直しなどにより,効率的で効果的な組織・職員体制の構築を目指しております。  地方公務員は,先ほど述べたとおり,果たすべき義務を負っていると同時に,一人の労働者であります。その能力を十分発揮するために勤務条件や身分の保障があり,懲戒処分については,公正の原則にのっとってなされなければなりません。  分限処分と懲戒処分。これは,職員の意に反して不利益を負わせるという意味では共通しておりますが,目的と性格は全く違います。分限処分には制裁的な意味はありません。あくまでも職務を果たせなくなった職員がいる場合に,公務の能率的な運営を確保するために行う処分であり,免職,休職,降任,降格があります。懲戒処分は,公務の能率的な運営に加え,職場の規律,秩序維持の観点のため,職員の行為を理由として道義的非難を科す処分で,制裁的な意味があります。こちらは免職,停職,減給,戒告があります。  調査資料によりますと,市長部局では,毎年20人から30人ほどの方が,全庁的に見れば50人前後の方が,精神または肉体的な病気で長期休職をされております。特に最近,6カ月以上に及ぶ長期休職者が増加している傾向にあるように思います。  職場復帰の見込みがなければ,地方公務員法第28条により免職処分にできるのですが,それには医師2名の診断が必要であると,山形市職員の分限に関する条例第4条にうたってあります。ただ,そのような方は精神的な病気にかかっている場合が多く,一般的に精神科の医師は治らないとは言いません。そのため,職場復帰の見込みがないという診断書が出ず,同一の方が休職・復職を繰り返す事例も多く,効率的な業務遂行に影響を及ぼすおそれがあります。  今後,このような問題はますます増えていくものと思います。山形市において,分限処分を行った事実及びそうした報告がなされたことがあるのか。また,このような分限処分に対する市長の御所見をお伺いいたします。  次に,支障行動のある職員への対応について伺います。  支障行動のある職員,いわゆる職務遂行能力の欠如,職務命令への不服従,暴力的言動,破廉恥行為などのうち,日常的な指導を行っても支障行動の改善が見込まれない者については,分限処分を行うことを明確に要綱に定め,厳格に対応している自治体が多くなってきております。  私は,山形市においても,支障行動のある職員への対応に関する要綱を定め,適確性を欠くと認められる職員に対しては,能力開発や適切,円滑な業務の遂行を行う職場内研修,OJTを行い,職員の支援・指導プログラムの導入を図るなど,具体的フローチャートを策定していくべきであると思いますが,市長の御所見をお伺いいたします。  次に,山形市における公益通報者保護法にかかわる対応について伺います。
     公益通報者保護法は,内部告発を行った労働者,公務員を含む,を解雇などの不利益な取り扱いから保護するとともに,事業者の法令遵守を推進するために定められた法律で,平成18年4月1日より施行されております。  内部告発は,組織・企業内の人間が,所属組織の不正や悪事,法令違反などを監督機関,監督官庁などや報道機関へ通報することであり,なかなかわからない組織内の不祥事も,この内部告発によって明らかにされるケースが多いとも言われております。  公益通報の対象は,国民の生命,身体,財産などの保護にかかわる法律として定められた413本の法律が通報の対象となります。  今,産地偽装や不正表示などを初めとしてさまざまな不祥事が,これらの制度のもと世間に明らかになっています。そうした意味からも,通報先,また,労務提供先として,しっかりとした対応が求められております。山形市における公益通報者保護法に取り組む姿勢,及び市民や職員への啓発についての現状と今後の取り組み方について,市長にお伺いいたします。  次に,地上デジタル放送移行への諸課題についてお伺いいたします。  現在,地上デジタル放送推進キャラクターのスマップ草彅剛さんと,地デジ大使と言われる民放アナウンサーたちが,「テレビの地上アナログ放送は,地上デジタル放送への移行に伴い2011年,平成23年7月24日までに終了します。」と盛んにPRをしております。完全移行まで2年8カ月を切りました。  総務省がことし9月に行った最新の調査では,地デジ対応の受信機の世帯普及率は46.9%で,現在の地上アナログ放送が終了する時期についての認知度は75.3%でありました。  地デジの魅力は,音質の劣化や映像の乱れがなく,高画質・高音質のデジタルハイビジョン放送が楽しめるだけではなく,標準機能として字幕放送や音声での解説放送,双方向番組,災害情報や暮らしに役立つ情報番組なども提供される予定となっております。  総務省では,本年7月24日に,地デジ放送への移行期限に向けて,今後実施すべき施策を整理し,地上デジタル放送推進総合対策を取りまとめ,公表いたしました。具体的には,1,生活保護世帯を対象に2009年度から2年間で地デジ受信用の簡易チューナーを配付。2,現在のアナログテレビを使い続ける人向けの簡易チューナーの開発と流通の促進。3,高齢者・障がい者などへの働きかけとして,きめ細かく受信説明会を開催するとともに,販売店・工事業者の紹介などのサポート。4,山間部など地デジの視聴が困難な世帯への対応などが挙げられております。  山形市内には難視聴地域があり,6つの共聴組合があると聞いております。今回の地デジ放送移行に伴い,国では辺地共聴施設への財政支援も行っております。山形市における難視聴地域の共聴組合への対応についてはどのような状況なのか,市長にお伺いいたします。  また,山形市もあちこちに高層住宅が建ち,都市化が進んでおります。高層ビルや高速道路,鉄塔などの影響で電波が遮られる遮へい障害と,反射した電波の影響による反射障害などにより受信障害が起こるおそれのある世帯の把握など,受信障害対策についてどのように取り組む方針か,市長にお伺いいたします。  さらに,市営住宅における地デジ放送用のアンテナについては,各入居者の個別対応とされるのではなく,集合住宅・ビル共聴施設での対応として行うべきであると思いますが,どのようにされようとしているのか,市長にお伺いいたします。  次に,生活保護世帯や高齢者世帯に対して,きめ細かい移行周知と受信説明会の開催,特に生活保護世帯については,簡易チューナーの配付が決まったことを早くお知らせすることが大切であると思いますが,今後どのように取り組む方針か,市長にお伺いいたします。  さらには,地デジ移行に伴う悪質商法への対策も不可欠であります。工事が必要だと言葉巧みに高齢者に近づき,工事費を振り込ませるなどの事件が全国で既に発生しており,十分な注意と対策が欠かせません。そして,不法投棄や大量廃棄,リサイクルされるアナログテレビ対策の検討も急がれます。どのように考えておられるのか,市長にお伺いいたします。  一方,文部科学省は,小・中学校の地デジ化を3カ年計画で整備を進めるとして,21年度は75億円の予算を要求すると聞いております。3カ年で約60万台に対応する計画で,事業費ベースは約350億円に上ります。具体的には,地デジ対応テレビの整備やチューナー,アンテナの工事費の2分の1を国が負担するという形であり,当然ながら地元自治体の負担も伴うことになります。  こうした計画の中で,文科省としては,単に地デジのテレビが見られればよいということではなく,基本的には42インチの地デジ対応テレビの設置を進め,教育用機材として整備を図りたいと考えているようであります。小学校,中学校では,60%強のテレビを地デジにかえる方向であり,高等学校では,とりあえず1校1台の地デジ対応のテレビの整備を図るとしております。  いずれにしても,約60万台のうち,初年度で20%,22年度は40%,残りは23年度で整備したいとの考え方のようであります。なお,地デジ対応テレビへの切りかえは64%,チューナー対応でデジタル化が34%という割合のようであります。  視聴覚教材は重要な教育のアイテムであります。さらに,ほとんどの学校が災害などの避難場所に指定されております。小・中学校を初めとして公共施設にあるテレビは,しっかりと地デジ化していかなければならないと思います。学校や公民館などにおける公共施設にはテレビが何台あり,そのテレビは買いかえられるのか,簡易チューナーでの対応とするのか。デジタル化移行に伴う本市の具体的計画はどのように行おうとされているのか,市長にお伺いいたします。  次に,子宮がん検診についてお伺いいたします。  女性特有のがんの一つに子宮がんがあります。子宮がんには,子宮の入り口,頸部にできる子宮頸がんと,子宮の奥,体部にできる子宮体がんの2種類があります。この2つは,なりやすい年齢も進行の仕方も全く違う病気であります。  子宮体がんは閉経前後の女性に多いのに対して,子宮頸がんは若い女性でもかかる可能性が高いがんであります。特に最近では,20歳代から30歳代の女性で子宮頸がんにかかる人が急増しており,45歳以下の女性の死亡原因の2番目に,この子宮頸がんが挙げられております。  子宮頸がんは,HPV,ヒトパピローマウイルスが原因で発症することがわかっており,ほとんどの女性が一生に一度はヒトパピローマウイルスに感染すると言われております。そして,10人中9人は免疫力でウイルスを追い出せるのですが,まれに持続感染すると細胞が変化し,進行が進むとがん細胞へと変化することになります。  厚生労働省は,2004年,平成16年4月,がん検診実施の指針の一部を変更し,子宮頸がん検診の開始年齢を従来の30歳から20歳に引き下げ,受診回数を原則2年に1回といたしました。  自治医科大学附属さいたま医療センターの今野産科婦人科教授は,「検診開始年齢を20歳にしたことは,20~30歳代の子宮頸がんが増加してることから大変評価できるが,受診回数を一律2年に1回にしたことはがんを見逃す可能性が高い。一度病変を見逃すと次の検診は2年後ですから,4年間病変が放置されるリスクがある。」とし,受診回数の見直しが必要であると言われております。  山形市においては,子宮頸がん検診を,平成17年度から対象者を30歳から20歳に引き下げ,偶数年での検診を行っております。  健康課にお邪魔し,山形市の平成19年度の子宮がん検診成績表から,受診率をお聞きしました。全体で36.4%という数字でありました。全国平均より高いと思いましたが,対象者のとらえ方によって,この数値が変わってくるとのことでありました。もし,今回の数値を次回から統一的になる国からの対象者のとらえ方に改めたとすれば,20%前後の数値になってしまうとのことでありました。5,632名が受診し,38名が要精密検査の結果が示されておりました。受診されたことで早期発見ができ,一家の太陽として引き続き元気で暮らすことができると確信しております。しかし,若い方の受診率はまだまだ低いとのお話がありました。  9月議会で,尾形議員が,乳がん検診において受診できなかった場合は,翌年に受診できるようにすべきだと提言したのに対し,当局から,受診率の向上を図るため,提言されたとおりに翌年度から取り組みたいとの回答がありました。私は,市当局の決断を高く評価したいと思います。子宮頸がん検診についても,乳がん検診と同じく,20歳以上の偶数年齢と前年度未受診の場合は受診できるようにすべきと思いますが,市長の御所見をお伺いいたします。  また,この子宮頸がんは,ウイルスが原因なので予防ワクチンが開発されています。早く感染に気づくことが大切で,子宮頸がんは検診と予防ワクチンでほぼ100%予防が可能であることがわかっております。  ところが,世界101カ国以上で承認されている予防ワクチンが,日本ではまだ承認されておりません。しかも,欧米では7~8割という検診受診率が,日本では20%前後と極めて低くなっております。  そうした中,毎年8,000人の方が子宮頸がんと診断され,2,500人の方が亡くなっているのです。子宮頸がんにストップをかけるには,予防ワクチンの早期承認と予防接種,そして20代からの検診率アップが不可欠であります。山形市の女性の健康を守るため,専門家によるワクチンの研究事例や子宮頸がん予防の講座などを開設し,市民の皆様に周知していただき受診率の向上を図るとともに,国に対しても,一刻も早くワクチンの早期承認をしていただけるよう,山形市も積極的に働きかけるべきと思いますが,市長の御所見をお伺いいたします。  次に,霞城公園整備に関することについてお伺いいたします。  東大手門やぐらの常時開放を求める議員の一人として,通常の年4回の開放のほかに,さくらんぼ時期と芋煮会,あるいは秋の観光シーズンに合わせ,開放する回数を増やしていただいていることに感謝を申し上げます。  私も,さくらんぼ時期の6月中旬に,霞城公園の東大手門やぐらを開放しているということで見に行ってきました。そして,広場にテントを張って霞城公園を案内していただいている,山形市観光ボランティアガイド協会の霞城まちなみ案内人の方々と意見を交換してきました。  その中で出てきた意見の一つがトイレのことでありました。東大手門やぐら内にはトイレがありません。東大手門広場のトイレを使用することになります。そして,広場で開催される観桜会などでは,女性トイレは数珠つなぎのようにして順番を待たなければならないとのことでありました。  私は,政務調査費を使っていろいろな先進市に行かせていただいておりますが,そのときに,特に注意深く見る場所は,その都市のごみ集積所や公衆トイレであります。特に,観光地で一番気になるのはトイレであります。清潔感あふれるおしゃれなトイレが設置され,しっかり維持管理されていると,その市の観光客への気配りと意気込みを感じさせられます。  霞城公園南門のところに,平成19年に総工費2,800万円をかけて立派なトイレが建設されました。バリアフリー化が施され,便器数も,男子小5つ,大2,女子は大5つが設置されております。そのほか,身体障がい者用トイレも設置されております。しかし,東大手門広場にあるトイレは鎖を引いて水を流すものであり,便器数も,男子小2,大2,女子に至っては大2しかありません。  そこで,私は,現在の東大手門広場にあるトイレを男子専用に改造するとともに,もう1戸,女子トイレを隣に建設してはどうかと思いますが,市長の御所見をお伺いいたします。  また,東大手門やぐらの展示のあり方などについては,今できるものをということで,話題の「天地人」に関するものなど工夫を凝らして展示し,努力されていることはわかります。しかし,見ている方からすれば,このやぐら内で観光客に何を伝えたいのか,何を見てもらいたいのか,何を知ってもらおうとしているのかについては,心に響いてきません。まだまだ検討の余地があると思います。観光客は,一時解放であれ,常時開放であれ,開放されれば,そのときの展示物や取り組みについて評価するものであります。  山形をもう一度訪ねてみたいという気持ちを起こさせる企画や,おもてなしをしっかりと確立していくべきと思います。東大手門やぐらの展示物の充実についてどのように考えているのか,市長の御所見をお伺いいたします。  山形市の中心市街地活性化基本計画が11月11日に認定されました。今回,認定された基本計画は,5年間で実施可能なものとされております。これはこれとして,私は,中心市街地の活性化を進める上で,元県立中央病院跡地の利活用が大変に重要であると考えております。  例えば,元県立中央病院跡地を県立博物館の移転先として,山形県に対して積極的に働きかけるのか。それとも,現在,ラグビー協会と山形リトルリーグの練習場として使用しているグラウンド,元一中跡地と等価交換をして,山形市が直接活用するために県に働きかける気持ちがおありなのか,市長の御所見をお伺いいたします。  