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平成 8年 9月定例会(第4号 9月19日)

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  1. 田辺市議会 1996-09-19
    平成 8年 9月定例会(第4号 9月19日)


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    平成 8年 9月定例会(第4号 9月19日)              田辺市議会9月定例会会議録              平成8年9月19日(木曜日)            ――――――――――――――――   平成8年9月19日(木)午前10時開議  第 1 一般質問            ―――――――――――――――― 〇会議に付した事件  日程第1            ―――――――――――――――― 〇議員定数 22名 〇欠  員  1名            ―――――――――――――――― 〇出席議員            議席番号   氏   名               1番 田 中 康 雄 君               2番 芝 峰   進 君               3番 生 駒 浄 光 君               4番 山 本 紳 次 君               5番 初 山 丈 夫 君
                  6番 山 口   進 君               7番 宮 田 政 敏 君               9番 松 本 定 市 君              10番 十 河 一 正 君              11番 大 倉 勝 行 君              12番 八 山 祐 三 君              13番 森   哲 男 君              14番 青 木 伸 夫 君              15番 稲 沢 勝 男 君              16番 黒 田 庫 司 君              17番 熊 野 芳 和 君              18番 行 森 素 治 君              19番 尾 前 陽 三 君              20番 広 沢 得 次 君              21番 篠 崎 憲 司 君              22番 佐 武 克 彦 君            ―――――――――――――――― 〇欠席議員   なし            ―――――――――――――――― 〇説明のため出席したもの              職  名     氏     名             市    長   脇 中   孝 君             助    役   田 中 二 郎 君             収入役      山 崎 英 一 君             教育長      角   莊 三 君             水道事業管理者  谷 中 義 夫 君             企画部長     柴 田   修 君             企画調整課長   衣 田 秀 雄 君             総務課長     藤 本 俊 二 君             財政課長     藤 畑 富三郎 君             税務課長     田 中   憲 君             市民部長     室 井 修 一 君             生活環境課長   山 本   守 君             清掃事業所長   當 仲 一 皓 君             保健福祉部長   辻 本   宏 君             福祉課参事    栗 山   廣 君             経済部長     八 百 耕 貮 君             商業振興課長   中 本 政 吉 君             農林水産部長   田 中 秀 章 君             水産課長     杉 原 莊 司 君             建設部長     桝 本 靖 男 君             理    事   原   広 之 君             土木課参事    稲 崎 敏 夫 君             消防長      弘 末   勉 君             教育総務部長   清 水 節 雄 君             理    事   嵯 峨   勇 君             文化振興課長   佐 向 正 嗣 君             生涯学習部長   砂 野 啓 三 君             理    事   木 村 一 美 君            ―――――――――――――――― 〇出席事務局職員             局    長   橘     勲             次    長   川 端 清 司             主    任   福 井 量 規             主    査   千 品 繁 俊 開 議 ○議長(行森素治君)    定足数がありますので、ただいまからお手元に配付の日程により、平成8年第3回田辺市議会定例会第4日目の会議を開きます。               (午前10時06分)            ―――――――――――――――― ◎報告 ○議長(行森素治君)    16番、黒田庫司君から遅刻の届出がありますので、報告いたします。 ○議長(行森素治君)    それでは日程に入ります。 ◎日程第1 一般質問 ○議長(行森素治君)    日程第1 一般質問を行います。  7番、宮田政敏君の登壇を許可します。              (7番 宮田政敏君 登壇) ○7番(宮田政敏君)    7番議員の宮田であります。本日の質問は、三人以上の子どもを産んでもらうためにということと、河川、海岸工事についてということであります。  今、私は、六人目の子育てに熱中しておりまして、きょうの朝も、浜へ自転車で乗せて連れていって、非常に二時間ほど子守をすると疲れ果てるんでありますけれども、そういう六人がおるということ。だから、みなさんにもっと産んでほしいという、それだけではありませんので、現在の少子化ということは、みなさんよくご存じであります。その少子化について、国の厚生省の方では、わが国の将来にとって最も深刻で、根本的な問題と。いろいろ国には問題があるわけですけれども、日本の将来にとって最も深刻で、最も根本的な問題であると、これを解決しなければいけないというふうにとらえているわけであります。  三年前か四年前にですね、議員の視察でヨーロッパへ行かせていただきまして、フランスで非常にお世話になった岩切さんいう方が来られまして、田辺へ来られたんで、一度ご飯を一緒にということで、食事を篠崎議員黒田議員と一緒にさせていただいたんですけれども、それで、宿舎の方に送っていくときにですね、子どもの話が出まして、「宮田さん、子ども何人や」って、「六人や」って、「へえ」ってびっくりしましてですね、フランスの状況を教えていただいたんですけれども、フランスは、あの人の周囲におる人は、ほとんど一人ということですね。二人でも多いというような話になりまして、彼は日本人の奥さんですので、奥さんは、「日本でおったら三人産みたいんやけど、フランスでは一人や」というようなことで、フランスでも、まあヨーロッパ全体なんですけれども、同じ問題を抱えて悩んでいるということであります。子どもが少なくなるということは、国にとっても非常な問題であるし、この地方と言いますか、田辺市にとっても非常に大きな問題であると。そういうことで、できたら今の人口を維持すると、そのくらいな子どもは産んでいただきたい。そういう立場から、ここに挙げました。たくさん書いておるんですけれども、それについて質問をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。  まず、最初に、少子化の現状ですけれども、どういうふうにとらえているかということです。1995年、最近の新聞報道でもありましたけれども、出生数ですね、子どもの数が、日本全部で120万人を初めて割り込んだと。118万7,067人、合計特殊出生率、一人の女性が生涯に産む人数、それが1.43人になったと。このままでは、日本の人口が半分になるだろうと。それが百年後ということなんですが、そのように下がっておると。人口を維持するためには、一人の女性が2.1人産まなければならないということらしいです。この状況を田辺市、あるいは県、国、少子化の現状をどうとらえているんか。  次に、少子化の原因についてですが、僕も以前に、平成4年の12月議会で、やはり子どもを三人以上産んでいただくためにということで、当時、生駒市長に質問をさせていただきました。生駒市長さんは、厚生白書に基づいて答弁されて、「田辺市で云々についてはできないけれども、国の動向を見ていく」というふうな答弁がありました。私も厚生白書に、いろいろその原因について書いておりますので、原因はたくさんあるわけですけれども、その中の一つでですね、後でまた申し上げたいんですけれども、お金がないとかいろいろあるんですけれども、夫婦の出生力ですね、さっき「1.43人」と言いましたけれども、夫婦の出生力という、そういう「二人のカップルが生涯に産む子どもの数が減っているというのが、大きな原因の一つだ」というふうに言われてるわけですけれども、これ僕、読んで思ったんですけれども、ここに厚生白書にですね、「平均出生児数の推移」とありましてですね、結婚の持続期間が十五年から十九年、そういうふうな人の統計なんですけれども、第一回が昭和15年に、夫婦の子どもの数が4.27人、まあそやから四人から五人、大体平均産んどったと。もちろん結婚しない人もありますから、さっきの合計特殊出生率は、3なのか2なのか知りませんけれども、まあそういうことなんですけれども。それがですね、ずっと3.50、3.60、2.83と下がってきまして、平成4年、第十回の調査では、2.21人なんです。ですから、平成4年の時点で、十五年から十九年間結婚した人が、やはり二人から三人は産んでいるということなんですね。僕は一人か二人かなと思ったんですけれども、二人から三人、現在でも産んでくれているということで、1.43人、あるいは平成4年だったら1.56人とか1.5台だったと思うんですけれども。  だから、こう考えてきますと、今、この表題にあります「三人以上の子ども」と言わんと、四人以上産んでもらわなどうもならんのじゃないかなと。現在、二人か三人産んでるやないかと。これを三人から四人にしなければあかんのちがうかなということなんです。結婚した女性の夢と言いますか、理想の子どもということを書いてくれてるんですけれども、それは大体三人らしいですね。実際は、一人や二人と。この辺が数字がちょっとわからないんですけれども。その原因は、「お金がかかる」、「子育てが大変」、「しんどい」、「精神的にもしんどい」、「家が狭い」、「子どもがあると仕事ができない」というふうに載っています。この原因について、当局はどういうふうに考えているかと。  三番目の少子化がええのか悪いのかいうことであります。今、人口爆発というようなことが非常に問題になっておりまして、中国でも、まあインドはどうか知りませんけれども、中国では、一人っ子政策と言いまして、二人以上産んだらいけない。罰金とかいろいろ社会的制約があると。中国では、そういう意味では、少子化というのは良いことですね。インドでもそうかもわかりません。日本ではどうなのかと。中国と日本と一緒に、ごちゃまぜに考えてええんかどうかということなんですけれども。子どもが少なくなれば、そのメリットとしてですね、「総人口の減少によって、環境やエネルギーの問題が緩和する」と書いておるわけですね。「住宅や食糧などの分野で、社会にゆとりができる」。「女性の社会進出が一層進んで労働力ができる」と、これがメリットということです。よくわかるんですよ。  デメリットとしては、総人口が少なくなってきますから、「労働力が不足する」、それから、総需要、まあ国民の総需要ですね。「物を買う力が減少する」、「社会全体の活力が低下する」、「高齢化が一層進展する」、「年金、医療保険における現役世代の負担が増加する」。このあたりがデメリットというふうに書いております。労働力が不足するとかいろいろ問題なんですけれども、最後の年金、医療保険における現役の世代の負担が増すということなんですけれども、普通に考えたらですね、田辺市の人口表があるんですけれども、年齢別人口調べ、今、ゼロ歳児が733人、一歳児が729人、二歳児が780人、大体生まれてくる数は七百人台ですね。いちばん多い世代は五十五歳から四十四歳までですね。いちばん多いのは、四十八歳の1,368人、大体倍おるわけです。七百人台の六十五歳のご老人という形でいきますと、六十五歳が872人、七十五歳が515人、八十歳で403人、九十歳で87人と、こういうふうに徐々に減っていくと。ですから、今の現状、四十五歳から五十五歳まで、千人台がずらっと並んでるわけです。  この現状はですね、いちばん働き手の四十五歳から五十五歳が、いちばん多い世代である。これで六十五歳、八百何十人から七百何十人、ずっと減ってくるわけですけれども、そういう「少ない世代を養ってる」言うたら語弊があるかな。ここに書いております年金、医療保険におけるですね、負担をしておるというのが現状であります。あとこれ人口、この動態がですね、二十五年から三十年経つとですね、いちばん多い世代、亡くなっていく方もおられると思うんですけれども、いちばん多い世代が被生産者です。少ない世代がですね、それを負担していくという構図になるから、誰が考えても、これ今のですね、社会のシステムですか、今まで戦後五十年かけて構築してきた社会のシステムが、ほとんどの部署で崩れていってしまうというのが、わが国の将来にとって、最も深刻で、根本的な問題であるということだと思うんです。2.1人、一人の女性が産んでもらえば、人口は維持できるということですから、そういうふうにするには、さあどうしたらええか、対策として。  僕も、この四、五年ずっと考えてきたこと、具体的な施策とそれから根本的な人間のものの考え方ということについて、次にこの質問になるわけです。根本的なものの考え方で、考え方の変更についてということなんです。これは、一つには、人間の生命と言いますか、子どもと言いますか、生命の受け継ぎと言いますかね。子どもを産むということは、親からもらった生命を子どもに受け継いでいくと、そういうこれは本能といいますか、魚から虫、鳥、動物、植物に至るまでですね、これは天から与えられた本能であるというふうに思います。ところが、その生命というものをですね、人間が知能の問題ですか、頭がええ動物ですから、その生命よりもものをですね、ものとして生命をとらえてきたんじゃないかなと。これが、「私、結婚しないんや」とかですね、「結婚しても子どもつくらん」と、そういうふうなですね、社会的風潮と言いますか。子どもはつくるもんで、授かるもんではない。「子どもをつくる」、「つくる」とよく言いますけれども、昔は、天からの授かり物というふうな考え方が、人間はしておったわけですけれども。  それは、なぜか。何でそうなったんかなということですね。これ、僕ら中学から高校とずっと教育を受けてきて、二十歳時分に大体ものの考え方が定まりましてですね、命言うても、まあ死んだら終わりやないか。焼けば水、水素とH2Oと炭素、CO2とですね、窒素とあと骨になるんやと。だから、もの、生命、命、人間の体もみなものやないかと。