平成 7年 6月定例会(第2号 6月15日)
平成7年6月15日(木曜日)
〇出席議員(40名)
1 番 澤 渡 和 郎 君 2 番 石 澤 秀 夫 君
3 番 高 橋 啓 介 君 4 番 渡 辺 弥寿雄 君
5 番 高 橋 博 君 6 番 高 橋 民 夫 君
7 番 金 峰 聡 和 君 8 番 斎 藤 淳 一 君
9 番 加 藤 賢 一 君 10 番 高 橋 伸 行 君
11 番 渡 辺 ゆり子 君 12 番 豊 川 和 弘 君
13 番 加 藤 孝 君 14 番 石 沢 忠 八 君
15 番 竹 田 和 義 君 16 番 荒 井 啓 君
17 番 鈴 木 善太郎 君 18 番 峯 田 豊太郎 君
19 番 阿 部 喜之助 君 21 番 阿 部 豊三郎 君
21 番 高 橋 嘉一郎 君 22 番 佐 藤 義 久 君
23 番 酒 井 靖 悦 君 24 番 佐 竹 盛 夫 君
25 番 佐 貫 宏 一 君 26 番 小野寺 建 君
27 番 長 瀬 洋 男 君 28 番 会 田 邦 夫 君
29 番 渡 辺 秀 夫 君 30 番 宝 沢 啓 輝 君
31 番 枝 松 昭 雄 君 32 番 武 田 一 夫 君
33 番 佐 藤 稔 君 34 番 浅 野 泰 孳 君
35 番 深 瀬 悦 男 君 36 番 尾 形 源 二 君
37 番 渡 辺 卓 弥 君 38 番 加 藤 正 君
39 番 中 村 幸 雄 君 40 番 大 沢 久 君
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〇説明のため出席した者
市長 佐 藤 幸次郎 君 助役 板 垣 啓 二 君
収入役 今 野 和 子 君
総合政策室長 斎 藤 健 司 君 総務部長 梅 津 久 勇 君
財務部長 佐 藤 冨 也 君 市民部長 酒 井 正 男 君
環境部長 寺
崎 琴 雅 君 福祉部長 横 倉 明 雄 君
産業部長 日 野 茂 男 君 建設部長 奥 山 漸 君
都市開発部長 垂 石 定 敏 君 下水道部長 山
崎 輝 翁 君
消防長 武 田 鉄 雄 君 済生館長 櫻 田 俊 郎 君
済生館事務局長 山 川 正 雄 君
水道事業管理者 阿 部 勇 蔵 君
水道部長 黒 沼 吉 男 君 教育委員長 後 藤 和 弘 君
教育長 洒 匂 勝 雄 君 選管要事務局長 加 藤 順 功 君
代表監査委員 大 山 昌 一 君
監査委事務局長 加 藤 弘 一 君
農業委員会長 日 野 晃 昌 君
農業委事務局長 岸 善 明 君
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〇
事務局職員出席者
局長 金 田 春 雄
総務課長 鈴 木 啓 議事課長 岩 田 充 巨
副主幹 菅 澄 子 議事係長 須 藤 正 博
調査係長 深 瀬 博 主査 金 澤 孝 弘
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〇議事日程第2号
平成7年6月15日(木)午前10時開議
第1 市政一般方針に対する質問
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〇本日の会議に付した事件
日程第1 市政一般方針に対する質問
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◎午前10時 開議
○議長(大沢久君) これより本日の会議を開きます。
出席議員は,定数に達しております。
本日の議事は,日程第2号をもって進めます。
なお,
選挙管理委員会委員長から欠席の届出があります。
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◎市政一般方針に対する質問
○議長(大沢久君) 日程第1 市政一般方針に対する質問を行います。質問者は通告により,議長において指名いたします。
なお,質問は会議規則第57条の規定により答弁を含めおおむね1時間とし,再質問は同第64条の規定により2回までといたします。
また関連質問は,許さないことにいたします。
市長はじめ答弁者は,時間の都合上簡潔にして要を得るようご協力をお願いいたします。
それでは指名いたします。
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◎加藤賢一君 質問
○議長(大沢久君) バブル経済崩壊後の状況を踏まえ,土地政策=都市計画の見直し,ほか4項目について,9番 加藤賢一議員。
〔9番 加藤賢一君 登壇〕(拍手)
○9番(加藤賢一君) みなさんおはようございます。6月定例市議会に対して,一般質問の機会をいただきまして,誠にありがとうございます。以下通告にしたがいまして,順次質問をさせていただきます。なお,最初でございますので,よろしくお願いいたします。
現状時点における山形市の土地利用=都市計画の見直しについて。
山形市においては,昭和61年に第5次山形市総合計画「いきがいろまん・山形21」を策定し,21世紀に向けての基本計画を実施し,官民一体となって,全力をあげ市の発展に取り組んできたことに,深く敬意をあらわすところであります。ところで,その計画策定から,今年は10年目にあたります。第1次・第2次石油ショックを乗り越えた後,第5次総を策定した当時の山形市をとりまく環境は,今日経済の国際化により,「世界の中の日本」「日本の中の山形」からダイレクトに「世界の中の山形」へ変化し,その視野に立って,今後の山形市の位置づけを図るべきものと思われます。周知のように冷戦終結以後,20世紀末のここ数年,経済のグローバル下のもとに,世界は単一経済市場を形成し,急速に中国沿岸部や東南アジアに低廉安価な労働力を生み出しました。折から我が国の経済政策,及び産業構造上における膨大な貿易黒字体質と,アメリカの為替政策による円高は,輸出産業にとって生産工場を自国より海外へシフトするという経済的大転換を迎えねばならない時期でもありました。更に輪をかけたように,バブル経済の崩壊によって,不良債権・地価下落・株式暴落により資産の減少をきたし,企業は一転引き締めにかかり,リストラの徹底化を行い,長引くデフレ経済の状況にいたり,まさに不況に遭遇したわけであります。そのような時代の波にあっても,限られた財源のもとに,社会資本の整備は着々と進められ,当市においても,べにばな国体にともなって,山形自動車道の開通,山形新幹線の開通をはじめ,高速交通網が整備され,間もなく,山形県の背骨をなすであろう
東北中央高速道路着工が見込まれる今日であります。
一方,市民生活の面からも,核家族化の普及,車社会の出現により,郊外住宅の増加,それに伴う郊外型大型店の進出開店,そして反面,市街地の空洞化による市街地商店街の低迷等の新たな問題も引き起こされております。特にこの市街地空洞化の問題は,公共交通体系が整い,中央官庁の出先機構や民間の出先支店が集中し,商業集積度が高く,
一極集中的中枢都市機能をもつ仙台市は例外でありますが,隣県の秋田市をはじめ,全国地方都市の等しく抱えるところであります。まさに時代の様相は,激流の如く急展開を示しております。
ここにおいて本市も,郊外型大型店と市街地の均衡ある発展を促すためには,業者業界のみの力だけではなく,官民一体の「まちづくり」を,念頭においた都市政策の発想を必要としている商業施設の設置展開の面,
東アジア工場化における日本企業の海外進出にもかかわらず,誘致企業を意図しなければならない,工業団地の造成配置面,更に住宅地の開発供給の面からも,しかるべき合併問題を含みとする広域行政の効率の面をも含めて,土地利用すなわち都市計画の見直しを図らなければならない時期にきているのではないかと思われるのでございます。また,
東北中央高速道路東側から駅西一帯にかけての農振地域・
市街化調整区域を含めた土地利用の全体的構想こそ,今後の西部地区振興の大きな鍵であると考えられます。
そこで,ぜひ第6次総合計画では,以上申し上げましたことをどのように位置づけておるのか,ご説明をお願いいたします。
次に各論に入ります。
郊外型大型店と市街地商店街の均衡ある発展について。
先ほど述べましたように,今日の住環境は「車社会の発展」と「核家族」の普及や,土地の広さや,適正な地価を求め,近郊型住宅が急速に伸長し,街の輪が拡散し,それぞれのエリア毎に郊外店が貼りつき,
ロードサイド型商店街の形成とともに,郊外も街としての活況を呈しております。しかし,その反面,市街地の空洞化現象に伴う
中心市街地商店街の低迷は,全国各地の地方都市に見受けられ,深刻な事態と化しつつあります。
ちなみに,
