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平成 7年 6月定例会(第2号 6月15日)

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  1. 山形市議会 1995-06-15
    平成 7年 6月定例会(第2号 6月15日)


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    最終取得日: 2021-06-17
    平成 7年 6月定例会(第2号 6月15日)   平成7年6月15日(木曜日) 〇出席議員(40名)     1 番   澤 渡 和 郎 君      2 番   石 澤 秀 夫 君     3 番   高 橋 啓 介 君      4 番   渡 辺 弥寿雄 君     5 番   高 橋   博 君      6 番   高 橋 民 夫 君     7 番   金 峰 聡 和 君      8 番   斎 藤 淳 一 君     9 番   加 藤 賢 一 君     10 番   高 橋 伸 行 君    11 番   渡 辺 ゆり子 君     12 番   豊 川 和 弘 君    13 番   加 藤   孝 君     14 番   石 沢 忠 八 君    15 番   竹 田 和 義 君     16 番   荒 井   啓 君    17 番   鈴 木 善太郎 君     18 番   峯 田 豊太郎 君    19 番   阿 部 喜之助 君     21 番   阿 部 豊三郎 君    21 番   高 橋 嘉一郎 君     22 番   佐 藤 義 久 君    23 番   酒 井 靖 悦 君     24 番   佐 竹 盛 夫 君    25 番   佐 貫 宏 一 君     26 番   小野寺   建 君    27 番   長 瀬 洋 男 君     28 番   会 田 邦 夫 君    29 番   渡 辺 秀 夫 君     30 番   宝 沢 啓 輝 君    31 番   枝 松 昭 雄 君     32 番   武 田 一 夫 君    33 番   佐 藤   稔 君     34 番   浅 野 泰 孳 君
       35 番   深 瀬 悦 男 君     36 番   尾 形 源 二 君    37 番   渡 辺 卓 弥 君     38 番   加 藤   正 君    39 番   中 村 幸 雄 君     40 番   大 沢   久 君  ――――――――――――――――――― 〇説明のため出席した者   市長        佐 藤 幸次郎 君  助役      板 垣 啓 二 君   収入役       今 野 和 子 君   総合政策室長    斎 藤 健 司 君  総務部長    梅 津 久 勇 君   財務部長      佐 藤 冨 也 君  市民部長    酒 井 正 男 君   環境部長      寺  琴 雅 君  福祉部長    横 倉 明 雄 君   産業部長      日 野 茂 男 君  建設部長    奥 山   漸 君   都市開発部長    垂 石 定 敏 君  下水道部長   山  輝 翁 君   消防長       武 田 鉄 雄 君  済生館長    櫻 田 俊 郎 君   済生館事務局長   山 川 正 雄 君  水道事業管理者 阿 部 勇 蔵 君   水道部長      黒 沼 吉 男 君  教育委員長   後 藤 和 弘 君   教育長       洒 匂 勝 雄 君  選管要事務局長 加 藤 順 功 君   代表監査委員    大 山 昌 一 君  監査委事務局長 加 藤 弘 一 君   農業委員会長    日 野 晃 昌 君  農業委事務局長 岸   善 明 君  ―――――――――――――――――――事務局職員出席者   局長        金 田 春 雄   総務課長      鈴 木   啓    議事課長    岩 田 充 巨   副主幹       菅   澄 子    議事係長    須 藤 正 博   調査係長      深 瀬   博    主査      金 澤 孝 弘  ――――――――――――――――――― 〇議事日程第2号  平成7年6月15日(木)午前10時開議  第1 市政一般方針に対する質問  ――――――――――――――――――― 〇本日の会議に付した事件  日程第1 市政一般方針に対する質問  ――――――――――――――――――― ◎午前10時 開議 ○議長(大沢久君) これより本日の会議を開きます。  出席議員は,定数に達しております。  本日の議事は,日程第2号をもって進めます。  なお,選挙管理委員会委員長から欠席の届出があります。  ――――――――――――――――――― ◎市政一般方針に対する質問 ○議長(大沢久君) 日程第1 市政一般方針に対する質問を行います。質問者は通告により,議長において指名いたします。  なお,質問は会議規則第57条の規定により答弁を含めおおむね1時間とし,再質問は同第64条の規定により2回までといたします。  また関連質問は,許さないことにいたします。  市長はじめ答弁者は,時間の都合上簡潔にして要を得るようご協力をお願いいたします。  それでは指名いたします。   ~~~~~~~~~~~~~~ ◎加藤賢一君 質問 ○議長(大沢久君) バブル経済崩壊後の状況を踏まえ,土地政策=都市計画の見直し,ほか4項目について,9番 加藤賢一議員。  〔9番 加藤賢一君 登壇〕(拍手) ○9番(加藤賢一君) みなさんおはようございます。6月定例市議会に対して,一般質問の機会をいただきまして,誠にありがとうございます。以下通告にしたがいまして,順次質問をさせていただきます。なお,最初でございますので,よろしくお願いいたします。  現状時点における山形市の土地利用=都市計画の見直しについて。  山形市においては,昭和61年に第5次山形市総合計画「いきがいろまん・山形21」を策定し,21世紀に向けての基本計画を実施し,官民一体となって,全力をあげ市の発展に取り組んできたことに,深く敬意をあらわすところであります。ところで,その計画策定から,今年は10年目にあたります。第1次・第2次石油ショックを乗り越えた後,第5次総を策定した当時の山形市をとりまく環境は,今日経済の国際化により,「世界の中の日本」「日本の中の山形」からダイレクトに「世界の中の山形」へ変化し,その視野に立って,今後の山形市の位置づけを図るべきものと思われます。周知のように冷戦終結以後,20世紀末のここ数年,経済のグローバル下のもとに,世界は単一経済市場を形成し,急速に中国沿岸部や東南アジアに低廉安価な労働力を生み出しました。折から我が国の経済政策,及び産業構造上における膨大な貿易黒字体質と,アメリカの為替政策による円高は,輸出産業にとって生産工場を自国より海外へシフトするという経済的大転換を迎えねばならない時期でもありました。更に輪をかけたように,バブル経済の崩壊によって,不良債権・地価下落・株式暴落により資産の減少をきたし,企業は一転引き締めにかかり,リストラの徹底化を行い,長引くデフレ経済の状況にいたり,まさに不況に遭遇したわけであります。そのような時代の波にあっても,限られた財源のもとに,社会資本の整備は着々と進められ,当市においても,べにばな国体にともなって,山形自動車道の開通,山形新幹線の開通をはじめ,高速交通網が整備され,間もなく,山形県の背骨をなすであろう東北中央高速道路着工が見込まれる今日であります。  一方,市民生活の面からも,核家族化の普及,車社会の出現により,郊外住宅の増加,それに伴う郊外型大型店の進出開店,そして反面,市街地の空洞化による市街地商店街の低迷等の新たな問題も引き起こされております。特にこの市街地空洞化の問題は,公共交通体系が整い,中央官庁の出先機構や民間の出先支店が集中し,商業集積度が高く,一極集中的中枢都市機能をもつ仙台市は例外でありますが,隣県の秋田市をはじめ,全国地方都市の等しく抱えるところであります。まさに時代の様相は,激流の如く急展開を示しております。  ここにおいて本市も,郊外型大型店と市街地の均衡ある発展を促すためには,業者業界のみの力だけではなく,官民一体の「まちづくり」を,念頭においた都市政策の発想を必要としている商業施設の設置展開の面,東アジア工場化における日本企業の海外進出にもかかわらず,誘致企業を意図しなければならない,工業団地の造成配置面,更に住宅地の開発供給の面からも,しかるべき合併問題を含みとする広域行政の効率の面をも含めて,土地利用すなわち都市計画の見直しを図らなければならない時期にきているのではないかと思われるのでございます。また,東北中央高速道路東側から駅西一帯にかけての農振地域・市街化調整区域を含めた土地利用の全体的構想こそ,今後の西部地区振興の大きな鍵であると考えられます。  そこで,ぜひ第6次総合計画では,以上申し上げましたことをどのように位置づけておるのか,ご説明をお願いいたします。  次に各論に入ります。  郊外型大型店と市街地商店街の均衡ある発展について。  先ほど述べましたように,今日の住環境は「車社会の発展」と「核家族」の普及や,土地の広さや,適正な地価を求め,近郊型住宅が急速に伸長し,街の輪が拡散し,それぞれのエリア毎に郊外店が貼りつき,ロードサイド型商店街の形成とともに,郊外も街としての活況を呈しております。しかし,その反面,市街地の空洞化現象に伴う中心市街地商店街の低迷は,全国各地の地方都市に見受けられ,深刻な事態と化しつつあります。  ちなみに,山形商工会議所が行っている歩行者通行量を駅前のグリーンホテル前を例として取り上げてみますと,昭和48年20,243人,同じく52年16,920人,55年12,040人,58年10,520人,60年に至りますと1万台を割りまして7,440人,平成2年6,926人,平成4年6,936人,昨年,6年でございますが8,520人と,平成2年までは長期低落傾向が著しく,平成4年の横ばい傾向に関しましては,新幹線開通効果がもたらしたものかも知れませんが,少なくとも平成6年の増加は2つの要因が考えられます。  その1つは山形駅ビル「メトロポリタン」の完成による駅前東口の一応の整備の終了した年でありまして,また山形市が旧市街地9商店街振興組合(駅前・十日町・本町・七日町・一番街・一番組・桜木町・鈴蘭街その後旭銀座)を対象に整備を進めてきた街路整備事業が完成した時点でもあります。つまりアーケードをとりはずし,無散水消雪道路をはじめ電線電柱の地中化,ストリートファンチアー・モニュメント・案内板・電話ボックス等の整備を図り,商店街としての遊歩的回遊型ショッピングを楽しませるため,各個店のリニューアル化をも含め,商業施設の集積化を試みた時期に相当するものと思われます。  この事業は市の商工課を窓口として,国・県・市道の街路整備に合わせ,各商店街が,より魅力的な環境整備を行い,広域的な集客を高め,商店街の近代化を促進し,市としても国・県の制度活用や市の補助等で支援し,事業実現を図ることを目的とした「山形市商店街近代化事業」によって,総事業費16億9,292万5千円を投資し,うち地元商店街では4億9,771万3千円という総事業費の約3分の1を負担してもらったものであります。その地元商店街の投資額は,決して少ないといえる金額ではなく,これこそ市と商店街の協力の賜物であり,官民一体の結晶といえるものと思います。この中心商店街の回遊性のあるロ字型商店街の整備は,旧山形城下町の商業ゾーンの延長線上にある新山形中心市街地の形成そのものであり,文化ゾーンとの関連からしても,三の丸跡地,蔵の街並み,寺町・旧県庁郷土館,せせらぎ道,そして霞城公園と連携した回廊として,十分に役割を果たせるものと考えられます。文化ゾーンの集積地である霞城公園付近とこの商店街がドッキングしてこそ,回遊型アーバン観光としての価値も加わり,山形駅より半日コースの都市景観をめぐる市内観光として誇れる歴史的・文化的蓄積の表現であり,市街地の都市計画を遂行していく上で,貴重な財産となるはずであり,これまでの行政側と民間側との莫大な投資をむだにせず,後世に残せる遺産となるものと思われます。しかし当市にとっても郊外型住宅の急速な伸びと共に,郊外大型店の進出は市街地中心商店街に一大脅威を与える状況になってきました。その典型的例として,現在進行している馬見ケ崎土地区画整理地には,平成8年4月開店予定のジャスコが27,420㎡と言う市内デパートの2.5店分の膨大な大型店出店計画をしております。本市の商業バランスを破壊するような憂慮を与えております。更に南館土地区画整理地にはヨークベニマルが平成8年9月,成沢土地区画整理地にはヨークベニマルが平成12年,吉原土地区画整理地にはダイエーが平成15年をめどに出店計画をかかげ,それぞれ進出を図っております。例えばすでに郊外大型店を出店しております秋田市の例ですが,千秋公園前の老舗「木内百貨店」の規模縮小,5時30分閉店,更に「協働社」の全館閉店,空き店舗多数が見られるようになり,市街地の商店街は潰滅的打撃をうけ,先ほど申し述べましたような中心街の役割は,もはや果たしていないものと見受けられます。そのような状況にいたりますと,財政面においても,法人市民税はもちろん,固定資産税,都市計画税の徴収にもなんらかの影響を来すものとも考えられます。とにかく一度破壊された都市機能を回復することは並大抵のことではないことは,すでに歴史の証明するところであります。そこで大型店の出店計画の経緯をつぶさに見てみますと,すべて民間の土地区画整理地に進出しようとしている点に注目すべきものと思われます。本来,土地区画整理地は宅地の供給を主とするものであり,商業施設はその地区の規模により設定すべきものと考えられております。ただ広大な保留地を確保し,そこに大型店を誘致し,土地の価値受益を需要しようとする姿勢は本来の趣旨に反するものではないでしょうか。いかに民間の施工といえども,行政側からの補助金を支出している以上,都市政策上の観点から組合に対する強硬な指導を与え,市街地との均衡ある発展を図っていくべきものと考えられます。その点,どのように考えておられるでしょうか。  また,ジャスコ出店計画に対して,商店諸団体から県や市や商工会議所に反対の陳情書,見解表明等が出されております。その内容に関しましては「都市規模や商圏構造に対し,バランスを欠いた大規模なショッピングセンターの建設」でありますとか,「地域住民,地域商店会とのコミュニケーションがあってこそ,まちづくりが活性化されるものであり,歓迎されるものであり,市内デパートの2.5倍もの大きさは,当地区内に必要ではなく,2,000㎡位で地域住民に十分対応できると思います」でありますとか,「都市機能バランスを無視し,騒音・車公害・環境劣化・地価の上昇・その他をもたらし,個々の小売店,商店街の問題に止まらず,都市整備上,将来のまちづくりに極めて,重大な課題を発生している例が少なくありません」等々,数多くのことを列挙しております。この問題に関して,平成7年2月22日大店審の東北審議部会・山形審査会は意見聴取会議を開き,意見をとりまとめたところ,出店賛成者は消費者代表3名に止まり,小売商業者4名,有識者4名より,店舗面積をめぐり,反対意見が相次ぎ,憂慮の意を表しました。また,その審議会に山形市の意向をとりまとめた上で,知事が意見を述べることができるとされているので,山形市の意向は甚だ重大だといわなければなりません。一方,商工会議所と山形市が消費者調査をした結果,「車社会の進展やライフスタイルの変化に伴い,駐車場を完備し品揃えもある郊外店に,消費者の買い物動向が流れる傾向にある」と分析している点をも注目しなければならない現実でもあります。そのことから押して中心商店街を利用しない原因は,①駐車場不足②道路アクセス③営業時間の短さ④低価格商品や品揃え不足等があげられます。それらの問題に対しての解決策は商店街側だけで対応できるものもありますが,行政と共に遂行しなければならない対応策も十分にあると思われます。つまり「駐車場不足」には,市役所・済生館・東口交通センター等の公共駐車場の利用を商店街側とともに検討をするべきであり,更に「まちづくり会社」等の設立によって空用地の駐車場化を図るような方法も考えられ,また「道路アクセス」問題は行政側の都市開発サイドの対応と考えるところでございます。しかし,長期的視野に立ってみますと,その根本的原因は市街地における定住人口の減少,すなわち「市街地空洞化」の一言に尽きるものと思われます。  そこで高齢化社会が進行する中で,地域サービスなどコミュニティの拠点としての役割が,今後一層求められるような都市政策を,中心商店市街地に確立するのも一つの方法かと思われます。今日まで高齢者向け住宅等の福祉施設は菅沢・成沢等の新市内地区の郊外に配置されてきましたが,これからは積極的に健全で意欲のある高齢者の状況に応じ,霞城公園や市内各病院,各デパートそして商店街を自由に徒歩で回遊できる立地にある市街地等の再開発事業によって生じる空間を利用し,これらに併設する複合施設,例えばアズ七日町のように第3セクター方式の建物を建設し,快適で健康的な生活を楽しめる高齢者向け住環境の整備こそが,市街地人口の定住化に一役かうものと考えられるところでございます。いかがなものでしょうか。  更に市街地活性化のためには,市街地への公共施設の集積化も一つの方法と思われます。諸施設を訪れるために,必然的に市街地に人が集まり,それが買物客へとつながり,情報発信の基地としての性格をも帯び,アーバンルネッサンスとしての効果の下に,それぞれの役割分担ができ,相乗効果が大いに期待できるものと考えられます。そしてまた観光面からも山形アーバン周遊観光として,県郷土館,霞城公園付近に文化ゾーンの一大集積化を図ることこそが,好感度複合商業ゾーンとしての商店街の活性化の促進につながるものと思われます。郊外と市街地の均衡ある発展について,ご説明をお願いしたいところでございます。  次に,県立病院跡地について。  現在の県立病院が市北部地区に移転することが正式に決定をみましたことは,皆様の周知の事実であります。県立病院の前身は旧32連隊の陸軍病院であり,維新の折り,山形藩から山形県になった時には,県庁がおかれ,遠く維新以前は秋元氏の治政により,新御殿として藩主の住居でありました。山形城は延文元年(1356年)に斯波兼頼が入部し,築城をなし,最上氏の祖となりました。11代最上義光が約400年前の文禄年間に城郭の大拡張を行い,山形城下を整備し,今日の山形の発展の礎を築いたわけであります。特にこの城は当時の大阪城に触発されて大改修を成したため,全国でも平城としては屈指の規模をもつものであり,中世城郭の代表的遺構として,文化庁の注目するところとなり,当山形市でも昭和59年11月に「霞城公園整備計画概要書」を策定し,昭和61年,国の史跡指定を受けました。以後30年にわたる長期計画の下に,当時の価格にして112億7,800万円の工事費概算の見積もりをもって,すでに市政90周年事業として完成をみました東大手門をはじめ,本丸御殿,庭園,舞台,資料館,工芸館等を造成し,歴史的価値の高い静的な公園を目指し整備を進めている段階であります。  更に本市の重要事業であります東北内陸地域に輝く,生活文化拠点都市を目指して「シェイプアップマイタウン山形-歴史と文化と緑の環の形成」においても,市街地活性化計画として,歴史ゾーンの中核に位置しております。そして山形地区都市拠点総合整備事業「いきいき都市21」においても,西口開発-駅西都(エキサイト)との一体化,つまり駅西口からの文化ゾーンの一区画として,霞城公園への導入回廊を設定しており,西口文化軸とのドッキングを目指しているわけでもあります。更に,昨年12月に発刊された都市景観ガイドブックに見られる「歴史を生かした風格の街づくり」の1章でも,山形城跡の景観こそ,そのメーンであると定義づけられております。いかにこの地区が今後の山形市の文化ゾーンの形成にとって枢要の地であるかを窺い知ることができると思います。  これまで「山形らしさ」という言葉で,山形の何を表現するかを多くの人が試みてきました。「自然の景観」「食文化」「人情」等,いろいろ取り上げられてきましたが,やはりその一つとして歴史的経過ということも「山形らしさ」であると思われます。隣の仙台は「伊達六十二万石の城下町」そして置賜の米沢は「上杉十五万石の城下町」また水戸は「黄門様のまち」名古屋は「尾張名古屋は城でもつ-金の鯱」金沢はご存じ「百万石の城下町」等というように,その街のアイデンティティというか,街の雰囲気がその歴史的表現の集約化で語られそうな気がいたします。「山形らしさ」の中に「最上義光の城下町」というイメージを定着させるのも,その一つの試みであろうと思われます。この文化庁の史跡指定は絶好の機会と捉えるべきでしょう。商工会議所月報6月号の「山形市の観光資源」アンケートの調査にあらわれていますように,市内観光のトップが「霞城公園と大手門」91%とあり,歴史観光資源の意味からも,アーバン観光の集約化を,文化ゾーンとしての霞城公園,山形美術館,最上義光歴史館をはじめとするこの地域に大成させるべきであります。  そこで,県立病院移転後の跡地の利用を山形市の立場から早急に検討し,県に対して申し入れるべきであり,あるいは共同して検討すべき時期ではないかと思われますが,市のご見解をお伺いしたいと思います。  今日,歴史的遺産としては,世界文化遺産として法隆寺や姫路城が指定されましたように,建築物をはじめとする有形文化財が主でありますが,口碑伝承や伝統工芸技術を中心とする無形文化財もまた大きな比重を占めております。幸い当市においても,数多くの無形文化財がありますが,その中でも,現在山形・八戸・宮中の全国3カ所に伝承されています「騎馬打毬」があります。戦前より旧水野藩士族による「香澄クラブ」のメンバーによって,毎年10月6日の豊烈神社祭礼の折り行われており,今日まで連綿として続いております。