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  1. 入善町議会 2012-03-01
    平成24年第16回(3月)定例会(第2号)  代表・一般質問


    取得元: 入善町議会公式サイト
    最終取得日: 2021-09-19
    トップページ 検索結果一覧 使い方の説明 (新しいウィンドウで開きます) 平成24年第16回(3月)定例会(第2号)  代表・一般質問 2012-03-09 文書・発言の移動 文書 前へ 次へ 発言 前へ 次へ ヒット発言 前へ 次へ 文字サイズ・別画面表示ツール 文字サイズ 大きく 標準 小さく ツール 印刷用ページ(新しいウィンドウで開きます) 別窓表示(新しいウィンドウで開きます) ダウンロード 表ズレ修正 表示形式切り替え 発言の単文・選択・全文表示を切り替え 単文表示 選択表示 全文表示 発言者の表示切り替え 全 192 発言 / ヒット 0 発言 すべての発言・ヒット発言表示切り替え すべての発言 ヒット発言 選択表示を実行・チェックの一括変更 選択表示 すべて選択 すべて解除 発言者一覧 選択 1 :  ◯議長長田武志君) 選択 2 :  ◯議長長田武志君) 選択 3 :  ◯12番(元島正隆君) 選択 4 :  ◯議長長田武志君) 選択 5 :  ◯町長(米澤政明君) 選択 6 :  ◯議長長田武志君) 選択 7 :  ◯副町長(林 榮佐雄君) 選択 8 :  ◯議長長田武志君) 選択 9 :  ◯総務課長草島隆良君) 選択 10 :  ◯議長長田武志君) 選択 11 :  ◯企画財政課長梅津将敬君) 選択 12 :  ◯議長長田武志君) 選択 13 :  ◯建設下水道課長大角秀雄君) 選択 14 :  ◯議長長田武志君) 選択 15 :  ◯12番(元島正隆君) 選択 16 :  ◯議長長田武志君) 選択 17 :  ◯教育長滝本恒平君) 選択 18 :  ◯議長長田武志君) 選択 19 :  ◯14番(九里郁子君) 選択 20 :  ◯議長長田武志君) 選択 21 :  ◯町長(米澤政明君) 選択 22 :  ◯議長長田武志君) 選択 23 :  ◯副町長(林 榮佐雄君) 選択 24 :  ◯議長長田武志君) 選択 25 :  ◯総務課長草島隆良君) 選択 26 :  ◯議長長田武志君) 選択 27 :  ◯企画財政課長梅津将敬君) 選択 28 :  ◯議長長田武志君) 選択 29 :  ◯14番(九里郁子君) 選択 30 :  ◯議長長田武志君) 選択 31 :  ◯副町長(林 榮佐雄君) 選択 32 :  ◯議長長田武志君) 選択 33 :  ◯14番(九里郁子君) 選択 34 :  ◯議長長田武志君) 選択 35 :  ◯総務課長草島隆良君) 選択 36 :  ◯議長長田武志君) 選択 37 :  ◯14番(九里郁子君) 選択 38 :  ◯議長長田武志君) 選択 39 :  ◯総務課長草島隆良君) 選択 40 :  ◯議長長田武志君) 選択 41 :  ◯14番(九里郁子君) 選択 42 :  ◯議長長田武志君) 選択 43 :  ◯副議長(中瀬範幸君) 選択 44 :  ◯9番(大橋美椰子君) 選択 45 :  ◯副議長(中瀬範幸君) 選択 46 :  ◯町長(米澤政明君) 選択 47 :  ◯副議長(中瀬範幸君) 選択 48 :  ◯教育長滝本恒平君) 選択 49 :  ◯副議長(中瀬範幸君) 選択 50 :  ◯健康福祉課長(小堀 勇君) 選択 51 :  ◯副議長(中瀬範幸君) 選択 52 :  ◯教育委員会事務局長(堂徳春彦君) 選択 53 :  ◯副議長(中瀬範幸君) 選択 54 :  ◯9番(大橋美椰子君) 選択 55 :  ◯副議長(中瀬範幸君) 選択 56 :  ◯教育長滝本恒平君) 選択 57 :  ◯副議長(中瀬範幸君) 選択 58 :  ◯9番(大橋美椰子君) 選択 59 :  ◯副議長(中瀬範幸君) 選択 60 :  ◯教育委員会事務局長(堂徳春彦君) 選択 61 :  ◯副議長(中瀬範幸君) 選択 62 :  ◯9番(大橋美椰子君) 選択 63 :  ◯副議長(中瀬範幸君) 選択 64 :  ◯農水商工課長(竹島秀浩君) 選択 65 :  ◯9番(大橋美椰子君) 選択 66 :  ◯副議長(中瀬範幸君) 選択 67 :  ◯8番(松田俊弘君) 選択 68 :  ◯副議長(中瀬範幸君) 選択 69 :  ◯町長(米澤政明君) 選択 70 :  ◯副議長(中瀬範幸君) 選択 71 :  ◯教育委員長(柚木俊二君) 選択 72 :  ◯副議長(中瀬範幸君) 選択 73 :  ◯企画財政課長梅津将敬君) 選択 74 :  ◯副議長(中瀬範幸君) 選択 75 :  ◯農水商工課長(竹島秀浩君) 選択 76 :  ◯副議長(中瀬範幸君) 選択 77 :  ◯建設下水道課長大角秀雄君) 選択 78 :  ◯副議長(中瀬範幸君) 選択 79 :  ◯消防署長(西村 実君) 選択 80 :  ◯副議長(中瀬範幸君) 選択 81 :  ◯8番(松田俊弘君) 選択 82 :  ◯副議長(中瀬範幸君) 選択 83 :  ◯総務課長草島隆良君) 選択 84 :  ◯副議長(中瀬範幸君) 選択 85 :  ◯8番(松田俊弘君) 選択 86 :  ◯副議長(中瀬範幸君) 選択 87 :  ◯建設下水道課長大角秀雄君) 選択 88 :  ◯副議長(中瀬範幸君) 選択 89 :  ◯8番(松田俊弘君) 選択 90 :  ◯副議長(中瀬範幸君) 選択 91 :  ◯農水商工課長(竹島秀浩君) 選択 92 :  ◯副議長(中瀬範幸君) 選択 93 :  ◯議長長田武志君) 選択 94 :  ◯4番(鬼原征彦君) 選択 95 :  ◯議長長田武志君) 選択 96 :  ◯町長(米澤政明君) 選択 97 :  ◯議長長田武志君) 選択 98 :  ◯住民環境課長(室  均君) 選択 99 :  ◯議長長田武志君) 選択 100 :  ◯健康福祉課長(小堀 勇君) 選択 101 :  ◯議長長田武志君) 選択 102 :  ◯4番(鬼原征彦君) 選択 103 :  ◯議長長田武志君) 選択 104 :  ◯住民環境課長(室  均君) 選択 105 :  ◯議長長田武志君) 選択 106 :  ◯4番(鬼原征彦君) 選択 107 :  ◯議長長田武志君) 選択 108 :  ◯住民環境課長(室  均君) 選択 109 :  ◯議長長田武志君) 選択 110 :  ◯4番(鬼原征彦君) 選択 111 :  ◯議長長田武志君) 選択 112 :  ◯教育委員会事務局長(堂徳春彦君) 選択 113 :  ◯議長長田武志君) 選択 114 :  ◯農水商工課長(竹島秀浩君) 選択 115 :  ◯議長長田武志君) 選択 116 :  ◯4番(鬼原征彦君) 選択 117 :  ◯議長長田武志君) 選択 118 :  ◯健康福祉課長(小堀 勇君) 選択 119 :  ◯議長長田武志君) 選択 120 :  ◯4番(鬼原征彦君) 選択 121 :  ◯議長長田武志君) 選択 122 :  ◯議長長田武志君) 選択 123 :  ◯3番(佐藤一仁君) 選択 124 :  ◯議長長田武志君) 選択 125 :  ◯町長(米澤政明君) 選択 126 :  ◯議長長田武志君) 選択 127 :  ◯企画財政課長梅津将敬君) 選択 128 :  ◯議長長田武志君) 選択 129 :  ◯3番(佐藤一仁君) 選択 130 :  ◯議長長田武志君) 選択 131 :  ◯企画財政課長梅津将敬君) 選択 132 :  ◯議長長田武志君) 選択 133 :  ◯3番(佐藤一仁君) 選択 134 :  ◯議長長田武志君) 選択 135 :  ◯企画財政課長梅津将敬君) 選択 136 :  ◯議長長田武志君) 選択 137 :  ◯3番(佐藤一仁君) 選択 138 :  ◯議長長田武志君) 選択 139 :  ◯企画財政課長梅津将敬君) 選択 140 :  ◯3番(佐藤一仁君) 選択 141 :  ◯議長長田武志君) 選択 142 :  ◯企画財政課長梅津将敬君) 選択 143 :  ◯議長長田武志君) 選択 144 :  ◯3番(佐藤一仁君) 選択 145 :  ◯議長長田武志君) 選択 146 :  ◯副町長(林 榮佐雄君) 選択 147 :  ◯議長長田武志君) 選択 148 :  ◯3番(佐藤一仁君) 選択 149 :  ◯議長長田武志君) 選択 150 :  ◯副町長(林 榮佐雄君) 選択 151 :  ◯議長長田武志君) 選択 152 :  ◯3番(佐藤一仁君) 選択 153 :  ◯議長長田武志君) 選択 154 :  ◯企画財政課長梅津将敬君) 選択 155 :  ◯議長長田武志君) 選択 156 :  ◯3番(佐藤一仁君) 選択 157 :  ◯議長長田武志君) 選択 158 :  ◯企画財政課長梅津将敬君) 選択 159 :  ◯議長長田武志君) 選択 160 :  ◯3番(佐藤一仁君) 選択 161 :  ◯議長長田武志君) 選択 162 :  ◯企画財政課長梅津将敬君) 選択 163 :  ◯議長長田武志君) 選択 164 :  ◯3番(佐藤一仁君) 選択 165 :  ◯議長長田武志君) 選択 166 :  ◯副町長(林 榮佐雄君) 選択 167 :  ◯議長長田武志君) 選択 168 :  ◯3番(佐藤一仁君) 選択 169 :  ◯議長長田武志君) 選択 170 :  ◯副町長(林 榮佐雄君) 選択 171 :  ◯議長長田武志君) 選択 172 :  ◯3番(佐藤一仁君) 選択 173 :  ◯議長長田武志君) 選択 174 :  ◯企画財政課長梅津将敬君) 選択 175 :  ◯議長長田武志君) 選択 176 :  ◯3番(佐藤一仁君) 選択 177 :  ◯企画財政課長梅津将敬君) 選択 178 :  ◯議長長田武志君) 選択 179 :  ◯3番(佐藤一仁君) 選択 180 :  ◯議長長田武志君) 選択 181 :  ◯企画財政課長梅津将敬君) 選択 182 :  ◯議長長田武志君) 選択 183 :  ◯3番(佐藤一仁君) 選択 184 :  ◯議長長田武志君) 選択 185 :  ◯企画財政課長梅津将敬君) 選択 186 :  ◯議長長田武志君) 選択 187 :  ◯3番(佐藤一仁君) 選択 188 :  ◯議長長田武志君) 選択 189 :  ◯企画財政課長梅津将敬君) 選択 190 :  ◯議長長田武志君) 選択 191 :  ◯3番(佐藤一仁君) 選択 192 :  ◯議長長田武志君) ↑ ページの先頭へ 本文 ▼最初のヒットへ (全 0 ヒット) 1: 議事の経過  午前10時00分 開議 ◯議長長田武志君) 皆さん、おはようございます。  3月に入りまして春らしい日が続き、役場の庁舎から見える田畑は、完全に雪が消えてしまいました。また、桜の便りは、2月は低温が続いたため、まだ桜の花のつぼみが硬いようでございますが、開花は4月の上旬、見ごろは4月の中旬という気象庁の予報でございます。  また、本日の本会議におきまして、早朝より、ときわ会の皆さんがたくさん傍聴に来ていただきまして本当にありがとうございます。感謝申し上げます。  それでは、ただいまより本日の会議を開きます。  これより本日の日程に入ります。        ─────────────────────────            町 政 一 般 に 対 す る 質 問 2: ◯議長長田武志君) 日程第1 町政一般に対する質問を行います。  私の手元に質問の通告書が来ておりますので、順次質問を許可いたします。  まず初めに、アクセス入善代表質問、12番 元島正隆君。  〔12番 元島正隆君 登壇〕 3: ◯12番(元島正隆君) 皆さん、おはようございます。  3月定例議会に当たり、最大会派でありますアクセス入善を代表して町政に係る諸課題について御質問いたします。  傍聴席を見ますと、熱心に議会学習としてたくさん参加しておられるときわ学級の皆さん、大変御苦労さまでございます。毎年のことで頭の下がる思いでいっぱいであります。  今年は平成18年豪雪を超える大変な大雪でありました。私も数年ぶりに屋根の雪おろしをいたしました。皆さんも大変であったのではないでしょうか。  町当局からの報告では、除雪費が予算オーバーし追加補正を繰り返し行い、町民の足の確保に万全を尽くしたとのことでありました。朝早くから機械除雪をしていただいた関係の方々に感謝をするとともに、町が進めてきた消雪道路の整備に今後も期待するものであります。  さて、3月弥生に入ってきょうは9日であります。あの東日本大震災が起きた昨年の3月11日から間もなく1年がたとうとしております。
     昨年を振り返りますと、3月10日にこの壇上において代表質問を行い、2月に起きたニュージーランドの地震災害で、富山県人を含む多くの日本人の尊い命が犠牲になった、その被災された方々に対し哀悼の辞を述べたものであります。  翌11日、一般質問が終わり全員協議会を開催しているとき、この役場4階が大きく揺れました。この大きく揺れた地震が歴史的な東日本大震災であったのであります。  当時、東日本大震災との名称は決まっていませんでしたが、3月18日、議会最終日の討論で、私は、東北三陸沖でマグニチュード9という東北関東大震災が発生し、過去に経験のない未曾有の大災害が起こり、いまだ行方や安否がわかっていない方が数万人いるとの報道であります。一刻も早く救助されることを祈るばかりですと、1週間しかたっていない中で2度も悲しい惨事をこの壇上で哀悼の誠をささげたものであり、何とも切ない思いでありました。  千年に一度と言われるこの惨事は、まさに青天のへきれきであり、忌まわしい東日本大震災が発生するとはだれが予想したでしょうか。  日本中が揺れに揺れた3月11日、すべてのテレビ局が地震情報のみの報道。大きな津波が繰り返し繰り返し襲いかかり、地上のものすべてを飲み込み、農道を逃げ惑う車を津波が追いかけ、津波に飲まれるそのさまは、まさに慄然としたものであります。これは現実ではない、ゲームの世界ではないのかと問いただす感覚に陥ったのは私一人ではないと思います。  そして、人々が津波に目をとらえられていたとき、追い打ちをかけたのが福島原発の爆発であり、発電所の高温異常、そのために起きるメルトダウン、放射能の拡散、周辺住民への避難指示、日本はまさに今まで経験したことのない惨事であり、地獄絵図であったのであります。  津波による社会のインフラ復興は今後何十年もかかると言われ、原発に至っては百年単位という途方もない年月だと推測されます。  今こそ、戦後から立ち上がった日本人の不屈の魂を呼び起こし、日本人の底力を信じ、一刻も早い日本の復興をともに頑張ろうではありませんか。  皆さん、このように日本人の心を一つにし復興に傾注すべき今日、政治の世界に目を転じてみますと大変なる失望感であります。大事な復興時に情けないことでありますが、次々に暴露される政府機関、行政機能の不能ぶり。さらに当時の菅首相をはじめ政府の無能ぶりが最近さらにあぶり出されているのであります。  2年前からの政権交代した現在の民主党政権、統治してきたこの日本は何と情けない国になってきたのでしょうか。国会予算委員会を見れば、国難をそっちのけにした政局遊びに興じてクイズ形式の揚げ足質問を繰り出し、いじめにも似た質問には、情けないの一言であります。  今の野田政権は日本の心を揺さぶる復興増税を打ち出し、また、あたかも国民が国を悪くしたかのように、国民が責任を負うべき発言に聞こえる社会保障であります。野田総理が不退転の決意と力説する社会保障と税の一体改革。何が不退転だろうか、とんでもない話であります。国民だれしも消費税の値上げは仕方がないとあきらめている感はあるが、政治家自ら身を削る改革もすんなりと決めることができないのに、何が不退転ですか。すべての政党に幻滅感を覚えるのは国民全員の思いではないでしょうか。  このような国で、なぜ暴動が起きないのかと海外のマスコミ特派員はあきれるばかりと本国へ発信していると聞きます。何て情けないことでありましょうか。  あきれている場合ではありません。今、企業は大変な危機です。日本主要企業380社はデフレと円高により、ここ2年強で2兆2,400億円の利益変動額であります。2010年から見ると約10倍以上であります。この上消費税を上げれば、消費の低迷、流通の悪化などで景気がますます落ち込み、企業倒産、拍車がかかる海外にシフトする大手企業であります。  今、緊急課題は野田首相が言う社会保障と税の一体改革より、経済産業と社会保障の一体改革と霞が関、永田町の政治改革であります。経済の底上げは、経済産業、企業の発展なくして日本経済は成り行かないのであります、だからといってTPP参加は多くの問題があり、賛成すべきではありません。自由化を目標としつつも関税撤廃義務などの軽減を認め、実情に応じた加入要件を緩和する日中韓でのFTA協定を優先として、インドを含む周辺6カ国とFTA協定を取り入れる協議を行い、アジアのリーダーとして、先進国の貿易の核としてシフトがえしなくては日本産業の未来はないと思います。  それと同時に、世界一安全と言われる日本の食料と自給率の安定を図ることが日本農業と歴史、風土を守ることにもつながると思います。  政治家として米澤町長の考えはいかがですか、お答えいただきたいと思います。  大変前置きが長くなりました。通告従い質問いたします。  まず、新年度予算の特徴と町政執行における基本姿勢と重点施策についてであります。  新年度予算は5年ぶりの100億円台、100億6,460万円、対前年比6.7%増の大型予算となりました。ずばり米澤町政の平成24年度予算の最大コンセプトは何でありましょうか。具体的事業と骨格を述べるとともに、県下に誇る健全財政を維持できるかお答えいただきたいと思います。  昨年平成23年度からスタートした第6次新総合計画、1年を振り返って、町長が思ったとおり推移したのか。新総合計画の1年を顧み、その進捗と反省があれば教えていただきたい。  総合計画の策定が地方自治法に義務づけられて40年、計画行政の羅針盤として総合計画を行政執行の軸に据えてまいりました。  私がこの議会に初めて登壇した平成元年の基本スローガンは、「活力とうるおいに満ちた文化の町 入善」でありました。現在、第6次総合計画「扇状地に 水と幸せがあふれるまち 入善」を目指せるのか。1年を振り返ってその思いをお話しいただきたいと思います。  次に、地方負担がのしかかる北陸新幹線開業に伴う並行在来線の概要についてであります。  過日の知事会見で県内に2つの駅の新設は可能との発表がなされたばかりであります。並行在来線98.7キロ、駅数19駅に及ぶ三セク会社の運営方針と県幹事会で話し合われた経営理念を明らかにしてください。  三セクによる将来にわたる費用負担の影響は検証していますか。また、町の今後の主要な事業を進める上で足かせとはなりませんか。影響があるとすれば、その対策はいかがですか。三セクになってもサービスを今までより低下させることなく、利便性を高めることに町長の力強い交渉力が望まれますが、その具体策と決意を述べていただきたい。  次に、増便いたしました町営バス、町民の声をどう分析するかについてであります。増便してからの町民の声、反響はどうなっているのかお答えいただきたいと思います。  きょう来ておられるときわ学級の皆さん方も、のらんマイ・カーを随分使っていただいていると思いますが、いかがでしょうか。  しかし依然として、バスは空気を運んでいる、町民の要望に沿ったダイヤ編成になっていない、このような町民の声が当局にも届いているやに聞いていますが、いかがですか。業務管理する委託者からも問題山積との指摘、運行する現場担当者の意見などを参考にされ、町民に喜ばれる町営バスにいま一度考えるべきですが、いかがですか。  また、ここで思い切って黒部市、朝日町と話し合いをいたしまして、ともに住民バスを近隣病院やクリニックへの足として発想の転換が図れないかであります。図られないのであれば、空気を運んでいるわけにはいきません。デマンド方式にいち早く変えるべきと思いますが、その考えはあるかであります。  次に、雇用促進住宅取得による町営住宅行政の基本的考えと今後の構想についてであります。  雇用促進事業団が整備したこの住宅は既に四十数年経過いたしました。雇用促進住宅もその建設目的も時代とともに変化し、昨今の民間アパートが乱立する現在にあっては、さま変わりしているのが現状であります。耐震化が整備されているとはいえ、改修しなくてはならないと思いますが、その計画を示してください。  古くなった舟見、椚山、上原地区にある町営住宅と、この取得する雇用促進住宅や民間アパートとの整合性をどう見るのか。今後、町が運営する町営住宅のあり方、住宅将来構想を示すべきと思うが、その考えを問うものであります。  次に、難産の末1市2町で発足した新川地域消防広域化協議会がようやく動き出しました。新たに一体となった防災計画があるのかお聞きするものであります。  今回の広域消防、平成15年の市町合併の破局の経験に基づいて、今回町長のとられた行動と考え方は、終始一貫ぶれずに望まれたとお見受けいたします。そして、協議会会長として、見事その立ち上げを見ることができたことについて、町長の手腕に敬意を表するものであります。  さあ、町長、今度は入善町の防災センターたる新消防署の整備であり、その需要は待ったなしであります。  現在の消防署は、町の施設の中でも一番耐震力が弱いものであります。毎回言い続けていますが、消防署が壊滅した状態で何の防災力でありましょうか。この整備を早急に進めなければなりません。  このセンターの建設場所は交通アクセス面などを総合的に考えた場合どこが最適地か、国道8号及びバイパス線でありましょう。住宅密集地と交通アクセスなど総合的に見るべきであります。  また、緊急自動車の通行やサイレンの吹鳴など近隣住民には受けがたい施設であるわけでありますから、住民の理解を得るためにも時間のかかる事業だと思います。  防災センターは訓練施設、住民避難施設、災害対策本部拠点施設として重要な複合施設であり、広大な敷地が求められるものと思います。町が取得している公有地があるのか、新たに求める用地が確保できるのか。今後の取り組みを問うものであります。  いま一つお聞きいたしますが、毎年行う地区防災訓練が全地区を回り終えたことにより、今年からは自主防災組織を中心に訓練するとのことですが、町が目指す地区防災訓練のあり方、何を目指すのか具体案を示してください。  また、今年4月、富山県広域消防防災センターが完成いたします。地震大国である日本で想定される災害、火災等の体験コーナーがリアルに再現され体験できる施設であります。東日本大震災を教訓に、県民すべての人が体験すべき大変重要な施設であると思います。町として住民参加の取り組みの施策はあるのか、その考えをお聞かせいただきたい。  次に、地域資源を生かした観光振興の取り組みについてであります。  北陸新幹線開業まであと2年強、東京・金沢間で片道27本の運行本数と先日国土交通省が公表いたしました。  入善町ではそのことも踏まえ「地域資源を生かした産業・観光の振興」を掲げ、新たに観光協会を発足するとの発表であります。大変時宜を得たものと評価いたしますが、その取り組みの概要を示すべきと思います。交流人口、滞在型人口の創設などどのように考えておられるのか、具体的にお話しいただきたいと思います。  入善町は舟川ダム完成を機に、夢膨らむ南部一帯の観光開発構想ができないのでしょうか。ダムの散策、負釣山、黒部川扇状地が一望できる舟見城址館、山の本陣、自然を満喫する谷江の堤など膨らむ観光資源であります。散策して疲れをいやす日帰りふれあい温泉、あすは下山芸術の森や杉沢の沢スギの散策計画にと一泊するバーデン明日など、入善町を基点として新川観光事業を生かせると思いますが、積極的な取り組みの考えはあるのかであります。  この後、たくさんの議員からも質問がありますが、ソフトエネルギー社より温泉源の取得は、ふれあい温泉や舟見寿楽苑への温泉の安定供給には欠かせないものであり、福祉の里を標榜する当町として全員賛成したところであります。しかし、ふれあい温泉とバーデン明日との温泉施設としての利活用をどう町民にPRするのかであります。  また、さきの全員協議会で示されたバーデン明日の町関与による三セクでの運営経営はだれもが心配をしているところであります。町民とのかけ橋となる施設になるように、里山に光と希望を託す町民参画型の構想を確立する力強い前向きな答弁を期待するものであります。  最後の質問であります。  合併60周年事業として、入善町偉人・名誉町民歴史展の開催の考えはないかであります。  来年は入善町が誕生して60年を迎えます。私もことし60歳を迎えます。先人を尊び60周年記念事業の構想を今年1年かけて企画する年度でもあります。ハードに流されず町民の心を打つ記念に有識者による記念事業構想委員会を立ち上げ、その構想を練ることも一案であります。当局の考えているコンセプトはあるのかお聞きかせ願いたいと思います。  私は、分県の父・米澤紋三郎をはじめとして偉人から郷土を学ぶことをキーワードにして、今年度から小中学生に郷土の偉人を啓蒙する教育元年とし、60周年には子どもたちの手によるイベントも開催できればと思いますが、いかがですか。  皆さんも御存じのように、明治9年5月、財政負担を軽減するため政府は越中富山・石川・越前を統合し、184万人という日本一の人口を誇る大石川県の誕生をさせたのであります。  しかし、地方の実態を無視したため大きな亀裂が生じ、土木費をめぐって紛争、道路改修を進める石川県側、暴れ川を抑え、人命を守るための治水工事を主張する越中側、激論を交わすも議員の数が多い石川県側には到底かなうことができず、いつも惨敗議会であったのであります。  しかし、紋三郎は25歳の若さで私財1,000万円を投じ、命がけで長い月日をかけ、命を守る治水工事を進めるには分県しかないと明治政府に訴え続け、ようやく石川県より分県したのであります。  明治政府に送ったとされる建白書を入れた紙袋が入善図書館に保管されています。その封筒には差出人は米澤紋三郎と書いてなく「大志小心堂」と書いてあります。紋三郎が若いときに幾度も使った名前であり、その意味は大胆にかつ細心の注意を払わなければ何事も達成されないという意味だそうであります。  坂本龍馬が幕政返上を訴え、国家構想を建白書にしたためた8カ条が今話題になっている橋下大阪市長が言う「船中八策」であります。紋三郎も志を立てての「大志小心堂」は共通するものであります。温厚な性格とものに対するとらえ方、目的達成までとことん粘るその姿を思い描くとき、私ところの町長の米澤さんとよく似ているのではないかと思いますが、皆さんどうでしょうか。  入善町は、この米澤紋三郎ほか名誉町民の米沢電電公社総裁、赤ひげ先生の山本医師、世界に名声をとどろかせた曼荼羅絵図の前田常作氏や柏原兵三など多士済々であります。それぞれ入善の歴史を刻んだ方々であります。  合併60周年を機に、いま一度原点に戻り、殺伐とした現代を、またふるさと入善町の心を塗りかえるような心に刻まれる記念事業にすべきと思うが、その考えはどうですか。  町長ないし当局には、明快にして理非に考えずに突進する勇気、いわゆる蛮勇を奮う決意を求め、会派アクセス入善を代表しての質問といたします。御清聴ありがとうございました。 4: ◯議長長田武志君) それでは答弁を求めます。  米澤町長。  〔町長 米澤政明君 登壇〕 5: ◯町長(米澤政明君) 皆さん、おはようございます。ときわ学級の皆さん方、本当に御苦労さまでございます。  それでは、アクセス入善を代表しての元島議員の御質問にお答えをいたします。  我が国は今、少子高齢化が進み、人口減少の局面を迎える中、東日本大震災がもたらした諸問題への対応やTPP参加交渉、社会保障と税の一体改革など、日本の将来を左右する数多くの重要課題に直面しております。とりわけ、社会保障と税の一体改革については、消費税の増税が一番の焦点とされているところであります。  この消費税率の引き上げは、増加の一途をたどる社会保障費の安定財源確保には有効な手段かもしれませんが、増税というのはあらゆる政策を尽くした最後の手段と考えており、今回の安易な増税案については疑問を持つものであります。  政府に対しては、税金をどう上げるかという議論ではなく、産業基盤の強化や消費意欲の高揚を図るなど、いかに税収を上げるかという点で、もっと深い議論を交わしていっていただきたいと切に願うものであります。  また、TPPあるいはFTAにつきましては、それぞれ功罪があるものと考えますが、産業の進展や食料自給率の向上など、いわゆる日本の国益を優先とした議論を行い、参加の是非を決定すべきものと思うものであります。  さて、今年度は入善町の向こう10年間の指針を示す第6次入善町総合計画をスタートさせた年であります。