もし,山形市が直接活用するのであれば,徳島の阿波おどり会館のような,山形のシンボル的建物,仮称,山形花笠館を建設して,花笠おどり体験や山形の各地に伝わる踊りや歌,民話などを公開したり,そば打ち体験・陶芸体験を楽しむコーナーや,山形の匠の技を生かした和風の部屋で四季折々の郷土料理を提供したり,郷土特産品の販売など,山形らしさを創作し,観光客ばかりでなく,山形市民の文化と憩いの場として,霞城公園と一体とした市街地活性化の中心拠点としてはどうかと思いますが,市長の御所見をお伺いいたします。  次に,その他として,福祉タクシー券などについてお伺いいたします。  昨年の12月に生活福祉課にお邪魔し,山形市福祉タクシー利用券について,もっと使い勝手をよくしてほしいとの意見があることをお伝えし,利用券のあり方の検討をお願いさせていただきました。  おかげさまで,平成20年4月より,1回で使用できる利用券を2枚から3枚に,1日最大利用枚数を4枚から6枚まで使用できるように改正していただきました。関係者の方々は,大変喜ばれ,感謝されております。  しかし,中心市街地や病院から遠いところに住んでいる方々からは,ここまでしていただいたのであれば,ぜひ1回で使用する枚数の制限を撤廃してほしいとの意見が出されております。交付されている24枚の中であれば,使用制限なしに,自由に何枚でも使えるようにならないものか,市長の御所見をお伺いいたします。  さらに,他自治体では,タクシー券とガソリン券のどちらかを対象者が選択できる制度を実施しているところもあります。山形市もタクシー券とガソリン券の選択制を導入し,身体障がい者の生活パターンにあった形で,利用しやすい方を選べるようにすべきだと思いますが,市長の御所見をお伺いいたします。  最後に,西部地区の幹線道路の整備についてお伺いいたします。  山形駅南側において東西を結ぶ十日町双葉町線の整備が,平成24年4月開通を目指して進められております。しかし,計画を見ますと,双葉町公園から上山・山形・西天童線,通称西バイパスに延伸する道路については現状どおりとなっております。  本来,西部地区に住む市民の方々は,JR奥羽本線をどう越えて東側に移動するかということで難儀をしているというのが現状であります。十日町双葉町線をさらに西バイパスまで延伸し,中部3号線と連結するよう道路整備を進めていくべきであると思いますが,市長の御所見をお伺いいたします。  また,吉原,すげさわの丘,嶋地区などの開発により西バイパスの渋滞が激しくなってきております。東山形・長谷堂線と椹沢・山辺・中山線を結ぶ新しい環状線を整備すべきではないかと思いますが,市長の御所見をお伺いいたします。  以上で私の1回目の質問を終わらせていただきますが,市長には,簡潔明瞭で,かつ,誠意ある御答弁をよろしくお願い申し上げます。 ○議長(酒井靖悦君) 市川市長。 ○市長(市川昭男君) 折原議員の御質問に答弁をさせていただきます。大変なボリュームがございますので,私もできるだけ簡潔にさせていただくことを御了承願いたいと思います。  まず第1点,地区振興協議会と連合会等の位置づけについてということで,市内の自治組織を把握しているのかという御質問でございます。これにつきましては,地区振興会,あるいは町内会連合会が組織されている地区が29地区ございます。そのうち,上記の会長さんが自治推進委員である地区が25地区になっております。25地区のうちの振興会の会長が自治推進委員との地区が17地区です。それから残り5地区のうち4地区が振興会等の役員として入っていただいております。  御提言のとおり,南沼原地区は,町内会から代議員制をもって役員を選出し,振興会を組織し,各専門部会を設けているということで,これが現状でございます。したがいまして,自治推進委員が協議会,連合会の役員と構成員になっている地区がほとんどでございます。南沼原地区のみが構成員になっていないというのが現状でございますので,なお推進委員の方につきましては,これまでパイプ役をお願いしているわけですが,今後とも振興協議会への情報の提供,あるいは地域づくりにおいてもさらにですね,自治推進委員と振興協議会,あるいは連合会との連携をさらに深めていただくようにお願いをしていきたいと考えているところでございます。  それから2番目,私と職員のコミュニケーションについてと。私が市長に就任させていただきましてから,15年,16年,若い職員の方々を中心に対話をさせていただきました。現在,2期目に入りまして,私は今行っておりませんが,副市長から,ランチタイム,いわゆる昼食時,弁当を食いながら,食事をとりながらランチタイムミーティングということで,職員の各層と話をしていただいております。  こうした中で,実際に事務に従事している職員から,生活者の視点でのさまざまな意見を聞かせていただいているところでございます。その内容を,共通認識となるようにグループウェアに掲載し,こういった考え方持っているのか,こういったことしゃべっているのかということを職員にわかるように,グループウェアで流してございます。その中で,結婚前の旧姓での職務の執行,職務の執行について旧姓でしたいということについて,これまでもそれはございましたが,それを要綱をつくって,しっかり明文化してもらいたいという要望があり,それを要綱をつくって早速実行させていただいた実例もございます。私につきましては,新規採用職員,あるいは管理職の初任者の中で職員とこれまで対話をさせていただいております。今後とも,機会があるごとに,できるだけ職員とコミュニケーションをとりたいと考えているところでございます。  それから,職員の倫理条例の策定についてということで,これも前に御答弁をさせていただいたことがございますが,現在,倫理条例につきましては策定してございません。我々公務員の服務というものは,地方公務員法及び他の関係法令に規定されておりまして,山形市におきましても,山形市職員服務規程に服務の原則を具体的に明記してございます。そして,それを職員研修で徹底を図っているところでございます。  職員の服務違反につきましては,人事院規則等を参考基準として懲戒処分を行いまして,特に飲酒運転等を含む交通事故関係につきましては,交通事故等における懲戒処分基準を設けまして厳正に対応し,規律維持に努めているところでございます。なお,交通事故以外の事案につきましても,より一層厳正かつ公正に対応できるように懲戒処分基準を見直しまして,職員のモラルの維持向上に資するように検討していきたいと考えております。  それから,職員の長期病気休職者についてでございますが,御提言どおり,1カ月以上の病気休暇をとっている職員は,ここ数年間,全部局,水道等,済生館も含め,全部局で50名程度で推移しているのが現実でございます。なお,長期病気休職者がいる職場への対応につきましては,臨時職員を配置しているところでございます。  心身の故障のため,長期の休養を要する場合には,3年を超えない範囲で,必要に応じ休職の処分を行っております。3年に満たない期間で復職しているために,分限免職の処分に至った事例はこれまでございません。なお,休職をしている職員が復職する見込みがない場合につきましては,今後適切に対応していきたいと考えております。  それから,支障行動のある職員への対応についてということでございますが,これまで適格性に疑いを抱かせるような問題行動を起こす職員につきましては,人事院の分限処分の指針を参考に,注意指導,あるいは改善されない場合は警告書を交付することにしております。なお,職場内研修におきましては,19年度から実施しております能力開発制度でも,職務行動を観察記録シートに必要に応じて記録して,適切な指導を行うこととしているところが現実でございます。  それから,公益通報者保護法にかかわる対応について。これにつきましては,御承知のとおり,総務部内に法令遵守対応室を設置してございます。これにつきまして,職員に制度説明をしながら,あるいはグループウェアに掲示し,周知を図ってまいりました。これまで内部通報の実績はございません。今後について,さらに法令遵守の徹底を図り,通報対象となるような違法な行為が発生しないように努力をしてまいりたいと考えております。  それから,難視聴解消,共聴について。まず難視聴区域でございますが,現在,山形市に6組合がございます。これにつきましては,デジタル化対応済みが終わっている組合,これが1組合です。それから,共同受信施設を廃止する方向で検討しているのが3組合。それから,共同受信施設の改修工事を検討している組合が1組合。そして,対応が未定の組合が1組合。これが現在の組合の現状でございます。  また,都市受信障害施設,障害共聴につきまして,いわゆる建物が高い,高層建築物の対応,これは建築物の建築主が改善に努めるということが基本でございます。そして,この建築主に対する指導は国が責務を持っております。国におきまして,近く説明会を開催する予定と。12月15日ですね,山形県の県庁で説明会が開催されるということでございます。  それから,集合住宅ビル共聴。これにつきましては,市営住宅,山形市の問題でございます。これは,21,22年度,この2カ年で山形市の経費負担によりまして,対策工事を実施していきたいと考えております。  それから,経済弱者等への地上デジタル放送移行へ伴う対策でございますが,生活保護世帯の方々につきまして,国の簡易チューナーの支給については,まだ具体的な内容が提示されておりません。国から具体的な通知があり次第ですね,担当ケースワーカー等を通じまして,周知を図っていきたいと考えてございます。  なお,詐欺被害防止につきましては,これも大いに懸念されるところです。民生委員児童委員連合会におきましても,正副会長会議等で周知徹底をして,お願いをしてございます。なお,出前講座による啓発,あるいは広報やまがた,公民館だより等の掲載,消費者啓発協力員による,口コミによる悪質情報にかかわる情報提供を今後とも行っていきたいと考えております。  それから,廃棄されるアナログテレビでございますが,確かに不法投棄が心配されます。山形市の対応といたしましては,家庭電器の商売をなさっている関係業界とともに,特定家庭用機器再商品化法,いわゆる家電リサイクル法に基づく適正な処分を行っていただくように,市民の方々に周知をしてまいりたいと考えております。なお,不法投棄につきましては,その違法性等について周知方をし,啓発し,今後とも防止に努めていきたいと考えております。  それから,小・中学校の地デジ化についてでございますが,現在,小・中学校,あるいは公民館につきまして約1,100台のテレビがございます。これは,文部科学省の補助事業を活用いたしまして,小・中学校で現在校内LAN整備工事をやっておりますので,それに付随する情報機器の中で,3年間で,21,22,23の中で,この地デジへの整備をしていきたいと考えております。それから,公民館等につきましては,21年度から計画的に地デジ放送が視聴できるように整備を進めてまいりたいと考えております。  子宮頸がん検診のあり方についてということで,前の乳がん検診と同様に,これは2年に一度,現在子宮がん検診について20歳以上の偶数歳の方を対象者として,実施してございます。これは,前年度受けられなかったということで,受けられない方が出てくるわけですが,これにつきましては,偶数年齢時に受診ができなかった方については,翌年度受診ができるような体制を来年度からとっていきたいと考えております。したがいまして,乳がん検診と同様に取り扱わせていただきたいと考えております。  それから,受診率拡大とワクチンの早期認証でございますが,まず子宮がん検診につきましては,御指摘のとおり,現在,子宮がん検診全体で36.4%。若い方,20代から30代では25%です。これにつきましては,今後とも学校,あるいは職域等との連携をしながら,受診率の向上を図ってまいりたいと考えております。なお,ワクチンの早期認証を働きかけるべきという御提言でございますが,これは非常に専門的な問題でございまして,これの有効性につきまして,専門医,検診機関も参加しております山形県主催の山形県生活習慣病検診等管理指導協議会の子宮がん部会という組織がございます。そこで専門家の意見をいただきながら,国に対する働きかけについて検討していきたいと考えております。  それから,霞城公園の公衆トイレでございますが,確かに観桜会のときは女子トイレが混雑しているのが現実です。そのために,野球場のトイレを開放して使っていただくという措置をとったんですが,遠いせいか,十分に活用されていないと。これも現実でございます。霞城公園の中だけでは今3カ所ありますが,まだ足りません。全体で,あと2カ所建設する必要があると。これは,都市公園の技術標準解説の中で,標準に従いましてやれば,まだ2カ所不足しているという結果が出ております。これは計画的に,このトイレを整備していきたいと考えておりますが,観桜会のときにおきましては,仮設トイレを設置して,まずこれを有効に活用できるんじゃないかなというように考えております。この仮設トイレの対応を検討させていただきたいと考えております。  それから,東大手門やぐらでございますが,これもできる限り開放させていただいております。現在,やぐらの展示物といたしまして,建築工事関係,あるいは城主一覧とか,いろいろやっているつもりでございますが,天地人の観光客が予想されると。さらにお客さんに魅力あるような展示物にしたいということで,出土品ですね,今一部出土品の展示をやっておりますが,さらにもう少し広範な出土品をあそこに展示するような方向で,今検討しているところでございます。出土品,非常に興味がある方々も大変多いというようなことで,少しこの辺を,魅力あるような展示物を検討していきたい。出土品を中心に検討していきたいと考えているところでございます。  それから,県立中央病院跡地の利活用についてでございますが,現在,暫定的に県民のふれあい広場として,あるいは大型駐車場として使われております。それから一中南側グラウンドでございます。これはスポーツ団体の練習場,御承知のとおりリトルリーグ,あるいはラグビーの練習場でございます。これは現在のところ,現状の利用を継続していきたいと考えております。  県立博物館の移転につきましては,これまでも市の重要事業に位置づけ,今後とも県に対して重要事業として検討していきたいと考えております。  それから,花笠館についてでございますが,その趣旨は大変,こういった会館があればなと思います。ただ,今,まるごと館の構想もございます。同じような情報発信,あるいは郷土料理等々も提供できるようなですね,今,具体的に検討しておりますが,そうした機能も今,具体的に動き出しておりますので,この花笠館につきましては,御提言の一つとして承りたいと考えております。  それから,福祉タクシー券の使用制限。タクシー券の1回を無制限にしたらいいのではないかということでございますが,私ども,福祉タクシー券を発行しているということは,重度の心身障がいを持った方々に,できるだけ社会参加をしていただきたいというのが趣旨としております。こうした観点から,これはもう無制限にするというのではなくて,現行の3枚までということは堅持させていただきたいと考えております。  なお,福祉ガソリン券と選択制をとったらいいのではないかという御提言ですが,もちろん福祉ガソリン券の選択をしている自治体もございます。これにつきまして,先ほど申し上げました。私は,このタクシー券というのは,社会への参加を頻繁にしていただきたいという趣旨からすれば,生活支援ではないということで,あくまでも福祉ガソリン券と選択ではなくて,これもタクシー券だという考え方で,我々は今の方針を堅持していきたいと考えてございます。