脳細胞がこういうふうになって、胃がこうあって、血液がこう回って、酸素を供給して、まあ脳が思考しているだけやというようなですね、もの、それを唯物的な考え方と言いますか、物質主義と言いますか、マティアリズムとも書いてますわね。そういうふうな人間をものとする考え方がですね、戦後五十年ずっと教え込まれてきましたので、僕らもそういうふうな考え方、これをここにおられる方もほとんどそうやないかというふうに思てると思うんです。  そういう唯物論と言いますか、物質主義というのをどうしたら克服できるんかというのが、まあ今の時代の流れであるというふうに思うわけですけど。前にもいろいろ質問した中でも触れたんですけど、NHKでですね、アインシュタインロマンいうのをやりましてね。そのときに、これ第六冊目になるんですけど、一冊から六冊まで、こうアインシュタイン全部読んで、「アインシュタインの本性の物理学はいかにしてできたか」とかいう本を買うたんですけど、読んどったら、たってきてやめたんですけれども、数字の公式がいっぱいありましてね、あれは僕は手に負えんと思っておるんですが。このアインシュタインの特集の中でですね、テーマは、やはりそれなんですね。アインシュタインは、どういうふうに考えたかと言いますと、現在の世の中ですね、世の中を説明できる理論を構築したいというふうに、それが大統一理論というんですけれども、現実を矛盾なく説明する、これがアインシュタインの生涯かけてのテーマだったわけですけど。そのテーマが、大統一理論ができないままに亡くなってしまった。大統一理論というのは、いまだにできていないです。  その中で、この学者がいっぱい書いてるわけですけれども、この中でも心と言いますかですね、心のこれちょっと言う前に、ニュートンまでは、僕らは高校で習うわけです。リンゴが落ちたら、そういう万有引力の法則というニュートン物理学までは、高校で習いまして、そのニュートン物理学は、どういうことかと言いますと、現実をですね、説明してるわけです。現実というのは、ものの現実ということです。ところが、アインシュタインの時代になりまして、そのニュートン物理学では、説明できない部分がいっぱいできてきたと。つまり、物質を細かくちぎっていきますと、最後には分子になって、分子を分けると原子になる。原子を分けると核と言いますか、中性子と陽子と、そして電子に分かれると。それで、その中性子と陽子がどうしてくっついてるか言うたら、湯川秀樹さんの中間子理論とか、それからまた分けて、ニュートリノとかいろいろあるわけですけれども、そういう段階になると、これは宇宙と一緒なんですけれども、そういう段階になると、既にニュートン物理学では説明できない。  単純に言いますと、速度というのがあるそうです。速さが、例えば60キロメートルで車が走ってると。誰が見ても60キロメートルと、ここからここまで60キロメートル、一時間と。ところが、その60キロメートルの速さが、仮に10キロメートルの歩いてる人から見たらどうなるかなと。物事は相対であるという、絶対でなくて「相対や」と言うかですね、それが相対性理論という、観察者というものが入ってくる。観察者のことがなければ、今のいわゆる物理学というのは、説明ができないいうことなんです。つまり、物質をずっと突き詰めていけば、観察者、つまり第三者、精神、心というものが介在しなければ、世の中は説明ができないということなんです。まあそういうことで、この本の中にも、「心は、現在の物理学では記述できません。しかし、われわれはみな、心が存在することを知っています」、そういうふうに書いています。  それから、いろいろ、ジョセフソンという、ノーベル物理学賞、イギリスの人なんですけれども、ジョセフソン市の人かな、「例えば、量子力学から導かれた人間原理についてお話しましょう。人間原理とは、宇宙の特性の多くが、生命を維持するために必要なものとぴったり一致しているように見えるという事実を指した言葉です。この科学的観察をどのように解釈するかについては、明確な意見の一致はありません。それは科学的観察です。ある定数、例えば原子核の崩壊などを測定すると、それが特定の性質を示していて、それが生命の存在を導いていることが見出されます。それは、明確な事実ですが、説明がありません。唯一、精神があって、物質は精神によって創造され、支配されているというモデルが、これを説明できるかもしれません。言い換えれば、この種の物質より以前に、精神が存在していたというモデルを仮定すれば、観察の特性を説明できるかもしれません」。  そのようにですね、物質主義から出ていかんかったら、新しい理論は構築できないということですね。それで、もう少しもう一例だけ、「しかし、ニュートン以来の近代的思考は、最新の物理学の成果によって、根本的な見直しを迫られています。客観的な対象をどこまでも通用する普遍的な事実とすることで、人間の意識は、物質の実在には関 係ないとしてきた前提が、科学の分野からの意義申し立てを受けることになったのです」。そういうことで、今まで僕たちが、お互いが学校で教えてきてもらったことは、先端的な学者の中では、それを乗り越える、物質主義を克服する努力ということが、非常な力でなされているということであります。そういうことで、今の教育についてですね、先生方は、その物質主義にとらわれてしまってですね、それを教え込んでいるのではないかと。実際、違うことを、世の中には違う、そういうことがたくさんあるにもかかわらず、その物質主義子どもたちに教えている。そういう自分自身も、その物質主義を克服する努力と言いますか、それもされてないし、そういう世界があることも知らんと、子どもたちに生命というようなことをですね、上っ面だけを教えている。人間の心とか情とかですね、そういう部分を置き忘れていってしまってるんじゃないか。そのために、子どもということを考えてもですね、子どもも物やと、そういう純粋な命の受け継ぎということを大切にしなければいけないということを、忘れていってしまってるんじゃないかと。そのあたりが、教育長さんにお聞きしたい、どうでしょうかと。  次にですね、もう一つ、考え方の変更、教育ではどのように教えているかと。「未来観」と言いますね。子どもを産んでもですね、地球の未来は真っ暗けやないかと。そがなとこに子どもを苦労さしとうないから、子どもを産まへんという意識がですね、若い夫婦の中にあるんじゃないかと。何日だったかな、この前、南部川村のね、南部卿連合PTA研修会、9月4日なんですけれども、上南部小学校体育館で、高木善之先生という方の講演があったんですね、そこで売っておった本も、「地球大予測」というような本、買うてきて読んだんですけど、要はですね、話の内容はですね、電磁波、強い電磁波、2ミリガウス以上の電磁波を浴びつづけるとガン、白血病、アルツハイマーが増える。高圧電線、発電所、変電所、テレビ放送用アンテナ携帯電話用アンテナ電子レンジ、テレビ、ドライヤー、電気カーペット電気毛布携帯電話、そういうものは、2ミリガウス以上のものを出すと。だからこれを浴びつづけると、白血病、アルツハイマーになりまっせと。  それから、ダイオキシン、プラスチック、塩化ビニル、ラップ、ウレタン、スチロールを燃やすと、ダイオキシン、青酸カリの一千倍の猛毒を発生すると。オゾン層破壊オゾン層の破壊によって、これまでなかった有害紫外線紫外線Bですか、が地上に届き、ガン、白内障、免疫低下を起こすと。そのために、保育所でも、幼稚園でも、学校でもサングラスをはめて、長袖、帽子は、こう紫外線を浴びない、何といいますかね、こう垂れがあって、いうことをせないかんと。CO2が増えて、地球を温暖化してなると。海面が上がって、何ですか海面が何十センチメートル上がるって書いてたかな。まあそういうことです。それから、森林破壊、いろいろそういうことで、地球の未来は真っ暗けということですね。  あの話を聞いとったら、麻原彰晃さん、松本智津夫被告も、ああいうハルマゲドン、地球終わりやと、せやからこれ何とかせなあかんと、まあそういうことじゃないかなと、僕、連想しながら、高木先生聞いたら失礼かもわかりませんけど、ちょっとこう頭の中に浮かんだんです。そういうふうにですね、その中に人口爆発ということもあるわけです。食糧危機ですね、人口爆発によって、もう食べるものがなくなるという話もありました。そやから、それをですね、強調すれば、まともに聞けばですね、批判力なしに聞けばですね、「ああ地球はもうだめだ」と、「人類の未来は、もう真っ暗けや」というふうな気持ちにですね、子どもたちを、人びとをしてしまう。僕は、基本的にそれはあかんと思うわけですね。破滅型的な考え方じゃなくて、やっぱり「人類の未来は、すばらしいんや」と、「地球は、こういうふうにしてすばらしいなる。それで、まだまだ人類は、こういうふうに幸せを享受していけるんや」と。そのあかん部分は、あかん部分と教えてですね、それと同量に夢のある話をしなければいけないと。  森林砂漠と言うても、日本でも襟裳岬の「襟裳砂漠」と言われておったところがですね、今、松林からはじまって、いろんな木がたくさん植わってます。そこの日高昆布がですね、復活して、非常に豊かなすばらしいところになった。そういう種のですね、環境問題というのは、そういう警告を発しなければならない部分もあるわけですけれども、それと同じように、夢と希望があるんやということをですね、子どもたちに教えていかないかんし、われわれもそう考えなければ、子どもを産むはずがないんではないかというふうに思います。  教育については、もう一つちょっと言いたいんですけれども、あと大倉議員もありますんで、あんまりしゃべったらどうかなと思うんですが、構いませんか。要は、人類の未来は真っ暗けということとですね、日本人は、非常に悪い民族であるというふうな気持ちを子どもたちに植えつけていないかということなんです。先ほど言いましたように、悪いことも教えないかんかわからんけれども、それと同じだけの日本人のすばらしいことを教えているかどうかというふうに思うわけです。司馬遼太郎さんが、最近亡くなりましたけれども、彼があれだけの国民作家になったというのはですね、僕も司馬遼太郎さんの本は、ほとんどすべて読んでると思うんです。あの本を読むと、夜中バアッと読んでしまうんですね。三日、四日かかる本もたくさんありましたけど、それはやっぱり日本人のすばらしい躍動感あふれるですね、創作力、創造力、努力と言いますか、決断と言いますか、そういうものの日本人のすばらしい群像を描いていると。それがまあ思うが、明治維新、幕末から明治維新に、それから日清、日露戦争あたりです。明治初期の明治の元勲と言いますか、埋もれた方もたくさんありますけれども、それを掘り起こして、描き切っているということが、日本の今の現在の日本人にですね、受け入れられたというふうに思うわけですね。  今の教育は、どういうふうに教えてるかと。大体の歴史観の問題になるわけですが、明治維新、これはね、けしからんと。侵略国家をつくってた過程ですから、けしからん。その明治時期に働いた人間も、みなけしからんというふうになるわけですね。その辺の教育の現在の教育の歴史観みたいなのは、そうだと思うんですけどね。そういうふうなですね、子どもたちに教えてる現状がですね、「日本人が悪いことをした」とずっと書いてるわけですね。明治以来、清と戦争して勝って、ロシアと戦争して、朝鮮を併合して満州へ行って、世界中を相手に戦争をして、多くの国ぐににも侵略して、悪いことをしまくったと。日本人って、何て悪い民族だろうと。これしか教えないわけですね。そういう日本人であれば、子どもは産まんでもええやないかと。教科書の上っ面だけ見たら、そうなりますね。  そういうことで、この瓶がですね、フィンランドのビールなんですけれども、ここにですね、軍服を着たですね、日本人の軍人の絵があるわけです。これは、平八郎東郷、1847から1934、これ僕、飲んだんですけど、非常にうまいビールだったです。これはですね、何でフィンランドで「東郷ビール」というのがあるかと言いますと、みなさんよくご存じやと思うんですけれども、日本海海戦で勝ったと。その当時は、ロシアはね、フィンランドもあっちこっち併合といいますか、やってましたから、まあ万歳ということだと思います。今でも大使館にですね、日露戦争の勝利のですね、その日、5月何日か僕は知りませんけれども、その日には、子どもたちがですね、花束を持って大使館を訪れるということらしいんですけれども。そういうまあ言うてみりゃ、ヨーロッパの植民地政策を打ち破ったですね、英雄ですか、日本の子どもたちには英雄でも何でもないんですよ。悪いことをしたという人なんですけれども。世界の人にとっては英雄なんですよ。子どもたちにとっては、先生方にとっては、悪いことをした人かもわかりませんけれどもね。  インドのネール首相ですね。前のお父さんの方ですよ、の式典での話が書いておりますね。「今日、この歓迎式典に出席するに当たって、私の記憶は、はしなくも今世紀の初めにさかのぼる。このとき私は、まだ十六歳の少年であった。しかし、私はそのとき起こった日露戦争、そしてこの戦争における日本の勝利に非常の感激を受けた。私は、当時は、日本とロシアの双方について知るところがなかったが、しかし少年の私の胸にも、ヨーロッパのアジアに対する侵略の波を阻止した日本の姿が、アジアの英雄のごとくに映った。アジアを隷属化せんとするヨーロッパの侵略勢力に対し、当時の日本は、アジアの決意のシンボルのごとく立ち上がったのである。このときの感激が、私の胸裡に、胸裡って胸の中ですね、胸の中に「アジアに対する感情を呼び醒まし、やがてインドも独立を達成して、他のアジア民族を助けて、ヨーロッパの桎梏から解放せねばならんという自覚を抱くに至った。このとき以来、私は、常に日本に対し、大きな尊敬を払うようになった」、こういうふうにですね、いっぱいそういう東郷平八郎さんに対するですね、言葉があるわけですけれども。  そういう世界の偉人といいますか、それを世界の人たちが見る目と、日本の教育現場の先生方、教育委員会なりが見る目とは、もう雲泥の差があると。今の国際交流、国際社会と言うても、日本のそういう偉人の話をよく知ってるのは、インドとか、ヨーロッパの人びとが知っておって、子どもらは何も知らんのじゃないですか。日本海海戦のね、T字作戦とか言うて、バルチック艦隊とやったことなんか、今、教育で教えてるかな。そういうふうなですね、日本の英雄の話を子どもたちに教えて、やっぱり日本民族は、そがいに捨てたもんじゃないんやということをですね、教えたってもらわんかったら、どうもならんなと。その辺が、またあと詳しくは、また大倉議員が言うかもわかりませんけれども、そういうふうにですね、人類に夢を与え、子どもたちに夢を与えですね、日本人はやっぱりすばらしい部分もあるんやと。悪いことばっかり言わんとね、それをですね、教育の場で、ちゃんと教えている教師がおるんか、おらんのか。教えてきたんかどうか、そのあたり教育長に、はっきりお答えいただきたいと思うわけです。  それから、次に具体的な施策ですね、具体的施策としていろいろAからHまで挙げたんですけど、要するに子どもが多い方が、生活するに楽やないかと、有利やないかというような施策をですね、具体的な施策ですから、していった、いかなければ子どもをたくさん産む道理がないというふうに思うわけです。ここに書いております結婚奨励制度、「早う結婚しよしよ」とか、花嫁銀行とか、そういう結婚をしない若い男女にですね、そんな名簿でもつくって、年に一回か二回、仲人業をやるとかですね、子どもを産んだら、祝い金とかいろいろ大塔村とか、ほかの自治体はたくさんあるわけですけれども、そういうことですね。  それから、育児休暇奨励制度、育児保険制度、田辺市の教育ローン、国の教育ローンはあるんですけれども、大学生が150万円、高校生が50万円ですか、これもそれだけで学校へ行ける道理がないんで、田辺市の教育ローンもええやないか。子育て住宅資金貸付制度、これも高齢者はあるわけですね、高齢者住宅資金貸付制度。