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平成15年第2回定例会(第3号 3月10日)

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  1. 黒部市議会 2003-03-10
    平成15年第2回定例会(第3号 3月10日)


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    平成15年第2回定例会(第3号 3月10日)    平成15年第2回黒部市議会(3月定例会)会議録  平成15年3月10日(月曜日)           議 事 日 程(第3号)                           平成15年3月10日(月)                           午前10時開議 第1  一般質問(個人) ────────────────────〇─────────────────── 本日の会議に付した事件  議事日程に同じ ────────────────────〇─────────────────── 本日の出席議員      20人      1番 辻   靖 雄 君       2番 寺 田 仁 嗣 君      3番 吉 松 定 子 君       4番 伊 東 景 治 君      5番 辻   泰 久 君       6番 中 田 利 次 君      7番 橋 本 文 一 君       8番 牧 野 和 子 君
         9番 松 原   勇 君      10番 山 内 富美雄 君     11番 山 本 達 雄 君      12番 木 島 信 秋 君     13番 中 谷 松太郎 君      14番 吉 田 重 治 君     15番 稲 田   弘 君      16番 岩 井 憲 一 君     17番 新 村 文 幸 君      18番 能 村 常 穂 君     19番 森 岡 英 一 君      20番 山 本 豊 一 君 ────────────────────〇─────────────────── 本日の欠席議員    な し ────────────────────〇─────────────────── 説明のため出席した者  市長部局    市長          荻 野 幸 和 君    助役          安 原 宗 信 君    収入役         南 保 弘 幸 君    総務部長        平 原 康 光 君    民生部長        米 澤 信 良 君    産業部長        能 登 健 次 君    建設部長        木 島 孝 正 君    上下水道部長      森 岡 辰 清 君    総務部次長総務課長   稲 澤 義 之 君    民生部次長福祉課長   小 柳 龍 一 君    産業部次長農政課長   平 野 正 義 君    建設部次長都市計画課長 山 田 丈 二 君    上下水道部次長水道課長 中 谷 三 嗣 君    財政課長        名 越   誓 君    総務課係長       魚 谷 八寿裕 君  病  院    市民病院長       高 桜 英 輔 君    市民病院事務局長    森 家 和 哉 君    市民病院事務局次長   島   邦 夫 君  消防本部    消防長消防監      藤 澤 秀 光 君    消防本部次長      田 中 幹 夫 君  教育委員会    教育委員長       廣 瀬 捷 負 君    教育長         西 坂 邦 康 君    教育部長        櫻 井   麗 君    事務局次長       吉 本   昭 君  監査委員          木 下 光 久 君 ────────────────────〇─────────────────── 職務のため議場に出席した事務局職員    事務局長        宮 崎 勝 昭 君    事務局次長       幅 口 文史朗 君    主事          能 登 隆 浩 君    主事          籠 浦 尚 樹 君 ────────────────────〇───────────────────               開     議   午前10時02分 ○議長(能村常穂君) おはようございます。  どなたも続いてご苦労さまです。  定足数に達しましたので、これより本日の会議を開きます。  本日の議事日程は、お手元に配付したとおりであります。  念のため事務局長に朗読させます。  事務局長。           〔事務局長 宮崎勝昭君議事日程朗読〕 ○議長(能村常穂君) 日程第1、7日に引き続き「一般質問の個人質問」を行います。  2番、寺田仁嗣君。                〔2番 寺田仁嗣君登壇〕 ○2番(寺田仁嗣君) 皆さんおはようございます。  日一日と春めいてまいりましたが、まだ寒い日が続いております。庭の福寿草もようやく咲き始め、春到来を告げておりますが、本格的な春はまだ先になるようでございます。  けさのニュースを見ておりましたが、鹿児島の方でも田植えが始まったと報じておりました。何かうらやましいような感じもいたしましたが、こういう寒い時期ですので、お互いにひとつ風邪を引かないで頑張りたいと思っております。  大変恐縮ですが、私ごとで、去る1月末に行われました市議会議員選挙におきまして、皆様の温かいご支援によりまして当選を果たすことができました。本当にありがとうございました。  私は全く新人でございます。どうか荻野市長はじめ当局の皆様、そして議員の皆様、そして市民の皆様方には一層のご指導を賜り、今後ともよろしくお願いいたします。  私は今回、この出馬に当たりまして、同志の皆様から今、黒部市を大きく変えようとしているときに、この時期に微力でも黒部市の発展のために努力すべきでないかという強い要請を受けまして決意をいたしました。今、市内を見ますと市町村合併、そして新幹線問題、福祉や農業問題、どれをとっても今後避けて通れない大きな問題がたくさんございます。「名水の里 住みよい黒部」をさらに輝きのあるものにするためにも、しっかりと足を地につけて邁進したいと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。  それでは質問に入りますが、傍聴されている皆様、本当に本日はご苦労さまでございます。  このたび平成15年度の予算を審議する極めて重要な3月定例会におきまして、質問できる機会を与えていただきまして、本当に光栄と思っております。大変緊張しております、誠心誠意をもって頑張ってまいりたいと思います。初めての質問でございますが、3点について市長にお伺いいたしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。  まず1点目は、北陸新幹線(仮称)新黒部駅にかかわる駅周辺整備等についてお伺いいたしたいと思います。  地元要望の強かった北陸新幹線開業見通しが立ったことは大変喜ばしいことで、市や県当局のご尽力に深く感謝申し上げるものでございます。  さて、当地域の工事状況を見ますと、日、一日とつち音も高く進行しております。毎日、私は窓越しに見ておりますので、進行状況はつぶさにわかります。この不景気の中にも地元は幾分活気づき15年度予算にも整備調査費も計上されており、これからの開発については、先の駅周辺整備計画策定調査報告書や、まちづくり協議会より提言のあった報告書を尊重して整備が進んでいくものと思っております。  周辺整備について、新幹線に沿った一部側道と新駅より国道8号に向かっての、俗に言われる背骨道路については計画が示されましたが、荻生、若栗地区の皆さんが特に関心の深い次の点について考えをお聞かせいただきたいと思います。  1つ、駅周辺整備における乱開発を防ぐ規制について。  報告書によりますと、「30ヘクタールほどを目安に、農地の都市的土地利用の保全を原則として、この地域の特徴的な田園を生かし、積極的に住宅地整備等は行わないこととする」とありますが、これについての市当局の考え方、そして乱開発を防ぐ規制についての手法と手順についてお聞かせ願いたいと思います。  2つ目は、東西一体的な開発を実施し、駅の表裏をつくらないとありますが、初日の代表質問でも、この件について答弁がありましたが、私なりに質問させていただきます。  現在、南北に高速道路が走っていますが、新幹線はほぼ並行しております。駅周辺地では、一番接近し約20メートルぐらいになると思われます。今の提言では、西側地域は駐車場、東側地域公共施設等となっています。西側地域の皆さんから見ると高速道路を境にして、全く裏側であるという強い指摘もございます。このことについてのご見解をお伺いいたしたいと思います。  3つ目は、新駅の南側(地鉄線路より南側ということでございます)における住宅ゾーンについて、提言といえども、この南側地域については開発計画では極めて重要な位置づけであると思われます。県の東部駅として考えたときに、利便性からいって、魚津、滑川方面の人たちがどのようなアクセス道路を使って新幹線を利用するかによって変わってきますが、今考えられるのは、県道下垣内前沢線や、広域スーパー農道の利用者も多いものと予想されます。  これらのことを想定したとき、県道、市道、地鉄、高速道路、新幹線と非常にこの地域は交差し複雑な環境に近く、報告書では、土地利用は住宅地を基本にしてとあります。むしろ利便性からいって地鉄の線路を横断しないで駐車できるし、第7次黒部市総合振興計画によりますと、広域観光等の一端として、地鉄駅の南側乗降口を利用した新幹線の駅前広場とは趣の違った土地利用があるのではないか、この点についてもお伺いいたしたいと思います。  4つ目は、車両の保守基地や駅周辺整備に伴う水処理対策について。  新幹線における地区対策協議会から要望事項の1つとして、開発に伴う都市型水害防止対策として、緑地帯の設置、雨水の地下浸透舗装、下流域に水の障害が生じないよう用排水路の整備等に対しての回答は、アクセス道路のうち、高幅員道路については地元はじめ関係機関と協議しながら進めていくとありますが、このような事業は道路事業とあわせて進めないと、-朝一夕にしてできるものではないと考えます。したがって、下流域に及ぼす影響が大きいだけに、市としての考え方についてお伺いいたします。  新幹線絡みの最後といたしまして、駅名について。  よく関係者が集まったときに出る言葉で、(仮称)新黒部駅とありますが、いつこの仮称が取れて正式な駅名が誕生するのか。子供が生まれると2週間以内に名前がつきますが、国家プロジェクトとして県内においても最大の事業であり、事実、既に本線の工事が始まって、黒部市内に間違いなく新駅ができることは万人が認めております。県東部にふさわしい駅名を早く望みたく、この点についてお伺いいたします。  代表質問の答弁で、市長より黒部にこだわりを持ってという話がありました。ぜひ黒部の2文字を残していただきたいと思います。  次に、第2点目として宮野ハイツ郷土文化保存伝習館等を生かし、宮野山公園の活性化についてお伺いいたします。  寒かった雪の季節から待ち遠しかった3月弥生の季節に入り、心も身体も少しずつ躍動しております。もう1カ月もすれば桜の花見シーズンとなります。桜といえばすぐに宮野山が浮かんでまいります。先日、市町村合併の話の中で、朝日町には城山公園、入善町には棚山、舟見山自然公園、宇奈月町には平和の像公園、黒部市においては宮野山公園と、どこの市町村においても丘陵地には町民や、市民の皆さんが気楽に行き、楽しい憩のになっております。施設の規模や景観等については、それぞれ違っていますが、私は、宮野山公園は他の市町村に比較しても立派な設備もあり、近くて充分楽しめて、人にも自慢のできる公園だと思っております。  特に眺望については標高差80メートルありまして、仏舎利塔のある北側急斜地面の展望台より見ます景色は、県下にも誇れるすばらしい公園と思っております。しかしながら、いろいろ地元の方や関係者の話を聞きますと、桜のシーズンはたくさんの方が観賞においでになりますが、それ以外は若い人たちが子供連れで土日に来る以外、あまり訪れる人もなく、ここしばらくはふえていないということでありました。中高年の方の健康づくりを中心に利用している人もいますが、世の中はどんどん多様化して価値観が下がっているのかもしれませんが、これからの高齢化社会等を考えたときに、本当にこれでよいのか。また、この4月より宮野ハイツ雇用能力開発機構より黒部市の管理下のもとになると聞いています。現在までの使用状況を見ると、ハイツができた当時は食堂も売店もあり、活気があり、それなりに利用されていたと思います。だんだん下火になるにつれて、今や食堂も閉店し、簡易宿泊所のようになっています。今はケーブルテレビの工事業者がたくさん宿泊されておりますが、この事業ももうすぐ終わろうとしております。立派なソーラー設備もあり、4月より11月にかけて、ほとんど油がいらずお風呂も十分楽しめるとのことです。近年学校が週5日制になってから、土日を使って一泊しての合宿等に見込まれているようですが、それも限られた利用であって、平日の利用をもっと上げるにはどのようにすればよいのか、せっかくのソーラー設備を有効利用し、-般市民でも、特に前沢、東布施、田家、荻生、若栗地区の方で、大布施の福祉センターまで行かなくても利用できるようにしたらどうなるのか、これらについてもいろいろ相談したいと思っております。  今は市内の飲食店組合の皆さんが宮野山観光株式会社をつくり雇用能力開発機構、そして市から委託を受けて一生懸命頑張って運営されていると聞いております。いずれにせよ、もっともっと運動公園より上部で仏舎利塔までの既存の公園地を見直すべきではないか。  また、宮野ハイツのすぐ横にある郷土文化保存伝習館の利用状況ですが、これも目的にあった使用状況ではないように思われます。野外ステージを含めた利用度アップは難しいとすれば、伝習館と宮野ハイツをセットで考えるのも、何か方策があるのではないか。厳しい経済情勢を考えたとき、多少の投資で市民が求めているニーズに100%いかなくても今の景気状況から見れば住民のご理解が得られるのではないか、早急にこれらのことに目を向けて、2つの施設を有効活用した活性化策についてお伺いいたしたいと思います。  最後の3点目といたしまして、(仮称)コミュニティセンターの建設時期について、新幹線建設に伴う(仮称)コミュニティセンターの建設については、前々より地区住民が、これから予想される若栗地区の生活環境の変化等を考えて、区民が共有できる複合施設を通して、語らいのとして、また生涯学習や子供達の未来を育む児童館等を強く要望し、平成12年に請願書を提出し、議会で議論していただきました。昨年の春に採択いただいたことにつき、大変感謝申し上げるものでございます。  本年よりスタートします、第7次黒部市総合振興計画では、少子高齢化社会や市民の価値観の多様化に応じた新たな社会システムの構築、深刻化する環境問題への対応等が急務となっています。また地方分権や市民ニーズの変化などなど、実情に即し創意と主体性に満ちた取り組みが求められている中、第7次黒都市総合振興計画では前期基本計画後期基本計画、そして実施計画では、平成15年から17年、16年から18年、17年から19年と常時見直しを入れ、的確な判断のもと、これからの10年が実りあるものになることを願った計画だと思っております。大きな転換時期として市町村合併はもう目の前に現実化しています。集中と選択の中で計画された施策を着実に実施されていくと思います。建設時期について、おおむねいつごろになるか、お聞かせくだされば幸いと思っております。  以上質問を終わります。               〔2番 寺田仁嗣君自席に着席〕 ○議長(能村常穂君) 市長、荻野幸和君。                〔市長 荻野幸和君登壇〕 ○市長(荻野幸和君) おはようございます。議員の皆様方には、連日ご苦労さんであります。  寺田議員から3点についてご質問を賜りました。  まず、寺田議員には、このたびすばらしい市民の信託を受けられてご当選なされたこと、心からお喜び申し上げます。どうぞこれからも、もう新人ということでなしに、人生の経験者としての大変卓越した識見を持っておいでであります。今まで培われました経験をいかんなく発揮されていくことを心からご期待を申し上げます。  先ほどもお話がありましたが、立候補されようとしたときに、それぞれの議員の皆様方全員でありますが、大変苦悩されたことと思います。その使命感やまた自分との対峙、そういう中を、過程を経られて立候補を決意されて、そして当選を果たされました。心からお喜び申し上げます。  さて、寺田議員からは、3点についてご質問を賜ったわけですが、まず北陸新幹線についてというご質問であります。これは先の木島議員のときにもおおむね申し上げておりましたが、大変長い北陸新幹線の運動、また実現へ向けての、大変たくさんの皆様方の理解を得て今日まで来たと思っておりまして、先輩各位並びに議員の皆様方に心から敬意を表しますとともに、それを受け入れてくださっている若栗地域、また地権者、関係各位に心から敬意を表するものであります。  さて、1点目のご質問の、駅周辺地区の整備における乱開発を防ぐ規制について懸念があるという話でありました。  平成13年度に行われました黒部まちづくり協議会新幹線市民ワークショップ、これはまさに参加から参画へということでの黒部市の大きな試みでもありました。時代の流れはまさに参加から参画型へ、また共生型へと進もうとしている。新しい21世紀の地方自治のあり方というのを、今我々は問われていると思います。そういった中で黒部市民の皆様方がつくられました黒部市のまちづくり協議会を、各界各層の皆様方を網羅されて、先日、昨年になるんでしょうか、NPOを取得されるまでになられました。最初は、まちづくり協議会は15のワークショップを持って、それぞれの問題に取り組まれました。テーマは「はなのあるまち」、「華・花・英」ということが哲学であり、理念でありました。その「はな」の一つがフラワーの花であったり、それからもう一つの「はな」は人の英知の英であったり、もう一つは挑戦をすることによっての人が育っていくという技も含めた華であったり、この華・花・英の理念をもってこれからのまちづくりをしていこう、しかも市民レベルでいろんなことを議論していこうということで始められました。  そのうちの、参加から参画型へということでの、このことをどういうふうにするかというのが、我々も悩んだところでありますし、議会の皆様方も、それから地域の皆様方も、夢もありますし希望もあるし、そして難しい問題もあるということで、まちづくり協議会の皆様方に、本当に新幹線の駅、それから周辺がどうあればいいのかということで、大変たくさんの皆様方にお願いをいたしました、行政がその中に入るという以前にどんな駅であればいいのか、またどんな周辺であればいいのかということを、大変熱心に議論をしていただきました。その中で幾つかの問題、それからたくさんの皆様方のご意見、私もワークショップに出させていただいたり、いろんな意見を聞いたりしたことがありますが、本当に熱心に、これだけ熱心に議論をされた、市民の皆様方が、これだけたくさんの人が熱心に議論をされたというのは初めてのことではないかと思います。そのこと自身、大変関心が深くて、本当にいいものをつくりたくて、そして後世に恥じない大きな期待を北陸新幹線の駅周辺にかけておいでになる。当初から我々が申し上げておりましたのは、これは黒部市だけの駅ということでなしに、県の東部に位置する駅だと、これは一貫して私が申し上げてきたところであります。そんな経過を経ながら、どんどん各論に入ってまいります。各論に入ってまいりますと、当然、地権者の皆様方や、それから地域の皆様方、そして進めていかなくてはならない問題等が、当然たくさん出てまいります。
