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令和元年第4回定例会(第4号12月11日)

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  1. 田辺市議会 2019-12-11
    令和元年第4回定例会(第4号12月11日)


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    令和元年第4回定例会(第4号12月11日)              第4回田辺市議会定例会会議録              令和元年12月11日(水曜日)           ―――――――――――――――――――    令和元年12月11日(水)午前10時開会  第 1 一般質問  第 2 4定議案第 1号 田辺市営住宅条例の一部改正について  第 3 4定議案第 2号 田辺市立幼稚園条例の一部改正について  第 4 4定議案第 3号 田辺市特定環境保全公共下水道事業の設置等に関する条例               の制定について  第 5 4定議案第 4号 工事請負変更契約の締結について  第 6 4定議案第 5号 工事請負変更契約の締結について  第 7 4定議案第 6号 田辺市障害福祉サービス事業所古道ヶ丘指定管理者の指               定について  第 8 4定議案第 7号 田辺市熊野の郷古道ヶ丘指定管理者の指定について  第 9 4定議案第 8号 田辺市熊野古道館指定管理者の指定について  第10 4定議案第 9号 令和元年度田辺市一般会計補正予算(第7号)  第11 4定議案第10号 令和元年度田辺市国民健康保険事業特別会計補正予算(第               2号)  第12 4定議案第11号 令和元年度田辺市介護保険特別会計補正予算(第2号)
     第13 4定議案第12号 令和元年度田辺市農業集落排水事業特別会計補正予算(第               1号)  第14 4定議案第13号 令和元年度田辺市漁業集落排水事業特別会計補正予算(第               1号)  第15 4定議案第17号 田辺市長等の給与に関する条例の一部改正について  第16 4定議案第18号 田辺市職員の給与に関する条例等の一部改正について  第17 4定議案第19号 田辺市議会議員の議員報酬及び費用弁償等に関する条例の               一部改正について  第18 4定議案第20号 令和元年度田辺市一般会計補正予算(第8号)  第19 4定議案第21号 令和元年度田辺市国民健康保険事業特別会計補正予算(第               3号)  第20 4定議案第22号 令和元年度田辺市介護保険特別会計補正予算(第3号)           ――――――――――――――――――― 〇会議に付した事件  日程第1から日程第20まで            ―――――――――――――――――― 〇議員定数 22名 〇欠  員  0名           ――――――――――――――――――― 〇出席議員              議席番号   氏   名               1番  松 上 京 子 君               2番  柳 瀬 理 孝 君               3番  浅 山 誠 一 君               4番  前 田 佳 世 君               5番  川 﨑 五 一 君               6番  久 保 浩 二 君               7番  宮 井   章 君               8番  福 榮 浩 義 君               9番  髙 田 盛 行 君              10番  北 田 健 治 君              11番  橘   智 史 君              12番  尾 花   功 君              13番  二 葉 昌 彦 君              14番  市 橋 宗 行 君              15番  安 達 幸 治 君              16番  安 達 克 典 君              17番  小 川 浩 樹 君              18番  塚   寿 雄 君              19番  佐 井 昭 子 君              20番  中 本 賢 治 君              21番  出 水 豊 数 君              22番  陸 平 輝 昭 君           ――――――――――――――――――― 〇欠席議員  なし           ――――――――――――――――――― 〇説明のため出席したもの              職  名      氏     名             市長        真 砂 充 敏 君             副市長       林   誠 一 君             副市長       木 村 晃 和 君             教育長       佐 武 正 章 君             企画部長      早 田   斉 君             総務部長      松 川 靖 弘 君             総務部理事     桐 本 達 也 君             総務課長      山 﨑 和 典 君             庁舎整備室参事  音 窪 克 保 君             財政課長      木 村 博 充 君             危機管理局長    宮 脇 寛 和 君             市民環境部長    松 場   聡 君             廃棄物処理課長   久 畑 弘 幸 君             保健福祉部長    虎 伏   務 君             やすらぎ対策課長  西   貴 弘 君             障害福祉室長    馬場崎   栄 君             健康増進課長    岡 野 哲 士 君             商工観光部長    前 川 光 弘 君             農林水産部長    北 川 弘 泰 君             農業振興課長    福 田 琢 也 君             梅振興室長     廣 畑 賢 一 君             森林局長      清 水 健 次 君             建設部長      栗 山 卓 也 君             大塔行政局長    坂 本 勇 夫 君             消防長       安 田 浩 二 君             教育次長      宮 﨑 和 人 君             学校教育課長    嶝 口 善 一 君             水道部長      岩 本   章 君           ―――――――――――――――――――出席事務局職員             議会事務局長    千 品 繁 俊             議会事務局次長   前 田 敦 司             議会事務局主任   松 本 誠 啓             議会事務局主査   古久保 雅 之  開 議 ○議長(安達克典君)    皆様おはようございます。  定足数がありますので、ただいまからお手元に配付の日程により、令和元年第4回田辺市議会定例会4日目の会議を開きます。               (午前10時00分)          ――――――――――――――――――― ○議長(安達克典君)    それでは、日程に入ります。 ◎日程第1 一般質問 ○議長(安達克典君)    日程第1 一般質問を行います。  6番、久保浩二君の登壇を許可いたします。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    おはようございます。6番、日本共産党久保浩二です。通告に従いまして一般質問を行います。  今回は、庁舎建設費の妥当性について。今、計画している庁舎の建設費、庁舎規模が適切なのかについて議論を進めたいというふうに思います。  現在のこの庁舎は、1970年、昭和45年に建てられました。その当時の田辺市の人口は約6万3,000人、現在の田辺市の人口は7万3,000人となっていますが、旧田辺市の人口は6万2,555人、50年前とほぼ同じ人口であります。この50年間ふえて、減ってということでありますが、今はほぼ同じ人口であります。  しかし、今後の人口の推移を見ますと大幅に減少することが予測されています。2018年に田辺市の人口は1,164人減少しています。今後30年後の田辺市の人口、40年後の田辺市の人口を予測し、職員の人数はどれぐらいになるかお答えをお願いします。
                (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    6番、久保浩二君の質問に対する当局の答弁を求めます。  総務部長、松川靖弘君。            (総務部長 松川靖弘君 登壇) ○総務部長(松川靖弘君)    議員の御質問にお答えいたします。  30年後の人口予測につきましては、田辺市人口ビジョンにも記載しておりますとおり、国立社会保障人口問題研究所による推計結果をもとに、30年後に最も近い2050年、令和32年の本市の人口を4万7,926人と推測をしております。  また、30年後の職員数につきましては、現在想定をしているものはございませんが、総務省の研究会が公表した自治体戦略2040構想によると、2040年、令和22年ですけれども、このときの人口をもとに試算をいたしました都道府県市区町村の正職員数の減少率は、人口10万人未満の一般市においては17%とされております。  しかしながら、本市におきましては、社会経済情勢の変化や市民ニーズの多様化、高度化に柔軟に対応するため、業務の増加に伴い臨時職員数は増加の傾向にあり、また、今後本市が担う当地域の中心都市としての役割から広域的な重要課題に対する事務事業がより拡大することも想定をされまして、将来にわたる行政サービスの水準を維持するためには一定の職員数は必要であると考えております。            (総務部長 松川靖弘君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    人口ビジョンの中で、人口の推移についてはある程度予測されているけれども、職員の予測は現在想定はないということで、一定数必要だというふうに言われましたが、田辺市の30年後、約4万8,000人、40年後約4万人というふうになりますと、職員の数はやはりそれに合わせて大幅に減少することは容易に考えられるというふうに思います。  次に、職員1人当たりの延べ床面積の数値についてお伺いします。  参考資料の田辺市庁舎整備基本計画に出されてあります表の中で、田辺市の平均値30.29平米を参考にして561人の想定職員数を掛けると1万6,992平米、おおむね1万7,000平米になるというふうになっています。その参考資料の上に書いている細かいところを見ますと、1万5,500平米で職員1人当たり27.63平米という試算があったということで、それを類似のところと比べて30.29平米ということなのですが、これの根拠についてもう少し説明をお願いします。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    総務部長。            (総務部長 松川靖弘君 登壇) ○総務部長(松川靖弘君)    議員の御質問にお答えいたします。  庁舎の整備につきましては、過度な設備と過剰な装飾等を見込まない機能的かつシンプルな庁舎を想定しておりまして、庁舎整備基本計画では、近年建築された人口規模、職員規模が比較的近い他市の類似事例を参考に職員1人当たりの平均床面積30.29平方メートルに職員数561人を乗じて目標規模を算定し、おおむね1万7,000平方メートルとしているところでございます。            (総務部長 松川靖弘君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    それでは、参考資料の反対側を見ていただきたいというふうに思います。先ほど田辺市が用いたこの類似都市の例とかというふうなことが、いろんな市でも庁舎建設する場合に出されてあって、私もそれを参考にホームページを見たり、建設関係の資料を見たり、直接市にお電話させてもらって面積とか想定の職員数というのを聞かせていただきました。その中で、同じような都市があるのは兵庫県三田市、田辺市の資料では、想定職員数が475人というふうになっていますが、私が三田市に直接お話を聞くため電話をして、人事の方にお話を聞きますと、庁舎建設のときに想定した人数は566人ということでした。これを見ますと、田辺市の資料では27.27平米、一人当たりの面積ですが、566人で計算しますと22.9平米となります。ほかの都市も見ますと新潟県新発田市、ここについては30平米を超えていますが、それ以外はほとんど20平米台、平均で見ますと25.95平米になります。参考にするということで、いろんなサンプルのとり方で違うというふうに思うのですが、この違いについてどのように考えられるのかお聞かせください。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    総務部長。            (総務部長 松川靖弘君 登壇) ○総務部長(松川靖弘君)    議員の御質問にお答えいたします。  議員から他市の事例について御紹介をいただきましたが、この職員1人当たりの床面積を他市と比較することについては、例えば、保健センターが庁舎に入っているかどうか、そしてまた倉庫が別棟であるかどうかなどによりまして庁舎の規模は大きく違うことから、一概には比較できないものと考えております。  そうした中で、先ほど三田市の事例も御紹介をいただきましたけれども、この想定職員数のとり方につきましても、私どもは当時の三田市の庁舎建設の基本計画から引っ張った数値でございまして、そのような数値のとり方についても違いがあるかなというふうに考えているところでございます。            (総務部長 松川靖弘君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    この参考資料で見ますと、人口規模でほとんどが田辺市と同じか、大和高田市は田辺市より人口が少ないのですが、多い都市になります。そして、田辺市に比べて人口の減少が緩やかなところがほとんどであります。その中で、田辺市が他市と同じように1人当たりの面積を計算する根拠とするというのは、ちょっと過大な形に庁舎を大きくしたいのではないかというふうに思います。  富山県の射水市というところを調べますと、将来の人口減を参考に職員も大幅に減少することが予想されるということで無駄のないコンパクトな庁舎ということを目指して小さくしたというふうに出てありました。そして、今現在のこの本庁舎と市民総合センターの田辺市が出している一人当たりの面積25.1平米というふうになってあるのですが、この25.1平米で不都合があるのか。現在の30.29平米を将来的に考えれば見直すべきではないかというふうに思いますが、いかがでしょうか。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    総務部長。            (総務部長 松川靖弘君 登壇) ○総務部長(松川靖弘君)    議員の御質問にお答えいたします。  先般、完了いたしました基本設計では、延べ床面積を1万7,328平米としておりまして、今、御紹介をいただきました現在の本庁舎と市民総合センターでありますけれども、この両施設の庁舎の用途面積の合計1万5,682平方メートルと比較をしたところ、1,646平方メートル増加をしておりますが、現状の市民の待合スペースや職員の執務スペース、そしてまた災害対応時の施設であるとか居室であるとか、そうしたことも踏まえまして、現状は大変狭隘な状態であることを踏まえますと決して過度なものではないと考えているところでございます。加えて、基本設計におきましては、執務スペースや会議室、書庫など一つ一つを詳細に検討し、必要最小限のもののみを確保しているところでございます。            (総務部長 松川靖弘君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    次に、田辺市が今現在進めている庁舎建設の平米単価、平米当たりの金額が48万円というふうに出てあります。それで、また参考資料、私の資料を見ていただきたいのですが、8都市選んで資料としました。2014年3月の佐伯市から滋賀県守山市、今現在計画中で完成予定が2023年9月のところを見ますと、庁舎建設費、これは附帯は含まれてない庁舎だけの建設費であります。一番高いところで守山市、これから建てるというところで59.4億円、平米単価で44万円になっています。ほかのところを見ていただきましても、職員1人当たりの面積だけではなくて平米単価も田辺市の計画している48万円よりも大きく下回って、ここ5年、将来、3年、4年先のところを見ましても田辺市の単価が大きくなってあります。その田辺市の48万円という根拠はどのようになっているのでしょうか。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    総務部長。            (総務部長 松川靖弘君 登壇) ○総務部長(松川靖弘君)    議員の御質問にお答えいたします。  庁舎整備基本計画の第8章に記載をしておりますが、庁舎等建設費につきましては、過度な設備と過剰な装飾等を見込まない機能的かつシンプルな庁舎を想定いたしまして、免震構造で延床面積が1万平方メートル以上の他市の庁舎の事例等を踏まえ、消費税の税率の変更や将来見込まれる建設物価の上昇も勘案し、概算事業費を算定しておりまして、実情に即した適正なものと考えております。そうした中で、建設費につきましては、今後基本設計をもとに積み上げをして算出することとなりますが、できる限りの抑制に努めてまいりたいと考えております。  なお、先ほど1人当たりの床面積の比較について考えを申し述べさせていただきましたが、建設単価につきましても構造や形態によって異なることから一概には比較できないものと考えております。            (総務部長 松川靖弘君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    ここでちょっと一つ指摘しておきたいのは、田辺市がつくった整備計画などを見ましても、いろんなところでコンサルタントに丸投げに近いような形でこの数値が出されてあるということです。職員にどれだけ自分たちで考えたのか、自分たちの意見を言ったのかというのは余り聞けなくて、コンサルから出てきたものを見てよしとしたというふうな話でした。  他市のところを見ましても、先日、三重県伊賀市に視察に行かせていただきましたが、ここにもあるように、ことしの1月に庁舎に移ったというところで、庁舎内をしっかり見させていただきました。ほとんど田辺市とよく似たような形状の建物でした。それで伊賀市で1万4,000平米、金額が51億円、特別にシンプルにしたとか無駄を省いたということではなくて、この金額でやられています。今後、いろんなことで、消費税が上がったりとか、資材の高騰とかというふうなこともあると思うのですが、やはり田辺市の現在ある庁舎の建設費82億3,000万円というのは、ほかのところと比べても余りにも高過ぎるというふうに思います。今後やはり検討し直すべきだというふうに思います。  次に、財政の負担、返済計画についてお伺いします。  現在の庁舎建設費の82億3,000万円、庁舎整備費総額122.1億円となっていますが、現在進めている計画で庁舎整備の総額は幾らになるのかお伺いします。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    総務部長。            (総務部長 松川靖弘君 登壇) ○総務部長(松川靖弘君)    議員の御質問にお答えいたします。  庁舎整備基本計画におきましては、122億1,000万円を概算事業費としてお示ししているところでございます。そうした中で、ことしの3月議会におきまして概算事業費の見直しを行い、全体の概算事業費を122億6,000万円としておりました。その後、9月議会におきまして、債務負担行為限度額の増額をお願いいたしましたが、立体駐車場店舗棟建設費を17億円に増額をしております。そのため、現時点における全体の概算事業費は125億6,000万円となりまして、市の負担額といたしましては、概算で117億円となります。            (総務部長 松川靖弘君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    総額のところを聞かせていただきましたが、122.1億円だったものが今現在125.6億円というふうになって、この総額を見ましても、今現在計画中のところも最近建ったところと比べても余りにも金額が大き過ぎるというふうに私は思います。この感覚がどう見ても自分たちのまちに本当に必要な庁舎の金額なのか、広さなのかというのがね、どうも見えてこないのですよ。コンサルがこういうふうに言いました。一番最初の平成28年3月の庁舎規模の計算では、1人当たり33.9平米というふうなコンサルからの数字が出てて、それで30.29平米ですかね。それが本当に田辺市の町としてふさわしい大きさなのか、金額なのかというのをどうして皆様そのことを真剣に、職員の皆様、幹部の皆様が考えないのか不思議なのですよ。総額125億円というのはね、多分皆様もほかのところ調べてわかると思うのですけど、こんな金額出しているところは田辺市と同じような類似の都市ではないというふうに思うのですが、その辺についてはいかがですか。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    総務部長。            (総務部長 松川靖弘君 登壇) ○総務部長(松川靖弘君)    議員の御質問にお答えいたします。  この総事業費には当然のことながら建設費だけではなしに用地費等々が含まれております。そうした中で、建設費につきましては、先ほども御説明を申し上げましたように、職員1人当たりの床面積であるとか、そして、建設単価であるとか、それぞれコンサル任せではなしに、技術系職員を中心に庁内でも検討を行いながら導き出したものでございまして、決して法外なというか、そうした多額の経費を簡単に出しているものではございません。            (総務部長 松川靖弘君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    技術系の職員も含めて考えているというふうに言われたのですが、その感覚がどうも理解できないというふうに思います。  その前に、125.6億円という総額なのですが、今後資材がまだ上がるというふうなことも懸念されているのですが、今後これ以上、上がるというふうには考えているのか、その辺についてお聞かせください。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    総務部長。             (傍聴席で発言する者あり) ○議長(安達克典君)    傍聴人静粛にお願いします。予想以上に声が響きますので。            (総務部長 松川靖弘君 登壇) ○総務部長(松川靖弘君)    議員の御質問にお答えいたします。  庁舎の建設費につきましては、現在のオリンピック需要が終わっても大阪万博、IRなどの影響により、建設事業全体では引き続き堅調な需要が見込まれておりますので、今後の動向には十分注視してまいりたいと考えております。  なお、先ほども御答弁を申し上げましたが、今後、実施設計の中で積み上げをして算出していく中で、できる限りのコスト縮減に留意しながら設計作業を進めてまいりたいと考えております。            (総務部長 松川靖弘君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    次に、返済総額についてお伺いします。  将来的に、一番最初にも言いましたが、田辺市は大きく人口減が進んで、そして、人口減が進むと、やはりまちの活気がなくなって、景気の先行きも本当に見えないということだというふうに思います。そして、市税収入が大きく落ち込むことも予想されます。本当に35年の返済計画、大丈夫なのかということなのですが、お聞かせください。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    総務部長。            (総務部長 松川靖弘君 登壇) ○総務部長(松川靖弘君)    議員の御質問にお答えいたします。  まず、庁舎整備に係る市債償還についてでございますけれども、その返済のピークにつきましては、3月議会で川﨑議員の御質問にお答えをしましたが、ピーク年度は令和11年度を想定をいたしまして、交付税算入額を除く市の実質的な負担額は年約1億8,000万円程度を見込んでおります。  そうした中で、本市におきましては、現在、庁舎の整備以外にも大型事業といたしまして、武道館の整備であったりとか、景観まちづくり刷新事業に取り組んでいるところでございますが、事業実施に当たっては、財政負担を極力軽減するため国庫補助金の活用を初め、交付税の算入がある地方債を活用しているところでございます。  また、加えて申し上げますと、起債償還の見通しの中で見込んでいる事業といたしましては、今後予定している文里湾横断道路の整備についてでありますが、この事業につきましては、現在、県におきまして鋭意取り組みが進められておりますが、総事業費を初め、事業の着手年度や期間など、事業の詳細は現時点では未確定な状況であります。  そうしたことから、そうした大型事業を含めまして、あくまで現時点での想定事業費により試算をいたしますと、庁舎の整備に係る市債償還見込み額に、先ほど申し上げました大型事業に係るその整備、それに伴う市債償還見込み額を合算した場合、償還ピーク時で市の実質的な負担額は年約3億3,000万円程度が見込まれますが、このことにつきましては、行政サービスに与える影響を初め、財政健全化の判断指標の一つである実質公債費比率等につきましても、特段問題がないものでございまして、さらに申し上げますと、今後各種事業の全体的な調整を図る中でその影響も緩和できるものと考えております。  以上でございます。            (総務部長 松川靖弘君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇)
    ○6番(久保浩二君)    庁舎だけではなくて、今現在行われている刷新事業、武道館、それで将来行われるというふうに計画されています文里湾横断道路、3億3,000万円、ピーク時で一般財源からの支出というふうに言われました。しかし、庁舎の起債で元利合計で93億5,000万円、交付税算入が54億円ということで見込まれて、田辺市の一般財源から返すのは39億円というふうに言われてますが、田辺市の一般財源は39億円ですけれども、税金投入されるのはやはり93億円というふうになるということなので、全て皆様からの税金がそれだけの金額投入されるということです。  そして、言われましたように、今現在の武道館、駅前刷新事業で約31億円、そして、文里湾横断道路は低く見積もっても100億円以上というふうな金額。今現在、県と調整中ということで、県でやっていただければ田辺市の負担が6分の1、もし田辺市が主体でやらなければならなくなったら半分というふうなことを考えて、今総務部長は将来的にも安心ですというふうに言われたと思うのですが、本当に安心なのですかね。先ほど言ったように田辺市はこれから急激に人口が減っていって先が見えない状況、今現在の計画がそのまま当てはまるというふうに考えるというのは余りにも楽観的過ぎるというふうに思います。  次に、庁舎の維持管理費、年間幾らぐらいかかるというふうに考えられているのかお伺いします。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    総務部長。            (総務部長 松川靖弘君 登壇) ○総務部長(松川靖弘君)    議員の御質問にお答えいたします。  現在、庁舎の維持管理費の試算はしておりませんが、現在、庁舎の実施設計を行っているところでございまして、そうした中で、建設費用のみならず光熱水費、改修、修繕、維持管理等の建物に係る生涯費用の縮減を考慮した設計に努めているところでございます。            (総務部長 松川靖弘君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    今、総務部長、田辺市のほうで出していないということなのですが、これも平成28年3月の一番最初に出された資料の中に、維持管理費の想定というのがあります。その中で、年間3億円余りから3億5,000万円ぐらいというふうな試算が出されてあります。これは1万5,500平米で計算されたものです。これを1万7,000平米で計算すると大体年間4億円というふうになります。  紀の川市、庁舎建設費43億円で維持管理費年間1億6,780万円というのが平成30年度決算で出てあります。これをずっと調べてみますと、庁舎の特別委員会の中で、全然話し合われてないのですよね、この維持管理費について。ライフサイクルコストというふうな呼び方されて、参考資料で本来出したかったのですけれども、なかなか著作権の問題があるということで、出すのがちょっと難しかったということなのですが、鹿島建設の資料を見ますと、ライフサイクルコストの構成要素というものが出てまして、事務所ビル、市役所の庁舎のようなものは事務所ビルというふうなところに当てはまると思うのですが、これのライフサイクルコストを見ますと、初期建設費はライフサイクルコストの20%程度で建設費の4倍以上の運用費用が発生しますというふうに書かれています。そしたら、4倍としたら、今の計画で82億円で計算しますと320億円余り、この65年でかかるというふうな計算になります。そしたら年間5億円ぐらいの金額になってくるのですが、その辺について負担できる範囲なのでしょうかというふうに思ったのです。この年間、先ほどの部長の答弁では3億3,000万円ということなのですが、私が調べたものでは、鹿島建設が出しているように、大体建設費の4倍ぐらいというふうなことが言われてあるので、田辺市が見積もる中でも、1万7,000平米でしたらやっぱり4億円ぐらいになってくると思うのですが、これは将来大きな負担になるというふうに思うのですが、その辺についてはいかがですか。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    総務部長。            (総務部長 松川靖弘君 登壇) ○総務部長(松川靖弘君)    議員の御質問にお答えいたします。  先ほど3億3,000万円と申し上げたのはピーク時の公債費の実質負担額でございます。維持管理費ではございません。  そうした中で、議員から御紹介いただきましたコンサルが出したと言われた3億4,000万円ですか、ライフサイクルコストにつきましては、これは平成28年3月に策定したものでございます。これにつきましては、単なる維持管理費だけではなしに建設費も押しなべた形の中の生涯費用だというふうに押さえております。こうした中で、今後この庁舎の生涯費用、建設費、維持管理費も含めて対応できるのかということにつきましては、もとより各種事業等々の財源調整を図るために、財政調整基金、また減債基金の積み増しをこれまで相当行っておりますので、そうしたことも含めまして、財政的に十分対応できるものであると考えております。            (総務部長 松川靖弘君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    物すごく楽観的な答弁で、安心していいのか不安に思っていいのかちょっとあれなのですけど、今も鹿島建設の資料を出して説明したように、建設費、庁舎、建物ができて、最後、耐用年月が済んで解体するまで含めてのライフサイクルコストというふうな計算ということで、それを今65年というふうに計算してというふうになってあるので、先ほど言ったように建設費の4倍、事務所タイプでそれの4倍ということだったら、82億円だったら65年で320億円以上の維持管理費がかかるというのが一般的な計算だとしたら、やはり年間5億円ぐらいになってくるのです。そやから、今の82億円、1万7,000平米という建物、本当に将来、30年、40年たったときに人口が半分近くなってくる田辺市を考えた場合に、果たして今本当にそれだけのものを建てる必要があるのかということだと思います。