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09月11日-03号

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  1. 新宮市議会 2019-09-11
    09月11日-03号


    取得元: 新宮市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-03-29
    令和 1年  9月 定例会          令和元年9月新宮市議会定例会会議録             第3日(令和元年9月11日)---------------------------------------議員定数15名、現在15名、出席議員14名、氏名は次のとおり。                             2番  大坂一彦君                             3番  松畑 玄君                             4番  上田勝之君                             5番  岡崎俊樹君                             6番  三栗章史君                             7番  濱田雅美君                             8番  東原伸也君                             9番  久保智敬君                            10番  榎本鉄也君                            11番  竹内弥生君                            12番  前田賢一君                            13番  松本光生君                            14番  屋敷満雄君                            15番  福田 讓君---------------------------------------欠席議員1名、氏名は次のとおり。                             1番  大西 強君---------------------------------------議事日程 令和元年9月11日 午前10時開議 日程1 一般質問      別冊 一般質問通告表 番号(5)から---------------------------------------会議に付した事件 日程1 一般質問      別冊 一般質問通告表 番号(5)から(8)まで---------------------------------------地方自治法第121条の規定による出席者               市長               田岡実千年君               副市長              向井雅男君               企画政策部               部長               新谷嘉敏君               企画調整課長           下  基君               商工観光課長           勢古口千賀子君               総務部               部長               尾崎正幸君               総務課長             有本文彦君               財政課長             小林広樹君               防災対策課長           佐藤尚久君               市民生活部               部長               山下泰司君               市民窓口課長国保直営熊野川診療所事務長                                須崎誠久君               生活環境課長           稗田 明君               健康福祉部               部長兼福祉事務所長        田中幸人君               次長兼健康長寿課長        北畑直子君               福祉課長             中上清之君               建設農林部               部長               平見良太君               都市建設課長           木村雅洋君               管理課長             望月敬之君               農林水産課長農業委員会事務局長 下路 拓君               熊野川行政局               局長兼住民生活課長        久保欽作君               医療センター               事務長              小谷 充君               次長兼医療業務課長        岩崎誠剛君               庶務課長             奥  靖君               水道事業所               所長               宇井俊治君               消防本部               消防長              内野井愼搾君               次長兼消防署長          越水 薫君               教育委員会               教育長              速水盛康君               教育部               部長               平見仁郎君               教育総務課長           澤原謙二君               文化振興課長           福本良英君---------------------------------------本会議の事務局職員               局長               岸谷輝実               次長兼庶務係長          辻坂有美               庶務係主任            中尾 愛               次長補佐兼議事調査係長      岡崎友哉               議事調査係主任          大居佑介             第3日(令和元年9月11日)--------------------------------------- △開議 午前10時00分 △開議の宣告 ○議長(前田賢一君)  おはようございます。 ただいまの出席議員は14名であります。 定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、別紙にて配付いたしたとおりであります。御了承願います。--------------------------------------- △日程1 一般質問 ○議長(前田賢一君)  日程に入ります。 日程1、一般質問を行います。 別冊、一般質問通告表の番号5から順次発言を許可いたします。--------------------------------------- △上田勝之君 ○議長(前田賢一君)  4番、上田議員。 ◆4番(上田勝之君) (質問席) おはようございます。 それでは、一般質問を始めさせていただきます。 今回の一般質問、初めに、国土交通省の紀伊山系砂防事務所が高田地区で計画している砂防事業計画について。私は本年3月定例会の一般質問で取り上げ、事業の概要と地元の住民の皆さんの質問についてとお尋ねしました。高田地区の砂防事業の全体計画は現在策定中とのことですが、居住地区の土石流被害を未然に防ぐため、地区上流部の3河川に透過型堰堤を順次建設する予定。これまで、本年1月15日、7月18日、8月29日と3回の地元説明会が開催されています。 その中で、8月29日の説明会で、紀伊山系砂防事務所が、唐突に100年確率雨量による高田地区の浸水の影響範囲の想定図を示されました。その想定では、砂防堰堤を建設しても、現在、地域の災害避難所でもある高田交流センターでも1.7メートル浸水するとのことでした。 この説明会の日は、折しも九州北部、佐賀県などで長時間にわたる線状降水帯による集中豪雨が発生、大きな被害が出ていました。8年前の紀伊半島大水害以降、毎年のように全国各地で台風や集中豪雨による大きな被害が頻発し、100年に一度の雨の量、これも珍しくない中での浸水想定であり、地域の災害避難所が浸水するという説明に、地元住民の皆さんは大きな衝撃を受けました。 これまで洪水ハザードマップや各種計画において、想定最大規模の降雨や最大浸水想定等々述べられてきましたが、この紀伊山系砂防事務所が公表した100年確率雨量による浸水想定とは、これまでの雨量想定と比較してどういった想定なのでしょうか、お尋ねをいたします。 ◎防災対策課長(佐藤尚久君)  100年確率雨量による浸水想定につきましては、先月29日に開かれました高田地区砂防事業説明会において、紀伊山系砂防事務所が提示したものでございます。そのときの説明では、高田川流域を対象として算出した24時間雨量1,050ミリで、かつ高田川支流及び里高田川の2カ所同時に土石流が発生した場合のシミュレーションとのことでございました。 ◆4番(上田勝之君)  この紀伊山系砂防事務所が示した浸水想定では、高田交流センターで、先ほど御紹介しましたように、透過型の砂防堰堤を2基設置したとしても1.7メートル浸水してしまうとのことでした。 現在は、早期の避難を促しています。避難所が浸水してしまう想定が公表されたことにより、今後、高田地区の防災対策、とりわけ避難所の対応や避難の対策を今後どのように考えていかれるのでしょうか。 ◎防災対策課長(佐藤尚久君)  これまでに高田川についての浸水想定が公表されたことがない中で、今回の想定につきましては、私ども新宮市の防災対策課としましても、先月29日の説明会で拝見したのが全くの初めてでございました。ただ、この想定につきましては重く受けとめまして、最悪を想定した避難所の確保など、地域住民の不安の解消に努めていかなければならないと考えております。 ◆4番(上田勝之君)  ただ、これも浸水想定なり被害想定といいますか、そういったものが一般の住民の方に唐突に示される、そして、それが100年に一度、しかも二つの大きな土石流が発生したことを想定してというような説明でしたが、それでも、聞き手側としては大変な不安になってしまうわけです。これやったら、何の対策をしてもろうても意味がないんじゃないかとか、あるいは、いろんなことやっても結局ここもつかってしまうから避難所をかえてもらわなあかんのやないかといったような声も聞かれます。 そして、この説明会では住民の方から、紀伊半島大水害時には高田郵便局が屋根まで浸水した。高田川は熊野川の本流に押さえられて、高田川上流からの水が本線にはけていかず、いわゆるバックウオーター現象が起きる。土石流防止の堰堤だけでは不十分な対策ではないかといった質問が出されました。 砂防事務所は「私どもは砂防事務所なので土石流対策のみです」と答えられていて、これらも、本当に住民の皆さんの不安をあおり、また不信を募らしてしまいます。同じ国土交通省近畿地方整備局が組織する熊野川の総合的な治水対策協議会には、この紀伊山系砂防事務所も加わっているはずです。 紀南河川国道事務所や電源開発など、こちらも構成メンバーで、また私ども新宮市議会でも、議長や熊野川対策特別委員会等もあわせてさまざまに活動して、台風襲来時などのダムの空き容量の確保や事前放流などについていろいろ協議を重ね、電源開発等、あるいは紀南河川国道事務所、和歌山県等々もいろいろ対策に腐心されておりますし、その対策も進められております。先月の台風10号の際には、これらの対策が功を奏し、幸いにも人命や住家には事なきを得たのではないか。 自然災害に対して完全な対策は困難だとは思いますが、さまざまな対策を講じていることは紀伊山系砂防事務所構成メンバーとして把握していなければならない。そして、住民の方から質問があれば、そういったことも答えの中で触れていただかなくてはならないと思うんです。まさに組織の縦割りといいますか、そういった部門部門、部署部署による弊害だと私は思うんです。そういったことに、紀伊山系砂防事務所は気がつかれていないのか、あるいは、よその分野、よその畑のことに口を出さないという主義なのか、それはわかりません。でも、これでは地域の住民は砂防事業に理解を深めるどころか不信が募ってしまいます。 本当にこれは一つの事例なんですけれども、紀伊山系砂防事務所に対し、もっと市当局や河川の管理者である和歌山県の河川関係部署と緊密な事前協議を行った上で説明会を開催されたいというべきであり、これは本当に一番住民にとって身近な新宮市がコーディネートしないと、なかなかこの砂防事業については理解が進んでいかないのではないかと私は感じてしまいますが、当局はいかがお考えですか。 ◎都市建設課長(木村雅洋君)  現状では、市も住民の方々と同じく、説明会の場で初めてお話を聞いているような状況となっておりますので、事前に説明会の内容等を打ち合わせていただけるよう、また住民の方々にわかりやすい丁寧な対応をしていただけるように、国に対して申し出したいと考えてございます。 その中で、住民の方々に御理解いただけるよう市としましても積極的にかかわっていきたいと考えてございます。 ◆4番(上田勝之君)  ぜひ、その辺よろしくお願いしたいと思います。 先般も、この熊野川の治水や濁水の問題に対して、近畿地方整備局の井上局長に対し、前田議長や熊野川対策特別委員会の屋敷委員長とともに要望させていただいた折にも、少しこの話には触れさせていただいたんですけれども、市長はこの紀伊山系砂防事務所の期成同盟会の副会長と伺っております。これは紀伊半島全体のお話の中の期成同盟会だと思うんですけれども、その中の一つの事業、一つの地域の話ではありますが、そういったこともぜひ砂防事務所の所長にもこういった、県や市としっかりと連絡、連携をとりながら住民の理解を得るような、そして住民が不安に駆られるようなことのないように連携していただきたいという旨をぜひ申し入れていただきたいんです。 ◎市長(田岡実千年君)  今、この場で上田議員がおっしゃってくださった懸念については、しっかりと伝えたいと思います。 ◆4番(上田勝之君)  ぜひよろしくお願いします。 たまたま紀伊山系砂防事務所が高田地区の砂防事業において、100年確率の雨量による浸水想定というものを示されたんですけれども、この確率雨量というのは過去の降水量や雨量の観測データから統計的に推定する値だそうですが、この100年確率雨量による浸水想定というものは、他の地区でも行われているものなんでしょうか。例えば、この新宮市内、新宮や三佐木蜂伏地区といった市街地地区、あるいは、高田は示されましたけれども、熊野川町といった山村地域において、こういうような100年確率雨量の浸水想定というものは想定されているんでしょうか。 ◎防災対策課長(佐藤尚久君)  新宮市内につきましては、国土交通省と和歌山県が洪水浸水想定区域図というものを作成し公表しておりまして、まず国土交通省が熊野川の下流と市田川の想定区域図を、また和歌山県は熊野川中流の想定区域図を作成しております。 具体的には、熊野川につきましては、熊野川流域の24時間総雨量が937ミリという想定、また市田川につきましては、市田川の下田地点、上流域の1時間雨量が207ミリという想定でシミュレーションを行い予測したものとなっております。なお、いずれも想定最大規模という表記がされているところでございます。 ◆4番(上田勝之君)  つまり、100年確率雨量でありますとか、これまでに最大規模で降った雨とか、その値というものはそれぞれの対策ごとに違うということなんでしょうか。 ◎防災対策課長(佐藤尚久君)  ただいま御答弁申し上げましたとおり、川でありますとか地点でありますとかそういうところによって、雨量想定というのは変わっております。
    ◆4番(上田勝之君)  そうしましたら、これ、この間も地元紙に掲載されていましたが、市田川や浮島川流域の浸水対策は、平成29年10月の台風21号の大規模浸水を受けて、国土交通省の紀南河川国道事務所が和歌山県や市とともに、熊野川減災協議会内の市田川大規模内水対策部会で対策を立てられて、今後、その施策が進められていくんでしょうけれども、こちらの対策に関しては、今、防災対策課長が示された内容でよろしいんでしょうか。 ◎防災対策課長(佐藤尚久君)  市田川大規模内水対策部会は、平成29年の台風21号を受けて設置されました。 その台風21号では、観測史上1位となる累積雨量893.5ミリを記録したわけでございますが、内水対策部会で取りまとめた対策計画では、平成29年の台風21号と同程度の雨が降った場合であっても、浸水被害が解消される計画となっております。 ◆4番(上田勝之君)  それでは、市内の台風や集中豪雨時の防災対策としては、これまで河川の掘削や排水ポンプ容量の増強、土石流対策の砂防堰堤等々のハード対策事業、また避難情報の伝達や避難所の開設等々のソフト面での対策など、防災対策というのは多岐にわたると思うんですけれども、それぞれ、特にハード対策事業においては、関係機関も所管官庁との連携をとられておるとは思うんですけれども、浸水想定やそのもととなる雨量や降水量の設定というのはそれぞれの事業ごとに違うということなんですか。 ◎防災対策課長(佐藤尚久君)  まずソフト面ということになろうかと思いますけれども、避難情報の伝達や避難所の開設といったことにつきましては、時間雨量や累積雨量のみならず、河川の水位でありますとか、ダムの放流量などさまざまな要素を加味しながら、早目の対応をとるように心がけております。 また、浸水想定が示されている地域もあれば示されていない地域もございますので、国や県が示しております浸水想定図や過去の浸水実績などを参考に対応しております。 ◎都市建設課長(木村雅洋君)  今の降雨量の設定につきましては、先ほどもお話ありましたけれども、市田川流域大規模浸水対策計画につきましては、平成29年10月の台風21号に対応しておりますし、例えば、河川でしたらそれぞれの河川管理者が定めた確率年によって整備を行っている状況でして、国の砂防事業につきましては100年確率で行っているというふうに聞いてございます。 ◆4番(上田勝之君)  もともと、よって立つ基準が違うということなんだろうとは思うんですけれども。いわゆる地震や津波でも、あるいは台風や集中豪雨時の洪水なんかに対して、これは想定外の降雨量やったとか、想定外の津波やったとか、よく想定外という言葉が使われるんです。これだけ気候が変わってきて、降雨量というのが、毎年毎年すごく降るような状況がある中で、どれが最大雨量想定なのかという、その雨量によってどこの地域が、新宮市は海岸部もあったり市街地もあったりあるいは山村部もあったりで、非常に地形的にも多岐にわたるところですから、一概にどの想定をしていくかというのはなかなか難しいんだろうとは思います。 しかし、こうやってある地区では100年の確率降水量を使っている。ある地域では一昨年の台風被害に応じて対策を立てている。ハード事業というのはなかなか100年確率の降水量やあるいはこれまでの最大の雨量に対応して、ハード整備を進めていく、排水ポンプの容量や砂防堰堤や河川の掘削、それはなかなかお金もかかることですから、一足飛びには進まないとは思うんです。 でも、住民の皆さんはそれを一度聞いてしまうとやっぱりそのことがすごく頭に残るわけです。そういった意味では、少なくとも避難所やあるいは避難の対策といったようなところは、現在言われている最大のところへ、最大が更新されればまたさらにそれを超えるような対策を講じていかなければならない。ハードの事業というのはそれになかなか追いついていかない部分というのはあるのかもわかんないですけれども、いわゆる逃げる避難であるとか、あるいは避難所といったようなことは、最大の降水量等に対応したものにしていただきたいと思うんですが、いかがお考えですか。 ◎防災対策課長(佐藤尚久君)  市民の方々が、安全に、本当に早く避難できるということが大事でございます。今、議員おっしゃっていただいたことも参考に、今後しっかりと取り組んでまいります。 ◆4番(上田勝之君)  ぜひ、その辺よろしくお願いしたいと思うんです。 今後、いろんな各種の事業の説明会やいろんな場で、あそこでは100年確率降水量で被害想定していたやないか、それの対策を言われていたやないかと、こっちの地区ではそれは大丈夫なんかというようなことも聞かれたりするかと思うんです。やっぱりそういうようなことが今後どんどん起きてくる、起こってくる。それを一度目の当たりに見せられると、やっぱり当然ながら心配してしまうわけです。その不安の払拭に、素人である住民が戸惑わないように、またこういったしっかりと対策を進めているんだという安心感を与えていただきたい。これは次の項で触れるんですけれども、説明に不信を抱かせるようなことがないように、ぜひとも努めていただきたい。 これは本当に新宮市だけの問題ではないんで、関係機関が多い、その中で地域住民とじかに接する機会の少ない部署であれば、やはりそういったことがなかなか気がつかない部分もあるんです。砂防堰堤であれば畑のことはしっかり説明はできるんだけれども、全体を見渡したことがなかなか答えられない。それによって、自分とこの事業のことはしっかりこれをつくって被害を食いとめるんだとおっしゃるんだけれども全体的に見ればなかなか被害は食いとめられないといったような、まさに木を見て森を見ずのような説明になってしまう。 先ほどから何回も申し上げるんですけれども、これは地域住民と一番接することの多い市がしっかりとその辺のコーディネートをしながら、住民の方々に不信を募らせることのないよう、ぜひともこういう説明会、あるいはこういった国の機関や和歌山県等が進めていただく事業に対して、もちろん注文もつける、そしてそのこととは反対に住民の理解を求める、そのあたりのコーディネートを市がしっかり果たしていただくよう要望しておきます。 続いて、市民が安心できる防災対策とはという項目で質問させていただきます。 田岡市長は先日の紀伊半島大水害の慰霊祭の場でも、これは常々おっしゃられていますが、市民の皆さんから1人の犠牲者も出さない、そういうことをことしの慰霊祭をとり行った中で、改めて誓われたと思います。 自然災害といっても、本当に新宮市の場合は、先ほど申し上げたように、地形的にも多岐にわたるわけですから、台風や集中豪雨、それに伴う浸水や土砂災害、あるいは大地震や津波、こういった多様な自然災害に備えていかなくてはなりません。 それに、新宮地区や本当に三佐木蜂伏地区のような市街地や住宅地、高田や熊野川町の各地区のような山村地域と、それぞれに地域特性、あるいはそれぞれの事情も違う中で、ハードとソフトの防災対策、各地区からいろんな要望が上がってきますし、求められています。 本当にこれも先ほど申し述べたんですが、ハード事業自体は一足飛びに整備できるものではありません。しかしながら、避難情報の伝達手段など、市民の皆さんがまず安心できる施策を、これは本当に以前からの懸案事項です。昨日も、竹内議員や三栗議員が質問されておりましたが、情報を本当に伝わるようにしなければなりません。 国の中央防災会議防災対策実行会議において、平成30年7月豪雨を踏まえた水害、土砂災害からの報告のあり方についてが取りまとめられ、ことしの3月31日、地方公共団体が避難勧告等の発令基準や伝達方法を改善する際の参考として、避難勧告等に関するガイドラインが改定されました。新宮市の取り組みはどのようになっていますか。 ◎防災対策課長(佐藤尚久君)  議員おっしゃるとおり、平成30年7月の豪雨を踏まえまして、住民が的確な避難行動をとれるよう、ことし3月に内閣府がガイドラインを見直し、それを全国の自治体に示したというところでございます。 新宮市でも、ことしの出水期から避難情報を発令する際には、5段階に分けた警戒レベルを用いることで、市民の皆さんが御自分でとるべき行動や避難の必要性についてより直感的に、またより切迫感や危機感を感じて避難行動をとっていただくという国のガイドラインの趣旨に沿った対応を始めております。 先月の台風10号では、避難勧告や避難指示を発令させていただきましたが、その際、放送文に全員避難という言葉をつけ加えさせていただいております。 