なお,障がい者御本人の名義の自動車につきましては,申請によりまして自動車税,あるいは取得税の減免を受けることができます。  それから最後,西部地区の幹線道路の整備についてという御提言の道路につきましては,これは御指摘の西側への延長,あるいは西バイパスの西側の新しい幹線道路につきまして,将来必要な道路であろうと考えております。今後,交通の流れ,あるいは交通量の推移を見守りながら検討していきたいと考えております。  私からは以上でございます。 ○議長(酒井靖悦君) 折原政信議員。 ○11番(折原政信君) 多項目にわたりまして,大変に市長から明快に,かつ,丁寧に御回答いただきまして,大変にありがとうございます。その中で,服務規程の部分につきましてお話をさせていただきますが,これ,服務規程,市長もごらんいただいたと思うんですけれども,この中で,本当にきちっとした形の中で対応ができるのかというふうに思いますと,私は,なぜ職員の倫理規定条例をつくらないのかというふうな部分。ほかのところでね,いろんな形でつくっています。その部分のつくる最初の要因は,いろんな方々がその中で不正を行ったと。それに対応する部分として,きちっとやるんだというふうな形で行っているところが多いです,基本的に言うと。そういう中からすれば,55年,57年という状況の中で山形市は起こっていません。ですが,その中で,いろんな交付金とか,県から,国から,こういう形の中において,そしてほかの部署というかですね,そこを統括するという部分からすると,山形市の持つ大きな意味があると。山形県としてもつくったと。そして山形県の県庁所在地である山形市がつくっていると。そして,きちっとした形の中でやっているんだということを,市民に,皆様方こうですよということをしっかりと伝えるということは大切なことなのではないかと思っております。  私は今回,いろんな形で出させていただきました。分限の問題にしてもそうですし,公益通報者保護法の部分についても同じです。いろんな意味できちっとした形の中で,こういう形でとってますよということを知らしめる。これが大切なことなのではないかなというふうに,私思ってるんです。プラス,そういう規制をかけるという部分からすると,職員の意欲が逆にそがれるのではないかというふうな思いというか,対市民からすれば,なぜこれほどのいろんなものが出てくるんだろうというふうな感じで考えていらっしゃる方が,市民の方々なんです。それはそういう形の中からすると,服務規程がやわらかいのではないかと。自分達,身内だけに甘いのではないかと。そういうふうに市民の方々がいろんな形で感じ取られているということを,私達,いろんな形の中であるものですから,こういうお話をさせていただいている部分なんです。そういう意味で,しっかりとですね,なぜほかのところがそういう形の中でつくっているんだろうと。俺のところ関係ないから今つくらないんだと,この部分の中で十分なんですよと言いながら,この服務規程の中における項目を見れば,そんなに山形市の服務規程が立派なものかというふうな形からすれば,そうでもないのではないかなと,私は思うところでございます。そこの点につきまして,一言お願いをしたいと思います。  あと,連合会の部分についてなんですけれども,この部分についてはですね,それぞれのやり方があるかと思いますが,基本的に任期の部分からすると,再任を拒まないという部分もありますし,1年ないしは2年という部分もございます。そういう意味では,自治推進委員という制度がきちんとある。その上部の中における部分からすると,地域の部分でやらなくてはいけない部分の催し物と,大きな観点の中で,市長がおっしゃっているコンパクトシティみたいな形からすると,一つの単位になるわけですよね。そこの部分からすると,ものすごく一つの方向性というものからすると,大変な重要な部分が地区振興協議会とか連合会の中にはあるのではないかと。そういうふうに思うところです。そういう意味では,対応をですね,そういう部分における対応というものは,基本的に言うと自治推進委員の中においても,町内の長でなくても市長が選べますよという項目もございますけれども,そういう中で一緒にお話を聞いていただくなり,また別の団体の部分としての網羅した形の中で話し合いをしていただくとか,そういうふうな形を検討できないかということに対して,御質問させていただきたいと思います。 ○議長(酒井靖悦君) 市川市長。 ○市長(市川昭男君) 第1点の服務規程に関して,倫理条例でございますが,私は,山形市の職員が決してそんなことは関係ないですよと,絶対しませんよというふうな意味で言っているわけではないんです。地方公務員法の中に,我々公務員としての果たすべき倫理というんでしょうか,義務というんでしょうか。これは明記されております。また,関係法令,関係条例,例えば個人情報の扱いに関するもの,こういうことはしてはいけませんよと,我々の責務,義務というものは法律,条例に明記されております。これが我々を規範している法令があり,あるいは条例がある。こうしたものが今ありますから,それを具体的にあらわしたのが服務規程ですよと。ですから,現時点で倫理条例については考えておりません,というのが私の考え方で,決して職員がそれに関係ないですよという態度ではございません。これが私の考え方でございます。  それから,2番目の協議会,振興協議会,それから連合会との関係ですが,もちろん振興協議会,それから連合会に重要な役目を負っていただいております。こうした中で,やっぱり自治推進委員との連携,それから情報提供。これはもっとさらに深めていく必要があると考えておりますので,我々も,連合会,協議会さんと話し合いをしながらですね,より連携を深める方法はどういった方法がいいのか模索していきたいというように考えております。以上です。 ○議長(酒井靖悦君) 折原政信議員。 ○11番(折原政信君) 大変にありがとうございました。子宮頸がんの部分については,こういうビデオとかですね,いろんな形であります。市長からは,乳がん検診と同じような形でやっていただけるという大変前向きなお答えをいただきまして,大変にありがとうございました。  市長という字はですね,市の長,長というふうな形で,基本的にはトップですよね。そのトップの考え方によって行政というのは動いていく。そういうのがものすごく大切なことだと思います。そういう中で,トップの決断,そして,かじ取りがますます重要な部分になってきているのではないかというふうに思っております。市川市長におかれましては,健康に留意されながら,市民が誇れるまちづくりをなされるようお願いを申し上げ,そしてまた,市長を支える会派の一員として,私もしっかりと頑張ってまいりたいと思いますので,よろしくお願い申し上げます。以上で質問を終わります。以上です。 ○議長(酒井靖悦君) 以上をもって,折原政信議員の質問を終わります。  この際,午後1時まで休憩します。     午後0時02分 休 憩  ――――――――――――――――――     午後1時    再 開 ○副議長(加藤賢一君) 休憩前に引き続き会議を開き,一般質問を続けます。   ~~~~~~~~~~~~~~
    ◎斉藤栄治君 質問 ○副議長(加藤賢一君) 「地域医療の向上について」,ほか5項目について,9番 斉藤栄治議員。 〔9番 斉藤栄治君 登壇〕 ○9番(斉藤栄治君) 9番,斉藤栄治でございます。本年3月定例会に続き,質問の場を与えていただき,会派の市民連合の諸先輩方に感謝を申し上げます。  昨今は,経済危機など暗い話題が多い中,モンテディオ山形の待望のJ1昇格が決まり,本日の報道では,全県下29億円の経済効果があるというようなことで,大変喜ばしく思っております。市民にも夢と希望を与えていただいたことに,多くの市民とともに喜び合いたいと思います。  しかしながら現実は,アメリカの金融危機に端を発する不況が実体経済にも及び,先日の報道では,来年3月までに職を失う非正規雇用者が3万人を超えるという,衝撃的な状況であります。現時点での調査であることを勘案すれば,この数字は氷山の一角にすぎないおそれもあります。今まさに結婚し,子供をつくっていかなければならない20代,30代の若者が,この間の行き過ぎた競争原理主義と規制緩和で,職を失い,結婚も考えられないのでは,少子化対策とは一体何なのかと言わざるを得ない面がございます。さらには,年金,医療,介護など,将来にわたって人生設計をすることができない,社会保障に対する市民の不安は増幅するばかりという現状と認識しております。  そのような中で,我が山形市におきましては,大変厳しい財政事情の中でも,市川市長の肝いりで,保育園や学童保育など児童福祉の分野の拡充,そして今進んでいる,子供の安全・安心な教育の実現のための校舎の耐震補修,そして鈴川・千歳にまたがります東小学校の建てかえ事業の推進,そして私が前回御提案申し上げました市営グラウンドの夜桜開放など,今回は残念ながら雨でございましたが,今後露店など,さらなる工夫で,低予算で魅力ある施策になるようにお願いしたいと思います。  このように,全国的には,どこかの県など,予算の全面一率カットなど住民に大変冷たい政治が横行する中,財政規律に留意しながらも,市民に優しさと潤いのある市政を推進されている市川市長に,まずもって敬意を表しながら,以下通告に従い質問をさせていただきます。  1番目は,地域医療の向上についてでございます。  私は初当選以来,病院勤務だった薬剤師として医療を守るという信条から,医療の課題について質問をさせていただいております。  さて,全国的には,小泉改革に端を発する低医療費政策により,公立病院はまさに焼け野原。名前だけの救急告示病院とも言われる,患者のたらい回しによる痛ましい死亡や,相次ぐ医師不足による病院の閉鎖や統廃合など,既に崩壊に近い状態と言えます。また,現政府が行う医師対策はまさに小手先の政策でしかなく,抜本的な医療改善にはつながらないと考えております。  さて,このような情勢の中,我が山形市立病院済生館は市民に愛される病院として,また,歴史と伝統ある病院として,確固たる地位を占めております。また,前回の質問でお答えいただいたように,山形市内の救急搬送患者の4割を済生館で診療し,受け入れ先のない患者は断らないなど,この山形市地域には,なくてはならない病院と思っております。  そんな中で,昨年12月に総務省より公立病院改革ガイドラインが公表され,20年度中の公立病院改革プランの策定と提出が求められております。その中で,経営の効率化,再編・ネットワーク化,経営形態の見直しの3点などが特に求められていると考えております。私は以前より,病院の経営の効率化は当然ながら,先進国でも最も低い医療費を拡充し,構造的に赤字になるような診療報酬を改善するのが先と考えております。しかしながら,この医療費長期大幅削減路線下の医療機関に,精神論のみの黒字化を唱えるこのプランを,済生館としてはどのように考え,進めていこうとしているのかを,まずお伺いいたします。  次に,地域医療の連携についてお伺いいたします。  私は先日,埼玉県志木市を訪問し,志木市地域医療計画についてお伺いしてまいりました。本来,医療計画は都道府県において策定されております。山形県においても,第5次保健医療計画が公表されております。しかしながら,これらに示される患者にとって大変重要な情報は,医療関係者以外は,作成当人以外の県職員でもほとんど見たこともないというのが現状ではないでしょうか。これらは,今後患者となり得る市民,住民に対する情報提供を目的としていないことが,まずもっての原因でございます。志木市においては,あくまでも市民向けに,いわゆる4疾病,脳卒中,急性心筋梗塞,がん,糖尿病でございます。あと,いわゆる5事業の医療供給体制や地域医療資源マップを作成し,市民に配布・啓蒙していく方針とお伺いをしてまいりました。  現在の医療機関においては,入院して初めて,急性期医療,回復期,リハビリ期,それから慢性期など,自宅に戻るまでの経過が説明され,そういったシステムについては,一般の市民には大変なじみの薄いものと言わざるを得ない状況でございます。また,先に申し上げました県の保健医療計画は専門的過ぎ,一般市民には理解しがたいものでもございます。ほとんどの市民が必要とする医療について,安全・安心の観点から,当市においても地域医療計画を策定し,わかりやすい,そして,今後患者となり得る市民が安心できる情報を前もって提供し,それを通じ地域の病・病,あるいは病・診の連携をさらに進めるべきと考えますがいかがでございましょうか。  3番目は,当市の国保ミニドックについてでございます。  先日来,折原議員からもありました検診の問題,前回の議会では尾形議員からも指摘ございました。その類する質問になりますが,この山形市国保ミニドック検診は,多くの市民にとって健康保持増進のため,大変重要な事業と考えております。また,昨年度までは,ほぼ希望者全員が受診できていた,検診できていたとお伺いしております。しかしながら,今年度に入るや抽選となり,最もひどい8月では460人が希望して,そのうち受けられたのがたったの78人でございました。現在,今年度は進行中でございますので,お伺いした4月から9月までの半年では,申込者2,457人に対して検診できた市民は1,016人,半分以下でございました。  市民の健康に対する意識は,現在高まっております。そして,それをサポートすべき国保,市としては大変な問題だと考えております。すべてとはいかないまでも,この数字は余りにも少ないと言わざるを得ず,何らかの方策を立て,できるだけ公平に,多くの市民に検診の機会を提供すべきと考えますがいかがでございましょうか。  地域医療の課題,最後の質問になります。夜間及び休日の救急体制についてでございます。  これは,私が以前から何回か御質問申し上げているものと重複すると思いますが,当市には,市が運営する厚生会館内の山形市夜間急病診療所と,本市が山形市医師会に補助金を支給し運営される山形市医師会休日診療所の2つがございます。おのおの医療機関については,市民にとって大変重要な医療機関となっております。しかしながら,場所及び運営主体が違うために,市民にとって非常にわかりづらいものとなっております。それらを一体化すれば,施設としても,さらには人員的にも,より効率的,かつ何よりも市民が使いやすい医療供給体制になると考えます。これは,相手もあることでありますので簡単ではないのは十分承知しておりますが,市長はどのように考え,今後どのような行動をしていこうとされているのかを,再度お伺いしたいと思います。  大きな2番目の質問に移ります。農業の振興についてでございます。  我が市の基幹産業であります農業でございますが,全国的には,ついに40%を切った食糧自給率,このことは私が申し上げるまでもなく,国の危機とも言える状況と考えております。そんな中でも,とりわけ稲作農家にとっては,制度の矛盾や価格の低迷,経営基盤の脆弱化など大変厳しい状況にあるというふうに認識しております。さらには,市内においても,全国的な流れでございますが,減反政策などにより,米の生産意欲がそがれているのではないかというふうな危惧もしております。  市としては,対策として,そばなどへの転作・転換を進め,一定程度の成果を見ているとお伺いしておりますが,耕作が難しい水田跡地や休耕田は,耕作を放棄せざるを得ない状況であると感じております。また近年,多収穫米を使ったバイオ燃料化などが話題となりましたが,昨今は世界的な食料危機を受け,食料を燃料化することには否定的な世論が多いのではないでしょうか。  