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平成26年12月定例会(第2号12月11日)

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  1. 田辺市議会 2014-12-11
    平成26年12月定例会(第2号12月11日)


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    平成26年12月定例会(第2号12月11日)              田辺市議会12月定例会会議録             平成26年12月11日(木曜日)           ―――――――――――――――――――    平成26年12月11日(木)午前10時開議  第 1 一般質問           ――――――――――――――――――― 〇会議に付した事件  日程第1           ―――――――――――――――――― 〇議員定数 22名 〇欠  員  0名           ――――――――――――――――――― 〇出席議員              議席番号   氏   名               1番  川 﨑 五 一 君               2番  真 砂 みよ子 君               3番  久 保 浩 二 君               4番  北 田 健 治 君               5番  橘   智 史 君
                  6番  湯 口 好 章 君               7番  尾 花   功 君               8番  二 葉 昌 彦 君               9番  市 橋 宗 行 君              10番  安 達 幸 治 君              11番  安 達 克 典 君              12番  小 川 浩 樹 君              13番  塚   寿 雄 君              14番  松 下 泰 子 君              15番  佐 井 昭 子 君              16番  中 本 賢 治 君              17番  出 水 豊 数 君              18番  宮 本 正 信 君              19番  高 垣 幸 司 君              20番  陸 平 輝 昭 君              21番  山 口   進 君              22番  吉 田 克 己 君           ――――――――――――――――――― 〇欠席議員  なし           ――――――――――――――――――― 〇説明のため出席したもの              職  名      氏     名             市長        真 砂 充 敏 君             副市長       福 田 安 雄 君             副市長       池 田 正 弘 君             教育長       中 村 久仁生 君             企画部長      松 川 靖 弘 君             企画広報課長    早 田   斉 君             男女共同参画推進室長                       山 本   康 君             土地対策課長    中 野 典 昭 君             情報政策課長    小 松   実 君             総務部長      中 瀬 政 男 君             総務部理事     松 原   淳 君             総務課長      弓 場 和 夫 君             総務課参事     千 品 繁 俊 君             税務課長      糸 川 一 彦 君             監査委員事務局長  新 谷 康 治 君             市民環境部長    室 井 利 之 君             市民課長      廣 井 崇 史 君             環境課長      打 越 康 之 君             保健福祉部長    田 中   敦 君             福祉課長      平 田 耕 一 君             産業部長      那 須 久 男 君             森林局長      寺 本 雅 信 君             観光振興課長    小 川 雅 則 君             農業振興課長    北 川 弘 泰 君             建設部長      林   誠 一 君             建設部理事     豊 田 晶 章 君             管理課長      鈴 木 隆 司 君             総合運動公園整備室参事                       下 中 哲 也 君             大塔行政局長    藤 若 隆 司 君             龍神行政局産業建設課長                       熊 本 喜代一 君             大塔行政局住民福祉課参事                       葉 糸 真 一 君             本宮行政局住民福祉課長                       安 井 健 太 君             消防長       小 山 裕 史 君             消防本部理事    濱 中 延 元 君             教育次長      小 川   鏡 君             教育総務課長    宮 崎 和 人 君             学校教育課長    木 下 和 臣 君             生涯学習課長    三 栖 隆 成 君             文化振興課長    輪 玉 康 弘 君             水道部長      惠 中 祥 光 君           ―――――――――――――――――――出席事務局職員             議会事務局長    大 門 義 昭             議会事務局次長   杉 若 美津子             議会事務局主任   前 溝 浩 志             議会事務局主査   岡 本 友 子  開 議 ○議長(塚 寿雄君)    定足数がありますので、ただいまからお手元に配付の日程により、平成26年第4回田辺市議会定例会2日目の会議を開きます。              (午前10時00分)          ――――――――――――――――――― ○議長(塚 寿雄君)    それでは、日程に入ります。 ◎日程第1 一般質問 ○議長(塚 寿雄君)    日程第1 一般質問を行います。  なお、一般質問の通告は12月3日午後2時に締め切り、抽せんにより順位を決定いたしました。結果は御通知申し上げているとおりであります。  それでは、質問順位に従って、一般質問を許可いたします。  4番、北田健治君の登壇を許可いたします。             (4番 北田健治君 登壇) ○4番(北田健治君)    皆さん、おはようございます。12月議会においては、2年連続でトップバッターとなりました。早速ですが、議長のお許しをいただきましたので、大項目3点にわたり一問一答方式で一般質問を行います。  まず、大項目1として、観光施設としての田辺扇ヶ浜海水浴場についてお伺いいたします。皆さん、御承知のとおり、扇ヶ浜海岸は平成7年度からの扇ヶ浜総合整備事業によって美しくよみがえり、市民の憩いの場として、また観光拠点の創出による中心市街地活性化へ向け、平成17年、本市唯一の海水浴場として開設されました。  これまで、私自身も、田辺扇ヶ浜海水浴場と深くかかわってまいりました。オープン当初、平成の大合併による時代の節目を感じながら、田辺観光協会を初め、関係団体は、海水浴期間中、海の家の運営や扇ヶ浜の夕べ、ビーチサッカー大会等、積極的に多くの取り組みを行いました。  このような関係団体の御尽力により、平成16年の三壷崎において約1万人だった利用者数も新しい海水浴場のオープン初年である17年には、4万3,000人となり、それ以降も順調に増加を続け、南紀みらい主催のイルカふれあい事業「ビーチサイドドルフィン」がスタートした21年には、11万4,000人と、当初の目標であり第2期工事の実施条件でもあった10万人を初めて突破いたしました。  しかしながら、平成22年まで順調に推移していた利用者数も天候不順等の影響もあり、ここ2年間は7万人台と非常に厳しい状況となっております。比例するように、田辺観光協会が管理している海の家の売り上げも、平成22年は約830万円だったのに対し、本年は570万円まで落ち込んでおります。  そこで小項目1として、観光施設としての田辺扇ヶ浜海水浴場の現況について、どのような認識を持たれているのか、当局にお伺いいたします。             (4番 北田健治君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    4番、北田健治君の質問に対する当局の答弁を求めます。  産業部長、那須久男君。            (産業部長 那須久男君 登壇) ○産業部長(那須久男君)    議員御質問の田辺扇ヶ浜海水浴場の現況についてでありますが、扇ヶ浜海水浴場は、扇ヶ浜総合整備事業の一環として、県営事業により整備されまして、平成17年度にオープンし、本年で10年目を迎えました。御質問のとおり、海水浴場の利用者数は平成21年、22年には10万人を超えたものの、昨年、ことしの2年間は7万人台にとどまっているところであります。  扇ヶ浜海水浴場は、田辺市唯一の海水浴場で、夏場の重要な観光資源であると認識しており、より多くの皆様にお越しいただけるようさまざまなイベントの開催や情報の発信に努めているところであります。
     特に、ファミリー向け海水浴場として、安価な400台収容の駐車場、無料コインロッカーなどを備えた充実した設備のビーチハウス、駅から徒歩10分の近さ、高速道路からのアクセスのよさを売りにしており、関西圏を中心に認知度も高まってきていると認識しております。しかしながら、海水浴場は天候に大きく左右されるとはいえ、ここ数年、利用者数が伸び悩んでいるのが実情であります。  今後もより多くの皆様にお越しいただけるよう、特に、関西圏都市部でのプロモーションや紙媒体、インターネットなどによる情報発信に努めるとともに、観光協会と連携し、新たなイベントを検討するなど、10万人はもとよりより多くの皆様に来訪いただけるよう努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。            (産業部長 那須久男君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    北田健治君。             (4番 北田健治君 登壇) ○4番(北田健治君)    再質問します。  御答弁のとおり、田辺扇ヶ浜海水浴場は、これまでの取り組みによりファミリービーチとして広く認知されつつあり、私も含めて、市民はこれからも本市の観光拠点として大きな期待を寄せているわけであります。  そうであるがゆえに、ここ数年の利用者数の減少とそれに伴う活気の減退を私は憂慮しております。本年夏も、田辺扇ヶ浜海水浴場では、田辺市バレー協会主催のビーチバレーボールフェスタや田辺観光協会及び田辺商工会議所青年部主催扇ヶ浜まつり、交流広場を活用したⅩスポーツイベント扇ヶ浜フリースタイルフェスタ等が開催されました。  以前においては、これらのイベントがもっと活発に行われ、ビーチは多くの参加者やスタッフでにぎわい、特に、扇ヶ浜事業の核であった扇ヶ浜の夕べは集客力のある一大イベントでありました。  本事業は、平成24年の雨天中止をきっかけに、予算上の都合で終止符が打たれましたが、やはり以前のようにより多くの人がかかわり、集客の核となる魅力あるイベント事業の実施が今、まさに必要不可欠であります。  また、田辺観光協会では、例年、次年度の参考にするため、海水浴場の利用者にアンケートをとっており、その中で、バーベキュースペースの確保や海の家の充実が数多く要望として上がっております。  現在、扇ヶ浜海水浴場は、バーベキューを行うことを禁止しており、海の家に関しても田辺観光協会が2店舗運営しているのみで、やや寂しい感がするのは否めません。  海岸の環境や店舗の管理等に課題があることは十分承知しておりますが、諸条件を設定した上で、バーベキュー場の設置あるいは海の家の出展を民間にも開放し、ふやすことは扇ヶ浜海水浴場における活気を創出し、観光施設としての雰囲気づくりに寄与するものであると考えます。  つまり、田辺扇ヶ浜海水浴場が、より多くの人に選択される施設となるため、イベント事業及び利用者のアンケート結果等をも踏まえた新たな観光誘致策をより積極的に図るべきだと考えますが、当局の御見解をお伺いいたします。             (4番 北田健治君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    産業部長。            (産業部長 那須久男君 登壇) ○産業部長(那須久男君)    さらなる誘客に向けたイベントの開催、あるいは海の家等の充実を行うべきではということについてでありますが、毎年実施しております利用者へのアンケート調査によりますと、利用者の多くは近畿圏、特に大阪からの来訪で、子供連れの30歳代から40歳代の家族の利用が多く、また2回、3回と複数回来訪される方も多いという結果が出ております。  例年、田辺観光協会田辺商工会議所青年部など、関係団体により開催されております扇ヶ浜まつりや、平成21年度から開催されているイルカふれあい事業実行委員会によりますビーチサイドドルフィンin扇ヶ浜の満足度も高く、海水浴場の大きな魅力の一つとして特に、家族連れの皆様に好評をいただいているところであります。  扇ヶ浜海水浴場は、ファミリービーチとして認知され、定着してきておりますので、家族層をターゲットとしたイベントの開催や海水浴場内施設の充実は、海水浴場への誘客に有効であると認識しております。  また、議員御質問のバーベキューコーナーの設置、あるいは一部施設の民間開放についても誘客に有効であると考えておりますので、海水浴客の増加に向けた取り組みについて、観光協会など関係団体との協議を進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。            (産業部長 那須久男君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    北田健治君。             (4番 北田健治君 登壇) ○4番(北田健治君)    御答弁いただきました。既に御努力いただいているのは十分承知をいたしておりますが、来年度以降もこれまでと同様のことを行うだけでは、利用者数の増加は困難であると感じております。  先ほども少し触れましたアンケートでは、人が少なくて泳ぎやすいや混雑していなくてよいとのコメントをほぼ毎年頂戴しておりますが、この御意見は決してもろ手を挙げて喜べるものではないと私は考えております。  本市は、交流人口増大を重点方針としております。扇ヶ浜海水浴場はその拠点として大きな期待を背負い、多額の整備事業費を投じた施設であります。やはり利用者を15万人、20万人とふやそうとする意気込みが必要、かつ重要であります。本市が積極的な姿勢を前面に出し、田辺観光協会を初め関係団体と連携を図りながら、田辺扇ヶ浜海水浴場のさらなる活性化に策を講じていただきたいと思います。  それでは、次の質問に移ります。  田辺扇ヶ浜海水浴場とその周辺の治安対策についてであります。去る6月17日、田辺商工会議所青年部を中心とする実行委員会がオープンウオータースイミングという遠泳競技大会を開催いたしました。  市内外から多数の競技者や見学者が訪れ、大会自体は成功したものの、その一方で、事前の準備中に車上狙いが、競技中に置き引き犯罪が発生し、いずれも警察に通報しましたが、解決するには至りませんでした。被害に遭われた方には、大変申しわけなく思いますし、海水浴シーズン直前に民間団体が扇ヶ浜海水浴場のPRも兼ねて取り組まれた事業だっただけに、非常に残念な事件でありました。  また、海開き後も恐喝や傷害事件が発生、海の家も盗難に遭うなど、扇ヶ浜海水浴場でのこれら犯罪がネット上において、被害者以外にも知るところとなり、扇ヶ浜は治安が悪いので行きたくないとの声が私自身の耳にも届きました。  そのような状況の中、当局は対応策を協議するため、県・田辺警察署海上保安部和歌山南漁協等の関係機関による田辺扇ヶ浜海水浴場防犯対策に係る意見交換会を開き、管理職を中心に週末の見回り、また、田辺警察署においてはもとの大浜交番に、一定時間相談員を派遣するなどの対応がなされました。  しかし、そもそも昨年までは、大浜交番が海水浴場に隣接して所在し、たまり場になりやすい公園周辺の犯罪抑止力となっておりましたが、交番・駐在所再編成計画により、明洋交差点へ移築され、旧大浜交番は警備連絡所となり、パトロール隊の活動拠点として利用されております。  それはつまり警察官が常駐していないことを意味し、そのことが扇ヶ浜海水浴場における犯罪抑止力の低下を招き、犯罪が増加した大きな要因の一つであると私は考えております。  まずは、観光客が増加する期間だけでも、警察官の配置を要望していくと同時に、本市としましても、永続的な防犯対策が求められるところであります。その手段の一つが防犯カメラの増設であります。現在の防犯カメラの設置状況は、あの広い扇ヶ浜海水浴場を網羅できていないとお聞きしております。  防犯カメラは犯罪の抑止力、さらに犯罪が起きた場合の捜査においても、大きな役割を果たすという観点から、現在の設置台数及び設置場所の見直し等検討すべきであると思います。  そこで、小項目2として、観光施設である扇ヶ浜海水浴場での治安対策について当局の御見解をお伺いいたします。             (4番 北田健治君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    産業部長。            (産業部長 那須久男君 登壇) ○産業部長(那須久男君)    田辺扇ヶ浜海水浴場とその周辺の治安対策についてでありますが、扇ヶ浜海水浴場では、開設当初から利用者の安全を守り、安心して利用いただけるよう努めてまいりました。しかしながら、本年は昨年に比べ、扇ヶ浜海水浴場周辺において車上荒らしや自転車盗、置き引きなどの犯罪件数が増加傾向にあり、治安の悪化が心配される状況にありました。扇ヶ浜海水浴場は、夏場における観光事業の目玉にもなっております。また、市庁舎や文化会館が立地している場所であり、県外からの来訪も多く、関係者の間で治安の悪化による風評被害や扇ヶ浜海水浴場の評判の低下を懸念しておりました。  こうした中、本年7月に議員の御質問にもありましたように、庁内関係各課による協議を行うとともに、8月初旬には田辺警察署田辺海上保安部県西牟婁振興局和歌山南漁協本市関係各課に呼びかけ、市では初めての田辺扇ヶ浜海水浴場防犯対策に係る意見交換会を開催いたしました。関係機関との情報共有や防犯対策について意見交換を行い、以後、田辺警察署においては周辺パトロールを強化いただくとともに、市といたしても、定期的な防犯パトロールを実施し、海水浴場利用者へのチラシ配布等、防犯啓発に努めてまいりました。  また、議員から御指摘いただきました旧大浜交番における警察官の常駐につきましては、犯罪時の速やかな対応が可能になるとともに、犯罪の抑止力にもつながることから、特に海水浴シーズンには、常駐していただけるよう重ねて田辺警察署に要望してまいります。  さらに、防犯カメラにつきましては、犯罪の抑止力や犯人検挙の有効な手段であると認識しており、田辺警察署からも当市に対して設置要望があることから、市所管の扇ヶ浜海岸駐車場への設置を前向きに検討しているところであります。また、県が所管している交流広場やビーチハウス周辺についても、県担当部局に防犯カメラ設置の要望を行っているところであります。  今後も引き続き、ファミリービーチとして、家族連れの方々に安心して楽しんでいただけるよう、関係機関との連携により、防犯啓発並びに周辺治安の維持・向上に努めてまいります。  以上でございます。            (産業部長 那須久男君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    北田健治君。             (4番 北田健治君 登壇) ○4番(北田健治君)    御答弁いただきました。  