和歌山市議会 > 2016-09-16 >
09月16日-07号

  • 警察官(/)
ツイート シェア
  1. 和歌山市議会 2016-09-16
    09月16日-07号


    取得元: 和歌山市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-06-07
    平成28年  9月 定例会                平成28年          和歌山市議会9月定例会会議録 第7号            平成28年9月16日(金曜日)     -----------------------------議事日程第7号平成28年9月16日(金)午前10時開議第1 会議録署名議員の指名第2 一般質問第3 伏虎中学校跡地活用に関する特別委員会の中間報告第4 議案第1号から同第16号まで     -----------------------------会議に付した事件日程第1 会議録署名議員の指名日程第2 一般質問松井紀博君、山本宏一君)日程第3 伏虎中学校跡地活用に関する特別委員会中間報告日程第4 議案第1号から同第16号まで     -----------------------------出席議員(38名)  1番  林 隆一君  2番  山野麻衣子君  3番  中村朝人君  4番  堀 良子君  5番  西風章世君  6番  園内浩樹君  7番  永野裕久君  8番  中村元彦君  9番  浜田真輔君 10番  中谷謙二君 11番  丹羽直子君 12番  浦平美博君 13番  上田康二君 14番  吉本昌純君 15番  松坂美知子君 16番  姫田高宏君 17番  中塚 隆君 18番  薮 浩昭君 19番  奥山昭博君 20番  山本忠相君 21番  井上直樹君 22番  芝本和己君 23番  古川祐典君 24番  戸田正人君 25番  松井紀博君 26番  尾崎方哉君 27番  南畑幸代君 28番  森下佐知子君 29番  中尾友紀君 30番  松本哲郎君 31番  北野 均君 32番  山田好雄君 33番  野嶋広子君 34番  宇治田清治君 35番  寒川 篤君 36番  山本宏一君 37番  遠藤富士雄君 38番  佐伯誠章君   ---------------説明のため出席した者の職氏名 市長         尾花正啓君 副市長        荒竹宏之君 副市長        木村哲文君 市長公室長      辻 正義君 総務局長       田又俊男君 危機管理局長     宮原秀明君 財政局長       小林亮介君 市民環境局長     山本彰徳君 健康局長       立本 治君 福祉局長       平田謙司君 産業まちづくり局長  坂本安廣君 建設局長       南方節也君 会計管理者      南 秀紀君 教育委員会委員長   中村 裕君 教育長        原 一起君 教育局長       北 克巳君 消防局長       出口博一君 公営企業管理者    森井 均君 水道局長       巽 和祥君 選挙管理委員会委員長 川端正展君 代表監査委員     伊藤隆通君 人事委員会委員長   水野八朗君   ---------------出席事務局職員 事務局長       尾崎順一 事務局副局長     中野光進 議事調査課長     中西 太 議事調査課副課長   石本典生 議事班長       藤井一成 調査班長       村井敏晃 企画員        竹下裕威 企画員        佐川恭士 企画員        辻  博 事務主査       國定正幹 事務主査       北野統紀 事務副主任      平岡直樹 事務副主任      大江健一   ---------------          午前10時00分開議 ○議長(野嶋広子君) ただいまから本日の会議を開きます。   --------------- △諸般の報告 ○議長(野嶋広子君) 諸般の報告をさせます。 ◎事務局長尾崎順一君) 平成28年9月15日付、和財第182号をもって、市長から追加議案の提出がありました。議案はお手元に配付いたしております。 以上でございます。   --------------- △日程第1 会議録署名議員の指名 ○議長(野嶋広子君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。 本日の会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において  井上直樹君  芝本和己君  中尾友紀君 以上3人の諸君を指名します。   --------------- △日程第2 一般質問 ○議長(野嶋広子君) 次に、日程第2、一般質問を行います。 順次質問を許します。 松井紀博君。--25番。 〔25番松井紀博君登壇〕(拍手) ◆25番(松井紀博君) 皆さん、改めましておはようございます。至政クラブ保守系無所属、松井でございます。どうぞよろしくお願いします。 今、野嶋議長閣下から御指名をいただきました。野嶋さんとは、13年半前、ともに当選を果たしまして、それ以来、小さな会派からスタートしまして、ずっとともにこの市議会議員としての活動を過ごしてまいりました。何か、その野嶋さんから御指名をいただいて登壇するというのは感慨深いものがあります。 それで、目の前に、実は浜田真輔さんが座ってるわけですね。これは、御承知の方も多いと思いますが、もうかれこれ20数年前、私は浜田真輔さんにこの世界に引きずり込まれたと、こう言うてるわけですが、彼はそうじゃないと言うんですけども、彼と出会って、政治に出会いました。ある意味、私の政治の世界の師匠でもある浜田さんが、1年生の大後輩として座っていると、これも何かこう感慨深いものがありまして(「済みません」と呼ぶ者あり)、--ちょっと態度のでかい1年生でございますが、そんな思いもいろいろと感じながら、一般質問を行いたいと思います。 2年ぶりの一般質問でございます。ちょうど尾花市長が当選されて、直後に、その選挙のあり方等々、厳しい質問をさせていただいたのが、もうあれから2年でございます。 あれ以来、市長とも、さまざまな場面でさまざまな議論をさせていただいて、お互い、どういうものを考えて、どういう指針で行動してるかというのはある程度わかり合えるところまで来たのかなと。そこからまた、さらに、和歌山市民のためにいい議論ができればいいかなと思って、きょうは種々御用意をさせていただきましたんで、誠実に御答弁いただけたらなと思います。 きょう、めざましテレビというフジテレビで番組がありまして、うちの家内がそこであります星占いが大好きでして、めざまし占いってあるんです。いつでも星占いを見て、ああじゃこうじゃ言うてます。すると、お父さん大変だと、こう言うわけです。どないしたと言うたら、お父さん、獅子座、きょう12位やでと。えらいこっちゃなと思って、私、獅子座で、そうしたら、こう表記されるわけですね。言いたいことが言えないで大失敗、考え過ぎないで素直に話してみてと、こう書いとるわけです。それで、アドバイスに、本音を隠さず伝えると、こういうふうにありまして、言いたいことが言えないで大失敗するのは、私、日ごろ、言いたいことが言えずに失敗ばかりしておりますんで、まあまあいつものことやなと思いながら、きょうは星占いに頼って、言いたいことを包み隠さず言っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。 それでは、議長のお許しを頂戴しましたので、通告に従いまして、一般質問を行わせていただきますが、通告順位は順不動でお許しください。8本のテーマを御用意させていただきました。順位がばらばらになりますので、事情あって一瞬気を失われたら、戻ったときにどこをやってるかわからなくなりますので、しっかりとついてきていただけたらなと思います。 まず、観光行政についてからいきたいと思います。 去る9月4日、5日、皆様の温かい御協力をいただきまして、日台交流サミットin和歌山市、グランヴィア和歌山に会場をお借りしまして(「日台交流」と呼ぶ者あり)、--失礼いたしました、日台交流サミットin和歌山市が開催されました。 当日は、400名を超える方々が、もちろん台湾全土から、また日本全国からお越しいただきまして、主賓の際たるものは台北駐日経済文化代表処代表の謝長廷(シャチョウテイ)先生、この方が来ていただきました。わかりにくいかもわかりませんが、普通のいわば駐日大使であります。わざわざ和歌山へお越しいただきまして、また、この謝大使は、もとの台湾の行政院の長でございます。大統領制で言えば、その大統領のもとの首相でございますんで、一国の内政をあずかる長の方、超大物大使であります。この方が、わざわざ和歌山へお運びいただいて、その場を盛り上げていただいたと、非常にありがたいということでございます。 そこで、大会宣言として、和歌山宣言が遠藤会長から読み上げられ、採択されました。 また、次回の会場として熊本市が、震災復興の意を込めまして、熊本市へ皆さんが集って、元気にしようじゃないかという意味も込めて、次期は熊本市にお願いしたいということで、満場一致でこれも採択されたことは皆さんも御承知のとおりでございます。 その次の日ですが、和歌山市民会館で、一青窈さんのお姉さんでいらっしゃいます一青妙さんという方が来ていただきまして、基調講演をしていただきました。非常に楽しいというか、聞きやすい講演でございまして、その後、書籍も販売されてましたんで、私も書籍、購入させていただいて、読ませていただきました。非常におもしろい本でありまして、この方が日本と台湾のかけ橋になっていただいて、これからもさらに盛り上げていただけたらなという思いでおりました。 おかげさまをもちまして、2日の日程が滞りなく終了いたしました。これもひとえに、ここにいらっしゃる議員各位の御協力のおかげと、また、市長初め当局の皆さんも歓迎会には大勢参加いただきまして、場を盛り上げていただきましたことに感謝申し上げます。 そして何よりも、議連の担当の事務としてずっと務めていただいた事務局の辻君、また、その辻君を支えて、中村課長を初め事務局の諸君は、寝食を忘れて、何日も何日も夜遅くまで頑張っていただきました。辻君は、本当、もう頭パンクするんじゃないかというぐらい何もかも抱えて、必死の形相で、歯を食いしばって最後までなし遂げてくれました。辻君初め事務局の諸君に、この場をおかりしまして心から敬意を表します。ありがとうございました。 そういうわけで、サミットは無事終了したんですが、実は、この場外にすごい盛り上がりがありました。御承知のとおり、わかやま夜市が七曲市場のマーケットをお借りしまして行われました。これは、台湾をこよなく愛する若者が中心となってできました和歌山日台交流協会--和日台と彼らは略称でおっしゃってますが、この和日台が市とタイアップしまして、これを開催してくれました。すごい人だったようで、3時に開催して、もう4時ごろには小龍包のお店は何百人も並んでたというような話でございまして、各種マスコミもこれをしっかりと取り扱っていただいて、すごい盛り上がりを見せたということで伺っております。 私どもは、サミットが終わって、9時過ぎから現地へ行かせてもらったんですが、もう誰もいてないで、食べ物ないでと言われながら、それでも日ごろの市場とは考えられないぐらい人があふれておりまして、これでもう終わったでと言うんだったら、マックスのときはすごかったんだろうなということで想像するわけで、先ほど御紹介しました謝大使が、どうも上着を脱いで、腕をまくって、小龍包をみずから調理して、販売までやっていただいたという大サービスもあったそうでございます。 いずれにしましても、和日台の方々の御努力には頭が下がる思いであります。 さて、その夜市でございますが、これにアイデアをいただきまして、和歌山にも週末の常設のそういった観光マーケットを設けてみればどうかなと、こういうふうに思っております。 実は、もうかれこれ10年ぐらい前から、ある商店街の方々にこのことは提唱をしてまいりました。台湾の夜市もそうですが、タイのパッポンとか、要するに昼間は普通の通りでありますが、夜になったら仮設の店舗といいますか販売所といいますか、屋台が出て、それで観光のお客さんを中心に販売をいろいろとします。雑貨でも結構です、食べ物でも結構です、衣料もあれば靴まであると、こういった楽しい観光マーケットがあればいいんじゃないかということで提唱してまいりました。 私の提唱した当時は、まだ、どうもそういう商店街を利用して出店を出してというのが、商店街のほうから一種毛嫌いされるような環境でした。そのときに私が申し上げたら、商店街の中には、その商店、個店の上に住まれてる方もいらっしゃるわけで、夜、がちゃがちゃされたらうるさいやないかと、寝れやんやないかとか、そういった理由にもならないような理由で断られたというのが約10年前であります。 その後、市民のさまざまな力で、商店街を一つの催しの場所として借りて、さまざまな催しを繰り返し繰り返し、いろんな団体がやってきてくれてます。それで、商店街のほうも、なるほどと、このアーケードがあって、ある程度スペースがある商店街というのは、一つ、人が寄りやすい環境であることは間違いないんだということで、商店街のほうも、それだからこそ商店街の生き残りをかけた方策につながるというふうに彼らもどんどん気づいていったみたいで、最近は協力的になってきてるように伺っております。 そこで、先ほど言った週末の観光マーケットを、どことはこの場では申し上げませんが、和歌山市内の商店街、アーケードが必須だと思います。雨が降るとなかなかしんどいんで、アーケードがある商店街で、しかも週末必ず開いてる。金曜、土曜というのが理想なのかなと思いますが、金曜、土曜になると、夜、あそこに人が集まってるよという、そういう環境をつくれないかなと、こういうふうに思ってるわけであります。 観光客に、夜、どこぞおもしろいことあるかいといったら、大体は歓楽街、飲みに行くところになるわけですが、お酒飲めない人もいれば、そういうのはまた違うよと、もっと楽しい特色のあるところないかいと聞かれたときに、タクシーの運ちゃんが、あそこの商店街行ったら、夜は週末やから観光マーケットやってますよと、こういう紹介をしていただけるようなウイークエンドマーケットを和歌山市で開催してみてはどうかと、こういうふうに思うわけでございます。 このアイデアについて、当局の見解をお聞かせください。 次に、和歌山城本丸の跡地の整備についてでございます。 皆さん、参考資料をお配りさせていただいておりますんで、ちょっと御参照いただけますでしょうか。 この1枚目、天守閣の東側に大きな屋敷があります。これが本丸御殿でございます。 この本丸御殿は、ちょうど浅野家の時代には、政治の中枢プラス城主の居城ということで、居館というか、生活する場所であったわけですが、その後、これはビルにしたら十数階建て、40何メートルありますんで、やはり家臣が毎日、ビルの10階建て以上へ通勤するのも大変な話でございまして、なかなかここが不便だということで、西の丸、二の丸へその場所を移してきたということで、その後は年に何回かの行事のときとか、そういうことに使われた本丸でございます。ここに大きな御殿がありました。 2枚目、見てもらいますと、実は入母屋づくりの非常に格調高い建物がございます。和歌山城の専門の学芸員によりますと、実は二の丸、西の丸よりも、建物そのものを見ると、よっぽど格式の高いものがありましたよということでございます。 戻っていただいて、見ていただいたら、実は和歌山城というのは連結、連立式の天守閣は持ってるわけですが、それとあわせて、この東側の本丸というのも、お城の機能としては非常にすばらしいもので、この姿見ていただいたら、樹木が生えてないということもありますが、非常に雄大なスペースが和歌山平野に広がってるわけでございます。 この樹木は、皆さん御承知だと思いますが、お城の機能というのは、今のように樹木があった場合は機能として果たさないわけです。防御機能が著しく落ちますので、とにかく、火災もそうです、また、侵入者も防げませんから、防御機能としてのお城は、ここにあるように樹木がないというのが本当でございまして、本来ならばこういった形で樹木のない、土塁と石垣が、姿が雄大に見渡せるような整備ができれば一番いいわけですが、なかなかそうもいかないのが現実でございまして、将来、こんな姿がこの虎伏山の上に見れればいいかなと思ってるわけでございます。 今回は、要は本丸御殿を再建、復元せよとまでは言うつもりは毛頭ありません。非常にお金のかかる話でもありますし、天守閣が、もう再建して57年になりますので、これもそろそろ建てかえを考えていかにゃならん時期になってまいりましたんで、優先順位から考えたら、やっぱり天守閣も考えていかなあかんと思っております。 じゃあ、今回の質問で何を言わんとするかといいますと、実は皆さん、お気づきだと思いますが、この本丸の跡地に排水のタンクがあります。本丸へ上がっていただいたら、階段ちょちょちょと登ったところに青い門扉があるのを御存じだと思います。ここは、水道局が管理しております配水池でございます。5,500トンのタンクがあの上にありまして、大正14年にこれが建設、建造されたらしいです。 大正14年で、着工が12年からですんで、当時はお城の史跡、遺跡としての価値がもう一つ社会的に認知されてなかった。もちろん、明治で廃城して、幾つもお城を潰してた時代ですから、大正の時代ではなかなか価値が見出せてなかったでしょう。残念ながら、この配水池をつくるときに、全く遺構調査をしておりません。ですから、どこに礎石があってどうこうというのが記録として残ってないです。絵図は、確かに昔の絵図は残ってるんですが、残念ながら遺構は潰されてしまっております。 そこに、宝船を形取った池が、庭園の中に池があって、そこに七福神の像があったと、それは、今、和歌山城の別の場所で、その石像だけ移設してると、こういう格好らしいです。ですから、物としてはそれしか残ってないというのが現状でして、そこに今、配水タンクがあります。 