     その中で駅周辺乱開発を未然に防ぐ適切な規制による都市形成(まちづくり)をしていくのがいいというのが、まちづくり協議会からの提言でありました。その方針を受けて策定された新黒部駅周辺整備計画におきましても、現存する環境を守り、特徴的な空間を実現していくことをねらいに、駅周辺地域において開発エリアを限定し、農村景観の保全等を図りつつ適正な開発を進めていくということを基本にいたしまして、その具体的な開発エリアを駅舎を中心にしておおむね半径300メートル範囲、そうしますと大体20ヘクタールから30ヘクタールとして、今後、地元関係者、地権者と協議をして地区計画制度等による誘導・規制を行うとされた。この規制というのは建物の形態ですとか、色彩ですとか、高さの制限ですとか、屋外広告物等を規制していこうというものであります。  私権の制限等の範囲で地権者の方々が憂慮をされているというご指摘でありますが、ご心配はもっとものことと思います。駅周辺整備土地利用については、今後地元を中心にしたにおいて議論をいただきたいと考えているところであります。基本的な方針が定まりつつある中で、後はもっと各論に入っていくということであります。ぜひ地元荻若地区において、振興会、関係町内会、各種団体、地権者の方々の代表からなります土地利用委員会を設けて、地元の生の声を聞かせていただきたいと考えております。  2点目のご質問の東西一体的開発で駅の表裏をつくらない件の質問であります。  観念的には駅の裏とか表とかという、そういう土地利用をしないという考え方であって、駅前と同じものを東側と西側につくるということではありません。またそれは物理的にできる話ではありません。少なくとも土地利用をどういうふうにしていくか、そして全体的に利用のしやすい、地域の皆様方が納得いく、100%ということではありませんが、その全体としてきっちりとした駅周辺の整備というのが行われていくべきだと思います。  以前からずっと議論をされてきた新黒部駅の一つの大きな目的はパークアンドライドという考え方でありまして、パークアンドライドというのは、そこを利用しやすい道路形態、そして駐車場等々を整備していこうと。今富山県の中で、大変成功している例の一つとして富山空港があります。富山空港はまさにパークアンドライドを行っていると。もちろん有料駐車場もありますが、無料駐車場そして例えばそこに2、3日車を置いて東京であろうと大阪であろうと行ってきてもいいといったような状況をつくり上げることによって、富山空港というのは大変人気があります。それは高速道路のインターチェンジですとか、バックボーンロードですとか、その他の道路形態等を利用しながら、行かれる方、おいでになる方、この皆様方が利用しやすい形態のところをつくっていくということではないかと思っております。自分たちだけが使い勝手がよくて、旅でおいでになる皆様方が使い勝手が悪いということであっては、それは駅としての機能を果たしていかない。そしてこれから起きてくる観光、それから交流、そういうことを考えていけば、その辺のことも当然配慮に入れながら、これからの新黒部駅ということがなされていかなくてはならないと思っております。  高速道路ですとか、駐車場物理的条件にも触れられましたが、ハンディキャップとしてとらえるのでなく、これを生かす工夫、さらにいい地域づくりと結びつける、先ほども申し上げましたように、土地利用委員会等で議論していただきたいと思っております。  3点目の、新駅の南側における住宅ゾーン案に対する新たな提言であります。  整備計画におきましても、「住宅による土地利用を基本とするも、新幹線新駅・地鉄新駅開業後に整備を検討するエリア」とされているということでありまして、すべてが同時並行的に、本当に行えるかどうか、要請、要望はもちろんあったにいたしましても、一挙にすべてのことができるわけではありませんので、そういうエリアとして、これからも考えていけばどうかという、どちらかというと提言型というところだと思います。このことについても、私は逃げるわけではありませんが、土地利用委員会で十分に議論をしていくという手順を踏んでいきたいと思っています。  それから4点目の保守基地や駅周辺整備に伴う水処理対策ということでありますが、当然指摘されるまでもなく、我々は当然、行政としてこれは考えていかなくてはならない、大変大きな問題であります。  バックボーンロード等を通じながら、本来ならば洪水等を想定したり、それから住宅、いろんなことをやっていくときに調整池という考え方も世の中にないわけではありません。例えば吉田工業の荻生地域における10万坪のところでの指導は、きちっと調整池をすべきだということでの調整池が義務づけられていたということ等もありますし、無田地区における住宅開発、整備をするときにも、そのような義務が課せられて、一定地域内において調整池を設ける、そういうことの下流に対する洪水対策というのは、当然続けられていくと思います。  今国土交通省におきましても、都市型災害を未然に防ぐときにどういうふうにすればいいのか、過剰投資になるか、過剰投資にならないかということは別にいたしまして、都市の場合に、下水道と、それから都市における用水と、これを一体に考えてハザードマップ等を想定しながら、これから災害に強い都市づくり、都市の場合には地下という問題がありますが、そんなことも、今法制化しようというふうに検討を、国の方においてなされております。そのことがそのまま、この新幹線の周辺に当てはまるかどうかということは別にいたしまして、我々は災害については、当然バックボーンロード1本ということで災害がすべて未然に防げるとは思っておりませんので、あらゆる方策を考えていきたいと、またいくべきだというふうに考えております。  いずれにいたしましても、日本鉄道建設公団、また富山県、本市並びに黒部川左岸土地改良区と鋭意協議中であるということであります。30ヘクタールと言いますと大体10万坪ぐらいの規模になりますので、近くではYKKの荻生工場ぐらいのエリアということになるのかなと思われます。  いずれにいたしましても、そのようなことを考えながら、国県の制度を十分に活用しながら整備に努めていきたいと思っております。  5点目の、新駅の正式名の質問でありますが、(仮称)新黒部、なかなか仮称が取れなくて、我々はやきもきいたしておりますが、10数年にわたって(仮称)新黒部駅という名前でいろんなところで言われてまいりました。ただ黒部に3つ、地鉄の旧の桜井駅が地鉄の黒部駅、それから旧の国鉄、今のJRのところも黒部駅、そして新幹線のところも黒部駅、これはかなり混乱されるのかなと思ってみたり、黒部市内では混乱ということは起きないと思いますが、旅から来られる方が混乱されるかなと思ってみたりいろいろありますが、前々から申し上げておりますが、本当は新市の名前が一番いいのかなと、一番わかりやすいのかなと、合併後の新しい名前がいいのかな。ただし全体的には黒部という名をとるべきではないというのが、私たちの黒部市だけでなしに、他の市町村もそのように考えておいでになる、決定ではありませんが、ことではないかと思っております。  いずれにいたしましても、これは最終的には、経営主体のJR西日本が決定をするということになりますので,私たちの気持ちはしっかりと伝えていきたいと思います。  国内に名の通っている黒部でありますから、ちゃんといいところに落ち着くと、私自身はふさわしい名前だなとは思っておりますが、これからも要請、議論を重ねてまいりたいと思っております。  さて2番目のご質問の宮野ハイツから郷土文化保存伝習館等を生かした宮野公園の活用についてご質問を賜りました。  寺田議員も我々と同じような世代でありますので、恐らく小学校のころに遠足に行くときには、常にあそこであったと。私たちは前沢から上がりましたが、若栗の皆様方は今の斜面を上っていかれたんだと、私も舌山のところから何回か、あの急な坂を上がっていった、遠足のときの記憶がありますので、ことのほか先ほどから聞いてて力が入っていたなと思います、それはそれといたしまして。  宮野運動公園は、黒部市最初の都市計画公園として整備をして、平成5年度に事業を完了しております。その総面積は24.6ヘクタールでありまして、先ほどありましたように、標高90メートルから140メートルの丘陵地域で富山湾を一望できる景観良好な地形に位置しているということはご指摘のとおりであります。  なぜ、あそこに宮野運動公園ができたのか、今は制度の話、都市公園、運動公園としてのことでありますが、もともと流水客土として一躍脚光を浴びました。それには現在は沃野でありますが、黒部川扇状地が決して良好な農地として存在していたわけではない。それはいろんなことから問題はあるとは思いますが、今のように米余りの時代ではなしに、もっと米を増産して、国民の食料の安全、安定を図っていかなくてはならない、そういう戦前戦中の大きな経験を生かしながら、しかも農家の皆様方が、どちらかというと、以前は水口と言ったわけですが、冷たい黒部川の水を導入したときに、しかも田んぼからの水の浸透が大変厳しい、それですから常に水を補給していないと、なかなか田んぼの中に水を確保することができなかった。そのことから始まって流水客土という手法が導入されたわけです。昭和の、まだ桜井町時代の話であります。  そのことによって一躍圃整備の問題もありますし、水管理がよくなったという話もありますが、そのことによって黒部川扇状地の中での食料の増産ができるような環境になった。その歴史を持つ、そこの流水客土の赤土、土壌というのがまさに宮野運動公園のところ、今でも上流からの放水路があるということはご承知のとおりだろうと思います。その後、ではどういうふうにすればいいかということでの先輩方の苦悩が始まりました。当時の中で、これをこのまま、赤土のままにしてほっておくということは大変忍びない。  実は私も経験があるんですが、あそこでモトクロスが行われたこともありました。そのまま整備されていない、ただし大変きつい赤土の中でオートバイのモトクロスが行われて、若者たちが歓声を上げていた、そんな時代もありました。それから都市計画、国の予算を得て宮野運動公園を整備しよう。またその当時に整備をしようとしたときに、私たちの先輩であります鍛冶良作先生をはじめとする皆様方が、ここは桜の木を植えようということで桜の木を植樹することの運動が、そのときに立ち上がりました。今はNHK、それから民放も含めて桜前線の中で放映されるところまできていると思います。  50数年間たって歴史的な経過を経ながら、今の宮野山のところというのはそういうふうになりました。それから下の方では駐車場等も含めて野球、テニス、それから全体の整備というのがあったわけです。まさに先輩の皆様方が先見性のある事業をされたと思います。今までもたくさんの皆様方がおいでなっておりますし、安心して若者たちも子供たちも含めて散策できるとして活用されているということではないかと思います。  それで、私はいつも統計の取り方について、今までいろんな疑問を持っておりました。統計の取り方というのは、どちらかというと、今までは何か箱物をつくると、箱物がどれだけ利用されたかということでの統計でしかないわけです。それはおかしいと、例えば土地にしても、それから周りの公園にしても、このことがカウントされないというのは、まさに市民の皆様方の税が使われて、そして今費用対効果の話もあるわけですから、それではおかしいと。ただし、全国的に、例えば東京とか都会の感覚というのは、あまり地面がないですから、建物だけにどれだけの人が来たかという統計の取り方しか、ずっと統計手法としてないものですから、それはおかしいということで、黒部市では数年前から、宮野運動公園ではありませんが、例えば総合公園のところ、それからその他のところで統計をずっと取り始めました。どれだけ正確にそのことがなっていくのかということの検証を始めております。それはそれほど難しい話ではないので、先日も我々は、施設管理公社ですとか市の幹部の皆様方に申し上げてたのですが、要はセンサーをつければいいんです、入口のところに。あそこは何カ所しかないわけですから、光センサーですから、そんなに莫大な金がかかるわけではないのです。総合公園のところでは光センサーをつけました。そこに行き来される皆様方、それから館内がわかるのなら館内、それを足し算、引き算、それから割る2をすれば、本当に1人1人の正確さということは、これは統計上の問題として、かなり傾向とかアバウトな問題、それほどアバウトでもないと思いますけど、その数字が出てくるだろうということで、必ずしも建物だけが利用されているからどうだというのではなしに、その公園全体がどれだけどうやって利用されているかというところで話をしていかなければ、国とか県は、そちらのところに補助金を出すわけですので、自分たちが補助金を出したところだけの統計を取ろうとしてきたのではないのか、それもとりやすいですから。私たちはそのような事を考えながら、これからもどのようにして、それが効果的に利用されているのか、散歩されるのもいいのです、それからそこで子供さんが安心して遊んでおられるのもいいのです。それから若者たちが芝生で寝っころがっているのもいいのです。仏舎利塔に来られるのもいいのです。私たちはそのようにして全体的にどういう使い方がされているかということを把握していきたいというふうに努力をしていきますし、宮野運動公園についても入り口はせいぜい2カ所か3カ所、そんなに難しい話ではないと思っております。  施設の陸上競技ですとか、それから野球ですとか、テニスというのは把握しやすいですから、利用料金も取っておりますし、そんなことで、これからももっと正確性を期していきたいと思っております。  さて、私たちのこの地域での悩みというのは幾つかあります。幾つかあるというのは、富山県、北陸地域の気候状況というのは、まさに春夏秋冬、四季がはっきりしています。はっきりしていますから、あることについてフルシーズンで使うことというのは、大変難しいです。ただしそこには創意工夫、それからもっと冬になって、斜面に雪が積もれば本格的なスキーではなくても、もう少し工夫をした遊び、それから楽しみ方というのがあるかもしれません。ただし、いずれにしても北陸の場合には四季がはっきりしていて、少なくとも1年間のうちの3分の1か、4分の1は必ず雨か雪が降っているという状況のところに我々が生活をして、それを太平洋側のようにフルシーズン、これを同じ状況下で使おうと、そこにはかなり無理があると、ただしそれにはどんな創意工夫を四季折々につくり出していくかということが大変大切な要素だと、私自身はそう思っておりまして、これからの新幹線がすぐ近くに来る話でもありますし、市民の皆様方が利用しやすい宮野運動公園にしていきたいものだと思います。  人間は自然との触れ合い、そしてゆったりとした「ゆっくりズム」というのが、最近のキーワードになってまいりました。ファーストフードというのでなしに、スローフードですとか、人生も「ゆっくりズム」という時代を、今キーワードとしてあちらこちらで言われるようになってまいりました。これは長寿社会ということもあるのでしょうし、また今までの日本が急激に歩いてきた反省点があるのかもしれません。そんなところにこの宮野運動公園が人々の心をいやす場所になっていけば、私はいいな、とそんなふうに思います。きんきんぎらぎらにつくってということについては、私自身はあまり賛成をしない、ただし現在あるものは有効活用していかなくてはならないと思います。  さて、先日も申し上げましたが、宮野ハイツの譲渡を黒部市議会で議決を賜れば受けることになります。ただし、先の代表質問でも申し上げましたが、譲渡条件としては5年間、同様の目的で使用するということが義務づけられております。これはこの前も話をしたとおりでありますので、宮野ハイツ等々の形態、これから運営をしていくかどうかという存続等も含めて協議をしていかなくてはならないと思います。  一方の郷土文化保存伝習館のミューズ、伝承的な芸術を通じてということでありますが、宮野運動公園は、一つはいろんな考え方があったわけですが、野球にしてもテニスにしてもソフトにしても、運動公園として一応位置づけられておりますので、合宿をするようなことでレベルアップを図ることができないかというようなこと等もありました。あそこにふれあいハウスがありますが、あのふれあいハウスはそういう目的で、合宿所という名前ではありませんが、そういう利用もできるようなことにしていこうではないか。県外の若者たち、寺田さんも我々も野球、中学校時代に学校で夏休みに1カ月間にはなりませんでしたけど、合宿練習をしたと、ラグビーのときも、高校に行かれてもそうだったと思いますが、そんなふうなことで、地域の皆様方のみならず、多くの皆様方が利用してもらえるようなことを考えてきていたと、それが先ほど市民クラブを代表されて山内議員からもありましたように、もっともっとそうでない別の使い方をしようではないかというご提言でありますので、今までの考え方とそうではないものと、本当にきちっと整合性がとれるのかどうか、ご提言でありましたので、これから検討をしていくべき課題だと思います。現在あるものをそのまんまということでなしに、そういう改善を加えていくことこそ求められていることだと思っております。  3番目のご質問の新幹線に伴いますコミュニティセンターの建設について。  これは新幹線に伴うというふうに質問をされると大変答えにくい、条件闘争みたいな話になるわけですが、地元の皆さん方のお気持ちは議会の皆様方の採択並びに我々もその辺のこと、それから実際に話をしている建設部、新幹線建設課等々もよくその辺の事情をわかっておりますので、総合振興計画の、今後策定する実施計画に早期に組み込まれるように検討していきたいと思っております。  以上であります。                〔2番 寺田仁嗣君挙手〕 ○議長(能村常穂君) 2番、寺田仁嗣君。 ○2番(寺田仁嗣君) 細やかな説明をいただきまして、よくわかりました。本当によかったと思います。  以上です。 ○議長(能村常穂君) 次に、1番、辻靖雄君。                〔1番 辻 靖雄君登壇〕 ○1番(辻 靖雄君) おはようございます。  弥生3月、いよいよ万物が皆、生き生きと躍動を開始する季節を迎えました。冬は必ず春となるとは先哲の明言でございます。  さて、私はこのたびの黒部市議選において、公明党公認で立候補し、多くの皆様のご支援によって当選させていただきました。本当にありがとうございました、心から御礼申し上げます。これよりは、市民の生命と権利と幸せを守るため、微力ではございますが、皆様の負託と信頼に応えてまいりたいと決意しております。どうかよろしくお願い申し上げます。  それではまず最初に、1市3町の合併推進について質問させていただきます。  私はこれまでの諸先輩議員の質問と市長のご答弁の会議録を読ませていただきました。合併の取り組みに対するご努力が胸に響き、心より敬意を表するものでございます。  この市町村合併、21世紀の新しいまちづくりは、まさに50年に一度あるかないかの大事業であり、また歴史的大行財政改革であると認識いたしております。ここに至って新川広域圏の長い歴史的過程もあり、魚津市の離脱は誠に残念であります。しかしながら、2月24日、第7次総合振興計画の委員長を務められた長井真隆先生のテーマ講演「黒部・川の自然と扇状地の環境」の中で、「母なる黒部川と小川と布施川の3つの川は同じ流域圏であり、1市3町は自然である」とのエールを送っていただきました。合併は荻野市長もおっしゃるとおり「汗もかき血も流す、本当に退路を断つ覚悟のいる大仕事」であり、しかもそのタイムリミットは平成17年3月、あと24カ月しかございません。そこで、市長に3つのお尋ねをするものでございます。  一つ、ニューシティ、新市に向けての準備会の共通共有の理念は何かということでございます。  