これからも、田辺扇ヶ浜海水浴場は、多くの方が訪れてくれる観光施設として育てていかなければなりません。その観光施設にマイナスイメージがもたらす影響は大変大きいものがあります。利用者が安全で、安心して楽しめる海水浴場となるよう、責任ある治安対策をしっかりと推進していただきたいと思います。  それともう一点、10月8日付の紀伊民報の論に、沿岸におけるレジャー客の迷惑行為問題についての記事が掲載されておりました。この内容は、白浜町の事例を取り上げておりましたが、本市においても同様の問題を抱えております。  扇ヶ浜に隣接しているかつての海水浴場であった三壷崎において、一部利用者による水上バイクでの危険走行、バーベキュー道具及びごみの放置、さらには水上バイクが上げおろしされている磯間において潜水事業者所有のシャワーを無断で使用するといったモラルを欠いた行為に関係事業者や地域住民が困惑しておられるとのことです。  海上における危険走行については、産業部長の計らいで、海上保安部が迷惑をこうむっている事業者に対し、状況を確認したことは存じておりますが、その対応策を講じるまでには至っていない印象を持っております。  水上バイクを初めとする小型船舶利用者を対象にした危険行為を規制する罰則規定を設けた条例の制定や安全講習の受講義務を課して対応している自治体もあるとのことでしたので、迷惑行為がさらにエスカレートし、事件・事故が起こる前に当局としても何らかの対応策を検討していただきたいと思います。  これは要望といたします。  次の質問に移ります。  冒頭にも申し上げましたが、この田辺扇ヶ浜海水浴場は市民の憩いの場であるとともに、中心市街地活性化の一助となる観光拠点としても位置づけられております。要するに、利用者を海水浴場だけにとどまらせることなく、町中に誘導することがその使命でもあります。来年度以降は、ぜひそのアンケートの中に、海水浴場に来る前、そしてその後についても問うていただきたいと思いますが、現状を見る限り、いまだ町中への誘客に結びついていないというふうに思っております。  その要因の一つは、扇ヶ浜において町中へ誘導しようとする意図を持った場がないことだと考えております。海水浴場利用者の多くが自動車による来訪であることから、帰りに乗車するまでが町中観光への動機づけの勝負になります。そのため、海水浴場内において、利用者に対し、本市の情報発信及び観光案内のできる体制が必要であると思いますが、それらを含め、小項目3として海水浴場利用者を町中観光につなげる取り組みについて、当局の御見解をお伺いいたします。             (4番 北田健治君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    産業部長。            (産業部長 那須久男君 登壇) ○産業部長(那須久男君)    海水浴場利用者を町中観光につなげる取り組みについてでありますが、これまでも田辺観光協会田辺商工会議所、南紀みらいほか、関係団体の皆様との連携により、あがら丼を紹介したたなべぇマップや飲食店を紹介したイケメンマップ、甘夏マップ等各種マップによる町中誘導を推進してまいりました。  また、先日、田辺観光協会が実施しました市街地ウォークでは、近畿圏を中心に21名が参加されましたが、そのアンケート結果によりますと、田辺の町並みに魅力を感じた。地元の新鮮な食材を使った料理がとてもおいしかった。町中の人たちの心の温かさに触れたなど、多くの皆さんが満足されていました。こうした結果からも、町中には魅力を感じていただける資源が、まだまだたくさんあることを再認識するとともに、情報を伝えることの大切さを感じたところであります。  市としましても、年間7万人を超える海水浴客を一人でも多く、町中観光へ誘導することで、にぎわいを創出し、地域の活性化につなげることが重要であると認識しております。利用者へのアンケートによりますと、海水浴場利用者のほとんどが自動車での来訪で、約4割が宿泊され、そのうち約6割が市内での宿泊との回答であることから、田辺に滞在の期間中、少しでも長い間、町中を観光いただけるよう、都市部での観光プロモーション、インターネット等での町中散策などの情報発信を行ってまいります。  また、海水浴シーズン中においても、ビーチ内での観光案内パンフレットの設置や、防犯啓発のチラシ配布時に合わせて、観光情報を提供するとともに、議員御指摘の来場者向けアンケート調査の内容についても精査してまいります。  さらに、観光に関する問い合わせに対応できる体制づくりを進め、交通手段を問わず、ビーチに来訪された皆様に観光情報を届けることで、町中に関心を持っていただき、町中観光をしていただけるよう努めてまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようお願いいたします。  以上でございます。            (産業部長 那須久男君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    北田健治君。             (4番 北田健治君 登壇) ○4番(北田健治君)    県や市は単に扇ヶ浜海水浴場の利用客をふやすためだけに海岸を整備し、毎年多額の公費を投入しているわけでは決してありません。住民が町に希望を持ち、今以上にみずからが店舗や地域の魅力向上に意欲を持てるよう、扇ヶ浜海水浴場の利用者を町中へ誘導し、人の往来を生もうとする意識が必要であり、このことは扇ヶ浜への集客と同様に重要であります。  御答弁いただいたように、扇ヶ浜において、まずは利用者の多い海水浴シーズンだけでも、本市の情報発信ができる、また観光に関する問い合わせに対応ができる体制を構築していただきたいと思います。  次に、大項目2として、世界遺産追加登録についてお伺いいたします。  紀伊山地の霊場と参詣道は、ある期間、あるいは世界のある文化圏において、建築物、技術、記念碑、都市計画、景観設計の発展における人類の価値の重要な交流を示していること等の世界文化遺産登録基準を四つ満たし、2004年我が国で12番目の世界遺産に登録されました。  本市は、このうち熊野本宮大社、熊野参詣道、大峯奥駈道、及びそれらを取り巻く文化的景観を有しております。ちなみに、本市と姉妹都市である平泉町におきましても、奥州藤原氏が栄えた時代の寺院や遺跡群が数多く残り、そのうちの中尊寺を含む5件が、仏国土をあらわす建築・庭園及び考古学的遺跡群として2011年、世界遺産登録されました。  また、現在においても、平泉をさらに価値あるものとして、世界にアピールするため世界遺産登録の追加及び拡張に向けた取り組みを行っているとお聞きしております。  言うまでもなく、世界遺産の登録は、普遍的な価値を有する文化財や自然環境の確実な保全が第一義であります。  しかし、同時にそれは観光の大きな動機につながり、世界遺産を保有する自治体にとって観光客数の増加に絶大な効果をもたらしました。事実、これまでの10年間、本市はこの世界遺産、紀伊山地の霊場と参詣道を和歌山県世界遺産条例を遵守しつつ、観光振興策の核としてとらえてきた経緯があります。  特に、世界遺産登録10周年を迎えた本年は、世界遺産のある町田辺として、大々的にプロモーションを行ってきており、その紀伊山地の霊場と参詣道が拡張されるとなれば、大きな起爆剤になり得ることは容易に推測されます。  県は、既に、紀伊山地の霊場と参詣道の世界遺産追加登録への取り組みを行っているとの報道があり、本市といたしましても、積極的に推進していくべきだと考えますが、まずは小項目1として、世界遺産追加登録について当局の認識をお伺いいたします。             (4番 北田健治君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    市長、真砂充敏君。             (市長 真砂充敏君 登壇) ○市長(真砂充敏君)    議員御質問の世界遺産追加登録に対する本市の認識についてでありますが、御承知のとおり、平成16年7月に世界遺産登録された紀伊山地の霊場と参詣道は、吉野・大峯、熊野三山、高野山の三つの山岳霊場、それを結ぶ大峯奥駈道、熊野参詣道、高野山町石道という参詣道、その周辺を取り巻く文化的景観で構成されています。  しかし、県内には同等の価値を持つにもかかわらず、未指定の参詣道や関連文化財が存在します。世界遺産の保全と活用のため、平成18年に和歌山県、奈良県、三重県で構成される世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」三県協議会が策定した保存管理計画には、史跡の追加指定について各参詣道の中には、指定地が細切れとなり連続していない区間もある。できるだけ連続性のある線としての保存に努めることとする。  なお、指定等の保存措置が講じられていない和歌山市から田辺市間の紀伊路、串本町から那智勝浦町間の大辺路についても史跡指定に向けた事務を進め、できるだけ早い時期に適切な保存措置を講ずることが必要であると今後の課題が示されております。  また、世界遺産の追加登録に関しては、史跡や建造物の国指定文化財への指定が必要となってくることから、県では、平成22年度より、関係市町と連携して国の文化財指定に向けた世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」関連の文化財調査及び関係機関との調整を進めているところです。市といたしましても、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に関連する文化財について、その価値を調査し、指定を進めていくことは文化財保護及び世界遺産追加登録の観点からも重要であると認識しており、県と連携して社寺や道等の遺跡の調査を行うなど、国の文化財指定に向けて鋭意取り組みを進めているところであります。             (市長 真砂充敏君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    北田健治君。             (4番 北田健治君 登壇) ○4番(北田健治君)    御答弁いただきました。  当局としても、まずは国の文化財への指定に向け、既に県と連携し、社寺や道等の遺跡の調査を行っているとのことでありました。本市においては、参詣道の赤木越や潮見峠などが対象になっているとの報道が既になされておりましたが、闘鶏神社においても、学術調査委員会が設置されております。  この闘鶏神社は皆さんも御承知のとおり、熊野三山を勧請しており、平安時代末期の熊野別当・湛快の時分に、天照皇大神十一神の勧請も受け、新熊野十二所権現神社と称されていた歴史がございます。  本市が熊野古道の大辺路、中辺路の分岐点であることから、皇族や貴族が当社で参籠し、心願成就を祈願した後、熊野参詣に向かう、あるいは熊野の別宮的な存在でもあることから、山中の熊野に向かうことなく当社において参詣し、引き返したとされており、まさに熊野信仰の一翼を担っておりました。  加えて、社名の由来である源平合戦の際に、21代熊野別当・堪増が紅白の鶏を戦わせ、源氏に見方することを決断し、熊野水軍を率いて壇ノ浦に出陣したという物語は余りに有名であります。  このように、闘鶏神社は熊野との強い関係性を示していることや、社殿の構成や配置、形式が大斎原にあった熊野本宮大社と類似しており、大洪水で流出したかつての大社の姿を今に伝えている点も評価されていることから、闘鶏神社も世界遺産追加登録をも見据えた国の指定文化財指定への調査対象になり得ると考えるわけですが、小項目2として、本市における新たな登録候補地の詳細について当局の答弁を求めます。             (4番 北田健治君 降壇)
    ○議長(塚 寿雄君)    教育次長、小川 鏡君。            (教育次長 小川 鏡君 登壇) ○教育次長(小川 鏡君)    議員御質問の本市における新たな登録候補地についてお答えいたします。  先ほど、市長の答弁にもありましたように、世界遺産の追加登録に関しましては、その前提として史跡や建造物の国指定文化財への指定が必要となってまいります。現在、県内では、未指定の参詣道や関連文化財を保有する市町におきまして、国の文化財に指定するための取り組みが行われておりますが、このうち本市では、熊野参詣道中辺路のうち、鮎川から富田川沿いの滝尻に至る北郡越、上三栖から長野の水ヶ峠に至る坂道である長尾坂、三栖から左会津川を上って潮見峠を経由し、栗栖川に至る峠道であります潮見峠越、湯峯温泉と三越峠を結ぶ近道として近世に頻繁に利用されました赤木越の四つの道と熊野参詣道大辺路のうち古くから熊野三山の別宮的な存在として知られ、社殿の配置や構造が熊野本宮大社と共通するほか、社殿やそれを取り囲む境内地が近世以来の構成を保持するなど、全体が高い文化財的価値を有する闘鶏神社境内の合わせて5カ所について取り組みを進めているところでございます。  これらはいずれも現在の指定地と同様、史跡熊野参詣道を構成する重要な要素として位置づけられるものと考えております。  以上でございます。            (教育次長 小川 鏡君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    北田健治君。             (4番 北田健治君 登壇) ○4番(北田健治君)    世界遺産追加登録を見据えた国指定文化財指定の調査対象に、闘鶏神社を含む5カ所が答弁の中で挙げられました。中でも、闘鶏神社の世界遺産追加登録の実現は、紀伊山地の霊場と参詣道をより広域において生かせ、扇ヶ浜海水浴場とともに、町中観光の拠点ともなり、空洞化が深刻化している市街地の活性化に大きく寄与するものであると考えております。  ちなみに、私はその建設に長年議論や検討がなされております文里湾架橋について、かねてから中心市街地の訴求力が向上して初めて必要性が生じるとの考えでありました。この闘鶏神社が世界遺産となれば、その建設は大きな意味を持つものであると考えております。  世界遺産追加登録実現に向けて、一層の努力を望むところでありますが、引き続き、次はその取り組みについて端的に質問をいたします。本市においては、国の指定文化財指定及び世界遺産追加登録に向け、今後どのような取り組みを行っていくのか、小項目3として当局のお考えをお伺いいたします。             (4番 北田健治君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    教育次長。            (教育次長 小川 鏡君 登壇) ○教育次長(小川 鏡君)    御質問の今後の取り組みについてお答えいたします。  先ほども申し上げましたように、世界遺産の追加登録に関しましては、まず、国指定文化財への指定が必要となります。そのため、現在、国の文化財指定のための意見具申に必要な事務作業として、対象となる文化財の所有者、占有者の指定同意を得る作業を行っており、必要書類を整えた上で、来年1月末ごろに県を通じて国に意見具申を行う予定といたしております。  市といたしましては、まずこの国の文化財指定に向けた意見具申を最優先の事項と捉えて鋭意取り組みを進めておりますので、御理解をいただきたいと思います。  以上でございます。            (教育次長 小川 鏡君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    北田健治君。             (4番 北田健治君 登壇) ○4番(北田健治君)    続いて、大項目の3点目、道徳教育の状況についてお伺いいたします。  まず、道徳教育の意義とは、児童生徒が人間としてのあり方を自覚し、人生をよりよく生きるために、その基盤となる道徳性を育成することであります。  小・中学校での道徳では、各教科、外国語活動、総合的な学習の時間及び特別活動における道徳教育と密接な関連を図りながら、計画的、発展的な指導によって、これを補充、深化、統合し、道徳的価値の自覚及び自己の生き方についての考えを深め、道徳的実践力を育成するものとされております。  学校教育法施行規則では、各学年において週1単位時間、年間35単位時間の標準授業時数を規定しております。平成23年度の道徳の全国平均授業時数は、小学校で35.7時間、中学校で35.1時間と標準授業時数を超えているとのデータでありますが、小項目1として、本市の各学校における道徳の授業実施時間について、当局の御見解をお伺いいたします。             (4番 北田健治君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    教育長、中村久仁生君。            (教育長 中村久仁生君 登壇) ○教育長(中村久仁生君)    本市における道徳の授業実施時間についてお答えをさせていただきます。市内の各学校の道徳の授業実施時間につきましては、各学校からの実施状況報告によりますと、全ての学校で年間標準時数の35単位時間を超えて実施してございます。  また、道徳教育のプランにつきましては、各校の教育計画に道徳教育全体計画を位置づけて、年間指導計画を作成しており、それをもとに、道徳的な心情、判断力、実践意欲と態度などの道徳性を養うことを目指して、道徳の時間と各教科を関連させながら指導を行っているところでございますので、御理解をいただきたいと思います。            (教育長 中村久仁生君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    北田健治君。             (4番 北田健治君 登壇) ○4番(北田健治君)    それでは、次の質問に移ります。  本年度から全国の小・中学校の道徳教育用教材として、「わたしたちの道徳」が全児童生徒に配布されております。  去る5月と7月、文科省から教育委員会に特に夏休みなどの長期休暇に当たり、本教材を児童生徒一人一人が持ち帰り、家庭や地域でも活用できるように計らうことという事務連絡があり、その後、7月11日に行われた下村文科大臣の記者会見で、この「わたしたちの道徳」は学校だけではなく、家庭や地域においても広く活用していただくことを狙いとしており、これまで2度にわたり教育委員会等に対し、その効果的な活用を呼びかけているところでありますが、これまでのところ学校によっては本教材を教室に据え置いて、家庭に持ち帰らないようにしている等、十分な活用がまだなされていないという状況があるとの発言がありました。  そこで、私も数校の保護者や児童生徒にお聞きしたところ、ほとんどの児童生徒が家庭に持ち帰っておらず、保護者の多くは教材の存在さえ知らないという必ずしも文科省の意向を反映している状況でないと実感いたしたところであります。  12月も中旬を迎え、小・中学校では、あと10日余りで2学期が終業し、冬休みとなりますが、小項目2として、教育現場及び家庭、並びに地域における「わたしたちの道徳」の活用状況をどのように当局は把握しているのか、お伺いいたします。             (4番 北田健治君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    教育長。            (教育長 中村久仁生君 登壇) ○教育長(中村久仁生君)    「わたしたちの道徳」の活用状況についてお答えいたします。  各学校の道徳の時間では、それぞれの指導計画にのっとって、読み物や映像などの資料を使用し、授業を展開しているわけであります。「わたしたちの道徳」は児童生徒が道徳的価値についてみずから考え、実際に行動できるようになることを狙いとして、文部科学省が作成した道徳教育用教材で、本年度より全児童生徒に配布されました。各学校でも、道徳の時間に使用する教材と位置づけ、活用が始まっております。  現在の市内の活用状況といたしましては、全ての学校で活用が始まっておりますが、しかしながら、作成されたばかりの資料であるため、各学校では既に作成していた年間指導計画への組み入れを工夫しながら取り組んでいる、こういう状況でございます。  また、議員御指摘のように、この資料は、児童生徒が家庭に持ち帰って、家庭や地域などでも活用できるよう、児童生徒一人一人に確実に配布することが、平成26年5月15日付の文部科学省の通知にも示されてございます。しかし、8月に行った調査では、家庭や地域での活用については、まだまだ十分ではなく、学校や学級に保管し、家庭に持ち帰らせることを徹底できていない状況にある学校が多くございました。そのため、校長会や学校訪問において、指導しているところでございます。  今後、学校に対して今回この資料集が作成された趣旨の周知を徹底し、家庭・地域での活用が進むように取り組んでまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りたいと思います。            (教育長 中村久仁生君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    北田健治君。             (4番 北田健治君 登壇) ○4番(北田健治君)    私も文科省のホームページで、「わたしたちの道徳」を拝見いたしました。学習指導要領が示す集団や社会とのかかわり等、四つの項目に沿って、コラムや物語などが多数掲載され、大人もみずからを顧みることができる内容となっております。  その中で、中学生用の「私たちの道徳」には、濱口梧陵のコラムやエルトゥールル号の物語が掲載されております。和歌山県民といたしましても、全国に配布されている教材に先人たちの話が掲載されていることは誇りであると同時に、後世にも語り継いでいかなければなりません。  また、本市においても、郷土の歴史を学び、親しむ心を育てるため、郷土の偉人南方熊楠、植芝盛平等独自の副読本を作成し、配布されております。これらの教材を学校で据え置くのではなく、家庭に持ち帰り、たまに宿題として保護者と一緒に読み、話し合いの場をつくることが児童生徒はもちろん家庭においても郷土に対しての愛着や偉人に対する誇りを持つ第一歩につながるのではないでしょうか。  そこで小項目3として、今後、道徳教育においてこれらの教材や副読本をどのように活用し、道徳性の育成や郷土への愛着心の醸成を図っていくのか、当局の御見解をお伺いいたします。             (4番 北田健治君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    教育長。            (教育長 中村久仁生君 登壇) ○教育長(中村久仁生君)    道徳教育における教材の生かし方ということで御答弁をさせていただきます。  現在、学校現場では、「わたちの道徳」を初め、さまざまな資料を活用しながら道徳の指導をしているところであります。例えば、田辺市教育委員会で作成しました副読本「南方熊楠」を小学校4年生で、それから「植芝盛平」を小学校5年で活用してございます。道徳の時間や総合的な学習の時間、社会科等で指導しているところであります。  また、山本玄峰についての映像教材についても各学校に配布しております。これらの副読本は、郷土の偉人について学ぶことにより、自分の生き方を考える機会となると同時に、郷土についての誇りを持つことにつながるものと考えてございます。  加えて、和歌山県教育委員会が作成しました地域の人物や事例を扱った読み物教材「心のとびら」「希望へのかけはし」を小・中学校にそれぞれ配布してございます。これらの中では、濱口梧陵や華岡青洲などの和歌山県偉人について多く扱われてございます。濱口梧陵については、防災教育にもつながり、実際に現地に行き学習する学校もふえてきてございます。  議員御指摘のように、「わたしたちの道徳」を初めとする資料集や南方熊楠、植芝盛平などの副読本を家庭に持ち帰り、家族とともに読んだり、話し合う材料として活用したりすることは、道徳教育上大変効果が期待できると認識してございます。  今後、これらの資料や副読本についても児童生徒が学ぶだけではなくて、家庭に持ち帰り、家庭や地域で活用することで、より一層道徳教育が充実するよう努めてまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りますようよろしくお願いします。            (教育長 中村久仁生君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    北田健治君。             (4番 北田健治君 登壇) ○4番(北田健治君)    御答弁いただきました。  文部科学省は各学校において、道徳教育が確実に実施されるよう仮称「特別の教科道徳」として位置づけて格上げし、2018年度からの実施を目指しております。  本市においても、「わたしたちの道徳」や副読本などの教材を学校はもとより家庭・地域で積極的に活用することで、個を重視する余り、希薄化しつつある道徳性や郷土を愛する心が現代社会においても培われることを期待して、私の一般質問をこれで終了します。  御清聴ありがとうございました。             (4番 北田健治君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    以上で、4番、北田健治君の一般質問は終了いたしました。  休 憩 ○議長(塚 寿雄君)    この場合、午前11時まで休憩いたします。              (午前10時49分)          ―――――――――――――――――――  再 開 ○議長(塚 寿雄君)    休憩前に引き続き会議を開きます。              (午前11時01分) ○議長(塚 寿雄君)    続いて、19番、高垣幸司君の登壇を許可いたします。            (19番 高垣幸司君 登壇) ○19番(高垣幸司君)    皆さん、おはようございます。今回は1点だけ、鳥獣害対策について質問したいと思います。短時間なのでよろしくお願いします。  現在、行政、猟友会、並びに農家みずからも懸命にさまざまな有害鳥獣対策を講じているのが現状でありますが、いまだにその被害は減少するどころか、放任園がふえ続けるのと歩調を合わせるように、その被害もふえ続け、またイノシシ、シカ、サルなどの個体そのものも私たち生活圏にまで押し寄せるほどの勢いで、ふえ続けている実態が今、日常化しつつあるからです。  それに、今年度産ミカンの価格の低迷、梅干しの生産者価格安も重なって、農家はそれこそ悲鳴を上げている、そのような状況の中で、何とか数十年前のように、これらの有害鳥獣対策に時間をとられることなく、農作業に専念できる環境を取り戻すことができないかとの思いから、急遽、質問することにしました。  1点目についてですが、現在の鳥獣害の被害状況を教えていただきたいと思います。また、これらの実態を見て、田辺市の基幹産業である梅、ミカン産業を守るという立場、また所得税、固定資産税などの収益面からしても、市としてどのように捉えているのかをお聞きしたいと思います。  2点目ですが、ジビエ本宮についてお聞きしたいと思います。以前、私は2009年9月議会、そして翌年の2010年の9月議会とこの鳥獣害対策について質問させていただきました。もうあれから5年が経過することになるわけですが、御存じのように、県や市、そして農家や猟友会の皆さんによる懸命の対策が講じられているにもかかわらず、その被害は減るどころか、年を経るごとにふえ続けているのが現状で、合併前と比べると、倍以上の年間捕獲数となっているのが現実です。  当時、島根県美郷町のイノシシ、シカの食肉加工施設にも視察に行きましたが、そこでの製品は東京の有名レストラン、あるいはフレンチレストランにも販売ルートを持ったり、地元でのカレー食材に利用したりとそのような現状を伺い、また当時、和歌山県内では日高川町にも公営の食肉加工施設ができるという話もあり、同様に被害がふえ続けている田辺市においても、このような捕獲物の受け入れ施設ができないものかと質問もし、危惧していたところ、本宮町にまず試験的に猟友会や有志による加工施設をつくるということで、その時点では落ちついたわけなのですが、果たして、今の現状をかいま見るには、量的、面的にも広く大きく機能しているのかどうか、今のジビエ本宮でのその後の経過と処理状況、そして今後の施設のあり方についてお聞かせください。  3点目ですが、そのような経緯をたどりつつ、余りにも大きな被害に悲鳴を上げながら、農家みずから農作業の合間にくくりわなや、あるいは囲いわななどで自己防衛をそれぞれの地区の有志により現在も熱心に取り組んでくれております。食肉として利用できるものはそれぞれにおいて自家消費もしたり、それらに適さないものなどは土中に埋めたり、あるいは小動物は焼却処分をしたり、また梅、ミカン、野菜などの生産物をそのようにして守り続けてきております。  しかしながら全体的な捕獲頭数を見てもわかるように、それらにおいての処分にも限界が来ているのは確かです。土中への処分でも腐食が間に合わず、場所を変えるにしても限りがあります。ユンボなどの機械を所有していないところもあり、農繁期と重なる夏場などは有害鳥獣許可が出ていても、とても対応できるとは限らず、捕獲もできない状況になります。  また、一方、今それぞれの捕獲動物には、1匹について幾らとかいう補助制度もありますし、くくりわななどの免許取得などにも補助制度もできています。また、地区によっては中山間地域等直接支払制度なども利用できるところもあります。それらについて、それの受け入れ価格についても安い。せめて1匹1万円ぐらいにしないと、わなの傷みぐあいを見ても、採算が取れないという話も聞くわけであります。しかしながら、今、せっかくそれらを利用しながら、個体を減らすために苦労して捕獲しても、その処分方法がないという状況ではどうにもできないというわけでございます。  また、その捕獲への意欲も沸いてこないというのが現実であると思います。前回、質問した当時は、食肉加工によって、ある程度の消費も見込まれるのではとの期待感もありましたが、今、県や市による食肉加工販売や消費の努力もしてくれている中でも、それらは捕獲量の1割にも満たないという現実を見ても、これからは加工場と併用した大量処分可能な処理方法を考えなければならない、そのような時期に来ているのではないかと考えます。  当局の考え方をお聞きしたいと思います。  1回目の質問を終わります。            (19番 高垣幸司君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    19番、高垣幸司君の質問に対する当局の答弁を求めます。  市長、真砂充敏君。             (市長 真砂充敏君 登壇) ○市長(真砂充敏君)    議員御質問の鳥獣害対策についての1点目、現在の被害状況については私から、2点目、3点目の質問については担当部長からお答えいたします。  現在の鳥獣害の被害状況についてですが、農家からの被害報告や猟友会からの聞き取りによる被害状況を積算しておりますが、平成25年度ではイノシシにつきましては、被害金額537万3,000円、被害面積9.25ヘクタール、シカについては被害金額1,009万8,000円、被害面積13.64ヘクタール、サルについては、被害額1,573万7,000円、被害面積6.03ヘクタールで、そのほかアライグマなどを含めた野生鳥獣全体による被害金額は3,806万4,000円、被害面積は31.36ヘクタールとなっております。また、これらの被害を抑えるための有害鳥獣の捕獲状況ですが、平成25年度では、イノシシで545頭、管理捕獲と合わせたシカの捕獲頭数が995頭、サルで177匹となっており、合併当初の平成17年度のイノシシが210頭、シカが117頭、サル152匹と比較しますと、狩猟者の皆様の積極的な取り組みにより捕獲頭数も著しく増加しているのが実情であります。  このような状況の中、生産農家にあっては、鳥獣による被害について、農業を円滑に運営する上においては、大きな障害となっておりまして、有害鳥獣による被害は、近年の梅・ミカンの価格低迷の上にさらにのしかかる大変大きな問題であるものと認識しております。
     また、田辺市における農業粗生産額は約80億円にのぼり、特に被害の大きな梅・ミカンはその中心であることは御承知のとおりでありますので、有害鳥獣被害は農家の収益面にも大きく影響するものであり、当然、その減収は市の税収にも影響を来すものと認識しております。  加えて、鳥獣害による農家の営農意欲の損失、被害のひどい園地や条件不利園地の耕作放棄などに波及する問題も多く、市としても懸念しているところであります。             (市長 真砂充敏君 降壇) 議長(塚 寿雄君)    産業部長、那須久男君。            (産業部長 那須久男君 登壇) ○産業部長(那須久男君)    次に、2点目のジビエ本宮の処理状況についてでありますが、野生鳥獣食肉処理施設整備事業は、イノシシやシカ肉の有効活用と捕獲事業への意欲を喚起することを目的として創設し、本事業を活用して、ジビエ本宮が平成24年度から稼働しております。  従来、捕獲されたイノシシやシカについては、狩猟者による自家消費が大半を占めておりましたが、この施設の完成によりシカ肉やシシ肉は衛生的に処理され、消費されております。平成25年度では、イノシシ、シカで60頭を処理し、食肉として約560キログラムを販売しております。  また、ジビエ本宮では、ジビエ料理の農林水産業まつりでのPR事業や大阪市内への商談等も進められておりまして、消費と流通の拡大にも努めているところであります。最近では、当初計画以上の注文や商談もあり、また、大口の商談などに対応するためには、現状の施設では品質チェックやストック機能が不足しており、さらなる設備改善の必要性が生じておりまして、市といたしましても、ジビエの流通拡大に向けてさらに支援を行ってまいりたいと考えております。  次に、3点目の捕獲した鳥獣の処理方法についてですが、現在、捕獲した鳥獣のうち、イノシシ、シカについては猟師の皆さんで自家消費したり、また食肉処理施設において処理され流通したり、さらには山の中で埋設したりといった方法により処理されております。  一方、アライグマ等小動物については、田辺市では廃棄物処理場において焼却処理を行っております。  イノシシを例にとりますと、県内では1万3,049頭が狩猟及び有害駆除により捕獲されており、17カ所の食肉処理施設などで約500頭近くが解体処理され、それ以外が自家消費や土中への埋設により処理されておりまして、残念ながら自家消費や埋設処理の具体的な統計は把握できていないのが実情であります。  しかしながら、議員御指摘のように、田辺市内の有害鳥獣捕獲の実態から申し上げましても、シカ、イノシシの捕獲頭数は年々ふえておりまして、自家消費や埋設処理で進めてきた地域においても、埋設場所に限界が来ているなどといった意見を伺っており、地域のために有害鳥獣を捕獲いただいている狩猟者の皆さんには大変な負担になっているものと認識しているところであります。  市といたしましても、当然ながらジビエ料理など食肉処理による食品としての流通についてはさらに推進してまいりたいと考えておりますが、これ以外の方法による処理についてもあわせて検討しなければならない喫緊の課題であると考えております。他府県においては、既に焼却処理や微生物による発酵処理などさまざまな方法により処理されている例もあり、当地域における処分方法として、どのような方法が一番適切であるかといったことなど、専門的な知見を伺いながら、十分研究するとともに、有害鳥獣の処理が円滑に進むよう、具体的な方策について検討を進めてまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようお願いいたします。  以上でございます。            (産業部長 那須久男君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    高垣幸司君。            (19番 高垣幸司君 登壇) ○19番(高垣幸司君)    再質問しない予定だったのですが、この2点目のジビエ本宮について1点だけお聞かせ願いたいのですが、今の処理状況、有効に利用されてストックヤード、そういった面で拡大もしていきたいという答弁だったかと思うのですが、それらは本宮エリアに限られての受け入れですか、それとも旧田辺市、この辺の地域における捕獲動物もある程度受け入れられているのかどうか、その辺、もう一度答弁になかったので、面的な状況も聞かせていただきたいという質問もあったので、それについてお答えいただけますか。            (19番 高垣幸司君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    産業部長。            (産業部長 那須久男君 登壇) ○産業部長(那須久男君)    ジビエ本宮での捕獲鳥獣の処理については、先ほど答弁申し上げましたとおり、年間60頭程度でありまして、その鳥獣の捕獲エリアについては、御指摘のとおり、本宮地域内であります。旧田辺地域で捕獲された鳥獣については、現時点では自家消費と埋設により処理されているのが実情であります。  市といたしましては、本宮地域のみならず、田辺市全域におきまして、ジビエでの処理拡大について諸課題等を踏まえる中で、可能性を見きわめるとともに、他の手法による有害鳥獣の処理について、具体的な方策の検討を進めてまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようお願いいたします。  以上でございます。            (産業部長 那須久男君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    高垣幸司君。            (19番 高垣幸司君 登壇) ○19番(高垣幸司君)    この処理問題については、喫緊の課題でもあり具体的な方法について研究を今後進めていくという答弁をいただきました。ありがとうございます。たまたま、きょう私が車で役所に着いたときに電話が入りまして、あなたのところのミカンは今収穫しているけれども、カラスがどっさりついているぞという電話をいただきました。緊急にテグスを張らなかったら皆食べられてしまうぞという話をちょうど私の一般質問の朝聞いたので、すぐ息子に連絡したのですが、その話が終わって、会派室に入ったら、今度は有害の時期ですが、夏場のときの補助金は1匹幾らとか、先ほどお話ししましたが出ているのですが、今の時期、狩猟期においては何も出ないというのが今の状況であって、いろいろな会議で、それにも補助金を出すべきではないか、頭数を減らすためには出すべきではないかという意見もよく聞くよということを会派室でも聞いたので、その2点について、きょうはたまたま一般質問の機会があるので、皆に聞いてもらいますということで今話をさせていただきました。これは質問ではございませんが、頭の隅に入れておいてもらいたいと思います。  私は農業を始めて数十年になるわけですが、農業にかかわっているものにとって、一番の大きな楽しみ、あるいは生きがいというのはやはり丹精込めてつくり上げてきた生産物の収穫にあると思います。特に、最近は異常気象も続き、災害、病虫害、鳥獣害にも脅かされて、そこに価格安の不安なども加わり、収穫までの道のりは本当に長いものになってしまいました。  そのような苦労を経た中で、いざ収穫期に入って楽しみに畑に行けば、既にイノシシ、あるいはサルなどによってその作物のでき上がりを待っていたかのように、あたり構わず食い荒らされて、ほとんど商品価値もなくなってしまっている現状を目の当たりにして、情けない思い、あるいは茫然自失になって、おまけに畑まで掘り起こされて荒らされている。このような実態がもう何年も続いているのが現実であります。  田辺市の基幹産業であるミカンや梅産業も、これらによる農家の生産意欲の低下、またそれらによる後継者の不足、価格安、放任園の増加などによって、今既に危機的な状況にあるのではないか。このように考えます。政府も今、地方創生、農業・農協改革などとやっと重い腰を上げました。  私は20代のときに、父の死亡により、迷った末に農業の道を選びましたが、当時からオイルショックやオレンジの輸入自由化、円高による輸入農産物の台頭など、数々の試練は体験してきたつもりですが、その時々から第1次産業への支援には国はもっともっと力を入れるべきではないかと考えるようになってきました。自動車や電化製品を売らんがための代償になっているのではないか。  しかしながら、もっと大局的に見て、それが国家として輸出大国としての経済発展の基幹であるというものであるならば、それに見合うだけの農業支援はしなければならない。そのように考えるところでございます。  特に、農業は国民への食糧の供給、大水の災害から国土を守る涵養作用、緑や国土の形成、CO2を吸収し、酸素の供給をする。そのようなはかり知れない効果があるものだと言われております。ゆえに欧米などのように、あえて行う生産者に対する特別支援は国策として当然なすべき必須のものであると思っております。その意味で、国の今のこれらによる見直しは私には遅きに失したとも思っております。だからといって、今手をこまねいている時間はもうないし、待ったなしの状況にあると思っております。何よりも、今回のこの鳥獣による被害は一番大切な農家の生産に対する意欲をもぎ取ってしまう、生きがいややりがいをもなくしてしまう悲しいものであります。  5年間の私の前回の質問のときも、採算面からしても、施設の建設は高額であり、またメンテナンスにも費用がかさむということで、見送られてきました。