県において「
定住受入モデル地域」に選定されている速川地区においては、既に自主的、主体的に
定住促進計画を策定し、
移住定住・
交流人口の拡大に取り組んでおります。本年度は、
交流人口の拡大と魅力ある食文化の発信を図るため、地区の空き家を改修して交流・
宿泊施設を整備することとしており、その
整備費用等の一部について県とともに補助するなど、地域の移住への
取り組みを支援してまいります。
次に、「災害に強い
街づくり」について申し上げます。
市民の皆様の安心・安全を確保するため、平成29年2月に公表された富山県
津波浸水想定に基づき、本市で起こり得る津波の実態を把握し、
津波発生時における
指定避難所、
避難経路及び県が今年度指定を予定している
津波災害警戒区域等を記載した
津波ハザードマップを作成の上、今年度中に全戸配布いたします。
また、的確に
防災情報を伝達し、
災害発生時にいち早く適切に行動していただくため、
防災ラジオを
避難行動に支援が必要な方に配布いたします。
さらに、大
規模災害が発生した際の本市の
行政機能の維持・回復と業務の継続のため、適切かつ迅速な
業務執行を行うための
事前対策として、「氷見市
業務継続計画」を策定いたします。
次に、「安全・安心な
街づくり」について申し上げます。
人口減少や高齢化が進む中、地域の持続性を確保していくためには、住みよい
地域づくりを進め、地域力のより一層の向上が必要であります。
そのため、自治会が
総合的視点から地域内の小規模な道路や水路、公園、広場などの公共的な施設の
整備計画を策定し、その計画に基づいて実施する事業について、新たに
地域活力施設整備支援制度を設け、工法等の検討などの技術的な助言を行う技術的な支援や補助金による財政的な支援を行い、地域が自主的、主体的に取り組む整備に対する支援を拡充いたします。
金沢医科大学氷見市民病院では、
へき地医療、
小児医療、
救急医療などを確実に行いながら、
大学病院の機能を生かした
高度医療を提供できる地域の
中核病院としての役割を果たすため、
放射線画像連携管理システムを更新し、安全で質の高い医療を提供してまいります。
また、PET−
CT導入による将来の
がんセンター整備に備え、
整備予定地となっている
市民病院北側駐車場周辺において、
埋蔵文化財試掘調査を行います。
イノシシなどの
野生動物による
農作物被害防止対策については、
放任果樹の伐採などの
集落ぐるみの
取り組みを推進するとともに、農道やため池ののり面など
農業施設への
掘り起こし被害防止に効果のある対策について研究、調査を開始します。また、農作物を
野生動物に与えない
被害防除のため、
侵入防止柵の
設置補助などを拡充いたします。
第2は、「働きたい街〜働く場所の創出で元気な氷見市へ〜」についてであります。
初めに、「
企業誘致と
創業支援の推進」について申し上げます。
平成31年3月
完成予定の大浦第2
工業団地、ここは面積約11ヘクタールございますが、この団地について、このほど
株式会社小松製作所が取得することとなりました。
小松製作所からは、
工業団地完成後3年以内に工場等を整備する予定であること、また、
建設機械の
素材研究機関の設置も検討されていると伺っており、本市に新たな雇用を生み出すとともに、若者の定着や
IJUターンの促進につながることを期待するものであります。
創業者や
創業希望者が安心していつでも相談できる「
氷見創業サポート窓口」の設置や、開業時だけではなく、開業後のフォローアップとしての
専門家派遣、
創業者同士や支援者との
意見交換を行う
創業者交流会の実施など、「氷見市
創業支援事業計画」において、
創業支援事業者として位置づけられている
氷見商工会議所が実施する
創業支援事業を支援いたします。
また、
氷見商工会議所が
川崎商工会議所、
美濃加茂商工会議所、
七尾商工会議所と連携して実施する新
商品開発や
販路開拓事業を支援するなど、地域に新たな雇用と
地域経済に活力を生み出す
取り組みを推進いたします。
次に、「
