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平成21年 6月定例会(第2号 6月24日)

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  1. 田辺市議会 2009-06-24
    平成21年 6月定例会(第2号 6月24日)


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    平成21年 6月定例会(第2号 6月24日)              田辺市議会6月定例会会議録              平成21年6月24日(水曜日)            ──────────────────    平成21年6月24日(水)午前10時開会  第 1 一般質問            ────────────────── 〇会議に付した事件  日程第1            ────────────────── 〇議員定数 26名 〇欠  員  0名            ────────────────── 〇出席議員              議席番号   氏   名              1番  川 﨑 五 一 君              2番  真 砂 みよ子 君              3番  久 保 浩 二 君              4番  市 橋 宗 行 君              5番  安 達 幸 治 君
                 6番  安 達 克 典 君              7番  谷 口 和 樹 君              8番  鈴 木 太 雄 君              9番  小 川 浩 樹 君             10番  塚   寿 雄 君             12番  松 下 泰 子 君             13番  佐 井 昭 子 君             14番  中 本 賢 治 君             15番  棒 引 昭 治 君             16番  出 水 豊 数 君             17番  宮 本 正 信 君             18番  高 垣 幸 司 君             19番  陸 平 輝 昭 君             20番  山 口   進 君             21番  宮 田 政 敏 君             22番  吉 田 克 己 君             23番  久 保 隆 一 君             24番  天 野 正 一 君             25番  森   哲 男 君             26番  吉 本 忠 義 君            ────────────────── 〇欠席議員             11番  山 本 紳 次 君            ────────────────── 〇説明のため出席したもの             職  名       氏     名            市長         真 砂 充 敏 君            副市長        森   章 二 君            収入役        福 田 安 雄 君            教育長        中 村 久仁生 君            水道事業管理者    大 江 潔 史 君            企画部長       山 崎 清 弘 君            企画広報課長     松 川 靖 弘 君            男女共同参画推進室長 切 本   満 君            南部センター館長   坂 本 寿 己 君            総務部長       岡 本 美 彦 君            総務課長       小 川   鏡 君            監査委員事務局長   中 村 全 文 君            市民環境部長     池 田 正 弘 君            保健福祉部長     田 中   敦 君            子育て推進課長    手 谷 新 一 君            健康増進課長     廣 井 崇 史 君            産業部長       福 井 量 規 君            産業部理事      室 井 利 之 君            観光振興課長     敷 地 弘 規 君            森林局長       原 﨑 喜 一 君            建設部長       中 山 泰 行 君            土木課参事      林   誠 一 君            都市整備課参事    松 平 元 男 君            龍神行政局長     重 根 誠 治 君            龍神行政局総務課長  古久保 敏 雄 君            中辺路行政局総務課長 天 野 和 洋 君            中辺路行政局住民福祉課長                       庄 司 欣 久 君            大塔行政局総務課長  梅 本 訓 志 君            本宮行政局住民福祉課長                       長 井 二 朗 君            消防長        岩 本 徳 三 君            教育次長       濵 田 和 男 君            教育委員会理事    松 原   淳 君            教育総務課長     弓 場 和 夫 君            給食管理室長     岩 本   章 君            水道部簡易水道課長  前 川 敏 弘 君            ────────────────── 〇出席事務局職員             議会事務局長    中 瀬 政 男             議会事務局次長   岩 本 さち代             議会事務局主任   前 溝 浩 志             議会事務局主査   松 本 誠 啓             議会事務局主査   坂 本 明 人  開 議 ○議長(宮田政敏君)    定足数がありますので、ただいまからお手元に配付の日程により、平成21年第3回田辺市議会定例会2日目の会議を開きます。               (午前10時01分)           ────────────────── ◎報告 ○議長(宮田政敏君)    11番、山本紳次君から欠席の届け出があります。  それでは、日程に入ります。 ◎日程第1 一般質問 ○議長(宮田政敏君)    日程第1 一般質問を行います。  なお、一般質問の通告は、6月16日、午後4時に締め切り、抽せんにより順位を決定いたしました。結果は、通知申し上げているとおりであります。  それでは、質問順位に従って一般質問を許可いたします。  14番、中本賢治君の登壇を許可いたします。             (14番 中本賢治君 登壇) ○14番(中本賢治君)    14番議員の中本賢治でございます。それでは、通告に従いまして質問させていただきます。  今回は、シックハウス症候群化学物質過敏症についてであります。それでは、始めたいと思います。  現代社会は化学物質の時代とも言われ、空気中にはたくさんの化学物質が存在しています。建築材料や家具などにもさまざまな化学物質が含まれるようになりました。さらに、防臭、防虫、殺虫等の多種多様な目的で、化学物質を使用する機会が増加しています。  こういった中で、シックハウス・シックスクール症候群化学物質過敏症といった現代病が発生するようになりました。これらの病気については、まだまだ未解明な部分が多く、その原因としてさまざまな化学物質の影響が挙げられています。まず、シックハウス・シックスクール症候群についてでありますが、皆様もご存じであると思いますが、住宅の高気密化や化学物質を放散する建材や内装材の使用等により、新築、改築後の住宅やビル、または学校において化学物質により室内空気汚染等により、さまざまな体調不良を生じることでありまして、吐き気、めまい、頭痛、皮膚の湿疹、じんま疹、眼球の結膜、鼻炎、唇の乾燥等々、ありとあらゆる症状を引き起こす複雑怪奇な病気であります。  特に、園児や児童生徒といった子供ほど化学物質の影響を受けやすいので、安全で安心な環境づくりはぜひとも必要であると考えます。  そこで、以前、平成15年9月議会で、棒引議員がこの問題を取り上げてくれました時に、答弁の中で言われていた市内の小・中学校や幼稚園で、ホルムアルデヒドほか、3物質の定期的な濃度検査はされているのか、そして教室へのホルムアルデヒド吸着分解剤の配付や換気扇の設置はされたのかどうか、現状をお聞かせ願いたいと思います。  また、ことしに新築された東陽中学校、あるいはもうすぐ完成する第一小学校についてどのように対応してきたのか、どのように対応するのか、お聞かせ願いたいと思います。  次に、化学物質過敏症についてでありますが、建物の中にいる時だけ発症するシックハウス・シックスクール症候群化学物質過敏症とでは若干異なりまして、化学物質過敏症は、今までの中毒の概念では考えられない極めて微量の化学物質の濃度でも発症し、アレルギー疾患の特徴と中毒的な要素を兼ね備えた後天的な疾病群と考えられていますが、一般的には症状そのものには特徴がなく、体のあちこちの臓器が多発的にいろいろな形であらわれ、アレルギー症状自律神経系の症状を主体としています。今、現在、田辺市におきましては、患者数はごくわずかですが、自分がこの病気であることに気づいていない方もいることを理解していただきたいと思います。  と言いますのも、先ほど申しましたが、この病気は治療方法が確立されておらず、人によってそのアレルゲンが違うこと、そういうことで例えば、自分が花粉症だと思っていたり、単なるアレルギーだと思っていた人が、専門医に見てもらったら化学物質過敏症であったというケースも考えられるのであります。  そういうことで、潜在患者が思った以上にいると思います。そして、田辺市には専門的なお医者さんがいないので、そのため遠方の専門医に頼らなければならないといった現状であったりするので、より未解明な病気になっているのであります。  化学物質過敏症にかかった人は、自分の身を守るために、化学物質に関係のあるものであったり、現場であったり、そういうところに近づかないこと。そういうことをして、自分の身の安全を守らなければならないのです。皆さんが着ている衣類の洗剤や柔軟剤のにおい、おしゃれのための香水や化粧品のにおい、草木の消毒や建物のペンキやワックス、これらすべてのものが体に影響を及ぼすのですから、日々の生活がこれらのものと無関係ということがないので、本当に大変なわけであります。  そういうことで、皆さんにはそういう人がたくさんいることを理解していただきたいのであります。
     そこで質問です。  一つ目は、公共施設において、香料、香水、整髪料等の自粛のお願いのポスターを掲示していただきたい。  二つ目として、化学物質過敏症のことについて、ホームページや広報紙を使って市民に知らしめていただきたい。  三つ目として、公共施設の改修や、公園や松林などで農薬散布をする時には、事前に知らせていただきたい。そして、使用後も3カ月間程度は告知の張り紙をそのままにしておいていただきたい。  以上、小さなことから協力していただけるよう、よろしくお願いしまして、1回目の質問を終わらせていただきます。             (14番 中本賢治君 降壇) ○議長(宮田政敏君)    14番、中本賢治君の質問に対する当局の答弁を求めます。  市長、真砂充敏君。             (市長 真砂充敏君 登壇) ○市長(真砂充敏君)    中本議員からのシックハウス症候群化学物質過敏症についてお答えをいたします。  まず1点目のシックハウス症候群の現状についてでありますが、議員ご指摘のとおり、シックハウス症候群は、住宅の高気密化や化学物質を放散する建物の材料や家具などの使用により、新築、改築後の住宅等においてホルムアルデヒド、トルエン、キシレンなど、主に住宅建材に含まれている化学物質による室内空気汚染等が原因で、居住者に目の刺激感、のどが痛い、めまいや吐き気がする。頭痛がするなどのさまざまな症状を起こすことをいい、原因となる建物から外へ出ると、症状が軽減、または消失すると言われています。  ご質問の小・中学校におけるホルムアルデヒド濃度検査につきましては、平成15年9月及び16年11月に文部科学省の定める学校環境衛生基準に基づいて検査をしたところ、すべての教室で基準値を下回るものでございました。  当時の学校保健法施行規則では、学校環境衛生基準に定める基準値に適合した場合、次から測定を省略することができるとされておりますので、平成17年以降については、ホルムアルデヒドのほか、トルエン、キシレン、パラジクロロベンゼンの3物質とも検査は行っておりません。  また、検査結果が良好であったため、ホルムアルデヒド吸着分解剤の配付や換気扇の設置も行っておりませんが、各学校長及び園長には、日ごろから教室内の窓・出入り口等の開放により、換気には十分心がけるよう周知徹底しているところでございます。  次に、東陽中学校、田辺第一小学校の建築に際しましては、平成15年7月の建築基準法改正により、ホルムアルデヒドを放散する建材の制限や換気設備設置等が義務づけられたため建築施工に当たっては、建築基準法を遵守し、ホルムアルデヒド等化学物質の規制徹底と各教室等に換気設備を設置したところでございます。  さらに、施設の完成時には、濃度検査を行うことにしておりますが、建築が完了している東陽中学校については基準値を下回る分析結果となっております。  今後とも、児童生徒の健康に留意し、安全で安心な学習環境のもとで、教育活動が展開できるよう学校環境の衛生向上に努めてまいりたいと考えております。  次に、2点目の化学物質過敏症についてでありますが、厚生労働省においては、原因究明、実態把握、健診、治療等に関する研究等を実施し、平成16年2月には、室内空気質健康影響研究会により、医学的知見等の整理、報告書の取りまとめが行われました。  その報告書によりますと、化学物質過敏症は、微量な化学物質に対し体が極めて過敏に反応した結果、頭痛、めまい、吐き気、動悸、ぜんそく等の身体症状や不眠、不安、うつ状態等の精神症状が同時に、もしくは交互に出現すると言われており、屋外に出ても原因となる化学物質がある限り、症状は消えないというような状況とのことでございます。  シックハウス症候群化学物質過敏症の背景には、何らかの個人的要因が存在すると考えられていますが、その発症原因については未解明な部分が多いことから、現時点での予防対策につきましては、非常に困難と考えられており、今後研究を進めていく必要があるとのことでございます。  ご質問の化学物質過敏症について理解をしてもらうため、公共施設に香料、香水、整髪料等を自粛するポスターの掲示、ホームページ及び広報紙での市民への周知につきましては、化学物質過敏症の方々にとっては少量の香料でも重大な問題であることは十分承知しておりますが、香水、整髪料などは多分に個人的なものでもありますので、今後、国県の情報収集等に努めながら対応してまいりたいと考えております。  次に、公共施設の改修時や松林、公園等での農薬散布時の周知についてでありますが、公共施設改修工事関係につきましては、工事関係者と打ち合わせの上、使用材料の確認、日時の事前掲示、事後掲示等、適宜対応してまいりたいと考えております。  また、松林、公園等での農薬による害虫等の防除作業につきましては、景観の保全や風潮害の防止等に重要な役割を担う扇ヶ浜公園中浜潮害防備保安林など、松林の松くい虫防除作業は樹幹注入という、木にドリル等で穴をあけ薬剤を樹幹に直接注入する方法をとっております。これは防除効果が4年間と長期間持続するため、その間は薬剤の使用を控えることができ、また薬剤散布作業を伴わないため、環境面への影響も少ないものであり、使用する薬剤についてもより安全性に配慮した薬剤を使用するよう指導しております。この作業の実施に当たっては、作業期間の告知看板を掲示し、注入作業中は啓発看板等を上げて、公園利用者等の注意を喚起しております。  また、不特定多数の人々が利用する公園などでの薬剤の使用については、害虫等の発生期において、薬剤散布が必要な場合に、薬剤の散布を行っております。使用する薬剤については、人体に影響の少ないものを選んでおり、散布作業に当たっては無風、または風が弱く周囲に飛散しない気象条件において、人出の少ない時間帯に実施することとしております。  今後も安全性に配慮した方策を検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようよろしくお願いいたします。  以上です。             (市長 真砂充敏君 降壇) ○議長(宮田政敏君)    14番、中本賢治君。             (14番 中本賢治君 登壇) ○14番(中本賢治君)    ご答弁ありがとうございます。  まず、シックハウス・シックスクール症候群についてでありますが、定期的に濃度検査をされているのかという私の質問に対しまして、市内の小・中学校や幼稚園で一度検査を実施して、学校環境衛生基準というのがあって、定める基準値に適合した場合は、次回から測定を省略できるという規定があるらしいので、市内のすべての小・中学校及び幼稚園での検査結果がよかったということでありますので、この件に関しては質問は終わらせていただきます。  次に、ホルムアルデヒド吸着分解剤の配付と換気扇の設置も検査結果が良好だったので行っていないということですが、先ほども申し述べましたように、子供ほど化学物質の影響を受けやすいということもありますので、十分注意を払っていただきたいと思います。そして、先生方には朝一番の窓あけを義務づけていただきたいと思います。  次に、東陽中学校と田辺第一小学校についてでありますが、平成15年7月の建築基準法の改正により、ホルムアルデヒドを発散する建材の使用の制限や換気設備の設置等が義務づけられているそうなので、この件に関しては何も言うことがありませんが、昔の子供たちにはこういった病気というのがなかったし、今、現在も数字はわかりませんが、多分このような病気にかかっている人がふえていると思います。  そういうことで、今後とも児童・生徒が安全で安心できる環境のもとで学習できますように、さらなる取り組みをよろしくお願いいたします。  次に、化学物質過敏症についてでありますが、今現在では国に認定されていないということもあり、なかなか対応するのも難しいと思いますが、私の言っていることは何もお金のかかることでもなく、少しの労力をそれに費やすだけでできることだと思いますので、検討する、検討すると答弁をいただいていますが、本当に患者のことを考えて検討すると言っているのか、ちょっと疑問です。  先進地としては、名古屋市と佐賀県が前向きに取り組んでいます。他の自治体でも、このようにこういう感じでいろいろされているんであります。公共施設において、香料の自粛のお願いのポスターを掲示しているところがたくさんあるんです。少しでも患者の身になって考えてやろうという気持ちになっていただきたいと思います。  医療や教育の現場での理解もまだ不十分で「気にし過ぎ」「怠け者」「わがまま」などとされ、つらい思いをしている人もいます。患者にとっては切実な問題であることを理解していただきたいと思います。  