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平成 7年12月定例会(第2号12月 6日)

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    平成 7年12月定例会(第2号12月 6日)


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    平成 7年12月定例会(第2号12月 6日)   平成7年12月6日(水曜日) 〇出席議員(39名)     1 番   石 澤 秀 夫 君      2 番   高 橋 啓 介 君     3 番   渡 辺 弥寿雄 君      4 番   石 沢 忠 八 君     5 番   高 橋   博 君      6 番   金 峰 聡 和 君     7 番   鈴 木 善太郎 君      8 番   澤 渡 和 郎 君     9 番   斎 藤 淳 一 君     10 番   加 藤 賢 一 君    11 番   渡 辺 ゆり子 君     12 番   豊 川 和 弘 君    13 番   加 藤   孝 君     14 番   竹 田 和 義 君    15 番   高 橋 民 夫 君     16 番   荒 井   啓 君    17 番   長 瀬 洋 男 君     18 番   高 橋 伸 行 君    19 番   峯 田 豊太郎 君     20 番   阿 部 喜之助 君    21 番   高 橋 嘉一郎 君     22 番   佐 藤 義 久 君    23 番   酒 井 靖 悦 君     24 番   佐 竹 盛 夫 君    25 番   佐 貫 宏 一 君     26 番   小野寺   建 君    27 番   尾 形 源 二 君     28 番   阿 部 豊三郎 君    29 番   会 田 邦 夫 君     30 番   渡 辺 秀 夫 君    31 番   枝 松 昭 雄 君     32 番   武 田 一 夫 君    33 番   佐 藤   稔 君     34 番   浅 野 泰 孳 君
       35 番   深 瀬 悦 男 君     36 番   渡 辺 卓 弥 君    38 番   宝 沢 啓 輝 君     39 番   中 村 幸 雄 君    40 番   大 沢   久 君 〇欠席議員(1名)    37 番   加 藤   正 君  ――――――――――――――――――― 〇説明のため出席した者   市長          佐 藤 幸次郎 君  助役      板 垣 啓 二 君   収入役         今 野 和 子 君   総合政策室長      斎 藤 健 司 君  総務部長    梅 津 久 勇 君   財務部長        佐 藤 冨 也 君  市民部長    酒 井 正 男 君   環境部長        寺 崎 琴 雅 君  福祉部長    横 倉 明 雄 君   産業部長        日 野 茂 男 君  建設部長    奥 山   漸 君   都市開発部長      垂 石 定 敏 君  下水道部長   山 崎 輝 翁 君   消防長         武 田 鉄 雄 君  済生館長    櫻 田 俊 郎 君   済生館事務局長     山 川 正 雄 君  水道事業管理者 阿 部 勇 蔵 君   水道部長        黒 沼 吉 男 君  教育委員長   後 藤 和 弘 君   教育長         酒 匂 勝 雄 君  選挙管理委員長 柿 崎 喜世樹 君   選挙管理委員長職務代理者               伊 藤 文 雄 君  選管委事務局長 加 藤 順 功 君   代表監査委員      大 山 昌 一 君  監査委事務局長 加 藤 弘 一 君   農業委員会長職務代理者 鈴 木 昌 幸 君  農業委事務局長 岸   善 明 君  ―――――――――――――――――――事務局職員出席者   局長          金 田 春 雄   総務課長        鈴 木   啓    議事課長    岩 田 充 巨   副主幹         菅   澄 子    議事係長    須 藤 正 博   調査係長        深 瀬   博    主査      金 澤 孝 弘  ――――――――――――――――――― 〇議事日程第2号   平成7年12月6日(水)午前10時開議  第1 市政一般方針に対する質問  ――――――――――――――――――― 〇本日の会議に付した事件  日程第1 市政一般方針に対する質問  ――――――――――――――――――― ◎午前10時 開議 ○議長(大沢久君) これより本日の会議を開きます。  欠席通告議員は,加藤正議員であります。  出席議員は,定数に達しております。  本日の議事は,日程第2号をもって進めます。  ―――――――――――――――――――市政一般方針に対する質問 ○議長(大沢久君) 日程第1 市政一般方針に対する質問を行います。質問者は通告により,議長において指名いたします。  なお,質問は会議規則第57条の規定により答弁を含めおおむね1時間とし,再質問は同第64条の規定により2回までといたします。また,関連質問は許さないことにいたします。  市長はじめ答弁者は,時間の都合上簡潔にして,要を得るようご協力をお願いいたします。  それでは指名いたします。   〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ◎高橋嘉一郎君 質問 ○議長(大沢久君) 沖縄の米軍・少女暴行事件についてほか4項目について,21番 高橋嘉一郎議員。  〔21番 高橋嘉一郎君 登壇〕(拍手) ○21番(高橋嘉一郎君) 私は,日本共産党市議会議員団を代表し,市民の声の代弁者として質問をいたします。  まず,今の日本の全体が大変な情勢のもとにあると思っております。  暮らしと経済の問題では,長く続く不況,円高,就職難,農民の不安を増幅させている全面的な自由化受入れ,「新農政」と新食糧法,年金の改悪,入院時の給食の有料化等々,社会保障の改悪,そして消費税の5%への増税が迫っています。しかし,日本の社会全体が,同じように苦悩しているのかとなりますと,大企業は,この不況の中で,大変な儲けをあげまして増やしているのであります。  金融危機が取りざたされまして,公的資金の出費が問題にされている銀行業界では,大銀行はバブル経済のボロ儲け時代以上の大きな業務純益をあげております。ここに日本農業新聞等でも報道されておりますが,「業務純益は過去最高」「都市銀行11行は」とあり,前年比150〜200%もの純益をあげております。  また,9月の中間期決算では,また製造業の大企業は平均して30%の増益だと報道されています。これは,労働者,下請けを犠牲にしたリストラ合理化の結果であると考えられます。例えば,新日本製鉄では,売上げが伸びなかったが,前期決算の赤字280億円から,今期決算の黒字294億円へと途方もない逆転をしたと報道されました。これは財界,大企業のこの莫大な大儲けの基礎には,国民の犠牲と,政府の至れり尽くせりの援助とがあるのではないのかと考えられます。  大和銀行が,このあいだアメリカから追放されました。ルールなき日本資本主義は世界では通用しない,という結果になったのであります。しかも,その時の不正事件について,政府大蔵省は報告を受けていながらです。これは,山新の11月20日の夕刊の特別寄稿に載ったのでありますが,公表まで2カ月の空白があった。これは,大銀行,大企業を監督する政府が,逆にその不正行為のグルになっているのではないか,ということであります。大和銀行も悪い事をやったが,むしろ,大蔵省,監督官庁に,アメリカでは官民グルではないのか思っていると報道されております。これらの歪んだ関係を断ち切る。正さなければ,国民の暮らしを展望あるものには開かれないと思うのであります。  一方,山形市においても,経済活動を高揚させるべき産業部に,企業誘致課を特別に今年4月より設けまして,工業団地を造成したが,長く続く不況の中にあって,企業がなかなか立地されないことから,力を入れまして誘致を図ったんでありますが,私の調査では,今のところ具体化されている誘致企業がないという深刻な事態を迎えているわけであります。  加えて今議会で決算でも示しておりますように,国の国債依存の借金財政が進む。同時に,その状況が,わが山形市にもそれを進められ,公債依存度が高まり,つまり借金が多くなり,財政運営が厳しいものになってきている。その中でも佐藤市政は,消費税の一般会計への転嫁をやらない,介護老人への激励金の所得制限を無くし7万円に引き上げる。満3歳まで子供の医者代を無料にするとか,来年度予算編成に当たって,食糧費30%を削減をする。こういうことをいち速く取り上げた。高く評価を惜しまないものであります。なお一層の充実前進を願うものであります。  次に,沖縄問題でありますが,米軍による少女暴行事件が起こりまして,これを契機に日米安保条約の問題が文字通り国民の関心事となってきております。11月30日夜,NHK教育テレビで沖縄問題を生々しく報道しておりましたが,沖縄の女性達で,米軍による強姦事件の多発を告発する「強姦支援センター」をも作っているとの事でした。軍事基地=軍隊=人殺しのための軍隊ではないのか。50年も続けてきた現実,安全保障という美名の中で女が犠牲にされ,泣き寝入りをしてきた恐怖と怒りでいっぱいだと述べていたのであります。沖縄の怒りの結集に11月21日に8万5,000人という歴史上かつてない大規模な集会となりました。この怒りに政府は具体的に答えていない。「アメリカと新しい協議機関をつくったんだから,そこでなんとかします。わかって下さい」という態度でありますが,クリントン大統領ペリー国防長官も言明しているように,安保条約は堅持する。日米地位協定は変えない,という大枠であります。  沖縄での10月21日の県民総決起集会では,米軍犯罪の根絶,被害者への完全補償日米地位協定の改定,米軍基地の整理・縮小,この4項目が決められました。これは沖縄県民のギリギリの統一した要求であると考えます。  特に,私は同じ日本国民として,地位協定が屈辱的な協定であると思うのであります。米軍が,日本国内犯罪行為を行っても日本には,捜査,逮捕権がない,こういうことを「治外法権」というのだそうであります。治外法権とは,広辞苑によりますと「外国の領土内にいて,その国の統治権の支配を受けぬ特権」とありました。犯罪関係だけではありません。基地がどんなに公害,騒音被害を起こそうが,住民の生活環境を壊そうが,米軍は日本の国内法を守らなくとも良い,ということまで地位協定には書かれているのだそうであります。米軍基地に対しても,日本の国内法を適用せよ,米軍も日本の法律を守れという要求は,当然であると考えるものであります。それは独立国といっている日本国民として当然なことであると考えるものであります。  沖縄の小学校上級生が,学校の帰途,米軍3人により,レンタカーに無理やり乗せられ,連れて行かれて暴行を受けたという,計画的な極悪非道な痛ましい事件であり,語るに語れない事件であります。  市長に最初にお伺いいたしますが,沖縄の少女暴行事件に対し,同じ日本人として,また,山形の市長として,どのように受け止めているのかをお伺いいたします。率直な感想でいいんであります。  次に,農業問題について,お伺いいたします。  今年の農作物については,全体的に良くなかった。春から長雨による影響を受けまして,米をはじめ,果樹全体が不作であった。秋の天候回復で秋野菜のできが良いと思っていたらです。大変な暴落になりまして大根1本が5円,市場から持って行ってくれ。こういう事態にもなったのであります。野菜全体が輸入野菜の影響で価格が大きく低迷しました。  米は平年作の1,2割程の減収になっていると見られますが,市当局の「異常気象対策本部」を他市町に先駆けまして,いち早く対策をとる。米は県内では最高の出来栄えというデータも出ております。行政の対応次第で,これ程の成果がすぐ出てくるのであります。市当局との成果であると高く評価をいたすものであります。  しかしです。農業の先行きは一層厳しさを増してきております。米の自由化反対を選挙で公約をし,3度の国会決議しまして地方自治体の90%以上の自治体が反対の決議をする。これらを裏切りまして,昨年12月にガットの全面受け入れで,米をはじめ全ての農産物の輸入自由化受け入れに対し,市長はたびたび遺憾の意を表明してまいったわけでありますが,自由化受け入れの新食糧法が11月より施行されました。米価は,昨年より60kg当たり農協での米の買い入れ価格は1,800円安であります。自主流通米の市場価格が下落に歯止めがかからない状態になってきております。  米がとれないのに価格が下がり,他の農産物も下がり,農家の収入の落ち込みが大きくなっております。これは農家の購買力を低めまして,不況克服には足を引っ張る。市内経済への打撃は,避けられないと思います。加えて,新食糧法で米は自由に作れるとの宣伝であったのが,減反が昨年の10万7,000ha増の78万7,000ha,山形県には27%増の割り当てが落ちてきており,市にも12月中下旬にはおりてくるとのことでありますが,7年度の減反は数字上は26%,実質は30%であり,8年度には30数%の割り当てにはなるのではないかと思われます。