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平成26年12月定例会−12月08日-02号

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  1. 氷見市議会 2014-12-08
    平成26年12月定例会−12月08日-02号


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    平成26年12月定例会−12月08日-02号平成26年12月定例会  平成26年12月 氷見市議会定例会会議録(第2号)       ─────────────────────────────               平成26年12月8日(月曜日)         ─────────────────────────                 議事日程 (第2号)   第1 市政一般に対する質問並びに議案第78号から議案第87号まで、平成26年度氷見市一般会計補正予算(第4号)ほか9件及び報告第17号、報告第18号、地方自治法第179条による専決処分についてほか1件      (代表質問)         ─────────────────────────                 本日の会議に付した事件 日程第1 市政一般に対する質問並びに議案第78号から議案第87号まで、平成26年度氷見市一般会計補正予算(第4号)ほか9件及び報告第17号、報告第18号、地方自治法第179条による専決処分についてほか1件      (代表質問)         ───────────────────────── 出席議員及び欠席議員の氏名   出席議員(17人)     1番  稲 積 佐 門 君      2番  越 田 喜一郎 君     3番  濱 井   達 君      4番  萬 谷 大 作 君     5番  正 保 哲 也 君      6番  竹 岸 秀 晃 君     7番  松 原 博 之 君      8番  上坊寺 勇 人 君
        9番  山 本 克 己 君     10番  小清水 勝 則 君    11番  阿字野 忠 吉 君     12番  積 良   岳 君    13番  萩 山 峰 人 君     14番  荻 野 信 悟 君    15番  谷 口 貞 夫 君     16番  嶋 田   茂 君    17番  椿 原 俊 夫 君   欠席議員(0人)         ───────────────────────── 職務のため議場に出席した事務局職員   事務局長  七 分 由紀雄      次長    坂 本 博 之   副主幹   串 田 安 弘      主査    西 島 秀 元         ───────────────────────── 説明のため議場に出席した者の職・氏名   市長    本 川 祐治郎 君    副市長   棚 瀬 佳 明 君   企画振興部長高 橋 正 明 君    総務部長  定 塚 信 敏 君   市民部長  山 口   優 君    建設農林水産部長                            福 嶋 雅 範 君   防災・危機管理監           財務課長  桶 元 勝 範 君         濱 井 博 文 君   会計管理者 宮 本 秀 夫 君    会計課長  尾 矢 英 一 君    教育委員会   委員長   橋 本 昭 雄 君    教育長   前 辻 秋 男 君   教育次長  高 田 長治郎 君    教育次長  加 野 陽 子 君    監査委員   代表監査委員國 本 嘉 隆 君    事務局長  廣 瀬 昌 人 君    消防機関   消防長   堂 尻   繁 君         ─────────────────────────  午前10時01分 開議 ○議長(嶋田茂君) これより本日の会議を開きます。  議事日程は、お手元に配付の日程表のとおりであります。         ───────────────────────── △市政一般に対する質問並びに議案第78号から議案第87号まで及び報告第17号、報告第18号 ○議長(嶋田茂君) 日程第1 市政一般に対する質問並びに議案第78号から議案第87号まで、平成26年度氷見市一般会計補正予算(第4号)ほか9件及び報告第17号、報告第18号、地方自治法第179条による専決処分についてほか1件を一括議題といたします。 △市政一般に対する質問 ○議長(嶋田茂君) まず、市政一般に対する各派代表質問を行います。  通告がありますので、順次発言を許します。  14番 荻野信悟君。  〔14番 荻野信悟君 登壇〕 ◆14番(荻野信悟君) 皆さん、おはようございます。自民同志会の荻野でございます。  本川市長には、去る11月に第9回マニフェスト大賞優秀賞受賞、まことにおめでとうございました。この受賞を機に一段の御活躍を期待するものであります。  ところで、市長は、御自分の政治倫理条例マニフェストとして早くから掲げておりますが、いまだ見えませんが、消えたのでしょうか。一日も早い条例制定を待っております。  「巧遅は拙速にしかず」と言いますが、本川市長にはふれあいトークでの市民の声に謙虚に耳を傾け、市民のニーズには的確かつ迅速に対応されますようお願い申し上げます。  さて、今年もあとわずかになりましたが、国政のほうでは、先月11月21日の解散を受けて、第47回衆院選は去る12月2日に公示され、今月の14日の投開票に向けてのまさに選挙戦真っただ中であります。師走ということもあり、慌ただしく社会全体が動いております。  また、任期満了に伴う市議会議員選挙が10月26日に執行され、17人の新たな議員構成となりました。我が自民同志会は氷見市議会議員として、市民の負託に応えて誠実に活動し、市長並びに当局と適正な距離と連携を保ちながら、自民党の政策理念実現を目指すために研さんを図り、氷見市民の福祉向上及び地域の活性化を積極的に推進し、氷見市の発展に寄与することの思いを同じにする者で結成された会派であります。  改選後の最初の議会と12月定例会、また新会派の最初の質問者として質問できますことはこの上ない喜びであり、身の締まる思いであります。  それでは、自民同志会を代表いたしまして市政一般について質問いたします。  国においては、今後の経済財政運営の考え方として、持続的な成長と財政健全化を実現するためには民需主導の成長を実現することが不可欠との考えに立ち、景気回復3年目に当たる平成27年度においては民需主導の成長を本格化させ、アベノミクスの成果を地方に波及させることが極めて重要であるとしております。  そのため、民需主導の成長を促すための税制改革や新たな需要を創造する規制改革等を強化するとともに、歳出においては生産性の向上に資する施策、民間の積極的な経済活動を促進し、イノベーションの活性化を図る施策、民需を誘発する施策に重点化すべきとの見解を示しているところであります。  その上で、平成27年度の国の予算編成に当たっては、中期財政計画に沿って民需主導の経済成長と財政健全化目標の双方の達成、国、地方の基礎的財政収支赤字の対GDP比半減目標の着実な達成を目指すこととしております。  その指針としては、人件費などの義務的経費は前年と同額以下、各省庁の判断で増減できる裁量的経費は10%減に抑制すること。また、年金、医療など社会保障費は、高齢化に伴う8,300億円の自然増は認めるものの、その内容を厳しく精査し、合理化、効率化に最大限取り組むこととするなど、いわゆる聖域を設けない歳出の見直しという厳しい姿勢を打ち出しております。  その一方で、成長戦略や人口減少、地方創生などの重要な課題に積極的に対応するため、4兆円規模の新しい日本のための優先課題推進枠を設け、予算の重点化を図ることによってメリハリのついた予算を作成することとしているのであります。  また、来年度の地方財政については、国は経済再生の進展を踏まえて、リーマンショック後の危機対応モードから平時モードへの切りかえを進めるとの方向性を示すとともに、来年度の地方交付税を5%減と試算しております。こうしたことから、経済の回復がもたついている地方にとっては、市税の伸びは見込むことができない上に交付税も厳しい見通しであります。平成27年度の財政運営は楽観が許されないと言っても過言ではないと思います。  そこで、氷見市の平成27年度予算編成方針の基本姿勢と特徴について本川市長にお伺いいたします。  次に、氷見市における公共施設は1970年代から整備量が増加し、その整備ぺースは2000年ごろまで続き、平成26年4月1日現在、本市が所有する公共施設の数は297施設で、そのうち運営が利用料金により賄われる水道事業会計及び下水道特別会計が所管するものを除いた施設の数は232施設、延べ床面積は約23.8万平方メートルであります。また、道路や上水道などの都市基盤も国の政策に呼応して整備が進められてまいりました。  これらの公共施設やインフラは整備後三、四十年経過し、やがて建てかえなどの更新時期を迎えるわけでありますが、それらを更新していくとなると、その更新、改修費用などにより今後苦しい財政運営を余儀なくされることが予想されます。  また、本市の人口は30年間で1万人以上の減少となるほか、高齢化率が大幅に上昇するなど、著しい社会環境の変化がもたらされています。  数十年前に整備された公共施設やインフラが少子高齢化社会、人口減の到来で市民のニーズの変化も予想され、市民のニーズに適切に対応することを考えなければなりません。  