子どもが三人、四人になったから、「一つ部屋増やしたいんやさか、ちょっとお金貸してよ」と。次の、子だくさん用市営住宅、これは市営住宅四人以上とか、三人以上おる若い子は、優先的に入れますと。そういう子だくさんばっかりの市営住宅。それから、家族手当、子どもが多い方が手当が出る、各企業に奨励していくとかですね。そういうふうなことですね、これ総合的に子どもが多い方が生活しやすいというような、何かそういう事業ですね、起こして県にも頼み、国にも頼みですね、そこを一括して、そういう事業を推進していく部局と言いますか、そういう係と言いますか、そういうふうなこれは、さっきは精神的なこともたくさん言いましたけれども、本当に総合的にしていかなければ、日本の未来は真っ暗けということになるんではないかというふうに思います。  それから次に、二番目の河川、海岸工事についてということであります。主に内之浦地区干潟周辺のことで、気になっておりまして、あの干潟は本当にこう貴重なものであります。それがあの有料道路から見ましても、山を削って、コンクリートの吹き付けで、味気ないものにパンと目がいきます。道路を干潟の周りに張りめぐらせて、干潟のそのものの考え方がですね、干潟が生きていくためには、山や森いうんか、そこから流れてくる水がなかったら、干潟の本来の機能をせんということの発想が、まるっきりないですね。ああいう道路から橋からかけまくって、もうあかんのかいなと、こう思っておるんですけれども、あと住宅が上へ上がって、またコンクリートで固めまくった工事するんじゃないかなというふうに、こう一般的に思いましたんで、この質問をさせていただくわけです。  毎日新聞の奈良版なんですけれども、ここに「コンクリートを全く使わずに池改修、野鳥の楽園残る」と書いてるわけですね。それで、「鴨やカイツブリなど四十種以上の野鳥が住み着いた広陵町、馬見北3の真美ケ丘池が、コンクリートを使わず、土と緑を温存した工法で、流域調節池として改修されることになった。この種の工法がとられるのは、県内で初めてで、水際にはなだらかな斜面をつくり、岸辺には実のなる木を植樹すると言い、ニュータウンの一角に野鳥の楽園が残ることになった」。それから、これは国の方のやつなんですけれども、阪神大震災ですね、多自然型河川、多くの自然型河川ですね、「建設省が護岸をコンクリート化しないなど、環境復元のために進めている多自然型河川は、阪神大震災で無傷であったことが、二日、近畿地方建設局の調べでわかった」と。「震源から離れた上流部分にも被害が出たのに、震源に近い人口湾など、多自然型河川の場所は無事だった。生物を呼び戻すため、土を多く使っており、地震の衝撃を和らげたらしい。建設省は、復旧の一部に多自然型工法を採用する方針」、この建設省はですね、大体、国の方が非常に進んでるんですね、こんな考え方。全国で何千か所もやっております。「被害を受けた堤防のうちですね、コンクリートの堤は、瓦礫が出る上、復旧工事に時間と費用がかかるが、土手は盛り直すだけで済むこともわかった」、まあいろいろ書いております。
     要は、きのうも芝峰議員の質問に、「芳養の河川の改修が何百メートルがある」という、おっしゃってましたけれども、それをコンクリートで固めた、そういう工事をするんだろうと思うし、まあ大体田辺の川見ても、多自然型河川をですね、やってるとこって、あんまり知らんですね。三面張りを二面だけにして、中だけ抜いてくれやという、僕もお願いして通ったこともありますけれども、その程度が関の山で、奥の方へ行っても、まあ固めまくってると、それが今までの理由として、防災上、コンクリートにすることが必要だというふうに説明を受けてきたはずなんです。ところが、阪神大震災ですね、この多自然型河川が非常に無傷であったと。震源地の近いとこやのになっともなかって、遠いところのコンクリートが壊れたということであります。そういう国の方が、そういうふうに進んでいるにもかかわらず、田辺はどんなんかなというふうなことが、気になりますので、内之浦の工事ですね、を中心にしてご答弁いただければありがたいと思います。  これで一回目の質問を終わります。              (7番 宮田政敏君 降壇) ○議長(行森素治君)    7番、宮田政敏君の質問に対する当局の答弁を求めます。  市長、脇中孝君。              (市長 脇中 孝君 登壇) ○市長(脇中 孝君)    今、宮田議員から二点にわたるご質問をいただきました。一点目の問題につきましては、私とそれから教育委員会の方と、問題を分けてお答えを申し上げたいと思います。あと二番目の問題については、担当の部長からお答えいたします。  三人以上の子どもを産んでもらうためにということの中で、奥の深いお話を承りました。現代の人間として存立している一人ひとりの人間、そしてその人間をどのように導いていくかということから、この少子化社会と言いますか、現在の日本の憂慮すべき問題が存在してるというお話を承りました。非常に勉強になることでございまして、今後の参考に、私どももさせていただきたいと思います。ただまあ現実の問題点として、これはもう議員も十分ご承知のことでありますけれども、行政の一般行政のレベルでお答えを申し上げたいと思います。  現在の子どもの状況は、平成7年度の合計特殊出生率が1.43ということで、これは本当にわが国の今後の、国の何と言いますか、存立と言いますか、そのことすらも憂慮される、こういう問題であろうと、私も考えているところであります。その最大の原因は、一般的に申し上げまして、結婚年齢が高くなって、出産年齢も高くなる、いわゆる晩婚化、晩産化、これは一つは、女性の職場進出と、それからその中で子育てと仕事の両立の難しさということが背景にございますけれども、そういうことに併せて、子どもの教育や、子どもの育児や、教育費の負担が非常にかかるという問題、それから育児の心理的、肉体的負担ということの圧迫感、さらには、もう一つ問題は、結婚しない男女の増加という未婚率の上昇、そういったことが原因として考えられているところであります。繰り返しますが、少子化の現状というのは、わが国の将来にとりまして、憂慮すべき問題でありまして、国でも少子・高齢化社会による人口構造の変化、教育機能の低下等の現状を深刻にとらえているところであります。  そのために、平成6年の12月に、厚生、文部、労働、建設の四省が、子育て支援社会の構築を目的に、エンゼルプランというものを策定して、さらに平成7年度から平成11年度の五か年間で、緊急に対応しなければならないこととして、緊急保育対策五か年事業を位置付けして、母親が子どもを産み育てやすい環境をつくるということに、施策を進めております。議員が具体的な政策として、何点かの問題を挙げていただいておりますが、田辺市でも、既に緊急保育対策五か年事業にございます延長保育の問題、それから、低年児の保育などの特別保育事業の拡充を実施いたしておりまして、例を挙げますと、平成4年度に、三人保育で始めました乳児保育も、現在では、公立それから私立合わせて、定員15人に増加して実施をいたしております。また、今後、改築予定のある保育所におきましても、乳児保育等ができるよう計画を進めて参る方針であります。  全国的に見て参りますと、特に過疎化の著しい地方自治体が中心で、いわゆる住民人口の増加の政策として、そしてその中で、子どもを一人でも多く育てていただくための奨励策がとられている傾向でありますけれども、少子社会に対応するための子育て支援というのは、そういう個々の一つひとつの施策が、何と言いますか複合して、総合的な政策に、何と言いますか実施をしていかない限り、なかなか解決が難しいんではないか、そういうふうに考えております。田辺市でも、田辺市独自のエンゼルプランなどのような施策が、今後、考えていかなければならないと思いますけれども、それがどのような政策をとることが、本当に実効あるものに結び付いていくのかということにつきましては、今後、十分研究をさせていただきたいと、こういうふうに考えております。どうぞよろしくお願いいたします。              (市長 脇中 孝君 降壇) ○議長(行森素治君)    教育長、角莊三君。             (教育長 角 莊三君 登壇) ○教育長(角 莊三君)    議員の少子化にかかわって、教育ではどのように教えているかということについて、三点にわたってご質問をいただきました。物質主義にとらわれた教育がなされているのではないか。第二点目は、未来観というものが、子どもに明るい夢を描かせていないのではないかという点、それから、三つ目は、日本人は悪い民族だと、こういう教え方をしていないかと。そのために、少子化ということに関連があるのではないかと、こういうご質問であったと思います。  わが国では、戦後、廃墟の中から欧米の豊かさに追いつくべき努力をしてきたわけであります。しかし、今日まで、経済優先の豊かさを追い求める過程で、子どもを少なく産んで、高い教育をし、より豊かな生活を求めていくというのが、社会通念となってしまっているのではないかと思うのであります。その結果、いつも何かに追い立てられ、満足感や感謝の心を忘れ、心のゆとりというもののない生活を送りがちである、こういうことになっていると思うのであります。今日のこの社会現象については、昭和46年に出された中央教育審議会の答申、いわゆる「四六答申」と呼ばれているものでありますが、当時、世の中は経済成長の真っ最中であって、その答申が出た中でも、既にそのことが提起されていたわけでありますけれども、そのようなことを顧みるゆとりもなく、経済優先に走って、今日に至っているというふうに思われます。  今回、出された第十五期の中央教育審議会の答申にも、改めて「戦後、様ざまな分野における進展は、社会を著しく変貌させ、人びとの生活水準は向上し、生活は便利になったが反面、人びとの生活はゆとりを失い、慌ただしいものになった」と、今日の社会生活を分析しております。また、「そのことは、子どもたちの教育環境にも大きく影響を与え、高校、大学への進学率は急激な上昇を見、教育は著しく普及をいたしました。しかしながら、過熱化した受験競争の中で、小・中学生の発達段階に応じた子どもらしい生活体験や自然体験や遊びと、そういうものの機会を失わせることになったのであります。子どもたちの生活全体から学ぶべき本来の目的を失い、よい学校に進学する、あるいは、よい職に就くことが最終目的となってしまっていることの反省に立って、人としての生き方を大切にする教育を進め、どんなに社会が変化しようとも、時代を越えて変わらない価値のあるもの、「不易」という言葉で表せるのでありましょうか、あるいは、時代の変化とともに変えていく必要があるもの、「流行」という言葉でありましょう。これを十分に見極めて、教育を進めていく必要がある」というふうに、今後の教育の大きな方針を示しておるところであります。  議員の申されるように、子どもが何よりたくましく育つための大きな条件の一つに、兄弟がいることが挙げられると思います。現状は、ほとんどの家庭で兄弟が少ないのが通例であるわけであります。よりよく子どもが育つために、現今、義務教育前の幼児教育の重要性が叫ばれているところであります。NHKが放送文化研究所調査というものをやったわけでありますが、「大人になりたくない子どもたち」と、こういう調査であります。その増加、この子どもたちが増加していると。そのときの人数が何人であったか、ちょっと忘れましたが、とにかく統計によると53パーセントから65パーセントにまで増えてきておると、こういうことだそうであります。こういった自立への要求、欲求というのが弱ってしまった原因というのは、やはり社会構造の変化にあろうと。そういう必然性があるということも考えられます。  例えば、生産構造の変化が子どもを排除してしまった。子どもの出番がないと。あるいは、親たちと暮らしを支え合ってるという実感がわかないと、こういうこともありましょう。また、消費社会の渦の中に放り出されてしまったと。子どもたちにできることは、遊びと学習だけだと、こうなっているような点、そういった消費構造というものに自然に流されてしまったということもありましょう。あるいは、少子化による教育的配慮というものが行き届き過ぎるというのは語弊がありますが、行き届いている。多様な関係性というふうなものが、かえって絶たれてしまっているという「カプセル効果」と言うような言葉も出ておるわけであります。そういったこともあろうと思います。  本来、子どもというものは、やはり生活に充実感を持つというのは、大人と同じでありました。やはり、自分のあり方、行動といったものが他者につながっておって、理解されているという実感を持つこと、あるいは、自分にはやることがあるという目標感、あるいは、自分の生活が誇りに思えるという、そういった事柄があるわけでありまして、具体的内容は、一人ひとり違っていますけれども、こうした充実感を持てるように、大人の方が家族の結び付きをもっと高めていくこと、あるいは、他者への広がりを支えていくこと、あるいは、自分の目標を決めていくという、こういうことを見守り、支えていくということが必要であろうと、こういうふうに思います。  それから、未来観ということにかかわってでありますけれども、やはり、議員の申される人間のすばらしさということを教えていくことにつきましては、生き方というものを教える中で、日本の美しい言葉、歴史、文化、伝統などを学ばせ、大切にする心を育むとともに、国際社会に力強く羽ばたく資質を養うことが重要と考えておるところであります。学校は、少子化というものを、決して進めていこうというところでは、もちろんないわけでありまして、私どもは、教育というものは、明るい未来を描かせ、その中で自分を伸ばし、社会に生かすと、こういう資質というものを目指しているところであります。さらには、日本は長い歴史を持つ国であります。その長い歴史の中の日本の良さというものを知って、それを意欲的な生き方というものに生かしていくと。こういうことは、欠かすことができない事柄であろうと考えております。そのことについては、私どもは、校長会、教頭会、また学校訪問等で、具体的な部分の研修を繰り返し行っているところであります。  また、自然というものとの共生という、自然を征服するとか、自然に負けるとかいうのではなくて、自然と共生をしていくと、こういうところに地球環境というものの意義と、とらえ方と、こういうものを置いていくことが大切であろうと、そういうふうに考えております。議員の提言を大切にしながら、さらに生き方の教育というものを図って参りたいと考えております。  以上であります。             (教育長 角 莊三君 降壇) ○議長(行森素治君)    建設部長、桝本靖男君。             (建設部長 桝本靖男君 登壇) ○建設部長(桝本靖男君)    議員ご質問の内之浦地区干潟周辺整備事業について、お答えいたします。本事業は、内之浦地区の干潟周辺におきまして、地域住民の長年の懸案でありました低地帯対策、それから津波対策によります生活環境の改善、それから干潟の環境改善を目的に、平成6年度から道路改良、それから河川改修、それから護岸の改修事業等に着手しております。この内之浦干潟は、昭和20年代の前半に、もともとは内之浦の湾であったところが、防潮堤が設置されまして、それに沿って昭和38年に、現在の南紀白浜空港線、旧白浜有料道路が開設されまして、そのことによりまして、閉塞されまして、干潟になったというふうな経過がございます。約5ヘクタールぐらいございます。  全国的に、干潟が埋立てなどによりまして減少する中で、この内之浦の干潟につきましては、貴重な干潟やということで、稚魚の育成の場、それから水質の浄化作用、それから大気中の酸素の供給等の場所といたしまして、貴重な地域となっているということで、このような中で、平成5年に水質及び土質、それから生物調査等を行いまして、その結果、この干潟には、シオマネキ、チゴガニ、それからノコギリガザミなどのカニ類、それからオキシジミ等の貝類、それからトビハゼ等の各種の稚魚の魚類が確認されております。