田辺市議会 2006-09-21
平成18年 9月定例会(第5号 9月21日)
収入役 福 田 安 雄 君
教育長 中 村 久仁生 君
水道事業管理者 大 江 潔 史 君
政策調整部長 山 崎 清 弘 君
企画部長 庄 堂 琢 磨 君
総務部長 岡 本 美 彦 君
市民部長 井 口 富 夫 君
保健福祉部長 中 瀬 政 男 君
健康増進課長 岩 本 さち代 君
環境部長 池 田 正 弘 君
環境課長 宮 脇 寛 和 君
商工観光部長 松 本 純 一 君
商工観光部理事 濱 田 和 男 君
農林水産部長 溝 口 博 一 君
農政課長 古久保 敏 雄 君
農政課参事 小 倉 伸 治 君
森林局長 重 根 誠 治 君
建設部長 橘 長 弘 君
管理課長 宮 本 博 文 君
本宮行政局長 久 保 憲 和 君
消防長 津 田 正 視 君
教育総務部長 杉 原 莊 司 君
生涯学習部長 藤 畑 静 代 君
──────────────────
〇
出席事務局職員
議会事務局長 福 井 量 規
議会事務局次長 梅 田 敏 文
議会事務局主任 中 田 信 男
議会事務局主査 笠 松 実 加
議会事務局主査 山 下 幸 恵
開 議
○議長(
吉本忠義君) 定足数がありますので、ただいまからお手元に配付の日程により、平成18年第3回
田辺市議会定例会5日目の会議を開きます。
(午前10時01分)
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○議長(
吉本忠義君) それでは、日程に入ります。
◎日程第1
一般質問
○議長(
吉本忠義君) 日程第1
一般質問を行います。
30番、
田中康雅君の登壇を許可いたします。
(30番
田中康雅君 登壇)
○30番(
田中康雅君) おはようございます。30番の
田中康雅でございます。
昨日は、次の
内閣総理大臣になられる自民党の総裁に安倍晋三氏が当選、就任されました。お喜びを申し上げますとともに、地方と都市の格差を言われる中、一地方議員として地方に温かい政治、政策を期待しているものです。
それでは、通告に従いまして、林業行政、県が行っている
森林環境保全事業「企業の森」について質問いたします。今、
森林管理の究極の問題は、木が金にならないということで、木材価格は低迷を続け、
経営コストは増加する。収益性が低い林業への従事は減少の一途をたどっています。しかしまた森林には、環境・教育・いやし・きれいな水や空気といった現代社会が求めているニーズがそろっております。和歌山県が提言し、
環境林整備と都市住民の雇用の創設「緑の
雇用事業」は地方にとっても、都市にとっても必要な事業と認定されて、国の施策として取り上げられ、大きな成果を上げております。
県は、さらに県内の
森林環境保全に関心のある企業や労働組合などを対象に、豊かな
自然環境に親しみながら、地域とともに
森林保全に参加していただく企業の
森事業制度を創設し、そうした取り組みを進めておりますが、現在までの
参加企業数、地区名、面積など、そしてまた企業と
地元地権者の契約以外に、県や市がこの
事業推進のための協定書のようなものがあるのかどうか、お伺いしたいと思います。
市長は、地元の地権者と企業の調印に知事とともに立ち会われましたが、この企業の森事業は、企業の
森林環境保全活動、地元の雇用の確保、
土地所有者にとっても再造林、後々の管理に要する経費の削減など、メリットの大きな事業です。山づくり、森林の
環境保全に大企業が参加するという、今までになかった画期的な大事業です。また、
環境保全とともに、地域との交流も大きな目的としてされた事業であります。
しかし、この地域と住民との交流という点についてはまだまだという感がいたしております。始まったばかりなので、まだ何とも言えませんけれども、現状は企業の資金で地元に働く場をつくり、社員が年に1~2回現地を訪れて、下草刈りなどを体験し、汗を流す。そして、どこかの温泉で疲れをいやして都会に帰る。極端な見方ですけれども、これだけでは何か物足りなくもったいない。山村地域に住む者として、このままではとの思いで、いろいろと調査をいたしました。
2カ月ほど前に、ある中部地方の新聞に、数年前から全国の企業の間で
社会的貢献活動など、企業の
社会的責任の一環として、一般市民を対象とした
自然体験型の
環境教育に取り組む企業がふえているという記事を見つけました。既に、10数社が実施していると言われておりますけれども、中でも注目されるのは、
トヨタ自動車、
世界遺産の
合掌づくりで知られる岐阜県の白川村に2005年、去年の4月に
森林環境プログラムを受けた
宿泊施設、
トヨタ白川郷自然学校を開校いたしました。施設は、収容人員100人程度のゲストハウス、そして
セミナーハウス、その他レストラン、
屋外施設をすべて企業であるトヨタが整備し、運営主体は白川村と
トヨタ自動車、それに
自然教育のノウハウを持つ
社団法人日本環境教育フォーラムが当たっております。
自然学校と言っても、入学式も卒業式もない、一般的な指導者がいて、
自然体験型の
環境教育が受けられる施設で、
プログラムは1時間ぐらいから数日間にわたるものまで、20種類以上のメニューが用意され、だれもが自分に合ったものが選べる。開校から1年、施設の利用者も多く、何よりも低迷していた白川村への観光客もふえ、
自然学校利用者と同様に宿泊客率が高くなるなど、村への経済効果が非常に大きくなったと、そう言っております。
県の企業の森に関連する施設として、企業や企業の職員だけでなく、地元住民や県内の一般の方々、そして
世界遺産である
熊野古道を訪れる多くの人々に、子供にも大人にも気軽に楽しめる内容のものから、本格的な内容での
環境プログラムが受けられる
宿泊施設や、交流、
研究施設を完備した
熊野自然学校の開設を企業に要請してはどうか。
世界遺産登録された
熊野古道と美しい川、規模的にもちょうどよい原生林もメニューの中に入れて、そして
熊野古道の知名度と企業の組織力、知名度を生かした運営方法を考えれば、新たな雇用の場の創設にもつながります。地域の活性化や、そういったものの期待が持てる事業ではないかと思います。市長の考えを伺いたいと思います。
次に、
行財政改革に移ります。
この問題については、いろいろ話をすればゆうに制限時間であります90分内ではおさまりませんので、今回は2点だけお伺いしたいと思います。
1点目は財政問題です。1990年に活力ある
まちづくりの手本として、当時の
自治大臣表彰を受けた、またきのうも天野議員が言っておりました、夕張メロンで有名である北海道の夕張市が、過大投資が市の
財政破綻に追い込んだ。
自治体倒産に当たる
財政再建団体となった。相次ぐ炭鉱事故や原油の
輸入自由化に伴って、エネルギーの主役を石油に奪われ、炭鉱は次々に閉鎖し、そういったものの処理費に580億円を費やした。その6割は借金である地方債で賄っております。その後、夕張市は、観光へと政策変更して行っておりましたが、バブルの崩壊で市の
標準財政規模の14倍に当たる632億円の負債を抱え、
財政再建団体の申請を行ったと言われております。
返済見込みのない借り入れを続け、総務省がびっくりするほどの
事務処理をし、巨額の赤字を隠す、さらにその操作を隠すために、
一般会計と
特別会計の間で資金の貸し借りを繰り返し、借入金をわかりにくくしているという。交付税を当てた
財政運営、
チェック機能の果たせなかった議会の責任、問題はいろいろとありますけれども、このほかに、全国にはこういった炭鉱のあった町や、箱物建設で借金を膨らませた不安を持つ
破綻予備軍と言われる自治体が数多くあると言われております。
そこで、紀伊民報によると、2005年度の県の
経常収支比率は過去最悪の91.8%だと言われております。2004年度の
全国自治体平均が91.5%、我が田辺市の比率も恐らくそれに近いか、それ以上の数値だと思われますが、一体何%ぐらいであるのか、お教え願いたいと思います。
また、
実質公債比率も19.7%と基準数値を大きく上回り、許可団体となったことについて、比率を下げるように努力するといった財政課の話がありますが、どのようにしてこれを下げるのか。
地方交付税の減額が進む中、
合併特例債や過疎債、辺地債が利用できるとしても、今後交付税がどのようになるのか。償還金が交付税に参入されるかどうかもしれません不安な中で、さらに旧田辺市が行った
大型事業の借入金の償還等を考えれば、今後の
財政運営をどのようにするのかを見通しをお伺いしたいと思います。
次に、2番目は、行政問題であります。小さな問題でありますけれども、合併時の
事務事業調整には、その大半を田辺市に準ずる方向で調整されます。合併から1年5カ月を経過しましたが、この間に、主として山間部の住民からでありますけれども、いろいろな意見をいただきました。矛盾があるなと感じることも何点かありました。例を挙げますと、
簡易水道の
給水施設を新たに申請した場合に、給水の分担金以外にも宅地造成にかかる分担金が徴収される。田舎では、考えられないようなことですけれども、そういったこととか、旧町村に設置された出張所における納税証明、出張所間ではいろんな違いがある。また、
固定資産税の評価に従い、造成が必要でない雑種地のそういった扱い。当局は、昨年も水道問題で質問いたしましたけれども、
合併協議で決まったこと、あるいは行政のやっていることは正しいんだと。そればっかりだったようです。
もっと謙虚に現実を見て、柔軟な対応をしていただきたい。こうしたことは、やはり直接住民に接する窓口の職員や現場で働く職員の方々に、現実を正しく聞いて、検討して必要があれば、条例改正なり、いろいろな方法を考え、住民に理解していただくのが筋であると思います。そういったことについてもご答弁願いたいと思います。
以上で、1回目の質問を終わります。
(30番
田中康雅君 降壇)
○議長(
吉本忠義君) 30番、
田中康雅君の質問に対する当局の答弁を求めます。
市長、
真砂充敏君。
(市長
真砂充敏君 登壇)
○市長(
真砂充敏君) 田中議員から2点のご質問をいただきました。
2点目の
行政改革については私から、あとは担当部長からお答え申し上げたいと思いますが、1点目の企業の森事業につきましても市長の考え方というご質問がございましたので、その部分だけご答弁を申し上げたいと思います。
今、議員がご提案をいただきました企業の森の企業との連携による
研修施設等についてという、こういうご提言でございましたので、これは大変貴重なご提言と、このように受けとめをさせていただいております。このような企業の森事業の展開が、地域振興につながることを常々期待をしているところでもございますので、今後とも十分に検討をしてまいりたいと考えてございますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
次に、2点目の
行政改革について。まず、夕張市が
財政再建団体へ移行する方針を表明しましたけれども、田辺市はこのような状況に陥る心配はないのかという趣旨のご質問であったかと思います。ご承知のように、夕張市は炭鉱閉山後、人口も大幅に減少する中、地域の再生を観光産業への転換ということで図りまして、テーマパークやホテルなど、大
規模事業に投資を行ってきましたが、思うように観光客がふえず、過剰投資による借入金が膨らんでいったと、このように聞いております。こうした借入金による赤字に対し、表面上は黒字の決算となるよう、帳簿上の操作として一時借入金による穴埋め及び会計間による資金の貸付を行っていたということであります。
具体的に申し上げますと、
特別会計で、
資金不足が発生しておりまして、
一般会計からの繰入金が必要となりますが、
一般会計も
資金不足であるため、一時借入金として借り入れた資金を貸付金として
特別会計に支出をして、
出納整理期間中である4月から5月の間に
特別会計の翌年度の予算から返済をしてもらい、一時借入金の返済を行うという方法で、この場合
特別会計では、旧年度の返済分と新年度における新たな
資金不足が発生しますが、これを再度
一般会計から借りて、収支を合わせるというもので、この
一般会計の原資となるのは新たな一時借入金ということになりまして、この積み重ねによって、一時借入金が膨らんでいきましたが、赤字は表面化はしておりませんでした。
しかしながらこの方法は、大変不適切な
会計処理でありましたので、実質的には多額の一時
借入金残高があり、
財政再建団体の指定申請を行うに至ったということでございます。この
財政再建団体の指定の対象となるのは、赤字額が