最後に、まずは、私は当局にお願いすることは、田辺市民の方々に化学物質過敏症という病気があるということをホームページや広報で周知していただきたいということと、お金がかかることでもないので、できることは前向きに進めていただきたいということであります。この化学物質過敏症は、先ほども申しましたように、まだ国に認定されていないので、対応も難しかろうと思いますが、少しでも理解し、少しでも前に進めていただくことを切にお願いいたしまして、私の質問を終えたいと思います。  ご静聴ありがとうございました。             (14番 中本賢治君 降壇) ○議長(宮田政敏君)    以上で、14番、中本賢治君の一般質問は終了いたしました。  休 憩 ○議長(宮田政敏君)    この場合、10時35分まで休憩いたします。               (午前10時24分)          ―――――――――――――――――――  再 開 ○議長(宮田政敏君)    休憩前に引き続き会議を開きます。               (午前10時36分) ○議長(宮田政敏君)    続いて、2番、真砂みよ子君の登壇を許可いたします。             (2番 真砂みよ子君 登壇) ○2番(真砂みよ子君)    2番、日本共産党真砂みよ子です。早速質問に入らせていただきます。  4月26日投票で行われました市会議員選挙で、市民の皆さんの信任をいただき、私にとっては3期目の議員活動がスタートいたしました。この選挙期間中に多くの皆さんからご意見や、またご要望をお聞きしました。本当にたくさんの願いが託されたわけですが、今回は特に子育てに関する願いを取り上げたいと思います。それは、子育て世代の方からだけではなく、おじいちゃん、おばあちゃんからも要望があったからで、そのことに対して正直驚いてもいます。きっとその背景には現在社会の縮図があるのでしょう。少子化を憂うだけでなく、妊娠による若年結婚、その後の離婚、若者の非正規雇用など、経済的理由も重なり、子育てが大変困難になっているからだと思います。  子育て支援が、多くの市民から求められている、その声を届けるのが議員の仕事だと思い、今回、この質問をいたします。  1項目めは、子育て支援についてお聞きします。1項目めの中の1点目は、子供の医療費の無料化の問題です。  合併を機に4年前から子供の医療費は3歳まで無料だったものが、小学校入学するまでに拡大されました。多くの子育て世代の方から喜びの声をいただきましたが、その気持ちが大変よくわかります。  私自身が、3人の子育てのころには、子供の医療費の負担を重く感じていました。子供の病気は予定できませんし、月末のお金のないときに限って、子供は病気をするものです。  特に、ぜんそくやアレルギー疾患など、慢性の病気を持った子供のお母さんは大変です。20代の子育て真っ最中のお母さんからこんな相談を受けました。仮にAさんとします。Aさんは小学校2年生と保育園年長の2人の子供がいます。子供4人を産むのが理想だけど、3人目もなかなか産めない。末の子がぜんそくで月に3回病院に行っている。今は医療費が無料なので大変助かっているが、来年からは1年生になるので有料になる。とても心配だ。また夫はサラリーマンで自分も働いているので、高い保育料金を払っている。これからの子育てにはとても不安を持っている。議会でこんな問題をどんどん取り上げてほしい。  そんなご要望をいただきました。私はぜひ3人目を出産してほしいとの思いから、和歌山県が行っている紀州3人っ子施策について説明をしました。しかし、3人目の保育料が無料になっても、今の暮らし自体が大変で、余裕がないから、とても考えられないということでした。  子供の医療費の無料化が、イコール少子化対策の特効薬ではありませんが、義務教育の間、すなわち中学校卒業まで医療費の無料というのが全国的な流れです。東京都の足立区や大田区など、6つの区と三鷹市、また兵庫県三田市と岐阜県羽島市は既に義務教育の間の子供の医療費の無料化が行われています。  この医療費の無料化は子育て世代の願いであり、また少子化対策に一番近い施策だと私は考えています。この制度、国の制度として子供の医療費は無料にするのが本来の姿だと考えています。その運動は年々広がり、署名は既に12万筆にものぼっています。また国会議員も衆参合わせて130人が賛同しています。  しかし、現実、まだ国の法律としてそうなっていないのですから、市民を守る防波堤として地方自治体が取り組まざるを得ません。義務教育の間、中学校卒業まで無料であってほしいところですが、当面、小学校卒業まで無料化することを求めるものです。  次に、2点目、学童保育の充実についてです。  核家族や共働きの増加により、学童保育のニーズが年々高まっています。田辺市においても、そのニーズに答え、学童保育が年次、次々と開所されてきました。現在は9カ所でわんぱく保育所と今年度開設の大塔を合わせると11カ所になる予定です。  多くの学校で、開所されていることは喜ばしいことですが、一方で位置づけがあいまいだと私は考えています。学童保育は、放課後の子供たちの居場所です。家庭と同じであることが理想です。しかし、少ない指導員では、不十分な点が多々あります。  そこで、四つについてお聞きします。  一つは、おやつについてです。保護者負担の金額が1日60円で、主に駄菓子が与えられています。その駄菓子の添加物に保護者から不安の声が上がっています。なるべく添加物の少ないお菓子をと努力していただいている学童保育もありますが、現場の努力には限界があります。  また、そのご意見を受け、手づくりおやつを推奨していますが、反面、安全性に不安があります。調理師免許のない指導員が忙しい仕事の中で、また十分な設備もない中で調理し、もし食中毒を出したら、だれが責任を取るのか。大きな問題です。保護者からの不安に対して、現場の指導員任せにするのではなく、市としての指導と援助が必要です。  二つ目は、学童の備品を買ったり、整備したりする予算が少なく不十分なことです。学童保育の数がふえれば、その分増額して、一つの学童に対する補助金を減らすことのないようにしてほしいものです。  三つ目は、夏休み保育の体制についてです。通常学童保育は午後1時から6時までですが、夏休みは午前8時半から午後6時までになります。指導員は各学童の定数により2人から3人ですが、夏休みは長時間保育になり、指導員の人数も現行のままでは大変無理があります。何らかの援助が必要ではないでしょうか。  四つ目は、指導員の労働条件についてです。今回は子育て支援の立場での質問ですので、指導員の立場での質問は行いませんが、指導員の労働条件が守られなければ、子供たちに豊かに接することができないとの思いで質問をします。  指導員の休憩時間がきちんと補償されているでしょうか。また、仕事の持ち帰りはありませんか。この点について、実態調査を求めるものです。  以上、学童保育については四つについてお答えください。  3点目は、保育料の軽減についてです。子育て世代のお父さん、お母さんと話をすると、まず出てくるご意見は、保育料が高くて生活が大変、引き下げてほしいという要望です。また保育所に預けてパートの仕事につきたいが、保育料が高くて手元にお金が残らないというご意見も多くお聞きしました。私も子育てのころは、毎月の給料は保育料や子守さんへの支払いにすべてを使ってしまい残らない。ボーナスと勤続年数を積み重ねるだけのために働くというようなことを経験してきました。  若い子育て世代の皆さんの所得に対する保育料の負担が重くのしかかっています。保育料が高い原因は、国の補助金の切り下げにあります。この点を改善するのが根本です。  一方、国の悪政から市民の暮らしを守るのが地方自治体の仕事です。保育料の引き下げを求めるものです。  具体的な対策として、料金階層を現行7段階からもっと細かく階層を分けるべきです。また、2歳児以下は保育料が高く設定されていますが、たとえ2歳児で入所しても、年度の途中で3歳になれば、翌月から3歳児の料金に変更するなどの措置を求めるものです。上富田町が以前この制度を取り入れていました。子育て支援として、保育料の負担感の軽減に努めてほしいのですが、いかがでしょうか。  4点目は特に市街地での子供の遊び場の問題です。  旧田辺市内でも郊外に開発された新興住宅地は法律により公園が義務づけられており、遊び場が一定確保されています。しかし、市街地には公園が少なく、遊び場がありません。紀南病院跡地に図書館を中心とした複合施設の建設が予定されており、そのスペースに市民の皆さんが要望する子供の遊び場を求めるものです。  その中身については、市民の声を十分反映したものにしてほしいと願っています。また、公園は子供だけではなく、高齢者の集う場所でもあります。そのことも考慮したものを願うものです。  5点目は、インフルエンザ予防接種に補助金をです。  ことしの冬は新型インフルエンザの問題もあり、予防接種を受ける人が多くなるのではないかと予測しています。子供は抵抗力が弱く、インフルエンザにかかると長期化し、重症化することがあります。学校を休むと勉強に影響が出ます。また、看護のために親が仕事を休むのは大変です。インフルエンザ予防接種は子供の勉学のためであり、親の就労支援の意味もあります。しかし、子供の予防接種は2回受けなければならず、病院により費用は若干違いますが、約5,000円ほどになり、2回受けると約1万円です。  3人子供がいれば3万円と大きな負担です。これを高齢者のように、自己負担1,000円で受けられるような補助を求めるものです。本来この予防接種も国の責任で行うべきものだと思いますが、国の不備な点を地方自治体がカバーせざるを得ません。検討を願うものです。  以上、子育て支援についての質問です。  次に、2項目め、学校給食の問題で、二度と偽装を招かない体制をということで質問いたします。食肉偽装について、前回に続き、2回目の質問になるわけですが、今のままでは再度偽装が起こるのではないか。二度と招かない体制にはなっていないとの思いから、この質問を行います。  今回の食肉偽装の特徴は、長期にわたって大量に偽装されていたこと。その手法が巧妙で見破ることが難しいものではなく、普通にチェックすれば発覚する程度のものだったこと。告発を受け、共産党市議団の調査がなければ今も続いていたかもしれないこと。これらのことを考え合わせると、大変重大な問題だったことがわかります。  また、調査の過程で業者の言い分をうのみにして、私たち共産党市議団の申し入れに感情的に対応したことから、本当に真相を解明しようとしているのかが疑われる点が今回の偽装事件の大きな問題点だと考えています。業者から返金されたお金を保護者に返すために、その補正が今議会で組まれています。  この方法がベストなのかどうか、断言はできませんが、少なくともこれで終わりだとは思っていませんし、終わりにしてはいけないというふうに考えています。  1点目に、学校給食用物資納入業者登録要綱についてお聞きします。  この要綱、略して登録要綱と呼ばせてもらいますが、業者の資格審査基準を定めたもので、違反した場合は登録を解除し、その後2年間は登録しないという厳しい基準を持った要綱です。今回の偽装で、業者が3カ月の入札停止の処分を下したのは、食材納入契約等に係る指名停止等措置要綱という要綱で処分をしたもので、この要綱は最大の罰則が使命停止6カ月です。  城山台給食センターには、登録停止と入札停止の二つの要綱があります。しかし私は登録停止ができる要綱の存在を知りませんでした。ホームページにも載せていませんので、知る由もありません。ですから、3月議会の質問で二度と偽装を招かないために、登録停止要綱は必要だというふうに求めたのです。それに対して、答弁は罰則規定の強化につきましては、市契約課と協議を行い、城山台学校給食センター運営委員会総務部会においてご検討をお願いし、必要な見直しを行うことを考えてございますと答弁をいただきました。  私は再質問で、登録解除が含まれた要項が必要だと求めました。それは、二度と偽装を招かないために、給食センターは厳しい要綱を持っているんだとアピールすることが抑制力になるからだと考えているからです。この時点で、登録要綱の存在は全く知りませんでした。この登録要綱は、平成18年12月6日施行となっています。入札停止要綱は、平成20年4月1日施行ですので、これよりも以前に存在したわけです。私が求めた要綱は既に存在したのに、そのことを知らされずに質問したのです。  私が、この要綱を手にしたのは、3月議会での質問が終わった後でした。読んでみて大変驚きました。私が求めた要綱が既に存在したからです。そしてこの要綱の存在を市長や副市長にも口頭ですが、申し入れをさせていただきました。  私の3月議会での質問の趣旨は、登録要綱にあるような登録解除処分が必要だと求めたのに対し、なぜその存在を答弁しなかったのですか。既にあるのですから、見直しをするとの答弁は不自然ではありませんか。また、登録要綱に照らして、登録解除に当てはまらないのですか。この点をお答えください。  2点目は、牛トレーサビリティ法による勧告を業者が受けたことについてです。牛トレーサビリティ法は狂牛病、いわゆるBSEのまん延防止のためにつくられた法律で、牛1頭ごとに、生まれた時から店頭に並んでいる精肉になるまで、個体識別番号という10けたの番号で管理することが義務づけられています。牛がどこで生まれ、どこのだれがどんな飼料を与えて育てたのか、またどこで食肉処理されたのかもすべてわかるようになっています。  牛肉については、法律で厳しくチェックされています。その法律に違反していると勧告を受けたのです。6月5日付の産経新聞には、このように書かれていました。  田辺市内の学校給食を調理供給している城山台学校給食センターに、平成19年から20年に納入された食肉が産地偽装された問題で、農林水産省近畿農政局は4日、偽装していた同市の業者2社に対し、牛トレーサビリティ法に基づく表示の是正勧告などの行政指導を行った。  指導を受けたのは、ベネ(同市上の山)とケイ(同市上秋津)。同局和歌山県農政事務所が2月から5月、両者に立入検査を実施し、問題の偽装食肉に関して、両社が事実と異なる個体識別番号を表示して学校給食センターに販売していたことを確認した。  この行為が、BSE(牛海面状脳症)のまん延防止のための牛の個体識別番号などを記すことを義務づけた、牛トレーサビリティ法に反していたとして、4日、両社の代表を事務所に呼び、農林水産大臣名による勧告文書を手渡した。文書では、個体識別表示の点検や商品管理システムの整備による再発防止策の実施を求めている。また同法で、保管が義務づけられている帳簿に個体識別番号の記載が一部抜けていたことも確認し、改善を行うよう文書で指導した。これが産経新聞の記事です。  今回のこの近畿農政局の勧告について、どのように認識されているのでしょうか。また、勧告を受けたことによって、処分は変わらないのかをお聞きします。  3点目は、検証委員会を立ち上げることを提案するものです。どんな問題においても、現状分析や現状把握が大変大事です。なぜなら、現状把握が間違っていれば、改善のための対策も間違ってくるからです。
     今回の大きな問題点は、偽装を未然にチェックして防ごうという姿勢が見受けられなかったことです。また、教育委員会が出した調査報告書には、不十分な点が多々あります。不十分な原因分析だから対策にも問題があると私は考えています。  今回、変更した入札方法、部位ごとの入札の廃止や肉の部位の範囲を広げるなど、3月議会で指摘しましたので、ここで再度行いませんが、偽装を未然に防ぐのではなく、むしろ偽装を招き、認めてしまう改正だというふうに私は考えています。これは原因分析が間違っているからです。ぜひ第三者の目線で検証すべきです。教育委員会以外の方で検証委員会を立ち上げ、検証することを求めるものですが、その予定がないのかをお聞きします。  次に、3項目め、審議会・懇話会の委員選出方法についてお聞きします。  市の諮問機関として、審議会や懇話会がたくさんあります。呼び方は委員会、協議会と呼ぶものもあります。その中に議員も多く参加しています。広く市民の声を聞く場として、大変意義のある機関ですが、本当に正しく市民の声が反映されているのか、私は疑問に感じています。  現在、私自身も議員枠から水道事業経営審議会に入っていますし、田辺市女性会の枠から人権教育啓発推進懇話会の委員にもなっています。以前には、田辺市次世代育成支援行動計画を策定するために、次世代育成支援対策地域協議会の委員に議員枠として参加したこともありました。  このような場に参加してみると、委員の大半は充て職で、公募の委員はほんの一部、中には全くいないところもあります。その充て職も審議する内容と合致した目的の団体は問題がないと思うんですが、そうでもない。どうしてこの団体から選ばれたのかというふうに疑問に思う団体もあり、そのためか、全く発言しない委員もいらっしゃいます。また、発言は個人の考えで行っています。ですから、団体としての方針や総意ではありません。特に、諮問されて答申を出す時は、市民の多数の意見を集めるために慎重でなければなりません。一部の代表で諮問した結果が、多数の市民の声だと答申されるとトラブルのもとになります。それが紀南病院跡地利用に関するものです。  今回、この紀南病院跡地利用について触れるつもりはありませんが、例としての話です。紀南病院跡地利用懇話会がつくられ、答申が出されました。市は市民の声だと言いますが、市民の中から出てくる意見と懇話会で答申された中身にギャップがありました。この紀南病院跡地利用懇話会の委員は、25人で、そのうち一般公募の委員は2人だけでした。  あとの23人は、行政からは助役、教育委員会、公民館、議員、町内会役員、婦人会、老人会、商連、医師会、障害者連盟、社協、PTA、知識経験者などなどです。役職だけを見れば、多くの層から意見をくみ上げたように見えますが、どれだけ市民の声が届いたでしょうか。形式上ではなかったのではないでしょうか。  このような答申をするときは、特に広く市民の声が届くような特段の注意が必要です。町内会連絡協議会や女性会の会長は、たくさんの充て職を持っています。同じ人に負担をかけ過ぎではないでしょうか。また、組織的に言えば、町内会連絡協議会の会長は田辺市民が加入する町内会の代表ですので、全市民の代表とも言えますが、その発言は町内会員の総意ではなく、会長個人の考えでしかありません。そのため、そこでの決定が市民の総意だと決めつけるのには問題があります。  そこで、改善策として、充て職を減らし、一般公募をふやすべきだというふうに提案します。ところが、一般公募しても、なかなか応募が少ないという難点があります。これは公募時に義務づけされている作文が障害になっているのではないでしょうか。この点を若干改善し、形式を問わず、簡単な思いを書いてもらう程度にしてはどうでしょうか。むしろ、議員や町内会役員など、充て職にはその思いを原稿用紙に多く書いてもらい、その問題に対して、問題意識を持ってもらう必要があるというふうに思います。  一般公募のハードルを低くし、充て職には審議する中身を十分前もって勉強して認識してもらう。そんな取り組みが必要ではないでしょうか。この点についてお聞きします。  以上、私の3項目の質問です。             (2番 真砂みよ子君 降壇) ○議長(宮田政敏君)    2番、真砂みよ子君の質問に対する当局の答弁を求めます。  市長、真砂充敏君。             (市長 真砂充敏君 登壇) ○市長(真砂充敏君)    真砂議員から3点にわたるご質問をいただきました。  