第3
会派代表質問及び一般質問
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本日の会議に付した事件
議事日程に同じ
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本日の出席議員 19人(全 員)
1番 吉 田 重 治 君 2番 中 谷 松太郎 君 3番 木 島 信 秋 君
4番 岩 井 憲 一 君 5番 稲 田 弘 君 6番 能 村 常 穂 君
7番 大 野 久 芳 君 8番 山 本 豊 一 君 10番 朝 倉 利 一 君
11番 新 村 文 幸 君 12番 森 岡 英 一 君 13番 板 倉 肇 君
14番 田 中 純 子 君 15番 徳 本 義 昭 君 16番 米 田 康 隆 君
17番 松 野 義 広 君 18番 松 倉 正太郎 君 19番 中 村 脩 治 君
20番 伊 東 忠 孝 君
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本日の欠席議員 な し
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説明のため出席した者
市長部局
市 長 荻 野 幸 和 君 助 役 安 原 宗 信 君
収 入 役 南 保 弘 幸 君
総 務 部 長 石 川 正 雄 君 民 生 部 長 松 島 一 郎 君
産 業 部 長 西 坂 邦 康 君 建 設 部 長 飛 弾 悌七郎 君
上下水道部長 能 登 洋 輔 君
総務部次長総務課長 平 原 康 光 君
総務部次長財政課長 宮 崎 勝 昭 君
民生部次長福祉課長 米 沢 信 良 君
建設部次長企画用地課長 木 島 孝 正 君
上下水道部次長下水道課長 中 村 忠 靖 君
秘書広報課主幹 名 越 誓 君
商工水産課長 平 野 忍 君
病 院
病 院 長 高 桜 英 輔 君 事 務 局 長 越 湖 広 君
事務局次長 山 本 達 雄 君
消防本部
消 防 長 立 石 邦 夫 君
教育委員会
教育委員長 伊 東 哲 男 君 教 育 長 経 塚 良 雄 君
教 育 部 長 朝 倉 貞 夫 君
事務局次長 小 林 春 夫 君
監 査 委 員 八 木 正 君
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職務のために議場に出席した
事務局職員
事 務 局 長 経 塚 吉 美 君
事務局次長 吉 本 昭 君
庶 務 係 長 浅 野 芳 幸 君 主 事 神 保 竜 君
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開 議
午前10時03分
○議長(米田康隆君) おはようございます。
どなたも続いてご苦労さまでございます。
定足数に達しましたので、これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程は、お手元に配付したとおりであります。
念のため、事務局長に朗読いたさせます。
事務局長。
〔事務局長 経塚吉美君
議事日程朗読〕
○議長(米田康隆君) 日程第1、「議案第35号から議案第41号まで」以上、7件を一括議題といたします。
これより質疑を行います。
まず、「議案第35号」について、質疑を行います。
質疑ありませんか。
〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(米田康隆君) 質疑なしと認めます。
次に、「議案第36号」及び「議案第37号」、以上2件を一括して質疑を行います。
質疑ありませんか。
〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(米田康隆君) 質疑なしと認めます。
次に、「議案第38号」について、質疑を行います。
質疑ありませんか。
〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(米田康隆君) 質疑なしと認めます。
次に、「議案第39号」から「議案第41号」まで、以上3件を一括して質疑を行います。
質疑ありませんか。
〔「質疑なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(米田康隆君) 質疑なしと認めます。
これより議案の
委員会付託を行います。
ただいま議題となっております、「議案第35号」から「議案第41号」まで、以上7件は、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれの所管の
常任委員会に付託いたします。
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○議長(米田康隆君) 日程第2、
今期定例会において、本日までに受理した請願及び陳情4件は、お手元に配付いたしてあります、「請願・陳情文書表」のとおり、それぞれの
常任委員会に付託いたします。
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○議長(米田康隆君) 日程第3、「
会派代表質問」及び「一般質問」を行います。
ただいまのところ、通告者は「4人」であります。
念のため、発言順を申し上げます。
まず、会派を代表して中村脩治君。2番目、中谷松太郎君。3番目、大野久芳君。4番目、徳本義昭君。以上であります。
順次、発言を許可いたします。
新世紀の会を代表して、19番 中村脩治君。
〔19番 中村脩治君登壇〕
○19番(中村脩治君) 私は、「新世紀の会」を代表いたしまして、本定例会に提出されました諸案件並びに当面する諸問題について質問いたします。
質問の第1は、地方分権と行政改革についてであります。
去る5月17日、橋本首相が推進する行政改革の基本構想をまとめた、「
橋本行革ビジョン」の原案が発表されましたが、それによりますと、基本理念を「人・物・金・情報」が地球規模で動き回る「大競争時代に向けた
行政システムの確立」と規定しております。
その基本方針では、「
首都機能移転を実現し、それにあわせ中央省庁の組織機能を再編成すること」、「現行の
規制緩和計画を見直し、金融、証券、電気、通信分野や、
人材派遣事業など労働分野の規制を撤廃すること」など、「国の役割見直しとスリム化」を図るほか、地方分権に関しては、
機関委任事務や補助事業の
地方公共団体への事務移転、
地方債発行に関する許可制度を廃止し、
債券発行市場にゆだねること、交付税を配分する機関として「
行政委員会」を新設し、配分ルールと手続きの透明化を図ることなどが、盛り込まれております。
先日も、富山市で、
地方分権推進委員会の
地方公聴会が開催されましたが、国の画一的基準や、指導による
金太郎アメ的まちづくりに対する批判、あるいは規制緩和を求める強い声が出ていたと報道されております。
地方分権と行政改革・規制緩和は、明治維新・戦後改革につぐ、第3の構造改革であり、まさに新世紀への最大の課題というべきであります。
そこでまず、今日的課題である地方分権と行政改革の理念と進め方について、荻野市長から深い認識を賜りたいのであります。
ところで、中央省庁が地方分権に反対する理由の1つに、自治体職員の能力の問題があります。
特に、
政策形成能力についての指摘は必ずしも否定できない面があり、今後、分権の受け皿として、市の職員の
政策形成能力を着実に高めていくことは非常に重要な課題となっております。
そこで、地方分権を担う人づくりの課題をどのように考えておられるのか、市長の見解を伺いたいのであります。
また、黒部市では、他の市町村にないユニークな施策や先進的施策をいくつも実施しておられますが、それらの優れた施策を、市職員や外部の人に広く紹介するとともに、あわせて市職員に自由な意見発表、研究発表の機会を提供することにより、市の職員の政策志向と
政策形成能力の向上を目指すことも非常に意義深いのではないかと考えるものであります。
県でも、本年から「でるくい」という政策雑誌を発行すると聞いておりますが、市の職員の
チャレンジ精神の発揮と意識改革の推進のために、そのような政策雑誌を黒部市単独、もしくは
新川広域圏で発行することも検討されたいのでありますが、市長の前向きのご所見を伺いたいのであります。
さて、
新川広域圏事務組合の性格も近年大きく変化してまいりました。
地方拠点都市の指定やテレトピアの指定が、そのことを明白に物語っているのでありますが、新たな
広域的政策ニーズに敏速に対応し、広域圏としての明確な地域目標を上げながら、構成する市・町との調整を図っていく重要な役割が求められていくものと理解しております。
現在の一部事務組合は、市町村の固有事務を広域的に処理するための組織でありますが、組合規約では、事務を限定的に列挙しており、市町村の枠を超えた新たな
政策的ニーズに対応できる明確な権限は持たない、いわば中二階的な性格となっておりまして、制度的な限界は否めないのであります。
そこで、市長として
新川広域圏事務組合の現状課題と、将来の方向性をどのように認識しておられるのか伺いたいのであります。
また、本年より
広域事務組合では、(仮称)水博物館などを担当する企画部門が新たに設置され、黒部市と入善町から一人ずつが出向することになりました。
昨年から、魚津市から事務局長が出向しております。特定の目的だけでなく、新川地域のトータルな課題に対するため、構成市町による人材派遣の必要性が高まっているものと認識しております。
今後、一定の事務についての固有権限を持つ、広域連合などの新たな仕組みについて、真剣に検討すべき時代に入ったと考えるのでありますが、市長の見解を伺いたいのであります。
次に、行政問題に関連いたしまして、市庁舎の改築についてお尋ねをいたします。
現市庁舎は、本館が昭和26年に、新館が昭和37年に建設され、それぞれ45年と34年を経過しており、県内9市はもとより、
新川広域圏でも最も老朽化した庁舎となっております。
今を去る10年前の昭和61年、黒部市新
庁舎建設基本構想策定調査報告書が提出されましたが、現在においても
シティーホールとしての基本的な考え方は十分に通用するものと認識しております。
報告書では、現庁舎を中心として半径1キロメートル以内の
建設候補地での、新庁舎建設という
基本的条件の中で、
既成市街地周辺部に建設する場合と、既成市街地内に建設する場合の2つのケースを想定し、「双方に一長一短があり、非常に困難であるということでありましたが、さらに調査結果を材料といたまして、
地元各界各層が時間をかけてコンセンサスを図ること、そしてそれらの結果として、地元がどう選択するかに待ちたい」と結論づけられております。
