令和 元年 9月 定例会 令和元年
和歌山市議会9月
定例会会議録 第6号 令和元年9月20日(金曜日
) -----------------------------議事日程第6
号令和元年9月20日(金)午前10時開議第1
会議録署名議員の指名第2 一般質問第3 議案第1号から同第28号まで
-----------------------------会議に付した事件日程第1
会議録署名議員の指名日程第2 一般質問(戸田正人君、古川祐典君、北野 均君)日程第3 議案第1号から同第28号まで
-----------------------------出席議員(38名) 1番 井本有一君 2番
中村朝人君 3番 赤松良寛君 4番
浜田真輔君 5番 堀 良子君 6番 西風章世君 7番 山中敏生君 8番 川端康史君 9番 永野裕久君 10番
中庄谷孝次郎君 11番
山野麻衣子君 12番 中村元彦君 13番 中谷謙二君 14番 丹羽直子君 15番
森下佐知子君 16番
坂口多美子君 17番 吉本昌純君 18番 園内浩樹君 19番 中塚 隆君 20番 薮 浩昭君 21番 山本忠相君 22番 芝本和己君 23番 戸田正人君 24番 松井紀博君 25番 井上直樹君 26番 古川祐典君 27番 姫田高宏君 28番 南畑幸代君 29番
尾崎方哉君 30番 奥山昭博君 31番 中尾友紀君 32番 松本哲郎君 33番 寒川 篤君 34番 北野 均君 35番 佐伯誠章君 36番 山本宏一君 37番
宇治田清治君 38番
遠藤富士雄君
---------------説明のため出席した者の職氏名 市長 尾花正啓君 副市長 森井 均君 副市長 小林弘史君
市長公室長 犬塚康司君 総務局長 前 寿広君
危機管理局長 岡崎州宏君 財政局長 川嶋正起君
市民環境局長 和田年晃君 健康局長 佐伯正季君 福祉局長 宮崎 久君
産業交流局長 榊原佳寿君
都市建設局長 森 泰之君
会計管理者 山下勝則君 教育長 原 一起君
教育学習部長 坂下雅朗君 消防局長 山下直樹君
公営企業管理者 富松 淳君 企業局長 白井光典君
選挙管理委員会委員長 川端正展君
代表監査委員 森田昌伸君
人事委員会委員 松田美代子君
---------------出席事務局職員 事務局長 中野光進 事務局副局長 幸前隆宏
議事調査課長 中西 太
議会総務課副課長 尾上博昭
議事調査課副課長 志賀政廣 議事班長 森本剛史 企画員 竹下裕威 事務主査 國定正幹 事務主任 中本庸介 事務副主任 中西真央
--------------- 午前10時00分開議
○議長(井上直樹君) ただいまから本日の会議を開きます。
---------------
△諸般の報告
○議長(井上直樹君) 諸般の報告をさせます。
◎事務局長(中野光進君) 令和元年9月19日付、和財第171号をもって、市長から追加議案の提出がありました。議案はお手元に配付いたしております。 以上でございます。
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△日程第1
会議録署名議員の指名
○議長(井上直樹君) 日程第1、
会議録署名議員の指名を行います。 本日の
会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において
宇治田清治君 中尾友紀君 松井紀博君 以上3人の諸君を指名します。
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△日程第2 一般質問
○議長(井上直樹君) 次に、日程第2、一般質問を行います。 順次質問を許します。 戸田正人君。--23番。 〔23番戸田正人君登壇〕(拍手)
◆23番(戸田正人君) おはようございます。 最近テレビ等、
あおり運転ということが取り沙汰されて、ワイドショーとかでも
ニュース番組でもいろいろ取り沙汰されて、本当に法改正までつながっていくという動きを示しておりますが、本当に和歌山の道を走ってても、日常的にそのような光景を目にするところであるんですけども、実は先日、役所を出て
市道中橋線を北のほうへ、いわゆる
伏虎義務教育学校を左手に見ながら北進やっておりまして、鷺ノ森の交差点で信号待ちでとまったんですけども、後ろの車の方が急に運転席からおりてこられて、バックミラーとカーブミラーにその姿が映るんですけども、私のほうにすたすたすたと歩いてくるわけですよ。いろいろやっぱり構えるわけですね、私も。それで案の定、運転席に来ると窓をコンコンコンとたたかれて、私もちょっと構えながら窓をおろしたら、30代ぐらいの髪の毛の少し茶色い、何か後ろできゅっと髪を縛ってピアスを、ひげも生えてるような方だったんですけども、いきなり窓をあけると、おじさん、後ろの給油口あいてますよ、閉めときますねと言うて、わざわざまた運転席から給油口をかちゃんと閉めてきゅっと帰っていかれまして。いや、久々に何かほっこりしたというか。何かあんな報道ばかり見てると、また何かあるんかなというて構えたんですけども、案外世の中はそういったことだけではないという気持ちと、そして車の運転はやっぱり譲り合いと何か信頼性というか、そういったマナーを守り運転していくのが本当にいいことなんだなと思いながら、何せほっこりした気持ちで今日を迎えておりますので、私の一般質問もほっこりとした形でさせていただきたいと思いますので、誠意ある御答弁をいただきたいと思います。 それでは、議長のお許しを賜りましたので、一般質問に入らせていただきたいと思います。 平成27年度から始まりました第1期まち・ひと・し
ごと創生総合戦略が、5年目であります本年、令和元年で最終年度となりまして、国は本年6月にまち・ひと・し