そんな中で,米の利用促進策として,米粉,米粉のパン・麺の推奨や,あるいは家畜のえさとして,飼料用の多収穫米の実証実験が行われております。  私は先日,青森県の三沢市を訪れ,「べこごのみ」という家畜用飼料米の栽培実証,水田農業再生プロジェクト事業についてお伺いしてまいりました。本年は実証初年度であり,3年間耕作放棄をした水田を修復する作業が難航したり,また,田植えの時期の天候不順の影響がたたり,今年度については,収量は平均より同等,振るわなかったとお聞きしてまいりました。しかしながら,その副産物として,その飼料用の「べこごのみ」と一緒に実証実験をした食用の多収穫米の成績の方は,地域平均を上回り,米粉などでの利用が考えられるのではないかというふうに思われました。  また,この三沢市独自の事業に引っ張られるように,青森県の音頭で,その周辺の十和田市,おいらせ町で同じような実証をしたそうでございます。特に,おいらせ町では10アール当たり800キログラム,あるいは別の種類では900キログラム近い成績が出,多収穫米,食用以外の米として採算ベースに乗ると言われる1,000キログラムに近い,可能性を示すデータが出ているということでお伺いしてまいりました。  山形市としても,水田農業活性化のため,これまでの国頼り,県頼りだけでなくて,水田の可能性を引き出す多収穫米の実証に取り組んではいかがかと思いますが,どうでしょうか。  次の質問です。児童福祉について,その中で,特に待機児童の対策についてお伺いいたします。  市長は新総合計画,経営方針の中で,第1番目に「次世代の育成」,持続可能な社会をつくり,継承するとともに,まちの未来を担う子供たちが健やかに育つことができるよう,子育てを支援する施設の整備・充実や,働きながら子育てをすることができる環境づくりに取り組みます,とうたっております。  市長は就任以来,とりわけこの分野に力を入れ,認可保育園の新設,定員増,認可外保育所の認証制度の導入,学童保育の委託化や学校校舎の利用促進など,さらにはその重要性から,来年度からは子育て推進部を独立させ,さらに進めようとしております。私は,この姿勢はこれまでの山形市からすると,まさに市川市長のカラーと呼べる大きな変革と,まず評価しております。  さて,子育て支援施設は,幼稚園,認可外保育所などの多様なニーズにこたえるため,設置者が比較的自由に設置し,直接保護者と自由に契約する施設と,福祉として市の監督下にあって,保育に欠ける子供を預かり,親の就労を支援する認可保育園,この性質の違いをきちんと整理して市民に理解を求め,進めていくべきだろうと私は考えております。世帯によっては,さまざまな特徴を備える幼稚園,認可外保育所を比較しながら自由に選び,子育てをする。これらについても,私は,個人的には市としてもさらなる支援は必要と考えております。  しかしながら,所得的に厳しい世帯や生きるために保育に時間をかけられない保護者のために,福祉として認可保育所が設置されている現状を見るとき,行政が一義的に整備すべき施設は,やはり認可の保育園だというふうに考えております。今後は,さらに保育園の増園や福祉に意欲のある認可外保育所の認可,このような手法を通じ,施設整備を進めるべきと私は考えております。  さて。御案内のとおり,当山形市における待機児童は,残念な数字ながら200人を超え,山形県内の待機児童数のそのほとんどが山形市という,大変不名誉な現状にあります。市として増園や定員増をしてもなお減らない待機児童。その原因を,つくればつくるほど希望者が増える,一種のブームのようだ,などという方もいらっしゃるようでございます。しかしながら,実際はどうなのでしょうか。  私はこの間,子育て推進課にお願いして,国内において,人口が同規模の特例市における認可保育園の定員数を調べていただきました。それによりますと,共働き率が全国第2位の我が山形県,その中の山形市は,定員が2,878人でございます。そして,これはよく引き合いに出されます共働き率全国第1位,福井県の福井市。この間,山新の新聞報道にもありました。ここでの定員は,7,460人でございます。さらに,これは特殊な例という見方もあるでしょうが,さらに近隣で同規模である青森県八戸市。これでは5,033人分です。さらに近隣の特例市,新潟県の長岡市。東日本というか,北北陸の方に近いと見えますが,こちらは7,080人でございます。  こう申しますと,特例的に多いところだけを言っているのではないかと思われる方もいらっしゃると思いますので,平均を出してみました。認可保育園を余り必要としない,共働き率が低い都市部,関東。こういうところを全部入れての平均が,4,143名でございました。繰り返しますが,山形市は2,878人でございます。  この現状を見るとき,今後の少子化を見越し,これからの過剰な施設整備は見合わせるべきとの意見も承知しながらも,余りにも少ない定員に驚きを感じております。全国の平均よりも1,000人以上も少ない定員。まして,全国でも有数の共働き率とすれば,残念ながら,環境先進都市とは言いがたい現状でございます。市長におかれましてはこの現状を見,今後の保育園整備をどのようなスピードで,どのような方針で進められるのかをお伺いいたします。  また,その上で質問いたします。私が3月定例会で御提案申し上げました,保育ママ制度でございます。  先日,参議院で国の制度が緩和され,これまで使いづらく,多くの自治体,私がこの間申し上げた自治体などはほとんど国の制度を使っておりませんでした。それは保育ママの資格要件が厳しく,実態に合わないと,こういうことが主だったと思います。その資格要件が緩和され,制度が使いやすくなっていく旨もお聞きしております。そういった点で,どのような検討状況になっているかを,子育て支援策の総合的な見地からお伺いいたします。  次に,定住自立圏構想に対する考え方についてお伺いいたします。  本年7月に総務省より示されたこの構想に対して,応募した20市,18県域の先行実施団体が先日公表されました。その内容は,市民病院の利用など多くが医療の連携,または広域にまたがる交通バス路線,観光資源の連携などが主なものとなっておりました。この構想は,合併にかわるもの,あるいは合併の前段階など,さまざまな見方をする方がいらっしゃいますけれども,この構想,考え方そのものは検討に値するものと私は考えております。  そういう点で,本市では仙台市,福島市と広域観光連携の協定を結び,3市一体となって県外,あるいは国外に観光プロモーションを行っております。これも大変重要な取り組みであり,実効あるよう,さらに取り組みを強化する必要があると考えております。  さて,そうして見たときに,本市の最も重要な観光資源であります蔵王,山寺などに訪れた観光客は,本市だけで満足するのでしょうか。本市の観光資源,街なか観光などは,発掘はもちろん重要でございますが,広域に県外からたくさんの観光客が来,いろんな嗜好を持った観光客が来る中で,今度は周辺自治体とも連携し,観光客の満足度を高める努力も必要ではないでしょうか。そういった意味で,山寺の魅力を引き立たせる意味から,近縁の天童市とタイアップした取り組みや,さらには上山市とタイアップした蔵王の売り込みなど,近年,宮城の表蔵王に押されぎみと言われる本家蔵王の魅力づくりなども,この定住自立圏構想の中で検討してはいかがでしょうか。お伺いいたします。  また,関連になりますが,山形広域行政協議会では,本市及び天童市,上山,山辺,中山の3市2町で定住自立圏構想を研究するとのことでございますが,私は今後,環境事務組合などで,既に連携している2市2町とともに,天童市との連携が非常に重要になってくると考えております。天童市とは,以前から相互に住民が行き来し,距離的にも大変近く,大変重要な地域であると考えております。天童市とは今まで以上に緊密に連携を深め,定住自立圏構想の方向を検討すべきと考えますがいかがでしょうか。  次に,都市内分権の観点からお伺いいたします。公民館についてでございます。  当市では,既に公民館の地域への委託が進んでおります。地域の住民の自由度を増し,公民館をより使いやすくする目的も,ある程度達成できていると評価したいと考えております。また,近年他市において,防災・防犯や環境衛生など地域の課題や問題を,その地域に住む人々が,みずからの知恵と力で解決していく活動の拠点施設として,あるいは地域コミュニティーづくりの推進を目的として,公民館をコミュニティーセンターにしていく自治体が増えているとお伺いしております。  現在の公民館の必要な機能は残しながらも,さまざまな制約を取り払い,住民に使いやすい,そして,さらに必要とされる施設にするために有効な施策と考えますが,市長におかれましてはどのようにお考えかを,スケジュールなど具体的なめどがあれば,あわせてお答えいただければ幸いと思います。  最後に,仮称・地区総合交付金についてお伺いいたします。  これについては,数年前,我が会派の遠藤吉久議員からも提案があったところでございますが,私は,せんだって会派の仲間と長野県飯田市を訪問し,飯田市自治基本条例,並びにそれまで市役所の各課が同じ地域におのおの縦割りで交付していた補助金のたぐいを地域に一括して交付する,パワーアップ地域交付金事業について説明していただきました。この2つは,市の中での分権,または都市内分権と呼べるものでありました。まちづくりの中での地域の立場,役割を条例で明確にし,これは午前中に折原議員から出た案と性質をともにするものもあると思いますが,一括交付金で地域に効率化と自由度を持たせ,その地域の特徴あるまちづくりを促進し,同時に,真に住民の意向を反映できるものと感じてまいりました。  また,この制度のポイントは,まちづくり委員会と呼ばれる,地域を代表する組織が中心になって活動する点でありました。その構成は,飯田市の字句で申し上げます。町内会,環境衛生組合,交通安全会,防火防犯委員会,保健推進員,青少年健全育成会,地区社会福祉協議会,公民館などであります。これは午前中,折原議員が言った振興会,こういったたぐいとほとんど同じ,その地域を代表する点で同じ組織なのかなというふうな気がしております。ただ,山形につきましては,これに体育振興会,あるいはスポーツ振興会が加われば,ほぼこのような形なのかなと思っております。これらの団体に対してばらばらに交付されていた補助金を一つにし,さらに若干上乗せをすることで,飯田市では,各団体の運営が効率化され,地域で必要性が高い防犯灯などの設置など,地域独自のまちづくりを進めようとしているとのことでありました。また,その用途はさまざまで,側溝の整備や市道の改良,お祭りへの拠出など,自由に考え,市と協議してまちづくりが可能になるとのことでした。  ここで,このような仕組みで各種団体自体の運営に資金的,また労力的な負担,あるいは問題が出てこなかったのかということを聞いたところ,市民からは単独活動とさほど変わりはなく,苦情は余りないというような答えでございました。また,この条例は,議会案として議会主導で制定されたことも,私たちにとっては大変学ぶべき点でございました。  このような仕組みは,地方分権の先にある住民自治の方向に合致し,将来のあるべき姿の1つではないでしょうか。また,長野県長野市においても,同じような市から地域への分権,それから地域協議会への一括交付金が始まろうとしております。また,ことし8月,我々地域,鈴川議員連盟4名で視察に行ってまいりました釜石市におきましても,この都市内分権を進める方針とお伺いしてまいりました。  そのような中,本市におきましては,その中心になる現在の公民館が民営化され,市の職員がいなくなるなど,これらの市とは若干の体制の違いがございますが,いわゆる地域協議会たる地域を代表する組織は,多くの地区で既に整備されており,先ほど市長の答弁では整備されていないところが少ないということでございましたので,若干の地区の整備をすれば,ほとんどの地区で,その交付金の受け皿となる連合町内会のみでない,いろんな各種団体が集まった地域協議会が設置可能ではないかというふうに思っております。そういった意味で,そんなに苦労なく実施が可能なのではないかと,私は考えております。地域の活力向上のため,ひいては山形市のさらなる活性化のために,前向きに検討してはいかがと思いますがいかがでございましょうか。  以上を申し上げまして,私の1回目の質問とさせていただきます。よろしく御答弁をお願い申し上げます。 ○副議長(加藤賢一君) 市川市長。 ○市長(市川昭男君) 斉藤栄治議員の御質問に答えさせていただきます。  第1点目,公立病院改革プランにかかわる済生館の考え方ですが,これは済生館の館長の方から答弁をさせます。  2番目の地域医療の連携について,埼玉県の志木市を例に出されての御質問でございます。これにつきましては,山形県でも,御承知のとおり,がん,脳卒中等の生活習慣病,それから小児救急等の事業ごとに医療機関の連携体制をつくることを目指して,それぞれ役割を担う医療機関名が具体的に指名されております。問題は,これをいかに市民に周知するかということだろうというふうに思います。  志木市の例を出されて,市独自でこの医療計画を策定するつもりはないかというふうな御質問でございますが,具体的にですね,県の計画で医療機関名が出されておりますので,市独自としてはつくるつもりはございません。ただし,それをいかにわかりやすく市民の方々に周知をするかと。市民の方々が理解をするかということが課題と思ってますので,十二分にそこはわかりやすいように周知を図って,他市の例なんかも十分に参考にして周知していきたいというふうに考えております。  なお,済生館におきましては,平成15年の11月,県内では初めて地域医療支援病院に承認されまして,現在地域医療の連携推進に努めているところでございます。  それから,国保のミニドックの検診でございますが,これは昨年,いわゆる半分しか受診できなかったんじゃないかということでございます。これは,確かにそのような事態になりました。これは御承知のとおり,いわゆる医療各保険者に義務化されました特定健康診査,これが本年度より実施しております。これが義務化されたことに伴いまして,この検診制度がスタートして,申し込み受け付け,あるいは検診機関での受け入れ体制づくり,これが遅れたことが事実でございます。したがいまして,この検診希望者の全員が受けられるという事態になっておりません。検診者が少なくなりました。したがいまして,次年度に向けまして,受け入れ検診機関等との調整を行いまして,これまでどおり受け入れられるように,これはいわゆる過渡期の問題ととらえておりますので,受け入れ側で体制をさらに検討いたしまして,従来どおり受けられるような見直しを図っていきたいというふうに考えております。  それから,夜間・休日の医療体制について,山形市では夜間急病診療所,それから医師会では休日診療所が受け持っているわけでございますが,やはり場所が違うということで,市民の方々に御理解をいただくことがなかなか難しいというのも事実でございます。御承知のとおり,平成9年から13年度にかけまして,これの統合化ができないかという話がございました。しかし残念ながら,この時点では,統合については現実的にはなりませんでした。やはり,今我々の入っている夜間急病診療所の建物が非常に老朽化してございます。あるいは,医師会さんの方の建物も同じような条件を備えております。現在,医師会と我々で休日診療所と,それから夜間診療所,これの統合をできないかということで,お互いに前向きに取り組んでいきましょうということで,現在協議しているところでございます。