標準財政規模の20%を超えた場合ということになります。田辺市の場合では、平成17年度の
標準財政規模が212億7,500万円ですので、赤字額が42億5,500万円を超えると、
財政再建団体へ移行するということでございます。
本来、市町村の
決算処理につきましては、
都道府県等におきまして、確認、指導等が行われますし、一時借入金の限度額につきましては、
予算編成時に議会において審査が行われるものであります。本市におきましては、適正な予算執行及び
会計処理を行っておりまして、赤字決算にもなっておりませんし、また一時借入金、地方債も含め適正に
予算編成を行い、議会においてご承認をいただいておりますので、こうした夕張市のような状況になる心配はございません。ちなみに、ご質問の
経常収支比率でありますけれども、17年度で98.09%となってございます。
次に、合併時の調整項目のうちに、
行政サービスに対する負担の問題についてでありますけれども、これは合併前の市町村がそれぞれ地域の実情に応じて住民の皆様にご負担をお願いしていたところでございますが、
合併協議の中で、公平性の観点から基本的には一元化に向けて調整してまいりました。調整に際しましては、新市として住民負担の適正化と健全な
財政運営を継続していくことを視点に、
一つ一つ協議を重ね、適切な負担水準を設定したものでございます。
飲料水供給施設の
地元負担割につきましては、旧田辺市で実施しておりました
営農飲雑用水施設と同様の12.5%、一戸当たり50万円を限度に地元負担をお願いすることが妥当であると考えているところでございますが、この件につきましては、合併前からの経過もありますことから、これらの経過や実情を踏まえた上で、今後十分に検討してまいりたいと考えております。
なお、負担制度の全般につきましては、
社会経済情勢や地域の実情等も見きわめる中、その時点で適切に判断してまいりたいと考えております。
いずれにいたしましても、合併という大きな変化を選択したことによる住民の皆様の不安や疑問を払拭するために、地域の皆様にとって最も身近な窓口として、行政局を設けておりまして、日常生活のあらゆる問題につきましては、ご相談いただきますよう申し上げているところでございます。
また、地域審議会におきましても、それぞれの地域課題につきまして、ご意見を賜っているところであります。さらに、龍神行政局や大塔行政局では、行政局長を初め、全課長が地域の区長会に参加させていただき、市の施策や現状についてのご説明や意見交換を行っておりますが、今後、こうした取り組みを全行政局で行って、住民の皆様の声をお聞かせいただき、全庁上げて施策への反映を検討してまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りますようお願い申し上げます。
以上です。
(市長
真砂充敏君 降壇)
○議長(
吉本忠義君) 森林局長、重根誠治君。
(森林局長 重根誠治君 登壇)
○森林局長(重根誠治君) 田中議員ご質問の林業行政、企業の森の誘致についてお答えいたします。
ご承知のように、和歌山県では森林の環境を保全していくため、企業の皆様とともに森づくりを進める企業の森事業が展開されております。これは企業や労働組合の皆様に、県内の豊富な
自然環境に触れながら、みずからの手で森林を育てていただくというものであります。
現在、県下では、9月1日現在で、企業や労働組合など21の団体が企業の森事業に参画しております。その活動面積は、132.2ヘクタールとなっており、主にトチ、コナラ、ケヤキ、ヤマザクラなどの広葉樹が年次計画により植栽されています。本市におきましては、本宮町で2、中辺路町で6、龍神村で1、計9団体の参画をいただいており、その面積は83.66ヘクタールに及んでいます。企業の皆様の一般的な活動内容は、先ほども議員さん言われましたが、社員が森林と環境とのかかわりを体験・学習する場として、年に1~2度程度現地に来られ、約2時間程度の植栽や下刈作業を行います。
その後、
熊野古道の散策やかごづくり体験、あるいは温泉を楽しんだりなどの活動をされています。この企業の森の管理は、10年間にわたり地元の森林組合が受託し、その費用は総額で約2億円強と推測しており、就労の場の拡大につながっています。
また、このほか弁当など食事の地元調達や宿泊及び観光関連施設の利用による付随的な経済効果もあり、地元ともども大変喜ばしいと考えております。
こうした企業の森事業を契機として、地域材の活用などにつきましても企業との情報交換を行い、また企業の皆様が現地に来られた際には、地域産品のPRを行うとともに、地元住民との交流活動も盛んに行われております。
市としましては、今後におきましても、機会をとらえ、さまざまな角度から地域振興の方策を検討するとともに県及び森林組合と連携しながら、企業の森のさらなる誘致に努めたいと考えているところであります。
以上です。
(森林局長 重根誠治君 降壇)
○議長(
吉本忠義君) 30番、
田中康雅君。
(30番
田中康雅君 登壇)
○30番(
田中康雅君) 森林行政につきましては、市長から前向きな答弁をいただきました。ありがとうございました。
企業の社会的活動は、企業のイメージと信頼度などを高め、結果として企業の事業活動を助けるということになります。そしてまた、社会貢献作業といっても、企業としては取り組む以上、採算性というものを考えるのではないか、そういったことに参加者にいかに満足してもらえるかということも十分工夫するであろう。
環境教育、豊かな自然を守る効果はそういったことで、大変期待できる事業だと思います。全国では、このほかにトヨタ以外には、サントリーとかあるいはアサヒビール、東京電力の関連会社とか、いろいろありますけれども、主として中部地方から東の方にあるようなんです。関西に割合少ないので、ぜひ頑張っていただきたいと思います。日本経済が今上向いているというときで、今がチャンスのときだと思いますので、ぜひひとつ頑張っていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。
それから、財政問題ですけれども、財政の安定には、まず
経常収支比率を下げるということが大事であろうかと私は思います。歳入である交付税が減額される。歳出では固定である人件費、あるいは扶助費、公債費等、どういったものに照準を当ててこの公債費比率を下げるのか、その辺をお伺いしたいと思います。
それから、合併時の事務事業の調整でありますけれども、現実を正しく把握していただいて、おかしいと感じるところあれば、法令や条例を守りながら過去とか現状の決定にこだわらずに、変えるべきところは変えていただきたいと思います。それをやらなければ、やはり住民と行政との距離は遠くなるんではないか。やはり住民に理解をしていただくということ、これが一番大事だと思いますので、その点もひとつよろしくお願い申し上げたいと思います。
以上です。
(30番
田中康雅君 降壇)
○議長(
吉本忠義君) 30番、
田中康雅君の再質問に対する当局の答弁を求めます。
総務部長、岡本美彦君。
(総務部長 岡本美彦君 登壇)
○総務部長(岡本美彦君) 田中議員の再質問にお答えいたします。田辺市の
財政運営の今後の見通しということで、健全化に向けた再質問だと思います。今後の
財政運営の見通しにつきましては、現在田辺市総合計画、それから実施計画を策定中でございまして、詳細が固まっていないためはっきりと申し上げることはできませんが、少子高齢化の進展による社会保障経費の増加や公債費に加えまして、紀南病院の医療機器の購入に係る起債の償還負担が平成18年度から平成21年度まで発生いたしますことから、今後の歳出の増加も予想されます。そうしたことから、大変厳しい財政状況が予想される中、公共事業の実施に当たっては、財源不足が生じることが予想されますが、財政調整基金等の取り崩しが必要となりますけれども、こうしたことを考慮した上で、できる限り財政の健全化に努めてまいりたいと思います。
具体的には、公共事業につきましては、新市の建設計画において将来の財政収支を見通した中で、旧市町村における必要な事業を位置づけ、その推進を図っているところでございますけれども、三位一体改革の影響によって地方財政も厳しさを増す中、近年の地方財政計画におきましても、毎年公共事業費が削減され、平成18年度において投資単独事業費は約3%減となっております。
こうした中、新市の
まちづくりの指針となります総合計画を進めておりますけれども、財政状況も踏まえた上で、選択と集中による一定の優先順位をつけることにより、喫緊の課題について、事業位置づけを行うこととしております。
そうした事業の財源といたしましては、国や県の補助金の活用はもとより、
合併特例債の積極的な活用を視野に入れて現状の財政事情に即した形で事業の執行を行ってまいりたいと思っております。
いずれにいたしましても、交付税の見直しによる削減など、大変厳しい財政状況のもとで、事業実施ということになりますので、今までのような水準を確保するのは大変難しく、減少も余儀なくされるものと考えております。
特に、歳出面では、人件費の削減予定でございますけれども、合併時から比較しまして職員数は44人削減となっております。その後も退職による職員採用を大幅に控えることによって、現在は981名という職員数でございます。
そういうことで、広大な市域を有することになりました新市におきまして、新たな定員適正化計画を作成したところでございます。平成17年から平成21年度の5年間で、合併時の993人の職員を65人削減いたしまして、平成22年度には928人、削減率6.5%、削減額といたしましては4億8,000万円を見込んでおります。
こうした人件費の削減も含め、
行財政改革の推進により、さらなる経費の見直しを図り、財政の健全化に努め、そうした中で市民サービスや公共事業の適正な執行に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
(総務部長 岡本美彦君 降壇)
○議長(
吉本忠義君) 30番、
田中康雅君。
(30番
田中康雅君 登壇)
○30番(
田中康雅君) ご答弁ありがとうございます。
行財政改革については、今後もまた引き続いてご質問をさせていただくこともあろうかと思います。ご丁寧なご答弁ありがとうございました。
(30番
田中康雅君 降壇)
○議長(
吉本忠義君) 以上で、30番、
田中康雅君の
一般質問は終了いたしました。
休 憩
○議長(
吉本忠義君) この場合、10時50分まで休憩いたします。
(午前10時41分)
―――――――――――――――――――
再 開
○議長(副議長 鈴木太雄君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
(午前11時00分)
○議長(副議長 鈴木太雄君) 続いて、16番、宮本正信君の登壇を許可いたします。
(16番 宮本正信君 登壇)
○16番(宮本正信君) 16番、誠和会の宮本です。
せんだっての非常に強い台風13号については、九州地方が大変大きな傷跡を残しました。災害に遭われた皆様には心よりお見舞いを申し上げます。幸い当地方には影響はなく、収穫前のミカンが被害もなく順調に滑り出しを見せたということで、一安心をしております。
それでは、早速通告に従いまして質問を始めます。
まず、梅産業の現状と課題ということについてであります。本年の3月議会で多くの議員が本市の基幹産業である梅産業の低迷について、危機感を訴え、本年産の出荷が始まる前に、十分に対策を検討するよう要望し、行政当局もいろんな対応をしてまいったところであります。
そして、6月6日には梅の日を制定して皆様に周知をし、そして6月6日、その当日には地元を初め、京都の下鴨神社、東京でと3会場に分かれて消費宣伝を行ってきました。市長も前日から東京を訪問していただき、積極的にトップセールスを行っていただきました。私も6日早朝6時から東京太田市場、それから銀座と有楽町で街頭PR、このときには山本紳次議員も駆けつけていただいて、1,000個の梅干しを配布したところであります。そして、午後からはイオンの品川店で店頭販売へと参加をさせていただきました。
このようにして、今年の青梅販売については3月28日のひょう害も含めて、大変苦戦が予想されることから、いろんな対策を講じて臨んだように思いますが、大変厳しい結果になりました。このことについて、状況をどう把握されているのか、お伺いします。