農家にとっては,減反は受けられないという現況にあります。給与者が30%削減となったら,どうやって生きていけるのか。これまでは食管法があり,ヤミ米に流せば法律違反でありましたが,今度は法律違反にはならないのであります。農家としては,減反割り当てなどはクソ食らえという感情であります。  ましてや,ミニマム・アクセスで来年には約50万tを輸入する。そっくり減反を増やしてきているんでありますから,輸入のための減反であると考えざるを得ないわけであります。10月20日の日本農業新聞トップ記事に大見出しで「アメリカで減反廃止」「日本では生産調整強化」と出ておりました。  これまでの減反協力の論理は,食管法を守るため,米の輸入自由化を阻止するため,それは一定の納得されるものとして減反には協力してきましたが,その論理が崩れ,農家との約束を裏切った中で,誰が減反協力かという感情になります。市長,こういう論理のない貧乏を押し付ける農業をダメにするのに一層の拍車がかかる8年度の減反を返上すべきだと考えますが,いかがでございますか。お伺いいたします。  次に,市街地周辺に,大型店舗の進出が着々と進められている問題についてでありますが,現在においても市街地中心部の空洞化が進行し,まちづくりに問題が生じてきているのに加えまして,周辺部に大型店が立地されますと,一層の空洞化に拍車がかかると危惧されます。  不況も重なってではありますが,米沢,酒田,寒河江市の中心街の商店等の閉店が急速に進んでいると報じられております。山形市は行政的に商業区域の市街地中心部の均衡ある振興に力をおいた施策,つまり市役所を移転しなかった,済生館も移転しなかった,そして商店街等の自主的な振興策として,ロの字型の商店街の整備,電線の地中化,歩道の消雪道の設置等々により,最近では,一定のにぎやかさを保っており,目立った商店等の減少にはいたっていないと見られます。本町一,二丁目,十日町一〜四丁目は昭和63年で20店程減少は見られますが,七日町一,二丁目,旅篭町二丁目等は,まずまず香澄町一〜三丁目,幸町等は微増の状況にあります。  しかし,来年度開店予定の大型2店舗の開店ともなりますと,中心市街地への影響は,避けられない一層の中心市街地の空洞化が進むと考えられます。  政治を行うということは,安定した発展,安定したまちづくりに責任があります。大型店,大資本の進出を放任的に許しておくならば,資本の力で中小の地元の商店街は追い込まれるのは当然であります。  本市において,今,市街地周辺部では,区画整理事業が次から次へと進んでおります。新市街地ができますと,大型店の進出も当然視されます。より競争が激化します。体制的には中小の地元商店が追い込まれると考えられますし,大型店同志の競争もこれまた激化するのは当然であります。市民の購買力が伴わなければ,大型店はいとも簡単に撤退をするというのがこれまでにも先例が示しております。  行政は,まちづくりに公費をつぎ込んできたのでありますから,バランスのとれた落ち着くことのできる営業やくらしのできるまちづくりを推し進めるためにも,大型店の進出については,歯止めをかけることが市政をあずかる市長の責任と考えるものでありますが,いかがなものでありますか,お伺いいたします。  次に,福祉の問題でありますが,在宅で介護を必要とするお年寄りが増えてきております。  本議会でも,たびたび特別養護老人ホームに入れるよう,早くつくって欲しいという切実な声が何回も取り上げられました。市当局も,これらに応えて,4カ所に加え今2カ所を具体化してきております。さらに来年度も1カ所の着工の計画を進めております。  山形市における特老への判定後の待機者が,212名ともなっております。施設を増やしても追いつけない。施設をつくれば入りたいという潜在待機者が,またまた増えてくるという実態であります。  「住み慣れた地域で暮らす」1992年のOECD社会保障大臣会議での日本政府の代表演説の中で「基本理念」として述べています。山形市のホームヘルプサービスも年々のように充実してきていることには評価をいたすものでありますが,介護を必要とするお年寄りが在宅で暮らせる条件づくりとなれば,やはり昼間だけでなくて,夕方,夜間,深夜,早朝と24時間の介護のサービスが必要条件となります。24時間在宅介護サービス体制を政府も進めており,山形市としても,安心して年をとっても在宅で暮らせる支援体制の24時間在宅介護サービス体制をとるという,切実な思いつめている要求であると考えますが,市長として,いかがなものかお伺いいたします。  最後になりますが,落合川原に作られる西公園についてでありますが,これは駅西開発に関連した,いわゆる東ソー工場敷地内に埋め立てられている産業廃棄物落合川原に移送,埋め立て,その跡地利用にスポーツ施設を併せた公園づくりでありますが,これに関しては色々と経過があり,マスコミでも取り上げられまして,パークタウンの住民の方々の同意をもー昨日得ることができまして,大きく前進の運びとなったことは関係各位のお力添えであったと同時に,市当局の誠意ある努力の成果でもあると評価をいたすものであります。なんといいましても評判の良くない産業廃棄物を埋め立てることに同意をした地権者の方々,地元の方々には,その好意に対し,地域の諸要求に応えなければならないと考えるのであります。  地元の方々は,あるいは振興会の方々の要求としては,公園をつくる,スポーツ施設をつくってほしい。特に温泉プールをも併せた公園にしてほしい,との声が大きいわけであります。それは,西地域にそういう施設がないからであります。  市長の答弁を求めまして第1回の質問を終わります。 ○議長(大沢久君) 佐藤市長。    〔市長 佐藤幸次郎君 登壇〕 ○市長(佐藤幸次郎君) 最初に沖縄の米軍による暴行事件ついてお答えいたします。今回の事件は人道上誠に遺憾であった事件でございます。今後,絶対に繰り返してはならないと,このように思います。協定につきましては,運用の一部が今,見直しが行われているようでありますが,この見直しについては,根本的な面も含めて,関係各位の適切早急な対応を強く望んでいるところでございます。  減反の返上ということでございますが,今の確かに新食糧法が11月から施行なりまして,この減反の狙いは,米の需給及び価格の安定を図ることを基本とした重要な手段であり,生産者の主体的な取り組みを重視してまいりたいというふうに思っております。しかし,本年度の山形本市における減反の面積が非常に各県内においても多かったという,こういう実態に鑑みまして,私どもは県に対しましても国に対しましても地域の農業環境を重くみた減反政策を行うよう要望してきたところでございます。今回の減反につきましても,まもなく来年度の面積,その他が出されるという状況にありますが,私どもはこの減反の追加分,こういうものについては,市独自で今回も新たな観点から支援をしていきたいというふうに思っております。これを助成措置をやりたいというふうに思っております。  もう一つは経済的な不利益を相互に補償する「とも補償事業」と,このようなことで本年もやってまいったわけでございます。国が1万円を出して,農家生産者が1万円,10a当たりでございますが,これが国が2万円,農家が2万円,このような「とも補償事業」を今回またやっていくような見通しにございますが,市としてもその他に10a当たりに団地化した際は3千円とこのように補助をさせていただいております。私どもはこの来年度に向けた減反の面積があまりにも過大にならない,そのような方針で県に対しても私から直接要望しているところでございます。そして,追加分,新たな分がきた場合は,市が新たな助成措置を続けてまいりたいと,このように思っております。  中心商店街の活性化ということでございますが,これまでも山形市はまちづくりガイドプラン,こういった計画にもとづいて山形市の商店街,これは県都の顔であるという考えのもとに立ちまして,商店街がいきいきと,多くの市民,県民の方々が買い物,散歩,そういったものができるようにやってまいりました。特に電線地中化無散水の消雪道路,カラー舗装,こういったものを次々とハード面で実施してまいったところでございますが,これからも中心市街地の魅力に広がりを持たせると,こういう施策をとっていきたいというふうに思っているところでございます。そういうなかでは先ほども申し上げましたが,まちづくりガイドプランができておりますので,これに伴って商店街,そういったところには定住機能をもつもの,また,福祉機能を含めた都市総合機能を合わせた中心商店街をつくっていく必要があろうというふうに思っております。やはり中心商店街から人が少なくならないような施策をとっていく必要があるというふうに思っております。特に,これまでの郊外型でまいりました福祉施設を,街の周辺,そういうところに今後立地していかなければならないというふうに考えているところでございます。  商店街の活性化のためには,今,いろんなそれぞれの中心商店街で動きを見せております共通の駐車券制度の導入,楽しみの場,イベント創設できるような,そういったものを今後とも支援していきたいというふうに思っております。基本的には,私どもは山形市の商店街というのは非常に力があるというふうに私は思っておりますし,それを支援しながら郊外に店舗が進出するということにつきましては,共存型でいきたい。これはどうしても今の状況の中で共存でそれぞれの既存商店街を力をつけていただいて,行政でも支援して,そして優れた都市づくりをしていきたい。まちづくりも商店街の一つの大きな要素でございますので,そういったものを重視したものにしていきたいというふうに思っております。  区画整理事業でいかにしてそれを規制してみてはどうかということでございますが,確かに大規模小売店舗法社会活動の方向としては規制緩和の方向にあることは事実のようでございます。自由競争を入れたそのような動きが見られるわけでございますが,これを土地区画整理法でこれらの活動を規制することは困難であります。自由な商業活動の機能を制限することは限界があるというふうに思います。ですから,区画整理事業がスタートする前にいろんな面で相談なり,受けるわけでございますが,そういう際にはいろいろな面でお話し合いは,していきたいというふうに思っているところでございます。スタート時点ですぐその事業がこのようになるんだという事態がなかなかありません。区画整理事業がスタートして初めてそこに出てくるわけでございますので,私どもはそのような状況を見守りながら,既存の商店街,さらには郊外に進出する店舗,これについてもお互いに共存できる方法で私は行政の指導といいますか,施策をもってまいりたいというふうに思います。特に,今後とも魅力ある機能の充実,その活性化のため支援してまいりたいというふうに思います。区画整理事業については,それぞれの住宅,快適な住宅環境をつくっていくんだということでございますので,それには当然,日用生活品的なものはそのところに立地するというのは自由な商業活動であろうというふうに理解しているところでございます。  24時間の介護支援でございますが,現在,調査をさせてもらっております。ホームヘルプサービスで59名が常駐しながら,実施しているわけでございますが,8年度は,新年度にはこれをさらに20名程ホームヘルプサービスを増員してやっていきたいというふうに思います。チームを組んでやりだしているわけですが,早朝,夕方,そして土曜,日曜,祝日も含めて今,派遣の時間の枠を広げているところでございます。ただし,24時間,一昼夜ずっとということは実施しておりません。これからの需要を調査して課題に取り組んでまいりたいというふうに思っているところでございます。どの程度の必要性,さらには内容的にどういったサービスをしていくか,新年度に向かって検討してまいりたいと思います。  山形西公園のスポーツ施設でございますが,16haを今,買収させていただいたわけでございますが,この中に,東ソーの残土をどの程度掘り下げてそこに埋設できるかと,これによってその公園の整備の内容が変わってくるものだというふうに思っております。残土の上には,あまり大きな箱物のようなものはできないということでございますから,そういうものを考慮した自然を生かした公園,スポーツ施設,こういったものをつくってまいりたいというふうに思います。
