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09月15日-03号

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  1. 新宮市議会 2010-09-15
    09月15日-03号


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    平成22年  9月 定例会          平成22年9月新宮市議会定例会会議録           第3日(平成22年9月15日)---------------------------------------議員定数19名、現在員18名、出席議員18名、氏名は次のとおり。                             2番  松畑 玄君                             3番  久保智敬君                             4番  榎本鉄也君                             5番  福田 讓君                             6番  田花 操君                             7番  東 賀代子君                             8番  杉原弘規君                             9番  東原伸也君                            10番  上田勝之君                            11番  三栗章史君                            12番  松本哲也君                            13番  前田賢一君                            14番  奥田 勲君                            15番  松本光生君                            16番  辻本 宏君                            17番  屋敷満雄君                            18番  前田 治君                            19番  大西 強君---------------------------------------欠席議員 なし。---------------------------------------議事日程 平成22年9月15日 午前10時開議 日程1 一般質問      別冊 一般質問通告表 番号(4)から---------------------------------------会議に付した事件 日程1 一般質問      別冊 一般質問通告表 番号(4)から(8)まで---------------------------------------地方自治法第121条の規定による出席者               市長               田岡実千年君               企画政策部               部長               丸山修市君               企画調整課長           中前 偉君               協働推進課長           辻 篤樹君               情報推進課長           岡田清則君               総務部               部長               小山壽行君               次長兼総務課長          上路拓司君               次長兼秘書課長          鈴木俊朗君               財政課長             向井雅男君               防災対策課長           井上 登君               税務課長             西  寛君               市民福祉部               部長               芝 悦男君               福祉事務所長兼福祉課長      浜前泰弘君               次長兼生活環境課長        中地清剛君               市民窓口課長           森本邦弘君               子育て推進課長          葛原 勇君               健康長寿課長           垣本正道君               経済観光部               部長               川嶋 潤君               参事(企業誘致対策担当)     和田 隆君               商工観光課長           岡 雅弘君               企業誘致対策課長         浮田和宏君               建設農林部               部長               中畑孝一君               都市建設課長           渕上 崇君               農林水産課長農業委員会事務局長 津呂建二君               管理課長             勢古口博司君               熊野川行政局               局長               平 俊孝君               会計管理者兼会計課長       倉家 博君               医療センター               事務長              上野山巳喜彦君               次長兼医療業務課長        北畑直也君               庶務課長             豊田正志君               水道事業               所長               嶋田喜久一郎君               消防本部               消防長              大石 明君               次長               辻坂雅則君               消防署長             岡本秋久君               庶務課長             海野裕二君               教育部               部長               杉山泰生君               次長兼学校教育課長        平見善宣君               参事(文化複合施設担当)兼文化振興課長                                中岡保仁君               生涯学習課長           前田圭史郎君---------------------------------------本会議の事務局職員                    局長            浜口恭行                    次長            畑尻英雄                    次長補佐兼議事調査係長   赤松勇人                    議事調査係副主査      岡崎友哉                    庶務係長          渡爪 薫             第3日(平成22年9月14日)--------------------------------------- △開議 午前10時00分 △開議の宣告 ○議長(奥田勲君)  おはようございます。 ただいまの出席議員は18名であります。 定足数に達しておりますので、これより本日の会議を開きます。 本日の議事日程は、別紙にて配布いたしたとおりであります。御了承願います。--------------------------------------- △日程1 一般質問 ○議長(奥田勲君)  日程に入ります。 日程1、一般質問を行います。 別冊、一般質問通告表の番号4番から順次発言を許可いたします。--------------------------------------- △屋敷満雄君 ○議長(奥田勲君)  17番、屋敷議員。 ◆17番(屋敷満雄君) (登壇) おはようございます。それでは、一般質問を始めさせていただきます。 1番目に、三輪崎消防派出の廃止に伴う田岡市長の見解についてお伺いいたします。 まず最初に、去る7月16日付の紀南新聞、三輪崎派出の廃止検討の記事が出てました。市の財政面や消防の効率化を図ることを目的とし、職員アンケートや市民からの声に後押しされて廃止するんだと記載されております。反面、私も含め三輪崎区民はこの廃止に大反対と反論しております。一体市長はどういう経緯があってこうなってきたんでしょうか、御説明お願いいたします。 ○議長(奥田勲君)  田岡市長。 ◎市長(田岡実千年君)  まず、廃止ではないということですね、改めて発言させていただきたいと思います。 まず、昨年11月に職員全員に市政に対しての見直しの提言をいただいたり、また市民からの声も、三輪崎の消防吏員派出が3名の職員さん配置しているのがもったいないんじゃないかというような御意見をいただきました。そんな中で協議に入ったわけでありますが、旧市内とか、あと佐野の消防分団のような形に三輪崎もできないかとか、そういう議論の最中に、今議員さん言われました7月16日の紀南新聞でタイトルだけを見ると廃止のようなイメージの記事になっておりましたので、こちらとしても少し困ってるところであります。 ◆17番(屋敷満雄君)  そうすると、この話は市長から紀南新聞の記者さんとのお話の中でそういうやりとりがあったのか、それとも勝手に記者さんがこういうことを書かれたのか、その辺はどうなんですか。 ◎市長(田岡実千年君)  三輪崎の派出が廃止するというような話がありますが、どうなんですかという記者さんの質問に対しては、いや、廃止ではないんですよと、今効率的な運営ができないかと考えているんだと、大まかなそういうことを言ったわけであります。 ◆17番(屋敷満雄君)  経緯はわかりました。それでは、今後またこの問題続いて御質問しますけどね。その中で、この派出ができた経緯というのは新聞に載ってるとおりですね。この派出は昭和28年、24時間勤務体制の定員3名で3交代、毎日職員が1人寝泊まりして、いざ火事が起きると地元を知り尽くす消防団員と一緒になって、年間15から20件の火災と、もう一つ津波や水害時には見て回って情報をいち早く本部に伝える重要な役目も果たしてきてますと。この新聞に対して、7月23日付の新聞、読者の声に、三輪崎区民を代表して上中章嘉区長が、三輪崎派出の廃止に断固反対の記事を投稿してます。まず第一に、三輪崎は大火による被害がどんなに大きいのかと。一たん火がつくと1分1秒を争って消火しないと大火になってしまう。2番目に、民家と民家、隣近所が接近して道が入り組んで、消防車も入ることのできない場所もようけあると。三つ目は、地震の被災による火災の発生、これは今まで東海、南海でも出てますように、かなり神戸でもありました。大地震で新宮、三輪崎間の道路が幾らようなっても崩壊するおそれがある。消防が通行不可能になったらどうするんやと。また、4番目に、市の財政の歳出削減で、ここが一番大事なことで、住民の安心安全が保障されない地方自治なんかあり得ないと。本当に財政支出削減するんやったら、もっとほかに方法があるやないかと。少々経費がかかっても、最も重要なのは住民の安心と安全やと、生活を送れることやと。5番目に、財政の歳出計画があるんであれば、市民に全体計画を発表し、優先順位を明らかにして、決定は住民に問うべきである。これは三輪崎住民の長としての当たり前の話やと思うんです。それで、上中区長のもっとものこの御意見に対して、田岡市長はどういうお気持ちなのかお聞かせください。 ◎市長(田岡実千年君)  市民の生命、財産を守ることに先頭に立って働くのが市長の職務だと思っております。 ◆17番(屋敷満雄君)  ごもっともや。そうや。そうなると、やっぱりそういうお話が出た場合、やっぱりもっと検討していろんなことを進んでいただきたい。きのうの19番議員もおっしゃったように、まだあんた1年もなってない。1年ぐらいはじっくり構えて、行政を見て、まずやっぱり住民の生命と財産を守るという責務を感じ取ってもろてから、やっぱりこういう発言が出るんやったら僕らも納得するし、区長も三輪崎区民も納得する。せやけど、とっぴにこういうことが、あんたの今の手法は、すぐに新聞に提供する、それが出る、で僕らが慌てる。ましてこれ、今後また夜回りとかいろんなこと聞くけども、あんたもおれも三輪崎住んでる人間や。三輪崎の内情もようわかってる。このことについてもっと聞くけども、よろしくお願いします。 それで、もう一つ、27日、三輪崎会館で出張市長室開かれて、この新聞によることやけど、これ間違うてたら聞いてくれたらええで。みずからの廃止発言により混乱を招いたことに謝罪はせんと、今検討した段階で廃止という記事のようなイメージは誤解と、今おっしゃったようなこと言うとるんです。それについて住民から、間違ってるんやったらなぜ訂正していただかないのかというクレームついとる。これについて、僕もそう思うで。前回の議会で松畑君も記事と違うんやったら文句言えという話やったんやけど、これもし違うんやったら何で文句言わんの、市長。 ◎市長(田岡実千年君)  文句は言いました。 ◆17番(屋敷満雄君)  それやったらいい。そのように、やっぱり訂正して文句言うてやってもらわんと、これが新聞の記事に載って、今度訂正の記事というの載らんから、住民はもうその最初の間違った記事でいくんよ、ずっと。そやからあんたもつらいし、みんなもつらくなる。そこは今後じっくりとその辺検討して、物言うときは一遍飲み込んでどうなるんやと、次はどういう展開があるということを考えてやってください。 市長の責務というのを今どう解釈してるんやと、僕聞こうと思っとったんやけど、今おっしゃったように市民の生命と安全を第一やと言うてくれたので、それで僕納得するから、そういうことは心がけてやってほしい。 本当にあなたの職責はとても大きい。3万2,000人の市民の生命、財産守っとんのやから、守らんなんのやからね。こういうことの認識がないと僕言おうと思とったんやけど、そこまで認識あるんやったらもうそこで終わるから。そういうことでしてください。 それで、市長も御存じのように三輪崎の過去の火災がどうやったんかということをお聞きしたいので、明治時代ぐらいから三輪崎の火事、水害、火事の分でいい、水害は僕言うから、火事はどのぐらいあったのかちょっと教えてください。 ○議長(奥田勲君)  岡本消防署長。 ◎消防署長(岡本秋久君)  過去に三輪崎地区で発生した大火につきましては、熊野災害編年史などによりますと、明治35年、1902年12月に308戸を焼失した火災、それからその2年後の明治37年2月には65戸を焼失した火災が発生しており、昭和になりましてからは、昭和7年10月に発生した123戸を焼失した火災などが三輪崎大火として記録に残っております。
    ◆17番(屋敷満雄君)  こういうように、三輪崎一回火つくと非常に大きい大火になってる。僕もじいちゃん、ばあちゃんから聞いたことあるんやけど、どこかの病院か何か、劇場かな、火が出て、丸焼けになって、その火が出たとこの人を連れ回してな、まちの中を。そういうこともあったというようなこと聞いとるぐらい火に対する恐怖感は三輪崎は非常に強いところ。ですから、そういうこともあり得る。もう一つ、やっぱりさっきも言うたように、火事だけじゃなしに、三輪崎は台風ある、水害ある、地震ある、津波もあったということで、それ以外にも僕が調べると明治時代、火災は2件、暴風雨で3件、海難事故が2件あった。昭和になったら火災は3件、さっき言うたようにね。山火事2件、暴風、大雨で2件、地震が2回。そのように、災害による備えをいつも三輪崎はやっとかんとあかんというてね、区長初め三輪崎の役員が防災対策を強化して一生懸命今頑張っておられる。このことについてちょっと区で調べてほしいとお願いしとったんやけど、調べてくれたかな。 ◎消防署長(岡本秋久君)  三輪崎区での防火に対する取り組みにつきましては、消火器やミニ消火栓を使っての防火訓練を毎年行っているほか、三輪崎区の広報紙、いわゆる区報ですけども、これによって火災予防の呼びかけを行っていると聞いております。なお、消火器につきましては三輪崎区全体で141本を配置しており、またミニ消火栓は地区23カ所に設置しておりまして、全地域の70%程度をカバーしていると区長さんから伺いました。 ◆17番(屋敷満雄君)  僕も知ってる範囲でも、このミニ消火栓ですぐに対応して、丸焼けのとこが1軒、青山さんとこのクリーニング屋さんの隣の家も火災になったんや。あのときもその消火栓をすぐにやったので、近所、隣ひっついとるんやけども、もう類焼もなくおさまってる。やっぱりそのぐらい火に対しての恐怖感あるから。今までも、市長御存じのように、あんた夜回りの体験知っとるやろう。カチカチしとる。あれ打って。これいつぐらいから始まったんかな。これも調べてくれということお願いしとったんやけど。 ◎消防署長(岡本秋久君)  三輪崎区における夜回りの活動につきましては、これも区長さんにお話を伺ったところ、昭和28年ごろから平成12年まで、約47年間続いてたということでございました。活動の期間は毎年12月下旬から3月下旬までの3カ月間で、拍子木を鳴らしながら、午後11時から翌朝午前4時までの間に2回ないし3回程度の巡回をしていたということでございました。 ◆17番(屋敷満雄君)  平成12年いうたら約10年前まで、隅々まで路地入ってね。昔はやっぱり火が、まきやったのでそういうこともあったんやろうけども、それから以降ももうずっと回ってないね。これは新宮市内で、おれこれだけの用心してる場所というのはないと思うんや。そやから、やっぱりこれは防犯のほかのことでも、活動もあったやろうし、そういうぐらいやっていたという経過ありますね。これは市長もよく御存じのことと思いますよ。 今言うたように、三輪崎は火事に対して昔から用心深く注意を促して、かつ慎重に対応した歴史があります。まきで生活していた時代からエネルギー革命と言われる昭和40年代も過ぎた平成12年まで、夜回りを回って三輪崎じゅう火事の用心してた。だから、僕は三輪崎出身の市長がした発言に許せない気持ちがいっぱいやったんや、今までね。それから、僕のとこへ、多くの三輪崎の住民から、本当に切なる思いで、ほんまに消防なくなるんかと、どないしてくれるんやと、市長に言うとってくれって。市長、三輪崎やろという話いっぱい来るんや。だから、そういうこともあって、こういうことはやっぱり何とかね。おれなくすよりかもう一つの考え言うから、そういうことをちょっとお願いしたいと思ってます。 今、三佐木地区で、きのう18番議員の意見の中で、三輪崎、佐野、木ノ川、蜂伏地区やね。10年間ぐらいの動向、旧新宮市と比べてちょっと教えてほしいんやけどね。きのう平成21年やったかな、言うとったなあれ。 ◎市民窓口課長(森本邦弘君)  10年間ということでありますので、平成12年4月1日現在と、平成22年の4月1日現在の住民登録人口と世帯数の比較でございますけども、三佐木蜂伏地区では人口が8,327人から8,559人、232人の増でございます。世帯数に関しましては3,441世帯から3,878世帯、437世帯増加してます。一方、旧新宮地区ですけども、人口が2万4,701人から2万1,742人と2,959人減しております。世帯数につきましては、1万1,007世帯から1万814世帯と193世帯減してます。以上のような状況です。 ◆17番(屋敷満雄君)  ということは、三佐木蜂伏地区は現在8,559人で、10年前の8,327名から232人ふえてると。ね、市長。片や新宮は2,959人、約3,000人ほど、一つの町が、熊野川町ぐらいの町が一つ減ってったと。それも学校によってわかるんやね。新宮のほうは蓬莱と王子が一つにせんなん、千穂と丹鶴が一つにせんなん。片や三輪崎は市長もおれのときも、市長のとき何クラスやった、小学校。3クラスやろう。僕も3クラス。あなたと僕と幾つ違う。20年ぐらい違う。49歳やろう。そしたらおれが64歳やから15か。ずっと変わってない。15年間で結局それだけ、3クラスというのが。現在も三輪崎小学校3クラスか。 ◎教育部次長兼学校教育課長(平見善宣君)  3クラスです。 ◆17番(屋敷満雄君)  ずっと3クラスぐらいある。子供が減らんということは、人間がふえるか、そのままいってるか、維持してるか。その場所の消防、人間がふえてるとこの消防をあんたはなくしたいという考え。それを僕は、今から話しするけどもね。 物事を進めるうちでオーソドックスなやり方としては、人間がふえているその地域とか場所にはそれなりの手当、方法があるんやないかと思うんやけど、市長はどうですか。人間のふえてるとこ、そこへやっぱりいろんなことやってあげたいと思うんやけど、市長はどういう考え持ってる。 ◎市長(田岡実千年君)  やっぱりその時代の人口の動向によってはいろんなことを考えていかなければならないと思います。 ◆17番(屋敷満雄君)  僕も同感なんや。三佐木蜂伏地区はふえてるから、安心安全の施策とらんと、不満と恐怖与えるような、市長がそういうことしてくれるんやったら僕は絶対許せんし、それは愚策と僕は思うとるでと。 新宮港もあと沖の堤防150メートルやっていただければもう完成ですよ。そうすれば、今売れてない土地も何とか利活用ができるかもわからん。それはあんたのトップセールスで部下を使ってもうて、僕らも一生懸命みんなも努力する。そうしてもらって。というのは、僕は今後新宮市で発展する望みのある場所はあそこしかないと思う。そこへやっぱり工場とか産業つくり出していく。そういう場所へ、あそこ発展せんことには、もう新宮が生きていく道もないと思う。そのために、これはどこで聞いたらいいんかな、あそこへもし三佐木蜂伏として消防の分署つくるとしたら、建物を建てることは可能なんですか、不可能なんですか。 ◎企業誘致対策課長(浮田和宏君)  現在の新宮港第二期工業用地につきましては、都市計画法上の用途地域、工業専用地域となっておりますけども、この地域内での建物の制限につきましては、消防署につきましては建築が可能ということになってます。 ◆17番(屋敷満雄君)  市長、可能なんですよ。あそこへ可能ということは、やっぱり三輪崎、火事だけじゃなくてさっき言うたように津波があったり水害があったり、それでやはり最低でも三輪崎や佐野やいうことなしに、三輪崎、佐野、木ノ川、蜂伏、それを賄う一つの分署として消防をあそこへ置くと。それでやっぱりいろんな今外国船もいっぱい入ってきてる。住民に対しての犯罪とかいろんなこともあったりしても困るし、そこへ消防とか警察とかも一つになってるけど、今の場所やなしにあの辺へ一つ固めてつくってもらうと。そういうことを、今すぐでは無理やけども、何年かかかって、そういうことも検討していただきたいと思うんですが、市長いかがですか。 ◎市長(田岡実千年君)  今後人口の動向ではそういうことも、分署ということも検討すべきときが来るかもわからないと思いますが、今の時点では、8,500人余りの人口の中では、すぐに分署ということは難しいんじゃないかと思っておりますが、三輪崎支所も老朽化して耐震性もありませんので、そういうところと消防派出と複合施設を考えてしっかり設備的にも強化を図っていくと、そういうところも検討していきたいなと思っております。 ◆17番(屋敷満雄君)  三輪崎で1,300か1,400世帯ぐらいしかない。そやけど、一つの学校の地域からいうたら、三輪崎小学校、光洋、それも一つのエリアなんよ。そこに佐野分団あり、消防の分団あんのやで、三輪崎消防分団、それは要るけども、分署として残すんやったら、やっぱり一つきっちりしたものつくってあげて、そこでやっぱりいろんなことをやっていくのがね。毎年やっぱり台風で1回ぐらいは、どうしても台風はここは、台風銀座なんやから絶対来るんですよ。火事だけやないんや。いろんなことで走らんなん。それは道が新しなった、今度広角から大浜まであれが抜けたらええと言うけども、もし大地震が起きて津波が発生してね、そしたら今やられてる大浜のとこも、あの道が果たして、もたんで、そうなると。万が一考えるのがあんたの考えなんや。今あるからと違うんや。こんなもん皆そうや。100年に1回の地震のために三輪崎でもあの堤防つくったり、どこでも補強してね。そやけど、100年のためにするから値打ちがあるんであってね。今が来んからとか、そういうのはナンセンスな話やでということね。そやから、これは今どういう話になるか知らんけども、こういうやっぱり分署というのは、これは僕の前の議員さんも何人も三輪崎の人言うてきてる、三輪崎、佐野の人は言うてきてる話やから。あんたも三輪崎なんやから、そう派出ばっかりこだわらんと、やっぱりもっとランク上げてどのぐらいのことになるんかということを考えてくださいよ。いかがですか。 ◎市長(田岡実千年君)  今後検討していきたいと思います。 ◆17番(屋敷満雄君)  よろしくお願いします。 それでは、ここの項を終わりまして、世界遺産熊野古道、高野坂の整備と対策についてお伺いいたします。 高野坂の草刈りを毎年何回かやっていただいておりましたけども、年何回やってくれとるんですか。 ○議長(奥田勲君)  中岡文化振興課長。 ◎参事[文化複合施設担当]兼文化振興課長(中岡保仁君)  4月から10月の間でございますが、年4回でございます。ただ、夏場は毎月やって、それ以外にやっていただいております。 ◆17番(屋敷満雄君)  夏場は毎月やってくれるの。中岡文化振興課長、その刈った状態見たことある。 ◎参事[文化複合施設担当]兼文化振興課長(中岡保仁君)  見てございます。 ◆17番(屋敷満雄君)  刈った状態が、道幅が広いとこと細いとことあんのやけどね。いっぱいまで刈ってくれんのね。それで、人間の通る範囲というんかな、1メートルぐらいをずっと刈ってるということですよ。何人か通るといっぱいまでくるね、道幅ね。何でそういうことしてるのかわからんのやけど、道幅まで刈ってほしいということと、これは秋になるとやっぱりマムシの産卵期に入るからね。それで僕もこの前マムシ殺したんや、あそこで。マムシもおるんや、あそこね。そやから、もう何とか、これどこで刈っとるか知らんけども。これシルバーがしてるの。 ◎参事[文化複合施設担当]兼文化振興課長(中岡保仁君)  シルバーで刈っていただいてございます。 ◆17番(屋敷満雄君)  シルバーへ言うて、今まできっちり刈りよったんや。今までシルバーさんで、刈る人が違ったんか知らんけど、その人は何年間もずっときれいに刈ってくれとったんや。ここ最近の人がそういうことしだした。 ◎参事[文化複合施設担当]兼文化振興課長(中岡保仁君)  議員御指摘のとおり、以前は道幅いっぱいに草刈りをやっておりました。ただ、少し前から利用者の皆さん、それから観光ガイドの皆さんでしょうかね、古道の景観の一つで大事な要素でありますから、できるだけ刈り幅については人が通る範囲だけにとどめてほしいというような声もございましてね。それで、そういった声も受けましてそのようなことで今やってるということでございます。 ◆17番(屋敷満雄君)  今まであそこで生活されてる方が、三輪崎の方とかいっぱいおるんやで、畑つくりに行ってる人。その人は世界遺産の熊野古道になる前からあそこを使用してやっとったんや。そら、ガイドの方が、そういうことは幾らなんでも非常識ちゃうか。 ◎参事[文化複合施設担当]兼文化振興課長(中岡保仁君)  それぞれにいろいろな声があろうかと思います。