5:
◯議長(
元島正隆君) 次に、産業教育常任委員長
長田武志君。
〔産業教育常任委員長
長田武志君 登壇〕
6:
◯産業教育常任委員長(
長田武志君) それでは、第10回入善町議会
定例会、産業教育常任委員会の報告をいたします。
本
定例会におきまして、当委員会に付託されました諸案件について審査報告をいたします。
当委員会で付託案件について慎重審議いたしました結果、お手元に配付の審査報告書のとおり、議案第33号 平成19年度入善町一般会計補正予算(第1号)のうち当委員会付託部分につきましては、賛成全員で可決すべきものと決しました。
また、請願第3号 入善地区第六区地内側溝等改修工事の請願につきましては、賛成全員で採択すべきものと決しました。
陳情第2号 富山県の最低賃金を、安心してくらせる水準に引き上げるための陳情につきましては、反対多数で不採択すべきものとしたところでございます。
それでは、審査の過程で出されました意見を御報告いたします。
まず、英語活動等国際理解活動推進事業費につきましてですが、地域の学校のモデルとなる拠点の指定校として、県下5校の中に入善町の上青小学校が指定されました。今後国際化が進む中、子どもたちには、日常的な英会話が話せるよう英語教育の振興を期待するものであります。
また、体育館のトレーニングマシン購入につきましては、寄附者の方の御厚意に感謝するとともに、住民の多くが利用しやすい環境整備にも努力していただきたいというものでございます。
当局には、当委員会で出されました意見等を町政に生かしていただきますようお願いし、産業教育常任委員会の審査報告といたします。
終わります。
7:
◯議長(
元島正隆君) 以上をもって、それぞれの常任委員長の審査報告を終わります。
(討 論)
8:
◯議長(
元島正隆君) これより討論を行います。
上程された案件すべてまとめて御意見があれば承ります。
5番
松田俊弘君。
〔5番
松田俊弘君 登壇〕
9: ◯5番(
松田俊弘君) 私は、日本共産党を代表し、議案第33号 一般会計補正予算から議案第35号までの3件の議案には賛成の立場で、請願第2号及び第3号、陳情第2号はすべて採択すべき立場で意見を述べます。
特に、陳情第2号の富山県の最低賃金を、安心してくらせる水準に引き上げるための陳情についてであります。
今、貧困と格差が社会問題化し、働いても働いても人間らしい生活を送ることができない人、いわゆるワーキングプアが増えています。これは決して自然現象ではありません。それは、政府が労働法制で労働者を守るための規制を取り払ってきたからであります。
具体的には、1999年、労働者派遣法を改悪し、それまで特定の業種しか認められなかった派遣事業を原則自由化しました。さらには、期間を決めた雇用の拡大や裁量労働の規制が緩和され、年間総労働時間の規制や残業規制も緩和されました。貧困と格差を正していくには、労働者を守るルールを確立することであります。
いま一つは、最低賃金を抜本的に引き上げ、全国一律の制度とすることであります。日本の地域ごとの最低賃金を平均すると、時給673円。1日12時間という過労死するような働き方をしても、年収200万円にしかなりません。富山県の最低賃金は、平均以下で652円。フルタイムで働いても月収は11万円台です。
日本の最低賃金は、労働者の平均的給与の32%と世界でも最低水準です。ヨーロッパ諸国の最低賃金は、購買力平価で換算すると、月額17万円台から20万円台。労働者の平均賃金の46%から50%に相当します。ヨーロッパ諸国は、これを60%まで引き上げることを決めています。
日本の最低賃金と肩を並べていたアメリカも、連邦最低賃金を4割も引き上げようとしており、日本だけがおくれをとっています。
各労働団体も、その違いを超えて、時給1,000円以上への引き上げを要求しており、政府はこれにこたえるべきであります。
同時に、すべての労働者に等しく適用される全国一律最低賃金制を確立すべきです。どこで働き、どんな職業についていようとも、人間らしい最低限度の生活を保障するのが最低賃金制の役割であり国の責任です。
多くの国が全国最低賃金制を採用しており、都道府県別に格差をつけた最低賃金は日本だけであります。
政府は、「中小企業の経営を圧迫する」と言って、最低賃金の抜本的な引き上げを拒否していますが、これでは労働者の生活も中小企業の経営も苦しいまま放置することになってしまいます。中小企業への支援とあわせて、最低賃金の引き上げを進めてこそ経済全体の底上げを図ることができます。