当市では平成4年9月25日付で「無民第八十五豊烈神社打毬」として,山形市無形民俗文化財に指定されております。また,本年4月19日打毬代表団が佐藤市長と会合をもち,保存への協力を依頼し,「打毬会」の顧問を要請したところ,快く受諾され,5月28日の総会には市長自ら出席し,励ましの言葉を与えられたと聞き及んでおります。ご存じのように現在,豊烈神社の旧馬場は駐車場と化し,昔日のように満足のいく「打毬」の技を披露できるような状態ではありませんが,「打毬会」会員は一丸となって保存に努めております。幸いなことに,霞域公園整備計画概要書の中に,古図に馬場と記載されている場所を多目的広場として計画しており,更に将来行われるであろうイベント企画表にメーンイベントとして,秋の部,義光祭の中に出陣式・甲冑行列・大名行列・流鏑馬とあり,当然,馬場とおぼしきものがいずれ必要になるものと推察されます。そこでぜひ,この「騎馬打毬」の保存及び普及のため,この「打毬」をもイベントの1つに加えていただけるよう要望いたします。そして,流鏑馬や打球に馬場として使用可能な空間をぜひ霞城公園内,またはその付近に整備していただきたいと思っております。  同整備計画書(7)事業化計画の現状施設の移転撤去計画の項に国指定重要文化財である旧済生館三層楼「郷土館」の移転問題を取り上げておりますが,その移転年次等については「第5次山形総合計画」等で総合的に検討するものとすると記してあります。いずれにいたしても,正保年間の山形城復元に対して,明治初期の貴重な西洋式建築物がそのまま現在地に居座るということはあり得ないことであり,その貴重な建築物は当然,市内文化ゾーンの一角に移築すべきものと考えられます。  そこで,かつての中央公園の北側,つまり現在の山形美術館と最上義光歴史館の背後には,国有地の山形税務署と山形検察庁がありますが,大局的総合的見地から,将来,等価交換や買収その他の方法をも含め,両役所の移転を図り,一大文化ゾーンの拡大用地として確保し,今後予想される旧済生館をはじめとする明治期以後の文化財移転用地に充ててみてはどうかと思われます。特に国有地の交換,買い取りは時間的経過がかかり,なかなか困難でもあるとの話を側聞しておりますので,長期的展望に立ってご検討をお願いしたいところであります。  更に,霞城公園整備に伴い,市内に残っている三の丸跡地をも併せて整備し,国内有数の規模をもつ平城の偉観を示すとともに,歴史的中世城郭遺構として価値を高める必要があるものと考えられます。そこで十日町地区にある歌懸稲荷神社西側に現存している旧三の丸跡地を,史的公園とする整備計画,及びその買い入れ状況についての現状と,最上義光が出羽合戦における出陣式を行った,市立第三中学校脇の稲荷口にあたる双葉公園一帯の三の丸遺跡としての整備に対し,どのようなお考えをもっておられるか,併せてご説明をお願いいたします。  次に,駅東西間における新都市拠点整備事業について,お尋ねしたいと思います。  昭和60年度に大臣承認を受けた「シェイプアップ・マイタウン計画」による新しい都心地区構想の一環として,「山形地区都市拠点総合整備事業」調査が始められ,駅西地区を中心として,36.1haの整備を行い,都市拠点の形成と都市基盤の強化が着々と進められ,その進行過程において橋上駅舎・駅ビル・自由通路・東口広場,そして東口交通センターと,平成7年3月までそれぞれ完成をみましたことは,山形市民として誠によろこばしい限りであります。さて,東口の駅ビルから,駅前大通りに通り抜けるには,現在駅中央から地下を通りビブレに出る地下道の他,南側からホテル山形に達し,十字屋側に出る通路。北側から東口交通センター前を通り明治パーラーに出る通路と,それぞれ3本ありますが,この整備計画の中に仙台駅前等に見られる巨大な歩道橋である人工地盤(ペデストリアンデッキ)が三方面に設置されるとしており,基本設計によれば,総延長400m超,幅5.5~12m,床面積は約3,900㎡とあり,当初計画では,平成8年度着工予定のところ,概算事業費は約50億円と多大な費用のため,今年度上半期に再検討し,改めて着工・工期を定めるとの新聞報道がありましたが,詳細について地元への説明会を開き,地元の意見を聴取し協力を要請すべき時期と思われます。そのペデストリアンデッキに関してですが,駅前大通りをはじめ,中心市街地全体は街路整備事業の折り,積雪・凍結の弊害を除くため,歩行上の利便性をも合わせて考慮し,消雪道路として快適な歩道を完成させたわけでございます。そこでペデストリアンデッキも冬期の積雪・凍結防止のため,消雪装置を施し,冬期中においても,効果的利用が見込まれるよう対策を取るべきと思っております。その点どのようになっているのか,併せてご説明をお願いしたいところであります。  次に,山形中心市街地と西部地区を結ぶネックでございますが,奥羽線の線路に遮断されていることであります。それが交通渋滞の原因として指摘をされ,早くからその解決策として,道路改修が叫ばれておりましたが,いよいよこの整備事業で遂行することになり,大なる効果が期待されているところでございます。ところで道路幅を30mに拡幅し,駅東西間の利便性を高めるために,都市計画道路「東原飯塚線」が最優先順位であると伝聞しておりましたが,昨今の計画では十日町の一部区画整理を行い,都市計画道路「十日町双葉町線」を着工し,線路の下をアンダーにして通すと聞き及んでおります。両計画道路の現況についてお尋ねしたいと思っております。  更に,市農協・山形ガス会社移転等,道路拡幅に伴う地元との話し合いがどのように進んでいるかも,併せてご説明願えれば幸いと思います。  次に,駅西開発に伴い,東ソーの移転問題が大きな比重を占めると考えられます。現在の工場は平成7年度より,須川左岸パークタウン西側の沼木地内約41,000㎡の敷地に移転すると伺っており,また残土処理については,門伝字落合川原に約16haを確保し,処理を行い,公園緑地として整備するとのことですが,両方の場所移転に対し,地元住民から強硬な反対を受け,計画遂行に支障を来しているように見受けられます。現状から察し,東ソー用地に対する区画整理の進捗状況上,その後の総合文化センター用地や,代替地であるEブロックの確保に重大な支障を来し,平成14年完成予定に大幅な遅滞を生ずるのではないかと憂慮されます。更にリストラ等による民間企業の縮小化により,西口新都心ビル建設をはじめ,この「新都市拠点整備事業」そのものの大幅見直しがあるのかどうか,その辺も併せてご説明をお願いしたいと思います。  いよいよ最期の章に移ります。新産業の育成について。  日本経済をとりまく国際経済環境の変化の中で,特に円高の影響をモロにうける輸出産業は,生産拠点を中国沿岸部や東南アジア各地に移転し,世にいう産業の空洞化が顕在化しているのは先述したとおりであります。首都圏・近畿圏に本社を設けている大企業の最先端技術の研究・実験・試作工場とか,頭脳集約型最重要部分工程に関わる工場はともかく,かつて東北をはじめ全国各地に低廉安価な労働力を求めて進出した単純加工生産工場は,海外へと移転されており,自治体はむしろ今日まで進出している企業の撤退を憂慮すべき事態にいたり,まさに,企業誘致にとっては厳しい冬の時代を迎えたといっても過言ではありません。そこで近隣市町村の工業団地をも含め,バブル経済時に計画した,企業誘敦を目指している本市の表蔵王工業団地をはじめ,今日的状況の下で,都市計画上,工業団地の全体的配置をどのように考え,工業全体に対してどのような展望を抱いているのか,更に緊要の問題として,今どのような企業を誘致しようとしているかを,ご説明願えれば幸いと思っております。  また,山形には地場産業である木工・鋳物・電器部品・食料品等を中心とした企業があります。これら地場産業育成のために,東北芸工大との産学共同体による支援・山形ブランドの開発をうたっておりますが,具体的にどのように進んでいるのかをも併せてご説明お願いいたします。  今日は大変いろいろ質問をさせていただき,ありがとうございました。中には初歩的な質問や,非礼を顧みないような質問もあったかと思いますが,何せ新人ということで,ご寛容の程お願いしたいと思います。なにとぞよろしくご対処の程お願い申し上げます。  ありがとうございました。 ○議長(大沢久君) 佐藤市長。    〔市長 佐藤幸次郎君 登壇〕 ○市長(佐藤幸次郎君) 最初の山形市の土地の有効利用についてでございますが,現在,土地利用につきましては,平成12年度までを目標にした第2次国土利用山形市の計画,これに基づいて基本的には進めております。これは日本の国土,いわゆる土地の創設は不可能であると,貴重な財産として有効に利用していかなければならない。このような基本の理念の下で進めているわけでございますが,先ほどから市街地,また郊外店舗進出いろいろな面で商店街も影響を受けているということでございますが,まず土地の利用につきましては,総合計画策定委員会で現在策定中でございまして,土地利用の見直し,これにつきましては,来年の3月までに基本計画を見直してまいりたいと思っております。特に状況の変化を加味しながら土地の有効利用,いわゆる産業,商業地の拡大,山形市にいきいきと,はつらつとした活力のあるまちづくりにしていきたい。そしてまた,それぞれの市街地に向けた土地の利用についても,特にただいまご指摘いただきました西部地区でございますが,見渡す限りの緑豊かな田園地帯でございますが,ここが山形市の生産基盤としての面だけではなくて,都市環境に潤いと豊かさを与えてくれる緑地として非常に重要であるというふうに思っておりますが,それだけではこれからの都市行政はやっていけないという考えから,人口のこれからの推移,更には産業のフレームなどの検討を加味して,適切な土地利用を図れるように配慮してまいりたいと,このように考えております。  強くご指摘を受けましたいわゆる中心商店街,郊外店舗の問題でございますが,もちろん中心商店街につきましては,シェイプアップ・マイタウン山形,これを策定して今までも実施してまいりました。数々の商店街の振興策,歩行者が歩きやすい,楽しみながら歩けるような商店街のまちづくりを進めてきたところでございますが,やはり中心商店街は,商業の集積拠点としての面的商業地として,今後とも市として力を入れて整備をしてまいりたいというふうに思います。  周辺のロードサイド商業地,これらにつきましては最寄り品を中心とした線的商業地として整備していきたい。このような基本的な考えを持っております。特に大型店舗につきましては,いろいろな客が引かれる,空洞化が増えるのではないかと言われておりますが,私どもは山形市のこれまでの中心商店街が果たしてきた役割,非常に山形の商店街というのは力のある商店街であるというふうに思っておりますし,私どもはこれを支援しながら,電線の地中化,または明るいまちづくり,歩道の改修,いろいろな面を進めてまいったわけでございます。中心商店街の活性化計画においては基本的には魅力ある商店街づくりをお願いしたい。私どももそういう面で行政からも支援してまいりたいというふうに思っております。  商店街の振興策は,夜間の人出があると,そして明るさと音による商店街。これが非常に大事だと思いますし,商店街だけの力では今はやはり難しい局面にきていることは事実でございます。建設省,厚生省,更には運輸省,三者一体になって,今いろいろな観光資源の開発という意味で協議を進めているところでございますが,これは商店街にいわゆる先ほどご指摘のあったような福祉,更には医療関係をその中に取り入れていくという方針でございます。山形市の場合は,幸い七日町中心商店街には市立病院,更には老健施設として,今後新たに1つ市街地近くに建設されるということでございまして,アズ七日町ビルのような第3セクター,行政と民間による施設づくりにおいてやってほしいということでございますが,そういった内容を頭に入れながら,これからの商店街づくりに力を入れていきたいというふうに思います。  大型店舗の郊外進出でございますが,それぞれの現在進行している区画整理組合のその敷地内にほとんど予定されている。こういう事情でございますが,基本的には中心商店街,郊外の商店いわゆる大型店が共存できるような態勢でいきたいと思っております。あらゆる機会で私はあまりにも大きいのはやはりふさわしくない,そのような意見を申し上げておりますし,先日もある地区からの公式なものとしてその意見を求められたときにつきましても,そういう意見を申し上げたところでございます。やはり山形でも均衡ある発展,それは中心商店街,更には新しく住宅地ができつつある区画整理組合事業敷地内においての生活者の最寄り品,いわゆる日用品が中心になっている店舗であろうというふうに思います。敷地については,大型であれば,その駐車場なり遊び場なりについては,私どもとしてはそれほど問題とはしなくて,売り場面積であると私は理解しているところでございます。その売り場面積についてもただいま申し上げましたような内容で今後とも両者が共存できるような中心商店街,そして大型店舗の形成に理解をしていかなければならない。このように思っているところでございます。  特に,中心商店街の活性化について,先ほども申し上げました福祉と医療を商店街の中に考えたこれからのまちづくりを進めていかなければならないということでございますが,もう1つは,これからの都市観光について商店街を最大に利用した都市観光型を考えていくということは,街の文化に触れる観光,街の人々に触れる観光,これをこれから力を入れていかなければならないと思います。街の文化は,先ほどのように最上義光57万石の大半であったいろんな史跡を再利用し,それを活用した観光開発,街の中の観光,そして人々との触れ合いは,食文化,人情,こういったものに触れる観光を進めていきたいというふうに思っているところでございます。  その中で先ほど県立中央病院が北部に移るということが決定しているわけでございますが,この跡地については,これまでも県がやってほしいと,いろんな施設,いわゆる文化歴史ゾーンのそういったもの,更には観光資源となるようなもの,多くの人々が触れ合う場所にしたいというふうに申し入れはしております。それが県がやれないということであれば,これからも話し合いを進めますが,市の方でこの土地を譲り受けまして今申し上げたような施設づくりをしていきたいというふうに思っております。  県立中央病院の跡地にかかわってでございますが,シェイプアップ・マイタウン山形の構想にもあります霞城公園が最終に一番大きな観光的な触れ合う,そしてゆとりある面の整備,そして中間に親水空間を中心とした済生館,そして寺町と,この一角を観光ルートにこれから進めていきたい。これを形成していきまして歴史文化軸の形成,その中間を流れる御殿堰を利用した観光ルートにしてまいりたいというふうに思っておるところでございます。  三層楼につきましても,これは国の重要文化財に指定になっておりまして,山形市だけの考えで移転が不可能でございます。今後とも適地をみつけて文化庁と協議をしながら,やはり人々がこれを親しめる,見られる,古くからの文化財を多くの市民,県民のものとして共有していただくような設置にしていきたいと思っております。  三の丸の跡地の問題でございますが,歌懸稲荷神社周辺のいわゆる土手ですが,あの周辺一帯の西側について,1週間前ほど文化庁から予算がつきました。したがいまして,今年度と来年度に分けて法的市有,市の所有として,これから保存し,いろいろなものに利用していきたい。特に歴史に親しめる空間の創設,快適な都市環境づくりの中心にしていきたいというふうに思っております。これは当然これからの都市計画,公園整備を含めたまちづくりの中で整備をしてまいりたいというふうに思います。
     もう一つ,豊烈神社の騎馬打毬でございます。これまでのように山形の豊烈神社の騎馬打毬,宮内庁の騎馬打毬,これはまったく同類でございまして,やり方も保存も一緒のようになっておりますが,八戸だけは若干違っております。全国に3カ所の打毬がございますが,このような素晴らしい文化財,山形市で平成4年に無形民俗文化財に指定したものでございますから,その打毬の披露もできない,公演も開催できないというような状況では廃れていくことが心配されますので,やはり練習したりお祭りの際,市民に公開できるような馬場の形成が必要だと思っております。霞城公園内を山形市制の90周年記念事業の審議会答申をもとに整備する計画を進めているところでございまして,東大手門はその1つでございます。その中で,霞城公園内の整備につきましては,文化庁は前にあったとおりにしないとだめだと,許可しないということでございますので,その史実をもとにしてやってまいりたいというふうに考えております。そうなりますと,松平氏が藩主の際の絵図をみますと霞城公園内の東大手門の土手の周辺,そこが馬場公園になっております。  そういうところで,できればそういったものに何も必要なく更地にしておいてやれるわけでございますので,そういうものを今後造っていけるかどうか検討してまいりたいと,このように思います。 ○議長(大沢久君) この際,市長に申し上げます。時間が迫っておりますので,要約してご答弁をお願いいたします。 ○市長(佐藤幸次郎君) 東口と西口の開発整備でございますが,人工地盤いわゆる今までの計画している,県と市がやっている事業については予定どおり進めてまいります。ただ,一つ民間がやる,東ソーが建設することについては今のところ明確に方針が打ち出されておりません。最初の頃はホテルとデパートのようなものをつくりたいと東ソー側が言っておりましたが,今の時点では全く何も計画が立っていないという状況でございますが,県と市の方は予定どおり進めてさせていただきたい。ペデストリアンデッキ,人工地盤につきましては今検討中でございます。と申しますのは,地平面に相当整備しております。地上に駅前を整備しましたので,この人工地盤を大型にかぶせてしまうとせっかく造った景観がなくなると,こういうこともございまして,最初の基本計画を見直ししております。どの程度の規模にするかまもなく結論を出していきたいというふうに思っております。東原飯塚線,これは東原村木沢線に都市計画審議会で変更なっております。したがいまして,この城南橋周辺につきましては県の事業主体として取り組んでおります。鈴欄街城南橋266m事業認可に入りまして,消雪ボーリング調査に入っております。十日町双葉町線については,駅の地下道の工事でございますが,これは市がやる事業となります。  今年一部用地の測量を開始しております。東ソーにつきましては,スパッタリングターゲット,これを新しい沼木パークタウンの西隣に建設したいと,こういう状況でございまして,地元の方々と協力を得ながら,いろいろ話し合いをさせていただいているところでございます。まだ最終的に決着しておりません。全力をあげていわゆる駅西再開発のギリギリのところにくるまで,なんとかしてこれを解決して地元のみなさんのご理解を得たい,このように考えております。  表蔵王工業団地につきましては,大体の総面積の半分を地元の企業,そして残りについては誘致企業でいきたいという考えを進めております。表蔵王工業団地の内容については,消費者交流型の企業,先端的企業,これを誘致の主力にあてていきたい。残りについては,いわゆる住宅地にある営業拡大に伴って事業を伸ばしたい,移やたいという方々にこちらの土地を提供して操業していただきたい,このような考えでおります。 ○議長(大沢久君) この際,加藤賢一議員に申し上げます。発言時間が1時間を過ぎておりますので,これをもって,加藤賢一議員の質問を終わらせていただきます。(拍手)   ~~~~~~~~~~~~~~ ◎鈴木善太郎君 質問 ○議長(大沢久君) 次に,50万都市構想について,ほか2項目について,17番 鈴木善太郎議員。  〔17番 鈴木善太郎君 登壇〕(拍手) ○17番(鈴木善太郎君) この6月定例市議会におきまして,一般質問の機会をいただき,誠に光栄に存じ感謝を申し上げます。  私は,これまでの地域活動を通し,多くの市民との対話や交流の中から,真に市民が望むものを背景に市議会議員に立候補いたし,当選させていただきました市民の方々に対し,山形市政発展のため,また,負託に答えるためにも,全力職責をまっとうする所存であります。  市民本位の市政を信条とする佐藤市長に対しまして,通告の順に質問させていただきます。  さて,山形市を中心とする山形広域圏は,本県の行政,経済,文化などの中心地として,県勢発展の先導的役割を果たしてきた地域であり,東北地方の均衡ある発展を促すためにも重要な地域として期待されており,高速交通網の整備促進とともに,県都としてはもとより,西東北内陸地域及び南東北中不区広域都市圏の拠点として,時代の要請を先取りした高度な新しい都市づくりを目指して進めることが,極めて重要な課題であるものと思われます。  さて,本市は今年度が第5次山形市総合計画の最終年度を迎えておりますが,今日までの数々のプロジェクトについて,確かな計画性と実現性に向けてのご尽力,行政当局並びに多くの関係市民に対し,深く敬意を表するものであります。  近年,自治体を取り巻く環境は,行政需要の多様化や,地域間競争の激化,高齢化社会の進行等,大きな社会変革の中で,21世紀に向けた豊かな山形市を創造していくためには,より一層の長期的展望に立った視点から,今後の第6次山形市総合計画の策定が検討されているものと思われますが,第6次総に合わせた本市の土地利用計画の見直しについて,どのような基本姿勢で取り組まれているのか,大変興味のある重要な課題であると思っております。  21世紀を展望した新しい山形,本県をリードする活力のある個性的な中核都市づくり,これらを行うためには,市長が公約に掲げておられる50万都市構想の実現目標こそ,県庁所在地である本市にとって,中心的役割を発揮するための必要不可欠なものと思われ,真に豊かで活力ある山形県都づくりのために,ぜひ長期的計画と実現に向けて推進されますよう,大きな期待を持っているものであります。  