また、梅については、他の農作物と違って、青梅でジュースや梅酒に使うというほかに、農家が梅干しとして一次加工し、さらには加工業者が味つけをして、味梅やかつお梅というように、付加価値をつけて、それが健康食品ブームと相まって、大ヒットして当地方の一大産業となったわけであります。しかし、これはミカンのように、今年は豊作で安値であったけれども、来年は不作で値が持ち直すというようなことは期待できません。ここ1~2年、農家の倉庫に梅樽が残っているというような状況の中では、慢性的な梅干しの過剰が続くことになります。
また、今までの高収益のおかげで、田辺、西牟婁管内では、現在約2万7,000トンの生産量でありますけれども、10年後には3万5,000トンになると予想をされております。これに加えて安い国内他産地の増産、また中国産梅との競合の中で、JA関係だけでも本年産の青梅で、約15億円、それから梅干し関係では15億円以上の減収が既に見込まれています。
また、加工業者においても、地元産のA級南高梅を使った贈答用の品物、製品が特に消費が落ち込んでいると聞いております。当地方経済効果650億円と言われた一大産業も大きな危機を迎えていると言えます。行政としても、かなりの対応を打ち出さなければなりません。
今、農政課の中の農政係が中心になって、梅の生育障害やこれからの消費の問題について対応しておりますが、過日の6月6日の梅の日のイベントには、人手が足りなくて、他の部署から応援を頼んだというぐらいでありますので、今の職員3名、JAからの出向1名の体制では、とてもこれからの課題には対応できません。生産者、JA、加工業者、そして行政が一体となって、この危機を乗り切るためには、人数を倍増して、そして観光面や加工業者との問題も含めた分野横断的な権限を持つということで、本来なら梅振興課を立ち上げるのが望ましいところでありますが、年が明けて梅の花が咲き出すと、市場やまたスーパーとの間で、次年度の販売戦略会議や現在の在庫梅干しというような緊急を要する課題が山積しておることから、梅振興室を早急に立ち上げて、権限を持たせて取り組みを強化していただきたい。
かつて、当地方の経済を担ってきた木材業、ボタン業が衰退してしまった、その二の舞にならないようになるためにも、行政として最大限の努力をしていただきたいと思います。
次に、2点目、住みよい田辺市をつくるためにということに移ります。
旧市街を走れば皆様気がつくと思いますが、国交省のシーニックバイウェイ事業やそれと連携をして、NPOの花つぼみが中心となって、国道42号沿いや主要道路沿いが四季折々の花で彩られております。高速道路を降りて、南部町から田辺市へ入ると、芳養町の松原沿いでは明洋の中学生が管理している花壇や、また白浜町へ入る手前では、町内会が管理をしている田鶴の交差点の花壇と、多くの観光客や私たちの目を楽しませてくれています。
また、空き地や公園では、各地域、職場、学校、それぞれのボランティア団体がいろんな花を咲かせて、田辺市の美しい町、そのために一生懸命演出をしてくれています。私もこの間、花つぼみさんに誘われて、県道沿いの高山寺の花壇の草むしり等、それからコスモス植えに参加をしました。1時間ほど汗を流した後で、せっかくだからごみを拾おうということで、国道までの信号のところまで3人でごみ拾いを始めましたが、何とたばこの吸い殻の多いこと、3人とも腰が痛い、痛いと言いながら、大げさな話ではなく、何百本も拾ったような気がします。そう言えば、以前、信号でとまったときに、前の車の若い女性が信号が変わった途端に、ドアをあけて灰皿の吸い殻を捨てたので、思わずクラクションを鳴らしましたが、飛ぶように走り去ったのを思い出しました。
片方では、ボランティア団体が一生懸命美しい田辺市をつくるために努力しているのに、観光立市を目指す田辺市にとっては、本当に情けないことです。喫煙ということについては、私も4年前までたばこを吸っておりましたので、いらいらを解消できる、リラックスできるとよいところも十分わかっております。また、嫌煙権ということで、愛煙家の皆様は今、本当に肩身の狭い思いをしておると思いますけれども、決められた場所で吸うとか、それからどうしても吸いたいときには、携帯用の灰皿を持って回るとか、最低のルール、モラルが必要になってくるかと思います。
初日に、久保議員が
熊野古道の禁煙条例の制定ということで、提言をされておりましたけれども、観光立市を目指す美しい
まちづくり、環境美化のために、たばこポイ捨て条例を設置する考えはないかお伺いいたします。
次に、これも各人のモラルにかかわっていますが、犬の問題であります。早朝や夕方になりますと、空き地や公園、それから川沿いの堤防等で犬を連れて、散歩する方を多く見かけます。私の家でも雑種を飼っております。実は、私は犬、猫は苦手であったのですが、子供が小さいときに子犬の里親を募集していて、だれも引き取り手がないと保健所へ連れていかれてかわいそうだと泣きつかれて、仕方なく飼い始めました。それでも、世話だけはちゃんとするんだと言い聞かせておったんですけれども、今では、子供も大きくなって家を出て行き、妻も強くなり過ぎ、今では私の言うことを聞いてくれるのは犬の「萌」だけです。まさに私にとっては、いやし、ドッグセラピーであります。
しかし、座敷犬や一緒に寝たりするというほどの犬好きの方もおられますけれども、その反面、犬、猫は全くだめ、動物嫌いの方もおられる。そのことを認識する必要があります。そして、よく目につくのが公園の芝生や道端でのふんの後始末であります。これは、最低限のマナーとして守らなければなりません。動物好きの心の優しい人というイメージに傷がつきます。
さて、市民の憩いの場として、新庄総合公園が多くの市民の皆様に親しまれ、土日祝日ともなれば、多くの家族連れで賑わっております。特に、遊具や芝生の上では、幼児が夢中になって遊んでおります。そんな中へ犬を連れた方が小便をさせたり、中には引き綱を離してしまう方も見られます。衛生的に悪いし、犬嫌いの子供が恐怖心を覚えたりします。また、最悪の場合は噛まれたりするかもしれません。何とかしてほしい。そういう声がありました。
新庄公園は、23ヘクタールという広大な面積がありますし、山のゾーンや緑の谷ゾーンもあります。何とか子供たちも楽しく、また動物たちも楽しく遊べるというような動物専用ゾーンをつくると、そういうふうな妙案はありませんか。
以上、よろしくお願いいたします。
(16番 宮本正信君 降壇)
○議長(副議長 鈴木太雄君) 16番、宮本正信君の質問に対する当局の答弁を求めます。
市長、
真砂充敏君。
(市長
真砂充敏君 登壇)
○市長(
真砂充敏君) 宮本議員から2点にわたるご質問をいただきました。
1点目の梅産業の現状と課題については、私から。あとは担当部長よりお答えを申し上げます。
まず、本年産の梅につきましては、当初より相当厳しい販売情勢になることが予想されておりましたので、4月から紀南農協での全国拠点市場との販売対策会議や東京・大阪の市場訪問で青梅販売量の拡大を訴えてまいったところでありますが、しかしながら、天候不順による収穫時期の遅れと、秀品率の極端な低下や他産地からの市場出荷量増大で、販売価格が低迷し、農家収入が激減する結果となりました。農家の梅生産は、梅産業と地域にとりましても、根幹の部分であり、加工業並びにこれらに関連する多くの業種への影響は大きいものがあると考えております。
この状況は、現状において紀州梅干しの販売が停滞していることや、青梅の販路が縮小していること、また他産地や中国産の梅との競合の状況からして、今年だけでなく、来年以降も続くものと厳しく受けとめております。
こうした事態を打開していくためには、関係団体と協力し、一層の販売促進と消費拡大に努める必要があります。当面、取り組むべき対策といたしましては、紀州田辺うめ振興協議会と、紀州梅の会で取り組んできました消費地での梅加工講習会や、市場訪問活動、量販店や都市での宣伝イベント、地元への梅体験ツアーの受け入れ、梅料理普及開発といった活動の充実に加え、紀州田辺うめ振興協議会で実施しております梅の需給動向調査をもとに、青梅・梅干しの販売戦略の再構築と販売促進の強化策を具体化させ、特に販売流通チャンネルの拡大や首都圏関東方面での販路拡大、新たな需要開拓のため大手食品メーカーなどへの商品開発の提案などについて、取り組みをスタートさせたいと考えております。
また、紀州田辺の梅の消費宣伝として、10月以降、東京や大阪での物産フェアの開催やイベントでのPRのほか、さまざまな機会を利用して、積極的にPRに取り組む計画であります。
議員から現状の厳しい情勢を打開していくためには、市の取り組む体制としては不十分ではないか。現在の梅に係る組織の格上げと人員体制を充実するべきであるとのご提言でありますが、梅産業の現状は先ほどから申し上げましたとおり、販売面の停滞や他産地との競合など、今後も厳しい状況が続くことが強く懸念されているだけに、市が取り組む体制づくりにつきましても、早急に具体策を講じる必要があると考えております。
さらに、あわせて第一次産業の地場産品につきましても、生産から加工、流通、販売の分野において、総合的な政策の連携と推進を図るため、農業、林業、水産業の所管部署に加えて、商工業及び観光を所管する部署との相互の連携をより一層緊密にする庁内の連携体制づくりにつきましても、積極的に取り組んでまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。
以上です。
(市長
真砂充敏君 降壇)
○議長(副議長 鈴木太雄君)
環境部長、池田正弘君。
(
環境部長 池田正弘君 登壇)
○
環境部長(池田正弘君) 宮本議員ご質問のたばこのポイ捨て対策についてお答えいたします。
近年、喫煙に関するさまざまな議論が高まる中で、以前よりも喫煙者のマナーやモラルにつきまして、一層問われるようになっておりますが、その中でポケット灰皿というようなものも随分、最近は普及してきたところでありますけれども、まだまだ路上等での喫煙や自動車運転中など、窓からぽいと捨てるというケースも本当に多く見受けられるところでございます。
そうした中、本市では、自然と環境を保全するため地域における生活環境美化の促進を図りながら、清潔で美しい
まちづくりを推進することを目的として、田辺市環境美化条例を合併時に新たに条例設置をしているところでございます。
本条例の内容につきましては、議員ご指摘のたばこの吸い殻の問題も含めたごみのポイ捨て禁止、自動車等の放置の禁止、空き地の適正管理等について定めており、このほか、市民あるいは事業者等の責務として、市民等は良好な生活環境の保全に努めるとともに、みずから発生させた空き缶等のごみを回収容器に収納し、または持ち帰る等、みずからの責任において適正に処理しなければならないとしております。
また、禁止行為違反者に対しましては、勧告、命令、氏名公表等をすることができるとしておりますが、こうしたたばこのポイ捨てだけではなく、市民の皆様の美しい
まちづくりへの取り組みを無にするようなごみの不法投棄等も含め、違反行為への対応について、現実的に困難な問題もあります。現状は、市といたしましては、その状況に応じて田辺警察署、田辺保健所等との連携のもと、取り組んでいるところでございますが、基本的にはあくまで市民の良心とモラルを、これを基本として市民だけではないと思うんですけれども、広報をはじめ環境フェア等の機会を通じながら啓発活動に取り組んでいるところでございます。
しかしながら、海岸沿いや交差点等でたばこの吸い殻だけでなく、飲料の空容器なども散乱している場所も見受けられ、議員ご指摘の観光立市は申すまでもなく、本市の
まちづくりの基本方針であります自然と歴史を生かした、新地方都市の創造と将来像のテーマからいたしましても、大変残念に思うところでございます。
そうした状況の中ではございますが、今後も基本的には田辺市環境美化条例を踏まえ、議員のご指摘の点について十分研究をするとともに、引き続きたばこのポイ捨てのみならず、市民全体のマナーやモラル向上につきまして、田辺市環境美化連絡協議会等関係団体とも連携し、一層の啓発に努め、市民の皆様に清潔で美しい
まちづくりに対し、ご理解とご協力をいただきますよう、取り組んでまいりたいと考えておりますので、ご理解を賜りたいと存じます。
以上でございます。
(
環境部長 池田正弘君 降壇)
○議長(副議長 鈴木太雄君) 建設部長、橘 長弘君。
(建設部長 橘 長弘君 登壇)
○建設部長(橘 長弘君) 議員ご質問の住みよい田辺市をつくるための2点目、新庄総合公園への動物専用ゾーンの設置についてお答えをいたします。