     いろいろ御要望が出ました温水プールについても,現在,市の教育委員会のスポーツ審議会で適材適所,いわゆる各山形市内の東西南北にいかにして軽運動できるようなそういったものを配置していくかということを審議してもらっておりますので,こういったものを検討を見守りながらつくってまいりたいというふうに思います。  特に温水プールについては,熱源の関係がございますので,これはどのようにしていくかも含めて熱源をどうするかもありますので,検討させていただきたいというふうに思います。今計画している温水プールの他については,サッカー,ソフトボールをやれるような多目的の広場や,マウンテンバイクをやれるようなとか,せせらぎ散策ゾーン,林間野鳥の森,川縁にありますので,そういったものを今計画しているところでございますが,一番大きな温水プールについては,熱源の確保ということもございます。教育委員会のスポーツ各施設の配置答申をもらって,今後検討させていただきたいと,このように思っているところでございます。以上でございます。 ○議長(大沢久君) 高橋嘉一郎議員。 ○21番(高橋嘉一郎君) 沖縄の少女暴行事件については,市長からは人道上遺憾なことだと,協定の見直しなどについても適切な対応をしていくと,こういう答弁を得たわけでありますけれども,私としては,市長はそういう態度を今後,市長会とかそういう機関を通じていかに活かしていくかと,そういうことをぜひお願いをしたいと思うわけであります。  特に,日本の政府が沖縄県民の,この国民の怒りというか,その立場をとっていない。ここが最大の問題なんです。沖縄県民をまあまあという,こういうふうにおさめるという,そういう姿勢を貫いている。沖縄県民の怒り,日本国民がなんだという怒りを,その立場に立っていない。こういうところにやはり地方自治体としての市長が今答弁があったように人道上遺憾だと,こういう点で今後ぜひ活かしてほしい。沖縄における米軍基地の使用の代理署名の村山総理大臣の代理署名命令,これを一昨日太田沖縄県知事が拒否したと,こういう報道がなっているわけですね。これを重視すると。  さらにNHKの教育テレビ,7月31日,私見ておったんですが,山室英男元NHK解説委員長が「実は日本は準独立国ではないか。その最大の象徴的な問題といえるのは,やはり日本における外国軍隊の駐留の問題だ。」こういうことを山室解説委員長は指摘しているんです。ずっと内容を聞いておったんでありますけれども,つまり戦後50年も経っているが,米軍基地が全国で140カ所もある。米軍の治外法権を許してよいのか。米軍の1人当たり日本が出している金が1,300万円の費用を負担している。こういう準独立国から脱却する時期にきているのではないか。こういう意味のことを述べておったんであります。  県議会でもですね,先般,私資料を持っているんでありますけれども,「沖縄での少女暴行事件に抗議する意見書」採択。この内容はですね,極悪非道な犯罪として,内容があるのであります。極悪非道であります。内閣総理大臣なり,関係機関に県議会では怒っております。市長はぜひなんらかの機会,市長会とかそういう機会をとらえまして,沖縄の今の屈辱的な我慢のできない米軍の駐留,駐留経費というのは1,300万円といったのでありますけれども,これは私達の血税が使われておる。総額で約6千億円。6千億円ですよ。これを我々の血税から負担をしている。こういう点ではね,人ごとではないんです。我々の税金を使っているんであります。そういう点でもこういう屈辱的な内容について,やはり市長として今の答弁を活かした市長会,いろんな機関があるわけでありますけれども,そういう点で活かしてほしい。その点で再質問,答弁をお願いしたいと思います。  それから減反問題についてでありますけれども,市長は,私が減反を返上してほしいというような,こういう返上すべきだ,こういう質問をやったんでありますけれども,この返上の問題については触れていなかった。答弁していなかったわけですね。この点では再度答弁をお願いしたいと思うんですけれども,何か市長の答弁を聞いておりますと,減反は当然だというような,そういう答弁だと。需給と価格の維持ということを市長は今述べた。ただ,山形市は県の平均からみますと大変大きいので,その点の是正を迫っていると,こういう話であった。あるいは追加分について助成の措置をしたいというような答弁であったわけですけれども,私たちは減反にこれまで協力して,率直にいって政府行政,山形市も一生懸命なってきたわけでありますけれども,騙された。裏切られた。農産物の自由化受け入れですね。今まででも農業展望が見えない。たびたび議会でも指摘されているように放任農園が出てきている。農業放棄,こういうのが出てきているのに,一層拍車がかかるわけだね。自由化受け入れの中で,米がだんだん半分の値段になるのではないかと,こういう受け止め方をやっているんでありますからね,このようにするなかで,行政としては20ha農家を育成する約ね。  市長の生まれたところをぜひ見てほしいと思いますけれども,大変大きな農家,これをやった農家が体をこわして亡くなった。あるいは行き詰まって亡くなってしまった。こういう実態があるわけです。人ごとではない。一生懸命農業をやろう。大きな農業をして今後生きていけるのではないか,経営をやっていけるのではないかということで,大きくやった中でそういう現実がきている。農業をやる人がこういう中でいなくなっている。山形市の農政課で今年調査したんでありますけれども,1年間に3,4名きり跡継ぎがいない。しかもです。この3,4名がはたして農業をやってからずっとやれるか,これまた保証がない。こういう状況だ。新食糧法での減反は論理的に成り立たない。今までは食管法を守る,輸入阻止のために減反してほしいという論理があったから協力していたんです。今後は論理がない。そういうのからね,行政的に押し進めようとするというのはそうなればこれは大変なもんだ。それなりの市の責任がある。貧乏を市民に押し付けるということはできない。行政は市民の暮らしをよくするためにあるんだ。そういうことから返上でなく,市長は今進めるということで上積みについては上積み助成するということでありますけれども,これは私の調査では,今までの山形市内で減反の助成金をもらった平均のお金は1反歩当たり9,500円ですよ。1反歩当たり9,500円。税務署で1歩分当たりの所得を出しているのが12万円から3万円です。それを9,500円きり平均してもらっていないのが現状なんです。こういうなかでね,市長が上積み減反については一定の配慮をするというような,私としては上積みだけでなくて全体の減反の面積に対して1反歩当たり1万円の上積みをすると。こういうことを山形市がやる。こういうことをやりますとこれは全国的な波及効果がある。市長の差別だ。たったの9,500円だ。こういう差別はとんでもない。農家が良くなることは市街地のいろんな商店街にも影響を与えるんだね。そういうことをきちっと押さえておかないとね,農家だけが得する。こんな理由は成り立たない。そういう点で米など自給確立宣言を山形市がやっている。こういう時にこそ佐藤市政がね,きちっと減反に対する,減反をこう進めるから,これだけの助成保証をやる,きちっとした態度をとるべきではないのか。この点でもう1回の答弁をお願いしたいと思います。  それからですね,大型店の進出についてはそれなりの答弁を得た。法律的には規制緩和の方向があって,規制するというのは非常に困難だ。これは私は商工課に行っていろいろ調査したんでありますけれども,特にWTO,今年の1月1日,その受け入れの中でね,自由化がWTOの中できちっとなってきている。こういう中で商店の規制というのは非常に困難になってきている。こういうことを言っているわけだね。しかしですね,ヨーロッパに先日行った。あるいはアメリカあたりの議会での答弁なんかみてみましても,国際協定よりも国内法が優先する。こういうことをいっているわけですね。アメリカ議会でも明確にそういうことをいっている。日本はなぜ国際法をこれを全部受け入れて,国内法がそれに従属すると,こういうことをやっているのか。これについては,地方自治権として,山形市の自治権として,市内の商店街を守る。そういう条項,指導要綱というのをつくれないのか。一定の弱さがありますけれども,そういう規制の条例,規則をつくっている自治体もあるわけですよ。こういう事態の中で,区画整理を進める中で,一定の歯止めをかける,指導するという答弁があったわけですけれども,それも含めまして,ぜひ強化をしてほしい。山形市独自で市内の中心街にも商店街を守るという,こういうことをされないのか。ここに用途地域制度が変わりますというような都市開発部で出しているパンフがあるわけですけれども,これは案だということでありますけれども,こういう案をつくる段階からね,きちっと指摘をしていく,指導していくというような,市長の答弁の中でもそういうことがあったわけですけれども,ぜひそういう点で市独自の中での指導,条例化,要綱,そういう点の取り組みをする考えがあるかどうか,その点でお伺いしたいと思います。  それから24時間介護支援体制については,今後需要を調査して検討していくという答弁であったわけですけれども,ぜひ需要を調査してほしいというふうに思うわけでありますけれども,他の自治体からみますとね,特老に入りたいという待機者が大変増えているというような,もうつくって80名入る。すぐ直ちに80名減るけれども,すぐ200名以上なる。こういう事態だ。しかも,先ほど私がいったように,住んでいるところにお年寄りを介護するという,こういうことが重要だと,そういうことを申し上げたわけですけれども,24時間の介護支援体制というのは,これはちょっとみますとね,金が莫大にかかるような気がします。しかし,私としては,大阪の枚方市に調査に行った中では,独自の介護体制をとって,1軒の支援サービスに10分か15分で終わる。そういう体制をつくっているわけですね。だから,そう金は思ったよりもかからなくてね,そして効果がある。お年寄りが安心して地域で無事で暮らせる。これは素晴らしい成果だ。そういうことでぜひ市長は前向きな答弁をしているわけでありますけれども,金がかかるという,そういう心配があるのではないかと思いますけれども,ぜひそういう点で金の問題についてもね,ぜひ検討していただいて,金は少なくて,しかも効果があがる。こういう施策の体制をされるのではないかということでありますから,もう1回答弁をお願いしたい。  それから落合川原の問題についても,大変前向きの答弁をいただいた。ぜひ力を入れていただきたい。教育委員会の審議の経過をみてということでありますけれども,それは経過後,市長がどのように呼び掛けるかということで決まる。ここに11月6日の市長選の選挙広報があるわけです。ここに東西南北にスポーツと文化地域の設備充実,こういうことがあるんです。ぜひこの選挙広報の公約にあるんでありますから,西の方に西公園をつくるとあるんでありますから,ぜひ温泉のプール,このほかにスポーツ施設はつくるというのでありますから,ぜひその点も合わせたものを設置してほしい。これは大変住民の声なんでありますから,一つ応えてほしい。その点ももう1回答弁お願いしたい。以上です。 ○議長(大沢久君) 佐藤市長。 ○市長(佐藤幸次郎君) 沖縄の米軍でございますが,そういった機会があれば山形市長としてそういう考え方を述べていきたいというふうに思います。  減反につきましては,生産者の心情を思いますと,確かになくなった方が一番いいわけでございますが,先ほど申し上げましたように,これから自由,そして価格の安定化,こういう狙いで行われている施策でございますので,やむを得ないというふうに私は思います。そのためにもこれまでのような大幅な追加分がないように,そのように今後ともいろんな関係方面,県をはじめ,要望していきたいというふうに思っております。  大型店についての山形の先ほど申し上げましたように,県都の顔の役と,こういうことでございますので,私どもは,商店街活性化のためというよりも,まず守っていこう,発展をさせていこうと,こういう考えでおります。なお,条例については,私はまだそこまでは考えておりませんので,状況をみながら対処してまいりたいというふうに思います。  24時間の在宅介護についてでございますが,いろんな施策をとって高齢者の福祉の充実に向けてやっております。今すぐ24時間やるということはご答弁できないわけでございますが,したがいまして十分にそういった需要の調査をさせていただきたいというふうに思います。  落合川原につきましては,地区の皆さんのご要望ということを受け止めさせていただきながら,先ほど申し上げました計画の内容については,やってまいりたいというふうに思います。温水プールについては,いろいろ確かに市内東西南北軽運動場的なものを考えておりますので,この中に温水プールを含めるかどうかについては,まだ検討させていただかなければならんとこのように思っております。以上でございます。 ○議長(大沢久君) 高橋嘉一郎議員。 ○21番(高橋嘉一郎君) 大変市長の答弁については,前向きであり,それなりに評価をされる答弁であったと思います。  あと私の時間はあまり無いわけでありますけれども,沖縄の問題については,私はアメリカとの関係は友好でなければならない。これは私の基本的にはきちっとする。同時にですね,対等平等でなければならない。例えばアメリカの駐留米軍兵士の費用負担では日本は,南朝鮮の16倍,ドイツの55倍,イギリスの83倍,こういう負担をやっている。こういうところに対等平等でない。こういう点をまず明確にしておかなければならない。  それからね,少女暴行事件の問題では,私も孫,小学校6年生がいる。ちょっとテレビなんか見ますとね,そういうことで孫のことが想定されるんです。こういうことがあったらどうなるのか。こういう点は放っておけない。こういう地位協定は絶対に許しておけない。廃棄をさせなくてはならない。そういうことを市長としても今答弁があったように機会があればそれなりの取り組みをやるという,そういうことであったんでありますが,政府がきちっとしていないので,一つぜひ市長として毅然たる態度を主張してほしいと思います。  さらに農業の問題についてはね,これは今山形市の農業振興基本計画審議会がありますけれども,ここでもいろいろ出されているわけでありますけれども,その農業をやっていくというふうな見通しが立たないところに問題がある。国が先ほどいったようにだんだんダメにしてきているんだから,山形市自体の中で守っていくというような,こういう方策を確立するというのは,やはりそこら辺をやりますと佐藤市長の株がぐんとあがる。