それをもう一度見直して、よそのまちの参考資料を見せたように、50億円ぐらい、広さとしても1万2,000平米から1万3,000平米ぐらいの庁舎にして50億円ぐらいにおさめることができたら、年間2億円近く維持管理費が減ってくるという計算になるのです。そして、負担の、借金返済のところも大きく減ってくるというふうに、普通単純に計算したらなるのです。そやから田辺市の今現在、今後の田辺市考えたときに、それぐらいのことを考えないと。きのうの前田議員のところでも今と将来も同じような田辺市があるような答弁でした。本当にそうなのでしょうか。それを今の時点で50年、将来100年使うというふうに言われている庁舎を建てるときに、人口が減って、職員が減って、立派な建物だけ残って、本当に田辺市にとって幸せになるのかどうか、もう一度考える必要があるのですが、小さく、金額も抑えてするという考え方はありませんか。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    総務部長。            (総務部長 松川靖弘君 登壇) ○総務部長(松川靖弘君)    議員の御質問にお答えいたします。  庁舎におきましては、現在583名の職員、これは水道部も含めてでございますけれども、この職員が執務を行うことを想定しておりまして、現状における執務に支障を来さないことが必要とされます。また、先ほども申し上げましたように、社会経済情勢の変化や市民ニーズの多様化、高度化に柔軟に対応するため、業務の増加に伴い、臨時職員数は増加の傾向にありまして、さらに広域的な対応も想定されるところでございます。  そしてまた、基本設計におきましては、一つ一つを詳細に検討し、最小限のみを確保しております。こうしたことから、規模を削減することは、業務面のみならず、災害時の対応や住民サービスの提供においても機能性が損なわれることになると考えております。  そして、先ほど民間建設会社のライフサイクルコストを御紹介いただきましたけれども、一つ大きく違うのは、この建設費に対して交付税の算入のある起債を活用できるということで、いわば補助金的な要素もありますので、市の実質的な負担を考えたライフサイクルコストといったこともまた念頭に置きながら、生涯費用、この辺を考えてまいりたいというふうに考えております。            (総務部長 松川靖弘君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    維持管理費にも交付税算入というふうに言われたのですが、先ほども言いましたように全て税金なのですよ。田辺市の負担分はその分減るとしても全て税金なので、そやから本当に必要なものをつくると。一つにまとめるということで大きなものをつくらなければならないというふうになってくると思うのです。私たち共産党市議団で、去年こういうふうな考え方がありますということで、田辺市内にも公民館みたいなところを庁舎機能を持たせて、地域の住民の皆様と一緒に地域の活性化、地域づくりをするようなものをつくっていけば、庁舎本体はそんなに大きなものがなくて、職員もうまく分けてするということなので、将来のことを考えたらそういうこともよいのではないかなというふうに思います。そして、本当に心配ないというふうな答弁なのですけど、本当に不安になってきます。それで、それだけの年間の維持管理費、返済の部分を考えますと、住民サービスに大きく影響が出てくるのではないかなというふうに思いますが、その辺は削減されるようなおそれはないのでしょうか。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    総務部長。            (総務部長 松川靖弘君 登壇) ○総務部長(松川靖弘君)    議員の御質問にお答えいたします。  庁舎の建設費、そしてまた償還であるとか維持管理費が他の住民サービスに影響を及ぼさないのかということにつきましては、先ほども申し上げましたように、十分償還計画も立てながら、財政見通しを立てながら、必要な事業につきましては、庁舎建設のみならず、他の事業においても必要性、事業性を見きわめて対応、具現化しているところでございますので、今後とも同様でございます。            (総務部長 松川靖弘君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    庁舎は50年たちますので、建てることは必要だというふうに私も感じています。しかし、これだけの高額で、将来の田辺市を考えた場合に、そこまでのものが必要なのかどうかということを考えますと、今、返済計画とかそういうことで住民サービスに影響はないというふうに言われましたが、なかなかね、そういうふうに問題ないと言われても、今までも要求してきたことがお金がない、なかなか多額でいろいろできないというふうなこと言われてます。そして、今後また住民サービスとしてやっぱり子供の医療費がほかのところでやっているように高校卒業までとか、前田議員が言ったように学童保育の充実とか、将来の小・中学校の給食費の無償化とか、やはり田辺に住みたい、田辺に住んでよかったというまちにしていくことが人口減少にも歯どめをかけていくというふうになると思うのです。そして、生活環境の整備、市道とかいろんなところにこれから大きく維持管理費がふえてきます。そういうところにもお金が必要になってきます。庁舎やそういうふうな大型公共工事に大きなお金をかけるのではなくて、住民サービスに、本当に必要なところにまずお金をかけるという考え方に立っていただきたいというふうに思うのです。  市民の中に今の東山の場所でいいのか、場所を見直すべきだという声もあります。また、庁舎整備費が120億円を超える計画が高価過ぎて高過ぎるという声もあります。40年、50年後の田辺市は現在の半分になることが予測されています。将来の田辺市の身の丈に合った庁舎の規模にするべきだと思います。  宮崎県日南市は、将来の人口減少を見越して、総務省の起債許可標準算定基準よりも1,000平米減らしてコンパクトな庁舎建設計画をしました。コンパクトな庁舎建設で将来の財政負担を少なくすれば財政にも余裕が出てきます。無理のない計画に見直すべきです。  9日の小川議員、昨日の北田議員の過去の水害地への対策に関する質問に、調査をして対策案も出てあるというふうに答弁されてました。しかし、高額な、多額な費用が必要となることですぐに対応することが難しいという答弁でした。高額な庁舎建設、庁舎整備を見直し、あれば便利と言われる文里湾横断道路建設をやめればすぐにでも解決できるのではありませんか。庁舎の場所、規模、建設費用など、市民の声をいま一度聞いて真摯に向き合い、一から庁舎計画を見直すことを提案し、この項の質問を終わります。  次に、県道田辺龍神線通行どめの影響についてお伺いします。  7月28日に上秋津地区で山の斜面が大きく崩落し、対岸に仮設道路をつくり通行再開をするということで、柳瀬議員の質問にも3月以降仮設が開設するというふうに言われていました。9月20日から住民バスを伏菟野経由で、迂回する形で路線バスの運行が復活しました。しかし、秋津川住民の生活はもとのように回復はしていません。住民生活の実態、通勤、通学、買い物など、どのように把握しているのか。要望が最も多いというのはどのように認識しているのかお伺いします。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    保健福祉部長、虎伏 務君。           (保健福祉部長 虎伏 務君 登壇) ○保健福祉部長(虎伏 務君)    県道田辺龍神線の通行どめに伴う住民生活への主な影響についてお答えいたします。  通園や通学、通勤、買い物等、さまざまな影響が出ていると認識しておりますが、まず、買い物については、JA紀南がAコープ移動スーパーとして8月22日から移動購買車を運行し、秋津川地区の買い物の利便性の向上に取り組んでいただいております。  次に、保育所の通園につきましては、秋津川保育所の在園児19名のうち秋津川以外から通園する児童が10世帯、12名おり、そのうち上秋津から通園児童が7世帯9名いたことから、伏菟野経由の迂回路を利用した通園についての意向を10世帯の保護者に調査したところ、2世帯の方が送迎困難、それから4世帯は通行どめが長期に及ぶ場合は送迎困難と回答をいただきました。これを受けまして、教育委員会事務局や上秋津幼稚園と協議を行い、秋津川保育所への通園が困難な児童につきましては、上秋津幼稚園の一室を借りて受け入れることとしました。現在、上秋津幼稚園において7名の秋津川保育所の児童として受け入れ、保育を行っております。  小・中学生の通学につきましては、通行どめにより通学方法が保護者の送迎からバス通学に変更した児童生徒がおりますが、大きな影響は生じていないものと認識しております。  高校生につきましては、通行どめにより、自転車で通学できない状況となっております。また、バイクによる通学や保護者の送迎によって通学している生徒につきましても通学時間が長くなっております。  通学以外の影響といたしましては、以前は児童が毎日利用できていた放課後デイサービスの日数が減少していることや、スイミング等の習い事に通うことが困難になりやめられた児童もおられます。  路線バス、龍神バスにつきましては、通行規制後、直ちに中辺路町水上を経由する緊急的な運行ルートを開設し、田辺地域と龍神地域をつなぐ路線を確保いたしました。しかしながら、この緊急的な運行ルート設定後も秋津川地区は路線バスの運休区間となっておりましたことから、同地域の皆様の通院、通学、買い物等の交通不便状況を解消するために、近畿運輸局和歌山運輸支局、運行会社である龍神自動車株式会社等、関係機関と協議を行い、本年9月20日から伏菟野地区を経由し、秋津川地区を通るルートの運行を開始しております。           (保健福祉部長 虎伏 務君 降壇) ○議長(安達克典君)    久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    いろいろ対策を打てるところは対策を打ってきたということなのですが、やはり伏菟野回りだったり上芳養回りだったりということで、やっぱり毎日の通勤、通学、いろんなことにまだまだ支障があるということで、その中で、秋に聞いた話では、伏菟野回りはなかなかなれていないということで交通事故がかなり発生したということを保険をやられている方から聞いたという話を聞きました。介護や障害者福祉のところでも影響が出ておりまして、多くの事業所、訪問介護、デイサービス、訪問看護、それから障害者の福祉会などにもいろいろお聞きして、サービスが制限になったり、遠回りするということで、障害者の場合は、作業所へ通っているものが毎日だったものが週1回から2回に減ったとか、放課後デイサービスを週1回利用していたものが月1回になって保護者が送迎するとか、介護施設では、遠回りすることで移動時間に余分な時間がかかってヘルパーさんに払うお金がふえたとか、事業所の負担もふえたというふうなこと。いろいろとお聞きしたらやはり皆様苦労されているということで、サービスが十分今までどおり受けられないというふうになっています。そして、通勤で龍神のほうに行かれている福祉作業所の方は、水上回りで大幅な時間がふえて、早く出勤するようになって、それも大変なんやというふうなことを言われていました。  台風19号、ことしは大きな災害があって、国の施策として支援が出されてあるのですが、やすらぎ対策課の方にお聞きしたらなかなか制度がないということで、経済的な支援とかサービス利用の支援のほうについては難しいということなのですが、市独自で何か対策が打てるものがないのかどうかお伺いします。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    保健福祉部長。           (保健福祉部長 虎伏 務君 登壇) ○保健福祉部長(虎伏 務君)    議員御質問の県道田辺龍神線通行どめによる介護福祉サービスへの影響についてお答えいたします。  令和元年9月の介護サービス提供の実績によりますと、秋津川地区の要介護認定者等人数は49人で、そのうちサービス利用者数は38人、訪問系サービスの利用者は21人、通所系サービスの利用者は18人となってございます。令和元年8月に居宅介護支援事業所38カ所、それから介護予防支援事業5カ所、小規模多機能型居宅介護事業所6カ所に対して、県道田辺龍神線の通行どめによる影響を受けている利用者がないか調査を行ったところ、影響を受けている利用者はないとの回答をいただいておりましたが、その後、10月に田辺市の訪問看護事業所37カ所、通所介護事業所37カ所に対して、県道田辺龍神線の通行どめによる居宅サービス等の提供に対する問題の有無について調査を行ったところ、訪問系事業所4カ所、通所介護事業所4カ所で影響があるとの回答がありました。具体的な影響の内容は、送迎や訪問に係る時間が増加しているとの意見がほとんどであり、利用者へのサービスの提供は行えておりますが、一部事業所に一定の御負担をかけている状況であることについては認識をしております。  また、障害福祉サービスについては、秋津川地区で障害者手帳を所持している方は9月現在で5名おられ、8月に市内の事業所53カ所に対し実施した同様の調査において、住民2名の方が影響があると回答をいただいております。  財政支援についてでございますが、今回の県道田辺龍神線通行どめのため迂回路を経由する事業所は介護サービス事業所、障害福祉サービス事業所に限ったことではなく、それ以外の事業を行っている事業所についても同様であり、また、龍神秋津川方面と田辺市街地方面等を通勤されている方についても同様の負担が生じております。  このため、介護サービス及び障害福祉サービス事業所のみに財政支援を行うことは、制度の整合性といったことから課題があるものと考えてございます。市としましては、できる限り早期の仮設道路が整備できるよう国・県に要望を行っているところではありますが、関係機関への働きかけを行い、仮設道路の早期整備に向けて取り組んでまいりたいと考えております。           (保健福祉部長 虎伏 務君 降壇) ○議長(安達克典君)    残り1分なのでよろしくお願いします。  久保浩二君。             (6番 久保浩二君 登壇) ○6番(久保浩二君)    制度の中では、なかなか難しいということでした。自治体の責務、果たさなければならないものは福祉の増進。住民の願いに寄り添い、困っている市民への支援ではないでしょうか。大型公共事業に巨額な税金を使う前に、今すぐに対応しなければ生活の維持が難しい市民への支援、大雨が降れば毎回不安を感じている市民への対応などです。しっかり行政として市民を見て、施策を遂行していただくことを訴えて質問を終わります。ありがとうございました。             (6番 久保浩二君 降壇) ○議長(安達克典君)    以上で、6番、久保浩二君の一般質問は終了しました。  休 憩 ○議長(安達克典君)    この場合、11時10分まで休憩いたします。               (午前11時00分)          ―――――――――――――――――――  再 開 ○議長(安達克典君)    休憩前に引き続き会議を開きます。               (午前11時11分) ○議長(安達克典君)    続いて、5番、川﨑五一君の登壇を許可いたします。             (5番 川﨑五一君 登壇) ○5番(川﨑五一君)    皆様こんにちはといいますか、おはようございますといいますか、いつもこの時間帯どちらを言おうかと迷いますが、5番、日本共産党の川﨑五一です。  9月にも質問して、毎回するのですが、本当にこの3カ月早かったなと思います。実は、私ごとですけれども、11月に妻の父が亡くなりまして、佐賀のほうへ1週間ほど行っていたわけなのですが、共産党に対しては非常に最初は批判的なおやじでしたが、晩年は共産党のことも理解してくれて、応援もしてくれるというような関係性を築くことでよかったなと思っています。きょうは、そのおやじの遺品の靴をいただいてきたので、それを履いて、若干背の低いおやじでしたので、シークレットのような靴で、若干いつもより視界が広くて、おやじの声援を受けながら頑張ろうかと思っております。  今回は、大きく2項目について通告をさせていただきました。  1点目の庁舎建設における地域経済への経済波及効果の認識についてということから質問に入っていきたいと思います。  今回の庁舎整備事業というのは、先ほどの久保議員の質問でも取り上げましたが、125億円ということで、100億円を超える大事業ということです。私自身は、この東山への移転には基本的には反対をしておりますし、了としたわけではありませんが、今進められているこの庁舎整備が長期にわたって深刻な経済不況に見舞われているという、この当地にとっては一大関心事でもあるというふうに考えます。そのことから今回の質問をさせていただきたいと思いますが、議論に入る前に、前段の認識の確認として、公共発注の地域の果たす役割についてどのように御認識されているかお聞かせください。             (5番 川﨑五一君 降壇) ○議長(安達克典君)    総務部長、松川靖弘君。            (総務部長 松川靖弘君 登壇) ○総務部長(松川靖弘君)    議員の御質問にお答えいたします。  市が行う公共事業につきましては、市民生活や経済活動をより向上させ、もって公共の福祉を増進させることを目的として行うものでございます。具体的には、現在の車社会では、道路の新設改良、維持補修等が市民生活の向上に直接影響しますし、将来発生が想定されている南海トラフ巨大地震に備えて津波避難施設の整備や公共施設の耐震化を進めていくことなどが、市民の安心・安全を高めていくことにつながっていくと考えているところでございます。  こうした各種の公共事業を実施することに伴い、直接、間接を問わず、一定の経済波及効果が発生するものと考えております。            (総務部長 松川靖弘君 降壇) ○議長(安達克典君)    川﨑五一君。