私は今の状況では、目先の採算性、あるいは費用対効果を考えるのではなく、もっと大きな視点で農家と農業を守り、田辺市の大きな地場産業を守るという、また将来の若者たちへの先行投資の気持ちで取り扱っていただきたいと考えます。また、今政府が言うように成長産業としての農業への取り組みは喫緊の課題である。そのような理念に基づき、田辺市から全国的な先進的処理施設、先ほど研究すると言っていただきましたが、そのような農業支援の一つとして、早急に実践していただくことを心から望んでおります。  費用対効果等そのような点について、もし答弁いただけるのなら、投資について、採算面とかを考えるのではなく、ある程度の投資はいいのではないかと、質問ではないです。もし考え方がありましたらどうですか。            (19番 高垣幸司君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    一定の考え方等ありましたら発言をいただければと思います。  産業部長。            (産業部長 那須久男君 登壇) ○産業部長(那須久男君)    処理施設に対して、その投資に対しての費用対効果はということでしょうか。            (産業部長 那須久男君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    高垣幸司君。            (19番 高垣幸司君 登壇) ○19番(高垣幸司君)    以前、費用の面から、あるいはメンテナンスの面でも相当かさむからという理由でやめることになったのですが、それについての現在の考え方について、もしありましたらでよろしいのですが。            (19番 高垣幸司君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    産業部長。            (産業部長 那須久男君 登壇) ○産業部長(那須久男君)    前回お答えしたときには、収穫施設等は事業費的には膨大な金額が要る。それとランニングコストについても人の雇用であったり、修繕であったりということで、大変な金額が要ってくるということであったかと思うのですが、今現在、先ほどもお答えしましたように、全国的にもそうした処理施設というのが少しずつ出てきておりますので、そうした施設等への問い合わせや視察等取り組みながら田辺市において、その施設を設置するのか、あるいは民間業者への焼却委託する等のことも考えながら、その費用対効果を十分検討してまいりたいと考えております。  答弁になったかどうかわかりませんが、よろしくお願いいたします。            (産業部長 那須久男君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    高垣幸司君。            (19番 高垣幸司君 登壇) ○19番(高垣幸司君)    ありがとうございます。そういう大変な農家の厳しい声、これまで何回も聞いておりますので、ぜひ苦労してとった捕獲物をいつでも受け入れできるような体制づくりをしていただくことをお願いして、私の一般質問を終わらせていただきます。  ありがとうございました。            (19番 高垣幸司君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    以上で、19番、高垣幸司君の一般質問は終了いたしました。  休 憩 ○議長(塚 寿雄君)    この場合、午後1時まで休憩いたします。              (午前11時26分)          ―――――――――――――――――――  再 開 ○議長(副議長 佐井昭子君)    休憩前に引き続き会議を開きます。              (午後 1時00分) ○議長(副議長 佐井昭子君)    続いて、1番、川﨑五一君の登壇を許可いたします。             (1番 川﨑五一君 登壇) ○1番(川﨑五一君)    皆さん、こんにちは。きょうの1番目の方がトップバッターというお話があったのですが、僕は割と午後一になるなと思いながらきょうはやるのですが、打順で言うと3番ですから、これから3、4、5とクリーンナップが続くということで、一生懸命やっていきたいと思います。  今回の質問は2項目です。まず、1項目めから質問させていただきます。ゴールデンイヤー後の人事配置についてということでお伺いいたします。この数年間はゴールデンイヤーといいまして、国体、それから世界遺産登録10周年であったり、合併10周年であったりとさまざまなイベント等が行われるわけですが、それに対しての人事配置がこの間行われてきました。総合運動公園整備室及び国体推進室というのは、これは公園整備が終わり、また国体が終われば、その目的を達して、また今後は改編されるということになるかと思うのですが、この廃止・縮小後における人事配置計画の方向性について、お聞きしたいと思っております。  この職員というのは増員してつくったわけではないですから、実際はどこかを絞って捻出してきたという経過があるのですが、純粋にそこへ帰すということになるのか。それとも、はたまた新しくこういったところにふやしていこうと考えている、ここを増員していくべきだと考えている。こういう部署がありましたら、お聞かせいただきたいと思います。             (1番 川﨑五一君 降壇) ○議長(副議長 佐井昭子君)    1番、川﨑五一君の質問に対する当局の答弁を求めます。  総務部長、中瀬政男君。            (総務部長 中瀬政男君 登壇) ○総務部長(中瀬政男君)    平成27年度に開催される紀の国わかやま国体及び紀の国わかやま大会の終了に伴い、国体推進室や総合運動公園整備室の業務が廃止・縮小になることに伴う職員配置についてでございますが、社会経済情勢等の変化に対応し、新たな行政課題や住民ニーズに即応した施策を展開しなければならない部署などへの配置を基本に考えているところでございます。            (総務部長 中瀬政男君 降壇) ○議長(副議長 佐井昭子君)    川﨑五一君。             (1番 川﨑五一君 登壇) ○1番(川﨑五一君)    行財政改革ということもありますから、当然、退職される方もあって、そこへ埋めていくということで、実際は体制的に余り変わらないということも起こり得る可能性もあるかと思うのですが、私はこの一定数の方々が動くに当たって、幾つかのポイント、こういう点に主眼を置いて人事配置の計画をしていただきたいというのがあります。  一つは、現時点において、時間外労働が恒常的に多い部署です。やはりこれは職員そのものが足りていないという前提で考えて、やはり職員を補充して、労働環境といいますか、そこを改善していくということが必要ではないかと思います。  そしてもう一つは、まちづくりを担う部署ということです。この間、合併10年たって一体感の醸成ということは常々言われてきましたが、その課題であったり、過疎化、人口減少による活力の低下ということでいうと、当然、まちづくりというのは市民が主体ですが、これまで生涯学習の問題でも取り上げましたけれども、やはり行政がそこの事務局的機能を仕掛けていくということでいうと、こうしたまちづくりを担う部署を補強していくということが必要ではないかと考えています。  例えば、防災対策室から防災まちづくり課と。課の名前にまちづくりというものも据えたのですから、そこにふさわしい体制がとられるべきではないかと考えております。  それから、もう一つは、今の総務部長のお話でもありますけれども、新たなプロジェクト、時代の要請に応えるプロジェクトが今後必要になってくるものもあるかと思います。この間でいいますと、たなべ営業室というのを新たなプロジェクトとして立ち上げてきたという経過があると思いますが、今後もこうした新たなプロジェクトをやるのであれば、当然そこには必要になってくるであろうと思います。  そして、この提案のうちの4点目です。ここは私はぜひともと思うのですけれども、現在、嘱託になっている職種で、ぜひとも常勤に戻していただきたい。これはまちづくりを担う部署との関係でもありますけれども、現在、教育事務所長は、4教育事務所中3教育事務所が嘱託職員という身分になっています。確かに、現時点において言いますと、余人を持ってかえがたい。行政局長をされた、またそういう地域の実情に非常に詳しい方が教育事務所長として残って、その任に当たっておられるという状況というのも理解はできるのですが、やはりまちづくりの中心、旧町村部のまちづくりの中心的なポストですから、ここは常勤職員がきっちりと座っていただきたいと考えています。  こうした今4点のポイントを申し上げたのですが、このプロジェクト等にかかわって、先ほどの総務部長の答弁に加えて、新たにこうした部署を新設していきたい。具体的な名称等でなくてもいいのですが、やはり時代の要請ということでいうと、こういった部署がというもう少し具体的なそういった部署のイメージというのがありましたらお聞かせいただきたいと思います。             (1番 川﨑五一君 降壇) ○議長(副議長 佐井昭子君)    総務部長。            (総務部長 中瀬政男君 登壇) ○総務部長(中瀬政男君)    議員から具体的に職員体制を充実すべきという提案をいただきました。1点目が時間外の勤務が恒常的に多い部署、二つ目にはまちづくりを担う部署、3点目にはプロジェクト関連、4点目には嘱託員、いわゆるまちづくりに係るような部署で現在嘱託員として配置されているのを正職員に変更する部署ということが提案されました。  先ほど答弁申し上げましたけれども、今回の国体関連業務の廃止・縮小に伴う部分につきましては、先ほど答弁申し上げた基本的な考え方でございます。ただ、今後の人員配置につきましては、基本的には定員管理ということがございます。現在、この10月から第3次定員適正化計画ということで、平成26年度から30年度までの5年間で8人の削減に取り組むという目標を設定しております。ですから、総枠として限られた人員の中で、喫緊の行政課題への対応や、より行政サービスの向上が図られるような配置に努めていかなければならないと思っておりますので、個々についての考え方も先ほど申し上げました基本的な考え方の中で御理解いただけたらと思いますので、よろしくお願いします。            (総務部長 中瀬政男君 降壇) ○議長(副議長 佐井昭子君)    川﨑五一君。             (1番 川﨑五一君 登壇) ○1番(川﨑五一君)    余り明快な答えがあるとは期待してはいないのですけれども、新設すべき部署ということで、私はこの間ずっと感じてきた部署としては、世界遺産課、世界遺産を中心的に管理、保全、それから対応するこうした課が必要ではないかと思っております。午前中の質問でも、世界遺産のあるまち田辺というキャッチフレーズが出てきましたけれども、当然、世界遺産というのは日本は大変諸外国に比べて非常に多い登録数だとは思うのですが、それでも2,000ぐらいある自治体の中で、やはり世界遺産を持っている自治体というのはやはり少数ですし、世界に誇る文化遺産であったりというものを持っているわけですから、それに見合う体制が必要ではないか。全国的に調べてみましても、世界遺産の推進に係る課が設置されているのは非常に多いのです。持ったところ以上に、世界遺産登録に向けてということで、人員を特別に置いて、室長であったり課長をつくって、取り組んでいるという自治体があります。世界遺産を持っていないにもかかわらず、それだけ特段の人事配置を行っている。  しかし、田辺市というのは既に先を行って、世界遺産を持っていると。また新たに登録もふやしていこうという話も午前中ありましたが、やはりふやしていくことも必要ですし、保全に対してもそうですし、最悪の場合、この保存状態が悪ければ取り消すということも起こり得ることですから、そういう意味では、文化庁との関係も含めて、観光資源を活用するにしても、何をするにしても中心的な課が必要ではないかと考えております。  その点については、せめて世界遺産保全室とか、振興室でもいいのですが、そういった新たな独立したセクションを設けるというような考えについては、いかがでしょうか。             (1番 川﨑五一君 降壇) ○議長(副議長 佐井昭子君)    総務部長。            (総務部長 中瀬政男君 登壇) ○総務部長(中瀬政男君)    議員から、世界遺産の保全に関する室なり、専門の部署を設けるべきではないかという質問でございます。  現在、この業務を担当しておりますのは、文化振興課、文化財係ということで、この係におきましては、世界遺産の保全関係業務に加えて埋蔵文化財、さらには歴史民俗資料館に関する業務を係長以下5人の職員で担当しているということでございます。
     今後世界遺産の保全業務を初め、現在進めております国指定文化財への指定に向けての取り組み等、業務もふえてくるということが一定予想されております。人員配置、及び体制につきましても、これらの業務量を十分見きわめながら検討してまいりたいと考えているところです。  以上です。            (総務部長 中瀬政男君 降壇) ○議長(副議長 佐井昭子君)    川﨑五一君。             (1番 川﨑五一君 登壇) ○1番(川﨑五一君)    この世界遺産の保全であったりとかいうことについては、グランドデザインが必要ではないかと以前、市長ともやりとりしたことがあるのですが、市のしっかりとした方向性をもって、専門職である学芸員なども置いて、保存であったり、保全であったり、また発掘等も出てくるかと思うのですが、こうしたものについてやはり私は体制をとっていく。本当に世界遺産のあるまち田辺。世界遺産のことについてはそこへ聞けば、一定のことは対応できるのだというところが核になって進めていけたらいいのではないかと。ここ数年で、割と大規模の人事配置が起きてくると思うので、そこでぜひとも検討していただきたいということを提案しまして、この件については、1項目めについては以上で終わります。  2項目めです。システムの見直しについてということで、取り上げさせていただきます。  基本的に、一般質問というのは、大体個別のことについていろいろな角度からやってきたのだろうなと思うのですが、今回は総論としてこの問題を取り上げたいということを考えております。  その中で、その必要性に対する認識についてお伺いしたいと思うわけです。一つは、具体的に申し上げますと、先日の議会開会日、委員長報告の審査をする委員会のときに、報告という形で総務企画委員会のほうでは総務部のほうから市民税の還付加算金の計算間違いがありましたという報告を受けました。この中身もさることながら、私は前年度の決算の認定の最終の委員長報告を行う日の朝に、過去何年間かのこうしたミスがあったということが報告されたというのは、ほかの委員さん方はわかりませんが、私は非常にこれについては憤りました。決算にかかわる部分であるし、調査が既にされていたわけですから、せめてもう少し早い時点でのそういう情報提供が必要であったと思うのですが、その件は今回は主眼ではありませんから、その件についてはその報告の日程等については触れないのですが、この事例は合併以前から誤った解釈によって、還付加算額を計算して支払いを行ってきた。そのことが再調査した中でわかったということだったのです。では、なぜこの誤りがずっと見過ごされてきたのか。合併前からずっと、県内の自治体でも多くのところはこういう間違いをしていたのですよという説明があったのですが、なぜこうした誤りが見過ごされ続けるのか。業務そのもの、業務手順、そうしたものを見直す必要があるのではないかと考えるのですが、その辺についての御認識はいかがでしょうか。             (1番 川﨑五一君 降壇) ○議長(副議長 佐井昭子君)    総務部長。            (総務部長 中瀬政男君 登壇) ○総務部長(中瀬政男君)    今回の還付加算金の支払い不足に関してでございます。合併以前からも全国的な多くの自治体で同じような過ちを犯しているということで、そのシステムがどうなっているのかという御指摘でございました。  この還付加算金の支払い不足につきましては、還付加算金というのは税金の減額等で納め過ぎになった場合の還付金に対する利息相当ということで、税等の計算の起算日に関する地方税法上の解釈の誤りということで生じたということが原因でございます。  本市を含め全国の多数の自治体において、こうした事務処理が行われていたのは、還付加算金の算出方法を規定した地方税法の条文がさまざまな注釈や条文が書き込まれているなど、大変難解だったことも一因だと思いますが、誤った法解釈をし十分に見直されることがないまま引き継がれていたということにあると考えております。            (総務部長 中瀬政男君 降壇) ○議長(副議長 佐井昭子君)    川﨑五一君。             (1番 川﨑五一君 登壇) ○1番(川﨑五一君)    前段はいろいろとややこしかったのですけれども、とにかく誤った法解釈をしてきたので見直す必要がある。こうした業務そのものを見直していく必要があるのではないかというのが今回の主眼なのですけれども、一つ具体的な事例をモデルにして業務手順の見直しの必要についての検証を行いたいと思います。  先日、発生した会計処理に関するミスについて、経過や原因、そして影響額、そして対応等についての説明をお願いします。             (1番 川﨑五一君 降壇) ○議長(副議長 佐井昭子君)    総務部長。            (総務部長 中瀬政男君 登壇) ○総務部長(中瀬政男君)    会計課のミスについてでございますが、市では債権者の方々に月2回の口座振替払いでの支払いをしているということでございます。去る10月10日の口座振替払いについて、出納取扱店に振り込みデータの伝送ができていなかったということで、結果的に振り込みが14日になるということが起こりました。10日の当日、発覚した時点で、支払金額が高額なもの、支払い期日が決まっているものにつきましては、急遽手作業での処理にして支払いをしましたが、その他の支払いについては、処理が間に合わず、次の日が3連休であったため14日の支払いとなった次第でございます。  振り込み件数は、全部で1,156件、合計金額は6億4,286万5,637円で、そのうち10日に支払い処理ができた件数は47件の合計1億503万6,391円であり、残りの1,109件につきましては、14日の振り込みとなり、多くの債権者の方々に御迷惑をかけることになってしまいました。  債権者の方々には、10日の当日、担当課から連絡をしましたが、全ての債権者の方々へ連絡ができなかったこともあり、14日に支払い遅延のおわびの文書を送付いたしたところでございます。  以上です。            (総務部長 中瀬政男君 降壇) ○議長(副議長 佐井昭子君)    川﨑五一君。             (1番 川﨑五一君 登壇) ○1番(川﨑五一君)    私もこの1,156件のうちの1件で額としたら非常にわずかなものです。数千円の振り込みがおくれましたという連絡をいただいて、それぐらいの額だったら大したことはないと思っていたのですが、ほかの方からもおくれたという通知をいただいたけれども、1枚の紙を送ってきて、今後このようなことがないようにしますと書いているけれども、何が起こったのかわからないということで、会計課のほうへ直接聞きましたら、こうした事例があったということをお聞きしたのです。今の説明にあったように、システムそのものを聞きますと、金融機関に送るためのデータをまとめる。送れるようなデータをつくる。そこでは当然、管理職、上司の判こをつくけれども、送りましたというところの判こをつくという手順はなかったと。そのために、送るのを忘れてしまったら、結局そのチェックが入らないということだったとお聞きしました。非常に余りにも初歩的なミスだとは思うのですけれども、ミスなんてそういうものですよね。ヒューマンエラーというのは、まさかなというそんなところでうっかりしてしまうのだなというところでミスが起きるものです。最高安全性能を誇ると言われる日本の原発ですら、事故というのはほとんどヒューマンエラーで起きていますから、そういう意味では、ここをしっかりただしていくというのは、担当者がしっかりするというのも当然なのですけれども、私はシステムとしての不備があると考えております。  送ったことをちゃんとその日の何時までに上司が判こをつかなければ、点検をするというようなシステムがあれば、このミスというのは防げたものですから、こうしたものが必要だと思うのですが、この件について、このシステムは先ほどの還付加算金の話もそうなのですが、ずっと合併前からこうだったのです。新たにこんな手順に変えて今回、このミスが発生したのではなくて、ずっとこうだったと。そしてこの問題では、当然、職員の方々が注意を受けたりという形の処分を受けていると思うのです。