やっぱり佐藤幸次郎市長だという,そういうふうな具体的な施策を一つあげてほしい。ちゃちなことではダメなんですよ,ちゃちなことでは。目に見える施策をね,農家がよしこれならやれる,そういう地方自治体,地方自治権,そういう権利の下に確立をするというような,そこをぜひほしいと思います。  大型店の問題については,条例については今のところ考えていないというような。私は困難だということは分かっているんですけれどもね,だけれどもやはり地方自治権の中でどんどん周辺に大資本,大きな商店がくれば大変な打撃を受けるというのは目に見えているんですよ。それを何も条例も指導要綱もなくて,あれよあれよとならないようにね,きちっとした態度をとっていただく。  時間ですので,これで終わりにします。ありがとうございました。 ○議長(大沢久君) 以上をもって,高橋嘉一郎議員の質問を終わります。(拍手)   〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ◎高橋伸行君 質問 ○議長(大沢久君) 次に,高齢者の福祉の充実について,ほか3項目について,18番高橋伸行議員。  〔18番 高橋伸行君 登壇〕(拍手) ○18番(高橋伸行君) 伝統ある山形市議会に席を頂いてから,早や,7カ月が経過いたしました。その間,6月定例議会におきましては,つたない質問でしたが,一般質問をさせて頂き,その後,建設委員として,宮崎市,鹿児島市の行政視察の機会を頂きました。道路,上下水道,公営住宅,観光施設等を直に見聞させて頂きました。特に,宮崎市の宮崎フェニックスリゾートの広大な,しかも多岐にわたるオーシャンドーム,ゴルフコース,インドアを含むテニスコート,コンベンションセンター,その他,コテージ,ホテル等の宿泊施設。その思い切った投資には,ただただ驚かされましたが,採算制を考えるとどうかなという思いにもかられてきました。  また,11月末には,高知,徳島,丸亀の研修視察を行ってきました。都市景観形成,交通体系整備,福祉のまちづくり,高齢者福祉計画等について勉強させて頂きました。率直な感想を述べさせてもらうなら,各市とも,人口の伸び悩み,市民の要望の多様化,特色あるまちづくりの困難さ,一年を通じての観光客の減少など,地方都市ならではの問題を,各市とも,大小の違いはあれ,抱えており,それでも,山形市の職員と同様,情熱を持って,知恵を出し合い,頑張っていると感じてまいりました。  そういう率直な意見を前文といたしまして,それでは,これまでの議員活動を通じまして,まだ浅い経験ではありますが,所感などを交えながら質問に入らせて頂きます。  山形市の風物詩の一つ,花笠まつりをはじめ,国際ドキュメンタリー映画祭,日本一のいも煮会,総合市民運動会など,多彩な行事も市民と関係機関のご努力で無事終了いたしました。  そのような,イベントに元気なお年寄りが,大勢参加していました。青空のもと,お孫さんでしょう。一緒におにぎりを食べながら,息子さんの走る姿を応援する人,照れながら競技に参加する人,誇らしげに賞品をかかげる人,そんなお年寄りのお顔を,そして子供の嬉々とした姿を見るとき,家族って本当にいいな,山形はいいなとつくづく実感いたします。  しかし,家族の一員として元気なうちはいいでしょう。この何千,何万人といらっしゃる高齢者の皆さんが,一年一年とまた年を経て,一度病に冒されたとしたら,一瞬,暗たんとした思いにかられました。   いのちある 人あつまりて 我が母の    いのち死行くを見たり 死行くを  茂吉の赤光の中の一首です。茂吉のお母さんは,金瓶の自宅で大正年間に亡くなりました。その時の短歌です。この時代は大家族制で,在宅看護も可能でした。いや大部分の家庭で在宅看護なのでした。今日はどうでしょう。今はどうでしょう。新聞,雑誌,単行本にと高齢者問題のオンパレードです。いわく「老いを見つめる」「痴呆の父と暮らす」「介護の場から」「敬老か軽老か」そういう文字がいっぱい毎日毎日見られます。ヨーロッパ,アメリカに遅れること数十年にして,一気に高齢者のことが取り上げられてきたのです。  そこで,老人保健施設を云々する以前に介護にあたる方,受けられる方の精神状態,心の状態を知りたい,知っておきたい,そういう思いにかられました。  佐江衆一さん60歳,93歳の父と半痴呆の88歳の母の介護を,その記憶を本に著した作家です。彼は,今年10月,この本を著した感想をこう記しております。一部抜粋させて頂きます。  『人は誰しも長生きすれば,おのずと体力は衰え,頭もボケて,食事・排泄・入浴・歩行の生きる上での,最少限のことが,介助なしでは出きなくなるのだ。世界一の長命国日本で「100歳,100歳」と笑顔をふりまけるのは稀有なことで,多くの老人は,紙オムツをつけて,糞尿で股間をぬらし,日常の輪郭も日々ぼやけてゆく。現在99歳になる父を,ショートステイに車で送りとどけこの文書を書いているのだが,今朝も,フンニョウでまみれた紙オムツを取り替えながら「年老いた父への思いやりよりも,むしろ憎しみの感情の方が強くなっている自分に気づく。もうそろそろ人生にさよならしてくれないかと,心の暗がりでは,願ってもいる自分である」と……』ちなみに彼の88歳のお母さんは,最終医療を拒否し,食事を取らず自ら死を受容していったとある。  それでは介護を受ける方,病人ですけれども,どんな気持ちでいるのでしょうか。  土岐雄三,明治40年生れ,三井信託入社,サラリーマン生活と作家の二足ワラジで,平成元年8月,82歳で死亡しました。この人が書いた書名「これが最後のカミさんと私」の物語,その中の一部です。 『×月〇日  モノも喰えず,一語も喋れず,歩行すら叶わぬ私が生きていたとて,誰とも話せず,(筆板を用いて,文字で意志は通じるものの)部屋のほか,一歩も出あるけぬ私なら「死にたい」と願うのも話はわかるが,立派にお役にたっている方々がなぜこのように,たやすく命を捨てられるのか。(作家 田宮トラ彦さん,タイガース球団代表の自殺を聞いて。) 『×月〇日  もう笑うことも,泣くことも出きなくなってしまった。やがて起きあがろうと身を拱くが,容易にアグラもかけない。ヒイヒイいいながら,転げ廻る私の様子をみていた愛ちゃん,とつぜん「曾おじいちゃん,可哀想,がんばってネ」といってくれた。予想だにしなかった愛しい曾孫の情ある言葉に,私は胸が痛むほど感動した。まだ幼い幼児が,私を,「可哀想…」といってくれた。「頑張ってネ」と励ましてくれた。こんな言葉は,ついぞ身近な者,カミさんは勿論,四人の伜,娘,婿さん,嫁,それに,もう立派に成人した孫どもの口から,かつて一度も聞かされた事がなかったからだ。…略。  頑固ものの私,人のいうことを素直にきかぬ私,みんな呆れて「いいようにしたらいいでしょう」的な気分なのかも知れない。ああいいとも…私は好きなように死んでやるよ…。』数多くの著書を世に出している作家にしてのこの言葉です。とにかく,介護をする方,受ける人,本当に命がけです。人格のぶっつけあいだと思います。病人は,思考力も,抑制力も,日に日に衰えて行きます。介護をする人も,年々体力も落ちていきます。我々庶民には,縁のなかったバブル経済ですが,それも夢のようにはじけ,ますます生活しにくくなり,夫婦共働きはおろか,息子,娘まで,懸命に家計を助け,結婚を夢見,住まいの改善をと,ささやかな生活設計に取り組んでいる時,寝たきりの病人を抱えては在宅看護もままなりません。デイケア,ショートステイも,同じことです。経済的にも,力つきやむなく,特別養護老人ホーム等に,お願いするより外に道はないのです。それでも,すぐに入所することは叶いません。それが現実なのです。山形市でも,在宅福祉では,在宅介護支援センター等を設置して対応しておりますが,まだまだ万全とはいえません。なお一層の充実を図る必要があると思います。  老人保健施設にしても同様です。特に養護老人ホームは,在宅生活が困難なお年寄りが「終の住処」として,一生お世話になる所です。財政の厳しいおりですが,早急に対処する必要があると思います。  そこで,今後の具体的な建設計画を市長より,答えて頂きたいと思います。お分かりになれば,民間の建設予定なども含めてお願いいたします。  次いで福祉部長さんにお尋ねいたします。福祉部長は,福祉行政の最前線に立たれ,いろんな見聞をいたしていると思います。そして,高齢者保健福祉計画という立派なプランもございます。部長として,今までの経験から,痴呆者対策も加味して,高齢者福祉について,忌憚のないご意見をお聞かせ願います。  先ほど,土岐さんの著書から引用いた文の中に,幼い子供の「頑張ってネ」「可哀想」その言葉一つで,病人の心は解きほぐされ,慰められ,素直になっていく個所がございました。それを想う時,優しさ,愛情,人を思いやる気持ち,それがどれほど大切なものかと思い知らされます。  教育委員長は,永年にわたり,教育の現場,また行政と,豊富な,経験と高い見識をお持ちと常々敬服いたしております。そこで,福祉の充実には,施設もさることながら,人間性の,いいかえれば「心の教育」が,一番大切だと考えます。そのためには,小学校,中学校,高校からのボランティア教育に力を注ぐことは当然のことだと思います。小学校,中学校の児童,生徒に,週休の土曜日等に,このようなボランティア活動を積極的に推進する考えはありませんでしょうか。  また,教育委員長として,あらゆる機会をとらえてボランティア教育の意識や重要性を率先して説くべきだと思いますが,いかがでしょうか。  次に,心の教育にかかわって「いじめ」のことについてお尋ねします。  山形県では,新庄市の中学校で起こったいたましい事件。これは,まだ記憶に生々しく残っておりますが,つい最近,隣県の新潟県で,いじめによる中学生の自殺がありました。連日報道されております。この「いじめ」などは,ボランティア精神とは,反対の極に立つもので,人間性の相反する悲しい性だと心を痛めるものでございます。新潟県の事件にしても「いじめ」は見えにくかったとか,同級生のほとんどが「いじめは見てない」「自殺するような悩んだ様子はなかった」と語っています。父親も「息子が,いじめられていることに気がつかなかった」と,学校でも「アンケートをとったが,その様子は見られなかった」と,これほどに「いじめ」の問題は見えにくいし,個人差も大きいと思います。だからといって,対策を怠ることはできない大変難しい問題です。ノルウェーでも,「いじめ」対策に乗りだし,「いじめ,こうすれば,防げる」ダン・オルエーズという人が,縷々書いております。その中には,当然のことながら,「いじめ」を早く認識する。「いじめ」を許さない。子供達には,傍観者イコール加担者だとか,ロールプレーイングをやってみるとか,いろんな事が書かれていますが,本当にこれはというマニュアルもなく,「いじめ」の事例は千差万別ですから,マニュアルのない事は当然です。先生方は自分の経験に照して,試行錯誤で,本当に大変だと思います。  山形市の小・中学校の現状はどうでしょうか。そして,小・中学校では,どのような取り組みを行っているのでしょうか。教育委員長,よろしくお願いいたします。  次に,JR山形駅西側の再開発事業に伴う,山形市双葉町の東ソー山形工場の移転問題についてお願いいたします。  私の6月議会での質問後,約5カ月,紆余曲折がありましたが,11月後半に入って,局面は一変してまいりました。その間,市長はじめ,担当部課の方々が,大変ご苦労なされ,対策委員会からの要望書に対して,回答という形で対策委員会と話し合われ,その後,両町内会も含めた会合にも出席されたと聞いております。11月26日の新聞には,東ソー問題「沼木移転を凍結」山形市長住民側に伝達と,おどるような活字が目に入ってきました。  それに,追い討ちをかけるように,11月29日「表蔵王の公算大,沼木断念の方向」,この見出しの記事です。私は,落合川原での残土処分問題が,大きく前進し,市にとっても良い方向に向かっていることは認めます。しかし,凍結ということは,どういう事なのでしょうか。東ソーの工場移転については,住民と東ソーと市とで,十分話し合いをするので,時間をくれということなのでしょうか。沼木パークタウンの皆さんは,話し合いの席上,凍結イコール移転先の変更ととらえているのではないでしょうか。住民の理解は,そのようでなかったのではないでしょうか。新聞記事によりますと,市長は,また移転先が変わる場合でも山形市内になるという見通しだと語ったとあります。それを受けるように,東ソーが,蔵王産業団地に移転する公算大とあり,跡地利用にまで,言及しています。いわく,東ソー跡地は約半分が減歩となり,新たな用地費が必要,県など,西口開発の事業主が跡地を買い取る方向で調整が進んでいると。この記事が,正確であるのなら,凍結といって時間の経過を見,ある日,このようになりましたというのなら,市民の不信をかうばかりではないでしょうか。現在,進行中でもあり,大きくかかわっているのは,東ソーでお答えしにくいかもわかりませんが,市の責任もあると思いますので,具体的に,市長並びに都市開発部長のお答えを頂きたいと思います。  次に,これも6月議会におきまして,質問した事項でありますが,関連しておりますので,お願いいたします。それは,山形大学のことでございます。  山形大学の移転については,私の記憶違いでなければ,先の予算委員会で山形市近辺となるでしょうと,市長のお答えがあったと思います。