ただ、議員御指摘のことを踏まえまして、今後はよりよい刈り方を取り組んでいきたいと思ってございます。 ◆17番(屋敷満雄君)  反論して悪いけど、三輪崎で僕とこからずっと稲荷神社のとこまで石段や。そしたら石段を写真で撮るとか、ボランティアの人説明するとき、石畳見えなんだら意味ないで、そんなこと言い出したら。そのためにあそこは石を掘って、草取って、石をみんな見せて。その掘って見せるためにした石が見えんようになったんやで、今。それはそら、あんたとこでやってな、見えん状態置いとくらいうのそれナンセンス違うか、幾らなんでも。 ◎参事[文化複合施設担当]兼文化振興課長(中岡保仁君)  御指摘のとおり、私どももそういったことを踏まえまして、今後は安全で通行しやすい道のために、草刈りについてはもとのような状態の刈り方を一度検討してまいりたいと思ってございます。 ◆17番(屋敷満雄君)  何年か前に、一番スポットになる大浜海岸見える場所、お地蔵さんあって、そこから写真撮る、大浜海岸。それがそこでもみんな見えるとこあるんや。あそこ松の木が枯れて見苦しかったんや。それで亡くなった滝谷総務部長のとき、部長に言って、JR行って、JRの土地やから、何とかあれを伐採してくれと頼みに行ったんや。そしたら、環境庁が管轄やから、環境庁とJRは一生懸命話しするけど、話つかんと。ということで、僕同行してJRの人と環境庁行ったことあるんや。そしたら、伐採する木を図面に書けと。どないして書くんや。僕それで頭来て、30メートルぐらいのがけや、あれ下ね。あそこから行ったら。どんなして登ってくるんなっておれ言った。何のためにするんよ言ったら、あんたと一緒や。観光客が来て、前この木あったのに何で伐採したんやっていうとき説明せんならん。それで僕怒って、それやったら下から写真撮れ言うて、写真撮って、今の現状と終わったやつとでこういうことありました言うたれ言うて、けんかしたことある、おれ。そしたら、もうそれで所長さん出てきてね、おれけんかしとるもんやから。わかりました、屋敷さん。そうします言うてしてくれた。それで今のきれいな形になって、今だれが来ても、わー、きれいとこやなと皆見てくれるんや、あそこ。そやから、それこそ役人のカチカチ頭やいうことになるんや。そらあんた今、草が、人間が通るときに子供が来てね、何人も歩くんやで、あそこ。早急にしてくださいよ、そんなん言わんと。 それでもう一つ、新宮から三輪崎高野坂というルートは王子神社から海岸歩くことになってる。昔は鉄道なかったので、線路の山際をずっと海岸やなしに歩いてきたと思うんやけども、その昔のルートというのはあるんかな。 ◎参事[文化複合施設担当]兼文化振興課長(中岡保仁君)  このルートとして、あくまで推定でございまして、当然当時の人々も歩きやすいところを通ったと思います。そういった意味では、高低差が少ない浜辺を歩いたのではないかとは思います。ただ、浜辺も波打ち際じゃなくて、当時は松林ももっとたくさん残っていたでしょうし、そういった中を歩いたのかなと思ってございます。 ◆17番(屋敷満雄君)  そうやな、松林やったのでね。今、大浜歩くと距離も何キロあるんかな。 ◎参事[文化複合施設担当]兼文化振興課長(中岡保仁君)  たしか1.8キロでございました。 ◆17番(屋敷満雄君)  おれ歩くのも苦痛や思うよ。もし可能であれば、鉄道の横でも道路があるんであれば、歩くようなルートにかえさせてほしい思うんや。そして、三輪崎のほうも線路、踏切あるから、無理やりその裏、国道の荒坂津神社のとこまで持っていってんのやけども、やっぱりあそこも見にくいし、わかりにくい。それで、僕も前海岸、塩屋川を鉄橋の下通って地蔵さんとこへ出てくる道も、堤防もできたのでね。あれやったら歩くのも300メートルぐらいの砂浜なんで別にどうもないんやけども、やっぱりまず駐車場がない。トイレがない。僕何年か前に聞いとるのには、あの辺に市役所のOBの方が持ってる土地があるから、あの辺を借りて駐車場にしたいんやというような話も伺ったことあるんやけども、そういう計画はもう立ち消えになったんですか、今。 ◎商工観光課長(岡雅弘君)  三輪崎側の入口につきましては、JRによりまして熊野古道が遮断されてる状態でございます、現状は。やむを得ず観光客の皆様方には安全性などを考えた上で塩屋川、また畑に沿ってつなげさせていただいてるところでございます。今議員さんから御指摘いただいております駐車場でございますけども、距離にして約800メートルほど離れてしまうんでございますが、漁協の前の駐車場でありますとか、またスペースは狭うございますがJRの駅前でありますとか、そういうところを現状使っていただければというふうに考えておるところでございます。 ◆17番(屋敷満雄君)  やっぱりそれも何かのパンフレットとかチラシに載せてもうてもええし、僕とこの自宅の奥も、あれ市の土地あるんよ。あそこやったら10台ぐらいは常時、お地蔵さんの前ね。あそこはお盆の24日の晩のお地蔵さんの祭り以外はだれでも車置ける状態になってるから、その辺もPRしてやっていただければ、浜歩いてもろたら行けるし、そういうことも常時書いて。というのは、かなり今歩いて来てるのや、中高年の人、車に乗って。だから車置くとこない、トイレがないということを言うてるので、トイレのほうの設置というのはちょっと今のとこまだまだ無理やろうけども、そういうこと考えてやってください。 今、高野坂何人ぐらい歩いてるのか。また市役所や観光協会に問い合わせとか、いろんなことあるんですかね。 ◎商工観光課長(岡雅弘君)  高野坂を歩かれる方を対象としました調査につきましては残念ながら現在まで行っておらないのが実情でございます。ただ、地元の方も含めましてかなりの方が歩いておられるということは私どもも確認してはございます。議員お尋ねの市役所または観光協会への問い合わせの件でございますが、市のほうの所管、私どもの商工観光課のほうでございますが、大体週2、3回程度問い合わせがございます。ただ、熊野古道ということでのお問い合わせがほとんどでございまして、その際には問い合わせの内容で歩きやすいとこはございませんかというような照会の問い合わせの場合は高野坂を紹介しているような状況でございます。また、観光協会のほうへもほぼ毎日のように問い合わせは入っておるようでございます。ただ、こちらにつきましても熊野古道ということで全体をとらえての問い合わせがほとんどのようでございます。 ◆17番(屋敷満雄君)  それで、「街道てくてく旅。熊野古道をゆく(秋編)」、森上亜希子さんがこの月曜日、13日から田辺出発して小辺路ルート、海岸通って那智まで来て、那智山上がって、那智山から小口まで抜けて、それで小口から今度川下りで新宮おりてきて、それで新宮の速玉さんずっとあるんやけども、残念ながら那智から三輪崎の間、新宮までは通っていただけないということになるんやけども、それのスケジュールなんかわかったらちょっと。それで、高野坂歩いてもらえるのかどうかいう辺の話もちょっとお願いいたします。 ◎商工観光課長(岡雅弘君)  今、議員さんから御紹介いただきました「街道てくてく旅。熊野古道をゆく(秋編)」につきましては、NHKの衛星放送番組として、さきに春編ということで5月10日から6月17日まで放送されたところでございまして、今回は続編ということで秋編が月曜日、13日から放送開始となっておるところでございます。このコースにつきましては、9月13日から10月29日、田辺市の闘鶏神社をスタートいたしまして、伊勢神宮内宮まで7週間、全35回にわたって放送されるわけでございます。その中で、新宮の中継地点でございます。まず第1回が、今議員さんおっしゃられましたように10月1日に小口を中継地点といたしまして放送されます。その後、10月5日には日足地区、10月6日には熊野速玉大社、10月7日には神倉神社という形で中継地点を設定して放送されるというところでございまして、新宮地点の放送につきまして、取材、ロケハン等々市としても協力していく中で、高野坂の部分なんかも紹介していただきたいというようなお話をさせていただく中で、NHKのほうも那智勝浦町の補陀洛山寺からのコースを新たに追加されたということで、その中で佐野浜、佐野王子、それから高野坂ということが10月7日の神倉神社のほうの中で取り上げていただけるんではないかなというふうに思っております。 以上でございます。 ◆17番(屋敷満雄君)  非常にありがたい話ですね。これはもう完全にそのルート抜けると思っとったのが、よく頑張ってもろてありがとうございます。ほんまにありがたいことや。 まとめて、市長、この古道は海の近くを通ってね。それで高低差もさほどきつくなく、広角から孫八地蔵、五輪塔、稲荷神社、展望台、そこへ寄り道してもだいたい1時間ぐらいで三輪崎まで来れますよ、高野坂ね。まだまだこれ三輪崎で何人かの方がいろんなこと調べてもろておって、まず市長も知ったあるように鯨とりやったんで、鯨の見晴らし台の跡が3カ所ある。僕も2カ所見てきたんや。石もそのまま残ってる。石へ穴が5カ所ぐらい開いとって、これに何か立てるんやな。それで、太陽が出てその影で時間を昔の人見とったんやな、あれ。そういう場所も出てきてるわ。そういうこともあって、これまた聖護院宮の休憩跡いうんかな、戦争したときに訓練したとか言われとったけど、まだまだ発掘したらもっともっといろんなものが出てくる宝の山みたいなもんやからね。ここの整備してもろて、今の場所二つぐらいしかないからわからんけども、そういうことが出てくれば太地と同じようにあの古道が生きてくると思うんやけども、もっと大事にして整備してほしいんやけども、市長、そのお考えはどうですか。 ◎市長(田岡実千年君)  議員さんの思い同じで、非常に新宮市にとってもこの高野坂貴重な財産やと思っておりますし、また観光客が古道を体験していただくのにも非常に、1時間程度で歩いていただけるということで、今後整備していく必要があると思います。 ◆17番(屋敷満雄君)  一生懸命整備してくださいよ。お願いしときます。 それでは次、広角側なんですけどね。逆川の問題についてお伺いします。 本来、川の水というのは上流からいろんなものが流れて持ち込んできて、海岸のとこに来ると砂利の中に入っていって、しみ込んで海の中まで流れていくので、大体水がとどまるというかたまるということはないんやけども、今逆川に、皆さん見てもろたら御存じのようにダムになってせきとまって、ごみとか汚れで目詰まり起こしてあるんやろね、あれ。そういう状態なんですけども、当局はこのことについて確認されておるんでしょうか。 ○議長(奥田勲君)  渕上都市建設課長。 ◎都市建設課長(渕上崇君)  現場確認しております。 ◆17番(屋敷満雄君)  ふだんやったら、ことしはあかんのやけども、海岸の砂利というのは、荒れたときに、台風来たりとか低気圧来たりとかいうて、波がたったら、波が押し寄せてきて、汚れをみんな流してくれてきれいになるんやわ。そやけど、ことしは全然そういうことがなかったのでね。今のあの状態を見ると、僕危険や思うんや。水がたまっとるから、この前ボランティアで水を流して掘ってくれとるんやけども、そこにもまだ水がたまっとるから、子供が落ち込んだりして危険やし、仮橋をボランティアでつくってくれて、そこを渡ってくれとるんやけども、あのままずっとほってくことも大変危険や思うので、それでまた古道歩いてくれる人が、何やここ整備もしてないとこやなと思われることもあると思うのでね。早急に今の目詰まりしたとこをとって新しいのと入れかえるか、もしくは川を広げてもうちょっと海の近くまで、水のしみ込みやすいとこまで持っていくか、そういうようにしてほしいんやけども、そういう対策は考えてくれてるんですか。 ◎都市建設課長(渕上崇君)  関係機関と協議していきたいと考えております。 ◆17番(屋敷満雄君)  国と県。JRかな。 ◎都市建設課長(渕上崇君)  いろいろそういう機関が重なってますので、現場的には。協議してまいります。 ◆17番(屋敷満雄君)  早急にやってください。 次、ボランティアで奉仕活動してくれてる新宮市の見解というかね。今、新宮市内でもいろんな方がボランティアで奉仕活動やってるんですけども、市としてはどのような対応してるんですか。 ○議長(奥田勲君)  中地生活環境課長。 ◎市民福祉部次長兼生活環境課長(中地清剛君)  一応そのような清掃活動等含めまして、環境保全や美化、そういったものに多くの今御指摘のような方々がボランティアでやっていただいております。私どもとしましては、そのようなボランティア、清掃活動等含めまして、清掃活動に対しましてはいろいろ管轄ございますけど、そういうことを問わず清掃用のごみ袋をお渡しし、その後、その集めていただいたごみの収集等処理をさせていただいております。 ◆17番(屋敷満雄君)  確認はしてるんやね。大体どういう方がどういうことをしてるということは確認してもろてる。 ◎市民福祉部次長兼生活環境課長(中地清剛君)  存じております。 ◆17番(屋敷満雄君)  そういうごみ袋とかやってくれとるんでね。市長、これね、奉仕活動というの、ボランティアもそうなんやけど、自分自身が納得して、他人のために汗水流してくれてやってくれとるんやからね。近年だれもが忘れがちな大事な行為や思うで。これは市長もこういうことを市民にお願いしてやっていきたいという思いがある。これはもう実際こういうことをやってもらわんと、新宮市も非常にまずい。やっていただくのは大変ありがたいことや。これによって、これを大きいにしていくのか、こういう運動をね。すぼんでいくのか。これによって新宮市の進路も決まってくる。これはもうあなたのやり方次第でどっちにもなる。そやから大きいしていく心づもりというんかな、それを最後に聞かせてください。 ◎市長(田岡実千年君)  さまざまなそういうボランティアで清掃活動していただいてるみたいなことは聞いておりますし、また私たち市役所が把握してない方々もやっていただいてると思います。そういう中で、私、まちづくりというのは市民みんなでお願いしたい、みんなでやることによって盛り上がると本当に私も思っております。そういう現在ボランティア活動していただいてる方は、これからそういうみんなでまちづくりの屋台骨になってくれてる方だなと思って本当に感謝しておりますので、どうかこの活動が市民全体、新宮市全体に広がるように何とか頑張りたいと。市役所としても何か方法あれば頑張りたいと思っております。 ◆17番(屋敷満雄君)  やっぱりね市長、そういう確認できてるとこは早急に調べて、あなたみずから行って、そういう方、汗かいてるとこでどういうことが。やっぱり苦情も持っとるんよね、市役所の対応が悪いとか。そういうこともじかに話し合うて、やっぱり机上の計算やなしに、あなたがじかに行って、それを市長がしてくれて話聞いてくれたんやったら向こうも励みになる。そういうことをお願いして質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(奥田勲君)  10分間程度休憩いたします。 △休憩 午前10時55分--------------------------------------- △再開 午前11時12分 ○議長(奥田勲君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。--------------------------------------- △辻本宏君 ○議長(奥田勲君)  16番、辻本議員。 ◆16番(辻本宏君) (登壇) 結構秋めいてまいりましたけれども、まだまだ暑い中、さきごろは37度4分ですか、かなり高い気温が出たようで、その暑い中、今回も一般質問させていただきます。 まずは通告しております経済産業の振興についてということであります。 その1として、地元企業の育成への取り組みということについてお尋ねしたいと思います。 田岡市長を先頭に新宮市の企業誘致対策課も、雇用、働く場づくりのために企業誘致に奔走されていると思われますが、前回の一般質問では市内の空き家、空き地への人の誘致の取り組みをお願いいたしました。さらにここで忘れてはならないのは、既にある地元企業への支援であります。4年前、平成18年の和歌山県の事業・企業統計調査では、新宮市にある事業、企業数というのは2,837件であります。この市内事業、企業の産業分類をすると、各産業ごとに、ここに何件あるかというのは当局のほうではつかまれていますでしょうかね。いかがですか。 ○議長(奥田勲君)  岡商工観光課長。 ◎商工観光課長(岡雅弘君)  市内の事業ということでございますが、平成18年に実施されました事業・企業統計調査におけます産業大分類によりますと、当市におきましては16項目に分類されるというものでございます。その中で、民営部分の主なものといたしましては、事業が最も多い項目につきましては卸売・小売業949事業、次いでサービス業が506事業、次に飲食業、宿泊業では455事業、建設業は246事業、次に不動産業で200事業などという数字となってございます。 ◆16番(辻本宏君)  わかりました。大体その統計数値を見ましても、今の新宮市というのは大きな製紙工場も抜けてしまって、典型的な消費商業型都市になっているということがうかがえますね。この統計調査をもとにしていうと、平成13年、今から約10年前のことなんですけど、この当時は3,040件という数値が上がってるんですよね。それから5年、18年になって先ほど言った件数ですから200件余り減っている。このことからも、地域産業の衰えというのが強く感じられますね。 そこで、新宮市産業振興基本条例、これ平成16年に定めた条例があります。これを基礎として既にある地元企業を支援して地域の産業全体を元気づける決め手になるような、今担当部局が取り組んでる重立った具体的施策というのはございますでしょうかね。 ◎商工観光課長(岡雅弘君)  私ども商工観光課が取り組んでおります具体的な施策でございますが、新宮市産業振興基本条例により主なものを4点ほど御報告させていただければと思います。まず、第1に産業基盤の整備についてでございますが、商工会議や、またSOHO事業などに対する総合的な支援。次に、第2に経営基盤強化の支援ということでは、商工業活性化資金利子補給制度、プレミアムつき商品券補助、空き店舗対策、個店改善事業や一点一品運動などを行ってございます。次に、第3といたしましては、就業及び勤労に関してでございますが、これにつきましてはUターンフェアでありますとか南紀サポートステーション相談事業、またはふるさと雇用、緊急雇用などの事業を行ってございます。第4点目につきましては、その他の中小企業の振興策といたしまして、商店街活性化イベントでありましたり、新宮市商店街振興組合、また忠度まつりなどへの支援をさせていただいてるところでございます。 ◆16番(辻本宏君)  担当当局では市長、現場の岡課長を初めいろいろ取り組まれて御努力されてるんでしょうけど、それら一つ一つの効果と全体的な効果というのはどういうふうに当局ではとらえていらっしゃるのかな。 ◎商工観光課長(岡雅弘君)  全体的な部分といたしましては、なかなか評価のしづらいところも正直なところございますが、関係する新宮商工会議でありますとか各商店街の皆様方につきましても一生懸命努力していただいておりますので、それらを私どもといたしましては一生懸命支援していきたいというふうに考えておるところでございます。 ◆16番(辻本宏君)  この6項目ですか、今挙げてもらった取り組みの事業の6項目一つ一つ取り上げていくとかなり時間がかかりますので、それは申し上げませんけれども、1、2点申し上げて、私の気づくところでは、金融支援というのは当然、これは一つの事業、企業に対する支援の柱だと思うんですけれどもね。商工会議、その他保証協会とかいろいろ機関がございます。そこで市のほうが連携してやられてるんでしょうけれども、実際に市のほうから利子補給の補助ですか、額を出されてる。この金額を見ても年間実績で450万円ぐらいなんですよね。450万円ぐらいだと、これを件数にすると、全体事業としては2,800あるわけですね。これは農林水産業というのは除かれるでしょうけれども、それを差し引いて仮に2,400ぐらいとしても、大体それに対して年間どのぐらいの件数かな、70件から80件ぐらいの企業、事業の人たちがそれを利用してるとしかならないわけですよね。そうすると、スケールメリット、事業に対して、企業に対して大きな効果が得られるのかというふうになると、ちょっと首を傾げられるところがあるんですけれども、それともう1点、SOHOの件。私も少し前までSOHOの委員させてもらってて内情わかるんですけれども、これもなかなか滞ったように感じますね。というのは、新規の入居者がいない、なかなか退社されてない。ここら辺どういうふうな底上げ策を考えてるのかなというふうに、1、2点感じるところなんですけれども、どうですか。 ◎商工観光課長(岡雅弘君)  まず第1点目におけます利子補給の件でございます。市内中小企業を支援するための利子補給制度につきましては、平成12年度に創設したところでございます。新宮商工会議を通じまして、日本政策金融公庫の融資制度を御紹介させていただいてるところでございまして、利子補給の件数等につきましては先ほど議員から説明していただいたとおりの実績というふうになってございます。今年度につきましても利子補給のパーセンテージ1.3%に上げる中で、より多くの方にそういう資金を活用していただければというふうに思っているところでございます。 それから第2点目、SOHOでございます。議員御指摘のとおり、現在4ブースの中で2ブースの御利用いただいてる状況でございます。この点につきましては、先般県の担当の方ともお話しした中で、県下的にSOHO事業の活動がかなり低迷しておる状況であるということで、今後いろいろ課題等もございますので、研究していかざるを得ないなというふうな感じを持っておるところでございます。 ◆16番(辻本宏君)  言うがやすし行うが難しということなんですけれども、言うのは簡単ですけど実施していくのになかなか広がらないという、これは現実にある壁だと思うんですけれども、金融にしてもSOHOにしても、やはりそんな状況だからどういうふうな打開策を見出していくかというのをやはり考えないといけないんじゃないかなというふうに思います。これだけにかかわらず商工業のこと。特に新宮市行政で市内の企業、事業に何が支援できるのかというと、先ほど言った金融ですね。もう一つは税制面。ここらが私の思う大きな柱じゃないかなと思うんですけれども、そこで、前に田岡市長もマニフェストに挙げられてますけれども、金融面で中小企業に対して設備資金3,000万円を独自で制度を設けて支援しますというふうなことがあったように思うんですけど、これ実際に、昔この金融支援のために新宮市独自で市内の企業、事業のために融資制度というのを設けてるはずなんですけれども、これはどうして生かされていないのかなという一つの疑問があるんですけど、いかがでしょうかね。 ◎商工観光課長(岡雅弘君)  昭和53年度より設けております中小企業振興対策緊急融資制度のことかと思いますが、現在は御利用いただいていないのが実情でございます。その理由といたしまして、県が実施しております中小企業融資制度が大変充実しておるというところと、そのほかには、先ほど申しました利子補給制度を創設したことなどによりまして、そちらの53年度より設けました制度は現在利用いただいていないのが実情ということでございます。 ◆16番(辻本宏君)  昭和53年度に設けられて、その後何年かは利用はあったんですか。利用実績はあったんですかね。 ◎商工観光課長(岡雅弘君)  利用実績につきましては、近年は全くございませんので、以前は平成6年ごろには利子補給をしたというふうなところまでは把握しております。 ◆16番(辻本宏君)  結構長きにわたって利活用はされてたということですね。現在何も生かされてないということなんですね。いろいろな制度のかぶりというか重複が出てきて、それも生きるすべがなくなってるというとこなんでしょうけれども、生かされてないのであれば、どうしてそのままにしておくのかということも言えるんですけど、どうですか。 ◎商工観光課長(岡雅弘君)  先ほど申しました最後に使ったのが平成6年ということでございますが、この融資制度につきましては緊急融資の意味合いもございます。平成6年におきまして御利用いただいた際は、新宮駅前の大規模火災が発生した折でございます。この際、商店街のほうから要望を受けた経緯もございまして、県の緊急融資を受けた企業に対しまして利子補給をさせていただいた経緯がございます。そういう中で大規模災害時の支援制度といたしまして、この項目制度を使いまして支援していきたいということでそのままこの制度を残してきたところと思っております。 ◆16番(辻本宏君)  そしたら、解釈として、通常の融資制度の利用ではなくして、そういうふうな緊急事態、特別に何か起こった場合、事業に対して起こった場合のために備えてるということですね。 ◎商工観光課長(岡雅弘君)  そのとおりでございます。 ◆16番(辻本宏君)  わかりました。 後になってしまいましたけれども、この新宮市産業振興基本条例というのは、これはホームページでも掲載されてるわけなんですけれども、この条文ですね、1条から8条までそう複雑なものではないんですが、この目的として、この条例は新宮市の産業において重要な地位を占める中小企業の振興のため、中小企業基本法にのっとり本市における中小企業及び中小企業団体の振興の基本となる事項を定めるとともに、中小企業に関する施策を総合的に実施し、もって本市経済の発展及び市民生活の向上を図ることを目的とするというふうに書かれてるんですね。方針として、中小企業の振興は、地域の歴史、文化及び自然環境と調和した経済の発展を目指し、社会経済の変化に対応した施策を総合的に推進すると。その施策として、市長は、第1条の目的の達成のために次に挙げる施策を行うものとする。これは大枠のものなんですけれども、産業基盤の整備に関する施策、経営基盤強化の支援に関する施策、情報の収集及び提供に関する施策、就業及び勤労者に関する施策、その他市長が中小企業振興のために必要と認める施策ということですね。この中で基本的には中小企業の方も努力してくださいよというもちろん項目も入ってます。これは当たり前のことなんですけれども、これあるわけですね、振興条例が。地元の産業を活発にする一つのお手本、マニュアルというふうに解釈してもいいですよね。これが十分生かされてるのかどうかということなんですよ。ほかの市のこういうふうなのもあるんでしょうけれども、それを真似て鳴かず飛ばずのままになっているのではないかというのが私の感じるところなんですけれども、どうですか。 ◎商工観光課長(岡雅弘君)  この条例の目的にも掲げられておりますとおり、新宮市の産業においては重要な地位を占めております中小企業の振興のために施策を総合的に実施していくこととなってございます。今後ともこの基本条例の方針にのっとりまして、各施策の推進に努めてまいりたいというふうに思っております。 ◆16番(辻本宏君)  総論、大枠でいうとそういう回答ですね。せっかくつくったものですから、これを柱に地域の産業を元気づけるために生かしていく必要があるのではないかというふうに思います。今のままでは本当に市内全体がますます落ち込んで衰退していくばかりです。市民の生活も不安定になり、この市内から出ていく人たちがふえてくる。そして、行政の税金収入の減りが加速して一層きつく厳しくなって、これ以上新たな事業、住民サービスができなくなる、悪循環が起きてくると思います。また、地域の中核都市として成り立たなくなってくるというふうにも思われるんですけれども、この点十分担当課の方踏まえて取り組んでいただきたいと思います。 