ここで問題は、「地元の選択を待つ」という部分でありますが、報告書から待つこと10年。その分、庁舎も老朽化が進んだのでありますが、
市民サービス充実のためには、いくら遅くとも、市制50周年の節目にあたる、8年後の西暦2004年には新庁舎の完成を見る必要があると考えるのでありますが、新庁舎建設に関し、荻野市長の50周年に向けての決意をまず伺っておきたいのであります。
しかし、経済環境はバブル時代の10年前と大きく異なり、多少の光は見えてきているものの、いまだに戦後最長の不況の最中であります。黒部市においても過去8年間、市税収入がほぼ60億円を挟んで一進一退を続けておりまして、一般会計全体に占める構成費は、8年前の52.7%から41.3%と11.4%も低下しております。将来的にも厳しい財形運営を強いられている中で、大型の単独事業である新庁舎の建設については、基本的な構想は維持したといたしましても、市民の納得を得られるような形に見直していく必要はあると考えるのであります。
例えば、「
シティーホールとしてのすべての機能を全庁舎と」いうのではなく、既存の施設の機能と連携が図れないか、あるいは駐車場の共同利用ができないか、さらには可能な限り庁舎機能の分散を考慮することなど、検討課題は数多くあると考えられますが、市長からのご見解を伺いたいのであります。
また、大型の施設である市の庁舎の場合、完成に至るまでの期間は少なくとも基本構想で1年、基本計画で2年、
用地取得実施計画で1年以上と、建設着手から完成まで2年、あわせて7年の年月が要すると予想されるのであります。
そこで、そのことを視野においたときに、8年後の50周年の節目とするならば、今年、来年のうちに仕事に取りかかる必然性が出てくるのであります。
市庁舎建設のような事業は、黒部市が誕生してから半世紀と言うような重要な節目の年を目標にしなければ、まず不可能であろうと思うのでありますが、市長からどのような
スケジュール、建設構想を進めようとしておられるのか、明確な答弁をいただきたいのであります。
質問の第2は、
地域づくりの諸問題についてであります。
6月11日に、
新川地方拠点都市基本計画が知事から承認を受けたことは、まことに喜ばしく、新世紀の会といたましても、市長をはじめ関係の方々の並々ならぬご尽力に深く敬意を表する次第であります。
新川広域圏として、今回初めての地域指定を受けたものでありますが、今後拠点地域の整備を着実に進めつつ、新川地域が一体的に発展できるよう交通網、通信網などによる
ネットワーク化を協力に進めていかなければなりません。
新川地方拠点都市地域は、テーマを『豊かな水と緑・にぎわいある
国際交流都市「新川」』として、基本理念として「
にぎわい感動拠点づくり・内外との
交流拠点づくり・
水文化ネットワークづくり」の3点を掲げております。
その中で、黒部市の重要課題として、2つの拠点地区の整備、基本計画の目玉としての水博物館の整備、
ネットワーク化を進めるための交通網の整備やテレトピアによる
地域情報化の推進などが挙げられるかと思いますが、まず拠点都市に関連する黒部市の重要課題をどのようにとらえているのか伺っておきたいのであります。
その1つ、新黒部駅
周辺拠点地区においては、駅舎や駅前広場など、新川地域の玄関口として、新たな交通拠点を形成していくことはもちろん、新川地域の産業・観光などに関する
広域情報センター、若者に魅力ある
先端産業団地の整備などが盛り込まれており、黒部市のみならず、新川地域全体の新たな都市核として、大きな期待を寄せているものであります。
これらをおおむね10年間に整備していくこととなりますが、基本計画に盛り込まれた内容の具体化をどのように進めていかれるのか、また、関係地区への計画の提示はいつごろになるのかなど、新黒部駅周辺の整備方針について承りたいのであります。
また、
整備新幹線の
基本スキームの見直し作業が終盤に差しかかっている今、県などと一体となった強力な運動の展開が求められているのでありますが、
整備計画どおりとする見直し実現に向け、市長の決意と見通しについて伺ってっおきたいのであります。
さらにまた、
三日市周辺地区においては、国際交流の素地を生かした県東部の
国際交流拠点の形成を図るとされております。新たな内容としては、
外国人研修生の交流・宿泊施設である
フレンズハウス黒部や、文化情報などの提供するコミュニティ
FM局の整備などが盛り込まれております。
どちらかといえば、
区画整理事業のほかはソフトに重点を置いた計画であります。
国際交流音楽祭、
国際交流ナイトなどにより、外国人にも活動しやすく、ふだん着のままの交流ができる
まちづくりを目指したものと高く評価したいと考えておりますが、
三日市周辺地区の整備方針についても伺いたいのであります。
そしてまた、先日、韓国江原道の三陟市から、副市長をはじめ3名の皆さんが黒部市を訪問されたところでありますが、非常に歓迎すべきことであり、1日も早い交流の深まりを期待するものであります。
古来、日本と韓国とはまさに、一衣帯水の関係にあり、不幸な一時期を除き、互いに尊敬し尊重しあってきた間柄であります。戦後の50年を終えた現在、互いに住民同士のふだん着の交流を進められる条件がまさに整ってきたと思います。2002年のサッカーのワールドカップも
日韓共同開催と決まりました。このような状況の中で、日本海に面した黒部市とも地理的にも産業構造においてもよく似ているとお聞きいたしております。友好関係を深めることはきわめて意義深いものと考えますが、招待を受けられた市長から、今後どのように友好関係を深めていかれるかお考えを伺いたいのであります。
議会といたしまても、友好関係を築くために、お手伝いできることがあれば、積極的に取り組んでまいりたいと存じます。
荻野市長が構想を長年温めてこられた
河川博物館が、
拠点都市基本計画の目玉として、日の目を見ることになりましたが、名水の黒部の拠点施設としての内容に注目したいと考えております。
施設の名称は(仮称でございますが)水博物館といたしまして、富山県と
新川広域圏が共同で整備することの基本的な考え方でありますが、具体的には黒部市と入善町とが一体的な整備を進めることになるわけであります。本年度、早速、調査費がついたのでありますが、
水博物館整備にあたっての黒部市としての基本的な考え方について、あわせて本年度はどのような取り組みを計画しておいでになるのか、また予想される
整備スケジュールについても承りたいのであります。
次に、新聞報道によれば、先日、
黒部川流域の利用促進に関する懇談会が開催されたとのことであり、昨年の大水害よによる影響を考慮して流域全体の広域観光なども話題になっていたようであります。主として、関電ルートの公募による利用の問題や、ルート開放についての議論が多かったようでありますが。出席しておられた安原助役から、懇談会ではどのような議論が出ていたのか、懇談会の趣旨と議論の内容について伺いたいのであります。
本年度中に第3回の懇談会を開き、議論を取りまとめるとの記事が出ておりましたが、
黒部川流域のみならず、新川地域の広域観光を積極的に進めていくことは、県の懇談会だけに任せておけばよいというものではないと考えます。
新川地域としての独自の広域観光をたてて、それを県の懇談会にいち早く提示することも重要でないかと考えるのであります。懇談会には、県はもちろん、建設省、運輸省のほか、関西電力も行っております。将来、
水博物館構想への各方面への協力を求めていくためにも、懇談会での構想を明確に位置づけていただく必要があります。
その意味でも、水博物館を含めた新川地域の
広域観光プランについて、広域圏内の市町村と調整の上、早急に計画を立案し、県に提示すべきと考えますが、これは市長からのご見解をお願いしたいのであります。
最後に、
エイズウィルス感染の危険がある輸入非加熱製剤について、これは確認の意味で伺っておきたいと思います。
厚生省は第8因子製剤の
納入医療機関について、新たに1,187医療機関に納入されたことが判明したと発表し、大臣からは「非加熱製剤がこれだけ大規模に使われていたことは驚いている」とのコメントがあったのであります。
血友病患者以外のエイズ感染、すなわち第4
ルート感染については、肝臓病をはじめとして多くの患者に使用されていたといわれ、厳格な追跡調査が重要であります。
そこで、
黒部市民病院においては、第8因子製剤などの非加熱製剤が納入されていたのか、さらに患者の治療に使用されていた事実があるのかどうか、病院長、もしくは事務局長から伺いたいのであります。
また、今、国におきまして
介護保険制度の創設が大きな話題となっております。
制度創設の必要性については、だれもが認めるところではありますが、その財源をどのように、どの年代から負担するのか、給付の開始年齢、給付の方法をどうするのか、さらには運営主体を市町村とした場合に、第2の国保とならないかなど、基本的な問題点が多くあり、いつの時点で法案が提出されるのか不透明な状況であります。
そこで、黒部市としては、この
介護保険制度の問題について、どのような見解を持っておいでになるのか。また、どうあるべきと考えておられるのか伺っておきたいと思います。
以上をもちまして、新世紀の会を代表しての質問を終わります。
市長をはじめ市当局におかれましては、前向きかつ簡潔なご答弁をお願いする次第であります。
私からは、再質問はしない方針でありますので、よろしくお願いをいたします。
〔19番 中村脩治君質疑席に着席〕
○議長(米田康隆君) 市長 荻野幸和君。
〔市長 荻野幸和君登壇〕
○市長(荻野幸和君) おはようございます。
中村議員さんには、新世紀の会を代表されまして、多岐にわたりますご質問を賜りました。今日的なこと、また将来に向けてのこと、またご提言等々があったわけでありますが、私に答弁を求められたものについては私の方から、それから助役、事務局長に求められたものにつきましては、それぞれ担当から答弁をさせたいと思います。
まず、第1番目のご質問の地方分権と行政改革についてということでの所見を述べろということと、地方分権を担う黒部市における人づくりをどのようにしていくのか。またその分権にかかわります
新川広域圏の現状、それから行政問題に関しての新庁舎の改築ということで、地方分権と行政改革についてのご質問がありました。
先ほど中村議員さんの話の中にもありましたように、私たちはこの地方分権というのは、その明治維新の大改革というぐらいの位置づけを考えながら、実は議論を進めてきたところであります。多様化いたします地球規模での動きの中ではもちろんでありますが、それぞれ国と地方の、それぞれの役割をしっかり明確化しながら、特色ある地域社会をつくっていくと、しかもその中では住民の目から見た
地域づくりを行っていくということが根本にあろうというふうに考えております。