山形商工会議所が行っている歩行者通行量を駅前のグリーンホテル前を例として取り上げてみますと,昭和48年20,243人,同じく52年16,920人,55年12,040人,58年10,520人,60年に至りますと1万台を割りまして7,440人,平成2年6,926人,平成4年6,936人,昨年,6年でございますが8,520人と,平成2年までは長期低落傾向が著しく,平成4年の横ばい傾向に関しましては,新幹線開通効果がもたらしたものかも知れませんが,少なくとも平成6年の増加は2つの要因が考えられます。
その1つは山形駅ビル「メトロポリタン」の完成による駅前東口の一応の整備の終了した年でありまして,また山形市が旧市街地9
商店街振興組合(駅前・十日町・本町・七日町・一番街・一番組・桜木町・鈴蘭街その後旭銀座)を対象に整備を進めてきた街路整備事業が完成した時点でもあります。つまりアーケードをとりはずし,無散水消雪道路をはじめ電線電柱の地中化,
ストリートファンチアー・モニュメント・案内板・電話ボックス等の整備を図り,商店街としての
遊歩的回遊型ショッピングを楽しませるため,各個店の
リニューアル化をも含め,商業施設の集積化を試みた時期に相当するものと思われます。
この事業は市の商工課を窓口として,国・県・市道の街路整備に合わせ,各商店街が,より魅力的な環境整備を行い,広域的な集客を高め,商店街の近代化を促進し,市としても国・県の制度活用や市の補助等で支援し,事業実現を図ることを目的とした「山形市
商店街近代化事業」によって,総事業費16億9,292万5千円を投資し,
うち地元商店街では4億9,771万3千円という総事業費の約3分の1を負担してもらったものであります。その地元商店街の投資額は,決して少ないといえる金額ではなく,これこそ市と商店街の協力の賜物であり,官民一体の結晶といえるものと思います。この中心商店街の回遊性のあるロ字型商店街の整備は,旧山形城下町の商業ゾーンの延長線上にある新
山形中心市街地の形成そのものであり,文化ゾーンとの関連からしても,三の丸跡地,蔵の街並み,寺町・旧県庁郷土館,せせらぎ道,そして霞城公園と連携した回廊として,十分に役割を果たせるものと考えられます。文化ゾーンの集積地である霞城公園付近とこの商店街がドッキングしてこそ,
回遊型アーバン観光としての価値も加わり,山形駅より半日コースの都市景観をめぐる市内観光として誇れる歴史的・文化的蓄積の表現であり,市街地の都市計画を遂行していく上で,貴重な財産となるはずであり,これまでの行政側と民間側との莫大な投資をむだにせず,後世に残せる遺産となるものと思われます。しかし当市にとっても郊外型住宅の急速な伸びと共に,郊外大型店の進出は
市街地中心商店街に一大脅威を与える状況になってきました。その典型的例として,現在進行している
馬見ケ崎土地区画整理地には,平成8年4月開店予定のジャスコが27,420㎡と言う市内デパートの2.5店分の膨大な
大型店出店計画をしております。本市の商業バランスを破壊するような憂慮を与えております。更に
南館土地区画整理地にはヨークベニマルが平成8年9月,
成沢土地区画整理地にはヨークベニマルが平成12年,
吉原土地区画整理地にはダイエーが平成15年をめどに出店計画をかかげ,それぞれ進出を図っております。例えばすでに郊外大型店を出店しております秋田市の例ですが,千秋公園前の老舗「木内百貨店」の規模縮小,5時30分閉店,更に「協働社」の全館閉店,空き店舗多数が見られるようになり,市街地の商店街は潰滅的打撃をうけ,先ほど申し述べましたような中心街の役割は,もはや果たしていないものと見受けられます。そのような状況にいたりますと,財政面においても,法人市民税はもちろん,固定資産税,都市計画税の徴収にもなんらかの影響を来すものとも考えられます。とにかく一度破壊された都市機能を回復することは並大抵のことではないことは,すでに歴史の証明するところであります。そこで大型店の出店計画の経緯をつぶさに見てみますと,すべて民間の
土地区画整理地に進出しようとしている点に注目すべきものと思われます。本来,
土地区画整理地は宅地の供給を主とするものであり,商業施設はその地区の規模により設定すべきものと考えられております。ただ広大な保留地を確保し,そこに大型店を誘致し,土地の価値受益を需要しようとする姿勢は本来の趣旨に反するものではないでしょうか。いかに民間の施工といえども,行政側からの補助金を支出している以上,都市政策上の観点から組合に対する強硬な指導を与え,市街地との均衡ある発展を図っていくべきものと考えられます。その点,どのように考えておられるでしょうか。
また,
ジャスコ出店計画に対して,商店諸団体から県や市や商工会議所に反対の陳情書,見解表明等が出されております。その内容に関しましては「都市規模や商圏構造に対し,バランスを欠いた大規模な
ショッピングセンターの建設」でありますとか,「地域住民,地域商店会とのコミュニケーションがあってこそ,まちづくりが活性化されるものであり,歓迎されるものであり,市内デパートの2.5倍もの大きさは,当地区内に必要ではなく,2,000㎡位で地域住民に十分対応できると思います」でありますとか,「
都市機能バランスを無視し,騒音・車公害・環境劣化・地価の上昇・その他をもたらし,個々の小売店,商店街の問題に止まらず,都市整備上,将来のまちづくりに極めて,重大な課題を発生している例が少なくありません」等々,数多くのことを列挙しております。この問題に関して,平成7年2月22日大店審の東北審議部会・山形審査会は意見聴取会議を開き,意見をとりまとめたところ,出店賛成者は消費者代表3名に止まり,小売商業者4名,有識者4名より,店舗面積をめぐり,反対意見が相次ぎ,憂慮の意を表しました。また,その審議会に山形市の意向をとりまとめた上で,知事が意見を述べることができるとされているので,山形市の意向は甚だ重大だといわなければなりません。一方,商工会議所と山形市が消費者調査をした結果,「車社会の進展やライフスタイルの変化に伴い,駐車場を完備し品揃えもある郊外店に,消費者の買い物動向が流れる傾向にある」と分析している点をも注目しなければならない現実でもあります。そのことから押して中心商店街を利用しない原因は,
①駐車場不足②道路アクセス③営業時間の短さ④低価格商品や品揃え不足等があげられます。それらの問題に対しての解決策は商店街側だけで対応できるものもありますが,行政と共に遂行しなければならない対応策も十分にあると思われます。つまり「駐車場不足」には,市役所・済生館・
東口交通センター等の公共駐車場の利用を商店街側とともに検討をするべきであり,更に「まちづくり会社」等の設立によって空用地の駐車場化を図るような方法も考えられ,また「道路アクセス」問題は行政側の
都市開発サイドの対応と考えるところでございます。しかし,長期的視野に立ってみますと,その根本的原因は市街地における定住人口の減少,すなわち「市街地空洞化」の一言に尽きるものと思われます。
そこで高齢化社会が進行する中で,地域サービスなどコミュニティの拠点としての役割が,今後一層求められるような都市政策を,
中心商店市街地に確立するのも一つの方法かと思われます。今日まで
高齢者向け住宅等の福祉施設は菅沢・成沢等の新市内地区の郊外に配置されてきましたが,これからは積極的に健全で意欲のある高齢者の状況に応じ,霞城公園や市内各病院,各デパートそして商店街を自由に徒歩で回遊できる立地にある市街地等の再開発事業によって生じる空間を利用し,これらに併設する複合施設,例えばアズ七日町のように第3セクター方式の建物を建設し,快適で健康的な生活を楽しめる
高齢者向け住環境の整備こそが,市街地人口の定住化に一役かうものと考えられるところでございます。いかがなものでしょうか。
更に市街地活性化のためには,市街地への公共施設の集積化も一つの方法と思われます。諸施設を訪れるために,必然的に市街地に人が集まり,それが買物客へとつながり,情報発信の基地としての性格をも帯び,アーバンルネッサンスとしての効果の下に,それぞれの役割分担ができ,相乗効果が大いに期待できるものと考えられます。そしてまた観光面からも
山形アーバン周遊観光として,県郷土館,霞城公園付近に文化ゾーンの一大集積化を図ることこそが,好
感度複合商業ゾーンとしての商店街の活性化の促進につながるものと思われます。郊外と市街地の均衡ある発展について,ご説明をお願いしたいところでございます。
次に,県立病院跡地について。