歳入として市税収入の大幅な伸びが期待できない一方、歳出面では福祉や社会保障関係経費の扶助費の増加傾向などにより、公共施設、インフラを取り巻く氷見市の課題をどのように認識し、公共施設マネジメント計画の基本方針の考え方と進捗状況について定塚総務部長にお伺いいたします。  次に、過疎化、少子高齢化、コミュニティーの希薄化などが進み、自治会の枠を超えた地域課題がますます多様化、複雑化していく中で、行政が画一的手法で全地域を対象に取り組むことには限界があり、地域の身近な課題については地域住民が主体となって取り組み、または地域と行政がともに力を合わせて取り組むことによって課題解決が図られるとの考えから、その地域の主体となって活動する組織として、地域づくり協議会設立に向け、主体的な地域づくりを支援するために、市内21地区に対して、地域の発展に向けた活動を行うことにより地域力の向上を図ることを目的として、平成24年7月に地域担当職員が配置されました。  地域担当職員は、地域づくりの活動に係る情報の提供、収集、指導及び助言、地域づくりに関する計画の策定や地域課題の解決に向けての必要な助言、地域づくりに関する組織による市及びその他の組織との連携に係る必要な助言、地域づくり活動と市の施策との調整など、職務は地域づくり協議会設立に向けての協働のまちづくりの担い手として、本来の所属課の所掌事務を行いながらの兼務は職員にとって過重になっているのではないかと懸念するところであります。  地域づくり協議会は、仏生寺地区は平成25年7月、久目地区は平成26年2月、加納地区は平成26年5月、宮田地区におきましては平成26年8月に設立されましたが、21地区での活動はどのような状況であるのか、また、地域担当職員の所属及び職等の状況と今後の課題について高橋企画振興部長にお伺いいたします。  昨年の12月議会の中で、私は市長にこう申し上げました。「やってみせ、言って聞かせて、させてみせ、褒めてやらなければ人は動かじ」。これまで本川市長におきましては職員を褒めるということが全くなかったように思います。念のため申し上げますが、このことは職員の褒めるところがなかったということではなく、職員を褒めるということがなかったということであります。  叱咤激励だけでは人は動きません。「話し合い、耳を傾け、承認し、任せてやらなければ人は育たず」という言葉を今回は申し上げ、職員の健康管理についてお伺いいたします。  市民への質の高いサービスを提供するには、職員一人ひとりが心身ともに健康な状態で職務に従事できることではないでしょうか。また、チームで成果を上げること、組織力が最大に発揮できる環境、職場の活力が肝要であります。  平成24年度と平成25年度の年次休暇取得状況と時間外労働について比較してみますと、年次休暇取得状況においては、24年度は職員数433人で4,334.4日、1人当たりの年次休暇取得日数は10.0日であります。25年度におきましては、職員数421人で3,602.4日、1人当たりの年次休暇取得日数は8.5日であり、1人当たりの年次休暇取得日数対前年比割合は85%となっております。  また、時間外労働を見ますと、24年度は対象者が176人、時間数1万7,033時間、1人平均97時間、25年度におきましては対象職員が174名、時間数2万3,078時間であります。1人平均時間が133時間で、1人当たり対前年比割合は137%になっております。  よって、年次休暇の取得日数は減少し、時間外労働が増加していることは決してよいこととは言えません。  事務量としては適当なのか、本人の意向を考慮した適材配置なのか、心のケア対策をどのようにしているのか、また企業内ドリームプランプレゼンテーション研修通称ドリプラでありますが、職員にとって負担になったのではないか、定塚総務部長にお伺いいたします。  次に、予算の執行についてお伺いいたします。  予算の流用は、余剰を生ずる見込みの科目の費用を他の不足する経費の科目に融通し、予算の実効を上げようとする場合等に限られているのであります。予算は議決成立したときの目的に従って執行するのが基本であり、執行しなければなりません。また、慎重な予算編成を行わなければならないということは言うまでもありませんが、明確な説明が議会に対してなされなければなりません。  本年3月議会において、人材育成費として、民間ノウハウ導入、意識改革を図る事業費として、民間事業者職員が職場指導するための組織マネジメント導入事業で643万7,000円、業務改善発表会で51万6,000円、ファシリテーター養成政策形成基礎・実践、情報発信力、教養・先進事例等、危機管理、ハードクレームキャリアデザインチームワーク強化、合宿研修、接遇、接遇リーダー研修事業などで635万8,000円、対前年度比較1,369万9,000円の増であります。総額1,793万3,000円が上程されました。  そこで、市が開催する研修部分に係る費用1,331万1,000円のうち931万1,000円が修正議決され、結果400万円となったのであります。その400万円の内容がいまだに議会に説明がないまま、合宿研修、接遇研修、企業内ドリームプランプレゼンテーション研修が実施されたことは、二元代表制である議会に対しての軽視と言わざるを得ません。  特に企業内ドリームプランプレゼンテーション研修通称ドリプラ研修は、限られた職員のために研修費を執行しているように感じられます。内容に問題があるのではないかと思います。これが適正な予算執行と言えるのでしょうか、定塚総務部長にお伺いいたします。  次に、従来の計画を変えたことによって多額の交付税措置がなくなったこと、また基本設計料の全額、実施設計料の一部を違約金として支出してまで形を変えた来春オープン予定のひみ漁業交流館魚々座について、管理運営を国補助金による制約によって民間事業者の参入が困難であるとし、管理運営を直接市が行うということでありますが、その運営スタッフ、またどのような体制で管理するのかお伺いいたします。  次に、政策的かつ公共性の強い施設として、漁村文化をテーマに総合的なまちづくり施策を立案、執行し、創造的な都市を生み出し、社会課題の解決を支援する拠点として、総合的なまちづくり施策で社会課題の解決、氷見市が持つ潜在的な資源を掘り起こした新たな価値を生み出し、経済活性、定住促進、都市間連携の強化、漁村文化をリードする魚の都ひみのブランド発信という3つの目標の達成のために、漁業文化の継承、体験型観光、家並みの保存、魚食の普及、ブランド発信コミュニティアート、環境問題の7つのテーマを掲げ事業を計画しておるようでありますが、その組織と人員体制はどのようになっているのかもお伺いいたします。  次に、館を直営していくための基本経費としての管理経費、企画等を行うための経費としての政策経費の歳出はどれくらいか。一方、飲食事業、物販事業、体験事業等の収入あるいは入場料収入をどのように見込んでいるのか、高橋企画振興部長にお伺いをいたします。  次に、健康寿命ということに注目され、また生涯スポーツ活動が全国的に老若男女を問わず広がりを見せる中、私の地元宇波地区では毎年ウオーキング、いわゆる歩こう会が実施されております。  このウオーキングのコースは、地区の名所旧跡をめぐるものであります。そのコースの中には、国、県、そして市の指定文化財をはじめ、地元の方が大切に思い、言い伝え、また守ってきた場所や樹木、建物もあります。参加した人からは、「長い間ここに住んでいたけど、初めて知った」という感想も聞かれました。このような活動は、ふるさと学びとして市内の他の地区でも行われていると聞いております。  富山県のホームページに、「身近な文化財探し」として、何々にとって大切なものが文化財とあります。ある地区にとって大切なもの、ある人にとって大切なものそれぞれが文化財ということになるのでありましょう。  そして、このような文化財を見る、知る、学ぶということは、今まで知らなかったふるさとの歴史や風土、暮らしの文化などの再発見を促し、またふるさとの誇りにつながっていくものだと思います。  現在、氷見市には、大境洞窟住居跡柳田布尾山古墳、イタセンパラなどの国指定文化財が8件、県指定が11件、市指定が49件存在し、このほか「歴史の道百選」に選ばれた石動山道、臼が峰往来があり、往時の布勢水海をほうふつさせる万葉故地、さらに氷見市文化財センター、これは旧の女良小学校のところでありますが、文化財センター漁業関係資料は量、質ともに貴重で、まだあまり知られていない身近な文化財もあわせると、氷見市は長い歴史とともに古くから文化活動が花開いてきた地域であることを感じさせます。  一方、文化財は年数とともに変化し、ややもすると損なわれていくリスクを持っていることに注意しなければならないと考えております。  長坂不動の大椿が枯れたことにより伐採される予算が今議会に提案されており、またこの春には、小境の朝日社叢のタブノキが腐朽のため枝が大きく剪定されております。今年3月には国指定重要無形民俗文化財となった論田・熊無の藤箕の製作技術なども、将来へどのようにつないでいくかが課題であろうかと思います。  今後、氷見市は少子高齢化、人口減が予想され、また地域のつながりが薄くなっていくことが心配され、文化財の保存の面からは難しくなることが予想されます。  一方、課題解決の妙手とは言えないかもしれませんが、その活用をうまく図れば、地域づくりにおいて少なからず役割を果たすものと考えます。  また、文化財を切り口として、自然豊かな氷見、歴史のロマンあふれる氷見、多様な生活文化を持つ氷見などをアピールし、その特性を生かした元気あふれる市のまちづくりへの貢献ができると考えます。  