ただ、議論されておりますこの分権論に関しましては、私なりには少しは不満のところもないわけではありません。それは分権論を言うときに、単に
機関委任事務を原則的に廃止して、地方独自の自治事務とするということについては、それはそれでいいんですが、それでは地方自治にとって立法権限というのがあるのか、それから税制を確保していくための権限というものもきちっと地方で持つのかと、実はその辺のところが少し地方分権論の中では、我々地方からすると、少し欠けているよな気がするわけです。
もちろん、そのみずからつくっていく、地方が主体となって地方をつくりあげていくということについては、私は分権を早急に進めるべきだというふうに思っております。ただ日本全国全体とすれば、公平論の問題が出てきて、日本国中、どこに住んでいても同じような生活レベルを享受できる、シビルミニマムを達成するという国の方針もありますし、その中で国自身が、こちらのところがよくなって、こちらのところが悪くなっていいという政策をとれるわけがない、その中で、その財源をきちっと確保しながら、しかもそれが地方の独自性を発揮していける努力が認められる、努力が報われる、そういうことをねらって、この地方分権というものが進められなくてはならないんではないかと、それが地域住民自治という根本になるんだと、私自身は思っているわけであります。
ただ、国と地方の役割分担の基本的な考え方をどうするか。
機関委任事務制度の原則廃止、それから
地方公共団体なりに事務の整理、それから国庫補助負担金と税財源等々、国と地方の新しい関係のあり方を中心に提言はされているわけですが、まだ見えてまいりません。ただしその中で先ほども申し上げましたように、この分権がどのような形で行われたとしても、
地方公共団体は、みずからを治めるという責任の範囲は飛躍的に拡大するというふうに思われます。
まず、条例制定権の範囲がかなり拡大される。これは立法に及んでいくものだというふうに思います。また、公共団体の最終意思決定にかかわります、そういう地位にあります議会と首長の責任は、現在にくらべて格段に重くなるということを覚悟しなければならないというふうに思います。
日々の事務の管理執行におきましても、困難な事態に直面して安易に、国の各省庁に指示を仰ぐことも許されなくなるということであります。
地方分権はそのように、いろいろの苦難の道を乗り越えながら進めていかなくてはならないわけでありまして、国において、単に分権をしたから、いままでの
機関委任事務をすぐ自治事務に移したからというだけで、このことを、地方分権論を議論してはならないというふうに思うわけであります。どうぞ、議会の皆さん方におかれましても分権に関しまして、格段の理解と、そしてその責任等を、お互いに痛感をしながら、次なる世紀への地方分権の推進を図っていきたいものだというふうに思います。
そのような考え方のもとに、先ほど話がありましたように、国の人たちと、それから
地方公共団体の職員の中には、政策能力の相違があるんではないかというふうなご指摘がありました。政策能力というのは、少なくとも国も言っておりますのは、立法、条例等々の政策能力があるかないかということであります。当然、いままでは法律の範囲内において、我々は条例を制定してまいりました。ただし立法を行っていくかどうかということになりますと、これは大変なことであります。恐らく国の言われる政策能力云々という話は、立法の問題であると、すべてが法律をつくり上げていくというところではないかというふうに思います。政策能力を上げたいというには、当然そのところでの立法等の問題が関連してこなければ、どれだけいい提案をしても、提言をいたしましても、それを実行していく能力がないということになるわけであります。
少なくとも地方分権を行うというときには、そのことが議論をされて進めていかれなければ、単に、先ほど申し上げましたように、委任事務が自治事務に変わるだけということに終わってしまって分権が行われたとすれば、それは魂の入ったものにならないんではないかと、私自身はそのように思うわけであります。
いずれにいたしましても、そういうこと等も勘案しながら、実際に政策立案ができる、そして少なくとも法をつくれるくらいの能力が、当然地方自治においても要求をされると、またそういう覚悟でもってやらなければならないというふうに思うわです。そのような人材を私たちはこれからすぐにというわけにはいきませんが、育てていかなくてはならないと、また、そういう受け皿をつくってつかなければならないというふうに考えております。
さて、富山県における、先ほどご発言がありましたように「でるくい」の自由な意見発表等々の話がありました。
市におきましても、実は新年早々、市の職員の中から自由な意見を求めたものがあります。これは内部資料等になっておりますが、百数十件の市の職員からの自由な発想がありました。大変参考になる意見等もありましたし、決してそのことによって市の職員云々ということではありませんが、大変我々にとって参考になる意見もありましたし、また、こういうふうな考えをしているのかというふうなこともよくわかりました。改善すべきところは、当然改善をしていきたいというふうに思っているところでございます。
チャレンジ精神の発揮についても触れられたわけでありますが、私も今回の市長選挙におきまして、市民の皆さん方に公約を申し上げてきましたのは、市の職員があらゆることに自分の、行政マンとしての
チャレンジ精神を発揮するような、そういう機構をつくっていきたいというふうに申し上げてきたところであります。まだ、著についたばかりではありますが、先ほど申し上げましたようなこと等の実行も踏まえまして、職員にはチャレンジをしていく、しかも市民の皆さん方の幸せと黒部市勢の発展に向けてのチャレンジをしていく、そういう職員の意識の高揚を図ってまいりたいとかように考えております。
市単独並びに広域圏で「でるくい」みたいなことでの機関誌を発行することを考えたらどうかというご提言でありました。よく検討を加えてみたいというふうに思っております。
なお、2番目のご質問の地方分権と行政改革についての、
新川広域圏の一部事務組合の現状と課題と将来の方向性についてどう考えているかということのご質問であります。
まず、現状の課題は、先ほどもご指摘がありましたように、
機関委任事務、一部事務組合ですので、それぞれの市町村並びに広域圏として進めていくべきことを任されたものを
新川広域圏の中で行っていくというのが、この
新川広域圏の一部事務組合の現状であります。ただ、一昨年、ふるさと基金ができましてからは、そのことを改善をいたしまして、基金の果実を利用してのソフト事業については、
新川広域圏独自の考え方の中で進めていける方向を見いだしていこうじゃないかということで、ソフト事業につきましては、1つの道が開かれたというふうに考えております。ただ、ハード事業については、実は、今ほど申し上げましたように、委任をされたものでないとできないというシステムになっております。
さて広域圏、後ほどの新川地方の
拠点都市基本計画とも、これは関連してくることではありますが、私たちは、できるだけ
新川広域圏のことを話をするときに、
新川広域圏の理事会の中では行政の垣根を取り払った、いろんな議論をしようではないですかと、拠点都市の基本計画の一番冒頭にも、実は、お互いにそのような気持ちで、この基本計画、基本構想というものを積み上げていこうではありませんかということを、実は提言をいたしておりました。それがすべてそのとおりになったかどうかということは別にいたしまして、
新川広域圏の中での土地の有効利用も含めましたゾーニングというのができあがって、場所的にはオーバーラップするところもありますが、魚津、黒部の地域は都市機能をもったものにしていこうじゃないかと。それから、これもオーバーラップをいたしましすが、それぞれの表、それから先の地域は水と緑の地域にしていこうじゃないかとか、それからもっと違うところでは自然と触れ合える学習のゾーンにしていこうではないかと。実はそういうことでの、地域の行政区域を取り払った方向性を、この新川
拠点都市基本計画の中では盛り込まれてきているというふうに思うわけでございます。
それで少なくとも新川地域の事務組合の場合には、そういうソフトのことも含めて全体を考えていこうと、連携をとっていこうというのが、これからの大きな基本になっていくものというふうに思います。特に富山県の新県民総合計画の中で、中沖知事の時代に初めて富山県を5つのエリアにゾーニングをされまして、例えば新川地域、それから富山地域、高岡、新湊等そういった5つの地域のゾーニングをやって、それぞれの地域が持つ特性を生かした県土づくりをしていこうじゃないかというのが、富山県新総合計画の中で提言された、初めてのことでありました。我々もそのことに乗りまして、より地域の特色を生かしながら、先ほど言われましたように金太郎アメでなしに、地域の特性を生かした
地域づくりをしていこうというふうに考えているわけであります。そういう意味では、この
新川広域圏事務組合の果たすべき役割というのは、これからもますます重きをなしていくものというふうに思います。
当然そうなってまいりますと、人材の出向等々も含めまして、より着実なものにしていかなくてはならないというふうに思います。ただ、現在のままではソフトだけでの権限で、ハードを達成していくということには、
新川広域圏のところだけでは権限がない、それぞれの市町村で、一部事務組合の域を越すことができないわけですから、それぞれの市町村の議会で議決をされた、そのことをもってでないとハード執行をすることができない、どこかの議会が1カ所でもだめだと言ったら、それでその計画は終わりになっていってしまうという少し弱さというものを一部で持っているわけでありまして、本当にこのことを強力に進めていこうということでありますと、将来的には独自の財源と、独自の権限を持った、
新川広域圏の一部でなしに、名実ともの事務組合が本当は必要なのかなというふうに思います。ただしそこに至る道は、まだまだ遠いというふうに思いますが、常にそういう方向に向かってチャレンジをしたり、問題提起をしたりしていかなくてはならないんではないかというふうに思っております。その過程の中での人材出向等々については、内部機構も含めまして、しっかりとやっていかなくてはならないというふうに思っております。
それから、それとは別に行政問題に関連いたしましての市庁舎の問題にも触れられました。