そこで,50万都市構想への推進についてでありますが,現在,25万都市から30万都市へ,そして50万都市へと段階的に飛躍させ発展させていくためには,常識的に広域合併計画を考慮に入れて進められているものと思われますが,その場合,どの市や町を視野に入れ合併圏域を想定されておられるのか。また,これらの市や町との合併協議など,話し合いが持たれておりましたなら,支障のない範囲内で結構です。これらの状況等についてお尋ねいたします。  更に,今後30万都市,50万都市を目指す場合として,本市が特に充実整備に力を注がなければならないとされている適確な土地利用計画の確立,並びに道路網の整備,賑わいと活力ある拠点づくりなどが指摘を受けているようであります。これらを重点施策として,より一段と積極的に取り組む必要があると考えられます。  本市域の土地利用に関しましては,第5次山形市総合計画の基本構想に即して,平成3年,第2次国土利用計画がなされたものと理解しておりますが,その内容はあまりにも漠然としており,消極的で具体性に乏しい計画と受け取られる懸念があります。市民が将来への開発期待感や夢の託せる実現性のある土地利用計画の策定指針を強く望みたいものであります。  然るに,公共や公益性の高い施設等の設置場所が,ただ単に土地価格が安いとか,外圧的要因などの理由によって,設置場所が左右され,計画の変更など実態として見受けられるものであります。  公共施設の設置や都市機能の集積は,その地域の発展に寄与し,大きな波及効果が期待されるものであります。本市の均衡ある発展を期待し,助長させるには,適確な土地の利用計画を確立するべきと考えます。今後,第6次山形市総合計画の策定にあたり,30万,50万都市構想の受け皿ともなる土地利用計画をもっと積極的,かつ根本的に見直す必要があると思われますが,市長はどのように考えておられるのか,お伺いいたします。  また,本市の場合,JR奥羽本線を境とする東部市街地は,都市機能の集積とともに,良好な生活環境を保持しながら,西蔵王の山裾まで宅地化が進み発展しております。これらの宅地化への進展としては,投資的効果の効率的運用からも,今後の西部市域への拡大開発が時代の要請と思われますが,これからの西部市域の土地利用及び開発計画,特に東北中央自動車道中央インター周辺地域には産業も含めた都市機能の集積を図る必要があると考えられますが,土地利用計画に盛り込むのかどうか,お伺いいたします。  次に,道路網の整備についてお尋ねいたします。  本市は,都市部へ流入する幹線道路の整備が立ち遅れているという市民の声をしばしば耳にいたします。都市の発展は道路が要といわれる所以だろうと思います。安全で能率的な道路の確保は,商工業の振興や市民生活の安定をもたらすものであり,緊急,かつ重要な施策課題にすべきものと思うものであります。ちなみに,都市計画道路の整備状況について,東北地方の県庁所在都市との比較をみますと,整備率において,秋田市57%,仙台市55.4%,福島市43%,盛岡市42.5%,続いて山形市の37.8%であります。次に青森市となっております。これは,本市が都市計画の一部見直しにより,整備率が低下したとも考えられますが,厳しい行財政事情のもとと思いますが,創意工夫を凝らしていただき道路行政の向上に一層ご尽力されるよう要望いたしておきます。  また,JR奥羽本線の横断部における許容量の絶対的不足は,東西幹線道路である東原村木沢線の城南橋,及び双月椹沢線の昭和橋に集中しており,冬期朝夕の交通渋滞は惨々たる状態であり市民のイライラは限界を超えているといっても過言ではありません。  更に,今後,東北中央自動車道の椹沢地内インターが新設され供用開始がなされれば,これらの乗西交通アクセス道路はますます混乱が予想されるものであり,同2路線の一日も早い改良をこの機会に強く要望しておきたいと思います。  次に,拠点づくりでありますが,山形市の均衡ある発展を期待するとき,これからの西部地区の確かな開発は欠せない。とりわけ,山形駅西土地区画整理事業は新たな都心づくりであり,本市が大きく躍進するとともに,今後の西地域発展に誘発するすばらしいプロジェクトであると思います。  そこで当該事業の推進状況についてでありますが,東ソー株式会社工場の移転先が沼木地区の自社所有地に予定され,これに対して隣接町内会から移転計画の撤回を求められていると聞いております。その後の進展状況,及び残土処分予定地とする周辺土地所有者との問題点等を含め,地元への対応策,あるいは市として今後どのように対処していかれるのか,お伺いいたします。  次に,南山形天童線が西側の外郭環状道路に位置づけられているが,30万,50万都市づくりを目指して,市街地の拡大を図るためには,当該環状道路をもっと外側に位置づけることが必要であると考えられます。  現道南山形天童線の沿線には,商社事業所などがビッシリと立ち並んでおり,歩車道含め幅員20mで暫定4車線として供用されておりますが,それでも交通量の緩和は依然として図られておりません。  この点からも,本格線が20mから30mに拡幅される計画決定がなされておりますが,商社事業所などの移転補償費や本路線沿いの土地取引事例地価格等を推定しても,新たに外郭環状道路を外に新設することがより経済的であり,将来の50万都市構想を目標とする新たな拠点づくりの推進のためにも,ぜひとも検討すべきものと思われますが,市長は,線引き見直し等も含め将来の都市像をどのように持っておられるのか,お尋ねいたします。  次に,活力あるまちづくりについてご質問いたしますが,本市の場合,市街地の拡大が組合施行の土地区画整理事業,県住宅供給公社や労住協などによって宅地造成がなされ,町の中心近くから徐々に拡大し,先にも述べましたが,東側では西蔵王の山裾まで及び,本市人口の約90%は市街化区域内に居住,大半が中心部とその周辺地域に集中して定住してますが,今後の周辺地の土地区画整理事業の進行によって,更に中心部での人口減少,空洞化がますます進行予測される中にあって,商業都市山形の中心商店街,活性化対策は避けられない課題であると思います。  郊外型大型店の出店問題や中心商店街のスプロール化などいろんな課題を抱え,本市としても,これまで官民一体となって構築したアズ七日町再開発ビルや電柱の地中化,インターロッキングブロック工法による道路のカラー化など,町のイメージアップや誘客対策を図られておりますことは,高く評価されているようであります。  しかし,利便性の高い郊外店に対抗していくためには,市街地の店舗と郊外にある店舗との機能分担を明確にすることが最重要であると考えられますが,市長は,どのように認識されておられるのか所信をお伺いいたします。  また,中心街の活性化を図るため,商店街に賑わいを創出する必要があります。商店街に対する再開発啓発活動など行政としてどのような施策を展開していこうとしているのかお伺いいたします。  地方の時代が謳われて久しい,しかし,多極分散などの掛け声とは裏腹に,東京一極集中の流れのなかで,地方都市の活性化対策はますます厳しいものになっており,最近のように,高速交通や通信体系が発達し整備されればされるほど,東京圏の拡大や大都市などへの若者の流出は止まらないだろうと実感しております。  これを今,最小限に止めるには,健全な都市機能を合わせ持つ地域開発や,人口定住を初めから考慮に盛り込んだ就業の場の確保,これらに最大の力を注がなければならないと思います。  企業の誘致は,当然人口増加の政策にも関連してくると考えられますので,まず,最初に人口30万人を必要とする中核市の指定を受けるに向けて,どのように取り組まれておられるのかお伺いいたします。  また,工業団地をバランスよく配置することによって,若い人や地区住民の定住が確保されると思うが,今後どのような基本計画,配置計画を考え,企業誘致の現状や今後の展望等について市長の所見をお尋ねいたします。  次に,若い人々の定住化対策についてでありますが,まず第1,若い人々にとって魅力あるまちにするのは当然でありますが,そのためには,遊びとレクリエーション施設がぜひ必要と思われます。どのような施設計画を考えておられるのかお伺いいたします。  2つ目は,地方に住みたい,農山村部で暮らしてみたいと思っている若者も少なくないはずだろうと思います。もし,そういう人たちが地方に移り,生活の拠点を移せば,地方都市にも活気と活力をとり戻せることになるはずであり,それには日常生活に必要な関連施設の整備や制度の充実を図り,魅力ある都市づくりを進める必要性を強く感ずるものであります。  山形市には,他市に先駆ける社会教育公民館活動の充実と整備は全国的にも誇れるものの一つであり,山形市へ行けば,安心して子供を育てられ,安心して働けるための保育所の充実,特に学童保育所につきましては,父母の負担軽減を図るために,また,成人,年寄りが多く集まる公共施設の一部使用をさせることで,各層の人々との交流や触れ合いが生まれることは請け合いであり,教育的効果も絶大だろうと確信しております。市長のご所見をお尋ねいたします。  次に,高齢化社会の福祉についてご質問いたします。  21世紀の幕開けとともに予想される超高齢化時代に向けて,本市のあるべき姿をどう描き,それをどう構築していくべきなのか,その方向性の打ち出し方と整備が急がれているものと思われます。  まず,山形市における介護を必要とするお年寄り,いわゆる寝たきり老人と痴呆性老人が本市の児童民生委員の調査によれば,978人に達しているということであります。  この方々のうち,家庭等でどうにか介護を受けている方が635人,しかしその中には,家族による介護も看る人がいない,時間的や経済的に余裕がない,あるいは介護する人自身の高齢や体が弱いなど,介護ができにくい事情は,ますます拡大してきている状況にあって,本市の場合,特別養護老人ホームへ入所し介護を受けている人が343人であり,介護を必要とし,入所希望されている方383人が待たされているとのことでありますが,これは実に深刻な問題と受け止めているものであります。  このようなとき,住民と行政が一体となった福祉のまちづくりを目指さなければなりませんが,21世紀を展望した,特老,デイサービス,ショートステイ,ケアハウスなどの福祉施設の建設を急がなければならないと思うが,どのような基本計画に基づいて推進されようとしているのかお伺いいたします。  次に,高齢化社会に即したまちづくりについてお尋ねいたしたいと思います。  高齢者が生活しやすい街は,誰にでも利用しやすい街であると同時に,年少者,障害を持つ人など様々な人々が同じ社会の中で生活しているのだということを念頭に配慮したまちづくりを進めていくことが最も大切なことだろうと思います。  誰もが施設や歩行空間を安全で容易に利用することができ,いつでも地域に出て生活のできるまちづくり,または,地域にでていけば,必ず仲間や顔見知りのいるような溜り場,遊び場が必要なのです。高齢者を問わず,人々が本当に交流することは,自分にとっても楽しく,人にとっても楽しい時であり,潤いとやすらぎある,真の福祉の都市づくりは,自然に自由な人々の遊びの場や賑わいの場づくりから始めなければならないと思います。  これらのことから,本市の公園や広場などのない空白地域が数多く見受けられますが,これらの空白地域における市街地内空間や広場の確保について,市長はどのように考えておられるのか,配置計画及び年次計画等がありましたなら,お伺いいたします。  なお,申し添えさせていただきますが,密集した住宅街では1,000㎡以上の面積の確保は相当困難だろうと思われます。  従いまして,たまたま,その空地の面積が1,000㎡に満たない場合でも,広場としては活用可能であると思われますので,その際,迅速な対処方をお願い申し上げます。  最後になりますが,東沢地区についてご質問いたします。  東沢地区は,ご案内のように,昔は笹谷峠の宿場として,また蔵王山への登山口として繁栄し,現代は山形自動車道の玄関口という古今を問わず交通の要所であり人々の往来と交流,また豊かな景観と豊かな自然によって数多くの歴史的文化財が集積されております。  特に馬見ケ崎川を眼下に見下す唐松観音は素晴らしい観光資源であります。河川敷では秋は,芋煮が県外からも訪れる賑わいをみせておりますが,駐車場やトイレ等が未整備であり,立地場所にふさわしい施設の整備を行い誘客の拡大を図ってはどうかと思うものであります。  最後に,「ホタルの里」として豊かな自然に恵まれた東沢地区に,馬見ケ崎川の河川改修に合わせながら,市民の憩いの親水空間を早急に整備してはどうかというお願いを含め,第1回目の質問を終了いたします。 ○議長(大沢久君) 佐藤市長。    〔市長 佐藤幸次郎君 登壇〕 ○市長(佐藤幸次郎君) 最初に,山形広域行政について申し上げます。  現在,山形市では,上山市,天童市,山辺町,中山町の2市2町に広域行政を山形市と一緒にやりませんかと,こういう申し入れを入れているところでございます。  これまで2年程経過したわけでございますが,その中で私どもは理解を得られているというふうに思っているところが,上山市でございまして,私どもはこの機運の熟したところ,いわゆる地区の皆さんから同意を得て,この合併について機が熟したと,こういうところから個々になるかと存じますが,合併を推進してまいりたいというふうに思っております。  50万ということは,いわゆる先ほど申し上げました2市2町,山形市を含めて3市2町の,このエリアの中で実現を目指してまいりたいということでございます。今の計画では3市2町一帯となりますと37万5千人,これを50万まで拡大していくということが,他の市町村の合併という呼びかけではなくて,そのエリア内での50万まで人口が増えるものかと,このように考えてるいところでございます。  もちろん,したがいまして,土地利用につきましてもそういった広域的な観点から,これからの人口の将来像,更には,産業のフレームを予測しながら,これを今策定中の第6次総合計画の中に盛り込んでまいりたいというふうに思っております。  西部地区の土地利用についてでございますが,我が国の人口は平成23年をピークに減少に入っていくと,このように試算されております。県が新たに作った新総合発展計画の中でも,山形県の目標とする将来人口,初めてマイナス成長と,このように予測しております。したがいまして,山形市の予測は,まだ将来的にはっきりしたものを出しておりませんが,増えても若干,少しずつというふうに,このような日本全体の傾向の中において見ていかなければならないというふうに思います。したがいまして,大きな市街地の拡大は,それほど急テンポに進まない。進まないというよりも,そのような現状人口のフレームに合わせて土地利用を考えていかなければならないというふうに思っております。  しかし,若い人,いろんな方々が安い良好な環境の住宅地を求める傾向が非常に強まっておりますので,その辺については,土地利用について今後ともさらに力を入れてミニ住宅,さらには地域ごとのいわゆる集落ごとの周辺の住宅地が建てられるような,そういった方策を模索して努力してまいりたいと,このように思っております。  中央インターにつきましては,日本海側と太平洋の経済圏を結ぶいわゆる2つの高速道が交差する地点であると,このように理解しておりますから,物流拠点の適地となるというふうに思っております。  第5次総合計画でも,この物流拠点のポテンシャルは高い,こういうふうに明記しておりますし,これからつくっております6次総の中にも,そういった物流拠点としてのそういうものが適地であるというようなものを入れて,県も一体となって調査,検討をしてまいりたいというふうに思います。  双月志戸田橋線でございますが,東北中央高速道路とのアクセスで南山形天童線として,この線の天童線の以西,西部地域について県が現在整備中でございます。東側,南山形天童線の東側,いわゆる市街地につきましては,国道と県道があるわけでございますが,これは4車線として計画を見直して,それぞれの国・県に要望してまいりたいと,このように思います。  東原村木沢線でございますが,これは先ほどもご答弁いたしました。駅西を区画整理事業に合わせまして,JR横断部の拡幅事業に昨年度から着手しております。このように,この事業を急いで東西交通の渋滞の解消に努めてまいりたいというふうに思います。  東ソーの問題でございますが,従業員のほとんどが山形市出身者で占められている。そして,今度は新しい工場として,新しい会社としてスパッタリングターゲット,いわゆるハイテク産業で無公害産業のものを製造していくと。山形市のいわゆる駅西区画整備事業に協力していただきながら,山形市内で操業していくと,このような東ソーの展開でございまして,自分の所有している沼木パークタウンの西側に工場をつくりたいと,このような申し出でございます。地元対策委員会の努力,皆さん方のご努力もあり,まだ解決はしておりません。努力をしてまいりたいというふうに思っているところでございます。それぞれの皆さん方のご理解を得ながら,やってまいりたいというふうに思っております。残土につきましては,須川左岸の落合川原16ha,ここを考えております。これは須川西のいわゆる開発,そういうもので地元の要望も強かったところでございまして,私どもはここにお願いしながら,残土,産業廃棄物となるわけでございますが,これをそこに埋め立て,管理型として残土処理をしてまいりたいと。そしてこの埋め立て地については,広場と緑地に整備してまいりたいと,このように基本的に考えているところでございます。  先ほどの南山形天童線の外側,いわゆる西側,外回り環状線を新しく新設した方がいいのではないかということでございます。ご指摘でございますが,現在の都市計画で30mに拡幅する計画がなされておりますが,これにつきましては,将来の土地利用や市内の全体の道路網計画の中で検討をさせていただきたいというふうに思っております。ちょっとこれは時間がかかる検討だというふうに思っております。  いわゆる市街地商店街,更には郊外のことにつきましては,先ほどご回答申し上げましたとおりでございます。そのいわゆる中心商店街と郊外型の商店,大型店との,これをどのようにして行政で役割分担すると,こういうことはなじまないというふうに私は思いますので,あくまでも中心商店街としては,商業集積の拠点としての面的な整備を図りたい。そして周辺道路の商店には最寄り品を中心とした線的商業地としてやってまいりたい。いわゆる役割分担は消費者が好みによって決めることでございまして,行政としては,それまで立ち入らないと,このように思っております。  中心商店街の活性化についても,先ほど申し上げましたが,住居,レクリエーション,サービス機能の複合的なものが必要であると,このように思います。これは,シェイプアップ・マイタウン山形の中でも,まちづくりのガイドラインの中でイメージされているわけでございます。そういう中で,一つ申し上げます幹線道路沿いの整備だけではなくて,いわゆる背割り道路を含めた面的な広がり,背後地の開発整備もこれから必要になってくるのではないかと,このように思います。  一部地区につきましては,区画整理事業でこれはやれるわけでございますが,その他についても,そういった背割り道路沿いの整備も必要であるというふうに認識しております。  市内の交通網でございます。愛宕町八日町線,これをアンケート調査をいたしております。そして,諏訪町七日町線については,区画整理事業が一部その区間に入りますので,これに伴って道路を拡幅整備してまいりたいというふうに思います。  その他に交通渋滞の解消策として,市道について9カ所,現在,右折左折レーンの調査に入っております。調査が済み次第用地を確保して,右折左折レーンをつくってまいりたいというふうに思っているところでございます。  人口を増やして企業誘致をやっていったらどうかということでございまして,先ほども表蔵王工業団地の造成に伴って,企業誘致に全力を挙げているところでございます。そのやり方としては,企業の方も本県出身者経済人の人脈による情報活動,企業動向の調査を大系的に実施して,きめ細かい企業活動をこれからも行ってまいりたいというふうに思っております。  工業団地につきましては,先ほどの表工業団地,現在造成中でございまして,秋に入って分譲を開始させていただきます。これは,いわゆる頭脳立地業務団地造成中のこれと含めてやや南の方の地域というふうに理解しております。  西部工業団地につきましては,これから今企業がやっている方々が狭いということもございまして,これを広げられるように努力して検討してまいりたいというふうに思います。  東側東部地区の工業団地造成については,現在の立谷川工業団地を中心にして道路アクセスの整備を図りたい。今一番あそこで困っているのは,国道13号線からの右折して団地に入っていく,帰りの5時すぎのラッシュ。これをいかに解消して,通勤者がスムーズに勤務,帰宅ができる,これが要望が非常に強まっておりますので,この辺を整備してまいりたいというふうに思っております。  もう1つ北部につきましては,大郷地区の地権者の皆さんから工業団地を造成してほしいという陳情,要望が出されております。これにつきましては,今の表蔵王工業団地の造成,そして企業の立地をみながら判断をしていきたいというふうに思っています。ただ,既に操業をやっております船町地区のホクヨーから工事を増設したいという希望は出されているところでございます。  若い方々が山形市に定住化を促進して増やしていきたいということでございますが,この若い人達の定住化について,どのような希望があるかという調査をいたしましたところ,若い年齢層ほど音楽堂,テーマパーク,水族館,こういったものをつくってほしいという要望がアンケート調査では一番多いのでございます。そして,これは商店街に遊びの場,人々とのふれあいの場,このようなものが欲しいというふうにアンケートの結果になっております。先ほど申し上げましたように,商店街にいわゆる人が集まる,町の文化に触れる観光,これを進めていけば若い人達も商店街,さらには山形に魅力ある街として定住が促進されるものと,このように思っております。  もう1つは,その若い人の定住化ですが,保育園と学童保育所の整備をしてほしいということでございます。