二つ、初代黒部市長であったご尊父様との宿命的なめぐり合わせのご感想はいかがでございましょうか。  三つ、国、県からの財政的支援の具体的展望についてお願いしたいと思います。  まず、第1についてでありますが、各自治体には長い歴史と文化があり、それぞれ5カ年計画、10カ年計画もあります。しかも1市3町という枠組みの中で短期間に調整、すり合わせの作業を進めていくわけですから、その根底に人間としてのベース、いわゆる理念の確立こそ大事であると思います。そして21世紀のまちづくりは、住民・行政・議員が自主的に、主体的に議論を重ねてつくり上げるわけですが、その理念のキーワードは一つ信頼、二つ対等、三つ互恵と思いますが、いかがお考えでしょうか。  次に、2番目について、私が小学校3年生のとき、新しい黒部市の誕生を祝う盛大なパレードがありました。市役所から大町通りを、縦笛で「大黒部市の歌」を演奏しながら元気いっぱい行進した懐かしい記憶がよみがえってきます。ぜひ、市長の胸の内といいますか、不思議なめぐり合わせの心境をお聞かせ願いたいと思います。  最後に3番目ですが、平成17年3月31日までに合併した市町村には、国、県からさまざまな財政支援措置があります。  例えば、合併準備金、合併まちづくり推進ソフト事業、普通交付税の算定の特例、合併特例債、合併直後の臨時的経費に対する財政措置、公共施設の拠点連絡道路とかいろいろ言われておりますが、もし1市3町、人口8万8,000人で合併した場合、具体的にどれぐらいの財政的支援が見込まれるのでしょうか、わかりやすくご答弁をお願いしたいと思います。  次に、私は昨今の少子化社会にあって、「社会の宝」、「未来からの使者」と言われる子供たちに対して、幼児期から温かいきめ細かな教育施策が必要であると常々考えてまいりました。それゆえ、今回、第7次黒部市総合振興計画の基本構想の中の第4章第2節、重点プロジェクトのあらましのトップに「未来を拓く黒部っ子構想」とあり、また同じく第3章第1節「心豊かで笑顔あふれるまち」のトップに子育てが提案されており、大変心強くうれしく思った次第であります。  そこで乳幼児から子供たちが読書に親しめる環境づくり、すなわちブックスタートの実施について質問をいたします。  現在、子供たちの本離れが深刻な問題となっております。それが青少年の無気力、倫理観の喪失、また、少しのことでもキレる暴力的傾向を助長しているとの専門家の指摘もあります。活字にかわってテレビやファミコン、パソコン、ビデオやCD等のメディアの急速な浸透が、その一つの理由に挙げられております。  このような、子供たちを取り巻く社会環境の変化が、成長期に想像力を養うために不可欠な読書の機会を奪っているのではないでしょうか。  1999年の調査では、1カ月に1冊も本を読まない小学生が11%と1割を超えております。その理由として「漫画や雑誌の方がおもしろい」、「テレビやゲームの方がおもしろい」、「普段いつも読まないから」、また中には「本を読むのは時間のムダ」、こんな驚くべき回答もあります。  しかし、読書の楽しさを味わえないのは、決して子供たちの責任ではありません。むしろ、本を読むことの大切さを教えられない大人たちの責任であると思います。平成13年12月「子どもの読書活動の推進に関する法律」が成立しました。その中で「子どもの読書活動の推進に関する基本理念を定め、国や地方公共団体の責務を明らかにするとともに、読書活動の推進に関する必要事項を定めることにより、子どもの健やかな成長を図る」としております。  また、すべての子供があらゆる機会とあらゆる場所において、自主的に読書活動を行うことができるよう、積極的に環境の整備が必要であるとし、地方公共団体にあっては、国と連携を図りつつ地域の実情を踏まえて、子どもの読書活動の推進に関する施策を策定し、それを実施する責務を有するとしております。  さらに、4月23日を「子ども読書の日」と制定しました。この4月23日はスペインのカタロニア地方では男性は女性に赤いバラを、女性は男性に本を贈る風習があり、また「ドン・キホーテ」の作者であるセルバンテスの命日でもあることから、スペインではこの日を「本の日」としております。スペインとの友好関係から、法律の制定にあたって、日本でもこの日を「子ども読書の日」として位置づけております。  このように、子供たちの健やかな成長を考えた施策としての読書運動が、法律的にも確立し、国も動き始めております。  公明党では、一昨年より子供が良書に親しむ機会を大きく広げることを目的として「子ども読書運動プロジェクトチーム」を発足させ「読み聞かせ運動の推進」、「朗読会の開催」、「識者によるセミナーの実施」、「ブックスタートの推進」など多くの事業を手がけてまいりました。  そのうちの1つ「ブックスタート」について黒部市でも導入を考えてみてはいかがでしょうか。  既にお隣の魚津市では本年4月からの導入が決定しております。西暦2000年「子ども読書年」を機に日本でスタートした「ブックスタート」は、1992年イギリスのバーミンガムで始まった運動であります。多民族国家のイギリスでは識字率の低下が深刻な社会問題となり、さらに親の世代の活字離れも大きな問題となっていました。これらの社会問題を解決するために、親子に直接本を渡し、0歳児から本を読むきっかけをつくろうと始まったのが「ブックスタート」であります。  これは乳幼児診断に参加した赤ちゃんを対象に「ブックスタート・パック」と呼ばれる赤ちゃんの絵本の入った配布物をプレゼントするものであります。  ちなみに魚津市では、このような物を購入して始めるそうでございます。  現在、イギリスでは9割の自治体がこの制度を取り入れております。子供のプレゼントに本を贈る家庭や、図書館に通う親子が急激にふえ、子供たちが本に親しむ機会が大幅にふえた等の成果を上げております。さらに、イギリスでは子供がより早い時期に本に出会うことで、情操教育や思考、言語能力、表現力を高めるのに役立つとの調査結果も出ているとのことであります。  日本では活字離れについては、イギリス同様大きな社会問題であります。字は読めても言葉の持つ意味が理解できず、言葉を使えない子供が多くなっているといわれております。これは、言葉が消えていくことにもつながり、文化の衰退にかかわる重要な問題であると思います。赤ちゃんは7カ月ぐらいで絵本に興味を持ち始めると言われていますが、子供は1人では本に出会うことはできないのであります。幼児期からの家庭での読み聞かせや自然のうちに読書に親しめるようになる読書環境を大人がつくってあげる必要があります。このような意味から、日本では、本年1月31日現在、311の自治体が「ブックスタート」を実施しております。既に多くの市町村では子育て支援の意味も込めて、地域の子育て支援情報や子育てのQ&A、図書館の絵本案内など、独自の内容を盛り込んだ方法を考えて実施しております。ともあれ「ブックスタート」とは、わかりやすく言えば、親が赤ちゃんにミルクを与えるようにブックを与え、子育てのスタートにしてほしいということであります。そして、親も子もともに成長する成長家族を築きあげてほしいとの思いでございます。すなわち1人当たり1,000円ほどの投資で、すばらしい自然環境と温かい人情味あふれるこのまちで育った黒部っ子の中から、将来第2、第3の田中耕一さんを送り出そうではないかという壮大なロマンでもあります。  以上の観点から黒部市においても、子育て支援対策と未来に向けた健やかな子供の成長のために、黒部市版「ブックスタート」の実施を求めるものでありますが、教育長のご答弁をお聞かせください。  以上で、私の質問を終わります。ありがとうございました。               〔1番 辻 靖雄君自席に着席〕 ○議長(能村常穂君) 市長、荻野幸和君。                〔市長 荻野幸和君登壇〕 ○市長(荻野幸和君) 先ほどの寺田議員のときにも申し上げましたが、辻議員には、新たに、この政治の世界に入られようとしたときに、いろんなことで悩まれたことと思います。しかし、勇気を持って立候補され、市民の皆様方の信託を得られてご当選されたこと、心からお喜び申し上げます。どうぞ、これまでもいろんな経験をなさってきた辻議員であります。私たちの足りないところをぜひ補っていただきたいものだと、これからご期待を申し上げます。  さて、辻靖雄議員から、市町村合併についてということでの、まずご質問を賜りました。  その中でのニューシティについての準備会の共通共有の理念は何かということでありますが、ここへ来るまでにいろんな歴史の葛藤がありました。ただ単に、今ここに起きている現象が、今だれかの思いつきで、何かで出てきているということは決してありません。必ず先輩の皆様方や、そして理想を追っている皆様方が、その行動を起こしておいでになります。ただし、どうしてもその時代に合わなくて、どうしてもそのときにできなくて、そのできなかったことは次の世代に、我々はこういう理想を考えていたよ、だから次の世代がそれをちゃんと共有して、忘れないで共有していってくれよ、いつかそのチャンスが来たらそれを実現してくれよという、常に過去からのメッセージがあります。そのメッセージの使い方を歴史継承的に、そして次の時代がそれを、きちっとその思いを伝えていくというのが、現在、生きてる我々の責務だと思います。何かを言えば、それがすぐにそのときにできるということというのは、そんなに多くありません。それは行政や政治がやらなくても、個人の方がそのことはできる話だと思います。  さて、せっかくのご質問の機会でありますので、このニューシティに向けての準備会を立ち上げたわけでありますので、せっかくの機会ですので、全体の議員の皆様方にもご報告申し上げたいと思って、その辺のことについて総務部長から現在までの、つい最近の動き等を報告させて、その後、答弁をさせていただきたいと思います。 ○議長(能村常穂君) 総務部長、平原康光君。               〔総務部長 平原康光君登壇〕 ○総務部長(平原康光君) 命によりまして、事務局の動きを少しご紹介させていただきます。  2月17日には準備会が設立したことはご承知かと思います。これを受けまして2月25日には準備会の事務室が設置されました。場所的に申し上げますと、体育センターの2階の方に1室がございます。これはかつて国体の事務室の本部になったところでありますが、そこに設置されたわけで、現在は兼務の者が4名、それから専任、もう既に専任者が4名、4名と言いますのは、1市3町の役所の方から1名ずつ専任で出向いて、今業務を行っております。今後のシンクタンクになる事務室でありますので、各役所からは切れ者が行っていると自負しているところであります。  経過といたしましては、2月27日現在をもちまして準備会の予算そのものの専決、それから事務局規程、それから事務局の中におけます財務規程等々を専決させていただいて、事務体制をとっているところであります。  それから、いよいよ協議会の日程等を調べながら、今精査をしているところですが、いわゆる1市3町の中でも2,000から4,000項目のすり合わせが必要であると言われておりまして、この中で協議会が設立されますと、協議会の下に幹事会、それから各庁舎の中に事務担当をします専門部会、さらにはその下には部会等が必要になってきます。おおよそには10の専門部会、分科会を28ぐらいに、もう既に1市3町、すり合わせを行うための準備が進んでいるところであります。  国の目指す特例債が受けられる合併の期日が17年3月といわれておりますが、合併というのは、1市3町だけで合併しますよという話で調印して、それで終わるわけではございませんので、県の議決、それから国の告示等も必要になってきます。これらには3カ月から4カ月かかるというわけで、17年3月の3カ月から4カ月前には、そういう1市3町の意思表示が確定しなければならないというスケジュールが見えてきております。それには、今申し上げました2,000から4,000のすり合わせを22カ月と申しておりますが、実際にはもっと少ない期間しかないということが、だんだん見えてきております。その中では、新市の基本計画も盛り込みながら、黒部市の第7次総合振興計画、初日に議決をいただきましたが、新市の計画をつくるにも1市3町の住民のアンケートや、そういうものも必要ではないかと、今盛んに議論されているところであります。  事務局長といたしましては、大変時間が少ないというあせりも少し持っておりますが、今後、協議会等は定例会議をお願いしながら、幹事会も随時開催していく必要がある。それから専門部会については、各毎月ごとの、しかも日中にはできませんので、職員は全庁的に当たって部会等に分かれていただきますが、1市3町の職員は夜間の協議が必要ではないかというふうに、現在思っているところであります。  以上であります。 ○議長(能村常穂君) 市長、荻野幸和君。                〔市長 荻野幸和君登壇〕 ○市長(荻野幸和君) 準備会の状況等について触れさせました。  まず、先ほど申し上げましたように、ある日突然にこの話は出てきた話ではない。常にそういう方向にもありながら、そのチャンスにめぐり会えなかった。今回は、そのチャンスにめぐり会える、チャンスなのかどうかは別にして。  以前にも、昭和29年当時の議会の様子が記されております。このときに緊急動議が出されまして、第1回目の議会だったと思いますけど、川崎正之助さんという方がおいでになりました、三日市の方です。これ読み上げますと「本日は黒部市議会の初議会を見ましたことは、皆様とともにご同慶に堪えません。しかし、この上は我々の念願とする山手2カ村の合併を見なかったことは遺憾に堪えぬところであります。ここにおいて地方発展向上、黒部市の将来の福利増進と安定のためには、万難を排して1日も早く山手2カ村との合併による大同合併によって、一層強固なる黒部市を結成することを希望してやみません。よって、山手との合併実現を期するよう最善の努力を傾注することを決議致したいと存じますが、これに決議されることを希望します。」というところから始まりまして、この提案は賛成がありまして、議長が決議文の作成をしたらどうかということでありまして、最終的にはこの決議案が作成されました。その決議文は、「決議文 黒部市が誕生し、いよいよ進展すべきとき、黒部地域の開発と住民の福祉向上のため、東山、内山両村との合併を早急に実現することを期し、ここに全員協力一致、その実現に努力することを決議する。黒部市議会」ということであります。私たちの先輩は、先ほど申し上げましたように、いろんなその時々のしなくてはならない苦渋の選択をしながら、でも自分たちのそのときの思いを次の世代へ残していこうということでなされた歴史であります。すばらしい黒部市議会であったというふうに私は思います。  それを受けられまして、黒部市議会の皆様方におかれましては、すぐということではないのですが、昭和51年第1回の宇奈月町・黒部市議会議員協議会が発足をされました。今から20数年前の話であります。そのときにお互いに関係するいろんな、用水の話ですとか、それから新幹線の話も当然、そのときには浮上しておりました。それからインターチェンジの話等もありましたし、黒部川の総合開発等の課題も、共通課題としてあったと思っております。その後、その中でも、それぞれの4部会に分かれられまして、それぞれハードな話と、それから将来一緒になってやっていくべきことということでの、年に1回であったり、2回であったりしたことがあると思いますが、我々の議会の先輩の皆様方がそれを営々と、今もそのことを続けてきておいでになるということであります。何かチャンス、そういう機会があれば、我々は一体となって進めていこうではないかという思いであったと思っておりますし、私も宇奈月町、黒部市の議員の皆様方の協議会にずっと、20何年間出席をさせていただいておりまして、地域の皆様方の歴史の継承と熱い思いというのは伝わってきておりますし、そのことを伝承していかなくてはならないことだと思っております。  今、もう少し大きなことで合併をしてはどうかということが県等からも示されましたし、我々も合併とは何かという中で、各自治体の自治能力を高めることですとか、足腰の強い市町村をつくる、すなわち自治体の財政能力を高めていくということが一つでありましょうし、少子高齢化に対応することが喫緊の課題として求められている。またそれが将来に向けての社会形成をしていく上での大変重要な課題であるということ等であります。  もう一つは新しいまちづくりをしていくチャンスでもあるだろうと思っておりまして、単に市町村の垣根を越えるということだけでなしに、市町村の持つ人材や、それから産業、特産、文化など地域資源を有効に生かして次世代に向けての地域づくりにチャレンジする機会でもあると思っております。  四つ目には、合併こそ最大の行政改革のチャンスと思っておりまして、これは効率のいい行政体のあり方や議員の皆さん方のあり方、当然首長、四役もそのとおりであります。このチャンスをぜひ私たちは生かし、次の世代にしっかりとした効率のいい行政体を構築していくということをやっていきたいと思います。議会の皆様方におかれましても、1市3町でいきますと、現在、68人おいでになります議員は30名になります、最終的には。特例等々もありますが、大変厳しいことであります。それから私たち市行政に携わっている市四役も含めてということでありますが、これは今16人いたとすると、4人になります。庁の職員もそれにふさわしいところで、人数でやっていくという行政体をつくり上げていこうということでありまして、ただ先にも申し上げましたように、住民の皆様方に直接関係のあるところというところは、当然、サービスの低下というのは起こせませんし、もっと充実をしていかなくてはならない。ただ、今一生懸命にやっている総務ですとか、それから企画ですとか、財政ですとかというところは、この1市3町の人間、これほどはいらないだろう。その辺ではもっと人員の効率化を図っていくというのが、まず第1段階の合併における仕事なんではないかと。そこから出てきた財源とか節約されたものは、当然、市民の皆様方の福祉増進、少子高齢化とか長寿化社会、その他のところに使われていくというシミュレーションを行いながら共存共栄の道を図ってまいりたいと思っております。  ただし、合併というのは大変難しい話であります。長い間培われてきた歴史ですとか文化、これがぶつかり合うということでもあります。そこの自然に生かされている、自然が持つという中でいろんな歴史ですとか文化というのが育まれてきました、何百年に渡って、恐らく何千年に渡って。そういう歴史の文化の中で、ある一つの物事の考え方だけで進めていくということは大変不可能に近いと思います。多様な考え方、人生もそうですが、1人1人の方もそうですが、多様な考え方や歴史や文化の中でどう合併という大事業をなしとげていくのか、この辺に一番の難しさがあると思います。  私はいつも若い人たちに合併の話を聞かれますと、結婚なのかねというふうに話をします。お互いに10年、20年、もっとかもしれません。違った家庭の中で育って、そして違った文化があったかもしれない、そういう方とそういう方が一緒になられるわけです。まさに考え方や生活をしてきた歴史、それがぶつかり合って、そこから融和が生まれ、新しい未来が切り拓かれていくのだろうと思います。ずっと同じことだけが継続されていくというのも、物すごく大切なことではありますが、異文化が交流することによって進展していくという過程も、これは人間の歴史の中で大きく指摘されるところであります。いずれにいたしましても、そのようなことを人生観として考えながら、これからも、摩擦はあるにいたしましても、真に我々の目指すところは何なのかということで、信頼と対等と互恵の精神で、大きいからとか小さいからとか、そんなことでなしに、その理念をもって進めていこうではないかということで、私たちは1市3町の皆様方と準備会を立ち上げることができたと思っております。  近年の歴史の中では、私たちこの地域では黒部川、布施川、小川、先ほどご指摘されたとおりでありますが、黒部川につきましては、私たちの大先輩であります、森丘正唯さんがおいでになりました。黒部川がしょっちゅう暴れておりました。昭和9年の大水害、それから昭和11年の大水害、これは黒部川神社誌という本を読んでいただければ、よくその辺のところは克明に書かれておりますが、黒部川を治めてもらいたいと言って県に、当時ですが、お願いに行ったところ、途中の経過はいろいろあったにいたしましても、そういうところにいるのなら、川を治すとか治さないとかというのではなしに満州へ出稼ぎに行きなさいよとか、疎開をしなさいよという言葉を聞かれて森丘正唯さんが大奮発された、そんな腰抜けは我々の地域にはいないと、県がだめなら国へ直訴する、昭和9年ごろの話ですから、それはまさに割腹を覚悟しての運動だったんだろうというふうに推察できます。治水黒部川同盟会(現在の黒部川治水同盟会)というのをその当時につくられました。それが昭和9年でありますので、もう70年間たちます。私たちは、私たちの先輩もそうですが、この治水黒部川同盟会の精神をずっと生かしながら、国の皆さん方と毎年総会を開いたり要請をしたり、そして地域の実情を訴えたりしながら今日までに来てると、戦時中、少し欠けた期間もあったようでありますが、その記録は大変なものだと思います。  どうぞ愛本地点に黒部川神社というのがあります。昭和14年に建てられた神社でありますが、この左岸、右岸の皆様方が浄財を出されて、そして神社が建立されました。神社の本殿があるのは小さな神社ですが右岸側、そして鳥居があるのは左岸側です。そこに書いてありますのは、「水利善用 民産以豊 恵沢普及 神徳維崇」という字であります。これは当時の若槻礼次郎さんに揮毫していただいたものが残っております。今から我々の先輩が営々と大災害、母なる川、父なる川、これの恵みを受けてきたい、そして郷土を愛する気持ちがどれほど行動されたことにあるかということを我々は気づかせていただきます。  そういうことでの対水というのでしょうか、右岸、左岸、それから上流、下流、それからあります地域ということに対する歴史ですとか文化ですとかというのは、多少の違いはあったにいたしましても、郷土を愛していくという気持ちには、皆様そういう長い歴史をきっちりと継承してきてるということが、今回の1市3町の合併の大きな一因になっていっているのだろうと、私は思います。  いずれにいたしましても、もっと厳しい部分、それから将来に対する行政のあり方等々を議論して、この合併という大きな時代の変化に対応していきたいものだと私自身は思っております。
