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07月04日-02号

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  1. 和歌山市議会 1989-07-04
    07月04日-02号


    取得元: 和歌山市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-06-07
    平成 1年  6月 定例会              平成元年       和歌山市議会6月定例会会議録第2号         平成元年7月4日(火曜日)議事日程第2号平成元年7月4日(火) 午前10時開議第1 会議録署名議員の指名第2 一般質問         -----------------------------会議に付した事件日程第1 会議録署名議員の指名日程第2 一般質問         -----------------------------出席議員(45名)  1番  井口 弘君  2番  藤井健太郎君  3番  武内まゆみ君  4番  山田好雄君  5番  宮本廣次君  6番  森本保司君  7番  滝口直一君  8番  森田昌伸君  9番  浦 哲志君 10番  武田杢夫君 11番  波田一也君 12番  林 里美君 13番  小杉卓二君 14番  平田 博君 15番  田上 武君 16番  山口一美君 17番  鶴田至弘君 18番  柳野純夫君 19番  佛 栄次君 20番  森 正樹君 21番  南 徹治君 23番  山下 武君 24番  和田秀教君 25番  奥田善晴君 26番  小川 武君 27番  高垣 弼君 28番  武田典也君 29番  東山照雄君 31番  大艸主馬君 32番  小河畑喬夫君 33番  山崎 昇君 34番  辻本昌純君 35番  新田和弘君 36番  堰本 功君 37番  越渡一一君 38番  辻岡文彦君 40番  西殿香連君 41番  岡本 基君 42番  奥野亮一君 43番  浜野喜幸君 44番  岩城 茂君 45番  内田 稔君 46番  石田日出子君 47番  中谷 悟君 48番  九鬼嘉蔵君欠席議員(3名) 22番  石谷保和君 30番  堀川太一君 39番  浅井正勝君説明のため出席した者の職氏名 市長         旅田卓宗君 助役         得津 勇君 助役         貴志 保君 収入役        吉田真三君 市長公室長      川端源一君 企画部長       永長道雄君 総務部長       高垣芳男君 財政部長       礒崎陽輔君 経済部長       嶋本博司君 農林水産部長     吉岡英彦君 民生部長       木村一夫君 環境事業部長     西本義秋君 保健衛生部長     谷河喜久男君 都市計画部長     中元成和君 土木部長       下津由夫君 下水道部長      岡崎忠彦君 建築部長       土井脩司君 教育委員会委員長   玉井千夫君 教育長        石垣勝二君 消防局長       畠山小太郎君 水道局長       橋口敏彦君 水道局業務部長    梶原俊篤君 水道局工務部長    坂上恒夫君 選挙管理委員会委員長 貴志久治君 代表監査委員     沖  勲君 公平委員会委員長   菅井康郎君    --------------出席事務局職員 事務局長       東方昌彦 事務局次長      小林正空 参事補        岡本清春 議事調査課長     南方 智 議事班長       田井 晃 調査班長       山ノ井義雄 主査         池端 弘 主査         高垣正人 主任         鷲山正彦 主任         尾崎順一 主任         田畑和久 事務員        中西 太    --------------    午前10時30分開議 ○議長(小川武君) ただいまから本日の会議を開きます。    -------------- △日程第1 会議録署名議員の指名 ○議長(小川武君) 日程第1、会議録署名議員の指名を行います。 本日の会議録署名議員は、会議規則第80条の規定により、議長において   奥田善晴君   山下 武君   新田和弘君 以上3人の諸君を指名いたします。    -------------- △日程第2 一般質問 ○議長(小川武君) 次に、日程第2、一般質問を行います。 順次発言を許します。 森田昌伸君。--8番。 〔8番森田昌伸君登壇〕(拍手) ◆8番(森田昌伸君) おはようございます。議長のお許しをいただきましたので、通告に従いまして一般質問をさせていただきます。 本日は、市制施行100周年記念日をあすに控え、意義ある日であります。そして伝統ある和歌山の平成元年度定例議会トップバッターとして質問させていただきますので、先輩の諸先生を初め、同僚議員の各位におかれましては何とぞよろしくお願い申し上げます。私も今回の質問で2回目でありますが、何分、日ごろの勉強不足の点が多々あろうかと思いますので、元気いっぱい質問いたしますので、どうぞよろしくお願いいたします。 また、本年4月の人事異動で新しくひな壇に登壇された部長さんも何人かいらっしゃいますので、ひとつ的を得た答弁を期待しておりますので、どうかよろしくお願いいたします。 過日、市長から発表されました平成元年度の施政方針概要によりますと、平成元年度は我が国にとって新しい時代の始まりであるとともに、本市にとっても市制100周年の記念すべき飛躍の年に当たります。このような歴史的にも意義深い年を迎え、年明け早々、毛見沖のマリーナシティ計画の推進の一環として公有水面の埋立工事が着工する運びとなり、加太コスモパーク計画土取り事業の工事も現在急ピッチで進んでおり、長年の懸案事項であった県立医科大学の移転地が紀三井寺競馬場跡地に決まり、この秋にはほぼめどがつくなど、本を取り巻く大規模プロジェクトの動きが活発になってきました、との発表がなされておりました。 また、近く関西国際空港の開港を控え、国際都市として発展していく本市にありまして、河北方面地域は特に関西国際空港の玄関口として絶好の位置にあります。このような本におきまして、河北方面を除いての発展はあり得ないと考えるものの一人であります。河北方面の開発は急ピッチで進んでおりますが、近くに計画を予定されているコスモパーク加太と今後ますます発展が進んでいくものと思われます。このように本にとりまして、まことに重要な立地条件にあります河北方面の開発について何点か御質問させていただきます。 昭和57年9月10日より土地開発公社において買収されている直川の企業用地についてであります。買収計画は約20万平方メートルで出発し、その後、虫食い状態を南側へ集約し、集約計画面積は11万2,472.26平方メートルと聞いております。既に取得価格で36億9,723万7,572円と、利息7億1,421万765円、管理費等に5,024万7,082円の合計44億6,169万5,419円の支出が行われております。そして、さらに毎年6,000万程度の利息が支出されていくわけであります。現在でも坪単価にいたしますと13万1,000円程度でありますので、造成費用を含めますとかなりの高額な企業用地ができるわけであります。 さて、この地域に住んでいる市民は平成元年度6月1日現在で世帯数で1万2,434世帯、人口にいたしますと、人口数は4万1,025人が住んでおります。世帯数では全体の9.5%、人口では10.2%であります。この地域においての施設は支所、文化会館を除くと皆無であります。の施設である保健所1つを例にとって考えますと、保健所法施行令第2条に、「保健所は人口おおむね10万人を基準として設置するものとする」とあり、和歌山では人口の分布からいくと4つの保健所が必要でありますが、現在、中央保健所中央保健所南支所、西保健所とあり、中央保健所では年間10万8,000人の市民が訪れ、1日平均360人、最高で500人の市民であふれております。の公共施設の中で市民の利用が多いと思われますが、駐車場のスペースもない状態が続いております。 以上のことから、市長並びに関係部長にお尋ねいたします。 第1点、直川企業用地の集約の進捗状況と完了時期についてお伺いしたいと思います。 第2点、直川企業用地の集約後の活用についてお伺いしたいと思います。 第3点、中央保健所の増改築、あるいは移転を考えておられるのかどうか。 第4点、保健所に対する基本的な考え方をお伺いいたします。 第5点、動く保健所の受診率が悪い原因は何か、お尋ねいたします。 次に、JR和歌山駅東口の仮駅舎建設についてであります。昭和63年度当初予算に計上された8,320万円が寄附行為と認められず今日に至っております。東口広場については和歌山海南都市計画事業、東和歌山第一地区土地区画整理事業として、昭和43年3月28日から平成3年3月31までの期間に、施行面積33.5ヘクタールで総事業費が74億1,000万円の中に含まれて事業が行われているわけでございますが、JR和歌山駅東口は東部地域の玄関口として東部住民の悲願であります。7月22日に「くろしお」の第1号が新大阪乗り入れが決まり、これで中央動脈の1つと結ばれ、和歌山の活性化に大きな弾みがつくものと思っております。 以上の点から御質問させていただきます。 第1点、JR和歌山駅東口の建設並びに駅前広場の供用開始時期についてお尋ねいたします。 第2点、JR和歌山駅東口の建設費並びに広場施設について、どのような計画を持っておられるのか、お尋ねいたします。 続きまして教育問題についてお尋ねいたします。 平成元年3月15日、文部省告示第24号にて新学習指導要領が告示されましたが、主な改善の要点は、小学校では1、2学年、社会科、理科を廃止し、生活科の新設。国語が1、2学年で1時間増加等の改善があり、奉仕、勤労に力を注いだ改善となっております。また中学校においては授業の1単位時間の取り扱いの弾力化、また情報を基礎にコンピューターの導入等、いろいろな改善要点が見られますが、特に特別活動について小・中学校とも君が代、日の丸の取り扱いを義務づける表現に、現行では「指導するのが望ましい」となっているのを「指導するものとする」と改善されております。 以上の点から教育長にお尋ねします。 第1点、君が代、日の丸の取り扱いを義務づける表現に「指導するのが望ましい」となっているが、「指導するものとする」になり、どのように指導していくのかお尋ねいたします。 第2点、日の丸については先日の県議会において小・中学校は来春から実施するとの県教育長の考えでありますが、和歌山において入学式や卒業式に国旗の掲揚、国歌の斉唱の時期はいつから行われるのかお尋ねいたします。 第3点は小学校、中学校でのボランティア活動はどのようにされているのか、お尋ねいたします。 最後に総務部であります。最近市長方針並びに行革等により、次々と公社、事業団が設立され、公益法人が生まれております。の幹部の方が理事、評議員、理事長、取締役等に就任なさっておりますが、決算書等複式簿記に関することが多く、役所で行われている単式簿記との違いが見受けられます。会計処理においては大きな相違となっております。 そこで、次の点を御質問いたします。 第1点、職員研修はどのように実施されていのかお尋ねいたします。 第2点、行革の第一次計画は平成元年度で終わることになっているが、来年3月までに計画が完全実施できるのかどうか。 以上、第1問を終わります。(拍手) ○議長(小川武君) 旅田市長。 〔市長旅田卓宗君登壇〕 ◎市長(旅田卓宗君) 8番森田議員の御質問にお答え申し上げます。 最初の保健所の問題でございますが、現在の中央保健所は昭和36年に建設されたもので、公衆衛生の第一線の活動の場として、また市民の保健サービス向上の場として、やや老朽化もし、狭隘化している現状でございます。そうした中で、議員御指摘のとおり建てかえる必要性というものを痛感しているところでございます。したがいまして、今後建てかえまたは移転等について、どうあるべきかを研究をしてまいりたいというふうに考えております。 次に、JRの東口駅の問題でございますがJRの和歌山駅利用者の便利をよくし、東部発展の核とするため、長年の懸案でありました和歌山駅東口の建設問題につきましては、和歌山駅東口建設期成同盟会とともに、西日本旅客鉄道株式会社と協議を重ねてまいりましたが、皆様の御協力をいただきまして、その協議も調い、いよいよ着工への見通しがつき、早ければ今月中にも工事を始め、10月末には待望久しかった和歌山駅東口ができ上がるのではなかろうかと思います。また、これまで整備してまいりました東口の駅前広場も、東に駅舎の業務開始と合わせまして供用開始を行う予定でございます。 あとの問題は担当部からお答え申し上げます。 ○議長(小川武君) 礒崎財政部長。 〔財政部長礒崎陽輔君登壇〕 ◎財政部長(礒崎陽輔君) 8番森田議員の御質問にお答えいたします。 まず直川企業用地の集約の進捗状況と完了時期でございますが、直川用地の交換による集約作業の進捗状況については、集約予定地内には42筆3万4,541平方メートルで26名の地権者がおられますが、1筆796平方メートルの地権者の方を除き、すべて交換の同意を得まして、交換地も確定いたしております。既に3名の地権者4,131平方メートルの交換を行いまして、現在2名の方々の交換手続を行っております。その他の地権者の方々につきましても、土地の分筆に必要な境界の明示作業を急ぎまして、10月までには11万2,400平方メートルの集約を完了いたしたいと考えてこざいます。 次に、直川企業用地の集約後の活用策についてでございますが、集約面積11万2,400平方メートルのうち一部を市制100周年記念事業の一環といたしまして、体育施設の建設に充てたいと考えております。その他、大半につきましては従来どおり企業用地として活用する考えでございます。 以上でございます。 ○議長(小川武君) 谷河保健衛生部長。 