新総合計画では、10年後の将来像を「扇状地に 水と幸せがあふれるまち 入善」、サブタイトルを「人のきずなで未来へつなぐ」として、人と人との縁、地域と人とのきずなを大切にしたまちづくりを目指したところであります。  今年度の予算につきましては、この新総合計画の初年度の予算となることから、新しい10年の基盤づくりの予算と位置づけ、新たな10年の第一歩を着実に踏み出すための事業に重点化を図ったところであります。  主な重点施策につきましては、町営バスの増車、運行拡充事業をはじめ、新たなコミュニティ施設の建設に向けた旧舟見中学校の取り壊し、跡地造成事業、中学校3年生までの医療費を無料化する医療費助成拡充事業、LED防犯灯設置推進事業、住まい・まちづくり計画策定事業などを予算化し、いずれも着実に実施してきたところであります。  事業を推進する中で、新たな課題や変更が生じたものについては、事業内容や財源を検証し、補正予算での対応、あるいは新年度予算に計上するなどして施策の推進を図ってきたところであり、新総合計画のスタートは順調に切れたものと思っております。  次に、新年度予算における重点事業と健全財政の堅持について申し上げます。  平成24年度予算は、総合計画に掲げる将来像の実現に向け、未来のまちづくりに不可欠な要素である地域力の向上・強化に重点を置いた「地域力向上予算」として編成したところであります。  一般会計の総額といたしましては、100億6,460万円とし、前年度当初予算と比較して6.7%の増、平成19年度以来5年ぶりに100億円の大台に乗る大型予算といたしました。  主な事業としましては、地域コミュニティ活動の拠点となる施設整備として、舟見地区コミュニティセンターの建設や野中地区コミュニティセンター建設に向けた実施設計に着手するほか、地域活動の促進などを図る地区振興補助金の拡充、空き家などの流動化支援とあわせ、家族との同居あるいは近居を支援する住まい・まちづくり推進事業補助金の創設、年間3万人以上の利用がある青野自然公園パークゴルフ場のコース増設、東日本大震災を受け、多くの町民から要望のあった海抜表示看板の設置、子育て支援として、上原・青木地区の統合保育所建設に向けた用地の取得・造成事業など、ハード・ソフトともに数多くの事業を計上いたしました。  この財源といたしましては、歳入の柱である町税において、税制改革の影響などから4年ぶりに増額を見込んだほか、町税に次ぐ財源の地方交付税と実質交付税である臨時財政対策債を合わせた額も、地方財政計画などから試算して増額を見込んだところであります。  また、国・県支出金、町債において、事業量などに応じた所要額を計上したほか、さらに財源不足を補うものとして、財政調整基金2億円、減債基金1億5,000万円の繰入金を計上しております。  なお、平成24年度末の両基金の残高見込みにつきましては、今回の3月議会で上程しております平成23年度補正予算において、財政調整基金1億円、減債基金2億円の積み増しを計上していることから、今年度末の見込みとしております45億9,000万円余りから、約5,000万円の減額となる見込みであります。  また、平成23年度からの繰越金の見込みにつきましては、予算執行時における厳しい精査や、職員一人ひとりがコスト意識を持って無理、無駄のない効率的、効果的な予算執行に努めたほか、国、県の動向を注視しながら、より有利な財源の活用を図ったことなどから、約4億円余りを見込んでいるところであり、平成24年度におきましても、総合計画計上事業の前倒しなど、弾力的な予算執行が可能であると考えております。  入善町が県内でもトップクラスの健全財政を堅持しておりますのは、こうした取り組みの積み重ねによるものであり、新年度予算の執行に当たっても、健全財政の堅持を命題とした取り組みを継続してまいる所存であります。  加えて、交付税などの依存財源に頼り過ぎることのないよう、自主財源の確保への取り組みとして、引き続き企業誘致を積極的に推進し、法人町民税や固定資産税、さらには雇用の確保による個人町民税の増収を含めた町税全体の底上げを図り、財政基盤の強化に努めてまいりますので、議員各位の御理解と御協力をよろしくお願いいたします。  次に、防災に係る御質問にお答えをいたします。  消防の広域化につきましては、昨年末に新川地域消防広域化協議会が発足し、今後、1市2町での消防業務の連携が推進されていくことになるものと考えております。  現在、協議会で策定中の広域消防運営計画において、地域に密着した消防防災活動の一翼を担う消防団や自主防災組織のあり方については、広域化された後も従来どおりそれぞれの市や町での連携体制を堅持していくこととしております。  このことから、現在、策定中の広域消防運営計画の内容も踏まえつつ、入善町の地域防災計画の改訂に取り組んでいかなければならないものと考えております。  また、新たな消防防災センターの建設につきましては、議員御指摘のとおり、現在の消防庁舎は、昭和48年竣工以来相当の年月が経過しており、耐震化もされていないのが現状であります。  災害時には、町の防災拠点として重要な施設であると十分認識をしており、町の総合計画の中で、平成24年度から基本設計に入り、整備を進めていく予定にしております。  また、建設候補地につきましては、消防防災センター建設基本構想検討会で検討しているところであります。  前回までの検討会におきまして、幾つかの候補地を挙げ、例えば幹線道路にアクセスしやすい上野地内の国道8号バイパス付近や、広域消防をにらんだ防災拠点となる運動公園周辺など、現場到着時間が現在の消防署の位置から比べて大きく変わらないことや、災害時の影響を受けにくい場所などさまざまな観点から、よりよい建設候補地を選定することとしております。  なお、施設の建設には住民の理解も必要となることから、検討会において早急に選定してまいりたいと考えておりますので、議員各位の御理解をお願いいたしまして、元島議員への答弁といたします。  なお、そのほかの質問に対する答弁は、副町長及び担当課長からさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。 6: ◯議長長田武志君) 地域資源を生かした観光振興の取り組みについて、林副町長。  〔副町長 林 榮佐雄君 登壇〕 7: ◯副町長(林 榮佐雄君) 地域資源を生かした観光振興の取り組みについての御質問にお答えいたします。  北陸新幹線の開通により、関東と北陸が約2時間で結ばれることになり、観光誘客や産業振興という面で大きな期待をしており、町でもぜひその効果を享受しなければならないと思っております。  観光を振興し、交流人口、滞在人口を増やしていくには、選んでもらえる観光地づくりが必要であり、数多くある観光資源の魅力向上、新たな観光資源の掘り起こし、ニーズに合ったメニューの提供などとともに、観光を推進する組織の強化を図っていく必要があるものと考えているところでございます。  この組織の強化につきましては、民間を中心とした全町的な組織としての観光協会を立ち上げたいと考えております。  観光協会の設立により、町を挙げての観光振興、民間の力を生かした民間主導での取り組み、県、各市町の観光協会と連携した取り組みなどを進め、さらに観光を産業として町の経済にも波及させてまいりたいと考えております。  また、観光協会の設立は、対外的にも町が観光に力を入れていることを広くアピールすることにもつながるものと思っております。
     観光資源の魅力向上、新たな観光資源の掘り起こしということにつきましても、設立する観光協会を中心として取り組んでまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。  次に、舟川ダムの完成を契機に、周辺施設とリンクした観光構想の取り組みについてお答えします。  舟見地区周辺には、今回、町が取得しました温泉施設をはじめとし、多くの観光資源がございます。また、秋には舟川ダムが完成し、それにあわせて町では、展望台や駐車場、トイレなどの整備を行い、新たな観光資源として活用を図っていきたいと考えております。  今後は、こうした多くの資源を生かして、魅力ある観光を生み出していくことが必要であると考えており、そのためには、議員が言われますように、いわゆる入善町南部の局部でなく、入善町全体あるいはにいかわ観光圏一帯の観光振興に向けて、ハード・ソフト両面からの観光開発の構想づくりが必要なものと認識しており、その実現に向けて検討を進めてまいりたいと考えております。  最後に、ふれあい温泉とバーデン明日の利活用について、町民にどのようにPRするかについてでございます。  町では、町民の健康増進や観光の振興を図るため、また、貴重な温泉源を町の財産とするため、里山温泉観光施設としてバーデン明日を取得したところでございます。  バーデン明日は、町唯一の温泉宿泊旅館であり、宿泊ができ、また食事も楽しめる施設であることから、町における観光客誘致の拠点施設と考えており、そのことを十分認識しながら運営を行ってまいりたいと考えております。  一方で、ふれあい温泉もこれまで多くの方々に利用されてきております。温泉施設が2カ所あることは、利用者が選択できることにもなりますので、各施設でそれぞれの特徴を生かした運営を行っていかなければならないと考えているところでございます。  温泉に入ることは、疲労回復や病気の予防効果、さらに病気後の療養、あるいは美容などに効果があると言われております。  町としましては、バーデン明日及びふれあい温泉をより多くの町民に利用していただくことにより、町の観光振興、町民の健康増進につなげたいと考えておりますので、御理解賜りますようよろしくお願いいたします。 8: ◯議長長田武志君) 消防広域化と自主防災組織のあり方、合併60周年事業について、草島総務課長。  〔総務課長 草島隆良君 登壇〕 9: ◯総務課長草島隆良君) それでは、元島議員御質問の防災訓練に関してお答えいたします。  昨年まで、小学校単位で行っていた従来の防災訓練につきましては、今後は、数年に1回の単位で行うこととし、新年度からは、自主防災組織を中心に、それぞれの地域の実情に合った訓練や講習会の内容など自ら考えていただきまして、実践していきたいと考えております。  今後も防災訓練に関しましては、年間を通じた活動が必要であり、出前講座や県の自主防災アドバイザー制度、補助金制度の活用を提案するなど、さまざまな形で支援してまいりたいと考えております。  また、ことし4月に開設いたします県の広域消防防災センターにおいて、体験型施設「四季防災館」が整備され、さまざまな災害の体験コーナーが設置されることになります。地震や火災などの災害について無料で体験しながら学ぶことができますので、これらの施設の活用も含め、住民の皆様には日ごろから防災に関しての意識や知識を高めていただきたいと考えております。  続きまして、入善町合併60周年事業についてお答えいたします。  御存じのように入善町は、平成25年10月1日に合併60周年を迎えます。町では合併60周年を記念いたしまして、平成25年度に記念式典や記念要覧の作成、記念事業などを実施したいと考えております。  具体的な内容につきましては、先月、庁内に合併60周年記念事業準備委員会を立ち上げまして、今後、その実施に向けて検討、準備を進めていくことにしております。  さて、議員御提案の入善町名誉町民歴史展についてでございますが、現在、入善町には名誉町民の方が5人おいでになられます。名誉町民の方々は、それぞれ学術文化や産業経済などの分野で御活躍され、公共の福祉にも大きく貢献されるなど、入善町の発展にはかけがえのない方々であり、郷土の誇りでもあります。  残念ながら、5人のうち既に4人の方が鬼籍に入っておいでですが、入善町合併60年を振り返る上で、名誉町民の方々の町に寄与されました功績を改めて顕彰し、名誉町民の方々の足跡を風化させることなく、次の世代に語り継いでいくことも必要ではないかと考えております。  いずれにいたしましても、現在、全庁職員からの合併60周年記念事業に関する提案を取りまとめているところであり、今後、議員からの御提案も十分考慮してまいりたいと考えておりますので、御理解をお願いいたします。  以上で答弁といたします。 10: ◯議長長田武志君) 並行在来線、町営バスについて、梅津企画財政課長。  〔企画財政課長 梅津将敬君 登壇〕 11: ◯企画財政課長梅津将敬君) 元島議員の御質問のうち、並行在来線の将来財政負担と町営バスについてお答えさせていただきます。  並行在来線につきましては、本年の1月23日に開催されました富山県並行在来線対策協議会におきまして、経営計画概要の第1次案が協議されたところであります。  三セク会社の経営理念につきましては、将来にわたる県民の通勤通学等の交通手段の確保を基本として、1つ目には、安全性の確保を最優先とし、利用実態に即した利便性の確保を図る。2つ目には、組織の簡素化、業務の効率化を図り健全経営を目指す。3つ目には、県内公共交通機関の結節拠点としての活用を図り、地域振興と住民福祉の向上を目指すとしているところであります。  また、三セク会社への費用負担につきましては、初期投資への出資と開業後の計画的な投資や運賃の値上げを抑制するために、仮称である経営安定基金への拠出があります。  まず、出資の比率につきましては、先行事例を参考に県が63%、市町村が27%、民間が10%となっております。  市町村全体に占める入善町の比率につきましては2.4%となっており、来年度予算につきまして、三セク会社の準備会社への出資金として1,000万円を計上しているところであり、議員各位の慎重な審査をお願いするものであります。  平成25年度の出資につきましては、鉄道資産等の譲渡額が確定していないため、出資額はまだ決まってはいませんが、出資額が少しでも小さくなるよう、県とともにJR西日本などに対し、無償譲渡もしくは極力低額譲渡となるよう働きかけてまいりたいと考えております。  また、基金につきましては、新幹線開業に伴い固定資産税が増収となる市と町がその純増分を拠出し、基金の一部の1億円については、非沿線の市町村も含め全市町村で負担し、さらに残りを県が拠出することとしており、町の出資額につきましては、現在まだ不明なところであります。  これらの負担につきましては、決して小さな負担というわけではありませんが、県や他の市町村、民間とともに、地域の鉄道を守ることは重要なことであると考えており、そのための負担とすれば必要にして最小限のものと認識しておりますので、御理解を賜りますようお願いいたします。  次に、三セク会社の将来計画につきましては、開業10年後には20%、20年後には35%利用者が減少するという将来需要予測に基づいた運行計画、経営収支見込みとなっており、入善町も含めた県全体の将来人口や利用動向を見込んだ経営計画となっているものと考えております。  次に、快速列車につきましては、通勤通学の利便性の確保や、車を運転できない方の新幹線への乗り継ぎの利便性を高めるためにも、糸魚川駅までの運行が必要であることから、昨年末に町議会とともに要望を行ったところであります。今後もその実現に向け、引き続き要望してまいりたいと考えております。  続きまして、増車した町営バスについてであります。  昨年の11月より運行の見直しを行い、3台体制として運行を開始しておりますが、利用者からは、乗りかえが必要になったので面倒であるという意見をはじめ、これまでより目的地まで時間がかかるようになったなど、さまざまな御意見をいただいているところであります。  町営バスにつきましては、今後の高齢社会を支える重要な交通基盤であることから、多少の経費を負担したとしても継続すべきものと考えております。  しかしながら、その運行に際しては、最少の経費で最大の効果が得られるよう、必要に応じて見直しを行うことも重要なことであります。そのためには、町民や利用者の声や、バスの乗務員の意見に対し十分に耳を傾け、なるべく早い時期に見直しを検討するとともに、議員御提案のデマンド方式も含めた先進事例の調査研究を行いながら、町民の要望と町の財政負担とのバランスがとれた適正な運行体制としていきたいというふうに考えております。  また、近隣市町との連携した広域運行につきましては、今後は必要になってくるものと考えておりますが、民営バスのない交通空白地域で運行が認められている町営バスと、民営バスとの路線の重複といった解決すべき課題もあり、早急な広域運行は難しいものと考えております。  そのため、新川広域圏やさまざまな機会をとらえて話し合いを行うなど、町営バスの広域運行などについて協議してまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りますようお願い申し上げ、答弁とさせていただきます。 12: ◯議長長田武志君) 最後に、町営住宅について、大角建設下水道課長。  〔建設下水道課長 大角秀雄君 登壇〕 13: ◯建設下水道課長大角秀雄君) 元島議員御質問の雇用促進住宅取得による町営住宅の基本的な考え、さらに今後の構想についてお答えいたします。  今年度、実施しております入善町住まい・まちづくり計画の策定においては、住宅・住環境を取り巻くさまざまな角度、視点から検討しており、入善町における住宅施策の基本理念に「備えを持って支えあい、安心して住み続けられる居住環境を目指して」としております。  町営住宅の基本的な考えと構想につきましては、入居者の公募と応募の実績と状況などから、10年後の町営住宅の目標整備戸数は、現在の戸数を5戸上回る268戸としており、町営住宅の建てかえを含む整備方針と、雇用促進住宅入善宿舎の活用方針について検討してまいりました。  雇用促進住宅入善宿舎につきましては、耐震改修も実施済みであることから、貴重な住宅ストックとして、まちなか居住促進、定住促進など新たな目的を持つ町営住宅として再生整備することが有効であるとしているところであります。  浴室やトイレなどの水回りについては、若干の改修工事が必要であると考えておりますが、活用の方向としましては、1階から3階までの47戸については一般の公営住宅、4階から5階の32戸については、若者を中心とした町独自の町営住宅とすることで検討しております。  一方、政策空き家を実施している上原住宅は、59戸の規模でありますが、そのうち47戸については、雇用促進住宅への整備移転、残りの12戸につきましては、東町住宅の拡充整備の方向で考えております。  移転整備後における上原住宅の敷地約1ヘクタール(1万平方メートル)でありますが、市街地にも近く、まとまった面積規模であることから、まちづくり全体の観点による有効な土地利用を検討する必要があると考えております。  また、老朽化が進む舟見住宅及び新椚山住宅においては、5戸の追加整備を予定し、現地や周辺の土地利用状況を踏まえ、周辺での建てかえ整備の方向で検討してまいります。  その他、東町住宅や駅南住宅につきましては、必要に応じた長寿命化対策を実施する計画であります。  さらに、町内の民間アパートの活用につきましても、現状と動向について調査検討しており、一時期、アパート建設が相次いだものの、近年の雇用形態や社会情勢などの変化により、ここ数年は落ちつきを見せており、住宅ストックとしての空き部屋は少ない状況にあるようです。  今後の住宅整備につきましては、今年度策定しております入善町住まい・まちづくり計画をもとに、社会資本整備総合交付金を活用しながら、町の重要課題であります人口増対策や若者世帯定住促進に向け、積極的な整備を進めてまいりたいと考えておりますので、御理解と御協力をお願いいたしまして、答弁とさせていただきます。 14: ◯議長長田武志君) それでは再質問を求めますけれども、元島議員に申し上げますが、残り時間が少なくなっておりますので、簡潔に時間内でお願いいたします。  12番 元島正隆君。 15: ◯12番(元島正隆君) どうもありがとうございます。質問がたくさんあったとともに細心を払っての答弁、ありがとうございました。まだまだ再質問がありますけれども、また委員会等で議論させていただきたいと思います。  ただ5分ありますから、代表質問に教育関係が一つもなかったのではないかというような御指摘もあるかと思いますが、私はいつも小学校、中学校の運動会に行きますと、大変応援合戦のすばらしいものがあります。そしてそれを行っている子どもたちは、何日も何カ月もかけてこの目標に向かって頑張っている。その姿というものは、一生忘れることのできない貴重な思い出だろうと思っております。  こういった中に来年60周年という節目を迎えるわけでありまして、先ほど御質問したように、私たちのこの入善の歴史を変えた、また入善に関して大変貢献をいただいたいろんな方々を題材とした子どもたちのこの60周年に向けた記念式典にいろいろ参画できるというイベントを自分たちの手によって、そういった偉人展、これは入善町ばかりではなく、富山県のいろんな方々の偉人展でもよろしいですけれども、そういったものを今から考えて、将来私はこんな人になってみたい、そしてこんな入善町をつくってみたい、そんな人間になってみたいという、そういったイベントを企画できるようなことをひとつ考えていくべきではないかなと思いますが、教育長の強いリーダーシップを持って、何かそういった考え方がないかどうかお聞きしたいと思いますけれども、どうでしょうか。 16: ◯議長長田武志君) 滝本教育長。 17: ◯教育長滝本恒平君) それではお答えいたします。  実は、昨年の4月から町長も申しましたように、第6次の総合計画がスタートいたしまして、ちょうど10年たちますと、今の中学生はそれこそ立派な社会人として活躍しておるわけであります。今中学1年生、2年生に対しまして、実は先日、入善中学の1年生、2年生で、企画課の田中係長が出向きまして、この第6次の総合計画についてお話をしていただいたところであります。  といいますのは、今の中学生の段階から、入善町の総合計画「扇状地に 水と幸せがあふれるまち 入善」という基本構想を勉強することによって、自分たちが社会に出たときに検証する十分な人間に成長していると思います。  ですから、60周年という一つの節目を迎えることも今の勉強の一つであろうと思いますし、また小学校の総合的な学習の時間を利用して、郷土の偉人といったことについて勉強することも、郷土愛を育む大事なことだろうと思いますので、ぜひそういった部分も教育活動の中に取り入れて学習してまいりたいと思います。御協力またよろしくお願いしたいと思います。 18: ◯議長長田武志君) 次に、日本共産党代表質問、14番 九里郁子君。  〔14番 九里郁子君 登壇〕 19: ◯14番(九里郁子君) おはようございます。  私は日本共産党を代表して質問いたします。  ことしの冬は大変な豪雪に悩まされましたが、ようやく春の日差しが感じられるようになり、皆さんもほっとしておられることと思います。  それでは、質問の第1は、地域防災計画についてであります。  昨年3月11日の東日本大震災からもう1年になろうとしております。一日も早い復興を願うものであります。  さて、この2月21日の県防災会議の地域防災計画見直し中間報告では、地震・津波対策の拡充など大きく変更されました。これまでの県の地域防災計画では、調査対象を呉羽山断層帯の地震だけでありました。私どもは、越中宮崎・糸魚川の海底断層の調査の重要性を述べてきましたが、町は県にどのように働きかけてきたか。町の重点要望として国に求めるよう要求してきたところでありますが、どう取り組んできたのかお答えください。  また、県の地域防災計画の見直しの中間報告によりますと、地震・津波の調査対象に今度は新たに糸魚川沖の断層が一部動く場合、さらに複数の断層が連動する場合、能登半島沖の場合の3つが加わることになりました。  地震学者は、この海底断層がマグニチュード8クラスの地震を起こせば、10メートル超の津波を発生させる可能性を指摘し、十分な調査が必要と述べてきております。  県の見直し中間報告では、津波シミュレーション調査にとどまっております。海底断層がどうなっているかの調査はこれまでほとんどされていないと聞いております。また、海底の地形が十分把握されていないため、津波にどのように影響をするのかということも今後の課題だということも聞いております。したがって、シミュレーションはとりあえずのものと言わざるを得ません。国に海底断層の調査を求めていくことであります。  さて、この複雑な海底地形から、4年前の高波の原因についても国土交通省はわかりませんでした。国に富山湾の地形の詳しい調査を求めることは、入善町の地震・津波対策には重要なことだと考えます。海底地形の調査も国に求めていくことであります。県に対し国に海底断層調査を求めるよう要望すべきと考えるがどうか。町も重点要望として国に強く求めていくべきと思いますがどうか、お答えください。  次の質問は、格差解消・消費税増税と地域経済についてであります。  景気回復しない中、40年前のオイルショックのときのような不況と物価高になると言われております。  さて、町内のトヨタの下請企業は、働いている人たちは超多忙でへとへとなのに、単価が安いために会社はその割に利益が上がらないと聞いております。その一方で、本社ばかりがもうかる。これでは大企業と中小企業の格差は広がるばかりであります。一時は減った派遣労働者はまた少し増えておりますが、体を壊して次々とやめていくとも聞いております。町内の実態はどうか。このことをどう考えているのか、お答えください。  さて町は、行財政改革だとして正規職員を減らし、臨時職員で補っています。保育所の保育士も多くが臨時職員に置きかえられております。このことは、0歳児や1歳児、2歳児が増える中、保育現場の劣悪化を招いてきました。  こうしたことから、次の子の育児休業に入るのを機に、現在入所している上の子の退所を求められるケースが相次いでおります。これは、住民サービスの低下を招いているということであります。私ども党議員団は2月21日、米澤町長に保育士の確保について申し入れを行ったところであります。正規の保育士の確保を図り、臨時保育士の処遇改善をすることであります。また、町全体の臨時職員の処遇改善を図ることであると考えますがどうですか、お答えください。  今、働く若者の2人に1人が非正規労働者であり、年収が200万円以下の者も少なくありません。高齢者はどうでしょうか。年金は減らされ、介護保険料、後期高齢者医療保険料の負担は増えるばかりです。この2つは新年度からまた引き上げられます。  政府は、社会保障と税の一体改革だとして、消費税増税をやろうとしております。野田首相は、今月中にでもその法案を提出したいと言っております。消費税を10%にするということは、生活の1割を削れということであります。中小業者は価格に消費税分を転嫁できないと言っております。消費税増税は、暮らしを一層圧迫し、地域経済を疲弊させ、町の税収、財政にも影響することになります。この間の地域経済の落ち込み、町財政の実態がそのことを示しております。消費税導入以前、バブル以前の町財政と今年度予算と比較してみれば、もっとはっきりいたします。  消費税の一部が地方消費税交付金となって町の財源に充てられてはいます。しかし、その分、国から入善町に来る負担金、補助金は減らされております。今日、国から入善町に来る金は、減っても増えてはおりません。それは地方交付税においても同じことであります。地方交付税の原資となっている所得税、法人税、酒税の国税三税から、所得税、法人税、酒税に消費税とたばこ税が加わって国税五税となっておりますが、パイそのものは変わっておりません。それは、所得税と法人税で年収数億円の富裕層の大減税、大企業の法人税大減税が行われてきたからであります。むしろ町税は落ち込み、町財政が圧迫されています。社会保障の財源は、消費税率の引き上げでなく、人も企業も力のある者に応分の負担を求めるのは当然ではありませんか。町もそのことを政府に言っていくべきだと思いますが、町長の認識をお聞かせください。  質問の3点目は並行在来線についてであります。  並行在来線は2014年度末にJR経営から切り離され、富山県が責任を持つ第三セクター会社が経営することになります。平成14年度末の北陸新幹線開業後、現在、入善駅停車のJR特急9本が全部なくなります。これまでJR特急のかわりに金沢発・新潟行きの快速列車を走らせるよう私どもは訴えてきました。  さて、県の並行在来線対策協議会の第1次案では、快速については金沢・県東部間、こういうふうな運行を検討するとなっております。県東部を糸魚川駅までとするよう強く働きかけるべきと訴えてまいりました。  町議会は12月定例会で、「金沢・糸魚川間での快速列車の運行を求める意見書」を全会一致で採択し、富山県をはじめ新潟県、石川県の各知事、国土交通省など関係機関に送り要望いたしました。また、12月末には、米澤町長と長田町議会議長連名で、石井富山県知事に同趣旨の要望書を提出いたしました。この要望を実現させるために、今後どう取り組むのかを聞かせてください。  糸魚川市議会は糸魚川駅から新潟駅まで特急「北越」を走らせるよう求めておりますが、町も必要とは考えないのか、お答えください。  かつて入善町は、町民挙げて在来線を守る運動に取り組んでまいりました。当時の県は、新幹線建設促進のためにと入善町に協力を求め、町は4つの条件を付してそれを受け入れました。その中で、現在の入善駅裏に乗降口の設置を要望しておりました。駅裏にも乗降口があれば、線路北側からの通勤通学者やNECやサンリッツへの通勤者の利便性も増すと思いますが、このことについてどう考えますか、お聞かせください。  12月末に町当局と町議会が知事に提出した要望書の中に、エレベーターなど昇降機の設置を求めておりますが、その見通しはどうかお答えください。  質問の最後は、舟見地域の資源を生かした地域振興についてであります。  入善町の観光振興に、バーデン明日と舟見地域の資源を結びつけた誘客を検討してはどうかということであります。舟見城址館、山の本陣、舟川ダムだけでなく、かつての宿場町を売り出せないかということであります。舟見が宿場に定められ、本陣が置かれました。今は本陣の跡はありませんが、例えば塀の一部の再現とか、ちょうちんで本陣の跡を表現するとか、また、今残っている枡形もカラーブロックなどで整備するなど考えてはどうでしょうか。  バーデン明日の利用者が舟見地区を散策し、歴史や文化に触れ、地域の特産物を買うなど、まちおこしにつながることを地域の人たちと考えてはどうかということであります。お答えをいただきたいと思います。 20: ◯議長長田武志君) それでは、答弁を求めます。  米澤町長。  〔町長 米澤政明君 登壇〕 21: ◯町長(米澤政明君) 日本共産党を代表しての九里議員の御質問にお答えをいたします。  まず、格差解消についてであります。
