山形市議会 1998-09-08
平成10年 9月定例会(第3号 9月 8日)
平成10年 9月定例会(第3号 9月 8日)
平成10年9月8日(火曜日)
〇出席議員(39名)
1 番 石 澤 秀 夫 君 2 番 高 橋 啓 介 君
3 番 豊 川 和 弘 君 4 番 渡 辺 弥寿雄 君
5 番 高 橋 博 君 7 番 金 峰 聡 和 君
8 番 澤 渡 和 郎 君 9 番 斎 藤 淳 一 君
10 番 加 藤 賢 一 君 11 番 渡 辺 ゆり子 君
12 番 加 藤 孝 君 13 番 石 沢 忠 八 君
14 番 竹 田 和 義 君 15 番 高 橋 民 夫 君
16 番 鈴 木 善太郎 君 17 番 長 瀬 洋 男 君
18 番 高 橋 伸 行 君 19 番 佐 竹 盛 夫 君
20 番 峯 田 豊太郎 君 21 番 高 橋 嘉一郎 君
22 番 佐 藤 義 久 君 23 番 酒 井 靖 悦 君
24 番 荒 井 啓 君 25 番 佐 貫 宏 一 君
26 番 小野寺 建 君 27 番 尾 形 源 二 君
28 番 阿 部 喜之助 君 29 番 会 田 邦 夫 君
30 番 渡 辺 秀 夫 君 31 番 枝 松 昭 雄 君
32 番 武 田 一 夫 君 33 番 大 沢 久 君
34 番 浅 野 泰 孳 君 35 番 深 瀬 悦 男 君
36 番 渡 辺 卓 弥 君 37 番 加 藤 正 君
38 番 中 村 幸 雄 君 39 番 宝 沢 啓 輝 君
40 番 佐 藤 稔 君
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〇説明のため出席した者
助役 山 口 寿 男 君 収入役 今 野 和 子 君
総合政策室長 斎 藤 健 司 君 総務部長 市 川 昭 男 君
財務部長 鈴 木 啓 君
市民生活部長 會 田 善 夫 君
環境部長 向 裕 君
健康福祉部長 横 倉 明 雄 君
産業部長 新 海 武 久 君 建設部長 伊 藤 光一郎 君
都市開発部長 岡 崎 教 雄 君
下水道部長 丹 野 長四郎 君
消防長 小野寺 重 志 君 済生館長 櫻 田 俊 郎 君
済生館事務局長 武 田 忠 男 君
水道事業管理者 梅 津 久 勇 君
水道部長 佐 藤 忠 明 君
教育委員長 音 山 幸 子 君
教育長 後 藤 和 弘 君 教育部長 加 藤 順 功 君
選挙管理委員長 柿 崎 喜世樹 君
選管委事務局長 岩 田 充 巨 君
代表監査委員 奥 山 漸 君
監査委事務局長 木 幡 五 郎 君
農業委員会長 日 野 晃 昌 君
農業委事務局長 今 川 政 弘 君
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〇
事務局職員出席者
局長 垂 石 定 敏
総務課長 田 中 愿 弘 議事課長 堀 勝 弘
議事係長 金 澤 孝 弘 調査係長 菅 澄 子
主任 鈴 木 直 之
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〇議事日程第3号
平成10年9月8日(火)午前10時開議
第1
市政一般方針に対する質問
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〇本日の会議に付した事件
日程第1
市政一般方針に対する質問
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◎午前10時 開議
○議長(佐藤稔君) これより本日の会議を開きます。
出席議員は,定数に達しております。
本日の議事は,日程第3号をもって進めます。
なお,佐藤市長から欠席の届け出があります。
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◎
市政一般方針に対する質問
○議長(佐藤稔君) 日程第1
市政一般方針に対する質問を行います。
質問者は通告により,議長において指名いたします。
なお,質問は会議規則第57条の規定により答弁を含めおおむね1時間とし,再質問は同第64条の規定により2回までといたします。また,関連質問は許さないことにいたします。
なお,佐藤市長から欠席の届け出がありますので,市長に対する質問については,山口助役に答弁を求めます。
答弁者は,時間の都合上簡潔にして要を得るようご協力をお願いいたします。それでは指名いたします。
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◎尾形源二君 質問
○議長(佐藤稔君) 21世紀の扉を開くために,ほか4項目について,27番
尾形源二議員。
〔27番 尾形源二君 登壇〕(拍手)
○27番(尾形源二君)
佐藤幸次郎市長一期4年の
締めくくりの議会で一般質問の機会を賜りました幸運に感謝をしながら,通告の順に従い一般質問を行います。答弁は簡潔に,明解にお願いをいたします。
通告の1番目の質問,「21世紀の扉を開くために」について申し上げます。この3月定例議会で佐藤市長は「21世紀の扉を市民の先頭に立って押し開く」との表現で2期目の出馬の決意を表明されました。まさしく
次期市長任期は1998年11月から2002年10月までの4年間になる訳で21世紀初代の市長になるのであります。
そこで振り返って見るに,バブルが崩壊するまでは21世紀は誰の目にも輝いて映っていたはずであります。
しかしながら20世紀の終盤の10年はと言えば国政の腐敗と貧困さに端を発したと言っても良いであろう。中央官庁,経済界が次々とかつての威信と健全さをおのずから放棄し,もろくも崩れ去って行っているのであります。そして今,世紀末,ハルマゲドンを迎えたような感に支配されそうな状況下になっているのであります。
更に
地方自治体を取り巻く環境を検証するなら,
高度経済成長期を経てバブル期までは,経済活動の好調につられての物創りの時期でもありました。市税の伸びも現実として期待できたし,
公債費比率15%までという枠組みの中で,言わば緊張感に欠けた
自治体運営がなされた時期であります。そして
バブル崩壊後の今は,日本経済の破綻と地方経済の低迷が税収の伸びの鈍化として現れ,
公債費比率は20%に近づき起債の償還も具体的に始まると,財政の硬直化と先の見通しの悪さが
現実的課題としてクローズアップされてきているのであります。
このように厳しい環境の中での佐藤市政1期目が終わり,2期目へ向けての市長選挙が10月に行われる訳ですが,その2期目へ向けたスローガンは,『21世紀の扉を開く
さわやか市政 確かな発展』だとの事であります。
7月からの情報公開によるガラス張りの市政と佐藤市長のさわやかな人柄・厳しく低迷する中でも市政だけは一歩一歩着実に発展させなければならないとの決意の現れと理解をする所であります。
問題として残るのは,21世紀の扉を開くといったいどんな時代なのか,そしてその時代にどう進行して行くのか,21世紀の地方自治はどうなければならないのかという事になると思われます。つまり,新世紀を迎えるにあたり市政のあり方を改めて考えなければならないターニングポイントに来たのだと思うのであります。
佐藤市長は1期目,変革・
チャレンジで市民本位の市政の実現を訴えておりましたが,変革・
チャレンジが行政内部で十分に行われたとは思えないし,市民の評価も分かれるところであります。
(1)情報公開,(2)地方分権,(3)財政の硬直化,(4)行政のソフト化,(5)広域行政の推進,(6)
行政手続きの高度化と簡素化等を時代進行のキーワードとして,市民本位=住民主権の
住民自治のより完成に向かって具体的に行政の進化が図られなければならないのに,行政の隈々まで変革意識と
チャレンジ精神が徹底していなかったため,
今一つ緊張感あるいは目的感に欠ける行政だったと言わざるを得ません。そこで21世紀へ向かうために,21世紀の扉を開くために提言も含めての質問になります。
一つ「21世紀の扉を開く
さわやか市政 確かな発展」を目指す時,20世紀の総括と
締めくくりがしっかりなされなければならないのではないかという事であります。
私なりにこれまでの施策展開の中で気になる点を整理してみると一つ,中央省庁のプロジェクトに乗るため,担当部局での独善的な検討と起案で事業採択を受けた。二つ,地域住民の願意に引きずられての施策決定と地域や業界へおもねるための施策決定と展開がなされた。三つ,総合計画や
周年記念事業の位置づけになると,形にのみとらわれ,企画段階で十分なシミュレーションを行わず,調査も不十分なままの施策の展開がなされた。四つ,国や県からの
押しつけ施策のまる飲み。五つ,問題解決の先送りと責任をあいまいにした事等に分類する事が出来るし,これらに該当するそれぞれの課題がこれからの行政の足を引っ張る危険性をも含んでいると思うのであります。
20世紀の総括をする事により,21世紀へのテイクオフが可能になるし,21世紀に負の遺産を引きずらず,またその轍を踏まない事も大事であります。この事についての所見,そしてどう取り組むのか
総合政策室長におたずねをいたします。
二つこれまでは,3カ年実施計画への施策の取り上げの中で
財政見通しを間接的に表現してまいりました。しかしこれからもこの様なやり方の継続で財政運営をやっていけるのだろうかと言う疑問がついてまわるのであります。
確かに
自治体会計は単年度主義で,複式簿記でないから,あるいは将来の経済予測が困難であるから,国や県の取り組みの先の見通しができないから等,色々の理由があって,
長期財政計画は立てられないという理屈は理解できます。しかし財政の見通しなくて政策の選択・決定・施策の展開はあり得ないはずでありますし,中・
長期財政計画のない状態での市政運営だからこそ
コスト意識に欠けた,コスト高の市政にもなってしまうのであります。
また,市長選挙は4年間の市政執行の負託を市民に問うのであり,公約はその4年間での各種事業の展開を有権者に約束するのであります。とすればなおさらの事,市長1期4年分の
中期財政計画をしっかり立てて市政運営に当たるようにするべきであります。4年間分の入るを図り,4年間での財産管理と資産の運用を行い,出るを制する中期計画の必要性を財務部長はどのようにお考えになっているのか,そしてこれからの4年間の見通しはどうなっているのかお伺いをいたします。
三つ,新世紀に入る時,市民や行政に意識の変革を促すためのイベントやお祭りをという考えや意見が当然出てくると思っております。
記念事業等も考えられると思うのでありますが,総務部長に今後の取り組み方を伺うものであります。
21世紀へ侵入する準備を始めなければならない時期に来ているからです。
次,通告の2番目の
住民自治の完結に向かってについて申し上げます。
昨日の
加藤孝議員もそれぞれの角度から具体的に取り上げておりましたが,そのパート2として,私は私なりのとらえかたで論を進めていきたいと思います。
19・20世紀は民主主義の台頭と定着期とすると21世紀のテーマは民主主義の完成期にならなければなりません。しかし世界に目を向けるとまだまだ民主主義が定着したとは言えず,他国の主権をすらも平気で侵す国があれば,国内の平和が確保されている国々の少ないのに驚かざるを得ません。日本においてもあるいは山形市においても,
民主主義ぼけや民主主義を履き違えている人の多いのにはがっかりいたします。とすると21世紀は民主主義の完成期でなければならないのだが,その一歩あるいは二歩手前のまだ学習期であるのかもしれません。
地方自治においては,市民本位の
住民自治が民主主義の完結形になるべきであります。住民参加の行政と言い始めてから大分久しくなりますが,国の
地方分権推進計画が昨年5月29日に閣議決定を見,国会での論戦も始まり詳細の部分が,随分明らかになってまいりました。
しかしながらなおかつ割り切れなさや,やるせない思いに包まれてしまうのであります。何故ならこの
地方分権論は,国や県と市町村の行政構造は相も変わらず上意下達の
中央集権的思考システムから抜け切っておらず,市民住民は目覚めてきてはいるものの,まだお上の意向に従順なポーズを取りながらも,
街づくりは行政がやるものとの感覚の上に安住していて,
街づくりの貧困さの責任を自ら取ろうとしないのであります。
住民に一番近い行政でなければならない市町村の行政体は,住民に目を向けることなく県や国の動向を気にしているし,何十年と続いたあるいは奈良の律令制にまでさかのぼることができるかもしれません。
中央集権システムの中で,前例踏襲で,
思考停止状態のぬるま湯にどっぷりと漬かって,非効率的な行政の執行をしている部分が多いのを嘆くのは私一人ではないと思います。
市民の有力者数名を
各種審議会の委員に登用したから,地域エゴを増長させているに過ぎないのに形式的な公聴制度を取っているから,行政の配慮の欠けている部分を補うための形骸化しかねない
ボランティアの育成等,行政の外装を整備し,体裁をつくろうためだけの住民参加は改めるべきでありましょう。
民主主義の完成としての地方自治の姿を21世紀に求めるならば,地方自治を形成する住民と行政が本来の姿にならなければならないしこの二つの関係の立場の逆転がなされなければなりません。
分権型社会が,自己決定と
自己責任制であるのであれば,行政改革が進行すればするほど
街づくりの当事者は行政府ではなく,市民一人一人の責務になって来るのであります。
「ハロー21・グッバイ20」これは「こんにちは21世紀,さよなら20世紀」ということでありますが,地方自治の完結に向かって市民本位の市政になるために順次質問をいたします。
一つ,主権者が市民・住民であるならば,住民参加の行政を更に推し進めるとともに,
街づくりの当事者は市民・住民でなければならない。6次総の「共創」を早期に定着させる努力をもっと払うべし。そして市民住民が行政を駆使して
街づくりと街運営に当たる
システム構築の準備に入るべきと思うのだが,その取り組みはどうなっているのか。
二つ,
住民自治を醸成するには,
街づくりの当事者,責務者は住民であるという,住民に対しての意識づけがまだまだ甘いと思われます。ということはとりもなおさず行政府のすべての構成員の公僕としての謙虚さが欠けているということも言えると思いますし,行政の意識改革も求められていることになるのだと思います。これにどう対処しているのか,
総合政策室長に今後のあるべき姿をも含めてお伺いをいたします。
三つ,
街づくりの当事者が市民・住民であるならば,各種法人や団体もその集団の人格を有している市民としての認知がなされなければなりません。
法人市民税の納税者であるのだから,人格を有した集団として事業展開を固有の責任で行うと同時に,社会参加や
街づくりの担い手,当事者としての責務もあるはずであります。
メセナ活動や
ボランティア活動を通じて社会参加をしている企業も大分見受けられるようになりましたが,もっともっと色々なジャンルで,色々な角度から具体的に
街づくりに参加すべきであるし,その権利もあると思います。各種法人や団体の社会参加の拡大に対しての取り組みをどう進めていくのか。
四つ,前回の質問の続編にもなりますが,ある一定期間の滞在をも含めた
定住外国人も,
街づくりの当事者である住民であります。
街づくりの当事者としての納税の責務を認められてはいるものの,
街づくりのための参政権・決定権は認められておりません。山形市の
外国人登録者数は890人であり,その内約26%の238人の外国人が永住権を持っている状況を見ても,
地方参政権を認めるよう関係機関に働きかけると同時に,山形市独自の
住民自治の
住民意思決定参加権を認める方法を研究していかなければならないのではないだろうか。
定住外国人の市民権を確立した上で,
街づくりの当事者としての社会参加を促す手だてを講じるべきと思うが,行政の取り組みはどういうふうになっているのか。3番目,4番目については総務部長に伺うものであります。
21世紀は市民本位・
住民自治の完結に向かうとすれば,市民・住民の確定,市民及び行政府の位置づけ,そしてその関係のあり方を再考し,再構築しなければならないと思います。
次に,通告の3番目のコストの削減に知恵を絞り,努力せよについて申し上げます。
山形市においては,
行財政改革大綱の中で,