これについては,今年,全面的な見直しを行っております。地区的に非常に幼児の方が多い,希望者が多い地区,少なくなっている地区がございますので,保育園,児童保育所,こういったものを含めて多いところには,規模の大きい保育園を整備してまいりたいとこのように思っております。  高齢化の社会対策審議会にいわゆる児童福祉施設整備の在り方を諮問したわけでございまして,この答申を受けて整備に頑張りたいと,このように思っております。  福祉関係でございます。一昨年に高齢者保健福祉施設の福祉計画を策定いたしまして,平成11年度までに,それぞれの施設の整備を図り,このような計画でございます。その内容は特別養護老人ホームが9カ所,ケアハウス5カ所,デイサービスセンター15カ所,在宅介護支援センター同じく15カ所,老人保健施設,中間施設でありますが,4カ所,これが今の高齢者の人口に合わせて必要であるというふうに思っております。したがいまして,特別養護老人ホームとケアハウスは,毎年1カ所ずつの整備を目標に年次計画をもって進めてまいりたいというふうに思います。  一方では,施設とともに在宅介護を充実させるために,ホームヘルパーの人員を大幅に増やしながら,施設,在宅,福祉両面からの整備で老人にサービス,いわゆる生きがいとゆとりのある生活が実現できるようにやってまいりたいというふうに思っております。  公園整備でございますが,都市公園は都市の根幹施設として非常に最近重要でございます。特に,最近,1月の阪神淡路大震災の際のいわゆる避難所の確保,そういった面からも非常に重要視されておりますし,さらに高齢化時代を迎えて,ゆとりのある散策,憩い,人々とふれあう場所として,公園は非常に必要だというふうに思います。現在,市街地の中で公園の空白地区が鉄砲町,八日町,清住町など8地区がございますが,これを総合的に緑の基本計画の中で,現在策定中でございますので,この中でどの地区に公園を整備するかというふうに進めていきたいと思っております。  最後になりましたが,ホタルの里でございます。これは,東沢地区について,村山東部広域農道の整備が順調に進んでおります。地域の活性化と観光資源の活用について,これから地元と協議してまいりたいというふうに思います。これには,国の制度等も考慮に入れて,そういったものができるかどうか,いろいろ検討して進めてまいりたいというふうに思っているところでございます。  以上でございます。 ○議長(大沢久君) 17番 鈴木善太郎議員。 ○17番(鈴木善太郎君) 都市公園の問題でありますが,都市公園でなくて,この公園の空白地帯が,先ほど市長さんからもお話あったわけですが,いたるところにあると。ただ,やはりそういう公園という基準の中では,なかなかなじめるような面積とか規模とか条件というものが,なかなかこれは大変だろう。  それから,特に密集地にそういう公園空白地というのが,点在,区域が広がっているというような感じをうけるところであります。特に,現在の区画整理事業あたりで整備なったのは,ほとんど立派な公園が設置されるわけですが,当時,耕地整理のそのまま移行して宅地造成なったという所がほとんどがなってない。そういうところが,道路も水路もやはり非常に悪い部分が多いというような環境の中で,ぜひそういう地元からの,ここは空地がでてきたというような場合には,ぜひ早急な対応をされるようなお願いをまず申し上げておきたいと思います。  それから,南山形天童線の都市計画決定で30mに計画変更されておりますが,この道路は非常に現在でも交通量が多いようで,暫定4車線で利用なっていますが,これが30mに相当のお金をつぎ込んで拡幅したとしても,やはり暫定4車線の現状の交通量の緩和は,はかれないだろうというような感じを持っているわけでございます。その辺を含めながら,計画決定,都市計画の考え方,それから全体的な21世紀に向けた都市計画の見直しというような形,もちろん土地利用計画なども大幅に線引きなども見直していただくというような考え方で,50万都市のぜひ実現,推進に向けてこのようにしていただきたいと思うところでございます。  あまりこう私も質問というのは,不得手な方でございますのでよろしくお願いいたします。 ○議長(大沢久君) 佐藤市長。
    ○市長(佐藤幸次郎君) いわゆる住宅密集地に公園がなかなか少ない,こういうことでございますが,やはりそのとおりだと思いますので,それぞれの地区でそういった空地があり市に買ってもらいたいと,こういうことがございましたら,いちはやく情報をお寄せいただければとこのように思います。  南山形天童線については,いろいろ今の現状では非常に渋滞だ,大変だということでございますが,これも市の全体の道路網の計画の中で再度検討をさせていただきたいとこのように思います。 ○議長(大沢久君) 以上をもって,鈴木善太郎議員の質問を終わります。(拍手)  この際,午後1時まで休憩いたします。     午前11時50分 休 憩  ―――――――――――――――――――     午後1時    再 開 ○議長(大沢久君) 休憩前に引き続き会議を開き,一般質問を続けます。   ~~~~~~~~~~~~~~ ◎高橋  博君 質問 ○議長(大沢久君) 次に,広域合併について,ほか4項目について,5番 高橋博議員。   〔5番 高橋 博君 登壇〕(拍手) ○5番(高橋博君) それでは5番,高橋博,一般質問をさせていただきたいと思います。  最初に,先般実施されました統一地方選挙におきまして,市民の皆様方の温かいご理解とご支援によりまして,伝統あるこの山形市議会の席に着かさせていただきましたことを市民の皆様方に心より感謝申し上げますとともに,その責任の重大さに身の引き締まる思いでありますが,山形市勢発展のために,浅学非才の身でありますけれども,山形のために一生懸命努力いたす決意でありますし,また,先輩議員各位並びに山形市執行部の皆様方には特段のご指導,ご鞭撻をお願い申し上げる次第であります。  とくに私事でありますけれども,近藤鉄雄代議士の秘書時代には,議員各位,並びに金澤忠雄前市長,佐藤幸次郎現市長をはじめ,市当局のそれぞれの立場の皆様方には大変お世話になりましたことを,あらためて御礼申し上げる次第であります。  本日は初の定例議会におきまして,一般質問の機会を与えていただき誠にありがとうございます。日頃,私が市民の皆様と相対しましていろいろなことを教えていただいたり,また,このたびの選挙を通じまして,多くの市民の方々と接し,様々な要望や意見等を賜りました。その中から通告によりまして幾つかの質問をさせていただきますので,どうぞよろしくお願い申し上げたいと思います。  まず最初に,山形広域行政圏についてであります。  高速交通網が整借され,また山形には初めての4年制大学東北芸術工科大学が開校され,来年には初めての卒業生が誕生いたします。そして国民体育大会が市民総参加の結果大成功に終わりました。また,国際交流プラザのオープン等,ここ近年すばらしい発展をしてまいりました。  まさに21世紀に向けて,県都山形市は大きくイメージを変えようとしていると思います。その大きく変わるイメージをさらに将来に向けて良くしようと,山形市を中心に近隣の市,町との広域行政圏の確立というのは,まさに時代に適応した政策であり,ぜひ実現に向けて努力しなければならない最重要課題ではないかと考えておるところでございます。  そこで市長に4点についてご質問をしたいと思います。  第1点でありますが,当面合併の対象として山形広域市町圏の山形市,上山市,天童市,中山町,山辺町の三市二町がありますが,各市町の動向は,合併という道をなんとか探ろうとしているところ,そして,現在模索中のところという現状のように思われます。各自治体がそれぞれの行政界の中で地区民の要望を取り入れながらという形では,なかなか今のところはまとまらないのではないかという気がいたします。同じテーブルについて,市民が,町民が,総参加の相互信頼を基にした私たちの街をつくるんだという気にさせる必要があると思うのであります。  確かに,現在山形広域行政協議会がありますが,それはそれでむしろ,広域合併を頭に入れてできた山形広域環境事務組合ができ,現在稼働しているいわけであります。ですから,その環境事務組合をまず最初の第一歩として,そこから始めるべきではないかというふうに私は考えております。  市民,町民が一番身近な問題であるごみ処理を通じて,みんなが,市民が,町民がコンセンサスを図りながら,また,ご承知のごとく,このごみ処理の問題は山形市のみならず,上山市,中山町,山辺町の各町内会単位で非常に苦労しながら,試行錯誤しながら,町内会の融和を図りながら対応しているのが現状であると思います。それらを利用,利用というか,考えながら,議会においては特別委員会の設置だとか,あるいは,市町民の研究会,婦人団体の研究会,また各市町の商工会議所,各種団体の研究会や特別委員会等を設置しながら,山形市を中心に,各市町へこれではどうですかという提案をすべきではないかといふうに考えております。まさにそこが最初のスタートではないのかなと考えますが,市長,いかがでございましょうか。  第2点目でありますが,先日,中山町,山辺町の方々と別々に会い,この合併問題についてお話を伺う機会がありました。その時に,いみじくも,このお二人の方々が同じ意見というか,ニュアンスが一緒でありまして,それは,山形市と上山市はニュータウン事業等どんどん開発が進んでいます。また,上山市,山形市は観光開発についても蔵王を中心にして道路網の整備,施設等の開発,また工業団地や企業誘致等かなり話が進んでいますよね。だけれども,中山町,山辺町については単独の事業を展開し,独自の努力で進んできています。こうおっしゃっております。このお二方は,今,山形市と合併することに対して,冷静に考えれば,確かに我々の町も21世紀に向かって前向きに考えなければならない重要課題であるとは十分わかっております。しかし,よく考えてみてくださいと彼らは私に訴えました。それは,山形市が50年前に町村合併をしたはずですよね。鈴川とかいろいろな町が合併しました。だけど合併はしたものの,本当にそこが住みよい町になっていますか,というのが彼らの話でありました。  先に述べましたように確かに山形市は大きく変わりました。各地区には公民館がきれいに整備され,学校も新しくなり,そしてまた山形駅を初め,山形周辺も非常に新しくなって,そして,駅前,十日町,本町,七日町,旧県庁前等が非常にきれいに整備されました。特に山形市のメーン道路である駅前から旧県庁までの間は,キャブシステムの導入により景観の良い街になりました。しかし,私の住む街を考えた時に,鈴川はどうかと考えた時に,私は反論はできなかったのであります。彼らは言うんです。合併は前向きに考えて良いでしょうと,しかし山形市のまだまだ未整備のところが残っている限り,合併しても山形市内の残された鈴川や千歳の開発が先になってしまって,結局,合併後50年たってもまだ未整備のところがあって,それらの開発の後でなければ,我々の町の開発はその後たなってしまうのではないんですかね,それが不安なんですと,おっしゃるんです。これは非常に大事なことと思います。この不安を取り除く政策を示して,初めて中山も山辺も同じテーブルにつくのではないでしょうか。そう思っております。また逆の立場で,山形市民にも的確な政策を示さない限り山形市民も不安がるのではないでしょうか。  佐藤市長が,そして私が住む町,鈴川や千歳地区もそうであります。市長は山形市全体のことを公平に考えなければならない,そういうお立場であります。鈴川を良くしたい,鈴川の出身だから,鈴川だけを良くしたいなどということは絶対考えられない,言えないというふうに思います。しかし,私は鈴川地区や千歳地区の方々から熱い期待を寄せられ,そして当選をさせていただいた議員でありますので,あえて申し上げます。現況の鈴川,千歳地区は道路幅が狭く,住宅が密集し,まさに災害時にはどうなるであろうかと思われるところであります。双月町,印役町,山家町,大野目町,そして長町等々,また,それらのところに,ようやっと下水道の工事が始まりましたけれども,現状では下水道の工事のしにくさ,アクセス道路のなさ等かなりの難工事が予想されます。また火災でも発生しようもなら延焼がかなり発生する恐れのある場所でもあります。加えて各町内の道路は私が鈴川小学校,第四中に通っていた時と,旧態以前変わらぬ道路幅,確かにあの頃は砂利道が今では舗装の道路にはなりました。そのような現状であります。また馬見ケ崎川沿いの印役の堤防は,これまた以前のまま,西側の五中側はあんなに整備されたのにという問題が山積みにされております。千歳地区においても同じような現状であります。確かに山形市としては,大変なご努力をなされてきたと思います。先輩議員の方々のご努力も並大抵のことではなかったかと思います。しかし今大きく変わろうとし,また広域合併を考えます時に,山辺町より多い人口の鈴川,千歳の大胆な区画整理事業を痛切に考えるものであります。  更には,区画整理事業と申しましてもそう簡単な問題ではないと思います。  地域住民の方々と十分なる論議を重ね,試行錯誤を繰り返しながらの事業となると思います。この一大事業達成のため,市長はじめ関係者のご努力をお願い申し上げますとともに,市長の率直なお考えをお聞かせいただきたいというふうに思います。  第3点目ですが,この区画整理事業達成のため,また地域皆様との意見調整を図るためにも鈴川公民館の移転改築の件であります。  今や鈴川は人口2万人弱の大きな町となっております。現在鈴川公民館,五十鈴公民館,この2つの公民館によって鈴川のコミュニティーの場所となっておりますが,鈴川地区全体を考えてみますと,現在の鈴川公民館では狭すぎ十分なる機能を果たしていないのが現状であります。公民館は地域住民の方々のコミュニケーションの場という位置づけであれば,ぜひ区画整理事業の実現のためにも早急な対応が望まれると考えますが,市長,いかがでしょうか。  第4点目ですが,鈴川のことだけで大変恐縮であります。鈴川地区はご承知のごとく,山形市全体からみますと,ちょうど東に位置すると思われます。まさに山形市の東玄関と言っても過言ではないと思います。その東玄関にすばらしい憩いの鈴川公園を開発していただきました。山形市民の皆様,いや山形市民のみならず他地区の方々からも憩いの場所としてぜひお越しいただきたいと思います。そこでなんですが,せっかくお越しいただくのですが,馬見ケ崎橋の問題があります。昭和8年に造られた馬見ケ崎橋が,鈴川町と山形市との懸け橋として,また住民の動脈として大きな役割を果たしてきた橋,でもあります。でも,あまりにも渡るだけの橋のように思えてなりません。川原が河川敷により美しくなり,また,その河川敷の整備により,全国的に有名な山形のいも煮会の場所なのに,橋だけは何の変哲もない橋のように思えます。二口橋もそうです。通勤者の皆様方が出勤する時には,今日1日仕事にがんばるんだと,帰りには1日の疲れを癒してくれるような,そんな橋になったらと思うのは私だけではないと思います。花と緑があり,心の安らぐような橋,そんな橋にぜひ架け替えていただき,山形の東玄関にふさわしい橋にしていただきたい。鈴川の四中学区の区画整理事業の一環として,ぜひお願いしたいと思います。市長,よろしくお願いいたします。  第2番目に移ります。第2番目の問題は,勤労者の方々の福祉問題であります。  山形市内の企業はほとんどが中小企業の方々により商工業が成り立っていると思います。これまでも山形市は,勤労者の方々のために福祉施設,スポーツ施設等いろんな施設づくりをやっていらっしゃいました。しかし,働く方々の本格的な勤労者福祉施設の設置はまだないと思います。そこで平成4年に山形市の重要事業として取り上げております,労働省の福祉施設の一つであります勤労者福祉センターB型の実現に向けて検討をお願いしたいものであります。労働省からの補助金は今年から10億円増額になりまして43億5千万円,山形県,山形市がそれぞれ10億円ずつ足していただきまして,計63億5千万円の予算額の施設であります。聞くところによりますと,労働省としては山形市への設置については大筋では認めていらっしゃると聞いております。問題は,設置予定地であります山形市と上山市との共同事業である山形ニュータウン事業の推進が若干遅れているということで,なかなか設置がならないと聞いております。山形ニュータウンに係る地権者の方々のご意見や,そして事業推進に係る当局の方々の,ご意見が互いにあろうかと思いますが,福島が平成4年に要望を出し,本年6月には福島はオープンいたしました。これは山形発展のため,そして働く方々のために,勤労者の憩いの場であり,また勤労者の方々の各種相談,職業講習,教養,文化,研修,スポーツ活動等,この施設を通じて勤労者の方々の本格的な複合的総合福祉施設が実現するんだと言うことを念頭にお考えいただき,地権者の方々,そして山形県,山形市それぞれのご意見を早急に取りまとめられ,実現してくださいますようお願い申し上げます。  労働省の幹部の方々にお聞きいたしますと,山形は大変すばらしい所である,ですからこの施設の設置には期待しております。しかし,他県からの要望もあり,そんなに待てませんよ,というふうに言われております。  そこで,ニュータウン構想の進捗状況,及びそれに伴う勤労者福祉施設B型の設置状況について,市長よりご説明を願いたいというふうに思います。  大きな第3番目といたしまして少子化問題についてご質問をさせていただきたいと思います。  昨年の人口動態統計では,減少を続けていた赤ちゃんの出生数が,21年ぶりに増加をみせました。これは先達ての報道によりますと,女性1人当りの生涯出生数を示す合計特殊出生率が,史上最低であった平成5年の1.46人から1.50人に回復をしたと厚生省の調べで分かりました。山形県では全国第3位の1.79という出生率だったそうでありますが,果してこの数字がこれからも増加になるのであろうかと思った時に大変疑問があります。若年離婚の増加等要因は様々と思いますが,若い人達や,結婚された方々にお尋ねしてみますと,結婚をし,子供はたくさん欲しい。だけれども,面倒をみてくれる人がいない,施設が無い,施設があっても費用の面でお金がかかり困っている,だから子供は欲しいんですけれどもつくれないというのが現状なんですよ,という方々が多勢いらっしゃいます。年々子供が減少するということは,現在高齢化社会がどんどん進むにあたり,その対応のための高齢化社会に対しての財源確保が大変厳しくなっているのが現状ではないかというふうに思います。私は思うのでありますけれども,確かに高齢化社会に向けて当然ご老人の方々についての福祉については,私達の先輩であり,また,今このように平和に暮らせるのもご老人の方々がおればこそと思っております。ゆえにご老人の方々の福祉を真剣に考えなければならないのは当然のことであります。しかし,反面ご老人を見ていく財源を考えた時に,どうしても子供に頼らざるを得ないのではないのかという問題にぶつかると思います。幸い市長はこの件に関しても大変前向きにご検討されていると聞いております。ぜひ山形市から子育て支援事業として制度化を図り,全国に先駆けてやってみてはいかがでしょうか。  労働省は育児休業法というすばらしい法律をつくってくれました。しかし1年経てば一番可愛い時期に,一番手のかかる時期にどこかに預けなければならないということになります。親としては大変心配であり,またお金のかかることであります。そこで現在ある市立,私立の保育園,乳児園に対しての補助金の確立,またそれらの施設に対して延長保育に係る諸問題の検討,所得制限の見直し等,とにかく夫婦共働きの方々が,そしてお母さんが,安心して子供を預かってくれるような政策ができないだろうかというふうに思います。  福祉政策ということでなく,子育ての一環事業との認識のできるような制度をつくっていただければ思いますが,市長,いかがでしょうか。  第4番目に,災害に強いまちづくりについてであります。  今年の1月17日未明にあの大変忌まわしい阪神淡路大地震が発生し5カ月経ちました。被災者の方々には心からのお見舞いを申し上げます。  災難はいつやってくるかわからないと申します。まさに山形市とて例外ではないと思います。災害に強いまちづくりとは,市全体が区画整理をやり,防災設備を充実し,災害に強くすれば良いという事にはとどまらないと思います。それに加えて,災害が発生した時にどう対応するのか,山形市としてどう対策をたてるのかということだと思います。  幸い阪神大震災を教訓に,山形市としては市職員全員に災害が発生した場合,各職員が居住の近くの公民館に駆け付け,そこで被害状況の把握,被害者の救援,本部への連絡等地域防災計画の見直し作業に着手,また水道部独自の地震等の大規模災害が発生した場合の危機管理の手順を定めた山形市水道部災害対策マニュアルを策定したそうであります。地域防災計画との整合性を図りながら,各係職員の具体的な行動手段を定め,さらに詳細な行動マニュアルの策定作業を進めていると聞いております。また,更には本年9月に大規模な防災訓練を実施の予定とのことであります。大変市民といたしましては心強く思っているところであります。  しかし,阪神大震災の教訓を見習えば,災害発生時に,我々市民が一致団結,協力し,互助精神を持ち,1人でも多くの市民が生き延びるために常日頃の市民総合参加の防災訓練というものが必要ではないかというふうに思います。そこで当然のことながら,私達の生命と財産を守るために,警察の方々,そして消防署の方々,そして人命尊重という大前提から自衛隊の方々の連携がどうしても必要になってくるではないでしょうか。  6月5日に陸上自衛隊第6師団では庄内地方に震災発生との想定で大震災対処図上演習を行ったと報道されております。大変高い評価を受けたと報じられおります。また防衛庁は震度5以上の地震等が発生した場合,県知事の要請がなくとも自衛隊を被災地に自主派遣できる改革案を検討しているとも聞きます。我々の財産を守るため,人命を守るために,警察,消防,そして自衛隊との連携を図りながら,ぜひ総合的な地域防災計画を早急に策定をしていただきたいというふうに思います。