地場産業の育成」について申し上げます。
地域に住んでいる人々が地域に愛着と誇りを持って暮らすことができる環境を整備し、さらに
農林水産物の
ブランド化や
観光客誘致を通じた
地域経済の活性化につなげるため、次世代に継承すべき
伝統農業や
生物多様性、農村・
漁村文化、農業・
漁業景観などの
地域資源を保全し、持続的な活用を図ることを目的として、
定置網漁法を中心とした資産について
世界農業遺産の認定を目指し、
調査検討を進めます。
また、本市の
地域経済の発展と
雇用機会の創出に大きな役割を果たしている
中小企業の一層の発展を目指し、現在、「
中小企業振興基本条例」の制定について、
氷見商工会議所と市の
事務担当者による勉強会を始めたところであります。
条例の制定により、市の責務、
中小企業者や市民の皆様の役割を明らかにして、「
オール氷見」で
産業振興に取り組む
体制づくりをつくり上げてまいりたいと考えております。
本市の里・山・海の幸の魅力や特性を生かした産業の振興、とりわけ食文化による
産業振興を図るため、新
商品開発への支援、
域内消費キャンペーンの実施、
ネットショップの開設などを行うほか、
キッチンカーを活用した
食育事業を推進するなど、市内の
食関連事業者の
売り上げ向上に向けた事業に
取り組みます。
まんがを生かした
まちづくりについては、「氷見市
藤子不二雄Aまんがワールド」の
拠点施設である
潮風ギャラリーが、本年10月に開館10周年を迎えるため、その
記念セレモニーを開催いたします。
また、
藤子不二雄A先生の作品にちなんだ宝探しをしながら、
まちなか散策を楽しんでいただく
記念イベントを同時開催し、まんがのまちとしての
魅力向上を図るとともに、
旅行会社や
マスコミ等とのタイアップや、10月に開催される
市内イベントとの連携を図るなど、本市への誘客促進を図ります。
観光分野における
北陸新幹線開業効果を持続・発展させていくためには、
国内観光需要減退にかわる
新規需要としての
訪日外国人旅行者、いわゆるインバウンドでございますが、この誘致が喫緊の課題の一つとなっております。
このことから、世界で最も美しい
湾クラブに加盟している富山湾の美しい景観や豊かな食文化など、氷見市が誇るさまざまな魅力を外国人にもわかりやすくPRするため、
外国人向けパンフレットを制作するとともに、
観光ウエブサイトの多言語化を図り、
訪日外国人旅行者の
受け入れ環境を充実させてまいります。
第3は、「育てたい街〜
ストップ・ザ・少子化〜」についてであります。
初めに、「子育てしやすい
環境づくり」について申し上げます。
妊娠・出産・
子育て期を通じて、地域の
関係機関が連携して切れ目のない支援をする「
子育て世代包括支援センター」については、
先進地視察や
ニーズ調査等を実施するとともに、
支援プランに関する検討、
市内関係者との
開設準備検討会議を開催するなどして、平成30年度の開設に向けた準備を着実に進めます。
子育て支援につきましては、経済的に厳しい状況に置かれた
ひとり親家庭や
多子世帯等の自立を支援するため、支援を必要とする家庭に対し行政の支援が確実につながる仕組みを整えるとともに、子育て、教育、生活、就業、住居、経済面などについて、支援の一層の充実を図る必要があります。
特に子どもの将来がその生まれ育った環境によって左右されることのないよう、また貧困が世代を超えて連鎖することのないよう、子どもの
貧困対策を進めていくことが求められており、今年度は、本市における貧困の状況にある
子どもたちや家庭の
実態調査を実施し、
支援体制の構築を図ってまいります。
また、
子どもたちの健やかな育ちを推進するため、子どもが一人でも安心して来ることができ、一人きりで食事をする孤食の防止やさまざまな価値観に触れることができる場所としての「
こども食堂」を地域の支えで開設し、その
開設経費について支援いたします。
さらに、
子育て家庭の
経済的負担を軽減するとともに、
子どもたちの健やかな成長を支援するため、現行の第3番目の
