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12月16日-05号

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  1. 新宮市議会 2016-12-16
    12月16日-05号


    取得元: 新宮市議会公式サイト
    最終取得日: 2024-09-15
    平成28年 12月 定例会          平成28年12月新宮市議会定例会会議録             第5日(平成28年12月16日)---------------------------------------議員定数17名、現在員17名、出席議員17名、氏名は次のとおり。                             1番  北村奈七海君                             2番  並河哲次君                             3番  杉原弘規君                             4番  大石元則君                             5番  松畑 玄君                             6番  前田賢一君                             7番  福田 讓君                             8番  辻本 宏君                             9番  榎本鉄也君                            10番  久保智敬君                            11番  濱田雅美君                            12番  上田勝之君                            13番  東原伸也君                            14番  田花 操君                            15番  松本光生君                            16番  屋敷満雄君                            17番  大西 強君---------------------------------------欠席議員 なし。---------------------------------------議事日程 平成28年12月16日 午前10時開議 日程1 一般質問      別冊 一般質問通告表 番号(10)から---------------------------------------会議に付した事件 日程1 一般質問      別冊 一般質問通告表 番号(10)から(11)まで 日程追加変更 議案の一部訂正承認願いについて---------------------------------------地方自治法第121条の規定による出席者               市長               田岡実千年君               副市長              亀井寿一郎君               企画政策部               部長               向井雅男君               次長兼商工観光課長        中前 偉君               企画調整課長           新谷嘉敏君               企業立地推進課長         山本茂博君               総務部               部長               上路拓司君               次長兼財政課長          小谷 充君               参事(防災及び危機管理担当)   西 利行君               秘書課長             西山和視君               総務課長             尾崎正幸君               税務課長             平見仁郎君               防災対策課長           田中幸人君               市民生活部               部長               岡 雅弘君               市民窓口課長           赤坂幸作君               生活環境課長           岩崎誠剛君               高田支所長            貝持正志君               健康福祉部               部長兼福祉事務所長        森本邦弘君               福祉課長             有本文彦君               子育て推進課長          南 拓也君               健康長寿課長           河邉弘ミ子君               建設農林部               部長               垣本裕也君               都市建設課長           田坂 豊君               管理課長             平見良太君               農林水産課長農業委員会事務局長 名古一志君               熊野川行政局               局長               伊藤順司君               住民生活課長           丸石輝三君               会計管理者兼会計課長       澤 隆弘君               医療センター               事務長              豊田正志君               水道事業所               所長               坪井辰実君               業務課長             奥  靖君               工務課長             宇井俊治君               消防本部               消防長              海野裕二君               次長兼庶務課長          日浦規行君               教育委員会               教育長              楠本秀一君               教育部               部長               片山道弘君               教育総務課長           北畑直子君               文化振興課長補佐         須崎誠久君---------------------------------------本会議の事務局職員               局長               畑尻英雄               次長兼庶務係長          岸谷輝実               庶務係主事            中尾 愛               議事調査係長           岡崎友哉               議事調査係主事          大居佑介             第5日(平成28年12月16日)--------------------------------------- △開議 午前10時00分 △開議の宣告 ○議長(榎本鉄也君)  おはようございます。 ただいまの出席議員は17名であります。 定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、別紙にて配付いたしたとおりであります。御了承願います。 なお、当局より、畑尻文化振興課長、病気のため欠席の届け出がありましたので、報告いたします。--------------------------------------- △日程1 一般質問 ○議長(榎本鉄也君)  早速日程に入ります。 日程1、一般質問を行います。 別冊、一般質問通告表の番号10から順次発言を許可いたします。---------------------------------------並河哲次君 ○議長(榎本鉄也君)  2番、並河議員。 ◆2番(並河哲次君) (登壇) おはようございます。 それでは、12月議会の一般質問をさせていただきます。通告のとおりなんですが、資料のほうはまた改めてお手元のほうに配らせていただいています。ちょっと大きくするために、きょうは量が多くなってしまったんですけれども、三つあって、1枚物の、全部のきょうの質問の概要が書いてあるものと、その次、数枚の紙が一緒になっている一つ目の項目のもの、そしてその次に協定書と書いてある二つ目の項目のものになります。 それでは、まず一つ目の、子どもたちのために計画的なまちの家計をというところで、質問していきたいんですが、入っていく前に、一つ市長に聞いておきたいことがあります。今回の議案の中に、また国の、人事院のほうの勧告に基づいて一般職の方の給与の関係の変更というのがあったんですが、その中で、三役、市長、議員、そして副市長、教育長の期末手当に関しては、今回は提出しない。以前までは、市長は慣例ということで提出されてきておりまして、それに関して、私はそういうことは絶対にすべきではないということで発言させていただきました。 今回、それを提出しないということにされたということで、判断としては間違っておられないと思います。ただ、これまで慣例として、ボーナスアップというのを一般職の方もするときには、市長も議員も三役の方もしてきたということで、この慣例を市長が変えられた理由というのをお話ししていただきたいと思います。 ◎市長(田岡実千年君)  このことについては、昨年はアップを、平成27年度においては慣例どおりさせていただいたわけでありますが、その後、議会でも大西議員初めいろんな議員の方々から、やはりこういった状況のときには、職員は別として、三役、議員のアップについてはやめるべきだという意見もいろいろいただいた中で、また、議長とも相談させていただいて、今回、上程を見送らせていただいたわけでございます。 ◆2番(並河哲次君)  いろいろ意見をいただいた中でということなんですけれども、それは、意見をいただいた上で、どういった理由で市長が判断されたのかというのをお聞きしたいんですけれども。例えば、文化複合施設の件でいいますと、縮小を決断されたときには、はっきりと市長のほうは建設事業費、それから今後のランニングコストも含めて、財政上の余裕がないと判断して縮小することにしますと、はっきりとその根拠、理由を説明いただいたと思うので、今回もそういったこれまでの慣例から方針転換されるということで、理由をしっかり述べていただきたいと思いますが。 ◎市長(田岡実千年君)  0.1カ月分でありますので、多額の金額ではありませんが、今後、特にこれから10年ぐらい財政的にも厳しい状況が続きますので、少しでもそういったところに配慮してということでございます。 ◆2番(並河哲次君)  財政上の厳しいところに、少しではあるが配慮してということで、やはりこの少しというところが、本当に少しなのかというところもやっぱりもっと考えるべきことだと思いますし、やはり市長として、財政が厳しい中で運営していく上での姿勢をしっかりと示していくという意味でも非常に重要ではないかと思います。少しだけれどもというような形では、本当に市長が財政のことをどこまでしっかりと厳しく見られているのかなというところが、ちょっと疑わしい部分もあるのかなと思います。 しかし、市長としても財政上は厳しいのでということで方針転換されたと、今、御答弁をいただきました。その前提に従って進んでいきたいと思います。 では、一つ目の資料になるんですけれども、まず、財政状況の確認ということで、一つ目の資料のほうを見ていただきたいと思います。 こちらのほうは、前回の9月議会のときにもお示しさせていただいたんですけれども、市のほうから出していただいた財政シミュレーションのほうから少しつくらせていただいております。 まず、上のほうは基金の残高の推移です。新宮市、財政が厳しい中で合併特例債などの財源が使えなくなった後の平成33年以降には、市の貯金である基金を一気に取り崩していくというようなシミュレーションになっていますということで確認させていただきました。こういった厳しい状況が将来予想されています。 そして、下のほうのグラフなんですけれども、これは市の経常収支比率、これが来年度以降ずっと財政シミュレーションの期間100%を超え続けるという見込みですということで、財政課のほうから御説明がありました。来年度は102%、平成36年度では106%を超えていくということで財政課のほうで説明がありました。そして、これは平成27年度版の地方財政アクションになるんですけれども、全国で1,719市町村のうち100%を超えているというのは19市町村のみであるということで載っております。 新宮市の類似団体の平均というのは、この直線で示しています90.1%で、新宮市と同じような規模の団体と比較しても、非常にこの経常収支比率が高くなって、財政的に全く余裕がない状態ということになっております。 市長、この経常収支比率なんですけれども、改めまして、どういう数字かということを少し御説明いただいてもよろしいでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  シミュレーションでは100%を超えておりますので、大変厳しい数字だというふうに思っております。 ◆2番(並河哲次君)  経常収支比率の中身といいますか、これがどういったことを意味する数字なのかということを教えていただけますでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  この経常収支比率というのは、経常的に必要な率を満たしている数字でございます。 ◆2番(並河哲次君)  ちょっとかなりざっくりとした説明なので、ちょっと補足させていただきますと、経常収支比率というのは、経常的な収入分の支出、経常的な支出です。その経常的な収入というのは何かというと、税とか交付税とかです。支出でいうと、人件費とか扶助費とか公債費とかいろんな施設の維持管理費とか、そういったところになってきます。 新宮市のほうの経常収入でいうと、市税とかは30億円で、地方交付税は大体60億円ぐらいになっているんですけれども、かなり国からの財源に頼っているという状態です。ですので、国の状況が変わればすぐに市の財政状況もあっという間に変わってしまうという状態です。 そして、支出のほうでいうと、義務的な経費といって、もう毎年これは出さないといけない、削減が難しいという経費がやはり多くなっています。借金の返済であったり、社会福祉にかかわってくるものであったりというところです。その中で、維持管理費、いろんな施設の維持管理費というところに関しては、どのようにその施設を整備していくのかとか、民間に任せていくのかとか、あるいは、もうその施設自体をなくしていくのかとか、そういったところで、この維持管理費というところでは何とか調整ができる部分になってくるのではないのかなと思います。 ですので、この今の全く財政状況に余裕がない中で、この経常収支比率が100%を超えてくるという中で、これから次に取り上げるんですけれども、今、市がつくっておりますこの公共施設等総合管理計画公共施設をどのように管理していくのか、長期期間にわたって管理していくのかというのが非常に重要なポイントになってくるのかなと思います。 市長、この公共施設等総合管理計画、2年間にわたって作成しているところだと思いますが、この点、私、非常にこういったこの経常収支比率のところから見ても非常に重要な計画だと思うんですけれども、そういった御認識はありますでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  大切な計画だと思っております。 ◆2番(並河哲次君)  大切な計画というところで、私自身、実は平成26年6月議会から、この公共施設等総合管理計画について質問させていただいております。市長も一応その当時から簡単な御答弁ではあるんですけれども、非常に重要な計画ですということで言っていただいています。そういった認識の中で進めていただいてきていたのかなと思っていたんですけれども、二つ目に入っていきたいと思います。 この公共施設等総合管理計画について、この全ての箱物を管理する計画、これでよいのかということで、質問をさせていただきます。 箱物と表現しているのは、このほうが多くの人にとってわかりやすいかなと思って、このように表現させていただいております。太地町などももう普通にこの計画の中に箱物という言葉を表現して使っておりましたので、問題ないかなと思いましてこのように表現しました。 この公共施設等総合管理計画は、平成26年、国のほうから指針が出されまして、厳しい財政状況が続く中で、今後、人口減少等により公共施設等の利用需要が変化していくことが予想されることを踏まえ、早急に公共施設等の全体の状況を把握し、長期的な視点を持って、更新、統廃合、長寿命化などを計画的に行うことにより、財政負担を軽減、平準化するとともに、公共施設の最適な配置を実現することが必要ですというふうに書かれています。公共施設を総合的に、かつ計画的に管理を進めていくための計画ということです。 新宮市、以前、質問させていただいたときは、10年以上というふうに指針には書いているのでということで、ただ、できるだけ長期で計画していただきたいということは言わせていただいていました。その中で、3月までにつくられるということなんですけれども、30年にわたった計画ということでつくっていただけるということはよかったと思います。 しかし、その中で多く問題点、先日、この計画に関して議員説明会が行われて、後で熟読させていただいたんですけれども、やはりかなり多くの問題点があるかなと思いまして、それを一つ一つ指摘させていただきたいと思います。 資料でいうと、二つ目の資料の次のページになるんですけれども、新宮市の公共施設等総合管理計画の問題点として、大きくは①から④まで、そして、細かい項目も含めると全部で14項目を上げさせていただいております。 それでは、まず、一つ目なんですけれども、ちなみにこの公共施設等総合管理計画自体は、本当に全国の自治体がつくっているもので、今年度の4月の時点でも、平成28年度、今年度いっぱいで99%を超える自治体が策定するということになっているということです。和歌山県でも既に策定済みの自治体もあります。 では、一つ目、まず、大きなくくりの一つ目の問題点なんですけれども、総務省の指針中、記載すべき事項があるんですけれども、その不備があると。現時点での計画案の中で盛り込まれていないものがあるということで、5点。 一つ目、老朽化の状況や利用状況、新宮市の全ての施設の老朽化の状況や利用状況というものが先日の案には記載されていませんでした。これは、総務省の指針には記載すべき事項としてあります。 二つ目、年代別人口の今後の見通しが記載されていない。これも、記載すべき事項として書かれているんですけれども、新宮市は全体の人口の変化というものが書いてあるだけで、年代別人口などは一番後ろのほうに参考資料として添付されているだけになっております。年代別人口がどうなっていくかというところを見ていくのは、先日の大石議員の一般質問の中でも出てきましたけれども、人口構成が変わっていく中で、生産人口と高齢者の方の人口、そのあたりのバランスが変わっていくのが非常に危機感を感じているということで、福祉のほうの課長も答弁されておりました。そういった状況があるんですけれども、この公共施設等総合管理計画の中では、年代別人口というのは余りしっかりとは触れられておりません。 そして三つ目、この公共施設等総合管理計画を進めていくための全ての公共施設等の情報を管理・集約する部署を定めよと書いてあるんですが、これが定まっていません。 四つ目、評価結果等の議会への報告や公表方法を示せというふうに書いてあるんですけれども、こういった部分もありませんでした。 そして五つ目、PPP/PFIの活用の考え方を記載せよというふうに書いてあるんですけれども、こちらも書かれておりませんでした。 どれも記載すべきであるというふうに、まず書いてあるものなので、これは当然、掲載するべきものなのかなと思います。その中でも気になったのが、この5のPPP/PFIの活用の考え方というのが全く記載されていないというところが一つ気になった点なんですけれども、市長、このPPP/PFIというのが何かということは説明いただけますでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  民間の活用ということでございます。
