平成13年 9月定例会(第2号 9月13日)
平成13年9月13日(木曜日)
〇出席議員(40名)
1 番 今 野 誠 一 君 2 番 阿 部 典 子 君
3 番 石 澤 秀 夫 君 4 番 金 峰 聡 和 君
5 番 菊 池 文 昭 君 6 番 長谷川 幸 司 君
7 番 後 藤 誠 一 君 8 番 須 貝 太 郎 君
9 番 五十嵐 吉 信 君 10 番 斎 藤 武 弘 君
11 番 渡 辺 ゆり子 君 12 番 高 橋 啓 介 君
13 番 豊 川 和 弘 君 14 番 長 瀬 洋 男 君
15 番 斎 藤 淳 一 君 16 番 高 橋 博 君
17 番 加 藤 賢 一 君 18 番 鈴 木 善太郎 君
19 番 渡 辺 弥寿雄 君 20 番 峯 田 豊太郎 君
21 番 高 橋 嘉一郎 君 22 番 加 藤 孝 君
23 番 佐 藤 義 久 君 24 番 尾 形 源 二 君
25 番 高 橋 伸 行 君 26 番 竹 田 和 義 君
27 番 阿 部 喜之助 君 28 番 会 田 邦 夫 君
29 番 佐 竹 盛 夫 君 30 番 渡 辺 秀 夫 君
31 番 酒 井 靖 悦 君 32 番 枝 松 昭 雄 君
33 番 佐 藤 稔 君 34 番 大 沢 久 君
35 番 浅 野 泰 孳 君 36 番 小野寺 建 君
37 番 中 村 幸 雄 君 38 番 宝 沢 啓 輝 君
39 番 深 瀬 悦 男 君 40 番 武 田 一 夫 君
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〇説明のため出席した者
市長 吉 村 和 夫 君 助役 市 川 昭 男 君
収入役 佐 藤 忠 明 君 総務部長 池 野 勇 男 君
財政部長 横 倉 明 雄 君 企画調整部長 舟 山 政 紘 君
市民生活部長 伊 藤 弘 子 君 環境部長 會 田 善 夫 君
健康福祉部長 会 田 佐武郎 君 商工観光部長 新 海 武 久 君
農林部長 内 海 秀 次 君 建設部長 丹 野 鬨 夫 君
都市開発部長 岡 崎 教 雄 君 下水道部長 森 一 君
消防長 杉 本 政 則 君 済生館長 峯 田 武 興 君
済生館事務局長 向 裕 君
水道事業管理者 伊 藤 光一郎 君
水道部長 東海林 強 君 教育委員長 石 垣 克 之 君
教育長 相 田 良 一 君 教育部長 伊豆田 民 弥 君
選挙管理委員長 細 谷 伸 夫 君
選管委事務局長 岩 田 充 巨 君
代表監査委員 折 原 信 義 君
監査委事務局長 増 子 紀美廣 君
農業委員会長 鈴 木 博 君
農業委事務局長 信 夫 紘 治 君
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〇
事務局職員出席者
局長 齋 藤 健 司
総務課長 市 山 孝 弘 議事課長 鈴 木 康 友
議事課長補佐 須 藤 正 博 議事係長 鈴 木 好 善
主事 奥 山 敏 行
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〇議事日程第2号
平成13年9月13日(木)午前10時開議
第1
市政一般方針に対する質問
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〇本日の会議に付した事件
日程第1
市政一般方針に対する質問
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◎午前10時 開議
○議長(武田一夫君) これより本日の会議を開きます。
出席議員は,定数に達しております。
本日の議事は,日程第2号をもって進めます。
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◎
市政一般方針に対する質問
○議長(武田一夫君) 日程第1
市政一般方針に対する質問を行います。
質問者は通告により,議長において指名いたします。
なお,質問は会議規則第57条の規定により答弁を含めおおむね1時間とし,再質問は原則として3回までといたします。また,関連質問は許さないことにいたします。
市長をはじめ答弁者は,時間の都合上簡潔にして要を得るようご協力をお願いいたします。
それでは指名いたします。
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◎豊川和弘君 質問
○議長(武田一夫君) 「平成14年度予算編成にあたっての市長の考え方」ほか7項目について,13番 豊川和弘議員。
〔13番 豊川和弘君 登壇〕
○13番(豊川和弘君) おはようございます。質問に入る前に,吉村市長に全快のお祝いと今後の健康管理について
市民連合山形市議団としてお願い申し上げます。
肺がんという大病と闘い奥様とご家族皆様方の手厚い看護と医師団の卓越した医療技術と献身的な治療並びに多くの皆さんの励ましによって全快され,9月定例議会より公務復帰なされましたことに心からお慶び申し上げます。
今後は,健康管理に十分留意され25万山形市民のかじ取り役として,手腕を大いに発揮していただきますようお願い申し上げる次第であります。
また,9月11日のアメリカに対する
同時多発テロ事件は,民主主義に対する挑戦であり,人類に対する挑戦であります。断固許すわけにはいきませんし,
市民連合山形市議団はこのような残忍な行為を断じて否定するものであります。またこの行為によって犠牲になった多くのアメリカ国民に対し,心から哀悼の意を表しますとともに,いまだ安否確認ができない21名の邦人の皆さん方が一日も早く一刻も早く安否が確認されますよう心からご祈念申し上げる次第であります。
それでは,通告順にしたがってご質問させていただきます。
平成14年度の編成時期を迎えているわけでありますが,平成14年度の編成にあたって,どの部門に重点をおいて施策を進めていくのか,基本的な考え方についてお尋ねいたします。また,行財政改革が急務だ,断固進めなくてはならないと言われ始めてからしばらく経過していますが,市民の皆さんにどのようにどこが改革がなされているのか判りにくい行財政改革であります。したがって,どこの部分がどのくらい進んでいるのか,もっと具体的な数字で目で判るようにをお示しをいただきたいと思います。
そこで,平成14年度は部署ごとに目標と達成度を数値で示すなど,目標に対する推進率と金額などが,市民の皆さんが一目で判るシステムを作るべきと考えるが市長いかがでしょうか。
あわせて,引き続き行われる各種補助金の見直しについて,平成14年度はどこまで減額あるいはカットするのか,具体的に方向性を示していただきたいと思います。
平成13年度でカットされたグループや団体の方々の声をお聞きしますと「理由も無くカットされた」「あの団体に補助金が出され,私たちの団体がカットされたのは不平等だ」などと異口同音に言われております。今後は,すべての団体サークル・グループに懇切丁寧に説明することが大切であり,不平等感を与えるような補助金制度は止めるべきと考えます。その上に立って隔年補助か
サンセット方式を導入すべきと考えますがいかがでしょうか。
次に,市長「山形市民の歌」を3番目まで歌えますか。私自身,市会議員になる前は山形市民の歌があること自体知りませんでした。市会議員になって市主催の行事や式典で初めて聞いたというのが実情であります。各議員の皆さんはいかがでしょうか。
市民の皆さん方からお聞きしても「知らないな,ほだなあるんだがよ」との返事がほとんどです。
成人式でも「山形市民の歌」を斉唱とあるが,歌っているのは主催者と来賓の方々で出席者は口も動かせないでいるのが現状です。「月山の雪」から始まる「
スポーツ山形県民歌」は今でも私は覚えております。それは小学生の時から音楽の時間に教えてもらい,運動会の時は必ず大きな声で斉唱したものでした。
山形市民である私たちが「山形市民の歌」があるのに,誰も教えてくれない,歌えない,知らないでは,昭和32年11月7日に制定した「山形市民の歌」と,また作詞された神保光太郎氏が市民の皆さん方から愛唱されずに泣いているのではないでしょうか。そこで,多くの市民から愛唱される市民の歌にするため,来年度から小学校・中学校の音楽授業で「山形市民の歌」を指導すべきと考えますがいかがでしょうか。
次に,市民運動会についてお尋ねいたします。
今年も10月8日に第20回市民運動会が開催されますが,昨年は雨で中止になりました。今年は,晴天に恵まれるように祈っている一人であります。私はかねてより
運動会そのものに対して中止すべきだと考えておりました。市民運動会の使命・役割は終わったと思っております。
そもそもが,べにばな国体を誘致するために開催した市民運動会であり,市民の中から盛り上がって集大成した運動会ではなく,御上から押し付けられた運動会との印象が強く感じられてなりません。
べにばな国体が終了して,はや9年,運動会種目の若干の変化はあるものの惰性で運動会が開催されていると言わざるを得ません。私は,飯塚地区の
体育振興委員会の会長を務めていますが,地区運動会は毎年多くの地区民の皆さんのご参加をいただき,盛大に開催し,地区民・町民の親睦と交流を図っております。
しかし,市民運動会となりますと,町民の反応はすこぶる悪い状況にあります。市民運動会への参加意識は相当の温度差があると言わざるを得ません。と言っても地域の運動会でも体育振興委員の皆さん,町内会の役員の皆さんが大変苦労して参加者を募り,苦労して地域の運動会成功に向け頑張って下さっております。
それは,地域で苦労して流す汗は地域の発展・親睦が図られるという報いがあるからであります。だからこそみんなで汗を出し合うのであります。市民運動会は発展的に解消し,多種多岐に亘るスポーツ種目のサークル団体・絵画,書道,音楽などの
文化的サークル団体の代表者からなる実行委員会を構成し,大いに討論・検討していただきながら,毎年10月を山形市の文化・スポーツ月間と設定し,
市民一人ひとりが選択して参加できるあるいは鑑賞できる
山形市民文化・スポーツ祭典とすべきではないかと思いますが,市長のご所見をお聞きいたします。
次に,健全で健康な人間であるための性の教育の在り方についてお尋ねいたします。
性の教育について議会の中で一般質問に取り上げること自体異例であり,タブー視されてきたことであります。今こそ真正面から取り組まなければ,将来に未来のある子供たちにとって,大変な事態になることを憂いに思う一人の議員として,市民として,また,教育現場でどのようにして子供たちに教えよう,と悩んでいる先生方に対して,目の鱗が落ちるような教育方針を出していただくため,あえて一般質問として取り上げたことの事情をご理解のうえ,明解な答弁をお願いいたし,質問に入ります。
今毎日のように,新聞・テレビで性に絡んだ犯罪,中学生・高校生による援助交際,セクハラ事件,母親の子育て放棄,子供への虐待など,これまでには考えられないことが起きております。
なぜこのような性に関する犯罪・事件が多発しているのか,その主な要因として大人のモラルの欠如,少年少女の性に対する無知,性に関する情報の氾濫と簡単に入手できるメディアの発達などと私は考えております。
山形県内での性行為による,四種類の感染症に限って見てみますと,村山地区の15歳から19歳までの統計では,
性器クラミジア感染症の
患者パーセントは男子25%,女子14%であり,女性の感染患者が急カーブで増加しています。
性器ヘルペスウイルス患者は,男性が8%,女性が0%となっておりますが,
コンジローム患者は男性が15%,女性が14%であり,淋病患者は男性が45%,女性が2%と驚くべき状況になっております。ちなみに,山形市では性感染症患者は10歳から19歳までの子供たちが今年の5月まで,なんと8名となっております。もっと驚くべきことは,
人工妊娠中絶届出数であります。山形県全体の数字でありますが,平成10年度の15歳から19歳以下の女子人口千対比でみてみますと,なんと536人,14.1%,全国で第3位,平成11年度は,575人,15.6%,全国で第7位となっており,順位は下がっているものの,中絶者数は確実に増えており,パーセントも上昇しております。ものすごく恐ろしい事態になっているというふうに思います。
市長並びに教育長は,この数字を聞いてどのように感じますか,お聞かせください。と同時に山形市として,このような統計を取っておりますか,併せて答弁願います。
このような事態になった要因として,関係各位のお話をお聞きしますと,現代社会は人間の心身の健康よりも経済優先の社会となり,テレクラなどに見られる性産業が盛んになっている。性に関する雑誌が自販機により,簡単に入手出来るし,
インターネットによる性情報が氾濫している。また,残念なことに子供たちがどんな本を読んでいるか,
インターネットで何を見ているのか,親たちは無関心でいる。身体の発育が良くなり思春期の年齢が早くなっているにもかかわらず,そのことに対応する学校・家庭とも十分な対応がなされていない。家庭においても、子育てに自信がない親が増えており,子供の性の質問に対し対応できない親が増えている。子供たちの性行動,性意識が大きく変化しているのに,教師の対応は「性行動=非行」というイメージがまだ強く,ゆれ動く子供たちに対して抑圧的,管理面のみが強調されている,などと指摘されております。
このような状況,環境の中にあって,性問題をおこした子供たちは,その大半が無知であり,性教育に対応できない社会のある意味での犠牲者なのかもしれません。私たちの宝である子供たちが,無知のための犠牲者を無くすためにも,自ら考え判断し行為をする人間として豊かに育ってゆくために総合的な対策が必要と考えます。
今,教育現場では,様々苦労しながら性教育について取り組まれていますが,現場の先生方からいろいろお話をお聞きいたしますと,先生自体が,教員養成の大学においてさえも性教育に関する講義,当然医学部は除きますが,皆無という現状で考えれば,先生自身が性に関して無知なのではないかと指摘する方がいらっしゃいます。
それゆえに,女の先生・男の先生,あるいは既婚の先生・未婚の先生によっては,「恥ずかしい」とか,「自信がない」とか性教育に真正面に取り組む温度差があります。また,学校によっては,独自のマニュアルを作成し,学年ごとに計画的に取り組んでいる学校がある反面,ただ単に配布されている教科書のみで通り一遍の授業が行われている学校など,校長先生の経営方針によって格差が大きいのが実態なのではないでしょうか。