水生植物では、ヨシとかウラギク等が生育しておりまして、鳥類は、サギ、シギ、ウミウの多くの鳥が飛来してきております。この干潟には、多数の生物が生息する一方、昭和30年ごろからの災害復旧工事によりまして、干潟周辺がコンクリートの擁壁で、護岸が固められました。また、上流からの、あそこには川が三本あるんですが、上流からの土砂の流入等によりまして、生物層の変化がございまして、干潟の環境が大きく変わってこようと。それに周辺の生活雑排水等によりまして、環境が近年、大きく変わろうとしているところでございます。  このような中から、そのまま放っとけば、干潟の機能が著しく低下するというふうなことになりまして、この貴重な干潟の保全と利活用に取り組むということで、内之浦地区干潟周辺整備計画というものを策定いたしました。この計画を策定するに当たりまして、この干潟を今まで長年、調査されている奈良女子大の先生、それから大阪産業大学の先生等のご提言と、それから地域の各種団体の方がたからのご意見をもとに、その整備方法、工法を検討して参りました。その工法について、具体的に説明させていただきますと、水生植物の群落が形成できる水深の浅い緩勾配、緩やかな勾配の砂地、それから泥地をつくり出しまして、一般的なコンクリートの護岸ではなく、自然石の石積み、それから現在、割石と言いまして、砂岩の石の護岸積んだ石があるわけなんですが、その堆積を利用いたしまして、河床にそれを捨て石というふうに再利用するようにもいたしております。  それから、川幅が広がった部分におきましては、水生植物群がつくり出しまして、カニ類、それから魚類が生息できるようになるように、自然の保護を考慮した整備といたしております。現場で見ていただいたらわかるんですが、ちょっと川の中に、大きな円形のそういうふうな場をつくっております。それから、議員さん、先ほど道路の周りにコンクリートの擁壁でと言いましたあの垂直の護岸となっている干潟部分につきましては、住んでる生き物たちが、先生によりますと、生物層を長年放っといたら変化させるだろうというふうなことで、これも指摘を受けております。そういうような中で、整備計画では、自然石の石積みなどの生物の入り込めるような材料を使用いたしまして、生物が巣穴をつくれるようなものをつくりまして、また海で育つ草、藻みたいなもんですね。そういうふうなものの確保、それから捨て石、それから今あるもののほかに水生植物の移植等を予定してるところでございます。あと三年ほど整備計画残っております。今後も、内之浦干潟に流入する河川の事業につきましても、付近の環境に十分配慮したような計画となるように、事業を進めて参りたいと、かように思ってます。よろしくお願いします。             (建設部長 桝本靖男君 降壇) ○議長(行森素治君)    7番、宮田政敏君。              (7番 宮田政敏君 登壇) ○7番(宮田政敏君)    ただいまご答弁をいただきまして、市長のおっしゃる行政レベルでの話ということでございます。そういうことであるかなと。ただ、田辺市独自のエンゼルプランということの具体性と言いますか、そのあたりがはっきりしてなくて、緊急保育五か年計画、延長保育、低年齢保育ということで、子どもを産みやすくということは、今されてるということで、市長の言葉にもありましたように、総合的に、ただ一つの事業をしたからといって、それが本当に効果があるのかどうか、それが非常に疑わしいから非常に難しいということになると思うんです。僕がAからHまで書いた中の全部をやったとしても、その効果というのは、非常にどうかなということもあります。けれども、田辺市にとっても、国にとっても、県にとっても、これは重大問題であるという認識のもとにですね、重大問題であれば、ある程度の財政の裏付けのある施策、統一的な施策をするべきではないか。道路とか橋とか、そういうハードの面については金を出しやすいと思うんですけれども、こういうソフトの部分について、本当に真剣に考えていただいて、田辺市エンゼルプランを早急にですね、予算の裏付けをもって策定していただきたい、そういうふうに思います。  それから、教育長さんのご答弁で、先生方が物質主義の克服をしてるかどうかと。未来観、日本民族のことということで、ご答弁、教育長さんのご答弁としては、あんなもんかなというふうにも感じさせていただいたんですけれども、具体的には本当に先生方が、そういう命の受け継ぎということを、本当にこう思っているのか。それを子どもに、こう言葉として、気持ちとしてですね、態度として、「人間というのはものではないんだよ」ということを本当に教えてくださってるんかどうかということのご答弁はいただけなかったというふうに、こう感じました。  それから、未来観についても、教科書には非常に環境問題で相当書いてると思うんですね、そういう中で、本当に子どもたちにですね、そういういろいろの問題あるけれども、こうなんですよというはっきりしたですね、事業を行っているのかどうか。「日本の美しい言葉、伝統、それを教えることは大事である」というふうにおっしゃって、明るい未来を教えることが、教育の基本だと。これはわかるんですけど、私の感じるところでは、現実はそうではないんじゃないかなと。校長会その他でやってくださってるということらしいんですけれども、それでは具体的に、坂本竜馬のこと、先生らが教えてくれてるんか。西郷隆盛のことを教えてるんか。東郷平八郎さんのことを教えてるんか。歴史観の違う先生方の集団がありますので、そういう方がたが本当に教えてるようには思えないわけですね。その辺のとこ再度、ひとつ具体的にお願いしたいなと。  日本民族のことも、そういうことですので、教育論としては非常によくわかるし、全くそのとおりでありますし、この文部省のやつを今、全部読んでないんですけれども、今、ちらちらっと見た中でも、「今、人びとは家庭や地域社会の未来の機能を外部に委ねたり、喪失させたりしてしまうことによって、一見快適な生活を送ることができるようになったことが、本当によいことだったのか。また、それで果たして本当に幸せになったのかということを問うようになってきた。このことは、単に子どもたちの教育の問題ではなく、わが国、国民生活の様ざまな問題を取り組む上でも重要な課題である。われわれ今、そこの問題を社会全体で真剣に考え直してみなければならないときだと考える」。非常に、実際は非常にええことを書いてくれて、方法としては、そのとおりやなというふうに思うわけですけれども、具体的な現場で、本当に教えてくれてるんかなと、その辺を教育論をお伺いして、現実にどうなのか。そういうのは、いろんな教育の問題が、いじめとか登校拒否とか、たくさんの問題あるわけですけれども、すべて心の問題なんですね。ですから、本当に先生方のものの考え方がどうなのかと、その辺をよろしくお願いいたします。  それから、建設部長さんのお話で、確かに内之浦のことを非常にええ工事してくれて、ええ工事と言いますか、具体的に図面見せていただいたんですけれども、ほんまに生物が生えれるような自然石を使い、理想的なような、理想的かどうかわかりませんけど、本当にすばらしいなと思います。そういうコンクリートをそう使わないでやっていく工事を、田辺市全体でも、全部とは言いませんけれども、所どころにぐらいはしていっていただきたいなと、こう思うわけです。石がないとか、お金の問題とか、あるいは職人さんがないとか、いろんな問題あるんですけれども、そういう工事をしていくという方向で、そういう工事ができる社会体制と言いますか、それをまあ整えていかなければ、今の社会体制というのは、コンクリートで固めまくるというのが、そういう体制ができ上がっておりますから、それを行政の方で、この予算のこの部分はこうしていくということで、定期的に出していけば、そういう職人さんはじめ、そういう体制が整っていくんではないかなというふうに思いますので、国はどんどんそういうふうな工事をしてるんですから、例えば、会津川のふるさとの川整備事業を見ても、部分的にかごでやってくれているとこもあるんですけれども、コンクリートの表面に石をこうはめ込んでですね、見た目は天然石でということになってるんですけどね、実際、その中にカニやらホタルやら何やかやの幼虫が入るというようなことは考えてなくて、やっぱり人間主体というようなことで、工事なされております。  そういうことで、一回、江戸時代のですね、工法をですね、そのままするというような発想をですね、ここでも阪神大震災でも大丈夫ということも、建設省が認めてるわけですから、江戸時代の工法いうか、そういうふうな基本的には、現日本と言いますかね、現日本の風景を取り戻すような、そういう発想をですね、工事の中に入れていただくというふうにですね、していただければ非常にありがたいなと思います。それで、申しわけないですけど、教育長にもう一度、ひとつよろしく具体的な、よろしくお願いいたします。              (7番 宮田政敏君 降壇) ○議長(行森素治君)    7番、宮田政敏君の再質問に対する答弁を求めます。  教育長、角莊三君。             (教育長 角 莊三君 登壇) ○教育長(角 莊三君)    宮田議員からいただきました再質問について、お答えをいたしたいと思います。まず、結局、先ほどの三点等にかかわって、実際にやられておるのかという部分が、再質問の中心であったと、こういうふうに思うわけであります。まず、心の問題ということにつきましては、現在、最もこれは教育の基本の中心と、そういうふうに考えて実施をされておるというふうに把握をしておるところであります。それは、一つには、学力というものをどのように考えるかということ、つまり、獲得された多くの技術や知識と、こういうもんだけではなくて、様ざまなものを自分から進んで学んでいって、もちろん明るい未来を目指して学んでいって、そのための判断力や表現力、創造力といったものを念頭において、学力をつけていくと、こういうことが一つであります。  それから、進路指導という分野において、具体的に自分の将来というものを、つい目の前にある進学とか、就職とかということだけではなくて、これは日本の将来とか、あるいは世界の中における日本の役割とか、そういったことまでも、具体的目標の中に入れて、そのことに取り組んでおるわけであります。したがいまして、進路指導ということも、単なるどこの学校へというふうなことだけではなくて、当然、これは三年生になってからやることではなくて、一年生のときから、さらには、私は小学校に対しても、このことについては、自分の生き方というものとかかわって、小学校には小学校の役割があろうと、こういうことをいつも申しておるわけであります。  それから、道徳教育という、今回の教育課程改訂、現在行われている改訂の中心の一つになっておるわけでありますけれども、やはり四点、一つは、「おのれを静かに見つめること」、それから、「他を思いやること」、「美しい周りのものに感動する感性を養うこと」、「公共のために尽くすこと」、こういう事柄、そういう柱のもとで、学習を進めているわけでありまして、それが、自分たちも含めた社会生活の中で、学校生活の校外、校内を問わず、生きてくるというふうなことを期待しておるところであります。さらには、先ほどは例として、東郷平八郎の名前が出てきたわけであります。これは、もちろん教科書に載っておるところでありまして、その教え方には、様ざまな濃淡というのはあろうと思いますけれども、やはり、明治維新というものが、この近代列強の植民地化への恐怖というものを日本がはね除けた、そういう近現代化の始まりということでありますから、そのように把握していると押さえているところでありまして、その延長にあって、先ほどフィンランドの東郷ビールのことがありましたけれども、やはりトルコにもあるそうでありまして、そういう通りの名前まであるそうでありますが、世界中にショックを与えたことであります。したがって、そのことを一部取り出して、大きく取り上げるということはないにしても、触れなければならないことであろうというふうに思っています。議員がおっしゃるとおり、期待されておるとおりに、すべての学校でということについては、なお、私どもも十分に考慮をして、指導して参りたいと、そういうふうに考えております。  以上であります。             (教育長 角 莊三君 降壇) ○議長(行森素治君)    7番、宮田政敏君。              (7番 宮田政敏君 登壇) ○7番(宮田政敏君)    だび重なるご答弁をいただきまして、教育長のご認識の方が、私の方よりいろいろよくご存じやと思うんですけれども、人間の教育というのは、やっぱりいろいろ生き方の教育、進路のこと、いろいろなこともすべてですね、その根本にあることは、やはり人間をものと見るか、命と見るかというあたりにかかわってくる基本的な問題だと思います。そういうものの考え方を広めていっていかにゃいかんなと。そやないと、なかなか「仏つくって魂入れず」と言いますか、そういうことに終わってしまうんではないかなというふうにも考えます。これから、そういうことを子どもたちの未来のためにですね、本当にすばらしい教育をつくっていただけるように、教育長さん、みなさんにお願いをいたしまして、私の質問を終わりたいと思います。  ありがとうございました。              (7番 宮田政敏君 降壇) ○議長(行森素治君)    以上で、7番、宮田政敏君の一般質問は終了いたしました。 休 憩 ○議長(行森素治君)    この場合、午後1時まで休憩いたします。               (午前11時43分)            ―――――――――――――――― 再 開 ○議長(副議長 尾前陽三君)    休憩前に引き続き会議を開きます。               (午後 1時04分) ○議長(副議長 尾前陽三君)    続いて、21番、篠崎憲司君の登壇を許可します。             (21番 篠崎憲司君 登壇) ○21番(篠崎憲司君)    私の一般質問の題は、この市役所の前に実施をしようとしている扇ケ浜の養浜計画の推進状況であります。このことは、今、田辺市民が注目の的で、この事業に大変期待をかけているところであります。というのも、田辺は地理的に考えても、平野部が少ない、あるいは水なんかも、隣の町から原水を買ってる。「工業誘致をしたい」と言っても、それだけの条件が整わない。また、若者が定着して、「住みよい町をつくりたい」と言っても、なかなかそういう働く場所を確保することにも、大変困難がある。いろんな諸条件が、田辺の町が、自然、地味な町で、それといって、そんなに危なっかしい町でない。落ち着いた町の形成があるわけでありまして、極端に言うと、そんなに将来に大きな人口を抱えられる、あるいは大変スピードで発展していくという可能性も、大変少ないという町でもないかと思います。  亡くなられた生駒市長さんが、丸紅という大きな会社とともに、新しいビジョンを唱えて、この田辺湾が、特に内之浦周辺を中心にしたリゾート開発を打ち上げたわけでございますが、これもバブルの崩壊という大変な経済の流れに押し負かされて、そしてついに泡となって消えたということであります。そういう中で、最後まで望みを捨ててなかったという、その計画から言いますと、小さな計画でありましたが、天神崎のこのすばらしい自然の環境、全国的にも知られている。また、扇ケ浜、扇が広げたように美しい浜であった、この浜を蘇らせて、一連の田辺湾のそうしたささやかな一つのリゾート化を、今、進めようとしているのではないかというふうに考えております。  