そこで、市長にお尋ねさせてもらいたいんですけれども、市長は市民と協働のまちづくり、みんなの協議会というのをつくられた。このみんなの協議会や地域の総合経済団体である商工会議というのも連携は大事なんですけれども、今の経済情勢では昔の高度経済成長やバブル経済などが再び起こるということは極めて低いでしょうし、今後右肩上がりの経済成長というのも考えられないでしょう。かつてない事態になってるのは確かです。行政職員だけではまた限界があるでしょうし、これまでの慣例や慣習にとらわれず、市が主体となって地元の成長、活躍してる企業人と官行政とで、これは仮称ですけれども、産業強化プロジェクトチームというのをつくって、その企業人の情報、知識、さらには知恵をかりて、地元の企業の育成に焦点を絞って話し合ってもいいんじゃないかというふうに思うんですけれども、こういうふうな行動することによって、決め手となる活路というのが見出せるかもしれませんし、そうすることで市長のマニフェストにあります雇用も創出でき、所得を倍増する糸口を見出せるかもしれない。一方で行政の人たちが学びとれるものは多いと思われますけれども、市長、どうでしょうかね。 ◎市長(田岡実千年君)  そのとおりだと思います。今、私もかつての商売仲間といいますかそういう企業の方たちと頻繁にお話しもさせていただいております。新宮市の商業などの活性化についていろいろ議論させていただいておりますし、また経済観光部の部長を初め職員が商工会議の青年部や新宮青年会議の若手の経営者たちとの懇談会も持つなど、今いろんな生の声を聞いてるところでありますので、それが発展していって、今議員さん指摘いただきましたプロジェクトチームが流れでできるようであれば、流れといいますか、余り無理やりつくっても中身がなくてはだめだと思いますので、実際本当に活発な意見、そしてまた何か行動できるような会ができればいいなとは思いますし、とにかく新宮市は中核都市、また地域の商業の中心地として活性化を何とかしなければならないと思っております。 ◆16番(辻本宏君)  田岡市長自身実業家ですし、その点はよく心得られてると思うんですけれども、ただ、このときになって自然の流れのままというのは、それは何となく地域経済が置いてかれるような感じがするわけです。ですから、私強調して言いたいのは、新宮市行政が主になって、もちろん担当課、部長初め担当課の人たちはよく企業の情勢というのはつかんでると思うんですけれども、その人たちと一緒に地域経済をどうしていくか、ここにある企業、事業をどうしていくかというのを的を絞って話し合えば、何かいい妙案、活路が出てくるんじゃないかなと思うんですけれども、それはもう自然のままになっていくと、今までの慣習、慣例に流されてしまうことにもなりかねないというふうに私自身思うんですけれども、市長どうですか。そういうふうな形で、仮称ですけどプロジェクトチームをつくる気があるのかどうか。 ◎市長(田岡実千年君)  現在、みんなの協議会の一つの委員会にまちづくり委員会というのが先日できまして、もう既に3回ほど委員会を持っていただいておりますが、そういう中での中心的な話は、今議員さんが言われております商工業の活性化を中心に話し合っていただいております。 ◆16番(辻本宏君)  ですから、先ほど質問の中でも言うたんですけど、みんなの協議会、協働のまちづくりでのみんなの協議会とかそんなんありますよと、それはそれでいいんですけれども、もうちょっと的を絞ってやっていくべきではないか。というのは、そのまちづくり協議会は部門部門、3委員会ですか、設けられて、福祉やら教育やらといろいろなとこで話し合われてるんですけれども、もっと絞って企業家、実業家だけ、と市の幹部の方、あるいは担当の方と交えて、実際ここを目標にしていくんだと。例えば、新宮市の経済成長率はどこまである、これをどこまで数値目標持っていくんだと、そういうふうにやっぱり絞り込まないと、それはもう逆算したら出てくるはずですよ。各企業の。商店街は大体幾らの売り上げ、この企業は幾らの売り上げ。全部統計数、幾らでもあるわけですから。今どんなにでも手に入りますよね、インターネットで。そこらから分析していったら的が絞れてくる。なおかつどうしたらいいかというふうな市としての施策も出てくるんじゃないかと思うんですけど、私それを申し上げたいんです。どうですか、市長。 ◎市長(田岡実千年君)  そういう的を絞った会がつくれて、またその会が机上の空論にならずに実際行動に移せるような会ができればすばらしいことだと思います。 ◆16番(辻本宏君)  できればというか、やってほしいというのが私の願いなんです。その前に、市行政が地元の事業、企業にもっと接近して働きかけ、地域の雰囲気づくりというのも大切じゃないかなと思います。この盛り上げというんですかね、経済的な盛り上げをするために。ですから、すべて、景気というぐらいですから、気なんですよね、マインドなんです。マインドコントロールなんですよ、一つの要素はね。ですから、それはやはり市行政としてもかみしめて取り組んでいくべきじゃないかなというふうに思います。 この項目は以上としまして、次の市役所の体制についてということに移らせてもらいます。 まずは組織機構と人事異動ということなんですけど、今の市役所には5部19課44係約230名が。このほか教育委員会、医療センター、消防署、水道事業合わせて何百人もの人たちが勤めています。それぞれの人は生まれも育ったところも違うわけですから、それぞれ違った能力、技能を持っている。市役所ではたくさんの部署と機関がある。そこに人をどのような過程と条件で配置するのか。もちろん以前に、自分が何をやりたいかと、何の仕事をやりたいかと、それぞれの職員から希望をとっているということも伺いました。市に対して損害、損失を与えた事件、事故を起こした人というのは例外になるでしょうが。そして、これまでどの市長も人事異動は適材適所に配置するというふうに言われています。最終的には市長が決めるわけですね。人の能力、技能を100%、あるいはそれ以上引き出すのに配置して使うのは極めて難しいことであると思います。しかしながら、それがリーダー、市長としての大きな役目なんです。その人の能力、技能を生かすも、ここでこういう言葉使っていいんかな、殺すも、この人事異動でほとんどが決まるといっても言い過ぎではないでしょう。 そこで、この人の配置がえ、人事異動のとき、実際に行われてる人事考課、人事評価の過程、条件はどのようにされているのか。また、市長は職員の年功序列から能力主義へを強調されている。前回の人事異動はこの考えを貫いて実施したものなんでしょうかね。きのうでしたか、18番前田治議員もこのことについて少し触れてましたけれども、どうですか。 ○議長(奥田勲君)  田岡市長。 ◎市長(田岡実千年君)  適材適所に配置させていただいたと考えております。 ◆16番(辻本宏君)  だから、今までの市長は適材適所ばっかり言うてますよ。だから、適材適所にするのに以前のプロセス、過程と条件をどうされてるのかというのを伺いたいんですよ。それぞれ先ほど言ったように人というのは生まれも育ったところも違う。そして、能力も技能も違うわけですから。それをもとにどういうふうな過程と条件で人事配置をしてるのかと、人の配置をしてるのかということを伺いたいんです。 ◎総務部次長兼総務課長(上路拓司君)  制度的なお話を少しさせていただきたいと思います。 現在、新宮市では、人事異動に関しましては、人事異動の基本方針というのを平成20年度に定めてございます。その方針を基本としてございまして、それに毎年度実施する職員の意向調査の内容、さらには各所属長及び係長から聴取した意見や実態を総合的に加味いたしまして、職員数が減少する中ではありますが、市長と協議の上、組織力の維持向上を念頭に置きまして、適材適所、この言葉になってしまうんですけれども、適材適所の人事配置に努めているというのが現状でございます。 ◆16番(辻本宏君)  私ここで申し上げたいのは、事務的、機械的になり過ぎてるんと違うかなと。それは当然人ってさまざまですよ。性格も違うし。それは当たり前の世の常なんですけれども、そういうふうなことも含めて、有機的なことも含めてどういうふうに人の能力、技能を引き出そうとしてるのか、そして人事異動、配置しようとしてるのか。ですから、普通人事考課で考えられるのは年齢、経験年数。職場での経験年数。これは単純な条件でしょう。それから功績ですよね。そういうふうなことも含めて。だから、そこら辺どうですか。もう少し踏み込んで答えればどうなりますかね。 ◎総務部次長兼総務課長(上路拓司君)  人事異動の基本方針の内容になろうかと思います。まず、配置がえにつきましては、もちろん意向調査に基づく本人の希望、あるいは業務適性、それと先ほど議員さんおっしゃいました在職履歴、あるいは職場全体の年齢構成等も考慮いたしまして考えてございます。同一職場に余り長くおらないということも考えてございます。ただし、専門性のある職場については、例えば10年ぐらいおる職員もおるわけなんですけども、基本的には3年以上在籍してる方については次の職場への転籍を考えて異動してございます。あるいは、本庁と出先機関の人事交流であるとか、専門性の高い職場についてはそれなりの知識を持っておられる職員を配置するなど、総合的なことを勘案しながら配置するように心がけております。 ◆16番(辻本宏君)  そしたら、平均的には3年で人事異動、人の配置がえをされてるということですね。それがほとんどなんでしょうけど、その点はわかります。ただ、数は少ないんですけれども、確かに何十年もおる職員さんもいらっしゃいますよね。その点を取り上げてみたら、そのままでいいのか、その職員の能力がそこで100%発揮されてるのか、それ以上のものを出されているのかというふうなことを考えたら、やはりそちらのほうの人事、市長初め総務課のほうでも考えないといけないところがあるんじゃないかなというふうに思うんですけれども、この点どうですか。 ◎総務部長(小山壽行君)  先ほど上路課長のほうから答弁させていただいたとおりで、本人の適性であるとか、それまでの職場経歴であるとか、それからそのときの政策課題、そういったことも加味しながら適材適所ということになるわけですけども、確かに私自身も1カ所で長いことおった経験を持っておりますので、なぜそういうことになったかについては、私自身はその理由はよくわからないわけですけども、専門性のある部署についてはやはりそれなりのことを考えながら配置が必要だとも思っております。特に若い職員の方には、この20年につくった基本的な方針の中では、何カ所かを経験する中で、それなりの職責を担っていただく。係長になるまでには何カ所かの部署を経験してもらうほうが行政全般を広く見ることができるんではないかと、そういったことの中で配置を今考えてるところであります。 ◆16番(辻本宏君)  わかりました。人事を尽くして天命を待つといいます。今回の4月の人事異動でこれを取り上げて申し上げると、寿楽荘の主幹が、異動したとたん、退職まで何年かを残して急にやめられたと。これは市長の思いが伝わらなかったのかどうかわかりませんけれども、幹部職員である主幹との意思疎通というのはこのとき十分できていたんでしょうかね。田岡市長、いかがですか。 ◎市長(田岡実千年君)  寿楽荘へ異動していただくことを決めたときには、その職員のこれまでの職員としての経験などを考えさせていただいて、職責を全うしていただけるという思いで異動させていただきました。 ◆16番(辻本宏君)  それは市長がいろいろな条件、その人の条件を見られてそう判断されたんでしょうけれども、そしたら十分意思疎通ができていたと、考えが伝わってたということですね、市長のほうから見れば。 ◎市長(田岡実千年君)  こちらの思いは十分わかっていただいたと思っております。
    ◆16番(辻本宏君)  それならどうして急にやめられたのかな。何か個人的な思い、特別の理由というのがあったんですかね。 ◎市長(田岡実千年君)  時期的にはイレギュラーではありました。けど、退職の理由は個人的なものだと、個人的に急がれるといいますか、お話聞いたときには、気持ちは詳しく聞くことはできませんでしたが、個人的な理由であります。 ◆16番(辻本宏君)  そこら辺がちょっと割り切れないとこがあるんですよ。詳しく聞くことができませんでしたがって言ったら、十分な意思疎通ができてないということですよ。だから、じっくりひざを交えて話をして、どうですか、こうですかと。とにかくここで頑張ってくださいよと普通言いますよね。何年か頑張ってくださいよと。それは退職するまでかどうかわかりませんけれども。人と人として、あるいは市長と職員としての関係で。それが普通のやり方なんじゃないですか。何かもやもやとしたわだかまりを残してしまっての離職ではなかったかなというふうにもとれるんですけれども。これはこれ以上言いませんけれども。人事が万事です。ですから、これから市長はこれを心に置いて新宮市の事業を推し進めていかないといけないわけです。 そこで、来年3月末をもって定年退職まで2、3年残してやめられる人たちも結構おります。この人たちは6月に退職を表明したと思いますが、その後、この人たち一人一人の考えを聞き、市長と来年退職する職員は人と人としてお互いの思いというのは伝わり合っているのでしょうかね。田岡市長、いかがですか。 ◎市長(田岡実千年君)  勧奨退職の9人の方の中で、部長級の方とは私直接お話しをさせていただきましたし、あと会ってない方も総務部長からいろいろ聞いております。そんな中で、やっぱりその方の人生設計なり、また健康上の理由なり、そういうところで少し早く退職されるというふうに認識をさせていただいております。 ◆16番(辻本宏君)  十分話し合って、お互いの気持ちをわかり合って、跡を残すことなく、今後も退職された方にもここの市行政の運営に協力してもらう、意識として協力してもらうというふうなやめられ方でやめていただければなというふうに思ってますね。その点、市長もよくおわかりでしょうけれども、心にとめて今後人事をやっていただきたいというふうに思います。 次に、事務事業の見直し、仕分けという項目なんですけど、これは申すまでもなく民主党が内閣府に行政刷新会議というのを置かれて公益法人や独立行政法人が必要か不必要かというのを作業されてる。これは私の感じるとこでは多くの国民の皆さんに評価されているんじゃないかなというふうに思います。これまでも新宮市の行政集中改革プランで大きくいえば外部委託、指定管理者制度というのを取り入れて、施設の民間委託を進めてるという、これは評価したいと思います。しかし、一般会計、特別会計、病院会計、水道会計、一つの項目、項目を見てみると、事務事業の項目を見てみると、もっと仕分け、見直ししないといけないものがあるんではないかなというふうにも思います。例えば補助金。補助金もかなり少なくはなったんでしょうけれども、負担金。それで利用度の低い事業。市行政ではこれらさまざまな補助金、負担金や利用度の低い事業を取り上げて、仕分け、見直しの御努力を重ねられてると思いますけれども、まだまだ行き届かないところが結構あるんじゃないかなというふうに思います。現在、市行政の事務事業の見直し、仕分けというのはどこが主体になってやられてるんでしょうかね。 ○議長(奥田勲君)  上路課長。 ◎総務部次長兼総務課長(上路拓司君)  まず、議員さんおっしゃいました集中改革プランの中なんですけども、集中改革プランの中で事務事業の見直しという項目を立ててございます。その項目の中では、現在の計画では52の事業について取り組みを記載してございます。個々の事業では、補助金の見直しであったり、あるいは委託料の見直し、また目的の終わった事業の廃止等それぞれございますが、すべて合わせて52の取り組みをすることとしてございます。 ◆16番(辻本宏君)  新宮市行政改革実施計画書集中改革プランですね、私も細かなところまでは拝見させてもらってないですけど、ざっと見させてもらいました。これはこれなりの努力はされてるんでしょうけれども、結局はこの集中改革プランをつくるのに行政内部でやられてるでしょう。 ◎総務部次長兼総務課長(上路拓司君)  そのとおりであります。 ◆16番(辻本宏君)  だから、行政内部の視点しかないわけですよ、実際にはね。ですから、その点ちょっと物足りないというか、物足りないといったら表現悪いですけど、行き届かないというところがあるんじゃないかなというふうに思います。将来にわたり地方の人口減少速度というのは増して、社会、組織とも縮小してくると思われます。その速度に合わせていくためにも、かなり厳しい視点でとらえていかないといけないんじゃないかなと。そこで、田岡市長は今のままの行政改革の進め方でいいと思われてるのか。行政刷新会議のように透明性を高め、市民の皆さんに市行政のことをよく知ってもらう上でも、公開の場で外部民間有識者の人たちの意見も取り入れながら、それぞれ事務事業ごと、要否等を議論し判定するのも有効な手段だと思います。前回された出張市長室より的が定まっててよっぽど価値があると思いますが、田岡市長、いかがですか。 ◎市長(田岡実千年君)  今、国も私たち地方も非常に財政も厳しい中でありますので、いろんな見直し行っていかなければならないと思っております。また、最近では和歌山県内では海南市が外部の有識者などを委員に事業仕分けというようなチームをつくったと聞いておりまして、そういう動向も見て積極的に頑張っていきたいと思います。 ◆16番(辻本宏君)  今後、積極的にこういう行政刷新会議のようなスタイルを取り入れてやっていくということで受けとめさせてもらってもよろしいですか。 ◎市長(田岡実千年君)  どういう形で行うかというのは今後研究しますが、見直しについては積極的にやっていきたいと思っております。 ◆16番(辻本宏君)  ここの項目の最後なんですけど、ちょっと1分ぐらい言わさせてください。今のような耐貧なくして再生なしとも言われてます。この耐貧というのは貧しさに耐えるということですね。そうしないと再び生きれないというふうなことも言われてます。これのとらえ方としては、市行政、税金収入や国からの地方交付税なども減少してきてる。これまでのこのままの行政サービスを続けていくのには難しくなってきてるということです。このことを肝に銘じて、市民の皆さんにも理解してもらい、新宮丸のかじ取りをしていかなければいけないのでないかなというふうに思います。この点、市長、頭へ十分置いていただいて、市行政の円滑な運営を進めていっていただきたいと思います。 ○議長(奥田勲君)  昼食のため、午後1時まで休憩いたします。 △休憩 午後零時02分--------------------------------------- △再開 午後零時59分 ○議長(奥田勲君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。 16番、辻本議員。 ◆16番(辻本宏君) (登壇) 昼前に引き続き一般質問をさせてもらいます。 市役所の体制についてというところの3番目の職員の心の健康対策という項目です。 ちょうど2年前にこれ一般質問で取り上げましたが、突然の出来事により、そのときの質問はとりやめましたので、今回させてもらいます。 現在、社会の急激な変化、進歩、情報氾濫などで一昔前より一挙に複雑さが増して、仕事や職場での強い不安、悩み、ストレスを感じる機会も多くなり、心の病に陥る労働者の割合も年々高くなって、みずから命を絶つ人もふえてきています。そこで、新宮市では職員の研修、これは教育研修というものなんでしょうけども、職場での人間関係などをもとにした心の健康管理、心のケアも加えた専門的な研修というのは取り入れられてますでしょうか。 ○議長(奥田勲君)  上路課長。 ◎総務部次長兼総務課長(上路拓司君)  メンタルヘルス研修につきましては、懸案の一つとはなってございます。近い将来実施したいとは考えてございますが、現在のところはまだ実施してございません。 ◆16番(辻本宏君)  近い将来というのは、それはいつになるかわからないんでしょうけど、できるだけ早くやっていただきたいと思います。ここにいる幹部の皆さん、こういうふうな心の病、心のストレス、自分自身でもかかるという方もいらっしゃるかわかりませんし、なおかつその実態というのはよくつかまえられてると思いますので、その点一日でも早くそういうふうな教育研修から始めていただきたいというふうに思います。 それで、実際心の病に陥ってしまった人がいたりすると、組織であれば本人はもとよりその周辺にいる人も気遣い、仕事の能率が落ちてしまうということにもなりかねません。このようにならないよう、早期の適切な対応が肝心であると思います。今、新宮市内で最も大きな職場である市役所では、主に総務課が管理担当してると思いますが、心の健康づくり計画、対応できる体制、手当というのはできているのでしょうかね。これは市役所内部の職員さん向けのことなんですけど、いかがですか。 ◎総務部次長兼総務課長(上路拓司君)  議員御指摘の心の健康づくり計画という、そういうものは作成しておりません。確かに大きな市ではメンタルヘルス対策を進めることが、職員が心身ともに健康な状態で職務に従事して、業務が効率的に行われて、市民サービスの提供につながるということで、心の健康づくり計画を定めているところもございます。その内容といたしましては、心の健康増進と予防対策の一次予防、それと早期発見と早期対策の二次予防、その後の職場復帰と再発防止の三次予防体制を体系的に整理するとともに、セルフケア・ラインケア、あるいは庁内の産業保健スタッフによるケアというものを定めている場合が多うございます。ただ、本市のような小さなまちの場合、実際できることには限りがございまして、スタッフも不在であります。職員がメンタルヘルスに関する正しい知識と理解を身につけ、適正な職場づくりを進めること、あるいは職員一人一人が自分のストレスに気づき、対応能力の向上等セルフケアに努めること、あるいは職場ではメンタルヘルスの不調が生じた職員の早期発見と早期対策に必要な措置を講じること等、できることは大変限りがあるとこでございますが、そのことについては今後対応していかなければならないと感じております。 ◆16番(辻本宏君)  上路総務課長から小さなまちというふうに言われましたけども、小さなまちでありながらも、職員数が先ほども言いましたけど医療センターもろもろ合わせて六百何人もいるんですよね。企業体で見れば大企業、大きな組織ですよ。そこで、やはり何らかの手当ができてないというのもちょっと腑に落ちないというか、わからないという疑問なとこがありますね。ですから、そうとらわれずに、やはりその規模は規模なりにそういう措置、手当をすべきだと思うんですけど、どうですか。 ◎総務部次長兼総務課長(上路拓司君)  先ほど言わせていただいたのは、心の健康づくり計画というものがないということでございます。現在、新宮市では各職場の体調不良者、これはメンタル的な面も含めですが、それの実態調査につきましては、もちろん本人から出される診断書によって判断するわけでございますが、そこに至るまでの段階では所属長からの情報収集や、毎年実施しております職員意向調査による本人の申告によりまして実態を把握することとしてございます。また、庁内に衛生委員会という組織、これは必置義務で組織している組織でございますが、これがございます。総務部長を筆頭にいたしまして保健師さんなども委員に入っていただいてございます。職員の健康診断の状況や職場環境の問題などを幅広く意見交換する場でございますが、この委員会を通じて有効な情報収集にも当たっていきたいと考えてございます。また、予防対策の一環といたしましては、新宮市独自ではございませんが、市の市町村共済組合が組合員を対象にしてストレスドックというものも開催してございまして、それを受診する職員もございます。 ◆16番(辻本宏君)  それなりの対応されてるんでしょうね、連合体で。それなりの対応されてるというふうに思います。実際に市役所でこのような心の病、障害に陥り休みがちな人、長期に休んでる人というのは何人ぐらいいらっしゃいますか。 ◎総務部次長兼総務課長(上路拓司君)  現在、一般事務職では長期休暇中は1名でございます。今議員さん御質問の休みがちというのがちょっと抽象的な概念でございますので、休みがちな職員何名というのはちょっと御報告はいたしかねます。 ◆16番(辻本宏君)  わかりました。その休みがちな職員について、これは週に何回か、月に何回かとかいろいろ形があるんでしょうけれども、私の聞いてるのでは大体二けたの数の人たちがそういうふうな障害に陥ってるのではないかというふうに伺っております。その上で、心の病に陥ってしまった人たちに対して部署の監督者はどう対応されてますでしょうかね。 ◎総務部次長兼総務課長(上路拓司君)  いろいろなケースがあろうかと思いますが、一般論で申しますと、体調不良を訴える職員があって、休み出した場合は、所属長さんは御自宅へ伺って聞いたりとか、あるいはいろんな情報収集したりして、その職員と意見を交換しているとは思います。それで、診断書が提出されまして長期の療養に入った場合、1週間とか10日では動きませんが、もっと長期の療養に入った場合には総務課のほうでも休まれている職員さんの御自宅を訪問して、回復状況であったり今後の療養の予定を聞き取るようにはしてございます。 ◆16番(辻本宏君)  一言で言うと、できるだけ早く復帰できるように、本人任せ、自主的な処置だけではなく、市役所、行政側のほうも家族の人たちと相談して、本人はもとより家族の人たちと相談したり、指定の医療機関を紹介したりしてやってるわけですね。 ◎総務部次長兼総務課長(上路拓司君)  御本人さんのかかりつけ医がございますので、市のほうでこちらの病院がいいんじゃないかというふうな医療機関の推薦とかは行ってはございません。 ◆16番(辻本宏君)  強制という意味ではないんですけどね。こういうふうな場合になったらこういうふうなものがあるよ、ああいうふうなものがあるよという情報提供なりそういうことはされてる、ある程度されてるというふうに受けとめてよろしいですね。 体の健康というのは指定病院の定期検診や市内それぞれの病院もあって整っていると思いますが、心の健康、心のケアに対しては、今、市独自での話を尋ねてみるとまだまだなようでありますので、何度も申し上げますが何百人、600人、700人近い職員の市役所、医療センターであります。気軽に相談に行ける心の健康推進担当者、専門の知識を持つ精神科医、臨床心理士による定期的な悩み相談窓口というのを設けて手当してやってもいいのではないかなと思うんですけれども、これは事前に予防するという意味でも大きな効果が出てくると思うんですが、どうでしょうかね。市長、いかがですか。 ◎市長(田岡実千年君)  庁内には専門的なところとして保健センターの専門家、保健師さんがおられますが、市民の対応で手いっぱいのところがありますので、職員の相談までは行っていないのが実情ではございます。こういう問題、症状が軽くて周りにも告知していないなど、いろんなデリケートな問題でありますので、今後研究していきたいと思います。 ◆16番(辻本宏君)  当然市民の人たちに対するそういうふうな相談、サービスというのは第一だと思うんですけど、やはり市民をサービスする職員の人たちのそういうふうな心の病の窓口というのもあってもしかるべきではないかなと思うんですよ。保健センターのことを言われましたけど、保健センターは保健師さん、ちょっと定期的に臨床心理士さんらも入られてるんかな、今。実際そういうふうなのを幅広く活用して、幅広くというのは日にちを何日か多くして。何日かですよ。毎日常駐するというのはコストもかかるでしょうから、費用もかかってくるでしょうから結構大変だと思うんですけど、職員向け専用というふうな部門も設けてもいいんじゃないかなと。本当にこれデリケートなこと、市長言われるようにデリケートなこと。