    ◆2番(並河哲次君)  そうです。本当に簡単に説明するとそのような説明になります。PPPというのがパブリック・プライベート・パートナーシップ、公民連携ということで、PFIはそのうちの手法の一つ、PPPは、PFIや指定管理者制度市場化テスト公設民営方式包括的民間委託自治体業務のアウトソーシングなど、いろんなタイプがあるようなんですが、とにかく公民連携して公共サービスを提供していくということの用語です。PFIというのは、PPPの中の一つなんですけれども、官が決定したサービス、建設事業なども含めてです、官が決定したサービスを民が実行する。公共サービスを民間が提供し、官が民へサービス購入料を支払うという形、これがPFIと呼ばれるものです。 これについて、国のほうのこの指針の中には、記載すべき事項として出てくるだけでなくて、その後にまた留意すべき事項として、さらに重ねてPPP/PFIに関して、民間の活用ということをやっていくようにということで、PPP/PFIに関しての考え方を書き込むようにということが繰り返し述べられているんですけれども、新宮市の計画案の中には一切このPPP/PFIという言葉が出てきていないんですけれども、これは、このPPP/PFIも含めて、これらの記載すべき事項が書かれていないというのはなぜなんでしょうか。 ◎総務部次長財政課長(小谷充君)  今、議員おっしゃっていただきましたとおり、指針のほうには載っているわけなんですが、事務局といたしましても検討はいたしました。検討いたしましたが、現状、またこれからのことを考えたときに民間の技術、ノウハウを生かした形で活用できる、また提供していくというような情報等が余り見当たらないというようなところで判断しまして、今回のこの、現在の計画案には載せていないということでございます。 ◆2番(並河哲次君)  余り見当たらないということはないと思います。公共施設が、今回、全部で、今ちょっと面積出ないですけれども、本当に多くの公共施設があって、それをどうやって維持管理していくか、市としてやっていくのが難しいので、40%削減しようという目標を立てているわけですよね。維持管理していくのが難しいので、30年間で40%削減していこうという目標値を立てたわけですよね。それだけ難しいので、施設自体をやめていく、削減していくということがありながら、民間にやってもらうというところはないだろうというのは、これは非常に矛盾しているのかなと思います。 要するに、公としてやっていけるだけのことはやるけれども、民間には任せずにやめる分はやめますというのは、サービスとして、市民に対して提供していくサービスとして、下げますというふうに言っているに等しいのかなと思います。ほかの自治体の事例を見ると、ここはかなり積極的にPPPやPFIを取り入れて、できるだけ民間も活用しながら、市民へのサービスというのは下げないように、むしろ向上するようにやっていきたいというふうにして書かれているものも多く見受けられます。 新宮市として、施設を削減していくという目標はいいと思うんですけれども、とても民間を活用する必要はないということにはならないと思いますが、市長、いかがですか。 ◎市長(田岡実千年君)  この計画、30年にわたる長い計画でございますので、途中で見直しもしていかなければならないと思います。そういった状況が見えてきたら、そこも、この民間活用というところもぜひ取り入れていくべきだなと、そういうふうに思います。 ◆2番(並河哲次君)  そういった状況が見えてきたらということなんですけれども、もう今、見えている状況ですよね。財政が厳しくて、経常収支率が100%になっていて、市としては何かを経常的にやっていく余裕はゼロです、と言っている中で、今まだ民間活用の必要性が見えていないというのは、明らかに、それはもう見えていない状況というのがおかしい。当然見えるべきもの、ほかの自治体は見ている。新宮市だけが見ていない、という状況かなと思います。国の指針にもはっきり書かれていて、どこの多分計画を見てもPPP/PFIというのは書かれていると思います。 指針に記載すべき事項として書かれていて、さらに留意すべき事項としても書かれているんです、しつこく。それを市長は、新宮市としてはまだやるべき時期ではなくて、というのは、本当に新宮市だけが民間活用はせずにサービスとしては低下させていきます、ほかの自治体に対して、非常によろしくない状況で進めますというふうに言っているに等しいかなと思いますが、これ、改めてしっかりと、まだ計画策定されていないと思うんで、この辺の考えをしっかり改めてつくっていっていただきたいと思うんですが、いかがですか。 ◎総務部次長財政課長(小谷充君)  議員おっしゃることもわかっております。ただ、現状とまた今後の見通しを見た場合において、この公共施設のもう使わなくなった、用途として終了したような施設について、果たして民間が活用していただけるかというようなところは、まだまだ不透明といいますか、見えない部分が多いのかなと、この新宮市を見た場合に、そういった部分もございます。そういったところも勘案しまして、現在載せていないわけでございますけれども、最終的にこの庁内でつくっております策定委員会で最終的な審議をかけたいと、今後思っておりますので、そのところでももう一度審議をお願いしたいなというふうには今のところ考えております。 ◆2番(並河哲次君)  新宮市でも新たに廃校となった小学校などの利活用が、熊野川町のほうとかでも進んでいるということもあると思いますし、そういったところも民間との連携だと思います。ですので、全くないということは到底言えないと思いますので、今、改めて検討していただくということだったので、ぜひやっていただきたいと思います。 それ以外にも、まだ記載されていない事項というものがありますので、ぜひ改めて、これは記載すべき事項として、当然載せていただきたいと思います。 重なるところもありますので、先に進んでいきたいと思います。 次に、データ量・分析量がすくないということで、二つ目、上げさせていただいています。 二つ目の中も三つありまして、一つが投資的経費だけで、歳入や歳出の過去の推移や今後の予測が記載されていない。これは、新宮市の計画の中では、今後かけられるお金として投資的経費が幾らぐらいになるかということは書いてあるんですけれども、今の財政の状況、今後の財政の状況がどうなるかというというのがほとんど記載されていません。これも他市のほうでは今の財政の状況はどうなっているのか、ということは記載されております。 二つ目、老朽化の状況や利用状況に基づいた分析がない。これは先ほどの一つ目とも重なるんですが、そもそも記載すべき建物の老朽化の状況や利用状況というのが記載されていません。それに伴って、それに基づいた分析、この利用状況だったり、この老朽化状況だったらどうしていくべきなのかというような分析というのも行われておりません。これはほかの自治体では行われております。 三つ目、公共施設の分類種別が少なく大まか過ぎる。これは図表1、次のページを見ていただきたいんですけれども、一つの市と比較しているんですけれども、これは、僕が見つけた非常にいいなと思った管理計画をつくっていた松江市のほうなんですけれども、分類、松江市のほうは31分類で細かく、それぞれのこの施設についてどうしていくのかという方針を書いております。新宮市は、それに対して12の分類、公共施設に関しては12の分類でどういうふうにしていくのかということを書いております。これで、結果、何が変わってくるかというと、やはりそれぞれの施設の方針というのを書いて、今後の施設管理を考えていくわけなんですけれども、大まか過ぎて、全然どうしていくのかというのがはっきりしないというふうになっております。 そして、次に進んでいきます。 次に、三つ目、投資的経費と将来更新費用の見込みが甘い。 これはどういうことかといいますと、幾つかあるんですけれども、まず一つ目、将来人口に推計値ではなく目標値を使っており、投資的経費が大きく見積もられているということで、図表2のほうを見ていただきたいんですけれども、図表2は図表1の後ろになります。この計画の中で、向こう30年間、この施設の更新や維持などにどれだけお金をかけられるかというのが投資的経費です。将来更新費用の見込みというのは、逆に、どのくらい費用がかかってくるかというところになります。まず、ここでは投資的経費の見込み、市が出しているこのぐらいお金がかけられるんじゃないかという見込みが甘いんじゃないかということで指摘させていただきます。 まず、新宮市のこの投資的経費の見込みは、将来の人口ビジョン、新宮市として目標として定めた人口ビジョンです、2040年に約2万2,000人という目標値を定めて、その目標値からこの人口の減少率でいくとこのぐらいの投資的経費をかけられるであろうということで出されています。それが、この一番上の表の左側の列です。普通会計でいくと495億円、病院事業会計でいくと44.8億円、水道・簡水事業でいくと61.5億円、合計601億4,000万円ということで書いております。 ただ、この人口ビジョンというのを新宮市は使っているんですけれども、これは目標値なんです。ほかの自治体を見てみますと、もちろん人口ビジョンを使っているところもあるんですけれども、やはり、目標値ではなくて、この社人研と書いてあるんですけれども、国立社会保障・人口問題研究所というところがもうずっと長らく日本全国の自治体の人口推計を出しているんですけれども、そちらを、そちらだけを使っていたり、人口ビジョンとあわせてそちらも、この社人研も使っていたりというふうにしている自治体が多いです。 ですので、私がこの社人研の人口減少速度に基づいて数字を出しました。これ、どのくらい違うかというと、人口ビジョンの、市が使っている平成39年度から平成58年度の人口減少速度が、人口減少の比率が平成39年から平成58年までに80%になると、20%減りますということに基づいてこっちの投資的経費を出した場合、出しているんです。 でも、社人研のほうでいくと、平成39年から平成58年では7割になります。30%減りますというふうになっているんです。なので、それで出すと、目標値ではなく推定値で出すと、こちらの真ん中の列、普通会計、病院事業会計、水道・簡水合わせて578億円になりますと。これは、市と全く同じ、財政課がやっていただいた全く同じ計算方法で出させていただいています。これでいくと、この30年間で23億1,000万円、かけられる投資的経費が、実際には計画に書いてあるより少ないんじゃないかなと思いました。 そして、それが下のほうにまとめております。かけられる投資的経費が、人口ビジョンを使うと601億4,000万円になるんですけれども、この社人研の推計でやると578億円になりますと。それで、23億円の差が出てきますと。 そして、もう一つ、これも計画の中で同じく財政上の問題かなと思った部分なんですけれども、文化複合施設の事業費が約22億円少なく記載されているんです。これが、今見ていただいている図表2の一番下の表になります。これは、将来の更新費用という項目の中で出てくるんですけれども、将来の施設の更新費用を、市は全て総務省の更新のソフトを使って計算しています。ですので、施設の面積と、あとは総務省が定めている平米単価でこの更新費用を割り出しているんです。これ、財政課に確認したところ、実際に総務省のこの計画の中で記載されている文化複合施設建設事業費は32億8,000万円として載っています。でも、実際には、もうめちゃくちゃ議論に、議会の中でもなっていますので、実際にはそうではなくて、55億円を目標に、でも、それを超えてしまうのではないかという状況です。ですので、文化複合施設の分だけとっても、この将来の更新費用というところでは22億2,000万円の差が出ています、既にこの計画の中で出ています。 ということで、一番下に書いてあるんですけれども、かけられる投資的経費というのを、人口ビジョンではなくて、人口推計で見ると、23億円少なくなると。そして、将来にかかってくるであろう更新費用というのも、文化複合施設の費用だけをしっかりとより今の現実を見て出すと、22億円。合わせると、実際には今、市が計画しているものよりも45億円は不足してくるんではないかと、少なくとも。この30年間で45億円は不足してくる計算になります。この45億円というのは、複合施設をもう一個建てられるんじゃないかというようなぐらいの金額になっています。 そして、まだあります。 その次のページ、これは、水道事業単体で見たときの投資的経費の予測と将来更新費用の開きが、100億円以上あるということなんですけれども、今回、市が出している計画の中では、公共施設、インフラ、水道や道路です、全て一緒に計画が立てられているんですけれども、水道事業だけ抜き出してみると、市として出している今後30年間でかけられる、水道事業にかけられる投資的経費の予測というのは61億円、これは市が出しているものです。そして、将来の予測される更新費用約168億円、これも市の計画に記載されているものです。でも、これはこの差というのが、かけられると予測している費用と実際に更新費用としてかかってくるかもしれない費用の差が何と100億円以上あるんです、30年間で。これは本当に、水道もずっと料金を今後も値上げしないといけないということもお話しされていますけれども、料金値上げするのか、一般会計から繰り出しするのか、どうしていくのかというのを本当に真剣になって考えていかないといけない部分なのかなと思うのですけれども。 これが、じゃ、この計画の中にこの水道部分がどんなふうに書いてあるかというと、水道管の施設状況を把握し、適切な維持管理を行うことにより、施設の長寿命化を図り利用状況に応じた施設の集約を検討しますと書いてあるんですけれども、さらっと書いてあるんですけれども、これ、この計画の中に市が100億円足りないと数字としては出しているんですけれども、とても100億円足りないということに対してのどうしていこうかという方針の記載にはなっていないんです。 ですので、もう一度この大きな項目に戻らせてもらうんですけれども、この投資的経費と将来更新費用の見込みが甘い。人口の推計値じゃなくて目標値を使っているために、投資的経費、これがかけられるんじゃないかというお金が多くなっている。そしてさらに、文化複合施設の費用が、平米単価が、全然、総務省のソフトで行われているので実際の文化複合施設の事業費が反映されていない。そこでもう45億円の開きが出ている。その上に、水道事業会計単体で見ると、到底やっていけるような状態じゃないのに、そのことに対して特に記載がない。 市長、この数字から見ても、非常に甘い計画になっているのではないかなと。今のところ、現在出している計画でも、今後30年間で施設を40%削減していかないといけない、面積を、というふうに出しているんですけれども、これはこの40%でも非常に足りない、計画自体がすごく緩いつくり込みというか、本当にこれでいいのかというものになってしまっているのかなと思いますが、市長、どうですか、今の話を聞いていただいて。 ◎総務部次長財政課長(小谷充君)  並河議員、いろいろと検証していただいているということで、ありがたいと思っております。 そういった中で、この試算しております将来更新費用と申しますのは、総務省の試算ソフトを使って客観的な数値をもとに試算しておりますので、その全ての施設、現在市が抱えている施設を全て現実に合わせた推計値というのは、なかなかというか、当然無理なような試算になってくると思います。そういった中で、全体的、総合的な形で試算をした金額がこのような形で出ているということであります。そして、この管理計画の目的といいますか、最初に並河議員がおっしゃっていただいた趣旨のところであります、要は、現状をまずどのような施設、公共施設があるかということの把握、まずこれが一番必要だと。そして、今後の人口減少等に伴って施設の利用状況が変わっていくと、そういった中で、今後の施設をどういった形で考えていくのか、そしてそれに伴って財政がこれからも厳しい状況が続く中で財政の負担の平準化等をしていかなければなりませんよということが最大の目的となっております。 そういったことから、今それぞれ一つ一つの施設を個別に考えていくという段階ではなくて、まずはこれから、今後の施設のあり方というものをきっちりと捉まえて取り組んでいきますという形の計画だと思っておりますので、そういうふうな形での計画を現在、策定しているということを御理解願いたいと思っております。 ◆2番(並河哲次君)  その一つ一つの施設をきっちりと捉まえてとおっしゃりながら、この施設の利用状況とか老朽化の状況とかというのは、記載されていないんです、新宮市のこの計画には。なので、そこは捉えられるようになっていないんです。 ◎総務部次長財政課長(小谷充君)  そこは、現在、施設の利用状況等また施設の老朽化等の把握はしております。それをもって各課の御意見等を伺いながら、基本方針を定めてきているところであります。そういった中で、利用状況等、また、その老朽化等の部分についても、先ほど申し上げましたが、庁内の策定委員会がございますので、最終的にはそこでもう一度諮らせていただきたいというように、今のところは考えております。 ◆2番(並河哲次君)  今、市長に質問させていただいていたんですけれども、今、改めて課長は、改めて諮ると、利用状況とかも諮っていただくということやったんで、そこはぜひ諮っていただきたいと思うんですが、今、ちょっと数字の部分です。本当に甘いつくり込みになっていると思うんですけれども、市長、今、数字の部分を聞いていただいて、どうですか、これ。見直したほうがよくないですか。 ◎市長(田岡実千年君)  大変貴重な意見、ありがたいと思っております。これから、この計画を完成させていくのに当たりまして、今いただいた意見、参考にするべきところは、また参考にもさせていただいてつくっていきたいと思います。 ◆2番(並河哲次君)  参考にするべきところはとおっしゃるんですけれども、本当に文化複合施設一つ分ぐらい違うというのは、市長、さっき期末手当のところで、少しという表現をされましたけれども、財政的に新宮市として全く余裕がないわけですよね。その中で、これだけ甘い見込みをして、そのまま進んでいくというのは、本当に将来の計画を考えていると、将来の財政を考えているということは到底言えないような状態かなと思います。 そして、四つ目です。今後の取り組み方。 今、3月までにはどのように、また、するということで言っていただいたんですけれども、四つ目、今後の取り組み方というところで、そもそもこの計画の中に個別施設ごとの方針がないんです。個別施設ごとの方針はないです。先ほどのざっくりとした表の中でざっくりとした内容のことが書かれているだけです。 そして、短期間で区切る計画もありません。これ、今見ているのは二つ目のところの、めくっただけのところです。全部問題点をまとめている紙です。個別施設ごとの方針もなくて、30年間といっているんですけれども、短期間で区切る計画もありません。自治体によっては、5年間の短期の計画を立てて具体的にどうしていくということも書かれております。 そして三つ目、存廃を判定する、この施設をどのようにしていくのかということを判定していくための施設評価の方法を定めていない。これは、図表の4のところにあるんですけれども、一番後ろにあるんですけれども。 これも同じ松江市のやつなんですけれども、具体的な方向性、施設の具体的な方向性というのをまだ示し切れないものについてはというところで、この松江市のが書いてあるんですけれども、用途ごとに左側の軸、縦の軸が、ニーズ(利用者)とコスト、市の負担です。ニーズから、利用者1人当たりにかかるコストを軸として設定すると。そして、もう1軸、横です。横は、劣化状況です。劣化調査に基づいて、劣化を判定して、点数をつけると。この2軸から、この施設については、この例えば②の右下のほうにくるとか、この施設については、④の左下のほうにくると。④のほうにきたら、廃止するか機能を移転する。①のほうとかだったら、存続するか民営化する。 こういったふうに客観的に施設を見て、どんなふうに判断していくのかということを書き込んでいます。松江市の場合はさらに5カ年の目標を立てて、各施設についてその5カ年については、各施設、一つ一つの施設についてどうしていくかということを書いているんです。 