〔保健衛生部長谷河喜久男君登壇〕 ◎保健衛生部長谷河喜久男君) 8番森田議員の保健所の基本的な考え方はどうかとの御質問に対しましてお答えを申し上げます。 まず保健所の役割は、地域の保健衛生行政第一線機関といたしまして、常にその拡充強化が必要であります。保健衛生部といたしましては、高齢化社会の中で保健、医療、福祉の連携が非常に大切であると考えますが、一方、健康づくりは市民一人一人が自分の健康は自分で守るという自覚と認識を持つことが基本であります。そのために保健サービスを提供できる体制づくりが課題でございまして、保健所の役割は大変重要であると考えてございます。妊婦、乳児から老人に至るまでの健康診査、保健指導等保健サービス体系の確立、住民生活に密着した保健相談、保健指導等の拠点としての保健所の整備、健康体力づくりの啓発活動など、予防保健の充実が公衆衛生向上とともに、保健所の責務であると考えますので、信頼できる体制づくりに邁進してまいりたいと存じます。 次に、動く保健所の受診率が低い理由についてでございますが、昭和63年度の動く保健所は25回、中央保健所で17回、西保健所で8回実施いたしておるところでございます。実施に当たりましては、報わかやまに掲載、自治会を通じまして回覧いたしまして、当日は広報車にてお知らせをいたしておるところでございます。受診者は昭和62年度1,558人、昭和63年度は1,498人となっておりまして、受診率の低い原因といたしましては、医療機関への受診等が考えられます。これは昭和62年度より気軽にどこでも基本健康診査が受診できるようにということで、医療機関へ委託をいたしまして健診の充実を図ったものでございます。 市民皆様方へのPRといたしましては、報わかやま、テレビ、ラジオのスポットニュース、チラシ、回覧などでお知らせいたしまして、個人あてにお勧めのはがきを出しまして受診を促し、受診率の向上に努めておるところでございます。自分の健康は自分で守るという認識が不可欠であります。本といたしましては地域に出向きまして健康教育、健康相談を実施し、健康づくりの意識の向上に努めてまいりましたが、今後も健診率向上になお一層努力してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(小川武君) 中元都市計画部長。 〔都市計画部長中元成和君登壇〕 ◎都市計画部長(中元成和君) 8番森田議員の御質問にお答え申し上げます。 JR和歌山駅東口の建設についてでございますが、工事は和歌山駅構内の地下道を東へ11メートル延長し、新設の東口駅舎と結ぶもので、駅舎の建物面積は90平方メートルの鉄骨平屋づくりとなっており、券売機、改札口を設けて東側から直接ホームヘ出られるようになるもので、これらの工事費は約6,000万円となってございます。 次に、東口の駅前広場ですが、全体面積は6,000平方メートルで、交通関係施設といたしましてはバス乗降場所やタクシー14台分の駐車場、自転車置き場220台分など確保しているほか、一般利用者の駐車場として8台分のパーキング施設等を設けることになっております。 以上でございます。 ○議長(小川武君) 高垣総務部長。 〔総務部長高垣芳男君登壇〕 ◎総務部長(高垣芳男君) 8番森田議員の総務部に関する御質問にお答えを申し上げます。 まず職員研修の実施状況についてでございますが、職員研修は職員に対しまして職務を遂行する上で必要な知識と技能を習得させ、事務能率の向上を図ることを目的として実施してございます。現在行っている研修の種類を大別いたしまして申し上げますと、まず職員がみずからの意思に基づいて、個別に、または集団で行う自主研修がございます。次に、所属長が所属職員に対しまして日常の執務を通じて行う職場研修、それから職員研修所において行う研修所研修がございます。この研修には職務の階層別に、その階層に共通して必要な知識や技能を習得させるための基準研修と、職務の機能別に行う専門研修がございます。このほかに職員を国、県、その他の研修機関等に派遣いたしまして研修を行う派遣研修がございます。この4つの体系でそれぞれ研修内容の充実を図りながら、年間を通じて各種の研修を実施しているところでございます。ちなみに職員研修所研修といたしましては、昭和63年度は接遇研修のほか、同和、税務、保健、保母、会計実務研修など、計88回、延べ684時間、2,851人の研修を実施してございます。なお今後におきましても行政需要の多様化や情勢の変化に対応いたしまして、研修内容の一層の充実強化に努めてまりいたいと考えてございます。 次に、行革の第一次計画は平成元年度で終わることになっているが、来年3月までに計画が完全実施できるのかどうかという御質問でございますが、本市の行政改革につきましては、昭和61年11月に和歌山行政改革大綱を策定し、それに基づきまして昭和62年12月に500数項目にわたる第一次和歌山行政改革実施計画を策定して以来、完全実施に向けて議員諸先生方並びに市民の方々の御理解、御協力のもとに全庁、全職員を挙げて努力をしているところでございます。 この実施状況でございますが、現時点では実施対象項目に対しまして約67%を達成してございます。これにつきましては事務事業の見直し、組織機構の簡素合理化、定員管理の適正化、民間委託、OA化、事務改革等の推進のほか、行政改革実施計画を強力に実施していくところでございます。中でも財政の健全化に向けて経常経費の削減、職員数の削減等、成果を上げているものと考えてございます。しかしながら、計画の策定後、社会経済情勢の変化等によりまして実施が難しくなっているもの、またその後計画の見直しを要するもの等が出てまいってございますので、第一次計画の終了年度である平成元年度末までの完全実施は厳しい状況となってございます。したがいまして残された期間に実施できるもの、あるいは計画的に実施していくもの等、各項目の整理をいたしまして、今後担当部課と協議を図りながら努力を重ねていきたいと考えてございます。(発言する者あり) 以上でございます。 ○議長(小川武君) 石垣教育長。 〔教育長石垣勝二君登壇〕 ◎教育長(石垣勝二君) 8番森田議員の御質問にお笞えいたします。 まず初めの直川企業用地の活用についてでございますが、直川用地の活用は、用地の集約完了後体育施設の建設を、先にも申し上げましたとおり考えております。そのためには地元の方々の御意向を十分伺いながら、テニスコート、プール、体育館等の設置を考えていきたいと思っております。 2番目の新学習指導要領に関する問題でございますが、新学習指導要領は公教育の普遍性を確保するために、国全体として一定の基準を設けたもので、法的拘束力を持ったものと考えております。この指導要領の中の「日の丸」「君が代」の扱いについては、日本人としての自覚を養い、画を愛する心を育てるとともに、すべての国の国旗、国歌に対して等しく敬意を表する態度を育てるという観点から、前回の指導要領では「望ましい」としていたところを、今回の指導要領では「指導するものとする」と強められておるわけでございます。したがって、国旗、国歌の指導については、教委としては文部省や県教委の指導に従い、各学校へ指導してまいりたいと考えております。 しかし、これには種々の考えのあることも十分承知いたしておりますので、あらゆる機会を通して国旗や国歌が日本国憲法で規定する主権在民の原則のもとに、平和な国家の象徴として愛され、定着するように努力することが最も大切なことと考えております。その具体的実施につきましてはさきの6月26日の県議会の質問に対する高垣県教育長の答弁におきまして、児童生徒に自国や他の国の国旗、国歌を大切にする気持ちを育成するよう、学校教育の中で指導していくことは非常に重要なことであると答弁されております。そして新指導要領を各教委に徹底するために、文部省の中央講習会を受け、県内各地で伝達講習会を開くことを述べられております。これを受けて教育委員会といたしましては、教職員に趣旨の理解徹底を図るため、本年の夏休みから伝達講習会を開き、来年度に備えてまいりたいと考えております。 次に、同じく指導要領の中におけるボランティア活動についてでございますが、特別活動として学校行事について体験的な活動を一層充実する観点から、集団宿泊活動や、奉仕活動や、勤労生産活動等が位置づけられております。本市においても一部報道されましたように、片男波海岸の清掃活動や、加太海岸の清掃、公園や通学路の空き缶拾い等の清掃や、地域のお年寄りの慰労を兼ねた交歓会などが行われています。児童・生徒たちも社会を構成する一員として、自分たちに何かをしてもらうことだけでなく、年齢相応に社会に奉仕する精神も大いに涵養していかなければならないと考えておりますので、今後学校教育の中にボランティア活動を積極的に取り入れてまいるよう指導していきたいと思います。 以上でございます。 ○議長(小川武君) 8番。 〔8番森田昌伸君登壇〕(拍手)
    ◆8番(森田昌伸君) それでは第2回目の質問をさせていただきます。 河北方面の諸開発について、直川の企業用地につきまして御答弁を賜ったわけでございますが、期日については10月末までに11万2,400平方メートルに集約され、その一部に市制100周年記念事業の1つとして体育館、プール、テニスコートの施設を建設されるとのことですが、その答弁は今まで先輩議員に対し答弁をしてきたわけでございます。63年9月の定例議会において、今年度中に集約作業を完了したい--今年度です。ということは63年度ですが、したい考えでございますと。さらに直川企業用地の集約完了後の活用方法については、集約面積全体で11万4,800平方メートルのうち、一部を市制100周年記念事業の1つとして、河北地区の体育施設の建設をいたしたいと考えてございますと、礒崎財政部長が答弁されているわけでございます。私は思うのですが、あすは本当に100周年の記念すべき日でございます、式典がございます。この100周年が何年も続くのかなと、こういうような感じを持ったわけでございます。100周年事業と申しますと、本年度でやはり調査費等あるいは何らかのアクションを起こす、これが100周年の事業だと思います。ですから、この御答弁いただいたわけですけれども、再度ひとつお考えをお聞かせいただきたいと思います。 公共施設の現況ですが、仮に和歌山を中央、河西、河北、東部、南部と5つの地域に分けて調べましたところ、施設数が最も多いのは中央地域、これは20カ所、続いて河西地域11カ所、東部地域9カ所、河北地域は3カ所、最もこの河北地域は少ないわけでございます。競技面積におきましても、中央地域におきましては11万7,894平方メートル、東部地域は11万4,538平方メートル、河西地域は9万2,053平方メートル、南部地域は7万9,521平方メートルの順でございます。河北地域は2万8,057平方メートルと、河北地帯が最も少ないわけでございます。 さらに内容を見ると、他の4つの地域には総合体育館を初めとして幾つかの高度な体育施設が存在してございます。河北地域は運動公園しかなく、質、量とも他の地域に比べ、大きな格差が生じてございます。和歌山県企画部統計課出版の「100の指標からみた和歌山」というのがございます。これは今言いました県の企画部の統計課と和歌山県の統計協会が発行しているものでございますが、この中に66項目に社会体育施設という項目があります。社会体育施設と申しますと、体育館、水泳プール、運動場等の合計でございますが、これを見ますと人口1万人当たりで、社会体育施設はトップが北山村で、これは人口1万人当たりの社会体育施設の算出方法なんですが、社会体育施設数割る総人口ということで、北山村のトップがポイントが118.3ございます。これに対し、何と申しましょうか、和歌山がメーカーでありまして、50位の1.2でございます。県の平均をとってみましても3.7でございますが、遠く及ばない状態でございます。先刻お話ししました河北地域は最低でありますから、和歌山県一の公共体育施設のないところと考えます。100周年事業ならば本年度中にぜひひとつ調査費等をつけるよう思いますが、再度お伺いします。 また体育館、プール、テニスコート等建設されるのであれば、今年度100周年事業として、仮称ですが、和歌山東部コミュニティーセンターが岡崎に予定されておりますが、ぜひ直川体育施設の一角に総合的な公共施設、その中に近代的なコミュニティーセンターの併設をされたらどうかと思いますが、いかがでしょうか。 続きまして、直川の企業用地であります。経済部長さんの御答弁がなかったわけでございますが、大体11万のうち2万平米を公共施設に使うということですので、あとの残り約8割が企業誘致として残るわけでございます。ですからひとつ経済部長さん、御答弁なかったんであれなんですが、企業誘致の用地につきましてもぜひ、これは一部が体育施設ですから、大部分が経済部さんの所管の企業誘致、こういうことをひとつ--たまたま私その一部の部分について話したんですが、8割部分について、実際いけるのかどうか、本当にちゅうちょしている一人でございます。ですから、ひとつこの8割の、大部分を占めていますので、この件について経済部長さんから御答弁賜りたいと思います。 次に、保健所の問題でありますが、市長、中央保健所については研究でなく、調査費を来年度計上する考えがあるのかどうか、明確にお答えいただきたいと思います。国で、厚生省ですが、保健所の新設には消去策をとっておりますが、本市保健衛生部として将来保健所をどう考えているのか、ひとつお答えいただきたいと思います。 続きまして、動く保健所についてでありますが、62年度は受診者数は、先ほど地域は17ということでありましたが、受診者数は直川地区が65名、山口が24名、川永が53名、有功が76名、紀伊が49名、この5地区で合計267人であります。63年度は直川が53、山口が13、川永が51名、有功が63名、紀伊が61名と、合計で241人ということで、減っているわけなんですね。年々減少傾向にありますので、特に40歳以上の場合は老人保健法により基本健康診査、胃がん検診、子宮がん検診等、医療機関への委託がされておりますが、40歳以下の健診率向上についての考えを再度御答弁いただきたいと思います。 