これは、いっとき、もう使ってないんかなというような思いもあったんですが、なかなかどうして、実は、今、和歌山市内の北は紀の川まで、紀の川から東は大体ロータリーあたりまで、それで南側も屋形の通りから西側は、この和歌山城の配水池から水を供給してます。毎日、下からポンプで上へ上げて、上から自然流下の配水施設を今でも使ってるわけでございまして、これはすぐにとめるわけにもいかないのが現状でございます。 さて、ただ、事前に水道局にいろいろとリサーチをかけますと、以前ありました真砂の浄水場が、今、真砂の配水施設、配水池として機能を変化しております。将来は、この和歌山城の本丸の配水池を廃止して、真砂の配水機能で代替をするという方向性で、今、水道局は鋭意努力されてるそうです。 ただ、聞きますと、配水池を変えると、水道の流れの向きが当然変わりますんで、今のままの配管、管網では実は耐えられないということでございます。したがいまして、真砂の配水池をしっかりと整備したその後、今、申し上げた和歌山城から配水を受けてる地域の管網の整備をしていかなならん。 どれぐらいかかるんだということで問うと、今、考えてるのは、大体平成31年までに真砂の配水池を整備して、それから管網整備をしていくと。水道局の中で施設改善していく経費を逆算していくと、それから10年ぐらい管網整備に時間がかかるんじゃないかということでございます。 したがいまして、今、そのままの流れでいきますと、平成41年に和歌山城の本丸の配水池がお役御免となると。平成41年、気の遠い話でございまして、これは、水道局にしてみたら、自分とこの大事な施設ですんで、慌てる必要はないんですが、観光のことを考えたら、あの本丸へ上がっていただいた、天守閣目指して上がっていただいたお客さんに、この本丸の跡地を、できればもとの形に戻すのが一番いいんですが、建物なかっても、本丸跡地としてお見せするのも、僕なんかお城好きですから、城好きにしてみたら、ああ、ここに本丸御殿があったんだなという、その敷地を見せてもらうだけでも非常にうれしいなと思うわけでございまして、大体1,000坪、あの上があります--1,100坪ぐらいあるのかな--非常に大きな敷地でございますんで、ここを、できたら水道局の貯水タンクといいますか配水タンクを撤去していただいて、建物は建てずとも、本丸跡地として整備するという方向性を見出してもらえないかなと、こんなふうに思うわけでございます。 そこで、この水道局の、現状においては平成41年までかかりますよということですが、何とか当局全体で、予算も含めて、計画を前倒しして、3年でも5年でも結構ですから、配水池撤去をなるべく早くできないかなと、こんなふうに思ってるわけです。 とにかく、和歌山城の観光に力を入れるとおっしゃってる尾花市長ですから、この本丸跡地を整備するというのは、決してマイナスな話ではなくて、非常に魅力のある話だと思いますので、この代替施設への時期を早められないかということを、一度当局の見解をお示しください。 次に移ります。 次は、まちづくり行政についてということで、道路等既存インフラの整備についてということで質問させていただきます。 これは、前日、我が会派の吉本昌純議員一般質問された生活関連予算に関する質問の関連質問となります。したがいまして、議場におられる方々、また、当局の方々は、きのうの質問を思い出していただいて、その後ということでお聞きいただけたらなと思います。 吉本議員と当局の質問で明確になりましたのが、例えば道路、例えば用水の水路等々、生活関連の、皆さんの身の回りの既存のインフラがかなり、どんどん傷んできてますよと。傷んできてるんですが、なかなか当局は予算配分ができてなくて、その要望が後回しになって積み残されてますよと、こういう話でございます。 皆さんも、恐らく経験がおありだと思います。きのう、吉本議員がうまくここで例えられたようなことは、皆さんそれぞれ38名の議員さんが経験されてることだと思います。 私も、春先、市民が総出の溝掃除ありますよね。溝掃除で、皆さん出ていただきますと、日ごろ気づかないいろんな悪いところが気づくんですね。側溝もそうですけども、道路のあの部分、この部分、通ったときに覚えてたけど、忘れてて、そのとき、もう一度思い出して、そうや、松井に言うたろなんていうことで言われるわけです。 5月の、あれは17日か18日でしたが、そういう幾つかの案件を持って道路管理課に訪ねまして、済まんよ、いつも悪いけど、こういう案件が出てきたんだということでお願いしたところ、道路管理課の皆さんが悲しそうにというか、ばつ悪そうに言うセリフが、いや、実は数日前にその会議をしまして、本年度の箇所づけがもう全部終わりましてと、こう言うわけです。5月です。 5月に本年度の箇所づけが終わってしまったということは、全て要望が応えられたのかというと全然そうじゃありませんで、もうおわかりのとおり、以前から頼まれてる部分もしくは緊急を要する部分を箇所づけしちゃって、あとはもう悪いけど補正でつけてくれるんか来年度の予算かという答えしかないわけです。これが現状です。 この現状としては、市長も、今までも御存じやったと思いますが、マイナスのシーリングをかけてるような状態じゃなくて、年々年々、積み上がってきてるんですね。 市長は御存じかどうかわかりませんが、これに加えて、実は認定外道路、管理課が管理する道路もあります。それで、認定外道路、管理課が管理する道路のうち、多くは、以前、分譲住宅で分譲されて、分譲した業者がもう当事者能力を失っている、あるいは倒産している、あるいはもう解散している、それで所有権移転はなされてない、所有権だけ見ると私道という扱い、それで道路認定が打てないので認定外道路という扱い。ただ、認定外道路管理課は100数十万円しか出てない。補修の費用を持ってません。ですから、独自で直すなんていうのは、どだい能力的に持たされてないのが現状です。 きのうの議論では、実は認定外道路はもう外されてますので、これも実は計算に入れますと、すごい金額です。 市長は、もう重々御存じだと思いますが、住造法とか都計法に基づいて開発された道路というのは、開発した業者がその管理協定を結ぶ相手であった場合のみ、市町村が管理を委ねることができるというルールです。というのは、法にそう書かれてます。 本来は、市町村に帰属する道路なり水路です。 相手が潰れてしまったり解散してしまったり死んでしまったりした場合は、これは住民には移りません。法の概念から言えば、分譲した会社か、もしくは市町村ですから、そこが当事者能力を失したら、法的には市町村に帰属されます。管理義務も市町村が負うことになります。 ですから、先ほど言った条件の道路は、実は無条件に、認定を打ってようと打ってまいと、和歌山市が直さなければならない、管理しなければならないという道路であり、水路であります。 これは、見てしまうと、とんでもない量になりますんで、なるべく目を伏せてきたのが現状でありまして、これも含めて考えたときに、これは何とかせなならんなという喫緊の課題として見えてくるわけです。 多くの市民が、自分の家の前の道路、近所の水路、何とかしてほしいと、小さな小さな工事ですが、いろんなつてを頼って頼んできてるんですが、多くの市民は待ってくれてる状態です。 本来なら、どんどんやっていけばいいんですが、これには、この小さな仕事には、国の補助とかは一切使えません。全て市単の単費でやってるという現状で、どうしても優先順位が後回しになってしまってるというのが現状でありますんで、ここで提案なんですけど、今、市長がさまざまな要望活動を国にされてます。それぞれ拝見して見るに、どれもこれも不要なものなんていうのは一点もありません。それはもう、私もわかってますが、国に要請する補助制度をつくってもらうために、こういった細かな既存のインフラの再整備に関する事業に関しても国の補助を充てませんかということを、市町村の実感、実体として国に強く要望されてはどうかなと。 こういう案件こそ、実は、どうしても要望事項でも後回しになるんですが、それを最重要課題として国に要望されたらどうかなと思うんです。 国も、いろんな方策をやって、景気をよくしようとしてるわけでございますが、この事業は、実は景気対策にしてみたら物すごく効果が高い。 おわかりのとおり、既存のインフラの整備というのは、どこの市役所、どこの町役場も、もう既にある行政手続で全部完了できます。そして、仕事が小さいですから、域内の業者が全てやってくれます。まして、現場の作業員の方々に日給なり日当なり払われるわけですから、この方々は基本的には極めて消費性向が高い。というのは、給料がそんなに高くないそうでございますんで、消費性向が高いんで、かけた金額に対する乗数効果が本当に高いものでございます。 したがいまして、景気対策としては即効性のある事業だと、こんなふうに思ってるんです。 市町村から国に、いや、あなた方の言うさまざまな新しい事業へのチャレンジとか試みというのはよくわかるが、それは空振りすることもあるやないかと、でも、この事業は空振りは絶対ないし、どこでも受けられるし、どこも手を出して、舌を出して、欲しいというような事業なんで、これこそ景気対策の有効的手段として使ったらどうだというふうに市長から国に要望されたらどうかな、こんなふうに思う次第でございます。 これについても、市長の見解をお聞かせください。 アベノミクスが非常に効果を、実は発揮してるんです。マスコミも自民党に反対する勢力も、アベノミクスは効果がないんだというようなことを喧伝しておりますが、私はどこの党にも所属しておりませんので、冷静に、公平に判断いたしまして、今、アベノミクスという手段をもしとっていなかったとしたならば、世界経済の低迷に日本も巻き込まれてただろうなと、これはもう火を見るより明らかであります。 ただ、2014年4月の消費税増税に関しては、本来ならば、そこは増税をぐっと我慢して決断すべきだったんだろうなと思うんですが、三党合意からの流れの中で、あれはもう、今さら言ってもやむを得ないと。ただ、10%への引き上げを延期されたというのは、これはもう安倍内閣総理大臣の大英断だというふうに思っております。 民進党なんかは、この前、民進党の党首選挙がありましたけども、今回の3人さんは、それには余り経済政策--なぜこのリベラル政党が再分配に力を入れずに、逆進性の高い消費税を社会目的税化しようと推進してるのか全くよくわからない。山本(忠)議員なんかとも、よくそんな議論をするんですが、--話はそれますが、特に蓮舫さんが代表になられたということで、お二人、民進党の先生方いらっしゃいますけども、きょう、新聞見てみますと、和歌山県と玉木さんの出身地の香川県だけが玉木さんを選んだと、一番に選んだということですんで、和歌山の民進党の党員サポーターの皆さんはさすがだなというふうに思ってるわけでございますが、--話、ちょっとそれたんで戻しますが、とにかくアベノミクスは非常に効果を発揮しております。 その第一に、皆さん、御承知のとおり、今、失業率が3%です。完全失業率が3%。構造失業率といって、構造的にこれ以上下がらないよという失業率は、今の計算で恐らく2.7%だと言われてますんで、3%としたらむちゃくちゃに低い、極めて優秀な数字です。 アメリカでもそうですけど、ヨーロッパでもそうです、中央銀行の政策の反応というか、政策は何を指標として見てるかといったら、ほとんど失業率です。この失業率の指針を下げていくために金融政策を打っていくということですんで、今の金融政策はまことに的を射てるという評価が当たり前のように下せるわけです。 先日、GDPの4-6月の二次調整の数値を見てみますと、主なプラス要因が住宅と政府支出、財政支出、この2つで何とかもってるという格好ですね。 住宅が好調なのは、御承知のとおり、ゼロ金利プラス--あれは何や、逆金利と違うわ、日銀、何やあれ(「マイナス金利」と呼ぶ者あり)--マイナス金利の効果です。 マイナス金利、何かマスコミは余りよく言いませんけども、確実にこの効果、マスコミが悪いと言うたほうが実は経済を支えてます。財政出動もそうです。マスコミなんかがサプライサイドを強化してという、サプライサイド経済学を推奨してますけども、何のことない、やっぱり政府の財政出動とマイナス金利の恩恵を受けた住宅需要が何とか今のGDP支えてるという、こういう構図ですので、今、皆さんはいろんな議論されてますけども、もうこれまでのように緊縮財政を打って、財政を健全化して、将来世代につけを残さないというようなここ20年の政策は、やっぱり間違ってたんだという、もう結論に実は至っています。 ですから、我々は、この20年間、ずっと信じ続けてきたこの財政政策が、やっぱり振り返ってみて、ずっとデフレの中で生きてきた我々にとってみて、もうええかげん気づいて、転換を図らなならん。そのためには、実はアベノミクス、安倍さんが打ってるこの政策を、我々も一緒にその帆を上げて、ともに参加して、拍車をかけて盛り上げていかなければ、政府が何ぼ声を高らかに言っても、地方自治体が一緒に声を上げなければ、効果はどんどん大きくなることはありません。ですから、我々もその波に乗って、一緒にアベノミクス、要するに投資をどんどん、市中へお金を流して、需要こそを喚起していこうと。 おととい、中村(朝)先生も経済政策されましたけども、そのサプライサイドの強化よりも、やっぱり需要を、今、どんどん高めていくことこそが重要だと思うわけです。 なぜ、この経済の話ししたかといいますと、先ほどの生活関連予算の話ですが、国に制度として要望してくださいよと言いました。それは、ぜひやっていただきたいんですが、やったとしても、すぐにそれが、よっしゃ、よっしゃと言って国が半分お金くれるほど甘くありませんので、今、目の前にある積み上げられたこの市民要望には、やっぱり市長としてしっかりと応えていく義務があるんじゃないかと思うわけです。 そこで、思い切ったことを言いますと、今、積み上げられてるもんは、思い切ってリセットしませんかと。大きな経費かかりますけど、思い切ってリセットしませんか。 それで、るる言いましたように、このリセットは、非常に景気対策としての効果も高いと思うんです。ましてや、小さな案件ですから、多くの市民がその要望者でもありますんで、その市民に対して、多くの市民に対しての満足度も非常に高くなるわけでございます。満足度も高くなって、しかも景気対策に直結するということですんで、これはやっぱり、先ほど言いましたように、アベノミクスに乗っかっていくためには、これこそ、今、喫緊に手をつける事業ではないかなと思うわけです。 じゃあ、金はどうするのよという、こういう話でございます。金ないのは知ってます。予算を一生懸命組まれているのは知ってますが、幸いなことに、この議会の議案で上がってます特別土地保有税並びにその延滞金合わせて90億円というお金が、今、和歌山市に入ってきてます。 これの使い方、皆さん、いろいろとお考えでしょうけども、今、私が申し上げた政策、既存インフラの整備は、リセット押すのは1回で済むんです。ずっと継続予算じゃありません。継続予算は、今までどおりシーリングの中でやっていってくれたらいい。1回リセット押すには1回で済みますので、このとっぴにというか、1回こっきりで入ってきたお金でも、その財源としては足りるわけです。ずっと続けるんであれば恒久的な財源を確保せなあきませんけども、1回きりですので、このお金を思い切ってそこへ振り向けたらどうですか。 90億円なんていう大きなお金ではありませんから、きのうの吉本議員一般質問の中では4億円、5億円、その他の部分を入れても恐らく6億円から7億円という金額になると思いますが、ここを経済対策並びに市民の満足度を最大化するために、思い切ってこれに充てられたらどうでしょうか。このことについても御答弁を願います。 次に、同じくまちづくりについてという中で、城北連絡所の移設についてというのをテーマにさせていただきます。 今、皆さん御承知のとおり、義務教育学校、もう間もなく開校のため、日々つち音を響かせてるわけですが、この義務教育学校の用地の一角に城北の連絡所があります。 これはもう、地域のコミュニティーの中心地でございますし、かれこれ30年ほど--30年できかんのかな--30年ほどそこにありますんで、これを今すぐどうこうという話ではないんですが、片や城北には、その連絡所ができる前、はるか前から、城北の地域の皆さんが、皆が浄財を募って建てられた城北会館という建物があります。 御承知でしょうか、城北スポーツさんの並びにあるんです。城北会館というのがあります。昔は、選挙の個人演説会なんかでもよく使われました。 この城北会館が、今、非常に老朽化してますよと。老朽化してても、地域の人が使う分には問題ないんですが、実は大きな問題が発生しております。 それは何かといいますと、社団法人に関する改革が、もうかれこれ10年前から始まりました。そこは、城北会館という社団法人を組んでたんですが、法が改正されて、公益社団法人か一般社団法人かということで選択せざるを得なくなりました。当然、そういった小規模の事業しかやっていない会館は、公益社団法人の認定というのを受けるのは無理ですんで、一般社団法人に移行しました。 今までの社団法人と違って、公益的な事業以外も一定できるようになりました。そのかわり、公益的な事業以外も許されるかわりに、納税義務も実は一般の株式会社と同等に負わされることになりました。 それで、特に事業がもうかってるわけでもないんで、所得税を取られる心配は当然ないんですが、そこに土地があります、建物がありますということで、いきなり一般社団法人になってから、毎年、固定資産税を和歌山市に納入することになります。地域の公民館であれば、これは減免扱い等々なってるわけですが、一般社団法人になってますので、市のほうもそういうわけにいきませんので、課税しています。ここは、年間50万円ぐらい、ずっと、納税のための赤字が出ております。もう3~4年たつと、持ってる剰余金もなくなります。 仕方ないんで、もう解散しようじゃないかという議論が出まして、解散ということでまとまりました。 ただ、残された財産をどうするかと。大体、土地を評価士に見てもらいますと、建物取り壊しても3,000数百万円の価値がある土地です。そら、城北のど真ん中で大きな土地ですのでね。 それで、その3,000数百万円ですが、実はこの一般社団法人というのは、剰余金とかその残余金を残せないというシステムで、株式会社であれば出資者に分配できるんですが、これは出資者に残余金を残せないということになってますんで、土地を売ってしまえば、一定の公共団体に寄附するという形になります。