文化財の保存及び活用は、専門性や財政的な側面など乗り越えるべきさまざまな課題があると思いますが、数値ではあらわせない私たちの生活に大きな潤いをもたらす大切なものとして、また観光資源としては広域な見地により連携によっては可能性があると考えますが、文化財の保存と活用の現状と課題、そして今後の方向性について前辻教育長にお伺いいたします。  冒頭に申し上げましたが、本川市長には「巧遅は拙速にしかず」ということわざの意味を十分御理解の上、諸課題に早期結論、早期実行をお願い申し上げまして私の質問を終わります。 ○議長(嶋田茂君) 初めに、平成27年度予算編成方針について答弁を求めます。  本川市長。  〔市長 本川祐治郎君 登壇〕 ◎市長(本川祐治郎君) 皆様、おはようございます。  きょうは自治会の皆様も多数御傍聴いただいておりまして、ありがとうございます。  自民同志会を代表して質問されました荻野議員の初の代表質問、27年度予算編成方針についてお答えをしたいと存じます。  冒頭、このたびのマニフェスト大賞の優秀賞につきましてお褒めの言葉を賜りまして、どうもありがとうございます。  今回は、相馬市の市長さんが最優秀賞をとられました。何度かお話をしておりますが、震災後、あれだけの甚大な被害を受けたにもかかわらず、慌てずに計画をつくった。拙速に物をつくってほしいという声があったと思います。つくりながら、慌てずにマニフェストをつくって、そして未来の都市をつくっていくんだ、いつまで、何を、どのように、幾らの予算で、なぜ、どういう効果を見越してやるんだというふうなことをあの大震災の中でなし遂げたということが評価されて最優秀賞をとられております。  あわせて、最優秀に該当された厚木市さんにおいては、100以上の項目について、いつまで、何を、どのように、こういう計画をつくっていらっしゃる東西の横綱だというお話を伺ってまいりました。  私も約2年前に、ちょうど今ごろから準備をしてマニフェストを掲げて立候補したわけでありますが、まだ当時、行政のことがわからずに、いつまで、何を、どの予算でというところまでは書いていないマニフェストであります。途中途中、1年、2年あるいは3年と、分岐点、分岐点でこのマニフェストに予算を入れて、そしてその考えを皆さんにお示しをして、どこまで執行しているか、こういうことをお伝えしていきたいと思っております。
     そういう意味で、2年目、中間の折り返しとなり3年目に提示する予算編成というのは、ある程度確度の高い、そしてここまでの情報収集を得たきちんとしたものになると思いますので、どうぞ御期待をいただけますようにお願いいたします。  それと、議会の冒頭に当たりましてちょっとお話をしておきますが、今議会からこの映像がケーブルテレビ中継のみならず、インターネットで録画配信されることになりました。もちろん議会というのはチェック機能ですから、いろんなことをチェックしていただくのは結構です。ただし、意図的に誤った認識を流布されると、これが未来永劫記録に残りますので、当初、そのことについては残念だと思いましたので、お話をしておきたいと思います。  まず1点目、政治倫理条例の制定についてでありますが、この2年間は、とにかくまちづくりのことで堂故市長からしかかり途中の宿題を幾つかいただいておりました。漁業交流館しかり市民会館もそうかもしれません。こういうことに集中をしてまいりましたので、もう1つ大きく柱に掲げておりました自治基本条例、そしてそこの前提となる政治倫理条例については4年間の後半の宿題というふうに位置づけをしました。特にやりたいことが、私たちだけで提案するのではなくて、市民の皆様からの期待を集めたいということなんです。市民参加型で自治基本条例をつくっていくということをお約束申し上げます。平成27年度の編成方針に予算化をして提示をしますので、御安心くださいませ。  なお、今回、市民会館の耐震化問題で座長を務めてくださっています中川幾郎先生は日本自治体学会の3人の代表のお一人でいらっしゃいまして、こういう自治基本条例についてのエキスパートでいらっしゃいます。自治会と市民会館のあり方ということについても御講義をいただいております。政治倫理条例についても御相談申し上げながら、市民参加でつくっていきます。このことをお約束申し上げます。  2つ目は職員の教育についてですが、私も組織論のコンサルタントでした。いつもお話を申し上げますが、父性と母性とエンターテイメントの3つがなければリーダーになれません。初年度ですので、父性、ティーチングで教えることが多かった。これは間違いのないことです。ある一定の基準、高い基準で仕事をやろうよ、こういうことでやり方や作法をお伝えしました。ただ、2年目からはコーチング、皆さんのやりたいことは何ですか、そしてそれを母性で褒めていく、これを大いにやっておりまして、今回のドリームプラン・プレゼンテーション、先週までテレビで随分と放送されていましたが、我が市の職員の生き生きとした笑顔、職員さんたちにやりたい夢を語っていただきましたね。チームづくりをして相互に支援をしていくというチームを今つくっております。  ですから、例えばきょうも朝、雪かきをしてくれている財務担当の職員がおりました。これは1人でやる仕事なんですが、みんなで協力しませんかというふうな声かけをしております。朝礼で聞きましたら、昨年までもそういう仕組みができていますので、スコップを準備して、あしたからはチームでやっていきます、こういうふうなやさしい組織になっておりますので、しっかりと、ここのあたりは荻野さんもよく市役所にお越しになられて雰囲気は感じていらっしゃると思いますので、あまり公の電波の前でとげのある言葉は発していただかれないほうが私としては幸いです。  3点目がリーチング、目標を達成するためのエンターテイメント、わくわく感というのが重要でして、このことにおいて今植物園あたり改革に乗り出しております。12月13日は、東京ドームシティホールという約2,000人近い人が集まるホールで市の職員がプレゼンテーションをします。そしてきっと自信を持って帰ってくると思います。このことが、これから国やNGOの予算を申請するときに、オールジャパンに氷見はチャレンジをしている、こういう情報につながりまして、予算の獲得ですとか、さまざまなファンドレイジングにつながると思いますので、御理解をいただければと思います。  それでは、今ほどの予算編成方針についてお話を申し上げたいと思います。  今議員御指摘のとおり、アベノミクスの三本の矢の評価を問われる選挙戦の真っただ中にございます。国、地方ともに実体の経済を上向き基調へと変えていく努力が求められています。まさに私たち基礎自治体に住む企業様、個人の方、そして行政、もちろん議員の皆様が、社会企業を生んでいく、新しい業態転換をする勇気を持つ、そして新しい未来をつくっていく、この我々の自助努力が求められています。  氷見市におきましてもこういう風を敏感に受けとめて、全国に誇れるような挑戦心あふれる地域、新しい活力をみずから生み出すモデルをつくる気概で新年度予算をつくってまいりたいと考えております。  国におきましてはこの地方創生を最重要課題と位置づけ、時代は東京一極集中から地方の時代ですよ、いよいよ地方が主権を持つ時代だ、地域主権、地方分権へと大きくかじを切ろうとしているわけであります。  氷見市におきましてもこれらに呼応いたしまして、地域や自治会の皆様、そして新しいビジネスを立ち上げようとする起業家の皆様の自発的な御協力を賜りながら、有効にその補助メニューを活用して、内発的なビジネスの勃興、そして内需の喚起、このことに結果が出るようにコミットメントしていきたいと思います。  私もコンサルタント出身ですから、結果を出すということのために、今補助金と現実の間にどういうはしごがかかっていないのか、どういう石ころがあって次のステップに行っていないのか、このことについて職員さんとも毎日、いつも戦略会議をしています。そして結果が出るようにしていくのが私の仕事だと思っていますので、企業支援や成熟した民主的社会の基本となる地方内分権をみずからの手で引き寄せていく、このことのチャレンジを続けていきたいと思っております。  もちろん本市におきましては、北陸新幹線の開業があります。そして能越自動車道の延伸など、50年、100年に一度の大きな時代のチャンスに居合わせておりまして、ここまで衆議院議員の萩山先生やあるいは前の市長の堂故市長さん、大きな時代の節目を引き寄せる政治的な努力を重ねてきてくださっていました。本当にありがとうございます。この後は、私たちソフトパワーで行政が努力をしていく。そして民間の皆様の協力を賜る。民間活力、市民の皆様の英知とパワーを結集して、結果につながるふるさと創生の気概に燃えて、新たな時代を切り開いていかなければならないと考えているわけでございます。  もちろん、昨今の交通体系の進展や人口減少など、社会構造を揺るがす大きな変化があります。地方自治体が持続的に発展していくためには、やっぱり最後は丁寧な地域づくり、補助金が来れば幸せになる、こういう風が吹けばおけ屋がもうかるというふうな大ざっぱな議論ではなくて、丁寧な地域づくり、確認がある地域づくり、人々のモチベーションを確認する、その人の人生の物語についてまで相談に乗る、こういう地域づくりと未来づくりにおいて、住民の皆様からどれだけの共感や支持を得られるかにかかっていると考えております。  ドリームプラン・プレゼンテーションは、自分の人生観まで掘り下げます。そして、一番力が出ることについて夢を描くんです。