次に、JR和歌山駅東口についてであります。地域住民、バス会社、タクシー協会と十分ひとつ話し合っていただきまして、玄関ににふさわしい駅舎と広場にしてもらいたい、かように考えてございます。 1点だけ再質問させていただきますが、工事費は6,000万とお聞きしましたが、工事費の3,000万は和歌山清掃株式会社から寄附により行われると思いますが、残りについての財政的めどをお聞かせいただきたいと思います。 続きまして、教育委員会に関しまして、新学習指導要領についてですが、教育長、これ学校教育法施行規則第25条によって、学校課程の基準として学習指導要領を文部大臣が公示するものとなっております。特例の場合もあるわけでございますが、例外規定がありますので、それは省かせていただきますが、法的拘束力を、おっしゃったとおり規定しているものと解釈してございます。日の丸、君が代については、いろいろなお考えがあるかと思いますが、私事で申しわけございませんが、昨日質問書を書いているとき、私の子供に、中学生と小学校5年生でありますが、君が代について話をしたわけでございます。子供たちの言うには歌は知らないというのでございます。いつも教科書の最後のページにある歌だというわけです。学校では習わないので歌は知らないが、国歌だと本人は言うわけでございます。今後国際化が進み、他国との交流もふえると思いますが、先ほど答えられた自国や他国の国旗、あるいは国歌を大切にする気持ちを育成されるよう私も思っている一人でございます。一人の保護者として教育長に強くひとつ御要望いたします。 ボランティア活動についてでありますが、小学校において登校下校時にごみ袋を持って、年に数回清掃活動をされている小学校があると聞きました。今後社会に奉仕する精神の育成のため、学校教育の中でボランティア活動を積極的に取り入れられるよう、これも要望いたします。 コンピューターについてでありますが、これ教育長、御答弁いただいたんですが、63年度の12月の定例会において、私そのとき質問させていただいた御答弁には、教育長は平成2年度から小・中各1校にコンピューター教室を設置して、研究指定をして導入を図っていきたいとおっしゃっていらっしゃったと思います。今お聞きしたところ、前回よりも後退した感が望めませんので、再度その点についてお伺いしたいと思います。 最後に総務部でありますが、研修内容はわかったのでありますが、今日、企業会計方式並びに公益法人会計の実務研修がされていないと思われるわけでございます。その点再度お答えいただきたいと思います。 行革についてでありますが、残っているのは多分大きな問題だと思うんです。ですから、大きな諸問題をどうするのか、まとめに入る時期を控えているということでありますが、今後の方針についての考え方をひとつお聞きしたいと思います。この中で特に人事問題は行革のかなめであると思いますが、その削減計画が立てられている今後の実施についての考え方と、これに関連して実施財源とされている今年度の退職手当債5億4,000万円が許可されるのかどうか。また本年度選考採用試験が実施されるのか、またその採用予定者は何人か、あわせて再度お答えいただきたいと思います。 以上で再質問を終わります。(拍手) ○議長(小川武君) 旅田市長。 〔市長旅田卓宗君登壇〕 ◎市長(旅田卓宗君) 8番森田議員の再質問にお答え申し上げます。 最初の直川の用地におけます河北地区の体育施設について、調査費を計上する等、取り組んでいってはどうかというふうな御指摘でございますが、既に議員御指摘のとおり100周年の記念事業として河北地区の体育施設をあそこの場所に建設をしたいというふうにお話を申し上げているところでございますが、その前提はあの用地の集約作業をしなければならない、そういう大きな課題がございまして、議員御指摘のとおり63年度中に集約作業を完了したかったんですが、まことに残念ながら時間が少々おくれまして、本年の10月ごろにその集約作業が完了するという見通しになっております。 あの土地につきましてはそうした体育施設とか、あるいは企業立地用地としましては、和歌山バイパス、あるいは高速道路に隣接をしている土地でございまして、非常に利便性の高い土地だろうと思うわけですね。しかしながら排水問題等の地元の住民の皆さんの御理解をいただかねばならないという、そうした課題、要素というものもございます。そうした状況でございますので、今後一日も早く地元住民の皆さんの御理解をいただく中で、体育施設あるいは企業誘致等の事業について着手をしていけるように取り組んでまいりたいと思います。 またその河北地区体育施設の中に、ただいま議員から御指摘ございましたコミュニティーホールも併設してはどうかという、そういう御指摘でございました。今年度の事業の中に100周年記念事業といたしまして、和歌山の東南方面の皆さん方を対象に、東部方面のコミュニティーホールを建設する計画になっております。将来は和歌山市内に大きくブロックごとに分けまして数カ所のそうしたコミュニティーホールをつくっていきたいという基本的な考え方を持っております。そうした中で河北地区のこの体育施設にコミュニティーホールを併設するということも1つの考えだなというふうに、先ほど議員のお考えを聞きながら思いました。今後この点につきましてはひとつ前向きに検討させていただきたいと思います。 次に、中央保健所の問題につきまして、その建てかえについて調査費を計上してはどうかという、そういう御指摘でございます。この問題につきましてはその建てかえの必要性を痛感しておりますので、今後調査費を計上し、調査に着手をしてまいりたいというふうに考えております。 次に、東口駅の問題でございますが、この東口駅につきましては、和歌山駅東口建設期成同盟会が民間企業より寄附を受けまして事業を行う予定になっております。現在既に3,000万円につきましては寄附金を受け入れられております。残りの残金につきましても寄附の見通しがついているというふうに聞いております。したがいまして東口駅舎の建設につきましては予定どおり進んでまいるというふうに考えております。 以上でございます。 ○議長(小川武君) 嶋本経済部長。 〔経済部長嶋本博司君登壇〕 ◎経済部長(嶋本博司君) 8番森田議員の再質問にお答えいたします。 直川の企業用地につきましては、先ほど財政部長からの答弁があったわけでございますが、経済部といたしましては地域の状況等から勘案いたしまして、立地の条件としましては、やはりJR線や高速道路に面するなどの環境としましては本当に適地であろうと思うわけでございます。そうしました中で企業用地としての利用方法、また誘致企業の業種、そういったものを十分研究する中で取り組んでまいりたいと考えてございます。 以上でございます。 ○議長(小川武君) 谷河保健衛生部長。 〔保健衛生部長谷河喜久男君登壇〕 ◎保健衛生部長谷河喜久男君) 8番森田議員の再質問にお答えいたします。 まず将来保健所をどう考えていくのかにつきましては、現在和歌山の保健所は議員御承知のごとく人口約30万人を対象とした中央保健所と、人口約10万人を対象とした西保健所、昭和61年5月から中央保健所南支所を開設いたしまして、公衆衛生の向上と市民皆様方の健康保持、増進に努めているところでございます。高齢化が進み、市民の健康への関心が高まっている中、気軽に保健サービスが受けられるよう、将来保健所所管の人口規模、交通事情などを考慮に入れた保健サービス機関が必要であると考えますので、現中央保健所を見直す中で、拠点保健所としての機能を発揮できるよう、設備の充実、体制の強化を図ってまいりたいと考えております。 次に、40歳未満の方に対する受診対策でありますが、受診率の向上につきましては、かねがねその対策に苦慮いたしているところでございます。40歳未満の方につきましては、動く保健所で実施する一般健康診査、同じく地域へ出向く結核住民検診、50人未満の小規模事業従業員を対象とする事業所検診、また保健所で行います成人健康相談、肺がん、結核の胸部レントゲン等と、検診の機会がございますが、先ほど御答弁申し上げましたとおり、自分の健康は自分で守るという意識が大事でありますので、受診率向上のため、なお一層努力してまいりたいと存じます。 以上でございます。 ○議長(小川武君) 高垣総務部長。 〔総務部長高垣芳男君登壇〕 ◎総務部長(高垣芳男君) 8番森田議員の再質問にお答えをいたします。 まず企業会計方式の実務研修を実施する必要があるのではないかという御質問でございますが、会計の実務研修は今後の多様化する行政に対応するとともに、職員の基礎知識を涵養するためにも不可欠なものでございます。そこで会計実務研修につきましては、事務を正確かつ迅速に行うため、昨年度から新たに専門研修の中に加えまして、各課の庶務担当班長及び会計事務担当者を対象に実施しているところでございます。御指摘の企業会計、法人会計方式の実務研修につきましても、専門研修の一環といたしまして実施していく必要があると考えますので、実施できるよう検討してまいりたいと考えてございます。 次に、行革の問題でございますが、第一次和歌山行政改革実施計画のうち、職員の定数削減につきましては、10年計画によりまして第一次適正化として、昭和62年度から平成3年度までの5年間で203人、第二次適正化で平成4年度から平成8年度までの5年間で187人、計390人の削減を計画しております。現在までのところ計画策定時点の昭和62年7月1日現在での実員4,262人に対しまして、平成元年4月1日の実員は4,088人で、差し引き174人の削減となってございます。また定数につきましても今年度当初に51人の削減をしてございます。御質問の今後の実施についての考え方でございますが、今後とも新規採用を必要最小限に抑えるとともに、事務能率を向上させること等によりまして、削減を前倒し的に行うなど、職員団体とも協議しながら、早期達成を図ってまいりたいと考えてございます。 また、今年度の退職手当債の許可の見通しについてでございますが、定員削減計画の実施によりまして、今年度は許可をいただけるものと考えてございますので、御了承いただきたいと存じます。 それから今年度の採用試験についての御質問でございますが、職員の採用につきましては、職員の年齢構成上断層をつくらないように、毎年定期的に採用試験を行ってきてございます。今年度につきましても非常に厳しい財政事情ではございますが、必要最小限の採用試験を行ってまいりたいと考えてございます。なお実施時期については昨年と同様10月に実施の予定でございます。また採用人数につきましては12名程度の採用を予定してございます。 以上でございます。 ○議長(小川武君) 石垣教育長。 〔教育長石垣勝二君登壇〕 ◎教育長(石垣勝二君) 8番森田議員の再質問にお答えいたします。 中学校の学習指導要領は平成5年度から実施されます。それをにらみ合わせまして、我々としましては平成2年度から計画的にコンピューターを導入いたしまして、全18中学校に導入いたしまして5年度に備えてまいりいたと、このように考えております。 以上でございます。 ○議長(小川武君) しばらく休憩いたします。    午前11時26分休憩    --------------    午後1時24分再開 ○議長(小川武君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 日程第2の一般質問を継続し、滝口直一君の質問を許します。--7番。 〔7番滝口直一君登壇〕(拍手) ◆7番(滝口直一君) 昭和から平成へと改まった本年、本市の名誉市民であられました松下幸之助氏、宇治田省三氏が相次いで御逝去されました。本市にとりましてはまことにもって大きな損失であり、痛手であると思うのであります。このお2人の偉大な御功績に対しまして深く敬意を払うとともに、御冥福をお祈り申し上げるものでございます。中でも宇治田前市長が市制施行100周年のこの記念すべき年に亡くなられましたのは、まるで100周年を見届けるかのごとく突然の御逝去であり、まことに桜の花の散るがごとくでありました。「実となりて人は皆その花の咲くを知る」、重ねて哀悼の意を表する次第でございます。 議長のお許しをいただきましたので、一般質問をさせていただきます。 今回は市長の政治姿勢、本市経済活性化への諸施策並びに高齢者問題といった点について、市長並びに関係部長にお尋ねいたましす。 まず1点目は、市長の政治姿勢についてであります。 1、さきの臨時議会におきまして、我が市議団の森議員の緊急質問に対し、一切公選法に問われるような不正採用はしていないと断言されているのでありますが、現実に運動員と言われている方々が即何名か職員となられているこの事実に対し、市長は40万市民にどのように説明されるのでしょうか。選考採用した中にたまたま運動員の人もいたというのでは納得できないのであります。市民の納得できる御答弁をいただきたいと思います。 2、旅田市政第1期といっていいのかわかりませんが、ともかくあと1年を残すだけとなり、総仕上げの年となりました。明年の今ごろ果たしてその席に座られているのかどうか、それは一にかかって職員採用問題等により生じた市民のこの不信感を一気に挽回できる実績がこの1年間で残せるかどうかにかかっていると思うのでありますが、市長は何でもって汚名返上されるお考えなのでしょうか、その決意をお伺いしたいと思います。 2点目は、活性化への諸施策について何点かお伺いいたします。先日朝日新聞に、「このままでは県都沈没 40万都市は住金の彼方に」「地元企業も逃げていく」といったテーマで連載されているのを、いたく責任を感じながら読ませていただきました。全くそのとおりであろうと思います。このままでは県都沈没どころか、那賀方面に県都が遷都してしまうのではと真剣に考えてしまう、きょうこのごろであります。したがいまして何とか活性化する道はないかという思いでお伺いいたしますので、実のある御答弁を期待するものであります。 まず初めに100周年に関してお伺いいたします。 御存知のごとく明治22年7月5日に市制がしかれ、あすは市制施行100周年という記念すべき時を迎えております。