現在の県立病院が市北部地区に移転することが正式に決定をみましたことは,皆様の周知の事実であります。県立病院の前身は旧32連隊の陸軍病院であり,維新の折り,山形藩から山形県になった時には,県庁がおかれ,遠く維新以前は秋元氏の治政により,新御殿として藩主の住居でありました。山形城は延文元年(1356年)に斯波兼頼が入部し,築城をなし,最上氏の祖となりました。11代最上義光が約400年前の文禄年間に城郭の大拡張を行い,山形城下を整備し,今日の山形の発展の礎を築いたわけであります。特にこの城は当時の大阪城に触発されて大改修を成したため,全国でも平城としては屈指の規模をもつものであり,中世城郭の代表的遺構として,文化庁の注目するところとなり,当山形市でも昭和59年11月に「
霞城公園整備計画概要書」を策定し,昭和61年,国の史跡指定を受けました。以後30年にわたる長期計画の下に,当時の価格にして112億7,800万円の工事費概算の見積もりをもって,すでに市政90周年事業として完成をみました東大手門をはじめ,本丸御殿,庭園,
能舞台,資料館,工芸館等を造成し,歴史的価値の高い静的な公園を目指し整備を進めている段階であります。
更に本市の重要事業であります東北内陸地域に輝く,
生活文化拠点都市を目指して「
シェイプアップマイタウン山形-歴史と文化と緑の環の形成」においても,
市街地活性化計画として,歴史ゾーンの中核に位置しております。そして
山形地区都市拠点総合整備事業「いきいき都市21」においても,西口開発-駅西都(エキサイト)との一体化,つまり駅西口からの文化ゾーンの一区画として,霞城公園への導入回廊を設定しており,西口文化軸とのドッキングを目指しているわけでもあります。更に,昨年12月に発刊された
都市景観ガイドブックに見られる「歴史を生かした風格の街づくり」の1章でも,山形城跡の景観こそ,そのメーンであると定義づけられております。いかにこの地区が今後の山形市の文化ゾーンの形成にとって枢要の地であるかを窺い知ることができると思います。
これまで「山形らしさ」という言葉で,山形の何を表現するかを多くの人が試みてきました。「自然の景観」「食文化」「人情」等,いろいろ取り上げられてきましたが,やはりその一つとして歴史的経過ということも「山形らしさ」であると思われます。隣の仙台は「伊達六十二万石の城下町」そして置賜の米沢は「上杉十五万石の城下町」また水戸は「黄門様のまち」名古屋は「尾張名古屋は城でもつ-金の鯱」金沢はご存じ「百万石の城下町」等というように,その街のアイデンティティというか,街の雰囲気がその歴史的表現の集約化で語られそうな気がいたします。「山形らしさ」の中に「最上義光の城下町」というイメージを定着させるのも,その一つの試みであろうと思われます。この文化庁の史跡指定は絶好の機会と捉えるべきでしょう。
商工会議所月報6月号の「山形市の観光資源」アンケートの調査にあらわれていますように,市内観光のトップが「霞城公園と大手門」91%とあり,歴史観光資源の意味からも,アーバン観光の集約化を,文化ゾーンとしての霞城公園,山形美術館,
最上義光歴史館をはじめとするこの地域に大成させるべきであります。
そこで,県立病院移転後の跡地の利用を山形市の立場から早急に検討し,県に対して申し入れるべきであり,あるいは共同して検討すべき時期ではないかと思われますが,市のご見解をお伺いしたいと思います。
今日,歴史的遺産としては,世界文化遺産として法隆寺や姫路城が指定されましたように,建築物をはじめとする有形文化財が主でありますが,口碑伝承や伝統工芸技術を中心とする無形文化財もまた大きな比重を占めております。幸い当市においても,数多くの無形文化財がありますが,その中でも,現在山形・八戸・宮中の全国3カ所に伝承されています「騎馬打毬」があります。戦前より旧水野藩士族による「香澄クラブ」のメンバーによって,毎年10月6日の豊烈神社祭礼の折り行われており,今日まで連綿として続いております。当市では平成4年9月25日付で「無民第八十五豊烈神社打毬」として,山形市無形民俗文化財に指定されております。また,本年4月19日打毬代表団が佐藤市長と会合をもち,保存への協力を依頼し,「打毬会」の顧問を要請したところ,快く受諾され,5月28日の総会には市長自ら出席し,励ましの言葉を与えられたと聞き及んでおります。ご存じのように現在,豊烈神社の旧馬場は駐車場と化し,昔日のように満足のいく「打毬」の技を披露できるような状態ではありませんが,「打毬会」会員は一丸となって保存に努めております。幸いなことに,
霞域公園整備計画概要書の中に,古図に馬場と記載されている場所を多目的広場として計画しており,更に将来行われるであろうイベント企画表にメーンイベントとして,秋の部,義光祭の中に出陣式・甲冑行列・大名行列・流鏑馬とあり,当然,馬場とおぼしきものがいずれ必要になるものと推察されます。そこでぜひ,この「騎馬打毬」の保存及び普及のため,この「打毬」をもイベントの1つに加えていただけるよう要望いたします。そして,流鏑馬や打球に馬場として使用可能な空間をぜひ霞城公園内,またはその付近に整備していただきたいと思っております。
同整備計画書(7)事業化計画の現状施設の移転撤去計画の項に
国指定重要文化財である旧済生館三層楼「郷土館」の移転問題を取り上げておりますが,その移転年次等については「第5次山形総合計画」等で総合的に検討するものとすると記してあります。いずれにいたしても,正保年間の山形城復元に対して,明治初期の貴重な西洋式建築物がそのまま現在地に居座るということはあり得ないことであり,その貴重な建築物は当然,市内文化ゾーンの一角に移築すべきものと考えられます。
そこで,かつての中央公園の北側,つまり現在の山形美術館と
最上義光歴史館の背後には,国有地の山形税務署と山形検察庁がありますが,大局的総合的見地から,将来,等価交換や買収その他の方法をも含め,両役所の移転を図り,一大文化ゾーンの拡大用地として確保し,今後予想される旧済生館をはじめとする明治期以後の文化財移転用地に充ててみてはどうかと思われます。特に国有地の交換,買い取りは時間的経過がかかり,なかなか困難でもあるとの話を側聞しておりますので,長期的展望に立ってご検討をお願いしたいところであります。
更に,霞城公園整備に伴い,市内に残っている三の丸跡地をも併せて整備し,国内有数の規模をもつ平城の偉観を示すとともに,歴史的中世城郭遺構として価値を高める必要があるものと考えられます。そこで十日町地区にある歌懸稲荷神社西側に現存している旧三の丸跡地を,史的公園とする整備計画,及びその買い入れ状況についての現状と,最上義光が出羽合戦における出陣式を行った,市立第三中学校脇の稲荷口にあたる双葉公園一帯の三の丸遺跡としての整備に対し,どのようなお考えをもっておられるか,併せてご説明をお願いいたします。
次に,駅東西間における新都市拠点整備事業について,お尋ねしたいと思います。
昭和60年度に大臣承認を受けた「シェイプアップ・マイタウン計画」による新しい都心地区構想の一環として,「
山形地区都市拠点総合整備事業」調査が始められ,駅西地区を中心として,36.1haの整備を行い,都市拠点の形成と都市基盤の強化が着々と進められ,その進行過程において橋上駅舎・駅ビル・自由通路・東口広場,そして東口交通センターと,平成7年3月までそれぞれ完成をみましたことは,山形市民として誠によろこばしい限りであります。さて,東口の駅ビルから,駅前大通りに通り抜けるには,現在駅中央から地下を通りビブレに出る地下道の他,南側からホテル山形に達し,十字屋側に出る通路。北側から東口交通センター前を通り明治パーラーに出る通路と,それぞれ3本ありますが,この整備計画の中に仙台駅前等に見られる巨大な歩道橋である人工地盤(ペデストリアンデッキ)が三方面に設置されるとしており,基本設計によれば,総延長400m超,幅5.5~12m,床面積は約3,900㎡とあり,当初計画では,平成8年度着工予定のところ,概算事業費は約50億円と多大な費用のため,今年度上半期に再検討し,改めて着工・工期を定めるとの新聞報道がありましたが,詳細について地元への説明会を開き,地元の意見を聴取し協力を要請すべき時期と思われます。そのペデストリアンデッキに関してですが,駅前大通りをはじめ,中心市街地全体は街路整備事業の折り,積雪・凍結の弊害を除くため,歩行上の利便性をも合わせて考慮し,消雪道路として快適な歩道を完成させたわけでございます。そこでペデストリアンデッキも冬期の積雪・凍結防止のため,消雪装置を施し,冬期中においても,効果的利用が見込まれるよう対策を取るべきと思っております。その点どのようになっているのか,併せてご説明をお願いしたいところであります。
次に,