もう具体的に言うたら、土地を売って和歌山市に寄附する、こういう流れになるわけです。 和歌山市も、特定事業に対して指名を受けて寄附を受ければ、じゃあその事業に使いますということはできますが、現金を渡して、できれば城北のために使ってくださいよと言っても、そういう規則がありませんので、城北の方々にしてみたら、自分らの土地を売って、お金を渡して、和歌山市民全体のために使うのも、ちょっと何か違うんじゃないかなという思いがあるようで、いい方法がないかなということで検討したところ、じゃあ土地を売って現金で渡すんじゃなくて、そんなけ資産価値がある土地を、そのまま和歌山市に引き取ってもらえないかなと、こういう話であります。 それで、和歌山市にしても、非常に資産価値の高いものですから、建物は非常に古いわけですけども、建物取り壊しても3,000数百万円の資産価値がありますんで、これについては引き取ってあげるべきじゃないんかなというふうに思うわけです。 さあ、そこで、先ほどの義務教育学校に戻るわけですが、これはできたら、私は将来の城北連絡所の代替地として考えていかれたらどうかなと思うんです。 まだ、もちろん地域の人がそれを代替地にしてくれとまで、今、言ってません。和歌山市に引き取ってくれというだけの話ですんで、これから地域の方々とさまざまなお話し合いをされればいいと思うんですが、これを将来の建てかえ用地の候補地として、まず受け入れられたらどうかなと思っております。そのあたりの見解をお答えください。 また、教育委員会がこの義務教育学校の全敷地を、できれば学校用地として開放してもらいたいと思ってると思うんです。この必要性について、今、どのようにお考えか、お聞かせください。 続いて、教育行政について、文化財の保存についてをテーマにいたします。 皆さん、出水の水攻め堤防って御存じですか。遺跡太田城水攻め堤跡というんですけども、出水の新しい市駅小倉線の南側のもとの本通りですね、あそこを高速のほう向いて行ってもらったら、きのくに信用金庫が右にありますよね。その並びに、ちょっと小高い堤があります。あれが、天正13年--1585年に秀吉が紀州征伐のときに太田城を水攻めせんがために、6日やとかいう説もあるんですが、とにかく短期間に仕上げた堤らしいです。 水攻めと言えば、備中高松城の水攻めが非常に有名です。あれは、その後、中国大返しで天王山の戦いから秀吉の天下取りまでの一連の流れの起点になった場所ですから、歴史上非常に高名な水攻めです。 もう一つは、武州忍城の水攻めというのがありますが、これは小田原攻めのときに行われた水攻めでして、そんなに有名な話ではないんですが、太田城の水攻めも忍城並みの認知度でありまして、備中高松城ほど水攻めの主たる場所みたいには言われてないんですが、実はこの太田城の紀州征伐、太田城を舞台にした紀州征伐というのは、歴史上、物すごく重要な戦でありまして、それまで各日本全国、さまざまな惣を中心としたいわゆる惣国一揆という中世型の国づくりというか、いわば地方自治、地域自治の寄り集まりがありました。また、和歌山の場合は、そこに宗教、浄土真宗というか一向宗もそうですし、熊野もそうです、そして宮もあります。また、根来、粉河、高野山という、そういった勢力も加わりまして、さながら共和国のような形になってました。 この紀州一揆というのが、実は秀吉にとってみれば、もちろんその前の信長もそうですが、新しい近世型の統治を考える統治者にとってみたら非常に厄介な場所でありました。ですから、足利義昭も紀州へ逃げてくる、顕如上人も紀州へ逃げてくる、とにかく紀州へ入れば何とかなるというような、一種独特な場所であったわけです。 それで、加賀一揆も長島一揆もそれぞれ潰されていって、最後に残ったいわゆる中世型の一揆がこの紀州一揆、惣国でありまして、太田城を秀吉が大群で囲って、太田一党並びにその他雑賀の一部もあそこへ加わってました--を潰して、討伐して、実は中世型の政治が完全に終わるということで、中世から近世へ切りかわる、歴史学的に見れば非常に重要なポイントになる戦であります。それが、あの太田で行われました。そのときの堤が、あそこに残されているわけですね。 ただ、実は、あの堤、個人の所有なんです。しかも、史跡として指定されてません。史跡として指定されてない遺跡というのは、御承知のとおり、これを個人で使いたいよ、もしくは潰したいよというときには、和歌山市なりがそれを発掘調査して、こういうものがこういうふうにありますよとちゃんと調査した後は、その希望がかなえられます。したがって、潰してしまえます。これが、現状の太田の水攻め堤防です。 じゃあ、なぜ史跡に指定してこなかったのよといいますと、これが非常に難しくて、史跡指定には一定の定まった評価というのが要ります。その条件としているのは、やはり文献というのが一番重要なんですが、ここには定まった文献が実はありません。攻められる側は、文献をよう残しておりません。ほとんど灰になっておりますし、それと攻める側も、急な戦で、だーっと行っておりますんで、残された文献はいろいろさまざまでありますし、攻める側は、非常に自分らに有利なように書きますんで、これも確かな文献じゃありません。 じゃあ、歴史学者はどう言ってるのよといいますと、実は我が和歌山市の誇ります歴史学者であります額田館長は、これについて非常に造詣の深い方ですが、一方、和歌山大学の海津先生、この方も非常に深く研究をされてる方で、この太田城に関しての二大巨頭が、実は意見の一致を見ません。 まず、太田城の位置、正確な位置とか水の入れ方とか、そういった細かな部分で意見の一致を見ないということで、やはりそういった非常に発信力の強い、研究の成果を多く持たれてる方の意見を一致しない限り、史跡指定というのはできてこなかったというのが今の現状であります。 しかし、後世にこれを残さなくてもいいのかという問いを、私は直接額田先生にも海津先生にもさせていただきました。どちらも同じ言葉です、いや、残さなあかん、これは潰したらあかんと、こういう御意見でありましたんで、これはこの遺跡、私は後世に残すべきだと思います、両先生と同じように。 当局は、これについてどうお考えか、お聞かせください。 続きまして、市立和歌山高校の学力の向上についてをテーマとさせていただきます。 市立和歌山高校は、平成21年に普通科を導入いたしました。 私ごとではございますが、私が初めて選挙に出た平成15年に、実は市立和歌山高校に普通科を導入という、初出馬にしてみたら、ちょっと壮大過ぎる公約を書かせていただきました。その後、この場においてもいろいろと提案をさせていただいて、議員の先輩同僚各位にも、ああ、いいじゃないかということで、一緒に盛り上げていただいて、平成21年に当初の目的を達したわけですが、これは普通科を導入することが目的やったわけではありません。普通科を導入して、できれば子供たちに大きな経済的負担のないようにして、有名国公立や難関私学を突破してもらいたい、こういう思いが最初にあったわけでありまして、皆さん御承知のとおり、親の経済格差がこの学力格差に非常に近似値として比例しております。 尾花市長の出身校であります東京大学の学生たちの親の平均給与が、どこの大学のそれよりもはるかにまさっているというのは、もう事実であります。幼いころから親がしっかりとお金をかけて教育環境を整えてやれば、ある程度、子供は学力をつけてやることができるというのが、もう間違いない事実であります。 しかしながら、残念ながら、全ての家庭にそういう環境を用意することは、なかなか政治の力ではおぼつかないのが現状でありまして、ならば、それを何とか別の形で公がフォローすべきではないかということで、親にある程度余裕がある場合は塾に行きます。じゃあ、その塾のことも高校、学校でやってしまったらどうだというのが、前々から私が当局に申し上げてる提案であります。 具体的に言えば、今、どこの私塾も、効果が高いということで導入しております有名私塾の講師がやってる授業のサテライト授業です。ほとんどは、いつ、どんなときでも、パソコンでヘッドホンして有名な先生の上手な教え方を個々に聞きますよと、わからないところだけ、そこにいてる先生に確認します、こういう式です。これが非常に効果が高いということで、今、和歌山市内のさまざまな塾でも、この中央の有名予備校のサテライト授業というのが主流になっております。 今、市高では、土曜日の授業も任意参加で行われております。外部講師を招いて、参加希望者にしっかりと勉強してもらってるわけですが、それでもなかなか大きな成果が上がってないというのが現状でございますんで、この際、今、申し上げた市高のサテライトを導入、これを実現されたらどうかなと、こう考えるわけです。 これは、非常に効果が高いと思いますので、このサテライトの導入に対する効果について、教育委員会がどう考えているか、見解をお聞かせください。 次に、市長の政治姿勢についてということで挙げさせていただいております。 職員人事について、まいりたいと思います。 今、皆さんも御承知のとおり、市は3,000人体制ということでやっております。 しかし、1,000名の非正規職員が、その正規職員を助けて業務に当たっております。正直言いますと、安い給料でやってるんですよ。後ほど、また、その金額も明らかにしていただきたいんですけども、まずは正規職員の総人数、その年間当たりの各種手当を含んだ総人件費、そして非正規、これはアルバイト等も含んでください、非正規の職員の総人数、その年間当たりの総人件費。 それで、去年、人勧に基づいて給与見直しを行いました。そのときに、現職員に給与見直しに基づいて増額した給与を支払いましたが、その増額した増額分の金額、そして1人当たりの増額分について示してください。 最後でございます。 伏虎中学校の跡地問題についてをテーマにいたします。 これは、中継を見ていただいてる方が、市民の方がいらっしゃるとするならば、まず冒頭申し上げておきますと、今回、一般質問が行われる中で、なかなかこのタイムリーな話題である伏虎中学校の跡地の問題について、積極的に議論は本議場ではなされておりません。 これは、和歌山市議会が委員会前置主義をとっておりますので、今回のように、その取り壊しの経費、また、無償譲渡の契約等々が上程されれば、これはまずは委員会へ付託して、委員会においてしっかりと議論をしていただいて、その後、本会議でもってその議論の是非を問うと、こういう手続が議会の手続でございますんで、我々市議会のこの一般質問でこの問題について深く議論をするのは委員会の審議権を侵す、こういうことにつながりますので、あえてなされておらないわけでございますんで、市民の方々におかれましては、そのあたり、誤解のないようにしていただきたいと、こんなふうに思います。 さて、その上で、委員会の審議権を侵さない、その前段階の議論だけさせてください。 1点は、無償貸与を議会に諮るかどうか、諮る時期のことなんですね。 今回、出されてきたわけですが、本年の当初議会の総務委員会で、これについて、無償貸与について、市議会の議決を求めるかどうか、また、その時期はいつかということで質疑をいたしました。 その際に、当局は、医大は平成28年に調査計画をすると、それに基づいて、平成29年に無償貸与を議会に諮るというふうに明確に答弁されました。これは、さきに行われた特別委員会において、姫田先輩議員から当局にただされた内容と全く符合しております。 このように明確に、総務委員会というオフィシャルな場所でそのようなタイムスケジュールを設定されたにもかかわらず、きょう今日、ここへ上程されたその理由を--理由じゃない、あなた方がおっしゃってたことと今の現実とのこの違い、これについてどのように考えておられますか。 次に、もう1点は、議論に入る前に確認しておきたいんですが、この敷地の無償貸与、これは、県がその相手方ですよということで、これまで議論がなされてきました。当局からの答弁も、そのような答弁で、私もそういう認識でありましたが、このたび、議案の上程に当たっては、何ら事前の通告もなしに、契約主体を大学法人に変更しておられました。 これの是非については委員会で議論しますが、私は、これ極めて不誠実だと思います。契約の内容、相手方が変わるというのは、契約の内容の主たるものが変わるわけで、その主体が変わるんであれば、やはり主体が変わるための議論を事前にしなければならないと思います。ましてや、特別委員会が設置されてたわけですから、そこで契約の主体が変わるということはしっかりと開示して、説明する義務が当局にはあるというのが当然だと考えております。 極めて不誠実だと思いますが、市長はこのことについてどうお考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。 以上で第1問を終わります。よろしくお願いします。(拍手) ○議長(野嶋広子君) 尾花市長。 〔市長尾花正啓君登壇〕 ◎市長(尾花正啓君) おはようございます。25番松井議員の一般質問にお答えします。 道路等既存インフラの整備について2点いただいております。 まず、小規模な既存インフラの再整備について、景気浮揚策として極めて即効性が高いものとして強くアピールし、景気対策のための補助対象とすべく、要望事項の優先順位を上げて国に働きかけるべきであるがどうかとの御質問でございます。 老朽化した道路ストックの計画的な点検、維持修繕及び更新を行うための必要な予算などについて、国の補正予算及び平成29年度当初予算において確保するよう要望を行っております。 小規模な維持修繕については、ほとんどが市内の事業者による受注となっていることから、地域経済の活性化や地場産業育成にもつながっているものと考えられます。 そのため、小規模なインフラの維持修繕については、国の交付金等を含めた補助制度をうまく活用して対応するとともに、地域経済活性化等の効果も踏まえて、経済対策として補助対象となるよう、国へ強く要望を行ってまいります。 次に、住民の行政サービスに対する満足度を高め、同時に高い景気対策効果を得るため、これら積み残した事業は年度中の歳入である特別土地保有税をもってこれに充てるべきであるが、どうかとの御質問でございます。 道路等のインフラ整備については、危険性や緊急性により優先順位や対処方法を検討し、良好な状態を保つよう努力していますが、現時点で対応できていない全ての要望を、市の単独費により短期で処理することは困難であると考えています。 したがいまして、予防保全の観点を含めた長寿命化修繕計画等に基づき、国の補助を要望し、財源を確保するとともに、コスト削減などの対応手法の検討や、予算の効率的な投入を図り、今後の国の補正予算などを活用し、対応に努めてまいります。 次に、伏虎中学校跡地活用問題について2点いただいております。 まず、本年3月の総務委員会では、医大薬学部は平成28年度に調査設計と説明し、それに基づいて、平成29年度において無償貸与を議会に諮ると明確に答弁したが、現状との差異についてどう考えるかとの御質問でございます。 平成28年3月の総務委員会終了後に報告を受けた内容は、県から大学へ再貸し付けするため、和歌山市財務に関する条例を適用できず、地方自治法第96条第1項第6号に基づき、議決事件となります。伏虎中学校跡地への薬学部誘致については、県が事業着手する前に議案を上程すべきというニュアンスの意見がありましたが、議案の上程には面積の確定が必要であるため、県への無償貸与の議案は平成29年度を考えていますと答弁しましたというものでございました。 私は、この報告に対し、市が県に対し、大学誘致をお願いした立場であることから、県が進める平成33年4月開校に向けた設計の着手までに無償貸与の議決を得ておく必要があること、また、議決が得られず開校がおくれた場合は、まちなかのにぎわいの効果もおくれ、市にとっても損失であること、この2つの考えから、本年の6月または9月議会に議案を上程できるよう検討を指示しました。 協議の中で、無償貸与の相手方が県から県立医科大学に変更となり、和歌山市財務に関する条例を適用し、議決を要しないという考えで検討を重ねた結果、和歌山市財務に関する条例の特別措置として位置づけた条例が最適と考え、この議会に提出させていただいたものです。 次に、同敷地の無償貸与について、これまでの議論において、その契約の相手方は県としておきながら、今般の議案上程に当たっては、何の事前通告もなしに契約主体を大学法人に変更した、極めて不誠実との印象は免れないが、このことについてどう考えるかとの御質問でございます。 担当部局からは、無償貸与の相手方を県と説明していましたが、相手方を県立医科大学とすることになりました。県と県立医科大学は一体のものと考えてしまい、議員の皆様に正確に説明できていませんでしたと聞き、私も、そのことについては配慮が足りず、不誠実であったと考えております。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) 坂本産業まちづくり局長。 〔産業まちづくり局長坂本安廣君登壇〕 ◎産業まちづくり局長(坂本安廣君) 25番松井議員の一般質問にお答えいたします。 観光行政について2点の御質問です。 初めに、週末常設観光マーケットについての御質問で、和歌山市の新たな観光名所とすべく、毎週末に、アーケード設備を備えた商店街を利用して、台湾の夜市やタイのパッポン通りのような観光マーケットを開設してはどうかとの御質問です。 私も、七曲市場でのわかやま夜市へ行かせていただきましたが、夜でも多くの人でにぎわい、七曲市場に人の熱気があふれているのを体感いたしました。 本市では、昨年度から、本市主催で、京橋駐車場を活用して、1週間ではありますが、夜の9時まで、和歌山城下・まちなか河岸を開催し、約2万人の集客がありました。 一方、民間団体により、ぶらくり丁商店街において、リノベーションスクールをきっかけに、不定期に夕方から、ぶらくりナイトマーケットやCRAFT×暮らふとというビールフェスが開催されており、多いときには約1万人の集客があり、活況を呈しております。 このような夜に開催されるイベントは、地域商業の活性化につながり、町の魅力を増幅し、観光にも寄与するということで、有効な事業として認識しております。 