◎質疑
○
議長(
枝松昭雄君) これより質疑に入ります。
上程議案に対し,ご質疑ありませんか。6番
遠藤和典議員。
○6番(
遠藤和典君) ただいま
市長の
提出議案説明の中に,真の
地方の自立・再生という言葉と,今後の
見通しを十分踏まえ,
創意工夫を持って
経費支出の
効率化と財源の重点的かつ効率的な配分に徹しながら,
健全財政を維持し,
市民生活の向上のため
市政経営に取り組むとあります。これは
市長がご自身の選挙の際にも公約にされ,また,
市長になられた直後,昨年9月議会での
市長就任あいさつの中での
行財政の改革と
広域合併が緊急かつ最
重要課題だと位置付けられたことを,改めて表明なされたものと理解いたします。
市長がおっしゃる今後の
見通しを十分に踏まえ,ということについてでありますけれども,
見通しを立てるうえで避けて通れない問題として,現在
法定協で議論を重ねております,合併問題があります。
現在,
法定協では11回,付属の小
委員会では付託された案件を8回にわたり議論を重ねておりまして,
法定協では
合併方式の決定に始まり,これまでの複数の
協議事項について合意に達して,
市長の公約の実現に向けまして一歩一歩前進していると感じております。しかしながら,現在までの協議を通じまして,
合併母都市たるわが
山形市にフラストレーションがうっ積しつつあるのも事実ではないのでしょうか。つまり,これまでの協議では,他市町の主張に
最大限配慮してきたと思います。この姿勢が今後も続くのであれば,自立・自治,合併は最大の
行財政改革という本来の目的から大きく外れた,肥大化した
行財政のままの新市になってしまうのではないかという不安は大きくなるばかりであります。そこで,
法定協議会の会長という立場ではなくて,現
山形市の
市長たる
市川市長につきまして,
市長に以下3点についてご見解をお伺いいたします。
1つ目,合併に向けましての市町間,また
市民間,町民間の
信頼関係ということについてどう認識されているのか。現状についてどう考えておられるのでしょうか。私は,
合併母都市の配慮という名目で,
合併相手先の意見を丸呑みすることが
信頼関係ではないと考えます。
2つ目,これまで
山形市が他市町へ
最大限配慮をしてきたというのは今も申し上げましたけれども,他
市町側の
山形市民への配慮という点について,私,記憶の中では聞いたことがありません。この点についてあるのかないのか,また
市長はこの点についてどう認識なされているのか,お尋ね申し上げます。
3つ目,
法定協議会,小
委員会の議論の中にたびたび出てきますのは,「われわれは
山形市に頼まれたから合併をするんだ」,「合併は不安だ」という趣旨の発言が他市町の委員よりなされております。このような言説を聞くにつけまして,「新
山形市をともにつくっていくのだ」というような共通認識があるのか,非常に疑問に思うところであります。そもそも合併がないと私ども
山形市は自立・自治,
行財政改革が不可能だというわけではないと思います。だからこそ,改めてになりますけれども,
市長,今この時期になぜ合併するのかという点について,改めて2市2町で共通の認識があるのかどうか,お尋ね申し上げます。
以上3点について
市長のご見解をお聞かせいただくとともに,合併の相手であります上山,山辺,中山にも自立・自治,
行財政改革の精神というものを徹底して実践していただかなければ,
市長のおっしゃる
健全財政を維持し,
市民生活向上のため
市政経営に取り組むという姿を求めることは困難ではないかと思われますが,その辺どうするおつもりでしょうか。以上です。
○
市長(
市川昭男君) 私の提案説明の中で「
市民生活の向上のため,
市政経営に取り組んでまいる所存であります」,これに関してのご質問でございますが,その中での合併に対する私の考え方と思いますが,私は今遠藤
議員がおっしゃったように,法定合併協,あるいは小
委員会で真摯に議論をしていただいております。また,
山形市議会の合併検討
委員会の中でも真摯に議論をしていただいております。私は合併,この時期に合併というのはどうしても必要だというふうに思っております。私はより強い母都市,あるいはこれまでの生活圏が一体となった上山,山辺,中山との一体的な生活圏,これのさらなる形成のためという,いろいろ合併についての考え方がありますが,私は一番,行革はもちろんでございますが,
地方自治,
地方の分権あるいは主権,これが私はより強い自治体を目指して,そして
地方分権を,さらなる権利を勝ち取っていくと。われわれがそれをより自分で決めて自分で施策をする,これが私は合併するための最大の目的であろうというふうに思っております。その中で
信頼関係,丸呑みするのが
信頼関係か,はならないんじゃないかと,まったくおっしゃるとおりです。それはやはりこれまでの長い歴史,文化をそれぞれが持っております。また行政の考え方をそれぞれの自治体が持っております。それが一緒になろうとするのでございますから,そう簡単にいかないのは当たり前でございます。私は決して丸呑みしようという気持ちは持っておりません。われわれ