                (5番 川﨑五一君 登壇) ○5番(川﨑五一君)    自治法に定められています福祉の増進ですね。安全・安心ということと、最後のほうに言及いただきました経済波及効果についてもということを御答弁いただきました。  私、20年ほど前に実は塾の講師のアルバイトをしていたのですけど、そのときの中学校の社会科の教科書には、公共事業を発注することによって景気対策を行うということで、公共発注の景気への刺激というような意義が書かれていました。今もそうかなと思って見ると、今は割とこういう公共事業について批判的な記載が多いということで、時代でこういうものも変わるのだなと思ったわけですが、そうした公共事業の経済波及効果を共通認識とした上で質問に入りたいと思いますが、(1)地元業者への発注の可否ということについてお聞かせいただきたいと思います。  今回の本庁舎建設について、基本設計時点での工法の確認をしたいと思います。JV、いわゆる建設共同企業体を含む地元の業者で受注可能な工法であると考えられているでしょうか。             (5番 川﨑五一君 降壇) ○議長(安達克典君)    総務部長。            (総務部長 松川靖弘君 登壇) ○総務部長(松川靖弘君)    議員の御質問にお答えいたします。  まず、庁舎については、その施工に当たり、それほど特殊な工法を要するものではないと考えております。そうした中で、庁舎の建設工事につきましては、基本計画でお示しをいたしました方針に基づき、今後検討委員会を設置し、品質の確保、入札の公平性の確保に加え、地域経済の発展・振興といった観点を考慮し、庁舎の新築工事はもとより、既存建物の改修、解体工事の発注方法等につきまして、委員それぞれの専門的な立場から検討をいただき、御意見を賜りたいと考えております。            (総務部長 松川靖弘君 降壇) ○議長(安達克典君)    川﨑五一君。             (5番 川﨑五一君 登壇) ○5番(川﨑五一君)    今の答弁を総合的に判断すると、現時点においては地元で可能であるということも言い切れないということなのかなと。さまざまな専門家の知見をお聞きするということなのですが、イエスかノーのお返事をいただけるかなと思って質問も用意していたのですけれども、基本としては、やはり地元、先ほど言われたように地元の経済波及効果を考えるということでいえば地元の業者で受注できる。そもそもが工法によってできないということであれば工法の見直しによって地元業者への発注を可能にするべきですし、特殊な土地形状なので無理だというのであれば、やはり土地形状、ああいうところだとわかっていてこの場所を選んだこと自体がやはりおかしかったのではないかとなりますから、地元が受注できるように。そして、入札のときにさまざまな工期がこれだけなのでやはり地元では難しい、価格がこれだけなのでやっぱり地元では難しい、さまざまな事由、条件をつけて事実上地元業者を排除、脱落させるようなことはないようにぜひともしていただきたいなと思います。  それで、(2)の設問に入りますが、地方自治法第2条第14項の解釈について若干議論しておきたいなと思います。  この間、たびたび総務部長の口から、さまざまな機会に、地方自治法第2条第14項に言及されまして、どんな条文かといいますと、地方公共団体は、その事務を処理するに当たっては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を上げるようにしなければならないということなのですが、とりわけこの住民の福祉の増進に努めるとともにという、ここの意味をどのように御理解されているでしょうか。             (5番 川﨑五一君 降壇) ○議長(安達克典君)    総務部長。            (総務部長 松川靖弘君 登壇) ○総務部長(松川靖弘君)    議員の御質問にお答えいたします。  まず、地方自治法第2条第14項の条文につきましては、今議員が御紹介をいただいたところでございます。その中で、住民の福祉を増進することに努めるとともに地方自治は住民の責任とその負担によって運営されるものである以上、能率的かつ効率的に処理されなければならないものであることから、最少の経費で最大の効果を上げることが要請されるものであるという地方公共団体の運営の基本原則を示したものが規定をされているところでございます。  そうした中で、住民の福祉の増進に努めるとの規定につきましては、市が行う住民の福祉を増進するための事業や施策について適正な金額で行うことを含め、さまざまなことを勘案して総合的に実施することが求められているものと考えているところでございます。            (総務部長 松川靖弘君 降壇) ○議長(安達克典君)    川﨑五一君。             (5番 川﨑五一君 登壇) ○5番(川﨑五一君)    さまざまなことを勘案してという御答弁でしたので、ここに含まれるのだとは思うのですが、現時点の公共発注において、物品の購入であるとか業務委託の入札を行う際に、市内の業者を優先的にまず入札を行ったり、条件をつけて入札を行ったりということをされているかと思うのですが、この理由や法的根拠というのはどこにあるのでしょうか。 ○議長(安達克典君)    総務部理事、桐本達也君。            (総務部理事 桐本達也君 登壇) ○総務部理事(桐本達也君)    議員の御質問にお答えします。  まず、地方公共団体の行う契約につきましては、地方自治法第234条において売買、貸借、請負その他の契約は、一般競争入札、指名競争入札、随意契約またはせり売りの方法により締結するものとすると規定され、地方自治法施行令第167条の12では、普通地方公共団体の長は指名競争入札により契約を締結しようとするときは、当該入札に参加することができる資格を有する者のうちから当該入札に参加させようとする者を指名しなければならないと規定されております。  また、官公需についての中小企業者の受注の確保に関する法律第3条においては、国等は、工事の完成もしくは作業その他の役務の給付、または物件の納入の契約を締結するに当たっては、中小企業者の受注の機会の増大を図るように努めなければならない旨が定められております。  そうした中で、市では、これらの法令に基づき、建設工事における入札方針を定めておりますが、この方針の中で、市内業者に関して、公共工事の受注機会を確保し、地域経済の活性化及び市内業者の育成に努めるため優先して入札に参加させるものとしており、入札に参加する資格を有する登録業者のうち市内業者を優先することとしております。  また、物品につきましては、入札方針といった形で明文化はしておりませんが、工事入札における考え方と同様の方針で入札を行っております。  市では、この考え方に基づき、競争性等を確保した上で市内業者で対応可能なものにつきましては、市内業者を優先することとし、市内業者では対応しがたいものにつきましては、市外業者または県外業者に発注することとしています。            (総務部理事 桐本達也君 降壇) ○議長(安達克典君)    川﨑五一君。             (5番 川﨑五一君 登壇) ○5番(川﨑五一君)    大変難しい言葉でしたけれども、中小業者に受注機会の増大をするとかいうふうに、地元の業者を守ろうという官工事の方針という説明だったかと思います。また、物品についても同様ということで、やはり地域経済の循環ということが言われたのかなと思います。  現時点で、大きな工事ですね、公共工事なんかでいうと、費用便益分析というのが行われるようになってきてまして、便益とは何かというと、かけた費用と投資によって得られた経済効果の関係性、非常に複雑な数式も載ってましたけれども、その庁舎の利便性等の便益をということではないのですが、やはり総額がもし安くなったとしても市外の業者に発注した場合には、やはりそのお金が市内で還流しないと。今のはしゃれではないですよ。要するに、地域内でお金が回るということが大切だということで、住民の福祉の増進にやはりどちらが寄与するかというと、当然先ほどの第2条のところで、最少の経費で最大の効果ということはあるのですが、やはり地元に発注することが非常に大きな意味があるというふうに私も考えますし、恐らく当局もそのように考えてこういうことをされているのだと思います。地元業者の直接受注に比べて、ゼネコンが受注した場合、ゼネコンが来て、ゼネコンが仕事をするということでは結局はないのですよね。ゼネコンが受注して監督等を送り込みますけれども、地元の業者がそれを下請するということで、実際地元の人たちも働くのですが、非常に地域へ還元できる額が激減するということは、これは、これまでに行われた工事、例えば紀南病院の建設などの経過からも明らかなので、地元への経済効果を考えるならば地元に発注できるよう最大限の努力を行うべきであり、それこそが地方自治法第2条14項の精神であるというふうに考えます。ということを確認しておいて、この項についての質問は終わります。  2点目ですが、発達障害についてということで取り上げさせていただきます。  前回発達障害について一般質問で取り上げたのはおよそ9年前。実は2011年の3月議会でした。ちょうど私の質問の答弁中に3.11が発生して、市長が突然言葉を切られたので、私は自分が目まいしたのかなと思ったのですけれども、議場が揺れたという。そのときにやってからですから、もう約9年がたちます。そのときは啓発とかいう問題を取り上げたのですけれども、この間、発達障害という言葉の認知が進み、発達障害についての医学的な解明もかなりこの9年間で進んできました。しかし、一方では多くの誤解や偏見が残されているというのも事実です。今回の一般質問では、そうした誤解の解消や発達に偏りを持つ子供や大人が生きやすい社会をつくるための議論を進めたいという思いで取り組んでまいりたいと思います。  まず、前段として、前にもお聞かせいただいたのですが、今回改めてお聞かせいただきたいと思います。発達障害とはどのようなものか、どのような特性を持つものか御答弁をお願いします。             (5番 川﨑五一君 降壇) ○議長(安達克典君)    保健福祉部長、虎伏 務君。           (保健福祉部長 虎伏 務君 登壇) ○保健福祉部長(虎伏 務君)    議員御質問の発達障害とはどのような特性かにお答えをいたします。  発達障害は、発達障害者支援法では、自閉症、アスペルガー症候群、その他の広汎性発達障害、学習障害、注意欠乏多動性障害、その他これに類する脳機能の障害であって、その症状が通常低年齢において発現するものと定義されています。  これらの発達障害の症状について説明しますと、まず、自閉症の三つの特徴として、他者と楽しみや興味を共有することや相手の立場に立つことが苦手な社会的相互交渉の障害。自分の気持ちや考えを的確に表現することが苦手な社会的コミュニティーの障害。特定のものや手順に対するこだわりが強く、臨機応変さが乏しい社会的イマジネーションの障害が上げられます。  アスペルガー症候群は、自閉症同様の特徴が見られますが、コミュニケーションには一見目立った障害はないとされ、話し相手の意図を理解することに困難があることや、言葉以外のコミュニケーションを理解する力が弱いとされています。  これらを含めた広義の自閉症状に対応する診断名として広汎性発達障害があり、国際的な診断基準でありICD-10等で採用をされています。  学習障害は、全般的な知的発達におくれがないものの、聞く、話す、書く、読む、計算または推論する能力のうち特定のものの習得や使用に極端に不得意な状態であり、注意欠乏多動性障害は、年齢や発達に不つり合いな注意力、衝動力、多動性を特徴とし、社会的な活動や学業に困難さを示すと言われています。  これらの発達障害は、まだ不明な点もありますが、生まれつき、または生後ごく早期に何らかの認知機能の偏りを来すような脳機能障害が存在することによってあらわれることが確認されており、過去に言われていたような親のしつけや育て方などの家庭環境で発症したり、身体的、精神的ショックなどの要因で発症したりするものではないことがわかっています。  また、自閉症やアスペルガー症候群、広汎性発達障害は、自閉症スペクトラムとも呼ばれ、それぞれ独立した障害ではなく、自閉を核とする連続的なもので、特徴が明らかな場合から傾向があるまでの程度の差があり、健常者と自閉症の境界を見きわめるのは難しく、それが診断の困難さを示しています。  発達障害の出現率は、田辺市内での具体的なデータはありませんけれども、平成24年に文部科学省が実施した調査によると、小・中学校の通常の学級に6.5%の割合で学習面や行動面において困難のある児童等が在籍し、この中には、発達障害のある児童等が含まれているという推計結果が出ております。           (保健福祉部長 虎伏 務君 降壇) ○議長(安達克典君)    川﨑五一君。             (5番 川﨑五一君 登壇) ○5番(川﨑五一君)    詳しく御説明をいただきました。今、説明の中でも出てきましたICD-10といいますのは、国際的なこういう疾患分類なのですけれども、これはWHO(世界保健機関)が用いている分類ですね。医学的な分野でも使われますし、当然行政が準拠するのはこのICD-10なのですが、精神医学のほうでより使われているのはDSMと言われる基準です。今はこれが第5版としまして、2013年に発表され、日本版では2014年に日本語訳ができたのですが、DSM-5、これは、アメリカ精神医学界が出版している精神疾患の診断基準、診断分類なのですけれども、先ほど説明にあった広汎性発達障害の中のアスペルガー障害、自閉性障害とかいうのがこれに当たる、DSM-4ではこういうのが入っていたのですが、5では、実はこういう表記がなくなったのです。なくなったというか、DSM-5の翻訳をつくるときに、日本精神神経学会、精神科病名検討連絡会というのが行われまして、ネット動画で、記者クラブでの記者会見もありますので、1時間ぐらいあるのですけれども、17回精神科関連15学会が行ったということなのですけれども、その中でどんなことに注意してこの翻訳を行ったかと。基本方針を持っているのですが、まず一つは、患者中心の医療が行われる中でわかりやすいもの、そして、患者の理解と納得が得られやすいものであること。2は、差別意識や不快感を生まない名称であること。それで3番、病気への認知度を高めやすいもの。そして4番、直訳がふさわしくない場合には意訳を考えるというようなことがここでうたわれています。それで、どういうようなことを実際に行われたかといいますと、これまで障害と言われていた、発達障害と言っていましたけれども、これDSMのほうでは神経発達症というような言いかえが行われました。その他でもアスペルガー障害等も含めて全て自閉症スペクトラム、または自閉スペクトラム症、それでADHD、かつては注意欠乏多動性障害と言われていたものが注意欠如多動症、それから、LD、学習障害というのも限局性学習症などというふうな言いかえが行われて、今後こうした用語が一般的になっていくのだと思います。  