先ほど、中村議員さんからは老朽化した黒部市庁舎と言われましたが、私は歴史を重ねてきた市庁舎ではないのかというふうに思います。たかだかできあがってから40数年しかたってないわけであります。外国を例に出すのがいいかどうかは別にいたしまして、先日、表彰を受けられました25年という歴史が、この中に詰まっているわけでありまして、まさにその歴史を重ねた建物ではないかというふうに思います。これは表現の仕方はお互いにいろいろあろうと思いますが、市民ニーズを的確に反映させていくという上におきましても、真剣にこの市庁舎の新築及び改築に関しては取り組んでいかなくてはならない時期にきているということでは、中村議員さんと同じ認識にたっているところであります。
先の議会でも申し上げましたが、1つの大きな区切りとすれば市制50周年、そのときに市庁舎ができあがっていれば望ましいなと、これは私の願いであります。そのためのカウントダウンをしていきますと、先ほど中村議員さんがおっしゃったような
スケジュールになろうかというふうに思います。もうカウントダウンをしていく、その
スケジュールの中で私たちが考えておりますのは、基本的な考え方、市庁舎としては、富山県内の中で一番歴史を重ねた市庁舎になりました。だだし一番最初に一番いいものが建っていたというのも、逆説的には言えるわけです。ただしこれから新しい庁舎をつくろうとするときには、私たちは一番最後になった、それですから一番最後になったことをどのように利益、先進的なものをつくっていくかということを考えなくてはならないというふうに思っております。少なくとも、今ほかの市町村で建っているものは、21世紀を目指してはおいでになるとは思いますが、ソフト、ハードとも含めたもので、21世紀の市庁舎のあり方、市役所のあり方といったものを、ひとつの大きなベースにしながら年次的に基本構想等を詰めてまいりたいというふうに思うわけであります。
それから、少なくとも庁舎建設の検討委員会を設置するもつりであります。そういったことを行いながら、庁舎建設に向けた準備を進めていかなければならないと考えております。
なお、先ほどもご指摘がありましたが、大型プロジェクト事業を推進する上で、財政的には非常に厳しい状況であります。慎重に計画をたてていきたいというふうに思いますし、そこに至る目標を立てるからには、少なくとも何かを我慢しなくてはならないという場面も出てこようと思います。議会の皆さん方の理解と強力をお願いするものであります。
地域づくりの問題についても触れられました。
新川地方の拠点、基本計画の承認に伴う新黒部駅周辺の整備方針についてというご質問を受けているわけでありますが、先ほど新川地域の拠点、都市基本計画の承認における意義等について、実現をする具体的な案等はどう考えているのかというお話がありましたが、先ほども申し上げましたとおり、それぞれの首長が議会も含めまして、心を1つにして、この問題に取り組んでいくという姿勢が大変大切であろうというふうに思います。
特に新黒部駅、黒部地域におけます問題といたしましては2つあります。それは新黒部駅周辺の整備と、それから三日市周辺区域の整備方針ということが、実は基本的には盛られております。ただ水と緑ですとかというものは、地域的にはオーバーラップをいたしておりますし、拠点を、市街地づくりということについては魚津市さんとオーバーラップをしているというものもあるわけですので、必ずしも黒部市だけが、魚津だけが、入善だけがというわけにはまいりません。お互いに協力、お互いに連携を取りながら進めていかなくてはならないというふうに思っているわけであります。
ただ、新黒部駅周辺の整備につきましては、この新川拠点都市の中の重点的な整備をすべき事項のところに盛られたことはご承知のとおりであります。大変うれしいことであります。前々から申し上げておりますように、新幹線の新黒部駅というのは、富山県の東部地区の新交通拠点として位置づけられました。前々からこれは申し上げていたとおりであります。また駅周辺の整備方針についてでありますが、本拠点地域の基本計画では、新川地域の各市町村が特色を生かした一体的な整備に取り組むという観点から、土地利用を図っていくわけでありますが、新黒部駅は都市機能の集積ゾーンとしての機能分担をされておりまして、拠点都市地域全体の発展を牽引する都市基盤として重要な役割を担っていくものというふうに考えております。
さて、その整備をどのようにしていくのかということでありますが、いままでもそれぞれのソフト部分については、駅前等、それから駅周辺等のことは、黒部市独自として進めてきたわけでありますが、一部、例えば工業団地等々については完成をいたしておるものもありますし、今回の議会で提案いたしております企業団地造成等々につきましても、その全体の基本計画の中では進められてきているというふうに思います。
それから本年に入りまして、若栗地域の皆さん方の温かい協力を得まして、北陸新幹線につきましては、中心測量を行わさせていただいたところでありまして、これからその結果を持って、次へステップアップしていくということになろうと思います。いずれにいたしましても、県東部の玄関口としての機能を十分に果たすように、新幹線の整備計画にあわせまして、交通の結接点にふさわして駅舎等の整備や周辺地位の適切な整備を進める必要があろうというふうに思っております。
今、北陸新幹線の見直しのことについても質問を賜ったわけでありますが、政府与党におきまして、その財源の問題や、整備5線の問題や、それから未着工地域の白地の部分の問題や、いろんなことが提言をされております。黒部市といたしまして、また議会の皆さん方も、私もこの北陸新幹線にかかわった者といたしまして、
整備計画どおりの新幹線をつくることこそ、その夢を捨てないことこそ、そのことについて行動、歴史を重ねていくことこそ、我々が今、北陸新幹線にかかわっている者の務めではないかというふうに思います。ぜひ、今回の見直しにおいて、
整備計画どおりのフル規格の新幹線が建設されることの決定を国にしていただくように、これからも陳情運動を展開してまいりたい、いうふうに思いますので、議会の皆さん方の格別なご指導とご協力をお願いするものであります。
地域づくりにおきましての、三日市周辺の整備方針についても触れられました。
三日市の拠点地域につきましては、いままで培われてきました黒部市の国際素地を生かしまして、県東部の国際交流の拠点といたしまして、ふだん着の国際交流にふさわしい、バリアフリーの
まちづくりを目指していきたいというふうに考えております。
ちなみにバリアフリーの
まちづくりというのは、バリアフリーのそのもとの意味からいたしますと、物理的、精神的、制度的障害を取り除くという広い意味からとらえました。例えば建築物などの物理的なバリアの除去だけではありませんで、外国人をはじめ高齢者の皆さん方や障害者の皆さん方、さらに児童や妊婦の皆さん方などにも、活動に際して精神的などの障害を取り除き、気楽に交流できる、総合的な環境づくりとして、実は、私たちは考えております。そのことが市民の皆さん方のアイデアや、そのことに対して参加をしてくださる皆さん方の意見を、
まちづくりの中に生かしていきたいと、あらゆる角度からこのことについて議論を深めていきたいと思っておりますし、深めていただきたいというふうに思っているわけであります。そういうバリアフリーの精神を持ちながら
まちづくり行っていきたいというのは、まさに地方分権でもありますし、住民の皆さん方がみずから
まちづくりに参加をして、まちをつくっていくと、その1つの基本になるのが、今申し上げましたバリアフリーの考え方であります。
その中で、現在計画をされておりますハードなものといたしましては、地域の国際交流会館、
フレンズハウス黒部の整備等を考えられておりますし、またポケットパークですとか、公共サインですとか電子掲示板、ふれあいの小道、これもメニューとして出したわけでありますが、先ほど言いましたように、私たちは住民の皆さん方と話をしていくたたき台を、実は出したわけでありますので、そのことによって逆にこういうものを提示することによって、本当にバリアフリーの町になるのかどうか、いうこともよく議論をしていかなくてはならないというふうに思います。
ただ、コミュニティの
FM局の設置等、これは第三セクターを考えておるわけでありますが、このことについは、情報の公開ということ等も含めまして、ぜひ必要なものではないかというふうに思っております。計画では外国語放送も行うということが計画化されておるわけであたますが、それを受ける素地をきちっとしてきかなくてはならないというふうに思っております。
そんな中には、三日市保育所周辺の土地区画整理等々も入っておりますし、一般県道の沓掛魚津線の道路改良等もその中に組み込んでおります。
いずれにいたしましても、この周辺整備の基本的な考え方については、今ほど申し上げたことを念頭に置きながら大いに議論をして、いい
まちづくりをしていきたい、いい
地域づくりをしていきたいというふうに考えております。若者にも、お年寄りの皆さん方にも、障害を持った皆さん方にもやさしい、また快適な
まちづくりという理想を追って、
まちづくりをしていきたいというふうに考えております。
さて、
地域づくりの3番目の三陟市の件についても触れられました。
去る5月27日から29日にかけまして、韓国江原道の三陟市より催(チェ)副市長さんをはじめ、3名の使節団が本市を訪問されました。公共施設や企業視察等を通じまして、本市に対する理解を深めていただいたものというふうに思っております。三陟市のことを少しご紹介いたしますと、韓国の江原道の中にある中核的な市であります。江原道はカナダのアルバータ州ですかとアメリカのコロラド州ですとか鳥取県、それからロシア沿海州、中国の吉林省と友好提携を結んでいるという地域であります。環東海圏の中心地であるというふうに認識していると、そういう誇りを持っているというふうに言っておいでになりました。東海とういのは日本海、韓国では東海と言いますが、日本では日本海という意味であります。そういう国際交流の活動も行っておいでなります市でもありますし、富山県とも平成5年の2月に、総務部長、富山県の総務部長のレベルで、国際文化芸術スポーツ分野の交流に関する議定書が問取り交わされまして、いわゆる環日本海地域の各都市を主軸する友好に努めていると、富山県は努めているということであります。
江原道より、本年の1月に富山県を通じまして、本市と三陟市、利賀村と平昌(ピョンチャン)の郡との交流を行いたいので、その検討に資するための現地視察をしてほしいという申し出でがありました。国際交流活動の積極的な推進を基本としている本市といたしましては、これを受けまして、2名の職員が富山県の国際化の職員、利賀村の職員とともに江原道を訪問いたしました。このようなきっかけから、環日本海地域における三陟市との交流の芽が出始めたわけであります。
