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12月10日-04号

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  1. 新宮市議会 2015-12-10
    12月10日-04号


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    平成27年 12月 定例会          平成27年12月新宮市議会定例会会議録             第4日(平成27年12月10日)---------------------------------------議員定数17名、現在員17名、出席議員17名、氏名は次のとおり。                             1番  北村奈七海君                             2番  並河哲次君                             3番  杉原規君                             4番  大石元則君                             5番  松畑 玄君                             6番  前田賢一君                             7番  福田 讓君                             8番  辻本 宏君                             9番  榎本鉄也君                            10番  久保智敬君                            11番  濱田雅美君                            12番  上田勝之君                            13番  東原伸也君                            14番  田花 操君                            15番  松本光生君                            16番  屋敷満雄君                            17番  大西 強君---------------------------------------欠席議員 なし。---------------------------------------議事日程 平成27年12月10日 午前10時開議 日程1 一般質問      別冊 一般質問通告表 番号(8)から---------------------------------------会議に付した事件 日程1 一般質問      別冊 一般質問通告表 番号(8)から(11)まで---------------------------------------地方自治法第121条の規定による出席者               市長               田岡実千年君               副市長              亀井寿一郎君               防災監              井上 登君               企画政策部               部長               向井雅男君               次長兼商工観光課長        中前 偉君               企画調整課長           新谷嘉敏君               総務部               部長               上路拓司君               秘書課長             西山和視君               総務課長             小西儉弥君               財政課長             小谷 充君               防災対策課長           西 利行君               監査事務局               局長               澤 隆弘君               市民生活部               部長               岡 雅君               生活環境課長           岩崎誠剛君               健康福祉部               部長兼福祉事務所長        森本邦弘君               福祉課長             有本文彦君               子育て推進課長          南 拓也君               建設農林部               部長               垣本裕也君               都市建設課長           田坂 豊君               農林水産課長農業委員会事務局長 名古一志君               熊野川行政局               局長               伊藤順司君               住民生活課長           丸石輝三君               会計管理者兼会計課長       西久保 敏君               医療センター               事務長              豊田正志君               庶務課長             佐藤尚久君               水道事業所               所長               坪井辰実君               業務課長             久保欽作君               工務課長             宇井俊治君               消防本部               消防長              岡本秋久君               次長               切畑屋利一君               教育委員会               教育長              楠本秀一君               教育部               部長               片山道弘君               次長兼国体推進室長        前田圭史郎君               教育総務課長           北畑直子君               学校教育課長           宮本雅史君               文化振興課長           畑尻賢三君---------------------------------------本会議の事務局職員               局長               辻 篤樹               参事兼次長            畑尻英雄               次長補佐兼庶務係長        渡爪 薫               議事調査係長           岡崎友哉               議事調査係主事          大居佑介            第4日(平成27年12月10日)--------------------------------------- △開議 午前10時00分 △開議の宣告 ○議長(榎本鉄也君)  おはようございます。 ただいまの出席議員は17名であります。 定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、別紙にて配付いたしたとおりでありますので、御了承願います。--------------------------------------- △日程1 一般質問 ○議長(榎本鉄也君)  それでは、日程1、一般質問を行います。--------------------------------------- △並河哲次君 ○議長(榎本鉄也君)  2番、並河議員。 ◆2番(並河哲次君) (登壇) それでは、12月議会の一般質問を始めさせていただきます。 内容は通告のとおりなんですけども、少し順番を、三つ予定しているんですが、順番を変えさせていただいてます。 1番目が幼稚園保育料の問題について、2番目が随意契約について、3番目が市の経常経費についてです。 それで、あと1番の項目を少し細分化していますので、今お配りさせていただいた資料を、1枚だけレジュメをごらんください。 それでは、質問に入りたいと思います。 まず、昨日の濱田議員、北村議員の質問に引き続きなんですが、幼稚園保育料の問題。子ども・子育て支援法の平成27年度からの施行に従って、市が条例を変更、そして保育料を変更できていなかった問題についてです。もしかすると、重複してしまう部分もあるかもしれませんが、お許しください。 それでは、一つ目、この法律改正に市が未対応だったことの問題意識から聞いていきたいと思います。 まず、再確認させていただきたいんですが、今回、おととい、市も謝罪の発表をしております。これが、重大なミスであり、謝罪をしなければならないのはなぜだと考えておられますでしょうか。教育長、市長、それぞれお答えお願いします。 ○議長(榎本鉄也君)  楠本教育長。 ◎教育長(楠本秀一君)  これは12月の議会当初に、私たち公務員は法令とか条例をもとに仕事をしているわけですけども、これは一番基本の、いろはのいですが、それをきちっと身につけねばならない。そういうことが怠っていた。そういうことで、直接的には関係の保護者の皆様に非常に御迷惑をおかけしたわけですけども、ひいてはそれが行政不信を招いた、市民の皆様に行政不信を招いたことを引き起こしてると、そういうことで、当然のことで謝罪をしなければならない、そういうふうに認識しております。 ◆2番(並河哲次君)  田岡市長、お願いします。 ◎市長(田岡実千年君)  きのう、1番議員の質問にもお答えさせていただいたんですが、当初、当事者であります家庭の方々にお伝えして、早い対応をお約束させていただくだけでいいかなという認識だったんですが、議会、また記者クラブ等でいろいろ御指導もいただきまして、そういう中で、世間といいますか、市民の皆さんに市に対する大変不信感というのを与えてしまいました。そういう中で、ホームページを通して、おわびの文章を発表させていただいたところでございます。 ◆2番(並河哲次君)  市長は、昨日、プラス大きな、市民の方に不信感、不安を与えてしまったということと、新宮市のトップとして部下の方がコンプライアンスを見逃していたということもおっしゃってたんですが、それもよろしいですかね。 わかりました。 今、教育長、市長にお答えいただいたんですけども、きのうは、あとは教育長は過徴収ということでの謝罪ということで、謝罪文にも載っているんですけども、そういったことで重大なミスであり申しわけないということで思っておられるということなんですけども、それはもうそのとおりなんですけども、それもう少し認識を深めていただきたいと思います。 というのは、確かにお金の過徴収というのは大きな問題なんですけども、それだけではなく、今回はそもそも最初に子供が入園するに当たって選ぶときのお金が違ったんですよね。例えば、第2子、第3子がいる家庭であれば無料、半額、そういったところでの違いがあるんですね。それで、そういったことがなかったわけです。でも、保育所のほうは、例えば無料、半額というのはあったんですね。そういったときに、もしこの保育料がきちんと改正されていれば、もしかしたら幼稚園を選んだかもしれないという人も存在する。そういったことまで考えて、このことによってお金を取り過ぎたというだけではなくて、そもそも間違った選択肢、間違った基準を与えて選択をお願いすることになったと。そこも、強く認識しなければいけないと思います。それは、過徴収の分は、最悪お返しできるのでというところは、もしかしたら御認識はあるかもしれませんけども、選択をするというところに最初に違うものを提示してしまう。それは、もう入園してお友だちも多分できていますし、そういったところで、そもそも全く違った状態が生まれる。もちろん、それはそれぞれの保育所であったり、幼稚園であったりで、中で楽しまれて生活されるとは思うんですけども、そういった違いをはっきりと生み出してる可能性があるというところまで認識していただかないと、やはり事の重大性としてはまだ足りないと、認識が足りないと思うんですけども、その点はいかがでしょうか。 ◎教育長(楠本秀一君)  おっしゃるとおり、選択する機会の、機会均等というんですか。それがきちっと提示されていないということを招いているということは、理解してます。認識してます。それも、申しわけないと思います。 ◆2番(並河哲次君)  市長も、御理解いただけますか。 ですので、今回そういった形で、現在も次の入園を控えてはっきりとした保育料がわからないままに申し込まざるを得ないといった状態も、確定しないままに申し込まざるを得ないという状態も生み出しています。 そういった中で、この果たして現在においても、入園を希望されている保護者に説明が十分なのかというのは強く思います。まず、確かに教育長は幼稚園全てで謝罪と説明に行かれたとおっしゃっていたんですけども、これ丹鶴幼稚園なんですけども、教育長が12月4日に保育料の意見を求めるチラシなども配布されていたということなんですが、そのチラシに説明会があったということを書いてあった。でも、それを受けとった保護者がその説明会は知らない、その存在は知らなかったと、そういった方もいらっしゃいます。 そして、入園の説明会自体は、入園というか、入園希望者への説明会というのは、11月12日に行われたんですかね。例えば、そのときには、料金のお話には触れられたんですかね。料金改定の予定には触れられたんですか。 ◎学校教育課長(宮本雅史君)  来年度の料金について、変更する予定であるということはお伝えいたしました。 ◆2番(並河哲次君)  具体的な金額の案まで提示があったんでしょうか。 ◎学校教育課長(宮本雅史君)  その折には、具体的な案という形では提示しておりません。 ◆2番(並河哲次君)  11月12日の入園希望者への説明会では、具体的な案も提示されていません。そして、そのときにはまだ、一切こういったこと、問題が公表されていなかった時点だと思いますので、特に何ら謝罪などもなかったはずだと思います。 それで、入園の、この既に園におられる方は、説明会を開いて説明は直接伺えば、説明は教育長が行かれてできたと思うんですけども、まだ来年度入園される予定のこの希望者の保護者には、そういったしっかり正確な料金の改定案の説明や、また今回の問題の謝罪というのは、十分に行われて、そういった機会はあったのでしょうか。十分に行われているのでしょうか。
    ◎教育長(楠本秀一君)  それは、まだ十分にはできてないかなと思ってます。ただ、現在の幼稚園への申し込み者を見てますと、口コミで知って幼稚園申し込んでいらっしゃる方がいらっしゃるということで、それはかなりこのことに、第2子、第3子の減額がかなり浸透している結果ではないかなというように、私は認識しております。 ◆2番(並河哲次君)  今まだ十分にできていない、口コミレベルということなんですけども、市が口コミに任せているということはいけないと思います。どのように、十分にこの説明をできていない可能性のある保護者に対して、説明をされるんでしょうか。あとは、謝罪をされるんでしょうか。ホームページでだけでよろしいんでしょうか。 ◎教育部長(片山道弘君)  今回の値上げの件に関しまして、入園を希望される方について願書を持ってきていただいたときに、全ての方に案の説明をさせていただきました。ただ、謝罪のほうは行っていない状況になってます。 ◆2番(並河哲次君)  願書のときに、常に受付のところにも書いてあるものが置かれていますので、説明はできているということなんですけども、謝罪はやはりできていないということです。こういったところで、まだまだ実際に直接謝罪の、今、全て伺って行ったといえ、それは、今、園におられる方であって、これから5歳児、入園される方、3歳、4歳、入園される方に対しては行えていない。ホームページのみというのが実態だと思います。今後、入園の説明会、実際の入園の説明会やそういった機会では、必ず改めてそういった機会を持っていただきたいと思いますが、大丈夫ですか。 ◎教育長(楠本秀一君)  きのう、たしか11番議員との質問もしくは1番議員の質問ですか、ちょっと答弁が、はっきりとした記憶はないんですが、料金のこと、保育料のこと、あるいは幼稚園と保育園・保育所との違いとか、あるいは料金の実態であるとか、そういったことをやはり就学前の子供をお持ちの保護者の方に説明をしていかなければならない、そういうことをずっと、私、この1、2、3月までの間に答弁させていただきましたけども、そういったことを、当然、幼稚園の所管してる教育だけではできませんので、子育て推進課の力ももらわないかんですけども、保育料と幼稚園の保育料の差異であるとか、そういうことを含めて全部説明した上で、御意見を伺いたいなという気持ちを持っている。それは、していきたいな、しなければならない。それが、言われてる説明責任ではないかな、そういうことを考えてます。 ◆2番(並河哲次君)  ここでは、重大性、その未対応だったことへの問題ということで、法令を遵守しなければならないというところができなかった。そして、過徴収ということになってしまった。そして、やはり誤った選択の基準を与えてしまった。そして、現在においても確定した料金ではない形で、非常に選びにくい状況を生み出しているという大きな問題があると思います。そして、これは、報道などで、直接、内閣府や県や文科省に問い合わせた方から直接お伺いしたんですけども、今、日本においてそういった話はまだ聞いていないということで、もしかすると日本でたった一つ、最もこの対応がおくれて、違う基準で子供たちに対して対応してしまったという自治体かもしれません。そういった認識をしっかり持っていただきたいと思います。 では、二つ目に移ります。発覚と公表のタイミングということで、これは昨日も発覚は、11月上旬、課のほうで気づいて部長や教育長にはすぐ共有されて、市長も11月上旬には報告を受けたということなんですけども。一点、楠本教育長も何度かおっしゃってるんですけども、楠本教育長は9月議会で濱田議員の一般質問に対して、「現行の幼稚園保育料4,900円、これは新法に対応したものではなく、私ども対応がおくれております。新しいやり方としては、新法に対応したものと言えば、家庭の経済力に応じた保育料の設定をしていくということだと思っています」ということで、教育長はこの9月の段階で、保育料を新法に対応するためには応能負担にしなければならないということを理解されていたのかなと、この答弁から思うんですけども、教育部長はいかがでしょうか、この時点では。 ○議長(榎本鉄也君)  片山教育部長。 ◎教育部長(片山道弘君)  この時点ではございません。 ◆2番(並河哲次君)  そうしますと、教育長だけがこの点に関しては御存じだったということですか。教育長は、これはどのように気づかれたんでしょうか。 ◎教育長(楠本秀一君)  はっきりとした記憶ないんですけども、議会前に子育て推進課の課長補佐から、幼稚園の保育料は幾らまで設定できるんかなということの資料を欲しいなということで資料提供を受けたら、そういうふうに応能の、いわゆる所得に応じた基準が書かれてあったんで、それで初めて、あっ、こういう料金設定、保育料の設定ができるんだなということを知ったわけです。 ◆2番(並河哲次君)  そうしますと、その段階で、9月の段階でこの法改正が必要であり、応能負担にならなければならないということで、子育て推進課のほうからの資料提供で知られたということなんですけども、その後、この11月上旬、12月議会というところ、11月上旬に発覚ということではないような気がするんですが。この9月の時点で教育長から発覚ということでいいんですか。 ◎教育長(楠本秀一君)  このときは、組織的な対応で、きのうもお答えしましたが、国が示した基準に2子、3子への対応があったわけですけども、その部分の認識が私に全然なかったと。 ◆2番(並河哲次君)  2子、3子ということではなく、法改正、法律の改正があり、それに伴って条例を改正しないといけない、応能負担にしないといけないという御認識はあったんですね。 ◎教育長(楠本秀一君)  そういうことで、早くやりたいけども、9月議会ではもう当然無理なんで12月議会ということで、これは、どういう段階で宮本課長と話をしたのかわかりませんが、こういうことにしてかないかんねという話はしたと。 ◆2番(並河哲次君)  どういう段階で…… ◎教育長(楠本秀一君)  条例を改正しようということで、もう議会で9月議会では間に合わないから12月議会で条例を改正しようという協議をしたわけです。 ◆2番(並河哲次君)  教育長としては、9月の段階で気づかれて、12月議会、先ほど重大性の認識を確認したかったんですけども、徴収を続けたわけですよね。それは、9月の段階で応能負担に変えて、それを変えなければいけない。それが、なぜ12月、例えば今回であれば銭湯の件で臨時会も開かれていますよね。そのあたり、過徴収になってしまうということを、そうなると応能負担ということに関して言うと、例えば非課税世帯、そういったところでは過徴収になってしまうということを、この応能負担になるということであればわかると思うんですけども、それがなぜ3カ月後の12月議会でいいということになったんでしょうか。 ◎教育長(楠本秀一君)  私は、9月議会前に、11番議員に答弁したように、それだけの認識がなかったわけですね。その標準額ですか、国がこれ以上の保育料の設定をしてはいけないという所得階層を有した保育料の表がありますが、それを見て、ああ、これはこういう対応をしなければならないけども、9月では当然間に合わないので、12月になるかなという、そういう理解です。 ◆2番(並河哲次君)  9月議会で間に合わないので12月議会という、そのことになぜなってしまうのだろうかと。やっぱり、重大なことだというように、そのときに教育長が条例を改正しないといけないということに気づかれたのであれば、もっと早い段階でそれを共有して、庁内で共有して、これは、臨時会もありますし、できるだけ早く上げられましたし、そういうことができないだろうかという検討は十分に行えたのではないですか。それは、11月、全く日程が上旬とか、全く不確定なのがすごく気になるんですけども、そこはもう11月上旬に、全部、第2子、第3子のところまで全部これはやらないといけないということで気づかれたのは11月上旬ということで、本当にいいんですか。 これは、総務課とのやりとりの中でということであったんですけども、総務課とはどういったやりとりの中で、総務課とやりとりをしてこれがわかったんでしょうか。 ◎教育部長(片山道弘君)  一応、私どものほうで、幼稚園の保育料を値上げしたいというその方向で進めておりまして、その案を総務課のほうに相談したところ、平成27年4月1日から施行しなければならないということに気づいたということでございます。 ◆2番(並河哲次君)  その総務課への相談というのは、条例の審議会ですか、ではない……。 ◎教育部長(片山道弘君)  では、ございません。 ◆2番(並河哲次君)  わかりました。 ということは、9月にその応能負担というところまではしないといけないというところまでは気づいていて、第2子、第3子まで全てやらないといけないと気づいたのは、その11月上旬になってからということですね。わかりました。 やはり、9月の段階で教育長がそこまで気づかれていたということであれば、もう少し早い段階で対応がとれたのではないかと、今、お聞きして思います。 その次に、11月12日ですね。発覚した後に、教育総合会議が開かれているんですかね。正確な日にちというよりは、この11月の間に、教育総合会議は発覚した後に開かれていたでしょうか。いたということであれば、このとき、教育委員さん方も集まっていただいてのお話だと思うんですけども、この発覚した問題に対してどのようにこの場ではお話しされたのでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  これ、私、座長を務めているんですが、このときの議題は教育大綱の作成でありまして、このことについては一切言及はしておりませんでした。 ◆2番(並河哲次君)  教育大綱が議題ということで、一切言及がされなかったということなんですけども、教育委員というのは、市長、新宮市教育委員会全体の最高機関ですよね。そこに対して、発覚したこの重大な問題を委員たちに、たとえ議題が大綱だったとしても一切公表しない、その会議を終えるということはいいんでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  最初の質問と少しかぶるんですが、今になっては大変反省してるんですが、そのときは当該者の保護者さんにしっかりと対応することが大切であって、特に周りに公表するということの認識に欠けていたということでございます。 ◆2番(並河哲次君)  今になっては反省しておられるということなんですけども、それはもちろんそうしていただきたいんですが、周りというレベルの方ではないはずです。教育総合会議というのが、しかも立ち上がったばっかりで、その中で教育委員会、教育委員含め、それが形骸化してしまっている、責任の所在がわからなくなっている。だから、教育委員会改革が行われて、そして、今度、新教育長を任命されるわけですよね。その直前の、本当にできたばかり、始まったばかりのその教育総合会議が、今のお話だと早速形骸化しているとしか受け取れません。このような状態ではいけないと思いますが、そういった認識はありますか、田岡市長。 ◎市長(田岡実千年君)  はい。先ほども申し上げましたが、今となっては大変反省しているところでございます。 ◆2番(並河哲次君)  では、この後の11月24日の定例の教育委員会で、やっとその条例を提出するに当たってそのお話が出たということなんですけども、その中では、教育委員の方々は、この条例案に関してどういった御反応、御意見だったでしょうか。教育長、いかがでしょうか。 ◎教育長(楠本秀一君)  平成27年度4月から実施しなければならないことができてないというミスを犯しておるという、私も謝罪を申し上げて、教育委員からは特別なお叱りみたいな意見はなかったと思うんですが、早急に対応していただきたいということは承りました。そういう記憶がございます。 ◆2番(並河哲次君)  早急に対応していただきたいと言っていただけたことはよかったと思うんですが、いつごろに発覚してといった、そういった説明というか、求められなかったですか、特に。なぜ、起こってしまったのかと、そういったお話はなかったんですか。 ◎教育長(楠本秀一君)  従来から、教育委員会の中では、保育料が安い、安いということを、私、申し上げてまして、機会があれば改定したいという、その気持ちはお話しはしてたわけです。それで、今回、その作業をするということで、条例を変えたいという、そのいわゆる9月の認識をおいて条例改正していこう、保育料を改正していこうという動きの中で、第2子、第3子の話が上がってきて、それでそういうことをお話しして、きちっと是正せよということになって、当然、是正しなければいけないから、教育委員会はそういう話になりました。 ◆2番(並河哲次君)  その後、今日に至るまでに、特に教育委員、いろんな報道発表なども出ていますけども、教育委員からは何かお話はあったりしましたでしょうか。 ◎教育長(楠本秀一君)  委員長からは、議会対応をきちんとしてくれ、市民への謝罪も含めてですね。遅きに失するけども、教育委員会が、しっかりやっていただきたいという、そういうお電話はいただきました。 ◆2番(並河哲次君)  わかりました。 委員長からも、そういった御注意というか、お話が来ていてよかったと思います。 次、日を追っていくんですけども、今度、記者の方への発表を翌日に、12月議会の記者発表ということでなるんですけども、前日の24日には、そういった委員に向けての謝罪や説明もあったということなんですけども、この25日に関しては、そういったことは一切なかったというふうに聞いています。この11月25日のその記者発表に当たって、そういった詳細な説明や謝罪などしないということは、何らか協議、調整などがされたのでしょうか。24日と違うというのは。 ◎市長(田岡実千年君)  議会前の記者発表は、基本的に総務部長が議案の説明をするわけでございまして、それで今回のミスについて発表する、しないという議論は全然してなかったところでございます。 ◆2番(並河哲次君)  やはり、そこで発表しなかったということで、昨日、市長もおっしゃってたんですけども、記者の皆さんからはしっかりと説明をということでお話があったんだと思います。やはり、昨日の質問でもあったと思うんですけども、そういったところはしっかりと公表をしていただきたいと思います。積極的にしていただきたいと思います。 市長も、今回公表しないという判断をしたところに責任を感じておられるということでおっしゃってまして、現在は、よいことも悪いことも行政はしっかりと公表していくべきだということで昨日もおっしゃっておりました。報道発表のほう、総合計画のほうにもホームページに載せるべきだと書いてあるということで、昨日、1番議員も質問されてたんですけども、この報道発表は、もうホームページには掲載されてるんでしょうか。記者向けに出された報道発表、昨日、質問もあったと思うんですけども、その報道発表をホームページには載せたんでしょうか。 というのは、おわびの文章に関しては、翌日すぐに記者からのお話を受けて載せたということでしたので、当然、総合計画にも記載されている記者発表は、しっかりと公表していくということも即刻行われるべきことだとは思うんですけども、その点についてはどのような予定になっているでしょうか。記者発表の内容は、もう公表されているんですか。12月の報道発表、12月の頭のほうに発表されたもの。 ◎教育部長(片山道弘君)  先日の記者発表ですか。 ◆2番(並河哲次君)  はい。 ◎教育部長(片山道弘君)  その内容については、公表はしてございません。その記者発表の中で、市民の方への謝罪、報告がないんではないかというお話、御指摘を受けまして、すぐにホームページのほうに報告と謝罪を掲げたということでございます。 ◆2番(並河哲次君)  わかりました。 今は市のホームページのほうにかなり詳細なおわびの文章や説明が載ってるんですけども、これはホームページだけでなくて、ちょっと市のホームページは、僕は、少し見にくいと思ってるんですけども、余りホームページはふだんからたくさんの方は見ていらっしゃらないと思うんですが、例えば市はフェイスブックやツイッターもやってますよね。そういったところには掲載はされないんでしょうか。例えば、市長は、よいことも悪いことも行政は公表すべきだということで、市長は市長の秘書課フェイスブックで大変たくさん、日ごろから情報を更新されてますけれども、こちらのほうに掲載されるということはいかがでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  秘書課と相談してみたいと思います。 ◆2番(並河哲次君)  秘書課のほうのフェイスブック、本当に田岡市長がたくさん常日ごろ出てきているんですけども、よいことも悪いことも、多分よいことを発信するということで更新されていると思うんですが、やはりよいことも悪いこともしっかり公表していただくということで、できるだけ市民の方に身近な、ホームページからさらにフェイスブックやツイッターなどでも、この件についてしっかりと周知していただきたいと思います。 では、次に3番、原因と事後対応から問題の根幹を探るということで、お聞きしていきたいと思います。 昨日から、原因のことに関しては、もう質問がありまして、片山部長からは、法令解釈を誤っており、市が決めればよいと解釈していたと。また、関係課との連携を怠った。教育長から、また市長からもお話がありましたが、この法令解釈を誤って市が決めればよいと解釈していたというのは、片山部長、なぜこう解釈していたということなんでしょうか。 ○議長(榎本鉄也君)  片山教育部長。 ◎教育部長(片山道弘君)  当時、私もおりませんので、報告を受ける中で、前担当者、今の課長等の報告を受ける中でそのように誤り、それぞれの市町村で決められるというふうに解釈していたという報告を受けまして、そのように話しさせていただきました。 ◆2番(並河哲次君)  この点に関しては、かなりわかりやすい、子育ての改正のときに自分自身もその点について気づいていなかったということは、非常に反省しているんですけども、改めて説明の文章やパンフレットを見ていると、かなりわかりやすく書いているんですよね。なので、このあたり、なぜそう解釈してしまったのかというところなどは、やはりしっかりと調べる、確認してみる必要があるかなと思います。今回、原因究明という点に関しては、本当に再発防止という意味では一番大事な点だと思うんですけども、ここがきのうの市長のお話を聞いても大変甘いと思いますし、合っていない、そういうことではないんではないかなと思う点もありました。 市長は、何人かの方に聞いて調べましたということで、当時の担当者が退職しており、詳しい調査は余りできていないんですがということだったんですけども、原因が担当者が見過ごした、そして課長が気づかなかったということも残念だというお話なんですけども、僕は、この点に関しては、そもそも、昨日も質問の中でありましたけども、教育長が、子ども・子育て会議に関してはお客さまである、お客さんであるという認識でいますという中で、その教育委員会の部下の方が、その同じ認識になってしまうんじゃないか。その組織の長がそういう認識であったときに、じゃ部下の方もやはりそういう認識になってしまう可能性が、僕は、高いと思います。ですので、担当者が見過ごした、課長が気づかなかったというところに根本の原因があるのではなくて、組織の長がそれを重視していなかった。だから、その組織の職員は気づかなくても、そこが原因の一つではないかと思いました。 また、子育て推進課との連携不足というお話もありましたが、私自身、この子ども・子育て会議、何回も傍聴に行ってましたし、それについて一般質問などをさせていただいたこともありましたので、よく子育て推進課のほうには行っていました。そういった中で、今回、後にも聞き取りなどを行ったんですけども、確かに連携という点を感じたのかもしれないですが、子育て推進課のほうからは教育委員会のほうに働きかけがあったのではないか、そういうふうに思っています。 ですので、この連携不足ということで片づけてしまう、その中にどういった、逆にもし子育て推進課が発信していたならば、受け取り側の教育委員会として何か問題があったのではないか。そういった形でのしっかりとした分析をしていけば、何がもとになっているのか、また受け取り側がお客さんだったら受け取れないと決まっている。なので、そういったところもあると思います。 ですので、この原因を市長が御自身で聞き取って調査されたということなんですけども、本当にこれほどまでに大きな問題が起こってしまった後の調査だとは、とても思えません。教育長は、この後に、原因調査、何かまとめられたりはしてますでしょうか。 ◎教育長(楠本秀一君)  このことについての原因調査というのは、私、きのうから申してますとおり、組織を機能させることができなかったと。組織の指揮監督できていなかった私の責任にあるということで、特に誰々がどうのこうのということは、原因調査というんですか、そういうのはしておりませんが、とにかく組織が機能できなかったところにあるんじゃないかと思っています。 ◆2番(並河哲次君)  その組織が機能できなかったというふうに片づけてしまうと、そこから本当に、じゃその組織の何が、どこにどんな問題があったのかというところが見えなくなってしまうと思うんですね。なので、本当にこれはしっかりと原因の調査をして、またその対応に関してもやはり非常にまずい部分があったと思います。公表がおくれてしまったということなどあると思いますので、そういったところも含めてしっかりと原因を究明して、それを是正するためのものをつくる。そして、例えばこういったことが起こってしまった場合に、どう対応するのかということをきちっとまとめておかなければいけないと思います。 というのは、ちょうど4年前に丹鶴幼稚園が3年制になったときに、市のほうの定員定数が少な過ぎるということで、保護者からすごく声が上がりまして、実際に大きな問題になりまして、それで、そのときに本当に急遽何度も説明会が開かれたり、実際に保護者からの声の結果、定員が、定数がふえたりと、そういったことがありました。その中で、本当にどのように、かなりほかの議員の方々と一緒に教育委員会に行かせてもらったりしたんですけども、その中で当時の教育長や教育次長とお話しして、保護者からのお話も直接聞いていただいて、そして事態が進んでいったということがあるんですね。そういったことをもし経験していれば、多分もっと違う対応に、今なっていると思うんですよ。でも、その対応がそうなっていないと思うんですね。というのは、なぜかというと、恐らく4年前のときにもまとめられなかったんですよ。こういった問題が起こって、どういう原因でこれが起こってしまって、どういった対応をしたと。それが、残されなかったと思うんですよ。だから、今、人が変わってしまって、またきちんとした対応ができない問題が起こっているというふうに、繰り返しているんだと思います。 ですので、これほどまでに大きな問題が起こったわけです。前回より大きな問題だと思います。ですので、これは、しっかりと原因の調査をして、それを調査書として、報告書としてまとめて、そして対応も含めて、そういったいろんなことが緊急で起こるときの対応、記者への発表も含めて、そういったところもまとめるべきだと思いますが、そういったものはつくっていただけるでしょうか。 ◎教育長(楠本秀一君)  当然、法令に対応する能力に欠けておったということですので、今回のこと一段落したら再点検して、何がどうなったのか、今回至った経過、それで今後の対応策といったことを事務局でまとめたいな、検証してみたいなと思います。 ◆2番(並河哲次君)  現時点で、それは、十分既に始められているべきものだと思います。現時点で、市長及び教育委員会から口頭だけでまとめているものはありませんと。そして、市長の原因の分析も全く間違ったものになってしまっている。これでは、もう再発防止という意思が、現時点では感じられませんし、同じようなことが再発すると、する危険があると、強く思います。ですので、早急にこの対応策、原因をしっかりと究明して、それをまとめていただきたいと思います。 今、私自身、このことについて考えて幾つも原因と思うところ、総合的なものはあるんですけども、やはり例えば今退職されてしまったということで、もう聞き取りができないということは、その方一人に対して、全部仕事が行っていたということですね。それが、果たして、仕事が例えば多過ぎてこういったことを怠ってしまった、ほかにも忙殺されるものがあって怠ってしまったのかもしれない。それであれば、例えば事務量等、お仕事の量が多過ぎたということですね。それで、今、もう退職されて、次の方になっているんですけども、その方が、お二人が今の方と以前のその役職の方とが重なっていた時期はないんですよね。そこで、じゃあきちんとこのことについての、こういったことの引き継ぎが、お仕事の引き継ぎができるのか。できないんじゃないか。1人に集中してた仕事が、その人がいなくなって次の人が入ってくる。それで、本当にきちんと仕事の引き継ぎができるとはとても思えません。そういった人事の問題もあります。 また、もっと仕事が、担当の方が例えば幼稚園担当の方どんどん変わっていれば、そのことを経験して詳しい方がいて、こういった話も、もっと、もしかしたら早く気づいていたかもしれない。そういったローテーションが固定されていたかもしれない。また、総務課のほうと話をして、やっと気づいたということなんですけども、教育委員会の中に、法律に、法制執務ということで、総務部長が、昨日、その力を、一人一人の力を上げていきたいとおっしゃったんですけども、法制執務ができる方が教育委員会にいなかったかもしれない。足りなかったのかもしれない。 本当に、幾つものことが思うんですけども、これは、まとめて言えるところは、やはり組織のマネジメントという、人事や組織体制を考える人に問題があると思うんですけども、教育委員会の人事や組織体制というのは教育長が決めるんですか。市長と一緒に決めるんですか。どういった形で、この教育委員会の人事や組織体制を決めるんでしょうか。 ◎教育長(楠本秀一君)  事務局職員については私が、当然、最高責任者と考えますが、当然、教育部長とあるいは所管課長とも相談しながら私自身が決めて、それで人事権が、はっきり言って、教育委員会職員がおりませんから、市長部局へお願いに行くという格好になろうと思いますが、人事が始まった時点ですね。それは、もう市行政全体の中での人事配置が決まってくると。教育委員会については、私が、一番最高の責任者ということになります。 ◆2番(並河哲次君)  教育長が決めつつも、やはり市と人に来てもらうというところなので、教育長と市長でこの組織体制で決めていく、マネジメントしていくということだと思います。ということは、こういった原因を考えると、教育長及び市長のこの組織体制の管理、マネジメントができていなかったということがうかがえると思います。 そして、このマネジメントの部分がうかがえることの大きな一つとして、子育て推進課との連携不足ということでおっしゃってたんですけども、私、実は平成25年の9月議会で一般質問させていただいてまして、そのときにこの子育てと幼稚園のほうの部局の統合について質問させていただいています。いろんな国の動きを受けて、さまざまな自治体で幼保一元化を見据えて、教育委員会と市長部局を超えた幼保担当課の統合が進んでます。学校教育課の幼稚園部門と子育て推進課ということに、新宮市ではなると思います。新宮市として、これらの統合というのをこれからやっていこうということはあるでしょうか。市長にお聞きしてます。市長は、「学校教育課は教育委員会の中にあります。子育て推進課は市長部局にあります。それぞれの役割をそれぞれがやっているところでありますので、今のところ難しい」というふうにおっしゃってます。 そして、その後に、また僕が「後期総合計画にも、国の幼保一元化の方向性に対応した幼稚園、市立保育所の再編整備を進めますというふうに書いてますが、どうですか」というお話をしたら、「連携していくことは大切だというふうに思ってまして、またしっかり連携しているところであります。今の点で課の統合というのは、1年で課の統合というのは難しいというふうに考えています。教育長も、定期的な意見交換を幼保の協議会などでやっていますので、今すぐ課を統合しなくてもその辺のところはクリアできるのかなと考えてます」、こういうふうにお答えされていますが、これは、要するにトップ同士がこういうふうにお答えされているわけですね。それで、国の動きは、この後どんどん進んでいったわけです。それで、結局何らこういった部局のことを進めることなく今を迎えて、そしてこの問題が起こっている。市長の、やはりこういった国の動きや世の中の変化を捉えて組織の管理体制を考えていくと、マネジメント能力が問われ、そしてできなかったために今回至ったと思いますが、そういった認識はありますか。 ◎市長(田岡実千年君)  認識というか、今でもこの二つの課の統合は難しいというふうに考えております。ただ、今回こういうことがありましたんで、さらに連携を深めるということは大変重要でありますので、きのう、総務部長からも答弁させていただき、教育委員会からも答弁させていただいたと思いますが、日を決めて会議を持つなどして、より連携を強化していかなければならないということでございます。 ◆2番(並河哲次君)  教育長のほうは、昨日、こういった動きはやっていくべきだと考えているというふうにおっしゃってましたけども、市長が今でも難しいとおっしゃる理由は何なんでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  学校教育課と子育て推進課も結構違う政策で動いておりますので、なかなかこの二つを一つの課にするというのは難しいということでございます。 ◆2番(並河哲次君)  なるほど。聞き方がよくなかったです。学校教育課と子育て推進課というわけではなくて、学校教育課の幼稚園の部分を子育て推進課のほうとくっつけるということです。それについても難しいんですか。 ◎市長(田岡実千年君)  その部分については、他の自治体でも子育て推進課のようなところが、この教育委員会の幼稚園の部分を吸収してるところもございますので、これは研究すべきだと思います。 ◆2番(並河哲次君)  市長、今の時点で研究と言っているタイミングではないと思うんですね。こういったことを考えるのが非常におくれていって、今があるわけです。和歌山県内でも、和歌山市や橋本市や岩出市では、こういった形の対応をしていってるわけです。しっかりと、なぜこの問題が起こってしまったのかということをもう一度精査していただいて、その点についても、昨日も濱田議員からも提案がありました、しっかりと考えていただきたいと思います。 教育長のほうからはやはり組織管理体制できてなかったということでさっきお話があったんですけども、市長のほうでも、この人事のことなどを含め、組織の管理体制についてできていなかったというふうに、私は思うんですが、そういった認識はないということですね。 ◎市長(田岡実千年君)  そうですね。組織については1年に一回、人事異動を通してよりいい組織づくりを目指して行っているところでありますが、そういう中でも、今回トップ初め担当者までの意識の低さというのも感じておりますので、改めて、我々、私、また教育長、ふんどし締め直して頑張らなあかんというふうに思ってございます。 ◆2番(並河哲次君)  市長は、よくそういった形で、ふんどし締め直してなど、気合というか、そういった形の発言をされるんですけども、それでは本当にしっかりと物事を改善していくことは難しいと思います。ですので、何がよくなかったのか、問題だったのかということをしっかり分析していただいて改善していただかないといけないと思います。では、この原因の部分ということで、やはりトップの市長、教育長のこういった世の中の変化、法律の変化も含めた意識、そしてこの組織を管理していく、マネジメントしていくという部分に大きな問題があったと思います。 ということで4番、責任は誰にあるのかということでお話を移します。 この原因の中身からいっても、やはりこのできごとをまず教育に関する事務の管理執行について、教育委員会が最終責任者で、その中の教育長、事務の管理執行責任に関しては教育長もやはり実際に謝罪をされているとおり、責任者だと思います。そして、市長は、市長御自身の責任としては、この説明責任が果たせていなかったということなんですけども、もちろんそれもそのとおりなんですけども、やはりこのマネジメント、しっかりと組織の管理体制ができていなかったということを強く感じていただきたいと思います。 ○議長(榎本鉄也君)  一般質問中ですが、15分間休憩いたします。 △休憩 午前10時58分--------------------------------------- △再開 午前11時16分 ○議長(榎本鉄也君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。 2番、並河議員。 持ち時間は11時50分までです。 ◆2番(並河哲次君) (登壇) はい、わかりました。 ○議長(榎本鉄也君)  それから、ただいまの一般質問中の教育長の答弁で訂正の申し出がありますので、許可したいと思います。 ◎教育長(楠本秀一君)  私、人事のことで教育委員会の人事は私がするような答弁させていただきましたが、人事については私に事務委任されておりませんで、教育委員会の合議として決定していくということですので、訂正させていただきたいと思います。 ◆2番(並河哲次君)  はい、わかりました。 では、一般質問を続行します。 次は、責任の所在、教育長、そして市長にあるのではないかというところで、5番、新教育長の任命という項に移ります。 今回、この幼稚園の保育料の条例改正について問題が起こってしまった中ですが、今、新教育長の再任の案が田岡市長から議会のほうに出てきております。こういった中で、実際にこの問題が起こっている中で、しかもまだ収束、解決していない中で、このまま新教育長任命、果たしてよいのだろうかという視点からの質問です。 まず、この問題に際しましても、やはり問題が起こってしまった後、この事後に迅速な対応が果たしてできていたのかというと、そうではないのではないかと思います。しかし、新教育長、新しい教育委員会の体制というものは、実際に法律の中でも、迅速にこういった課題に対応できるようにということで法律が変更されてきたものであります。果たして、また新たに新教育長をやっていただいたとして、こういった危機管理体制、迅速に図れるのかどうか、そういったところもあります。昨日、田岡市長は、楠本教育長、エコ広場のことであったり、そういったところを一生懸命これまで取り組んできていただいて、教育長になってからも文化複合施設などもやってきていただいているということなんですけども、確かにそれはあるかもしれませんが、今回の問題であったり、また幾つか気になるところがあります。 もう一つは、昨日、1番議員からの一般質問の中で三輪崎幼稚園の入園希望者に対して、希望者の問い合わせがあった場合に、もし希望者が少なければ休園あるいは閉園するかもしれないということで、教育委員会として答えていたということが発覚しました。こういったことをやるというのはどういうことになるかと考えますと、実際に入園願書のほうを見てみたんですけども、入園願書、実は幼稚園申し込み1園だけ名前を書くことができるようになっています。そういった場合に、保護者の方が問い合わせて、人数が少なければ休園あるいは閉園になるかもしれないというお答えを受ければ、果たして三輪崎幼稚園と書けるのだろうか、そういうふうに思います。 教育長は、以前から、財政的な観点であったり、また昨日は子供がたくさんの子供たちの中で育つという観点において小さ過ぎるのはどうなのかというお話がありました。それは、僕は、すごく確かに一理あるお話だと思います。そこに関しては、何もおかしいということは思いません。ただ、実際にこの三佐木蜂伏地区において、一つある幼稚園をどうしていくのかということをしっかりと考え、こども園のお話も、教育長、しておられましたけども、本当に幼稚園の休園や閉園ということを考えていくんであれば、そこは実際に受け皿として、同時並行して幼稚園部分に関しての何らかの受け皿を準備する、三佐木蜂伏地区で準備する、もしくはそれがもし旧市街でいいというのならばそういった合意を得られるような議論を重ねていくことが絶対に必要です。ですので、三輪崎幼稚園、そういったふうにお伝えしてきたということであれば、やはり三輪崎幼稚園は、恣意的に、教育長個人のお考えだというふうにおっしゃってましたけども、恣意的に閉園の方向に持っていくということになります。そういったことも問題として起こっています。 また、この点に関しては決してそういったことは起こしてはならず、じゃなく議論をして受け入れの対応策も考えながら、丁寧に進めていかなければいけない部分です。 そして、もう一点。これは、市長が教育長の評価ということで、昨日、何点もおっしゃってたんですけども、私、教育委員会の客観的な評価みたいなものはないんだろうかということで、ちょっと市のホームページのほうで教育委員会、評価というふうにして検索してみたんですけども、そうすると教育委員会のほうで教育委員会の事務事業評価という形でホームページのほうには見つかりました。教育委員会が教育長に委任された事務の管理及び執行の状況について点検及び評価を行う報告書ということなんですけども、これが平成20年から平成22年度まではホームページのほうに掲載されているんですけども、平成23年度以降に関してはありませんでした。これについては、平成23年度以降のものは一体どうなっているんでしょうか。片山部長、お願いします。 ○議長(榎本鉄也君)  片山教育部長。 ◎教育部長(片山道弘君)  それ以後については、市当局のほうで行政評価というのがございましたので、教育委員会ではやっておりませんでした。ただ、市当局のほうの事務事業評価がなくなりましたので、平成26年度分につきましては、今回、今ちょうど進めているところでございまして、平成26年度分は年度末までに公表できるかなというふうに考えてございます。 ◆2番(並河哲次君)  当局のほうでの事務事業評価があったのでという、内部評価があったということなんですが、この事務事業評価について、そこにもう書いてあるんですけども、平成22年の報告書なのでプリントアウトしてあるんですけども、この中には、これはそもそも先ほど教育長も地教行法と言ってはりましたけども、地方教育行政の組織及び運営に関する法律、第26条なんですけども、この教育委員会の事務事業評価の報告書というものは毎年の作成と議会への提出、そして公表が法律で義務づけられているということです。平成23年から、平成26年度分はつくられているということなんですけども、平成23年から23、24、25、26ですね、作成としては、4年間分のこの事務事業評価の報告書が法律に基づいてつくられておらず、そして義務づけられている議会への報告、またホームページなどでの公表も一切行われていないということになります。 今、幼稚園の保育料の問題のほうで法律を守れていなかった、法律遵守できていなかったということで、まさに今、問題起こっておりますが、こちらのほうもやはり法令遵守できていないものというふうに思いますが、そのとおりでしょうか。 ◎教育長(楠本秀一君)  今年度において事務事業評価が復活したというのは、私のほうがこれ気づきまして指示をして復活させていただきました。それで、先ほど部長が答弁いたしましたように、市のほうでやるということで、各部の報告、事業評価、そういうことで委託したわけで、そちらの市長部局で一括してやっていただこうかなというふうにずっとそれ以降考えてやっていただいたんですけども、平成23年の台風災害がありまして、県のほうには平成23年度と平成24年度については台風の影響によってできてないという報告をしております。ただ、平成25年度の分については、今までどおり、部の報告として市長部局へ預けたということで、実際、市長部局では事務事業評価を法律にのっとってやらないということがわかりましたので、平成26年度分から実施しようということで指示して、今、事務事業評価をしている真っ最中でございます。 ◎企画調整課長(新谷嘉敏君)  関連して、企画調整課のほうから、答弁させていただきます。 市長部局のほうの事務事業評価、また政策レベルの行政評価を過去に試行的にやったことがございます。ただ、これ総合計画の管理する上での試行的な中で検証もさせていただきました。そういった中で、いろいろ反省もする部分とか、また見直しの部分もありましたので、一応、市長部局につきましては義務づけられてないということの中で、今後、現在の総合計画の総括という中で改めて検証したいというふうに考えてございます。 ◆2番(並河哲次君)  今、お話しさせていただいているのは教育委員会の事務事業評価に関してです。たとえ、内部的に評価がされていたとしても、少なくとも作成されていない年度、県には報告しているけれどもということですが、これは議会への提出の義務と公表の義務があります。ですので、もちろん、教育長が今年度つくっていただいているというのは当然のことです。ですので、あるべき今の本当にこの幼稚園の問題にも、反省に立ったあるべき御答弁としては、これについても法令遵守ができておらず、議会への提出ができていない、そして市民の方への公表もできていないというものであるべきではないですか。 今の教育長の御答弁からは、今年度つくっている、私が復活した。つくっているということだけであって、法律に義務づけられていることができていなかったということを、一切、今、謝罪の言葉もないですし、問題だと思ったということもないです。確かに、幼稚園のことに関して比べると、子供に何か大きな影響を与えるとか、そういったことではないかもしれません。しかし、冒頭で法令遵守ができていなかった、そうおっしゃったばっかりじゃないですか。そこで、また同じ法令遵守のことを聞かれたときに、それに対してまた違った反応になる。それは、今回、法令遵守がこの幼稚園の問題に関してもできてなかったことについて、本当に真摯に受けとめて行動しておられるとは、とても思えません。この事務事業評価、実際に細かく各事業について外部の評価委員の方に評価していただいて、教育委員会としての事業がしっかりできているのかどうか、確認できるものだと思います。ですので、必ず議会に早急にこれも作成して提出していただきたいと思います。 