亡くなられた生駒市長さんが、この扇ケ浜の養浜計画を言葉にしたときに、できれば養浜計画が見事になったあかつきには、この近畿圏内から家族連れで、サンダル履きで、かたきりの、半袖のという形で、田辺駅、くろしおへ乗って田辺駅降りて、この田辺大通りを散策しながら、扇ケ浜で海水浴を楽しんで、日帰り、また一泊という形で、年間百万人から百五十万人ぐらいの人を誘致できるような、そんな養浜計画、浜づくりをしたい、これが亡くなられた生駒市長さんの思いであったし、願いでもあったと思います。それを今、脇中市政が、県の事業として定着させ、そして今、調査の段階から、いよいよ実施の段階へ踏み切ろうという形まで進めて参りました。それも、これから十年という長きにわたる事業として、じっくり腰を据えてかかろうと。こういうことが、今、私たちが知る範囲内のことではないかと考えます。  そこで、私自身が、一点から五点までの項目を具体的に掲げておりますから、敢えてここで、それを長々しく質問する必要はないかと思います。ですから、できましたら、この養浜計画の推進については、市民のみなさんの期待の中にあるだけに、ひとつ具体的に丁寧にお答えいただきたいと考えております。聞くところによりますと、この事業も、十年を五年ぐらいに縮めてでもやりたいという、脇中市長の肝入りのそんな事業かと思いますので、ひとつその点をよろしくお願いして、私の第一回目の質問を終わりたいと思います。             (21番 篠崎憲司君 降壇) ○議長(副議長 尾前陽三君)    21番、篠崎憲司君の質問に対する当局の答弁を求めます。  市長、脇中孝君。              (市長 脇中 孝君 登壇) ○市長(脇中 孝君)    篠崎議員から、扇ケ浜の養浜事業の推進にということで、五点にわけてのご質問をいただいております。一番目の問題、二番目の問題は、担当部長からお答えいたしますといたしまして、私から三、四、五、この項目について、お答えを申し上げたいと思います。  本事業につきましては、今、議員が言われましたとおり、長年の夢がようやく実現の段階に至ったということでございまして、ここに至るまで、議員並びに漁業関係者の方がた、それから多くの関係者のみなさん、そして、この事業実施の決定をしていただいた国、県当局の深いご理解、ご協力に心からお礼を申し上る次第でございます。そして、今後とも、各方面にわたってご協力をお願いを申し上る次第でございます。お話にもありましたとおり、この事業の目的、それから視点ですけれども、これらにつきましては、昔のいわゆる扇ケ浜の復元、それからこの事業の及ぼす経済的な波及効果、そういうことに大きな期待を寄せているところであります。具体的に申しますと、海水浴場の整備とそれから親水公園の設置、それから漁港関連施設の整備、それから長年の田辺市の行政課題であります市役所並びに文化会館等にも十分利用できる駐車場の確保、こういうことであります。  この事業が推進されますと、この扇ケ浜の海水浴場は、大都市圏からの特急列車の停車駅を近くに持って、駅から海水浴場まで商店街が形成されるなど、全国的に見ても非常に魅力のある海水浴場になると、期待をいたしているところであります。また、自動車による交通アクセスにつきましても、文里湾架橋が、地域間のネットワークとして位置付けられておりまして、扇ケ浜の事業として、この海水浴場の事業と相関連して実施することによりまして、一層この二つの事業が、田辺市の経済浮上の起爆剤になり得る重要な事業だと、こういうふうに踏まえております。今後、この事業の完成とともに、いかに集客力を高める施設を考えるかが、最大の課題でございますけれども、計画当初、全体計画をつくる段階では、ヨットハーバー、それから遊魚船を対象にした海面の利用事業とか、それから海産物地場産品の販売等を中心とした物産館設置事業も考慮に入れて参りましたが、当面、まず用地を確保することに力点を置きまして、埋立事業の推進と美しい海水浴場をキャッチフレーズにするために、現在、扇ケ浜に排出されております三本の排水口をまとめて整備して、安心して楽しんでいただける海水浴場、それから昔の扇ケ浜を偲ばせるような、きれいな養浜をつくるよう全力を傾注して参りたいと考えているところであります。  扇ケ浜周辺の街並みや環境の整備も、今後、大きな課題でありますし、またフルシーズン活用のための集客能力のある附帯施設の検討など、課題は、今後も山積いたしておりますけれども、漸次、計画の具体化を検討する段階で、ご提言いただきます施策や、この事業を通じて、商店街振興策を検討するために、商工会議所や関係団体とも連携を深めながら、そして、そういう団体のご意見も十分参考にさせていただきながら、整備を進めて参りたい、こういうふうに考えております。  全体事業といたしましては、十年という計画でありますけれども、例えば、五年あるいは六年で、一部供用というような方向もできないかということも、県当局とこれから十分煮詰めをして参りたい、こういうふうに考えておるところであります。いずれにいたしましても、本年の3月に新南紀白浜空港の開港、それから高速道の御坊までの延伸などによりまして、首都圏、大阪圏への時間的距離が短縮されまして、紀南を取り巻く環境というものが大きく変貌しているときでございます。この扇ケ浜の総合整備事業につきましては、田辺市が紀南の中核都市として、これまで以上に広域的な視点に立った取り組みをしていかなければならない事業であると認識を持っているところであります。そういうことでございますので、今後ともよろしくお力添えを賜りますよう、お願いを申し上げる次第でございます。              (市長 脇中 孝君 降壇) ○議長(副議長 尾前陽三君)    農林水産部長、田中秀章君。            (農林水産部長 田中秀章君 登壇) ○農林水産部長(田中秀章君)    篠崎議員のご質問にお答えいたします。扇ケ浜総合整備事業につきましては、県管理の漁港区域内であることから、県営事業として取り組んでいただくことになっております。県におきましては、平成3年度より調査事業を実施し、昨年の9月に事業計画の発表を行いました。計画につきましては、現在の防潮堤前面に階段式護岸を計画し、延長約六百メートル、幅百メートルのなだらかな砂浜を創出し、海岸前面には、消波機能を兼ね備えた人工リーフを計画することにより、砂浜の保護と防災対策に対応できるように企画しております。現在の紀南文化会館の前面から戎漁港にかけましては、海岸線の一部を埋立て、野積場用地、緑地広場と約550台収容可能な駐車場用地を確保することにしております。事業期間は、約十年を予定しており、完成後は、近畿地方でも有数の海水浴場、親水公園として多くの観光客、市民の憩の広場として親しまれることと思います。  この事業を進めるに当たっての調査につきましては、平成3年度から田辺湾岸地域漁業振興調査を実施する中で、諸団体の代表者の方がたによる扇ケ浜計画のあり方についての意向調査、また波浪、漂砂等の基礎調査を実施をいたしました。平成4年度には、現地の測量、平成5年、6年度には、具体的な計画設計を進め、海域部の外郭工法の決定を行い、平成7年度、8年度において、一部人工リーフのブロックの製作と据付けを行う運びであります。  今後の計画でありますが、本事業は、海岸環境整備事業及び漁港の修築事業の二つの事業を取り入れて進めておりまして、海岸環境整備事業につきましては、人工リーフ、島堤、突堤、養浜、階段式護岸、緑地広場、ビーチハウス等の附帯設備の準備工事を進めて参りますが、先ほど申しましたように、8年度からは、人工リーフの外郭の工事を始めるということでございます。また、戎漁港につきましては、漁港修築事業としまして、平成8年度から人工リーフに着手し、野積場、交流広場、駐車場に係る護岸の工事、埋立ての順に施行をする計画であります。なお、完成時まで約十か年の歳月を要することが見込まれますが、その間においても、国及び県と協議を重ね、工事の進捗状況を見ながら、先ほど市長、申しましたように、可能な限り一部供用開始も要望して参りたいと考えております。  以上でございます。            (農林水産部長 田中秀章君 降壇) ○議長(副議長 尾前陽三君)    21番、篠崎憲司君。             (21番 篠崎憲司君 登壇) ○21番(篠崎憲司君)    答弁をそれぞれにいただきまして、大体のこれからの状況、あるいは現在、どの辺のことを検討されているかということは、こうわかるわけでございますが、ただ市長は、経済力を当初から、これにかける経済力、田辺市の活性という意味をも込めた、そういうところにこの養浜事業の視点があると。もちろん、市役所あるいは文化会館の駐車場の確保だとか、あるいは湾岸の整備だとか、いろんなことも含まれてありましょうが、まあはっきり言って、経済力を高めるための唯一の事業であるというふうに押さえられておる点、私も言い方が違うんですが、他の今まで大きな事業と違って、この事業をやっぱり収益事業になり得るという、そういう考え方を持つ一人であります。三四六の焼却炉にしても、随分大きなお金をかけましたし、し尿処理場もかけました。それぞれの施設、今また複合施設のお年寄りのそういうセンターもつくっておられるんですが、これは事業そのものが効果をなし、生活環境をよくする。田辺の町をきれいにするという、そういう整備をしていくという事業ではあるわけですが、一つひとつの事業実施が、特に収益事業のように金を生むというものではなく、むしろお金を注ぎ込んででもやらなくてはならない事業ばかりであります。  しかし、この養浜計画は、初めて田辺市の旧市内のこの商店街をも救えそうな、あるいはまた田辺市にとっても新しい、何と言うんですか、お店が立ち並ぶような、この養浜計画の一帯ができそうに思われます。それだけに、期待するところが大きいわけでございます。私は、今までの事業と違って、たとえたら、白浜空港の話を引き合いに出すのはどうかと思いますが、空港の土地収用を始めてから、そのときから、もし一番機が飛んだら、どのように活用して、どうそれを効果よく事業に勝る、また新しい事業を生んでいくのかという利用法、その他のことについて研究するグループを、やはりつくっていかなくてはならないということを申し上げたときもあったんですが、それが随分遅れまして、結果的には、一番機飛ぶ手前ぐらいで、特別委員会やいろんなものができて、どういうふうに利用する、地域として利用したらいいかということが話されました。  私が、市長にここでお話をしておきたいのは、十年もかかって、それを仮に一部供用するといたしましても、五年ぐらいに縮めたといたしましても、あと五年もかかるこの事業、出来上がってからPRをどうするか、あるいはまた、この辺一帯における問題をどう解消するかという問題については、特別委員会をもつくって、それで外部の専門の人たちや、あるいは商業の関係者、そういう人たちとで任意の研究グループをつくって、そこで随分行政的な立場じゃなしに、田辺ぐるみの、あるいは周辺ぐるみの新しい知恵を出し合って、単にここの養浜計画の浜が良くなっていくという単一的な事業に終わるんじゃなしに、むしろ複合的に、おそらく文里湾架橋の設置と道路のアクセス、この問題も引っ掛かってくるでしょう。  それから、この三番目で、私ちょっと触れてくれるんかなと思ったんですが、三本の汚水の処理をどうするかという問題なんかも、まだ残っておるし、私もここで質問いたしましたように、今の扇ケ浜に五棟のある市営住宅も、もう耐用年数が来ておりますし、狭いところで随分苦労なさってお住まいをしていただいておると。この問題は、あの場所で、やっぱり改築とか、そういうことをするのか、新しく近くで土地を求めて、そういうふうな新しい浜は浜としての良さを残しながら、市営住宅のお住みになってる人たちの、また住まいをどうしていくかという問題も関連していけば、幾つか僕は問題あると思うんです。  それで、例えば三本の排水をそのまま沖まで管を流して、できるだけ遠く離れたところで排水を流すようなことも言われておりましたけれども、そのためにも、やっぱりどっかで下水処理をして、それでさらに遠くへ流すということは結構ですが、今のままのままで、ただ遠くへ沖出しにしたらええというもんでもないと思いますので、こうした問題も絡んでくるわけでございますし、この周辺から見ても、たとえたら駐車場だけができたら、もうそれでええんやというんじゃなしに、むしろ新しい感覚として、地域全体を考えた場合は、おそらくここに百万、百五十万人の人たちが年間来ると想定しますと、やっぱり泊まるとこや、あるいはもっと憩える場所が、附帯的にこの周辺へ張り付いてくる。放っといても、自然に張り付いてくるということを予測したら、いたずらに、街並みを形成せずして、ただ次から次へ計画性のないままに建てられていくという可能性もありますし、付近町村では、最近、バンガロー、アウトドアー形式でバンガローを建てたりして、収益事業やっておりますけれども、随分儲かって、こんなこと言ってどうかと思いますが、儲かっているようです。一千万円から、大体二千何百万円というような収益が、年間、会計上得られているような村や町があります。  このことを考えても、磯間、新文里港の、この間、稲沢議員が発言したように、はちじょうの船、海上保安庁の船を今の湾内じゃなしに、湾外の中に新しい港を形成した文里湾架橋を連ねた形の、その周辺で港をつくる。そうすると、さらに今の新文里港から表へ出るか、磯間の浜の方へ出るかは別といたしましても、これら一連、田辺湾のこの周辺をつなげた開発をするという、この扇ケ浜を中心にした一つのエリアをつくるという、こういうことが話されていいんじゃないか。ただ、扇ケ浜海水浴場良かったなということだけに終わらずに、そういうふうな関連事業をつなげていくエリアをつくるという、そういう構想へ、これから五年目指して、チャボンと泳げる、その時点まで整理をしていく、街並みを良くしていく、市営住宅の問題どうするかという問題、あるいはその三本の汚水処理場の問題も具体的に、ここなけりゃもう仕方ないんやという形で決められるんか。あるいは、もっとこの辺をこう開発して、こういうふうにすれば、ここへ汚水処理場のそういう三本の処理ができるじゃないかというようなこと。そういう一連の問題点を、やっぱり単に市役所の職員、課だけが決めるというんではなしに、周辺のいろんな知恵を、専門的な人たちの知恵をもいただきながら決めるような委員会を設置してみる。そして、どう後あと使いこなしていくか。どうアピールしていくか、どのようにこのエリアの中で、どう具体的にやっぱり、ここのエリアをこうしていこうというふうな具体的な実施ができるのかという、こういう問題。  それから、鉄道、飛行機、それからやっぱり車というアクセスの問題についても、これをもどう取り入れていくかという問題、これ総合的に田辺市が、はじめて今度は収益事業型、あるいは経済力をやっぱりここで活性化させたいと。田辺市を周辺の紀南の第二の都市として、周辺のみなさんから喜んでいただけるような、力のある町としたいという唯一の、僕は、この事業ではないか。単なる「五十億円や百億円、百五十億円の事業やで」と言うんではなしに、その事業を中心にしたところの田辺を、おそらく持ち上げられるような、そんな事業にこう膨らませていく、そういうような形へこの事業を活用していただきたいというふうに、私は思うんですが、その点、市長さんにもう一度だけ、腹積もりといいますか、そういうことも含めながら、お聞かせいただければありがたいと思います。             (21番 篠崎憲司君 降壇) ○議長(副議長 尾前陽三君)    市長、脇中孝君。              (市長 脇中 孝君 登壇) ○市長(脇中 孝君)    篠崎議員の再質問にお答えをいたしたいと思います。今、先ほど申し上げたのは、いわゆる今現在、取り組んでいる扇ケ浜の基本的な事業、いわゆる背骨になる事業の部分でございまして、その事業の推進に取り組んで参りますけれども、おっしゃいましたように、三本の下水溝につきましても、当然、何と言いますか、最低、大腸菌をアウトにして、流していくという施設は、当然必要でございますし、そういうものが将来やはり、そういう施設は、将来の公共下水道とも連携したものの考え方も当然必要でございます。それから、先般も庁内でも、そういうプロジェクトチームを今後に向かってつくっていく考えも、協議をいたしておりますけれども、おっしゃるとおり庁内だけでなくって、市内のそういう何と言いますか、特に、若い方にも大勢参画していただいてですね、将来の展望について、そういう何と言いますか、懇談会形式的なご意見を承る場所というものもつくって参りたいと思っています。もちろん、先ほどおっしゃいましたように、文里湾架橋あるいはその文里湾架橋とともに、大きく関連して参ります文里港の整備の問題、そういう問題も当然連携がして参りますし、新文里港の周辺の整備とか、ずっと一連のものとして、この地域は取り組んで参らなければならない、こういうふうに考えております。  おっしゃいました市営住宅の問題も、これは田辺市の今後の市営住宅の問題を考える上でも、大きな一つの課題であります。現状のままで、市営住宅がいいとは、とても言い切れる問題でなくって、そう遠くない時点で、改築の必要も出て参ります。現在も入居している方に、あの当時の時点としては、昭和40年前半の建物でございますから、非常に基準も狭かったこともございますけれども、ご辛抱願っているという実情も十分把握をいたしておりますので、そういう問題も含めながら、今後、多くのみなさん方のご意見を承り、そして県あるいは国とも、できるだけそういう事業を取り入れることで、この問題を何と言いますか、より実りのあるものにして参りたいと思います。よろしくお願いいたします。              (市長 脇中 孝君 降壇) ○議長(副議長 尾前陽三君)    21番、篠崎憲司君。