ごと創生基本方針2019を閣議決定しました。次年度である令和2年から第2期となるまち・ひと・し
ごと創生総合戦略が再スタートされようとしています。 国において第1期の総合戦略に対する総括が正式には発表されておりませんので、私が語るには大変おこがましいとは思うんですけれども、さまざまな有識者の方々のお話や書籍などを読み、自分なりに考えてみますと、各自治体が
長期総合計画とは別に、人口減少に伴う地方の生き残りをかけた将来像を描くと言っても過言ではない地方版のまち・ひと・し
ごと総合戦略という計画を策定させ、また、その計画の中に
重要業績評価指標、いわゆる横文字になるんですけどKPIというものを定め、また、それらをPDCA、いわゆる業務を継続的に改善するという意味で使われてる言葉ですけども、PDCAを用いて工夫されるなど、従来の言葉を書き連ねるような計画だけではなく、
数字的目標を明確にし、一歩も二歩も踏み込んだ計画を一考させ、課題と目標を明確にしたものを市民と共有し、事業化していきなさいと。また、そのためには約1,000億円という規模の交付金を担保しますよといった、国としては新しい形の政策を地方に示したのでありました。財政難の地方にとっては大変ありがたい、新しい形の国の政策であったのではなかろうかと思います。 特に、総合戦略が始まった平成27年度、地方の人口減少とか、例えば、東京一極集中、いわゆる人の数というのがメーンになってでき上がってきたものだと思いますけれども、そのためにIターンやUターン、また、女性の積極的な雇用、働き方改革、移住化や定住化などの政策に加え、町の魅力とか、各自治体が短期的な視点で人の数、分母のない中での人の数の奪い合いとも言えるような政策に注視して策定されてきたものではなかったのかと私は思います。 本市におきましても、平成27年10月に和歌山市版の和歌山市まち・ひと・し
ごと創生総合戦略が策定され、4つの基本目標が設定されましたが、やはり本市も人の数に注視した目標であったような気がいたします。 具体的にどのような目標であったかと申し上げますと、基本目標Ⅰ「安定した雇用を創出する」、基本目標Ⅱ「和歌山市への新しいひとの流れをつくる」、基本目標Ⅲ「若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる」、基本目標Ⅳ「時代に合った地域をつくり、安心な暮らしを守る」。また、それらをブレークダウンした
具体的戦略を立て、効果を検証するよう、本市も
重要業績評価指標、いわゆるKPIを設定してございます。さらに、必要に応じて柔軟に総合戦略を見直し、本市の実情に応じた効果的な
PDCAサイクルを構築するといった基本姿勢も戦略の中でうたっておるわけであります。 要は目標を数字化し、そしてその数字に向かって計画を立て、事業を実施し、一定期間でその事業をチェックし直し、再度行動しますといったようなサイクルであります。 ここでお尋ねいたします。 平成27年度から令和元年までの約5年間で取り組んできた和歌山市まち・ひと・し
ごと創生総合戦略の数値目標の進捗及びそれらに対して
PDCAサイクルをどのような形で行ってきたのかお答えください。また、現在までの
本市総合戦略の総括をお答えください。 続いて、少し観光行政について触れさせていただきたいと思います。 本年1月に和歌山市の
ふるさと観光大使に就任され、テレビや
メディア等で大々的に発言をし続けていただいております
世界的ミュージシャンのHYDE氏。先日も
テレビ番組の中、
クイズ番組や音楽番組だったんですけども、そちらに出演されてるところを拝見いたしました。ふるさとのさまざまな自慢をするという企画ではなかったんですけれども、そのようなクイズや音楽番組の中で、御本人みずから和歌山市の
ふるさと観光大使であるということを司会者等と番組の中でお告げになられ、そして音楽のことはそっちのけてでもこの和歌山市の産品とかグルメとか観光地など、本当に全国の方々、視聴者に向けてPRしてくださっておりました。 また、東方神起という
アイドルグループの元一員でありました
ジェジュン氏や2016年度第58回
日本レコード大賞優秀アルバム賞を獲得した
人気ロックバンドのback number、さらには第40回
日本アカデミー賞最優秀アルバム賞を獲得した
人気バンドのRADWIMPS、このような方々が、これは、この方たちはHYDE氏と同じ
レコード会社なんですけれども、彼らが
和歌山ビッグホエールでライブをするたびにラーメンをHYDE氏は自費で、もしくは
レコード会社で購入していただき、それらの
アーティストの
関係各位全員にケータリングで振る舞って
和歌山ラーメンのおいしさをPRしてくださったとも聞き及んでおります。 さらには、先日の9月4日から8日までの5日間、東京お台場にあるZepp Tokyoというところで、御本人の
グッズ販売と並行して
和歌山物産展というものを開催してくださったそうであります。HYDE氏が
ふるさと観光大使に任命されたときの
関連グッズの展示や、また、玉林園の
グリーンソフト、
和歌山ラーメンなどの
産品コーナーやイートインスペースなど、これも御自身独自で企画し、販売し、PRしてくださったとのことでございます。 中でもこの
グリーンソフトのキャラクター、アヒルのマークの、あれはアヒルのグリンちゃんという名前らしいんですけれども、私も初めて知ったんですけども、HYDE氏のこの格好いいデザインのTシャツにそのグリンちゃんのアヒルの絵が大きく描かれた、いわゆるコラボレーションしたTシャツが、また、トートバッグが大変な人気ぶりでありまして、その場で抽せんし、当選した方だけにしか販売しないというような異例の販売方法をとるなど、和歌山にちなんだ商品とのコラボが大変人気を博したそうであります。 この9月4日から始まったばかりの