市長、こういった今回の問題であったり、また三輪崎幼稚園を恣意的に閉園に持っていってしまう方向に、今あると。そして、また別の法令遵守ができていない、こういった状況が、今まさに起こっているんですね。こういったことも含めて、やはり新教育長の再任について再考すべきであると思いますし、もし再任の理解を得たいということであれば、現時点でどの問題についても早急な解決策、そして丁寧な保護者や子供への対応、そういったことを示して、また市長は、関係者のこの幼稚園の問題に関する処分は、この12月議会が終わった後に、落ち着いてから考えるという話ですけども、教育長に関しては今この新教育長の案というものが多くの問題を抱えたまま出てきているのであって、その点に関しては市長としても重く受けとめて行動していただきたいと思いますが、いかがですか。 ◎市長(田岡実千年君)  改めて言いますけど、もう一度、教育長に新教育長をお願いしたいと思ってございます。今、議員から御指摘いただいたことも、総合的に、御指摘いただいたことも含めてこれまでのことも総合的に判断して、やはりやっていただくべきだというふうに考えてございます。 ◆2番(並河哲次君)  市長は総合的に判断してということですけれども、本当に一つ一つが大きな問題です。大きな問題ですよ。もし、僕が、本当に難しいと思うのは、実際に小さなまちでは本当に個々人のつながりもあって、僕も、教育長と一緒にサンタクルーズにも向かわせていただいて、そこでは個人的に行ったのでいろいろお話しさせていただいたりもありますし、したのもありますが、本当に市を預かる市長として、これだけ大きな問題を起こしている状態で、そのまま総合的に判断しました、それだけで本当にこれから教育長として、市民の方、新宮市の子供たちを預かっていただく立場として本当にそれでいいのか。それこそ、保護者の理解も得られるのかということを、本当に真剣に考えていただきたいと思います。この大きな今回の幼稚園の問題、そして三輪崎幼稚園を恣意的に休園に向かわせてしまっているということ、そして地方教育行政、この法律についても、今、守れていないままであるということをしっかりと考えていただきたいです。 では、時間が少なくなってきましたので、この幼稚園の項目については、次、6番を最後にしたいと思います。 今後、何を、どのように、改善していくのか。昨日も、市長は、今後この件についての反省の中で、一番大きな反省点は市民のほうを向けていなかったということを反省していると。報道の方の御指摘も受けて、そこを強く強く思っておられるということだったんですけども、ぜひその反省に立って、一つ考えていただきたいことがあるんですけども、現在、この幼稚園の申し込みに関しては、昨日、12月11日締め切りのところを1週間延ばして18日にする予定ですということだったんですけども、ただしその締め切りを延ばすという公表はその11日にする予定ですというようになっていまして、これは、現実的に考えて、18日までに延ばすということを周知できた上で、考えられる時間を保護者に与えられるということには、なかなかならないと思います。ですので、一つは、できるだけ早く、もう日はないですけども、この締め切りの延長の告知をしていただくということ、そしてこの18日というのは17日に議会が終了する翌日であって、まだ保護者に対して、本当に幼稚園の保育料の条例が通ってその翌日、通るか通らないかわからないまま17日までいって、その翌日です。 保育料が変わるという中では、もちろん、いろんな保育所、幼稚園を選ぶに際してはいろんな要素があり選ぶということになると思いますけども、一つ保育料というのは非常に大きなものだと思います。ですので、その保育料が市としては未確定のままに募集をするというようなまちは、本当にないのではないかと思います。ですので、この保育料が確定した後に、それを見て、見きわめて選べるような期間として、さらに18日よりも延ばしていただく。そして、今、幼稚園、保育所ともにもう申込期間に入っているので既に申し込んでしまってる人もいると思うんですけども、その保育料確定したならば、再度その申し込みを考えた上でできるように、保護者の立場に立てば、するべきだと思いますが、そういった対応を考えていただくことはできますでしょうか。 ○議長(榎本鉄也君)  片山教育部長。 ◎教育部長(片山道弘君)  18日までの延長につきましては、一番早いのが新聞広告だと思いますので、その辺は早くやらせていただきたいと思います。ただ、例えば保育の申請の延長を長くしたりいたしますと、保育所のほうの関係もございますので、その辺の調整はさせていただきたいというふうに思います。 ◆2番(並河哲次君)  それは、民間の保育所ということですか。 なるほど。わかりました。 そういったところで、民間の保育所との調整もあるということですので、そういったところとの協議の上で、できる範囲で延ばしていただきたいと思います。また、この保育料が確定した上での再申し込みというものは、やはりそのできる権利というのは保護者にあったほうがいいと思うんですが、その点についてはいかがですか。 ◎学校教育課長(宮本雅史君)  今回延長しようかというふうに考えたわけなんですけれど、幼稚園には5歳児と3歳児がありまして、5歳児についてはまだまだ定員にかなりの余裕があって、これ締め切ったといえども、例えばほかからの転入者があったり、その都度対応しているような状況となっております。それ以降は一切受け付けないとか、そういう状態ではないので、定員にあきがある分には受け付け可能と考えてます。ただ、3歳児につきましては、もう抽せんのほうを実施していきたいというふうに考えて、それで定員のほうは埋まってしまうと。20名の定員ということで、それについては、もし抽せんで中に入れなかった保護者については、待機名簿というような形に、そういう対応になってくるということになります。 ◆2番(並河哲次君)  この対応なんですけども、抽せんの日が近いので、再申し込みに関し抽せんの日が近いのでできないということなんですか。どういうことなんですか。 ◎学校教育課長(宮本雅史君)  抽せん会というものを実施してしまうと、してしまうというか、定数20人がもう確定して、それ以降に入る枠がなくなってしまうと、そういうことになるということで。ただ、抽せんのほうをずっと延ばしていくと、これもまた問題があるというふうに考えておりますので、抽せんのほうは予定どおり実施させていただきたいというふうに考えております。 ◆2番(並河哲次君)  抽せんの日が24日ということなんですけども、これに間に合う日程で再申し込みというのも可能なように考えていただきたいと思います。本当に、謝罪をすると、迷惑をかけましたというところでの誠意のある対応としては、本当に保育料がわからないままに申し込んでくださいというところではないと思うんですね。保育料は当然この額になりますとお伝えした上で申し込んでいただいてというところが普通の形だと思うので、今、スケジュールの大変なところもあるということなんですけども、普通の形をとっていただけるように考えていただきたいと思います。 そして、最後になるんですけども、今、直近の検討していただきたい改善策ということでお話ししたんですけども、もう少し長期的なところで、先ほど子育ての部門と幼稚園の部門を一緒にするということを、提案を、昨日もあったんですけども、僕からもさせていただいたんですが、市長は研究するということなんですけども、昨日、北村議員の質問の中でも、教育長と総務部長から具体的な策として窓口の一元化、そしてひいては部局の一元化が望ましいと思ってるということでありまして、あと定例のミーティングなど。そして、総務部長からは部長会の強化であったり、条例審議会の早期開催であったりというところで、ここをひっくるめて市長にお尋ねしてたと思うんですけども、市長は担当レベルでやっていただけることなので機関決定する必要はないということだったんですけども、この窓口の一元化という、例えばですよ、部局の一元化というのは一歩手前と思うんですけども、保護者が、今、幼稚園も保育所でもどちらでも行ける方もいらっしゃると思いますので、そういったところで選ぶというところで別々のところに行くのではなくて、窓口が一つでそこでお話が聞けて選べるといいのかなと思うんですけども、この、市長、窓口の一元化についても、もうすぐにしていただけるような形ですか。 ◎市長(田岡実千年君)  すぐできるかどうか、担当と相談したいと思います。 ◆2番(並河哲次君)  すぐできるかどうかの検討ということですので、ぜひ早急に、こういった、やはり今回のようなことになってしまったけれども、市としては、より保護者、子供に対してよい対応を、反省を踏まえてしていきたいと思いますというところをしっかり提示していくというのも、信頼回復の本当に一歩となると思いますので、よろしくお願いします。 では、7番のほうは、今回は委員会のほうでまた質疑させていただきたいと思います。 一つ目、この幼稚園の保育料に関して質問させていただいたんですけども、本当に保護者の立場に立って、今、対応を全力でしていただきたいということと、この問題を引き起こしてしまった原因がまだ全く究明できていない状態、分析できていない状態だと思いますので、そこは再発しないということでしっかりとやっていただきたいと思います。 次の項目だけ、少しやらせていただきたいと思います。 9月議会でも質問させていただいた随意契約に関してなんですけども、これに関しては随意契約、物品製造等のうち一つの営業種目を選んで、3年間の随意契約について調査させていただきました。この中で、規則を守れておらずに20万円以上の契約書が存在しなかったり、5万円以上であれば財政課にというところがそうなっていなかったりするという点があったんですが、これについては改善するというお話だったんですけども、どうなっていますでしょうか。 ○議長(榎本鉄也君)  小谷財政課長。 ◎財政課長(小谷充君)  9月議会で、並河議員のほうから質問をいただきました。その中で、事務取扱の取り組みについて実施していくというような形で申し上げたところでございます。そういったことから、先月になりますが、11月24日付で物品製造等の調達及び随意契約における事務執行の徹底についてという文書を、所属長、また職員宛てに通知をして、取り扱いの徹底を行っているというところでございます。 ◆2番(並河哲次君)  現時点でそういった形で対応していただいているということで、またそれがしっかりと守られているかどうかも確認していただきたいと思います。 もう一点、そのときに質問させていただいたのが、随意契約に偏りがあるのではないかということで、実際に契約の業者、契約件数も含めて表を作成して示させていただきました。その中で、1社や2社や3社という見積りが多かったり、また実際の契約が集中している業者が存在したりということで、それも市長に見ていただきました。市長は、そこで、こういった現状については、把握をこれまではしていませんでしたということで、調べてみたいと言っていただきました。現在、この随意契約についてどのように調べられていますでしょうか。 ◎財政課長(小谷充君)  これにつきましても9月議会で質問を受けたわけでありまして、市長のほうから一度調査をしてみますという形で答弁したということになっております。そういった中で、所管課といたします財政課ですが、現在、担当のほうと打ち合わせをしながら、調査品目であったり、調査事項等について協議をしながら準備を行っているという段階でございます。 ◆2番(並河哲次君)  現在、今ちょうど3カ月たつんですけれども、準備を行っているということなんですが、その中で、この調べに当たって、いろいろな部分があると思うんですけども、例えばどういった種類の契約で調べてみるのか、金額の範囲、どこまでの制度、例えば聞き取りも書類だけで確認するのか、聞き取りまで含めてやるのか。また、財政課がやるのか、例えば監査のようなものをするのか。そういったところについてはいかがでしょうか。どういった検討になっていますでしょうか。 ◎財政課長(小谷充君)  契約に関する所管事務が財政課ということでありますので、財政課のほうで調査を行っていきたいというふうには思っております。そういった中で、調査品目につきましては、今回は消耗品、また修繕料、そして備品購入費について、今回は調査をしていきたいというふうには思っておりまして、現在におきましては、調査表をつくってそれを各課に通知をして、そこで各課からまた回答をいただくという形で調査を行っていきたいというふうに考えています。 ◆2番(並河哲次君)  それに関しては、まずはということなんですけども、今後まずこれを一つこの範囲でやって、またさらにその後継続して、またほかの部分もしていくという理解でいいでしょうか。 ◎財政課長(小谷充君)  今回、調査していくのは、やはり9月議会で問われたように、契約規則にのっとった形で事務処理がきちっと行っているかというところを注視して行っていきたいと思っておりますので、そういった中で、今回、消耗品とか、修繕料とか、備品購入費について調査を行った中で、やはりこれは規則等にのっとった事務処理ができていないということであれば、さらにまた事務の徹底を強くお願いしていくという形になってくると思っておりますので、現在におきましてはこの品目で行っていきたいというふうに思っています。 ◆2番(並河哲次君)  規則にのっとってというのは、先ほどの一つ目のルールを守れているかどうかというところの調査を行うということですか。今、市長に御答弁いただいたのは、随意契約の偏りがあるのではないかということについて関知していなかったので調べてみたいという御答弁だったんですけども、偏りがあるかどうかというところの観点からの調査となるのでしょうか、それは。 ◎財政課長(小谷充君)  調査表の項目の中にも、当然のことながら受注業者という形で調査表には記入していただくようになっておりますので。そういった中で、事務処理とあわせてそういう受注業者の集中的なところがないかというところも含めて調査を行っていきたいというふうには思っております。 ○議長(榎本鉄也君)  並河議員、90分経過いたしました。 ◆2番(並河哲次君)  はい、わかりました。 最後なんですけども、今、実際にそういった形で詳細な検討までして今後始めていただこうとしていると思うんですけども、今、前回質問してから、やりますと言っていただいてから3カ月経過しているんですが、いつ、それを実際にスタートするということでしょうか。 ◎財政課長(小谷充君)  今、3カ月までもなってないと思うんですけれども、現在は12月、今月中に各所管には調査を出していきたいというふうには思っています。 ◆2番(並河哲次君)  はい、わかりました。 よろしくお願いいたします。 以上で一般質問を終わります。     (「議事進行」と呼ぶ者あり) ○議長(榎本鉄也君)  17番、大西議員、議事進行。
    ◆17番(大西強君)  議長ね、今、並河議員の質問に対して、教育委員会がこの子ども・子育て支援法に係る保育料の改定義務について、なぜおくれたか、理由。この法律の保育料の改定については、各自治体の自由裁量に任されてると解釈したんだと、そう答弁したんですよ。私は、地方公務員法の改正による第23条の2で人事評価制度の実施義務について、当局は法律で人事評価制度の実施義務が明確に規定されてる、法律を無視するわけにいかないから、この人事評価制度をやめないんだと答弁したんですよ。ならば、法律を無視できないんだったら、各自治体の自由裁量に任されていると解釈することはおかしいじゃないですか。どうして、人事評価制度の改定については、各自治体の自由裁量に任されていると解釈せなんだんですか。それで、議長に、市長の答弁が間違うているから撤回させてくれと言ったのに、撤回しなかった。それで、今度の法律の解釈を間違うたあたことを、ぺこぺこずっと、教育委員会は謝罪しているじゃないですか。私の指摘に対しては、一切謝罪がない。 だから、議長ね、当局に人事評価制度については各自治体の自由裁量に任されていると解釈できなかったんですか。解釈してりゃ、私が質問する必要ないの。それは、各自治体の裁量に任されてないと法律で規定されているから実施するんだと、法律を無視できんと言うんでしょ。だったら、教育委員会も子ども・子育て支援法ができたら、すぐ法律を無視せんと改定したら、こういう間違いが起こってないじゃないですか。あんた、当局の答弁がね、市長、矛盾してるから。だから、そっちの誤りを認めるんだったら、私に対する答弁をね、法解釈、地方公務員法の解釈が間違うとったら、私に謝罪するのが当然じゃないですか。休憩時間利用して、当局に議長から申し入れてください。 ○議長(榎本鉄也君)  ただいまの議事進行につきまして、休憩時間中に当局のほうと精査をさせていただきます。 午後1時まで休憩いたします。 △休憩 午前11時56分--------------------------------------- △再開 午後1時00分 ○副議長(田花操君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。--------------------------------------- △大石元則君 ○副議長(田花操君)  4番、大石元則議員。 ◆4番(大石元則君) (登壇) 平成27年最後の一般質問を始めるに当たり、今回の質問の趣旨を説明させていただきます。 この春、私、4番は、4年に一回の市議会議員の選挙に当選させていただきました。きっかけは、25歳のとき、ふるさとである新宮市に、私はUターンしてきました。それ以来、携わってきた農業をまず振興させていきたいと考えたこと、そして30年以上をかけてようやく軌道に乗せた酪農業を一瞬にして奪い去ってしまったのが災害であります。このとき、貴重な教訓をいただきました。必ず起こるであろう次なる大災害に少しでも備えるために、自分のこの得た教訓を生かしていきたいと思ったことであります。また、私の母は、看護師として市民病院で医師の指示を受けて長年患者のために尽くしてまいりました。その姿を見るにつけ、病気やけがで困ったときには、医療福祉がいかに大切であるかを学ばせてもらいました。せめてこの三つの課題を市議会議員として取り組んでいくことで、市民生活に貢献していきたいと考えたからであります。 今回、一般質問の3番目の項目に、選挙の制度改正を取り上げさせてもらったのは、住みよい新宮市を築いていくためには、若い世代の参加が不可欠であります。そのためには、少しでも早くから興味を持ち、考え、行動していただきたいからであります。 それでは、本題に入ります。 新宮市の大きな問題の一つは、これからの人口減少をいかにして食いとめるかということではないでしょうか。市長の見識を伺います。 ○副議長(田花操君)  市長。 ◎市長(田岡実千年君)  そのとおりでありまして、今、まち・ひと・しごと創生推進会議、また創生本部をつくっていろいろ議論をしているところであります。やはり、減少すると全てにおいていろんなところで影響を受けるわけでございます。その中で、新宮市において、現在、自然減、また社会減両方で減ってるわけで、減るぐあいが早いでありますので、いかに食いとめるかいろいろ考えていかなければならないと思ってございます。 ◆4番(大石元則君)  私は、この大きな問題を解決するには、この新宮市を日本一住みよいまちにすることだと考えております。そうなれば、誰もが新宮に住みたいと考えるからであります。それでは、この課題に取り組むために、新宮市に住みたくなる施策を皆さんとともに考えてまいりたいと思います。 まず、農業を振興させることであると思います。農業が元気になれば、食生活が豊かになり健康になります。医食同源の世界であります。そして、身近に収穫された農畜産物で特産品の開発ができます。もちろん、飲食店の食材にもなります。農業を振興していけば家庭菜園をする人もふえ、健康寿命が延びることでしょう。そこで、所管の課長に聞きます。今の新宮市において、専業農家でやっていけるのか、やっていけないのか。農業の状況をお聞かせください。 ○副議長(田花操君)  名古農林水産課長。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(名古一志君)  かなり厳しい状況だと思います。専業農家さん、かなり少ない状況でございます。 ◆4番(大石元則君)  私も、確かにそう思ったときもありました。ところが、今度、道の駅構想があって、調査費がつけられております。当然、農畜産物のコーナーも対象になるやとも思われます。その動向を知るために、公設市場に行ってまいりました。そのときに、小学校からの依頼で地場産の野菜を紹介して、子供たちに地産地消の出前事業をされている職員の方にお会いでき、お話を聞くことができました。ネガティブな現状の中にあって、そのお話を伺ったんですけども、課長はその方のお話を聞いたことはありますか。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(名古一志君)  我々も参加する地場産青果物対策協議会の事務局をやっていただいている方だと思います。 ◆4番(大石元則君)  その方のお話の内容は、とてもポジティブなお話でした。私は、聞いてみて目からうろこというか、視野が広がったような気がしました。というのは、議会では予算、決算の絡みからとかく数字だけが取り沙汰されております。しかし、その方の話では、買い手は少しでも安く買いたいし、売り手は少しでも高く売りたいしという折り合いがつきそうにない状況にもかかわらず、売り手すなわち生産者に、買い手、商店主からいただいた、もらった消費者のニーズを伝えることで、双方が納得する価格を導き出しているということでした。それだけではなく、消費者の意向を反映させるために直接生産者に働きかけ、年間を通して一定の価格でネギの生産を進めたり、朝採りトウモロコシ味来やナスの栽培などを推奨されております。さらに、生産者とともに先進地に同行し、栽培技術を向上させたり、農薬の使用方法の適正化や栽培履歴を残すよう指導しておられ、安全・安心な黒潮野菜のブランド化を図っております。県の農業改良普及員の方が農業の現場で栽培指導に当たっている姿を見かけることがなくなってきている状況にあって、まさに生産者にとっての命綱であります。 実際に、那智勝浦町では、既にこの方の指導を受け、30代、40代の若者が就農されています。そして、今では年収300万円から500万円を実現し、日々の農作業の努力の汗が報われております。もう少し早くこの方に会えていたなら、私も、市議会議員にならずに済んだかもしれないと思っております。 さて、ここまで来ると、いよいよ行政の出番のように思えます。公益でもって公設市場を維持していくことが、これからも大切な仕事になると思います。そして、就農者のために農地を確保していくことが急務であると考えますが、担当課のお考えはいかがですか。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(名古一志君)  農地を守っていくということは、我々の仕事の一つでもございます。 ◆4番(大石元則君)  よろしくお願いしたいと思います。 それでは、農業振興地域の熊野川町に限らず、公設市場に一番近い三佐木地区の農地の現状についてお尋ねいたします。とかく開発が取り沙汰されている地域です。農道もいち早く整備されています。耕作放棄地も目立ってきています。住宅も混在して、田んぼの消毒などの農作業もままならないところもあります。しかしながら、いまだにお元気な農家の方や、ほかの仕事を持っている人、また家庭菜園をされている人、獣害を逃れ、三重県からでも農作業をしに来られている人など、さまざまな方が農地を守ってくれています。このような状況にあって、農地を守るという観点から、担当課はどのようなお考えをお持ちなのか、お聞かせください。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(名古一志君)  農家、非農家の混住等々につきましては、農地を守ると言いながらでもケース・バイ・ケース、そういうことになるのかなというふうに思いますし、耕作放棄地の解消あるいは現在つくっておられる農家を守っていくというのは、我々の仕事であるというふうに思います。 ◆4番(大石元則君)  ありがとうございます。 ケース・バイ・ケースで対応していただいて、できることなら安心して一区画でもいいから耕作を続けられるような施策を今後ともお願いしたいと思います。 私の考えは、土と水と太陽、そしてやる気さえあれば農業はできます。今は、地産地消ではなく地消地産であると聞いております。黒潮野菜の生産だけでも新規就農者を募ることができるのですから、せめて来たるべき彼らや彼女らのために農地を残していく努力を、これからも続けていただきたいと思います。 次に、熊野牛のブランド化の推進について取り上げようと思っておりましたが、先ほどの市長の話の中にもありましたように、新宮市まち・ひと・しごと創生推進会議での項目に上がっております。そちらのほうで、まず検討していただけるので、またの機会にいたします。 そこで、かあちゃんの店です。市長を初めとする行政の職員の方々の御尽力、そして地元議員の働きかけはもちろんのこと、多くの方々の支えによって、かあちゃんの店が見事復活しました。我が事のように思え、うれしくてなりません。心からお礼を申し添えたいと思います。 まず、かあちゃんの店の復活について、市長のコメントをいただきたいと思います。 ◎市長(田岡実千年君)  4年前の水害で全壊というか、完全に建物が流れてしまった中、私たちが予想する以上に早く復旧いただいた。大変、熊野川町の方々の頑張りに、大変心より感謝しておるところであります。道の駅に隣接する施設でもありますので、大変、市にとっても重要な施設だというふうには感じてございます。 ◆4番(大石元則君)  さて、かあちゃんの店ですが、熊野川町のお母さん方がやっているだけの店という話ではありません。その意義は、六次産業化によるアグリビジネス経営体の育成、すなわちかあちゃんの店の復活だったんです。 市長、まことに釈迦に説法になってしまい申しわけないんですが、アグリビジネスのアグリとは何か、おわかりでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  すみません、わかりません。     (「農業」と呼ぶ者あり) ◆4番(大石元則君)  農業です。そう、アグリビジネスとは農業のビジネスなんです。かあちゃんの店は、既存の直売加工販売グループなどを対象に、生産、加工、流通の取り組みの高度化を進めるためにつくられたものです。これが、農業六次産業化の一例であります。 具体的には、和歌山県が熊野川町産品加工組合の加工交流部門、すなわちかあちゃんの店、この復旧に、建物は山の暮らし支援整備事業を使い、また厨房機器については地域活性化アグリビジネス支援事業で支援を行ったとあります。 それでは、後の質問になって申しわけないんですが、市は、かあちゃんの店復活に当たり、どのような支援をされましたか、お聞きします。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(名古一志君)  昨年度、先ほど議員おっしゃいました建物の整備に関しまして、1,000万円ちょっとかかったんですけども、県費500万円、それに市が250万円を上乗せして、750万円という形で補助しております。 ◆4番(大石元則君)  ありがとうございました。 あと、熊野川町では、母ちゃんだけでなく父ちゃんたちも頑張ってると聞いています。どのような活動をされているのでしょうか。わかる範囲でお願いします。 ◎熊野川行政局住民生活課長(丸石輝三君)  今、熊野川町ではみつの地域活性化協議会を初め、新宮商工会議所青年部とか、7団体で休耕田を利活用し、ヒマワリの植栽と景観事業に取り組んでおります。また、それとあわせ農作物づくりも試行的に取り組んでおります。 ◆4番(大石元則君)  ひまわりまつりも行われたんですが、あの点についてはどうでしょうか。 ◎熊野川行政局住民生活課長(丸石輝三君)  ひまわりまつりを開催いたしまして、かなりの人が集まっていただきました。こういう花づくりを通して、いろんな方に農地へ足を運んでもらって、農業に興味抱いてくれれば、そういう意図的なことも試行的に行いました。 ◆4番(大石元則君)  あと、近々ソバの収穫もあるように聞いたんですが、その点はいかがでしょうか。 ◎熊野川行政局住民生活課長(丸石輝三君)  ソバは、能城山本地区で昔から植えられてたと聞いてます。それで、今回、試行的にソバも植えまして、今、収穫して干している状態にあります。