海南市議会 > 2020-12-01 >
12月01日-03号

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  1. 海南市議会 2020-12-01
    12月01日-03号


    取得元: 海南市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-06-22
    令和 2年 11月 定例会               令和2年           海南市議会11月定例会会議録                第3号           令和2年12月1日(火曜日)-----------------------------------議事日程第3号令和2年12月1日(火)午前9時30分開議日程第1 一般質問-----------------------------------本日の会議に付した事件議事日程に同じ-----------------------------------出席議員(18名)      1番  橋爪美惠子君      2番  瀬藤幸生君      3番  森下貴史君      4番  中家悦生君      5番  和歌真喜子君      6番  岡 義明君      8番  上村五美君      9番  黒原章至君     10番  川口政夫君     11番  東方貴子君     13番  宮本憲治君     14番  磯崎誠治君     15番  栗本量生君     16番  川端 進君     17番  川崎一樹君     18番  米原耕司君     19番  榊原徳昭君     20番  宮本勝利君-----------------------------------説明のため出席した者   市長            神出政巳君   副市長           伊藤明雄君   病院事業管理者       鈴木孝志君   総務部長          岡島正幸君   くらし部長         瀬野耕平君   まちづくり部長       川村英生君   総務課長          久保田雅俊君   企画財政課長        中納亮介君   管財情報課長        仲 恭伸君   健康課長海南保健福祉センター長                 村田かおり君   産業振興課長        井口和哉君   建設課長          内芝壽郎君   都市整備課長        中 圭史君   医療センター事務長     藤田裕之君-----------------------------------事務局職員出席者   事務局長          小柳卓也君   次長            阿戸将之君   専門員           樫尾和孝君   主査            大野晃希君-----------------------------------                           午前9時30分開議 ○議長(川崎一樹君) おはようございます。 ただいまから本日の会議を開きます。----------------------------------- △日程第1 一般質問 ○議長(川崎一樹君) これより日程に入ります。 日程第1 一般質問を行います。 質問に入る前に、質問者にお願いいたします。 議案に直接関係する内容の質問は、議案審議の際にお願いいたします。また、質問内容が重複すると思われる場合は、質問者間で調整くださるようお願いいたします。 一般質問の通告を受けておりますのは     20番   宮本勝利君     6番   岡 義明君     8番   上村五美君     3番   森下貴史君     1番   橋爪美惠子君     11番   東方貴子君     14番   磯崎誠治君     9番   黒原章至君     5番   和歌真喜子君     2番   瀬藤幸生君     13番   宮本憲治君     4番   中家悦生君 以上12人であります。 通告順に従い、順次質問を許可いたします。 初めの質問者の質問に入ります。 20番 宮本勝利君  〔20番 宮本勝利君登壇〕 ◆20番(宮本勝利君) 皆様、おはようございます。 万感の思いを込め、来春の決意を問う。 コロナ禍ではありますが、早いもので、いよいよ今日から師走であります。12月の市議会と言えば、30年に及ぶ議員生活で、私にとっては、最も思い出に残る一般質問があります。 昭和52年12月、私は一年生議員でありましたが、翌年、春に迎えた市長選挙において、明楽市長に対し、立候補を求め質問をいたしました。 そこで、今回、私の議員活動の集大成に思いをはせ、少し過去を振り返らせていただきたいと思います。 私は、昭和49年の4月に執行された海南市長選挙で、明楽光三郎氏の三選阻止に挑んだ石橋 利候補を応援いたしました。結果は、現職の圧勝で、私の思いは夢と散ってしまいました。しかし、一念発起、市政への参画という夢を果たすべく、翌年の統一地方選挙海南市議会議員選挙に立候補をいたしました。33歳の春でありましたが、初当選をさせていただきました。そして、同僚議員の方々と共に議員活動に元気いっぱい取り組みました。 時間の経過とともに、懐の深い明楽市長のお人柄に感銘を受け、議会活動に生きがいを感じるようになりました。明楽市長は、戦前、市議会議員から大政翼賛の時代の中で市長を務められ、終戦時の戦後処理を行い、公職追放により政界から離れました。しかし、昭和41年春、現職市長が体調不良で勇退された後の選挙で激戦を制し、20年ぶりに市長に復帰され、財政再建や駅前区画整理事業、鉄道高架化への道筋をつけられました。私は市政の継続性を求め出馬要請をさせていただきましたが、答えは高齢等を理由にノーでありました。振り返ればあの質問以来、43年の歳月が流れました。 そこで、いま一度、気概を込めて現市長である神出市長に、来春への決意を問うと題し質問をいたします。 市長、あなたとは海南青年会議所で知り合い、一緒にスクラムを組んだのは、ふるさとまつりを担当する委員会の委員長が私で、あなたは副委員長というのが始まりでありました。しかし、その年、昭和54年は春に統一選挙がある年であり、私は、市議会議員一期を終える頃でありましたが、急遽、現職の勇退により県議会議員選挙に立候補しなければならないことになりました。選挙まで40日ぐらいしかなく、市議会議員選挙の準備はしていましたが、県議会議員選挙に切り替え、誠に慌ただしかった時に私は37歳でありました。28歳のあなたは、口数の少ない男でありましたが、行動力があり、度胸もあり、寝食を忘れて、常にそばで手伝ってくれました。 まず、あなたは、選挙事務所の段取りをし、演説会の下足番から始まり、選挙が終わる頃には、将軍の代理にまでなっていました。県議会議員選挙は、私の力不足で次点に終わりました。落選後2日間、あなたは私を心配して自宅に寄ってくれ、魚の鍋をつつきながら、夕食を共にしてくれました。そのときの二人が、まさか今、このような役回りになるとは想像だにつきませんでした。 その後、私は両親が相次ぎ他界し、家業にかまけ、政治から遠ざかる中、今度はあなたが青年会議所の有志の推薦により、これも急遽、昭和58年春、市議会議員選挙に立候補することになりました。私は、選挙のイロハからお教えする立場になりました。 市議会議員には2回当選されましたが、その後、あなたは途中市長選を2回落選され、臥薪嘗胆の5年間ではなかったかと思います。25年前の平成7年春から、県議会議員として再出発され、私も同じく、16年ぶりに市議会議員にカムバックし、今日まで同志として走り続けてまいりました。 あなたは、私の念願でありました藤白の排水対策や内海小学校・幼稚園の改修など、私の夢をたくさん実現してくれました。しかし、まだまだ課題は山積みであります。私が、この場で提言した津波対策のビッグ事業をはじめ、道の駅の開駅、国道42号有田海南間の改修、防災公園完成等々、あなたでなければ早期に仕上げられない事業がめじろ押しであります。下津蔵出しみかん地域ブランド化日本農業遺産認定をはじめ、海南医療センター建設、そして、市民病院跡地へのみらい子ども園の開園、市庁舎の高台移転等、そして、市庁舎跡地への今年6月オープンした、海南nobinosは多くの市民の好評を博しています。 結びに、特に未曽有のこのコロナ禍の現在であるがゆえに、和歌山県市長会では前例のない、全国市長会筆頭副会長の重責を務められております。政府との対応にも抜群のあなたに、来春の立候補の決意を促し、出馬の要請の質問といたします。 以上であります。 ○議長(川崎一樹君) 当局から答弁願います。 市長 神出政巳君  〔市長 神出政巳君登壇〕 ◎市長(神出政巳君) 皆様おはようございます。 ただいまは、宮本勝利議員より、身に余る御質問をいただき、深く感謝を申し上げます。ありがとうございます。 忘れていました45年間のいろんなこと、なぜ今、私がここにいるのか、走馬灯のように巡りました。 まず、議員とのことを少し回想させていただきます。 議員は、昭和50年4月27日執行の定数30人の海南市議会議員選挙に38人の多くの候補が立候補する中、1,450票を獲得され、2位で初当選を果たされています。将来を嘱望され、一期で県議会議員候補に白羽の矢が立ったのも当然と納得する得票であります。私は、ちょうどその頃、東京から戻り、多分海南市に転入したばかりで選挙権がなかったのか、誰に投票したのかを覚えておりません。 それから、海南青年会議所に入れていただき、幹部である議員とは御挨拶をさせていただく程度でありましたが、昭和53年の夏に市役所前の喫茶エリカに呼び出され、来年は一緒の委員会で正副委員長として活動しようとお誘いを受け、承諾をいたしました。 そして、昭和54年になりましたが、3月初旬に前年の市長選挙直後の県議会議員補欠選挙で御当選された山本昇先生が、新築早々の病院経営との多忙を理由に立候補を断念され、宮本勝利市議会議員に後継指名が決まり、県議会議員選挙に突入となった次第であります。 結果は、宮本候補が8,412票の得票にもかかわらず次点となり、前年市長選挙に破れた50代大正生まれの現職県議、元職県議が当選され、世代交代の壁は厚く、高く、私どもははね返されました。 私は若輩でした。無我夢中で選挙のお手伝いをさせていただきましたが、御近所や友人、知人の方々に宮本さんの支持を広げられず、自分自身の無力に情けない思いをいたしました。 その後は、先ほど議員が発言されたとおり、当初は後援会長をお務めいただき、市議会議員に復帰されてからは、選対本部長として御指導をいただいてまいりました。 いまだに強く脳裏に焼き付いているのは、私が2回目の市長選挙も落選し、記者会見が済み、選挙事務所の後片づけをしていたら、立会人として開票所に行ってくれていた宮本さんが帰ってこられ、いきなり「政巳君、すまん」と言って、ソファーに泣き崩れました。「静(セイ)ちゃんも観覧席からしこっていた……」と言うのが精いっぱいでありました。あのいつも気丈な勝利さんの姿しか知らなかった私は、本当に申し訳ないことをしたと思いました。翌日、宮本さんの奥様までがおわびにとお見えになり、改めて恐縮したことを覚えております。 自来、今日まで、時にはつかみ合いもし、親しき中にも礼儀あり、公私の別はつけ、歩んでまいりました。 さて、来春の市長選ということであります。ここで辞めれば、神出市長のときはよかったと、後年評価していただけるのではないかと、内心勝手な想像をしたり、しかし一方、コロナ禍で逃げたというそしりを受けないかという思いもあります。 和歌山県下では、2月13日済生会有田病院新型コロナウイルス感染症のクラスターが発生以来、全く日常が変わってしまいました。国内では、ここ1か月間で、第3波と言われる急な増え方をし、いよいよ海南市内にも迫っております。 私どもは、5月の連休を返上し、職員の皆さんと10万円の特別定額給付金支給の準備をいたしました。また、市民の皆様方から要望が強い中、政府からのマスクの配布が遅れたため、マスク販売もさせていただきました。担当した職員さんはたくましくなりました。真に困っている市民の方々を助けようと、インフルエンザの予防接種補助プレミアム付商品券の販売等、今日まで職員共々心を一つに頑張ってまいりました。 そして、今、来年度予算編成の準備をしております。市長選のため、当初予算は骨格予算といたしますが、市税収入の見込みをはじめ、国や県からの交付金の確保等の予測も難しいものであります。 御指摘のとおり、発生確率が上がっている大地震、大津波の対策はじめ、小南の道の駅、国道42号線有田海南間改修、防災公園等々、早期に仕上げなければならない事業が山積であります。 開会の御挨拶でも申し上げましたが、私どもは、11月15日、21日の休日に職員の皆さんと地震・津波防災訓練を行いました。陸上自衛隊、海南警察署、県、保健所の方々にも御参加をいただきました。 県立海南高校の屋内体育館や卓球場、剣道場等の附属施設をお借りしての避難所運営訓練では、コロナ禍ということで、予想以上のスペースが必要なことが分かりました。避難されてくる住民の方々に対し、少ない職員で果たしてスムーズに段ボールの組立てなどを指導し避難所整備ができるか、大変厳しいと感じました。 来年度は総合計画の策定に加え、特に大災害を想定した復興ビジョン設定に始まる事前復興計画にも着手しなければなりません。 また、海南駅前のホテル建設は地盤調査が終わり、いよいよ設計に入ります。当初の提案より部屋数を増やす検討もされていると聞いております。私どもは何より早期着工、そして開業を求めなければなりません。そのような中で、今は市政の継続が肝要と判断し、微力でありますが、御発言の海南nobinos等、市民の方々の評価を頼りに、私は来春の立候補を決意させていただきます。 現在、全国市長会会長職務代理者の立場でもあり、各省庁に対し、市長会の要望をはじめ海南市への理解を深めていただくよう努めます。 結びに、本議会で賜りました議員の皆様方からの厳しい御提言を基に、職員の皆さんを信じ、市長選に備えることを表明し、答弁といたします。何とぞよろしくお願い申し上げます。(拍手) ○議長(川崎一樹君) 再質問ございませんか。 20番 宮本勝利君 ◆20番(宮本勝利君) 市長の出馬の決意をしっかりと受け止めました。 世情はまさにコロナ禍で危急存亡のとき、市民は今、経験豊かな為政者に大きな期待を寄せています。来春の市長選挙は、準備万端で共に挑みましょう。 以上で一般質問を終わります。 ○議長(川崎一樹君) 以上で、20番 宮本勝利君の質問を終了いたします。 この際、暫時休憩いたします。                           午前9時52分休憩-----------------------------------                           午前10時10分開議 ○議長(川崎一樹君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 日程第1 一般質問を継続いたします。 次の質問者の質問に入ります。 6番 岡 義明君  〔6番 岡 義明君登壇〕 ◆6番(岡義明君) それでは、質問に入らせていただきます。 神出市政について、市長に問いたいと思っております。 あなたは、2002年4月の旧海南市長選挙で初当選され、そして、合併前の1期3年を務められ、合併後の4期と合わせて5期目を現在奔走中であります。 あなたが市長となり、私は大変期待いたしました。あなたが市長として初めての議会で私が質問したように記憶しておりますが、私どもの内海の藤白地域は、長年苦しめられてきた藤白地域の浸水問題、私が取り上げました。「市長も御近所に住んでおられましたから、よく御存じでしょう」と質問しました。市長は、打てば響くように、早速、国の都市下水路整備事業のメニューを引っ張ってこられ、見事に完成させました。そのことは、浸水から住民を救ったレジェンドとして今でも語られています。 先ほど来、出馬表明を行った神出市長として、市政の取組や展望、所信などをお聞かせいただけたらと考えています。 なお、私の質問に対して、認識や、また価値観なども違いますので、答えにくい質問もあると思いますが、できるだけ誠実に答えていただけますようお願いいたします。 しかし、的を外して答えられようが、それは、市長の真意、腹の底からの答えであるとして、市民の皆さんもそのように受け取られることだろうと思っています。 そのことから、本日は、神出市長としての真意をお答えいただくというところにとどめ、基本的には再質問はないものと思っていただいて結構だと思います。 平和首長会議の加盟首長としての取組について。 平和の観点を市長にお聞きします。 広島・長崎の両市の原爆投下から今年で75年になります。しかし、依然としてアメリカ合衆国をはじめとするロシア連邦、イギリス、フランス、中華人民共和国のいわゆる5大国や、NPTに批准していないインド、パキスタンや、核開発疑惑を持つ国々が多く存在しています。 そのような中でも、本市の神出市長は、全世界から核兵器を廃絶し、さらには、人類の共存を脅かす飢餓、貧困等の諸問題の解決、難民問題、人権問題の解決、環境保護などにも寄与することを目的とする、平和首長会議に加盟されています。 そこで、崇高な理念を持つ平和首長会議の加盟市長として、核兵器廃絶への取組はどのようにされていますか。また、平和首長会議規約には、「広島・長崎の悲劇が再び地球上で繰り返されることなく、市民が安全かつ文化的な生活を営める環境を確保し、世界の恒久平和の実現に寄与するために、世界の都市と都市が国境を越え、思想・信条の違いを乗り越えて連帯し、核兵器の廃絶に向けて努力することを誓うものである」とあります。 そこで、核兵器廃絶への取組は、市民の皆さんやまた職員の皆さんなどとも連携し、市長が先頭に立って行動されることを期待するものでありますが、どのように考えられておられますか。 核兵器禁止条約は2017年7月に国連で採択されました。条約に署名した国は84か国(地域)に上ります。核兵器の開発や生産、使用、保有などに加え、使用されるかもしれないという脅威まで法的に禁じる内容となっています。そして、本条約が発効されるための条件は、50か国の批准が必要とされていましたが、今年10月24日になり、中米ホンジュラスが批准したため、年明けの1月には、核兵器禁止条約が発効されることが明らかになりました。世界中で平和を愛する方々の共通の言葉は、「ノーモア・ヒロシマ」「ノーモア・ナガサキ」であります。その声が共振し、さらに連携の取組を押し広げていったものだと、私は結果的に思っています。 ところが、唯一の被爆国でありながら条約にも参加していない我が国、日本。こんな情けない今の政府でまともな平和的な外交はできないと考えています。アメリカの核の傘の下で難しい立場に置かれているということは承知しておりますが、世界規模で今、新たな平和への探求が進み始めているのです。平和首長会議の一員として、また、非核平和都市宣言を持つ市長として、この発効についてのあなたの所感はどうでしょうか。 また、私は、自治体の首長として、政府に核兵器禁止条約への批准の要請を強く求めることに大きな意義があると思いますが、市長のお考えはいかがでしょうか。 さて、ヒバクシャ国際署名は、私も今年春、署名させていただきました。 参考資料にもあるように、ヒバクシャ国際署名、全国的なものは、ここでは出すことができませんが--多過ぎて、これ和歌山県下の署名済み首長の皆さんであります。もともと海南の職員でもあった、現在、かつらぎ町の町長を務められている中阪さんも、もう既にこのヒバクシャ署名に署名を行っております。 そこで、海南市長にこの署名をお勧めしたいと思いますが、市長の考えはどうでしょうか。 次に、和歌山マリーナシティへのカジノ(IR)誘致についてであります。 共産党市議団では、今年市民の皆さんにアンケートの御協力をいただきました。この場をお借りしまして、御協力いただいた市民の皆さんに御礼申し上げます。どうもありがとうございました。 本日は、アンケート結果をまとめたものをお手元にお配りさせていただいていると思います。 その中で、めくっていただきますと、カジノ誘致についての市民の皆さんの考え、62.7%が「誘致すべきでない」、こういうことが明らかになりました。過半数を占めています。市民の多くは、カジノ、ノーです。 お隣の韓国のカジノ事情は大変なことになっています。数ある韓国のカジノ施設の中でも2000年に開業した唯一、韓国の国民でも入場できるカジノ施設、江原(カンウォン)ランドがあります。江原(カンウォン)ランドは、韓国の東北部、山の中です。もう今頃になると雪も積もっているような、そんなところです。 この江原(カンウォン)ランドが営業を始めてから、年間300万人を超す来場者となり、日本円で1,500億円を売り上げる巨大カジノに成長したそうです。 しかし、カジノを造ったら終わりの始まりです。 日本や韓国のメディアの記事を見てみますと、1日平均8,000人のカジノ利用者のうち、95%以上が韓国人だそうです。ソウルから車で片道3時間半もかけて、ギャンブラーが毎日押しかけてきます。そして、その来場者の6割以上がギャンブル依存症になっていると言われています。 こうした中、厳しい入場制限をかけているにもかかわらず、依存症は増加し、開設してからの自殺者の推定は少なくとも2,000人以上にもなっているといいます。