なお、これらのことにつきましては、広報新宮の6月号また今月の9月号でも詳しくお知らせをさせていただいております。また、出前講座でも説明をさせていただき、周知を図っているところでございます。 今後も避難情報につきましては、早目にわかりやすく発信するよう努めてまいりたいと考えております。 ◆4番(上田勝之君)  いろんな場、あるいは多様な媒体を使って、そういった情報を伝達していく。本当に市民の皆さんを自主的に早期に避難を促すために、防災気象情報と、高齢者や障害のある人、乳幼児等とその支援者の方と、全員避難の場合の避難情報を細分化して、また言葉、文言も情報の意味を直感的に理解できるように改められたわけです。しかし、その改められた情報も伝わらなければ意味がないわけなんです。岡崎議員が前議会のときにメール配信をもっと登録してもらうようにいろんな場で進めるべきやという提言をされていました。SNSをもっと活用すべきや、これはツイッターという形で早速取り組まれております。ただ、もっともっと活用する等、こちらのほうは今後も進めていかなくてはなりません。しかし、やっぱり高齢化の進む新宮市では、デジタルデバイド、情報通信機器、メールやスマートフォンを使えない方、いわゆる情報弱者の方々の対策を講じなくてはなりません。こういった情報弱者の方々が、避難弱者になりがちなのではないでしょうか。 このことについてはきのうの一般質問でも取り上げられていますが、私はやはり最終的にはどうしても聞こえない方々には戸別受信機、防災ラジオの配布を行うしかない。そのことでしか最終的には解決しないんだろうと私は考えます。 きのうもお答えになられておりましたが、再度、当局の、聞こえないことに対しての解消へ向けての進め方、もう一度伺いたいと思います。 ◎防災対策課長(佐藤尚久君)  避難情報等、防災情報の伝達につきましてはさまざまな手段を用意しているわけでございますが、戸別受信機の配布につきましては、昨日の竹内議員、また三栗議員の一般質問でも取り上げていただきました。戸別受信機の配布につきましては研究するということにつきまして市長から指示を受けているところでございまして、費用面や技術面といったことにつきまして、引き続きしっかりと調査研究を行ってまいりたいと考えております。 ◆4番(上田勝之君)  確かにきのうもそのような答弁だったかと思うんです。ただ、研究の段階はとうに過ぎてるんじゃないかと。だって、聞こえないというのかなり以前から言われていて、これは総務建設委員会でも、榎本議員でしたか指摘されておりましたが、防災行政無線のデジタル化が完了すれば、聞こえなさ、完全にとは言わないですけれども、もっと解消されるんではないかといった当時の説明だったんではないかというふうな指摘もされておりました。しかし、それでもやはり、台風や集中豪雨のときは雨戸を閉め切っている、あるいは、風に音が乗ってしまって流れてしまう。そうすると、何か言ってるけれども、うわんうわんうわんみたいな感じで、その内容が聞き取れない。こういった方がいらっしゃるということを認識していただきたいんです。 情報機器を使える人は、市の財源の部分もありますから、やっぱりそういったことに対応できる人はどんどん対応を進めてもらうよう積極的に進めていく。でも、どうしてもそのことについていけない、そういった方にどうやって対応していくかというのは、いわゆる調査研究の段階ではなく、もう実行の段階なんです。 ぜひその辺を含めて、もっと進めるという、特に防災対策課は進めるというこのことを行っていくんだということをしっかり打ち出していただきたい。しかし、どうしても財源がなかなか許さないんだというんであれば、それは財政当局であり、あるいは市長の決断ということだと私は思うんです。 じゃ、どこを始末して、このことを重点的に予算化していくんだというようなことは、しっかりと市長の決断であり、財政当局の算段なんだろうと思います。ただ、やっぱり防災対策課自体が、しっかりと聞こえないことを解消していくんだと、こういう強い意志を持って庁内で議論をしていただかないと進んでいかないんだろうと思います。 それと、もう一点、きのうの一般質問の答弁や、これは以前から私ちょっと気になっていたんで、申しわけないんですけれどもここで指摘をさせていただきたいと思うんです。 避難所での食事の提供をしてはという質問が、総務建設委員会で、三栗議員だと思うんですけれども、そういう提案をされていたんです。そのときには、これは自分で用意してもらいたいと。いわゆる自助なんですけれども、そういったお答えやったと思うんです。それで、きのうの一般質問で竹内議員が、今回の避難所では、パンやクッキー、あるいは水を配布したと。そして、その後の三栗議員には、飲食提供のルールづくりを行っていきたいと、こういうふうに答えられているんです。これは一体どういうことなんかと。どの答弁が正確なんでしょうか。これでは答弁の信頼性が揺らいでしまうんです。 間違いを訂正したりとか、あるいは答弁のニュアンスを修正すること自体は、もちろん質問者によって、あるいは答弁の場によって修正していくということは当然やぶさかではないんです。ただ、質問者によって答弁が違うとか、あるいは答える人によって答弁にそごが生じる、こういったようなケースが、最近、特に顕著にあらわれてるような感じを受けるんです。こういった各議員からの問いにそれぞれの場においてそれぞれの答えが違う、同様の質問に対して答えが違う、こういったことは、ぜひ当局に猛省を促したいと思うんです。この点についていかがですか。 ◎市長(田岡実千年君)  答える時々によって違う答弁というのは決して行ってはならないと思います。 それと、避難所での食料品の提供なんですが、実は、議員がおっしゃったように基本的には自助の部分でありまして、避難するときには持って来ていただくというのが原則としておりましたが、実は、今回、8月14、15、16日の台風10号の接近時に、避難所開設が3日間に及びました。その途中で、全然食料がない、水もないという避難者が何人かいるということがわかりまして、急遽、災害対策本部の中で、まずは水を提供する、その後、2日目だと思うんですが、15日だったと思うんですが、非常用のパンを提供しようということを急遽決めさせていただきまして、台風10号をきっかけに、今後、そういった簡単な食料の提供もしていかなければならないという議論を、今行っているところでありまして、そういう中でのきのうの答弁だというふうに御理解いただけたらと思います。 ◆4番(上田勝之君)  もちろん、今の市長のお答えで、当然、暑い時期でしたんで、暑い時期、蒸せるときですので、熱中症対策として臨機応変に水から配って、避難所の開設の日数がふえてくる、そういったときに自分で用意せいというのも、かえって危険を招いたりすることもあるので、そういったことに臨機応変に対応された。ぜひ、答弁においてもそういったことも説明していただきながら、それぞれの質問者が質問したときに、やっぱり同様のお答えになるように、断片的に答えられると私たちはどうしても質問者によって答弁が違ってるんじゃないかというふうに思ってしまうわけです。ぜひ、その辺の丁寧なお答えをお願いしておきます。 それと、私は、聴覚障害者の皆さんから、ふだん私たちが気がつかない聞こえないこととはどういうことかということを教えていただきました。3月議会では、田岡市長や担当課の理解を得て、手話言語条例も制定していただきました。この新庁舎など、聞こえない人への配慮を要望し、改善をしていただきました。この防災行政無線が聞こえないという話を聞かせていただく中で、聴覚障害ではないんですが、難聴の方から、防災行政無線、何とか情報をわかるようにしてほしいとの相談を受けました。そこでメール配信の話をすると、やっぱりデジタルデバイド、なかなかそういう情報通信機器を使いこなせない、そういった方でした。 こういった情報弱者と言っていいのかどうかなんですけれども、情報が伝わらない方へのきめ細かな伝達手段、何とか構築できないものなんでしょうか。 ◎防災対策課長(佐藤尚久君)  情報伝達手段としましては、防災行政無線の放送を基本に、メール配信や電話配信、通話料無料のテレガイドに加えまして、今月9月からはツイッターでの配信も開始したところでございます。 また、聴覚に障害をお持ちの方につきましては、メール配信サービス、さらにファクス配信サービスもございますので、御利用いただければと考えております。 なお、これらによる情報取得が難しい場合には、テレビのデータ放送からの情報取得といった方法で御対応いただければと思います。 ◆4番(上田勝之君)  わかりました。ファクスなんかもあるんですね。そういったこともぜひお伝えをしたり、あるいはお知らせをしていくということにも努めていただきたいと思います。 さて、新宮市ではこれまで町内会や自治会、民生委員の皆さんの協力を得て、避難行動要支援者支援制度の充実を図られています。この制度の内容と現在の策定状況はどのようになっていますか。 ◎健康福祉部次長兼健康長寿課長(北畑直子君)  災害時の避難行動要支援者支援事業につきましては、健康長寿課のほうで担当させていただいております。 制度の内容といたしましては、災害が発生、または発生するおそれがある場合に、みずから避難することが困難な方の名簿を作成し、避難の支援、安否の確認等を行うものであります。 進捗状況といたしましては、昨年度システムを導入し、新宮市地域防災計画に規定される要配慮者要件を満たした方を抽出し、抽出された方に案内文とともに避難行動要支援者名簿への登録及び地域の支援者に名簿を提供することへの同意も同封させていただきました。 発送対象者数は4,363人で、そのうち返送していただいた人数は1,277人でありました。29.2%という確率です。また、返送された1,277人のうち、同意していただいた件数は882人で、発送対象者の約20%の方から同意をいただいたという状況でございます。 今年度は同意していただいた方の名簿登録を行い、協定書を交わしている町内会、民生委員の方に名簿を提供し、平時からの見守り、有事の声かけ等の支援をお願いし、名簿登録者のうち災害時の避難や避難所での生活に支援を要する方については、個別計画を作成してまいります。現在、個別計画の策定件数は3件となってございます。 ◆4番(上田勝之君)  先ほど、防災対策課のほうで現在の避難情報について、どういったような文言で、どういったように避難を促していくかということを御説明いただいたわけです。避難情報の細分化や危険度が直感的に理解しやすい文言で避難行動を促していくということだったです。どうしても避難行動に支援が必要な方に対して、どうやって避難させていくのか、今、御説明いただいたように、個別の避難計画を早期に策定していかなくてはならないんですが、現在は3件とのことです。 その中でも、とりわけ難病や重度身体障害のある方が使用される大型の電動車椅子、こういったような通常の車椅子よりももっと大きい大型の電動車椅子でなければ移動できない方からもお話を伺う機会がありました。やっぱり避難情報が詳細になって、避難準備・高齢者等避難開始等、防災行政無線やメール配信が来ても、御自身では即座に対応できない。大型電動車椅子を乗せてもらえる車が即座にない。この方は、きちんとそういう情報は伝わるんですが、自身で避難ができない。そういう状況の中では、市の防災行政無線がとてもむなしく悲しくなってしまうとのことでした。 このように、情報は伝わっても御自身で避難できない方の対策を考えなくてはならないのではないでしょうか。介護タクシー事業者や介護施設の中でもこのように大型電動車椅子を乗車させることのできる車両を所有している事業者は限られているのではないですか。 そういったことも含めて、個別計画というのは早期に策定していかなくてはならないんだろうと思いますが、市としても、この大型電動車椅子が乗降可能な車両を少なくとも1台まず準備しておく必要があるんじゃないかと思うんですが、これらについてはいかがお考えでしょうか。 ◎健康福祉部次長兼健康長寿課長(北畑直子君)  議員お話しのケースのような難病患者の方については、個別計画を作成し、避難行動を支援していく必要がございます。避難手段については、関係各課でその対応に当たることになりますが、避難を必要とされておられるその方については、よろしければ情報提供をいただき、早期にこちらから個別計画の御説明をさせていただきたいと思います。 議員御指摘の大型電動車椅子が必要ではないかということは、その方とお話しした後に、また市内部で協議させていただきたいと思います。 ◆4番(上田勝之君)  市長だけではない、これはここにおられる職員の皆さんも、あるいは我々議員も、全員がやっぱり市民の皆さんから1人の犠牲者も出さない、こういったことは本当に皆さんがこの職務を通じてそのことについて腐心していただいてることだと思いますし、私自身も改めてそうあらなければならないと思います。 ただし、その中で、やっぱりそういった情報が伝わらない方への配慮、あるいはきめ細かく、難病や重度障害の方あるいは高齢者の方、本当にたくさんの方がいらっしゃいます。そして、その状況、その人の事情もおのおの違います。そういった本当に支援が必要な方に対してはきめ細かい対応をしていただくことをお願い申し上げまして、この項を終わります。 2項目めの、放置されたままの廃墟のような建物の撤去を進めるには。これも以前から何回か質問をさせていただいているんです。空き家対策と放置されている荒廃した建物という項目で、平成30年3月議会でも質問させていただきました。 その間、これまでニュース等でも滋賀県野洲市の廃墟マンションや栃木県日光市の鬼怒川温泉の廃墟ホテル等が取り上げられ、全国的にも、廃墟、放置建築物の問題が顕在化しています。 那智勝浦町では、本年7月に空家対策特別措置法に基づき、略式代執行による解体撤去工事が行われました。さきの滋賀県野洲市の廃墟マンションの区分所有者に対しても、解体命令書が送付されたとのことで、期限までに解体されない場合には、11月ごろには行政代執行による解体撤去に着手されるとのことです。 新宮市内にも、現在、屋根や壁が崩れ落ち倒壊の危険性が高いというか、既にその域を超え、屋根や壁の部材が台風のたびに飛び散るような危険な状況の建築物や、また草木が生い茂り衛生上有害な状況であったり、景観を損なっているような状態の建物が散見されます。 空家対策特別措置法、いわゆる空家対策法でいう特定空家等とはどういう状況の建物のことを言うのか、御説明をお願いいたします。 ◎管理課長(望月敬之君)  特定空家等についてですが、空家特措法第2条第2項のとおり、「そのまま放置すれば倒壊等著しく保安上危険となるおそれのある状態または著しく衛生上有害となるおそれのある状態、適切な管理が行われていないことにより著しく景観を損なっている状態その他周辺の生活環境の保全を図るために放置することが不適切である状態にあると認められる空家等」のことを言います。 ◆4番(上田勝之君)  それでは、新宮市は現在、特定空家に認定している建築物はあるんでしょうか、お尋ねいたします。 ◎管理課長(望月敬之君)  現時点では、特定空家に認定している空き家等はございませんが、平成28年度に1軒、特定空家に認定を行っておりまして、その後、解体に至っております。 ◆4番(上田勝之君)  これまでに1軒、特定空家等に認定されて、その後、何とか無事解決に至ったという御説明なんですけれども、現在、屋根や壁が崩れ落ちているような倒壊の可能性の高い建物や、本当に草木が生い茂ってツタで絡まっているような、衛生上著しく有害な建物について、担当課では把握されていますか。そういったものの特定空家等への認定というのは、今後進められていくのかどうなのかお尋ねいたします。 ◎管理課長(望月敬之君)  今まで、要望、苦情等いただいております。その中でも数件ではありますが、廃墟に近いような建物も把握してはございます。 ◆4番(上田勝之君)  そういったような状況の建物というのは把握されているということなんですけれども、では、空家対策法による適用ができない建築物というのはあるんですか。 ◎管理課長(望月敬之君)  まず、適用となる建物につきましては、建築物またはこれに附属する工作物であって、おおむね1年以上居住またはその他使用がなされていなければ、空き家として適用はされます。 その中で、共同住宅などの区分ごとに所有権が違う場合は、1部屋でも居住、その他使用されていれば、空家特措法による空家等には該当いたしません。 ◆4番(上田勝之君)  マンションやアパート、まあアパートは賃貸ですけれども、分譲マンション、あるいは共同住宅、これはいわゆる長屋形式で壁を共有しているような建物もございます。そういったような区分所有がされているようなものに関しては、そのうち1軒でも住まわれていたら、この空家対策法には該当しないということなんでしょうね。 それでは、未登記建物やあるいは底地、建築物が建ってる土地が市有地のようなケース、こういったものは特定空家に認定していけるんでしょうか。 ◎管理課長(望月敬之君)  先ほど申しました、区分所有権が異なる建物については、その全てが空き家である場合は、特定空家として認定することができます。また、議員おっしゃいました未登記建築物、市有地に建てられている建築物についても特定空家等に認定することができます。 ◆4番(上田勝之君)  そういったような未登記あるいは市が土地を保有していて、その上に建築物が建てられているようなケース、そういったものでは特定空家に認定していくことができるということなんですが、こういったような、例えば市有地に、市有地を賃貸しているのかどうか、これまでの経緯があるんでしょうけれども、底地が新宮市、土地の部分が新宮市の所有ということですね、そういったところに民間の建物、あるいは払い下げをして個人所有の建物になっているようなケース、そういった建物や建築物が廃墟状態になっているようなケースはあるんでしょうか、お尋ねいたします。 ◎財政課長(小林広樹君)  今、お尋ねの件ですけれども、財政課が貸し付けている土地の上に民家があった場合に、それについて、例えば、貸し付けるという、住人の方が亡くなったとか、あるいは行方不明になったとか、そうなったために、廃墟という状態かどうかはあれですけれども、実質空き家となっているという物件は現在5件あるというふうに財政課では認識してございまして、それらの案件につきましては、現在、相続人調査ということで追跡をしている状況でございます。 ◆4番(上田勝之君)  今、相続人調査等を進めておられるというお話を伺ったんですけれども、ぜひ、市が積極的な対応をして建築物の解体撤去に努めるべきではないでしょうか。 それ以外にも、実際、市の所有なんだけれども普通財産なのか、普通財産なら小林課長の財政課でわかるところなんだろうと思いますけれども、行政財産から普通財産に移管されていないような場合、所管課がどこなのか判然としない、あるいは担当課すらわかっていない。結果として廃墟になっているような建築物が存在している、そういったようなケースは実際存在しているんですか。 ◎財政課長(小林広樹君)  詳細を聞いているわけではございませんが、そういう物件も現在あるというふうには聞いてございます。 ◆4番(上田勝之君)  やっぱり、こういうことは非常に問題だと思うんです。市有地の管理として、これはいかがなものなのか。そういうことがあるという状況は把握されているということらしいんですが、これを機会に、きちんと市の財産を洗い出して整理をすべきではないかと。行政財産のままであるならば、速やかに普通財産に移管し、廃墟建築物は解体撤去を行い、近隣の生活環境を良好な状態に改善して、不要な市有地の民間への売却を進めれば、固定資産税の増収などにもつながるんではないかと考えます。 また、土地の有効活用の観点からでは、市内の観光資源やあるいは公共施設の駐車場に転用することなど、方策はどんどん出てくるんです。 それに、これもきのう松畑議員が質問されておりました。財政シミュレーションで目標を示された行財政改革の具体的な項目、具体的な中身はどういったものを想定しているのか、どういったものに取り組んでいくのか、行財政改革についてといったような質問をされておりましたが、なかなかお答えは曖昧でざっくりとしたものだったですよね。これで例えば今年度、5,000万円を捻出していく、5,000万円をどうやって生み出していくのか、余らせていくのかといったようなことが、非常に曖昧だったような気がします。これで本当に残していけるのか、財政シミュレーションをせっかく立てられても、そこが本当に、そういった目標に向かっていけるのかという感を持ちました。 そこで、こういった市有地の整理など、本当に洗い出さなくてはならないんじゃないかと。行財政改革の効果が、そういったような金額を捻出していけないんではないかと。この市有地というのは、市の財産というのは、市役所の財産ではなくて、市民の共有の財産なんです。この意識が欠落しているから、どうしても放置してしまっているんじゃないでしょうか。 そういった点、しっかりと洗い出しをして整理をしていく、そして住環境を保っていく、あるいは土地の有効活用、あるいは一般住宅の市街地への回帰等を図っていくべきなんじゃないかと思うんですが、いかがですか。 ◎財政課長(小林広樹君)  確かに議員おっしゃいますように、財政シミュレーションの中でもそういう収入の確保というのは大変重要な項目であるという説明をさせていただきました。その中でも、財政課のほうからも遊休地の売却という項目も挙げさせていただいておりまして、それに向けていろんな地籍調査が終わっている土地を優先するとか、いろいろ分筆するのに、大変費用がかかることもございますので、そういう費用対効果も考えながら、優先順位をつけながら取り組んでいくという目標は立てているところでございます。 先ほど御指摘がありました、どの所管かが不明な土地というのは以前からずっと懸案事項でありまして、なかなかそれにつきましては、急に、短時間にできるという事務でもございませんので、それは懸案としては把握はしてございます。 あと、先ほど申し上げました所在不明のそういう荒廃した物件でございますが、それにつきましては、この場でちょっと明確にお答えはできませんけれども、それにつきましても先ほど望月課長が申しましたように、法令に沿って、手続を進めていく必要があるというのはそのとおりかなと思っております。 ○議長(前田賢一君)  質問中ですが、10分間程度休憩いたします。 △休憩 午前11時01分--------------------------------------- △再開 午前11時14分 ○議長(前田賢一君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。 4番、上田議員。 ◆4番(上田勝之君) (質問席) 休憩前に引き続き質問を続けさせていただきます。 平成28年には、和歌山県が那智勝浦町内の空き家を、県の景観支障防止条例に基づき解体撤去されました。この条例は、劣悪な環境により県民の生活環境が阻害されることの防止を目的として定められましたが、建物周辺70メートルの3分の1以上の住民からの知事への要請が必要なため、この点がなかなかこの景観支障防止条例に基づいては課題になるのではないかと考えられます。 空家対策特別措置法が適用できない建物に対しては、以前、新宮市内でも適用された建築基準法第10条の保安上危険な建築物等に対する措置の第3項「著しく保安上危険であり、または著しく衛生上有害であると認める場合においては、当該建築物またはその敷地の所有者、管理者または占有者に対して、相当の猶予期限をつけて、当該建築物の除却等、保安上または衛生上必要な措置をとることを命ずることができる」この条項を適用すべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。 ◎管理課長(望月敬之君)  建築基準法第10条第3項の適用につきましては、議員おっしゃられた景観法の適用と同様に、非常に高くハードルが設定されておりまして、全国的にも適用事例がわずかしかないというのが現状でございます。 しかしながら、空家特措法による特定空家等への認定が行われないケースなどにおいては解決に向けたアプローチの一つかと思いますので、景観法、建築基準法の所管となる県との連携、情報共有を密にしてまいりたいと思います。 ◆4番(上田勝之君)  その点よろしくお願いしたいと思います。 