経常収支比率を70%台に堅持したいと言っているが,国の経済対策に伴う公共事業の増加や,減税に伴う
減税補填債の発行等による公債費の増加が見込まれ,一方では少子化・
高齢化対策等の
事業量増大により扶助費も増加しての経常経費の膨張がこのまま続くと,
経常収支比率の80%台突入も間もなくであろうと思われます。財政の硬直化はこのままで行くなら
慢性化傾向にあり,今大胆な対処が求められているのだろうと思います。破産寸前の自治体や自治体の倒産もささやかれる中で,山形市はまだ余力を残しての財政改革に着手できるのだから,今確実に財政改革に取り組まなければならないのであります。
しかしながら,
行財政改革実施計画の八つの改革案を見ると,これで十分だとは思えないのであります。欠けているのは何かと言えば,コスト高につく行政の反省であり,
コスト削減のための切り口がない事であります。
21世紀に向けて,地方分権が進み,
住民自治の完結を目指す過程が進めば進むほど,
地方行政府の行う
行政サービスは,自己決定と自己責任の原則にのっとり,自己財源の範囲の中で行われなければならなくなるであります。住民負担で
地方自治体が維持され,運営されるという原則が明らかになればなおさらのことであります。
ローコストによる施策の展開なしには住民の満足度と評価は得られなくなってくるのであります。
そこでコストを絞り込むために,一つ,施設の
運営管理費の増大が懸念されるので,大胆な民間委託の検討をまず行うべきでないか,二つ,事務事業の省力化をもっともっと推進すべきではないか,三つ,国・県・市の事業主体の明確化と
住民自治の行うべき事業の確定,
住民自治の守備範囲の確定,以上3点について
総合政策室長に今後の取り組みの決意も含めて伺うものであります。
四つ,施策の展開を図る時,住民にその
行政コスト情報を公表し,その施策がコスト面でも住民の賛同を得られるかどうかの
行政内部判断基準の確立,それに賛否を問う方法の
システム開発と採用を真剣に検討すべきと思うが,総務部長の見解を伺うものであります。
住民自治の中で,
行政サービスにかかる費用は住民の税金で賄われているとすれば,その施策展開は,より
ローコストで住民の満足度のより高いものでなければならないのであります。
市の
行財政改革推進計画の中に改革案の一つとしてプラン9を付け加えて,
コスト意識をもって行政執行に従事するよう仕向けるために,住民の満足度を事業の目標値としての数値化と,評価=
目標達成度を明確に行うための
事務事業評価システムの導入を急ぐべきだと考えます。
通告4番目の質問は,新
都市交通システムの構築と
総合交通対策の必要性についてであります。
朝夕のラッシュや
慢性的渋滞で市民の日常生活はどれだけ被害を被っているのか計り知れません。
広域行政区域内交通アクセスの貧弱さ,
市域内交通アクセスの矛盾と無配慮。
都市計画街路事業の遅れ,今策定中の
都市計画マスタープランは,21世紀の
街づくりの方向性と骨格を形成するためのプランであるが,相も変わらず
自家用自動車の増加対応しか考慮に入れていない,
自家用自動車の増加に伴う
道路拡幅工事との追い
かけっこ等の悪循環。
一方環境問題の高まりから,
ハイブリッドカーを公用車に使用していながらも,
排ガス対策としての自衛策は一向に続いてこない。
平成9年の
交通事故件数は山形市1,598件で死者15名,負傷者1,843名。年々増加の傾向にあります。交通問題に関しては,ばらばらな行政と見通しの悪さを指摘せざるを得ないのであります。
新世紀へ今まさに入ろうとしている時,安全で快適な
交通システムが提案されなければならないし,交通問題に
総合的取り組みがなされるよう期待しながら以下の項目についての質問を行います。
一つ,
市商工会議所主権・
新春賀詞交換会での,市長の年頭の挨拶の中で中
山間地集落と市街地を結ぶ
高齢者用福祉バスの実現を約束していたが,その検討はどうなっているのか。
二つ,聞くところによると,今まで市民の足として活躍してきた山形交通の路線バスの内,平成11年3月に7路線が廃止されるとの事。昭和55年からの赤字路線の廃止と運行経路の整理の仕上げの時期になっているのだそうであります。その動向をどう捉えているのか。
今年の6月乗合バスに関する規制緩和の中間報告がなされましたが,これらの動きも視野に入れて,山形交通の
路線バス廃止に替わる
代替交通機関のあり方を早急に検討しなければ市民生活に重大な影響を与えるだろう。犠牲者は自動車といった交通手段を持たない高齢者であり,この対策はどうなっているのか。
これらについて
市民生活部長にお伺いをいたします。
第5次総合計画の中から見られる新
都市交通システムの導入についての検討はどこまでなされているのか。
環境問題や
交通事故防止を含め,交通問題をあらゆる角度から検討する機関を設置し,21世紀の交通のあり方をまとめる必要があるのではないか。
バッテリーカーで低床の施設間の
シャトルバス・路線バスの
代替循環バス等の交通手段から
パークアンドライド方式の採用による
市街地乗り入れ車輌の減少化,自転車の普及,道路網の整備,交通教育のあり方等,市民の英知を結集すれば新時代への新
交通システムが出来上がることを期待し,
総合政策室長に伺うものであります。
そして助役にお伺いをいたします。20世紀から21世紀への移行の過程で
住民自治の完結に向かっての大事な時期であります。地方分権の行く末,
行財政改革の行く末や,それぞれについての所感を,また県の行政に長年携わってから,市の行政の助役という立場になっての所感を,さらにこれからの21世紀の山形市政についての所感なども,ざっくばらんにお聞かせをいただければ幸いであります。
以上,20世紀の
締めくくりをし,21世紀へ向かうための取り組み4点を取り上げました。少し言い過ぎた点もあるかもしれませんが,叱咤激励も込めての質問でありますし,行政府にもっともっと頑張って頂きたいがための質問であります。私の意を汲みとっていただき,簡潔明解なそれぞれの答弁をいただければ幸いであります。
以上で第1回目の質問を終わります。
○議長(佐藤稔君) 山口助役。
〔助役 山口寿男君 登壇〕
○助役(山口寿男君) 21世紀に向けての
住民自治の完結というようなことでのお話でございますが,ただいま,お話がございましたように,
地方分権等につきましては単なる権限配分の問題ではないということで,
住民自治の原点になるものというふうな理解を私もしているところでございます。より住民に近いところ,いわゆる市町村で行政施策が決定され実施されるのが民主主義の原点であると考えております。
佐藤市長が申しております,市民主役もそのようなことだと理解をしているところでございます。これにつきましては,やはり地域の実情あるいは,市民の意識・考え方,これを良く知っている者が行政の施策を決定し,それを進めるということが基本であるということであろうかと思います。
そういうことで,行政需要に適切に対応していけるのは,市町村であるということでごさいますので,それをふまえて私どももこうした意識を持って行政を進めていかなければならないというふうに考えているところでございます。
それから県との関係でごさいますけれども,高橋知事は市町村の発展なくして県の発展はないということで,県職員は常に市町村の課題を丁寧によく聞いて対応するようにという話をしているところでございます。
県とは重要なプロジェクトにつきまして,県の職員と一緒に事業をすることが多くなっておりまして,県職員と顔を突き合わせて意見を交換するという場が多くなっていることは大変良いことではないかというふうに思っております。今後とも市職員が県職員と顔を突き合わせて率直にものを言い,また意見を交換して行くことが重要であるというふうに考えているところでございます。
21世紀に向けまして時代の変化を良く読み取りまして,行政のあり方について,各職場で議論を活発にして戦略を考えていくと,これが大事であろうというふうに思っております。それから,市民の参加を経て計画の段階から市民の参加を経て,市民の自主決定,自己責任の明確化を図っていくということも重要であるというふうに存じているところでございます。
市民主役を基本にして私ども意識変革に努め,市政を進めてまいらなければならないと考えているところでございます。
○議長(佐藤稔君) 斎藤
総合政策室長。
○
総合政策室長(斎藤健司君) 最初に施策や事業の決定過程などの行政運営についてでございます。
これまでは,経済成長に裏付けられた財政状況に支えられて判断するなど,ご指摘のような行政運営もあったと思われます。
昨今の地方行政は分権や情報公開あるいは財政問題や広域行政,情報化やソフト化等の大きなうねりの中にあり,変化に対応した行政が必要と思われます。このためには,前例にこだわらず変化をふまえて取り組む,あるいは縦割りや階層を超えて職員の知恵を結集する。役所内で完結しようと考えず,市民と一緒になって解決に取り組むことなど,こんなことを基本としながら新世紀の扉を開いていかなければならないとこのように考えているところでございます。
次に,形式的な住民参加を求める行政ではなくて,住民の
街づくりに行政が参加していく構図とシステムが必要ではないかというご意見についてでございます。
共創プロジェクトには,
街づくりに向けて市民と行政が本音で語り合いながら,実現することに積極的に取り組む,そういう市民の活動を支援する市民プログラムというものがございますが,その中心となるのが
街づくり市民会議でございます。その中では,市民への行政情報の提供やあるいは関係各課との意見交換等を通じながら住民参加から行政参加へといった行政の積極的な関わりを目指しておりますので,さらに努力してまいりたいと存じます。
次に,住民が
街づくりの直接的な担い手であるという意識を持ってもらいながら,
住民自治の醸成をすべきではというご指摘についてでございます。ただいま,申し上げました
街づくり市民会議は昨年度の試しに行う試行を経ながら,本年度本格実施に入りました。多様なテーマを掲げ15の市民会議が誕生し活動を始めたところでございます。市民の生活感覚やあるいは自由な発想などが生かされるものと期待しているところでございます。この中で,市民と行政の役割分担も含め,
街づくりは市民が主役という意識が育つように支援してまいりながら行政自らも学んで行きたいとこう思っているところでございます。
次に,行政コストの削減についてでございます。施設の運営管理を民間委託でということでありますが,一つには公共性,二つには行政責任の確保,三つには市民サービスの向上,そして四つに経済効果といった四つの視点に立ちながら見直し検討を行ってまいりたいと存じます。事務事業の機械化・省力化につきましては,OA化を中心に見直しを実施しているところでございますので,さらに推進してまいりたいと存じます。事業主体の明確化につきましては,重複するものを廃止統合するなど,
コスト削減に向けて取り組むとともに,役割と任務分担を考えながら整理して行く必要があろうと考えております。また,自治体の事業範囲の縮少につきましては,市民を始め民間企業や各種団体と十分協議しながら理解を得て進めて行く必要があるだろうと考えてございます。
最後でございますが,新
都市交通システムの導入と交通問題の総合的検討部署の創設についてでございます。市民の身近な交通手段であります公共交通については,快適な都市環境を保全しながら誰もが住みやすい
街づくりを進めるために,より一層利便性を高めて行く必要があると認識しておりますが,新たな
交通システムにつきましては,財政やあるいは事業主体の財源や事業主体の問題もございますので,長期的課題としながら取り組んでまいりたいと存じます。
しかしながら,現行の公共交通の利便性の向上やバスベイあるいはバスレーンの設置,鉄道とバスを結合させたバスアンドライド方式あるいは時差出勤など,交通マネージメントが急がれておりますので,総合交通体系を担当する組織につきましては機構見直しの中で設置について検討しながら総合的な交通問題に取り組んでまいりたい,このように考えているところでございます。以上でございます。
○議長(佐藤稔君) 市川総務部長。
○総務部長(市川昭男君) 最初に,新世紀突入記念行事を考えてはどうかというご質問でございますが,山形市では,新世紀を目指した新しい山形市のビジョンづくりを共創という形で進めてございます。ご提案の件につきましては,市民の方々と一緒に検討してまいりたいというふうに考えます。
それから,法人等の
街づくりの参加についてでございます。山形市の新総合計画でも基本理念に企業市民として積極的に社会活動に貢献していくことが求められるというふうに謳ってございます。昨日の答弁にも出ておりましたが,県の仮称山形創造ネットワーク21で行政等,企業等団体が連携し市民活動を支援するという動き,あるいは地域住民,企業,行政が連携し
街づくりを進めていくというグランドワークという動きも山形市で出ております。このような活動の推移を見守りながら
街づくり市民会議との連携を含め,法人や団体からの
街づくりの参加を検討してまいりたいと思います。
それから,在住外国人の
地方参政権についてでございます。ご承知のように,参政権につきましては,現在,地方自治法あるいは公職選挙法の締まりがあるのが現実でございます。議員がおっしゃいました,永住権を所有している外国人の人数の現実もふまえまして,世論の動向を見守り,そして自治体間の認識も深めていく必要があるというふうに思います。市長会等で論議をさせていただきたいというふうに考えております。
最後ですが,
行政コスト情報等の公開でございます。現在,行政評価の概念・手法について検討してございます。その中で経費あるいは効果について分かりやすい情報提供も含めまして,市民の意見を反映させる手法についても検討をしていきたいと思います。以上でございます。
○議長(佐藤稔君) 鈴木財務部長。
○財務部長(鈴木啓君) 第1点の市長任期4年間の地域財政計画あるいは地域展望を明らかにしていくべきではないかとの意見についてでございますが,山形市の新総合計画「いきいき躍動山形プラン」に掲げられております市政発展のための各種重点プロジェクト事業を積極的に推進していく必要がありますが,これらを実現する裏付けとなります中期的な財政展望は不可欠のものでございます。
全国的に現在景気が低迷いたしておりまして,それも長引いている経済状況にありまして,各地方公共団体の財政事情が非常に厳しい中で,住民の後年度負担を含めた本市の財政状況を市民に明らかにしながら,市民からこの状況について認識をいただき,政策を決定するということは非常に大事なことでございまして,今後健全で責任ある市政の運営にとって大変重要なことでございます。財政計画は中長期に渡って行うべき財政運営の指針でもありますので,今後財政収支の見通しをベースとした,中期的な財政計画を策定すべく検討を進めて参りたいと思っております。
第2点の財産管理,資産管理についてでございますが,普通財産の土地の管理運営についてご説明,ご答弁させていただきたいと思います。
普通財産の管理しております土地の中で,現在処分可能地といたしまして把握している用地が,一つは大きい所を申し上げますが,松波三丁目の第一中学校の南側の広場ですが,これについて約2万6000㎡ほど所有いたしております。その他,蔵王第一中学校,蔵王半郷ですが,これが約9,000㎡,さらには第九小学校の跡地,これは約1万2,000㎡ほどございます。こういった所を全体的には普通財産として現在処分できるような財産につきましては,5万7,000㎡ほど所有いたしてございます。
それから現在,処分を検討して当初予算に計上して議決をいただいておるものといたしまして,小白川にあります郷土資料収蔵所,さらには沼木の建設土砂集積所・集積用地,さらには雇用促進住宅の吉原宿舎の建設用地,これはいったん行政財産を普通財産におとして処分するものです。こういったことで当初予算で約1万7,000㎡ほどの財産処分ということで予算を7億6,000万円ほど計上させていただいたところでございます。