     町内の製造業は、平成20年のリーマンショックの影響で、生産の縮小により、一時期、派遣労働者等が大幅に減少しておりましたが、その後、生産が回復する中で、少しずつではありますが、派遣労働者も増えてきております。  しかしながら、ここに来て、東日本大震災や円高などの影響により、企業においては、今後の生産量の見込みが非常に不透明な状況となっており、雇用についても流動的なものがあると思っております。  製造業においては、このように生産量の増減があることから、生産に係る人員の調整として、派遣労働者等による人員の確保が行われているのが現状であります。  雇用に関しましては、町では、事あるごとに各企業に対し、非正規社員の正社員化や雇用を増やしていただくことをお願いをしております。また各企業には、厳しい中においても、雇用増や正社員化に向けた努力をしていただいているところでございます。  しかしながら、一方において、ある製造業が従業員を募集したところ、なかなか人が集まらないという話も聞いており、雇用というのはなかなか難しい問題だと感じておるところであります。  いずれにしましても、雇用の安定は働く人たちの生活の基盤に不可欠でありますので、町では今後とも働く場の確保など、雇用対策に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。  次に、消費税増税による暮らしと地域経済についてお答えをいたします。  国の大きな課題の一つである社会保障・税一体改革、消費税増税については、議員御指摘のとおり、単純な消費税増税は格差社会の格差をさらに広げてしまう弊害があるとの認識を持っております。  政府は、2月17日に「社会保障・税の一体改革の大綱」を閣議決定したところであり、消費税は2段階で平成27年10月に10%に引き上げるとしております。  消費税は、だれでも同じ税率ということで、中・低所得者層には税負担が重くなり、高所得者層には税負担が軽くなるという逆進性の問題があり、この問題に対しまして、負担軽減を考えた給付付き税額控除等、再配分に関する総合的な施策を導入するとしております。  また、社会保障改革では、新しい年金制度の創設を、政治・行政改革では、議員定数削減や公務員総人件費削減などを実施する内容となっております。  ただ、経済や景気の現状を見たときに、デフレ状態が続く中、また地域経済や中小企業においては、いまだ景気の回復が実感できない状況の中で、消費税率が引き上げとなれば、一般消費者に与える影響は大きなものとなり、景気の悪化がますます深刻なものになるのではないかと大変心配をするところであります。  いずれにいたしましても、経済・雇用状況が依然として厳しい中、町民の生活があってこそと考えておりますので、消費税増税については、町民の暮らしや地域経済に大きな影響を及ぼすことのないよう、経済動向を踏まえつつ国民に丁寧な説明をし、理解していただくことが前提であると思いますので、今後、国会において十分議論を尽くしていただきたいと考えております。  以上をもちまして、九里議員の答弁といたします。  なお、そのほかの質問に対する答弁は、副町長及び担当課長からさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。 22: ◯議長長田武志君) 次に、舟見地域の資源を生かした地域振興について、林副町長。  〔副町長 林 榮佐雄君 登壇〕 23: ◯副町長(林 榮佐雄君) 九里議員の舟見地域の資源を生かした地域振興についての御質問にお答えいたします。  舟見地区には、議員が言われましたように豊かな自然や観光資源が多くあります。加えて、秋には舟川ダムが完成しますので、町で展望台や駐車場、トイレなどの整備を行い、新たな観光資源として活用していきたいと考えているところでございます。  バーデン明日は、このように観光資源に恵まれた地に立地しており、町でも、バーデン明日の運営には、この観光資源と結びつけた誘客が重要であると考えているところでございます。  宿場町を売り出せないかということについてでございますが、舟見地区はかつて宿場町として栄えた地域であり、歴史や文化あふれる地域でございます。  最近の観光は、従来の名所・旧跡をめぐる物見遊山的な観光から、その土地ならではの歴史や生活、食文化に触れることのできる体験型・交流型観光の需要が高まってきており、町唯一の温泉観光施設であるバーデン明日を拠点として、こうした体験型・交流型観光を進めていくことも、今後は大変重要であり、必要であると考えているところでございます。  舟見地区の歴史や文化につきましては、あるがままの自然の状態で観光客に見ていただくことも一つの方法かと思っておりますが、全国には、かつての町並みを再現、整備するなどして、多くの観光客でにぎわっているところもございます。  舟見地区においても、そうした歴史的な町並みの再現ということになれば、多くの来訪者が期待できるということもあろうかと思います。  しかしながら、単なるハード整備だけでなく、そこを訪れる魅力、例えばストーリーづけや受け入れるための体制づくりなどにおいても、相当なものが必要であるものと考えておるところでございます。  また、ハード整備を行う上でも、個人の財産という点もあることから、事業主体や財源の問題、地元の皆さんの意向や熱意なども重要なものと考えておるところでございます。  町といたしましては、観光振興、地域の活性化という観点からも、今後、提案のあったことも十分検討していかなければならないものと考えておりますので、よろしくお願いするところでございます。  以上でございます。 24: ◯議長長田武志君) 次に、保育士の確保と臨時職員の待遇改善並びに地域防災計画について、草島総務課長。  〔総務課長 草島隆良君 登壇〕 25: ◯総務課長草島隆良君) 九里議員の質問のうち、まず正規保育士の確保と臨時保育士を含めた臨時職員の待遇改善についての御質問にお答えいたします。  町では、平成16年度を行革元年と位置づけ、住民サービスを低下させることなく、これまで以上の行政運営を目指し、行財政改革に取り組んできたところであります。  その中でも、職員数の適正化につきましては、第3次入善町職員定員管理計画に基づき行われ、平成16年度の301人を起点に、5年後の平成21年度には、目標値としていた264人を4人下回る260人となったところであります。  また、本年度当初における職員数は249人であり、この2年間でさらに11人の減となっております。  一方、本年度当初における臨時職員数は150人となっており、平成16年度当初における臨時職員数128人と比較いたしまして、21人増えているのが現状であります。  本庁では職員全体で145人のうち正規職員117人で、臨時職員は28人であります。保育士につきましては、全体で115人のうち正規職員は63人で、臨時職員は52人であります。また、調理師においては全体で52人のうち正規職員は19人で、臨時職員は33人となっており、学校などその他出先及び施設においては、全体で87人のうち正規職員は50人で、臨時職員は37人となっております。  行財政改革を推進するに当たりまして、本庁においては、行政組織について課の統廃合を進め、より大くくりの組織に再編することによって縦割り行政を改めるなど、住民サービスの向上や組織のスリム化などを行ってまいりました。  一方、保育所や学校給食の運営見直しについても、保育所の統合や共同調理方式など、さまざまな角度から検討が重ねられたところであり、特に生み育てやすい環境づくりのための保育サービスの充実や、食の安全・安心、食育の推進といった住民ニーズの多様化に対し、住民の要望を的確にとらえ、即時対応するために、随時、臨時職員を雇用する中で、これらの課題に取り組んでいるところであります。  議員御指摘の臨時職員の賃金の現状につきましては、本庁事務補助や施設等管理員に適用される日額単価を基本としておりますが、乳幼児や児童生徒といった次世代の育成を担う保育所や学校においては、安全・衛生面の確保が基本的かつ重要であることから、臨時保育士及び臨時調理師の賃金につきましては、経験年数などを考慮した割り増しを行っているところであります。  また、これら賃金の改善につきましては、定期的に発表される最低賃金の改定や近隣市町の状況などを踏まえながら、人員確保も勘案し適宜対応しているところであります。  しかしながら、近年、県内どこの市町村においても保育士不足が深刻化していると聞いており、入善町においても同様であり、保育士の確保に苦労している状況であります。  その対応の一つといたしまして、フルタイムで勤務する臨時保育士につきましては、月給制及び一時金支給を今年度当初から導入いたしまして、保育士確保の一環ともなるよう待遇改善を行いました。  また、本年度の保育士職員追加募集におきましても、資格要件の一つである年齢制限を大きく緩和した上で、臨時保育士を対象に選考試験を実施し、4人の採用内定を行ったところでもあります。  このように、町といたしましては、必要な正規・臨時保育士の確保に策を講じるなど、今後も努力を重ねてまいりますとともに、臨時職員全体の待遇改善につきましても、十分に配意してまいりたいと考えておりますので、御理解のほどよろしくお願いいたします。  次に、地域防災計画についての御質問にお答えいたします。  現在、富山県の地域防災計画の見直しが行われておりますが、その中間報告によりますと、津波対策については、災害時の被害を最小化する「減災」の考え方を防災の基本方針とした各種対策を推進していく考えを示しております。  議員御指摘の宮崎・糸魚川沖海底断層や魚津断層帯の調査研究につきましては、県と市町村の防災担当課長会議などさまざまな機会をとらえ、以前から県に申し入れを行ってきたところであります。  今年度富山県において、県内沿岸地域の津波被害シミュレーション調査が実施されたところであり、3月下旬にはその結果が公表される予定であると聞いております。  この調査内容につきましては、呉羽山断層帯の地震に加えて、能登半島沖地震や糸魚川沖地震が対象となっております。  しかしながら、能登半島沖地震や議員御指摘の糸魚川沖地震については断層調査が未実施であり、断層面が滑り動く距離であるすべり量の実測値が確認されていないため、断層面の面積等により算定される標準算式による値を採用し、シミュレーションされているのが現状であります。  このことから、今後、より正確なデータを得た上で、津波対策など住民の安全を図っていくことが必要であると考えており、引き続き断層調査研究につきましては、さまざまな機会を通じ、国並びに県に要望してまいりたいと思っております。  今後、これらの調査研究の結果や新たな情報がありましたら、町民の皆様に開示するとともに、その都度、町の地域防災計画などにも反映させてまいりたいと考えております。  以上で答弁といたします。 26: ◯議長長田武志君) それでは、九里議員の最後の答弁となります。  並行在来線について、梅津企画財政課長。  〔企画財政課長 梅津将敬君 登壇〕 27: ◯企画財政課長梅津将敬君) 九里議員の並行在来線についての御質問にお答えさせていただきます。  本年の1月23日に開催されました富山県並行在来線対策協議会におきまして、並行在来線を運行する三セク会社の経営計画概要の第1次案が示されたところであります。この経営計画概要の第1次案には、経営理念や経営主体、三セク会社の設立時期、経営区間など、経営の基本事項をはじめとして需要予測や運行計画、さらには収支見込み、運営経費見込みなどについて記載されているところであり、今後の経営のあり方を示すものであると思っております。  その中で、御質問の快速列車につきましては、新幹線や在来特急の運行見通しのほか、利用実態を踏まえて運行について検討を進めるとしているところであります。  運行する区間につきましては、「例えば」と前置きした上で、通勤通学時間帯において、県東部から金沢間の運行を検討するとしているところであり、今後、協議を重ねた上で決定がなされるものと考えております。  しかしながら、通勤通学の利便性の確保や、車を運転できない方の新幹線への乗り継ぎ利便性を高めるためにも、県東部ではなく、議員御指摘の糸魚川駅までの運行は大変重要なことであることから、町議会とともに県に対し要望を行ったところであります。  今後も引き続き要望を行うなど、町民の利便性が損なわれることのないよう、また、利便性が高まることで並行在来線の利用者の増加につながるよう、富山県や関連する新潟県など関係機関に対し働きかけてまいりたいと考えております。  次に、特急「北越」につきましては、町にとりましても、新潟市にあります国土交通省北陸地方整備局といった国関係機関等に出向いていく際には重要な足となっているところでありますが、北陸新幹線の開業により新潟駅と上越駅の間しか運行されないということになれば、乗りかえが頻繁に発生するおそれもあり、その利便性は大きく低下するものと考えられます。  このことから、糸魚川市議会の方針と同様に、「北越」を糸魚川駅と新潟駅の間で運行することは必要なことであると考えております。  また、この糸魚川市議会の方針においては、富山方面から糸魚川駅までの快速列車の運行について、富山県と十分に協議することを新潟県に求めているところでもあります。  糸魚川市と入善町は県こそ違いますが、県境付近に位置しており、並行在来線については同様の問題を抱えているものと考えており、県境をまたぐことによって利便性が低下することはあってはならないことであり、並行在来線の開業によって地域住民の交通利便性が損なわれることのないよう、これらの問題の解決に向け、富山県を通じて対応してまいりたいと考えております。  次に、駅裏の乗降口に対する御質問であります。  町は平成13年4月にJR西日本からの経営分離に同意した際に、県への同意書に添えて4つの要望を提出しておりますが、その要望の1つとして、JR入善駅北側に乗降口の設置を求めたところであります。  入善駅の北側には、NECトーキンやトッパンNEC、サンリッツなどの企業が立地しており、多くの従業員が通勤しておられますが、その一部にはJRを利用して通勤される方もおられます。  また、それらの企業を訪れるビジネスマンが入善駅におり立っているのも事実であり、入善駅北側に乗降口を設置することは、入善駅を利用してそれらの企業に通勤する、あるいは訪問する方にとって、利便性は増すものと考えております。  また、入善駅北側の住宅開発などにつながる可能性もあり、今後、並行在来線の利用者の増加についても期待できるのではないかと考えております。  しかしながら、入善駅の北側は敷地が狭く、乗降口の設置を行うには、海側のレールの移設等で用地を確保する必要があります。また、アクセス道路につきましても、周辺の工場等の配置などから整備が難しいものと考えており、乗降口の設置にはいま少し十分な検討が必要なものと考えているところであります。  次に、駅舎への昇降機の設置についてでありますが、先般、町議会議長とともに県に対し要望を行ってきたところであります。  今後、ますます高齢化が懸念されていることから、駅舎への昇降機の設置は重要なことととらえており、要望を続けるとともに、多少設置費用を町で負担しても昇降機設置については必要と考えているところであります。  今後、引き続きこれらのことを県に対し要望を行うとともに、並行在来線対策協議会などにおいて協議してまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りますようお願いいたしまして、答弁とさせていただきます。 28: ◯議長長田武志君) それでは、再質問を承ります。  14番 九里郁子君。 29: ◯14番(九里郁子君) それでは、まず最初に、副町長から答弁いただきました舟見地域の資源を生かした地域振興について、少し質問させていただきたいと思います。  私は、ハード整備に金をかける必要はないと思うんですね。あるものをいかに有効に活用していくか。少しのお金でできることを、うんと地域と頭を寄せ合って相談してできないかということであります。  後ほど同僚議員が黒部川扇状地の魅力などについて強調すると思いますが、これは単に舟見の問題ではなく、黒部川扇状地に位置する入善町のさまざまな特徴、さまざまな見どころ、こうしたものをいかに生かしていくかということで、先ほどからの答弁でもありましたが、その人たちにバーデン明日に来ていただいて、その泊まった方々が舟見の自然、歴史、文化に触れていただくということをこれから少し考えてはどうかということであります。  例えば、どうでしょうか。本陣の絵図ですよね。入善町史をちょっと開いてみたんですが、その218ページに、これは越中宝鑑というんでしょうか、そこに舟見本陣の絵図が載っております。こうした絵図を大きく複写というか、コピーというかあまり色があせないようなものにできるためのこうした絵図を、町としては何らかの形で複写、コピーするということができるのかどうかということが1つ。  そしてもしできることでしたら、今、舟見消防屯所の前にこういう看板があります(写真提示)。ここに本陣があったという。本当に本陣を紹介する看板かと思うほど大変哀れな看板になっておりますが、そこの看板をきちんと整備しながら、そこにかつての舟見本陣の絵図などを張りつけて紹介すると、そうしたことはできないのかどうかということが1つです。  それから、先ほど申した入善町史の218ページの下段のところに、枡形についてこういう記述があります。「宿場としての面影をよく残しているのが、舟見町の南端、十三寺・西養寺の前で直角に折れ、さらに直角に折れて、養現寺の前に通ずる升形道路である。上街道は南北に直進して舟見宿に入らず、舟見宿の入り口で一旦直角に折れ、さらに直角に折れて舟見の町並みに入っていた」という記述があります。こういう枡形は全国でももうほとんどなくなったというのが、入善町の文化財の紹介の赤い──今度新しく書き直すそうですが、あそこにも紹介されております。ですから、この枡形の看板が出ていますけれども、イメージがわかないと思うんです。  そうしたことについても、カラーブロックがいいのか、ちょっとある人に教えてもらったんですが、粘土質の土に石灰を混ぜてずっとたたくと、コンクリートのようになるんだと。そういうのに色をつけて枡形の表現をできないかどうか。そうしたことには大した金はかからないと思いますので、そのことなどを検討してほしいということが2つ目。  そして、ちょうちんなどで本陣の跡を部分的にでもこういう工夫がありましたよということができないかと。そのちょうちんも雨風に耐えられるように、今町も街灯はLEDと言っておりますから、お金は最初はちょっと高いでしょうが、電気代もあまりかからない、そして長くもつ、こうしたLEDを使ったちょうちんで少し再現できないかと、この3つについて、舟見地域の資源を生かした地域振興についてお答えをお願いします。 30: ◯議長長田武志君) 林副町長。 31: ◯副町長(林 榮佐雄君) お答えいたします。  先ほども申し上げましたように、ハード整備だけではなく、例えば意義づけやその受け入れ体制ということで、今ほど御指摘されたことが本旨だと思っております。細部については農水商工課長に説明させますが、本陣絵図の複写等についても、先般私は宇奈月町の下立の会館に行ってきて、扇状地の絵図なりその上を見てあれだとか、舟見を見てこれはなかなかいいものだなと。それの本陣絵図の複写とか、それに類するのかなとも思っております。  また、枡形は十三寺においても千手観音というんですか、それらとも一体的なものであり、十分検討に値するものと思っております。また計画の中で検討したいと思います。なお説明あれば、課長のほうから説明させます。よろしくお願いします。 32: ◯議長長田武志君) 14番 九里郁子君。 33: ◯14番(九里郁子君) 副町長がこれから計画の中で検討したいということでありましたので、中身は大変具体的で細かいことなので、枡形LEDによるちょうちんでの本陣の一部の表現とか、舟見本陣の絵図の復元図ですね。ここに大きくしましたが、こういう絵図があるんです(提示)。これがどこで手に入るのかわかりませんが、そうしたことで、人の目に見えるような形で、あるものを生かしていくということが、これからの観光資源になるんじゃないかと思います。金をかけるだけが観光でないと思っておりますので、その辺を検討していただきたいと思います。  そうしたもので誘客を図り、舟見を散策する中で、舟見の人たちは、「あ、あそこは昔のある時代のここだよ」というのがきっと出てくると思うんですね。そうしたものを生かして、一遍にやることはできませんよ。おいおいに再現をしていくということをやって、もしも1人でも2人でも、舟見の町を散策する人がおれば、それを見た舟見の人たちが、この人たちに、私たちがとってきたゼンマイやワラビを売ることができないかなとか、春先になれば、フキノトウなど売れないかなとか、そんな形での地域の資源を生かしたまちおこしにならないかということなどを私は考えているわけですので、そうしたことも踏まえまして、どうぞ御検討をいただけたらというふうに思っております。  それから、地域防災計画についてであります。  町は積極的に県などに要望しておられるということを聞きまして、これからも県はようやく糸魚川沖断層の調査──調査はやらないですね。シミュレーションにすぎませんが、ぜひ県と連携して、国にさらに強く糸魚川沖の断層の調査、地形の調査を含めて、求めていく条件が整ったのではないかと私は思いますが、課長どうでしょうか。 34: ◯議長長田武志君) 草島総務課長。 35: ◯総務課長草島隆良君) 今のシミュレーション、調査につきましては、基本的には富山大学さんに委託しながら、いろいろと調査研究しているというふうに聞いております。こういったものにつきましては、いきなり1から10までが十分調査できるものではないというふうに理解しておりますので、やっぱり段階を踏まえて、一つ一つこちらのほうでは確認しながらということも含めて要望していくという形で考えております。 36: ◯議長長田武志君) 14番 九里郁子君。 37: ◯14番(九里郁子君) シミュレーションというのは、いろんな計算の中で出てくることなんだそうですよね。ですから、大事なのは、高波のときも国土交通省がいろいろやってくれたけれども、複雑な富山湾の地形からなかなか正確な原因がつかめなかったということを聞いている中で、私はやっぱり海底の地形の調査が大事だと思うんですね。  皆さんの中に、先日NHKで報道されておりましたから、見られた方もいると思いますが、あの北海道◇奥尻島◇地震で発生した津波が、はるか輪島沖に来て、輪島市が津波で大被害を受けたということがありましたよね。そのことでなぜこの輪島市にこんなひどい被害が◇奥尻島◇の地震で起きたのかという調査をやった先生が発表されておりましたけれども、それは輪島沖の地形が要因だったというふうに言っておられました。地形がそんなにこわいものかと。浅いところは緩く来る。深いところは波が早く来る。そして深いところから来たのと、浅いところでゆっくり来たのが沿岸近くで3つが合体してぐわーっと上がる、それが◇奥尻島◇地震で発生した津波による輪島市の大災害の要因だったということが今ようやくわかったということで、報道されておりました。  ですから、私はやっぱり断層の調査とあわせて富山湾の地形の調査も大変大事なんだなということを、それを見て感じましたので、ぜひ課長、地形の調査もするように県に強く述べていただきたいと思いますが、最後にいかがですか。(※「◇」印で前後を囲んである語句は発言訂正に基づき訂正済)