これを今から粉にひいて、そば打ち体験、これちょっと難しいですが、何とか体験して、どんな味がするかということで、現在、進めているところであります。 ◆4番(大石元則君)  あと、ちょっと余計なお世話になるかもしれませんが、小麦は栽培できないんでしょうか。 ◎熊野川行政局住民生活課長(丸石輝三君)  小麦のほうは、NPO法人山の学校のほうでパンづくりするということで、今、育てております。昨年から、もう既にパンの材料になっていると聞いております。 ◆4番(大石元則君)  市長、小麦粉もあるそうなんですけど、どうでしょうか。そば打ちはちょっと無理でも、うどんのほうで使っていただけませんか。 ◎市長(田岡実千年君)  いい小麦粉ができたら、ちょっといただきたいと思います。 ◆4番(大石元則君)  ぜひ、その点よろしくお願いしたいと思います。 先日、同僚議員も指摘いたしましたが、農業も六次産業や農福などの医療福祉とも密接な関係が築かれようとしております。また、国はTPP対策を考えています。県も実りのある農業を県民の友の表紙で提唱しています。再々申しわけないんですけど、農林水産課長、ふだんからアンテナを張っていただいて、農業の現場がますます潤うようにリーダーシップをとっていただけたらと思っておりますが、いかがでしょうか。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(名古一志君)  はい、そのように努力します。 ◆4番(大石元則君)  ちょっと、お声が小さかったんですけど、だんだん大きくなっていただけると思うんで、よい御返事をいただきまして、まことにありがとうございます。 いい返事をいただけましたので、次の項目に移らせていただきます。 では、防災の観点からお伺いします。 市長、今度は大丈夫だと思うんですけど、11月5日は、5日前に国連の共通記念日になりました。何の日になったか、御存じですか。 ○副議長(田花操君)  市長。 ◎市長(田岡実千年君)  津波防災の日であります。 ◆4番(大石元則君)  それは、2011年6月、津波対策推進法によって津波防災の日になっております。5日前の話なんですけども、いかがでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  5日前といいますと、国連の委員会で世界津波の日に採択されたということだと思います。 ◆4番(大石元則君)  私の質問の順番が中途半端で申しわけなかったんですけど、確かに日本を含む142カ国が提案国となりまして、世界津波の日となりました。世界津波の日を決めることにより、人々の命を津波という災害から守ろうとする試みのように思われます。そして、ふだんから津波防災に取り組むことにより、少しでも安心して暮らしていけるようにという意図がうかがえます。 そこで、質問です。新宮市では市民の皆様に津波に関してどのような周知活動をされてきて、また防災に努められているのか。これまでやってきたこと、これからやろうとすることを含めて、いま一度、この場でお聞きしておきたいと思います。 ◎防災対策課長(西利行君)  新宮市の津波防災に対する取り組みということでございます。 それで、直近では、御存じかと思いますが、昨年3月に津波ハザードマップということで全戸配布させていただいております。それは、南海トラフ巨大地震といいまして、東日本大震災のマグニチュード9.0を超える9.1ということで、1.4倍のエネルギーということで、想定外の想定をした地震でございまして、千年万年の確率で発生するだろうとは言われております。 それに基づきまして、出前講座で出向きまして、また最近では動画再生でもって津波の動きがどこから浸入、例えば大浜海岸から浸入する、そういう動画でもって、リアルというんですか、そういう目で見える部分として動画ということでホームページにも掲載させていただいてますし、出前講座においてもそういう形で投影させていただいたりして、わかりやすく丁寧にといいますか、実際にこういう想定でもって、こういう津波がありますよ、それでこういう形で時間はこうですよという形で、避難についてのそういう部分で説明をさせていただいています。 また、ハード対策ですが、昨年、いろいろ津波避難タワーとか計画させていただいたんですが、諸事情により中断させていただいております。今後とも、そういう部分で、新宮紀宝道路等々もございますし、その部分も活用できるかなと。そういう部分においては、どうしてもタワーが建ちますと、メンテナンスとか、耐用年数とかございまして、それで国交省のそういう部分で盛り土で利用させていただきますと、メンテナンスが必要ないということで費用も掛からないという部分もございます。そういう部分もございますので、ハード部分につきましては、今のところ、そういう部分でお願いしたいという格好で考えております。 あとは、避難訓練がございます。それで、今回で3回目ですかね、三佐木、蜂伏地区におきまして、毎年1回、合同で津波避難訓練を開催しております。それで、その訓練方法は、まず各区でおのおのの津波一時避難場所に避難していただく。その前に、9時に津波警報のサイレンを防災無線から出すんですが、それを合図に各地区で津波避難訓練をしていただいて、その後、各自各区独自のメニューでもって訓練をしていただく、そういうスタイルでした。それで、来年は私どもも参加させていただくんですけども、その中で、今度は、そういうことに、一時的な部分の避難訓練に加えまして、今までやった独自の訓練にかえて、佐野の市民運動競技場ですか、そちらのほうの多目的グラウンドでもって、合同でもって、例えば関係機関でもって、和歌山県ではそういう講座、防災減災講座とか、あと起震車を持ってきていただくとか、あと自衛隊とか、海上保安庁とか、もちろん警察、消防、そういう関係機関に加えて、地元の消防団の方とか、あとは、婦人会の方とか、そんな方々に集まっていただいて、皆さんが参加しやすいというんですか、そういう啓発的な部分の訓練ということで、4区合同の訓練に引き続き参加させていただいて、いろいろ協力をさせていただく。そんな格好で、引き続き自主防災組織のそういった津波避難訓練につきましては、私どもも参加させていただいて、提案できる部分があったら提案させていただきたいということで、考えてはいます。 ◆4番(大石元則君)  いろいろ考えておられるということが、よくわかりました。 それでは、確認させていただきます。 防災の長である防災監に聞きます。この10月25日に、合併10周年記念シンポジウムが開催されました。あなたは、そのとき、新宮市の津波浸水想定ということで講話されております。どういう内容を話されたのでしょうか。 ◎防災監(井上登君)  シンポジウムにおきましては、新宮市の津波シミュレーション、それの読み解きを行いました。 ◆4番(大石元則君)  そのときのことが地元紙の記事になりましたが、御存じでしょうか。 ◎防災監(井上登君)  はい、読みました。今、手元にあります。 ◆4番(大石元則君)  それでは、私も、ふだんあなたが提唱されていることが書いてあるだけで、別段問題はないと思ってましたが、どうですか。 ◎防災監(井上登君)  記事の内容につきましては、私が言ったこと、全て間違いはないと思っております。それで、私が言おうとしていることにつきましても、記事の最後にもありますように、これを参考に備えていただきたい。それと、最初のところにある記事では、正しく恐れることの大切さを説いた、それが私の意図するところであります。 ◆4番(大石元則君)  私も、そのとおりだと思いました。 ところが、今月の4日、王子権現親睦会自主防災の会の人たちと津波避難路のことで会合を持ったときのことでございます。集まった人から、過剰認識に警鐘を鳴らす意味での津波を正しく恐れることが大切であると書いてはあるけども、どこにも津波から逃げろと書いてないじゃないかという指摘をいただきました。この指摘をどう受けとめられますか。 ◎防災監(井上登君)  シンポジウムでは、まず新宮市における津波のシミュレーション、これについてきちんと理解をしてもらう。その中で、きちんと判断してもらうということなので、それで逃げるというような話までは至りませんでした。20分の中での話でしたので、その部分については割愛させてもらったところでありまして、地域とかで話しする場合であれば、住民に聞いて、疑問に答えて、どのようなことをしたらいいかなというようなきめの細かいところまで説明ができるのかとは思いますが、今回のシンポジウムでは、あくまでもシミュレーションの読み解きという部分での話でしたので、この部分だけで終わっております。 ◆4番(大石元則君)  ここでは、よくわかりました。 あと、津波の高さ、この津波の高さは14メートルが来ても、その高さで浸水するわけではないと。浸水深も、内陸部に進むにつれて浅くなり、勢いも遅くなっていると、新聞に説明が載っています。これに対し住民の皆さんは、建物があることによって増幅される場合もあるのではないかという疑問が出ましたが、この点についてはどうですか。 ◎防災監(井上登君)  かもしれないというのはあるのかもわかりませんけども、あくまでもシミュレーションでした根拠に基づいた説明というか、読み解きでありますので、そのとおりのことを伝えました。 ◆4番(大石元則君)  これまでの防災監のお話と住民の方からのお話を伺ってみて、新聞記事からでは防災の立場から津波情報を正しく伝えることはなかなか難しいのかなと思います。まして、講演会は一方通行の場であります。地元の皆さんとの情報交換の場が最も大切であると考えますが、いかがですか、防災監。 ◎防災監(井上登君)  おっしゃるとおりです。地域によって災害に対するリスクというのは違うと思います。そういうことでは、やはり地域で話しして、その危険性、それを共有して、同じ共通の認識で対応するというのが必要になろうかと思っております。 ◆4番(大石元則君)  ありがとうございます。 それでは、その皆さんが集まられた4日には、なぜ防災監が立ち会われなかったのですか。 ◎防災監(井上登君)  すみません。幹部会と部課長会がありましたもので、そちらのほうへ出席しておりました。 ◆4番(大石元則君)  御苦労さまです。ちゃんと、住民の方にはお伝えしたいと思います。 では、改めて防災監に尋ねます。津波から市民を守るにはどうしたらよいのか、教えていただきたいと思います。 ◎防災監(井上登君)  津波というのは恐ろしいものであります。ただ、恐ろしいということであっても、やはり津波という特性というか、その性質を見きわめる必要があります。そこは、正しく認識する。その中で、やはり正しく逃げるということ、それに尽きると思います。 ◆4番(大石元則君)  確かに、そうあるべきだと思っておりますが、現況から考えれば、ハード面については計画段階のものが多く、整備が立ちおくれているように思われます。現在の津波防災の命綱は、ソフト面、避難行動にあります。日ごろの訓練を通して、少しでも安全に逃げられるように、内容を充実させていただきたいと考えます。あと、これからも正確な情報が正確に伝わる情報発信をよろしくお願いしたいと思います。 次に、指定避難所についてお聞きします。 ことしも避難したんですけども、木ノ川の人たちが、雨がたくさん降ってきたんで何人か避難されました。そのときには、防災無線で蜂伏会館へ行くように指示されております。木ノ川地区には避難する施設はないのでしょうか。 ◎防災対策課長(西利行君)  木ノ川地区の避難所ですが、木ノ川会館がございまして、そちらのほうが一応指定避難所ということで位置づけさせていただいてます。それで、避難所の種類としまして、そういう指定避難所と指定緊急避難所ということで、災害対策基本法にも書かれてるんですけど、そういう2種類、二つの避難所がございます。 まず、指定避難所というのは、自宅が被災してどうしても戻れない状況でもって、避難所で避難生活を送っていただく、そういう部分で指定避難所として木ノ川会館は指定させていただいています。指定緊急避難所というのは、例えば津波でしたら、今、津波一時避難場所とか、施設とか指定させていただいてますので、そういう部分で指定緊急避難場所ということになってるんですが、木ノ川会館におきましては、その部分におきましては、どうしても台風12号災害のときに洪水、浸水被害ということでございましたので、洪水については指定緊急避難場所としては指定させていただいてないという状況で、そういう大雨とかになりましたら蜂伏会館が避難所になっておりますので、そちらのほうに御案内をしている状況であります。 ◆4番(大石元則君)  それでは、木ノ川会館に避難するときは、どんなときに避難できるんでしょうか。 ◎防災対策課長(西利行君)  指定緊急避難場所としてでしたら、洪水を除く土砂災害は、緊急一時指定避難場所とさせていただいてます。それで、津波に関しましては、津波浸水エリアになってございませんので、特にこちらは指定はさせていただいてないですが、地震とあわせまして、緊急時、そういう避難をしたいという場合でしたら可能なのかとは考えておりますが、現在のところ、そういう浸水エリアではございませんので、あくまでも高台という部分で意識させていただいてますので、木ノ川会館については土砂災害の指定緊急避難場所。 ただ、洪水は、指定緊急避難場所としては外させていただいてます。その関係上、土砂災害においても、洪水イコール土砂災害の危険があるということで、なるべく私どもとしては蜂伏のほうに逃げていただきたいという形で御案内したいとは考えております。 ◆4番(大石元則君)  ちょっと、わかったようなわからんようなお話になってしまったんですけども、土砂災害のときには木ノ川会館へ逃げたらいいよって防災無線が流れそうなんですけども、地震が起こったらどんな話になるんでしょうか。 ◎防災監(井上登君)  まず、地震につきましては、シミュレーションではあくまでも浸水のエリア外とはなっておるんですけども、高いところへ逃げてもらうというところで、そこを指定するよりかは、さらに、あそこ木ノ川は高台がありますので、そちらのほうへ逃げてもらう、そういう兼ね合いからそこについての指定はしておりません。 それで、土砂災害につきましては、あの位置からすれば土砂災害による被害というのは受けにくい場所ではありますが、雨が降って洪水が起こって、洪水で使えないところになりますので、雨による洪水と土砂災害はセットというような考え方になろうかと思います。そういう意味では、安全である蜂伏会館、そちらへ逃げてもらいたいということで、市のほうは蜂伏会館を、開放というか、開いている状況であります。 ◆4番(大石元則君)  ますますわからなくなったんですけど、そしたら。それは、防災監の言やることは大変よくわかります。でも、地区の人にすれば、木ノ川会館は避難所なのか、その辺のところがますますわからなくなったんですけども、一応、指定されてるいうお話だったんですけど。 ◎防災監(井上登君)  すみません。丁寧に説明したいと思います。 まず、避難所という部分につきましては、災害があって自宅などがなくなって生活ができない、そういうときにそれから後の生活をしてもらうための場所としております。それで、災害が台風でありましたら、その台風をやり過ごすために、命を守るために、いっとき逃げておく場所が必要になります。それが一時の避難場所ということになりますので、使い分けとしては、二つ、避難所というところと、いっときの避難する場所という二つに分かれます。 それで、木ノ川でありましたら、いつも台風が来たらそういうように逃げるというのはいっときと考えてもらいます。そのいっときのときであれば、やはり洪水も含めて安全な場所がどこにあるのかと考えたら蜂伏会館に逃げていただきたい。ただ、災害が終わって木ノ川会館が健全であれば、何も問題なければ、木ノ川の人で家で住めなくなった人は、そこで生活をしてもらうことができるというようなことで避難所としております。 ◆4番(大石元則君)  これで、迷わなくなったんで、ありがとうございます。 ただ、蜂伏会館しかないというのが、水害とか起こった場合には、高台にある、屋根のある蜂伏会館というお話ですけども、例えば木ノ川もないことはないと思ってるんです。というのは、遠くの地震でもお寺のほうへ逃げられたという話も漏れ伝わっております。テレビでも見ました。木ノ川にも立派なそれなりのお寺があって、本堂があって、今まで住居も一緒だったんですけど、和尚さんのほうで住居は別に構えられたいうことで、バス、トイレはあります。それで、それなりの賄いの台所もあります。このお寺を指定するいう話にはならないんでしょうか。 ◎防災対策課長(西利行君)  これまでも、地元の方にお寺を利用させてもらってますというお話は聞きます。それで、お寺につきましては、まず先ほど言いました指定避難所なり緊急避難場所、そういう部分でもって指定するに当たっては、まず基準というのがございまして、まず指定避難所として、例えば耐震性がどうなのかとか、そういう部分が大まかな、まず前提となってきてございますので、お寺の本堂が、その辺、どうなのかなということがございまして、耐震性、かなりお寺の本堂なので古いのかなとは思うんですけども、その辺、確認はしてないですけども、そういう部分で耐震性がクリアされるのが第一段かなとは思ってますが、その辺でちょっとどうかなと、なかなかなのかなとは考えております。 ◆4番(大石元則君)  耐震性についてはよくわかるんですけども、ただ木ノ川のお寺が地震で潰れたいう話は聞いておりません。その点に対しては百歩譲るとしても、100年に一遍、1,000年に一遍の地震を想定されている規模の大きさというのもよくわかります。まして、最近では地震災害までに毎年のように梅雨どき、雨季になると避難することがまま出てきております。その洪水のときには、どうお考えでしょうか、お寺を。 ◎防災対策課長(西利行君)  まず、指定避難所なり、緊急指定避難所なんですが、それを指定するに当たっての指定避難所の構造の基準というのがございまして、まずそれの第一が、その建物が耐震性があるかどうかとか、そういう基準がございまして、その辺をクリアしないとちょっと指定は難しいかなと。 それで、市としては仮に無理としまして、従来どおり、地域の方がそこを利用していただくということにつきましては、私のほうはどうこう言えませんけども、地元のほうでそこを利用したいということで、独自に利用していただくのは、私どもは、特に指定はさせていただきませんが、拒む必要はないのかなとは考えております。 ◆4番(大石元則君)  今の課長の話も、私自身は大変よくわかります。ただ、これまでの経緯からすると、市の防災無線は、洪水のときは、大雨のときは、蜂伏会館へ逃げてくださいという放送になるような気がしましたけども、いかがですか。 ◎防災対策課長(西利行君)  はい、そうですね。あくまでも、私どもが指定している避難所には御案内させていただくというのが基本であります。 ◆4番(大石元則君)  その辺のところが、納得いかないんであります。というのは、実際、蜂伏会館に、洪水か大雨のときに行かれた何人かおられますけど、本堂でも十分間に合う人数です。まして、ふだんからつき合いのあるお寺です。それで、お寺自身も檀家のあるなしを問わず、受け入れしていただけるやに聞いております。行政のほうでも、一歩足を踏み込んで、そういう段取りをされたらいかがかとは思うんですけども、いかがでしょうか。 ◎防災監(井上登君)  まず、逃げる場所ということであって、指定云々にかかわらず、そういうふうに地域に逃げる場所があれば、地域のルール、防災対策課とも話ししながら、そういうところを確保していくということについては問題はないかと思うんです。ただ、指定避難所となると、県からも指示されますように、耐震性がどうのとかいうことになりますので、耐震性がないところに指定するのということが逆に責められる原因にもなります。そういうところでは、地域の方は近くに逃げたいというのもわかりますので、地域ルール、安全性なども検討して地域の方と話し合って、そういう逃げ方も一緒になって考えていったらいいのかなとは思います。 ◆4番(大石元則君)  よく、わかります。 ただ、防災無線の活用ですけども、雨のときぐらい木ノ川の寺へ逃げても構いませんよ、必要に応じて、というような話にはならないんでしょうか。 ◎防災対策課長(西利行君)  すみません。ちょっと、融通きかなくて申しわけないんですが、今、防災監言いましたように、あくまでも公式というんですか、市が指定している部分でもって御案内という形で公に放送でさせていただくことになります。 ◆4番(大石元則君)  じゃ、せめて区長との話し合いでも持たれたらいかがですか。 ◎防災対策課長(西利行君)  そうですね。これまで区長とお話はしてないんですが、地元はお寺を利用しているというのをお聞きしておりますので、その辺で絶対逃げたらあかんとは言いませんが、その辺で、区の避難訓練がまたございますけども、そんな部分でもって、どうしてもそこが活用しやすいという部分がございましたら、話の中では進めてはいきたいと思いますが、あくまで市の指定ということでは、ちょっとしにくいなと。そういう地元が合意の上でしたら、指定はできないんですが、区独自としてそういう避難場所という確保は可能なのかなとは思います。 ◆4番(大石元則君)  この案件でここまでやりとりができたのは、よかったのか悪かったのか別にして、ちょっと想定外でした。お話を伺ってると、まだまだこれから詰めていかなあかん部分もあると思いますので、よろしくお願いしたいと思います。 さて、今回、来たるべき地震に備えるために、基本的なことを述べさせていただきたいと思います。いつ、どこで、どのような災害が起こっても対応できるように準備しておくのが、防災対策課の使命であると考えます。また、防災対策課は、防災監を含め2名の方が防災士の資格を持ち、総勢6名の精鋭が集う部署と、私は認識しております。そして、防災対策課が常にほかの部署との連携を密にして、必要に応じ、相互に協力できる体制を充実させてこそ、大災害に率先して行動できると考えます。来たるべき大災害、南海トラフ巨大地震の備えについての市長の見解を明らかにしていただければと思います。 ◎市長(田岡実千年君)  引き続き一人の犠牲者も出さないことを目標にして、いろんな施策を実行していきたいと思います。 ◆4番(大石元則君)  よろしくお願いします。 さて、3番目の選挙の制度改正からであります。 ことし、公職選挙法が改正されました。選挙権が18歳以上に引き下げられたということですが、概要についてお聞かせください。 ○副議長(田花操君)  澤選挙管理委員会事務局長。 ◎選挙管理委員会事務局長(澤隆弘君)  選挙権年齢18歳以上の引き下げにつきましては、本年の通常国会において、公職選挙法等の一部を改正する法律が成立し、本年6月19日に公布されました。なお、参政権の拡大は、昭和20年に20歳以上の男女となって以来、70年ぶりとなります。また、施行期日は公布の日から起算して1年を経過した日、平成28年6月19日から施行し、施行日以後、初めて行われる国政選挙の公示日以後にその期日を公示され、または告示される選挙から適用されます。 したがいまして、来年7月に任期満了を迎える参議院議員通常選挙から施行予定で、それ以後、地方選挙等に順次適用される予定となっております。 ◆4番(大石元則君)  今回の改正で、新たに対象となる有権者の状況をお聞きします。次に予想される選挙において、多分、参議院の選挙になると思うんですけど、新規に有権者になる人数はどうなりますか。 ◎選挙管理委員会事務局長(澤隆弘君)  全国的には、240万人の有権者が増加すると言われております。新宮市においてですが、本年8月に調べた数字でございますが、来年6月30日を基準日といたしまして算出した18歳から19歳の潜在有権者数は、578人となっております。 ◆4番(大石元則君)  予想でいいんですけども、その578人の方が新宮市で投票されるんでしょうか。 ◎選挙管理委員会事務局長(澤隆弘君)  今、申し上げました18歳から19歳の潜在有権者数578人の方が、来年の夏の参議院選挙のときに何人選挙人名簿に登録されるか把握は不可能なんですけれども、本年4月に執行されました新宮市議会議員一般選挙における20歳と21歳の投票率は23.9%でした。ただし、この年齢別の投票率は、当日者のデータを集計している6つの投票所のみの数字で、全有権者数2万5,227人のうち1万3,826人、抽出率54%でございます。ですから、諸条件が異なりますのであくまで御参考の数字としてとどめておきたいのですけれども、18歳から19歳の潜在有権者数578人に、先ほど申し上げました20歳と21歳の投票率23.9%を掛けますと、約138人。これは、あくまでも推測の数字になるわけなんですけど。 ◆4番(大石元則君)  実際の投票結果を待ちたいと思います。 投票率を上げることは、民意を少しでも反映させていくためには必要な努力だと思います。今回、初めて選挙権を持たれる方たちに対して、どのような啓発をされているのか。されていたら、お聞かせください。 ◎選挙管理委員会事務局長(澤隆弘君)  総務省、文部科学省が連携して作成した高校生向けの副教材と指導用教材の配布を高校にしております。それと、高校生向け出前授業を実施しております。市選管としましては、今年度は法改正のため高校生を優先しており、具体的には7月21日県立新宮高校2年生の模擬選挙、そして10月21日には県立新翔高校3年生を対象に出前授業を実施しております。また、今後の予定としましては、来年2月18日に近大新宮高校3年生への出前授業と、3月9日に同じく2年生の出前授業を予定しております。 すみません。もう1点あります。市のホームページに、12月から選挙権年齢引き下げについてを掲載しております。 ◆4番(大石元則君)  啓発活動を始められたということですけど、模擬選挙をやられるようになったきっかけはどのようなことだったんでしょうか。 ◎選挙管理委員会事務局長(澤隆弘君)  高校での模擬出前授業をするきっかけとなりましたのは、新宮高校の社会科の教諭から、投票箱を借用できないかという相談がありまして、話をする中で、本市選管と県選管が協力して模擬選挙を実施することを提案いたしましたところ、快く引き受けていただきました。 ◆4番(大石元則君)  生徒たちの反応は、どんなものがあったのでしょうか。 ◎選挙管理委員会事務局長(澤隆弘君)  出前授業をいたしました新宮高校で行った出前授業に関するアンケート結果によりますと、きょうの講義を聞いて選挙に興味を持ちましたかの問いに対しまして、強く持った、少し持ったを合わせますと85%の回答となっております。また、投票方法や開票方法については理解できましたかという問いかけにおきましては、よく理解できた、大体理解できたを合わせますと99%の回答となっております。また、もう一方、模擬投票を行った経験は今後投票所へ行く際に生かせそうですかという問いに対しましては、生かせる、少しは生かせると合わせて98%の回答となっております。 以上です。 ○副議長(田花操君)  大石議員、まだ大分かかりますか。 ◆4番(大石元則君)  あと、10分か15分はちょっと残っているように思うんですけども。 ○副議長(田花操君)  そしたら休憩しますか。     (「はい」と呼ぶ者あり) ○副議長(田花操君)  一般質問中ですが、10分間程度休憩いたします。 △休憩 午後2時00分---------------------------------------