こういったことでございまして,今後,行政財産の管理運営につきましては,行政財産の用途を廃止しながら,公益上保有しているということが格別の意義も実益もないような不急不要の財産につきましては,積極的,さらには速やかに処分いたしまして行政執行に要する財源に充当するなどの措置を,講じてまいりたいとこんなふうに考えているところでござます。以上でございます。
○議長(佐藤稔君) 會田
市民生活部長。
○
市民生活部長(會田善夫君) 私の方からは2点ほど答弁させていただきたいと思います。
一つは福祉バス構想についてでございます。本市の公的バスの運行につきましては,自動車といった交通手段をもたない高齢者等の都市生活を支える交通手段としてのバス運行について,昨年度から庁内に検討委員会を設けまして検討を行ってきているところでございます。その検討の一つといたしましては,病院や公共施設を結ぶ循環バスにつきまして,現行の運輸省の規定では,市が独自に乗合バスを運行することは難しい状況にありますけれども,規制緩和が進む中で,国の対応も変化しているため,今後とも国の対応状況等を踏まえながら,市民のニーズに対応した循環バスの運行について,引き続き運行ルート,あるいは車両の確保,運行手法等の調査を行いまして,平成11年度以降の運行実現に向けて検討させていただきたいというふうに思っているところでございます。
それから2番目の路線バスの縮小についてでございますが,山交バス株式会社におきましては,利用者の少ない乗車密度5人未満のいわゆる第三種生活路線につきましては,これまでも廃止するという方針できておりまして,平成9年度の乗車実績から乗車密度5人未満に転落見込みの7路線について,10年8月20日付けをもちまして,来年いわゆる11年3月10日のダイヤ改正をもって廃止したい旨の提示がございました。
さらに,今後とも国の需給調整緩和の流れの中で,バス事業者による路線の縮小が予想されます。市民の生活を支えるための足の確保が重要となってきているところでございます。このため昨年庁内に設置いたしました,公的バス運行に関する検討委員会の中で検討を進めるところでございます。関係地域やバス事業者とも充分協議しながら,さらに7路線中5路線が隣接市町にまたがるため,関係市町とも協議を進めながら進めて行きたいと考えているところでございます。なお,この路線バスの縮小につきましては,利用者の減少に起因するものでございます。特に通勤等の交通手段としてのバス利用について,今後市民に協力をお願いしていきたいというふうに考えているところでございます。以上でございます
○議長(佐藤稔君) 27番
尾形源二議員。
○27番(尾形源二君) 簡潔に具体的にご答弁をいただきまして,ありがとうございました。
今答弁を聞いてても,まだ,基本的にやっぱりその,今までの体制の中での答弁から抜け切ってないような気がしてならないんであります。
地方分権,具体的にどういうことなんだというと,全く上と下が逆転するわけですから,そういう中で
行財政改革,この四つの項目で見直しをかけていきます,というだけではやっぱりつまらない,今までの改善でしかあり得ない。しかもその改善が具体的にどこまで改善されるのかという,かなり先が見えているような感じがしてなりません。
また,住民あるいは市民についての,もっともっとその積極的な取り組みがなされて行かないと,地方自治もなかなか成長しないんだろうというふうに思われます。これはどういうことかといいますと,市民をしっかり捕えないと,その市民の要望,あるいは市民の要求そういうものも具体的につかめませんし,あるいは
行政サービスの相手がいったい誰なんですかという,その辺の曖昧さがどうしても拭いきれない。そして基本的にはやっぱり山形の行政区域に住んでいる市民なんですよ。法人なんですよ,そういうしっかりしたとらえ方ができて,これからの行政が展開されるんだろうと,その辺のとらえ方がもう少し徹底していただければなと,そんなふうに思います。
そして,今まで20世紀のやり方を見てきて反省していただきたい五つの分類を先程申し上げましたが,先日,新聞で見たんですが,横浜市であります。都市計画道路を計画するのに全く住民にすとーんと任せてしまった。行政が素案をつくるんじゃなくて,地域の住民にどこにどういう線を書いたらいいでしょうか。そしてどういうふうにして作り上げていったらいいでしょうか。そういう行政課題をすとーんと地域住民にお任せをした。これくらいの大胆な取り組みが求められてきているんじゃないかなと,あと行政コストはどうしてもその今のままではやっぱり下がんないのかなと,今ずっと答弁を聞いてもどうしてもその行政コストを下げるための切口というのはなかなかみつからないなと。それは一番最初に申し上げましたように,やっぱり従来の感覚の中で物事を分類して整理しようとするからどうしても限界がでてくる。
地方自治の中で,住民が負担する税金でその町を運営するとあれば,その財源というのはもう限られちゃっている。決まってる。その中でいろいろ行政展開をしていかなきゃいけない,
行政サービスをしなきゃいけない。そうするといつかは,この施策をやるためにこれだけのコストがかかるんですよという,これだけお金をこの施策にかけていいですかどうかも,住民に問わなきゃいけない時代に来るんだろうと。そういう観点からしっかり行政内部で取り組むために
事務事業評価システムとか,そういうものを具体的に取り上げていかなきゃいけないじゃないかと,そういう先に向かっての方向性を今求められているような気がしてなりません。
それぞれの答えについては,必要といたしませんが,しっかり問題提起させていただいて,そして21世紀へ向かって,しっかり行政も時代とともに進化していくんだよという,そういう姿勢を市民に見せていただきたいし,あるいは,行政そのものが市民を引っ張っていって,そして,そういう時代に突入するようにそういう姿を夢みさせていただきたいと思うのであります。
なお,最後になりましたが,少し本当に先程も申し上げましたが,かなりきつい表現を使わせていただいております。これはあの今更と言えば今更なんでありますが,しかし行政を構成している一人一人にもっともっと発奮していただきたい。なにくそーと思っていただきたい。それと同時に行政職員は市長の行政補助員であります。そうすると首長の政治姿勢,あるいはイデオロギー,哲学そういったものがすべて行政構成員補助員一人一人に徹底しないとなかなか佐藤カラーがでてこないといわれるのも,その辺に大きな原因があるのかなと,そんなふうにこの4年間拝見をいたしましたので,その辺も期待をさせていただきながら,私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(佐藤稔君) 以上をもって,
尾形源二議員の質問を終わります。(拍手)
~~~~~~~~~~~~~~
◎渡辺卓弥君 質問
○議長(佐藤稔君) 次に,市財政計画について,ほか2項目について,36番 渡辺卓弥議員。
〔36番 渡辺卓弥君 登壇〕(拍手)
○36番(渡辺卓弥君) 9月定例会において,一般質問の機会を与えていただきましたことに,まずもって深く感謝申し上げます。
最初に,佐藤市長におかれましては,当選1期目のこの4年間,厳しい状況下にもかかわらず,堂々たる県都づくりに邁進されていることに対し,心より敬服いたすものであります。
21世紀を目前にし,世はまさに大転換期をむかえているわけでありますが,引き続き市政の舵を取っていただき,さらに堂々たる県都の実現に奮闘いただくことを切に希望するものであります。
前回の選挙公約「21世紀にはばたく山形ルネッサンス21」の提言を改めて読み返してみましたが,快適で豊かな生活空間の創造,交通網の整備,市街地の整備,産業の振興の大きな4つの項目どれをとっても,その実現に向け着々と成果を上げられていると確信いたしております。
先程申したとおり,我が国は,時代の大転換期にあると言われております。
その潮流は,価値観・生活様式の多様化,地球時代,人口減少,高齢化時代,高度情報化時代などに整理されており,これらの潮流は,地域に対し,どのような影響を与えるのでしょうか。
言うまでもなく,我々は地域で働き,地域で生活しているわけでありますから,転換期において地域が直面する課題としては,国際的な地域間競争の時代において,働く場所が十分確保できるのか,そして,中山間地域での過疎化,あるいは高齢化の進展の中で安心して生活ができる地域社会を維持していけるかに集約されるのではないかと考えているところであります。
こうした課題に対し,産業の振興,あるいは福祉,医療,教育,ゴミ処理など,行政が大きな役割を担っていかなければならないわけで,国あるいは本市の財政事情が緊迫している中,かつてのような景気回復が見込めない状況を考慮した場合,今後ますます増大するであろう行政需要に対し,十分な対応が可能であるかどうか,若干の危ぐを抱かざるを得ないのであります。
こうした点を踏まえ,市長の考えをお聞かせいただきたいと思うのであります。
最初に財政についてであります。
近年,経費支出の見直しが行われ,その成果が着々と出ておりますことは非常に評価するものでありますが,一方で地方債が年々増加している状況にあり,言うまでもなく,地方債は将来にわたって使用する施設などを,使用する方々からも平等に負担していただくために起こすものですから,一概に否定はしたくはありませんが,近年,税収の落ち込みや景気浮揚対策のための増加により,
公債費比率は6月補正の段階で19%を超え,財政硬直化のボーダーラインとも言うべき状況にあり,また,起債制限比率も14%を超えたことを憂慮するものであります。
駅西開発やニュータウンの整備など,大きなプロジェクトが控えている中,どのように健全財政を確保していくのか,市長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。
次に,職員の定数についてであります。
本市の人件費比率は,当初予算で19.7%と,東北6県の県庁所在都市の中でも高い比率を示しております。
さらには,今後,介護保険や救急専隊化に職員の確保が必至の状況でありますが,これらの職員をどう確保していくのか。市長は職員定数を変えないと明言しており,事務事業の見直し,あるいは,
行財政改革の中から生み出すには,あまりにも大きな数と考えられ,新しい事業等に要する職員の確保についての市長の考えをお示しいただきたいと思います。
次に,市街地文化ゾーンの設定,都市計画道路香澄町専称寺線の整備促進及び都市計画特別用途地区の指定についてであります。
市の中心に位置する霞城公園は,文化遺産を将来にわたり保存するため,昭和61年に国の史跡指定を受け,平成30年頃を目標に,平城としての姿を復元することになり,その第一段階としての東大手門の復元工事を平成3年に完成し,また,本丸一文字門の石垣も,史実に基づく忠実な復元工事を平成10年着工し,平成17年に完成すれば,山形城としての歴史的財産となり,市民の喜びと言うことができます。
佐藤市政の一つの,しかも大きな,子孫へ残せる文化価値として位置付けられるのが,霞城公園の復元だと思われます。
これらを一つのチャンスとして,市街地文化ゾーンの設定に踏み切ることを提案することが私の質問であります。
私は,市議当選以来,一貫して文化的で個性のある
街づくりと,そして,都市の歴史を感じさせる街おこしを提唱してきました。
市行政においては,市立図書館,宝紅庵,芭蕉記念館,最上義光歴史館などを建設し,県においては,旧県庁舎を復元した文翔館,生涯教育の場遊学館,また,県教育資料館を保存し,多くの市民及び県内外の観光客から大いに利用され,まことに喜ばしいかぎりです。
街全体の文化的な雰囲気と,香りの高い,形のあるチェーン的な文化を形成することを望みたいのであります。これを私は,山形市街地文化ゾーンの設定と表現するわけであります。これこそ,文化的個性のある街の具体像と考えるからであります。
私は,かつて,空間のある街,広場のある街,緑のある
街づくりをこの場で申したことがあります。幸いにも,霞城公園が平成30年頃までの年月で整備事業も計画され,東大手門も完成し,また,大手町地下駐車場を建設し,しかも駐車場の上に,新しい公園が整備されたことはご承知のとおりであります。文化的中心の広場が形成されたことは,まことに喜ばしいことであります。
幸い,わが山形市には掘り起こし,見直してみれば,文化価値の高い資源が数多いのであります。街おこしの一つとして,豊かなこれらの資源を価値的に位置付けることこそ急務だと思うのであります。
そこで,市長にお伺いいたします。私はこのような意図や考え方を了とせられ,市街地文化ゾーンの設定に踏み切る決意はないものかどうかをお聞かせください。市街地に文化的夢と,個性を作る市民の熱意に灯をともす起爆剤として,その決意をあらわしていただきたく,お伺いいたします。
一つの具体案がなければ,ご意見も生み出せないと思いますので,私なりに文化ゾーンについて申し上げ,一つの資料として活かしていただきたいわけです。
まず,全体的構図は次のように考えます。
霞城公園,最上義光歴史館を拠点とし,東に向かい,市役所,旧県庁つまり文翔館,遊学館,気象観測所,県教育資料館,更に,寺町一円を結び,その中間に商業経済地域,具体的には買い物通りを想定し,旭銀座,七日町,済生館周辺の結びつきを考えて,霞城公園に進む範囲を提案するものであり,市長のご所見をお伺いいたします。
次に,都市計画道路の問題であります。市におきましても,市街地街路整備については,東原村木沢線,薬師堂上桜田線,青田前明石線,美畑天童線,十日町双葉町線の5路線を手がけ,県と協調しながら着々と成果を挙げ,目に見えて整備されていることに対し,高く評価するものであります。
香澄町専称寺線については,昭和61年度に重要事業として県及び建設省に陳情し,この地域の町内及び商店街では,地域住民が自主的に自分の地域の活性化を図ろうと,
街づくり委員会を設置し,勉強会や専門家からの指導を受け,また,先進地等の視察を行い,積極的に
街づくりの事業促進に取り組んでおり,現在,地域住民の協力を得ながら,平成元年度から,県事業5カ年計画で,県道部分の街路事業が完成しております。残る市道の部分につきましても,霞城公園と中心市街地活性化計画,文化ゾーンの都市計画道路として,美しい都市景観の形成を図りながら,行政,文化レジャー,散策,あるいは住居機能など,買い物以外の既存の機能を一層高め,市民の交流の場,生活の場としての密度を上げ,心の安まる,安らぎ通りにする必要があると思いますので,都市計画道路香澄町専称寺線を今後どのように事業促進をしていくのか,市長のご所見をお伺いいたします。
最後に,都市計画特別用途地区の指定の件であります。
県立山形東高等学校,同山形工業高等学校,同山形北高等学校,県教育資料館,生涯教育遊学館など全国でも類のない教育施設が整備されている地域で,将来に亘り,文教的な環境保護を目的として,都市計画特別用途地域を指定し,今後,美しい都市景観の形成を進める上でも,地域の文教資源を大切にした
街づくりを進める必要があると思います。
また,本市が持つ固有の魅力的な街,寺町のたたずまいは,城下町としての歴史,文化を継承する大切な街並みでありますが,時代の流れとともに,埋没してしまう恐れがありますので,寺町を伝統的建築物群を活かす街として,都市計画特別用途地域を指定し,歴史,文化の
街づくりを行う必要があると思いますので,市長のご所見をお伺いし,私の第1回目の質問といたします。
○議長(佐藤稔君) 山口助役。
〔助役 山口寿男君 登壇〕
○助役(山口寿男君) はじめに,市の財政計画,健全な財政運営についてということでございますが,本市の財源であります税収につきましては,長引く消費の低迷や景気の後退によりまして,伸びが期待できない状況でございまして,特に
法人市民税については,決算見込みでも昨年度より落ち込む状況になっているところでございます。
また,今後は大規模な重点プロジェクト事業が本格化してまいりますし,さらに国の減税対策にかかります減収を伴う減税補てん債などによりまして,公債費等の義務的経費も増加してきておりまして,厳しい財政状況になるものと考えているところでございます。そのため,歳入の確保,経費の節減・合理化に最大限努めてまいるとともに,
