5 ◯議長(
松谷英真君) 日程第1 本定例会の
会議録署名議員の指名を行います。
会議録署名議員は、
会議規則第118条の規定により、5番
堀田喜久男君、7番 勝戸 謙君、8番
伊東俊治君を指名いたします。
◆◆◆ 会 期 の 決 定 ◆◆◆
6 ◯議長(
松谷英真君) 次に、日程第2 会期の決定の件を議題といたします。
お諮りいたします。本定例会の会期は、本日から9月14日までの11日間といたしたいと思います。これにご異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
7 ◯議長(
松谷英真君) ご異議なしと認めます。よって、会期は11日間と決定いたしました。
◆◆◆ 議案第47号から議案第62号まで ◆◆◆
及び報告第3号、報告第4号
8 ◯議長(
松谷英真君) 次に、日程第3 議案第47号 平成30年度上市町
一般会計補正予算(第3号)から議案第62号 平成29年度上市町
病院事業会計決算認定の件まで及び報告第3号 平成29年度決算に基づく
健全化判断比率及び
資金不足比率報告書、報告第4号 平成29年度上市町
継続費精算報告書の以上18件を一括して議題といたします。
提 案 理 由 の 説 明
9 ◯議長(
松谷英真君) 町長から
提案理由の説明を求めます。
中川町長。
〔町長
中川行孝君 登壇〕
10 ◯町長(
中川行孝君) きょうから9月定例会をお願いしておりますが、ひとつよろしくお願いを申し上げます。
早速、
提案理由を読み上げさせていただきます。
本日、平成30年9月
定例町議会が開催されるにあたり、
町政運営につきまして所信の一端を申し上げるとともに、提出いたしました各議案につきまして、その概要をご説明申し上げます。
はじめに、「平成30年7月豪雨」による災害で、お亡くなりになった方のご冥福をお祈りするとともに、被災された多くの方々に心からお見舞い申し上げます。
さて、この災害でございますが、去る6月28日から7月8日まで西日本を中心に北海道や
中部地方など広い範囲にわたって台風7号や
梅雨前線の影響等で記録的な大雨となり、特に広島
県、岡山
県、
愛媛県では河川の氾濫や
土砂災害により多数の死者や
行方不明者が出るなど大きな被害が発生しました。町としましては、被災地である広島
県海田町に7月13日から19日の7日間と8月20日から25日までの6日間、それぞれ職員1名を富山
県災害派遣団の一員として派遣し、
罹災証明の受付や
義援金対象の判定に関する事務などの
災害支援を行ったところであります。
当町におきましても、7月5日に
大雨警報、
洪水警報が発令され、白岩川、大岩川及び上市川の
水位観測所での水位が
避難判断水位を超え、また栃津川の若
神橋付近においても大幅な水位の上昇が見られたことから、浸水が心配される地区に
避難準備・
高齢者等避難開始を発令し、
防災行政無線、
エリアメール及び
ホームページ等で周知するとともに、避難所を3カ所開設し、避難者に食料や毛布等の
支援物資を配布いたしました。幸い
洪水警報は夜半に解除されましたが、避難所については、夜間の帰宅が危険であると判断し、翌朝まで開設していたものであります。
なお、今議会で、夜間や閉庁時においても
気象情報等をより迅速かつ正確に伝達できるよう、気象庁から配信される
気象警報メールと上市町
緊急情報メールを連動させ自動配信するための
改修費用を
補正予算として計上したところであり、今後とも町民の皆様の
安全確保に努めてまいりたいと考えております。
次に、平成30年産米の
作柄状況について申し上げます。
今年は、
梅雨明け以降、
登熟期間における高温、少雨などの影響から成熟期が早まり、
胴割れ米等の発生が懸念されていたところであります。
しかしながら、農林水産省が8月31日付で発表した米の
作柄概況によりますと、富山
県の作柄は「平年並み」となっており、
アルプス米の初検査においても全量1等で良品質であったことから、まずは一安心いたしております。また、平成30
年産出荷契約米の概算金が昨年に比べ60キロ当たり500円上がると発表されましたことは、農業者の次年度の
生産意欲の向上につながるものと考えております。
また、
上市川ダムの
貯水量減少に伴い、8月から
上市川水系における
農業用水の
夜間通水が停止されたため、農作物への被害を危惧しておりましたが、