同時に、最低賃金さえも無視した大企業による下請単価の買いたたきなどの下請中小企業いじめを厳しく監視することをはじめ、低賃金の過当競争を抑制するなどの対策をとる必要があります。
ところで、格差拡大では税制のあり方にも問題があります。政府はこの2年間で定率減税を廃止し、さらに老齢者控除の廃止や年金への課税強化で大増税が行われました。住民税の引き上げで国保税や介護保険料も自動的に上がっていきます。
ことしは、国から地方へ税源を移すための税源移譲で、さらに住民税が大幅に引き上げられました。政府は、この税源移譲では、所得税を下げたから住民税を上げても増税にはならないと言っています。しかし、それは事実と違うことが一昨日の衆議院財務金融委員会で明らかになりました。
定年や失業などでことし大幅に所得が減った人の場合、税源移譲によるものだけでも、所得税と住民税を合わせた額が最大9万7,500円の増税になることを総務省は認めました。増税になる人は数百万人規模に上ると見られています。
政府は救済措置として、2007年に所得税が課税されない程度の所得に減った人を対象に、住民税を税源移譲前まで減額するという措置を設けています。しかし、これには本人からの申請が必要です。
町は、こうした住民に対する救済措置の周知を徹底し、税源移譲によって増税になったが救済措置の対象にならない人に対しても対策を講ずるよう、国に要望すべきであることを強調して、私の討論といたします。
10:
◯議長(
元島正隆君) ほかにありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
11:
◯議長(
元島正隆君) 御意見が尽きたものと認めます。よって、討論はこれにて終結いたします。
(採 決)
12:
◯議長(
元島正隆君) これより採決をいたします。
まず、議案第33号 平成19年度入善町一般会計補正予算(第1号)について、それぞれの常任委員長の審査報告は可決であります。よって、委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
13:
◯議長(
元島正隆君) 起立全員であります。よって、議案第33号は委員長報告のとおり可決されました。
次に、議案第34号 平成19年度入善町老人保健医療特別会計補正予算(第1号)について、総務常任委員長の審査報告は可決であります。よって、委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
14:
◯議長(
元島正隆君) 起立全員であります。よって、議案第34号は委員長報告のとおり可決されました。
次に、議案第35号 入善町各種委員会委員等の報酬及び費用弁償並びに実費弁償支給条例の一部改正について、総務常任委員長の審査報告は可決であります。よって、委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
15:
◯議長(
元島正隆君) 起立全員であります。よって、議案第35号は委員長報告のとおり可決されました。
次に、請願第2号 入善地区第六区地内交通安全対策の請願について、総務常任委員長の報告は採択であります。よって、委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
16:
◯議長(
元島正隆君) 起立全員であります。よって、請願第2号は委員長報告のとおり採択と決しました。
次に、請願第3号 入善地区第六区地内側溝等改修工事の請願について、産業教育常任委員長の審査報告は採択であります。よって、委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
17:
◯議長(
元島正隆君) 起立全員であります。よって、請願第3号は委員長報告のとおり採択と決しました。
次に、陳情第2号 富山県の最低賃金を、安心してくらせる水準に引き上げるための陳情について、産業教育常任委員長の審査報告は不採択であります。よって、委員長報告のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
18:
◯議長(