私はこのシステムをそのままで放置してきた歴代のその部署の管理職についても責任があると考えています。  今回、たまたまミスに至ってしまったけれども、やはりこういうシステムのまま来たと。そういうことでいうと、別に私は個人を責めることを目的とはしませんけれども、そうした位置づけ、認識に立っているのかどうか。この当局側の席にも会計課の職をされてこられた方もいますけれども、とりわけいうと、副市長は収入役という職についておられて、ここでの管理も行ってこられたと思うのですが、この件について副市長自身は、ミスがなかったと考えておられるのでしょうか。御答弁をお願いしたいと思います。             (1番 川﨑五一君 降壇) ○議長(副議長 佐井昭子君)    総務部長。            (総務部長 中瀬政男君 登壇) ○総務部長(中瀬政男君)    先ほどの還付加算金の件についてもそうですが、歴代のシステムが正常に作動していたということで、今回ミスが発覚したという件でございます。その時々の職員に対して、処分なりそれをやるということでは処分としては考えておりませんが、全体としての責任は感じるところでございます。  以上です。            (総務部長 中瀬政男君 降壇) ○議長(副議長 佐井昭子君)    川﨑五一君。             (1番 川﨑五一君 登壇) ○1番(川﨑五一君)    個人を糾弾しようという意図は全然ないのですが、こうした問題が起きたときというのは、業務を改善する、ある意味絶好のチャンスですよね。外向きに絶好のチャンスだとは言えませんけれども、これは本当に好機だと思います。いい機会です。こうしたミスが発覚したときというのは。そして、このときにどういう姿勢でそれに臨むかによって、大きく行政はそこで進歩するのか。それともある意味腐っていくのかの二つに大きく分かれると思います。必要なことはかなり、よく行政が言うのは不適切という言葉を好んで使われます。不正とは言わずに、不適切な処理があったとかいうことがあるのですが、こういう言葉というのは非常に本質をごまかす言葉だと考えています。失敗は失敗だと、真正面から受けとめて、もう二度とそれは繰り返さない。そして、それは当事者だけの問題ではなくて、組織全体で繰り返さないためのシステムを構築していくのだということが必要だと思うのです。そういう観点に立って、少しお聞きしたいのです。  地方公務員法第29条に基づく懲戒処分というのがあります。最高では、懲戒免職ですね。免職、停職、減給、戒告というものがありますが、こうした処分。それとそこには及ばないけれども、そういう地方公務員法に決められたもの以外として、市が行っている文書訓告であったり、厳重注意、この処分のこの間の状況についてお聞かせください。             (1番 川﨑五一君 降壇) ○議長(副議長 佐井昭子君)    総務部長。            (総務部長 中瀬政男君 登壇) ○総務部長(中瀬政男君)    地方公務員法以外の処分件数概要でございますが、過去5年間でみますと、平成21年度から平成26年11月末現在の法が規定する懲戒処分以外の処分件数につきましては、文書訓告が17件、厳重注意が22件で、合わせて39件であります。処分事案の種別でありますが、一般服務関係が26件、公務外非行が3件、交通事故・道路交通法違反関係が10件であります。            (総務部長 中瀬政男君 降壇) ○議長(副議長 佐井昭子君)    川﨑五一君。             (1番 川﨑五一君 登壇) ○1番(川﨑五一君)    交通事故は専決処分でもよく出てきますけれども、交通事故などはいわゆる過失の部分もあって、なかなか注意だけで防ぎ切れないとか、そういうこともあるかと思います。また、酒気帯びとかいうのは公務員であるかないかとか、こういう部分にかかわらない問題ですけれども、いわゆる一般服務上で業務の中でこうした注意を受けたと。こうした事例が起きたときに、行政はどういった形で、当然、当人に対してはそういうものを行うのですが、それについて、それ以外でどういった対応をされているのでしょうか。             (1番 川﨑五一君 降壇) ○議長(副議長 佐井昭子君)    総務部長。            (総務部長 中瀬政男君 登壇) ○総務部長(中瀬政男君)    失礼しました。対応でございます。特に、懲戒処分等を行った場合には、職員の綱紀粛正及び服務規律の遵守について、職員一人一人に職員通達を行い、周知徹底を図っているところでございます。  また、事務処理誤りや交通事故があった場合には、その都度、部長会を通じて事務処理の誤りの概要や交通事故の状況を説明するとともに、再発防止策について同じような事務処理誤りや交通事故を起こさないように徹底しているところであります。  また、人事異動などのときに、事務引き継ぎを行うわけでございますが、引き継ぎを行う担当者だけでなく引き継ぎが完了した場合には、上司に引き継ぎ完了報告書を提出し、あわせて引き継ぎ事項のポイントを説明するなど、事務引き継ぎに伴う事務誤りが発生しないように取り組んでいるところでございます。  さらに、事務を遂行していく中では、これまでの前例や慣行にとらわれることなく、常に問題意識を持ち、創意工夫を凝らした事務処理に心がけるよう周知しているところであります。            (総務部長 中瀬政男君 降壇) ○議長(副議長 佐井昭子君)    川﨑五一君。             (1番 川﨑五一君 登壇) ○1番(川﨑五一君)    職員一人一人に通達といいますけれども、これは恐らくグループウェアによるメールでやっているのか。それとも一人一人に上司からきちんとこんこんとこういう話をされているのですか。             (1番 川﨑五一君 降壇) ○議長(副議長 佐井昭子君)    総務部長。            (総務部長 中瀬政男君 登壇) ○総務部長(中瀬政男君)    懲戒処分を行ったときの職員通達については文書で行っております。ただ、一人一人個別面接という形では行っていないと思います。行っている課もあると思いますが、全体の朝礼とか、そういう中で全体に周知しているという形でございます。            (総務部長 中瀬政男君 降壇) ○議長(副議長 佐井昭子君)    川﨑五一君。             (1番 川﨑五一君 登壇) ○1番(川﨑五一君)    メールでも結局、口で一人一人に言っても、余りそれほど差はないと思います。そのときに受ける印象はかなり違うかも知れないですが、今、そういう同じ過ちを繰り返さないように、徹底しているということなのですが、当然、当事者は物すごく後悔もすると思うのです。こういう失敗をしてしまったときに。自分の不注意だったなということで、気をつけないといけない、気をつけないといけないと思うのでしょうけれども、でもその思いというのもいつか当然、薄らいでいくし、その思いというのは申し送りでは引き継げないです。自分が失敗した人はそのときの思いというのはあるかもしれないですけれども。これは大変なことになるからという申し送り事項の一つにしかなりませんし、徹底するということは正直言って非常に難しいと私自身は考えています。  そこで何が必要なのかというのは、そういった職員への周知や徹底の努力ではなくて、システムそのもので失敗が起きない。忘れたりすることが起きないというシステムを確立していくことだと考えているのです。  ですから、先ほど問題の発生時は業務改善の好機だとは言いましたけれども、残念ながら問題が発生すると行政の信用は落ちるんですよね。ということは問題を未然に防ぐために、先に業務全般を見直す必要があるのではないか。当然、膨大な業務量ですから、全てを一度に見直せるということではないです。しかし、見直す必要があるのではないかというふうに考えております。  それについては、できるできないは別にして、そういったことに取り組むべき必要があると思われているのか、現時点で一定、確立されていると考えておられるのか、その辺の認識についてお聞かせください。             (1番 川﨑五一君 降壇) ○議長(副議長 佐井昭子君)    総務部長。            (総務部長 中瀬政男君 登壇) ○総務部長(中瀬政男君)    システムについてでございます。システムというのは、一般的に機械的なイメージがあると思うのですが、議員がおっしゃるのは、人のシステムというふうに捉えさせていただきます。  職員については、たくさんの人数がいろいろな職種の職員がおります。その中で業務は多岐に分かれますから、一つのルールをもって、具体的なシステムをそれぞれの課へ当てはめると、考え方については当てはめるということはできるかもわかりませんけれども、それぞれ異なった専門的な業務を含めた、それぞれにおいて、やはりシステムを考えていかなければならない。これについては、先ほども述べましたように、さまざまな引き継ぎの節目であるとか、年度当初の業務の初めであるとか、それは各所管において基本的にはきちんとやっていただいているものだと思います。  さらに、事務改善ということで職員側からも提案して市長が審査するというふうなこともやってございますので、その中においてもシステムの問題は議論されることもございます。  ですから、人のシステムをどのようにして、それぞれの違う業務の中で考えていくかというのは、ひとえにそれぞれの担当課なり、職務に携わる者が専門的な見地でつくり上げていくということにしかならないのではないかと思っております。  以上です。            (総務部長 中瀬政男君 降壇) ○議長(副議長 佐井昭子君)    川﨑五一君。             (1番 川﨑五一君 登壇) ○1番(川﨑五一君)    システムというより、今回、私は手順の問題について取り上げさせてもらっているのですが、当然、やっている職種というのは全ての部署で違いますし、それぞれのところでやっていただいているものと思っているというお話で、当然、個々の職員の気づきによって、いろいろ業務改善の提案を行って、手順が改善されていっているというところはあると思うのです。当然、それは問題が発生しませんから、目には見えないけれども、そういうものの積み重ねによって、日常的には大過なく流れていっていると。これはなかなか評価されない部分ですが、それが一番重要だとは思うのですが、ただ、この間、ぽろぽろとそうした問題が出てきているというのは、やはり本質的なところの見直しがされないまま来てしまったがゆえに、発生した事例というのがないのかどうかということを見直す必要があるのではないかと。  それで、とりわけ優先的なのはお金に関する部分が特にそうです。今回の問題、会計課の問題で言いますと、10日に振り込みの処理が行われていたら、その残高の部分で言うと、金融機関のほうへ移っているわけです。金融機関のほうからそれぞれの皆さんのところへ個人の口座へ移るということが本来的には行われていたと。  しかし、それが行われていなくて、市の口座にそのまま残っていたのですが、残っていることに誰も気づいていないのです。その10日に発覚した時点ではわかったのですが、要するに移動していないことがわかっていないということは、どこかに移動していてもわかっていなかった。空白の時間が起こっているのです。というのは御理解いただけますか。わかりにくいですか。  要するに、あるべきところへ行っていなかったことを発見できていなかったわけです。10日に振りかえの手続が完了していなければならなかったものが、一定期間のタイムラグが出て、発覚して、10日に手作業で数件を処理したと。でも発覚するまでの間というのは、このお金は誰の管理下にもなくなってしまっているわけでしょう。担当者が忘れていたということですけれども、こういうある意味、エアポケットみたいなものをつくるということは、非常に行政としてはまずいと思っているのです。職員を信用しているというのは当然のことだと思います。  ただ、認識の違いがあったら御説明いただけたらと思いますけれども。僕は職員を信用するということとシステムに一寸たりともそうした疑念が入らない、手違いが起こらないシステムを確立することというのは、別の問題だと考えています。  かつてもう5年以上前になりますか。城山台学校給食センターの食肉偽装の問題を共産党の市議団が取り上げて、給食センターとやりとりしたときに、そのときに職員の方から自分たちは業者のことを信じているのだということを強く言われたのです。でも、信じていることとそういう点検のシステムをつくらないということは、これは全く別の問題だと思うのです。  だから、システムの見直しをするときも、やはり自分の書いたものというのは見直しても、間違いは見つけにくいですよね。原稿を幾ら3回読み直しても、間違いに気づかない。人に読んでもらうと、この「てにをは」がおかしかったりということが発見される。そして、そういう意味でいうと、目を変えてきっちりとそうしたシステムをつくっていくことが必要なのではないかと思います。  留守番させるのには盗人にさせろと言いますよね。要するに、泥棒はどこが狙われるかということをよく知っているので、善良な人たちが大丈夫だなと思っていても、犯罪のプロからすると、こんなところ幾らでも抜け穴があるよと見られる。そういう意味では、そういう犯罪のプロに見てもらうということにはならないのですが、そうした観点から、これまでの不正を多く見てきた方とか、そういう専門の人にシステムを見直してもらうということも私は一つ有効な策ではないかと思っています。  こうしたシステムをなぜつくらなければいけないかというのは、私は子供によく言うのですが、車に子供を乗せて行ったときに、少しコンビニとかでおりますよね。そういうとき、子供たちは余り自分の財布を使わないので、財布を車のダッシュボードにぽんと置いて車をおりようとするのです。  そのときに、子供に言うのは、かぎは閉めていって盗られないようにはするけれども、盗られることはありますよね。そんな財布を置いている。盗った人は当然悪いけれども、そんなところに財布を置いて盗られるような状況をつくり出す、おまえにも責任があると。罪を起こそうと思っていない人に魔が差すようなことをするというのはよくないから、しっかり見えないところに置きなさいということを子供にも言うのですけれども、行政も非常に大きなお金を扱いますよね。  その中で言うと、このお金の管理、これまで何度か二重チェックが必要だというような議論もありましたけれども、この期間、管理から浮いているなという期間が例えば生まれてくると。そうしたら、もしかしたら短期間、ちょっと口座引き落としの支払い期日には自分は落ちないなということもありますよね。個々には皆さん、この金策でちょっとこの期間だけ借りられたら回るのだけどなと。こういうときは誰だって起こり得ると思うのですが、そんなときに魔が差してしまわないとは言い切れないですよね。  だから、そういう意味で言うと、そういう目で常にシステムを職員は見ているわけではなし、すきがあったら、くすねてやろうなんて思ってはいない職員ですら、たまたまシステムの中で、あれこのお金というのは次のチェックのこの期間まで誰もチェックしていないなということが経験的に入ってしまうことも起こり得ると思うのです。  そのことによって、万が一、そういう職員がそんなことに手を染めてしまったとしたら、僕は当然、その職員は責められるべきですよ。犯罪ですから。でも、そんなシステムをつくっているような行政ではいけないと思うのです。  だから、そういうシステムをきっちり小さい穴も詰めていくという取り組みが必要ではないか。それが今回、僕の質問の趣旨ですが、それが本当にないのかというところです。それぞれの課でやってもらっていると思っているのではなくて、それぞれの課を入れかえてでも、あなたのところのこれについてはどんな管理になっていると。そういうことをきっちり見直していく必要があるのではないかと考えています。  職員というのは、田辺市にとって重要な存在ですね。貴重な人たちを抱えていると。その職員の不正というものが万が一起こってしまうと、当然、職員にはしかるべき社会的な制裁もありますけれども、行政そのものも非常に大きな損失というか、信用失墜であったりとか、大きな損失をこうむりますから、それを未然に防いでいく。お互いの市民の幸せ、職員の幸せ、行政の幸せのためにも、こうしたことが必要ではないかと考えています。  人間は、そもそも弱い存在だというのは自分自身の体験からも思いますし、そういう意味ではシステムの見直しというのをやってもらっているだろうと、それは本当にそうなんです。信じているのですけれども、そこに一段越えて、もう一度抜本的に洗い直しをするんだと。実際、こうした事例が起きてしまっている。これは不正ではないですよ。今回の会計課の問題というのは不正ではなかったけれども、不正を生む余地を残したシステムだったと言えると思うのです。そこの認識でもし何かありそうだったので、若干先に一言いただいておきます。
                (1番 川﨑五一君 降壇) ○議長(副議長 佐井昭子君)    総務部長。            (総務部長 中瀬政男君 登壇) ○総務部長(中瀬政男君)    まず、先ほどの資金移動の認識については、データを送る際には、振り込み日の4営業日前にデータを伝送して、資金については当日動きますので、その前の段階から資金は動いていないという認識でお願いしたいと思います。  それと、システムの見直しということの考え方でございますが、職員には正確に事務を遂行することが求められておりますし、そのためには万全を期さなければなりません。事務処理に誤りが発生した場合は、大きな教訓としてその原因を分析し、二度と起こさないように改善することが大切であります。誤りにつながる原因や要因については、組織機能、職場環境、職員意識などの問題など幾つか考えられるわけでありますが、それぞれの状況に応じ、防止するための改善策を講じる必要があります。  そして、他の部署で起こった事務処理の誤りは自分の部署でも起こり得るということを常に意識し、再発防止に向けて全庁的に取り組んでいく必要があると考えております。また、誤りを起こした事例などは部長会を通じて周知徹底しておりますが、さらに職員間で共有できるように取り組むとともに、職場内でのコミュニケーション不足による失敗事例なども見受けられることから、職場においては朝礼、職場によったら夕礼ということで仕事が終わった後、点検するということを行っている課もございますが、そういうものを定期的に開催し、業務を進める上での注意すべき点など、情報共有を図ることにより、誤りを未然に防ぐよう取り組んでまいりたいと考えております。            (総務部長 中瀬政男君 降壇) ○議長(副議長 佐井昭子君)    川﨑五一君。             (1番 川﨑五一君 登壇) ○1番(川﨑五一君)    他の職場での問題を対岸の火事ではなくて、自分たちの職場で同様の業務システムで起こり得ることがないかというのを見直していくということが当然、図られていけば徐々にこうしたこともまた未然に防げることだと思いますし、徹底するということではなくて、私は徹底には限界があると感じますから、仕組みとしてそれが起こり得ない、失敗が起こり得ない。一人が忘れていても必ずここでチェックが入る。一人が何かをしようとしても、それが外れていたら是正される、矯正されるというようなシステムをつくっていこうと。そういうシステムという意味で今回は質問させてもらいました。ぜひとも忙しい中で、日常の業務に追われる中で、これで回っているからこのシステムは間違いないだろうと皆さん思っておられると思うのですが、何かこうした小さなことでも構いませんから、想定外のことがこうして職務の部分で出ているというときには、やはり全庁の問題としてしっかりとその問題を共有して、システムそのものを見直していっていただきたい。だからあのとき言ったのにということがないように、ぜひこういう形で取り組んでいっていただきたいということを申し上げて、今回の質問を終わります。  どうもありがとうございました。             (1番 川﨑五一君 降壇) ○議長(副議長 佐井昭子君)    以上で、1番、川﨑五一君の一般質問は終了いたしました。  休 憩 ○議長(副議長 佐井昭子君)    この場合、午後1時55分まで休憩いたします。              (午後 1時47分)          ―――――――――――――――――――  再 開 ○議長(塚 寿雄君)    休憩前に引き続き会議を開きます。              (午後 1時56分) ○議長(塚 寿雄君)    続いて、2番、真砂みよ子君の登壇を許可いたします。            (2番 真砂みよ子君 登壇) ○2番(真砂みよ子君)    2番、日本共産党の真砂みよ子です。今回、2項目の質問をさせていただくのですが、議員になって、今4期目、質問は何回目でしょうか。今回、初めて男女共同参画について質問させていただきます。  