    △再開 午後2時11分 ○議長(榎本鉄也君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。 4番、大石議員。 ◆4番(大石元則君) (登壇) 引き続き一般質問を続けます。 来年予定されております参議院の選挙について、新しく18歳、19歳の方が選挙権を得て投票されます。当然、全国的にも次の選挙の結果が楽しみであります。 それでは、その対比に注目されることになると思うんですけども、参考までに、来年の参議院選挙の結果はこれからなんですけども、3年前に行われた参議院選挙の様子をお聞きします。投票率はもちろんのこと、新宮市における3年前の参議院の選挙では、投票率、投票総数はいかがでしたか。 ○議長(榎本鉄也君)  澤事務局長。 ◎選挙管理委員会事務局長(澤隆弘君)  平成25年7月21日に実施されました参議院議員通常選挙選挙区の投票率は、新宮市で61.07%で、投票者数は1万5,943人となっております。 ◆4番(大石元則君)  では、その内訳というか、年齢別で大まかな傾向だけでもいいんですけども、年齢別の投票人数、投票率についてはいかがでしたか。 ◎選挙管理委員会事務局長(澤隆弘君)  これにつきましては、市独自の年齢別投票率は資料としてございませんが、和歌山県の選挙管理委員会が作成した県内の各市町村の平均的投票率を示す一投票区を集計した資料によりますと、平成25年参議院選挙における年齢別投票率では、70歳から74歳の年齢層が約76%で最も高く、20歳から24歳の年齢層が約31%で最も低いとなっております。なお、投票者数が示された資料がございませんので、申しわけございません。 それから、おおよそ、どの選挙においても20歳から74歳までが右肩上がりで、75歳以上は右肩下がりという傾向があります。 以上です。 ◆4番(大石元則君)  20歳から74歳までは右肩上がり、それで70歳から75歳が和歌山県においては76%で最高、20代においてはその半分くらいの、ということは、人数が少ない20歳代、さらに投票率も低いと。それで、高齢化でもって70歳代の方が人数が多い中で投票率が一番ピークに達しているということは、シルバー層の方々のウエートが大きいのではないかなと。シルバー民主主義と言えるような状況にあるのではないかなと考えます。ただ、子供たちの将来を気にかけたり、子供たちの未来に希望を託しているのもシルバー層の有権者の皆さんであります。 先ほどの災害における津波からの避難においては、子供たちが率先して行動を起こし、それを見た大人が子供たちの後に従ったという事例があります。この事例を鑑みますと、選挙の投票率を上げるにも、子供たちへの啓発も有効であろうかと思います。小学校や中学校などでも出前授業をやっておられますか。 ◎選挙管理委員会事務局長(澤隆弘君)  県選管が「出張!県政おはなし講座」、選挙の大切さを知ろうをメニューとして、教育委員会を通じて、小学校、中学校への呼びかけを行い、応募があれば市町村が共催して実施するという運びですけど、平成27年度中においては実績はございません。過去においては、平成23年度に蓬莱小学校で6年生を対象にした経緯はございます。 ◆4番(大石元則君)  意外と身近なものではないような気がいたします。でも、結果として一人でも多くの若者に選挙に参加していただけるよう、私も努力してまいりたいと思います。 さて、我々大人にとってある一定の領域に達してしまうと、えてして発想が乏しくなりがちであります。そこへいくと、子供たちの澄んだ目は今の環境をそのまま映してくれます。そして、思いもよらぬような疑問や質問を投げかけてくれて、子供たちならではの考えを言ってくれるときがあります。そこで、私は、子供議会、模擬市議会でありますけど、これを提案させていただきたいと思います。新庁舎の完成も控えております。市長のお考えを伺います。 ◎市長(田岡実千年君)  3、4年前に新宮JCが主催して、高校生議会というのを議場で開催したことがありまして、そのとき数人の高校生、多分8人ぐらいだったと思うんですが、学校の統合のことでありますとか、ごみの分別のことでありますとか、いろんなことに対して純粋な気持ちで質問をしていただいたのを覚えております。 そういう、今、議員おっしゃるように、私も若い方々の投票率を何とか上げたいというようにも思います。その中で、そういった、今度、1年半後に新しい議場ができるわけでありますが、そういったところでぜひそういった、また高校生、中学生による模擬議会とかできて、関心を高めていただいて、それが投票率のアップにつながっていければなと、今、大石議員のお話を聞いて思ったところでございます。 ◆4番(大石元則君)  太地町では、町長が率先して、毎年子供たちを招いて、職員の方々ともども模擬町議会を開かれてるやに聞いております。 そこで、この実現に向けて総務部長に聞きます。子供議会を実際やるに当たり、どうなんでしょうか、各部署の協力を仰ぐことになるんでしょうか。 ◎総務部長(上路拓司君)  それほど大きな事務量があるとも思いません。ただ、議会事務局との協議が必要になってきますし、子供は当然、議会のルールいうのは御存じないので、そこから協議しながらやっていくことになろうかと思います。 ◆4番(大石元則君)  ルールは確認させていただきつつも、同僚議員の中には子供議会を体験して議員になられた方もおられます。議会事務局においては、場合によっては率先して協力していただけるのかな。その点について、議長いがかですか。 ○議長(榎本鉄也君)  協力させていただきます。 ◆4番(大石元則君)  それでは、開かれた市政、議会の開かれた市政、ましてまた開かれた議会の一助として子供議会の実現に向けての検討を今後ともよろしくお願いしたいと思います。 住みよいまちづくりを目指すために、私なりに考えた施策を三つの視点から提言させていただきました。最後に、市長にとっての住みよいまちづくりとは何なのか、一端なりともお聞かせいただきたいと思います。 ◎市長(田岡実千年君)  住みよいまち、いろいろさまざまな施策を進めていかなければなりませんが、まず第一には、市民の皆さんが安心・安全で暮らせるまちづくり、そしてまた広く言えば、福祉、教育が充実するまち、弱い立場の方々が普通に暮らせるまちづくり、また差別のない明るく心豊かなまちづくり、そういった新宮市は自然文化豊かなすばらしいまちでございますので、そういったいろんな施策をしっかり進めていって、皆さんが幸せになれるまちが理想だと思ってございます。 ◆4番(大石元則君)  私も共有していきたいと思います。 私は、今回の一般質問を終えるに当たり、市議会議員として目指すものが見えてきたように思います。議会と行政の立場の垣根を越えて、住みよいまち新宮を目指そうではありませんか。市民と一緒になって汗をかき、頑張っていこうではありませんか。地方創生を実現していきたいと思います。 それでは、来たるべき平成28年が、皆々様にとって幸多きことを心から祈念いたしまして、私のことし平成27年最後の一般質問を終わります。 ありがとうございました。--------------------------------------- △上田勝之君 ○議長(榎本鉄也君)  12番、上田議員。 ◆12番(上田勝之君) (登壇) それでは、一般質問を始めさせていただきます。 幼稚園の保育料、これ既に4番目になりまして、いろいろと質問が交わされたところでありますが、引き続き質問をさせていただきたいと思います。 初めに、やはり市長にお尋ねをしたいんですけれども、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律、いわゆる地方教育行政法の改正があって、今般、新教育長制度で教育長人事が上程されておりますが、きのう以来の質問を聞いておりますと、私、本会議の上程時の質疑でもさせていただいたんですけれども、市長の新教育長に対する認識が今までと余り変わりがないような感を持つわけです。ところが、この新教育長制度は、教育委員会の会務を総理し、教育委員会の権限に属する全ての事務をつかさどること。非常に教育行政に大きな権限と責任を有することになるんです。その辺について、市長の認識を、ここでいま一度お尋ねいたします。 ○議長(榎本鉄也君)  田岡市長。 ◎市長(田岡実千年君)  今は、教育委員会の最高責任者は教育委員長でございますが、実質的な責任者は、私は、教育長だというふうに思っております。事務方のトップとしてふだんから常勤しているのが教育長でございますので、先日も、本会議か委員会かどちらかで、大きく変わらないということも私の考えで、これまでも大きな責任と権限があるというふうな考えでございます。 ◆12番(上田勝之君)  非常に新教育制度は教育行政に大きな権限と責任を有することが本当に大きな変わった点であり、もう一つは、総合教育会議ですよね。こちらにおいても、地方公共団体の長、いわゆる市長が招集することになる。これも、本当に大きな改革です。 それで、これも、本会議の質疑で市長にお尋ねをしたところなんですが、やはり今回の事態を受けて、総合教育会議の中でも取り上げるべきではなかったかと思うんですけれども、その辺の市長の認識、変わりませんか。 ◎市長(田岡実千年君)  先ほども並河議員の質問にお答えさせていただきましたが、11月に総合教育会議開催させていただいて、私が座長を務めていたわけでありますが、その時点ではその場で報告すべきことではないなという認識で、今考えれば甘い認識だったわけでありますが、今後、そういった総合教育会議も年に2回か3回ぐらい開催させていただきたいと思いますので、しっかりやっていきたいと思います。 ◆12番(上田勝之君)  実は、たしかその日、幼稚園の入園説明会、保護者説明会があった日と同日じゃないかと思うんですね。違いましたか。11月12日でしょう。 ◎学校教育課長(宮本雅史君)  そのとおりでございます。 ◆12番(上田勝之君)  ですよね。その際に、何らかの形で翌年度のことを、翌年度の説明会だったわけで、入園応募者の入園説明会だったわけですけれども、何らかやはり触れるべきではなかったかなと思います。 そういった中で、いわゆる原因とか再発防止については、これまで、濱田議員、北村議員、並河議員と続いてこられたんですけど、私、少し違う視点からお尋ねをしていきたいと思います。 幼児期の学校教育、保育、地域の子ども・子育て支援を総合的に推進する子ども・子育て関連3法が平成24年8月に成立し、社会全体による費用負担を前提に地方自治体が実施主体となって、保育所、幼稚園、認定こども園、小規模保育などへの共通の財政支援、給付が創設され、本年4月から本格施行されました。 しかしながら、今議会初日に上程された新宮市立幼稚園条例改正案や教育長任命案の上程時、そしてこの一般質問において議論されたように、教育委員会ではこの子ども・子育て支援新制度への対応がなされていませんでした。この子ども・子育て支援新制度における幼稚園保育料について、各自治体の判断で行うという誤った認識のまま現在に至ったという答弁内容でした。 平成26年9月議会では、新宮市特定教育保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準を定める条例が制定されております。この条例制定時の庁内での議論や、平成26年9月議会の本会議や、私はいませんでしたが、委員会での議論を、教育委員会ではどのように受けとめられたのでしょうか。 ◎教育長(楠本秀一君)  これまで、私の認識不足ということで説明させていただいてるわけですけど、このときは認定こども園ということの条例改正かなというように理解しておりまして、多分、事務方も皆、そのように理解していたのではないかなとは思います。 ◆12番(上田勝之君)  それでは、市長部局の認識はどうだったか。新制度では自治体の関与のもと保護者がみずから施設を選択し、保護者が施設と契約する公的契約とし、新たに導入された施設型給付が保護者に対する個人給付を基礎とするものの、施設側が自治体より法定代理受領をする仕組みになっておりますが、新宮市では市立幼稚園、市立保育所、私立の保育園があり、施設給付に移行しても財源措置は地方交付税による一般財源であり、支払いも児童福祉法に基づく委託費であったり、これまでの制度を踏襲した部分もありますが、市長部局の認識はいかがだったでしょうか。 ◎健康福祉部長兼福祉事務所長(森本邦弘君)  それまでは運営費という形で保育園のほうへ給付してましたけども、この改正で施設給付型ということで、それは認識してございまして、保育園のほうにつきましては、今まで多子の軽減でありますとか、そういうことは対応してございましたので、所得部分の階層の所得部分のところだけ規則の改正をやれば対応できるというようなことで、規則の改正は実施しております。ただ、そのときに、うちの子育て推進課のほうが、条例のほうを4本か上程させていただきましたし、子ども・子育て会議のほうも担当しておりましたので、幼稚園のほうの保育については、ちょっとそこまで気が回らなかったというのが、正直なところでございます。 ◆12番(上田勝之君)  そういう状況だったわけですか。 これまで、3人の議員の方が、原因や再発防止策について種々尋ねられてきたところですけど、新制度がスタートした本年4月までの経過はおおむね、教育長の認識から始まって市長の認識は答弁を聞いていたのですが、それでは本年4月以降、新制度が始まった4月以降、さきに答えられていたこの新制度に未対応と認識された時点、教育長は、9月議会での答弁では「新制度に対応できてないという認識があった。ただ、多子家庭の保育料の負担軽減は認識不足であった」とお答えをされています。 では、教育委員会の事務局サイドでは、新制度移行後に未対応と認識されるまでの経過はどのようだったのでしょうか。 ◎学校教育課長(宮本雅史君)  教育長が9月議会で話したとおりなんですけれど、保育料の改正については市町村民税の所得割によって階層が設けられて、それによって必ず、金額を変えていかなければならないとは思ってなかったんですけれど、そういう階層に沿って金額を示していかなければならないというふうに考えておりました。 ◆12番(上田勝之君)  それでは、この子ども・子育て支援新制度、どういったものか、概要を御説明願えますか。 ◎学校教育課長(宮本雅史君)  議員、先ほどもおっしゃいましたように、幼児期の学校教育、また保育、地域の子ども・子育て支援を総合的に推進していくと、こういう観点から、今回、制度が設けられたということと考えています。学校教育課につきましては、幼稚園についてこれまで以上に充実していかなければならないというふうに考えております。 ◆12番(上田勝之君)  片山部長、この制度の御認識はいかがですか。 ◎教育部長(片山道弘君)  今回の法整備につきましては、子ども・子育て支援法ができて、新制度につきましては、各省庁、国の省庁を超えて、枠組みを超えて、新しい制度で支援をしていくというようなことだと思います。また、全ての家庭の子供を安心して育てていくような制度であり、幾つか行政のほうに課せられたものがあると思います。例えば、認定こども園の設置、待機児童の減少というんでしょうか、そういったものがあろうかと思います。 ◆12番(上田勝之君)  申しわけないんですけれど、ちょっとその制度の概要といいますか、制度の中身、どういったことが大きく変わったのか、そういったことについての認識はいかがですか。制度が変わった点、どこが、どういうふうに変わったとか、その制度についての御認識ですね。いわゆる理念といいますか、なぜ子ども・子育て新法ができて、子ども・子育て支援新制度をスタートさせたかという点は、今の課長、部長のお答えなんですけれども、いわゆる制度として何がどう変わったかというあたりをちょっと御説明いただきたいんですが。 ◎学校教育課長(宮本雅史君)  制度の中身、いろいろあるんですが、先ほど議員おっしゃいました施設型給付、公定価格というような考え方が入ってきたということで、子供1人当たりにどれだけ保育教育に係る金額ということが、国の算定基準によって決められる。また、それから、ましてその給付費という新しい考え方、こういう公定価格から保護者の利用負担額を差し引いたものというふうに今考えておるわけですけど、そういうような新しい財政というか、お金の仕組みが設けられたというふうに考えております。 ◆12番(上田勝之君)  部長、いかがですか。 ◎教育部長(片山道弘君)  先ほども申しましたように、ばらばらであった、例えば財政支援が一本化になったということと、施設型給付については公定価格から保育料を引いたものであるというようなことと思っております。 ◆12番(上田勝之君)  では、ちょっと用語の説明というか、用語についてお尋ねをしたいと思うんですけれども、この条例にもあります特定教育保育施設とはどういったような施設のことを指すんですか。 ◎学校教育課長(宮本雅史君)  今回の子ども・子育て支援法で定められている、もちろん幼稚園もこれに含まれるんですけれど、子ども・子育て支援に係る施設、それらの総称というか、そういうものの捉えでおります。 ◆12番(上田勝之君)  特定教育施設というのは、やはり幼稚園を指す言葉ではないかと、用語ではないかと思うんですけれども、それでは公定価格、先ほど、宮本課長、ちょっと答えられてたんですけど。部長、いかがですか。 ◎教育部長(片山道弘君)  公定価格というのは、幼保の保育料のバランスを考えて国が示している公定の価格というふうに解釈しております。 ◆12番(上田勝之君)  それで、もう1点、施設型給付についてはいかがでしょうか。 ◎学校教育課長(宮本雅史君)  今回、幼稚園、保育園、認定こども園も含めてなんですけど、そういうものを通じた共通の給付の仕組みというか、そういうものが新たに設けられたというふうに考えております。 ◆12番(上田勝之君)  それでは、もう少しお尋ねしたいと思うんですけれども、この子ども・子育て支援新制度の根幹はどういった考え方ですか。部長、お答え、お願いします。 ◎教育部長(片山道弘君)  先ほど申しましたように、全ての家庭が安心して子育てができるようにというふうなことと考えております。 ◆12番(上田勝之君)  実は、私は、この子ども・子育て支援新制度、こういったように内閣府からパンフレットが出てますし、いろいろネットなんかでもされて、いろいろ子ども・子育て支援新制度の概要でありますとか、いわゆる公定価格利用者負担、こういったものを拝見させていただくと、やはりこの子ども・子育て支援新制度の根幹は、社会全体で子供たちを育む費用を負担すること。それで、子供たちを育むための政策の立案、決定、プロセスに、地域のそれぞれの立場の市民が参画関与できる子ども・子育て会議を設置すること。そして、これまでばらばらであった小学校就学前までの子供たちの施設を共通の制度のもとにそろえること。そして、それぞれの施設の利用者負担額である保育料を、国の示す額を限度に実施主体である自治体が定めることとなります。私は、この4点が、この子ども・子育て支援新制度の根幹だと考えています。教育長、いかがですか。 ◎教育長(楠本秀一君)  おっしゃるとおりだと思います。 ◆12番(上田勝之君)  この新制度の根幹を御理解いただいて、認識を新たにされて対応をしていかないと、3人の議員が言われておった再発防止につながっていかないのじゃないかと。それと、教育長が言われる小学校就学前の子供たちの教育環境、保育環境をどう整えていくかというところに沿って、しかも子育て支援を行っていく、そういったところが全然認識がずれてしまうんです。やはり、この点をしっかりと熟知をしていただきたいと思うんですよ。そうでないと、やはり新宮市の小学校就学前の子供たちの育みを応援するということにはつながっていかないんじゃないかなと思うわけですが。さて、この新制度の未対応により保育料の返還を行わなくてはなりませんが、予算措置を行わずともよいとの答弁が、初日の質疑の中ではございました。果たして、本当に保育料の歳入減額は必要ないのでしょうか。また、幼稚園費の財源の振りかえや増額は必要ないと考えられますか。 ◎財政課長(小谷充君)  今ほど質問された件は、今回、幼稚園の保育料について過徴収による還付が生じるということに対して、その額が減額となるから、その減額に対する他の財源が必要であるために、補正が必要ではないかということだと思うんです。それに関しましては、当初予算の額に比べまして、今回の還付額が約165万円と聞いております。そういった中で、この還付額の影響額が、この歳入全体を占める影響額が著しく不足が生じるかというところで判断いたしますと、そこまでは及ばないという形で判断したところから、今回の補正予算には計上に至らなかったという判断でございます。 ◆12番(上田勝之君)  確かに、金額としては大きい額ではないかもしれません。ただ、そういった判断が庁内全体でされた中では、やはり公表のおくれにつながったり、これがいわゆる予算面でしっかりとあらわされてれば、いわゆる定例会の1週間前、告示あるいは議案の配付のときや、その定例会前の記者会見時などにもう少し違った対応になったんではないかと思うんです。確かに、歳入、予算規模からすれば、一般会計で180億円程度ですから、165万円というのは、金額として見れば、その中に占める割合というのは小さいものかもしれませんが、やはりそういった判断を、というか、制度に対応できていなかった部分をしっかりとその予算の中にもあらわしていく、そういったことが皆さんの意識にもつながっていくんじゃないかと思うんですが、市長、いかがですか。 ◎市長(田岡実千年君)  そうですね。そうやって表に出すほうが意識につながるとは思います。 ◆12番(上田勝之君)  この制度未対応だったということを教育委員会で認識をして、市長を初め、庁内全体でどういうことを共有されたのか。私は、意図的とまでは申しませんよ。意図的とまでは申しませんけれど、公表されてなかった。そういったところに、やはり一つ一つ丁寧にすることが大事なんじゃないかなと思うわけです。 それと、今回の制度改正、新制度に対応して、これまでそれぞれのいわゆる幼稚園、保育所、認定こども園はございませんけれども、それぞれの施設の利用者負担額である保育料を、国の示す額を限度に実施主体である自治体が定めることとなりますが、この利用者負担の公平性を確保することも大きな柱なんじゃないかと思うわけです。この利用者負担、保育所と幼稚園の利用料の公平性について、保育料の公平性について、教育委員会の考え方をお尋ねします。 ◎教育長(楠本秀一君)  私、幼保の協議会でも、子ども・子育て会議でも、直近の意見として言わせていただいたんですけども、今、子ども・子育て新法が施行されて、この4月以降、幼児教育を同じ幼稚園や保育所や保育園やということじゃなしに、全体で考えていくという時代になったときに、その保育料について今二つの基準がある。国も示してますけども、ダブルスタンダードであるので、これはやはり一元化されるべきかなというふうに、そのとき意見としては言わせていただきました。だけども、現状としては法制度のもとでは、幼稚園は国の基準が示されてますので、できるんであれば新宮市の幼稚園の保育料は、国の示された基準に持っていきたいと。ただ、今まで4,900円ということが浸透してますから、激変緩和措置等も考えていかなければならないというふうに、幼保の協議会、子ども・子育て会議でも意見として言わせていただいたんですけども、余りにもやはり幼稚園の保育料は安過ぎるという意識は持ってます。できるだけ、保育所との差がなくなれば一番いいかな、ベストであるかなとは思ってます。 ◆12番(上田勝之君)  それは、教育長、大変申しわけないんだけれども、教育長の個人的な見解でしょうか。教育委員会の内部では、どのような議論をなされてますでしょうか、片山部長。 ◎教育部長(片山道弘君)  幼稚園の保育料につきまして、先ほど教育長がお話ししましたように、幼保協議会等で、今、御相談させていただいているところでございます。そんな中で、やはり幼稚園のほうの保育料が安いんではないかという意見も出ておりまして、この格差をなくすために、今後どういうことをしていこうかという、今、ところでございます。 ◆12番(上田勝之君)  先ほど教育長が言われたとおり、今回、幼稚園のほうも所得階層を入れるという。ただ、その利用者負担、保育料の上限基準額が国のほうから示されたわけですよね。それに沿って各市町村が決めていくというような方式なんですけれども、所得階層が幼稚園では5階層、保育園では8階層と、区分そのものが多少、教育長の言われたとおり、相違があると思うんですけども、保育料の上限については、教育標準時間と保育時間、長時間保育と短時間保育に合わせて設定されているものと思われますが、新宮市では保育所が国基準のおおむね70%、幼稚園は4月以降の案であっても国基準の30%程度と予定されていると思います。これは、御説明のあったとおり、激変緩和措置との御答弁でした。公費を投入するという観点から見れば、この新制度、子ども・子育て支援新制度でこういったような特定教育保育施設等の利用者負担を国基準のとおりに定めなくてはならないのですが、やはり同じ制度のもとでは、幼稚園と保育所で利用者負担額である保育料の差を設けるべきではないと考えるんです。先ほど、教育長もそういったようなお考えでありました。今後、教育委員会では、この激変緩和措置である、ことしの4月以降、平成28年度の保育料を経て、その後どういうようにしていこうか、御検討はなされていますか。 ◎学校教育課長(宮本雅史君)  内部で、この激変緩和策について協議は行っております。何年間続けるかという話なんですけれど、激変緩和措置。今回、こういうような形で入園者に、今、案という段階で意見をいただいて、来年度の保育料についてはこれを超えるものであってはいけないというふうに考えているわけなんですけれど、3歳児の入園者に説明した以上は、この金額はその入園者に関しては3年間は続けていかなければならないんだろうなと。この案の金額、激変緩和についてはというふうには考えております。それ以降については、またいろいろ意見を聞きながらなんですけれど、先ほど言いましたような幼稚園の目標であったり、内容であったり、幼保のバランス、そういうものを総合的に判断しながら決めていくものだというふうに考えております。 ◆12番(上田勝之君)  激変緩和措置を3年間続けられる。教育長のお考えとは、少しギャップがあるようには感じるんですけれども、この、今、宮本課長御説明いただいた3年間激変緩和措置を続けていく。教育長はもう少し、ニュアンスが違ったように、私は、受け取ったんですけど。その辺、教育長と現場である学校教育課長の考え方の差、これは今後どういうふうに進められますか。 ◎学校教育課長(宮本雅史君)  教育長の指示のもと、この保育料の改正も行っていくところなので、そういうような考えで進めたいと思うんですけど、激変緩和につきましては、今言うたような期間が一つの方向性かなとは思ってます。ただ、また公平性につきましても、幼稚園の保育料のどういう捉えでいくのかと。幼稚園の今回の国基準で示された金額、今回の緩和策は最高でも3分の1程度となっておるわけなんですけれど、何割という捉え方でいくのか、それとも幼稚園のほうは給食費というのがありまして、これが外で4,140円、月々別枠でかかってくると。つまり、実質1人当たりの負担額のあたりを比べていったほうがいいのかと、そのあたりも含めて、その公平性というそれぞれの基準の持ち方については、もう少し研究していかなければならないというふうに考えております。 ◆12番(上田勝之君)  では、保育所の利用者負担額である保育料について、子育て推進課ではどのように考えられてますか。 ◎子育て推進課長(南拓也君)  保育園の保育料につきましては、旧制度における国基準と新制度における国基準との間に委託の差がほとんどないことから、4月以降も同額としております。それで、保育料の減額をということなんですけども、保育料から受ける公定価格は、国が定める利用者負担額と施設給付型の合計であります。したがいまして、本市の場合、利用者の負担額が国基準の7割ということですので、残り3割は市の持ち出しと、単純に言うとなっております。よって、この7割を下げると持ち出し分がふえるということになり、財政を圧迫しかねないということにもなってきますので、下げるのはちょっと難しいのかなと思ってはおります。 ◆12番(上田勝之君)  実は、こういったことが、やはり子ども・子育て会議やあるいは幼保の協議会でしっかりと話を詰めていかなければならないことだと、私は考えています。そういった意味で、今、南子育て推進課長申されましたけれども、新宮市の財政状況については、私も、常々警鐘を鳴らす意味で質問させていただいてるんですけど、ハード偏重から転換をして、市民生活に不可欠なソフト施策の充実をやっぱり行っていくべきです。この子育て支援の充実、そういった意味では、保育料の負担の軽減なんていうことをしっかりと考えていくべきやし、それはもう保育所保育料の負担の軽減を考える。あわせて、幼稚園の給食費を含める含めないは議論に委ねたいとは思いますけれども、いわゆる7割負担をどれだけ下げる、3割負担をどれだけ上げていく、いわゆる国基準の中で、国がしっかりと基準を示したわけですよね。この特定教育保育施設等の利用者負担、それの上限額、基準をしっかりと示したわけです。その基準に沿って、幼稚園の場合、そこに給食費を含めるか含めないかは、また今後の議論に委ねるとしても、その中でこの表の負担の公平性というものをしっかりと考えながら、子育てを応援していくというまちをつくっていくことが、今回、制度に未対応だった点を補っていくというんですか、そういったような子育てを応援する新制度を本当に活用していくというようなことをしっかりと考えていただきたいと思うんですが、これお金が大変伴うことです。 