新庄総合公園の利用者は、年々増加してきております。小さなお子さんを連れてこられる方から、お年寄り、またペットを連れて来園する方など、いろいろな市民の皆様に利用していただいております。市民の皆様が安全に、安心して憩える場所であることが、公園の姿であると認識しているところでありますが、一部のペットを連れた方の中には、ペットのふんを放置したり、引き綱をつけずにペットを遊ばせたりする方がおり、他の公園の利用者に少なからず迷惑をかけている現状でもございます。
市では、これまでにも公園利用について、マナー向上のために啓発看板の設置や啓発ビラの配布、それから動物愛護団体とタイアップしたペットのしつけ方教室の開催などの対策を講じてきております。今後も、ペットを連れての利用については、小さなお子さんの利用する遊具や広場、花壇等へは立ち入らないように指導するなど、安全面、衛生面での啓発を十分に行い、公園を利用するすべての皆様が気持ちよく利用できる公園づくりにより一層努めてまいりますので、ご理解賜りますようお願いいたします。
以上でございます。
(建設部長 橘 長弘君 降壇)
○議長(副議長 鈴木太雄君) 16番、宮本正信君。
(16番 宮本正信君 登壇)
○16番(宮本正信君) 答弁ありがとうございました。
2点目の住みよい田辺市づくりについてでありますが、何ともそっけない答弁であったように思います。環境美化条例にしても、新庄総合公園の立て看板にしても、今のままでは効果がない。何とかならないのか。絵に書いたもち、有名無実ではないのかとお尋ねをしたのであります。先進地の美化条例やポイ捨て条例を幾つか読ませてもらいましたが、現実的には懲罰を設けても、なかなか徴収しにくいとか、それから効果が上がりにくいというような事例が多いようではあります。しかし、東京千代田区の例では、平成11年に、ごみのポイ捨てを努力義務として禁止をしたが、もはや人々の道徳心のみに頼るのでは限界がある。
そういうことで、平成14年に改めて罰則をも含めた条例の施行を行い、非常に効果を上げたと聞きます。行政だけが旗振りをするのではなく、何とかしなければならないという住民の熱い思い、町内会、商店街、企業、学校、そして行政が一体となった住民参加型の条例であるからこそ、効果を上げたと記しております。そしてきれいな町になった。
田辺市では、9月5日に第9回の花いっぱいコンクールが開かれまして、個人、団体合わせて210件の参加がありました。市長も出席をされておりましたけれども、その中で、家庭の部で見事最優秀に輝いた婦人の方が、庭はいつでも開放しておりますので、どうぞ皆様自由に観覧してくださいと言っておられました。花と栗と北斎の町で有名な長野県小布施町は、大変人気がありまして、またきれいな花のまち、オープンガーデンとして多くの観光客が訪れております。観光立市を目指す我が田辺市でも、このような気運が高まりつつあります。
また、総合計画関連の市民アンケートでも、多くの皆様がまちの清掃や美化活動に参加したい、そういう調査結果も出ております。今回は、どうですかという提言であったのですけれども、もう少し市民の皆様の思いが高まってきたときに、今度は徹底して討論したいと思いますので、よろしくお願いいたします。
さて、梅振興室の立ち上げについてでありますが、市長には前向きな答弁をいただいたと思います。各部、各課を超えての分野横断的な組織を考えるとのことであったと思いますけれども、厳しい行財政の中でありますけれども、どうか早急な取り組み、ご英断をお願いしたいと思います。
市長の答弁と重なるところもありますけれども、私なりにこの厳しい梅の現状に対しての対策の考えを少し述べてみたいと思います。まず、梅の日を定着させて、さらなる梅の消費拡大を図る。そのためには、店頭や市場での料理講習会等を頻繁に開いて、若い層へのつくり方、食べ方をもっと知ってもらう。イオン品川店での店頭販売へ参加したときにも、梅のジュースを飲んでいただきながら、売り込みもしたんですけれども、梅のジュースはおいしい、おいしいと言って飲んでくれますけれども、なかなか肝心の南高梅、青梅は関心を示してくれません。何十人目かに、やっと1人の奥さんが南高梅1キロを買っていただきました。これは地道な売り込みが本当に必要なんだなと感じたわけですけれども、最後に帰るときに、店の方からそれでも今日はよく売れましたよと言ってくれました。
これは単に店頭へ並べるだけでは本当に梅というのは今、そんなにはけていかないんだなということを実感いたしました。また、いろんなサプリメント、栄養補助食品が出ておりますけれども、梅の健康に対するさらなる効能の研究、またかつお梅や味梅に続く新商品の開発、先日の紀伊民報に、梅干しの一粒パックがコンビニで大変好評だと、そういうふうなうれしいニュースも出ておりました。それから、食育の観点から、ご飯に梅干しという和食の普及をする等々が考えられると思います。
そして、活動のための基金としましては、2月の生産者大会でも表明をしておりましたけれども、生産者自身、みずから資金を提供する、そういう心構えはできております。生産者、JA、加工業者、そして行政が基金をともに出し合って、消費拡大のための宣伝をする、そのことが必要かと思います。そして、この4者が一体となって、連携をとって消費拡大を図っていかなければなりません。
今、この厳しい状況の中でありますけれども、農家がつぶれて、日本一の梅産地が成り立つはずはありません。本日は地元の生産者、私の仲間も傍聴に来てくれていますけれども、今、田辺市管内では、約220名の青年後継者が梅のおかげで頑張って農業してくれています。この青年たちが将来に不安を抱くことなく、地域に残ってくれる。そのことのためにも、行政が強力なリーダーシップをとっていただくことを節に期待いたしまして、今回の私の
一般質問を終わります。ありがとうございました。
(16番 宮本正信君 降壇)
○議長(副議長 鈴木太雄君) 以上で、16番、宮本正信君の
一般質問は終了いたしました。
休 憩
○議長(副議長 鈴木太雄君) この場合、午後1時まで休憩いたします。
(午前11時33分)
―――――――――――――――――――
再 開
○議長(
吉本忠義君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
(午後 1時00分)
○議長(
吉本忠義君) 続いて、17番、高垣幸司君の登壇を許可いたします。
(17番 高垣幸司君 登壇)
○17番(高垣幸司君) 皆様、こんにちは。いよいよ私で、この
一般質問もラストになりました。これまで大勢の皆様方が登壇いただきまして、大変お疲れかと思います。そしてまた大変眠たい時間帯でもありますが、最後までどうかよろしくお願いします。
私は、大きな4点の質問を予定していたんですが、最後ということもありまして、3点ばかり先輩の皆様方と重複する点がありました。1点については、もう答弁をいただかないことにしまして、残り2点についても重複する点、あろうかと思いますが、ご容赦願いまして、質問に入りたいと思います。
まず、第1点目、開院して早くも1年4カ月になる紀南病院についてですが、高度専門医療、救急診療を目的とした急性期病院としてすばらしい設備とまた環境の中で、地域医療の核として、信頼される総合病院として開業しました。ちなみに急性期医療に対して慢性期医療という意味合いは、個人の人生観に基づいた人生の目標や生きがいを実現することを目的とし、従来はこのような目的が違う医療を同じ病棟で提供してきましたが、医療の機能分担化の意味からも最近では区別する傾向にありますが、この急性期病院として、また高度専門医療病院として、私も全国的にもこのような大病院の建設は、最後となるのではという話も耳にして、地域の誇りとも思っておりますが、開業して今まで4~5人の患者さんからよく似た問い合わせ、批判も聞きました。病院の制度そのものも変わったこともあって、とまどいもあったと思うのですが、その内容はと言いますと、もっとこの病院でお世話になりたいのに、すぐに出て行くように勧められたとか、町の開業医にすぐ回されたとか、病院が迷路のようで案内版が欲しいなどの問い合わせでした。また、紹介状がなければ紀南病院で見てもらいにくいから、前の病院跡地で紀南病院の出先機関か診療所ができないかという声も耳にしました。
急性期病院として、また地域の医療機関との役割の分担もあると思われるし、回転率等を思うと当然の方針どおりであるかもわかりませんが、今、患者さんとこのようなすれ違いや混乱はあるのか。市としても新しい病院の制度として、説明不足ではないのかと感じましたが、かかりつけ医からの紹介率も含めて、今の状況と対策についてお聞きしたいと思います。田辺市営ではないので、以下の質問同様、答え得る限界もわかりますが、市民としてはここでしかありませんので、でき得る範囲で答弁を願いたいと思います。
次に、ジェネリック医薬品、後発医薬品とも言いますが、それについてですが、最近テレビCMでも見るようになり、知名度も上がってきておりますが、それは医薬メーカーが開発して、独占的に製造販売ができる特許期間が過ぎた薬をほかのメーカーもこれと同じ成分、同じ効き目の薬として製造販売することができることになったもので、新薬に比べると、開発コストが抑えられるので、2割から7割という安い価格ででき、患者さんにとっても同じ成分の薬が相当安く買えるというものであります。
厚生労働省も認可したものであり、国も平成14年に使用促進に入り、18年には処方箋に使用する選択肢が与えられるようになりましたが、まだまだ欧米の約50%以上の利用率に比べ、日本は約16%という現状です。薬局の利益率の問題、あるいは判断する医師との連携、患者さんの知識、薬剤師、医師への啓蒙等ができていないなど、問題は多くありますが、医療費自己負担3割の時代、また少子高齢化を迎える今後、患者にとって薬品の負担が軽くなるということは、大きなメリットであるとも言え、今後の当然の課題でもあろうと思いますし、もう既に南和歌山医療センターでは、早くから利用促進を進めています。紀南病院での今の取り組み状況と今後の利用方針をお聞きしたいと思います。
次に、アスベストの問題ですが、病院解体に伴い当局環境部、また病院側の積極的な取り組み姿勢のおかげをもちまして、無事に大過なく取り壊し、整地ができましたことは市民や将来ある子供たちにとっても喜ばしいことであり、費用は相当高くはつきましたが、それに変えられないものでありますし、その迅速な対応に対し、心よりお礼を申し上げます。ありがとうございました。
それに関してですが、公共の建物について、アスベスト含有の調査をすぐにしていただいたのですが、民間もそれ相当の建物、要するに昭和30年ごろからの古い鉄筋コンクリートの構造物や木造物はもちろんありますが、それらについての把握や調査についてはその後どのようになっているのか。また今後の対策等の計画があればお聞きしたいと思います。
ちょうど1年前に、宮田議員が質問されたかと思いますが、あれから市民はアスベストに関しては、本当に敏感でよく聞かれることもありますし、国自体も法整備はまだまだできていないこと、そして民間が確実な防備体制で解体するには、相当な費用も要るということ、個人の所有物であるということなどから、限界があるということも理解できますが、その後の経過と今後の対策についてお聞きかせください。
それと、工事中の病院の東西南北及び第二小学校の定点観測の結果は、ホームページや新聞紙等で公開がありましたけれども、住民の中には解体差しとめの訴訟もあって、理解をしていただきまして、取り下げてはいただきましたが、そういう大きな関心事でもあったということから、無事工事の完了の報告、そういう機会がないのか、そういうことはしたのかという質問も予定していたわけですが、もう既に当局側の方から周辺には回っていただいたということも聞きましたので、どこまで浸透しているかわかりませんけれども、私は機会がありまして、このような報告はしたつもりでいるんですが、この質問は取り下げたいと思います。
次に、地場産業の育成とブランド強化と地域振興につながる都市との交流についてですが、この質問については、最初は地場産業の育成とブランド強化と都市との交流は別の項目かなとも思ったんですが、進んでいくうちに結局は連携して一体となって初めて力となるように考え出しまして、1つの問題として述べてみたいと思います。