最近の記事では、何と50人、60人という方々がカジノ施設内で自殺していると、こういうことが現実なんです。韓国メディアなどでも、奇妙なまちとして取り上げられています。 韓国の地域社会研究所長のウォンさんは、カジノで集客すれば地域が潤うというのは幻想だったと指摘し、カジノに参入しようとする日本に対し、カジノは劇薬、依存症の増加や、地域が荒廃するという副作用があることを忘れてはならないと警鐘を鳴らしています。地域社会と人間を壊すカジノは全国どこにも要りません。 そこで、和歌山マリーナシティにカジノが開設された場合、海南市への影響が最も大きいと思われます。 まず、地域経済への影響について、市長はどのように考えておられるでしょうか。 私は、工事に伴う一時的な経済波及効果は否定しませんし、カジノで働く方々が地域雇用となれば、一定の経済効果はあると思っていますが、しかし、皆さん、考えてみてください。建設工事にかかった建設費、そして、カジノで働く方々の人件費だって、カジノで生まれた新たな雇用だって、全てがカジノで負けた方々のお金で賄われているということです。 もしカジノがなければ、そのお金は生活費として支出になったり、様々なサービスへの支出となり、地域へ還元されます。要するに、カジノは右から左へお金が動くだけで経済効果は働きません。県知事が言うように、経済効果はあり得ません。 そればかりか、カジノの事業主体は海外事業者ではないですか。本来、地域で使われる、回るはずのお金が、カジノ事業者のもうけとなり、海外に出ていってしまうのではないですか。 江原(カンウォン)ランドでは、カジノ事業者から地域への給付金の収入があります。しかし、その収入以上にギャンブル依存症の治療にかかる経費のほうが大きくなり、自治体に悪影響をもたらしていると聞いております。市長の考えはいかがでしょうか。 次に、子供や青年への影響について、市長はどのように考えていますか。 次に、ギャンブル依存症についての心配はないと考えておられるのでしょうか、お答えください。 コロナ禍は、これからも続く傾向にあります。 今、世界のカジノは、インターネットカジノへと大きくかじを切り、IRから撤退の流れとなっています。 国内でも、横浜のIR参入を狙っていたアメリカのカジノ事業者、ラスベガス・サンズやウィン・リゾーツも撤退しました。パンデミックによりIRカジノは経営がもう成り立たなくなっているんです。 こんな中でも、カジノ誘致を前のめりになって働きかけているのは和歌山県なんです。 IRには、国際会議場の設置や豪華ホテルの設置も条件となっています。和歌山県の基本構想では、5,000人以上の参加が可能な国際会議場の設置や国際的ライブイベントなどができる全天候型の1,000人以上の収容可能とするアリーナ建設なども含まれています。2,500室規模の5つ星ホテルも想定されています。1,000台、2,000台、あるいは、それ以上のゲームマシンの設置など、基本構想にうたわれています。 市長は、コロナ禍の中で、3密ビジネスの極致であるIR誘致を進めることについて、どのように考えておられるのでしょうか、お尋ねします。 市民団体である、和歌山カジノに反対する海南の会は、9月4日、他のカジノ問題を考える和歌山ネットワークや、ストップカジノ和歌山の会と共に、県知事に対し、誘致をやめるべきと1万6,000筆を超える要請署名を提出しています。また、海南の会では、それに先駆け「誘致に反対」、「和歌山マリーナシティへのカジノ誘致に反対の意思を表明し、和歌山県知事に伝えられたい」との1,000筆を超える署名を神出市長に提出されていると聞いています。 そこで、その署名について、市長はどのような対応をされましたか、教えてください。 コロナ第3波が全国で猛威を振るっています。新型コロナから市民の健康や命を守る先頭に立つ海南市長、どうか市民の健康を守っていただきたいと思います。 第3波に備え、PCR検査体制は十分なんでしょうか。コロナと疑わしい場合、誰でもいつでも検査が受けられる体制はできているのでしょうか。教えてください。 また、感染者やその家族の人権や生活を守ることは自治体としての責任もありますから、本市として具体的にどのように取り組まれるのでしょうか。教えてください。 コロナ禍における災害避難場所の二次感染防止のための体制は十分なんでしょうか。重要です。本市としての取組はどうなっているのでしょうか、教えてください。 次に、市民生活応援への取組についてであります。 公共交通を改善、拡充し、高齢者や障害者の外出支援をというところです。これも共産党市議団のアンケート調査の結果を見ていただきたいと思っております。 それから、前の議会でも取り上げさせていただいたんですが、こういうのを1枚入れていただいていると思うんですが、これは、第2次海南市地域福祉計画を策定するための市民アンケートです。これは、海南市で取り組んだアンケートの結果です。 これを見てください。住み続けたくないと思うのはなぜですか。「買物や交通の便が悪いから」、これが64.9%になっています。グラフのついたやつです。お目通しください。大変な割合で海南に住み続けたくない理由を買物や交通の便が悪いからと言っております。 そこで、公共交通を改善し、拡充し、高齢者、障害者の外出支援を助けるために、市長としてのお考えと今後の取組をお聞きしたいと思っています。 次に、国民健康保険税、後期高齢者医療保険料、介護保険料の過重負担についての考えであります。 国民健康保険税、後期高齢者医療保険料、介護保険料の納付は、市民生活を大きく圧迫しています。そんな過重負担となっている被保険者の方々に対して、市長はどのように思っておられるのでしょうか。また、どのように対処されようとしているのでしょうか、教えてください。 次に、ひきこもり者への効果的な自立支援についてです。 ひきこもり者は、埋もれた宝物と言われます。ひきこもり者は仕事が嫌いで引き籠もったのではない。何らかの理由で、つい引き籠もってしまえば、今度は社会復帰が大変難しいと言われます。そのひきこもり者の肩をそっと押してあげるだけで社会復帰が可能になると、秋田県藤里町では既に町の社会福祉協議会が様々な取組を行い実現しております。 ひきこもり者の社会復帰が実現できるように、どうか市長、取組を強められたいと思いますが、いかがでしょうか。 次に、公営住宅の建て替えについてであります。 本市には、建設昭和20年という古い市営住宅が多く残されています。台風や地震のときは大変心配されます。建て替える方針は持っているのでしょうか。住宅施策についての市長のお考えをお聞きしたいと思います。 さらなる子供の医療費助成の拡充についてです。 コロナ禍の下で、子育て世代の収入が大きく減少しております。明石市の市長は、コロナ禍の下で、新型コロナウイルスが拡大する中、経済的に困窮する世帯が増えることを今後も予測して、子育て世代の支援として、子供の医療費を高校卒業するまで完全無料にすると会見を開きました。 本市においても、ぜひ、さらなる子供の医療費助成を求めたいと思います。いかがでしょうか。市長の考えをお聞きしたいと思います。 次に、産業振興の取組についてです。 本市産業の現状をどのように見ているのでしょうか。お答えください。 また、特にこのコロナ禍の中で、産業の衰退は計り知れないものがあると思います。特に、海南市では地場産業を中心にして発展している自治体でありますので、その産業振興策についての対策や展望を持っておられますか。その取組を教えてください。 次に、生活道路の整備方針について。 生活道路の整備については、自治会などから要望を受け、行うことも多くあると思われますが、本市としての整備方針をきちっと持ち、計画的に進めるべきであると思っていますが、市長のお考えはいかがでしょうか。 次に、総合戦略の展望についてであります。 第2期海南市総合戦略について伺います。 本戦略は、人口ビジョンを基にして策定されていますが、今年2020年から2024年までの5か年計画となっています。4点の基本目標についての市長の意気込みをお伺いしたいと思います。 まず、①安定した雇用を創出する。安定した雇用を創出するとあるが、目標値達成のために具体的な取組はどのように行うのですか。教えてください。 ②海南市への新しい人の流れをつくる。海南市への新しい人の流れをつくるとあるが、移住・定住の確保の取組についてどのように考え、今後発展させていかれるのでしょうか。 ③若い世代の結婚、出産、子育ての希望をかなえるとあります。若い世代の結婚、出産、子育ての希望をかなえるために、市長としてどのような展望を持っておられるのでしょうか。特に合計特殊出生率の目標値に注目するものでありますが、取組はどのようにされているのでしょうか、お伺いします。 ④時代に合った地域をつくる。最後に、時代に合った地域をつくるについての取組についてどうでしょうか。にぎわいの創出については、海南nobinosが大変好評であり、さらにそのにぎわいをそこだけにとどめることなく、商店街などにも波及していく、この取組が必要だと考えておりますが、市長のお考えはいかがでしょうか。 次に、大項目2に入ります。 獣被害対策についてです。 獣被害の実態をどのように見ているのでしょうか。中山間地、いわゆる里山など、随分と荒れ果て、まるでジャングルのようになっているところも多くあります。そして、人間が出入りしなくなった里山は、野生動物のすみかとなり、そこから餌を求め、人家近くにまで下りてくる。これが、今の獣被害の要因となっていると考えられます。 写真をつけさせていただいていますが、このトタンなんかはイノシシに一回体当たりされたら、もうこんな状態ですね。ちょっと分かりにくい写真ですが、畑に一晩で大きな穴掘られたり、様々な被害が出ております。 当局として、この獣被害の実態をどのように見ておられますか。考えを教えてください。 次に、駆除、防護の取組支援についてです。 貸出し捕獲おりについて。貸出し捕獲おりは足りているのでしょうか。数字を示していただきたいと思います。 また、狩猟免許取得者についてです。狩猟免許の取得支援や免許証の更新時の支援などはどのように行っているのでしょうか。教えてください。 次に、耕作放棄地の対策の取組についてです。耕作放棄地対策については、どのような取組を行っていますか。実績はどのようになっているのでしょうか。 対策室の設置について、お伺いします。 私は、近年の獣被害が広範囲に広がっている現状を鑑みれば、もう農家だけで対処できる状況ははるかに超えています。また、産業振興課としての対応も、取組も限界を超えているように思っています。常に被害の状況調査や獣被害対策を計画的に取り組む獣被害の特別対策室を設置し、獣被害に従事すべき時期が来ているのではないかと考えます。当局としての考えをお聞きしたいと思います。 ○議長(川崎一樹君) 答弁願います。 市長 神出政巳君  〔市長 神出政巳君登壇〕 ◎市長(神出政巳君) まず、大項目1、中項目1、平和首長会議の加盟市長としての取組についての3点にお答えいたします。 1点目の核兵器廃絶の取組を市民や職員とともにについては、世界の恒久平和は人類共通の願いであるとともに、世界唯一の被爆国である我が国においては、特に核兵器の廃絶はひとしく願うところであります。 平和首長会議に加盟し、各加盟団体が緊密に連携することで核兵器廃絶に取り組む活動に賛同しているほか、毎年行われる原水爆禁止平和行進に賛同し、激励のメッセージを出させていただき、協力金を支出するなどの取組を行ってまいりました。 従来の取組に加えまして、平成29年12月に議決されました核兵器廃絶平和都市宣言を受けまして、本市では、懸垂幕の掲揚により核兵器廃絶平和宣言都市のアピールを行うほか、平成30年度から毎年8月に、庁舎1階市民交流スペースにおいて、原爆ポスター展をデジタルサイネージにて行うなど、新たな取組も進めております。 次に、2点目の核兵器の開発、保有、使用を禁じる核兵器禁止条約については、このたび条約の発効の条件となる50の国や地域が批准したことにより、来年2021年1月に発効することとなりました。 このことは唯一の被爆国である我が国はもとより、世界の恒久平和を願う国々にとって、また、核兵器廃絶平和都市宣言を行っている本市としても意義あるものであります。 一方、政府がこの核兵器禁止条約に批准するかどうかに関しては、核兵器廃絶に向けた方法論について、様々な考え方がある中で、国際社会の情勢を見極めながら国において判断されるものであると考えますので、国の立場を尊重いたします。 次に、3点目のヒバクシャ国際署名については、これまで、国際情勢等を考慮し、署名を保留してまいりましたが、核兵器禁止条約が来年1月に発効することを踏まえまして、退任直前に署名するのは失礼かと思いますので、来春当選させていただき、引き続き市長であれば署名をさせていただきます。 松井広島市長、田上長崎市長には懇意にしていただいており、今後も力を合わせ平和について取り組んでまいります。 続きまして、中項目2、和歌山マリーナシティのIR誘致についての3点にお答えします。 1点目のIR誘致については、仮に、本市に隣接する和歌山マリーナシティにIRが誘致されると、経済波及効果や雇用創出効果といったメリットが期待できる一方、青少年への影響やギャンブル依存症といった問題も懸念をされますが、県の事業実施方針(案)では、青少年への悪影響の排除の対策や、ギャンブル依存症対策として法律による規制に加え、県独自の対策を講じるなど、IR誘致に係る諸課題に向けた取組を推進していくこととしております。 このような中、新型コロナウイルスの影響等を受け、IRの開業時期が令和8年春頃に1年ずれ込む見通しとなっており、引き続き国や誘致を進める和歌山県、和歌山市の動向を注視してまいります。 次に、2点目のコロナ禍を鑑みてのIR誘致については、県の事業実施方針(案)では、事業者が新型コロナウイルス等の感染症に係る対策内容や実施体制を定めた計画を策定し、新型コロナウイルス感染症に係る対策を講じ、適切に対応するものと考えます。 次に、3点目の市民の方々からの反対署名への対応については、署名をお預かりしたときのお二人の代表者からのお話も、県庁を訪ねた際、担当の企画部長にお伝えさせていただきました。 このような中、9月県議会の奥村議員の一般質問に対し、仁坂知事が反対署名をされた方がお持ちの御不安、御懸念を払拭できる十分な手だてを国、県ともに講じており、そのことを多くの機会を捉えて説明していくということが必要で、できるだけ理解を得たいと答弁しておりますので、今後、その動向について見守ってまいりたいと思います。 続きまして、中項目3、コロナ禍から市民の健康・命を守る先頭にの3点にお答えします。 1点目のPCR検査体制を拡充し、誰でもいつでも受けられるようについては、医師が行う必要があると認めた場合や、クラスターの発生等感染拡大防止の観点から、幅広く検査を行う必要がある場合には、迅速に検査が受けられるよう、和歌山県、保健所と本市の健康課が連携し、海南医療センターや医師会の協力の下、PCR検査のできる機関や機材の整備の拡充を図るとともに、簡易的な抗原検査ができる医療機関を増やすなど検査体制の強化に取り組んでいるところであります。 次に、2点目の感染者・その家族の人権や生活を守る対策については、新型コロナウイルス感染症の感染者やその御家族等に対する人権侵害が生じることのないようコロナ差別をなくす取組として、広報、啓発活動に加えまして、先月22日には、コロナ禍がもたらす人権問題と題しての人権講演会を開催し、今後も引き続き、国、県と連携し、コロナ差別の解消に取り組んでまいります。 次に3点目の災害避難所での二次感染防止策、体制がいよいよ重要ではについては、避難者による基本的な感染症対策等に加え、換気の徹底や体調不良者のための福祉スペースの設置、パーティション等を活用した避難者間のスペースの確保などの対策を講じるとともに、在宅で経過観察中の濃厚接触者が避難する場合は、感染者情報を管理している保健所と連携し、避難専用スペースへの誘導等の対応を行うこととし、11月15日には感染症予防を念頭に避難所運営時に適切な対応ができるよう、国や県との共催により新型コロナウイルス感染症等対策避難所運営訓練を実施したところであります。 次に、中項目4、市民生活支援への取組についての5点にお答えいたします。 1点目の公共交通を改善・拡充し高齢者・障害者の外出支援については、少子高齢化が進展する中で交通弱者の移動手段の確保については、当市における今後の重要な課題であると認識しており、市民ニーズや社会情勢等を考慮する中で公共交通施策の充実に取り組んでまいります。 次に、2点目の国民健康保険税・後期高齢者保険料・介護保険料については、給付費の増加に伴い加入者負担が増加していることは認識しており、加入者の負担軽減につながるよう低所得世帯への軽減制度に加え、国庫負担割合の引上げなど被保険者の負担軽減に必要な措置として全国市長会等を通じ、国に対し今後も強く要望してまいります。 次に、3点目のひきこもり者への効果的な自立支援策については、社会福祉協議会や青年の社会参加を支援するNPO法人をはじめ、県のひきこもり地域支援センターや保健所など関係機関との連携を図るとともに、民生委員の方々の御協力も得ながら当事者や家族に対し適切な支援ができるよう取り組んでまいります。 次に、4点目の公営住宅の建て替えについては、現在、老朽化している市営住宅にお住まいの皆様方からの御意見等も参考に、市営住宅長寿命化計画の策定を進めていますので、その方針に基づき適切に対応してまいりたいと思います。 次に、5点目のさらなる子供の医療費助成の拡充については、本市では平成28年4月より所得制限なしで中学校卒業までの通院医療費まで拡充をさせていただいたところであります。明石市の泉市長とは、先日も久しぶりにゆっくり話をさせていただきましたが、明石市は人口30万人の都市部の中核市であります。本市の財政力では負担が大きいため、国による全国一律の保障制度が備わることが望ましいと考え、現在のところは以前からお答えしているとおり、これ以上の拡充は難しいものと考えます。今後、喫緊の課題は、政府との話ではひとり親家庭への支援がポイントとなると思います。 続きまして中項目5、産業振興の取組について。本市産業の現状及び対策と展望については、全国的な人口減少に伴い就業人口も減少する中で、本市においても同様の課題を抱えていますので、市独自の企業誘致及び事業規模拡大に係る支援や特に若い世代の市内就職を促進する奨学金返還助成制度などを通じて、雇用の創出、人材の確保、また農林水産業では、現在取組を進めています道の駅の整備を通じて市内の農産物、水産物のPR、販売促進に取り組むとともに、農地の維持・保全に向けた支援に引き続き取り組んでまいります。 続きまして中項目6、生活道路の整備方針については、いまだ幅員の狭い道路や改良整備が必要な道路が多いため、より安全で快適に通行できるよう整備を進める必要があることから、安全性、利便性、円滑性、防災性を考えて計画的に整備を進めてまいります。 続きまして中項目7、総合戦略の展望についての4点にお答えします。 1点目の安定した雇用を創出するについては、商工業の振興として生産性の向上や経営基盤の安定化のための整備投資や創業セミナーの開催等に関する支援、また、農業の振興として農業従事者や新規就農者への支援に取り組むとともに、市内には地場産業などの製造業が多く立地していることから、市内企業の就職フェアへの出展や市内企業の魅力を知っていただく機会の創出、将来の地元就職のきっかけづくりや情報提供、さらにUターン就職を促進するため市内企業への就職活動における経済的な支援など、引き続き本市の状況を踏まえた雇用対策や情報発信等にも取り組んでまいります。 次に、2点目の海南市への新しい人の流れをつくるについては、進学時に転出した若年層のUターン居住の促進、空き家のリフォームに関する支援や空き家情報の提供など、住宅取得世代の転入促進に取り組むとともに、熊野古道や日本遺産に認定された観光資源、本市が発祥の地であるお菓子に関する地域イベントの開催、日本農業遺産に認定された下津蔵出しみかんシステム、鈴木姓のルーツとされる鈴木屋敷、海南市PRキャラクターの海ニャンなど、魅力ある地域資源を活用し、交流人口・関係人口の増加に取り組んでまいります。 次に、3点目の若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえるについては、現在も出産・子育て支援に重点的に取り組んでいるところでありますが、低迷している合計特殊出生率を改善するためにも、結婚を望む人に出会いの場を提供するとともに、安心して出産・子育てができるよう、子供のライフステージに応じた切れ目のない専門的な支援の実施、子育て交流の場の提供や多様な保育ニーズに対応する環境づくり等、支援体制の充実に引き続き取り組んでまいります。 最後に、4点目の時代に合った地域をつくるについては、今年6月に開館した海南nobinosの活用や海南駅前へのシティホテルの誘致をはじめ、(仮称)中央防災公園の整備を進め、中心市街地を取り巻くエリア一帯の魅力を高めてまいります。また、道の駅の整備による農産物、水産物の提供・PRを通じて、新たなにぎわいを創出するとともに、地域との連携・協働に向けた取組や、社会の変化等に併せたICTなどの活用にも取り組み、将来にわたって全ての世代が安心・安全で便利に暮らせるまちづくりに取り組んでまいります。