現在,山形大学は,教養部の廃止が決定し,それをうけて,各学部の将来像を作り,米沢市にある工学部,鶴岡市の農学部,この2学部を統合した後,キャンパス移転の運びとなる。そのように仄聞しております。現時点では,評議会の中に,以上のような問題を,全部包含した特別委員会を作り,検討していく。そのような大学の歩みと思われます。そうだとすれば,市としても,山形大学の動向を,常にキャッチしながら進めていく時期だと思います。そのためには,何らかの方策が必要と思われますが,市長の考えはいかがなものでしょうか,お尋ねいたします。  最後に,広域合併のことで簡単にお伺いいたします。  これも,新聞紙上で知り得たことですが,過日,市長は,上山,天童の各市長,山辺,中山の各町長とお会いになり,懇談したとありました。これは,合併を前提とし,若しくは,意識して,訪問なされたのでしょうか。  それとも年間行事の一貫としてでしょうか。  市長の広域合併に対する考え,そして懇談の内容等,お教え頂ければ幸いです。  以上で,第1回目の質問を終わらせて頂きます。 ○議長(大沢久君) 佐藤市長。    〔市長 佐藤幸次郎君 登壇〕 ○市長(佐藤幸次郎君) 福祉問題。特に在宅福祉の面ございますが,私は基本的には在宅福祉が,これからの高齢者の福祉が一番理想的だと,こういう考えをもっておりますが,現実の社会ではなかなかそれが実現うまくいかない。それだけに施設づくりも一緒になって進めていかなきゃならないというふうに思います。在宅福祉は長年住み慣れた自宅で家族の介護を受けながらと,こういうことでございますが,今,男女共生の社会でいろんな面で女性の方々も社会進出されていると,こういうことでございます。  そういう内容の中から,私どもは来年の2月にまず総合福祉センターが完成いたしますので,これを大いに活用して頂きたいというふうに思っております。  また,施設関係では持老の菅沢荘が,これまた年明けに完成すると。この菅沢荘には,ショートステイとしてこれを充実していくなかで,デイサービスのA型を実施していきたい。あの地区周辺について,30名の方々に,給食サービス事業を実施していきたい。これは,お昼とかそういう時間に自分で食事がつくれない,こういう方々に給食の自宅サービスを実施してまいりたいと思っております。30名を今のところ予定しております。  更には,デイサービスのE型を実施してまいります。痴呆性の方々20名を対象にしまして,この菅沢荘でサービスを提供させて頂きたい。こういう考えでございます。また,同じように在宅介護支援センターも同時に菅沢荘に併設してまいります。  新たな事業としましては,託老所を1カ所,今回新年度から支援してまいりたいというふうに思っております。これは介護型でございまして,金井地区にあります,「あべさん家」というのがあるんですが,そこへ多くの皆さんが通ってこられて,そしてサービスを受けている。これを支援してまいりたいということでございます。もちろん,これまでの高齢者の介護激励金についても継続して実施してまいりたいというふうに思っております。これは,在宅でいろいろお世話していただいている方々への激励と,そういうことの考えでやってまいりたいというふうに思っております。  老健施設につきましては,平成4年にサニーヒル菅沢で,これは100床,100ベッドをつくりました。さらには,本年度でございますが,さくらパレスが100床というふうになっております。平成8年度に入りましては,小白川の済生病院跡地,これが老健施設として100床を計画しております。それに,もう一つは,山形市と市の医師会で計画事業を進めております市健康福祉医療事業団。これについては,現在のところは予定でございますが,山寺中学校跡地を利用して,ここに施設をつくってまいりたいというふうに思っております。これは,100床になる予定でございます。  山形市が策定した平成11年度までの各福祉関係の事業では中間施設の今の状況,市民の方々がどのくらい入所を待っているか,そういった方々の,今推計では山形市で平成11年度まで488床というふうに見込んでおります。したがいまして,今申し上げました4つの施設で400床になります。残り88床についても,今後,私が先ほど答弁申し上げましたように,市内型の方にいきたいという考えでいるわけでございます。そのような方策を取らせていただいて,特に山寺については来年度になりますが,そういったものの計画を進めさせていただきたいというふうに考えているところでございます。  東ソーの問題でございます。山形駅周辺整備につきましては,平成5年度から15年度までの10カ年の整備計画の承認をもらっているところでございます。そういうなかで,駅西の開発,整備ということで東ソーの移転について,これからいろいろ,昨年から動いてきたわけでございますが,1年半かかってようやくといいますか,東ソーが現状の膠着状況を打開できるならば,凍結して移転についても再考したい。このように申し入れがございましたので,私はその意を受けまして,地元のご理解を得ながら,落合川原の埋立地についてご同意をいただくようになったわけでございまして,大変皆さんからもご協力いただいたことに対しまして,感謝を申し上げたいというふうに思っております。  移転地が決まってはおりません。これから,やはり東ソーと地元との話し合いで決めていただきたいというふうに思いますし,市も積極的にこれに関与しながらやっていきたいというふうに思います。これが駅西の再開発整備に非常に大きなかかわりをもつものでございますので,地元の皆さんとともにご協力いただいて,そして東ソー側の移転凍結について,どのような結論を出していただけるか,十分にこれからも市の立場を表明しながら,やって進めてまいりたいというふうに思っているところでございます。  もちろん,私は山形市としては,山形市にあれだけのすばらしい工場で需要の多くなっているスパッタリングでございますので,山形市内にやってほしいという希望は強くもっておりますし,そういう心の準備もしておかなきゃならないというふうに思っているところでございます。  山大の移転でございますが,山大の移転についてご質問ありましたように,今の現状では学長さんがそういう期待といいますか,希望をもっておる。できるだけ自分の任期中にそういったものを道をつけておきたい,そういうことをおっしゃっております。そういう意向で,もちろん大学は大学側の意向で最終決定するし,文部省の意向も十分あると思います。ただし,最高責任者の学長が,そのような考えでおられるということでございますので,私どもは学園都市の形成からいっても積極的に支援しながら,山形の大学の機能,そういったものを充実していくためにも,その強化を願うとともに,私どもはそういう統合的なものが一番理想的なのではないかという考えをもっております。もちろん,いろいろな県の立場もあると思いますが,私どもとしては,新たな構想での山形の学園都市づくりということでございます。そういう立場をもちながら,協議会ということでございますが,山形大学の学長や各学部長をはじめ,各部長が出席して,県,市,大学の三者懇談会を続けてしております。平成5年度より年2回実施しておりますので,先日もこの会合がございました。私は学長が山形市の第6次総合計画の審議会の会長を委嘱しているのをはじめ,各種委員とか調査・研究,こういったものを山形大学とは密接な,緊密な連携をとってお願いしている関係もございます。そういうことのなかで,私どもは三者懇談会を中心に今後ともこのようにやっていきたいというふうに思っております。前回の三者懇談会でも私は,そのような市の立場といいますか,そういうことでお話を申し上げたところでございます。ただ,はっきりはまだしておりませんし,やはり文部省,もちろん大蔵省も関係してくると思いますが,そういった方々がどのような結論を出すか,しかし,地元としてはそういう希望を期待をもっているということを表明を申し上げているところでございます。  合併についてでございます。上山市と天童市と山辺,中山町の各首長さんにお会いしまして,合併についてのお願いといいますか,そういう話し合いをさせていただきました。もちろん,私は住民のコンセンサスを得たうえで,対等合併でいきたいと,このように申し上げてきたところでございます。そして,今世紀末を目標に,考えて取り組んでいきたいと。これは上山市の内容でございますが,上山市についてはそのような内容でお話し申し上げたところでございます。その他の市町につきましては,中山,山辺,それぞれの首長さんには理解をといいますか,広域行政の問題についてはご理解をいただいたというふうに理解しております。ただ,町民の皆さん方がまだその熟度といいますか,ご理解が十分でないということでございました。特に,各市,町の懇談会のなかでも,十何カ所あったけど,その話題が出たのは数カ所であったというふうに,熟度がといいますか,そういうことがございますので,十分今後ともお願いしながら,粘り強く広域都市圏,50万都市圏構想の実現に向けて,特に中核市の実現に向けて頑張ってまいりたいというふうに思っております。以上です。 ○議長(大沢久君) 横倉福祉部長。 ○福祉部長(横倉明雄君) 痴呆者も含めた高齢者の福祉ということでございますが,高齢者の方がいつまでも元気で安心して暮らせるまちづくりを目指しまして,山形市高齢者保健福祉計画,これを平成6年に策定をしたところでございます。この計画は,高齢者のニーズに基づいて,平成11年度を目標として,高齢者に必要な保健福祉サービスの整備目標やサービス提供の体制,保健福祉サービスの整ったまちづくりの施策を明らかにしたものでありまして,高齢者福祉の向上のために,この計画の達成に全力をあげていく所存でございます。  なお,痴呆の高齢者への対応でございますが,今後,老人保健福祉,老人保健施設の整備促進を図るなかで,痴呆専門棟の設置を検討していきたいというふうに考えております。  更に,特別養護老人ホームの整備をしていくなかで,痴呆性の高齢者を対象とするデイサービスセンターE型,これも併わせて整備をしていきたいというふうに考えております。以上でございます。 ○議長(大沢久君) 後藤教育委員長。 ○教育委員長(後藤和弘君) 質問の第1点は,学校におけるボランティア活動ということでお答えいたします。市内の小,中学校のほとんどの学校では,地域のクリーン活動を定期的に行っております。また,学区内に老人ホーム,あるいは特殊学校等がある学校にありましては,訪問する奉仕活動,あるいは交流会といいますか,向こうから来てもらってというような交流活動も行っているところでございます。また,学区内の一人暮らしの老人が最近多くなりましたので,そういったところにありましては,訪問あるいは交流活動も行う学校が増えてきておるところでございます。具体的にまだございますが,このように確実に学校教育のなかでの,おっしゃるようなボランティア活動が確実に広まりつつあるということを申し上げたいと思います。  それで,ボランティア活動についての所見はどうかということでございますので,お答えいたしますが,これからの市民社会にありましては,こういったボランティア活動というのは,一度市民としての義務とも考えられる時代だろうと,こう考えます。児童,生徒も地域の子供でございますし,そういった点から,小さい頃からボランティア活動を体験させまして,学校教育のなかでその芽を確実に育てていくということは極めて大事なことだろうと,こう考えます。  また,ボランティア活動をすることによりまして,自分と他の人,自他違いということに気付き,助け合うなかで,共に育つ,共に学ぶという気持ちが芽生え,これがまさに心の教育の原点だろうと思うわけでございまして,そういうなかで,社会体験が不足しがちな現在にありましては,とりわけ子僕達の自主性,あるいは自立性,あるいは創造性,社会性,そういったものを育てる意味でのボランティア活動は極めて大事なものであろうと思います。  とはいいながら,ボランティア活動は,本質的には自主的なものであり,継続的な要素をもつものだと思いますので,学校教育のなかでは,おのずから限界があるということもまた事実でございますので,また自主性の育つ段階が小,中,高とまた違うわけでございますので,取り組み等もおのずから違ってまいりますし,地域の立場もあって,協力も違うのも当然だろうと思います。息のながい視点から進めていく配慮が肝要かと考えております。  第2点の質問でございますが,いじめの実態ということでございます。年3回調査を定期的に実施しておるところでございますが,まだ年度は終わってませんので,第2回10月末までの結果を申し上げますが,昨年と比べて非常に減少していることは事実でございますが,小,中,合わせまして,市内の小,中のいじめの実態は57件発生しているという報告を受けております。そのうち,すでに解消しているものは52件,今なお継続しているものは5件でございます。いじめのない楽しい学校生活というのが一番大事なことでございますが,子供のシグナル,これを敏感にキャッチしまして,早期適切に対応することが,一番大事なことでございますが,そのためにも子供が安心して信頼できる保護者,家庭及び学校ということが,そういう学校をつくるということが極めて大事だと思います。具体的に教育委員会としましては,7月にいじめをなくすための啓発パンフレットを全生徒の手を通して各保護者に配りまして,保護者の意識を高めること,そして教育相談機関の存在,その他の周知を図ったところでございます。  