山形中心市街地と西部地区を結ぶネックでございますが,奥羽線の線路に遮断されていることであります。それが交通渋滞の原因として指摘をされ,早くからその解決策として,道路改修が叫ばれておりましたが,いよいよこの整備事業で遂行することになり,大なる効果が期待されているところでございます。ところで道路幅を30mに拡幅し,駅東西間の利便性を高めるために,都市計画道路「東原飯塚線」が最優先順位であると伝聞しておりましたが,昨今の計画では十日町の一部区画整理を行い,都市計画道路「十日町双葉町線」を着工し,線路の下をアンダーにして通すと聞き及んでおります。両計画道路の現況についてお尋ねしたいと思っております。
更に,市農協・山形ガス会社移転等,道路拡幅に伴う地元との話し合いがどのように進んでいるかも,併せてご説明願えれば幸いと思います。
次に,駅西開発に伴い,東ソーの移転問題が大きな比重を占めると考えられます。現在の工場は平成7年度より,須川左岸パークタウン西側の沼木地内約41,000㎡の敷地に移転すると伺っており,また残土処理については,門伝字落合川原に約16haを確保し,処理を行い,公園緑地として整備するとのことですが,両方の場所移転に対し,地元住民から強硬な反対を受け,計画遂行に支障を来しているように見受けられます。現状から察し,東ソー用地に対する区画整理の進捗状況上,その後の総合文化センター用地や,代替地であるEブロックの確保に重大な支障を来し,平成14年完成予定に大幅な遅滞を生ずるのではないかと憂慮されます。更にリストラ等による民間企業の縮小化により,西口新都心ビル建設をはじめ,この「新都市拠点整備事業」そのものの大幅見直しがあるのかどうか,その辺も併せてご説明をお願いしたいと思います。
いよいよ最期の章に移ります。新産業の育成について。
日本経済をとりまく国際経済環境の変化の中で,特に円高の影響をモロにうける輸出産業は,生産拠点を中国沿岸部や東南アジア各地に移転し,世にいう産業の空洞化が顕在化しているのは先述したとおりであります。首都圏・近畿圏に本社を設けている大企業の最先端技術の研究・実験・試作工場とか,頭脳集約型最重要部分工程に関わる工場はともかく,かつて東北をはじめ全国各地に低廉安価な労働力を求めて進出した単純加工生産工場は,海外へと移転されており,自治体はむしろ今日まで進出している企業の撤退を憂慮すべき事態にいたり,まさに,企業誘致にとっては厳しい冬の時代を迎えたといっても過言ではありません。そこで近隣市町村の工業団地をも含め,バブル経済時に計画した,企業誘敦を目指している本市の表蔵王工業団地をはじめ,今日的状況の下で,都市計画上,工業団地の全体的配置をどのように考え,工業全体に対してどのような展望を抱いているのか,更に緊要の問題として,今どのような企業を誘致しようとしているかを,ご説明願えれば幸いと思っております。
また,山形には地場産業である木工・鋳物・電器部品・食料品等を中心とした企業があります。これら地場産業育成のために,東北芸工大との産学共同体による支援・山形ブランドの開発をうたっておりますが,具体的にどのように進んでいるのかをも併せてご説明お願いいたします。
今日は大変いろいろ質問をさせていただき,ありがとうございました。中には初歩的な質問や,非礼を顧みないような質問もあったかと思いますが,何せ新人ということで,ご寛容の程お願いしたいと思います。なにとぞよろしくご対処の程お願い申し上げます。
ありがとうございました。
○議長(大沢久君) 佐藤市長。
〔市長 佐藤幸次郎君 登壇〕
○市長(佐藤幸次郎君) 最初の山形市の土地の有効利用についてでございますが,現在,土地利用につきましては,平成12年度までを目標にした第2次国土利用山形市の計画,これに基づいて基本的には進めております。これは日本の国土,いわゆる土地の創設は不可能であると,貴重な財産として有効に利用していかなければならない。このような基本の理念の下で進めているわけでございますが,先ほどから市街地,また郊外店舗進出いろいろな面で商店街も影響を受けているということでございますが,まず土地の利用につきましては,総合計画策定委員会で現在策定中でございまして,土地利用の見直し,これにつきましては,来年の3月までに基本計画を見直してまいりたいと思っております。特に状況の変化を加味しながら土地の有効利用,いわゆる産業,商業地の拡大,山形市にいきいきと,はつらつとした活力のあるまちづくりにしていきたい。そしてまた,それぞれの市街地に向けた土地の利用についても,特にただいまご指摘いただきました西部地区でございますが,見渡す限りの緑豊かな田園地帯でございますが,ここが山形市の生産基盤としての面だけではなくて,都市環境に潤いと豊かさを与えてくれる緑地として非常に重要であるというふうに思っておりますが,それだけではこれからの都市行政はやっていけないという考えから,人口のこれからの推移,更には産業のフレームなどの検討を加味して,適切な土地利用を図れるように配慮してまいりたいと,このように考えております。
強くご指摘を受けましたいわゆる中心商店街,郊外店舗の問題でございますが,もちろん中心商店街につきましては,シェイプアップ・マイタウン山形,これを策定して今までも実施してまいりました。数々の商店街の振興策,歩行者が歩きやすい,楽しみながら歩けるような商店街のまちづくりを進めてきたところでございますが,やはり中心商店街は,商業の集積拠点としての面的商業地として,今後とも市として力を入れて整備をしてまいりたいというふうに思います。
周辺のロードサイド商業地,これらにつきましては最寄り品を中心とした線的商業地として整備していきたい。このような基本的な考えを持っております。特に大型店舗につきましては,いろいろな客が引かれる,空洞化が増えるのではないかと言われておりますが,私どもは山形市のこれまでの中心商店街が果たしてきた役割,非常に山形の商店街というのは力のある商店街であるというふうに思っておりますし,私どもはこれを支援しながら,電線の地中化,または明るいまちづくり,歩道の改修,いろいろな面を進めてまいったわけでございます。中心商店街の活性化計画においては基本的には魅力ある商店街づくりをお願いしたい。私どももそういう面で行政からも支援してまいりたいというふうに思っております。
商店街の振興策は,夜間の人出があると,そして明るさと音による商店街。これが非常に大事だと思いますし,商店街だけの力では今はやはり難しい局面にきていることは事実でございます。建設省,厚生省,更には運輸省,三者一体になって,今いろいろな観光資源の開発という意味で協議を進めているところでございますが,これは商店街にいわゆる先ほどご指摘のあったような福祉,更には医療関係をその中に取り入れていくという方針でございます。山形市の場合は,幸い七日町中心商店街には市立病院,更には老健施設として,今後新たに1つ市街地近くに建設されるということでございまして,アズ七日町ビルのような第3セクター,行政と民間による施設づくりにおいてやってほしいということでございますが,そういった内容を頭に入れながら,これからの商店街づくりに力を入れていきたいというふうに思います。
大型店舗の郊外進出でございますが,それぞれの現在進行している区画整理組合のその敷地内にほとんど予定されている。こういう事情でございますが,基本的には中心商店街,郊外の商店いわゆる大型店が共存できるような態勢でいきたいと思っております。あらゆる機会で私はあまりにも大きいのはやはりふさわしくない,そのような意見を申し上げておりますし,先日もある地区からの公式なものとしてその意見を求められたときにつきましても,そういう意見を申し上げたところでございます。やはり山形でも均衡ある発展,それは中心商店街,更には新しく住宅地ができつつある区画整理組合事業敷地内においての生活者の最寄り品,いわゆる日用品が中心になっている店舗であろうというふうに思います。敷地については,大型であれば,その駐車場なり遊び場なりについては,私どもとしてはそれほど問題とはしなくて,売り場面積であると私は理解しているところでございます。その売り場面積についてもただいま申し上げましたような内容で今後とも両者が共存できるような中心商店街,そして大型店舗の形成に理解をしていかなければならない。このように思っているところでございます。
特に,中心商店街の活性化について,先ほども申し上げました福祉と医療を商店街の中に考えたこれからのまちづくりを進めていかなければならないということでございますが,もう1つは,これからの都市観光について商店街を最大に利用した都市観光型を考えていくということは,街の文化に触れる観光,街の人々に触れる観光,これをこれから力を入れていかなければならないと思います。街の文化は,先ほどのように最上義光57万石の大半であったいろんな史跡を再利用し,それを活用した観光開発,街の中の観光,そして人々との触れ合いは,食文化,人情,こういったものに触れる観光を進めていきたいというふうに思っているところでございます。