     2番目の、初代黒部市長であったご尊父様というのは、どうもプライベートな話をここでする気はありませんが、私は初代市長、それから2代目、3代目、4代目、私で5代目になりますが、5代目でなしに5人目になりますが、いつも自分で市長という行政のトップになりますとだれにも相談できない、どうしても決断を下さなくてはならない、そして一つの決断を下すことが、本当にいいかどうかという悩み、これは常にあります。どうぞ市長応接室へ来て見てください。私はわからなくなったら、あそこに歴代の市長の写真がありますので、じっと歴代の市長の顔を見ながら、このときはどう考えられたのかね、このときはこんなふうだったのかね、どうですかね、それは歴代の市長、その時代、時代にいろんな課題を抱えておいでになりましたし、そしていろんな決断をされたときに、どんな思いだったのだろうなということを相談します。言葉では答えは返ってきませんが、こういうふうに思っておられたのだろうなと自分を慰めて、そして議会に臨むと、物事の決断に上がるということであります。市長室には名誉市民の方が4人、常においでになりまして、先駆者の名誉市民の方々にも語りかけても、わからなくなることがたくさんあるのですが、語りかけて、自分というものの決定を下していく大きな糧にしているということであります。  歴史的なというのは合併の話であったかと思いますが、これはプライベートな話としてお聞きいただければありがたいと思いますが、合併が終わって政治生活も終えられて、その後、宇奈月のその当時の議員、リタイアしておられて、リタイアした者同士が話をしておられたことを、そばで聞きました。これは酒の席かなんかのところだった、どこかの宴会の席だったと思いますが、どうも話を聞いていると、2人とも、我々が聞いていたことと全然、逆のことを言っておいでになったような気がします。宇奈月のリタイアされた先輩の議員は、「本当は一緒になりたかったのだよ、ただし、おれはそういう方向の方がいいと思ってたのだよ。」というふうな、一番反対をされた議員だったと思います。その辺は大人の会話ですから、うちのおやじもそのことについて、「そのときの状況はそうだったよなと、うちもできるかどうかわからんかったけど。」というような、そんな話をずっと後になってしていた会話を聞いてて、政治家というのは怖いなと思いながら、その大人の会話をずっと、リタイアした後で、そのときの本音の話というのを聞かさせていただいた。最終的に2人の話というのは、これから一緒になって力を合わせてやっていく、そういうところに我々も指導していかなくてはならないなというのが結論だったような気がいたします。失敗であったのか、正解であったのか、それは歴史が検証することであって、でも経験をすることによって、それを次の世代に、くどいようですが、どうやって伝えていくかということ。そして、それを忘れないで進めていくことが大変大切だろうと思います。ことのなるはなった日にあらずであります。行動を起こした日からであります。  3番目の合併の支援についてということでありますが、少し誤解があるようでありますので、ここで申し上げておかなければならないと思います。  確かに、国、県はいろんなお金を、特に特例債に関してはお金を貸してあげますよと言っております。それはフリーハンドで貸してくれるという話ではありません。1市3町ですと、理論計算、ただしこの理論計算だけの数字を申し上げますと、先行してしまいます。理論計算からすれば400億円ぐらいは1市3町の場合には貸してあげますよ。ただしという条件がいっぱいついてるわけです、ただしという条件が。それは例えば、皆様方に特例債でお金を貸してあげますが、大体400億円ぐらいになりますが、それは合併に必要なハード施設等を行う場合に、その特例債を活用されてもいいですよということでありまして、400億円というと、その400億円、ただフリーハンドで国から市町村にくるような錯覚を起こされることが間々ありますので、この辺はきちっと言っておかなくてはならないなと思います。大体半分がいいところではないのかな、いろんな考え方がありますが、それほど国は甘くないですし、県も甘くない、私はそんなふうに認識いたしております。それを取ってくるのが政治の世界ではないかという話になりますが、それは全国の話、それから国の制度をつくっている、規制をつくっている人たちの話でありますし、少しフリーハンドでそのことをうのみにするほど我々も甘くないですよということであります。  合併特例債はそういうことであります。交付税については基準財政需要額を10年間保障しましょうということであります。そのままの金額を凍結して、そのままあげるという話ではなしに、基準財政需要額における交付税は、今の計算の仕方と同じように10年間は保障しましょうということであります。後5年間は段階的に普通の市なりに少しずつ縮減していきましょう。では合併をしなかった場合にどうなるのかという話も、当然片方であるわけですが、合併しなかった場合には、今のそういうものが基準財政需要額に入れられませんから、段階補正をも含めて確実に国の交付税というのが、現在も下げられておりますし、入り口ベースではふえているんですが、出口ベースでは昔の借金を返していかなくてはならないということで下げてきているということでありますので、ぜひ私は大切な10年間と言いましたのは、そういうことも含めて、この10年間にしっかりとした方向性や、ある程度整備をするものは整備をしていくということの大切さを訴えているというところであります。  それから県の1億円の話もあるわけですが、これは合併したら出してあげましょうという話でありまして、これもフリーハンドということではないのです。この1億円も、何かハードなものに使われるときに、このお金を使ってくださいということでありまして、どうもあまり信用されていないようでありまして、本当は、我々のところには、県の1億円程度の話ですから、それはフリーハンドで皆様方の知恵でということを期待したのですが、どうもそうではないということですので、それによってそれほどぎんぎんぎらぎらに県から指導されたり縛られたりすることはないのではないか。ただし、1市3町に対してということですから、4億円ということになりますので、それも合併を推進していくためのというところも、国とよく似たようなところもありますので、今まで一般財源から投入していたような整備等について、そのお金が使えるということであれば、一般財源の節約にもなりますので、そういうことというのは、これからもっと県議会の先生方にも、また我々は我々なりに、もっと弾力的な運用ができるような方向を考えてもらいたいということは主張していきたいと思っております。  ただし、いずれにしても、県は仲人になる気はないと、自主的な判断でお互いに信頼し合える者同士が一緒になって、一緒に未来を見つめられる者だけが一緒になって、そしてともに苦労できる者だけが一緒になってやっていきなさい、これが今回の、昭和29年の合併の方針と、そして今の合併の方針の大きな違いだと、先ほど結婚にたとえて適切だったかどうかわかりませんが、若い人たちに説明するときには、私はそんなふうな表現の仕方で説明させていただいているということであります。大変長くなってしまいました。  後は教育長の答弁でありますので、かわります。 ○議長(能村常穂君) 教育長、西坂邦康君。                〔教育長 西坂邦康君登壇〕 ○教育長(西坂邦康君) それでは、辻議員の質問にお答えをいたしたいと思います。  家庭教育の「ブックスタート」の実施についてということであります。  先ほど議員がおっしゃいましたように、総合振興計画で重点プロジェクトとして「未来を拓く黒部っ子構想」に対する思いは、私も議員と一緒であります。新しい時代を切り拓いて、21世紀の黒部の将来を担っていくのは子供たちであります。子供たちには、未来に向けた大きな希望と夢、そして限りない可能性を秘めているからであります。家庭、地域、そして学校、三位一体となりまして、やはり黒部の子供たちをしっかりと心身ともに健康で健やかに育つことを願い、育てることに懸命な努力をしなければならないと思っております。そうした中で、先の議会でも申し上げましたように、私どもは、子供は家庭で育て、学校で鍛え、そして地域で磨いてやりたいなと思っております。  先ほども申し上げられたとおり、教育の出発点は家庭教育であるという思いは一緒でありまして、乳幼児などの発達段階からのかかわりが人格の形成に大きく左右するということで、大変重要だというふうに言われているわけであります。先ほどから子供を読書活動に親しませるということ、あるいは家庭教育の重要性につきましては、議員が申し上げられましたので、あえて申し上げませんが、今黒部市でそのような子供たちにかかわる読書活動や、あるいは家庭教育の諸施策について現在やっていることを少し紹介させていただきたいと思っております。  まず、幼稚園、保育所のことについては幼児教育ということで、保育の時間や、あるいは中央・東部児童センターでの親子ワクワクランド等の親子サークルで童話とか、あるいは絵本などの読み聞かせを行っておりますし、市立図書館では、平成7年から「おおきくなーれの会」というものができております。それから平成12年からは、「まーぶるの会」が設立されておりまして、0歳から2歳、3歳児を持つ親子、10ないし15組が参加しておりまして、絵本の読み聞かせを毎月1回開催しております。  また、親子の読書活動の推進策として、幼児、児童向けの「残したい名作絵本展」、あるいは「絵本絵ばなし展」、「大型絵本展」、ほかにお話の会や各種企画展など、継続的に開催いたしまして、親子でふれあう読書活動の動機づけを行って読書の啓発に、そしてまた親子のきずなが深まればというふうに考えているわけであります。  生涯学習課の方では、子供の豊かな心を育む「子育て学習推進事業」といたしまして、乳幼児健診時や就学時健診時などに家庭教育の重要性などの講話を開いていただいたり、あるいは意見交換会を開催したりしております。今年度は35の講座をやっているという現状であります。  先ほど議員から提案いただきました「ブックスタート」事業につきましても、同じ趣旨であるというふうに考えているわけであります。  それから子供たちの読書離れにつきましては、先ほどご指摘がありましたように、平成11年の全国図書館協議会の調査によりますと、1カ月に読書を、1冊も読まなかったという子供が、昭和30年には3.7%だったものが、平成11年には、先ほどのように11.2%にもなっているという状況であります。こんなことから、乳幼児期から本、読書との出会いを進め、親子の心の交流を深め、読書離れを改善していくためには、「ブックスタート」の事業を進めていくことなども大切であるというふうに考えられるわけであります。県内では、ご指摘のように、他市町村で進められていると聞いておりますが、本市といたしましても、今後検討してまいりたいと思っております。  ただ、本を配布すると言いましょうか、与える前にやっていける具体的なこともあると思います。例えば、保健センターで行われております3~4カ月児健診の機会に読み聞かせの方法とか、あるいは読み聞かせるための推薦本の情報とか、あるいは図書館活動の案内などを行うことなどが考えられますので、いずれにしましても、関係機関と言いましょうか、関係部署が十分協議をいたしまして、その推進に当たっていきたいと思っております。  以上です。                〔1番 辻 靖雄君挙手〕 ○議長(能村常穂君) 1番、辻靖雄君。 ○1番(辻 靖雄君) 市長はじめ教育長、本当に懇切丁寧なご答弁、本当にありがとうございました。私もぴかぴかの1年生で、まだまだこれからなので、しっかり勉強して、またいろいろ質問させていただきたいと思います。どうもありがとうございました。 ○議長(能村常穂君) 一般質問の途中ですが、昼食のため、午後1時10分まで休憩いたします。   休  憩  午後0時05分   再  開  午後1時11分   出席議員  20名 ○議長(能村常穂君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  個人質問を続けます。  3番、吉松定子さん。                〔3番 吉松定子君登壇〕 ○3番(吉松定子君) 皆様、どうもきょうはご苦労さまでございます。  このたび、市民の声を、女性の声を市政にと掲げて初当選いたしました吉松定子であります。もうとっくに女性の鍾美の期限は切れておりますが、せっかく神様が自由の身にしてくださったことに感謝し、これからは市民の皆様のため、自分のためにも一生懸命働きたいと思います。何とぞ、皆様の温かいご指導を賜りますよう、よろしくお願いいたします。では質問に入ります。  在宅介護サービス充実について。  在宅介護における理学療法士の配置について。  2年前、黒部の福祉市民会議の方々からも要請がありました件ですが、市当局も理学療法士の募集については、要項なども各学校へ送って努力している旨、お聞きしました。しかし、今年度も1人も来ていただけないのは、とても残念でなりません。高齢者は、住み慣れた家で介護されたいとだれしも願っておりますし、また施設へもなかなか入れません。せめて家にいて在宅介護の巡回で少しでも動けるようリハビリしていただけたらどんなに助かるかわかりません。また、介護している家族の方々へも指導し、今後、ホームヘルパーの資質向上にも努力しなければなりません。上手にデイサービス、ショートステイを利用しながら、お互い無理せず暮らせたら幸せだと思います。現在、保健センターでは、訪問リハビリ指導は月に1回、1日2、3時間です。月にですよ、1人か2人しか診ていただけません。これでは300人以上の人たちが必要としているのに、手が回らないというより、ゼロに近い現状です。この件について、いろんな場所へでかけて、たくさんの方々からお話をお聞きする中で、黒部市の特養においても、専任の理学療法士はおられません。職員の配置基準では、いなくてもよいとのことですが、入所さえされたら、それでいいのでしょうか。皆さん、自分に置きかえて考えてみてください。人は皆、最後まで手厚い介護によってみとられたいと願うものではないでしょうか。人として自分はこうしてもらいたいと思う気持ちは人にもしてあげたい、そう思う姿勢こそが福祉であり、そのやさしい心は子から孫へと伝えられていくものではないでしょうか。私はそう思いますし、そう生きてきました。  この4月から65歳以上の介護保険料の改定で、県内の全市町村が値上げする見通しとなっております。新川地域介護保険組合においても、現在、月額2,800円が25%アップし3,500円となります。これは要介護、要支援の高齢者が増加するとともに、1人当たりのサービス利用率も伸びて、介護サービス量が膨らむからであります。私は介護保険料の値上げはやむを得ないとして、それには在宅介護サービスの充実をしていただきたいと思います。これこそ市税を占める医療費の軽減にもなると思いまして、値上げの意味も理解していただけるのではないでしょうか。具体的には理学療法士の確保に努め、せめて訪問リハビリ、月1回を週1回の方向へ持っていってほしいと思います。私たち市民も多くの方々に呼びかけ、理学療法士を探したいと思いますが、市当局におきましても、人員配備とか、さらなる工夫をしていただくようお願いいたします。この件について、民生部長にご答弁、お願いいたします。               〔3番 吉松定子君自席に着席〕 ○議長(能村常穂君) 民生部長、米澤信良君。               〔民生部長 米澤信良君登壇〕 ○民生部長(米澤信良君) 吉松議員は、私に対しまして在宅介護サービスの充実についての中での、在宅介護におけます理学療法士の配置についての質問でございます。答弁をさせていただきたいと思います。  理学療法士につきましては、従来から市民病院より月1回、1名、これは半日でございますけれども、1名の派遣を受けまして、機能訓練教室と在宅寝たきり者リハビリ訪問事業を実施しておりましたが、本年、平成15年度におきましては、新規に民間の理学療法士を雇用いたしまして、機能訓練教室を実施してまいりたいと思います。  ご指摘のとおり、高齢者や介護老人が増加する中で、在宅でいかに快適に過ごしていただくかが課題でございます。住宅の段差解消やお風呂、玄関、トイレの手すり等の設置など、住宅改修や介護支援サービスがますます重要視されてくるものと思われるわけであります。  こうした中で、今後、理学療法士によりまして、今ほど申しましたように、住宅改修等の相談業務や福祉用具相談、それから在宅寝たきり者訪問、介護者の家族の指導、介護職員の研修、あるいは転倒予防や介護予防等の教室など、市内全域にわたって介護予防、生活支援サービスの充実を図っていくことが必要であるというふうに考えております。  この対策といたしまして、専門職であります理学療法士の確保につきまして、これまでも努力をしてまいったところでありますけれども、残念ながら確保には至っておりません。15年度も確保につきましては、さらなる努力をすることとし、今後、保健、医療、福祉の充実と需要に対応してまいりたいというふうに考えております。  