心の病ですから軽い、中度、強いといういろいろあるでしょう。さまざまでしょう。ですから、それをできるだけ重くならないうちに、未然に予防するために私は必要じゃないかなというふうに思うわけです。ですから、保健センターといういい場所があるわけですから、そこら辺、医療センターでもいいんですけれども、含めて、やはり職員のケア、心のケアを十分考えてやっていただきたいなというところですね。そして、明るく元気な職場づくりを心がけて職場の能率アップを図る、市民へのよりよいサービスを努めていただけると。こういうふうないい循環をつくっていただければなというふうに思います。 最後のトリの項目なんですけど、受動喫煙防止についてということなんですけど、これ前にも質問させてもらいまして、これからの市行政の方針というとこですね。先ごろ市役所、役場の敷地内全面禁煙の新聞記事に、新宮市を初め周辺町村のそれぞれの今後の検討の動きが報道されてました。7年前に健康増進法が制定されて久しく受動喫煙の防止が全国公共さらには民間施設で進められてきたわけですが、たばこを吸う愛煙家にとって困った肩身の狭い思いです。そもそもたばこを吸う人というのは、たばこの箱パッケージにも注意が書かれてますように、自分の責任において納得して愛煙してるはずです。これたばこのパッケージですけど、書いてますよね。喫煙はあなたにとって心筋梗塞の危険性を高めます。もろもろ医学の。これを常々見て自分も吸ってるわけですから。市長も愛煙家ですよね。吸いますよね。ですから、これはこれとして愛煙家はそれでいいのであろうと思いますけれども。あるお医者さんに聞くと、ニコチンタールというたばこの成分があるんですけど、これはすぐに悪影響は及ぼさないだろうと。一番悪いのはたばこを吸う、吸うのは火をつける。その火つけると当然二酸化炭素が出ますから、二酸化炭素を肺から脳へ吸収して悪くなる。その害のほうが大きいよというふうに教えられたことがあります。私も1日20本、一箱ぐらい吸う愛煙家で、来月から値上がりするので大変です。この新聞記事によると、新宮市は市役所敷地内を来年1月から全面禁煙にするとあります。これは実際に実行していくのでしょうか。 ○議長(奥田勲君)  上路課長。 ◎総務部次長兼総務課長(上路拓司君)  ことしの2月25日に厚生労働省のほうから全国の市町村あるいは都道府県に通知がありました。その通知は、多数の者が利用する公共的な空間については原則として全面禁煙であるべきとの通知であります。また、その中では、施設、区域における受動喫煙防止対策として、全面禁煙は受動喫煙対策として極めて有効であると考えられるため、受動喫煙防止対策の基本的な方向としては、多数の者が利用する公共的な空間については原則として全面禁煙にすべきである。そのほかに、また少なくとも官公庁や医療機関においては全面禁煙とすることが望ましいとされてございます。それとほかに、屋外であっても子供の利用が想定される公共的な空間では、受動喫煙防止のため配慮が必要であるとも定められてございます。現在、内部的な協議の段階でございますが、市庁舎、熊野川行政局、三輪崎支所、高田支所のいわゆる行政部門の施設について試験的に敷地内禁煙に取り組んでいきたいとの考えを持ってございます。ただし、まだ時期については未確定であります。 それともう1点、先ほど議員さんの質問の中でたばこを吸う愛煙家のことがお話に出ておりましたが、基本的に今回の通知はたばこを吸わない方にたばこの煙を吸わせないことを目的としたものでございますので、喫煙者にたばこを吸わせないことを求めるものではないということであります。ただし、たとえ喫煙者であってもたばこの煙を吸いたくないこともあるでしょうから、正確に言えば吸いたくない人にたばこの煙を吸わせないことが目的の通知であると考えてございます。 ◆16番(辻本宏君)  受動喫煙ですね、はたにいる人がたばこを吸うて害にならんようにせいよということなんですけど、国からのお達しでそういうことなんでしょうけどね。ただ、細分化してそういうふうな理屈理論というのは成り立つんでしょうけど、実際に受動喫煙防止ということは、たばこをやめなさいよと、全体的な流れとしてね。総論としてはそういうふうに私自身受けとめてるんですけど、各施設の対応というのは後で聞くとして、新宮市行政の社会的な動きですね、今上路課長が細かく言ってくれたことなんですけど、社会的動き、全体的にどう対応していくのか。どうでしょうかね。考え方、方針として。 ◎総務部次長兼総務課長(上路拓司君)  似たようなお答えになるんですけども、先ほども申しましたように、国からの通知は官公庁のみでなく、飲食店であるとかホテルであるとか一般施設の管理者に対しても全面禁煙を求めてございます。官公庁が全面禁煙をしない場合には、一般の方や、あるいは他の施設の管理者の方から、官公庁は全面禁煙にしていないではないかと、なのになぜ一般の施設に全面禁煙を求めるのかということも考えられる。そういうことにならないように、官公庁施設については全面禁煙をしていくべきだというのが国の方針でございます。また、喫煙が健康に害を及ぼすことは、一般的には既に科学的に立証されていると言われております。そうである以上、現時点では、通知はあくまでも努力義務ではありますが、方向性としては公の空間、公の施設は全面禁煙に進むべきであると考えてございます。 ◆16番(辻本宏君)  だけどというふうに言いたいんですけど、新宮市のたばこ税の税収というのは2億円ありますね。これは結構な収入額で、新宮市の行政運営にも一役買ってるわけですから、このことからすると、愛煙家にとって余地は残してほしいなというのが思いであって、どことも受動喫煙防止の動きが確かに高まってきてます。社会全体の流れとはいえ、新宮市だけでもせめてこの税収を愛煙家のために生かして工夫した具体策を講じてもらいたいというのが思いなんですけど、いかがでしょうかね。 ◎総務部長(小山壽行君)  確かにたばこ税2億円余り毎年入ってきておりますが、こういうことをやることで、恐らく愛煙家が減ってたばこ税の税収が下がることは想像がつくところであります。ただ、その減った分を健康面へ政策的経費として使ったと、そういうことで考えていきたいなと思っております。 ◆16番(辻本宏君)  いやいや、愛煙家、要するに吸う人のために一部、数%このたばこ税の税収で何らかの措置を講じることはできないかということなんですけど、それはこれ以上言っても無理な話なんでしょうけど、何とかできるんであればしていただきたいなというのが強い思いです。 次に、各施設のことについて申し上げますけれども、市役所、医療センター、小中学校ほか施設の対応ということなんですけど、市役所本庁の件は先ほど伺いましたので、ほかの市の主な施設の対応について伺います。まずは市施設の中で1日に外来患者さんで一般の人たち、その他の人たちも含め1,000人前後のたくさんの人たちが出入りする医療センターではどう対応するのかということを伺いたいんですけど、現在、病院の裏手に決められた場所があります。そこで、お医者さん初め看護師さん、職員、一般の人たち、かなりの多くの人たちがたばこを吸ってる。これは雨の日は大変ですし、たばこを吸わない人から見ると見た目も余りよくないというふうなことも伺います。何度も医療センターで独自にアンケートとってますよね、サービス面についてというのを。これ何度もアンケートをとってるわけですけど、何度も見たんですけど、何とかたばこの喫煙場所をつくってほしいというふうなでかでかとした文字であったんですけれども、どうですかね、こういうふうなことを受けとめて、医療センターのほうでは。 ○議長(奥田勲君)  豊田医療センター庶務課長。 ◎医療センター庶務課長(豊田正志君)  医療センターでは、健康増進法の施行に基づいて、その年の11月から受動喫煙防止のために院内を禁煙とさせてもらっています。確かに場所につきましては玄関の裏の1カ所だけとなっておりまして、軒先が短く雨の日は不便ですが、やはり医療の立場から患者様の禁煙を促進するために御理解、御協力をいただいてるところであります。 また、院外でたばこを吸うという見ばえの悪さもありますが、職員に対しては節度を持った行動をとってもらうよう注意喚起しているところでございます。 ◆16番(辻本宏君)  今の対応はそうなんでしょうけど、医療センターでは3、4年前、平成18年だったか19年だったか、正式に喫煙場所を設けるために予算化したことがあったように思いますね。このときどうして実行しなかったのかなと。その後、この計画というのはどうなってるのかなというのを伺いたいんですけれども。それと、私も全部の病院見てるわけじゃないんですけれども、近隣の公立病院で敷地内にきっちりとした建物を建てて喫煙場所を設けてるところもあるんですよ。そこら辺どうですか。 ◎医療センター庶務課長(豊田正志君)  議員御指摘の予算化された話ですが、平成18年に喫煙者のためのユニットハウスを建てる予算を計上しておりましたが、やはり医療の立場から禁煙を促進し、健康を維持するために設置しなかった経緯があります。現在ですが、当二次医療圏にがん診療連携拠点病院がないために、県から和歌山県のがん診療推進病院として、がんの死亡率が上がってる状況なので、死亡率を下げていくというふうなことを目的として設置するよう努力しているんですが、その要件としまして、敷地内禁煙の実施等のたばこ対策に積極的に取り組むこととなっていますので、将来的にはその方向でやっていきたいと思っております。 近隣の状況でございますが、勝浦の町立温泉病院では横の出入り口2カ所に喫煙場所を設けているようです。阿田和の紀南病院ですが、これは院内3部屋に喫煙ルームを設けて職員とか医師が吸っているようです。それから、田辺市になりますが、社会保険紀南病院ですが、これは敷地内禁煙ということで、同じく田辺市の南和歌山医療センター、これはこの9月より敷地内禁煙になったそうです。それと和歌山市、紀北のほうなんですが、拠点病院、県立医大、和歌山日赤は敷地内禁煙、和歌山日赤についてはおととし10月から敷地内禁煙というふうな形になっております。 ◆16番(辻本宏君)  今に至っては全体的に敷地内禁煙というのが大筋の動きなんですね。ですから、これ以上言っても無駄ということですかね。 最後に、同じような無駄な質問になるかわかりませんけど、小中学校のことなんですけど、これは和歌山県の教育委員会のお達しやらいろいろあるんでしょうけれども、ここでも小学校、中学校で当然先生は大人であって、たばこを吸う先生もいらっしゃる。愛煙家ですね。実際に教育委員会のほうで実態つかまれてると思うんですけど、毎日校門から外に出て校外で吸っていると。これも雨の日というのは大変ですし、外から見て一般の人たちが通って見た目もいいものではないと。だから、できるものであれば何らかの措置、ルールをかいくぐって校舎内、ほかの先生や生徒に影響の出ない決められた喫煙場所というのは設けられないものですかね。いかがでしょうか。 ◎教育部次長兼学校教育課長(平見善宣君)  学校の敷地内も禁煙となってございます。これは平成13年11月20日に和歌山県の教育委員会のほうから通達がありまして、学校敷地内は禁煙ということになってございます。特に学校につきましては子供たちにたばこだとか、それから薬物が本当に健康を害するという要因であるということを教育する現場でもありますので、やはり敷地内では禁煙という形をずっととらせていただいてます。 ◆16番(辻本宏君)  これ最後の最後に田岡市長に、田岡市長も私と一緒で愛煙家ですよね。たばこ結構吸いますよね。今までの質問は医療センター、重立った人の一番多い公共施設です。学校、小中学校、これは学校行事以外にも一般の行事なんかもあるところです。よくわかってると思うんですけど、学校関係のことは。その上で、今話ししたことについてどうですか。新宮市長としての受動喫煙防止についての考え方というのは。いかがですか。 ◎市長(田岡実千年君)  今、総務課長、総務部長が答弁したように、やはり受動喫煙、特に今の時代の流れも考えますと、特に公共施設については全面敷地内禁煙すべきなのかなと思っております。 ◆16番(辻本宏君)  わかりました。本音としては同じ愛煙家としてある程度余地は残してほしいなという気持ちはあるんじゃないかなというふうに思うんです。答弁いいです。本音としては。それを受けとめて、今回の一般質問を終わります。--------------------------------------- △久保智敬君 ○議長(奥田勲君)  3番、久保議員。 ◆3番(久保智敬君) (登壇) 公明党の久保智敬でございます。ただいまからお時間いただきまして、地籍調査並びに防災についてを一般質問させていただきますので、どうかよろしくお願いします。 今回の補正予算で地籍調査関連雇用創出事業84万6,000円が上がっております。地籍調査の担当は現在お一人、そして今回のこの臨時職員で2人体制でやっていかれるということでありますが、この地籍調査のことを少しネットで調べてみますと、先ごろ法改正がございまして、この法改正は地籍調査の迅速化を図るために行われるということで、特に都市部や山林でのおくれが、都市再開発や森林整備のおくれの原因となってるというところで、この都市部や山林で重点的に進めるということが今回の目的であるとありました。そして、今の進捗状況を調べてみますと、全国平均が49%と、そして都市部では21%、山村部では42%と出ております。和歌山県はというと、全国平均の半分、24%。この新宮市はというと、県内で最下位の3%ということでありますが、これだけを見ますと、何と新宮市の地籍調査への取り組みは余りにも低いのではないかというのが伺えるのでありますが、この点はどうなんでしょうか。 ○議長(奥田勲君)  勢古口管理課長。 ◎管理課長(勢古口博司君)  21年度末現在ではそのような数字になっておるんですが、和歌山県におきましても、全国平均の進捗率が49%ということで、和歌山県の平均が25.8%と全国平均よりかなり低い状態ではございますが、平成12年度より平成21年度の間の第5次国土調査事業計画におきまして、和歌山県はかなり進捗状況が進んでおります。現在、全体の進捗率は低いんではございますが、ここ数年で地籍調査を着手している市町村の割合におきましては約96%以上になっておりますので、ほぼ和歌山県下30市町村のうち1町村休止中ですので、それを除いて29市町村が実施しておりますので、全国的には未着手率が35%ほどあるようですが、和歌山県の着手率はかなり高い位置にある状況にあります。 ◆3番(久保智敬君)  実質今3%が実情ですので、まだおくれてると思うんですね。田辺市でも今11%というの載ってたんですが、ただしこの田辺市の11%、現在和歌山県内で一番地籍調査に予算を多く入れてると。見ましたら3億6,000万円の予算をつぎ込んでやってるということが載っておりました。田辺市の市長のコメントの中にこういうことが書かれてあったんですけども、東南海・南海地震等に備えた災害対策が必要な地域などは優先的に実施しなければならないと思います。また、山間部においては過疎化や高齢化の進展により、昔からの里道水路の位置や境界等に関する精通者が少なくなってきているという現状なども十分考慮しなければならないと思いますとありました。全くそのとおりだなと思います。よくこの地籍調査、何でおくれてるのよというと、やっぱり金がないからという結論になってくると思うんですけども、財政当局にお伺いしますが、財政面での配慮も今回行われておると思ってたんですね。特別交付税によって市町村の負担は実質5%と軽くなってますと。法改正で導入された都市部での官民境界情報整備のための調査などにも国の予算が手当されており、国交省としても経費に関する自治体の相談に柔軟に対応していると載っておりましたが、この辺どうなんでしょうか。 ◎総務部長(小山壽行君)  確かにいろんな面で地籍調査の支援ということは言われてきました。ただ、現実的には人件費の部分については超過負担が生じるという状況がありまして、地方の負担もかなり大きいというふうに理解しております。 ◆3番(久保智敬君)  人件費の問題もそうなんですけど、国が今、私がちょっと調べてみた特別交付税で5%程度市町村の負担になってるという部分がございましたので、それちょっと確認したかったんですけども、わかりますか。 ◎総務部長(小山壽行君)  5%というのは、地籍調査の負担が5%程度ということですか。 ◆3番(久保智敬君)  そうです。 ◎総務部長(小山壽行君)  確かに特別交付税での算定もされてるようですが、実質的には5%ではおさまらないというのが現実だと思ってます。 ◆3番(久保智敬君)  わかりました。もう一度深くまた勉強してみたいと思います。どちらにしましてもこの地籍調査というのは、やはり自治体が将来に向けて発展していくための大事な基礎になってくると思いますので、速やかな対応をお願いしたいと思います。 次に、防災についてでありますが、このたび私どもの党活動の一環としまして、防災に関するアンケート調査を実施してまいりました。約1,000名の方にアンケート用紙に御記入をいただいたんですが、まだちょっと集計途中なものですから数字が明確になっていない中での質問になりますけども、御了承願いたいと思います。 その質問の中に、あなたの生まれてる地域では自主防災組織がありますかという問いに、わからないという答えがたくさんありました。今の新宮市の自主防災組織、これは100団体1万228世帯で66%の達成となっておりましたが、この自主防災組織の活動というのは防災意識の向上のための啓発活動であったり、また防災訓練があったりします。すべての団体でこういったさまざまな大小な活動されてると思いますが、担当課はどこまで把握されているのでしょうか。 ○議長(奥田勲君)  井上防災対策課長。 ◎防災対策課長(井上登君)  昨年、21年中の自主防災組織の訓練ですが、35自主防災組織が訓練を行っております。 ◆3番(久保智敬君)  35団体という意味でとらえてよろしいですか。そしたら、それまで大体皆すべての防災訓練とかは、ほかの65団体というのはどうでしたか。 ◎防災対策課長(井上登君)  各自主防災組織それぞれ事情があるようでして、防災に関する考え方、温度差などもあるようでして、実際は行っていない組織が65に当てはまると思います。 ◆3番(久保智敬君)  担当課としまして、これまでこういう自主防災組織の立ち上げに一生懸命されてたと思います。新宮市町内会長連絡協議会などと協議をされて、自主防災組織の立ち上げにやってこられたと思うんですね。ようやくこういう7割程度の組織が立てられて、その後大事なのが、この自主防災組織の育成指導が大事になってくると思うんですけども、そこの取り組みについてはどう考えられてますか。 ◎防災対策課長(井上登君)  反省点というか、当課としましては、やっぱりこちらからの働きかけ、指導不足というところと、あと訓練内容のマンネリ化、そういうところに問題があるんじゃないかと思っております。 ◆3番(久保智敬君)  次に、地震災害のために何か対策されてますかという質問に、何もしていないという答えがほとんどでありました。防災グッズを用意しているとか、家具の固定をしてるという方も何人かいらっしゃったんですが、それほど多くありません。家具の固定は新宮市の事業でも進めておりますけども、一向に進まないというのが現状じゃないかと思いますけども、これ3月議会にも取り上げさせていただきましたけど、その時点から今日まで何か変わったことはございましたか。 ◎防災対策課長(井上登君)  特段取り組みに対して、これまでどおりという形なんですが、昨年の実績は11件というような全く少ない実績でありまして、今年度は現在まで27件の取りつけ事業を実施しております。 ◆3番(久保智敬君)  先日、佐野区でこれを独自に進めていこうということで講習会を持たれたそうです。そういったことで、本当に各町内会でこういうことも進めていくという方向に持っていかれたらと思うんですけども。 次に、高齢者や障害者の方に災害時要援護者登録というのがあるんですけども、この登録を希望されますかという質問に、希望されるという方が多くありました。この災害時要援護者登録なんですけど、実は新宮市としてはまだ取り組みはされてない状態なんです。しかし、各町内会、すべてではありませんけども、幾つかはこれを進められております。あえてこれを質問に入れたわけでございますけども、消防庁では毎年災害時要援護者の避難支援対策への取り組み状況の調査結果を公表しております。それが避難支援全体計画に含まれてるわけでございますが、この避難支援全体計画というのは、自然災害で高齢者や障害者が逃げおくれないように市区町村が事前に定めるもので、災害時要援護者名簿の作成や個別計画の策定があります。その調査結果を見ますと、全体計画では22年末で策定済みまたはその予定が97%やと、全国でほとんどの市町村は終わるであろうと。そして、その要援護者名簿の整備状況は89%が整備中やと。個別計画の策定は73%策定中となっておりましたが、新宮市において、これは23年3月を予定となっておりましたが、これは間違いないんでしょうか。そしてまた、この要援護者名簿の整備また個別計画の策定は未着手となっておりますが、これが23年3月で全体計画が策定された時点から、そこからスタートして名簿の整備や個別計画の策定が進んでいくのか、それとも23年3月で全体計画の策定されたと同時にそれらが着手している状態なのかお伺いしたいと思います。 ○議長(奥田勲君)  井上防災対策課長。 ◎防災対策課長(井上登君)  全体計画につきましては、現在当課で素案はつくっておりまして、今後、関係各課と問題点を抽出、協議しまして、実行可能なプランとして今年度中には策定したいと考えております。したがいまして、災害時の名簿の整備、それと個別計画についてはその後ということで予定しております。 ◆3番(久保智敬君)  ですから、全体計画を一たんまとめた後、23年3月を一応めどにして、それから名簿作成に着手するということでよろしいですか。 消防庁の災害時要援護者の避難対策事例集を見ましたら、千葉県野田市では避難支援を希望しない方についても未登録要援護者台帳を作成し、災害発生時に自主防災組織等の責任者へこの情報を提供している。また、兵庫県西宮市ではGIS地図情報システムと住民基本台帳ベータベースを連動させて、要援護者の情報を更新するとともに、緊急時、災害時の要援護者支援を可能とするなど、さまざまな積極的な取り組みが載せてありました。うらやましいというか、新宮市もこうすべきだと思うところが幾つもあったわけでありますが、少しここでお聞きしたいのが、また後ほど被災者支援システムでも聞くところなんですが、このGIS地図情報システムと住民基本台帳ベータベース、これを連動させている課というのは、今新宮市、どんな課がこれを使っているんでしょうか。ないんですか。なかったらなかったで言うていただいたら結構です。 ◎防災対策課長(井上登君)  住民基本台帳と地図検索というかGISについて、所管になるのは情報推進課だとは思いますが、これを連動させているかというのは把握しておりません。 ◆3番(久保智敬君)  例えば個人名を入力したら、その家がぱんと出て、要はその家の情報とか出てくるのが、後から出てくる被災者支援システムにかかってくるんですけども、その地図の情報、そしてこの住基ネット、それを連動させて使ってる課というのはないんですか。そういうシステムは使ってないんですか。防災に限らずですよ。 ◎情報推進課長(岡田清則君)  本庁の中のシステムでは今のところございませんけれども、消防指令台のシステムという部分についてはそういうものが、よく似たものがあります。 ◆3番(久保智敬君)  わかりました。次行きます。 先ほど言いました野田市の事例でもありましたが、避難支援を希望しない方についても、災害発生時に限り自主防災組織等の責任者へ情報の提供はできるようにしたと。これだけでもわかるように、個人情報の保護の観点から要援護者名簿の作成の難しさというのはわかるんですけども、これは既にそれぞれ町内会で、先ほど言いましたけども進めてるとこがあるんですね。この進めてるところの状況、把握はされておりますか。 ◎防災対策課長(井上登君)  私が知っているのは佐野区が実施していると聞いております。 ◆3番(久保智敬君)  佐野区だけですか。 ◎防災対策課長(井上登君)  はい、ほかは聞いておりません。 ◆3番(久保智敬君)  GISは後でさせていただきます。 次のゲリラ豪雨災害への対策ということに進めさせていただきますが、7月中旬、活発な梅雨前線の影響により西日本各地で集中豪雨が発生し、土砂災害や家屋浸水の被害をもたらしました。こうした集中豪雨は、8月には北海道、東北地方で猛威を振るい、9月にはいよいよ台風とセットで、先日台風9号の影響で記録的な豪雨となった神奈川県山北町では3人が重軽傷と。最近の集中豪雨の特徴としては、局地的に短時間で80ミリを超える猛烈な雨が観測されるなど、平常時の2倍を超える総雨量であることが挙げられております。そしてまた、死傷者、重軽傷者、行方不明者が相次いで出てると。こうした豪雨は山間部などの狭い範囲に被害が集中しております。本市においても15年前の10月1日、磐盾、神倉地区で土石流が発生し、9棟全半壊、4世帯5人が生き埋めになられました。2人が救助され3人が遺体となって発見されました。これも集中豪雨によるものでありました。熊野川地域においてはこうした死傷者が出た災害というのを私は把握できておりませんが、山間地域での心配、不安を抱えている市民も多いのではないかと思いますが、この点についてどのように把握され、どのような対応されているか教えていただきたいと思います。 ○議長(奥田勲君)  井上防災対策課長。 ◎防災対策課長(井上登君)  山間部、高田、相賀地区、それと熊野川町地区なんですが、山間に集落がありまして、それぞれの家が山すそというか山の際に建っておりまして、ほとんどの家が急傾斜、そういうがけ崩れの影響を受ける場所に建っているということの認識はしております。それに対する特別な手立てというところでは、今のところ特別な対策は立てておりません。 ◆3番(久保智敬君)  土砂災害防止法に基づく警戒区域への指定なんですが、これは全国で52万カ所、和歌山県では1万8,487カ所、新宮市はゼロとなっておりました。担当課にお聞きしますと調査中やと聞いたんですけども、これはどのような調査の進め方をされてるのでしょうか。 ◎都市建設課長(渕上崇君)  議員御指摘の法律でありますけども、土砂災害防止法、平成12年に国のほうで制定されまして、それに基づきまして山間部を中心に山の角度とかそういうようなものから一応基礎調査的なものが今なされております。それについては、新宮市は今のところ県のほうで区域をそれぞれ調査されてるところでありまして、県内でも他市町村についても今調査中のところが多い状況であります。 ◆3番(久保智敬君)  これは県が直接出向いていって調査をされてるんですか。 ◎都市建設課長(渕上崇君)  現場のほうへ一応調査というか、現場踏査をした上で調査を、そういう調査機関に委託するような形だと思いますけども。 ◆3番(久保智敬君)  それには新宮市はタッチされてないわけですね。 ◎都市建設課長(渕上崇君)  一応してまして、そういう直接じゃないんですけども、それについては今後協議しながらという状況であります。 ◆3番(久保智敬君)  この公表されてるところにゼロという数字があるということは、何らか新宮市から県に対して新宮市の状況はこうですよということを出したのかなと。といいますのは、例えば警戒区域に指定されると住民に避難場所を周知するために土砂災害ハザードマップを配布しなければならないということが載ってあったので、例えば今新宮市のホームページ見ますと、ハザードマップが今つくられてるのは4種類です。その中には熊野川地域の土砂災害ハザードマップはなかったんですね。ですから、そういうものはつくられてないから県からの調査というのがまだされてないというふうに感じたわけなんですけども、そういうことではないんですか。 ◎都市建設課長(渕上崇君)  熊野川管内につきましては急傾斜地区の指定がありまして、そういう箇所につきましては整備を県のほうで進めてくださってます。そういう中で、今言うてます、これはハード事業のほうが急傾斜なんですけども、一応ソフト、いざそういうふうな山間部で雨が降ったりとかそういうときのために、避難とかそういうような対策するためにこういうような制度ができまして、今調査中という状況であります。 ◆3番(久保智敬君)  急傾斜地域を指定しているからハザードマップというのは別に熊野川はつくらなくていいということで解釈してよろしいか。 ◎都市建設課長(渕上崇君)  急傾斜地区というのは家の戸数が複数といいますか、1軒とか2軒とかではちょっと指定にならないものですから、最低でも、標準であれば10戸以上、県の単独事業であれば最低でも3戸以上とかなってまして、それ以外の1戸、2戸とか点在されてるところ、谷に面したとことかそういう面も含めて、急傾斜地区以外のところも含めて全体的な調査というのが今回のソフト面に備えての調査と解釈しております。 以上です。 ◆3番(久保智敬君)  わかりました。 次に、災害発生時に発令する避難勧告などの具体的な発令基準についてお伺いします。現在、この新宮市の具体的な発令基準というのがないように伺っておりますけども、担当課としてはどう思われますか。 ◎防災対策課長(井上登君)  避難勧告の発令なんですけども、地域防災計画なんですが、原則としましては豪雨、台風、高潮等々の災害に関する警報が発せられ、避難を要すると判断されるとき、ほかに、豪雨、台風、高潮、地震等に関する通報があり、避難を要すると判断されるとき、あと河川が警戒水位を突破し、洪水のおそれがあるときとかいうような、余り具体的ではないですが、そういうような書き方で載せております。 ◆3番(久保智敬君)  ですから、その具体的でないという表現、今ありましたけども、そのところを具体的に示すというほうにならないのかなと思いますが、昨年8月、兵庫県佐用町で発生した豪雨災害でこの認識が高まって、未着手だった町もその隣の市も策定作業に入ったと聞いております。災害が起こってからでは遅いので、新宮市もこの策定作業に取りかかっていただきたいと思いますけど、この点どうですか。 ◎防災対策課長(井上登君)  議員おっしゃるとおり、今後、初動の体制を早める意味からも、より具体的に各種災害に対応した避難勧告、これにぶら下がるようなものは必要かと考えております。 ◆3番(久保智敬君)  最近、土砂災害で深層崩壊ということが目につくようになりました。長年の風化などで岩盤がもろくなったところに豪雨や地震などが発生すれば、表土層の下の岩盤までもが同時に崩れるという現象で、ひとたび起きれば規模が大きいだけに被害が甚大になるのがこの深層崩壊です。最近ゲリラ豪雨が増加傾向にあることから、この深層崩壊の発生も目立っていくのではと思っております。この深層崩壊の被害を防ぐには、発生する危険がある場所などあらかじめ調査しておくことが重要ですが、これについてはどうお考えでしょうか。 ◎防災対策課長(井上登君)  深層崩壊につきましては、新宮市もそれの影響を過去に受けたことがございます。深層崩壊という言葉は最近出てきた言葉でありまして、国交省のほうがようやく去年度ぐらいから調査にかかったと聞いております。要望としては、奈良県とか和歌山県が発生の確率が高いということなので、そういうところでは県、国へ強く要望をかけていきたいかと考えております。