    38: ◯議長長田武志君) 草島総務課長。 39: ◯総務課長草島隆良君) 過去に高波という部分で芦崎地区が大被害を受けたという現実があります。その後、下新川海岸という形で、富山湾というのは全国的に見ても特有な湾の形態をなしているというところから、国土交通省黒部河川事務所のほうでも、やはりそういった部分に関して認識を新たにしたということも意見として述べられております。  そういったことを踏まえまして、県だけではなくて国のほうにも、やはりそういった国の管轄でもありますので、ぜひ国土交通省のほうにもそういった調査、調査をした後の結果等もしっかりと町に伝えていただくような、そういった形での要望、要求は当然今後もしていくというふうに思っております。  以上です。 40: ◯議長長田武志君) 14番 九里郁子君。 41: ◯14番(九里郁子君) 並行在来線の件で梅津課長に、大変積極的な答弁だったかと思うんですが、駅裏の乗降口のことですよね。確かにいろんな問題はあります。かつて東洋紡への引き込み線があったと思うんです。コンクリのあれが少し残っているわけですけれども、そうしたいろんなことを活用しながら、また、積極的に県の並行在来線の協議会のところでも発言していただきたいなということを、あわせてさらに要望を強めていただきたいということをお願いいたしまして、私の質問を終わります。そのことはおわかりだと思いますので、やめておきます。ありがとうございました。 42: ◯議長長田武志君) ここで暫時休憩いたします。  午後1時より開議いたします。  午前11時56分 休憩        ─────────────────────────  午後 1時00分 再開 43: ◯副議長(中瀬範幸君) 議長が都合により不在となりました。地方自治法第106条の定めにより、私が議長にかわり議事を進めます。  それでは、休憩前に引き続き開議いたします。  一般質問に入る前に、午前中の九里議員の代表質問の中で、十勝沖地震との発言を、奥尻島地震に訂正したい旨申し出がありましたので、訂正について御了解をお願いいたします。(※該当部分において訂正済)  それでは、町政一般に対する質問を続行いたします。  これより一般質問に移ります。  9番 大橋美椰子君。  〔9番 大橋美椰子君 登壇〕 44: ◯9番(大橋美椰子君) 東日本大震災から1年、世論調査では「復興進まず」と答えた人は81%もいます。復興や事故への取り組みで評価できることは、「自衛隊や消防隊による救助・救援活動」と答える人が圧倒的に多く、「評価できない」と答えた上位に、放射性物質の危険性や原発周辺住民への避難指示の不的確など、「原発事故関連」となっています。  地震、津波、原発事故と想定外の大災害は、1年を経ても終わりが見えず、だれもがまだ終わっていないと実感しています。被災者の皆さんの「負けない心」に被災を受けなかった私たちの支援の輪をいま一度広げたいと心するものでございます。  では、通告に従い順次質問いたします。  「入善男女共同参画プラン2007-2010」は、平成19年4月から平成23年3月までとあり、第4次男女共同参画推進プラン作成を進めていると聞いておりますので、男女共同参画型社会の形成における今年度の取り組みと課題を地域住民へどう啓発していくのかお伺いいたします。  町の男女共同参画推進条例の一つには、「男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受し、かつ、共に責任を担うこと」が記されています。  また、男女共同参画の町の基本理念の一つには、「家族構成する男女が相互の協力と社会の支援の下に、職場、学校、地域、その他の社会における活動と両立して行うことができるようにすることを旨とする」としております。超高齢化、人口減、経済の低迷、防災に強くなる地域づくり等、時代に即した男女共同参画プランの計画策定が必要です。  入善町は働く女性が多く、男女雇用機会均等法が施行されて25年、交代番や残業などで女性の勤務状況は大変厳しく、国ではワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)の進展を考え、さまざまな制度をつくり対応されてきましたが、家庭と仕事の両立、それに地域活動や介護をも抱えると、職場や夫などの協力がぜひとも必要でございます。  女性も働くことが当たり前となった今日、家庭と仕事の両立を目指し、しっかり頑張っていただくためにも、育児休暇がしっかり取れるように、また、休業を取ったからといって、上の子どもが保育所から退所させられるような町の対応であっていただきたくないものであります。そしてそれぞれの能力を生かした生きがいの持てる地域社会にするために、次の4点について町の取り組みをお聞きいたします。  男女で支え合う地域づくり、地域コミュニティーについて、炊き出しだけでなく防災での女性の役割や活躍、婦人会をはじめ女性の各種団体・グループの生かし方、新規事業富山県互いに支える社会創造事業とは何か、以上4点でございます。  次に、障がい者福祉について質問いたします。  障がいの有無にかかわらず、相互の個性の差異と多様性を尊重し、人格を認め合う共生社会の実現を目指すべく、昨年度、改正障害者自立支援法が示されました。ここでは発達障がいが障害者自立支援法の対象となることが明確化され、重度の視覚障がい者の移動支援についても、地域での暮らしを支援する観点から給付の対象となりました。また、相談支援の充実については、原則として平成24年4月1日施行とし、市町村に基幹相談支援センターを設置し、自立支援協議会の法律上位置づけとし、相談支援体制の強化を図るよう示されました。  それを受けて、昨年8月に2市2町で新川地域自立支援協議会が設立され、指定相談支援事業者には、魚津市障害者生活支援センター、新川むつみ園、サポート新川の3事業所がなりました。この4月からは現在行われている通所サービスの実施主体を都道府県から市町村へ移行ということになりました。そして障がい児支援の強化では、児童福祉法を基本として身近な地域での支援を充実すると示されています。それぞれが利用される計画の作成は指定事業所ということで、町では新川むつみ園ですが、ここは18歳以上の方々の受け入れで、児童に関する制度には仕事ができないとも聞いています。  また、訪問支援の創設では、これも指定を受けたところが事業をやるとなっていますが、入善町の指定されている事業所はどこでしょうか。さらに保育士さんを巻き込んでの指導ということですので、だれでもというわけにはいきません。人材の育成が必要と考えます。  町長が提案理由説明の中で障がい者福祉について述べておられますので、すぐ4月から実施されるものと考えるのは私一人ではないと考えます。スムーズなスタートになることを求めたいと思います。  まず、サービス利用計画の作成対象者を全員に拡大するとしていますが、町でできる事業所は何カ所ですか。また、計画を策定するケアマネジャーの仕事をする人は何名いますか。現状で実施できる事業はどれですか。事業の4月スタート、歯どめがかからない事業内容を求めたいと思います。  次に、放課後等デイサービス(児童デイサービス)について、今までと変わった点はありますか。また、通所サービスの提供に積極的に取り組むと発表されていますので、その事業の内容をお示しください。  3点目、保育所訪問支援の創設については、就学前児童発達支援事業の一環としての事業であり、所属する保育士への指導も必要と聞いています。指定を受けている事業所と、どういった方が訪問指導するのか、また何名ほど必要なのか答弁を求めます。  次に、こころの健康の相談しやすい環境整備について質問いたします。  この3月は自殺者数が多いとされ、国では自殺対策強化月間となっています。警察庁が先月集計した2011年の全国自殺者数は、12月末で3万584人、交通事故死者数は4,611人の6.6倍で、1998年以降14年連続3万人を超えていると発表しております。  自殺の動機については、心を含め健康問題が最も多く、40代から上は原因の1位はがん、次に心疾患となっています。日本人の世代別死因の順位では、10代では1位が不慮の事故、2位が自殺、3位ががん、20代、30代では、自殺、がん、不慮の事故という順位です。最近では雇用を含めた経済と生活問題による原因に、若者から中高年のどの世代にも自殺が死因の上位となっており、この深刻な事態を脱する対策が自治体や教育委員会などで取り組まれています。  そして国では、自殺対策の専門家や研究者の育成、また住民が身近な人の自殺を防ぐゲートキーパー(門番)となるような体制づくりがなされています。  医療機関では家族との話し合いや精神科治療の導入、またソーシャルワークの導入と、地域の社会資源の活用による生活問題解決支援などへの措置を実施しているところもあります。医療機関が地域の保健、福祉と連動すれば効果的対策が可能になるとも言われています。  最近はいじめや虐待も過去最多と言われ、法務局が2006年から全国の小中学校の児童生徒に配布している「子どもの人権SOSミニレター」の利用も多く、いじめに関する相談が約1,500件も寄せられたとの情報もあります。法務局の職員または人権擁護委員が相談に応じる「子どもの人権110番」があります。入善町からの利用はないのでしょうか。相談者がいれば所属の教育委員会へ通知があると聞いております。入善町では、児童相談窓口が設置されており、児童虐待の相談や通告に対応できる体制が整備されています。ここには要保護児童対策地域協議会があり、関係機関との情報交換や支援内容の協議が図られると伺っています。  このようなさまざまな支援体制を利用しながら、私たちもゲートキーパー(門番)となって、特に青少年期の子どもたちの体と心の発達に手を尽くしていきたいものです。そのためにも、入善町でのスクールカウンセラー(心の専門家)やスクールソーシャルワーカー(社会福祉の専門家)の方々は、どこでいつどんな活動をし、どのような相談を受けておられるのでしょうか。児童はともかく私たちも相談できるのでしょうか。また、今年度は特別支援スタディメイトが増員されますが、この派遣事業についての活動もお答えください。  青少年の健全育成には地域の協力も必要です。保護者には監督義務があり、学校には安全配慮義務があると言われます。子どもたちの心の変化や健康へ常に配慮が必要です。また、困ったときにはそれぞれの機関へ何でも相談できる相談しやすい環境が必要です。また、教師である先生方に元気に指導していただくためにも、関係者との連携も必要と考えます。保護者、学校、教育委員会、民生児童委員や人権擁護委員などの専門部会、警察、地域が連携を密にし、事故や事件を阻止するための連携が必要と考えますので町の取り組みをお答えください。  最後の質問です。  最近、スポーツによる地域活性化とその経済効果を求める自治体が増加しているそうです。入善町も、扇状地マラソンでは昨年約1,700名の方々が、遠くは北海道をはじめ県外各地から参加されました。入浴券等だけでなく、町内の観光ができるような企画も用意していただきたい。また、平成24年度は地域資源を生かした産業、観光の振興が打ち出され、入善観光協会、仮称ですが、設立への支援もあります。さらには青野自然公園にあるパークゴルフ場も9ホール拡張され、パークゴルフツアーとして、そして里山温泉宿泊をつけた企画などを発信すれば、健康と誘客の促進にもつながると思います。  先月2月10日には、入善町が全国体力つくり優秀組織表彰で最高賞の文部科学大臣賞を受賞できました。「町民ひとり1スポーツ」をスローガンに、町民体育大会や駅伝競走大会などを開き、町民の体育振興につなげていることなどが評価されてのこと。全国自治体に入善町ここにありと宣伝できたのではないでしょうか。  平成24年度は観光のまち入善の環境が、今まで以上に随時整ってまいります。昨年6月に国ではスポーツ基本法が制定されています。それを受けての町の取り組みを求めたく、次の質問をいたします。  スポーツ基本法が制定されたとき、観光庁がスポーツ推進室を設置し、その推進連絡会議でまとめたスポーツツーリズム推進基本方針を町で取り入れ、事業の展開をしていただきたいので、この制度を示していただきたいと思います。  またここには、さまざまな事例もあるということですので、それらを参考にしていただきたいと思います。  入善町がスポーツを通じた新たな観光交流を図るため、積極的な打ち出しを求めるものであります。  以上、答弁を求めまして、質問を終わります。 45: ◯副議長(中瀬範幸君) 答弁を求めます。  米澤町長。  〔町長 米澤政明君 登壇〕 46: ◯町長(米澤政明君) それでは、大橋議員のスポーツ基本法の制定とその対応についての御質問にお答えをいたします。  昨年8月、国において昭和36年に制定されたスポーツ振興法が約50年ぶりに見直され、新たにスポーツ基本法が施行されました。法の中では、スポーツ推進の基盤となる指導者の養成、スポーツ施設の整備、学校体育の充実、国際交流・貢献の推進等が定められております。  町では、昭和49年から「町民ひとり1スポーツ」をスローガンに、総合計画や教育の重点施策の中に体育・スポーツの振興を位置づけ、生涯スポーツの推進や子どもスポーツや競技スポーツの充実などの振興に取り組んでおります。  このたび、体育や健康、食などの分野と連携した取り組みが評価され、平成23年度全国体力つくり優秀組織表彰文部科学大臣賞の受賞の栄に浴することができました。  これまでの関係各位の御尽力に対しまして感謝申し上げますとともに、今後とも関係団体と連携しながら、さらなるスポーツの振興に取り組んでまいりたいと考えております。  それでは、スポーツと観光の連携についてお答えをいたします。  スポーツは感動を生み、人々の交流を呼び起こし、異なる国や地域間の相互理解を促進することから、スポーツと観光は非常に密接な関係にあるととらえ、観光庁ではスポーツツーリズム推進基本方針を策定し、スポーツと観光との連携を目指しております。  これまでも、当町におきましては、スポーツイベントを町のPRができる絶好の機会ととらえ、スポーツと観光の連携に取り組んできたところであります。例を挙げますと、先ほども話がありましたように、県内外から毎年1,500名以上が参加する扇状地マラソン大会では、大会プログラムに町の観光マップを印刷しているほか、町内施設の利用割引券などを折り込んでおります。  また、大会当日には、参加賞としてウーケのパック御飯の配布や、入善産コシヒカリを優勝者の副賞としているほか、ブラウンラーメンなどをブースで販売するなど、町内企業の協力を得ながら町のPRを行っております。  また、町内で開催されるスポーツイベントばかりでなく、県内で開催されるスポーツイベントの活用も行っており、昨年度に開催された全国スポーツ・レクリエーション祭では、富山市のメーン会場に出展ブースを設置したほか、今年度からは、県内プロスポーツチームのホームゲームにおいて、町の特産品を販売するなどのPR活動も行っております。  さらに、今年度から町内で合宿を行う学生を対象に、費用の一部を助成する制度を設け、合宿の誘致活動も行っており、今年度は3件、延べ146名の利用があったところであります。  今後も引き続きこの制度の活用についてPRしていくほか、町が取得したバーデン明日や町内のスポーツ施設を活用した事業展開も視野に入れながら、観光と連携したスポーツ振興策について検討してまいりたいと思っております。  また、入善町は自然に恵まれており、観光につながるスポットも多くありますので、それらを活用しながら、スポーツ団体だけでなく、地域や商工、観光団体とも連携し、新たなスポーツと観光の振興について検討してまいりたいと考えておりますので、御理解のほどよろしくお願い申し上げまして、大橋議員の答弁といたします。  なお、そのほかの質問に対する答弁は、教育長及び担当課長からさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。 47: ◯副議長(中瀬範幸君) 男女共同参画について、滝本教育長。  〔教育長 滝本恒平君 登壇〕 48: ◯教育長滝本恒平君) 大橋議員の男女共同参画型社会の形成についてお答えいたします。  男女共同参画社会基本法が国で制定されてから12年が経過いたしました。町におきましても、平成8年の入善町女性プランを皮切りに、現在、第4次にゅうぜん男女共同参画プランに向け、国や県の動向を踏まえて、社会情勢の変化や町内、地域の実情など、必要に応じた計画の見直しを予定しております。  また、男女共同参画推進の実践活動の一つとして、男女共同参画フォーラムの開催のほか、各地区の男女共同推進委員が、時宜に合わせた研修会や教室の開催を継続してまいりました。  今年度は、特に、東日本大震災関連の取り組みが多く見られ、災害に備える研修会や地域の避難経路やひとり暮らし高齢者などへの対処方法、災害時の常備食品を使った料理教室など、万が一に備えた活動が行われたところであります。  近年、少子高齢化やライフスタイルの多様化により、地域コミュニティーが弱くなったと懸念されており、入善町においても婦人会や地区会などへの加入減少が見られ、危惧するところであります。  しかしながら、発生から1年を迎える東日本大震災におきましては、家族や仲間の尊い命を失った未曾有の災害からの復旧・復興の過程で、改めて家族や地域の人々とのきずなの大切さを知り、薄れつつあった人と人との関係に気づくきっかけとなりました。  入善町では、町の総合計画の将来像のサブタイトルを「人のきずなで未来へつなぐ」とし、人と人とのきずなをともに支え合い、家族や地域のきずながさらに強く結ばれることで、地域コミュニティーを維持しながら、将来にわたって町の活力が持続できるまちづくりを目指しております。  各地区の実情において違いはありますが、将来、町民一人ひとりが「入善町に住んで幸せ」「入善町が大好き」と言っていただくまちづくりを目指すために、いま一度、個々が家庭での役割、地域での役割を考えていただき、まずは、身近な地域のつながりである町内会から、いろんな場面へ積極的な社会参加をしていただくことが、今後ますます重要になるものと考えております。  地域コミュニティーの形は変化しつつも、家庭から町内会、そして地域や職場、社会へとつながる人のきずなは普遍なものと考えられ、性別の固定的意識を持たず、人との会話、コミュニケーションがスムーズに行えるよう、男女共同参画推進活動として、次年度の大きな課題として取り組みたいと考えております。  次に、防災での女性の活躍についてであります。  防災については、先ほど申しました各地区で実施する男女共同参画推進員の活動にも多く取り上げられておりますが、災害に対する備えと地域における防災においては、御存じのように各地区に自主防災会がございます。  防災会の組織につきましては、福祉、防犯、消防、区長、婦人会など、あらゆる場面に対応した指示系統がはっきり見えるようにつくられており、情報、応急、救護、誘導、給食・物資などの班編成がされ、女性の配置もなされております。  しかし、万が一発生した災害時にしっかりと対応できるかは、日ごろから防災知識を身につけ、定期的な訓練の実施が必要であり、その積み重ねの中で、自分の役割分担をしっかりと確認し、女性が担える役割、女性にしかできない役割などを話し合い、実践していくことが大切であると考えております。  次に、女性の各種団体・グループの生かし方についてであります。  現在、入善女性団体連絡会に登録している団体は、連合婦人会や男女共同参画推進友の会、婦人ボランティアなど20団体を数えます。その内容は、それぞれ多岐にわたっておりますが、女性の社会的地位の向上と福祉の増進、地域社会の発展に寄与することを目的として、日々積極的に取り組んでおられます。  先ほども申しましたが、少子高齢化、ライフスタイルの多様化から、地域コミュニティーが弱体化し、地域力の低下を危惧する声が多くなってまいりました。例えば、地区婦人会の会員減少による存続の危機や、役員のなり手不足などがあります。  時代の流れとともに現実をしっかり見つめ直すことが必要であり、相互の団体間における情報交換や趣味など、さまざまなテーマで集う少人数の新規女性グループの発掘などを通じ、幅広い年齢層の方に活躍していただけるよう情報提供や収集を図りたいと考えております。  次に、富山県互いに支える社会創造事業についてであります。  この事業は、平成23年度県の男女共同参画推進活動のうち、ともに支え合うライフスタイルの実現として、新規に創設された事業であります。この事業は、国の新しい公共支援事業交付金をもとに、県が富山県社会貢献活動促進基金を設け、平成23年度から2年間、NPO等の自主的活動を後押しし、「新しい公共」の拡大と定着を図るために実施するものであります。  「新しい公共」とは、行政だけではなく、NPO法人やボランティア団体などが、公共的なサービス等の提案及び提供者となり、福祉や教育、子育て、環境、まちづくりといった身近な分野において、共助の精神で取り組む体制や活動であります。  人材育成や関係機関との連携事業、融資にかかわる支援事業、活動基盤や寄附募集支援事業などが助成の対象事業になっております。  県事業ではありますが、女性団体の中にもありますボランティアグループも対象となりますので、女性の積極的な社会参加の機会として、町内の対象事業者へ積極的に情報提供し、要望があれば、ぜひ取り組んでいただくよう働きかけてまいりたいと思います。  以上で、大橋議員の答弁とさせていただきます。 49: ◯副議長(中瀬範幸君) 障害者福祉について、小堀健康福祉課長。  〔健康福祉課長 小堀 勇君 登壇〕 50: ◯健康福祉課長(小堀 勇君) 大橋議員の障害者福祉についての御質問にお答えいたします。  障害者自立支援法及び児童福祉法の改正に伴い、本年4月から障害者及び障害児の支援体制がさらに充実強化されることとなりました。  主な改正のうち、相談支援の充実としまして、これまで限定されていたサービス等利用計画作成の対象者が大幅に拡大されます。また、障害児支援の強化としまして、身近な地域で支援が受けられるようにするため、現行の各障害種別に分かれた障害児施設支援が障害児通所支援、障害児入所支援に再編されるとともに、障害児通所支援に係る事務が県から市町村に移行されます。さらに、障害児通所支援に放課後等デイサービス、保育所等訪問支援が新たに創設されます。
     まず、サービス等利用計画作成対象者が全員に拡大されることについては、平成26年度までの3年間で段階的に実施されるものであり、新規利用者、現行のサービス利用計画作成費の支給対象者、施設入所者を優先して拡大されます。  18歳以上の障害者のサービス等利用計画は、市町村が指定する指定特定相談支援事業者が作成することとなります。  町内では新川むつみ園の1カ所、新川圏域内ではほかに、くろべ工房、ひまわり福祉作業所、サポート新川、魚津市障害者生活支援センターの4カ所の事業者が各所在市町から指定を受ける見込みであり、現時点での町内の計画作成対象者数は150名でございます。  一方、18歳未満の障害児のサービス等利用計画は、市町村が指定する指定障害児相談支援事業者が作成することとなります。  新川圏内では、つくし学園の1カ所の事業者が魚津市から指定を受ける見込みであり、現時点での町内の計画作成対象者数は25名です。  事業所の所在地以外の市町村の障害者への相談支援も実施可能となっており、本町の利用者が他市町で指定を受けた事業者を利用することができます。また、サービス等利用計画の対象者の大幅な拡大等を踏まえ、当面、一定の質を確保しつつ、相談支援の提供体制の量的拡大を図っていくため相談支援の提供体制の整備が必要となります。これについては、現在、県が実施主体となり、相談支援従事者研修を実施しているところですが、この実施主体について、都道府県に加え、都道府県知事が指定する事業者まで拡大されることとなっております。  障害児支援の強化のうち障害児の通所支援については、これまで県が実施主体となり、医師の診断や児童相談所での専門的な見解により支給決定が行われてきたところでありますが、市町村が実施主体となることに伴い、きめ細やかな支援が行えるようになります。  障害児の通所支援のうち、新設される放課後等デイサービスは、生活能力の向上のために必要な訓練、社会との交流の促進、その他必要な支援を行うものであります。サービスの利用対象は、小中高校に就学しており、授業の終了後または休業日に支援が必要と認められた障害児です。  現行の児童デイサービスは、日常生活における基本的な動作の指導、及び集団生活への適応訓練を行うものであり、療育を目的としていたのに対し、放課後等デイサービスでは、障害児の自立を促進するとともに放課後の居場所づくりを推進することを目的としております。  このため、現行の児童デイサービスでは、サービス提供日数の上限を月14日としていましたが、放課後等デイサービスにつきましては、月20日ないし23日に拡充されます。  また、同じく新設される保育所等訪問支援は、保育所等を現在利用中、または今後利用する予定の障害児が、保育所等における集団生活の適応のための専門的な支援を必要とする場合に、保護者からの申請によりこのサービスを提供し、保育所等の安定した利用を促進させるものです。  具体的には、障害児以外の児童との集団生活への適応のための専門的な支援として、障害児本人に対する集団生活適応のための訓練等や、訪問先施設のスタッフに対する支援方法等の指導などを行います。サービスの利用対象は、保育所等に通う障害児であって、当該施設を訪問し、専門的な支援が必要と認められた障害児です。  保育所等訪問支援の実施は、障害児支援の実績があり、児童発達支援を実施する施設、事業所が担うこととなっています。新川圏域では1カ所つくし学園が指定を受ける見込みです。  訪問担当者は、障害児支援に関する相当の知識と経験があることが必要のため、障害児に対する指導経験のある児童指導員または保育士とされております。  今回の事務移行に際し、関係機関との連絡を適宜とりながら、適切に取り組んでまいりますので、よろしくお願い申し上げまして、答弁とさせていただきます。 51: ◯副議長(中瀬範幸君) こころの健康相談について、堂徳教育委員会事務局長。  〔教育委員会事務局長 堂徳春彦君 登壇〕 52: ◯教育委員会事務局長(堂徳春彦君) それでは、大橋議員御質問のこころの健康の相談しやすい環境の整備についてお答えいたします。  町では、子どもたちが安心して楽しい学校生活を送ることができるように、さまざまな学校生活や家庭生活を気軽に相談できる窓口を各学校や教育センターに設けております。  抱える問題は多種多様であり、さまざまなケースに応じて、各学校と協議しながら適所にその人材を配置しており、その中でも、議員御質問のスクールカウンセラーを小中学校に、スクールソーシャルワーカーと特別支援スタディメイトを小学校に現在配置しております。  まず、臨床心理士という精神科医に準ずる資格を有するスクールカウンセラーは、入善小学校、入善中学校、入善西中学校に配置しており、小中学校での不登校やいじめ、家庭生活などの問題について、専門的な観点から相談を受け、アドバイスを行っております。また、飯野小学校、桃李小学校には、事例に応じて教育事務所配置のスクールカウンセラーを派遣しております。  次に、スクールソーシャルワーカーの派遣につきましては、現在、入善小学校に配置されており、家庭環境や心身の健康に関する問題、いじめ、不登校などの子どもたちが抱える多様な問題について相談に乗り、社会福祉の専門知識を生かし、教職員、児童福祉関係機関、医療関係機関、家庭などとの橋渡しをして、子どもたちの置かれたさまざまな環境に対応していただいております。  どちらも対象は子どもたちだけではなく、保護者、教員からの相談に応じ、必要となればその家に赴くなど、問題の早期解決に取り組んでいただいております。また、要請があれば、未配置の学校への派遣も行っております。  特別支援スタディメイトは、小学校において通常級に在籍しているが、発達障害を含む障害が見られる児童に対し、円滑な社会生活の促進、障害の早期発見・早期支援に当たっていただいており、現在、入善・飯野・桃李小学校に各1名配置されております。新年度におきましては、事業の拡充ということで、全6小学校への配置を実施したいと考えております。  議員御指摘のとおり、子どもたちの健やかな育成のためには、関係機関も含めて、学校・家庭・地域が一体となって取り組むことが重要であると思っております。  町は学校と常に連絡をとり合い、子どもたちの登下校から学校生活、施設全般に関して安全対策を図るとともに、養育放棄や虐待などさまざまなケースに対応できる体制をとっております。  幸いにも、現在入善町ではありませんが、学校、保護者、教育委員会、警察、地域、場合によっては医師、弁護士なども必要になってくるケースも想定されます。これらの諸問題については、何よりも重症化する前に早期発見・早期対応が重要であり、教師や保護者の皆さんには、子どもたちとふれあう時間を多くとっていただき、子どもたちとのかかわりの中で、子どもの内面の状況を素早く把握し、対応することが肝要であると思っております。  また、地域との情報交換、共有も大切であります。身近では発見できないことや家庭の変化などの情報を得るためにも、民生児童委員、地域パトロール隊などの関係機関の御協力を得ながら、相互連携の確認を行っているところであります。  スクールカウンセラーなどの派遣事業につきましては、問題は多種多様、複雑化しており、それぞれの分野での専門的知識を有する人材の派遣は、子どもたち、保護者はもとより、現場の教師にとって大変必要な存在であることから、今後も町への配置の要望をするとともに、派遣時間の増を要望してまいりたいと考えております。  子どもたちが安心して充実した学校生活を送ることができるよう、これらの相談窓口を広く周知し、気軽に何でも相談できる環境を整備し、関係機関と連携し、子どもたちのこころの健康に留意してまいりたいと考えておりますので、御理解と御協力のほどをよろしくお願い申し上げます。  以上、答弁とさせていただきます。 53: ◯副議長(中瀬範幸君) 再質問を受けます。  9番 大橋美椰子君。 54: ◯9番(大橋美椰子君) 男女共同参画型社会の形成について、教育長から大変細かく説明していただきました。しかし、聞いておりましたら、女性が一人で背負ってこれを乗り切るような女性参画型社会の形成かなと皮肉って思ったんですけれども、結局一番の問題は、もちろん家庭にもありますし、それから地域社会、企業、すべてのところで女性は大変たくましく日々働いておりますが、それ以上の先ほどの地域コミュニティーから始まり、各種団体、ボランティア等一生懸命に仕事と両立させるには、そういった周りの理解とそして協力が必要なんですね。そういうことで、今度の第4次男女共同参画型の計画づくりに対して、もっと企業とか家庭とか地域社会にアピールしていただけないかなと思うんですね。  入善町では、推進員の方が2年に1回ずつ交代されますけれども、10校下、男性半分、女性半分でおられます。その方たちは研修とかいろいろなことを受けられまして、男女共同参画型社会とはこういうのかなと認識されて、そしていろんなところで少しずつ支援をしていただいております。しかし、まだまだ我が町内、我が家庭を見ましても、なかなかそこまで進んではいないように思います。  それにも増して、今は小さなお子さんがおられても夫婦ともども働かなければいけない経済情勢の中で、本当に仕事と家庭、そして子育てというのは一人では抱え込めないような状況になっております。  そういった面で、男女共同参画型の計画づくりには、そういった点をもっともっと積極的に推進していただいて、今こういうことが何%できているというような状況でなく、企業にはこういったもの、そして地域社会ではこういったことに重点を置いて、そして本当の男女共同参画型社会形成ができるようにということで進めていただきたいと思うんですが、いかがでしょうか。 