なぜこの障害という言葉を最初に使ったかというと、これは、もとの英語のディスオーダーというのが混乱とか不調とか軽い病気、障害という意味だったのですけど、そこを障害というふうに当てはめてしまった。しかし、日本でいう障害というのはディスアビリティーという、不可逆的な障害というのが一般的な障害ですよね、身体障害等で言われる。こういうのと混同される、そのことで、先ほど言ったように、直訳がふさわしくない場合には意訳を考えると、ここに当てはまった、もう一つは、差別意識や不快感を生まない名称にするためにこの障害という言葉を極力、日本でのやはり運用の中でそういうような見直しを行うというふうに行われてきたのだと思います。  そういう呼び方の変化があるのですが、その中で、今、御答弁でもありましたように、先天的な脳の機能におけるふぐあい、しつけや育て方によるものではないということ。それから、スペクトラムという概念。発達でこぼこというような呼び方をされる精神科医の方も今ふえてきます。  一つ、きょうはその特性のサンプルという資料をお配りしているかと思うのですが、特性のでこぼこサンプルといいまして、これは、全く実在しない、ただ見ていただくために数字を適当にこれ当てはめてみたのですよね。先ほど言われたような、いわゆる自閉スペクトラムの人たちに顕著に見られると言われるような特性なのですけれども、皆様も自分でびゅーと入れてもらって、全部50になる人って恐らくないのではないかなと思います。この発達障害の対局にある対語として言われるのが定型発達と言われる言葉なのですよね。いわゆる昔でいう健常ですが、定型発達といいますけれども、人間、そしたら、定型発達と言われている人が全てこれ70のとこだとか50のとこだということにはならないのですよね。だから、定型発達そのものがないのではないかなと。実際このレーダーチャートをつくっていて思ったのですが、定型発達という言葉自体がもう既におかしいのではないかなというふうに思いました。そして、この中で、そしたらこのAの人がその自閉スペクトラムなのかBの人なのか、ある部分では非常に濃い特性、表情を読み取るのが苦手というものがあっても音やにおいに過敏というところはそれほどでもなかったりする。さまざまなやっぱりこういう特性があるということで、診断も非常に難しくて、デジタルにこれ以上なら自閉スペクトラムだという明快な境界があるわけではありません。  こういうものだという前提の中でお聞かせいただきたいのですが、こういう子供たちですね、教育現場においてどういうような対応をされているかということでお聞かせいただきたいと思います。  こうした発達障害についての教職員の知識習得の現状、先ほどは平成24年データで6.5%と言われましたが、普通教室にもこうした軽度のでこぼこの児童生徒が多数存在するというのが現実だと思います。そうした中で、全教職員に求められる知識の最低基準というのが高くなってきているのではないかと思いますから、こうした知識習得の現状がどうなっているのか。また、特別支援学級の担任に求められる資格やスキルというのがあるのでしょうか。特別支援学校教諭免状の保有率はどうなっているかお聞かせください。             (5番 川﨑五一君 降壇) ○議長(安達克典君)    教育長、佐武正章君。             (教育長 佐武正章君 登壇) ○教育長(佐武正章君)    議員御質問の教員の発達障害についての知識習得の現状、教員の特別支援学級教諭免許の保有率等についてお答えいたします。  先ほどの答弁にもありましたように、平成24年の文部科学省の調査によりますと、小中学生の通常の学級に6.5%、40人の学級では2人から3人の割合で、学習面または行動面において困難のある児童生徒が在籍しており、この中には発達障害の疑いがある児童生徒が含まれている可能性があると言われております。  こうした状況の中、教育現場では、教育支援体制の整備が求められており、田辺市内各学校においても、特別支援教育を学校教育の柱の一つとして特別支援教育の充実に向けた学校内での教育支援体制の整備を推進しております。  この特別支援教育の対象は、特別支援学級はもとより、通常の学級を含む全ての教育上特別の支援を必要とする児童生徒であり、特別支援教育は、あらゆる障害による学習上、または生活上の困難を克服するための教育を指します。そして、必ずしも医師による障害の診断がないと特別支援教育を行えないというものではなく、児童生徒の教育的ニーズを踏まえ、適切な指導や支援を行う必要があります。  そのため、各学校では、全ての教職員に対して年間を通じて校内研修や校内指導委員会などを実施し、障害に対する理解や特別支援教育の内容についての専門性の向上に努めてきております。  また、特別支援教育の指導者としての資質を高めることを目的とした和歌山県教育センター学びの丘が実施する専門的知識、技術を深める研修や特別支援教育研究会が実施する研修会、福祉機関が行う研修会など、学校外におけるさまざまな研修会への参加促進を行っています。  さらに、専門家、専門機関との連携、教育相談体制の整備・充実として、和歌山県教育委員会に設置されています教育相談主事や特別支援教育のセンター的機能を発揮し、高い専門性を有する特別支援学校の教員とも連携をしています。このことにより、教職員の専門性の向上を図ってきています。  市内小・中学校の全ての教職員の特別支援学校教諭免許保有率については、今年度は全体で小学校が12.9%、中学校は4.1%、全体では9.8%となっており、うち特別支援学級の担任の免許保有率は、小学校26.1%、中学校15.8%、全体では23.1%となっております。小・中学校の特別支援学級の担任や通級指導教室担当教員は、特別支援学校教諭免許状の所持は必要とされてはいませんが、全ての教職員が特別支援教育に関する一定の知識や技能を有することが求められています。  また、教職員の中には、より専門性を高めるため、認定講習を受けて特別支援学校教諭免許を取得する教員や、県立学校との交流として3年間特別支援学校で勤務を希望する教員もいます。  今後も児童生徒の教育的ニーズを踏まえ、適切な指導や必要な支援を行うために、教職員の資質や専門性のさらなる向上に努めてまいりたいと考えております。             (教育長 佐武正章君 降壇) ○議長(安達克典君)    川﨑五一君。             (5番 川﨑五一君 登壇) ○5番(川﨑五一君)    御答弁いただいたわけですが、先ほど御答弁にあったように、確かに特別支援学級等通級指導の場合には特別支援学校教諭免許状を有する等の法令上の規定はないというふうなのは文科省の通達にもあります。そして、特別支援教育の対象の概念図というのは、これ文科省のページにあるのですが、全学齢児童生徒数1,092万人、これは平成16年のですけれども、これでいうと、特殊学級と言われた視覚、障害、聴覚、知的、肢体不自由、病弱、言語障害、情緒障害というのがあったのですけど、今新たに、いわゆる先ほど御説明のあったLD、ADHD、高機能自閉症等、これが約68万人と言われるのですが、ここの専門教育を受けているわけではないのですよね。特別支援学校の先生たちというのは、従来はやはりこうしたいわゆる一般的に障害者、障害児と言われた人たちの教育だったので、このいわゆる発達のほうの専門家というところまではまだ行ってないという状況があるのかと思います。そんな中で、さまざまな自発的に学習、認定講習受けられるとか、そういうことがあるというのは非常にいいことだなと思うのですが、研修への参加促進もされているということですけれども、やはりただでも多忙ですから、やはり業務時間内にこういうものをきちんと保障して、研修を年間最低これだけの時間は確保するというような取り組みをぜひとも進めていっていただきたいと思います。  また、田辺市ということではないのですが、ネットを調べますと、元中学校教師が教える学校の裏話というようなこういうページの中で、熱意もない、力もない、知識もない先生がこうした支援学級の担任になることがあると。その理由は三つあるのだと。先生本人が志願すると。子供のために頑張りたいという気持ちを持っているのならいいけれども、実際は普通学級の担任は大変だから、特別支援学級のほうが仕事が楽だから。発達障害だからうまくできなくても何も言われないからといってなる人がいる。そして2番、主任に嫌がられている。学年主任に自分の学年に何々先生は要らないと拒否される先生もいる。また、そうしたレッテルを張られている先生は校長から特別支援学級の担任をやるように命令される。あの先生は普通学級を担任すると学級崩壊する、あの先生は担任を持つことができない、あの先生は特別休暇をすぐとるから普通学級はやらせられない、こんな理由で特別支援学級の先生になる人も少なくないというふうなことも書かれてます。これはどこまで真偽がわかりませんが、こういうことがあっては、本当に子供たちも不幸な目に遭いますから、そういうことは田辺ではないと思いますが、配慮をしていただきたいなと思います。  それと、こういう特性を持った子供たちもそうなのですが、保護者にもやはりこだわりが強かったり、言葉で思いを伝えるコミュニケーションが非常に苦手な人たちというのがふえてきていると思いますから、そうした特性を持つ保護者とも良好な関係を築くというためにも、こうしたものの知識や理解というのが必要ではないかなと思います。  では、その2項目めなのですが、先ほどのことに若干重なるかと思いますが、こうした特性に応じた教育環境の提供ということで、物理的な環境はどこまでできているのか、支援学級であったり通級教室ということになるかと思いますが、あと、人的な環境、こうした専門知識を持った教員の配置等はどこまでできているのか、このことについてお聞かせください。             (5番 川﨑五一君 降壇) ○議長(安達克典君)    教育長。             (教育長 佐武正章君 登壇) ○教育長(佐武正章君)    議員御質問の発達障害の特性に応じた教育環境の提供についてお答えいたします。  田辺市以内の小・中学校において、特別支援学級の児童生徒数は増加しております。このような現状に伴い、特別支援学級が新設・増設されており、特別支援教育の体制が充実してきているところであります。種別としましては、知的障害児学級、情緒障害児学級、肢体不自由学級、病弱児学級が設置されております。  また、通常の学級における、発達障害を含む特別な支援を必要とする児童生徒も増加傾向であるため、田辺市においては、平成29年度から田辺第一小学校、稲成小学校、田辺東部小学校、鮎川小学校、高雄中学校の合わせて5校に通級指導教室が設置されており、他校から通級指導教室へ通う児童生徒も多くいるのが現状です。  そのため、各学校においては、各障害の特性を考慮した上で基礎的環境を整備することが求められており、合理的配慮の充実を図る上で、専門性のある指導体制の確保、個別の教育支援計画や個別の指導計画の作成、教材の確保、施設、設備の整備などの基礎的環境整備の充実は欠かせません。  まず、人的環境については、発達障害を含む障害のある児童生徒の発達把握や支援対策の検討などを行うため、校内に特別支援教育に関する委員会を設置した上で、特別支援教育コーディネーターを選任しています。特別支援教育コーディネーターは、各学校における特別支援教育の推進のため、主に校内委員会、校内研修の企画・運営、関係諸機関、学校との連絡・調整、保護者からの相談窓口などの役割を担っています。また、スクールカウンセラーやスクールソーシャルワーカーも配置されており、学習上、または生活上で悩んでいる子供の力になるという意味で大きな役割を果たしています。  次に、物理的環境についてですが、各障害の特性を考慮した上での整備が求められます。発達障害の特徴は、学習方法、対応方法などの周囲の状況や環境によって影響を受けやすい面が見られますので、児童生徒の教育的ニーズに配慮や対応をしていく必要があります。  例えば、発達障害のある児童生徒に対する指導の形態として、個別指導と小集団指導を行ってます。学習障害のある児童生徒については、障害の状況等によっても異なりますが、その多くは個別指導が中心となると考えられています。  一方、コミュニケーションに課題があったり、集団生活に不適応な状態があったりする場合は小集団による指導も効果的になります。そのため、教室環境はそれに適した学習環境が必要であり、通常の教室の大きさである場合は、つい立てやカーテンなどで仕切り、個別で落ちついて学習できる場を設定しています。また、児童生徒の特性に応じて小集団等の活動を組み込む場合には、ペアやグループで活動できる場にしています。このような場の構造化を行うことで、児童生徒が心理的にも安心して過ごせる、過ごしたいと思える環境を整えています。  また、教材教育については、実物教材、絵カードやプリント教材、タブレットなどを使用しております。  対象の児童生徒の視力、聴力、手先の操作性、姿勢などの機能面での状態に応じて、教材の大きさ、色、形、触感などを検討しながら準備し、授業の中で活用をしております。  さらに、教科指導だけではなく、自律活動が必要な子のためにソーシャルスキルトレーニングやコミュニケーション能力を高めるための教材教具を工夫しております。  これら各障害の特性を考慮した上での基礎的環境整備を特別支援学級や通級指導教室において行っているところであります。  しかし、先ほども申し上げましたが、特別支援教育の対象は、特別支援学級はもとより通常の学級を含む全ての教育上特別の支援を必要とする児童生徒であり、特別支援教育は、あらゆる障害による学習上、または生活上の困難を克服するための教育を指します。発達障害のある子にとって学びやすい環境はどの子にとっても学びやすい環境であるともいえます。学校教育は、誰もが相互に人格と個性を尊重し、支え合い、人々の多様なあり方を相互に認め合える共生社会の形成に向けて重要な役割を果たすことが求められております。  今後も各校において、自立と社会参加を見据えながら、児童生徒の教育的ニーズに配慮、対応していく、適切な指導や必要な支援を行ってまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようよろしくお願いいたします。             (教育長 佐武正章君 降壇)