職員においてこのことが今花を開こうとしていますので、次年度以降は、予算の中にも商店街の皆様や民宿の若手の皆様、新しいお父さん方の時代と違うビジネスモデルでやっていきたいという新しい業、もっと大きな共感を集める業へと転換していこうという夢を応援したいなと考えています。  さあ、こうしたことから、平成27年度の予算編成に当たりましては、次の3つの視点を私は提示しておりますので、どうぞ御理解賜りますようお願いいたします。  1つは、市民の生活の質の向上であります。クオリティ・オブ・ライフであります。  これは古くから言われてきたことでありますが、皆さんの人生の質の向上にかなう氷見市でありたいということです。補助金がつけば皆さんの生活の質が向上するでしょうか。補助金がついて道路がつけば質が向上するでしょうか。一部の方は向上します。アクセスが便利になります。しかし、もっとさまざまな側面で皆様の質が向上するということに予算を使っていこうということです。その中には、お任せ民主主義で行政に頼るだけではなくて、みずからが参加をして、みずからがチャレンジをして、みずからの人生を輝かせていく、こういうプログラムもあわせてあるということを御理解いただければと思います。  2つ目は、未来世代に通じる愛着心の醸成であります。これはシビックプライドと言います。  何回もお話し申し上げて大変恐縮です。私はもう15年たったのであまり言いたくないんですが、私は他市からお婿さんで来ています。他市においては、ここまで痛烈にストレートにこのまちに愛着が持てないという青年にはそんなに会った記憶がありません。しかし、この氷見に来て15年、特に市長になってですが、ぺろりと若い方が氷見市に愛着が持てないとおっしゃるんですね。これは危機的な状況です。人口減少の問題であれ、お父さんが誇りを持って、お母さんが誇りを持ってこの地域に住んでいる。大人が夢を語る。大人が自信を持ってまちづくりに参加をする。このことを見せていかなければ、次の世代の子どもたちが自信を持ってこのまちを選択するわけがありません。  ですから、愛着心を醸成するというのは、氷見市を企業に例えれば売り上げだと思うんです。お金を稼ぐことだけではないです。氷見を愛する人を増やすということがこの公的都市経営の売り上げなんじゃないでしょうか。ですから、愛着心を醸成するプログラムに予算を投じていく、このことを考えたいと思います。  そして3つ目が、自己の再定義と差別化、まさしくブランディングであります。自己の問い直しです。  自己をどうやって差別化していくか。自己をどうやって再定義していくか。今までは魚のまちだけだった。堂故市長さんのおかげで、1町19カ村、里山もあるよ、田園漁村空間博物館があるよ、里山の価値を見出そう、そして氷見牛やハトムギ茶、新たな商品が生まれた。この上においてもう一回再定義をしていく。  今氷見市においては、ファシリテーションや学ぶ、自治体のことについて学ぶなら氷見市が一番のブランドだ、こういううわさが今流れているんですね。事実、きのうも、日曜日でしたが、内閣府から若いまちづくりの方が来ています。きのう、きょうと石巻からフューチャーセンターの方が来ています。日本で最も美しい村連合の資格委員の人が来ています。あるいは、持続可能な社会づくりについて横浜で展開しているNGOの人が来ています。2,000人以上の市庁舎の視察がありますが、まちづくりに敏感な方々が氷見で勉強しようというふうにして押し寄せてきてくださっているんですね。新たな再定義を行っていきながら氷見のブランディングをつくっていく。学ぶまち、そして自治体のモデルをつくるまち、こういうふうなことにチャレンジをしていきたいと思っています。  特に重要な社会課題に対しましては、1、2年の緊急かつ重要な事業、例えばオリンピックや和食の世界遺産、そして新幹線の開業、能越自動車道の延伸などがそうですね。それと、将来、100年先、40年、50年先に向けた事業、環境の問題ですとか持続可能性、生物多様性などについても2つに分類しまして効果性の高い政策を打ち出してまいります。  前者の分野では、市民会館のあり方もそうでしょう。イノシシ対策ももちろんそうです。原子力の問題、パラリンピックの対応などが挙げられると思います。後者で言いますと、都市デザインの構築については拙速な結果を求められます。けれども、大きなグランドデザインについては3年、4年かかるということは何回も申し上げてきました。どうぞ御理解ください。私がじゃ、この2年間仕事をしていませんか。市役所ができました。魚々座ができます。グランドデザインについて、ビル・ゲイツの庭をつくった人が来て議論が始まっているんです。市民関係のことについても議論が始まっています。駅前の周辺整備についても形になろうとしています。イノシシ対策についても、2,500万円予算をつけて効果が2倍以上上がっています。仕事をしていませんか。遅いでしょうか。未来に向いての種まきをしているんです。きちんと動いているんです。その効果の発現は来年、再来年必ず出てきます。形にあるものを見たいのであればそのようにおっしゃってください。しかし、形あるもの、有効なものをつくるための準備はしているんです。このことを御理解いただきたい。  しかし一方で、50年先を見渡した時代のキーワードをつかまえておかなければ、単なる観光ということだけで我々が振り向かれるということはないと思います。南砺市のように、やっぱり本当に過疎対策に取り組んでいくためのキーワード、持続可能性ということ、あるいはエコビレッジ、あるいはエネルギーの自給ということに我々は挑まなければいけません。そのことについての議論を織り込んだ総合計画やグランドデザインをつくりたいと言っているんです。そのことについては1年や2年ではすぐに情報は入りません。ですが必ずつくっていきます。御安心ください。  そして、ICT技術の活用も重要です。イノシシ対策にICTが使えないか、こういう発想が大事です。そして、何といってもTPPがもう押し寄せてきています。食糧問題についても私たちはしっかりとカバーしていく必要がある。単なる企業誘致においても、食料に関するようなことの誘致、こういうことを今調査しております。  政府が提唱しております人口減少対策につきましては全ての分野にかかわる問題ですし、今の中学生やこれから生まれてくる子どもたち、20年先には子どもを生む世代です。こういう子どもたちに対してのメッセージをどう放っていくのか、こういう長期にわたった視点も置いて氷見市づくりを行っていきたいと思っていますので、御理解いただけますように。誤った認識で誤った言葉がはやらないようにお願いしたいということを、テレビの前の皆さん、インターネットの前の皆さんにもお伝えをしておきます。  そして、戦術が、目に見える結果を出すために必要なキーワード、3項目でございます。  今、未来のゴールを描きました。そこに確実にたどり着くためのコンサルタントとしての戦術、確認項目を3つお伝えします。  1つは、市民の皆様の声を丁寧に拾い上げるマーケティング、そして同じように、そのマーケティングをもとにした仮説の裏づけです。例えば防災行政無線、皆さん欲しかったんですかね。どのレベルでこれが聞きたかったのか、こういうことを事前にやっぱり調査をして、1個試しのものをやってみて、そして品質を管理して、理解して次の展開をしていく。こういう落ちついたお金の使い方をしていきたいわけです。お客様の声を聞いて確実に結果が出る。確実な商品をお届けするためのマーケティングをしたい。そして仮説を得たい。このレベルのことを欲しいのだからこの金額を投じてもいいなということです。  これからの行政はもちろん縮んでいきます。だからこそお預かりした公金を皆様の幸せに還元する。着実に皆様を幸せにお戻しするということが大事です。ですから、常に皆様の期待を把握して正しい結果に結びつけるように、市民協働というのは結果を出すためのチェックのためにあると思ってください。皆様が満足する基準のための声をお聞かせいただく。皆さんが欲しいところについて予算をつける。このことです。  2つ目は戦略性の向上です。氷見市役所の職員に研修費を使ったという話がありますが、市役所こそがまちのシンクタンクでなければなりません。皆様のおかげで時間を買わせていただいています。皆様を代表して、24時間正しいものを調べて、正しい戦略を描いて、正しい未来を描くための職員なんです。1つの道路、側溝をつくって600万円とか500万円ですよね。例えば。ですから、一千数百万円の研修費を使った。これは研修費というよりは調査費です。240億円の企業がたった一千数百万円しか調査していないというのはおかしいと思いませんか。  職員を肥やすためにやっているんじゃありません。我々が正しい未来を引き寄せるために調査をしているんです。10年たてば2,400億円のお金を使う会社です。10年先の正しい戦略を描くための調査費にお金を使っている。こういう戦略、地域シンクタンクへ氷見市を変えていくということが私の方針です。  3つ目が効果性の向上です。売り上げと掛ける経費の効果性を丁寧に議論していく。ですから、事業仕分けも必要です。レバレッジと言いますが、1円当たりの公金でもたらす幸福の大きさがどうなんだ、こういうことをもっと議論できる人員や審査機関が必要だと思っていますので、こういうことをやっていきます。今はまだ予算が少ない。まだスタッフもトレーニングされていませんので、まず今やっていることは先進地のベンチマーク、日本一結果を出しているところをきちんと観察して、違いをもたらす違いについて今どんどん情報を集めています。そして、スピードを速めるための専門家やノウハウの吸収、そして事業間の相互連携、あと日々の工夫改善を高める、トヨタがやっているような改善活動、こういうことで今組織変革に大きく乗り出しています。  