と同時に9月の防災訓練にはぜひ市長から県知事へ要請願い,自衛隊を含めた訓練の実施をすべきと思います。そのことこそが災害に強い山形市づくりの第一歩と考える次第でありますが,市長,いかがでございましょう。  第5番目に,最後の質問でございますが,山形県はなんといってもすばらしい県であります。どなたがいらっしゃっても,観光立県と位置づけても過言ではない県であります。特に山形市は,世界的にも有名な蔵王,芭蕉緑の山寺,市内には大手門等,数多くの観光地があり,また,先程の質問にもありましたけれども,最上義光の史跡,それに対する市長の答弁の中にもありましたけれども,歴史的文化的ゾーンの開発というふうに先ほど市長がおっしゃられました。まさに観光客の誘致に対して大変な努力をなされているのが山形市の現状でないかというふうに思っております。高速交通の時代に入り,山形市にも多くの観光客が他市他県からお越しいただいております。また山形市には観光客に対しての物産品も数多く取り扱っており,観光物産の宝庫ではないかというふうに思っています。  そこで,現在山形市観光協会はありますが,なぜ山形市観光物産協会がないのでしょうか。観光客というのは,山形市に来た場合,いろいろな史跡を巡り,そして写真を撮り,そしていろいろな山形の物産を見,いろいろなものを食べお帰りになります。帰れば帰ったで写真を見ながら山形のいいところを思い出し,そして物産品を見ながらもう一度山形に行ってみたいなと思うのが観光客ではないでしょうか。おいしい漬物を食べ,山形で買った鉄瓶でお茶を飲み,こんにゃくを食い,そばの味を思い出すという作用が,山形に観光客をリピートさせる作用がある。その作用があるのは,やはり物産品の効果が最も大きいと私は思います。山形市の物産品をもっともっと広めるためにも,そして山形市の観光物産品を製造する方々や販売していらっしゃる方々の今後の活性化のためにも,ぜひ山形市観光物産協会を設立すべきではないでしょうか。その辺のお考えを市長にお聞きしたいと思います。  以上で第1回目の質問を終わりますが,初めての質問ゆえ,不備の点多々あろうかと思います。市長にはこれらの事,ご配慮いただきながらご答弁をお願いしたいと思います。  ありがとうございました。 ○議長(大沢久君) 佐藤市長。    〔市長 佐藤幸次郎君 登壇〕 ○市長(佐藤幸次郎君) 最初に広域合併について申し上げます。行政の合併につきましては,地域住民のコンセンサスをみなければならないと,これが一番の基本でございます。  そういうなかでごみ処理,こういったもので2市2町でつくっている環境事務組合を中心にして話し合いを進めてはいかがかと,こういうことでございますが,当然,そういう問題も含めて今やらせていただいているわけでございます。特に私ども一番念願しているのはそれぞれの自治体に協議できる,懇談できる機関をまずつくっていただきたい。このように事務当局を通じてお願いしているところでございます。その他にはそれぞれの議会の方の皆さん方からもご協力をいただいて,それを積極的にこういった問題を協議して,それぞれの自治体の考えをまとめてほしいというふうに協力方をお願いしているところでございます。特に環境の方のごみ処理につきましては,1市2町でやっているわけでございますが,将来はこのごみ焼却場の問題,その他の問題についても,上山市も事故なんかあるとすぐ山形市の方に依頼がくると,こういう状況でございますので,組合自体の業務としては,そのごみ処理,まちづくり,きれいな環境の浄化と,こういうことでございますが,これらの場で合併について話し合うというのもいかがなものかというふうに思いますし,それ自体でなくて,そういう組合を通じたいろんな地区の代表,それぞれの方々の会合とかを持っていただければというふうに思いますが,今のところは自治体の方にそれぞれそういった懇談会をつくって欲しいと,そこで協議して欲しいというふうにお願いしているところでございます。  ニュータウンについて,上山と一緒になってやっているということでございまして,中山,山辺は独自の事業でやっていると,山形市と係りのあるものは単独事業でほとんどやっているんだということでございますが,ご指摘のごみとか水道,そういうものについては一緒にやらさせていただいているわけでございます。50年前に確かに鈴川,千歳地区が昨年で50年になったわけでございます。住みよいまちづくりを目指しながらということでございますが,確かに大変遅れていると私も認識をしております。これまでもそれぞれのがんばりは尽くしてきたと思っておりますが,十分でなかったと私は理解をしております。そういうなかで,その遅れたところを開発して,はじめて隣接の町,市が一緒になってくるのではないか,意欲が出てくるのではないかということでございますが,そのような考えもあろうかと思いますが,やはり合併したとか,遅れたとかいうのではなくて,50年前ではなく,更にはその後,昭和29年に合併が行われた時点についても,それぞれ発展開発が進んでいるところもございます。そういうことで地域的なバランスが少しはあったのかなという感じはしますが,やはりこれからは全般的な地域のレベル,生活向上を目指して,市全体が向上するような開発発展を目指していきたいというふうに思っているところでございます。  区画整理事業につきましては,平成3年と4年に2年度に分けまして,区画整理のA調査というようなものを,対象が134町歩にわたって実施をいたしました。6年度はこの鈴川地区に関しまして,鈴川地区のまちづくり委員会が設置されております。それぞれの地区の代表の方々25名でこれを設置していただいたわけでございまして,このまちづくり委員会のいろいろなご要望,ご意見等を伺いながら,本年度につきましては,整備のプログラムをつくりたいと,このような予定を立てております。区画整理事業について調査をしてきたわけですから,当然これはいろいろな問題がございます。促進,更にはいろいろな手法の問題等についてございますので,それらを整理統合しながら,どのような整備の手法をとったらいいか,これを検討してまいりたいというふうに思います。なかでも鈴川地区は,文化的なもの,そして地場産業というものもありますし,今もやっているのもたくさんございます。こういったものを生かしたまちづくりにしていきたいと思っております。中心はどうしても区画整理事業になるかと思いますが,その手法等については十分検討して,非常に広い地区でございますから,どのような手法をもっていくかについては,今後十分に検討してまいりたいというふうに思っております。  鈴川公民館は,ご指摘のように大変地区としては大きいと,そういう意味合いもありまして,昭和58年に五十鈴公民館を,分館を建設しております。現在,公民館の整備新築作業は2巡目に入っておりまして,この2巡目の今年で6館目を新築する予定にしております。順次,地区的にいろいろな問題のある,狭隘だと,老朽化したと,そういうものについて整備新築を図ってまいりたいというふうに思いますが,その社会教育委員会の方の答申をこれを尊重して,やってまいりたいと思います。鈴川公民館は,これから地区としてもやや市街地並の大型公民館を予定させていただきたいというふうに思っているところでございます。この順番は大体今のところは割と早い方ということになろうかと思いますが,そのような方向で土地の問題がやはりございます。それをどのようにしてもらうか。そこの地区は小学校が東,鈴川の2つ,ですから,1つの小学校学区に2つの公民館をつくらないような方法で,地域のバランスを図るのが基本になるのではないかというふうに思います。1つの学校に2つの公民館というのはあまり地域の偏り過ぎる場合もありますので,そういうものをもとにして建設場所を地区の皆さん,いろいろな面でご協力をお願いしたいと思っております。  馬見ケ崎橋は,確かに61年経っているわけでございます。主要地方道になっておりまして,この道路,橋の管理は県の管理でございます。これから昨年平成6年に橋脚等,また,歩道橋が落ちないように,補強工事をやっておりまして,こういう状況でございますので,私どもとしても主要地方道の幹線の橋脚としてやはり更新,新しくして欲しいというふうに関係方面,特に県の方にお願いしていきたいと思っております。その際にはその地区の景観,環境に十分配慮した橋の構造にしていただきたいと,これを併せて要望してまいりたいと思います。  勤労者福祉センターB型につきましては,大変,当時,労働省の方にお世話いただきまして,建設場所の予定地として,山形ニュータウンと一応の労働省との話し合いの中でそのように内定させてもらったわけでございまして,ニュータウンの進捗状況が遅れていると,これと併せて早い時期に申請することでこのニュータウンの土地の問題,そういったことが決まれば,その時点で労働省に申請して欲しいと,そのように労働省の了解を得ているところでございます。できるだけ,この山形ニュータウンの問題にしましても,それぞれの2つの専門部会で調査をやりながら,今それをまとめておられると。これが徹底していただければ,私どもも用地の大量測量,調査に入りたいというふうに思っております。  子供が少ない社会をいかにして若い方々が働きやすい環境づくりをしていくかと,そして多くの子供さんを健全に育てていただきたいということは,私どもとしても非常に期待しているし,これを推進していかなければならんというふうに思っております。その中で乳幼児の医療給付事業を実施しておりまして,今年から3歳児までの乳幼児の医療給付を4歳児まで引き上げさせていただき,更に所得制限を緩和させていただきました。平成7年度から実施させていただいているわけでございますが,これとともに幼児の保育園,私立も含めまして,こういったものを地域に合った保育園の配置,更にはこれをまったく私立から,無認可からできるだけ条件に沿ったものについては,乳幼児施設の再配置を含めて認可にもっていけないものかというふうにして,多くの皆さんが乳幼児,小さいお子さん方を安心して預けられるような施設づくりを,私どももこれからとってまいりたいというふうに思います。  災害に強いまちづくりはもちろんでございます。これは大震災の教訓もございますが,それよりもまず25万市民の生命財産をしっかり守っていくということは,行政の責任であるというふうに思っております。したがいまして,地域防災計画の見直しを行っておりまして,震度が大きいものであっても,それに耐えられるような都市防災を進めていかなければならないというふうに思います。特に地域防災の会議がございますが,それの中にはやはり山形警察関係,更には消防署等が含まれていて協力をお願いしているわけでございますが,今回9月に実施します市の防災訓練につきましては,人命救助をもとにして訓練参加を県を通じて要請することにしております。自衛隊にこの人命救助の面で訓練,協力をお願いしたいというふうにお願いしているところでございます。そしてまた,防災会議の中でこれまでも開催している中でいろいろな災害に強いまちづくりの面で不足している点は今後の見直しの中で検証しながら対応してまいります。そしてこれまで無かった防災会議のその専門の委員会を設置することにしており,それぞれの地質,防災,気象,そういったものの専門家からなる専門委員会を設置して,より内容の濃い防災会議をつくってまいりたいというふうに思っております。  最後でございます観光物産協会でございますが,今のところ駅西の新たな開発に伴って,消費者センターを建設する予定でございます。県と市が一体となった西口新都心センターいわゆるこれは仮称でございますが,それを建設する予定でございます。その中に消費者のセンターを市としてつくります。その中に観光協会を中心とした観光案内センターを設置してまいりたいというふうに思っております。高橋議員のご指摘は物産をいろいろな観光客に買ってもらって,お土産品を買ってもらうということでございますが,そういった県の物産その他はそれぞれの商店,いろいろな駅周辺,山形の地場産業の物産観光はみんな扱っていただいておりますので,行政としてそういうものをつくるよりは,やはり街の中で買っていただければというふうに思います。もし,こういった物産協会的なものをつくるとすれば,体験的な山形市の物産を地場に作成したりして参加できるような,そういうものであれば今後検討していかなければならないというふうに思っているところでございます。  以上でございます。 ○議長(大沢久君) 5番 高橋博議員。 ○5番(高橋博君) ただいま市長さんから,私の質問に関する明確な答弁をいただきましてありがとうございます。それでなんですが,1つだけまず質問をさせていただきたいと思います。先ほど私の質問の中でそうした問題の中で,今,子育て事業というものを福祉事業の一環でなく,子育て支援事業の制度化を図れないだろうかというご質問を申し上げたんですが,できましたら市長,今すぐには無理だと思います。しかしながら,私思うんですけれども,先ほど申し上げた老人福祉の問題は福祉の問題としてきちっとしていかなければならん。子供は子供でいっぱい増えて,その財源を確保していって老人対策にまわすんだという,その一貫性はあるんですけれども,できましたら子育ては子育ての事業としてやっていただきたい。分離してやっていただければという思いであります。ですから,その辺のところを市長さんにというか,執行部の方に全国に先駆けたご検討をいただきたいというような思いであります。  もう1つは,実は,大変市長からご答弁いただきまして思うんですが,私,今まで先ほど申し上げましたように,近藤鉄雄代議士の秘書をやってきまして,山形市さんといろいろな陳情を繰り返させてきました。労働省とのお付き合いが,山形市さんがあまりにもちょっと下手ではないのかなというふうに思っております。と申しますのも,確かに今山形市の重要事業の中で占める項目の中には,自治省,大蔵省,そして建設省,農林省,文部省と,多省にわたっているわけです。ただ,今から山形市が考えなければならない問題の中に,労働省との付き合い方が大分出てくると思います。ですから,これは要望ではないんですけれども,もっともっと労働省といいお付き合いをしていただければ,その労働省とのいいお付き合いというのは,いろいろな労働省のことを勉強し,労働省にいろいろなことをぶつけてみてはいかがかというふうに思っております。そんなことをお願いをしながら,私の質問を終わらせていただきたいというふうに思います。  さっきの新事業だけご答弁いただけるんでしたら,いただければありがたいと思います。 ○議長(大沢久君) 佐藤市長。 ○市長(佐藤幸次郎君) 子育て制度という内容について,いわゆる少子化時代に少しずつ上向きはありますが,全体にしてまだまだ,そういう中で山形市がやろうかということでございますが,十分にこれは福祉の面からいって内容を検討させていただきたいというふうに思います。それに先立ちましては,施設の方の充実を図っていきたいというふうに思っております。 ○議長(大沢久君) 以上をもって,高橋博議員の質問を終わります。(拍手)   ~~~~~~~~~~~~~~ ◎高橋伸行君 質問 ○議長(大沢久君) 次に,佐藤市長の山形市市民への思いについて,ほか3項目について,10番 高橋伸行議員。  〔10番 高橋伸行君 登壇〕(拍手) ○10番(高橋伸行君) 先般実施されました,統一地方選挙におきまして,市民の皆様の温かいご理解とご支援によりまして,本当に立派な山形市議会に席を頂き,市民の皆様に感謝申し上げるとともに,その責任の重大さに身の引き締る思いでございます。もとより浅学非才ではありますが,山形市政発展のため一生懸命努力いたしますが,先輩議員の皆様,並びに執行部の皆様には格別のご指導をよろしくお願い申し上げます。  さて,初の定例議会におきましては,早速一般質問の機会を与えていただきまして,誠にありがとうございます。私は常日頃,市政に対して考えていること,また今回の選挙を通じて,多くの市民の皆様と直接触れ合い,いろんな感慨を持たせていただきました。その一つには今ほど,個々人の価値観が,多岐多様に渡っている時はないということです。一方では,仕事帰りに仲間とカラオケや一杯のお酒に喜びを感じる人,スポーツに汗を流して楽しむ人,また,読書や演劇に興ずる人,余暇の過ごし方一つをとってみても大きく変わってきました。スポーツでも,大部分の人は,自分でプレーをするにしろ,観戦するにしろ,すこし前までは野球一辺倒でしたが現在はどうでしょう。サッカー,テニス,バスケット,エアロビクス,マリンスポーツはいうに及ばず,スカイダイビングと,多様なスポーツが受け入れられています。若者の就職にしてもそうです。つい近年までは,有名な会社,とりもなおさず給料の高い会社,それが大方の望みでした。最近の若い人の傾向は,次第に自由時間の多くとれる会社,完全週休,年次休暇の多い会社,それらが人気の中心になっていると聞いております。こんなことは私たち年代の常識では考えられないことでした。このように若者の価値観も,また多様化し,複雑化しています。まちづくりにしても,単一化したまちづくりには市民のニーズには答えられない。そこで七日町には七日町の,駅前には駅前の,十日町には十日町の個性あるまちづくりが要求され,必然的に特色のある街,魅力のある街が多くなってきているのだと思います。このようにさまざまな価値観の持つ時代,すなわち21世紀です。経済の発展は,ほぼ飽和点に達し,物質的な豊かさを享受した人々は,これが真の幸福なのかと,疑問を持っているのも,また事実であると思います。そして「生きるとは何か」「本当の幸せとは何か」を真剣に考える時ではないかと思います。  故人となりました三木武夫総理に揮毫をお願いすると,論語の「信なくんば立たず」この言葉を好んでお書きになったと,何かの本で読んだ記憶があります。これは孔子の弟子の子貢が,孔子に政治の要諦を尋ねたところ「それは,農業政策をしっかりやり,軍備を充実し,平和を保ち,民の信頼を得ることだ」と答えたそうです。かさねて子貢は「それではその3つのうちで何が1番大切ですか」と問うと,「食料や軍備が貧弱でも民の信を失ったら国は滅びる」と孔子は言下に答えたとあります。これが「信なくんば立たず」の由来です。  三木総理は政治の原点を民の信におきました。私も行政の根底は民の信,言いかえれば,いかに市民の信頼を得るかであると思います。私がPTAにたずさわっていた当時,こんな話を聞いたことがあります。  今年も運動会が近づいてきました。お兄さんは,小学校5年生です。毎日毎日が憂鬱です。この5年間,運動会の100m走は,いつもビリで,お父さんから,「今年こそはブービーになれよ」と励まされているからです。それにひきかえ弟は2年生ですが,いつも1番なのです。でも,お母さんはお兄さんにいつも言っていました。「一生懸命頑張ればそれでいいのよ,お父さんだって心ではそう思っているのだから。」運動会になりました。お兄さんは,一生懸命走りました。それでもやはりビリです。その時,突然「ガンバレ,ガンバレ」と言いながら,自分よりも小さな子が目の前を走って行きます。夢中でその子を抜き去りました,お兄さんはそして何か満足感があってゴールに入りました。ガンバレガンバレ,無我夢中で走って応援したのは弟だったのです。兄は弟と知らず,一人を抜いて本当に,今日はお父さんと約束が果たせたなという満足感で一杯でした。このことを知った先生は,お兄さんにそっと特別賞をあげ,弟はお母さん,お父さんから誉められたのはいうまでもありません。小さい胸をいため,兄のため,おもわず一生懸命一緒に走って応援した弟,それにこたえて必死で頑張った兄,それをやさしく見守った母,やる気をおこさせた父,その頑張りに優しくこたえてくれた担任の先生,小さな出来事かも知れません。でも,ここから,いろんな事が読み取れます。人々の善意,愛情,努力,信頼,どれをとっても,私達が生きていく,生活していく上で欠くことのできない要素だと私は思っています。私は政治にとって,なにが大切かと先ほどから申し上げてきました。市長もことあるごとに,市民に対する思いを語っていらっしゃいますが,なにぶんにも24万市民ですので,あるいは市長の想いが広く周知していないかも知れません。そこで市長さん,市長はマスコミ関係から行政へ,行政では水道事業管理者,収入役,助役と多彩な経歴をお持ちでございます。その中で培ってきた理念,信念あるいは哲学といっていいかも知れません。これまで経験した中で,いくつかのエピソードなどを交えながら,市民に対する熱い想いを,または政治姿勢を語っていただきたいと思います。なにぶんよろしくお願いいたします。  次に教育行政についてでございますが,といっても,大上段にかまえた質問ではございません。新聞の夕刊に「気炎」というコラムがございます。そのコラムの記事が目につきました。抜粋しますと,あまり上手な抜粋でございませんので少し助長になると思いますけれども,車の大好きだった子供がいた。車が通ると小石を投げていた。当たるはずのない小石を投げつけていた。それから十数年,やんちゃ坊主は高校1年生,サッカーの名門校のレギュラーの座をつかんでいた。それが突然襲ってきた不慮の死。彼の死は,サッカー少年に大きな衝撃を与えた。A君の名は県高校サッカー界でも良く知られていました。ご両親の期待も大きかったはずです。もともとは体は強い方ではなかった。人一倍の負けん気と優れた運動神経でレギュラーの座をつかんだ子供だったんだそうです。だが,素質に体力がついていけなかったのでしょうか,その日,学校の校内駅伝大会でトップランナーとして走った途中,そこでうずくまり病院に運ばれましたが,帰らぬ人となりました。A君はストライカーとして人生を駆け抜けてきました。そして多くの人々に鮮烈な印象を刻みこみました。「うちの子が死んだことで,学校のサッカー部に迷惑がかかったのでは…」と,ご両親は悲しみに耐えながらも気配りをみせています。人気のあるスポーツの陰で,1人の有望な若者が志半ばで夭折したことを忘れないでほしいと結んでいます。私も,注意に注意をかさねいくら生徒の安全に万全の方策をとっても不測の事故は起こりうる。