1点目の子育て支援についてのうち、子供の医療費を小学校卒業まで無料にと、保育料の軽減について、並びに、インフルエンザ予防接種に補助金をについては私から、後は担当部長からお答えいたします。  本市では、少子化社会に対応して、今後目指していくまちづくりの方向性と具体的な施策の取りまとめとして、平成17年5月に田辺市次世代育成支援行動計画を策定し、子育て家庭を地域のみんなで応援するまち、子育てと社会参加が両立したまち、子育てを楽しむ環境が整ったまち、子供が健康で安全に育つ安心できるまちを施策の基本体系とし、行政各方面で実施または検討していくさまざまな事業を体系化し、子供を安心して産み育てるための地域における子育て支援の確立に向けた取り組みを行っているところでございます。  また、平成19年3月策定の第1次田辺市総合計画では、まちづくりの基本的な方向性として、子育てを支えるまちづくりを定め、行政全般にわたる総合的な施策体系の中で、子育て支援施策の充実と、子供が健やかに育つ環境づくりの推進を図っているところであります。  そこでまず1点目の子供の医療費を小学校卒業まで無料にという乳幼児医療費助成制度の対象年齢引き上げについてでありますが、本制度は県から2分の1補助を受けて市が実施しており、受診頻度の多い乳幼児にかかる医療費の自己負担分を支援することにより、乳幼児の疾病の早期発見、早期治療、健康の保持増進に寄与し、児童福祉の向上を図ることを目的とした制度であり、子育て支援の一環となるものであります。  この制度の現在までの改正の経緯を説明しますと、まず新市発足時から平成18年9月まではすべての3歳未満の通院及び就学前児童の入院を対象とし、さらに市単独事業として市民税所得割の非課税世帯に限り、3歳から小学校就学までの通院を対象として実施してまいりました。  平成18年10月からは、所得制限を撤廃し、すべての小学校就学前児童の入院及び通院を対象としております。ただし、県は補助対象として、児童手当特例給付に準じた所得制限を設けており、本年3月末現在、小学校就学前児童の97%、4,155人が県費補助対象となり、約3%、128人が市単独分となっております。  なお、本年4月1日現在において、この所得制限を設けていない団体は県下9市のうち、本市のほか海南市、紀の川市、新宮市の4市であります。また、対象年齢につきましては、和歌山市のみが入院の医療費に限り小学校卒業前までを対象として実施しております。  次に、制度実施に係る経費でありますが、平成20年度では1億1,268万円、うち県補助金は5,467万円であり、市負担は5,801万円となっております。また、議員ご提案の小学校卒業まで対象者を拡大した場合、受給者数が約4,300人増加すると見込まれます。  平成18年度の国民健康保険における5歳から9歳の医療費実績に基づき試算いたしますと、現行より約1億2,000万円程度増額になるなど、相当な負担増が見込まれ、そのすべてが市の単独財源を要するものであることから、厳しい財政状況の中で大変大きな財政負担となります。  乳幼児医療費助成制度につきましては、議員ご承知のように、本市において合併後いち早く積極的にその充実に努め、現在のところ既に田辺市次世代育成支援行動計画の平成21年度目標を上回る運用を行っているところであります。  こうしたことから、今後は国県の動向等を考慮しながら、慎重に検討していく必要があるものと考えております。  次に、保育料の軽減についてであります。  保育料は、本市が保育所の運営費用を支弁した上で、本人またはその扶養義務者から、当該保育費用を徴収した場合における家計に与える影響を考慮して、児童の年齢等に応じて定める額を徴収することとされておりまして、国は保育単価及び徴収基準額を示しております。この徴収基準額は扶養義務者等の課税状況に応じて階層分けされており、低所得者の負担軽減に配慮する一方、受益者負担を意識した構造とされており、一定の所得階層以上については、保育単価に近い保育料を徴収するようになっております。  本市の保育料表は、この徴収基準額に準拠しつつ扶養義務者等の負担軽減に配慮した設定としているところであり、3歳未満と3歳以上に区分し、階層については国と同様に7階層で、保育料は国の基準額の82%をめどに金額設定を行っているところであります。保育料につきましては、議員ご指摘のように所得の中に占める割合が大きく、保護者の負担となっていることも推測されます。  そうしたことから、保育料の軽減、減免措置を設けており、ひとり親、障害者世帯等については本市の保育料表で2階層に該当する世帯の保育料を免除し、多子世帯については、保育所や幼稚園等に入所している児童が2人以上いる場合、2人目の児童の保育料を2分の1、3人目以降を無料とし、さらに18歳未満の児童が3人以上いる家庭については、保育所に入所する3人目以降の3歳未満の児童の保育料を免除しています。  また、年度内に3歳の誕生を迎えた翌月から3歳以上の保育料を適用することにつきましては、本市では4月1日の年齢を基準に保育料を算定しており、誕生日で算定すると年度内に迎える誕生日が早い児童と遅い児童では、納めていただく保育料にずれが生じ、公平性に欠ける結果となりますので、4月1日を基準として今後も算定してまいりたいと考えております。  また、階層を細かく設定してはどうかということですが、先ほど申し述べましたように、本市は国の徴収基準額に準拠して7階層に保育料を設定しております。保育料については、金額や階層設定など市町村によってさまざまでありますが、近隣の町村等の現状を見ながら、引き続き検討してまいりたいと考えております。  次に、インフルエンザ予防接種に補助金をについてでありますが、インフルエンザはいわゆる風邪に比べて全身症状が強いのが特徴で、基礎疾患のある方はインフルエンザにかかると合併症を併発する場合があり、高齢者では最近の二次感染による肺炎などが重症化する危険があります。また、乳幼児では、中耳炎や熱性けいれん、その他、肺炎などの合併症との関連が挙げられております。  インフルエンザワクチンの接種は、世界的に認められた予防法ですが、はしかワクチンのような発病をほぼ確実に阻止するほどの効果は期待できず、高熱などの症状を軽くし、合併症による入院や死亡を減らすことを目的としております。特に、65歳以上の高齢者と60歳以上の呼吸器疾患や慢性心不全、腎不全などの基礎疾患を有する方につきましては、インフルエンザが重症化しやすいことから、予防接種法で個人の発病、またはその重症化を防止し、あわせてこれによりその蔓延の予防に資することを目的に実施することが義務づけられております。  一方、議員ご質問の子供のインフルエンザ予防接種につきましては、国の予防接種に関する検討会の報告で、インフルエンザワクチンを小児に接種した場合、低年齢児ほど有効性は低く、おおむね2ないし3割程度と限界があることから、法律で定める予防接種ではなく、希望する場合に任意で受ける接種として行うことが適当であるという意見が出されております。  こうしたことから、子供のインフルエンザ予防接種は、法に定められたものではないため、助成については現在のところ考えておりませんが、今後、国では引き続きインフルエンザワクチンの有効性について研究評価を行うとともに、より有効性の高い新ワクチンの開発や現行ワクチンの接種方法等の改良を積極的に推進していくとされておりますので、田辺市といたしましても国の動向を見ながら対応してまいりたいと考えております。  以上でございます。             (市長 真砂充敏君 降壇) ○議長(宮田政敏君)    保健福祉部長、田中 敦君。           (保健福祉部長 田中 敦君 登壇) ○保健福祉部長(田中 敦君)    私からは委員ご質問の1点目、子育て支援についての(2)学童保育の充実についてのご質問にお答えいたします。  現在、田辺市の学童保育所は公設が9カ所、民間が1カ所ありまして、保護者が仕事や病気などのたえめ、昼間家庭にいない子供たちのため、放課後の居場所として、それぞれの地域性を生かしながら保護者のご支援、ご協力のもと運営を行っております。  学童保育所では、学校での授業を終えた子供たちが自宅に帰って過ごすような家庭的な雰囲気の中で、安心して宿題や遊びができる環境を整えられるよう努めているところであり、おやつや遊びなどもこの考え方に基づき進めているところであります。  議員ご指摘のおやつにつきましては、子供たちも大変楽しみにしているものでありまして、それぞれの学童保育所指導員において、手づくりおやつや駄菓子などを組み合わせて用意しております。  このおやつの選択については、各学童保育所の指導員がそれぞれ購入しておりますが、一定の方針として添加物のできるだけ少ないもの、さらに原料は国産であることなど、安全性に十分配慮しながら購入しているところであります。  また、手づくりおやつについては、施設内に厨房等もないことから、衛生面に配慮しながら、できる範囲で定期的につくっております。おやつについては、学童保育所としても子供たちが楽しみにしている大切なものとして位置づけ、栄養士や現場の指導員と連携を図るとともに、安全面に配慮しながら取り組んでまいりたいと考えます。  次に、備品や消耗品等については、それぞれ工夫しながら必要に応じて購入しておりますが、必要性の高いものについては、緊急にでも導入するよう進めております。ただ、経常的に必要なもので、節約できるものについては、子供たちや保護者に負担のないよう配慮しつつ経費節減に努めているところであります。  次に、指導員の職員体制と待遇についてでありますが、もちろん子供たちが健やかに過ごせる場づくりには、そこで対応する指導員がゆとりや余裕を持って勤務することが望まれます。現在、指導員の配置については、基本的に児童40名で指導員2名、これを超える場合3名体制とし、これに児童の状況により障害児対応等が必要な場合、加配等を行うなど、職員体制を検討することとしております。  通常の勤務時間については、午後1時から午後6時まで夏休み等の長期休業期間や第3土曜日等については、午前8時30分から午後6時までとなります。  夏休みなどの長期休業期間での休暇や時間中の休憩については、状況を見る中で、できるだけ取得するよう進めており、指導員の休暇等の対応としては、フリー指導員や担当課職員が代替として指導員を務めているところですが、長期休暇中等の休憩については、職員2名体制の学童保育所では現実的に取得しにくい状況にあります。  また、指導員の業務としては、児童の宿題、外遊びや屋内での遊びを通して、子供たちが楽しく仲よく過ごせるよう指導に当たることのほか、保育日誌など、保護者への伝達事項の整理など、事務をこなさなければなりません。この仕事の持ち帰りについては、できるだけ時間内で処理できるよう、職員が連携して時間配分するよう指導しておりますが、今後につきましてもその実情を把握するとともに、円滑な勤務が遂行できるよう勤務体制の整備に努めてまいりたいと考えています。  なお、学童保育所については、本年4月に中部学童保育所を開所したところですが、今後につきましても、放課後の児童の安心して過ごせる居場所づくりとして、学童保育所の充実に向け取り組んでまいりたいと考えておりますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。  以上です。           (保健福祉部長 田中 敦君 降壇) ○議長(宮田政敏君)    教育委員会理事、松原 淳君。           (教育委員会理事 松原 淳君 登壇) ○教育委員会理事(松原 淳君)    教育委員会理事の松原です。私の方から、議員のご質問、子育て支援の第4点目、市街地、紀南病院跡地に子供の遊び場をについて、お答えさせていただきます。  現在、紀南病院跡地において取り組んでおります生涯学習複合文化施設建設事業は、田辺市総合計画や生涯学習推進計画の中で、まちづくりの基本事業として位置づけ、生涯学習活動や調査・研究などの支援施設であると同時に、世代を超えた多くの市民の皆さんが集い、憩い、楽しみながらさまざまな情報交換ができる交流の拠点となる施設づくりを目指しております。  さらに、都市機能の向上と自然と歴史を生かしたまちづくりをテーマに、ことし3月に策定されました田辺市中心市街地活性化基本計画の中におきましても、この複合文化施設建設事業は、中心市街地の都市機能集積のための、主な事業の一つに位置づけられております。  議員のご意見のとおり、市街地におきましては、子供たちが遊び回ることのできる場所が少なくなってきております。そのため、この紀南病院跡地においては、複合文化施設にあわせて、駐車場と市民広場の整備を計画しております。特に、市民広場におきましては、複合文化施設との一体感を保ちながら、小さい子供さんから高齢者の方まで、多くの市民の皆様が憩いと安らぎの交流の場として、楽しく利用していただける空間づくりを考えてまいります。  いずれにいたしましても、今後、計画を推進していく上で、行けば楽しい、ほっとして気持ちが安らぐ、と皆さんにそう感じていただけるような施設づくりを目指してまいりたいと考えておりますので、ご理解いただけますようよろしくお願い申し上げます。  以上です。           (教育委員会理事 松原 淳君 降壇) ○議長(宮田政敏君)    教育次長、濵田和男君。            (教育次長 濵田和男君 登壇) ○教育次長(濵田和男君)    議員ご質問の2番目、学校給食、二度と偽装を招かない体制をについてお答えさせていただきます。  まず、1点目、学校給食用物資納入業者登録要綱についてでございますが、この要綱は、田辺市立城山台学校給食センターへ給食用物資の納入を希望する事業者等に対し、登録に関し必要な事項、いわば資格要件を定めたものでございます。  一方、田辺市立城山台学校給食センター食材納入契約等に係る指名停止等措置要綱につきましては、城山台学校給食センターの発注する食材を適正に確保するため、食材納入等に係る見積もり入札参加事業者の指名停止等について必要な措置を定めたものでございます。  議員ご指摘のとおり、学校給食用物資納入事業者登録要綱第5条において、①給食センター長の指示に再三にわたって違反したとき、②正当な理由がなく、契約を履行しなかった者、③法規または監督庁の命令により業務を停止した時についての登録の解除、いわゆる登録の取り消し等を行うとともに、2年間登録させないことができる旨を規定しております。本件については、登録解除要件に該当するものではなく、田辺市立城山台学校給食センター食材納入契約等に係る指名停止等措置要綱第2条に不誠実行為、ウ、正当な理由がなく、給食センターの納品規格に合致しない食材等を納入した時に該当するため、この要綱に基づき3カ月の指名停止処分を科したものであり、処分としては適切なものと考えてございます。  議員から、登録要綱があれば罰則規定の強化は見直す必要はないのではないかとのご意見をいただきましたが、処分内容については、議員を初め、さまざまなご意見をいただいたところでございます。  それらを踏まえ、市契約主管課と協議を行うとともに、城山台学校給食センター運営委員会総務部会において、ご検討いただき、指名停止期間を最大12カ月間とする等の指名停止等、措置要綱の見直しを行ったところでございます。  学校給食用物資納入業者登録要綱について、3月議会において説明がなかった旨のご発言もございましたが、先ほどご説明させていただいたとおり、当時の状況といたしましても、登録の解除に該当せず、また議員のご質問が指名停止措置要綱の見直しの必要性についてということでございましたので、この件についてお答えさせていただいたところでございますので、ご理解いただきますようよろしくお願い申し上げます。  次に、議員ご質問の2点目、平成21年6月4日付で農林水産省が2事業者に対し行った勧告及び文書による指導について、どう認識しているのか。また、この勧告について、処分は変わらないのかといったご質問でございますが、平成21年2月から平成21年5月にかけて農林水産省近畿農政局、和歌山農政事務所が2事業者に対し、立入検査を実施した結果、国産牛肉について、事実と異なる個体識別番号を表示し、城山台学校給食センターに販売したこと、及び牛トレーサビリティ法に基づき、義務づけられている帳簿に不備があったことから、適正な帳簿の記録・保存、管理体制及び商品管理体制の整備等再発防止等の実施、牛トレーサビリティ法の従業員への周知、遵守の徹底等について、指導・勧告がなされたところでございます。  検査結果について、近畿農政局消費・安全部安全管理課へ問い合わせたところ、農林水産省では、納品された牛肉と個体識別番号が一致しているかどうかを検査することが目的であることに対し、教育委員会については、納品規格に合致しているかどうかを調査することが目的であったことによる視点の違いはありますが、大きな隔たりはないとのことでございましたので、教育委員会が実施した調査結果に基づき、行った処分については現在のところ基本的には変更する必要がないものと考えております。  教育委員会としましては、次回食肉見積もり入札時における指導・勧告事項の改善状況、農林水産省等の対応等を踏まえ、適切に対応してまいりたいと考えてございます。  次に、3点目、再発防止するためには検証委員会を立ち上げ、第三者を含め総合的に判断する必要があるのではないか。再発を防止する体制がとれているのか。といったご質問でございますが、教育委員会といたしましては、一つ、農林水産省の立入検査結果と教育委員会調査結果に大きな違いがないこと。二つ、調査結果・要因分析・再発防止策について3回にわたり文教民生委員会でご報告させていただき、さまざまなご意見をいただいていること。三つ目、城山台学校給食センター運営委員会食材調達部会、総務部会で必要なご検討をいただくとともに、運営委員会総会においてもご報告をし、ご意見をいただいていることから、新たに検証委員会を設置する必要性は低いものと考えております。  また、再発防止のための体制についてでございますが、これまで市議会・文教民生委員会でもご報告させていただいている方針に基づき、本年4月から牛個体識別番号の通年管理、証明書類の見直し等点検管理体制の強化を行う等、再発防止に取り組んでいるところでございますが、引き続き、研究・検討を行い、再発防止に今後も努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。  以上です。            (教育次長 濵田和男君 降壇) ○議長(宮田政敏君)    総務部長、岡本美彦君。            (総務部長 岡本美彦君 登壇) ○総務部長(岡本美彦君)    議員ご質問の3番目、審議会・懇話会の委員選出方法についてお答えいたします。  現在、審議会・懇話会の委員の選出につきましては、各担当課において、それぞれの設置根拠に基づき、さまざまな立場からご意見をいただくため、各分野でご活躍の皆様にお願いしたり、また公募により委員を募集しているところでありますが、委員の皆様からは市民の代表として、貴重なご意見をいただいているところであります。  当然、開かれた市政を推進するに当たりましては、より多くの声を市政に反映する必要があるため、市民の参画を得て政策を決定していくことを基本にしなければならないと考えております。  田辺市行政改革大綱においても重点項目の一つとして、説明責任の確保、住民意見の反映を掲げており、行政運営の透明性、公平性を確保するため、事務事業の執行に当たっては常に情報の公開に努め、広く意見を収集し、反映できる体制を構築するとともに、審議会等の委員については、公募枠を設けるなど、広く市民の積極的な参画を図ることとしております。  