                (21番 篠崎憲司君 登壇) ○21番(篠崎憲司君)    まだ、これから五年、十年という長い年月、じっくり腰を落ち着けて様ざまな問題と、今、言うた地域に残しておる、あるいはこれから掘り起こして解決せなならない問題、これ一つひとつ行政としても、県との十分な湯通しをしながら、解決を図ってほしいなということを最後にお願いしておきたいと思います。  それから、もう一点、この周辺にいろんな企業が張り付いてくると思いますが、これとても、やっぱり街並みの整備ということを考えたら、単に、ただ来てもろたらええという問題ではなしに、ひとつ地域的な設定をもしながら、あるいはまた逆に言うと、企業を誘致できるような場所をも設定しながら、第三セクター方式というような形でもいい。この周辺が、さらに何と言うんか、遊び所としての良さと、健康な明るいこの扇ケ浜の町、周辺まちづくり、これをも併せた形で、この事業がさらに大きく膨らみ、しっかりしたものにしていただくことを最後に付け加えて、私の一般質問を終わります。  ありがとうございました。             (21番 篠崎憲司君 降壇) ○議長(副議長 尾前陽三君)    以上で、21番、篠崎憲司君の一般質問は終了いたしました。 休 憩 ○議長(副議長 尾前陽三君)    この場合、暫時休憩いたします。               (午後 1時37分)            ―――――――――――――――― 再 開 ○議長(行森素治君)    休憩前に引き続き会議を開きます。               (午後 2時01分) ○議長(行森素治君)    続いて、12番、八山祐三君の登壇を許可します。             (12番 八山祐三君 登壇) ○12番(八山祐三君)    私は先日、表彰していただきましたように、このたび丸十年を迎えました。今回の質問は、多分四十一回目だろうと思います。この間の政治状況と言いますと、生駒市政の誕生直後に、私も議員になりまして、大変リゾートとかバラ色のような時期があって、それがバブルの崩壊とともに、非常に世界的に経済危機、不況、その間、ソ連の崩壊等、世界情勢が目まぐるしく変転しておりまして、今また、来月にも国会が解散されて、総選挙に至る運びのような感じでございます。この間、二十世紀も終わりを迎えて、戦後ですね、大変日本は、先進欧米に追いつけ、追い越せということで、経済成長、それが大きく言えば、世界が資本主義経済並びに議会制民主主義、そういう政治経済構造の中で、すばらしい発展というんか成長を見せたわけでございますが、どうもその間ですか、国政は四百兆円もの赤字国債というか、借金をしておる。また、地方自治体も同じように、財政的に厳しい状況があり、また高齢化社会を迎えて、大変そういった方面にお金のかかる時期を迎えておると、さらにこの一番に掲げておりますように、田辺市においても、たくさんの住民、市民要望、課題を抱えてる中で、大変厳しい状況にあるかと、私は思うわけでございます。  そこでですね、まず一番目の今後の政治課題と市の財政状況についてでございます。これは、ここに文里湾架橋とかいろいろございますけれども、例えばの例で、さらに紀南病院の移転、改築とかいろんなことが、様ざまな課題がございますけれども、そういったことは、確かにより快適な、豊かな市民生活、要望に応えるということで、重要な課題であるかと思いますが、このことを私思うのに、今の国家財政とか、世界経済、日本の状況並びに、この田辺市に置かれてる状況の中では、大変厳しいと思うんだけれども、しかし、市長としては、何がなんでも一つずつ、これやっていこうとするのか。私は、そろそろこれだけはせないかんということに、選択していかねばならんじゃないかと。いちばん心配するのは、今後の政治状況の中で、いわゆるたくさんのお金がかかるようなことは、もうできなくなってきた場合ですね、例えば公共下水道、途中で四百億円、五百億円の事業やるのに、やりかけておって、途中で、もうとうとうできんと、こういうふうなことになったら、大変な問題になるんで、できるのならば、そういったことどうしてもせないかんことは迅速にやる。あるいはもうやめて、少ない予算で何が何でもせないかんということに重点を置いて取り組むべきか、そういったことの市長の見解をお聞きしたいわけです。  先の二番目から五番目に掲げておりますことについては、これは、こういう今日の地球的規模の自然環境並びに経済的な状況の変化の中で、市長が一番目の問題をどう考えていくかということの質問でございます。それでは、二番目のオゾン層の減少等書いているところは、私のみなさんの手元に出している参考資料に見ていただいたら、大体わかると思いますが、簡単に説明というんか、認識のために質問というんか、そういったことをしたいと思います。一番目の場合は、きのうか何かの新聞に、ここ近年、新聞にも大変何度か出ていますように、南極大陸の上空には、オゾン層が破壊されている写真とかございましたが、これはいわゆる冷蔵庫とか、クーラー、そういったものの冷やす冷媒機にあるフロンガスが上空に達することによって破壊される。いろんな書物とか聞くところによりますと、このフロンというのが放出されてから、十五年かかってオゾン層の圏域に到達する。  二枚目の資料にありますように、地上二十キロメートルあたりにあり、一気圧で正味3ミリしかない。それが、今から十五年前のものですから、約それが全放出量の一割で、約20パーセントぐらい破壊されてる。今後、毎年、一割近くですか、破壊されていくと。それがなくなると、「地球上の地上の生物は全滅する」と言われております。地球が確か誕生してから四十六億年になります。それで、四十二億年間、地上にすべての生物がなかって、約四十数億年かかって、オゾン層が形成されて、それから植物並びに動物とか両生類が出現して、今日、地球の歴史、仮に四十六歳として、四十二年間、約四億年前から、生物が地上にできるようになったと。それがまあここ、いわば約五十年間ぐらいの戦後の経済発展によって、生物そのものが生存の危機を脅かされる、そういう状況にあることでございます。  そうした中で、三枚目に載せてるように、日本列島の全国で森林が立枯れしてると。私は、田辺市の課題である梅の立枯れというのが、この図面にはありませんが、ただ単に、一か所の火力発電所だけではなくて、地球的規模、全国的なそういうエネルギーの、エネルギーというんか、ものを燃やす、そういうことによって、多角的な形で大気汚染並びにオゾン層の破壊による紫外線Bなるもの、そういう有毒な太陽光線によって、弱った木から枯れてくる。そういう現象であると思います。実は、私が十四、五年前ですね、ヨーロッパに初めて行ったときは、ヨーロッパの山は、まだ青かったように思うんです。それがまあ四、五年前にヨーロッパへ行くと、いろんな有名な大理石であるとか、彫刻とか、建物が酸性雨によって溶け始めてるとか、傷んでると、そういう状況も見てきました。これは、地球規模でそういうことが起こってると。その原因は、特にヨーロッパでは、石炭を暖房のためにどんどん燃やしてある。そういうことが主たる原因と聞いておりましたが、現在は、そういう環境の中で、デンマークとかいろんなところが、国民が環境問題に相当関心を持って、立ち上がっているんですが、日本においては、そのような原因がどうであるかということは、もうひとつ正しいというんか、本当の現実の状況を的確に把握、認識して、それに取り組むということが、少しまだ弱いんではないかと思うわけでございます。  三番目のエネルギー危機の展望についてでございますが、日本は、エネルギー、最初のページに参考資料にありますが、エネルギーの自給率というのが約9パーセントでございます。先進国は、オーストラリアとか、カナダとか、ロシアとかというのは、みな100パーセント。アメリカで85パーセント、自給率。これは、しかしアメリカの場合は、まだ自国に石油がある中で、そういう政策をとってる中で、日本は、エネルギーがほとんどない。一割以下であると。そうした中で、日本が石油等エネルギーを使ってるのは、「世界の約一割を使用してる」と聞いております。また、後進国の国民に比べて、エネルギーの使用量が百倍の使用量である。今から四十年ぐらい前のわれわれの生活にしてみたら、エネルギーの使用量が十倍になっていると。例えば、私が四十年前になると、力道山のプロレスとか、月光仮面とかいうのがはやりし頃は、近所に、数軒に一台しかテレビがなくて、そこに大勢見に行く。それから、一家に一台、それが今では、まあ言えばテレビが、各部屋にテレビがある。あるいは、エアコンというのはほとんどなかったけど、私が設計なんかすると、各部屋にエアコンをすぐにつけるとは限らないけれども、つけれるように建ててほしい。車も、とてもやないけれども、私が二十年ほど前に設計したときは、ガレージなんかそんなもんなくてもいいんやという、ところが今は、車、一軒に二台は絶対なかったらいかんと。また、お客さんが来たらいかんから、三台、四台のスペースがなかったらいかん。そういうものがとれないような宅地は、若者から敬遠される、そういう状況でございます。  より便利に、より豊かに、より快適にという、われわれの突き進んできたこの結果が、まあ言わばエネルギーというものをたくさん、いわば先進国は後進国の、日本は百倍のエネルギーを使ってる。そうしたことが、より快適なことを目指してきた結果がですね、森林の破壊なり、あるいはオゾン層の破壊に、また温暖化いうふうにつながってきたのではないか。われわれは、政治家としてですね、また市長はじめ当局はですね、この間の政治行動というのは、市民の要求をより快適にするということを受けて、当局に何とかやっとこさ予算を獲得してやっていく、このシステムそのものが、本当に豊かな幸せな暮らしを目指してきたわけだと思いますが、しかしそのことが、際限なく求めていく形がですね、いかがなものかと。私は、非常に疑問に思うのはですね、田辺市の施策というものがですね、これを進めるということは、これは全日本に、また全世界に、この同じようなことをしても、同じ地球という宇宙船に乗っておったら、これどこでやってもこれを見習うことがいいことなのだ。  例えば、このような日本人とわれわれと同じように石油とかエネルギーを使うこと、全世界の五十億、六十億人の人が使ったら、瞬く間にいわゆる温暖化とか、そういうことも来せへんかと。だからお金があるからということだけで、本当にいいのかどうか。四番目の水資源の保全と食糧対策についてでございますが、最初の資料にありますように、日本は自給率が、ほとんどの先進国が100パーセント以上にもかかわらず、30パーセントしかない、自給率が。北朝鮮は、自給率が70パーセントで、昨年か一昨年、農業の凶作というか、それは自然現象もあるだろうし、洪水によって水田が流されたとありますが、その70パーセントで、もう大変な大危機を迎えております。もしも、日本がこの70パーセントを輸入に頼って、自給率が30パーセントで、この世界的な規模で農業の不振というか、アメリカ等いろんなところで、世界的なトウモロコシの価格が大変上がっておる、不作になって。そして、近い将来、今年中かそのぐらいに、日本の畜産業に大打撃を与えるという見込みになっております。これが代表的な例でございます。  さらに、小麦についても、パンとかいろんなものを生産する原料も、今後、いつ食料難になってくるかわからない。特に、先ほど宮田議員の人口問題に入りますが、中国などは、人口抑制策をとっているけれども、毎年、かなりの一億人ぐらい増えてると、こうなってくると、数年後には、三億人の食糧が足りなくなる。三億人の食糧というのは、世界の食糧のいわゆる輸出入の総額になるらしいです。そうなってくると、日本に食糧が入らなく、またエネルギーも限りあるものであって、そういうものがなくなると、たちまち日本に、今もし石油とエネルギーがストップされた場合、私は、いつも建築で思うんですけれども、この議場なんかも、仮に石油がなかったら、電気がつかなかったり、使い物にならない。そういう時期というのは、われわれ今の生活で考えられないような、阪神大震災起こったような状態に、何も地震がなくてもエネルギーがストップするということになったら起こると。そういうことを何とか防ぐためにですね、大変高いレベルで中国や、あるいはフランスが核実験したりとか、そういうことも、あるいは沖縄の米軍の問題でも、これは軍事基地なんかは、本来はないにこしたことがない。しかし、この日本の国益を守るためには、やむを得ないという状況なのかもわかりません。  そういう中で、大変エネルギー危機、食糧危機が迫ってきているんじゃないかと。このままの状況で、私は、しからばですね、われわれは、もしもそういうこと望まないけど、そういう事態が来るとすれば、よりそれに備えた対策、防災訓練ではないけれども、もしも食糧危機が来たら、あるいはエネルギー危機になったらということに備えて、今まで毎年、今年よりも来年が売上げが伸びると、所得が上がると、そういうことをわれわれ戦後、経済成長というのは、取り組んできたんだけれども、私は、そろそろ例えば医療費、五番目の市民の健康維持に関連しますが、医療費が毎年、上がっていくというんでなくて、文明の進歩というものは、医療費が毎年、幾らかずつも安くなってくると。あるいは、石油の使用量でも減らしていくと、電気でも夜通し明々とつけているんじゃなくて、クーラーも全室につけて、そんなぐらいな金があるからいうて、かけっぱなしつつ、いうようなことではなくて、できるだけ省エネになるような努力をしていかねばならんのじゃないか、そういうふうに思うわけでございます。  田辺市行政にとってもですね、五番目に今、入りますが、水、食料品、薬害、紫外線に対する正しい情報をいかに市民に知らしめていくかと。すべての輸入してる食料品というものもですね、この水は、外国の水を使って食糧を生産し、そういったものがわれわれの口の中に入っている。