    ○議長(安達克典君)    川﨑五一君。             (5番 川﨑五一君 登壇) ○5番(川﨑五一君)    さまざまな取り組みをされているということで、多大な努力をされていることに非常に敬意を表したいと思います。  こうした子供たち、音に対して非常に敏感であったりするため、大きな声に非常に過敏に反応することであったりとか、言われたように注意が横に向きやすいので、つい立てというよりも本当に机の横にこういう投票所の記載台のようなパーティションを立てて独習をするということをされているというようなところもあります。  発達障害者支援法の中では、こうした子供たちにその特性を踏まえた十分な教育を受けられるようにするということがうたわれています。そしてまた、文科省のほうから出ているこの特別支援教育についても高い専門性を有する者が適切に要請配置されることが必要と、任命権者である各都道府県教育委員会等において人事上の配慮が望まれると、国もこういってますから、ぜひとも県に対してきちんとした人員配置を要望していっていただきたいなというふうに思います。  教育委員会ですけれども、ぜひとも市長も知事のほうに対してこうしたバックアップをしていただけたらと。ひきこもり対策などでは全国的にも先進的な取り組みをしてきた田辺市として、発達障害教育でも先進的な取り組みを期待したいと思います。  続いて、(3)の市役所においての対応という設問に入ります。  前回、約9年前の質問では、成人の発達障害に対する理解及びそのための啓発を求めましたが、今回は、そうした特性を持つ成人についての周囲の対応やかかわり方などについて、市内でも最も多くの職員を抱える市役所という職場を例に話を進めていきたいなと思います。  こうした特性を持つ人は、非常に生きにくい状況の中で生きておられます。そのことによって心を病んでしまうということが多々あります。そして、受診する。そして、受診して、そこで初めてあなたこういう特性がありますねというふうに言われて、そのことによって自分はそうだったのかと気づいて、逆に楽になるということがよくあるというふうに言われているのですが、こうした心の病になるとどうしても回復までに長期間を要します。ストレスフルな現代社会の中で、一つの指標として、療養のための長期休暇の現状についてお聞かせいただきたいなと思います。             (5番 川﨑五一君 降壇) ○議長(安達克典君)    総務部長。            (総務部長 松川靖弘君 登壇) ○総務部長(松川靖弘君)    議員の御質問に全国的な視点でお答えいたします。  まず、地方公務員の長期病休者につきましては、一般財団法人地方公務員安全衛生推進協会が地方公務員健康状況等の現況として毎年抽出調査し、その結果が公表されております。  また、発達障害につきましては、世界保健機関が作成した疾病及び関連保険問題の国際統計分類では、精神及び行動の障害に含まれ、地方公務員安全衛生推進協会の調査においても精神及び行動の障害に分類されます。  そうした中で、直近の調査結果では、1カ月以上の長期病休者は10万人当たり2,519.5人で、そのうち約56%が精神及び行動の障害となっておりますので、計算上10万人当たり1,408名となります。ただし、精神及び行動の障害に分類される傷病名につきましては、統合失調症、躁鬱病、アルコール依存症、精神障害などがあり、発達障害だけを抽出した統計結果がないことに加え、発達障害が原因で統合失調症や鬱病などの精神疾患を併発してしまうケースもあると聞いておりますので、長期病休者のうちの発達障害の割合がどのくらいかということにつきましては、明確な統計データはないという状況でございます。            (総務部長 松川靖弘君 降壇) ○議長(安達克典君)    川﨑五一君。             (5番 川﨑五一君 登壇) ○5番(川﨑五一君)    今の全国的な長期療養中の方の病名を聞いていると、本当に心がちょっと痛むような病名も多々お聞かせいただいたのですが、2点目ですが、先ほど教育委員会のほうでは、子供たちの発達障害と言われる出現率が大体6.3%、6.5%というふうなことを言われたのですが、単純に今市役所の職員にこの出現率を掛けるということにはならないのですが、簡単に、およその指標として、単純計算で推計すれば何人の職員にそうした特性が色濃くあるというふうな数字になるでしょうか。             (5番 川﨑五一君 降壇) ○議長(安達克典君)    総務部長。            (総務部長 松川靖弘君 登壇) ○総務部長(松川靖弘君)    先ほどの率で計算いたしますと57名でございます。            (総務部長 松川靖弘君 降壇) ○議長(安達克典君)    川﨑五一君。             (5番 川﨑五一君 登壇) ○5番(川﨑五一君)    済みません。ちょっと聞き取りのときにそごがあったようで申しわけないです。単純にこの数字を掛けるということにはならないとは思います。当然採用試験というものがある、フィルターがかかりますから、そういう、この数字に特に意味があるということではないのですが、前段で申し上げたように、スペクトラムという概念ですから、誰もがこの特性、強弱はあります、濃淡があるのですけれども、持っているというふうに考えるわけなのですけれども、そうした場合に、先ほど教育委員会での御答弁でもありました、誰にとっても、障害と言われるところまで診断を受けてなくてもそうじゃない、色の薄い、濃い含めて、誰にとっても働きやすい職場環境の構築というのが必要ではないかと思いますが、強弱はある、こうした特性を持った職員が働きやすい環境ということで、どのようにそれについて考え、また取り組んでおられるかお聞かせください。             (5番 川﨑五一君 降壇) ○議長(安達克典君)    総務部長。            (総務部長 松川靖弘君 登壇) ○総務部長(松川靖弘君)    議員の御質問にお答えいたします。  まず、発達障害も含め、障害者の方が働きやすい職場環境づくりにつきましては、障害者雇用促進法におきまして、事業主は必要な措置を講じなければならないと規定をされております。この法律に基づき、厚生労働省において定められた合理的配慮指針に障害の区分ごとの合理的配慮の内容が示されておりまして、その内容を参考にしながら、一人一人の障害の特性に応じた配慮を行うこととしております。  具体的な例を全般的に申し上げますと、採用後においては、業務指導や相談に関し担当者を定めること。業務指示やスケジュールを明確にし、指示を一つずつ出すこと。作業手順について、図等を活用したマニュアルを作成するなどの対応を行うこと。出退勤時刻、休暇、休憩に関し、通院、体調に配慮すること。感覚過敏を緩和するため、サングラスの着用や耳栓の使用を認めるなどの対応を行うこと。本人のプライバシーに配慮した上で、他の労働者に対し障害の内容や必要な配慮等を説明することなどが上げられておりますが、業務に関する合理的配慮は、障害の特性を初め、その状態や職場の状況に応じて提供するものでございまして、多様性があり、個別性が高いものであると考えております。  また、人間関係やコミュニケーションの面におきましても、職場の同僚や上司等、周囲の職員が発達障害の特性を理解し、コミュニケーションの面でサポートしていく必要があります。  今後とも障害の特性に応じた合理的配慮を進めてまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようよろしくお願いいたします。            (総務部長 松川靖弘君 降壇) ○議長(安達克典君)    川﨑五一君。             (5番 川﨑五一君 登壇) ○5番(川﨑五一君)    今、さまざまな対応について言われたのですけど、実際、今、市役所でそしたらその対応できるかというと難しいものもあったかと思います。耳栓をしてとかいうのはなかなかね、市民への対応をする職場では難しいでしょうし、そういったものもあるかと思います。  今言われたものも含めて、グリーというネットゲームの会社があるのですけれども、このグリービジネスオペレーションズというところが、社員の7割以上がそうした特性を色濃く持っておられる方ということで、ここはスタッフが、職員が障害者職業生活相談員や雇用環境整備士2種、ジョブコーチの資格を取るなどというような形で、そういう人たちのサポートをする。ただ、障害の特性を理解するということより個人への理解を深めることを大切にしていますというふうに書かれていて、まさにこうではないかなと。社員一人一人の話をしっかりと聞いて、それぞれに合ったサポートをしています。入社3カ月間は週に1回必ず面談をするというようなことをされているということです。  そんな中で、一つとして、きょうは資料でもお配りしたのですが、自分の取説をつくる取り組みというのがあります。この「発達障害グレーゾーン」という本があるのですが、この中にも、これは、グレーゾーンというのは何かというと、要するに、受診するんだけど発達障害という診断は受けれないと。なので、障害者という認定は受けないけれども非常にその特性が濃くて、診断を受けたいけど受けれない人、また、受けたけど隠している人、さまざま載ってるのです。ここにも出てきます。自分を客観視できる取り扱い説明書のようなものがあると便利だなと思いますという言葉があるのですが、それがちょうどネットで、NHKのページなのですが、こういうこの取説、NHK発達障害プロジェクト公式サイトということで、これは記入例の入ったものなのですが、こうやって自分のをつくってみると。そして、それを周りの人に持っていただく。周りの人に共有していただくということで、自分の苦手なところ、こういうところは苦手なのですというところをあえてやはりみんなに表明することによって、少しでも生きやすさに近づけていこうということだと思います。これは、当然信頼関係がないとできませんし、お互いに配慮し合う関係性がないとなかなか難しいことだと思いますが、こういうことをやっぱり職場でやっていくというのが一つの取り組みかな。これはおまえ書けではなくて、みんなで書こうと。みんなでやっぱり得手、不得手を明らかにして、それで、人から自分がどんなふうに見られているかというのも含めてやっていくというのがいいのかなというふうに思いましたので御紹介させていただきました。  こうした発達障害というのは、脳の特性ではあるのですが、周囲の対応によってこうしたいわゆる発達のでこぼこが障害となったり、でこぼこのこういう特性のままで行ったりというふうになります。適応障害というのが含まれて初めて発達障害だという精神科医もいてます。  発達のでこぼこというのは異常なのではなく、少数者、いわゆるマイノリティーなだけだと。多数者を普通、少数者を異常や普通じゃないというのが日本社会の流れですけれども、少数者を排除するのではなく、理解し、共生することこそ必要ではないかと。前回取り上げたLGBTの問題も同じだと思います。  私の好きな精神科医の先生で杉山登志郎さんという人があるのですが、この方が「子育てで一番大事なこと」という本の中で書かれているのは、生命というものは、環境に適応していくためにみずからの改革を繰り返した。そしてその結果として、多様な形態をした多くの命が、ともに生きて支え合う仕組みを選んだ。つまり、生命はその本質において多様性を愛する。そうでなければみずからが生き延びることができないからだ。単一の形態は実にもろい。種としても、社会つまり生態系としても、個としてもというふうに書かれています。どんな命にも、どんな存在にも無駄なものなどないと思います。  田辺市が多様性を認め、誰にとっても生きやすい社会となるよう今後も提案を続けていくことを申し上げて質問を終わります。どうもありがとうございました。             (5番 川﨑五一君 降壇) ○議長(安達克典君)    以上で、5番、川﨑五一君の一般質問は終了しました。  休 憩 ○議長(安達克典君)    この場合、午後1時まで休憩いたします。  再開の際は、議案書を御持参ください。               (午後 0時10分)          ―――――――――――――――――――  再 開 ○議長(安達克典君)    休憩前に引き続き会議を開きます。               (午後 1時00分) ○議長(安達克典君)    続いて、12番、尾花 功君の登壇を許可いたします。             (12番 尾花 功君 登壇) ○12番(尾花 功君)    皆様こんにちは。12番、紀会の尾花です。議長より登壇のお許しをいただきましたので、通告に従い一般質問をさせていただきます。  今回は、JGAPの取り組みについて、ICTを利用した有害鳥獣の捕獲について、AED(自動体外式助細動器)について、災害廃棄物対策について、以上大項目4点についてそれぞれ質問させていただきます。  まず、大項目1のJGAPの取り組みについてお聞きします。  ことしの梅の作柄が近畿農政局から発表されていました。昨年の台風による塩害で枝枯れが多く発生し、着果数が減少。さらに3月から5月中旬の生育時に雨が少なく小玉傾向となり、5月下旬以降の雨により主力の南高はやや回復したが、昨年比約2割減となったということでした。しかし、その分、価格は高値で推移したようです。  今回、縁がありまして、ねんりんピックのテニスの部に出場する機会がありました。その際、対戦相手のチームに対してエールを交換をするとともに、梅干しをお土産として手渡しました。紀州南高梅の認知度はさすがに高く、どのチームの皆様も大変喜んでいただきました。来年には東京オリンピックが開催されます。  以前、東京五輪で梅干し提供へという梅に関する気になる記事がありました。少し調べてみまして、JAの紀南紙の中にあった記事なのですが、JA紀南管内の梅農家の方が、平成21年にJAのSQF・G-GAP梅生産研究会として立ち上がり、安全で高品質な食品製造の認証規格であるSQF取得に向けて取り組んできたが、その後、JGAPの取得に焦点を絞って、JAの指導部や加工部と連携し取り組んできた結果、県内の梅農家の団体では初めてJGAP団体認証を認証取得したというものでした。  また、認証は、栽培から出荷調整までの工程が認証範囲であるため、その後の塩漬けからたる詰めに至る一次加工は、和歌山県版HACCPの制度を取り入れ、自主衛生管理の取り組みが保健所から県内農家では初めてとなる自己管理レベル3段階を昨年度までに認証し、これにより栽培から梅干しのたる詰めまでの工程において、一貫して安全・安心を証明できるものとしたと。その団体で生産された梅干しは、JGAP認証梅として出荷され、和歌山ノーキョー食品工業が二次加工し、その製品を東京五輪で提供できるように売り込みを行っているというものでした。  JGAPとは、食の安全や環境保全に取り組む農場に与えられる認証で、生産工程管理に基づく品質保証というものです。  そこで、これらの梅農家が取り組んでいる今回の認証に対する当局の認識についてお聞かせください。             (12番 尾花 功君 降壇) ○議長(安達克典君)    12番、尾花 功君の質問に対する当局の答弁を求めます。  市長、真砂充敏君。             (市長 真砂充敏君 登壇) ○市長(真砂充敏君)    議員御質問にお答えいたします。  議員からも御紹介がありましたように、GAPとは、適正な農業の実践、Good Agricultural Practicesのことで、第三者機関から国際標準規格による審査、認証を得ることで国際水準の評価を受けることになります。GAP認証の内容については、農業生産活動の持続性を確保するため、食品安全や環境保全、労働安全に関する法令等を遵守するための点検項目を定め、計画した生産工程に基づく作業の着実な実施、記録、点検、評価を繰り返しながら、農業生産工程の管理や改善を行っていくための取り組みであります。  特にGAPは、単に農薬の使用回数を減らすとか、化学肥料を極力使わないようにするなどというものではなく、食の安全はもとより、農業が環境に与える影響に配慮することや、農業従事者の安全管理や労務体制など、農業生産活動にかかわる全ての生産工程管理に及ぶことから、国内に幾つかある他の認証制度とは目的や基準が大きく異なっており、農産物の安全・安心を確保するとともに、日本の農業を国際基準まで押し上げていく制度の一つであると認識しております。  また、このようなGAP制度は世界的な潮流となっている持続可能な開発目標であるSDGsや世界農業遺産制度の基本的な考え方に合い通ずるものがあり、将来に継承すべき持続的な農業生産につながっていくものと考えております。  なお、GAPの認証制度については、世界に幾つかあり、国内では一般財団法人日本GAP協会が運営するJGAPが主流となっております。そのような中、梅を中心とする農業経営の発展を目指し設立されたJA紀南GAP・HACCP梅生産研究会がGAPの団体認証を取得されたことは非常に意義深いことであり、今後とも食の安全の確保だけでなく、農業経営の改善に向けて取り組まれるとともに、実践を通してその考え方を地域に広めていただくことに期待しております。  市といたしましても、地域の農産物が国際的な競争力を得るため、また、農産物の安全・安心確保のため、関係機関と連携しながら引き続き取り組んでまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようお願い申し上げます。             (市長 真砂充敏君 降壇) ○議長(安達克典君)    尾花 功君。             (12番 尾花 功君 登壇) ○12番(尾花 功君)    どうも御答弁ありがとうございました。ちょっとJGAPというのは聞きなれないというか、世間というか自分の中でもなかなか認知されていないというか、なかなか難しい問題であるというふうなことが今の答弁でもわかりました。  その中でですけれども、今回の世界農業遺産の専門家会議というのが令和元年第1回みなべ・田辺地域におけるさらなる保全活用に向けた助言というふうなことで出されているのですが、その中の一部を紹介すると、本システムに関し、生産者や地元の住民の理解、成熟や課題の共有について保全計画上に位置されていることが重要ではないかとか、このため、後継者育成についての効果が測定され、また、生産者自身がシステムについて考え、行動できるような仕組みとすることも検討してはどうか。梅は、これからの時代において貴重な健康食品であり、地域の高齢者が梅栽培やシステムの保全に参画すると高齢化社会にどのように適応していくか、あるいは輸出の増加や付加価値向上等の新しい取り組みを行うことで、どのように消費の減少に対応していくかなど、量から質への転換の観点から、さらなる検討を行うとよいのではないかという提言をされております。  今、御答弁いただいたように、このGAPというのは、この世界農業遺産の精神には物すごくマッチしているのではないかというふうに思います。