また,先に述べたように情報化社会の急速な発展,性情報の激増・氾濫による子供たちの意識の変化に,大人・先生たちが敏感に反応していない,といえるのではないでしょうか。そこで市長にお尋ねいたします。
小・中・高教師別に,指導する先生が自信をもって子供たちに教育・指導・対応できるように研修会を開催すべきと考えますがいかがでしょうか。また,鶴岡市では先進的な性の教育を実践していると聞いております。多くの校長先生,先生を研修に出すべきと思いますがいかがでしょうか。と同時に,現代にマッチした「性教育の在り方」を作り上げていくために子供たちの性意識の実態調査を,ただ学校とかでするのではなく,プライバシーに関することであるので慎重に取り扱わなくてはなりませんが,形式的な
アンケート調査ではなく,
民間リサーチ会社による小学生・中学生・高校生を対象にした大規模な実態調査を行い,時代にマッチした性教育を行うための再構築をすべきと考えますが,市長のご所見をお聞かせください。
最後に,ある小学校での性教育の子供の授業を参観した父兄の感想と子供の手紙を紹介しておきます。
子供からお母さんへ
わたしをうむとき,とってもくるしいおもいしましたね。おかあさんがくるしいのをがまんしてくれたので,わたしがたんじょうしました。おかあさんくるしくていたかったでしょうね。わたくしがたんじょうしてきたのでとてもうれしいです。わたしもよいこになります。
次に,母親の感想であります。
赤ちゃんは,どこから生まれて来るのかということは,今回の授業のように,正確に嘘のない話はしてやれません。私も子供と一緒に勉強しました。いまさらながら,誕生というすばらしいことを,子供におしえていなかったのではないかと反省しました。
家に帰ったら「へその緒」を見せて,誕生した時の話をしてやりました。
次の質問に入ります。
今年の3月議会での斎藤議員の一般質問のサル害対策についての質問をお聞きし,これは大変だな,と心を痛めたところでした。早速自分自身の問題としてとらえるためにも,山寺地区のある農家を訪問し,鳥獣による被害の実態と農家の方が一体何を望んでいるのかじっくりと話を聞いてまいりました。被害の実態は今さらここで述べることもなく壮絶なものでございました。しかし一番ショックだったのは,相次ぐ鳥獣の被害で耕作を断念しなければならない農家がどんどん増えているということでございました。このままの状況が続くのであれば,ますます農地が荒廃し山林がますます荒れ果てていくだろうと思います。環境先進都市は一体何だったのかと,のちのち子供たちや孫たちに言われないためにも,緑多い山形にするためにも具体的対応が必要と考えます。鳥獣による被害は,私は天災ではなく人災だと思います。
鳥獣対策は,当面する対策と中長期的対策が必要と考えます。そこで,当面する対策として,農家への鳥獣被害に対する各種助成金,補助金は継続かつ拡大していくこととしても,まず,
鳥獣駆除許可申請についてでありますが,現在では被害が出てからでないと,許可申請が出せない制度になっております。それでは遅いのであります。被害が出ないうちに,事前に駆除できる
有害鳥獣駆除許可制度に改正,あるいは特例措置を設けるなど,県に対して働きかけるべきと考えますが,市長の考えをお聞きいたします。
中長期対策として,荒廃した山林を元の自然に返すという事業が必要と考えます。
人間が山林を荒廃させ,鳥獣類を山奥に追い込み,今,鳥獣類はえさを求めて人里に下りて人々に被害を与えていることからすれば,鳥獣たちの食べ物が豊かな自然,山林に私たち人間の手によって戻す義務があると思います。森林のそ生,復元は50年から70年かかると言われております。植栽・下刈り・間伐・枝打ちと,一定の間隔を保ちながらこの連続した作業を続けて初めて鳥獣たちが住める環境となり,人間と共生できる社会となると言われています。個人林といわれる民有林1万2,680ha,4,300人の方々が所有していますが,全ての所有者が手入れしているわけではありません。山形県からの間伐などに対する補助金,これは事後申請方式で調整率がありまして,減額されるため非常に問題点があるんでありますが,補助金が出されていますけれども,まだまだ不十分であります。
現在,宝沢地区の生活用水,農業用水として
不動沢水源保有林があります。高沢地区,山寺地区にも
水源環境保全林に指定しながら水源を守り,鳥獣たちが森林でくらし,緑が守れ,人間と共生できる,壮大な森林そ生計画を策定し,実行に移すべきと考えますが,市長のご所見をお聞きいたします。
次に,65歳以上5万399人,19.7%のうち,単身老人65歳以上家庭が3,842世帯ございます。高齢者のみ世帯1万103世帯となっており,山形市の全世帯数の15.3%を占めていることになります。しかし,今回は単身老人65歳以上家庭3,842世帯について,現状の問題点と
安否確認運動について質問いたします。
現在,健康福祉部で65歳以上,地区によっては70歳以上を対象に11人体制で,ご老人の健康状態・疾病の有無・虚弱者・孤立状況などによって訪問回数は異なっておりますが,
安否確認行動を展開していることは承知しているところであります。併せて消防署でも冬期間実施していることも承知しております。
地域の中でも,民生児童委員・福祉協力員の皆さん方が
地区社会福祉活動の一環として地域を担当して行われておりますが,玄関の戸を開けてくれないとか,部屋を見せないとか,様々苦労しながら訪問活動が実施されております。山形市全体で3,842世帯を,市職員による体制でしかできないようであれば,きめ細かな安否確認ができないのではないでしょうか。私は甚だ疑問であります。事例としては,数多く出ているわけではありませんが,死後数日してから発見されるなどの不慮の事態を防ぐためにも,
安否確認行動は重要であり,市長が唱える「住んで良かった,生まれて良かった,訪ねて良かった」
環境先進都市山形とはならないのではないでしょうか。誰もが安心して暮らせる明るく住み良い福祉の街ではないと思うのであります。
したがって、地域の福祉協力員を中心にした地域における
安否確認運動を,
社会福祉協議会が組織作りの中心となって,町内会長と
地区社会福祉協議会会長が協議して対象者をリストアップしながら,対象者ごとに気の許せる近所の人や友人・知人等で「福祉隣組」を組織して,「新聞や牛乳が溜まっていないか」「夜になっても電燈がついていないか」「朝方カーテンがひらいているか」などの安否確認を行ってもらえば,本当の地域ぐるみの福祉意識の向上と明るいまちづくりができると思いますし,長寿保健係の業務もまた,新たな視点で長寿のための仕事ができるのではないかと思います。地域のボランティア「福祉隣組」構想についてどのように思われますか,市長のご所見をお尋ねいたします。
過日,
友好姉妹都市訪問でボルダー市に訪問させていただき,ボルダー市民の皆さんと交流を図ってまいりましたが,緑が多い街であるのに非常に驚いたところであります。道路の全ての両側が約1.5m,芝生となっており,その芝生から1m幅で通路があり,その通路からまた1m離れて住宅が建築されております。このことが緑の多さとして感じさせるポイントだと感じ,このようなまちづくりがなぜできるのかと不思議に思ったところでありますが,ボルダー市の都市計画部長さんの家へホームステイとしてお邪魔したとき,ボルダー市の緑多きまちづくりについてお話をお聞きしたところであります。部長さんのお話によりますと,建築する際にこれらの条件を義務付けているとのことでした。そして,芝生の管理,清掃は当然土地の所有者が行うとされているとのことでございました。
日本の道路に関する法律や,住民の意識,土地所有・権利など様々な問題点はあるかもしれませんが,これからのまちづくりの手法として取り入れるべきではないかと思います。せめて今後あるいは現在行われている
土地区画整理事業によるまちづくりなどで,この手法を取り入れるべきと考えますが,市長のご所見をお聞きいたします。
その他の点で二点ほどお聞きします。
一点は,市役所の公金の
自動引き落とし金融機関を限定しているのは,納税者である市民の選択権を縛るものであり,郵便局を
自動引き落とし金融機関に入れて市民の選択幅を広げるべきだと考えますがいかがでしょうか。
これまでも主張してきましたが,これらに対する当局の取り組みについて,具体的な問題点をご指摘いただきたいというふうに思いますし,将来展望も併せて具体的にお答えをいただきたいというふうに思います。
もう一点は,教育委員会で市民文集「やまがたに生きる」を発行しているのはご存知でしょうか。市長知っておりますか。市民文集「やまがたに生きる」は,山形市民の数多くの人たちが山形市に生きてて,どういうふうに思いながら,どういう点に問題がありながらということで,40年間にわたって続いてきた本でございます。これが今年40周年を迎えるに当たって40年間の集大成として今年発行される予定になっております。問題は,これらの市民の多くの皆さん方が参画して作り上げてきた本を集大成をして,今回で終わるということなく,廃刊せずに今後とも私は進めるべきではないかというふうに思っておりますので,教育委員会としての市民文集「やまがたに生きる」の発行について,まちの噂では廃刊するんだろうなという話でありますけれども,教育委員会としての考え方をお聞きいたしまして,第1回の質問を終わらせていただきます。ご静聴ありがとうございました。
○議長(武田一夫君) 吉村市長。
○市長(吉村和夫君) ただいま,豊川議員から市政の各般についてご質問,ご提言がございました。お答えする前に一言私からもお礼を申し上げたいと思います。まず私の病気につきまして,大変市民連合の先生方から気をつかっていただきまして,ありがとうございます。この席をお借りしまして重ねてお礼を申し上げたいと,以後健康管理に十分気をつけながら,一生懸命頑張って市政発展のためにいきたいと思いますので,よろしくご指導のほどお願いいたしたいと思います。
今日の答弁も病み上がりと申しまして,なかなか頭も冴えませんけれども,一生懸命ご答弁しますので抜けた点は一つお許しのほどをお願いしたいと思います。
それから一昨日起きたアメリカの同時多発テロでありますが,考えられないことでありまして全く私もテレビを見まして,こういうことが通るのかというふうなことを考えておった一人であります。犠牲になられました方々に対して心からお悔やみを申し上げますと同時に,一日も早く全員が生命の安否を入れまして発見されますよう心からご祈念申し上げますと同時に,少なくとも日本人の方々の犠牲者に対しては,一日も早くはっきりわかるようにしていただきたいという願いを込めまして,毎日テレビを見ているという状況でございます。議員の方々も同じだと思いますけれども,二度とあってはいけないああいうテロでございますので,我々も心していかなければならないとこのように思っております。
さて,議員の質問にお答えしますけれども,まず非常に多岐にわたって質問がございまして,長く答弁しますと時間延長になりますので,簡単に申し上げますのでご理解をお願いいたしたいと思います。
まず,14年度の予算の編成についてでございますけれども,ご案内と思いますけれども一番の財源というのは市税になっているわけであります。したがいまして,今年度の市税の当初予算で組んだ金は356億2,700万が,今実行しております予算の根幹になっております。財源の。これをどうしても維持したいと。そしてそれに見合って14年度の予算を編成すると。これはどこもそうでございますけれども,特に今非常に不況であると。雇用対策も含めまして大変な時代でありますので,まず今年度計上しました当初予算を確保したいと。こういうことを各部署を通じましてお願いをいたしております。現在,どうかと申しますと,非常に法人税の方で伸びがちょっと見られませんので,あるいはこの356億2,700万が確保できるかどうか。確保したうえで14年度の予算の編成に取り組んでいきたいとこう思っております。
加えて,小泉内閣でありますけれども,小泉内閣の考え方ちょっと分かりません。はっきり申し上げますと。冒頭に申し上げましたけれども,チューブからネジで出してくるみたいなものでありまして,次から次へと出てくるもんですから,一体どういうものを組むのか,そういうことが分からないわけでありまして,しかも聖域なき構造改革という言葉を常に使っております。これは誠にいい言葉だけれども根拠がありません。我々からみますと,聖域なき構造改革というのはありえないんです。なぜかというと税で目的税があります。税には目的税があります。政治には目的があります。
したがって,聖域なきという言葉ではなくて目的のある構造改革をしなければならない。その基本のことが出てきておりません。カットだカットだ。したがって,地方の場合は,予算の組み方はカットなります。10割カットといっております。当たり前のことだと思います。なぜかというと外務省を見てご覧なさい。外務省でああいう悪いことばかりしているんですから。あれ足したって10割になりますから。だからとんでもない話なんですよ。これが外務省だけでなくて,恐らくいって悪いけれども各省もあると思います。それだけをちゃんとしただけで10割なんか減るわけですから,おそらく,小泉さんは逆にやりやすいと思いますよ。ああいうものがどんどん出てくると。そして国民にはこのとおりしましたと。この分上げてやればいいんですから。だから,私は今度の予算を14年度の編成は補正もありますから,補正を見ながらやっていきたいとこのように考えております。ただ,基本は健全財政というものを堅持しながら市民の生活向上また雇用対策あるいは景気浮揚となるものを,幸いに山形市の場合は3年間の評価システムでやっておりますから,その中で選別しながら財源のあるものについてきちっとしたものをやっていきたいとこう思いますので,ご理解をお願いをいたしたいとこう思います。
特に,10年度予算以来の緊縮型ということで10%削減と国がいっておりますけれども,わが山形市ではそういうことやりません。昨年と同じようにシーリングなんかつくらないで,評価システムの中でいいものだけを選定しながら,そして財源の許す限りやっていくと。昨年と同じような構想で予算を編成していきたいと。ただ問題は補正が出てきますから,国の補正が出てきますからその中で有利な補正は使っていきたいとこう思いますので,その点もご理解をお願いいたしたいと思います。