以上であります。                〔3番 吉松定子君挙手〕 ○議長(能村常穂君) 3番、吉松定子さん。 ○3番(吉松定子君) どうもありがとうございました。  市長もこの件については、非常によくわかっていらっしゃることと思いますが、また市長の一言で、ますます力が総務部長の方へ行きまして,確実に来年はふえますよう努力していただきたいと思います。よろしくお願いいたします。 ○議長(能村常穂君) 11番、山本達雄君。                〔11番 山本達雄君登壇〕 ○11番(山本達雄君) どなたもご苦労さまでございます。  去る1月26日の市議会議員選挙は、冬のさなかで厳しい季節でありましたが、その上に定員を大きく超えた厳しい選挙戦でありましたが、おかげさまで多くの市民の方々の信託をいただき、無事当選を果たすことができました。そしてその喜びの上に、さらに責任の重大さを痛感しているところでございます。  冬来たりなば春遠からじと、三寒四温のきょうこのごろ、春一番を告げます万作の小さな花が満開であります。厳しい冬に耐えて咲く草木や花に、私も負けず頑張らなければならないと思うきょうこのごろでございます。  今回は自分自身の健康管理にも気を配らなければならないとの思いもありまして、また、少子化や高齢化の進む今日、市民の皆さんの健康を願って、予防や早期発見によって、さらに市民ニーズに対応した医療を行っていただき、健康で幸せな市民生活を推進したいとの思いで質問いたします。  それでは、通告に従って市民病院の充実について質問いたします。  1点目、黒部市民病院の「メディカルゾーン整備計画」について市長にお尋ねいたします。  市民病院は開設者黒部市長をはじめ病院長、職員等のたゆまぬ努力と、高度医療機器の整備と、そして高い医療技術を兼ね備えた病院でありまして、県東部の中核病院として、災害拠点病院、これはつまり地域災害医療センターというものに指定されているわけでございます。  また、市民病院の将来に向けた振興計画の一つとして「メディカルゾーン整備計画」が組み入れられているわけでございますが、今日までいろいろな角度から検討と研究がなされてきているものと思うのであります。この件について、今後どのような方向づけがなされていくのか、市長にお尋ねいたします。  2点目、男性特有の疾患「前立腺がん」についてであります。  最近特に中高年男性に関心の高い病気でありますが、昨年の暮れ天皇陛下が前立腺がんと診断されまして、新年早々手術をされたのは記憶に新しいところでございます。また、歌手の故三波春夫さんもこのご病気でお亡くなりになったというのでありますが、故三浪春夫さんのマネージャーを努めておられました娘さんが、新潟県知事に対し、前立腺がんの早期発見と医療技術の確立について要望されたと、つい先日、マスコミが報じておりました。  しかし、この前立腺がんは、5がんという5つのがんを指している中には入っていないわけであります。先般、民生部長から聞きました、5がんということを初めて聞いたんですが、5つのがんの中には胃がんと肺がんと腸がんと子宮がんと乳ガンが入っているということであります。その中に男性の前立腺がんというのは入っていないというのでありますが、市民病院においては健康管理センター、つまり人間ドックでこの種の検査項目について市民に、十分に周知されていないように思われるのであります。これらの病気は、早期発見と予防面から積極的に今後アピールされて、人間ドックでの検診でこれらの疾患が早期に発見され、また予防についての一工夫ができないものか、院長にお尋ねいたします。  次、3点目でございますが、予約診療の円滑な推進についてであります。  市民病院では、患者の混雑解消のために予約診療が多くの診療科で実施されていることはまことによいことでありますが、予約の時間が長引くことで患者の不満が多いというようにお聞きするわけでございます。これらができるだけ円滑に進められるよう一層の努力をお願いするものであります。  次、4点目でございますが、手狭な駐車場対策についてであります。  車社会の今日、患者が1人1台の車で病院においでになるわけでございます。そのために外来患者の駐車スペースが年々手狭になっているという状況だと思います。特に、正面付近の駐車場が、ちょっと用があっても、病院に入るために車を置こうと思っても、なかなか自分の置くスペースがないということで、ぐるぐる回ってどうにか駐車場を確保して、わずか5分か10分のことでもそういう状況だという利用される方々の意見でございます。そういった点から、これも予約診療の時間待ちの遅れもあるのだという方もおられますが、駐車スペースの空かない一因として言われますけれども、これらの現状に対して、さらなる努力を森家事務局長にお願いするものであります。  以上、4点について質問いたします。              〔11番 山本達雄君自席に着席〕 ○議長(能村常穂君) 市長、荻野幸和君。                〔市長 荻野幸和君登壇〕 ○市長(荻野幸和君) 山本達雄議員から私に対して、市民病院のご質問の中での、黒部市民病院メディカルゾーンの整備計画について考えを述べよということでありました。  まず、ご当選おめでとうございます。心からお祝い申し上げます。  山本議員には、市の職員の時代に病院にもおいでになって、いろんな駐車場の用地等についても、本当に大変なご活躍、またご協力を賜りまして、市民病院に対する思いもひとしおのものがおありなのだろうと思います。  新川地域のみならず、この地域における基幹病院として、これからも黒部市民病院が地域から愛される、そして新川地域の皆様方から信頼される病院になっていってくれるように院長はじめ職員一同一生懸命頑張っておりますし、どうぞ応援してやっていただきたいと思います。  さて、そういう中で、今ほどメディカルゾーン整備計画についてお触れになりました。  今、病院は前身の桜井診療所、また下新川厚生病院から黒部厚生病院になって、今市民病院になって、そしていろんな苦しい時代の変遷を経ながら医師の確保、病院の改築等という長い長い歴史の中で着実に目的を達成しようとしております。これも議会の皆様方はもちろんでありますが、市民の皆様方の大きな理解があったからだと思いまして、大変うれしく思います。  さて、メディカルゾーンの整備計画を、これは中上院長の時代だったと思いますが、中上院長とそのときに話させていただいたのは、2点あったと思います。それは草野先生の日々念心の精神を1つの哲学、病院のあるべき姿の哲学としながら、これからの時代は予防医学の時代だと、もちろん病気になった人を治していくということはもちろんですが、これからは予防医学が物すごく大切になる時代だということを、当時の中上院長が言っておいでになりました。それは今から20年も、もっと前の話です。その精神を今の高桜院長、また病院全体が引き継いで予防医学に大変力を入れている。  予防医学をやっていくのと同時に、我々の頭の中、それから病院の皆様方の頭の中は森の中にある本当は病院、それで入院しておいでになる方も、その地域で入院の途中に少し散策ができたり、いい森の中での安らぎがあったり、そんな病院になればいいねというのは、夢として、実はそんなときに話をしておりました。それがもともとメディカルゾーンという考え方の基礎になっていると思います。後は病院のそばにいろんな物があったりとか、そうであればいいねという物理的なことの要求というのは、大変多くなってまいりました。これは医療が進んでいくと同時に、そういうハードな部分での要請要望が多くなってきていると、近代医学に対応していかなくてはならないということではなかったかと思います。  繰り返しますが、理念としては緑がたくさんあって、そしてその中に病院が位置していて、安らぎがあればいいという、そんな考え方でありました。  そのためには、ある一定の面積が必要だと、ある一定の面積、都市計画決定をするもっと前に、ここからここまで、こんなゾーンであったらいいねということを話しておりました。私が昭和55年に市長に就任させていただいて、その次の年に中沖知事のまちまわりがありました。今の新しい棟ではないのですが、市民病院の屋上まで上りました。知事とそんな話を、実はここからここまでこういうふうにしたいのですよね。そしてこういう病院というのを、我々は夢見ているのですよねということを話していたのを、もう20何年前の話ですから、そんな思いでありました。そこからメディカルゾーンの挑戦が始まって、まだ現実のものとなっておりませんが、その地域、病院の裏側、南側というのでしょうか、そのところをできるだけゾーン内におけるところについて、いろんな地元の皆様方や地権者の皆様方に協力をしてもらおうではないかというところへ、まず第1段階として進みました。あの中にご存じのように民家もありました、そして保育所もありました。その基本のもとに民家の方にも動いていただきました、三島保育所もゾーンの外に動いていただきました。それからまちの地域の皆様方の大変な協力を得ながら、市民病院の裏側に市道があったわけですが、この市道を廃止させてもらいたい、あった道路を廃止するというときには、大変なご苦労が、地域の皆様方にもご苦労がありました。でもこのメディカルゾーンの考え方の中で、今の病院を建設していく中で、どうしてもそのことが必要だということも含めまして市道の廃止をあの中で行わさせていただきました。そんな歴史を経ながらですが、平成8年に市民病院が新川医療圏の災害拠点病院と指定されました。平成9年、平成10年の2カ年間にわたりまして、メディカルゾーン整備計画策定調査をいたしております。  その内容につきましては、災害拠点病院ということでありますので、病院の南側約3ヘクタールに、平常時は福祉公園としていつでもたくさんの市民が、また患者さんも含めて集えるような、平常時はそういうふうにして使えるようにしながら、災害時には患者の受け入れや搬送のできる、また災害時というのが、地域災害等があった場合に、その場所が活用できるような、そんなことも含めたことができるメディカルゾーンというものを、これは予算導入のことも念頭に置きながらヘリポートの基地とか市民の皆様方の一時的な避難場所として考えているということであります。  緑豊かないこいのであり、癒しのであり、あんぜん、あんしんのとして提案がなされているということであります。  今後は外来棟、管理棟等の改修を視野に入れました市民病院の第3次以降の整備方針について、第4次、第5次まで見据えた整備計画の検討が求められているということであります。  ヘリポートにつきましては、災害拠点病院の指定を受けてからおおむね10年以内に整備しなさいということになっておりますので、今後、災害拠点病院の役割を果たすためには、ヘリポートの建設及び公園整備について、調査検討をしていかなくてはなりませんので、市担当部局とも十分に協議をさせながら進めさせたいと思っております。  なお、先ほどの新幹線の話もありましたが、私たちのこの市民病院は、新川地域の拠点病院ということであると思っておりまして、もし合併の折りには、その方向で進めることができるのかどうか、これからの中で検討を加えなくてはならない課題だろうと思っております。まさに合併における特例債が、このことに現実的に適用することができるかどうかということも含め合わせながら、これから検討を加えると。ただ、お金の心配を何もしないで必要論だけ言ってても我々の責任が、責務が果たせませんので、そんなことも視野に入れながらこれからもメディカルゾーンの整備を着実に進めていかなくてはならないと私は思っております。  以上です。 ○議長(能村常穂君) 市民病院長、高桜英輔君。               〔市民病院長 高桜英輔君登壇〕 ○市民病院長(高桜英輔君) 新しい議会に答弁の機会をいただきまして、大変光栄に存じております。  それでは、山本議員から前立腺がんの件につきましてご質問がありましたので、前立腺がんアラカルトというようなことになろうかと思いますが、少しご説明をさせていただきたいと思います。  前立腺は男性にしかない臓器でございまして、したがって前立腺がんは男性のがん、疾病であるということになります。症状というのは進んでからしか出ないわけですが、尿が出にくいと、それから残尿感がある、あるいは尿に血が混じるというような症状が進んできますと出てくるだろうと思いますけれども、これらは前立腺肥大症というような病気もありまして、これとの判別が難しいわけであります。一応このような症状があれば前立腺肥大症、ないしは前立腺がんを疑って検査に入っているということになります。  ただ前立腺がんというのは甲状腺がんと、大体進行度が遅い方のがんということで特徴がございます。芽が出てから亡くなるまで40年間もかかるという説もございますし、ゆっくりと進行するということがあるわけでございますが、また個体によってはかなりスピードが早い場合もございますので、なめてかかることはできないというふうながんであるというふうに認識が高まっております。  頻度としましては、過去は非常に低い頻度でございまして、先ほど議員のご説明にもありましたように、5がん、5つのがんの中には漏れている、非常に頻度としては低いがんなんです。世界各国に比べましても日本人の前立腺がんの頻度は非常に低いわけでした。しかし、ここ20年ぐらい前から、これが非常に増加のスピードが上がってきておりまして、現在、この20年間で約3倍に高まるということが予測されております。そしてこのスピードは、世界一日本が早いスピードだと、高齢化と同じですね、非常にスピードが早い。それからまたほかのがんの増加率に比べましても、この前立腺がんの増加のスピードが一番でございまして、これからかなり私ども日本人においても、このがんが問題になってくるというふうに考えております。  それからまた、この前立腺がんは、50歳前ではまずはないというふうに考えてよろしいと思います。やはり50を過ぎますと少しずつ頻度が増してきまして、60代では、大体2,000人に1人の頻度でございます。それから70代になりますと1,000人に1人、それから85歳以上になりますと300人に1人というように、どんどん年齢とともにこの頻度が増加していくことがわかっております。  まず、何と言っても病気に対する戦略は予防でございます。第1次予防ということでございますけれども、これはやはり50歳を過ぎたら前立腺がん検診を受けるということが、一応必要ではないかと、大事な点ではないかと思いますし、また度の強いアルコールや飲み過ぎ等に関係あるということが言われておりますので、注意していく必要があると、それからあと緑黄色野菜を十分とってほしい、特に豆類を食べると、毎日食べる。それから肉食は避けるというようなことが、一応、1次予防としては言われているわけでございます。  さて、この2次予防の検診でございますが、当院では、現在のBコース、Cコースには、この前立腺がんを早期に発見して、そして予防できる、そういう仕組みが組み込まれておりますが、Aコース、これは半日ドックですけど、これには前立腺がんは漏れることになっております。チェックはできませんので、今、議員のご質問がその点についてではないかと思います。それで私どもは、この山本議員のご質問を契機に、これをもっと前に進めるという意味で、前立腺がんの単独のドックを検討したいと思ってます。前立腺がんドックというふうな名称になりましょうか、これを単独で新設をしてオプションとか、あるいはこれだけでも受けられるような、そういうコースを検討したいと思っております。
     前立腺がんにつきましては、大体、以上のようなことでございます。ぜひ議員の皆様方も、50歳を超えておられる方がかなり多いように見受けますので、ぜひこの制度を利用して予防に努めていただければ大変ありがたいと思います。  それでは第2の質問でございますけれども、予約診療が遅れているのではないかということでございます。  これについては、現在、1日外来患者が1,200人ぐらいございますけれども、このうち約半分の方が予約診療で当院を訪れて来られます。ほぼ今までは予約診療、30分ぐらいのおくれはございますけれども、大体順調に流れていたと思うのですけれども、12月16日に当院の電子カルテの第1期のリリースを行いまして、これを掲示板等でも随分お願いをしていたところでございますが、16日、あるいは17日、18日とこの3日間ぐらいはかなりおくれました。大変御迷惑をかけてしまったわけでございますが、3日ぐらいからはかなり通常に戻っていると思います。現在は通常の予約状態に戻っておりまして、予約診療は順調に推移していると思っております。  ただ当院の地域救命センターという施設を抱えておりますので、そこに救急患者が来られまして、予約診療の担当医がその疾患の専門だということになりますと、やはり呼ばれるわけです。大体地域救命センターは一刻を争う状態ですので、ちょっと予約患者にはお待ちいただいて、そちらの診療を優先するということが行われるということは十分理解できるところです。そういうことで遅れることがたまにありますけれども、およそ現在は順調に推移していると思います。それで12月の電子カルテの時期に大変御迷惑をおかけして、随分不満が出たことは確かでございますので、今後は順調に推移していくものと思っております。  以上でございます。 ○議長(能村常穂君) 市民病院事務局長、森家和哉君。             〔市民病院事務局長 森家和哉君登壇〕 ○市民病院事務局長(森家和哉君) それでは山本達雄議員から、私に対しまして病院の充実についての中の手狭な駐車場対策についての質問でございますので、お答えさせていただきます。現在、市民病院では、病院周辺に今年度整備しました駐車場を含めまして外来患者用として約600台、その他一部入院患者、職員用につきまして、約400台の駐車場を確保いたしているところでございます。病院では従来から正面駐車場北側駐車場をはじめとしまして、患者用の駐車場の拡大に努めているところでございますが、現在では、おおむね患者の要求は満たしていると思っております。しかしながら、駐車場自体が病院を中心に分散をしておりますので、午前中、特に時間帯によっては、正面駐車場を中心に一部駐車場が混雑をしているのも事実でございます。病院では午前中2名の駐車係を配置しまして、長期駐車車両のチェックを含め外来患者を含む来院者車両を誘導しておりますが、やはり人間というものは、どうしても正面駐車場に集中してしまうのかなと思っております。しかし、今後は患者への駐車場の配置の施設や案内板の設置などを検討し、正面駐車場の混雑緩和に取り組んでいきたいというふうに考えております。  以上です。                〔11番 山本達雄君挙手〕 ○議長(能村常穂君) 11番、山本達雄君。 ○11番(山本達雄君) 市長のメディカルゾーン整備につきましては、大変親切丁寧にお答えいただきましてありがとうございます。緑の中の病院というのは非常に理想ではありますし、基本でもありましょうでけれども、非常に土地の高い場所でございますので、特別な制約も受けられませんので、ゾーン中に大きな建物ができたということもございます。市長が言われたように新川地域の拠点病院として、いろいろ話がありますけれども、ともかくしっかりとゾーン計画の整備に向けて頑張っていただきたいと思います。よろしくお願いします。  次に、院長からお答えいただきました前立腺がんについてでございますが、外来の担当の先生に聞きますと、たくさんおられる、検査を要望される方がいるようであります。ただ外来では非常に手狭な面もあってということもございますし、保険適用になりにくい方もおられてということでございますので、ただいま院長からありましたように、今年の新しいメニューとして5がんのほかに1がんを加えて男性特有の疾病についてのコースを設けられるということであるようでございますので、私を含めまして50歳代を超えておられます皆様がたくさんおられますので、皆様方の期待も大きいかと思いますので、よろしくお願いいたします。