環日本海地域は、古くからの交易、交流の歴史を持ち、我が国の文化や経済に重要な役割を果してきました。冷戦時代は、日本海をめぐる厳しい情勢から交流には限りがありましたが、最近の日本海は友好と発展の海へと大きくかわりつつあります。また豊かな自然や固有の文化財産、すぐれた人的資源などにも恵まれ、21世紀に限りない発展の可能性を有していると思っております。この日本海側の中央に位置する富山県は、今後の環日本海交流関連施策を、計画的、総合的に進めるために、平成2年度に富山県環日本海交流拠点構想を発表されました。対象地域は日本海沿岸諸県及びロシア極東、中国東北地方、韓国、北朝鮮の4カ国、また地域を中心とした範囲となっておりますが、人的な交流や児童画の交流をはじめ、ソウル便の開設などの交流のための基盤づくりを進めております。なお、本年度になろうと思いますが、この4カ国の児童画展を黒部市で開催する予定にいたしております。
さて、そういう経過、社会的な背景等も踏まえまして、三陟市では、本市との友好提携を望んでおいでになります。ただ、私は、それは直ちにできる性質ものであるかどうかということがありまして、市民間交流の長い歴史の過程を必要とすると思っておりますし、また、5月20日に開催されました姉妹都市連絡推進協議会におきましても、姉妹提携を1つの選択肢に入れながら、富山県の動向を踏まえつつ、当面は市民間交流や文化交流を続けるという今後の方向づけが話し合われたところであります。いずれにいたしましても、もっとも近い隣人としてのつき合いを深め、文化や意識等をあい相互に理解しあうことは、自然な方向で重要なことだと思っております。当面は地道で着実な交流を重ね、地域を理解し、PRし、そうした中で姉妹提携の機運が高まれば、そのことについては前向きに検討をしていきたいというふうに考えております。
質問の
河川博物館について触れられました。
黒部市におきましては、以前から
河川博物館の建設について検討を進めるとともに、関係機関に働きかけてきたところであります。もうこの話を出してから、おおむね10年間ぐらいの歴史になろうかと思います。議会の皆さん方とともに歩いてきたこの道のり、長い長い道のりでありましたが、少し前に光明が見えてきたという認識であります。
新川
地方拠点都市の基本計画をつくるにあたりまして、県の方から水を中心にした特色づけ、水と緑の中での水を中心にした水文化を考えたらどうかということ等もありまして、仮称でありますが水博物館という考え方が急浮上してまいりました。しかもこれは単に水博物館というのは箱物だけでありまして、箱物でなしに新川地域全体の水文化というものを、ひとつのベースにしながら、その基本理念、基本構想がしっかりとしてきた段階で、博物館構想というものが浮上してくるという考えで方であります。それですから、私たちの今まで言ってまいりました
河川博物館ということで検討いたしてまいりましたが、水博物館というところで反映をさせていくことができるのか、そうでなしに、もっといろんな博物館等々の中でのすみ分けをしていくことができるのかどうかということと等も、これは水構想の中での一環として議論していかなければならないというふうに思うわけであります。いずれにいたしましても、現在は県の補助金も得まして、平成8年度、9年度において委託調査をすることになっております。引き続き基本構想の策定に入り、以下順次基本計画、建設基本計画、実施計画というふうに立てていくということになろうと思います。さしあたりまして、本年の7月以降に、建設にあたっての関係者が集まった実務的な検討組織をつくっていきたい、かように考えております。
黒部川流域の利用促進については、助役から答弁をさせます。それから非加熱製剤につきましては病院の事務局長から、
介護保険制度につきましてのご質問があったわけでございますが、市長の見解を延べよということでありましたが、確実に訪れる長寿社会、また高齢化社会に向けまして、我々が真剣に考えなくてはならない時期に差しかかっているということだけは間違いのない事実であろうというふうに思います。本格的な長寿社会を迎えまして、高齢者が心身の健康を維持しつつ介護を要する状態となっても、尊厳と生きがいを持って人生が送れるような長寿社会の実現が必要であります。高齢者自身の希望を尊重し、自立した質の高い生活が送れるよう、社会的支援体制を整備することが急務になっているという認識をいたしております。このため、老人保健福祉審議会におきましては、平成7年2月から6月の最終答申まで、40数回の審議を経たというふうには聞いていますが、先日厚生省に最終答申がなされたところであります。ただ、今国会に、この介護保険法案を提出すると、したいというような動きがありましたが、市長会といたしましては財源の問題等々が、まだはっきりしていない部分がある中で、国会で法案を成立させるということについては反対だという市長会での、現在の時点での反対の意思を、実は表明したところであります。これは法案自身を反対と言っているんでなしにもう少し詰めるところがある、市長会といたましては、第2の国保にさせたくない、それですから財源の問題やサービス内容、サービス内容等についてはいろいろあるわけでありますが、その財源の問題等をしっかりとしていかなければ、最終的にはその制度をつくって市町村にその負担を、また市町村ということは、市町村の住民に負担を、一方的に負担をさせていってしまうことになりはしないかという恐れからであります。例えば国保会計のときに、第2国保にするなという話を、実は申し出したのは、国保会計のときには2分の1、2分の1という、国、市町村の負担割合がありました。それが国の財源の問題等も含めまして、例えば4割、6割にしたい、それは法律を通して財源がないという理由で4割、6割等々に落とされたというようなことがあるわけであります。本来は、国保会計ともう少し潤沢であったかどうかということは別にいたしまして、もう少しいい状態で推移していたんではないだろうかと、最初の法律のとおりの負担割合でいくとすれば。今回も2分の1、2分の1負担ということですので、受益者負担を除いて2分の1、2分の1負担ということですので、最初のスタートはそうでありますが、後からいってお金が足りなくなったから、またそれを3分の2、3分の1にしようと言われる恐れがないように、我々はそれを担保をしたいという考え方が市長会の中にあるわけです。それが財源問題をしっかりとしたものにしてもらいたいということの本筋でございます。それですから、そういう状態の中での今国会の提出は、市長会としては反対だということであります。いずれにいたしましても、この介護保険というのは、これからの長寿社会に向けて大変必要なことではありますし、しかも皆さん方の理解を、国民の皆さん方の理解を得るための十分な審議をなされることが必要だというふうに思います。
私の答弁は以上であります。
○議長(米田康隆君) 助役 安原宗信君。
〔助役 安原宗信君登壇〕
○助役(安原宗信君) 私の方から
黒部川流域の利用促進に関する件についてお答えいたします。
皆さんご存じのとおり、昨年の7月の集中豪雨は、俗にいう44災以来の大出水でありました。その出水に伴う土砂崩壊や、峡谷鉄道の寸断など、数々の痛々しい爪痕を残したのであります。そのようなことから、この豪雨災害を契機に、災害の復旧はもとより黒部峡谷のさらなる利用の充実と、利益の発展を図るということから、国、県、
黒部川流域の自治体及び民間事業者など22名の参画を得まして、今年の5月27日、黒部峡谷の利用に関する懇談会が設立されたのであります。なお、この委員長には、私どもの地元の方と、元富山大学教授永井真隆さんが選出されております。このメンバーの中には、この
黒部川流域自治体となっておりまして、新川圏では魚津市長さんが抜けておられるということでございます。あとは黒部市長、入善町長、朝日町長、宇奈月町長と、そういう方が入っておられます。
この懇談会の検討内容というのが、また示されておりまして、1つ目には、黒部峡谷だけに依存しない、新たな魅力づくりとなっております。2番目には、黒部峡谷における新たな楽しみの創出。3番目には
新川広域圏内の広域的観光ルートの形成、4番目には、昨年の豪雨による災害の早期復旧と今後の災害防止対策。5番目には、その他
黒部川流域の魅力づくりと情報の発進。これらのことについて、その具体的な方策を検討していこうというものでございます。このまとめは、平成8年度中に行うということになっておりまして、前回、1回行いましたけども、後2回、合計3回を予定しておるというものでございます。
会議の内容をちょっと示せということでございましたので、簡単に言いますと。まず、流域内の課題というんでしょうか、そういうものが述べられておりまして、黒部峡谷以外でも観光を呼べるよう、宇奈月温泉に新たな魅力を付加していく必要があるということでございまして、今1つは、多様なニーズに対応した観光などのメニューを提示する必要があると。また、平野部での観光などの拠点となるハード、ソフトの整備が必要であろうと、早期の災害復旧と、適切な災害防止対策の推進の必要があると。流域全体の魅力あるコンセプトをつくり、交通アクセスの改善をする必要があるというものでございました。
その中で、どういうことが話し合われたかと、意見が出たかということもありましたのでちょっと触れますと。黒部ルート関係につきましては、応募見学会は開放に向けて第1歩として評価すると。ルートの利用は行きどまり観光の解消とともに、広域観光の目玉となろうというものでございましたし、今1つは、黒部の大自然は足で歩くものであって、開放の期待だけが先走らないように留意すべきである。そういうようなことをやっておられます。また、この中には官公庁の方も来ておられますので、いろいろと支援しますよという意見も出ておりました。それと、その他の発言の中では、例えば日電歩道に関して再整備が必要でないかとか、危険防止は、いろいろ事故があったら情報伝達手段を検討しておいたらどうだとか、国立公園としての整備に関して、例えば黒薙などを生かして、通り抜け型だけではなく、自然との触れ合い型の整備を行ったらどうかとか、いろいろ出ておりまして、災害復旧につきましては、災害防止政策のため、治山、砂防事業の拡大が必要であろうと、いろいろと出ておるわけですが、2、3紹介しますと、そのようなことでございました。
それとは別に関西電力の黒部ルートの一般利用受入れとか、現行施設の改良の可能性などを検討する、
黒部川流域調査検討協議会というものができております。このメンバーは富山県と関西電力で構成されたものでございまして、今月の6日に、その見学会が皮切りしたというものでございます。スタートを第1歩を踏み出したということでございます。このようなことから、今後私どもとしては、広域観光を含めたもので言うべきことはきっちりと言って、主体性を持って明日の
黒部川流域を築いてまいりたいと、かように考えております。
○議長(米田康隆君) 市民病院事務局長 越湖広君。