こうしたことから、平成21年度から5年間を計画期間とする田辺市行政改革第2次実施計画においても、審議会等委員の公募枠をより一層拡大するため、平成22年度を目標として公募に関する一定の基準を定め、制度化することで市民参画を促進していくこととしておりますが、それぞれの審議会等によって、法令等により委員の資格が定められているものや、個人情報を取り扱うものなど、さまざまな性格があることから、審議会や懇話会などの特性を見究めた上で、広く公募申請しやすい制度の構築も含め、公募による委員の選任の拡大に取り組んでまいりたいと考えております。  また、各種団体に委員をお願いする場合におきましては、その委員会の目的や内容について、事前に十分説明を行い、当該委員会に参加していただく方を選任していただくようお願いしてまいりたいと考えております。  いずれにしましても、審議会や懇話会によっては、専門的な知識が必要な場合もございますので、すべて一律的な選出方法というわけにはいきませんが、今後とも、各担当課において、審議会、懇話会の特性に応じて公募枠の拡大を含め、多くの市民の皆様方に参画していただくという観点で取り組んでまいりたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。            (総務部長 岡本美彦君 降壇) ○議長(宮田政敏君)    2番、真砂みよ子君。             (2番 真砂みよ子君 登壇) ○2番(真砂みよ子君)    それでは、再質問させていただきます。  1番目の子育て支援から再質問します。  今回、子育て支援の質問を行った理由は、市民の要望が多かったからだというふうに冒頭申し上げましたが、その多くはアンケートでいただいたご意見です。私たち、共産党田辺市議団は、ことしの初めに、市民アンケートを実施いたしました。約700件の方から回答をいただきました。  旧田辺市と4町村では、生活実態や願いが若干違うため、内容を少し変えての実施でした。その中で、いただいた市民のご意見です。子育て支援として何を求めますかという問いに対して、一番多かったのが遊び場の確保でした。これは旧田辺市のアンケートです。1番が遊び場の確保、次に、保育料の軽減、子育てが済んだ世代からも声が上がるのは、子育ての時代に苦労したからでしょう。次が、学童保育の充実で、妊婦健診、予防接種の補助と続きます。意外に少なかったのが、出産祝い金と学校給食費の軽減でした。  これが市民の皆さんの私たちが集めた声です。子供の医療費の無料化は、子育て支援の大きな柱だと位置づけられて、全国的に広がっています。和歌山市においても、子供の医療費の、入院については小学校卒業まで無料になっています。この制度の意義は十分おわかりいただいていると思いますので、答弁いただいたように、県の補助がない中で、市単で行うのは大変財政的に厳しい。おっしゃることは私もわかりますが、せめて田辺市も和歌山市と同様に入院だけでも小学校卒業まで無料にできないか。ぜひ検討いただきたいと再質問させていただきます。  次に、2番目の学童保育についてですが、答弁いただいたおやつの問題ですが、私が質問した趣旨は、現場の指導員任せにするのではなくて、もっと市の担当が指導をしてほしいということです。指導員さんももちろん子供たちに添加物の少ないおかしを食べさせてやりたいと思っておられます。そのための努力もたくさんしている現場を見てきました。しかし、どんなに努力しても指導員さんには限界があります。時間的なもの、環境的なもの、ですから、そこをもっと支援してほしいというふうに質問させていただいたんです。今、答弁いただいたのでは、わかってはいるけれどもという具体的なものがなかったように思います。担当課が主導で援助なり、指導なりしてほしいということを再度お聞かせいただきたいと思います。  それから、備品費用の問題ですが、私がここで問題にしているのは、総額が、学童がどんどんふえてくるというのは本当に喜ばしいことです。学童がふえたら、その備品の費用も総枠としての額がふえるのが当然だと思うのですが、総額がふえずに、学童の数だけがふえているので、一つ一つの学童に来るお金が減っている。それはおかしいのではないかという思いです。ですから、総額を考えてほしいということを私は質問させてもらったわけです。
     それと特に、指導員さんの労働条件ということで、夏休みの体制については答弁はなかったように思うのですが、夏休みは本当に保育時間が長くて、指導員さんの負担がかなり重くなります。休憩時間がとれているのかどうかということを心配しています。休憩時間がとれていなければ、労基法違反になります。こんなことが起こらないような現場の実態をもっと調査して、問題があれば改善してほしいと思います。  このおやつの点、備品のこと、指導員の夏休みの体制、十分な私の趣旨の質問に対する答えではなかったと思いますので、再度、お答えください。  それから、保育料の問題ですが、なぜ保育料を設定する時に、3歳で区切られているか。それはそれだけ保育に手がかかり、職員の配置が必要だからこそ、そういう高い保育料が設定されているわけです。月の年度の途中で2歳児が3歳児になれば、それだけその子供が成長して手がかからなくなったということですので、同じ年度だからといって、同じ負担をかけることが公平なのかどうか。答弁では、2歳児というクラスで保育料が違うのは不公平だと答弁いただきましたが、私はむしろ同じ保育料であることの方が不公平だというふうに思います。これは、答弁いただかなくても結構ですが、私自身はそのように考えています。  たくさんの市民の声をということで取り上げさせていただいて、財政的な面で、あれもできない、これもできない。確かに一気にいかないのはわかります。しかし、この田辺市の今の限られた財源の中で、どこの部分に重点を置いていくのか。子育てのところにもっと目を向けてほしいと思います。  学童の点と子供の医療費の、せめて入院だけでも無料にという2点について、再質問させていただきます。  次に、学校給食の食肉偽装の問題ですが、1点目の答弁いただいた3月議会で真砂が聞かなかったからという答弁をいただいたわけですが、ここでどれだけ論議をしても、水かけ論になると思いますが、そういう答弁が市民が聞いて、納得できるのかどうか。そこの問題だと私は思います。  知らないことを聞けますか。こんな要綱が欲しい。もっと厳しく二度と起こさないために厳しい要綱が必要だというふうに質問した。でも既にあった。なぜあったことを教えてくれなかったか。聞かなかったからだと。こんなことが市民の皆さんは納得できますか。私は納得できません。  また、検証委員会は、必要ないという答弁をいただきましたが、検証委員会をつくったことによって、問題を解決していこうと取り組んできたまちがあります。北九州市です。皆さんもご存じかと思いますが、2005年と2006年に生活保護を申請したけれども受理されずに、後で餓死したという大変痛ましい事件が北九州市で起こりました。このことを重く受けとめて解決するために、北九州市は検証委員会を立ち上げました。この事件の背景や経緯の検証、また生活保護相談の実情、こういった運営方針に問題がなかったかどうか。また市民の意識、これからどんなふうにしてセーフティネットをつくっていくか。そのようなことを7カ月間にわたって審議して答申を出しました。  委員は、役所以外の5人と1人のアドバイザーです。客観的で公正な検証を行うための第三者機関です。この北九州市には、間違いを認め、それを正し、二度と繰り返すまいという深い思いや決意が見えます。しかし今回の田辺市の給食センターの対応には、その決意が見えません。今回、肉の偽装を正したのは、業者が憎いわけでも職員を責めるわけでもありません。子供たちの職の安全を守りたい。ただその一心です。  しかし、今回の職員の私たち市議団に対する対応は異常と言えるようなものがありました。幾つか例を挙げますと、職員がけんかごしで私たちの指摘が迷惑であったかのような対応をしたこと。問題の指摘を聞き入れず、それはあくまでも共産党の考え方だとはねつけたこと、偽装された仕入れ伝票のコピーを業者の言い分で拒み、情報公開条例で開示請求せざるを得なかったこと。そして、今回の登録停止要綱があるのに、その存在を説明しなかったこと。  今のこのような体制で、二度と偽装を招かない体制だと言えるのですか。自信があるのか、お聞きします。  それから、3番目の審議会・懇話会の委員の選出方法については、これから十分市民の声が届くような体制を検討していくという答弁をいただきましたので、この項での質問は終わります。  以上、2点について再質問いたします。             (2番 真砂みよ子君 降壇) ○議長(宮田政敏君)    2番、真砂みよ子君の再質問に対する当局の答弁を求めます。  市民環境部長、池田正弘君。           (市民環境部長 池田正弘君 登壇) ○市民環境部長(池田正弘君)    真砂議員からの小学校卒業までの入院について、無料にならないかとの再質問についてお答えいたします。  先ほど市長から、現在までの市の取り組みやまた財源への影響につきまして申し上げましたが、一定のご理解をいただいていると認識しているところでございますが、入院に限定いたしましても、相当規模の財政負担となり、その対象を小学校卒業まで拡大するとなれば、現行制度の運用も含め財源対策についての相当な議論を要するものでございますので、今後慎重に検討していく問題であると認識しております。ご理解賜りますようよろしくお願いいたします。  以上でございます。           (市民環境部長 池田正弘君 降壇) ○議長(宮田政敏君)    保健福祉部長、田中 敦君。           (保健福祉部長 田中 敦君 登壇) ○保健福祉部長(田中 敦君)    議員から学童保育に関する3点の再質問をいただきました。  1点目のおやつについてでございます。先ほども答弁いたしましたように、栄養士や現場の指導員ともちろん担当課も十分協議を行いながら、安全面に配慮しながら取り組んでまいりたいと考えております。  それから、2点目の施設整備の件でございます。限られた財源でございます。先ほど申しましたように必要性の高いものについては、緊急にでも導入するよう進めてまいりたいと考えてございます。  それから、3点目の夏休みの保育の体制でございます。もちろん、先ほど説明させていただいたように、当然この勤務体制を円滑に推進していくように、その体制についても現場と協議しながら勤務体制の整備に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。           (保健福祉部長 田中 敦君 降壇) ○議長(宮田政敏君)    教育次長、濵田和男君。            (教育次長 濵田和男君 登壇) ○教育次長(濵田和男君)    再質問にお答えします。  児童生徒に安心安全な給食を提供できるよう、今後も引き続き取り組んでまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。            (教育次長 濵田和男君 降壇) ○議長(宮田政敏君)    2番、真砂みよ子君。             (2番 真砂みよ子君 登壇) ○2番(真砂みよ子君)    最後になりました。  今回の質問は、市民の皆さんからいただいた声を届けることが主眼でした。そのため、子育て支援はあれもこれもと盛りだくさんに取り上げさせてもらいました。市の財政を考えると、一気に行かないことは私も十分わかっています。しかし、限られたお金をどこに使うのか、その使い方です。  真砂市長の2期目が始まり、骨格予算だった新年度予算に対して、今6月議会に市長の公約として掲げている新規事業の補正予算、約15億円が組まれています。産業力の強化、文化力の向上、地域力の充実を実現するための施策だとの説明を受けました。  この施策に異論を唱えるつもりはありませんが、市政運営に当たっては、市民の暮らし、市民の願いを十分酌み取り、特に弱い立場の皆さんの目線で取り組んでいただきたい。福祉の心を持って取り組んでほしい。そう望むものです。  先ほどもご説明しましたが、共産党市議団が実施したアンケートの中で、ここ数年で暮らし向きはどう変わりましたかと問いました。悪くなったが62.5%、変わらないが32.3%、よくなったは1.0%、不明が4.2%でした。  一時期、東海方面では、都会を中心に景気が回復されたと言われていましたが、その景気回復の波及が田辺市ではなかなか見えないまま、今、世界同時不況で田辺市にも、すぐに影響が出ています。アンケートの中に、市民の生々しい声がありました。ご紹介させてもらいます。  20歳代の女性です。「子供、2歳とゼロ歳2人の保育料が高いため、保育所にも入れられず、パートのすら行けません。パートに出ても保育料にすべて出てしまって、生活がやっていけません。普通に生活できて、子供を育てやすいようにしてほしい。派遣切りにあって、職もなく先が真っ暗です。精神科にかかっていますが、本当に死んでしまいたい気持ちになります。派遣切りは皆が遭っていることだから仕方ないと言われました。自分たちだけではないとわかっても、いつか前の生活に戻れる時は来るのでしょうか。私たちに先はあるのでしょうか。」これが田辺市民の暮らしの実態です。  詳しい住所番地は書いていませんでしたが、町名と名字だけが書いてあったので、何軒も訪ねて回り、ようやくこの女性に会うことができました。この若い子育て真っ最中のお母さんも幸せになれる、そんな田辺市にしたいものです。  また、今回の肉の偽装はもちろん偽装を行った業者のモラルが問われる問題ですが、その偽装を未然に防ごうとしていたのか、疑うような行動をした給食センターに問題があると思っています。  繰り返しこの問題を取り上げるのは、子供たちの職の安全を守りたいと思うからで、学校給食の実施を強く願ったからです。第三者機関にゆだねた検証委員会は考えていないとの答弁でしたが、このままではまた近い将来、肉に限らず偽装が起こるのではないかと危惧します。  現在の資本主義社会では、利潤が主に追求され、モラルが低下しているからです。再びこの問題で私が登壇し、「だから、あのとき言ったでしょ。」ということにならないように願っていることを申し上げて、今回の質問は終わります。ありがとうございました。             (2番 真砂みよ子君 降壇) ○議長(宮田政敏君)    以上で、2番、真砂みよ子君の一般質問は終了いたしました。  休 憩 ○議長(宮田政敏君)    この場合、午後1時15分まで休憩いたします。               (午前11時55分)          ―――――――――――――――――――  再 開 ○議長(副議長 塚 寿雄君)    休憩前に引き続き会議を開きます。               (午後 1時15分) ○議長(宮田政敏君)    続いて、26番、吉本忠義君の登壇を許可いたします。             (26番 吉本忠義君 登壇) ○26番(吉本忠義君)    26番の吉本忠義でございます。しばらくの間、ご静聴のほど、よろしくお願いいたします。  今、地方と国においては、地方分権ということで、大きく分権に傾きつつありますが、今回の市長、市議会議員選挙におきましては、真砂市長が2期目の当選を得ました。私は真砂市長が当選をするについては、市民の声を聞くという真砂市長の大きな政治課題があったのではないかと思っております。  その一つには、まず未来ポスト、あるいはまた二つ目には、地域審議会、そしてまた三つ目には市民との対話集会等々で、市民との合意形成をできるだけ図っていきたいという市長の心からの判断だと思っていますが、それが一つの勝因として75%という得票率を得たわけであります。  と同時に、私は合併をしていろんなデメリットもありますが、メリットということでは、やはり給食センター、あるいはまた東陽中学校等々で合併特例債を通じての施策の実行ができたということもあると思います。そういう意味では、私は新市の合併について、地域審議会の果たしてきた役割、これは大変大きなものがあるのではないかと思っております。  そういう意味で、今回の一般質問については、合併後の2回目の選挙ということでありまして、選挙後の質問でありまして、選挙を通して市民から生の声を聞く。生の声を聞いたものを市当局に意見を反映する。これが私の政治の姿勢でありますが、やはり生の声を自分で分析し、市民から4年の間にあらゆるところで聞いた声を率直に市に訴えていく。このことが大変地方議会でも大事ではないかと思っております。  そうしたことに思いをはせまして、一つ目に、私は地域審議会について初めにお聞きしたいと思います。  2番目には、田辺市として南部高等学校龍神分校の存在をどのように認識されているのか。  三つ目には、公共事業を積極的に導入をし、田辺市としての景気対策をしてはどうかということについてお尋ねしたいと思います。  まず初めに、一つ目の地域審議会についてでありますが、光陰矢のごとしと言われますが、早いもので平成17年5月1日に五つの市町村が合併をし、はや5年目に入ったわけであります。合併後は市町村の合併の特例に関する法律第5条の4第1項の規定に基づく地域審議会を新市において設置をしているわけであります。その地域審議会の組織及び運営に関し必要な事項は、地域審議会の設置に関する協議で定められております。  設置については、龍神地域審議会、中辺路地域審議会、大塔地域審議会、本宮地域審議会であります。市長の諮問に応じて審議をし、答申することにもなっておりますが、まずこの地域審議会は、市町村の建設計画の変更に関する事項、あるいは地域基盤整備基金の活用に関する事項、その他市長が必要と認める事項、また必要と認める事項について審議をし、意見を述べることができる等であります。私はこの1、2、3については、龍神のケーブルテレビ、中辺路町のケーブルテレビ、あるいは大塔のケーブルテレビについても地域審議会から市長が諮問して実行されたところでありますが、ここで地域審議会の今日まで果たしてきた役割、そして実績、そしていよいよ5年という経過が来年の3月に切れるわけでありますが、私は合併の10年という大きな区切りの中で、どうしても地域審議会は必要であると考えております。そういう意味で、ここで改めて平成22年3月末で切れる地域審議会について、引き続き設置をして、中身についてもっと濃厚な、今まで以上に濃厚な地域審議会をつくってはどうかと考えているところであります。  合併前に議員の数は旧4町村で48名の議員がいたわけでありますが、合併で12名、そして今回の全選挙区で8名ということで、全選挙区でありますが、合併の前に、合併というのは市民の声が届きにくくなるという大きな懸念がございました。そういう意味で、議員が減ったことについては、大変寂しいわけでありますが、しかしその中にあって、私は今後はこの地域審議会を市民の生の声を聞くという方向づけを明確に中身を変えていく必要があると思うのです。  市長が諮問ができるということだけでなしに、市民の本当の意味の山間部の声を聞く場にぜひしていただきたいし、こうした市民の生の声を聞くということについての一つの場面として、何とかこの地域審議会を今まで以上に取り組んでいただきたいと思いますが、その点につきまして、市長並びに市当局の考え方をお伺いしたいと思います。  次に二つ目の、田辺市として龍神分校の存在をどのように認識しているかについてのお尋ねであります。  南部高等学校龍神分校は、少し振り返ってみますと、昭和25年3月に日高高等学校定時制山路郷分校としてスタートし、ことしで満59年の歳月を重ねてきたところであります。