それから,次いでで申しわけございませんけども,補助金のカットのこと出ましたけれども,私の場合は補助金のカットしておりません。助役に聞いたら前の市長のときだといっておりましたので,私になってからそういう補助金の,理由のなくして補助金のカットはしておりません。カットしたものには必ず理由があるはずでありまして,受けている団体に対してはいちいち説明をしているはずであります。もしもおかしかったら,いずれ後でいってもらいますと,私の方で正式にきちっとやりたいと思います。ただ何でも一律カットというのは僕はあんまり好きではないんです。やるべきではないと思うのです。やっぱりいいものはいいと伸ばしていくのが私の責任だと思いますので,そういうことで14年度の予算は編成するとこう思いますのでよろしくお願いいたしたいと思います。
それから,順不同になりますけれども,私なりに一生懸命勉強したことについて申し上げたいとこう思います。
それから市民歌でございますけれども,立派な市民歌だと思います,山形市の市民歌ですね。私も一生懸命勉強してやっと覚えた,甚だ失礼でありますけれども,覚えたところでございますけれども,お説のとおり小中学校では国歌を斉唱しております。日の丸の旗を掲揚しながら国歌を斉唱しております。したがって,小中学校については市民歌も,山形市の小中学校については市民歌を一緒に歌いなさいという指導をしていきたいと,このように教育長とも相談してやっていきたいと。そして,山形の市の市民歌というものを普及していきたいと。ちょうどスポーツ県民歌,これはもう当時非常に市民の方々が勇気づけられまして,今でも愛唱として歌われております。少なくとも山形市民歌は市民の方々がすべて何でもみんなで歌おうというようなことであれば幸いだとこう思いますので,そのように指導をしていきたいとこう思っております。
それから,教育長の方に質問ございましたけれども,教育長と私のダブった質問の中で性教育があります。これ非常に大事だと思うのです。例えばエイズも性教育がしっかりしておれば,エイズのあれはないというふうに言われております。ここ10年,性教育の問題が惹起されまして,今,議場で平気で性教育の話が出るようになりました。10年前はほとんど出ていないので,我々子供の頃は医者ごっこをして遊んでごしゃがっだわけでありまして,それがせめてもの我々の性教育ではなかったかとこういうふうに思っております。ただ恥ずかしいという考えでは性教育はできないと。したがって,今議員からご指摘の如く正式な講習会を開くと。やっぱり小学校は小学校でそういう保健婦とかそういう方を入れまして,きちっとした性教育に対する指導の仕方を小・中と分けて教えると。なぜかというと,間違ったことをやりますと,真似されますと中学生は妊娠します。そういうことがありますから,きちっとした教育をやるべきではないかと。そのためには指導者に対して,今お説のとおり講習会を開いて,行政の責任として開いてきちっとしたものをやっていかないと,なかなか女の人の場合は恥ずかしいということもあるだろうし,大変なことではないかと思いますが,やらなければならない問題とこのように理解をいたしております。
それからボルダーに行った経験を踏まえましていろいろご提言ございました。まさにその通りでございまして,私も緑を入れると街の中に緑を入れることは大賛成であります。国の方でもかつて工場立地法と申しまして,20%は必ず新しくつくる場合は,緑地化を持っていくということを決めております。わが方でも生け垣,生け垣をつくる場合におきましては補助金を出しております。これは,12年度で24件ありました。24件に対しては1m当たり3,000円,限度8万円という限度額で補助金を出しております。なるべく生け垣をつくって緑の木を植えていこうというようなことで今やってるわけでありますけれども,ただ仙台と違いまして山形は戦災を受けていないというところでございますので,街場の中で例えば1mのあれをつくってやるということは非常に困難だとこう思いますけれども,なるべくそういうことに対しましてやっていきたいと思いますが,旧市内の中ではなかなか生け垣がせいぜいでありまして,1mというとだいぶな土地でございますので,その点も考えながらやっていきたいとこう思いますので,ご理解をいただきたいとこう思います。
市街地以外のところにつきましては,工場立地法と同じように20%程度の緑地はつくれということで指導をしていきたいとこのように考えております。
それから有害鳥獣の駆除の問題でございますけれども,委員も猟友会の顧問でございますからご承知と思いますけれども,いろいろな種類によって知事の権限,私の権限と許可の権限が違っております。特に,サル,ハクビシン,これは知事の許可であります。カルガモ,ムクドリ,熊,これは市町村,私の範囲内であります。したがって,ご指摘のサル,ハクビシン等につきましてはご指摘のとおり今から陳情を続けていきたいと。そして市長の段階になれば考えていきたいと思いますけれども,サルだけは猟友会に頼んでも駄目なんです。ご案内と思いますけれども,一発で殺さないと手を合わせて泣くものですから,だから私も猟友会の名誉顧問会長でありますから申し上げるんですけども,何か別の方法で捕獲すると。そういうふうなことでなければなかなかサルだけは大変だと思っております。加えて,今カラスの問題も出ております。今東京都でカラスのことにつきまして,駆除のあれをやっていくというもんですから,いずれ東京都の方でやる方法等も検討させましてカラスのことについても考えていかないと大変な時代になるなとこのように考えております。駆除につきましては,そのように考えておりますので,なおいろいろご指摘の点がございましたらご指導のほどお願いいたしたいと思います。
高齢独居生活者に対する安全確保。まさにそのとおりでありまして,今からますます高齢化社会になりますとそうなりますので,町内会長さん,あるいは民生委員の方々と相談しながら,やっぱりどこに誰がいるかということを把握しておかなきゃならないとそういう時代に入ったと,こう思っております。そのことについては,今後ご指摘のとおり積極的に取り組んでいきたいとこう思いますので,いい方法がございましたならば,今のところは町内会長さんとか,あるいはまた,市の役付きの方々でやるわけでありまして,ボランティアでやっていくとか,そういうふうなお考えがあればご指導していただければありがたいとこのように思います。
私自身もそういう立場になるわけですから,だからみんながそのようになるということを考えて高齢独居者に対する安全,どのようにするかということは大事なことでありますから,一つ何事によらず教えていただきたいとこのように思います。
市民運動会につきましてでございますけれども,これは昨年も問題があったのです。やるかやらないかというような賛否の考え方がありました。だけども一応昨年はやりました。ということは内容を変えてやりました。ただ,雨が降って途中で残念でしたけれども,そこまで行かなかったわけでありましたけれども,今年もやるつもりでおります。中身を変えてそしてやっていこうということで,教育委員会の方で今いろいろ検討をしておりますので,一つご理解をお願いいたしたいと思います。
郵便局の件でございますけれども,これは今現在山寺郵便局が一つ今やっておりますけれども,これは市中銀行と取り決めがありまして,それで指定金融機関の意見を聞かなければならないと。これは地方自治法施行令第168条の9項にこういうことがあります。したがって,どこでも許可できるわけではありません。今現在山寺の郵便局をやっていますけれども,その他やるには市の指定金融機関のご意見を聞かなければならないと思いますので,私も候補地がありますのでいずれ市の指定機関と相談しながら,そこにも開設していきたいとこのように考えております。
それから森林対策でありますけれども,これからは一つの大きな環境先進都市づくりのための問題としては,森林対策が入るのではないかと思います。それから今降る雨,この雨というものは想像できないくらいの雨が降ります。したがって,雨を吸収していかなければならないとなりますと,森林対策というものが非常に大事だとそういうことを考えながら,今年度から議会の了解を得まして農林部をつくりました。それも森林対策が中心でございます。そういう意味でしっかりした森林対策を,まだ今年が初年度でありますから,国の方でも法律を改正しておりますので,そういうことを見合いながらやっていきたいとこのように思っております。
以上簡単でございましたけれども,私に与えられました質問に対してお答えを申し上げました。後は教育長から答弁していただきまして,再質問がございましたらよろしくお願いいたしたいと思います。以上です。
○議長(武田一夫君) 相田教育長。
○教育長(相田良一君) 私に通告がありましたのは3点でありますので,3点についてお答え申し上げたいと思います。
まず,最初の市民歌の問題でございますが,この市民歌につきましては,毎年ですね,学校の方に楽譜をお送りしております。したがいまして,音楽の時間であるとか,それから特に市民合同音楽祭で歌うことになっておりますので,ぜひその前には指導してほしいというようなことを申し上げておりますし,小中学校の音楽鑑賞等の機会をとらえまして市民歌を歌うように指導しているところであります。今後一層市民歌が愛唱されますように指導してまいりたいと思っているところでございます。
第2番目の性教育に関する問題でありますが,この状況等につきましては私ども実態をとらえているところであります。データなどもございます。ただ,児童生徒の意識という面ではまだ十分ではないというふうに私は受け止めております。これまでも性に関する指導につきましては,各学校におきましてですね,発達段階に応じて人間としての生き方と関わって性を尊重する,あるいは命を大切にするという観点から指導に努力しているところであります。それが,通り一遍ということであればそういうところを,実態をみながら,再度再構策するとか,指導面での力を入れていかなければならないというふうに考えております。なお,性教育につきましては従来からいわゆる児童生徒の指導と関わって,小中学校の教育研究会,養護部会とか保健部会とかそういうところで取り上げまして,主体的に研究をして実践してきたという実績もありますので,今後はそういう面での研修会を図りながら,関係機関とも連絡を取りながら性教育の充実にぜひ努めてみたいと思います。その中でまた児童生徒の意識等についての実態調査をなされるものと私は思っているところであります。
それから3番目の市民文集のことでありますが,ご案内のように今年で40刊ということになっております。40年経つわけであります。そういうことの中でいろいろ意見があるのは事実でございます。それはですね。一つはやはり全体の市民のものとなっていないのではなかろうかと。いわゆる市民文集もいわゆる一部の市民に固定化されているのではなかろうかというなこととかですね。少しそういう面でマンネリ化していることもございます。しかしながら,やはり豊川議員さんの方からありましたようにその時代時代の市民生活の文化といいましょうか,そういうものが文章から受け止められるというようなことで,これは貴重ないわゆる市民生活の足跡ではないかという面では,貴重な資料であるとこういうご意見なども承っております。いろいろな意見がございますので,十分関係者と相談をしながらその方向を見出していきたいというふうに思っておりますので,よろしくお願い申し上げます。以上3点でございます。
○議長(武田一夫君) 13番 豊川和弘議員。
○13番(豊川和弘君) ありがとうございました。あまり時間がありませんので,絞って質問をさせていただいてご回答よろしくお願いいたします。
14年度の予算編成のポイントについては,今市長からお話がありましたように健全財政を考えてということをポイントにしながらやっていきたいということでありますけれども,市長がこういう場所で表明している中身と実際の問題が違ってくるときがあります。例えば,去年の吉林市への訪問の際に議員全員をやってみたいとかですね。農業委員の報酬を突然上げろとかですね。全体的に市長が思っている考え方と,細部になってくるとわけわからなくなるようなね,出方がでてくるということで,ぜひ今おっしゃられた格好における基本的な考え方をしっかり持っていただいて,すべての施策に反映をさせていただきたいというふうに思っております。
私は非常に残念に思ったのは,例えば議員の海外派遣の際にですね,奥様の旅費も計上すべきでないかとこういう話がございました。私はまったくナンセンスでございまして,これからの国際交流うんぬんについては市長の奥さんも同伴しなくてはならない,これは常識でありますけれども,議員の奥さんまでも予算化するというのはこっけいに思いますので,そういう細部におけるもう少し気を遣った予算のやり方,出し方についてぜひご検討いただきたいというふうに思っております。
それから教育長からありました性教育の問題でありますけれども,データについては出しているというようなことでありますが,私がお聞きしました中では具体的な数字が出ていないんですね。県の保健所の所長さんに行っていろいろとお話をしてきたんですけども,あくまでも保健というと病院,病院と保健所という格好でのデータしかとられていない。したがって,先程述べた数字もまったく正確ではないんですね。保健所から指定をされている病院からの報告だけであって,お願いされている病院以外からはいっさい報告はありませんので,データというのはまったく不正確になっていると。したがって,もっと山形市の教育委員会として性の教育に重点を置くのであれば,具体的なデータをとっておくべきではないのかと。そして,具体的に性の教育の問題に関してするときにこうなんだよと,実際ですね,やっぱり把握しておくべきだと。と同時にこれは研修会を開いていきたいという市長の言葉もありますし,教育長にもあったのですが,やっぱり研修の方も形式的なものでなくて実践的に養護の先生なども踏まえてですね,みっちりと誰でも教育を子供たちに指導できるようなやり方をぜひお願いしたいと。重点教育とか重点施策とかということで各学校でいろいろありますけれども,そのことについては一生懸命学校でやるんですね。しかし,それ以外についてはまったく無関心と。通り一遍の教育しか行われていないのが実態ですので,私が話をお聞きしたところ,鶴岡市の加茂小学校ですかね,非常に進んだ性教育をやっているというお話をお聞きしましたので,先程申し上げましたように鶴岡市教育委員会へのですね,校長先生を含めた実体的な研修を指示するべきではないかと思いますので,ぜひご検討をいただきたいというふうに思っているところでございます。