組織経営のことに随分と私、時間を割いてきましたが、イメージ以上の結果を今出していますので、どうぞ御安心ください。来年、再来年、形になって皆さんのもとに還元できると思います。あるいはどうぞ市役所にお越しください。そしてスタッフの働き方を見てください。語ってみてください。勉強してみてください。自信を持って誇れる会社になったということをお伝えしたいと思います。  最後になりますが、2つのことをお話し申し上げます。  先週、富山市がロックフェラー財団という、聞いたことありますね、ロックフェラー財団からレジリエンス都市、レジリエンスというのは回復する力がある、環境に対応する力がある都市として全世界で100の都市に選ばれています。我々は財務省からだけ今お金を引っ張ってきていました。しかし、富山市のように、いいまちづくりをすればNGOや世界の財団からお金を集めることができるんです。世界に残さなければならない都市だと言われたわけです。  恐らくですが、私の友人がまだ市民時代に日本の商社に行きました。商社に行って言われたそうです。「君は何しに来たんだ」「富山市をよくするためです」「もう帰ってくれ」と言われたそうです。「富山市をよくするために民間企業の商社が応援することはできません」と言われた。そこでいろいろ話をするうちに、「富山市が世界になくてはならない都市にするために来たんだ」、こう言って彼は商社で勉強して帰ってきました。  今回、富山市が世界でなくてはならない都市、コンパクトであり、エネルギーが持続可能であり、そして回復力が早い、あるいは時代の変化に対応していける、柔軟性がある都市ということで認定されたわけです。ですから氷見も、今マニフェスト大賞をとった、あるいはドリームプラン・プレゼンテーションに職員が出る。そしてこの後のこういう世界的な認証をとっていくということにどんどん力を注いでいきます。観光においても、ミシュランの三つ星をとった、だから金沢にお客さんが来た、南砺市もそういう戦略を描いています。  そんな中、きょう新聞を開いてうれしい記事がありました。氷見市の定置網業者さんがエコラベル、漁業における世界認証をとったといううれしいニュースがありました。こういう民間の皆さんの動き、行政の動き、個人の動きが氷見のブランド価値を高めていくんですね。定置網というのは待ちの漁法で、じゃ、待つだけなんですか、経費を下げるだけなんですか、そうではない。情報発信をして売り上げを上げていく。このことを来年度は攻めたいというふうに思っています。  十数年来の経済的、精神的デフレーションから、国、県、市ともに新しいチャレンジをいとわずに、新しい地域経済の善循環と地域が成り立つ仕組みをみずからの手で引き寄せよう、つかみ取ろうという時代が押し寄せています。  幸いと申しますか、市議会の皆さんも平均年齢51歳ですか、あるいはバイオや通信や福祉やフランチャイズビジネスや、いろんな未来産業をしていらっしゃった、金融、保険や商社や、いろんなことをやっていらっしゃったさまざまなタレントの方が集まっていらっしゃいます。必ず氷見市においてこういう未来モデルをつくれるはずだとわくわくしています。  平成27年度の予算編成におきましては、単なる経費の量的削減から民主主義の質的充実、地方経済の質的充実、新しい仕組みづくり、新しい地方自治体への果敢なる挑戦を続けてまいりましょう。ともに力を合わせてまいりましょう。どうぞよろしくお願いいたします。 ○議長(嶋田茂君) 次に、公共施設のマネジメント計画について答弁を求めます。  定塚総務部長。  〔総務部長 定塚信敏君 登壇〕 ◎総務部長(定塚信敏君) 荻野議員の公共施設のマネジメント計画についての御質問にお答えいたします。  全国の自治体では、高度経済成長期に公共施設や道路などのインフラが集中的に整備され、それらが今後、更新時期を迎えることから、その安全性の確保や更新費用が自治体財政の大きな負担となることが全国的にも問題になっております。そのため、国からは、公共施設等の全体の状況を把握して、総合的かつ計画的な管理を推進するよう要請されているところでございます。  こうした状況を踏まえて、本市では4月以降、公共施設・インフラの現況調査、分析に取り組んできたところであり、このほどその結果をまとめた「氷見市公共施設・インフラ白書」を作成したところでございます。  その白書における試算によりますと、一般会計で負担すべき公共施設とインフラに係る更新・改修費用は、現在の数量、規模を維持した場合、今後60年間で約1,877億円となり、それを平準化すると年間約31億円が必要となります。  直近5年間の一般会計における公共施設、インフラに対する本市の平均投資額が約22億円でありますので、それと比較しますと、新たに年間約9億円の財源が必要となるとの試算結果となっております。  本市といたしましては、皆様方に御利用いただいております公共施設やインフラについては、常にその安全性を確保しながら、限られた予算の中で、人口減少などの社会環境の変化や市民ニーズの変貌を念頭に置き、今後のあり方を検討していかなければならないと認識しております。  今後は、議会や市民の皆様とともに議論を深め、来年度には公共施設・インフラ整備方針を検討するなど、マネジメント計画の策定に向けて取り組んでまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(嶋田茂君) 次に、地域担当職員について答弁を求めます。  高橋企画振興部長。  〔企画振興部長 高橋正明君 登壇〕 ◎企画振興部長(高橋正明君) 荻野議員の地域担当職員についての御質問にお答えをいたします。  地域担当職員は、地域に入って地域づくり活動に係る情報の提供、そして収集、また地域と行政をつないで住民の皆さんと一緒にまちづくりについて考え、そして支援していくことを目的といたしまして、平成24年度に市内の21地区に2名ずつ配置をさせていただきました。  このほど2年間の任期が満了したことから、再任者を含めまして50名の地域担当職員を任命いたしております。  今回の任命に当たりましては、これまでの経緯を踏まえまして、1つには、地域に居住する職員もしくは地域出身の職員、こういった方を優先的に配置する。そして2つには、地域づくり協議会や準備会を設立している地区においては手厚く3名体制とする。また3つには、女性職員を起用していこうという、この3点を重点に選考させていただいております。  地域担当職員50名の内訳ですが、全て一般職の職員でございます。市民参加と協働・防災のデザイン課の兼務とさせていただいておりまして、管理職が14名、管理職でない者が36名、また女性が9名、男性が41名であります。  活動の状況は、やはり地域づくり協議会が設立されている地区においての活動が多く、最も多い地区では年間14回、平均では年間3回から4回という活動状況でございます。市長のまちづくりふれあいトークや地域づくり協議会における役員会、また自治振興委員連絡会等の会議に参加をしていただいております。  こうした活動の先進地であります滋賀県の長浜市や静岡県の牧之原市、また三重県の松阪市など協働のまちづくりの先進地と交流させていただき、これまでたくさんのことを学ばせていただいておりますが、まだこの地域担当職員制度については全国的にも試行を重ねている段階にあると思っております。  このたびの選考に当たっては、実際に住んでいる地域を優先的に選任させていただいたことから、自分が住む地域のまちづくりにかかわり、そしてそれが自分自身の喜びにもつながる、そうした地域へみずから飛び出していく公務員を育てていくことが重要であると思っております。  そのため、地域担当職員に対しましてはタイムリーな研修機会を提供させていただく、また地域担当職員としての職務をこなしやすいように、上司の方、また周りの職員の方には極力バックアップをしていただく、そういったことの全庁的な環境づくり、さらには、地域のまちづくり活動を進める中で、職員が熱い思いを抱いておられる住民の皆様とのふれあい、創造的な出会いによりまして自分自身もまた高めていけるような制度になるよう努めてまいりたいと思っております。  以上でございます。 ○議長(嶋田茂君) 次に、職員の健康管理について及び予算の執行について答弁を求めます。  定塚総務部長。  〔総務部長 定塚信敏君 登壇〕 ◎総務部長(定塚信敏君) 荻野議員の職員の健康管理についての御質問にお答えいたします。  氷見市の輝く未来を創造するためには、職員が健康でやりがいを持って職務に取り組むことができる環境が何よりも大切であると考えております。  職員の健康管理につきましては、健康診断や節目の人間ドックを実施するほか、定期的に衛生委員会を開催し、産業医の先生や職員組合代表の委員を交えて職員の健康管理について協議しております。  近年は、現代人の心の健康について大きく取り上げられるようになってまいりました。特に鬱病に関しては、厚生労働省のデータによりますと、平成8年に43万3,000人のところ平成23年には倍以上の95万8,000人となるなど、全国的にも問題になっており、職場のメンタルヘルスマネジメントは最重要課題となっているところでございます。  議員の御指摘のとおり、行政改革の流れの中で、人口1万人当たりの本市の一般行政職員の職員数が50人であります。類似団体の一般行政職員数は53人、それに比べますと3人少なく、本市の一般行政職員、これは5万人で計算しますと15名少ないということになっており、市の職員に対して負担が多くかかっているというふうに認識しております。  