企画部長は本年3月まで市制100周年準備室長として、また推進室長として、職員の方々とともに予算のない中いろいろ工夫され、大小合わせて211のイベント、7つの記念事業、3つの記念出版を計画され、実施されています。その間いろいろ御苦労があったことだろうと思いますが、その労苦に対しまして、関係者の皆さんに改めて敬意を表するものでございます。 そこで企画部長にお尋ねいたしますが、今日まで記念事業を企画してきた担当者として、職員の方々とともに一番悩んだこと、逆にうれしかったこと等、現在の率直な心境を、次の参考のためにお聞かせ願いたいと思います。旅田市長も100周年記念式典をあすに控え、感慨無量のものがあろうかと思うのでありますが、現在の心境並びに今後の決意をお聞かせ願いたいと思います。また私はここ数年、築城400年、そしてこの市制施行100周年を1つの目標として、ゴール目指して走ってきたと思うのであります。目標のない人生ほどわびしいものはありません。これは行政でも同じであろうと思います。したがいましてこの100周年以後は何を目標ととらえられているのか気にかかるところでございます。 もちろん総合計画並びに基本計画をベースとして町づくりを行い、次は150周年、200周年となるのでしょうが、長期的な目標は目標として、当面の目標としてのイベントはどうなるのか、企画されているのかどうかということであります。県は御存知のごとく平成5年の関西国際空港開港時をめどに、和歌山地方博覧会を開催する旨発表され、既に西口副知事を会長すとる準備委員会が設置されています。この地方博は和歌山初のビッグイベントを目指し、年内にその開催時期、場所、テーマ等、具体的なプランを決めるようであります。本はこの県が開催する地方博についてどのような対応をされるおつもりなのか、この点も含めてお答えいただきたいと思います。 次に、関西国際空港に関連してお伺いいたします。市長は関西国際空港のインパクトを最大限に生かして、本市活性化を目指すと何度も言われておりますが、そこでお伺いするわけでありますが、先般行われました県議会一般質問で、仮谷知事は我が公明党県議団渡辺議員の質問に対して、大阪空港の存廃問題に触れられ、大阪空港の関西便確保や、滑走路3本の全体計画実現に影響を与えるものとなったならば、国などに大阪空港廃止を求めていくという基本的な考え方を強調されております。本市としましても新空港の十分な国内線確保が最重点であると思われますし、泉佐野でも大阪空港の廃止を要望されているようでありますから、本としての態度をこの際明確にすべきであると思うのでありますが、市長はどのように考えておられるのか、御見解をお示し願いたいと思います。 また関西国際空港のインパクトを最大限に生かすためには、国内初の24時間空港であるという点を大いに活用すべきであり、国際都市を目指す本として24時間体制のにぎわいをリゾートに、観光に、あるいは商店街にと求めなければならないと思うのであります。当然ホテルもその体制をとらなければならないと思うのであります。こういった点も十分考慮した町づくりが必要であると思うのでありますが、いかがでしょうか。当局のお考えをお示し願いたいと思います。 次に、企業誘致についてお伺いいたします。 先日も打田町に本県初の松下系列企業である松下電池の工場進出が決まり、調印されました。本を除く周辺町村にはこのように続々と企業が進出してきていますが、県都沈没にも書かれているがごとく、本市の方は逆に地価の高騰等により地元企業の何社かがまるで逃げるがごとく周辺町村に工場移転を決めているようであり、まことに憂える状況であります。したがいまして今後本市が誘致する企業は、本市のように高い地価で、しかも高賃金の労働力に耐えられる企業でなければならず、そのような企業にターゲットを絞らなくてはならないと思うのであります。そうなりますと、当然研究開発型の高付加価値産業ということになり、限られた企業となります。このような点はお隣の泉州地域でも同じだそうで、大阪府ではそのような観点から泉州地域へ先端産業と研究開発機関を合体させたコスモポリス計画というものを進めており、既にコスモポリス地域先端産業立地推進協議会がつくられ、かなり具体化の段階に入っているようであります。本市としましても誘致できる先端産業や研究開発機関の数は限られたものと思われますので、おくれることなく、加太コスモパークに研究開発型企業の誘致計画を急ぐ必要があろうかと思うのでありますが、今日までどのように取り組まれてきたのでしょうか、具体的にお答えいただきたと思います。 また、県の企業立地課の話では、現在企業誘致用の土地さえあれば、かなりの企業から問い合わせがあるとのことであります。そこで本がかねてより計画している西庄の企業団地の完成が待たれるわけでありますが、その後の進捗状況はどのようになっているのでしょうか、お伺いしたいと思います。また直川の企業団地につきましては、朝の御答弁では10月まで、ほぼ集約を完了し、体育施設の建設とともに企業用地として活用されるお考えに変わりはないようでありますので、集約でき次第、企業誘致に向けて全力で取り組んでいただきたいことを強く要望するものであります。また国際都市を目指す本として、外国の企業誘致も必要であろうかと思われるのでありますが、いかがでしょうか、お答えいただきたいと思います。 次に、去る5月26日に起工式が行われました和歌山マリーナシティに関連してお伺いいたします。このマリーナシティは総事業費850億円で、関西新空港完成後をにらんだ国際会議場、テニスコートやプール等のスポーツ施設、そしてマリーナを望める高層ホテル、マンション等、海洋レクリエーション都市が計画されており、オープンすると年間300万人が利用できる一大海上レクリエーション基地が誕生することになるのであり、本市としましても、その完成が待たれるわけであります。 そこで市長並びに関係部長にお伺いいたします。 1つ、このマリーナシティは県と松下興産の共同開発ということでありますが、市長はこのマリーナシティを本市活性化の核としていく旨述べられていますが、本として、これを核として活性化するために、具体的にはどういった形で進められようとするのでしょうか。特に市長はこのマリーナシティと整備されつつある片男波や名草ノ浜、また和歌浦、紀三井寺等、この周辺にあるいろいろなものを有機的につなげ、相乗効果を上げるという趣旨の構想を持たれているようでありますので、こういった点も含めてお答えいただきたいと思います。 2、特に和歌浦の再開発といいますか、活性化についてお伺いをしたいと思います。 このマリーナシティの完成によって、今でも低迷していると言われている和歌浦がさらに客足を奪われ、死活問題だというような考え方も一部にあるようでありますが、私はそれこそ逆転の発想で、このマリーナシティの建設にあわせて和歌浦一帯の再浮上のチャンスととらえ、大手民間活力の導入を積極的に図りながら、官民一体となって取り組まねばならないときと思うのであります。市長はこの和歌浦活性化対策についてどのように考えておられるのか、お伺いしたいと思うのであります。 御存知のように本年4月に出された市政世論調査では、市外からの観光客に見てほしいところは和歌浦と答えられておりますのが46.1%と、ダントツで第1位を占めており、何とかならないか和歌浦という市民の声だと思いますので、ぜひともよい御答弁をいただきたいものであります。 また昨年3月こうしたリゾート開発、企業誘致等、成功する秘訣はハード面の充実とともに、教育長が、さわやかな笑顔でもって誠実にあいさつを交わし、まず第一印象、ファースト・インスピレーションをよくするというソフト面の充実にも力を入れなければならないと訴えさせていだたきました。すなわちファースト・インスピレーションを大切にし、サービス面の充実を図りながら、一度来たからというものではなく、何度でも来たくなるような町、この町に来ればほっとする、また来てみたい、リピータ・ビリティーと言わしめるような町にということであります。 そのためにはもう1つクリアしなければならないことがあります。それは他府県から来た人、企業に対し寛大な受け入れができるかどうかであろうと思うのであります。この県民性、市民性について、和歌山ターミナルビルの渡辺社長が、よく言えば純真で素朴、悪く言えば封建的で排他的ですね、経済が落ち込んでいるのは他の土地から来た者に対する寛大な受け入れができなというところにあると私は感じています。うちのビルを建てるときも、よそから来て勝手に荒らすなという声が多かったと言われていたようであります。こうした点につきましては、非常に難しいことだろうと思うのでありますが、リピータ・ビリティーと言わせるような町にするため、このようなソフト面の充実を図らねばならないと思いますが、当局はどのように考えておられるのでしょうか、お聞きしたいのであります。 3点目は、高齢者問題についてお伺いいたします。限りあるをもって限りなきに従う、人間だれしもが長生きしたい、美しく老いたいという願望を持っています。しかしながら現実のこの社会は老いることは新たなる苦しみの始まりとなっているようであり、老人の自殺者も残念なことにふえてきております。その原因はさまざまな要素があろうかと思われるのでありますが、1つには高齢者対策の不備にも原因があると思うのであります。このように今後21世紀にかけて私たちの生活の上にのしかかってくる最大の不安は何といっても老いることであり、老後の生活に対してであると思うのであります。そしてその不安を抱く高齢者の方々が急速にふえているのであります。 我が国におきまして、全人口に占める65歳以上の老年人口の比率は、戦前から戦後の昭和30年代まではほぼ4ないし5%推移していましたが、昭和40年には6.3%、昭和55年に9.1%、そして昭和60年にはついに10.3%となり、急上昇しているのであります。この比率は今後さらに上昇し続け、2020年には23.6%に上昇するのではないかと言われているようであり、スイス、スウェーデンを上回る世界一の水準だそうであります。また、その高齢化のスピードは世界に例を見ない速さであり、例えば7%から14%に上昇するのに要した期間は、フランスで130年、スウェーデンで85年、アメリカ70年、イギリス、西ドイツで45年であるのに、我が国はわずか25年で到達しているのであります。したがいまして短期間のうちに世界で最も若い先進国から世界で最も高齢化した先進国となることは間違いありません。 本県におきましても、この高齢化の面では先進県であります。先ほど森田議員が引用された「100の指標からみた和歌山」では昭和62年10月1日の調査時点でありますが、老年人口の割合は13.8%と、愛媛県と並んで12位タイであります。全国平均では10.9%でありますから、人口減と反比例して高齢化が進んでいるのであります。一方、本市の場合、国の平均よりやや多い11.1%でありますが、ここ5年間を見ますと、平均で0.66%ずつ増加しており、本市の場合も急速に高齢化が進んでいるのであります。したがいまして快適都市わかやまを目指す本としまして、さまざまな要素を含むこの高齢者問題は深刻な事態となりつつあり、避けて通ることはできないのであります。しかしながら本の基本計画の中では、目次で見る限り、この高齢者施策として社会福祉としての節の中に老人福祉として位置づけられているのみであります。 そこで市長並びに民生部長にお尋ねいたします。私はこの高齢者問題はそのような狭義の福祉行政だけにとめるのではなく、総合的な高齢者対策として、今日までのような年齢で区切り、一律に高齢者即社会的弱者としてとらえるのではなく、例えば健常な高齢者対策としては、就労はどうするのか、住宅は、教育は、スポーツ、文化は、医療は、といった広範囲なものとし、また要介護高齢者対策としては、福祉、保健、医療等のサービスの充実を図っていくというような、きめ細かな計画でなければならず、しかもその策定を急ぐ必要があるのではと思うのであります。市長は昨年4点にわたってこの構想を述べられていますが、それにもう1点高齢化社会を支える基盤づくりといったものを加え、具体的肉づけをし、整合性のとれた高齢化社会総合対策ビジョンとして早急に策定し、来る時代に備えなければならないと思うのでありますが、市長の御見解と進め方についてお伺いしたいと思うのであります。 また私はその策定の時期につきましては、この記念すべき100周年の期間中が一番ベターなのではないかと思うのでありますが、いつごろを目途と考えておられるのでしょうか、お答えいただきたいと思います。 以上で第1問を終わらせていただきます。 (拍手) 〔議長退席、副議長着席〕 ○副議長(和田秀教君) 旅田市長。 〔市長旅田卓宗君登壇〕 ◎市長(旅田卓宗君) 7番滝口議員の御質問にお答え申し上げます。 最初の公選法に問われる不正採用は一切していないというが、運動員と言われる人が入っていることについて市長はどう思っているのかという、そういう御質問でございますが、採用した職員が採用前に運動員をしていたかどうかというような問題につきましては、先般来もお答え申し上げておりますとおり、個人のプライバシーにかかわることであると考えますので、答弁は差し控えさせていただきたいと思います。 次に、あと残すところ1年ということになったが、どう信頼を回復していくのかということでございます。今後、職員採用につきましては、さらに厳正、公正に行うとともに、本市の赤字解消に努め、活力ある産業、国際都市、さらに高度な福祉都市の実現と、生命感あふれる人間都市、ヒューマンシティづくりを目指して誠心誠意、市政の推進に取り組むことにより信頼の回復に努めてまいりたいと考えてございます。 次に、100周年を迎えるについての心境でございますが、市長に就任させていただきましてから3年が経過いたしました。その間、町づくりの困難さをつくづく感じておりますが、先人たちが築いてくれた今日のすぐれた都市機能と繁栄を見るときに、百星霜の間、先輩市民の偉大な足跡に畏敬の念を抱き、心から感謝しているところでございます。今後は多様化、国際化社会の進展に即応した、21世紀を目指す町づくりを、また人間尊重を基本理念とした生きがいのある町づくりを進めることが私に課せられた責任であろうと考えております。