HYDEPARK。2日目のもう既に9月5日には御本人の
ツイッターで、「
HYDEPARK和歌山物産展、大好評につき
売り切れ続出で申し訳ありません!各メーカー様にご
協力いただき追加発注をしていますが、生産が追いついておりません。。できる限りの入荷を予定しておりますのでご了承いただければと思います」などと発信されておられ、本当に観光大使だけではなく、
商工振興大使も兼務されているのではないかと思うぐらいの御活躍ぶりであります。HYDE氏には本当に頭の下がる思いしかございません。 また、HYDE氏はさまざまな和歌山のスポットやグルメを
ツイッターで投稿してくださっているのですが、その説明文の語尾に「なんて素敵な和歌山なんでしょう」という言葉をつけてつぶやいたものがHYDE氏のファンの方々の中で再拡散、いわゆる
リツイートをされております。これにより、
「#(ハッシュタグ)なんて素敵な和歌山なんでしょう」という
キーワードが確立されました。
ハッシュタグと申し上げるのは、プッシュホンの井戸の井に似たマーク、シャープと読んでたんですけども、その「#」、今、
ハッシュタグと読むんですけど、
ハッシュタグをつけてさまざまな
キーワードをブログ、SNSに投稿することによって検索にひっかかりやすくなるんですね。例えば
「#和歌山ラーメン」と入れますと、
和歌山ラーメンと
インターネットで検索すると、すぐにその
ハッシュタグのついた記事が上がってくるというシステムで、特に今、SNSをやられてる方は、例えば、ラーメンを食べに行きました、おいしかったですと言葉を並べるよりか、
「#和歌山ラーメン」
「#和歌山市」
「#和歌山城」なんて3つぐらいの
キーワードを書いてそのまま写真を投稿するということになっております。また、この
ハッシュタグをつけますと、趣味や嗜好の似た
ユーザー同士で同じ話題がつくりやすくなるというシステムらしいです。 それらSNSによる情報をもとに全国各地から本市に訪れたHYDE氏のファンの方々が和歌山の名所、また観光地、そしてグルメなどを次々と投稿し、SNSで再拡散。HYDE氏の発信、いわゆるインフルエンサーとしての効果は大変大きいものであると考えられます。 先ほど申し上げました元東方神起の
ジェジュン氏、この方は実は韓国人のアイドルの方でありまして、日本でも大変人気のある
アーティストなんですけども、つい先日も
ビッグホエールで2デイズ、2日間のライブをされたそうなんですけども、非常に超満員で大変な人気ぶりだったということなんです。 彼は改めて、
ミュージックステーションという番組の中の
ツイッターの動画の中で
和歌山ラーメン、この前初めて和歌山にライブに行きました、HYDEさんから
和歌山ラーメンを差し入れいただいて本当においしかった、HYDEさんの愛情もたっぷり入ってたので、
和歌山ラーメンを初めて食べてとてもおいしかったんだよということを、
ツイッターで改めて
和歌山ラーメンはおいしいということを
ジェジュンさんも発信やってくださって。そうするとその動画、そのツイートがもう既に1万人以上「いいね!」がついて、また、4,223人の方が
リツイート、拡散してるわけですね。
ジェジュンさんが
和歌山ラーメンおいしいと言ってる動画をまた違う人が発信してくれる。非常にありがたい発信であります。私は、本当にこの韓国人である
ジェジュンさんに対して、何てすてきな韓国の方なんでしょう、そういうふうに思いました。 いずれにしろ、このように肥大したネットの情報の中から自分の価値観で自分なりの情報を得る時代になってきた昨今。SNSでの情報共有から始まり、SNSでつながり、さらにはSNSで人々がコミュニティー形成されます。 HYDE氏の事例で申し上げますと、HYDE氏がSNSで和歌山市のことを発信した、それをHYDE氏のファンの方々同士が和歌山市の情報を共有した、さらにはHYDE氏の
ファン同士が和歌山に来られ、観光やグルメを楽しんだ、そしてまたファンの方々がSNSで
「#和歌山ラーメン」などつけながら再発信して拡散していくといった循環になります。これがSNSの
情報拡散システムと言われるやつです。非常に情報が早く、いろんな方々に伝達しやすいというシステムです。 また、同じような価値観や
ライフスタイルを共有するコミュニティーを最近の
マーケット用語ではトライブ、直訳すると種族と呼ばれているそうでありまして、一緒に行動し、一緒に考え、そして思いをシェアしていく、好きなものにはとことんお金をかけていくという
ライフスタイル志向を指すそうであります。要は、本市にとって
HYDEファンというトライブが確実にあり、その方々は和歌山市に目を向けてくださっているということは紛れもない事実であるような気がします。 そう考えますと、全国、いや、世界に何万人といらっしゃるHYDE氏のファンの方々に対して、本市はどのような観光戦略を立てているのかと疑問に思います。
和歌山市役所1階ロビーに設置している
観光大使就任記念品を展示している棚も、ファンの方々に広くSNSで拡散していただいてるにもかかわらず、いわゆるSNS映えしないといいますか、少し残念な
展示ケースであると私は思いますし、設置場所においても、取り急ぎこの場所に設置したようにしか思えない、余り目立たない場所に設置されているようにも思います。 もちろん、現在の場所でも全国からファンの方々がこの
展示スペースを訪れ、記念写真を撮られている風景は私も認識しております。しかし、先ほどから述べさせていただいてるとおり、
展示スペースを訪れたファンの方々にSNSで拡散してもらえているのですから、それこそ映える、SNS映えする、また、写真映えするような展示場所や展示棚、また、それらがファンの方々のみならず、本市の