自分の中には、男女共同参画に対する思いがいろいろあったのですが、うまくまとまっていなくて、今まで質問したことがなかったのですが、どうなりますか、今回、質問させていただきます。  まず最初に、男女共同参画についてからです。  市の取り組みについて。皆さんも御存じのように、男女共同参画基本法という法律が1999年に施行されて、ことしで17年になります。基本法では、市町村に男女共同参画プランを策定しなさいと義務づけていまして、田辺市においても、本年の3月に第2次田辺市男女共同参画プランを策定いたしました。このプランには、行政における政策方針決定過程などでの男女共同参画の推進と男女共同参画の視点を含めた職員研修の実施は全ての課が取り組むようにとプランには書かれています。しかし、私が三つの常任委員会があるうちの産業建設委員会に所属しているためなのか、本当に女性職員が極端に少なくて、特に課長以上の管理職が一人もいなかったと思います。  業務上、産業建設というところでやむを得ない部分もあるかと思いますが、ぜひ必要だと思う部署もあります。そこで、田辺市では、このプランにうたっている男女共同参画の視点でどのような取り組みをしてきたのか、実績の事例をお聞かせください。  1点目です。            (2番 真砂みよ子君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    2番、真砂みよ子君の質問に対する当局の答弁を求めます。  企画部長、松川靖弘君。            (企画部長 松川靖弘君 登壇) ○企画部長(松川靖弘君)    議員御質問の市役所各課における男女共同参画の視点を持った取り組みにつきまして、お答えいたします。初めに、市では、平成19年に田辺市男女共同参画プランを策定し、昨年度はそれを第2次田辺市男女共同参画プランとして改定いたしました。これらのプランは、男女共同参画基本法における五つの基本理念を基本に置き、性別にかかわりなく、人権が尊重され、男女がそれぞれの個性と能力を十分に発揮することができる男女共同参画社会づくりを進めるための総合的な計画として、市が実施すべき施策の基本的な方向や内容を明らかにしたものでございます。  このうち、第2次男女共同参画プランにつきましては、本年度より開始したものでございますので、第1次プランでの状況を申し上げますと、第1次プランでは4つの基本目標を設定し、具体的な施策として83の取り組みを掲げて、その内容に応じた担当部署が男女共同参画の視点を持って取り組んでおり、男女共同参画推進室では、それら個々の施策の進捗状況について、毎年度担当部署から報告を受けて、取りまとめをしてまいりました。  こうした中で、議員御質問の男女共同参画の視点を持った取り組みにつきまして、第1次プランにおける主な取り組み内容を申し上げますと、まず、各種講演会や講座等を開催するときには、子育て中の保護者の男性、女性双方が受講、また参加しやすいように無料で一時保育を行い、受講環境の充実を図っておりますが、昨年度から地域企業育成支援セミナーの開催時に一時保育を開始した商工振興課のように、男女共同参画や子育てといった講演テーマにかかわらず、一時保育を行う部署がふえてございます。  また、市が発行する広報紙やパンフレット、チラシなどは公共性が高く、市民意識に大きな影響を及ぼす可能性があることから、作成に当たっては、固定的性別役割分担や性差別、人権侵害、男女間の暴力等を助長する表現などを行わないよう各課とも努めてございまして、徹底が図られているものと考えております。  なお、男女がともに責任を担い、家庭・職場・地域の活動にバランスよく参画することが、男女共同参画社会の基本でありますが、現実には、家庭における家事・育児・介護等の役割の多くは女性が担うという固定的な性別役割分担意識が残ってございまして、そのことが女性の就労や地域活動への参画を阻む原因の一つとなっております。  こうした女性に偏りがちな家事・育児・介護等の負担を家族が協力し合って担うことにより、家庭生活における男女共同参画の推進が図られるよう、やすらぎ対策課、健康増進課では男性の料理教室を初め、パパママ教室や家族介護教室を開催し、男性への学習機会を継続的に提供してございまして、参加者も年々ふえております。  以上、主な取り組み内容を申し上げましたが、今後におきましても、第2次プランに基づきまして、引き続き庁内全体でプランの推進に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。            (企画部長 松川靖弘君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    真砂みよ子君。            (2番 真砂みよ子君 登壇) ○2番(真砂みよ子君)    今の実態をどう見るかということが本当に改善されておりましたら、特に取り組む必要もないでしょうけれども、まだまだ道半ばという答弁をいただいたと思うのです。男女共同参画の進歩というのは、着実には進んできているとは私自身も考えています。私の親のころと私の時代と、私の娘の時代と本当にうんと前進はしてきていると思います。ですけれども、そうしたら今の社会が男女平等かといったらまだまだそうじゃないというような思いは一致したかというふうに思っています。  具体的なところで、田辺市においても、女性職員をもっと配置したほうがいいのではないかと思う部署が幾つかあります。それを一つ一つ理由をつけて担当部署にお聞きしたいと思います。人事は総務ですけれども、それぞれの課が女性職員を求めているかどうかということでお聞きしたいと思います。  まず、一番最初に、女性職員が本当にもっといたらいいのにと思うのが、防災まちづくり課です。近い将来、地震が起こって、津波が想定される中で、避難路や避難地、避難所、また要援護者の避難の問題など、女性の視点というのは本当に大事だと考えます。特に、体育館などの避難所の運営には、女性のそういう視点というのは欠かせないと思うのですが、よりよい女性の意見が反映された防災計画というようなことにもっと力を注ぐべきだと思うのです。  防災は、まちづくり課ということで、まちづくりで防災を考えるという意味からも、女性職員が必要だと思うのですが、いかがお考えでしょうか。そういうふうに女性職員をこの防災まちづくり課に欲しいということを求めたことがあるのかどうか、お聞かせください。            (2番 真砂みよ子君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    総務部長、中瀬政男君。            (総務部長 中瀬政男君 登壇) ○総務部長(中瀬政男君)    防災まちづくり課に女性職員を配置できないかということでございます。まず、防災施策への女性職員の参画につきましては、重要な計画でありますとか、避難所運営マニュアル等、このような計画の策定時には全庁的に意見集約をしてございます。  その中で、女性職員からの意見も反映しており、避難所対策、要援護者対策、備蓄品の整備などにおいて女性の視点に立った意見集約に努めているところです。議員から御指摘の女性職員の配置につきましては、本市のどの部署においても、女性の感性や視点を反映していくことは大変重要であると思いますし、職員配置に当たっては、性別にかかわらず、職員の意欲や能力、適性などを総合的に評価し、適材適所の配置に努めてまいりたいと考えております。  以上です。            (総務部長 中瀬政男君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    総務部長。            (総務部長 中瀬政男君 登壇) ○総務部長(中瀬政男君)    女性職員の配置を求めたかどうかということでございますが、特に女性職員ということではなしに、先ほど答弁申し上げましたように、適材適所でという形で考えております。  以上です。            (総務部長 中瀬政男君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    真砂みよ子君。            (2番 真砂みよ子君 登壇) ○2番(真砂みよ子君)    女性がいればいいような、あえて欲しくないような曖昧なよくわからない答弁だったのですけれども、以前に、私たち共産党の市議団で串本町の津波避難タワーへ視察に行ったことがあるのです。そのときに私が感じたのが、この避難タワーの階段はすき間があって、避難タワーというのは結構高いですよね。階段のところにすき間があって、下が見えるのですごく私は恐怖心を感じたのです。これが、男性だとそういうことは感じなかったかと思うのです。女性ならではといいますか、女性が感じる、そういうものというのはあると思いますので、それで文里の津波避難タワーをつくるときに、そういう意見も言わせてもらって、過去に、そういう階段をつけていただいたということがあるのですが、女性でないと気づかないことというのがあると思いますので、ぜひそういうところを検討いただきたいと思います。  次に、廃棄物処理課です。ごみの問題というのは、本当に男性よりも女性のほうがかかわることが多いので、ごみの減量や分別というのも女性の視点がもっと生かされたらいいのではないかと思うのです。例えば、指定ごみ袋の形状とか、材質、そういったことにも女性のほうが関心が高いと思います。そういう意味からも、今も廃棄物処理課のほうには女性職員の方がいらっしゃると思うのですが、もっと多くの職員がいていいのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。            (2番 真砂みよ子君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    総務部長。            (総務部長 中瀬政男君 登壇) ○総務部長(中瀬政男君)    ごみの減量やリサイクルの推進、また廃棄物の適正処理など環境に優しいまちづくりを進めていくということにつきましては、女性の視点が重要であるということは十分認識しております。過去にも女性職員を配置していることもございますし、職員配置においては、能力や適性等を十分勘案し、適材適所の配置を行ってまいりたいと考えております。  以上です。            (総務部長 中瀬政男君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    真砂みよ子君。            (2番 真砂みよ子君 登壇) ○2番(真砂みよ子君)    総務の立場での人事という観点ではなくて、具体的に市民環境部として業務されているところの御意見を聞かせていただきたいのですが。            (2番 真砂みよ子君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    市民環境部長、室井利之君。           (市民環境部長 室井利之君 登壇) ○市民環境部長(室井利之君)    ごみ減量等につきましての女性の視点、大変大事なことだと感じております。ただ、結果的に今のところ女性の職員はございませんけれども、女性の方の意見を聞きながら、施策を進めてまいりたいと考えております。           (市民環境部長 室井利之君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    真砂みよ子君。            (2番 真砂みよ子君 登壇) ○2番(真砂みよ子君)    次に、公園管理の関係で、管理課ですね。公園というのも主に利用するのは子供たちです。そういう意味からも子供と接している、子供の心を一番理解している女性というのが大事かと思うのですが、管理課ということは建設部ですね。いかがでしょうか。            (2番 真砂みよ子君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    建設部長、林 誠一君。            (建設部長 林 誠一君 登壇) ○建設部長(林 誠一君)    今、公園管理の公園係ということで御質問をいただいたのですが、現在係長を含め3名ございまして、1人は女性職員が公園管理に従事しております。  以上です。            (建設部長 林 誠一君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    真砂みよ子君。            (2番 真砂みよ子君 登壇) ○2番(真砂みよ子君)    3人で1人というか、そういうことですね。それから、次は、観光です。  特に、観光というのは女性の50歳代、60歳代の方の観光が多いかと思いますが、そういう層をターゲットにして、どういう観光に力を入れるかといったことからも直接その部署に女性がいたほうがいいと思うのです。もちろん、観光振興課のほうにも女性職員はいますが、もっとそこに重点配置をしたらいいのではないかと考えるのですが、いかがでしょうか。            (2番 真砂みよ子君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    産業部長、那須久男君。            (産業部長 那須久男君 登壇) ○産業部長(那須久男君)    観光振興課には職員1人、臨時職員1人の計2人の女性職員を配置しておりまして、女性職員ならではの心遣いやおもてなしを生かし、さまざまな機会を捉えて、田辺市の観光PRや情報発信を行っているところであります。また、庁内では、女性職員の自発的な取り組みで、有志による女子会議が結成され、平成25年1月から平成26年3月にわたって女性の視点から田辺市の観光資源を新発見、再発掘し、バスツアー商品を企画するという提案がありました。最終的に実現には至りませんでしたが、女性目線の新たな発想、アイデアはこれからの女性職員の自発性やモチベーションアップ等にも資する提案であったと認識しているところでございます。  以上です。            (産業部長 那須久男君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    真砂みよ子君。            (2番 真砂みよ子君 登壇) ○2番(真砂みよ子君)    ありがとうございます。最後です。一番ここにどうして女性職員が配置されなかったのかと思うのが、たなべ営業室です。全国から選択される田辺市を目指して価値創造プロジェクトということで始動しました。  もちろん懇話会には女性が入っていますし、私も入っているわけですけれども、そこの中心になるところに、やはり女性が要るのではないか。特にそういうふうに田辺市を売り出していくという田辺の魅力発見ですね。そういうところに女性がいないのが私は不自然に思っているのですが、いかがでしょうか。
               (2番 真砂みよ子君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    企画部長。            (企画部長 松川靖弘君 登壇) ○企画部長(松川靖弘君)    たなべ営業室に女性職員を配置できないのかということについてお答えいたします。  本市の魅力を効果的に発信していくプロモーションや田辺市そのもののブランドを進めていくに当たりましては、女性の視点や感性が重要であることは認識しており、現在、営業室には、女性職員は配置されていませんが、同じ企画広報課内、また関係各課の女性職員の意見を取り入れながら、また、職員ではございませんが、専門的な観点からアドバイスをいただいているワーキング委員さんがおられまして、4名中2名が女性ということで、その方の意見もお聞きしながら、価値創造プロジェクトを進めているところでございます。            (企画部長 松川靖弘君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    真砂みよ子君。            (2番 真砂みよ子君 登壇) ○2番(真砂みよ子君)    職員の人数というのは、限られた中での配置ですので、あっちにもこっちにもということはいかないかとは思うのですが、女性のそういう視点というのはもっと大事にしていかないといけないのではないかと考えています。  田辺市においての女性の管理職の割合が大変低いというふうに感じています。ちなみに、これは平成24年度ですが、合併した当時に部長がいらっしゃいましたけれども、部長が退職されてここ何年間は部長はいません。それから、課長級ですが、保育所の園長先生は課長級ですが、一般事務職でいいましたら、課長級が全部で72人いらっしゃる中で女性は4人、パーセントでいいましたら5.6%しか田辺市の場合はいません。  係長で言いましても、全体で事務職のほうが138人中、女性は11人ということで、8%、本当にこの管理職の割合が低いのですが、この点についてはどのようにお考えでしょうか。女性側に問題があると考えられているのか、何かほかのところで原因があるとお考えでしょうか。            (2番 真砂みよ子君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    総務部長。            (総務部長 中瀬政男君 登壇) ○総務部長(中瀬政男君)    女性の管理職の現状についての考え方でございます。議員御紹介の数字は平成24年度だったのですが、平成26年4月現在の数字を申し上げますと、全職員数862人中、男性634人、73.5%で、女性228人、約26.5%となっております。この中で課長級以上の管理職は137人で、そのうち女性は事務職の課長が3人、保育所長13人、幼稚園長3人、保育士1人、栄養士1人の合計21人で、管理職に占める女性の割合は15.3%となっています。これは合併時の平成17年5月と比較しますと、7人、約5.7ポイント増加しております。本年4月の人事異動では、新たに会計管理者に女性職員を登用するなど、引き続き人事異動の方針においても、女性職員の積極的な登用を位置づけ、引き続き女性職員の人材育成を図っていきたいと考えております。  原因につきましては、職員の全体数の中で、女性職員の占める割合が低いというのが管理職の登用へも影響していると考えております。  以上です。            (総務部長 中瀬政男君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    真砂みよ子君。            (2番 真砂みよ子君 登壇) ○2番(真砂みよ子君)    次の質問にも一定今、答えていただいたのですが、管理職の割合が低いということは結局、分母になる女性職員が少ないからだと私も感じています。  この田辺市において女性職員が少ない理由というのは、どのようにお考えでしょうか。            (2番 真砂みよ子君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    総務部長。            (総務部長 中瀬政男君 登壇) ○総務部長(中瀬政男君)    職員が少ないというところにつきましては、まずは採用の段階にあると思います。今年度実施した職員採用試験における一般事務職の受験者数は152人で、このうち女性の受験者は44人、約28.9%となっております。また、過去10年間の総受験者数に占める女性の割合は約35.3%となっており、受験する段階において男性と比べて少ない傾向になっております。  なお、保育士や保健師、看護師については女性の受験者が9割以上を占めており、一方で、消防職員についてはほとんどが男性となっております。市職員の採用につきましては、原則不特定多数を対象とする公募による競争試験の方法により、受験成績、その他の能力実証に基づいて行わなければならないという地方公務員法の成績主義の原則に基づき実施しているところであり、引き続き、個人の能力や適性を基準に今後も幅広く有能な人材を確保できるよう努めてまいりたいと考えております。  以上です。            (総務部長 中瀬政男君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    真砂みよ子君。            (2番 真砂みよ子君 登壇) ○2番(真砂みよ子君)    すごく早口で、聞き取りにくい部分もあったのですが。採用試験については、成績を度外視して女性を採用してほしいと、そんなことを言うつもりはありませんので、そこについては理解するところです。  この男女共同参画という話をしましたら、よく男性の方から、うちのところの家は嫁さんのほうが強いということをよく耳にするのですが、私はそういう夫婦の間の力関係を言っているのではなくて、女性がもっと社会進出といいますか、政策だとか、そういう決定する場に女性がもっと参画すべきだ、してほしいというようなことを思っているわけです。  