JA等関係機関からは、今のところ渇水における
被害報告は受けていないとのことであります。町の特産である里芋についても、生育は概ね順調であるとのことであり、引き続き圃場の管理を徹底することで、
例年どおりの高品質な里芋が収穫できるものと期待しております。
町としましては、よりよい上市産農産物の出荷と
農業経営の安定化が図られるよう、一層の支援に努めてまいりたいと考えております。
続きまして、子どもの通学路の
安全確保について申し上げます。
町では平成29年1月に上市町
通学路交通安全推進会議を組織し、通学路の
安全確保に関する取り組みの方針をまとめた「上市町
通学路交通安全プログラム」を策定し、
関係機関が連携して通学路の
安全確保を図るため年1回の
安全点検を実施しております。
他方、本年5月に新潟市において発生しました下校中の児童が殺害されるという痛ましい事件を受け、国では、登下校時の総合的な
防犯対策として、地域における連携の強化、通学路の
合同点検の徹底及び環境の整備・改善などの5項目を掲げた「
登下校防犯プラン」を策定し、このプランに基づき、通学路の
緊急合同点検を実施するよう通知されたところであります。
これを受け、町においては、8月23日に、
上市警察署交通課及び
生活安全課や
富山土木センター立山土木事務所などの
関係機関と、交通安全に加え防犯面の観点もあわせた「
合同点検」を実施いたしました。
今回の点検では、各小中学校から報告のあった危険箇所から、特に対策が優先されると考えられる箇所を選定し、
交通安全面から6カ所、防犯の面からは2カ所、計8カ所の点検を実施し、当日いただきましたご意見をもとに
対応策等を取りまとめ、
関係機関に要望を行ったところであります。
今後も引き続き
児童生徒が安心して通学できるよう、交通安全と防犯の両面での
合同点検を定期的に実施し、通学路のさらなる改善に努めてまいります。
次に、かみ
いち総合病院の
在宅療養支援体制強化について申し上げます。
在宅医療の充実と
関係機関の
連携強化を図る目的で、平成28年10月よりかみ
いち総合病院敷地内に
在宅医療連携館を設置し、医療、看護、介護などの分野で相互に連携を取りながら
事業運営を行ってまいりましたが、このたび
日当直医師以外に24時間の
常勤医師による
往診体制が確立できたことから、
在宅療養者への
医療提供体制の強化を図る目的で
在宅療養支援病院の届け出を今年7月に行いました。
この届け出により、近隣の
訪問看護ステーションとの連携を図ることで24時間
往診体制が構築でき、また緊急時には入院できる病床を確保するなど、より質の高いサービスの提供が可能となったところであります。
今後とも町民が安心して地域で暮らし続けられるよう、
医療体制の充実と
地域医療のさらなる質の向上に努めてまいりたいと考えております。
次に、
上市高校生の
町内企業の
見学会開催について申し上げます。
上市高校に通学する生徒の
町内定着を促進することを目的に、今年度より
町内中小企業の
経営者等で構成されている「ハッピー上市会」や
上市高校の先生方とともに高校と地域の結びつきを強くするための
取り組み検討を進めてまいりました。
その結果、町内10事業所の協力を得て、10月下旬に2回に分けて、1年生全員の
職場見学会を実施することになりました。これは、町内にある企業・事業所を
生徒自身にもっと身近に感じてもらい、進路選択の際に町の企業に目を向けてもらうきっかけとするものであり、今回参加した生徒が来年2年生時に行われる
インターンシップ職業体験事業にも参加することで、
町内企業により多く就職することにつながればと考えております。
今後さらに
上市高校関連の
事業検討を行い、
町内企業や地域と
上市高校とのさらなる
協力関係が構築できるよう、町として尽力してまいります。
次に、「第4回
フォトロゲイニング上市まちのわ2018」の近況について申し上げます。
今年度、4回目を数える
フォトロゲイニングは10月8日に実施いたしますが、今回から通称「ジャパン・シリーズ」と呼ばれる大会の一つに加盟することになりました。これは、
全国各地の大会をシリーズ化し、年間を通じて
チームごとの
ポイントランキングを競うもので、参加者からの評判が非常に高い大会として
日本フォトロゲイニング協会が推薦した5つの大会の一つに選ばれたものであります。
全国各地から