この手法を取り入れることによって、今後さらなるブランド力をつけいくためにも周知しながら推進していくことが重要と考えますが、当局のお考えをお聞かせください。             (12番 尾花 功君 降壇) ○議長(安達克典君)    農林水産部長、北川弘泰君。           (農林水産部長 北川弘泰君 登壇) ○農林水産部長(北川弘泰君)    議員御質問のJGAPの推進についてお答えいたします。  国内におけるGAPの取り組みは、平成22年に農林水産省がガイドラインを策定し、その後、日本版GAPであるJGAP制度が平成27年に創設されました。これは、消費者や利用者等が直接確認できない農業生産工程における食品安全や環境保全などの取り組みを第三者による審査や監査を受けることで証明される、いわゆる見える化が果たせることにより、農産物の競争力の強化を図ることができるというメリットがあります。  特に、ヨーロッパでは、GAP認証を受けた商品しか取引しないという小売店等がふえており、国内においても食品メーカーやスーパーでもGAP認証商品を求める動きが拡大しているとともに、来年開催される東京オリンピック・パラリンピックの選手村で使用される食材の調達基準では、GAPの認証を取得していることが必須の条件となっております。  一方、生産者にとっては、記録、点検、評価を繰り返し行うことで、生産者自身や農業従事者の経営意識の向上、農産物の信頼の確保、資材の不良在庫の削減など、農業経営の改善に効果があります。  また、農業生産工程の管理の中で、労働安全に係る項目について、作業環境への配慮や労働基準など、農業従事者が安全に働ける環境づくりが求められており、このことは課題となっている労働力の確保という面からも求職者に対する大きなアピールになるものと思われます。  平成27年に創設されたJGAP制度ですが、その認知度は決して高いとはいえません。また、JGAP認証の取り組みは、農業生産工程の全体にかかわるため、認証を取得するための審査や取得後の監査など、比較的厳しいとされており、個々の生産者に係る費用負担や手間もかかるため、生産者個々の判断に委ねる必要があると考えております。  しかしながら、特に梅干し加工農家には、梅の一次加工の工程が加わってくることもあり、より食の安全・安心の確保が強く求められるところです。  そういうことからも、このようなJGAPの認証を得ることは非常に有効な手段であると思っております。  本年6月には、世界農業遺産みなべ・田辺の梅システムのFAO(国連食糧農業機関)への申請から5年目を迎えたことから、農林水産省の世界農業遺産等専門家会議による今日までの取り組みに係る検証と評価が実施されました。委員からは高い評価をいただくとともに、持続可能な開発目標であるSDGsや環境省が提唱している地域循環共生圏の考え方を踏まえ、環境、経済、社会の統合的な発展を地域レベルで取り組んではどうかと、こういった助言がなされました。  これらのことは、JGAPの基本方針や方向性とほぼ同じであることから、みなべ・田辺の梅システムを保全し、次世代に継承していくためにもJGAP取得に向けた取り組みは足元から実践していく一つの規範になるものと考えております。  いずれにいたしましても、消費者等が求めている農産物の安全・安心の確保への対応や農業経営の改善につながるJGAPの認証取得は意義あることであり、市といたしましてもJA紀南や関係機関と連携しながらGAP制度の啓発等を推進してまいりたいと考えております。  以上でございます。           (農林水産部長 北川弘泰君 降壇) ○議長(安達克典君)    尾花 功君。
                (12番 尾花 功君 登壇) ○12番(尾花 功君)    どうも答弁ありがとうございました。認識と推進については今後取り組んでいただけるということですけれども、今回の質問をさせていただく中で、この認証を受けた団体の会長さんにいろいろお話を聞かせていただきました。設立当初は約50人の会員さんが集まって認証に向けて取り組んでいたようですけれども、最終的には11人での認証というふうなことでした。特に、答弁でもあったように、農業生産活動の維持性を確保するため、食品安全や環境保全、労働安全衛生に関する法令等を遵守するための点検項目を定め、計画した生産工程に基づく作業の着実な実施、記録、点検、評価を繰り返しながら生産工程の管理や改善をしていくというもので、きめ細かなルールにのっとった生産をしていくので、今までの経験とか、長年やってきたそういう生産工程であったり、今までの防除履歴等は、提出はしていましたけれども、より詳しく求めるため大変であったと。しかし、今はこの取り組みを進めてよかったと思うと。なかなか認証によって、梅の販売価格に反映はされていないけれども、今梅を買ってくれる方に安心・安全を届けることが今の使命であるとも話していました。大変苦労しながらやってきたけれども、やっとなれてきた。今後は若手の後継者の方たちも認証に向けた取り組みを行ってほしいと。この活動が広がり、定着してくれればというふうなことを話されておりました。  今回、団体でとったということは、やはり個人でこの認証制度をとるということは、今話をさせていただいたように、記録とか点検とかそういう事務作業が大変というか、いつもやっている作業以外にそういう事務的な手続をきっちりやっていかないと、認証というか第三者機関の検査を受けるときに指摘されたりとか、なかなか通らないというふうなことで、今回その団体で、JAさんが事務局となってやっていただいたということです。  この品質保証活動というふうなことをちょっと聞いていた中で、自分も約十四、五年前ですかね、建設業のほうもISOの取り組みをせなあかんというふうなことになりまして、1年間東京へその勉強に行って、帰ってきて1年間会社の、例えば技術者の方と基準書を見ながら、自分らがやっているその工程に関して、そのやっていることが基準書に合致しているのかというふうなことをしながら1年間かけてやったということを思い出しました。今までは普通にやっていることが、やっぱりきっちり文書であったり記録であったりということを残していかなくてはならないので、なかなかこのJGAPを取得するというのは非常に難しいというか、大変やと思います。なかなか農家の個人の方がそうやって帳簿なり、防除履歴は、何年か前にちょっと使用してはいけない薬剤を使用して問題になったということがありましたけれども、それ以降、農協とか市場に出荷する場合は、どういう薬を使ってどういうふうにしましたよということを必ず提出するようになっています。そういう手間が二手間、三手間、物すごくこの中ではかかってはくるのですが、やはり今後海外展開というか、そういうふうなところへ行くのであれば、やはりこういうJGAP制度を取り入れて生産された梅とか、広げれば、今梅酒なんかもすごい海外では受けて、売れ行きがよいというふうに聞きますけれども、その原料になる青梅を生産する皆様もやはりこういうふうなGAP制度を取り入れた生産をすることによって、皆様に青梅自体の安心・安全というのを提供できるの違うかなというふうには思います。  あと、田辺の梅とミカンなんかもやはり海外展開ということをどんどんしていくのであれば、やはり安全・安心というこの制度を取り入れた生産工程というのを考えてやっていけば、また一つのブランド力として定着していくのではないかなというふうに思いますので、今後、市としても紀南農協さんとかいろんな関係団体と協力しながら、このJGAPに対する取り組みの推進というのを図っていっていただきたいと思います。  それでは、次の大項目2に移りたいと思います。  ICTを利用した有害鳥獣の捕獲について2点お聞きしたいと思います。  まず一つ目は、ICTを利用した箱わなの実績についてです。各所に設置した大型の箱わなでは、ICTを利用し、遠隔操作によりおりに入ったイノシシや猿等を確認しながら扉を閉める操作を行って捕獲しているようですが、その実績についてお聞かせください。             (12番 尾花 功君 降壇) ○議長(安達克典君)    農林水産部長。           (農林水産部長 北川弘泰君 登壇) ○農林水産部長(北川弘泰君)    議員御質問のICTを利用した箱わなでの実績についてお答えいたします。  御承知のとおり、野生鳥獣による農作物被害は、依然として市内各地で発生しております。そうした中、市では、農家の皆様が安心して農業経営ができるように関係機関と連携しながら防護と捕獲の両面により対策を講じておりますが、被害軽減を図るためには個体数を減らすための有害捕獲が特に効果的な対策であると考えております。  市では、県、JA、猟友会等の関係機関で組織する田辺市鳥獣害対策協議会において、有効的な有害鳥獣捕獲方法の実証として、平成26年度から大型箱わなを設置し、野生動物が侵入している様子をスマートフォンで確認しながら捕獲できる遠隔監視操作装置や、箱わなへの侵入頭数の設定により大量捕獲ができる頭数カウントセンサー式といったICT技術と組み合わせた捕獲方法による取り組みを進めております。  現在では、国の補助事業を活用して購入した大型箱わな2基に加え、県から貸与を受けた箱わな6基、合わせて8基の運用を行っており、被害が多く、設置要望のある地域を中心に貸し出しを行い、捕獲が難しいとされる猿を中心に群れでの捕獲を進めているところであります。  ICT大型箱わなによる捕獲実績といたしましては、設置場所の条件等により実績に大小ありますが、これまでにイノシシ19頭、鹿17頭、猿118頭の合計154頭となっております。そのうち、設置した地域によっては50頭を超えるところもあり、ICT技術の活用は鳥獣害対策としても効果的に効率的に大量に捕獲することのできる大変有効なものであると考えております。           (農林水産部長 北川弘泰君 降壇) ○議長(安達克典君)    尾花 功君。             (12番 尾花 功君 登壇) ○12番(尾花 功君)    ありがとうございました。大変有効であるというふうなお答えでした。  次に、小項目2、ICTのくくりわなへの利用についてお聞きします。  小型の箱わなやくくりわなは毎日の見回りが必要であり、これが農業従事者の皆様にとっては大変な負担となっています。以前にも一般質問の中で、見回りの苦労について訴えてき、その大変さがわなを設置する人の減少につながると訴えてきました。  そんな中、地域の青年が地域のことは地域で守ろうと立ち上がり、くくりわなをかけていますが、工夫として、わなの近くにペットボトルをつり下げ、その変化によってかかっているか否かを確認できるようにしています。それでも一通りはわなの見回りが必要であって、また、イノシシ等がかかっている場合は連絡をとり合って、一旦引き上げ、再度とめ刺しなどの用意をして現場に戻るという対応をとっています。このようなことから、ピンポイントでかかったわなに直行できるのであれば、準備も十分でき、必要最小限の時間で対応が可能になります。  このことから、この推進に、ICTをくくりわなへ利用するということは大変有効であるように思いますが、市当局の推進に対するお考えをお聞かせください。             (12番 尾花 功君 降壇) ○議長(安達克典君)    農林水産部長。           (農林水産部長 北川弘泰君 登壇) ○農林水産部長(北川弘泰君)    議員御質問のICTのくくりわなへの利用についてお答えいたします。  先ほども申し上げましたが、市では、猟友会の皆様の御協力のもと、有害鳥獣捕獲事業を積極的に進めており、近年では、農家みずからが狩猟免許、主にわな免許を取得し、自分の農地を守っているといったケースがふえております。これに伴って、特にイノシシや鹿については銃に比べわなでの捕獲実績が増加している状況です。  しかしながら、銃を使った捕獲からわなを使った捕獲へと捕獲方法がシフトしている中で、農家からは、わなの管理や日々の見回りに多くの労力と時間を要し、営農活動に大変支障を来すといった声も聞かれます。  国では、従来からある鳥獣被害防止総合対策事業の中に、スマート捕獲への取り組みに対する支援制度を創設し、狩猟者の負担軽減対策への取り組みも進められております。  また、現在では、民間事業者によりICTを利用したくくりわなが開発されており、実際に全国の鳥獣被害に悩まされている自治体において、このシステムを導入しているところもあります。  くくりわなにつきましては、有害捕獲従事者が設置したわなを毎日1基ずつ見回る必要があり、1人で設置し、見回りができるわなの数にも限界がありますが、ICTくくりわなでは、毎日全てのわなを見回らなくてもシステムが作動すると指定した従事者のスマートフォンに捕獲通知があり、そのわなの確認だけで済み、見回りに係る労力の軽減が図られるとともに、効率的なわなの運用ができることが大変有効な手法であるものと考えます。さらに申し上げれば、迅速な対応により、ジビエとしての価値も下がることなく、有効活用にもつながります。  一方で、中山間地での利用に当たっては、基地局からの電波受信可能エリアが時期によっては制限されることなどもあります。そういった課題もありますし、国の補助を受けるためには市鳥獣害対策協議会が事業者となる必要があります。  いずれにいたしましても、鳥獣被害は農家の皆様の農業経営において大きな弊害となっております。今後、農業者の高齢化や後継者不足は否めない状況で、農家の皆様にはさらなる負担を強いられることが予測される中、こうしたICT技術の導入は大変有効なものと考えており、先進事例や各方面からの情報を収集しながら、まずはモデル的な実施に向けて、市鳥獣害対策協議会において協議・検討してまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようよろしくお願いいたします。           (農林水産部長 北川弘泰君 降壇) ○議長(安達克典君)    尾花 功君。             (12番 尾花 功君 登壇) ○12番(尾花 功君)    どうもありがとうございました。非常にその有効性については御理解いただいているというか、有効性を認めるというふうな御意見だったと思います。  実は、先月、地域でジビエを食する会というのを開かせていただきまして、地元の代議士さんや農林水産省の鳥獣害対策の担当者の方や近畿農政局、和歌山県の担当部局、市長さん初め、市の担当部局の方々を囲んで、地域の青年との懇談会を開催いたしました。懇談の中で、やはりこのICTを利用したくくりわなの設置についてということを質問されていましたが、答弁にもあったように、農林水産省が進めている鳥獣害対策防止総合支援事業を活用しませんかというような返事とか、県の担当部局からも推進についてお話をいただきました。  実は、もうこの基地局の設置場所を決め、今そこからの電波の受信エリアの確認はもう既に行っています。十分にカバーできることは確認済みだそうです。これがモデル事業として採用されて、実証検証で成果が得られれば、今後くくりわなを設置する方々にとっては朗報であり、少ない時間で大きな成果が得られるはずです。今後、市が取り組んでいただけるということで期待したいと思います。よろしくお願いします。  それでは、大項目3のAED(自動体外式除細動器)について2点お聞きします。  AEDが医療従事者でなくても使用できるようになったのが平成16年7月、1分1秒を争う心停止の状態から、かけがえのない命を救うためにはAEDがとても有効な処置として認知されるようになり、普及が加速度的に進んできました。ちょっと古い数字ではありますが、平成29年度末までに約60万台が市民用に販売されています。普及するのに伴い、AEDの適切な使用に関する講習会が各所で開催され、多くの方々が受講されています。一方、厚労省からは、いざというときにきちんと使えるように日ごろからAEDを点検しましょうという注意喚起がなされています。AED設置場所においては点検責任者を配置し、日常点検や消耗品、電極パッド及びバッテリーの交換時期の管理が求められていますが、そこで小項目1のAEDの適切な管理等の実施状況についてお聞かせください。 ○議長(安達克典君)    保健福祉部長、虎伏 務君。           (保健福祉部長 虎伏 務君 登壇) ○保健福祉部長(虎伏 務君)    議員御質問のAEDの適切な管理等の実施についてお答えします。  AED(自動体外式除細動器)は、心停止の際に機器が自動的に心電図の解析を行い、心室細動を検出した際は、電気ショックにより心臓の状態を正常に戻す医療機器でありますが、動作が自動化されているため一般の人でも使用でき、突然の心停止においては、施設等に設置されたAEDが救命ですぐれた効果を発揮することが知られております。  