あすの市制施行100周年記念式典に当たりまして、その決意を新たにする契機にしたいと考えております。 次に、県が過日平成5年度に博覧会をするという、そういう提言があって、準備会が発足したことについて、どう対応しいくのかということでございます。この点につきましては県の方が計画をいたしまして、過日、西口副知事が会長になりまして準備会発足いたしました。私は県市長会会長という立場で、副会長に就任させていただきました。今後審議する中で、どの場所で博覧会を開催するかという、そういうふな審議を進めていくわけですが、私の立場といたしましは、和歌山でその博覧会をぜひとも開催してもらいたい。そして県、、地元財界ともども共同でその博覧会を成功させるべく取り組んでまいりたいというふうに考えております。そういう努力をしてまいりたいと思います。 次に、関空の問題でございますが、大阪国際空港の存廃問題に関連いたしまして、県あるいは泉佐野が廃止の意思表示をしております。その点について和歌山の態度をもっと明確にすべきではないかということでございます。関西国際空港の建設に伴う本へのインパクトを考えるときに、やはり国内便の大幅な確保ということが欠かせない問題であるというふうに考えております。こうした見地から考えまして、大阪国際空港の存廃につきましては、昭和49年の航空審議会答申の趣旨、すなわち廃止を前提として対処されるべきだというふうに認識をしているところでございます。こうしたことから、現在第1期計画といたしまして、関西国際空港の建設が進められておりますが、先般来、和歌山県内及び大阪、兵庫、和歌山の関西地域としまして、全体構想の推進がぜひとも必要であるという強い認識から、この実現へ向け現在努力を傾注しているところでございます。運輸省といたしましては、大阪国際空港の存廃について現在検討中でございますが、その推進を見きわめる中で国内便の確保のための対応に全力をもって取り組んでまいりたいというふうに思います。 次に、関西国際空港は24時間空港として運用されるが、和歌山は24時間都市建設について、どう考えているかということでございます。 御承知のように関西国際空港は我が国で初めての24時間空港として建設されることとなっております。そしてその空港に最も近い地方中核都市になるのが、この和歌山であろうかと思います。そうした中で本も、そうした24時間に対応できる都市づくりというものを進めてまいらねばならないというふうに考えておるところでございます。既に先月26日に着工しております和歌山マリーナシティにつきましても、24時間都市、すなわち都市近郊型リゾートコンプレックスを形成しようとするものでありまして、24時間都市に対応できる都市を創造していくものであるというふうに考えております。 次に、マリーナシティの問題でございます。マリーナシティの問題につきまして、後でまた担当部の方から詳しくお答え申し上げますが、基本的には県と松下興産との協定に基づきまして、現在工事が進められているところでございますが、このプロジェクトが当初本市にお話がありました時点から、私は積極的に対応し、ぜひとも実現の方向へ向かって、できる限りの協力をしていきたいというふうに考えまして、今日まで取り組んでまいったところでございます。幸い先月の26日に着工することになりました。それでこれからの和歌山がマリーナシティを核にして大きく活性化を促していくことができるであろうというふうに考えております。 また、このマリーナシティによって和歌浦地区がむしろ沈滞するんではなかろうかという、そういうふうな御懸念について御意見がございましたけれども、決してそういうことにはならないだろうというふうに思います。むしろ現在沈滞している和歌浦地区というものが、マリーナシティの建設によって相乗効果を発揮して、そして大きく発展することになるだろうというふうに考えております。ちなみに現在取り組まれておりますいろんなプロジェクト、和歌浦地区だけ考えましても、マリーナシティに約800億円、それから片男波健康公園に約60億円、新不老橋も含めました和歌浦廻線の建設、また雑賀崎から田ノ浦へ抜ける湾岸道路の建設等、既に幾つかの事業に着手しております。考えてみますと、ここ数年の間に約1,000億円近い投資があの和歌浦湾になされるわけでございまして、これからの和歌浦湾というのは恐らく世界の和歌浦湾へ大きく浮上させていくことができるんではなかろうかというふうに考えているところでございます。 次に、高齢化対策の問題でございますが、議員御指摘の弱者のお年寄りはもとより、健常高齢者に対する教育、文化、健康、あるいは住宅、雇用問題など、きめ細かい総合的な対応は現在あるいは21世紀に向かってぜひとも重要なことだというふうに考えております。 そこで昨年9月に高齢化社会に対応し、本市の高齢者対策を効果的かつ総合的に推進するために、助役をキャップにいたしまして和歌山高齢者対策庁内連絡会議を発足させ、高齢者対策を総合的に推進すべく、連絡調整や調査研究を進めているところでございます。今後におきましてもこの和歌山高齢者対策庁内連絡会議で高齢化社会に対する総合的な施策を、本年度中にも策定すべく努めてまいりますとともに、これらを踏まえまして政策の策定及び行政運営面での総合的組織を確立し、高齢者対策、高齢化社会に対応してまいりたいというふうに考えております。 あと詳しくは担当部からお答え申し上げます。 以上でございます。 ○副議長(和田秀教君) 永長企画部長。 〔企画部長永長道雄君登壇〕 ◎企画部長(永長道雄君) 7番滝口議員の御質問にお答えいたします。 最初、私に対する質問でございますが、市制100周年記念事業を担当いたしました当時の苦労と悩み、そういったことについての今日の心境はどうかという御質問であったかと思います。 市制100年準備室長、そして推進室長と、この2年間100年記念事業の企画立案を担当させていただきました。当時昭和60年に開催されました躍虎祭りに対する余韻もございまして、いろいろと市民の声を聞き、耳にいたしました。また同時に本の財政見通しも先行き厳しい状況にあり、市制施行100年の記念すべき節目のこの年を迎えるに当たり、どのような事業を企画推進すべきか、悩んだことは事実でございます。それに、この年に100年を迎える都市は全国で38都市、各市ともそれぞれ記念事業を企画検討している中で、博覧会の開催を検討している都市も少なくありませんでした。このような状況下において、本が博覧会を開催するとなれば、よほど魅力のある博覧会計画をし、あわせて事業費も相当額の投資をしない限り、集客力を高めることが難しいと考え、本市といたしましては行政と市民が一体となって多くの市民が参加できる記念事業を展開し、100年を祝っていただく方法を計画したものでございます。 これまでの私に対する苦労とか、悩みとか、困ったこと、こういったことよりも、本当に市制100年を祝っていただく記念事業に、物心両面にわたり積極的に参加、御協力賜りました、同時に100周年事業を盛り上げていただきました多くの市民の皆さん、各種団体、企業関係者の皆さんに対しまして、心からありがとうございましたとお礼を申し上げたい心境でございます。 次に、市制100周年にさまざまなイベントを開催しているが、この後どうするのかということでございます。本年は市制施行100年の意義ある年ということで、特に民間の御協賛を得まして開催しているイベントが多く、これを機会にの活性化のために毎年継続して開催できるよう要望しておりますが、主催団体等大変経費面で難しい問題が多いようでございます。しかし今後も可能な限り継続して開催されるよう努力してまいりたい考えでございます。 次に、コスモパーク加太に対する企業誘致の取り組みについてでございますが、この計画につきましては県、、県土地開発公社の三者による加太地域開発整備推進協議会において現在までいろいろの調査検討を重ねてきたところでございますが、基本的計画の方向づけといたしましては、文化的で活力ある定住社会の形成をはぐくむとともに、リゾート及び居住、そして研究開発機能をベースとした複合市街地の形成づくりを基本理念に、現在作業を進めているところでございます。今後は民間の開発のノーハウ、資金力を生かしながら事業主体を一日も早く設立するよう努力してまいりたい考えでございます。 また大阪府側は研究開発型の企業誘致を決定しているのに、本も早く取り組まないとおくれをとるんではないかと、こういう御質問でございますが、本計画につきましては三者、いわゆる県、和歌山、県土地開発公社、三者共同で企業に対するPR等に努めているところでございますが、この計画は民間も含めた事業主体で取り組む予定であり、研究開発型の企業誘致につきましては、幾つかの企業から提案もいただいてございます。今後も企業へのPR等に全力を挙げて尽くしてまいりたいと考えておる所存でございます。 次に、マリーナシティ計画による活性化の核となる取り組みの具体的な対応はどうかということでございますが、和歌山マリーナシティは一昨年和歌山県と松下興産株式会社で発表されて以来、本市といたましても関西国際空港に関連した活性化プロジェクトとして位置づけ、これに積極的に協力していくことといたしております。同時に庁内におきましてもいち早くマリーナシティ促進協議会を設置して協議を重ねている中で、関係各部において事業への取り組みについて検討しているところでございます。したがってこのプロジェクトを積極的に推進していくために、和歌山県、松下興産株式会社と協議を行う中で、本市といたしましても和歌山マリーナシティを補完する上水道、下水道等積極的に進めるほか、市内各企業の参画や、雇用の促進等にも一層の努力をしてまいる所存でございます。 以上でございます。 ○副議長(和田秀教君) 嶋本経済部長。 〔経済部長嶋本博司君登壇〕 ◎経済部長(嶋本博司君) 7番滝口議員の御質問にお答えいたします。 まず初めに、企業誘致のソフト面についての御質問でございますが、県外から企業誘致をする場合、企業訪問や企業のアンケート調査、そういった回答を見てみますと、まず交通が不便であるという点、次に輸送コストが高くつくという点、また閉鎖的な土地柄である、そういったアンケートに基づきまして、議員御指摘のようにイメージ的には余りよくないというのが実情であろうかと思います。今後そういった考えを払拭する意味で、一層本の経済の活性化並びにまた雇用機会の拡大に向けて御理解を得るため、テレビ、ラジオ、報わかやま等にキャッチフレーズによりましてPRに努めてまいりたいと考えております。 コスモパーク加太への研究開発型企業の誘致ということで、先ほど企画部長からの御答弁がありましたが、経済部といたしましてはコスモパーク加太の中にリゾート用地や企業誘致用地、これは特に研究開発型でありますが、これができるということでございます。 これらに対応するべく企業立地のPR用パンフレットに掲載して、企業訪問におきましても説明し、PRを行ってございます。また企業グループによる見学会や、リゾート関連企業の現場視察等におきましても、職員の派遣や資料の提供を行うなど、誘致に努めてございます。 次に、外国企業の誘致の問題でございますが、今回24時間空港である関西国際空港の開港によりまして、本を含めた周辺地域に強い関心を持っているようでございます。本もこういった在日事務所に対しまして、訪問や資料の提供を行ってございます。また本の西庄用地につきましても、外国の電子機器メーカー1社が現地視察などをしてございます。 次に、マリーナシティと和歌浦開発についてでございますが、先ほど市長の御答弁もありましたが、経済部といたしましては本の大規模海洋レクリエーション構想の一環としまして、自然資源を保全しつつ、また歴史的景観整備に配慮しながら、総合的な整備について独自に検討を進めているところでございますが、具体的な計画の策定に当たりましては今後担当部局及び関係機関とも十分協議をしてまいりたいと考えてございます。 以上でございます。 ○副議長(和田秀教君) 礒崎財政部長。 〔財政部長礒崎陽輔君登壇〕 ◎財政部長(礒崎陽輔君) 7番滝口議員の御質問にお答えいたします。 西庄用地造成の進捗状況についてでございますが、西庄用地につきましては県と開発審査会にかけるための事前協議を進め、現在開発許可の申請を行うため地元同意を得る作業を進めているところでございまして、地元同意が得られ次第早急に所定の事務を進め、一日も早く企業用地等の造成工事に取り組んでまいりたいと考えてございます。 以上でございます。 ○副議長(和田秀教君) 木村民生部長。 〔民生部長木村一夫君登壇〕 ◎民生部長(木村一夫君) 7番滝口議員の質問にお答えいたします。 高齢者対策については、議員先ほど御指摘のとおりでございまして、高齢化社会の対応を考えるとき、総合的視点は老齢人口、生産年齢人口といった各世代ごとの問題、あるいはそれに関連して保健、医療、福祉、雇用、教育、住宅、生活環境、その他各領域の相互の関連性を求めながら、長期的、短期的視点の結合という側面からも重視して、体系づくりをすべきであると考えまして、先ほど市長からも御答弁ありましたが、昨年9月に発足をいたしました和歌山高齢者対策庁内連絡協議会において、次の検討事項をただいま協議をいたしておるところでございます。 まず生きがいと社会参加のためにということで、生活の安定、高齢者教育の充実、余暇活動と社会参加、それから地域福祉の充実ということで、福祉コミュニティーづくりの推進、地域福祉組織の充実、それから福祉サービスの充実のために在宅福祉施策の充実、施設福祉の充実、保健医療サービスの充実等について、ただいま申し上げました点について連絡調整や調査研究を進めているところでありまして、総合的な施策を本年度中にでも策定すべく努力いたしておるところでございます。 以上でございます。 ○副議長(和田秀教君) 7番。 〔7番滝口直一君登壇〕(拍手) ◆7番(滝口直一君) 御答弁いただきましたが、再度何点かお伺いいたします。 