先月、新市になって最初の農研クラブをJA紀南の幹部、そして農林部、13名の議員と会を持ちました。農業についての課題は山積しているものの、やはり今年の梅の厳しい現状と今後の対策についてのことのみで終始してしまいました。それだけ600億円、700億円産業とも言われる市の基幹産業である梅産業の落ち込みと農家の厳しさ、今後の打開点の多難さのあらわれかと感じるのですが、私も息子が昨年後継者として就農してくれた農業者の1人として、その極端な価格の落ち込みと、将来に対する不安を思うと、今の若い後継者を少しかわいそうに思うほど、何とか盛り返していく手だてはないものか、また市の財政としての立場でも税収の落ち込みは確実であり、また関連のダンボールやパック等の業者、従業員やパートの雇用問題、そして当地での商業圏での購買力の落ち込み等を考えると、その深刻さはこれまでにない厳しさを感じないではおられません。
当然、市としてもJA、生産者とともに、この春からの売り込みや販売促進、梅料理のPR等に精力的に取り組んでくれており、それなりの効果もあるわけなんですが、このようなPRは一朝一夕には結果の出るものではないし、地道な努力が要ることであり、今後とも精力的な働きかけを改めてよろしくお願いしたいと思います。
消費の減退に加えて、中国梅はもとより国内の他産地の生産量そのものが相当にふえている以上、このような厳しいときがいつかは来るとは予想はあったものの、この問題を打開するには抜本的な改革意識がなければならないと痛感しているところです。
JA組合長も、みなべいなみ農協とも連携して、一体となって紀州梅として取り組んできて、今は大きな転換期であり、梅製品全般の消費の拡大はこれからの大きな課題であるとし、私も地元の消費拡大の努力はもちろんですが、都会の秘めた膨大な消費量に大きな期待を持ち、やり方によってはまだまだその消費拡大につながるのではと感じているところです。
少し前、東京で梅の販売でPRする機会がありましたが、梅について、その健康食品として、梅酒として、梅料理として、知らない人たちが多過ぎる気がしましたし、先ほど宮本議員からも報告ありましたとおりですが、今、海外においても健康日本食の1つとして、梅酒ブームも浸透しつつあるという話も耳にします。あの頻繁に流れる「ウメッシュ」などのCM効果かなとも思ったんですが。
そういった中でお聞きしたいわけなんですが、田辺市、JA、加工業者で組織する、紀州梅の会や梅振興協議会等ある中で、この産地がもっと団結して、共同ででもタレントを起用するとか、テレビCMに力を入れようとか、幾らかの費用を覚悟してでも産地PRができないものかと以前から考えておりましたが、いかがなものかお聞きしたいと思います。
これからは地域の売り込み、地場産品の売り込み合戦で地方の生き残り合戦がもう既に始まっており、成功例もあるみたいですが、青梅の当地方での民間のCMは見ますが、紀州梅干しの全国ネットのPRは余りにもないのではといつも感じております。もう今、つくれば売れる、待っていても売れた時代は過去のものと言えます。何の商品でもそうですが、物を生産するエネルギーよりも、それを売ることの方が何倍ものエネルギーが要るということは確かであり、このような状況での販売促進の考え方についてお聞きします。
昨年から、弁慶まつりの実行委員会の一員として議会側から私、出ておりましたが、闘鶏神社の一角にできました弁慶社とのかかわりで、亀田大毅君が来るそうなんですが、イメージとしてどうかわかりませんが、そういうふうなことでPRにもつながらないかなと、そういうような気もしております。
それと、都市からの人や物の交流とその受け入れについてですが、このことにつきましては、合併前の16年6月議会で質問させていただきましたが、今回の質問もありましたので、議事録を読み返してみましたが、市長さんやここにおられる当局のメンバーも大きく変わってはいますが、全くそのまま読んでも通じてもらえると思うくらいに、都市との交流と農林水産業と観光産業との幅広い連携の必要性や受け入れ態勢の必要性も改めて痛切に感じているところです。
もう既に始まっているとも言われます7年問題が言われておりますが、その団塊の世代と言われる人たちは、全国で688万人、全人口の5.4%もあると言われます。私より3年から6年上の先輩たちで、この議場にもおられるかと思いますが、小・中学生のころは圧倒されるほどの大勢の人数で、怖い存在の兄貴やお姉さんという感じで、今でも当時教室からはみ出るばかりのマンモスクラスの怒涛のような授業光景は、私の脳裏から離れませんが、いわば戦後の荒廃の中での食糧難や荒れた国土の中で必死に生き、育ち、物質的にも精神的にも乏しい中で、日本再興のために頑張り、世界的にも類を見ないほどの速さでバブル経済を経て日本を復興させ、日本の経済を支えてきた方たちとも言えると思います。
この文章をつくりながら、目頭に熱いものをなぜか感じながら感謝の気持ちでいっぱいでありますが、別にこのことを述べたいわけではないのですが、今年1月に京都の近畿農政局に地元の皆様と勉強会に行く機会がありました。話の中には、企業戦士として、右肩上がりの日本経済を担ってきた、その団塊の世代の彼らはもうこれからはゆっくりしたい。田舎や緑の豊かな地方で残りの人生を見つめながら暮らしたいという人たちが多くいるという話も聞かせていただきましたが、考えてみれば、平成11年にできました地方の再建がテーマであります地方分権一括法にしましても、彼らの世代がつくった法案とも言えるということになるのではとも思いつつ、ここ100年余り欧米先進国に追いつけ、追い越せと経済、政治を中心にがむしゃらにその発展に傾注してきた日本の姿が、彼らと重なって映り、発展のための都市への変則的なすべての集中と同時に進んだ地方の疲弊、そのあげくがこの合併の繰り返しのてんまつだと自分なりに納得しているところであります。
田舎や自然への望郷や回帰、またそれと同時に都会の喧騒から離れて、今の時代に生きているというあかしを得たいという願望を持つ人々や田舎と都会との両生活を望む人々、農業を次の仕事として就農を待ち望んでいる人々らが想像以上に多いという事実もあると言えます。一方、教育的見地からも体験農業型の修学旅行も数年前からこの紀南地方にもふえつつあり、8月29日付の民報にもありましたように、修学旅行誘致のための県観光連盟のシンポジウムが東京で開かれ、想像以上の反響があり、ほんまもん体験を求めて、青少年教育、障害者教育等の目的ででも、都市からの田舎志向は確実に増加していることは事実だと思います。
県観光交流課もこう言っています。首都圏での修学旅行のトレンドが体験型へと需要がふくらんでいる。和歌山のチャンスが広がっていると。そして、もう一例ですが、先月9日付の日本経済新聞で、政府は全公立小中学校を対象に農山漁村での体験学習支援を拡充するという記事を見ました。小・中学生が農山漁村に1週間程度宿泊し、農作業などを体験学習するセカンドスクールを普及させるためのものですが、現在は全国で280のモデル校を指定し、年間1校当たり50万円の調査研究費を出していますが、来年度からは対象を拡大し、約3万校を対象に本格支援し、少子化の中で子供たちに集団生活の中で、協調性やルールの大切さを学ばせるとあります。
都市ではもう既にファームステイとして、ファーム農場ステイという意味ですが、ホームステイではありませんが。ファームステイとして実施している学校もあります。そういう中、私たちのこの地域での受け入れ姿勢やホスピタリティが重要になりますし、その土地での暮らしや人々の顔や生産物を知ってもらえたり、彼らがまたリピーターになったり、帰ってそれらのPRにつなげてくれることになりますし、そんな流れの中で、6月議会で山本議員が言った人や物の交流もおのずと始まるに違いありません。
私の地元にあります、「きてら」直販所でも梅、野菜とともに人との交流も始まっており、梅もぎ体験やミカン狩りや生産地と一度見てみたいという客層もあり、紀南地方全体を見ても少しずつではありますが、確実に交流が始まっているといえます。また、つい1カ月ほど前ですが、テレビの「やしきたかじん」の土曜のトーク番組で少し見たんですが、もし仮に近畿地方で輸出入が全く遮断されて生き残る県はどこかというような話になりまして、私はすぐに和歌山県やろうと、そうであってくれと願っておりましたが、案の上、そのとおりでした。何と言ってもすばらしい海や山、川、厳しいながらも後継者もUターンし頑張っている農林漁業、世界も認めた
熊野古道、そして田舎の牧歌的な地方のコミュニティ、それらのかけがえのない資源や財産を都会の人々も認めてくれつつあるのではと私も農業者の1人として、またここに住み着いてる土着民としてうれしくもなってきたわけなんですが、前置きが長くなりましたけれども、ここで受け入れ側の体制や心がけについてお尋ねしたいと思います。
都市からの来訪者には先ほども述べさせていただいたように、白浜、龍神、本宮等の温泉地に宿泊する者、リュックを背負って安い民宿等に泊まる者、キャンピングカーやRV車でテントで済ます若者、また農家民泊で農業、漁業の体験を求めてくるもの、子供たちの修学旅行での宿泊や、田舎暮らし体験を求めるもの等、宿泊の形態も多様化しており、県の平成の旅籠もここに来て始動し始めておりますが、先ほど観光アクションプランも読ませていただきましたが、当地への定住促進も含めて、田辺市としてこれらの動向に対し、都市からの受け入れ態勢をどのように考えるのか。ソフト面、ハード面からその姿勢をお聞きしたいと思います。
次にその受け入れの関連で、南紀白浜の航空運賃の件でお聞きするつもりだったんですが、偶然にも初日の久保議員の質問と答弁も全く同じ内容になりましたので、今回は要望という形で急遽変更させていただきました。答弁はいただかないことにしました。前回も同じ質問ありましたけれども、これまで私が
一般質問のくじで前半に当たったことは一度もありません。このように二番せんじは何度かあるんですが、今回の
一般質問のトップバッターの陸平議員が、運がよいのか悪いのかと言っていましたけれども、私から見たら2回も運がよすぎるのではないかと、そういうふうにも思いましたが、いかがなものでしょうか。
以前から、私も白浜空港-羽田間の運賃は高過ぎるとよく耳にしますし、調べてみるとやはりこれでは今言いましたホスピタリティがどうの、熊野
世界遺産がどうのという以前の問題で、前にお願いしました白浜空港を国際空港に昇格させることも大事なことで、それとともにお願いするわけなんですが、まずはこの料金体制から是正すべきと感じております。
基本料金であるマイル単価が全路線33のうち2番目に高いこと、私たちが一番利用する前日予約割引制度や1週間前の割引制度の対象路線になっていないこと、このことをまず是正することが1番であると思います。
それと、私たちが視察等に利用していますが、羽田方面へのマイステイ、ここにパンフレットを事務局で預かってきたんですけれども、いつもお世話になっている制度なんですが、約半額になるホテルの宿泊セットのメニューは本当に安いものから、グレードの高いものまで、内容も大変充実しておりますし、相当なホテルの数もこのようにあります。
反対に、向こうから白浜までのメニューはなぜか4~5件しかありません。本当にないに等しいとも言えます。このような状況では、関東周辺の白浜空港を利用する客にとって、大きな足かせになっているのではと思いますし、先ほど述べましたホテルのみの宿泊では満足しない、さまざまな交流が進みつつある、この我がふるさと南紀へ訪れてみたいと期待している人々にとっては、大きな壁ともなっている気がします。
また、それだけではなく、経済、観光、地域活性化、すべてにかかわるこの地域の重要課題とも考え、先日答弁いただきましたが、働きかけの努力はしてくれていると聞きますが、県と連携して1日も早いこの航空運賃の是正を要望しておきます。
陸の孤島と言われておりましたが、これでは陸も空も孤島と言わなければなりません。少し前、あるスポーツ新聞で、二階大臣、それに世耕総務委員長、竹中大臣、3人の大物がいる和歌山の時代が始まったということを新聞で読んだこともあるのですが、その割には余り進んでおりませんので、ひとつこの辺、ぜひともよろしくお願いしたいと思います。
次に、友好都市、姉妹都市提携についてお尋ねします。
昨年の合併以降、いろいろな制度の見直しや調整も進みつつあると思いますが、合併前の友好都市、姉妹都市としての今後の交流や新田辺市としての政治姿勢について、先ほどから述べました地域間交流の一環として気になりましたので、お聞きしたいと思います。
旧田辺市では友好都市は岩手県平泉町、茨城県岩間町が合併して笠間市、北海道白滝村が合併して遠軽町の国内での3地域、そして海外のワイオン市、それと合併した2町2村のそれぞれの友好都市を合わせますと、今、合併後の田辺市で計10の友好都市、姉妹都市があり、海外も含めてです。ほとんどが新田辺市との友好関係を持続し、合併前のままで継続していくとのことであります。