それで、もう1点は、子育て支援としては、子供たちの医療費の無償化ということも、これも松畑議員や杉原議員が質問されましたし、町内会長連合会から要望も上がっていますし、近隣、和歌山県内の他の市、財源的に大変厳しいことはよくわかりますけれども、やはりハード整備偏重ではなくて、しっかりと子育てに目を向けていく新宮市をつくっていく、そういったことを実行していくことこそが、今回、新制度に未対応で、保護者の方々や市民の皆さん方にいろいろ御心配や御迷惑をかけた点をカバーしていくことではないかと、私は考えます。その点について、市長、いかがですか。 ◎市長(田岡実千年君)  私も、議員おっしゃるとおり、少しでも投資的経費、ハード整備等を抑えて、そういったソフト面をなるべく充実したいという思いは同じでございます。今回、平成28年度の予算編成時に、そういう思いの中でいかにそれが実現できるかどうか、ここでは、今、明言できませんが、そういう思いで予算編成を行っていきたいと思います。 ◆12番(上田勝之君)  市長のお言葉なんでね、市長のお答えなんで、しっかりとそれは実現させていただきたい。一度に全てのことを実現できるわけではないにしても、やはり工夫をしながら一定階層までであるとか、一定部分まででも、やはり実現をさせていただきたいと思うんです。そうでないと子育て世代、今、新宮市内に住まわれる子育て世帯、年収200万円から300万円ぐらいの家庭の方が非常に多いんではないか、ひょっとすると200万円以下という方も多数いらっしゃると思います。そういった経済状況の中で、しっかりと子育てをしていく。そのために、2子、3子、多子家庭については、負担軽減をより一層図っていく。これは、国も財政厳しい中で幼稚園にも導入していった。保育園では兄弟全員が保育園内におらないとだめとか、幼稚園の無償化に関しては小学校3年生に第1子がおればというような形でもなってるわけですけども。そういったことをしっかりと応援していくまちづくりを目指していただきたい。 だから、いつも申して、市長と議論になるところですけれども、本当にそのハード整備偏重、それに伴うランニングコストやさまざまな問題は、議員各位が、私も含めてですけどいろいろ心配されてるというのもありますし、経常収支比率が99%まできてる中で、あれもせえ、これもしてくれという話は大変厳しい話なのかもわからん。それで、いろいろ施設をつくっていく中では、何かを諦めないと、とてもとても子育て支援に応援をしていけないという、そこの部分が市長の指導力なんじゃないかと思うんです。そういったところが、非常に必要だと思います。 もう1点、三佐木蜂伏地区、いわゆる3年制幼稚園のニーズについては、新宮市立幼稚園PTA連絡協議会の要望や子ども・子育て会議のアンケート調査でも一定のニーズがある。これは、きのう濱田議員も質問されてましたけれども。それで、三輪崎幼稚園は、本年度は9名で、幼児教育を実施する上ではある程度の集団が必要との考えと、教育長は答弁をされました。教育長は、三輪崎幼稚園の存続廃止については、常々財政的な観点、行政改革の観点からの御自身の考えを発信されていますよね。 ただ、今回、新教育長制度になって、新教育長に選任の人事案件、楠本教育長の再任ですけども人事案件が出ている中で、上程されている中で、実は楠本教育長のいわゆる財政的な観点や行政改革的な観点を教育長自身から発信されるということに、私は非常に危険性を感じるわけです。これが、市長部局、いわゆる財政当局とかから、いろいろこの三輪崎幼稚園どうしていくんだというような議論が提起されてきても、逆に言えば、三佐木蜂伏地区の教育環境、保育環境を考えたときに、教育長は小学校就学前までの子供たちの育みを担う教育委員会なんですから、そういった観点からしっかりと議論をしていただきたいと思うんで、そうでないと教育長御自身は行政の御出身でありますから、財政的な観点や、あるいは行政改革的な観点から、非常にその点を強く押し出されますけども、それは特にこの、まだ同意が得られたわけではないんで非常に仮定の話ですけども、新教育長制度のもとでは、強力な教育行政を一元的に担う新教育長制度ですから、非常に危険な考えではないかと私は感じるんです。その辺について、教育長の御見解はいかがですか。 ◎教育長(楠本秀一君)  私は、機関決定されてないこと、また将来の方向性のことについて、今まで三輪崎幼稚園のことについて、人数が少なければということと、教育活動の施設として子供の集団活動ができないということから、閉鎖とか休園とか、そういったことを発言してきましたが、逆に平成19年の教育環境計画審議会の答申で、三佐木蜂伏地区の3年制幼稚園は検討課題ということの中で、そのまま過ぎてもう8年もたとうとしています。そういう中で、幼稚園をもし仮にあの地域でなくすなら、幼稚園教育ができる施設が必要であるという認識は持ってございます。そのために認定こども園が必要であるということも、今まで、これは機関決定されたものではありませんが、三輪崎幼稚園がなくなるなら認定こども園は三佐木蜂伏地区には絶対必要であるという意味からも、認定こども園、認定こども園というように言ってきております。 だから、今回は、幼稚園の保育料についても教育委員会だけでは決められません。いろんなところと調整しながら、子ども・子育て会議あるいは幼保の協議会等で意見調整もしながら進めなければなりませんが、この三輪崎幼稚園のことについても、まず1月、2月、3月までに、幼稚園と保育園の違いとか、あるいは保育料の現状であるとか、そういうことを含めた説明をする中で、保護者の皆さんの意見も聴取、吸収しようかな、聞いていきたいなと思っております。 ◆12番(上田勝之君)  認定こども園方式を導入すべきではないかとの考えには、現実的には私も一つの方策ではないかと思うんです。それを、教育長、まずは教育委員会内部で徹底的に議論すべきではないんかなと。その後、庁内的に、当然、子育て関係、子育て推進課の部門と、まず庁内の一つの形として三佐木蜂伏地区の小学校就学前の子供たちの教育保育環境をどうつくっていくかということを、しっかりと庁内議論をまず始めるべきなんじゃないかなと。その上で、市長が招集する総合教育会議とか、あるいは子ども・子育て会議、幼保の協議会、あるいは幼稚園や保育所の育友会、保護者会などもあるわけです。そして、私、思い出したんですけど、丹鶴小学校と千穂小学校の統合のとき、たしか楠本教育長、今の片山部長のお立場の教育次長やったかと思うんですよね。それで、私、丹鶴小学校の育友会の会長をさせていただいてたときでもあり、この立場もいただいておった中で、そこには庁内でしっかり議論をし、議会とも議論をした中で意思統一を図って、その中で、教育長は、当時、丹鶴小学校の保護者会の中でも、育友会の中でも、少なからず統合にどうなんかなという意見が多い中でも、やはり統合は必要なんだという論を張られたわけですよね。ただ、その中にはやっぱり育友会や、あるいは地域の皆さん方と丁寧な議論をしっかりと着実に積み上げてきて、それで合意形成を図っていったという経緯があったと思うんですね、私は。そういったことを、この三佐木蜂伏地区の認定こども園化であり、三輪崎幼稚園の存続、休園という問題をやっていこうとするならば、行っていこうとするならば、そういったいわゆる丁寧な議論の積み上げを経て合意形成をしていくことこそ地域に根差した子育て支援につながっていくんじゃないか、そしてこの子ども・子育て支援新制度にのっとった施策なんではないかと私は思うわけです。そういったことを、やっぱりまずは教育委員会の内部で、部長、課長を初め、皆さんとしっかりと意思統一を図る。いつまでも教育長の個人的な見解や、個人的な私的な考えやというんではなくて、そういったところをしっかりと始めていただきたいと思うんですが。 ◎教育長(楠本秀一君)  もう、十分その時期に来てると思いますので、そういった方向で取り組んでいきたいと思います。 ◆12番(上田勝之君)  片山部長、いかがですか、今の。 ◎教育部長(片山道弘君)  教育長、課長初め、担当課のほうでよく相談しながら進めていきたいと思っております。 ◆12番(上田勝之君)  ぜひ、しっかりとした議論の積み重ねということ、その中で合意形成を図って一つの素案を提示していくということが大事なんではないかと思うんです。そういった丁寧なプロセスを経た上での素案をまず形成していく、そういったことを踏まえていく中で、例えば本当にこの子ども・子育て支援新制度、皆さんが熟知をした中でどう使っていくか、その中で子育て支援をどう充実させていくかということなんだろうと私は考えます。 それと、この子ども・子育て支援新制度では、教育保育の提供にかかわる人材の確保及び資質の向上を図り、質の高い教育保育を安定的に供給することを目的に、施設型給付費に保育士などを対象とした職務改善が盛り込まれています。保育士の先生方、子供の命と育ちを預かる責任の重みと対価が合っていないことや、有給休暇が取得しにくいなど、官民格差の改善についてお尋ねをしたいと思います。地域の厳しい経済状況を反映して、フルタイムで働くお母さん方が多くなり、今回、これも大きく変わったところだと思うんですけど、保育を受けることが困難な子供たちのために、平日夕刻の延長保育や土曜日の夕刻までの保育、夏休み、春休み中の希望保育等に保護者の応募が多い状況です。子育て支援には大切な保育サービスの提供ですが、保育士の先生方の過重な負担につながり、その対価がなかなか見合ってなく、有給休暇が取得できない状況が続いているという状況であります。保育士の先生方のモチベーションに支えられているのが実情ですが、この新制度では、わずかではありますが処遇改善の措置が盛り込まれています。活用状況や指導状況についてお尋ねをいたします。 ◎子育て推進課長(南拓也君)  現在の保育士不足につきましては、全国的にもそうでありまして、本市においても深刻な問題として捉えております。要因といたしましては、人件費の問題ももちろんでありますけども、人員不足が多くの要因を占めていると考えており、これらの状況を踏まえまして、議員先ほどおっしゃったとおり、国も新制度をスタートするに当たって、保育士の処遇改善を図るため、昨年度につきましては保育士等処遇改善臨時特例事業を実施いたしまして、保育士の処遇改善に取り組む保育園に対し、資金の交付を行い、待遇改善に努めてまいりました。また、新制度の後につきましては、前述の時限的な補助事業ではなくて、直接公定価格の中に、処遇を改善するために新たな加算額を設けて、恒久的な待遇改善に努めております。 本市におきましても、市単独事業としまして、私立保育所運営費補助金を実施しまして支援をしております。今後も、どういう手だてが私立保育園に必要か、分析していきたいと思っております。 ◆12番(上田勝之君)  ぜひ、よろしくお願いしたいと思います。 もう1点、教育保育環境において、熊野川町や高田といった山村地区の課題も解決していかなくてはなりません。高田地区では保育所も再開されましたし、学童保育も地域の保護者の熱心な取り組みを子育て推進課が後押しして解消に至りました。徐々に、充実が図られています、少人数ですけどね。もう1点進めていただきたいのが、この高田の僻地保育所の保育室にエアコンを設置してほしいんです。山村地域とはいえ、温暖化の影響からか、この夏も猛暑でありましたし、園児の熱中症対策も急務であります。ぜひ、これは実現させていただきたいんですが、いかがでしょうか。 ◎子育て推進課長(南拓也君)  現在、高田保育所、昼寝をする部屋に1台設置しております。それで、通常、保育室におきましては、高田地区、夏場比較的涼しいということで、扇風機で対応しているような状況でありまして、また保育教育といいますか、園児に体感温度を感じてもらうための一環としてるということも、担当保育士のほうからも聞いております。保育室にエアコンを設置する予定は、今のところはちょっと考えておりません。 ◆12番(上田勝之君)  ただ、どういう御認識なんかわかりませんけれども、かなり暑いですよ、あそこ。土と水と緑の学校なんかで、皆さん、御経験があるかもしれませんけれども、高田、山村地域だからといって涼しいことはないと思うんです。特に、今こういった気象条件の変化が激しいときですから、本当に幼児の熱中症対策という意味でも、やはり保育室にはエアコンが必要かと考えます。ぜひ、御検討ください。 それと、濱田、北村、並河議員、3名の議員が、しっかりと原因究明を行った上で再発防止策をしっかり行えと、そういう御提言をされたわけです。私、本当に、並河議員も取り上げられていましたけど、数年前のあの丹鶴幼稚園の開園のときの定員問題、そのときの御経験がある方、教育委員会には今いらっしゃらないのかもしれないですけれど、本当に同様の事態だったんです。田岡市長、覚えられてますか。 だから、やっぱりそういった意味では、ぜひこの子ども・子育て3法の子ども・子育て支援新制度をしっかりと理解していただき、また組織的にも、小学校就学前まで、例えば教育委員会の学校教育課の幼稚園の部門のみを子育て推進課へ出向させる、あるいは子育て推進課からいわゆる小学校の学童保育の部分は学校教育課へ移して小学校就学前と小学校入学以降というような感じでしっかりと現業を区分けして、新宮市の5歳までの子供たちはしっかり子育て推進課が受け持つ。小学生になってからは、教育委員会の学校教育課がしっかりと受け持つ。そういったような体制を築いていただきたい、早期に築いていただきたいと思います。市長、御見解いかがですか。 ◎市長(田岡実千年君)  今回のミスに関して、いろいろ御提言をこの一般質問でもいただいておるところであります。そういった組織の改革とか、どういった組織がいいのか、また早いうちに考えたいと思いますし、また根本的にやはり一人一人の職員の意識改革というのも大変大事だと。意識改革とともに能力のアップも大変大事だと思っておりますので、きのう、総務部長から改善策も幾つか示させていただきましたので、一つ一つしっかりと実行していきたいと、そう考えてございます。 ◆12番(上田勝之君)  今の点について、また最後のほうで少し質問させていただきたいと思います。 ○議長(榎本鉄也君)  一般質問中ですが、15分程度休憩したいと思います。 △休憩 午後3時22分--------------------------------------- △再開 午後3時34分 ○議長(榎本鉄也君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続けます。 12番、上田議員。 上田議員、4時10分が制限時間でございますので、よろしくお願します。 ◆12番(上田勝之君) (登壇) 先ほどの幼稚園保育料の件で、定例会の初日に資料請求をさせていただいた平成26年度の保育料の多子世帯の減免に関してについてお尋ねをしたいと思うんです。これ、平成26年から始まっていたのではないかというような「すくすくジャパン!」というような内閣府発行のパンフレットの中でも、そういった文言が見られる中では、実際にはどうだったかというあたりをしっかりと検証させていただく点を、ちょっと先ほど聞き漏らしましたので、この際、お尋ねをいたしたいと思います。 ○議長(榎本鉄也君)  宮本学校教育課長。 ◎学校教育課長(宮本雅史君)  幼稚園に関しましては、これまでも幼稚園就園奨励費補助金というのが、文部科学省の事業で行われておりました。新宮市のほうでも、これまで生活保護をいただいてる世帯であったり、そういう方々の保育料は基本ゼロ円ということで、そういうことを実施したときに国のほうから、3分の1以下ということなんですけれど、この事業を実施して国庫補助ということをいただいておりました。 出していただいた資料なんですけれど、この平成26年度、昨年度なんですけれど、この事業を拡大しますということで、この事業の対象を俗に言う多子世帯、小学校3年生以下の子供さんで2人目は半額、3人目は無料と、こういうようなことを行った場合、そういうことを行った市町村についても、3分の1以下の金額であったり、上限は決まってるんですけど、そういうこと、もし軽減策を昨年度実施していたならば、こういう財政的な国庫補助が行われるということで、うちとしては、昨年度は、この2子、3子の半額というのは実施しなかったというような判断をしております。 ◆12番(上田勝之君)  それ、平成26年度は、それこそ自治体の判断に委ねられるという理解でよろしいんですか。それで、平成27年4月1日からは新制度移行に伴う完全実施ということで理解してよろしいのか。 ◎学校教育課長(宮本雅史君)  平成26年度、そのパンフレットに書かれていたものの問い合わせ等も行ったんですけれど、この事業を指して、こういうような事業も実施するんで、2子、3子の軽減策を文部科学省としてやりますよみたいなもので、この平成27年度、今年度実施できていなかった部分なんですけれど、完全に法令に明記されたと。子ども・子育て支援法施行令のほうで、この規定が新たにこの日以降に実施されると。 ◆12番(上田勝之君)  つまり、平成26年度は任意実施。それこそ、自治体の判断に委ねられていて、平成27年4月1日からは完全実施。これは、もう新制度に伴う完全実施という理解でよろしいんですか。そこの点だけ、お答えください。 ◎学校教育課長(宮本雅史君)  そうです。そのとおりでございます。平成26年度は事業による実施ということで、平成27年度は法令による規定がきちっとされたということになります。 ◆12番(上田勝之君)  はい、わかりました。 続いて、次の新宮市の事業の選択と市長の政治姿勢を問うという点で、お尋ねをいたします。 新宮市の事業の選択についてですが、現在行われている、あるいは計画されているあらゆる事業の説明について、私は、疑義が生じてしまっていると言わざるを得ないと思います。説明が不足していたり、お答えが二転三転していくというような、それで市長はなかなか、ここで明言するのはというようなお答えをされたりするのかなとは思ってしまうんですけれども。いろいろ、説明が不足していたり、不完全な説明であったり、あるいは説明が二転三転してしまうようなケースが非常に見られるのではないかと思うんですが、私、12月議会の補正予算の中で、この広角高森線の路肩石積みの崩壊に伴う復旧工事についてお尋ねをしたいと思います。 配付された資料を見せていただいたんですが、この崩れてからの全景写真、ガードレールと法面石積みが崩れて垂れ下がっている状況ですよね。もとの道路面からの高さ、どれぐらいあったんでしょうか。 ○議長(榎本鉄也君)  田坂都市建設課長。 ◎都市建設課長(田坂豊君)  既設の石積みの高さは、法長にして約3メートルでございます。 ◆12番(上田勝之君)  それでは、この写真の法面石積みの白い草の生えていない部分が、崩れていなければもともと土がかぶっていた部分だと考えられるんですが、まずこの土がかぶっていた部分の高さはどれぐらいだったんでしょうか。 ◎都市建設課長(田坂豊君)  土がかぶさっている部分につきましては、法長といたしまして約50センチ程度、さらにその上に長い年月の間の草木が腐葉して腐葉土みたいな形の中で積み重なっているのが約50センチ程度ありました。 ◆12番(上田勝之君)  では、この市道法面と民有地の境界は、どこにあったんでしょうか。 ◎都市建設課長(田坂豊君)  境界につきましては、既設の石積みの法尻、一番根本の先が官民境界でございました。 ◆12番(上田勝之君)  それで、宅地造成の許可申請では、どこまで、どのような形状で、切土工など、どのような申請で、どのように許可をされていたのでしょうか。 ◎都市建設課長(田坂豊君)  官民境界が、先ほど説明しましたように、石積みの法尻先でございます。それから、平均で約3メーター先までが今回の開発の申請で許可をおろしたものでございます。それで、基本的に谷面でございましたので、主なものとしては盛り土でございます。3メーターの区間の間、法面につきましては、法面の整形という形で約2メーター以下の範囲の中で法面整形を行ったという形でございます。
    ◆12番(上田勝之君)  今回、宅地造成等規制法において、切り土によって2メートル以上の崖が生じている場合には、それこそ許可がいるんではないかと思われるんですけども、これは法面整形の範囲という解釈なんですか。 ◎都市建設課長(田坂豊君)  法面の変更の高さ、垂直高でございますけど、2メーターまでは宅造の申請は必要ございません。 ◆12番(上田勝之君)  それは、2メートル以下なんですか。 ◎都市建設課長(田坂豊君)  申請の中身では2メーター以下でございます、協議の中では。 ◆12番(上田勝之君)  許可した中ではですね。 ◎都市建設課長(田坂豊君)  当初、申請した造成のところはです。申請し、許可し、完成し、検査を既に完了していたものでございます。その間の約3メーターの幅の部分については、かなり法面が乱れておりましたので、法面整形として高さ2メーター以下の法面整形を実施した、そういうことでございます。 ◆12番(上田勝之君)  要は、その宅地造成の許可の範囲外を整形されたということですか。 ◎都市建設課長(田坂豊君)  はい、そのとおりでございます。 ◆12番(上田勝之君)  それは、法面整形というのは宅地造成等規制法の適用除外になるんか、許可外になるのか。 ◎都市建設課長(田坂豊君)  基本的には、盛り土1メートル、切り土2メートル、盛り切り2メートルの土の形状を変更すること、それが許可の案件でございます。 ◆12番(上田勝之君)  その許可をするに当たっては、条件などは付されていなかったんですか。 ◎都市建設課長(田坂豊君)  当初、向こうの申し出の中身が、2メーター以下で法面をきれいにしたいと、そういう申し出でしたので、宅造の案件外という考えを持っておりました。 ◆12番(上田勝之君)  つまり、ということは、このいただいた資料の下側の写真、コンクリートの劣化状況というような題がついてますけど、これ劣化状況というような写真ではないと思います。崩壊状況の写真ですよね。結局、市道という公共施設を破損されたということでしょうか。 ◎都市建設課長(田坂豊君)  これは、先日も説明させていただきましたように、崩壊の原因には、開発者の形状の変更、それから構造物の劣化とか、構造物の構造の問題と、そのときの雨、その3要素が重なったものと考えております。 ◆12番(上田勝之君)  それでは、民有というのは地権者やもしくは宅地造成施行業者に過失はなかったんでしょうか。いかがでしょうか。 ◎都市建設課長(田坂豊君)  今申しましたように、一つの原因としては地形の変化もございます。もう一つは、石積みそのものの劣化の状態もございます。また、それに加えまして、雨が加わってというような現象で現在の状況に陥ったというふうに考えています。 ◆12番(上田勝之君)  これは、逆に言えば、損害賠償請求や地方自治法の第96条の訴えの提起に該当するんじゃないかとも考えられるんですが、その辺についての当局の見解はいかがですか。 ◎都市建設課長(田坂豊君)  今申したように、いろいろな要素がかかわっております。ただ、新宮市としては、あの道路を早期に復旧するためにはどうしたらいいかということを考えております。その中で、お互いの応分の負担を定めまして工事を復旧する、そういう形で現在進んでおります。 ◆12番(上田勝之君)  今回、市が分担金を出して工事を施工しているというような状況で、既に現場の状況では、国道42号沿いから散見するだけですが、既に工事は相当進んでいるようにも見受けられますが、どういう経緯で分担しなければならなくなったんでしょうか。 ◎都市建設課長(田坂豊君)  あそこの旧国道につきましては、水道の送水管、NTTの埋設管も埋設しております。それで、このまま工事施工がおくれて、雨季、雨の時期、2月、3月は雨が多くなってきますけど、その部分で法面に大きな影響を与えますと、かなり大きな事業となってしまいます。水道管の支障があれば、かなり社会的にも大きな影響が出てくると考えました。その中で、お互いの応分負担を協議で定めて、その中で早期に復旧、現況に復することを優先して、今、分担金として予算を計上させていただいております。 ◆12番(上田勝之君)  いただいた資料の中で、法面、御説明もあったかと思うんですけど、民間と市の事業の区分というのはどうなってるんですか。その辺について確認はできているんですか。 ◎都市建設課長(田坂豊君)  まず、工事につきましては、個人と民間と市の役割分担を工事の中で分けております。ただ、その分けた中でおのおので工事することはなかなか難しい。一体的な工事をしたほうが、価格も安くなります。そういうことで、一体の事業として工事を施工しています。それで、あとの構造物、また底地につきましては新宮市が管理していく、そういうことになっております。 ◆12番(上田勝之君)  これ、分担金というような形は異例のケースかと、私、十数年、15年ぐらい議会を経験させていただいてますが、初めてのケースではないかと思われるんですけれども、こういったような状況ですね、市長、副市長を交えて、これは庁内で相当協議を重ねられたと思うんですけど、その協議内容について御説明をお願いしたいと思います。 ◎都市建設課長(田坂豊君)  まずは、市長、副市長には、この事象の報告をまずいたしました。その事象の経過を報告いたしました。その中で、早期に復旧しなければならない説明を行いました。その中で、早期に復旧するためにはおのおのの分担を定めて、それで施工業者のほうで一体的に整備させるのが一番早い施工方法ということで、今のような現状になりました。 ◆12番(上田勝之君)  ちょっと、市長にお尋ねしたいんですけども、この分担金という手法、私、前例がないと思われるんですけれども、異例中の異例のようなケースがある。その件については、今、担当課から説明があったんですけれども、こういった手法をとられるということについて、庁内での市長交えての議論はどういうふうな議論がなされたのか、市長にお尋ねをいたします。 ◎市長(田岡実千年君)  まず、こちらが分担金を出すという理由ですが、1日のこの議場でも説明させていただいたところでありますが、今回の複合的な要因によって法面が大雨のときにがさっと崩落したわけでございますが、そういう中で、隣接の地権者とも担当のほうで何度も協議を重ねてきた中でございます。 そういう中で、工事費の負担割合をどうするか。当初、隣接の地権者においては、市のほうの原因のほうが大きいということで、いろいろあったわけでございますが、最終的に新宮市としては39.8%の負担をするということに話が落ちついたところでございます。その中で、先ほど担当から申し上げましたが、工事については土地の隣接者の当事者がするのが一番早くできる方法だということを考えまして、工事はその所有者にやっていただいて、市がその工事費の負担、39.8%を持つということで話が落ちついたわけでございます。 ◆12番(上田勝之君)  市長、市道復旧というのであれば、工事請負費として市が予算計上を行って事業を行い、いわゆる宅地造成者側に過失分を請求するべきが本来の形ではないかと私は考えるんですが、市長、いかがですか。 ◎都市建設課長(田坂豊君)  道路法上の中では、二つの方法ございます。一つは、道路工事以外の工事で道路を傷めてしまった場合、その道路上の道路以外の工事で傷めた者に対して、道路管理者が修繕及びやり直しを命ずることができると。もう一つは、道路法の中で、もう一方の中身の中で、新宮市が施工して、その傷めたほうの民間から負担金をいただく。その二つの方法がございます。 それで、今回は双方にも原因があるというふうな認識がございましたので、一旦、一番大きな原因である民間の業者に復旧工事をさせて、新宮市の老朽化の部分については分担金として支出する、そういうような考え方で執行をしております。 ◆12番(上田勝之君)  道路法の第57条に、道路管理者以外の者の行う工事等に要する費用、こちらに該当するということなんですかね。それであれば、道路管理者の承認は出してるんですか。 ◎都市建設課長(田坂豊君)  今回は、道路法の第22条の中で、原因者に工事をさせるというような条項の中で、今、実施をさせております。ただ、100%原因者が民間ではございませんので、民間、道路構造物の劣化の部分、老朽化の部分については新宮市のほうで分担金として支払うと、そういうような考え方で実施しております。 ◆12番(上田勝之君)  そうしましたら、これは、道路法にのっとった施工と考えられるのか。 ◎都市建設課長(田坂豊君)  ただいま申し上げたのは、道路法上の基本的な考え方でございますので、一方的な内容ではございません。やはり、先ほど説明させていただいたように、要因としては構造物の老朽化、それから開発者の地形の変更、そのときの雨の状況等々のいろんな要因がありますので、単純な形で地権者が100%いう形の命令ではございません。 ◆12番(上田勝之君)  市長、今回の事業について、これは、今、道路法上の説明などもありましたけれども、法的に問題がないと考えられているのか、あるいは監査請求などにもたえられると考えているのか、見解を伺いたいです。 ◎市長(田岡実千年君)  法的には問題ないと考えてございます。 ◆12番(上田勝之君)  法的に問題がないというんであれば、その根拠、先ほど御説明いただいた中では、原則としてというような部分であったかと思うんですけれども、いわゆる抽象的なたえられるという話ではなくて、これ監査請求来た場合なんかにどう対応されるんかなと。そういったことにもたえられる根拠法令等をしっかりと示していただきたいと思うんですが。 大丈夫だと思われると言うから、それなら抽象的な大丈夫ではなくて、やはりしっかりとした根拠法令を示していただきたいと思うんですが。 いや、だからやはり庁内議論の中で、そういったとこまで突き詰められてはいなかったんですか、市長。これ、監査請求来たらどうするんですか。 ◎市長(田岡実千年君)  法面が落ちてからのことについては、この宅地許可が必要ではない案件だと思っておりますし、先ほど田坂課長が申し上げましたように、今、工事に関しては、道路法第22条の中で行っているということでございます。 ◆12番(上田勝之君)  と言われたんですけれども、私、実は第57条のほうじゃないかと思うんですけれども、第57条とか、第58条の原因者負担金、あるいは第57条の道路管理者以外の者の行う工事等に要する費用、こういったところと照らし合わせてどうなんかなと思うんですけれども。そういったような根拠法令を示した上で大丈夫だと、監査請求にもしっかりたえ得るんだというようなところを示していただかないと、こういった前例のないような事業ではどうなのかなと。 ◎建設農林部長(垣本裕也君)  監査請求という中でになるかどうかわかりませんけども、その工事に当たっての積算根拠、そういうところについてはしっかりうちのほうで積算した中で金額を上げさせていただいておりますし、それに対する分担金につきましても、うちのほうできっちり積算した中で上げさせていただいてる状況です。 ◆12番(上田勝之君)  それは、部長、議員側に提供していただいた資料の中にそういった御説明ありますよね。いわゆる石積みの工事費の積算内容でありますとか、どの部分が市の負担部分であってといったような御説明あったかと思うんですが、しかしいわゆる根拠法令に基づいて民間の業者に負担金を出していく、そういったような事業が果たして監査請求にたえ得るのか。その点について明確な答弁を、議長、させてください。 ◎建設農林部長(垣本裕也君)  うちのほうとすれば、道路法の先ほど申しました第22条、そちらで何とか対応できると考えております。 ◆12番(上田勝之君)  非常に、前例のないような形での予算を計上されてきているんで、ただ、もう一つ問題点があると思いまして、これ実は工事費の競争性が担保されていないんですね。これでは、税の効率性が疑われてしまうんですよね。だから、たしか落札率をもとに積算の形を90%近く、それは平均の落札率という御説明があったかと思うんで、その点でいわゆる競争性に類似したような形をとられているのかなとは理解はするんですが、やはり民間事業者に分担金を払っていくというような形では、競争性が担保されていないのではないか。これは、税を投入するに当たって、効率性が問われる事象ではないかと思うんですが、いかがでしょうか。 ◎建設農林部長(垣本裕也君)  この事業をするに当たりまして、民間側に分担金、地権者のほうに分担金を出すということにつきましては、工事をやるに当たって、やはり民地に入って工事をするということになります。ですので、市のほうで直接入札をかけて、民地に入って仕事をするというのはなかなかしづらいところがあると思います。それで、地権者のほうに工事をお願いして、うちが今回、分担金を出すような方法をとらせていただきました。 ◆12番(上田勝之君)  垣本部長、大変、担当部署で御苦労なさっているかと思うんですけども、御説明は定例会初日の質疑の中でも伺ったところなんですけど、御説明は御説明として、こういった分担金を支出していくというような中で、本当に監査請求にまでたえられるほどの根拠法令かなと私は思うわけです、考えるわけですね。それで、こういったことは、例えば県や国、国交省とか、あるいは顧問弁護士とかにも相談はされているんでしょうか。 ◎都市建設課長(田坂豊君)  現時点のところ、内部協議まででございます。 ◆12番(上田勝之君)  根拠法令とかの精査とか、あるいはそれで監査請求にたえ得るかどうかの確証というのがないんじゃないんでしょうか。市長、いかがですか。 ◎市長(田岡実千年君)  先ほども申し上げましたように、第22条のもとに行っているということでございます。 ◆12番(上田勝之君)  それで、しっかりとたえ切れると、たえ得ると。 ◎市長(田岡実千年君)  たえられると思ってございます。 ◆12番(上田勝之君)  非常に、ちょっと抽象的なような感もあるんですけれど。 先ほどの幼稚園条例なんかにも通じるかとは思うんですけれども、最近の市政運営上の問題点として、この法令遵守、コンプライアンスについての認識が低下してるんではないかと。先ほど市長も言われてましたけども、いわゆる職員の皆さんのしっかりとした法令遵守の規範意識はあるにしても、いわゆる法律の精査であるとか、法令の精査であるとかというところについて、もっと質を高めていかねばならないと、先ほど、市長、答弁していただいたかと思うんですけど。内部協議だけで、法的精査の議論には欠けてるんじゃないかと思うんですよね。やっぱり、県や国あるいは顧問弁護士等にもしっかりと相談をすべきなんではないかと思うんですが、その辺のことも踏まえた上で、補正予算案の提案をされたいと思うんですけど。全く、こういった前例のないような異例のケースなんでね。 ◎副市長(亀井寿一郎君)  今回の件については、第58条にかかわる全て原因者が、その今回のああいうような崩落の原因に至った状況が、原因者、造成主が100%の中で起こった事故であれば、当然、復旧は100%持ってもらうというのが第58条の絡みだというふうに思います。 それで、今回の場合は、そのほかの、先ほど課長からも説明ありましたように、かなり老朽化しているという現状のもの、あるいは雨が降ったということになれば、100%相手にやってもらうということは非常に難しい部分も出てくるということから、いろんな協議を続けてきたということでございますので、この道路法に基づいた対応としては間違ってはないのではないかというふうには思っております。 ◆12番(上田勝之君)  議長、やはり県、国あるいは顧問弁護士にしっかりと照会をさせていただきたいと思うんです。そういったことがないと、これ監査請求、住民監査請求なんか起こされた場合、本当にたえ得るかどうかという確証が持てない。そういった感があります。それは、議長にお願いをしたいと思います。 支出の違法性に問われるような事態にならないのかという心配があるわけです。 難しいですかね。非常に、初めてのケースの中でこういった補正予算が上程された中で、そういった根拠法令とか、今、道路法の第22条に基づかれるとおっしゃられたんですけど、果たしてそれでたえ得るものかどうかという確証をしっかりと確認していただきたいと思うんです。 ○議長(榎本鉄也君)  確かに、議員のおっしゃることはよく理解できます。 精査のため、暫時休憩させてください。 △休憩 午後4時07分--------------------------------------- △再開 午後4時13分 ○議長(榎本鉄也君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 先ほどの上田議員の質問中の件でございますけれども、その件に関しましては、まずこの法的な根拠を示せということでございます。監査請求等、この初めての分担金という、そういう初めての措置の中で、きっちり法的な根拠を示さないと、これは非常に難しいという御意見でございまして、それを今、この一般質問の中でそれを精査して解決するというのは、極めて時間的にも困難でございますので、これは総務建設委員会の付託案件でございます。それで、総務建設委員会の中でしっかりとそこの部分を精査していただきたいというふうに思うんですが、それでよろしいですか。 ◆12番(上田勝之君) (登壇) では、その部分は総務建設委員会に委ねていきたいと思います。それと、そういったような、市長、法令上の根拠の確認をしていただく、そういったことをやはりした上で、特に前例のない形での予算支出というような事業ですので、強引に事業を遂行していくというのではなくて、そこはやはり慎重にも慎重な上に進めるべきではないかと考えますし、市からの分担金支出という手法は、本当にこれまでにない形です。そのために、職員の皆さんが大変苦慮しているのではないかと。補正予算案の田花議員の質疑では、市長は当事者とは直接会っていないとのことでしたが、現場で厳しい協議を行うのは担当職員の皆さんではないかと思うんです。苦労する説明責任を担当職員にだけ押しつけているんではないかと私は思ってしまいます。それと、議会もチェック機関としての存在意義が問われるところであり、予算案を審議し、議決を行うという責任の重みを痛切に感じるこの補正予算案です。今後、総務建設委員会での審査を経て採決に付されるが、謙虚な姿勢でこの補正予算案審議に臨みたいと思います。 以上で一般質問を終わります。 ○議長(榎本鉄也君)  議事運営の都合によりまして、あらかじめ本日の会議時間を延長いたします。 それでは、一般質問を続けます。--------------------------------------- △前田賢一君 ○議長(榎本鉄也君)  6番、前田議員。 ◆6番(前田賢一君) (登壇) 連日の会議時間延長で、皆お疲れだと思いますが、しばらくおつき合いください。 簡単明瞭に質問しますので、当局の答弁も簡単明瞭にひとつよろしくお願いします。会議運営に御協力願います。 それでは、新宮市の将来展望から、まず熊野川の濁水、治水対策についてお伺いいたします。 観光立市を目指す本市にとって、世界遺産熊野川は大きな宝であり、濁水、治水対策は本市の最重要課題であると思います。そこで、11月11日、近畿地方整備局での熊野川の総合的な治水対策協議会の内容を御説明ください。 ○議長(榎本鉄也君)  新谷企画調整課長。 ◎企画調整課長(新谷嘉敏君)  11月11日、熊野川の総合的な治水対策協議会が近畿地方整備局のほうで開催されました。本市からは、田岡市長、企画政策部長初め関係職員が出席し、会議を傍聴いたしましたので、その内容について簡潔に報告します。 会議の進行としましては、ことし3月24日に取り決めがされました濁水軽減対策を初めとした各機関の取り組み状況の報告が主にありました。また、その報告内容としましては、その進捗状況、各機関から報告があったわけですけども、現在のところ、まだ1年もたってない中では一応順調に進んでいるという報告がございました。この一通りの説明の後に、市長から大きく3点ほど意見として要請を行ってございます。 まず、1点目としましては、ことしの台風11号における浸水被害等に関連し、貯水容量の大きい池原ダム及び風屋ダムにおけるさらなる治水容量の確保についての要請であります。 次に、2点目として、国、また和歌山、三重、両県に対しまして、堆積土砂の撤去のさらなる推進について要請を行っていただきました。 最後に、3点目として、電源開発に対しまして、気象云々による影響はあるものの、ことしの出水期における濁水の状況を見る限り、数字ではなく視覚的には顕著な改善に至っていないという、さらに取り組みを強化してほしいという、主にこの3点の要請を行っていただいたところでございます。 ◆6番(前田賢一君)  市長、何点か指摘したようなんですけども、どうですか、国交省と電発の対応は。真摯にこれに向き合ってくれてますか。 ◎市長(田岡実千年君)  電源開発、昨年度中に風屋ダムのほうにこの表面取水装置をつけ、あと支川の清水活用を含め、数字が改善したというふうに会議の中で言っていたわけではありますが、いやいや、この河口に住む我々としては、視覚的には全然変わってませんよというようなことも申させていただきまして、さらなる濁水の軽減をしっかり進めていただくよう強く要請したところでありますが、なかなかこの一朝一夕にはいかない問題、大変難しい問題だと、その会議の中でも感じたところでございます。 ◆6番(前田賢一君)  これ、電発からの資料ですよね。モニタリングによる効果の評価と改善、この計画どおり進んでますか。 ◎企画調整課長(新谷嘉敏君)  3月24日ということの中で、まだ1年もたたないという中では、各機関の報告を聞くだけでは、今は予定どおり進んでいるという報告がございました。ただ、市長申し上げましたように、電源開発からの説明の中では、この濁水につきまして、気象上、ことしは昨年よりも台風と雨が多かったということの中で、数字的には一部この下流部分で昨年よりも悪い結果が出てるという報告もある中で、気象状況にちょっと左右されるということがございましたので、先ほど言いましたように、そういうことも含めまして年々やはりよくなるようにという改善の要請を行ったところでございます。 ◆6番(前田賢一君)  この平均濁度なんですけども、平成27年7月まではここに資料いただいてるんですけども、それ以降は調査してませんか。また、わかったら後で結構です。 それで、この流域対策として、治山、砂防ダムが書かれてるんですけども、これは平成28年度で完成となってるんですけども、どの辺まで進んでるんですか。どういう場所を今やってるわけですか、この整備は。 ◎企画調整課長(新谷嘉敏君)  個々の各県の取り組みはちょっと、全体的な報告をさせていただきます。この予定どおりと、私、説明しましたけども、直轄の砂防につきましては平成28年度で完成という中で、あと流域対策の中の直轄の治山、それであと各県の治山、砂防につきましては、やはりその平成34年までのこの取り組みの中で平成33年度いっぱいはまだかかる予定であるということで報告を受けてございます。 ◆6番(前田賢一君)  二津野ダムの濁水フェンス、これは平成27年度で使用開始になってるんですけども、これはもう工事に取りかかってるのか。 ◎企画調整課長(新谷嘉敏君)  これにつきましては平成27年度からということですけども、今回その件に触れるような報告がございませんでした。ちょっと、それは別途確認させていただきたいと思います。 ◆6番(前田賢一君)  これ、水利権更新終わったやろ。なかなか電発は金かけんで、これ。本当に繰り返し強く要望せなんだら。この風屋ダムの濁水フェンスなんかでも、電発が計画したと言うたけども、議会の特別委員会で、矢作ダム、蓮ダム視察して、やっとこれ濁水フェンス設置にこぎつけたんやね。それで、これ当初は二津野ダムにもつくってほしいと、フェンスね。選択取水装置がないから、これ効果出ないんでと言いやったけども、これはつくるんやわね。だから、これあわせて選択取水装置も設置要望せないかんですよ。それで、効果出るんですから。 それと、この取水設備の改造というのは、これどういうことするのかな。 ◎企画調整課長(新谷嘉敏君)  現在のところ、風屋ダムでのみ予定しているところでございます。まず、この取水設備の構造上の問題ですけども、今までのゴムシートであったものをまず鋼製のものにして頑丈なものにいたします。それで、清水を、今まで7.5メートルの幅ののみ口としてとってたものを、5メートルに縮小しまして、より清水だけをのみ込めるような形に構造を変えます。 もう1点は、水位に応じまして、これまで12メートルの移動ができたものを、21メートルの高低が移動できるような形で、より水位に応じた形で清水をとるような形に変えるというものでございます。 ◆6番(前田賢一君)  これ、平成14年ルールはこの間改正しましたよね。今までは17度以上になるとハーフ運転と。このハーフ運転の濁度の基準はないということで、今回、40度以上になると4分の1運転するということを、これ新ルールとして制定しましたよね。この4分の1運転も特別委員会から強固に要望したんですわ。でも、機械の性質上、これは無理やと。みんな無理言うんですよ電発は、金かかることは。でも、できるんでしょう、これ。だから、二津野ダムへの選択取水の装置もあわせてやらんと効果が出ないからということで、これは要望してください。 ◎企画調整課長(新谷嘉敏君)  電源開発から、現在、濁水フェンスを今年度予定となっておりますけども、このフェンスによりまして取水設備の改造と同様の効果が得られるということで、現在、設備の改良は予定しておりませんけど、今、議員御指摘の件も、これでさらに効果が得られるということが望めるようでしたら、これも詳細な説明も受けて、さらにそれも加えて要望していきたいというふうに考えております。 ◆6番(前田賢一君)  これ、今の言うたような濁度基準を設定して、それでその改正どおり運用されてるんでしょうか。この検証しましたか。 ◎企画調整課長(新谷嘉敏君)  大規模出水、あるいは台風等の濁水軽減対策のイレギュラーな場合は除きまして、一応ルールどおり運用されているというふうに思っております。 ◆6番(前田賢一君)  後でちょっと読むけど、このダム湖長期汚濁の原因のダム湖にたまっているヘドロ、これのしゅんせつ状況はどんなんですか。 ◎企画調整課長(新谷嘉敏君)  二津野ダムにおきましては、平成26年度の堆砂率が33.7%です。それで、平成26年度二津野ダムでの撤去量は約25万立米ということで、今年度につきましては19万立米を予定してございます。例年の状況を見ますと、この20万立米前後の堆積の撤去をしていると。 風屋ダムにつきましては、堆砂率が16.4%でございます。風屋ダムにつきましても、毎年10万から15万立米の撤去をしてございます。 池原ダムでございますが、池原ダムの堆砂は比較的少なくて、平成26年度では約7,000立米の撤去でございます。今年度につきましては、河川管理者、また地元と協議中ということで、現在、実績のほうは上がってございません。 ◆6番(前田賢一君)  本当に厳しく監視せんと、そのとおりやってるかどうかわからんで。余り信用し過ぎたらあかんよ、電源開発。 それと、先般、視察報告をしたんですけども、宮崎県にある九州電力の一ツ瀬ダム、杉安ダム、これは位置的には、風屋ダム、二津野ダムとよく似てるんですよね。それと、土質が、乱雑層というんですか、非常に沈降のしにくい性質の土で、十津川水系の土質とよく似ておるということなんです。二級河川、一ツ瀬川の上流にあるダムで、長年汚濁に悩まされてきたと。平成20年に宮崎県が一ツ瀬川水系濁水対策評価検討委員会を発足して、以来、流域市町村とともに濁水対策に取り組んでいるということなんですけど。これは、二級河川なんで、県が河川管理者、したがって水利権更新も宮崎県、なら九州電力も要望を聞かざるを得ないということなんです。 だから、この熊野川、十津川水系の電発の各ダムも、もっと国交省が電発に対して強い指導をしてもらうように、これ繰り返し要望していきましょうよ。河川管理者の力強いんですから、これ水利権更新できんのですから。市長、水利権更新の同意も最後まで粘ったけど、しまいには真っ向から権力に負けたわの。 その中で、一ツ瀬ダムでは、濁水を早くたくさん排出するために、非常用放流設備、いわゆるコンジットゲートというて、これを改造しました。これは、洪水ゲートの下、ダムの中間部分にあるゲートなんで、それを改造することによって大量の濁水を排出できるという方法やね。これも、天竜川上流の佐久間ダムかな、これを視察に行ったときに、その計画があるということで、まだ工事はしてなかったんですけども、それも風屋ダムは重力式のダムなんで、コンジットゲートありますから、それの改造の要望を電発にもしたんですけども、なかなかお金のかかることは、おいそれとうんとは言うてくれんですよ、あそこは。 それで、一ツ瀬ダムのコンジットゲートの改造というのは、あくまでも濁水に特化したことなんですけども、うちの場合は風屋ダムにこれを改造すれば、ダム容量の空き容量の確保という観点からも、洪水軽減対策にもなると思うんです。 それで、その下の杉安ダムでは、コンジットゲートから放流される大量の濁水をダム湖にためないと。山にトンネルをつくって、ダム湖を迂回してそれで一ツ瀬川に流すという方法。これは底部放流設備、いわゆる濁水バイパス、簡易濁水バイパス、それを工事中でした。金額は聞いたんですけども、はっきりとは言われなかったですけど、数十億円ですと。もう、本当に短い間のバイパスやけどもね。これをすることによって発電放流ではちょびちょびの濁水排出しかできんですけども、大量の濁水を排出できますので、したがってきれいな水をダム湖にためることができて、きれいな水で発電すると、こういう方法をやってるんです。 私どもが要求している神納川、あるいは西川からの濁水バイパス、これは、ダム湖を迂回して下流に流すということを要求してるんですけども、これも莫大な費用かかるんで一朝一夕にはいかないと思うんですけども。まずは、この一ツ瀬ダム、杉安ダムで行っている、濁水を早期排出するための風屋ダムのコンジットゲートの改造、二津野ダムへの濁水バイパス、この設置を国、電発に対して早急に強く要望していただきたいと思うんです。九州電力にできて、電発にできないはずはないんですからね。市長、どうですか。 ◎市長(田岡実千年君)  強く要望していきたいと思いますし、また、今回、風屋ダムに表面取水装置が設置になったのは、新宮市議会の当時の災害復興対策特別委員会の皆さんの御尽力が大変大きかったものでありますので、また熊野川濁水・治水関連対策特別委員会からの御支援もよろしくお願い申し上げます。 ◆6番(前田賢一君)  次、治水対策について。 田長地区の土砂撤去の来年度の予算の見通しはどうですか。 ◎企画調整課長(新谷嘉敏君)  今年度は、推進事業費として和歌山県側で5万立米、三重県側では1万立米、掘削していただいております。来年度の見込みにつきましては、まだ具体的なところへ行っておりませんけども、先ほども申し上げましたように治水協議会の場におきましても、市長から両県の部長にも要望しておりますし、この件につきましても、今後ちょっと、現在のところ、年明けに熊野川流域対策連合会、また熊野川流域ダム湖下流協団体議会のほうでも要望もちょっと予定してございます。そういったことも、また重ねて要望していきたいと思っております。 ◆6番(前田賢一君)  池原ダム、七色ダム、小森ダム、これの水利権更新は平成何年になりますか。 ◎企画調整課長(新谷嘉敏君)  池原ダムにつきましては、現在の水利権が平成32年3月31日までとなっております。七色ダムにつきましては平成35年3月31日、小森ダムにつきましても平成35年3月31日が現水利権の期限となってございます。 ◆6番(前田賢一君)  紀伊半島大水害以降、甚大な被害が出たということで暫定目安水位を下げたということなんですけども、現在のこの暫定目安水位というのは、発電用最低水位あるいは洪水用のゲート、これから上へ設定してるんですよ。もっと、ゲート放流でも暫定目安水位を下げれると思うんですがね。これ、水利権更新に絡んで、これは強く要望してかんといかんと思います。 田辺にあるあれ、関電の殿山ダム、これは2010年の台風襲来の際には、発電用最低水位を下回るレベルまで事前放流して空き容量を確保したと。それを、関電と運用を変えたと。空振りの場合は、これは県のダムですから県が負担すると、関電に対して。だから、うちらも電源開発に対して、空振りの場合は国が負担するように国交省にお願いしたらいいんですよ。 これ、あれから4年もう過ぎましたよね、大水害から。いまだに熊野川の治水整備方針、見直してない。整備計画の早期策定も、それは基本方針がまとまらないとできんからね、これ。1万9,000立方メートル/sというのが今まで相賀で最大流量、これは伊勢湾台風のときのあれやな。今度は2万4,000立方メートル/sというの、これはもう国交省が認めておるんやからね。これは、もう早急にあれせなあかん。ようけやらなあかんことあるで。 それと、これ国直轄区間の延長、本来なら世界遺産なんで、大斎原から御船島までやってほしいけども、とりあえずは大雨のたびに被害の大きい宮井か、北山川と十津川と合流する。あそこまでは要求するということで、三県知事会議あるいは県独自の要望、市からの要望、繰り返して行っているんですけども、なかなか一筋縄ではいかんわな、これも。 国交省は、全国から要望があって地方分権の流れの中で難しい状況であり、財務省とか総務省が難色を示すと、所轄関連委員長は言うんですけど、当時の足立技監は、「いつ潮目が変わるかわからないから、粘り強く要望を行ってください。これは、政治力が必要なんで、二階総務会長、鶴保議員、地元選出の議員によくお願いしたらどうですか」と。やっぱり、世界遺産もこれ全面に押し出して、国の責任において治水対策をということを打ち出さなあかんと思うんですよ。恐らく、いろんなフェンスやとか何やとか、近畿地整でそういう会議ができたのは、熊野川の決議したよね、これ。平成26年3月4日、景観保護を求める意見書、これが大きく効いてると思いますよ。嫌がるけど県も国も。嫌がることをやらなんだらあかん。国交省は、こうやって言うとるんですわ。川での洪水対策は川幅を広くするか深くするか、堤防をかさ上げするか、水が集まるところは分散する洪水バイパス、わかってるよ国交省は。それで、ダムでは治水容量を確保すると。コンジットゲートの改造とか、目安水位を下げるとか。それがまだ不足であれば、さつま町の鶴田ダムみたいに460億円をかけてダムの改造工事を要求せなあかんわのう、これ。それで、国交省の技術屋は、熊野川は平成の大改修せん限り洪水はなくならないと。原因わかってるわけですわ、これ。それでも、なかなか取り組んでもらえないのが現状。もうこの辺に住んでるのは、もう水害の被害を受けても当たり前や思たあるんかいな、国も県も。 それで、こう言ってるんですよ国交省は。100%の民間会社やの、J-POWERは。余り強く言うのはねと。電源開発は河川管理者の国交省の御指導のとおり、もう本当に持ちつ持たれつの関係やわね。それで、これ見られた方はおると思うんですけど、昭和32年8月15日の紀南新聞、ダムができる前に機帆船組合というのを補償交渉の中で、今もう一回紹介しますと、既設の猿谷ダムと近く着工する風屋ダムと明年度着工を予定されている北山水系の各ダム建設で、熊野川洪水はなくなったも同様、しかも各発電所の放水は晴雨平均化して、かつ大雨量の場合は各ダムが洪水調節を行う。こんなうそついてるんです。こういうこと言ってるじゃないですかと、電発本社へも乗り込みましたよ。洪水調節できるんですかいうて、今のダムで。いや、うちは利水ダムなんで洪水調節機能はありませんって、そんなうそついて。 だから、あなたとこは安定した電力の供給と地域との共生うとてるけども、それは安定した電力の供給はやってるわね、泥水でも発電するんやから。下流はどうなんですか、地域との共生はどうなんですか、50年の総括してくださいと言うても、ぬかにくぎやわの。 だから、国交省にも言うてるんですよ。電源開発株式会社というのは、当時、大蔵大臣が過半数の株を持ってた。関西一円の安定した電力供給のため、ダム建設を国策で行った事業なんでね。電発だけでなく、50年、半世紀の総括を国にもしていただきたいと、聞き置く程度やわの。 果たして、今後、この熊野川の濁水、洪水対策を進める、どうしたらいいかと。紀伊半島大水害から4年が過ぎた今、濁水、治水対策はともに、私どもが期待するような結果になっておらず、観光立市構築の観点からも、いつまでも国、電発の対応を待てませんということなんですよ。 それで、ちょっと紹介させてもらいたいんですけども、先般、職員研修会の講師された芝篤司さんという方、これ新宮市の出身で、読売新聞におられた方で活躍された方なんですけども、奥さんも新宮の出身で、それで新宮大好き人間なんですわ。この人、熊野新聞の水平線にコラム、週に今1回くらいかな、書いてるんですよ。これ、平成23年11月のコラムなんですけど、ちょっと紹介させてもらいます。 ことしの秋はなぜかススキが気になった。夏の暑さに耐えかね秋の訪れを心待ちにしたせいだろうか。それまで特にススキに関心を持ったことはないだけに、我ながら心境の変化に驚いた。いろいろとあるんですけども。秋口に久しぶりに新宮に帰った。高速道路を田辺でおり、本宮回りで新宮へ、紅葉はまだそれほどでもなかったが、そこそこでススキが揺れ、改めて熊野の美しさに感じ入った。ところが国道168号に出た途端、熊野川の濁りのひどさに驚いた。