このことにつきましては、本川市長からもその指摘を受けているところであり、行政改革推進市民懇話会の中でも議論があったところでございます。このため、今後は仕事の量的削減から仕事の質的充実に変革するような総合的な組織マネジメントを図っていきたいと考えております。  なお、本市では、職員の心のケアにおいては複数年においてメンタルヘルス研修を行っており、昨年度は部課長、今年度は総括担当に対して職員が不調となりやすい状況、また兆候の把握方法、さらにはその対応策などを学ばせております。今後は全職員を対象とすることも検討する必要があるというふうに思っております。  加えて、富山県市町村職員共済組合でもカウンセリングサービスを実施しており、心理カウンセラーが電話やメール、面談により相談を受け、悩み解消に努めているところでございます。  また、新たな行政改革プランの取り組みとして事業仕分けを行い事務量の適正化を図るとともに、市長就任以来奨励しております部署間の垣根を越えたチームワークづくり、コーチング、職員の心の栄養を蓄えるモチベーションマネジメントなどを図ってまいりたいというふうに考えております。  いずれにいたしましても、職員が全力で仕事ができる手法を学び、市民の幸せのため元気に執務し、市民の期特に応えられるよう、メンタルヘルスの保持とモチベーションの向上により、生き生きと輝く職場環境づくりに取り組んでまいりたいと考えております。  次に、予算の執行についての御質問にお答えいたします。  予算は、議決をいただいた目的に沿い執行するのが当然のことであると認識しております。しかしながら、予算成立後の種々の事由により、当初の予算の枠組みの範囲で執行することが効率的、効果的でない場合があります。例えば災害の発生など予期せぬ事態が発生し早急に対応する必要があり、既定の予算では適切な対応ができないケースなどが該当するというふうに思っております。  予算の流用とは、こうした場合に他の科目の経費を不足する経費に融通し、予算の実効性を上げようとするものでございます。  予算の流用につきましては、地方自治法の規定により各款相互の流用は禁じておりますが、項については予算の執行上、必要がある場合に限り予算の定めるところにより流用が認められるところであります。  また、目、節の流用については特に制限はされておりません。  款、項、目、節、これは予算を区分するときに使う名称でありまして、「款」とは総務費などのように最も大きな区分を、また「節」とは委託料などのように最も小さな区分をあらわすものでございます。これらの分類のうち、本市においてはほとんどの流用が節の間でやりとりを行う予算の流用を行っているものでございます。  今日のように目まぐるしく社会情勢が変化し、行政を取り巻く外的環境変化の激しい時代においては、タイムリーな予算措置、詳細かつ綿密な計画づくりと適宜の計画修正を行わなければ、本来の目的どおりに予算執行ができないという状況になっております。  予算の流用をみだりに行うことは適切ではありませんが、こうした変化を折り込み判断した上で、真にやむを得ない事案についてのみ、担当課から十分に意見を聞き取った上でこれを認めております。  また、去る10月に実施した平成27年度予算編成説明会においても、各所属長等に対して、1つに、予算要求の段階から事業内容の正確な把握、整理を踏まえた予算の適正な見積もりを行うこと、2つに、予算執行段階において計画的な予算の執行に努めることを周知したところでございます。  あわせまして、早め早めの詳細な計画の立案という文化を本市職員に根づかせることにより流用の防止を徹底してまいりたいと考えております。  次に、研修についてお答えいたします。  職員研修は、全ての職員がそれぞれに必要とされる能力を向上させ、さらにその時代時代の市民の御期待に応え、市民の皆様が良質な政策の実行を通じて氷見市に暮らす幸せを実感していただくために行っていくものと考えております。  そのため、平成26年度において、限られた予算の中で新たな環境の変化に対応し、新しい行政課題に取り組むために、チームワークの強化、プレゼンテーション能力の向上、おもてなし意識の向上を推進する研修について予算を執行してまいりました。  チームワークの強化研修としては、部課長による合宿研修や総括担当によるチームワーク研修。また、プレゼンテーション能力の向上としては、自治体で初めて取り入れた企業内ドリームプランプレゼンテーション研修。さらに、おもてなし意識の向上研修として接遇研修を実施しているところでございます。  特にドリームプラン・プレゼンテーション研修につきましては、7月9日から11月4日までの間、28人の職員が5つのチームに分かれて1人の職員の夢を職員同士が相互に支援し、目標を諦めない意識改革を目指して実施してまいったところでございます。  その成果発表会が先月の20日に開催され、職員5名と市長が未来に向けてわくわくする氷見市の夢を発表し、会場を埋めた市職員約100名を含む約200名の観衆の方々に、発表者の真剣な熱い思いが伝わり、大いに感動いただいたと思っております。  また、11月30日から12月6日まで、その模様が能越ケーブルネットで放映されており、好評を得たところでございます。
     この研修は、私自身も山口市民部長のチームの一員として受講したところであり、私以外の職員も自己変革を楽しみ成長を楽しむ、そして市で働くことを誇りに思う職員になってくれたと感じており、人材育成事業の趣旨に合っていると考えております。  なお、研修を受講する職員につきましては、このドリプラのほかにも、マーケティング、ブランディングを学ぶ地域みらい大学や論理的な思考を学ぶ企画実践塾など、職員が取得しようとするスキルに応じていろんな研修が受講できるようバランスよく配置させていただいております。  これらの研修の成果といたしましては、マニフェスト大賞のプレゼンテーション部門で銀賞を市長が受けられましたし、また、寒ブリをモチーフにした観光のぼり、はっぴ、庁議用の資料のフォーマットなどにもその成果があらわれております。  研修は負担であるというのは昔であるというふうに私は思っております。私自身30歳のころに、自分から進んで富山県の青年の船に応募し研修に参加してまいりました。そこでは多くの事前研修、多くの事後研修がありましたが、国際交流ばかりでなく、私の人生に影響を与える多くの友人を得ることができましたし、いろいろなことを学ぶことができました。  近年の研修は、人を成長させ、喜びを与え、また厚生福祉でもあります。まさに職員の健康管理、職員の成長に資し、喜びにも通ずるものであるということを議員さんも御理解いただければというふうに思っております。  氷見市政におきましては、何よりも人が財産であります。職員の能力向上が市民の幸せにつながるものでありますので、今後も職員の能力向上につながる研修の充実を図ってまいりたいというふうに考えております。  以上でございます。 ○議長(嶋田茂君) 次に、ひみ漁業交流館魚々座について答弁を求めます。  高橋企画振興部長。  〔企画振興部長 高橋正明君 登壇〕 ◎企画振興部長(高橋正明君) 荻野議員のひみ漁業交流館魚々座についての御質問にお答えをいたします。  初めに、運営体制についてお答えをしたいと思います。  これまで基本設計や市民の皆様の利活用座談会などから、この施設を単に観光交流施設ではなく、氷見の漁業や漁村文化の伝承、こういったことを基本としながらも、人と人とのつながりから生まれる新たなまちづくりへの期待や社会課題の解決を担う、そうした拠点になることが求められてまいりました。  具体的には、漁業文化の継承、体験型観光、魚食の普及、環境保全、コミュニティアート、漁村に広がる家並みの保存、さらにはブランド発信を支援するという7つの社会課題と新たなまちづくりに対応するため、総合的な政策の組み合わせ、そしてまた高い公共性がこの運営主体には求められるということから、また加えてですが、民間事業者にとっては収益の見込みにくい事業である、そういった判断から、今回、市直営での運営を選択させていただいたものであります。  運営に当たりましては、漁業関係者の皆様をはじめ関係団体の皆様と十分な連携をとり、これまでお集まりをいただきました多くの市民の皆様をはじめ、ボランティアの方々にも活動拠点としてこの施設を活用していただく。そして、体験型観光や魚食の普及といったことへの企画や運営にも積極的に御参加をいただけるよう、引き続きお願いをしてまいりたいと考えております。  次に、事業計画でございますけども、今ほどの7つの社会課題、そしてまちづくりに対応するため、氷見が持っている潜在的な地域資源を掘り起こす、そのことによって経済の活性、定住促進、都市間連携の強化に努め、氷見ブランドを発信する事業を実施する、そうした政策経費もあわせて必要であると考えております。  こういったことから、海浜植物園や市立博物館、アートNPOヒミング、また庁内におきましては、水産振興課、観光担当課、環境課、商工・定住・都市のデザイン課、こういった広い範疇の所属とも連携をさせていただき、各種の勉強会の開催などを通しまして、この場所を市民が考え語り合う拠点とすべく運営方針を検討してまいりたいと考えております。  また、施設管理につきましては、一部の外部委託、まだ今検討中でございますが、そういったことから、経費の削減についても一層の検討を重ねてまいりたいと考えております。  なお、先ほど具体的なスタッフ、また事業収支等について御質問がございました。これはあくまで現段階での試算ではございますが、職員につきましては、館長を含め職員が3人、そして臨時職員が3人程度、それからパート職員として8名程度を現在想定いたしております。  