提携に至った経緯はこれまでそれぞれに歴史的、文化的な深いつながりがあったわけで、相手のあることでもあり、交流の内容もそれぞれに違い、学校間の交流、物産等の交流、スポーツ等、また行政が主流か、民間が中心になっての交流といろいろなケースがあるわけですが、中には予算の問題等もあり、行政主体のみの交流だけではだんだんと先細りになっている提携先もあると聞きます。私も昨年、副議長の立場として、何カ所か出席させていただきました。それらの歴史と文化やまた異郷の人柄や産物、言葉に接して、交流の大切さも体験させていただきました。
しかしながら、せっかくのこのようなつながりを式典や儀礼的な形だけで終わるのであるならば、経費も必要なものであるし、もったいない気もし、もっと人や物との積極的な交流につなげていけないかとの思いもするところであります。
中には形骸化して、名刺のみの交流に終わってしまわないかとの不安もあり、今後は中身の充実を図るためにどうあるべきかを、それぞれの合併調整が終わってからでもいいのですが、やめてしまうというよりも、より意義深い交流とかどのようなものか、見直すときでもあると思うのですが、いかがでしょうか。
先ほどから述べさせていただきましたように、これまでの友好都市、姉妹都市としてのつながりがあればこそ、今後においても深い交流につなげていける可能性も十分にあり、それがそれぞれの地域の活性化や物との交流、また互いの災害支援にも発展していくのだと期待するものであり、中には民間同士の活発な交流を維持しているところもありますし、行政だけでの友好都市関係だけではなく、それらを支援して育て、よいものにつながっていく自治体同士の交流とは一体どのようなものか、今後の対応についてお聞きしたいと思います。
最後に、今回、新しい教育長もお見えでありますし、歓迎と期待の意味も込めまして2点ばかりお聞きしたいと思います。
1点目の基礎学力の問題ですが、以前にもお聞きしたこともありますが、現在の田辺市の子供たちの学力テストも行ってくれておりますが、それらによる学力の実態把握と今後の対策、以前答弁いただいておりますが、そして平成8年に中央教育審議会で初めて生きる力という表現をされて10年、子供たちの週5日制も導入されて、ゆとり教育も始まり、現在に至り、いろいろな問題も議論されておりますが、田辺市教育委員会としての考え方についてお聞きしたいと思います。
文部科学省自体が、子供たちの基礎学力低下が顕著にあらわれ、その対策に苦慮している状況でもあり、こういうときであればこそ、田辺市の教育方針の姿勢が問われるときでもあると考え、質問に至ったのですが、前愛須教育長にもお聞きしたこともありますが、新教育長のお考えをお聞きしたいと思います。教育基本法改正も目の前にあり、また指導要領もある中、それらを基本として教育現場は進めていかなければならないということもありますが、2点目の質問とも重ねますが、私は教育の地方分権ではありませんが、教育現場におきましても、地方には地方の教師文化、学校文化があるといえますし、田辺には田辺に見合った文化の町、また歴史の町を教えるすばらしい環境や先輩の生の教員がおり、また教材としても和歌山市で生まれたにもかかわらず、私たちの町田辺を愛して、その生涯を終えた南方熊楠翁を初め、合気道を全世界に広めたすばらしい植芝盛平翁、そしてすばらしい天然資源、また環境そのものが教材であり、そのような観点からしても、全国一律の無難な教育体制よりも、その地方の教育委員会としての独自性があってもよいのではと考えます。
文部科学省もこれまでと違って、地方の教育委員会にも裁量権もある程度認めていく方針とも聞きますし、合併現場においても学校単位での自由度も広がって来ておりますが、県下で2番目にこの4月から開校された田辺中学校の中高一貫校の持つ意味合い、目的も含めまして、お答えをいただきたいと思います。
以上、1回目の質問、どうかよろしくお願いします。
(17番 高垣幸司君 降壇)
○議長(
吉本忠義君) 17番、高垣幸司君の質問に対する当局の答弁を求めます。
市長、
真砂充敏君。
(市長
真砂充敏君 登壇)
○市長(
真砂充敏君) 高垣議員から4点にわたるご質問をいただきました。
3点目は私から、その他は教育長と担当部長からお答えいたします。
議員ご質問の地場産業の育成と地域振興につながる都市との交流についてのうち、1点目、地場産品、特に梅のPRを強化すべきではないかというご質問でありますが、梅の情勢につきましては、ご質問にもありましたとおり、青梅販売価格は近年にない大幅な落ち込みとなり、紀州梅干しの販売不振から来る梅干し在庫量の増大と相まって、梅産地としてかつてない重大な局面を迎えております。
大きな減収となった梅農家の農業経営に対する危機感を真摯に受けとめ、一層の消費宣伝と販売促進に取り組まなければならない大事な時期であると考えている次第であります。
現在、梅の宣伝PRに取り組む団体といたしましては、紀州梅の会と、紀州田辺うめ振興協議会があり、梅の日を制定してのPRや梅加工講習会・大都市での宣伝イベントなど、多彩な活動に取り組んできておりまして、各団体と連携し、こうした活動をさらに発展させ、紀州梅の消費宣伝とブランド力の強化に努めていきたいと考えております。
議員ご提言のテレビCMなど、全国ネットでの宣伝につきましては、CMに関する多額な費用の負担をどうするのか。またそのCMの内容について、さらにはその効果はどうなのかなど研究するべき課題もありますので、今後、具体的手法などについて、各団体の組織においてさらに検討を進める必要があると考えています。
しかしながら、マスコミで取り上げられることで、産地のPRや消費の拡大につながることは期待されるところでもあります。今年6月6日の梅の日の制定記念行事では、東京・京都・地元で記念イベントを実施し、その中で、小泉総理を表敬訪問し、梅を贈呈するなどしたことがマスコミで大きく報道されました。反響も大きく、紀州梅と産地のPRに役立ったものと考えています。
今後ともこのような少しでも宣伝効果のある活動について関係団体と協議しながら取り組むとともに、テレビ・ラジオの情報番組や健康番組、新聞・雑誌の特集などで取り上げられるよう梅産地からの旬の情報や梅の持つ健康機能などについて、積極的な情報発信に努めたいと考えております。
また、販売促進につきましては、現状では販売流通チャンネルや価格の問題、紀州ブランドの消費者の認知度、新たな梅消費提案や宣伝のあり方など、さまざまな課題があります。このため、紀州田辺うめ振興協議会では、梅需給動向調査をもとに、青梅・梅干しの販売戦略の再構築と販売促進の強化策を具体化させ、さきの宮本議員のご質問にも答弁申し上げましたが、販売流通チャンネルの拡大と首都圏・関東方面での販路拡大、新たな需要開拓のための商品開発や消費の提案等についての取り組みをスタートさせたいと考えております。
次の都市住民の受け入れ態勢についですが、議員のご質問でもありましたように、現在の観光客といいますか、来訪者は従来の観光、すなわち名所・旧跡への訪問や、温泉を楽しむことなどに体験や学習を加えた新しい形態が注目されていると考えております。
この体験や学習が、都市と農村、山村、漁村、文化的、歴史的などさまざまな形態の交流につながり、観光面でもこの交流が活発化すると、地域経済の活性化に寄与すると考えられます。
産業面で言いますと、農業や林業及び漁業の体験観光に参加していただくことにより、当地域の産物に愛着を持ち、それが消費の拡大につながり、ひいては地域の振興につながるものであると考えております。
また、積極的に活性化を推進する地域においては、交流等を通じてなお一層地域の浮上につながることから、そういった情報や機会を地域に提供するなど、積極的に都市との交流を推進してまいりたいと考えております。
そのためには、やはり温かく迎える豊かな心、いわゆるホスピタリティを養うためにも、地域住民の意識向上が不可欠であります。また、農業や漁業体験を行うにいたしましても、体験指導者、インストラクターの養成や、現在も活躍いただいておりますが、ボランティアガイドの充実といったことも重要であると思います。
さらに、ソフト面で言いますと、多様化する来訪者のニーズを的確に把握するとともに、来訪者の視点から魅力ある体験や学習のメニューを掘り起こすとともに、海、山、川の自然や温泉、歴史、文化等のほかの資源を組み合わせることが必要でないかと考えております。
一方、ハード面の態勢といたしましては、田辺市の持つ
熊野古道や本宮大社などの
世界遺産の環境整備や龍神・本宮の温泉、天神崎を代表とする豊かな
自然環境の管理保全、また、本年オープンいたしました南方熊楠顕彰館などの文化施設や扇ケ浜ビーチなど観光施設の充実は言うまでもございませんが、現在進められております平成の旅籠の整備や既存の
宿泊施設なども充実を図り、十分に活用することによりまして、都市住民の受け入れを推進してまいりたいと考えております。
さらに、こうした都市との交流により、当地域が持つさまざまな魅力を感じていただければ、Iターン希望者や田舎暮らし希望者の拡大にもつながり、定住促進にも役立つことであると考えております。
いずれにいたしましても、都市との交流や団塊の世代の受け入れ先として、観光地及び産地間の競争が厳しい時世ではございますが、関係各方面の皆様と連携を図り取り組みを進めてまいりたいと考えておりますので、ご理解賜りたいと存じます。
以上です。
(市長
真砂充敏君 降壇)
○議長(
吉本忠義君) 教育長、中村久仁生君。
(教育長 中村久仁生君 登壇)
○教育長(中村久仁生君) 議員ご質問4点目の市における教育力についてお答えいたします。
1つ目の基礎学力の向上と豊かな心の教育についてでありますが、議員がおっしゃいますように、平成14年4月よりゆとりの中で生きる力を身につけさることを目的に、完全学校週5日制が実施され、学習指導要領が大きく改訂されました。その中でこれまで各方面から授業時数や学習内容の削減により、子供たちの学力が低下するのではないかとの不安や懸念を寄せられてきたところであります。
市内各学校では、それ以降、新教育課程の中身を充実させながら、わかりやすい授業に努め、少人数指導等きめ細かな指導や発展的な学習、補充的な学習など、指導の工夫改善を進めるとともに、1週間の授業実施時数をふやしたり、長期休業中に授業を実施したりして、子供たちの学力が低下しないように努めてきたところであります。
それでは、まず、議員ご質問の本市の子供たちの学力実態とその対策についてお答えをいたします。川﨑議員のご質問の答弁の中でも触れさせていただきましたが、議員ご承知のように、和歌山県では平成15年度より県下一斉学力診断テストが実施されてございます。その結果から見ますと、本市の子供たちの学力実態は、昨年度小学校・中学校とも全学年、全教科で県の平均正答率を上回っておりました。小学校では、一昨年の結果より全教科で県の正答率を上回る割合が大きくなってございます。特に、国語、社会、理科においてはその傾向は顕著でありました。中学校では特に3年生の成績が2年生時より大きく向上しましたし、中でも英語については全学年で県平均を上回る割合が高くなりました。
教育委員会では、テスト結果に向上が見られたのは、各学校における基礎基本の定着を中心とした授業改善が進んだことが大きな要因であると考えております。また、教職員の学力向上に対する意識も高まり、さらに教育委員会、学校、保護者の3者が心を一つにして取り組んだことが大きな要因であると考えております。
ただ、課題もありまして、全県下的な傾向でもありますが、記述式の問題や思考力、判断力を問われる問題の正答率が低くなっております。さらに、知識理解を問う問題では、学習してから時間が経過するほど正答率が低くなってきておる。こういう実態がございます。
そこで、教育委員会といたしましては、課題解決のために各学校が自校の結果を十分分析をして、問題解決の具体策を検討するよう指導するとともに、中学校ではより質の高い授業を目指して、各校で実施する授業研究会は他校にも積極的に紹介し合い、相互研究が深められるような取り組みを進めているところであります。
教育委員会といたしましては、この学力診断テストの結果をもとに、子供たちの学力向上に一層努めたいと考えておりますが、このテストだけで子供の学力を総合的に判断することはできませんので、多面的、多角的に子供たちの現状を見つめ、一人一人に確かな学力が身につくよう、努めてまいりたいと考えております。