これは承知しています。しかし,このコラムで取り上げているA君のご両親の見事なこと。心で泣いて,「運命と思うしかない」。学校に迷惑がかかるのではないかと,それを第一に心配していらっしゃる。ただただ頭の下がる思いです。しかし皆がこのようなご両親,保護者とは限らないと思います。  このような方々ばかりでしたら問題はないんですけれども,このような人に甘えることなく,万全の方策をとることは論を待たないと思います。例年6月に入れば,中体連をはじめ各種大会が開催されます。このような期間中はもとより,1年を通じて,児童,生徒の安全に,健康管理に細心の注意を払ってほしい。これが教育行政にとって最も基本的なことだと私は思っております。山形市政の概要'94によれば,義務教育校52校,児童生徒数25,865名,この数多くの児童生徒の安全,健康を維持していくには,口で言うほど容易ではないし,また,1,200余名の教職員では,おのずと限界があることも理解できます。やはり,それでも学校側の熱意ある指導が徹底しないと,個人の自覚,家庭の注意,それもとかくおろそかになるのではないでしょうか。このような観点から,教育委員会としては,どのような基本方針のもとで,年間を通じて,安全面,健康面の指導をなされているのか,具体的な事例があれば,このことも加味してご教示いただければ幸いです。よろしくお願いいたします。  次に,大学と山形市の関係についてお尋ねしたいと存じます。東北芸術工科大学は,県,市の絶大なご協力のもと開学4年目を迎え,初の卒業生を出す年度となり,理事長も前市長が就任し,山形市との関係も濃密で問題点もいちはやくキャッチし,速やかに対応ができると仄聞しております。問題は,山形大学と山形市との関係でございます。私が山形大学に在職中,こんな事がございました。  山形大学の女子寮(山形市香澄町2-10-18)通称「紫苑寮」がございます。この建物の老朽化が甚だしく,大学はもとより近辺の住民の方々からも危険性を指摘されておりました。大学としても,十分改築の必要性は認識しており,以前から文部省に働きかけすでに完成をみておりますけれども,改築にあたり,女子寮としての立地条件や機能を考えてみるなら,むしろ当時小荷駄町の山商跡地がはるかに適地と思われました。「紫苑寮」跡には,駅東の繁華街としての利用方法があるのではないか。防災上の空間としての公園とか,それから鈴蘭商店街の方々からも,いろいろお知恵を出していただけるのではないかと期待しておりましたが,残念ながら山形市,地域住民の方々,山形大学からも特にご意見がなく,改築が進められ完成をみたという経緯がございます。これも,山形市と大学との連係の弱さの例にはなりませんでしょうか。違いますか。  私は常々,地方にある大学は,その地域に密着した大学であるべきだと思っています。コミュニティ・カレッジであればあるほど,大学自体が,その立地する都市社会に関連をもち,大学が都市の機能にどのように関わるか,そして,市の文化の発達にどのように貢献できるか。更にいうなれば,山形大学と山形市がどれだけ情報の交換を行って大学の頭脳をいかに市が活用するか,これが重要なことではないでしょうか。このことを思う時,山形市と山形大学の関係が極めて希薄なような気が私はしているのでございます。しかし,先に申し上げたように,本来的なコミュニティ・カレッジであればあるほど,教育文化の向上のみならず,将来の都市づくりに資するためにも,山形市から大学当局に積極的に働きかけ,市,大学,大学の中では予算を執行する事務官等を交えた懇談会を,定期的に開催するようにしてはどうでしょうか。提案する次第です。多分,その中には,行政的な権限の壁などもあって,思うにまかせない部分もでてこようかとは思います。しかし,そのような壁を乗り越えて,山形市そして大学発展のため,ぜひ市からの強い働きかけで定例会を開催するよう希望いたします。  今年の4月でしたか,米沢市内のスナックで,大学生4人が会社員4人に暴行を受け,大学生の1人が死亡するという事件がありました。大学生も会社員もともに22歳の若者でした。本来なら,若者同志和気あいあい,かたや学生生活を,一方は会社の事などを語りあい,歌でも唄って別れる。それが普通の若者の交流であると理解しますが,それが死亡事故につながるような暴力沙汰に発展したという事は由々しいことだと思います。山形市においても死亡事故とまではいかないけれども,学生が被害者となる暴力事件等が意外に多いものでございます。東北芸術工科大学,山形女子短期大学,山形大学,これらの学生は県外出身者がかなり多いはずです。住み良い街の条件は安全が一番です。若者が若者同志で暴力沙汰で命を落とす,こんな悲惨なことはありません。そして県外から来ている学生は,やはり山形の街は安全でないとなれば,やはり志願者の減少につながってくるかとも思います。山形市としても,大学生,ひいては若者全体のモラルの向上,安全を守るということに関心を持つように,市民に呼びかけるなどの方法を検討していただければありがたいと思います。  次に,先ほど加藤議員,鈴木議員もご質問ありましたけれども,駅西土地区画整理事業に伴ういわゆる東ソー株式会社と,移転予定先の近隣住民と,山形市との関わりあいについてお尋ねしたいと思います。大変失礼ですが,質問するにしてもまだまだ勉強が足らず,的外れな質問になるかと思いますが,それはお許し願いたいと思います。東ソー山形工場では,保有する3カ所の処分場跡地のうち,沼木地区に子会社を移転させたいと提起し,それをうけて沼木パークタウン代表と第2沼木パークタウン代表の町内会長から,東ソー株式会社に,平成6年10月12日付で要望書が提出されたと聞いております。その内容は大略,次のようだと思います。「貴工場より説明ありました計画に対し,閑静な現在の住環境を守る立場から,同意はできない。町内会総意の決議をふまえ,白紙撤回を強く要望します。」これに対し,東ソー株式会社山形工場長から,次のような回答があったと承っております。  山形駅西土地区画整理事業の参加について,これも要約しますと, ① 平成5年2月9日付で,駅西土地区画整理事業に協力,参加します。参加しなければ,県都山形市の都市計画を阻害しかねないと判断しました。この土地を自社開発でなく区画整理事業に委ねます。 ② 移転対象事業について   山形工場では,金属クロムと薄膜材料の2事業を操業しておりますが,金属クロム事業は,エネルギー,原料多消費型の産業であるため,移転を断念し,知識集約型のハイテク産業の薄膜材料事業を移転し,事業を継続したい。 ③ 沼木地区を選定した理由   山形市内に3カ所の処分場跡地を所有していますが,まとまった形での所有地は,沼木地区1カ所だけです。この処分場は,昭和52年にその機能を廃止し,現在は更地として保有しております。そのため,駅西土地区画整理事業に伴い,この土地の利用を図りたい。これが計画の主眼となっております。 ④ 沼木地区開発計画の概要   1期工事として緑化および建屋工事を行い,延べ床面積は3,700㎡で,2期工事としては同程度の増設を予定しております。厚生施設は,工場立地法で定められている25%を上回る35%を計画しております。また,厚生施設の利用等については,地域社会への開放等も前向きに検討を進めたいと考えております。 ⑤ 環境問題について   弊社では,「環境基本理念」を制定し,事業活動と,環境保全の調和を図るこれが経営の指針としています。弊社自身であるが,環境アセスメントを行い,大気,水質,騒音,振動,悪臭,有機溶剤等に関して審議した結果,影響を及ぼすことなく,事業を行えると判断しました。今後は,第三者によるアセスメントを行い,行政等の指導を受けながら,公害防止協定の協議をしていく必要があると思います。製品配送等は宅急便で行い,通勤に関しては通勤路の指定を行い,影響の少ない方法を採用する方針であります。以上会社としては,「閑静な住宅環境を守る」という地域住民の方々の趣旨に沿った形で移転を行いますので,ご理解,ご協力をいただきたいと思います。  以上のような,回答であったそうでございます。
     その後の経過については,つまびらかではございません。つい最近の新聞記事によりますと,6月3日付の新聞では「東ソー子会社の移転反対嘆願書」考える女の会提出として,県住宅供給公社に,270所帯の反対署名を添え,嘆願書を提出。  また,6月6日付新聞には「東ソー工場移転問題,受入案を提示へ」と大きな見出しで,移転問題対策委員会委員長の「白紙撤回要求取下げ工場受入を前提とした条件闘争もやむをえない」そういう私的報告書を発表した。ただし,この報告書は委員会全体の了承を得ていない。更に,東ソー問題を考える女の会は,現在も白紙撤回を要求しており,住民内部の意志統一がいつ図られるかがポイントになる。その他の新聞にも同様の記事が載っており,略称「移転対策委員会」と「女の会」それらを形成している住民の考えが,いろいろと絡みあい,ますます問題を複雑にしている事が,これらの新聞記事から読み取ることができます。そこで,山形市として,地域住民,それに東ソーに対しても,誠実に応対していくものと思われますが,以下の事について,今後の見通し等も含めてお答えいただきたいと思います。  駅西土地区画整理事業のスケジュールが,東ソー山形工場の一部移転計画に対する,沼木パークタウン住民の反対により,遅れる可能性が出てくると思われますが,実態はどうでしょうか。地域住民が白紙撤回を求めるということは,移転そのものが,法的,環境的に問題があるということなのでしょうか。また,東ソー山形工場の事業「薄膜材料の生産」,これが山形市の企業誘致として問題があるのでしょうか。市としてどうお考えになっているのでしょうか。それらのことを勘案いたしますと,東ソーに対する不信感や,流動的な住民サイドの考えもあって,市としては大変難しい対応になると思われます。地域住民および東ソー山形工場に対して,今後どのような応対をとっていかれるのでしょうか。お答えいただければ幸いだと思います。漠然とした質問で申し訳ございませんが,駅西の住民ばかりか,全市民も重大な関心を寄せていると思いますので,よろしくお願いいたします。  最後に,高齢化社会の福祉についてでございますが,山形市としても,大変な予算を組んで,積極的に,高齢者はおろか,障害のある方々についても対処していただいていることは,常々敬服しているところです。国は近年,入院期間が長ければ病院の収入が減る料金仕組みをつくる一方,在宅医療には高い料金を設けています。このような国の政策で,老人患者の多くは6カ月で退院を余儀なくされております。しかし,家が狭かったり,家族が働いていたりで,在宅療養ができる家庭は数少ないと思われます。92年度の国民医療費が23兆5千億円にもなっています。国の調査では,入院患者の半数近くが65歳以上で,その4割が6カ月以上入院生活を送っています。それが退院を強制されれば,老人患者と家族は途方に暮れるばかりだと思います。そんな現状を考える時,財政的には山形市もいろいろな問題があるとは思いますが,5年先,10年先をみすえて,実験的に医療や介護サービスを受けられるケア付き公営住宅を考えてみてはどうでしょうか。今すぐとは申しません。長期的展望に立って検討してみてはいかがでしょうか。大変難しい事項かと思いますが,本当に前向きによろしくご検討をお願いいたします。本当に雑駁な質問でしたが,これで私の1回目の質問を終わらせていただきます。  本当にありがとうございました。 ○議長(大沢久君) 佐藤市長。    〔市長 佐藤幸次郎君 登壇〕 ○市長(佐藤幸次郎君) 私の使命の思いをまず話ししてくださいとこういうことでございますが,私は市民本位で堂々たる県都山形を建設してまいりたい,こういう内容を掲げて市長に就任させていただきました。市役所にお世話になりまして,16年余になりますが,水道事業管理者,収入役,助役とこの期間を経て今あるわけでございますが,この時代でなかったいろいろな会合に出ましても,市民からの思いがひしひしと感じられるこのごろでございます。この思いは2つだというふうに私は捉えております。1つは継続であったと。先人達が築きあげてきたすばらしいもの,これを更に発展させていくことが必要であり,行政の継続性をみながらも,これからもこの継続を努力していかなければならないというふうに思っているところでございます。もう1つは変革でございます。今この世の中で仙台市に買物客が,大勢若い人達が行く。更には,下水道の整備が遅れている,そういった時代。更に,いかに中心商店街が振興策をとらなければならないかと,非常に今まで思いもよらなかったいろんな事象が起きてきております。こういうなかで,これまでの固定観念にとらわれた施策では対応できないという時代を迎えていることは事実でございまして,私はここにやはり,新しい変革を求めたいろんな施策を中心的に掲げながら,実行していく必要があるというふうに,思いをいたしているところでございます。変革と継続は相反するものではなく,お互いに補完しあいながら,いいものをつくりあげていくということが必要なことであろうというふうに思っております。いいものは継続し,見直しすべきものは思い切って変革していくということが最も大事だというふうに思っているところでございます。山形市は緑が多い住みよいところだと私は思っておりますし,普通の生活であればまあまあ幸せな生活ができる街だ思います。しかし,先ほど申し上げましたいろいろな都市行政,いわゆる道路網の整備の遅れ,下水道の遅れ,こういったものを考えるときに,やはりまだまだやっていかなければならない。そういう思いが非常に強まってくるのでございまして,こういった施策を市民生活が本当に市民が山形に住んでよかったというようなまちづくり,そして市民の一人一人が幸せを,喜びを実感できるような山形市づくりに邁進してまいりたいというふうに思っているところでございます。そういう施策のなかで,今回新たに市庁舎内に組織として総合政策室を設置させていただきました。これは庁内のいろいろな面で意識改革とともに,やる気のある職員を育てていくんだというふうに思いますし,更に,いろいろな民間の方々のご意見等を承りながら,これからの市政に反映してまいりたいと,その1つだというふうに私は思っているところでございます。  先日,小中学生のスポーツ文化事業に対しての市長褒賞の授与式を行いました。小さい子供達が大きな仕事をやりとげたという自信,輝いた目をみたとき,こういう若い人達に,魅力のある優れた山形市を建設して残していくんだと,このような力に突き押されたところでございます。そういう意味でこれからの若い人達にも山形にいて良かったと,お父さん,お母さん方は,すばらしい魅力のある山形都市をつくってくれたというふうに,私,全力をあげて邁進してまいりたいというふうに思っているところでございます。  山大と行政の関係でございますが,一昨年から,県都山形市と山形大学のそれぞれの幹部の方々と三者懇談会を定期的に開催しております。今年で3回目でございまして,7月10日を予定して今年の懇談会を開催いたします。県からは知事はじめ三役,更には市も同様でございます。大学の方は学長以下皆さん方,そういうことで,いろいろな問題を出しあって協議しているところでございます。先ほどご指摘のあった点については,その当時はこの懇談会はつくられていなかったというふうに思っております。特に,山形市が設置しております各審議会等についても,山大の先生方には多くの方々から参加をしていただいておりまして,専門的なご意見ご指導をいただいているところでございますし,更に,医学部についても,市立病院済生館について大変なご協力をいただいているところでございます。そういったものを含めて三者懇談会のなかでいろいろ話題にして話し合っているところでございますが,事務レベル間のこれも定期協議,話し合いはやっていたはずでございます。高橋さんはそれに参加なされたか,その辺がアレだと思いますが,事務当局ではやっていたということでございますので,今後ともいろいろな問題について地元,山大,市,そして県との要請,連絡,情報の交換,こういったものを更に密にしてまいりたいと思います。大学生の暴力行為でございますが,これにつきましては,やはり米沢市と山形市で山大の学生がそれぞれ被害者になったということでございますが,住みよい山形をつくるための基本的な要件は,やはり暴力のない明るいまちづくりだというふうに思っております。これからも市の防犯協会,そして暴力のない明るい社会をつくる協議会,こういった会合を通じて,それぞれお願いしたい。そういった暴力のない明るいまちづくりを啓蒙啓発をお願いしてまいりたいというふうに思っております。防犯協会,更には,暴力のない明るい社会をつくる協議会についても市からいろいろな面で補助をさせていただきながら,この組織がもっともっと強くなるように,大きくなるようにしてまいりたいと思いますし,やはり暴力行為は夜間に行われているようでございますので,その地区,いろいろな明るいまちづくりのためにも,暗い場所については,今後,防犯灯なり,そういったものの設置を図ってまいりたいと思っております。  東ソー移転地区民への考え方ということでございますが,私どもとしては,今,ご質問の遅れるか,ということでございます。ギリギリのところにもう間もなく来ているというふうに思っております。最初の計画ではそのような日程でこの事業を進めてまいったところでございますから,このままずっと話し合いがつかず,解決しないとなると,最初の事業の日程に狂いが出てくるというふうに思いますが,私は,これは遅れても止むを得ない,地元の皆さんとしっかりと話し合いがついた時点で事業に入っていきたいと思っております。  2番目の白紙撤回は法的にということでございますが,やはり,いわゆる開設者の権利もございます。そして新しい会社の事業内容が,ハイテク産業で公害物でないというはっきりした明確な会社側の意向が出ておりますし,そういうものを十分に私どもは認識しながら,この事業を進めてまいりたいというふうに思っていたところでございます。白紙撤回,いろいろな問題で,いろいろ地元の対策委員会の方々と話し合いを通じてまいりました。委員会の皆さんからも,大変なご心配,ご協力をいただいているわけですが,今後とも十分にいわゆる市だけではなくて,誠意をもって東ソー側もそういうなりにがんばってもらいたいというふうに思っております。特に,東ソーの田代社長は,山形につくる工場については,アメリカにある工場と同様に日本一の工場をつくりたいと,このようにはっきりと言っておりますので,私どもはそれに沿って,なんとかこの問題を地元民のご理解を得ながら解決してまいりたいというふうに思っております。  製品については,先ほど申し上げましたように,公害のない製品でございますので製造部門としての工場になるというふうに理解しているところでございます。  駅西関係については,東ソーも関連がございましたが,駅西の整備についての取り組みでございますが,これからの社会,21世紀を目指した,対応したまちづくりでこれが基本でございますが,50万都市構想を見越して,広域都市圏をはじめ,周辺,市,町における中心性を発揮した活力と魅力あるまちづくりにしていきたいというふうに思います。そのなかで中心市街地の活性化として東口の既存都市との一体となった整備を進めてまいります。2つとしては,西部地域のサービスの拠点地域として,この西口を捉えております。更に,3番目として,新たな都市機能を持った駅西開発,このように取り組んでまいりたいというふうに思っております。  最後になりましたが,高齢者向けのケア付き住宅でございますが,シルバーハウジングプロジェクトとして本年事業を策定いたします。これによりまして,来年度に大森団地の建て替えのなかで28戸を高齢者向けのシルバーハウジングを建設してまいります。もちろんこれは在宅福祉を重視した公営住宅の供給事業でございますが,この住宅が完成した後はホームヘルパーを派遣して,在宅福祉をサービスする,いわゆるその居住者に対しての在宅福祉サービスの向上に,そのケア付きハウスにおいて実施してまいりたいと,このように考えています。以上でございます。 ○議長(大沢久君) 洒匂教育長。 ○教育長(酒匂勝雄君) 教育行政についてのうち,児童生徒の安全について,ご答弁申し上げます。ご案内のとおり,学校は児童生徒にとりまして最も安全な場所,こうあるべきであるというご指摘でございます。校舎内外の諸設備の安全は常に点検し注意を払う必要がありますが,健康管理面についても,教育委員会といたしましても最重点的に注意するよう,各校長に指導しているところでございます。指導の重点事項といたしましては,1つは毎朝の子供達の一人一人の健康観察というのがございます。これは顔色とか,表情とか,あるいは声とか,動作,こういったものを中心に変わっていないか。特に入念にチェックするように校長を通じて指示しております。更には,学校保健法に基づく各種健康診断等がございます。この指摘事項について,特に一人一人の子供に適用するように教育委員会からも指導しているところでございます。学校保健法の診断といいますと,毎年1学期の前半に行う定期健康診断がございます。これは内科,眼科,耳鼻科,歯科等の診断でございますし,また,小学校の入学時,あるいは中学校,山形商業高校入学時には心電図の検査なども新学期早々実施することにしております。そのほかにレントゲンの間接撮影とか,ツベルクリン反応検査とか,BCG接種とか,そういったものを行っておりますが,学校側も児童生徒の健康診断にこれらのデータというものを率直に利用するように活用しております。しかしながら,子供達の健康状況は刻々と変化するということが予想されます。子供自身による自己健康管理,更には自らの健康状態を自らが把握するということも,学校で指導することが必要であると,子供自身の健康の問題,更には,家庭においても,子供の状況をよく把握し,観察していただくようにということを特に重視しております。風邪にかかった子供が,家庭でわからないで学校で発病したり,あるいは食欲がないまま学校に来たりとか,そういったことがないように,家庭と子供と学校の三者間の連絡,特にそういったことを重視しております。