人口減少や少子高齢化への対応、また地震・津波といった災害への対応と対策等、様々な課題を抱えている現状でありますが、引き続き住みやすい、暮らしやすいまちを目指し、市民の皆様方に将来にわたり海南市に住んでよかったと感じていただける、愛される海南市となるよう全力を尽くしてまいる所存であります。 ○議長(川崎一樹君) 井口産業振興課長  〔産業振興課長 井口和哉君登壇〕 ◎産業振興課長(井口和哉君) 続きまして大項目2、獣被害対策について。 まず、獣被害の実態についてでありますが、野生鳥獣による農作物への被害については全国的な課題でもありまして、本市では防護柵や電気柵の設置に要する費用を支援するほか、捕獲に係る報償金や狩猟免許の取得に要する費用への支援などに取り組んでいるところであります。 そのような中、本市におけるイノシシ等の捕獲頭数でありますが、狩猟期間も含め年間を通じて報償金を支出する中で平成27年度711頭であったものが令和元年度には1,443頭と年々増加傾向にあります。 一方、農作物への被害額については平成27年度2,277万円であったものが、令和元年度には1,194万円と減少傾向でありまして、今後もできる限り農作物への被害を抑制できるよう引き続き取組を進める必要があると感じてございます。 次に、駆除・防護の取組支援のうち、貸出捕獲おりについてでありますが、現在、市が保有しているイノシシ等の捕獲おりは、今年度新たに8基の捕獲おりを追加で購入し約50基ございます。また、これらに加えアライグマ等を捕獲する小型の捕獲おりについても、今年度10基追加購入しておりまして約50基を保有している状況であります。 次に、狩猟免許取得者についてでありますが、本市の取得者数は136人、うち、実際に狩猟活動をしている猟友会の会員数は84人となっております。 次に、狩猟免許取得への支援でありますが、狩猟免許の取得に当たっては、わなの場合、受験費用、講習会費用、合わせて1万5,000円程度。銃の場合、これらの費用に加えて射撃教習費として4万円程度必要となりますので5万5,000円程度の費用が必要となっております。そのため、市では狩猟免許の取得に係る支援として、わなの場合1万1,000円程度の補助、また銃の場合4万8,000円程度の補助を行っているところであります。 また、狩猟免許の更新は3年に1度となっておりまして、更新手数料として2,900円が必要となりますが、この費用に対する支援は行っておりません。 次に中項目3、耕作放棄地対策の取組についてでありますが、近年、高齢化に伴う農業従事者、後継者不足に起因する耕作放棄地についても全国的な課題となっております。そのため、市では意欲ある農家に対して規模の拡大を支援し、耕作放棄地の増加をできる限り抑制できるよう、和歌山県、JAながみねとも連携しながら、高齢で耕作できないなどの理由で貸し出そうとする農地と耕作しようとする人のマッチングや農地の貸し借りを行っていただいた場合には、借手側に10アール当たり4,000円の補助金を支出するなどの取組を行っております。なお、令和元年度では約80件、約16ヘクタールの貸し借りが行われております。 最後に、獣被害対策室の設置についてでありますが、狩猟期間も含め、年間を通じてイノシシ等の有害鳥獣の捕獲に係る報償金を支出することにより、積極的に狩猟活動を実施していただくとともに、イノシシ等の餌場にならないような環境整備も大変重要でありますので、農家の皆様にも自身の農地を適切に管理していただけるよう、引き続き呼びかけてまいりたいと考えてございます。 また、これらに加えて本年10月からは、有害鳥獣対策に取り組む地域おこし協力隊を1人配置し、農地等へのイノシシ等の目撃情報に基づく現場確認や捕獲おりの設置、捕獲などに加え、狩猟に関わる方々の増加へ向けた講座等も今後開催できればと考えております。 このような中で、獣被害対策室の設置については今のところ総務担当部署との検討はしておりませんが、農業政策を担当している産業振興課だけの取組ではなく、鳥獣捕獲の観点と併せて鳥獣保護の観点も踏まえながら、農業委員会、環境課等庁内関係部署をはじめ農業者の皆様と一緒になって取り組むとともに、状況に応じて県、JA、警察等の関係機関とも連携、相談しながら引き続き対応できればと考えております。 ○議長(川崎一樹君) 再質問ございませんか。 6番 岡 義明君 ◆6番(岡義明君) 神出市政を問うという大項目については、登壇当初申し上げたように市長の心底、腹の底をオープンにしていただき、そして、私どもと意見の相違の部分については大変多くありました。そして、もう少し突っ込んだ答弁あるかなと思いましたが、明言も避けられた部分もあります。特に、和歌山マリーナシティのカジノ問題については、登壇して述べさせていただいたようにメリットとしては本当に少ないもの、そればかりか市民が受けるデメリットのほうが大きいと私どもは考えますが、これ、市長との考えの相違ということで再質問させてもうても変わらないと思います。来年の市長選挙に向けて、また様々な市長の公約というんでしょうか、また考えていかれると思うんですけれども、今日の私の質問についても一度よく研究していただいてそこに入れていただければいいかなと思っております。 それでは、大項目2に移りたいと思います。獣被害対策についてです。 御答弁いただきました。実際にこの獣被害について、当局として農家の方々への調査なんか具体的にされているんでしょうか。被害を受けたということで現場見に行ったりいろいろされていると思うんですけれども。全体的な調査や聞き取りとかアンケートとか、そういうのはどういうふうになっていますか。 ○議長(川崎一樹君) 答弁願います。 井口産業振興課長産業振興課長(井口和哉君) 獣被害に対する農家への調査についてでございます。 農家から獣被害の情報が寄せられた際には、猟友会とともに市職員も一緒に現場のほうを確認しておりまして、その状況に応じて捕獲おりの設置、狩猟等の対策について協議し、対応をしているところでございます。 そのような中で、JAあるいは農家の方々、あるいは中山間組織などの方々から適宜獣被害の状況をお聞きする中で、できるだけ状況の把握に努めているという状況でございます。
    ○議長(川崎一樹君) 6番 岡 義明君 ◆6番(岡義明君) 一定、JAさんなんからと連携組みながらやっているというのは分かるんですけれども、被害を受けて、そしてそこへ飛んでいくと、またこちらで被害があったから飛んでいってまた捕獲おりを設置するとか、このモグラたたきのように現状はなっているんじゃないですか。その点はどのように考えていますか。 ○議長(川崎一樹君) 井口産業振興課長産業振興課長(井口和哉君) モグラたたきのような対策になっていないかという御質問でございます。 イノシシ等の野生鳥獣の捕獲を計画的に進めるというのはなかなか難しい課題でもありますけれども、引き続き野生鳥獣による農作物への被害を軽減できるように、まずは狩猟者の確保も含めまして猟友会とともに積極的に捕獲活動を進めていく。とともに、併せて農地を維持・保全するために防護柵の設置等に係る取組を引き続き支援していく必要があるというふうに考えてございます。 ○議長(川崎一樹君) 6番 岡 義明君 ◆6番(岡義明君) ぜひ、進めていっていただきたいんですけれども、地域おこし協力隊ということで答弁ありましたけれども、ちょうどこの日曜日ですけれども、この獣被害対策についての質問に前もって、私もさきにその点で困っておられる農家の方々とか地域の方々と一緒に山へ上がったり調査してまいりました。ちょうど狩猟の解禁もありまして、狩猟のハンターの方々が山に入っておりました。「どうでしたか、捕れましたか」と聞いたら、「1匹出てきたけどちょっとよう捕らんかったんや」ということで、本当に大変だと思うんです。急な斜面を登って、犬を連れて。そして1人や2人でできないですから、確か6人から8人ぐらいおったかな、組んで狩猟しておりましたけれども、その中にひときわ若い方が入っておりましたけれども、恐らく地域おこし協力隊の方だと思うんですけれども、その地域おこし協力隊の方の活用方法です。どういうふうに活用していくのか、取り組んでいくのかというのがちょっと分かりにくいんですけれども、その点、説明お願いしたいなと思います。 ○議長(川崎一樹君) 井口産業振興課長産業振興課長(井口和哉君) 地域おこし協力隊についての御質問でございます。 地域おこし協力隊については、今年10月1日から1人配置しておりまして、今後狩猟免許を取得していただき、猟友会と一緒に被害状況の確認や捕獲おりの設置など獣被害対策に向けて取り組んでいただくとともに、農家の方々に農地を維持するための取組に対する意識を高めていただき、その中で狩猟免許を取得するなど有害鳥獣の捕獲についてさらに積極的に取り組んでもらえるよう、この協力隊の隊員を中心に猟友会、市、また関係機関と連携を深めてまいりたい、そういう活動を行っていただきたいというふうに考えてございます。 ○議長(川崎一樹君) 6番 岡 義明君 ◆6番(岡義明君) すみません。中項目全体でやらせていただいております。一括してやらせていただいていますので、御理解お願いします。 海南市のホームページ見させていただいたら被害対策として何か資料でもあるんかなと思ったらこういうのが出てきました。農作物被害防止対策マニュアルというの出てきました。これ、中身を拝見させていただくと、まさにどないしてイノシシなどから田畑を守るのかという実践的なもんです。ワイヤーメッシュの取付け方から始まって、アライグマとタヌキの見分け方とかいろいろありますけれども。何を言いたいかといいますと、このほかに何も出てこなかったんですけれども、やっぱり計画的な対策が必要かなと思うんです。ここには、せっかくつくっていただいているんですけれどもなかなかその計画が見えてこないんです。そこでこの計画的な対策というのが必要やと思うんですが、当局の考えはどうなんでしょうか。 ○議長(川崎一樹君) 井口産業振興課長産業振興課長(井口和哉君) 計画的な対策、取組についてでございます。 先ほどの御指摘と同様になかなか難しい課題でもございますけれども、市としましては平成17年から令和元年度までの15年間で約530キロメートルの防護柵の設置を支援するとともに、猟友会の協力の下、銃、なわによる狩猟や捕獲おりの設置等によりまして約8,500頭の有害鳥獣を捕獲しているという状況でございます。なかなか抜本的な対策というのが見いだせてございませんけれども、今後もこれらの取組を進めて、できる限り獣被害を軽減できるよう関係団体の方々とも協議をさせていただきながら、意見交換をさせていただきながら取り組んでまいりたい、そういうふうに考えてございます。 ○議長(川崎一樹君) 6番 岡 義明君 ◆6番(岡義明君) 産業振興課が担当しているんですが、教育委員会の昨年のこの評価です。この中に、近年通学路にイノシシ等の動物が出ることがあり、対策を考える必要があると書かれています。だから、産業振興課だけじゃなくて、やはり、別途何か専門的な推進室とかそういうのをつくっていく必要があると思うんですけれども、どのように考えておられるのでしょうか。 ○議長(川崎一樹君) 井口産業振興課長産業振興課長(井口和哉君) 対策室の設置についての御質問でございます。 最初の御質問でもお答えをさせていただきましたけれども、現時点では総務担当部署との検討はしてございません。その中で、議員御提言のとおり農業政策を担当している産業振興課だけの取組ではなく、農業委員会、環境課、あるいは教育委員会等々も連携する中で鳥獣対策に今後も引き続き取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。 ○議長(川崎一樹君) 6番 岡 義明君 ◆6番(岡義明君) これは、三重県の伊賀市が獣被害対策に成功した事例というのが出されています。これは、多分国か県かのモデル事業でやられたもんだと思うんですが、以前テレビなんかにも取り上げられたことがありました。たまたま私見ていたんですけれども、伊賀市の場合はイノシシだけじゃなくて鹿とか猿の農作物被害が非常に深刻だったということですが、この計画に携わった三重県農業研究所の山端さんという方が一生懸命やっておるんですけれども、この方は何て言うてるかというたら、獣被害については、人間が何とかできる問題やと言うているんです。ですから、やっぱり調査をきちっとする、そしてその調査に基づいた科学的見地で獣被害対策を進めていく。これが成功する取組というか成功するためにはこういうことが必要だと思うんですけれども、その点から言えば、きちっとした獣対策を中心に担うハブの役割をする獣被害対策室の設置が必要だと思うんです。あらゆる角度から取組を行う必要があります。一度、また見ていただいたらいいと思うんですけれども。ですから、そのハブの役割を担う獣被害対策室なるものを設置したらと考えているんですけれども、今後も今の体制そのままで獣被害を食い止められると思っているんですか。展望が持てるんでしょうか。その点を教えてください。 ○議長(川崎一樹君) 井口産業振興課長産業振興課長(井口和哉君) 岡議員からの再度の御質問でございます。 現状の対策につきましては、県内でも狩猟期間を含め年間を通して報償金を出して行っている自治体というのは、県内他市でも御坊市と海南市のみでございます。その中で、実際、有害鳥獣対策につきましては、やはり猟友会の皆さんとともに狩猟に積極的に取り組んでいく、また今年10月からも地域おこし協力隊の1人を配置して狩猟に取り組んでいる中で、一つは狩猟に積極的に取り組んでいく点、それから併せてやはりイノシシの餌場にならないような環境整備も大変重要でございますので、その点も農家の皆様に自身の農地を適切に管理していただくように、行政だけじゃなく農家の皆様、共に連携しながら取り組んでいくということが大切だというふうに考えてございまして、引き続きこういった取組をまずは行っていくというのが重要かというふうに考えてございます。 ○議長(川崎一樹君) 6番 岡 義明君 ◆6番(岡義明君) 猟友会等へ頭数に併せて補助なんかもしていると。そしてまた新たに免許を取られる方についてもいろいろ補助をしているというんですけれども、実際には、確かに県下でずば抜けて海南市は補助していると思うんですよ。しかし、実際に猟をしてみようかとしたら道具をそろえるだけでもライフル銃とか散弾銃、平均18万円いるらしいです。そして、そこへガンロッカーといってその銃を保管するロッカーとか、様々そういう物品だけでも24万円かかるねんてな。平均です。そして、年間のランニングコスト、これも3年に1度の講習を受けなければならないんですけれども、これを3年に1度ですから3分の1に割って1年間でいろいろ計算しましたら、4万3,000円くらいかかる、年間に、銃を持つことによって。そして、猟友会入ったら猟友会の会費も3万6,000円ほど要るねんな。これら足したら約10万円、年間要ってくると。そこに、先ほどの銃をそろえたりロッカーを買うたりすれば41万9,000円が--平均ですよ、10万円ほどの銃から100万円超すやつもあると思うんですが、平均それだけかかるというんやね。ですから、海南市は県下でもずば抜けて補助をしているのは認めますけれども、そうしたことからいろいろ猟友会の不満もあるようです。ちょうど私も山へ入ったときにその猟友会の方に会って聞いたんですが、やっぱり補助をもうちょっと何とか言うてよ、と言われたんで今日は言うたんですけれども、そんなんで結構一般的に見て分からないようなこのランニングコストが、費用がかかってくるということだそうです。 そこで、市長にお伺いしたいんですけれども、課長さんはちょっとううん、と言うていたけれども、獣被害対策室の設置です。ハブの役割を果たす、そういう設置をしなければならないときに入ってきているんちゃうかなと。農家だけではもう対策することできないと言うているんです。農家の方、言うているんですよ。何とかしてもらわな、もうわしらの力じゃどうにもならん状況や、とこんなん言うんで。やっぱりこの一段上げた対策室、構えです、やっぱり。その点、設置していくことが必要だと思うんですけれども、市長としてのこの獣被害への考えと対策室についてどのように考えているかお答えください。 ○議長(川崎一樹君) 市長 神出政巳君 ◎市長(神出政巳君) 対策室の設置についてでありますが、職員体制の関係もありましてなかなかいきなりというのは難しいものでありますが、議員御発言のとおり、イノシシ等の有害鳥獣捕獲頭数は年々増加傾向にあります。また、昨今では通学路をはじめ市街地にもイノシシ等が目撃されるケースもあります。先ほど、担当課長からお答えをさせていただきましたが、農業者だけでなく行政をはじめ、特に猟友会の皆様の御協力を得ながら取組を進めていくことが今は重要であると考えております。 今後も引き続き有害鳥獣被害の状況を見る中で、より効果的な対策について関係者の御意見等もお聞きしながら取り組んでまいりたいと思います。 ○議長(川崎一樹君) 以上で、6番 岡 義明君の質問を終了いたします。 この際、昼食のため午後1時まで休憩いたします。                           午前11時48分休憩-----------------------------------                             午後1時開議 ○議長(川崎一樹君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 日程第1 一般質問を継続いたします。 次の質問者の質問に入ります。 8番 上村五美君  〔8番 上村五美君登壇〕 ◆8番(上村五美君) どうもこんにちは。無所属の会の上村でございます。 それでは、議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして、11月定例会での一般質問をさせていただきます。 本題に入らせていただく前に、こたびの定例会におきましては、図らずも全国的に新型コロナ感染症のいわゆる第3波とも言われる感染の波が襲来してきたさなかでの開催となったわけですが、先週後半には海南保健所管内でも計10人となるクラスターが発生したという県の発表及び報道がなされていたところであります。 このように、コロナ禍においては長期戦の様相も呈してきておりまして、当面はハンマーとダンスを繰り返しながら、その終息を待たなければならない状況ではあるのでしょうが、特に高齢者の方や基礎疾患のある方には重症化するリスクが高いことも報告されているところでもございまして、市民の皆様方には十分に御注意いただきますようお願い申し上げるものであります。 それでは、改めてここから一般質問に入らせていただきます。 今回は、70歳定年制を見据えた高齢者雇用の振興についてを質問させていただきます。 近年、少子高齢化が急速に進展する中、地域の経済活力を維持するため、スキルのある高年齢者が安心して働けるように、令和3年4月から高年齢者雇用安定法の改正によって、来春から70歳定年を企業の努力義務として位置づけることとなりました。 このためか、既に現役を退かれたシニアの方々が、就労相談のために全国300か所の生涯現役支援窓口の設置されたハローワークに、おおむね60歳以上の方、特に65歳以上の方々が再就職を目指して来所されているということであります。 また、総務省の調査では、働く高齢者は増加しており、働きたいが働けていない高齢者は65歳以上で顕著な状況となるなど、高年齢者が年齢に関わりなく働くことのできる雇用環境の整備が急務となってきている中で、平成25年には高年齢者雇用安定法が改正され、65歳までの定年の引上げ、65歳までの継続雇用制度の導入、また、定年の廃止のいずれかの措置を講ずることが努力義務ともされております。 そして、その後も平成26年には全ての団塊の世代が65歳に到達し、厚生年金の支給開始年齢の引上げが決定したことを背景に、60歳定年後の新たな雇用の創出や地域社会で活躍できる環境整備の必要性が高まったことを受け、先ほども申し上げましたが、今回新たに法律が改正され、令和3年4月からは企業側に対し、70歳までの就業機会の確保を求める努力義務規定が盛り込まれることとなりました。 そのような中で、現在、国においては、高年齢者が年齢に関わりなく働くことができる企業の拡大、高年齢者が地域で働ける場や社会を支える活動ができる場の拡大、高年齢者の再就職支援の充実・強化、そして、ハローワーク等による高年齢者雇用確保の措置未実施企業に対する啓発指導の大きく4項目を柱として、高年齢者雇用対策に取り組んでいただいているところということでございます。 そこで、中項目1についてであります。 まずは、地域の高齢化率から確認してまいりたいと存じます。 総務省のデータによると、令和2年の日本の65歳以上の高年齢者数は3,617万人、高齢化率は28.7%となっており、毎年毎年、過去最高の更新が続いているということです。 また、これは未来の話ですが、2055年には高齢化率は40%を超えるという推計も出ているところであります。 そこで、このような中、本市の65歳以上の方の人口とその高齢化率はどうなっておりますか。さらに、この本市の高齢化率は、今後どのようになっていくと予測されておりますか、お伺いいたします。 