また,学校におきましては各種の教員のための研修会を行いまして,教師の資質の向上,指導力の充実を図って,いじめ絶滅に努力をしていくという現状でございます。 ○議長(大沢久君) 垂石都市開発部長。 ○都市開発部長(垂石定敏君) 東ソー工場の移転についてでございますが,東ソーと地元との今後の話し合いの結果を待たなければならないと,そう思っておりますし,山形市としては,ぜひ山形市内での継続操業を強くお願いしていかなければならないということで,市長から答弁申し上げました内容と全く同じでございますが,一部マスコミで報道されたような,すでに移転先ありというようなことは私の段階においても実際話し合われたことはございません。 ○議長(大沢久君) 高橋伸行議員。 ○18番(高橋伸行君) 大変ご答弁ありがとうございました。まず,東ソーの問題ですけれども,ただこれは希望になると思いますけれども,相手が東ソーですから,東ソーの方が住民の自社所有地に,それは沼木パークタウンの隣ですから,自分の方でそういう地元民とのトラブルがあったところには,自社所有地ですけれども,移転はしたくないと,それで市の方によろしくお願いしたいというようなことも,今からの話し合いでなってくると思うんですけれども,そういうふうになりました時点では,なるべく早く議会の方にもよろしくお願いしたいと。皆さん,本当に今まで自分のことのように一生懸命心を痛めてきたものですから,そうするとそこからどこかに行ったとしても,これは東ソーで山形市内にしていだだければ一番ありがたいんですけれども,そうしていただければまずこの問題はもう前進していくと。そういうことで,本当でしたら,市長からもう少し歯切れのいいご答弁で,東ソーの方では再考して,もう山形市内でもいっていい腹だ,そこまでご答弁いただきたかったんですけれども,そこまでいってないということで,まずそういうふうな格好で進めていただきたいと思います。  それから,教育委員長,大変ご答弁ありがとうございました。1点は,いじめの問題で,今,新聞紙上にも出ています置賜の方の中学校に,父兄がまず学校に入って監視するという,山形市内ではないんですけれども,異常な,私ら父兄からいいますと,異常な状態になっているわけです。そういうことについて,教育の中身とか,それから父兄がそういう所に監視に行っていいかとか,教育法や何か,ちょっと不勉強なものでわかりませんので,教育委員長の所感をお聞きして,私の質問を終わらせていただきます。
    ○議長(大沢久君) 後藤教育委員長。 ○教育委員長(後藤和弘君) ご質問の置賜地区のある学校ということについては,ほとんど何も私は存じあげていませんので,一般論ということでございますが。大変異常な事態であること,そしてそういった形で学校のなかで,家庭とはまた違った意味で,学校教育という公的な場所でそういった教育をせざるを得ないということは,何にしても正常ではないように考えます。ただ,こういうことがわからないなかでの話でございますから,子供達が何か大きな不満を学校に対してもっているということを伝え聞いておりますので,そういったことを考えますと,もっとこうなる前に考えるべき,学校としてとるべき事,教育委員会でとるべき事があったようにも思いますし,また,そういうことができないとしても早急にそういったことをやることが大切なことではないかと考えてございます。何かだんだん時間が経てば経つほどいろいろな問題が発生してくることが考えられますので,やはり我々もよそのことと考えずに,主観的に計画,予期し,結果に対しては,ちょっとおかしいかも知れませんが,楽観的に対処できるようなことを常々心掛けておくべきことだと。これは学校も教育委員会も,そして望めれば家庭も一緒に,教育というものは学校だけでやれるものではないと考えますし,家庭のなかでももっとやらなきゃいけないことが,私は,ここの置賜のことはわかりませんけれども,一般論としてはあるのではないかなと考えております。答弁にもなりませんでしたけれども,わかりませんので,実態が。答えは思ったようにさせていただきます。 ○議長(大沢久君) 以上をもって,高橋伸行議員の質問を終わります。  この際,午後1時まで休憩いたします。      午前11時48分 休 憩  ―――――――――――――――――――      午後1時   再 開 ○議長(大沢久君) 休憩前に引き続き会議を開き,一般質問を続けます。  はじめに佐藤市長より発言を求められておりますので,これを許します。佐藤市長。 ○市長(佐藤幸次郎君) 午前中の高橋伸行議員の質問の中で,高齢者福祉施設の答弁の中で山寺中学校跡地に建設予定の施設,100床の持老というふうに申し上げたのでございましたが,これは老健施設,いわゆる中間施設でございましたので,訂正させていただきます。以上です。   〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ◎鈴木善太郎君 質問 ○議長(大沢久君) 次に,30万都市づくりについて,ほか7項目について,7番 鈴木善太郎議員。  〔7番 鈴木善太郎君 登壇〕(拍手) ○7番(鈴木善太郎君) 12月定例市議会の一般質問にあたり,その機会をいただきまして心から感謝を申し上げます。  さて,21世紀を目前に控え,本格的な高齢化社会を迎えることになりますが,加えて少子化問題,情報化や国際化の進展,そして一極集中から地方分権への幕開けとなる社会情勢の変革の中で,市民の行政に対する期待とニーズは,ますます拡大し,これまで以上の一層効果的な施策の展開が求められてくると思われます。  しかしながら,本市の行政に限らず,地方自治体を取り巻く行財政は,景気低迷の影響を受けた税収の伸び悩み等から,地方財政を問わず,国の行財政もますます厳しい情勢になっているようであります。  このような状況を踏まえ,限られた財源の中で,行政の事務や事業等,全ての点において絶えず見直しを行い,緊要度,重要度の高いものから選別し,新たな行政課題や社会情勢の変化に即した施策の実現を期待しているものであります。  最初に,中核市30万人自主都市に向けてでありますが,21世紀の幕開けは地方分権の時代,転換の時代といわれております。  ご案内のとおり,「本年4月より人口30万以上の都市で,政令指定都市に満たない都市を中核市とする」という法制化がなされましたが,これは,都市行政の自主性を高める,真に,21世紀に向けて地方分権への幕開けであり,このような流れを前提に,私は6月市議会の一般質問でも30万都市構想の早期実現と方策についてを提言してまいりましたが,関連して再度質問を行いたいと存じます。  山形市が,本県の中核市として,県全体をリードし,また活力に満ちた魅力あるまちづくりを構築し,かつ市民のニーズに応えていくためには,行政の総合担い手である本市行政自体が,自主,自立のある拠点性を発揮し,地域の特性に適した独自のあり方を研究し,追究していかなければならないと思います。  この観点から,本市の行政面においての新たなシステムづくりに立った計画推進を図る必要性があるものと考え,第6次総合計画の策定にあたり,どのように取り組まれているのか。  まず,第1点は,第6次総合計画の中で本市の人口推計は,山形ニュータウン,菅沢住宅団地などの人口増加を見込み,平成17年には,推計人口26万3千人となっているようにお聞きしておりますが,30万自立都市を目標とするには,指定条件である30万人に達しなければならず,当然,広域合併を視野に入れておられるものと考えられます。  そこで,市長が直接,上山市,天童市,中山町,山辺町の2市2町をそれぞれ訪問し,対等合併について話し合われたようでありますが,その時の各市,各町の反応や感触,あるいは今後の進め方や目途などがありましたなら,併せて市長のご所見をお伺いしたいと存じます。  第2点は,地方の分権といい,地域の独自性といい,そのためには自主財源の確立は欠かせないと思われます。  本市の場合,平成7年11月補正時の一般会計で789億4千万円で,市債残高が834億円となっております。公債費比率が16%に達し,このまま進行すれば財政危機も懸念され,今後の大型プロジェクト事業の推進,とりわけ山形駅西土地区画整理事業や山形ニュータウン開発事業等の本格化によって,事務事業の増大及び財政需要や負担はますます増加していくものと考えられますので,既設計画の縮少あるいは,繰り延べや中止などのないよう,なお一層のご努力を願うものでありますが,市長のご所見をお伺いいたします。  第3点目でありますが,30万都市を目指し,また広域合併の核となる,その受け皿は,本市西部市街地への拡大及び山形ニュータウン開発事業,並びに駅西拠点整備事業等であり,これらの事業がスムーズに推進されることが本市発展の大きな課題であると思われます。  まず,駅西拠点総合整備事業の完成年次が平成14年を目標に計画されているようでありますが,東ソー工場の移転問題によって,大幅な遅れが予測され,多くの市民が心配されているようであります。  そこで,まず,東ソー工場の移転計画が,沼木地区住民との間でどのように進められているのか,更に落合川原の残土処分計画がどのようになっているのか。  第2点は,11月26日の新聞情報によりますと,市長は,東ソー工場移転計画を凍結したという記事が載っておりましたが,私はその時点で,凍結という意味は,相手側の理解が容易に得られない状態から,産業部等の関係各課を含めた全庁的な組織のもとに協議を重ね,解決策を練るための凍結と理解しておりましたが,11月29日付の新聞では,28日までに同工場が移転先を体験観光型企業団地である,蔵王産業団地内に変更する公算との記事が載っておりましたが,これが事実なのかどうか,また事実であるとすれば,今後の蔵王産業団地,いわゆる体験観光型企業団地のイメージ,あるいは初期の目的にふさわしい企業の誘致業務に将来重大な影響がでてくるものと懸念されるものであります。  したがいまして,今回の同工場団地への移転変更計画というものが,全庁的な組織で取り組んで検討した結果なのか。もし沼木地区への移転を断念するというのであれば,移転先を多極的観点から抜本的に見直す必要があると考えられますが,今後の対応についてお伺いいたします。  第3点は,当該開発事業地内の土地区画整理事業について,土地所有者が最も関心が高く,その将来の生活設計を左右する仮換地指定通知がいつ頃行われ,平均減歩率はどの位の数値になり,また物件移転並びに消滅等の補償はいつ頃明示しようとしているのか,以上3点について都市開発部長の明確なご答弁を求めたいと存じます。  次に,完成を目前とした蔵王産業団地でありますが,本市の大型工業団地造成事業は,過去に立谷川工業団地は,昭和38年から51年まで,一方の西部工業団地が昭和46年から51年までに完成し,昭和55年頃までにこれらの2団地の大半の誘致企業が張り付き,その後,約15年の間は,大型造成や企業誘致もなされずにきておりますが,この度の久々の蔵王産業団地の造成にもかかわらず,肝心の企業誘致が難航し,いわんや当該団地造成事業の期間中にあって,本市の有力企業が次々と他市へ移転していっております。今後も数社が移転を考えているといううわさを聞いております。  どこに問題があるのでしょうか。  分譲予定価格が高い。当然であります。造成中の工業団地を含め,周辺地域は,自然景観に恵まれて眺望もよく,蔵王温泉や黒沢温泉にも近いうえ,上山市及び山形市街地への交通,または,東北中央自動車道路インター建設が計画されているなど,好条件に恵まれた地域要因をもつ土地柄であり,造成前の取得価格がそれなりの価格で取引きがなされたこともやむを得ないものであり,造成経費等を含む分譲予定価格が高騰するのも当然なことだろうと思われます。  加えて,多くの企業が,景気低迷や回復の遅れなどで設備投資を手控えしている昨今,行政当局では,所期の目標である体験観光型企業の選択を図りながら,企業の誘致活動を積極的に進められているものと思われますが,現状の誘致状況及び今後の見通しなどについて,産業部長に答弁を求めたいと思います。  また,予想どおり価格が高額なために,ふさわしい企業誘致が難航しているというのでありましたなら,付け加えてご質問いたします。  当団地の分譲予定価格が他市の分譲価格に比べ,2倍以上の価格になっていると聞いておりますが,他市並みの価格水準に引き下げる等の措置を図り,誘致の促進を図るべきものと思われますが,どのように考えておられるのか。これも併せて産業部長にお伺いいたしたいと存じます。  なお,当該工業団地は,先に述べましたが,蔵王の表玄関であり,その他に様々な立地条件に恵まれた地域の中に造成された団地であります。ただ,いたずらに誘致を焦り,環境やイメージなどのダウンにならないよう,そして所期の目的を見失わずに,誘致活動を推進されますようご期待いたしたいと思います。  次に,道路交通網の整備に関してご質問いたします。  さて,本市における都市計画道路の整備についてでありますが,まず,東北6県県庁所在地の都市の道路整備状況をみますと,整備率が高い都市から,順に秋田市,仙台市,福島市,盛岡市,山形市,青森市となっております。  ただし,本市の場合は,他市に較べ,市街地内の既存道路は城下町特有の鉤曲り道路やT字路道路,あるいは極端に狭い道路などが要所要所にある等,道路の整備条件には難点も否めない状況にあると思われますが,いずれにせよ,本市の均衡ある発展を促すためには,安全で快適,機能的な道路網の整備を促進することがより大きな課題だろうと思われます。