〔市民病院事務局長 越湖広君登壇〕
○市民病院事務局長(越湖広君) 非加熱製剤の納入の件についてでございますが、非加熱製剤の納入につきましては、当院におきましては血友病患者がおられましたので使用はしておりました。それから、今騒がれております非加熱製剤の第4ルートの使用につきましては調査の結果、血友病患者以外には使用はされておりません。このことについても厚生省の方から照会がありまして、同様報告をしておるところでございます。以上でございます。
○議長(米田康隆君) 市長 荻野幸和君。
〔市長 荻野幸和君登壇〕
○市長(荻野幸和君) 中村議員さんから、再質がないということでありますので、先ほど私が質問の中で、答弁を求められて抜けていた分がありましたので、答弁をさせていただきたいと思います。
まず、流域観光について水博物館を含めた考え方を示せということでありました。
先ほども申し上げましたとおり、水文化全体構想の中での、それぞれの位置づけをしていくということでありますので、当然、この博物館構想、博物館というそのハードな部分もその中に組み込まれていくというふうに考えております。必ずしも入善町さんと黒部だけの問題だけの問題でもありませんで、宇奈月さんもその中に当然入ってくることでもありますし、それから魚津さんや朝日さんもいろいろ考えておいでになることもあるようであります。そういうものを全体といたしまして、この水文化というものを取りまとめていくべきだというふうに考えております。以上であります。
○議長(米田康隆君) 昼食のため午後1時まで休憩いたします。
休 憩 午前11時42分
再 開 午後 1時04分
出席議員 19人
○議長(米田康隆君) 休憩前に引き続き会議を開きます。
一般質問を続行いたします。2番 中谷松太郎君。
〔2番 中谷松太郎君登壇〕
○2番(中谷松太郎君) どなた様もご苦労様でございます。傍聴者の皆様も大変ご苦労様でございます。
それでは、6月定例議会にあたりまして、議長をはじめ先輩議員のご配慮によりまして、3月議会に引き続き、発言の機会を与えていただきましたこと、深く感謝申し上げる次第であります。
さて、季節は6月中旬を迎え、立山の連峰の峰々も緑が深まり、梅雨入りの宣言も、つい先日発表されました。うっとうしい日々が本格的に訪れるのは少し後になるようでございます。今年は、気温の激しい年でありまして、農作物の成育が非常に心配されておりました。しかし、ここ半月前からの好天で、ほぼ平年並みの回復状況にあるとの、営農センターからの情報であります。
それでは、質問に入らさせていただきます。
1番目の質問は、名水の里づくりについてでありますが、2点について市長にお伺いいたします。
初めに黒部市は、昭和62年12月に全国名水百選に選ばれて以来、足かけ10年を迎えようとしております。これまで名水にかかわる事業の起案から実行に至るまで、数多くの方々がいろんな角度からいろんなことを想像し、研究を重ね、長年多岐にわたる議論を重ねられて、水に深くこだわり続け、その成果が現在の水環境施設として整備が進められているところであります。そこにできる形が「名水の里」黒部に新しい豊かな魅力が生まれ、歴史が築かれていくのであります。中でも、昨年完成を見た、名水の利用で群を抜いているといわれる、日本一の人工滝、きららの滝をはじめ、いくつかの名所が建設されております。
そこで私は1年生議員として、名水にかかわる視察を、これまでに数回参加させていただきました。行き先のほとんどの到着駅、あるいは広場には市内を一目でわからしめる観光名所案内プレートがあります。市内の特徴及び概要が一目で理解でき、人々の心を名所へと誘い込む何かを感じさせるのであります。また、その周辺には名水にふさわしい施設、噴水や、水公園や、水飲み場など整備がされて、うるおいとと名水の感動を与えております。
以上のような観点から我が黒部市においては、JR黒部駅、電鉄黒部駅周辺の現状は、水にこだわっているわりには取り組みの姿勢が見えないのが実感であります。もちろん整備の実行については、JRさんや地鉄さんの大きなご協力、ご支援が論を待たないわけでありますが、これら整備事業促進への取り組み及び本市の外来者対応について、市長はどのようにお考えなのか、お伺いいたします。
次に、水文化の拠点構想についてお伺いいたします。
黒部市の持てる特性を最大限に生かし、特徴にもいろいろありますが、やはり黒部の大自然が育む地下水及び河川水であろうと思います。黒部市民が長年親しんできたこの大切な名水、水と遊び、水に学び、水の歴史と水への恩恵は過去も、現在も、未来も絶対に忘れてはならないと思います。この尊い名水の歴史を築き上げることを後世へ、永遠に継承しなければなりません。名水の一滴から広げようはつらつ黒部、この創造の中にあって、水文化の構築について、新川
地方拠点都市を目指す黒部市の水文化の拠点理念政策をどのように推進されるのか、市長の見解をお伺いするものであります。
続いて、第2番目の質問は、黒部川水系農業用水についてであります。
2点について市長にお伺いいたします。
農家は田植えが終わると、毎日、毎日育成状況と水の管理に気を使い徹底いたします。
昭和45年カドミ事故以来、国や県や市当局の多くの方々に多大なご尽力をいただき、1号地、2号地の水田は生まれ変わりました。初めて今年田植えをさせていただきまして、新しい土壌と新しい水で稲の成育は青々と、生き生きと成長しております。大変喜んでおる次第であります。
そこで、「5月20日ごろから、用水が大雨も降らないのに濁っているね」と話しかけられました。「あんた今度、黒部川の左岸の理事になられたそうだが、このことについてちょっと調べてもらえんけ」こういう話がありました。早速、取入口の愛本の黒西合口用水取入口まで行き、水の流れを見ました。愛本発電所の排水と本流の流れて来る水の色が大きく違っておりました。不思議に思い、宇奈月ダムの建設工事まで行きました。工事の影響ではないように私は思いましたが、その後、遠くは行けなかったので原因はよくわからないのであります。
用水は何本もありますが、山手側の前沢地区を流れる山田新の用水が特にひどいようであります。田んぼをつくって初めて見る現象であると言われて、現場を見にいきました。足が落ちなかったです。
そこでお聞きしたいのは、第1点目は、大雨が降らないのに、昨年の豪雨のときよりも用水に流砂があるという理由はなんでしょうか。沈砂池の機能が生かされていないのではないかと、原因がわからないのでお願いいたします。
第2点目は、今後のこのようなことが続くのかどうか。見通しについて市長にお伺いいたします。以上であります。ありがとうございました。
〔2番 中谷松太郎君質疑席に着席〕
○議長(米田康隆君) 市長 荻野幸和君。
〔市長 荻野幸和君登壇〕
○市長(荻野幸和君) 中谷議員さんには2点について、ご質問を賜りました。
梅雨入りをいたしまして、うっとうしい日が続いておりますが、ただし片方ではあじさいの花が、大変私たちをなごませてくれる季節でもあります。本格的な夏へ向けての準備段階ということではないかと、いうふうに思います。
さて、第1点目のご質問の、名水にこだわる黒部市といたしまして、これからどのような対応をしていくのかということと、それからもう1つは、外来者の皆さん方に対してどのような対応をしていくつもりなのかということのご質問だったと思います。
まず、初めに申されましたように、黒部市が環境庁から名水百選の認定を受けてから、もう10年という歳月が過ぎました。その間、議会の皆さん方や市民の皆さん方の格別なご協力と、そして理解と、今ほど言いましたように、名水を機軸としての
地域づくりをやっていこうということで、この10年間以上にわたりまして、進んで、それぞれの成果を上げてきたことは、大変喜ばしいことであります。そのときも、いつも申し上げておりますが、名水の里づくりをしようということで決心をしたからには、その理念ももちろんでありますが、1年や2年や10年や20年でつくっていくということでなしに、私たちの大変すばらしい財産としながら、その名水を切り口にして、すばらしい名水の里、黒部市をつくりあげていきたいもんだというふうに思います。この歴史をずっと続けていっていただくことを祈念するものであります。その先頭に立ちまして、議会の皆さん方、我々が政策をそれぞれ進めていかなければならないというふうに思うわけであります。
さて、名水のことについて、水にかかわる自然だとか文化だとか産業、施設、それから特産品、イベント等々を、実は産業部の方で数え上げさせました。そういたしましたら、約7、80件のものがあります。このことは、いろんな黒部市の文化を網羅するものでありまして、このことを地図上にあらわすということ、これを電波発進、情報発進をするということ。我々のところでもそうでありますが、民間であります観光協会の皆さん方ともよく議論を詰めていきたいと思いますし、議会の皆さん方とも議論を詰めていきたいというふうに思います。
黒部の駅前のことについてもふれられたわけでありますが、以前にはあそこに看板が上がっていたわけです。今はもうなくなったのかもしれませんが、黒部駅前に関しましては、JRの皆さん方と、今一緒になって考えていることもありますし、それから黒部駅前の南側っていうんでしょうか。南側の空いている土地もあるわけですが、これは清算事業団が持っている土地でありますが、市の方で、いままでどちらかと言いますと、清算事業団が土地を評価して我々に提示をしていたのでありますが、今回は我々のところで土地評価をいたしまして、それをもって清算事業団と交渉するという方法を取りまして、いまその交渉を詰めている最中であります。
そのことともう1つは、県道の改修等も含めまして街路事業として駅前整備を、実はしようということを計画いたしておりました。そうした一連の中で、黒部駅前の整備をはじめといたしまして、外来の皆さん方を迎え入れる素地をつくっていきたいと、実はそのように考えているところでございます。
黒部名水会、議会の皆さん方、市民の皆さん方はもちろんですが、特にその中では黒部名水会の皆さん方、それから水の少年団の皆さん方、それから地域の中で、きっちりとその名水を守っていこう、水を守っていこうとされる方々の熱意によって、これからもすばらしい名水の里としての黒部市が構築されていくものと、またしていかなければならないという使命感に燃えているところでございます。
先ほども申し上げましたが、観光協会の皆さん方とも一緒になって、この問題について、外来者の皆さん方の迎え入れも含めまして、位置の問題ですとか、それからサインの問題ですとか、サインシステムの問題ですとかというのがあるわけであります。いずれにいたしましても、前向きに整備をしてきいたいというふうに思います。