元島正隆君) 起立多数であります。よって、陳情第2号は委員長報告のとおり不採択と決しました。
─────────────────────────
議案第37号
19:
◯議長(
元島正隆君) 次に、日程第2 議案第37号 入善中学校 普通教室棟耐震補強及びトイレ棟大規模改造工事 建築主体工事請負契約についてを議題といたします。
(提案理由の説明)
20:
◯議長(
元島正隆君) ただいま上程した案件について、提案理由の説明を求めます。
米澤町長。
〔町長
米澤政明君 登壇〕
21:
◯町長(
米澤政明君) 議案第37号 入善中学校 普通教室棟耐震補強及びトイレ棟大規模改造工事 建築主体工事請負契約について御説明申し上げます。
学校施設は、児童生徒の学習、生活の場として重要な意義を持つものであり、特に災害に耐え得る建物であることが必要と言えます。
入善中学校の普通教室棟については、昭和36年から昭和37年にかけて建築された建物であり、平成に入り大規模改造工事を行っておりますが、旧建築基準法によって建築されているため、建物の耐震性能を向上させる必要があり、このたび文部科学省の補助を受け、耐震補強工事を行うものであります。
また、トイレ棟につきましては、耐震診断の結果、耐震補強の必要はありませんが、築後27年を経過しているため、損耗が著しく、機能の低下が懸念されており、普通教室棟の耐震補強工事にあわせて大規模改造工事を行い、環境の整備を図るものであります。
工事内容といたしましては、普通教室棟に耐震補強用の鉄骨ブレースを設置するとともに、トイレ棟は、内・外装の改修、仕上げのやり替え、屋根の防水などの改修を行うものであります。
この工事につきましては制限付一般競争入札とし、去る5月2日に、工事概要及び2社による共同企業体での入札参加資格要件、また入札方法等について広く公告したところ、5月18日までに類似工事の実績を有する4共同企業体から入札参加資格確認申請書が提出されたところであります。
入善町制限付一般競争入札実施要綱に基づき、5月21日に資格審査委員会で内容を審査したところ、申請のあった4共同企業体すべてにおいて入札参加資格があることを確認しましたので、同日付で入札参加資格確認の通知及び入札の通知を4共同企業体に行ったところであります。
6月12日に4共同企業体で入札に付したところ、最低入札価格が低入札価格調査基準額を下回ったため、当該企業から審査資料を提出させ、ヒアリングを行うとともに、低入札価格審査会を6月13日に開催し審査したところ、当該最低入札は妥当であると判断されたことから、請負金額8,505万円で吉原建設・モリタ建設共同企業体に落札決定し、6月14日に仮契約を済ませております。
条例の定めるところにより議会の議決を得たく提案いたしましたので、御審議をお願い申し上げて、提案理由の説明といたします。
22:
◯議長(
元島正隆君) ここで暫時休憩いたします。皆様、全員委員会室へ御参集ください。
午後 1時50分 休憩
─────────────────────────
午後 2時02分 再開
23:
◯議長(
元島正隆君) 休憩前に引き続き開議いたします。
(質 疑)
24:
◯議長(
元島正隆君) 議案第37号について、質疑があれば承ります。
質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
25:
◯議長(
元島正隆君) 質疑がないものと認めます。よって、これにて質疑を終結いたします。
お諮りいたします。ただいま上程された議案第37号は、入善町議会会議規則第38条第3項の規定により、常任委員会への審査付託を省略し、直ちに討論、採決の運びといたしたいが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
26:
◯議長(
元島正隆君) 御異議なしと認めます。よって、議案第37号は直ちに討論、採決することに決定いたしました。
(討 論)
27:
◯議長(
元島正隆君) これより討論を行います。
議案第37号について御意見があれば承ります。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
28:
◯議長(
元島正隆君) 御意見がないものと認めます。よって、これにて討論は終結いたしました。
(採 決)
29:
◯議長(