PRの方をよろしくお願いしたいと思います。  特に、20年前ごろからどんどんふえ続けている、日本のがんの中では大きい増加率だということでございますが、女性にない機能でありますので、女性よりも男性の方が寿命が若干短いのはその辺かなという思いもするわけでございますが、これはいかんとしまして、予約診療につきましては、いろいろご苦労なさっておりますことは、重々存じております。私がいつも思いますのは、病人、患者というのは非常にわがままな面がありまして、自分だけが病人になったような感じがあって、順番待ちをしているという心境は理解できないわけではないとは思いますが、ひとつそういった一過性の電子カルテとの技術的な問題があったとすれば、そのときかもしれませんが、今後、末永く予約診療の円滑な運営にひとつよろしくご努力いただきたいと思います。  局長の駐車場の件につきましては、600台プラス入院患者、あるいは職員を含めて400台ということは、1,000台ぐらいスペースが用意されていると、病院に来られる方は病院の前に来て車の駐車スペースがないと、うろうろしてぐるぐる回って、前へ行ってもない、後ろへ行っても、どうにか奥へ行ってあったというのは不満な一因であるかと思います。正面でも誘導員を配置して管理しておられるのは大変だと思いますが、ひとつ今後とも駐車場の整備につきましてご努力をお願いしたいと思います。  要望を含めまして、私の質問は以上で終わります。どうもありがとうございました。 ○議長(能村常穂君) 次に、7番、橋本文一君。                〔7番 橋本文一君登壇〕 ○7番(橋本文一君) どなた様もご苦労さまでございます。  去る1月26日に執行されました黒部市議会議員選挙において、新しい議会が誕生いたしました。私も皆様のおかげをもちまして、2期目の当選を果たすことができた今、初心忘れず誠心誠意頑張ってまいります。それでは、今回は2点について質問いたします。  1点目は、大規模小売店舗の撤退や進出についてであります。  長引く不況のもとで、中小業者の経営と暮らしは大変困難に直面しております。この間、建設業や製造業の下請け単価は下落を続け、営業の継続どころか生活費さえ出ない水準になっています。小売業やサービス業も消費不況の中で売り上げが減少している上に、大型店や量販店の原価を割るような価格競争で店をたたむところも相次いで出てきております。また、経費をぎりぎりまで削り、従業員にもやめてもらわざるを得ない状況が生まれております。今、日本経済は世界の資本主義国でもかつてない、経験したことのないデフレスパイラルの泥沼に入っており、中小業者の基盤そのものが破壊の危機に直面しております。その上に不良債権の最終処理によって金融機関の貸し渋りや貸しはがしを加速させ、製造、流通、建設業など、あらゆる分野で大型倒産が続き、その影響を受けての連鎖倒産や失業者の増大が地域社会に深刻な影響を及ぼしています。市内でも外部からの大型店やコンビニエンスストアなどの出店が相次ぎ、地元商店街やまち周辺にあったスーパーや地域の方々の生活に欠かせない商店が相次いで閉店に追い込まれました。  平成9年8月に大型ショッピングセンターサティがオープンし、そのときの新聞報道によれば、生活百貨店をキャッチフレーズに、食品、衣料など、従来の量販店より質の高い品揃えで、テナントを含めて年間63億円の売り上げを目指しているとのことでした。また、初日の来客数が3万人とか、当初見込みより3割多かったなどと報道されています。そのサティが今年の6月末で閉店とのこと、出店時には地域の実情を勘案することもなく、ただ自分たちの利潤のみ追求し出店し、都合が悪くなればいとも簡単に撤退するということであります。  そこで市長に伺いますが、このような身勝手な大型店の出店や撤退を、今後も受け入れていくのか、撤退となれば、テナントの入居者、従業員、地権者の方々はどうなるのか、撤退後、新たな大型店の出店が考えられるのか。また入善町に進出計画が新たになりましたスーパーセンタームサシが黒部市内の業者に及ぼす影響をどのように考えているのか伺います。  第2は、コミュニティバスやコミュニティタクシーの運行についてであります。  コミュニティバスについては、平成11年9月に牧野議員、平成13年6月には辻泰久議員も質問をしておいでになられますが、私も今回あえて質問いたします。  本年度の予算、土木費の中に公共交通利用促進事業、生活路線バス運行費補助金として1,500万円が予算化されております。この予算は、現在運行されていますバス路線、生地方面より電鉄黒部駅、東布施より電鉄黒部駅の2路線存続に対する地鉄バスへの補助金だと伺っております。車の運転ができない高校生や高齢者にとって大変大事な政策だと思われますが、しかし幾つか懸念されることがあります。それは今後、この補助金が会社の言うままに毎年増額が行われていき、最終的には、近い将来バス路線が廃止になるのではないか、また現在でも公共交通もなく、まちへの買い物や市民病院の通院、公共施設の利用など、したくてもなかなかできない地域があります。国の経済が厳しくなるとともに、高齢者などの社会的弱者にとって厳しくなると同時に、大型店など出店によって近くのスーパーがなくなるなど、社会的環境も大変悪化しております。本市においてもコミュニティバスやコミュニティタクシーなどの運行を考えていかなければならない時期に来ているのではないか。また辻議員も提案しておられるように、老人タクシー券などを出せないものか、改めて市長の所見をお伺いいたします。  以上です。               〔7番 橋本文一君自席に着席〕 ○議長(能村常穂君) 市長、荻野幸和君。                〔市長 荻野幸和君登壇〕 ○市長(荻野幸和君) 橋本議員には、大変厳しい選挙戦を戦われてご当選されましたことを心からお喜び申し上げます。これからも、どうぞ我々に高所からのご指導を賜りますようお願い申し上げるものであります。  さて、ご質問の大規模小売店の撤退や進出についてどう考えているのかということであります。  黒部市の商店街の当時の悩みというのは、車社会におけますことが商店街としてなかなか対応が仕切れなくなってきた、駐車場の要望というのは大変あったと思います。どちらかと言えば、今まで歩いて来ておいでになった方が車でおいでになる。車でおいでになって、まちというよりもワンストップショッピングで、ある店にだけ目的を持って行って、そこでショッピングをしたら、路上駐車であってもいいですが、そこで用事を済まされたら、それですぐそのまちから離れられると。まちの形態というのは、必ずしも1軒だけがあってまちが形成されているわけでなしに、いろんな業種の専門的な業種の皆様方があって、まちというまちが、商店街というものが形成されていく。それがワンストップショッピングをするようなことでは、車社会におけるまち形成というのは大変難しくなるということは、その時代の流れとして大きくあったと思っております。  そこで出てまいりましたのが、商店街の皆様方が共同しながらメルシーをも含めて、商店街の皆様方がみずからが一緒になって共同組合をつくって、そしてまちのできるだけ近くのところで共同商店街をつくっていこう、それはまちの中にあった皆様方もそちらの方に出店をしながら、全部ではありませんが、そういうことでメルシーのところが昭和56、7年だったでしょうか、計画されたのは昭和53、4年だったと思います。そのときにも、まちの皆様方とそれからメルシーの皆様方とのいろんな議論がなされました。消費者の皆様方の時代のニーズに対応していくというまちの使命感、小売りの皆様方の使命感があってメルシーが建設されていったということであります。そのときも、まちの中から幾つかの商店が、どちらかと言うと消えていったということでありました。その前にも、まちの中にも今でいうスーパーみたいなところ、そのもっと前は三日市の町のど真ん中にあった時代もありました。  メルシーができたその後に、上越の方にカウボーイという名前だったでしょうか、すごい大型店が上越にできました。私も視察に行ったりいたしましたが、黒部市からもたくさんの皆様方があそこに買い物に行かれた。ああいう遠いところまでガソリンを使って買い物に行って本当にいいのか、ガソリン代の方が高くつくのではないかという話等をしておりましたが、時間もです。ガソリン代と物を買うということの財布は予算化されていて別々なのだと、そんな話を聞いていて、家庭の中でも予算というのが立てられていて、燃料費はこれだけの範囲内なら、ガソリン代はこれだけの範囲内なら、買い物はこれだけの範囲内ならという予算化されているのだなということを、そのとき笑い話でもないですが、お話してたのを覚えております。  そういう時代背景の中で、今度は黒部の中での商業調査の中で、黒部で大体幾らぐらいの潜在購買力があるのかという調査等がずっと行われてきておりました。その商業調査の中で、日用品というのか、生鮮野菜ですとか食料品、そういうものはほとんど地元で、一番弱い部分というのは贈答品、その当時は贈答品に関してはほとんど地元で買われない、魚津か富山かへ行って買われるといったような状況の黒部市の背景がありました。そこにサティの話が出てきたと思います。そのときも大変、メルシーも商店街の皆様方も含めて大変な議論がありました。最終的には消費者の皆様方がどう考えるか、そして町の商業をやる人たちはどう考えるのかということが、大変大きな議論になりました。数カ月にわたって議論になったと思いますが、その中で出店やむなしと、時代の背景も含めて。その中での60億円ぐらいだったと思いますが、計画は、実は、宇奈月町の方も商圏に入れるということで、恐らくサティが商圏設定をされて、今の規模を確立されていったと。地元の前沢地域でもいろんな賛否両論があったようですが、大変熱心な方もおいでになりまして、地権者の方をまとめられて、そしてサティの進出になったというのが経緯であります。  さて、社会がたった5、6年ということでしょうか、出店されてからもう撤退するという話になりました。社会がそれほど大きく変わっていると思います。そんなことも含めまして、黒部のサティは結構順調に進んでいたのだろうと思います。ただしサティは黒部店だけではありませんでしたから、マイカルも含めて全国展開の中での、恐らく行き過ぎが当黒部のサティにも影響を及ぼした。第1次のときにも撤退の候補に上がった。黒部の場合にはまだ前に見込みがあるからということですが、会社更生法申請が出されて、それでここも対象になったと、全国で何カ所か撤退の対象になったということでありました。私たちも一縷の望みは持っていたわけですが、会社更生法という金融機関並びに裁判所等々の中での最終決定がなされたということであります。6月に撤退するというところまでは報告を受けました。ただし報告を受けたのも、私たちが本社から直接受けたというのではなしに、本社の決定の伝達を、この支店長から受けたということでありまして、詳しい内容等についてはなかなか明らかになってこないという歯がゆいもどかしさを感じている昨今であります。  この後、会社更生法の中で現実、撤退をした後、どう財産を処分されるのか、それから賃借を受けておいでになります皆様方のことについてどうされるのかということについては、一切触れられておりません。ただし地権者の皆様方には地権者説明、地権者に対する説明が行われるということでありまして、まだ両者の合意がなされているというふうには聞いておりません。ただし撤退する6月までの賃料等については、責任を持ってサティがお支払いしますということだそうであります。いずれにしても管財人のもとで、あくまでも存続を目指して同業他社、あるいは異業種業者に対して後続店の進出を打診しているんだということを聞いておりますが、市として確約のところまでは、まだ至っていないというのが現状であります。  その後、もう1店の大型店が黒部に進出いたしました、100円ショップも含めて。まさに大型店同士のバトルということが行われているということなのではないのかなと思います。  今後、そういった大型店に対して、私たちは規制をすべきなのか、規制をすべきでないのか、消費者の皆様方、それから大店舗等の進出の権利等々も含めながら、これから検討していかなくてはなりませんし、今後の商店街のあり方というものについても、市独自の規制のあり方というのが真に正しいかどうかということも含めて検討していかなくてはならないと思います。  ご質問の入善町にランドジャパン株式会社のホームセンターが出店を希望しているという情報は、私たちも得ております。これは今に始まったことでなしに、8号バイパスが開通されるもっと以前にそんな話が出ていて、入善町のところでも大変議論になっているということは聞かされておりました。ただし権利としての法規制は、国、県ということ、地元でできること等は、農地転用を許可するか許可しないか、そんなところでありますので、別の条例等々を制定するという中での権限、権利確保というのを地方自治体で決めていけば、そのことは法に触れない範囲の中では規制をしていくことができる道はあるのかなと思います。  いずれにいたしましても、黒部市に潜在的な購買能力、購買力というのが年間約600億円ぐらいと言われてます、これは自動車販売も含めてでありますが。最近、急激にふえてきているテレビショッピングというのは、金額的にはまだそう多くありませんが、結構ふえてきてるという統計等も出てまいっておりまして、どんどん厳しい環境下になっていくのかなと思います。  まちの商店街として大きな生き残り策としては、ただ品物を仕入れて品物を売るだけの商店というのは、これから、今までもそうでしょうが、どんどん厳しくなっていくだろうなと。物を仕入れて、そして品物に付加価値をつけるか、別の付加価値をつけるかということでの特化していかなければ、単に物を仕入れて、そして立地条件で仕事をしていた商業というのは、どんどんすたれていく傾向にあるだろうなというふうに、これは過去の経緯からもそうだと思います。ですからこれから生き残っていく商店街というのは、仕入れた物に対してどれだけの付加価値をつけ売るのか。その付加価値は交通ということなのか、商品にということなのか、サービスにということなのか、いずれにいたしましても、そのトータルなのか、そういうことをやっていかなければ、商店というのは、いずれのご商売もそうでしょうが、そういうことでのまちづくりをしていかなくてはならないと思います。  そこで私たちは、今前沢植木線のところでの都市計画道路の中での道路の使い方、今まではどちらかというと、道路をつければ必然的に、駐車場をつくれば必然的に人が来るのだという、どうもプロダクトアウトの考え方、物をつくれば、何かをすれば、そこに必然的に人が来るんだという、そういう物事の発想からは少し脱却しながら、マーケットインの考え方を当然取り入れていかなくてはならない。それで前沢植木線のうちの100メートルぐらいの区間を、本当にこの道路をまちの皆様方が、どんなふうにして商店の活性化のために使いたいのだと、それはそこに商売をなされる方が、地域の三日市の皆様方も本当に真剣に考えていろんな議論をしていきましょうよと、せっかく何億も投入することでありますから。単に道路をつくって通過型になって、それでつくった市が悪い、それから議会が悪いと言ってるのではなしに、町の皆様方が、みずから一所懸命になって、そのことをどうやって生かせるのか考えようよということが、まちづくり協議会の皆様方にもお願いして、先ほどの新幹線の駅の答弁のときと同じように、参加型から参画型へという議論を、現在展開していただいている。おおむね方向性が出てきてると思われますので、まちの中の中心市街地活性化等についてのことが、これが大きな起爆剤になっていくものと思います。それですべてオールオアナッシングということではありません。  それですから前沢植木線のところ等は、都市計画道路法でいうところの国の制度だけをそのまま取り入れるとすると、高架化にしなさい、アンダーにしなさい、三日市の商店街の町の中を2つに割ってしまうというようなことが当初計画、制度的にはそうしないと補助事業は入らないというような話があったわけですが、私たちはそういうことでまちの中を分断してしまって、今でも大変厳しい状態にあるまちの中を分断してしまっては、中心市街地としての役割を果たすことができないだろうということも含めまして、今のように地鉄との平面交差というところへ、大変時間がかかりましたし、助役、収入役、建設部長等も大変苦労しましたが、その方向で整備を進めるということ等になったわけであります。  サティのところから道路行政のところまで含めていきましたが、黒部市のパイは、自動車販売も含めて約600億円ぐらい。これはいろんな購入も含めて、基礎的なものです。それの奪い合いをどうするかということで、これからのまちの皆様方やそれから競争の中での話が進んでいくものと思われます。今でもかなり600億円のうちの数十%が黒部市内になかなかとどまらないで、他のところに流れていっているということも現実の問題として、統計上ありますので、これの引きとめのみならず、他の商圏からの受け入れ、魅力あるものに、本当にどうすればいいのか、これは大変難しい課題でありますが、いろんな方策を用いながら地域の活性化を図っていきたいと思っております。  次に、ご質問の2番目のコミュニティバスやコミュニティタクシーの運行についてということのご質問でありました。まさに少子高齢化、特に長寿社会を迎えるに当たってのコミュニティバスというのは、大変重要な政治課題のテーマであると思っております。  公共交通の中で、黒部から宇奈月まで電車が開通したのが今から約80年前、途中まで入ってたんですが、宇奈月温泉まで開通したのが、今から約80年前ぐらいです。ちょうど宇奈月温泉の開湯80周年というのが今年ですので、その辺にきっちりと合わされたのだろうと、これは宇奈月の奥の開発等もあると思いますが。その間、地鉄の歴史というのは、大変厳しい道をたどってまいられました。地鉄自身も公共交通機関としての役割を果たすべく電車からバスへの車社会への移行を図られました。その中で長距離バスというか、黒部市外、市内のバスの運行ということであれば、割合に時間が確保されたと、予約時間が確保されたと、大体生地から三日市へ行くには何時ぐらいに着く。このバス路線の中で長距離になって、8号線をバスが走るようになりました。8号線にバスが走るようになって、一番大きな問題として起きたのは時間予約ができなくなった。車社会に対して地鉄がバスを走らせるのに、そのところに参入したのですが、完全なバス路線ということでなしに、時間予約がされないという中で、長距離におけるバスに対する信頼が失われていったと、減っていきますからどんどん撤退されるようになった、ということではないかと思います。  それですから最近の地域の中で行われますコミュニティバスというのは、結構時間が予約できやすい、そんなに多くの時間を狂わせない、これは生活のリズム、相手との約束、それからどこどこへ行く、何時ぐらいまでのバスを待っている。そんな時間的な配分の中で、やはり時間に対してルーズというのは信頼をされなくなっていくということではないかと思います。車社会との整合性の話もあります、黒部市にも二万数千台の自家用車、1万1,000世帯なのに、1家のうちに平均的には2台以上、営業車も含めてですが、2台以上の車があります。卵と鶏との関係だろうと思いますが、一度やはり都合のいく、自分の思ったとおりに動くものに対して、一度持つとなかなか放せないというのは、そういう社会を構築していったのかなと思われます。  ただしいずれにいたしましても、私は近距離のコミュニティバスというのは、これからの地域を形成していくのに、小回りのきくコミュニティ交通というのは大変必要な事業だろうなと思われます。富山等へ最近ほとんどの方が行かれるときにはJRに乗って行かれます。