行財政改革を積極的に進めまして事業の効率化をさらに図ってまいらなければならないと考えているところでございます。
また,中長期的な財政計画のもとに緊急性の高い事業の優先順位のチェックや事業の実施期間の見直し,有利な機会の活用などをさらに進め健全な財政運営に取り組んでまいらなければならないというふうに考えているところでごさいます。
次に,介護保険等新たな行政需要に対応した職員の確保についてでございますが,平成11年から13年度までの3カ年計画につきまして見ますと,介護保険制度の導入あるいは新都心ビルオープンへの対応,救急業務の専隊化,あるいは地方分権への対応等によりまして業務増が予想されるところでございます。事業の収束あるいは終了による業務減もあるわけですが,全体としては,行政需要の増加が見込まれるわけでございまして,これに対応するために,事務事業の見直し,職種ごとの業務内容の見直しを行いまして,現職員定数を増加することのないように,最大限努力してまいりたいと考えているところでございます。
次に,都市計画道路香澄町専称寺線及び文化ゾーンの設定についてでございますが,本市の中心市街地はご指摘のとおり,霞城公園をはじめとした城下町時代の遺産や旧県庁舎等の近代の歴史遺産が多数あるわけでございます。これらの遺産を生かしました魅力ある街づくりを進めるため,中心市街地活性化計画いわゆるシェイプアップマイタウンでございますが,これを策定いたしまして逐次事業を進めてきたところでございますが,特に七日町地区につきましては,七日町地区街づくりガイドプランを策定しまして,企業の促進に努めているところでございます。
この中にも,山形城址を核にしました歴史と文化と緑のネットワークを図るべく,霞城公園から寺町周辺を結ぶ道筋を歴史文化軸と位置付けまして,
街づくりを進めてきたところでございます。
文翔館の整備に伴いまして,その周辺の市道,特に北側の道路につきましては,せせらぎのある市道ということで景観整備を図ったところでございますが,これにつきましては,旧県庁周辺の整備連絡協議会,地元の方々の協力をいただいたところでございます。そうしたことで,歴史文化軸は年々目に見えてきているところでございますが,今後とも,歴史文化を生かした市街地文化ゾーンを生かした市民の街おこし,
街づくりを図ってまいりたいというふうに考えておるところでございます。
なお,市街地文化ゾーンにつきまして,文教地区等の法的指定をする場合につきましては,住民との話し合いを進めていかなければならないというふうに思っているところでございます。
次に,香澄町専称寺線の事業促進についてでございます。
都市計画道路香澄町専称寺線は,最上義光歴史館や山形美術館等文化の香り高い霞城公園と歴史遺産の残る寺町筋を結ぶ幹線道路といたしまして,また都心リングを形成する旅篭町八日町線と諏訪町七日町線を結ぶ連絡道路としても重要な路線でございます。整備にあたりましては,中心市街地にふさわしいグレードアップを図りながら,地元商店街との協力を得ながら実施をしてまいっているところでございます。
今後は都市計画道路諏訪町七日町線までの区間につきましても,中心市街地の活性化を図る重要な路線ということで,事業の促進に向けまして,取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
次に,寺町一帯の特別用途地域の指定についてでございますが,ご指摘のとおり,当地区は,文教施設あるいは歴史的資源と相まって良好な住宅地となっているところでございます。用途地域につきましては,地区の特性を踏まえまして第1種,第2種中高層の住居専用地域を指定しまして,周辺環境に調和した
街づくりを目指しているところでございます。特別用途地区につきましては,用途地域を基本にしまして,地区の将来像に合わせた規制を加えることになるわけでございまして,よりきめ細かな
街づくりを進めるためのものでございますが,土地利用の規制強化という面もありますので,地区指定にあたりましては地元住民の方々と,十分協議の上,進めていく必要があると考えているところでございます。
なお,遊学館周辺地区につきましては,教育文化施設の集積と良好な住環境を活かしていくような取り組みが必要でございますので,地区住民の方々のご協力をいただきながら検討を進めてまいりたいと思っているところでございます。
寺町地区につきましては,地元の有志の方々を主体といたしまして,羽州寺町振興会が組織されまして,地元の
街づくりを考える活動が進められてございます。地元の皆様と強調しながら歴史的環境と調和した住みよい
街づくりを図ってまいりたいと考えているところでございます。以上でございます。
○議長(佐藤稔君) 36番 渡辺卓弥議員。
○36番(渡辺卓弥君) ただいま,助役の答弁で了とするわけでございますが,二,三要望しておきたい点がございます。
財政につきまして,ただいま助役から財政運営につきましての説明がありましたが,起債制限比率について,公債適正化計画書を出さないように最善の努力を図っていただきたいということでございます。
それから,介護保険,消防専任隊の件でございますが,消防隊の今救急隊が5隊あるわけでございますが,専任隊は2隊であり,3隊は兼務隊ということで,非常に業務が多くなっているわけでございます。その点につきまして,やはり財政的な問題もあろうかと思いますので,年次計画を樹立しながらですね,消防専任隊に一つ一つ解決していっていただきたいということを強く要望しておきたいと思います。
それから,都市計画道路香澄町専称寺線はただいま助役の答弁で非常に心強く地域住民も思っているかと思います。前にも計画しまして,オイルショックで中断になったり,二,三中断なっておりますので,今回からは中断ならないように,行政と地域住民が密接に連絡をとっていただきたいと,行政の方でオイルショックで予算がないからこの次にしてほしいとかないようにぜひ一つお願いしたい。同時にもう一つ,寺町からやはり重要路線でございますが,市道小白川街道,寺町からみつますの方に来る道路ですが,これも市道なんですが,これも環境を整備しながら,やはり中心市街地の活性化の道路として環境整備をしていただきたいと,いうことを要望しておきたいと思います。
最後に,地域指定の件でありますが,助役から今,文教地域については非常に地区がマッチしているということで,私も地域住民に今後地域指定について,意見の開陳をやりたいというふうに思っております。と同時にまた寺町地区につきましては景観形成事業としてですね,金沢市がやっております。四季の巡りあいの金沢,これもやはり観音町という一つ寺町と類似した町でございますが,そこを景観形成事業として行っております。
それから尾道でございますが,伝統的建築物を主にしました景観形成事業を促進している都市でございますので,先進地でありますその地域を調査研究しながら一つ山形市でも百年の大計で子々孫々に伝わるような,やはり景観条例景観形成事業を促進していただくことを要望いたしまして,私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(佐藤稔君) 以上をもって,渡辺卓弥議員の質問を終わります。(拍手)
この際,午後1時まで休憩いたします。
午前11時27分 休 憩
――――――――――――――――――
午後1時 再 開
○議長(佐藤稔君) 休憩前に引き続き会議を開きます。山口助役から発言を求められておりますので,これを許します。山口助役。
○助役(山口寿男君) 昨日,浅野議員からご質問ありました,市所有車両のディーゼルエンジン車についてお答えを申し上げます。
本年9月1日現在の市所有車両の総台数は406台でございます。このうちディーゼルエンジン車は152台でごさいます。ディーゼル車の占める割合は37.4%となっております。
この内訳でございますが,消防ポンプ自動車,道路維持清掃業務用に供するダンプ車,散水車,グレーダー及びパッカー車等の特殊車両とともに,福祉施設の送迎用のマイクロバス及び中型バス等でございまして,ディーゼルエンジン専用車両でございます。庁用車及び貸出車等の一般車両につきましてはガソリン車を優先して購入しているところでございます。今後ともこのような方針のもとに車両購入を進めていきたいと考えているところでござます。以上でございます。
~~~~~~~~~~~~~~
◎阿部喜之助君 質問
○議長(佐藤稔君) それでは一般質問を続けます。
バブル崩壊後の日本の経済,金融の混乱について,ほか4項目について,28番 阿部喜之助議員。
〔28番 阿部喜之助君 登壇〕(拍手)
○28番(阿部喜之助君) まず,質問に入る前に一言申し上げさせていただきます。
このたび市長におかれましては過労の為体調を崩され,入院と言う事になりましたが,病状は軽く,済生館の医師団の適切なる治療によりまして,順調に回復されておるような状況になっているとお聞きしておりますが,何よりも喜ばしく安堵したところでございます。1日も早く,元の健康体に戻ることをお祈り申し上げますとともに,市長という職務は,あまりにも激務な故に,決して無理をなさらないよう,市長ご本人はもとより,秘書課をはじめ,本市幹部職員も,十分配慮していただきたいと申し上げさせていただきたいと思います。
それでは,このたび,平成10年9月定例議会において,一般質問の機会をいただきました,緑新会の皆様に感謝を申し上げますとともに,通告の順に従い質問に入らせていただきます。
日本は今や,戦後50数年の間,体験した事のない,バブルの崩壊,不良債権,金融ビッグバン,それによっての不況,そして大手都市銀行,証券会社等の倒産と,今私達国民は何を信じ,何を頼りに生きて行けば良いのかわからない,五里霧中のような社会状況になってるのであります。バブルがはじけたからといって,平成8年には不良債権が続出し,銀行をはじめとする金融機関を守るため,このままだと金融秩序が乱れて大混乱が起こるとの理由で,公金で6,850億円もの大金を補填し,それで安定するかと思いきや,益々悪化するばかり,財政改革を棚上げしてまでも再び,16兆円もの公金を継ぎ込もうという状況,しかしながら,円安,株安が進行し,留るところを知らず,日本発金融恐慌とまで言われかねない状況,しかも,長銀にみられるように「何故そうなったのか,現在の経営実態の内容,いわゆる不良債権の実態等を国民の前に一切情報公開せず」多額の公金を投入しようとしている政府,大蔵省,日銀の方針には,私は絶対に理解し得ないのであります。
確かに長銀一つを取りつぶすとすれば,それだけの問題に留まらず,日本の金融界や,多くの企業,国民にまで重大な影響を及ぼすだろうし,金融秩序を保持する事も,大変に重要な事と思われますが,だとしたらなおさらのこと,国民の理解が必要であり,不良債権の実態をつぶさに公表することと,これらに関わった経営者,官僚,政治家の責任の所在を厳しく処分すべきと私は思いますが,25万市民の行財政を司る立場にある市長のお考えを率直にお尋ねをいたします。
次に,本市の行政組織の一端について質問させていただきます。
私は平成8年9月定例議会において,財政についてただしましたが,本年も,これから数年先までも(平成17年頃まで)財政事情は誠に厳しい状況が続くと,推測せざるを得ないと思われます。であるならば,市長が常々申しておられます,スクラップアンドビルド方針で,経費の削減を念頭に,食糧費をはじめ旅費,諸経費等,また各種補助金,事業の見直し等々,年次毎に削減または,見直しを断行していることに対し,高く評価をするものであります。
私達の大先輩でありました故黒木先生がこの壇上で,これからの市の行政は,企業的な感覚を取り入れた行政が必要ではないかとただした事を今,私も思い出し,正しく全ての分野ではなくとも,企業的な感覚,合理的な改革を取り入れるべきと思うのであります。すなわち,職員の適正な配置等も重要なことになるわけで,どの課にも大変優秀な職員がいるようですが,仕事に追われ忙しさにご苦労されているようである。
しかし,職員の定数は2,481名と定められ,増員は現状では不可能である。また,臨時職員,嘱託職員の数も現在,約600名で対応しているようでありますが,例えば消防においては,職員の数が少なく週休二日制が十分取れないところもあるのではないかと思われるのであります。消防職員においては,25万の人口なので,国の基準から申しますと,市民1,000人当たり1名となっていますので,250名となる訳でありますが,本市の実数は205名と,充足率82%と低く,近年火災出動は,112件前後と極端には増えてはいませんが,救急の出動は,平成9年には,5,165件と極端に増えてきているのであります。
しからばどうするか,との問題になるわけでありますが,私はまず給食センターの業務を全て,民間企業に委託すること,もちろん,民間に委託しても,食品衛生上,安全,安心,迅速でなければならない事は言うまでもない事で,民間企業ですと,食品衛生上,安全,安心が保障出来ないなどということは,決して無いと思うのであります。
また,社会教育課所属の各地区公民館に,およそ一館当たり3名の職員を配置していますが,社会教育,生涯教育の充実・向上は必要ではありますが,近年,市民の生活文化に対する多様化と,それぞれの分野においてのレベルアップにもなっており,また多くの市民の中でそれぞれのサークル活動の指導者の数も多くなり,今や行政が一つ一つ計画,立案,指導しなくとも十分に活動している状況であります。
これは,本市が昭和40年代から一貫して進めてきたもので,全国にも誇れる本市の公民館運営の結果であると,私は高く評価をしますが,もうこれからは,市民それぞれの自主性に任せて,市民それぞれが計画,立案し活動出来得る状態になっていると思うのであります。もちろん,教育委員会の中には,社会教育,生涯教育担当は存在しなければならないし,地域,または市民からの要望には答えて行かなければならない,独自の事業の必要性は申し上げるまでもないことであります。
要は優秀な行政職員を100名近くも常勤させておく必要性は,もはや無くなったのではないかと思うのであります。必要性の薄くなった事は,即改善すべきと考えるからであります。以上組織上の提案となりますが,市長のお考えをお尋ねいたします。
次に,時代背景から職員の特殊手当等について,ただしてみたいと存じます。
職員の皆様には,それぞれの部署に配属となり,それなりの職場,職種に携わりご苦労なされているようですが,今回私なりに調査をさせていただきましたところ,昨今の機械化,設備の充実,社会環境の変化・改善等の状況の中で,理解し得ない特殊手当の種類があると思うのであります。
3月定例議会で佐貫議員も指摘されたとおりでありますが,もちろん当然に必要と思われる個所もあるわけです。例えば税務手当(徴収事務)等は,現在,社会の中で各金融機関の店舗の数,オンライン化,口座振込みの制度化と変革し,平成9年度は徴収率98.85%と非常に高く,常々市職員のPRの努力と,市民の納税に対する理解度の高さの表れであると思われます。このような状況下であるにもかかわらず,なぜ特殊手当が必要なのか。
道路舗装手当は,機械化が進み今や一般土木作業の一環として考えられないのか。
また,福祉部門においては,児童福祉等業務手当,老人看護等手当(事務職),社会福祉業務手当等々,本市の福祉行政は大きな政策の柱であり,今や国,国民あげて福祉国家建設を目指し,福祉の充実は必須の課題である中で,何故に特殊手当が必要なのかという事であります。
特殊手当の必要条件の理由は,三つあると聞いています。一つには,危険。二つには,不快。三つには,困難と不健康。これらの,三つの条件に該当する職種の方々に,支給されているようでありますが,ただいま申し上げました中で,特に福祉部門の特殊手当については,市民がこれを知った時,また全ての福祉施設を利用なされている方々が知った時,どんな想いをなされるか,お考えになられた事があるでしょうか。
多くの市民が,市役所の窓口等に行った時,山形市の職員の方は,親切に対応はして下さっても,心の中では,「危険だ」「不快だ」「困難で不健康だ」と常に思っているのだなと思わざるを得なくなるのではないでしょうか。これらの部署は全て,市民,人間を相手に接する部署であります。