まず市長の政治姿勢についてでありますが、個人のプライバシーを侵してまで聞きたいとは思いませんが、市政刷新を大きく掲げてこられた市長に対して、市民の期待が余りにも大きかっただけに、「ブルータス、お前もか」という裏切られた気持ちが根強いわけでありまして、この市民に対してどう納得できるけじめをつけられるのかということであります。また残されたこの1年間、我が和歌山市政にとって現在最も急を要し、かつ最も重大なこの赤字財政からの脱却をいかにして行うかということであり、そのためにはあらゆる方策を講じて、それに日夜邁進する1年でなければならないと思うのであります。僣越ですが、今のところ、それ以外に信頼回復する道はないと思うのであり、その結果は来年市民が判断してくれることでありましょう。市長より再度御答弁いただきたいと思います。 次に、活性化の諸施策について再度お伺いいたします。 第1問で100周年、関空に関連して企業誘致、マリーナシティ等諸施策についてお伺いしたのは、1つには行政側が官としての果たす役割を明確にし、魅力ある計画であれば民もついてくるのではないだろうかと思ったからであります。今、大相撲名古屋場所が始まり、郷土出身の栃乃和歌、久島海の活躍が期待されるわけでありますが、この相撲に例えれば毎日毎日の取組を決める人、力士を呼ぶ人、行事する人、ときには公平な判断で物言いをつける人といった裏方の人がいればこそ、力士は勝負に徹することができるのであり、その裏方の役割が行政側と言えるのではないでしょうか。すなわち「官民一体となって」とよく言われますが、官は官の果たす役割、民は民としての役割分担を共通の目標達成のため、それぞれの立場で全力を尽くすということが最も大事であろうと思うのであります。そのように官の役割としての民を引きつけることのできる施策を責任持って示せば、現実に企業は外国へどしどし投資している状況でありますから、どこにでも投資してくるのではないかと思うのであります。第1問ではそのように民を引きつけることのできる魅力ある施策がほしいときにすぐ出せるといった素早い対応が行政側に欲しいということで、細々とお伺いしたわけであります。 ところが、活性化に向けての諸施策が、何をするにも各部にまたがっており、なかなか対応が難しいのが実情であります。そこで私は、官としての役割を明確にするため、また早急な対応を可能にするため、この際、思い切って各部の垣根を越えて、一本化された体制に、例えば助役をキャップに関係する各部の代表者とで成る活性化対策推進本部といったものを設置し、活性化への諸施策に全力で取り組むべきだと思うのでありますが、いかがでしょうか、御見解をお伺いしたいと思います。これは担当助役でしょうか、御答弁よろしくお願いします。そうした体制づくりを整え、活性化対策に全力で取り組んでいただきたいと思うのであります。 100周年につきましては、現在のところ単独では何も考えていなようでありますので、ここは県が準備している地方博に全面的に協力し、ぜひともメイン会場の開催地となるよう努力していただきたいと思います。 企業誘致につきましては、和歌山大学に今回待望の理工系の産業科学部、すなわち新学部に情報エンジニアを養成する知能情報工学科と管理情報工学科、また都市工学、環境工学を学ぶ地域建設工学科、生物資源の開発を研究する生物資源工学科の4つで平成4年スタートを目指しているとのことであります。企業誘致していく上においての状況が整いつつあります。また加太コスモパーク計画での研究開発型企業の誘致につきましては、現実に何もしていないような状況でありますから、早急に体制を整え、企業へのPRに取り組めるよう全力を尽くしていたただきたいと思うのであります。 和歌浦周辺の活性化、再開発の問題でございますが、24時間都市としての機能を持った和歌山マリーナシティを核として、この地域の活性化を考えるということでございます。そこで具体的に問題点、施設等、既にもう考えられていることと思いますが、思いつくまま言わせていただきますので、それらを含めて再度和歌浦周辺地域の活性化についてお答えをいただきたいと思います。 1つはオートキャンプ場をつくってはどうかということでございます。JAFの資料によりますとオートキャンプ場は全国で30カ所、本県では御坊の煙樹海岸キャンプ場があるだけであります。キャンピングカーでドライブし、そのままキャンプするというオートキャンプはファミリーで楽しむことができるということで、年々増加する傾向であるようでございます。 2、シーフードの店や買物ツアーの拠点づくりとしての魚センターのようなものはどうか。 3、遊歩道に周遊性を持たす工夫はできないだろうか。 4、夜散歩できる町がないが、どうか。 5、旅館、ホテルの食事面、接待面、料金等含めたサービスの向上、また、それぞれが特色ある旅館、ホテルにできないだろうか。 6、道路の拡幅と大規模な駐車場。 7、24時間体制のマリーナシティをにらんだ諸施設等々でございます。 こういった点含めて御答弁いただきたいと思います。 次に、活性化のためのソフト面の充実についてでありますが、経済企画庁経済研究所の原田氏は地方経済紙において、「リスクを冒し、わずかな成功の確率にかけようというのはよそ者しかできないとするならば、地域開発政策の要諦は、このよそ者の活躍を許すことであり、発展する地域とは、よそ者の活躍できる場所である」とまで定義づけられております。本を含めた本県にはなかなか外から来る人については受け入れにくい土壌であることは否定できないと思います。幸い先月末に和歌山東京交流促進協議会が設立され、在京県人会や和歌山とゆかりの深い人らを通じて交流を深めていくようであり、これも1つの土壌づくりではなかろうかと思うのであります。このように民間主導で交流を図られることは大変喜ばしい傾向であり、本市としましても今後あらゆる機会を通じて、こうした受け入れ体制づくりを行っていただきたいと思うのであります。 次に、高齢者問題について再度お伺いいたします。総合施策につきましては、きめの細かい人間性あふれる施策として、高齢者対策先進都市を目指して策定を急いでいただきたいと思うのであります。細部の具体的な問題につきましては、同僚の辻本議員がたびたび質問されておりますので、時間の関係上省略させていただきますが、2点だけお伺いしたいと思います。 1つは福祉コミュニティーづくりの推進の中で述べられている社会福祉センターの建設についてでありますが、これは本年市制100周年記念事業の一環として、元東警察署跡に建設される仮称総合福祉センターのことであろうと思いますが、いつごろ建設に着手され、またどのような機能を持つセンターとなるのでしょうか、お答えいただきたいと思います。 もう1点は、保健医療サービスの充実のための具体的な施策の1つとして、健康管理をICカードによる生涯健康管理システムの導入を図ってはどうかという提案でございます。これは我が公明党の「21世紀トータルプラン」の中にも提案されているものでありますが、去る6月16日の朝日新聞夕刊に「診療ICカード評判は上々」という記事がタイミングよく載っておりましたので、それを少し引用し、御存知のことと思いますが、紹介させていただきます。 その記事によりますと、淡路島五色町というんですかね、五色町では、患者の病歴や体質、検査、投薬記録等が入力されたICカードを使った保健医療情報システムのモデル実験が本年3月から行われているそうであります。このカードは健康カードと呼ばれ、本人の顔写真と姓名、生年月日等が記され、医療機関共通の診察券となっています。医師がこのカードを挿入し、本人の暗唱番号を入力、診療記録のキーを押すと、患者名の下に診療日、医療機関名、医師名、病名、与えた薬とその服用方法等が瞬時に画面にあらわれて、前回の診療内容がわかるというもので、医師の方としては高齢者の患者は内科、外科、歯科等かけ持ち診療が多いが、カードではどこでどんな治療を受けていたのか記録されているため、こちらで重複する検査をやらなくて済み、一緒に飲むと悪い薬を知らないで与えるといった危険もなくなりましたという利点があり、また患者は新しい医師に病歴や症状を詳しく説明する手間が省ける、特に痛くてしゃべることができない患者にとって、ICカードですべてわかるから大変喜ばれているそうであります。 もちろんプライバシーの保護については、事務職員のカードでは個人基本情報しか出ず、救急隊員には救急情報まで、看護婦も3番目の病歴の一部までと限定されており、すべての情報を知り得るのは医師だけで、さらに患者自身のカードと暗唱番号がなければシステムは機能しないと、二重、三重のかぎをかけているとのことであります。このように患者がかかった病歴を入力したICカードを利用しての保健医療システムの導入について、本もまずは高齢者を対象とした高齢者保健医療対策の1つとして研究していただきたいと思うのでありますが、いかがでしょうか、お答えいただきたいと思います。 以上で第2問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。(拍手) ○議長(小川武君) 旅田市長。 〔市長旅田卓宗君登壇〕 ◎市長(旅田卓宗君) 7番滝口議員の再質問にお答え申し上げます。 最初の信頼回復の問題でございますが、今年度の財政の見通しにつきましては、税収等の状況を十分勘案しながら、今後の必要とする補正予算につきましては厳しい緊縮編成を行うことにより、少なくとも平成元年度の実質単年度収支は黒字になるよう、最善の努力をしてまいりたいと考えております。 また市民の信頼を回復するために、今後の行政の施策につきましては、本を取り巻く大規模プロジェクトである関空関連事業の推進、第2阪和国道の早期完成、和歌山マリーナシティ計画、加太コスモパークなど、そうした進捗と本市の長年の懸案であります幹線道路の整備、第四団地の推進、公共下水道事業の整備等を積極的に進めるとともに、福祉行政の一層の充実を図り、和歌山市政の発展と40万市民の幸せを願って精いっぱいの努力を重ねてまいりたいと考えております。 次に、マリーナシティの問題につきまして、議員の方からオートキャンプ場、シーフードのような店、遊歩道について周遊性のある遊歩道をつくるのはどうかとか、あるいは夜の散歩のできるような雰囲気づくりとか、ソフトのサービス面の問題等々の段々の御意見がございました。正直今回計画されておりますマリーナシティにつきましては、オートキャンプ場については定かでないんですが、それ以外の内容につきましてはほぼ備わるような施設がなされるんではなかろうかというふうに考えております。議員の御意見も踏まえる中で、今後マリーナシティを核にして和歌浦湾の活性化を図っていきたいというふうに思います。 ○議長(小川武君) 得津助役。 〔助役得津 勇君登壇〕 ◎助役(得津勇君) 7番滝口議員の再質問にお答えをいたしたいと思います。 経済の活性化に対する施策といたしまして、経済活性化対策推進本部を設置してはどうかという御質問でございますが、現在経済の活性化につながる主な事業といたしましては、ただいま市長の方からも御答弁がございましたが、コスモパーク加太、和歌山マリーナシティ、第2阪和国道、第四団地、公共下水道事業などが挙げられますが、庁内組織といたしましては事業別におきまして、例えば関西国際空港問題協議会、和歌山マリーナシティ計画促進協議会、経済雇用緊急対策推進会議など設置いたしておりまして、関係各部で協議を重ねてきているところでございます。しかしながら経済の活性化のため、これらの協議会を統括する庁内組織の必要性も確かにあると思いますので、経済活性化対策推進本部、または推進協議会の設置につきましては、御提案の趣旨に沿って十分検討してまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(小川武君) 嶋本経済部長。 〔経済部長嶋本博司君登壇〕 ◎経済部長(嶋本博司君) 7番滝口議員の再質問にお答えいたします。 マリーナシティとの関連で、和歌浦の特色ある観光づくりということでございますが、経済部といたしましては現在和歌浦地域一帯につきましては、対外的なPRについてせんだって7月1日に完全にオープンいたしました片男波海水浴場を中心としまして、遊歩道、また歴史的な社寺及び景観などをポスターやパンフレットによりまして、またテレビや雑誌等で宣伝をいたしまして、観光客の誘致に努めておりますが、先ほど議員御指摘がありました点につきましては、今後ともなお特色ある和歌浦観光地づくりをするために、地元関係者、また関係機関とも十分一体となって協議をしながら努力してまいりたい、このように考えてございます。 以上でございます。 ○議長(小川武君) 木村民生部長。 〔民生部長木村一夫君登壇〕 ◎民生部長(木村一夫君) 7番滝口議員の再質問にお答えいたします。 仮称和歌山総合福祉センターにつきましては、年内の着工をめどに現在設計を急いでいるところでございます。議員御指摘のとおりこの施設は障害者を初め高齢者に、健康、教養、文化、ふれあいなどの諸機能を担い、拠点として寄与するものでございまして、高齢者の方々にも健康増進のための機器の利用のほか、相談事業、トレーニングルームや健康講座室を初め、ゲートボール場、また教養文化の高揚、コミュニティーの形成を促すための教養文化室、図書室、会議室、多目的ホール等々を設けて、幅広く高齢化社会に対応できるものと考えてございます。 なお、今後の運営面につきましては、一層研究する中で、その機能を十分発揮できるように考えてまいります。 以上でございます。 ○議長(小川武君) 谷河保健衛生部長。 〔保健衛生部長谷河喜久男君登壇〕 ◎保健衛生部長谷河喜久男君) 7番滝口議員の診療ICカード問題についての御質問にお答えいたします。 本は40歳以上の方に健康手帳を交付し、自分の健康状態を記録して、日ごろの健康管理に役立てていただくとの考え方で、健康手帳を交付しておりますが、議員御紹介の兵庫県津名郡五色町の健康カードについては、一歩進んだ保健医療情報システムと思います。まずプライバシーの保護面で特段の配慮をしていることであります。そして瞬時にして患者の医療情報、すなわち病歴、体質、検査、投薬記録などがパソコンの画面に取り出せ、病院が変わりましても同じような検査の繰り返し、投薬などがなくなり、医療費が減少傾向にあること、また薬はもろ刃の剣でありまして、一緒に服用しますと体に悪い薬を知らないで投与する危険を防止することができるなどであります。