次に、中項目2についてであります。 9月20日の日本経済新聞に、「総務省推計、働く高齢者16年連続の増加」ということで、現在、日本の65歳以上の4人に1人が就業しているという記事が載っていたのですが、今後は、70歳まで働ける会社や定年制のない会社も増えてくると予想される中、個人の働き方も多様化し、70歳以上まで現役で働く方々もさらに増えてくると予測されるところであります。 そういう中で、地元で無理なく働ける場を探す手助けをしてくれるという生涯現役支援窓口が、全国300か所のハローワーク内に相談窓口を設けているということなのですが、本市のハローワーク海南にも生涯現役支援窓口は設置されているのですか、お伺いいたします。 次に、中項目3についてであります。 前述の既に現役を退かれた高齢者の方が、やりがいを持って、再び地元で無理なく働ける場を紹介してくれるハローワークの生涯現役支援窓口から、さらにその取組を進めて、個々の地方自治体が中心となって、シルバー人材センターや商工会議所、社会福祉法人、その他の関連団体等々と連携を強化した生涯現役促進地域連携協議会という組織が、和歌山県では新宮市役所内に設置されていると聞くのですが、これはどのような組織なのか、その詳細やメリットなどを教えてください。 また、どのような理由で新宮市が厚生労働省から選抜されたのですか、お伺いいたします。 以上で登壇しての質問を終わらせていただきます。 それでは、御答弁のほうよろしくお願いいたします。 ○議長(川崎一樹君) 当局から答弁願います。 井口産業振興課長  〔産業振興課長 井口和哉君登壇〕 ◎産業振興課長(井口和哉君) 8番 上村議員の70歳定年制を見据えた高齢者雇用の振興についてお答えします。 まず、中項目1の本市の高齢化率についてでありますが、全国的に人口減少の歯止めがかからない状況の中、高齢化も進み、本市では、令和2年9月末現在で、65歳以上の人口が1万8,130人、率にしますと全国平均よりも高い36.4%となっております。 また、国立社会保障・人口問題研究所の推計では、本市の高齢化率は、2040年には41.9%、2060年には43.6%にまで上昇するものと見込まれております。 次に、中項目2の生涯現役支援窓口についてであります。 厚生労働省所管の生涯現役支援窓口については、特に65歳以上の高齢求職者に対する再就職支援や求人開拓等を支援するための窓口でありまして、全国300か所のハローワークに設置されており、和歌山県内では和歌山市と田辺市に設置されておりますが、本市のハローワーク海南には設置されておりません。 中項目3の厚生労働省所管の生涯現役促進地域連携事業については、少子高齢化が加速している日本において、年齢に関わりなく今までの経験や技能を生かして働き続けることができる生涯現役社会の実現を目指す事業でありまして、地方自治体が中心となって構成される協議会等からの提案に基づき、地域における高齢者の就労促進に資する事業を幅広く実施するものであります。平成28年度に事業化され、これまで全国95の自治体が実施する中で、和歌山県内では新宮市が令和元年度に実施しております。 新宮市では、新宮市と商工会議所、シルバー人材センターで構成された協議会を設立し、厚生労働省和歌山労働局の受託事業として認定を受け、高年齢者が毎日、あるいは週に2日から3日といった形で働きたいと考えている方々の活躍の場を広げること、また、ボランティア活動、趣味、サークル活動の社会参加も応援する事業となっているほか、高年齢者や企業・個人経営者向けのセミナーも、年1回から3回程度開催することで、それぞれの就業意欲の向上を目指しているとお聞きしてございます。 ○議長(川崎一樹君) 8番 上村五美君 ◆8番(上村五美君) それでは、大項目1の70歳定年制を見据えた高齢者雇用の振興についての再質問をさせていただきます。 まずは、中項目1の本市の高齢化についてであります。 令和2年9月末現在の本市の65歳以上の人口は1万8,130人、高齢化率は36.4%ということで、これは全国平均よりも高い。そして、さらに今後も本市の高齢化率は伸びていくということでありますが、一般的に、15歳から64歳を生産年齢人口、65歳以上を高齢者人口としたとき、生産年齢人口が減り、高齢者人口が増えていく本市の就労者の人口動態の中で、本市の企業の生産性を保ち、さらに向上させていくためにはどうすればいいのか。また、そういう中においての高齢者従業員の健康面などについてはどうなると見ておられますか、お伺いいたします。 ○議長(川崎一樹君) 井口産業振興課長産業振興課長(井口和哉君) まず、企業の生産性についてでありますが、今後、全国的に人口減少・高齢化が進む社会におきまして、本市においても同様に、労働力人口が減少し、労働生産性が低下していくことが予測されてございます。 そのため、一人一人の労働生産性を上げていくことが必要になるものと考えておりますし、また、社会の活力を維持し、持続的な成長を実現するためには、高年齢者が活躍できる機会を確保し、その能力を十分に生かせるような環境づくりが必要になるものと感じているところでございます。 次に、高齢者従業員の健康面でありますけれども、生涯現役で働き続けるということについては、健康で意欲的な高年齢者が、年齢に関わりなく活躍し続けられる社会の実現を目指すことでありますので、健康寿命が延びることにも寄与するのではないかというふうに思ってございます。 ○議長(川崎一樹君) 8番 上村五美君 ◆8番(上村五美君) 御答弁いただきました。 私も、今後、人口減少や高齢化が進む中、地域の産業を維持し発展させていくためにも、その生産性を上げることはもとより、その一環としてもスキルを持った高齢者の皆さんがしっかりと活躍できる環境を整備することは絶対であり、全ての世代が生涯、エージレスに働き続けられる自由で流動性のある社会を創設していくことこそが、本市の活性化はもとより、高齢者の皆さんの健康の増進や社会的孤立を防ぎ、いわゆるクオリティー・オブ・ライフの向上にもつながっていくのだろうと思っているところでありまして、このような状況下において、某大手家電量販店などは、最長80歳までの雇用の延長が可能となるなど、日本の様々な企業が、このエージレスな動きに追随しているところでもあり、本市の行政としても、そのあたりのフォローアップのほうを重ねてよろしくお願いするものであります。 続きまして、中項目2、生涯現役支援窓口についてであります。 和歌山県内では、和歌山市と田辺市のハローワークに、再就職などを目指すおおむね60歳以上の方を対象に各種サービスを行っている生涯現役支援窓口が設置されているということでありますが、本市のハローワーク海南には設置されていないということであります。これはどういう理由からなのでしょうか、生涯現役支援窓口の設置基準について教えてください。お伺いいたします。 ○議長(川崎一樹君) 井口産業振興課長産業振興課長(井口和哉君) 生涯現役支援窓口についてでありますけれども、平成29年度に策定された国の働き方改革実行計画の中に位置づけられてございまして、令和2年度までに全国300か所設置することを目標とされてございます。 そのような中で、設置基準については、失業者の規模等を踏まえまして、厚生労働省の判断によりまして設置されており、その中で、和歌山県においては和歌山市と田辺市に設置されたものでございます。 ○議長(川崎一樹君) 8番 上村五美君 ◆8番(上村五美君) 御答弁いただきました。 生涯現役支援窓口の設置基準については、失業者の規模等を踏まえた厚生労働省の意向であるということでありますが、私的には、今後、構造的な高齢化が進んでいく本市においても、高齢者の就労の機会をしっかりと担保する意味において、今こそ国と基礎自治体という構造上の垣根を越えて取り組んでいかなければならない時期に来ているのではないかという思いを一言申し上げまして、次の質問にいかせていただきます。 次に、中項目3、生涯現役促進地域連携協議会についてであります。 私は、これについては、これからの高齢者の雇用促進に係って、企業側には慢性的な就労者不足の解消を、高齢就労者側には、無理なく自分の持っているスキルを生かした就労を通じてのクオリティー・オブ・ライフの充足をそれぞれ満たしていくために、基礎自治体内の様々な団体がコミットして、適正な就労先を紹介してくれる労使ともにウィン・ウィンの非常に意味のある取組であると思っているのですが、新宮市は、どのようにして厚生労働省からの受託事業としての生涯現役促進地域連携協議会の認定を受けて選抜されたのでしょうか、お伺いいたします。 ○議長(川崎一樹君) 井口産業振興課長産業振興課長(井口和哉君) 新宮市における生涯現役促進地域連携事業についてでありますけれども、まず、地域の実情に応じ、高年齢者の多様な就業機会の確保に係る方策について協議を行う協議会を設置した上で、事業の趣旨・目的、事業内容、事業実施による効果等を示した事業構想(案)を作成し、国が組織する評価委員会の評価を経て決定される流れとなっておりまして、採択された場合は、事業構想(案)を基に、地域高年齢者就業機会確保計画を厚生労働省大臣に提出し、同意を受けた後、事業に着手できると、こういう流れになってございます。 ○議長(川崎一樹君) 8番 上村五美君 ◆8番(上村五美君) 御答弁いただきました。 新宮市の生涯現役促進地域連携協議会は、基礎自治体である新宮市が国に事業構想(案)を出し、国の評価委員会において決定されたということであります。 これについては、高齢化率の高い本市においても、企業の慢性的な労働者不足の緩和や高齢者のクオリティー・オブ・ライフの充実のために、生涯現役支援窓口しかり、この関連団体等々と連携を強化した生涯現役促進地域連携協議会の設営においてもぜひ前向きに検討し、開設、運用していただきたい施設であると思っているのですが、当局としては、どのように考えられておられますでしょうか、お伺いいたします。 ○議長(川崎一樹君) 井口産業振興課長産業振興課長(井口和哉君) 生涯現役支援窓口、それから、生涯現役促進地域連携協議会についてでございますけれども、現在、本市では、若年層等の就業促進及び人材確保に関する施策と労働局が行う職業紹介、事業所指導等の施策とが密接な連携の下、円滑かつ効果的に実施していくことを目的に、平成29年11月から海南市役所内にハローワーク海南就職支援センターワークサロンかいなんを開設してございます。 また、定年退職者等を含む就業支援を効果的に実施するため、市産業振興課をはじめ高齢介護課、社会福祉課、子育て推進課、また、和歌山労働局の各関係部署で構成する協議会を設置し、必要な取組について協議する中で、求職者に対する相談、職業紹介等の支援に取り組んでいるところでございます。 そのため、他市で設置されております生涯現役支援窓口と同様の機能を有した窓口が、海南市役所内にも設置されているものというふうに考えてございます。 また、厚生労働省の生涯現役促進地域連携事業については、本市では実施しておりませんけれども、高年齢者を含めたスキルアップセミナーや雇用ニーズ調査などの事業をハローワークにおいて実施しているほか、和歌山県においても、就活・サイクルプロジェクトとして、結婚や出産等で一度離職した女性、定年退職された方、転職希望者等に対して企業情報の提供、セミナー、合同企業説明会の開催など就業支援にも取り組んでいるところでございます。 今後も引き続き、これらの事業を充実できるよう、市はじめ、ハローワーク、県、関係団体が連携し、地域企業の魅力、それから求人情報等の発信及び求職者と地域企業のマッチング機会を提供するとともに、多様な雇用・就業機会の創出のための取組を検討する中で、御提言の国の生涯現役促進地域連携事業の活用も検討協議できればというふうに考えてございます。 ○議長(川崎一樹君) 8番 上村五美君 ◆8番(上村五美君) 御答弁いただきました。 現在、本市では、生涯現役支援窓口や生涯現役促進地域連携事業は実施されていないが、海南市役所内にハローワーク海南就職支援センターワークサロンかいなんが開設されており、そこで高齢者の相談にも応じてもらえるとのことであります。 しかしながら、市民の皆様はこのことをどの程度御存じなのでしょうか。 本市には、ハローワークのほかにワークサロンかいなんにおいて、高齢者の雇用に対して対応してくれる相談窓口が設置されているということになりますが、私はせっかくの施設も、市民の皆さんに知っていただいて、活用していただかないと意味はありませんし、非常にもったいないと思っているところでもあります。 そこで、今後、市民の皆さんに広く、特に高齢者の方にワークサロンかいなんをよく知っていただき、十分に使っていただくための取組としての当局のお考えをお伺いいたします。 ○議長(川崎一樹君) 井口産業振興課長産業振興課長(井口和哉君) ワークサロンかいなんの周知及び活用についてでございます。 ワークサロンかいなんが市役所内にあることをより多くの皆さんに知っていただくため、この12月の市広報紙に専用チラシを折り込むほか、社会福祉協議会が発行する広報紙への掲載、また、市ホームページ、フェイスブック等のSNSを活用した周知にも引き続き取り組んでまいりたいというふうに考えてございます。 また、これらに加えて、市及びハローワークはもとより、商工会議所や商工会をはじめ、シルバー人材センター、社会福祉協議会等の関係機関と連携しながら、ワークサロンかいなんを積極的に活用していただけるよう、引き続き呼びかけてまいりたいというふうに考えてございます。 ○議長(川崎一樹君) 8番 上村五美君 ◆8番(上村五美君) 御答弁いただきました。 今回は、来年度早々の施行となる改正高齢者雇用安定法への本市の対応とそれに伴う高齢者の皆さんの就労支援について、いろいろと御意見の交換をさせていただいたわけですが、現実的にも生涯現役社会が刻一刻と迫ってきている中、本市においては、まずは、ワークサロンかいなんをベースとして、本市の高齢者の皆さんが生きがいを持って働ける労働市場をしっかりと創造していただきますよう強くお願い申し上げまして、私の今回の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 ○議長(川崎一樹君) 以上で、8番 上村五美君の質問を終了いたします。 この際、暫時休憩いたします。                           午後1時22分休憩-----------------------------------                           午後1時34分開議 ○議長(川崎一樹君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 日程第1 一般質問を継続いたします。 次の質問者の質問に入ります。 3番 森下貴史君  〔3番 森下貴史君登壇〕 ◆3番(森下貴史君) それでは、議長のお許しを得まして、登壇しての一般質問を始めます。 まず、大項目1、ため池の防災対策についてお伺いいたします。 日本は災害大国であり、昔から多くの災害が発生してきています。一言に災害と言ってもいろいろな種類がありますが、その中でも風水害は毎年のように発生しており、日本全国に被害をもたらしています。そんな風水害を防ぐ機能を持ったものの一つにため池があります。ため池はもともと農業への活用を目的に作られたものですが、古くから災害時の洪水調節、土砂流出防止としての機能も存在しています。そして、日本全国に20万を超えるため池が存在しています。 このように、ため池には災害を防ぐ機能がありますが、一方で、豪雨、地震などがあるとため池そのものが壊れてしまい、ため池が決壊し、それによって被害が拡大することもあります。 現状として、ため池は水利組合、集落などの受益者を主体とした組織によって管理されていますが、農家戸数の減少、土地利用の変化から管理及び監視体制の弱体化が懸念されています。 そこで、中項目1、管理状況について質問させていただきます。 海南市にあるため池には、現在も利用されているものがある中、農家戸数の減少、土地利用の変化などから現在では利用されていないため池もあると思いますが、利用されているため池、また、利用されていないため池は把握されていますか、お伺いいたします。 続きまして、利用されているため池では、管理者やため池の状態等はきちんと把握されていると思いますが、利用されていないため池の管理者などの状況把握はどのようになっているのかお伺いいたします。 利用している、利用していない、また、利用頻度等により管理状況に差が発生していないか、また、差があるならどのような対応を今後取るおつもりですか、お伺いいたします。 次に、中項目2、ため池等災害危機管理対策事業について質問させていただきます。 この事業は、災害発生の危険性を予測し、必要なハード整備を行うとともに、ため池決壊や冠水等によるハザードマップの作成等を支援し、地域の防災レベルに応じた自助、共助、公助のバランスよい防災力の向上を図る事業であると思います。 質問ですが、このため池等災害危機管理対策事業の調査対象のため池は幾つになりますか。また、この事業で調査する内容はどのようになっているのかお伺いいたします。 続きまして、調査後、市としてはどのような対応を取っていくことになるのか、スケジュールと併せてお伺いいたします。 近年多くなっているゲリラ豪雨はじめ大雨時や台風時の池の状況は、市としてどのようにして把握しているのかお伺いいたします。 続きまして、大項目2、健康診断についてお伺いいたします。 健康診断とは、皆さん御承知のとおり、診察及び各種の検査で健康状態を評価することで、健康の維持、疾患の予防、早期発見に役立てるものです。 必要性としては、早期には自覚症状がなく、症状が現れたときには既に進行しているという病気は少なくありません。症状のない病気を早期に発見するには、無症状のうちから定期的な健康診断を受けることが大切です。自らの健康を守るためにも、まずは一人一人が自分自身の体に向き合うことが予防の第一歩です。 健康診断の目的としては、一次予防として、健診結果から生活習慣の改善をし、病気を予防することであり、二次予防として、病気を早期に発見し、早期治療につなげることです。 つまり、健康診断の目的は自覚症状のない初期の段階で異常を発見することです。 健康診査の心構えとしては、1点目に、毎年欠かさず健診を受けること、2点目に、健診結果に必ず目を通し保存すること、3点目に、結果はきちんと受け止め、改善目標を立てること、4点目に、気になることがあれば健診機関に相談すること、5点目に、二次検査(再検査、精密検査)を恐れない、面倒がらないこと、6点目に、異常なしを過信せず、日頃から体のチェックを行うことの6か条が重要であるとよく言われています。 質問ですが、中項目1、今年度から内視鏡による胃がん検診が隔年になりました。その影響で、個人で健康診断を受けに行っていた方が予約しなくてもよくなったと聞きました。その影響で受診者数が減少していないか心配です。健康診断の受診者は、昨年に比べ今年はどのように推移しているのかお伺いいたします。 続いて、中項目2、歯周疾患検診についてお伺いいたします。 市では、歯と口の健康は、口から食べる喜び、話す楽しみを保つ上で重要であり、また、歯周病で歯を喪失することにより、体全体に大きな影響が及ぶこと、歯周病が全身の様々な病気に関わっていることも明らかになっており、全身の健康づくりにおいて、身体的な健康のみならず、精神的、社会的な健康にも大きく寄与するものであるとの認識の下、乳幼児期から成人に至るまで、乳幼児健診、学校等での歯科健診、また、成人を対象とした歯周疾患検診等を実施しています。 成人対象では、健康増進法を基に実施される健康増進事業補助事業を活用し、高齢期における健康を維持し、食べる楽しみを享受できるよう歯の喪失を予防することを目的とし、40歳、50歳、60歳、70歳を対象とする歯周疾患検診を行っています。市でのこの現状はどのようになっているのか、お伺いいたします。 中項目3、眼科検診についてをお伺いいたします。 高齢化社会において、健康寿命の延伸は極めて重要な課題です。平成26年の厚生労働白書「健康長寿社会の実現に向けて」では、がん、循環器疾患、糖尿病、慢性閉塞性肺疾患の4大疾病と、メンタルヘルス、ロコモティブシンドローム、オーラルケアが取り上げられていますが、視覚障害には触れられていませんでした。 しかし、目が見えるという視覚器の健康は、健康寿命にとって極めて大きな位置を占めていると考えます。特に、40歳以上の日本人の20人に1人は緑内障を患っていると推定されており、その9割は特有な症状がないため気づかれていないと言われています。しかも、緑内障は、治療が遅れると最終的には視力を失い、失明します。そのため、緑内障検診、あるいは眼科検診として様々な形で検診を実施する自治体が増えてきています。 そこでお伺いしますが、海南市の現状はどのようになっているのか、お伺いいたします。 以上、登壇しての一般質問を終わります。 ○議長(川崎一樹君) 当局から答弁願います。 内芝建設課長  〔建設課長 内芝壽郎君登壇〕 ◎建設課長(内芝壽郎君) 大項目1、ため池の防災対策について、中項目1、管理状況についての3点にお答えします。 