あと,ボルダー緑のまちづくり,これはぜひ市長の方からお願いしたいのですが,ぜひ都市開発部長をですね,一回現地に派遣してですね,私もお話を聞いてきたんですが,なかなか通訳を介しての話でありますので,不明な所がたくさんございますので,ぜひ都市開発部長を派遣してもっとみっちりとしたまちづくりをですね,視察させていただきたいなと。名前は指定しませんけれどもぜひよろしくお願いいたします。
有害鳥獣ですけども,市長,農林部長からもお聞きしたいのですが,山寺の方にサル山というのをつくられるのかどうなのかと。各地でつくっている所があるんですが,果たして山寺地区にそういうのができるのかどうか,これも併せてですね,研究する必要があると思いますので,森林そ生計画を含めて緑の山を守る,猿害から守るということからすれば,ある意味ではサル山をつくっていく必要があるのではないかというふうに思いますので,これも併せてお願い申し上げ,若干時間がまだあるんですが,簡単な簡略な答弁を一つお願いいたしたいと思います。
○議長(武田一夫君) 吉村市長。
○市長(吉村和夫君) 時間もないようですので,簡単に再質問に対して申し上げます。昨年は予算のときには大変ご迷惑をおかけしました。私も初めての市長でありましたので,勇み足もありました。特に,ご指摘の農業委員の改善,待遇の改善,これは前から考えておったものですから,議会に相談しないでボーンと出して議会から訂正してもらって,決着ついたということになっております。ありがたい話でありました。それから,吉林市に対する議員の派遣のことにつきましても,私が就任する前は,大変もめておったところであります。したがって,せっかく会館ができるのだから,全議員の方から見てもらいたいという気持ちで言ったわけでありますので,それも訂正しましたので,ご理解をしていただきたいと。今回からは,十二分に勇み足をしないように研究してやっていきたいとこう思いますのでよろしくお願いいたします。
ただ,議員の奥さんが行った場合においての問題でございますけれども,国際間の問題でだいたい執行部と一緒に行きますと,執行部が団長と,それから副団長あるいは顧問が議会から出ていきます。で,私が団長のときには私の女房と一緒に行きました。それから議長が顧問ということで,議会を代表して行って,やっぱり国際親善の場合は,執行部と議会と両方が行くのが当たり前だと思っております。したがって,その場合は夫婦同伴と。これは国際的な一つのルールじゃないかと。今,小泉さんが一番困っているのは,奥さんがいなくて,誰を連れていくかということなんですよ。話によれば,田中真紀子を連れていこうというふうになっていたけれども,あの問題でダメになったと。今探しているということも聞いておりますけれども,冗談ではないんです。冗談じゃなくて,必ず,村山さんの場合は娘さんとか,必ず連れていっているんですよ。だから,国際的には夫婦同伴というのが原則でございますので,山形県内に行く旅行じゃなくて,国外に行く場合,しかも山形市を代表として行く場合,行政からと議会から行ってもらわなければならないので,その団長格の人は夫婦同伴でやっていきたいと思いますので,ご理解をお願いいたしたいと思います。
それからサル山の件でございますけれど,これは研究させてください。そうでないと増えて増えて大変なことになる可能性がありますので。それから,山寺はもう今何か考えないと大変なことだと思います。山寺,高瀬の被害はカモシカの被害どころの騒ぎじゃないので,早速,来年度の当初予算で計上して対策を考えていかなければならない時期だと思っておりますので,その節には一つよろしくお願いいたしたいと思います。以上です。
○議長(武田一夫君) 相田教育長。
○教育長(相田良一君) 性教育に関わっての先駆的な事例として,加茂小,庄内のことでございますが,庄内の方は学校だけではなくて全体で地域地域に性教育の実践というものが多いようであります。しかし,山形市もそういう面では力を入れた過去の例がありますので,それらを参考にしながらですね,実態把握とそれからそういう実践的なものを十分に参考にしながら,性教育には力を入れていきたいというふうに思っております。現在,性教育とそれから薬害,麻薬の問題,これが大きな私は問題だというふうに思っておりますので,そんな認識で進めさせていただきたいとこう思います。
○議長(武田一夫君) 13番 豊川和弘議員。
○13番(豊川和弘君) 大変ありがとうございました。不満な点がたくさんあるわけですけども,時間の関係もありますので私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(武田一夫君) 以上をもって,豊川和弘議員の質問を終わります。
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◎須貝太郎君 質問
○議長(武田一夫君) 次に,「山形市新環境計画について」ほか3項目について,8番 須貝太郎議員。
〔8番 須貝太郎君 登壇〕
○8番(須貝太郎君) このたびの吉村市長の病気入院治療については,不屈の闘志で全快をなされ,無事退院されたことに関しては,敬服と御祝を申し上げたいと思います。今後は,健康管理には十分注意をなされ,「空はコバルト」のような澄み切った心で,なお一層市政発展のためにご尽力されますようにお願いを申し上げたいと思います。私にとりましては,第3回目となります一般質問の機会を与えていただいた翔風会の皆様と,各議員の皆様に感謝申し上げ,通告にしたがいまして質問をさせていただきます。
最初に「山形市環境計画」についてであります。
本市においては,平成5年度に山形市環境計画を策定して,数多くの分野で一定の成果を上げています。しかし時代の変化とともに,地球温暖化や酸性雨などの地球環境問題,さらにダイオキシン問題や環境ホルモン問題など,新たな対応を必要とする問題が明らかになり,このたび今年6月に新たな山形新環境計画が策定されております。この新環境計画の中でこの問題を解決する方法として,「大量消費,大量廃棄社会」を環境にやさしい,「持続的発展可能な循環型社会」に変えて,さらに人と自然が共に生きることが可能な「共生型社会」に変えていかなければいけないと掲げてあります。
また,今話題になっています京都議定書の中でも,地球温暖化問題を中心に様々な対応策を提起しています。特に温暖化現象により,今後多くのことが予測され,人間の健康に及ぼす問題が指摘されております。例えば死亡率の高い熱帯性のマラリアが従来言われているより,低い気温でも流行するという調査結果もあり、最悪の場合,2100年頃には,中国北部,韓国,西日本一帯までも流行危険地域に入る可能性があると警告しています。このようなことを考えますと,平成13年度版山形市の環境データ上では,環境汚染は全国的に見て,依然低い数字ではありますが,将来を見据え,今のうちから真剣に環境問題に取り組む必要があると思われます。
また,山形の自然環境に関して,山形を訪れる多くの人々は人工的でない山形の自然環境の美しさに感銘を受けて「このままで変わらないでほしい」という言葉を残してくれています。特に,私にとりまして印象的であるのは,アメリカの元駐日大使ライシャワー博士が山形を評して,東京や大阪のような日本の中心部と全く異なり,決して失ってはいけない日本本来の美しい文化を感じて,自然と人間が健全なバランスを保ち,生活を営んでいる様子に深い感銘を受け,いつまでも山形は「山の向こうのもう一つの日本」であってほしいと訴え,山形を絶賛していることであります。
しかし一方においては,市場経済主義を最優先に進行する日本の社会の中では,環境問題を論ずる場合は,難しい点が数多くありますが,先程のライシャワー博士が言及しているように,自然発生的に創造された日本社会の環境の中で,最も失ってはいけないものを今も維持している山形の環境を,今後も維持継続していくことが我々山形市民に課せられた重要なテーマであると私は思います。このような想いを込めて,市長にお伺いいたします。
第1点目であります。山形市環境計画が策定され,大いなる目標が揚げられました。しかし,今後,これを具現化するためには,
市民一人ひとりが毎日の生活の中で,例えば車のアイドリングストップやごみの減量化等に努めることを主体的に取り組まなくては,解決できないことは申すまでもありません。
そこで提案でありますが、山形市環境計画を市民に周知いたしまして推進するためにも,そして,子供たちに環境を守ることの大切さを教えるためにも,日常生活の中で家庭内で比較的簡単に実行できる環境目標を,山形市が約10項目ぐらい定め,それを市民に提示し,その目標を家庭全員で半年ぐらい実践した家庭に,例えば山形市が「エコファミリー賞」的な認定書を出すような「家庭版環境ISO制度」を創設してはどうかと私は思います。
第2点目であります。太陽光発電についてでありますが,福島県いわき市において,太陽光発電システムを設置する市民に,限度額を定めた補助金を支給する要綱を定めています。また「いわきニュータウン」では,国が推進する「次世代都市整備事業」のモデルケースとして,大規模太陽光発電システムを導入して,ニュータウン内の学校や公共施設などに,太陽光発電パネルを設置して,各所で発電した電力を専用の交流電線で管理センターに集めて,商用電力として電力会社に売電もしています。事業費が約9億円でうち3分の1が国の補助金であり,市の試算ではシステムの維持管理に年間320万,日照時間が順調であれば年間400万ぐらいの売電による売上げが見込めるようであります。
山形市にとっても今後の課題として,例えば山形ニュータウンに設置予定の公共施設等に,このようなシステムを導入することを検討してはどうでしょうか。お伺いしたいと思います。同時に,今後の方針といたしまして,自然エネルギー活用については,どのように考えていらっしゃるのかをお伺いしたいと思います。
続いて,教育問題に移らさせていただきます。
今年度4月に施行された改正義務教育基準法により,40人未満の弾力的な学級編制が可能になってきたことによりまして,埼玉県志木市では,いち早く学級崩壊やいじめ防止,学力向上を目的に,市内の市立小学校の1,2年生を対象に一クラス25人の学級編制の方針であることを発表いたしました。
また,山形県においても,今後2〜3年中に県内全ての小・中学校で30人学級を実施したい旨を明らかにしています。今年度においては,山形県の新たな単独事業としての「やまびこプラン」により,山形市に20名の非常勤講師が増員されたことは,非常に喜んでいるところであります。しかし,山形県の30人学級編制においては,人件費だけでも約30億と人員だけでも900人の増員ということが必要であるそうでございまして,特に山形市におきましては約180名の教員の増員と,人件費が約9億円かかるとお聞きしています。
そこで,教育問題の第1点目でありますが,30人学級を実施する場合には,教室の確保,人材の確保,財政の確保と数多くの問題点が予想されますが,この点について山形市としては,どのように考えているのか。そして,現実的にいつ頃から実施可能であるのかということを具体的なアクションプランを含めてお聞きいたしたいと思います。
教育問題の第2点目でありますが,県教委は2000年の県内児童生徒の問題行動調査結果を公表いたしました。その中で,中学校生徒の暴力行為が前年の3倍以上に増加し,内容も深刻化しているという結果でありました。また,文部科学省が公表した2000年度の問題行動に関する全国調査によりますと,公立の小・中・高校生が学校の内外で起こした暴力行為は約4万400件となり,前年度より10.4%増え,最近の調査では最大の数字になっているようであります。
特に,物を壊したり,他の生徒に暴行したりするケースに比べ,教員への暴力行為が際だって増えているようであります。学校内での教員への暴力行為の増加率は,小学生が最も多く26.7%,中学生が15.1%,高校生が25%であると言っています。
そして,教員への暴力行為が急増した要因については,県の義務教育課では「自分の欲求を抑制する力の不足」と「人間関係調整能力の低下」と「規範意識の希薄化」を挙げています。この現状につきまして,ある新聞報道によりますと,対教員への暴力行為の増加原因は,家庭教育の欠如は当然であると思われますが,学校内における児童生徒に対する教員の指導法についての問題点もいや応なしに浮上してくると指摘しています。そして,一部であると思いますが,これらの問題に対して,対処能力の欠如している教員もいるやに指摘もしています。
ここで1点だけ提案させていただき,教育長のお考えをお聞きいたします。
つい最近も中学校教諭のショッキングな事件が報道されましたが,そのような先生は言語道断だとしましても,余りにも複雑化した社会の中での学校教育は、教員の質が大きなウエートを占めてくると考えています。今後,教員の質の向上について,教育長はどのように考えているのか,お伺いしたいと思います。そこで提案ですが,熊本市教育委員会は小・中学校の夏休みを利用して,学校教職員が民間企業や公共機関などで,社会体験をする研修プログラムをスタートしています。
このプログラムを通じて,学校内では得られない社会体験を通じて,学校教育の現場に生かしてほしいということが目的であるそうでございます。今後,このようなプログラムを策定して,山形市でも教員の質の向上に向けてはどうでしょうか。お考えをお聞きしたいと思います。
教育問題の第3点目でございますが,高度情報化,グローバル化に対応する子供たちを育てるために,山形市では昨年度から
インターネットを導入しています。この件については評価は大変高いわけでありますが,個人が主体的に必要な情報を取捨選択し,その情報をいかに活用する能力を育成するかが,最も大切であることは申すまでもありません。しかし,高度情報化社会が進めば進むほど,どうしてもバーチャルな世界に入りやすく,他人への思いやりの欠如や本来人間が持っている五感の働きを退化させるなど,様々な問題も提起されています。そこで,本市では学校での情報教育と人間教育とのバランスをどのように考えているのかをお聞きしたいと思います。
教育問題の第4点目でございますが,山形市立商業高校と新設中学校による中高一貫教育の実施が検討されているようですが,現在の状況についてお聞きしたいと思います。