その中で先ほど県立中央病院が北部に移るということが決定しているわけでございますが,この跡地については,これまでも県がやってほしいと,いろんな施設,いわゆる文化歴史ゾーンのそういったもの,更には観光資源となるようなもの,多くの人々が触れ合う場所にしたいというふうに申し入れはしております。それが県がやれないということであれば,これからも話し合いを進めますが,市の方でこの土地を譲り受けまして今申し上げたような施設づくりをしていきたいというふうに思っております。
県立中央病院の跡地にかかわってでございますが,シェイプアップ・マイタウン山形の構想にもあります霞城公園が最終に一番大きな観光的な触れ合う,そしてゆとりある面の整備,そして中間に親水空間を中心とした済生館,そして寺町と,この一角を観光ルートにこれから進めていきたい。これを形成していきまして歴史文化軸の形成,その中間を流れる御殿堰を利用した観光ルートにしてまいりたいというふうに思っておるところでございます。
三層楼につきましても,これは国の重要文化財に指定になっておりまして,山形市だけの考えで移転が不可能でございます。今後とも適地をみつけて文化庁と協議をしながら,やはり人々がこれを親しめる,見られる,古くからの文化財を多くの市民,県民のものとして共有していただくような設置にしていきたいと思っております。
三の丸の跡地の問題でございますが,歌懸稲荷神社周辺のいわゆる土手ですが,あの周辺一帯の西側について,1週間前ほど文化庁から予算がつきました。したがいまして,今年度と来年度に分けて法的市有,市の所有として,これから保存し,いろいろなものに利用していきたい。特に歴史に親しめる空間の創設,快適な都市環境づくりの中心にしていきたいというふうに思っております。これは当然これからの都市計画,公園整備を含めたまちづくりの中で整備をしてまいりたいというふうに思います。
もう一つ,豊烈神社の騎馬打毬でございます。これまでのように山形の豊烈神社の騎馬打毬,宮内庁の騎馬打毬,これはまったく同類でございまして,やり方も保存も一緒のようになっておりますが,八戸だけは若干違っております。全国に3カ所の打毬がございますが,このような素晴らしい文化財,山形市で平成4年に無形民俗文化財に指定したものでございますから,その打毬の披露もできない,公演も開催できないというような状況では廃れていくことが心配されますので,やはり練習したりお祭りの際,市民に公開できるような馬場の形成が必要だと思っております。霞城公園内を山形市制の90周年記念事業の審議会答申をもとに整備する計画を進めているところでございまして,東大手門はその1つでございます。その中で,霞城公園内の整備につきましては,文化庁は前にあったとおりにしないとだめだと,許可しないということでございますので,その史実をもとにしてやってまいりたいというふうに考えております。そうなりますと,松平氏が藩主の際の絵図をみますと霞城公園内の東大手門の土手の周辺,そこが馬場公園になっております。
そういうところで,できればそういったものに何も必要なく更地にしておいてやれるわけでございますので,そういうものを今後造っていけるかどうか検討してまいりたいと,このように思います。
○議長(大沢久君) この際,市長に申し上げます。時間が迫っておりますので,要約してご答弁をお願いいたします。
○市長(佐藤幸次郎君) 東口と西口の開発整備でございますが,人工地盤いわゆる今までの計画している,県と市がやっている事業については予定どおり進めてまいります。ただ,一つ民間がやる,東ソーが建設することについては今のところ明確に方針が打ち出されておりません。最初の頃はホテルとデパートのようなものをつくりたいと東ソー側が言っておりましたが,今の時点では全く何も計画が立っていないという状況でございますが,県と市の方は予定どおり進めてさせていただきたい。ペデストリアンデッキ,人工地盤につきましては今検討中でございます。と申しますのは,地平面に相当整備しております。地上に駅前を整備しましたので,この人工地盤を大型にかぶせてしまうとせっかく造った景観がなくなると,こういうこともございまして,最初の基本計画を見直ししております。どの程度の規模にするかまもなく結論を出していきたいというふうに思っております。東原飯塚線,これは東原村木沢線に都市計画審議会で変更なっております。したがいまして,この城南橋周辺につきましては県の事業主体として取り組んでおります。鈴欄街城南橋266m事業認可に入りまして,消雪ボーリング調査に入っております。十日町双葉町線については,駅の地下道の工事でございますが,これは市がやる事業となります。
今年一部用地の測量を開始しております。東ソーにつきましては,スパッタリングターゲット,これを新しい沼木パークタウンの西隣に建設したいと,こういう状況でございまして,地元の方々と協力を得ながら,いろいろ話し合いをさせていただいているところでございます。まだ最終的に決着しておりません。全力をあげていわゆる駅西再開発のギリギリのところにくるまで,なんとかしてこれを解決して地元のみなさんのご理解を得たい,このように考えております。
表蔵王工業団地につきましては,大体の総面積の半分を地元の企業,そして残りについては誘致企業でいきたいという考えを進めております。表蔵王工業団地の内容については,消費者交流型の企業,先端的企業,これを誘致の主力にあてていきたい。残りについては,いわゆる住宅地にある営業拡大に伴って事業を伸ばしたい,移やたいという方々にこちらの土地を提供して操業していただきたい,このような考えでおります。
○議長(大沢久君) この際,加藤賢一議員に申し上げます。発言時間が1時間を過ぎておりますので,これをもって,加藤賢一議員の質問を終わらせていただきます。(拍手)
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◎鈴木善太郎君 質問
○議長(大沢久君) 次に,50万都市構想について,ほか2項目について,17番 鈴木善太郎議員。
〔17番 鈴木善太郎君 登壇〕(拍手)
○17番(鈴木善太郎君) この6月定例市議会におきまして,一般質問の機会をいただき,誠に光栄に存じ感謝を申し上げます。
私は,これまでの地域活動を通し,多くの市民との対話や交流の中から,真に市民が望むものを背景に市議会議員に立候補いたし,当選させていただきました市民の方々に対し,山形市政発展のため,また,負託に答えるためにも,全力職責をまっとうする所存であります。
市民本位の市政を信条とする佐藤市長に対しまして,通告の順に質問させていただきます。
さて,山形市を中心とする山形広域圏は,本県の行政,経済,文化などの中心地として,県勢発展の先導的役割を果たしてきた地域であり,東北地方の均衡ある発展を促すためにも重要な地域として期待されており,高速交通網の整備促進とともに,県都としてはもとより,西東北内陸地域及び南東北中不区広域都市圏の拠点として,時代の要請を先取りした高度な新しい都市づくりを目指して進めることが,極めて重要な課題であるものと思われます。
さて,本市は今年度が第5次山形市総合計画の最終年度を迎えておりますが,今日までの数々のプロジェクトについて,確かな計画性と実現性に向けてのご尽力,行政当局並びに多くの関係市民に対し,深く敬意を表するものであります。
近年,自治体を取り巻く環境は,行政需要の多様化や,地域間競争の激化,高齢化社会の進行等,大きな社会変革の中で,21世紀に向けた豊かな山形市を創造していくためには,より一層の長期的展望に立った視点から,今後の第6次山形市総合計画の策定が検討されているものと思われますが,第6次総に合わせた本市の土地利用計画の見直しについて,どのような基本姿勢で取り組まれているのか,大変興味のある重要な課題であると思っております。
21世紀を展望した新しい山形,本県をリードする活力のある個性的な中核都市づくり,これらを行うためには,市長が公約に掲げておられる50万都市構想の実現目標こそ,県庁所在地である本市にとって,中心的役割を発揮するための必要不可欠なものと思われ,真に豊かで活力ある山形県都づくりのために,ぜひ長期的計画と実現に向けて推進されますよう,大きな期待を持っているものであります。
そこで,50万都市構想への推進についてでありますが,現在,25万都市から30万都市へ,そして50万都市へと段階的に飛躍させ発展させていくためには,常識的に広域合併計画を考慮に入れて進められているものと思われますが,その場合,どの市や町を視野に入れ合併圏域を想定されておられるのか。また,これらの市や町との合併協議など,話し合いが持たれておりましたなら,支障のない範囲内で結構です。これらの状況等についてお尋ねいたします。