これらの事は職員一人一人が,自覚をする事であって,市長の考えを尋ねるべきか,私自信少々躊躇しましたが,民主主義社会が成熟し,社会機能が進展した今の時代に,市長は英知と,雄断をお持ちの貴殿なら,不適切になった特殊手当等は,改革すべきと思いますが,市長のお考えをお尋ねいたします。
次に,西蔵王地区の生活環境整備について,質問をさせていただきます。
本市の水については,永い年月の中で先人達の大変な苦労とたゆまざる努力によりまして,飲料水,農業用水においては,全市的にほぼ完備されていると思われますが,中山間地域については,いまだにしっかりとした設備になっていない地域が見られるのであります。蔵王温泉,山寺地区をはじめ,本市直轄の水道の設備がなされているところもありますが,未だに,小規模単位の簡易水道の地区が多く見られるのであります。
そんな中で東部山岳山間地域で,西蔵王高原は優れた観光資源があり,質の高いリゾート地として整備が必要なところであり,近年,西蔵王有料道路の整備によりまして,市街地からのアクセスも良くなり,市街地から車で約20分で到達できるところ,国民宿舎,野草園,キャンプ場,西蔵王公園,西蔵王市民の森,本年開設した悠創の丘,そして多くの湖沼群,これらをネットワークした自然体験型のレクリエーション・ゾーンとして,また市民のリフレッシュの場としての位置づけが重要視されているものと思います。
しかし残念なことに,飲料水においては集落単位,またはもっと小単位の簡易水道で対応している状態なのであります。幸いにして,現在まで飲料水による事故等は無かったものの,リゾート地域として将来共,多くの市民や,都会からの方々をお迎えするには,何としても,市直営で管理する水道水を整備する事が急務だと思うのであります。
さらに,中山間地ゆえに,竜山川をはじめとする支流河川の浄化と,地域住民の居住環境の向上の為,下水道の整備も急務と思うのであります。
西蔵王の観光・リゾート開発に向けて,これまで行政当局と,地域住民とが鋭意推進してまいりましたが,上水道や下水道等の生活環境整備が立ち遅れており,早急に整備しなければと思うのであります。
聞くところによりますと,平成10年度から14年度事業予定の「紅花の里」中山間地域総合整備事業において,土坂,萩の倉地区の「営農飲雑用水施設整備」事業で,水道施設の整備をするやに聞いていますが,その計画はどのようになっているのですか。
また,「山形市排水処理基本構想」によれば西蔵王地区は,農村集落排水事業により,下水道整備を行う計画になっているようですが,いつ頃の計画になっているのか,上水道,下水道もいずれも地下に埋設する工事なので,同調工事でやれるものなら,経済性や,工期,交通事情等の観点から,非常に合理的であり,経済的であり,早期にできるものと考えられます。以上のような理由から,農業集落排水事業も早期に着工すべきと思いますが,市長は,どのような考えをお持ちですか,お尋ねいたします。
最後の質問になりますが,千歳山の防災上の問題と,松の植栽についてであります。
山形市民が古くから,あこがれの山として,また,山形市のシンボルの山として,親しまれてきた「一山皆松の木の山」千歳山であり,阿古耶の姫と松の精との悲恋物語の伝説の山,そして多くの市民が,朝な夕な千歳山を眺め,山形市民として誇りにさえ思い続けてきた千歳山の,すすり泣きにも取れる声が,聞こえるように感じられる現状になっていると思うのであります。市長もきっと,私と同じようにお感じになられていると思うのであります。
それは,市長も既にご認識のことと存じますが,千歳山はおよそ10年程前から毎年,松の木の伐採を行っているのであります。
市街地より眺める千歳山の姿が,著しく,変貌してきているのであります。これは,戦後日本に上陸したマツノザイセン虫の為であり,県内には昭和50年代前半に発生し,駆除の努力はしたものの,今日まで続き,未だに終息を見ていないのであります。また,マツクイ虫による大量の被害木を,周辺への更なる蔓延防止のために,伐採し,地上で薬剤散布をするためによるものであり,その結果,西斜面と北斜面が特にひどく,往時の松の緑が誠に残念な事に,無くなったのであります。
古くは,平家物語にも記述され,本市の多くの学校の校歌にも歌われて来た「緑の松の千歳山」,それにも増して先に述べましたように,山形市民のシンボルの山であり,健康づくり,散策の山が,無残な山に変貌しているのであります。
幸いにして,地元平清水の方々が中心となって,市・県当局,営林署当局に働きかけ,数年前から
ボランティア活動として,松の植栽事業を進められておりますことは,誠に有難く,素晴らしい市民活動であると,心から,敬意と感謝を申し上げたいと存じます。
しかしながら,財政的にも人員的にも市民
ボランティア故,限界がありどうしても行政からの一層のご支援が必要と思います。
緑の松の千歳山の保存・復活に対する,市長のご所見をお尋ねいたします。
そして更に,古木の松の枯損木の伐採等による,千歳山の眺望の悪化だけの問題で収まらない。新たに重大な問題が懸念されると思うのであります。それは,落石の危険であります。私の記憶ですと,昭和40年代後半かと思いますが,西側,松山2丁目の居住家屋に,岩石の落石事故が発生し,屋根を破り2階を破り,1階までの被害があったのを,今思い出しております。当時幸いにして人的被害は無かったようですが,大木の松がかなりの数と,かなりの個所で無くなり,数多くのところの山肌に空間が生じ,現地調査をしましたところ,直径2m以上もある岩石が,山の斜面から浮いた状態のものが,数多く見られるし,かつ,長年の風化のため,岩石に亀裂が生じているもの,また松の大木で支えられていたと思われる岩石が,その松が松くい虫のため枯損したため一層危険と思われる個所等,誠に危険な状態と思われる個所が多く見られるようになりました。
もしも,震度の高い大きな地震や,集中豪雨等の場合,落石の危険は一層増大するのではと,懸念するものであります。
ましてや,千歳山の西・北山麓ギリギリまで市街化区域と本市が指定し,多くの市民が定住している訳であります。
そこで私は,近年急激に千歳山の松の木等の植生の変化により,重大な危険地帯にならないかと心配していますが,市長のお考えをお尋ねいたします。
そこで私は,千歳山を買収する等との風聞は,耳にした事はありましたが,山はどこへも移動しないし,消えることもないものである。
ただそこにある山を愛し,大切に守り,そこに住んでいる人々が活用すべきものととらえています。このような考え方に立てば,前段で申し上げましたように,こよなく愛し,活用し,大切に守る事,この守る部分を,市民と行政と関係機関が協力し,どうするかが課題であると思うのであります。しかも,緊急にであります。
落石防止策は,先進地の例を参考にし,遊歩道の整備は,自然休養林と,保健保安林として,昭和40年代に指定されている千歳山でありますので,森林土木工法の技術を駆使すれば,十分可能だと思うのであります。
平成10年7月8日付けで,市長宛「千歳山松の緑復活を目指して」の要望書を出させていただきましたが,その添付資料に千歳山の現状を詳しく記載しているとおりであります。
滝山地区を中心に,また,多くの市民が参加して活動を続けている「千歳山を守る会」の血のにじむような活動が,必ずや実を結ぶよう,県や営林署に強力に働きかけ,本市も,重要な政策ととらえて当たる決意のほどをご期待申し上げまして,第1回目の質問とさせていただきます。
○議長(佐藤稔君) 山口助役。
〔助役 山口寿男君 登壇〕
○助役(山口寿男君) 最初に金融機関の不良債権についてでございますが,金融機関等の不良債権処理の問題につきましては,国政の場で論議をされているところでございますが,公的資金の導入につきましては,率直に申しますと難しい部分が多く,ご指摘のとおり国民の理解が得られるようにしていただきたいというふうに思っているところでございます。
また,雇用問題等市民生活の安定等の視点からも十分論議の上対応してほしいと思っているところでございます。
次に,民間委託職員の配置の見直しについてでございますが,山形市
行財政改革大綱に基づきます実施計画におきまして事務事業の見直し,業務の民間委託,職種ごとの業務内容の見直し等を総合的に検討,実施いたしているところでございます。
このような中で消防あるいは救急体制の整備など,今後の新たな行政事情に対応した必要な人員体制がとれるように対応してまいりたいと考えているところでございます。
特に,給食センターにつきましては,実現可能な部門から委託をしているところでございますが,さらに関係団体をはじめ市民の皆さんの理解をいただきながら,継続して検討し,効率的な運営に努めてまいりたいと存じます。
公民館につきましては,現在「公民館のあり方」につきまして見直し検討をしているところでございます。その中で,社会教育,生涯教育のあり方,地域住民へのサービスのあり方等についても十分検討させていただきまして,市民の理解をいただきながら職員数あるいは職員組織を含めた見直しにつきまして今年度をめどに検討を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
次に,特殊勤務手当の見直しについてでございますが,特殊勤務手当は議員ご指摘のように著しく危険,不健康,そして困難な業務に従事する職員に支給するものでございますが,時間の経過や社会情勢の変化とともに特殊勤務の状況も変わってくることと思いますので,その見直し検討に入っているところでございます。
次に,西蔵王地区におきます水道の整備について,上水道整備についてでございますが,西蔵王地区は現在のところは上水道の給水区域には含まれていないわけでございまして,給水区域に編入する場合には水道事業の健全を図る上で財政状況あるいは水道料金への影響なども勘案しまして,建設費用に対する採算性を考慮しながら検討していかなければならない課題と考えているところであります。
土坂,萩の倉地区におきます中山間地域総合整備事業によります水道整備についてでございますが,紅花の里地区中山間地域総合整備事業で計画しております土坂,萩の倉地区の営農飲雑用水施設整備につきましては,山形県が事業主体になりまして平成11年度に調査及び実施設計を行いまして,平成12年度から工事を着工する予定になっているところでございます。現在の計画では飲用水として計画給水人口212人,営農用水として家畜や農業機械の洗浄水を見込みまして1日の最大給水量を118m3と計画しているところでございます。
次に,西蔵王地区におきます下水道の整備についてでございますが,農業集落排水事業でございますが,山形市排水処理基本構想に基づきまして,全体計画として14処理区,24集落の整備を計画しておりますが,西蔵王地区につきましてもこの計画に含まれておりまして,農業集落排水事業により整備する計画でございます。そのため地元の調整あるいは財政計画との整合を図りながら事業採択に向け国あるいは県に対して積極的に働きかけていきたいと考えているところでございます。
なお,中山間地域総合整備事業によりまして,土坂及び萩の倉につきましては,営農飲雑用水施設整備として水道施設の整備を計画しておりまして,農業集落排水事業との調整を図りながら取り組んでいく考えでございます。
次に,千歳山の松の復元についてでございます。
市民に親しまれております千歳山の松の復元事業といたしまして,地元の方々,平清水の方々を中心に
ボランティア活動といたしまして,千歳山の松を守る会を組織されまして平成4年から営林署と協議しながら体験林業として松の植樹をしていただいているところでございます。
市としても,
ボランティア活動援助支援としてこれまでも補助をしているところでございます。千歳山マツ復元事業補助金として20万,それからこれまで千歳山自然休養林保護管理協議会負担金というようなことで,これまで25万円でございましたが,このたび補正として,52万円の増をお願いしておりまして,77万円ということで計上させていただいているところでございます。これにつきましては,民間の方からも千歳山の松を復元するといったような趣旨で寄付もいただいているところでございます。それらを生かして事業を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
次に,千歳山の落石防止についてでございます。
ご指摘ありましたように,落石防止対策につきましては,千歳山国有林の防災対策というようなことで市民の生命と財産を守る立場から市といたしましても,国・県等に強く働きかけをしてまいりたいというふうに思っております。この治山事業につきましては過去において昭和63年土砂崩壊処理ということで行われておりますし,平成元年度にはモルタル土止め工ということで,いずれも国の直轄事業でなされているところでございます。
また,先程,先進地の例という話もございましたが,岡山県などにおきましても国直轄で落石防止の固定工法などをとっている例もございますので,それらをもとにしながら関係機関に対して強く働きかけをしてまいりたいというふうに考えているところでございます。以上でございます。
○議長(佐藤稔君) 28番 阿部喜之助議員。
○28番(阿部喜之助君) ただいまの助役の答弁でほぼ満足はしております。ただ,若干2,3につきましてですね,それぞれの関係します部長にお尋ねをしたいというふうに思います。
まず,最初の質問の組織の本市の改革と職員の特殊手当についてでございますが,これは総務部長にお願いをします。
やっぱりこれだけの組織体の中ですから,そう簡単に組織を根底から改革するということは至難のわざであるということは,私も重々存じております。
しかし,先程尾形議員の指摘にもあったように,やろうとする意志の強さ,これがこれからの行政の中で最も大事なことではないかと思うんです。やれるところから徹底してやるという姿勢,こういうことを総務部長は担当部長として,まずどういうふうに捉えておるかということをお尋ねをいたします。
そして同時に特殊勤務手当について私も指摘をさせていただきましたが,決して働く皆様方に,その所得を減らせということじゃなくてですね,実はあの,その根底にある理念ですね,特殊手当の理念,これを私なりに調査をさせていただきましたがですね,その危険と不快,不快ということは不愉快ということになるわけですが,不健康そして困難,確かにあのこういう文言がこの公務に携わる組織体の中であるやに書類上で勉強させていただきました。多分これは国政レベルからの国の制度からのものだと思うんですが,全く私はこれがあの明治政府以来のこういう発想に立ってるのではないかというふうに私なりにとらえているところでございます。
というのは,危険は純粋にわかるのですが,不愉快,不快ということはやっぱり人間誰しも快く思わないということは当然あることですが,行政に携わる方々の中ではこの不快というのは極めて限られた部署でないとこれは該当しないのではないかと思うんですね,また,不健康とか危険・困難はたくさんあると思う。
この資料を参照してずっとこう見させていただきますと,確かにね,高所作業とか構内作業,それから航空手当,死刑執行手当,死体処理手当とかね防疫医療機関とかそういうものがたくさんあるわけ,ただ,本市の場合は,ほとんどが直接山形市民と接するお仕事になるわけですから,この三つのうちに該当するものは極めて少ないのではないかと私は判断したわけです。
ですから,戦後この民衆の社会がこんなにも進んできた中で,もう少し市民にわかりやすい,理解していただけるような理念,その理由づけですねこれをきちんと考えるべきでないかと私は思うわけですが,総務部長その辺どう今お考えになっておりますかお尋ねをします。
それからですね次ですが,
都市開発部長に一つだけお尋ねします。
先程,千歳山の防災上の問題はこれは総務部担当になるのは私も存じておる訳ですが,現実的に先程申し上げましたように,この落石の心配があるんではないかと私今申し上げたところでございます。であるならば,その山麓まで市街化区域となって今現在市民の方が生活を営まれているわけです。
こういう状況について,
都市開発部長の立場としてですねどんなお考えをお持ちですかお尋ねをします。