    ◆3番(久保智敬君)  防災アンケート調査の中に、災害に対しての不安や要望があればお聞かせくださいという項目を設けました。その中に、これは佐野の方ですけど、地震時に佐野川の河口付近の山が崩れ、川が埋め立てられた場合、佐野川の氾濫が心配だということが書かれてあったわけでありますけども、ここは心配する必要ないのか、それとも調査したことがあるのかわかりますでしょうか。 ◎都市建設課長(渕上崇君)  佐野川につきましては昨日、前田議員さんからの質問でも答えさせていただいたんですけども、県のほうで治水計画に基づいて今整備されております。その中で、山腹というか、治水計画というのはあくまで河川の護岸とかそういうところの一応整備計画でありまして、近くの山についてのとこまではちょっと、そこら辺は含まれていないんでありますけども、今御指摘の点につきましては今後県のほうにも一応伝えて、こういう御意見ありますということで伝えていきたいと思ってます。 ◆3番(久保智敬君)  それと、今佐野川の河川改修をしていただいておりますけども、現在Aコープより下流側は河床が高くなってきております。その上に草が伸びて、あるところでは土手の高さぐらいになってるところもあります。これのしゅんせつする計画はないんでしょうか。 ◎都市建設課長(渕上崇君)  佐野川につきましては、今のところ一応拡幅、上流部に向かって第三佐野橋の上手まで一応拡幅、護岸整備が進んでる状況でありまして、今のところしゅんせつしていくということはちょっと計画の中では、私どもの範囲では聞いておりません。そういう状況です。 ◆3番(久保智敬君)  県のほうにも要望していただけますか。 ◎都市建設課長(渕上崇君)  今回、議員さんからそういう御指摘がありましたので、報告させていただきます。 ○議長(奥田勲君)  質問中でありますが、10分間程度休憩いたします。 △休憩 午後2時04分--------------------------------------- △再開 午後2時19分 ○議長(奥田勲君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。 3番、久保議員。 ◆3番(久保智敬君) (登壇) 次行きます。被災者支援システムの稼働ということで、1995年1月17日に発生した阪神・淡路大震災で、西宮市は大きな被害を受けました。このときの震災発生直後から情報システム担当職員が被災者支援システムというのを構築したわけなんですけども、この被災者支援システム、これは被災者台帳、また被災者証明書の発行、義援金の交付、避難の管理、仮設住宅の管理等、こういったことが入れられたシステム内容なんですけども、これが総務省のほうから各自治体に使ってみたらということで送られて、新宮市もこれを導入したという経緯がございます。そして、このシステムなんですけども、これを、先ほど言いましたけどもGIS、また住基ネットと連動させて使えば素早く情報提供というか、使いやすいということが載ってあったんですけども、このことは新宮市においてこのシステムをつくり上げることが可能かどうか、まずお聞きしたいと思います。 ○議長(奥田勲君)  岡田情報推進課長。 ◎情報推進課長(岡田清則君)  GISの地図情報については、今のところうちのほうには資料はございませんのでよくわからないんですけども、被災者支援システムについては以前にもお話がありまして、情報推進課のほうでテスト的に構築をしております。 ◆3番(久保智敬君)  そしたら、GISは後に置いときます。住基ネットとの連動という形は簡単にはいかないものなんですか。 ◎情報推進課長(岡田清則君)  住基ネットではなく住民基本台帳のことだと思うんですけども、今行っている消防署の指令台の住基情報についても、リアルタイムにつなげているということではなく、毎月1回の更新を行ってるというような形で、その都度その都度情報を抽出して置いておいて、事前にシステムに導入するというような形しか今のところちょっと考えてはおりません。 ◆3番(久保智敬君)  このシステムと住民基本台帳のネットワークとは連動させていくことは可能で、大分予算もかかることなんでしょうかね。 ◎情報推進課長(岡田清則君)  そうですね。そういう見積もりとかデータの情報量とか、そういう部分をシステムに組み込むというのを積算しておりませんもので、費用についても今のところ全くわからないことですし、データをどういうふうに連携していくか、自動的に連携するというのはかなり難しいことなので、当然システム間同士の連携になりますので、そこら辺は慎重にやりたいなと思っております。 ◆3番(久保智敬君)  わかりました。GISというのを少し一回また見といていただければありがたいと思います。 災害発生時における行政の素早い対応が復旧、復興には不可欠であります。平時のうちに構築していく必要があるということで、このシステムを稼働させなれておく、その必要性があるから防災訓練とかで使ってみてはというのが今回の趣旨でありますが、一度また研究していただきたいと思います。 最後に、防災運動会の開催ということで、このことでいろいろとネット上で調べていましたら、姫路市消防防災運動会というのが目にとまりまして、まもりんピック姫路というのを毎回開催していると。この目的は、楽しみながら防火、防災意識を高め、お互いに助け合う力をつけていくことにありますと。担架搬送ゲームとか防災障害物リレー、水バケツリレーなどを行っておりますが、新宮市の町内会の運動会でも各地やってると思うんですけども、その場合は大体は防災課、また消防のほうから担当者に来ていただいて、担架のつくり方、また消火器の使い方などを披露していただいてると思うんですけども、こういう形で防災運動会というのを進めていけばと思ったりもしたんですが、いかが思いますか。 ◎防災対策課長(井上登君)  佐野区におかれましては、一昨年ですかね、水消火器の取り扱いというようなところでゲームなりか訓練なりか運動会で使わせてもらったことがあったかと思います。そういう中で、このようなまもりんピックのようなのを考えていけばなというようなことは思っていたんですけども、議員提言していただきましたこれを見させてもらいまして、これを参考にして、今後楽しみながら訓練をする、そういう取り組みを進めていきたいと考えております。 ◆3番(久保智敬君)  防災をいかに早く進めるかは、行政に携わる皆さん、また市民の皆さんの意識の向上がまず大切だと思っております。この点をしっかり進めていただけますようお願いしまして、一般質問を終わらせていただきます。--------------------------------------- △杉原弘規君 ○議長(奥田勲君)  8番、杉原議員。 ◆8番(杉原弘規君) (登壇) それでは、一般質問を行います。 今回、虐待問題について取り上げさせていただくことにしました。この虐待問題は、今日の社会情勢の中で非常に残酷な行為が児童に至っているところに重大な問題があると、こういうふうに考える次第であります。 最近の児童虐待は、全国的に見ても、相変わらず身体虐待が約半数以上を占めていると、こう言われています。最近のテレビあるいは新聞報道では、適切な食事を与えない、長時間野外に放置するなどのネグレクト虐待がふえている。このことが非常に目立っているのではないかと感じるところであります。この報道を見る中では、だれもがいたたまれない気持ちになっていると思うわけですが、児童虐待が全国的に見て減っていない、ますますふえる傾向になっているのではないかと私は思うところであります。 私に虐待問題を取り上げる強烈な思いにさせたのは、ことし2月か3月ごろだったと思いますが、熊野川町で乳飲み子が母親に投げつけられて死亡する、いわゆる虐待死亡するという事件があった。この報道を見たときに、さらに私の心はいたたまれない、こういう思いになった次第であります。 そこで、子ども家庭相談センターにおける児童虐待が発生した相談の件数、これは全国的、あるいは全県的、この新宮市でどういう虐待の数字になっているか、当局のほうから御報告していただきたいと、このように思います。 ○議長(奥田勲君)  葛原子育て推進課長。 ◎子育て推進課長(葛原勇君)  児童虐待の件数でございますが、平成21年度、全国におけます児童虐待の件数につきましては4万4,210件でございます。また、和歌山県におけます平成21年度の児童虐待件数につきましては460件。そのうち、和歌山県の虐待の種別件数でございますが、身体的虐待226件、性的虐待15件、心理的虐待が82件、ネグレクト137件でございまして、虐待相談の主な虐待者といいますのは、実の父親が140件、実の父親以外の父親が27件、実の母親が254件、実の母親以外の母親が8件、その他31件となってございまして、新宮市におきましては8件の虐待受付件数がございました。 ◆8番(杉原弘規君)  全県的には460件、これ新宮市では8件。この新宮市での虐待が、平成17年度から比較すればかなり減っています。平成17年度では21件ありました、新宮市で。それが、現在8件という課長答弁がありました。このように新宮市においては虐待が少なくなっていると、大変いい傾向だというふうに私は思うところであります。 県内で見ると、紀の川市とかいわゆる都市部のほうでは虐待件数がふえていると、こうなっています。北山村では、やはり人間環境がいいせいかと思いますが、1件もありません。このように虐待が、新宮あるいは田舎のほうでは件数が減ってきていると、こういう状況であります。 この虐待の中でも新宮市では17年以降、死亡例はありますか。 ◎子育て推進課長(葛原勇君)  17年度以降、新宮市での虐待による死亡例はございません。しかし、先ほど話に出てました熊野川町でございますが、その方は実家に里帰り出産のために帰ってこられてまして、一たん自宅に戻ったんですが、母親の体調不良とかそういう原因がありまして、再度実家に戻ってきて、その際に児童虐待の死亡事例が発生した事実はございます。 ◆8番(杉原弘規君)  いわゆる乳飲み子が、母親の心が侵されているのか、こういう児童虐待が起こる原因はどこからくるのか。私は、これは単純に答えが出せる問題ではないというふうに思っています。児童虐待が多発している背景には、私は今の貧困と格差社会の中で生活の混乱があるというふうに見ております。特に生活困難は、今若い世代を襲っている非正規の仕事、そしてパート、アルバイトで不安定な収入、こういう労働関係が非常に大きく原因しているというふうに私は見ています。子育てにふなれな上に、生活の最低のよりどころを奪われる。安定した仕事も見つからない、経済的にも不安定で余裕もない、そういう中で大きなストレスを抱かえた、そういう生活を余儀なくされているというのが今の社会実態ではないかと思うところであります。貧困社会をなくしていくというのは国の重要な政治課題によるものでありますが、これは国がかかわることでありますけれども、地方自治の行政としては子供を守ることを最大の責務として、虐待の予防、早期発見、児童保護のために一層の対策の強化が求められると思います。 市長、こういう虐待の背景、あるいは現実的に起こっている貧困社会の中で乳飲み子をたたきつけて殺してしまう、こういうような実態に対して市長の気持ちはいかがですか。 ◎市長(田岡実千年君)  こういった虐待は、格差社会の中で貧困とか、そういったことがやっぱり関係してるとは思います。また、その中で、かつての地域でのつながりの希薄さも関係してると思っております。 新宮市においては、さまざまな関係機関と虐待防止については取り組んでるところでございますが、さらにそれを強化するために関係機関と、また地域の取り組みとしても一緒になって、この防止に努めていくべきだと思っております。 ◆8番(杉原弘規君)  今、市長の答弁もありました。全くこの乳飲み子が、大阪で暮しているその娘さんが里帰りをして子育てをこれから始めようとする、そういう初歩的な段階の中で殺してしまう。今、市長は言われました。何らかの方法でこの対策を、言葉は違いますが強化を図っていきたいと、こういう意味の答弁がされたと思います。私は、ぜひそういう立場に立って、この虐待問題を認識していく、こういうことが地方自治の行政として強く求められるというふうに思っております。 事件が起こってからではなしに、未然に防ぐ対策の一つとして、常に未就園の状態のお子さん、幼稚園に来なくなってるお子さん、あるいは乳幼児健診の未受診のお子さん、こういう人たちの実態から、やはりすぐに虐待かということにはなりませんが、虐待への前兆がうかがえるというふうに押さえるべきだと思ってます。そういう部署で仕事をされてる皆さんは、こういう未就園、あるいは乳幼児健診の未受診のリストアップをしながら絶えずアンテナを張っていく、こういうシステム化が必要だというふうに私は思うところであります。しかし、公の立場で常時やるとすれば、これは大変な労働実態だということになります。したがって月に1回、そういう形で情報収集を図るということをすることによって、ひょっとしたら虐待が、あるいは家庭の中で起こりつつあるのではないかという、こういう受けとめ方、こういうことができるというふうに私は思ってます。情報を集中させる体制の強化が必要だとこのように考えますが、当局のお考えをお聞きしたいと思います。 ◎子育て推進課長(葛原勇君)  民生児童委員さんの協力はもちろんのことでございますが、平成16年に児童虐待の防止に関する法律が改正され、また同年12月の児童福祉法の改正によりまして、市町村が児童の相談援助の一義的な窓口として位置づけられるともに、児童虐待防止ネットワーク、要保護児童対策地域協議会が法定化されてございます。 新宮市におきましても、平成17年4月より福祉課児童係に相談窓口を設置し、保育士、家庭児童相談員を担当職といたしまして配置をしたところでございます。また、18年2月には新宮市要保護児童対策地域協議会を設置し、子育て推進課を調整機関として、代表者会議、実務者会議、個別検討会議を組織しまして、児童福祉機関や保健・医療機関、教育機関、警察・司法機関の4機関21の構成機関の皆様方に協力をいただいて、会議、打ち合わせ、情報交換の場を持ち、日々連携をとりながら相談対応を実施しているところでございます。関係機関の皆様方の常日ごろからの地域でのかかわりや見守り、訪問などを通して、情報の収集がネットワークにつながっていくと思っております。 ◆8番(杉原弘規君)  今、課長が答弁されました。一つの部署だけではなく、民生児童委員とか、そのほかのそういうそれぞれの部署の情報を集中する。虐待の予防、早期発見、児童保護のために一層の対策の強化が求められていると、こういうふうに思います。 私は、県の子どもを虐待から守る条例を拝見させていただきました。その中の基本理念、これは大変すばらしいものであります。一つ紹介をしておきます。 この基本理念、「子どもは、私たちの大切な宝であり、かけがえのない存在である。子どもには、一人の人間として生きていくための当然の権利がある。子どもは、その権利が保障される中で健やかに成長していくことが大切である。しかしながら、子どもを取り巻く環境は大きく変化し、子どもの権利が脅かされることが増えている。なかでも、虐待は、子どもに対する著しい人権の侵害であり、子どもの人権を守ることは私たちの責務である。私たちは、和歌山県の未来を託す子どもを虐待から守るため、一人ひとりが協力し合い、地域の力で子どもと家庭を支えることを目指す」このようになっています。 ここでお聞きしたいですが、県の虐待防止条例ができてます。今、私は基本理念を紹介させていただきました。この基本理念に沿った県からの具体的指導はありましたか。 ◎子育て推進課長(葛原勇君)  具体的な指導は特にありません。県の子ども条例の中の基本理念において、市町村の責務や役割がうたわれております。そういう観点から、県からの児童虐待に関する指導や助言をいただいたり、聞き取りを求められたりすることがございます。 ◆8番(杉原弘規君)  厚生労働省が子育て支援ということで、生後4カ月までの乳幼児を対象に、こんにちは赤ちゃん家庭訪問事業を市町村にやらせていると聞いておりますが、この点の具体的な指導についていかがですか。 ◎子育て推進課長(葛原勇君)  こんにちは赤ちゃん訪問事業なんですが、子供が健やかに育ち、楽しんで子育てができるよう地域で子育てを応援するもので、生後2カ月の赤ちゃんがいる家庭を訪問する事業でございます。 児童虐待未然防止の全国的な取り組みが広がっている中、新宮市でも民生児童委員さんの強い意志と行政との協働の取り組みにより、平成22年度よりこの事業を開始しております。この取り組みにつきましては、次世代育成支援後期行動計画の事業としても盛り込んでいる事業でございます。 ◆8番(杉原弘規君)  この新宮市としても、厚生省の指示というんですか、そういう方針に沿って家庭訪問を行っていると、これはぜひ必要なことだと思います。虐待に対する情報の集中を図る、こういう意味で、市の福祉関係では市民福祉部の子育て推進課がかかわってると思うんですけれども、これまでにどのように児童虐待の情報収集を図ってきましたか。今、やっていますか。具体的にはどうような方法でやってますか。 ◎子育て推進課長(葛原勇君)  先ほども、その情報の収集につきましてはお答えいたしましたが、関係機関との情報はもちろんのこと、児童虐待防止法の一部改正によりまして、一般市民による通告の義務も課せられてございます。その関係から、地域住民の協力のほか、関係機関との連携を密にしながら情報の収集を図ってございます。 ◆8番(杉原弘規君)  僕の質問のあれがまずかったんかもわかりませんけども、そういう実態、具体的なそういう情報収集を図ってきたと。その図ってきた中での具体的な中身について、特に課長が特徴的なことが一例でもあれば紹介してほしいです。今用意してなければいいです。また、後ほどでよろしくお願いします。 今、課長も言われました。虐待防止に欠かせないことは地域の協力が強く求められる。このとおりだと思います。地域の協力を得るために広報活動といいますか、チラシ、ポスターも作製していると聞いています。産婦人科、小児科、その他のところに置かせてもらっている、張らせてもらっていると思いますが、地域住民の協力を求めるための対策も考えてはと思いますが、この点については当局としてはどのような具体化が進められようとしていますか。 ◎子育て推進課長(葛原勇君)  地域住民への広報につきましては、社会福祉協議会におけます子育て安心ネットという協議会がございますが、そこの児童関係機関、学校団体などで組織してます団体でございます。また、新宮市要保護児童対策地域協議会などの関係機関との連携を深めながら、児童虐待啓発活動を進めていきたいと思ってございます。 ◆8番(杉原弘規君)  虐待防止に向けて早く発見をするという立場で見れば、保健医療関係課、あるいは福祉に関係していない税務課などの部門も含めて、なぜ税務課を言うかといえば、家庭を訪問する機会があると思います。そういうことを通じながら、住民と接するすべての行政機関が子育てSOSをキャッチできるようにする、このことも必要ではないかと思いますが、当局の考え方を教えてください。 ◎子育て推進課長(葛原勇君)  県などが主催する職員研修には参加をしてございます。また、新宮市におきましても、講師をお招きして子育てに役立つ講演や講習会などを行い、職員並びに関係者や一般市民に研修をする機会を設けて、個々のスキルアップを図っているところでございます。今後も、より一層の理解を求めていきたいと考えてございます。 ◆8番(杉原弘規君)  ぜひ、よろしくお願いをしたいと、このように思います。 そこで、虐待問題に関連してお伺いしたいんですが、高齢者に対する虐待、この高齢者への虐待の発生、相談件数などについてはいかがでしょうか。 ◎健康長寿課長(垣本正道君)  高齢者の虐待につきましては、疑いがある場合、こういったときも重大な事態につながるケースがございますので、防止するということを優先とし、報告、通報を受けたケースについては、虐待ではないかという疑いを含めて、その数を報告させていただきます。 平成19年度から21年度にかけて13件ございます。平成19年度が1件でございました。平成20年度が3件、平成21年度が9件と、この3年間で3倍3倍という形でふえております。 身体的虐待が8件、経済的虐待が3件、不適切な介護が1件、心理的虐待が1件となってます。虐待をする場合、要保護者ですね、息子からが6件、夫からが3件、娘、孫、嫁、おいがそれぞれ1件となってございます。 対応としましては、分離をしたのが8件、うち施設入所が3件、別居が2件、病院が1件、一時保護が2件となってございます。一時保護の後、家庭に戻ったのが1件、介護サービスの対応をしたのが4件というふうになっております。 通報経路としましては、警察からの報告が1件、地域民生委員さんから1件、あとは担当ケアマネとか地域包括支援センターのスタッフからのケースとなっております。通報があった場合には、健康長寿課の高齢者係、地域包括支援センタースタッフが訪問し、事実を確認。関係者との検討会を行い、緊急性があり身体的にも危険があるかもしれない、そういう場合には養護老人ホームとか特別養護老人ホームへの入所とか、また病院への入院、また一時保護等で対応しました。緊急性のない場合は、要保護者の介護負担を軽減できるように関係者の方々と協議しながら介護サービスを増加したり、継続的に支援を行い、虐待の防止に努めております。 ◆8番(杉原弘規君)  大変詳しい御答弁、ありがとうございます。 私は、子供の虐待は年々少なくなってきている、高齢者の虐待、そのところを知りたかったんですけどね、高齢者の場合はふえているのか、減っているのか。子供は減っている。そこら辺を問いたかったんですよ。いかがですか。 ◎健康長寿課長(垣本正道君)  高齢者につきましては、やはり認知症がふえておりますので、認知症に伴う要介護者の負担がかなり大きくなってございますので、そういったところから虐待というのもふえているというふうに思っております。 ◆8番(杉原弘規君)  はい、まあいいです。 このように、虐待問題については、社会問題として今大きく取り上げられている。これについては行政としても真剣に取り組む。今後、真剣な取り組みが求められると思いますので、ぜひ虐待問題についての心構えを、当局としても強く腹をくくってやっていただきたいと、このことを求めてこの項は終わります。 次に、寿楽荘が指定管理に移行するに当たっての質問であります。 この指定管理制度、私は5年前の3月議会で、指定管理者制度そのものに警鐘を鳴らしてきました。これ、一般質問であります。新宮市がこれまで行ってきた指定管理というのは、雲取温泉、さつき温泉など宿泊施設、そしてくろしおスタジアムとか、その他の施設でありました。 今回の寿楽荘については、これまで行ってきた指定管理導入とは内容が大きく違うということを強調したいわけであります。この寿楽荘については、利用者の生きる権利を保障していかなければならない施設であります。くろしおスタジアムとかさつき温泉とか、こういうものとは全く違う、いわゆる利用者の生きる権利、この人間としての根本的なところを保障していく、こういう福祉施設での指定管理であります。 私は、雲取温泉やさつき温泉などには、指定管理に同意をするというんですか、もろ手を挙げて賛成はしてませんが、同意をする立場で対応してきました。今回の社会福祉施設、この寿楽荘を指定管理させていくということについては、今述べたように重要な問題を含んでいる。利用者の生きる権利、生活そのものを保障する、こういう施設であります。したがって、市当局へ、利用者へのサービス低下の問題と、そしてそれと同時に発生する雇用の問題、労働条件の問題などについて見解を求めておきたいと、このように思います。 まず第一に、指定管理に移行することによって、住民サービス向上を目指す自治体の公的責任を放棄し、サービスの切り捨て、後退につながることにはなりはしないかというふうに心配をするところであります。 