当時の関係した先人たちは、この龍神村でバスで田辺市に2時間、3時間かけて行かなければ高等教育は受けられない。そういう山間部にあって、どうしても高等学校を設置してほしいという教育百年の計に立って南部高等学校、今は分校ですが、当時日高高等学校定時制山路郷分校としてスタートしたわけであります。当時の関係者の方々は、交通の便が本当に悪く、高等学校に教育を受けられない子供たちの将来のために国家百年の計に立脚して、いろんな苦労があったことと思いますが、第1回目の入学式は、公民館をお借りしての入学式であったと聞いております。  設置後、59年の年輪にはいろいろな問題がありましたけれども、この長きにわたる分校の変遷のかげには、多くのご支援もありましたが、約1,900名以上の卒業生が龍神村はもちろんのこと、県内外で活躍をしているところであります。  昭和31年に南部高等学校龍神分校に変わり、昭和35年当時は学校を選択するような状況ではありませんでした。40年から日本の高度成長につれて、だんだんと経済力もできながら、学校が自分で選択ができるという場面になってきたわけであります。  そうした中で、いい学校を選び、いい会社を選び、将来のことについて選べる時代になってきたわけであります。そうした中で、高等学校はだんだんと生徒数が減っていくという状況になってきたわけであります。  ちなみに、龍神分校の生徒の推移でありますが、平成10年に46名、平成11年度に53名、平成12年に56名、この辺が大きく減っていく中で、和歌山県におきまして、分校の廃校の問題についても、大変懸念をされる状況になってきました。  そういう中で、私たちはこの高等学校をどうしても守る必要があるということは、やはり知識の教育だけでなしに、本当の意味での人間教育をする場であるということの中で、生徒数の減数を考えながら、龍神村として龍神分校を育てていく村民会議を立ち上げました。分校を心から愛する人々の熱い思いを形として結成されたものであります。  龍神分校の振興協議会、促進協議会につきましては、龍神分校の生徒数の激減に伴う分校存続の危機に直面した平成3年10月に設立をされています。村の高等学校教育を担っている分校の火を消すようなことになれば、龍神村そのものが廃墟になってくる可能性が十分あるということから、過疎化に拍車をかけることが目に見えていることから、村を挙げての学校を存続させていくという思いから、運動を展開してまいりました。  平成7年から村民の方々を初め、同窓生を中心に広く基金を募り、平成10年度に村の協力のもとに、龍神分校教育支援5箇年計画を策定し、龍神分校が取り組むネーチャースタデイ、海外旅行等への支援、連携を行ってきたところであります。さらに県教育委員会支援のもとに、平成12年度に龍神分校と村内3中学校との中高一貫校の研究指定を受け、13年度から連携型中高一貫教育はスタートしたわけであります。  15年度には、継続して指定を受けない村内3中学の交流も行われております。魅力ある学校づくりの取り組みや中高一貫教育の取り組み等を進めてきた中で、特にアートコース、そしてまた理数系の関係の設置により、進学希望生徒が50%に達していると同時に、アートコースも本格的な専門教員を配置をし、新たに絵画、デザインなどの授業が行われるようになってきております。  いよいよ平成15年4月には、有志によりまして硬式野球部を創設し、高野連に加盟をし、部員数は少ないながらも公式戦での1勝を目指し、練習に励んでいるところであります。  こうした取り組みの結果、村外から入学生の増加とあわせ、保護者はもとより、村民の分校に対する意識の変化もあらわれ、15年度には29名、16年度には30名の入学生を迎えるようになってきております。少子化により生徒数が減少する中にあって、平成13年度から生徒数も70名以上で推移をいたしております。  この中で、平成20年度は、全校生徒が84名、20年度が94名、平成21年度は87名と徐々にではありますが、一定の人数を確保しておりますが、将来的には大変暗い状況になってきているのが実態であります。  そこで、私は、市長にこの状況について地域力、文化力、あるいは産業力という市長の三つの大きな今回のある意味での公約でありますが、私は地域力というものが教育でなくてはならないと考えております。これは義務教育でないからということではないと思いますが、やはり地域の皆さんとともに、この分校を振興することが、いかに龍神村に対して、龍神村がどんなに発展をするのか、あるいはまた田辺市がどれだけ発展していくのかという大きな切れ目になっているわけであります。  そこで問題でありますが、一昨年から高校生の寮がないということで、一つ目の寮が満室であって、村外からも高校生がたくさん来るという中で、県教育委員会に18年度、19年度に要望を挙げてきまして、19年度に調査費も設けてもらいました。その節は、市長、教育長が応援にも駆けつけてくれましたが、結果的にはそのことがかないませんでした。  しかし、保護者が、これではいけないということから、草魂寮という、村のもとの診療所の後に草魂寮をつくって、月に6万円の負担金を持ちながら運営しているわけであります。  一つ目の寮は3万であります。しかし、ことしも応募したところ、硬式野球はやりたいけれども、6万というお金は大変しんどいということから、応募数がだんだんと減ってきておりまして、現在は14名の生徒数がありまして、硬式野球を一生懸命やっております。  今、教育で大事なのは、この公式野球の村外から来た子供たち、あるいはまた大勢の子供たちは、龍神の翔龍祭、あるいはまたその他のもろもろについて、本当に地域に貢献をし、地域とともに教育はあるんだという熱い思いから、一生懸命になって分校のために頑張ってくれております。  私たちは、それらを考えたときに、田辺市はいま一度、龍神村のような形のものができなくても、精神的なものも含めて、ぜひ分校に対するいろいろな意味でのご支援を賜りたいということが1点であります。  2点目は、田辺市の高等学校の通学等の通学費等の助成金の交付要綱であります。これは、合併協によりまして、龍神、中辺路、大塔、本宮から紀南の学校に通う場合は、月額1万円の助成金が出るわけであります。  しかしながら、旧田辺から龍神に来る場合には、通学費はもらえません。確かに、ある人が、そうなれば桐蔭へ行った時も出さないといけないということもありますけれども。私はやっぱり龍神や中辺路、大塔、本宮の恵まれない地域で営々と頑張っている高等学校に旧田辺から通学するという生徒に対しては、反対にこの通学費の補助制度を設けて、同じような対応をしてあげるのが分校の育成はもちろんのこと、普通のことではないかと思います。これは交付要綱を変えないとできないと思いますが、旧龍神村以外から、現在10名の生徒が龍神分校に通っておりますが、この子供たちにも同じように、龍神から田辺に来た場合は1万円あるわけでございますので、逆に龍神分校に来た場合は、そのことについての交付要綱の変更も含めて、ご答弁ができればお願いしたいと考えております。  それと、もう一つ、宮代小学校が3月に閉校になったわけでありますが、昨晩宮代小学校の跡地を考える委員長さんから電話がありまして、きょう一般質問があるので、一つだけ教育長にも聞いておいてほしいということがございました。  その一つは、今、ことし4月に三つの小学校が統合し、上山路小学校として誕生したわけでありますが、小学校の跡地の問題について地域としてはどうしても何らかの形で使いたいといういろんな議論がされまして、その中に公式野球の生徒数の寮も考えてもらったらどうかというご意見があるそうであります。このことについては、また昨年度から同じように、県教育委員会、あるいはまた地元の学校、そして地元の三者が合意ができれば、宮代小学校の利用について、田辺市として何とか認可をしていただけるような方向がないかどうか。これについてもお尋ねいたします。  以上、2点目終わります。  続いて、3点目、公共事業を積極的に導入し、市の景気対策をしてはどうかということであります。  今、国では公共事業の予算の削減には厳しいものがありまして、和歌山県においても、田辺市においても公共事業はだんだん減ってきておりまして、平成10年度に西牟婁振興局建設部の事業としては、平成10年度は143億6,300万程度でありましたけれども、18年度は83億7,300万ということで、物すごく西牟婁振興局の建設部でも予算が減ってきております。  そうした中で、私は田辺市が財政を考えてみても、やはり分担金が少ない。しかし、国・県の投資が大きい、そしてまた市民の将来への大きな投資効果のある事業といえば、私は地籍調査というものがあり、急傾斜地崩壊対策事業という2点があると思います。このことにつきまして、まず初めに地籍調査事業は、市として財政負担が少なく、費用対効果が大きい事業となっていることから、田辺市の景気対策としても、毎年の予算要求を増額してお願いしたいということであります。  龍神村の地籍調査事業の進捗率は、4.63%であります。中辺路町は11.68%であります。和歌山県が約19%でありますが、地籍調査について振り返ってみますと、メリットにつきましては、既にご案内のとおり、土地権利関係の明確化により、境界紛争のトラブル防止ができますということで、地籍調査実施後は土地の地番、地目、面積、境界などが画定をし、登記簿に記載されるため、トラブル防止に役立ちますということであります。  2点目は、土地取引において、円滑化が図られます。土地の情報が登記簿に記載されるため、土地の分筆や合筆が容易になり、土地取引が円滑に進むことであります。  3つ目には、固定資産税の適正化が図られます。高い精度の土地情報を得ることによって、登記簿面積と実測面積の誤差が是正され、適正かつ公平な課税が行われます。
     4つ目には、公共事業の計画、設計、用地買収の円滑化が図られるということで、公共事業を実施するに当たり、用地測量や境界立会などの事務事業が簡素化されることによって、事業期間の短縮がなされ、事業費の削減を図ることができますということであります。最近は、この地籍調査の済んだところから公共事業が投入されている傾向にありますが、やはり地籍調査というものは、そういう意味からも大事な事業であります。  地籍調査終了後、地籍図を世界地形の座標データとして保管するために、迅速かつ正確に境界を復元することができるということで、災害、阪神大震災、あるいはまた将来起こり得るであろうと考えられています南海・東南海地震の後でも、この地籍調査がしっかりしておれば、私はまちづくりの計画の基礎資料としても、あるいはまたこれからのまちづくりの計画を長い目で見た場合、田辺市の地籍調査の促進を少しでもやって進めていただきたいという思いであります。  その中身でありますが、例えば、地籍調査に対する経費は国が50%、残りの都道府県と市町村で25%でありますが、これは特別交付税で都道府県と市町村の負担分として、8割について特別交付税が予定されますので、実質は田辺市の負担は5%ぐらいで済むと思います。  そうした意味で、私はこの選挙のときに、村内、田辺市内、そしてまた山間部を回ってみましたときに、やはり若い人々が働く場所がない。そして、また生活が苦しいという大勢の声を聞きます。そうした中で、龍神村にとりましても、戦後の大きな中には公共事業があったわけですが、この地籍調査というものを積極的に、ことしよりも来年というように、少しでも高めていってもらうならば、私はそこで働く人々の経済効果というものが生まれるのではないかと思います。  そうした意味で、市町村の意識の改革もございます。住民の協力も必要でありますが、私は財政も考えて、これからの公共事業の導入については、まずは人間で言えば、戸籍の法律に基づくようなものでございますので、ぜひ地籍調査の必要な中身について、しっかりと受けとめられて、ぜひこれからも公共事業の導入にかかっていただきたいと思います。  最後の2点目であります。急傾斜地崩壊対策事業についてであります。この進捗状況はどうかということでありますが、田辺市の防災計画によりますと、2,026カ所、急傾斜地崩壊対策事業の箇所がございます。これの約20%が現在施工済みでありますが、今、まだまだ私のところも急傾斜地崩壊対策事業を申し込みたいのだけれども、この地域で100万、50万という受益者負担については、大変しんどいということであります。  この事業につきましても、ご案内のとおり、97.5%国と県でもつわけでありますが、そのうちの2.5%の半分、1.25%を受益者と田辺市がもっているわけであります。それは一例であります。その中で、私はこれも国の方で急傾斜地崩壊対策事業につきましては、積極的に導入をし、地域の防災に役立てていくならば、将来は田辺市が広い中で、大きな事業としてとらまえられると思います。  そうした意味で、この地籍調査、あるいは急傾斜地崩壊対策事業等々について、私は1.25%のものを、97.5%が国県でありますから、そのうちの2.5%が田辺市と受益者の折半でございますので、私はせめても1億円に対して100万、200万であります。そういう中で1億円の事業を導入することによって、生コン業者ももうかりますし、そこで働く人も結構ですし、またそういういろんな波及効果があるわけでございますので、その急傾斜地崩壊対策事業については、例年にも増して、積極的な導入を図っていただきたいと思います。  以上、3点ばかり申し上げましたけれども、地域審議会、あるいは2点目の高等学校の振興、あるいは公共事業の有利な導入、このことにつきまして、田辺市としてどのような方向で、そして導入をしっかりと図っていただけるかどうか。具体的にお聞かせ願えればありがたいと思っております。  以上で1回目の質問を終わります。             (26番 吉本忠義君 降壇) ○議長(副議長 塚 寿雄君)    26番、吉本忠義君の質問に対する当局の答弁を求めます。  市長、真砂充敏君。             (市長 真砂充敏君 登壇) ○市長(真砂充敏君)    吉本議員から3点にわたるご質問をいただきました。1点目の地域審議会については私から、あとは教育長と担当部長からお答えいたします。  議員ご承知のとおり、地域審議会は合併協議において、合併により地域の声が行政に届きにくくなるなど、住民の不安や懸念を払拭するために、市町村の合併の特例に関する法律の規定に基づき、地域審議会の設置に関する協議が制定され、旧4町村の地域ごとに執行機関の附属機関として設置しております。  地域審議会の役割につきましては、所掌事務に市町村建設計画の変更や地域基盤整備基金の活用等の諮問にかかる審議を初め、地域の課題等について、必要と認める事項について審議し、市長に意見を述べることができるという規定を位置づけており、地域審議会は地域住民の声を行政へ届ける機関として、合併以来、4年を経過する中で、地域の抱えるさまざまな課題等について、真摯に議論がなされてまいりました。  特に、地域基盤整備基金の取り崩しに係る諮問、答申につきましては、昨年までの間、ケーブルテレビ整備事業やビジターセンター建設事業などについて、合計8件行っており、事業の実施に当たっての有効な財源として当基金を活用してきたところであります。  また、地域課題の解消などに係る意見具申につきましても、延べ11件いただいているところであり、すべてではありませんが、各種施策の構築に生かしているところでございます。  次に、地域審議会の継続についてでありますが、地域審議会の設置に関する協議、第2条において、審議会の設置期間は、合併の日から平成22年3月31日までとする。ただし、5年を限度としてこれを延長することができるとの規定を設けております。  この規定を踏まえ、地域審議会のこれまでの経過等を検証した結果、新市のまちづくりの方向性を示した市町村建設計画が平成27年度までの計画であることに加え、定員適正化計画により、職員の削減が進む中、地域の声を行政に届ける機関としても必要であると判断し、平成27年3月31日まで、設置期間を延長してまいりたいと考えております。  また、延長後の所掌事務等につきましては、先ほど申し上げた協議の内容が、合併協議において検討を重ねる中でまとめ上げたものでありますので、このことを尊重し、継続してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りますようお願いいたします。  以上です。             (市長 真砂充敏君 降壇) ○議長(副議長 塚 寿雄君)    教育長、中村久仁生君。            (教育長 中村久仁生君 登壇) ○教育長(中村久仁生君)    吉本議員ご質問の2点目、市として、県立南部高等学校龍神分校の存在をどのように認識をしているのかにつきまして、私からお答え申し上げます。  まず、1番目の龍神分校が今日まで地域に果たしてきた役割をどのように認識しているのかについて、お答えいたします。  ただいま、議員からもご説明をいただきましたとおり、南部高校龍神分校は、昭和25年3月、日高高校定時制山路郷分校として設立され、昭和31年10月には、南部高校に帰属し、龍神分校として現在に至ってございます。  そして、創立以来、恵まれた雄大な大自然の中で、地域に根差した教育実践を積み重ねながら、数多くの優秀な人材を社会に輩出し、時代とともに発展をしてまいりました。平成13年からは、連携型の中高一貫教育にも取り組み、地域の中学校との連携を深めているところであります。また、平成15年より、硬式野球部が創部され、入部希望者も集まり、その活躍が期待されているところであります。このようなことから、田辺市教育委員会といたしましても、龍神分校が龍神地域に果たしてきた役割は大変大きなものであると認識しているところでございます。  特に、近年は、龍神地域の生徒のみならず、他地域からの生徒も数多く進学し、平成21年度は、龍神地域出身の生徒40人に対し、他地域からの出身の生徒は44名となっております。現在は、龍神地域の高校としてだけではなく、田辺市全体にとっても存在意義の大きな学校であると考えております。  ただ、学校が山間部に位置しており、龍神地域以外の生徒のうち、通学が困難な生徒には、生徒寮の施設が必要となります。しかしながら、その施設については、十分整備されていないというのも実情でございます。教育委員会といたしましては、これまでも現状の改善について、県教育委員会にも要請をしてまいりましたが、なお一層の発展、充実が図られるよう、今後も引き続き働きかけてまいりたいと考えてございます。  続きまして、高等学校等通学費助成金についてでございますが、議員から旧田辺地域の高校生が龍神分校に通学、または入寮する場合、通学費等の助成をすることはできないのかとのご質問をいただきましたが、この制度は合併前の中辺路町、大塔村、本宮町がそれぞれに助成制度を定めていたものを合併時の協議において現在の制度に統一したものでございまして、地域内に高校が複数存在する旧田辺地域と比べて、旧4町村の地域については、高校への通学及び下宿、入寮に係る費用、負担が大きいことから、旧4町村の地域に在住する世帯を対象としてこの助成制度を新たに創設したものでございまして、こうしたことから、旧田辺市の地域につきましては、現在の制度において助成の対象となっていないところでございます。  また、上山路小学校の開校により廃校となりました宮代小学校の一部を龍神分校の寄宿舎としての活用についてでございますが、現在、宮代小学校の利活用に関しましては、宮代地域の皆さんに、地域の活性化のためさまざまな活動を展開していただいてございます。  地域活性化協議会の皆様方からも幾つかのご意向、ご要望も伺ってございます。