週末常設観光マーケットの開催につきましては、さまざまな課題もありますが、民間団体や関係部局と協議を進めてまいります。 次に、和歌山城本丸御殿跡地の整備についての御質問で、本丸跡地に存する配水施設について、水道局が計画する代替施設への機能移転を前倒しし、本丸跡地を整備するつもりはあるのかという御質問です。 虎伏山の東峰には、徳川期に本丸御殿が建ち、天守閣と並んで山上の城景観を構成する重要な要素でした。しかし、廃藩以後、建物は解体され、大正12年の給水場整備に伴い、地下の遺構も失われたと見られます。 現在、和歌山城では、平成18年度に復元された御橋廊下と一体で、麓の魅力を高めるような整備の方向を検討しています。本丸御殿跡地の整備は、その次の段階に位置づけています。 場内給水場の機能移転ができた後には、往時の本丸御殿の広がりを体験できるオープンスペースとして整備し、史跡全体の活用を図っていきたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) 原教育長。 〔教育長原 一起君登壇〕 ◎教育長(原一起君) 25番松井議員の一般質問にお答えします。 市立和歌山高校の学力向上についてです。 親の経済格差が学力格差にならぬよう、市高においては、塾へ通わずとも受験対策が講じられるよう、有名私塾のサテライト授業の導入は効果が高いと考えるがどうかとの質問です。 平成21年度に新設した普通科においては、1学級30人という学級編制とし、習熟度別や少人数の学習など授業形態を工夫したり、週3回の7限授業や放課後の補習の実施により、生徒がより効果的に学ぶことができるよう取り組んでいます。 また、長期休業中に集中講座を設けるとともに、土曜日等を活用し、外部講師による進学特別講座を取り入れ、学力向上に努めています。 その結果、多くの生徒が希望進路を実現するなど、一定の成果が得られています。 議員御提案のサテライト授業は、生徒一人一人がそれぞれのパソコンとDVDを使用するため、個々に必要な科目を選択し、繰り返し何度でも学習できるという点において有効であると思われます。 これまで普通科で取り組んできた進学特別講座を初めとする学力向上対策とあわせて、その有効性を検証してまいります。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) 北教育局長。 〔教育局長北 克巳君登壇〕 ◎教育局長(北克巳君) 25番松井議員の一般質問にお答えします。 まちづくり行政について、城北連絡所の移設について、伏虎義務教育学校の全敷地を学校用地として早期開放の必要性をどのように考えるかとの御質問です。 現在、城北連絡所は、地域のコミュニティーの場として活用されていることから、教育委員会としては申し上げる立場ではございませんが、今後、仮に城北連絡所が移設されることになれば、教育財産としての有効な活用について検討してまいります。 次に、文化財の保存について、遺跡太田城水攻め堤跡は、文献が不足し、専門家の説も定まらぬために文化財指定がなされぬままに放置されているが、後世に残すべき重要な遺跡と考えるがどうかとの御質問です。 出水に所在する堤跡は、中世末期、天下統一を進めていた羽柴秀吉による紀州攻めの際に、太田城を水攻めするため築かれた堤の一部とされています。 太田城の位置と水攻めの規模については諸説があり、学術上まだ確定していない部分がありますが、いずれの説も水攻めがあったことと出水の堤跡を水攻め堤跡とすることは共通しており、現在、遺跡として文化財保護法による取り扱いの対象地となっています。 太田城水攻めは、和歌山の中世から近世に移行する歴史上の重要な出来事と評価されていることから、その堤跡は重要な遺跡と認識しています。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) 山本市民環境局長。 〔市民環境局長山本彰徳君登壇〕 ◎市民環境局長(山本彰徳君) 25番松井議員の一般質問にお答えします。 まちづくり行政について、城北連絡所の移設について、城北会館の土地、建物を将来の建てかえ用地として寄附の受け入れについての見解はとの御質問です。 平成28年度から、支所、連絡所の長寿命化を進めており、随時、外壁防水塗装工事等を実施しています。 城北連絡所は、昭和58年度に建設されており、42地区の支所、連絡所のうちで4番目に新しく、現在の場所で長寿命化を図ってまいりたいと考えています。 なお、寄附の受け入れにつきましては、一般社団法人城北地区各種団体連絡協議会や城北地区連合自治会と話し合いの場を設けて、前向きに検討してまいります。 以上でございます。
    ○議長(野嶋広子君) 田又総務局長。 〔総務局長田又俊男君登壇〕 ◎総務局長(田又俊男君) 25番松井議員の一般質問にお答えいたします。 市長の政治姿勢について、職員人事について、正規職員の総人数は何人か、その年間当たりの各種手当を含む総人件費は幾らか。アルバイトを含む非正規職員の総人数は何人か、その年間当たりの各種手当を含む総人件費は幾らか。前回、人事委員会勧告に基づく給与見直しにおいて、現職員への支払い総額の増額と1人当たりの増額分は幾らかとの御質問です。あわせてお答えいたします。 正規職員の人数と人件費について、平成27年度の総職員数は2,991人、職員の給料、各種手当を含めた職員給与の総支給額は195億6,529万6,000円です。 次に、非正規職員の人数と人件費について、平成27年度の非常勤職員と賃金支弁職員を合わせた職員数は1,044人、報酬等の総支給額は18億3,527万5,000円です。 平成27年度の人事委員会勧告により増額した平成27年度の職員給与は3億2,723万円で、職員1人当たり11万円の増額となります。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) 25番。 〔25番松井紀博君登壇〕(拍手) ◆25番(松井紀博君) それぞれ御答弁をいただきましたので、再質問をいたします。 ちょっと本当に順不同で申しわけないです。 既存インフラの整備についてです。 市長は常々、国の補助制度を活用して、それをできる限り導入できるようにしたい、それに一般財源を充てて、可能な限り域内に大きな金額を流す、こういう方針を立てられてる。これは、その基本方針としては非常に結構だと思います。僕も、それは大正解だと思うんです。 しかし、片方で、それに余り固執し過ぎるとだめな部分というのがありまして、それは何やというと、まず国の一元的な管理に基づく制度設計ですから、各地域、各地方に合った、実情に照らした政策がそこに全てメニューとしてそろってるかどうかというと、これは甚だ疑問であります。 まして、タイムリーにその地域、また和歌山市の、和歌山市の住民が求めてるものに応えようとしたときには、基本ベースは、先ほど言った方針を持っておきながら、タイムリーに、やっぱりみずからの政策判断でみずからの予算を投じていくという、この両方の使い分けが非常に重要だと思うわけであります。 これは、政策的な方針もそうですし、例えば財政政策でもそうです。緊縮財政してインフレを抑えなあかんときは当然そうですし、足りないときはどんどん出していくという、一つの考え方に固執するんじゃなくて、柔軟性を持って対応していくということが市長には大事だと思います。 失礼な言い方になったらごめんなさいね。市長は、今まで行政マンでありましたし、土木担当してこられてましたんで、当然その計画の中において、一定のスタンスを持って着々と事業をされてます。 今、市長となられて、さまざまなかじ取りを、時には朝令暮改と非難されても、それをタイムリーに変えていく、有効な手だてを打っていく、それを発信される重責を担っておられるんで、先ほど申し上げた国のメニューをそのままなるべくたくさん導入すると、これは結構ですが、時には単費で、勇敢に実行せなあかんときは思い切ってやっていただきたい、こう思います。 この特別土地保有税の投入については、これからまた、るる議論、皆さんからされると思いますんでここまでにしておきますが、今、申し上げたように、国の金を待ってたら間に合わん、もしくは、今、打つことによって大きな経済対策につながると思うんであれば、これに首肯していただけるんであれば御決断をいただきたい。 税の再配分というその機能こそ、行政に課せられた第一義でありますんで、行政の皆さんが得られた税金を将来のために--将来不安のために貯金しておくというのは、実は一番行政としては愚の骨頂であります。あなた方は、いかに税金を、取った税金をしっかりと住民に返していくかという再配分の機能を、皆さん、知恵を絞ってやっていただきたいと、こんなふうに思います。これはもう、要望でとどめておきます。 続いて、城北連絡所の移設ですが、山本局長、地域の方もありますんで、地域の方にお話いただいて御相談いただくというのが大前提、前提のもとで申し上げますが、延命化は、もうやめましょうよと。 あそこで、当初計画どおり長いことおってもらうと、実は、もう皆さん御承知のとおり、義務教育学校は、もともとその生徒に対して、学校敷地は満足いくほど広いものではありません。したがいまして、クラブ活動等については、今、看護学校が検討されてる雄湊小学校をともに使ったり、共用使用したりしようじゃないかという案が当初からあったわけですから、できましたら、地域の方がええじゃないかと言ってくれるのを前提の上ですが、今、言った城北会館をその建てかえ候補地として、延命、長寿化をせずに、ぜひ地域の人に早く相談して、早く建てかえの、あそこへの移設をぜひ検討していただきたいんですよ。 それで、あれ、教育委員会も、ひょっとしたらあのまま、今、延命措置をされずに、あのまま建物を譲ってもらったら、建物は建物として使えるんじゃないですか。恐らく、森下先生もいつもおっしゃってる若竹なんかに、別棟として、あそこは有効活用できるんじゃないかなと思うんです。 したがいまして、とにかく代替用地としていいじゃないかと、地域の方がうんと言ってくれるんであれば、ぜひそれに向けて検討を開始していただきたいと思います。これも要望しておきます。 続きまして、文化財の保存についてです。 重要な遺構だということは、同じ認識を持っていただきました。これはもう、非常にありがたいことでございます。 しかし、先ほども言いましたように、今から文化財として指定するといいますと、個人の財産権を完全に侵害してしまいますんで、相手方からその許可については、だめだという異議が言われるのはもう、恐らくその蓋然性は極めて高いと思いますんで、現実的な史跡指定をして、その手段で残すというのは難しいと思います。 ただ、史跡指定じゃなくて、名目いかんを問わず、残していかなあかん。残すためには、名目いかんを問わず、市の所有にする以外、方法はないと僕は考えてます。 これについて、もう教育委員会の見解はわかりましたんで、市長の見解を求めます。 続いて、市立和歌山高校学力向上についてですが、有名私塾のサテライト授業を導入するということが有効性がある、実効性が高いということで、それは認識をいただいたということで結構でございますが、これ、市長、実はずっと以前から、具体的には平成24年から実は提唱してます。平成21年に普通科が導入されて、平成24年から実は言ってることなんですよ、この普通科のサテライトというのね。 これは、時代の流れで仕方ないんですが、前市長の時代にこの話が、かなり詰めたところまで話をしました。それで、政策を提言しますと、当然予算編成過程が提案者に--公式、非公式は別としまして、何かと聞こえてくるもんでございまして、最終的には大橋前市長が、もう導入しようかなということで検討してくれてたやに私はこの耳で聞きました。 ところが、11月20何日ですか、大橋市長が、もう次に出ないんだということで世間に表明をされまして、そのときに、時の財政局長が私のところへ飛んできまして、なぜかにっこりと笑って、済みません、こういう新規の予算については、また新しい市長さんが判断されると思いますので、決定したわけでもないんで、今回はちょっと前には進めませんねなんていうことをにこやかに御報告いただきまして、何を笑っとんねんと思いながら、そうですかというて聞いたんですが、新しい市長さんとまた話してくださいと言われたんで、正直に新しい市長さんと話するわけですが、市長、せっかく市高に普通科導入してくれて、野球部も頑張ってくれて、春夏連続甲子園出場という大殊勲も上げてくれた。今、盛り上がってますんで、この政策をぜひ実現していただきたい。 それで、中長期的に学力を上げていくというのは当然必要ですけども、今の子供たちにすぐに即効性ある事業というのは、僕はもうこれ以外ないと思ってますんで、それについて見解を述べてください。とにかく、早急に取り組んでいただきたいと、こんなふうに思います。見解をお述べください。 続きまして、週末マーケット、坂本さん、御答弁いただきました。有効性もあるし、いいだろうなということで、完全同意いただいたものだと思っております。 ただ、これ、民間の力かりるのは結構ですけども、ある程度行政がてこ入れをしてやらんとあかんもんだと思ってます。 それで、一定の投資ですね、飲食店をしようとするならば、台湾の夜市みたいに排水と水道引き込み、これはやっぱり衛生上必要だと思います。台湾の夜市は、実は道に排水、上水がありまして、ぱかっとあけて水を出してきてという、そういう施設が実はそろってるんです。非常に衛生管理が行き届いてるんです。これは、やっぱり必要だと思います。 ここは、市がやる必要がありますし、あと、ブース割をするにはそれなりの資材が要りますんで、それを最初に調達すると、それで空き店舗へそれを入れておく、こういうのがイメージなんですが、そういう経費もある程度は初期投資はしてやらなあかんかなと。 もちろん、運営、ふだん運営するための水道光熱費等は、それとか各店舗、仕切りを組み立てるとかいう費用とかは、やっぱり参加する事業者、民間のほうで持ってもらうのは当然ですが、一定投資、てこ入れというのは要ると考えてますが、そのあたりについても見解を述べてください。ただではできないということです。 次に、これ、重要なんですが、商店街の既存の店にもメリットがなかったらだめなんですよ。既存の店が閉まってしまった後とかに、そのスペースだけ活用するという考えは、僕はだめだと思うんです。夜市にしてもパッポンにしても、必ず既存の商店も店をあけて、そのお流れを頂戴するじゃないですけど、ともに商品を提供していくという形になっているんです。 私のイメージとしては、商店街の真ん中に背中合わせで仮設の店を建てて、既存の店舗の前、両側に通路ができるという形になって、既存の店舗もやる気になれば、夜は店あけてれば、そのお客さんに商品提供できる、こういう形でございますんで、この既存店舗との融合という形で、なおかつ一定の設備投資を市がてこ入れしてやる、こういうのが必要だと思います。 やってみたい、考えたいとおっしゃってくれてますが、今、申し上げた条件についての見解をお答えください。 次に、本丸御殿跡地の件ですが、ようお金かけませんよ、しばらくかかりますよと、具体的に言えば、先ほど言った平成41年となるわけですが、市長、これはお城のことですから、市長と僕の主観の違いで、別にええも悪いもないんですよ。市長は、今、大奥の再建をしたらどうやということで考えておられます。これはこれで非常に結構ですし、大奥というのは江戸と和歌山しかないということで、非常にいいと思うんですが、ないものを再現するのも実は物すごく魅力なんですが、もともとないものがそこにある、今現状、それをどけて、もとの形に近づけるというのも、実はお城の魅力を磨き上げるためには非常に重要だと思うんです。 優先順位については、市長がまさに予算執行権者で、提案者であるんで、それ以上は言いませんが、できれば早いことあそこの配水池をどけてもらって、もとの形に戻していただきたいと思うわけでございます。 そこで、今すぐできないんであれば、これ水道局、申しわけないんですが、門扉ありますよね。門扉から奥、少しスペースあります。それで、階段上がったところの門扉をちょっと撤去していただいて、その奥に、施設に入れないように、一番奥まで柵を、位置をかえてもらって、階段上がったところの高台の一部のスペースは観光客に開放してもらえませんか。それで、平成41年までかかるよりも、もう一旦、あそこは、来てもらったら、本丸跡地の高台として、本丸台として登ってもらえるように改修して、簡易的ではありますが、平成41年までの間、何らかの形で整備していただきたいんで、これを希望いたしたいと思います。それについての答弁をお願いします。 時間がないんでさっさとしゃべります。 職員人事について。 今、本採用の職員さんの話がありました。皆さん、実は、非常勤の職員さん、和歌山市、中核市の下から7番目です、和歌山市の非常勤の職員さん、給与が。非常に安い給料で働いてくれてます。 それで、正規職員さんは、しっかりと人勧の勧告に応えて、我々も同意して、しっかりと給料は持って帰ってもらってます。 私、給料を渡すなというか、高いと言ってるんじゃないんです。今、個人需要をどんどん伸ばせと先ほど言いましたから、民間よりも先にしっかり適正給与を払って、個人消費に充ててもらう、これで消費喚起をしてもらう、景気対策の喚起をしてもらうと、これは重要ですが、職員さんにしっかりとおなかいっぱい給料を渡してるんでしたら、ともに汗を流す非正規の職員さんにも、それなりに給与を渡してあげてくださいよ。 幾ら何でも気の毒過ぎて、下から7番目、手取りで大体12万円ぐらいということです。これは、ちょっと幾ら何でも殺生な話でして、今、ブラック企業なんていう言い方がよくありますが、ある課へ行くと、実はローテーション組んで、普通の正規職員さんと仕事やってるんです。ローテーションですよ、決裁行為がないところは全く同じ仕事やってるんです。もちろん、働く時間は多少違いますが、そういう状況でやってますんで、これを何とか中核市平均に引き上げるべきと考えます。 市長、その辺についてどうお考えですか、お答えください。 それで、そのときに、どの程度の費用をかければ中核市平均になるんですか。それは、およそ何人分の非常勤の、非正規の職員の給料に相当しますか、それについてもお答えください。 結びでございます。 