新宮市の場合は、一つ一つの施設についてどうしていくかというのもないですし、短期の計画もないですし、計画がない、まだ方針が定まっていない施設をどんなふうに判定して、今後どうして決めていくのかというのがない。 要するに、今後、目標30年間で40%減らさないと財政的にやっていけないということは書いてあるんですけれども、じゃ、今後どんなふうに取り組んでいきますかということは何も書かれていないんです。だから、これ、2年間かけて、予算900万円近く、コンサルを入れてやっているんですけれども、この後、もう見直し、次の見直し、10年以内にということなんですけれども、これ、計画できましたといっても何も進まないですよね、担当課も決まっていないし、進む担保が何もないんですけれども、市長、これ、どうやってこの計画を進めるんですか。市長にお聞きしたいんですけれども。 ◎市長(田岡実千年君)  やっぱり計画をつくったら進めるべきでありますので、進むようにしなければならないと思います。 ◆2番(並河哲次君)  どうやって進めましょうかね。担当課が決まっていないですし、どうやって進めるか決まっていないです。 ◎総務部次長財政課長(小谷充君)  今、本計画案の中では、全庁的な取り組み体制とフォローアップというところで示させていただいております。ここでは、図をあらわしておりますけれども、情報的な一元管理の部署の設置と、そして庁内の中での公共施設のマネジメント委員会、仮称でありますけれども、そういった組織をつくって、そこで今後の施設のあり方、方針等を検討していくということで今のところは考えております。 ◆2番(並河哲次君)  その部署がどこか、いつまでにつくられるかとかということも特に定まっていませんし、本当に、全部、今指摘させてもらったところをまとめると、どういう状態になっているかというと、まず、お金の試算が甘い、総務省が記載すべきとしている指針の項目も載っていない、施設についての老朽化の状況や利用状況のデータもない、施設の個別の方針もない、個別方針を決めるための評価もない、どこの部署がやっているかも決まっていない、30年間でどうというのはありますけれども短期の計画もない。 本当に、今、進めていくということだけ、とりあえず言われますけれども、これ、本当に僕は2年前から質問させていただいていて、お金を2年間かけて、平成26年から、2年以上前から言わせていただいていて、2年間かけてつくった計画が本当にこれでいいのかという。ほかのやっぱり市町村を見ても全然違うんです。財政的な危機感を持ってつくり込んでいるんです。 だから、田岡市長が財政のことを考えているとおっしゃいますけれども、結果、出てきているもの、その厳しい財政の中で900万円近いお金をかけてつくっている計画というのが、全然、今後の財政のことを真剣に考えた形になっていないというのは非常に残念だと思います。これは抜本的に改めてつくっていかないといけないと思います。 そして、次です。 それでも今、計画としてはつくっているわけです。40%削減していくということで、目標値としてつくっている。でも、さらに、計画自体にも問題だらけなんですけれども、そのつくっている計画と進めている事業というのが合致していないというふうに思います。 この計画は、原則、建物は新設せずにできるだけ面積も減らしていかないと財政がもたないというふうになっているものですね。じゃ、新宮市が進めている事業を見ていきたいんですけれども、例えば、もう完成間近ですけれども、庁舎が、今できようとしています。これは、私自身、平成25年から言わせていただいていたんですけれども、今使っているこの仮庁舎も含めて、考えて建てたらいいんじゃないですかと。仮庁舎を使い続けられるんじゃないですか、そしたら、新しく建てる施設は小さくて済むんじゃないですか、何度も言わせていただいていたんですけれども、そういったことはなく、37億円がかかって、今すごく大きな庁舎が、7,000平米の庁舎が完成しています。これは、原則施設を更新しない、もしくは既存のストック、今ある建物を利活用していくというのが、そもそもこの公共施設等総合管理計画の考え方ですけれども、その考え方ではつくれていないです。 そして、文化複合施設ですけれども、こちらも、人口減少を踏まえないといけないはずですけれども、ホールに関しては、これまで2,800平米だったものが、今計画されているものだと4,000平米を超えるサイズ。市長は1,000席というところで変わらないというつもりかもしれないですけれども、もう巨大になる、よりでかくなるというものになっています。ですので、この計画とはやはり合っていないかなと。 そして、次に、道の駅なんですけれども、これも新たにつくろうとしています。これは建設費が2億円ということで、合併特例債を使われるということなんですけれども、維持管理費はまだわからないということです。経常収支比率が100%を超えると言っている中で、維持管理費が不明のまま、原則新設はしないと言っているのに、新規事業に突き進んでいく。 市長、この公共施設等総合管理計画と、市長、聞かれていますか、道の駅は完全に矛盾しているのではないかなと思うのですけれども、このまま計画を進めていかれるんですか。市長、お願いします。 ◎市長(田岡実千年君)  文化複合施設については、総合計画にもありますように、やっぱりしっかりと進めていかなければならないし、この新宮市の将来にわたっての活性化、また文化の向上に大変重要な施設でありますので、しっかり進めていきたいと思っております。 また、道の駅に関しても、広角用地については、ある意味、新宮市の一等地でもありますので、何とか有効活用したいなというふうに思っておりまして、これは計画途中でありますので、今後しっかり検討していきたいと思ってございます。 ◆2番(並河哲次君)  今、もう当初予算編成をされているところなのかなと。 ○議長(榎本鉄也君)  並河議員、ちょっとお待ちください。 傍聴席が騒がしいので、一旦、暫時休憩いたします。 △休憩 午前10時53分--------------------------------------- △再開 午前11時03分 ○議長(榎本鉄也君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。 2番、並河議員。 ◆2番(並河哲次君) (登壇) 先ほどちょっと途中になってしまいましたが、市長に御答弁を求めているところだったと思うんですけれども、この公共施設等総合管理計画、これから施設をどうしていくのか、新宮市としては40%を削減していくと、原則新設はしないと言っている中で、一つ、幾つか事業を上げさせていただいて、道の駅が今2億円で一応概算として出されているということなんですけれども、でも維持管理費はどのぐらいかかるかわからない。これで進めようとしている。 市長、今、来年度の予算を編成されて、いろんな作業をされているところだと思うんですけれども、この道の駅を進めて、これまではこられているんですけれども、今、これから、昨日、子供の医療費のお話も出ていましたけれども、そういったやるべきことといったところもある中で、これからどうしていくかというところで、今、いろいろ考えられていると思うんですけれども、この道の駅の事業は来年度以降どうされるんですか。やっていかれるんですか、市長、いかがですか。 ◎市長(田岡実千年君)  先ほども申し上げましたが、必要性は感じております、今後のまちづくりにおいて。平成29年度予算化できるかどうかというのは、今後の協議になると思います。 ◆2番(並河哲次君)  これは、本当に今の全く余裕がない市の状況の中で、しかも維持管理費がまだわからないと言っているんです。経常収支比率が100%を超えると言っているのに、維持管理費がわからないまま突っ込んでいくということは、もうあり得ないことです。 この維持管理費についても、僕、改めて議会の会議録をちょっと見たんですけれども、この調査費がついたとき、去年の9月にこの調査費がつくときの議論の中で、道の駅の建設とか維持管理のところ、維持管理費を今どうやって捉えていますかという中で、向井部長の答弁で、全てはこの調査の中で決まってくるというように御答弁されているんです。 でも、今、施設の建設に関してはお金が出ましたけれども、大体2億円ですというふうに調査のあれが出ていますけれども、維持管理費はいまだにわからないと言っているんです、お金をかけて調査をして。でも、以前の議会の中ではそういうふうに御答弁されていると。 そして、これは上田議員のほうも採算面の調査はされるのかということで質問されているんですけれども、そこでも、国と協議をしながら流動的にお願いをしていきたいということなんですけれども、その採算面という中での調査結果というのも示されてはいないんです。 本当にこの調査をするとき、もう進めていくという、きのう松畑議員の、僕はもう名言だなと思ったんですけれども、結論ありきの議論というところがすごく思ったんですけれども、この道の駅、調査をすると言ってはりましたけれども、全然しますと言っていた調査をされていなくて、でも今、建てる箱だけはある程度イメージがされてきた。でも、維持管理はどうなるかわからない。そんな調査ってあるんですかね。わざわざお金をかけて調査をして。 ◎企画政策部長(向井雅男君)  今、議員御指摘の点については、総務建設委員会でも報告はさせていただいておりますけれども、年度内には何とかその予備調査を受けてその方向性について決定したいということで説明をさせていただいております。 この道の駅なんですが、何とかこの事業投資の負担を、何とか民間投資促進を誘発すると、誘発によって賄えないかということを、当初から念頭に置いて考えております。 そういった中で、予備調査の予算をお認めいただいて、その中で予備調査をさせていたんですが、それから少し時間も経過しておりまして、その辺迷惑をおかけしているんですが、この中には、余剰地を民間活用を導入していただく問題とか、国有地の問題、また昨日、久保議員が少しおっしゃっていたんですが、道の駅の運営等々の問題が、まだ少し払拭できない不安な要素がございまして、その辺の部分も含めて、今、少し調査研究をさせていただきたいと思っております。 もう少し慎重に対応する必要もあると思っておりますので、その辺は何とか年度内には方向性を示させていただいて、総務建設委員会のほうに報告させていただきたいというふうに、今思っているところであります。 ◆2番(並河哲次君)  今は向井部長、民間投資を頑張りたいとおっしゃっているんです。でも、さっきは公共施設等総合管理計画の中では民間についてはないかなとおっしゃっているんです。もう明らかに矛盾しているんです。ちょっと待ってください、もう矛盾していますよ、これは、はっきりと。 もうだから、片やこっちの計画のほうでは、それは書き込みませんと。でも片や今具体的に進めているほうでは、書き込みますと。しかも、今進んでいる道の駅の事業というのは、全然その計画の現状からは原則新設しないとかいうところからは外れていますし、財政的な維持管理費がどのぐらいかかるのかというのも、もう調査されてから大分たっていると思うんですけれども、いまだに出されていない。本当にちぐはぐな状態で進んできています。 この民間との連携も含めた調査というのも見据えてほしい。公民連携、民間の企業とかに建てていただくとか、そういったところも見据えてほしいということで言わせていただいていて、それについても、指摘の民間活用の分も考えていきたいというふうに、前、御答弁いただいているんですけれども、結果として、道の駅自体は市で建てるというふうな調査になっているんですよね。一部の敷地を民間に活用していただくというふうなレベルのところにとどまっていて、でも実際には、ほかのところとかで見ると、道の駅のその建物自体をPFIとかで建てていたりするところもあるわけです。なので、市として本当に民間活用をやっぱりちゃんと考えられていないんです、真剣に。 じゃ、今、それでも、そういったかなり不備のある調査だと思うんですけれども、でも、調査した中でも、結局、回答の中で、民間のその土地の部分については活用していきたいというところもあるんですけれども、道の駅本体については、不安があるとか、道の駅は別にやりたくないというような回答になっているわけです。それで、指定管理料をいただきたいとか、指定管理とは書いていないですかね、委託、あるいはそれをやっていくための金額をいただいていきたいというふうになっているんです。 そうすると、市として、建てるためにもまたお金がかかるし、それを維持管理していくためにもまたお金がかかってくる可能性がある。今、慎重に対応していきたいということで、向井部長の御答弁があったんですけれども、本当にその慎重な対応というのを、きちっと数字を出した上でそれも説明いただいてやっていただきたいと思います。 この周辺の道の駅、僕、幾つか聞いたんですけれども、やはりプラスになっているところはほとんどないです。建設費用としては1億5,000万円から、大体すさみ町の大きなところだと6億円ということだったんですけれども、市とか町として出しているお金でいうと、大体、出していないけれども、もうその運営団体自体がとんとんとか、1,000万円出していますとか、そういった状況です。ほとんどプラスのところなんてなかったです。僕、企画調整課のほうが総務建設委員会に提出していた資料の中で、こういうウミガメ公園とか有田川町の道の駅とか、幾つか出していたと思うんですけれども、それ、全部問い合わせたんですけれども、すごくプラスになっていますというところはなかったです。とんとんか1,000万円ぐらい出しているかみたいな形で。なので、こんな調査は簡単にできるわけです。でも、お金を払って調査委託をしても、それが今出ていない。本当にもうやる前提で進んできたというのが、本当にわかると思います。 実際には、市としては一切そういった財政的な余裕もないですし、きちんと調査していただければ本当にやっていいんかなという状況になると思います。こういった形で、今本当に慎重に対応というところは本当に改めて考え直していただきたいと思います。 今、時間もなくなってきましたのでまとめに入りたいんですけれども、まず、もうこの計画自体、この公共施設等総合管理計画自体が非常に甘くつくられていて、課題もはっきりと明示されていない。水道でどれだけ問題があるかというところも明示されていないですし、今これだけ具体的に話をしている文化複合施設の事業費さえも入っていない。入っていないんだったら入っていないでそう説明いただければいいのに、その説明もない。そして、そもそも計画に従った形、市として大きな方針を定めようとしているのに、その計画に従った形での事業の進め方になっていない。いきなりもうそのまま新設していこうとしている。 こういったことをしていると、本当に財政の負担というのが、ことごとく先送りになって、今回のタイトルで、子供たちのために計画的なまちの家計をというふうに書かせていただいていますけれども、もう本当に負担を負わせていく、先送りにしていきますと言いながらやっているに等しいんです。本当に無計画な市政運営になってしまっていて、それが本当に将来世代に対して無責任な状態になっていると思います。今の状況だと思いますが、市長、どう思われますか。 ◎市長(田岡実千年君)  これまで決まっている計画と、この総合管理計画とはまたちょっと別ものの計画だというふうに認識しております。今後、しっかりとその管理計画をつくっていきたいと思います。 ◆2番(並河哲次君)  その認識が本当におかしいんです。市の会計が、どこからかぼこっとまた別ものがあらわれるわけじゃないんです。市の財布は、特別会計とかあるかもしれないですけれども、全体で見たら一つですよね。だから前からやっている計画のために、別の何か特別なお金があるわけじゃなくて、今のやつの中でこれからも考えてやりくりしていかないといけないわけです。だから、市長は決まっている計画はと言いますけれども、その決まっている計画が現状に合わないなら変えないといけないんです。当たり前のことです、それは。 市長が、例えば、お家を買われようとしたり車を買われようとしたりして、本当はこのいい車を欲しかったけれども、やっぱり家計が足りないから、この安いのにしとこうというのと一緒です。それを、前から決まっているから突き進んでいくというのは、非常にやはり財政の部分を考えられていないと思いますし、将来に対して無責任な状態になっていると思います。 本当に今、形だけの計画というところの先にはよい未来はないのじゃないのか。市の現在と将来の財政状況を直視して、市が自身でつくる方針に基づいて市政運営をやっていくべきです。それが子供たちにとってもいい新宮市をつくっていくという方法だと思います。今は全くそうなっていないと思いますので、改めていただきたいと思います。 以上で、一つ目の項目を終わります。 次に、二つ目、市民に重要な情報を伝えてほしいということで、見ていただきたい資料としては、一つだけなんですけれども、この協定書というやつです。 そこに入っていく前に、ちょっとしつこくお話しするんですけれども、新宮市がつくっている財政シミュレーション、市の将来の家計を見通したものです、これが議員に対してしか説明がなく、市民に対して一切市として公開されていかないということで、これはされるべきじゃないですかとずっと言わせていただいていて、見やすいものができたら、見やすいものができたらということなんですけれども、市長、これはいつ公開されますか。 ◎市長(田岡実千年君)  今、議員おっしゃっていただきましたように、できるだけ市民の方にわかりやすいものということで、これまでいろいろ勉強させていただいておりまして、大変遅くなっておりますが、今年度中に市広報や市のホームページで公表したいなというふうに考えております。 ◆2番(並河哲次君)  わかりました。やっと明言していただけたんですけれども、今年度中ということで、それを、やはり十分もう1年以上かかっていますので、非常にわかりやすいものが出てくると期待しています。財政的な、今、公共施設等総合管理計画も踏まえて非常に懸念もあるというところがあると思います。そういったところもしっかりと書いていただきたいと思います。 では次に、市民不在の電源開発との協議。その先にあるものということで、質問をさせていただきます。 今、新宮市は電源開発と協議をしているということが、前回6月の議会でわかったんですけれども、これは、6月議会でもし電源開発と市が協定なり何らかのものを結ぶ場合に、それを結ぶ前に議会に対して説明してほしいということで、市長に質問したんですけれども、その中で市長は、当時委嘱されていた臨時専門委員の方と相談するということで、半年がたちました。 もう臨時専門委員は既に役割を終えられているということなので、市として、市長として電源開発との協議をしてきて、そして市と電源開発が何らかの協定を結ぶ場合、それより前にしっかりと議会に対して説明してほしいと思うんですが、市長、いかがですか。 ◎市長(田岡実千年君)  このことについては、大筋で9月2日の議員説明会で説明させていただいていると思っておりまして、その後、事務的に協定書の締結に向けてすり合わせを行っている最中であります。 現時点においては、まだ協議過程の段階でありますので、これは相手方もあることであります。市としては慎重な取り扱いをしていきたいと思っておりますし、また、当時の臨時専門委員の皆様からもそういった申し送りを受けておるところであります。今後、事務的な協議が調いましたら、時期を見まして市議会の代表である議長、副議長ともその取り扱いについて改めて御相談をさせていただきたいと思っております。 ◆2番(並河哲次君)  市長としては、どうされたいということですか。 ◎市長(田岡実千年君)  言ったとおりでございます。 ◆2番(並河哲次君)  相談をしていきたいというところなんですけれども、市長の意思はどこにあるんですか、市長の意思として、この電源開発との協議の内容を協定などを結ぶ前に説明をしていただけるかどうか。 ◎市長(田岡実千年君)  先ほども申し上げましたが、協議過程の段階については、相手側もあることですので慎重な取り扱いをさせていただきたいということでございます。 ◆2番(並河哲次君)  慎重な取り扱いというところまでしかわからないんですけれども、それが今の、要するに公開はできないと、議会や市民に対して公開はできないというのが今の市長の姿勢かなと思います。 では、資料のほうを見ていただきたいんですけれども。     (「議長、議事進行」と呼ぶ者あり) ◆2番(並河哲次君)  議長、一般質問を続けたいんですけれども。 ○議長(榎本鉄也君)  ちょっと待ってくださいね。 17番、大西議員、議事進行。 ◆17番(大西強君)  議長、質問中に質問を妨害すると誤解されるおそれがあるから、並河議員に休憩中に確認しておくぞと。なぜかというたら、ここや、電源開発との協議も非公開のままだと。この協議は何を指して言うのかというたら、今、電源開発との、この間、臨時専門委員に及んだでしょう。臨時専門委員に及んだから、そしたら、その協議の過程が非公開だということになると、責任者で市長の命を受けて電源開発と協議した私は、非公開だと市民から誤解を受けるおそれがあるじゃないですか。ならば、その協議に市長も当局も誰も行っていない。私が市長の命を受けて市長の部下として協議に当たったんや。 そしたら、並河議員の質問に答弁するのは、大西が答弁せんなだら誰がするんや。協議に行っていない市長に答弁されて、並河議員はこれを公開していないことに不信感を持っているわけや。私は公開する必要もなければ、その答弁をさせてくれなんだら、責任者の私はどうなるんよ。情報公開せえと言っているのは大西や。その大西が公開する必要がない、その答弁をさせてくれなんだら、どうするんな。違うか。 だから、そこへ踏み込むんだったら、俺は向こうへ座るんかと聞いたんや。この通告内容はそう書いとるやないか。この指している協議というのは、今までやってきた熊野川濁水・治水関連対策特別委員会と電源開発と、あるいは当局と協議してきた内容かと言うたら、今、臨時専門委員と言ったやないか。そのおそれがあったから、並河議員、臨時専門委員に踏み込まんのやなと、それを確認したかったんやと。踏み込まんのやったらいいけれども、踏み込んできたやないか。 そしたら、市長が行っていない、当局も行っていないやないか。この非公開の責任は俺にあるんか。答弁させてくれよ。非公開と、人の不信感を持たれているのやで。どういうことや。     (「議事進行」と呼ぶ者あり) ○議長(榎本鉄也君)  わかりました。承りました、ちょっとお待ちください。 1番、北村議員、議事進行。 ◆1番(北村奈七海君)  ただいまの17番議員の議事進行は、並河議員一般質問中に行われたもので、一般質問中に議事進行をかけることは、議会の申し合わせ事項で原則的にはしない。     (「原則やないか、だから例外を言うとるんや」と呼ぶ者あり) ◆1番(北村奈七海君)  いや、私はこれは例外ではないと思います。そして、今、大西議員は、自分が答弁側に立たなければ誰もわからないというふうに言われましたが、一般質問は基本的に議員が当局にするものだと思います。ですので、並河議員はこの質問によって当局側の意思をただすはずです。 そして、ここで議事進行をかけて並河議員の質問の流れを断ち切るということは、並河議員が意図していた質問を、また質問の答えをむやみにねじ曲げると捉えられても、私は仕方がないと思います。ですので、こういった一般質問中の議事進行は差し控えるべきではないかと思います。 以上です。 ○議長(榎本鉄也君)  ちょっとお待ちください。 ただいま議事進行を私が許可しました。これは大西議員の責任ではなくて、私の責任でございます。 なぜ、議事進行を許可したかと申しますと、私もこの臨時専門委員の組織のメンバーでございました。この臨時専門委員の組織の一員として、これからの内容が、本当に公の場ですので、市民の皆さんに何らかの誤解を与えるようなことになれば、私としても非常に不本意でございますので、一度暫時休憩します。 △休憩 午前11時28分--------------------------------------- △再開 午後1時00分 ○議長(榎本鉄也君)  それでは、休憩前に引き続き会議を開きます。 休憩前の大西議員の、まず議事進行にお答えをいたしたいと思います。 本来一般質問は、市の一般事務について実施するものでありますが、市長より委嘱を受けた臨時専門委員に及ぶのではないかと懸念するので、その取り扱いを、私議長に委ねた議事進行であったと思います。 したがいまして、この議事進行につきましては、市長から委嘱を受けた元新宮市ダム対策臨時専門委員を代表して大西強氏の参考人招致を諮りたいと思いますので、大西議員、それでよろしいでしょうか。 それでは、地方自治法第117条により、17番、大西議員の退席を求めます。     (17番、大西 強議員退席) ○議長(榎本鉄也君)  お諮りいたします。元新宮市ダム対策臨時専門委員を代表して、大西強氏を参考人として招致することに御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(榎本鉄也君)  御異議なしと認めます。 それでは、17番、大西議員の入室を求めます。     (17番、大西 強議員着席) ○議長(榎本鉄也君)  17番、大西議員が議場におりますので、新宮市議会会議規則第80条により、参考人として出席することを本席より通知いたします。 大西議員、こちらの答弁席にお座りください。     (17番、大西 強議員答弁席着席) ○議長(榎本鉄也君)  それでは、一般質問を続けます。 2番、並河議員。 ◆2番(並河哲次君) (登壇) それでは、一般質問を続けさせていただきます。 まず、引き続き電源開発との協議。その先にあるものということで、聞いていきたいんですけれども、お手元にお配りしております協定書と書いてある資料をごらんいただければと思います。これは昨年の12月25日に紀宝町と電源開発の間で結ばれた協定書です。電源開発が水利権を更新したのは昨年の6月だったと思いますので、それよりも後に紀宝町が電源開発と協定を結んだということだと思います。新宮市が今後どのような形で電源開発とやりとりをしていくのかはわかりませんが、少しこれをごらんいただきたいと思います。 「紀宝町(以下「甲」という。)と、電源開発株式会社(以下「乙」という。)とは、」黒塗り、「に関し、以下のとおり協定を締結する」。 見ていただきたいのは、まず、第2条の部分。紀宝町と電源開発ということで甲、乙と読みかえて読みます。 電源開発は、前条ですね、「協力として金1億6,000万円を負担するものとし、本協定締結後、紀宝町の求めに応じ一括支払うものとする」。 そして、次、第4条。見ていただきたいのは第4条です。「紀宝町および電源開発は、本協定の締結により、紀宝町の事業並びに」、黒塗り、「に関する電源開発の負担協力は全て解決したことを確認し、紀宝町は今後電源開発に対して、名目の如何に関わらず一切の異議申立て並びに請求・求償を行わないものとする」。 「2、紀宝町は紀宝町の住民、議会、その他関係者から」、黒塗り、「に関し意見等がある場合には、みずからの責任を以て解決を図るものとし、電源開発に迷惑をかけないものとする」。 紀宝町の事業の内容というのはわかりませんが、1億6,000万円が電源開発から協力金として支払うという形、そしてそれに伴って電源開発の負担協力は全て解決し、名目のいかんにかかわらず一切の異議申し立て並びに請求・求償を行わないものとすると。そして、「紀宝町の住民、議会、その他の関係者から」、ここも黒塗りなんですけれども、「に関し意見等がある場合には、みずからの責任」、つまり紀宝町の責任ですね、「紀宝町の責任をもって解決を図るものとし、電源開発に迷惑をかけないものとする」という内容になっております。 これは、黒塗り部分も多いですので、これによって全て何かがわかったと言う気はありません。ただ、電源開発と紀宝町との間で同じように、濁水や治水に関して長年悩んできている新宮市同様、悩んできている紀宝町と電源開発の間に、こういった協定が結ばれたということは事実であるということです。 市長にお聞きしたいんですけれども、今新宮市が行っている電源開発と新宮市との協議の中で、もし仮にこういった協力金という形のものが発生する場合に、それに対してその協力金で全てを解決したことを確認し、名目のいかんにかかわらず一切何も言うなということなのかと思うんですけれども、こういった内容の部分の協議というのは行われているんでしょうか。 ◎企画政策部長(向井雅男君)  少し説明をさせていただきますが、電源開発株式会社は、当然熊野川にダムを設置しているところから、熊野川に対してその発電をする行為から何らかの要因を与えているというところは、社会的な責任の中で認めていることでありまして、その中で、当然水利権更新もある中で、新宮市の熊野川に対する事業に対して協力をさせていただきたいということがございました。当然その協力に対して受けるか受けないかということは、議員説明会をさせていただいて、御説明をさせていただいております。 さらにその上で、議員説明会の意見をお伺いした後、さらにそういった協議を終えて、さらに金額を確定した時点でもう一度議員説明会をさせていただいて、この協力をいただくことについての何らかの協定を結ぶ必要があるので、それを事務的には粛々とやらせていただきたいということはお願いをしたとおりでございます。 その中で、当然そういった発電行為については行政として当然水のエネルギーを使って発電を起こしているわけですから、そういった否定をするわけでもないですし、行政としては当然支援していく必要があるかと思います。 ただ、この発電行為の中で濁度問題等々いろいろな問題がある中で、それを物が言えないというような状況をつくるような協定を結ぶわけでもありませんし、当然市民に不利益になるような協定を結んでいるとは僕らも思っていませんし、粛々とこの受け取りの中で事務を進めているわけでありまして、その辺は御理解をいただきたいと思います。 当然、熊野川のいろんな諸問題に対しては、これからも物を言っていけるということを改めて明記をしていただきたいということも、その中にはいろいろ協議をしながら進めているところであります。 ◆2番(並河哲次君)  今、お話を聞いた中でわかったのは、はっきりと電源開発と協力金に関しての協議をしていて金額も確定しているということで、これは公の場では初めてわかったことなのかなと思います。 そして、その中で、今僕が懸念したこちらから何か一切言っていけなくなるのではないかということについては、そういう方向ではないというお話だったんですけれども、やはり市長は、その内容に関して協定を結ぶ前に議会や市民に対して説明をするということは、まだ言っていただけていないわけなんですけれども、やはり中身が非常に懸念される部分があります。実際に新宮市と本当に同じ熊野川の流域で、同じようにとは言えないかもしれないですが、治水や濁水の問題に関して困っておられた紀宝町、そして相手方としては新宮市も同じように交渉している電源開発という会社です。 一応やはりこの協定を何らか結ぶのであれば、しっかりと議会や市民に対して公にしていただく必要があると思うんですけれども、いかがでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  議員に御理解いただきたいことは、今回の協定を結ぶに当たり、臨時専門委員、今、参考人として元座長の大西議員もお座りいただいておりますが、この臨時専門委員のお力をいただきながら、我々としても心から申し上げたいのは、新宮市、また新宮市民の利益のために真剣に電源開発と協議をさせていただいている。そういう中で、このことについては我々にお任せいただきたい、そういうふうに思っているところでございます。 ◆2番(並河哲次君)  利益のために真剣に追求していただいているということであれば、やはりその内容というのは議会、市民に対して説明をしていただける内容なんだと思うんです。それを出していただきたいと思います。なぜ結ぶまで、結んでしまったら、それは結んでしまったということでもう何も言えないでしょうし、その結果が出るまでに、そういったことが市民に大きな影響があることかもしれないわけですよね。 ◎企画政策部長(向井雅男君)  再び同じような回答をするかもわかりませんが、この協定については、相手側のそういった好意による協定というふうに受け取っていただければと思いますが、その中で、いろいろ中身を見る中で、当然相手方もしくは第三者という関連も出てきますので、その辺はある程度方向性が見えた中で、再度、先ほど市長のほうから答弁があったかと思いますが、議長と副議長のほうへ相談させていただいて、取り扱いを決めさせていただきたいというところであります。 ◆2番(並河哲次君)  お聞きしたいのは、市長の主体性です。本当に議長、副議長、確かに一番議会の中でも代表として重要な方だと思いますし、臨時専門委員の方も市長が委嘱されて一生懸命交渉していただいて、今、その代表として前に元委員の大西議員も座っていただいていると思うんですけれども、市長の市長としての主体性、どう考えるか、どういうふうに市民にとって重要なことを、僕は公表するべきだと思っています。こういった市民に対して大きく影響があるものというのは、たとえ相手が民間の企業であったとしても、市民に対して大きく影響を与えること、今後も含めて市民に対して大きく影響を与える、そういったことを非公開の中で進めていく、これは誰に相談しようとも最終的に決めるのは市長なので、市長がそういった形で進めてきている。その姿勢が僕はよくないと思っています。 何も、もう任せていただきたいということですけれども、それでは全然そういった電源開発と協定を結んでお金をもらうのか、そして、もらってどういうふうな協定が結ばれるのか、それに対して誰も発言ができないですね、非公表で進めていくと。答弁はまだ求めないです。 それが非公表で進めていくというやり方なんです。そこに対して、何もどういったものかわからないので、それに対しての意見も言えないですし、もう結ばれてしまえばそれでまたおしまい。紀宝町の場合は、もう次の更新のタイミングとかすらももう特に関係ないような形の書き方になっているのかなと思うんですけれども。次といっても20年後。そういった長期にわたるタイミングでの判断を一切市民に対して非公開で行っていく。市民に選ばれて代表としてやっている市長が、そういった手続をとる。それはよくないと思います。 市長は、それでも元臨時専門委員に相談して、議長に相談して。相談されるのはいいと思うんですけれども、市長として、選ばれた市長としての主体性というのが全然見えないんです。その主体性がない中で非公開にしてやっていくというのは、本当に問題があると思います。 せっかく大西元委員に出席していただいているので、もしよろしければ電源開発とどういったお話をされたのか、教えていただいてもよろしいですか。 ◆参考人(大西強君)  並河議員ね、私はこの臨時専門委員の代表者でもあったが、もともとは市議会議員や。それで、この件について市長に頼まれて、市長の権限を委嘱されて電源開発と協議に当たった。そこで、あんたのきょうの質問趣旨は公表されとるんや。市民に重要な情報を伝えてほしい、情報公開に対する姿勢を問う。そう前置きした中で、市民不在の電源開発との協議。その先にあるもの…… ◆2番(並河哲次君)  すみません、質問趣旨は電源開発とどのようなお話をされたのか答えていただきたいということで、簡潔にお願いします。 ◆参考人(大西強君)  電源開発との協議も非公開のままだと。暗にこの電源開発との協議も公表しない、それが趣旨やろ。そこで、まず答えるが、あなたの質問は、電源開発は民間会社だという認識が全然ない。そこ自体がもう誤っとる。 それで、私は市長に委嘱を受けたのは、電源開発が下流住民に迷惑をかけていると。それに対する協力金を申し出てきたんや。要するに寄附金。その寄附金の額を聞いて、電源開発は下流住民に、市民にどれだけの被害をかけているかの認識が甘いととったので、市長に委嘱されて電源開発へ行ったのは、下流住民に電源開発の事業展開の中でいかに被害を及ぼしているかということを抗議に行ったんや。 その中で、それに対してこの協力金は低いじゃないかと。もう少し市民に対して誠意を見せるべきでないかと協議した、交渉したんや。交渉やね。その中で、我々臨時専門委員は電源開発に対して、このお金はあくまでも連日濁水を流している新宮市民に対する誠意だと、少しですが我慢してくださいと、誠意を見せますと話を取りつけてきただけで、電源開発に対して一切この金であんたとこの事業を見逃したるというようなそういう取引は全然ない。逆。逆に電源開発との濁水対策の協議は議会にも熊野川濁水・治水関連対策特別委員会があってやっているじゃないですか、公開しているじゃないか。 私が行ったのは、それ以上に、それでも甘いと、すぐにやれということで電源開発に抗議に行ったのであって、協議に行ったんじゃない。その成果として、市長に最初提示した協力金を誠意として増額した。それに対してその協議は、民間会社でしょう。その協議の内容を公表するということは、個人情報を公開するということになるんやだ。 だから、民間会社がこの件については公表しないでくださいと…… ◆2番(並河哲次君)  すみません、協議の内容を求めたので、今お聞きできましたので十分です。ありがとうございます。 質問を続けたいです。協議の内容についてはお話しいただけましたので大丈夫です。 ◆参考人(大西強君)  だからこういうふうに市民のために一生懸命働いた人が何か逆に市民の敵みたいな、こういうことを公表されたら…… ◆2番(並河哲次君)  そういった意思はありません。 ◆参考人(大西強君)  ないからね、ないんやったらそこを気をつけて質問するように。 ◆2番(並河哲次君)  はい。簡潔にお願いしたかったんですが、いろいろ詳しく教えていただきました。 まず金額に関して、もともと決まっていたというか、もともと話していた金額があって、抗議の結果、それが増額されたということ。そして、この私が懸念したような話というのは、それに対して、こういうふうに今後こちらから何かを言っていくことができなくなるというような話はなかったということはわかりました。 ただ、やはりそこで気になるのは、交渉しているのは同じ電源開発という会社なんです。民間の会社ということなんですけれども、じゃ、民間の会社と結ぶ協定であれば、どんな内容であっても公表しなくていいのかという話です、それは。個人情報ということになるんですかね。ならないですよね。多くの市民に対して長きにわたって影響を与える。それが一民間企業だからそれはしなくて、公表する必要はないというのは、そんなこと、逆に、あってはならないでしょう。あってはならないことだと思います。 大きく市民に対して影響がこれまであって、これからもあることに関して、その会社と協議するという内容に関して、民間企業なので私的なところなので市民に対しては情報は一切公開できませんという論理は成り立たないでしょう。議会には出していないですね。議員説明会という形の中でこの内容は市民に対して言わないでくださいと、非公開でお願いしますと。だから私は言っていないですよ、この場では。その非公開でお願いしますと言われた議員説明会の内容については、私は言っていません。 今、後ろからインターネットに載せていたのではないかという話がありましたけれども、載せたのはそれよりも前の議員説明会の話です。そのときは非公表にしてくれという話はありませんでした。 私は、そのあたり、当局の説明や内容の範囲の中でできる限り、それでもできる限り情報を公開していくべきだと思っていますので、この場でも言わせていただいております。 ○議長(榎本鉄也君)  並河議員、90分経過いたしました。 ◆2番(並河哲次君)  90分経過したということなんですけれども、申し合わせ事項ということなんですけれども、申し合わせの中で、一般質問の中では議事進行をかけないという中でも、今のような形により、より充実した議論ができたらということで今のような形になっていると思いますので、できれば少し御容赦お願いしたいと思います。 では、今、大西元委員からもお話しいただいたんですけれども、やはり交渉が市長が主体となってたまたまそれを委嘱した委員が議員であったということだけで、市長が委嘱して市長の指示のもとに動いていただいている。それで、市長が主体となって最終的な判断を下しているということは、何ら変わらないと思います。 改めて市長にお聞きしたいんですが、電源開発、こういった形で、今、新宮市とは現時点では協力金に伴って何らか今後物は言ってはいけないというような内容で交渉していないということなんですけれども、でも実際に、この紀宝町とはそういった形で話が結ばれた可能性があるわけですよね。なので……。     (「よそはよそや」と呼ぶ者あり) ◎企画政策部長(向井雅男君)  すみません、先ほどから何回も同じ答弁になるかと思いますが、決して結論ありきの中で協定の協議に入っているわけではありません。