そういうまた食料品は、できるだけ腐らないようにするために、農薬であり、あるいは添加物とか、そういうようなものをかけてしていることが、あるいはラーメンとか、いろんな簡単に食べれるとか、そういう便利さということが、果たして健康にいいのかどうかということが、あまり一般市民に知らされてない。ところが、ともすれば医療行政というのは、病気になぜなったのかと、なぜなったのかという原因の対策をしないで、なったら検査をして、どこどこが悪いという、それに対処療法に向かってお金をかけている、病院つくっていると。  だから、例えば老人問題、今、特養に希望している市民が100人、150人待ってる状態なんだけど、なぜそのような社会になってしまったのかと。昔、江戸時代では、老人ホームなんて必要なかった。今、必要とするような、この社会というものが、ただ単に長生きしたからなったというんじゃなくて、私は、人生というものは、長生きは大いに結構やと思うけれども、健康で、人に迷惑かけないで長生きできる。そういうことは、すばらしいことやけれども、「自分の子どもや孫、何も見てくれない」。それでもう「見てくれるところないから、何とかしてほしい」という、そういう身寄りのない人がどんどん増える。このような社会いうのは、健康な社会と言えるのかどうかと。たくさんの病院なり、老人ホームなり、保育所なりとか、いろんな福祉施設がたくさんあるということは、それだけ行政が手厚い保護をしているという、形はいいように見えるけど、内実は、そういうことがなければ、回らない社会というのが、果たしていいのかと、そういう社会が、全世界にやれるのかどうか。田辺市だけというか、日本だけがそういうことをやっておってですね、本当に日本はすばらしい国だというふうに、世界の各国からそう思われるのか。私は、そういうことが、どうも疑わしいところから、アジア大会とか、オリンピックの何とか判定競技でも、私もアジア大会とか、そういう応援に行ったけれども、非常にあまり好感を持たれていないような気がします。  やはり、われわれは、行政というものは今後、より豊かな、快適な生活を求めるのは当然のことやけれども、ほかの国民、外国に比べて百倍もエネルギーを使いながら、あるいは熱帯の森林を破壊して、それをほとんどが日本が輸入して、そういうパターンでもって、豊かな社会を築いていくという構造そのものを、それがまだ永続性のあるんだったらええけれども、だんだん砂漠化になりやるとか、そういう仕方で、また今後とも未来永劫に、日本だけでも続くんだったらええけど、これもこのままいくと破滅するんではないかと。最初に言いましたけれども、財政的にも借金を何百兆円、何千兆円でもいったらいけるんやというような考え方そのものは、いわゆる地球のと言うか、宇宙の自然の法則からしても、世界的な感性の人間としても、どうもおかしいんじゃないか。それが、現実にその災いとして、いろんな梅や、あるいは松や杉やいろんな木が枯れ、自然が破壊され、また体にとっても紫外線を浴びることによって、皮膚がんになり、様ざまな皮膚がんで死ぬことはないらしいけれども、皮膚がんそのものが、まあいわば肺がんとか大腸がんとか、そういったがんになって、体蝕んでいくと、そういうパターンになってくる。そこへ見て、たくさんの医療、先進的な医療、医療費、薬代だけでも、アフリカのすべての国のGNPと同じぐらい日本人だけが、お金をかけてやってることが、これが確かに行き届いた医療と一見、見えるけれども、これがほんまに世界の人民にって言うんか、全世界の人類に、「みなさんこうしなさい」という模範的な形と言えるのかどうか、多いに疑問がある。  そういったことを踏まえて、私は、市長がたくさんの要望のある政治課題に対して、遮二無二ですね、今後ともより快適に、豊かにっていうことを今後とも続けていこうとするのか。いきたいのは、私もわかります。しかし、いろんな財政的なことがある中で、今一度、立ち止まってよく考えていくべきときに来ているのではないかという観点から、第一回目の質問を終わります。             (12番 八山祐三君 降壇) ○議長(行森素治君)    12番、八山祐三君の質問に対する当局の答弁を求めます。  市長、脇中孝君。              (市長 脇中 孝君 登壇) ○市長(脇中 孝君)    今、八山議員から五点にわたるご質問をいただきました。全体を通して、いわゆる資源浪費型の、そして資源を食いつぶしているわれわれ日本の今の生活というものは、地球全体に及ぼす影響というもの、それからこういうことが果たして、未来永劫続けていいものかどうかという、非常に大きな視野に立った反省点を含めてのご質問であったと思います。まさにおっしゃるとおり、食糧の問題一つをとりましても、人口の今の増加の中で、地球全体で生産している食糧そのものを、対して考えますときに、将来にわたっては非常に憂慮すべき、そういう状況にあると思っております。そういう問題でございますけれども、そういう二番、三番、四番、五番の問題につきましては、担当部長からお答えいたしますといたしまして、そういう延長線上にある今の田辺市の政治、あるいは政治課題、それと含めまして財政が何と言うか、対応していけるんかどうかと。今一度ここで、この時点で立ち止まって、よく物事を考えてみる必要があるんじゃないかという、こういうご質問であったと思います。  第一点目の問題について、お答えをいたしたいと思います。最近の財政状況が、田辺市の場合、非常に厳しい状況下である。そういう中で、今ここに挙げていただいているような課題をどう解決しながら、しかもいわゆる高齢化社会等が進んでいく中で、一般の行政経費、投資的経費以外の経費が非常にかさばってきている。こういう状況の中で、どういうふうに、これからのこういう政治課題というものを解決していくのかと、こういうお話でありました。財政状況に絞って、お答えをまず申し上げたいと思いますけれども、近く平成7年度の決算書を、議員各位のみなさんのお手元にもお届けさせていただく予定でございますけれども、一般会計の歳入歳出から、翌年度へ繰り越す実質的な財源を引いた純繰越金、黒字でありますけれども、5億7,800万円ございます。これはしかし、多くの借金をした上での黒字の5億7,800万円でございますから、企業会計の言う実質的な黒字というものではございません。これはもう議員ご承知のとおりであります。  ただ、こういう形の中で、一応、こういう決算が打てたという形の中では、今までずっと低迷し、あるいは前年度を下回るような決算状況でありました市税が、4億3,000万円増加をいたしております。それから、国の補正予算に伴いまして、いわゆる地方債、起債が増発されたこと。それから、それでなお足りませんで、財政調整基金から6億5,000万円取り崩して、事業の実施の財源に充てていった、こういうことが大きな原因であります。その反面、公債費の増加とか、市民総合センター、美術館、ごみの処理場などの維持管理、それからし尿処理場の運営に伴う負担金など、経常経費が非常に増加をいたしております。そうした状況を反映いたしまして、財政の弾力性を示す経常的な収入と経常的な支出のバランスでありますけれども、大体80パーセントを超えないことが望ましいと言われる経常収支比率は、85.5パーセント、前年度の79.7パーセントよりも、5.8パーセント増加しております。これだけの財政の弾力性というものは失われてきている、こういうことにご理解を賜れたらと思います。  また、20パーセントを超えると、地方債の発行が制限されるという、地方債の起債の許可の制限比率でございますけれども、12.9パーセントということで、前年度の12.3パーセントより、若干アップをいたしております。そして、市債の残高でございますけれども、普通会計で340億円ということで、前年の304億円に比べますと、36億円ばかり市債の残高が増えております。ただ、この市債残高の約40パーセントの元利償還は、交付税で補填されることになっておりますから、いわゆる起債残高の割には、起債の制限比率は高くなってこない、こういう形であります。これはまあ国もそうでありますけれども、国と地方を通じて、財源不足に地方債の発行で対処してきている。しかもこの地方債については、後年度で地方自治体の財政力に応じて、交付税で措置していくという背景を受けておるものでございまして、平成7年度、55億5,000万円の発行となっていますけれども、そのうちの56.7パーセントが地方交付税で措置されることになっております。  また、平成7年度は、財源調整のための財政調整基金1億円と減債基金4億円、それから分譲宅地造成事業特別会計から1億5,000万円の繰入れを行なっておりますけれども、その結果、平成7年度末で財政調整基金が8億2,000万円、減債基金19億6,000万円、それから分譲宅地造成事業特別会計の繰越金が4億4,000万円残っておりまして、今後、財源調整として使える総額は、32億円を少し超える額がございます。なお、ご参考までに、平成8年度の予算におきまして、この中から15億円の取崩しを既に計上いたしているところでありますけれども、このような財政状況というのは、現下の経済情勢、それから国、地方を通じて置かれている財政状況等から考えますと、非常にやむを得ない財政運用でございますけれども、こういう財政状況は、今の経済情勢から考えますと、すぐに好転して、税収入が大幅に増えるというような、いわゆるこれまでのような右肩上がりの財政状況の中でものを考えていくということは、到底不可能だと、こういうふうに判断をいたしているところであります。  そして、過去三か年の田辺市のいわゆる投資的経費とそれに使った一般財源をご参考までに申し上げてみますと、平成5年で投資的経費115億7,000万円に対しまして、一般財源が34億5,000万円入れております。それから、平成6年は、123億6,000万円に対して、一般財源で27億1,000万円、それから平成7年度は、投資的経費が107億2,000万円に対して、一般財源22億円という投入になっておりまして、繰入金を除きますと、投資的経費に投入できる一般財源というのは、大体20億円前後という数字でもって推移をしてきているところであります。ご存じのように、一般財源の額の約4.5倍ぐらいの事業費に膨らませて、今まで事業をやってきているということでありますけれども、この中には、純粋の単独事業もございますから、いわゆる一般財源を確保するということが、いかに大きな事業の実施のもとになるかということがご理解をいただけると思うんでありますけれども、例えば、現在、10億円の事業で国の補助を二分の一で受けるとしますと、大体まあ5億円の補助金がはいりますし、起債の充当率75パーセントということになりますと、3億7,500万円の起債が受けられる。それから、そうしますと残りの1億2,500万円という、この一般財源が、田辺市の全体のその年度の中での予算の中で、どれだけ確保できるかということが、その年度のいわゆる事業の執行できる総額のもとになってくるわけでございますから、何と言いますか、今後の財政を考えていく上で、私は、しかし現在、平成8年度あるいは9年度の予算を考えていきます上では、市の建設事業に投入できる一般経常的な収入というのは、大体15億円前後かと、こういうふうな判断のもとで財政を運営してきているところであります。  ご存じのとおり、最近は、国の景気刺激ということもございまして、今も申し上げましたとおり、起債の発行がほとんど75パーセントというよりも、補正予算になれば、ほぼ100パーセントに近い起債の充当率が保障されて、しかもそれに対して交付税で半分程度、40パーセントから50パーセントの交付税措置がされる。しかも、全体として借入金がかつてない利率で、安い資金が借りられる。こういう状況下でありますので、まあ何と言いますか、これまでの課題を解決するためにも、積極的な財政運用をこれまで行ってきたところでありまして、平成8年度の予算も、その方針にのっとって予算の編成をいたして、現在、実施をいたしているところであります。  議員からお話のありましたこの見出しにもあります、いろいろの大きな事業につきましては、非常に重要な田辺市の大きな課題でございまして、幸いこれまでにごみの焼却場、それから埋立ての処分場とか、市民総合センター、美術館、し尿処理場、こういったものが完成をいたしましたし、また現在、老人複合福祉施設も建設中でございます。そして、学校にいたしましても、現在、上芳養の中学校、それから三栖の小学校を建設中でございますけれども、今後、やはりまだまだ木造校舎のままで、中には危険校舎に指定をされたままの校舎もございますから、そういう問題、それから体育館のプールの整備のできていない学校、こういうこともございますから、これからも整備を進めて参りたいと考えています。  また、公共下水道の問題につきましても、これは田辺市のこれからの未来永劫と申しますか、田辺市百年の大計になると思いますけれども、これからもいろいろ基本的な方策について、ご意見を各界、各層のみなさん方からいただいておりますけれども、水質やとか、それから環境保全、そういったことを考えますと、農業集落排水とか、合併処理浄化槽、こういったものは、やっぱり公共下水道が整備をされて、しかもその公共下水道に、みなさんの家庭からきちっとつないでいただく。そういうことが完成されて、はじめて完備された環境が保障されるのだと思いますけれども、今後も、議員各位のご意見をいただき、市民合意の形成を進めながら推進をして参りたいと思っております。  それから、文里湾架橋でございますけれども、これは先ほどこの扇ケ浜の総合整備事業の中でも、篠崎議員も触れられましたけれども、田辺市の活性化と言いますか、そういうものと周辺市町村との連携の道路、そういったことから、田辺市の何と言いますか、経済的な基盤を扶養するためにも、非常に重要な事業であると、私は位置付けをいたしておりまして、ただ、事業費が非常に大きな額に上るものでございますから、田辺市独自の力では到底無理でございまして、以前からも申し上げておりますように、国、県の協力をいただきながら、早期実現に向かって取り組んで参りたいと考えております。  紀南病院の問題でございますけれども、施設の老朽化とか、それから駐車場の不足など、病院を取り巻く環境というのは、大変大きく変化する中で、住民のニーズに応えるべく、当地域の中核医療施設としての整備という面で、非常に急がれている事業であります。ご存じのように、紀南病院の場合は、社会保険病院でございますから、国で改築していただくということを基本に据えて、構成市町村のみなさんともども力を合わせて、改築の実現に取り組んで参っておるところでありまして、これからもみなんさ方のお力添えをいただきながら、その実現に努力をして参りたい、こういうふうに考えておるところであります。  そのほかにも、田辺市では、現在、先ほど申し上げました扇ケ浜の養浜事業とか、それから芳養漁港の漁港整備と松原地域の住宅地の再編整備事業、それから銀座・アオイの商店街の区画整理型の街路事業、それから公園、それから御所谷地区の住宅地の整備、それから農業集落排水事業等、いずれも非常に大きな事業を、現在、継続事業として実施をいたしております。当然のことながら、単年度で短い年限で完了する事業ではございませんだけに、現在の財政の何と言いますか、弾力的な運用を図る上では、非常に重荷になっておりますけれども、何といたしましても、これからもこういう事業につきまして、国や県の協力を得ながら財源の調整を図り、そして後年度の財政負担というものを視野に入れながら、なおかつその事業の緊急性と熟度、そういうものを検討して、条件の整ったものから整備を進めて参りたいと考えておりますので、どうかよろしくお願いを申し上げる次第であります。少しくどくなりましたけれども、ご理解を賜りたいと思います。              (市長 脇中 孝君 降壇) ○議長(行森素治君)    市民部長、室井修一君。             (市民部長 室井修一君 登壇) ○市民部長(室井修一君)    八山議員の二番目の質問でございます。オゾン層の減少、大気汚染等、自然環境の変化に対する行政の認識と可能な対策についてお答えをしたいと思います。なお、オゾン層の説明につきましては、先ほど八山議員から提出されております資料に詳しく記載されておりますし、また、議員からのご説明もございましたので、説明につきましては、省略させていただきますが、議員ご指摘のとおり、これらの地球環境問題は、人類の生存基盤にかかわる大きな問題であると認識をしております。特に、最近はオゾン層の破壊、地球の温暖化、熱帯林の減少等の例に見られるように、人類にとってかけがえのない地球全体が病んでいる状況にあります。  オゾン層は、地上生物の生存にとって、欠かすことのできない存在でありまして、このようなことから、オゾン層の変化の動向は、絶えず監視の目を向ける必要があります。オゾン層の保護対策は、オゾン層保護条約とモントリオール議定書により、国際的に進められており、オゾン層破壊物質の生産量の段階的な削減などが、各国で実施されてございます。わが国でもこれを受けて、特定物質の規制等によるオゾン層の保護に関する法律が昭和63年に成立し、生産規制や排出抑制等の措置を行い、健康保護や生活環境保全に努めています。オゾン層の破壊の大きな原因は、プロパンガスなどによって引き起こされますが、環境庁が本年5月に行った調査では、廃棄された家庭用冷蔵庫から、フロンの回収には、自治体の約三割が取り組んでおり、ことし4月以降に実施予定のものも含めますと、フロン回収に取り組む自治体は、六割に達するということでございます。田辺市においても、清掃事業所で、本年4月からフロンの回収に取り組んでございまして、現在まで約八十台の廃棄冷蔵庫からフロンを回収しており、今後も引き続いて実施していく予定でございます。  オゾン層の破壊をはじめ、地球の温暖化、熱帯林の減少、砂漠化、酸性雨など、地球的規模の環境問題を考えるとき、まず一人ひとりが環境問題に対して関心を持ってもらい、自分たちの身近なことから実行に移していただくということが大切であります。市といたしましても、地球的規模で考え、足元から行動をとの考えに立って、「広報たなべ」による啓発活動をはじめ、環境講演会、環境学習会を通じ、環境問題に対する意識の向上に努めております。今後も、生涯学習市民会議、豊かな自然部会の皆さま方や環境浄化推進協議会等と連携を密にしながら、取り組んで参りたいと考えております。よろしくお願いします。             (市民部長 室井修一君 降壇) ○議長(行森素治君)    企画部長、柴田修君。             (企画部長 柴田 修君 登壇) ○企画部長(柴田 修君)    八山議員の将来的な化石エネルギーの逼迫に対する市としての対応はというご質問にお答えいたします。議員ご指摘のとおり、わが国におきましては、二度の石油危機の後、石油供給の不安定性が強く認識されるところとなり、エネルギー資源が、今後、どれくらい供給できるかという問題が、大きくクローズアップされております。国際原子力機関等により作成されました各種報告書によりますと、主なエネルギー資源の推定埋蔵量と、それをもとに現在の年間生産量で割った可採年数につきましては、石油では、1兆75億バーレルで、約44年。石炭は、1兆316億トンで、約231年。また、天然ガスは、141兆立法メートルで、65年。ウランは、208万トンで、約43年と報告されてございます。これらの資源の推定埋蔵量、可採年数等につきましては、採鉱技術の進歩等により、新たに資源が発見されることや、利用可能となることも考えられ、絶対的な数値ではないようでございますが、化石エネルギーが有限であるということには変わりなく、将来のエネルギーのあり方につきまして、世界的な問題となっておるところでございます。  そうしたことから、国際的なレベルでの取組みといたしましては、昭和49年に、経済協力開発機構の枠内に自主的機関として設置されました国際エネルギー機関や、平成元年に設立されましたアジア太平洋経済協力閣僚会議におきまして、省資源、省エネルギーを徹底し、エネルギー消費の抑制、さらには新エネルギー並びに再生可能エネルギー等の開発導入に取り組まれているところでございます。これら国際的なエネルギー問題への取組みと併せまして、わが国におきましても、昭和55年に、新エネルギー総合開発機構が設立されまして、また平成6年には、新エネルギーの導入を推進するため、わが国初の政府ベースでの基本方針である新エネルギー導入大綱の策定がなされて、石油代替エネルギー対策の推進体制が確立されるとともに、エネルギーの使用の合理化に関する法律の改正、施行、エネルギー需給高度化対策の創設等ということによりまして、省エネルギー対策につきましても、抜本的強化が図られ、エネルギー政策が総合的に展開されているところでございます。  しかしながら、現時点におきましても、将来の人類の安定した発展に向けた新たなエネルギー源の確保というものは、なかなか進んでいないというのが現状でございます。一地方公共団体であります本市におきまして、議員ご指摘のような長期的な展望における施策をどうしていくのかということにつきましては、非常に難しい問題もございますが、わが市といたしましても、このような国政レベル、引いては地球的規模の大きな問題に対しまして、甚だ微力ではございますが、田辺市の立場として、でき得ることにつきましては取り組んで参る必要があると認識してございます。  参考までに、現在までの本市の取組みをご報告いたしますと、平成6年度に新エネルギー産業技術総合開発機構との共同開発研究事業による、太陽光発電フィールドテスト事業によりまして、田辺市民総合センターに太陽エネルギーを利用する太陽光発電システムを設置するとともに、国、県等と連携をとった総合的視野に立ったエネルギー広報活動を展開いたしておるところでございまして、今後も地方自治体といたしまして、世界のエネルギー問題の中で何ができるか。どういう施策があるのかということにつきまして、研究していく必要があると考えてございます。  以上です。             (企画部長 柴田 修君 降壇) ○議長(行森素治君)    農林水産部長、田中秀章君。            (農林水産部長 田中秀章君 登壇) ○農林水産部長(田中秀章君)    八山議員から、水資源と食糧対策についてのご質問にお答えします。食糧問題につきましては、最近のトウモロコシ価格の高騰を見るまでもなく、開発途上国の爆発的人口増加と食糧消費水準の向上など、食糧の需要拡大が見込まれる一方、耕地面積拡大が困難なことや、地球環境問題からの制約等により、生産の増加が期待できるか疑問であり、今後ますます需給が逼迫し、厳しい情勢となることが予想されます。このような中で、わが国では、主食である米については、100パーセントの自給でありますが、食糧自給率のカロリーベースで46パーセントであり、食糧原料の多くを海外に依存しております。今後とも、現在のように必要な食糧を海外から安定的に輸入することは、将来的に難しくなる可能性があります。将来、食糧増産というような場合、水資源は、必要不可欠な要素でありますが、地球規模で見ても、地球温暖化や熱帯林の減少、砂漠化の進行といった地球環境問題が、水資源の保全の大きな障害となってきております。  田辺市におきましても、ここ三年間連続しての干ばつ傾向は、梅の立枯れだけでなく桜、松、杉、檜や一部の広葉樹の立枯れの要因ともなっております。田辺市では、森林面積が7,720ヘクタールで、杉、檜の人工林率は36パーセントとなっており、他の市町村より広葉樹林の率が高くなっております。その中でも、秋津川、長野地域の山間地域は、重要な水源となっておりますが、河川流域が狭いこともあり、農業用水は、慢性的に不足をしております。このため南紀用水事業や、各種の農業用水確保のための施策を行ってきたところでありますし、今後とも農家と話し合い、努力を傾注して参りたいと。また、その一方法として、紀州備長炭記念公園内におけるウバメガシの苗木の育苗や、森林組合の天然林育成事業などにより、少しずつ森林資源の活用と広葉樹林の拡大を目指したいと考えております。  近年、飽食の時代から、本質的に健康な食生活は何かといった観点から、国民の意識の高まりがあり、市民の有機農業や健康食品に対する関心もますます高くなってきております。こうした農業に対するニーズの変化や、これに対する新しい農業政策の展開を視野に入れ、田辺市の農業の方向を探るといった試みが重要であると考えています。今後とも、食糧の生産、食糧の大切さをわかってもらえるよう、農家や関係団体とともに取り組んでいかなければと考えております。  以上であります。            (農林水産部長 田中秀章君 降壇) ○議長(行森素治君)    12番、八山祐三君。             (12番 八山祐三君 登壇) ○12番(八山祐三君)    市長からは、まことに教科書的な答弁でございます。まあそのような答弁というんか、見解しか出せないかなと、やむを得ないことだと思います。しかし、私は、このようにどこの自治体も、市長と言うんか、われわれ議員も含め、住民のいろんなニーズに応えていかないかんという状況にあるわけなんで、大変厳しい中。しかし、このままの状態でいくと、果たして未来永劫にいけるんかどうかということと、そしてそのことが、政治的にも財政的にも大変難しい時期に差しかかってきているんじゃないかという念があるわけでございます。先ほども、企画部長から石油、石炭、天然ガス、そういう埋蔵量いろいろあると、何年、二十年、四十年あるということですが、この地球上に約四億年前は、95パーセントが炭酸ガスで充満しておったと。それをコンマ何パーセントか炭酸ガスをほとんど、まあいわば石油、石炭と、化石燃料にしてしまった。これを全部使い果たしたときには、生物が生存できないときであると。それに快適な生活を続けていくことが、人類どころか全生物が絶滅と、こう裏腹に快適な生活を続けるということとつながっているのではないかと。  そのことで、例えば、ごみ焼却場もつくっていますが、日本では、ごみ焼却場というのが千八百幾つあるらしいです。ヨーロッパでは、一か国、五十ぐらいしかない。ほとんど原則として、物を燃やさない。物を燃やすということが、戦前までは、焼却場は日本にほとんどなかった。すべて自然にリサイクルするということや、何でも不要な物をどんどん燃やす、そういうことの中で、ときには燃やしてはならないといった、燃えるけど燃やしてならないプラスチック類、そういうものの中からダイオキシンというのが出てる。このような大量消費の生活サイクルというものを変えていかねばならんのじゃないかと。今回の質問はですね、各部課長さんのどなたが、どうこうせよということじゃないんだけれども、生活の仕方で、私の参考資料の中にね、私たちにできることということの中であるんですが、一つ私は、こういうことは市民意識に啓蒙できることというのは、子どもたちから躾けていかないかんので、ひとつ教育長さんに、そういうことを市民、学校でどういうふうに教えていったらいいかなということ。何らかのいい方法があればですね、見解があればお聞きしたいと。  先ほどからたくさんの議会、寄せる要望事項の中で、今朝ほど宮田議員が、三人子どもを産んでもらうためということがありましたけれども、確かにそういう子どもが、少子化がありますが、私は、果たして地球上に年々人口が増えてきてるんやけれども、どれぐらい住んでいるのが自然生態学的にバランスがいいのか。ざっと私の認識では、徳川幕府というか、封建社会で三百年ほど続いたときに、大体日本に三千万人ぐらいでずっときとったと。そこで自給自足ができておった。確か食糧が、日本は自給率30パーセントである。70パーセント消えたら、三千万人から四千万人ぐらいしか生きていけん。永続的に生きるということですよ、できんのじゃないです。そういうことで、ちょうどそういう方向に向けて、何か出生率が下がってるんかなというような認識もしたわけでございますが、今日の日本の政策というのは、私は田辺市なりに見てみますと、田辺市の人口は、合併とかいろんなことで多少の増加がありましたけれども、この地域の人口というのは、相対として増えていない。  しかし、私が認識するところによりますと、宅地の面積というのは、例えば東部小学校区域ですが、まったく山であって一軒もなかったところが、相当できたと。また、明洋団地とかいろんな団地、神島台とか、宅地面積は倍以上に増えているんじゃないか。にもかかわらず人口が増えていない。人口が増えていないにもかかわらず、それだけ増えているということは、それだけエネルギーをたくさん使ってる。すなわちですね、大家族制が核家族に変わっていってると。このような形が、まあ例えば、若い人が年寄りと住みたくない。ばらばらで、一人暮らしがいちばん便利であると。そういうことが、エネルギーを使うし、人間関係も非常にまずい状態になってる。だから、もっとみんな仲良く一緒に暮らせると、そういう住宅政策が今までとられてなかった。総需要拡大のために、そのようにやってきたと。このことを見直すべきではないかと、そのように思う次第でございます。もし、教育長から何か見解があればお願いします。  これで、私の質問を終わります。             (12番 八山祐三君 降壇) ○議長(行森素治君)    教育長、角莊三君。             (教育長 角 莊三君 登壇) ○教育長(角 莊三君)    ただいまの八山議員の最後の教育長の見解はと、こういうことであります。八山議員の方から縷々説明のあったことにつきましては、私どもも教育の問題として大きく関心のあるところであります。そうして、例えば人口の問題にいたしましても、総人口ということもさることながら、年齢のバランスということ、さらには人口の偏在と、こういうことにも大きく影響される場面があるであろうと、こう思いますし、また各教科におきましては、国語、理科、技術家庭、社会、生活、こういったような教科の中で、必要な単元のところで、おっしゃいましたような事柄についての問題を取り上げると、こういうことをやっておるところであります。  それから、また家族の絆と、こういうものを大切にした生活スタイルと、こういうもの。あるいはエネルギーの節約と、こういったことについても、同様の観点からいろいろ指導し、協議をしておる、論議をしておると、そういう一応の現状をお伝えいたしたいと、こう思います。             (教育長 角 莊三君 降壇) ○議長(行森素治君)    12番、八山議員、これでよろしいですか。 ○12番(八山祐三君)    はい。 ○議長(行森素治君)    以上で、12番、八山祐三君の一般質問は終了いたしました。  この場合、お諮りいたします。  本日の会議はこの辺にとどめ延会し、明9月20日午前10時から再開いたします。  これに異議ありませんか。              (「異議なし」の声あり) ○議長(行森素治君)    異議なしと認めます。  よって、さよう決しました。 延 会 ○議長(行森素治君)    それでは、本日はこれをもって延会いたします。               (午後 3時11分)  地方自治法第123条第2項の規定により署名する。  平成8年9月19日                    議  長 行 森 素 治                     副議長 尾 前 陽 三                    議  員 大 倉 勝 行
                       議  員 八 山 祐 三                    議  員 森   哲 男...