伏虎中学校の件です。 これはもう、先ほども言いましたように、総務委員会に議論を委ねたいと思いますが、1点、受範者が、今回、公立学校法人ということになってますが、あれをよく読むと、国立学校法人も私立学校法人も、誰にでも貸せるということです。それで、あの条例を議会が議決すれば、市長がフリーハンドで、医大以外にもあそこに大学を設置できるということになります、事実上なります。 これについては、物すごく大きな疑問を感じてますんで、これについては総務委員会でしっかりとただしていくべきだと思いますんで、そのようにしたいと思いますが、ここで市長、一個聞いていただきたいんですが、私、前大橋市長が少し行政手続を誤って事を運んだときに申し上げた言葉があるんです。この議場で申し上げた言葉があるんです。これをちょっと読ませてもらいますんで、市長、ちょっと耳をかしてください。  前略、  「反対する意見が--存在する以上、市長は多くの議論にこれを付し、その意思決定過程を可視化することこそ重要ではないでしょうか。  市長という存在は、選挙という民主的な手続をもって市民から選ばれた民意であることは言うまでもありません。しかし、市長はたった1人しか選ぶことができません。そこで、より広い世論を反映させ、1人の首長の独断による行政運営を監視すべく複数をもってなす議会が存在するわけです。手間と経費と時間を要するものの、この民主的な手続が今考えられる最善の策であることは論をまちません。だからこそ市長は、常に議会という視野の広い世論の意見を酌み上げる努力をすべきではないでしょうか。」 ぜひ今の言葉を胸に刻んでいただきたい、このように思って、再質問を終わります。 以上です。(拍手) ○議長(野嶋広子君) 尾花市長。 〔市長尾花正啓君登壇〕 ◎市長(尾花正啓君) 25番松井議員の再質問にお答えします。 まず、太田城の水攻め跡を市の所有とするべきでないかと考えるがどうかとの御質問でございます。 太田城の水攻めは、岡山の備中高松城や埼玉県の忍城とともに、日本三大水攻めに数えられるなど、その歴史的な重要性については十分認識しております。 水攻め堤跡の保存につきましては、所有者もおられますので、慎重に対応したいと考えております。 いずれにいたしましても、文化財として重要な遺跡であると認識していますので、その保存について実現できるよう前向きに取り組んでまいります。 次に、市立和歌山高校の学力向上について、高い効果が期待でき、それが普通科導入の主たる目的に合致するなら、極めて有効な財政支出であり、早急に取り組むべき事業と考えるがどうかとの御質問でございます。 市立和歌山高校の普通科設置理由の一つに、センター試験を活用して国公立大学への合格可能な生徒を育成する目的があり、近年は数名の生徒が国公立大学へ合格するなど、その成果が報告されております。 さらなる飛躍を遂げるためには、まずは生徒自身が学習意欲を高めるとともに、教職員が生徒の学力向上のために指導方法の一層の改善、充実を図り、生徒一人一人に合わせた適切な進路指導を行うことが必要であると考えます。 議員御提案のサテライト授業を早期に取り組むということについては、普通科設置の目的に照らし、私としては、まず学校と教育委員会が現状の取り組み等について詳しい分析を行い、あわせて今後の授業形態のあり方や方向性についてしっかり検証を行う必要があると考えます。 その報告を待って、議員御提案の事業について考察を行い、早急に取り組むべき事業かどうかも含め、生徒の学力向上につながる方策について、教育委員会と協議してまいります。 最後に、職員人事について3点いただいております。 まず、非正規職員の給与水準を中核市平均に引き上げるべきと考えるがどうか。2、その場合にどの程度の財政措置が必要か。3、中核市平均への引き上げに係る予算は、非常勤職員のおおよそ何人分の報酬に相当するかとの御質問に一括してお答えします。 平成28年度の行政職非常勤職員の月額報酬を他の中核市と比較すると、本市は14万1,000円と、下位から、議員御指摘のとおり、7番目となっており、中核市平均額16万9,480円と比べると約2万8,000円の差があり、低い水準にあると認識しております。 平成28年度は、正規職員2,940人体制でありますが、業務を円滑に進めるには非正規職員は必要な存在であり、同じ職場で行政を支える非正規職員の処遇改善は必要であると考えており、報酬等については、段階的に中核市平均程度まで引き上げていきたいと考えております。 次に、非正規職員の報酬等を中核市平均に引き上げる場合に必要な予算についてですが、約2億円となります。 また、報酬等の引き上げに必要な約2億円は、非正規職員100人程度の報酬等の額に相当します。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) 坂本産業まちづくり局長。 〔産業まちづくり局長坂本安廣君登壇〕 ◎産業まちづくり局長(坂本安廣君) 25番松井議員の再質問にお答えいたします。 観光行政について、週末常設観光マーケットについての御質問で、民間の力をかりることは重要であるが、和歌山市も適正な投資が必要である、飲食店が可能なように、簡易の給排水施設の設置とブース割のための資材調達は市が予算措置し、仮設店舗設置や水道光熱費等の運営実費は民間が負担する、また、既存の商店主にもメリットがあってこそ協力体制が整い、継続した事業になる、仮店舗は中央に背中合わせで配置し、既存店舗前を通路としたらどうかという御質問です。 毎週末の常設観光マーケットの開催につきましては、地域住民の方々の理解が必要なこと、継続的に開催するとなると、環境、衛生面等に対してのハード整備及びそれに要する費用負担の問題、商店街における既存店舗との調整、和歌山市流の活力、にぎわいを創出するための仕掛けづくりなどが必要なことなど、さまざまな課題もございます。 今後、議員御提案の手法も含め、課題を整理しながら、民間団体や関係部局と協議を進めてまいります。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) 巽水道局長。 〔水道局長巽 和祥君登壇〕 ◎水道局長(巽和祥君) 25番松井議員の再質問にお答えします。 観光行政についてのうち、和歌山城本丸御殿跡地整備について、本丸御殿跡の高台の入り口部分を観光客用に開放できるよう、水道局が占有する一部門扉や柵を改修すべきと考えるがどうかとの御質問です。 本丸御殿跡地については、産業まちづくり局からも、比較的近距離で連立式天守を望むビュースポットとして、観光客の方々に和歌山城の魅力を伝えることができる場所であると聞いています。 議員御提案の高台入り口部分の観光客への開放については、水道施設の安全管理を勘案しながら、スペースの確保や門扉の改修を関係部局と協議し、進めてまいります。 以上です。 ○議長(野嶋広子君) 25番。 〔25番松井紀博君登壇〕(拍手) ◆25番(松井紀博君) 皆さん、まことに申しわけございません。2年ぶりなんで、たまりにたまっておりました。恐縮でございます。 もう、さっさといかせていただきます。 市長、職員の人事の件です。 段階的に引き上げていきたいと考えておりますと、こうおっしゃっていただきましたが、これ段階的と言ってる場合じゃないんだと思うんです。それで、世間は賃上げしようじゃないかということで、大号令を政府が民間にまでかけてるわけですよ。まして、彼らはもう既に、安い賃金で今まで歯を食いしばって頑張ってきてくれてる。 今、聞きますと、非正規職員の報酬を中核市平均に引き上げる場合に2億円なんです、2億円です。2億円があればできます。 前年度、平成27年で、人勧で上げた職員の効果額は3億2,000万円なんです。仕方ないお金やから、ひねり出してでも3億2,700万円つけるじゃないですか、そうでしょう。これも仕方ないお金としましょうよ、働いてくれてるんですから。 もし、市長、もし速やかにできないんであれば、このおよそ100人を、もう雇用解除してあげたらどうですか。というのは、今、労働市場が史上まれに見る好状況です。ここへ縛りつけてあげると、民間へ移る機会も失われる可能性さえあります。逆に、今であれば、民間に引く手あまたで移れます。そういうときに、移りやすい年齢とか職能とか、そういう人らを移してあげるというのも一つの考え方です。 ただ、第1問、第2問の答弁でおっしゃったように、非正規職員のその1,000名体制がどうしても必要であるからこそ、今、雇ってるんですと。その人たちに抜けられてしまうと、正規の職員さんもいっぱいいっぱいで仕事が回らないんですと本当におっしゃるんであれば、2億円つけて今すぐに上げてあげてくださいよ。それで、できないんであれば開放してあげてください。そのかわり、残った職員さんは、今まで以上に仕事の効率を上げて働いてくれたらいいんです。 どちらか、もう決断をしてください。そのことについてお答えください。 次に、太田城に関してですが、先ほど答弁あったように、その答弁の内容はよくわかりますが、所有しかないのは先ほども申し上げたとおりで、できましたら、残さなければならないと市長も考えてくれるんであれば、所有して残すという方向性に向けて、ぜひその所有権者と何らかの接触を持っていただいて、遺構を後世にとにかく残していくと。 今、市長、もしあれ潰されてしまったら、寝覚め悪いと思いますよ、恐らく。それに対して価値観は、さっきも言いましたように、主観的な問題でいろいろあるでしょうけども、潰さないで何とか残そうじゃありませんか。それについて、もう一度答弁をお願いします。 最後に、市高についてであります。 これ、先ほど答弁にあった内容は、中長期的な方策です。これは、何度も言いますけれども、学校として当たり前に中長期的な方策をとっていって、教育力を高めていって、子供たちの学力を高める、これは当たり前の仕事として取り組んでください。 私が申し上げてるのは、何度も言いますが、今、目の前にいてる高校生は、今しか高校の時代がありません。彼ら高校生は、人生にとって今しかないんです。この子供たちに対しても、しっかりと政策的に学力向上の政策を講じてあげるのが、これ学校を運営している和歌山市の使命だと思ってます。 我々大人は、連続性、継続性をもって、そのうちやりましょうでいいんかもわかりませんが、今、目の前にいてる子供たちに何とか応えてやれる政策、これはもう決断しかありませんので、市長、先ほども言いました、財政投資に対していい効果がある、これはケインズで言う賢い支出でございますんで、賢い支出であれば乗数効果が高い、これは市長としても出せる金でありますんで、ぜひそのあたりも御決断いただきたいと思います。 このことを再度お問いしまして、長々となりましたが、私の一般質問を終わらせていただきます。御清聴に感謝いたします。ありがとうございました。(拍手) ○議長(野嶋広子君) 尾花市長。 〔市長尾花正啓君登壇〕 ◎市長(尾花正啓君) 25番松井議員の再々質問にお答えします。 まず、職員人事の非正規職員の給与を早急に上げるべきでないか、また、人件費総額を上げられない場合は、その非常勤職員を雇用解除し、残された職員の労働効率を上げてこれに対応すべきと考えるがどうかとの御質問だと思います。 お答えします。 非正規職員の人件費総額を上げられない場合の対応についてですが、先ほども答弁させていただいたとおり、非正規職員は、業務を円滑に進めるためには必要な存在であり、報酬等を引き上げるために大幅に減らすことは、各職場での業務に支障を来すおそれがあり、現時点においては困難であると考えております。 しかしながら、報酬等の引き上げは必要であると認識しており、今後、正規職員と非正規職員が担える業務範囲を精査し、事務改善、事務委託等を進めながら、可能な限り早く中核市の平均程度となるよう努めてまいります。 次に、太田城水攻め跡を所有者と交渉できないかとの再々質問でございます。 太田城の水攻めの遺跡の保存につきましては、所有者の意向も確認しながら、文化財として重要な遺跡であると認識していますので、その保存について、実現できるよう前向きに取り組んでまいります。 次に、市立和歌山高校の学力向上についてでございます。 将来的な市高の学力向上は当たり前で、現在の在校生に対しても、何とか早く応えられる政策が必要ではないかとの御質問でございます。 私は、学力向上には、生徒一人一人がそれぞれの進路目標をしっかりと定め、それに向かって取り組むという姿勢を持つことが最も重要なことであると考えます。 議員御提案のサテライト授業が、御指摘のように高い効果が期待でき、それが普通科導入の主たる目的に合致し、さらに、生徒の取り組み姿勢を高めるために効果的であるかということも確認し、学力向上に向けての取り組みを教育委員会と協議した上で、対応を考えてまいります。 以上でございます。 ○議長(野嶋広子君) しばらく休憩します。          午後0時03分休憩   ---------------          午後1時10分再開 ○副議長(戸田正人君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。 日程第2の議事を継続し、質問を許します。 山本宏一君。--36番。 〔36番山本宏一君登壇〕(拍手) ◆36番(山本宏一君) こんにちは。一般質問最後、大トリならぬ大豚の質問をさせていただきます。 議長のお許しをいただきましたので、おおむね通告に従いまして、一般質問をさせていただきます。いや、おおむねと申しますのは、これ3つともお互いにリンクしてるんで、どうしてもごちゃまぜになるところがあると思いますけども、お許しください。 それでは、第1問です。時間制限が体内時計でございますので、初めに箱物バリアフリーについて伺います。 一昨年の9月30日だったと記憶していますが、尾花市長初の市議会で、私の一般質問に対して、バリアフリーに関して、建物に関する5つの約束。 一、段差をなくすこと。 一、柱や壁にはアールをつけること。 一、お年寄りや障害者に配慮した手すりを採用すること。 一、エレベーターについては、お年寄りや障害者に配慮したスペースやボタンとすること。 一、オストメイト対応設備のある多目的トイレを設置することをお約束いただきました。 自歩道--自転車歩道についてもお約束いただきましたが、本日は箱物について伺います。自歩道については、後日、検証させていただいて、また機会を得たいと思います。 さて、バリアフリー、箱物です。 2年前に、今、申し上げたお約束をいただいてから1年3カ月後、昨年の12月20日に芦原文化会館が竣工しました。市長の約束を念頭に、過日、見てまいりました。今ごろかいと言われるかもわかりませんけども、私には、バリア施設の先駆けのような、さんさんセンターの記憶がトラウマとなってございますので、また、言葉悪いですが、だまされるというか、なるのが怖くて、竣工後9カ月もたっても、前は通れど、なかなか建物内に入る勇気はございませんでした。 意を決して、質問しますんで、この間、行ってまいりました。 すると、入り口は段差がなく、おっと思って入ったら、即、入り口付近の柱や壁にもアールがついてございまして、また多目的トイレはオストメイト対応となっており、さらにエレベーターのボタンも大きな凸型ボタンとなっており、何と、おおっの4連発で、市長は約束を守ってくれたんやなと喜びかけた瞬間、エレベーター横の1階ホール入り口に立ったとき、おっは、あーあに変わりました。ホールの入り口という一番リスクの高い、人が一番出入りするところで、場所の壁のコーナー、角っこが思い切りエッジのきいた90度のコーナーとなっていました。 さらに、2階に上がる階段の手すりは一直線で、壁側には手すりさえございません。 松井議員のお話だと、あの会館の利用者のほとんどがサウスポーだそうですから、これで十分間に合うんだと(「帰るときは右」と呼ぶ者あり)帰りは右ききに戻る、はいはい--というお話でした。これ、冗談ですけども、3つ目の約束、お年寄りや障害者に配慮した手すりを採用することはどこへ行ったんだろうと思いました。 もちろん、残念ながら、2階ホール入り口の壁も、エッジのきいたコーナーでした。 結局、結果多くの部分で、バリアフリー化、使う側の身になった施設の設営に努力されたのは十分うかがい知ることができましたので、何とかええ点をと思いましたが、残念ながら100点満点とはいきませんでした。優、良、可で言えば、良に近い可だと思いました。 施設について申し上げれば、当該会館2階ホールもそうですけども、本市のコミセン全てのホールは防音していません。結果、自治会等のカラオケ大会のような大音量のイベントは敬遠されがちです。なぜなら、ホールの下には、コミセンの場合、図書室があるからです。 カラオケは、もちろん使用を申し込んで断られることはないんですよ。ないんですけども、どうしてもカラオケ大会とかそれになりますと土日になります。土日でホールを大音量で使っていますと、下の図書館利用者から当然のように苦情が来ます。それは、防音してへんから当たり前の話です。 ひょっとしたら、和歌山市は、カラオケはコミュニケーションツールの一つではないと思ってるんかなとずっと思っていました。私は、コミュニケーションツールの一つであると思ってるんですけど。 長々、るるぼやきましたけども、近くは西保健所、ここ数年以内に次々と新しい市の施設が建てられていこうとしている今こそ、改めて新たに設置される市民が利用する施設について、全ての市民、お年寄りも子供も健常者も障害者も、みんなが利用しやすい施設であってほしいと願うからであります。 市長、今、工事中の施設もありますけども、これからさらに市立図書館とか市民会館等々の箱物建設が始まるわけですけども、これら市の施設に対する市長の考えを、一昨年9月30日市長答弁を踏まえて、再度お答えください。 念のためにお尋ねしますけども、市長もカラオケはコミュニケーションツールではないとお考えですか、お聞かせください。 次に2番目、生涯スポーツ社会について市長の考えを伺います。 17年前に初めて議員にならせていただいてから、それからずっとの印象ですけども、我が市、我が県もそうですけども、どうしてもなかなか歴史、文化、スポーツに冷たいというか、お金を出さない、そんな印象をずっと持っています。 スポーツに関しては、特にその傾向が強いように思います。