とりわけ商工業の振興はもとより安定した市民生活を支えるなど,大きな波及効果が期待されることは申し述べるまでもありません。  そこで,本市における都市計画道路状況は,平成6年度末までで,都市計画決定路線数が64路線を数え,総延長220.77kmに上りますが,このうち整備済み延長は,約82.75kmであり,計画延長の37.5%と低い比率になっております。  道路の整備事業は,元来,国,県,市がそれぞれ分担して実施されておりますが,本市の市域内道路は市民の立場からみれば,どの道絡も同じ道路と思っている市民が多く,市民の道路整備に対する関心はますます高まりを見せております。その中でも,市街地内道路や外郭環状道路と,中心市街地を結ぶアクセス道路の整備が立ち遅れており,未整備路線が非常に多いことを多くの市民が指摘をしております。とりわけJR奥羽本線を跨ぎ,市街地の東西間を結ぶ各道路はいずれも交通事情が悪く,朝夕のピーク時には慢性的な交通渋滞が発生しております。  特に,東原村木沢線の城南橋及び双月志戸田線の昭和橋を通過する交通渋滞は,降雪期を迎え,ますます混乱する状況であり,深刻な問題と受け止めているものであります。  この度は,東原村木沢線の一部分が駅西土地区画整理事業の実施計画に組み込まれておりますが,中間地点の一部分にとどまらず,最大のネックとなっている城南橋拡幅付替工事から始まり,城南,春日,清住,飯塚町,村木沢を結ぶ同一路線として,同時供用開始を図るべきものと思われますが,外郭環状道路からの途中道路,つまりアクセス道路の整備がどのように進められようとしているのかお伺いいたします。  更に,当該道路は,将来の東北中央自動車道椹沢インターから中心市街地を最短距離で連結し,山形駅西新都心地区を結ぶ中枢的な幹線であり,これら都心機能の連携と,一体的な発展を促すこととなり,また本市市街地の背骨ともなる重要な道路であります。  そこで,東原村木沢線の東北電力株式会社から東部への整備促進を早急に実施すべきものと考えられます。  また,当該道路に交差し,肋骨的性格をもつ,旅篭町八日町線及び諏訪町七日町線の整備を図ることによって,市街地内の交通緩和も解消され,都市防災や市街地全域の活性化に結びつき,大きな投資効果が期待されると確信しております。どのように計画がなされているのか。  また,他県や他市を結ぶ東根上山線,いわゆる東北中央自動車道でありますが,この道路は,平成2年9月に計画決定され,5カ年経過しておりますが,今後の整備計画についてどのようになっているのか。  以上3点について,都市開発部長のご答弁を求めます。  続きまして,都市型観光開発についてでありますが,東に蔵王連峰,西には月山朝日連峰を望み,里山では千歳山や盃山,白鷹山と,実に優れた自然景観に恵まれた山形市であります。  さて,市民や滞在者に山形市の観光地はどこかと問いかけてみますと,大抵の方が,「蔵王,山寺,霞城公園,あとは見る所がないなあ」という返事が返ってくる。  本市には,城下町の名残りを止どめる鉤曲り道路やT字路,そして歴史的雰囲気が漂う,風格のある町並みや建造物,あるいは,史跡や文化財等も多く,ただ,これらが今だに発掘や整備,PRもされないままに埋もれ,埋もらせているように思われてなりません。  これからの都市型観光開発を考えたとき,まちづくりを抜きにしては考えられません。  第5次総合計画の中に,まちづくり博物館という構想がありましたが,当時,私も興味深く思い,多少勉強した覚えがありますが,概要を申し上げますと,これは山形市という都市をひとつの大きな博物館に,その中に点在する様々な施設や文化財などを,博物館の展示品に見立てるという構想であり,それらの展示品を通して,まちづくりや人づくりを目指そうとするものであります。  博物館は,ただ単に,展示品一つ一つが優れた価値がある立派なものであっても,それを引き立てる博物館自体が,利用されやすい,しやすいものでなければなりません。館内には,展示室から展示室を渡る廊下があり,その道程は,景観もよく,安全で快適,しかもその途中には,心をいやし,人々の交流や触れ合いを求められるホールや広場などがあって,常に入り安く,利用し易く,または来てよかった博物館でなければ人々が集まらないと思います。  本市には,様々な文化遺産が数多く点在している中に,新たな核となる建物や施設などがつくられており,山形うるおい100景,市街地10景,それ以外にも,わがまち自慢となるものが,数多く集積されており,しかし,ある展示品は,多くの市民が行きにくい場所に展示されてあったり,あるいは未整備であったり,わかりにくいもの等の状態では,その展示品の価値は半減し,ただ埋もれてしまいます。  これらの展示品を本格的に整備し,活かしていくためには,ただ行政のみの努力では実らないと思う。行政と所有者,地域住民が一体となり共同協力する体制づくりをもっと積極的に誘導していく必要があると思われます。  そして,その展示品,その周辺の整備,展示品から展示品までの道案内やネットワーク化を図り,山形市民自らが,まずもって,その価値を知り,理解させることから始めなければならないと思います。  ちなみに,一例を申しますと,中心市街地においても,住居表示を示す案内プレート等はほとんど見受けられない状態であり,一度点検調査をしてみる必要があるものと思っております。  今後の全般的な都市観光開発事業の施策について,市長のご所見をお伺いいたします。  第2点は,山形市の都市部が持つ観光資源の代表,霞城公園整備計画基本方針が,昭和53年頃に策定されたと記憶しておりますが,肝心の本丸復元はいつ頃に予定されているのか。  2点目,また,東大寺門が立派に完成しその偉容を誇っておりますが,これに続く南門,西門,北門の復元計画はどのようになっているのか。  第3,更に,市街地には,三の丸堀跡が点在しているが,貴重な歴史的観光資源として,将来どのように保全を図り,利活用をしていくのか。  また,霞城公園とその周辺地域についてでありますが,同公園の内部整備にとどまらず,霞城二の丸堀端が,親水空間として,市民が親しまれる緑や空間を配置することが必要と思われます。周辺道路も貧弱で,親水などの余裕すらありません。まして,東面,北面はそれすらない状態であります。  今後,県立中央病院が移転されることになりますが,その跡地利用は千載一遇のチャンスであり,先を見誤ることなく,より高度な利活用を模索し,そして,霞城公園の一体的な整備充実を図っていくべきものと考えられますので,市長のご所見をいただきたいと思います。  観光開発事業に関連いたしまして,市街地10景のうち,東沢地区の唐松観音への参拝者,及び馬見ケ崎川河川付近での芋煮会への,県内外からの観光客が年ごとに増加しており,駐車場は溢れ混雑,公衆トイレは簡易移動式で不衛生は,多くの利用者のひんしゅくを受けておりますので,早急な対応を図るべきものと思われますが,どのように考えておられるのか,産業部長にお伺いいたします。  次に,第10地区内霞城公民館北隣に,来年2月,総合福祉センターが堂々とオープンされることになりますが,全市を網羅した福祉施設として,また,県内初の施設として,県内外を問わず,大きな期待をされているものと思われます。  特に当施設は,隣の霞城公民館との供用部分ともあいまって,世代間交流等の譲成も期待され,スポーツ,文化,福祉,地域づくり等,様々な分野で,その拠点性を発揮されるものと確信しているところであります。  西部市街地に,初めてこのようなセンターが建設されましたが,駅西地域全域をみたとき,東部市街地との都市機能の整備格差は誰の目にも歴然としております。  駅西,特に第10学区には,市立小,中学校をはじめとして,市立商業高等学校,山本学園高校等があり,文教地区といえる学区でありますが,西部地域には,直接地域住民が利用される施設が少なく,県陸上競技場を核とした,スポーツ施設,冬期間も泳げる市民プールやテニスコート,あるいは,図書館などの設置要望については,ますます地区民の高まりがありますが,本市の均衡ある発展を促すためにも,あるいは近い将来の山辺町や中山町の広域合併を視野に入れ,また,30万都市構想実現のための受け皿である西部地域,そこに都市機能の集積を図ることは当然であると思われます。市長のご所見をお伺いいたします。  最後に女性のための施策についてでありますが,山形市では,これまでも福祉部に女性青少年課を設置するなど,女性のための施策を重視してきているようでありますが,更に総合福祉センター内に併設される女性センターのオープンは,県内唯一の施設として,県民からも大きな期待を寄せられているようであります。  さて,本市が先頃調査した,分野別の男女平等意識調査の資料によりますと,男性優位が,家庭生活において58.8%,職場では56.2%,社会通念や習慣しきたりでは69.7%教育の場では13.1%ということになっており,これをみますと,家庭内では歴然として亭主関白が多く,また,昨今の雇用の機会均等問題から始まり職場内での地位確保の低さ,あるいは,地域社会での役割,生活習慣,しきたりの中では,女性の社会参加を極端に阻害していることが読み取られる。  男女平等がうたわれて50年,今だに,女性の能力は十分発揮される場面も少なく,活かされないでいることも数多く見受けられますが,本市行政において,男女共同参画社会の形成実現のために,女性センターを核とした積極的な施策を図るべきものと思われますので,市長のご所見をお伺いいたしまして,第1回目の質問を終了いたします。 ○議長(大沢久君) 佐藤市長。    〔市長 佐藤幸次郎君 登壇〕 ○市長(佐藤幸次郎君) 合併についての2市2町の会談の内容ということでございましたが,午前中にも申し上げましたが,上山市におきましては,住民のコンセンサスを得て,更には対等合併でという条件をつけまして,今世紀末を目標に掲げて,取り組んでまいりたいと,このように話し合いがなったわけでございます。  その他の市,町でございますが,住民の理解と協力が必要であると,このような前提の上に立ちながらも,広域行政推進の必要性は理解していただいたものと,このように思っているところでございます。上山市については,熟度が達したところから,合併実現に向けて推進してまいりたいと,このように思っているところでございます。  特に,当面の目標として,人口30万以上の中核市の指定を目指していることでございますので,このような市の山形市の立場をご理解いただきながらご協力をいただきたいと,このように考えてお願いをしているところでございます。6次総では,人口26万3,000人と推定をいたしておりますが,これによって人口30万人以上の中核市を山形市で目指していきたいという構想でございます。  財政でございますが,確かにこれから大きな事業が山積しております。山形ニュータウン,駅西土地区画整理事業,財政需要は今後増えていくだろうというふうに思いますし,こういった財政の状況に十分配慮して,これからの山形市の財政の運営に当たってまいりたいというふうに思っております。特に新年度の予算編成に当たりましては,経常経費の削減を真っ先に打ち出して,今,編成の準備に入っているところでございます。一番のものは,食糧費を30%削減して編成してまいりたいということでございます。地方交付税につきましても,措置のある有利な起債の活用,こういったものを全面的に今後活用していきたいというふうに思います。  現在の公債比率は,これ当初でございましたが15.9%。更には制限公債比率でいきますと13.8%,このようになっております。この両方を十分に配慮して財政運営に当たりながら,市民の生活向上,そして施設づくり,そういったものを生活環境の快適な居住環境をつくると,こういうことでこれからの事業に取り組んでまいりたいというふうに思っております。  都市観光開発につきましては,山形の歴史や文化を最大に生かしたロマンにあふれた風格ある都市づくりと,こういううたい文句にしているわけでございますが,その実現に向けてやっていかなきゃならない。特に,文化に触れる観光,これまでの都市型観光の中心に,文化に触れる観光を目指していきたい。これはせっかく57万石の大藩であった山形市のこれまでの歴史,由緒あるそういったものを整備しながら,人々にみてもらう,触れ合う観光にしていきたい。  更には,人に触れ合う観光,これは文化とまた別に山形の人情味あふれる人,市民,更には食文化,さくらんぼだとか,芋煮会とか,そして,そばと,こういった食文化を含めて人に触れ合う観光,これからの都市型観光を重点的に取り組んでいきたいというふうに思います。特に現在策定中の山形市の観光振興計画でございますが,この中にこういったものを十分に柱に取り入れて整備していかなきゃならないとこのように思います。  第5次総合計画で取り上げましたまちづくり博物館構想,こういった構想も十分6次総に踏まえていきながら,ネットワーク化をしていかなきゃならないというふうに思います。そういうなかで山形市の文化に触れる観光だけじゃない,やはり広域的に広域観光と,他の市町村と連携をした広域観光もこれから目指していく必要があろうかというふうに思っているところでございます。  霞城公園の整備につきまして,昭和59年に整備計画を決定したわけでございます。そのうちで,平成3年には二の丸の東大手門が完成しておりますが,本丸につきましては,現在の公園内にある県の施設,これは平成15年まで残ると,こういう約束になっております。