それからもう1点最後になりますが,これ環境部長にお願いをしたいと思います。であの,最後の質問で千歳山の点を特に重点的に私質問をさせていただきましたが,たぶん産業部それから都市開発部,環境部,総務部,四つか五つぐらいの部に関わりある質問の内容であったと私も思っております。
しかし,最後に環境部長から答弁をいただきたいのは,私もちょっとあの勉強させていただいた中にですね,山形市の経過がございます。昭和42年にね,前市長の金澤市長さんの時に千歳山の無償貸与をしてくださいと営林署に陳情書をだされているんですね,そして昭和45年に秋田営林局長から千歳山の国有林について,自然休養林として指定をして許可を貰ったようです。その写しなんかもいただいているわけですが,ですからこれはね山形市の市政施行80周年事業の一環としてやられたことのように,この書類に出ております。
ですから本市はずっと千歳山を大事にしようと守り保存しようという本市の姿勢はずっと生きてると私は思うんです。ただ,あのどういう事情か途中で若干そのペースがダウンしたという経過であろうかと思いますが,これらの経緯その自然休養林そして保安林としての指定を受けた中で,だいぶ整備をなされた経緯も承知しております。
しかし,途中で先程も申し上げましたように,どうもこう行政の施策がダウンしたというような経過があるように思われるんです。この辺の経過についても含めまして環境部長にお尋ねをしたいと思います。これからどうするかというようなことも含めて質問をさせていただきます。
○議長(佐藤稔君) 市川総務部長。
○総務部長(市川昭男君) まず第1点の組織の改革でございます。私ども常に組織行政全般について見直す義務をもっているというふうに理解してございます。
議員もご承知のように
行財政改革大綱をつくりまして,私どもこれまでもやってまいりました。その中で権限の見直しあるいは調整機能の充実,用地取得業務の効率化等々につきまして検討を重ねてきておりました。今後とも私ども全職員の英知をしぼってより良い市民サービスに撤するための組織改革を目指していくということを断言申し上げます。
それから2番目ですが,特殊勤務手当でございますが,全部で現在特殊勤務手当が50種類ございます。助役の答弁にもございましたように,時間それから社会情勢の変化とともに確かにそぐわない点もございます。現在鋭意見直しをやっております。以上でございます。
○議長(佐藤稔君) 向環境部長。
○環境部長(向裕君) これまでの経過につきましてはご指摘のとおりでございます。
昭和42年に市政施行80
周年記念事業とこういうことで山形市の当時としてメイン事業になるわけでございますが,千歳山も自然の休養林としてあるいは市民のレクリエーション基地として整備しようとこういうようなことから申し出があったように聞いております。でそういうことをふまえて秋田営林局まで参りまして45年に自然休養林に指定をなったと,そのさいに自然休養林としての千歳山の管理運営計画書というものを営林署の指導のもとに市と共同で策定をし,それぞれ役割分担を決めて,それでそれぞれの施設の整備に当たってきたとこういうような経過も聞いております。
その中では,今後,千歳山については国有地でございますが,営林署と山形市と共用しながら両方で共同で実施しなければならない,こういうような取り決めなんかもやったように聞いておるわけでございます。で途中宙に浮いたというのは第一次計画が昭和45年から5年くらいの期間の計画であったわけで,それが終了したものですから,まあその後の第二次の計画が策定されないままにきたとこういうようなことでございます。
ただその中間に,昭和59年頃でございますが,営林署と市との話し合いで両方折半で松を守るための空中散布を実施したというような経過がありまして,その後も経過する予定だったようですが,一部市民の方々の反対もあって宙に浮いたと,こういうようなことで,その後しばらく千歳山の維持管理については,営林署,市の両方からの具体的な手当てというものはなかなかなかったと,ただ,営林署の方では細々ながら松くい虫対策等については何らかの手当てがあったようでございます。
そういった中で,平成3年の秋に千歳山の松を守る会という市民の方々の組織が,地区の方々の発案でなされまして,実際に千歳山の松を守ろうと昔のような全山松山に返すようなそういう活動をやっていこうと,こういうことで平成4年から営林署との協議の中で体験林業という格好で実施されてきたとこういうようなことでございまして,その問題についても市の方からも何らかの支援をお願いしたいということが平成7年に確か話があったわけでございまして,そんなことをふまえて営林署と協議をしながらですね,平成7年から市の方も千歳山の松を守る会に対する補助金の交付なんかもやってきたとこういうような経過でございます。
ただ,そういった自然環境を守るという点で,市民の方々のそういう団体の活動をしやすいようなそういう環境をつくる観点で,我々もやってきたわけでございます。
その間に昭和56年になりますが,環境庁のいわゆる植物群落としての指定もございましたので,特に貴重な植生,特に山形市の花,推奨の花になっておりますヒメサユリですかね,そういったものなんかもあるというようなことでございますし,また自然の赤松の自然林も残存をしているというようなことでの植物群落の指定でございますから,環境面から見れば今後とも保全に努めていく必要があるんではないのかなとこんなような考えでおるところでございます。以上でございます。
○議長(佐藤稔君) 岡崎
都市開発部長。
○
都市開発部長(岡崎教雄君) ただいまご指摘ありました,千歳山周辺の市街化区域でありますけれども,これは市街化区域設定にあたりましては,危険地でないというような判断のもとにやっているわけであります。
ではあなぜ今危険になったのか,あるいはその懸念があるのかといことでございますが,議員ご指摘のとおり松が枯れてきて一部危険が発見されたとこういうようなご指摘だと思います。私もあの現場ちょっと見させていただきましたけれども,心配といえば心配かもしれません。ただ,直ちにということでもないようでございまして,これにつきましては,当然に管理者であります営林署に強くその対策等については申し入れをして対応していきたいとこういうふうに思っているところであります。
それから,関係団体それから市も営林署も入ってですね,休養林の保護する連絡協議会がございますから,その場でも十分にですね指摘しながら対応していきたいとこういうに思っているところであります。以上であります。
○議長(佐藤稔君) 28番 阿部喜之助議員。
○28番(阿部喜之助君) それぞれの部長の答弁で納得をさせていただきます。なお付け加えさせていただきますと,今部長さん方がそれぞれ答弁なされたように,関係部それぞれが横の連携を一層密にしましてですね,私が懸念するいわゆる心配していることがまあたいしたことがなかったんだということであれば私も嬉しいことでありますし,ぜひ,千歳山の防災という観点からも関係部が協力しあってこれからも調査・検討していただきたいと思うのであります。
総務部長の答弁で私も納得しましたが,一つあの最後になりますが,私も行政視察をさせていただいたときにですね,わたしだけじゃないですが,一緒にいったわけですが,確か伊東市にお邪魔したときに,市役所の市民課といいますか入口のちょうど前に市役所という三つの文字が大きく書かれておりました,そこに市民に役に立つところであるというこのわきに添え書きがあったわけですね,なかなかいい文言だなと市役所というのは市民に役に立つところですと,やはりこの精神をですね市当局の全職員が忘れることなく公務にこれからも邁進していただきたいという希望を申し上げまして質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。
○議長(佐藤稔君) 以上をもって,阿部喜之助議員の質問を終わります。(拍手)
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◎峯田豊太郎君 質問
○議長(佐藤稔君) 環境問題について,ほか4項目について,20番 峯田豊太郎議員。
〔20番 峯田豊太郎君 登壇〕(拍手)
○20番(峯田豊太郎君) 本定例会において,通算11回目の機会を与えていただき同志の皆さんに厚くお礼申し上げます。最後の順番となり,重複する点もありますが,与えられた時間は十分に使わせていただきますのでよろしくお願いいたします。
私ども緑新会では本年1月末,インドに視察に行ってまいりました。首都デリーを始め2都市を視察し,多くのことを学んでまいりました。特に心に残った中で,通訳の言葉があります。インドの大学を卒業し,日本に留学,東京外語大で日本語を学び,日本の商社に勤務した後,母国に帰り雑貨の輸出業を営みながら,日本へのインドの紹介,マスコミ取材の案内や通訳をし,将来は孤児院を造りたいという方でした。インドは世界的に有名な政治家ガンジー,ネールは出たが,国民生活は全然良くならないし,識字率は50%に満たず,貧困は20%程度,食事を満足にとれない人が,50年前と変わらなくいる。インドの最初の核実験は1974年に行い,GDPの約3%を軍事費に使い,核兵器を持つものの,政治は一部の特権階級のために行われ,世界に誇れるものは9億4,000万人といわれる人口で,12億2,000万の中国の次であり,21世紀の前半で世界一の国になる予想と苦笑いをしておりました。
日本の政治は,戦後,敗戦国でゼロから始まりインド以下の国力が,国民に目を向けた政治により経済は発展し現在の国力までに引き上がり,その差は歴然であります。政治に携わる指導者はすばらしいという賛辞を受け,私は国政も市政もリーダーが,どこに目をむけて政治を行うかが最も大切なことと,インドの現実を見て強く感じてまいりました。
佐藤市長が誕生し早4年,1期目の最後の議会で,4年間の総括と,2期目への政治哲学,ビジョンなどをお尋ねする,最も良い機会に恵まれ楽しみにしておりましたが,体調不良のことで残念ではありますが,市長の1日も早い全快を祈念しつつ,代理の答弁者であります山口助役には,主に事務的な面をお聞きいたしますので,明解で簡潔な答弁を期待いたします。
通告の順により最初に環境問題についてお尋ねいたします。
今年は年明けとともに,大雪に見舞われました。豪雪対策本部が設置され,この1年はと不吉な予感がいたしましたが,春の高温で少し気が休まったものの夏季に入り,日照不足,梅雨明けのない夏,8月末の豪雨はエルニーニョ現象の影響だけではすまされないことと思います。それは21世紀に入り急激な自然破壊,人間の傲慢さに地球が泣いているのか,人類に対し“憤り”と警告をしているとしか思えませんし,もしくはノストラダムスの予言のとおり,今世紀末に地球に大変なことが起こる前ぶれではないでしょうか。8月末の東日本22道県に被害をもたらした豪雨で,被災を受けた各市と市民の方々に深くお見舞いを申し上げたいと思います。
各地の災害を耳にするたび,本市は豊富な自然に恵まれ,災害の少ない本当に良い街であると再確認をしておりますが,安心してはいられません。北関東,東北を襲ったと同量の降雨が本市にあった場合,各河川の氾濫,丘陵地帯の崩壊,市街地の雨水対策はどうでしょう。常に心を引き締め,危機管理に万全を図らなければなりません。
私達はより良い生活環境を求め,つくり,それを後世に引き継ぐ義務があります。本年3月議会は,地球温暖化防止の京都会議の後のせいか,多くの議員が環境問題について提言されました。私はここで焼却することによって排出するダイオキシンを取り上げます。
人類は化石燃料を使う以前は,当然草木を燃料とし,生活をしてきました。文献によると,江戸時代は“木灰買い”木の灰です。木灰買いと称し,各戸の“カマド”の焼却灰を集める商売が成り立っていたそうで,用途として肥料,染色,繊維,洗剤,陶磁器の釉薬などに使用しておりました。戦後急激な石油燃料の普及と石油化学製品が焼却物に混入し肥料としても,使用不可能となるとともに,焼却により大気中に放出された物質が公害として蔓延し始め,最近では環境ホルモン問題とし,中でもダイオキシンが特に注視されております。
本市では当初予算にダイオキシン関連計測器設置費2,540万円が計上され,前向きな姿勢は評価いたしますが,私はかねてから焼却灰の処理について委員会等で取り上げてまいりました。焼却灰には物を焼くことによって反応し,形成される有害物質が多く含まれております。特にダイオキシンは20%は煙とし空気中に排出,80%は灰に残留すると言われ,その毒性は今さら言うまでもありません。本市2焼却場の残留灰を分析したことがありますか。業者に運搬委託し,処理場で埋設客土しており,新設の上野処理場は管理型で安全と説明をするでしょうが,運搬中そして処理場での野積中の飛散を考えたことがありますか。
私は北陸のある市を訪ね,処理の現場を視察し説明を受けた時,その担当者は立地上海岸線にどうしても埋め立てなければならない。海を汚染させず,周辺住民にも迷惑をかけないためにも,少々コストがかかっても凝固し,溶解しないように埋設している。市民の協力でゴミ減量作戦をし,焼却コストを少しでも減らしながら,後世に負の遺産を残したくないとの,市長の方針もあり,これを行っていると胸を張っていたのが強く印象に残っております。
環境庁では,焼却灰等を凝固することのできる製品,薬品を開発,生産している企業のデータを集め,融解度,安全上のテストを始めたと聞きます。簡単な設備で凝固させ,その製品を舗装材,建設資材,骨材にも使用している例もあるとのこと。本市でも焼却灰の危険性を認識し,一日でも早く凝固非融解処理をし,付近の住民,市民が安心できる対策を講じるべきと考えます。また公所,事業所,家庭等で使用している小型焼却炉は,社内から出る紙器類を主にした物の焼却と思われますが,低温焼却であり,当然多量のダイオキシンの放出,残留が予想されます。この残灰収集方法や,その対策はどうしておりますか。産業廃棄物の指導は県,即ち保健所が窓口などという答弁はないとは思いますが,害を受ける人は山形市民です。
また市民の生活での不安の一つに,医療廃棄物があります。済生館では有資格の企業に処分委託をしているとの事ですが,本市内の病院,医院等の医療施設の廃棄物はどうなっているのでしょうか。最終的にどう処理なっているのか。チェックしたことがありますか。どのようになっているか。知りたいものです。
家庭排出の生ゴミについては,先の一般質問で肥料化について質問しましたので,このたびは町内会,子供会,小中学校で行っている新聞雑誌,ビン類の廃品回収と言われる物についてお尋ねいたします。紙類の回収は,国際的,国内古紙相場より,価格が左右されていますが,市ではこの価格に関係なく,回収量に応じ補助しており,この施策は続けなければなりません。紙の原料は樹木であり,樹木の果す効用は今さら言うまでもありません。まず国土保全,緑のダムとし水資源を守り,飲料水,地下水の涵養,空気の浄化等数えきれませんが,特に降雨時期に明確に表れ,今夏の中国,韓国,北朝鮮の洪水は樹木の伐採による人災と降雨量との相乗作用という学者もおります。また忘れてはならないのは,炭酸同化作用です。50年生の杉1本は年平均3.8㎏の二酸化炭素を吸収し,日本列島の森林の吸収量は2,700万t,我国の自家用車の総排出量にも相当します。
しかし,ビン類のリサイクルは,回収品は現在,ビール瓶しかされません。業者のストックにも限度があり,他のビンまでは不可能とのこと,四国の某市ではやむを得ず,市がストックヤードを持っておりました。資源物の新たなリサイクル方法を開発していかなければならないと考えます。既に公園等の散策路に粉粋し,凝固させた物を舗装材に使用している市もありますが,かなりのコスト高とのこと,私は市と回収業者や事業者が一体となってベンチャー企業的にリサイクルシステムを研究,開発,構築していかなければ分別回収した意義がなくなると思いますが当局のお考えをお聞かせいただきたい。
市長はよく
チャレンジ精神を持って行政を行うと言います。職員にも浸透し同じ精神で行政を行っていると思いますが,
チャレンジとは何も新しいものに挑戦するだけではありません。現在行っている中で,より一層市民のためになる方法はないかと改善改良を重ねることも