AEDの設置が求められる施設として、一般財団法人日本救急医療財団にAEDの適正設置に関するガイドラインには、市役所、公民館、市民会館等大きな公共施設や学校等が示されており、市としましても本庁舎、市民総合センター、各行政局と市内全小・中学校、保育所等の120カ所の管理施設に、誰もがわかる見えやすい場所にAEDを設置しております。  市では、施設の管理担当課がその施設の設置しているAEDの点検を日常的に実施し、電極バッテリー等についても管理について責任を持って行っているところでございます。           (保健福祉部長 虎伏 務君 降壇) ○議長(安達克典君)    尾花 功君。             (12番 尾花 功君 登壇) ○12番(尾花 功君)    ありがとうございました。施設の管理担当課が責任を持って管理をしているということでした。この質問をちょっと考えるというか、1回聞いてみたいなというふうになったのは、やはり会社のほうで、工事現場にAEDを設置するというふうになってまして、その現場事務所の前にAED設置してますから、何かあったら使ってくださいよという看板を立てているのですが、たまたま行ったときに、今点検というか、もうこの機器の寿命が来たので交換するという時期であったということで、いろいろ交換してやっていたのですが、そういう時期があるのやなというふうなことで、ちょっと思いまして、それと、あるスポーツ施設なのですが、外にAEDの設置箱があって中にAEDが入っていたのですが、袋というか、カバーがちょっと破損していたり、ちょっと古くなっていたので、本当にこれ管理をできているのやろうかというちょっと疑問というかありまして、今回質問させていただいたのですが、そういう施設の管理担当課がきちんと責任を持ってやっているということなので安心はしましたけれども、でも誰かが、本当に全体を把握してできているということをちょっとチェックできるというふうな方策もあってもええの違うかなというふうに思います。それは、管理、担当課に任せていますよというふうなことじゃなしに、どこかに聞けば必ずそれはわかっているというふうなことがあってもええの違うかなというふうには思います。なかなかいろいろ組織上難しいかもわかりませんけど、やはりこういう状況になったときに使えないというふうなことでは困りますので、そこはちょっと考えていただきたいと思います。  次に、小項目2、市内に設置されているAEDの場所検索についてお聞きしたいと思います。  田辺市のホームページ、健康増進課でAEDの設置場所を検索すると、本庁のほか行政局等8カ所が検索できます。さらに、県内のAED設置場所を知るためには、和歌山県医務課で検索すると和歌山県内のAED設置施設をお知らせしますとあり、外部リンク、日本救急医療財団全国AEDマップというのが出てきて、そこで検索できるようになっています。検索すると地図が出てきて、地図上にピンマークというのが出て、それをクリックすると施設名や場所が特定できます。  その中で少し気になったことがありました。それは、ピンマークがそれぞれ精度Aから精度Dまでの4段階に分かれて表示されており、田辺市内の場合、精度Aの表示が少ないことです。この精度については、青色のAEDマークのピンは、AEDがそこにあり、適切に管理されていることを示す最も精度の高い情報が登録されているということを示しているようで、BCDと行くにつれてP・B入力なしであったりとか、設置年数がたつにつれて分けられているようで、そのAEDそのものの精度ではないようですが、検索する方がこの後の説明を読まずに単純に精度というだけで判断すれば不安になると思いますが、当局の見解をお聞かせください。             (12番 尾花 功君 降壇) ○議長(安達克典君)    保健福祉部長。           (保健福祉部長 虎伏 務君 登壇) ○保健福祉部長(虎伏 務君)    議員御質問の市内に設置されているAEDの場所検索等についてお答えさせていただきます。  緊急時にAEDを有効に活用できるためには、AEDの設置場所等について情報提供することは重要になります。そのため、平成26年度までは、県内公共施設の設置状況を和歌山県が取りまとめ、ホームページで情報を提供していきましたけれども、一般財団法人日本救急医療財団において、設置場所等の地図上で確認することができる、議員も御紹介いただきました日本救急医療財団全国AEDマップが整備され、和歌山県でもこの全国AEDマップをホームページにリンクし、設置場所等の情報を提供するように変更されました。  本市の施設に設置しているAEDにつきましても、日本救急医療財団全国AEDマップへ登録することにより設置状況を提供することとし、AED設置施設の担当課にマップへの登録等の周知を行い、AEDを設置した施設の担当課が設置登録及び更新を行っております。  この全国AEDマップには、設置場所の情報のほか、登録されているAEDの設置情報の精度をAからDまでのランクづけで表記しております。本市の登録状況につきましては、最も精度の高い情報とされるランクAが20施設、次のランクBが4施設、そのほかはランクC・Dで表記されております。これは、平成30年度に登録項目がふえ、電極パッドとバッテリーの有効期限の情報も入力するようになりましたが、既に登録しているAEDについてそれらの追加項目が入力されていないことが原因であります。電極パッドとバッテリーの有効期限の登録については、購入時の必須の登録項目ではなく、インターネットでの任意の登録項目となっており、それらの項目が登録されていないと設置日から4年以上、6年以内であっても精度はランクCで表記されてしまいます。そのため、マップ内の県内の登録状況を見ましても、精度ランクはCのものが大半を占めている状態です。  なお、施設の管理担当課での定期的な補修管理は行っておりますけれども、財団のAEDマップにおいて登録状況の精度を上げるため、今後は設置施設担当課と協力して電極パッドとバッテリーの有効期限等の情報を追加登録し、設置情報の信頼性の向上に努めてまいりたいと考えております。           (保健福祉部長 虎伏 務君 降壇) ○議長(安達克典君)    尾花 功君。             (12番 尾花 功君 登壇) ○12番(尾花 功君)    どうもありがとうございました。任意登録ということなので、強制力がないので、なかなかそこまで行かないというとこもあるのですが、やはりどこにあるというふうな場所検索をしたときに、やっぱりこの精度というか、その機械自体の精度ではないですけれども、やはりそのABCというとこだけを見てしまって、ちょっとこれおかしいの違うかなというふうなことにもなりかねないので、正確な情報が伝わるようにきっちり登録していっていただきたいと思います。学校施設についても、2015年6月29日と書いていた、ちょっと間違っていたらあれなのですけれども、多分購入した時期が多分全部同じであって、その時期に登録したままというか、それになっていてCとかDというふうになってますので、そのあたりも1回きちんと点検していただいて、できるだけ正確な情報を入力していただきまして、精度というか、入力精度を上げていただきたいと思います。ちなみに消防署が登録しているのは全てAでした。  それでは最後に、大項目4の災害廃棄物の処理対策について2点お聞きします。  昨年の西日本豪雨による水害やことし発生した関東・甲信越・東北での水害を伝えるテレビや新聞などを見ていると、堤防の決壊など大変な状況であるとともに、水が引いた後に見た大量に発生した災害廃棄物の量の多さです。道路であったりグラウンドへと次々と搬入され、うずたかく積まれていく災害廃棄物を見ていると、これらの処理のことを考えると茫然としてしまいます。  環境省では、自治体への災害廃棄物対策の実施状況に関するアンケート調査結果を踏まえ、国土強靭化のさらなる推進のため、自治体の災害廃棄物対策の推進のためのモデル事業を平成27年度から実施しています。平成30年度25事業の中に田辺市が入っていました。  災害廃棄物処理計画の策定に向けた取り組みと思われますが、小項目1の災害廃棄物処理計画の進捗状況についてお聞かせください。             (12番 尾花 功君 降壇) ○議長(安達克典君)    市民環境部長、松場 聡君。           (市民環境部長 松場 聡君 登壇) ○市民環境部長(松場 聡君)    議員御質問についてお答えいたします。  ただいま議員から御紹介いただいたとおり、本市におきましては、平成30年度環境省による災害廃棄物処理計画策定モデル事業に対して応募し、採択されました。この事業につきましては、従前から地方公共団体による災害廃棄物処理計画の策定が求められているところでありますが、その策定率が低い状況にあることから、災害廃棄物の発生量の推計等を通じて、災害廃棄物処理計画の策定を支援するため、環境省、近畿地方環境事務所を通じ実施された事業でございます。  モデル事業の内容といたしましては、平成30年3月に改定された環境省災害廃棄物対策指針を踏まえ、災害廃棄物及びし尿の発生量の推計、災害廃棄物処理可能量の推計、仮置き場の効率的な運用に係る検討となっております。  現在、このモデル事業の成果品を受理し、本市の災害廃棄物処理計画策定を進めているところでございます。           (市民環境部長 松場 聡君 降壇) ○議長(安達克典君)    尾花 功君。             (12番 尾花 功君 登壇) ○12番(尾花 功君)    どうもありがとうございました。そういうモデル事業を取り組んで今策定中ということで、本当にこの、今災害というのがいつ起こるかわからないという状況にある中で、やはりこの計画というのはすぐにでも策定するというのが求められておりますので、今後ともよろしくお願いしたいと思います。  その中で、次に、小項目2の広域での連携・対応についてお聞きします。  平成30年度災害廃棄物処理計画策定モデル事業の中に、災害廃棄物処理フローの中で破砕選別後の災害廃棄物の排出先として、県内、県外施設への広域処理等を検討するとなっていますが、その搬出先はまだ検討中のままなのか。また、広域にお願いするということは、反対に広域から処分の依頼も受けることになると思いますが、そのときの対応について、応じる要因があるのかお聞かせください。             (12番 尾花 功君 降壇) ○議長(安達克典君)    市民環境部長。           (市民環境部長 松場 聡君 登壇) ○市民環境部長(松場 聡君)    議員御質問の災害廃棄物の破砕選別後の搬出先の検討でございますが、これまでの経験を踏まえて、県内外の廃棄物処理施設等を中心に災害の規模や状況に応じた搬出先の検討を行ってまいりたいと考えております。  一方、他の自治体で発生した災害廃棄物の処理につきましては、平成29年10月、新宮市において台風21号の浸水被害により発生した災害廃棄物のうち可燃ごみを本市で処理を行った実績もございます。  近年、全国で大規模災害が発生している中、その都度、和歌山県を通じて廃棄物処理施設を有している市町村に対し、災害廃棄物の受け入れ可能量等の調査・照会が行われており、田辺市といたしましても、その可否の検討を行い、受け入れ可能量の回答を行っております。  今後におきましても、そうした場合には、本市のごみ処理施設の能力の範囲内において、他市町村の災害廃棄物の受け入れを検討してまいりたいと考えております。  このほか、平成26年度からは、環境省が設置し、災害時の廃棄物対策について、情報共有と大規模災害時の広域的な連携について検討を行う大規模災害発生時廃棄物対策近畿ブロック協議会に和歌山県推薦市町村として参画し、災害時の廃棄物対策について継続的に協議をしているところでございます。           (市民環境部長 松場 聡君 降壇) ○議長(安達克典君)    尾花 功君。             (12番 尾花 功君 登壇) ○12番(尾花 功君)    どうもありがとうございました。いずれにしても大規模災害が起きないことにこしたことはありません。起こった場合の処置については、やはりこういう平時にしっかりと対策を整えておくことが求められます。ぜひとも早急に策定をお願いしたいと思います。  今回のような大規模災害が発生しないように治水対策等を実施するということですが、今回の一般質問の中で、初日に質問に立たれました小川議員の質問の河床整備について、事業が進捗しないのは予算が限られているためなのか、もしくは処分場が不足しているのかというふうな問いがあったと思います。当局は、予算の問題であり、排出先の処分場ではないという答弁があったと思います。県指定の処分場というのは、現在、田辺市内は秋津川と本宮の2カ所、それと上富田町に1カ所です。離れたところですさみ町に1カ所、大鎌というところにあるのですが、また計画では、市内に1カ所予定されております。  積算においては、処分金額と運搬距離で最も経済的な場所が選定され、積算根拠にされています。設計書には処分先を指定するものではありませんとは書かれていますけれども、遠くに持っていっても運搬費の変更はありません。このことから、近場の処分場に排出された土砂が集中することがあり、業者間での配慮が必要となります。  今は業者が知恵を出して、何とか事業が進むように工期を遵守していますが、課題となっている左会津川の14カ所のしゅんせつ箇所が事業化されても工事が順調に進んでいくのか危惧されます。
     当局は、現状認識をもう一度見直して、自前の処分場を建設するか、いろんな処分場を検討していただいて、そういう危惧が起こらないように準備をしていただきたいと思います。これは、ちょっと答弁の中で、やはり処分場が少ないということが一番問題になっているということがあって、今、富田川でのしゅんせつをやっているのですけれども、なかなか進んでいかないというような状況にあるようです。ですから、なかなか自前で処分場を建設するのは難しいかわからないですが、前にもちょっとお話させてもらったように、農地の小規模農地造成とかというようないろんな事業の中で排出した土砂をそこへ入れて、パイロット的な事業を展開するとか、ちょっとそういうふうなことを考えていただいて、処分をスムーズにできるような方策というのもとっていただきたいと思います。これは何も答弁を求めるものではないですけれども、そのあたりの検討はしていただきたいなと思います。よろしくお願いします。  以上で、今回の一般質問は終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。             (12番 尾花 功君 降壇) ○議長(安達克典君)    以上で、12番、尾花 功君の一般質問は終了しました。  以上をもちまして一般質問を終結いたします。 ◎日程第 2 4定議案第 1号 田辺市営住宅条例の一部改正についてから  日程第20 4定議案第22号 令和元年度田辺市介護保険特別会計補正予算(第3号)まで一括上程 ○議長(安達克典君)    続いて、日程第2 4定議案第1号 田辺市営住宅条例の一部改正についてから、日程第20 4定議案第22号 令和元年度田辺市介護保険特別会計補正予算(第3号)まで、以上19件を一括上程いたします。  ただいま上程いたしました19件については、過日既に当局の説明が終了しておりますので、これより総括質疑に入ります。  質疑はありませんか。              (「質疑なし」の声あり) ○議長(安達克典君)    質疑なしと認めます。  それでは、ただいま議題となっております19件については、会議規則第37条第1項の規定によりそれぞれ所管の常任委員会に付託いたします。  各常任委員会の付託事件は、配付いたしております議案付託表のとおりであります。  お諮りいたします。  本日の会議はこの辺にとどめ散会し、あす12月12日から19日までの8日間は休会とし、12月20日、午後1時から再開いたします。  これに異議ありませんか。              (「異議なし」の声あり) ○議長(安達克典君)    異議なしと認めます。  よって、さよう決しました。  散 会 ○議長(安達克典君)    それでは、本日はこれをもって散会いたします。               (午後 1時55分)  地方自治法第123条第2項の規定により署名する。   令和元年12月11日                    議  長  安 達 克 典                    議  員  市 橋 宗 行                    議  員  安 達 幸 治                    議  員  小 川 浩 樹...