また山商が持っている歴史的背景や,他の県立高校とのバランスを考えた場合に,山商だけの一貫教育ではなくて,山形大学附属高等学校等を設置するように,まず国に働きかけながら,山大附属校による中高一貫教育を実施した方が私は効果があると思いますが,教育長はどのようにお考えでしょうか。お聞きしたいと思います。
教育問題の第5点目でありますが,平成14年度から実施される,完全週5日制についてであります。週5日制を実施するに当たり,地域や家庭の受皿の問題等,検討事項が浮んできます。現在の日本の教育の中で,問題の一つは大人たちは子供たちに社会の一員としての最低限の義務感やルールを指導することが希薄なために,社会性の欠如した子供たちが増加するという結果を招いていると考えられます。完全週5日制実施という機会をとらえながら,子供たちに「社会の一員としての義務を果たさない限り,権利の主張はできないのだという社会ルール」を,もっともっと周知させる必要があると思います。その受皿として,やはりぜひ地域ごとにある子供育成会や当然PTAとかありますが,その辺の活動をもう少し具体的に強化しながら支援して進めていただきたいと思いますが,教育長の考えをお聞きしたいと思います。
続いて,大きい項目の3点目「雇用問題」に入ります。
総務省が先日発表した労働力調査によると,今は完全失業率は過去最高の5%を記録して,このような状況は1953年の現形式での調査開始以来初めてだそうでございます。当然,小泉内閣の掲げている聖域なき構造改革等,様々な要因があると思われますが,市場経済のグローバル化により,当然企業は海外生産にシフトを変えて,発展途上国の追い上げに直面している日本の製造業の国内空洞化は,過去のアメリカがたどって来た道と同じ,成熟した先進国の共通の悩みであると言われています。
そして内閣は今後2〜3年間は,不良債権処理も伴い,最大全国で60万人が離職し,その中で19万人が失業すると試算しています。特に,地方都市の雇用の確保は非常に難しい局面に立つと言われています。
このような社会現象に対して,経済財政諮問会議では,労働市場の改革により,サービス分野を中心に,5年間に530万人の雇用創出を目指すと述べています。そして,山形県においても,雇用創出対策本部をもう既に設置して,全庁をあげて取り組む姿勢を明らかにしています。一方,一時的に失業率10%前後に落ち込んだEU諸国等も見てみますと,かつての高福祉高負担の国家ではなく,アメリカ型の市場経済メカニズムだけにまかせて,所得格差に目をつぶるような雇用対策に対抗しながら新しい雇用対策を創出しております。労働時間を短縮したり,仕事を分け合うワークシェアリング等を国をあげて取り組んでいます。
市民が職に就き,生活を安定させる雇用を確保することは,国にとっても地方自治体にとっても,最も基本的な責務であろうと思います。地方自治体の雇用対策は,国の政策との関連もあり,大変難しいところがあろうかと思いますが,今は全市をあげて取り組むことが必要だと思います。方策はいろいろありますが,待ったなしで早急にやれることを想定し,以下の2点について市長のお考えをお伺いいたしたいと思います。
第1点目は,行政側が二次産業だけにとどまらず,第三次あるいは第一次産業にも積極的に足を運んで,現在の雇用情勢や企業の現状をきめ細かく把握することを,まずは対策の第一歩と考える必要があると思われますがいかがでしょうか。
第2点目でありますが,きめ細かな現状把握をもとに行政と民間が一体となり雇用創出に取り組む,本市独自の雇用対策本部を設置して,新しい産業育成なども含め,本市独自にできる対策を打ち出すべきと思いますがいかがでしょうか。市長の考えをお聞きしたいと思います。
最後の質問になりますが,山形市の南部地域の問題点についてお伺いいたします。
現在,山形市の南部地域においては,平成15年3月の山形ニュータウン分譲開始予定,東北高速道路の平成14年秋開通予定,県道天童山形西上山線の平成14年度開通予定,そして成沢長谷堂線等の開通予定の工事が順調に進められていて,地域の方々も次の時代への明るい希望を胸に秘めているところであります。しかし一方におきまして,これらの様々な新しい事業に関連する新しい課題も,日増しに増加していることも現状であります。地域の方々が考えている課題点も含めて,3点ほど市長にお伺いいたしたいと思います。
第1点目でありますが,黒沢老人いこいの家が,来年度移転改築されるようでありますが,建設予定地は道路が行き止まりであり,救急や防災を考えた場合,非常に不安であります。そのためには黒沢老人いこいの家付近の道路の整備が必要であると思われます。今後の施設の周辺道路の整備計画について,お伺いをいたしたいと思います。
第2点目でありますが,先日の新聞報道によると,ニュータウンの中核施設として,東北福祉大学の誘致構想が,暗礁に乗り上げていると言われていますが,現在の進ちょく状況についてお伺いし,それと共に中核エリアの現在の整備構想についてお伺いいたしたいと思います。
第3点目,最後の質問でありますが,蔵王駅西口の開設については,昨年9月の一般質問でも取り上げましたが,その市長の解答として地域振興整備公団の方で,ニュータウンができた場合に造ろうとしているという考えがあり,市側としても,頑張ってやって行きたいということでありました。しかし,平成15年3月分譲開始が予定されていることを踏まえてみますと,山形市のそして山形市の今後のいろいろな開発事業も加味して考えてみますと,果たして1,700戸,7,000人を予定しているニュータウンのまちづくりは,本当に可能なのか,疑問視する傾向が私はあると思います。新しくニュータウンの家を購入しようとする人々は,その付近の公共交通網の整備はどうなのかを一つの目安として考えていると思います。前回も申し上げましたが,現在の蔵王駅の東口だけでは,道路状況をみますと,今後予想されるニュータウン関係者の利用は大変不便であります。実質,蔵王駅でニュータウン関係の人をいろんな面でスムーズに動かすことは無理だと思います。このような状況を考えてみて,ぜひ至急に蔵王駅西口の開設予定時期を検討すべきだと私は思いますが,市長の考えをお伺いしたいと思います。
以上で,第1回目の質問を終わらせていただきます。ご静聴ありがとうございました。
○議長(武田一夫君) 吉村市長。
○市長(吉村和夫君) ただいま須貝議員から私と教育長に対して,それぞれ質問とご提言がありました。私に対する質問とご提言について申し上げたいと思います。
まず,新環境計画を早期実現するために,エコファミリー賞を作ってはどうかというご提言であります。その中でいろいろマラリアの例なんかも出されまして,学識のあるところをお示しなったのですけれども,まさに環境というもの,特に自然,自然というものを守っていくということは,いかに難しいかということでありまして,我々が考えているよりも自然というものはどんどんと進んでいくと。それも良い方に進めばいいけれども,管理が不十分であったりしますと,悪い方に進むと。しかしそれはどうしても守っていかなければならないというようなことが身をもって体験しているわけであります。
例えば,今なぜマラリアのことを申し上げたかというと,考え方が同感です。須貝議員がお持ちの自然に対する想いというもの。私も同じなんです。マラリアもいずれは南洋だけでなくて北海道とかそういうものに出ていく可能性があるということは十分に考えなければならないと思います。なぜかというと,松くい虫の昭和20年代の農林省の答弁は,松くい虫,松くい虫ありますよね,松くい虫は暖かいところにしか住みませんから,関東以北には上りませんと。こういうふうな答弁が残っております。国会の議事録ですね。残っているんですよ。昭和20年代。今青森まで行っております,松くい虫は。海があるから渡れないんですよ,松くい虫。もう一つ,愛媛県の松山に我々行ったときに,松という言葉を使った校歌,ほとんどですから松山は。校歌。一本もありません,松は。私どうするんですか,校歌変えるんですかと言ったら,変えざるを得ないでしょうなという話でした。隣の徳島に行ったらちゃんと残っているんです。松が全部。だから,愛媛県と徳島県の県境は松です,松。良い方が徳島県,悪い方が愛媛県と考えてもらっていいです。と同じように山形の千歳山,千歳山の松も松くい虫で散々です。
我々小学校時代は,松が大変なものでありまして,私の母校の高等学校の校歌にも千歳の山というものがあります。ぼやぼやしてたら松はなくなる。いかにして残すかということが一番大事だと思います。自然をですね。それと同じようにやはり新環境計画というものを実施してもらうためには,一人一人の市民の方々の認識,各ファミリー,家庭でみんなで何かを考えてやっていこうということについて,賞を作ると。これはいいアイディアだと思います。研究をしていきたいとこう思いますので,ご理解をお願いいたしたいと思います。
それから,太陽光発電でございますけれども,このことも確かに素晴らしい考えでありましていろいろご指摘がありました。現在,今西公園を造っております。環境事業団で造っておりますけれども,西公園の中には一応太陽光発電系列のものを造るということを事業団と話をしております。
それからニュータウン,これもできるだけ取り入れてやっていきたいとこのように考えております。ただ,日照時間が山形は少ないんです。今のいわき市ですね,いわき市は約2000時間。山形は1700時間と。それが一つと,蓄電,夏と冬では違いますから,蓄電の関係でなかなか山形は金がかかるというふうになっております。そういうことをクリアすれば,非常にいいんじゃないかとこのように考えております。
現在,山形市でやっているものを申し上げますと,本庁の屋上,ここの屋上です,ソーラーシステムをやっております。太陽熱の利用,そして給湯設備の約2割のエネルギーをそこからとっております。だから今使っている我々の給湯の2割は頂上の太陽熱を利用したソーラーシステムでやっていると。それから,地下水の熱エネルギーを利用して,今無散水の消雪なんかやっております。それから,今からやるのは西公園の方に造っていきたいと。これは事業団と話をしておりますので,ご協力のほどをお願いいたしたいと思います。それから,九小の跡地のデイサービスセンター屋上に庭園を造りまして,そこで検討をしております。今からつくる第一小学校についても,地下水を利用した冷房等をやっていこうという検討をしております。いずれにせよ,そういう自然を利用したものをつくりながら,地球温暖化,結局は地球温暖化を止めていくものですから,積極的にやっていきたいとこう思いますのでよろしくお願いいたしたいと思います。
次に,雇用問題でありますけれども,山形で残念ながら山形の地場産業といわれたNECが600名ほど工場を移すという話が,ちょっと私入院中にありまして工場長さんが助役の方にまいりまして,ただ異動するわけでありまして,解雇するんじゃないというようなことでありますので,ほっとしているところでございます。いずれにせよNECさんも企業努力をしまして,そしてなるべく現在の雇用でやっていこうというようなことだそうでございますので,大いにがんばっていただきたいというお願いをしておきました。
それから,現在の雇用とか経済の現場の問題について先程ありませんでしたけれども,通告の中にもう少し積極的に我々が行政が出ていって,そして現場を知るべきじゃないかというふうなご指摘のこともありましたので,私入院中時代,新海商工観光部長に山形市内の団地を回らせました。今日時間があれば部長から,私じゃなくて本人が生で行っていますから,全部回りましたから,その景気浮揚についての答弁をさせますけれども,ここにもあります。報告がありますから,山形の団地,団体,それから大きい企業,全部ほとんど網羅しております。だから,もしも答弁する時間がなかったならば,これを議員の方々に配布したいとこう思いますので,よろしくお願いいたしたいと思います。
雇用問題の,県でつくりましたので,議会が終わりましたら山形市で早速つくりたいと思います。山形市雇用対策協議会というものを,県でつくりましたので,独自のものを山形市の方ではつくりたいとこう思います。議会が終わりましたら,直ちに山形市雇用対策協議会というものをつくりまして,議会の協力を得ながら山形の企業,景気浮揚,雇用を合わせまして検討していきたいとこう思いますのでご理解をお願いをいたしたいとこのように思います。
それから南部の問題でございますけれども,蔵王西口のことで一生懸命私がやるんだということで,それ言ったっけかなと思いまして取り寄せて見ました。前の答弁ですね。そしたら,やっぱり出てるんです。私も一生懸命蔵王西口と北山形駅の問題。今からですね,それをがんばってやっていきたいとこういうことを申し上げております。これに基づいて申し上げますと,これは西口を環境整備していくと。10年前の私の「ナサネバナラヌ」という本に書いてあるんですけども,私の当時の考えは千歳駅,北山形駅,山形駅,南山形駅を地下で結ぶものですから,そこから出していってやっていきたいというのが私の熱い想いでした。あの時はもう終わりましたので,今ではとてもできませんので,少なくとも蔵王の西口はニュータウンができますと,やっていかなければならないわけであります。ちょうどあそこに立体交差がなります。成沢長谷堂線,それが15年度にアンダーになりますから,そうすると今の踏切がなくなります。今造っている道路が延びていきますから,それを契機としまして,そしてまちづくりを考えていかなければならないとこう思っております。
その前に黒沢のところの福田橋,これをきちっと直します。それから須川橋とこれを直しながらやっていきたいと。ニュータウンから,じゃあ蔵王駅までどうするんだと。交通アクセスをどうするんだと。ちょっと参考まで申し上げますと,山形市出身の県会議員の中でモノレールをつくってはどうかという案もあります。なかなか良い案だと思っております。そういうものを何かつくらないと交通アクセスをきちっとつくらないと,バスではとってもダメだし,モノレールとかそういうものが一つの名所にもなるんではないかと。距離的もですね。そういうものを真剣に検討,相談をしていきたいと。平成15年以降になります。15年に動き出しますから,一応見ながらやっていきたいとこういうふうに思いますので,ご理解をお願いいたしたいとこう思います。