1点目のため池の利用ですが、本市が確認しているため池の数は822か所、このうち、利用実態があるため池は8割程度で、約2割のため池は利用されていないと考えております。 次に、2点目のため池の状況の把握でありますが、個人などが所有・管理しているため池については、平成23年度に作成したため池台帳の情報を基に、農業用ため池の届出をお願いする中で、利用状況等を確認しております。 また、市が所有者となっているため池については、現在、利用されている方に状況を確認しているところです。 次に、3点目の管理の対応については、ため池を適正に管理していただくため、こちらで把握している水利関係者に対して、ため池及び水路の防災と維持管理をお願いしています。ため池等を正常に保つため、浮遊物の除去や草木の刈取りなどの日常の維持管理や、防災面では、大雨など気象情報に注意して、事前の水位低下や巡回など、また、異常が発生した場合の対応などを書面でお知らせしています。 しかしながら、この通知は、全てのため池の所有者・利用者に行っていないこともあって、適正に管理されていないため池が存在していることから、まずは、利用実態を整理した上で、個人の所有者にも啓発をしてまいります。 続きまして、中項目2、ため池等災害危機管理対策事業についての3点にお答えします。 1点目の調査対象の数と調査内容でありますが、ため池等災害危機管理対策事業では、主に防災重点ため池を対象に取組を進めています。 防災重点ため池とは、ため池が決壊した場合の浸水想定区域に、家屋や公共施設等が存在し、人的被害のおそれがあるため池のことで、海南市では200か所のため池が防災重点ため池となっております。 現在、この事業では4点の取組を行っていて、1点目は県営事業によるため池の改修、2点目は県営事業による改修を事業化するための計画概要書の作成、3点目は浸水想定区域図及びハザードマップの作成、4点目は小規模な改修やため池廃止に向けた改修などが取組の内容となっております。 この取組の中で行う調査としましては、浸水想定区域図の作成に当たって、現地の地形調査、ため池が決壊した場合の範囲や深さなどの解析などを行っています。 また、計画概要書や詳細設計に当たっては、ため池堤体の地質調査などを行って、整備方針を決定しています。 次に、2点目の調査後の対応については、まずは、防災重点ため池200か所のハザードマップを作成して、浸水想定区域に関係する皆様にお知らせすることが最優先であると考えて事業に取り組んでいます。 また、これに並行して、防災重点ため池の整備にも取り組んでおり、決壊した場合の影響度が大きいため池から順次事業化しながら、豪雨や地震に対するため池の機能維持に必要な補強対策を行っているところでありますが、整備につきましては、事業対象のため池が多いことや、必要な補強対策に要する費用が大きいことから、対策を完了するまで長い時間を要すると考えております。 次に、3点目の大雨時の状況把握につきましては、ため池の管理者、また、市職員が見回るような体制を取っていないため、状況は把握できてございませんが、雨がやむとため池の管理者や市職員が、異変がないか巡回して状況を確認しております。 ○議長(川崎一樹君) 村田健康課長  〔健康課長兼海南保健福祉センター長 村田かおり君登壇〕 ◎健康課長兼海南保健福祉センター長(村田かおり君) 大項目2、健康診断についての3点の御質問にお答えします。 まず、がん検診の受診者数についてですが、本年4月から10月末までの受診者数を昨年度の同期間と比較しますと、胃がん検診は隔年となった影響から1,928件の大幅な減少となっておりますが、肺がん検診は279件の増加、大腸がん検診は6件の減少、乳がん検診は116件の減少、子宮がん検診は61件の減少となっており、胃がん検診と比較すると小幅な増減となっていることから、胃がん検診が隔年となったことによるその他のがん検診への影響は、ほぼないものと考えています。 次に、歯周疾患検診についてですが、令和元年度の受診者数は178人、受診率は6.28%となっており、平成30年度と比較しますと、受診者数で75人の増加、受診率で2.78%の増加となっております。この増加の主な要因としましては、40歳と50歳に限定していた個別通知の勧奨対象者を令和元年度から60歳、70歳にも拡大したことによるものと考えております。 また、後期高齢者医療の歯科健康診査は75歳、80歳、85歳と90歳以上の方に個別通知しており、令和元年度の受診率は6.29%で、本市の歯周疾患検診の受診率とほぼ同じ状況になっております。 歯周疾患検診につきましては、受診率は向上しているものの、10%を切る状況が続いていることから、今後とも口腔ケアの大切さを様々な機会を捉え啓発してまいりたいと考えています。 次に、成人眼科検診についてですが、成人期における眼科検診は、健康増進法に基づく健康診査として取り上げておらず、補助事業の一環として取り組むことができないことから、眼科検診を単独で実施している自治体が少ないのが現状であり、本市においても単独では実施しておりません。 しかしながら、高齢者の医療の確保に関する法律に基づき、医療保険者に実施が義務づけられている40歳以上の方を対象とした特定健康診査において、受診した者のうち血圧や血糖の値が一定の基準に該当した方は、眼底検査を公費で受けることができることとなっております。 ○議長(川崎一樹君) 3番 森下貴史君 ◆3番(森下貴史君) 御答弁いただきました。 それでは、大項目1、ため池の防災対策について、再度質問させていただきます。 まず、中項目1の管理状況について、質問させていただきます。 個人などが所有・管理しているため池については、平成23年度に作成したため池台帳を基に利用状況の把握を行ったと、それで、市が所有者となっているため池については、現在利用されている方に状況を確認しているところであり、管理状況については、全てのため池の所有者・利用者に行っていないこともあって、適正に管理されていないため池が存在しているという実態が分かりました。 それでは、防災ため池以外で、利用実態があるため池についてですが、適正に管理されていないため池というのが分かったんですけれど、今後どのような対策を市として進めていくのか、お伺いいたします。 ○議長(川崎一樹君) 内芝建設課長 ◎建設課長(内芝壽郎君) 防災重点ため池以外のため池につきましては、ため池台帳を整理すると、利用実態があるものの管理者が明確でないため池が数多くあることから、現在、情報を集めて維持管理体制の整備を進めているところです。 まずは、維持管理体制を整えた上で、関係者と調整を図りながら、水量を減らす対策や廃止に向けた整備に取り組んでまいりたいと考えてございます。 ○議長(川崎一樹君) 3番 森下貴史君 ◆3番(森下貴史君) 状況が分からなかったらなかなか前へ進まないものだと思いますんで、早急に関係者の把握、管理者の把握等を進めていっていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 続いて、中項目2のため池等災害危機管理対策事業についてお伺いいたします。 防災重点ため池については、現在、調査をやっているということで、4点ばかり言っていただきました。県営事業によるため池の改修、県営事業による改修を事業化するための計画概要書の作成、浸水想定区域図及びハザードマップの作成、小規模な改修やため池の廃止に向けた改修ということで4点上げていただきましたが、3点目の調査終了後、浸水想定区域図及びハザードマップの作成を行うということなんですけれど、これのスケジュールは、今後どのようになっていくのか、お伺いいたします。 ○議長(川崎一樹君) 内芝建設課長 ◎建設課長(内芝壽郎君) 防災重点ため池200か所のうち、これまで52か所のため池のハザードマップを作成しまして、ホームページ上で公表しています。 残りのため池につきましては、現在、浸水想定区域を把握するための調査等を行っているところで、まずは、浸水想定区域を確定してからハザードマップを作成する流れで進めております。 作成したハザードマップにつきましては、令和3年度から市のホームページや自治会の協力を得ながら配布するなどして、順次公表しようと考えております。 ○議長(川崎一樹君) 3番 森下貴史君 ◆3番(森下貴史君) ハザードマップ、関係住民に配っていただくのは、本当に大変ありがたいことだとは思うんですけれども、ハザードマップがあるということは、避難のことも考えなければいけないと思うんですけれども、1回目の答弁のときに、大雨時の状況把握について、大雨時には状況を把握できていないと。でも、その後のため池の状況というのは見回って、異変がないかどうか巡回して状況を把握しているということなんですけれど、ハザードマップを配るということは、いざというときには避難するということも、住民避難ということも考えなければならないと思うんですけども、そのためにはため池の状況、大雨時の状況把握というのが非常に重要だと思うんですけど、緊急時の監視体制の強化が必要であると思いますが、この点の対策は、今後どのようなことを考えているのか、お伺いいたします。 ○議長(川崎一樹君) 内芝建設課長 ◎建設課長(内芝壽郎君) 豪雨や地震時における情報収集や監視体制は、さらに強化しなければならないと考えております。特に、被害の影響度が高い大きなため池については、豪雨や地震時にため池の状況を把握して、適切な判断や行動につなげられるよう情報収集しなければならないと考えております。 この対応としまして、例えば水位計等の管理施設を設置して、遠隔による監視ができないかなど、他の自治体などの取組を参考に検討してまいりたいと考えております。 ○議長(川崎一樹君) 3番 森下貴史君 ◆3番(森下貴史君) 今後は、適切な判断や行動につなげられるよう、情報収集に努めなければならないという市の考え、分かりました。水位計等の管理施設の設置等々についても、今後検討していただけるということだと思います。本当にハザードマップあっても、いつ逃げていいのか、また、そういう避難判断の基準というか、そういうものも今後、住民に示していかなければならないと思いますので、その点も含めて、今後よろしくお願いしたいと思います。ため池についての質問は、これで終わります。 続いて、健康診断について質問させていただきます。 今年から内視鏡による胃がんの検診が隔年になったことから、ほかのがん検診に対して非常に危惧していたわけですが、御答弁を聞きますと、昨年より若干減っているものもありますけれども、ほとんど差がないということで、その他のがん検診への影響はほぼないものと考えているという答弁でしたが、私も数字聞いていけば、そのように感じました。今後とも注意して、この数字については見ていっていただきたいと思います。 また、歯周疾患検診についてですけれども、40、50歳に限定した通知を60、70歳にも拡大したということなんですけれど、その割にはなかなか人数が増えていないように思います。フレイル予防の一環でもありますし、今後とも高齢化社会の中で、歯周疾患検診というのは重要になってくると思いますので、答弁でもいただきましたけれど、口腔ケアの大切さを様々な機会を捉えて啓発してまいりたいということなので、今後ともよろしくお願いいたします。 最後の成人眼科検診についてですけれど、一定の基準に該当した人は、眼底検査の機会が全くないわけではないとの御答弁でした。確かにホームページを見ますと、医師の判断に基づき選択的に実施しますと書かれております。 それでは、海南市ではどのぐらいの方が検査を受けているのか、お伺いいたします。 ○議長(川崎一樹君) 村田健康課長 ◎健康課長兼海南保健福祉センター長(村田かおり君) 本市の国民健康保険被保険者の特定健診における眼底検査の受診者数は、令和元年度には84人で、受診率は3.5%となっております。 ○議長(川崎一樹君) 3番 森下貴史君 ◆3番(森下貴史君) 令和元年度で84人の方が受けられて、受診率は3.5%ということでした。 登壇して述べさせていただいたんですけれど、40歳以上の日本人の20人に1人は緑内障を患っていると推定されている中、自治体によってはまだまだ少ないですけれども、成人眼科検診を実施しているところもあります。海南市でも、今後、成人眼科検診の重要性を市民に訴えるとともに、成人眼科検診を受けやすくなるように、成人眼科検診を実施していただけないのか、改めてお伺いいたします。 ○議長(川崎一樹君) 村田健康課長 ◎健康課長兼海南保健福祉センター長(村田かおり君)  議員御提言の成人眼科検診につきましては、緑内障など高齢化による視覚障害を防ぐために有効であると考えますので、今後、国の指針や他の自治体の動向を見守りつつ、海南医師会とも相談しながら、調査研究してまいりたいと考えております。 ○議長(川崎一樹君) 3番 森下貴史君 ◆3番(森下貴史君) なかなか私もそうなんですけれど、知り合いに言われるまで、こういうことになっているんやというようなこともあまり知らなかったので、本当に勉強不足で申し訳なかったんですけれど、緑内障はなかなか、市民の皆さんもこんな割合であるんだということを、患っているんだということも知らないことが多いと思いますので、この重要性ということを特に市民に訴えるというのを日頃から行っていっていただきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げまして、私の一般質問を終了させていただきます。ありがとうございました。 ○議長(川崎一樹君) 以上で、3番 森下貴史君の質問を終了いたします。 この際、暫時休憩いたします。                           午後2時2分休憩-----------------------------------                           午後2時19分開議 ○議長(川崎一樹君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 日程第1 一般質問を継続いたします。 次の質問者の質問に入ります。 1番 橋爪美惠子君  〔1番 橋爪美惠子君登壇〕 ◆1番(橋爪美惠子君) それでは、私の一般質問を行います。 まず、大項目1、人事政策について。 海南市の職員の皆さんは、市民生活を守り、向上させるために働いてくださっています。その人事政策についてお聞きいたします。 10年前、市議会議員になった最初の年に、「市職員幹部に女性の登用を」ということで質問いたしました。当時、「一般行政職では、平成20年度以降、女性の管理職はございません」と答えられていたとおりで、女性管理職はなかったわけです。その状況において、副市長より、「女性職員が職務能力や経験を高めていけるよう環境づくり、キャリアアップの機会となるような配置、それらを真剣に取り組むべく考えてございます」という答えがございました。 人材育成というのは年月を要しますから、10年たってその結果が現れてきているということでしょうか。一般職での女性の課長が2人登用されています。継続した取組の成果として評価したいと思います。 その一方、当時、男性の育休取得についても努力を求めましたが、それはどうなっているでしょうか。 また、職員の人事異動についてはどういった方針で行われているでしょうか。 以前、他の議員からも、市と関わりのある団体の方から市の職員とコミュニケーションが取れてきたなと思っていたら異動で他の部署へ行ってしまう、また初めからやり直しといった声があるという質問がなされています。 私も、ある事業を進めていってほしいと思って一般質問もし、交渉もして道がついたかなと思うと、その課の課長等が異動してしまい、十分に引継ぎがなされていなくて、また一からという思いをしています。 具体的に言えば市民交流課です。高齢化が進む海南市において、公共交通を充実させていくことは喫緊の課題と捉え、議員として研究もし、市民の意見も聞いて提案をしているつもりですが、どうも形になって現れてきていません。課長級が短期間で異動してしまうことが問題ではないかと感じ始めています。人事異動方針はどうなっているでしょうか。こういった問題意識があり質問に入ります。 中項目1、人材育成基本方針はどうなっていますか。 海南市は、人材育成方針を持っているでしょうか。ホームページを見ても見つけられません。お聞きしますと、方針は持っているが、職員だけに公開しているということです。策定の状況、内容、活用方法、市民に公開していない理由についてお答えください。特に、人事異動の方針、人材育成についてどうかお聞きいたします。 中項目2、公表されている人事行政の資料について。人事行政の運営等の状況の公表と女性の職業選択に資する情報の公表に基づいてお聞きします。 人事行政の運営等の状況の公表では、栗本議員が要望された臨時・非常勤職員数が平成29年度から公表に加えられています。これを見ると、一般職非常勤職員について、平成29年度は353人、平成30年度365人、令和元年度375人と毎年増加しています。これはどういう理由があるのか、どう考えられているのか。正職員で対応すべき職務を非常勤職員で置き換えていないかについて、いかがでしょうか。 幹部職員への女性の登用については、女性の職業選択に資する情報の公表で分かります。課長級以上に平成28年には女性はなかったものの、平成29年に1人、令和元年には8人になっています。これについて説明をお願いいたします。 女性幹部の登用をと願ってもすぐにできるわけではありません。年月をかけた人材育成があってこそです。努力されたことと思います。どうでしたか。 次に、育児休業等の取得についてお聞きします。 今年、令和2年5月発表までの5年間で、育児休業について、女性は全員取得していますが、男性の育児休業取得は対象90人のうち僅かに1人です。男性の育児休業取得がこのように低いのは問題ではないでしょうか。なぜこのように低いのか、どう考えているかお聞きします。 障害者の職員採用についてはどうなっていますか。障害者の雇用、人材育成、活用状況についてお聞きします。 次に、大項目2、高収益作物次期作支援交付金について。 高収益作物次期作交付金というのは、国の農林水産省の施策です。農家の方が以前から、「反当たり5万円くれる、すごいわ」とか、「2町歩あったら100万円や」とか言っているのは分かっていましたが、国のことなのでと、私自身はあまり気に留めておりませんでした。 ところが、10月20日頃、大変なことだと言って農家の方から相談というか、「国が急に要件変更してきて、くれると言っていたものがもらえなくなるようなことが起きているので知っといてよ」と教えていただきました。 その後、市の産業振興課で詳しいことをお聞きすると、市内の農家の方々にも大きく関わりがあり、また、市の産業振興課も申請作業などで関わってきたということです。国の施策であっても市に大きく関わりがあると考えますので、ここで質問することにいたしました。 中項目1、この交付金制度の概要と要件変更について。当初の制度がどういうものであるかと、要件変更の概要はどうであったかを時期を含めて説明してください。 中項目2、本市の取組と申請状況について。この交付金は、市のどれだけの農家に該当していたのか、また、要件変更によって影響はどうなり、市はどう対応しているのか説明願います。 以上、よろしくお願いいたします。 ○議長(川崎一樹君) 当局から答弁願います。 久保田総務課長  〔総務課長 久保田雅俊君登壇〕 ◎総務課長(久保田雅俊君) 大項目1、人事政策に関わっての御質問にお答えします。 まず、中項目1、人材育成基本方針についてでありますが、策定は平成31年3月にしております。 内容については、モチベーションを引き出す職員を育てるための取組や進め方、職場づくりや各自の役割等を示しており、活用状況については、本方針を基にできることから取り組んでおります。 公表については、本方針は主に職員向けの内容になっていることから、ホームページ等では広く公表はしておりません。 次に、人事異動の方針としましては、基本的に3年から5年で異動することとしておりますが、事業や業務の進捗等のほか、必要に応じて育児、介護等の事情も考慮し人事配置しているのが現状であります。 次に、人材育成については、職員相互が能力を高め合うようチームとして協力し、お互いが把握し合いながら業務を進めること、例えば、担当業務以外の知識習得にも積極的に努めるような職員を育成していくことが大事だと考えております。 次に、中項目2、人事行政の公表資料についてでありますが、一般職非常勤職員が平成29年から令和元年にかけて増加している点について、まず、平成29年から平成30年にかけて12人が増えていることについては、内訳は、医療センターがプラス2人、それ以外の市長部局や教育委員会等でプラス10人であります。 プラス10人の内訳は、介護プラン作成業務の欠員補充や確保が難しい専門職がプラス3人、その他プラス7人は事務補助職でありますが、育児短時間勤務や病気休暇等への補充職員を含む人数であります。 平成30年から令和元年度にかけて10人増えておりますが、この内訳は、医療センターがプラス11人、それ以外の市長部局はマイナス1人という現状であります。 次に、女性の管理職登用についてでありますが、平成29年から令和元年度にかけて7人増えておりますが、その内訳は、1人は事務職、6人は子ども園園長や保育所長等の職位を管理職としたことで、合わせて7人が新たに管理職となったものであります。 