強豪チームが多数参加することが予想されるところであり、町をアピールする絶好の機会であると期待しております。
町を代表する
イベントに育っているこの大会を機に、さらなる
交流人口の拡大と積極的な観光PRに努めてまいりますので、上市の魅力を多くの方に発信できるよう、
関係各位のご支援とご協力をお願い申し上げます。
次に、
子育て支援事業について申し上げます。
今月15日に「とやまっ子み
らいフェスタ2018inかみいち」が、
北アルプス文化センターと上市町
文化研修センターを会場として開催されます。
主催は、みんなで育てる「とやまっ子み
らいフェスタ」2018
実行委員会で、家族のふれあいや子育ての楽しさ、すばらしさを再認識していただく場として、また
子育て支援関係者間の交流を深め、より子育てしやすい
環境づくりの促進を図るものとして開催されます。
町民をはじめ
県内各地から大勢の皆様の参加を見込んでおり、町内の保育園児による
ステージ発表をはじめ
キャラクターショーや多世代家族で学び遊べる
イベントなど、盛りだくさんの内容となっておりますので、ご家族おそろいで多彩な
イベントを楽しんでいただきたいと思います。
続きまして、今回提出しました
予算案件について申し上げます。
平成30年度
補正予算案につきましては、
一般会計は9,158万3,000円の増額、
特別会計は2事業で2,831万円の増額、
企業会計は84万円の増額となっております。
その内容といたしましては、
一般会計では、歳出において、
県営土地改良事業として実施している
農地整備事業や
ため池整備事業及び
県が
街路事業として実施している
都市計画道路横越荒田線の整備につきまして、いずれも
県事業費の増額に伴い、負担金の追加をお願いするものであります。また、平成32年度から次期5カ年の子ども・
子育て支援事業計画の策定に向けて
準備経費を追加するものであり、
保育ニーズの調査、分析ほか計画の策定に要する
委託経費については、2カ年の継続費の設定をお願いするものであります。このほか、町道の補修、消
雪ポンプ更新等に係る工事、
中心市街地の
空き店舗等を活用した創業に対する助成、
小中学校校舎等の修繕等に要する経費について追加をお願いするものであります。それに伴い、歳入において、前年度繰越金や国・
県支出金、町債等を増額するほか、有志の皆様からご厚志を賜りましたので、ご趣旨に沿って追加するものであります。
特別会計につきましては、主に
国民健康保険事業特別会計において、
療養給付費等負担金の過年度分に係る返還金を追加するものであり、
企業会計では、
病院事業会計において、
医師派遣に係る経費を追加するほか、有志の方よりご厚志を賜りましたので、ご趣旨に沿って追加するものであります。
次に、その他の案件について申し上げます。
条例につきましては、改正するものとして「上市町
手数料条例一部改正の件」及び「
地域再生法で定める
地方活力向上地域における
固定資産税の不均一課税に関する条例一部改正の件」の2件を提案しております。
また、
報告案件につきましては、「平成29年度決算に基づく
健全化判断比率及び
資金不足比率報告書」について、
地方公共団体の財政の健全化に関する法律第3条第1項及び第22条第1項の規定により
監査委員の意見を付して報告するほか、「平成29年度
継続費精算報告書」について、
地方自治法施行令第145条第2項の規定により報告するものであります。
さらに、「平成29年度
一般会計歳入歳出決算認定の件」など決算10件につきまして、
監査委員の意見を付して提出しておりますので、認定いただきますようお願い申し上げます。
以上をもちまして、今回提出いたしました諸案件の説明といたします。
何とぞ慎重審議の上、適切な議決をいただきますようお願い申し上げます。
よろしくお願い申し上げます。
11 ◯議長(
松谷英真君) 以上をもって、
提案理由の説明を終わります。
◆◆◆ 監 査 委 員 の 決 算 審 査 報 告 ◆◆◆
12 ◯議長(
松谷英真君) 次に、議案第53号 平成29年度上市町
一般会計歳入歳出決算認定の件から議案第62号 平成29年度上市町
病院事業会計決算認定の件までの
決算認定及び報告第3号 平成29年度決算に基づく
健全化判断比率及び
資金不足比率報告書について、
監査委員から
決算審査の報告を求めます。
酒井監査委員。