更に,今後30万都市,50万都市を目指す場合として,本市が特に充実整備に力を注がなければならないとされている適確な土地利用計画の確立,並びに道路網の整備,賑わいと活力ある拠点づくりなどが指摘を受けているようであります。これらを重点施策として,より一段と積極的に取り組む必要があると考えられます。
本市域の土地利用に関しましては,第5次山形市総合計画の基本構想に即して,平成3年,第2次国土利用計画がなされたものと理解しておりますが,その内容はあまりにも漠然としており,消極的で具体性に乏しい計画と受け取られる懸念があります。市民が将来への開発期待感や夢の託せる実現性のある土地利用計画の策定指針を強く望みたいものであります。
然るに,公共や公益性の高い施設等の設置場所が,ただ単に土地価格が安いとか,外圧的要因などの理由によって,設置場所が左右され,計画の変更など実態として見受けられるものであります。
公共施設の設置や都市機能の集積は,その地域の発展に寄与し,大きな波及効果が期待されるものであります。本市の均衡ある発展を期待し,助長させるには,適確な土地の利用計画を確立するべきと考えます。今後,第6次山形市総合計画の策定にあたり,30万,50万都市構想の受け皿ともなる土地利用計画をもっと積極的,かつ根本的に見直す必要があると思われますが,市長はどのように考えておられるのか,お伺いいたします。
また,本市の場合,JR奥羽本線を境とする東部市街地は,都市機能の集積とともに,良好な生活環境を保持しながら,西蔵王の山裾まで宅地化が進み発展しております。これらの宅地化への進展としては,投資的効果の効率的運用からも,今後の西部市域への拡大開発が時代の要請と思われますが,これからの西部市域の土地利用及び開発計画,特に東北中央自動車道中央インター周辺地域には産業も含めた都市機能の集積を図る必要があると考えられますが,土地利用計画に盛り込むのかどうか,お伺いいたします。
次に,道路網の整備についてお尋ねいたします。
本市は,都市部へ流入する幹線道路の整備が立ち遅れているという市民の声をしばしば耳にいたします。都市の発展は道路が要といわれる所以だろうと思います。安全で能率的な道路の確保は,商工業の振興や市民生活の安定をもたらすものであり,緊急,かつ重要な施策課題にすべきものと思うものであります。ちなみに,都市計画道路の整備状況について,東北地方の県庁所在都市との比較をみますと,整備率において,秋田市57%,仙台市55.4%,福島市43%,盛岡市42.5%,続いて山形市の37.8%であります。次に青森市となっております。これは,本市が都市計画の一部見直しにより,整備率が低下したとも考えられますが,厳しい行財政事情のもとと思いますが,創意工夫を凝らしていただき道路行政の向上に一層ご尽力されるよう要望いたしておきます。
また,JR奥羽本線の横断部における許容量の絶対的不足は,東西幹線道路である東原村木沢線の城南橋,及び双月椹沢線の昭和橋に集中しており,冬期朝夕の交通渋滞は惨々たる状態であり市民のイライラは限界を超えているといっても過言ではありません。
更に,今後,東北中央自動車道の椹沢地内インターが新設され供用開始がなされれば,これらの乗西交通アクセス道路はますます混乱が予想されるものであり,同2路線の一日も早い改良をこの機会に強く要望しておきたいと思います。
次に,拠点づくりでありますが,山形市の均衡ある発展を期待するとき,これからの西部地区の確かな開発は欠せない。とりわけ,山形駅西土地区画整理事業は新たな都心づくりであり,本市が大きく躍進するとともに,今後の西地域発展に誘発するすばらしいプロジェクトであると思います。
そこで当該事業の推進状況についてでありますが,東ソー株式会社工場の移転先が沼木地区の自社所有地に予定され,これに対して隣接町内会から移転計画の撤回を求められていると聞いております。その後の進展状況,及び残土処分予定地とする周辺土地所有者との問題点等を含め,地元への対応策,あるいは市として今後どのように対処していかれるのか,お伺いいたします。
次に,南山形天童線が西側の外郭環状道路に位置づけられているが,30万,50万都市づくりを目指して,市街地の拡大を図るためには,当該環状道路をもっと外側に位置づけることが必要であると考えられます。
現道南山形天童線の沿線には,商社事業所などがビッシリと立ち並んでおり,歩車道含め幅員20mで暫定4車線として供用されておりますが,それでも交通量の緩和は依然として図られておりません。
この点からも,本格線が20mから30mに拡幅される計画決定がなされておりますが,商社事業所などの移転補償費や本路線沿いの土地取引事例地価格等を推定しても,新たに外郭環状道路を外に新設することがより経済的であり,将来の50万都市構想を目標とする新たな拠点づくりの推進のためにも,ぜひとも検討すべきものと思われますが,市長は,線引き見直し等も含め将来の都市像をどのように持っておられるのか,お尋ねいたします。
次に,活力あるまちづくりについてご質問いたしますが,本市の場合,市街地の拡大が組合施行の土地区画整理事業,県住宅供給公社や労住協などによって宅地造成がなされ,町の中心近くから徐々に拡大し,先にも述べましたが,東側では西蔵王の山裾まで及び,本市人口の約90%は市街化区域内に居住,大半が中心部とその周辺地域に集中して定住してますが,今後の周辺地の土地区画整理事業の進行によって,更に中心部での人口減少,空洞化がますます進行予測される中にあって,商業都市山形の中心商店街,活性化対策は避けられない課題であると思います。
郊外型大型店の出店問題や中心商店街のスプロール化などいろんな課題を抱え,本市としても,これまで官民一体となって構築したアズ七日町再開発ビルや電柱の地中化,インターロッキングブロック工法による道路のカラー化など,町のイメージアップや誘客対策を図られておりますことは,高く評価されているようであります。
しかし,利便性の高い郊外店に対抗していくためには,市街地の店舗と郊外にある店舗との機能分担を明確にすることが最重要であると考えられますが,市長は,どのように認識されておられるのか所信をお伺いいたします。
また,中心街の活性化を図るため,商店街に賑わいを創出する必要があります。商店街に対する再開発啓発活動など行政としてどのような施策を展開していこうとしているのかお伺いいたします。
地方の時代が謳われて久しい,しかし,多極分散などの掛け声とは裏腹に,東京一極集中の流れのなかで,地方都市の活性化対策はますます厳しいものになっており,最近のように,高速交通や通信体系が発達し整備されればされるほど,東京圏の拡大や大都市などへの若者の流出は止まらないだろうと実感しております。
これを今,最小限に止めるには,健全な都市機能を合わせ持つ地域開発や,人口定住を初めから考慮に盛り込んだ就業の場の確保,これらに最大の力を注がなければならないと思います。
企業の誘致は,当然人口増加の政策にも関連してくると考えられますので,まず,最初に人口30万人を必要とする中核市の指定を受けるに向けて,どのように取り組まれておられるのかお伺いいたします。
また,工業団地をバランスよく配置することによって,若い人や地区住民の定住が確保されると思うが,今後どのような基本計画,配置計画を考え,企業誘致の現状や今後の展望等について市長の所見をお尋ねいたします。
次に,若い人々の定住化対策についてでありますが,まず第1,若い人々にとって魅力あるまちにするのは当然でありますが,そのためには,遊びとレクリエーション施設がぜひ必要と思われます。どのような施設計画を考えておられるのかお伺いいたします。
2つ目は,地方に住みたい,農山村部で暮らしてみたいと思っている若者も少なくないはずだろうと思います。もし,そういう人たちが地方に移り,生活の拠点を移せば,地方都市にも活気と活力をとり戻せることになるはずであり,それには日常生活に必要な関連施設の整備や制度の充実を図り,魅力ある都市づくりを進める必要性を強く感ずるものであります。
山形市には,他市に先駆ける社会教育公民館活動の充実と整備は全国的にも誇れるものの一つであり,山形市へ行けば,安心して子供を育てられ,安心して働けるための保育所の充実,特に学童保育所につきましては,父母の負担軽減を図るために,また,成人,年寄りが多く集まる公共施設の一部使用をさせることで,各層の人々との交流や触れ合いが生まれることは請け合いであり,教育的効果も絶大だろうと確信しております。市長のご所見をお尋ねいたします。