2番目のご質問の、水文化の拠点構想についても、少し話をしろということでありました。これは先の議員さんのところでも、基本的な考え方は述べさせていただいたわけでありますが、ソフトなものといたしましては、少なくとも清流サミットですとか、それから名水のサミットですとかっていうのを、過去に行ってまいりました。本年は第2回目の水の郷サミット、全国107の水の郷に認定された地域の皆さん方にお集まりをいただきまして、今年の秋に、実は黒部市で行いたいというふうに思っているわけであります。このことも国土庁等々も、ほとんど話ができ上がりまして、今議会に、その実行するべき、受託を含めました予算をお願いいたしておりますので、議決を賜りたいというふうに思うわけであります。いずれにいたしましても、1つの水という、名水という切り口、手法、独特のある切り口をもって環境の問題ですとか、美しい
まちづくりですとか、それから地球的な、また地域的な環境の問題ですとか、そして、潤いとやすらぎのある
まちづくりですとか、そういったものを構築していきたいというふうに思うわけであります。これからも格別なご指導とご協力をお願い申し上げるものであります。
なお、博物館構想につきましては、先ほど申し上げましたように、新川拠点整備の中での水文化、新川地域全体の水のことに関する調査等を現在、本年、来年というふうに行いますので、その中での位置づけということになっていこうかというふうに思います。年次計画的に最初っから、その基本計画や基本構想や実施計画等々の段階を踏まえて、現実的なものにしていきたいと、かように考えております。
それから次のご質問の、黒部川水系の農業用水について、雨も降らないのに濁っているじゃないかというお話がありました。雨が降ってないわけじゃなしに、前段で雨が降りました。6月4日に38ミリの降雨がありました。愛本堰堤で毎秒300トンを超えた水が出たということがあるわけであります。先ほどご指摘のとおり、雨も降らないのにというのは、少し表現としては違っているのかなというふうに思いますが、川が流れてまいりまして、昨年の10月に第1回の緊急の排砂が実施されたときに、黒部川の全域にわたりまして黒部川に砂が溜まりました。それは想定はされたところでありますが、全体の量といたしましては、できるだけ多く海の方に流さないようにしながら、川にもある程度土砂を溜めて、そして雨が降ったときやなんか、自然的に流れていく、自然流下方式というのが考えられて排砂されたというふうに、実は聞いております。そういった中で、今回の私たちが調べさせました原因といたしましては、愛本の上流、宇奈月町役場の裏側の方、特に左岸側の方にかなりの土砂が溜まっております。砂が、大白土と言った方がいいんでしょうか。砂が溜まっております。そのことが実は右岸側にはほとんど行かないんですが、右岸側は愛本ダムから放流されたものが、そのまますぐいきますんで、右岸側にはあんまりいかない。ただし左岸側のところは上流から流れてくる水をもって、左岸側の水を取っている関係もありまして、溜まっている砂が合口用水に流れ込んでいるということであります。そのことだけでありますと、現実、山田新用水を通じて砂が来るということはないわけですが、実は合口用水から山田新用水に分水する分水口のところの、取水の方法が、うわ水を取るという形をとっておりませんで、底の方から山田新用水に分水をするという、取水の形式をとっているわけです、施設として。それですから、流れて来た土砂がそのまんま合口用水からの分水を受けて山田新用水に入っていくと。それでほかの、例えば合口用水を含めた分水をしているところについては、ほとんどうわ水方式という方式がとられておりまして、うわ水方式の場合には、濁った砂ですとかそういうものは川底に溜まって、上のきれいな水だけが流れていく、それですから荻若ですとか、それから大布施、村椿等の方には、そういう現象が起こっておりません。ただ山田新用水だけがそういう取水の方法をとっている関係上、どうしても砂が流れたということになります。
ただし、それはある限界量を超える砂が流れるからということになろうと思います。今後、合口用水での黒部川への排砂、それから沈砂池での適正な管理等々を行いまして、できるだけそのようなことがないように、これからも用水管理、沈砂池管理を行っていきたいというふうに思います。私も、そのことの報告を受けまして、土地改良に対し、また私たちの産業部に対しまして指示を出していたところであります。
いずれにいたしましても、黒部川の上流には昨年の大崩壊の爪痕がいまだに残っております。まだまだ上流からの排砂というか土砂の流出というものは、これでとまったわけではないというふうに思います。ただ、その中で、どういう知恵を出していくかということが与えられた課題ではありますが、検討委員会等々でも、よく検討を加えながらいきたいというふうに思います。自然界のなせるわざに対しましては、私たちはいかに非力であるかということもあるわけでありますが、ただしそんな中には人としての創意工夫、自然に対する対処の仕方というものを、歴史として刻んでいかなくてはならないし、私たちの先輩が培ってきたいろんなノウハウを吸収しながら、現代農業や、きれいな美しい地域環境等々、自然と共生できるそういう地域を考えていかなければならないというふうに考えておるところであります。
以上であります。
〔2番 中谷松太郎君挙手〕
○議長(米田康隆君) 中谷松太郎地君。
○2番(中谷松太郎君) ただいま市長からご丁寧な説明をいただきました。
2、3要望を申し上げて、私の発言を終わりたいと思います。
まず名水のPR活動に関しては、JRとか地鉄さん、あるいはその他の名水会の皆さん、あるいは水の少年団の皆さんとよく話をされて、今後推進をするということでありましたので、極力、早めに進めていただきたいというふうに思います。
それから用水のことでありますが、私は先ほど雨が降らないとは言いませんでした。大雨が降らないのと言いましたので、ひとつお間違えのないようにお願いします。
それで自然的現象が、今後も続くであろうということが予測されるということでありますが、この砂を盛ったときに、当然雨が降るということは想定して工事は進められていると私らは信じております。ただ、新しく崩れる、そのものについては、自然にはかないませんからあれですが、人工的によこしたり積んだりしたものについては何かの措置がなされていると思われますので、そのことについてはいいんでしょうと思いますが、できるだけ砂を流さないようにお願いしたいと思います。
それから分水のことでありますが、初めて知りました、底水とうわ水と分けて用水に流れている。底水の方がたまたま山手の方に行っておるということがよくわかりました。常識で判断したら、山の方にはそういう重たいものは流れんと思っとったけど、そういう分け方をしてあるということがわかりましたので、できるだけ砂が田んぼに入らないような沈砂機能なりをチェックしていただいて、今後ともよろしくお願いしたいと、以上で発言終わります。
○議長(米田康隆君) 7番 大野久芳君。
〔7番 大野久芳君登壇〕
○7番(大野久芳君) どなた様もご苦労さまでございます。また、傍聴にお越しの皆さん、大変ご苦労さまでございます。しばらくおつき合いをお願いいたします。
今年は4月に入りましてから、桜の開花を直前にしてまとまった雪が降り、我々を大変慌てさせましたが、5月の中旬過ぎから普通の季節感を味わえるようになってきたところであります。そして、先日、北陸地方が梅雨に入ったという気象庁の発表があったのであります。やがては本格的な暑い夏に衣服の「土用干」や、今は亡き故人を偲ぶ「旧盆」の時期を迎えるわけでありますが、江戸時代前期の有名な俳人、松尾芭蕉の俳句の中に、親しかった故人に思いをはせながら夏の風物詩を表現した、次のような一句がありますので披露させていただきます。「無き人の小袖も今や土用干」というものであります。今は亡き人の衣服の小袖などを土用干ししながら、ありし日のことを回想することの意味にあわせて、衣類のかびや虫などの害を防ぐために、衣類を日陰にさらす風情をうたったようであります。
さて、今定例会にあたり、議長をはじめ議員各位のご高配によりまして、一般質問の機会を得ました私は、自分自身の体にへんなかびが繁殖したり、わけのわからない虫がまとわりつくことのないように注意しながら、「土用干」の精神を大事にして、次の4点について質問いたします。
1点目は、環日本海交流の推進について市長にお伺いします。2点目は「海の日」の記念事業について、同じく市長にお伺いします。3点目は
黒部市民病院の今後の運営について、病院事務局長にお伺いします。そして、最後に教育問題について、教育長にお伺いします。
来年、春の答申を目処に、現在、国土審議会で策定中の西暦2010年を目標年次とした、新しい全国総合開発計画は、「21世紀の国土のグランドデザイン」と名づけられ、その基本的な考え方は、生活の豊かさと自然環境の豊かさが両立する世界に開かれた国土づくりに置き、自立分散型の国土を目指していることは周知のとおりであります。その中で、今までの太平洋ベルト地帯の形成によって東京一極集中につながってきた国土構造を転換する必然性から、新たに「日本海沿岸」そして「北東」及び「西南」という3つの国土軸構想を踏まえて検討を進めるべきだとしているのであります。このことは、日本海沿岸の12府県と経済団体などで組織し、本県の中沖県知事が世話人代表を努める、日本海沿岸地帯振興連盟の取り組みの成果でもあり、今後も力強く運動を続けられていくことを期待するものであります。このように日本海沿岸が発展しいくことは、環日本海交流を推進する上において極めて意義深く、国際交流盛んな
まちづくりを目指す黒部市にとっても、大切な時期を迎えたと言えると思うのであります。
富山県におきましては、中国遼寧省やロシア沿海地方との交流を盛んに展開されている中、黒部市内においては既に日本海近隣の国に資本投資をされている企業もあり、芸術・文化・スポーツ交流のみならず、21世紀に向けてますます経済交流も盛んになっていくものと思われるのであります。最近も、お隣韓国江原道の三陟市から黒部市へ視察団が来られたようでありますが、両市の人口の差はあるものの、地理的条件などが似ているところから、親近感が自然な形で出てくるのであります。
このようにして、日本海を間にして、将来は対岸の環日本海都市と姉妹都市を結ぶことも視野に入れた都市間交流を促進すべきだと考えますが、市長の見解をお伺いします。
また環日本海交流を推進するためには、北陸新幹線の整備促進は必要不可欠なものであると私は考えます。
北陸新幹線は、国土の均衡ある発展や、東海道新幹線の代替補完機能の発揮などのほか、人的交流の活発化や余暇活動の充実、そして安全性や大量輸送性などに優れた効果があるという認識にたち、関係者が一致団結して、その一日も早い完成を目指し、必死になって運動を展開しているところであります。