ここで、指定管理制度が導入されて以降、全国社会福祉協議会社会福祉制度・予算対策委員会というところがあります、ここが平成19年2月から10月にかけて、指定管理制度に対する現状分析、課題検討を行った内容であります。報告書の項目の中に、指定管理制度の導入に係る課題、意見として述べられています。その内容が、応募団体の審査と決定に当たっては、経費削減が最優先されて、サービス面の内容がおろそかになるように感じると書かれています。平成19年に指定管理制度が始まって3年を経て、それからその時点で全国社会福祉協議会が行った報告の内容であります。この中で、指定管理制度になじまない施設として、収支バランスがとれず制約のある施設、こういう施設については移行するのはいかがと。基本ルールが必要と感じると報告されています。これから行おうとする寿楽荘が、その対象になるのではないかというふうに感じるところであります。社会福祉施設においては、指定管理制度の適用の可否について十分な検討が必要であるというように、厳しい報告の内容になっています。 ここで、まさにそのことが証明される実例があります。それは有田川町、これ旧清水町の施設だったそうですが、有田川町の特別養護老人ホームしみず園の現場の状況を紹介します。 このしみず園は、70床体制のうち現在55人が入所しているそうであります。これ以外にショートステイの利用者も受け入れていると、こういう施設であります。4年前に指定管理が導入されました。しみず園の経営は直営の清水会から指定管理者一恵会に移行した、こういう経過があります。指定管理に移行した、これを契機に全職員が直営の清水会を一たん解雇されて、指定管理の一恵会の職員として働くことになりました。調理職は委託となったと言われています。これまで直営で働いていた職員の給料は、多い人で2万円程度の賃下げ、これまで残っていた年休はリセットされると、取り消されると、こういうことであります。そして、新理事長はもっとひどいと私は感じました。それは、やめてくれてもよいなどと、雇用不安をあおり立てたそうであります。 そういう事態が起こる中で、労働組合が結成されたと言われています。このしみず園の指定管理に移行してからの問題点が浮かび上がっています。それは、特に人員、労働環境問題、この問題として就職希望者が少ない、賃金や休みが減った、ベテラン職員の半数が退職をしていった、退職せずに残った職員で業務の負担を請け負い、利用者に影響が出ないようにしながら新人の職員の教育に当たっている。しかし、教育がなかなか行き届かなくて不十分である。そういう状態の中で、介護力低下が利用者に及んでいると、こういう問題点が上げられています。これは現場の声であります。 そこで、5年ごとの更新時期が来年来ます。今やっている指定管理者の一恵会は撤退を申し入れてきたと、こういう事態であります。5年前に指定管理を導入してやった。ところが、この更新時期に来て一恵会、事業主ですが、指定管理者はもう撤退をするということで、今現場では有田川町長との話し合いが今後どうするかということで始まっていると、こういうことであります。 これから寿楽荘が指定管理を導入することになるわけですが、導入に当たって当局にお聞きをしたい。利用者へのサービスの問題について、低下しないための歯どめはどのようにするのか、どのように考えられているのかお聞かせください。 ○議長(奥田勲君)  垣本課長。 ◎健康長寿課長(垣本正道君)  議員さんのおっしゃるとおり、利用者へのサービスにつきましては最も重要なことで、決して低下することのないように十分注意を払っていく必要があると思います。高齢者の福祉施設ということからも、それはなおさらであるというふうに思っております。指定管理者と今後、基本協定を締結していくことになりますけれども、その中にもそのことはきちんと盛り込んでいくことになります。指定管理者の責務として、協定の順守、善良なる管理者の注意を持って信義に従い、誠実に協定を履行しなければならないということを、きちんとしていきたいというふうに思っております。 また、指定期間は3年間としていく予定でございますので、その中で利用者へのサービスの低下のないように、十分な検証、評価を行っていくことが必要かと思っております。 ◆8番(杉原弘規君)  今、課長の答弁は、そうあらなければならない答弁なんですよ。しかし、やった結果、しみず園の例では撤退を申し入れるという事態になってるというのを紹介しました。私は、雇用を初め労働者の権利、この問題は、ただの契約だけで通用しないんではないかと思っています。 市長にお伺いしますが、指定管理導入が、今、課長は3年と言いました。この有田川で起こっている指定管理導入は5年を経ようとしています。ここでの問題ですが、社会福祉の面だけとってみて、重大な事態に至っていると私は思っています。今後は新宮市も寿楽荘の指定管理を導入することになるわけですけれども、今回の指定管理の導入に当たっては、私はマイナス思考の面からきちっと押さえておかないと、新宮市としての禍根を残すことになりかねないと思っています。 私は、全国社会福祉協議会が行った報告書に基づき、寿楽荘などの社会福祉施設は指定管理者制度になじまない施設として、収支バランスがとれず、制約のある施設であると考えるところであります。これらの施設において、契約書だけでは不十分だと思っています。したがって、寿楽荘運営に当たっての基本ルールを確立させた上での契約を結ぶ、このことが非常に大事であり重要だと思いますが、市長のお考えを聞かせていただきたいと思います。 ◎市長(田岡実千年君)  議員御指摘の基本ルールの確立は、必要だと思っております。また、今回、社会福祉法人のいわゆる福祉のプロにお願いするわけでありますので、決してサービスの低下でありますとか、そういうことにはならないと思っておりますし、こちらからもきちっと指定管理料もお支払いさせていただくわけでありますので、運営に関しては大丈夫だと思っております。 ◆8番(杉原弘規君)  市長が答弁される、大丈夫でなかったら大変なことです。私言ってるのは市長、このしみず園の例を出したのは、どこから職場の中に大きな問題が起こってきたか。雇用不安をあおり立てた、これまであった賃金が、給料が多い人で2万円下げられた。これまであった労働条件、年休がリセットされる。こういう事態がもとでベテランの職員が去っていったんですよ。半数になった。新しい人を雇った。ところが間に合わない。介護の施設ではベテランの職員が多くないと回っていけないという、重大な結果を招いてることを例にしたんですよ。 ですから、基本ルールというのは労働条件の問題、こういったベテラン職員を人数何人とよう言いませんが、その施設に必要な数は絶対確保すると。このことがないと、しみず園は逆の面で混乱を起こして、そしてすべて事業ができない。 今、有田川町と労働組合が、このことについて交渉のテーブルに入っています。町当局も、直営に戻す方向で進めようとしていると聞いてます。私は、この事態を言ってるので、ぜひ基本ルールについては今述べたようなことをしっかりと押さえた上で、たとえ福祉施設のどんなベテランであっても、根本は職場の実態、労働条件が低下する、そういうようなことが起これば、雇用不安から皆さん離れますよ。ということをしっかり肝に銘じて、指定管理に移行するに当たっては、このことをしっかり押さえた上で進めていただきたいということを強く要望しておきます。この項についてはこれで終わります。 ○議長(奥田勲君)  質問中でありますが、10分間程度休憩いたします。 △休憩 午後3時16分--------------------------------------- △再開 午後3時31分 ○議長(奥田勲君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。 8番、杉原議員。 ◆8番(杉原弘規君) (登壇) それでは、一般質問を続けます。続けるに当たって、先ほどの指定管理者制度の中で、くろしおスタジアムが指定管理を受けているというふうに私は述べました。これは間違いでありました。訂正をしておきたいと思います。 それでは、観光交流を生かす環境整備について一般質問を行います。 世界遺産神倉神社のトイレ整備をということで質問をしていきたい。 熊野古道が世界遺産に登録されて5年が経過しました。このことによって、中辺路街道、熊野川を経て速玉大社から神倉神社への登山者が年々ふえている。こういう中で、神倉神社内のトイレをもう少しきれいにすべきではないか。観光客が神倉山の登山をして、景色を眺めて心を和ませて下山した観光客は、必ずトイレに行くと言われてます。観光客へのもてなしとして、トイレの整備をすべきではないかと私は進言をされました。進言をされたんですが、それと同時に、観光客にとって大変不便な状況になっていますよと、こう進言されたんです。新宮市として早く対策をとるべきではないか、急いだほうがいいのではないかと働きかけられました。 私は、この要請にこたえて神倉神社ヘ出向きました。猛暑の中で涼をとる市民の方が、神社境内をデイサロンの場として寄り集まっていました。その皆さん方に直接お話をお伺いしました。7、8人の方がそこにおりました。地元の方だそうであります。ここで一同に話されたことは、年々神倉山に登山される人がふえている。最近は特に多くなっている。天気の日は地元の人も含めて1日200人は下らないだろうと、そのデイサロンに来てる地元の方がそう言われました。 そこでお聞きしたいんですが、市当局として、おおよそのところで結構ですが、平日の参拝者数、登山者数を御掌握してますか。できてますか。これは正確に言えといってもちょっと難しいと思うので、おおよそでいいです。 ○議長(奥田勲君)  岡課長。 ◎商工観光課長(岡雅弘君)  残念ながら、最近の状況につきましては、つかんでおりません。ただ、観光ガイドの方々からお尋ねしたところでは、議員さん先ほどおっしゃられましたように、休みの日だと200人ぐらいかなと、平日だったら大体100人程度というふうに伺っております。ただ、少し古いデータになるんですけれども、以前、平成16年に一度調べたことがございまして、そのときは土曜日、日曜日ということでございましたが、土曜日ですと170人ぐらい、日曜日で210人という数字が出ております。 ◆8番(杉原弘規君)  私は実際、お燈祭りには登りますが、平日登ったことはありません。したがって、その神社境内をデイサロンとして集まっている皆さんの話を参考にするしかありません。この方たちの話によると、日曜、祝日が重なる連休の日は、家族連れ、あるいは個人や団体で登山に訪れる参拝者の方が多くて、5月の連休時には、神倉神社の境内内には早朝から夕方までの間、人の姿が途切れないくらいのにぎわいであったそうであります。ですから登る人、おりてくる人、それで人影が切れていないということだと思ってます。 デイサロンの場として来られている皆さんの話は、神社参拝、神倉山登山をして下山してきたときは、必ずトイレに行くそうであります。ところが、団体で来られた女性参拝者は、15人も20人もの列をなしてトイレの順番を待つそうであります。そのデイサロンに集まってる人の話、幾らなんでもかわいそうだとの声であります。それは、女性用トイレが一つしかないのであります。 新宮市の総合計画の中に、観光客の受け入れ態勢の充実というタイトルで、観光交流を促進するためには何よりも地元の受け入れ態勢を充実して、観光客に優しい、温かい、もてなしの心あふれる町をつくる必要があると述べています。今の神倉山の実態から見れば、もてなしの心というこの精神からすれば、少し劣っているのではないかというふうに思うところであります。 私は、世界遺産の名勝、にぎわいを取り戻している神倉神社によって、まちなか観光も普及しているというふうに思っています。今述べました観光交流の理念に基づいて、一刻も早くトイレを整備すべきだと思いますが、当局の見解を求めたいと思います。 ◎商工観光課長(岡雅弘君)  神倉神社のトイレにつきましては、太鼓橋を渡りまして右手、神倉神社社務に隣接する形で建てられております。現在のトイレにつきましては水洗式の小便器2基、それから大便器1基、それから手洗い1基が設置されてるところでございます。 議員おっしゃられるとおり、世界遺産登録以後、神倉山に登山される観光客は確実にふえていると私どもも感じておるところでございます。ただ、トイレにつきましては、社有地というところもございまして、敷地の形状でありますとか、浄化槽の能力、それぞれいろんなことを考えますと、増設につきましては大変厳しいものがあるんではないかというふうに考えております。観光客の皆さん方には、利用されるトイレにつきましてはどこも同じでございますが、利用される皆さん方に不快感を持たれないよう、清潔に保っていくのが私たちの務めと思っております。トイレ整備につきましては大変大きな課題ととらえまして、私ども、研究してまいりたいというふうに考えておるところでございます。 ◆8番(杉原弘規君)  この神倉山に登山をして、最近団体の登山者がふえてるそうですね。特に女性の団体客が多くなっていると、サロンに集まってる方の話であります。 先ほど私が言ったように、男性用のトイレは二つあります。女性用は一つです。どうして男性だけ二つあるのかというふうに聞いたところ、お燈祭りのときに登り子がトイレするために、そのためにふやしたんだそうであります。お燈祭り、これも大事です。伝統ある行事です。しかし、せっかく観光に来て、男性は二つありますから男性はそれでいいんですが、地元の皆さん、切実に言うんですよ、あれ見てみいって。ここに15人も20人も並んで、順番待ちしやる。ほかへ行くところがないやないかと。ここしかない。僕が行ったとき、これは何とかしたってくれという、さらに強い声をかけられました。 せっかくの観光客の受け入れ態勢の充実を図る、こういう総合計画の中に立派な言葉が書かれています。やはり、これは実行する立場に立たないと、この総合計画の中にあるもてなしの心あふれる町をつくる、こういうことにはならないというふうに感じるところであります。ですから、難しいところもあると、先ほど研究していきたいとこういうことでありますが、これから神倉山への登山客がもっとふえるというふうに感じました。 それは、私、9月11日の土曜日、この質問をするために再度、夕方、神倉山の太鼓橋のところまで行きました。すると、6時ごろでしたね、6時5分、そのときに山から下山してきた家族連れがおりました。5、6人だったと思います。その後に、3人の若者が駆けおりてきました。そこで聞きました。どこから来ましたかと。東京ですと。どうして神倉山を知りましたかと。熊野古道を紹介する、インターネットでしょうかね、何かそこで見たんだと。そして、速玉大社行かれましたかと聞いたんですよ。熊野古道の紹介のとおり速玉大社へも行って、今、神倉山へ登ってきましたと。時間どのぐらいかかりましたか、こう尋ねたんですよ。何時やったかなと言いながら、登っておりてくるのに、その若者は1時間だったそうです。上はどうですかと。なかなか景色いいですねと、すごい景色よかった、見晴らしよかった、こう言いました。 そこで私は思ったんですね。そのときに、また4、5人の女性が太鼓橋を渡りました。おたくさんたち、これから行くんですかと、こう尋ねました。はい、今から神社に行く予定です。6時5分ですよと、今から行って帰りには真っ暗やから大変危ないですよと、こう言いました。いや、それはみんなで助けおうて登りますと。ぜひ、けがのないように気をつけてくださいと、こういうことを言って、その女性たちに声をかけて私は帰ってきたんですが、このように一つの例ですが、今の状況から見て、やはりそれだけ脚光を浴びていると、こういうふうに思うところであります。 地元のデイサロンの場で寄り集まってる皆さんが、2人連れや4、5人のグループが大きなリュックを背負ってきたその登山者に、そんな荷物を持ってなかなか無理やろという声をかけるそうであります。そしたら、どこへ荷物置いたらええんかということになります。ほんで地元の皆さんが、わしらが一時預かりをすると、だから行ってきてくださいと、こういうかっこうで一時荷物預かりを引き受けるそうであります。以前は、神倉境内にお年寄りのおばあさんが住んでいて、お守りやおみくじ、そしてお茶、お菓子などが提供されていたそうであります。その方はもう既に亡くなって、現在では自動販売機もなく、参拝登山者の皆さんはジュースを飲んで一服もせずに、そのまま帰っていっていると、こういうことであります。デイサロンに集まっている人たちは口をそろえて言いました。自動販売機ぐらい置いてやれと、何にもないぞ、ここはと、こう言われました。神倉神社への登山に訪れた観光客へのサービスの一つとして、自動販売機の設置を検討してはいかがですか。当局の考えはどうですか。 ◎商工観光課長(岡雅弘君)  神倉神社につきましては、速玉大社管理の社有地となってございますので、その中に設置というのは非常に難しいものがあるんではないかなというふうには思っております。 ただ、来客の皆さん方へのサービスという点で、民間の業者の方々にも一度お話できればというふうにも考えております。 ◆8番(杉原弘規君)  デイサロンの方が言いました。太鼓橋の登る手前のところがいいぞと、こう言われました。課長が今言われた境内の中は、その地元の人ですから、難しいということを知ってたんだと思います。ですから、太鼓橋に登る手前、そこら辺、千穂小学校の隅っこのところでも、自販機ぐらいやったら置けるん違うかと、こういう声がありましたがいかがですか。 ◎経済観光部長(川嶋潤君)  今御指摘の自動販売機等ですが、なかなか市役所が直に置くという、しにくい部分があろうかと思います。そういった中で、先ほど岡課長も、民間の方々とかいうお話もさせてもらったということでございます。私どもとしましては、当然、観光協会もございますので、そういったところでそういったことが考えられないのかどうか、ちょっと提案はしてみたいと思います。 ◆8番(杉原弘規君)  観光協会でも民間の方でも結構だと思います。要するに、自動販売機を置くということをぜひ検討していただくようにお願いをして、この項は終わりたいと思います。 次に、千穂小学校南側道路沿いに観光客用駐車場のスペースを置いてほしいと、こういう要望であります。 市民の方から、国道から神倉神社境内まで観光バスの乗り入れができるようにしてはと、よく私は問われました。これは大変な、無理な話であります、こう言います。その一言で大体、皆さんは納得というんですかね、それは今の状況から見て知ってる皆さんですから、それ以上のことは言いませんでした。 世界遺産登録後、熊野古道をめぐって年々観光客がふえている、この神倉神社も参拝登山者がふえていることは先ほども申し上げました。歩いて古道めぐりをしている観光客の姿をよく見かけるようになりました。しかし、自家用車での観光者がほとんどだとデイサロンの方たちは言いました。土曜日、日曜日、祝日と休みが続くときは自家用車に乗って、この神倉山の入り口一角がごった返すそうであります。次から次から入ってきてにっちもさっちもいかないと、こう言いました。デイサロンで境内に来ている皆さんは警察に電話をして、交通整理に来るように要請をしている、そして整理に当たっているそうであります。 出雲大社のところに6台分の駐車場をお借りしています。千穂小学校が休みのとき、校庭の一部を駐車場に提供しているということは、私は存じ上げているところであります。今借りている駐車場は6台分、半永久的に借りられるものではありません。いつ返還しなければならない事態が来るかもしれません。 私は、そこで提案をしたい。今、千穂小学校の改築工事が進められています。千穂小学校の南側道路沿いにあった石垣も取り除かれています。教育委員会としては、統合によって児童数もふえ、運動場を少しでも広くとっておきたいとの思いは大変よくわかります。私は現地を見せていただきました。学校の敷地のほうに1.5メートルほど駐車場に提供していただければ、かなりの車が置けることになるというふうに私は見ました。 快適で豊かな教育環境の整備、教育委員会はそのことを目指しています。子供たちのために大切な運動場、これは絶対確保しなければということもよくわかります。私は、もっと新宮市の大きな観点というのか、視野に立ってぜひ見ていただきたい。新宮市は観光立市と言われます。観光資源をいかに生かすか、このことが新宮市の行政の一つの大きな課題だというふうに思います。文化観光都市としての拠点の一つ、神倉神社が今、脚光を浴びている中で、観光交流を促進するために、何よりも地元の受け入れ態勢を充実して、観光客にやさしく、温かい、もてなしの心あふれる町をつくるために、ぜひとも当局の思い切った決断を図っていただけないか。教育委員会に対しては、1.5メートルほどの校庭側を、観光行政のために断腸の思いで提供していただけないかと思う次第であります。ぜひ、当局の思い切った決断をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。 ◎商工観光課長(岡雅弘君)  駐車場の件につきましては、議員がお話いただきましたように、現在、神倉神社を訪れる観光客用の常設駐車場といたしまして、出雲大社様東側の民間駐車場の6台分をお借りして、来客用として提供しているところでございます。今夏には、地主さんのほうから駐車場部分を舗装工事していただいたということもございます。また、年末年始やゴールデンウイークなど多くの来客が予想される時期につきましては、常設駐車場とは別に千穂小学校の校庭の一部をお借りしまして、10台分程度のスペースを確保してきたところでございます。ただ、今年度、千穂小学校改築工事の関係で、ゴールデンウイーク中は別の民地をお借りしまして、この民地は約100坪程度でございますが、駐車スペースの確保に努めたところでございます。 商工観光課といたしましては、多くの観光客をお迎えするに当たりまして、できるだけ広い駐車場があるにこしたことはございませんが、アクセス道路の狭隘などいろいろな問題もございます関係で、中長期的な大きな課題としてとらえさせていただければというふうに考えております。ただ、チャンスがございましたら、できれば駐車場はふやしていきたいというふうにも思っております。 ◆8番(杉原弘規君)  教育委員会が断腸の思いに立ち至っていただいて、そうすれば今、実現が可能なんですよ。なぜかといえば、これまでは石垣で塀をつくっていました。それがなくなっています。石垣の分、もとのところを大体見れば80センチぐらいあったんですね。右側が道路側とすれば左側は校庭、こうなります。その間、約80センチ、大体、僕の思いで言うてます。そこから向こうが校庭です。ですから1.5メートルといっても、実質校庭につかうのは、これも約80センチぐらいを千穂小学校側に引っ込めていただく。教育委員会に私が断腸の思いでというのは、そういう思いでお願いをしたいと思いますが、教育委員会はいかがでしょうか。 ◎教育部次長兼学校教育課長(平見善宣君)  石垣ではなくてブロックだと思うんですけども、御存じのように、あそこには小学校のプールがございました。今回の学校建設につきましては、建設協議会でいろいろ協議いたしまして、やっぱり運動場が狭いということで、なるべく子供たちが伸び伸び運動ができるように運動場を広くしようということで、学校建設においてもプールを屋上に上げたそういう設計にしたところでございます。ですから、学校としては、非常にそれを狭められるというのは非常につらいところがあるんですけども、議員おっしゃるように、今、新宮市は本当に観光立市を目指せるんかどうか、そういう岐路に立っているのかもしれませんから、それは内部協議を進めていきたいというふうに思います。 ◆8番(杉原弘規君)  何とか神倉山がますます脚光を浴びるように、そのために観光客が来て、あそこで車で行ってもごった返すというような苦情を持って帰られることでは、大変残念な思いをしなければならない、こういう気がします。教育委員会も大変です。ですから、観光課のほうも十分検討していただいて、何とか神倉山を観光資源としてもっと生かせるようにしてあげていただきたいということを述べて、この項は終わります。 鳥獣被害対策についてなんですが、もう時間が来ております。まことに農林課の皆さんには申しわけないんですが、この項については12月議会でもっと突っ込んだ議論ができるように、再度、一般質問に取り上げさせていただきます。 私は、この鳥獣害対策について、今回取り上げる内容については、国の鳥獣対策が、去年28億円から22億7,800万円に大幅に減額されていること、このことがいかに鳥獣害対策に影響するか、あるいは鳥獣害対策は1市、この新宮市だけではできないと、やはり近隣市町村と協力し合って、積極的に予算をもとに戻す、あるいはもっとふやすということであります。被害状況はどうなっているか、この点についても、これまでの私が取り上げてきた経緯を紹介しながら質問の準備をしていました。しかし、ちょうど90分の時間になります。これで一般質問を終わらせていただきます。12月議会で、ぜひ皆さんに質問させていただきたいと思いますので、御了承をお願いしたいと思います。 ○議長(奥田勲君)  10分間程度休憩いたします。 △休憩 午後4時06分--------------------------------------- △再開 午後4時16分 ○議長(奥田勲君)  休憩前に引き続き会議を開きます。 一般質問を続行いたします。--------------------------------------- △松畑玄君 ○議長(奥田勲君)  2番、松畑議員。 ◆2番(松畑玄君) (登壇) 皆さんお疲れのところ、なるべく早く終わるようにしますので、よろしくお願いします。 それでは、通告に従い一般質問をさせていただきます。 まずは、医療センターについてでありますが、喫緊の課題として時間外診療、長期的な課題として今後の方向性として質問させていただきます。 私、以前に何度か医療センターについて質問させていただきましたが、救急外来、時間外診療の対応について、このように改善したというようなものはありますか、お聞かせください。 ○議長(奥田勲君)  北畑医療業務課長。 ◎医療センター次長兼医療業務課長(北畑直也君)  まず、救急時間外診療について御説明させていただきます。 医療センターでは、新宮市、東牟婁郡、南牟婁郡、田辺市の本宮町、十津川村からの救急搬送患者を受け入れております。昨年度も8,700人を超える救急外来患者を診察してございます。そのうち、二次救急に当たる入院された方は約20%でございました。新宮消防の救急搬送におきましては、昨年全体で1,397人を搬送されたうち87%、1,209人を医療センターのほうで受け入れてございます。 なお、救急医療は、緊急性や重症度の高い患者様、事故などによるけがや病状が急変、悪化し救急処置が必要な患者様の対処を第一に行う部門でございます。そういう中で、医療センターにおきましても、医師不足で厳しい中、昼夜を問わず、多くの医師は宿日直に当たり懸命に努力していることを御理解いただきたいと思います。 そこで、お尋ねの点でございますが、まず救急医療でいえば、ドクターヘリを19年5月から開始し、主に三次救急、高度医療が必要な患者を搬送してございます。 また、医師不足の応援の意味から、地域の内科、開業医の先生方に月に一度程度、救急外来の応援に来ていただいております。その点につきましては感謝いたしております。 それから、院内におきましても、すべての医師に対し救急医療の重要性を一層認識していただくよう努めている現状でございます。なお、将来的には救急専門医を配置するなど、またICUなどの施設面も含めて整備充実させていきたいと、現在考えているところでございます。 ◆2番(松畑玄君)  苦情というかクレームというのは、現在どうでしょうか。増加傾向にあるのか、減少傾向にあるのかというところ。 ◎医療センター次長兼医療業務課長(北畑直也君)  数年にわたっての数字を現在持ち合わせていないんですけども、確かに患者様やその家族の方からのクレーム等があることは事実でございます。 ◆2番(松畑玄君)  わかりました。 市長にお伺いします。自治体病院の責務とは何か、また市長自身、医療センターの開設者として、どのような病院を目指しておられるのかお聞かせください。 ◎市長(田岡実千年君)  救急は、医療の原点であり、殊に大切なことだと思っております。 ◆2番(松畑玄君)  自治体病院の責務、そしてどのような病院運営を目指しておられるか。 ◎市長(田岡実千年君)  自治体病院としては、この地域の住民の医療に対する安心、また健康を担っていかなければならない、またある意味、効率の悪いところも整備しなければならないのかもしれません。そんな中で、救急も自治体病院としては担っていかなければならない大切なことだと思っております。 ◆2番(松畑玄君)  市長自身は、この医療センターについて、市民からの苦情やクレームというのを言われたときはないでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  何度かあります。 ◆2番(松畑玄君)  どのような苦情、クレームが多いでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  緊急の病気、けがでも診ていただけなかったということであります。 ◆2番(松畑玄君)  やはり多いんですね。感じてるのは私だけじゃなかったんです。 医療センターに対する苦情は増加してるんじゃないでしょうか。そして、苦情の内容も変化してきています。以前は、何にしても待たされるというような苦情が多かったんですが、最近は待たされるを通り越して、診てくれないという内容の苦情、クレームを耳にします。特に時間外診療に多いような気がします。皆さん、口をそろえて言われるのは、医療センターに時間外診療で診察してほしいと電話しても断られたと言います。このような事例というのは、一月に何件ぐらいあるのでしょうか。 ◎医療センター次長兼医療業務課長(北畑直也君)  直近の6月、7月、8月の3カ月で申します。この3カ月間で、休日時間外で相談も含めた電話等での受診希望者数は約2,000人ございまして、一月当たり660名余り、その中でいわゆる未受診患者数、受け入れできなかった数につきましては174件となっております。一月当たり58件でございます。 これについて少し説明させていただきたいと思いますけども、幾つかのケースがございますので。そもそもすべての患者様を診ることが現実的に難しいものがありまして、御迷惑をおかけしてるケースもあろうかと思いますけども、先ほど申し上げました数字は電話で相談を受けたケースの総数でございます。その中には、遠方の方の場合で、とりあえず地元の病院、例えば串本病院であったり、古座川病院、那智勝浦町立病院、紀南病院などをまず受診してくださいと、そのように申し上げるケースもございます。それから、場合によりましては、きょうは何々科の先生ですがと断って、それでもよろしいでしょうかという伺いをしたり、例えば那智勝浦町立温泉病院の当直が専門の先生の場合にはそちらを紹介すると、そのようなケースもございます。 それから、救急で重症の患者さんを診ている場合には、やむなく他の医療機関に行っていただくこともあるようです。 それから、全体の30%以上を占める小児科の場合は、症状によっては自宅で処置方法を教え、少し様子を見てくださいと、そのようにお願いすることもあります。もちろん、けいれん等があれば内科医が診て小児科医を呼び出すこともしてございます。それから、何日も前からけがをしたとか、何日も前から頭が痛い、腹が痛いなど明らかに救急でない場合、あるいはコンビニ受診と言われる、あす仕事があるからきょう診てほしいとか、昼間来れないから夜診てほしいというような理由などもありまして、そういう場合も診れないこともあります。そういう場合には、平日の一般外来や、土曜日でしたら市内の開業医等を薦めることになってございます。 それから、小児だけではなく大人の場合でも、看護師や医師が電話の相談だけで安心、納得していただいて済むケースもかなりあるとのことです。 少し説明が長くなりましたが、以上でございます。 ◆2番(松畑玄君)  これは先月8月1日の、医療センターに時間外で救急で診察を希望したときの事例なのですが、午後10時30分ぐらいに、5歳の女の子が足の甲を骨折したようだということで受診を希望したそうです。そうしたら対応が、自宅で様子を見てほしいとのこと。患部もどんどんはれ上がってきてるし、もう医療センターに向かってますと、何とか診てほしいと言ったんです。しかし、きょうは当直が脳外科医の先生と内科の先生なので外科の診療は無理ですと断られ、結局、那智勝浦の町立温泉病院へ行ってくださいと看護師から指示されたそうです。いざ行ってみるとレントゲン技師は不在で、患部を固定、痛みどめを処方され帰ってきたそうです。このときの対応からいくと、脳外科と内科の患者以外診察しない時間外診療だったのでしょうか、お聞かせください。 ◎医療センター次長兼医療業務課長(北畑直也君)  ただいまのケースにつきましては確認もいたしてございますけども、個別の事例につきましてはなかなか申し上げにくいところはあるんですけども、今おっしゃられたように内科と脳外科しか診ないということではなくて、このケースの場合、たまたま那智勝浦町立温泉病院に整形外科医がおられたということで紹介したものと聞いてございます。 ◆2番(松畑玄君)  そうですか。だけど結局、レントゲン技師もいない、連携とれていないという状態、ただ無責任に、おるから行ってくださいというような感じに僕らはとらえるんですけども。 ◎医療センター次長兼医療業務課長(北畑直也君)  那智勝浦町立温泉病院のほうでレントゲンを撮る、撮らないにつきましては、その担当された医師が判断されたものと思ってございます。 ◆2番(松畑玄君)  実際、勝浦を紹介しただけで勝浦へ連絡行っておらず、実際、レントゲン技師が不在で、先生がいただけで、結局、保護者としては医療センターでも対応できたんじゃないか、患部の固定と痛みどめの処方だけであれば対応できたんじゃないかとすごく不信感というか、そういうのがあったと言うてたんですけど、どうでしょうか。 ◎医療センター次長兼医療業務課長(北畑直也君)  そういう面で不信感を持たれたとしたならば、説明の仕方が十分でなかったのかと思い、少し残念な思いがしてございます。 ◆2番(松畑玄君)  今回の事例なんですけど、最初の対応ですよね。けがをして自宅で様子見てほしいと、そういう意味がちょっと僕はわかりません。そして、ましてや5歳の女の子です。我慢しろということなのか、最初からもう診る気がなかったんじゃないかという、その保護者の方の意見でしたが、その点いかがでしょうか。 ◎医療センター事務長(上野山巳喜彦君)  なるべく個々の案件は避けたいと思いますが、かなり間違うというか、違うイメージで伝わると困りますので、少し私のほうから答弁をさせていただきます。 まず、そういう子供が痛がっており、はれておるんであれば、医療センターは受け取ります。どういう状況かわかりませんが、私どもが把握している、どちらがどういうふうに間違ったかわかりません。私どものミスかもしれません。ただ、そのときドクターがナースを通じて把握した状態は、子供は痛がっていないし、足首も動く、そういうことであれば少し様子を見てくださいという話でこのケースは聞いております。ただし、もし状況が変わるのであれば、私どもは脳外ですけども、隣の那智勝浦町は整形医が担当しておりますので、そちらのお話をさせていただいたというふうに理解をしております。もし、最初にそのような状況で5歳の子が骨を折り痛がっているというような状況であれば、医療センターは必ず診る、そういう態勢、心づもりはしてございます。 ◆2番(松畑玄君)  実際電話したときには、もう車で走ってたんですよね、痛がってるから。痛がってなかったら走ってないと思うんですよね。 ◎医療センター事務長(上野山巳喜彦君)  そういう状況だと、私どもも今、手元の資料できちっとわかっていれば、それは対応さすべき事案だと思いますし、そしてドクターも対応しただろうと思います。どこでどういうふうな形でそういうことになったのか、これはまことに、もし私どもの受け取りのほうがきちっとしたヒアリングができていないとすれば、これは申しわけないことだと思いますが、基本的にそのような状況であれば、医療センターは少なくとも、特に新宮市民については最大限の努力をする、こういうことでございます。 少し長くなりますが、今の中で少し間違ったイメージで、ドクターたちが怠慢であるというようなイメージが伝わると少し困りますので、救急対応の現実の流れというものを少し御説明したいと思います。 例えば9月5日、日曜日でございますが、8時半にドクターが着任します。そして当日は、これは9月5日の例ですが、5分刻みの記録ですが、8時40分患者、9時、9時15分、9時20分、9時25分、10時、10時5分、10時30分、10時50分、13時15分、15時45分、15時45分もう一度、16時5分、17時10分、17時30分、17時35分、18時20分、19時55分、20時、20時15分、20時35分、21時20分、21時25分、21時45分、23時30分、23時50分、1時30分、1時35分、2時、3時、4時55分、6時45分、6時55分、こういう形でずっと朝から夜を徹して朝までずっと患者を診ております。救急処置の必要な患者を診ました。その後、休むことなく次の常務に入ります。そして、1日業務をこなし、勤務を終えたのが20時37分でございます。少なくともドクターたちは、一部においてそういう御迷惑をかけた例がなかったとは言いません。その点はおわびをしたいと思いますが、多くのドクターは精いっぱい努力をしていただいていると、このことは御理解をお願いしたいと思います。
    ◆2番(松畑玄君)  その点は理解しておりますが、対応ですよね、電話での対応。実際、正確に本当にドクターに伝わっているのか。 ◎医療センター事務長(上野山巳喜彦君)  いっとき、私どもも今申されたようなことがあるということで、これは後ほど市長からも、着任するドクターについては、救急については特に頑張ってほしいという強いメッセージを出していただいております。院長もしかりであります。私のほうも院内の責任者の集う、院内協議会と申しますが、そこにおいて、こういう今議員が言われたような、救急を断るというような形の対応のイメージが出てる、よって、救急についてはできる限り対応してほしいという旨を申し上げました。 ある診療部長から、それはわかったので、全医師に対してそのメッセージを出してほしいということでしたので、後日、全部の医師、といいましても緊急の手術をしていた医師は別ですが、出席いただき、救急に関して特に協力をお願いしたい、さらなる努力をお願いしたいという話をさせていただきました。後に若い医師が、自分としたら精いっぱいの努力をしてる、事務長はこれでもまだ足らないと言うんだろうかというような形で問いかけが後日ございました。しかし、もちろんそのようなこと思っておりません、現実頑張ってくれてるし、そしてそれ以後も、非常に私どもはお話をさせていただいた効果があったというふうに思っております。 窓口のやりとりの中で、あまり適切ではなかったというようなことはあったかもしれませんし、実際あったんだろうと思います。ただ、以後に改めるべきところは改めてまいりますが、医師についてはそのような形で努力してる。和医大におれば、自分の専門領域だけで診療ができる、24時間あるいは長期にわたって35時間も連続して働くような勤務体制でなくてもいい状況の中で、ここに来ていただいて一生懸命頑張ってくれている、このことだけはお伝えをしておきたいと思います。 ◆2番(松畑玄君)  医師が頑張ってるというのはわかりました。 ちなみに、私も7月31日に、土曜日だったんですけど時間外診療を希望したんですね。対応した看護師だと思うんですが、当直医の専門外だと、僕のあれでは。けがをしたのは3日前なので、医療センターは急性期病院なので、3日たってますので民間の病院へ行ってくださいとあっさり断られたと。これに対しては答弁あれなんですけど、そのときすごく感じたのが、すごく横柄なというか、最初から診る気ないよみたいな対応だったんですね、電話。だから、今回言ってこられた市民の方のあれも当てはまるんじゃないかなと、そういうふうな対応をしたんじゃないかなと思ってしまってるんでね。 ◎医療センター事務長(上野山巳喜彦君)  まず、確かに言葉として、あるいは窓口として、同じお断りをするにしてもそういうような対応イメージが伝わったとしたら、それはおわびをしたいと思います。ただ、急性期というのは、今うちの状況の中でああいう緊急を次々と受けてる中で緊急の電話が入る、そしてまたピーポーピーポーと隣から鳴ってる、診療室の前には患者が並んでる中で、2人で看護師が対応しておりますから、心持ち救急でないならば、救急というのは緊急処置をしなければならない患者さんでないならば、そのような対応に出たかもしれません。その点はおわびをいたします。ただ、それ以後について、重々私どもももう少し親切丁寧な、誤解を与えない、マイナスのイメージを与えないような、せっかく努力してるわけでございますから、正しく伝わるような対応をしてほしいということを申し上げました。今、私どもは、その申し上げた中身について手ごたえはあるというふうに考えてございます。 ◆2番(松畑玄君)  医療センターは、この医師不足の御時世で、あれだけの医師を確保していただいていることには頭が下がります。時間外診療を希望する市民は、完璧な診療まで望んでいないのでは。もちろん完璧にこしたことはありませんが、少しでも医師に診察してもらうだけで安心、満足するのではないでしょうか。私の記憶では、旧市民病院時代には、時間外診療を断られたということはなかったです。とりあえずは来てくださいというような対応でした。何のために外科系と内科系の医師に当直していただいてるのかということをかんがみて、時間外診療を改善していただきたいと思いますが、医師は頑張っておられるんで、その対応について改善していただければと思いますが、市長、その点いかがでしょうか。 ◎医療センター事務長(上野山巳喜彦君)  すみません、市長の答弁の前に少し。 対応については努力いたします。ただ、市民病院時代、それ以前のときには平成13年、救急患者というのは5,000人でした。今は倍の約1万人近くになっております。すなわち、そういう状況でどんと来なさいと、全部診ましょうというような形では対応できなくなった、物理的に容量的にできなくなった。ですから、申しわけないけれども緊急性がないならば、よその病院でお願いしたい、開業医さんでお願いしたい、そういうようなことをお願いしてる。これがもしすべてを診るというなら、本当に現場は崩壊します。彼らは全く放電してしまい、本当に力尽きてしまう。そうなるとこの病院を離れます。それは医療をあずかる者として、地域病院を、最後のとりでをあずかる者としては絶対に避けなければならないことだと思っております。その意味においては御不便をおかけするけども、やはり緊急性の高い患者に主力を投入せざるを得ない、この現状は御理解をいただきたいと思います。 ◆2番(松畑玄君)  その点、理解してます。お医者さんも頑張っておられるということで、僕言ってるのは断るときの対応を丁寧にしてあげてくださいということ。 ◎医療センター事務長(上野山巳喜彦君)  重々努力をいたします。ただ、現実に2名しか看護師がおらず、その2名が緊急患者の対応に当たってる、処置をしてる、注射を打ってる、そのような中で電話もとる、かなり厳しい中での対応であることも御理解をいただきたいと思います。 ◎市長(田岡実千年君)  議員さんのお気持ちもしっかり受けとめさせていただきまして、二月に一回、病院のほうで院長先生を初め、幹部の皆様方と幹部会をやっておりますので、そのときにも議員さんが言っていただいた思いを伝えさせていただきたいと思います。 ◆2番(松畑玄君)  よろしくお願いします。 これ、前回の教育民生委員会の中で、脳梗塞の患者のクレームが来たということでちょっと問題になったんですけど、最近そのような類似した苦情はありますか。それと、それが訴訟にまで発展したケースというのはあるでしょうか。 ◎医療センター次長兼医療業務課長(北畑直也君)  現在、訴訟に発展してるケースはございません。 ◆2番(松畑玄君)  クレーム、苦情を言ってこられる方というのは、最近はどうでしょうか。 ◎医療センター次長兼医療業務課長(北畑直也君)  クレーム等につきましてはいろいろな形さまざまでございまして、救急に関してばかりではございません。 ◆2番(松畑玄君)  今回、その委員会で問題になった市民の苦情を聞いていると、医療訴訟も考えているということを市長に言うと、市長は裁判しても負けませんというような発言をしたと。市長の対応に憤りをあらわにしてたのですが、そのような事実は本当にあったのでしょうか。市長にお伺いします。 ◎市長(田岡実千年君)  そのような言い方をしたとは思っておりません。 ◆2番(松畑玄君)  それでは、どのような言い方をされたんでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  負けませんとは言ってないんですが、ちょっと明確に今思い出せませんが、誠意ある対応をさせていただいたと思っております。 ◆2番(松畑玄君)  この中の議員さんにもほとんど電話かかってきて、市長の初期の対応、裁判しても負けませんよということ、そこに対してすごく御立腹されてたんですけど、言ったらすごい問題になることだと思うんですよね。言ってないというんであれば、また話違ってきますし。そこら辺は、言ったか言ってないかということをはっきりしてもらわないと。 ◎市長(田岡実千年君)  その本人さんにも、そういうことは言ったつもりはありませんというふうにお答えさせていただいて、本人さんもそれで納得してくれてると思います。 ◆2番(松畑玄君)  そうですか。じゃ、それは言ってないということですね。わかりました。 この市民は、市長と当局にすごい不信感持っておられました。苦情があっても適当にあしらわれる。言っていくところがないから市会議員に相談に来た。ほとんどの市会議員がこの話を聞いているのではないでしょうか。この市民だけではなく、言っても相手にしてくれない、言っていくところがないからと泣き寝入りしている市民は多いのではないかと思います。現在の医療センターの苦情解決の仕組みはどのようになっておられるのか、詳しくお聞かせください。 ◎医療センター次長兼医療業務課長(北畑直也君)  苦情解決の仕組みというのは組織的なものはございませんが、患者様の訴えをお聞きして、その事実確認を当事者、場合によっては医師なり看護師等に確認した上で、またその申し出た方とお話をするという形で解決の処理を図ってございます。 ◆2番(松畑玄君)  これ、言われたのが、メンバーがすべて医療センターとか市関係の方だということで、市民の側に立つ人間がいないんじゃないかということで言われたんですけど、この際、市関係者以外から選ばれるような第三者委員を入れるなどして、新たな苦情解決の仕組みを考えてみてはいかがでしょうか。 ◎医療センター次長兼医療業務課長(北畑直也君)  ただいまの第三者機関のことにつきましては、国のほうでも現在検討されているようなんですが、いろいろな問題があってなかなか進んでいないという状況のようでございます。これにつきましては、新宮市単独で第三者機関、そういう組織をつくるということにつきましては現実的には難しいのではないかと。国なり県なりのレベルでそういう組織をつくるのであれば、進めていただきたいなと考えてございます。 なお、和歌山県の医務課の中には医療安全相談窓口というのが常時設置してございまして、県内のいろいろな医療に関する相談を受け付けてございます。 ◆2番(松畑玄君)  外部に委託できてされたら一番いいんですけど、福祉の分野では、苦情解決のあれは決められてますよね。もう第三者委員入れてやるとか。 ◎福祉事務所長兼福祉課長(浜前泰弘君)  制度的に施設関係でありますとかの中には、幾つか設けられております。 ◆2番(松畑玄君)  ありますよね。それと同じような類似したようなシステムさえできたらいいんじゃないでしょうか、市長。市民の側に立った人も、苦情解決の仕組みの中へ入れるということを考えていかれたらと。不信感が、そうなったらちょっとでも緩和されるんじゃないかなと思うんですけど、市長の見解をお願いします。 ◎市長(田岡実千年君)  今後研究したいと思います。 ◆2番(松畑玄君)  時間外診療の改善とこの問題、苦情解決の問題なんですけど、市民のサービスに直結している問題なので、今定例会冒頭の市長のあいさつで言われたように、市民が主役の市政という理念に基づいてしっかりと改善していただくことをお願いし、次に行きます。 医療センターの今後の方向性についてなんですけど、ある新聞に医療センターについて掲載されていました。内容は、平成22年9月で市立医療センターの累積赤字が約30億円近くに達している現実を新宮市民は決して忘れてはならないと、元新宮市議が見解を述べた。しかし、一方で、市当局、市議会などの現状への容認姿勢が強く、思い切った手を打たなくては大負債を子や孫に引き継がせざるを得ない現実となろう。赤字など、等比級数的な勢いで増加し、50億円となる日も近いと予想するというものであります。 市議会自体は、容認姿勢は強くありませんが、そのとおりだと。累積赤字は実際どのぐらいあるのでしょうか。そしてまた、その赤字はどのように推移してきたのかお聞かせください。 ○議長(奥田勲君)  豊田医療センター庶務課長。 ◎医療センター庶務課長(豊田正志君)  21年度の決算では赤字は出たものの、前年度と比べて改善が見られており、累積欠損金は約22億5,000万円となっております。今年度の見込みでは、予算上ですが、約26億円の累積を見込んでおりますが、これにつきましては、年度内での運営状況に対する年度末に一般会計から繰り入れる補助金が入っておりませんので、去年並みの金額を見込みますと約23億5,000万円ほどになろうかと思います。 累積欠損金につきましては、営業活動により生じた赤字が積み重なったもので、各年度の医業成績の積み重ねであります。借金ではなく、早期に返済しなければならないというものではありませんが、巨額の累積欠損金は必要以上に経営状況を悪く見せてしまいます。 累積欠損金の状況でございますが、新築した当時、平成13年度に約10億円程度の累積欠損金が発生しまして、それから10年たった平成21年度で約22億5,000万円というふうな状況でございます。また、21年度末の累積欠損金の状況は22億5,000万円ですが、一方で現金預金を約15億円保有しておりまして、財政健全化に関する指標の一つの資金不足比率の基準に抵触する資金不足は生じておらず、病院が倒産の危機に瀕しているというふうなわけでは決してございません。 ◆2番(松畑玄君)  市長にお伺いします。毎年赤字を重ねてきて、この最大の原因というのは何だと思いますか。 ◎医療センター事務長(上野山巳喜彦君)  なかなか言葉で説明すると理解しにくい状況になりますが、実際に診療して実際に入ってくる収入と、実際にそのために要る経費で支出の額では、収入のほうがまさっております。しかし、なぜ赤字という形になるかと言いますと、実際出るお金に対して、あと減価償却費というのが乗っかっておりますので、この部分が見た目上赤字となり累積していくという形になります。反面、その減価償却というのは実際に支出するお金ではありませんので、内部留保資金のほうに回ります。それが積み上がって15億円ほど今ございます。 別の言い方しますと、今の公営企業の会計法の中では、見た目上の赤字がどんどん膨れ上がっていく。しかし、当院の場合は実質的な差というのは黒字になってますから、内部留保資金としてさらに負いながら、これも留保されていく、こういう形になっております。 しかし、これはなかなか数字の上では、損益貸借表、バランスシートの上には出てきますが、言葉として説明することもありますが、なかなか一般的に理解してもらえないというか、普通の企業ならば赤字を積み重ねていけば倒産する、そのとおりであります。そういう意味においては、公営企業の特殊性、あるいは公営企業法の不備の中から、異常に累積赤字が強調されていく、そういう一面がございます。よって、これはある学者によって指摘をされて、今、国のほうでは公営企業会計そのものを改善しようという方向に動いております。 確かに、我々が出している数値、決算書等を見れば、異様に赤字が膨れ上がっていき、毎年3億円ぐらいの赤字があれば、本当に50億円突破するんではないかというような不安を持たれるということは、これは本当にそのとおりだと思います。しかし、これはほかの病院はいざ知らず、確かにその形で危険なところもありますが、当院の場合は、実質的な収支においては黒となっておりますので、懸念をされるようなことは当面ない。運転資金としては回転していく状況にあるということを、まず申し上げておきたいと思います。 ◆2番(松畑玄君)  その減価償却してる部分を内部留保にしてるということですか。 ◎医療センター事務長(上野山巳喜彦君)  そういうことです。普通であれば、民間であれば、次の減価償却を積み上げて、次にまた機械等を買う資金にするわけですが、公営企業法の場合はいわゆる不採算部門とか高度医療を担わなければなりませんから、交付税措置の伴った起債という形で次の機械等を購入することになります。いわゆる、ざっくりした言い方をすれば、有利な補助金がついてるような形で資金調達をしますので、内部留保資金として積み上がっていく、こういうような非常に見た目によくわからないような運用になってございます。 ◆2番(松畑玄君)  内部留保したのは、ほんじゃ減価償却してて耐用年数過ぎたときに、僕らが考えるのは、留保したお金で買うというのがそうですよね。それは運営には使えないはずなんですけどね。 ◎医療センター事務長(上野山巳喜彦君)  内部留保資金、現金として持っておりますので、例えば今は、毎年の事業収益と収入、3条予算のことを申し上げておりますが、機械を購入するのは4条予算で買います。そのときの足らない分をこの現金で補てんをしていくというようなサイクルになります。ですから、議員が言われるように、普通、減価償却費を積み上げていって、5年後に次の新しい機械を買うための資金となるじゃないかと、そのとおりであります。普通ならばそうなんです。ところが、公営企業で、いわゆる病院という特殊性から、交付税措置を伴った起債を使うという形で手元には運転資金として積み上がっていく、こういうような形になってございます。 ◆2番(松畑玄君)  起債ということは借金ですよね。 ◎医療センター事務長(上野山巳喜彦君)  そういうことでございます。ただ、通常で買えば1億円の物を1億円で買わなければなりませんが、交付税措置を使いますと、いわゆる交付税が戻ってくる、7割で買えるとか、そんな形に有利な資金運用ができるということになります。 ◆2番(松畑玄君)  それできたからって3割助かるというぐらいの感覚ですよね、7割とかやったら。けど、その分償却してきやるわけですから、それ何かちょっとよく僕はわからないんですけど。 ◎医療センター事務長(上野山巳喜彦君)  確かに複雑な形で、もっとすっきりした形でできるという方法を、国のほうは自己資金で今名目上のいわゆる累積赤字を償却するというような形で考えてるようでございます。もしそれが改正をされると、自己資金三十数億円ございます、累積赤字は22億円でございます、一掃されてゼロからスタートすることが、新宮市の場合は可能でございます。 ◆2番(松畑玄君)  それ、今後ずっとあれで、それからどうなるんですか。それからもずっとしてくれるわけですか。 ◎医療センター事務長(上野山巳喜彦君)  通常であればこの第2ステージに入りますと、今までの機械が古くなって、また更新しなければならない時期に入ります。この金額がかなり大きくなると思いますので、一時的に減価償却の費用が大きくなる。つまり、見た目上の赤字がまた、実際に入ってくるお金と実際出ていくお金とは黒字ですけども、減価償却費が乗っかりますので、見た目上の累積赤字は少し上がっていくだろうというふうに思っております。 ◆2番(松畑玄君)  ずっと今後も有利な起債でやっていけるわけですか。減価償却というか買うときに。 ◎医療センター事務長(上野山巳喜彦君)  まず、病院運営はすべて、一に医師の確保、二に医師の確保、三に医師の確保になります。そういう意味においては、今何とかなってるけれども、これからどうなるかというのは正直なところ厳しい、医師の確保という意味において厳しい。これによってすごく収益が左右する。その意味からいうと、なかなか楽観的な見通しというのは立ちにくいものがありますが、しかし現行でいくならば、新宮市医療センターというのは見場の悪い決算を打っておりますが、これは私の功績ではありません、先代の事務長を初め、いろんな人たちの努力によって非常に堅実な運営をしてきたと言えると思います。当時に堅実な経理担当をしていた人たちがやったたまものではないか、少なくとも倒産の危機に立ってるような状況にはないということは申し上げたいと思います。 ○議長(奥田勲君)  あらかじめ会議時間を延長いたします。 ◆2番(松畑玄君)  医師の確保について僕は全然言ってなくて、ちょっと僕らからしてみたら減価償却の件というのはすごく理解しにくいところなんですけど、私としたら毎年こうやって赤字が積み上がってくわけですから、すごい危機感持ってやってるんですけど、そのような事態にもしなったときに、市長はどのような抜本的な対策をお持ちか、ちょっとお聞かせください。 ◎市長(田岡実千年君)  自治体病院としては、先ほど議員が心配されておりました24時間体制の救急とか、不採算部門も担っていかなければなりません。そんな中で、和歌山県の南の中核の医療センターとして、県へも財政支援並びに医師確保を働きかけて援助してもらわなければならない。そういう意味で要望活動もしっかりと行っていきたいと思っております。 ◆2番(松畑玄君)  今月24日に建てかえをした県立医大附属紀北分院が開院します。まさに北高南低の象徴だと思います。これを機に、医療センターも県立医大の紀南分院にと声を上げていってもいいのではないでしょうか。私、和歌山県民として県民税を払っていて、田辺以北と以南では医療格差がかなりあり、我々紀南・熊野地方の人間も同等の医療を受ける権利があると思うのですが、市長の見解をお聞かせください。 ◎市長(田岡実千年君)  今も申し上げましたが、そういう意味でしっかりと県にも援助していただきたいと思っております。 ◆2番(松畑玄君)  援助というよりも、新宮市というよりも、県立医大の紀南病院として声を上げていっていただけないかということなんですよね。実際、このまま医師の確保も厳しくなってくるでしょうし、紀北分院も何十億円もかけて建てかえたので、これを機に紀南もしていただけないかという要望をしていただけないかということです。 ◎市長(田岡実千年君)  そのことについては、また研究させていただきたいと思います。 ◆2番(松畑玄君)  この件は、須川県会議員が一般質問でも取り上げ、佐藤前市長も計画してくれていました。なかなか難しいのはわかっていますが、時期を逃すと不可能になりますので、市民、議会に見える形でどんどん県会議員、国会議員と連携をとりながら陳情していってくれると約束してくれますか。 ◎市長(田岡実千年君)  まず、研究させていただきたいと思います。 ◆2番(松畑玄君)  わかりました。そして、これに並行して、医療センターの財政というもの、見直していかなあかんということなんですけど、現在、県からの助成金というのはどうなんでしょうか。 ◎医療センター庶務課長(豊田正志君)  県からの助成といいますのは、定期的な助成はなくて特定な事業に対する、去年でしたら新型インフルエンザ対策に関係する補助金とかそういった形の補助金があります。その程度でございます。 ◆2番(松畑玄君)  今までどうなんですか。県に対しては、こういう助成金要望はしてこなかったんですか。 ◎医療センター庶務課長(豊田正志君)  県に対しては毎年、財政支援と医師確保に対して要望はしております。 ◆2番(松畑玄君)  北高南低がはっきりした今、県に対してどんどん助成金を要望していっていただきたいのですが、市長の見解をお聞かせください。 ◎市長(田岡実千年君)  そのとおりだと思いますので頑張りたいと思います。 ◆2番(松畑玄君)  ありがとうございます。 当局としては、この医療センターを黒字にしていく具体的な施策というのはお持ちか、お聞かせください。 ◎医療センター次長兼医療業務課長(北畑直也君)  黒字転換と申しますか、より収益増を図る上では、まず医師の確保を充実させて患者数をふやす。その上で、病床の利用率を高めていくことが最も大事だと思ってございます。 二つ目には、開業医や他の病院との連携を深めて、患者様の紹介率や逆紹介率を高めて、地域医療支援病院の認定をとり、保険点数のアップを図る、そういうことが現在努力しているところでございます。 三つ目には、少し専門的になりますけども、取得可能ないろいろな施設基準を取りまして、それによって保険点数を上げて収入増を図ると、そのようなことが現在考えられております。 ◆2番(松畑玄君)  何にしても医師確保からということで。それで、ちょっと提案なんですけど、医師に魅力のある給与体系の確立ということで、例えば診察すればするほど給与に反映されるような、歩合制的なものとかいうのはできないんですか。ちょっとでも努力が報われて、それが給与に反映されたら、医師もとどまってくれるんじゃないかなとか僕は考えるんですけど、そこら辺はいかがでしょうか。 ◎医療センター庶務課長(豊田正志君)  最近になるんですけど、救急医療に対して、患者さんに対して1件当たり診療について幾らかというふうな手当てをつくっております。 ◆2番(松畑玄君)  それをほかの診療科で実施するというのは難しいんですか、やっぱり。 ◎医療センター庶務課長(豊田正志君)  ほかの診療科まで広げるということは、今のところ考えてはおりません。 ◆2番(松畑玄君)  できたら給与に反映されたら医師もちょっと変わるんじゃないかなと思ってますので、そこのところできればお願いします。 私は、どの仕事にもPDCAサイクルというのが大切だと思うんですが、このサイクルの中で医療センターはアクト、改善という部分がちょっと薄いのではないでしょうか。市長の見解をお聞かせください。 ◎市長(田岡実千年君)  薄いかどうかというのは、今ちょっと認識しておりません。 ◆2番(松畑玄君)  毎年毎年、事業を評価して、それに対して改善というのをどういうふうなあれでやっておられるのか。 ◎市長(田岡実千年君)  医療センターの中の改善に関しては、院長また事務長に基本的にはお願いしているところであります。 ◎医療センター事務長(上野山巳喜彦君)  現実に2年置きに診療報酬の体系が変わります。こういうことをしなければ診療報酬は出さない、あるいはポイントがつかないという形になりますので、現状の医療の力を保持するために、現場においてはいろんなチームを組み、改善に当たっております。今言われるのは主には接遇のことだと思いますが、これについては私どもも反省すべきことも多々ございますので、これにはまずその努力をしていきたいと思いますが、仕事上の改善については、恐らく市の行政において医療センターほど常に変化し、常に国の掲げる方向性に合わせながら、医療の力を保持するために頑張ってるところはないのではないかと自負しております。 ◆2番(松畑玄君)  じゃ、しっかりといろいろと改善をやってくれてると、PDCAサイクルの中でちゃんとやってくれてるということですね。 欲を言えば、PDCAサイクルの一つ順番ずらしてドゥーから、実行から始まるドゥ・キャップでとにかく動かなければ始まらないということで、ドゥ・キャップで抜本的な医療センターの改革をお願いし、この項を終わります。 次、観光施策についてなんですけど、徐福と天台烏薬の利用による参加交流人口の獲得を。 市長就任以来、新宮市の観光施策で何に一番力を入れてきたのかお聞かせください。 ○議長(奥田勲君)  田岡市長。 ◎市長(田岡実千年君)  今いろいろ話し合ってるところでございます。 ◆2番(松畑玄君)  これといって、まだ何も観光施策についてはやっておられないととらえてよろしいでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  まだ、これといってありません。 ◆2番(松畑玄君)  私としては、新宮市の観光スポットの一番は速玉大社、二番は徐福公園だと思うのですが、いかがでしょうか。 ◎商工観光課長(岡雅弘君)  新宮市の観光スポットということでございますが、議員おっしゃられるとおり、平成21年度の観光施設利用客動態調査におきましても、速玉大社には年間62万人、徐福公園には年間約3万6,000人余り、浮島の森には1万8,000人、佐藤春夫記念館、川船下りには4,500人程度という入り込み状態となっておりまして、これらの動態調査を見ましても速玉が一番であるというふうな結果になっております。 ◆2番(松畑玄君)  新宮市で一番、外国人、特に中国、台湾、在日華僑の人たちが訪れる観光スポットとして、徐福公園は新宮市にとって大きな観光資源だと思いますが、市長、どのようにとらえておられるかお聞かせください。 ◎市長(田岡実千年君)  すみません、もう一回。 ◆2番(松畑玄君)  外国人が訪れる観光スポット、徐福公園、僕にとってはすごい観光資源だと、新宮市にとって。それを市長はどのように考えておられるかということを。 ◎市長(田岡実千年君)  一つの観光スポットだと思いますが、また先日、国の重要文化財に指定された旧西村邸も観光スポットでありますし、浮島の森、新宮にはさまざまな観光スポットがあると思っております。 ◆2番(松畑玄君)  今までの徐福関連の新宮市の取り組み、また徐福伝説のある全国の地域、中国や台湾の都市とどのような連携をとってきたのかお聞かせください。そして、よかったら今後の予定などあれば教えてください。 ◎商工観光課長(岡雅弘君)  まず、徐福関連の市の取り組みでございますが、例年8月12日は徐福公園において徐福供養式典をとり行ってございます。この式典につきましては、中国のほうからも連雲港市を初め山東省関係の徐福ゆかりの地域の方、また国内におきましては、関西崇正会ほか徐福会の御一行が式典に御臨席いただいておるところでございます。また、翌13日につきましては、ことし48回を数えました熊野徐福万燈祭の新宮花火大会なども開催しておるところでございます。さらには、徐福研究者などをお招きいたしまして、徐福講演会も開催しているところでございます。 ◆2番(松畑玄君)  ほかの地域との徐福伝説のあれでは、何か前にサミットをしたとかいうのを聞いたんですけど。 ◎商工観光課長(岡雅弘君)  全国の徐福伝説のある地域、ゆかりの地との交流についてでございますが、最近では平成19年度に横浜市、平成20年度におきましては佐賀市、平成21年度は中国慈渓市で開催されました徐福国際サミットに参加してございます。それから、今議員おっしゃられました徐福サミットIN新宮というイベントを当市で開催したところでございますが、こちらのほうにつきましては、平成11年の5月に、国内の徐福ゆかりの地、佐賀市を初めとしまして7市町村の方がお見えになってサミットを開催したところでございます。 ◆2番(松畑玄君)  徐福サミットというのは、今後の予定というのはないのでしょうか。 ◎商工観光課長(岡雅弘君)  今後におきましては、現在の予定でございますが、10月に東渡2220年ということで、連雲港市かん楡県のほうで行われる研究会のほうなども考えられておるところでございます。 ◆2番(松畑玄君)  わかりました。 9月12日付の熊野新聞なのですが、台湾の人気若手作家・張維中さんが、13日から15日、那智勝浦町を中心に県内の観光地を訪問する取材レポートを台湾人向け旅行情報サイトで発表し、和歌山の魅力を台湾に発信する。張さんは、那智勝浦町では熊野古道大門坂や熊野那智大社、那智山青岸渡寺など世界遺産を散策するほか、那智勝浦駅前商店街や温泉宿泊施設を訪れ、マグロ料理なども取材、太地の町立くじらの博物館、鯨料理の取材も予定している。このほか白浜町の観光名所の訪問、みなべ町での梅干し体験、和歌山電鐵貴志駅でのたま駅長の取材などを行うとありました。新宮は紹介されずに、台湾人から見ると徐福はメジャーではないでしょうか。勝浦のマグロ、太地の鯨、ここまではわかります。貴志駅の猫の駅長に負けてはだめなんじゃないでしょうか。新宮のことを全く紹介しないのに疑問を感じ、県の担当課にどのように取材地を決めたのかと聞くと、和歌山県と台湾の大手旅行会社、創造旅行社が協議して決めたとのことでした。台湾で、たま駅長はそんなに有名なのでしょうか。そんなことはないと思います。今回を見てもわかるように、新宮市はPR不足、もしくは売り方が合理的ではないのではないでしょうか。市長の見解をお聞かせください。 ◎商工観光課長(岡雅弘君)  徐福の関係につきまして、台湾関係へのPRにつきましては、ことしの8月につきましても客家テレビ、こちらのほうをお招きしまして新宮市内全域を取材していただいたところでございます。こちらのほうにつきましては、世界のネットテレビのほうへの配信もしていただくということで、制作期間1年をかけて日本全国を回ってというふうにお伺いしておりまして、放送は後日、まだ正式には連絡入ってございませんが、今後放送していただけるものというふうに思っております。 ◎経済観光部長(川嶋潤君)  この前の県の関係のやつは、ちょっと新宮は抜けたということですが、それだけをとらえたらちょっと本当に残念ではありましたが、ほかにもいろいろそういった取材は来ております。今も岡課長が言いました客家テレビ、これは台湾の関係です。それから、また、在日の関西崇正会、こういったところもいろいろとそういったものを紹介していただいたり、また台北駐在事務所ですか、弁事処というんでしょうか、大阪にあるところなんですが、そちらの旅遊局の方も会わせていただけるというようなこと、そういったことを台湾関係でも展開をできるように、いろいろとつながりを持ってやっていきたいと、やっていけるというふうに思っております。 ◎市長(田岡実千年君)  また、そういうマスコミに対してもっともっと働きかけしていかなければならないかなと思います。 この徐福関連以外では、春に熊野川の川船下りを全国ネットで放送してもらったり、つい先日も桑ノ木の滝20分ぐらいにわたって、それは関西地区だけのローカル放送でしたけど、そういうこともやってもらったり、今後もいろいろ発信をしてマスコミに取り上げていただけるように頑張りたいと思います。 ◆2番(松畑玄君)  ありがとうございます。 市長の公約に出てくるトップセールスというのは、具体的にどういうふうにいろいろな新宮市の観光資源というのを売っていくつもりかというか、そういうのをお聞かせいただけたら。 ◎市長(田岡実千年君)  トップセールスというのは、私市長が、いろんな関係機関、また会社などへ訪問してPRすることだと思っております。出張のたびにできたら、ついでになるんですけど、なるべく行けるようなところへは行くようにしております。 ◆2番(松畑玄君)  新宮市の元市長、瀬古潔さんなんですが、天台烏薬に対してこのようなトップセールスをしています。紀伊民報の昭和54年2月6日の記事なのですが、中国のとう小平副首相が工業施設などを見学し、衆議院議長の公邸での夕食会の席上、昔、徐福は不老長寿の霊薬を求めて日本へ来たというが、私は日本の新しい技術を中国へ持って帰るというあいさつをしたことを知った新宮市は、とう小平渡米の帰りに日本に立ち寄る機会に、徐福が持ち帰れなかった天台烏薬の苗を持って帰ってもらおうと、外務省を通じ中国大使館へ話したところ、ありがたくいただくという返事があったため、瀬古市長は翌日、中国大使館へ天台烏薬の苗木を3鉢届けた。また、昭和57年6月3日にも、中国、趙紫陽首相にも、来日の際にこのような目録をつけ天台烏薬3本を寄贈しています。 およそ2,300年前、秦に徐福という人あり。不老不死の霊薬を求めんとして蓬莱の国に至らんとし、山東省を船出せり。かつて徐福、熊野新宮に来る。されどついに帰らず。この地に永住。住民に漁業、農業を教え、あまねく慕われる。現在、新宮市に徐福の墓あり。毎年人々心を込めてこれを祭り、日中親善のかけ橋として親しまる。なお、そのとき徐福の求めた霊木は天台烏薬と伝えられ、常緑の低木にして、高さ3メートル、腎臓病、リウマチ、強心剤などに特効を有する。まさに不老不死の霊薬と称せられるゆえんなり。 このように、瀬古市長というのが天台烏薬に対してすごいトップセールスをしてたと。これ、高田に20万本植えられてると聞いていますが、どのような経緯で植えられたのか。また、今後の計画などあれば。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(津呂建二君)  議員も先ほどおっしゃったように、昭和53年10月、とう小平副首相、昭和57年には趙紫陽首相が来日した際、天台烏薬の苗木を献上しております。前後しますが、昭和55年9月、日中親善使節団が訪中し苗木を贈っており、お返しに、また瀋陽市長から京桃とドウカクの種子を譲り受けております。 このようなことから、昭和58年5月、徐福と天台烏薬の伝説を観光の一つの柱として、高田地域の振興を図るべく天台烏薬の栽培に取り組んだものです。現在も高田にある高田薬草薬木園がその始まりであります。 また、今後の計画につきましてはふやす方向で、担当課では考えております。 ◆2番(松畑玄君)  この天台烏薬の効能というのは、どんなようなあれがあるんでしょうか。 ◎農林水産課長農業委員会事務局長(津呂建二君)  効能につきましては腎臓病、活性酸素消去作用、肺がんに対する効能、心筋梗塞に対する効能、高脂血症に対する効能、高血圧症に対する効能等々の報告がなされております。 ◆2番(松畑玄君)  現在、天台烏薬はどのように活用されているのかお聞かせください。また、民間で天台烏薬を売り出すに当たり、行政はどのようなバックアップをしてきたのか、そして今現在、どのようにしているのかお聞かせください。 ◎商工観光課長(岡雅弘君)  天台烏薬を使いました商品等でございますが、市内の企業さん、尾崎酒造さんでありますと「徐福の里」、これはリキュール酒を製造していただいております。また、福田屋さんにつきましては「干菓子烏薬糖」でありますとか「烏薬湯」、そのほかにも「徐福不老、」「天台烏薬ゼリー」でありますとか、さまざまなお菓子類などを製造もしていただいております。 そのほかに、これは徐福協会のほうでございますが、ペットボトルドリンクの徐福茶でありますとか、ティーパックのお茶、それから洗顔石けんなど天台烏薬を使いました商品を販売しておるところでございます。 それからもう1点、開発に当たりましてのどのような支援ということでございますが、先ほど紹介いたしました「徐福の里」、これはリキュール酒、それから「烏薬湯」につきましては市のほうで設けました天台烏薬商品開発事業補助金を使っていただきまして、こちらのほうを支援させていただいたところでございます。 ◆2番(松畑玄君)  その支援のあれは、まだいまだにあるんですか、新たにまた開発しようという人には。
    商工観光課長(岡雅弘君)  一応こちらのほうは19年度の事業でございます。 ◆2番(松畑玄君)  市長はこの徐福、天台烏薬、どのようにとらえているか。また、今後どのように扱っていく予定かお聞かせください。 ◎市長(田岡実千年君)  新宮特有のこの天台烏薬を、何とか今後売り出すといいますか、観光、そしてまた産業につなげていかなければならないと思っております。 ◆2番(松畑玄君)  これは提言でありますが、昔、徐福の墓を中心に、北斗七星の形で7名の重臣の塚がありました。現在は塚町だけですが、残りの塚を復元し、観光客に町中を探索していただいてはと、まちなか観光につながるのではと。また、塚ごとにスタンプを置いて、7塚全部集めた人には7日寿命が延びるなどと、いろいろ遊び心のある仕掛けができるのではないでしょうか。市長、いかがでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  はい、そうだと思います。 ◆2番(松畑玄君)  やっていただけると、とらえてよろしいんでしょうか。 ◎経済観光部長(川嶋潤君)  7人の重臣、徐福とともにこちらに来たということで、ちょうど北斗七星の形になっているというふうに言い伝えられております。それで、場所的に大体見当つくというふうに以前に聞いたことがありますので、そういったところの調査も含めてちょっとやらせていただいて、徐福だけじゃなしに市内をずっとめぐって歩いていただけると、そういったものをもう一回ちょっといろいろと見直していきたいというふうには考えます。 ◆2番(松畑玄君)  もう一つ言えば、徐福は海を渡ってきた人。海の見える高台に越前観音クラスの徐福像を建立し、新宮港に入港する客船を迎えたらどうか。また、この地方に漁業を教えたのは徐福でありますので、熊野灘沖で漁をする漁師たちの守り神としてもいいのではないでしょうか。市長、いかがでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  研究させていただきます。 ◆2番(松畑玄君)  まあ提言なんで、はい。 徐福、天台烏薬を利用して、中国のゆかりのある都市と姉妹都市提携を結ぶ等、どんどん交流を盛んにして、新宮市を売っていくということは考えていただけないでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  考えたいと思います。 ◆2番(松畑玄君)  ありがとうございます。考えてください。 ◎経済観光部長(川嶋潤君)  徐福につきましては、平成6年に徐福公園の楼門を建設させていただきました。そのときの盛り上がりと今とでは、正直言ってちょっと温度差があるんかなというふうに反省もしております。そうした中で、これから交流という面では当然中国、それから香港、香港徐福会というのがあります。また、台湾には徐氏宗親会と、徐の氏、徐の姓のそういった会があります。そういったところをもう一回おつき合いを深めるというようなところも大切だと思いますので、そういった国際交流、それからあと国内の伝承地、この前も富士山のほうから1人、8月12日にこちらにお見えいただいておりました。そういったところも含めていろいろといい進め方、そういったことも含めて考えていきたいというふうに思います。 ◆2番(松畑玄君)  天台烏薬効能、そして徐福伝説、新宮市再生の足がかりになるのではと思います。 行政は入り口、取っかかりには積極的ではあるが、出口、需要にはあまり積極的、継続的ではありません。徳島県の上勝町のいろどり事業を見てください。継続していれば必ず出口があると思いますので、よろしくお願いします。 そして市長、この徐福と天台烏薬に積極的な市民からの提言なのですが、徐福関連の商品をつくっている業者とかも入れて、市民と意見交換会などを設けていただけないかということがあったんですけど、どうでしょうか。 ◎市長(田岡実千年君)  いいことだと思います。 ◆2番(松畑玄君)  やっていただけますか。 ◎市長(田岡実千年君)  そうですね、どういう形でするか研究して、前向きに考えたいと思います。 ◆2番(松畑玄君)  よろしくお願いします。市民の中には、すごく積極的に本当に考えてくれてる方もいてますので、そういう人を集めて活発な意見交換会をされたらと思います。 そして、次に、天台烏薬の地域団体商標をとってPRしてはということなんですが、いかがでしょうか。 ◎商工観光課長(岡雅弘君)  地域団体商標でございますが、この件について簡単にちょっと御説明させていただいてよろしいでしょうか。 地域団体商標とは、地域の名称、それから商品・サービスの名称からなる商標が基本となってございます。従来ですと、通常の商標では、このような地域の名称と商品・サービスの名称からなる商標につきましては、図形と組み合わされた場合や全国的な知名度を獲得しなければ商標登録を受けることはできませんでしたが、平成18年の法改正によりまして、一定の知名度があれば地域団体商標としての商標登録を受けることになったというものでございます。 ただ、こちらのほうの取得につきましては、こちらの許可省庁は特許庁となってございます。一昨年ですが、地方公共団体や財団法人などからの登録が可能かということを問い合わせたというふうに私もお伺いしてるんですが、これについては一応制度の目的からして農業協同組合、それから事業協同組合等でなければできませんよというような回答をいただいたということでございました。 ◆2番(松畑玄君)  私が心配するのは、天台烏薬がほかの地域にとられるのではないかと。実際、静岡県の浜松市では天台烏薬があり、観光スポットを紹介するに当たり、天台烏薬から何キロと天台烏薬を中心とした紹介の仕方をしているホームページもあります。 また、中国資本が、北海道、鳥取県、三重県等に広大な土地購入に当たり、進出しております。いつか始皇帝の命により徐福が求めた不老不死の霊薬天台烏薬に目をつけるのではと、このように海外資本に目をつけられたらチャンスなんですけど、ピンチでもあるのではないかと思います。 先ほど言いましたが、徐福、天台烏薬は、新宮市にとって大切な観光資源です。発信すると同時に、いろいろな意味で保全していかなければならないと思うのですが、市長の見解をお願いします。 ◎市長(田岡実千年君)  そのとおりだと思います。 ◆2番(松畑玄君)  何とかその地域団体商標を、本当に農協さんとかへでもお願いして取ってもらうような方向というのは、なかなかやっぱり難しいんでしょうか。 ◎商工観光課長(岡雅弘君)  自治体、それから財団法人とかも取れないというものですから、そのあたりちょっと研究させていただければと思います。 ◆2番(松畑玄君)  わかりました。 徐福、天台烏薬を利用した参加交流人口の獲得ということなのですが、特に中国系の観光交流人口の獲得を目指して全国の各地がしのぎを削っています。電化製品やパソコン、カメラなどの情報機器、あるいは化粧品などの買い物、もちろん温泉や雪景色、紅葉といった日本的風景のツアー、さらには人間ドッグなど日本の医療技術を使ったメディカルツアーなど、さまざまな企画で交流人口を増加させようとしています。富裕層の間には健康志向も高まり、天台烏薬を活用した健康施策なども考えられてはいかがでしょうか。 いずれにしても、当地域の特産品である天台烏薬を生かした道を考え、挑戦すべきです。挑戦なくして発展なしであります。思い切った施策を決断、実行されることを強く要望し、一般質問を終わらせていただきます。--------------------------------------- △延会の宣告 ○議長(奥田勲君)  お諮りいたします。 本日はこの程度をもって延会いたしたいと思いますが、これに御異議ありませんか。       (「異議なし」と呼ぶ者あり) ○議長(奥田勲君)  御異議なしと認めます。 よって、本日はこれをもって延会することに決定いたしました。 あすは午前10時から会議を開きます。 本日はお疲れさまでした。 △延会 午後5時33分...