次に、女性管理職登用についてどうかとのことでありますが、女性管理職の職務内容はさきの答弁のとおりであり、個々それぞれ思いはあろうかと思いますが、管理職として重責を感じる反面、やりがいも大きいと思われますので、頑張っていただきたいと感じております。 次に、男性職員の育児休業取得が低い点についてでありますが、そもそも育児休業は男性も女性も本人の希望に添い、これまで、できる限り希望どおりに取得できるよう対応してきておりますが、結果として公表数値のとおりとなっております。 育休を取得すれば、当然無給となるため、通常個々が各家庭の事情も踏まえた上で、取得するかしないかを判断するものであるので、あまり過剰に育休等を勧奨するものではないと考えておりまして、あくまで本人の意向を尊重し、今後も対応してまいりたいと考えております。 最後に、障害者雇用についてでありますが、公表雇用率は、教育委員会については別公表となっておりますので、教育委員会を除く市長部局等の範囲でお答えしますと、法定雇用率が2.5%であるのに対し、今年度は2.92%であります。 育成や活用状況については、個々障害の内容によって取り組んでいただく業務は様々でありますが、それぞれができる範囲で精いっぱい作業や事務補助に精励いただいているという状況であります。 ○議長(川崎一樹君) 井口産業振興課長  〔産業振興課長 井口和哉君登壇〕 ◎産業振興課長(井口和哉君) 続きまして、大項目2、高収益作物次期作支援交付金についてお答えします。 本制度は、新型コロナウイルス感染症の発生により、売上げが減少するなどの影響を受けた野菜・花卉、果樹、茶等の高収益作物について、次期作に向けて前向きに取り組む生産者を支援するために創設された国の制度でありまして、市、JAながみね、県農業共済組合等で構成する海南市農業再生協議会が実施主体となり、申請手続を進めているところであります。 本事業の支援内容でありますが、当初、本年2月1日から4月30日までの間に出荷実績があることが前提となりますが、この期間内に果樹等の出荷があれば、出荷実績のない品目も含めた全ての作付面積に一定の単価を乗じ、交付金を交付される内容でありました。 7月上旬に市町村の担当者を対象とした説明会がありまして、その後、市広報紙に専用チラシを折り込み、生産者向けの説明会の日程も併せて案内するとともに、適宜、市広報紙やホームページ、JAながみねの機関紙にも掲載する中で、広く周知に努めてきたところであります。 また、市内の生産者への説明会については、8月下旬から9月上旬にかけて計5回開催させていただき、その後、9月下旬から10月中旬までの間、申請書の受付を行うとともに、別途、市内各所で出張申請窓口を開設し、相談、受付を行う中で、675人から申請をいただいたところであります。 次に、本事業の運用見直しについてでありますが、当初の申請書締切り間際の10月12日付で、国から急遽、運用見直しに係る通知があり、品目ごとの減収額や作付面積などを追加で申告するよう要件変更されたものであります。 これを受けて、申請をいただいた全ての生産者に対し運用見直しについての案内を行うとともに、10月下旬には、改めて農林水産省の担当職員による運用見直しに係る説明会を計4回開催したところであります。 また、この運用見直しに伴い、再度、11月上旬から中旬にかけて申請の受付を行うとともに、別途、出張申請窓口を開設し、追加書類の相談、受付を行う中で332人からの書類の提出を受けたところであります。 ○議長(川崎一樹君) 1番 橋爪美惠子君 ◆1番(橋爪美惠子君) 答弁いただきました。 それでは、大項目1の人事政策についてから再質問を行います。 まず、人材育成基本方針、これについてお答えいただきました。平成31年、2019年3月、昨年に作成されたということで、広く公表はしていないということです。 和歌山県の他市の状況をホームページで調べてみました。新宮市、紀の川市では、この人材育成基本方針が公表されています。海南市の場合は、作成から2年たっていないということもあるかもしれませんが、今後、市民にも公表していくということは考えていないのでしょうか。 ○議長(川崎一樹君) 久保田総務課長 ◎総務課長(久保田雅俊君) 人材育成基本方針は、主に職員向けの内容となっていることから広く公表はしておりませんが、新たに市職員を目指す人向けには公表する意義はあると考えております。ただ現在の内容のままでは課題もありますので、もう少しよく考えて整理した上で、公表に向けて進めたいと考えております。 ○議長(川崎一樹君) 1番 橋爪美惠子君 ◆1番(橋爪美惠子君) 公表についても、今後、内容も含めて考えていくということですので、やっぱり公表していくということは意義があることだと思いますので、今後よろしくお願いしたいと思います。 次に、市民交流課の人事異動についてです。登壇して申し上げましたけれども、ほかの課でも課長級が1年で替わるというようなことがあったのは分かっていますけれども、市民交流課について言うと、公共交通についてなかなか市民の望むようなものとして実現していないのには、人事異動によって事業が継続していないという問題があるように、私には思えたんです。この10年間の市民交流課の課長の異動はどうなっていますか。 ○議長(川崎一樹君) 久保田総務課長 ◎総務課長(久保田雅俊君) 10年間の市民交流課長の異動についてでありますが、平成23年度から平成25年度の3年間は中課長、平成26年度から平成27年度の2年間は森下課長、平成28年度は山香課長、平成29年度から平成30年度の2年間は井内課長で、その後、黒崎課長が着任し、現在2年目となってございます。 ○議長(川崎一樹君) 1番 橋爪美惠子君 ◆1番(橋爪美惠子君) 今お答えいただいたように、短いと1年、長くても3年で、2年ぐらいで異動しているというのが、この10年間の市民交流課長の状況なわけです。これは、人事異動の方針としても、この人材育成基本方針にも3年から5年で異動するとしていることから考えても短いのではないかと思うんですけれども、人事異動の原則と、それから事業の継続性、そして事業を実現するということから考えて、これについてはいかがお考えでしょうか。 ○議長(川崎一樹君) 岡島総務部長 ◎総務部長(岡島正幸君) 3年から5年での異動という方針からすると若干短くはなっておりますが、日頃からチーム意識を持って業務を遂行することで、人材を育て、業務や事業等の継続性も一定保つことができるものと考えております。 ○議長(川崎一樹君) 1番 橋爪美惠子
    ◆1番(橋爪美惠子君) そうおっしゃるならそうなんでしょうけれども、それだったらもうちょっと事業が……。市民交流課、公共交通、やっぱり喫緊の課題だと私も思うし、先ほど岡議員も市長に質問されたように、大切なことだと思うので、もうちょっと進むべきだと思うんです。ですから、ぜひお願いしたいと思います。 やっぱり市役所職員の仕事とは、市民の幸せの構築にあると思います。そこには、喜びもあれば大変さもあるだろうと思うんですけれども、市民交流課だけで言えば、じっくりと仕事をして、成果として成し遂げることができないのじゃないかと言われても仕方がない状況にあるんじゃないでしょうか。もう申し上げませんけれども、今後よく考えていただきたいし、やっぱり事業の実現ということで頑張っていただきたいと思います。中項目1については結構です。 次、中項目2、公表されている人事行政の資料についての一般職非常勤職員についてです。 一般職非常勤職員が平成29年から--公表されているのが平成29年からですから--増加している理由についてお答えいただきました。私は、人の働き方が非正規労働を当たり前にするような社会では、より幸福な社会は望めないと考えています。民間でもそうだと思いますけれども、公である行政は特に考慮すべきであると考えます。 一般職非常勤職員が12人、10人と連続して増加している理由については説明がありました。平成30年から令和元年度については医療センターで11人増であり、市長部局では1人減っているということですけれども、平成29年度から平成30年度では、うち10人が市長部局です。理由はいろいろだと思いますけれども、正規職員の置き換えになっていないかという点です。行政改革による自治体職員の削減が進められてきました。このところ、正規職員数は底を打った感があり、大幅に減らしている状況ではありませんが、住民のニーズの多様化もあり、非常に大切な役割を担っている市行政ですが、正職員を減らしてきたため、業務の民間委託や指定管理、そして非正規労働者を増やすという方法で乗り切ろうとしているように思えるわけですけれども、この点に関しては、問題点の指摘にとどめたいと思います。 次に、女性の管理職登用について、8人が課長級ということで、そんなにあったかなと思ったんですが、お聞きしたところ、保育所長や子ども園長等を管理職としたということです。これは大変結構なことだと思います。保育所長や園長の地位の改善ということでは、以前から河野元市議会議員が主張されていたことで、検討、改善をしていただいたというふうに考えます。課長補佐級から課長級に引き上げていただいたわけです。そして、現在、事務職で2人、保育士で6人の女性の課長級以上が任命されている状況です。 それは、大いに評価したいと思いますが、この現状に甘んじるわけにはいきません。そして、人材育成にはやはり時間がかかるわけです。男女共同参画社会を築いていくためには、特に女性の育成に力を入れていく必要があると思いますが、どうでしょうか。 ○議長(川崎一樹君) 久保田総務課長 ◎総務課長(久保田雅俊君) 女性の管理職登用、女性の育成についてであります。 女性職員にとって、管理職や指導的、管理監督的な地位に立つことを目標に頑張ってもらうことが、活躍であったりとか、育成のイメージとして捉われがちですけれども、活躍の舞台は個々それぞれでありまして、例えば窓口業務のベテランスタッフ、エキスパートを目指すことも立派な活躍だと考えております。 当然ながら管理職を目指して頑張りたい女性職員には、能力や実績の評価を踏まえ、昇任できる人事制度としており、ポストも制限しておりませんので、目標を高く持って頑張っていただきたいところですけれども、一定の範囲内で、知識や能力を研さんしたいという職員も多く、個々目標や価値観は様々であります。 こうした現状から、今後の女性職員の育成については、それぞれの活躍に対するイメージを尊重し、応えていけるような人事制度、職場づくりを進めることが、女性育成・活躍につながっていくものと考えております。 ○議長(川崎一樹君) 1番 橋爪美惠子君 ◆1番(橋爪美惠子君) 女性も含めた人材育成というのに取り組んでいただきたいと思います。特に、男女差があるだけに、女性に関しては特に力を入れていかないと、あらゆる分野で、上級職であっても女性もきちんと役割を果たすというのは--もちろん窓口でエキスパートになるというのは、それはもちろんすばらしいことですけれども、あらゆる分野で男女が協働していけるというのが、やっぱり目指すところなわけですから、今現在、女性がそういう分野で少ないというのは、そこに力を入れなくはいけないということだと思いますので、よろしくお願いします。 先ほど、市長の出馬表明時に、職員について、特別定額給付金の支給やマスク販売の中で職員はたくましくなりましたというお話がありました。 また、好評を博している海南nobinosについても言及されました。やっぱり海南nobinosに関しては、市民からの様々な意見や、また、この議会からも提言を行いましたし、それに加えて何よりもそれを形にするための職員の働きというのは大きかったと感じています。だからこそ、みんなが喜んで来たくなるような施設になったというふうに考えるわけです。仕事によって人は大きくなるというふうに感じます。市の仕事として、この女性もそうですし、先ほどの市民交流課でも仕事を成し遂げてこそ、ああやったという達成感もあれば、こういう仕事をして成長していくということがあると思うんです。やっぱりきちんと仕事ができるような条件を整えていくことが大事ではないかと考えます。仕事の成果とともに、職員の能力を高めるのが、この実際に仕事を通してだと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。 次に、男性職員の育児休業取得についてです。育児休業については本人の希望に添い、できる限り取得できるように対応してきたということです。育休中は無給となるため、過剰に勧奨するわけにはいかないということは理解できました。 しかし、海南市の女性職員は、皆、育休を--出産された方は皆、育休を取得しているわけです。女性も幹部として育っていってもらうのに、育休を取ることがマイナスになってはならないと考えます。男性も女性も育児休暇を取ることが当たり前になってこそ、男女平等へと進むと思うのです。ただ、先ほど答弁にありましたように、給与のことがありますから、今後どんな施策が必要か私も考えてまいりたいと思います。この点については結構です。 次に、障害者雇用についてです。 障害者の採用はどのように行われますか。また、正規、非正規の割合はどうなっているでしょうか。 ○議長(川崎一樹君) 久保田総務課長 ◎総務課長(久保田雅俊君) 障害者雇用についてですが、障害のある方を対象とした採用としてチャレンジ雇用を実施しまして、現在8人の方々に事務補助や作業などの業務に携わっていただいております。 このようなチャレンジ雇用による採用だけでなく、ほかにも正職員や会計年度任用職員として、障害のある職員は複数人在職しておりまして、こうした本市全体で雇用している障害者の正規・非正規の割合は、正規職員3割、非正規職員7割であります。 ○議長(川崎一樹君) 1番 橋爪美惠子君 ◆1番(橋爪美惠子君) 分かりました。 私も障害者の雇用についてはすごい詳しいわけではないので、現状をお聞きしたということで、分かりました。 障害者に限らずですけれども、職員が問題や困難を抱えた場合、どういった相談の場があるか、教えていただけるでしょうか。 障害者は特にその職場に1人というような場合もあるかと思うんです。そして、何か困難を抱えたときに、どこで相談したらいいのか。職員の方でも病気を抱えられるような方もいらっしゃると聞いていますけれども、そんなときに、やっぱり大きな問題になる前にきちっと相談するということも大事ではないかと思うんですが、そういったのはどうなっているか、教えていただけますか。 ○議長(川崎一樹君) 久保田総務課長 ◎総務課長(久保田雅俊君) 相談の場としては、本市が委嘱している産業医や共済組合の保健事業として実施するメンタルヘルスカウンセリングを利用することができます。 こうしたカウンセリングは、ストレスや悩みなど心に不安を抱える職員が相談することができる窓口となっております。 しかしながら、最も必要なのは何でも話し合える職場の同僚や先輩、上司でありまして、ふだんからお互いに関心を持ち合い、気づき合える職場づくりを目指すことが大切だと考えております。 ○議長(川崎一樹君) 1番 橋爪美惠子君 ◆1番(橋爪美惠子君) やはり先ほど申し上げたとおり、市の職員の働きというのは、市民の幸せにも直結するわけですから、職場のよい雰囲気とか、仕事が進んでいくということにはとても大切だと思いますので、今後ともよろしくお願いいたします。 次に、大項目2、高収益作物次期作交付金についてお聞きします。 この交付金の要件変更があまりに急で、申請締切りをしようとしていた時期ということで混乱が広がったというふうなことです。 この事態について、新聞社の報道がどうであったかについて紹介したいと思います。 日本農業新聞では、10月16日には早速1面に--10月16日というのは、農林水産省が10月12日に要件変更して、だけれど、16日に発表だったと思うんですが--「次期作支援の要件変更、農林水産省減収確認を追加」というタイトルで、「現場は困惑、混乱も」と伝えています。 また、翌17日には、「申請しやすさ裏目、現場へ丁寧な対応を」として、農林水産省は当初、新型コロナウイルスの影響を受けた農家が申請しやすいよう簡素な仕組みにしたと説明する。その後、コロナの影響を受けたとは言えないような申請もあり、批判を避けるために要件を変更したという。だが、こうした申請の可能性は当初から容易に想定できた。制度設計をした農林水産省に責任があるのではないかとしています。 次に、朝日新聞では、10月23日になりますが、「農家へのコロナ補助金大混乱、農林水産省へ批判、見通し甘く応募殺到、後から条件追加」と報道しています。「申込みが殺到し、8月末に締め切った1次公募で、予算の倍近くの応募があった」。また、「ずさんな制度設計による問題が次々と明らかになっている」としています。 日本共産党は、10月22日のテレビの報道番組で、小池 晃書記局長が、「当初の要件どおり交付を」と主張したとことが、翌日の日刊新聞赤旗に載っています。このテレビの番組では高収益作物次期作交付金の「予算約242億円に対し1,900億円とも言われる申請があったと紹介されました」とあります。 小池書記局長は、「当初、農家からは、今後農家を続けるための新しい支援策だと歓迎されたのに、申請を締め切った後で、減収補填に変えられたと指摘全責任は制度設計を誤った農林水産省にある」と述べたということです。 私も全くそのとおりだと思いますし、海南市の状況もこの新聞で報道されているとおりだなというふうに思うわけです。特に海南市の場合は、当初の要件であった2月から4月に出荷していたという状況にぴったり当てはまる農家が大変多いわけです。そういうことから、特に影響も多いんではないかと感じました。もう国はもっとしっかりしてほしいし、当初の要件どおりに交付すべきだと思います。 しかしながら、この事態に対応していくことが求められるわけです。この運用見直しによって、交付金が減額になったり、あるいは全く交付されなくなったりした農家も多いと思います。海南市では、当初675人から申請されていたものが、要件変更になって331人になったということですから、半分以下になっているわけですが、こういった農家に対しての対応はどうなっていますか。 ○議長(川崎一樹君) 井口産業振興課長産業振興課長(井口和哉君) 今回の運用見直しにより交付金が減額、あるいは交付されなくなった生産者の対応については、去る11月13日付で、国の追加措置としまして、本交付金の交付を見込んで、4月30日から10月30日までの間に新たに機械・設備を取得、あるいは品質向上のため肥料等の農業資材に例年以上の投資をした生産者については、運用見直し前の当初の交付予定金額を上限に、交付金を支給する措置が講じられることになっておりまして、改めて当初の要件で申請していただいた675人の生産者全員に案内をさせていただいたところであります。 なお、現在は、今回の追加措置の申請受付をはじめ、申請をいただいた内容を確認しているところでありまして、12月下旬までに近畿農政局に報告できるよう作業を進めているところであります。 ○議長(川崎一樹君) 1番 橋爪美惠子君 ◆1番(橋爪美惠子君) 要件変更を行ったけれども、その追加措置があるということで、それについても市も案内をしていただいたりしているということです。 この交付金制度の実施のために、市も随分骨を折ってくださっていることが分かります。ただ私、この追加措置があって、新聞でも報道されたときに、何かずるいなというか、設備投資を10月30日までの間ですよね、ですから、設備投資をあらかじめ考えていた人には追加措置をするけれども、別にお金はもらうけれども、まだ考えとくみたいな人についてはないんかという感じで、何か不公平な感じを物すごく感じました。そんなこと言っても仕方がないのは分かるんですけれども、もちろん既に設備投資をしていて、当てにしていた人にとっては、これはありがたいことだし、そうしてもらわないとどうしてくれるんやというところはあるのは分かるんですけれども、後からの付け足しというのは、本当に泥縄式のような気がしまして、当初の要件を決めるのも大変緩かったわけですよね。農家の方が、「すごいくれるんや、大盤振る舞いでええんか」というふうに言うていたときも、「こんなんで大丈夫か」という声はやっぱりあったと思うんです。だけど要件がコロナと言いながらそういうふうになっていませんでしたから、この要件を決定した農林水産省の責任というのは大変大きいというふうに思うわけです。 国会でもそのことは話題になっていまして、国会においてこの11月24日に、日本共産党の紙 智子議員が、次期作見直し説明をということで質問されています。農林水産省は、見直しの理由としては、コロナの影響がない農家にも交付され、国民の理解を得られないと述べているというんですけれども、紙 智子議員は、国民ではなく財務省の理解ではないかと批判しています。 つまり、先ほどの新聞報道でも言いましたけれども、242億円の当初の予算だったわけです。それが1,900億円以上ではないか、それよりたくさんあるじゃないかというふうに農家の方で言っている方もいたんですけれども、242億円で一体何ができるか、もっと国というのはしっかりしたところじゃないかと私は思っていたんで、それがこういうずさんなことをされると本当に信頼できない感じがいたします。やっぱり現場の声とかしっかり聞いてもらわないとたまんないなというふうに思うわけです。