次に、学力と豊かな心のバランスがとれた教育が重要であると考えております。私は、最近の若者を見て、青少年問題審議会で指摘されておりますように、規範意識や人間関係能力の低下、特に言葉による表現力の弱さや自己中心的な傾向を感じておりますし、小・中学生が関与した凶悪事件が各地で発生するなど、今ほど確かな学力とともに豊かな心の育成が強く求められているときはない。このように痛感しているところであります。
私は、教育の目的は教育基本法第1条にありますように、人格の完成を目指し、平和的な国家及び社会の形成者として真理と正義を愛し、個人の価値を尊び、勤労と責任を重んじ、自主的精神に満ちた心身ともに健康な国民の育成を期して行わなければならない。このように考えております。
ですから、筆記テストで好成績を上げることも価値あることでありますが、本年度の田辺市教育行政基本方針の中にも示していますように、確かな学力、豊かな心、健やかな体のバランスがとれた児童・生徒の育成を目指さなければならないと考えております。
そこで、本年度も学校教育指導方針の中に、豊かな心を育てるを掲げ、学校・家庭・地域が一体となって体験活動などを通して自分も人の役に立てるという自尊感情を育てることや、小学校段階から生き方学習、進路学習のあり方を研究し、その指導に努めることなど具体的に留意点を示し、各学校では計画的、系統的に取り組んでいるところでございます。
次に、この春新設されました県立田辺中学校についてでありますが、創設の目的等については県立校でございますので、責任を持った答弁ができませんのでお許しをいただきたいと思います。
しかし、教育委員会としてどうとらまえているかについて述べさせていただきます。田辺中学校は中高一貫教育校であります。中高一貫教育とは、中学校3年間と高等学校3年間を接続し、6年間のゆとりある学校生活の中で、生徒の個性や創造性などを伸ばす教育でありますが、6年間の系統的なカリキュラムを作成することによって、効果的な教育課程が編成できますし、中高合同で生徒会・部活動等を行いますので、継続した教育活動が行える。このように考えております。
県立田辺中学校には、市内の小学校からも60人近い生徒が入学をいたしました。教育委員会といたしましては、田辺中学校の教育内容の特色から見て、理数系に興味関心のある子供が、校区の中学校へ進学する数が減ることになりますが、総合的な学力格差に通じるとは考えておりませんし、むしろ小学校卒業時の選択肢がふえることにより、児童・生徒の学習意欲につながるものだと考えております。また、今後は田辺中学校との交流活動を行うことなどにより、お互いが切磋琢磨して、本市における教育がより活性化するものだと考えてございます。
同時に、私は、田辺市立中学校においては、今後とも県立田辺中学校に勝るとも劣らない学校づくりを目指し、子供や保護者のニーズに合う教育活動を創意工夫しながら、保護者、地域と連携した特色ある教育実践に努めていかなければならないと考えてございます。
次に、教育委員会の独自性についてのご質問にお答えいたします。
議員ご承知のとおり、現在の教育構造改革の基本理念は、画一と受け身から自立と創造への転換であり、これまでの画一的な教育から、その地域・学校の独自性を発揮した特色ある学校づくりが求められてきたところであります。
議員がおっしゃいますように、地方には地方の学校文化がありますし、田辺には田辺の特色を生かした教育があると私も考えてございます。先人たちが築き上げてきた歴史や伝統、自然、環境そのものが子供たちにとってはすばらしい教材であり、私たちの大切な財産であると考えております。
そして、その財産を学校教育の中で十分活用し、知識を得るにとどまらず、自分たちがそれを引き継ぎ、新たなものを主体的につくり出していく態度を養っていくことが重要であります。
議員からは、地域の教育財産や特色を生かした教育方針があればよいと提言されましたが、本年度田辺市教育行政基本方針の中に、古い歴史と美しい海山の大自然に感謝し、歴史遺産や恵まれた自然を保護するとともに、伝統文化の継承と新しい文化の創造並びに、学術・芸術の奨励振興を図り、かおり高い
まちづくりに努めるを掲げ、あわせて学社連携・融合を推進し、学校・家庭・地域の教育力向上を図りながら、地域の特色ある教育づくりに努めることを定めております。
また、学校教育の指導方針と留意点の中にも、地域をテーマとした副読本の活用や地域人材の招聘、各地域の学習や交流を積極的に進めるよう示しているところであります。各学校では、各教科、道徳、総合的な学習の時間等で地域の自然や環境、歴史や文化遺産、地域の偉人など計画的に学習できるよう、教育計画に位置づけて取り組んでいるところであります。
また、教育委員会におきましては、久保議員のご質問でもお答えいたしましたが、本年度新規事業として、地域間交流事業を実施しておりますし、現在新しい社会科副読本を作成中で、来年度からすべての小学校で活用する予定になってございます。議員がおっしゃいますように、今後とも田辺の特色を生かした田辺ならではと言える教育の充実に努めていきたいと考えております。
以上でございます。
(教育長 中村久仁生君 降壇)
○議長(
吉本忠義君) 総務部長、岡本美彦君。
(総務部長 岡本美彦君 登壇)
○総務部長(岡本美彦君) 議員ご質問の3番目、地場産業の育成と地域振興につながる都市との交流についてのうち、4点目の友好都市、姉妹都市提携の今後のあり方についてお答えいたします。
最初に、国内の姉妹都市、友好都市の状況について少しご説明申し上げますと、合併前の旧市町村における姉妹都市、友好都市につきましては、すべて新市へ継承した形となっており、その結果、現在、田辺市と姉妹都市、友好都市の関係にある市町村は全国に9カ所ございます。北の方から申し上げますと、北海道の遠軽町、旧白滝村です。岩手県の一関市、旧室根村です。同じく岩手県の平泉町、茨城県の笠間市、旧岩間町です。群馬県の東吾妻町、旧吾妻町です。大阪府の堺市、同じく泉南市、同じく千早赤坂村、島根県の斐川町、以上の4市4町1村でございます。
提携に至ったきっかけや歴史的、文化的なつながり、また提携の時期などもそれぞれに異なりますし、旧市町村当時の交流の内容も一様ではございません。さらに幾つかの市町村におきまして、市町村合併により自治体の名称が変わったり、行政区域が大きく広がったりするなど、提携当時とはその状況が大きく変化したところもございます。
そうした状況を踏まえ、先般9つの市町村に対しまして、今後の交流継続について、その意向等の調査確認しましたところ、現在調整中の1市を除く8市町村から今後においても、これまで同様の友好関係を継続していただきたいという旨の回答を得ております。
議員ご指摘のように、時間の経過とともに経費の問題を初め、さまざまな事情から交流の内容が先細りになってきたり、また行政側の交流も記念式典等への出席が中心になるなど、どちらかといえば形骸化の傾向にあるのも事実でございますが、しかし一方では、ライオンズクラブなどの民間団体が中心になりまして、息の長い交流を続けていただいているところもございます。
こうした自治体間の交流についても、どちらかと言えば行政主体ではなく、できるだけ民間レベル、住民レベルの交流へと移行・発展させることが望ましいと考えております。
また、9つある姉妹都市、友好都市の中には、既に20年以上の交流の歴史を持つところも幾つかあり、これまでにも物産の交流や人的交流、学校間の交流、伝統芸能など文化面での交流など、さまざまな交流が重ねられてきております。それぞれに市町村合併という特殊事情などもございまして、今後お互いの間で、さまざまな調整も必要になると思われますが、これまでの交流の経過や実績を大切にし、そのことをベースにしながら交流の中身を充実させるとともに、こうした交流をきっかけに地場産品のPRや住民間の相互訪問など、より幅広いものへとつながっていくよう努めてまいりたいと考えておりますので、よろしくご理解賜りますよう、お願い申し上げます。
(総務部長 岡本美彦君 降壇)
○議長(
吉本忠義君)
保健福祉部長、中瀬政男君。
(
保健福祉部長 中瀬政男君 登壇)
○
保健福祉部長(中瀬政男君) 議員ご質問の1点目、紀南病院についてのご質問にお答えいたします。
まず1点目、紀南病院の急性期病院としての現在の状況と対策についてでございますが、急性期病院となった経緯といたしまして、厚生労働省より平成15年8月までに紀南病院は急性期病院を目指すのか、慢性期病院を目指すのかの選択が求められ、地域医療に加え、和歌山県南部の高度医療を担っていた病院として、選択の余地はなく急性期病院を選択したということであります。
また、新病院開院に伴い、紀南地方の医療分担制度として、先進医療、救急、急性期の入院医療を担う地域中核病院として新たにスタートしたところであり、急性期病院のとるべきこととして、病病連携、病診連携の推進、外来患者に対する開業医等のかかりつけ医の推進、入院患者の平均在院日数の短縮等々が課せられてきました。
この病診連携制度は患者さんにはまずかかりつけ医を受診し、急性期病院での検査や治療が必要と判断されたときには、紹介状をもって受診する制度でありまして、現在、紹介率は45%前後でございます。逆に、逆紹介率は約30%前後で推移していると聞いております。紀南病院のみならず、南和歌山医療センターも同様でありますが、医療機関全体がそうした医療制度のもとに移り変わっているところであります。地域住民の中には紹介状がないと治療が受けられないという誤解等を抱いておられる方もいるようですが、紹介状を持たない方の診察も受け入れているということであります。
また、入院患者の中には、もう少し長く入院させてほしいと希望される方もおられるようですが、緊急手術を要する患者さんを初めとする、月平均六百数十名の新規の入院患者の需要に対応するために、急性期医療の治療を終えた患者さんには、通院治療に切りかえていただくか、慢性期病院にて引き続き治療を受けていただき、より重篤な患者さんが病室の空くのを待っておられることをご理解の上、ご協力いただいているとのことであります。
紀南病院としても、今後さらに構成市町と連携を図りながら、こうした病院の制度につきまして、地域住民の方々のご理解をいただけるように取り組んでまいりたいとのことでございますので、ご理解賜りますようよろしくお願い申し上げます。
次に、ジェネリック医薬品についてですが、議員がおっしゃったとおり、特許期間が過ぎた新薬を他のメーカーが同じ成分で製造販売するもので、開発費用などがかからないため、価格が相当安くなります。国が4月に新しい処方箋の様式に改めるよう指示しており、患者さんが希望した場合、薬局で薬剤師から説明を受けて選ぶことができます。紀南病院でも、患者さんの希望によりジェネリック医薬品も可能であると記した処方箋を発行しておりますが、院外処方箋を実施しておりますので、薬局での実際の利用率は把握できていないということであります。
紀南病院では、今後も患者さんの声を聞きながら、医療制度改革大綱等で示されております国の方針に従って取り組んでいくということであります。
また患者さんからの反応はさまざまなようで、薬剤費が3割ほど安くなって助かっている。また存在は知っているが、安いだけでは敬遠してしまう。医師を信用しているので、医師の指示に従うというご意見などをお聞きしております。
いずれにしても、安い薬品を使えるということだけでなく、自分に適した薬品は何かなど、自分の症状や薬品への関心を持つことが必要であり、医師、薬剤師はもちろん、患者さん自身が、ジェネリック医薬品についての知識を習得することが必要不可欠であると考えております。
以上でございます。
(
保健福祉部長 中瀬政男君 降壇)
○議長(
吉本忠義君)
環境部長、池田正弘君。
(
環境部長 池田正弘君 登壇)
○
環境部長(池田正弘君) 議員の2点目のアスベストに関するご質問についてお答え申し上げます。
民間建築物のアスベスト調査につきましては、昨年度国土交通省主導のもと各都道府県が昭和31年から平成元年までに施工された建築物のうち、1,000平米以上の規模を有する建物について、調査を実施いたしました。
その結果、和歌山県下におきましては、平成18年3月末時点でございますが、露出部分にアスベストが使われている可能性がある建物が110棟ございまして、そのうち76棟が未対応であるというふうに発表されております。それらの対応でございますが、アスベストが含有されている建物につきましては、なるべく早く処理してもらうよう県により主体的な取り組みがされております。