この寄宿舎の件につきましても、あわせて関係部署並びに県教育委員会と十分に協議してまいりたいと考えてございます。  いずれにいたしましても、龍神分校の地域に果たしてきた役割は大変大きなものがあると認識してございますので、今後とも県教育委員会と十分連携を図りながら、分校の活性化に努めてまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りますようよろしくお願い申し上げます。  以上であります。            (教育長 中村久仁生君 降壇) ○議長(副議長 塚 寿雄君)    企画部長、山崎清弘君。            (企画部長 山崎清弘君 登壇) ○企画部長(山崎清弘君)    議員ご質問の3点目、公共事業の積極的な導入による市の景気対策についての(1)地籍調査の進捗状況と今後についてお答えいたします。  先ほども吉本議員から若干ご説明、ご紹介がございましたが、地籍調査につきましては、国土の開発と保全並びにその利用の高度化に資するとともに、あわせて地籍の明確化を図るために一筆ごとの土地について、所有者・地番・地目・境界・面積などを調査・測量し、その結果を地籍図及び地籍簿に作成するものでございます。  こうした結果、公共事業の推進に大きく寄与するとともに、近年では中三栖地区の現地調査時に土地の異変を発見して、地すべり対策事業の早期着手につながったように、土地の診断等にも目を配りながら、調査を実施することにより地域住民の生命や財産を守ることにも貢献しております。  その進捗状況につきましては、市全体の面積約1,026平方キロメートルのうち、地籍調査の調査対象面積は931.44平方キロメートルで、20年度末の市全体の調査完了面積は158.90平方キロメートルで、進捗率は17.06%となっております。  先ほども市の負担について議員からお話がございましたけれども、これは補助対象事業費についての市の負担についてご紹介いただきました。しかしながら、地籍調査を実施するためには、このほかに超過負担といたしまして人件費、これは全額でございますが、それと若干の事務費がございます。これが全部市の持ち出しとなりますので、これらを合わせますと約3割弱の経費が実質的に市の負担となっております。  議員から毎年の地籍調査費を増額していくべきとのご意見をいただきましたが、ここで少し事業費に触れてみたいと思います。平成20年度予算の全国都道府県別の補助基本額ベースでの事業費は、和歌山県の資料によりますと和歌山県が全国の1位であります。市町村別の事業費でも、本市が全国で1位の3億9,324万円と2位の長崎県対馬市の2億9,340万円を大きく上回っておりまして、地籍調査事業への本市の積極的な取り組み姿勢をご理解いただけるかと存じます。  いずれにいたしましても、住民の皆様のご要望やこれまでの事業の成果を踏まえるとともに、道路や環境整備に対応した公共事業や東南海・南海地震等に備えた災害対策、また山間部における過疎化や高齢化の進展による境界等に関する精通者の減少など、各地域の状況を十分考慮しながら、限られた予算と人員を最大限有効活用し、効率的に事業を推進してまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りますようお願いします。            (企画部長 山崎清弘君 降壇) ○議長(副議長 塚 寿雄君)    建設部長、中山泰行君。            (建設部長 中山泰行君 登壇) ○建設部長(中山泰行君)    吉本議員からご質問いただきました3点目の2番であります急傾斜地崩壊対策事業の進捗状況についてお答えします。  急傾斜地崩壊対策事業につきましては、公共事業と県単独事業があり、それぞれに採択基準が設けられており、公共事業については、事業費が7,000万円以上、急傾斜地の高さが10メートル以上、人家がおおむね10戸以上に倒壊など著しい被害を及ぼすおそれがあるものとなっております。  また、県単独事業については、急傾斜地の高さが5メートル以上、人家がおおむね3戸から5戸以上に被害を及ぼすおそれのあるものとなっております。  県の調査によりますと、田辺市では、急傾斜地の高さが5メートル以上で保全人家が5戸以上の急傾斜地崩壊危険箇所が496カ所、保全人家が1戸以上5戸未満の箇所が1,001カ所、将来住宅などの新築の可能性があると考えられる危険箇所が529カ所、田辺市全体で、2,026カ所の危険箇所があります。  その中で、公共事業の対象となる箇所は、保全人家が5戸以上の496カ所であり、そのうち現在整備されている箇所が108カ所で、約22%の整備率となっております。  地域別に申しますと、田辺が17%、中辺路が30%、本宮が22%、大塔が23%、龍神が24%の整備率になります。田辺市は合併により1,026平方キロと広大な市域を有しており、そのうち約90%を森林が占めていることから、災害に対する危険箇所も非常に多く、ハード面の整備に要する費用も莫大なものとなります。  そのため、現在、県におきまして、龍神を皮切りに、土砂災害防止法に基づく土砂災害警戒区域、土砂災害特別警戒区域の指定に取り組んでおり、住民の皆様に土砂災害の発生するおそれがある区域を知っていただき、危険の周知、警戒避難体制の整備、特定の開発行為に対する許可制などのソフト対策を推進しているところであります。  次に、受益者負担の軽減を図る考えはないかとの質問でありますが、議員お話のように、急傾斜地崩壊対策事業では、個人が所有する土地の保全ということから、地元負担金が伴うわけでございます。そうしたことから、一般的な公共事業を例にとりますと、2.5%の市町村負担となっており、そのうち、2分の1の1.25%を地元負担金として、納付していただいております。  これは、急傾斜地法第9条1項で、急傾斜地崩壊危険区域の土地の所有者、管理者または占有者はその土地の維持管理について、当該急傾斜地の崩壊が生じないように努めなければならないとされておりますことから、地元負担金をお願いしているものでありますので、現状の負担率でご理解を賜りますようよろしくお願い申し上げます。            (建設部長 中山泰行君 降壇) ○議長(副議長 塚 寿雄君)    26番、吉本忠義君。             (26番 吉本忠義君 登壇) ○26番(吉本忠義君)    ご答弁をいただきましてありがとうございます。  それでは、1点目の地域審議会につきましては、市長が継続をするという確認でございますが、それはそれで今後とも継続をされて地域審議会としての役目を果たしていただくということでございますが、私はもう一遍、市長がこの地域審議会の答申だけでなしに、そういった合併前の市民の本当の意味での生の声が届かないということについての地域審議会の働きかけを市としてもぜひ答申だけでなしに、積極的に地域審議会が声を反映する一環として、重きを置いて中身について十分な審査をして、継続に踏み切っていただきたいと考えておりますので、よろしくお願い申し上げます。  2点目の県立南部高等学校の龍神分校につきましては、教育長から力強いご声援のお言葉がありましたので、何も言うことはございませんが、私はこの分校が今まで果たしてきた役割、そして学校に通学したくても、できないご家庭が今後もある中で、どうしても山村の学校は必要であります。私もちょうど会長当時に龍神分校と美里分校、清水分校など、四つの分校があるわけでございますが、和歌山県知事、当時の仮谷志良さんに、体育館の要請にいった時に、和歌山県はいろいろな施策において後ろから勘定するのが早いのですが、やはり高等学校の進学率は全国でもかなり高いわけでありますが、やはりそういう清水分校や中津分校や龍神分校、美里分校というような山間僻地の子供たちが通学できるという学校があることによって、恐らく進学率が上がっているのではないかという話をしたことがございます。  そうした意味で、私は今後ともこの県立南部高等学校龍神分校の存在というものは、廃校ということのないように、私たち地元としても頑張ってまいりますが、市長のおっしゃる地域力という問題もありますので、私は龍神分校が本当の意味で人間の教育としてできる子もできない子も一緒に生活をする中で、地域とともに歩む学校としても私は、そういう方向を持った田辺市であってほしいと願っております。どうぞ、今後とも龍神分校がより環境を整備する中で、田辺市としてのご支援なり、ご指導を賜りたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。  2点目の高等学校の通学費の助成金の問題でありますが、なるほど合併協議ではそのように決まっておりますが、決まったことは決まったことでも、私は旧田辺から田辺市内の山間部にある学校に通学する、逆に言えば、龍神分校を選択して来る子供たちにも同じように考えてやれないかということですので、これは要綱がどうであるかわかりませんが、ぜひこの辺も前向きに一度研究を重ねていただきたい。そのことは、龍神分校を育成するという意味からも大きな成果もあるのではないかと思っております。  ぜひこの辺につきましても、通学費の助成金についてはこれからも訴えてまいりますが、ぜひ取り組んでいただきたいと考えております。  3点目の公共事業を積極的に導入し、市の景気対策ということでありますが、今景気対策は国の方で政策を打ち、県に来て、田辺市に来て、田辺市がそれを受けて景気対策をやっているわけでございますが、やはり公共事業を積極的に導入するということについては、私は将来、地域の安全という地域防災力の強化という意味からも、この地籍調査につきましても、あるいは急傾斜地崩壊対策事業につきましても、これは積極的に導入することが田辺市の将来にとって大変有効な施策であるということであります。  そういう意味で、この地籍調査、あるいは急傾斜地崩壊対策事業については、今後いろんな施策はございますが、これは地域に及ぼす大きな影響もございます。そういうことでぜひ今まで以上に伸ばしていただきたいと思います。  建設部長から災害の防止に関する法律の説明がございました。そこで、もう1点だけ急傾斜地崩壊による災害の防止に関する法律というのがありまして、その9条に急傾斜地崩壊危険区域内における急傾斜地の崩壊により被害を受けるおそれのあるものは、当該急傾斜地の崩壊による被害を除去し、また軽減するために必要な処置を講ずるよう努めなければならないということが法律で定まっておりますが、そのことを受けて、田辺市の負担は考えられないというご答弁でありましたが、私はこれは負担の割合を1億円の事業を導入し、市が1,000万も出さないといけないのだったら別ですが、やはりそこに住む人々が急傾斜地崩壊対策事業の施策によりたいと思っても、要望を出してもなかなか自分の負担金が負えないという実況があります。そうした中で、せめても2.5%の2%を田辺市が持って、あとの0.5%を地域の受益者が持つことによって、急傾斜地崩壊対策の地域からの声というものが多くあるわけであります。  そうした意味で、この急傾斜地崩壊対策の大きな課題として、私は法律だけではなくて、私が言っているのは、2.5%のうちの半々でなしに、幾らか市が持ってあげて、地域がそれを受け入れしやすい環境をつくっていく、このことが一番この制度を理解をし、大きな2,026カ所というものを制度から、また田辺市の急傾斜地崩壊対策をやることによっての将来の安全というもの、安全と安心の暮らしを守っていくという立場からもぜひ、これからもそれについて財政当局とも話をしていっていただきたいと考えます。  そういう意味で、再質問は今のことが1点と、もし市長が許されるならば、1点目の地域審議会でのもう一遍地域の皆さんの声を今後とも肉づけをしていただけるかどうか、その辺についてもしご答弁いただけるのならばお願いしたいと思います。             (26番 吉本忠義君 降壇) ○議長(副議長 塚 寿雄君)    26番、吉本忠義君の再質問に対する当局の答弁を求めます。  建設部長、中山泰行君。            (建設部長 中山泰行君 登壇) ○建設部長(中山泰行君)    吉本議員の再質問にお答えします。  議員お話の負担金の軽減についてでありますが、先ほども答弁させていただきましたように、個人が所有する土地の保全ということから、急傾斜地法に土地の所有者、管理者、または占有者が当該土地の維持管理及び崩壊による被害の除去、または被害を軽減するための措置を講じるよう努めなければならないとされておりますが、議員ご指摘のように防災対策の観点からも2分の1を市が負担し、残りの2分の1を受益者に負担していただいておりますので、何とぞご理解賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。            (建設部長 中山泰行君 降壇) ○議長(副議長 塚 寿雄君)    26番、吉本忠義君。             (26番 吉本忠義君 登壇) ○26番(吉本忠義君)    今回の質問については、地域審議会の件、高等学校の件、公共事業の関係につきましては、私は3点目の公共事業を積極的に導入しということにつきましては、これは今の景気対策でどうしても必要だと思うんです。それで、建設部長が申し上げる地域の保全ということもよくわかりますが、やはり受益者がそこで住む人々が、やはりその制度を受け入れやすい状況づくりをしていかないと、この政策は私は進みにくいと考えておりますので、1億円の事業で国と県が9,750万もってもらえるような制度というのはそんなにございません。私はそういう意味からも、こういうような投資的経費については、十分今後考えていただく中で、上積みをしていただきたいということを要望いたします。  1点目の地域審議会については、市長からお答えはございませんでしたけれども、もう一度、もし市長がこの地域審議会を今までどおりということでありますが、ぜひ一遍中身について考えをお伺いしまして、質問を終わりたいと思います。             (26番 吉本忠義君 降壇) ○議長(副議長 塚 寿雄君)    以上で、26番、吉本忠義君の一般質問は終了いたしました。  休 憩 ○議長(副議長 塚 寿雄君)    この場合、午後2時25分まで休憩いたします。               (午後 2時13分)          ―――――――――――――――――――  再 開 ○議長(宮田政敏君)    休憩前に引き続き会議を開きます。               (午後 2時26分) ○議長(宮田政敏君)    続いて、1番、川﨑五一君の登壇を許可いたします。             (1番 川﨑五一君 登壇) ○1番(川﨑五一君)    こんにちは。日本共産党の1番、川﨑五一でございます。通告に従いまして、一般質問を行います。  今回の質問は、大きく分けまして2点の質問になっています。  まず、1点目、交通体系の全市的な見直しをというテーマで議論したいと思います。  私は、市議会に送り出していただいて以来、さきの任期で16回の質問の中で6回こうした交通の問題について取り上げてまいりましたが、今回は、これまでは交通過疎地の方の通院手段であるとか、外出支援的な問題を取り上げてきましたが、今回は特に市全体の交通体系について見た場合に、現状の問題はどこにあるのか、またその対応はどうあるべきかといったことについて議論したいと考えています。  現在、市においては、年間に民間の路線バスへの補助、約8,000万円、そして住民バスへの支出が1,800万程度、これは21年度の予定ですが、行われております。およそ1億円近いお金がこうした交通体系、交通手段の確保のために行われているということなんですが、そこで今回は、市が主体となって市全体的な交通体系の再構築、並びに例えて言うならば、市営バスの運行を検討してはどうかという問題についての提案です。
     先日、田辺市が取り組んでおりました田辺市における公共交通施策の再構築に関する調査業務の報告書というものが議員の皆さんにも配られました。そして、この概要版というもののところを見ますと、5ページに田辺市の公共交通の問題点と課題というのが書かれています。  1点目として地理、地形条件の制約、その中で各道路沿線の人口はそれぞれ余り多くない。このため、バス運賃も割高になる。さらに広域合併の経緯もあり云々とありまして、田辺市内の連携としては、必ずしも十分なものではない。そして路線バス事業を行うには効率が悪く採算性を求めることが困難な制約がある。このように書かれています。  また、2としては、進む過疎、高齢化と中心市街地の求心力の低下といった中で、バスに乗られる利用客が毎年減少している。買い物客も減少傾向、市内の総合病院への通院客がほとんどとなっている。そして、またバス会社間相互には、ほとんど連携はなく、共通回数券などのサービスもないというようなことが、ここで端的に指摘されています。  こうした現状を踏まえて、路線バスというのはあくまで民間の事業者が経営を優先して運行しているものであり、私は市が住民のニーズをしっかりと掌握し、必要なコース、ダイヤを主体的に編成すべきであると考えています。そのために、市が主体となったバス運行、市営バスの実現を検討すべきではないかというのが1点目の質問の趣旨であります。これに対する当局のお考えをお聞かせいただきたいと思います。  2点目は、感染症対策、行動計画の検証ということについてです。  世界的に新型インフルエンザの感染者がどんどんふえている。フェーズ4から5、6という形でどんどんWHO、世界保健機構の対応も進んでいっているわけですが、今回、田辺市において、行動計画をつくり、またせんだっては対策本部を立ち上げて、この感染症対策に臨んだわけですが、今回の対応で不備はなかったかどうかということについて、まず1点お聞きしたいと思います。  感染の予防、感染拡大に重点を置いたと言われていますが、近隣自治体に比べて、田辺市の場合は突出した対応になったのはなぜだったのか。また、県の対策本部の方針とのそご、食い違いはなぜ起こったのか、発生後に毒性の強弱など、感染症に対する評価をできる体制はあったのかどうか。  私は、近隣町村と常に同じ足並みをそろえた対応でなければならないというふうには考えていません。地方自治体がそれぞれの主体的な判断で対応する、これが当然しかるべきものだと思いますが、今回の対応の中でも特に私が気になった点、一つ例えて言うならば、担当課による対応の違いが出たのではないかということです。新聞報道にもありましたが、市は主催の行事を中止する。また、公民館等の貸し館業務の中の行事も自粛を要請する。そして、また、保育園においては、登園の自粛を呼びかける、こうした文書を保護者あてに配付しました。  これは市が主張する感染の拡大に対して重点を置いたということからは、保育園の登園の自粛を呼びかけるということ自体は、何らおかしな点はないと思います。ただし、学校教育の方がどうかといいますと、学校の方は全く当然自粛もありませんし、臨時休校であるとか、学級閉鎖等も行われておりません。  県内にある県立の中学校、田辺中学校の休む、やるというのは当然県の管轄だと思いますが、田辺市立小・中学校に関しては、やはり田辺市がそれを休校するのかどうかを決める。そして対策本部には、教育長もその一員として入っておられますね。副本部長という形で教育長が入っておられる。  そうした中で、なぜ保育園は登園自粛を要請しておきながら、小・中学校は従来どおりに学校へ登校させたのか。これは5月25日に田辺市が発表した本部体制における自粛等に関する基準というものに基づいての行動です。  それによると、いろいろと書かれているのですが、この中で4番、保育施設等の休所、休業についてということでは、自粛要請をすると書いております。