迷惑を被るのは農家であり、市民であり、そして、市の職員やJAの方も奮闘されたわけですから、大変なことだなと思うわけです。 それで、この制度を実施するに当たって、市も説明会、要件変更があって、また再度の説明会、申請手続の相談等にも乗られているということです。これに対して、国からの事務費としては、どのような経費がどれくらい市に支払われるんでしょうか。 ○議長(川崎一樹君) 井口産業振興課長産業振興課長(井口和哉君) 本制度の実施に係る国からの事務費についてでございます。 本事業の周知、それから説明会の開催、申請の受付に係る事務費としまして、本市の場合、約250万円が交付される予定になってございます。 ○議長(川崎一樹君) 1番 橋爪美惠子君 ◆1番(橋爪美惠子君) 250万円が交付されると、それが十分なのかどうかはちょっと分かりませんけれども、ただ説明会となると昼間からということもいかないのかな、随分、時間外にも働いてくださったことだろうと思います。ただ、やはり農家の方にとっては、市の担当者とかいうのは、やっぱり頼るべき存在ですので、これからも12月末に向けてというふうなお話がありましたけれども、よろしくお願いしたいと思います。 そして、国にはもっとしっかりしてもらわなあかんということを言ってもらってもいいと思うんです。ぜひよろしくお願いいたします。 これで一般質問を終わります。 ○議長(川崎一樹君) 以上で、1番 橋爪美惠子君の質問を終了いたします。 この際、暫時休憩いたします。                           午後3時1分休憩-----------------------------------                           午後3時20分開議 ○議長(川崎一樹君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 日程第1 一般質問を継続いたします。 次の質問者の質問に入ります。 11番 東方貴子君  〔11番 東方貴子君登壇〕 ◆11番(東方貴子君) 議長のお許しをいただきまして、一般質問を始めさせていただきます。 先月15日に一斉防災訓練が行われました。コロナ禍においての訓練だったためか、従来より参加していただきました市民は少なかったように感じ、少し残念に感じました。 大きな災害の後には、防災に対しての気持ちも大きくなりますけれども、喉元過ぎるとなかなかその気持ちを維持していくのは難しいものです。しかしながら、行政はそうは言っておられず、市民の命と財産を守るべく仕事をしていかなければなりません。 そんな中、わんぱく公園の敷地を拡大し、有事には仮設住宅の敷地になるなどを考えていただいている(仮称)中央防災公園の一日も早い完成が待たれるところです。 先日、会派にて工事の進捗状況を見せていただき、予想以上の規模の大きさに驚きを覚えました。あってほしくない災害ですけれども、心強い防災公園であることを願っています。 さて、有事ではなく平時の公園について幾つか疑問に思うところがあり、今回質問させていただきます。 (仮称)中央防災公園は、わんぱく公園に隣接する内池と大池の一部を埋め立て、有事には仮設住宅や被災者の受入れ等ができる場所の確保のほか、平時はパークゴルフ場やジップラインなどの新たなアクティビティーやバーベキューができる施設を備えた新しい施設にリニューアルしようとするものとのことです。 また、新たに南側の土地を購入し、県の施設である自然博物館を誘致し、また、防災について楽しく学びながら地元の歴史についても学べる施設を造ろうとしています。 わんぱく公園は、私ごとで恐縮ですけれども、私の子供が2歳のときに造られ、完成前から、すてきな公園ができると、ママ友の間でも話題で、それはそれは楽しみにし、平日はママ友たちと、週末は家族で大いに利用させていただき、ここで子育てをしたと言っても過言ではないほど利用させていただきました。今も夫婦と犬で散歩を楽しんでいます。 今回のリニューアルも大変楽しみにしており、海南nobinosに続く海南の自慢となるスポットになってほしいと願っています。 わんぱく公園は、都会の公園と違い、山あり池あり、自然が残されたまま、安全な遊具など訪れた人が好きなように時間を過ごせる場所です。今回、この施設に加え、以前からあればいいのにと思っていましたバーベキュー施設や、今はやりのジップラインなどができると伺い、今からわくわくしています。 また、大きな池を埋め立てて、その広い土地にパークゴルフ場が建設予定となっています。公園は小さな子供たちだけのものではありませんので、高齢者も楽しめるものとして、また、防災公園として有事に備えなければならない性質上、大きな施設を建設することができない中で、パークゴルフ場としての機能が盛り込まれたと理解しています。 パークゴルフは、幅広い年代の人ができるスポーツとして北海道で生まれた、まだ30年ほどの歴史のスポーツですが、グラウンドゴルフとともに中高年のスポーツとしてのイメージが定着してしまっています。私も一度体験しましたが、なかなか面白いスポーツです。しかし、広い世代に浸透していないように思われます。 紀美野町のかみふれあい公園でも、利用者は平成26年度には3万8,014人、平成27年には3万7,567人、平成28年には3万4,226人、平成29年には3万1,789人、平成30年には2万9,860人、そして昨年は2万8,745人となっています。料金体系等の問題のことも聞き及びますが、5年で25%減、4分の3となってしまっています。 そこで、私なりに感じていることや調べたことを踏まえて質問させていただきます。 まず、中項目1として、この(仮称)中央防災公園の平時のコンセプトは何ですか、お尋ねいたします。 また、中項目2として、このパークゴルフ場の規模はどの程度となるのでしょうか。年間利用者はどれぐらいを想定していますか。それに対する維持管理費はどれぐらいですか。分かりやすいように、近隣の紀美野町のかみふれあい公園のパークゴルフ場と比較して教えてください。 登壇での質問はこれで終わります。 ○議長(川崎一樹君) 当局から答弁願います。 中都市整備課長  〔都市整備課長 中 圭史君登壇〕 ◎都市整備課長(中圭史君) (仮称)中央防災公園に関わっての2点の御質問にお答えいたします。 まず、1点目の平時の公園のコンセプトについては、公園整備の基本的な方針を定めた(仮称)中央防災公園整備基本構想の中で、基本理念を「海南市のシンボルとなる『魅力と賑わい創出』につながる防災公園」としており、「子供たちの歓声があふれる」公園、「いきいきとした高齢者の笑顔がいつもある」公園、「来訪者や若者世代の活力を呼び込む」公園づくりを目指すこととしています。 また、基本構想を踏まえ策定した(仮称)中央防災公園整備基本計画においても、本公園を防災公園としての機能とともに、平時には魅力・にぎわい創出の機能を持つ公園として整備する考えを示しており、「ここにしかない魅力と賑わい」、「民間活力」という整備方針で取組を進めているところです。 次に、2点目の現在計画しておりますパークゴルフ場の規模等については、近隣の紀美野町のかみふれあい公園のパークゴルフ場と比較して申し上げますと、ふれあい公園は36ホール、中央防災公園は、その4分の3の27ホールの計画であります。 年間の利用者数については、紀美野町のパークゴルフ場は町外からの利用者も多く、年間の利用者数は約2万8,000人とお聞きしています。中央防災公園については、公園の立地条件等を考えると、少なくとも1万5,000人程度の利用は見込めると考えております。 維持管理費について、紀美野町は約2万5,000平方メートルの敷地に36ホールのコースが配置されており、年間約1,300万円の維持管理費とお聞きしています。中央防災公園については、ホール数は27ホールでありますが、池の湾部を利用してコースを配置する計画となっており、敷地面積としては約2万2,000平方メートルの広さが必要となることから、維持管理費用は、紀美野町と同程度の年間1,300万円程度が必要となるものと見込んでございます。 ○議長(川崎一樹君) 再質問ございませんか。 11番 東方貴子君 ◆11番(東方貴子君) 中項目1の(仮称)中央防災公園の平時のコンセプトについては再確認できました。ぜひ、そのコンセプトの実現のために全力を挙げていただきたいと思います。 次に、中項目2について再質問させていただきます。 答弁をお聞きして、さらにパークゴルフ場の運営が長期にわたって可能なのかと少し不安に感じました。 オープン当初は目新しさで多くの人を集めると思いますが、5年、10年と持続的な運営が可能になるのか心配です。 確認したいのですが、紀美野町のふれあい公園のパークゴルフ場は、起伏に富んだコース設定が人気だと聞いています。本市で計画しているパークゴルフ場は、有事には仮設住宅を設置することを考えると、そのような起伏に富んだコースの設置は可能なのでしょうか、お答えください。 ○議長(川崎一樹君) 答弁願います。 中都市整備課長都市整備課長(中圭史君) 中央防災公園については、大規模災害発生後にパークゴルフ場用地を応急仮設住宅用地とすることから、紀美野町のパークゴルフ場のように起伏に富んだコースの設置は難しいものと考えてございます。 ○議長(川崎一樹君) 11番 東方貴子君 ◆11番(東方貴子君) 防災公園という性質上、起伏に富んだコースの設置が難しいということが分かりました。平たんで変化の少ないコースであると、人を呼び込むのはなかなか難しいのではと心配します。 本市のパークゴルフ場は、紀美野町、かつらぎ町、紀の川市と近隣より後発であり、また変化の少ないコースということで、かなりの付加価値が必要だと感じました。 ところで、海南市内のパークゴルフ人口は何人ぐらいでしょうか、お答えください。 ○議長(川崎一樹君) 答弁願います。 中都市整備課長都市整備課長(中圭史君) パークゴルフ人口について、実際の愛好者の数については把握できておりませんが、参考として、本市体育協会の加盟団体である和歌山海南市パークゴルフ協会の会員数を申し上げますと、現在の会員数は86人とお聞きしてございます。 ○議長(川崎一樹君) 11番 東方貴子君 ◆11番(東方貴子君) 協会の会員数は86人、協会に入っていない方も多くプレーされていると思いますが、現状、市内のパークゴルフ人口はあまり多くないように感じました。加えて、本市の高齢化率は上昇していきますが、人口そのものが減少する中で多くの利用者は見込めるのでしょうか。私は、何か手だてをしなければ、現状のままでは多くの利用者は見込めないと考えます。 私なりに考える手だてとしまして、例えば子供たちにパークゴルフの楽しさを感じてもらえる場づくりや、市内の各種団体の活動の中にパークゴルフを取り入れてもらうことも必要だと思います。また、市の健康施策と連携して、パークゴルフを通じた健康づくりも行っていかなければ、新しい利用者を増やすことは困難ではないかとも思っています。 当局としまして、パークゴルフ場を安定的に運営していくために、どのような方策を取られているのか、また取ろうとしているのかお答えください。 ○議長(川崎一樹君) 答弁願います。 中都市整備課長都市整備課長(中圭史君) パークゴルフ場を安定的に運営していくための方策について、現時点においては具体的な検討には至ってございません。 議員御指摘のとおり、人口減少が進む現在の状況にあっては、現在の愛好者だけでなく新たな利用者を増やす仕組みを構築できなければ、将来にわたっての持続的な運営は難しいものと認識しており、今後については、議員御発言の趣旨を踏まえ、検討を進めてまいりたいと考えております。 ○議長(川崎一樹君) 11番 東方貴子君 ◆11番(東方貴子君) 人口減少の中で、また中高年のスポーツというイメージが定着しているパークゴルフ、紀美野町、かつらぎ町、紀の川市の後発となる中で、安定して運営するには、令和6年度の開園までに相当の努力をしておかなければ利用されなくなってしまうのではないかと心配いたします。 公園を整備するのと並行しまして、市の各課が連携しての取組が必要ですし、近隣のパークゴルフ場と連携することも必要となると思います。 パークゴルフ場を造って運営を長期間安定させるため、パークゴルフを通した健康づくりなど、公園の開園前、今から全力を挙げて取り組んでいただきますようお願いいたします。 また、現在コロナ禍で、これまでの常識が通用しなくなりました。ウィズコロナ、アフターコロナを意識して、新しい日常に対応した公園づくりが必要だと考えます。 どうか、これまでとは違うんだということを頭に入れながら、時代に合った地域づくりを目指し、柔軟に公園整備に取り組んでいってもらいたいということも併せてお願いいたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(川崎一樹君) 以上で、11番 東方貴子君の質問を終了いたします。 この際、暫時休憩いたします。                           午後3時36分休憩-----------------------------------                           午後3時49分開議 ○議長(川崎一樹君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 日程第1 一般質問を継続いたします。 次の質問者の質問に入ります。 14番 磯崎誠治君  〔14番 磯崎誠治君登壇〕 ◆14番(磯崎誠治君) 明日を予定していたんで、今日はするとは思っていませんでしたので、あまりちゃんと整理できていませんが、一般質問を始めます。 今回の私の質問は、職員の懲罰問題、こういう質問に関しては、私は、非公開での全協での説明会をしていただくほうが我々も聞きやすいし、当局も答えやすいんではないかということで事務局のほうへお願いしていました。議長は、私がお願いしたんで、担当者を呼んで事情聴取された結果、全協を開いて聞く案件ではないと議長の判断で、私に、「全協は開きません。聞きたいことがあれば一般質問で聞いてください」とのことでありましたんで、今回の一般質問に至るわけであります。 先ほど大勢の方が傍聴に来ておられましたが、今は全くいません。でも、このコロナ禍で、第3波の真っただ中で、議会へ傍聴に来て、見に来る危険性を冒すんなら、ネットで見るという方もたくさんいますから、私も、個人の懲戒問題ですから、発言には十分注意しながら発言させていただきたいと思います。 医療センターの主査であった猪谷祐希(32歳)が10月13日に懲戒免職に処せられました。この元職員は、本年3月16日に大阪府警に、児童ポルノ闇サイトに閲覧可能な状態にしたという事件で逮捕され、起訴されていました。 事件は、3月17日の朝刊に「闇サイトに児童ポルノ投稿疑い 海南市立病院職員逮捕」。これは読売新聞の3月17日の見出しです。また「裸の女児画像をウェブ投稿容疑 海南市職員を逮捕」、これは毎日新聞が3月18日に見出しを出しました。NHKの和歌山テレビのニュースでも、夕方と夜のニュースで、海南市の医療センターの職員が逮捕されたというニュースが報道されました。 このような報道、あるいは新聞記事を見た市民の方から、新聞記事に載っているこの闇サイトというのは、違法薬品のネット販売にも関係しているとの記事があり、病院の職員ということで、病院の医薬品などの管理は大丈夫なのか、病院の患者さんたちの個人情報の漏えいなどは大丈夫なのかと、そういうような質問を私は受けました。 私も、その当時は「新聞記事を見ただけです。この後、当局より何かしらの報告があると思いますので、それまで待ってください、報告を聞いてから詳しくお答えします」と、その方々には伝えておりました。 この事件が発覚した直後に、全議員の集まった席で口頭でのおわびの報告がありましたが、事件の経過や内容説明は、そのときにはありませんでした。 10月13日に議会事務局から、議員各自のレターケースに職員の懲戒処分についての書類が投函されていますとのメール連絡をいただき、私は翌日にこの書類を受け取りました。 内容は、「職員の懲戒処分について」と題して、令和2年10月13日付で下記のとおり職員の懲戒処分を行った。 1、処分年月日、令和2年10月13日。 2、事件の概要、令和元年7月から8月頃、自己所有機器を用い児童ポルノ動画・画像を記憶・蔵置したうえで、当該動画等の所在を特定するURLをインターネット上の掲示板に投稿し、不特定多数の者が閲覧可能な状態にしたとして、児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律違反により令和2年3月16日に逮捕され、同年3月27日に起訴された。また、令和2年2月に、自宅にて児童ポルノ動画を記憶・蔵置したハードディスクを所持したとして、同法違反で同年8月12日に追起訴された。 3、処分内容。 ①被処分者、医療センター事務局主査、猪谷祐希、32歳、男性。②処分内容、懲戒免職。③処分根拠法令、地方公務員法第29条第1項第1号及び第3号。④監督責任、医療センター事務長、厳重注意(口頭)。 以上の記載のある報告であります。 職員の懲戒免職という一番きつい処分を下した理由の議会への説明は、この紙切れ1枚です。私は、本人の犯した罪というのは大変重いと思います。しかし、懲戒免職という処分は本人の履歴に一生残ります。これから就職するに当たってでも、更生したとしてでも、ずっとそれが足かせになってくると思います。 しかし、この処分に対する説明を議会に口頭でされて、議会から質疑を受けてするなら、今後職員の倫理意識の向上、あるいは信頼回復につながると私は考えます。 民間では、このようなプライベート時での事件でも、上司などが記者会見し、おわびして、記者からの厳しい質問を受ける場面が何度も放映されています。新聞報道を見た市民は、市職員への不信感などとともに病院への不安感なども持たれた方も多くいたと思います。 この事件は、個人のパソコンを使った事件で、しかもプライベートな時間での事件で、上司が気づくというのは、これは不可能だと思います。しかし、これからこのようなパソコンを使った犯罪が多くなってくると思います。この事件の処分を契機に、市の全職員の研修やパソコンのセキュリティー、情報漏えい防止策などとともに市民への信頼回復への当局の姿勢を私は今回お聞きいたします。 質問に入ります。 まず、猪谷元職員の犯した事件の詳しい内容の説明をお願いいたします。 次に、逮捕直後に病院の事務所など警察からの捜索はありませんでしたか、教えてください。 逮捕後、医療センターは、この事件の調査をどのようにされましたか。 次に、懲戒免職についてです。 職員の不祥事の処分の種類はたくさんあると思います。今回は最高に厳しい懲戒免職という処分でした。地方公務員法の第29条の規定での処分だとのことですが、この規定の詳しい内容を教えてください。 次に、猪谷元職員の今までの勤務状態についてお聞きいたします。 猪谷元職員が採用されたのはいつですか。 生活場所は和歌山市だということですが、自宅からの通勤ですか。 猪谷元職員の職場での勤務状況や同僚職員との関係はどのようでしたか。 病院の個人情報や医薬品などに関係されていませんでしたか。 職場で使用するパソコンは、医療センターの支給物ですか。 仕事に支給しているパソコンは、外部との通信はできませんか。 医師を含め病院の全ての職員は、自前のパソコンやタブレットなどを仕事に使っていませんか。 猪谷元職員は、自前のパソコンやタブレットなどを仕事で使っていませんでしたか。 職員のパソコンの外部通信の履歴などの調査はどのようにされていましたか。 今回の事件発覚までに、医療センターでは職員に対する研修はどのような研修がなされていましたか。 今回の事件は家庭で起こした事件で、プライベートな事件であります。それでも病院名や市役所名が公表されます。市にとって名誉なことではありません。市の全職員が、この事件を契機にさらなる市民サービスに努め、市民からの信頼を取り戻さなくてはなりません。この事件について、市の全職員にはどのような訓示がされましたか。今後はどのようにしていきますか。 市の全職員に貸与しているパソコンの調査はどのようにされていますか。 本市での全ての職員は、自前のパソコンやタブレットを仕事に使っていませんか。 この職員が逮捕されたのが3月16日でした。起訴されたのが3月27日です。その元職員への給料の支払い状況はどのようにされていましたか。 最後に、今回のこのような職員の懲戒免職という重大事件は、議員のレターケースに紙切れ1枚の報告書を入れて済ませるのはあまりにも事務的で、当局の事件に対する反省の姿勢が薄く感じられます。 今回は、議長判断で全協を開かないとのことでした。議会は議長の裁量で運営しますから、私はこれに従いました。しかし、職員の懲戒処分については、全議員に口頭で説明し、質疑を受けることで今後の対応姿勢を明確にし、職員の責任感や意識向上につながると私は考えます。このようなことが何度もあっては困りますが、担当者としてはどのように考えますか。 以上で、登壇しての質問は終わりますが、最近、私は耳鳴りがひどく、難聴ぎみです。早口で答弁されますと聞き漏らしてしまいますので、答弁される方は、ゆっくりと大きな声で答弁をお願いいたします。 以上で、登壇しての質問を終わります。 ○議長(川崎一樹君) 当局から答弁願います。 