ましてや、障害者スポーツに関しては、国体でもない限り、国体であっても余り予算ついてなかったと思うんですが、ゼロに近いんではないんかと思います。 本議会一般質問初日の中村元彦先生の質問でもありましたが、野球場に限って言えば、さきの黒潮国体からもう40数年の間に、去年の国体までの間に、住友金属の野球場は映画館になり、紀陽銀行等4つ、5つあった金融関係のグラウンドは全部、一部分譲されたりしてなくなりました。新たに設置された野球場--斎場の裏ありますけども、一個だけ--それでもトータルでも減っています。 老若男女という意味では、テニスが最も幅広い年齢層に支持されているスポーツでしょうけども、高松にあったサンピアのテニス場、昨年は土入の市のテニス場、30面超えるテニスコートが消えています。1面単価3億円のコートが20面、新たにふえたとはいえ、トータルでは減少しています。 私が関係するサッカーについて申し上げれば、もともとサッカー場はありません。40年前も今もありません。幾つかある市内の少年サッカー大会、和歌山カップとかシカゴカップ、この2つの大会の大会会長を仰せつかっていますけども、県外から参加されるチームに対し、市内のチームは恥ずかしい思いを毎回毎回しています。市外のチームのホームグラウンド全てが人工芝か自然芝のグラウンドです。 ちなみに、本市は、言うまでもなく県都であり中核市です。 北京オリンピック、ロンドンオリンピックのレスリングのフリースタイルで、それぞれ銅メダルを獲得された湯元兄弟のお父さんと以前お話ししたことがあるんですけども、子供のころ、レスリング用のマットがなくて、体操用のマットありますね、細長いの、あれを何本か並べてマジックで円を書いて、そこで練習をしたそうです。レスリング用のマットを買ってほしいと幾らお願いしても、買っていただけなかったそうです。 健常者と障害者とかを分けて語ることを是としませんけども、あえて申し上げれば、健常者のスポーツ施設でさえこうなのですから、ましてや障害者の利用する施設はなきに等しい、いやゼロです、今、和歌山市には。 昨年の国体では、紀の国わかやま大会の水泳の選手であった私の友人は、練習する場所がなくて、市内では確保できず、和歌山市の選手であるにもかかわらず、きょうは海南、あしたは橋本と、市外のあいているプールを探して練習する日々が続きました。秋葉山も土入も健常者専用でした。もちろん、今も、彼のスポーツする環境は何も変わっていません。 生涯スポーツ社会とほど遠い現実ですけども、誰もがスポーツを楽しめる社会が実現されれば、私が言うのもはばかられるといえばはばかられるんですが、市民一人一人が健康に対する意識が向上し、日常生活の中に健康づくりが定着するばかりか--今の文章は、平成26年12月議会の和歌山市みんなでとりくむ生き活き健康づくり条例の頭書きの文章です、覚えておられる先生方もいらっしゃると思いますけども--将来、オリンピックやパラリンピック、ワールドカップ等々の世界規模の大会に出場するアスリートも和歌山市からさらに生まれるであろうということは想像にかたくありません。 誰もがスポーツを楽しめる社会、誰もがです、お年寄りも子供も健常者も障害者もです。 過日、スポーツ先進のかしまというのを掲げる、まちづくりの基本目標の一つにスポーツを置いている茨城県鹿嶋市のスポーツ白書を今回の一般質問の参考にと読ませていただいたんですけども、スポーツを基本にまちづくりを掲げる鹿嶋市でさえ、実は残念ながら、その白書の中には障害者スポーツには触れられておりません。 本市の和歌山市スポーツ推進計画では、障害者スポーツについて1ページほど書いてはいただいてます。本当によいことが書いてくれてます。「障害者スポーツへの市民の理解を促し、普及・発展を図っていく。」。 去年、大会前、練習用のプールを確保するのに東奔西走してて、それでそれがあかんかったもんやから、近くの民間のフィットネスのプールを利用しようとすれば、そこを利用してるほかの市民から、障害者に対する疎ましそうな目、迷惑そうな目で、なかなか民間のプールも利用できず、国体に向けてつくられたであろうスポーツ推進計画にある「障害者スポーツへの市民の理解を促し、普及・発展を図っていく。」というのは何やったんやろうなと思います。 そこで、市長に伺います。 障害者スポーツ社会の実現に、障害者と言うたらあかんねん、これ両方とも兼ねてるんですけど、一生涯の生涯と障害者の障害と私は兼ねて書いてるんですが、生涯スポーツ社会の実現について、市長のお考えをお示しください。 3つ目の質問です。 福祉教育について伺います。 去年、友人からお聞きした話なんですけども、発達障害の男性がいます。彼は、挨拶が好きで、返事をしてくれるまで挨拶を繰り返します。あるとき、彼は、警察にお世話になりました。挨拶をしているのに返事がないものだから、挨拶をしながらずっとついて行ったんです。相手の人が、簡単に言うたら気色悪がって、迷惑に思って110番してしまったんですね。 また、ある障害者は、恐らくADHDやと思いますけども、コンビニ前で突然奇声を発し出したため110番されまして、パトカーが何台も集まる騒ぎになりました。 どちらも、無知が原因の不幸な出来事です。 挨拶された人も、こんにちはと返していれば終わった話やし、コンビニもADHDと知っていれば、ちょっとの間、様子見して、放っときゃいい話なんです。110番までする話ではございません。 しかしながら、発達障害のような内部障害者は、ぱっと見、健常者と何ら変わりがないものですから、受ける側は何をどうしたらいいかわかりません。 外見から障害や病気がわかりづらい人、発達障害とか、心疾患でペースメーカー埋めてる人とか疾患が体内にあるような内部障害者、外部障害者でも義足がズボンで隠れて見えない人等々が、かばんなどに、目立つところにつけて、援助や気遣いが必要であることを示し、当事者の安心につなげるため、4年前、実は東京の石原都知事が導入して、本年7月に和歌山県もこれを導入、本市もこの9月から、市報わかやまに配布のお知らせを掲載して導入しました。それがヘルプマークといいます(現物を示す)。 こういうふうにかばんにつけて、わかりやすいように、厚生委員会の委員さんは聞いてるはずなんですが、というのは、これ県から配布をして、和歌山市ですることになってるんで、本市では予算伴っていませんので。 これまでも、いろいろなシンボルマークがつくられてきましたけども、広く普及してるとは言いがたい状況です。せっかくシンボルマークができても、その意味が理解されていなければ、さきに示した不幸な出来事を未然に防ぐことはできません。 本市は、上位法である障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律、いわゆる障害者差別解消法の施行に伴い、本年当初議会におきまして、和歌山市障害者差別解消推進条例が可決、採択され、この4月より施行されました。 さきに述べた実例は、たとえ本人の意思の表明がなくとも、明らかに当該条例で言う除去しなければならない社会的障壁の一つです。社会的障壁の除去は、当該条例第5条にあるように、本市の責務です。 また、一昨年の6月の当議会で、全会一致で採択された手話言語法(仮称)制定を求める意見書を受けまして、本年3月に和歌山市手話言語条例が可決、採択され、4月より和歌山市障害者差別解消推進条例と同様、施行されました。 シンボルマークができても、その意味が正しく理解されていなければ、何の役にも立ちません。役に立たないどころか、例えば、ただいまのヘルプマークが原因で、いじめ等があって新たな差別を生み出しかねません。 差別解消条例や手話言語条例ができても、市民の理解がなければ、最初に挙げた例のような障害を持つ人々の理不尽な悲しみはなくならないのです。 そこで、お尋ねします。 これらの活動に対する理解を広めるため、まず子供たちに、学校教育を通じて福祉教育の一環として取り入れることはできないでしょうか。 目の不自由な人が、白いつえを肩より上に上げたらSOSやでとか、目の不自由な人の歩行支援するときは障害者の方のどちら側を歩かねばならないかとか、車椅子をサポートするときに、上りも下りも坂では同じ方法でサポートしてはあかんのよとか、なぜバリアフリーにするんかとか、子供たちにまず知ってもらって、家に帰ったら今度は子供たちが先生になって大人たちに広めてもらう。 社会的障壁の除去は市の責務と条例にあります。市長、お答えください。 以上で第1問を終わります。(拍手) ○副議長(戸田正人君) 尾花市長。 〔市長尾花正啓君登壇〕 ◎市長(尾花正啓君) 36番山本宏一議員の一般質問にお答えします。 市立図書館、市民会館等々の箱物建設が始まるわけですが、これらの市の施設に対する市長の考えを、一昨年9月30日の答弁を踏まえて答えてくださいとの御質問でございます。 平成26年9月30日に答弁でお答えしたとおり、市が、今後、新築する不特定多数の方が利用する建築物は、障害のある方々を初め全ての利用者が安全で快適に利用できるものでなければなりません。 段差解消、柱や壁のコーナーの処理、階段の手すり、エレベーターのボタン、オストメイト対応多目的トイレを取り入れること等、議員御提言の5つの項目を最重点項目として取り組んでまいりました。 そんな中、芦原文化会館につきましては、議員御指摘の時期には設計業務及び工事の仮契約が終了しており、議員御提言の項目を念頭に置き、鋭意努力し、可能な限りの改善に努め、完成いたしました。 今後も、議員御指摘の内容を再認識し、本市のより一層のバリアフリー化の推進に取り組んでまいります。 次に、市長もカラオケはコミュニケーションツールではないと考えてますかとの御質問でございます。 カラオケは、今や世界中で楽しまれている日本から広まった文化の一つであると考えております。カラオケの愛好家が集い、お互いが喉自慢を競って楽しまれるばかりでなく、家族や友達、また仕事の仲間とのコミュニケーションの場として活用している人も多いと思います。 そういった意味では、コミュニケーションツールであると言えると思います。 次に、生涯スポーツ社会の実現について、市長の考えをとの御質問でございます。 私は、市民の皆様が、生涯にわたって心身ともに健やかで元気な毎日を過ごし、文化的にも豊かな生活を営むためには、それぞれのライフステージに応じてスポーツ活動に取り組むことが必要だと考えております。 スポーツには、仲間との交流を通してフェアプレーの精神を学んだり、精神的充足や楽しさ、喜びを味わうなど、スポーツの持つ力には大きいものがあり、生涯にわたってスポーツを楽しむことが大変重要であると認識しております。 健常者と障害者、子供や高齢者が分け隔てなくスポーツ活動できる環境づくりを進め、日々の生活に自然に定着してると言える生涯スポーツ社会の実現を目指してまいりたいと考えております。 最後に、ヘルプマークなどのシンボルマーク普及活動に対する理解を広めるため、子供たちに、学校教育を通じて福祉教育の一環として取り入れることはできないかとの御質問でございます。 平成28年4月から、障害者差別解消法、和歌山市障害者差別解消推進条例及び和歌山市手話言語条例に基づき、障害者差別解消に向けてさまざまな施策に取り組んでおります。 その中でも、障害及び障害者に対する正しい理解を深めることは、何より大切なことと考え、障害についての理解やサポート方法をまとめたパンフレットを作成するとともに、出前講座や教育パワーアップ講座を開設して、市民や児童生徒に対する啓発活動を行っております。 これらの講座におきましては、障害のある当事者の方を講師として招聘し、障害についての理解をより深められるよう努めております。 さらに、援助や配慮が必要な方に対するヘルプマークの普及活動を、和歌山県の事業と連携し、進めております。 こうした障害者に対する理解を深めていく施策を効果的に進めていくためには、小中学校で、子供たちに障害及び障害者に対する理解やヘルプマーク等の意味についての教育を行うことで、子供から家庭へ、そして社会全体へ、その理解の広がりが促進され、障害者に優しい社会の実現につながるものと考えます。福祉教育の充実を、教育委員会とともに進めてまいります。 以上でございます。 ○副議長(戸田正人君) 36番。 〔36番山本宏一君登壇〕(拍手) ◆36番(山本宏一君) それぞれ御答弁いただきましたので、再質問させていただきます。 箱物、建物に関しては、バリアフリーの理念を徹底してください。来年、平成29年開校の小中一貫校、現在、建設中の伏虎小中学校も気になりますけども、もし市長の約束どおりにできていれば、福祉教育にもそのまま教材として活用できますので、よろしくお願いします。 私が、こうもバリアフリーにこだわり続けるのは、障害のある人たちが健常者と何ら変わることなく、サポーターなしで、一人で町に出て、普通に生活してほしいからです。自歩道や交通のバリアフリーを発言し続けるのも、そのためです。全ての市民に、基本的人権の一つである移動の自由を担保してほしいからです。 よく、戒厳令ってありますけども、戒厳令になると、大概がもう家から出たらあかんのですわ。移動の自由を最初に束縛するんですね。だから、戒厳令なんか反基本的人権の最たるものですけども、今の和歌山市は、障害者にとっては、24時間の戒厳令かかってるのと、ひょっとしたら同じ状態の町じゃないかなと思います。 別府市に、これはもう、うちの会派で一緒に行かせてもらって、私も一人で行ったこともあれば何人かと行ったこともあって、もう4回ほど行くんですけども、別府市に太陽の家という大型共同作業所がございます。現在、正式名称、社会福祉法人太陽の家ですけども、年商は100億円を超えてます。 この作業所は、最賃法の除外申請をしていません。除外申請しないことが私たちの誇りだとおっしゃっていました。ですから、障害者も健常者も同じ賃金体系です。ですから、ここで働く障害者は自立しています。福祉よりチャンスを、機会をが太陽の家の理念だそうです。 和歌山市が、障害者にとって、健常者と変わらぬ機会にあふれた町にしたい思いで質問させていただいてます。箱物については徹底してください。 市長も、カラオケもコミュニケーションツールの一つとお考えでしたら、コミセンの防音ですけども、私の素人目でも判断できるのは、さんさんセンターだけは、後づけで防音設備設置可能かと思いますんで、早急に手当てしてください。要望しておきます。 コミセンの10館構想の未建設の残りの5つでは、ホールの防音を忘れないでほしいです。バリアフリーでも防音でも、後づけでやりますと、費用がかさむ一方ですので、設計段階から徹底してください。強く要望しておきます。 生涯スポーツ社会についての再質問ですけども、生涯スポーツ社会実現に向けて御努力いただけるようですので、見守りたいと思います。 ただ、一度、アフター国体を受けまして、これは要望ですけども、スポーツ推進計画を練り直したらどうかなと思います。 障害児のお母さんから、以前というか、この質問するに当たって、このようなメールをいただきました。コスモス支援学校の先生から、肢体不自由の子供たちが卒業してから全く運動ができていないので、体重が増加する一方で、介護する親も大変で、私の息子も卒業してから運動する機会がなくなり、30キログラムもふえましたと、障害者でも使えるスポーツ施設をつくってくださいという趣旨のメールをいただきました。 本市のスポーツ推進計画では、第3章、生涯スポーツの推進に、ちゃんと「障害者が気軽に運動やスポーツができる環境の整備に努める必要がある」と書いてありますんで、実現してください。 それから、プロスポーツが生涯スポーツ社会実現に果たす役割は、さきの我が会派の中谷議員の一般質問でも述べられていましたので繰り返しませんが、アルテリーヴォ和歌山についてだけは、改めて質問、提言したいと思います。 和歌山県からJリーグチームをつくる会が有志一同で発足してから11年、チーム名が公募の上決まってから10年、ようやくJの背中が見えてきた今、ホームタウンの承認を尾花市長に受けていただきました、この6月に。ありがとうございます。感謝しております。--ほんまやで。 そのようなとき、まさにあすですが、アルテリーヴォ和歌山の関西1部リーグ連覇、優勝をかけた一戦が午後1時にキックオフされます。 慎重な研究も大事ですが、市長も御理解されていると思いますけれども、時間がありません。 そこで、提言します。 選手の皆さんやサポーターの皆さん、スタッフの皆さんのモチベーションを上げていただくためにも、研究だけではなく、具体的な行動をお願いしたい。すなわち、ホームタウンの首長である尾花市長がリーダーシップをとって、研究を光速にするため、音速ではまだ遅いんで、光速で研究していただくために、プロジェクトチームを立ち上げたらいかがでしょうか。 アルテリーヴォ和歌山、サポーター、サッカー協会、県、市、そしてできればJリーグからも加わっていただき、百年構想クラブの認可を目指すPTを立ち上げていただきたいと思います。 優勝をかけた一戦をあすに控えて、午後1時キックオフですけども、モチベーションの上がる答弁をお願いします。 福祉教育について再質問させてもらいます。 ヘルプマークの意味を、まず子供たちにわかってもらいたいと思いますのは、子供の言うことなら親も耳を傾けるやろうと思うからです。 マザーテレサの言葉で、愛の反対語は無関心というのがありますが、わずかな例外を除いて、子供に関心のない、愛情を持たない親はいないと思うからです。 手話言語条例が、県下に先駆けて本市で最初に施行されたこともあり、手話を学ぶ授業も福祉教育の一環で考えてもらえませんか。協議の対象に含めてください。要望です。 また、外見から障害や病気がわかりづらい人がヘルプマークを、先ほどのように、かばんにつけて、目立つところにつけて、援助や気遣いが必要であることを示し得ても、障害によっては必要な意思表示ができない場合が多々あります。 特に、地震等の災害や緊急を要する事案で、肝心なときに的確な対応ができなくなるおそれがあります。そのようなとき、何とかコミュニケートできる方法、ツールがあれば安心のもとになりますので、市にあればお聞かせください。 再質問の終わりに、私がなぜこの福祉教育の必要性を訴えたかったのか、そのもとになった障害児のお母さんからの手紙を朗読させていただきます。 