しかし、その6番、幼稚園、小学校、中学校の休校については、県教委の指示に基づき市教委で対応する。このように書かれています。  今回、和歌山県の対策本部も、また県の教育委員会も一斉休校などの社会的対応の措置はとりませんでした。そのため、小・中学校に対しては、県の指導のもと、県の指示に基づいて手洗いであるとか、うがいの励行等は実施されましたが、時短である、また休校するという対応はとられなかった。これは田辺市の中の機関として、一貫性を欠いたのではないか。  私は今回の対応は、若干厳し過ぎる、行き過ぎた感は個人的には持ちました。しかしそれは、対策本部の判断でされるものでありますから、それについて云々するつもりはありません。ただ、感染の拡大防止を重点に置いたというのであれば、保育園の登園自粛、それと小・中学校の全く無制限の従来どおりの授業というのは、やはりここには一貫性がないのではないか。もしあのときに中学校で感染者が出た場合に、どうだったのか。感染を拡大予防するんだと言っていながら、もし従来どおりに登校していた中学校でもし出ていたときには、やはり市の責任、なぜ小・中学校にだけそれを徹底しなかったのか。逆に問われる問題もあるかと思いますから、こういった食い違い、行動計画に、基準に基づいて行われたということは理解できますが、この基準が見直すべき点の1点ではないかと考えています。こういった点も含めて、今回実際、対策本部を立ち上げた中で、いろいろな不備な点があったのかどうか。あればまたそういった報告もお聞きしたいと思います。  今後の課題ですが、今、ワクチンの製造等が急ピッチで行われているという報道も行われていますが、現実問題、まだこうした新型インフルエンザの対応というのが確立されたものではありません。実際、ワクチンも人口分つくれるわけではない。そうした時には、やはり接種の優先順位等を決めていかなければならない。こうした具体的な対市民とのマニュアルも必要になってくるかと思いますが、こうしたこともまた検討されているのか、そのことについてもお聞かせいただきたいと思います。  以上、2点について質問しまして、答弁を求めます。             (1番 川﨑五一君 降壇) ○議長(宮田政敏君)    1番、川﨑五一君の質問に対する当局の答弁を求めます。  市長、真砂充敏君。             (市長 真砂充敏君 登壇) ○市長(真砂充敏君)    川﨑議員から2点にわたるご質問をいただきました。1点目の交通体系の全市的見直しをについては私から、あとは担当部長からお答えいたします。  まず、田辺市内の公共交通の柱であるバスの運行につきましては、路線バスが5社の民間事業者により28路線運行しており、また住民バスにつきましては、龍神、中辺路、本宮地域において延べ13路線を運行しているところでございます。  これらのバス運行についてでありますが、市域の山間部におきましては、大部分が異なる水系の深い谷で構成されており、そこに点在する集落へは谷あいを縫うように走る道路事情に伴い、移動距離や時間が長く、しかも対象人口が少ないという不利な地理的条件から、効率が悪く採算性を求めることが困難な状況にあります。  また、市街地までの幹線におきましても、過疎高齢化等により、特に交通の利用者や中心市街地への買い物客が減少傾向にあり、乗客の主な利用の目的は医療機関への通院となっておりますが、同じ目的地であっても、バス事業者ごとに複数の路線があり、経由地が異なるなど、ふだん利用していなければ大変利用しにくい状況にあることも利用増加につながらない要因の一つと考えられます。  議員ご質問の主要感染における公共交通が通学や通勤、買い物などに対し、ダイヤの設定等が住民ニーズに合っていない。利便性が低いとのご指摘につきましては、国民皆免許時代、自家用車の普及による車社会の急速な進展の中、バス事業者に改善の取り組みを行っていただいてはいるものの、利用者が少ない状況におきましては、そういった住民ニーズの問題も少なからずあるのではないかと思います。  こうした中、田辺市では、昨年度実施しました田辺市における公共交通施策の再構築に関する調査において、田辺市の一体化を促進するための中心市街地と各地域をネットワークするバス路線体系の構築と利便性の向上を目指した中心市街地バスルートの設定が必要であると位置づけております。  具体的に申し上げますと、旧田辺地域におきましては、市街地に循環型路線バスを導入するとともに、山間地域の路線バスをデマンドシステムに移行し、効率化を図ります。  また、旧町村部におきましては、行政局を中心とするデマンドシステムによる住民バスを導入し、地域内の利便性を向上させる一方、田辺龍神間と田辺本宮間の幹線道路における路線バスを見直しすることで、旧町村部と市街地間における移動手段を強化させ、高齢者時代の地域ニーズに対応するとともに、観光客等来訪者の二次交通にも対応できる全市的な交通ネットワークを目指し、利便性と効率性を兼ね備えた新たな輸送システムに転換させていきたいと考えております。  今、申し上げました内容につきましては、あくまでも現時点の理想とする考え方であり、その実施時期につきましても案件によって短期、中期、長期と段階を踏んで取り組んでいくものでありまして、現在運行していただいている事業者との調整など、数多くの課題もございますが、粘り強く推進してまいりたいと考えております。  なお、条件が整い改善ができるものがあれば、積極的に取り組んでまいりたいと考えておりまして、昨年の10月から龍神地域において住民バスの運行を開始したところですが、今議会におきましても、大塔三川・富里地区の住民バス導入に係る予算を計上させていただいているところでございます。  いずれにいたしましても、今後におきまして、市域の地理的、地形的要因と過疎、高齢化といった社会的要因、また住民ニーズ、利便性といった体制的要因を踏まえ、高齢者や長距離通学者等が利用しやすい最も合理的、かつ効果的な手段、運行形態等について、地域の実情や法制度も含め研究を重ねるとともに、地域住民や路線バス事業者との協議など、鋭意取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。             (市長 真砂充敏君 降壇) ○議長(宮田政敏君)    保健福祉部長、田中 敦君。           (保健福祉部長 田中 敦君 登壇) ○保健福祉部長(田中 敦君)    議員ご質問の2番目の感染症対策、行動計画の検証についてお答えいたします。  4月24日、世界保健機関WHOがメキシコ及びアメリカにおける新型インフルエンザ感染患者の発生を発表して以来、世界的に感染が広がり、国内では海外渡航帰国者の検疫が強化されるなどの水際作戦が伝えられる中、田辺市では、5月1日に田辺市感染症等対策本部準備室を組織し、田辺保健所との連携のもと、休日における新型インフルエンザ市民対応窓口の開設や市民への予防策の啓発に取り組んできました。  そうした中、5月16日に、国内初の感染患者が本市から比較的近い距離にある神戸市において確認され、兵庫県や隣接の大阪府で感染が拡大し、5月27日には和歌山市で県内初の感染患者が確認されました。  これを受けて、田辺市では、準備室体制から本部体制へと移行し、田辺市感染症等対策行動計画や本部体制における市イベントなどの自粛等に関する基準に基づく取り組みを行いました。  そこで、1点目の今回の対応で不備はなかったかについてお答えいたします。  今回の新型インフルエンザは、季節性インフルエンザと類似する点が多いが、糖尿病やぜんそく等の基礎疾患を有する者を中心に重篤化し、メキシコやアメリカでは一部死亡することが報告されております。  こうした性質を踏まえ、5月22日の国の新型インフルエンザ対策に係る基本的対処方針では、感染者が確認された地域を、感染の初期で患者発生が少数であり感染拡大の防止に努める地域と、急速な患者数の増加が見られ重症化の防止に重点を置くべき地域の二つのグループに分けた方針を示しており、当地域は前者に当たり、感染の広がりを防止することを目的とした取り組みが求められておりました。  また、国の対処方針では、集会、スポーツ大会等については、一律に自粛要請は行わないが、主催者に対し、感染の広がりを考慮し、当該集会等の必要性を改めて検討するとともに、感染の機会を減らすための工夫を検討するよう要請するとしております。  こうした国の方針を踏まえるとともに、特に今回国内で感染が拡大した地域は、本県に隣接し、最も交流の深い大阪府と兵庫県であり、高速道路の整備が進み、直通の高速バスの運行などにより、さらに人と人とのつながりが強くなっている地域であること、また5月16日、国立感染症研究所インフルエンザウイルス研究センター長が「国内感染は既に地域社会レベルに広がっているかもしれない」との見方を示すなど、いつ県内において感染者が確認されるかわからないという状況の中で、県内で感染者が確認された場合における市の行動計画の策定と市のイベントの自粛基準を設けて準備を整えました。県内発生以前から紀北では、一部の私立高校の休校やイベントの中止が自主的に行われていましたが、そうした中、市のイベントの自粛基準については、県内紀北、近隣町、市内などの区分ごとの対応も検討いたしましたが、県内発生の場合には高速道路の整備などによる人の交流を考えれば、県内のどこで確認されたかによらず、市主催で屋内で開催するイベント等については原則1週間中止とする基準を設け、今回、この方針に基づき取り組みを行いました。  また、保育所、幼稚園、小・中学校の休業についても、市のイベントの自粛基準に従い、対応を決定いたしました。幼稚園、小学校、中学校については県教育委員会からの臨時休業等の要請は行わないとの通知に基づいて臨時休校等の措置は行っておりません。なお、保育所については、保護者の就労に影響を与えることなどから、閉所の措置はとっておりませんが、在園時の年齢層が幼稚園に比べ幅広く、抵抗力の低い低年齢児であり、滞園時間も比較的長時間にわたること等を勘案し、できるだけ感染の機会を少なくするという見地から、家庭での保育が可能な場合に限り、登園を自粛していただけるよう協力のお願いをしたところであります。  また、行動計画に基づき、市民への予防策の啓発として、防災無線による放送や、啓発チラシの全世帯配付、市施設への啓発ポスターの掲示等も実施しました。  こうした取り組みの中で、議員ご指摘の市のイベントの自粛基準に基づく取り組みは、県の方針や近隣町と異なる取り組みとなりましたが、田辺市の取り組みは感染を防止し、市民の新型インフルエンザによる健康被害を予防することを目的とする対策であり、その後の感染状況を予測できない中での危機管理対策でありました。しかし、こうした対策はその時点での状況を十分踏まえた対策とする必要がありますので、本部設置から5日後の6月1日に第2回対策本部を開催し、改めて県内の感染状況を踏まえ、6月4日以降は通常どおりとすることを決定し、柔軟な対応を行いました。  次に、2点目の対策に改善すべき点はないかについてお答えいたします。  県内発生から4週間が経過した現在、県内の感染は拡大することなく推移しておりますが、国内では6月22日現在、34都道府県で838人の感染患者が確認され、世界の感染状況は、これから冬を迎える南半球で感染が拡大しており、6月22日現在、100カ国で5万2,160人が感染、うち死亡者は163人と報告されており、WHOは警戒レベルは最高のフェーズ6を宣言し、世界規模での警戒を呼びかけています。  こうした中、ことしの秋以降にこの新型インフルエンザの再来が予想されており、常日ごろから予防策の啓発などに取り組むとともに、このたびの対策本部を設置しての感染症予防対策は、初めての取り組みでありましたが、今回の経験を次の取り組みに生かしていきたいと考えております。  この感染症予防対策は、本来、国及び県保健所がその業務の中心的な役割を担っていますが、今回の田辺市の取り組みの中で作成しました行動計画につきましては、市民への予防策の啓発や感染防止策などの市としてできる必要な取り組みについてまとめたものでありますので、今回の新型インフルエンザは、弱毒性と言われていましたが、強毒性の場合についても、その時点での状況に応じた取り組みについて、対策本部の中で協議して取り組みの実施に当たるものと考えておりますので、この行動計画で状況に応じた運用をしていきたいと考えております。  なお、国や県の方針が変更された場合には、必要に応じて見直しをしていきたいと考えております。  また、新型インフルエンザ用ワクチンにつきましては、接種対象者の優先順位等の実施方法については、現在国から示されていませんので、国の実施基準が示されれば、それに従って対応してまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようよろしくお願いいたします。  以上です。           (保健福祉部長 田中 敦君 降壇) ○議長(宮田政敏君)    1番、川﨑五一君。             (1番 川﨑五一君 登壇) ○1番(川﨑五一君)    2点についてご答弁をいただきましたので、再質問に移りたいと思います。  1点目、交通体系についての議論からしたいと思います。  確かにこの間、田辺市が交通手段の確保について、前向きに取り組みをされているということに対しては、私は評価しております。てん補の部分では、まだまだ不満な部分も多々ありますが、できる範囲内での努力をされている。いろいろな手法を使って調査もされながら、前向きには進んでいるということに対しては評価したいと思います。  ただ、限界も感じております。現在、先ほど申し上げましたように、民間路線に多くの赤字補てんが行われているということなんですが、これは路線を維持してもらう。生活路線を維持するということで、国から国庫の補助もある。また特別交付税で算入される部分もあるということですが、当然、路線がなくなるということはそこでその沿線に住まれている方の通学、通院、買い物、外出、すべてに大変な悪影響を及ぼす。そのために何とかして存続をしてもらいたい。こうしたことから、赤字補てんをするわけですが、赤字補てんをすることによっての弊害というのも正直言ってあるのではないかと思っております。  既存の路線に赤字の補てんの補助をしているだけでは、根本的な住民のニーズにこたえたダイヤ、またコース編成ができない。それなのに支出だけはどんどん続いていく。また先ほど採算性の話がありましたが、年々採算性が下がっていかざるを得ない。効率が悪いので、本数を減らす。本数が減るので余計に使いにくくなって乗る人が減る。乗る人が減るので、路線を縮小する。こうしたことでどんどんじり貧になっていくという現状があるのではないでしょうか。  若干の時間変更等の調整というのは、業者と行政との間でも行われてきたと思いますが、根本的な改善というのは現状としては難しいというのを感じています。先ほど再構築に関する調査で挙げられた3点の運賃割高、連携不十分、採算性困難という話ですが、運賃が割高というのは、利用者が少ないということもそうなんですが、具体的に言いますと、高校への通学の定期代が中辺路町からでは3万円前後かかる。これは所得制限がありますが、県や市からも補助がされています。しかし、その補助要綱にかからない人は月々3万円、また兄弟で行けば、月5万円、6万円という例も少なくありません。  そのことによって、高校生を持った親御さんがそういった地域から転出されるという状況も出ています。中辺路町で見ますと、5年区切りの人口で見ますと、市のホームページでゼロ歳から4歳、5歳から9歳、10歳から14歳、15歳から19歳とずっと5歳刻みの統計があるのですが、10歳から14歳というのが、5年前の2004年で見ますと149人いました。それが5年後ですから、15歳から19歳のくくりに入るわけですが、その数字は127人となっています。22人減っている。要するに5歳年をとったときに、もう一度輪切りにしてみると、22名も減っている。この期間に何があるかというと、高校の進学があります。また、この5歳刻みのやつで見ると、ここに限らず、すべての年齢層でほとんど減少しているわけですが、ふえているのは若干35歳から40歳程度のところと50歳前半のところぐらいはふえています。  しかし、ゼロ歳から4歳の子が122人生まれても、次の年の5年後には97名になって、25人減っている。小学校に上がるときに減る。そして中学校を卒業するときに減る。こういった教育環境としてなかなか障害が多いという事実もあるのではないかと思います。  これが運賃割高が高校生の通学定期に非常に多きな負担となっている。私がこちらへ14年前に来た時も、高校のお子さんを持っておられる親御さんからは、口をそろえて高校定期代を何とかしてほしい。これは中辺路町の時にも、当時の真砂町長とも議論したことがあるかと思いますが、やはり大変な負担となっているという声をよく聞きました。持ち家の場合は仕方ないのですが、やはり借家の場合は、2人通わせれば十分安いアパートを借りるぐらいの金額になってしまう。こういうことが人口の流出にも拍車をかけているのではないかと思います。  また連携不十分の問題では、乗り継ぎが悪く、時間がかかるという問題もあります。田辺駅まで行けば、田辺駅から紀南病院へ行くバスというのは大変本数が多い。しかし、そこ以外のところではほとんどの連携を考えてダイヤが組まれていませんから、朝行ったら夕方しか帰ってこれないといった話も聞きます。また、連携の問題では、田辺市と合併した5市町村ですが、隣り合う龍神村と中辺路町をつなぐ路線というのは現在存在しておりません。  また、住民バスもありません。公共交通としては、龍神と中辺路町を結ぶ線というのがありません。これについても何らかの全市的な対応というものが必要ではないでしょうか。  以前の議会で安達克典議員がこの点についても取り上げられていましたが、また後ほど高校の通学ということで若干この点についてもう少し掘り下げたいと思いますが、この線がないという、これが調査でも指摘されている連携不十分の具体例です。採算性が困難である。先ほどの市長の答弁にもありましたが、乗客となる対象者の絶対数が少ないこと。そして、運送事業ですから、乗客がほとんどない時間帯にも運行している。運行せざるを得ない部分もあるかと思いますが、お昼のバスというのはほとんど乗客がいない。高校の通学以外には、通勤というのも路線ごとによって定期でも1名から2名程度しか購入されていないという話もありますから、大変行政としては採算性が悪いということです。  今言った高校のことなんですが、私は合併した5年間で子供たちの進路に何らかの変更があったのか。また田辺市となった龍神や本宮、ここの中学校の卒業する子供たちがどういった方向に、方向というのは物理的、地理的な方面ですが、進学しているのだろうかということで、実際に調査をしてまいりました。  龍神中学校では、平成21年度で30名卒業された中で、田辺西牟婁にある学校へ進まれたのは12名でした。3分の1程度です。先ほど吉本議員の質問でもありました龍神分校には、21年度は9人、そして昨年52名卒業したうちの20人が龍神分校に通っています。田辺西牟婁には19名の方が進学されていますが、ほとんどが通学できないので下宿、寮に入られているということでした。通学されている方であっても、親御さんが311号、栗栖川まで自動車で送迎をする。そしてそこから路線バスを使用するといった通学をされているようです。  本宮の方は、もっと大変厳しい状況があります。本宮中学、そして三里中学の両校を調べてまいりましたが、合併によって市内になった田辺西牟婁に進学した子供たちの数ですが、平成21年度39名中3名、平成20年度32名中1名です。