藤田医療センター事務長  〔医療センター事務長 藤田裕之君登壇〕 ◎医療センター事務長(藤田裕之君) 大項目、医療センター職員の懲戒免職処分についてに関し、事件の詳しい内容説明と発覚後の調査及び今後の対応についてお答えします。 初めに、今回の事件の経緯について申し上げます。 当該元職員は、本年3月16日に児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律違反により、大阪府警に逮捕されました。 容疑の内容は、令和元年7月から8月にかけて、自宅において自己所有の機器を用い、動画及び画像を記憶、蔵置した上で、氏名不詳者が管理する掲示板に当該動画等の所在を特定するURLを投稿し、不特定多数の者が閲覧可能な状態にしたとする同法第7条第6項前段の公然陳列違反であります。 その後、3月27日に同容疑で起訴され、さらに8月12日、同法第7条第7項前段の陳列を目的とした所持違反にて追起訴されました。10月6日、大阪地裁で初公判が開かれ、本人は起訴事実を認め、1回で結審しました。 10月13日、市の職員賞罰等審査会において懲戒免職処分が相当との結論が示され、その結果に基づき、任命権者である病院事業管理者において、同日付で懲戒免職処分としたところです。 なお、10月14日公判において、執行猶予付の有罪判決が言い渡されました。 また、逮捕前後において、当院に対する捜査機関の捜索等は一切ございませんでした。 次に、逮捕後の当院の調査ですが、元職員が逮捕された当日、当該職員が使用するパソコンのデータやインターネットのアクセス履歴を確認するとともに、机やロッカーの所持品の確認を行いましたが、いずれも全く問題はなく、逮捕容疑に関連する形跡はございませんでした。 次に、処分の根拠規定ですが、地方公務員法第29条に懲戒の規定がございます。同条第1項において「職員が次の各号の一に該当する場合においては、これに対し懲戒処分として戒告、減給、停職又は免職の処分をすることができる」と規定され、同第1号として、「この法律若しくは第57条に規定する特例を定めた法律又はこれに基づく条例、地方公共団体の規則若しくは地方公共団体の機関の定める規程に違反した場合」、また、同第3号として「全体の奉仕者たるにふさわしくない非行のあつた場合」と定められており、元職員の行為が著しく信用を失墜させ、全体の奉仕者たるにふさわしくない非違行為と判断したものです。 次に、元職員の勤務状態等についてお答えします。 元職員は、平成26年4月に事務職員として採用され、和歌山市内の自宅から通勤していました。業務は主にDPCなどの診療報酬の請求データの整理を担当していました。勤務態度は真面目で、院外での勉強会にも積極的に参加し、学会で発表を行うなど担当分野においては熱心に職務に当たっており、同僚職員とのトラブル等もなく、業務上における個人情報の取扱いについても全く問題はありませんでした。 また、医薬品は薬剤部が厳重に管理しており、当該職員は全く関与できる立場にはございませんでした。 次に、職場で使用しているパソコンに係る御質問にお答えします。 院内業務において使用するパソコンは、全て病院が貸与しており、元職員を含め職員は私有のパソコンを業務には使用しておりません。 また、院内に設置している一部のパソコンは、インターネットへも接続が可能ですが、その使用履歴等については、適宜事務局でログ等を調査し、適正に使用されていることを確認しています。 次に、当院での職員に対する研修については、これまで入職時の初任者研修のほか、医療安全や感染対策、個人情報保護、コンプライアンス、人権、接遇、人事研修などの研修を実施しています。 次に、元職員への給与の支払い状況については、3月16日の逮捕当日は有給休暇を取得していましたが、3月17日以降は欠勤扱いによる無給とし、その後、起訴されたことに伴い無給の休職処分としました。したがって、逮捕翌日の3月17日から懲戒免職処分の発令があった10月13日までの間の給与は、病院から一切支払っておりません。 最後に、今後の対応及び職員の責任感や意識向上についてお答えします。 今回の非違行為は、業務外でのこととはいえ、市や病院に対する市民の信頼を損なうこととなり、私も監督責任として口頭で厳重注意を受けており、誠に申し訳なく、事実を真摯に受け止めております。 院内職員に対しては、逮捕翌日の3月17日及び処分翌日の10月14日に各部署の所属長を集め、綱紀粛清の徹底を図ったところですが、職員の責任感や倫理意識の向上は、研修等を通じた各個人の資質向上はもとより、所属長または主任など各部門のリーダー的立場にある職員のマネジメント力も重要と考えます。 リーダー職は、各部門における業務上の技術指導や相談など組織運営の中心でもありますが、風通しのよい職場環境づくりを推進することで、個人的な心配事の相談等も含め、技術的な向上やトラブルの未然防止など、組織全体の底上げに大きな役割を果たすことから、今後リーダー職のマネジメント力向上に一層注力するとともに、職員一人一人が自らの職責を自覚して業務に向き合うことで信頼回復に努めてまいりたいと考えます。 ○議長(川崎一樹君) 久保田総務課長  〔総務課長 久保田雅俊君登壇〕 ◎総務課長(久保田雅俊君) 続きまして、当課に関わる市の全職員への訓示についてでありますが、今回の事件を起こした職員は、医療センターのプロパー職員(直接採用職員)であるということ、職務外のプライベートな事件であることを踏まえ、事件を受けての市の全職員に対する訓示は行っておりませんが、今後間もなく行う綱紀粛清の通知の際に今回の事件に触れ、注意喚起してまいりたいと考えております。 ○議長(川崎一樹君) 仲管財情報課長  〔管財情報課長 仲 恭伸君登壇〕 ◎管財情報課長(仲恭伸君) 続きまして、御質問の中で当課に関わる3点についてお答えします。 まず、市の全職員に対し今後どのようにしていくのかについては、現在、非常勤の職員も含めた職員全員を対象に、市が保有する情報資産を様々な脅威からどのように守るかについて、講師を招いての集合研修のほか、インターネットを利用したeラーニングによる個別学習などを実施し、職員一人一人の情報セキュリティーに対する知識や技術の向上に努めているところです。 当然、その中には情報化社会において適切に活動するための規範、いわゆる情報モラルを高める研修なども行っていますが、今回の事案を受けまして、情報セキュリティーに関する様々な研修を通じて、職員一人一人のさらなる資質向上に努めてまいりたいと考えています。 次に、職員に貸与しているパソコンの調査につきましては、本市のセキュリティーポリシー対策基準等に基づき、使用中はパソコンの動作を常に監視しているほか、ウェブサイトの閲覧制限や閲覧履歴の記録等も行っており、パソコンの不正使用や外部からの不正アクセスが検出された場合に迅速に対応できるよう、物理的、技術的なセキュリティー対策を講じています。 最後に、個人所有のパソコンやタブレットを仕事に使用していないかという御質問でありますが、現在、業務で必要となるパソコンは全て市が貸与しているため、個人所有の機器を業務で使用することはございません。 ○議長(川崎一樹君) 再質問ございませんか。 14番 磯崎誠治君 ◆14番(磯崎誠治君) 答弁いただきました。 まず、事件の詳しい内容というのは、私が新聞で読みました内容とほとんど同じですね。今後の取組姿勢というのもよく分かりました。 再質問ですが、彼が逮捕された後で、彼と直接の面談はされましたか。 また、新聞報道では、闇サイトダークウェブの日本語版サイトの管理者というように書いておりますよね。この管理者というのは、そういう地位になれば、何がしかの報酬を得ていたのかお聞きします。 それから、医療センターは、病院が始まる前に、看護師さんなどが待合室のところに一斉に並んで、おはようございますと挨拶してくれますよね。今でもやっているかどうかは知りません。でも、出来上がった当時はよくそんなにされておりました。その前に、各部署で朝礼などできちっとした訓示をされているのかどうか。まずそれだけお聞かせ願いたいと思います。 ○議長(川崎一樹君) 答弁願います。 藤田医療センター事務長医療センター事務長(藤田裕之君) 初めに、元職員の面会については、逮捕後は身柄を拘留され、その間の面会はかないませんでしたが、保釈後には、随時電話や自宅への訪問等を行ったところであります。 次に、サイトの管理者をし、収入を得ていたかということについては、公判において、検察からは、元職員の管理者としての立場は、日本語の取扱説明書作成などと述べられておりまして、また本人も、サイト上において住所や氏名不詳の者からの依頼を「最初は代理だけだったので軽い気持ちで受けてしまった」と陳述していますが、収入を得ていたかどうかについては事実認定がなされていません。 次に、病院での朝礼などについては、院内では、平日の毎朝、院長ほか各部門の長を集めた全体朝礼を行っています。内容については、各所属長から前日の状況や当日の予定などの報告のほか、院長等から各種伝達が行われます。 また、各部署においても同様に朝礼を実施しているほか、病棟ではシフト間の業務申し送りなどの際にも、所属長等が朝礼での内容をスタッフに伝達しています。 ○議長(川崎一樹君) 14番 磯崎誠治君 ◆14番(磯崎誠治君) 今回の事件、処分は懲戒免職。私は、本人と会ったのかと聞くのは、よくこういう不祥事起こったときに、一般論として懲戒免職というのは大変重いです。だから、懲戒免職が明らかになると分かっている人間に対して、自主退職するような勧告をして、懲戒免職の処分される前に辞めるよう仕向ける、そういうようなことをやっているところも多いんです。 今回お会いしたときには、本人から自主退職させてくださいというような申入れはあったんでしょうか、どうでしょうか。それだけ一遍聞かせてもらいます。 ○議長(川崎一樹君) 答弁願います。 藤田医療センター事務長医療センター事務長(藤田裕之君) 面会を行った際に、本人から自主退職等の話はございませんでした。 ○議長(川崎一樹君) 14番 磯崎誠治君 ◆14番(磯崎誠治君) 毎朝の朝礼もやってくださっているということで、その朝礼時に、なかなか家庭で個人的にやっていることまで、上司がそれを見つけるということは不可能なんですけれども、やっぱり毎朝朝礼をして、いろいろ訓示したり話していることによって、職員の体調管理とか、何か少しでも分かると思うんです。そういうようなこともありますので、これからは朝礼をしっかりやっていただいて、今、こういう犯罪者を見つけるというだけではなしに、体調の悪い人が病院の事務、医療関係に就いて、もしその方がコロナにかかっていたというようなことがあれば大変なことになりますから、そういうことも踏まえて、しっかりと朝礼、あるいはそういうことに対処していっていただきたいと思います。 次にいきます。 懲戒免職というのは一番きついんですけれども、懲戒処分には休職とか減給とかいろいろありますよね。市独自の市職員に対する規定というのはあるんでしょうか。 ○議長(川崎一樹君) 答弁願います。 久保田総務課長 ◎総務課長(久保田雅俊君) 職員が違法行為や全体の奉仕者としてふさわしくない非行等を行った場合の処分基準として、海南市職員の懲戒処分に関する指針を定めております。 本指針は、人事院の懲戒処分指針や公表指針に準じており、非違行為に該当する事案や処分量定--処分量定と申しますのは、免職であったり停職、減給、戒告でありますが、これらを定めたものであります。 具体的な内容は、一般服務に関する非違行為としては、例えば欠勤や遅刻、勤務態度不良のほか、官製談合や不適正な事務処理などの事案が該当し、公務外非行に関わるものとしては、暴行やけんか、窃盗や詐欺、薬物使用、わいせつ行為などの事案が該当します。 ほかにも横領や詐欺など公金取扱い関係や、飲酒運転など交通法規関係の事案などが処分事案に該当し、これら義務違反に対して科す制裁としての処分--ほど申し上げた免職、停職、減給、戒告、それぞれの事案に対する適用について、事案別に定めております。 ○議長(川崎一樹君) 14番 磯崎誠治君 ◆14番(磯崎誠治君) 再々質問では、市のそういう規定であるということで、この懲戒処分を決めるときに審査員というのをつくりますよね、何人かで処分を決定する。その審査員というのは、どのようにして決められるのか。今回の事件では、どなたが審査員で、何人で審査されたのか、お聞かせください。 ○議長(川崎一樹君) 久保田総務課長 ◎総務課長(久保田雅俊君) 審査については、賞罰等審査会というものを設置します。会長には副市長、今回の事案については、総務部長、それと病院事業管理者、教育長、以上であります。 ○議長(川崎一樹君) 14番 磯崎誠治君 ◆14番(磯崎誠治君) こういうような処分するときには、弁護士とか、そういうのは入らないんですか。 ○議長(川崎一樹君) 久保田総務課長 ◎総務課長(久保田雅俊君) 賞罰等審査会については、弁護士は入ってございません。 ○議長(川崎一樹君) 14番 磯崎誠治君 ◆14番(磯崎誠治君) 分かりました。 次にいきます。 今回の処分が軽いとか重いとかを私は言っているんではありません。彼のしたことは絶対許されるようなことではないので、私は、処分については、もうそれで結構なんですけれども、パソコンについて管財情報課長にお聞きいたします。 管理されているということは、よく分かりました。でも、私のパソコンでも、この情報を抜こうと思ったらUSBメモリー放り込んで抜くことできます。市の貸与しているパソコンからは、USBメモリーで情報をコピーすることはできないんでしょうか。 ○議長(川崎一樹君) 仲管財情報課長管財情報課長(仲恭伸君) USBを利用して情報をコピーすることはできないのかという御質問でございますが、USBメモリーの利用につきましては、規則によりまして、業務目的以外はもとより、業務目的であったとしても、使用しなければならない相当の理由がある場合を除きまして、使用してはならないということになっております。 したがいまして、一部のパソコン以外での使用は物理的に制限しているため、許可なくUSBメモリーに情報をコピーすることは、現在のところできません。 ○議長(川崎一樹君) 14番 磯崎誠治君 ◆14番(磯崎誠治君) セキュリティーは、十分過ぎるほどのセキュリティーをかけていっていただきたいと思います。 個人が持ち込んでいる、私が持ってきているパソコンとか、あるいはタブレット、スマートフォンでもパソコンと同じですよね。そういうふうなものを個人のものまでチェックするわけにはいきません。ですから、そうなってきたら、やっぱり常日頃、倫理意識の徹底ということが必要になってくると思います。 今ちまたでは、パソコンを失って、そこから情報を抜き取られたという事件がたくさんあります。医療センターの病院の先生方は、やっぱり治療に必要やということで、自分のパソコンへ患者さんのデータを入れている場合もあります。だから、くれぐれもパソコンの紛失とか忘れ物のないように徹底しておいていただきたいと思います。それだけお願いします。 最後に、全協でと私は議長にお願いしたら、議長は、今回全協で聞く問題じゃないということで、一般質問したんですけれども、まだまだ細かいこと聞きたいことがあったんです。あるんですけれども、議会の一般質問、これネット中継でされていますよね。聞いて変な答え出てきたりして、またやり取りしていたら、とんでもない方向へ行ったらいけませんので、大分セーブしています。 その中で、こういうような懲戒処分というのは、議会の議員やっていたら、市民からよく聞かれるんです。新聞記事見たらこんなんあったんやけれども、あんたどうよと聞かれて、そしたら、報告がなかったら、自分がその担当へ行って聞きに行くというしかないんです。そうすると、そこは、あまり変な情報を出したら困るということで、隠すような表現になってきたら、余計不信感を出すでしょう。 だから、私は、全協なり、あるいは各会派へ口頭で説明に回っていただくなりしてやるほうが、私は、こういうことがお互いに議会と当局との信頼関係にもつながるし、市民に対する説明にもしやすいと思いますので、当局のほうではどのように考えますか、これは。 ○議長(川崎一樹君) 市長 神出政巳君 ◎市長(神出政巳君) 今回の件につきましては、詳細な御説明が遅れ、誠に申し訳ございません。心よりおわびを申し上げます。 今回のような海南医療センターのプロパー職員の自宅の個人所有のパソコンを用いて起こした職務外の事件である場合には全容把握が難しく、十分な御説明をさせていただけないとの判断から、マスコミの会見、また議会への口頭説明は行わず、文書による報告とさせていただいたところであります。 しかし、今後につきましては、処分内容や社会的な影響等を勘案の上、説明方法を検討し、私どもから早期に御説明させていただくよういたします。 また、先刻総務課長がお答え申し上げましたとおり、今後全職員向けの綱紀粛正の通知の際に今回の事件にも触れ、注意喚起をすることとしており、信頼回復に努めたく存じますので、御理解を賜りますようよろしくお願い申し上げます。 ○議長(川崎一樹君) 14番 磯崎誠治君 ◆14番(磯崎誠治君) 大体市長の言われることは分かるんですけれど、私も考えていました。市民も考えています。プロパー職員といったって、病院の職員というたら海南市の職員と皆思っています。一緒に思っています。保育所の保育士さんも給食のおばちゃんも海南市の職員やと皆考えています。処分になったら、教育長も入って、総務部長も入って処分を検討したんですよね、プロパー職員でも。なぜ、訓示のときにしないんですか。こんなええ機会に綱紀粛正、倫理意識の向上、市民への信頼回復、それにつけて私はするべきだと思うんですよ。 今回しないというのは、私は、うちの職員じゃないから関係ないんだというような、そういう意識が強過ぎるん違うかなと思うんです。それによって、紙切れ1枚であれば、そこの部署は、大変それによって職員が皆意識を発揮しますよ。でも、ほかのところは分かりませんよ。まして議会へ紙切れ1枚だけの報告でしょう。あまりにも責任意識がないと思うんです。市長は、このことについて、幹部職員にはどのような訓示をされたんですか。 ○議長(川崎一樹君) 市長 神出政巳君 ◎市長(神出政巳君) 部長会でこのことをお聞きした直後に、その時点で分かっている範囲で話をし、注意をしてほしいということをお願いしたわけでありますが、なかなかダークサイトのウェブサイトの件でありまして、捜査資料等を見なければ事実についてはなかなか把握できませんでしたので、新聞等に載った程度のことしか申し上げられなかったところでございます。 また、プロパー職員ということで少し説明に不十分なところがあったようでありますが、海南医療センターの事業管理者が今回の処分を行ったわけでありますが、それに当たっては、海南医療センターから海南市のほうへ賞罰審査会でもんでほしいという申入れがありましたので、副市長を会長として、総務部長や教育長に入っていただいた賞罰審査会でこのような決定をさせていただいたところでございます。 今後、議員の言われるように、プロパー職員であっても海南市の職員であることには間違いがございませんので、十分そういった点については配慮して、対処してまいりますので、御理解を賜りますようお願い申し上げます。 ○議長(川崎一樹君) 14番 磯崎誠治君 ◆14番(磯崎誠治君) その事件のケース・バイ・ケースだと思うんですけれども、以前、南風園の事件が起こったときには、全協で説明ありましたよね。南風園らも市の外部機関ですよ。そういうところでも、ちゃんと我々に説明がありましたよね。だから、今回は、病院に対する損害とか、金銭的なそういう迷惑というのはなかったと。ただ、信頼を落としたというだけのことですから説明しなかったと、そういう意味も分かりますけれども、こんな事件あったら困るんですけれども、これを契機に職員にちゃんと話していただくということが今後も大変重要になってくると思いますので、そこらはしっかり検討していってほしいと思います。 それから、たとえ減給処分、あるいは休職処分というような処分でも、できれば議会へ口頭で説明をしていただきたいと思います。内容に関しては分からない状態でも構いません。でも、こういう処分を下しましたというのは、口頭で、全員集まったところでするなり、あるいは会派の皆さんに集まっていただいて、説明させてくださいと。新しい議案など出てきたときには、必ず会派長に連絡来て、説明したいんで、日にち取ってくださいというような情報来ますよね。ああいう形で皆さんに話されたら済むことだと思うんです。だから、そういうことをこれから検討していってください。 以上で、終わります。 ○議長(川崎一樹君) 以上で、14番 磯崎誠治君の質問を終了いたします。 お諮りいたします。 本日の会議はこの程度にとどめ延会し、明日午前9時30分から会議を開きたいと思います。 これに御異議ございませんか。  (「異議なし」と呼ぶ者あり) 御異議なしと認めます。 よってそのように決しました。 本日はこれをもって延会いたします。          午後4時36分延会----------------------------------- 地方自治法第123条第2項の規定によってここに署名する。  議長   川崎一樹  議員   川口政夫  議員   栗本量生  議員   川端 進...