子供達が安全で健康に満ちた学校生活をできるように,格段の指導を今後とも強めてまいりたいと思います。以上です。 ○議長(大沢久君) 10番 高橋伸行議員。 ○10番(高橋伸行君) ただいまは教育長のご答弁ありがとうございました。高校の場合ですけれども,今の心電図の検査は入学時に1回だけですか,それとも2年,3年,卒業するまで3年間の間に3回やるとか,そういうシステムになっておりますかどうか,一つお伺いしたいと思います。 ○議長(大沢久君) 洒匂教育長。 ○教育長(酒匂勝雄君) 山形商業の場合は,1年の1学期のはじめ,4月に実施しております。その結果によりまして,更に,学校で集団でなく,校医さんと相談しながら継続する子もおりますが,1年時に検査するということが,全員検査が建前でございます。以上です。 ○議長(大沢久君) 10番 高橋伸行議員。 ○10番(高橋伸行君) ありがとうございました。それでは,その1回目の心電図の結果,個々に問題があるとなれば引き続き,ずっとケアをしていくと,そういうふうな理解で,ありがとうございました。  それから一つは市長にもう1点お願いいたします。駅西区画整理の住民との対応で,遅れても止むを得ないと。そのためには地域住民の方々とまだまだ誠意を尽くして話し合う必要があると,そういう認識だと思いますので,これは大変私も同感でございますけれども,ただ,その遅れが漠然とした遅れでは先ほど私もちょっと申し上げましたとおり,市民の駅西の人ばかりでなくて,全市民の関心時でございますから,よろしく東ソーの方と地域住民の方と,先ほども申し上げましたとおり,大変対応の難しい,いろいろなお考えの住民の皆様もいらっしゃるようですし,会社の方も少し意固地になっていると聞いておりますし,大変対応が難しいかとは存じますが,その辺,市の、方からも,行政の方からも一生懸命,住民の方に働きかけ,なお,県の住宅供給公社との関連なども出てきておりますので,市の執行部の方は大変だと思いますけれども,市民のことを考えてよろしくお願いいたします。私の一般質問は以上で終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(大沢久君) 以上をもって,高橋伸行議員の質問を終わります。(拍手)  この際,午後3時まで休憩いたします。     午後2時39分 休 憩  ―――――――――――――――――――     午後3時    再 開 ○議長(大沢久君) 休憩前に引き続き会議を開き,一般質問を続けます。   ~~~~~~~~~~~~~~ ◎石澤秀夫君 質問 ○議長(大沢久君) 次に,佐藤市政の基本姿勢について,ほか6項目について,2番 石澤秀夫議員。   〔2番 石澤秀夫君 登壇〕(拍手) ○2番(石沢秀夫君) 石澤秀夫でございます。先に行われました統一自治体選挙におきましては,市民の皆さんからの力強いご支援により初当選をさせていただきました。心から御礼を申し上げますとともに,皆さんのご期待に応えられるよう全力で頑張りたいと思います。また,先輩議員の皆さん,並びに執行部の皆さんのご指導方,心からお願い申し上げます。私は選挙戦で訴えたこと,あるいは地域の住民の方からお聞きしたことを中心にして7項目の質問をさせていただきますが,欲張り過ぎまして字数が大変多いという状況ですので,早口でさせていただきますから,ご了解をいただきたいと思います。  最初に佐藤市政の基本姿勢,基本政策についてお伺いいたします。  昨年11月佐藤市政が誕生しました。「市民本位」の市政を掲げ,そのことが多くの市民から高く評価をされたものと思います。私も市民参加による市政運営,市民の声が十分に反映される市政という観点から「市民本位」の市政に賛同し,その具体的な展開について大いに期待をしているところであります。  さて,市民の声をより多く反映するということは,より多くの市民の皆さんと接し,生の声を聞くということであり,それは市長1人でできることではありません。もちろん市長が先頭に立ってその実践をしていかなければなりませんが,部課長をはじめとする市職員全員が市長の気持ちになって,市民の声を吸いあげ反映するということでなければなりせん。市政と市民との対話と同時に市長と職員との対話もまた必要になっています。佐藤市長が就任時に全職員に向かって訴えた「チャレンジ,やる気,積極性」をいかに引き出すか,そのためには庁内気風がそうならなければなりません。上意下達ではなく,下からの意見,アイデアが十分に取り入れられるシステム,十分な職場討論,いわゆるパイプの風通しを良くする。このことに市長は意を尽くしてほしいのですがいかがでしょうか。  山形市は今,21世紀に向け多くの重要事業をかかえ,また市民の要望を踏まえつつ新たなまちづくりに着手しています。先日は山形駅西土地区画整理事業が,全国3例目の建設省「ふるさとの顔づくり設計競技」の対象事業に内定したという明るいニュースがあり,大いに勇気づけられることだと思います。  さて,新たなまちづくりを考える場合,どういう発想で進めるかが重要です。高度成長時には規格品の大量生産,大量消費が美徳とされ,その結果,人づくりや教育,地域計画の面においても同様の考え方だったのではないでしょうか。成熟社会ともいわれる今日,個性を大切にする少量多品種の手づくりの発想が重視されなければなりませんし,まちづくりにおいても,例えば,ここは若者向けの住宅地,こちらは緑に囲まれた住宅地というように,特色を持たせることであり,教育,文化,その他の面でも個性豊かな方向性を追求していくべきだと思いますがいかがでしょうか。  人口が増えなければ街全体の活性化はあり得ません。かと言って自然増が見込める状況にもありません。そこで,30代,40代の人達が首都圏から山形へUターンして山形に住んでみたいという気持を起こさせるようなまちづくりを本気になって取り組む必要があります。そのためには,安い住宅地の供給,働く場の確保,いい自然環境などの条件整備が必要です。例えばニュータウンでいえば,魅力あるまちづくりはもちろんのこと,価格,駅からの道路の整備などです。Uターンは,これからニュータウンをはじめとする多くの住宅地がつくられる山形市の状況の中で,その活用がきちんとなされるかどうかも大きな鍵となると思います。市街地に近い住宅地はどうしても土地の値段が高いという状況もあり,土地の値段の安い農山村地域に何とか諸々の規制をはずす努力をしてもらって,何とか個々の住宅が建てられるとか,ミニ団地がつくれる道を地域の活性化,あるいは山形市全体の均衡ある発展のためにも強く要望しますので,その実現に向けて市長の具体的な考え方をお示しください。  また,交通渋滞の解決のことですが,先ほどありましたので,私の方からも駅で分断されている東西線をなんとか早くつくってもらいたいと,こういうふうなことで要望を申し上げます。  2点目は西部地区の活性化についてであります。私は選挙戦の中で,西部地区の発展なくして山形市の発展はないと訴えてきましたが,このことについては大きな,しかも広範な反響があり,西部地区を何とか活性化してほしい,あるいは道路や公共施設をもっともっとつくってほしいという西部の切実な願いを肌で感じることができました。西部の活性化には,道路交通網の整備が必要です。現在,山形駅から村木沢に行くには飯塚街道を通るか沼木・門伝を通っていくか2つの道しかありません。南北に長い村木沢に駅から直線道路を1日も早く通してほしいというのが,私の強い要望であります。駅西口開発には西部地区は大きな期待を持ちながら,1日も早い完成を望んでいるわけですが,この駅西口から村木沢に直線で直結する道路ができれば,飯塚街道の混雑緩和策にもなり,飯塚地区周辺の皆さんの願いでもあるわけです。また,将来西部地区が開発され,山形市民がたくさん西部に来るようになった時,道路が狭くて,あるいは混雑するのでと言ったようなことで足が遠のいてしまうというようなことにもなりかねません。ぜひこのためにも,この1本の道路をなんとしても早く作ってほしい。市長のご所見をお願いいたします。西部には広大なスペースと恵まれた自然環境があります。山形市内の都市化が進むにつれ,25万市民の憩いの場としての西部が注目されます。スポーツ,文化,教育,レクリエーションのゾーン,あるいは基地として活かしてほしいのです。エリアとしては,須川沿岸から紅花の丘の間にいろんな発想をしていく必要があると思いますが,もちろん須川以東の西部地区との連携も十分考えていかなければなりません。  1つは須川沿岸の活用,活性化についてです。グリーンベルト構想と同時に,須川はやっぱり水の浄化です。これは西部の悲願ともいえる課題であり,困難な状況をなんとかクリアしていただいて,水資源の莫大なメリットもありますし,なによりも須川のイメージが180度かわるわけですから,憩いの場としての市民の結集も大いに図られるわけですから,引き続き全力で取り組んでほしいと思います。  2つ目は,農業公園をぜひ西部に作ってほしいということです。大曽根には農業研修センター,協同の杜があり,村木沢には県の農業試験場があります。このまわりにはたくさんの田,畑,山,そして果樹園があります。最適地として,県への働きかけも含め対応を強く求めますがいかがでしょうか。  ドーム球場,温水プール,須川周辺へのスポーツ施設の設置,文化面では,大曽根太鼓,若木の田植踊りなど,地域文化,伝統文化が市内各地にあるわけですが,その保存,育成,交流の場を須川にどうかと,あるいは舞台は山形にはありませんので,その辺はどうかというふうなことでお願いしたいと思います。  また教育面では自然の中で学ぶという観点から,大学など教育施設の設置についてもお願いしたいと思います。レクリエーション基地の活用,あるいはその他の公共施設の建設,ぜひ西部に最優先してそれらを考えてほしいということをお願い申し上げます。  村木沢に予定されているゴルフ場については,計画が出されてから8年という歳月が流れておりますが,環境アセスの許可のあかつきには,周辺の整備等々についてのご支援を心からお願いを申し上げます。  西部地区のもう1つの大きな課題は,戸数,人口,子供の減少にどう対処するかということです。私は昭和22年生まれですが,私の学年は村木沢中学校だけで102名だったのですが,西山形,村木沢,大曽根3地区が結集する八中の1学年71名,2学年73名,3学年生徒数95名という状況です。このようなことを解消するためにも,あるいは先ほど言ったようなことからも農業振興地域からの諸々の規制をはずして,西部に住宅を建てられるようにというのが私達の強い願いであります。よろしくご検討をお願いしたいと思います。  今春,滝平地区で大規模な地すべりがあり,住民の避難等々という状況にあるわけですが,県も11億円を投じて対策を講じるとのこと,市としても住民の声を反映する形できめ細かな対応を,他の地すべり地帯も含めてお願いをいたします。もっともっと西部に目を向け光をあてて下さい。市長の具体的な方策をお聞かせいただきたいと思います。  3点目は,高齢者保健福祉の充実についてであります。  高齢者と同居している女性の最大の将来に対する不安は,同居の家族が寝たきりになったりボケたりしないのか,ということだと聞きました。現に困っている,あるいは疲れ切っている人が私の周りにも結構いますし,持老の待機者386人という数字をみるにつけ,高齢者保健福祉対策のスピードアップが求められています。また,6月5日に成立した「介護休業制度」についても,その有効活用を今後の重要な課題にしていかなければなりません。  わが国は平均寿命80歳という長寿社会を迎え,世界にも例を見ないスピードで人口の高齢化が進んでいます。平成2年の国勢調査によれば,65歳以上の老齢人口は1,490万人,これが2020年には3,274万人に膨れ上がります。寝たきりや痴呆の援助を必要とする高齢者は,1990年の約60万人から2000年には1.7倍100万人に達すると予想されています。これに対応するためのいわゆるゴールドプランが1989年に策定されました。  山形市においても,高齢化率は急速に進んでおり,平成元年には3万1,847人13%だったのが,平成7年には4万1,639人16.7%になっています。特老,ショートステイ,デイサービスの待機者,利用者ともに統計グラフは右上に昇りっぱなしです。地域,家庭からの悲痛な叫びをうけとめ,市政の最重点課題として,早目早目の積極果敢な対応を強く求めるものであります。待機者の数は,特老386人,ショートステイ943人,デイサービス登録者数865人,ホームヘルパー利用者265人となっており,平成6年です。まさに,放っておけない状況にあります。施設の数も増え,また,計画されているところもあるわけですが,私は特別養護老人ホームだけでもあと5カ所早急に作るべきだと思っております。あわせて需要の増加しているショートステイ,デイサービス,ホームヘルプ活動の充実が急がれます。市長の考え方をお尋ねいたします。  また,特老等の施設が山間田園地帯に集中しており,市街地にあれば家族等々も行きやすいし,そうすべきだという声も多いので,このことについても併せて伺います。  待機者,登録者のほかにもたくさんの困っている人がいます。その人達に市のサービスの内容,あるいは情報を伝えたりすることも必要なのではないでしょうか。今まで以上に保健婦活動との連携強化,あるいは各地区の民生委員とのタイアップも必要だと思います。そこでもう1つ重要なことは,現在の成人福祉課老人福祉係9名だけでは,市民ニーズに応えるきめ細かな対応はできないのではないかということです。待機,登録の手続き,実態調査,入所,利用の手続き等,機械化にはなじまない,人手のかかる仕事です。人的拡充と合わせ,高齢者福祉課の新設を求めたいと思いますが,いかがでしょうか。  4点目は,男女共同参画社会の実現に向けてです。今年は国際婦人年から20年,国連婦人の10年の最終年に世界会議が開催されてから10年目にあたり,今秋アジアではじめての世界会議が北京で開かれます。  一方,日本の女性が参政権を得てから50年という記念すべき年でもあります。このような中,先日「いきいき山形女性プラン-女性行動計画1995-」が山形市から刊行されました。山形市においては,平成2年「いきいき山形女性プラン」が策定され,翌3年には「山形市女性の施策推進協議会」が設置される等,いろんな女性施策が行われてきましたが,女性自身のライフスタイルの変化に伴う女性の社会進出,とりわけ女性の就業人口の増大,高齢女性と核家族の増加など女性をとりまく環境は急速に変化しております。このような中,より望ましい男女共同参画社会の実現を目指すためには,前期計画を見直し,これから2000年までの後期計画が,この策定された「いきいき山形女性プラン」です。そこには当然新たな課題も加わったわけですが,それは, 1.環境問題への女性の意見反映 2.農林水産業の分野における女性施策の推進 3.女性施策の重点的な取り組み 4.女性センターの運営面について の検討ということになっています。  基本的な考え方としては, 1.男女平等観にたった人間形成の促進 2.あらゆる分野への女性の参画 3.健康の増進と母性の尊重 4.生活の安定と福祉の向上 となっています。  この計画が出されたことをきっかけとして,多くの女性の参加のもと,調査し,計画し,行動するものとし,その中身をより積極的に豊富化していくことが重要だと思いますが,この計画の進め方についての市長の考え方をお尋ねいたします。  次に,女性の意見がいろんな場に反映されるよう,各種審議会に女性をより多く参加させてほしいということです。審議会における女性の割合を2000年までに,国は15%,県は20%,山形市は30%と目標をおいております。山形市では平成6年15.8%となっていますが,女性が1人もいない審議会は33のうち11であり,33.3%ですが,積極的な対応を求めたいと思います。  平成8年女性センターがオープンします。女性の活動の拠点として,その内容の充実と女性の声の十分な反映が必要です。女性センターは学習,情報,交流,相談機能を持っているわけですから,その機能が十分発挿されるには,女性の運動に熱意のある専門的知識を持った人とか,女性運動に経験のある人とか,人的配置について特段の手立てをお願いする次第でありますが,審議会の対応と併せて見解をお伺いいたします。  女性の運動の積み上げの成果の表われとして,女性による「歩きたくなるまちづくり事業実行委員会」が,今年2月「あるく」という2冊の報告書を作成しました。この実行委員会は山形市女性団体連絡協議会が中心となり,6団体33名のメンバーによって,平成6年7月20日にスタートしたものです。アンケートや実際に街を歩くなどの活動を積み重ね,女性らしい生活者の視点からのまちづくりについて報告書をまとめ,7項目にわたる提言を行ったものであります。アンケート集約は500人中499人,99.8%の回収率というすばらしいものでしたが,その中から2,3紹介をしたいと思います。  高齢者や障害者にとって駅前や七日町は歩きやすいかという問いに対して,なんと「歩きやすい1.3%,どちらかといえば歩きやすい8.8%,合わせて10.1%とショックを受けそうな結果であります。街の印象を悪くしている建物,場所のワースト5は,放置自転車,ごみ置場,電柱,どぶ川,屋外広告の順です。  高齢化社会に向けて力を入れるべきものは,利用しやすい道路,交通機関,医療機関の順になっています。  今後とも山形に絶対に住もうと思う,できれば住みたい,合わせて43.4%と,私には意外と低い数字に見えました。  この提言について,当時の新聞にも,どう反映されるかが問われる行政側の対応とありますが,まさにそのとおりであります。この提言にどう対処されるのか,また,このことに取り組んだ女性の行動についての市長のご所見をお聞かせください。  女性の能力が十分に発揮され,正当に評価されなければなりませんが,山形市においても女性の登用が年々進んでいることを踏まえながら,さらに一層女性の管理職等への登用を推し進めてほしいと思います。  また,山形市の女性に係る仕事をしている職場は,昨年14部2所81課232係にまたがっています。そうであるならば,調整あるいは政策的な展開も含めて,総合政策室に位置づけるべきだと思いますが,併せてお伺いします。  5点目は農業問題です。大気浄化機能として18兆円,国土の保全機能8兆円,その他多くの機能で人間社会に大きな貢献をしている農業ですが,人間,食べ物を食べなければ生きていけません。農産物の自給を高めることこそ重要であり,基本であります。そこで,まず4年前,本市が「米などの主要農産物の自給確立都市宣言」を行いましたが,このことについての市長のお考え方をお聞かせください。  山形市では平成2年度に7年度を目標にした農業振興基本計画を策定してきましたが,目標年次到達とともに, ① 消費者のニーズの多様化 ② 産地間競争の激化 ③ ガット農業交渉の合意 ④ 輸入農産物の増大 ⑤ 農業者の高齢化(平均年齢60歳),後継者不足などの深刻な状況 ⑥ 農地の減少 ⑦ 生産構造の変化 等により,さらなる対策の必要性が生じています。農水省は平成4年に「新しい食料,農業,農村施策の方向」を公表,県も平成5年に山形らしさを考慮して,農業の進むべき方向を明確にしながら,意欲ある農業者に対する支援のあり方を定めた「農業振興ビジョン」を策定し,新たな目標を設定しています。山形市においては,道路,建物用地等により,農地が年々減少し,県庁所在地として土地の多目的利用は避けられず,限られた農地での都市型農業の確立,都市に調和した活性化プランが求められています。このような状況を踏まえつつ,第4次農業振興基本計画が今年度設定されるというふうに聞いておりますが,市長はこの計画をどのようにしていくのかお伺いいたします。  中央高速道路によって,新たに120ha強の農地減少が見込まれるというふうに聞いておりますが,農業面から見れば,これはまさに土地型農業に逆行するものであり,農業収入の減少をまねくということになります。やはり山形においては,バランスがとれた都市型農業に活路を見い出すとともに,都市住民,消費者との相互交流,消費者ニーズへの対応等が求められています。平成4年度を例にとると,総農業生産額の約225億円,うち67億円が野菜類で占め,米が64億円,果樹52億円,畜産28億円がベスト4となっていますが,野菜が米を抜いてトップの座に座ったことが注目されます。そこで野菜,花などの園芸作物の振興というところに,また,ハイテク通年農業ができる,いわゆる水耕栽培の施設の建設が雪がある山形に最適であり,中山間地域の振興ともあわせて,将来性があるのではないかと思います。しかし問題は資金の対応です。ぜひ,市としても振興策をつくってほしいと思いますが,このことについてもお伺いいたします。  山形市においては,厳しい農家の立場を理解し,青果物の安定基金,あるいは10億円,年間の神助金4,000万円,ブドウやサクランボのハウスに対する補助金,土地改良負担に対する助成など,農家から大変喜ばれている施策を行ってきました。このような施策については,今後とも最大限の努力をしていただくようお願いする次第でありますが,また,中核農家の育成,農地の集積を目指して,平成3年に「市農業振興公社」を設立,農作業の請け負い,農地の賃貸借の斡旋等を行っていますが,同公社の事業のさらなる拡充と山形市では1,000人ほどの認定を計画している「認定農業者制度」の強化策など,今後の農業施策の力強い展開を要望します。このことについても考え方を示して下さい。  先日,神奈川県の川崎市と藤沢市の方が山形に来られましたので,リンゴ,サクランボの木のオーナー制のことの話をしましたら,そういう制度があることを知らなかった,パンフレットを送ってくれと大変興味を示してくれました。観光農業も含めた,このような農業についても奨励するとともに,PRにも力を入れていくべきだと思います。いろんな知恵,アイデアを出して農業振興策を考えていく必要があると思いますが,いかがでしょうか。  6点目は清掃行政についてであります。