チャレンジの一つです。
例えばゴミ処理にかかる市民の負担を少しでも軽減するには,などと考えたことがありましょうか。小さなことかも知れませんが,例えば指定ゴミ袋の上部に“ひも”として使うようにミシンが入っております。これは“ひも”として現在使われていましょうか。袋の製造側からは大量生産の機械を動かすために縦に入れるのはコストに響かないが現在の様に横に入れるには,原価として一枚につきいくらと出る程原価がかかるとのことです。また,現在用途が印刷されていますが,上袋だけにして,袋を色別にすれば,数円ずつ安価になるとのこと。特に焼却する袋の印刷インクは安全でしょうか。安く,良くなるのは主婦の皆さんが喜びます。
環境問題の最後に,1997年7月青森県野辺地町で開かれた,第6回環境自治体会議は,環境問題に関心の高い全国の市町村の首長,市民団体の長,研究家が集まり,環境問題の解決の為,自治体が手を結んで先進的な事例を学びあい,活力ある
街づくりを実現しようと開かれ,野辺地町の小坂町長が「自分達が何をすべきか,何ができるかを問われた」と環境保全の担い手の自治体の重要性を述べております。
そして環境問題は,広範で複雑多岐にわたっているが,指導する立場にある者は,できることから率先して環境保全の範を示さなければ,事業体の責任において処理されなければならない問題も実現しない。ゴミ焼却施設から発生するダイオキシンは,生殖能力に異常を引き起こす恐れもあり,将来の世代に影響を与える問題だけに,早目に対策が必要であり,ダイオキシンは排煙から出るものと焼却灰の中に残留するものがあり,排煙からは空気と共に広い範囲を汚染し,焼却灰は地中に埋められ,地下に浸透し,やがて地下水を汚染し循環する。この現状を放置しておいて良いのだろうか。
今日の環境破壊は,人類の飽くことのない欲望の追求による必然的な結果であり,問題の後始末はきちんとすべきである。この地球規模での環境破壊を食い止めるため,国民は一人一人が認識し,保全に立ちあがらなければならないが,自治体も知恵をしぼり,できる問題から取り組むことが急務であると町長がその会議を締めております。このように進み始めている自治体もありましたので,紹介いたしました。
次に,新幹線問題ですが,平成4年7月開業以来最初は少々トラブルがあったものの,順調に運行を続け,本年3月末で延べ1,851万5,000人の乗客を運び新幹線部分では,最高速度240㎞,在来線では130㎞の時速で走行しておりますが,福島~仙台間約79㎞を30分,山形~福島間87㎞を75分と,その差は高架であると誰でも承知しておりますが,せめて複線にならないかと素朴に期待をしておりますが,開業以来,残念ながら変わらず同じ条件で走行しております。せめて踏切の整備統合はと見るに,本市内,駅より南側は何も進んでおりません。
これは過去の一般質問や建設委員会でたびたび問題化され,本年の当初予算審査でも,先に開業区が完了しない前に,北進部を行うのは主客転倒ではないかとの意見が多数を占め,多くの市民からも同じ事を質問されます。踏切は山形市の東西交通交流の最大の課題だからです。山形新幹線構想が出る前,奥羽本線連続立体化を図るため,市の重要事業の一つになっており私も関係方面に陳情した記憶があります。これを復活し,連続立体化について,再度関係機関に働きかけるなどし,実現を目指してはどうでしょう。その予定で,もしかして駅から南の踏切を改良しなかったのではないのでしょうか。
踏切立体化の現状をみるに,工事予定の谷柏,蔵王駅の北側ですが,オーバー,南栄町はアンダー,駅西開発による予定路線はアンダー,東原村木沢線はオーバー,両所の宮線はアンダー,江俣銅町線はアンダー,天童内表線はアンダー,沖ノ原はアンダー,立谷川北志田線はオーバーと上であったり下であったり,本市の重要な課題である東西交流の円滑化を図るコンセプトは,どのように考えているのでしょうか。何かその時の都合により事業を行っており,
街づくりとしてとらえた場合,計画性が無い様な感がしてなりません。連続立体化や,踏切の立体化が,早急に実現不可能であるならば,特に朝夕の渋滞が著しい個所の解消策として現行の道路交通法第33条は踏切を通過する車両は停止し,安全を確認しなければならないとしており,これが渋滞に拍車をかけております。深町踏切や五日町踏切等主要な踏切に信号を取り付けるなどし,車両が一時停止をしないでも良い措置を講じ,この解消に努めるべきと思いますがどうでしょうか。他県にこの例があります。
新幹線北進計画により,山形の物流は変化しつつあります。延伸の計画発表からまず石油類から大きな変化がみられました。漆山,蔵王駅はJR貨物による物流基地が所在し主に石油製品,セメントを取り扱っており,平成8年度蔵王駅取扱は,石油類12万1,000t,セメント3万t,漆山駅は石油類9万5,000t,セメント5万5,000tがありました。ご承知のとおり蔵王駅では日本石油が平成10年6月30日操業停止,セメントは週3回のうち15両で40tを運んでいるのみです。漆山駅の昭和シェル石油は平成9年9月30日,住友セメントは平成10年6月30日停止し,JR貨物の姿が消えようとしております。JR貨物東北支社では,コンテナ輸送に力点を置くとのことでしたが,貨車は使わず,トラック積みにして国道48号線を経由し,仙台宮城野のセンターへ運び,そこから全国各地へ,そして逆コースで山形に搬入とのことです。当然ながら物流基地がなくなったため石油類の安定供給に不安となり,コスト,勤務していた従業員の雇用等を総合的に考えると新幹線デメリットとカウントされるでしょう。
寒冷期間の長い本市では,半年以上,各家庭で暖房が必要であり,ほとんどが石油燃料を使用しております。
今冬よりすべてが仙台方面のストックヤードからタンクローリー輸送により運ばれるようになり,特に豪雪時の安定供給,物流コスト面と不安材料になっております。物流環境に変化が生じてきており,米国では鉄路輸送が再度見直しされてきたと聞きます。旅客だけでなく物資の安定供給にも仙山線の輸送能力向上が本市の発展の条件になりつつあります。
ちなみに仙台市の基本計画に本市に近い地域,愛子地区は,恵まれた自然環境などの特性を生かし,生活拠点機能などを担う地域拠点の形成をめざし,土地の有効利用や,新たな市街地の形成を促進,地域交流や防災機能を有する全市的な生涯学習の場とし施設整備を図るとしており,交通は厳しい採算性ではあるものの,東西交通軸構想へ,県も財政的支援を表明し,21世紀に向かおうとしております。愛子まで大量交通機関を拡充させるともあります。今年で仙石線の立体化が完了すると聞きます。ぜひ仙山線の立体化を本市でも関係機関に強く押し,より結びつきを強くし,複線化を図り,実現したときは40分程度で東北の拠点都市と結ばれ通勤圏にも入ります。四季の美しい災害の少ない山形へ住み,仙台に通勤する人も増え,定住化による人口増につながる結果になると思うがどうお考えでしょうか。
次に,観光問題に入ります。
市長はこれからの市街地観光は市を売り込むために重要であるとしておりますが,どの様な発想で進めようとしているのですか。私は第1回目の一般質問より毎回,歴史を大切にしなければ街の個性がなくなる。歴史は金で買えない物であり,製造することができない。今生きている私達は,山形に芽生え伝わった文化を継承育成し,後代に引き継ぐ義務があり,山形の風土にあって,歴史を重ねた建造物は保存すべきで,現在地が難しいとしたら移築し集落化を図り,建造物と生活様式の文化を保存すべきと主張し続けてきました。
しかし残念ながら明治時代から著名な方の利用があった言われる,市役所に近く,しかも霞城公園と寺町筋を結ぶ中間地点に所在し,将来観光的にも利用できると思われた建造物が私も保存運動をしてみましたが残念ながらあっという間に消えてしまい,跡地は駐車場とのこと,観光とはほど遠いコンクリートの固まりになりつつあります。
市街地観光を盛んにすべきとの市民の声が強くあります。これに必要不可欠なものは,県立中央病院用地であり,私も先の一般質問でも取り上げ,また様々な論議もされ議会では霞城公園整備とあわせて,移転後は市街地観光の拠点とし利用すべきとの意見が強くあります。
私は,既に他界いたしましたが,ご承知の方もいらっしゃるかなと思いますが雨谷憲作氏と趣味を通じてご交誼をいただいておりました。氏は観光についても深い見識を持ち,また教育については,中央高設立時から深く係わりのあった方で,その当時の経過をよく話してくれました。
中央高は霞城公園内の兵舎を使用し開設され,松山に移転の折は,校舎敷地の大部分が市及び関係者が提供をし,市立高的な要素が強かった。将来の学校経営を考えて県立とし,その財産の名義も県とし,もし学校用途として目的が終了した場合市に返還するとなっていると聞いており,管財課での調査の結果,その内容の念書もあったとしております。
その後旧農業試験場跡地に移転する際,返還の交渉があったものの,
サブグラウンドとして利用する。即ち学校用の使用であるとの解釈で現在に至っております。
中央高校に体育科があるとはいえ,本市内に所在する高校の敷地面積をみるに東高の敷地4万3,850㎡,グラウンド1万6,413㎡,生徒数841名,南高敷地3万2,189㎡,グラウンド1万5,450㎡,生徒数842名,工業高敷地3万3,134㎡,グラウンド8,360㎡,生徒数821名,中央高敷地6万2,706㎡,グラウンド3万8,457㎡,生徒数954名,私学で敷地面積が一番大きいのは,日大山形5万8,747㎡,グラウンド3万9,611㎡,生徒数1,931人,グラウンドが広いのは東海大山形敷地5万2,451㎡,グラウンド4万5,829㎡,生徒数989人となっており,中央高が,ずば抜けて広い面積で,松山の
サブグラウンドの必要性は少なかったのではないかと考えられます。しかし,どうしても現在使用しており必要性があり,強いとするならば,県立中央病院移転後の敷地は,市へ代替えとし譲与すべきであると県に働きかけてはどうでしょう。幸いにして助役は長い間県職員としてキャリアを積み,県行政に深く係わってきた方であり,豊富な人脈をお持ちの方であります。ぜひ実現できるようお願いしたいと思います。
山形を訪れた方が誰でも一番先に目にするのは街路すなわち街並みです。ある学者は“ある都市を思う時,最初に心に浮かぶものは街路である。街路がおもしろくなければ都市もおもしろくない,街路が退屈であれば都市も退屈である”と定義づけており,“道路はそれぞれの地方の文化と深い係わりを持ち,絵となり,詩となり夢とロマンを持っていなければならない”としております。商店街の活性化のためにも,歩きたくなる街,心に残る道をつくらなければなりません。例えば,夜,街を歩くと,照明器具はきれいになりました。しかし,照明の色彩は冷色系です。
山形の自然環境は寒冷期間が長く寒い日が続きます。必然的に暖色系を発光する“灯”にすべきと考えます。市街地観光を促進しようとしたならば,歩いてみたくなる街路づくり,特に“灯”が重要であります。例えば,同じ色を発光している街路灯を巡れば,中心商店街を回遊できるようにするなど夜の街の色彩を考え,各道路により照明の色に個性を持たせる等をすれば“詩になり絵にもなる”山形を演出できます。幸いにして本市の商店街の街路灯の器具は高水準な物を使用しているとのことで部品の交換により発光色の変更が可能とのことです。強く提言いたします。
次に,
行財政改革についてお尋ねいたします。
改革大綱のなかに職員定数を増やさないと明記しており,パーキンソンの法則は行政組織は必然性の有無にかかわらず,際限なく肥大化していくとあり,これに逆らう努力は評価いたします。が住民からみた公務員の姿は,厳しい意見として,どうせ役所はつぶれない,安易な気持ち,非能率としております。どうすればそれを克服できるかは勤務時間中は一生懸命キビキビと働く,ムダな経費は切り詰めるとしており,私はこのどうすれば良いかを注目していきます。
戦後50数年,日本は右肩上りの経済で世界のトップの座に近い経済力をつけ,それと比例し税収も順調に伸び,起債の発行償還も経済の発展で十分カバーできる時代が続き,その気持ちが現在も続いているのではないでしょうか。国も県そして市も借金まみれ,箱型行政は投資的な費用の捻出を妨げ,財政の硬直化が進み,事業を進めるごと,借金が増える体質になってしまい,特に
バブル崩壊後,日本経済の悪化は,当然本市でも税収に影響を受け,税収の伸びは今後期待できない状況になっております。
ここで必要なことは職員の意識改革であり,組織の改革であります。時代に即応し,スクラップアンドビルドの認識を持ち,マンネリ化を打破していく事が大切であり議会でも度々取り上げられている,給食センターは現状で良いのか。民間委託はできないのか。公民館の運営は地元に委託できないのか。道路の維持,車両運転,学校配置の技能職員の仕事は民間委託できないのか。これらに携わる職員は約300名,職員の再教育により他の職種に変更できないのか,等はどのような計画なのかお聞きしたいと思います。
職員の一人一人の意識改革が大切と考えます。こんな事を単純に計算してみました。一般会計に占める人件費,当初予算のうち19.7%,148億7,000万円となっており,行政職平均給与は約33万,公務員の場合各種手当等を合算すると,年収は20カ月程度となり660万,12分の1とし1カ月50万,土日祝日は,月11日程度となり,稼働日数20日とすると1日2万7,500円,これを8分の1にすると1時間2,900円,6分の1にすると10分間で485円,タバコを吸い,茶を飲み,新聞を読み,雑談をしていても,このように税から人件費として支払われていると認識し仕事をしたことがありますか。意識改革の原点です。また施設の休館日を少なくし,より多くの市民に利用してもらうことも
コスト削減と考えます。
月曜休館の施設が多くあります。しかし月曜しか休めない職業の方もおります。理美容業の市民は税金は払っているが市の施設はほとんど使ったことは無いと言います。例として市民会館は月1回日曜日に休館日となります。日曜は月4~5回しかありません。市民は家庭の日第3日曜こそ,家族そろって,このような所での文化に触れたいのです。休日だけを考えれば開館すれば20~25%コストの削減というふうな発想になります。
東京江戸川区では,施設をフル回転させる発想で運営組織を変え,人も繁簡にあわせ自由に動かし対応しております。これが行政のサービスでありコストダウンの一つです。ぜひご一考下さい。
カジュアル・ウェンズディが行われております。日本人の全般的サラリーマンの服装は紺,ネズミ色のスーツで,ワンパターンであるとか,ドブネズミ等と比喩された事もありました。画一的な衣服から離れ,自由な服装にすれば柔軟な発想がでるとしたら,それも良いと思いますが,最近特に夏の服装をみると,昨日の質問にもありました,TシャツにGパン姿の職員がおり,より良い発想を生む為のカジュアルデーはどんな格好をしても良いとの解釈するのは如何なものでしょうか。服装にはおのずからTPOがあります。公務員としての自覚と,この主旨の原点に帰りもう一度趣旨徹底を図るべきであります。
3月の議会で,地球温暖化防止に,市でもできるかぎり努力する旨市長の答弁がありました。経費の削減の意もあり,不要な電気を消す,低公害車を買うことも一つの方法でしょうが,せめて市保有一般車両約300台はアイドリングは止めるとか,市職員の車両はアイドリング中止車両のキャンペーン車としステッカー等を張って実行し市報広報で,PR,市全体に広げる等の発想があっても良いのではないですか。
既にトラック業界は実施,某一社はドライバーが下車する時は,必ずエンジンを切る様にしております。地球を守るためです。この位の発想と作業はカジュアルデーでなくともできるはずだと思いますが。またすべてのことに言えますが,目標と達成率を常に念頭に入れて,行政を進めるべきと私は考えます。
最後に市長の1日も早い全快を祈念し,私の第1回目の質問を終わります。
○議長(佐藤稔君) 山口助役。
〔助役 山口寿男君 登壇〕