山形市が最大限相手に配慮すべきものは配慮して,どうしてもそれは無理難題なものはお断りする。それは率直に,今までもそういう態度でいたし,これからもその態度でいきたいというふうに考えております。そうしたことによって,
信頼関係は生まれてくるだろうというふうに思っております。
それから,2番目の他市町での
山形市への配慮,他市町では
山形市に対して配慮しているのかというふうなご質問でございますが,やはりこれまでの合併という,具体的になればなるほど,自分の自治体を守りたいという気持ちが出てくるのも,これまた当たり前であろうと思っております。しかし,合併という大前提をするのであれば,大前提のもとに,それぞれの利害関係がありますが,前に編入と決めた首長同士の合意事項の中に,行革,あるいは母都市,そしてより住みやすいまちづくりという前提があるわけです。それを目指してそれぞれの自治体でがんばっているというふうに私は理解をしております。
それから,「頼まれたから」,「合併は不安だ」,「頼まれたからするんだ」という,そういう主体性のない自治体はないというふうに私は思っております。それぞれ編入して合併をしようというふうに意思決定をしたのは,それぞれの自治体でございます。編入方式が一番スムーズにいくというふうに自分で判断したわけですから,自分でそれの編入という線に沿って,では最大限,一番円滑に進められる合併は何なのかということを,今真剣にそれぞれの自治体で話し合いをして,そして小
委員会,合併協で論議をしているという段階でございますので,私は合併という前提についてはいささかも揺るぎがないというふうに思っております。以上です。
○
議長(
枝松昭雄君)
遠藤和典議員に申し上げます。
上程議案ということに質疑ということに逸脱しないようにご質問願います。
遠藤和典議員。
○6番(
遠藤和典君) 今,答弁いただいたわけでありますけれども,今のような決意でぜひ取り組んでいただきたいと思っておる次第です。時期が時期ですので,
市長が今おっしゃられたことを具現化して成就させることについて,時期が時期です,本当に。リーダーシップが必要だと思っておる次第ですけれども,競馬場の件に関してなど,
市長は強いリーダーシップを発揮されて,具体的に知事に会われたと。そういう行動を伴うようなリーダーシップを今後求めたいと思っております。
そこでですね,リーダーシップという点について,ぜひご認識をいただきたいと思う点が1つあります。それは,民主主義の原則という点についてでありますけれども,多数と少数という概念について,もう1つお尋ね申し上げます。
そもそも民主主義の原点,原則としての多数決,多数の意見,という概念についてどのように考えていらっしゃるのか。具体的に申しますと,25万
山形市民の考えと6万数千市町民の考えが対立する場合,これまでの協議では配慮という名目でかなりの譲歩をしてきていると思います。また今後の協議でも,合併特例法の期限が迫っている中で,もめるのであれば少数派の意見も入れようというような姿勢で,また譲歩を迫られるのであれば,6万数千の意見が通ってしまうということになるのではないでしょうか。また,この多数と少数という原則の問題で,シンボリックな問題としまして,
市民の関心が非常に高い問題として,われわれの議会の構成の問題も含んでおります。仮にですよ,あくまで仮にですが,他市町が一致して主張している在任特例などという事態になれば。
○
議長(
枝松昭雄君)
上程議案に対する質疑ですので,それに逸脱しないように,質疑を願います。
○6番(
遠藤和典君) そのつもりでおりますが。25万
市民の代表と6万市町民の代表が,数の上で逆転してしまうという可能性もあるわけです。つまり,少数の代表が多数を否定しうる。こういう事態が起こりうる可能性もあるわけです。このような点を踏まえてお尋ねしますが,合併本来の目的であります最大の
行財政改革という命題と,民主主義の原則であります多数決という命題をも否定しうるのかどうか。議会構成の問題だけにとどまらず,それだけでなくて,多数と少数,民主主義の原理原則の問題として
市長にご所見をお尋ね申し上げます。
○
議長(
枝松昭雄君)
市川市長。
○
市長(
市川昭男君) 合併は
行財政改革の最大の1つの手段でございます。また,民主主義の原則をどう考えるか,それは当然尊重いたします。私どもは,合併につきまして法律がございます。その法律にあらゆる選択が,この法律のもとでどんな選択ができるのか,それをわれわれは真摯に求めていくべきだろうと思っております。いささかも民主主義を否定するものは何もございません。以上です。
○
議長(
枝松昭雄君) ほかにご質疑ありませんか。29番 高橋嘉一郎
議員。
○29番(高橋嘉一郎君)
市長の
提案理由の中で,三位一体の改革によって
地方交付税の大幅な削減というようなあるわけですけれども,
山形市の財政に極めて厳しい状況におかれているというふうな,こういう指摘があるわけです。国は数年前までね,大型公共