〔
監査委員 酒井一政君 登壇〕
13
◯監査委員(
酒井一政君)
決算審査報告。
地方自治法第233条第2項の規定に基づいて審査に付された平成29年度上市町
一般会計及び各
特別会計の決算、
地方公営企業法第30条第2項の規定に基づいて審査に付された平成29年度上市町
水道事業会計及び
病院事業会計の決算並びに
地方公共団体の財政の健全化に関する法律第3条第1項及び第22条第1項の規定に基づいて審査に付された平成29年度決算に基づく
健全化判断比率及び
資金不足比率について、慎重に審査を行った結果の概要を報告します。
一般会計及び各
特別会計の
決算審査については、去る8月1日から3日までの3日間にわたり実施しました。審査に当たっては、平成29年度上市町
歳入歳出決算書及び
決算附属資料について、関係諸帳簿、証拠書類との照合及び
関係職員の聴取などを行い審査した結果、決算に関する計数は関係諸帳簿などに符合し誤りはなく、
執行状況は適正であることを認めました。
決算の概要については、まず
一般会計においては、
歳入決算額は96億5,439万3,667円、
歳出決算額は94億1,233万3,378円となり、
歳入歳出差し引き額は2億4,206万289円となっております。翌年度へ繰り越すべき財源2,081万5,257円を控除した
実質収支額は2億2,124万5,032円の
黒字決算となっております。
歳入面では、繰越金が増加したものの、町税や
地方交付税が減となったことから、
収入済額は前年度より1億226万円減少しております。
歳出面では、
普通建設事業費における
保健福祉総合センター再生可能エネルギー等導入事業費の皆減等があるものの、
地域密着型特別養護老人ホーム建設費補助金が皆増しています。人件費は
減少傾向にあり、扶助費は
増加傾向にあります。公債費は、
新規償還開始に伴う
地方債償還元金が増加し、前年度より1,471万6,937円増加しております。
特別会計においては、全体の
歳入決算額は37億2,112万8,462円、
歳出決算額は36億1,079万7,048円となり、
歳入歳出差し引き額は1億1,033万1,414円の
黒字決算となっております。なお、翌年度へ繰り越すべき財源25万9,000円を控除した
実質収支額は1億1,007万2,414円の
黒字決算となっております。
このうち、
国民健康保険事業特別会計では、
財政調整基金に前年度より7,000万円多い1億5,005万円が積み立てられたが、本事業の先行きには課題が多く、引き続き安定した会計の維持・運営に取り組まれるよう申し上げます。
財産の状況については、基金において、
財政調整基金が前年度に引き続いて10億円以上の残高を維持するとともに、
町債管理基金も積み増しされ、5億円以上の残高を維持しており、不測の事態への蓄えや将来的な投資などへの原資が一定額確保されていると考えられます。
公有財産においては、
建物延べ面積において、
丸山配水場の更改に伴い増となった一方で、2つの保育所の民営化による建物の譲渡等により、全体としては減となっています。引き続き施設の適切な
維持管理に努める必要があります。
町債の当年度末残高は、
一般会計86億7,281万円、
特別会計30億2,267万円で合計116億9,548万円となり、前年度に比して
一般会計で3億9,084万円、
特別会計で1億5,780万円それぞれ減となり、合計で5億4,864万円減少しておりますが、引き続き適切な
公債管理に努めるよう要望します。
財政の状況については、後ほど申し上げます
健全化判断比率等が示すように、数値に見える形で改善が進展し、一定の健全性が確保されていると考えられます。
今後の見通しについては、歳入面では、町税など自主財源の大幅な伸びを予測することは困難であり、
地方交付税、国・
県支出金、町債等に財源を依存することは避けられないものと考えられます。
一方、歳出面では、
少子高齢化に伴う福祉、介護及び医療に係る
扶助費等の
義務的経費の増加が見込まれることから、依然として厳しい
財政状況が続くものと考えられます。
また、今後、
公共施設や道路などの
インフラ施設等の改修などが必要になるものと見込まれており、平成28年度に策定された上市町
公共施設等総合管理計画を踏まえ、
中長期的観点に立って適切に対応するよう望まれます。
これらの状況を踏まえ、今後の町の