ぜひ,山形市としては統合を,医師会の理解を得て統合したいという考えを持って,今後とも誠実にですね,お互いに協議していくということで,今進めているところでございます。  それから,農業の振興で飼料用の多収米をつくったらどうかということでございます。飼料用の多収米につきましては,今各地区で見直しされております。現在,山形の方では大変,水田の機能保持,あるいは飼料の自給率の向上という点で有効な手段と考えております。しかし現実的にですね,畜産農家の需要が限られているという環境がありまして,これにつきまして,現実的に転作作物として進んでいないのが現状でございます。これにつきましては,今後の課題として検討を進めていきたいと考えております。  なお,今年度,県の依頼を受けまして,実験的に約90アールの水田,これは大郷でございますが,90アールの水田で飼料用米として,これは非食用じゃございません。多収穫米じゃございません。はえぬき,ひめのもちを作付しておりまして,この収穫した米について,県の畜産試験場で飼料用として使用されると,こんな予定でございます。なお,まだ具体的に決定しておりませんが,来年度,非食用の多収米を使っての実験をやるということで,現在話を進めているところでございます。  それから,待機児童の対策についてでございますが,待機児童につきましては,私が市長に就任させていただいて以来,これを解消したいということで,経営計画の方にものせております。現実的に,非常にこの待機児童については,おっしゃるとおり定員の問題もございまして,非常に簡単にいく問題ではございません。平成16年度から20年度までの5年間で,定数につきましては790人の増を図ってきておりまして,おっしゃるとおり,現時点で山形市では2,878人が現在の定数でございます。  今,保育計画の策定をほぼ完了いたしました。議会の方にも御説明させていただきますが,その中で,平成23年の当初時点での入所希望割合を,就学前の児童の31.2%を満たす受け入れ枠の確保を図りたいという計画を出しております。これにつきましては,ハード面だけでやるべきではないというふうに考えております。現実的に3つ,4つを一度に建てれば,これを継続すれば解消になっていくわけですが,これは現実的ではございません。ハード計画については,従来どおり1ないし2のハード計画で,民間の認可保育所の整備を期待していきたいと考えております。  ハード計画だけではもちろんやれませんので,やはりこれはソフト施策,ソフト面での両面でいかないと解決はしないと思っておりますので,定数の増も必要でございますが,これに伴いまして,ソフト面での施策。先ほどおっしゃいました保育ママ制度,これとあるいは認証保育所制度。こういったものもですね,積極的にこのソフト面も取り入れて,両面からこの待機児童の解消を図っていきたいと考えております。  保育ママ制度につきましては,これは斉藤議員の一般質問で答えさせていただきましたが,21年度の実施を目指して,現在具体的に検討しているところでございます。国の事業内容,一部緩和措置が図られましたが,これは22年の4月から法改正が行われると。来年度には該当しない。こんな中で21年度,国の制度に市独自の工夫を凝らしながらですね,この保育ママ制度というものをぜひ導入していきたいというふうに考えております。やりながら,その問題点をクリア,課題を整理しながらですね,実際にこれを実施していきたいというスケジュールで,今進んでいるところでございます。  それから天童,それから上山市の観光連携についてということで,これは天童,もちろん天童市と山寺ですね。それから上山と蔵王という共通の観光資源を通しまして,連携できる事業は連携をし,誘客に現在取り組んでいるところでございます。また,御承知のとおり,県の村山総合支庁管内の7市7町で構成いたします山形広域観光協議会を通しまして連携を取りながら,広域観光事業を推進していくということで,私も天童と山寺の関係で一部散策路の整備,これを具体的にですね,天童からの提言を受けまして,今実施しているものもございます。また,交流も前より大分頻繁になっているなと。山寺と天童との交流も大分頻繁になっているというふうに実感しているところでございます。今後とも,こういった観光の連携というものが大変重要と思いますので,力を入れてまいりたいと考えております。  それから,天童市との連携でございますが,これにつきましては,私も市長選挙のときには天童市も視野に入れながら,広域合併ということを訴えさせていただいた経過がございます。現時点では広域連携を強めていこうということで,御承知のとおり,定住自立圏構想についてさらなる,天童も含めてですね,広域連携を強めていくということで,過般首長の会議をやり,そして事務的な勉強会も定住自立圏構想につきましてやっているところでございます。  天童と山形の通勤・通学している方々は,国勢調査でも1日当たり8,676人というデータが出ております。一つの生活圏というふうにとらえても何らおかしくない。こんな形で,観光,あるいは医療を初め,いろんな分野で天童市との連携を強めていくことが,地域力を高め,県域の魅力を高めていくことにつながるだろうというふうに考えております。  それから,公民館のコミュニティーセンター化でございますが,これにつきましては,公民館につきましては,23年の4月を目標にですね,いわゆる地元に自主運営をお願いしているところでございます。23年4月に,すべての地区公民館について委託を行わせていただきたい。自主運営をお願いしているところであります。今具体的に課題の公民館で,来年度9公民館,9地区で委託化が進もうとしているところでございます。  コミュニティセンター化につきましては,従来の社会教育施設としての機能をまちづくり・地域活動の拠点へと,重きを置いた体制へと転換させることによりまして,地域の方々の自主参画,自主運営体制を確立し,より利用しやすい施設として活用していただけるものというふうに考えております。したがいまして,既に運営業務を受託している地区の中からモデル地区を選びたいと。こんな考え方を持っております。そして来年度から,出発する時点はまだ明確ではございませんが,21年度中にですね,コミュニティセンターとしての試行,検証ができるよう,現在,地元の意向をお聞きしながらですね,準備を進めているところでございます。  それから,最後の御質問ですが,地区総合交付金についてでございますが,飯田市の例を出されまして,その総合交付金という考え方のお尋ねでございます。飯田市につきましては,我々の山形と違う状況を,斉藤議員もおっしゃったとおり,持ってございます。  合併によりまして,合併特例法による,いわゆる地域自治区の設定,こんな位置づけ。しかも職員が張りついていると。事務所長が事務吏員をもって充てられていると。そして市からそれを派遣されていると。こんな状態で,山形市の振興協議会,あるいは連合会等とは違うような体制になっていることも事実でございます。  しかし,これは一括交付を行い,そして地域が計画している計画を自分で実施するということは,自治力を高めるための一つの手段として有効であるというふうに私も思います。ただし,それを実行に持っていくには,かなりの課題があるんじゃないかなと。これはとらえ方の違いでございますが,有効な手段というふうに認識しておりますが,それを実行に移すには,検討させていただかなければならないいろんな課題の問題もございます。これをクリアできるのかできないのか。これは,特に金銭でございますので,これについてかなり慎重にやっていく必要があるなと考えております。これにつきましては,今後研究を行わせていただきたいと考えております。  私からは以上でございます。 ○副議長(加藤賢一君) 平川済生館館長。 ○済生館長(平川秀紀君)公立病院改革プランに対する御質問でございますが,済生館における公立病院改革プランにつきましては,年度内に総務省に提出することが求められております。10月に,市長を座長といたします済生館運営協議会において,原案をまとめたところでございます。  本プランにおきましては,経営の効率化,再編ネットワーク化,経営形態の見直しの3つの視点からなっておりまして,具体的な数値目標を設定し,平成21年度から23年度までの計画でございます。再編ネットワーク化に関しましては,県の提言書を踏まえて,さらに原案に追加し,年度内に最終決定する予定でございます。  本プランの具体的な取り組みに関しましては,来年度策定いたします平成22年からの新3カ年計画に盛り込み,目標達成に努めてまいりたいというふうに考えております。なお,本プランに関しまして,内容に関しましては,策定後の3月の市議会に,定例会において御報告させていただく予定でございます。 ○副議長(加藤賢一君) 斉藤栄治議員。 ○9番(斉藤栄治君) まず,丁寧な答弁ありがとうございました。では,2回目の質問をさせていただきたいと思います。  まず,ちょっと答弁と質問,逆になりますが,公立病院改革プランにかかわる済生館の考え方ということで,まずお答えはいただけなかったわけでございますけれども,この場でですね,細かい経営形態,どうだの何だのということはまずこの場では申し上げないでおこうと思いますが,先ほど私が1回目の質問で申し上げたとおり,市民にとって済生館というのは非常に重要だという意識を持っております。それが簡単な考え方で,あるいは今の医師不足の現状などから,市場原理にさらすような,あるいは民間の方向に行くような安易な考え方に進まないよう,最後のとりでとしての,市民の医療の最後のとりでとしての済生館の運営形態を保った計画になることを期待して,2回目の質問は,これについてはしないでおきます。  2番目の地域医療の連携について,志木市の例を取り上げて御提案申し上げました。市長の答弁は,簡単に申し上げますと,県の地域保健医療計画の周知を図っていきたいと。こういうことでございました。私は,それでも結構だと思います。県の地域医療保健計画,見れば一目瞭然,多くがこの山形市の中心部にその基幹病院を持っており,県,市民が見ても,あの表を見れば,ある程度情報的には納得できるのかなと。ただ,一般市民が見る機会がないと。しかも,県に市が,こういうのが一般県民,いろんなわかりやすいような情報を提供してくれと,市が県に言うだけでもこれは出てこないだろうという観点から,私は申し上げました。  そういった観点からですね,県のその一部分,市民が本当に必要とする情報を県の情報の中から提示するだけでも,これは相当意味があろうかと思います。済生館を通じても結構でございます。私が申し上げたかったのは,入院する前,一般,健康なうちからそういったシステムの違いを,市民にわかりやすく周知する努力が行政にも求められるのではないかという観点から申し上げたところでございますので,さまざまな方法があろうかと思いますので,ぜひそのような観点から前向きな検討をお願いしたいと思います。こちらも答弁は結構でございます。  ミニドック検診については,私は実際,市民の方から苦情を受けております。何回申し込んでも受けられないと。そういったことでですね,来年度以降は受け入れ機関と調整を図って,昨年度のようにほとんどが受けられるような体制に持っていきたいという答弁でございましたが,過渡期ということもございますでしょうが,それでも抽選になる場合ですね,やはり少しは何回も受けている人から優先にするとかですね,そういった配慮も一定程度必要なのではないかなと思います。その辺,ちょっとお答えだけお願いしたいと思います。  それから,保育制度についてでございますが,時間がないので若干絞って申し上げますが,認可保育所の新設と定員増について,市長は1年に1カ所から2カ所ずつ,今もやっているような状態で今後とも整備をしていきたいと,このような答弁だったと思います。5年で790人,今までやってきたと。そうすると,あと5年であと790人,あと5年たっても全国平均に及ばないと,このようなことになると。  それにあわせて保育ママ制度,先ほどお答えいただきました,一緒に再質問しますが,ソフト的なこういったことをやりながらというようなお答えだったと思いますが,私もこの認可外保育所の山形市の独自の認証制度については,平成15年だったと思いますが,初当選当年度から提案をし,これを実行してもらったことには私も感謝をしておりますけれども,私は多様なニーズにこたえるための,そういった認可外保育所の安心感のための認証制度,あるいは幼稚園のミルクづくり,延長保育制度。こういったものを周知しようということを再三申し上げているんですが,私はその前提には,やはり市が認可保育所の定員を,せめて全国平均ぐらいを持った上で,多様なニーズに対応するのが筋だというふうに思っております。そういう点で,若干このスピード,確かに資金的に大変厳しいだろうと思いますが,今後このまま進むのではなくて,やはりこのような現状を誰が見てもわかるわけですから。八戸5,000,山形2,800,長岡7,000とかですね,余りにも違い過ぎる数字をやはり注視していただいて,そのスピードを若干速めるなど,前向きな対応をとる姿勢を示す必要があろうかと思います。この辺については,再度答弁をお願いしたいと思います。  それから,都市内分権の地区総合交付金について,今の段階では,今後各公民館には市の職員を配置しない,いわゆる合併した自治区,あるいは支所機能という点ではちょっと体制的に無理があって,今の段階では難しいと。今後,どうできるか研究したいという答弁だと思いますけれども,やはりですね,地域・地区で一定程度独自にまちづくりができるというようなものがないと,やはり力も入ってまいりません。そういった点で,全部,長野市が検討しているような自治区,飯田市でも似たようなものですが,合併してしまえば同じ市ですからね。同じ地区という考え方になるんでしょうが,そういった中でもし可能であれば,やり方としては全面一括交付でなく,ある部分だけの交付で一定程度任せるというようなやり方だって,山形独自の都市内分権,市内分権。こういった考え方もあるのではないでしょうか。  先ほど言いました,折原議員も午前中申し上げましたが,地区振興会,この地域協議会になる,似たような地区を代表する組織にやりがいを与えて活性化するためにも,ぜひですね,何も飯田市や長野市のやり方をすべてまねする必要は,私はないと思ってます。一番重要なのはコミュニティーの推進であって,都市内の分権,地域のやる気・活力を増す方策だといふうに思っております。こういった観点から,広報課の方では若干の町内会に対するいきいき交付金でしたか,ちょっと名前忘れましたが,そういったもので街角に花を植えるとか,地域で歴史誌,郷土誌をつくるとか,そういったものに若干の補助金があるようですが,それではちょっと余りにも,実際地域が本当に行政に求めるものは安全であり,安心であり,街路灯だったり,道路の安全だったりするわけです。そういったものに使えるようなですね,そういった仕組みを新たに検討をしてみる気はないのか,この2点について,再度御答弁をお願いしたいと思います。 ○副議長(加藤賢一君) 市川市長。 ○市長(市川昭男君) 第1点目のミニドックで,まず,来年度からは,もとのとおり検診できるように見直しをしますということですが,抽選にもしなった場合に,何回も受けている人と初めての人は優先順位をつけてくれというような意味だと思いますが,抽選に当たりたいためのいろんな考え方もあるでしょうし,どういう方法があるか,これはちょっと検討させてください。  それから,保育所の定数をもっとスピードを上げて増やせと。他市並みにやったらいいんじゃないかということでございますが,私は,この保育所の定数というのは,いわゆるハード計画ですね。