先ほど来からも説明させていただいていますとおり、こういった協定の内容が詰まれば、当然議会のほうや議長のほうに報告させていただいて、取り扱いをどうするかということは協議させていただきたいと思います。 当然相手が協力をしたいということで、何らかの対価をいただくわけですから、その対価に伴って相手方の経理の問題もあります。そういったことを詰めるのに、今、含めて協議をしているわけでありまして、その辺は何ら住民軽視をしているわけではありませんし、議会軽視をしているわけでもありません。粛々と進めている中で、決して議員御指摘の公表しないとか云々の話ではありませんので、協定が何らかの形で方向性が決まるまで少し時間をいただきたいというふうには思っております。 ◆2番(並河哲次君)  市長、これ、今、完全に非公開の中で進んでいっているんですけれども、市長が過去にどのようなこの電源開発に関して、決まったらということなんです、今、向井部長も決まったら、中身が詰まっていったらということなんですけれども、その詰まっていく内容に関して、公開されていなければ、誰も何も言うことができませんね。意見を表明することもできませんね。それで、閉めてしまえば、相手があるというのは一民間企業ですよね。市長は電源開発に選ばれた市長じゃないですよね。新宮市民から選ばれた市長ですよね。 市長は以前平成26年3月議会でこのように言われております。電源開発に対してなかなか私たちの思いが通らない、進まない現状がございます。住民の皆さんとともに運動を展開していかなければならない時期に来ている。 市長は、過去には住民の皆さんとともに、巻き込んでやっていきたいというふうに御自身で言われています。それがいつの間にか住民の方には入っていただかない形で中身が詰まってから決めて、そのまま協定を結ぶと。市長は以前言われていたことと今は変わっていると思いますが、なぜ変わられたんですか。 ◎市長(田岡実千年君)  変わっておりません。 その平成26年の会議録ですか、そのことに関しては熊野川の濁水とか治水のことに対して市民の皆さんとともにやっていかなければならないということを申し上げました。今回この協定を結ぶに当たり、私が交渉に行くよりはるかにすぐれた交渉をしていただけるという思いで臨時専門委員の皆さんにお願いして、結果も出していただいたところであります。これから、早目にこの協定書の締結をしていかなければなりません。 先ほどから何回も並河議員の持論を言っておりますが、情報公開の大切さのことを言っておりますが、私も全く同感でございまして、特に市政の運営には情報公開が大原則だというふうに思っております。 そういう中で、いろんな情報を市のホームページや市の広報等で公開をさせていただいているところでありますが、今回のこの協定に関しては、今まだ途中でありますし、まだまだ市民の皆さんに公開するべきものではないということを、私は今判断させていただいておりますので、時期が来たらまた公開したいというふうに思います。 ◆2番(並河哲次君)  時期が来たらというのは、先ほど向井部長も言われたように、煮詰まってきてからと。ほぼ中身が決まってきてからということなのかなと思うんですけれども、それを決まる前に、なので、少なくとも、ずっと前回の議会からも言わせていただいているのは、最終的に決まるよりも前にしっかりと公表していただけますかということで、何度もそれで市長の考えをお聞きしているんですけれども、相談しますという御答弁しかいただけていないんですけれども。 先ほど市長、その濁水、治水の話、住民を巻き込んでいかなければならないというのは濁水と治水の話でというお話なんですけれども、そもそも電源開発に対して思いが通らない、進まない現状があって、住民の皆さんとともに運動していかないといけないというふうに言われているので、もろに電源開発及び濁水や治水の話ということだと思います。 今、情報公開が大原則で、市長はこれ以外のことに関しては本当に何もかも載せているというお話だったので、それに関しては、本当に今後そうなっているのかというところは徹底的に求めていきたいと思います。そうなっていないものも非常に多いです。 市長の過去の答弁と、やはり今変わってきてしまっているところがはっきりとあるかなと思います。そして、理由というところは、現在はこうしていると、別の内容であるということで、なぜ変わってきたのかということは理由としては教えていただけませんでした。 市長、今、非公開で物を進めている中で、本当にこの電源開発からお金を、協力金をいただくことがいいのかどうかということは、臨時専門委員、議会を除いてどうやって市長は考えを集められているんですか。市長自身だけの責任の中で判断しているということでいいんですか。 ◎市長(田岡実千年君)  今協力金の話がありましたが、新宮市また市民のために協力金はいただくべきだというふうに判断してございます。 ◆2番(並河哲次君)  今、いただくべきだと、市長自身で判断しておられるということなんですけれども、その中で、じゃ、それを、これは事業協力という形で紀宝町のほうはなっているのかなと思うんですけれども、事業、何に対してということで当てはめてという形になっているのかなと思うんですけれども、新宮市としては例えば協力金をいただくというときに、どの事業にというのはもう決められているんですか。 ◎企画政策部長(向井雅男君)  繰り返しになりますが、相手の方が協力金を支出するのに、熊野川の関連事業として支出をさせていただきたいということでございますので、その辺の調整をさせていただいているというところでございます。 もし、協定書の中に何の文言が入るのか、懸念されているのか、少し僕には理解できませんので、もしその辺よろしかったら教えていただければと思いますので、よろしくお願いいたします。 ◆2番(並河哲次君)  ありがとうございます。御答弁の中で聞いていただいてありがとうございます。 やはり、協定書、その中身がなければ最終的にどういったものが結ばれるかというのはわからないから、議員説明会の中でも全てが説明されているわけではないんだと思います。しかもその内容も外には出さないでくださいというふうに言われる。答弁求めていません。     (「時間守れ、時間」と呼ぶ者あり) ○議長(榎本鉄也君)  続けてください。 ◆2番(並河哲次君)  市長、どのような事業をやっていくかということは、熊野川に関連してということなんですけれども、どういった事業をされていくかというのは聞くことができないですね、今。情報公開というか、こういった話が進んでいますよということが、もう全てが煮詰まってからということなんで、熊野川関連のどういった事業というのを、住民の方、市民の方が求めているのかというのをもう市長が判断されて決めていかれているということでいいんですか。 ◎企画調整課長(新谷嘉敏君)  先ほど部長から言いましたように今協議中でございまして、その辺は、今お出しできるものは一切ございません。 ◆2番(並河哲次君)  やはり一切ございませんという御答弁のとおり、本当に市民、住民の意見が反映されるプロセスというのがない。やはりそれが今の進め方の大きな問題、田岡市長の姿勢の問題だと思います。 ○議長(榎本鉄也君)  並河議員、10分以上経過しております。 ◆2番(並河哲次君)  わかりました。 ○議長(榎本鉄也君)  時間が容赦できなくなっております。 ◆2番(並河哲次君)  はい、ありがとうございます。はい、もう最後に入ります。 ○議長(榎本鉄也君)  続けてください。手短に。 ◆2番(並河哲次君)  田岡市長、最後に言わせていただきますが、市長の、今、考えは非常にかたいということはわかりましたけれども、議会、市民に対してこの協議の内容というのをはっきりと結論を決めてしまう前に市民に対して提示していただきたいと思います。 以上です。     (「議事進行」と呼ぶ者あり) ○議長(榎本鉄也君)  14番、田花議員。議事進行。 ◆14番(田花操君)  しかしこれ、我がのことやったらもうルールはない、何でもありや。こんなことで幾らいいこと言うても、議長、通らんで、これは。議会のこの秩序を乱しやる。 それで1点、並河議員が、紀宝町のこの協定書、これをどういう入手方法でとったか知らんけれども、多分情報公開か何かでとって。あれの目的、もし本人がみずからとらんと他人にとらせて、これをこういう公の我が市議会の中で皆さんにさらに配付して、中身の条項を読んで、これで新宮市の交渉はどうなと問うことは、これはあってはならんことや。その辺、議長からどういう目的で紀宝町からとったか確認していただきたい。 こういうような新宮市の一般質問で使用するという目的でとったんか、目的外やったら彼は情報公開条例違反やで。そう思う。よろしくお願いします。 ○議長(榎本鉄也君)  ただいまの議事進行に対して暫時休憩いたします。 △休憩 午後1時41分--------------------------------------- △再開 午後2時23分 ○議長(榎本鉄也君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 まず初めに、一般質問を終了しましたので、大西議員、自席にお戻りください。     (17番、大西 強議員着席) ○議長(榎本鉄也君)  それから、先ほどの田花議員の議事進行にお答えをさせていただきたいと思います。 先ほどの議事進行で、情報公開条例を使っての資料に基づいての並河議員の発言はいかがなものかという内容でございましたけれども、まず、紀宝町の情報公開条例を精査しましたところ、まず、法的には問題がないということでございます。また、その情報ソースを使っての一般質問をすることに関しましても、これは何ら法的には問題はないということでございます。 ただ、田花議員がおっしゃっておりました、その情報の入手の仕方と、それから、また市議会として、紀宝町という他自治体の情報を使って一般質問をするということの是非というか、そこに関しては、今ここで私が判断しかねますので、それは、またいつものことになりますけれども、今後また議会運営委員会のほうで、しっかりそういうことも含めて議論をしていただければというふうに思います。 そういうことで、田花議員、よろしいでしょうか。 ◆14番(田花操君)  はい。 ○議長(榎本鉄也君)  それでは、一般質問を続けます。--------------------------------------- △上田勝之君 ○議長(榎本鉄也君)  12番、上田議員。 ◆12番(上田勝之君) (登壇) 今までの騒然とした雰囲気の中から、少し趣が変わるかと思いますが、趣を変えるために若干順番を変えさせていただきたいと思います。 中学生までの子供たちへの医療費の無料化を来年度から負担すべきという項目を後に回させていただき、1の②の市内商店街近辺へのバス停設置とバス路線の再編という課題から質問をさせていただきたいと思います。 先日、夕方ですが、保健センターの駐車場にいると、丹鶴幼稚園との間の3差路で軽トラックと原付バイクの接触事故に遭遇いたしました。軽トラックのドライバーの方は90歳オーバーの方でした。田花議員も質問の最後で取り上げられていましたが、全国各地で頻発する高齢ドライバーの事故を受けて、免許返上による医療機関への通院や買い物など日常生活の不便さを解消するために、免許を返上された高齢者にタクシーチケットを配布する宮崎県西米良村の政策がニュースに取り上げられており、福井県や千葉県などでもバスの割引制度の導入など、高齢化が進展する中で、交通安全と日常生活の不便さの解消を図る取り組みがされています。 昨年の9月議会の一般質問で、丹鶴町のバス停廃止と登坂の新宮城跡登城口付近へのバス停設置やバス路線の再編をお尋ねいたしました。その際、商店街に与えた影響についてヒアリングや調査はされていないとのお答えでしたが、商店街の再生や振興を図る上で、新宮熊野地域の人口や年齢構成を鑑みますと、シニア層の動向を把握することが肝要ではないか。まして、昨今の車社会の中で、シニア、高齢ドライバーの事故の多発や自動車免許証の返上に伴う公共交通機関による市内中心部へのアクセス改善を検討すべきではないかと考えます。 その後、シニア向けの小売店等へのヒアリング等、そういったような調査はなされましたでしょうか。 ◎企画政策部次長兼商工観光課長(中前偉君)  ヒアリングについては、行っておりません。
    ◆12番(上田勝之君)  ぜひその影響等を調査していただきたいと思うんです。そうしないと、実態というものがなかなかつかめないとは思いますし、やはり商店街、いろいろ新宮市でも施策を打たれておりますが、そういったようなシニア、高齢者向けの施策、そういったことで誘客を図ることも商店街の振興を図ったり、再生を図っていく上で大変重要ではないかと思うんです。そういった調査をされないで、やはり商店街の振興やといっても、それは絵そらごとにすぎないのではないかと思ってしまいます。 そして、前回の質問でも提案させていただいたんですが、登坂が2車線化されたんですから、市内バス路線を再編して、新宮駅前発の便を登坂経由に変更して、NTT付近の混雑緩和の一助、あわせて新宮城登城口付近にバス停を統合、新設してはという案を提案させていただきました。登城口付近は用地の関係もあって歩道がかなり広く、バス停スペースは十分とれると思います。 前回のお答えでは、新宮駅前の熊野交通本社前のバス乗り場の発車スペースが春日踏切方向を向いているので、登坂方面への発着は現状では困難とのことでした。しかし、再度この提案を取り上げましたのは、熊野交通の本社社屋の建てかえが行われるとのことです。この機会に、市が、JRやバス、タクシー等の交通結節点として駅前ロータリーを含むバスの発着場の向きの整備を図り、登坂方向へバス路線の再編を行い、あわせて商店街付近のバス停の整備を図るべきと考えます。再度御検討はいただけないでしょうか。 ◎企画政策部次長兼商工観光課長(中前偉君)  今、議員がおっしゃられたとおり、答弁させていただきました上に、さらに再度確認しますということで、事業者に確認しまして、それについては、次の議会の善処事項という形で御報告させていただきました。なかなか厳しい問題であると。 今回、社屋の更新ということで、新たな展開が出てきた中で、同じように事業者に問い合わせたところ、まだ具体的なレイアウトは決まってはいませんが、発着場については現状のままというふうに聞いておりまして、登坂方面の展開については、昨年の回答と同じような状況であります。 さらに検討ということになれば、今おっしゃったように、将来、駅前広場の整備、そこら辺になってくるのかなというふうには思っています。 ◆12番(上田勝之君)  交通事業者単体でバスの発着場の整備等を行えというのは非常に困難かと思います。そういった意味では、市が何らかの補助を出すなりして、商店街近郊にバス停を設置していく、それで商店街の再生、振興を図っていくという一助としても有効な手段ではないかと思いますので、市としてもぜひ検討をしていただきたいと思います。 続きまして、ちょっと駆け足で進みますけれども、高田地区の定住促進施策と住宅の確保についてお尋ねをしたいと思います。 去る10月15日、新宮は、速玉大社の例大祭や新宮秋まつりでにぎわっていました。そのころ、高田グリーンランドでは、高田地区にIターンで移住して数年、地域でなくてはならない存在となっている若者が、パートナーを高田に呼び寄せて結婚、その披露パーティーが、近年高田へ移住されてきた人々や高田地域の人たちによって、手づくりではありますが、盛大に、しかも感動的に、そして数十年ぶりという高田地域での結婚式が催されていました。 振り返れば、5年前の紀伊半島大水害により、高田や相賀地区も大きな被害を受け、命を落とされた方や、家屋が流出し、住みなれた地域を離れていった方も少なくありません。その後、少しずつではありますが、高田地区へ移住してくれる人もあらわれ、子供たちの学童保育も開所、月に1度、子供たちと地域の人たちがカレーライスで夕食をともにするカレーの日が開かれるなど、地域のにぎわいが少しずつではありますが戻ってきているように感じられます。 紀伊半島大水害以降、高田地域の人口の推移や新規の移住者数はどのような現状でしょうか。 ◎高田支所長(貝持正志君)  平成23年4月1日の高田支所管内の人口は354人です。世帯数は、211世帯であったのが、平成28年4月1日、人口は297人、184世帯となり、人口にして54人、世帯数で27世帯の減少となっております。 高田地区の平成20年度以降のIターンの方は20人、8世帯でございます。Uターンの方は10人、4世帯で、そのうち紀伊半島大水害以降のIターンの方は13人、6世帯で、Uターンの方は8人、3世帯でございます。 つい最近の事例を、議員も言われたように、最近では、高田に長く住んでいるIターンの方が相手を大阪のほうから呼び寄せて、その方が結婚されたという事例がありました。御報告させていただきます。 ◆12番(上田勝之君)  ありがとうございます。 熊野川町域では、農地の荒廃防止や空き家を活用した定住促進による地域活性化を目指し、新宮市熊野川町区域空き家・空き農地情報バンク制度要綱を設け、熊野川町地域で協議会を設置、和歌山県の指定を受け、補助金等の施策を活用しています。高田地区でも同様の協議会を組織し、活動を始められたと伺っていますが、その活動状況と成果はいかがでしょうか。 ◎高田支所長(貝持正志君)  高田地区では、平成27年11月10日に新宮高田移住・定住促進協議会を設立しました。メンバーは、高田区長を初め区の役員、公民館関係が6名、Iターンされた方3名の9名で構成されております。協議会の中では、まず移住できる空き家を確保するということのために、各委員が区内を調査し、協議を重ね、現在1戸の空き家を確保できる見込みとなっております。 ◆12番(上田勝之君)  今御報告いただいたこの高田地区の協議会は、和歌山県の移住・定住大作戦の空き家改修補助金や家財道具の撤去費用の助成や、農林水産業の就業補助金、若者の移住・暮らしの奨励金などの助成を受けられる組織なんでしょうか。 現在、空き家が1軒活用が図れる見込みとのことですが、こういった助成制度を高田地域では活用できるんでしょうか。その見込みはいかがですか。 ◎高田支所長(貝持正志君)  高田地区は、平成27年12月1日に和歌山県移住推進市町村に追加指定を受けております。和歌山県の助成を受けられる地域となっております。ただ、移住される方が県外からの移住者であるなど、和歌山県の助成制度にマッチするかどうかということが問題となっております。 以上です。 ◆12番(上田勝之君)  県の要綱に沿うようであれば、ぜひその助成策等を支援してやっていただければと思います。 このIターンの方々や地域の方々にお話を伺ったりしますと、高田地区へ移住したい希望者の方はまだいらっしゃるというような状況と伺っています。ただ、やはり住むところが、貸してくれる家等が、なかなか今も皆さんで探していただいても1軒と。 そういった状況の中で、高田地区の市営住宅についてですが、募集をかけてもなかなか応募がなく、担当課である管理課も、年に数回募集をかけてくれたり工夫はしてくれているのですが、現在、2戸空室の状況が続いています。この高田の市営住宅、建設当時から定住促進対策と、高田小中学校の児童生徒確保という目的があり、子供がいる世帯を対象としています。高田地区は、市街地から自動車で15分から20分程度という至近距離の山村集落であり、先ほども申し述べましたように、移住希望者も少なからずいるようです。ところが、なかなか空き住宅が確保できません。しかし、市営住宅には応募がないという状況です。 市営住宅の役割は、収入が相対的に低く、居住水準の向上が困難な世帯で、現に住宅に困窮する者を対象とし、家賃が収入に応じて連動する応能応益家賃となっています。ただ、高田地区の市営住宅は、市全体の市営住宅の中では比較的新しい建築年次で、この新宮地方の賃金水準からすると、夫婦2人で収入を得ると家賃が相対的に割高になってしまい、住みやすい環境にあり移住希望者もいる中で、ミスマッチになってしまっているような残念な状況であります。 熊野川町の雇用促進住宅を市が買い取って定住促進住宅という新たな形態での住宅とされた例に倣って、高田地区の市営住宅も定住促進住宅という形態に変えて、家賃の軽減と定額化を図り、山村地域への定住促進のための経済的負担を軽減できないものでしょうか。いかがでしょうか。 ◎管理課長(平見良太君)  高田地区の市営住宅につきましては、当時、地域の要望によりまして、平成元年に5戸、平成10年、11年に7戸、計12戸を建設し、高田地区の人口減の歯どめと、保育所や小中学校存続のための子育て世帯の流入を目的に入居募集をし、現在、10戸、5世帯、28人の方が入居されております。 