元島正隆君) これより採決いたします。
議案第37号 入善中学校 普通教室棟耐震補強及びトイレ棟大規模改造工事 建築主体工事請負契約について、原案のとおり可決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
30:
◯議長(
元島正隆君) 起立全員であります。よって、議案第37号は原案のとおり可決されました。
─────────────────────────
議員提出議案第4号ないし議員提出議案第5号
31:
◯議長(
元島正隆君) 次に、日程第3 議員提出議案第4号 第八十八豊進丸拿捕事件の早期解決を求める意見書ないし議員提出議案第5号 立山・黒部地域の世界文化遺産登録を求める決議までの議員提出議案2件を議題といたします。
(趣旨説明)
32:
◯議長(
元島正隆君) ただいま上程した案件について、趣旨説明を求めます。
12番 五十里隆章君。
〔12番 五十里隆章君 登壇〕
33: ◯12番(五十里隆章君) それでは、ただいま提案いたしました議案について説明を申し上げたいと思います。
既に議員各位には十分御理解のことと思います。入善町の所属しております第八十八豊進丸がロシアによって拿捕されました。
いずれにしましても、早期解決を図って、船員の皆さんが無事お帰りになる、そしてまた、これからも漁業交渉を通じて安全操業ができるように、日本政府がしっかり対応していただく、このことが大事だろうと思っています。
そういうことを含めて、地方自治法第99条の規定によりまして意見書を提出したいと考えております。
次に、立山・黒部地域の世界文化遺産登録を求める決議でございます。
これは、富山市以東4市4町1村のそれぞれの議会が連携を図りながら、この地域の遺産であります黒部峡谷あるいは立山、これをしっかり守っていくという観点からも、世界文化遺産として登録を実現に向けて働きかけたい、このようなことでございますので、よろしくお願い申し上げまして、説明とさせていただきます。
(質 疑)
34:
◯議長(
元島正隆君) ただいま上程した案件について、一括して質疑があれば承ります。
質疑ありませんか。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
35:
◯議長(
元島正隆君) 質疑がないものと認めます。よって、これにて質疑を終結いたします。
お諮りいたします。ただいま上程した案件については、事情をよく御賢察のことと思います。つきましては、入善町議会会議規則第38条第3項の規定により、常任委員会への審査付託を省略し、直ちに討論、採決の運びといたしたいが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
36:
◯議長(
元島正隆君) 御異議なしと認めます。よって、直ちに討論、採決をすることに決定いたしました。
(討 論)
37:
◯議長(
元島正隆君) これより討論を行います。
議員提出議案第4号ないし第5号について、一括して御意見があれば承ります。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
38:
◯議長(
元島正隆君) 御意見がないものと認めます。よって、これにて討論は終結いたしました。
(採 決)
39:
◯議長(
元島正隆君) これより採決をいたします。
まず、議員提出議案第4号 第八十八豊進丸拿捕事件の早期解決を求める意見書について、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
40:
◯議長(
元島正隆君) 起立全員であります。よって、議員提出議案第4号は原案のとおり可決されました。
次に、議員提出議案第5号 立山・黒部地域の世界文化遺産登録を求める決議について、原案のとおり決することに賛成の諸君の起立を求めます。
〔賛成者起立〕
41:
◯議長(
元島正隆君) 起立全員であります。よって、議員提出議案第5号は原案のとおり可決されました。
─────────────────────────
選挙第3号
42:
◯議長(
元島正隆君) 次に、日程第4 選挙第3号 黒東合口用水組合議会議員の選挙についてを議題といたします。
(選挙理由の朗読)
43:
◯議長(
元島正隆君) 選挙理由を職員に朗読させます。