次に,高齢化社会の福祉についてご質問いたします。
21世紀の幕開けとともに予想される超高齢化時代に向けて,本市のあるべき姿をどう描き,それをどう構築していくべきなのか,その方向性の打ち出し方と整備が急がれているものと思われます。
まず,山形市における介護を必要とするお年寄り,いわゆる寝たきり老人と痴呆性老人が本市の児童民生委員の調査によれば,978人に達しているということであります。
この方々のうち,家庭等でどうにか介護を受けている方が635人,しかしその中には,家族による介護も看る人がいない,時間的や経済的に余裕がない,あるいは介護する人自身の高齢や体が弱いなど,介護ができにくい事情は,ますます拡大してきている状況にあって,本市の場合,特別養護老人ホームへ入所し介護を受けている人が343人であり,介護を必要とし,入所希望されている方383人が待たされているとのことでありますが,これは実に深刻な問題と受け止めているものであります。
このようなとき,住民と行政が一体となった福祉のまちづくりを目指さなければなりませんが,21世紀を展望した,特老,デイサービス,ショートステイ,ケアハウスなどの福祉施設の建設を急がなければならないと思うが,どのような基本計画に基づいて推進されようとしているのかお伺いいたします。
次に,高齢化社会に即したまちづくりについてお尋ねいたしたいと思います。
高齢者が生活しやすい街は,誰にでも利用しやすい街であると同時に,年少者,障害を持つ人など様々な人々が同じ社会の中で生活しているのだということを念頭に配慮したまちづくりを進めていくことが最も大切なことだろうと思います。
誰もが施設や歩行空間を安全で容易に利用することができ,いつでも地域に出て生活のできるまちづくり,または,地域にでていけば,必ず仲間や顔見知りのいるような溜り場,遊び場が必要なのです。高齢者を問わず,人々が本当に交流することは,自分にとっても楽しく,人にとっても楽しい時であり,潤いとやすらぎある,真の福祉の都市づくりは,自然に自由な人々の遊びの場や賑わいの場づくりから始めなければならないと思います。
これらのことから,本市の公園や広場などのない空白地域が数多く見受けられますが,これらの空白地域における市街地内空間や広場の確保について,市長はどのように考えておられるのか,配置計画及び年次計画等がありましたなら,お伺いいたします。
なお,申し添えさせていただきますが,密集した住宅街では1,000㎡以上の面積の確保は相当困難だろうと思われます。
従いまして,たまたま,その空地の面積が1,000㎡に満たない場合でも,広場としては活用可能であると思われますので,その際,迅速な対処方をお願い申し上げます。
最後になりますが,東沢地区についてご質問いたします。
東沢地区は,ご案内のように,昔は笹谷峠の宿場として,また蔵王山への登山口として繁栄し,現代は山形自動車道の玄関口という古今を問わず交通の要所であり人々の往来と交流,また豊かな景観と豊かな自然によって数多くの歴史的文化財が集積されております。
特に馬見ケ崎川を眼下に見下す唐松観音は素晴らしい観光資源であります。河川敷では秋は,芋煮が県外からも訪れる賑わいをみせておりますが,駐車場やトイレ等が未整備であり,立地場所にふさわしい施設の整備を行い誘客の拡大を図ってはどうかと思うものであります。
最後に,「ホタルの里」として豊かな自然に恵まれた東沢地区に,馬見ケ崎川の河川改修に合わせながら,市民の憩いの親水空間を早急に整備してはどうかというお願いを含め,第1回目の質問を終了いたします。
○議長(大沢久君) 佐藤市長。
〔市長 佐藤幸次郎君 登壇〕
○市長(佐藤幸次郎君) 最初に,山形広域行政について申し上げます。
現在,山形市では,上山市,天童市,山辺町,中山町の2市2町に広域行政を山形市と一緒にやりませんかと,こういう申し入れを入れているところでございます。
これまで2年程経過したわけでございますが,その中で私どもは理解を得られているというふうに思っているところが,上山市でございまして,私どもはこの機運の熟したところ,いわゆる地区の皆さんから同意を得て,この合併について機が熟したと,こういうところから個々になるかと存じますが,合併を推進してまいりたいというふうに思っております。
50万ということは,いわゆる先ほど申し上げました2市2町,山形市を含めて3市2町の,このエリアの中で実現を目指してまいりたいということでございます。今の計画では3市2町一帯となりますと37万5千人,これを50万まで拡大していくということが,他の市町村の合併という呼びかけではなくて,そのエリア内での50万まで人口が増えるものかと,このように考えてるいところでございます。
もちろん,したがいまして,土地利用につきましてもそういった広域的な観点から,これからの人口の将来像,更には,産業のフレームを予測しながら,これを今策定中の第6次総合計画の中に盛り込んでまいりたいというふうに思っております。
西部地区の土地利用についてでございますが,我が国の人口は平成23年をピークに減少に入っていくと,このように試算されております。県が新たに作った新総合発展計画の中でも,山形県の目標とする将来人口,初めてマイナス成長と,このように予測しております。したがいまして,山形市の予測は,まだ将来的にはっきりしたものを出しておりませんが,増えても若干,少しずつというふうに,このような日本全体の傾向の中において見ていかなければならないというふうに思います。したがいまして,大きな市街地の拡大は,それほど急テンポに進まない。進まないというよりも,そのような現状人口のフレームに合わせて土地利用を考えていかなければならないというふうに思っております。
しかし,若い人,いろんな方々が安い良好な環境の住宅地を求める傾向が非常に強まっておりますので,その辺については,土地利用について今後ともさらに力を入れてミニ住宅,さらには地域ごとのいわゆる集落ごとの周辺の住宅地が建てられるような,そういった方策を模索して努力してまいりたいと,このように思っております。
中央インターにつきましては,日本海側と太平洋の経済圏を結ぶいわゆる2つの高速道が交差する地点であると,このように理解しておりますから,物流拠点の適地となるというふうに思っております。
第5次総合計画でも,この物流拠点のポテンシャルは高い,こういうふうに明記しておりますし,これからつくっております6次総の中にも,そういった物流拠点としてのそういうものが適地であるというようなものを入れて,県も一体となって調査,検討をしてまいりたいというふうに思います。
双月志戸田橋線でございますが,東北中央高速道路とのアクセスで南山形天童線として,この線の天童線の以西,西部地域について県が現在整備中でございます。東側,南山形天童線の東側,いわゆる市街地につきましては,国道と県道があるわけでございますが,これは4車線として計画を見直して,それぞれの国・県に要望してまいりたいと,このように思います。
東原村木沢線でございますが,これは先ほどもご答弁いたしました。駅西を区画整理事業に合わせまして,JR横断部の拡幅事業に昨年度から着手しております。このように,この事業を急いで東西交通の渋滞の解消に努めてまいりたいというふうに思います。
東ソーの問題でございますが,従業員のほとんどが山形市出身者で占められている。そして,今度は新しい工場として,新しい会社としてスパッタリングターゲット,いわゆるハイテク産業で無公害産業のものを製造していくと。山形市のいわゆる駅西区画整備事業に協力していただきながら,山形市内で操業していくと,このような東ソーの展開でございまして,自分の所有している沼木パークタウンの西側に工場をつくりたいと,このような申し出でございます。地元対策委員会の努力,皆さん方のご努力もあり,まだ解決はしておりません。努力をしてまいりたいというふうに思っているところでございます。それぞれの皆さん方のご理解を得ながら,やってまいりたいというふうに思っております。残土につきましては,須川左岸の落合川原16ha,ここを考えております。これは須川西のいわゆる開発,そういうもので地元の要望も強かったところでございまして,私どもはここにお願いしながら,残土,産業廃棄物となるわけでございますが,これをそこに埋め立て,管理型として残土処理をしてまいりたいと。そしてこの埋め立て地については,広場と緑地に整備してまいりたいと,このように基本的に考えているところでございます。