事業をやれやれと,こうやってきたわけだね。そして,みな金来ると思って錯覚を起きた状況もあったんだけど,7割ぐらいで借金3割自己負担。借金はどんどん増えたと。1,100億の借金になってしまった。この本来ならば
地方交付税削減されないのではないかと。むしろ大型公共
事業によって維持費とか,うんとかかるわけだね。だから交付税削減どころか,多くならなければならないのではないか。この言っていることとやっていることが違うのではないかと,この点での現状をお聞きしたいと思います。
○
議長(
枝松昭雄君)
市川市長。
○
市長(
市川昭男君) これまでのいわゆる起債によって,いわゆる有利な借金ですね。
地方交付税7割補てんするということで,たしかに箱物も造ってまいりました。でもそれを7割がゼロになったとか,半分になったとか,それはございません。ございません。以上です。
○
議長(
枝松昭雄君) 29番 高橋嘉一郎
議員。
○29番(高橋嘉一郎君) ないというふうなこと,そういう答弁だったけどね。質問には不十分だなと思っているんですけれども。この
地方交付税の削減を大幅という言葉が出ているんだからね。本来ならば
地方交付税を多くしなければならないのだ。そこを私指摘しておきたいわけだね。結局はやっぱりそういう削減は
市民生活にしわ寄せ来る。福祉にしわ寄せ来る。例えば,例として
国民健康保険税の引き上げというように,こういうようにならざるを得ないのではないかと。そこら辺の理解はどんなもんです。
○
議長(
枝松昭雄君)
市川市長。
○
市長(
市川昭男君) 私は今これまでの有利な起債に対する交付税措置についてのお答えさせていただいたわけですが,交付税全体につきましてはご承知のとおり,今年度の当初
予算で6億円減額なっております。じゃ,どこにしわ寄せ来たんだと言いますと,それのしわ寄せがいわゆる公共投資部門,いわゆる道路,ハード,インフラですね。これにおよそ3割減,30%減,これがしわ寄せが来ております。以上です。
○
議長(
枝松昭雄君) 簡潔に願います。高橋嘉一郎
議員。
○29番(高橋嘉一郎君) 答えとしては公共投資部門が減額になったと,金というのは一緒だからね。これがこの分とか色ついていないわけだ。やっぱり減は減で,これは
市民生活に影響するんじゃないかと。
市長会等でうんと要請を強めたと,これが重要だと思うわけだね。
市長としては
市民の状況,福祉は後退させないというような,そういう考え方はあるとわかるしね。ぜひ
地方交付税の削減はだめなんだと,そういう点であらゆる機会をとらえて,より一層の強い取り組み方をご期待したいと指摘しておきます。以上です。
○
議長(
枝松昭雄君) ほかにご質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(
枝松昭雄君) ご質疑なしと認めます。以上をもって質疑を終わります。
――
――――――――――――――――――
◎動議(
予算委員会の設置,
議案付託)
○
議長(
枝松昭雄君) 25番 鈴木善太郎
議員。
○25番(鈴木善太郎君) この際,動議を提出いたします。
ただいま上程されました
議案のうち,議第43号の
議案1件,ならびに,報第2号から報第6号までの
報告5件については,
議長を除く全
議員で構成する
予算委員会を設置して付託のうえ,審議されるよう動議を提出します。
○
議長(
枝松昭雄君) ただいま鈴木善太郎
議員から提出されました動議を議題とすることに,ご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(
枝松昭雄君) ご異議なしと認めます。したがって,
予算委員会の設置および
議案付託の動議を議題とします。
お諮りします。ただいまの動議のとおり決定することに,ご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(
枝松昭雄君) ご異議なしと認めます。
――
――――――――――――――――――
◎
委員会付託
○
議長(
枝松昭雄君) したがって,議第43号の
議案1件,ならびに,報第2号から報第6号までの
報告5件については,
議長を除く全
議員で構成する
予算委員会を設置して付託,その他の
議案は,配布している付託案件表のとおり,それぞれ所管の常任
委員会に付託します。
なお,請願は請願文書表のとおり,各常任
委員会に付託します。
~~~~~~~~~~~~~~
○
議長(
枝松昭雄君) 以上で,本日の
日程は全部終了しました。
――
――――――――――――――――――
◎休会
○
議長(
枝松昭雄君) この際,お諮りいたします。
議案調査のため,明日から6月14日までの4日間,休会いたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○
議長(
枝松昭雄君) ご異議なしと認めます。
したがって,会議は明日から6月14日までの4日間,休会することに決定しました。
――
――――――――――――――――――
◎散会
○
議長(
枝松昭雄君) 本日はこれをもって散会します。
午前10時41分 散 会...