観光スポットとなるような、そんな改善に努めるべきだと思いますが、御所見をお伺いいたします。 さて、地元出身の
アーティストのふるさとに対する影響力は非常に大きいと私は思います。皆さんは存じ上げられてないと思いますけども、やるなら今しかない。私はひそかに長渕剛さんの大ファンでありまして、中学校2年生のときに初めて行ったライブを皮切りに、現在の51歳に至るまでの約37年間で多分35回以上のライブには参戦していると思います。その中でも絶対に忘れることができないライブが、それは2004年に、平成16年なんですけども、8月21日の夜、午後9時40分から翌朝の22日の午前5時半まで、鹿児島の桜島で行われました
長渕剛桜島オールナイトコンサートでありました。
鹿児島市内からこの桜島に行くには、
錦江湾フェリーに乗って海路で行くんですけども、本来なら15分程度で桜島を見ながら運航してるフェリーなんですけども、もうすごい人でありまして、そのフェリーに乗るまでにも2時間ぐらい立たされ、待って、ようやくフェリーに乗れるんですけれども、乗客が座る、乗船できるような上から人が詰めていかれて、どうも私は下のトラックや車を置くスペースにほかの人と
すし詰め状態で、景色を見ることなく直立不動のまま桜島に運んでいただいて、そこから
フェリー乗り場でおりてから約30分以上、特設会場ですから本当に道があってないようなところをみんなで行進して、それで
ライブ会場に着くというようなことでありました。 さらに、バスを使って行くルートもあったんですけども、それはもう南方方面、いわゆる錦江湾を右、南方に迂回するような形で、かなりの時間をかけてたどり着かなければいけないというところでありました。そんな条件でした。 夜9時から、次の日の5時過ぎまでの本当に夜通しライブ、そして先ほど申し上げましたように交通の便がよくない桜島、そんな条件にもかかわらず約7万5,000人のファン、島民は6,000人なんですけども、7万5,000人のファンが全国から桜島に集結し、私、皆、体が朽ち果てるまで何といいますか、ともに拳を上げ、喉をからし、そしてその
コンサートの時間を共有したものでした。 長渕剛さんは、本人もテレビや雑誌などで
コンサートのことだけではなく、そのときからも
地元鹿児島のグルメや観光地の紹介など、今もなお続けておられるんですけども、
メディア等で鹿児島の魅力を伝え続けられております。そのため、私もその一人なんですけども、多くのファンは桜島のそのライブに行って、行った後また桜島に行って当時の
コンサートを回想したりとか周辺のグルメを食べ歩いたとか、地元の土産物などを購入し、最後に日本を愛する
長渕ファンは
知覧特攻平和会館にも立ち寄るといった、
長渕剛ツアーとも言えるような
観光ルートをファン独自で旅程を組み、そして長渕剛さんの
ふるさと鹿児島へ訪れるといった行動がよく見受けられるようになりました。 さらにもう一つの理由として、平成16年に行われた
オールナイトコンサートから2年後の平成18年、これは県内外から
記念モニュメントを建立したいとの声が多数上がったそうでありまして、鹿児島県、市、地元企業で組織する
モニュメント建立委員会が発足されました。同委員会が中心に募金を呼びかけ、目標額の3,000万円を達成し、
モニュメントが完成いたしました。 鹿児島市としては、市の所有地にその
モニュメントの設置協力をし、あわせて周辺の広場整備、
赤水展望広場と今は呼んでるんですけども、その広場整備を市も協力して行ったとのことです。
モニュメントは、長渕剛さんがギターを抱え、そして桜島に向かって叫んでいるような像であることから、叫びの像と名づけられました。その
モニュメント見たさに、またそして、写真を撮ってブログにアップするために、当時
ツイッターとかSNSとかは余りなかったんで、SNSというんじゃなくてブログや
インターネットに上げるというようなシステムだったんですけども、全国から再度この鹿児島へ訪れるきっかけとなり、今もなお聖地である
モニュメントを訪れるファンが絶えないと私は認識しております。 先日、そのため、鹿児島県と鹿児島市に
長渕剛オールナイトコンサートや長渕剛さんによる鹿児島のPRについての
経済効果等、調査をかけさせていただきました。15年前という古いデータだったので記録としては残っていませんでしたという回答でありましたが、平成16年当時の
西日本政策投資銀行南九州支店の発表によりますと、来場者の移動費や宿泊費、チケット代などの経済効果は50億円にも上ると試算をされていたそうであります。 また、その
オールナイトコンサートを境目に、前年である平成15年からさかのぼって平成11年までの5年間、鹿児島市の入り込み観光客数が平均823万人だったのに対し、
コンサートが開催された平成16年度には一気に46万人増の869万人となっております。それ以降も次年度の平成17年から平成21年の5年間、そのときは
インバウンドとかございませんでしたので、余り聞かれませんでしたので、それ以降の5年間においても同様の平均872万人と約6.0%の増となっております。全ては長渕剛さんの効果であったとは言えないと思いますけれども、鹿児島市の経済効果に大きく貢献していることは間違いないと言っても過言ではないでしょう。 また、
滋賀ふるさと観光大使を務める同県出身の
ミュージシャンで西川貴教さん、T.M.Revolutionの西川貴教さん。この方も大変有名な
ミュージシャンでありますけども、テレビやメディアで地元滋賀の発信はもちろんのこと、地元で開催される御本人主催の
ロックフェスティバルによる収益の一部が県内各地の自治体に寄附されてるということです。
累計寄附総額も約2,640万円にも上るとされております。 ほかにも