お子さん以降の
保育料無料化に加えまして、保育所や幼稚園、
認定こども園に入所する1歳以上の第2番目の
お子さんの保育料につきましても、この7月から
所得制限を撤廃いたします。これにより、1歳以上の第2番目以降の
お子さんの保育料が全ての家庭において無料ということになります。
また、満1歳から満3歳になるまでの間、2番目の
お子さん以降の児童を保育所などに預けないで御家庭で保育される世帯に対しましては、「家庭で
子育て応援金」を創設いたしまして、同じく7月から
対象児童1人につき保育料と
同額程度の月額2万円を給付いたします。
共働き家庭など放課後に保護者がいない家庭の児童を預かる
放課後児童健全育成事業、いわゆる
学童保育について、
氷見児童育成クラブにおける
学童保育時間を午後10時まで延長し、働く保護者が安心して子どもを預けられる場をいきいき元気館に設置するとともに、児童の
健全育成に向けて一層の充実を図ってまいります。
次に、「
学校教育の充実」について申し上げます。
平成30年4月に予定されている
灘浦小学校の円滑な
校舎移転に向けて、児童、保護者が安心して
学校生活がスタートできるよう、
空き校舎となる
灘浦中学校校舎に必要な改修を行うほか、スクールバスを新たに購入するなど、安全・安心で快適な
教育環境の整備に努めてまいります。
学校給食については、
学校給食センター整備検討委員会を開催して、
食物アレルギー対策や食育など新しい
学校給食センターに備える機能、児童・生徒数の減少が予想される中での施設規模や建設場所の決定など、本年度末までに
整備計画案を策定いたします。
学習環境の充実については、小・中学校の学習環境向上を図るため、全小中学校の各教室へ電子黒板を整備いたします。このことにより、ICT機器の視覚的な効果を生かし、児童生徒に学ぶ意欲とわかる喜びを味わえる授業のさらなる拡大を目指します。
さらに、全小中学校に1クラス分のタブレットPCを整備し、モデル校において学力向上に大きな効果が認められたタブレットPCと電子黒板を活用した双方向の授業を全小中学校に拡大いたします。このことにより、児童生徒の学習意欲の向上と学習内容の理解の向上を図ります。
今回の整備により、県内トップクラスとなる本市のICT
教育環境のもと、氷見で多くの
子どもたちが健やかに育って学んでいただきたいと思っています。
また、楽しい
学校生活を送るためのアンケート、いわゆる「QU調査」を市内全小中学校で年2回実施いたします。この調査では、
学校生活における児童生徒一人ひとりの意欲や満足度、学級集団の状態を測定できることから、その調査結果をいじめや不登校などの問題行動の予防と対策に活用するとともに、教員の学習指導能力の向上に生かすなど、魅力ある学級づくりを進めてまいります。
次に、「安心でゆとりのある
環境づくり」について申し上げます。
氷見運動公園は
供用開始から45年が経過し、経年劣化による老朽化が進むなど、施設の機能充実が求められております。このことから、スポーツ推進計画に基づき、従来の特徴を生かしつつ、より幅広い世代の方々に親しまれるように魅力的な公園へと再生を図るため、特に老朽化の著しい野球場、テニスコートを中心に氷見運動公園再
整備計画を策定いたします。
また、本市では、若年層の女性におけるスポーツ実施率が特に低いことから、「美容、健康、食」を切り口に、健康スポーツなどのスポーツの場の提供、またスポーツへの多彩なかかわり方を提案することでスポーツ参加機会を充実し、スポーツ実施率の向上を目指します。
次に、第8次氷見市総合計画について申し上げます。
第8次氷見市総合計画は、平成24年度から平成33年度までの10年間を計画期間と定めております。
今年度は、平成30年度から33年度までの4年間を計画期間とした後期基本計画を、「氷見市まち・ひと・しごと創生総合戦略」を基礎としながら、市民の皆様の御意見や総合計画の策定時から5年間における外部環境の変化を踏まえ策定いたします。
次に、予算以外の案件について申し上げます。