これは,従来よりもスピードを持ってやってきたという自負を持っております。これ以上にスピードを上げるということは,3館ないし4館,これを年間でやっていくということについては,現実的には無理だろうというふうに考えております。スピードを上げるということの必要性は感じておりますが,これを短時間で,短期間で追いつくというのは,これまでの山形市のやり方もあったわけですが,これを短期間で到達するというのは,ハード面だけでは無理であろうと考えております。何回も申し上げておりますように,それにソフト面をあわせ,両面作戦でいかないとこれは解消しないと思っていますので,ハードとソフト面の両面で持っていきたいと考えております。その辺の考え方が,子育て計画の方で先ほど申し上げました,23年まで,30数%までもっていきたいという考え方も説明する機会があると思いますので,そのときにいろんな御意見をいただければと思います。  それから,一括交付金につきましては今,斉藤議員もおっしゃいました。今,山形市では,各町内会にいきいき地域づくり支援事業として700万円強の,各町内会の方に,これは一定の条件はつけておりますが,この交付金と似たような形で支給させていただいております。これを今,いろんな団体に金を,補助金あるいは支援金というんでしょうかね,出しておりますが,このいきいき地域づくり支援事業というものをどの辺まで拡大していけるのかですね。これまで出しているものをどの分野,これに含めて,あるいは一括して自由裁量権を持たせ,やれるのか。これは,もう少し具体的に検討させていただきたいなというふうに思います。すべての団体に,すべての支援金を一括して自由裁量に任せるというのは,すぐにはこれは無理であろうと思っております。  以上です。 ○副議長(加藤賢一君) 斉藤栄治議員。 ○9番(斉藤栄治君) 答弁ありがとうございました。すぐには大変難しい課題も,今回の質問では多々扱わせていただきました。しかし,今後を見詰めてですね,あるべき山形市,将来の姿を見据えて,ぜひ活気ある山形のために,市長におかれましては努力をしていただきたいと。今後とも頑張っていただきたいということを申し上げて,私の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。 ○副議長(加藤賢一君) 以上をもって,斉藤栄治議員の質問を終わります。
      ~~~~~~~~~~~~~~ ◎遠藤和典君 質問 ○副議長(加藤賢一君) 次に,「人口減少防止に向けた諸対応について」,ほか3項目について,8番 遠藤和典議員。 〔8番 遠藤和典君 登壇〕 ○8番(遠藤和典君) 議席番号8番,遠藤和典でございます。前回と同様,早速質問に入り,再質問を有効に使いまして,市長と議論をさせていただきたく思います。また,今回は市政への提案を多く用意いたしました。建設的な議論になることを希望いたします。  まず,第1番目の質問は,選挙での最初の訴えの事項,山形市民を増やしたい,この視点に立ちまして始めさせていただきます,と切り出したのは初当選直後,平成15年6月5日,自身初めての一般質問の際でした。その当時を思い出しながら,再び人口問題について議論をさせていただきます。  さて,山形県の人口減少が進行しております。県人口は,昭和60年代から10年くらい,125万人前後でほぼ横ばいの状態で推移してまいりました。平成8年から減少の一途をたどっております。特に,ここ数年の人口の落ち込みが激しく,平成12年国勢調査確定値によれば124万4,000人,平成17年国勢調査確定値では121万6,000人であります。そしてことし,平成20年10月1日推計値では118万9,152人であります。年ごとに見ても,平成17年から18年では8,668名の減,18年から19年では8,803名の減,19年から20年では9,558名の減であります。ちなみに,平成19年10月1日の市町村別人口によれば,大石田町が8,547名,飯豊町8,366名,朝日町8,300名です。つまり,毎年町が一つずつなくなっていくということに等しいのであります。  この傾向に拍車をかけるかのように,宮城,福島,岩手の近隣県に自動車産業を主とする大規模工場の進出が相次ぐ予定です。雇用を求めてさらなる人口の,特に働き手であります若年層の転出が危惧されます。現段階でも県外転出者のうち,18歳から29歳までの割合が平成19年で54.9%であります。若年層の転出は人口の社会減少だけでなく,この世代が結婚・出産の中心的世代であることから,人口の自然減少にも当然つながっていきます。  一方,山形市は,ことし10月1日の推計値で25万4,888名であり,年ごとに見ても,17~18年で398名の減,18~19年で294名の減,19~20年で432名の減であります。このことは,県全体の人口減少速度に比べれば,山形市は,緩やかな減少で何とか踏みとどまっているという表現が当たるのではないかと考えます。  合計特殊出生率の低下という全国的な課題に加え,近隣への企業立地による社会流出の可能性を考えれば,現実的な,実効性の上がる対策をとる必要性に迫られているのではないでしょうか。山形市は,県都として県全体の人口流出を山形市までで食いとめる防波堤の役割を果たさなくてはならないと私は考えます。  そこで,以下3点,中長期的な対策と短期的な対策について,それぞれ御提言申し上げます。同時に,市長の人口減少への基本認識とその対策をまずお伺いしたいと思います。  中長期的対策の一つとして,定住自立圏構想に関してお尋ねいたします。今し方,斉藤議員からもありましたけれども,違う切り口でさせていただきます。  定住自立圏構想は,総務省が中心となって研究・策定したものであり,平成20年6月27日に閣議決定された経済財政改革の基本方針2008,いわゆる骨太の方針と言われるものに方針が示されまして,その構想推進のために本年7月4日,総務省に地域力創造本部が設置されております。その概要は,中心市と周辺市町村が協定により役割分担をする定住自立圏構想の実現に向けて,地方都市と周辺地域を含む圏域ごとに生活に必要な機能を確保し,人口の流出を食いとめる方策を各府省連携して講ずるというものであります。私は,地域経済の立て直し,地域の雇用確保という観点から,山形市も積極的にこの構想に参加すべきと考えます。  市長もこの定住自立圏構想に関し,2度公の場で言及され,関心を示されております。1度目は8月6日,3市2町広域行政協議会の席上,2度目は10月22日,定例の記者会見であります。一方,この定住自立圏構想では,7月4日から8月29日までの期間,先行的実施団体としてモデル事業を実施する自治体を募集いたしました。また,その説明会を宮城,東京といった会場で行っております。そして,10月28日総務省発表によれば,先行的実施団体が18,継続協議団体が1,参考団体が9という結果であります。そこで市長。市長が関心の高い案件であります。説明会への対応,モデル事業への募集の有無など,これまでの対応について。また,あわせて今後この構想にどう参加,対応していくかについてお尋ねいたします。  中長期的対策の2つ目として,新産業団地計画の進捗状況についてお尋ねします。  第7次総合計画中に記載され,平成18年3月,産業文教委員会で言及されてから1年9カ月が経過いたしました。去る9月,産業文教分科会でも質疑があったようでありますけれども,いまだその場所,規模,内容,時期が具体的になっておりません。市長からは昨年12月議会,私の一般質問に,地場産業と関連ある精密機器関連。先の産業文教分科会では,課長の口からは研究開発部門となっております。私は,ちなみに1年前,この場で環境関連産業という提言を申し上げました。また,構想が持ち上がった当時と比較しても経済状況は悪化の一途をたどり,企業の投資意欲の減退も考えられます。雇用の場の確保が,人口減少抑止には必須であります。そろそろ具体的な姿を見せないことには企業誘致もままならず,地場企業の先行きにも不安があるのではないかと思います。現在の進捗状況について,早いのか遅いのか,順調なのか不調なのか,なぜこう時間がかかっているのかについて,市長の認識をお伺いいたします。  次に,短期的な対策についてであります。  新産業団地が本格的に機能し,地場産業にもその効果が波及し,雇用創出につながるまでは一定の時間が必要であろうと思っております。雇用創出機能が発揮されるまでの間,近隣県への人口流出を食いとめていく必要があります。近隣県での大規模雇用の発生という事態に,行政としてどう対応していくおつもりなのか,まずお伺いいたします。  ここでデータを御紹介します。山形労働局によります,本年8月末の新規高等学校卒業者への求人状況の速報値であります。県内外からのものも含めて全体で5,043人で,前年度同期比0.8%の増でありますけれども,その内訳は,県内からの求人2,382人,前年同期比マイナスの8.5%。県外からの求人2,661人,前年同期比プラス10.9%であります。つまり,県外からの求人が増え,県内求人が減少しておるとの現状であります。  別のデータ。少し古い数字になりますけれども,昨年8月発行の統計山形によれば,平成17年の統計では,県内から県外への通勤者3,912名,うち宮城県への通勤者2,209名であり,年々増加の傾向にあります。山形市のみですけれども,平成17年国勢調査では,山形市から宮城県への通勤者926名,通学者877名であります。皆さんの周りにも,仙台への通勤者とおっしゃる方がいらっしゃるのではないでしょうか。  私は,現実的な対応として,発想を変えて,雇用は県外,住まいは山形というようなライフスタイルも行政は考慮に入れていくべきではないかと考えます。この際,仕事は宮城・仙台でもしょうがないと。でも,住まいだけは,新産業団地の雇用が発生するまで山形に残ってくださいということであります。もちろん,市内に雇用の場があれば,それにこしたことはないわけですけれども,現実,そうなっていないとすれば,次善の策としてであります。宮城への進出企業の本格稼動で,県外で雇用が発生し,人口流出により拍車がかかると。その歯どめを,工業団地までの通勤を可能にするという方法でかけていくことが一つの考え方ではないかと思います。  つまり,通勤の利便性の向上という手段が短期的な対策として有効ではないかと思います。具体的には,宮城の工業団地直通の通勤バスの運行を検討し,山交や宮交さんに働きかけるとか,市内高速インター付近に通勤者用の駐車場とバス停を設けるとか,進出企業にも通勤対策の方を働きかけるなど,考えられると思います。  昨日でありますけれども,この質問をするに当たりまして,実際に仙台の工業団地に行ってきました。山形蔵王インターから高速を利用して,あくまで安全運転に心がけて,大和インターまで50分,仙台北部中核工業団地まで55分,セントラル自動車の予定地,第二仙台北部中核工業団地までちょうど1時間でありました。また,2つの工業団地に隣接して,大衡インターの計画もあります。  山形にこれからも継続して住んでもらうには,即効性のある対策を今のうちから考えるべきではないかと思いますけれどもいかがでしょうか。  ここまで,人口減少抑制,定住促進という観点から幾つかの提言,質問を申し上げました。砕けた言葉を使わせてもらいますけれども,これ以上,山形県の人口を減らしては,うまくないんだと思います。繰り返しますけれども,山形市が人口流出の防波堤になるべきだと思います。  次に移ります。山形の人づくり,まちづくりに対し御提言を申し上げます。  私は,本・書籍が大好きであります。市民の皆様よりごちょうだいをいたしております政務調査費を使い,毎年多くの書籍を購入いたしております。ありがたいことです。書籍は知識と教養を高め,精神生活を豊かにしてくれる物と思っております。  ところで市長。最近,集団資源回収に立ち合われたことがありますでしょうか。私は,年2回ほど行われます地元地区子供会によります集団資源回収に手伝いをしております。そこで目につくのは,集団資源回収に出される書籍の多さです。特に,児童書のたぐいが多いような気がいたします。紙としてリサイクルに回されるのだから,まあいいかと考えつつも,もったいないと思うものであります。  この場におられる議員の皆様,市当局の皆様,傍聴の市民の皆様の御自宅にも多くの書籍が眠っていることと思います。それらも,いずれの日にか集団資源回収に回されるのでしょうか。これら,市民の皆様が所有する書籍を紙としての資源でなくて,知識・教養の資源としてとらえ,眠っている蔵書の所有権を放棄してもらい,書籍を市民の公共財と考えることによって,次世代育成・まちづくりに活用することができるのではないかと考えます。  2つ,具体的な提案をさせてもらいます。1つ目は,学校図書の充実であります。  先日,小学校に行く機会がございました。その際,図書室を拝見したのですが,本が少ないなというのが率直な感想であります。ここ数年の学校図書費自体の推移を見ても,当初予算ベースで,平成15年3,470万円から平成20年2,343万円と,15年対比で67.5%に減少しております。平成17年3月,産業文教委員会で学校図書費について,私が質疑した記憶がございます。平成16年対比で減額というのはいかがか,という趣旨でありました。しかし,その後も減少を続けているのは残念であります。日ごろ,行財政改革,財政削減について発言しているつもりですけれども,将来世代への投資でありますこの部分に関しては,予算削減を求めるものではありません。  そこで,予算がないなら,市民から協力をいただければいいのではないでしょうか。資源回収に回される書籍,子供の成長につれ不要になった書籍を地域の皆様から地元の学校に寄附してもらい,図書の充実を図ってみてはいかがでしょうか。この場合の図書はあえて分類せず,寄附されたままに自由に手に取ることができるようにし,分類の煩雑さをなくす。それを前提に,いわば消耗品として扱うとすれば,学校の負担も減るのではないでしょうか。図書費の件については市長に,このアイデアによる学校図書室の充実については教育長にお尋ねします。  2つ目は,市民の蔵書を公共財として,まちづくりに活用してはいかがかということであります。書籍によるまちづくりであります。仮称・街なか図書館化構想と呼ばせていただきます。  中心商店街には,さまざまな業種・形態の店舗があります。それぞれの店舗にその業種に関する書籍を置いてもらい,それを市民が自由に借りていき,また,業種に合った書籍を市民から公共財としての寄附で受け入れていく。こうして,街なかの店舗を専門書図書館的にし,それを街なかに広げていこうという構想であります。例えば,お茶屋さんにはお茶・茶道に関する書籍,楽器屋さんには音楽・楽器に関する書籍,ブティックにはファッションに関する書籍,お寺には仏教に関する書籍,歴史的建造物には山形の歴史に関する書籍,などなどであります。  この場合,書籍の管理は,所有権が放棄された公共財として市民に認識をいただき,市民の善意・良識で緩やかに管理することが店舗の負担にならないと考えます。一声かけて借りていく,また来店して返却する。こうしたことによって,中心商店街への来客数を少しずつ増やしていくことも期待できるのではないかと思います。街なか全体が専門書図書館街となった文化の薫り高い街,街なか図書館化構想を提唱しますけれども,市長の御感想はいかがでしょうか。  本年度から公表されました財政健全化法に基づく各種財政指標は,健全との数値を示しており,一安心したところであります。市長は就任以来,行財政改革に努められ,一定の成果を上げられてきたことはこの数値をもって評価したいと思います。