琵琶湖固有種であるニゴロブナの稚魚を40万匹寄附だったりとか、さらには開催が危ぶまれていた彦根市花火大会のことを聞きつけて、観光の目玉となるように協力したいと盛り上げに一役買う意欲も示したとの報道もされており、地元
ミュージシャンによる発信はふるさとに多大なる影響力と貢献度があるということが理解できるものであります。 そのような観点から考えますと、HYDE氏が本市に対して行っていただいてる貢献に対し、行政としても具体的な受け皿をつくり、そして観光客の誘客やまたシビックプライド、市民としての誇り、これらを醸成されるような取り組みを早急に行うべきと私は考えます。 ここでお尋ねいたします。 HYDE氏による経済や観光及び本市にもたらす何らかの効果は確認できておりますか。また、HYDE氏の発信力に乗じた観光戦略及びSNS戦略を進めるべきと考えますが、どうお考えでしょうか。 そして市長、先ほどから申し上げてるんですけども、本市
ふるさと観光大使として本当に例えようのないぐらい御活躍くださってるHYDE氏に対して、この議場で何かお言葉がございましたら、ぜひともお述べいただきたい。そういうことを申し上げて、1問目とさせていただきます。(拍手)
○議長(井上直樹君) 尾花市長。 〔市長尾花正啓君登壇〕
◎市長(尾花正啓君) おはようございます。 23番戸田議員の一般質問にお答えします。 観光行政について、本市
ふるさと観光大使として例えようのないくらいに御活躍いただいているHYDE氏に対して何らかの言葉はないのかとの御質問でございます。 本年1月30日にHYDE氏の50歳の誕生日を記念して行われたバースデーライブで、ライブ途中、サプライズで
ふるさと観光大使就任を依頼し、その場で快諾していただきました。御就任後はすぐにみずからのSNSで積極的に和歌山市のPRをしてくださり、また、
メディア等でも大いに発信していただいた結果、新たな観光客、特にHYDE氏のファンが多く訪れており、私も最近市内で、国内はもとより海外からのファンの方々に遭遇するなど、その影響は多大で、感謝してもし切れないぐらいに感じております。 また、HYDE氏が
和歌山ビッグホエールでライブを開催していただいた以降、多くのビッグ
アーティストが
ビッグホエールでライブを実施してくれており、芸能界の中での影響力の大きさにも驚いているところでございます。 今後もHYDE氏に本市をPRしていただけるよう、観光面での魅力をさらに上げていくとともに、HYDE氏が
ふるさと観光大使として、何てすてきな和歌山なんでしょうと自慢できるふるさとであり続けられるよう取り組んでまいります。 以上でございます。
○議長(井上直樹君) 犬塚
市長公室長。 〔
市長公室長犬塚康司君登壇〕
◎
市長公室長(犬塚康司君) 23番戸田議員の一般質問についてお答えします。 本市の行政課題について、総合戦略について2点ございます。 1点目、和歌山市まち・ひと・し
ごと創生総合戦略の数値目標の進捗はどうか、
PDCAサイクルをどのような形で行ってきたのか、2点目、現在までの
本市総合戦略の総括はどうかとの御質問です。一括してお答えします。 2015年度からの5カ年計画とした和歌山市まち・ひと・し
ごと創生総合戦略は、4つの基本目標を掲げ、その実現に向け具体的な施策に取り組んできたところです。施策ごとにその効果を客観的に検証できるよう
重要業績評価指標--KPIを設定しており、その状況を毎年確認するとともに、毎年受けている行政評価委員会での外部有識者による評価を踏まえ、必要に応じて各事業を改善しながら進めてまいりました。 次に、4つの基本目標の数値目標の進捗状況についてですが、基本目標Ⅰ「安定した雇用を創出する」の数値目標である雇用創出数5年間で1,800人については、昨年度末時点で3,141人となっており、既に達成できている状況です。 基本目標Ⅱ「和歌山市への新しいひとの流れをつくる」の数値目標である5カ年累計の社会増減数を転入超過に転じさせるについては、社会増減数が2016年マイナス724人、2017年マイナス322人、2018年マイナス225人と社会減が減少傾向にあるものの、昨年度末時点では達成できていない状況です。 基本目標Ⅲ「若い世代の結婚・出産・子育ての希望をかなえる」の数値目標である合計特殊出生率2013年1.43を2019年1.7に上昇させるについては、2017年で1.51と増加しましたが、昨年度の合計特殊出生率はまだ出ていない状況でございます。 目標Ⅳ「時代に合った地域をつくり、安心な暮らしを守る」の数値目標である和歌山市が住みやすい町だと感じる市民の割合を高める、2014年73.9%を2019年に80%にするについては、昨年度においては80.7%という状況です。 最後に、総合戦略の総括についてですが、現在、これら4つの数値目標や54のKPIの達成見込みの検証に加え、各施策に関連する統計データや外部評価、事務事業評価などを活用し、多面的に分析、評価を行うなど総合戦略の総括に向けて取り組んでいるところでございます。 以上でございます。
○議長(井上直樹君) 榊原
産業交流局長。 〔
産業交流局長榊原佳寿君登壇〕
◎
産業交流局長(榊原佳寿君) 23番戸田議員の一般質問にお答えします。 本市の行政課題について、観光行政について3点ございます。 まず1点目、就任記念展示コーナーの改善に努めるべきではないかとの御質問です。 和歌山市
ふるさと観光大使就任記念ギャラリーは、本年1月30日の大使就任を記念して2月15日に開設しました。展示物については、委嘱状のレプリカやHYDE氏直筆のサインなど、ここでしか見ることのできない貴重なものを展示しており、HYDE氏ゆかりの地、いわゆる巡礼の聖地の一つとして、土日を問わずファンの方に訪れていただいています。 展示コーナーについては、大使就任後、余り時間をかけず設置することが重要と考え、