55: ◯副議長(中瀬範幸君) 滝本教育長。 56: ◯教育長滝本恒平君) 中には言葉足らずの部分があったかと思いますけれども、今大橋議員もお話しなさったそのとおりでございまして、ただ、いろんな戦後の女性たちの集いを見ておりますと、やはり女性の地位向上と福祉という部分が一番の大きなテーマではなかったかと思います。  戦後六十数年を越えまして、今の女性の地位向上という部分については、ある程度クリアされてきたのではなかろうかと思います。したがいまして、今御指摘になりましたように、共同参画の部分でいかに女性としての立場、あるいは述べられた意見という部分をどう反映していくか、こういった部分が課題だというふうにしていただいておりますので、積極的にかかわっていただけば、その分また推進することができるのではないかと思いますので、これからもひとつよろしくお願いしたいと思います。 57: ◯副議長(中瀬範幸君) 9番 大橋美椰子君。 58: ◯9番(大橋美椰子君) ありがとうございます。戦前・戦後生まれは大変女性も強く、すべて忍耐と努力で乗り切ってまいりました。しかし、全部が全部とは言いませんけれども、若い方々にはなかなかそこまでの力を発揮することなく、右往左往しながら日々暮らして仕事に頑張っている姿も見えますので、ぜひともよろしくお願いいたします。  では次に、障がい者福祉のほうですが、先ほどスクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、スタディメイトのそれぞれの役割を知らせていただきました。  そこで、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカーというのは、どういった時間帯に、毎日ではないんでしょうし、一日中おられるか、そこら辺がよくわからなかったので、そういった点、少しお願いいたします。 59: ◯副議長(中瀬範幸君) 堂徳教育委員会事務局長。 60: ◯教育委員会事務局長(堂徳春彦君) 今ほどの質問でございますが、まず、スクールカウンセラーにつきましては、現在、平成23年度では先ほど話ししましたように3校に行っていただいております。時間的には4時間でありますが、週1回派遣をいただきまして、年間約32週という形で進めさせていただいております。  あとスクールソーシャルワーカーにつきましては、現在1カ所、桃李小学校になるかと思うんですが、この方も1日、半日というふうな形で派遣をさせていただいておるというところで対応しているところであります。 61: ◯副議長(中瀬範幸君) 9番 大橋美椰子君。 62: ◯9番(大橋美椰子君) ありがとうございます。  そういった時間帯、週1回と1日、半日ということで、もしそういった相談日の情報開示ができればありがたいなと思います。よろしくお願いいたします。  次に、スポーツと観光事業についてお願いいたします。  先日でしたか、黒部市が富山市と提携して、宇奈月温泉を使って観光ツアーのどうとかこうとかというニュースが載っていたかと思うんですが、そのようにスポーツを通じてスポーツと観光ツアーということで、入善には、扇状地マラソンに1,700名も来られまして、これが家族で来ておられる方もたくさんおられますね。運動公園のあそこでワゴン車を宿泊施設にしながらやっておられる方もおりますし、個人的にも来ておられますが、そういった方に入善のシャトルバスを観光バスにかえて見学するとか、いろんな発想があると思うのですが、そういったスポーツと旅行、観光の組み合わせ、そしてそれをツアーとして、どこかの旅行会社と組んで、そういったものをこれから発信していくという、それが望まれているのかなと思うんです。  本当に入善町は至るところに、私たちは地元に住んでいますので、そんなもんと思っているんですが、どこを見ても観光できるところではないかと思っておりますので、これからどんどん改善されますそういった環境に、もう少しお客さんも来て、そしてお金も落としていただけるような、そういったツアーも取り入れていただきたいなと思っております。いかがでしょうか。 63: ◯副議長(中瀬範幸君) 竹島農水商工課長。 64: ◯農水商工課長(竹島秀浩君) 今ほどのスポーツと観光ということですが、先ほどから議論が出ておりますが、スポーツも例えば見るスポーツ、行うスポーツ、支えるスポーツという定義づけで、観光庁のあれからしますと、国内の観光がどんどん尻すぼまっているということで、内需拡大をするためにスポーツ観光というものをもっと進めればどうかと。それともっと大きな話になると、オリンピックは極端な話ですが、国際大会等の誘致によって、いわゆるインバウンドといいますか、国際観光を進めていくということが観光庁の大きい方針として進められようとしておるようでございます。  それを受けまして、にいかわ観光圏のほうでも、こういったところに非常に目を向けておりまして、新しい旅行商品をこれからつくっていこうという取り組みが進んでおりますが、そういった中でもスポーツ観光というものを積極的にやっていかなくてはいけないというふうに議論をしております。  以上でございます。 65: ◯9番(大橋美椰子君) ありがとうございます。  本当に子どもたちは10代のときからしっかり運動をし、そしてまた心が健康になるような、そういった体制に私たち地域住民もかかわり合っていきたいと思っておりますし、そしてまた若い方たちが子育て、仕事、地域活動に本当に真摯に取り組める、そういった地域づくりもしていかなければいけないと思っております。  これからもまた支援に自治体の絶大なる協力をよろしくお願いしまして終わります。ありがとうございました。 66: ◯副議長(中瀬範幸君) 次に、8番 松田俊弘君。  〔8番 松田俊弘君 登壇〕 67: ◯8番(松田俊弘君) 提出議案並びに町政一般について質問いたします。  東日本大震災から1年を迎えようとしています。被災地の一日も早い復興を祈るものであります。  質問の1点目は、地域での防災、自主防災についてであります。  昨年の大震災で、地域住民の災害に対する考えは一変したと感じています。4年前、入善町では高波による被害を受けたことから、入善町の住民も、津波で自分たちの地域はどうなのか、いろいろ議論されてきています。  午前中の代表質問でも、九里議員が県の防災計画の見直しについて取り上げました。県は、津波を引き起こす可能性のある海底の断層に、宮崎沖から糸魚川に延びる海底断層や能登沖の断層を想定しています。糸魚川沖の断層約80キロメートルが動いたとき、津波に対し海抜10メートル以上の場所まで避難し、安全を確保することだと言われています。  町当局は、津波からの避難の意識づけを促すために、海抜10メートル以内の電柱などに、海抜表示付きの避難誘導板を155カ所に設置すると発表しました。これは津波対策の第一歩であります。災害対策は日々怠りなく進めていかなければなりません。  自主防災組織のあり方も検討しなければならないと思います。町はこれまで、旧校下単位での自主防災組織の編成を進めてきました。しかし、それは主に地震を想定したものでした。校下単位では津波からの避難に対応できないと考えます。町内会単位へ細分化する必要があると思いますが、答えてください。  また、今後、そうした単位での避難訓練が重要になります。それが継続的に行われるためにも、避難所でバーベキューを行うなど楽しめる内容を含んだ避難訓練を提案してはどうでしょうか。  避難用道路の確保も重要であります。海岸近くの地域住民から拡幅などが求められているところは優先的に実施すべきと思います。さらに、避難道路の除雪の見直しも求めてきましたが、住民の皆さんと協議されているのか、答えてください。  避難所での避難住民の受け入れ体制も整えていくべきであります。当局は毛布を備えていくとのことでありますけれども、非常食や発電機なども備えるべきであると思いますが、どうでしょうか。  また、火災に備えて防火水槽の設置も進めていかなければなりません。町内では、必要とされる箇所はどれだけあるのか。地域から出されている設置要望に積極的にこたえる考えはあるのか、答えてください。  質問の2点目は、大地の特性を生かした地域振興についてであります。  地域経済を守り発展させていくために、入善町の大地に根差した方策を探求することが必要だと考えます。世界でもまれな黒部川扇状地の大地の成り立ち、そこで育まれてきた歴史、文化、産業を新たな地域振興に結びつけることはできないか、これがジオパーク構想であります。検討してみてはどうですか、答えてください。  ジオパークとは、大地は学習の場であり、その内容には地形や地質、動植物、人々の歴史、伝統、文化などが含まれます。扇状地をつくった四十八ケ瀬は、かつて黒部川本流が扇状地の至るところを流れていたことを示すものですが、こうしたことに興味を持ってもらうために、黒部川の代表的な幾つかの旧河道に、その位置を示す看板などの設置はできないか、検討する考えはないか答えてください。  また、河岸段丘、いわゆる「はば」に見られる坪野遺跡は、縄文時代の中期、後期のものと言われています。NHK特集「ヒューマン なぜ人間になれたのか」では、最低150人の人が住んでいなければ集落は維持できないとしています。であるならば、扇状地のもっと広い地域に縄文人が分布していたのではないか。そこに、黒部川の大はんらんがあって坪野遺跡だけが残されたのかなど、縄文人の扇状地での暮らしぶりはどうだったのかさまざまなことが考えられます。こうしたことを研究して、扇状地を訪れる人に学んでもらい、地域振興に結びつけることはできないか。  また、日本でもまれな荘園跡のじょうべのま遺跡は平安時代のものだそうですが、その時代には、扇状地は安定し、水田農業が広がっていたのかなとも考えたりします。こうした点なども研究を深め売り出して、地域振興につなげられないか。そのためにも専門的な知識を持った学芸員を置く考えはないか、答えてください。  黒部川扇状地の特徴として、かつて海岸近くに多くの湧水池がありました。砂を巻き上げて、透き通ったわき水が出ていました。そうしたところに、かつて広く沢スギが分布していました。杉沢について私どもは何度か触れてきましたが、そこにキクザクラの新種である入善乙女キクザクラが発見され、新たな魅力が加わったと言えるのではないでしょうか。かつて広く分布していた自然の湧水池に近いビオトープを、1カ所でも杉沢の近くで復元してはどうかと考えます。ヒューム管から出てくる地下水では、ちょっと味気ない気がします。  ところで、野田首相は、TPPいわゆる環太平洋経済連携協定で、農産物なども例外にせず、すべてを交渉のテーブルにのせる構えです。米などの関税が撤廃されることになれば、入善町の農業は壊滅的な影響を受けざるを得ません。農業、漁業は数千年の歴史を持った入善町の産業です。それをTPPで壊すことは許されないと考えます。当局の認識はどうか、答えてください。  3点目は町営バスについてであります。  町は、昨年11月から町営バスを3台に増やし、試験運行を行っています。バスを増やしたことは評価できるものですが、運行ルートが大幅に変更になったことで、利用者からはかえって不便になった、何とか改善してほしいとの声が多く寄せられています。  町当局は、12月議会で運行を見直す旨の答弁をしていますが、そのためにどのように住民の意見を集めているのか。また、いつまでに、どのように見直しを進めるのか答えてください。  また、かねてから、住民の皆さんは、隣の市や町の総合病院へ行けるよう求めていることも述べてきましたが、検討する考えはないか答えてください。  最後は、通学路及び県道バイパスについてであります。  現在、椚山地区の住民の皆さんの協力で、桃李小学校から北側の県道、町道の拡幅が進められていますが、その進捗度はどうか答えてください。また、古黒部や藤原の子どもたちが利用する町道藤原長島線の拡幅も、地域住民の協力を得て進められてきました。しかし、藤原地内の入川の東の水田1枚分が手つかずの状態です。地権者も土地の提供に同意しています。この部分の拡幅及び防犯灯の設置についてどう進めるのか、答えてください。  県道入善朝日線の古黒部バイパスの建設は、住民の長年の願いでした。赤川橋のかけかえ工事も進められていますが、その進捗度はどうか答えてください。  以上が私の質問であります。 68: ◯副議長(中瀬範幸君) それでは、答弁を求めます。  米澤町長。  〔町長 米澤政明君 登壇〕 69: ◯町長(米澤政明君) 松田議員の御質問にお答えいたします。  現在、町に届出がされております自主防災組織は、旧校区単位の10の自主防災会と芦崎地区、町新屋西部の自主防災会があります。  今後は、10地区の自主防災会を中心として、より地域の結びつきが強い町内会や班単位などで地域の実情に合った防災訓練や講習会などを行っていただきたいと考えておりますが、その際には、それぞれ工夫を凝らし、楽しみながら訓練するなど、企画運営については、県の自主防災アドバイザー制度などの活用も必要であると思っております。  また、避難訓練等を行う際には、それぞれ地域内での避難路や危険な箇所について再確認を行い、日ごろから災害に備えていただきたいと考えております。  今後、地域防災計画の見直しの際には、それぞれの地域に合った防災訓練をもとに、自主防災会の御意見を取り入れさせていただき、反映させていきたいと考えております。  次に、避難所での発電機、非常食の備蓄についてであります。  東日本大震災後に行った宮城県大崎市のアンケートでは、震災で役に立った資機材として発電機を上げる声が多かったと聞いております。町では、発電機については、10地区の自主防災会の自主防災倉庫すべてに備えつけてあり、今後、防災訓練などを行う際には、定期的に資機材の点検をしていただきたく思います。  また、今月に、福祉避難所の協定を結ぶ予定としておりますおあしす新川についても、発電機を備えることとしております。  非常食の備蓄につきましては、種類や数量、対象者などを考慮しながら備蓄計画を立てるべきでありますが、町民すべての食料を用意し備蓄しておくことは困難であると考えており、町民の皆様方にも、常日ごろから最低3日分の食料や飲料水といったものを備蓄していただき、いざという場合に備えていただきたいと考えております。議員各位の御理解、御協力を賜りますようお願い申し上げまして、松田議員の答弁といたします。
     なお、そのほかの質問に対する答弁は、教育委員長及び担当課長からさせていただきますので、よろしくお願いいたします。 70: ◯副議長(中瀬範幸君) 大地の特徴を生かした地域振興について、柚木教育委員長。  〔教育委員長 柚木俊二君 登壇〕 71: ◯教育委員長(柚木俊二君) 松田議員の御質問にお答えいたします。  黒部川扇状地は、議員御承知のとおり、古くは約2万年前に前沢、舟見野旧扇状地などが形成されており、長い年月をかけて隆起や侵食を繰り返すなど、傾斜的地盤運動が続き、現在の形になっております。  また、日本の扇状地を代表する典型的な美しい臨海扇状地は、長い間先人が水と闘った歴史の中で育まれたものであり、景観は大変すばらしく、黒部川扇状地の成り立ちと右岸左岸の特性の違いを表現しながら、偉大な遺産として後世に引き継ぐことが重要と考えております。  さて、議員御指摘の扇状地の産業を生かした地域振興を図るためのジオパーク構想についてであります。  まず、ジオパークのジオとは地球、大地、パークは公園であり、地球科学的に見て重要な自然遺産を含む、自然に親しむための大地の公園と言われ、活動は次の3つに要約されます。  1つ、地元の人たちが大地の遺産を保全する。2つ、大地の遺産を教育に役立てる。3つ、大地の遺産を楽しむ観光、すなわちジオツーリズムを推進し、地域経済を持続的な形で活性化することとしています。例えば、環境学習の要素を持ち自然を探訪するツアー、農山漁村や地域の風土・文化等を訪ねるツアー、少数民族の暮らしや文化・風土などを訪ねるツアーなどがあります。  現在日本では、認定されているのが20地域、現在認定を目指している地域が11カ所ございます。  日本初の世界ジオパークは糸魚川市全域であり、糸魚川静岡構造線とフォッサマグナという日本列島の形成にかかわる重要な地質構造、ヒスイなど貴重な鉱物や多様な岩石、地層が産出する地域であることから、糸魚川市では「5億年の大地の歴史・世界最古のヒスイ文化発祥地」として活動されています。  このように、ジオパークは地球科学や環境問題の教育・普及活動を行うとともに、観光資源として地域の活性化に役立つものであり、地質災害に対する理解や防災への取り組みにも貢献するものとして期待されております。  日本の扇状地を代表する典型的な美しい臨海扇状地、黒部川扇状地においてもジオパークの検討をしてはとのことですが、黒部川扇状地は、地質的な歴史に未知の部分があること、右岸左岸があることから直ちに検討に入ることはできませんが、黒部川扇状地研究所など専門分野の方から御意見を伺いながら研究、検討をしてまいりたいと考えております。  次に、黒部川の旧河道の位置を示す看板等の設置、また、縄文時代の遺跡の分布や生活、荘園跡のじょうべのま遺跡などの研究についてお答えいたします。  まず、旧河道についてであります。  扇状地の中央部であります扇央や下流部の扇端には、多くの旧河道があります。その間は自然堤防を示す細長い島状の周囲よりわずかに高い土地、すなわち微高地となっております。微高地は荘園のあったじょうべのま付近でも見られ、微高地を中心とした水文地形図によりますと、微高地には農家が位置することや、新しく建てられた建物が旧河道に位置するなど、土地利用の面からも歴史を物語る興味深いものがあります。  また、右岸の先端の海岸でも、砂の堆積した微高地や砂丘帯が旧河道であった平曾川を挟んで断続的に分布しております。このように、旧河道から扇状地における生活や歴史がよくわかり、貴重な資料と考えられます。  しかし、旧河道の位置については、古くは8000年前のものから存在しているとされ、年代の特定はもとより旧河道の上に建築物があることも想定され、現時点で位置の特定は困難と予想されますので、専門家の意見をお聞きし、調査について検討していきたいと考えております。  次に、縄文時代の遺跡の分布、縄文人の暮らしぶりやじょうべのま遺跡の研究について申し上げます。  黒部川扇状地の遺跡の大部分は、旧扇状地上に立地し、その数も100カ所を超えるとされております。この遺跡は、縄文時代のものが最も多いとされ、下山の坪野遺跡におきましても、縄文中・後期の土器片や石器が多く出土されております。  また、じょうべのま遺跡は、平安時代の前期と鎌倉時代の前期の年代と言われています。荘園の管理所跡や物資の搬出入の機能を持つ遺跡として貴重な発見とされております。  これら黒部川扇状地の貴重な歴史的遺産を調査・継承するには、さらなる地域に埋もれた新たな文化資源の調査研究や掘り起しを行い、郷土愛を育み、次代へ伝えることが重要と考えております。  さらに、扇状地に関する研究や専門知識をお持ちの方々からも御意見をいただきながら、右岸左岸を形成する近隣市町や町民の皆様とともに、地元の文化遺産を見つめ直し、新たな発見と提案を目指してまいりたいと考えております。  学芸員につきましては、現時点においては配置することは考えておりませんが、今後、具体的な調査研究が決定しました際には、改めて配置を検討したいと考えております。  最後に、自然の湧水池に近いビオトープの復元についてお答えいたします。  地下を流れる水は、海岸近くになって湧水となって地上に戻ることから、地表湧水と呼ばれております。地表と地下を流れる清らかな水は、扇状地の人々の生活を支える「いのちの水」とされ、そこに生息する生物も人と共存しながら歴史を重ねてまいりました。  この地表湧水を代表するものに杉沢の沢スギがあります。林内を流れる湧水に生息する沢スギなどの植物と、トミヨなどの水生生物をはじめ貴重な生き物の生息場所となっており、町内外から多くの方々に来場いただいております。  しかしながら、自然のビオトープとも言えるこの杉沢の沢スギにおいても、近年、自然や人の生活環境の変化などの影響から、詳細な保護管理計画を策定し、持続的な保存管理を必要とされるようになり、人工的に手をかけることとなっております。  また、そもそもビオトープ本来の意味である自然環境の復元や生態系の保護は、自然環境の中で行うものであって、個人の庭などの人工環境の中で行えるようなものではありません。  自然環境の中には美しい草花、チョウ、小鳥のように人に歓迎される生物ばかりでなく、迷惑な生物も数多く存在しています。もし自然環境の復元や生態系保護を行うというのであれば、カラス、蚊、ガ、クモ、ハチなど、時として人に害を及ぼす生物や雑草などもすべて受け入れなければなりません。  人間の身勝手な都合で一部の生物だけ排除することは、ビオトープ本来の意味から問題もあろうかと思っております。  人が心地よく楽しめる範囲で上手に自然と共存することができるか。どこの湧水池にビオトープを復元できるかを地元の御意見を伺いながら検討する必要があろうかと考えております。  その際には、地域住民の皆様の協力が不可欠でありますので、関係各位の御理解と御協力をお願いいたしまして、答弁とさせていただきます。 72: ◯副議長(中瀬範幸君) 町営バスについて、梅津企画財政課長。  〔企画財政課長 梅津将敬君 登壇〕 73: ◯企画財政課長梅津将敬君) 松田議員の町営バスについての御質問にお答えさせていただきます。  町営バスにつきましては、昨年11月に車両を3台に増車するとともに、運行路線などを全面的に見直し、運行体制を大幅に拡充したところであります。  新しい運行体制となって約4カ月が経過したところでありますが、その間、利用者の皆さんからは、窓口や電話などで役場に直接御意見をいただいているほか、バスの乗務員、あるいは区長さん、議員の皆様方からも多くの御意見をいただいているところであります。  その意見の中には、例えば、地区によっては目的地まで直接行くことができなくなり、乗りかえが必要になったので面倒であるという意見をはじめ、これまでより目的地まで時間がかかるようになった。また、バスが増えたのはいいが、どのバスに乗れば目的地に行けるのかよくわからないなどの御意見をいただいております。  町では、今後の運行体制の見直しに向け、引き続き町営バスに対する皆さんからの御意見を集めてまいりますので、町営バスの利便性向上につながる御意見をお寄せいただきますようお願いいたします。  運行体制の見直しに当たりましては、ふだんから町営バスを利用していただいている皆さんの御意見をいかに把握し、見直し内容に反映させていくかが最も重要なことであります。  今後は、利用者の皆様へのアンケート調査や、実際にバスを運転しておられる乗務員との意見交換などを通して、いただいた御意見を関係各課で構成するワーキングチームで十分に検討し、運行の見直しに反映するなど、一層の利便性の向上に努めてまいりたいと考えております。  見直しの時期につきましては、現在の運行体制の中で見直しが可能なものについては早急に行いたいと考えており、また、ルートなどの見直しについても早期に検討してまいりたいと考えております。  しかしながら、関係機関との協議や認可が必要なものについては十分に検討を重ね、見直し内容がある程度まとまった段階で議会の皆様に相談しながら対応してまいりますので、その際はよろしくお願いいたします。  次に、隣接市町の総合病院への運行についてであります。  隣接市町の公的病院である黒部市民病院とあさひ総合病院への町営バス運行につきましては、町がこれまで行ってきたさまざまなアンケートの結果から、要望は多いものと理解しております。  しかしながら、町内の医療機関との関係や、独自に送迎バスを運行してサービス向上に努めておられる民間病院との兼ね合いもあり、隣接市町の公的病院への町営バス運行については、慎重な検討が必要であるものと考えております。  また、実際に運行するとなると、法令上は民営バスのない交通空白地域においてのみ運行が認められている町営バスと、民営バスとの路線の重複といった解決すべき課題もあり、調整は難しいものと考えております。  さらに、他の交通機関としては、県を東西に貫く幹線としてJR北陸線がありますが、この北陸線を利用することで隣接市町へのアクセスが十分にできること、また、今後は並行在来線となる北陸本線の利用者の減少を招くおそれがあり、隣接市町の公的病院への乗り入れにつきましては、慎重にならざるを得ないと考えております。  地域公共交通という総合的な視点から見ると、町営バスにつきましては、JR北陸線と相互に補完する必要があることから、当面は乗り継ぎの改善などを通して利便性の向上に努めてまいりたいと考えております。  ただ、先ほど元島議員の御質問にもお答えしたとおり、近隣市町と連携した広域的な運行につきましては、いずれ必要になってくるものと考えており、新川広域圏やさまざまな機会をとらえ、町営バスの広域運行などについて協議してまいりたいと考えておりますので、御理解を賜りますようお願いいたしまして、答弁とさせていただきます。 74: ◯副議長(中瀬範幸君) TPPについて、竹島農水商工課長。  〔農水商工課長 竹島秀浩君 登壇〕 75: ◯農水商工課長(竹島秀浩君) 松田議員のTPPに関する御質問についてお答えいたします。  TPPの問題は、経済・産業に及ぼす影響はもちろんのこと、生活環境や文化など地域社会にも大きな影響を与え、我が国の将来を左右する大変重要な問題であると認識しております。  TPPの参加によって、本町の農業や漁業が衰退すれば、これらの産業によって支えられている自然環境の保全や景観、あるいは生活、文化など長い歴史の中で培われてまいりました農業や漁業の多面的機能も失われることになり、その影響は甚大であると考えております。  町としましては、今後とも、TPPに関する国の動向を注視しつつ情報の収集に努め、TPPによって農業や漁業、また、町民生活が犠牲になることは断じて許されるものではないということをあらゆる機会において訴えてまいりたいと考えております。  以上、答弁とさせていただきます。 76: ◯副議長(中瀬範幸君) 地域での自主防災について、大角建設下水道課長。  〔建設下水道課長 大角秀雄君 登壇〕 77: ◯建設下水道課長大角秀雄君) 松田議員の防災面での道路拡幅及び道路除雪に関する御質問にお答えいたします。  町では、平成24年度において地域防災計画を見直すこととしております。その中で、避難経路につきましても、津波災害を想定したものとして見直す必要があるものと考えております。  そこで、こうした見直し作業の中で、各地域の自主防災組織と十分な協議を行い、避難経路について再度検討が必要となると考えております。そうした経過を踏まえて、地区としての緊急性や重要性を検討し、避難経路としての拡幅について町と協議をしていただければと思っております。  次に、避難経路における道路除雪について住民と協議されているかについての御質問にお答えいたします。  ことしの冬の降雪量は大変多く、富山地方気象台によりますと、平年に比べ約1.5倍程度で、平成18年豪雪より多かったと聞いております。除雪業務につきましては、除雪業者や除雪機械の数が限られているため、住宅のある生活道路や幹線道路など必要不可欠な路線に限らせていただいております。  また、冬場において全く車の通行がない、あるいは見込めないような路線の除雪は、費用対効果の面から考えますと非常に効率が悪く、除雪業者数の面や予算の有効的な執行の面から、除雪路線を限らざるを得ない現状でありますので、御理解をお願いしたいと思います。  そうした状況の中で、町に対して各地区から除雪路線の追加など、いろいろな要望が出されておりますが、真に必要な路線かどうかを見極めながら対応に当たっているところであります。  また、先ほど申し上げましたように、避難経路としての重要性など、各地区と町が十分協議を重ねた上で、除雪につきましても検討を進める必要があると考えておりますので、御理解をお願い申し上げ、答弁とさせていただきます。  引き続き、通学路及び県道バイパスに関する御質問にお答えいたします。  まず、桃李小学校から北側の県道、町道の拡幅計画の進捗度についてでありますが、北側の県道であります県道小杉椚山新線の拡幅計画につきましては、以前御説明しましたように、狭くて見通しの悪い県道入善朝日線との交差点を拡幅改良するとともに、東側に歩道を整備する計画となっております。  また、JR北陸本線アンダー部については、新たに歩行者専用のボックスカルバートを設置する計画となっております。  