それは時間が正確で、そして料金が安くてということの移動手段を選ばれると。ただしそこまで行くのに自転車で行かれるのか、車で行かれるのか、タクシーで行かれるのかというようなこともあって、さてトータルとすると本当に安いのかなと思いますが、利便性への追求というのはそういうことだと思います。いずれにしても、これからの公共交通のあり方というのは、過去の反省点も踏まえて利便性と、時間予約というものとが大きくかかわりあってくると思っております。  タクシー券を出す気はないかということでありますが、今のところ、突然のご提言、ご質問でありますので、新年度予算には盛っておりません。検討をすべき課題なのかもしれませんが、黒部は黒部らしさというのがあると思いますし、研究課題なのか検討課題なのか、検討する前に研究をしてみる必要があるだろうと思います。  それから地鉄への補助金の話ですが、これは旅客の規制緩和が行われました。それですから、もうからないところは、もうやめますよということができるように法の改正がなされたと。それですから、今までの経営をしていた中で、ここはやめたいと思いますと、やめますということが我々のところにもありましたし、それから県全体の中でもそういう路線に指定されて、廃線になっているところも現実問題としてあります。  私たちは生地-電鉄黒部駅、それから電鉄黒部駅-東布施、この地点についてはぜひ現在も大変必要な路線でありますので確保したいと、県も補助金を出すということでありますので、それは共同してやっていこうではないですかということで、今年は決断をいたしました。  ただし、それにしても、地鉄におかれても、空気を運んでるというわけにはいきませんので、利用のPR等もさせていただきながら、存続をしていくように、これからも地域の皆様方に協力をお願いしていきたいものだと思います。  当然、地鉄におかれても、路線バスにおいても改善すべきところ、例えば時間帯、先ほど言いましたように時間予約、これは車の混雑の問題も含まれると思いますが、そんなことも含めてこれから両者相まって、私たちも補助金を出させていただくわけですから、そんなことも含めて両者相まって公共としての足の確保をこれからも図っていきたいと思っております。  以上です。                〔7番 橋本文一君挙手〕 ○議長(能村常穂君) 7番、橋本文一君。 ○7番(橋本文一君) どうもありがとうございました。  少し今一度質問、あるいは提言なりをしたいというわけであります。  サティについては、今後、本店のマイカルといろんなことで進んでいくと思いますが、そこにもしも新しい別の会社が出店する場合、黒部市の方に相談があってなされるのか、向こうからもう決まりましたよという形でくるのか、私の心配するのは、店なら何でもいいというような形での出店は、私は認められないと思うわけであります。いくら資本主義のルールであってでも、やはり地域の商店などが壊滅状態に置かれるような大型店の出店を反対していくべきではないかと思うわけであります。  入善町にできますスーパーセンタームサシ、入善町と申しましてでも四十八ケ瀬大橋を越えればすぐのところにできるわけであります。黒部市と言ってもいいぐらい、ほとんど商業圏を含めて黒部市内になると思います。私どもは今年の2月、新潟県の亀田のスーパーセンタームサシに視察に行ってまいりました。入善町に出店予定のスーパーセンタームサシは、2005年に建ち上げると言っております。敷地面積は約4万坪であり、売り場面積は6,000坪から7,000坪、入善町にあるコスモ21の5倍という巨大なものであります。年間の坪当たりの売り上げは、大体130万円を見込んでいるのではないかと。そして1市3町での売り上げの2割を売り上げるだろうと言われているわけであります。そのようなムサシ、ホームセンター等、いわゆる生活雑貨を含めた店でありますが、隣の町であります入善町にできるということは、本当に黒部市の商店の皆様方にとっても驚異であると思うわけでありますけれども、ぜひ役所の皆様方も視察に行くなり情報を密にしていただきたいと思うわけであります。  コミュニティバスについてでありますが、このようなコミュニティバスというものは、本当にこの公共交通というものは、なんと言いましても黒部市のようなこういう自治体一つだけで本当は考えていくべきものではないと私は思っております。県が率先して皆様方、いわゆる県民の公共の足をどうするかということを、基本的に県が中心になって本当はやっていくべきだと思っておりますが、しかしながら先ほども申しましたようにお年寄りの方、私どもの住んでおります若栗地区では商店が魚屋さん1軒だけになってしまったわけであります。買い物等にもなかなか不自由しているわけであります。なんとしてもコミュニティバスの実現を願うわけであります。  それとタクシー券についての提案でございます。私は今行われております高齢者のふれあい入浴券、または花キューピットという施策があるわけでありますけれども、ふれあい入浴券、またはタクシー購入券というような考え方を持てないものかと思うわけであります。  なぜならば、今ここに平成13年度の高齢者等ふれあい入浴券の利用状況を見ておりますと、10地区ある中で、1番活用されております地域、生地地区が77.48%、2番目に活用されております石田地区が69.60%、3番目には村椿が活用されておりまして55.62%、4番目には三日市地区であります52.68%、5番目には大布施の51.47%、50%を超えているのはこの5地区だけであります。しかもこの地区には銭湯があるわけであります。それ以外の地区には銭湯はございません。そのほかは50%を切っておりまして、6番目には41.72%、7番目には41.53%、8番目は39.05%、9番目は37.38%、そして私の住んでおります若栗地区が31.6%という、かなり低い利用状況であるわけであります。お年寄りの皆様方は、その入浴券を、何とか老人会の経費にいただけないものだろうかと、そのようなことまでおっしゃっているわけであります。きょうは急にこういうような提案をしたわけでありますけれども、ぜひとも、そのようなことも考えていただけないものかと思うわけであります。今1人12枚ですか、入浴券を与えられていると聞いております。タクシーの初乗り料金が630円であります。なんとしてでもこのタクシーの券についても検討いただきたいと思うわけであります。そのようなことを要望いたしまして、私の質問を終わります。 ○議長(能村常穂君) 橋本君、要望でよろしいですか。 ○7番(橋本文一君) 市長、今の要望について何か考える点、急に申しましたけれども、ないでしょうか。 ○議長(能村常穂君) 市長、荻野幸和君。                〔市長 荻野幸和君起立〕 ○市長(荻野幸和君) 橋本議員からご要望いただいたわけですが、そのことをうのみにして、はいそうですというわけにはなかなかいかないなと思いながら、このご要望を聞いておりました。社会が変化していく中でこの入浴券のお話のときにも、既存のお風呂屋さん等の問題があったり、それから福祉センターの話があったりして、いろんな議論をした上で、この入浴券制度というのができ上がりました。  もう1つは、今ほど社会の変化といいますのは、以前は共同浴場というのは結構あったわけですが、住宅環境がよくなってくるにしたがって、若栗地域が31.何%ということですから、ほとんどの家にちゃんとした、いいお風呂ができ上がったからそんなことなのかなと思いながら、住環境の整備の高さをこの数字が裏づけているのかというような、うがった見方もしながら聞かさせていただいておりました。  もう1つは、タクシー券の場合にはいろんな問題がありまして、本当は入浴券もそうなのですが、これは善意としてやればいいわけでしょうが、タクシー券の場合には本人確認というのをどうすることができるのか。その方に例えばチケットが交付されるわけですが、そのことがその人以外の目的に使われた場合には、それは目的外使用になる。目的外使用になった場合には、本当に罰則を設けるのかとか、そういう利用権というのは黒部ではありませんが、ほかのところではそういう券が売買されているといったような、これは大都会の中でそんな事例というのは頭の中をよぎるわけです。そうした場合にどういう、善意ということで、それは済めばそれでいいとは思いますが、でもそういうふうな事例になった場合に、我々行政とすれば、どういう確認の仕方があるのかとかいうことが、よく研究されなければならない問題だと思いまして、今ほど申し上げましたようなことでの検討するための研究、という提言をよく詮索してみたいと思います。  キューピットの話もないわけではありませんが、このキューピットの話は前に、誕生日ごとにと言ってたのですが、評判が悪いということでやめることにして、75歳にしましたが、本当は、黒部市民の皆様の願いは、土いじり、植物いじりをしていただいて、そしてそこから生命力を持っていただきたい。米寿のお祝いに回っておりますと、ほとんど米寿までいかれる方は土いじりをしておられるか、植物を愛しておられるか、そういう方々というのが大半というよりほとんどです。長寿も祈りながら、私たちはそういうことを行ってきたわけですが、ご本人、また議会の皆様方は、そういうむだなことはいらないということであれば、我々は撤退するにはやぶさかではありませんが、願いというのはそんなところにあるということのご理解は賜りたいと思います。 ○7番(橋本文一君) どうもありがとうございました。これで終わります。 ○議長(能村常穂君) 次に、8番、牧野和子さん。                〔8番 牧野和子君登壇〕 ○8番(牧野和子君) どなた様もご苦労さまでございます。  3月定例会の最後の質問であります。発言の機会を与えていただきましたことに深く感謝いたします。1月の選挙によりまして、2期目として登壇できましたことに喜びを感じ、皆様方のおかげと思っています。誠心誠意尽くしたいと思っています。  春一番が重く厚い雲を運び去ると、野や里に温かな日が降り注ぎます。川を満たし、とうとうと流れる雪解け水、鳥たちはいっぱいに広げた翼を日の光にきらめかせ、再びめぐってきた春の喜びを歌い上げています。その日が早く来る日を願っています。  それでは、次の5点について質問させていただきます。  1点目は、小学校の英語活動指導補助員及び図書館小・中学校活動推進員の成果と今後の見通し。  2点目は、幼保一元化について。  3点目は、黒部市立図書館の建設について。  4点目は、市民病院の状況について。  5点目は、電子カルテ導入についてであります。  まず、1点目の小学校の英語活動指導補助員及び図書館小・中学校活動推進員の成果と今後の見通しについてであります。  小学校の英語活動指導補助員においては、各学校の教員からは、子供たちの英会話に対する興味と関心が増し、外国に対する理解力の向上が見られるとの効果と成果を聞いています。しかし、子供たちの声についてはなかなか聞くがありませんので、どのような反応があるのか教えていただきたい。子供たちは今後も続けてほしいと思っているのでしょうか。近年の国際化の進捗から、私もぜひ今後も進めていただきたい事業であると考えていますが、教育部長のお考えをお聞かせください。  また、図書館活動推進員については、子どもの読書活動の推進に関する法律の第2条、「子どもの読書活動というのは、子どもが言葉を学び、感性を磨き、表現力を高め、創造力を豊かなものにし、人生をより深く生きる力を身につけていく上で欠くことのできないものであることにかんがみ、すべての子どもがあらゆる機会とあらゆる場所において自主的に読書活動を行うことができるよう、積極的にそのための環境の整備が推進されなければならない」と、いわば学習全般に対する基礎であると思います。  そこで、国では子どもの読書活動の推進に関する法律を施行することに、平成14年度から5年計画で総額650億円、毎年130億円の地方交付税の措置を行い、小・中学校の図書館の蔵書を充実させることとしています。これらの施策にのっとり、本市でも図書の充実整備に努められるとともに、各学校にあっては、朝の時間10分間の読書をさせたり、昼食時に読書する時間を設けたりして、子供たちに読書活動の推進に努められているとのことですが、まずその現状はどのようになっているものかお答えください。  また、朝の読書時間を設けることによって、子供たちにどのような成果が出てきているのかもお聞きしたいと思います。  図書館活動推進員は、現在3人体制で、各中学校校下に1人配置されていますが、小・中学校をローテーションで回るとお聞きし、小学校では週1、2回ぐらいの配置になります。これらの配置より、学校図書館の貸し出し状況は、どのようになったでしょうか。お聞かせください。  また、配置により、図書閲覧並びに図書の整理や保存状況に成果が出ており、授業の調べ学習にも活用が図られるなど、大変助かっているとも聞いています。これらのことから、今後の本事業のあり方について、どのようにお考えでしょうか。以上のことを教育部長にお答え願います。  次に、2点目は、幼保一元化についてであります。  近年の保育行政を取り巻く環境は、大きく目まぐるしく変化しています。このような中で、これからの保育行政はどう位置づけられるのでしょうか。最近の保護者は、低年齢児から長時間の保育を求める傾向が強く、低年齢児からの保育所への入所希望が年々増加しており、幼稚園は平成11年度に3歳児からの保育を導入し、地域の要望に応えておりますが、平成13年度をピークに園児数は減少傾向であります。保育所と幼稚園を同一建物にしてはどうか、いわば「一元化」です。98年当時の文部・厚生両省は、幼稚園と保育所の施設の共用化等に関する指針を公表、建物の併設や備品共用などを認めました。文部科学省によると、2002年5月時点で施設を共用したり、両者を同じ敷地に建てたりして「一元化」を実現したのは、全国で171施設とのことです。  本市でも15年度の幼稚園児の入学予定者を見ましても、1学級にも満たないところもあります。老朽化の施設も見受けられ、改築はぜひ「幼児学校」の建設をお願いするものです。所見をお聞かせください。  また、構造改革特区によって、幼保一元化を目指す動きは全国で始まっています。構造改革特区への申請はどのようにお考えでしょうか、合わせてお答えください。市長にご答弁をお願いいたします。  次に、3点目です。  黒部市立図書館の建設についてです。  市立図書館については、昭和48年に今の商工会議所横に建設され、30年が経過しています。図書館の利用者も年々増加し、年間3万人を超え、貸し出し文庫も10万4,000冊を超えています。年々右肩上がりに伸びています。市民1人当たりの年間総貸し出し冊数も2.8冊で、9市では3番目に多い読書家がそろっている市であります。子供からお年寄りまで、いつでも気楽に図書を愛する方々が時間を過ごす教育のとして数多くの市民から親しまれているのであります。築後30年を経ており、施設の老朽化も目立ち、障害を持つ利用者には不便を感じます。昨年トイレをバリアフリーに改造されましたが、蔵書の部屋へ入ると、書架と書架の間のスペースが狭く車いすも通れません。その上棚も高くて選ぶのに不都合です。また、利用者も平日で200人程度、土日になると1日400人以上も訪れ、その対応に職員も大忙しです。今月の3月1日は510人も入館したと聞き驚いています。家族連れも多く、4人で訪れ10冊ずつ借りて、合計40冊を箱に入れて借りていく人もあるとのことです。当然駐車場も必要となりますが、今の現状では狭過ぎます。商工会議所と共有しましても、台数には制限されます。第7次総合振興計画にもうたってありますが、早期の建設をお願いいたします。
     三日市小学校の跡地や市民会館を利用してはいかがかと思いますが、市長の所見をお聞かせください。  次に、4点目の市民病院の状況についてです。  聖域なき構造改革を進める政府と、日本医師会と激しい医療改革に対する議論がなされています。昨年10月より老人医療費の一部が引き上げられ、患者が受診を控える傾向が全国的に出始め総医療費が3.3%も落ち込んでいると厚生労働省がまとめられ、調査でわかりました。さらに、本年4月よりサラリーマン本人の医療費3割負担が予想されるなど、医業経営者にとって苦しい状況が目前に迫っています。  我が市民病院では、これまで健全な経営状況を続けてきておりますが、今後、医療の構造改革などで、どのように対応されるのか、事務局長にお尋ねいたします。  最後の5点目は、電子カルテ導入についてです。  病院経営が大変厳しい状況の中で、市民病院では巨額の投資をし、昨年12月に導入された電子カルテが患者にとってどのようなメリットがあるのか。また、経営的にはどのような効果を期待されているのかお伺いします。  また、今後、電子カルテの導入によって、地域の医療機関との連携をどのように描いておられるのか、事務局長にお伺いいたします。  以上です。               〔8番 牧野和子君自席に着席〕 ○議長(能村常穂君) 教育部長、櫻井麗君。               〔教育部長 櫻井 麗君登壇〕 ○教育部長(櫻井 麗君) 牧野和子議員から私に対しまして、小学校の英語活動指導補助員及び図書館の小・中学校の活動推進員の成果と見通しについてということであります。  順次、お答えいたしたいと思います。  ご存じのとおり、市内には国際企業があり、海外との人的交流が早くから行われております。また、オランダ王国のスネーク市やアメリカ合衆国のメーコン市と姉妹都市を提携しております。また、韓国三陟市と友好都市を提携し、人事交流やスポーツ交流など、海外とのさまざまな交流を続けております。さらに海外で生まれ育った帰国児童生徒も、市内小中学校に多数在籍をしております。このように黒部市では、海外との深いかかわり、つながりを持つことが大きな特徴でありますし、本市では国際交流の盛んなまちづくりを市民上げて推進しているところであります。  このような背景から、本市の教育の特徴の1つであります国際理解教育を掲げ、昭和58年から平成12年度まで、文部省の帰国子女教育研究指定を18年間も継続しておりますし、翌年の平成13年度からは、「帰国・外国人児童生徒と共に進める教育の国際化推進事業」に取り組んでおります。この事業の中で小学校の英語活動推進のために、中学生と同じように、現在、中学校ではALT、要はアシスタント・ランゲージ・ティーチャーということで、英語の先生の補助をする外国人を派遣しております。それと同じように各小学校にも外国人英語活動指導員を配置し、現在巡回をしております。この活動の中では子供たちが生きた生の英語に触れることができますし、外国人との触れ合いもできます。国際的な視野を持つたくましい子供たちの素質を養っているところであります。  さらに今年度からは、日本語を十分に話すことのできない外国人英語活動指導員の、それの補助としまして、日本人の英語活動指導補助員を配置して、現在活動しているところであります。このことにより、担任の先生、それから外国人英語活動指導員及び英語活動指導補助員の3人体制で英語活動を進めているところであります。この補助員配置の効果としまして、担任と英語指導員との意思疎通が図られ、授業の事前打ち合わせができるので、授業が非常に円滑にいくようになったということ、それから子供たちの外国人英語指導員に対する理解も向上しましたし、英語活動の学習レベルも向上しているところであります。  小学校の英語活動は、英語に触れること、それから楽しむことが重要と私たちは考えております。英語によるあいさつや、歌、ゲーム、会話を楽しく繰り返すことにより、英語への興味、関心が高まり、積極性が生まれてくると思います。子供たちも英語の時間が楽しいとか、待ち遠しいとか、今度はこんなことを聞いてみようといった声や、実際、授業では外国人に対して目を輝かせて一生懸命英語に取り組む姿勢が見受けられました。