議員の人数も今、田辺市は22人中3人ですので、13.6%です。今、衆議院選挙の真っ最中ですが、安倍首相は全ての女性が輝く社会づくり推進室というのをつくって、女性の社会進出をうたっていますけれども、自民党の女性候補は、総数が352人のうち42人、比率でいったら11.9%です。本当に安倍首相がそういうふうに女性の社会進出を掲げるなら、もっと候補者として立てるべきだというふうに思うのです。  ちなみに、日本共産党は315人中の79人、パーセントでいいましたら25.1%です。断トツ1位となっています。日本の女性の衆議院議員というのは8.1%しかいませんで、世界の平均からいいましても、本当におくれている。189カ国中162位、先進国では最低と言われています。ぜひ、そういう女性の政策決定の場への進出というのがもっと図られるべきだと考えます。  田辺市の今の実態。最近、すごく疑問に感じたことがあるのです。ある地方の新聞ですが、ある中学校のマラソン大会で女子が3位、男子が5位だったという記事が載ったのですけれども、5位と3位だったら3位のほうが上だから、先に3位のことが記載されるべきだと思うのですが、この新聞には、男子5位、女子3位という記事が載っていました。これが今まだ男女が平等ではないということの一つのあらわれだと私は感じています。  また、個人的なことですけれども、私の国保税は私の口座から引き落とされています。夫はもう定年退職をしまして、年金生活なので、私の口座から国保税が引き落とされるのですが、国保に関するお知らせは世帯主の夫の名前で来るわけです。もちろんそれを変えることはできますけれども、夫婦、自分1人のときはそう変えましたけれども、通常郵便というのは、人の名前で来たものは勝手にあけられない。だから、夫が見てから私が見るという形になります。そういうところにも、まだまだ日本は平等ではないという思いを持っています。  また、男性の育児休業が広がっていかないという実態もあるわけですけれども、先日、男女共同参画連絡会という団体があって、そこが講座を開きました。御夫婦でお医者さんをされている方の夫が、妻の仕事、経験を保障するために短時間勤務をしているという方の講座です。その中で、本当に、講師の先生がお話しされたのは、働く妻を子育てで応援したいと思っても、過密労働をしていると、なかなか応援できないと。今の日本の社会がもっと5時になったら仕事が終わるという時代が来ないと、男性の育児の協力も難しいし、女性の社会進出も難しいということをお話されて、決して、男女共同参画が女性だけのものではなくて、男性にも生きやすい、そういう社会なんだという話をされていまして、私自身はすごく感銘をしました。  皆さんは、マタハラという言葉を御存じでしょうか。マタニティハラスメントですね。妊娠・出産にまつわって、仕事をやめるということですが、ことしの10月に妊娠を理由に管理職から降格された女性が訴えて、男女雇用機会均等法に違反するという裁判の判例が出ました。私は当然のことだと思うのですが、こういうことで、闘わないと、だめだという社会、まだまだそういうふうに平等になっていないというのが今の社会なんだと、この判例を聞きながら思いました。マタハラなんていう言葉が過去の言葉、死語になることを願っています。  男女共同参画については以上で終わります。  次に、効率的な行政運営ということについてお聞きします。  決算や予算審査の委員会で、私は何度も発言させていただいたのですが、1つの行事、イベントを実施するときに、一つの目的だけではなくて、複合的な目的、多角的な目的に広げて、より効率的な行事運営をするべきだとよく言わせてもらうのですが。特に、例えて言いましたら、農林水産業まつりです。この農林水産業まつりを始めた当初の目的は、農林水産物の振興だと思うのですが、もっといろいろなところに観光だとか、合併した5市町村の一体感の醸成だとか、そういうことにもっと絡めて、一つの行事を単発の目的にせずに、幾つも目的を持ったそういう効率的な行事として取り組んでいくべきだと思うのですが、農林水産業まつりを具体例としてお答えください。            (2番 真砂みよ子君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    産業部長。            (産業部長 那須久男君 登壇) ○産業部長(那須久男君)    イベントは多角的な位置づけで実施をということで、田辺農林水産業まつりに関して具体的な御質問をいただきました。田辺農林水産業まつりにつきましては、関係の農協、漁協、森林組合、木材協同組合と行政で組織する田辺農林水産業まつり実行委員会において、それぞれの負担金を拠出し、その予算に基づき具体的な計画を立てた上で、事務局を務める産業部において運営しているものであります。  また、田辺農林水産業まつりはそれぞれの協同組合等の取り組みや、物産のPRなどを行うことにより、地域内外の皆様に田辺市の農林水産物のよさを理解してもらい、再認識してもらうことを目的に行っているものでありまして、生産者の皆様の主体的な参画のもとに実施しているところであります。  近年では、来場客が多いことから、行政機関等による啓発やPRとして、メタボ検診や健康保険の啓発、さらには耐震相談なども参画しており、福祉関係施設によるバザーなどもテントを増設し、実施しております。  一方、観光等の交流面においては、昨年度から田辺市熊野ツーリズムビューローとの連携のもと、堺市からのバスツアーを企画し、田辺農林水産業まつりに参加いただくとともに、ミカン狩りなどの農業体験もあわせて実施するという取り組みを行っており、昨年で33名、本年では28名の方が参加されました。  さらに、今年度は堺市との友好都市提携を締結したことから、友好都市提携を記念して、堺市から田辺農林水産業まつり会場に出向いていただき、刃物や昆布など堺市の特産品販売並びに観光PRを行っていただいたところであります。  こうしたイベントの機会を捉えた観光や物産交流につきましては、市としては田辺市熊野ツーリズムビューローとの連携はもとより、県外旅行会社への営業などを含めたプロモーション活動を積極的に進めてまいりたいと考えております。  また、参画団体においても紀南農協青年部では、東日本大震災被災地である福島県の特産品を販売したり、交流のある青森県のJAから青年部員を招いてりんごの販売を行ったりしていただいており、今後、他の団体にも推進をしてまいりたいと考えております。  以上です。            (産業部長 那須久男君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    真砂みよ子君。            (2番 真砂みよ子君 登壇) ○2番(真砂みよ子君)    一つ一つのイベントに補助金が入っているのだから、それを本当に効率よくやってほしいと思うのです。農林水産業まつりというのは、都会の方にとってみたら、すごく魅力的なものだと感じています。私自身が楽しんでいますので、特にヒオウギ貝などは大好きなので、いつもそれを買うのを楽しみにしているのですが。本当に都会の方の興味、関心を引く資源を私たちは持っているのだから、そういうのを本当にうまく活用して観光につなげていってほしいと思います。  それで、観光という立場でこれを考えたときに、そうしたら農産物の品評での表彰はいいと思うのですが、長々とした議員の挨拶だとか、議員の紹介とか、そんなところをなくすということでなくても、もっとスピーディにというか、その産品を振興するという立場と観光という立場でいくと、そういうことも考えていかなければならないと思うのですが、その点についてはいかがですか。            (2番 真砂みよ子君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    産業部長。            (産業部長 那須久男君 登壇) ○産業部長(那須久男君)    ただいまの御質問は、品評会を中心にするイベントであるべきなのに、開会式等では挨拶等が多いということで、そういった時間も少し減らしていくべきだという御質問であったかと思います。開会式ということで、なかなか全ての物事を省略ということは難しいと思いますが、できるだけお客さんが大勢来られている場でもありますので、消費者目線についても今後、視野に入れながら取り組んでまいりたいと考えております。  以上です。            (産業部長 那須久男君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    真砂みよ子君。            (2番 真砂みよ子君 登壇) ○2番(真砂みよ子君)    多角的な目的でイベントを組むということになると、それぞれの目的に応じたイベントの中身かどうかという検討が必要になると思いますので、そういう意味で、そういうふうに多角的にやる場合は改善の余地があるという思いです。  もう一つは、旧田辺の農林水産業まつりと龍神の翔龍祭と本宮のこだま祭りは似ているイベントかと思うのです。これを一つにまとめるということは無理だと思うのですが、合併して間もないころは日程が重なって行けないことが多々あったと思うのです。今は日程は重なってはいませんが、同じころに開かれるので、なかなか市民の皆さんも、きょうは農林水産業まつり、あしたは翔龍祭、その次は本宮へと、なかなかそうならないと思うのです。これはもっと時期がずれれば、もっと行ってくれるのではないかと思うのですが。ただ、こういう祭りというのは過去の歴史があって、農産物の収穫を祝うという意味もあると思いますので、簡単にいかないのは私もわかっているのですが、例えば、旧田辺だと、米は余りつくっていないので、少し時期を変えることもできるのではないかというふうに思うのですが、そういったことについてはいかがでしょうか。            (2番 真砂みよ子君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    産業部長。            (産業部長 那須久男君 登壇) ○産業部長(那須久男君)    開催時期の検討ということですが、具体的にお話のありました翔龍祭やこだま祭り、田辺農林水産業まつりなどについては、先ほど田辺農林水産業まつり実行委員会の組織構成や取り組みの形態について、御説明申し上げたところでありますが、それぞれ実行委員会などの実施主体がありまして、それぞれの産品の旬の時期や関係者が実施するに当たって参画できる地域事情、会場の都合などを考慮して、日程調整が行われております。  特に、この農林水産物の旬の時期といいますと、どうしても秋の収穫期に集中するのが実情であります。田辺市内においても、市民の皆様の一体感を醸成するため、田辺地域の皆さんが翔龍祭やこだま祭りに参加いただけるよう、また、本宮地域や龍神地域の皆さんが田辺地域の田辺農林水産業まつりに参加いただけるような日程になっておりまして、各イベントが観光客などを含めて、盛大ににぎわうよう、それぞれの団体において鋭意取り組まれておりますので、御理解賜りますようお願いいたします。            (産業部長 那須久男君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    真砂みよ子君。            (2番 真砂みよ子君 登壇) ○2番(真砂みよ子君)    この農林水産業まつりを例題に上げた場合は、観光と農業振興ということだとどちらも産業部同士ですので、部を超えるということにはなりませんけれども、ほかのものだと部を超えた、そういう連携も必要になるかと思います。そういったときには、大いに部を超えてでもそういう連携をとりながら活用していってほしいと思います。  特に、先ほどの男女共同参画ではありませんが、こういうイベントは女性の買い物ツアー、それが女性の興味を引くものですので、ぜひこういったところへも女性の意見を取り入れていってほしいと思います。  いろいろなことに取り組むときに、できないということから入るのではなくて、どうすればよりうまく両立していけるか。この補助金が効率よくいろいろな形で取り組んでいけるか。そんな形でぜひ取り組んでいってほしいと思います。  以上で一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。            (2番 真砂みよ子君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    以上で、2番、真砂みよ子君の一般質問は終了いたしました。  休 憩 ○議長(塚 寿雄君)    この場合、午後2時50分まで休憩いたします。              (午後 2時42分)          ―――――――――――――――――――  再 開 ○議長(塚 寿雄君)    休憩前に引き続き会議を開きます。              (午後 2時51分) ○議長(塚 寿雄君)    続いて、7番、尾花 功君の登壇を許可いたします。             (7番 尾花 功君 登壇) ○7番(尾花 功君)    7番、紀新会の尾花です。議長より登壇のお許しをいただきましたので、通告に従い、ただいまより一般質問をさせていただきます。一番最後ということで、皆さん非常にお疲れかもわかりませんが、最後まで御清聴よろしくお願いします。  今回は、有害鳥獣対策について、田辺市いじめ防止等に関する条例施行後の現場環境の変化について、子ども議会の開催について、まち・ひと・しごと創生法案についての4項目を一問一答方式で質問していきたいと思いますので、よろしくお願いします。  まず最初の質問ですが、有害鳥獣対策について2点お聞きしたいと思います。  今までも議会の一般質問で多く取り上げられていますが、今回は捕獲有害鳥獣の処分の方法についてお聞きしたいと思います。午前中の高垣議員と重複する内容になりますけれども、事態の深刻さをわかってもらうためにも、あえて同じ質問をさせてもらいます。  家庭消費や一般処理業者への販売等で消費される肉の量というのは、捕獲有害鳥獣の総頭数からすれば、非常に少なく、今後も飛躍的に消費が拡大することは期待できません。午前中の答弁の中で、和歌山県の捕獲頭数と消費される頭数というのを答えていただきましたけれども、約5%ぐらいしかないということで、あと95%は埋設か自家消費ということで、どうしても処分が非常に難しいというところです。また、これも食用適期であれば食用に回ることが期待できますが、それ以外の時期であればほとんどが埋設処分されると思われます。農家の方で、くくりわなでの捕獲を行っている人たちの一番の悩みはこの埋設処分です。毎朝、わなを点検し、かかっている獲物を殺処分し、埋設処分しなくてはなりません。重機の入るところであればいいのですが、入らない場所では、人力で穴を掘り、埋めなくてはなりません。毎朝、毎日、この作業工程を繰り返しています。  この労力が足かせとなり、わなをかけることを諦める方がいます。捕獲頭数実績は伸びている一方で、生息数や被害額の減少につながっていない実情からすると、有害駆除の必要性を認識しつつ、諦めてしまう方がふえることが懸念されます。また、そういう声を耳にします。捕獲補助金の増額や狩猟者の育成、防護柵等の補助など対策は進めていただいていますけれども、この埋設処分の手間を軽減する方策があれば、捕獲頭数の伸びも期待できるし、そういう声が強いです。  例えば、わなをかけ捕獲する人、捕獲した有害鳥獣を受け取り、処分場に運搬する人、処分場で処理する人と一連の作業工程を分業すれば、それぞれの負担が軽減され、捕獲頭数の増加にもつながるはずです。  それと、処分先ですが、田辺市ごみ焼却場での焼却処分はできないでしょうか。また、ペットの焼却炉を使ってとか、できなければ今、改修工事を行っていますが、それに有害鳥獣でも焼却できる炉に改修することはできませんか。また、JAグループと協力して、捕獲有害鳥獣の肥料化や肉骨粉にして飼料化して販売するとか、とにかく、大量に処分できる方法が見つかれば、捕獲頭数の増加が期待できますが、いかがでしょうか。お答えよろしくお願いします。             (7番 尾花 功君 降壇)
    ○議長(塚 寿雄君)    7番、尾花 功君の質問に対する当局の答弁を求めます。  産業部長、那須久男君。            (産業部長 那須久男君 登壇) ○産業部長(那須久男君)    捕獲有害鳥獣の処分方法についてですが、狩猟捕獲と有害捕獲を合わせたイノシシ、シカ、サル、アライグマの捕獲数の状況は、平成22年度が3,293頭、平成23年度が3,120頭、平成24年度が4,419頭、平成25年度が3,418頭とここ数年捕獲実績は増加傾向にありまして、個体数を減らす努力をしておりますが、被害が減少するまでには至っていない状況にあります。  現在、捕獲した鳥獣のうち、イノシシ、シカについては猟師の皆さんが、自家消費したり、また食肉処理施設において処理され、流通したり、さらには山の中で埋設したりといった方法により、処理されております。この埋設処理についても、地形的に持ち帰りが困難で、機械が使用できないような場所においては、手作業で行うしか方法がなく、大変な手間がかさんでおり、また埋設場所など、限界が来ているといった意見も伺っておりまして、地域のために有害駆除していただいている狩猟者の皆さんには、大変な負担になっているものと認識しているところであります。  議員がおっしゃるように、捕獲された有害鳥獣の食用以外の処分と労力の分散という観点で運搬、回収、処理を分業できないかということでありますが、まず現状では、三四六の焼却処理場では、ペットしか焼却できません。野生鳥獣であれば、小動物については焼却をしておりますが、三四六ではこうした野生鳥獣については処理ができないということになっておりますし、県内にも処分先がないというのが実態でありまして、食肉以外での利活用は困難な状況にあります。  したがって、分業という点では、最終の処分方法について、ある程度の方向づけができないことには難しいというのが実情であります。市といたしましては、高垣議員にもお答えしましたが、捕獲された有害鳥獣の処分方法につきましては、他府県の事例も参考にしながら、当地域における処分方法として焼却やたい肥化など、どのような方法が一番適切であるか、専門的な知見を伺うとともに、農協等、関係機関と連携しながら十分研究し、有害鳥獣の処理が円滑に進むよう、具体的な方策について検討してまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようお願いいたします。  以上でございます。            (産業部長 那須久男君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    尾花 功君。             (7番 尾花 功君 登壇) ○7番(尾花 功君)    御答弁をいただきましてありがとうございました。  なかなか現状では難しい状況であるという御答弁ですけれども、この処分の方法というのが進まないことには、捕獲頭数というのはふえないと思います。先ほども言いましたように、捕獲して、あと運搬とか、そういう農作業中になかなかできないという問題も出てきておりますので、何とか処分の方法というのをまず決めてもらって、そういう分業制が実施できないかというのを研究していただきたいというのもあります。  農作物の被害もそうですけれども、最近、新聞とかテレビで昼間に畑作業をしていて、イノシシに襲われたとかいうふうな報道もされていますので、今後ますますそういう個体数がふえてくると、そういう問題というのも非常に起こってくると思うので、何とか関係機関と連携を密にしていただいて、そういう処分の方法を早急に検討していただきたいと思います。よろしくお願いしておきます。  それでは、2項目めの質問ですけれども、そういうことで、非常に困っているので、そのジビエの学校給食への利用についてということでお聞きしたいと思います。  この質問は、6月議会で学校給食にジビエ料理の提供の取り組みができないかという質問があったと思うのですが、その問いに対して当局が答えられていたのが、安全性の確認や量の確保、価格や保護者の理解など、解決しなくてはならない問題もあり、今後、情報収集し、研究していくという答弁をされておりました。  今回、改めてこのことをお聞きするのは、田辺市本宮町の施設が和歌山ジビエ処理施設衛生管理認証処理業者・施設の認証を11月に受けたという報道にあります。  さきの当局の答弁のうち、安全性はこれで担保され、量については和歌山県内に認証施設が5カ所あることから、十分に確保できるのではないかと思います。あとは価格と保護者の理解となりますが、有害鳥獣対策及び地域の自然や産業等への理解、食に対する感謝の気持ちを育むためにも、御検討いただけないでしょうか、よろしくお願いします。             (7番 尾花 功君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    教育次長、小川 鏡君。            (教育次長 小川 鏡君 登壇) ○教育次長(小川 鏡君)    ジビエの学校給食への利用についてお答えをいたします。  本宮町のジビエ処理施設が、今回、県の定めた基準に沿って体制を整え、わかやまジビエ処理施設衛生管理認証処理業者として認証されたことは、議員のおっしゃるとおり、ジビエの安全性、消費者の安心感の確保という点で前進したと言えるものであると考えております。  このことを踏まえて給食でジビエを取り入れていけないかという御質問でございますが、これまでの議会の一般質問でもお答えしておりますように、学校給食でジビエを取り入れることについては、安全性の確認のほかにも、価格や保護者の理解など、解決しなければならない課題があると考えております。  学校給食において、食材を通じて、児童生徒が地域の自然や産業等への理解を深めたり、食に対する感謝の気持ちを育むことは重要でありますし、また、野生動物による農作物被害が拡大している中で、流通や消費をふやすという観点で、何か取り組めることはないかと考えることは必要であると考えております。  そうしたことから、給食においてシシ肉やシカ肉を使用することで、児童生徒やその家庭にジビエ料理の提案をするとか、食べてみようというきっかけにしてもらうということも一般の方々への利用を広げていくための一つの方法であろうかと思います。  ただ、学校給食で、一般家庭においてなじみの少ない食材を利用するとなれば、価格的な面も含めまして、まずは保護者に十分御理解をいただくということが必要であろうかと考えております。  現在、産業部におきましては、農林水産業まつりなどの機会を捉えまして、ジビエ料理についてPRし、ジビエが家庭の食卓にのぼるよう啓発を行い、消費の拡大につなげていく取り組みを行っておりますので、今後、その動向等も参考としながら関係課と連携し、研究してまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようよろしくお願いいたします。  以上でございます。            (教育次長 小川 鏡君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    尾花 功君。             (7番 尾花 功君 登壇) ○7番(尾花 功君)    ありがとうございます。答弁をお聞きしていると、非常にハードルは高いと思うのですけれども、そういう鳥獣害の問題というのは非常に深刻になってきておりますので、今すぐ利用してくださいということは多分無理だと思うのですが、今後、何とか何か食品の一部として取り入れられるような方向で御検討よろしくお願いしたいと思います。  それでは、大項目二つ目の質問に入りたいと思います。  田辺市いじめ防止等に関する条例施行後の現場環境の変化について、2点お聞きしたいと思います。6月議会で可決されてから日は浅いのですけれども、まず、教員、生徒、保護者への周知度、認知度についてお聞きしたいと思います。  田辺市いじめ防止条例が制定されてから半年が過ぎようとしていますけれども、この間、教員・生徒・保護者への周知を図るため、いろいろな機会を捉えて行っているとは思うのですが、どのような方法で周知されていますか。また、条例に対する認知度は深まったとお考えでしょうか。             (7番 尾花 功君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    教育長、中村久仁生君。            (教育長 中村久仁生君 登壇) ○教育長(中村久仁生君)    いじめ防止条例施行後の現場の環境変化ということについて、御質問にお答えをさせていただきたいと思います。  まず、議員御質問の条例の周知でありますけれども、教職員に対しましては、校長会、教頭会、それから生徒指導主任会において、田辺市いじめ防止等に関する条例についての研修を行い、その後、各学校において校長、教頭の管理職から全教職員に周知をいたしました。さらに、教育委員会が行う学校訪問でも、全ての小・中学校において、条例についての概要を説明してまいりました。全教職員が本条例を認識をしていると、このように考えております。  また、児童生徒や保護者に対しましては、条例のポイント、いじめ問題に対応する委員会の設置、またいじめ等に関する相談窓口について示した、いじめの防止啓発チラシというのを作成いたしまして、全児童生徒とその保護者に対して配付をして、本条例の周知に努めているところであります。また、田辺市いじめ基本方針等を市ホームページに掲載し、報道機関等に関連する記事を提供するなど、いじめ防止等の周知・啓発に取り組んでおり、今後も機会を捉えて条例も含めたいじめ防止対策に努めてまいりたいと考えておりますので、御理解をいただきたいと思います。            (教育長 中村久仁生君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    尾花 功君。             (7番 尾花 功君 登壇) ○7番(尾花 功君)    ありがとうございます。いろいろ機会があるごとに周知していただいているということで、今後ともそういう周知の徹底というのをよろしくお願いしたいと思います。  次に、いじめの認知件数の変化についてお聞きしたいと思います。  条例が施行されて約半年ということで短いのですけれども、条例が施行される前と条例が施行された後では、いじめの認知件数には変化は見られていますか。             (7番 尾花 功君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    教育長。            (教育長 中村久仁生君 登壇) ○教育長(中村久仁生君)    いじめ防止等に関する条例というのが本年6月の議会で可決されました。その後、7月11日に施行いたしました。  この7月11日の前後で本年度のいじめ認知件数を見てみますと、条例施行前の3カ月余りでは、小学校1件、中学校2件の合計3件でありました。一方、条例設置後から現在までの5カ月では、小学校5件、中学校2件の合計7件であります。この認知件数を昨年度の同じ時期で見てみますと、7月11日までが4件、それ以降が6件と、今年度とほぼ同じ件数でありました。  しかし、本年度は条例を施行したことで、いじめかどうか曖昧な事案に対しても、条例に示されたいじめの定義と照らし合わせ、いじめと認知したケースもございます。今後もさらに見逃しているいじめはないのか。つらい思いをしている子供はいないかなど、教職員がアンテナを高くして対応していかなければならないと考えております。  また、条例には、市や学校の責務だけではなく、保護者や市民の役割についても示されております。今後は、市・学校・保護者・地域がそれぞれの役割を果たし、連携を密にしていくことが条例の基本理念である子供たちが安心して生活できる社会づくり、学校づくりにつながるものと考えてございます。  以上であります。            (教育長 中村久仁生君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    尾花 功君。             (7番 尾花 功君 登壇) ○7番(尾花 功君)    条例が施行されて半年ということで、短い期間ですけれども、今後ともいろいろな場所等で周知をしていただいて、とにかくこのいじめで不幸なことが起こらないよう一生懸命やっていただきたいと思います。前回、学習の質問もさせていただきましたけれども、それとあわせていろいろ学校では大変だと思いますけれども、これは十分また時あるごとにお話をしていただいて、進めていただきたいと思います。  それでは、大項目三つ目の子ども議会の開催について、質問したいと思います。  この子ども議会については、合併前の田辺市や各町村においてもこの子ども議会が開催されていたとお聞きします。近隣町村でも、この子ども議会が開催されたことが最近新聞等でも報道されていました。来年は合併10周年を迎えます。未来の田辺市をつくり、支えていくのは子供たちです。その生の声を直接聞く機会があってもいいのではないかと思います。  また、子供たちにも日ごろなかなか経験できない、この議場の雰囲気を味わってもらうということも一考だと思いますが、いかがでしょうか。             (7番 尾花 功君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    教育長。            (教育長 中村久仁生君 登壇) ○教育長(中村久仁生君)    議員御質問の子ども議会の開催についてお答えいたします。  現在の子供たちがどういう学びをしているかということでありますが、まず、小学校6年生では、社会科において三権分立を初め、市や国の政治の働きを学んでいます。また、中学校3年生では、社会科の公民的分野において、現在の民主政治と社会について学びます。教科書には、市長になって企業の跡地利用を考えてみようというページもございます。  このように、民主主義に関する理解を深めるとともに、国民主権を担う日本人として必要な基礎的な教養を培うことを目的に、子供たちはいろいろと学んでいるところであります。議員からのお話もございましたが、田辺市の未来を支えていくのは、この子供たちであります。これからの田辺市に対して、どのようなまちづくりを期待するのか、また、将来の自分がどのように田辺市で生きていくのか等について、議会形式で子供たちが意見を発表することは、自分たちのまちを知り、また政治の仕組みを知るための一つの大きな方法であろう、このように思います。  合併10周年事業として、子ども議会を開催することにつきましては、議会の皆様方、関係部局の御意見等々をいただきながら、検討してまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようよろしくお願いいたします。            (教育長 中村久仁生君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    尾花 功君。             (7番 尾花 功君 登壇) ○7番(尾花 功君)    こういうかかわりを持っていただくというのは非常に大事なことであるというのと、最近、選挙離れといいますか、いろいろな投票率の低下というのもありまして、若い人が選挙に行かないという問題も起こっていますので、こういう経験をしてもらうことで少しでもそういうふうに役立っていただければという思いもありますので、何とかこれを実現していただいて、よりよい方向、そっちのほうへ持っていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。  それでは、最後の4項目めになるのですが、まち・ひと・しごと創生法案についてお聞きしたいと思います。  5月に、日本創生会議・人口減少問題検討分科会の推計による消滅可能性のある896自治体が公表されました。そのうち、和歌山県では、約20もの市町村が記載されています。田辺市は、その中に含まれています。和歌山県第2の都市でありながら、現実は大変厳しいです。合併前の田辺市では、10万都市を目指して、いろいろな政策が打ち出されていましたが、10万人には届きませんでした。  また、広域合併により10万人突破できると思いましたが、最終的には1市4町村で8万人弱の人口となりましたが、現在は8万人を切り、人口減少が進んでおり、待ったなしの状況になっています。  去る11月21日に、参議院においてまち・ひと・しごと創生法案が可決成立しました。この法案の目的は、少子高齢化の進展に的確に対応し、人口の減少に歯どめをかけるとともに、東京圏への人口の過度の集中を是正し、それぞれの地域で住みよい環境を確保して、将来にわたって活力のある日本社会を維持していくために、まち・ひと・しごと創生に関する施策を総合的かつ計画的に実施するということです。  また、法の中には地方公共団体の責務とか事業者の努力、国民の努力、国においては法制上の措置等が記載されています。  田辺市においては、都道府県まち・ひと・しごと創生総合戦略を勘案して、区域の実情に応じたまち・ひと・しごと創生に関する施策についての基本的な計画を定めるように努めなければならないとなっています。これは努力義務ですけれども。国では、早期に総合戦略を取りまとめ、都道府県と市町村に各地の実情に応じた地方版総合戦略をつくる努力義務を課し、平成27年度中に作成するよう求め、平成28年度から地方創生政策を本格始動させるスケジュールを立てていたようですが、今回の衆議院の解散により、国が考えていたスケジュールはおくれるものと思われますが、合併10周年を控えた新たなまちづくりを進めていく絶好のチャンスをいただいたと思います。  国からボールは投げられました。田辺市はどのようなボールを投げ返しますか。田辺市の取り組みを教えてください。             (7番 尾花 功君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    市長、真砂充敏君。             (市長 真砂充敏君 登壇) ○市長(真砂充敏君)    議員御質問のまち・ひと・しごと創生法についてお答えします。  まず、本市の人口につきましては、住民基本台帳ベースで申し上げますと、平成17年新市発足時には、8万5,667人でありましたが、その後、減少が続き、本年10月末現在では7万8,768人となっております。この人口減少の要因といたしましては、本市のみならず、全国的な傾向である少子化による出生数が死亡数を下回る自然減と転入者数が転出者数を下回る社会減が挙げられていますが、本市におきましては、その両因子が影響していると考えられ、生産年齢人口の減少が地域の担い手確保といった観点からも深刻な課題であると認識しているところであります。  本市におきましては、長年にわたり今日まで農林水産業や商工業を初めとする産業振興、過疎対策、各種社会基盤整備、さらには社会福祉政策など多岐にわたる行政活動を展開する中で、活力ある安全で快適な暮らしができる魅力あるまちづくりを推進し、地域振興や地域の活性化に努めてまいりました。  また、合併後の新市のまちづくりを推進するための事業などを登載した市町村建設計画におきましても、これまでの間、議会や市民の皆様方の御理解と御協力を賜りながら、計画の推進に取り組み、平成26年3月末現在、実施中の事業も含めた進捗率は78.1%という状況にあります。こうした長年にわたる取り組みを連綿と続けてきた中、これは本市だけでなく、全国の地方自治体にも言えることではありますが、かねてより人口減少など、本市の置かれた厳しい状況への対応のため、昨年の早い段階から今後の田辺市のあり方や将来像について、庁内で議論を重ねてまいりました。そうした経過を踏まえる中で、本年4月には、たなべ営業室を設置し、次なる10年に向けて全国から選択されるまちを目指し、交流人口を増大させ、それを地域経済の活性化に結びつけ、さらには、定住人口の増加に努めていくための施策として、田辺市そのものをブランド化していく価値創造プロジェクトを始動させたところであります。  このプロジェクトは首都圏を中心とした戦略的なプロモーションを展開する一方、将来を見据えた田辺市の戦略ビジョンを策定し、そして、このビジョンを推進していくための具体的な戦略プランを策定するものでありますが、戦略ビジョンにつきましては、人口減少とそれに伴う経済規模の縮小について、危機感を持ってとらえた上で、今後のまちづくりの方向性を確立していこうというものであり、現在、精力的に策定作業を進めているところであります。  そうした折、本年5月に日本創生会議において、少子化や人口移動に歯どめがかからず、将来的に消滅するおそれがある896自治体が公表され、その中に本市も含まれているとの衝撃的な内容が示されました。  こうした中、議員御質問のまち・ひと・しごと創生法につきましては、本年11月21日に成立し、12月2日から全面施行されたところでありますが、現在、国におきましては、この法律に基づき、人口減少と地域経済の縮小の悪循環を断ち切り、人口減少を克服し、地方創生に正面から取り組むことを目的として、50年後に1億人程度の人口を維持するため、今後の日本の人口動向を分析し、将来展望を示す長期ビジョンと、このビジョンをもとに、今後、5カ年の政府の目標及び施策の基本的方向性や施策を支持するまち・ひと・しごと創生総合戦略を策定する予定で、現在、その作業が進められているところであります。  また、県におきましても、県内の人口動向や将来人口推計による地方人口ビジョンの策定と、それをもとに今後の目標や施策に関する基本的方向等を示す、まち・ひと・しごと創生総合戦略について、国の動向を見きわめながら、できる限り、早い時期に策定する予定であるとのことであります。  このような中、本市におきましては、国に先駆けて取り組んでおります、先ほど申し上げました戦略ビジョン・プランの考え方や理念が、このたびの国の方針と歩調を合わせるものであることから、戦略ビジョンの策定に引き続き取り組むとともに、市町村まち・ひと・しごと創生総合戦略の基礎となる、過去の人口動向分析や将来人口推計作業に速やかに取りかかる必要があるため、本年12月から企画広報課に担当職員を位置づけ、体制の充実を図ったところであります。  今後は、全庁挙げて取り組みを行い、新年度における田辺市版まち・ひと・しごと創生総合戦略の策定につなげてまいりたいと考えております。  いずれにいたしましても、本市における人口の将来展望を示す人口ビジョンと潤いのある豊かなまちの形成、個性豊かで多様な人の確保、さらには魅力ある仕事を創出する総合戦略につきましては、合併10周年を経た本市の新たなまちづくりに欠かせないものであると考えております。  先ほどからも申し上げておりますとおり、本市におきましては、昨年の早い段階より日本創生会議や国における法施行に先行して、柔軟的な取り組みを展開しておりますことを御理解いただく中で、これは大変困難な作業でありますが、これまでの地域振興や地域の活性化策をもう一度見詰め直すとともに、今後、10年を見据えた戦略ビジョン・プランの内容についても全庁的に議論を重ね、国の総合戦略に伴う施策動向等も注視しながら、より一層、スピード感を持って取り組んでまいりたいと考えておりますので、御理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。             (市長 真砂充敏君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    尾花 功君。             (7番 尾花 功君 登壇) ○7番(尾花 功君)    どうもありがとうございました。どこの市町村もこんなに早く人口減少とか、高齢化が進んでいくとは多分捉えていなかったと思うのですけれども、こういう非常に厳しい現状の中、特効薬というのはなかなか見つからないと思います。本市の未来をつくるためにも、田辺市独自の戦略ビジョン・プランを早急に練り上げていただいて、今後10年の田辺市の発展というのを考えていっていただきたいと思います。
     その中で、子ども議会が開催されることを望むのですけれども、その中で出されたいろいろな提言なども反映していただければと思いますので、よろしくお願いしたいと思います。  用意しました四つの項目はこれで全て終わりましたので、これで一般質問を終わらせていただきます。御清聴ありがとうございました。             (7番 尾花 功君 降壇) ○議長(塚 寿雄君)    以上で、7番、尾花 功君の一般質問は終了いたしました。  お諮りいたします。  本日の会議は、この辺にとどめ延会し、あす12月12日午前10時から再開いたします。  これに異議ありませんか。             (「異議なし」の声あり) ○議長(塚 寿雄君)    異議なしと認めます。  よって、さよう決しました。  延 会 ○議長(塚 寿雄君)    それでは、本日はこれをもって延会いたします。              (午後 3時27分)  地方自治法第123条第2項の規定により署名する。   平成26年12月11日                    議  長  塚   寿 雄                    副議長   佐 井 昭 子                    議  員  橘   智 史                    議  員  湯 口 好 章                    議  員  尾 花   功...