東北福祉大学の件。黒沢いこいの家の環境整備や福田橋とかやりますから,その時と一緒にやっていきたいと思いますので,ご理解をお願いいたしたいと思います。東北福祉大学の暗礁に乗り上げたというご意見でございますけれども,暗礁に乗り上げておりません。ということはこの間記者会見では私考え方を申し上げておりません。というのは私の第1回目の提案のときに,議員の先生方から質問があるだろうなと思っておりましたところ,武士の情けで質問がなかったわけでございますので,ここで答えるわけにはいきませんと。したがって,議会で申し上げてから申し上げますということで,新聞記者各位には申し上げておりません。でどうなんだということになりますと,私は東北福祉大学とは直接会っておりません。昨年の学長とお会いしたのが最後でありまして,その後倒れましたので会っておりません。うちの助役が会っております。それは向こうでこういうことをしたいという話でありまして,全く私と考えとギャップがありますので,今から交渉に入らなければならないという考えでおります。
したがって,条件のものを出し合ったわけでもないし,ただ私たちはあくまでもあそこに学校の分校というものをつくってもらいたいというふうなことを申し上げております。向こうはいらないというならばいらないで別に何かないかということで交渉していきたいとこう思っておりますので,決して暗礁ではありません。方向性が違うということでありまして,1万坪提供するということを私らが部長会議で決めておりますので,福祉大学の場合は向こうの同窓生から言われたわけでありまして,私の方から出したわけではありませんので,したがって福祉大学と同じような学校であるならば,私はあえて福祉大学にこだわらないという気持ちは持っております。
したがって,ニュータウンの開発にはどうしても一つの大きなものがなければならないと,そのためには今後も我々も一生懸命がんばって誘致運動を,探しながら,やっていかなければならないと考えている次第でございます。
以上,第1回目の答弁といたします。
○議長(武田一夫君) 相田教育長。
○教育長(相田良一君) 教育問題について5点ございました。第1点目の県の30人学級に関わる問題でありますが,30人学級を実現するための財政負担については,教員等の人件費は県の負担であります。市町村では,30人学級に伴う学級数の増加による教室の確保,これが最大の課題ということになります。県では,市町村教育委員会と今から協議をしながら,2003年から年次計画的に30人学級を段階的に実現を図りたいとこういう意向でありますので,県の計画をにらみながら教室の確保に努めていきたいというふうに思っております。そのための財政的な支援につきましては県に要望するとともに,法による30人学級の実現と国庫補助等の充実について,県ともども国にも働きかけてまいりたいというふうに思っております。
それから,2点目の教職員の資質向上のための社会体験ということでありますが,このことにつきましては,現在,県の方でですね,いわゆる先生方の採用になってからの研修,経験者研修と呼んでおりますが,5年と10年がございます。この中で,ボランティア活動等の社会体験,これをすることということになっておりますので,市としては県と連携して社会体験等の研修が充実するように協力してまいりたいというふうに思っております。
なお,ご提案のあった市独自ではどうかということでありますが,このことにつきましては今後研究させていただきたいというふうに思っているところでございます。
それから,第3番目のコンピューター教育についてでありますが,ご指摘のとおりコンピューター教育については,コンピューターの良い面と悪い面,光と影と呼んでおりますが,この部分がありますのでバランスのとれた教育を進めることが重要であるというふうに思っております。特に,非人間的な面につきましては,総合的な学習,時間など様々な教育活動におきましてですね,あるいはまた日常的な生活の場面で,本物の体験活動を豊富にさせることが重要でありまして,その中で児童生徒の豊かな心を育てるように努めてまいりたいというふうに思っているところでございます。
それから,4点目の中高一貫教育でありますが,これまで今年度から中高一貫教育研究事業がございます。4回,外部有識者等による検討会を開催いたしました。そこで出た意見などを参考にしながら,本市での中高一貫教育の在り方について,現在検討しているところであります。山大附属による中高一貫教育というお話でありますが,私としてはまず本市で中高一貫教育を実践して,その良さを明らかにすることが大切であるというふうに考えております。その上でいろいろ検討させていただきたいというふうに思っておるところでございます。
それから,最後の5点目でありますが,来年度からの学校週5日制に伴っての支援ということでありますが,来年度から実施される5日制につきましては,議員のおっしゃるように,PTAあるいは子供会等の地域での理解と協力が大変重要であるというふうに思っております。現在山形市では,学校週5日制の検討委員会にいわゆる学校5日制実施に伴う諸課題について今諮問しておりますので,10月末に答申を受ける予定でございます。その答申を受けながら具体的な支援策を考えていきたいというふうに思っているところでございます。以上です。
○議長(武田一夫君) 8番 須貝太郎議員。
○8番(須貝太郎君) 丁寧な答弁をいただきまして,ありがとうございました。再質問という形でちょっと2,3点質問させていただきたいなと思うわけでございますが,最初のエコファミリー賞的な制度をつくってみてはどうかという私の質問に対して,市長も前向き考えてみたいという答弁をいただいたわけでございますが,やはり環境問題含めていろんな山形市全般の政策に対してつくづく思うわけでございますが,山形市民が果たしてどれくらい理解をしているのかなという疑問があります。まさしく環境問題は,一人ひとりが決して難しいことではなくて,簡単なことをいかに実際具現化するかということが,これからの環境問題になるわけですから,ぜひその辺を一人ひとりに周知していただくことも含めて,行動を起こせるような政策をしていただきたい。エコ家族を表彰するしないは別としても,いろんな方策もあると思いますが,結果的には一人ひとりがきちんと認識して行動することが,私は山形市でつくった環境計画の意味合いだと思いますので,その辺を加味していただいて,きちんとしていただきたいということをまずお願い申し上げたいと思います。
あと南部地区の問題につきましては,やはり市長の方から答弁がございましたし,何回も私も大変生意気にも西口の問題を申し上げている点は,やはり時代がいくら変わろうと山形市,国,県含めてこういう政策をやろうとしたことについて,もう少しきちんとした責任を持たなかったら,当然あの地域に住んでいる方も,山形市も含めて私はまずいんじゃないかと思います。というのは,時代が当然20年前つくった政策ですから,今の時代とは当然合わないのは当たり前だと思います。ただ,その合わないなりにいろんな方法として,あそこに1,700戸,7,000人をつくるという政策をした場合に,それに付随して入りやすいような政策を考えていきませんと,単なる絵に描いた餅で,1,700戸,7,000人も入らなかったら,私は何のためにやったのかということが,非常にこう意味を成さない,全然,と思いますから,その辺を含めて私は周りの環境ですね,あそこにニュータウンに住みたいなという環境をこれからつくるような方向性を,いかにあそこを買おうとしている人に提供するか。当然しなきゃ私ははっきり言ってあそこニュータウンにはあまり入らないと思います。正直申し上げて。今の状況では。中核施設含め,公共施設も全然ないわけですから,聞くところによりますと黒沢との間に駅をつくるとか,構想があるとよく聞きますが,全然具現化もしておりませんし,私先程申し上げましたように15年3月までに,できればある程度の方向を示しませんと,15年3月で分譲開始するわけですから,10年かかってするとは言いますけども,そこは何かの形で,ぜひ早めに方向性をつけていただきたいなと再度お願い申し上げたいと思います。
あと教育長の方で5点ほど質問させていただきました。特に,もう一度再度確認させていただきたいのですが,やはり大変なかなか今まで教育問題をとらえる場合に,家庭の教育欠如とか,何か言われながらなかなか学校の先生の質までは入れなかったと思います。私もちょっと正直言ってためらったわけですが,やはり30人学級がある程度確立しますと,環境の方は多少良くなってくると思いますから,今後やはり次の時代の子供たちをどうやって,山形弁で言えばいっちょまえな子供に育てるにはどうすっかということを考える場合には,質と言いますか,先生自体の質をやはり向上しなかったらなかなか難しいと思いますので,先程教育長が山形市単独でいろいろ考えてみますということだったわけですが,なかなかその辺は答えられないと思いますけど,ぜひその辺を早くいろんな形で市民に分かりやすいような感じで,こういう形で今しているという方策を,やっていただきたいなとお願い申し上げたいと思います。
以上,2回目の質問をさせていただきます。
○議長(武田一夫君) 相田教育長。
○教育長(相田良一君) 教員の資質がですね,教育の今の現在のいろんな課題がありますけれども,非常にこれ重要な問題であるというふうに思っております。この教員の資質の向上,これは文科省で今年レインボープランという新生プランを出しましたけれども,その中の一つにも掲げられております。特に,これは指導力など先生の問題があるとかですね,そういうことがうたわれておりますが,私は現在ある先生のしっかり資質を向上する。これは非常に大事である。そういう面での研修はやはりやらなくてはならないんじゃないかというふうに思っておりますが,現在の段階ではスタンスとしてはですね,県のレベルでこれが,いわゆる県の教員の資質向上ということで進められているのが現状であります。市の独自プランというのはなかなか出されていないというのが全国的な情勢じゃないかと。熊本プランというのがあるんですが,プランはあるんですけども,現在は予算化されていないという状況であります。
なお,問題はいわゆる先生方が今いろんな面で期待されているんですね。そういう面で学力の低下ということもございます。学力面での指導上のいわゆるその向上というか,そういう面でも非常に大切だと言われてまして,いろんなものがいわゆる先生方に要求されているのがありますので,大事なことはよく分かるのですが,今の現状の中で果たして企業に行って,そしてまた研修させるとかですね,やはりもっと社会体験どんどんやりなさいということが,本当にやっぱりその教員の資質の向上につながるのかどうかというところには若干研究の余地があろうかというふうに私などは思っております。そういう面ですね,どんな社会体験をさせればいいか,ということについては相当研究する必要があるということで,ご提案はよく分かるんですが,ぜひ研究させてほしいということでご答弁させていただいたところでございます。
○議長(武田一夫君) 8番 須貝太郎議員。
○8番(須貝太郎君) 先程の第1回目の答弁で,市長の話も分かりましたし,教育長の今のお話も理解させていただきましたので,まず何回も申し上げますが,再度,私が申し上げたことをぜひ何とか具現化していただきたいということを要望させていただきながら,質問を終わらせていただきたいと思います。ありがとうございました。
○議長(武田一夫君) 以上をもって,須貝太郎議員の質問を終わります。
この際,午後1時まで休憩といたします。
午前11時59分 休 憩
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午後1時 再 開
○議長(武田一夫君) 休憩前に引き続き会議を開き,一般質問を続けます。
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◎高橋伸行君 質問
○議長(武田一夫君) 「市長の政治姿勢について」ほか3項目について,25番 高橋伸行議員。
〔25番 高橋伸行君 登壇〕
○25番(高橋伸行君) 平成13年9月定例議会に緑政会の一員として,私の所感をまじえながら,一般質問に入りたいと思います。
吉村市長,退院おめでとうございます。大事をとっての9月7日までの入院と伺っておりましたので,ご全快での職務復帰本当におめでとうございます。
吉村市長にとって,この世に生を受けて政治家として,今までも大変な場面や出処進退等政治生命を賭けての決断も数多くあったのではと推察しておりますが,今回の体の不調も,まさに青天のへきれきであったのではないでしょうか。市長の入院中,市にあっては6月定例議会,国にあっては参議院選挙と,地方政治にも大きな影響を及ぼす国政選挙が実施されました。小泉フィーバー,真紀子人気の中,あれよあれよと言う間に自由民主党の圧勝に終わってしまいました。私はここで,自由民主党の勝利や参議院選挙の分析とかをするつもりは毛頭ありませんが,比例当選者の発言等を読んでみますと,有権者の意識が変わりつつある,または,変わりつつある兆候を見出すことができます。それは,参院選終了後,こんな記事を見つけました。コラムニストの早野透さんの「ポリティカにっぽん」の文章です。自由民主党比例区で当選した舛添要一氏と社民党の田嶋陽子さんを取り上げてこう書いております。
舛添氏は「テレビに出ているから選挙は大丈夫なんて思っていない。」彼は選挙中に網膜はく離で手術。「ベッドの中でいてもたってもいられなかった。」と,病院から飛び出し眼帯をかけながら遊説。JR東京駅の八重洲口で,舛添氏がやり玉にあげたのは日銀総裁だった。「バブルのときは,蛇口を開けっ放し,今は蛇口を閉めっぱなしでデフレを招いている。毎日のようにJRや地下鉄で人身事故が起きているでしょう。サラリーマンが自殺しているんです。」勤め帰りのサラリーマンがシーンとして,耳を傾けている。「日銀総裁は庶民の苦しみがわからない。お金をもっと発行して,インフレターゲットを決めて,お風呂の水をみたさなければならない」しかしちょっと待てよ,小泉さんの構造改革でそんなことができるのかなーといぶかると,彼はこう言いつなぎました。「竹中平蔵君の経済政策ではダメなんです。老後の不安を抱えていたら,みんなお金を使わない。私は五年間母親の介護をした。働き盛りのサラリーマンにとって介護は地獄です。福祉をちゃんとやらずに小泉さんの構造改革だけではダメなんです。」「自民党には票を入れなくていい。私に入れてください。私が大量得票することで,小泉さんに私の政策をやらせることができる。議員立法もできるんです。」