多くは新宮方面、そして他府県であります奈良や三重の学校に半数近くが進学されている、これが本宮の状況であります。  これは確かに合併という大変広大な市域を合併した、そのことによって合併したからといって田辺市内、また西牟婁地方の学校へ通える物理的な条件がないということもあるかと思います。  熊野高校には、本宮からは通学は可能だという話を聞きました。ただ、それにしても、1時間半、2時間弱の通学時間を高校生がかかって通わなければならないというのは、大変な肉体的な疲労、そして、経済的な負担、またクラブをすると帰りのバスに乗れない。先ほど龍神分校の話もありましたが、龍神分校へは旧市内から通学できるバスはあります。しかし、帰りのバスは3時過ぎに出ますから、クラブ活動には当然参加できません。こういった制約を受けているのが高校生、中学校を卒業した子供たちであります。スクールバスを走らせろというのではありませんが、こうした子供たちの通学の選択肢をふやすということも市独自で主体的なバスを走られば広げられるのではないかということが1点考えられます。  そして、また通学の補助の問題ですが、私が高校生のバス料金を低廉な価格に設定すれば、補助と同じことになりますから、これはどこの子供であっても旧市内の子供が龍神へ通うときであっても、こうしたバス料金を設定すれば、その問題も一挙に解決することができると考えておりますから、こういった意味でも1点、市が主体的にバスを走らせる意味があるのではないかと思います。  また、市が主体になればできることはまだまだたくさんあります。先ほど言いました龍神など、運行のない路線への拡大というのも可能になります。また、調査の報告書にも案として書かれておりましたが、現在、大塔、中辺路、龍神、そして本宮方面から紀南病院へ向かうバスというのは、国道42号、朝来まで出て、田辺駅前を経由してからしか紀南病院へ行きません。しかし、通院する方にとって少しでも通院時間を短縮する。そのためには、普通皆さんが車の方が通われているように、岡を抜け、三栖に下ってくる、こうした最短コースをとれば経済的にも価格は抑えられますし、乗客の身体的な負担も軽減できます。  こうしたこともやはり市が主体となればこそできるものではないでしょうか。また、費用負担の問題ですが、市が主体となった場合、平日と土日を全く別のダイヤで走らせるということも大胆に検討できるのではないでしょうか。午前中、また通学、通勤、通院の時間にはバスが集中することと思いますが、そこに関しては、その時間帯のみの委託ということも検討できるのではないかと思います。  これは既に、城山台給食センターの給食配送でも、こういった手法をとりました。全く見積もりもしない。積算もしない。運送業者の自己努力によって大変低い価格で入札してもらえばいい。こういったことで、入札をされた経緯もあります。これをもし使うならば、集中する時間帯のみの増便にも対応できるのではないかと思います。先ほど通院客が多いということですが、通院手段に特化した路線、先ほど言いましたように、紀南病院へ最短コースで結ぶといったことも可能です。  また、通勤客も将来的には視野に入れるべきだと考えています。当面は、市職員の利用を拡大する。本宮地域から中辺路大塔を通って、市役所本庁へ通る、こうしたバス路線をつくることによって、通勤に可能な時間帯を走らせる。このことが利用拡大につながるのではないでしょうか。また、通勤手当、以前通勤バスを走らせてはどうかという質問をしたことがありますが、その一環としても、これは活用可能ではないかと思います。  そして今、田辺市が特に取り組んでおられる中心市街地の活性化ですが、これについても、客の誘導をする、きちんと活性化したい商業地域にバスを走らせる。こうしたことも必要ではないかと思います。  パーク&ライドと言われる市内中心部には車は入れさせないけれども、市内の繁華街はバスで幾らでも自由に行き来ができるといったことができるのではないかと思います。  また、飲酒運転が大変取り締まりが厳しくなったことによって、飲食店街が不況に陥っているということも言われます。かつて電車でナイトイレブンですか、飲んでも夜帰れる電車というのがありましたが、飲んでも帰れるバスというのがあれば、朝少し無理をしてでもバスで行こう。こうした需要も見込めるのではないでしょうか。いろいろな面にバスというのは、活用が可能だと思います。ぜひともそういった意味からも、前向きに検討してもらいたいと思います。  規制緩和と言われながらも、なかなかこうしたバス事業は、まだまだ縛りの多い業種で、ただ単に市がここの路線を走らせますということで、すぐに走らせれるようなものでないということは、重々承知をしております。ただ、現状の中で、1億円もの負担をして、そして交通手段を確保している。でもそれが真のニーズに合ったものにならない。  私は民間会社に撤退してもらえばいいとは考えませんが、こうした人たちを雇いがえする、そうした新たな企業がつくられてもいいのではないかとも考えています。  バスの需要がふえれば、それだけ雇用も増やすことができるのではないでしょうか。現在は枝線の交通空白地を主眼とした交通手段の確保が中心となっておりますが、これまで申し上げましたように、幹線のところも含めて、田辺市そのものが交通体系全体に責任を持つのだといった姿勢でバスの全体像の絵をかいていただきたい。  もし仮に民間業者が全く田辺市内になかった場合に、現在のような運行形態をとるだろうか、現実的な問いではないかもしれませんが、もし民間の業者がなければ、今の民間業者の後をなぞるような路線は恐らく田辺市はかかないであろうと考えています。  ということは、すなわち田辺市がベストとする絵には、今の民間路線はふわわしくない。合っていないからではないでしょうか。抽象的な話なので質問というのも難しいのですが、もう少し現状の民間路線会社に対して、市がイニシアティブをとる、主導権を持った形で路線についても協議をしていっていただきたいと考えますが、それについての実現の可能性等についてご答弁をいただければと思います。  2点目の感染症についてですが、保健福祉部長からご説明をいただきました。今回の対応については、確かに田辺市は近隣の町村に比べてかなり突出した対応だった。しかしそれは感染予防拡大に重点を置いた、そのことでいろいろと事前に各課のこうした行動計画もつくられた。これは逆に言えば、近隣の町村では、ここまでの対応をとられなかった。にもかかわらず、田辺市は独自にこうした緊急時のマニュアルをつくって、想定していろいろと対応した。これは評価されるべきだと考えます。  ただし、つくったものが常に100点であるわけではありませんから、やはり見直すべきは見直していかなければならないと考えます。先ほど言いましたように、県の教育委員会が判断するところと田辺市が主体的に判断するところが田辺市の市域の中に並存する。そして両者の方針があったときにはいいけれども、両者の方針が食い違えば、家庭において、上のお兄ちゃんの小学生は普通どおりに学校へ行くけれども、保育園児は自宅でできれば待機させてほしい。登園を見合わせてほしい、こうした一種不合理な対応になったのではないかと思います。こうした点をぜひとも今後見直していっていただきたい。  そして、今回は強毒性ではなく、いわゆる弱毒性であったということが言われていますが、いずれ来るであろうと言われる強毒性の感染症に対して、有効なそのときに手だてがとれるように、ぜひとも今回の対応を生かしていただきたいと思います。  先ほど保健福祉部長からもご紹介のありました5月22日に厚労省の新型インフルエンザ対策本部基本的対処方針という中で、それまでの対応を若干見直すような通達が出ました。田辺市の対応はこれについてはやはり対応し切れていなかったのではないかと私は感じています。  外出については、自粛要請を行わない。スポーツ大会、集会等の一律な自粛要請を行わないというような、これは毒性に対して判断した上での新たな対処方針だったと思いますが、こういうものに対応できていなかった。田辺市に医学的な見地から専門的に判断できるという状況は恐らくなかったのではないかと思います。  幾つかの文章を見ていましても、今回、感染の有無を判断するPCR検査というのが、遺伝子の検査なんですが行われていますが、これについても、田辺市のホームページでは当初、CRPと書かれたり、訂正されてもCPRとなっていたりということで、やはりこうした医学的な知識のない方が対応されている、その中での限界も当然あろうかと思いますが、やはり関係の機関の方とも、関係機関と連携を密にしてと書かれていますので、やはりそれに実態を合わせていっていただいて、対応していただきたいと思います。  2点目の感染症対策については、特に再質問を行いませんが、1点目の交通手段、交通体系の問題についてご答弁いただければと思います。             (1番 川﨑五一君 降壇) ○議長(宮田政敏君)    1番、川﨑五一君の再質問に対する当局の答弁を求めます。  企画部長、山崎清弘君。            (企画部長 山崎清弘君 登壇) ○企画部長(山崎清弘君)    ただいま川﨑議員から公共交通の市としての今後のあり方についてさまざまな観点からお話をお伺いしました。大変参考になる内容もございましたので、そのことも今後の事務を進めていく中で、十分参考にしていきたいと考えております。  いろいろ幅広い視点の中から、さまざまなお考えをお聞きしましたので、頭の中ですぐになかなかまとまっていけるかということもあるので、川﨑議員への答弁については、うまいこと合致するかという点につきましては、ご容赦を願いたいと思います。
     幹線道路の路線バスの運行につきましては、交通事業者がそれぞれの経営努力の中でやっておりまして、経営コストの削減努力でありますとか、事業全体としての効率的な人員配置でありますとか、観光、あるいは貸切、高速バスなどのほかの事業の収益によっても路線バスの維持に当てている部分もありまして、一概に国県市の補助額でバスが運行できているものではないと認識をしております。  ですから、事業者のプロとしての努力が大変大きいと、我々は考えております。また、非効率に見える路線につきましても、長年地域に密着をして、専門性を持って維持をしてきた経過がありますし、路線の再編につきましても、事業者との連携がなければ、効率的なもの、あるいは利便性の高いものということは大変難しいと考えられます。民間でできるものは民間でという方向性は今後の行政運営のあり方であると考えておりますが、議員のおっしゃられる今現在の幹線道路を走っている路線バスが本当に住民ニーズに合っているかということにつきましては、交通体系の関係に関する調査の中でも問題点、課題として取り上げておりますが、ただ、先ほども市長の方からもご答弁申し上げましたように、なかなかすぐに具体的に取り組んでいけるものというのも出てこないと思いますので、我々はこれからも行政局の職員等も入れて所管課の中でも十分協議を重ねて、その上でバス事業者、あるいはタクシー業界と交通関係事業者等と十分協議をしながら、それを何回か繰り返しながら、そこに国の運輸局、あるいは県のご指導も賜りながら、何とか突破口を見出して、徐々にでも短期的な視野もできるものから含めて、中期、長期というふうに長期的な視野に立ったものを一つずつ考え方をまとめていきたいと思っておりますので、今後、住民の利便性の向上を図るという視点に立って、市として責任を持って、この市内のバス路線の再編というとおこがましいのですが、交通関係事業者の方とともに、行政も取り組んでいきたいと思っておりますので、よろしくお願い申し上げます。            (企画部長 山崎清弘君 降壇) ○議長(宮田政敏君)    1番、川﨑五一君。             (1番 川﨑五一君 登壇) ○1番(川﨑五一君)    最後の発言をさせていただきます。  若干順序を入れかえますが、今回2点の問題を取り上げさせていただきました。感染症対策について、この間、田辺市にということだけではないのですが、全国的な対応を見ていて若干感じることもありますので、そのこともあわせて述べさせていただこうかと思います。  今回、大変マスコミ等でもこの新型インフルエンザのことが連日のように取り上げられた。また水際作戦といって飛行機の機内で防毒服を着られた方が消毒をするということで、隣り合わせに座った人は10日間もホテルに缶詰になる。こんなことも行われてきました。大変センセーショナルにこの間、ずっと取り上げられることによって、感染者が出る、これは物すごく大きな過ちでも犯してしまったかのような、バッシングのようなものが行われる。感染者が出た校長先生に対して、どうやって責任をとってくれるんだというようなことを平気で言う。そしてそのことによって校長先生も言葉なく本当に消え入るかのような表情をされている。国全体に許さない、無許容、相手の少しでも過失があれば許容しない。そうした世相がある。犯人探しをして、そしてその犯人をバッシングする。よってたかって袋だたきにする。こうした状況がある。そうした中で、本来必要である感染症対策ではなく、責任を回避しなければならない。とにかくこうしておけば、うちが責められることはないんだと。そういった過剰な反応を引き起こすことになっていなかったかどうか。  また、感染者そのものには、今心のケアが行われているそうですが、かかった子供たちがまるで犯人のように扱われる。今、医学者たちがこうした高校へ行かれて、皆さんがかかってもらったおかげでデータがとれたのだと。それで拡大予防もできた。今後の対応にも役に立たせることができる。皆さんは被害者であるかもしれないけれども、決して加害者ではないんだ。こういうケアをずっとされているそうですが、本当に電車の中で、こっちに住んでいますから電車に乗るということはほとんどないのですが、テレビで見れば、どこの駅を見てもマスクの人ばかり。そして電車の中でせき一つできない。せきをすると皆がその人から離れていく。迷惑そうな顔で見られる。こうした集団ヒステリーのような状況がいろいろと対応にまずいこと、悪影響を及ぼしたのではないか。こうした無許容の世相、バッシングの世相はともすると、その矢が今度は自分の方へ集中して向かってくるということにもなりますから、私は大変今回の全国的なマスコミの対応を含めて、対応に遺憾という言葉であらわしていいのかわかりませんが、何とも納得しがたいものを感じました。  今回は弱毒性だったから、特に重篤な被害というのが発生しなかった。このことは大変ある意味ラッキーだったかもしれません。もしこれが毒性の強いものであれば、今回の対応ではまだまだ足りなかったかもしれない。ですから、先ほども言いましたように、ぜひとも今回の経験を生かしていただいて、いつ来るかもしれない、そうしたときに対応できるように、万全を期していただきたいと思います。  またこの間は担当の部署の職員さんを初め、大変な神経的なストレスであったのではないかと思います。こうした職員の方々へのケアも行政として、きちんとされるよう要望しておきます。  もう一点の交通体系の問題ですが、今、企画部長の方からお話をいただきました。なかなかすぐに一足飛びに前へ進む問題ではありません。そのこともわかっています。ただ、抜本的な対応が必要な問題だとも思っていますので、大いに期待するものです。  民間の路線を維持することは、大切だとは思いますが、それが最重要な課題ではないと思います。最も必要なことは、必要とされる交通手段を確保することだと思います。  聞き取りの中でも、職員の方と話していて、例えて言えば、市バスのようなものを走らせたらどうかという話をしました。そのちょうど数日前に、市バスが大変な大赤字を抱えていて、バスを廃止するかどうにかしないと倒産するというようなニュースもありました。市バスがいいのだ、ベストだと考えているわけではありませんが、民間でできるものは民間でとおっしゃいました。これは確かに一理はありますが、かつて国鉄がこの地域もバスを走らせていました。  私の住む温川にも国鉄のバスが走っていたようです。もう私が越してきたときには、ありませんでしたが、これが国鉄の分割民営化でJRになりました。民営化され、民間でできるものは民間でということでJRになりましたが、それと同時に、赤字路線、不採算の路線は廃止されました。  そこで多くの住民が困った。そこでどうしたかといったら、仕方なく行政が住民バスを走らせてこの交通手段を確保してきたのが歴史的な経過であり、事実ではないでしょうか。  民間でできるものは民間でですが、民間で採算が合わない。このことはくしくも調査にも書かれていますし、市長もそうご答弁されました。民間で採算が合わなくても、必要なものだからかつて国でやってきたのではないでしょうか。それを国がもうかる部分を欲しがっている企業の言うがままに民営化した。もうかる部分だけはとってくれたけれども、もうからない部分は要らないよといって、地方が切り捨てられた。たとえ、どれだけ住民が必要不可欠な路線だと言っても、不採算の部門は企業としては営利が目的なので、そういう慈善事業でやっているのではないですからということで撤退していく。これが多くの歴史の流れです。電電公社がNTTになり、もうからない地方の公衆電話はほとんどなくなりました。小学生、中学生が少し遅くなって、帰りに家に電話しようとしても公衆電話はほとんどありません。  また、どこに住んでいる人からも同一の基本料金を取る携帯電話ですが、うちの温川もドコモの鉄塔は立ちましたが、AUやソフトバンクなどのアンテナは立っておりません。NTTドコモですらまだまだ電波の届かない空白地帯が多く残されています。  こうして、もうかる地域だけを企業が甘い汁を吸い、そしてもうからない不採算の部分、地方が裏返して言えば、住民の少ない、こうした過疎地域がその不採算のしわ寄せをすべて一手に引き受けなければならない。これが今の流れではないでしょうか。こんな政治の流れは変えなければならないと思います。  しかし、大企業からお金をもらっているこんな政党では、今のこの流れは変わらないとも考えます。国政を本当に地方を大切にする国民一人一人を大切にする、そんな政治に変える必要性を痛感する、それと同時にたとえ国が今、そうした政治で国の政治が変わる速度が遅くても、私たちが住むこの田辺市、地方から住民が主人公となる、住民が大切にされる、そんな政治をつくっていかなければならないと思います。  当局の皆さんの努力に期待して、そしてまた積極的な提言をこれからの4年間、続けていく決意を表明いたしまして、一般質問とさせていただきます。ありがとうございました。             (1番 川﨑五一君 降壇) ○議長(宮田政敏君)    以上で、1番、川﨑五一君の一般質問は終了いたしました。  お諮りいたします。  本日の会議はこの辺にとどめ延会し、明6月25日午前10時から再開いたします。  これに異議ありませんか。              (「異議なし」の声あり) ○議長(宮田政敏君)    異議なしと認めます。  よって、さよう決しました。  延 会 ○議長(宮田政敏君)    それでは、本日はこれをもって延会いたします。               (午後 3時31分)  地方自治法第123条第2項の規定により署名する。   平成21年6月25日                    議  長  宮 田 政 敏                    副議長   塚   寿 雄                    議  員  久 保 浩 二                    議  員  安 達 幸 治                    議  員  安 達 克 典...