したがいまして,全面的な霞城公園の整備は,この県の施設が移ってからというふうになりますが,その本丸関係につきましては,平成27年までに復元するとこういう長期計画になっているわけでございます。できるだけ,こんなに長くかからないで復元をしていきたいというふうに思いますが,計画ではそのような年度を定めております。現在,昨年度から本年度につきまして,本丸跡地の発掘調査中でございます。本丸はどこにあったかという確認作業を今させているところでございます。南大手門,西不明門,北不明門,これにつきましては,石垣のはらみなどの修復と,桝型の復元をしていきたいというふうに思っているところでございます。  次に,三の丸の整備でございますが,やはり三の丸の史跡,遺跡は都市化の推移の中で,都市の中に埋没しだしております。名残をとどめている箇所は本市の歴史的な環境や景観創出の重要な要素というふうに考えております。今回,十日町角の三の丸の整備,国指定の史跡でございますが,これを公有化しまして整備してまいりたいというふうに思います。今回は一部しか国の予算もきませんでした。来年度以降も引き続き要望しながら,あの一体の全面的な公有化を目指して整備にあたりたいというふうに思います。基本的には国の重文の指定の土塁,こういったものを今のままで残しながら,案内板やそこを見ていただくための道路のような散策できるような,そういったものをつくっていきたいというふうに考えおります。  県立中央病院跡地でございますが,これは現在まだ移ってもいませんし,県の所有の土地でございます。私は口頭で高橋知事に山形市に譲ってほしいということは申し上げているところでございますが,あの地区は東大手門前の周辺地区として中心市街地活性化計画の中で位置付けられている場所でございます。霞城公園と寺町周辺を結ぶ都心の東西文化軸の起点にもあたっております。東大手門のほか,美術館,最上義光歴史館も設置しておりますし,一体が歴史・文化的ゾーンとしての市民,観光客にとっても魅力ある空間であるというふうに私は思います。ですから,県がそういった事業を独自でやっていただけば一番いいわけでございますが,そういうことが不可能であれば市の方にこの土地を譲っていただいて,市の計画で整備してまいりたいというふうに思っているところでございます。その際は,先ほど申し上げたような地域を念頭において,観光的な面,更には若い人々の触れ合えるような場所,そしてまた県外からの大型観光バスの駐車ができるようなスペースをとって山形市内の観光地の振興に尽くしていきたいということでございますが,いずれにしましても土地がまだ県のものでございますので,これは私からの考え方を申し述べるに止どめていただきたいとこのように思います。  西部市街地の都市施設の整備でございますが,駅西中心に今,開発整備を全力をあげてやっているわけでございます。西口新都心ビルを建設しながら,市の方では音楽関係,県の方では文化センター,劇場のようなそういったものを,文化施設を建設する計画になっております。図書館のようなものを駅西の方にということでございますが,現在霞城公民館に図書館分館がございますので,そういったものをもっと充実して市民から利用していただくようにしてまいりたいというふうに思います。もちろん,霞城公園も線路から西だというふうな位置付けにございますし,更には現在の県の陸上競技場がまだ使えると,こういうこともございます。今のところは駅西に全力をあげて取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。  その後については,西部地域一帯について,中山間地も含めて今後検討してまいりたいというふうに思っているところでございます。特に,べにはなの丘の構想が事業に着手いたしましたので,そういったものに付随した各隣接の市,町と協力しながら,施設づくりを進めて観光的にも産業の振興になるようなものをつくってまいりたいというふうに思っております。  女性の施策でございますが,おかげさまで来年2月に総合福祉センターがオープンします。その4階,5階が女性センターでございますが,この機能としては学習機能,交流機能,そして相談機能,情報機能とこういった,大きく分けますとそういったものをつくっていこうということでございますが,女性の地位の向上,そして男女共同参画社会の形成を目指した女性のいきいきとしたそういった取り組みができるような場にしていきたい。もちろん日常生活に役立つ交流と学習の場に,これを忘れてはならない,それにも力を入れていただきたいというふうに思っているところでございます。いきいき山形女性プランの実現を目指した一つが今回のセンターの建設であったというふうに思います。そのような意味合いを込めまして,あのセンターを大いに活用,利用していただきたいというふうに思っているところでございます。以上でございます。 ○議長(大沢久君) 垂石都市開発部長。 ○都市開発部長(垂石定敏君) 駅西都市拠点総合整備事業の遅れでございます。区画整理事業区域の皆様,それから市民皆様に対して大変ご心配をおかけいたしております。  東ソー工場移転計画につきましては,とりあえず凍結されたわけでございますけれども,今後,東ソーと地元が話し合いの中で結論を出すように調整をしてまいりたいと考えております。落合川原開発計画につきましては,この度,沼木パークタウン両町内会の同意を得たことによりまして,500m以内の関係町内会全部から同意を得たことになるわけでございます。早急に残土処分場設置についての諸手続きをしていくことにしております。いずれにいたしましても,区画整理事業をはじめとする駅西口新都心ビル,あるいは仮称山形西公園,3ないし6カ月ぐらいの遅れが生じているというふうに認識をいたしております。しかし,平成14年という全体的な事業計画の期間内におきまして,鋭意事業を推進し,少しでも遅れを解決し,期間内の完成を目指してまいりたいと思っております。  東ソーの移転先の話でございます。  さっき言ったように,午前中のご質問にもあったわけでもございますけれども,一部マスコミに東ソー工場が,蔵王産業団地に変更する公算が強くなったと報道されましたけれども,私どもにとってもまったく寝耳に水でございましたし,市と東ソーがそういう話し合いをしたということはございません。東ソーでは凍結再考してもよいとしているものでございますし,今後,工場問題についての結論が得られた後において検討されるべきものと思っております。したがいまして,全庁的な話し合いをこれまで一切いたしておりません。いずれにいたしましても,山形市内での継続操業を強く働きかけてまいりたいというふうに思っております。  駅西の土地区画整理事業につきましては,平成5年度から平成14年度までの10カ年事業として事業認可を得,施工中でございます。これまでは,移転補償の基礎となる物件調査等を実施し,その調査はほぼ完了しているところでございます。ご質問がございました3つの事項,すなわち仮換地指定時期についてでありますが,仮換地計画案については来年3月頃に提示できるよう現在作業中であります。したがいまして,ここの仮換地指定については,早いところでは来年8月頃には一部仮換地指定をしたいと思っております。  2つ目,減歩率につきましては,全体平均では約33%,一般住宅地の平均は15%前後と現時点で見込まれます。
     3つ目の物件移転補償費等につきましては,仮換地の指定がなされ,移転する時期が決まりましたら,個々に契約し補償する予定であります。  次は道路の問題でございます。東原村木沢線でございまして,最初は西側の部分でございます。その前にこの東原村木沢線の位置付けでございますけれども,ご指摘のとおり東原村木沢線はJR奥羽本線で東西に分断にされた市街地を連結し,市街地の骨格を形成するとともに,中心市街地の活性化を担う重要な幹線道路であるというふうに認識いたしております。そこで,西側につきましては,山形駅西土地区画整理事業,その事業と街路事業によって,JR横断部を中心に南大手前商館線から荒楯天童線までの区間を,平成15年度完成を目指して現在事業を進めております。その更に西側,南大手前商館線から外環状道路である南山形天童線までの整備につきましては,これらの事業と並行して実施していくよう事業主体である県と打ち合わせを行っておりまして,更に強く要望してまいりたいと考えております。  次は東原村木沢線の東側でございます。東北電力株式会社から東側の市道小姓町東通線までの区間につきましては,平成4年度から事業に着手し整備を進めてまいりましたが,今年度からはこれまでの国庫補助事業に加え,地方特定事業などの新たな事業財源を導入に重点的に整備を進めているところでございます。今後更に事業区間を薬師堂上桜田線まで延伸し,重点的に整備を図ってまいる所存でございます。  次に,ただいまの東原村木沢線と交差する旅篭町八日町線,それから諏訪町七日町線の件でございます。この両都市計画道路につきましては,ご指摘の通り交通渋滞を解消し,商業業務機能の集積を促進し,中心市街地の活性化を図るとともに,快適な都心環境を形成するための都心リングとして位置付けられている重要な幹線道路でございます。確かにご指摘がございましたように,商店・事業所等が密集している中心市街地を通る路線のため,これらの移転や代替地の確保など様々な課題がありますが,これらの課題を解決し,秩序ある中心市街地を形成していくため,今後関係機関と協議し,早急に事業化を図ってまいりたいというふうに考えております。  最後になりますが,東北中央自動車道でございます。東北中央自動車道,建設事業の進捗状況につきましては,これもご指摘の通り平成2年9月の都市計画の決定以後,平成3年12月に整備計画に格上げとなり,平成5年11月建設大臣より日本道路公団に対しまして,施行命令が出されております。その後,日本道路公団は平成6年9月に建設大臣より工事実施計画認可を受け,通過する各地区に対し事業説明会を開催し,平成7年3月までに中心杭の設置を完了しております。現在,日本道路公団では,設計協議に向けて協議用図面を作成中であり,来年年明け早々に各地区の対策協議会に協議用図面を提示し,設計協議に入る予定になっていると聞いております。設計協議が終了した後は,幅杭設置,用地買収,工事着工,供用開始の順に進めていくことになっております。議会の皆様と一緒に道路公団に対して,本社に対して陳情活動なんかも実施させていただいております。公団の方でも阪神淡路大震災があるがために,こっちの方の予算確保が図られないというふうなことがないように,予算確保を頑張るというふうな約束も頂戴しております。地元としても,積極的に協力を申し上げながら,一日も早い完成を目指してまいりたいというふうに考えております。 ○議長(大沢久君) 日野産業部長。 ○産業部長(日野茂男君) 第1点の蔵王産業団地についてのご質問でございますが,この産業団地につきましては,市民の雇用の場づくりを中心に考えるとともに,地域活性化の基本となる生産のための拠点づくりを目指しております。企業の立地につきましては,団地の立地条件,経済情勢の変化等を勘案しながら,誘導せざるを得ないわけでございますが,大きく分けて市街からの優良企業を誘致するとともに,地元の企業の経営環境の改善や経営拡大のための用地需要にも答えていきたいというふうに考えているところでございます。  市外からの企業誘致に関しましては,ご承知の通り,厳しい経済情勢に直面しましたため,当初のコンセプトも若干変えざるを得ない状況に至っております。企業の立地の成果を上げるには,多少時間を要するかと判断しているところでございます。  地元の企業の立地につきましては,十数社から要望もあり,現在詰めの作業をしておりますので,早ければ年内にも第1次の内定を行いたいというふうに考えております。  価格につきましては,買収経費,造成経費,その他諸経費により積算して決められるものでございますが,他市の工業団地の場合と比較して,安価,安い方ではないと認識しております。したがいまして,企業立地促進条例を設置いたしまして,優良企業の誘致を有利にするための手段としているところでございます。条例が適用されれば,現状では誘致競争が可能と判断しているところであります。いずれにしましても,企業の立地につきましては,なお一層努力してまいりたいと,このように存じます。  次に,第2点の唐松観音付近のトイレ等にかかわる質問でございますが,唐松観音は市街10景にも位置付けされており,また付近は芋煮会の会場の一つになっております。ご指摘の通り,本市の重要な観光資源でもございます。したがいまして,公衆トイレにつきましては,来年度はグレードの高い簡易トイレに変更いたしたいと思っております。また,平成9年度には,下水道整備計画がございますので,これに併せて高級的なトイレを設置してまいりたいというふうに考えております。  また,芋煮会の会場となります馬見ケ崎河川敷の駐車場につきましては,全体的に駐車場スペースは不足していると思っておりますので,河川改修等により徐々に整備されてきておりますし,今後とも関係機関と協議を行いまして,駐車スペースの確保に努めてまいりたいと,このように存じます。以上でございます。 ○議長(大沢久君) 以上をもって,鈴木善太郎議員の質問を終わります。(拍手)  以上をもって本日の日程は,全部終了いた しました。  ――――――――――――――――――― ◎散会 ○議長(大沢久君) 本日はこれをもって散会いたします。  なお,明日,本会議は午前10時より開会いたします。     午後1時58分 散 会...