私どもといたしましては高齢化社会の中で保健、医療、福祉の緊密な連携が非常に重要であると考えますので、和歌山として取り入れられるかどうか、県及び病院協会、医師会など関係機関とも協議いたしまして、前向きに検討してまいりたいと存じます。 以上でございます。 ○議長(小川武君) しばらく休憩いたします。    午後2時25分休憩    --------------    午後3時13分再開 ○議長(小川武君) 休憩前に引き続き会議を開きます。 日程第2の一般質問を継続し、田上武君の質問を許します。--15番。 〔15番田上 武君登壇〕(拍手) ◆15番(田上武君) それでは議長のお許しを得ましたので質問をさせていただきます。 まず初めに、このたび発表された市政世論調査の中で、市政一般について今日までの市民の声をどう酌み取り、具体的に生かしてきたのかをお尋ねいたしたいと思います。全部といきますと、かなり時間がかかりますので、ベスト5というところで、それぞれの御見解をお聞かせいただきたいと思います。 私は大きな開発の前に、もっと市民生活の足元を見詰めたきめの細かい施策を求めている、このようにも読み取ります。また過去の高度経済成長政策に基づく大型開発及び見せかけの繁栄に走った後始末が緊急課題として残されていると読みますが、市長はどう読み取られてございますか。 2つ目、同じく市政世論調査にもございますが、それに関連いたしまして、観光、景観についてお尋ねをいたします。61年、私は片男波海水浴場拡幅に伴いまして、景観保全と地元環境改善の質問を行いました。と同時に観光面についても質問をいたしました。その後の経過と見通しなどについて御報告をいただきたいと思います。 以上で第1問を終わらせていただきます。 (拍手) ○議長(小川武君) 旅田市長。 〔市長旅田卓宗君登壇〕 ◎市長(旅田卓宗君) 15番田上議員の御質問にお答え申し上げます。 過去の高度経済成長政策に基づく大型開発及び見せかけの繁栄に走った後始末が緊急課題として残されているというふうに世論調査の結果読むべきではないかという、そういう御指摘でございますが、私は過去の高度経済成長時代にも、それなりの時代の要請に基づいた大きな役割を担っていただいたと思いますし、またそれに伴ういろいろな開発プロジェクトにつきましても、それはそれなりに本の発展に大きく貢献してまいったというふうに考えておりますから、基本的には後始末が緊急の課題として残っているというふうには考えておりません。しかし世論調査に出ているとおり道路の整備、市街地の再開発の問題、緑地の問題、下水道の問題等々、本がおくれている現状というものが世論の中に大きく反映しているように受けとめております。 ○議長(小川武君) 嶋本経済部長。 〔経済部長嶋本博司君登壇〕 ◎経済部長(嶋本博司君) 15番田上議員の御質問にお答えをいたします。 市政世論調査によりますところのデータに基づきまして、経済部といたしましては和歌浦の観光地として、これは全国に知られておるわけでございますが、そうした中で歴史的な景観にもすぐれており、また古い神社仏閣が残されておるというすばらしい観光地であるわけでございます。議員御指摘のようにアンケートにもよく出ておりますけれども、自然美がいかに市民からも親しまれているかということがうかがえるわけでございます。私どもといたしましても、これら歴史的な遺産を受け継いでこれを守り、また保存し、また利用することにつきましては観光客の誘致というものがいかに図ってまいれるかということを考えるわけでございます。しかし、これらを大いに利用するためには、道路網の整備や、また県当局また地元の方々や関係機関と協議しながらサービスの向上や観光地の清掃、また旅館街やその周辺の整備といったものについて、市民や観光客に楽しんでいただけるというような観光地になるように整備をしなければいけないと、このように思っておるわけでございます。 以上でございます。 ○議長(小川武君) 中元都市計画部長。 〔都市計画部長中元成和君登壇〕 ◎都市計画部長(中元成和君) 15番田上議員の御質問にお答え申し上げます。 市政世論調査の結果に示されますように、都市計画部に係ります事業についての市民要望が非常に強く、それだけに市民の要望にこたえるべく努めているところでございますが、まず市民要望の一番強い道路整備のうちの街路事業についてでございますが、現在街路事業として西脇山口線初め10路線の事業を実施いたしておりますが、街路事業には用地買収等に多大な経費を必要とするため、補助金の枠拡大が不可欠でございまして、国・県に対し補助金の増額を強く要望しているところでございます。 次に、事業の現況でございますが、10路線の事業実施区間の総延長は9,877メーター、総事業費322億4,000万円で、進捗率は昭和63年度末で55.1%となってございます。また本年度に当初予算で27億4,000万円計上されておりますので、これを執行いたしますと本年度末進捗率は63.3%となる見込みでございます。今後も用地取得に、より積極的に取り組んでまいりたいと思います。 それから市街地の整備再開発についてでございますが、現在東部地区の区画整理事業促進に努めているほか、駅前再開発事業の推進に向けまして、地区権利者への啓発活動などを行い、取り組んでいるところでございます。さらに地区住民によるみずからの町づくりの手法として、昨年10月に和歌山地区計画等の案の作成手続に関する条例を制定いたしましたので、今後秩序ある町づくりに努める一方、住民への協力、指導、助言を行ってまいりたいと思います。 最後に公園緑地の整備でございますが、現況といたしまして本が管理する公園緑地は166カ所、総面積275.36ヘクタールで、これを市民1人当たりの緑地面積にいたしますと6.9平方メートルとなってございます。また本年度は和歌山東公園の整備を初め、善明寺中央公園の新設に着手してまいります。なお既設の公園緑地につきましても、市民の方々が快適に利用していただけますよう、今後もさらに整備に努めてまいる所存でございます。 以上でございます。 ○議長(小川武君) 下津土木部長。 〔土木部長下津由夫君登壇〕 ◎土木部長(下津由夫君) 15番田上議員の御質問にお答えいたします。 市民アンケートに基づく土木部の施策といたしましては、道路整備として道路新設改良工事は毎年約1,300メーターの施工を行っております。本年度は工事請負費1億3,750万円を持ちまして、約1,350メーター、15路線の新設改良を計画いたしております。また補助事業といたしましての地方整備事業につきましても7路線、工事請負費2億7,565万円をもって整備計画をしているところでございます。道路の舗装につきましては道路新設工事請負費として2,000万円、舗装維持修繕工事請負費1億2,520万円をもちまして舗装整備をする計画をしております。今後もより積極的に取り組んでまいりたいと思っております。 次に、片男波周辺の道路整備につきましては、毎年計画的に舗装等を実施しておりますが、今後とも必要度の高いところから順次実施してまいりたいと考えております。 なお、周辺整備の一環として、市町川のしゅんせつを62年度に上流約200メーター実施するとともに、沈船の整備として63年度で7隻の除去をいたしております。今後とも自治会、漁業関係者等と協議しながら整備に努めてまいりたいと考えております。 以上でございます。 ○議長(小川武君) 岡崎下水道部長。 〔下水道部長岡崎忠彦君登壇〕 ◎下水道部長(岡崎忠彦君) 15番田上議員の御質問にお答えします。 まず世論調査をどう酌み取っているかについてでございますが、市政世論調査結果で下水道の完備につきましては、調査24項目中、61年度から63年度におきましては、いずれも2位の要望でございます。これはとりもなおさず市民が下水道の完備を熱望しているものと痛感してございます。この要望にこたえるため、下水道事業を重点事業といたしまして、その普及促進に鋭意取り組んでいるところでございます。 次に、具体的にどう生かしているかでございますが、公共下水道の現計画は中央処理区2,251ヘクタール、和歌川処理区460ヘクタール、計2,711ヘクタールの計画区域内におきまして事業を進めております。現在両処理区の終末処理場も稼働し、幹線管渠並びに支線管渠を推進し、面整備に鋭意努めているところでございます。この結果、普及率につきましては平成元年7月1日現在では7.2%でございます。また今後の促進につきましては、さらに面整備の充実に努め、普及率の向上に最大の努力を図ってまいりたいと考えてございます。本年度の公共下水道の普及率のめどといたしましては9.2%を予定するものでございます。 以上でございます。 ○議長(小川武君) 木村民生部長。 〔民生部長木村一夫君登壇〕 ◎民生部長(木村一夫君) 15番田上議員の御質問にお答えいたします。 議員御質問のうち民生部関係についてお答えを申し上げます。 来るべき21世紀にはこれまでに経験のしたことのない高齢化社会となってまいります。 これに伴って人生80年時代にふさわしい老人福祉対策が強く求められているところでございます。そこで民生部といたしましては、市長の方針に従いまして、高齢者の生きがい対策、要介護の充実、福祉公社の設立、また仮称総合福祉センターの建設、施設改善に着手するなど、老人福祉の増進に鋭意努力をいたしておるところでございます。また今後におきましても従来実施してまいりました諸事業を一層拡充する一方、市民が何を求め、何を望んでいるかなどの調査を実施いたしまして、その推進に努めてまいりたいと考えてございます。さらに昨年9月に発足した和歌山高齢者対策庁内連絡協議会において、高齢者対策を適正かつ積極的に推進するための総合的な施策を本年度中にも策定すべく努めるとともに、これを踏まえ、政策をまとめ、総合的組織を確立し、市民のニーズに対応してまいります。 以上でございます。 ○議長(小川武君) 嶋本経済部長。 〔経済部長嶋本博司君登壇〕 ◎経済部長(嶋本博司君) 15番田上議員の御質問のうち、答弁漏れがありましたので、お答えをいたしたいと思います。 御質問のうち、観光景観について、61年の片男波海水浴場拡幅に伴いますところの景観保全や、その環境改善の関係で、経過とその見通しでございます。特に潮騒の小径の整備という点でございますけれども、これは山上の散策のための東照宮から尾根づたいに高津子山、また展望台を経て雑賀崎の沖見橋まで山の尾根を中心とする潮騒の小径が設けられております。これは観光客はもとより市民の憩いの場としても広く利用いたしてございますが、観光シーズン中は年に2回程度の除草や清掃を行うとともに、ボランティアの活動によりますところの清掃等も行ってございます。自然に親しみながら緑の小径を散策していただくため、余り人工によるところの手をできるだけ入れないでおるために、勢い雑草等の未整備の箇所が見受けられるかと思いますが、特に潮騒の小径の一部は県の方の都市公園事務所並びに民間の管理地となってございますので、今後は地元の皆様や関係機関を通じまして、より美しく管理いたしまして、市民や観光客に多く利用していただけるように努力をいたしたいと考えてございます。 以上でございます。 ○議長(小川武君) 15番。 〔15番田上 武君登壇〕(拍手) ◆15番(田上武君) 今各部から市民要求に対する対応をお聞かせいただいたわけでありますが、ここ数年間市民が特にに対して力を入れてほしいと思われる項目が上位大体ずっと並んでいるわけです。ちなみに1番が道路の整備、これは新設、舗装も加えてでございます。2番目が下水道の完備、3番目が市街地の整備と再開発、4番目に老人福祉、5番目に公園緑地の整備、そして学校教育の充実あるいは交通安全対策、し尿処理の問題等々、大変身近な毎日の生活に欠かせない多面にわたった要望があるわけです。私はこれが今日の民意だと、このように受けとめております。 しかし残念ながら、経過並びに施策の具体策については、通り一遍の回答しかございませんでした。それは今日まで行政の上層部の目が他に移っているということではないでしょうか。予算面からも一目瞭然、最重点課題としている下水道事業もおくれが目立っております。今、当市は関西国際空港と関連して地方都市から国際都市へと意気込んでおられますが、果たして地域整備の充実をなくして、国際都市としての機能が果たせるか、外面だけ体裁を整え、内部が置き去りにされ、こういうことで果たして国際都市に飛躍するという土台ができているのでしょうか。私はそういう土台ができていない、このように考えるわけです。 あえて私は地方都市を望みます。そこに住み、育ち、生きていくために、内実の豊かさの方が大切であります。今まで大型プロジェクトによる大型化を求めたのが、高度経済成長政策であるわけです。その中で何でも大きく大きく、こういうことで、どんどんどんどん前へ前へ進んでまいりました。それが先ほど市長は後始末ということに対して反発がございましたが、このような中で本当に身近な、身の回りを見失って、前へ前へ大きなものだけを見てきた、こういうことではなかろうか、私はそうであったと、このような考え方から第1問でそのような質問をさせていただいた。本年は100周年です。今大変厳しい財政と言われております。この貴重な財源、人材を社会資本に投入することを求めたいと思います。それがここにあらわれた民意であるからであります。民意を置き去りに行政の一人歩きは許されないと私は思いますが、再度市長のお考えをお聞きしたい。 加えて、例えばつけ加えて申し上げさせていただきます。これらの民意を酌み取るために、それぞれの各部で大変苦労していることも事実でございます。例えば道路の舗装、保全、修理、あるいは下水の側溝ぶた、あるいは公園の緑地化、整備も含めて、現在そこにあるものですらなかなか手が加えられない。これらはすべて予算に関係あるわけです。ですから順番、どんどん要望があっても、その要望にこたえ切れない、そういうことになるわけです。先ほど土木部の方から観光面、和歌浦の都市整備について御報告がございました。