息子さんですけども、27歳の息子さん。障害は、知的障害を伴う重度の自閉症、言語理解が低い、性格は温厚、人に話しかけるのが好きで、よくトラブルを起こします。 2015年、去年2月18日、作業所から珍しく一人でバスに乗って家に帰る途中にトラブルが起きました。小さいころから、踏切に入ったりして、助けてもらうのは近所の人しかいないと思っていたので、息子を知ってもらうために、誰にでも挨拶するように育ててきました。ですから、今でも知らない人にでも挨拶をします。 今回、出会った紀伊中学校の女子生徒にも挨拶をしたようです。ところが、コミュニケーションをとりたい息子は、挨拶だけではなく、いろいろと知っている言葉で話しかけました。ところが、息子の話す言葉は相手には通じず、不審に思った女子中学生は母親を呼んできました。その母親は、息子に何か言ったようですけども、息子が理解できるはずもなく、少し前に紀の川市でありましたね、小学生が近所の若い男に殺害された事件もあり、不審者だと思い、110番しました。 そのうち、息子は家に帰ってきました。しばらくして、家に警察官を名乗る人から電話があり、家の前にいると言います。近くのローソンの防犯カメラに映っていた映像で息子だとわかり、家に来ました。なぜ、家の電話や家がわかったのかはわかりません。 3人の警察官が来て、そのときの息子の格好、首から療育手帳とバス代を入れた袋の入ったパスケースをぶら下げた様子の写真を撮っていきました。 不審者ではなくて、障害者だということはわかってもらえたのですが、納得がいかず、だんだん腹が立ってきました。 そのとき、既に不審者情報が学校の連絡メールで一斉に送信されていました。翌日の紀伊駅付近の見守り隊の方たちが、ふだんの何倍も多くなっていました。 腹立たしい思いがずっとあって、翌日、東署に電話しました。女子中学生とその母親には、誤解だとわかってもらえたと言ってくれましたが、それではローソンには誤解だと言ってくれましたかと聞くと、言っていないとのこと。やりっ放しで後始末ができていないことにますます腹が立った私は、今すぐローソンに電話して誤解でしたと言ってください、それでないと、唯一、息子が一人で買い物に行ける店が、気持ちよく買い物ができなくなるじゃないですかと。それに、学校から流された不審者情報も、誤解でしたと訂正してくれたのかと聞くと、部署が違うと断られました。腹立たしさがおさまることはありませんでした。 それ以来です。一人でバスで帰らせることも、ローソンへ行かせることもなくなりました。もし、息子がその女子中学生と母親がいるところに警察官が来ていたら、多分、息子はパニックを起こしていただろうし、暴れて取り押さえられていたと思います。 九州であった事件を思い出しました。このとき取り押さえられた自閉症の青年は、6人の警察官に押さえつけられて亡くなりました。何もしていないのに。大きな声を出されたり、体に触れられるとパニックを起こすのに。 警察官に言ってやりたい。もっと障害者について勉強せえ。警察学校で教えるべきだと思う。紀伊中学校と紀伊小学校へ行って、校長先生に話をしてこようと思うとコスモスの校長先生に相談したところ、小中学校と紀伊文化会館の館長にも会って、今回のことを話してくれると言うのでお任せしました。 今回のことは、息子自身、何があったか実は理解できていません。息子が傷つかなくてよかったと思います。でも、私は、いまだにショックが響いて、息子を一人で行動させていません。作業所の送迎、行きは父か母、帰りは職員さんに送ってもらっています。仕事が終わってから水泳ジムへ行くのは、母かヘルパーさん。家から外出するのも、必ず誰かと一緒なので、一人で行くことはない。 息子が傷ついたことは何回かあります。何年か前、バスに乗って一人で作業所への通勤時、毎朝乗ってくる女性に、挨拶だけでなく、息子なりにコミュニケーションをとろうとしていたようで、話しかけ、それが毎日だったので和歌山バスの人に注意されました。注意の仕方が、息子には大きな声でどなられたと思ったのか、パニックになり、和歌山バスの人が帰ってから、もう戦争は終わった、もう戦争は終わりましたと言い続け、何年かたっても、同じような男の人に声をかけられただけでフラッシュバックして、パニックを起こします。 幸いなことに、母親の私が嫌な思いをすることはあっても、息子は理解できていないので傷つく回数は少なくて助かっています。そんな周りの人たちに理解をしてもらうのが一番いい方法なのはわかっています。小さいころから本当にいろいろ努力をしてきました。その努力をするのも相当なエネルギーが必要です。最近、母親の私も、年のせいか電池切れですという手紙です。 以上で、これが私の福祉教育をお願いする理由です。 以上で再質問を終わります。(拍手) ○副議長(戸田正人君) 尾花市長。 〔市長尾花正啓君登壇〕 ◎市長(尾花正啓君) 36番山本宏一議員の再質問にお答えします。 まず、生涯スポーツ社会について、アルテリーヴォ和歌山、サポーター、サッカー協会、県、市、できればJリーグからも加わっていただき、百年構想クラブの認可を目指すプロジェクトチームを立ち上げていただきたい、優勝をかけた一戦をあすに控え、モチベーションの上がる答弁をとの御質問でございます。 アルテリーヴォ和歌山がJリーグに参加するためには、Jリーグ百年構想クラブ規定をクリアし、認定されること、J3スタジアム要件審査に合格すること、J3ライセンス基準審査に合格することが必要です。 こういった審査等をクリアするためには、さまざまな要件を満たしたホームスタジアムが必要となり、大規模な事業となることから、まずは庁内でプロジェクトチームを立ち上げます。 スタジアムに係る整備経費や施設の維持管理経費の将来的な推移と負担、また、ホームタウンとなっている他都市の状況等についても、さまざまな角度から分析、精査をした上で、早急に県や近隣市、関係団体とも話し合いが持てるよう取り組んでまいります。 次に、福祉教育について、特に地震等の災害や緊急を要する事案で、肝心なときに的確な対応ができなくなるおそれがある、そのようなとき、何とかコミュニケートできる方法、ツールがあれば安心のもとになるが、市にあれば聞かせてくださいとの御質問でございます。 東北や熊本の大震災で課題となったように、地震等の災害時や緊急に支援を求めることが必要な場合に、意思表示が困難な障害のある人に対する配慮は大変重要なことだと考えております。 本市では、災害時に必要な事項を含めた絵柄を指さしすることで意思表示が可能となるコミュニケーションボードの作成に向け、現在、関係機関、関係団体の皆様方と協議を進め、適切な支援を行っていくこととしております。 以上でございます。 ○副議長(戸田正人君) 36番。 〔36番山本宏一君登壇〕(拍手) ◆36番(山本宏一君) もう要望ばっかりですけども、何せ還暦過ぎてから涙もろなってもうてね、済みません。 アルテリーヴォにつきましては、まず庁内にPTをつくっていただけるということ、市長のまちなか3大学構想に対する情熱とほぼ同じような熱い思いを感じましたので、よろしくお願いします。安堵して、あす、桃源郷に応援に行ってまいります。 福祉教育については、原教育長、市長部局と密接に連絡をとりながら、先ほど読ませていただいたお母さんのような悲しみや腹立たしさや悔しさが二度と起こらないようにお願いします。 それから、コミュニケーションボードですけども、災害時や緊急時にかかわらず、ふだんの生活、日常で使えるものだったらいいなと思いますんで、頑張ってつくったってください。よろしくお願いします。 最後に、本9月議会開会と時を同じくして始まったリオのパラリンピックは、明後日、女子の車椅子マラソンでフィナーレを迎えようとしております。 開会日に、日本パラリンピアンズ協会会長の河合純一会長が、こうおっしゃっています。まだ、健常者と障害者が別々に暮らしている。当たり前のようにまざり合うのが理想だ。 私も、そう思います。 以上で私の一般質問を終わります。御清聴ありがとうございました。(拍手) 〔副議長退席、議長着席〕 ○議長(野嶋広子君) 以上で、一般質問を終結します。 しばらく休憩します。          午後1時57分休憩   ---------------          午後2時20分再開 ○議長(野嶋広子君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。   --------------- △日程第3 伏虎中学校跡地活用に関する特別委員会の中間報告 ○議長(野嶋広子君) 日程第3、伏虎中学校跡地活用に関する特別委員会の中間報告を議題とします。 本件に関し、特別委員長より委員会の中間報告をいたしたい旨の申し出がありましたので、この際、特別委員長の報告を求めます。伏虎中学校跡地活用に関する特別委員長宇治田清治君。--34番。 〔伏虎中学校跡地活用に関する特別委員会委員長宇治田清治君登壇〕(拍手) ◆34番(宇治田清治君) [伏虎中学校跡地活用に関する特別委員会委員長]皆さん、こんにちは。少し長くなりますけども、御清聴よろしくお願い申し上げます。 伏虎中学校跡地活用に関する特別委員会の中間報告をいたします。 当委員会は、本年6月定例会において、伏虎中学校跡地活用に関する調査及び検討することを目的として設置されて以来、閉会中を含め委員会を3回開催し、慎重審査を重ねてまいりましたが、今定例会にて中間報告を行うことと決しましたので、議長まで申し出た次第であります。 以下、その概要を申し上げます。 6月29日の委員会では、各委員から、まず薬学部の誘致に至った経緯について、 一、当局から、再三にわたり、薬学部の誘致は市から県に働きかけたとの説明がなされてきたが、平成26年10月の県市政策連携会議において、公式に初めて、知事から、薬学部は伏虎中学校跡地を考えている旨の発言がされたのである。この点、県市政策連携会議の前に、非公式な場において、市長から知事に対し、伏虎中学校跡地への薬学部誘致を働きかけたとのことだが、当局はこのような非公式の話をあたかも公式であったかのごとく、議会に誤認を与える説明を繰り返してきたことは猛省すべきである。 一、平成27年2月議会に提出された予算内示資料で、伏虎中学校跡地活用のイメージパースが示されたが、その際、建築関係の法令上、このような建築物は建築不可能で、この資料をもとに議論を行えば、必ずミスリードにつながると厳しく指摘したはずである。にもかかわらず、当局は、その指摘を無視するかのごとく、県市政策連携会議においても同様の資料を提出の上、薬学部誘致の議論をした結果、図らずも知事に誤認を与えてしまったその責任を誰が負うのか。事今回の事案における当局の行政事務手続は、極めて異常であると苦言を呈せざるを得ない。 一、そもそも薬学部は、知事が県立医大を総合医療大学として全国に売り出すことを目的とした計画であると仄聞するが、市長は、その計画に不本意ながらも迎合せざるを得なかっただけではないのか。 次に、薬学部の誘致による効果について、 一、薬学部を誘致することで、あたかも他府県への薬学部に進学する市内在住の学生の流出に歯どめがかかるかのような説明であるが、薬学部の偏差値が高くなれば、入学が相当困難となり得ることは当然であり、まずはどれほどの市内在住の学生がこの薬学部に進学できるのかを調査することが必要ではないか。 一、薬学部の誘致により、まちなかに若者がふえることでにぎわいの創出ができるとのことだが、そのことのみをもって果たしてまちなかのにぎわいと呼べるのか。 一、薬学部誘致により、まちなかのにぎわいが創出できるとしているものの、学生を初め関係者が本市に定住、活動してこそ、昼夜を通じた真のにぎわい創出につながることから、学生等の市内への定住やまちなかでの消費促進が図れるのかを含め、いま一度、誘致する大学や学部について検討することが必要である。 次に、薬学部の誘致先の選定について、伏虎中学校跡地がなぜ最適であったのか、いまだ理解しがたく、その選定理由や他の候補地の検討結果がどうであったのかを含め、納得し得る確固たる理由を示されたい。 次に、薬学部の安全性について、県立医大の教授会では、薬学部の建設敷地面積や施設の安全性の問題について種々指摘されているが、そもそも安全性等が議論されるほどの施設を伏虎中学校跡地に問題なく設置できるのか疑念を抱かざるを得ない。 次に、市民会館と薬学部の併設について、 一、本市のまちづくりを第一に考えるならば、新市民会館が市民にとって利便性の高い施設となるよう、まず何をおいても当該施設の設置を最優先に考えられたい。 一、伏虎中学校跡地に市民会館と薬学部の両施設を併設しなければ中心市街地の衰退に歯どめをかけることができないとのかたくなな当局の姿勢では、実のある議論ができず、もう少し柔軟な姿勢で議論を尽くすべきではないか。 一、和歌山城の正面に位置する伏虎中学校跡地に、観光拠点と市民会館に加え、高層の建築物とならざるを得ない薬学部が併設されることになれば、それこそ本市の貴重な観光資源である和歌山城を生かした周辺の景観形成ができなくなるのではないか。 一、伏虎中学校跡地に薬学部と市民会館の両施設が併設されることになれば、将来的に薬学部として十分な機能を果たせなくなる可能性もあるとの医大教授会の指摘もあることから、いま一度、薬学部の誘致が適正かどうか、市長も交え、十分な議論を深めておくべきではないか。 次に、伏虎中学校跡地活用基本構想について、 一、市民の意見を反映させるため、ワークショップ等を実施したとのことだが、それは単に市民が参画したとのアリバイづくりにすぎなかったのではないかといった厳しい声も寄せられていることから、当局は、当該構想が真に市民の意見が反映されたものであることを立証すべきである。 一、現行の計画では、新市民会館の駐車場が圧倒的に不足することは明白で、それにも増して、薬学部が併設されることを考えれば、駐車場不足が命題となるのは必然である。この点、駐車場の十分な確保も含め、施設の適正規模について、いま一度、明確に示されたい。 等々の意見、指摘、要望があり、次回の委員会において、伏虎中学校跡地活用に対する市としての明確な説明を求めることとしたのであります。 次に、8月4日の委員会では、尾花市長出席のもと審査を行ったのであります。 まず、薬学部の誘致先の選定について、 一、本町小学校跡地の敷地のみに薬学部を誘致するとなれば、高層の建築物とならざるを得ず、周辺の住環境を考慮すれば、適切ではないと判断したとのことだが、行政上の手続を行うことにより、隣接する本町公園をも一体として考えれば、中低層の建築物でも十分に対応できることは既に議論が尽くされているはずである。 一、本町小学校跡地は、伏虎中学校跡地と同じく中心市街地にあり、立地条件としては何ら遜色ないはずで、ましてや薬学部等、大学の誘致により本町地下駐車場の再活用も図られ、さらには衰退したぶらくり丁の活性化にもつながるのではないか。 次に、市民会館と薬学部の併設について、 一、伏虎中学校跡地へ市民会館と薬学部を併設することにより、一定、滞留人口のてこ入れにつながることには首肯してきたが、敷地面積を考えれば、両施設の機能を十分担保するためにも合築案こそが最も適したものだと提案してきたのであり、市長も思いを同じくしているのであれば、いま一度、県に対し、なぜ合築案を否定したのか、明確な理由を求められたい。 次に、当局の事務事業の進め方及び審査に臨む姿勢について、 一、議員各位も、それぞれに伏虎中学校跡地の活用について案を持っていたものの、伏虎義務教育学校の設置を円滑に推進させるためにも、その議論を自重してきた事実が前提にあることを市長は十分に理解した上で、今後、議論に臨まれたい。 一、例えば、本町小学校跡地においては、今になって大学誘致も考えているとの説明がなされるなど、本市が当初持っていた計画に新たな方針がどんどん上乗せされ、改めて当局見解をただすも、後づけの説明に終始するばかりで、市長の考えを職員が共通の認識とされていない以上、何ら実のある議論ができない。 一、市長が、和歌山市行政の最高責任者として政策決定することに異論はないが、これまで議会が当局と積み上げてきた議論とそごを来してないかを十分検討した上で結論を出すべきであり、意思決定の過程にそうした議論が反映されないのであれば、その理由を明確に示すことこそがまことの議論と言えるのではないか。 一、薬学部の誘致は、一見すると非常に評価できる事業にも思えるが、医大教授会において種々指摘されている安全面等について、当局は余りにも認識が低く、そのことさえも県と議論されていない中、薬学部誘致ありきで跡地活用を進めようとしていること自体、厳しく指摘せざるを得ない。 一、市長が、薬学部の誘致を是が非でも果たしたいとの強い思いがあるのならば、最低限、医大教授会で指摘されている安全面等の不安を払拭できる根拠を明確に示すとともに、さらには市長の思い描く観光、市民会館、景観形成がどのように確保できるのか、誰もが納得できるような説明を尽くすべきである。 次に、県の薬学部基本計画の発表時期について、 一、駐車場問題一つをとっても、実際に大学を運営していく上で適正かどうか当局は把握できていない状況で、市民生活に直結するこの市役所に隣接した場所に薬学部を誘致するのであれば、なおさらその全容を把握しておくべきであり、後世への責任を果たすためにも、当該計画については、市として詳細な想定、検証が完了するまで発表を控えるよう県に強く働きかけられたい。 一、当該基本計画の発表となる前に、県に対し、薬学部の誘致について、いまだ納得しかねる状況にあることや反対の意見があることを十分に伝えられたい。 一、薬学部の建設用地を貸与する立場にある本市において、いまだ議論が尽くされていない中で当該基本計画が発表されてしまえば、薬学部の設置が既成事実として進められてしまい、さらには市議会での議論が複雑化することも容易に想像できることから、県に対し、いましばらくその発表を控え、本市と歩調を合わせるよう働きかけられたい。 次に、伏虎中学校跡地活用に関する関連議案の提出について、 一、まちづくりの観点から、市長が伏虎中学校跡地活用を強力に推し進めようとすることは理解するも、市民会館と薬学部の併設について、真に市民の満足度が高まる活用を目指すべく、まさに当委員会でその議論がなされている最中であるにもかかわらず、早々に9月議会に関連議案を提出しようとしていること自体、理解しかねる。 