この県道の事業区間は、JR北陸本線山側の歩道整備済み箇所から県道入善朝日線との交差点までの区間で、延長は約270メートルであります。本年度は、交差点部の残りの用地及び物件の補償がほぼまとまったこと、また、JR北陸本線アンダー部について、県とJRとの基本設計協議が整ったと聞いております。  県によりますと、来年度は、JRアンダーの詳細設計を進め、JRと実施設計協議を行いたいとのことであります。  その後のスケジュールにつきましては、在来線が第三セクター化されることもあり、JR側では、スケジュールについてはさらに検討を要するとして、引き続きスケジュール協議が継続されることになっていると聞いております。  次に、この県道交差点から北側の町道横山椚山新線についての拡幅計画でありますが、当路線は、桃李小学校への通学路でもあり、県道との連続性を図る上でも歩道を整備する必要があり、本年度より道路拡幅に着手したところであります。  事業区間は、県道入善朝日線の交差点から農免農道藤原五十里線の交差点までの区間で、延長は約470メートルであります。本年度では、県道との交差点部の一部を用地買収し改良工事を行ったところであります。来年度は用地や物件の補償及び一部工事を実施したいと考えておりますが、引き続き、地権者並びに関係者各位との話し合いを重ね、事業を進めてまいりたいと考えております。  町としましては、通学路の整備は優先すべきものと考えており、桃李小学校から北側の県道、町道の拡幅が早期に完成できますよう関係機関に強く働きかけてまいりたいと考えており、関係者各位の御協力をお願いするものであります。  次に、町道藤原長島線の藤原地内の拡幅と防犯灯の設置についてお答えいたします。  JRの山側沿いを東西に結ぶ町道藤原長島線につきましては、桃李小学校への通学路として位置づけられていることから、町では年次計画的に整備を進めてきたところであります。  昨年の整備では、桃李の森ニュータウンまでの拡幅工事が終了し、その区間の舗装工事を本年2月中旬に発注したところであります。また、藤原長島線に接続し、入川から東側の区間は町道古黒部藤原線となりますが、その古黒部藤原線の藤原地内につきましても、平成22年12月に地元より拡幅の要望書が提出されており、今年度ではそれを受けて、地権者から拡幅に関する同意を得ることができましたので、用地測量を行い、用地契約を済ませたところであります。  それと合わせて、防犯灯の設置につきましても、隣接する地権者の協力をいただきながら、本年度末にすべて設置を完了する予定でありますので、御理解を賜りますようお願い申し上げます。  次に、県道入善朝日線のバイパス及び赤川橋のかけかえ工事の進捗状況についてお答えいたします。  現在の県道入善朝日線は、入善町と朝日町の海岸部を結ぶ主要幹線でありながら、道路幅が狭く曲線部が多いため、人家連檐部では見通しが悪くなっております。また、家屋が密接しており、現道の拡幅が困難な箇所であります。  このことから、県では、県道事業としてバイパス道路を新たに整備しているものであり、事業区間は、農免農道藤原五十里線の藤原地内から朝日町草野地内までの区間で、延長は約1,500メートルとなっております。事業内容は、道路の新設、取付道路の改良、及び老朽化した赤川橋のかけかえなどであります。  現在、バイパス道路については、古黒部地内から赤川橋の手前までの区間の道路擁壁、側溝、横断暗渠などの構造物の設置及び盛り土工事を進めている状況であります。  赤川橋については、朝日町側の橋台と橋脚2基が設置されており、県では、進捗率としては、今年度末で約26%くらいであると聞いております。  来年度は、入善町側の橋台と残る橋脚1基の設置、また、盛り土や擁壁の設置を予定していると聞いております。  町としましては、公共事業予算に関しては大変厳しい面がありますが、早期に完成できるように関係機関に強く働きかけてまいりたいと考えておりますので、御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げまして、答弁とさせていただきます。 78: ◯副議長(中瀬範幸君) 防火水槽について、西村消防署長。  〔消防署長 西村 実君 登壇〕 79: ◯消防署長(西村 実君) 松田議員の防火水槽の必要箇所、そして設置要望に積極的にこたえる考えはあるかについての御質問にお答えいたします。  議員も御承知のとおり、入善町は黒東合口用水を基点として、町中に農業用水が縦横無尽に張りめぐられており、また、豊富な地下水によって生活が潤されております。しかし、冬季間の減水や合口用水路の点検を目的とした農閑期の減断水が定期的に実施されているのが現状であります。  この減断水期において、一たん火災が発生した場合には、有効な水利として活用できなくなることが憂慮され、たびたび議会において議論されております。  町民の生活においても用水路の重要性は理解しており、町として、関係機関には減断水期間をできるだけ短期間とするよう要望をしており、今後も同様に要望していく所存であります。  さて、火災における水利として、町内一円を流れる河川のほか防火水槽などの消防水利は密集地などに適正に配置し、河川の水量不足を補うものとして活用していくものであり、現在、町内に防火水槽が64基、打ち込み式消火栓20基、舟見簡易水道消火栓21基があります。  平成21年に調査した国が定める消防力の基準に照らし合わせると、充足率について格差があり、この数値を完全に満たすことは立地条件など諸条件を考えると不可能と思われますが、消防本部では設置が必要と思われる地域を選定し、ある程度の候補箇所を考えており、設置諸条件が満たされるよう当該地区に働きかけていきたいと思っております。  また、これらの候補箇所について、地区からの設置要望があれば、立地条件、適正位置などを検討し、消防水利として活用できるよう地区の方々と十分協議して設置していきたいと考えております。  いずれにいたしましても、冒頭にも御説明申し上げましたが、あくまでも河川を消防水利の第一に考えており、減断水が実施された折には、その期間を短期間とすることと、できるだけ多くの水量を確保できるよう関係機関へ働きかけるとともに、連絡を密にしていきたいと考えておりますので、御理解を賜りますようお願い申し上げまして、答弁といたします。 80: ◯副議長(中瀬範幸君) それでは、再質問を受けます。  8番 松田俊弘君。
    81: ◯8番(松田俊弘君) 防災についてまず再質問したいと思います。  避難所の備品等ですけれども、12月議会でもこの問題を取り上げたと思うんですが、最低限の非常用食料は必要だろうという答弁がありまして、それが実施されるのかなと思っていましたけれども、残念ながら今回それは新年度予算には含まれておりませんでした。  昨年のまちづくり懇談会で、すべての地区でだろうと思いますけれども、「3日分の非常用の食料を備えている方はおられますか」とその場で調査をされたと思っているんですね。挙手をされていましたけれども。私は横山のまちづくり懇談会に出ておりましたけれども、恐らく一人も手が挙がらなかったのだろうと思っています。どこの地域もそういう状況だったと聞いているわけです。  ですから、3日分町が備えるというのはなかなか大変だろうと思いますけれども、せめて2食分、すべての町民分は必要ないと思います。一定程度の量を確保しておくべきだろうと思うんですね。町民の方にも、せめて1食分ぐらいは確保しておいてくれと言っていくのは、それはそれで当然なんだろうと思います。それで、非常用食料というのは何十年ももつわけではありませんから、せいぜい1年以上ないし2年程度だろうと思っていますけれども、先ほど私、避難訓練、これはもっと細かな単位でやったらどうかということを提案しました。そういった避難訓練のときに、備蓄している非常食品を食べてもらう。あるいは避難訓練に参加してもらった人に、そういった非常用食品を家で保存しておいてくださいということで提供してはどうかと思うんです。そういったことを総務課長、検討したことはありませんか。 82: ◯副議長(中瀬範幸君) 草島総務課長。 83: ◯総務課長草島隆良君) 非常食の備蓄についてでございますけれども、基本的に備えたいというのは本音でございます。ただ、備蓄するためには備蓄する倉庫とかそういったスペースといったことも考えていく必要はあるかなというふうにも考えております。  午前中、元島議員の質問があって、今後、防災センター、消防署の建てかえといったときに、そういった形での建物の有効利用といったことも考えながら、どういった設備がいいのか、多目的な部分も含めて検討していくことが必要かなというふうには思っております。  あと、今回毛布等の補充といいますか、備えつけるということは現在計画的に考えております。そういったことも含めて、順次食料についても備えていくべきだと考えております。  それとあわせまして、過去にも若干残っておりましたいろんな非常食等につきまして、前回も利用しながらどういった形で食しているか、食せるか、味のことも含めまして考えておりますので、今後もそういった形でできるだけ地域の皆さんのいろんな知恵とか考え方をいただきながら協議し、実施していきたいというふうに考えております。  以上です。 84: ◯副議長(中瀬範幸君) 8番 松田俊弘君。 85: ◯8番(松田俊弘君) あと避難路の問題なんですけれども、除雪の問題は前回12月議会でも取り上げて、実は一部で実施されたところもあるということを聞いております。道路の拡幅について私どもの近所でも、間違いなくこの道が避難路になるというのは明らかなんですけれども、狭い部分があるということで、拡幅の要望が出ていると思います。  先ほどの防火水槽の話も、古黒部のところでぜひ防火水槽をつくってもらいたいという要望も出ていると思います。そういうものに積極的にこたえていっていただきたいと思います。  それで、通学路の問題なんですけれども、桃李小学校から北側の県道の問題です。大変気になっているのは、先ほどちらっと言われましたけれども、並行在来線の第三セクター化が絡んでくると、これが停滞するんじゃないかというおそれを私は抱いているんです。JRは三セク化されればそこに責任をかつけるという考え方があるんじゃないかという警戒感を持っているんです。  詳細設計に入っていくということなんですが、そこのところをどのように考えておられるのか。あそこの陸橋をトンネルを掘っていくとなると相当の工事になりますので、時間もかかります。JR側に着手してもらうというところの見通しはどうなんでしょうか。 86: ◯副議長(中瀬範幸君) 大角建設下水道課長。 87: ◯建設下水道課長大角秀雄君) JRの横断につきましては、どこのところも一緒ですが、三セクになったときにという話がいつもちらちらと出てきます。そうではなくて、実際に例えば椚山新線のほうについてはJRと協議していますので、そういうことのないように県のほうになるべく早くやってもらうように強く働きかけますので、よろしくお願いします。 88: ◯副議長(中瀬範幸君) 8番 松田俊弘君。 89: ◯8番(松田俊弘君) 大地の特性を生かした地域振興で、実はこれは以前に町長に直接申し入れしてきたところでありますけれども、新しくジオパークという考えを提案させてもらいましたが、これを利用した観光、ジオサイトとも言いますけれども、こうした新しい地域振興に取り組めないかという私らの考えであります。  それで、これはもちろん入善町だけでという意味ではありません。例えば、朝日にも豊かな自然がありますし、扇状地と言えば黒部市も含まれています。それから、魚津市なども非常に豊かな自然がありまして、昨年10月には僧ケ岳県立自然公園も県から指定されたわけですけれども、こういった広い地域の自然や地質といったものも視野に入れながら検討していただきたいと思いますけれども、まずは入善町の特徴、特性、資源というものきちんと見直していかなければいけないと思うんです。  私も、その部分はこれからもいろいろ勉強していかなければいけないとは思っています。  例えば1つ、先ほど入善乙女キクザクラのことを述べさせてもらいましたが、見つけられた方などに話を聞きますと、どうも杉沢に存在していた2種類のサクラが自然交雑して、突然変異でああなったのではないかというふうに言われていましたけれども、ああいう小さな範囲で、新種が自然交雑で生まれてくるのは大変珍しいことだなと。もっと大きな森林の中でああいうことが起きるというのはよく理解できますけれども、あれほどの狭い範囲の中でそれがあらわれてくるというのは、あの沢スギにも新しい価値、それなりの価値があるということで、そういったことも入善町の資源としてアピールしていってはどうかなと思いますが、どうでしょうか。 90: ◯副議長(中瀬範幸君) 竹島農水商工課長。 91: ◯農水商工課長(竹島秀浩君) キクザクラにつきましては、新しい資源としていろいろPRしていきたいなと。それと保存といいますか、そういった部分も人の大事な話ですので、取り組んでいかなくてはいけないというふうに思っております。  あと1点、ジオパークの話につきましては、先ほどの答弁でもありましたように、広域的な取り組みが必要になるというふうに考えておりますので、そういったものがこの圏域の中でどういう機運になるのかというのも少し見極めたいと。  ただ、先ほど言っておりましたが、その前段として、入善町の豊かな自然を生かしていくということについてはすぐ取り組める話でございますので、前向きにやっていかなければいけないものというふうに思っております。  以上です。 92: ◯副議長(中瀬範幸君) ここで暫時休憩いたします。  午後3時15分から再開いたします。  午後 2時56分 休憩        ─────────────────────────  午後 3時15分 再開 93: ◯議長長田武志君) 休憩前に引き続き開議いたします。  町政一般に対する質問を続行いたします。  4番 鬼原征彦君。  〔4番 鬼原征彦君 登壇〕 94: ◯4番(鬼原征彦君) お疲れのところでありますので、簡潔な質問をいたしたいと思います。  ある市議会において、「よい自治体の条件とは何か」と問われ、「外部の人が、町の名前を聞いただけでその風景までイメージでき、地元の住民が自信と誇りを持って外に紹介できる町」という発言があった旨新聞報道がありました。行政を預かる者、あるいは住民ともにどの市町村でも思いは一緒であろうというふうに思います。  5年ぶりに100億円を超える予算が住民の幸せ予算となるよう期待しながら質問をいたしたいと思います。  黒部川扇状地は、先人の血と汗によって今日の豊かな大地と自然環境が守られ、多様な文化が育まれてまいりました。この大地を次の世代に引き継ぐことは我々の使命でもあります。  そこで、環境基本条例の制定についてお尋ねをいたします。  本員は、過去数回にわたって環境政策の根幹であるべき環境基本条例の制定について、その必要性を訴え、「理念なきところに政策なし」と述べてまいりましたが、町は今日まで「将来的課題」と答弁してこられたのであります。  本町の町民憲章では「郷土の自然を守り、美しい風土を子々孫々に残そう」という一節がありますが、このことこそが環境基本条例の理念であろうと考えるところであります。  さて、本題に入りますが、今年度予算の町長提案理由説明において、地下水保全条例の制定に向けた基本方針を示され、既に1年間を経過したところであります。  地下水は町民の命の水であり、次の世代に引き継ぐべき入善町の資源でもあり、条例制定について大きな期待感を持っていたところであります。しかし、今日までの経過も十分に示されず、突然とも思える環境基本条例制定への政策変更を表明されたのであります。町の基本方針を変更する重要な要因は何か、答弁をいただきたいのであります。  また、環境基本条例は環境行政の指針、根幹を定めるものであり、個々具体的な地下水保全等については、水質保全、涵養対策、節水対策、行政、事業者、町民の責務等実質的な部分は別途条例で定めるべきものと考えるが、基本方針を示されたいのであります。  また、今日までの1年間における検討結果で得た地下水の現状整理と将来の水使用量をどう分析されたのか、答弁いただきたいのであります。  次に、国民健康保険会計の現状と将来予測についてであります。  国保会計は、人口減少、高齢化の進展、就業構造の変化による農林漁業、自営業など若人層の大幅減少、低所得者層の増加など、構造的な要因による国保財政の悪化が慢性化しつつあり、一方では、医療の高度化と保険税負担の限界など制度的な問題を抱えているのであります。  本町の現状を見たとき、被保険者1人当たり療養諸費は平成20年度で30万6,000円、平成23年度見込みでは36万8,000円が予測され、ウナギ登りの状況であり、平成22年度末基金保有額8,000万円は、今年度末で1,400万円まで減少、平成24年度では残高400万円という厳しい見積もりとなっているのであります。一風吹けば吹き飛んでしまう台所事情と、いわば危機的状況でありますが、町は国保制度の維持にどのように対処されるのか。また、制度維持について政府と地方六団体が今日までも広域化について論議されてきているが、今後町だけでは対応できない部分もあり、広域化の問題など真剣に論議すべきと思うが尋ねたいのであります。  次に、生活習慣病の保健指導について質問いたします。  医療費の低減、抑制には保健指導の充実も大切であります。殊に生活習慣病の保健指導は、高血圧性疾患、糖尿病、脳血管疾患などの予備群減少に効果が高いと言われているところであります。富山の国保という資料によりますと、入善町の生活習慣病の受診率は、平成22年度と比し、全般的に低下傾向にあるものの、県下平均で見ると上位にランクづけされており、中でも突出しているのは脳血管疾患であります。改善への努力に期待するものでありますが、町はこの状況をどう分析し、今後の保健指導にどう取り組むかお尋ねをするものであります。  次に、入善乙女キクザクラの公開と保護対策についてであります。  新種と認定されたキクザクラは全国では30種ぐらい、そのうち県内では氷見市の氷見久津呂キクザクラ、小矢部市の浄教寺テマリザクラ、上市の剱折戸キクザクラに次いで4例目となるものであります。しかも天然記念物に指定されている沢杉で発見されたということは、沢杉の植物の多様性を裏づけるものであり、一方では、沢杉の存在感をますます高めるものと期待する者の一人であります。  今日まで沢杉を訪れたことのない町民でも、ことしの開花が待ち遠しい、ぜひ行ってみたいとの声も聞かれるように、一躍昨今の話題になっているのであります。この貴重な資源を全国に発信し、町のイメージアップにつなげることは自然が与えてくれた恩恵であろうと思いますし、町の宝物だと言っても過言ではないように思います。  インターネットでキクザクラを検索いたしますと、「富山県入善町の自然林で新種の菊咲き性サクラが発見され、白色から桃色に変化するさまを、入善乙女キクザクラと米澤政明町長が命名された」との記事が報道されております。大変明るいニュースであります。  そこで伺います。今後の公開と同時に保護対策も欠かせないわけで、病気対策、冬季の保護、枝折れの問題などにどう対処するのか。また、増殖育成への取り組みはできないものか。全国で自生では2例目と言われるが、静岡県富士宮市の富士キクザクラは古くから、種苗法に基づき登録されており、種の保存が行われている一方、勝手に改良等の手が加えられないよう保護されております。  乙女キクザクラは、ヤマザクラ系のオクチョウジザクラとカスミザクラの自然交配による突然変異とも言われており、種が安定しているのか今後の調査研究に待つべきところもあるように思うわけでありますが、町の考えを伺いたいのであります。  以上、質問を終わります。 95: ◯議長長田武志君) それでは、答弁を求めます。  米澤町長。  〔町長 米澤政明君 登壇〕 96: ◯町長(米澤政明君) それでは、鬼原議員の入善乙女キクザクラの公開と保護対策についての御質問にお答えいたします。  杉沢の沢スギの植生調査を実施した際、珍しい菊咲き性のサクラが確認され、平成22年から富山県中央植物園へ調査を依頼しておりました。その後、本年1月に同植物園から、沢スギ林内で自然に生じた突然変異の菊咲き性サクラの新品種であるとの報告をいただいたところであります。  このことから、日ごろ、沢スギにかかわっていただいている環境保全管理員や町自然を愛する会、区長さんなどに報告、説明をし、名称案の検討をお願いいたしました。この検討いただいた名称案を参考にし、入善町で見つかったこと、また、ピンク色の大変かわいい花であることを連想させる「乙女」をつけ、菊咲き性の新品種であることから、「入善乙女キクザクラ」と命名いたしました。この、入善乙女キクザクラはカスミザクラとオクチョウジザクラの交雑種であり、沢スギ林内に自然に生じた突然変異の可能性が高いこと。また、花びらが100枚以上で極端に細いことや、花の色が白から濃いピンクに変わること。枯死したスギの上に乗って生育し、自生の菊咲き性品種としては、静岡県富士宮市に次いで2例目となることなど、町にとっても大変貴重で価値が高いことから、マスコミを通じて公表したところ、地元紙はもちろん、日経や読売、朝日新聞などの全国紙にも掲載されたところであります。  また、3月16日には、富山県中央植物園の企画展において「富山で見つかったサクラ」として発表され、その詳細が紹介されます。  4月中旬には入善乙女キクザクラが開花し、5月連休明けぐらいまで濃いピンクに色を変化させ、国指定の天然記念物の沢スギとサクラの色のコントラストは見もので、ぜひ多くの方にごらんいただきたいと思います。  新種桜の名所も観光スポットとして町のイメージアップにつながるものと考えられますが、現在、原木は沢スギの中に1本のみであり、その保護方法について、以前策定された「杉沢の沢スギ保護管理計画」に携わっていただいた委員をはじめ、サクラに詳しい方々に御意見を伺っているところであります。  次に、増殖育成についてでありますが、現時点では未知の世界ではあるものの、何らかの形で少ない枝から挿し木をすることや、バイオ技術により増殖する方法などを検討しております。  昨年から小矢部市の浄教寺テマリザクラの苗を中央植物園と中央農業高校が協力し、バイオ技術で増殖の研究をしておられると聞いております。  入善乙女キクザクラも「世界で一つだけのサクラ」として、中央植物園と入善高校農業科が連携し、増殖技術の研究を進めていただくことも一つの考えであると思います。  増殖が安定し、園芸品種のように接ぎ木をしても花色や花づきが原木と変わらないことを確認できれば、園芸品として利用できますので、農林水産省の種苗法における品種登録をし、入善乙女キクザクラが全国へ広がることとなります。  いずれにいたしましても、入善乙女キクザクラは町の貴重な宝物であり、町の活性化を図る上で大きな可能性を秘めていることから、今後も関係団体などと連携を図り、保存、管理、増殖について研究、検討してまいりたいと考えておりますので、よろしくお願いいたしまして、鬼原議員の答弁といたします。  なお、そのほかの質問に対する答弁は、担当課長からさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。 97: ◯議長長田武志君) 環境基本条例について、室住民環境課長。  〔住民環境課長 室  均君 登壇〕 98: ◯住民環境課長(室  均君) 鬼原議員の環境基本条例についての御質問にお答えいたします。  本年度から新総合計画がスタートしていますが、新総合計画の策定に当たり、まちづくりの基本テーマの一つに、水と大地の恵みを「いかす」まちづくりを掲げ、入善町の貴重な財産である豊かな水資源を未来に残すべく、本年度、地下水保全条例の策定の準備を進めてまいりました。  しかしながら、議員も御存じのとおり、地下水及び湧水は水循環システムの中で自然環境と深くかかわっております。  加えて、昨年の東日本大震災以降、被災地に見るように環境異変が及ぼす人間社会への影響は、日がたつにつれ甚大かつ深刻なものであることが明らかとなり、本町が有する安心・安全、豊かな自然環境から享受する恵みを将来に継承するためには、地下水だけでなく環境保全や再生エネルギーの利活用に加え、その啓蒙など総括的な整備が急務であるとの結論に至りました。  より大局的な見地に立つべく、今回の政策変更という経緯となりましたことをぜひ御理解いただきたく、よろしくお願いいたします。  次に、環境基本条例に関する基本方針についてお答えします。  鬼原議員の御質問のとおり、環境基本条例は、環境政策の根幹となるもので、とりわけ地下水はその重要な部分を占めるものであり、その保全や利活用に係る基本方針を条例の中に位置づける必要があると考えております。  我々町民にさまざまな恩恵を与えてくれる地下水は、私たちの生活になくてはならないものであり、この地下水及び水環境を将来にわたって保全・活用していくことは、大変重要な課題であります。  今後、新たに地下水位観測井戸の設置や地下水流量等調査を実施する予定ですが、適宜地下水の状況の監視や科学的分析結果を精査した上で、相対的な地下水保全・活用に資する指針となるよう検討を進めてまいります。  加えて、町民や企業など町に生活基盤を置く方々が、自然と共生し将来にわたってこの環境を生かしながら継承していくための基本的な考え方を共通認識する一助になるような指針となるよう、検討を深めていきたいと考えております。  続きまして、本町の地下水の現状についてでありますが、地下水の涵養量は、その年の降雨量や積雪量などの変動により一定ではありませんが、年間約3億2,000万トンと推計されております。  また、揚水量は、各家庭での生活用水、冬期間の融雪用水、工業用水などを合わせ、毎年約2億トンと推計されています。  涵養量と揚水量との差は年間約1億2,000万トンであり、日量では約33万トンの地下水が使用されずに海に流出していると考えられています。  町内では、国土交通省が黒部川に沿って5カ所、富山県が4カ所、計9カ所で地下水位の常時観測を行っております。このほか、町と公害防止協定を締結する企業では、地下水の揚水量や地下水位測定を実施し報告をいただいているところでありますが、これらの報告によりますと、現状では、地下水位の変動は小さいものと見受けられます。  また、国の推計によりますと、富山県内全体での水の使用量は2050年には2007年と比べ、2%から13%減少すると見込まれています。入善町における地下水の状況についても、これらの推計からかんがみると、しばらく大きな変化はないものと考えられ、ひとまず問題がないと考えられます。  このほか、昨年3月から黒部川右岸の湧水量調査を富山県立大学が実施しておりますが、それによりますと、入善町においては、大きな土地利用の変化も少なく、将来の農業や工業活動による地下水量への影響は小さいと考えられるとのことでありました。  このように現状では、特に地下水量に関しましては問題がないように見受けられますが、今後も定点における地下水の監視や現状把握を国や県、事業所と連携しながら継続していくとともに、町が独自に実施する地下水流量等調査などにより、より詳細な地下水に関するデータを整理・活用し、地下水資源の持続可能な活用や保全を適切に行っていきたいと考えております。  加えて、今後は地下水に関する情報の共有化を進め、黒部川扇状地研究所や関係機関と連携しながら、流域単位での総合的な調査研究の体制整備を進めていきたいと考えておりますので、ぜひ御理解、御協力をいただきたく、答弁とさせていただきます。 99: ◯議長長田武志君) 国民健康保険会計並びに生活習慣病について、小堀健康福祉課長。  〔健康福祉課長 小堀 勇君 登壇〕 100: ◯健康福祉課長(小堀 勇君) 鬼原議員の国民健康保険会計についての御質問にお答えします。  市町村が運営する国民健康保険は、国民皆保険制度の基盤として、地域住民の医療を受けられる機会の確保や、健康の保持増進に大きな役割を果たしております。