5月初旬,新聞紙上を「ごみ分別ほぼ定着」「市民との対話奏功」「課題は再利用態勢」「減ったぞ混入不燃ごみ」「効果あがる、分別,職員もびっくり」「浸透しないごみ捨てマナー,新指定袋利用率,学生,単身者で低く」等の見出し記事が賑わしました。山形市が本年4月1日から実施したごみの出し方,分別区分の見直しについての実施状況を掲載したものであります。この2カ月半,市民生活への定着と合わせ,問題点も浮き彫りになりつつあり,その対応が迫られています。7品目に分けた分別方法と合わせ,立谷川リサイクルセンターが新たに稼動し,ごみの減量化,リサイクルが一層進んだことが清掃管理課の資料でも明らかであり,地球環境にやさしい街づくりという観点からも大きな成果をあげていると思います。導入後1カ月時点の清掃管理課の調査によれば,利用袋の使用状況については,一般住宅地において80%と高い地域が多く,理解が進んでいる半面,ワンルームマンション,学生アパート等では40%と低い状況にあります。分別の状況では,燃やせるごみとビン,カンという資源物の分別が非常に良く,立谷川リサイクルセンターの試運転の期間にもかかわらず,資源化率は26.5%とまあまあの数字になっていると思います。本格稼動になれば,目標の30%は達成できるのではないかとのこと。ごみ量前年比82.21%,灰率-1.85%であり,清掃工場,埋立場にとっても大変喜ばしい結果となっています。このように,一般家庭の中には理解が段々とされてきている一方,例えばスーパーのポリ袋など,販売する側にはまだまだ問題があります。折りしも国会において,6月9日,容器包装廃棄物のリサイクル等,再利用を事業者に義務づけ減量化を目指す,いわゆるリサイクル法が成立しました。村山首相は「大量廃棄を行う社会からリサイクルを推進する社会への転換に大きく貢献する画期的なもの」と位置づけ,具体的な実効ある政策を期待したいと思います。  さて,本市の清掃行政の現状は,半郷,立谷川の両清掃工場とも耐用年数を超え,あるいはそれに近づいている状況にあり,建て替えも視野に入れた検討が行われていると思いますが,新しい清掃工場は熱利用が有効にできる施設もあわせて考えていくべきだと思います。上野埋立場が近々満杯になることを見込んで,上野最終処分場のことが重要事業として要望されておりますが,いずれにしても莫大な金がかかる事業であるわけですから,今のうちから対応をぜひ考えていく必要があると思います。と同時に今進めているごみの減量化リサイクル推進も両清掃工場,上野埋立場の延命化策という意味でも重要なことであります。ごみの減量化,リサイクルの推進のためには,各地域,市民1人1人に至るまで,共通の認識と理解と協力がまず必要であり,更に,そのためには推進指導体制の強化がなされなければなりません。現在70名体制のリサイクル推進委員を100名に増やすという話を聞きましたが,併せて,市としての指導職員の強化策を考えていくことが,重要だと思います。また,最前線である収集部門の大半が委託されておりますが,その職員との連携強化,情報交換,働きやすい職場環境づくりなども重要なことです。清掃パトロールを増やし,その機能強化に努めるとともに,リサイクル推進委員,あるいは各地区の町内会,衛生組合の方々とも力を合わせて,地域に密着した周知活動,指導の強化を図りながら,更に理解を深めていくことが必要なのではないかというふうに思いますが,いかがでしょうか。  7番目は世界平和の発進地を目指してであります。  山形市3カ年実施計画書平成6年から8年度追加分を見ていましたら,世界平和都市会議の開催という項目が私の目に飛び込んできました。そこには,平和都市宣言の自治体や友好姉妹都市などが一同に集い,世界への呼びかけの発進地となる会議を開催するとあります。平成9年の開催に向けて,世界平和都市会議開催事業として,今年度予算にも盛り込まれております。  昨年11月の市長選の際,佐藤市長は世界平和都市会議を山形で開催し,山形から世界に平和を呼びかけ山形がその発進地になろうと訴えました。私はこのことに大きな拍手をおくった1人であります。なぜならば,平和は自然にできあがるものではありません。市民1人1人の不断の努力によって達成されるものであり,自治体もその一翼を担い,リードすることが肝要であり,山形市では昭和59年平和都市宣言を行い,その関連事業が毎年取り組まれ,平和推進に貢献しているものと理解をしています。そして今回のことは,山形市が一歩前に進んで,平和へのアピールをしようとする,すばらしいことだと思います。  タイミングよく,国会では与党三党合意,衆議院で決議されました,いわゆる「戦後50年の国会決議-歴史を教訓に平和を新たにする決議」がぜひ参議院でも採択されることを強く望みますが,今の段階でもこの画期的なことを踏まえ,今山形市議会においても,それと連携した対応が必要なのではないでしょうか。
     さて,今年は戦後50年という節目の年にあたります。これを機会に改めて平和のことについて考えることもまた,有意義なことだと思います。戦争は何の利益ももたらしません。戦争で犠牲になり,傷つき,途端の苦しみを受けるのはいつも善良な一般市民です。あの莫大な犠牲者を出した第2次世界大戦の反省の上に立って,もう二度と再び戦争をしないとの決意と国民合意のもと,現在の日本国憲法が作られ,その平和主義は国際的にも高く評価され,また,日本に50年にも及ぶ平和と今の繁栄をもたらしたと思います。一方では残念ながらこの50年間,地球上のどこかで大小さまざまな戦争,内戦が多くの尊い命を奪い,苦しみ,貪困,憎しみを多くの人々に与えてきました。このような中,日本はこの50年間,一度も国際紛争にまきこまれずにこれたのは,「国際紛争を解決する手段として,武力を持つことを永久に放棄する」という日本国憲法の崇高な理想を実践してきたからにほかなりません。私達は過去の出来事に目をつむるのではなく,アジア諸国をはじめとする植民地支配と侵略の事実を率直に認め,深い反省と謝罪を表わすことから始めなければなりません。その意味で「50年国会決議」案の意義を高く評価し,今国会での採択を強く求めたいと思います。  昭和59年の「山形市平和都市宣言」以降その輪が広がり,今や県内41市町村で平和都市宣言を行っております。反核平和の火リレーの運動も各地で大きな歓迎と激励の中で走り継がれています。山形市では毎年平和都市宣言事業の一環として,10周年を迎える平和劇場,平和コンサート,今年は平和講演会も行われるとのこと,これらの事業への市民のより一層の参加が得られるようお願いしたいと思います。平和は人と人,都市と都市,国と国との友好,交流によってつくられるものです。スポーツ,文化,その他の交流を通じて,人種や習慣の違いをこえて仲良くなることが一番です。そういう意味で,今年第4回を迎える国際ドキュメンタリー映画祭,新聞によれば,テーマは戦後50年とのこと。今年で7回目をむかえた国際蔵王ジャンプ大会,友好姉妹都市との交流,その1つ1つが平和への大きな役割を果していることをかみしめ,山形市が更に平和都市,国際都市としての評価が高められるよう,引き続き取り組みの強化をお願いする次第であります。  以上,私が述べましたことについての市長の考え方と合わせて,世界平和都市会議について今市長が措いているイメージ,構想をお示しいただきたいと思います。  大変長くなりましたが,以上で終わらせていただきます。大変どうもありがとうございました。 ○議長(大沢久君) 佐藤市長。    〔市長 佐藤幸次郎君 登壇〕 ○市長(佐藤幸次郎君) 市職員の問題でございます。市職員に対しましては,いつもチャレンジと変革,生き生きした職場づくりに邁進したいと,このように私もいっておりますし,職員にそれを徹底していきたいというふうに思います。管理者,監督者研修,私を初めとして,講話や懇談をしながら,トップのいわゆる私どもの意向を共有化して理解してもらうようにしてまりいたいと思います。風通しの良い山形市役所の職場づくりに全力をあげてまいりたいと,このように思います。  個性を大事にするまちづくりでございますが,まちづくりはまさに少量多品種の手づくりの発想であるというふうに思います。地域ごとに根差しました市民運動,推進運動,こういった事業の中で,伝統芸能文化の継承,そして保存,芸術文化の振興についてもこういうもの,個性を大事にしたまちづくり,行政を進めてまいりたい。新たな個性が生まれることを期待してこのような施策を進めてまいりたいというふうに思います。  若者の住宅供給でございますが,現在,菅沢団地に135戸,山形ニュータウンは2,500戸と,こういうことでございますが,やはり良質の低価格といいますか,適正な額ということで,私どもは8年度より分譲を開始したいというふうに思います。価格の方は,平均的に10万を超す,11万弱とこのような今のところの試算をしながら造成に入っているところでございます。  農村の活性化とミニ住宅団地でございますが,これは住宅需要の動向を見直しながら,いわゆる農村のミニ住宅,これを検討してまいりたい。先ほどもご回答申し上げたとおりでございます。  東西交通の渋滞の解消につきましては,十日町双葉町線については山形駅の地下道,東原村木沢線につきましては篠田病院陸橋を,県施工で工事に着手したいと,このように思います。  また,天童内表線の県事業は,この奥羽線をアンダーで通過して,幅員30mの道路で計画されておりまして,この方法は県の事業として実施される予定でございます。  滝の平地区地すべり対策でございますが,現在3基の伸縮計を設置し観測をしてございます。地区住民との連絡網の整備,日常生活の中での監視体制をとってまいりたいというふうに思います。4月から地すべり対策事業を行うためのボーリング地質調査に入っております。これは県施工の事業でございます。そして,夏から地すべり防止工事に入ります。今後とも長雨や台風に備えた対応を市もとってまいりたいというふうに思います。  村木沢のゴルフ場開発でございますが,平成4年4月に施行されました県ゴルフ場開発指導要綱に基づきまして,諸手続き中でございます。環境アセスメントが終了しましたので,準備書の作成,住民の説明,そして県農振の除外が行われて着工とこのようになっておりますので,あとしばらくだと思います。私どもとしては関係者,いわゆる開発者,県と連携を密にしてこのゴルフ場開発を推進してまいりたいと,このように思っているところでございます。  西部開発につきましては,駅西の土地区画整理事業が第1出発点になることはご案内の通りでございます。この意味でも予定どおりの進行に努力をするものでございます。先ほど高橋伸行議員の質問に対しまして,遅れても十分話し合いを持ってと,このように述べましたのは,行政が住民の意思に反して行うものではない。多くの市民の意向に沿うべきだと,このような意味で発言をいたしました。この事業の全体的な推進を予定どおり進めさせていただきたい。そのように考えております。申し上げたとおり,リミットも迫っておりますので,計画スケジュールに沿って,できるだけ地区の方々のご理解を得ながら進めさせていただいて,このように思います。  須川のリサイクルセンター,これらにつきましては,スポーツレクリエーション施設は市全体の均衡の配置をすべきだと,このように理解しておりますので,スポーツレクリエーション施設総合整備計画を現在検討中でございます。私どもとしては,これはやはり,須川周辺だけではなくて,それぞれの地区にあったような,できればそれぞれの地区,バランスのとれた配置を考えてまいりたいというふうに思います。  その中で西部へのいろんなテーマ,農業公園の問題でございますが,単独テーマで建設するのは非常に難しいというふうに今思っているところでございます。農業公園だけではない,やはりテーマパークにしていかないと,経営運営上非常に困難な面が出てくるというふうに思います。農業公園だけでまいりますと,現在計画が進行中の紅花の丘,いわゆるこの中に取り入れられるかどうか,これは検討してまいりたい。紅花の丘事業は県の事業でございますが,その沿線のいろんな施設づくりはそれぞれの自治体が行うというふうになっておりますので,そういったものを紅花の丘を中心としたものとしてつくれるかどうか検討させていただきたいというふうに思います。  成人福祉課の老人係でございますが,現在少ないということでございます。平成7年は1名増やしまして9人体制として2つの係制にしました。それにもう1つは在宅介護支援センター,これが3年度は3カ所,6年度にまた、3カ所,これを増やしまして,現在6カ所でございます。平成11年度まで15カ所に増やしてまいりたいというふうに思っております。今後の福祉施設の新設計画でございますが,特別老人ホームについては4カ所,軽費老人ホームハウス2カ所,これは今あるものでございます。ショートステイ5カ所65床,デイサービスセンター7カ所,介護支援センター6カ所,老人保健施設2カ所,ホームヘルパー49人となっております。平成7年の4月からはホームヘルパーのチーム運営方式を採用して実施しております。これは特老に各4人ずつのヘルパーを委託して施設の看護婦,保健婦とヘルパーがチームを構成して保健医療を連携したサービス,老人福祉サービスを徹底していきたい。このような考えでやっております。  そして先ほど現状については,施設の数を申し上げましたが,平成11年度までには,特老ホームを今後5カ所,ケアハウス3カ所,ショートステイ118床,デイサービスセンター8カ所,在宅介護支援センター9カ所,老人保健施設,中間施設でございますが2カ所,そしてホームヘルパーを総合計で147名にしてまいりたいという計画でございます。  山形市女性団体連絡協議会が山形のまちづくりにいろいろな提言をされております。これについては大変ありがたいことだと思っておりますし,意義のあるものだと思っております。その内容は,楽しさを分かち合える街,健康で安全な街,歴史自然を生かした街,これがその協議会が調査して提案した内容でございます。これはバラエティに富んだ発想,女性のきめ細かな柔らかな発想に基づいたものであり,新しい視点にたったまちづくりだというふうに思っております。この提言をいただきまして,市民と行政が一方通行に終わらないように,こういった施策をできるだけ取り入れてまいりたいというふうに思っているところでございます。  いきいき女性プランの見直しはどうかということでございますが,平成7年5月に西暦2000年までの目標時点として,山形市女性の施策推進協議会で審議し,推進することにいたしております。その内容につきましては,男女平等観にたった人間形成と,あらゆる分野への女性の参加,男女共生社会,そして健康の増進と母性の尊重,更に4番目は生活の安定と福祉の向上,こういったものを今後のいきいき女性プランの見直しの内容に入れていきたいというふうに思います。  審議会が非常に少ないと,女性の進出が少ないということでございますが,平成6年度における審議会の女性の参加比率は15.8%でございました。平成7年は16.5%でございます。西暦2000年まではこの女性参加を30%まで増やしていきたいと,このような計画を持っております。女性の職員の登用でございますが,課長以上が12名でございます。これは数を言ってもあまり意味がありません,これからも女性登用を尊重してやりますとだけ申し上げておきたいと思います。  女性センターの経営についてでございますが,これは市の直営でいきたいと,そして嘱託,または市の福祉部の職員がそちらに当たるということでございます。直営でございますが,実際のいろんな運営,その他については,女性の皆さんの意見を承りながらできるだけ女性の考え方で運営してまいりたいというふうに思っております。  4次の農業振興基本計画でございますが,4月27日に山形市農政審議会に諮問いたしております。それにつきましては,1つは山形の気象,地理的条件や特色を生かした農業をつくってほしい。更に,高齢化,国際化に農業情勢の変化に対応できる農業,魅力と活力ある農村社会を展望した山形市の農業,そして農業の持つ多面的機能を生かす農業,これを目指してほしいと,これを基本に備えてほしいと,このようにお願いしています。私はこのような基本計画とともに,山形市の農業を守っていかなくてはならない,このように考えておりますし,そういう基本計画の中に折り込んでまいりたいというふうに思います。  野菜の補助でございますが,山形市の今までやっております補助につきましては,園芸銘柄産地育成事業,野菜品質向上対策事業,この2つについてはパイプハウスや暖房機の設置の際に資金を補助しているわけでございます。  水耕栽培では,先進技術実用化導入支援事業を行っております。そして資金面では制度資金を継続して融資し支援していく態勢を取りたいというふうに思います。  サクランボのオーナーでございますが,県都としての都市的機能の集積を進んではおりますが,農業では県内では山形市の農作物の生産額は県内第1位でございます。これを更に発展させるためにも,農業は地域全体を形成する重要な産業だとこのように位置づけをいたしまして,今後とも各種支援制度を継続し,地域農業の振興を図っていきたいというふうに思います。今,サクランボとリンゴのオーナー制度は大郷地区と明治地区でそれぞれ行われております。これは第3次の山形市の農業振興基本計画の中に折り込んだものでございまして,今策定中の4次計画にもこれを入れて,更に拡大して振興させていきたいというふうに思っております。  清掃事業でございます。ごみ処理の2つの清掃工場がございます。立谷川と半郷でございますが,建設しまして17年と13年になります。古い方から改築の必要性がでてきておりますが,場所的に1つにするか,2つこのままでいくかという問題でございます。立谷川の工場周辺は敷地がございません。ぎりぎりに建っております。したがいまして,半郷の方はまだ少し余裕あると,こういうなかで,2つを一緒にするということはいろいろな問題で,故障したり,その他の問題があった場合に大変だというふうに思いますし,これから検討はしなければならないと思いますが,基本的には2カ所操業の態勢でいかざるを得ないのではないかというふうに思っております。もちろんこれからもごみの減量作戦もとっているんですが,ごみはやはり増え続けるということで大型の焼却炉になりますと,余熱の利用が非常に大きな問題になってくる。これをやはり地元,山形市でいろいろな面で利用していけるような設備にしていきたいと思っております。  埋め立て他につきましても,現在の上野の埋め立て地が近々一杯になります。隣接地に新しい埋め立て地をお願いして,いろいろ今準備に入っているところでございますが,新しい埋め立て地については管理型のものでいきたいというふうに準備を進めさせていただいております。  ごみ減量とリサイクルにつきましては,現在,市内の衛生組合の役員の皆さんにリサイクル推進員をお願いしております。70名でございます。これを更に30名増員して100名前後を推進員として取り組んでいただいて,それぞれの地区の衛生組合とも協力をいただきながら,清掃行政を市民の環境のいいまちづくりに役立ててまいりたいと思っております。  平和都市会議でございますが,今の計画では平成9年10月,第5回ドキュメンタリー映画祭に関連して開催してまいりたいというふうに思っております。今年,第4回のドキュメンタリー映画祭を開催いたしますが,このテーマ,内容をみましても,多くの戦争の悲惨さ,そういった内容が非常に多いということでございます。これまでの友好都市,更にはこの戦争の災害,悲劇を受けた体験者の方々,更には平和都市そういうふうに宣言をして平和を守るためがんばっているそれぞれの自治体,そういった方々にお願いしながら,この平和都市会議を山形で開催させていただいて,平和アピールを発信し,この平和都市山形を全世界に訴えてまいりたいと,このように考えているところでございます。平和につきましては,59年3月に平和都市宣言をこの本会議上で決議していただきました。  この内容は非核三原則の堅持と,核兵器廃絶を求めた,そして人類の恒久平和を求めたものでございました。それに基づきまして,山形市はこれまで数々の平和事業を展開してまいりました。平和事業実行委員会を組織しまして,平和コンサート,平和劇場,原爆展等を開催してまいったところでございます。今後とも平和に寄与する事業を積極的に展開し,平和の尊さを市民とともに訴えてまいりたいと,このように考えております。  以上でございます。 ○議長(大沢久君) 2番 石野秀夫議員。 ○2番(石沢秀夫君) 私は本来早口ではないんですけれども,止むに止まれず,早口なのかそうなのか分からない状況になってしまいまして,大変お聞き苦しかったと思います。  今度はゆっくり話できるのかなと思ったら時間がないという状況でありますが,私の方からは1点だけ要望しておきたいと思います。  それは西部活性化の中で大変多くのことを申し上げましたが,それらはすべて地域の中からいろいろな形で出されてきていることであります。それだけ西部地区の要望が多いということは,裏を返せばこれまで西部に対する投資が少なかったんではないかなということにもなるわけで,先ほど申し上げましたように,もっともっと西部の方に目と光を当てていただきたいということが要望であります。  それからもう1つ,サクランボとリンゴのオーナー制のことで,市長から,大郷と明治というふうに私は聞いたんですが,サクランボが大曾根,リンゴが明治だと思いますので,もしそうだったらば訂正をしていただきたいと思います。  以上です。どうもありがとうございました。 ○議長(大沢久君) 佐藤市長。 ○市長(佐藤幸次郎君) サクランボとリンゴのオーナーにつきましては団体でやっているというところを申し上げたんでございます。  石澤さんのご指摘は個人なのか,その辺,なお考えて検討させていただきます。 ○議長(大沢久君) 以上をもって,石澤秀夫議員の質問を終わります。(拍手)  以上をもって本日の日程は,全部終了いたしました。  ――――――――――――――――――― ◎散会 ○議長(大沢久君) 本日はこれをもって散会いたします。     午後3時57分 散 会...