条例関係では、「氷見市漁業文化交流センター条例の制定について」など2件の制定や「氷見市
ひとり親家庭等医療費の助成に関する条例の一部改正について」など2件の改正であります。
ひみ漁業交流館魚々座について申し上げます。
ひみ漁業交流館魚々座については、これまでの経緯や施設利用におけるさまざまな制約条件などから、熟慮を重ね、利益を追求する民間事業者による運営は厳しいと判断をいたしました。
今後は、伝統ある氷見の漁業や
漁村文化に対する理解を深め、その伝承と文化的価値を高める
取り組みを行うことにより、
世界農業遺産へ向けた
文化発信基地ともなり、将来に向けての水産関連事業と地域交流事業の発展に寄与することを目的とした
公共施設「氷見市漁業文化交流センター」として市直営で運営してまいりたいと考えています。
当該施設の抜本的見直しと運営につきましては、水産関係の皆様や地域の皆様の御意見を中心に協議、検討を重ね、あわせて今年度実施する「
市街地グランドデザイン検討委員会」においても検討し、事業等の具体化を図る必要があると考えており、いましばらくお時間をいただきたく存じます。
このような状況ではありますが、氷見の漁業文化を学びたいとの根強い要望や、県外からの修学旅行受け入れ時における利用、またイベント会場としての利用など施設利用を求める声が多数あることから、この状況を踏まえ、夏休み前の7月から施設を再開することとし、その維持管理等について必要となる最低限の経費についての予算措置とあわせて施設の設置に関係する条例の制定について提案しております。
その他の案件では、「財産の無償譲渡について」など3件をそれぞれ提案するものであります。
報告案件では、「
地方自治法第179条による
専決処分について」など4件の
専決処分のほか、平成28年度氷見市
一般会計繰越明許費繰越計算書など2件、並びに「平成28年度氷見市土地開発公社の事業報告及び決算について」など6件をそれぞれ報告するものであります。
以上をもちまして、今定例会に提案をいたしました諸案件の説明とさせていただきます。
何とぞ慎重審議の上、可決をいただきますようお願い申し上げます。
─────────────────────────
△議案第48号
○議長(嶋田茂君) 次に、日程第4 議案第48号 氷見市
農業委員会委員の任命につき
認定農業者等が委員の過半数を占めることを要しない場合の同意についてを議題といたします。
△委員会付託の省略
○議長(嶋田茂君) お諮りいたします。ただいま議題となっております案件は、事情十分御了承のことと存じますので、
氷見市議会会議規則第37条第3項の規定により、委員会付託を省略し即決することにいたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(嶋田茂君) 御異議なしと認めます。よって、議案第48号は即決することに決しました。
△採決
○議長(嶋田茂君) これより採決いたします。
議案第48号 氷見市
農業委員会委員の任命につき
認定農業者等が委員の過半数を占めることを要しない場合の同意についてを原案のとおり可決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
○議長(嶋田茂君) 起立全員であります。よって、議案第48号は原案のとおり可決されました。
─────────────────────────
○議長(嶋田茂君) 以上をもって本日の日程は終了いたしました。
お諮りいたします。明13日及び14日は議案調査のため休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(嶋田茂君) 御異議なしと認めます。よって、13日及び14日は議案調査のため休会することに決しました。
次会の日程を申し上げます。
明13日及び14日は議案調査のため、本会議を休み、6月15日に本会議を再開し、市政一般に対する質問並びに上程全案件に対する質疑を行います。
本日は、これをもって散会いたします。
午前10時42分 散会...