○助役(山口寿男君) はじめに,環境問題につきまして,清掃工場から出る焼却灰の処理についてでございますが,清掃工場から出ます焼却灰につきましては,今年の4月から稼働いたしました上野最終処分場におきまして,焼却灰につきましては埋め立ていたしました後,覆土を行っているところでございますし,浸水する水につきましては処分場内の処理施設で処理をいたしているところでございます。ただいま,ご提言ございました,焼却灰の凝固処理でございますが,環境に配慮いたしました無害・安定ということを考えますと重要な課題で取り組んでいくべき課題であるというふうに考えております。
現在,2市2町広域で清掃工場の整備計画の作業を進めているところでございますので,この場で今後のそういった凝固処理等につきましても検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。
次に,ビンのリサイクルについてでございますが,ビンのリサイクルにつきましてはビンの種類によりまして再利用されるもの,あるいはされないものというのがあるようでございますが,これらにつきましては,すでに建築資材等に活用する試験研究も進められていると聞いているところでごさいます。例えば,先程お話がありましたように,道路材にしますとか土木・建築材にするといったようなリサイクルもあるようでございます。
今後主といたしましては,集団資源回収の体制を維持しながら,リサイクルシステムの構築に向けまして関係機関とともに検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。
若干順序が前後するかもしれませんが,済生館の医療廃棄物についてでございますが,これにつきましては,済生館の医療廃棄物につきましては,そのうち注射器・針あるいは脱脂綿類等の感染性廃棄物につきましては職員が収集から運搬,焼却処分まで立ち合いをいたしまして適性に処理されていくと確認しているところでございます。
次に,ゴミ処理に伴います市民の負担を少しでも軽減するための措置というようなことでございますが,現在袋の外袋あるいは内袋の印刷をしているところでございますが,分別の徹底あるいは収集作業の効率化ということからも,これは現段階では必要ではないかというようなことでこのようなものを使っているところでございます。ただしミシン目につきましては,市民からの意見・要望なども十分お聞きした上で検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。
それから,奥羽本線の連続立体化についてでございますが,市街地におきます鉄道線の連続立体化につきましては,周辺市街地と一体となった街づくりを進めるためには非常に有効な手法であるというふうに考えているところでございます。現在は,東西市街地の均衡ある発展と駅西側の活性化ということで駅周辺整備事業を実施しているところでございますが,この事業につきましては,現在のところは鉄道地盤面を前提として進めているところでございます。
なお,あの南側の踏切の改良という話しもございましたが,深町あるいは吉原につきましてもオーバー形式あるいは人道ボックスというような改良も進めることにしているところでございます。現状では単独立体化ということで鉄道の東西の円滑な交流を図る街づくりを進めるということにしているわけでございますが,連続立体化につきましては長期的な視野に立って本市の課題としてとらえてまいりたいというふうに思っているところでございます。
深町あるいは五日町の踏切への信号の取り付けについてでごさいますが,深町の踏切につきましては市道鳥居ケ丘富ノ中線,都市計画道路青田前明石線ということでございますし,五日町踏切については主要地方道山形白鷹線ということでございまして,鉄道軌道と道路の交差につきまして,踏切の場合は一般的には自動車が一時停止ということになるわけでございまして,交通渋滞等の原因にもなっているわけでございますが,地方鉄道の場合と違いまして新幹線の場合,非常に高速で走行すると,あるいは走行する本数も多いということでございまして,非常に難しい問題もあろうかと思いますが,ただいまお話ございましたように他県にも例があるということでございますので,その可能性につきまして,今後,公安委員会あるいはJR東日本など関係機関とも十分協議をしてまいりたいと存じます。
次に,仙山線の改良についてでございますが,平成11年12月開業予定の山形新幹線新庄延伸がなされた後も,山形仙台間は狭軌でございまして,貨物輸送については十分可能な状態にあるわけでございますが,鉄道による貨物輸送の廃止・縮小の動きは道路網の整備等によりまして,トラック等による輸送コストが下がった結果,企業側は自動車輸送に切り替えるということが多くなることが考えられるところでございます。
また,仙山線の立体化につきましては,行政側あるいはJR側の負担が大きいということも予想されますが,仙山線側がそれを進めているという話でもございますので,仙台との結びつきの強化は重要でございますので,関係機関等十分に協議をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。
さらに,時間短縮でございますが,これにつきましては,振り子電車の導入等が考えられるわけでございますが,これらにつきましても経費等を考えますと非常に厳しい状況にあるわけでございますが,仙台等の交流を図ることは山形市の発展にとりまして重要なことでございますので,今後ともその可能性等について研究してまいりたいと存じます。
次に,歴史を大切にした街づくりあるいは市街地観光という点から,県立中央病院跡地の活用についてでございますが,県立中央病院の跡地につきましては山形市中心市街地活性化計画の中におきまして,歴史文化軸に位置づけられる地域に含まれているわけでございまして,この位置づけに配慮した整備を促進していくことが重要であるというふうに考えております。この中央病院跡地につきましては,県とも私もこれまでいろいろと話をしてまいってきておりますが,ただいまお話ありましたように,元中央高の土地の経過などもあるわけでございますので,それらを話題にしながら今後有利な条件で利用できるように県に対しても強く働きかけに努めてまいりたいというふうに考えているところでございます。
次に,街路灯などの個性的な色についてでございますが,ご指摘のとおり魅力的で賑わいのある商店街を形成するためには,ご指摘のように歩きたくなる街づくりをすることが重要であるというふうに考えているところでございます。
ご指摘の街路灯につきましては,商店街や町内会,街づくり委員会等地域の方と協議をしながら個性的な
街づくりのため,デザインや色彩を考慮した
街づくりを進めているところでございます。
街路照明施設につきましては,商店街や
街づくり委員会,町内会で設置の費用を負担するところでございますが,道路事業で設置する道路照明等につきましても地元の意向に配慮いたしまして,機種等を選定するようにしているところでございます。
街路灯につきましては,各商店街のいろんな考え方に基づきまして,デザインや材質等に個性的な工夫がなされているものもあるわけでございますが,今後特色ある
街づくりにとって非常に重要であるというふうに考えられますので施設新設や更新のさいには,商店街や
街づくり委員会の皆さんと協議しながら個性のある
街づくりに努めてまいりたいと考えているところでございます。
次に,
行財政改革に関連しまして民間への業務委託についてでございますが,より市民サービスを高めるためには人件費等の経費の節減等に努めることが必要であるというようなことで時間外の削減あるいは人員の抑制に努めているところでございます。また,行政需要の増大に対しましては,事業のスクラップあるいは職員の適正配置等により対応しているところでございます。業務の民間委託につきましても市民サービスの維持向上あるいは経済的効果などの視点から検討した上で実施をしているところでございます。給食センターについては実現可能な部分から委託をしているところでございますが,今後さらに関係団体をはじめ市民の皆さんの理解と協力をいただきまして継続検討し効率的な運営に努めてまいりたいと思います。
なお,その他の業務についても見直しのお話がございました。それらについても現在その見直し作業を進めているところでございます。
次に,
コスト意識の徹底についてでございますが,
行財政改革を推進するためにはご指摘のように職員一人一人がコストを意識しながら職務に当たることが大切であるわけでございます。市の職員が十分に
コスト意識を持ちながら職務にあたるように研修等でもその徹底を図っているところでございます。例えば,研修では講師の方から参加者全員の平均給与を時間単価計算しまして,この具体的な数値をふまえて減価意識を持つなどの研修内容なども組み込んでいるところでございます。また,具体的に会議の終了時間の設定あるいは残業のチェック管理などあるいは仕事の進め方など,さらに徹底を図ってまいりたいと考えているところでございます。
次に,カジュアル・ウェンズデーについてでございますが,ご指摘のとおりカジュアル・ウェンズデーによります職員の意識改革につきましては,市民との信頼関係を基本といたしましてその趣旨を再確認することが重要なことと考えているところでございます。
共創プロジェクトの職員向け機関誌でございます“ゆらぐる”というのがございますが,ここではこの問題を取り上げておりますし,TPOをふまえた服装あるいは意識改革のあり方につきまして職員のグループによるワークショップあるいは各職場で議論を深め,カジュアル・ウェンズデーの原点に帰りまして趣旨の周知徹底を図ってまいりたいというふうに考えているところでございます。また,あの環境問題を考えるということでアイドリング等を職員が率先してやめるというようなお話し,それから目標と達成率のお話しもございました。それらを私ども十分心にふまえまして行政を進めてまいりたいというふうに考えているところでございます。以上でございます。
○議長(佐藤稔君) 20番 峯田豊太郎議員。
○20番(峯田豊太郎君) なかなかあの答弁が助役が上手なんで,再質問も非常にしにくいような答弁をいただいておりますが,私は行政も政治もこれからはいわゆるゴミ問題ですか,廃棄物問題,そして高齢対策というものが大きな柱になってきていると思います。
特に,この廃棄物について人体に影響するということは非常にしかも後代に渡っていわゆる我々の子孫に渡って影響出てくるということでございますので,ぜひ他市の真似ということではなくて,本市は先にやるんだというふうな前向きの姿勢で考えていただきたい,例えばですね,埋めなくてもいいんだと,それをその薬を使って凝固して,建設資材とか何かに使えるんだというふうな薬もあります。あの日刊工業新聞の8月の20日にゴム再生剤で一戸建の家を造れる,こういうふうにまで進んでおります。それも簡単にできます。そういうふうにも進んでいる時代でございますので,捨てるんでなくて廃棄物は宝の山だとそれはじゃあ行政はどういうふうな形で携わって再生し,また戻してまた使うかということが考えることが一番大事だな,ただ埋めて燃やせばいいんだという時代はもう終わったんではないか。そのかわりメーカーの方もそういうふうな形リサイクルできるようにということも当然条件あるでしょうけれども,行政としてはそのようなことを考えながらこれから進むべきでないかとこんなふうに私は思いますので,ぜひ,その辺を十分ご考慮いただきたいと思います。
新幹線問題については,連続立体化について前に陳情ありましたし,この事業,確か県でやるような形になっていたと思います。なかなか難しいことかもしれませんが,ぜひ山形市の将来を考えてこれを進め,それまで各単独の立体化をしようじゃないかというふうな,ぜひ発想になっていただければ,大変幸せだと。先の質問にもありましたが,仙台と山形市は残念ながらも切っても切れないと思います。仙台市の
街づくり,先ほど申し上げました。特に山形市は愛子と近いわけです。愛子までそれ相当に仙台市で大量輸送機関を持ってくるんだと,持ってくるんだったらそれに一生懸命JR等に陳情という言葉がいいかわかりませんけれども,要望を私どもの方からもしそこから先は山形市で一生懸命がんばるというふうなことを考えながら,ぜひ,短時間で仙台としかも安心して乗れるものといえばやっぱり電車が大量に運べるしいいんではないかなと思いますし,やっぱり学生さん方も大変多く今現在使っております。そして,例えば学校,大学を卒業したら山形は就職ないなんていうんだったら,まず仙台に勤められるんじゃないかと,40~50分の通勤距離だったら東京で考えれば普通なわけです。そういうふうな発想に立ってぜひ仙山線の高速化そして複線化等を山形市でも強く運動するべきではないかなとこんなふうに思っておりますので,よろしくお願いしたいと思います。
なお,県立病院用地については,ぜひ,山口助役の裁量にかかっておりますので,ぜひ山形市の発展のために最大の努力をお願いしたいと思います。
あと,街路灯のお話を申し上げました。私はあの灯,いわゆる例えば七日町をぐるっと歩いて,ロの字型管というふうなことをいいましたが,ずっとロの字型の同じ照明の色をすればこうぐるっと回って帰って来られますよ,例えばグランドホテルに泊まった人はこうなりますよというような簡単に説明できるようにね,するべきだと,でそこからちょっと出て行けば例えば別な色をひょっと行けば,あの花小路の方へ行かれますよとか,そういうふうにね私は街路の色のね器具はいいんですよ。器具は一生懸命皆さんやってますから,街路の色,灯をね,これからアクセントを出していく時代でないかなと思います。まあよそさんまだあんまりやっておりませんし,残念ながら山形市のロマンといいますか歌は流行歌にまだ残念ながらほとんど歌われてない,紅花どうのこうのというのはありますけれども,ロマンチックなムードを引き立てるには灯が灯の演出が私は大事だなとこんなふうに思いますので,ぜひこれを考えていただきたい。また,商店街等を指導していただきたい,こんなふうに思います。
あと,
コスト意識のことで,ある市では,もう会議室には椅子は置かないんだ,立ってするんだというふうな市もあります。企業もあります。
本市では会議をするための会議はやっていないとは思うんですけれども,そういうふうな無駄な時間は極力はぶいて,先程お話ありましたように終わりの時間をはっきり最初にというふうなこともありました。大変それは重要なことだと思います。そういうふうな短時間に効率的な会議をする。会議が始まって会議で終わる1日会議で終わっちゃったなということのないような行政をぜひお願いしたいとこんなふうに思います。
何しろ,25万5,000の
行政サービスを携わるのは,それこそ市民の役立つところの皆さんでございますので,その意識を十分意識しながらこれからも高騰しやっていただきたいなとこんなふうに思います。答弁はいりません。非常に良い助役の答弁だったので,再度答弁必要ありませんけれども,ご要望いたしまして私の質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(佐藤稔君) 以上をもって,峯田豊太郎議員の質問を終わります。(拍手)
この際申し上げます。奥山
代表監査委員から9月2日の本会議における発言の中の,一部不適切な部分について,削除の申し出がありました。
よって後日,議長において議事録を調整することといたします。
重ねて小職から一言申し上げます。山口助役へ指名する際に,誤りがありました。改めて訂正をさせていただきます。以上をもって本日の日程は,全部終了いたしました。
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◎休会
○議長(佐藤稔君) この際,お諮りいたします。
委員会審査のため,明日から9月20日まで12日間休会いたしたいと思います。
これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(佐藤稔君) ご異議なしと認めます。
よって会議は明日から9月20日まで12日間休会することに決しました。
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◎散会
○議長(佐藤稔君) 本日はこれをもって散会いたします。
午後2時50分 散 会...