44: ◯主任(坂東晴美君) 本日の議事日程の9ページをごらんください。
選挙第3号 黒東合口用水組合議会議員の選挙について御説明申し上げます。
平成19年4月13日付で、入善町長から、平成19年7月26日に黒東合口用水組合議会議員の任期が満了するので、議員定数20名のうち入善町選出同組合議会議員 15名の選挙要請があったので、その選挙を行うものでございます。
以上でございます。
45:
◯議長(
元島正隆君) ありがとうございました。
(選 挙)
46:
◯議長(
元島正隆君) これより、選挙第3号 黒東合口用水組合議会議員の選挙を行います。
お諮りいたします。選挙の方法は、地方自治法第118条第2項の規定により指名推選によりたいと思いますが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
47:
◯議長(
元島正隆君) 御異議なしと認めます。選挙の方法は指名推選によることに決定いたしました。
お諮りいたします。指名の方法は議長において指名することにいたしたいが、これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
48:
◯議長(
元島正隆君) 御異議なしと認めます。よって、議長より指名することに決定いたしました。
これより指名をいたします。
黒東合口用水組合議会議員には、入善町東五十里200番地 五十里隆章君、入善町入膳125番地 上田健次君、入善町上野1195番地
元島正隆君、入善町上野2698番地
中瀬範幸君、入善町青木1395番地 松澤孝浩君、入善町上飯野708番地 本多幸男君、入善町福島新118番地 若島信行君、入善町新屋1153番地 寺林秋夫君、入善町墓ノ木120番地 中山 準君、入善町新屋2716番地 藤田重吉君、入善町小杉140番地 杉田芳郎君、入善町椚山540番地 谷口一男君、入善町横山1780番地5 佐藤一仁君、入善町舟見1810番地 小森弘義君、入善町西中180番地 坂東久男君、以上の皆さんを指名いたします。
お諮りいたします。ただいまの指名のとおり、当選人と決定することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
49:
◯議長(
元島正隆君) 御異議なしと認めます。よって、ただいま指名いたしました15人の皆さんが黒東合口用水組合議会議員に当選されました。
─────────────────────────
議会運営委員会及び各常任委員会の閉会中継続審査について
50:
◯議長(
元島正隆君) 日程第5 議会運営委員会及び各常任委員会の閉会中継続審査についてを議題といたします。
議会運営委員長及び各常任委員長から、会議規則第74条の規定により、お手元に配付の
一覧表のとおり閉会中の継続審査の申し出がありました。この申出書のとおり決することに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
51:
◯議長(
元島正隆君) 御異議なしと認めます。よって、申出書のとおり決定いたしました。
─────────────────────────
52:
◯議長(
元島正隆君) これをもちまして、6月5日から開会いたしました第10回議会
定例会を閉会いたします。
さて、今
定例会の閉会に当たり、一言所感を申し述べたいと思います。
今ほど、第八十八豊進丸拿捕事件の早期解決を求める意見書を全会一致で採択いたしました。6月1日に発生した拿捕事件は全国に大きく報道され、特に富山県民、入善町民の多くの方々が驚きと衝撃を受けられたものと思います。
拿捕事件に対し、富山県知事の行動は迅速で、4日、麻生外務大臣、農林水産省等に即時解放を求める要請を行っていただきました。
私も議長として5日に、町長、議長連名での早期解放を求める要請書をもって、外務省、水産庁へ要望いたしました。また、同日、石井知事や市町村の会長さん、また市町村議長会のそれぞれの会長さんらと一緒に、県選出国会議員に要請活動を行ってまいりました。
また、昨日には、新川地区の市町の議会議長さん方の会議がございまして、その中において、拿捕事件の早期解決を求める意見書の採択をお願いしてまいりました。新川地区の市と町と、お互いにこの事件に対し共同歩調をとることをお約束いただいたところであります。