しかしながら,学校給食センターや新清掃工場と,大規模事業が今後予定されており,気の抜けない状況であります。  市長は,昨年の今ごろからになりますけれども,平成20年度予算編成におきまして,就任以来5回目の予算編成において,初めて対前年度比増額の予算編成をされました。そこでまずは,増額編成したその意図とそれを可能にした数字上の背景について,お尋ねしたいと思います。  次に,現在編成中の来年度予算を含めた今後の財政運営の基本的な考え方について,お尋ねいたします。  国においては,日本経済は全治3年とする麻生総理の就任に伴い,財政出動・積極財政による景気最優先の政策にかじを切りつつあります。けさの新聞にも,公共事業2,300億円との見出しが打ってありました。当然我が市にも,その恩恵となるか,余波となるかはわかりませんけれども,影響が出てくるものではないかと考えます。国の政策に倣い積極財政策をとるのか,これまでの行財政改革の路線,歳入に見合った歳出の路線をとるのか注目をしているところであります。  かつて,バブル崩壊後の平成不況,もしくは失われた10年と言われた期間がありました。景気対策をにしきの御旗に,いわゆる総合景気対策という名の財政出動がたびたび行われました。我が山形市においてもそれに伴い,税収の伸び以上に財政規模が拡大し,その差額を市債で埋めてきたというような大ざっぱな認識があります。その際の総合経済対策により社会資本の整備がなされ,行政サービスの向上に大いに役立った反面,現在の市債残高や各種財政指標が,今現在の市政運営の大きな足かせになっていることは否定できないのではないでしようか。  再び,財政出動が検討されております。かつての総合景気対策への対応からどんな教訓を得たのか,そして,その教訓を今の我が市の財政運営にいかに活用していくのか,市長の認識をお示し願いたいと思います。  そこで,来年度予算編成でありますけれども,来年度は,10月22日付21年度予算編成方針によれば,約10億円以上の市税収入の減が見込まれているとされております。また,景気の現状,先行きを考えるに,来年度以降の税収の増加要因は考えにくく,そういう中で国の施策につき合って積極財政路線を行くのか,税収減を理由として緊縮財政で行くのか注目しております。減額予算にされるのか,そうでないのかお尋ねいたします。  また,中期的な財政運営の方針として,適正な借金の規模,適正な財政調整基金の規模,そして,市川市政下における財政そのものの適正規模は幾らなのか,お聞きしたいところでございます。  さて,その他に移ります。3点ございます。  1つ目,去る10月9日,一昨年に続きまして,市民の皆様よりちょうだいしております政務調査費を使いまして,いわゆる環境関連産業の展示会,エコプロダクツ2008東北を視察してまいりました。電気代が4分の1になる街路灯ですとか,新エネルギー計画など,私が見てもすぐ市政に取り入れられるような興味深い展示が,ことしも多数ありました。昨年12月の一般質問で,この展示会について取り上げましたところ,昨年,そして本年も担当職員を研修視察に送っていただいたようであります。興味を持って対応いただいたことに率直に感謝申し上げるとともに,その成果はいかがだったのでしょうか。複数部署の複数職員から,報告が上がっていることと思います。市長の御感想をいただきたく思います。  2つ目,一昨年9月の一般質問で,山形テルサ駅側東入口横,キッズルームについて有効利用を求めましたところ,残念ながら現状どおりと,テルサ側からの作文らしきものをそのまま読み上げていただきました。その際はゼロ回答ということでありましたけれども,その後,市長も現状をごらんいただいております。常にブラインドがおろされ,室内中央には長机が置かれ,段ボール箱が積まれ,いかにも誰も利用しない開かずの間という雰囲気であります。市の直営施設,それも駅に近いという絶好の位置にあるこのスペースを,年数回あるかないかの利用のために,開かずの間にしていることはもったいないのではないでしょうか。子育て支援に熱心な市川市長のことであります。改めてキッズルームの有効利用を提言いたしますが,いかがでしょうか。  3つ目,最後の質問であります。年明け早々に知事選挙があります。これまで3年10カ月の齋藤県政について,いかが評価されますか。県市長会会長として,また,県都山形市の市長としての評価をぜひお聞きしたいと思います。  以上,1回目の質問を終わります。再質問もたくさんございますので,市長,答弁短目によろしくお願いいたします。 ○副議長(加藤賢一君) 市川市長。 ○市長(市川昭男君) 遠藤議員の御質問にお答えさせていただきます。再質問があるということで,手短に答弁させていただきたいと思います。  一番最初の,人口減少に対する基本認識についてということでございますが,これは,山形市の定住人口が第7次総合計画,あるいは経営計画,この中でも減少ということははっきりとうたわせていただいております。15年後,平成32年では24万3,000人,およそ1万人強減るだろうというふうな認識をさせていただいているところでございます。その中で,我々がこれまでやってきた中で,いわゆる自然動態面,これは当然私も力を入れさせていただきました。子育て支援,子育て環境の整備。こうしたものを行政としてやれる範囲内で,最大限やってきたつもりでございます。これは,こういった姿勢は今後とも続けていきたい。続けていかなければならない。先ほどの待機児童の解消,これについても対応していかなくちゃならない。いわゆる子育て環境,これが大事であろうというふうに考えております。  なお,社会動態面では,当然山形らしさ,いわゆる山形らしさのブランド化,山形を売っていくと。これが必要な課題であろうと考えてございます。いろんな面で山形を総合的に売り出していく,山形まるごと活用事業,こうした観点が必要であろうと思っております。人口減少という現実を的確に認識しながら,打つべき手は打ってきたいと考えております。  それから,いわゆる定住自立圏構想への対応についてですが,遠藤議員がおっしゃいましたように,この定住自立圏構想ということにつきましては,3市2町の首長の会議の中でお互いに研究をしていきましょうと。お互いに勉強していきましょう,より広域連携を強めていきましょうということで集まりました。そしてまた,関係課長の間で事務的にこれまで,県の説明なんかも聞かせていただいております。御質問の中で,私はこれをさらに研究を強めていきたいと。これは各首長さん方の合意事項でございますので,また新たな情報,動きがあった場合,これはまた研究をいたしましょうということで合意をしているところでございます。  御質問の中で,説明会に行ったのかというふうな御質問ございました。これは,仙台でこの定住自立圏構想につきまして説明会がございました。そこに企画の職員を派遣させて聞いております。それから,この定住自立圏構想に手を挙げたのか,応募したのかということにつきましては,応募してございません。手を挙げておりません。これにつきましては,まだ具体的な支援内容の中身がわかっておりません。もう既に,18カ所,選考されている団体がありますが,まだこの支援内容について具体的に国の支援策が見えておりませんので,それを見据えながらですね,今後3市2町,同意する自治体,この中で協議してまいりたいというふうに考えてございます。  いずれにしましても,大都市への人口流出ということにつきましては,これは周辺自治体と意見が一致しておりますので,この定住自立圏構想の中で,広域連携を,いわゆる協定という形でどのように具体化していくか,そしてさらに,それが合併に結びつくことも大いにあり得るだろうという考え方を持っております。  それから,いわゆる雇用創出に向けて,中長期的にはどのような考え方で新産業団地化について行くのかと。新産業団地につきましては御承知のとおり,経営計画の中で開発,あるいは研究ということで表題を挙げております。これにつきましては,2010年度に予定されております大手自動車企業グループの東北地方への進出の状況といった企業の動向,あるいは経済情勢なども十分に配慮しながら,場所,規模,スケジュールといった内容について,検討を今進めているところでございます。なぜ時間がかかっているのかというふうな御質問でございますが,これはやはり,一つの産業団地というものを生み出すにはそれ相当の時間が必要です。中での内部合意も,いろんな面から検討しなくてはなりません。これは,時間がかかり過ぎるという御批判もあろうかと思いますが,私どもは最大限検討を重ね,こういった今現在検討中ということで御理解を賜わりたいなと思っております。  それから短期対策では,例えば遠藤議員が御提言をいたしました。仙台の方の通勤者に,完全に行政はシフトがえをしたらいいんじゃないかと。例えば,通勤バスあるいは通勤の駐車場,こういった支援措置をとるべきであろうというふうな即効性の対策が必要だというふうにおっしゃいました。私はもちろん,仙台との山形の交流というものは,雇用の問題も通しまして,大いにあってしかるべきと思ってますが,仙台が勤める場所,山形が住む場所,いわゆる山形が仙台のベッドタウンという方向性は,市長としては賛同いたしません。私は経営計画の中で,あらゆる面で山形らしさを打ち出していきましょうという考え方を出させていただいております。山形は,あらゆる面を含めまして,総合的な山形というものを,仙台と同じでない,仙台と違った山形というものを,ぜひ市民ともども創出していくべきであろうと考えておりますので,通勤バスとか駐車場等の手段については,いろんな方法があろうかと思います。方向的には,遠藤議員とは一致はいたしません。  それから,次世代育成の活用について。図書の活用ということですね。学校の図書が少ないんじゃないか,しかも予算を切り詰めているんじゃないかと。実質,予算をカットさせていただいていることも事実でございます。ただ,少ないんじゃないかというふうに御指摘でございますが,文科省で示しております学校図書館の図書標準冊数,これを引き合いに出しますと,実際の学校で保有している蔵書数は,小学校では充足率120%のデータになっております。実際,中学校では132%の充足率という結果が出ております。これは繰り返しますが,文科省の学校図書館の図書標準冊数でございます。こんな実際のデータからも,決して標準から比べて,山形市の学校蔵書数が劣っているというふうには認識してございません。ただ,予算的に,今後適切な予算配分を考えていきたいと考えております。  それから,まちづくりへの活用,図書の活用という大変ユニークな御提言を御披露いただきました。お茶屋さんではお茶に関する専門図書館,あるいは本屋さんでは本に関する専門図書の本,あるいは傘屋さんでは傘に関する専門図書と。こんな本屋さんについては触れておりませんでしたが,こういった非常にユニークな発想だなと。正直,初めてお聞きいたしまして,まずユニークだというふうに感想を率直に申し上げたいと思います。  我々も御承知のとおり,街なかに図書館の分館ですね,本館以外に分館をできるだけ,公民館,アズの中にもございます。そうした中で,できるだけ本館まで行かないで各分館で御利用いただくということで,図書館行政をやっているつもりでございますが,まちづくり,いわゆる市民の興味をひく,関心を持つという観点からすれば,遠藤議員の御提言の構想についてはこれが実現すればおもしろいなと。市民の方々も率先してこうした図書を提供し,各商店の方々もそれを余り重要にしないでと言うんでしょうかね,気軽にそれを貸し出す。こうした構想なんかは大変市民にとっても,あるいは商店にとってもいいんじゃないかなと。ただし,誰がそれを実施するかという問題が大きな課題でございます。できれば,遠藤議員がそれを率先して御提言をし,やっていただければ,大変私どもも応援をしたいなというふうに考えております。  それから,新年度予算の編成方針についてということでございますが,まず第1点,対前年度比増額になったのは,20年度の当初予算が増額になったのは何なんだと。似たような御質問が本会議の方でもいただいているわけでございますが,平成20年度当初予算では,給食センターの改築にかかわる建設費に対しまして,市債が効果的に活用できたということと,それから一般財源としての市税の増収,これが当初予算では見込めたということで,これは対前年,19年度に比較して,私が市長就任以来初めて,増になったというふうに考えてございます。  しかし,来年度,21年度につきましては,この間当初予算の編成方針というものを出したわけですが,そこでは市税の減収も見込まざるを得ません。あの時点では市税で12億円の減,96.7%との見込みで出しております。これもその見込みどおりになるかどうか,非常に今厳しい状態で,さらに情報を正確に集めなければならないなというふうに思っております。  また,地方交付税も,これも本会議で御質問いただきました。地方交付税が地財計画で3.9%の減ということで,これも大変厳しい状況になるだろうと思います。しかし,その中で市民生活の必要不可欠なサービスは,ぜひこれは守っていかなくてはならない。特に,安全・安心についてはぜひ守っていかなくてはならない,こんな考え方を持ってます。当初予算はプラスになるのか,マイナスになるのかという御質問でございますが,これは,現時点ではプラスになるか,マイナスになるか,申し上げることがまだできません。もう少し具体的に予算編成を組みながらですね,この方向性を出していきたいなと思います。できれば,市民の方々に元気を与えるような予算を編成できればなと考えているところでございます。  それから,国の積極財政を受けてどうなんだと。これまでの経験からどうすればいいんだと。確かに,右肩上がりの時代がございました。私どもは国の施策,借金をして,そして景気浮揚にも貢献をするということで,箱物をどんどん国が推奨し,また,土地を買うこと自体も推奨した時代がございます。こうしたことによって,もちろん市民の生活度,あるいはサービスが向上したことも事実でございます。  しかし現在,我々地方自治体が非常に地方財政が困難だと,運営が厳しいということは,これは起債に対する借金を返済する公債費,これの負担が非常に大きくなっていると。これが現実で,本来の市民サービスに回すべき予算が借金返済に追われている,これが実状だと。私は後生への負担を考えれば,当然借金というものはできるだけ少なくすべきであろうと。非常にこれは足かせとなります。私が,実際これに苦しんでいるのが実態でございますので,これが足かせにならないように,ただし,必要な事業はそれに合った財源,それが例えば起債であろうが,やはり必要なものは必要な財源として,これは使っていくべきであろうというふうに考えておりますが,どんどん景気浮揚のために借金をし,財政を膨らませていくということについては,私は反対でございます。  それから,その他の中でキッズルームでございますが,キッズルームにつきましては,前の一般質問の中でもお答えさせていただきました。現に,ダンボールもあった時期があったんじゃないかという御指摘です。これは遠藤議員からも指摘されまして,私もその実際の場所,ダンボールが積まれた実態を見させていただきました。これはすぐ撤去をということで,指示させていただいております。  現時点で,コンサートあるいは会議についてでは,19年度の17件のキッズルームの使い方というふうになってございます。これを通年使用で子育て支援という,前の御質問をいただきましたが,通年使用につきましては,面積の関係あるいは設備の関係で無理かなと思っております。