一、市議会や市民と十分な議論ができていないにもかかわらず、平成33年度の薬学部開校ありきで事を急ぐ余り、当局は9月議会において関連議案を提案しようとしているが、十分な合意形成の上で、同じ方向性を持って事に当たれば、仮に事業着手がおくれたとしても、目標期日までに事業を完遂できるはずではないか。 一、市民会館と薬学部の両施設の基本計画が示されて初めて市議会で議論ができるにもかかわらず、いまだ市民会館の基本計画策定時期さえ示されない中、その議論を経ず、仮に無償貸与の議決をしてしまえば、それこそ市民の負託に応えられず、市議会がみずからその機能を放棄することにもつながりかねない。 次に、和歌山県知事の発言に関連して、 一、伏虎中学校跡地活用について、議会と市長がともに真剣な議論を交わしている渦中にあって、本市の貴重な財産を、あたかも場当たり的な事業に活用するかのような知事の発言は到底容認できず、真に議会と議論を深めたいという思いがあるのならば、市長みずから知事に抗議すべきではないか。 一、県市の連携を深めていく上で、非公式の場での話し合いは当然必要であるが、知事が一方的にその内容を公式の場で発信してしまえば、市政に混乱を来すこととなり、これまで市議会において真摯に議論されてきたことが水泡に帰すことにもつながりかねず、かかる知事発言は厳に慎むよう申し入れられたい。 等々の意見、指摘、要望がありました。 次に、8月26日の委員会では、これまでの審査及び調査状況を踏まえ、各委員から、 一、若者がふえることにより、まちなかのにぎわいが創設されることは大いに賛同するもので、決して薬学部の誘致に反対するものではない。しかしながら、伏虎中学校跡地の半分の敷地に薬学部が建設されることにより、新市民会館に求められる本来の機能が担保できず、結果、文化芸術を市民が享受できる機会を奪うことになるのではないかと危惧するところから、いまだ伏虎中学校跡地への薬学部誘致が最適であるとの理由に納得することができない。 一、当局の本町小学校跡地を薬学部の誘致先として選定しなかった理由は、いずれも後づけの理由で、仮に本町小学校跡地に大学が誘致されれば、現在、休止されている本町地下駐車場の再活用にもつながり、さらには、まちなかの活性化にもつながり得ることから、薬学部の誘致先として再考してはどうかと提案するものである。 一、前回、提出された資料において、伏虎中学校跡地にまちおこしセンター等の観光拠点づくりの施設整備を推進するとの計画案が示されたが、薬学部の誘致により、当初に比べ当該施設の整備に必要な敷地面積が大きく削り取られており、果たして残る面積で和歌山城の前に観光拠点をつくり出すという市長の強い思いが達成できるのか、疑問を持たざるを得ない。 一、伏虎中学校跡地への薬学部の誘致に当たっては、医大教授会から施設の安全性を十分担保する対策を講じなければならないと強く指摘されているにもかかわらず、当局から議会に対し、十分な説明ができていない状況では、何としても平成33年度に薬学部の開校を推し進めようとする知事の後押しをするばかりか、あたかも県の計画に本市が追随しているかのようにしか見えない。 一、和歌山市産業戦略会議の委員であるアトキンソン氏からも、和歌山城は立派であるが、その周辺に城下町スタイルの町並みがなぜないのかと指摘されており、また、本会議においても、そうしたものを復元してはどうかと提案してきた経緯もある。この点、高層の建築物にならざるを得ない薬学部が、それらの景観につり合わないことは明白であり、市長も伏虎中学校跡地へ観光拠点づくりとなる施設整備を進めていきたいとの強い思いを示されていることからも、さらに時間を費やし、十分に議論を行った上で、いま一度、薬学部の誘致先として最適地を検討すべきではないか。 一、薬学部を誘致することにより、確かに学生による一定数の昼間人口の増加を見込めるものの、本市にはその学生を受け入れる企業も少なく、待遇面等で大都市におくれをとる現状において、優秀な学生は、卒業すれば大都市圏に流出してしまうことは想像にかたくなく、そうした諸課題が山積する中で、なぜこの場所にこだわり、事を急ごうとするのか、理解できない。 一、伏虎中学校跡地活用については、静ひつな環境で伏虎義務教育学校が首尾よく成立できるよう、これまで、あえて議会としてもその議論を控えてきたのである。その上で、まちなかに流動的な人口を集客するのに最も適した一等地を、全員が納得いくような高度利用をしようと種々議論を重ねてきた経緯があるにもかかわらず、あたかもその思いを無視するかのごとく、市長から、伏虎中学校跡地には薬学部が最適であると当初から考えていたと発言されてしまえば、市民のためにとの思いで議会がその重責に耐えてきた苦労は何だったのかと憂うのである。そうした我々の思いや市民の思いが、市長の思考の中の要素として全く加味されていなかったことを十分理解されたい。 一、これまで当局は、議会に対し、市民会館を最優先に考えているとの答弁に終始しており、その上で議論を尽くしてきたはずであるにもかかわらず、あたかも当初から薬学部の誘致が先行していたかのように、今さら議論の順序を入れかえようとすること自体、納得できるものではない。この点、きょう初めて、市民会館を後からはめ込んだと市長が責任を持って自分の言葉で発信されたからこそ、正式に明るみになったのであり、市長自身の考えと当局がこれまで説明してきたことにそごがあったとしっかりと理解した上で議論に臨むべきである。 一、新市民会館の敷地面積については、法的に南側道路から10メートルのセットバックをする必要があり、当該施設の建設に当たっては、一定の制限がかかることは避けられない事実である。そうであるならば、残された部分で、いかにして現状の市民会館と比し、機能を担保したものが建設できるのかを議論しなければならないはずで、なぜ、今、この段階においてもそうした事実を説明しないのか。そもそも、現段階で新市民会館の基本計画を示すことができないのであれば、それこそ、まやかしやごまかしの議論ではなく、誠実な議論をするためにも、積極的な情報発信に努め、真摯な態度で議会審査に臨むべきではないか。 一、伏虎中学校跡地北側に薬学部を建設することになれば、法的な規制から、当該敷地を南北に隔てる市道、いわゆるコミュニティー道路を廃止することが迫られる。かかる道路は、伏虎中学校の敷地内であるにもかかわらず、地域からの要望のもとでつくられた大切な道路であることから、少なくとも通路としての機能は確保できるよう、県に強く申し入れられたい。 一、医大教授会において、薬学部の動物実験施設から悪臭が外部に漏えいしないよう三方で囲む必要があるとの意見があったにもかかわらず、薬学部の基本計画では建屋を2棟しか建設しないとされていることから、周囲への対策が十分に備わった施設になるのか疑問を抱く。 一、市民会館の移設に当たり、利用しやすい駐車場の確保について市民から強く要望があったと思慮するが、残念ながら、そうした声を反映する構想となっていない。決して、公共交通機関が充実しているとは言えない本市において、市民会館単体だけでなく、駐車場等の付随施設に関しても、同じく十分に検討しなければ、結果として市民にとって利便性の低い施設となりはしないか。 一、伏虎中学校跡地の活用方法のいかんによっては、本市の将来を大きく左右しかねないことに異論はなく、だからこそ、現状の伏虎中学校跡地活用策が真に本市にとって有益なものか当特別委員会で議論しているのであって、加えて、多額の予算を投じて跡地活用を図る以上、その負担が次世代にも引き継がれることは必然であり、議会としても非常に大きな責務を負っていると認識しているからこそ、軽々には判断できないのである。にもかかわらず、県から薬学部の基本計画を出されたことを受け、市長が性急に跡地活用の関連議案を提案しようとしていること自体、本市が主体性を持って事業を推し進めているのか、疑問を抱かざるを得ない。 一、市民会館基本構想に記載されている市民アンケートの結果を見るにつけ、郵送アンケート2,000件、回答数が870件と、郵送数、回答率ともに低く、また、ワークショップにおいても、その参加者が利用者に限定されている状況で、本当にこれが市民全体の声を反映しているものと言えるのか、疑問に感じざるを得ない。市民と一体となって市民会館をつくり上げることで、市民が愛着を持ち、ともに運営できる施設にもなることから、市民の声を聞く機会の確保に最大限努力すべきである。 一、確かに、伏虎中学校跡地は本市の一等地であるものの、現市民会館の半分程度の敷地に同様の施設を詰め込んで、市民に満足度の高いものと首肯してもらえるとは到底想像できず、新市民会館として求められる機能は十分に確保すると繰り返し答弁されているが、現実的に考えても不可能であることは自明の理であり、ならば、この際、非常に厳しい中で、ある程度使い勝手が悪くなるが、最低限のものは配置すると謙虚に説明すべきで、その前提に立って議論しなければ、それこそ新市民会館の基本計画を待たなければ議会として審査できない。 一、議論を蒸し返すつもりは毛頭ないが、新市民会館の基本計画が示されない現状では、市民会館と薬学部の両施設にとって、機能を最大限発揮できる方策は合築案しかないと提案せざるを得ないのであって、こうした議論をしなければならないむなしさや議会に課せられた責任の重さを市長は十分に理解されたい。 一、新市民会館が、市民にとって本当に満足度の高い施設になるという確たる根拠が明示されなければ、いっそのこと市民会館の伏虎中学校跡地への移転自体、諦めてはどうかといった議論にもなり、客観的に評価する要件を欠いている現状にあって、市長の説明が信用できるものとしても、それのみでは、唯一の議決機関である議会としても、市民に対し十分な説明責任を果たすことができない。 一、薬学部の誘致により、市長が重点施策として掲げていた市民会館と観光拠点づくりのための施設が、あたかもないがしろにされているかのような誤認を与えてしまうからこそ、市民会館の移転自体を諦めてはどうかという議論になってしまうのであって、中規模であっても、立派な市民会館ができることに大いに期待を寄せている市民の方々からすれば、万一、その計画が破棄されることとなると、その寂しさははかり知れない。 一、当局においても、単に伏虎中学校跡地の一部を薬学部に貸与するだけでなく、施設内容を把握しているものと思慮するが、今回、提出された資料は、あたかも薬学部誘致の賛同を取りつけるためだけに作成されたようなものとしか受け取れず、真に薬学部の誘致を強く思う気持ちがあるのであれば、薬学部の将来性や安全性を担保し、また、薬学部と新市民会館や観光拠点づくりをも両立させ、まちなかのにぎわいをいかにして創出できるのか、その全容をいま少し明らかにすべきである。 一、当特別委員会が開催されるまで、伏虎中学校跡地は薬学部の誘致が先行されたものであったことを誰も知らず、市長からも、議会への説明に不備があり、誤解を与えた旨の陳謝をされたが、なぜこのような事態となったのか。そもそも、各委員の一連の質疑を聞く中でも、市長と当局の発言に整合性がなく、市民の方も、市民会館が先にあって、薬学部は唐突にあらわれてきた話と受けとめられており、今後、一体どういう手順で事業が進められ、どこで意見を言えばいいのかもわからず、このままでは行政の信頼を大きく失墜させてしまうのではないか。 一、平成33年度に薬学部の開校ありきとして、市長の思いだけで事業を先行すれば、後々、大きな禍根を残すことにつながりかねず、今回、一体何が問題であったのかという原因が追究されない限り、よもや9月議会に関連議案が提出されることはあってはならず、いま一度、反省すべきは反省し、議論のスタートラインに立ち戻らなければ、本来、得られたはずの市民の理解も得ることができなくなるのではないか。 一、新市民会館が市長の言う全国に誇れるものとなるのか、また、薬学部の誘致によって疎外されることがないのか、市民の要望がどれだけ盛り込まれたのかの判断材料がないままに結論を出すことはできず、当該事案については、もっと時間をかけて議論を尽くす必要があるのではないか。 一、これまで、市長の考えが、議会のみならず、議会に対し明確に説明しなければならない職員にさえも伝わっていなかったものが、やっと、今、その原点に立ち返ることができたのであれば、本当に市民全員が首肯できる市民会館になることを確認するためにも、せめて11月に策定されるであろう市民会館基本計画を待った上で、関連議案の提出について検討すべきではないか。 一、当局から、伏虎中学校跡地の関連議案の提出時期については、検討した上で、決まり次第報告すると答弁されていたにもかかわらず、前回の当特別委員会で、9月議会に提案したい旨の説明が唐突になされたこと自体、市長と職員の意思疎通が十分に図られていない一例ではないか。加えて、前回の当特別委員会において、市長から、次の審査で納得していただいた上で、9月議会に関連議案を提案したい旨の答弁がなされているが、現時点で各委員が納得した形になっていると本当に市長は考えているのか。この点、議論全体を見ても、その方向に大きな食い違いがあることから、いま一度、正規の手順を踏み直し、議論を深めてから結論を出して進めることこそが、今、まさに必要ではないのか。 一、今回、当特別委員会に混乱を来した原因は、まさに市長と職員との間に連携が図られていなかったことによるものであり、本年2月議会の代表質問においても、市長と職員との意思統一を図った上で政策決定することが大切であると進言したにもかかわらず、それが生かされなかったことは、まことに残念である。 一、提出された資料に他都市の薬学部設置事例が記載されているが、本市では、既存のまちなかに薬学部を誘致しようとしているにもかかわらず、周辺に何もない状況下で薬学部が設置されたものを同列のものとして示し、そうした設置経緯等すらも把握しておらず、提出された資料自体、余りにも精査不足であると指摘せざるを得ない。 一、新市民会館の基本計画がない中、市長も、新市民会館の駐車場の確保に若干の不安があると述べており、そうした不安要素を払拭できる確たる根拠がないまま当該事業を進めようとすること自体、納得しかねる。 一、よりすばらしい市民会館ができることによって、一番利益を享受するのは市民の方々であり、だからこそ当特別委員会で議論を深めているのである。にもかかわらず、なぜ、県の計画に歩調を合わせるかのように、本市も早々に関連議案を提案しなければならないのか、腑に落ちない。 一、行政手続上、和歌山市議会の議決をもって進めなければならない事業を、平成33年度の開校ありきで、県の判断により事業を進める以上、県がそのリスクを負うのは当然ではないか。また、まちなかのにぎわい創出に対する市長の強い思いから、事業を推し進めようとする気概は一定理解するものの、県のリスク等を理由に、議会でいまだ議論が深まっていない現状にある中、早々に伏虎中学校跡地の関連議案を提案しようとすること自体、到底納得できるものではなく、市民の負託を受けたからこそ、市議会議員として、これまで威厳と矜持を持って、時には批判も恐れず、真摯に議論を尽くしてきたことを十分肝に銘じられたい。 一、県立医大が紀三井寺地区に移転した事例を見ても、その周辺に新たなにぎわいが創出されたとは感じられず、そうした実例を十分に調査、研究し、例えば薬学部の学生に周辺地域で飲食を行ってもらえるように、校内には食堂を設置しないよう県と協議するなど、本市として、大学誘致により、いかにまちなかのにぎわいを創出するのかという町全体のデザインを策定した上で事に当たるべきである。 一、当局の試算する約15億円の経済効果がどのようにして生じるのかを明瞭な形で示すためにも、より詳細なデータ等を活用し、十分な説明に努められたい。 一、セキュリティー面を勘案し、薬学部への関係者以外の出入りを禁じてしまえば、それこそ地域との共存共栄を図れないと危惧することから、薬学部と市民との交流が促進される施設となるためにも、そうしたことも含め、十分、県と協議されたい。 一、市民会館基本構想をもとに、市長の頭の中ではっきりとした形ができているのであれば、例えばそれを模型として作成するなど、誰しもが一見してわかるようなもので明示されたい。 一、本市において、市民会館の移設と薬学部誘致の所管事務が細分化され、議会としても特別委員会において議論しなければならない状況をつくり出したことは、行政組織として不健全であると言わざるを得ない。この点、例えば長野市では、市庁舎と隣接する市民会館の建てかえに当たり、専門の課を設置し、全ての業務を一つのセクションで行い、円滑な業務遂行となったと聞き及ぶところから、本市においても、こうした成功事例を参考に、専門的なセクションを設置してはどうか。 等々の意見、指摘、要望がありました。 以上が現在までの審査概要であります。 これで当委員会の中間報告を終わります。ありがとうございました(拍手) ○議長(野嶋広子君) 以上で、特別委員長の中間報告を終了します。   --------------- △日程第4 議案第1号から同第16号まで ○議長(野嶋広子君) 次に、日程第4、議案第1号から同第16号までの16件を一括議題とします。 これより、ただいま議題となっている16件の質疑に入ります。 質疑はありませんか。 〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(野嶋広子君) 質疑なしと認めます。 ただいま議題となっている16件は、お手元に配付の議案付託表のとおり、おのおの所管の常任委員会及び長期総合計画に関する検討特別委員会に付託します。 以上で、本日の日程は終了いたしました。 お諮りします。 明9月17日から9月28日までの12日間は、各常任委員会審査等のため休会とし、9月29日午前10時から会議を開くことにしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(野嶋広子君) 御異議なしと認めます。 よって、そのように決しました。 本日はこれにて散会します。          午後2時57分散会   --------------- 地方自治法第123条第2項の規定によってここに署名する。 議長    野嶋広子 副議長   戸田正人 議員    井上直樹 議員    芝本和己 議員    中尾友紀...