展示ケースなど庁内で調達できるもので急遽作成したため、議員御指摘のとおり、決して立派なものとはなっていません。 なお、展示場所については、休みの日にも多くのファンが来られることを想定して、庁内入り口となる西口から入ってすぐに見学してもらいやすい位置であると考えております。 いずれにしましても、展示コーナーが、議員御指摘のとおり、ファンだけでなく本市の
観光スポットとなるよう、展示物の充実なども含め、展示コーナーの改善に努めていきます。 次に2点目、経済や観光及び本市にもたらす何らかの効果は確認しているのかとの御質問です。 具体的な数値としては把握できていませんが、
ふるさと観光大使就任以来、HYDE氏の発信によりPRいただいている商品について大きく売れ行きが上がったり、また、土日を問わず市役所の展示コーナーに訪れるなど、HYDE氏のゆかりの地として多くのファンが和歌山市に興味を持っていただき、訪問してくれています。さらには、HYDE氏の発信を契機に、ファンの方がSNSで本市のすばらしい風景や食べ物などを「#なんて素敵な和歌山なんでしょう」で再発信してくれており、その複層的なPR効果は非常に大きいものと認識しています。 最後に3点目、HYDE氏の発信力に乗じた観光戦略及びSNS戦略を進めるべきと考えるがどうかとの御質問です。 HYDE氏が
ふるさと観光大使に就任して以来、SNS、特に
ツイッターでつぶやいた内容の反響が大きく、本市における影響は観光客の増加だけでなく、関連商品の消費拡大にもつながっていることを大いに認識しています。 そこで、観光戦略については、リピーターの獲得などさらなる誘客を図るため、HYDE氏ゆかりの地をめぐっていただく観光コースを官民一体となって造成し、発信することを検討していきます。 また、SNS戦略については、HYDE氏が
ツイッターで発し、ファンの中で話題となっている「#なんて素敵な和歌山なんでしょう」が拡散されており、その
ハッシュタグを本市のSNSでも積極的に活用することでさらなる誘客と消費拡大を図ってまいります。 以上でございます。
○議長(井上直樹君) 23番。 〔23番戸田正人君登壇〕(拍手)
◆23番(戸田正人君) それでは、御答弁いただきましたので再質問へと入らせていただきます。 なぜ私がこのような細かいとも言える数字をどのように分析してるのか、また、どのような改善策を講じているのかなどをお聞きしたのは、たとえそれらが教育分野であっても、また、福祉分野であっても、全てが人の数へという目的、さらには、公共施設においては持続可能な自走できる施設へと着地するのが、あくまでもこの地方創生に関する事業の本質だと私は考えているからであります。そう考えたときに、御答弁で施策ごとの効果を客観的に検証できるようKPIを設定したとお述べになられておりましたが、KPIとは目標とすべき数字でありまして、1年間を振り返るための検証数字ではないと私は考えるのであります。 また、基本目標の状況も達成した、もしくはしなかったと数字上での御答弁しかいただけなかったような気がします。総合戦略を立ててからの約5年間、根拠のある目標数字を立て、それらを分析し、それらの結果を追求してきたのでしょうか。単に1年間を通しての統計的な数字にしか私は聞こえませんでした。本市全体が地方創生の本質とも言える人の数という目的を達成するためのKPIの必要性、さらには
PDCAサイクルを用いて分析、評価する必要性をどう考えておられたのかと疑問に思うところであります。 私は、人の数やまちづくりというものは、市民のニーズをしっかりと分析し、計画を練り、醸成させ、そして実施していかなければならないと考えております。いわゆるボトムアップで行っていかなければならないはずが、突如と湧いた地方創生関連の交付金を獲得するため、本当に短期的な視点で総合戦略を策定し、住民の思いや魂のこもっていない計画や事業も一部では見受けられるのではないでしょうか。 例えば、この交付金を活用し、既に完成したハード事業でありますわかちか広場の整備事業。交付金を獲得するための目的だったというのも一定理解しつつも、観光案内所を1階のメーンコンコースからわざわざ地下に埋設し、他都市からお越しになった観光客の方々に活用されているんでしょうか。また、重宝されているんでしょうか。 地場産業機能もそうです。この機能を埋設したわけですね、地下に。地元の産品のPRや販売促進は本当にされたのでしょうか。一番の目的であるにぎわいは創出できましたかと、あえて聞きませんがお尋ねしたくなるものです。 また、加太の青少年国際交流センターについてはどうですか。青少年育成の目的だけではなく国際的機能も附帯させ、こちらも交付金獲得のためと一定は理解しつつも、国際的に、また、文化を初めとするさまざまな方々に活用され、にぎわいを創出できておりますか。また、利用する側も運営する側も使い勝手のよい施設となっていますかと、これもあえて聞きませんがお尋ねしたくなります。 重ね重ね申し上げてますけれども、私はこのKPIを設定するというのは、そもそも論、事業目的を明確にして、そのゴールに向かってどう取り組み、成果を上げるのか。その根拠となるものを数字的に示すと同時に分析し、進捗状況を把握していくためではないのかと言いたいわけであります。 例えば、民間企業であれば、KPIじゃなくてKGIという言葉を使うんです。キーゴールインジケーターというんですけれども、要は売り上げや利益など、企業の目指すべき指標にするわけですね、KGIを用いて。また、それらの目的を達成するために、企業はさまざまなアイデアや戦略を用いて効果を上げようとしてるわけです。 企業でいうKGI、自治体でいえばKPI。本市KPIにおける最大の成果を地方創生関連の交付金獲得だけの目的であったとされては困るわけです。 