先ほどの南山形天童線の外側,いわゆる西側,外回り環状線を新しく新設した方がいいのではないかということでございます。ご指摘でございますが,現在の都市計画で30mに拡幅する計画がなされておりますが,これにつきましては,将来の土地利用や市内の全体の道路網計画の中で検討をさせていただきたいというふうに思っております。ちょっとこれは時間がかかる検討だというふうに思っております。
いわゆる市街地商店街,更には郊外のことにつきましては,先ほどご回答申し上げましたとおりでございます。そのいわゆる中心商店街と郊外型の商店,大型店との,これをどのようにして行政で役割分担すると,こういうことはなじまないというふうに私は思いますので,あくまでも中心商店街としては,商業集積の拠点としての面的な整備を図りたい。そして周辺道路の商店には最寄り品を中心とした線的商業地としてやってまいりたい。いわゆる役割分担は消費者が好みによって決めることでございまして,行政としては,それまで立ち入らないと,このように思っております。
中心商店街の活性化についても,先ほど申し上げましたが,住居,レクリエーション,サービス機能の複合的なものが必要であると,このように思います。これは,シェイプアップ・マイタウン山形の中でも,まちづくりのガイドラインの中でイメージされているわけでございます。そういう中で,一つ申し上げます幹線道路沿いの整備だけではなくて,いわゆる背割り道路を含めた面的な広がり,背後地の開発整備もこれから必要になってくるのではないかと,このように思います。
一部地区につきましては,区画整理事業でこれはやれるわけでございますが,その他についても,そういった背割り道路沿いの整備も必要であるというふうに認識しております。
市内の交通網でございます。愛宕町八日町線,これをアンケート調査をいたしております。そして,諏訪町七日町線については,区画整理事業が一部その区間に入りますので,これに伴って道路を拡幅整備してまいりたいというふうに思います。
その他に交通渋滞の解消策として,市道について9カ所,現在,右折左折レーンの調査に入っております。調査が済み次第用地を確保して,右折左折レーンをつくってまいりたいというふうに思っているところでございます。
人口を増やして企業誘致をやっていったらどうかということでございまして,先ほども表蔵王工業団地の造成に伴って,企業誘致に全力を挙げているところでございます。そのやり方としては,企業の方も本県出身者経済人の人脈による情報活動,企業動向の調査を大系的に実施して,きめ細かい企業活動をこれからも行ってまいりたいというふうに思っております。
工業団地につきましては,先ほどの表工業団地,現在造成中でございまして,秋に入って分譲を開始させていただきます。これは,いわゆる頭脳立地業務団地造成中のこれと含めてやや南の方の地域というふうに理解しております。
西部工業団地につきましては,これから今企業がやっている方々が狭いということもございまして,これを広げられるように努力して検討してまいりたいというふうに思います。
東側東部地区の工業団地造成については,現在の立谷川工業団地を中心にして道路アクセスの整備を図りたい。今一番あそこで困っているのは,国道13号線からの右折して団地に入っていく,帰りの5時すぎのラッシュ。これをいかに解消して,通勤者がスムーズに勤務,帰宅ができる,これが要望が非常に強まっておりますので,この辺を整備してまいりたいというふうに思っております。
もう1つ北部につきましては,大郷地区の地権者の皆さんから工業団地を造成してほしいという陳情,要望が出されております。これにつきましては,今の表蔵王工業団地の造成,そして企業の立地をみながら判断をしていきたいというふうに思っています。ただ,既に操業をやっております船町地区のホクヨーから工事を増設したいという希望は出されているところでございます。
若い方々が山形市に定住化を促進して増やしていきたいということでございますが,この若い人達の定住化について,どのような希望があるかという調査をいたしましたところ,若い年齢層ほど音楽堂,テーマパーク,水族館,こういったものをつくってほしいという要望がアンケート調査では一番多いのでございます。そして,これは商店街に遊びの場,人々とのふれあいの場,このようなものが欲しいというふうにアンケートの結果になっております。先ほど申し上げましたように,商店街にいわゆる人が集まる,町の文化に触れる観光,これを進めていけば若い人達も商店街,さらには山形に魅力ある街として定住が促進されるものと,このように思っております。
もう1つは,その若い人の定住化ですが,保育園と学童保育所の整備をしてほしいということでございます。これについては,今年,全面的な見直しを行っております。地区的に非常に幼児の方が多い,希望者が多い地区,少なくなっている地区がございますので,保育園,児童保育所,こういったものを含めて多いところには,規模の大きい保育園を整備してまいりたいとこのように思っております。
高齢化の社会対策審議会にいわゆる児童福祉施設整備の在り方を諮問したわけでございまして,この答申を受けて整備に頑張りたいと,このように思っております。
福祉関係でございます。一昨年に高齢者保健福祉施設の福祉計画を策定いたしまして,平成11年度までに,それぞれの施設の整備を図り,このような計画でございます。その内容は特別養護老人ホームが9カ所,ケアハウス5カ所,デイサービスセンター15カ所,在宅介護支援センター同じく15カ所,老人保健施設,中間施設でありますが,4カ所,これが今の高齢者の人口に合わせて必要であるというふうに思っております。したがいまして,特別養護老人ホームとケアハウスは,毎年1カ所ずつの整備を目標に年次計画をもって進めてまいりたいというふうに思います。
一方では,施設とともに在宅介護を充実させるために,ホームヘルパーの人員を大幅に増やしながら,施設,在宅,福祉両面からの整備で老人にサービス,いわゆる生きがいとゆとりのある生活が実現できるようにやってまいりたいというふうに思っております。
公園整備でございますが,都市公園は都市の根幹施設として非常に最近重要でございます。特に,最近,1月の阪神淡路大震災の際のいわゆる避難所の確保,そういった面からも非常に重要視されておりますし,さらに高齢化時代を迎えて,ゆとりのある散策,憩い,人々とふれあう場所として,公園は非常に必要だというふうに思います。現在,市街地の中で公園の空白地区が鉄砲町,八日町,清住町など8地区がございますが,これを総合的に緑の基本計画の中で,現在策定中でございますので,この中でどの地区に公園を整備するかというふうに進めていきたいと思っております。
最後になりましたが,ホタルの里でございます。これは,東沢地区について,村山東部広域農道の整備が順調に進んでおります。地域の活性化と観光資源の活用について,これから地元と協議してまいりたいというふうに思います。これには,国の制度等も考慮に入れて,そういったものができるかどうか,いろいろ検討して進めてまいりたいというふうに思っているところでございます。
以上でございます。
○議長(大沢久君) 17番 鈴木善太郎議員。
○17番(鈴木善太郎君) 都市公園の問題でありますが,都市公園でなくて,この公園の空白地帯が,先ほど市長さんからもお話あったわけですが,いたるところにあると。ただ,やはりそういう公園という基準の中では,なかなかなじめるような面積とか規模とか条件というものが,なかなかこれは大変だろう。
それから,特に密集地にそういう公園空白地というのが,点在,区域が広がっているというような感じをうけるところであります。特に,現在の区画整理事業あたりで整備なったのは,ほとんど立派な公園が設置されるわけですが,当時,耕地整理のそのまま移行して宅地造成なったという所がほとんどがなってない。そういうところが,道路も水路もやはり非常に悪い部分が多いというような環境の中で,ぜひそういう地元からの,ここは空地がでてきたというような場合には,ぜひ早急な対応をされるようなお願いをまず申し上げておきたいと思います。
それから,南山形天童線の都市計画決定で30mに計画変更されておりますが,この道路は非常に現在でも交通量が多いようで,暫定4車線で利用なっていますが,これが30mに相当のお金をつぎ込んで拡幅したとしても,やはり暫定4車線の現状の交通量の緩和は,はかれないだろうというような感じを持っているわけでございます。その辺を含めながら,計画決定,都市計画の考え方,それから全体的な21世紀に向けた都市計画の見直しというような形,もちろん土地利用計画なども大幅に線引きなども見直していただくというような考え方で,50万都市のぜひ実現,推進に向けてこのようにしていただきたいと思うところでございます。
あまりこう私も質問というのは,不得手な方でございますのでよろしくお願いいたします。
○議長(大沢久君) 佐藤市長。