61年、約4年前に私は片男波拡幅に伴って、そこに存在する地域の整備を置き去りにして拡張、拡幅をしても犠牲がその地域に集まるだけであり、片男波の海水浴場としての機能は十分果たせない、このような観点から質問いたしました。地域整備を行っていく--もうことし海水浴場開きがあったわけです。そしてこの4年間に大変担当課では苦労していただきましたし、また地域の皆さん方もこぞっていろいろな面で再三要望をしてきた結果、市町川の約半分がしゅんせつをされたわけです。それが出されてから2年を経過をいたしました。それは予算がないからである。そしてその工法も若干変わったことによりまして、廃船の引き揚げが1年後にまたのびてくる。理由は予算がないからである。そのようにそれぞれの本当にその地域で生活していく上で、子供が育ち、そして仕事につき、そこで生活を営む、暮らしていく、これに大変密接かかわりのあるそれぞれの項目が常に民意の上位になってきているわけです。 ですから、そういうものがそのまま放置されて、果たして私は国際都市に飛躍できる、そういう土台があるんだろうか。ですからあえて申し上げたわけですが、生まれ、生きて育つ、そして生活をしていく、この基盤をきちっとしていただければ、私は国際都市だなんてみずからいう必要もないし、自然とそのような機能が完備されれば、そのように見てもらえる。その上に立って世界に目を向けた受け入れ体制なり、そういうものが出てくるんではないか。この基本のところ、基礎のところを置き去りにされたままという印象は、私はどうしても実態から見て否めない、このように思うわけです。したがいまして、これらの面について、もう少しバランスのとれた予算の配分をお願いしたいわけです。本当に現場へ出てみてごらんなさい。いろんな要望があっても、ほとんどそれにこたえるということができないわけです。 そして例えばの話ですが、この前も水道局で私はお聞きをしたわけなんです。旭橋に橋が新設されようとしている。一体何の橋だろう。こういう疑問を持ちました。地域の人たちもなんやろ、こういうことです。それはマリーナシティ行きの上水の管橋である、こういうことです。今までそれぞれの地域で旭橋を越えますと水の出が極端に悪くなる、赤くなる。何とかしてもらいたい。これはもう長年の要求であったわけです、要望であったわけです。しかしなかなかそこまでは届かなかった。しかし事マリーナということになれば何とえらいもんや、こんなにできるんか、こういう実感をいたしました。そういうことで、水道局で言ったわけです。いやそうではない、名草地域全体の上水管橋であり、そして計画は4年前から順次進んでいる。いろいろの資料を見せていただいて初めて、ああ、やってくれておったんだなということになるわけです。しかし目に見えるのはそういうことです。 各委員会でも申し上げましたが、新しいものができる、それへ全員が目を奪われることによって、それままでの町づくりが置き去りにされていくわけです。そして予算が総額が決められた中で配分がどうしても新しい夢を持った方へどんどんどんどん進められていけば、旧市内は依然として取り残されていく、これが実態じゃないでしょうか。反論があればお答えをいただければと思います。1つの例を挙げればそういうこと、そういう懸念があるわけです。そこへもってきて、なかなかこの方向に目を転じられない、転じても身動きができない、予算がついておらないから。こういうことがずっと続いている。ですから、やはりもう一度こういう面を見直して、まず足元から進めていただきたい。国際都市になれば公衆便所が1つもない、公園の便所は汚いという代名詞にさえなっているわけです。それはなぜか。例えば下水道が完備すれば水洗化され、そしてきれいになるでしょうし、そして浸水対策におののくことのないようになれば、そこに住む人もおのずから気持ちがおおらかにもなるでしょうし、だから外面だけ見せる、外面だけで人を引っ張ってくる、この前にやはり目をもう一度民意というところに持っていっていただきたい、こういうことを申し上げて改めて再度市長の御見解をお願い申し上げます。 続きまして、自然保護の問題でありますが、これは先ほど同僚議員と若干重複いたします。 片男波に関連して4年前に私は和歌浦の地域整備について質問をいたしました。しかし経済部長の御答弁は4年前の御答弁と同じであるわけです。言葉遣いは違っても全く一緒なんですね。だから何が問題あるのか、官地、民地という新しい問題が出てまいりました。そのときはそういうものがない、やります、こういうことであったわけなんです。民地、官地の問題が出てまいります。いろんな問題があってストップをしているんだと思います。だとすれば、これこれしかじかの問題で、これだけの努力をしているというところがやはりもう少し見えるようにお願いできたらなと、これは愚痴として聞いておいてください。同じ答弁を二度聞かされると、何をしてきたのか、私自身も自分のことが若干寂しくなります。 それは前置きとして、実態がそういうことなんです。ですから一度失った自然というものは二度と戻らないという事実は、それぞれ実感としてもありましょうし、また報道等で御存じのとおりだと思います。一番の例は全国的に自然の海岸を失い、今も復元に力を入れておりますが、莫大な資金を投じても無理ということがはっきり出てまいっております。それはまた人間の生活に大きな影響を及ぼす、それがゆえに求められた結果である。しかし残念ながらもとには戻らないという答えが出てきているわけです。市政調査に出ているとおり、市民の半数近くが市外の人たちに見てもらいたい、行ってもらいたいところに和歌浦地域を挙げております。2番目には和歌山城公園、これはあくまでも人工でありましょう。それに対比して自然を私は和歌浦という中に込められていると思います。それは市民の皆さん方が自然と景観というものに誇りを持っているからこそ、和歌浦ということが出てきているんではないでしょうか。 じゃあその和歌浦の現状は自然保護の現状は、景観の保全は、それらは経済至上主義、経済浮上の口実で、何でも金、経済優先の過去の夢を今また追おうとしているわけです。経済の活性化、経済の活性化という名のもとに、自然や景観が破壊されようとしているんです。私は何人にも自然や景観を壊す権利はないと思います。また、すべてが経済活性化を求めております。ですから景観や自然を壊す前に経済活性化ということを頭につければ、それぞれの人々が反対しにくい状態に陥れるための修飾語みたいに言われているんではないでしょうか。一時のそのようなもので市民の皆さんが、多数の皆さんが誇りとしている心をこれ以上傷つけないためにも、最大限の努力が必要であると思います。その努力の中で誇りを持ってよその人たちに見てもらいたい、楽しんでもらいたい。観光面からも貴重な財産を守ることを改めて求めたいと思います。市長のお考えを聞かせていただきまして、第2問を終わらせていただきます。(拍手) ○議長(小川武君) 旅田市長。 〔市長旅田卓宗君登壇〕 ◎市長(旅田卓宗君) 15番田上議員の再質問にお答え申し上げます。 民意をおろそかにしてはいけないという、そういう御指摘でございまして、まさしく民主主義社会においては民意をおろそかにしてはいけないというふうに私も基本的には考えております。ただ、やはり和歌山の発展、あるいは日本の国の発展ということを過去ずっと振り返ってみましたときに、やはり高度経済成長時代というものを経過して、日本の国が大変豊かになり、大きく発展してきたということも、これは国民ひとしく皆さん認識しているところだと思います。また和歌山もかつては住友金属を中心とする重厚長大型産業の発展とともに、和歌山も大きく発展してまいりました。そうした産業の活発な状況に伴いまして、豊かな税収に伴って和歌山という町が大きく発展してきたものと思います。 私も就任してから他に誇れる1つに、前市長さんの時代に意欲的に取り組んでいただいた結果でございますが、市民会館や博物館やこども科学館等、大変文教施設が整ってるわけなんですが、そうしたものも他に誇れるさまざまな施設が整っているのも、やはりかつてのそうした豊かな財政力に支えられて、あるいは豊かな税収に支えられて、今日の和歌山の発展がなされてきたというふうに考えられるわけでございます。翻って、日本の国も、また本の現況も考えてみますと、近年は大変景気のいい時代になってまいりましたが、石油ショック以後大変厳しい経済環境下の中に陥りました。その結果、大変税収も非常に厳しい状況下に追い込まれ、税収が厳しい状況になれば、そうした社会資本の整備もおぼつかないという、そうした厳しい状況下にあったことも、これまた事実でございます。 そうした点を考えますときに、私は過去の高度経済成長時代というものが、歴史的にも我が国の発展に大きな役割を担ってまいったというふうに考えているところでございます。本が下水の問題とか、あるいは道路の問題とか、まだまだおくれている状況がたくさんありまして、市民の世論調査の中にそれが反映されているという事実もこれまた私も深く認識しているところでございますが、それは何も高度経済成長時代の後始末というふうなものではないというふうに考えているところでございます。 次に、自然保護の問題でございますが、過日、片男波の海水浴場が600メーターから今度1,200メーターに整備されまして、その竣工式に行ってまいりました。大変立派な、県下一はもとより、恐らく関西屈指の海水浴場になったのではなかろうかと思いますが、これは前市長さん時代から精力的に取り組んでいただいた人工の浜辺であるわけです。ですから人工というものと、そして自然というものをいかに調和させていくかということが重大な課題でございまして、単にそのまま残せばいいんだというだけでは、やはり物事の解決ということはできないんじゃないかというふうに考えるわけでございます。私も和歌浦湾の活性化、あるいは和歌浦湾のリゾート化、そうした点につきまして精力的に取り組んでいるところでございますが、そうした自然との調和というものを十分考えながら、今後とも取り組んでいきたいというふうに思います。 ○議長(小川武君) 15番。 〔15番田上 武君登壇〕(拍手) ◆15番(田上武君) 再々質問をさせていただきます。 今、市長から答弁がございまして、後始末ということに大変こだわっておられるようですが、それでは最後に簡単にお尋ねをいたします。 現在の当の社会資本の整備について十分なのか不十分なのか、この点についてお答えをいただきたいと思います。不十分であればどうするのか、十分であればなぜこれだけの民意として上がってきているのか、お答えをいただきたいと思います。 そして観光の面についてでございますが、先ほど市長は同僚議員の問いに、世界の和歌浦と言われるようになるであろうということをおっしゃられました。まず私は先ほどからお聞きしていただいているように、世界の和歌浦の前に和歌山の和歌浦であってほしい、このように考えております。そして人工との調和、それはあくまでも自然がそこにそのまま残っておってこそ初めて広く楽しんでもらうために、ある程度の補完的な役割というのが人工であり、あるいは遠く離れたところから人工ということもあり得るかもわかりません。私はあり得るとは--余りリゾートということに対して頭から否定をしているわけではございません。しかし昔、紀三井寺からあの不老橋のところまで渡し船があったわけです。海苔のささ立つ藻屑川、こう歌われ、その中を花見時、4月、秋、お客がたくさん紀三井寺から和歌浦へ来た。そのときの景観は周囲には大きな建物もございませんでした。まだ周囲にはアシの生えた自然の場所もございました。先ほど言われた市町川についても、今日ほど汚れてはおりませんでした。私たちはあそこで泳いだわけです。しかしだれが一体汚したのか、それはみな経済優先ということで、多少のことは目をつぶっていくというその中で、どんどんどんどんその周囲に大きな建物もできたんでしょう。海南の関西電力発電所もできたんでしょう。私たちは反対をいたしました。関電へも参りました。電力が足らんのであれば足らんところでつくってもらいたい。この和歌浦湾の景観を壊さないでほしい。こういうことで反対運動もいたしました。今皆さん方がなぜあのとき反対しないで、今新たな問題が起これば反対するのかと、こうよく言われますので、私たちは組織的にも反対をいたしました。 今そのような、仮に渡しの船で進んだとしても、ああ来てよかったな、なるほどなというように感じていただく人は私は少ないと思います。しかしまだ自然があるわけです。多くの人たちはいいところだなと、こういうふうにも言っていただける人もまだたくさんございます。そういう面で改めて回答は求めませんが、世界の和歌浦と言われる前に、まず和歌山の和歌浦、そして和歌山市民が誇りを持って、心からよその人たちに和歌山へ来ればどうぞ一度寄っていただきたい、こういうふうな保存、保全をお願い、要望いたしまして、第3問を終わらせていただきます。(拍手) ○議長(小川武君) 旅田市長。 〔市長旅田卓宗君登壇〕 ◎市長(旅田卓宗君) 15番田上議員の再々質問にお答え申し上げます。 現在の和歌山の社会資本の整備は十分なのか不十分なのかということでございますが、私は十分でないというふうに考えております。ただ私は整った町というのは、考えてみると成熟した町であると思うんですね。本市の場合には社会資本が十分整っておらないということは、考え方によっては町としてはまだまだ若い、成長過程にあるというふうに私は思っております。今後十分そうした意を持ちまして町の発展のために取り組んでいきたいと考えております。 ○議長(小川武君) お諮りいたします。 本日の会議はこの程度にとどめ延会し、明7月5日は休会とし、7月6日午前10時から会議を開くことにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(小川武君) 御異議なしと認めます。 よってそのように決しました。 本日はこれにて延会いたします。    午後4時3分延会    -------------- 地方自治法第123条第2項の規定によってここに署名する。  議長  小川 武  副議長 和田秀教  議員  奥田善晴  議員  山下 武  議員  新田和弘...