黒部市の学校教育の大きな特色であります国際理解教育の進展のため、英語活動体制を今後も継続してまいりたいと考えております。  次に、学校図書館活動推進員の成果と今後の見通しについてであります。  学校図書館の蔵書の充実につきましては、小学校では児童1人当たり平成13年度では900円、14年度では1,300円、15年度では1,500円と増額をお願いしておりますし、中学校では生徒1人当たり13年度では1,200円、14年度では1,600円、15年度では1,700円と、それぞれ予算を年々増額計上させていただいているところであります。これによりまして、各学校が図書の充実を図って、さまざまな学習活動を支援できる機能を果たしていくものと考えております。今後とも計画的に図書の整備、充実に努めたいと思っております。  また、読書活動につきましては、平成13年12月に制定されました「子ども読書活動の推進に関する法律」の理念を生かして、各学校の児童・生徒が学習に対する意欲を高めたり、物事を十分に理解することを育むために、朝の10分間読書等を平成11年度から始め、現在はほとんどの小・中学校で実施しているところであります。  活動形態につきましては、全校児童生徒が行っているところ、あるいは学年、学級に分かれて行っているところ等があります。また、各自がそれぞれ黙読をしたり、あるいは担任の先生、あるいは生徒の中の児童委員会の委員、それから地域のボランティアにより読み聞かせをしているところもあります。  実施時間帯につきましては、朝の授業前の10分から20分程度がほとんどで、お昼休みの時間、あるいは授業時間に行っている学校もあります。読む本については、本を持ってくる子供たち、それから学校の図書館の図書を使う子供たち、市立図書館で借りた本を使う子供たちとさまざまであります。  これらの活動を行うことによって、児童・生徒に次のような成果が出てきております。  まず、一つは、集中力が増したということ。  二つ目には、教科書の読解力が向上したということ。  三つ目には、漢字の読み書きの力が向上し、短時間に覚えられるようになったということ。  四つ目には、授業の本読みが大きな声で上手に読めるようになったということなどであります。  また、学校図書館活動推進員につきましては、各学校からは、次のようなことが挙がってきております。  1つは、それぞれの学年にあった本を推進員から子供たちに薦めたり、読み聞かせをしてもらったりして、今まで以上に本に対する興味や関心、あるいは親しみを持つようになったということ。  2つ目には、新着本の受け入れ、それから子供たちが関心を示すように特設コーナーを設けるなど、図書館の模様がえをしたり、それから市立図書館との連携などにより、図書貸し出しが容易になったこともありまして、貸し出し冊数が2割程度増加したということであります。  直接子供たちの声を聞いてみますと、まず一つは、いろいろな分野の本を読んで聞かせてもらい、本に興味関心ができたということ。  二つ目には、読みたい本、授業に役だつ本など、的確に推進員に選んでもらい、今まで以上に本を読むようになったということであります。  児童・生徒自身が読書の楽しさを知るきっかけづくりに、図書館活動推進員は大きな役割を担っていると考えております。これらの成果から、本事業につきましては、今後も継続し、読書活動の動機づけとその普及を図り、児童・生徒の読書離れ、活字離れを徐々に回復してまいりたいと考えております。  議員におかれては、お忙しいと思いますが、この事業はそれぞれの小・中学校が実施しておりますので、時間ができれば、現場を視察していただければ、その現状が如実にわかると思います。  以上であります。 ○議長(能村常穂君) 市長、荻野幸和君。                〔市長 荻野幸和君登壇〕 ○市長(荻野幸和君) 牧野議員からは、私には、幼保一元化についてということでのご質問を賜りました。  この件につきましては、先の質問にありましたことで答弁をいたしておりますが、人事交流ですとか合同行事、また活動等ソフト面の交流を図りながら相互理解を深めてまいりたいと思っておりますが、ご質問の老朽化による改築時の幼保一元化による幼児学校を建設してはどうかということですが、現時点では、早急に改築が必要な施設はないと考えております。しかしながら、将来的には、入園児数の動向を踏まえながら、改築、あるいは保育所への増築などの検討が必要になるかと思っております。  前も何回も申し上げたと思いますが、私たちのところでは、この提言が、行動が少し早過ぎて理解が得られなかったということですが、大布施保育所、何回も言っておりますが、このところでは中央幼稚園と合体しようということで、平成元年、あそこにオープンしたわけですが、昭和50年代から幼保一元化のことを、その当時教育委員会と福祉課と協議をさせましたが、教育という立場と、それから資格の問題と、それから保育というのは何かということと、幼稚園の果たすべき役割というのは何かということで、どうしても歯車がかみ合いませんでした。もう1つ大きくあったのは料金、幼稚園料金と保育料金、そのころにはまだ保育所というのは、全部入所できるという状況には、すべてなっていなかったということ等も含めまして、保育所全員入所ということがかなり大きな優先順位としての要請であったと思っております。  大布施保育所を強制的につくったわけですが、要はそういう諸般の事情で、どうしても中央幼稚園がそこに入ってもらえなかった。ただし、それは正解だったのかもしれません。今大布施保育所はその施設を全部使い切ってもまだ足りないぐらいのことになっておりますので、その施設は決してむだになったということでなしに、有効に活用されてると思います。  次、構造改革特区で認められた保育所での保育所児と幼稚園児の合同保育につきましては、幼稚園教諭と保育士の資格の両方を取得することが必要でありますので、諸条件の整備が先決だというふうに思っておりまして、施設の併設などの幼保一元化がなされた段階で検討すべきであり、現在は特区の申請は考えておりません。  それからもう一つ、この問題というのは、必ずしも黒部市だけの問題ではありませんで、民間も含めた問題、それから合併をも含めた問題としての取り上げ方をしなくてはならないのかなと、そんなふうに思っておりまして、特区への取り組みが今後の課題だと思っております。  それから2番目のご質問の、黒部市立図書館の建設についてでありますが、現在の図書館はご承知のとおり、昭和48年に開館して30年余りを経過しております。先の議会でも何回も、ほかの議員からも図書館の必要性ということを質問としていただいております。そのときには私は、図書館だけを独立してということでなしに、新しい庁舎と一緒に本当は建設をしていく。単に市役所というのは、コミュニティプラザというのでなしに、市の行政が行われるシンプルなもの、そのシンプルなものに図書館業務、議会の皆様方もそうでしょうが、というものが付随されて、そしていい、私は市役所像になっていくのではないのか。そのときに考えるのがいいのではないかということを、伊東議員の質問のときだったでしょうか、申し上げて答弁をいたしておりました。考え方には、その気持ちは変わりませんが、ただし、途中経過というのも必要なのかもしれません。市役所の話をしていると、いつの話かわからないということもあって、では途中経過としてどういうことが考えられるのか。考えられ得るのかということになりますと、幾つかあります。  先ほど提言されたことも一つでしょう。市民会館のところというのは、例えば車が少ないのか、駐車台数が少ないか、大改造にどれくらいかかるとか、それからほかの利用のことと、どう整合性をとっていけるのかということが1つ、課題としてはあると思います。  それからもう一つは、これは政治発言、問題発言になるのかもしれませんが、図書館の横に商工会議所、商工会議所と一緒にあの狭い中でやっておりますので、商工会議所がいいところでやられれば、あの建物も駐車場も含めて、ひょっとするといいことでの、そんなにお金をかけなくても、ひょっとするとそういうこともできるのかなと。両方とも商工会議所もあそこになくてはならないのかどうか、これはまちづくりの皆様方も、それから観光協会の皆様方も大分手狭になってきておいでになりますし、そのことを有効活用をして、将来的に何階建てをつくるということは別にして、そういうこともひょっとすると話をしなくてはならないのかな。ただし、これは商工会議所の持ち物でもありますし、商工会議所がそういう悩みを持っておいでになる、駐車場も。図書館もそういう悩みを持っている。同じ悩みを持っている者同士、そこで何か話をすることができるとすれば、それも一つの解決をしていく方法なのかなということ等があると思いますので、理想の形は、私は市役所と一緒に、市役所の一部として図書館が整備される、議会の皆様方も、単に図書を整理するということでなしに、いやしの分も含めて、それからITの分も含めて、e戦略のことも含めて、図書館に求められるものは、そういうことが求められていくと思われますので、やるときには本気になってやらないといけないだろう。ただし途中の充実のあり方というのは最小限の費用であっても、それは議会の要望には応えていかなくてはならないのかな、そんなふうに思います。  隣の市ではすばらしい図書館を建設される運びになってると聞いておりますので、また参考にしたいと思っております。  以上です。 ○議長(能村常穂君) 市民病院事務局長、森家和哉君。             〔市民病院事務局長 森家和哉君登壇〕 ○市民病院事務局長(森家和哉君) 牧野議員からは、私に対しまして、2つの質問がございました。  一つは、市民病院の状況について、今一つは電子カルテ導入についてでございます。  順を追ってお答えをさせていただきます。  まず、一つ目の市民病院の状況についてでございます。  医療制度については、超高齢化社会を目前に控え、国民が安心して生活していくためには、良質で効率的な医療の確保が不可欠であるとし、厚生労働省の方では、改革試案に基づき、広く検討されているところでございます。平成14年度の医療改正の主なものでは、病院経営に大きく影響するものとしまして、14年4月からの診療報酬の改定で、診療費、技術料等を含めて1.3%、薬価基準等1.4%(医療費ベース)の実質総医療費2.7%の引き下げでございました。また、老人保健法の一部改正による70歳以上の患者の定率1割負担、ただし一定以上の所得者は2割負担が昨年10月から実施され、さらに健康保険法の一部改正による本人の一部負担の割合を3割に統一。ただし、外来薬剤一部負担金を廃止しまして、今年の4月から実施されます。このような厳しい経営環境により、日本病院会の調査では、14年度の見込みで、13年度比で、外来収益では6.2%の減、入院収益では1.7%減、合計では2.9%の減になると試算されております。  当院でも患者の減少等もありますが、15年1月末で13年度比外来収益で5.5%の減、入院では1.5%の増でございまして、医業収益全体では0.9%の減になっております。一方、患者数の方では、入院で2,112人の増、率で2.0%増、外来では2万700人の減、率にしまして8.1%の減、1日当たりにしまして118人の減となっております。  特に外来の患者数の減は、投薬日数が14日分から長期日数が可能になったために、患者の便宜を図るためでありまして、県内の自治体病院を見ますと、ほぼ同じような状況下にあります。このような状況で、当院の運営方針としましては、高度医療サービスの充実を基本に、新川地域の中核病院として病診連携を推進し、開放型病床利用の効率化による病床利用率の向上や診療報酬単価のアップを図るために、急性期病院、これは紹介率が30%以上、在院日数が17日以下です。これを目指し、このことにより入院基本料の増収を図りたいというふうに思っております。さらに地域医療支援病院、紹介率が80%以上なのですけれども、これも視野に入れながらかかりつけ医機能を見直し、収益の改善に努めていきたいというふうに考えております。  また、患者に選ばれる病院づくりのために、第三者病院機能評価の認定を受審し、また臨床研修指定病院として研修内容を高めまして、医師などの資質の向上とIT化による安全医療の推進を図りたいと思っております。  また、ここ3年は赤字決算となっているわけでございますが、ただ資金的には健全経営となっています。さらに経営改善をするために、これらの医療制度改革を的確に把握しながら、自治体病院としての公共性に配慮しながら、収益の増加を図り、設備投資における起債の抑制や計画的な投資、適切な人員配置、経費の節減など、病院経営の効率化に努めてまいるつもりでございます。  次に、電子カルテ導入についてでございますが、お答えさせていただきます。  まず、電子カルテとは、従来の紙カルテと違いまして、患者の医療にかかわる医師の書いた記録だけではなくて、看護記録、レントゲン写真、検査結果などさまざまな情報を電子媒体に記録、保存するシステムでございます。平成11年4月に診療録の電子保存が認められたわけですけれども、電子カルテを導入する目的と、その効果については、第1に病院の医療の質を向上させることにあります。つまり情報を共有することによって、診療精度の向上や安全医療の確立、患者サービスの向上であります。  当院では、全国の自治体病院に先駆けまして、オーダーリングシステムを昭和62年に導入し、その後、15年間経過した、このオーダーリングシステムを抜本的に見直しを図る目的で、「新・総合医療情報システム」電子カルテの構築を目指すことといたしました。  ご承知のとおり、当院では、13年度から3カ年計画で、約9億6,000万円余の資金を投入しまして、15年度中の完成を目指しております。  進捗状況といたしましては、昨年12月に第Ⅰ期として紙カルテを併用した電子カルテ用のオーダーリングシステムを導入いたしました。現在、第Ⅱ期として、15年度中の電子カルテの完成を目指して、職員一丸となって努力をしているところでございます。  電子カルテ導入後には、情報伝達の迅速化や部門内業務の効率化による患者の待ち時間の短縮など、患者サービス向上に結びつくものと期待いたしております。  さらに、診療情報を有効に活用することによりまして、部門別の原価計算など、病院経営に重要な資料分析が可能になり、またペーパーレス、フィルムレスなど、経費節減により経営の合理化に寄与するものと考えております。  今後、中・長期的には、CATVを利用しました地域医療ネットワークを実現することにより、病診連携が強化され、かかりつけ医に通いながら当院との相互の医療情報を共有し、高度な診断を受けることが可能になるなど、地域住民のサービス向上につながるものと考えております。  以上でございます。                〔8番 牧野和子君挙手〕 ○議長(能村常穂君) 8番、牧野和子さん。 ○8番(牧野和子君) どうも適切なご答弁、ありがとうございます。  図書館の件につきましては、本当に何度も、何度もよくこの議会で話されるわけでございますけれども、けさほどの辻靖雄議員のお話にもありましたように、まず活字離れしている、今日のこの子供たちに、もっと本を読んでいただくということで、やはり図書館を新しく建設していただくと言いましょうか、私もやはり新しいものにしてほしいという気持ちはいっぱいでございますけれども、昨年の10月の女性議会におきましても、きっとどなたかが、図書館の建設がどのように、市長は、考えておられますかということで話になりました。その答弁も新庁舎ができたときに必ずしますというお言葉でしたけれども、今お話をお聞きしていましたら、いつになってできるかわからないけれども、とにかくそのときにやってみようというお言葉を聞きましたが、それまで子供たちが待つか待たないかということです。最近、図書館も利用しているわけなのですけれども、やはりすごくたくさんの人が来られるわけです。そしてまた、私が行きましたときに自動車を置くところがなかったものですから、いつもグルグル回ったりして、商工会議所に申しわけないかなと思いながらもとめたり、とにかく空き地を探すような始末ではございますが、土日は幸いにして商工会議所がお休みですので、だからあそこの方には駐車をなさるようではございますけれども、非常に狭いスペースだと思うのです。それでやはり中に入りましても、今バリアフリー、バリアフリーと言われている世の中に、やはり書架と書架の間が狭かったり、非常に今の時代にそぐわないような感じではございますので、その分、小さい分はやはり蔵書も少ないのかなと思っておりますけれども、でも図書館の職員の皆様が一生懸命働いていらっしゃる光景は、非常に頭の下がる思いではございますが、やはり早急に何かの建設を考えていただけたらなと思っております。  先ほど三日市小学校の跡地も言いましたけれども、やはりあの跡地がどうなるかということは、皆様、期待していらっしゃるわけではございますけれども、その小学校の跡地も、結構いいスペースだとは思いますし、また市民会館も私は考えてますけれども、駅前としまして駐車場も広く、市民の広場として利用しやすいのかなと思っております。市役所といったら、少しかたい言葉でございまして、皆様が市役所へ行くというような感じで、どうしても市役所を遠ざけるのではないかと、私自身、そう感じますので、やはり市民の広場の方がいいのかなという感じでございます。早急な建設を、またお願いしたいと思っております。  それと病院のお話ですけれども、電子カルテは非常にいいとは思うのですけれども、何か先ほどから聞いてましたら、赤字、マイナス、マイナスという数字をよく耳にします。このマイナスを抱えての大きい投資ですけれども、果たして大丈夫かなと思ったりもしておりますけれども、やはりサービスという面におきましては、今からのこのサービスにつきましては、患者のニーズに応えるのは、この電子カルテの時代かなとは思っておりますけれども、県内におきましても、まだ2、3カ所ぐらいとお聞きいたしました。なるべく赤字が少なくなるような努力もしていただきながら、やはりこの電子カルテが、患者の待ち時間が少ない、サービスがいいということで、非常にいい傾向だとは思っておりますので、赤字をなるべく防ぐような、またやり方をしていただきたいと思っております。  以上で質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(能村常穂君) 以上で、通告による質問は終わりました。  これより通告によらない議員の発言を許します。  質問、ありませんか。                〔「なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(能村常穂君) これをもって、一般質問を終結いたします。  以上で本日の日程は終了いたしました。  お諮りいたします。  議事の都合により、3月11日から18日までの8日間は本会議を休会といたしたいと思います。  これにご異議ございませんか。               〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(能村常穂君) ご異議なしと認めます。  よって3月11日から18日までの8日間は本会議を休会とすることに決定しました。なお、3月15日及び16日は市の休日でありますので休会です。  休会中、3月11日及び12日の2日間は午前10時から予算特別委員会、13日午前10時から総務文教委員会、14日午前10時から民生環境委員会、17日午前11時から産業建設委員会がそれぞれ開かれます。  各委員会において審査する議案等は既に付託してあるとおりであります。  この際、執行機関に申し上げます。各委員会への出席を求めます。  3月19日は午前10時開議、委員長報告、質疑、討論、採決を予定しております。  本日はこれをもって散会といたします。  ご苦労さまでした。  散会 午後 3時39分...