ただし,これまで会議,コンサート等にしか,関連した方々の預かりのために使っていたわけですが,これ以外に会議,コンサートに関係ない,他の目的で子供たちを育てるようなグループあるいは団体,こういったものが使うという場合は,これまでお断りをさせていただいた経過がございます。これは子育て支援という観点から好ましくないということで,申し出があった場合は使っていただく。有料にはなりますが。子育て,いわゆる会議,コンサート以外にも子育てのための団体あるいはグループがお使いになりたいという場合は,有料ですが使っていただくようにしたいと考えております。  それから,前の一般質問の中でエコプロダクツの,職員も行っているがその感想はということでございますが,これにつきましては,企画,環境,商工の職員も見させていただきました。その中で環境に対する各事業所の,各会社の取り組み,先進的な取り組みについて,非常に勉強になったと聞いております。これは自社製品の販売,あるいは自社技術の宣伝が目的であり,それが即事業所,工場等の新設というふうに結びつくような考え方は各事業所さんでは持っていなかったと。いわゆる現在の,現時点での技術の水準,これをPRしていただいたと。これは,非常に貴重な技術を勉強させていただいたと考えております。  ただし,今の環境の産業の問題の中には,すべての分野ではございませんが,一部分野には現在でも,輸送あるいは保管,例えば,においとかですね。そういった問題も,現実的には持っているということも認識させていただいた次第でございます。しかし,こうしたエコプロダクツ展での情報というのは,大変貴重な情報であろうと思います。将来,山形市としてもこういったものを活用していくということについては,十分検討する価値があると考えております。  最後ですね。非常に難しい,微妙な御質問でございますが,私は,山形県政につきましては,これまで地方分権等いろんな面で御発言なさり,そして活動されてきております。地方分権等,あるいは自治体の財政の国に対する要望,これにつきましては,私は貴重な働きをしていらっしゃるんではないかなと。ただし,一分野におきましては,我々自治体からすれば,例えば福祉面等の分野につきましては,まだ我々からすれば,もう少し支援していただいてもいいんじゃないかと。こうした面なんかも,私どもは感じられるところがあるというふうに認識してございます。私からのコメントというのは,この辺にさせていただきたいと思います。  以上でございます。 ○副議長(加藤賢一君) 後藤教育長。 ○教育長(後藤恒裕君) それでは御答弁申し上げます。先ほど市長が答弁申し上げましたとおり,文部科学省の図書標準につきましては,上回ってございます。ただし,学校によって,蔵書の数にばらつきが生じているということについては,今後これを是正していかなければいけないというふうに思っております。是正した上で図書館の適正な管理運営,管理に努めてまいりたいと思っております。  また,遠藤議員の方から大変ユニークな御提案をいただきました。市民からの寄贈ということ,それから省力化のためにあえて整理をせずというような御提案でございますので,この辺については教育委員会としても勉強させていただければなと思っております。  類するものとして,市立図書館と連携した事業ということで,リサイクル本の提供というものを山形市内の小学校に対して行っている実績がございます。なおかつ,不足分について担当教諭が直接図書館に行きまして,相当数の冊数をお借りして,学校で子供たちに提供するというようなこともやってございます。それにプラスして図書館との連携で,本の読み聞かせ等のボランティアの派遣などもいただいているところでございます。この辺のところについては今後も継続してまいりたいと思ってございます。  以上でございます。 ○副議長(加藤賢一君) 遠藤和典議員。 ○8番(遠藤和典君) 御答弁ありがとうございました。忘れる前に,まず教育長の方から。  学校図書標準,私もここに持っています。ある学校ですね,あくまである学校の例ですと,14年が11,400冊,平成19年7,959冊と。予算の減少が,15年から20年の比較ですけれども,67.5%減少している中で,冊数自体も69.7%減少しているんですよ。ある学校ですよ,あくまでも。その学校の学校図書標準,ここに持っている文部省が定めたので計算すると,9,960冊あらねばならないはずなんだけど,7,900しかないと。実際,80%以下の蔵書率なんです。全体で120%,130%とおっしゃっても,地域によって違うとなれば,ちょっとこれは予算ないからとか,これで済まされる話でなくて,きちんとこれは標準化していただけるようにしていただきたいなと。ただ分類してきちんと蔵書する図書というやつと,とにかく読めと。使えと。消耗品だよという図書と分けて考えるということが,私は肝要かなと。それで,子供の読書が増えればいいかなと思っております。その辺に関してよろしくお願いいたします。答弁いいです,これは。  続きまして,市長と定住自立圏構想に関してですけれども,ポイントとしては,内容がわからないから今回は応募しなかったという点と,合併との関連という点だと思います。私はこの定住自立圏構想,大変いい構想だと思います。市長も関心を示されているので,もう既にやっているもんだと。応募するなり,するもんだと思っておったんですけども,やってないのはちょっと残念であります。  それでですね,今回も,きょうの答弁もそうですし定例会見にしても,3市2町の協議会にしても,どうしても合併との絡みとして御発言なされているように私は受けとめてしまうんですよ。この定住自立圏構想,合併のための道具というか,合併の前段という認識でかかわると,あんまりいいものはできないんじゃないかと思います。つまりですね,合併協議のときのことを考えてください。結局,何のため合併するんだという共通認識がなかったから,あの合併が残念ながら成就しなかったと。私こう思うんですよ。この定住自立圏構想,かかわるにしても,何のためこの定住自立圏構想をやっていくんだと。協議していくんだと。そこの中核の部分をきちんと,かかわる,協議する市町村で認識を共通化しないと,いいものができないんじゃないかと思います。合併の方便という形ではいけないんじゃないかなと。  何を言いたいかというと,とにかく定住という部分に最大の力点を置かれるべきじゃないですかと。この定住を促進するためにどうしたらいいのかということで,目的から初めに入っていかないといけないんじゃないかと思います。  あともう一つ,内容がちょっとわからないから遅れたということですけれども,ここも市長,ちょっと私認識が違うのは,この定住自立圏構想だけでないんですよ。指定管理者制度とか,市場化テストにしてもそう。あと,中心市街地の活性化基本計画も半年遅れたというのもそうですけれども,向こうが示したメニューを見てから参加する,しないというのでなくて,そのメニュー自体を考えてるときに参加していった方がいいんじゃないですか。こっちからどんどん,こういう制度が欲しい,こういう交付金制度を創出してくれという方が,最初からこの協議団体の方に手を挙げて,こういう制度だったら使いますよと,こういう制度をつくってくれと,やった方がいいんじゃないかと思うんです。中心商店街の計画だって半年遅れたのも,国とのやりとりの情報の,どこか目詰まりがあったんだと思います。市場化テストも指定管理者も,私はちょっとずれたなと思ってるんですけれども,その辺の市の情報収集と対応の遅さの部分について,ちょっと後手に回っている部分が最近多いなと思いますので,市長の認識を問わせていただきます。  ラーメン屋に行ってラーメン食べようと,カレー屋に行ってカレー食べようと。メニュー出るところで食べるのはいいですけれど,そもそも食堂ができる前に,いや俺はラーメンとカレーとそばも食いたいと,こういう食堂をつくってくださいと言った方が,自分の食べたいものが食べれるんじゃないかと,こう思いますので,その辺の認識についてお願いします。  新産業団地についてでありますけれども,今現在も,残念ながら,御努力をされている中での具体的な方針が決まらないと。きょうも残念ながら場所,規模,内容,時期に関しては具体的な御答弁がありませんけれども,やっぱり市長がおっしゃるとおり時間がかかると思います。私もそう思います。それまでの間,隣であと2年後ぐらいに大きな産業団地ができてしまう。そこに雇用移動が始まっちゃうというような,非常な危惧があります。市長は,残念ながら山形市長として,ベッドタウン化してあちらに通ってくださいと言いづらいかと思いますけど,現実そういう動きが,今の団地がない段階でも仙台の中心街への通勤者,または通学者,いらっしゃるわけですよ。私も推奨するわけではありません。だけど,うちの産業団地ができるまで,うちで雇用の場ができるまで5年,6年,7年というようなスパンを考えれば,次善の策としてそういうことも選択肢としてあってもいいんじゃないかと。向こうに住んでしまわれたら,何ともならないわけです。  この間ですね,会派の先輩方とトヨタ自動車九州工場,視察に行ってまいりました。そこで,ちょっと雇用形態について聞いてきたんですけれども,最初は派遣社員で入って,派遣会社が用意したアパートに入る。働きがいいと正社員になる。正社員になってから,その周辺に住むというような形態だそうです。そういう雇用形態があるようでございますので,どういう雇用形態,山形の場合,山形から通うのも受け入れますよとか,この近辺でないとだめですよとか,そういうことも含めて。あと,車で1時間です。部品供給という面もあります。その進出してくる企業への,山形市側からの情報収集,接触というのはどの程度なっているのか。まず次,その辺について聞かせていただきます。  あと,街なかの図書館化計画。ユニークだとおっしゃっていただいたのは,大変ありがたいことだと思います。ポイントは2つ。市の予算,あんまりかからない計画,構想です。おっしゃるとおり,誰かがやらなきゃなんないと。それはそのとおりだと思います。もう1つ,山形市民憲章の中に,進んでまちづくりに参加し云々,という字文があったと思います。本を提供するということで,まちづくりに実は市民が参加できると。市民参加が望めるという部分では,非常に参加しやすいのではないかなと思います。これをここの場で言ったからといって,市がやってくれという話ではないと思います。こういう構想を市が少しでも認識いただいて,NPOになるか,将来私がやるのかわかりませんけれども,誰かがこういうことを主導的に,あるいは市もぜひバックアップしてくださいということだと思います。  次,財政についてですけれども,市長の認識,大変よくわかりました。私も近い認識を持つところでございます。  ところで今回,10億円市税収入が減るという中で,非常に私も危惧しているんですけれども,今回国から来るお金が38億円ほどあると。例の定額給付金という形であります。そこでですね,午前中,定額給付金の所得制限に関して議論されましたけれども,国から来るお金,所得制限は,こっちは設けないということをおっしゃいました。だけども,もらわなかった場合,辞退者が出た場合,まさか1回市町村に出したお金を,国が返せと言わないと思うんですよね。返せとは。辞退者が出た場合,そのお金,大体恐らくは,自治体で使ってくださいというふうになるのではないかと予想します。その辺はっきりしないと思うんですけれども,まずその辺が可能であれば,辞退してくださいとはなかなか言えないでしょうけれども,こういうメニューに使いますと。企画でやっているような,コミュニティファンド側でやっているメニュー方式がありますよね。これに使います,福祉に使います,高齢者支援に使いますというようなメニューを示して,辞退者のお金はこういうことに使いますというようなことを明示しておけば,俺はいいですと。市民のために使ってくれという方が,市民がたくさん出るのではないかと,私は考えますけれども。もちろん,市長ですとかここに座ってらっしゃる方は,俺はいいですという方がたくさんいらっしゃると思いますので,寄附するわけではなくて,俺はいいです,もらわないという人が財政に貢献できるという制度になることも可能だと思うんです。その辺についての認識をお尋ねします。  時間ないですけれども,まずこの辺で。 ○副議長(加藤賢一君) 市川市長。 ○市長(市川昭男君) 定住自立圏構想については,積極的に,国に言うべきものはこういうふうにしてもらいたいと言って,早く手を挙げたらいいんじゃないかということでございますが,この間も県の方から来ていただいて,担当課長の方で研究会をやりました。その結果,私は出なかったのですが,現段階では首長の段階と同じような内容だったと。なお,早くですね,情報はいち早くとるようにし,また,ああいうふうにしてもらいたい,こうあるべきだということは,積極的に今後とも申し上げていきたい。  その中で合併という話との関連,いわゆる定住圏。もちろん定住圏も,自分の人口が流れないようにするのが目的でございますので,それについて,私は合併とは矛盾するものではないというふうに考えていますが,定住をお互いに理解しながら,その中であるべき方向を探っていきたいと考えております。中心市街地,終わったことでございますが,これにつきましても情報が遅かったんじゃないかと。これは,甘んじて受けておきたいと考えてございます。  それから,新産業団地につきましては,これは今,やはり言いました自動車産業,これも十分にですね,目標に据えながら,勘案しながらというふうに説明させていただいたつもりでございますが,その辺の認識をしているということも御理解いただければと考えております。  それから,街なか図書館。これにつきましては,私も先ほど申し上げたとおり大変ユニークな構想で,これの実施方についてどういう方法があるのかなと。これは,我々も検討してみたいと考えております。  それから,定額給付金についての辞退分。これは,現時点ではですね,手元に行かなかったもの,いわゆる辞退なされた,俺はいらないと。それが,我々自治体に残るということについては,まだ明確ではございません。国の方で,辞退は除くというふうに表記してございますので,それの扱いについては,まだ不明確な点でございます。いずれにしましても,我々自治体の方で使えるようなものにつきましては,おっしゃるとおり寄附の方にぜひ回していただければ,あるいは本当に積極的な事業の方に少しでも投入できれば,そのようにすべきだと考えております。  以上です。 ○副議長(加藤賢一君) 遠藤和典議員。
    ○8番(遠藤和典君) 御答弁ありがとうございました。今回は,人口減少防止という話をさせていただきました。子育て支援というと,先ほどもいろいろ周りから出ましたけれども,そういう話になりがちでございますので,あくまで,人口をこれ以上減らさないと。  私が危惧しているのは,24万3,000人というような減少計画でやっているというけれども,仙台にああいうのが出るので,それ以上に減っていくことを危惧しているわけです。この程度の計画で済めばいい方だという認識でありますので,あらゆる手だてを考えて,市長の口からは山形に稼ぐところがないんだったらあっちで稼いでくださいとはなかなか言えないでしょうけれども,住まいだけは少なくともこっちに残るような,そういうふうな方策を,ぜひ全力を傾けてやっていただきたいと思います。  時間ですので,残念ですが以上で終わらせてもらいます。ありがとうございました。 ○副議長(加藤賢一君) 以上をもって,遠藤和典議員の質問を終わります。  以上で,本日の日程は全部終了しました。  ―――――――――――――――――――― ◎散会 ○副議長(加藤賢一君) なお,本会議は明日午前10時より開会します。  本日は,これをもって散会します。     午後3時01分 散 会...