次に、これらに該当しない1,000平米以下の建物につきましては、住民のご要望、さらには先ほどご案内の宮田議員のご質問等も踏まえまして、昨年度建設部、環境部、それから各行政局の職員が連携、あるいは役割分担をいたしまして、全市内を巡回いたしました。あくまで目視できる範囲でございますけれども、飛散性の高い綿状の吹きつけ状の建材が露出している建物を対象に調査いたしました。その結果、田辺市全域におきまして、28カ所で吹きつけ状の建材を確認いたしましたが、そのうち、先ほど申し上げました国土交通省が実施しております調査と同様に絞り込みを行いまして、平成元年までに建築された建物の所有者に対し、個別に事情を説明するとともに、分析調査の実施や、その状況によっては囲い込み、封じ込め、除去等の工事の施工につきまして、重ねてお願いをしてまいったところでございますけれども、実際に、お取り組みをいただいている物件もございます。
市としては、基本的に法的な強制力でありますとか、権限はこれはございませんで、あくまでもお願いという形の取り組みになってしまうんですけれども、また残った所有者の方々に対しまして、県が主催するアスベストに関する相談会のご案内でありますとか、必要に応じての情報提供と今後も引き続き取り組んでまいりたいと考えてございますので、ご理解賜りますようよろしくお願いいたします。
以上でございます。
(
環境部長 池田正弘君 降壇)
○議長(
吉本忠義君) 17番、高垣幸司君。
(17番 高垣幸司君 登壇)
○17番(高垣幸司君) それぞれに丁寧な、前向きなご答弁をいただきましたと思っております。時間あと5分なんで延長ちょっとよろしいですか。
アスベストについてですが、法の壁があるということ、そしてその後も精力的に調査や指導も続けられているとのことで、今後ともよろしくお願いしたいと思います。
戦後、日本の高度成長期に当たる約50年、経済優先で国土の復興や産業振興にまい進してきたわけですが、その代償として国内には水俣病やイタイイタイ病を初め、大気汚染、環境破壊が進んだわけですが、この問題もそのうちに忘れ去られることのない重要な問題の1つでもあります。中には、使われ出した最初から、その危険性をずっと訴え続けてきた大阪泉南の医者の梶本氏のような方もいましたが、この問題を機に、豊かさや利便性の中で、私たちに何をすべきか、何が大切なのかを考える大きな指針を示すいい機会であった。また、転換期、大きな私たちの発想の転換期でもあり、1日も早く子や孫たちのためにも、歴史の禍根として終結しなければならないと思います。
また、新建材、新薬、新制度等には必ず負の側面もあるのではと、特に私たち議員は見届け続けていかなければと、自身に言い聞かせているところですが、例えば、その利便性を享受しているIT時代の真っただ中にいる子供たちの負の側面を考えてみたときですが、先ほどの心の教育につながるかと思うのですが、身の回りにあるモバイル機器に埋もれて、核家族の中で人との触れ合いも薄く、屋外に出る機会も少なく、人や自然との希薄な触れ合い、結果として対人間として、また生き物への愛情や機微も薄くなり、寂しさと虚無の中で路頭に迷っている子供たちも多いのではと案じながら、今、はんらんする子供たちにかかわる考えられないニュースを目の当たりにしながら、改めて教育の重要性と1日も早いその対応について考えざるを得ないところです。
それから、教育に関してですが、今の青少年問題を考えるときに、これまでにはなかった考えられない内容の子供たちの凶暴性や行動を見る中、先月28日に青少年問題について家庭裁判所から見た立場からの講演会を聞いたのですが、意外なことに、昭和55~56年ごろをピークに犯罪数は減少し、凶悪化、また低年齢化もしていないと数字を上げて説明を受けました。ただ、マスコミが取り上げ過ぎて誤解も生んでいるとも聞き、少し安心もしたわけですが、特徴としては突発的な犯罪がふえているとも聞きました。要するに、突然切れる少年がふえているとのことであると思います。
私が、行動等を見ても、その非行の内容が変化している少年の持つ価値観が変わっているような気がします。この半年間に全国で、少年の放火が10件もあったのですが、親子間での殺人や人命を何とも感じない無気質な感覚、思いやりや優しさの感じられないこれらの学校教育だけでは賄い切れない複雑な教育環境が今、存在しており、私が議員になって以来、一時も早いその対策の必要性をこれまでお願いをしてきました。また、学社連携が言われておりますが、家族はもちろんですが、子供たちは、このようにまだそこに住む地域の力が今問われているときでもあるのは確かだと思います。
今、取り組んでおります、子供たちの防犯のために地域ぐるみで見守ってパトロールをしていることとは、一線を隔して考えたいわけですけれども、子供たちがふるさとを愛した先輩や両親や自分たちの住む社会、人、歴史、文化を知り、さまざまな体験を通じて汗して、苦労して、喜びも厳しさも、体や精神を通じて身につけることが今一番大切じゃないかと考えます。
地域でそのような人材をつくり上げることにより、その地域が活性化して人が集まってくる。それが経済基盤を支え、ひいてはUターン、Iターンにつながる原動力となるのだと思います。自分たちが住む地域を好きになることが大切なことであって、それがコミュニティの創生であり、地方文化の育成でもあります。
今、私たち地元にも、愛郷会というのが、財産区、社団法人ですが、あるわけなんですが、ふるさとを愛する会と書きます。私はこの名称が好きですが、その名のとおり、この地域を愛することが田辺市を愛することであり、この国を愛することにつながると思います。教育基本法を改正を前にして、今、愛国心云々が言われておりますが、ここに生を受けたものとして、この地や国を好きになるのはごく自然の気持ちであり、高校野球で地元チームに声援を送り、WBCの野球世界戦で王ジャパンを応援する気持ち、オリンピックで日本を応援し、フィギアの荒川に心を打たれるのは当然の人間の本来の精神であると思います。
地域を愛する子供たちを育てることが地域創生と青少年問題のまず手始めであると考えます。先ほどの田辺市教育委員会の独創性を発揮してもらいたいという質問は、このように子供たちが農林漁業や地域の歴史文化に直接接して、その厳しさや苦労、また喜びに接することもこの地に生を受けたものの権利であり、義務でもあるとも考え、教育分野においても田辺方式を発揮していただきたいとの要望であります。
条例をつくってでも、細やかな対応を強く望むわけであります。基礎学力の低下は私も懸念するところでありますが、田辺中学校について答弁いただきましたが、地方でも選択肢がふえ、幅も広くなることでよいことだと思いますが、ここに田辺中学行って、この春のパンフレットをもらって見せてもらってきましたが、その本校の特色として豊かな未来を創造する力、豊富な体験、幅広い人間性、豊かな情操、そして豊かな理数の学力とあります。これを見た限りでは決して偏差値至上主義的な考え方ではないものと判断するわけですが、実態はこれからではありますが、要は今教育長が申されたとおり、バランスが大切であって、豊かな心の教育と基礎学力の向上とは決して相容れないものではないと私は考えます。
そのような中、田辺市の今後において、豊富な社会体験学習、そして食教育、30人学級、学童保育の定数減、元気ある教員の養成、教科書の選定等問題は限りないわけですが、先ほどの田辺方式の考え方に基づいて、これからも柔軟な対応をお願いしたいと思います。
都市との交流についてですが、私は何年か前に青森県だったと思うんですが、真っ赤なリンゴがたわわになっているのを見て、大きな感動を覚えたことがあります。農家をしている私でも知らないものにはこのような発見があるわけで、ましてや都会のセレブな方などにはミカンや梅が木になっている姿などは大きな感激であるに違いなく、だからこそ一度来て、見て、食べてみてと、そして私たちの
熊野古道も歩き、地域も知ってもらいたいとのことから交流が始まり、地域の活性化につながることと期待するわけですが、そこには住民の前向きな呼びかけの姿勢やもてなしの気持ちがないところには続かないと思います。これまでのように、すべてが行政が行い、住民はサービスを受けるだけという時代はもう過ぎ、これを観客民主主義と言うらしいんですが、地域コミュニティと行政が供用して考え、解決していく時代であり、住民自身が意思決定していくことが、地方の生き残り策の原点とも聞きます。
反面そんな中、地域住民の立ち場からすれば、すべての住民が意思決定に加わることは現実に不可能でありますし、あんなこと何のためにしやんのとか、冷ややかな声も当然としてどこの地域でもあります。そしてこんな数字も聞きます。2対6対2の割合で、2割の人が懸命に地域のために頑張る。6割の人がどちらでもない。残り2割の人が反対であると、そのような人たちがいるのが一般的で普通である。その2割の元気な人たちがいかにして6割の人たちを巻き込んで引っ張っていけるかにかかっている。地域づくりとはそのぐらいのものであると聞きます。
先ほど、教育基本法のことが出ましたが、その言わんとする中に公共の精神、伝統の尊重、奉仕する心とありましたが、地方にはもう既に頑張っているところにはその心が根づいているわけで、決して復興的に言うわけではなく、農耕民族で私たちには「結」、糸偏に吉で結ぶという字なんですが、「結」の助け合いの気持ちが底流にあって、それらが共同して初めて活力につながるわけで、今ここでそれらの気持ちを啓蒙して、そして行政とも共同していくことが生き残りのまず一歩ではないかと思います。合併してはや1年4カ月。あっという間に過ぎましたが、もう今は現実を直視してそして判断して、一歩踏み出す行動力こそが今私たちの置かれている大きな課題かと考えております。
今後ともよろしくお願いしたいと思います。時間おくれましたけど、以上で私の
一般質問を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。
(17番 高垣幸司君 降壇)
○議長(
吉本忠義君) 以上で、17番、高垣幸司君の
一般質問は終了いたしました。
以上をもちまして、
一般質問を終結いたします。
休 憩
○議長(
吉本忠義君) この場合、2時25分まで休憩いたします。
再開の際は、議案書を持参願います。
(午後 2時14分)
―――――――――――――――――――
再 開
○議長(
吉本忠義君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
(午後 2時26分)
◎日程第2 3定報告第1号
専決処分事項について上程
○議長(
吉本忠義君) 続いて、日程第2 3定報告第1号
専決処分事項についてを上程いたします。
この場合、お諮りいたします。
本件については、会議規則第37条第2項の規定により、委員会の付託を省略し、後日審議願うことにいたします。これに異議ありませんか。
(「異議なし」の声あり)
○議長(
吉本忠義君) 異議なしと認めます。
よって、3定報告第1号については、委員会の付託を省略し、後日審議願うことに決しました。
◎日程第3 3定議案第 1号 田辺市
土地改良施設条例の一部改正についてから
日程第4 3定議案第44号 平成17年度田辺市
水道事業会計の決算についてまで一括上程
○議長(
吉本忠義君) 続いて、日程第3 3定議案第1号 田辺市
土地改良施設条例の一部改正についてから、日程第44 3定議案第44号 平成17年度田辺市
水道事業会計の決算についてまで、以上42件を一括上程いたします。
ただいま上程いたしました42件については、過日既に当局の説明が終了しておりますので、これより総括質疑に入ります。
質疑はありませんか。
(「なし」の声あり)
○議長(
吉本忠義君) 質疑なしと認めます。
それでは、ただいま議題となっております42件については、会議規則第37条の規定により、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
各常任委員会の付託事件は配付いたしております議案付託表のとおりであります。
お諮りいたします。
本日の会議はこの辺にとどめ散会し、明9月22日から9月27日までの6日間は休会とし、9月28日午後1時から再開いたします。
これに異議ありませんか。
(「異議なし」の声あり)
○議長(
吉本忠義君) 異議なしと認めます。
よって、さよう決しました。
散 会
○議長(
吉本忠義君) それでは、本日はこれをもって散会いたします。
(午後 2時28分)
地方自治法第123条第2項の規定により署名する。
平成18年9月21日
議 長 吉 本 忠 義
副議長 鈴 木 太 雄
議 員 高 垣 幸 司
議 員 宮 田 政 敏
議 員 吉 田 克 己...