しかしながら、空き家2戸を募集したところ、残念ながら応募がゼロ件でございました。申し込みがない原因として、検証しているところですが、主な理由としまして、子育て等の環境は非常によいのですが、やはり市街地と比べると利便性が劣るのが一つの要因ではないかと推測しているところでございますが、議員が今おっしゃいました公営住宅を定住促進住宅に変えていくという方法も、現在のところ、公営住宅法に基づく応能応益で管理しているということから、非常に公営住宅法という縛りがありますので、難しいということを県の住宅課から回答を得ているところでございます。 ◆12番(上田勝之君)  法の縛りがあるという中で、形態を変えるというのは非常に厳しい現実があるかとは思うんですけれども、それであるならば、ぜひ、市当局にはもう一工夫加えていただいて、この応能応益の家賃の、高田地区あるいは熊野川地区の市営住宅、応能応益の家賃の大幅な軽減を図って、現在入居されている方の課題もございますが、ぜひ家賃の軽減策というものを検討いただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。 ◎管理課長(平見良太君)  現行の公営住宅の制度で、やはり立地条件や利便性等々を鑑みながら、低廉な家賃にできないか、また僻地における公営住宅の家賃等の軽減について、一度調査研究したいと思っております。 ◆12番(上田勝之君)  ぜひ早期に調査研究をしていただき、検討も加えていただいて、当局内でそういった成案を示していただきたいと思いますので、よろしくお願いしておきます。 もう1点、高田の旧支所の建物の利活用を図っていただきたい。 先ほど、並河議員公共施設のことについて尋ねられておりましたが、高田交流センターや高田支所が移転して以来、旧支所の建物が閉鎖されている状況です。実にもったいなく、かなり古い建物ではありますが、堅固な建物であり、先ほどの協議会等へ貸しつけるなど、市が受け持つのではなくて、例えば、もともとの相賀小学校を相賀区へ貸し付けていただいたり、あるいは九重小学校の校舎のように活用していただいた例に倣って、リノベーションなどを行い、定住促進住宅などに利活用できないものかと思いますが、いかがでしょうか。 ◎総務課長(尾崎正幸君)  平成14年に高田の交流センターへ現支所が移って以降、総務課で管理しております。ここにつきましては、デジタル防災行政無線が整備されるまで、古いアナログ式の防災行政無線の機器を置いておりました関係上、中を一部使ってございました。ただ、幾分旧支所の建物自体が古くて、既に雨漏り等も多数見られ、あと、床についても傾いているというような状況で、老朽化が進んでいると認識してございます。したがいまして、行政目的としての使用は終了してございますので、今後、解体撤去の方向で考えていきたいと思ってございます。 ◆12番(上田勝之君)  非常に老朽化しているとのお話ですが、例えば相賀小学校や九重小学校の事例などのように、リノベーションを行えば、まだまだ十分使える。特に昔の建物です。100年を超えているぐらいの建物だと思います。非常に堅固な建物ではあるかと思うんです。そういったものをリノベーションして、本当に住みたいけれども、住むところがないというような状況もありますので、ぜひその辺も再度御検討をいただければ幸いです。 そして、もう一つ、高田地区の定住促進に欠かせない県道の高田から蜂伏地区への延伸についてですが、高田区や、あるいは新宮地方の建設業組合からも要望がなされ、今年度、和歌山県が調査を行うとのことでしたが、調査の進展や事業化の見込みはどのようになっているでしょうか、御報告をお願いしたいと思います。 ◎建設農林部長(垣本裕也君)  県道高田相賀線の延伸についてですけれども、県に問い合わせをしたところ、道路をつくることの効果、防災上の必要性など、現在、整理検討を行っている段階とのことであります。今後、その検討内容、方針、方向性などが整理できた段階で、県のほうから説明があると聞いております。 ◆12番(上田勝之君)  ぜひ、新宮市としても早期に事業着手を目指して県に要望を重ねていただきたいと思いますので、その点はよろしくお願いいたします。 高田地区の課題ばかりなんですけれども、ついに高田でも、最近口高田地区では、太陽光発電のパネル設置のためにかなり広範な用地確保の案件が俎上に上っているとのことですが、当局は状況を把握されていますでしょうか。 ◎高田支所長(貝持正志君)  支所のほうにも太陽光発電用地の関係で、自分の土地の公図をとりに来られる方や、口高田の住民の方から話は聞いております。ただどういう状況なのかわからないので、今後注目して見ていきたいと思っております。 ◆12番(上田勝之君)  住まわれていない家屋や耕作放棄地と化しているいるような田畑等、高齢の方が所有されていて、子供さんが帰ってこれない、そういった中では、使っていただけるというのは非常にありがたい話だと受けとめる方もいらっしゃれば、せっかくの景観がどうなっていくかと否定的な方もいらっしゃいます。賛否両論はある中ではありますが、蜂伏の例に見られるような付近住宅や農地、隣地への土砂災害等を引き起こすおそれがないように、市当局におかれましても、ぜひ注視し、指導、監視をしていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 それと、次期総合計画が来年度策定されるというふうに伺っていますが、広大な山村地域の定住促進や農地の保全や再生等、高田地区においても、この総合計画に、ぜひともそういった施策を、計画を盛り込むことを検討していただきたいと思うんです。 現在の後期計画では、山村地域、熊野川町地域が、当然合併した地域でもありますし、広大な面積を有しますから、熊野川町地域に触れられておりますが、高田地域のことについてはなかなか触れられておりません。やはりそういった点も踏まえた上で、次期計画には高田地域のこともしっかりと忘れずに施策を検討していただきたいと思うのですが、いかがでしょうか。 ◎企画調整課長(新谷嘉敏君)  新しい総合計画につきましては、今後、計画の骨格となります基本構想を初めとし、計画全般の策定作業に着手していくことになりますが、計画書の構成等によってどういった形での記述になるか、現時点ではまだ何とも言えない部分ではございますが、議員御指摘の件は十分頭に入れておきたいと考えております。 また、高田地区につきましては、非常に人口減、高齢化が著しいものがございますので、総合計画での位置づけの部分もございますが、熊野川町と同様に地域振興という面でしっかりと考えていかなければならない、そういうふうに考えてございます。 ◆12番(上田勝之君)  ありがとうございます。ぜひその点よろしくお願いしておいて、高田の課題についての項を終わりたいと思います。 続きまして、2番目の新宮市も観光地域づくりの戦略を実施する日本版観光DMO--これは観光庁の登録法人です--を設立し、観光・交流人口の拡大による新宮市再生の実現をというテーマでお尋ねをいたします。 このDMO、片仮名用語で大変申しわけないんですが、デスティネーション・マーケティングもしくはマネジメント・オーガニゼーションという言葉の略で、地域全体の観光マネジメントを一本化し、着地型観光のプラットホーム組織のことをいうそうです。この組織は、観光とまちづくりを統合して進める戦略を策定し、その戦略を着実に実行して、観光地経営を図るかじ取り役の法人です。 長崎県五島列島の小値賀町の観光協会と自然学校、民泊組織の3者が合併して、NPO法人おぢかアイランドツーリズムに統合され、島の環境を生かした、漁師宅や農家への民泊を商品化、漁業や農業の体験を提供しているなど、観光庁が日本版DMOの設立を推奨して以降、全国各地で設立、もしくは設立に向けて準備が進められています。 そして、このDMOという組織が、どのような人が、何のために、どこからどのように来て、何度目かの訪問かなどとともに、観光による消費額や雇用者数などが地域経済に与える効果などのデータの蓄積や分析を行い、観光まちづくりの戦略を構築することが必要と考えます。当局は、この観光DMOについてどのように考えられていますか。 ◎企画政策部次長兼商工観光課長(中前偉君)  昨年11月に観光庁が登録制度を創設して以来、私どもも関心を持って調査をしていっているところでございます。必要性も感じておりまして、市長、副市長に説明する中で、いろんな先進地であったり、セミナーとかの参加をさせていただいております。必要性は十分に感じております。 ◆12番(上田勝之君)  設立へ向けての動きとか、そういったようなことをコーディネートするような、各組織、観光協会や、あるいは商工会議所等々だけでなく、いろんな組織をコーディネートしていくようなお考え、もしくは設立へ向けての準備組織等の立ち上げ等は検討されていますか。 ◎企画政策部次長兼商工観光課長(中前偉君)  現在のところ、調査、情報収集であります。今、議員が言われた組織ですけれども、広域でも県をまたぐ広域と県内の広域があります。それから単独もあります。それぞれメリット、デメリットがあると思いますので、今、そういったところも研究中でございます。 ◆12番(上田勝之君)  阿須賀神社が世界遺産に追加登録され、伊佐田では修復中の西村記念館や、活用方法が検討されているチャップマン邸、木々が整理され全容が見えつつある新宮城跡、保存活用が議論されている城下町遺跡群、そして、速玉大社から寺町通りを経て神倉神社へとつながり、高倉下命や丹敷戸畔と言われる先住民族の神代の時代から、蟻の熊野詣の中世、そして水野家に代表される江戸期から幕末期、大石ドクトルを初めとする明治・大正期と、それぞれの時代や自然に触れ、知的欲求を満たす、地域みずからが集客できる着地型観光を目指すことこそが新宮市再生の大きな柱とすべきだと考えています。 ただ、これは今回の一般質問を通じても多くの議員が心配されています。財政的に新宮市は大変厳しい状況でもあります。こういったときに、新宮のまちの再生へ向けて観光振興策を打ち出していく、そういった施策を取り入れていく場合に、どうしても財政という、お金という部分がつきまとってまいりますし、お金をかけなければならない部分はあると思うんです。 そういった中では、観光庁が打ち出すこの観光DMOの政策の活用を図り、補助政策やさまざまな国の補助金政策等の活用をしっかりと図っていくことが、やっぱり財政的に厳しい新宮市にとっては、有効に使える手段ではないかと思うんです。そういった意味では、観光DMOという組織を早期に立ち上げるべきと考えます。 また、先ほど中前課長がお答えいただいた、いろんなタイプの観光DMOというものがありますが、和歌山県内では、田辺市や白浜町は既にもう設立や設立準備に向けて登録をされています。そして、私、特筆されると思うのが、橋本市や、そしてお隣の奈良県五條市、大阪府の河内長野市などが府・県境を越えて一体となって設立準備中の高野吉野路ツーリズムビューローという一般社団法人です。府・県境を越えた広域の取り組みとして、新宮市も那智勝浦町や太地町、そして三重県側にもウイングを広げて取り組んでみてはいかがかと。 これまで、幾度となくこういった広域の取り組みの必要性が訴えられ、そしてさまざまに試みられてきたとは思いますが、なかなか成功事例となっていないように感じています。今度こそ、新宮市がコーディネート役、イニシアチブをとって、本格的に広域連携を行う、それで、この観光DMOを使うべきではないかと思いますが、ぜひこの方向で取り組んでいただきたいんですが、当局のお考えはいかがでしょうか。 ◎企画政策部次長兼商工観光課長(中前偉君)  先ほども申し上げましたけれども、単独、広域それぞれメリット、デメリットがございます。あと、三重県につきましては、東紀州公社ということで、来年度、熊野市、尾鷲市、紀北町、御浜町、紀宝町、5市町と三重県でDMOを申請予定というふうに聞いています。 ただ、あくまでも担当者レベルですけれども、新宮市と一緒にというような話はしたことがありますが、好感触という印象も受けておりますので、立ち上げるんであれば、当然広域も視野に入れなければならないというふうには、考えています。 ◆12番(上田勝之君)  ぜひそのような取り組みを推進していただきたいと思います。 次も、関連する3番のまちづくりの基本理念の制定についてでありますが、商業の振興による地域のまちづくりの促進に向けてという意味で、やはりまちづくりの理念というものを、上位法という意味で条例化すべきではないかと私は考えます。 これは、市の総合計画やさまざまな事業もあります。そして、市長を初め我々市議会議員なども選挙というもので変化はしていくものです。そういった中では、やはり根底というか、最上位に来る新宮市のまちづくりの理念というのは、どなたが市長になられても、あるいはどなたが市議会議員になられても、その根底で新宮市の再生を図っていくという思いは変わらないのではないでしょうか。そういった意味では、その一番基本となる理念をしっかりと皆さんで共有し、その都度、その時代に合わせて、社会に合わせて、特色ある施策を展開していくことが望ましいんではないかと、私は考えます。 ところが、なかなか新宮市、いわゆる基本理念の制定のところが非常に曖昧になって、対症療法的な施策になりがちなように私は感じてしまいます。やっぱり理念とは、物事のあるべき状態の根本的な考えであります。市の政策を展開していく上において、まちづくりの根本的な考えを定めておくことは、本当に重要ということに気づかされます。今の市政を顧みますと、いかに対症療法的な施策を展開しているか、それがいかに数多くされているかということを私は感じてしまいます。 もちろん財源が大変厳しい新宮市ですから、国の政策による交付金や補助金を獲得して、市の施策を遂行していくことは大変重要であります。問題は、まちづくりにとって、市が能動的に立案した施策か、受動的な施策なのかの違いなんだと私は考えます。どういうまちを目指していくことが市民の生活にとってよりよいことか熟慮し、高論を得た上で決して決めていくべきだと考えます。市政は、多岐にわたる課題の解決に向けて、根本の考え方、理念を条例により定めておくことが、対症療法に陥らず、受動的でない政策展開ができるのではないか。 例えば、後期総合計画には、第三次産業の比率が高い本市にとって、商業は基幹産業の一つであり、商店街の振興は、元気なまちの創造には欠かせません、こういうふうに記載されております。空き店舗対策や商店街活性化イベント、個店推進事業、プレミアム付商品券の発行、住宅リフォームの助成、個別の施策は、それなりに、それぞれに効果を上げている施策もあると思いますが、こういったことの一つ一つの検証が行われなくてはなりません。財政的にも厳しい中で、本当に有効な施策に対して投資を行っていくことが必要です。 ただ、全体を通して新宮市の三次産業や商業のまちづくりをどう図っていくのか、全体像が不明確ではないか。やはり、根本理念を定めるためには、商業振興によるまちづくりの推進条例を制定すべきと考えますが、見解をお伺いします。 ◎企画政策部次長兼商工観光課長(中前偉君)  商業の振興による地域のまちづくりの促進についての条例化、名張市の条例を見せていただきました。ありがとうございました。名張市の条例第4条を見ますと、今、議員がおっしゃっていただいた空き店舗対策から始まって、住宅リフォーム等々、結構既に新宮市では取り組んでいる部分がたくさんあると思います。 ただ、それら今やっていることが、この条例によってオーソライズされるというんですか、そういうことは有意義なことであると思いますので、次期総合計画の中で、これらの条例化への取り組みも盛り込んでいけたらなというふうに考えております。 ◆12番(上田勝之君)  ぜひ、そういったことを検討いただきたい。やはり根本理念をしっかりと定めておいて、個別個別の施策がどういう効果を上げて、また、あるいは何年間続けてみるか。どうしても国の交付金や補助金とかの施策によって、好評やったから来年も続けてくれといって、いろんな議員からの質問の中でも取り上げられたり、まちの声もあると思います。もちろんその声を吸い上げていただくことは重要なんですけれども、やはり市みずからが立案して、しっかりと検討を行っていく。そのためには、やはり根本理念を定めることが大事なんだろうと思います。ぜひ取り組んでいただきたいと思います。 その中で、文化複合施設と文化振興条例というものも大変大きな役割を果たしていくんだろうと、私は思いますし、やはり施設の建設ばかりに目がいっている。これは、私も含めて反省すべき点ではありますが、やはり何のために施設を整備して、それが市民生活の向上にいかに役に立つか、そういった点を根本理念として定めておくことがやっぱり肝心なんだろうと思います。 当然、その中で、施設の規模や、あるいは配置等々についてさまざまな議論が交わされ、そこに財政的な見地からの観点も加えて、議論を深めて、成案を得ていくということが必要なんだろうと思います。本当に、私、地元でもありますので、市民会館があっという間に取り壊されました。丹鶴小学校の校舎も、今、解体の真っただ中であります。この後、遺構の確認調査が行われると伺っています。 本当にこの文化複合施設の建設については、議会の特別委員会でも、施設の規模や配置について、さまざまに議論はさせていただいていますが、先ほども触れましたように、根本的な理念がどうしても忘れられてしまっているのではないかと。どうしても施設の建設ばかりに目が行きがちで、一体文化複合施設の整備の目的は何だったのか、いま一度思い起こす必要があるんではないかと私は考えますが、いかがでしょうか。 ◎教育長(楠本秀一君)  文化複合施設の意義というんですか、これは、施設的に、ハード的には、やはりまちなかへ人の流れをつくっていく、まちづくりの中のコンパクトシティーをつくるために、その中心的な施設であると思います。 それから、ソフト面では、やはり我々新宮市は熊野学、熊野文化をうたっています。そういった中で、そういう市民の文化芸術活動を促進するもの、その中心となるものが文化複合施設だと思っております。 少し説明させていただきますと、現長期総合計画は「人輝き文化奏でる都市」を目指しております。これは、たまたま私が教育次長時代に総合計画がつくられました。そのときの反省点ですけれども、こういうテーマをいただくなら、当然、熊野文化をうたっておるなら、やはり当然こういう文化芸術振興条例といったものを、その当時に視野に入れておくべきではなかったのかなと、そういった反省を、今、抱いているところでございます。 ◆12番(上田勝之君)  私は、先ほど商業や三次産業の点について基本理念を定めるべきという質問をさせていただいたんですけれども、国においても、これは榎本議長や久保議員の所属する公明党の皆さんが主体となって、中心となって、議員立法によって、文化芸術振興基本法が平成13年に制定されているんです。これは、以前、榎本議長だったか久保議員だったかが、質問でも取り上げられていたかと思います。 地方公共団体の責務が定められ、文化芸術の振興に関する施策を総合的に策定し、実施する責務を有すると規定しています。その地域の特性に応じた必要な施策の推進を図るよう努めるものとすることと定められています。 その後、平成24年には、劇場、音楽堂等の活性化に関する法律、いわゆる劇場法が制定され、地方公共団体の役割が法制化されました。貸し館中心の運営から、実演芸術の水準向上を通じて振興を図るものと規定されています。その後、全国で115の自治体において、この文化・芸術振興条例が条例化され、234の自治体では文化政策の指針等が定められました。 振り返って、新宮市では、この文化芸術振興についてどのように考えられているのでしょうか。 ◎教育長(楠本秀一君)  これは、たしか以前、いつだったか、今、議員がおっしゃったように、たしか榎本議長から一般質問を受けて、当然この条例は必要なものというふうに私は答弁させていただいたと思いますが、まずもって、その中心となるハードの文化複合施設の実現に向けて、まずそこへ精力を注いでいきたいと。それと相まって、並行しながら、そういった文化条例を検討していきたいという答弁をさせていただいたと思うんですけれども、今も、当然この条例は制定されるべきだと思っていますが、それの中心となる、目標となるハード面を先に先行させていただきたいなと。その後を継いで、視野に入れて、この条例の制定に向けて頑張っていきたいなというふうに、今、考えております。 ◆12番(上田勝之君)  ただ、やはり仏つくって魂入れずになっていいのかなと。やっぱり施設整備、確かに都市再構築戦略事業の期限というものがありますから。しかも、今まで使っていた市民会館というものが取り壊され、市民の多くの方々も、非常に不便を来しているような状況でもあります。 施設整備について急がれる、それは、私も特別委員会等でいろいろ議論させていただく中で重々承知しているつもりであります。そういった中で、やはり施設整備も大変重要ではありますが、やはりその施設を使って市民生活にどう寄与していくか、このことを、まずいま一度考えておくことこそが、施設の規模や、あるいは配置、そういったことについて、しっかりと結論を出していける近道になるんではないかと私は考えます。 そういったことを抜きにして、施設規模や、あるいは財源や、といったようなことに、どうしても我々は議論が集中しがちなんですが、やはりこの施設を整備することによって市民生活にどう寄与していくか、市民生活の向上をどう図っていけるかを検討していくことが非常に大事なんだと思います。そういったことが、結果として結論を導けるんではないかと、私は反省も含めて考えました。その点についてはいかがでしょうか。 ◎教育長(楠本秀一君)  全く同感ですが、今、市民の委員も参加していただきまして、新宮市文化複合施設管理運営基本計画を練っております。これが、まず提言が間もなく出ると思います。それと並行して、基本設計が入った段階で、事業計画として、どんな事業をやっていくのかという、これはまた市民参加の中で、市民を巻き込んだ形で、我々、そういう計画をつくっていきたいなと思います。できた暁にはこういうふうに使っていこうということで、市民を巻き込んで、文化芸術活動をしていきたい。 当然、西村伊作先生が、芸術というのは生活に潤いを与えるものだというようなお言葉を述べられたというふうに聞いておりますけれども、我々のやっていることが市民にとって、やはり熊野文化、熊野学を考えると、市民の誇りになるもの、自信になるもの、そういった活動ができるものとして、ハードも考えていきたいし、ソフト面でもそういうふうに市民が常に意識して自信を持てるようなものを運営というんですか、市民を巻き込んだ、そういった施設づくりを目指していきたい、そういうふうに考えています。 ◆12番(上田勝之君)  そのためにこそ、やはり文化・芸術振興条例的な基本理念を定めることが、やはり重要だと私は考えます。 それと、もう1点、これは後ほどもう一度触れたいと思うんですけれども、文化政策、市民のための文化政策を実行していくためには、やはりこれも財源というものに突き当たるわけです。この文化複合施設という施設が、建設はできる。松畑議員が触れられておったんですかね、松畑議員の質問でされておったんですけれども、建物は建つでしょう。ところが、ランニングコストは示されない。さらに、その施設を使ってどういった文化振興政策を遂行していくか。やはり、ここも財源の問題に突き当たるわけです。 そういったことを、やはりあわせてバランスよく考えないと、新宮市の財布の状況は大変お寒いんで、その中でどうしていくかということを考えなければならないと思います。もう少しこの点は後でも触れさせていただきますが。 それと、最初の項に戻らせていただいて、子育て支援ということで、中学生までの子供たちへの医療費無料化を来年度から実施すべきという私の要望ということです。 新宮市において、子供の医療費の無料化の拡大を求めて、町内会長連絡協議会が昨年9月、市長に対して要望書を提出、また、杉原議員を初め榎本議長など、各議員の皆さんも、委員会や一般質問を通じて制度の拡充を求めてきました。 これまで、当局や市長は、市の財政状況も踏まえて検討していく、全国市長会を初め知事会や市町村会の地方3団体から国に対し、国の社会保障政策の中で、全国一律の子ども医療費助成制度の創設を求めているところでありますとの答弁をされてきましたが、きのうの松畑議員への答弁では、担当課に検討させているところと答えられていました。これは、検討させているということは、かなり前進で、来年度実施へ向けての大きな一歩かなとは私は思っております。 ただ、市長がお答えされたように、国がやってくれれば本当にいいんですけれども、厚生労働省の子どもの医療制度の在り方等に関する検討会の議論では、子供の医療にかかわる制度について、負担能力に応じた負担とする視点や、過度な給付拡大競争の抑制、医療費無償化による受診拡大等が医療保険制度全体の規律や医療提供体制に与える影響、小児科のかかりつけ医の普及、保護者等への啓発・普及、他の子育て支援策の充実など、あわせて取り組むべき事項、必要となる公費財源や財源の有効活用など財政再建計画との整合性などの観点を踏まえつつさらなる検討を行うべきと、子ども医療費拡充に向けて国の制度拡充についての結論はまだ先のようでもあります。 さて、県内でも、今年度、子供の医療費の無料化について、和歌山市や紀の川市が8月から中学校卒業までに拡大、御坊市では今月1日から高校卒業時まで拡大されると仄聞をしておりますが、県内において制度の拡充が行われている自治体の増加など、現在の助成の状況を御報告いただけますでしょうか。 ◎子育て推進課長(南拓也君)  平成28年12月1日現在におけます県下9市の乳幼児等医療費助成の対象年齢でございますが、まず、中学校卒業までとなっている市は、岩出市、橋本市、有田市と、また、ことし4月から海南市が、そして、先ほど議員がおっしゃった和歌山市、紀の川市がことしの8月から助成を開始しており、そして、小学校卒業までとなっていました御坊市が、この12月から18歳までの拡充決定となっております。また、田辺市と新宮市におきましては、小学校就学前までの助成となっております。 ◆12番(上田勝之君)  田辺市と新宮市が、通院、調剤、補装具に係る保険診療自己負担分の無料化について、小学校就学前までとなっておりますが、このうち田辺市は、来年度から助成の拡大を行うというようなことも伺っております。 新宮市は、入院医療費のみ中学校卒業時までの無料化を平成25年度から実施されています。やはり早期に中学生までの通院医療費を含めた医療費無料化を図るべきと、私は考えます。この声は非常に大きいと感じますが、いかがでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  中学生までの医療費無料化につきましては、以前から一般質問や委員会などで、各議員からも、そして、また新宮市町内会長連絡協議会からも要望をいただいているところでございます。 そのような中、人口ビジョンの総合戦略へ入れさせていただいておりまして、新たな子育て支援施策として、来年度に実行できないか担当課に検討を指示しているところでございます。 また、先ほど議員が少し懸念しておりました国のこの制度への拡充についてでありますが、実は、11月17日に開催されました全国市長会の理事会におきまして、全ての自治体が単独事業として実施している子どもの医療費助成制度は、我が国の人口減少社会への対策として本来国が行うべきものであることを踏まえ、国の責任において制度化することということを、平成29年度国の施策及び予算に関する重点提言として決定されたところであります。 私、理事としても、早い時期に国の施策として行ってもらえるように頑張りたいとも思っているところでございます。 ◆12番(上田勝之君)  確かに、市長会、全国の自治体では、やはり早く国の制度として拡充してほしい、財源措置もしっかりと手当てしてほしい、国の制度として全国一律的にやってほしいというこの要望は、強く打ち出されていることと思います。ところが、やはり国は、賛否両論もあり、さまざまな検討課題の中で、医療保険、社会保障費の全体の伸びの中で、どういう方向性かはまだ決めあぐねているような状況のように、私は見受けられます。 ただ、今、市長がおっしゃられたように、担当課に対して検討を始めさせているということなのですが、その検討状況について、どのような内容になっているのかお尋ねをします。 ◎子育て推進課長(南拓也君)  現在、小学校就学前児童につきましては、乳幼児医療費助成の県費補助金の所得制限を設けることなく、入・通院の全ての対象に医療費の助成を行い、また、独自施策としまして、平成25年10月から入院分の助成対象年齢を中学卒業まで拡充し、自己負担の軽減を図っているところでございます。 今回、この現行制度に加えまして、小中学校卒業までの通院医療費についても所得制限を設けず、医療費の拡充を図ることを検討しているところでございます。 ◆12番(上田勝之君)  ただ、これは、何といってもやはり毎年毎年の財源が大変必要となってきます。これは必ずかかってくる経費となってくるわけです。中学生までの保険診療の自己負担が必要なここ数年間の平均的な該当人数や、その医療費はどの程度かかっているのかは、把握されていますか。 ◎子育て推進課長(南拓也君)  新宮市の国保ベース、国保からいただきましたデータをもとに、過去3年間、平成25年度から平成27年度の状況については把握しております。ちなみに、国保加入者のみの中学生までの3年間平均で、受給者数は1,000人弱、医療費がおよそ2,700万円となっております。 ◆12番(上田勝之君)  国保ベースですら2,700万円、それにプラス社会保険等々の分も出てくるわけです。実際、中学生まで無料化した場合の通院医療費と、完全無料化をした場合の概算の費用の試算というものはされていますでしょうか。 ◎子育て推進課長(南拓也君)  概算医療費につきましては、新宮市の国保データ等をもとに、およそ8,500万円が見込まれるものではないかと試算しております。 ◆12番(上田勝之君)  やはり8,500万円、これは毎年毎年必ず要る経費として、そして一度始めれば絶対に続けていただかなくてはならない施策であります。その辺が一番、大変財源的に厳しいところであるとは思うんですけれども、その8,500万円で、医療費の自己負担が軽減されたり、あるいは無料化された場合、医療費が増加、いわゆる波及増、もっと端的に言えば、これも松畑議員が指摘されていたのかな、コンビニ受診等と言われるような、いわゆるどんどん医療機関への受診者数が増加してしまうということが起こることが、これまでよく知られています。その波及増について、どの程度伸びるものと考えられていますか。 ◎子育て推進課長(南拓也君)  単純に、平成27年度決算からしますと、およそ2倍以上は見込まれると思われます。先ほど、上田議員、コンビニ受診の部分につきましては、前回、平成17年、平成18年、当時乳幼児医療費の拡充ということで、3歳から6歳までに引き上げたときに、その経過を見てみますと、コンビニ受診というか、一度にかかった部分で、大体1.2倍ぐらいふえているのかなと、数字が出ております。 ◆12番(上田勝之君)  やはり、どうしても無料化を行うときには、そういった部分も加味する必要があるんです。 それと、この冬、三輪崎小学校でノロウイルスで学級閉鎖されたというニュースがありました。こういったノロウイルスやインフルエンザの大流行等によっても、大変医療費が一時的に増加する。状況によっては、医療費の助成を行う上で、本当にその費用が多額になってくる。毎年毎年の非常につかみづらい要因が加味されてくると思うんです。そういった年度年度によって増減の幅が振れる点というのは、どのように考えられていますか。 ◎子育て推進課長(南拓也君)  例年、冬季にはインフルエンザ等のはやりによりまして、医療費の上昇については当然見込まれると考えております。今回の負担につきましても、その分ももちろん見込んでの試算として入っておりますので。 ◆12番(上田勝之君)  8,500万円プラスアルファ、1億円までいかないのかいくのかというようなあたりということでよろしいんでしょうか。 ◎子育て推進課長(南拓也君)  今回は、先ほど申しましたように、国保のデータをもとに3年間の平均をとっておりまして、その中には、もちろん例年のはやりの病気はもちろん含まれての平均となっておりますので、あえてそこにまた加えてプラスはしておりません。 ◆12番(上田勝之君)  今、種々検討の最中のようで、私は進めてほしいという立場に変わりはありませんが、やはり財政の観点からも非常に危惧を持つところでありますが…… ○議長(榎本鉄也君)  上田議員、休憩入れていいですか。 ◆12番(上田勝之君)  はい。 ○議長(榎本鉄也君)  10分程度休憩いたします。 △休憩 午後3時24分--------------------------------------- △再開 午後3時36分 ○議長(榎本鉄也君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。 12番、上田議員。 ◆12番(上田勝之君) (登壇) 中学生までの子供の医療費の通院医療費の無料化、ぜひとも実現をしていただきたいし、先ほどの市長の答弁からしますとほぼ来年度は実施確実なのかなという印象を受けます。 ただ、本当に憂慮すべきは、やはりこの子供の医療費無料化制度の拡大のための財源です。現在、新宮市の子供の医療費の無料化については、一部過疎債を充当されていますよね。現在の子供の医療費の無料化の財源の内訳について御説明をいただけますでしょうか。 ◎総務部次長財政課長(小谷充君)  平成28年度の当初予算におけます財源内訳でございますけれども、予算額といたしましては4,654万3,000円であります。その内訳といたしまして、県の補助金が2,256万6,000円、そして過疎債ソフトが2,180万円、あと一般財源が2万9,000円というような内訳になってございます。 ◆12番(上田勝之君)  この過疎債財源の充当、以前でしたか、杉原議員が過疎債をもっと充当できないのかとか、あるいは消費税の地方交付分について充当できないのかといったような財源の手当てについて質問をされていたことがあったかと思います。 今回、来年度からこの中学生までの通院を含めた医療費の無料化を実現していくために、この財源の確保という点についてはどのように考えられていますか。 ◎総務部次長財政課長(小谷充君)  予算の編成はこれからになってくるわけでございますけれども、先ほど子育て推進課長のほうから概算的な額が示されました。財源につきましては、これまでの先ほど言いました過疎債のソフトを充当しております。そういった考えからいきますと、追加で過疎債のソフトを充当していくというような形になろうかと思いますけれども、今後の予算全体の編成の中で検討していきたいというふうに考えております。 ◆12番(上田勝之君)  その過疎債についてですけれども、新宮市ではたしか小谷財政課長のお答えであったかと思うんですけれども、新宮市の過疎債の充当枠というか事業枠で1億7,000万円程度が毎年何とか確保、その枠を確保されているというふうに答えられていたと思います。 この1億7,000万円の過疎債のソフト事業について、これは子供の医療費の無料化分だけではなく、ひとり親家庭の医療費や教育現場における、これ、市単の先生方の加配の財源や、あるいは、以前からこれもたびたび指摘されていますが、天空ハーフマラソンや新宮花火大会、忠度まつりといった各種イベントにも充当して、その合計が1億7,000万円程度というふうに受け取っています。 これらのイベントについては、以前、過疎債がソフト対応できるまでは、他の財源で賄っていたはずですよね。有利な財源として過疎債を活用しているという小谷課長のお答えなんですけれども、これは、イベント等に過疎債のソフトを活用しているのは、あくまで有利な財源だから活用しているのであって、他の財源が枯渇したのでやむにやまれず過疎債を適用しているのか、いずれなんでしょうか。 ◎総務部次長財政課長(小谷充君)  これは、これまでも申し上げていますとおり、有利な財源ということで活用をしております。過疎債のソフトの事業目的にも合致しているということでの充当ということで考えております。 ◆12番(上田勝之君)  では、これまで他の財源で賄えていたはずですよね。ずっと継続してきたイベントですから。天空ハーフマラソンは5年間ですけれども。そういった中では、その有利な財源に置きかえた分、他の財源で賄えていた分の財源はどこへ行っているんでしょうか。 ◎総務部次長財政課長(小谷充君)  忠度まつりで申しますと、これまでは地域振興基金等で充当していたわけでございますけれども、それから、過疎債のソフトが充当適用になってからにおいては、この過疎債ソフトを充当しているわけですけれども、そのほかの財源というのは、一般施策のほうで当然財源措置はされているということになろうかと思います。 ◆12番(上田勝之君)  結局過疎債というソフト枠をプラスアルファ使っちゃっているわけですよね。借金しているわけですよね。ただ、8,500万円プラスアルファが子供の医療費として中学生までの通院の医療費として、これから毎年毎年かかってくるわけです。これ、1億7,000万円プラス8,500万円プラスアルファというような過疎債充当は可能なんですか。それはなかなか厳しいですか。 ◎総務部次長財政課長(小谷充君)  この過疎債ソフトは、単に事業の目的によって過疎債のソフトの起債を借りられるかということではございませんで、財政力指数とかによって、あらかじめ過疎債の起債枠というのが決定してきます。そういった中で、平成28年度で申しますと、1億9,600万円の過疎債充当枠がございます。ですので、今、議員がおっしゃったような形で、プラスアルファで8,500万円というのは全体額でございますので、そこから県の補助金を除くと約6,700万円ほどになってくるわけですけれども、その部分を追加して過疎債を借りるというような形のものにはならないということでございます。 ◆12番(上田勝之君)  わかりました。 それでは、そうならないのであれば、その足りない分、不足する分というのは一体どこから捻出されるおつもりでしょうか。 ◎総務部次長財政課長(小谷充君)  当然議員がおっしゃることだと思います。そういった中で、平成29年度からの予算化ということで、編成をこれから行うわけでありますので、その中で検討を行っていくということになると思います。 ◆12番(上田勝之君)  ただ、やはりこれまで今回の一般質問でも指摘のあったように、経常収支比率が100%を超えることが予測されています。そういった中で、新たにどうしても進めてほしい施策ではあるんですけれども、財源という意味では大変厳しい状況です。一体どうやって捻出されるおつもりか、その点についてお答えをいただきたいと思います。 ◎総務部次長財政課長(小谷充君)  あらかじめ今示されております財源については、先ほども申しましたように、これからの予算編成の中で詰めていきたいというふうには思っております。 ◆12番(上田勝之君)  ただ、これも以前、財政シミュレーション議員説明会等を通じて、小谷課長のお答えの中では、経常収支比率の悪化の要因というものが市役所新庁舎を初めとした新たな施設の物件費の増加、いわゆる維持管理費の増加です。それと、昨日松畑議員が指摘していた新宮港埠頭の土地等を精算したときの第三セクター等改革推進債を初めとした公債費の増大、こういったことが経常収支比率の悪化の大きな要因というふうにお答えをいただいています。 つまり、借金の増加と新たな建物や施設の維持管理費がとっても大変になってきているということなんです。そういった中で、約8,500万円プラスアルファの毎年毎年かかる経費をどこかで賄っていく。いわゆる県費補助とかを除けば6,700万円で、そのうち一部は過疎債を充当していく。これも借金であることには変わりはないんですが、そのほかの分を賄っていかなくてはならない。そういったときには、やっぱり予算編成の中で工夫をされていくというお話でしたけれども、結局どこかを削らないとこの費用は捻出できないと私は思うんです。 その、やっぱり削る作業というのが本当に財政課長のところの手腕になってくるんですけれども、それがどこにしわ寄せがいくのかなと。今、財政課ではどういったことを検討されていますか。 ◎総務部次長財政課長(小谷充君)  財政課だけで決めていくということではないですけれども、今、各課から予算要求書が上がってきておりますので、それをもとにこれから各課へのヒアリングを行っていきます。そういった中で、どういった部分で選定していくか、事業を選定していった上で財源を確保していくかということに関しましては、これから6部長等なり、また、市長、副市長とともに編成協議を行っていきたいというふうには考えております。 ◆12番(上田勝之君)  実は先ほども基本理念の項で申し述べたが、文化複合施設、こちらも都市再構築戦略事業等の交付金を使って、施設建設については何とかめどが立ちます。ただし、これも松畑議員が指摘されていましたけれども、ランニングコストは示されていません。ただ、財政課長は、やはり新たな施設の物件費、維持管理コストが非常に経常収支比率の負担になっている、経常収支比率を悪化させる大きな要因となってくるというお答えです。 そういったとき、これも先ほど並河議員かな、道の駅の建設で、こちらも維持管理費は示されない。物件費が増加して経常収支比率が悪化していく、維持管理費が増加して経常収支比率、毎年毎年の収入でやっていけないようになっていく。そういった中で、また新たな施設を建設しようとしている。さらに、子供たちの中学生までの医療費の無料化、8,500万円プラスアルファと。これ、立ち行かなくなるんじゃないですか、何かを諦めなくちゃ。 そして、さらに、先ほど基本理念のところでもお伺いをしました。文化複合施設、整備を行って、市民生活の向上に寄与していくためには文化政策の充実、先ほども教育長にお答えいただきましたように、管理運営計画等々を策定いただいて、その中でどういった管理運営をやっていくか、そういった中では文化政策についてしっかりと充実させていかないと、施設をつくって、仏つくって魂入れずになってしまいます。そういったためにも財源は必要になってきます。全部お金が必要になってきます。そういった点、市長、どのようにお考えですか。 ◎市長(田岡実千年君)  議員がおっしゃるとおり、新しい施策を始めた場合、もしかしたら別の施策を諦めなければならない。言いかえれば、市民の皆さんに少し我慢もしていただかなければならないというところも出てくるかもわかりません。そういうところを、この予算協議の中で、しっかりといいバランスをとりながら行っていきたいというふうに考えてございます。 ◆12番(上田勝之君)  お答えは確かにそのとおりかと思うんです。バランスよくとっていかないと立ち行かないんです。ただ、バランスをとるためには、もう大なたを振るうぐらいしかないんだろうと思います。あれもやりたい、これもやりたいじゃないんですよ、もはや今の新宮市の状態は。あれもやる、これもやる、それもやる、皆やると言いやる。皆やるんやけれども、その維持管理費はどう考えても基金、貯金を取り崩していくしかない。その基金を取り崩しても数年先にはもはやそれも立ち行かなくなってくるのが、さっき並河議員が示していたグラフにあらわれていると思うんです。     (「あのグラフでも甘い」と呼ぶ者あり) ◆12番(上田勝之君)  今、あれでも甘いというような声もありましたけれども、やっぱりどっちかにシフトせなんだらこれは無理違いますか、市長。皆やるんですか。 ◎市長(田岡実千年君)  財政シミュレーションもしっかりと見ながら、いろんな決断をしていかなければならないというふうに思っております。 ◆12番(上田勝之君)  それは何かを諦めるという決断をされるということと受け取ってよろしいか。 ◎市長(田岡実千年君)  時と場合によってはやめるという決断も必要なことも出てくるかもわかりません。 ◆12番(上田勝之君)  やめるという決断をする必要は出てきます。そういった中では、道の駅については遂行されるおつもりですか。 ◎市長(田岡実千年君)  今のところは、ここをちょっといろいろ協議しているところでありまして、予定どおりこのままいきますと建設ということで進んでいるわけではありますが、いろいろ考えなければ、細かい数字、とにかくランニングコストも含めて、財政的なところもしっかりとこれから検討していきたいというふうに思っております。 ◆12番(上田勝之君)  ただ、やはり物件費が経常収支比率の悪化に伴う大きな要因ということは、市長、自覚されていますか。 ◎市長(田岡実千年君)  はい。 ◆12番(上田勝之君)  それであれば、全くこちらは新しい施設ですよね。これは市民の方々に、取りやめても不便を強いる施策ではないと私は思います。でも、維持管理費はどれぐらいかかってくるかまだ見込まれていない、本当は見込んでいるんでしょうけれども。でも、見込まれていないんですよね。だから、不要不急の施設じゃないんでしょうか。いかがですか。 ◎市長(田岡実千年君)  今は新宮市のまちづくりにとって、必要な施設だという認識で事業を計画をしているところでございます。 ◆12番(上田勝之君)  私は、市民の方々が市民の生活にとって要るものなのか、欲しいものなのかというところで決めるべきだと思います。やっぱり不要不急なものは、この際、毎年毎年財布が足らんようになって貯金を取り崩さなあかんようになるんであれば、幾ら国土交通省、確かに、なぜ反対するんなというようなお声も聞くこともあります。それでもやっぱり立ち行かんようになる前に何とかせなあかんのやと思いますけれども。 せっかく、市長、いい施策を、来年度から子供たちの中学生までの通院医療費の無料化を、もうほぼ進めていただくようなお答えを今聞かせていただいたんで、やはり立ち行かんようにならん、せっかくいい施策を進めるんやったら、どこか諦めやなあかんのですわ。そうやないと新宮市の財布はやっていけんようになると思いますよ。いかがですか、市長。その辺の決断をすべきときですよ。 ◎市長(田岡実千年君)  先ほどから申し上げておりますし、これまでも説明させていただきましたように、現時点では、やるということでいろいろ進めているところでございます。いつやれるかどうかというのはこれからになりますが、そういったところでございます。 ◆12番(上田勝之君)  それと、道の駅ばかり取り上げるんじゃなくて、文化複合施設、こちらについても、やっぱりランニングコストが示されないという点は非常に危惧するところですね。やっぱり物件費の上昇が毎年毎年の経常収支比率の悪化につながるということが、当局のお答えの中からも出てきているわけです。もちろんこれも施設の建設は可能だと思います。道の駅にしてもあるいはそうかもしれません。ただ、それを実際ずっと維持管理していかなくてはならないです。 それで、先ほど並河議員が、非常に騒がしくなる前の公共施設の管理計画、こういうものも新宮市は本当にいろんな施設があって、いろんな市民生活のためにいろんな施策を打っているわけですよね。ところが、じゃ、今度削られるというたら、道路を直してくれと言うたら、予算がないんや、あそこが危ないと言うてもなかなかできん。そういう日常生活に基づくところがどんどん削られて、新たな施設、新たな施設、そこの維持管理費が出てくる。それでなくてももう幾つもやっているわけです。 だけれども、私は市民会館がなくなって、どの程度の規模にするかというのは議論の分かれるところかもしれませんけれども、私はもう少し縮小すべきやと思います。そういった中で、文化振興基本条例等を制定して、市民の生活の向上に寄与するために文化政策にも力を入れていただきたい、そういったところにもお金はかかってくるわけです。ただ、ハード施設ばかり進めると本当に物件費の上昇ばかり見込まれるわけです。それが、もう本当に甘い甘い計画、財政の計画、財布の計画を見ても明らかに無理が生じるというのがわかっていつつ、とめられないのは決断力のなさではないですか。ぜひ市長、ここは決断をしていただきたいと思うんですけれども。 ◎副市長(亀井寿一郎君)  るる御指摘の点については、私どもも十分今後の予算編成の中で勘案して、総合的に判断して、市長と協議しながら進めていきたいというふうに思っています。 ◆12番(上田勝之君)  予算編成において、今、副市長がお答えいただいたように、協議をされると思います。その中で無理のない予算編成にはしていただきたい。本当に、過疎債を充当する、これは有利な財源かもしれないし、有利な財源に振りかえていくかもしれない。 ただ、やはりどういったことを削っていくか、本当に厳しい決断が迫られているんだろうと思います。そうでないと、本当に大切な子供たちの中学生までの医療費無料化、通院費を含めると8,500万円プラスアルファ前後、そういったことを毎年毎年、捻出していく。このことの重みが本当に理解されているのかどうか、特に市長、よく自分のお金ならどうするんなという例えをされる方もいらっしゃいます。これは松畑議員やね。 だけれども、本当にそこを精査せなんだらあっという間にパンクしてしまいそうな気がするんです。ただ、本当に施設整備に目が行きがち、やっぱり建てたい建てたい、本当に田岡市長になってから幾つ行われたかなと勘定してみると、結構多いんです、これが。大物がありますからね。市役所庁舎と文化複合施設という。それ以外にも、例えばチャップマン邸を取得して。これも、実は登坂の崩壊家屋が撤去されて、一安心はしましたけれども、実はチャップマン邸の裏側がしっかりと登坂から見えるんです。かなりこれも改修費用がかかってくると見込まれるんです。あの裏側というか登坂側から見るとね。向井部長のところも、企画政策部も本当に御苦労をされる点だとは思いますけれども、これも本当にお金がかかってくるんです。本当に都市再構築戦略事業の枠内だけでいただいたチャップマン邸を修復していけるのかどうかといった点も心配になってきます。本当に企画政策部の所管の事業が大変多いんです。道の駅もるる指摘していますから。 ただ、そういった中では、やっぱり子供たちの医療費無料化の実現というのは大変大きなニュースです、新宮市の子育て支援にとっては。これはなかなかやっぱり踏み切るというのは勇気の要ることやったと思うんです。ただ、県内各市も本当に初めて御坊市なんていうのは本当に18歳までやるというんだから、これも物すごいことだと思うんです。田辺市がやって、それで、新宮市もいよいよ実現へ向けて動いていく。本当にこれはいい施策だと思うんです。だけれども、そのための財源を捻出しなければならないんです。 それと、実はこれも松畑議員の質問の中のお答えで、すごく驚いたのが、経常収支比率100%を超えた分については特別交付税で充当していくというようなお答え。普通交付税だけでなく、特別交付税で見込んでいく。こんな特交で見込んでいくなんていう物すごい危うい話をされていたと思うんです。過疎債も借金なんです、有利な財源と言いつつ。だけれども、有利な財源で賄う分、ほかを始末しやるわけじゃないんです。それもほかへ充当してしまっているんです。特別交付税、幸いにも今かなり多額の交付税を獲得できている。また市長を初め東京のほうへ要望に行っていただけるんだろうとは思いますし、現在の状況ではこの水準は維持できるのかなとも思います。ただ、いつこれは変わるかわかりません。潮目が変わることはあります。非常に危うい。もう少し時間、ありますか。 ○議長(榎本鉄也君)  4分程度。 ◆12番(上田勝之君)  4分ですか。 ただ、ただただばかり言っているんですけれども、やっぱり財政の厳しさというのは、本当に肝に銘じやなあかんと思うんです。その中で、こういったような大きな施策、これはもう本当に大きな施策だと思うんです。いわゆる建物、施設を建てて、なかなか維持管理が必要なのは目に見える。ただ子供医療費の増加分、毎年毎年負担していく分というのははっきりとわかるんです、これ。だから今までなかなかよう踏み切らんかった。でもやってほしい。これは大きな声です。新宮市の子供たちの育ちを応援するために、経済的負担を軽減するためには絶対に必要な施策なんです。それを実現していく。そのためにはどこか削らなあかん。せやけれどもなかなか始末していくというところに観点は見えていない。 そしてまた文化複合施設、こちらの規模はどうしていくか、あるいはランニングコストがどうなのか、そして文化政策にどの程度力を入れていくか、管理運営計画を策定して、それを答申として受け取るわけですよね、市長。やはり答申として受け取って、やっぱりその施設を使って、どういった文化政策を実現して、市民生活の向上に役立っていくか、こういったことが施設整備の肝要であると私は思うんです。そこが欠けては本当にまた貸し館運営になっちゃうんです。 本当に基本理念をしっかりと定めて、そのもとにあらゆる施策を打っていく。そのときにはその都度その都度、その年度その年度、あるいはその市長その市長によっていろんな特色が出るのは当然かと思います。ただ、やはりその中で、そのための財源をどうしていくか。 私、一つ提案なんですけれども、この市民会館が解体を、私、家が近所ですので見ていました。本当に寂しい情景でした。ただ、これ、今年度から市民会館の運営費というのが要らなくなっているわけですよね。これは大変御不便をおかけして申しわけないんだけれども、この今まで市民会館にかかっていた維持管理費分というものを、新たな文化複合施設のホール部分ができるまで積み立てて基金にして、今後完成した暁の文化政策の財源としていく、そういったような工夫を考えられてはいかがかなと提案させていただきたいんです。 そうしないと、せっかく施設、これはもう本当に施設整備という、ホールや図書館という施設整備を行っていく上で、規模の大きさとかは別として、どういった中身、どういった文化政策を打っていくか、その財源として、やはりしっかりとそのことについて施策を打っていけるように、市民の生活の向上に寄与できるように、財源としてその部分を貯金しておく、そういったことを提案させていただきたいんですけれども、市長、いかがですか、この辺。 ◎市長(田岡実千年君)  大変すばらしい意見だと思います。 また、基金に関しては、ここ数年幸いなことに数億円ずつ積み立てができている状況であります。いろんなところで余ってきたといいますか、歳出に対して歳入のほうが多いときはしっかりと積み立てをしていきたいというふうに思ってございます。 ◆12番(上田勝之君)  最後に、ぜひそういったことも検討して、文化政策に役立てていただきたいと思うんですけれども、最後に、文化複合施設も、やはり今後の新宮市を初め、圏域人口の推移を勘案した分相応の施設整備にとどめ、箱物から人、子供たちの育ちを支援するまちへ大きく政策転換を図るべきです。せっかく大きな決断をされて、来年度から子供たちの医療費の無料化を図ろうという施策を考えられているんですから。 新宮市は子供たちの育ちをしっかりと支援する。その覚悟のもとで子育て家庭への経済的な支援を拡充していくべきであり、将来的には、御坊市のように高校卒業時までの医療費の無料化や保育料の軽減、田岡市長、最初の公約にもありました。これは忘れ去られているんかもしれませんけれども、給食費、これは無料化も訴えられましたよ、最初。さらに、さらに加えて私は奨学金制度などももっと拡充していくべきだと、新宮市の、やっぱり子育て世代、本当に経済的に厳しいですし、雇用の状況も厳しいですから賃金も厳しい。そういった中で、子供たちを育てていく、育てている家庭のそういった経済的支援をしっかりと充実させていくことが、やはり新宮市の将来を考える上では大変大事だと思います。 そういった中で本当に導入を目指していただいて、予算編成時に、予算編成の、今、予算協議の中でしっかりと精査していただけるという中であっても、やはり市民生活に直結するような、例えば道路の補修やいろいろな維持管理費の中で、本当に必要な部分にはしっかりと手当てをしていただきたい。あれもしてくれ、これもしてくれというのは、僕らも言っているところもありますけれども、やはり市民生活に直結したところからやって、不要不急な箱物は諦めるべきだと私は考えます。 以上で質問を終わります。     (「議事進行」と呼ぶ者あり) ○議長(榎本鉄也君)  4番、大石議員、議事進行。 ◆4番(大石元則君)  私が一般質問を終えた後、先輩議員のほうから議事進行がかかり、指摘を受けております。議長には、私が皆様に御協力を仰いだことの真意を理解していただき感謝しておりますが、昨日、当該議員より再度指摘を受けました。誤解を招いているところがあると思い、一般質問が全て終わりましたので、私の意思表明をさせていただきます。 まず、私は10月27日の服部真治さんの研修会には出席できていません。地方議員研究会の主催する地方議員研修会のため東京におりました。しかし、後から配布された資料と当日の模様が収録されたDVDをお借りして内容を把握することができました。その上での一般質問であります。 さらに、当該議員から昨日提供された資料の中にも、議会改革は先例にとらわれてはいけないこと、また、議会の運営を行う議長はリーダーシップを発揮すること、広い視野を持つこと、説得力のあること、朝令暮改しないこと、辛抱強いことなどの資質が不可欠であるとありました。まさにきょうの榎本議長そのものであると思います。よって、私は議事の進行に当たってはまず榎本議長にお伺いを立てるという基本を踏襲させていただいています。 今回の一般質問について、私は何らやましいところはありません。ただ、正直申し上げて、私は過去の一般質問において、大いに反省していることがあります。私の思慮分別のなさから、手話と歌を披露してしまいました。おまけに歌が余りにも下手くそで手話の印象を悪くしてしまい、申しわけなく思っております。本当にすみませんでした。 今では同じ失敗はすまいと肝に銘じております。これからも私は先輩議員の御指導を仰ぐことにより、研さんを積んでまいりたいと思います。そして、みずから議員としての資質を高めながら常に市民の生活に立ち、考えられる議員を目指したいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。 以上です。 ○議長(榎本鉄也君)  大石議員の御意見は承りました。 以上で、一般質問を終了いたします。---------------------------------------日程追加変更について ○議長(榎本鉄也君)  お諮りいたします。 この際、議事日程を追加変更して、お手元に配付いたしております議案第67号、新宮市国民健康保険税条例の一部を改正する条例に係る議案の一部訂正承認願いについてを議題といたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり)
    ○議長(榎本鉄也君)  御異議なしと認めます。 よって、議事日程を追加変更して、議案の一部訂正承認願いについてを議題とすることに決定いたしました。---------------------------------------日程追加変更 議案の一部訂正承認願いについて ○議長(榎本鉄也君)  議案の一部訂正承認願いについてを議題といたします。当局より説明があればお願いをいたしたいと思います。 赤坂市民窓口課長。 ◎市民窓口課長(赤坂幸作君)  貴重なお時間をいただきましてありがとうございます。 お手元にお配りいたしました訂正案をごらんください。左欄、訂正後の表にございますように、ただし書き部分について、「期限内に申請できないことについて」及び「理由がある」を追加し、その理由を明確にしたものでございます。 以上でございます。よろしくお願いいたします。 ○議長(榎本鉄也君)  質疑はありますか。 2番、並河議員。 ◆2番(並河哲次君)  この理由というところが追加されているんですけれども、これはその理由についてが規則とか要綱の中に定められるということでいいんですか。この下にある。     (「教民でやる」と呼ぶ者あり) ◆2番(並河哲次君) すみません。教育民生委員会の分野ということですので、委員会のときにお願いします。 ○議長(榎本鉄也君)  質疑を終わります。 お諮りいたします。 議案第67号に係る一部訂正について、これを承認することに御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(榎本鉄也君)  御異議なしと認めます。 よって、議案第67号に係る一部訂正の件は、これを承認することに決定いたしました。--------------------------------------- △休会について ○議長(榎本鉄也君)  この際、お諮りいたします。 付託案件の審査並びに議会運営の都合により、あす12月17日から12月21日までの5日間、休会といたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(榎本鉄也君)  御異議なしと認めます。 よって、あす12月17日から12月21日までの5日間、休会とすることに決定いたしました。--------------------------------------- △散会の宣告 ○議長(榎本鉄也君)  以上により、次回の本会議は12月22日午前10時より会議を開きます。 本日は、議事日程のとおりその議事を終了いたしましたので、これをもって散会といたします。 △散会 午後4時17分...