行財政運営については、確実な歳入の確保や、最少の経費で最大の効果を上げるよう
事務事業の最適化を図り、自立した
まちづくりに向けた
行財政運営の指針である第7次上市町
総合計画や上市町まち・ひと・し
ごと創生総合戦略に掲げる数値目標の実現に向け、町の発展及び
町民福祉の充実に引き続き努力するよう要望します。
続いて、
水道事業会計の
決算審査については、去る7月27日に審査を行い、
公営企業の目的に即応して管理運営されているかどうかに重点を置き、慎重に審査を行った結果、決算に関する計数は正確であり、非違の経理はなく正当なものと認められ、
財政状態及び
経営成績を適正に表示しているものと認められました。
決算の概要については、総収益は3億8,207万7,462円、総費用は3億3,685万1,005円で、当年度純利益は4,522万6,457円の
黒字決算となっております。
当年度は28年連続で純利益を計上しており、
経営分析による指標も近年安定した数値を示し、
県及び
類似団体の平均と比べても概ね良好であることから、
財務状況は一定の健全性を保っていると考えられます。
資産の流動性も十分に確保されていると考えられますが、企業債の残高が17億3,940万円残っていることから、今後とも
財務構造の健全化に配慮するよう申し上げます。
水道施設の整備については、
災害対応等も考慮しながら長期的な水需要を踏まえて、財政面とのバランスを取りながら適切・着実に実施するよう望まれます。
今後の水需要は、長期的な観点からは
人口減少や
節水型社会への移行などにより、その伸びは大きくは期待できないものと予測されます。
他方、近年の大規模な災害の発生から、災害時における
ライフライン機能を確保することの重要性が改めて認識されており、施設の耐震性の強化や
老朽化対策などについては、着実な整備を図ることが必要となっております。
こうした状況を踏まえ、安全で良質な水道水の
安定供給のため、第7次上市町
総合計画、上市町
水道事業(第6次拡張)
変更計画及び上市町
水道ビジョンで定められた目標の達成に向け、中長期的な視点に立った
経営改善に取り組むよう要望します。
次に、
病院事業会計の
決算審査については、去る7月30日に審査を行い、
公営企業としての
病院事業の
健全経営を主眼に慎重に審査を行った結果、決算に関する計数は正確であり、非違の経理はなく正当なものと認められ、
財政状態及び
経営成績を適正に表示しているものと認められました。
決算の概要については、総収益は36億4,409万6,144円、総費用は38億4,144万2,662円で、
差し引き1億9,734万6,518円の当年度純損失が生じており、この純損失額に、前年度
繰越欠損金を加えた当年度未
処理欠損金は27億6,783万2,991円となっております。
当年度の総収益のうちの医業収益は、入院患者数と外来診療の1人当たり単価が前年度より増え、入院及び外来収益が増加したことなどにより、前年度より1億4,326万円の増収となりました。
一方、総費用のうちの医業費用は、職員給与費、材料費、委託料などの経費及び減価償却費が増加したことなどにより、前年度より1億356万円の増加となりました。これらの結果、当年度純損失は前年度に比して赤字幅が9,038万円縮小したものの、結果として1億9,735万円の純損失を計上となり、赤字決算が13年連続となる厳しい経営状況であります。
現状は、数年来実施してきた医療器械や医療情報システムの整備に伴う保守点検などの委託費や減価償却費の負担が過重になっている状況にもあります。
多額の純損失が発生している経営状況については、診療科別の実態把握に努めることなどにより収支を改善する方策を検討するとともに、地域住民などに対して適切に説明するよう努めることが望まれます。
病床利用率は71.5%と前年度より9.8ポイント改善したことから、今後も引き続き利用率の向上に向けた対策を講じることが望まれます。
医師の確保については、鋭意努力されてはおりますが、引き続き麻酔科医、泌尿器科医、外科医などの
常勤医師の充足を
関係機関に働きかけるなどの対応を講じるよう申し上げます。
給与費は職員の時間外手当等が増加しています。いろいろと課題はありますが、給与費増加分を吸収するため収益増や、適正な人員配置と効率化を図り、働き方改革に関しても対策を講じることが望まれます。