椋呂の発電所からの泥水が川を黄土色に染めていた。それまでのちょっぴり幸せな気分が吹き飛んでしまった。熊野に憧れた都人が見たらさぞかし嘆いたことであろう。心引かれるススキさえ濁った熊野川のせいでは痛々しく見えた。ダムは熊野のイメージを大きく損ねている。何とかならないものか。 この続きが、平成26年4月。新宮市議会が元気だ。3月議会の冒頭、国などに世界遺産熊野川の景観保護を求める意見書を可決。紀宝町町議会とともに、文化庁や国交省に陳情するなど活発な動きを見せている。熊野川の景観問題は、電源開発十津川第二発電所放水口の濁水対策に尽きる。黄土色の濁水は上流の十津川や北山川の清流で薄められても全く効果がない。同発電所の操業から50年余り、この間、流域市町村は濁水対策を要望してきたが、一向に改善されていない。特に平成23年の紀伊半島大水害で十津川上流の山腹が数カ所で崩壊、慢性的に濁水が見られるようになった。かつて速玉大社裏の熊野川では、川原にシーツなどを干す光景が見られたという。それほど川も川原も美しかった。残念ながら今は濁水の影響で雑草がはびこる。電源開発が電力の安定供給に果たしてきた役割は高く評価する。しかし、国策を錦の御旗に熊野川の景観を損なってきたのも事実。流域住民がこれ以上耐えることはない。世界遺産を守るためにも声を上げるべきだ。ユネスコの世界遺産センター本部、パリへ改善を訴えるメールを出してはどうか。日本語でも受けつけるという。電源開発を動かすにはそれしかない。電源開発、国を動かすにはこれしかないと。 それで、現在の熊野川、とても世界遺産で誇れるような川ではなく、国内外から訪れる多くの観光客の期待を裏切り、落胆させる状況にあります。私ども新宮市民の悲願である熊野川に清流を取り戻すべく、世界遺産登録を調査し推薦したイコモス、認定したユネスコに対し、これで世界遺産の川と言えるのかと、登録した文化遺産の保護を継続するという世界との約束を日本国が果たしていると言えるのかを問う時期に来ているのではないかと。今後の国、電発の対応を注視しつつ、パリからイコモスの調査官の派遣要請も視野に入れるべきと考えますが、市長の見解はいかがですか。 ◎市長(田岡実千年君)  現時点では、そういった具体的な計画はしておりませんが、またいろいろ勉強したいと思います。 ◆6番(前田賢一君)  もう、今るる説明したような状況で、何ぼ要望活動をやってもこれ以上の結果出えへんわ、本当に。思い切ったことやらなあかん。それだけ言っておきます。 休憩してください。 ◎企画調整課長(新谷嘉敏君)  すみません。先ほどちょっとお答えできなかった部分ですけど、二津野ダムのフェンスにつきましては、まだ本体工事に入っておりませんけども、もう工事の準備に取りかかってるというところでございます。申しわけありません。 ◆6番(前田賢一君)  はい。 ○議長(榎本鉄也君)  質問中ですが、10分程度休憩いたします。 △休憩 午後4時50分--------------------------------------- △再開 午後5時00分 ○議長(榎本鉄也君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。 6番、前田議員。 ◆6番(前田賢一君) (登壇) 質問を続けます。 観光産業の振興(観光立市構築)について。 4万市民と言われた新宮市の人口も、もう少しで3万人を切ります。少子化と相まって若年層の流出による過疎、高齢化が深刻な状況です。今後、新宮でお金を使ってもらういわゆる生産性の高い若年層をいかに新宮の地にとどめることができるかによって、新宮市の将来は決まってまいります。 全雇用が最大の福祉との観点からも、雇用の創出が本市の最重要課題であり、政治、行政の最大の責務であります。本市の基幹産業であった製紙は撤退、製材業にも陰りが来た今、何を主たる産業と位置づけ、新宮市の将来展望を切り開くかが課題です。 田岡市長は、平成25年の予算大綱でこう述べておられます。市街地再生につきましては、地域経済の波及効果が大きい観光を基幹産業と位置づけ、世界遺産と地域の文化遺産の適切な保全と整備を進めるとともに、まちなか観光や体験型観光、滞在型観光など、地域資源を生かした観光振興を推進し、中心市街地の再生につなげてまいります。 これは、市長、観光産業を振興して観光立市を構築して経済の活性化と雇用の創出を図るというふうに理解してよろしいですか。 ○議長(榎本鉄也君)  田岡市長。 ◎市長(田岡実千年君)  はい、そのとおりでございます。 ◆6番(前田賢一君)  それでは、何を観光立市構築の起爆剤と位置づけて、まちなか観光や体験型観光、滞在型観光を実現しようとしておられるのか、具体的なビジョンをお聞かせください。 ◎市長(田岡実千年君)  一つの大きな起爆剤が、今、整備を進めております文化複合施設だと思っております。今、中心市街地の活性化の計画も進めているところでありますし、また周辺、いろんな歴史的、文化的にも大変価値の高いところでございますので、中心市街地の活性化とともに、観光での活性化を目指してまいりたいと思ってございます。 ◆6番(前田賢一君)  新宮市以外のお金、すなわち外貨を獲得し、経済の活性化を図らない限り、雇用の創出もありません。観光産業は、裾野の広い雇用の創出の大きな21世紀の世界の主たる産業の一つであります。国は観光庁を設置し、観光立国を宣言いたしました。県も観光局を設置して、観光振興条例を制定するなど、観光立県を目指しています。 全国旅行業協会の会長でもある二階総務会長も、観光産業の特徴は、都市も地方も、過密も過疎も、ともに発展する可能性を持っているということですと。観光産業の推進により、元気を出せ日本、元気を出せ和歌山を合言葉に前進しようではありませんかと言っておられます。 観光の振興は、商工業や交通機関、サービス産業などさまざまな分野において、経済や雇用の波及効果をもたらすとともに、観光産業の大きな基礎的条件である労働時間の短縮や学校の週5日制の普及による余暇時間の増加、また政権が変わったことにより期待感が生まれ、日本経済が活性化に向かっている今、観光分野における需要は今後ますます高まるものと期待されます。ありがたいことに、本市は、文化的、歴史的観光資源の宝庫であります。観光立市構築のため、絶対よそにない核がたくさんあります。 例えば、徐福と天台烏薬。これは、時間の関係で簡単にお聞きするんですけども、これは塚町の、一つしか残ってないんですけど、重臣の7塚の一つ。ここへ、台湾あるいは香港、在日華僑だと思うんですが、観光客が訪れるというんですよ。これ、知ってましたか。この近所の世話してる方にお聞きしたんですけども。 ◎企画政策部次長兼商工観光課長(中前偉君)  一度だけ見に行かせていただきました。ちょっと、ほこらといいますか、老朽化してまして、修繕のほうもちょっと考えていきたいなというふうには思ってます。
    ◆6番(前田賢一君)  これは今の徐福の墓ね、徐福の墓所、あれから北斗七の形にして、7人の重臣の塚があったということなんです。これ、家が建ってるところもあるんで、忠実に復元はできんけども、その近くにほこらをつくって、それでスタンプでも押して、一つ回ったら1日寿命が延びるとか、こういう遊び心で、やっぱり滞在時間を延ばしてもらう方法をいろいろと考えていかなあかんと思うんですよね。 阿須賀神社の誘客も考えてく必要があると思うんですよ。徐福の墓はもともと阿須賀神社にありましたので、それを紀州藩主徳川頼宣が今の地に持ってきたということなんです。徐福の宮とか、徐福上陸の地もありますからね。いろんな仕掛けすれば、台湾とか、香港とか、中国本土、在日華僑の来客がふえて、国際的なすばらしい観光資源になる可能性もあると思うんですけど。研究してください。これ、二階総務会長も、中国の観光大臣に同行して記念植樹もしましたよね。 続けますけど、神武天皇と八咫烏、熊野詣と門前町、水野忠央と新宮城水野家墓所、日本一の国宝古神宝類、神倉神社とお燈まつり、天文学の畑中武夫と美しい宇宙への旅、新宮の赤ひげ先生大石誠之助や童謡「はとぽっぽ」、「お正月」の東くめ、大正ロマンと建築家西村伊作たち、おいの伝説と浮島の森、鈴島恵比寿神社、久嶋弁財天と海洋開発、新宮十郎行家と源平記、熊野川と川下りの復活、江戸千家の創始者川上不白と茶道、このように新宮市にはすばらしい歴史的、文化的観光資源があります。これらの観光資源に付加価値をつけるという形だと思うんですよね。恐らく、観光立市構築のため使える、他地域が喉から手が出るほどうらやましい観光資源がたくさんある。それとともに、新宮市の知名度を上げて、交流人口、参加人口を獲得せなあかんと。そうすれば、年間400万人近くの観光客が押し寄せる飛騨高山にもまさるとも劣らない観光立市をつくり上げるのも、決して夢ではないと思います。市長、簡単に見解を。 ◎市長(田岡実千年君)  今、議員おっしゃられたように、新宮にはたくさんの魅力があると思います。そういう中、今、紀伊半島一周の高速道路も着々と完成に向かって進んでいるところでありまして、今も、もう徐々にですが観光客もふえている現状でもありますし、また外から豪華客船も年々新宮港へ着岸してる数もふえているところでありまして、これからやっぱりしっかりとこの受け入れ態勢をとって、新宮へ来て満足して帰っていただける体制も大変必要かなというふうに感じておりまして、これから観光立市に向けて正念場だというふうにも思ってございます。 ◆6番(前田賢一君)  観光立市の起爆剤となるであろう国史跡に指定された新宮城跡と水野家墓所についてお尋ねします。 申すまでもなく、温泉と城は観光客誘客の大きな要因です。当地方にはすばらしい温泉はたくさんありますが、ないのは城であります。新宮城の復元は、広域観光の観点からも必ずや相乗効果が出るものと思います。新宮城は石垣が国宝級。大阪城を築城した石工、宮大工が2、3年後につくった城で、当時の技術の最高を駆使してつくった城ではないかと。この城は一水野3万5,000石でつくれた城ではなく、徳川幕府本体が大阪と江戸との海路の要所としてつくった城ではないかと。また、水野家にある軍港と炭納屋群、すなわち経済施設を兼ね備えた日本で唯一の城であるとの高い評価もいただいております。文化庁からは、国史跡指定の際、新宮城跡は日本国の一級の遺構遺跡、ぜひ国の史跡にさせていただきたいし、新宮城と切っても切れない水野家墓所も、歴代10代の殿様と親族を合わせ16基の墓碑があるすばらしい文化財、ぜひ一緒に国の史跡にさせていただいて、最大限のサポートをさせていただきたいとのお話もいただいております。 ここで、以前、議場で紹介したこともあるんですけども、当時、近大新宮高校3年生の生駒優香さんという方が、商工会議所の作文コンクール高校生の部で最優秀賞を受賞されております。この生駒さんは、高校1年のときに読書作文コンクールで毎日新聞社賞とっているんですよね。これ、平成14年ですから、2年後に賞をもろたんやね。皇太子からもお言葉をいただいたということで。生駒さんの作品は、新宮市出身で、これどこの新聞だったかな。 毎日新聞社、毎日新聞やな。中上健次の「火まつり」のルーツを求めてということで書いてるらしいんです。お父さんが二木島で育ったことやとか、物語が忠実に基づいてるということ。すばらしい方です。 そこで、高校3年生のときの最優秀の作品、ちょっと御紹介します。 先日、長野県の田中康夫知事が信州県構想を打ち出した。それについては賛成反対多々あるところだが、私は自分の県や郷土を何とか発展させたい、誇りの持てる故郷にしたいという知事の熱い思いを感じた。 振り返って和歌山県はどうであろう、閉塞感が蔓延し、第一次産業を初め政治経済を含めて、あらゆる分野で希望や活路がなかなか見出せない状況ではないだろうか。それは私たちの故郷、新宮も同じである。何を心のよりどころにして、この困難な状況を乗り切ればよいのか。市民は苦心し混迷しているのが現状である。長く続く不況がもたらしたこのような状況を打破するためには、もはやトップダウンを待っているばかりではだめだ。行政が、お上が何かをしてくれないか、あるいは何もしてくれないから、そんな寄らば大樹的な発想では、現状の打破と地域の発展は到底望めない。今こそ市民の知恵とパワーを結集し、ボトムアップによって行政を動かし、官民一体となった大きなベクトルをつくり、中長期的な新宮市づくりに着手すべきときではないだろうか。 私はそのことについて一つのキーワードを提案したい。それは心のよりどころのあるまちづくりである。将来、私たちの世代あるいは今の子供たちが大人になったとき、市民の誰もが共通の心のよりどころを感じるもの、そしてそれは新宮市を潤し、新宮市に活気をもたらし、新宮市の真のシンボルとなるもの、そうした心のよりどころが今こそ必要だと考える。 水野忠央の時代、近隣の諸地域は紀州藩によって治められる中、この新宮市とその周辺は新宮藩として独自の文化圏と経済圏を形成し、繁栄した。そのころは、官も民も独立の気概を持って生き生きとして生活していたのである。今こそ、私たちは当時の祖先の心に学ばなければならない。そして、その心を再び現在によみがえらせることが心のよりどころづくりの原点である。 では、その心のよりどころを何に求めればよいのか、新宮藩時代の気概を今に伝え、新宮市のシンボルとして誰もが誇りに思い心を一つにできるもの、そして新宮市に潤いと活気をもたらすもの、それは丹鶴城しかない。丹鶴城の再建こそが新宮市再生の最後の切り札だと私は考える。しかし、丹鶴城を再建することは容易ではない。時代考証による図面の復元や建築費用等、長年月の期間と莫大な費用がかかり、多くの困難と労苦が伴う。しかし、それでも私はやるべきだと思う。官民が一体となり、みんなの英知を結集すれば、決して不可能ではないはずだ。姫路城、駿府城、熊本城、彦根城、城はその地域のシンボルであり、人々の誇りであり、心のよりどころである。また、城があることによる観光やPRの経済効果ははかり知れない。 和歌山県側と三重県側の熊野古道が出会うまち新宮。近い将来、世界遺産に登録される熊野古道と立派に再建された丹鶴城が相まって日本中に知れ渡れば、きっと相乗的な効果と恒常的な集客効果をもたらすに違いない。まさに、潤いと活気に満ちたまちが現実のものとなるのである。市民の誰もが見える高台に威風堂々と丹鶴城がそびえ、そしてその丹鶴城のもとで市民が心を一つにして活気ある新宮市をつくり上げ、この地方の中核都市として、ますます発展していく明日の新宮の姿を、私は夢と期待を持って予測したい。松風さわぐ丘の上の丹鶴城からはるか眼下を見おろせば、白砂青松の王子ヶ浜が太平洋に臨み、振り返れば神倉山と千穂ヶ峰に神々がおわすまち新宮、私はそんなまちにしたい。そして、私はそんな新宮を愛し誇りに思う。 どうですか、市長。高校3年生の女の子が、こういうことを書いてるんですよ。14年前かな。どう思われました、これ聞いて。 ◎市長(田岡実千年君)  大変すばらしいしっかりした文章で、また夢のある作文だと感動します。以前も、紹介いただいたわけでありますが、新宮城の再建に関しては、議員が副委員長を務めていただいております新宮城跡に関する復元調査委員会でもいろいろ議論もいただいて、中間の諮問もいただいたところでありますし、また議員の仲間が毎月きれいに水野家の墓所も掃除していただいたり、そういった中で、再建については設計図の必要、また財源をどうするか、いろんな課題もございますが、また委員会で議論いただき、また報告をいただけたらと思ってございます。 ◆6番(前田賢一君)  これ、もう時間の関係で読み上げませんけど、読売新聞の編集手帳に江戸城の復元のことも書いてるんです。これをやったらどうなと、観光協会の中からそういう話が出てきたということで。それと、さきの都知事選で、元神奈川県知事の松沢さんやったかな、あの人は。公約の一つに、江戸城復元があったわけです。それで、松沢氏は、現在、参議院議員だと思うんですが、国会でこの江戸城復元の質問も行っているところを拝見しました。 時間限られたあるんで、これまた市制60周年記念で、前も一回紹介したと思うんですけど、新宮の風に吹かれてというのがあるんです。これは、佐藤春夫とか、中上健次、新宮正春初め、田山花袋、小松左京、それで沖野岩三郎とか、杉村楚人冠、黒岩重吾、そうそうたる作家、文豪が、この新宮の地あるいは新宮城を描いてるんですよね。それだけすばらしいまちなんですよ、新宮いうのは。 やっぱり、市長、この生駒優香さんが言うように、これ本当に新宮城を起爆剤にするしかないんと違うか。どうか。もう、イエス、ノーでええわ、もう長いから。 ◎市長(田岡実千年君)  大きな起爆剤の一つだと思ってございます。 ◆6番(前田賢一君)  それで、この間、松江城と松江市を視察させてもろたんですけど、ここも文化と観光が一体となって取り組んでるんです。うちも、文化観光都市を目指してるわけでしょう。今は、文化振興課におんぶにだっこに肩車でやってるんですけども、これやっぱり観光とコラボしてやらなあかんの違いますか。 それと、新宮城を復元するにしても何にしても、それで水野家墓所の整備をするにしても、これマンパワーが必要やろな。今は学芸員2人、これではいろんなジャンル担当してるんで、できんわな、正直。それで、前に募集したけど集まらなんだいう、これ嘱託職員やから。やっぱり本気で取り組むなら、新宮城なり、水野家墓所なり、観光立市、やっぱり正職員採用してやるべきやと思うんですけど、それちょっと答弁してください。簡単に。 ◎総務部長(上路拓司君)  職員採用については、年次計画をもっていろいろな職種の職員を採用しております。学芸員の採用につきましては、また市長とよく相談して協議していきたいと思います。 ◆6番(前田賢一君)  観光立市、観光立市言いやるんで、市長も。いろんな観光資源を点やなしに線で結んで、それで1泊してもらう観光コース、これは十二分に設定できると思います。1泊と日帰りでは落としてもらう金違うんで、だから工夫せなあかんと思うんですよ、いろいろと。 次、水野家墓所。 水野家墓所が新宮城跡とともに国の史跡に指定されたことは、新宮市また熊野にとりましても大きな喜びでありました。ライオンズクラブから門扉の基礎をいただき、水野家顕彰会が毎月第3日曜に墓参と清掃を行っており、28年になります。アジサイを植えるなど、大変きれいになっておりまして、訪れる方もふえております。数年前には、水野家14代水野誠さんの長女慈子さんのドイツ在住のお嬢さんモニカ・べロイターさんと息子のケン君も新宮を訪れ、姫と若君の里帰りということで、水野家顕彰会のメンバーを初め、多くの市民の方々との交流も行われました。特に、ケン君はホームステイも体験し、旧千穂小学校では、数日間、授業も受けてもらいました。今後も、いろんな形での交流ができると思っております。 水野家の菩提寺は、東京の四谷戒行寺、鎌倉光照寺、そして新宮の本広寺でありますが、鎌倉光照寺は寺ごと岩手県へ移り、四谷戒行寺にも墓はなく過去帳だけであり、菩提寺としては本広寺、墓所は新宮だけであります。 以前、広島県福山市の水野家ゆかりの方が、約50名、水野家顕彰会の顧問であり、新宮水野家14代名代でもある結城水野家当主の水野勝之氏の案内で墓参に訪れましたが、そのほかにも水野家ゆかりの方々がたくさん新宮を訪れています。これは、墓が新宮にしかないということで、水野家の方々の心のよりどころにされておられるものと思います。 当時、もう亡くなりました岸市長、亀井当時の秘書課長、先般亡くなられた吉井元議長、当時の新宮城跡整備検討委員会委員長の須川委員長、私と、ともども横浜水野家を訪れ、3人とも無償で贈与していただいた国の史跡でもある貴重な文化財を今後ぜひ守っていかなければならないと思います。 そこで、水野家墓所の整備についてお伺いいたします。 平成13年、平成13年いうたら、誰が教育長のときやったんですかね。わからんかい。5月に、これ国史跡指定前なんですけど、教育委員会から水野家墓所保存管理整備計画、これ立てられてる、これすばらしいんです、中身。でも、進んでいない、全然。だから、この水野家墓所の文化財としての価値を、新宮市は価値あるものと思うてないんかな。やる気がないんかな。そこら辺、一遍聞きたい思たある。教育長、これ見たことあるやろう。すばらしいやろ、これ。何も進んでないで。大江教育長のときに、地震で落ちた灯籠を上げただけや。 これ、こう書いたあるんやで、活用計画。水野家墓所の価値を認識し、多くの方々の認識を高めていくため、次のようなことを重点に置く。末永く顕彰していくと。観光スポットとして明確に位置づける。注目されている新宮城跡と連携した研究、調査等を進める。水野家の墓碑と人物史について冊子等を作成し、歴代城主の治積を顕彰するなど住民意識を高める。これも、やっぱりマンパワーがないから進まんのやと思うんですよ。 以前にも、駐車場をつくる工夫をしてくれと。あの市田川に橋かけたある、鉄板の。それは、ちょっと国交省が。そんなことない。大阪の長堀橋らは、これしたある。だからやれんのやなしに、どうしたらできるかいうことをやっぱり発想の転換をしてもらわなあかん、全て。これ、一遍読み直して早急に取りかかってくださいよ。 これは、八甲田雪中行軍で亡くなった11代水野忠宜公の葬儀の写真がありますので、これは史実に忠実に復元できます。一級の資料です、これは。 以前、講演に来ていただいた宮崎県の百済の里を展開して西の正倉院をつくった南郷村の田原村長、ここを案内したんですよ。すばらしい歴史的、文化的遺産であり、新宮市の大きな観光資源であると、喉から手が出るほど欲しいと言ってました。この9代水野忠央公は、島津斎彬、水戸斉昭に匹敵する名君やと。吉田松陰をして、げにおそろしきは忠央なりと言わしめた幕末の英雄なんですよね。だから、そういうエピソードをもっとやっぱり知らしめることも必要じゃないかな、教育の場で。 そやから、その9代水野忠央さんが眠るこの墓所、これをやっぱり早う整備して、文化的、観光的資源の価値を高めて、芝高輪泉岳寺の赤穂浪士の墓のような線香の絶えない墓所にするということで取り組んでいただけますか。 ◎教育長(楠本秀一君)  水野家墓所は、新宮城跡と一緒に国史跡に指定されている大変重要な文化財であります。新宮市には、守るべき文化財、それから今から財政投資しなければならない文化財たくさん、西村記念館初めいっぱいありまして、それで新宮城のほうはまず石積み整備からということでやっておるわけですけども、なかなか思い切った、これマンパワー、おっしゃるとおり要りますし、なかなか進んでなくて全く、熱い思いを持っておられる方に対して大変申しわけない状況にあるわけですけれども、城も見えてきましたし、少しずつ市民が認知するというすごい立派な城だなということも、皆さん知ってきていただいておりますので、できるだけ早くやりたいという決意でしかありませんが、順次、我々、本当に新宮市には幾つもありますので、そういったことの観点から、新宮城跡も、水野家の墓地も整備、あるいは観光の資源として活用する、そういったことを考えていかなければならないと思います。 ◆6番(前田賢一君)  新宮城なんかも、文化庁の記念物課も以前と大分違ってきて、文化財を整備してそのままほっておくんやなしに、これを生かしたまちの活性化策、このために最大限のサポートをしたいと言ってるわけです。石垣が幾ら国宝級やいうて、石垣をようしても上ってくれんで、城に。だから、やっぱり出丸とか、炭納屋とか、そういうのはもう発掘調査してるんで、これは復元可能ですから。優先順位の問題やね、その辺しっかり検討してください。 それと、水野家墓所は観光案内にはないんかな。もう大分前になるんやけども、九州の男3人組、たまたま新宮城跡で会うて、どこかないんですかというから、神倉山と水野家の墓所に連れて行ったんよ。そしたら、喜んで、それでお礼状と明太子を送ってくれたあたけどね。おいしかったけどよ。 ◎企画政策部次長兼商工観光課長(中前偉君)  新宮市の観光マップにも載っておりますし、国指定新宮城跡、水野家墓所というリーフレットも商工観光課のほうで作成しております。 ◆6番(前田賢一君)  もっとPRをして、せっかくだから。それで、これ議会事務局にお願いしたいんやけどよ、視察来るやろ。どこ行ったって墓へ連れていくで、あの立派な墓あったら。いっこも連れてかへんやろ、うち。それ、頼むで。 これ、ことしの9月やった思うんですけど、紀南新聞の記事なんですよ。これ、藻谷浩介さんという、里山資本主義を出した人やね、執筆した。この方が、どこやったかな、あれ、信用金庫で講演してるんですよね。いろいろ書いてるんですが、タイトルはお金の地域内循環が重要やと。かつては集めた若者が一気に高齢化するもので、東京都など大阪、大都市圏では高齢者が急増するのに対し、新宮、熊野を含む地方はもともと若者がいなかったため急増はしてないことを紹介。都会よりむしろ地方が有利やと。若い人が減らない努力をして、地産地消をやっていけば少しずつ伸びる。人口減が避けられない状況で地方が生き残る策としては、コストダウンばかり考えてはだめやと言うてるんです、この人は、と強調。地元にお金が落ちる使い方を。地域外にお金を出すと都会や海外を活性化させるだけ。地域内で循環させて、雇用と若者の人口をふやす。ちょっとのお金をけちって都会や海外に持っていかれては意味がない。地域業者に発注して、また地域外からお金を獲得する努力をというふうにまとめてるわけです。 これを、記事を読んで、私と同じような考え持ってる方もおるんやなということで、意を強くしたんです。地域の活性化には、今は新宮市の金、外貨を獲得せんならん。これはもちろんですけども、それと同時に新宮市の金を外に出さんということも大事なので、市長、その辺しっかり肝に銘じて市政を行ってください。 市長、米沢は15万石の藩政改革、今の財政改革やな、あれをなし遂げた上杉鷹山、これケネディが一番尊敬した日本の政治家と言われてる。彼が改革を成功させたんやけど、そのときの信条が、民富まずして国富まず。というのは、住民の生活がよくならない限り、まちは活性化しないと。ぜひ、市長、そういう市政を運営してほしいと。 人口減少や経済の低迷、若者の働く場所がないなど、今後新宮市はどうなるんだろうという不安など、閉塞感漂う新宮市の現状ですが、手をこまねいていてうなだれていては明るい将来はありません。こういうときこそ「元気を出そう新宮」を合言葉に、市民が夢と希望を持てるような施策を打つことが大切です。政治、特に首長次第でまちは必ず変わります。 掛川市の榛村市長は、掛川城天守閣復元費用に12億円を民間寄附で集めたそうでありますけども、寄附とは言わず、掛川市の将来と子々孫々の幸せのために投資をしてほしいとお願いしたそうであります。その投資をしてくれるだけ足る施策を打ったということですよね。市民の心をつかんだということですよね。 まちの活性化に向かって新たな施策を行うには、批判あるいはリスクいうのは、これつきものなんですよ。市長、挑戦なくして発展なし。リスクの伴わない挑戦を挑戦とは言わない。そうでしょう。石橋たたいてやとあかん。だから、思い切った、これ市長できるんやから、田岡市長には新宮市の明るい将来展望を切り開く観光立市構築に向けて、果敢に挑戦されることを期待しております。市長の決意をお伺いいたします。 ◎市長(田岡実千年君)  大変貴重な御提言、ありがとうございました。今、新宮市まち・ひと・しごと地方創生の計画をつくってる最中で、もうじきでき上がるところでありますが、その中へも一つの大きなポイントとして、まちなか観光も入れているところでございます。また、議員各位の御指導をいただきながら、夢のある新宮市づくりを頑張りたいと思います。 ◆6番(前田賢一君)  何ぞ言うこと忘れたような気するんやけどね、なかったかな。 じゃ、以上で終わります。ありがとうございました。 ○議長(榎本鉄也君)  以上で一般質問を終了します。--------------------------------------- △休会について ○議長(榎本鉄也君)  この際、お諮りいたします。 付託案件の審査並びに議会運営の都合により、あす12月11日から12月16日までの6日間、休会といたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。     (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(榎本鉄也君)  御異議なしと認めます。 よって、あす12月11日から12月16日までの6日間、休会とすることに決定いたしました。--------------------------------------- △散会の宣告 ○議長(榎本鉄也君)  以上により、次回の本会議は12月17日午前10時より会議を開きます。 本日は、議事日程のとおり、その議事を終了いたしましたので、これをもって散会といたします。 △散会 午後5時38分...