また、さきの全員協議会で御説明をさせていただきましたが、収支ということで、管理経費、政策経費を合わせまして約4,700万円程度を見込んでおりまして、それらの財源として、事業による直接の収入、入館料収入、また一般財源といたしましては1,900万円程度を充てさせていただきたいというふうに現在考えております。  今後、こうした事業計画につきましては、さらに精度を高めまして、27年度予算に計上してまいりたいと考えております。よろしくお願い申し上げます。 ○議長(嶋田茂君) 次に、文化財保護について答弁を求めます。  前辻教育長。  〔教育長 前辻秋男君 登壇〕 ◎教育長(前辻秋男君) 荻野議員の文化財保護についての御質問にお答えいたします。  文化財は、長い歴史の中で生まれ育まれ、今日に守り伝えられてきた貴重な財産であります。私たちの歴史、伝統、文化等の理解に欠かせず、将来の文化向上の発展の基礎となるものでありまして、適切な保存、そして活用が求められております。  文化財は所有者が管理することになっておりまして、議員からも御提言のありましたとおり、少子高齢化、人口減の社会を迎えた今日、所有者の高齢化、後継者不在、そして知識や技術の不足などが課題と考えられております。また、資金面も課題の一つでありまして、氷見市文化財保護条例では、多額の経費を要する場合には予算の範囲内で補助金を交付することになっておりますので、できるだけ所有者の負担軽減を図ってまいります。  一方、文化財保護の考え方は、保存とともに活用を図ることが目的とされております。とりわけ、市民参加、市民協働による活用により新たな関係者が増え、そして文化財への意識が高まり、協力者の裾野が広がるものと期待しております。  こうしたことから、現在、中学校1年生全員が「ふるさと発見塾」において、大境洞窟住居跡や朝日貝塚、そして柳田布尾山古墳、博物館などをめぐって歴史・文化を学び、また古い民具などを用いた地域回想法の取り組みは、高齢化社会の今日的課題とリンクさせ、文化財の活用を図っておるところであります。  また、国指定天然記念物イタセンパラの保護においては、新たな保護池がこのほど完成いたしましたので、旧仏生寺小学校の富山大学理学部氷見市連携研究室のひみラボ水族館、これはイタセンパラや氷見の淡水魚を展示している水族館であります。これとあわせまして、その運営において「市民が育てる天然記念物」をテーマといたしております。  これまで地元のイタセンパラを守る市民の会には、保護池の草刈りや防犯など熱心に協力していただいておりますことに改めて感謝申し上げる次第であります。  また、新たに設けました「イタセンパラ守り人」に登録された方には、調査研究や保護活動のサポーターになっていただくことにもいたしております。  今後の文化財保護は、活用の視点を常に意識しながら取り組むことが重要でありまして、社会変化にも対応する持続可能な文化財保護の方向性であると考えております。  また一方においては、観光資源やまちづくりの要素としても大きな可能性を秘めていることから、積極的に文化財の活用に努めてまいります。  以上です。 ○議長(嶋田茂君) 14番 荻野信悟君。 ◆14番(荻野信悟君) ただいまは、いろいろと丁寧に時間をたっぷり使っての御説明、まことにありがとうございました。先ほど私、企業内ドリームプラン・プレゼンテーションと言いましたが、まさに議場内プレゼンテーションということで、大変どうも……。  そういう中で、職員の健康管理について定塚総務部長に幾つかお聞きしたいと思います。ちなみに、職員の持っている権利といいますか、有給の年次休暇は何日ぐらいでしょうか。 ○議長(嶋田茂君) 定塚総務部長。 ◎総務部長(定塚信敏君) 20日でございます。また、20日を繰り越すことができますので、最高40日持っている方もおられます。  以上でございます。 ○議長(嶋田茂君) 14番 荻野信悟君。 ◆14番(荻野信悟君) 先ほど言いましたけど、20日間持っている割に、24年度に至っては10日間、それから25年度に至ってはもう10日を切っておるような状況でありますね。所属ごとのデータもここにありますが、1人当たりの年次取得日数の低いところに至っては5.5日と。20日間の大きな枠があるにもかかわらず5.5。なおかつ、その部署というのは、時間外労働が24年、25年対比でいきますと逆に144%ということで増えておるんですね。せっかく職員の持っている権利が十分に使えていないというのはどこに問題があるんですかね。 ○議長(嶋田茂君) 定塚総務部長。 ◎総務部長(定塚信敏君) 総務課といたしましては、年休はとってくださいというような話はしております。年休のほかにも夏季休暇というものがあります。5日間あるんですけども、これにつきましては、私たちが夏季休暇というものを指定することによってほとんどの人が消化してもらっております。  ですから、私たち自身は、今考えておりますのは、こちらから年次休暇の取得の仕方、例えば自分の誕生日とか奥さんの誕生日とか結婚した日とか、連休をとったらどうですかというように話をすることによって取得してくれるんじゃないかなと思っております。なかなか市の職員、自分から休んでおりますと、何で休んどるんかというような言い方をされますので、なかなかとりづらいのではないかなと思っております。私もたまに休んで畑をすることがあります。そうすると隣のおばちゃんが「きょう役所休みながけ」と聞いて、一々理由を言わないとだめだというようなことがありますので、代休をとるにしても連休をとるにしても、市民のそういう目があるということを職員が気にしておるのではないかなと思っておりますので、市民の方も、市の職員も代休なり年休なりがあるということを御理解いただければ幸いだというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。 ○議長(嶋田茂君) 14番 荻野信悟君。 ◆14番(荻野信悟君) 部長のそういう思いは十分にわかりますが、それぞれ記念日に休みをとれよという、それは大いに結構ですね。その日にどうしても休めない事情があると、記念日の休みというのは全く意味がなさないようなことにもなりかねません。そういう中で、それこそやっぱり健康管理、これは心身ともにの健康管理なんですが、職場の中で休みをとりやすい雰囲気づくりも必要じゃないかと。  それから、先ほど来、普通の日に休んでいると近所の人が「あんた、きょう何あったんけ」、確かに過去には多くそういうことがありましたね。いわゆる公務員に風当たりの強い時代はありましたけども、今そんなような感覚じゃないんじゃないかと。むしろ逆にそういうものは大いに自分の権利として、健康を維持する上において市民の理解を、そういうことは気にすべきじゃないと思います。  その後の答弁は必要ありませんが、ちょっとドリプラとかぶりますが、私の考え過ぎならいいなというふうに思うわけでありますが、7月23、24日、東京のほうでドリプラの研修会がありました。その中で、帰ってきた後、その職員が長期休業に入っておるという一つの事実が、たまたまだというふうに私は思いますが、総務部長、何かその辺の、7月23日に東京から帰ってきてからちょっと会えなくなって、職員が長期休業に入っているという事実がありますね。 ○議長(嶋田茂君) 定塚総務部長。 ◎総務部長(定塚信敏君) 休んでいる方はおられます。 ○議長(嶋田茂君) 14番 荻野信悟君。 ◆14番(荻野信悟君) それをどういうふうに分析しておりますか。 ○議長(嶋田茂君) 定塚総務部長。 ◎総務部長(定塚信敏君) 先ほどの答弁の中でも話ししましたように、時代の変化の中、今いろんな方がおられるというふうに思っております。答弁の中では鬱の話をさせていただいたのでその話をさせていただきたいと思うんですけども、昔はそういう方々というのは50歳から60歳の男性の方が多いということだったんですけども、最近は女性の方、また若者も鬱になるというような話を聞いております。  10月25日に読売文化フォーラムというのがありました。そこに香山リカさん、精神科医の方ですけども、来ておられたんですけども、私も土曜日だったんですけども聞きに行きました。300名の応募のところに570名ほどの方が来ておられて、本当にたくさんの方が来られて、会場もちょっと大きくされたんですけども、その中で話を聞いてきて、今までは社会が右肩上がりで、いろんなことを頑張っているか社会を信用しておればいいような時代だったんですけども、それができなくなってきた時代において、やっぱり私たちが今まで言われたことを、やっぱりちょっと考え方を変えてやらなければその時代についていけないよというような話がありました。ですから、私自身、やっぱり仕事をする上、また人生を過ごす上でも、今までの物事と考えをちょっと変えてやるべきだというふうに思っています。  例えば研修も、先ほど議員さんのほうから話がありましたけれども、負担というか、仕事というような思いで研修を受けるんじゃなしに、逆に余暇的な発想、楽しむという発想で受ければ研修も楽しいというふうに思っております。  特に今回のドリプラ研修におきましては、新採の方から私たち退職間際の人間まで研修を受けました。このような研修は今までありませんでした。部課長なら部課長の研修、新採なら新採の研修だったんですけども、いろんな幅の方と研修することによっていろんな考えも学ぶことができました。そういう機会を得たというふうに思っております。ですから、職員自身が考え方を変えて仕事に当たるべきだというふうに思っています。そういう発想の転換を私は研修で得ることができました。