いずれにしても今後、本市において国からいただくありがたい交付金を活用して建設される予定の図書館や市民会館、四季の郷公園、つつじが丘総合スポーツ公園、有吉佐和子邸など、総論として議案に賛成してきた一人として、私は大いに期待してるところであるんですけれども、しかし、私が心配しているのは、全ての施設とまでは言いませんが、今後それらの施設の維持管理に係る費用や、また、それを少しでも補うための運営方針が確定されていないものが多く、ハード事業は猛スピードで進んでいるにもかかわらず、運営指針などのソフト事業はブレーキがかかり、立ちどまったままの状態であるものが多いと私は思えるのです。 一般的に、このような施設を建設してから修繕とか維持、そして解体するまでのコストは、その建設費の約4倍から5倍かかると言われております。令和の時代になって完成する施設をチャンスと捉え、それらの施設を活用し、人のにぎわい及び経済の循環をつくっていただきたいと考えておりますが、それらの事業の将来ビジョンを感覚的やまた抽象的なものでなく、しっかりと市民ニーズを分析し、市民ニーズを捉えながら運営方針を定め、的確にオーダー、注文していかなければならないはずの本市が、本当に建設だけを急いでしまって、設計や運営、おまけに基本構想までも丸投げしてしまっているのではないかと大変に疑問に思う事業が一部では散見されるということを申し上げたいのです。そのためにも、市民も、そして職員も、また、施設の設計や運営管理する側も、いま一つ同一方向、着地点、同じ方向に向いていないのではないかと私は憂慮するわけであります。 例えばの例で言いますと、白い画用紙でもキャンバスでもいいんですけども、真っ白なものを職員や市民や、ひいてはそれらを受ける事業者にぽんと丸投げして、何か書いてくださいと言ってるような気がしてならないんです。やはりそこのキャンバスや画用紙には、何らかのデッサンであったりとか、鉛筆で何かを形どったりとか、そういった塗り絵のようなものを市の職員やまた事業者に本市が差し出して、ここにいろんな色を着色してください、また、いろんな装飾をしてすばらしい作品に仕上げてくださいと言わなければならないんじゃないでしょうか。今、本当に真っ白なままで何かしてくださいと言ってるように聞こえてしようがないんですね。 ですから、じゃ、そのデッサンとかその型枠は何かというと、それは市民のニーズであったり市場ニーズであると思います。そういったことをきっちりと分析やって、まずは本市がある程度の形を描いて、そして色を着色し、すばらしい作品に仕上げようという方向性が必要だと申し上げたいわけであります。 どのようなにぎわいを求めるかという具体的なオーダーは必要であります。1問目の答弁では、現在、総合戦略の総括は分析中とのことで明確にお示しいただけませんでしたが、ここで改めてお尋ねします。 地方創生に関連する交付金を活用した施設整備については、建設目的に加え、よりにぎわいを創出しながら、なるべくは自走できる施設を追求するとともに住民ニーズを捉え、運営方針を何よりも本市が明確にしていくことが最重要と考えますが、御見解をお聞かせください。 次に、観光行政についてであります。 市長は、改めてこの議場におきましてHYDE氏への感謝の気持ちをお述べになられました。私も市長と同様、HYDE氏の和歌山市に対するふるさと愛には改めて敬意を表したいと思います。HYDE氏が和歌山市出身の
アーティストとして国内のみならず世界で御活躍されている姿は、和歌山市民の一人として大変誇りに思います。 今回、市長のHYDE氏に対する感謝のお気持ちが、HYDE氏のファンの方々や多くの市民の方々に「#なんて素敵な和歌山なんでしょう」というワードとともに改めてSNSで再拡散していただければいいですね。期待したいところであります。 また、記念品
展示スペースも、観光大使に就任していただいてたった2週間というスピード感で設置したという御答弁で、そういうことに対しては非常によくやっていただいたと思います。今までこのような記念品があっても、記念品というのは基本的に市長室になぜか展示されておるもので、一部の人--市長室に訪問した人しかなかなか見る機会がないんですけれども、このような予算のない中で速やかに1階ロビーに設置し、そして展示、市民や観光客にお目見えする機会ができたことは大変うれしく、評価させていただきます。 しかし、私が申し上げたいのは、あれからもう既に半年以上たってるわけであります。やはりそれらの展示物をより引き立たせ、また、
観光スポットとなるよう改善すべきではなかろうかという趣旨での質問でありましたが、本市の
観光スポットとなるよう改善や充実をしていく、また、SNSも積極的に活用し、観光PRもしていくと大変前向きな御答弁をいただけた。そういったことは大変評価させていただきます。 しかし、SNSというのは何よりもスピード感が重要でありまして、情報スピードという観点で申し上げますと、これらの御答弁である施策を、事業を補正予算を組み直してでも取り組んでいくべき価値のある事業と私は考えておりますので、速やかに御対応いただけますことを要望しておきます。 先ほども少し触れましたが、市長室には多くの著名人や芸術家の方々からいただいた数々の記念品や芸術品などが飾られております。それは、もう本当に市長室に入れる一部の人しか閲覧することができませんので、ぜひHYDE氏以外の記念品や芸術品も、もしこの際、市民や観光客の方に公開していただく機会があればよりよいのでないかなと思ってます。もちろん、市長のプライベートのものを見せてくださいと言ってるのではございません。市長が和歌山市民の代表として、もしそのような寄贈や寄附をお受けいただいた展示物や記念品、芸術品があるならば、やはり市民も見たいなと思う気持ちもありますので、ぜひともまたその機会もつくっていただけたらと思います。