いずれにいたしましても、屋根や壁が崩れ落ち、近々に倒壊してしまう可能性の高い建築物や、草木が生い茂り、近隣の衛生上、生活環境の悪化を招いている放置建築物に関して、先ほどの防災対策の項でも触れましたが、台風や集中豪雨といった災害時にも近隣に悪影響を与える可能性の高い建築物については、空家等対策の推進に関する特別措置法第14条第9項や第10項、あるいは建築基準法により行政代執行や略式代執行を行い、その後、財産管理制度により裁判所が相続財産管理人や不在者財産管理人を選任して、財産の売却等を進め費用に捻出するという施策を取り入れ、市民の良好な生活環境の保全を図り、防災対策の一助にすべきと考えます。これ、福岡県宗像市がこの制度を積極的に活用されています。 財産管理制度の活用は、総務省も全国の地方自治体に対して推奨しており、市街地の土地の有効利用や住宅の市街地中心部への回帰にもつなげることができるのではないかと私は考えます。 そういった意味からも、どうしても特定空家の認定がなかなか、ちゅうちょされるのか、ハードルが高いのか、進んでいかない。そういった現状の中で、こういった放置家屋、廃墟のように放置されている建物に対しては、担当課である管理課や生活環境課では、できる対策は本当に一生懸命していただいているんです。ところが、追いかけても追いかけてもなかなか、改善の文書を送付しても返答がない、あるいはリアクションがない、そういったようなケースも多々あるように伺っております。 福岡県宗像市のような強制的な手続に進める、特定空家に認定していくこと、こういったことに一歩進めていただきたいと思うんです。これは本当に防災対策上、近隣の住民の皆さんは大変不安に思っておられるんです。特に台風、今回も千葉県や神奈川県等では強風による被害、昨年も大阪近郊では本当に強風の被害が多かったです。 こういった放置建築物あるいは廃墟のような建物を何とかしていかないとと思うんですが、これは今、担当課である管理課や生活環境課だけでは、どうしてもこの一歩を進めていくことがなかなか難しいんではないかと思うんですが、市長、こういったような状況を改善するためにこの法律を適用して、市街地の土地の有効活用に向けて一歩進めていくためには、こちらも市長の決断だと思うんです。特定空家等に認定して粛々と進めていく、そして特定空家等に認定できないものは、和歌山県などに協力を仰いでいく。そういったことに一歩進めていただきたいと思うんですが、市長のお考えをお聞かせください。 ◎市長(田岡実千年君)  市民の方々の安心・安全というのは、まちづくりの観点からも、議員おっしゃるこの空き家等の対策を推進していくことは非常に重要だというふうに考えます。 和歌山県とも密に情報共有を図りつつ、特定空家等への認定も視野に入れながら、取り組みを進めてまいりたいと思います。 ◆4番(上田勝之君)  こちらも先ほどの戸別受信機と同様に、本当に待ったなしの状況、周りの方々、本当に不安に駆られています。ぜひ、市長、一歩進めて特定空家、そしてそういったことの法に基づいた執行を進めていく、そういった決断をぜひ指示していただきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。 最後の3項目め、新宮市の浮沈のカギは観光振興にあり。そして、公、行政が担うべき役割とは何なのかといったテーマでお尋ねをいたします。 私は、新宮市浮沈の鍵は観光の振興と森林資源の活用であるとこれまで訴えてまいりました。その中で、観光についてはこれまでもこの一般質問を通じ、新宮市のハブ機能の充実やDMOの立ち上げ、あるいはカルチャーツーリズムの育成等々を訴えてまいりました。 前回6月議会では、熊野川町瀧本地区の宝竜の滝を初め、瀧本47滝をめぐるネイチャーツーリズムによる熊野川町地域の魅力発信を提言いたしました。 その後、8月11日に熊野和歌山ガイドクラブのガイドと、日本山岳ガイド協会の公認ガイドの皆さんと、2019山の日和歌山実行委員会が主催して、熊野の秘境に人と自然の歴史を訪ねる旅として、瀧本地区の筆藪の滝や平維盛伝承の藤綱の要害、熊野の山の林業遺跡など、ジオパークガイドなどの解説を聞きながらめぐるツアーが開催されたと伺いました。 当局はこのようなツアーイベントの情報は御存じでしたでしょうか。 ◎商工観光課長(勢古口千賀子君)  このツアーにつきましては、この記事を見て知りました。 ◆4番(上田勝之君)  そうですね、なかなか情報が広まらなかったというか、ちょっと残念ですよね。ぜひ感想などを聞いてみたかったんですけれども。 先般も、紀伊民報のネットのサイトで、ドローン撮影による熊野の滝の動画シリーズが掲載され、宝竜の滝や、これもきのうの松畑議員の質問にありましたが、橋の設計の話題が出ていた、相賀の桑ノ木の滝、こちらがドローン撮影で動画で紹介されています。 宝竜の滝への市道は、やはり崩落の危険性があり、擁壁など対策を行わなければなかなか通行どめの解除は残念ながらできないとのことです。しかしながら、自然や歴史を生かしたツアーなどは、熊野川町地域や高田相賀地区の再生の一方策です。商工観光課や熊野川行政局、熊野川町ふれあい公社や高田グリーンランド等、積極的な取り組みを期待したいと思います。 さて、先日9月6日付の地元紙の紀南新聞に、御浜町で世界各地でホテル事業を展開するマリオットインターナショナルと積水ハウスが展開するロードサイド型ホテル、フェアフィールド・バイ・マリオットの建設が始まったとの記事が掲載されていました。このホテル事業は、両者が自治体と連携し、地域の魅力を渡り歩く旅を提案する地方創生事業「Trip Base(トリップベース)道の駅プロジェクト」として、全国5府県15カ所でオープンしていく予定とのことです。三重県では御浜町と大台町、和歌山県内では串本町とすさみ町への立地が決定されたそうです。 少し話題を変えまして、NHKの人気番組「ブラタモリ」で、本年4月に、熊野「なぜ熊野は日本の聖地になった?」、熊野の観光「熊野観光の“深~い”魅力とは?」と題して2週にわたり放映されました。残念ながらこの2週とも新宮市はほとんど取り上げられませんでした。 同じくNHKで、本年元旦に、ドキュメンタリー「超体感 熊野古道 神秘の旅」が特別番組として放映されましたが、こちらも新宮市は神倉神社などわずかしか取り上げられませんでした。 新宮市は熊野古道の結節点という地理的にハブ機能を生かせる立地にありながら、今申し述べたような話題性のある計画や視聴者の多い人気番組から少なからず取り残されているのではないかと私は感じます。 市長、このブラタモリとかはごらんになられましたか。 ◎市長(田岡実千年君)  2週とも見させていただきました。 ◆4番(上田勝之君)  どういった御感想でしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  今、議員おっしゃったように、ブラタモリについては2週とも、新宮市での取材があったかどうかわかりませんが、放送では全く使われていなかったことに対しましては、本当に残念に思いました。 ◆4番(上田勝之君)  本当に残念なんですよね。やっぱりブラタモリの効果って非常に大きいと思うんです、人気番組ですし。やっぱりあれを見て、放映された土地をめぐってみよう、尋ねてみようという気持ちが起きるんではないかと思うんですが。 新宮市は、今、議席におられる各議員を初め多くの市民の皆さんから、観光や新宮市の魅力について、さまざまな視点から、世界遺産である熊野速玉大社や神倉神社、阿須賀神社を初め、現在、歴史民俗資料館で開催されている平安から鎌倉時代における神仏習合の象徴で、国の重要文化財に指定された御正体の企画展、あるいは熊野古道、先般も新宮城復元対策委員会の委員でもあられる小渕先生が講演をなさっておられましたが、新宮城跡や水野家の墓所、大逆事件の人権文化など、自然・歴史・文化を体感できるまちとして多くの市民の方が語られています。 ただ、これも多くの市民の方、我々議員もそうなんですが、この魅力あふれるまちの素材を生かし切れていない。 私の住まいがある下本町、多くの外国人を初め、旅行者の方が歩いています。新宮城跡に上っていく旅行者も結構たくさんおられるんです。また、熊野川町の小口地区なんかを訪ねると、熊野古道を歩く多くの外国人旅行者を見かけることが多いです。国道168号を走る路線バスの朝の時間帯などは外国人旅行者で満席に近い状況も見受けられます。民泊を営まれている皆さんも頑張ってくれています。でも、多くの市民の皆さんがまだまだ本宮地区ほどではないにせよ、交流人口が増加していることについて実感をされていないのではないか。 こういった点について当局の皆さんはどのように捉えられていますか。 ◎商工観光課長(勢古口千賀子君)  議員おっしゃられますように、新宮市には歴史・文化・自然といった貴重な資源がたくさんあります。 また、外国人観光客も熊野川町地区を初めとして大勢宿泊して来ていただいていますし、民泊サイトもおもてなし1位になって、とてもありがたいことと思っています。 市民の皆さんが交流人口の増加について余り実感を持たれていないということにつきましては、こちらの新宮市のほうでも広報活動を行っておりますが、観光振興というのは地域振興、観光振興は目的ではなくて地域振興の手段であるということ、交流人口の獲得によりまして、その交流人口から得られる収入によって地域経済を循環して交流人口、それらの方の地域経済を循環して、地域経済が潤うことで、皆さんに交流人口がふえたということを実感していただくように、今の取り組みをより一層充実してまいりたいと考えております。 ◆4番(上田勝之君)  今お答えいただいたように、取り組みを充実させていきたい。そういった意味で、私、これは一つの提案なんですけれども、本当に交流人口増加のための観光振興、そういった方策、私もそうなんですけれども、多くの議員の皆さんも訴えられておりますし、市民の皆さんも多様な提言をされています。新宮市は歴史軸から見ても分野軸から見ても、その素材が多過ぎて一つ一つの素材が生かし切れず、その素材を生かすための施策が対症療法的に行われていて、戦略がないのではないかと感じてしまいます。 一つの事例として、海の見える熊野古道高野坂をもっと生かすべきではないかと考えます。新宮市内の熊野古道は、大雲取越や小雲取越は多くの外国人が歩かれています。川舟下りで新宮市へ来られたらぜひ高野坂へ誘導する施策を展開すべきではないかと考えます。この高野坂は海が見える古道として新宮市の魅力を高める大きな要素であり、新宮市での滞在時間をふやす意味でも効果的ではないでしょうか。ところが、駐車場やバス路線などのアクセス、歩いて訪れようにも案内サインが不十分など施策の欠如は枚挙にいとまがないと思います。JR新宮駅からサインだけで歩いて高野坂を訪ねるのはなかなか難しいし、案内するのも至難のわざです。 アクセスについても、公共交通の再編を買い物や通院のみならず、こういった観光施策にも生かすべき。ただ、実現にはまだ少し時間が必要だろうと、公共交通の再編の質問では思ってしまいます。 三輪崎側はどう進んでいいのかわからない。現在のバス路線を生かそうにも国道42号の広角バス停の歩道は草むしているような状況。当局はこのような現状をどう受けとめられていますか。 ◎商工観光課長(勢古口千賀子君)  確かに高野坂は海の見える古道でありまして、コケむした石畳など風情も残っております。観光協会でも、高野坂をお勧めしておりまして、高野坂マップを渡し、観光客も、行かれた方には好評を得ています。確かに案内看板につきましては不備もありますので、その辺、皆さんわかりやすい看板、そしてスマホを使われる方もいらっしゃいますけれども、案内看板も必要ですので、その辺、皆さんがわかりやすい看板をつけるということで環境整備を進めていきたいと思っております。 また、広角のバス停のことに関しましては、国のほうにもこちらで対応を要請していきたいと考えております。 ◆4番(上田勝之君)  これらのことについても、本当にきめ細かな対応が求められるんだと思います。 今、お答えいただいたように、もちろん旅行者の皆さんというのはスマートフォンのナビを活用される。ただ、広角側の入り口もわかりにくいんです。標識タイプの世界遺産のロゴつき案内サインは県道と平行に設置されていますし、最近増設されて車からは見やすい高い位置にありますが、車で行くようになりやすくなると駐車場の課題が出てきます。警察署の前の市有地などは、道の駅構想などもあって、利活用への道が検討されていますが、その利活用が決まるまでの間、一部駐車場として開放するなんてことは、すぐにでもしていいのではないかと考えます。 三輪崎側も国道42号のバス停まで案内サインの整備等、周遊が可能となるようにルート整備が求められるんではないかと思います。 高野坂における諸課題は、本当に一つの事例なんですけれども、さきに申し述べたホテルの建設事業が始まった御浜町では、道の駅パーク七里御浜内に七里御浜ツーリストインフォメーションセンターを新築して、御浜町観光インフォメーションを開設する予定だそうです。特筆されるのは、御浜町観光インフォメーションを田辺市熊野ツーリズムビューローへ委託されるそうです。 この、田辺市熊野ツーリズムビューローは、全国有数のDMOであり、新宮市を訪れる外国人旅行者の増加は、このツーリズムビューローによる海外発信による誘客によるところが大きいと伺っております。ツーリズムビューローはしっかりとした戦略をもって熊野古道伊勢路と和歌山県側を結ぶということを念頭に考えているのだとも伺っております。そして、伊勢路との結節点として、御浜町を選定したのであろうし、御浜町も有数のDMOであるツーリズムビューローに町内及び圏域観光を託すというのは、まさにウインウインの関係が構築できるのではないかと思います。 この、御浜町の先例に学んで、新宮市のDMOも思い切ってこの田辺市熊野ツーリズムビューローに託してみてはいかがかと私は考えます。熊野古道全域をコーディネートして発信し、新宮市のハブ機能を生かす方策に有益になるのではないかと考えますが、当局のお考えはいかがでしょうか。 ◎商工観光課長(勢古口千賀子君)  確かにDMOを組織し、マーケティングに力を入れていくことというのは大変重要なことと思っています。 また伊勢路につきましても、新宮市でも大変重要な熊野古道として力を入れております。 御浜町のツーリズムビューローへの委託につきましては、御浜町はまちの再生のためには観光振興しかないということで多額の予算をかけて、今度、案内所も整備されると伺っております。 市のほうからも御浜町、ことし初め、あとツーリズムビューローとかにもお話をお聞きしに伺いました。理想からいきますと、ツーリズムビューローが御浜町そして新宮市に例えばサテライトを設けるということで、熊野地域全体の観光振興を担っていくということは確かにすばらしいことではあると思います。ただしDMOができたからすぐ補助金がなくなるというわけでもありませんし、DMOをつくることが目的となってもいけないので、そのDMOのあり方、よいあり方について研究していきたいと思います。議員の貴重な御提言どうもありがとうございます。今後取り組んで勉強していきたいと思っております。 ◆4番(上田勝之君)  こちらもそうなんですよ。これも本当に戸別受信機あるいは空き家対策と同じで、もう勉強するときじゃないんですよ。本当にやらなくちゃ、本当に新宮市、どうなっていくか。 ぜひ、こういった田辺市熊野ツーリズムビューローのように、さまざまなノウハウのある、そして新宮市にも非常に貢献してくれているDMO、こういったところに協力を仰ぐのは、本当にいい施策だと思うんです。 ◎企画政策部長(新谷嘉敏君)  大筋は課長が申し上げましたとおりです。ただ、本市もツーリズムビューローのほうには何かと恩恵を受けてございます。また、今年度、観光プロモーション事業の中でも、本市のDMOの設立につきまして、可能性を調査することになっておりますので、その結果を見た中で、遠い将来の課題ではなくて、もうそういうことを見きわめる時期に来ておると思いますので、その辺、スピード感を持って、方向性というところを市として考えていく必要があると思いますので、長期的に先延ばしすることではなく、その辺のことをしっかり見きわめていきたいと考えております。 ◆4番(上田勝之君)  しっかりと取り組んでいただきたいと思いますし、旧市街地といいますか、新宮地区だけでなく、三佐木蜂伏地区あるいは高田や熊野川町地区、特に山村地域、本当に寂しくなってきています。やっぱりこういったネイチャー・ツーリズムやあるいは知ること、学ぶことを楽しみとして訪れる方、大変、新宮市は多くなっております。その素材はたくさんあるんです。その素材をこれまでの我々ではどうしても生かし切れないんです。そういったことをノウハウのあるDMOに託す、そのことによって交流人口を獲得し、さまざまな波及効果を生んでいくんだと思います。 最後に市長、ぜひこのことを、全部市長の決断なんですけれども、私がきょう取り上げた3点、ぜひ取り組んでいただける決意を語っていただきたいんですが。 ◎市長(田岡実千年君)  議員おっしゃるように、研究や調査をしている時期ではないというふうに、今おっしゃられて、本当に心にしみたところでございます。こういったこと、やはりスピード感を持ってやらなければならないことはしっかりと決断して、またしっかりと指示も出したいというふうに思います。 ◆4番(上田勝之君)  ぜひその点を強く要望して、質問を終わります。     (「議事進行」と呼ぶ者あり) ○議長(前田賢一君)  14番、屋敷議員。どんな議事進行でしょうか。 ◆14番(屋敷満雄君)  先ほどの避難所の食料提供についてお計らいをお願いしたいんです。 今、上田議員の避難所の食料についてのお話があったんです。きのう、僕、ちょうど欠席させていただきまして、一般質問の中でいろんな話が出たいうのがわかりました。避難所、多くの場所に開設しております。同じ悩みがようけあるんです。今回、たまたま15日は三輪崎区のほうも各役員が出て、三輪崎の行事の中で、夕刻に仏さんを浜へ戻すという行事がありまして、その準備でいろんな役員が来て区民会館で集まって対策をしていたんです。そのときに、通常でしたら一晩泊まって避難された方がお帰りになるんですけれども、その晩は、結果的に14日、15日と二晩泊まられて、16日午前中に帰られた方がおられました。で、男性の方と女性の方が来られていたんですけれども、男性の方はたまたま食事を持ってこられておりました。で、女性の数名の方が一晩泊まったら帰れるというような腹づもりだったので、食事を持ってこられていなかったんです。 15日は僕らも午前中からばたばたしておったんですけれども、3時ぐらいに数名の方が、腹減ったと、食事とってないんやという話がわかりまして、ほいですぐさま数名の方でAコープへ行って、弁当とノリ巻きと、それで朝と昼はそれで済ましてもらって、夜の分、あしたの朝の分はこれで食べてくださいというお話で、700円いただいて、それで対応したんです。 ただ、市役所のほうも職員が2名の方、順番で見てくれているんですけれども、そういう要望があったら買い出ししていただけないんですかと尋ねたら、できない決まりになっていますという話がありました。それで、これはちょっと幾らなんでもひどいなと僕も思いましたんで、それで、対策本部のほうへ電話をさせてもらいました。で、何とかこれ、食料を、こういう人がおられるんやったら対策ないんかという話をしますと、これはもう一応市のほうで自助でそういう対策ですから、弁当を持って、食料を持って来てもらうのが決まりですという話でした。 それで、今、話を聞いていまして、市長の話の中で、市民の安心・安全、一人の市民も災害のとき犠牲を出さないまちづくりをするんやということを日ごろから聞いています。今回の、都会の千葉でもそうなんですけれども、電気がないんできのうも一人、クーラーがなくなって熱中症で亡くなっております。そういう現状の中でしますと、市と市民の感覚にずれがあると思うんです。ある程度やっぱり、こういう避難をされている方は、やっぱり行政に頼って来とるんですよね。このときに、行政に文句を言えるの、僕はたまたま議員やったから言いますけれども、普通の方、市民は物言えませんよ。弱い立場なんですから。それをやっぱり何とか職員の方もどうですかとか、おなかすいてませんかとか、そういうのが、市長、あなたがおっしゃっている、あなたの目的ですよ。 それがそういう買い物もできない、それは幾らなんでも僕はいかんと思うとるんです。おかげさんで、すぐに水とパンか何かは持ってきていただきました。 今後、そやけどこういうことが常時ある時代です。この前も、議長と僕と近畿地方整備局へ行って、井上局長と話しましたけれども、これはどうしても今、非常事態やと、どんな災害が来るやわからん時代になってきたと。熊野川のことも計画にも今できんのやということをおっしゃっていますけれども、そういう時代ですよ。やっぱり行政が、あなたが頭に立って、そういう避難してきた弱者に対してもう少し心がけをやっていただきたいと思いますので、議長のお計らいをよろしくお願いいたします。 以上です。 ○議長(前田賢一君)  私からの返事はいいんですか。答えは。 ◆14番(屋敷満雄君)  当局と協議された後で御報告をお願いいたします。 ○議長(前田賢一君)  わかりました。 昼食のため、午後1時まで休憩いたします。 △休憩 午前11時46分--------------------------------------- △再開 午後1時00分 ○議長(前田賢一君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 午前中の14番、屋敷議員の議事進行についてでありますが、当局より答弁させます。 ◎防災対策課長(佐藤尚久君)  先日の総務建設委員会におきまして、担当のほうから、自助で、避難者御自身で食事の御用意をお願いしたいという答弁をいたしましたし、台風などの風水害においては、基本的にそのような考え方もしているわけでございますが、昨日、私から、また委員会で総務部長が答弁しましたとおり、今後ルールづくりというものを行いたいと考えております。 ○議長(前田賢一君)  屋敷議員、よろしいでしょうか。     (「了解」と呼ぶ者あり) ○議長(前田賢一君)  では、一般質問を続けます。--------------------------------------- △岡崎俊樹君 ○議長(前田賢一君)  5番、岡崎議員。 ◆5番(岡崎俊樹君) (質問席) それでは、一般質問を始めさせていただきます。 まず、前回6月議会でも一般質問をさせていただいたんですが、ふるさと納税についてお伺いいたします。 2018年度にはふるさと納税の総額が5,127億円と発表されまして、2017年度よりさらにふるさと納税に対する数値が上がっております。6月から制度も変わりまして、今年度もふるさと納税の市場は伸びると思っております。新宮市にももっと頑張ってほしいと思い、前回も一般質問させていただきましたが、その後の進捗状況を今回お伺いしたいと思います。 今年度、ふるさと納税の目標金額が1,200万円ということでしたが、新宮市の今年度のふるさと納税の金額は前年度の同時期と比べましてどういった状況でしょうか。 ◎企画調整課長(下基君)  ふるさと納税の現在の状況ですが、今年度8月末の実績につきましては115件、203万9,000円、前年度の8月末の実績につきましては86件、187万8,000円となってございます。前年度と比較しますと、29件増、金額で16万1,000円の増となってございます。 ◆5番(岡崎俊樹君)  ありがとうございます。 今年度目標金額も前年度よりは上がっていますし、今のペースで一定達成できるのかまだわかりませんが、今後も頑張ってほしいと思いまして、前回、一番私が気になった、感じた部分が、新宮市の返礼品の区分が1万円以上3万円未満は3,000円、3万円以上は9,000円の二つとなっておりまして、この区分をなくすべきではないかと提案させていただきました。こちらについては検討しているというお答えでしたが、その後どうなりましたか。 ◎企画調整課長(下基君)  現行の返礼品区分の見直しにつきましては、改正案を作成し、現在登録していただいている事業者の方に説明を行う準備を進めており、事業者の方への説明、ヒアリングを実施した後、実施要領の改正を行いたいと考えております。 現在、本市の寄附額の区分につきましては、1万円以上3万円未満、3万円以上の二通り、返礼品については、3,000円以内と9,000円以内の二通りとなってございますが、今回の改正案につきましては、返礼品の金額を寄附額の3割以内とするとしております。例えば今回の改正案であれば、1万円以上の商品についても登録することが可能となるということでございます。 今回、実施要領を改正することで、寄附者の選択肢をふやし、また事業者の方が返礼品を提供しやすくなることで、さらに魅力ある返礼品を発掘し、寄附額の増額を図ってまいりたいと考えており、今後も寄附者また事業者へのPRを継続して行ってまいりたいと思います。 ◆5番(岡崎俊樹君)  前回も10月から12月がふるさと納税は一番申し込みが多いというお話もありましたが、現状で、まだそういった改善が進行はしていますが、されていないということですので、もう少し早い対応をこちらはできなかったのかなと私は思いまして、あれから約3カ月たっておりますが、6月の答弁では、新谷部長は今検討しているというお答えでしたが、そういったことも踏まえて、その検討に3カ月ほどかかるというのは遅いと私は思っております。 昨日から本日もですが、スピード感という言葉が大変出ておりまして、区分を検討するということに3カ月かかるということは、そんなに時間をかける必要があるのか、新谷部長、どうでしょうか。 ◎企画政策部長(新谷嘉敏君)  スピード感という中では、これから、先ほど議員も言われましたように、10月から12月までが一番納税の多い時期でございます。今、私のほうは一応この改正案というところの案を原課のほうから聞いてございます。これから当然市長、副市長とも相談させていただいて、機関決定していくという中では、3カ月はたっているわけですけれども、その間、課長が申し上げましたように、納税者の立場また事業者の立場の両面で、一番寄附額がふえる形を協議していたというところの中では、遅くもなく早くもなく、これからの時期に間に合うような制度設計になってございますので、3カ月間しっかり寄附額をふやすような形の制度設計を整えたいと思っております。 ◆5番(岡崎俊樹君)  遅くはなくということですが、今後改正して、また事業者に商品提供してもらうということを対応していくと、10月までに間に合わないのかなと思いまして、本当に時間は大事ですので、スピード感を持って本当に対応していただきたいと思います。 個人的な、これは提案というかあれなんですけれども、昨日、天空ハーフマラソンの話などありまして、そういったものも、もしふるさと納税なんかに入れられるんであれば、入れてもおもしろいのではないかなと思います。 今回は他の市町村の事例を1点挙げさせていただくんですけれども、なぜ区分をなくして商品数をふやしたり、事業所をふやしたほうがいいのかという成功例の一例といたしまして、千葉県の富津市というところがございまして、こちらは、2015年度は950件の2,700万円のふるさと納税の金額でした。ここでふるさと納税に力を入れ、返礼品の開拓も積極的に行い、わずか2年で事業者数を23件から59件に、返礼品の数を31件から195件にふやしました。その結果、2年間で2万444件、約3億5,300万円になりました。 返礼品をふやせば結果が出るというわけではないかもしれませんが、返礼品の数をふやすためにも早急に対策して、事業者をふやしていただきたいと私は考えております。このほかにも、パンフレットとか寄附してくださった方へのお礼など、さまざまな改善点はあると思いますが、まず今年度目標の1,200万円を達成するために全力を尽くして、早急な対応をしていただきたいと考えております。 ふるさと納税については、以上となります。 次に、防災について質問させていただきます。 防災については、昨日から竹内議員、三栗議員、先ほどは上田議員と質問していただいて、かぶる内容も多くなっておりますが、私も質問させていただきます。 私、6月議会においては、一般質問で防災について質問させていただきまして、先日、6月の一般質問における経過措置のプリントをいただきまして、そちらの中に、案内チラシを全面的につくり直すことにしました。完成次第、市庁舎の各フロアや三輪崎支所、隣保館などに配置するとともに、転入者に渡すことにしたいと考えていますということでしたが、私は転入者だけでなく、市役所などに来てくださった方全員に渡すべきだと思ったんですが、こちらはなぜ転入者のみなのでしょうか。 ◎防災対策課長(佐藤尚久君)  新しい案内チラシにつきましては、市役所庁舎の1階から5階、それに別館また三輪崎支所などの窓口に置いておりまして、来庁者の皆様に手にとってお持ち帰りいただきたい、またその上でメール配信の御登録をお願いしたいと考えております。 それと、案内チラシを拡大してカラー刷りにしたポスターのようなものも作成しまして、来庁者の目にとまる場所に掲示したいと考えております。 ◆5番(岡崎俊樹君)  その後にも、各学校の防災担当教諭や生徒や保護者への周知も依頼する予定ですということで、こちらも9月中旬まで、先ほどのもそうなんですけれども、9月という言葉が書かれております。 こういったこと、前回も防災、今回もですけれども、さまざまな地域で災害があったり、新宮市でも警報が出ておりますが、7月中など早目の対策などはできなかったのでしょうか。 ◎防災対策課長(佐藤尚久君)  6月の岡崎議員の一般質問におきまして、メール配信サービスの登録者が明らかに少ないといった内容のお話をいただきました。それを受けまして、早速、その翌週の初めから毎週のように課内会議を開き、案内チラシの全面的な見直しやさまざまな機会に登録を勧めるといったことについてアイデアを出し合い、作業も進めてまいりました。 そういう中で、案内チラシにつきましては、今回、市庁舎の各フロアなどに配置したチラシの原型といえるものが、既に7月の初旬にはでき上がっておりまして、実際に7月9日に庁舎に見学に来られた神倉小学校の3年生、3クラス、96人の児童の皆さんと引率の先生方全員に1枚ずつ案内チラシをお持ち帰りいただいたところでございます。また、先月、先々月の出前講座などでも新しいチラシを配布し、メール配信サービスの登録をお勧めさせていただきました。 ただ、研究を進める中で、防災行政無線の放送内容をツイッターで同時配信することが可能であることがわかりまして、そのこともお知らせする内容を盛り込んだ最新版の案内チラシが完成したのが今月の初め、先週の月曜日ということでございます。 今後は、この最新の案内チラシをどんどん配布しまして、メール配信サービスの登録者をふやしていきたいと考えております。 ◆5番(岡崎俊樹君)  私もこの最新のチラシというものを、先週の9月7日の悠以さんのLGBTの講習会に参加した際にこちらのチラシが入っていました。こちらのチラシ、防災と関係ない市のイベントの際にも入れてくださっているということは、すごくいい試みかなと思いまして、こういったことをどんどん続けていただきたいなと思います。 また、先ほどのツイッターとの同時配信もできるということが判明したということで、今、技術は本当に進化していると思いますので、そういったこともいろいろ調べていただいて、できることをどんどんふやしていっていただきたいなと思っております。 3カ月たちましたが、現在、昨日も三栗議員の際に聞かれておりましたが、防災メールの登録者の数を改めて教えていただけませんか。 ◎防災対策課長(佐藤尚久君)  昨日、9月10日現在でのメール配信サービスの登録件数は6,808件でございます。6月の一般質問時点での6,654件に比べますと、154件ふえているという状況でございます。 ◆5番(岡崎俊樹君)  この数字に関しては、私はもっと今後ふえてほしいなということですが、2年前と比べましたら、2年前から6月の段階では人数が減少していたということで、今回は逆に人数がふえているということで、皆様努力してくださったのかなと思いますが、昨日、三栗議員や竹内議員もやっぱり防災メールもですが、防災ラジオということもおっしゃっていることもあると思いますが、そちらはお金も8億円ほどかかるという話もあり、なかなか難しいなと思いますので、どんどんこちらを周知していただきたいなと思います。 前回、竹内議員の一般質問の際にも、市長は、全戸に配布するとなると数億円の予算が必要となってくるわけでありまして、そういう中で、まず例えばメール配信などの受信できない可能性が高い、例えば高齢者でありますとか、障害者でありますとか、また崖崩れの危険性がある家庭などを優先するなど、ちょっと研究していきたいと思います。それまでは、改めてこのメール配信の普及の向上、またテレホンサービスをもっと啓発して、なるべく災害のときに早い情報を受け取っていただきたいというふうに思っておりますという発言をされておりまして、また僕の質問の際には、このメール配信の数については、現状、多いか少ないかは感覚の問題なので、答えるのは難しいという答弁をいただきました。 私は、メール配信にしても目標設定数などをすることによって、モチベーションが上がったり、どこに向かってこのサービスをやっていくのかという数字というのは大事かなと思いますが、市長としてはやはり数字は関係ないと思われるでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  今のところ、具体的な目標数字というのは掲げておりませんが、ふやす努力はやっているということでございます。 ◆5番(岡崎俊樹君)  その努力は、防災対策課の方も含めてわかるんですけれども、市長としてですよ。ほかの課とかは関係なく、市長としてはどう、目標数が必要か、もしくは必要であるなら、例えば、まず今年度中に何など、そういったお考えはありますか。 ◎市長(田岡実千年君)  目標数というか、受信できるスマホや携帯を持っている方全員が登録してくれるのが最終的には目標だというふうには思いますが、具体的には今まだ掲げておらないところでございます。 ◆5番(岡崎俊樹君)  では、今後は掲げるように指示を出すのか、出さないのかなど。 ◎市長(田岡実千年君)  考えたいと思います。 ◆5番(岡崎俊樹君)  そちらは、じゃ早急に考えて。出さないなら出さないで僕はいいとは思うんですけれども、そちらを聞かせていただけたほうが、僕も一般質問、先ほどのふるさと納税もそうなんすけれども、防災に関してもですけれども、そこについて明確な目標などなければ、幾ら言っても、どこに向かっているのかというのがわからなければ、全くの無駄というか、意味のない質問になってしまうかなと思いますので、僕はできる限り、市長の向かっているほうに全力をもってやっていきたいなと思っておりますので、そちらももしわかれば、早急にやっていただきたいなと思います。 今月の広報新宮においては、防災についての記事が4ページほどありましたが、先日9月4日の紀伊民報の新聞記事の一面に、和歌山県がつくっている和歌山県防災ナビの活用を推進する内容が載っておりました。その中で県防災企画課は、9月は台風シーズン、早期避難に生かしてほしいと話しているという文面がありました。 先ほどのメール配信というアイテムもすごくいいとは思うんですけれども、やはり今の時代はスマートフォンをお持ちの方が多いですので、この和歌山県防災ナビアプリが全てではないと思いますが、そういったアプリの推進なども一緒にしていただけるといいのではないかなとは思うんですが、いかがでしょうか。 ◎防災対策課長(佐藤尚久君)  和歌山県防災ナビにつきましては、和歌山県が提供しているアプリでございます。私自身も自分のスマートフォンにこのアプリをインストールいたしております。また、これも私の話で恐縮でございますけれども、私自身、気象情報を初め、停電情報などを含め、さまざまな防災情報を収集するために、全部で七つのアプリをインストールしておりまして、情報収集に役立てております。 防災関連のアプリにつきましては、災害発生時の情報収集や安否確認などに役立ちますし、和歌山県防災ナビ以外にも無料でインストールできるものも数多く配信されております。またネット上では「おすすめ人気ランキング」なども紹介されているところでございます。台風だけでなく、地震や津波などさまざまな災害に備えていただく中で、使いやすい防災アプリを選んでいただき、お手元の端末にインストールしておいてもらうことで、災害時の情報収集手段の確保などにつながるところでございます。 今後は、出前講座などにおきまして、この辺のこともお話をさせていただきたいと考えております。 ◆5番(岡崎俊樹君)  その県のサービスもそうですし、民間が提供しているサービスのことも……。私ごとですが、議員になるまで、防災について余り考えたことがないというか、防災のアプリを入れようという発想が余りありませんでした。防災メールについては知っていましたが。そういったことも意外と知らない方も多いと思いますので、啓発していただければと思います。 最後に、本日午前中の上田議員の質問ともかぶってくるかなとは思いますが、避難情報がわかっても、いざ雨が降っていたり、浸水していたりということで逃げられないというお声も聞きます。警戒レベル4が出ても、移動できない高齢者や不自由な方がいるとは思いますし、今後ますますそういった方がふえてくると思いますが、そういった市民の方への対応などはどうお考えでしょうか。 ◎健康福祉部次長兼健康長寿課長(北畑直子君)  午前中の上田議員の御質問への答弁と重なりますが、議員御心配の高齢者や不自由な方については、新宮市防災計画での要配慮者とみなされる方について、災害時避難行動要支援者支援として御同意いただき、災害時の避難や避難所での生活に支援を要する方については、市及び町内会等の支援者の協力のもと、個別支援計画を作成し、避難方法や避難時に要する支援について、今後共有を図ってまいります。 ◆5番(岡崎俊樹君)  先ほどの話で、4,000人余りに資料を送らせていただいて、1,200名程度の方の返答があったということをお伺いしまして、現在3名の方の対応はできているというお話ですが、もし今後、この人数が1,000人を超えてくると、市は対応することは可能なのでしょうか。 ◎健康福祉部次長兼健康長寿課長(北畑直子君)  まず、それぞれの方からのそういう支援の要望を聞いていく、それで数がふえてくるということは必要だと思いますし、そういうことのためにやっていることでございますが、それについては、全力で取り組んでまいりたいと思います。 ◆5番(岡崎俊樹君)  これは本当に、今、災害はすごい多くなってきていますし、まだことしも9月、10月と台風が来る可能性が非常に高くなっております。今すぐしろというのは大変難しいとは思いますが、皆様不安を抱えている状態で、一昨日の千葉県の状態なども見ていても非常に、いつこの新宮市、この紀伊半島に来るかもわからないなと思いますので、そういったことも踏まえて、まずできる範囲というか、早急に対応し、市民の不安が一つでもなくなる状況、対応していただきたいなと思っております。 こちらは何度も同僚議員がおっしゃっていますが、一人の犠牲者も出さないという市長のお言葉をしっかり、言っていることを実現していくためにも、早急に対応していただきたいなと思いますので、市長、よろしくお願いします。 ◎市長(田岡実千年君)  議員おっしゃるとおりだと思います。 レベル4で、避難しにくくなるときはどうかということでありますが、まず、その前にレベル3の避難準備・高齢者等避難開始というのを発令させていただくわけでありますが、その発令にはなるべく明るいうちに、その状況が大変になる前にというのを心がけて発令もしているところであります。とにかく避難者のパーセントというのは相変わらず低いわけでありますが、年にそれほど多くないことでありますので、やはり市民の皆さんにおいてもしっかりと発令には対応して、早目の避難を心がけていただきたいということも思っているところでございます。 ◆5番(岡崎俊樹君)  本当に、今回の一般質問においても、防災についての質問は非常に多くなっておりますし、それだけ市民の皆さんは危機感を感じている状態かなと思いますので、新宮市としてももっと防災に取り組める体制、個人的には防災の特別委員会などもあってもいいのかなとは思いますが、そういったこともまた考えて、新宮市を防災の強いまちにやっていただきたいなと思います。 続いて、3番目のSDGsの取り組みについて質問させていただきます。 SDGsということなんですが、私もここにつけているものであったり、あと、こういうものなんですが、SDGsとは、日本語に訳すと持続可能な開発目標というものの略称でありまして、国連加盟国193カ国、2016年から2030年までの国際目標です。持続可能な世界を実現するための17のゴール、169のターゲットから構成され、地球上の誰ひとりとして取り残さないことを誓っています。SDGsは発展途上国のみならず、先進国自身が取り組む普遍的なものであり、日本としてもSDGsに自治体、民間、個人とさまざまな人が取り組んでいます。 2年前の榎本議員のSDGsを踏まえた一般質問の際に、市長は、「どこの国のどこの地方都市にとっても目標にすべきことだと思いました。今回、我々がつくる第2次新宮市総合計画においても、結構重なってきている部分もありますので、大変勉強になります」と答弁されました。 新宮市で、SDGsの地方創生ゲーム体験会というものが、2月と7月に開催されていまして、私も一度参加させていただきました。その際に、新宮市もSDGsに取り組んでほしいと思っていまして、先日、新宮市の市役所の駐車場のところにSDGsの17の目標のこういった、これに近いロゴが塗装されていました。地方創生におけるSDGs達成に向けた取り組みの自治体SDGsというモデル事業もあり、私、岡崎は、新宮市はSDGsに取り組んでいくのだと感じたのですが、新宮市はSDGsに取り組まれるのでしょうか。
    ◎市長(田岡実千年君)  今、壁面のお話がありましたが、このSDGs、自治体における達成に向けた取り組みは、持続可能なまちづくりを目指す地方創生に資するもので、国でも推進しているところでありまして、我々新宮市行政の業務にも通ずるものと思っております。特に今のところ、SDGsに特化した庁内チームなどということは考えておりませんが、市が策定しております総合計画同様、SDGsが掲げる目標項目も意識する中で、しっかりと市の運営、市業務を行っていきたいというふうに考えてございます。 ◆5番(岡崎俊樹君)  取り組む総合計画ですが、私もこれを読ませていただいておりますが、これを見ても別にSDGsに取り組まれているというか、変な話、無難なことを書かれているなと思いますので、当てはめようと思ったら当てはまるなとは思いますが、どう取り組まれているのかというのが非常にわかりづらく、では、新宮市の駐車場のところに、どういった意味、どういった思いでロゴを塗装されたのでしょうか。 ◎総務課長(有本文彦君)  駐車場の擁壁の部分になるんですけれども、これについては、新宮青年会議所のほうが実施されています未来への思いやりを描こうという事業への協力依頼があったということです。 この事業についてなんですが、未来を担う子供たちがお互いを思いやる心、利他の精神の重要性を学び、それらをもとに地域のリーダーに育成しようという目的で、利他の精神や思いやりの心を表現した壁画を小学生らとともに作成し、その重要性をPRするというものでございました。 市としましても、SDGsの理念であるとか、それから事業の趣旨等に賛同し、庁舎駐車場の擁壁部分での作成を許可したというような経過がございます。 ◆5番(岡崎俊樹君)  そういった経過はわかるんですけれども、例えば子供に「これ何」と聞かれたときに、市の職員が答えられない状況ではないかなと私は思いまして、先日、私がこの一般質問の項目を挙げた際にお電話いただきまして、その際もエス・ディ・ジー・エスという言葉について聞きたいということで、SDGsの読み方すらわかってないというのが現状だったんです。 そういったことで、市の職員がまずSDGsについて、どういったものかというのを理解してない状態で、市民の方に職員が聞かれた際に答えられない状況で、そういったものをするのもいかがなものかなと私は思いますが、市長はそちらをどう思われますか。例えば、子供に「市長、これ何ですか」と問われたら答えられますかという話です。市として、「何でこれやっているんですか」と言われたら。 ◎市長(田岡実千年君)  先ほど答弁させていただいた趣旨を説明しなければならないと思います。 ◆5番(岡崎俊樹君)  いや、それを子供にわかりやすく説明できますか。今の先ほどの話だと、子供と一緒に描いたということなんで、やっぱり子供にもかかわって聞かれる、子供こそやっぱり敏感でこれ何だろうと思うと思うんですよ、大人以上に。その際に、市の職員も知らない状態というのは、僕は非常にまずいなと思うんですけれども。 ◎市長(田岡実千年君)  例えば17の項目は、一つ一つ説明すれば、子供でも理解できるのかなというふうには思いますが。 ◆5番(岡崎俊樹君)  それはわかります。実際に、ちょっとどこの市か忘れましたけれども、5、6年生向けに冊子をつくって渡しているという市町村もあります。 じゃ、新宮市が説明しました。その際に、新宮市はこれにどうやって取り組んでいくのと、仮に聞かれた場合は何か答えられますか。何かやっぱり勘違いすると思うんですよ、僕、あれを描いていることによって。それはいいことだと僕は思うんですけれども。いいことやし、取り組んでほしいなと思うんです、それに。せっかく描いちゃったというか、掲げたというか、僕は掲げていると勘違い、勝手に思っているんですけれども。 なので、今後、このSDGs、先ほど言った自治体SDGsという取り組みも今年度であれば和歌山市などもそちらに選定されておりまして、こちらも補助金対象にもなったりもしますし、今後、来年度はわかりませんけれども、新宮市としては別にあれを描いたはいいけれども、別にやっていく気はないよというか、別にそこまで思いを入れて取り組んでいくあれはないんでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  先ほども申し上げましたが、庁内にSDGsに特化してプロジェクトチームをつくるという考えは今のところございませんが、市のさまざまな総合計画を初め、いろんな計画でこれに通ずるものももちろん多くありますし、この17の取り組みもやはり意識しながら進めていくということでございます。 ◆5番(岡崎俊樹君)  それはわかりました。せめて僕の意思では、職員が誰か友達でもいいし、誰か市民の方に、あれは何なのと聞かれたら説明できるレベルには、新宮市として描いている以上は、教育というか認知していただきたいなとは思いますが、そちらはどうでしょうか。 ◎副市長(向井雅男君)  そうですね、議員御指摘の点はそうかもわからないです。職員が多分、敷地内の壁にそういったデザインをしているというところから、当然聞かれればそれに対して答える必要があるかと思います。その辺は職員研修なり、職員の庁内の統一はしていきたいというふうには思います。 ◆5番(岡崎俊樹君)  本当に、この17の目標に市役所の部署というか、やっていることを全て当てはめることも可能だとも思いますし、一部分でも特化してやっていくというのも一つありかなと思います。 僕は、せっかくあそこにもうつくったというか、塗装されたんであれば、今後ぜひ新宮市もSDGsに取り組んで、今、来年度はわかりませんけれども、本当にその自治体SDGsやほかの市とともに自治体としてこのSDGsに取り組んで、活性化、地方創生とも言われていますので、そういったものを取り組んでもっとやっていくといいまちになるのではないかなと思いますし、先ほどの防災とまたかぶりますけれども、このSDGsも地球上の誰一人として取り残さないというのもありますので、せっかくあそこに塗装されたんであれば、ぜひこちらも前向きに、1項目というか、何か部署をつくれとか、非常に難しいかなと思いますけれども、こちらもせっかくなら取り組みを上でやっていくほうが、より明確な目標というかビジョンになるのではないかなと思いますので、ぜひそちらもやっていただきたいなと思います。 この項目を終わりまして、最後の行政サービスのデジタル化についてにいきます。 この項目では2点ありまして、ちょっと難しい話になるんですけれども、デジタルファースト法というものがことしの5月に国会で可決されました。行政手続の100%オンライン化を目指すというデジタル手続法案というものでございまして、この法律は業務改革の徹底とデジタル化の推進が基本コンセプトとなっており、具体的にはオンライン化の徹底と添付書類撤廃となっております。 情報通信技術を活用した行政の推進の基本原則ですが、1、個々の手続・サービスが一貫してデジタルで完結するデジタルファースト、2、一度提出した情報は、二度提出することを不要とするワンスオンリー、3、民間サービスを含め、複数の手続・サービスをワンストップで実現するコネクテッド・ワンストップが掲げられております。 オンライン化を徹底することで、行政手続の簡素化や添付書類の撤廃を図ろうとするものですが、オンライン実施は原則であり、地方公共団体には努力義務となっております。 