こう言いきれる人間は,そうざらにはいないと私は思います。こういう人が自民党に,自民党と言うよりも,小泉首相に共感し,全力で戦う人が出てきたことに,私は少し変わってきているのかなーと感じるのです。
また,一方社民党の田嶋陽子さん。皆さんご存知のように毒舌タレント教授ですが,彼女は,「不景気の中で,男たちは自殺する。なぜ死ななきゃならないのか。男たちは,「あんた男だろうが,金稼いでこい」と言われ続けてきた。モノとカネ,腕力の世界で男たちは必死に男らしく生きてきた。そしてアルコールと賭け事にわずかに慰めを見出して,男は無理して男らしく生き,女は女らしく生きろと求められている。こんな国はろくな国じゃない。」田嶋陽子さんは言い切る。初めて非拘束名簿方式で行われた比例区選挙,そこには旧態依然の官僚や業界代表,タレントや芸能人も多数立候補したが,明確に自分の信念,意志を貫く人,貫ける人,中身の濃い人が当選してきている。わずかずつだが,確実に有権者の意識は変わりつつある。私はそう感じるのです。市長はどう思われますか。感想をお聞かせください。
参院選後1カ月半になります。そして小泉構造改革内閣・与党が過半数を維持し,構造改革の旗の下,地方にとっては,どんな影響が出てくるのでしょうか。今の財政制度では,いや応なく国に依存する部分があります。大まかに申し上げれば,国から県を通して市町村に配分される地方交付税,公共事業にかかわる補助金,交付金等ですが,これは変わってくるのでしょうか。どうでしょうか。先程の一般質問で豊川議員に市長から答弁がありましたが,もう一度よろしくお願いいたします。
8月20日付新聞に「がんで治療中の吉村市長に聞く」の囲み記事がありました。「公人だから病気も説明」「任期は全うしなくては」吉村市長としては当然の発言と私は受け止めました。冒頭に,市長に人生の中で何度か大変な場面があったのではと申しました。私にも,それは少ないながら人生の転機は何度かありました。そのときに私は市長の「ナサネバナラヌ」という本を何度も読み返しました。そして勇気付けられ,一旦はあきらめかけた議会への夢を,もう一度庶民として,市民の目で,市民的な考え方で,との思いを新たに奮い起こしました。市長はその中で「山形のまちに何が足りないか,山形の発展のためには何をすればいいのか,草の根の視点から,それがよく見えるようになった。」と書いております。また,「若者がわが街を愛せなくて,何のための行政か,市民がわが街に誇りを持てなくてなんのための行政か,それが行政の優しさではないかと,市民にとって,街は優しくあらねばならない,優しくありつづけるためにも強くなければならない」そしてこう結んでいます。「在野8年人と心と街を知る」このときも市長にとって大事な人生の一転機なら,今回の入院というのも大きな一つの転機になったのではないでしょうか……。そうだとしたら,この事実を踏まえて,市民にそして私たちに現在の心境を語っていただきたい。
また,吉村市長は,「市長職というのは街の大統領なんだ」と書いております。そしてその秘密は地方自治法の中にあると,私も調べてみました。
市長の地位及び権限は,市長のおっしゃるように地方自治法第139条第2項により,市町村長を置くこと,その権限は同法第147条に規定されております。
1 地方公共団体を「統轄」する。「統轄」とは,当該普通地方公共団体の事務の全般について,統合的統一を確保する権限を有する。そういうことを意味しており,具体的には他の執行機関はもちろん,議会及び住民のすべてを含めて当該団体の事務についてこれを統御し,最終的一体性を保持すること
2 地方公共団体を「代表」する。「代表」とは外部に対して,当該地方公共団体の行為となるべき各般の行為をなし得る権限を言い,市長の為した行為そのものが法律上直ちに当該普通地方公共団体の行為となることを意味する。市長は最終的な行政の責任者である。言い換えれば地方自治体での議員の選挙とは別に首長の選挙を行うから,首長は議会の動向に左右されない。
そういう意味で,自治体の長は,総理大臣よりも,アメリカの大統領に似ている。つねに市長は市民生活の先頭に立ち,もちろん,市民の幸福を願い,市民の代表者でもあり顔でもある。そうならば全くの公人として健康には十分留意する必要があることは言を待たないところである。現に平成12年9月定例会において,加藤孝議員は「健康管理も公務であり十分健康には留意してほしい」旨の発言をし,続けて分刻みの日程は,激務であり,土日も休みがない市長職の実態は,体に障らぬはずはありません。現に150を超える充て職の見直しと整理を行うとともに,各種会合への参加,出席については,的確に取拾選択を行い,ゆとりを持って市長職に専念されますよう希望しておきますと。豊川議員からも「健康管理について」の発言がありました。
そこで市長,私の言いたいことは十分おわかりのこととは思いますが,一つのデータを申し上げます。平成12年2月,言うまでもなく吉村市長が誕生した月でございます。その後の平成12年4月から翌年3月までの庁内外からの出席依頼件数,それと比較するために,平成11年4月から翌年3月までの出席要請件数を,蛇足ですが前市長は平成11年12月までの在職でした。それをちょっと読んでみます。
出席依頼のあった日程,平成11年度4月261件,多い月を読んでみますと,平成11年度の庁内外を含む出席依頼件数,平成11年度6月にあっては298件,これが多い月でございました。少ない月は12月124件,それから,吉村市長が誕生した平成12年度多い月が343件,少ない月が197件,今言った依頼に対して,出席した日を申しますと,平成11年度で一番出席した日数の多かったのが,先程の多かった6月の298件に対して,114件出席しております。それから,12月124この件数に対して出席したのが20回。平成12年度は,市長が11月の343件でございました。その11月には109件出席しております。それから,一番少なかった4月の197件については,157件出席しております。出席依頼の平均件数は,11年度は234件,平成12年度は280件。それから,出席した日数は,平成11年度は平均96件,市長の平成12年度は168件でございました。
以上のように,データからもお分かりになりますと思いますけれども,減るどころか,増加しているのが現状であります。
前佐藤市長も病におかされ,平成10年8月から9月末公務に復帰するまで,入院加療に努め,そういう経緯もございました。前者の轍を踏まぬよう,私どもも市民も吉村市長を見守っておりましたが,不幸にして6月から入院ということになってしまいました。幸い,今日ここに元気なお姿で力強い答弁をされ,私どもも,市民もきっとホッとしているところであるでしょう。
市長は,新聞のインタビューに答えられて「私が死ねばガンも死ぬんだから,ガン細胞はバカだね」市長らしく笑い飛ばしたら治っちゃったと力強く語っております。そして,こうも言っておられます。「これから一年間は,盆踊り大会の様な会合には出席せず,土日もきちんと休みます。ガンになったのは,本来あるべき市長の姿を考えるのにいい機会でした。タバコも止めます。健康第一です。」と。そこで市長,庁外の出席要請に対し,ケース・バイ・ケースでしょうが,どのような会合には出席し,どのような会合には出席しないという,大まかな目安というか,基準を考えたらどうでしょうか。是非考えて,それを示していただきたい。
それからもう1点,3カ月間病と戦ってこられ,その中で市民に対する思いとか,山形市の行政の最終責任者として,病中にあって思索されたことなど,市民のために語っていただきたい。これは,前の人生の転機の質問とも重複するとは思いますが,よろしくお願いいたします。
それから言葉は悪いのですが,転んでもただでは起きない,のたとえ通り,済生館の放射線治療器械が,たぶんかなり古くなっているのと,ご自身が治療を受けられて気づかれたのでしょう。それで,今回の補正予算における債務負担で,この器械の更新ということになったのだと思います。
市長は,山形市をがん治療の先進都市にしたいといっておられます。そこで済生館長,その放射線治療器械の特徴,それを導入してどんな成果が上がるのか,果してこれだけでがん治療の先進都市となり得るのか,たとえば医師の問題,体制の問題等もあると思いますが,素人にもわかるよう,ぜひご説明をお願いいたします。
次に,海外友好姉妹都市の交流についてお伺いいたします。
私の記憶する限りでは,多くの議員から各定例会で海外友好姉妹都市についての質問が寄せられております。それだけ関心が高く,切実に友好の輪を広げたい,実を上げたい,その現われだと思います。
平成7年6月定例会では,当時の澤渡議員,平成9年9月定例会には金峰議員,平成12年9月定例会では枝松議員,私は平成11年12月定例会において,前市長に質問しております。
吉村市長は,前市長の諸施策で共感できる部分,すなわち市民にとってこれはという政策は継続してゆくことにやぶさかではないと言っております。そこで,海外友好姉妹都市について,前回の私の質問を少し踏襲しながらお伺いします。
現在山形市は,5つの海外都市と友好関係を結んでおり,その基本となる考えは,昭和57年,市が策定した「未来に伸びる市民の市政」の中で「姉妹都市など広く世界の人々との交流を進め,市民の国際的な感覚を養うとともに,教育・文化を通じ,相互の親善と友好を図り,ひいては,世界平和に貢献する」と高邁な理想がうたいあげられております。この理想に向かって交流事業が進められているのだと思います。
昨年は一番交流事業が活発に行われた吉林市と山形市との間で,吉林山形友好会館建設を巡って多少のトラブルがあったものの,市長はじめ関係各位の皆様のご努力によりまして,それも修復され,今回,日中友好「市民のつばさ」が,市民の協力を得て実現し,吉林市を訪問するということは,本当に良かったと胸をなでおろしているところであります。
今年度は,その他3つの海外友好姉妹都市に訪問団を派遣いたしました。1つはスワンヒル地方市(オーストラリア)。それはスワンヒル地方市長から招待を受けたオーストラリア連邦化100周年記念式典に参加するとともに,スワンヒル地方市民と交流し,両市の友好親善を深めることを目的として,佐藤収入役を団長として5月1日から5月9日まで訪問しました。
次は,ウラン・ウデ市(ロシア)。目的としてはウラン・ウデ市長から招待を受けた「市の日」に参加するとともに,両市の今後の交流及び山形市で開催する,友好姉妹都市締結10周年記念式典の持ち方について協議するとなっており,その他「今後の経済交流について」も協議したと伺っております。団長は伊藤
水道事業管理者で,期日は6月28日から7月5日まで。
ボルダー市(アメリカ)には,池野総務部長を団長として,アメリカ横断ウォーク(日本ウォーキング協会等の主催)にあわせ訪問団を派遣し,芋煮・花笠踊りなどのイベントを行いながら,ボルダー市民との交流及び友好を深めることを目的に7月23日から7月30日まで派遣されました。
以上3都市にそれぞれの目的や,協議事項を持ち派遣されたわけですが,市長の意図した通り派遣の目的が達せられたのでしょうか。
友好姉妹都市訪問の成果について,それぞれの団長から率直なお話をお願いいたします。それから,その他といたしまして,これも所感を交えまして述べてみたいと思います。
自分自身が良い意味での馴れならよろしいのですが,この頃悪い意味での馴れに浸ってしまっております。それが自分自身で恐ろしいし,そんな自分が悲しいと思います。日々の新聞を読んでいて,詐欺,失踪,放火,殺人,「ああ,またか,それにしても………」と簡単に読みすててしまう。そんな自分の心が,精神が………。これが馴れなのかと………。いつのまにか知らず知らずに精神が硬直化し,荒廃している。そんな自分にこの頃気づいております。
しかし,昨日の新聞に『「米中枢に同時テロ」世界貿易センターと国防総省,数千人死傷か』と出ています。何の関係もない人間を何千人と殺傷する。これも人間の為せる業なのでしょうか。これがただちに戦争に発展しないことを私は心から願っております。
日本では,『「34才中学校教諭を逮捕」中国道・中1女子死亡,車内で手錠』とある。これにはいくら事件馴れし,硬直化した心でも,「これはどういうことなんだ」と自分の目を疑うばかりです。自身が教諭として常に接している同年代の女子生徒に手錠とは………。教育現場での心の病とか,心の闇では片付けられるものではないと思います。それよりも驚いたことは,「30人の先生に今後もこの様な事件が起こると思うか」との問いに,84パーセントの先生が「起こり得る」と答えている。驚くどころか,それを通り越して私は言葉もありません。それでも言葉がないと一言で片付けることは簡単ですが,そんなことはできません。大きな問題です。
この事件を起こした男は,憎んでも,憎んでも,憎みきれるものではないですが,中学生も,高校生もこの様な社会にあって,真剣に悩み,苦しみ,もがいているのも事実なんです。
「目標を見つめることが,目標となってしまった。18の今」高校2年の男子の短歌です。
「なれるもの探し始めたそのときからなりたいものは遠のいていく」高1女子の短歌です。
そんな中で救いもある短歌がありました。
「ボランティア軽い気持ちで始めたら救われたのは自分の心」高校2年生の女の子の短歌です。
私は願います。悩み,苦しみながら,他人とのかかわりを通して,人間になるための基本を培ってもらいたい。それは,何が善で,何が悪なのか。良いこと,悪いことを本能的に見分ける力,それを高校生に養ってもらいたい。中学生に養ってもらいたい。それが人間なのだからと私は思います。そういうことを込めて,中学生,高校生にエールを送りながら,これらの社会事象を見つめ,教育長としての所感をお願いしたいと思います。
最後になりますが,二つ市長にお尋ねいたします。一つは山形市の競技場のことでございます。情報源が新聞ばかりで申し訳ありませんが,「県都,モンテディオ山形の試合が観戦できなくなる?」と題して1994年モンテディオ山形がJ2の前身である,JFLに昇格したのを機会に公式戦に合せて開催可能な施設にするため大規模改修も行った。それでも99年から,J2に移行したため公式戦の規格に合わなくなり,リーグの特別措置で年2試合だけ開催してきた。うんぬんと色々新聞には書いてありますが詳細は市長の方が詳しくご存知だと思います。要は,市陸上競技場を含めたスポーツ施設のことでございますので,市長の言葉を借りて言うならば,スポーツ施設を利用したダイナミズム。いわゆる,連鎖反応だと思います。「スポーツをもっと,もっと市民のために」「そうすれば健康にも良い」「技術力も向上」「病気も減る」「元気なお年寄りも増える」これこそ,スポーツダイナミズムと私は思うのです。そうすれば,一陸上競技場の問題だけでなく,トータルに,山形市のスポーツ施設は,どうあるべきかという問題に帰結すると思います。そこで市長,以上のことをふまえて,運動施設についての市長の見解をお聞きしたいと思います。