整備計画どおりに北陸新幹線が完成したときには、環日本海各国からの訪問客が本県に入り、新幹線を利用して黒部市を訪問し、そしてまた新幹線を利用して足を延ばすという利便性が確実に出てくるのであります。また、新幹線の整備によって、我々が東京に近づくのではなく、東京が我々に近づくという発想が現実のものとなり、北陸新幹線と富山空港を拠点とした、全国的な環日本海交流の推進が展開される中、黒部市もその国際的な市場交流の重要な役割を果たすべき立場になるものと考えるものであります。
しかしながら、現実論として、新幹線の建設については、財源問題や在来線経営のあり方のほか、いわゆる白地区間などの問題が山積しており、本年夏に予定されている
基本スキームの見直しに向けて、文字どおり正念場を迎えているのでありますが、改めて市長の考え方と取り組み姿勢をお伺いするものであります。
さらに、環日本海交流の推進は、我が国固有の領土であります北方領土返還要求の運動促進と、その実現のためにも重要なことであります。このたび、去る5月31日から6月4日にかけまして、富山県市議会議長会が主催するロシア沿海都市行政視察団一行30有余名の副団長という大役を努められました本市、米田康隆議長をはじめ同僚議員各位と一緒に、親愛なる議員各位のご高配によりまして、私もその一員としてウラジオストク市及びハバロフスク市を訪問してまいりました。今から20年前にナホトカ、ハバロフスク、イルクーツク、ブラーツク、そして旧ソ連邦中央アジアのタシケントを訪問し、次いで旧ソ連邦崩壊直前の冬にモスクワ、、そして当時はレニングラード、今のサンクトペテルトブルグを訪問した私にとって、ソ連邦崩壊以前と以後において、北方領土問題に対するロシア国民の認識がどのように変化したのか、大変興味を持って参加したのであります。過去2回旧ソ連を訪問したとき、現地の幹部とテーブルを挟んでの話し合いの中で必ず出てくる相手の言葉は、あなたは日米安保をどう思うか、日米安保がある限り、ソ連は北方領土は返さないでありました。そのうち1回は会談を終えてシベリア鉄道に乗ろうとした私の背後から、私の左肩をつかみ「ミスター大野、あなたは北方領土のことを言いすぎました」と片言の日本語で攻撃的に言われたのであります。私は直ぐに「当たり前のことは当たり前にしましょう」と言って列車に乗ったことを、今でも鮮明に覚えています。
このような背景がある中で、今回ウラジオストク市助役をはじめ市幹部との会談に望んだ私は、北方領土に対する認識を助役に求めたところ、残念ながら予想どおり、それは国家間の問題であり、政府が決定すべきものであるというような内容の答えしか返ってこなかったことにあわせ、答弁されている助役の目線が絶えず伏目がちであったのが印象に残ったのであります。しかしながら以前とは確実に違うところは、東西冷戦構造の崩壊や、ソ連邦解体により、ロシアにとって北方領土の存在意味が変化してきたことへの対応の一貫性がないことであります。このように揺れ動くロシアに対し、これからも粘り強く返還運動を展開し、転換を現実のものとするためにも、環日本海交流の推進がより大切であると考えるものですが、市長の見解をお伺いします。
次に、「海の日」の記念事業について市長にお伺いします。
本年から、いよいよ来月7月20日を、我が国第14番目に国民の祝日に制定された「海の日」として実施されるのであります。海運や海事関係者に感謝するとともに、海洋日本の繁栄を願う日として、1941年には海の記念日と定めた経過もあったようでありますが、祝日として制定するまでには、若干のイデオロギー論争もへて、ここに決定に至ったのも事実であります。いずれにしましても、日本は四方が海で囲まれた島国であり、海を抜きにしては生活様式が語れない。また考えられないのは、地理的条件と歴史が物語っているのであります。こうした中で、近年の黒部市の漁業は、諸般の事情による遠洋漁業からの撤退や、漁業後継者不足、そして世界的に漁業資源問題が大きく論議される中で、捕る漁業から守り育てる漁業への大幅な転換を迫られると同時に、漁獲量も含めた漁業不信などから、文字どおり曲がり角に差しかかっていると言えると思うのであります。
翻って一方では、海洋レジャーやマリンスポーツが年を追うごとに盛んになってきており、海に親しむ親海レジャースポーツ産業が進展しているのも事実であります。そこで今後、我々が生きていく上で重要な良質たんぱく源である魚の問題を考えるとともに、海を愛し、よりゆとりと豊かさを実感できる生活を営むために、国民の祝日としてスタートする海の日の記念事業を黒部市においても、関係者と連携を取りながら実施することが、その意義を高揚させるために肝要であろうと考えるものでありますが、市長の見解をお伺いいたします。
次に、
黒部市民病院の今後の運営について、事務局長にお伺いします。
「病院の使命は、完全なる診療を行うにある」で始まり「ここに従事する者は、総て懇切丁寧を旨とすべきである」で締めくくられているのが、初代病院長であられました草野先生の開院の辞「日々念心」であり、これを病院憲章として仰ぎ、日々職務に精励されている院長以下病院職員の方々には、そのご労苦に対し心からご慰労と敬意を表するものであります。
近年、
黒部市民病院では、新しい時代に即応した病院体制を目指して、在宅療養者のケアを総合的に推進すにための活動研修会を開催したり、オープンベットの開設や入院患者、外来患者のほか、職員も対象にした病院に対するメディカルサービスアンケートを実施したり、看護の日、記念事業を実施するなど、その活発な活動には、枚挙に暇がないのであります。その中で土曜外来休診に対する取り組みは、特別なものがあると思うのであります。約1年半余りにわたって実施された、隔週土曜日休診を受けて、平成6年4月から土曜完全休診に入ったことにより、患者に不安感を与えないために、当直診療体制を廃止して、「休日・夜間診療体制」に改め、「平日診療体制」との2組の診療体制に整備する中、土曜日の午後から月曜日の朝までにかけての、各医師の連携プレーとも言える臨戦体制の再構築をされたことなどが、新しい時代に向けた、院長以下病院スタッフ全員の意欲のあらわれであろうと私は認識いたしております。
こうした中で、今
黒部市民病院は21世紀にふさわしい病院を目指して整備中でありますが、今6月定例会で審査される増改築工事請負契約の変更が原案どおり可決承認されれば、総公費64億5,161万1,000円をかけて
新川広域圏のみならず、文字どおり県東部の中核的病院として、また新川地域救命センターとして、平成10年春には一層充実した新しいメディカルゾーン誕生の日を迎えることになるのであります。
そこで、この秋には第1期工事分として東病棟新築工事が完了することから、入院患者さんが移動される前に、新築病棟を広く市民に開放し、病院施設、設備、備品等の見学にあわせて、病院業務と運営を市民に知ってもらう機会を設けることが、病院に対する知識と理解を深めてもらうことにつながると考えるものでありますが、病院サイドにはいかがお考えか、事務局長にその見解をお伺いします。
また、病院が総合的に大きく、新しくなることから、新しい診療科目の開設や看護体制、医師体制などの充実を期待するものでありますが、あわせてその見解をお伺いします。
最後に教育問題について、教育長にお伺いします。
先日、文部省初の「いじめ」に関する実態調査結果が公表されたことは、ご案内のとおりであります。その調査内容は次の3点を柱として実施されたのであります。
第1点は、いじめの実態と子供の考えについて。
第2点は、教師・保護者のいじめに対する認知状況と対応について。
第3点は、いじめ防止のためにの以上3点であります。
その中で特徴的なことは、「いじめた子」や「いじめられた子」を持つ親が、その実態を知らなかったことが以外に多いことであります。特にいじめた経験を持つ子の親は、小・中・高校を通して70%〜80%が認知していないという結果が出ているのであります。
また、文部省の実態調査公表と相前後して黒部市では、本年2月に市内3中学の2年生全員411名を対象にして、「いじめ問題」に関するアンケートを実施し、その結果を市報くろべ3月号に「『いじめ』黒部では?」というタイトルをつけて特集的に大きく掲載されたところであります。
担当者の努力はもちろんのこと、勇気を持ってアンケートに答えてくれた生徒にも敬意を表したいと思うものであります。
このアンケート結果の中でもいじめの現場を見たら家族や先生に話すという答えが以外に少ないほか、今もいじめという認識で悩んでいる生徒がいる中で、もし自分がいじめを受けたら、そのことをだれにも打ち明けずに我慢するという危険な答えを出している生徒が数多くいることに傾注しなければならないと思うのであります。全国的に、いじめによる自殺や登校拒否などが後をたたない昨今、黒部市においてはスクールカウンセラーの活用などを導入して、その対策に意欲的に取り組まれているように思いますが、市内中学2年生全員のアンケート結果を見る限りでは、学校現場のとらえ方と生徒、そして親の間にいじめ問題に対する大きな認識のずれを感じぜざるを得ないのでありますが、教育長にその所見と、今後の取り組み姿勢についてお伺いします。
いよいようっとうしい梅雨の季節に入りましたが、その矢先、先日、岡山県邑久町の小学校・幼稚園で発生した集団食中毒は、2人の死者を出すという、大変な事態に陥ったのであります。さらに広島県や東海地方でも発生するという極めて深刻な状況であります。今回の食中毒は病原性大腸菌によるものと断定されていますが、その中でも毒性が最も強く菌の潜伏期間が4日から9日程度といわれる腸管出血性大腸菌「O-157型」とのことであります。この菌は熱に弱く、75度の温度で1分間以上加熱すれば死んでしまうとみられていますが、我が国では過去平成2年に、埼玉県で同じ菌による集団食中毒が発生し、2人の死者を出したほか、いくつかの記録が残っています。
岡山県における今回の食中毒発生の汚染源は、いまだ特定されてはいませんが、邑久町共同給食調理場での調理方法に問題があったのではないかという見方が強く、関係者の間で原因究明のための調査がなされているところであります。もちろん食中毒を防ぐためには一人ひとりが生水や生野菜に注意したり、みずからの健康管理をすることが最も大切なことでありますが、学校給食を通して食中毒が発生した場合、大きな集団食中毒になってしまうことは、富山県において、平成6年に集団給食施設で2件の食中毒が発生し、その患者数が591人にのぼったという例から見ても明らかであります。今回の事件を契機に周章狼狽することのないように、改めて学校現場や児童生徒、そして給食センターへの周知徹底と対策の必要性を感じるのでありますが、教育長にその見解をお伺いします。
以上であります。