非常にこちらは読んでもわかりづらいというか、聞いてもわからないし、わかりづらい内容かなと思いますが、少し簡単な例えで言うと、引っ越しの手続などがインターネット上で簡単にできるものであったり、相続の手続がインターネット上でできるようなサービスなどがございます。こういった、国がどんどん新しい法案などを決めておりますが、こちらについてもどう考えているのか質問したいとも思うんですが、恐らくまだまだ検討しているという答弁だと思いますので、こちらはちょっと省略させていただきます。 その手続法の中に、マイナンバーについて書かれている箇所がございまして、先日、キャッシュレス化の話があり、ポイント還元の話などもありまして、マイナンバーでもポイント還元ができるというお話があります。今後、2020年7月以降にはキャッシュレス決済でのポイント還元、2021年3月にはマイナンバーカードは健康保険証となり、利用価値が高くなってくると思います。新宮市として、現在の登録状況と今後のマイナンバーカードの登録の推進については、どうお考えでしょうか。 ◎市民窓口課長国保直営熊野川診療所事務長(須崎誠久君)  マイナンバーカードについてでございますが、7月末現在の申請件数は3,469件で、住民基本台帳人口に対する申請率は12%となってございます。そういった中で国においては、先ほど議員おっしゃられましたとおり、健康保険証の機能の付与などを行っていく予定で、マイナンバーカードの普及に向けた広報展開をしていくこととしております。 地方公共団体などを通じて、ポスター、リーフレットなどの配布をしています。現在、市民窓口課の窓口においても、リーフレットを設置したり、またこの9月の広報新宮におきまして、マイナンバーカードの申請方法の記事を掲載しているところでございます。 マイナンバーの申請につきましては、スマートフォンやパソコンまた市民窓口課窓口で、無料で行うことができます。また、有料にはなりますが、市内にある証明写真機で申請手続を行うことができるところもございます。今後も、広報などを通じて取得勧奨をしていきたいと考えてございます。 ◆5番(岡崎俊樹君)  ありがとうございます。 来年度はポイント還元の話などもあり、今後ふえてくるのかなと思いますし、正直私も持っておりません。ただ、政府が公務員は2019年度中に率先して取得するようにという報告がありますが、ちなみに、今回マイナンバーカードを持っていますよという方は手を挙げていただければなと思います。現状は半分いないかなとは思いますが、新宮市もそうですし、全国平均も12%ということになっておりまして、なので、まず公務員と、あとその扶養家族が今年度中にまずとりましょうというお話があるので、皆さん、スマートフォンでも自分で申請できるという、先ほどのお話であったり、また窓口でもできるというのと、あと、先日課長にお伺いした際は、4月の段階でも40日ぐらいかかったというお話もありますので、ぜひみずからとって、私も早急にやるんですが、まずやっていけるように、そちらを推進していただきたいなと思います。 あと、いつの話になるかわかりませんが、このデジタル手続法になれば必要なくなるかもわかりませんが、マイナンバーカードによってコンビニで住民票などとれるというサービスもありますが、新宮市ではそういうコンビニ交付のサービスについては、どうお考えでしょうか。 ◎市民窓口課長国保直営熊野川診療所事務長(須崎誠久君)  住民票や印鑑証明などのコンビニ交付についてでございますが、コンビニ交付サービスには、今議員おっしゃられましたとおり、マイナンバーカードが必要になってきますが、新宮市においては、先ほど説明させていただきましたとおり、マイナンバーカードの申請率が12%でございます。 そういった中で、新宮市においては、住民票の写しであれば、平日夕方5時15分までに電話予約していただければ、夜8時まで住民票の写しを受け取りすることができるサービスを行ってございます。また、日曜日の午前になりますが、住民票の写し、印鑑証明の日曜交付も行っているところでございます。 コンビニ交付サービスを行うには、相応の運用経費もかかり、現状としてマイナンバーカードの申請率が高くない状況の中、県内の新宮市より人口規模の多い自治体で実際に運用しているところですが、運用経費から実際の住民票の写しや印鑑証明などの証明書発行件数を割った、証明書1枚当たりの経費換算が1万円程度となっているところもございます。 今後も、マイナンバーカード普及の進捗状況や想定される利用率、費用対効果などを見ながら、引き続き調査研究していきたいというふうに考えてございます。 ◆5番(岡崎俊樹君)  コンビニ交付、私も今のお話で、1枚当たり1万円程度かかるんであれば、なかなか難しい話かなと思いますし、新宮市は、電話予約は要りますが、夜8時までとることができるということを知らない市民の方も多いのではないかなと思いますので、そういったことももっとお知らせできればいいかなと、そちらで対応していただける環境を今のところは進めていけばいいのではないかなと思いますので、今後、マイナンバーカードがどう普及、どうなっていくか、僕もまだ未知かなとは思いますが、来年度からはポイント還元などもありますので、こちらも私もマイナンバーカードをつくるよう普及していきたいなと考えております。 最後に、昨日、松畑議員の話の中で行革って何するんという話であったり、先日、議員説明会でも、10年間の財政シミュレーションを見させていただきまして、なかなか行革、行革と言われながら、具体的な案が出ていなかったなと思いまして、本日の午前中の上田議員の話の中でも、少し提案があったと思いますが、私も行革すべき財政を心配しておりますので、その一つの案として、ちょっと提案させていただきたいなと思います。 新宮市の財政シミュレーションでは、今後10年間、職員の人件費がほぼ横ばいという現状になっておりまして、人数も一定というお話でした。どこの市町村も人口が減っていく中で、職員の数を減らさないというのはいかがなものかなとも思いますし、減らせない状況なのかというのも、何とも言えないなと思います。私、職員は大変というお話も聞きますし、残業も非常に多いということも聞いておりますので、うかつに職員を減らすこともいけないかなとは思いますが、やはり今、世間ではブラック企業などいろいろなお話があるように、やっぱり働き方改革は必要だと感じております。 本日、職員を減らしながらも質を落とすことなく行政サービスを提供する対策として、業務を一層高める手段として注目を集めている、テクノロジーの力によって業務を自動化するRPAというものを御紹介したいと思います。 RPAとは、ロボティック・プロセス・オートメーションの略でして、ソフト型のロボットが代行・自動化する概念で、定型業務やデスクワークの自動化と説明されることが多いです。民間企業では、労働人口減少や生産性向上を背景とした働き方改革が本格的に議論され始めた2016年ごろから導入が始まり、RPAの市場は2016年には85億円、2017年には178億円、2018年度には418億円と非常に伸びています。データ入力などの定型業務が多い企業を中心にRPAブームが起きているというお話ですが、これは民間に限ったことではなく、総務省が平成30年度に初めて自治体へのRPA導入支援を予算化し、RPAの実証実験を行う自治体がふえております。 RPAといいましても、今の話だと非常にわかりづらいかなとは思うんですけれども、すごく簡潔に言うと、1人がしていた作業をパソコンが自動でというか、勝手に自動化でしてくれるよという話で、今まで手作業でしていたことを自動でやってくれるんで、その分、自分たちが違う仕事ができるということになります。 逆に、このRPAの導入によって、人が要らなくなるのではないかという心配も挙げられておりますが、今後、人口減少、問題となっております働き手がいないというものもありますので、こちらも検討していただきたいと思いまして、総務大臣主催の自治体戦略2040構想研究会が公表した研究調査報告の中でも、RPAの利活用は人口減少のスマート自治体を実現・運用するための基礎的なインフラ技術であるとも指摘しています。 また、このRPAは非常に便利なのですが、どの業務にこれを使っていくかというのが非常にマターになってくるというお話もあります。市役所全体の業務ではなく、一部分の必要な部分だけ導入できるというメリットもありまして、例えば天草市では、健康診断関連業務をRPA導入によって時間を80%削減して、年間ベースで最大244時間かかっていた処理を、わずか49.8時間まで短縮できる効果を検証できました。勤務日数でいえば、1カ月分に当たる年間24.2日を減らせた計算です。また枚方市では、図書館で図書の在庫確認、発注作業をRPA導入により自動化することで、これまで2、3時間かかっていた業務を3、40分程度まで縮小できたとあります。 新宮市も、2年後には文化複合施設が完成し、新しい図書館ができますが、来館数も3倍予定というお話も聞いております。こういった新しい文化複合施設の図書館であったり、そういったものにRPAの導入であったり、何か自動化できるサービスなどの導入予定はありますか。 ◎文化振興課長(福本良英君)  新しくできる文化複合施設におきましては、自動貸出機1台、自動返却機1台の設置を予定しております。利用者の利便向上と、おっしゃいましたように図書館業務の効率化を図ってまいりたいと考えております。 ◆5番(岡崎俊樹君)  本当に今、文化複合施設のランニングコストなどの問題も皆さん心配されておりますので、人件費削減できる部分は削減していければいいかなと思いますので、こういった最新の技術のことも検討していただきたいなと思っております。 最後に、総務省はICT、AI、RPAなどを活用したスマート自治体を推進していますが、新宮市としてはこういったものの導入など、どういったことを考えていらっしゃいますか。 ◎総務課長(有本文彦君)  ICTそれからAI、RPA等の技術を業務に取り入れるという動きとともに、現在の業務の改善といった点からも、今後も注目していく必要があるとは考えております。どのような業務が適正なのか、あるいは現在使用しているシステム等も踏まえ、どのような機能を持たすか、それに要する費用やその効果を庁内でも議論する必要があると考えております。 今後、国あるいはシステムを提供している企業等からも情報等を収集しつつ考えていくことになるのではないかなというふうに思っております。 ◆5番(岡崎俊樹君)  こちらRPAであれば、補助対象などということもあったりしましたので、来年度はわかりませんけれども。情報に敏感であれば、こういった国が推進している補助対象となるチャンスをつかむこともできると思いますので、情報に敏感に、さらに、なかなかお金をかけられない部分があると思いますから、これによって行革なり経費削減できるのであれば、しっかり検討して今後やっていただきたいなと思っております。 以上で、質問内容は終わりなんですが、最後に個人的にちょっと市長に1点お伺いしたいと思います。 私、前回と今回、一般質問を行うに当たり、私の思いと市長の思いの方向性が違うと、やっぱり僕の思いを幾ら投げかけても市として進んでいかないなと思いまして、僕が5月から入ったことが原因なのかわかりませんけれども、新宮市の今年度の指針や目標など、そういったものはありますでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  以前から掲げております指針といいますか、方向性、理念というのは変わっておりません。大前提、大基本が市政は市民のためにを念頭に、庁内、組織一丸となって、さまざまな業務に取り組んでいるわけでありますし、比較的弱い立場、困っている方を含めて、市民の誰もが元気で心豊かに暮らせるまちづくりということを達成できるように、日々努力しているということでございます。 ◆5番(岡崎俊樹君)  その大きな田岡市長の理念はわかるんですけれども、なかなか普通の会社であったら、会社の理念はあっても、今年度の目標であったり、そういったものもあるかなと思うんですけれども、そういったものは新宮市はないということでしょうか。 ◎総務部長(尾崎正幸君)  大きな市全体の理念というものを年度年度に掲げているわけではございませんが、大きなものについては、現在進行している総合計画がその大きな理念を担っていると思います。また、年度ごとにつきましては、各所属で業務運営方針というものを立ててございます。各所管がその年度に進むべき方向性を示している、こういう業務をこういうふうに進めていくというようなことも定めておりますので、議員が言われている意味では、こういうものも方針であるのではないかなと思うところでございます。 ◎市長(田岡実千年君)  岡崎議員の質問と少し関連があると思うので、少し紹介させていただきたいんですが、私にとって一番大切なのは、この市役所で働く職員が一人一人市民のことを思って前向きに、みずから一生懸命頑張るということが何よりも大切だというふうに思っておりまして、平成23年に人材育成方針というのをつくったわけでありますが、時代の流れとともに少し変えていかなければならないということで、実はその人材育成方針、職員一人一人が一生懸命頑張れるために、今それをつくり直しておりまして、またそれが完成すれば、議会にもちょっと紹介もさせていただきながら、また御指導もいただきたいというふうに思っております。 ◆5番(岡崎俊樹君)  私もこちら入らせていただきまして、職員改革が非常に大事だなと感じており、なるべく職員が働きやすい環境であったり、職員が頑張ってもらう環境づくり、非常に大切だなと思うんですが、ちなみにその人材育成計画か何か、それは今年度中ですか。 ◎市長(田岡実千年君)  今年度中には新しい人材育成の指針、計画を策定したいというふうに思っております。 ◆5番(岡崎俊樹君)  僕、本当に働いていて、この総合計画はわかるんですけれども、市長がどうしたいかというビジョンが見えてきづらいなと思いまして、市長の今後はわかりませんけれども、少なからずあと2年という任期の中で、私は市長の新宮市をつくるという、市長のしたい新宮市をよりよいものにしていきたいなと思いますので、しっかりそのビジョンを示していただきたいなと個人的に思いまして、そちらは余りないかなと思うんですよ。そちらは何か、あと2年でどうしたいというビジョンはありますか。 ◎市長(田岡実千年君)  重なりますが、市民の誰もが元気で心豊かに暮らせるまちをつくっていきたいということであります。 ◆5番(岡崎俊樹君)  具体的に、じゃ、どこに力を入れるなどありますか。先ほどの防災でもいいですし、何でもいいです。 ◎市長(田岡実千年君)  具体的に言えば、きのうからの一般質問でもありましたが、今も言われておりました安心・安全なまちづくりのための防災の強化でありますし、また定住人口が減っていく中で、やはりその分交流人口で補足するといいますか、まちの活気を維持させるためには、観光を活性化させて、そういった人口ふやしていくとか、本当に教育のこともですが、さまざまなことがありますので、それを一つ一つ確実に、御指摘いただきましたが、やはりスピード感を持ってやっていきたいというふうに思います。 ◆5番(岡崎俊樹君)  もうこれ以上聞いてもあれなので。本当にきのうからずっと出ているそのスピード感というものを、ほんまに時代の変化はことしの1年より来年の1年のほうがよりスピードは早くなってくると思いますので、本当に早急というかスピードを持って、何か先ほどのふるさと納税にしてもそうですけれども、防災のあれでもですけれども、どんどんスピード感を持って今後実行していただきたいなと思います。 以上で、私、岡崎の一般質問を終わります。 ○議長(前田賢一君)  10分間程度休憩いたします。 △休憩 午後2時03分--------------------------------------- △再開 午後2時17分 ○副議長(東原伸也君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。--------------------------------------- △福田讓君 ○副議長(東原伸也君)  15番、福田議員。 ◆15番(福田讓君) (質問席) 貴重なお時間をいただきまして、できる限りコンパクトに一般質問を進めたいと思いますので、よろしく御協力のほどお願いいたします。 まず第1に、市長の政治姿勢ということで、市立医療センターの経営方針と医療改革についてでございます。 いつも私は毎議会ごとに医療センターのことを一般質問させていただいております。それはやはり命を助ける最後のとりでであるこの医療センターが、市民に愛され、信頼され、そういう医療センターとあっていただきたいという自分なりの考えを持って、信念を持ってさせていただいております。また、きついことを言ったり、職員の皆さんにも大変大きな声を張り上げたりいたしましたが、私の思う気持ちは、市議会議員として、先ほども、前日まで一般質問をしていただいた若い方々、そして今までの先輩とか、そういった方々の質問もございますが、我々議員は市民に選挙によって選ばれた選良でございます。常に市の発展と市民のために働くのは当然でございます。こんなこと、釈迦に説法でございますが、そういった気持ちで一般質問をしているわけでございます。職員の皆さんに重箱の隅をつつくというような気持ちで一般質問するんじゃございません。やはりそれは、市政発展のために少しでも自分の考えです。 市長は市の最高責任者として、我々15人は市民から選ばれた二元代表制のもとに、市長に対しての意見を言える場所、提言と提案の場所でございます。議員にとっては、この一般質問は、自分が選挙においてなぜ立候補したかと、こういうことを夢見て、政治はやっぱり市民に夢を与えると田中角栄がいつも言っていました。国民に夢を与えなきゃならないと。しかし、我々も市民の声を聞きながら、市に対して、その市民の声を代弁するというんじゃないんですが、いいところはいいと、悪いところは悪いということで、市長にここで質問するわけです。市長は市長の考えで、市長も市民から選ばれた市を代表する一人です。 そういった考えで、一般質問というのは、必ず全てが、私が申し上げることが、市長にとってそれを実行していただけるか、できないか、それは食い違うときもあると思います。しかし、思いは全く同じでございます。先ほどの皆さんの一般質問を聞いて、なかなかいいことを言っていただいていると。今、新宮市は防災においてももっとスピード感を持って、市長やっていただきたいという議員の皆さんの質問、私も感銘いたしております。 余談のことを言って申しわけございません。 私は医療センターの経営について、この4年間、ずっと独法化と申しますか、民営化に対して前院長が進めようとしていた独法化に対して、大変市長に対して、また担当部長、幹部に対しても厳しく物を言ってまいりました。今、新たに一昨年から中井院長が前院長にかわりまして、県立の和歌山医大出身の先生でありまして、今医療センターには約48名のお医者さんが勤務されています。そのうちの80%以上が県立医大からの出身者の方でございます。それを取りまとめていただいておるのが中井院長先生です。 私はいいことはいいと言います。市長は今までになかったことをしてくれました。医療センターが蜂伏に移転して19年間、常時24時間体制で眼科、目の病気の方に対して、夜はなかったわけなんですよ。夜は救急の場合は、市の中にも眼科がいらっしゃいます。立派な先生方ですが、夜は民間の方は勤務以外で診ていただけないのは当然でありますが、これは田岡市長が2年かけて、中井院長とともども和医大へ足を運び、市長本当によくやっていただいたと思います。大変喜んでおります。 私はこれでも市民の方々の希望がやっぱりかなえられたと。夜間なんか、紀南病院に行くんですよ、もしけがしたら。個人の先生があっても、なかなか個人の先生は、診ていただける方もいらっしゃるかもしれませんが、別に義務じゃありません。我々救急病院を持っている田辺市、新宮市、那智勝浦町の救急病院、まして新宮市は中核病院ですから、市民の命を助けるために常時救急の先生を置いていらっしゃいますので。そこに眼科の田中先生ですか、今度加わっていただいたと。市民にとって本当にこれだけありがたいことはございません。19年、蜂伏に移転してから、今まで眼科医の先生がなかったんです。それがこの4月から、田岡市長、そして中井院長、そして幹部職員の皆さんの御尽力によって、今回、4月から眼科医の先生が常駐されました。そして6月から手術等もできる体制を整えました。 まず、1点お聞きしたいんですが、この眼科医の先生が常駐されてから、その後の医療の件につきまして、お答えを願いたいと思います。 ◎医療センター庶務課長(奥靖君)  議員おっしゃられました眼科医が常駐になった後の、まずは患者数ですけれども、第1四半期、4月から6月までの数字でよろしいでしょうか。 ◆15番(福田讓君)  はい、結構でございます。 ◎医療センター庶務課長(奥靖君)  患者数につきましては、手術ができるようになりまして、入院につきましては9人、外来につきましては1,277人ということで、外来は月平均425人の方が見えられております。 ◆15番(福田讓君)  ありがとうございました。 今、庶務課長のお答えでは、入院が9人、外来が1,277人になるんですか、6月から手術がされております。これによっても収益も上がっていると思います。収益のほどはどうでしょうか。 ◎医療センター庶務課長(奥靖君)  収益面では3カ月間で約860万円でございます。 ◆15番(福田讓君)  わかりました。 このように、眼科医の先生が来て、19年間医療センターでは眼科の手術ができなかった。地元の立派なお二人の先生もいらっしゃいますが、田辺の紀南病院とか、ここからでは、串本では飽浦先生、そういった優秀な先生のところへ行ったんですが、やはり一番近いのは医療センターです。ここから新宮市からも、熊野川町からでもやっぱり30分ほどで行けます。これだけ、市民の方々が何か急病とか、夜に事故等でけがをされたとしても、これだけの体制が整っているんです。本当にありがたいことではございませんか皆さん、と私は市民の方にいつも言うんです。ただ一つ一つ、医療の改革というのは、これからも医療センターが市民の皆さんの要望に応えていけるような体制を整えていかねばなりません。 しかしながら、和歌山県は新宮医療圏の中のベッド数ですか、病床数をたしか1,000床から584床ぐらいに。和歌山県の医療構想ですか、これについてちょっと御説明お願いしたいんです。 ◎医療センター庶務課長(奥靖君)  まず、今議員がおっしゃられました和歌山県地域医療構想というのが、これは平成28年5月に策定されたものですけれども、新宮医療圏ですけれども、和歌山県内でも非常に高齢化率や人口の減少が多い地域でございます。そういう中で、現在八つの病院、入院ができる病院なんですけれども、これが8カ所ございます。この許可病床数につきましては、今1,000床ほどあります。 今後、75歳以上を迎える団塊の世代が2025年をピークということで、そこから徐々に人口が減っていくわけですけれども、新宮地域におきましては、それよりも早く減っていくということで、県が試算しております新宮医療圏1,000床を1市4町1村、必要な病床数は584床という数値が出ておりますので、このような感じで減らすという、地域医療構想の中でうたわれております。 ◆15番(福田讓君)  1市4町1村ということは、新宮市、串本町、それから那智勝浦町、太地町、古座川町、それで北山村ということですよね。それで、今お聞きしましたら584床ですか。そうしますと、今の県の構想では新宮市立医療センターのベッド数ですが大体どの辺。今は300床ですね。 ◎医療センター庶務課長(奥靖君)  現在、一般病棟とそれから感染症を合わせまして304床でございます。 ◆15番(福田讓君)  これは大体県の構想では、どのぐらいに減らされるというのは、もう予定はございますでしょうか。 ◎医療センター庶務課長(奥靖君)  いえ、医療センターを何床にするというような数値はまだ出ておりません。この八つの病院、1,000床ほどあるんですけれども、ここから何床を減らすというのは今後の課題、また指示があると思いますけれども、現在は医療センターで何床減らすという数字はございません。 ◆15番(福田讓君)  そうしますと、前もお聞きしたことがあるんですが、高度急性期といいますか、今は救急病院の中核病院ですから、院長の中井先生はやはり収益面を考えると。やはり病院経営は大変厳しくなってきますので、高齢者がふえる、少子高齢化です。収支面が大事であるということで、前院長とは違った考えを持っておることをお聞きしておりますので、今後の収益面における院長のお考えとか、幹部の皆さんの考えはいかがでしょうか。 ◎医療センター庶務課長(奥靖君)  病院が今、改革プランという中にもうたっているんですけれども、今議員おっしゃられました高度急性期機能を担う病院ということで、ハイケアユニット、HCU病床を院内につくろうという計画を改革プランの中に掲げていますので、そういう方面でまず収益を伸ばしていくというような方向でちょっと考えております。 ◆15番(福田讓君)  そうしますと、HCUですか、高度医療ということは、それだけのやっぱり設備も大切なところで大事なところと思うんですよ。それに対する先生方のそれを使う技術ですが、これも高度な技術が要ってくると思うんですが、そのあたりはどういうお考えでしょうか。 ◎医療センター庶務課長(奥靖君)  HCU病床といいますのは、高度な技術といいましょうか、手術後の患者とか、まず状態が落ちついていない方、重症の患者を一旦そこの病床で受け入れて、それから一般病床へ移していくという形の病床になりますので、そこの専門的な高度な技術というのは余り必要ないのかなとも思います。 ◆15番(福田讓君)  和医大にはありますね、ICUとか。私の妻も大変な病気になったときも付き添いで、特別室というんですか、ああいう緊急な患者様もICUですね、あれは。HCUとはちょっと違うんですか。 ◎医療センター次長兼医療業務課長(岩崎誠剛君)  ICUというのは集中治療室というものでして、施設の設備も違ってまいります。例えば菌が入らないような設備をつけたり、そういうふうなことで、室内自体がHCUとは全く違うものになっておりまして、また医療機器についてもそれに見合ったような医療機器を導入する必要があるということで。HCUの場合はそこまでの設備は要らないということなんですけれども、今、庶務課長が言いましたように、医療の密度を濃くするというんでしょうか。今までの医療センターは10対1の看護比でやっておるんですけれども、高度急性期になりましたら4対1の看護師が必要になってくるということで、より密度の高い医療を提供するというふうなものになってまいります。 ◆15番(福田讓君)  そうしますと、今は10対1ですが、今度はHCUの場合は4対1と、それだけ重篤患者に対しては常に監視ができてやっていけるということで了解してもよろしいんですか。 ◎医療センター次長兼医療業務課長(岩崎誠剛君)  より手厚い看護をするというふうに考えていただければと思います。 ◆15番(福田讓君)  その場合、HCUを導入したとき、診療報酬というんですか、その点のアップというのはやっぱり考えられるのでしょうか。 ◎医療センター次長兼医療業務課長(岩崎誠剛君)  当然、4対1の看護ですから手厚く行ってまいりますので、診療報酬もそれに見合ったプラスアルファがあるというふうになっております。 ◆15番(福田讓君)  中井先生は10年になるんですか、新宮へ来て、副院長を長く務められて。本来は、やはり新宮市と和医大の連携というのは以前からずっと進められています。今回、もっともっと早く、中井院長が院長に昇進されていればもっともっと違っていたと、私はそう思っています。今後とも中井院長と市長の政治の力を持って、私、日ごろから申しています、あと耳鼻咽喉科ですか、ぜひともこれに向かって、市長も頑張っていただきたいと。 ただ、これは和医大が新宮市だけに医者を派遣しているわけじゃございません。有田市、御坊市、岩出市、田辺市、そこへ全て和歌山医大のほうは派遣しておりますので、新宮市だけ特別にしましょうということは、なかなかそれは難しいと思いますが、それはやはり田岡市長の今後の政治手腕ですか、2年でこれだけ、19年なかった常駐の眼科医を中井院長とともに、医療センターの職員とともに頑張っていただいて、この2年間の間にできたわけなんですよ。 私も市議会議員をさせていただいて13年になりますが、何で眼科医だけ来られなかったのかなと考えていたんですけれども、市長はよく頑張っていただきました。市長はいつも常々言っています、市民のために市政を行っているという考えのもとに、よく頑張っていただいたと思います。今後とも、市長、耳鼻咽喉科の招聘に向けて頑張っていただきたいんですが、一言よろしくお願いします。 ◎市長(田岡実千年君)  福田議員においては、特に医療センターのことについては、いろんな多方面から研究もいただいて、日々、的確な御指導もいただいており、また今もお褒めの言葉もいただきまして、ありがとうございます。 この市立医療センターでありますが、この地域の中核病院としての役割を十分担えるような病院として、19の現在診療科を有しておりまして、今、議員から御紹介いただきましたように、ことし4月から眼科医を常駐し、また今後も、現在常駐化されておりません耳鼻咽喉科、皮膚科、形成外科への医師派遣につきましては、引き続き和医大を中心に強く要望していくなど、中核病院としての役割を果たすべく、病院運営に力を注ぐ所存でございます。 また、和歌山県地域医療構想での現状と課題においては、新宮圏域では急性期、回復期、慢性期機能を中心とした医療を担っておりますが、先ほど担当からも申し上げましたように、高度急性期機能の必要性も挙げられていることから、平成28年度で策定した医療センター改革プランでも掲げております高度急性期病床、ハイケアユニット(HCU)の整備について、現在具体的に準備を進めているところであります。これからもしっかりとこの地域の医療を医療センターで担っていきたいと思います。 ◆15番(福田讓君)  さらに、医療センターは新宮市独自で運営されているわけなんです。田辺市の紀南病院の場合は4市町、三重県の紀南病院、阿田和は熊野市との3市町ですか。大変私、新宮市はこれよく頑張っているなといつも職員の皆さんと話しするんですが、人口は今インターネットで見たらもう2万8,000人です。その中で、これだけのお医者さんを確保できるということは、やはり新宮市がこの紀南の一番大切な中核病院を背負っているという、やはり先生を初め職員の皆さんの誇りというんですか、これも私はわかるような気がします。 きのう同僚議員から少し、本当につらい話がありました。確かに私いつも申し上げるんですけれども、お医者さんでもいろんな方がいらっしゃいます。優秀な方、医療に優秀な方であっても、人間的にいろんな方がいらっしゃいます。だから、それによって患者様の心に傷がつくことも、私は過去にも聞いております。私、きのうの話をお聞きしていて、本当に心がじいんとなりました。だから、そういう方に対してはまことに申しわけないような、私は自分の気持ちです。 しかし、医療というのは後世ずっとこれは続けていかねばならない。先ほどから同僚議員が防災のことについて、いろんな御質問をされております。しかし、その災害によってけがとか、そういった方を収容できるのも、これはやっぱり医療センター、絶対になければならない。お隣の那智勝浦町立病院には、何回も申しますが、内科、循環器内科、眼科、リハビリテーション科など六つでございます。新宮市においては、脳外科から始まり、心臓外科、小児科、産婦人科まで19の診療科目を擁しております。これほどの病院はなかなか。これは人口割にしたら、田辺市は7万人です。そこでも同じように診療されている。今救急では鮫島先生ですか、こちらの紀南のことを大変好んでいただいて、九州方面から鮫島先生、救急先生が来ていただいて、かなり充実されておると思います。私もよく行くんですが、鮫島先生はお忙しそうにしております。いろんな事象があると思いますが、やはりこの医療の新宮市の中心とする和歌山市から200キロメートルを超えたところで、新宮市が頑張っていると。 これからも、市長、私、県議会議員の濱口さんとも話すんですが、あんた、しっかり頑張ってくれよと、新宮市で1人しかいない県議会議員やから大いにやってくれということもお願いしております。市長もこれからも濱口県議とも手をぐっと握って、やっぱり知事に対しても陳情を重ねていただきたいと思います。日本の政治というのはもう陳情政治ですから、ぜひとも頑張っていただきたいと思います。 さらに、今度、地域包括ケア病棟ができて、前回お聞きしましたら、6階の地域包括ケア病棟で9,000万円の増収があったということでございます。これによって、2カ月間、そこでリハビリもできるわけです。これによる年収が9,000万円あるということを聞いておりますので、少しでも少しでも診療報酬のアップですか、これによって医療センターの計上がうまくいくと、これも3年前からやっています。これも本当にありがたいことだと思います。 そして、患者様にやはり愛されて信頼されるということは、患者様は笑顔で病院に来るんじゃないんですよね。やっぱりつらい顔して入ってくるんですよ、病気だから。そのときのやはり受付の方だとか、窓口の方々がこうして笑顔で迎えてくれる、そういった病院であってほしいと。「悪事千里を走る」という言葉がありますが、一つのことがあったら、余りよくないことは伝わるんです。しかし、立派な先生や看護師が頑張っていても、いいことをしてもなかなか、いいことは広まらないものです。だから、私はいつも言うんです。市内に行って、そんな話聞いたときは本当にうれしくて。それで逆に、医療センターでこんなことがあったんやといって話聞くこともありますが、中身はびっしり聞いてきます。きのうの発言もあったと思うんですが、やっぱりそういうときはいろんなことを聞いて、やはり話をしていかねばならないと思っています。 看護、これは3交代で医療業務の方々や看護師や先生が頑張っていただいております。この医療を守っていかねばならない。今、これは国からの補助金ですか、医療センターが設置されているだけでも、今まで聞いておりますが、年間約7億円から8億円が交付税に算定されて入ってきております。やはりこれは、新宮市2万8,000人から串本町から含めて十津川村まで大体10万人を、医療センターは皆さんの命を守っております。 医療センターも平成13年に設立されてもう19年です。やはりこれからも常に医療の面というのは、私はよく医療センターにお伺いしているんですが、清潔であって美しく、そして市民の皆さんに喜んでいただける病院であっていただきたい。玄関に入って、受付の職員の方が笑顔で迎えていただける。これほど患者様にとって、そこでもう病気が吹っ飛んでしまうような気持ちになるんですよ。いや、今はしてないというんじゃないんですよ。常にそういうことを心がけていただきたいということなんです。 そして、前にも業務課長にもお話ししたんですが、待ち時間が長いと、2時間か3時間待たされると。あれについて前回も御質問させていただきましたが、そのあたりは現在、そのような話は出ておりますか、それとも大分改良されておられるんでしょうか。 ◎医療センター次長兼医療業務課長(岩崎誠剛君)  前回も御質問いただいて、そのときもちょっとお答えしましたけれども、医療現場と連携を密にするということを常々それからもやっております。また、事務の効率化も図って、できるだけ待ち時間の解消、短縮に現在も努めているところでございます。 ◆15番(福田讓君)  わかりました。 今あそこへ行って、廊下にもいろんなお客様からの感謝、そして医療センターに対する御意見がありますから、私もよく見に行っておりますので、今後とも、皆さん、看護師や先生方、一緒になって医療センターの質と技術の向上に努めていただきたいと思います。 そして、事務長を初め幹部職員の方にお願いしたいんですが、やはり病院の食事です。特に内臓を患っている方とはまた違いますが、一般の食事もやっぱり月1回ぐらい、2カ月でも結構ですから、食事をしてみて試食をしていただきたいと思います。私は決して悪いとは言っていません。やっぱりそういったことも、医療センター行ったら食事おいしかったよということを言われたら、お客様が好感を持ったら、やっぱり医療センターに行こうかとなるんですよ。そのあたりいかがですか。 ◎医療センター事務長(小谷充君)  今、給食の件で御質問いただきましたけれども、実は先月、副市長を初め、我々事務長、そして両課長とともに給食の試食というんですか、行いました。そういった中で、今議員おっしゃっていただいたように、適宜そういった形で給食のほうの試食をしながら、病院の全体の運営というところも管理していきたいというふうに思います。 ◆15番(福田讓君)  ぜひともお願いしたいと思います。 この項の最後に、市長にぜひともこれはやっていただきたいというのは、やはり那智勝浦町にも町立病院がございます。先ほど申し上げましたが、那智勝浦町の町立病院は六つの診療科目しかございません。脳外科、心臓、循環器科とか一番体の救急を要するところは新宮市なんですよ。あそこでは重篤患者はとても受け入れできません。恐らく、救急の場合は新宮市へ来ていただいていると思います。 今、那智勝浦町の町長は堀さんですか、これは県の出身ですし、市長とも今までずっとおつき合いがあると思いますが、医療も高度救急そして慢性期に入った方々を支えていく、リハビリしていくという形で、那智勝浦町とこれからも強く連携プレーをとっていただいて、地域の病院同士が心を通わせながら、いつでもお互いが助け合っていけるという、そのあたりを、市長、これからぜひやっていただきたいんですけれども、どうでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  おっしゃるとおりだと思います。特に人口減の社会情勢の中、医療のことを初め、いろんなことで、特に隣町の那智勝浦町また周辺の市町村との連携、またあるいは一緒にやっていくということは大変重要なことだというふうに思っております。 ◆15番(福田讓君)  今後とも、ぜひとも那智勝浦町との連携をとっていただきたいと思います。私も同僚、知っている議員にはいつも話しております。やっぱり高度救急は新宮市しか恐らく無理ですよと。だから、我々議員もそれに対して応援はさせていただきますけれども、やっぱりトップ同士の会議もやっていただきたいことを常々申し上げておりますので、市長、時間を割いてでもぜひともやっていただきたいと思います。 一応市立医療センターの経営方針と医療改革についてを終わります。 続いて、医療と介護と福祉事業についてお聞きいたしたいと思います。 現在、特別養護老人ホームといわれるのは、温泉ハウスくまのが50床、南紀園が100床、黒潮園が新しいクレール高森を入れて129床です。熊野川園が50床、老健施設のみさきが40床、大体400床です。これについてお聞きしたいんですが、現在、6月にも一般質問でお聞きしたことがあるんですが、介護に関して医療とも、ベッド数の増設ということをお聞きしましたら、3年の計画を持って進められているということをお聞きしているんです。 今後、2025年にピークを迎えるということを聞いておりますので、この状態で今待機者ですか、待機数というんですか、わかる範囲で。新宮市内の高齢者比率、65歳以上の人もかなり多くございます、35%から38%とお聞きしております。こういった方が、今私も知っている方でもやはり待機されておるということでございますので。今、ショートステイというんですか、各老人施設、特別養護老人ホームを1カ月単位でかわられて、別の老人ホームへ行っている方はたくさんいらっしゃいます。 そういったことについて、現在市内で居住されている方は大体の数字で結構ですけれども、待機者、そういう老人施設に入りたいよという希望を持っている方、しかしベッド数が足りませんので、そのあたりわかる範囲で結構ですが、お聞きしたいと思います。 ◎健康福祉部次長兼健康長寿課長(北畑直子君)  6月の一般質問でも議員からお尋ねいただきました。その後、ちょっとデータはないのか探しました。平成30年度末、平成31年の3月時点で県が調べた特別養護老人ホームへの入所申し込み者の状況というのがございましたのでお話しさせていただきます。 新宮市においては、在宅で待たれている方が37名、在宅以外のどこか施設にいながら将来入りたいよとおっしゃっている方が45名という数字が出てございます。 ◆15番(福田讓君)  在宅で37名、施設に入居されたい方が45名ですね。これは市内の方だけですね。市内とは新宮市民ですね。 ◎健康福祉部次長兼健康長寿課長(北畑直子君)  この数字は新宮市の数字となってございます。県下においても、9市においても充足しているところは、なかなか…… ◆15番(福田讓君)  そうやね、2カ所に申し込む方もいらっしゃるからね。 ◎健康福祉部次長兼健康長寿課長(北畑直子君)  はい、ございません。 ◆15番(福田讓君)  大体80名ぐらいということですね。 課長にお聞きしたいんですけれども、2025年の問題がありますけれども、今、大体これは特老で407名ぐらいになるんですよね、特老というんですか、老人保健施設みさきも入れて。充足数というのは大体どのようなお考えをお持ちでしょうか。 ◎健康福祉部次長兼健康長寿課長(北畑直子君)  議員が気にされているように、やはり待っておられる方、そこをケアしていくのがいいかと思いますけれども、今後人口が減っていくという、利用者が減っていくという計画の中で、この介護保険計画というのは3年、3年で計画を立てていくものでございまして、一応令和2年度までが今7期の計画になってございます。 次の計画を立てていくのが今というところの中で、大変難しい問題かと思います、保険料を上げていかなければならないということがございますので。ただ、議員御指摘のことは、今後の計画において検討してまいりたいと思います。 ◆15番(福田讓君)  確かに、施設を設置しようと思えば、今クレール高森ですか、クレールは地域密着型ですから、これは新宮市がたしかお聞きしたら、国への補助金等は全部新宮市が中心になってやっていただいたということで、設置されました個室であって大変美しいところですね。よくあそこの施設長ともお話しするんですが、なかなか施設を設置していただきたい、入りたいという方が大体80名あると。しかし、それを建設すれば1億1,000万円から1億5,000万円の国の補助をいただく。しかし、それに自費というんですか、施設をつくっていく。それによって、また看護師やそういう介護福祉士やケアマネを雇わなければならない。かなりあれでしょう、介護保険の医療費も上がってきますね。 前に私も聞いたら、400~500円上がってきたという話も聞いたんですが、そのデータのことは今度でいいですけれども。つくればつくるだけ医療の充実のためにお金がかかると、それが介護保険に反映してくると。ちょっといろんな難しいところもあるんですが、2025年、我々のような団塊の世代がその時代になったとき、今度は逆に高齢者が減ってくるんです。だから、あくまでも介護施設といっても、これは赤字になったら大変ですからね、個人が経営しているんですから。 市の経営している寿楽荘は、今9,000万円で委託しています。それと同じく、経営ですから、考えてやっていかねばならないんですけれども、市民のニーズとまた市の考え、そこにやっぱり若干の差が出てくるわけですが、できれば、市民の方が入居できるいわゆる施設、そういう体制を整えていくのが本来の福祉なんですが、いろいろお金もかかることですし、今私が申し上げましたように、ショートステイで1カ月、それでまた別のところへ1カ月と回っている方も何人もいらっしゃいます、私の知っている方でも。それだけでも、ショートステイやそういう利用できる人は、できるだけでも御家族の負担がかなり違うんですよ。ほんで、今全部送り迎えしていただいていますから、仮に黒潮園から、仮の話ですよ、別の老人ホームに行っても、全部それを送り迎えしていただいていますから、御家族がそれを搬送するわけじゃないですから、大分助かっているみたいです。 市民のニーズというんですか、高齢者がふえてくる、そして家庭の都合によって、どうしても家で介護ができない人の考えも聞きますと、本当に私もつらい思いをするときがあるんですが。これも財政のことも絡んできますので、今後とも市の方針として令和2年ですか、それまでにまた計画を持つということなんで、今後とも一般質問でも聞いてまいりますので、現在は今82名の方が待機中という形で了解させていただきたいと思います。 そして、介護のことについて、福祉事業なんですが、社会福祉協議会に対して、毎年3月に4,800万円の補助金を出されています。ということは、社会福祉協議会の設立というのは、皆様御承知のとおり、これは福祉にとって一番大事、昔はここしかなかったんです。今は市内でも40カ所ぐらいの介護施設がございますが。新宮市がこれに対して、補助しているのは社会福祉協議会です。私は中に突っ込んだことは聞けません。あくまでもお金を出している状態なんで、そこまでの話を一般質問でさせていただいています。 以前は、新宮市の部長や課長、福祉に詳しい方が、社会福祉協議会の事務方の長となって行っていたんです。ところが最近になって、もう全然知らない素人の、素人と言ったら失礼なんですが、介護の専門で勉強されて長い間そういう務められた方ではない方が来ているみたいなんですけれども、そのあたり、新宮市と現在の社会福祉協議会との中の連携というのはどういうことでございますでしょうか。 ◎福祉課長(中上清之君)  今、議員御質問の内容ですけれども、過去においては、市の職員のOBの方であったりということで、また出向という方でありましたけれども、現在はおりません。そして、新宮市と社協の連携ですけれども、以前、平成30年6月ですけれども、経営のあり方検討会というものを設置しました。その後、答申を出されましたけれども、その後においても、再度適正な運営を図るためにということで見直し検討会を設けまして、月1回程度、今協議を重ねているところであります。 ◆15番(福田讓君)  確かに、一応社会福祉法人のような形になっていますから、私は別にそこの働いている方が悪いと言っているんじゃないんです。本当に皆さん一生懸命やってくれています。熊野川町でもサロンとかいろんなことやってくれていますけれども、やはり肝心な新宮市がこれだけの4,800万円の補助を出している、これは給料も含めてですけれども。ほかのそういう福祉の施設には出していませんから、やはり新宮市との連携です。健康福祉部ですか、しっかりやって、やっぱりそこで働いている方々のお話もよく聞いていただいて、何でいつの間にやら独断で、私から見れば、私の考えですよ、だから、黒字になってきたから、もう新宮市の補助は要らないと、そういうふうになってきているのか。福祉でも営業でプラスが出ることはいいことですから、そうやなかったら、個人のいわゆる介護施設なんか、こんな経営しませんからね。そのあたり、今、形態としてはどういうあれでしょうか。わかる範囲で結構です、中へ突っ込みませんからね、私。 ◎健康福祉部長兼福祉事務所長(田中幸人君)  私も福祉関係の部門というのが余りほとんど経験ないもので、昔の詳しい経過というのはちょっと十分把握はできておりませんが、確かに介護事業部門の収支、利益が大きくなったというようなことが、いろんな意味で社協には転換期ではあったと思います。 それが、最近はほかの事業所もいろいろできた中で、介護部門の利益が少なくなってきて、そしていろんな経営の環境の中で大量退職とかいうものもありまして、収支が一気に悪化したと。今、その悪化の中でどうやって改革していくかというようなことが、先日もあり方検討委員会というのが答申も出されておりますし、また今回はそのことについては理事会や評議会でもいろいろ議題となっておりますし、市としてもその辺は先ほど福祉課長からありましたように、向こうの局長、部長とそれで私と健康長寿課長、福祉課長3人で、毎月早急な何らかの対応をということで、少し突っ込んだ議論を今はしている状況ということになっています。 ◆15番(福田讓君)  ぜひとも、やはり社会福祉協議会も大事なところですから、新宮市にとっては。やっぱりこれだけの力を入れて新宮市からも以前は退職された福祉に詳しい方も行っていました。あっという間にこれが変わってしまったと。だから、私も心配しているわけなんです。だから今後とも、田中部長、中上課長を中心にやっていただいておると思うんですが、立て直しというんですか、やっぱりきちっと市と連携も結んで、やっぱり市のために働いてくれているんです。社協も24時間体制で介護もしているということも聞いていますから。これだけのやっぱりニーズがふえてきたら、経理的にもやっぱり厳しくなるところもあると思います。そのあたりは新宮市がもうちょっと、私の考えですよ、一般質問というのは、リーダーシップをとって、やっぱり向こうの理事長とか、幹部職員と。 私もよく聞くんですよ。あれ、いつの間にやら、Aさん、Bさん、Cさんがやめられてしまったと。どうしたんかなと思うんですよ。だから、私も以前、庁舎ができる前はあそこへ入っていって、どうですかと職員の皆さんには声かけるんですよ、つらいことがあっても頑張ってくださいねというふうに。