     一方、近年の急激な高齢化や高度医療技術の進展に伴う医療費の増大、経済情勢の低迷による非正規雇用の増加などにより、医療保険制度の基礎となる市町村国保を取り巻く環境は厳しい状況になっております。  本町の国民健康保険特別会計の現状につきましては、本年1月末で加入世帯数は3,627世帯で全世帯の41.9%であり、被保険者数は6,056人で町人口の22.7%となっております。また、被保険者のうち、65歳から74歳までの前期高齢者は2,616人で被保険者の43.2%を占めております。  平成22年度における入善町国民健康保険会計の決算は、歳入総額25億19万円、歳出総額23億9,635万円で、歳入歳出差引額が1億384万円の黒字でありました。また、このほかに国保の財政調整基金に8,000万円を積み立てております。  一方、平成23年度の決算見込みは、歳入総額では25億9,500万円、歳出総額では25億9,450万円が見込まれ、収支差引額は約50万円の黒字となる見込みであります。ただし、前年度からの繰越額と財政調整基金からの繰入額を差し引きした単年度収支は1億6,900万円の赤字となるものであります。  この要因といたしましては、歳出の約7割を占める保険給付費が平成24年2月末で15億9,870万円となり、前年同期に比べ1億1,814万円、率にして8%の増加となったことが挙げられます。  この保険給付費の伸びは、平成21年度の4%、平成22年度の2%から見ても、平成23年度は特に顕著であると言えます。これは、生活習慣病である悪性新生物や脳血管疾患、虚血性心疾患などの高額医療の増によるものであります。  新年度におきましては、この保険給付費の動向次第で基金の残高もわずかとなり、国保事業運営は大変厳しい状況になるものと考えております。  厚生労働省の平成22年度の市町村国保の財政状況の速報値によると、単年度収支差引額が赤字である保険者は、全市町村国保の保険者総数1,721のうち、52.4%の901に上っており、国保制度改革が待ったなしの状況にあると言えます。  国においては、先月17日に社会保障・税一体改革大綱が示され、閣議決定がなされたところでありますが、この中で医療保険制度については、国保財政基盤安定強化とあわせて財政運営の広域化としての都道府県単位化を掲げております。しかしながら、後期高齢者医療制度改革とも相まって、具体的な制度設計は依然として不透明なままであります。  町といたしましては、医療保険制度の動向を注視するとともに、被保険者が安心して適切な医療サービスを享受できるよう制度の安定的な運営や医療費の適正化に取り組んでまいりますので、御理解のほどよろしくお願いいたします。  次に、生活習慣病の保健指導についての御質問にお答えいたします。  生活習慣病とは、食習慣、運動習慣、休養、喫煙及び飲酒などの生活習慣に起因する疾病で、悪性新生物、心疾患、脳血管疾患は3大生活習慣病とも言われ、入善町でも3大死因になっております。また、脳卒中の発症は、集中治療を要したり、その後も長期に療養を要したりすることが多く、寝たきりや認知症の原因ともなり得るものですが、日ごろの生活習慣が大きく関与していると言われております。  このことから、平成20年度から40歳から74歳の方を対象として、その原因となる糖尿病や高血圧症、脂質異常症などの発症予防を目的とした特定健康診査や特定保健指導について、医療保険者が実施してまいりました。  町でも、平成19年に行った医療分析から、重点課題として高血圧と糖尿病対策が挙げられたことから、町民自ら望ましい生活習慣への展開となるよう「カラダすっきりプロジェクト」として保健指導事業を展開しております。  町の特定健診受診率は52%と、県内の中では上位となっておりますが、働き盛り世代の40歳から50歳代の男性の受診率が30%以下と低い状況にあります。このことから、未受診者対策として、新年度におきましては、未受診者への受診勧奨の再通知を実施します。  また、健診の結果、生活習慣病の発症リスクが高く生活習慣の改善が必要な方に対して、リスクに応じた動機づけ支援や積極的支援のサポートを行う特定保健指導を、保健センターに加えて地区公民館での健康相談として実施するなど、参加しやすい機会づくりに努めてまいります。  さらに、広報活動として、ヘルスボランティアや食生活改善推進員による生活習慣病予防の寸劇をイベントやケーブルテレビを利用して実施するなど、住民参加による親しみやすい情報提供を行ってまいります。  今後とも、各地区への出前講座や減塩対策の一環として、食生活指導などによる生活習慣病を予防するための保健指導事業を展開してまいりますので、よろしくお願いいたします。  以上で答弁といたします。 101: ◯議長長田武志君) 再質問を受けます。  4番 鬼原征彦君。 102: ◯4番(鬼原征彦君) それでは、若干大枠でお尋ねしたいと思いますが、まず室課長にお尋ねをしたいわけでありますが、今日まで環境基本条例の問題、なかなか腰が上がらなかった、そういった中で、ことしこういう取り組みをしたいということにつきましては、もろ手を挙げて賛成する立場にあるわけであります。  しかし一方で、今ほどの答弁を聞いておりますと、地下水保全条例については、具体的な表現というのはなかったというふうに思っています。言ってみれば、広域的にこういった問題について論議を深めていきたいというような表現であったように思っているわけで、今年度でつくろうとしていたものが大変後退したように思うんですね。後退したことが要因で環境基本条例の策定に向かったのか、そこら辺はちょっとわかりませんけれども、いずれにいたしましても、地下水保全条例もやっぱり何といいますか、環境基本条例の中身を濃くするというか裏づける意味では、そういう細部にわたる条例というのは私は絶対必要だというふうに思っておりますので、まずそのことについて、町のしっかりした対応を求めたいと思います。まずそのことをお願いします。 103: ◯議長長田武志君) 室住民環境課長。 104: ◯住民環境課長(室  均君) 今の地下水保全条例のことでございますが、政策変更ということで今回環境基本条例のほうに移行したいと。その理由は今答弁で申し上げたとおり、さまざまな環境の変化によって、その環境たる政策の基本的な理念というものをつくらなければならないということが急務であるということでございます。  そうなると一体地下水保全条例はどうするのだということにつながるわけですけれども、環境基本条例は基本的には理念的なものが成功するものだと思っております。  地下水保全条例についても基本的に理念ということになりますと、2つ理念があるような形になりますので、そうなりますと2つは要らないんじゃないかと。さきに現状を見ると、環境基本条例の中で理念を定め、その中にはもちろん地下水云々というものも網羅されてくるわけでありますので、その中において、地下水に異常を来すような状況等が見受けられるような状況になってくれば、当然地下水の保全についての何らかの規制だとか、そういうものも状況に応じては必要だろうとは思っております。  現状、入善町においては、地下水のいろんな障害だとかそういうことが今のところはないわけですので、とりあえず規制的なことは今のところは考えていないという状況の中で、とりあえず大切なのは環境基本条例の理念ということで当たらせていただきたいというふうに考えております。 105: ◯議長長田武志君) 4番 鬼原征彦君。 106: ◯4番(鬼原征彦君) 今ほどのお話を聞いておりますと、町に環境あるいは地下水という理念の問題2つは要らないという表現でありました。  私が申し上げておるのは、地下水の保全条例については、環境基本条例の細部を定める形のもの、いわゆる実質的な部分での条例の制定を求めているわけでありまして、先ほども申し上げましたが、水質保全でありますとか涵養対策、節水対策、あるいは町民の責務、事業者の責務、町の責務といったものを、個々具体的に定めるのが地下水基本条例であります。  昨今は外国資本による水の資源獲得運動があるといったような、今ばやりの問題も出てきておりますけれども、いずれにしましても、環境基本条例で救済できない部分を当然地下水保全条例で定めていくものと、肉づけしていくべきものというふうに思うわけでありまして、地下水保全条例については、私は理念を求めているわけではないんです。具体的な部分での取り決め事項にぜひ取り組んでいただきたいというふうに思っているわけであります。  くどいようでありますが、もう一度そのことについて考えをお聞きしたいと思います。 107: ◯議長長田武志君) 室住民環境課長。 108: ◯住民環境課長(室  均君) 1年ほど前でしたか、新聞報道によりますと、国土交通省が全国の地下水保全条例の制定状況を調べたということで、そのときの中には全国の大体4分の1の自治体が地下水に関するような条例を定めていると。国の分析によりますと、具体的かつ効果のないようなものも見受けられるというような指摘もありました。  私がちょっと思っているのは、条例の制定云々となりますと、町における状況というものをしっかり把握した上で、それに適切な受け答えのできるような条例の内容というものが必要でなかろうかと思っております。  それが今、不要・必要ということではなくて、そういう状況に応じてつくるべきというものを考えておりますので、状況に応じてまた対応していきたいと思っております。 109: ◯議長長田武志君) 4番 鬼原征彦君。 110: ◯4番(鬼原征彦君) 深く突っ込むつもりはございませんが、入善町の状況というのは私は全国の状況と大分異なっていると思っているんです。何が一番異なっているかといいますと、上水道の全国でも普及していないのが入善町、ある意味では100%と言われるくらい、上水道ではなく地下水に頼っているんです。  そういう意味で言えば、地下水は町民の命であるし、それが守られてこその地下水保全なんですね。そういうことを考えると、全国で上水道が発達しているところでは、地下水というのはそれほど極端に生命、財産にまで及ぶ部分というのは、私は少ないというふうに思っています。  そういうことからも、地下水は入善町にとって貴重な財産だということで、保全の問題を申し上げておりますので、今後そういった問題について、十分に検討いただいて、取り組みしていただけるような方向性を打ち出していただきたいというふうに思っています。  それでは、今度は違った問題について質問いたしたいと思います。  入善乙女キクザクラの問題でありますが、これの管理の問題でお尋ねをいたしますけれども、これだけ鑑賞価値の高い、特徴を持ったキクザクラであります。こういったことについては、例えばマニアでありますとか、種苗関係の関係者でありますとか、そういった方々というのは大変注目をしているわけであります。  そういった意味から言いますと、私はこういうものに対する保護管理の姿勢というのはやはり大事だと思います。そういう意味で言えば、今後の検討課題ということではなく、4月の時点からこういったことについてどうあるべきかということは、やはりしっかり取り組んでいただきたいなというふうに思います。管理が悪かったのでどうなった、こうなったということにならないようにぜひお願いをしたいというふうに思います。  それから、先ほど町長の答弁の中でもバイオ技術による増殖などのお話がありました。こういった自然交配による雑種というのは、増殖の段階で変化しやすいということもよく言われておるわけでありますので、やはり一定の長期にわたる種の固定というか、安定という部分での継続的な調査というのが欠かせないというふうに思っています。  そういった意味で、中央植物園あるいは入善高校でも結構でありますが、あるいは大学、種苗会社といったところとも連携を深めて、この種を守るあるいは増殖をしていくといった仕組みづくりをやっていただきたいと思います。  先ほども申し上げましたが、静岡県の富士宮市の富士キクザクラにつきましても、やはり長年のそういう研究を経て種が固定してきているというふうに思っておりますので、そういった取り組みもしていただいて、将来町の花となるような取り組みも私は必要であろうというふうに思っています。  それともう1つは、ちょっと早いようにも思いますが、こういったサクラを、例えば町のホームページでありますとか、あるいは観光ポスターなど多様な部分で町のイメージアップに採用できないものなのか。あるいはまたこれを町の花として、入善町の花は今チューリップがありますが、これも町の花として保護する、あるいは生育させて種を増殖させていくことも必要でないかと思うのですが、そういうことについて、担当課はどこになりますか。農水商工課になりますか、教育委員会ですか。 111: ◯議長長田武志君) 前半の部分に対しましては、堂徳教育委員会事務局長から答弁を求めます。 112: ◯教育委員会事務局長(堂徳春彦君) 今ほど鬼原議員のほうからいろんな提案をいただきました。私どもにとりましては初めてといいましょうか、なかなか体験のできない事項であります。また関係の方と十分に検討しまして、今言われましたことを心にとめて対応してまいりたいと、今のところこのような答弁しかできませんが、十分に対応していきたいと思っております。よろしくお願いします。 113: ◯議長長田武志君) 後半部分について、竹島農水商工課長。 114: ◯農水商工課長(竹島秀浩君) 町のイメージアップといいますか、そういったことに活用できないかということでございますが、非常に反響が多くて問い合わせが多いというふうに聞いております。できますれば、そういったものにも活用できればいいのかなというところですが、今のところでは具体的にこうこうというところはまだ持っておりません。いろんな方の意見を伺いながらやっていかなければいけないかなというふうに思っております。  ただ、やみくもにPRして見に来い、見に来いという話になりますと、先ほどの保護という問題もあります。そういうこともございますので、そういうのも慎重に考えながらですが、非常にいいイメージだと思いますので、何らかに活用していければいいかなと思っております。  以上です。 115: ◯議長長田武志君) 4番 鬼原征彦君。 116: ◯4番(鬼原征彦君) それでは最後に、国民健康保険関係について再質問をさせていただきたいと思います。  先ほど来お話しいただきましたように、財政状況というのは大変厳しいというふうに認識をしているところであります。そういった中で、以前から保健指導による療養費の軽減を図っていくというのが今までの町のスタイルであったというふうにも思っておるわけでありまして、今日例えば多重診療でありますとか、あるいはレセプト点検を保健指導員がどう生かしているのかということについて、わかる範囲で答弁をいただきたいと思います。 117: ◯議長長田武志君) 小堀健康福祉課長。 118: ◯健康福祉課長(小堀 勇君) 医療費の適正化につきまして、多受診対策ですとか保健指導についてということでございます。  多受診対策につきましては、多受診のリストというものが出ておりまして、それを見て保健センター、保健師の訪問なり各種健診会場での指導に利用しております。 119: ◯議長長田武志君) 4番 鬼原征彦君。 120: ◯4番(鬼原征彦君) ちょっと煮え切らない答弁でありました。しかし、こういった問題につきましては、町の財政にも大変大きな影響が及んでいるわけでありますので、ぜひ保健指導の充実に努めていただきたい。このことをお願いを申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 121: ◯議長長田武志君) ただいまの時刻は議場の時計で午後4時5分でございます。  ここで、時間延長についてお諮りいたします。  本日の会議時間を議事終了まで延長したいが、これに御異議ございませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 122: ◯議長長田武志君) 御異議なしと認めます。よって、議事終了まで会議時間を延長することに決しました。  次に、3番 佐藤一仁君。  〔3番 佐藤一仁君 登壇〕 123: ◯3番(佐藤一仁君) きょう最後の質問になります。アクセス入善の佐藤一仁でございます。  大分時間が経過したせいか、皆さんお疲れぎみで、少し議場の中が沈滞ムードでございます。私はほのぼのとした温泉の話を聞くわけでございます。皆さんどうぞ頭の上にタオルでものせて聞いていただければ大変ありがたいかなと思います。  きのう、三遊亭円楽さんの落語を聞きました。言葉でその風景を連想させるプロの力というものはすごいものだなというふうに感心をいたしました。  私たち議員も日ごろ口先だけと思われがちでございますが、議員活動と同様に心のこもった活動、そして心のこもった言葉遣いをしながら、議員として努めていきたいと思います。  早速でございますけれども、質問に入らせていただきます。   去る1月20日の第15回入善町議会臨時会におきまして、黒部川明日温泉取得に関する議決をしたことは、町にとりまして大変に有意義なことだと考えております。町民の皆様方の健康や福祉の増進につながるこの温泉の取得は、我々にとって大切な財産となり、有効に温かく利活用していくべきものだと思います。したがいまして、早期にその利活用の基本的な考え方を決め、町民各位の理解を得、そして協力を仰ぎ、大いに利用していただくことが最も大切な課題だと考えられます。  今回の温泉取得に関しましては、もちろん源泉の取得のこと、このほかに、いわゆるバーデン明日と言われます入善町里山温泉観光施設というものが設置をされまして、その運営や営業に関する問題、さらには町が600万円を出資して設立されました入善里山観光開発の指定管理者選任に関する問題、もう1つは、前の所有者の御子息様から寄附を受けての土地の取得という、いろいろな5つの要素の動きがあったわけであります。  そこで今回、私は町が取得したこの温泉につきまして、いろいろと説明を求めるものであります。  まずは、温泉の利活用計画についてであります。  平成23年度に始まりました町の第6次総合計画のスローガンは、「扇状地に 水と幸せがあふれるまち 入善」であります。私は今回の温泉取得を契機に、さらにもう1つ「お湯と笑顔もあふれるまち」といったフレーズも追加したいくらいに、この温泉を取得できたことは私たち町民にとってありがたいことだと考えております。  今後は、全町民の財産として有効に利用していきたいというふうに町民の一人として思っております。  そこでお尋ねをするわけでございますけれども、今後、この温泉をどのように利活用していくのか、当局の基本的な考えを伺います。  この黒部川明日温泉は、深さ688メートル、1分間に500ミリリットル、46℃のお湯が湧出されているというふうになっております。このお湯をいろいろな用途に利用できるならば、例えば青野パークゴルフ場の付近での浴場開設、そしてまたほかのスポーツ施設やレクリエーション施設と連携した利用、さらには「はば」と言われる河岸段丘の上で、黒部川扇状地や富山湾の四季が一望できて、そして美しい夕焼けや百万ドルに近い夜景を見ながら入浴できるように、そういった展望浴場施設への展開なども考えてみてはいかがでしょうか。  この温泉のあるところに、いつも町民の皆さんの幸せな笑顔があふれ続けるような、そういった利活用を考えていくべきものと思います。  次に、入善町里山温泉観光施設についてであります。  先ほど言いましたバーデン明日でありますが、平成2年に建築をされて、既に二十数年が経過しております。先日の視察におきましても拝見をさせていただきましたが、建物には老朽化も目立ちます。そして、この施設の開設に当たりましては、単なる温泉旅館というわけではなくて、いわゆる温泉を使っての健康増進やフィットネスなどを目的とした部分をあわせ持つ施設として建築したというふうに伺いました。  当局はこのような考え、理念の入ったこの施設に、単なる温泉施設と思って営業を考えているように伺いますけれども、この施設の将来像をどのように描いているのか、運営上の基本理念と構想を伺いたいと思います。  また、4月1日から営業を引き継ぐとのことでありますが、営業に際しては、このままの施設で営業していくのか、または改修・修繕を行うのか、基本的なところを聞きたいところであります。改修や修繕を行うとすればどの程度の予算を見込んでいくのか、この点も教えていただきたいと思います。そしてまたどのような箇所の修繕が必要というふうに思っていらっしゃるのか、そこも聞きたいところでございます。  次に、入善里山観光開発株式会社についてであります。  1月20日の臨時議会におきましては、当局からこのバーデン明日の受け皿となる会社を600万円出資して運営したいと、残り200万円ぐらいは町の有力企業や団体から出資をしてもらって、第三セクター的な法人を設立して指定管理者に選任して運営をしていきたいという説明があったと記憶しております。議会はそういうスタイルであるならばというところで、600万円の町の出資については賛同をしたところであります。  しかしながら、その後、2月10日に入善里山観光開発株式会社として法人登記がされました会社の登記内容は、議会への説明とは大幅に食い違っており、その詳細な経過説明もなされないままに町が600万円と、私もよく存じ上げませんが、個人株主が3名、合計200万円を出資している株式会社として登記がされました。私はその内容を知って大変仰天をいたしました。そこで当局に問いただすところでございます。  まず1番目に、町が600万円もの出資をしているにもかかわらず、米澤町長が代表取締役に就任されないのはなぜか。また、町当局から取締役が1名なのはなぜかということであります。  町とその個人のグループとの出資割合は25%と75%であります。いわゆる1対3という出資比率におきまして、役員構成比率が全くの逆転をしておりまして3対1、町が1、個人の出資グループが3ということになっております。通常こういったことは一般的な会社では全く考えられないことでありまして、そこは少し詳しくお聞きをしたいなというふうに思います。  2番目に、個人株主を募集しないということをおっしゃっています。しかしながら今申し上げましたように、3名の個人株主が存在をしているわけであります。したがいまして、これは今後町民の皆さんから個人株主を募っていくのかということはまずお聞きしておかなければいけないと思います。そして現在の株主と役員の構成はどのようになっているのか、一度町民の皆さんに説明をしていただきたいというふうに思います。  3番目でありますが、この施設の指定管理者に対して、町は5,000万円の予算を組んでまいりました。そのうち3,000万円をこの会社の運転資金に充てたいということでありました。説明によりますと、各年度末ごとには3,000万円を一たんしっかり返済をしていただくという説明でありました。実際このお金は確実に回収できるのか、そのめどがあるのかというところをひとつ聞きたいかなというふうに思いますので、答弁をお願いいたします。  4点目でありますけれども、この施設営業に関しまして、営業するということでありますので、当然のことながら当局は現在の運営会社の営業数字や決算書類等をよく検討して、黒字経営ができるものと判断した上での営業引き継ぎだというふうに私は理解をいたします。しかしながら、その根拠となった営業関係資料や財務諸表につきましては、私どもはまだ一切見せていただいたことはないのであります。このような資料や書類があるのか、そこをお尋ねいたします。  また、その書類を見て、どなたが判断をされたのか。さらには、今後の営業計画、収支計画はでき上がっているのかお聞きするところであります。  5点目であります。この法人が指定管理者になった場合の業務範囲はどこまであるのか、そこを教えていただきたいと思います。  最後になりますが、6点目、今後、この法人の指定管理者への選任が諮られるという予定でありますが、4月1日はもうすぐそこに来ておりまして、今から営業体制を組んで、赤字にならないようなしっかりとした営業に取り組む時間的余裕はあるのか、この点を聞かせていただきたいと思いますので、答弁のほうをよろしくお願いいたします。 124: ◯議長長田武志君) それでは、答弁を求めます。  米澤町長。
     〔町長 米澤政明君 登壇〕 125: ◯町長(米澤政明君) それでは、佐藤議員の黒部川明日温泉の利活用及び入善里山観光開発株式会社についての御質問にお答えいたします。  まず、黒部川明日温泉の将来の利活用計画についてであります。  この温泉は、昭和62年に社団法人友愛病院会が宇奈月町明日の町有地で温泉を掘り当て、「黒部川明日温泉」と命名されたもので、後に、温泉権を現在のソフトエネルギーシステム株式会社が引き継ぎ、昭和63年に運営開始したふれあい温泉や舟見寿楽苑への温泉供給、さらには平成2年に営業開始したバーデン明日、後に廃止した水耕農場みどりの国の運営などを行い、温泉の有効利用を図ってこられたところであります。  今回、入善町がソフトエネルギーシステム株式会社から、バーデン明日の施設などの資産とともに温泉権を一括して譲り受けた後は、町が温泉供給の運営主体となり、引き続きバーデン明日、ふれあい温泉や舟見寿楽苑への供給を継続して行うことにしております。  現在、日量約400トンの温泉を、ふれあい温泉に100トン、寿楽苑に50トン、明日温泉デイサービスセンターに60トン、バーデン明日に190トン供給しており、今後も安定的に供給しなければならないと考えているところであります。  さて、御質問の将来の温泉の利活用についてでありますが、現在、水位がマイナス約47メートル、温度は45℃前後と安定しておりますが、過去のデータから日量約60トン揚水量を増やすと水位が4、5メートル低下するようであり、この温泉源の安定供給量を把握する必要があることから、専門家の意見を伺うことが肝要と考えるものであります。  その上で、温泉の供給量に余裕があるとすれば、新たな温泉を活用した施設などの整備を模索してまいりたいと思いますので、その際には議員をはじめ皆様から御提案をお願いするものであります。  次に、町が出資し設立した入善里山観光開発株式会社の役員についてであります。  まず、役員の構成でありますが、現在、取締役は4名、監査役1名であります。取締役1名は町から就任しており、町以外の役員につきましては、運営をお願いしている方の選任であります。  これは、さきの臨時議会から会社設立まで時間がなく、発起人による会社設立としたことから、監査役を含め5名での設立となったものであり、取締役は定款で7名まで増員可能なことから、今後は出資を要請している企業、団体からの就任を考えているところであります。  また、代表者につきましては、温泉旅館での経験が豊富な方に就任していただいておりますが、私が代表となっていない理由につきましては、会社設立に当たって近隣の自治体の第三セクターの状況を参考にさせていただいたもので、経営の自由度を高めるとともに、直接経営される方の責任を明確にするため、町からは代表者への就任はしなかったものであります。  次に、株主に対する考えでありますが、設立時に町以外の役員3人には合わせて200万円、町からは600万円出資し、合計800万円の出資金で発足しております。  個人からの出資につきましては、出資をいただくことにより、経営に対する責任をより強く自覚していただくためにお願いしたものであり、個人株主については取締役だけとし、今後の株主募集については、企業、団体に限定していくことにしております。  以上をもちまして、佐藤議員の答弁といたします。  なお、そのほかの質問に対する答弁は、企画財政課長からさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。 126: ◯議長長田武志君) それでは、残余の質問について、梅津企画財政課長。  〔企画財政課長 梅津将敬君 登壇〕 127: ◯企画財政課長梅津将敬君) 佐藤議員の入善町里山温泉観光施設と入善里山観光開発株式会社についての御質問にお答えさせていただきます。  まず、温泉施設の将来構想と維持管理についてであります。  議員御指摘のとおり、現施設は建築20年を超える建物であり、耐震性は問題ないとしても設備等の老朽化は課題も多くあると考えております。  現在の運営会社もここ数年、施設のリニューアルや設備更新に多額の費用を費やしているところであり、町では譲渡を受けるに際し、必要な修繕を運営会社に要請しており、全部とはいかないまでも相応の修繕をしていただけるものと考えております。  さて、町はこの温泉宿泊施設を町民の健康増進だけでなく、舟見山一帯を含めた町全体の観光交流の中心となる施設としてとらえており、平成24年度に完成する舟川ダムも新たな観光資源に含め、さまざまな施策の展開を行っていく必要があると考えております。  一方、どの施設もそうでありますが、老朽化は避けて通れないものであり、特にこの種の施設は顧客ニーズを常に取り入れていかなければ利用者が低減するという命題を持っており、町としましては当分の間、施設を現状のまま維持しつつ、より多くの方に利用されるよう努めてまいる所存であります。  維持管理につきましては、新しい運営会社と協定を結び、経費負担区分を明確にしながら管理をしていくこととしており、当面は現状のままの営業を考え、修繕費につきましては、平成24年度では予算計上させていただいております940万円を想定しており、あわせて将来の修繕等の財源として温泉使用料の一部を基金として積み立てることとしております。  