これは要望であります。 せっかくよい答弁を全体的にいただけてるんですけども、今回の一般質問のテーマは本市の行政課題ということで、少し奥まって入っていきたいと思うんですけども、本市の観光課の全体で行っている事業に目を向けていきますと、少し疑問に感じる部分もございますので、この際、議論を深めさせていただきたいと思います。 例えば、観光課が主管する事業として、もう御存じのように紀州おどり、また、来月開催されると思うんですけども和歌山城市民茶会、竹燈夜、食祭WAKAYAMAなどのイベントは、これらは実は内向き、市民向きの事業であります。観光課の本丸でなければならないはずの誘客、いわゆる外に向けての事業に余りなっていないのではないかと思うんです。 誤解なきよう申し添えますが、私はこれらのイベントを決して否定してるのではありません。むしろ市民向けのイベントとして市民力を高め、そして多くの市民が参加し、地域を盛り上げていくという意味では非常に意味のある、また、今後も必ず継続していっていただきたいと思います。しかし、誘客というものを目的にした観光課はこれらのイベント運営だけに傾注してしまい、それらのイベントを活用して、
インバウンドなど外に向けた誘客に寄与することができていたのだろうかと疑問に思うところがあります。 例えば、地方創生の交付金を活用した事業で、3年前に約1,700万円の予算をかけて行われたビッグイベント、皆さん御記憶にありますか。1,700万円の観光事業というのは最近少ないですよ。たった3年前に行われたビッグイベント。私も会う職員さんや議員さんや市民の方に1,700万円かけた事業をたった3年前に行ったのを知ってますかと言うと、全ての人が回答されなかったんですけども、実はこれ、吉宗公将軍就任300年祭というイベントが1,700万円の予算をかけて行われた--3年前ですけど。それがどのような成果を上げ、今日の観光行政の礎となるべく政策としてブラッシュアップされてきたのか。 イベントの当該年度、本市歴史館の中にある土産物センターでは吉宗公に関連するグッズや土産品というのはほぼほぼ見かけませんでして、どちらかというと、当時NHKの大河ドラマで大ヒット中の真田丸関連商品が並んでいたし、飛ぶように売れておった記憶があります。どうしても私たちのイメージも六文銭のあのマークしか残ってない、それが印象的だったのではないかなと思います。辛辣な言い方になりますけれども、単に本当に予算を消化する事業を行っただけで、戦略的に行われた事業ではなかったのかなと、そういう思いであります。 改めて申し上げますが、観光課とは、イベント運営に明け暮れる課ではなく、本市に誘客を図るため、クリエーティブな発想で事業構想を行い、具現化し、数字、いわゆる結果を追い求めていかなければならないのではないでしょうか。私から見ると、本市観光課や観光協会の役割が大変不明瞭で、おまけにDMOの本質すらもわかりづらく、全てがどっちつかずになってるような気がいたします。 ここでお尋ねいたします。 観光課業務の中で既存のイベントなどの維持運営を行っていく部署と観光事業の構築やプロモーション企画などを行っていく部署を明確に独立させ、最終的にそれらを一つに集約していくための組織体制を改めて見直していくおつもりはございませんか。 また、先ほどから述べさせていただいてる観光マーケティングやプロモーション及び発信は、想像を絶するアイデアと戦略的立案のできる民間に委ねていくことも一つの方策と考えます。観光行政も人の数をこの地方創生の時代に必要とされておるわけですから、本市の関係人口や経済循環を導くための重要な位置づけと考えられますので、それらの提言もお踏まえいただきながら市長の御見解をお聞かせください。 以上で再質問とさせていただきます。(拍手)
○議長(井上直樹君) 尾花市長。 〔市長尾花正啓君登壇〕
◎市長(尾花正啓君) 23番戸田議員の再質問にお答えします。 まず、総合戦略について、地方創生に関する交付金を活用した施設整備については、建設目的に加えて、よりにぎわいを創出しながら自走できる施設を追求するとともに、住民ニーズを捉え、何より運営方針を市として明確にしていくことが最重要と考えるがどうかとの御質問でございます。 総合戦略に位置づけし、地方創生に関する交付金を活用した施設整備については、老朽化や耐震化対策などの目的に加えて、地方創生の観点から施設が起爆剤となってにぎわいの創出や地域の活性化、本市の魅力向上につながる機能を付加し、かつ持続可能な施設となるよう進めてまいりました。 しかしながら、議員御指摘のとおり、にぎわいの創出や運営面において成果が十分に出ていないものもあり、利用者等のニーズや課題等の分析が不十分であったと考えています。 今後は、市民の皆様から愛され、自慢してもらえる施設となるようニーズを的確に捉え、運営方針等につなげるよう努めてまいります。 次に、観光行政について、観光行政も人の数を目的としているものであり、本市の関係人口や経済循環を導くための重要な位置づけと考えられるので、組織の見直しや民間委託の提言を踏まえて市長の見解はどうかとの御質問でございます。 人の数である国内外の観光入り込み者数は平成30年で過去最高の約669万人となり、本市の観光施策について一定の成果が出ているものと思いますが、総合戦略における目標値である700万人を達成するには、さらなる観光戦略の推進が必要であると考えております。そのためにも、議員御指摘のとおり、観光事業構築やプロモーション企画などの強化に向けた組織の見直し、その業務を遂行できる人材の育成など、民間事業者の活用も含め、より効果的な方策について検討し、交流人口をふやすことにより、さらに本市の関係人口や経済循環を導くための観光行政を積極的に行ってまいります。 以上でございます。