しかし、中のいろんな方の声を聞いて、やっぱり新宮市がこれはてこ入れしてやらなだめじゃないかなと、てこを入れるというのはやっぱり協力です。それで向こうの話も聞きながら、やはり新宮市ももっと援助できるところは援助する。しかし、そのためにはやっぱり話し合いですね。部長、課長が中心になってやっていただきたい。 また、特に危機を感じたのは、やめていく人が多いんでね、もともと幹部であった人が。どうも気になっていたわけなんですよ。ぜひともこれから社会福祉協議会を育ててあげていただいて、またきついときは厳しいことも言っていただいて、市が補助的な役目を担っていく上で、言うことは言うと、そういう形でやっていただきたいと思います。よろしくお願いします。 ○副議長(東原伸也君)  質問中でありますが、10分間程度休憩いたします。 △休憩 午後3時05分--------------------------------------- △再開 午後3時19分 ○副議長(東原伸也君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。 15番、福田議員。 ◆15番(福田讓君) (質問席) 休憩前に引き続き一般質問をさせていただきます。 第3項目の消防と救急についてをお尋ねいたします。 昨年12月の議会で一般質問をさせていただきました。というのは、昨年9月に王子町で2回も大きな火災がございました。そのとき、御近所の方々から大きな苦情が参ったからでございます。 それはなぜかと申しますと、王子町の中の道は市道もございまして、大きなポンプ車が入れないと。私は、自分の考えでは、消火栓がございます、消火栓をひねったらすぐ水が出るという考えを、ちょっと甘かったんです。そこにポンプ車を持っていって、それでポンプ車で消火栓をつないで吸い上げると。それが御承知のとおり、王子町は、市道、私は市の道を「いちどう」と言います、私道を「しどう」と言います。この私道が狭くて、なかなか入ってこなかったから、御近所の方々は、水道の水をホースにつないで消火したということを聞きましたので、12月議会に、私は、少しこれは大変じゃございませんかと、やはり小型の消防ポンプ車というのを配置されてはどうでしょうかというような提案をさせていただきました。あれからもう大方8カ月になります。そのあたりで御検討をお願いしたいと、前消防長にも質問させていただきましたが、そのあたり、現在はどのような状態になっているか、お聞きいたしたいと思います。 ◎消防本部次長兼消防署長(越水薫君)  御説明いたします。 通常の火災出動体制は、消火栓の部署を必要としない1.5トンの水を積載した大型車両、水槽付消防車、タンク車と、消火栓に部署し、タンク車に水を送る普通クラスの消防車のペア運用を実施しております。 119番通報により、火災場所が確定し、道路状況が狭い場合、普通クラスの消防車を先行させ、できるだけ火災現場付近に停車、タンク車を消火栓に部署させる前後の車両を入れかえた消防戦術に変えて出動いたします。 なお、火災現場近くに停車した普通ポンプ自動車にも600リッターの水を積載しており、1本20メートルのホースを結合しながら、すぐに放水活動を実施する対応を考えております。 ◆15番(福田讓君)  そうしますと、再度質問させていただきますが、私がこういう形のポンプ車はどうでしょうかということで提案させていただいたんですが、今の状態で狭いところへ入っていけるわけなんですか、それで十分なんでしょうか。このポンプで、600リッターで。 ◎消防本部次長兼消防署長(越水薫君)  以前、議員に言われた可搬式ポンプを積載した軽車両については、検証させていただきました。確かに、道路幅の狭い場所への進入に関しては非常に有効でした。しかしながら、消火栓に部署できたとしても、可搬式ポンプはホースを接続する口が一つしかありません。火災初期または炎上火災の場合、近隣住宅への延焼防止を考えますと、最大4口のホースを接続することができ、ポンプ性能的に放水量も多く、放水時間も長い普通消防ポンプ自動車が有効と考えております。 ◆15番(福田讓君)  そうしたら、私の考えているのは軽乗用車ですか、それでポンプ車の消火栓から水を吸い上げる、その力では、なかなか火災には対応できないという状態なんでしょうか。 ◎消防本部次長兼消防署長(越水薫君)  火災活動時間にあっては炎上火災にあったら3時間、4時間することがありますが、可搬式ポンプの場合、燃料自体も少なくて、ほぼ1時間ぐらいでやっぱり燃料が尽きてしまいます。 そして、先ほども言いましたように、放水能力がやはり消防ポンプ車とはまるっきり違いますので、やっぱり消防ポンプ自動車で対応したいと考えております。 ◆15番(福田讓君)  それをつないでつないで大きなところから持っていくということですね、簡単に言えば。 ◎消防本部次長兼消防署長(越水薫君)  火災現場の近くに消防車がなくても、1本20メートルのホースをつないで現場まで行くのはふだんから訓練しておりますし、特に問題はないかと感じております。 ◆15番(福田讓君)  消防に一番詳しい越水さんですから、私は消防に対しては消防団でもございませんし、そういう市民からの話があったもので、今後どういうことをしていただけるかということを提言させていただいたんですが、ホースをつないでいけると、最終的に蛇口、そこから放水したほうが長時間の放水もできるということですね。 ◎消防本部次長兼消防署長(越水薫君)  そのとおりでございます。 特に市内の道路状況が悪いと、あとは水利部署の関係で困難な地域については、消防署のほうでは、以前から警防調査といいまして、その地区を回っております。そこでは、消防車がどこまで進入できるか、または何本ホースが必要かなどして、各署員が回っております。その回った結果を各警防班で調査・検討しまして、今後の活動に生かしております。 火災活動にあっては、例えば新しい道路が一つできるだけ、または空き家が空き地に変わるだけでも警防戦術は変わりますので、今後も市民の安心・安全のため、警防調査及び火災訓練を続けていきたいと思っております。 ◆15番(福田讓君)  わかりました。 今、越水さんがおっしゃったことを私も地元の方とも話しておきますんで、私も火災に関することは消防署の皆さんのほうがプロなんで、その方は、そういう話を打ち明けてくれたんで、一般質問させていただいたんですが、あなた方はあなた方で専門的にやっていただいておりますので、今後、それをじっと見守っていきたいと思います。よろしくお願いします。 そして、今度は救急について、私も市民の方からよく聞くことがございまして、新宮市へ119への救急が入ります。そうしたら119の消防隊員の方がすぐ出動してくれます。確かに出動の時間が短いです。全く早いです。私のところの家の近所で、私もすぐ電話したんですけれども、電話したらすぐ日足からサイレンが鳴ってきて、早いなというぐらいの、やっぱりよく訓練されていると思います。 それについて、消防署の救急隊員の方が現場へ来ていただくと、そしてそこから電話をとって、中に市民の方からこういった話がございました。市民なのに、医療センターへ連れてくれなんだと、個人の病院に行ったと、そういうことをお聞きしたわけなんです。私は、医療センターの幹部の方にお聞きしますと、市民の方は、絶対ほとんどが基本は医療センターへ搬送すると、そういうことでございましたので、医療センターの幹部の方に聞きましてもそのようなお返事でした。今、消防署や救急隊員の中で、今までこうして別の病院へ行かれたというような事象はどのぐらいありますか。 ◎消防本部次長兼消防署長(越水薫君)  令和元年中1月から8月までの救急搬送人員数は908名あります。その中で、医療センターに収容した件数は819名で、全体の90%という非常に高い収容率であります。そのうち、医療センターへ収容できなかった件数は5件ございました。 ◆15番(福田讓君)  その5件の中やね、そのうちの一人やな、私にちょっとそういう話があったもんで。基本はやっぱり救急隊員の方は、医療センターへすぐ電話をしていただいているということですね。 ◎消防本部次長兼消防署長(越水薫君)  先ほどの5件の内訳ですけれども、理由としまして、救急外来が重症患者の対応中や、診察する医師が、院内を含む他の患者の対応中であったり、救急隊と医療センターとの交渉の段階で、軽症であり、先にかかりつけ開業医の診察で対応可能と判断された場合であります。 このように特別なことがない限り、二次救急対応の疾患については、医療センターに100%収容しております。 ◆15番(福田讓君)  わかりました。 私もそのとおりだと思うんですが、先生方の話と隊員と電話連絡で、ドクターも話も聞いてくれて、この方だったら医療センターは救急患者でもう手が回らないと、そういうとき以外は、ほとんど全て新宮市民は医療センターへ搬送していただいているということですね。わかりました。 それでもう一つお聞きしたいんですけれども、新宮市で救急車でお世話になって病院へ行ったと、そこで簡単な処置をしていただいても、やっぱり耳鼻咽喉科とか、そういう方のけがの場合は、夜間でも先生が夜、専門の、医療センターは2名の方が救急の先生いらっしゃいますけれども、産婦人科、内科、循環器科、いろんなのありますけれども、専門医がいない場合は、その先生が、これだったらほっといたら、これまた悪くなりますよと。田辺市の紀南病院とかではこの診療科目がございますと、その場合は先生の判断によって、救急隊員の方がその患者を連れて行っていただけるんでしょうか。 ◎消防本部次長兼消防署長(越水薫君)  はい、そのとおりです。一旦医療センターに収容しましても、先生の処置で、先生の判断で、これは高次病院が必要やとなった場合、先生同士で病院間の連絡をとって、医療センターはうちの管内ですので、うちのほうの救急を呼んでもらって、転院搬送という形で搬送することになります。
    ◆15番(福田讓君)  そうしますと、那智勝浦町の救急が来たと、新宮市へ入ったと、新宮市で先生に治療していただいたが、これよりもまず田辺市のほうへ行っていただきたいと、その場合はもう那智勝浦町の救急車は帰って、今度は新宮市がその救急車を出していただけるという形なんですか。 ◎消防本部次長兼消防署長(越水薫君)  議員の言うとおりです。医療センターに収容して、それが例えば他市の消防の救急であっても、医療センターに一旦収容して、その後、先ほどのように高次病院が必要な場合、病院間の手配がつけば、医療センターはうちの管内の病院でありますから、うちの管内の消防本部へ救急車を要請して、転院搬送ということになります。 ◆15番(福田讓君)  わかりました。 それで、ちょっと安心になったんですけれども、そういう話の声も聞きましたもので、あくまでもドクターが一旦運ばれた、那智勝浦町の救急車で運ばれて、そこから今度、ここではちょっと難しいと、そのときは新宮市の消防車が走ってくれることでわかりました。それで結構です。わかりました。よろしくお願いいたします。 では、続きまして、公共交通について、時間がないんですがお聞きします。 過日、議員説明会で、熊野川町における公共交通、小口線、篠尾線、そして玉置口線がもう廃止されるということをお聞きしました。そして、本来は、本年10月で実施したいというのを、急であったということで、来年10月にはもう実施したいということで、市としてはどのようなお考えを持っているかとも市のほうから考えをお聞きしたわけなんですが、市としては、タクシーですか、そういう会社と契約を結んで、熊野川町の公共交通に対応したいという考えをお聞きしております。 私は、以前、もう8年ぐらい前に一般質問したことがあるんですけれども、いずれ高齢者になります。私も高齢者になって、そして免許証を返上しなければならない状態になってくることは目に見えています。そういった場合、熊野川町の場合は、篠尾地区、西敷屋地区、そして玉置口、九重、四瀧、そして小口、赤木方面で三つの路線があるわけなんです。この間の説明会では3路線、これをやっていくと。 そして、今後、熊野川町の住民の方々とのお話を持っていただけると思うんですが、回答のアンケートがされていましたけれども、アンケートの中で50%しかなかったんですか、回収率。ということは、どういう考えを持っているのかなという、市としてはどのようなお考えをお持ちかなということも、ちょっとお聞きしたいんですけれども。 ◎企画調整課長(下基君)  市といたしましては、熊野川町の公共交通の再編案につきましては、住民の方の利便性の向上、目的としまして、現在の小口線、篠尾線、玉置口線の3線についてデマンドタクシーを導入して、買い物、通院、通学、あと幹線路線バスへの接続をさせるもの、そういったものを想定して、自宅または自宅周辺と目的地を結ぶ形態を考えてございます。 ◆15番(福田讓君)  そうしますと、今、熊野川町の皆さんも高齢者の方で免許証をお持ちでない方は、年24枚か何か福祉タクシーの券をいただいています。これをお買い物とか通院、通学という形でやっているんですが、これも結局廃止されるわけなんですか。 ◎企画調整課長(下基君)  タクシー券もそうなんですけれども、現在、市で実施しております行政バス、スクールバス、あと診療所送迎等の既存事業につきましては、可能なものは統廃合して、事業整理を行う予定にしております。 ◆15番(福田讓君)  今、課長のお話でしたら、今、ふれあいバスとかやっていますね。これも全部タクシーに任すということですか。タクシー会社と契約を結んで、できれば運行していきたいという考えなんですか。病院の患者のことも含めて。もうそのタクシー一本ですか。 ◎企画調整課長(下基君)  あくまでも可能なものということで統合させていただきたいというふうに考えてございます。 ◆15番(福田讓君)  それはこれから熊野川町の住民の方々との区長会、そして住民の方の説明会、いつごろから始められるんでしょうか。 ◎企画調整課長(下基君)  今の予定では10月4日から18日にかけて、熊野川町内12カ所で予定してございます。 ◆15番(福田讓君)  それは、できれば私、夜じゃなしに昼やっていただきたいんです。というのは、高齢者の方が多いですから、夜じゃなしに昼やっていただけるんですか。 ◎企画調整課長(下基君)  その辺も考慮させていただきまして、午前、午後と2回させていただく予定にしておりまして、午前は10時からお昼まで、午後は2時から4時ということで予定させていただいております。 ◆15番(福田讓君)  もう一点聞きたいんですけれども、市の方針としては、タクシーということで、デマンドバスみたいなのじゃなしに、100円バスとかでなしに、それで考えは固まっているわけなんですか、決定的に。業務の中の幹部会とか、市長の考えも含めて。 ◎企画調整課長(下基君)  再編の案でございまして、先ほどの住民ヒアリングのほうで、住民の方の意見をお伺いさせていただきまして、それを参考にさせていただいた上で、協議をさせていただきたいというふうに考えています。 ◆15番(福田讓君)  私も、過日、熊野交通へ行ってきまして、熊野交通の幹部、部長以上の方と話しをして、どんなんでしょうかと、別に市からこういう説明がありましたと。熊野交通の幹部の方は、運転手を募集してもなかなか集まらないと。ましてもう一つは、古座川線でも今度新しいところでも、運転手が募集しても来ないという話をされておりました。それは、事情があって大型二種の免許を持っている方が少ないのかもしれませんが、熊野交通としても大変厳しいんですと。だから、執行者いわゆる当局が御説明していただいたように、うちからもやめてくれとは言うていないということで、私どもでやはり運転手も確保できないと、だから補助金、国の交付税に換算されるので6,000万円ですか、それでもなかなか熊野交通もえらいということで経営が、こういう話になりましたということを聞いてきました。私も確かめたかったので行ってきたんですよ。もうはっきり言うて聞いてきました、そのとおりですと。それやったらあれですねという話だったんですけれども。 私の考えは、これ一般質問ですから、小型バスを新宮市が買い上げて、そして熊野交通の運転手でも退職された方もたくさんありますから、雇用の関係で、そういった形でバスを3路線走らせて、1日何回走らせるということで、私の考えはそうだったんですが、そういう話も熊野川町へ行っても出てくる可能性もありますか、どうですか。課長の考えで結構ですけれども。 ◎企画調整課長(下基君)  確かにそういった意見も多分伺うことにはなろうかと思いますけれども、そういった意見をできるだけ反映させていただいて、事業者との調整の中で決定していきたいというふうに考えてございます。 ◆15番(福田讓君)  それは、熊野川町民の皆さんとは十分協議してやっていただきたいと思います。 そして、もう一点、公共交通で、私、一昨年前から言われていたんですけれども、新宮市から熊野交通のバスがありますね。丹鶴町を通って、それで第三銀行から右へ曲がって、このルートは今でも変わってないですね。あそこでバス停がなくなっているんですよね。それで、一般の熊野川町の方にお聞きしたんですけれども、本宮方面の方からも。お買い物して、今までバス停があったと、それがもうなくなってしまって、市民会館のほうへ行かなければならないと、そういう話を聞いて、ずっと今まで何でかなという話も聞いたんですが、私もこの前熊野交通へ行ってきました。地元の商店街からの要望があって、大型バスが停車した場合、あれは市道ですか、県道ですか、今、駅からオークワまでの間の道ですね、県道だと私は思っているんですけれども、県道ですね。 ◎都市建設課長(木村雅洋君)  そうでございます。 ◆15番(福田讓君)  だから、おそらく丹鶴町の商店街の方々から危険だと、バスが停車してその右を車が走ると、バス停の別に余分な土地を確保していなかったですからね。ちょうどあそこ播州屋金物店のところかな、バス停があったんですけれども。市が今、丹鶴町の、特に駅からこっち向いて、シャッター通りやとか新宮市はなかなかないという話も聞きますが、やはりあそこでもお店屋さんがしていますし、やっぱりお客様が来てオークワで買い物する、そしたらバスに乗っていく、そうしたら近くでもお客さんが来てくれる、そういったことについて、当時は私も聞いた話ですけれども、熊野交通へ行って聞いてきましたけれども、商店街からの要請があったと。これは事実ですか。知りませんか。 ◎商工観光課長(勢古口千賀子君)  そちらにつきましては、平成24年度に、商店街のほうでバス停の用地がない、また今、議員がおっしゃられたように、交通の安全面ということから要望がありまして、決定をして撤去ということになっております。 ◆15番(福田讓君)  それは、市へも相談あったんですか。 ◎商工観光課長(勢古口千賀子君)  そちらにつきましては、市へも相談がありました。 ◆15番(福田讓君)  私は、あそこで買い物している方からも何人の方にも聞きました。また、ある方に聞いて、やっぱりお店屋さん、やっぱり市で働いていただいている、商売している方も、バス停があったほうがいいんじゃないですかと、こういう質問をしたんですよ。そうしたら、やっぱりあったらとまってくれるし、オークワ行って買い物してくれるし、人のにぎわいもあるさか、私らとしてはしてほしいんやという声もあったんですけれども。でも、それは町内会で行かなんだら、ああいうことは絶対運輸局とか熊野交通がオーケーしないと思います。でも、今、まちの活性化とか言っているんだったら、少しでもバスがとまって、そこで乗っていただく。そして、オークワで買い物する、仲之町で買い物した人があそこでバスに乗れると。そんなんやったらバス停何でなくなったんかなと私はちょっと疑問を持ったわけなんですよ。 今、これバス停を、仮にそういう復活とかいうのをできるんでしたら、それまた丹鶴町の商店街の人の話なんですけれども、買い物する方もいらっしゃいますから、やっぱり少しでもお店で買い物できたらお客が入る、そしてそこの商店で買ってもらえる、商品を買ってもらえるでしょう。それに対して、丹鶴町の商店街の方、私は一部の方しか聞いていませんけれども、これもし仮に、運輸局へもうこれ届けてなくなってしまったことを復活らということはできますか、仮の話です。 ◎商工観光課長(勢古口千賀子君)  あくまでも仮の話ですけれども、またそういうふうなこともできるかとは思いますけれども、今、お話しましたように、安全面のこととかもありますし、今、進めております地域公共交通会議の中でその辺を研究してまいりたいと思います。 ◆15番(福田讓君)  地域公共交通会議って、この間も熊野交通がバス路線廃止するという話も、ほかの議員からも質疑があったと思うんですが、あれは振興局とか、新宮市、どこが地域公共交通会議に入っているんですか。 ◎商工観光課長(勢古口千賀子君)  地域公共交通会議は、国と県と市、それから交通事業者、バス、タクシー、それから交通事業者の労働団体や住民の代表の方、警察、道路管理者などで構成しております。 ◆15番(福田讓君)  そこで皆さんが話されて、これからの、仮にバス停でも、これはやっぱり市民にとっては危ないと、だからこれは廃止するという、それは権限というのはあるんですか、地域公共交通会議というのは。 バスの停留所が運輸局ですわ、間違いありません。熊野交通が路線を走っているから、熊野交通にお願いして、熊野交通から行くはずなんですよね。最終決定は運輸局だと思うんですよ。今度の、今言う熊野川町のことでも地域公共交通会議というのがあるんやけれども、それはまたどういう権限を持ってやられる。ただ、熊野交通と新宮市の自治体が話すだけではだめなんですね。そのあたり、どういう権限をお持ち、決定権持ったあるんかなと思って。もし仮に熊野交通がバス廃止するでしょう。市としてはタクシー会社と契約を結んで、小型タクシーで市内、熊野川町を回ると、それも一応審議会の人が出てきて、審議をかけて、意見を聞くわけなんですか。 ◎商工観光課長(勢古口千賀子君)  交通の際に運賃の変更とか料金の変更ですね、あと交通事業者以外が有償運送などを行う場合など、こちらの本会議にて審議と合意を得るということになっております。 ◆15番(福田讓君)  というのは、権限あるということやろう、その審議会とやら。公共交通審議会と言うんでしょう。 ◎商工観光課長(勢古口千賀子君)  地域公共交通会議です。 ◆15番(福田讓君)  そこの了承がなければ何もできないんですか。それをちょっとお聞きしたいんです、わかる範囲で結構ですよ。 ◎商工観光課長(勢古口千賀子君)  先ほど申し上げましたように、交通関係の地域に実存した移送サービスなど、必要な事項を審議するためにこの会議を開くということになっておりますので、必ず何かしようとした場合は、この会議で審議を図ることにはなっております。 ◆15番(福田讓君)  そしたら、新宮市が、今、熊野川町でこれから先、免許証を返納する方のことも含めて、熊野交通が路線バスを廃止すると、そうしたら、新宮市の考えを地域公共交通会議へ図って、そこがオーケーして、それから今度、運輸局へ届けるんですか、廃止案を。 ◎商工観光課長(勢古口千賀子君)  地域公共交通会議に諮るように定められております。 ◆15番(福田讓君)  では、新宮市と熊野交通と熊野川町の住民の方がこういうことになりましたと言うても、運輸局がオーケーせんでも、運輸局へ行くまでにも、地域公共交通会議で一応こういうことになりましたと、審議してもらうんですね。 ◎企画政策部長(新谷嘉敏君)  最終的な許可権者は運輸支局にあります。ただ、地元のいろんな関係機関、当然こういう公共交通を走らせる上で、やはり先ほど課長も申し上げましたように、交通の安全性とか利便性、いろんな角度から、やはり地元の合意ということが非常に重要なポイントになってきますので、当然、運輸局としましたら、運輸局の申請以前に地元の一定の合意形成を図ってくださいよということで、この地域公共交通会議での合意というところが過程にあるという解釈でございます。 ◆15番(福田讓君)  それは誰が招集するんでしょうか。 ◎企画政策部長(新谷嘉敏君)  この地域公共交通会議、新宮市においては、委員長、座長は副市長という位置づけになってございます。 ◆15番(福田讓君)  そしたら、うちの副市長が新宮市の自治体に関することは副市長が会長になったあるわけですね。 ◎企画政策部長(新谷嘉敏君)  本市においてはそういうことでございます。 ◆15番(福田讓君)  私もわからなかったんです。この間の説明会で、誰が招集するんかと思って、その地域公共交通会議というのは。わかりました。 