今回の拿捕事件について、これまでできるだけの行動をとってきたつもりでありますけれども、こうした町の姿勢と行動が世論に動きを与え、新たなうねりとなり、早期解放と早期解決につながっていくことを念願するものであります。
また、北陸電力原子力発電所における8年間にわたる臨界事故隠しは、県民の信頼を著しく損なったものであり、言語道断であります。県民は社員に対して、信頼と尊敬の念を持って「北電マン」として一目置いてまいりました。しかし、この姿を見ると、今後は二度とこのようなことを起こさないよう、襟を正して再発防止と信頼の回復に全社挙げて取り組むことを期待するものであります。
町当局においては、対岸の火事と済ませることなく、いま一度危機管理体制のあり方について再考いただきたいと思います。
7月には参議院選挙があり、憲法改正、教育改革、地方分権推進など、今後の日本を左右する国政選挙があります。「年金選挙」と言われており、社会保険庁のずさんな年金台帳管理に国民の怒りが集中しております。社会保険庁解体の動きが一気に加速しているようであります。混乱に惑わされることなく、日本の将来を見極めていただき、そして確かに選挙を進んでいただき行動されんことを強く望みたいものであります。
さて、第二期地方分権改革が本格的にスタートいたしました。地方6団体は、「地方にできることは地方が担う」「自己決定・自己責任」「地方の自立と連帯」「国と地方の二重行政の解消」の4つを基本原則に、地方分権改革を強力に推進することを決議いたしました。
現在、私は県町村議会議長会の会長の立場にあり、富山県地方分権推進会議の席上においてでも、「地方交付税は地方固有の財源であり、一方的な削減は認められない。全国知事会でしっかり位置づけされたい」と
発言をしてまいりました。今後とも、機会あるごとに強く地方としての意見を述べてまいりたいと思います。
今や入善町の新名所となった風力発電は、町内外から大きな関心を寄せております。町民の朝の挨拶は、「今日はよう回っておるのう」との言葉から始まると言われておるわけであります。
議会と町当局は車の両輪に例えられますが、この風力発電のように、まず議会と町当局は町民の要望という風向きを確実にとらえ、77メーターの大きなプロペラという施策をもって、町民に新しい風、そして元気な風として送り届けていきたいと願っております。
町当局にあっては、ますます厳しさを増す町村を取り巻く環境に目配りし、行政運営当たっていかれるよう、強く要望しておきたいと思います。
以上、閉会に当たっての挨拶といたします。
ここで、6月
定例会閉会に当たり、町長から
発言をお願いしたいと思います。
米澤町長。
〔町長
米澤政明君 登壇〕
53:
◯町長(
米澤政明君) それでは、6月議会
定例会の閉会に当たりまして、一言御挨拶申し上げます。
今ほどは、提案いたしましたすべての案件に御同意をいただきまして、感謝を申し上げます。
さて、議会初日にも申し上げましたが、第八十八豊進丸の拿捕につきましては、安倍首相や石井県知事など多くの方々から関係機関に早期解放を要請いただき、感謝を申し上げる次第であります。解放までは少し時間を要するとの報道もありますが、改めて乗組員全員の一日も早い帰国を切望するものであります。
話は変わりますが、福島県の
二本松城に国指定史跡の戒石銘というものがあります。そこに、「爾の俸 爾の禄は 民の膏 民の脂なり 下民は虐げ易きも上天は欺き難し」と刻まれております。これは、260年ほど前に当時の藩主が藩士の戒めとするため、藩士が通る城の通用門の石に刻ませたものであります。同じものが富山県庁にもあります。碑文の意味を現代風に解釈しますと、「私たち公務員の給料は、人々の労働のたまものから得たものである。そのことを忘れずに、人々に感謝し、いたわらねばならない。そうでなければ天罰が下る」というものであります。
今大きな社会問題となっている年金履歴につきましては、まさに戒石銘に刻まれていることが起きたと言えないでしょうか。年金管理という社会保険庁の組織の目的がないがしろにされ、課題解決のための努力を怠ったことに言葉を失うばかりであります。一日も早い解決のために、国や社会保険庁の一層の努力を促すものであります。
そして、我々行政にかかわる者として、このことを対岸の火事とせず、先ほど申し上げました戒石銘に刻まれた碑文を常に忘れることなく、まちづくりに努めなければならないと考えるものであります。