最後に,狂牛病についてお尋ねいたします。狂った牛の病についてでございます。近年耳慣れない言葉の病原菌が見つかり,人間に対しても強烈な打撃を与えています。いわくO−157,狂牛病と,特に狂牛病は,ヨーロッパで発生し,日本では心配しなくてもいいのではないかと思っていたところ,日本にも狂牛病と新聞に出ていました(正式病名は,牛海綿状脳症)というそうです。この疑いのある乳用牛が見つかったことは由々しきことであり,畜産農家と我々消費者双方に大きな不安を与えています。国では,本格的調査に乗り出したとありますが,これを受けて市ではどのような対策を講じていくのか,市長の考えをお聞きして私の第1回目の質問を終ります。ありがとうございました。
○議長(武田一夫君) 吉村市長。
○市長(吉村和夫君) 今,しばらくぶりで高橋節を聞かせていただきまして,相変わらず,意味のある演説だなと思って,聞いておりました。
私に対する質問と,それから盛り沢山の質問がございます。答弁者がそれぞれ指定されておりますので,私に対する質問について,簡単に申し上げたいとこう思います。まず,その前に大変私に対して病状,また政治姿勢等につきまして,気をつかっていただきまして,毎回でございますけれども,重ねてお礼を申し上げたいと思います。今後は十二分に健康に留意をして,市勢発展のためにがんばっていきたいとこう思いますので,よろしくお願いいたしたいと思います。ただ,驚いたのは,いつの間にか,出席のことを調べてもらっているということ,今日初めて助役から見せてもらいまして,はあと思って,一つは今度はさぼってもいいのかなという気持ちもありますけれども,私は,なるべく会合を選ばないで,やっぱり市の行政に直接関係のあるものは,出ていきたいという考えでおりますが,健康が一番大事でございますので,その都度,助役はじめ三役と相談して,だいたい日程は前の日決めますので,相談をして決めて万全を期していきたいと,こう思います。
従いまして,なるべく今までのようなことではなくして,ある程度自分の体も労れるような日程を組んでいきたいと思いますので,その都度またご意見がございましたら,よろしくお願いいたしたいと,こう思います。
今度の一連の参議院議員の選挙で,選挙民の考え方が意識が変わってきたんではないかということで,舛添さんと田嶋さんの例を上げてご説明がありました。はっきり申し上げますと,私もある程度変わってきているなと,こう思っております。ただ,その変わり方が相変わらず,タレントに対しては,やっぱり相当のウエートがあるなと,こう見ております。例えば,大橋巨泉の場合なんかも,突然出てまいりまして,アンチ小泉でやったわけでありまして,当選と,こうなっております。扇千景これは国土交通省の大臣でありますけれども,この人もかつてはタレントでありました。しかし,実績というものを見ながら,市民が,山形市の場合は,市内の場合は,個人票としては舛添さんの次です。1,400票とっております。従って,そういう意味では,やはり評価しているなと,タレントはタレントでいったけれども,実績というものを見ているなとこう見ております。それが,またもう一人おります。評価が落ちたというような,青島幸男であります。青島幸男の選挙は1回も出なくて当選した方であります。家にいて,我々から見ると馬鹿にするなと,こう言いたいくらいに何にもしないで当選しておった方であります。奥さんが酒田市出身でありますけれども,今回見事に落選しました。それはなぜかというと,東京都知事を急に辞めたという一つの有権者から見ると,何だと,情けないというふうなもの,これも評価のうちの一つでありますから,そのように意識が変わってきたということは結構なことだと,私は思います。問題は,やる気があるかないか。また,真面目に政治に取り組んでいくかいかないかというのが一つの評価の基準でございますから,そういう意味では,私は今回の選挙はある意味では,意識が変わってきたなと,このように評価をいたしております。確かに,小泉ブームというものがありますけれども,それと違った意味で,私はある程度今回の拘束名簿式,比例代表制の選挙はその流れの中でいいんではないかと,このように考えております。
それから,市長という職,これは地方自治法の中での問題でございますけれども,大統領に似てるんではないかと,このようなご指摘でございますが,その通りだと思います。むしろある意味では,総理大臣よりも重いというふうに,地方自治体の長は,位置づけがなされていると,こう思います。ご案内と思いますけれども,近くの例では,宮城県の知事が議会で議決したことを止めました。止めれば,手を挙げてだめですと申し上げると,その場で休憩に入りまして,もう1回検討しなおすと,国会ではそういうことはありません。
従いまして,そういう意味では,地方自治体の長というものは,相当重い,アメリカの場合は上院でも下院でもそうでありますから,大統領的なものでもあるなと,それだけに,また,しっかりしてやらなければならないと,責任も重いと,このように考えております。
それから,私が入院中に考えたこと,やっぱり命の重さという,命の重さの尊さ,命というものの尊さと重さというものを,いやというほど身をもって感じました。でも,今日幸いに済生館の館長も今日出ておりますし,医師団の方々,看護婦の方々,また,国立がんセンターの先生方の指導,また県立病院の先生方という方々から助けられて,がんも一応完治したわけでありまして,私が使っておった器械,その器械というのは9年目であります。決して新しい器械で治したわけでなくて,照写機でありますけれども,9年目でありまして,利きました。そしたら,今の科学の時代に医療器械については9年と言ったら,もう使い物にならないと,いうふうな話でしたけれども,私はその器械で治ったわけですから,だから,どうせお願いするならばいい物をということで,今回議会にお願いしている日本で一番先端の器械でございます。
それは,普通入らないところまで,一点で入っていくという器械でありますので,その効能につきましては,後ほど館長から説明があると思いますので,よろしくお願いいたしたいとこのように思います。
それから,最後に質問ありました狂牛病につきまして,申し上げたいと思います。狂う牛の病ですね,これは,ちょうど,たまたま農水副大臣の遠藤くんから,私は親交あるもんですから,県会時代から,手紙きたのが,書いたのが11日ですから,対策本部長になる日だと思いますね,これ中を見ますと,いろいろなことについて,いつでもお手伝いするから言ってくれと,いうふうな内容のものです。ありがたいと思っておりますが,山形の牛は,関係ないそうであります。ちょうど,昨日農協の組合長,遠藤組合長,新しくなった遠藤組合長と,長沢専務2人私のところにきまして,議員の先生方皆知っていると思いますけれども,食肉公社,これ社長が遠藤農協長です。副社長が私なんです。なんだお前俺より偉いのかという,そうだ俺の方が偉いんだと,こういうような話,それはうちの方で出資しているそうですね,公社に10億円だか出資しているんで,市長が充て職で副社長というふうな話でございました。その今の問題の病気につきまして聞きましたら,伝染の経路は飼料だというふうに今農水省の方では見てるわけでありますけれども,その飼料は使っていないと,ただ,出れば大変なことになると,しかし,山形に関しては,そういうものは一切使っていないので,ご心配なくというふうな話でありました。それで,今日,県の畜産課の方に聞いてみました。そしたら県の方でも県内で使っている,今飼育している牛に関しては影響ありませんと,ということは,飼料をぜんぜん使っていないからというふうな話でございました。
なお,いわゆるイギリスの18万頭殺したところありますので,そこに案内をして,今調べておりますので,農水省通じまして,結果出次第連絡しますけれども,山形の牛はご心配なくと,牛乳も大丈夫だそうであります。ただ,病気かかっているものの肉を食べてはだめだけれども,あとはもう絶対大丈夫だというふうな話でありますので,その点一つご安心を願いたいと,言っていいですかと,言って結構ですとこういうふうな,たぶん議会で質問あると思いますので,その時には申し上げていいかと言ったら,どうぞ胸張って言ってくださいと,山形県にはそういう牛は一頭もいないはずですと,いうふうな話でございました。ただ,間違いづらいのは,ちょうど,為替で360円から自由になった時にですね,輸入する肉について検討されました。肉は輸入しないで行こうというような話であったんです。それはなんでかというと,加工のものはいいと,生はだめだというふうになったのは大分前の話であります。それは,口蹄疫という,口と蹄と書いて,疫の疫です。口蹄疫という病気があります。これは,空気伝染です。牛が1頭かかれば,その国のものは全部だめです。空気伝染ですから,だから,口蹄疫という病気と間違わられては困りますと,狂犬病じゃないけども,狂牛病というものは,それとは違うもんですから,だから,牛乳も飲めるし,肉も病気を持っていないものであれば感染がありませんので,食べられるということを,大いに宣伝して,安全というものを注意しなければなりませんけれども,決して恐れる必要はないと,このようなことを申し上げてくれと,いうふうな話でございますので,敢えて申し上げる次第でございます。
陸上競技場の問題,これも具体的に申し上げますと,モンテディオのですね,金村ゼネラルマネジャーちょうど私の後輩で県議時代も非常に友達でありますから,この前表敬来たときに申し上げたんでした。モンテディオのために2回の試合のためにうちの薬師町の陸上競技場は,何も使えないと言って,直すというとまた金もかかるし,一体どう考えているんだということを,これは4月に申し上げたところでした。そしたらすぐ返ってきまして,それは,もう結構ですと,使わなくても結構ですと,どうぞ山形市の方でご自由に使っていただきたいということは裏に議員の先生方々あそこを子供だけの競技場に使うべきだとかそういう意見がありました。あるいは,少年野球ならば,レフト線もライト線も間に合うんでそういうものにした方がいいんじゃないかと,むしろそういうことをやった方がよりベターであって,より市民のためになるんじゃないかと,ただ市民運動会の場合とあとモンテディオのたった1年間の2回の試合だけに使うよりはもっと広範囲に少年教育というのは大事だからそのために使ったらいいんじゃないかというようなことから,申し上げた次第でありました。すぐ返ってきまして,結構ですと,我々に遠慮しないで,やっていただきたいという回答がありましたんで,教育長に話をした次第でございます。入院する前今度はまた変わってきたというふうな話でございます。どうぞご自由にとこう言ったけれども,どうも違うようだというから,それは俺が退院してからだと,いうふうなことになってありますので,私と金村マネジャーの中では,そういう話と,もう一つは私の方では陸上競技場ありませんから,県の方に今陸上競技場あります。これは,天童にあります。こっちの方は陸上競技場ありません。県で二つありませんから,県は県立陸上競技場は一つです。それは,天童の方の陸上競技場で,上町にあるのは,これは競技場でないんです。サブです。あれと交換してもいいんじゃないかというふうな話が出たときもありました。それも,真剣に考えるべきだなと,こう思っておりますので,いずれ,私も元気になりましたんで,積極的にどちらにするかということを議会と相談しながら山形市民のためになるようなものでやっていきたいと思いますので,よろしくお願いいたしたいとこのように思います。以上です。
○議長(武田一夫君) 峯田済生館長。
○済生館長(峯田武興君) 病院の基本方針の一つとして,悪性腫瘍の治療に重点強化をおいております。それで,来年度放射線治療専門とする医師を採用の予定をしており,治療部門を強化したいと考えていたところでございます。
現在,我々がもっているライナックでは,照射野を,照射野というのは放射線をかける部分という意味です。照射野を絞り込み,病症の形状にあわせた濃厚なX線装置は不可能であります。しかし,今回購入を予定しているリニアックでは,CTスキャン,あるいは,放射線治療計画装置と3つをオンラインで結びまして,そして,3次元の照射をすることが治療になります。これにより,病巣,悪いところですね,病巣への照射効果がよりよくなるとともに,健康な部分へ与えるダメージ,損傷が極めて少なくなり大変優れた器械と考えております。この装置はですね,特に,全身に使えますけれども,頚部のガン治療に大きな効果と質の高い医療が期待できることになっております。
現状の機器は市長がお話しましたように,平成4年に購入したものでございまして,二次元照射しかできなくて,日進月歩の医療器械では,言葉は悪いんですけれども,老朽化しておりまして,来年度から赴任する放射線科の医師への期待と相まって,また,受注生産でありますから,設置をするまで8カ月かかります。そういう訳でこの度補正予算に計上しようとしたものでございます。あと,がんの先進都市なり得るかということですけれども,まあガンというのは,固形ガンと非固形ガンに分かれる。固形ガンというのは,解かりやすく言うならば,乳ガンとか子宮ガンとかですね,あるいは肺ガンとか,あとは非固形ガンというと,白血病とかそういったやつがあるわけですけれども,済生館一つだけで,がんの治療をすべてレベルアップしようというのは,これは,全く天につばするようなことでございまして,不可能でございますので,当然山形大学医学部,あと県立中央病院,済生館,そのようにまず地元が手を組んで国立がんセンターと今からネットワークを形成してですね,そして,医療レベルの底上げを現在図って行こうと計画をしているところでございます。まだ,それに関してはこれから走り出すところでございます。以上でございます。
○議長(武田一夫君) 佐藤収入役。
○収入役(佐藤忠明君) 私の方からは,スワンヒル地方市の友好訪問団の報告をさせていただきたいと思います。