今、私一般質問で申し上げているんですけれども、そういった形で、熊野川町の場合は10月からですか、地元に入っていただいて、皆さんの声を聞きながら、まだ最終決定はされていないということで確認させていただいてもよろしいですか。 ◎企画政策部長(新谷嘉敏君)  少し補足させていただきます。 市の中で、まだこれからいろんなデマンドの手法でありますとか、そういう細部にわたっての合意形成は市の中でも機関決定はしてございません。ただ、熊野川町の再編から入っていくということについては、市の幹部会の決定を得てございます。 ◆15番(福田讓君)  地元へ、熊野川町へ行っていただいて、熊野川町の方とも話をしていただいて、経過もまた聞かせていただきたいと思いますし、緊急なことですから、熊野交通も廃止を決定していますから、あと1年といろんな準備をしていましたら、時間というのはすぐにたってしまうと思います。十分に新宮市の考え、また市民の町民の考えも聞いていただいて、納得できる形の公共交通にしていただければと思います。今後また注目しておきますので、よろしくお願いします。 最後なんですが、行財政改革について、もう時間がないんですが、これについては、同僚議員からもいろんな質問がございました。 私は、行財政改革というのは、削るだけじゃなしに、やはり始末するところは始末する、しかし市有地とかいろんなことでお金が入ることもふやすいうことも考えていかなければならないと思います。 ひとつ私からお話させていただきたいのは、新宮市にも市有地たくさんありますね。神倉にある医師の住宅ありますね。神倉、御存じですか、古いの。あれ今、どないなっていますか。 ◎医療センター事務長(小谷充君)  現在は医師住宅としては使用しておりません。4戸あるわけなんですけれども、現在においては管理するための倉庫として、今、活用しております。そういうような格好でおります。 ◆15番(福田讓君)  あれ、でも4戸でしょう。あれはうちの行政財産ですか。それとも医療センターの財産になるんでしょうか。 ◎医療センター事務長(小谷充君)  病院の財産であります。 ◆15番(福田讓君)  そうしますと、あれ整地して、売却というような形にされたら、やっぱり求める人もあるんんじゃないんかなと私はそう思っているんですが、そのあたりの、以前からちょっと考えたんですけれども、今のところどういうお考えをお持ちでしょうか。 ◎医療センター事務長(小谷充君)  この件に関しましては、以前からも議員からも御指摘等、また病院内、また庁内の中でも議論はさせていただいております。できれば、病院としては早急に処分はしたいというところもあります。ただ、以前、杉原前議員からの御指摘もあったと思うんですけれども、あそこの隣に老人憩いの家というのもございます。その施設も現在も有効に活用されているという中で、その施設も老朽化しているということも関係ございます。そういった部分も含めて、病院だけで処分していっていいのかというところも、これまでもいろいろと関係機関と協議を重ねてきたところでありまして、現在、まだ早急に処分というような形で方向が決まったというところまでは至っていないというのが現状でございます。 ◆15番(福田讓君)  神倉の老人憩いの家とか駐車場ないですね。それも考えながら、やっぱりやっているわけなんですか。 ◎医療センター事務長(小谷充君)  そういった形で本庁とも今のところ協議を行っているという状況でございます。 ◆15番(福田讓君)  医療センターの医師住宅は、同じ神倉でも立派な、いっときこんだけ高額な、免震になっているでしょう。ドクターの家は免震でという形で、かなり大きな金額を使ったと思うんですね。だから、今、事務長がおっしゃったように、神倉憩いの家の駐車場ありませんし、それも考慮しながら考えられていると私は思っているんですけれども、できれば、やっぱり財政改革といっても、収入もなかったら減らすばかりじゃないですから、国の仕事、県の仕事もしている、やたらに職員を減らすだけじゃなしに、仕事どんどんふえていると思うんです、私から見れば。だから、かなり残業もされているという形なんで。 ひとつ、時間がありませんから私の考えを言います。提言なんですが、各課にもいろんな車がありますね。ただ、市内を走るんでしたら、私は軽で十分だと思うんですよ。ただ、その課によって、長距離行かなければならないとかいうのがあるんでしたら、1,500ccでもいいですけれども、やはり新宮市というのはコンパクトなまちですから、新宮市内を走るのには玉置口、嶋津、そして小口、高田、田舎といえばそういうところですね。私は、そんな少しのお金でも、やはり軽と大型車とでは値段も違うし、おまけに車検費用も違いますね。少しでも、私は自分が軽に乗っているからというんじゃないんですけれども、本当に新宮市内だったら、軽じゃなかったら回れないぐらいなんですね。中込み入っていますから。だから、その課によって、やはり必要である車は必要としていいんですけれども、私は軽で十分だと思っています。私の考えを申し上げれば、新宮市だってそれほど広いまちじゃありませんので、少しでも節約するんでしたら。ペーパーレスですね。そういうところも減らしていく。 私は、職員の数というのはやっぱり仕事がたくさん出ていますね。逆にふえているような感じがするんですよ。だから、財政改革といっても、お金が入ってくるような考えも持っていかなあかん。これからの活用ですか、そういうことも含めて、皆さん、ほかの同僚議員もいろんな考えをおっしゃっておりますが、少しでも無駄を省くことは事実です。そういう考えを持って、やっぱり財政のことに関しても、収入に関しても二つは要ると思うんですよね。ふやす方法と節約する方法、二つ、皆さん優秀な方ですから、考えていただきたいと思います。 以上で一般質問を終わります。 ○副議長(東原伸也君)  一般質問中でありますが、10分間程度休憩いたします。 △休憩 午後3時59分--------------------------------------- △再開 午後4時11分 ○議長(前田賢一君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 この際、一般質問の発言順序の変更について御報告いたします。 発言番号8番、濱田議員が9番へ、発言番号9番、久保議員が8番へ、以上、発言順序の変更の申し出がありましたので、御了承願います。 一般質問を続けます。--------------------------------------- △久保智敬君 ○議長(前田賢一君)  9番、久保議員。 ◆9番(久保智敬君) (質問席) 今回、順番をかわっていただきまして、先にさせていただくことになりました。よろしくお願いします。 私は、監査の役も担っております。一般質問は、監査委員はしないとする議員間の申し合わせ事項がありますが、今回は議長のお許しを得てさせていただくことになりました。その理由としまして、監査で知り得た情報をもとにした内容ではなくて、時期的に地域の浸水対策に急を要する内容であることから認めていただきましたので、各議員の御了承よろしくお願いします。また、わかりやすくするために、写真をスクリーンに映し出して行うことも許可を得ていますので御了承願います。 この問題は、那智勝浦新宮道路の排水が地域の浸水を早くしている。この問題はさきの12月議会でも取り上げました。その後、担当課より国交省の前向きな答弁をいただいていましたが、いまだ具体的な動きがなく、ことしの出水期を迎えております。今回は新しい議員の皆さんもいらっしゃいますので知ってもらいたい。また、前回と同じような質問になりますが、聞いていただきたいと思います。 場所は光洋中学校の東側の道路沿いの下水路です。この場所は田岡市長が初めて市長になられ、この地元の市長ということで、地域の要望であった下水路にふたをして道路を広げました。それまで前市長のときから地域の要望があったんですが、難しい問題もあって進んでいなかったんです。たしか100件以上の地権者があって、その中には外国の方もいらっしゃった。そしてまた、なおこの下水路の下には巴川製紙の導水管が入っている。だから工事は難しい。そんな中で田岡市長の英断で進められたように記憶していますが、市長、当時のことを覚えていますか。 ◎市長(田岡実千年君)  結構ここは宅地がふえているにもかかわらず、狭小な道路でありましたので、その横にある溝にふたをして、車がすれ違えるような道路にしてほしいという強い要望がありましたので、いろいろ議員にも御理解、御協力いただいて実現できたというふうに思っております。 ◆9番(久保智敬君)  この地域の新たな問題がこの浸水対策です。当然市長の耳にも何とかしてほしいとの地域からの要望がされていると思いますが、どうですか。 ◎市長(田岡実千年君)  ここ数年来、幾つかの台風で床上浸水を含め、大きな浸水被害が出ておりますので、私も何度も現地も見させていただいて、地元住民の声も聞かせていただいているところでございます。 ◆9番(久保智敬君)  この浸水してしまう原因、これは当局はどう捉えていますか。 ◎防災対策課長(佐藤尚久君)  私、昨年、この辺、床上床下浸水の被害がございましたので実際ちょっと伺いました。また、国土地理院での地図でも確認させていただきました。議員おっしゃっております光洋中学校の東側の地域につきましては、地図で確認しましても周囲に比べて低くなっているということで雨水がたまりやすいということが言えると思います。 ◆9番(久保智敬君)  ここの地域の特性もありますが、この排水先の佐野川との高低差が少ないというのと、またここではわかりにくいかもしれませんが、下水路が、これちょっと見にくいですね、ここからずっと道路があるんですが、今の農免道路に来て、そしてまた佐野川に行くというクランクになっているんです。それで水の勢いを妨げてしまうということも大きな原因の一つかなと思っています。 ちなみに、浮島川と同じクランクの状況なんですが、浮島川の場合は、昨今、このクランクの改修をされたと聞きましたので、その状況をお聞かせいただけますか。 ◎都市建設課長(木村雅洋君)  浮島川のクランクでございますけれども約3メートル、県のほうにおきまして今年度の1月ごろ発注されまして、5月に完成してございます。 ◆9番(久保智敬君)  隅切りをつくったとか、直角を滑らかにしたとかという工事ですか。 ◎都市建設課長(木村雅洋君)  直角を3メートル控えて隅を切ったということです。 ◆9番(久保智敬君)  あれから大きな雨がなかったでしたっけ、その状況が以前と変わったかというのはまだわかりませんよね。 ◎都市建設課長(木村雅洋君)  完成以後、大きな雨はないんですけれども、完成後、県・市で地元町内会と現場の立ち会いさせていただきまして、大変喜んでいただいたような状況になってございます。 ◆9番(久保智敬君)  ありがとうございます。 私は今回ここの地域の問題、もう以前からどうしたらこの浸水対策になるのか考えてきました。そして、ある面、ほんまに地域の皆様には申しわけないけれどもこれは仕方ない。以前にも、当局の皆様に投げかけさせていただいて、佐野川が改修され広がったらこの問題が解決しますよと言われて、そうかなと思いながら来ていました。だけども、この下水路の排出先の佐野川のところも大きくなったけれども、これは解決に至ってなかった。 今回、今、第一佐野橋が大きくなって広がって、今後5年をかけて岩崎病院まで広げていくと、そうなれば大きく改善はされるだろうと思っております。でもそんな中で、今までが大きな台風というか、雨の量が多くなった、これはもう言えると思うので、できる限りの対策をしなければと思っていたときに、この地域の方から裏の山からの湧き水がこの那智勝浦新宮道路ができてふえたという声を聞きまして、ではここを調べてみようということで調べ出したわけであります。 もともとこの住宅地の奥の横から山水が流れているのを知っていましたから、そして昨今のゲリラ豪雨と言われ出したのも近年ですから、この那智勝浦新宮道路が原因とは考えにくい。裏山を越えた向こうに那智勝浦新宮道路がありますから、ちょっと考えにくいなと思ってはいたんですが、山も登りました。この中学校の裏山を登っていくときに、地肌が大きな石があってその上には腐葉土が乗っかっているようなところが多かった。だからやっぱり地形的にも地質的にもしみ込んでいく、そういう地形だなと。そして、この住宅地の奥のほうに、以前田んぼがあったんですが、そこにパイプでここの住宅地の裏山から、こっち側から水を引っ張っていくパイプがあったんです。それをたどっていきましたが、途中で地下に潜っているというか、崩れて入れなかったんですが、あと墓地の横から上る農道高線ですかね、これを登っていったときに、今の那智勝浦新宮道路の手前から里道があって、その里道を登っていくとここに出くわす。そうすると、那智勝浦新宮道路の排水溝に当たるんです。そして、次を見ていただいたら、排水溝を出たところからもう水は一瞬にしてなくなります。水路は左を向いている形が残っているんですが、ここで全部水がなくなります。僕が調査に行ったときには、1分間に2,400リットルの水が流れています。でもここで全部流れが消えてしまいます。これを下った100メートルぐらいのところに、また農道高線のところがあるんですが、そこでちょろちょろと水が流れているぐらいで、ほとんどが消えていってしまっている。その水が全て下に流れて、住宅地に入っていったんだろうということで、前回は予測のもとで一般質問してやりました。今回はちゃんと調査してきました。そういうことでやってきたわけなんですが、いつも浸水してしまう地域、これは新宮市でも限られていると思います。 前回の台風でも11カ所のうち10カ所がこの地域でいつも熊野川の地域も浸水してしまうところがあります。前回の時はその熊野川の地域は浸水していなかったと、なぜここが多いのか。だから考えたときにやっぱりこういったことが原因しているんだろうということで調査したわけであります。今、この浸水対策として、県と市がやっていただいているのは、佐野川を改修していただいています。今、第一佐野橋を広げて、今後はそれを上流に向かって広げていくんですが、これは県の事業、市は市として、今度は排水路を今つくってくれておりますが、またこれは後で話をさせていただきます。 その前に、今回、自分が調べた地域の近くの谷筋を見てきました。排水の形がどうなっているのか。今、この場面は新翔高校の裏手です。8年前に大水害があったときの土砂崩れで人の住居が被害をこうむったところです。この下には土砂ダムが2基つくられています。そして、この新たな吹きつけで加工しています。前回、当局に土砂ダムがもう大分たまっていますよ、土砂撤去をするんですかと聞いたら、その結果どうでしたっけ。 ◎都市建設課長(木村雅洋君)  当該渓流には、和歌山県におきまして平成24年度と平成26年度に谷止工を2基施工しております。当該地区の谷止工は渓流の勾配を緩和して安定勾配に導くことで、将来の緑化を促し、縦横の侵食を防止することを目的としております。和歌山県にも確認していただきましたが、昨年の状況と比較しても大きな変化はなく、順調に緑化が進んでおり、谷止工背面に異常な堆積もないため、谷止工本来の目的を果たしているとのことでございます。 なお、今後土砂が異常堆積した場合につきましては、和歌山県にしゅんせつを要望してまいります。 ◆9番(久保智敬君)  当初は、今吹きつけで新しくなっていますけれども、当初はどうやったんかと確認したら地肌やったということで、また新たに吹きつけして、上から流れてくる土管みたいなのがありますけれども、ここから一斉に水を放出しているということであります。土砂崩れのときはもっと高いところから崩れてきたということです。この写真はその隣の谷水です。これは切杭地区のところですが、ここも8年前に先ほどの土管みたいなのが流されて、地域の方々が危ないということで、国に訴えて大きな事業をしたところです。縦横に水路をつくって、水の流れをつくりました。これは今言っているところの隣なんですが、下から登れなかったので上から写真を撮っていますが、大きな水の流れで道路に水とか石とか飛んでこないように、これもつい近年工事されたと思います。この三つと今回のところとは違います。今までは谷筋側のところなんですが、ここはむしろ切り土でつくった道路の排水になります。 いずれにしても何を言いたいかというと、今、この道路を設計するときに、つくるときに、この排水の計画がこんな異常な大雨には対応し切れなかったということなんです。今回は、ここからもう国としては、今までの水路にこの排水路をつくっただけやというんですが、その排水路はここから岩崎病院を向いて流れていく筋なんです。ところが、その筋が今、水が流れない。地下に浸透して下へおりていって住宅地に行っている。このことを、今回、国交省にも話をしていただいたと思いますが、そのやりとりがどんなんだったか教えてください。 ◎都市建設課長(木村雅洋君)  国土交通省新宮国道維持出張所に確認しましたところ、現場は確認していただいておりますけれども、対応につきましては国の管理する土地以外のことでございますので、対応は難しいとのことでございます。 ◆9番(久保智敬君)  難しい。建設農林部長、どうですか。僕はここの水が地域を浸水しているんちゃうかと投げかけて、答えがこれ、どう思いますか。 ◎建設農林部長(平見良太君)  この浸水地域の現場につきましては、昨年度、三輪崎地区の中でも一番雨が降って、もうすぐに雨が続いたわけなんで、なぜこういった早い時間に比奈久保線がつかって、非常にすごく水かさが上がってきたということで、すごくなぜかなという部分、前の部長とも議論しながら、また佐野川につきましても現場を見ましたところ、もうすごく雨が流れていて増水するような河川でありました。 そこで、議員おっしゃるとおり、やはりもともと岩崎病院を向いて流れるような水であったろうと思うわけなんですけれども、やはりこういった那智勝浦新宮道路が原因なのかどうかはこれから検証しなきゃならないわけなんですけれども、やはり実際にこういった浸水するという現状がございますので、やはり原因というのはどこかでつかんでいかなならないという思いがございますので、先ほど木村課長が申したとおり、何か国交省が言っている、国の管理する土地以外のことでありますのでというような答えでは、我々としても納得がいかないし、しっかり国交省の新宮国道維持出張所にも、きょう議論したことにつきましては伝えますし、我々も議員ともども地域住民の声をしっかり聞きながら、一緒に国交省にも原因を探っていただくような取り組みをしたいと思いますので、その辺は御理解ください。 ◆9番(久保智敬君)  ありがとうございます。市長、どう思いますか。 ◎市長(田岡実千年君)  今、部長が答弁したように、とにかく本当の原因をつかんで対応しなければならないと思いますし、また原因が仮になかなかつかめない状況でもできることを、下流のほうでもっと排水ができるようなことも考えられないのかなというふうには思ってございます。 ◆9番(久保智敬君)  現場でミカン農家の方がいらっしゃるんですが、今もミカンをつくっておられて、この水路の水を利用されている方です。この方は、排水口から流れた水は、地下に潜ったりあらわれたりしながら岩崎病院のほうに流れてくると思いますよと言われているんです。だけど、私が調査して、排水口から100メートル下ったところと、またそれから100メートル下った道路沿いの墓の上ですけれども、そこからここの水が流れているというのをつかみました。今回はまだ調査の途中で公表はしませんけれども、先ほど部長が言っていた科学的根拠を僕はまた出したいと思います。そして、そのときにまた国に要望していきたいと思います。 田岡市長は、先ほど、またほかのところでという答えもして、ほかの何らかの対応を言われていました。私もまだ対応することがあるんではないかなと。今、新宮市が排水路をつくるために土地を購入していただきました。今までここの地域が浸水してしまうのは、この道路沿いの側溝、そしてまたその横の、ここに水路があるんですけれども、この2本から上からの水を拾ってここにたまるんですけれども、そのときにこっち側にたまるんです、それが住宅地に低いほうへ流れてしまう。今まではこの佐野川からこの道路を越水して横に入って、横に流れてくるその水もあったんです。それが今回この佐野川改修でなくなります。だけども、上からの水を抑えるという意味で、今回、この問題を解決したいんですけれども、まだできる策としては今当局が排水路をつくっていただくと、それはそれでありがたいんです。だけども、その上にポンプを設置していただきたい。今まで幾度となくこのポンプアップできないかという問いかけに、場所がない、またポンプに泥が詰まって動かなくなるとかいうことで、さんざんちょっと進めなかった。だけど、今回、新宮市が土地を購入して排水路をつくると、そうなったら排水路の先は佐野川ですから、佐野川の近くで、これはポンプの設置もできるしと思っていますが、どうでしょうか。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(下路拓君)  農林水産課では、昨年度、県による佐野川改修工事の進捗に合わせて、新たに農業水路を設置するために用地を購入したところであります。これについては、農業水路に生活雑排水の流入をとめるとともに、住宅地への浸水時間を軽減する効果も期待できると考えております。この現場につきましては、三輪崎区並び三輪崎農業実行組合、都市建設課と当課の四者で立ち会いを行い、要望等をお聞きしておりますので、現状については十分理解しております。排水ポンプの設置につきましては、現状調査を行いながら、関係課と協議を行っていきたいと考えております。 ◆9番(久保智敬君)  市長、対策としてはもうこれしかないと僕は思っています。それは浮島川のクランクを解消とか、ここのところではなかなか道路の下ですから難しいと。あとはもうポンプしかない。今まで雨の量が多くなってきていますから、今の排水路だけではちょっと物足りないなと思っているんです。 ◎都市建設課長(木村雅洋君)  ポンプにつきましては、運転の問題や排水時の車両が通行どめになる問題等々、検討課題が必要となってきます。今回、農林水産課におきまして水路を設置しますので、その降雨の状況を見て、農林水産課、防災対策課などと協議を行っていきたいと。ただ、今回の農林水産課で水路の設計を行いますので、将来的にポンプを置く場合にそれが支障にならないように、設計においても協議をしていきたいと考えてございます。 ◆9番(久保智敬君)  ただ課長、その言い方ですと、浸水してしまってからでは遅いん違うという答えも返ってくるかもしれません、地域の方から。浸水してからポンプをつけるんかと。ポンプをつけるほうに動いています、もう少し待ってください。できませんか。 ◎建設農林部長(平見良太君)  議員のおっしゃるとおり、浸水してからではやはり遅いと思います。昨年度、用地を購入しまして、今設計しているところでございます。その中で、ポンプの話というのは、今回初めてお聞きしたわけなんで、しっかりポンプの置けるところを流末の佐野川との接点にするところにつきまして、設計する方法につきましても、現在、農林水産課としても協議しておりますので、できたら簡易的なポンプを置くとか、できるだけ浸水を軽減するための方法を考えていきたいと思いますので御理解ください。 ◆9番(久保智敬君)  これは浸水した地域の方が私が今回取り上げますということを伝えたら、多分ポンプの設置まで時間かかるやろと、そしたらその間、緊急時にポンプ車をここへ置いてくれないかということを言われました。これはどうなんですか、できませんか。 ◎都市建設課長(木村雅洋君)  市内の今のポンプにつきましては、国土交通省のポンプが状況に応じて相筋のほうへ来ていただいているような状況でございます。その台数や活動範囲、活動条件、優先順位、現場条件などはあるとは思うんですけれども、一度、国土交通省のほうと話してみたいと思います。 ◆9番(久保智敬君)  よろしくお願いします。本当にそういう浸水対策っていろんな形があると思いますけれども、できるところをしっかりとやっていけたらと思いますので、どうかよろしくお願いします。 以上で一般質問を終わります。--------------------------------------- △延会の宣告 ○議長(前田賢一君)  お諮りいたします。 本日はこの程度をもって延会いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(前田賢一君)  御異議なしと認めます。 よって、本日はこれをもって延会とすることに決定いたしました。 本日はこれにて延会いたします。 △延会 午後4時42分...