今後、設備の更新など大きな修繕等の必要があれば議会に御説明し、予算化させていただきたいと思っております。  次に、町が出資し設立した入善里山観光開発株式会社に係る御質問にお答えします。  まず、町から貸し付けする運転資金の回収についてでありますが、この会社は出資金以外の資産がなく、発足間もない会社であり、銀行からの運転資金借り入れも困難と考えたことから、近隣自治体の例を参考に単年度の貸付金を予算計上したものであります。  返済につきましては、今後、新たな運営会社の営業実績もできることから、銀行からの借り入れも可能となり、確実に返済されるものと考えております。  次に、営業の収支見通しでありますが、現運営会社からここ数年の営業収支資料を出していただき、庁内で検討をしたところであります。  経費の中で大きなウエートを占めているものといたしましては、人件費、光熱水費、償却費などがあります。今後、町有施設となることから、例えば固定資産税や建物等の償却費が不要となる一方、新たに温泉使用料の支払いが増えるなど経費の変更はありますが、現在の利用者数が維持できると推測しており、赤字とはならないものと試算したところであります。  なお、営業計画等につきましては、指定管理者の議案の追加提案時に説明資料として提出させていただきたいと思います。  次に、指定管理者の業務範囲ですが、温泉源を含めた施設の適正な維持管理と入浴客などの利用者への適切なサービスの提供であります。  次に、4月1日の新体制での営業開始に不安はないかとの御質問でありますが、現在、運営責任者となっていただく方に精力的に引き継ぎを行っていただいており、また、従業員一人ひとりと面接もしているとのことであり、基本的には現在の従業員をそのまま引き継ぐことにしていることから、4月1日の開業には混乱はないものと考えております。  また、このほか、運営の細部についても現運営会社からの当面の協力を得られることから、心配はないものと考えております。  新しいバーデン明日がさらに町民の皆様や利用者に喜ばれるよう営業努力をされるものと考えており、議員各位や町民の皆様の御理解と御協力をお願いいたしまして、佐藤議員の答弁とさせていただきます。 128: ◯議長長田武志君) それでは、再質問を承ります。  3番 佐藤一仁君。 129: ◯3番(佐藤一仁君) それでは、再質問を少しさせていただきます。  まず、原点を少し確認をさせていただきますが、1月20日の600万円の出資に対する議案のときに、いわゆる600万円は町、町内の企業の皆さんから200万円で第三セクター的な会社を受け皿として立ち上げたいということは、これはそのとおりでよかったですね。ちょっとそこを先に確認させてください。 130: ◯議長長田武志君) 梅津企画財政課長。 131: ◯企画財政課長梅津将敬君) そのときには最初に資本金をどのくらいにするのかということで、800万から1,000万円程度という話をしたかというふうに思っております。  会社の発足につきまして、いろんなやり方があるようでありますが、基本的に発起人が原資を持ち寄って会社を設立するという方法が時間もかからずにということで、1月20日以降の話でありますが、結果的にそういった形で、先ほど町長のほうからもありましたが、3人の方に200万円出していただいて、町から600万円で800万円という形になりました。  1月20日のときの説明につきましては、私の舌足らずかもしれませんが、基本的に発足後の募集というふうなことで、個人の株主については募集しないという形でお答えさせていただいたというふうに思っております。 132: ◯議長長田武志君) 3番 佐藤一仁君。 133: ◯3番(佐藤一仁君) この説明を聞いたときに、町が600万円を出すということで、町の財産管理のための会社で指定管理ということ、当然のことながら、これは町が発起人となるべき立場なんだろうというふうに私どもは理解をするわけですね。  今の課長の説明ではないのですが、ほかに発起人の方々がおられたということは、じゃ、この話はその方々から来た話になるということなのでしょうか。 134: ◯議長長田武志君) 梅津企画財政課長。 135: ◯企画財政課長梅津将敬君) 町へはソフトエネルギー社さんの経営コンサルタントをやっておられる方から、ちょっと記憶はあいまいですが、6月に、実はソフトエネルギー社として、温泉経営からすべて県内外にある施設については撤退したいんだと。ついては入善町にあるバーデン明日について、町で購入する考えがありますかという問い合わせがありました。ということで、その後、経営内容や現在の状況だとかいろいろ調査させていただいたところであります。  その後、町として直接経営というのは無理だろうということで、さまざまな方式を、例えば近隣自治体の状況を参考にしながら、第三セクターによる町出資の会社設立という方法をとれないだろうかということで、させていただいたわけであります。  では、どの方にその経営を当分の間、見ていただくかということで、町としましては先ほども説明いたしましたように、温泉旅館での経験豊富な方について、白羽の矢を立ててお願いした経緯でございます。 136: ◯議長長田武志君) 3番 佐藤一仁君。 137: ◯3番(佐藤一仁君) 発起人ということですから、発起人というのは、計画立案をしてそういった株主を集めるということですね。ですから、町はこの人たちの話に乗ったという構図になっていくわけですね。  もう1点だけ聞きます。商法上の発起人はどなたなんですか。何人おられるんですか。 138: ◯議長長田武志君) 梅津企画財政課長。 139: ◯企画財政課長梅津将敬君) 今ほど申しましたように、4人の発起人でこの会社を設立しております。町も含めてですけれども。 140: ◯3番(佐藤一仁君) 林副町長も署名しておられるんですか。 141: ◯議長長田武志君) もう一度、梅津企画財政課長。 142: ◯企画財政課長梅津将敬君) 町も含めて4人ということであります。 143: ◯議長長田武志君) 3番 佐藤一仁君。 144: ◯3番(佐藤一仁君) 林副町長も定款に署名をしておられるということですか。 145: ◯議長長田武志君) 林副町長。 146: ◯副町長(林 榮佐雄君) 町を代表して署名しました。 147: ◯議長長田武志君) 3番 佐藤一仁君。 148: ◯3番(佐藤一仁君) それはいいんですよ、発起人ということで。ただ、商法上は最低限1株さえ持てばいいことになっているんですね。これを恐らく何株ずつお持ちなのか、200万円ですから、この3方で今の段階で25%をお持ちなんですね。やっぱりそれは個人としては持たせ過ぎではないかなというのは、これはだれしも思うところであります。町内にはたくさんの会社経営者がおられます。こういった話が出た段階で、何でその3人に25%なのかということは、当然経営者の皆さんは不審がられるでしょう。  この話がありまして、議会が始まりまして、ここ3、4日の間に4、5人の方から、何でこんなことになるのかという話を、私はあるところで言われました。とりあえず質問して聞いてみますのでということで、きょうこの機会を得たわけでありますけれども、今おっしゃったように、町以外の発起人の方が3名ですね。そして監査役が1人おられる。  この3名の代表取締役、取締役1、取締役2の方々の経歴、そういったことの相関図ぐらいをつくっていきますと、ある人のところに全部集中するわけです。例えばこの方をミスターAとしましょう。代表取締役は今まで勤めておられた温泉旅館の支配人か何かですかね。Aさんはその株主であって、当然のことながら懇意になされていたということは容易に理解できるわけです。取締役1の方は、このAさんの親戚筋に当たる方だというところでお伺いしました。取締役2の方は、Aさんの会社の役員なのか、従業員なのか知りませんが、仕事上で在籍をしておられる方なんでしょうか。そうすると、この25%、200万円の株式は、Aさんの影響を強く受けるという構図になってくるわけですね。  私どもの町からは副町長1人で役員会を乗り切らなくてはいけないということになってくるわけですね。ですから、非常にあいまいなところがあります。監査役につきましては現在1人、お聞きいたしますと、大変恐縮ですが林副町長のお知り合いの方というふうにお聞きをいたしました。  当然のことながら、Aさんと林副町長は知らない間柄ではないわけでありますので、ひょっとしてこの話は、今6月からと言われて私もちょっとびっくりしたんですよね。年明けぐらいからこんな話がばたばたと出てきて、おかしいな、こういう話は大体半年か1年ぐらいかけてやる。企業買収なんか大体そんなものなんですよ。おかしいなと思いながらおって、こういう結果になったからなおおかしいなとは思っていたんですが、そういう長い期間があってなかなか設立もできなかったということは、後ほど答弁してもらわなければいかんのですが、そうすると、こういういびつな役員構成の会社を町が町民の皆さんの大事なお金を出資してつくってしまった。そうすると、うがった見方をしますと、Aさんと町、副町長が代表して行っておられますので、事前にお話ししてこういうがでやらんまいけということでやられたような気がするんですが、その点について副町長、いかがですか。 149: ◯議長長田武志君) 林副町長。 150: ◯副町長(林 榮佐雄君) 佐藤議員にお答えします。  今ほどありました株数の問題、役員についての話も聞いておるわけでございます。今、発起人設立という方法をとったわけですが、法人株主をそれぞれの機関決定を経て4月、5月に株数が決まってくるものと思っております。それらの段階において、今漏れ聞くところを調整しながら出資割合なりを考えていきたいと、そのように考えているところでございます。  また、監査役についてでございますが、確かに私と同級生かもしれませんが、これは銀行筋のほうから選任された、ある大手の温泉の10年間にわたる経営をやって、ある銀行の支店長をやり、経営をやってこられたものと、たまたま私と同級生であったことでそのように憶測されるのも当然かと思っておりますが、そのようなことは責任を持ってないということを申し上げたいと思っておるわけでございます。  以上でございます。 151: ◯議長長田武志君) 3番 佐藤一仁君。 152: ◯3番(佐藤一仁君) 今の説明を聞いていますと、やっぱりおかしいんですよね。町はこの発起人の皆さんに設立までに各企業の皆さんにも声をかけて株主となってもらえるように指示を出された、お願いをされたんですか、要請をされたんですか。今ゼロですよね。 153: ◯議長長田武志君) 梅津企画財政課長。 154: ◯企画財政課長梅津将敬君) 基本的に会社あるいは団体からの出資につきましては、当然いわゆる会社においては取締役会、さらにはある団体においては総代会の議決事項という部分がありますので、今ほど佐藤議員言われましたように、1月20日以降で作業を進めたわけでありますが、当然2月10日の発起のときには、団体からの出資はありません。今後、要請はしておりますので、4月あるいは5月末くらいまでは、総代会の了承を得て出資していただけるものというふうに思っております。 155: ◯議長長田武志君) 3番 佐藤一仁君。 156: ◯3番(佐藤一仁君) 私が聞いたのは、各企業へお願いしたのではなくて、発起人の皆さんに企業の株主を設立まで入れてくれというお願いをしたかどうかということです。大事なことなんです。  いわゆる発起人がこの会社を立ち上げる手続を取っていますね。登記するまでに町は議会に企業の株主を募るという話をしたので、この発起人の手続をする方に、1社でもいいから、立ち上げまでに企業の方々を株主として入れてくれという指示、要請はされたのかということを聞いているんです。 157: ◯議長長田武志君) 梅津企画財政課長。 158: ◯企画財政課長梅津将敬君) 町から発起人の方に、他の団体、他の企業について出資を要請してほしいということは言っておりません。あくまでも町から、それぞれの企業、団体に対して要請を行っているところであります。 159: ◯議長長田武志君) 3番 佐藤一仁君。 160: ◯3番(佐藤一仁君) そうすると、町は議会にこういう会社で設立しますよということを言う。片一方で既に個人株主が決まっている。議会に説明したときには、個人株主に、発起人の方々に、これは法律上1株以上持たなければいかんことになっている。この時点でそういう方々が株主になるということはわかっておるわけですよ。そうするとそこを隠して、議会にうまい説明をして、議会を乗せてこの会社を立ち上げたと。議会は14人してうまい話に乗せられて、踊らされただけということになってくるわけですよ。説明された段階で発起人がおられるのであれば、商法上最低限1株持たなくてはいけなくなってくる。そうすると、皆さんの説明の段階か、その2月10日以前には、必ず個人株主が誕生しているはずなんですね。それが一切議会には来ていないんですよ。この14人、踊らされて、「ああそいがけ、いいもん手に入れたな」って大変うれしい話が、何でこんなことになっていくのかというところを整合性を合わせたいんですが、よろしいでしょうか。 161: ◯議長長田武志君) 梅津企画財政課長。 162: ◯企画財政課長梅津将敬君) 先ほども申し上げましたように、1月20日の時点での設立方式については、まだ決めていなかったのが実態であります。それじゃあまりにもおまえらお粗末過ぎんかというおしかりは受けて当然だと思っております。また、今ほど佐藤議員が言われたように、会社における取締役の問題、さらには株主の問題というさまざまな御指摘があるかというふうに思っております。私も6月以降、一時ある事業上で、その交渉については中断しているところがありますが、すべて把握しているつもりでありますが、佐藤議員の言われるような疑義については、特に私自身は感じておりません。ただただ4月1日からの営業引き継ぎのためにはどうすればいいのか、さらには隣接自治体の第三セクターのあり方についていろいろ調べさせていただきました。その点は御理解いただきたいと思いますが、御指摘のとおり、取締役あるいは会社の設立方式、さらには株主に対する知識が非常に低かったということは、この場をおかりしておわび申し上げたいというふうに思います。 163: ◯議長長田武志君) 3番 佐藤一仁君。 164: ◯3番(佐藤一仁君) 先ほど町長の答弁の中に、取締役は7名までにできるということで、今後そういうふうにされるのかどうなのか。人数的には7名にされるのか、6名にされるのか、これは梅津課長は別に経営者に入っていないんだからこれはどうなりますか。 165: ◯議長長田武志君) 林副町長。 166: ◯副町長(林 榮佐雄君) 先ほどの答弁漏れ等も含めてお答えしたいと思います。  まず、旧商法、今の会社法でございますが、これらについて確かに私どもの認識が甘かったことは事実でございます。ということは、地方自治法については私どもは詳しいと思うんですが、50%株さえ持っておれば、いつでも役員は首にできるねかという考えがあったことについて、認識が甘かったことは事実でございます。  それと、監査委員についてでございますが、確かに今後検討していかなければならない問題でございますが、いわゆる自治法上、財政の監査もできるということ、あるいは町の代表監査委員も行って監査できるという、これらの問題も今後検討していかなければならないかと思っておるところでございます。  もう1つ、取締役が7名ということについては、個人のあれが確定次第、見直しをお約束したいと思っております。よろしくお願いいたします。 167: ◯議長長田武志君) 3番 佐藤一仁君。 168: ◯3番(佐藤一仁君) 7名にされるということなんですね。そういうことですね。7名以内、ですから何名にされるんですか。 169: ◯議長長田武志君) 林副町長。 170: ◯副町長(林 榮佐雄君) 7名以内ということで、7名とかこれから法人の方々とも相談しながら、事前には相談をしておりますが、機関決定といって大きな問題がございますので、これから努めさせて、交渉ができない面もございますので、よろしくお願いいたします。 171: ◯議長長田武志君) 3番 佐藤一仁君。 172: ◯3番(佐藤一仁君) そうですよね。取締役会で議決しないと7名にはできないんですよ。6名であろうと。で、今、町は1人の議決権を持った方だけが行っておられますね。取締役会にはノーと言える人が3人いらっしゃるわけですよ。1対3でそこを乗り切れるのかと。株式を持っているだけで役員会を乗り切れるのかということですね。そういった危険性がある会社になってしまっているということですね。ちょっとルーズ過ぎるのも、お粗末過ぎるのもすごいなと思いますね。
     4名も7名のうちですよ。5名も6名も7名のうちでありまして、例えば6名にするとしますね。町の優良企業の皆さんから200万円を出してもらったとして、資本金1,000万円になったといたします。町は60%、6割の出資率になりますね。7名にした場合は、町は取締役は4人出せる権利が出てくるわけです。4.2名ですよ。会社関係のところはビジネスとしてBグループとしますわね。Aさんのグループが20%、1.4人ぐらいずつですね。5・1・1にするとか、4・2・1、本来そこまで考えて、町はこれだけのお金をつぎ込んだのだから、やっぱり間違いのないような運営の仕方にするためには、役員会もしっかりリードしていかなくてはいけない。新しい出発については、本来は町長がしっかりと目をみはられるように、代表にまでなられなくても、取締役としてもちろん入っていって目を光らせる。これが町民が安心するスタイルだろうなというふうに思います。  できるものなら7名にして、町が4名ほど取締役をもらって、町長の名前を入れて、あとは総務課長と財政課長と担当課長ぐらい入れられればいいわけです。  副町長につきましては、私のヒューマニズムのあるところですよ。あなたの健康を心配するがです。今も言われました。自治法はわかる、商法はそれほど得意ではない。あなたが毎日温泉へ行って、きょうの売り上げは何だ、きょう入浴した人は何人だといったことを、取締役として本当は町の代表としてですからやらなければいかんのです。  大変恐縮ですが、去年、長い御病気をされました。その方が役場もやらんならん、温泉もやらんならん、本当にできるのかということを私は心配するわけです。そういったことを気をつけながらやってもらって、やっぱり株式会社でありますので、役員会においても、株主総会においても絶対町民の皆さんに損はさせない、そういった体制をしっかりつくり上げていくということが大事なことなんですね。  だから、6月からあったのであれば、もうちょっと早くこういった体制をやって、町の皆さんにも企業の皆さんにも入っていただいて、町と企業だけで役員構成をやって、監査役もしっかり決めて法人登記をすればよかった話です。それが時間がないというところでやって、こういう少し残念な形、少しじゃないですよ、相当残念な形になっておりますので、本当に心配をします。  町の経営関係者の皆さんは、「いずれ何年かしたら、温泉はだれかのものになっていくがでないがか」ぐらいのことまで心配をされます。そういったことは抜きにしても、いずれそういったことは払拭できるように営業をやっていかなきゃいかんのですが、先ほどの答弁で1点ちょっと心配になったんですが、今代表取締役が行って、一人ひとり面接をされているということですか。どういう資格で、指定管理者にもまだなっていない、議案も上がってきていない、どういうところで人の会社の面接をなさるのか。 173: ◯議長長田武志君) 梅津企画財政課長。 174: ◯企画財政課長梅津将敬君) 確かに指定管理者につきましては、今議会で議決をいただきたいというふうに考えております。しかしながら、1月20日の中でこうこうこういう形で4月以降やりたいということで、皆様方は役員なり株の問題につきましては、いろいろ指摘を受けるところでありますが、会社という形では、この会社につきましては、バーデン明日を運営していただく会社ということで御理解いただいているものというふうに思います。  しかしながら、佐藤議員が質問された中で、4月1日から間に合うかと、じゃ、一体何の資格でやっているのかと非常に矛盾な質問もあるわけでありますが、2月10日、いわゆる1月20日以降、当然この方を代表とした会社をつくるということで御理解いただいたというふうに思いましたので、当然引き継ぎのために、さまざまな形で動いていただいているということであります。 175: ◯議長長田武志君) 3番 佐藤一仁君。 176: ◯3番(佐藤一仁君) 1月20日にこの方を代表とした会社をつくるとは聞いていないですよ。 177: ◯企画財政課長梅津将敬君) 会社をつくるということで御理解いただいたと思います。たまたまその代表者の選任のあり方、先ほども言いましたように役員の選任のあり方、さらには株のあり方ということについては、我々も林も申し上げましたように、会社というものについての会社法、さらには役員、株というものについて、非常に無頓着というか、そういう言い方をすればしようがないと思うんですが、それに対する知識がなかったということで進めたわけでありますが、つくった会社が経営していくということについては御理解いただいているということで、当然その代表になっていただいている方が責任を持ってさまざまな引き継ぎ、あるいは従業員の面接をしていただいているということで御理解いただきたいと思います。 178: ◯議長長田武志君) 3番 佐藤一仁君。 179: ◯3番(佐藤一仁君) それでは、この指定管理者、これからそういったことが出てくるのかもしれませんが、指定管理者の業務範疇はどういったところでございますか。先ほどの答弁ではサービスとかありましたけれども。 180: ◯議長長田武志君) 梅津企画財政課長。 181: ◯企画財政課長梅津将敬君) 先ほど答弁申し上げたとおり、施設とすれば、温泉源の管理の問題、さらにはバーデン明日という日帰り入浴客、あるいは宴会、また宿泊、そういった方に対するサービス、当然建物の適切な管理というものが大まかに考えられるものであり、細かな協定につきましては、4月1日から運営をお任せするわけでありますが、協定についても結んでいきたいというふうに考えております。 182: ◯議長長田武志君) 3番 佐藤一仁君。 183: ◯3番(佐藤一仁君) そういうソフト面の営業をする会社なんですが、登記目的を見ますと、「温泉権及び温泉からわき出る湯の所有、管理、販売、不動産の取得、売買、管理及び仲介業務」、やることのないところも書いてあるわけです。しかも温泉の取得から転売から何からできるように書いてある。一体どういう会社が指定管理者になるのか。これはすごい怖いなというふうに思ったのですが、今後この項目を抜くとか、目的の定款変更をするとかという予定はありますか。 184: ◯議長長田武志君) 梅津企画財政課長。 185: ◯企画財政課長梅津将敬君) 定款につきましては、ソフトエネルギー社の現在の定款を参考にさせていただいてつくったものであります。ただ、今ほど申し上げましたように、当然建物、あるいは温泉源については町の所有でありますので、そういうことはないと。ただ、やらないものを定款に載せる必要はないんじゃないかということでありますが、さまざまな御意見がこれから委員会、あるいは全員協議会でいろんな形で出てくると思います。そういったものを参考にしながら、我々とすれば、4月1日の営業、さらにはもう少し時間がかかると思いますが、株の問題、役員の問題について解決していきたいというふうに考えております。 186: ◯議長長田武志君) 3番 佐藤一仁君。 187: ◯3番(佐藤一仁君) 変に町民の皆さんが不安になるようなことがないように、そこら辺は十分気をつけていかなくてはいけないでしょうねと思います。  先ほど言いましたように、3,000万円一たん年度末に回収していただける、これは町が責任を持って回収していらっしゃるものというふうに思います。やっぱりお金のことは申しわけないんですが、何年かランニング的に赤字になった場合には、それ相応の問題が出てきたりはするんでしょう。  もう一度バーデン明日に関して根本的なことを聞きたいんですが、例えば5年後にはもう27~28年たった建物になりますね。10年後には30年以上たった建物になりますね。その段階で十何億円、20億円に近いようなお金をかけて、なれない温泉の商売をやるのか。その段階ですぱんともうやめるのか、町の基本方針を聞かせていただけませんか。 188: ◯議長長田武志君) 梅津企画財政課長。 189: ◯企画財政課長梅津将敬君) 仮定の話でございますので、財政課長としてお答えさせていただきます。  ただ、今少なくとも4月1日から、なぜこの場で、今の状態で経営していくかといいますと、1月20日のときにも説明いたしましたように、利用者が日帰り入浴客だけで10万人いると、その他、宿泊、宴会を含めますと12万人を超える方が利用されておるわけであります。それらの方を、じゃ、いきなり4月1日からやめましたというわけには私はいかないというふうに思ったところであります。金銭的な1億という問題もいろいろあるかと思います。  したがって、5年後、10年後、あるいは20年後ということであれば、それなりのそこでの判断だというふうに思います。施設の状態、さらには入浴客の状況、それらをかんがみながら新しくつくり直すのか、それともやめるのか、またほかの場所でつくるのか、それはそのときの判断だということでありますので、今から5年後、10年後、もちろん想定はしなきゃいけませんが、5年後にこうします、10年後にこうしますという形での答弁は差し控えさせていただきたいと思います。 190: ◯議長長田武志君) 3番 佐藤一仁君。 191: ◯3番(佐藤一仁君) 全国の旅館の皆さんは、今本当に返済できなくて、身売りしたり、廃業したり、あれほど隆盛を誇った加賀温泉街でも3分の1ぐらいはもうなくなっていったりしているわけでありますよ。  ですから、バーデンさんにつきましては、恐らく立地条件としても設備としても大変不利な、そんないい条件の旅館ではないと思います。ふろも小さいのが集まっていて、それほど開放感のあるおふろの空間にはなっていません。宿泊の部屋にいたしましても、それほど高価なお客様を呼び込むような宿泊施設にはなっていないです。  今、課長がおっしゃいましたけれども、10万人の人たちは大変多いです。ただし、この方々は1人500円お払いになるわけです。1年間かけてこの方々から5,000万円の売り上げなんです。1万人の方々がお泊まりになるということであれば、あそこのホテルは39室で150名から160名のキャパシティーですね。そうしますと、1日当たり大体30人、いわゆる2割以下の宿泊稼働率なんです。そういう条件のものを、お金をかけて今からおやりになるのであれば、大変立派なものだなというふうには思います。  ですから、何回も繰り返しますけれども、安心の上に安心で、赤字を出さないようなそういった体制をしっかりチェックしていく体制を組んでいくことが大事なんだろうというふうに思います。  それほど強い決意で、私は、この温泉をいいふうに皆さんに使っていただきたい。代表取締役の方を私も存じ上げております。何回も仕事上のおつき合いをしております。旅館の営業マンとしては、お客様もたくさんお持ちになって、それなりの違ったお客様の集客はできるかもしれない。しかしながら、会社の経営ということについては、あの方はオーナーであられたこともないので、未知数の部分があります。そういった方々を迎え入れるにしても、もう少し上手に手をたたいて迎え入れるようなことがなぜできなかったかという、ここに1点残念なところがあるんです。  ですからこうやっていろいろ聞かせていただきました。計画は少しずさんな部分もあるかなというふうに思います。しかしながら、まずそういったものを取得できたという、それについて頑張っていこうという意気込みは、それはそれでしようがないのかもしれません。慎重の上に慎重で、町のチェックがしっかり入るように、もう一度体制を整えてやっていただくように私は思います。  何しろ甘い世界ではありませんので、気をつけて頑張っていただければと思います。  以上、どうもありがとうございました。        ───────────────────────── 192: ◯議長長田武志君) 以上で、本日の日程を終了し、閉議いたします。  残る町政一般に対する質問は、12日月曜日午前10時から続行いたします。  本日はこれにて散会いたします。  議員並びに当局には大変お疲れさまでした。  午後 5時02分 散会 発言が指定されていません。 © Nyuzen Town Assembly. 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