そういうふうに思っております。  以上でございます。 ○議長(嶋田茂君) 14番 荻野信悟君。 ◆14番(荻野信悟君) 確かに今の答弁はそのとおりだろうと思いますが、私の考え過ぎならいいんですが、たまたま長期休業に入った職員が研修担当の職員でなかったかと私は認識しておりますが、どうですか。 ○議長(嶋田茂君) 定塚総務部長。 ◎総務部長(定塚信敏君) 個人のことになりますので、そこら辺までは具体的には話しませんけども、御想像にお任せいたします。 ○議長(嶋田茂君) 14番 荻野信悟君。 ◆14番(荻野信悟君) 想像に任すということであります。想像じゃありません。一応確認しておりますので。多分そういうことで、たまたまその個人の方の体調が悪くなった時期と同じような時期になったのだろうというふうに思います。  続きまして、適正な予算執行、先ほど流用の件で総務部長から答弁がありましたが、部長、今年の6月に、うちの会派の小清水議員のときにも流用についての質問があったかと思いますが、記憶にありますか。 ○議長(嶋田茂君) 定塚総務部長。 ◎総務部長(定塚信敏君) 記憶にあります。 ○議長(嶋田茂君) 14番 荻野信悟君。 ◆14番(荻野信悟君) そのときに24年度と25年度の流用の件数を答弁しておるんですが、そのときの件数は記憶にありますか。 ○議長(嶋田茂君) 定塚総務部長。 ◎総務部長(定塚信敏君) 件数までは把握しておりません。把握というか覚えておりません。 ○議長(嶋田茂君) 14番 荻野信悟君。 ◆14番(荻野信悟君) それじゃ、國本代表監査委員にちょっとお聞きしますが、ちなみに24年度、25年度の流用の件数はどれくらいだったでしょうか。 ○議長(嶋田茂君) 國本代表監査委員。 ◎代表監査委員(國本嘉隆君) お答えいたします。  平成25年度の歳入歳出決算審査におきまして、私どもが確認をいたしました一般会計の流用件数は、25年度は278件でございます。ちなみに、24年度のそれは219件でございましたので、25年度は前年に比べますと率にして26.9%の増となっておったものでございます。  以上でございます。 ○議長(嶋田茂君) 14番 荻野信悟君。 ◆14番(荻野信悟君) 総務部長は記憶にないということですが、ここに議事録があります。その中で総務部長は、「近年の一般会計における予算の流用の件数は、平成24年度においては237件、平成25年度においては228件となっております」と答弁しておりますね。今年の6月だから、そう言われてみればそういうことを言うたかなという記憶がよみがえってきませんか。 ○議長(嶋田茂君) 定塚総務部長。 ◎総務部長(定塚信敏君) 言ったことは覚えていますけども、数字までは覚えておりません。数字を言ったことは覚えております。 ○議長(嶋田茂君) 14番 荻野信悟君。 ◆14番(荻野信悟君) そうすると、この議場の中で全く違った数字を述べたということですね。  それはそれとして、その後また、「市政がかわって流用が増えたということは毛頭なく、むしろ10件程度減少していることをお伝えします」まで言うとるんですね。どうですか、その辺。 ○議長(嶋田茂君) 定塚総務部長。 ◎総務部長(定塚信敏君) そのようなことを言った覚えはあります。そのときは、部下からの数字に基づきまして私は答弁させていただきました。違っておれば、また部下に調べさせて訂正をするように指示いたします。  以上でございます。 ○議長(嶋田茂君) 14番 荻野信悟君。 ◆14番(荻野信悟君) そんなような数字的なものはしっかりと把握して、やっぱり正しい認識が必要かというふうに思いますので、よろしくお願いしたいというふうに思います。  それから、先ほど来、市長のプレゼンテーションといいますか、いろいろ夢、思いを聞きました。そういう中で、ドリプラの研修の参加者状況はどのような、たしか東京のほうで何回かやっておるやに聞いておりますが、参加状況とか参加料も必要だと聞いておりますが、定塚総務部長。 ○議長(嶋田茂君) 荻野議員、質問がまたもとに戻りましたので、今の質問は却下いたします。 ◆14番(荻野信悟君) はい。失礼しました。私、予算執行の中で、研修会のことじゃないつもりで質問を申し上げようとしたんですが、ちょっと言葉足らずで失礼しました。  じゃ、その質問はやめまして、魚々座の質問なんですが、先ほど職員が3名と臨時職員が3名、パートが8名ということで、それぞれの職務分担といいますか、パートの方は、私の想像するところでは館内の清掃とかそういうことをやるのかなというふうに思いますが、もっと具体的に、正規の職員の3名は、臨時職員は、パートの方の8名は何をするかということを高橋企画振興部長、お願いします。 ○議長(嶋田茂君) 高橋企画振興部長。 ◎企画振興部長(高橋正明君) 市職員3名は、館長がお一人、それから総務、経理を担当する者、また全体的な企画運営、マネジメントを担当する者でございます。  それから、臨時職員として今想定しておりますのは、先ほど政策経費というふうに申し上げましたが、そういった事業を行うための臨時職員を2人想定しております。そのほか、この施設の直接的な管理、お客様の入場管理でありますとか物販、体験、そして飲食のコーナーを担当する者として臨時職員1名、またパート職員8名ということで今想定をしているところでございます。  以上です。 ○議長(嶋田茂君) 14番 荻野信悟君。
    ◆14番(荻野信悟君) 先ほど7つのテーマということでいろいろあった。各課と連携をとりながらということで、それがその場になればいいということだと。  本来のそれぞれ商工であるとか環境課であるとか、その辺の連携といいますかつながりといいますか、その辺はどのような形なのか。7つのテーマを全てここで当然のごとく遂行していくということではないというふうに思いますが、どの辺までその辺は踏み込んでやるというような考えですかね。 ○議長(嶋田茂君) 高橋企画振興部長。 ◎企画振興部長(高橋正明君) もちろん、水産振興でありますとか、いわゆる観光部門でありますとか環境部門、本来の職務は当然ございますので、そういった分野については当然そちらのほうをしっかりやっていただきますが、漁業交流館におきましては、特に漁村の文化、そして漁業の文化を中心に、また将来的には、日本財団からの援助なども受けまして、海洋文化全般についてここの施設が、そういったまちづくりが起きる場を目指していきたいと思っておりますので、それぞれの団体、また庁内における担当課としっかりと連携して進めていく、そういうふうに計画をいたしております。 ○議長(嶋田茂君) 14番 荻野信悟君。 ◆14番(荻野信悟君) それでは、本議会に設置条例ということで魚々座のほうの条例が議案として上程されておりますが、その中で入場料等という、第4条の第2項のほうに、市長が特別に展示している資料を観覧しようとする者は、市長が定める額の特別展示観覧料を納めなければならないというふうにありますが、これはいわゆる市長裁量とそのときの判断で展示観覧料が決まるということでありますか。 ○議長(嶋田茂君) 高橋企画振興部長。 ◎企画振興部長(高橋正明君) 特別な企画展示ということでございますので、通常、一般の展示については基本200円ということで定めさせていただいておりますが、特別展示におきましては、どういったグレードのもの、どういったレベルのものをやるということが、それぞれその段階において違いますので、より高い質のものを提供する場合にはやはりより高い質の料金をいただくような、そういったことで、今回その部分については規則で定めるような形、その都度定めるようなイメージで提案をさせていただいております。 ○議長(嶋田茂君) 14番 荻野信悟君。 ◆14番(荻野信悟君) 例えば氷見市内の他の施設なんか見るとやっぱり、例えば1,000円とか2,000円とか上限の金額を設定して、それを超えない範囲でということが通常になっておるんですが、今回そういう部分がないということはどのような形で理解すればよろしいですかね。 ○議長(嶋田茂君) 高橋企画振興部長。 ◎企画振興部長(高橋正明君) そういったふうに一旦上限を定めるという規定のやり方もあると思いますが、ここにつきましては、これから行うであろう特別の企画展示、基本的には世界を見越したという、一流の方をお呼びするとか、本物を伝える、そういったことをイメージしておりますので、そういった意味において、ここであえて上限を求めるということは今想定しなかったわけであります。 ○議長(嶋田茂君) 14番 荻野信悟君。 ◆14番(荻野信悟君) 先ほど何か条例じゃなしに規則のほうでとちらっと、規則のほうで決めることでもないわけでしょう。本来はやっぱり、この中できちっと明記すべきじゃないかなというふうな認識をしておりますが、再度。 ○議長(嶋田茂君) 高橋企画振興部長。 ◎企画振興部長(高橋正明君) 条例の決め方でございますけど、それはやはり提案するほうの考え方次第かなというふうに思っておりますが、基本的には条例に規定しないものについては規則でということに対応すると思っております。 ○議長(嶋田茂君) 14番 荻野信悟君。 ◆14番(荻野信悟君) 一応私の認識の中で、条例できちっとやっぱり具体的な数字を上げるべきじゃないか。ちょっと極論になりますが、場合によっては1万円ということもあり得るということですね。 ○議長(嶋田茂君) 高橋企画振興部長。 ◎企画振興部長(高橋正明君) 特別展示の提供できる内容に従って、お客様が当然それに従って満足度を得られる、そういった価格設定になるというふうに思っております。 ○議長(嶋田茂君) 14番 荻野信悟君。 ◆14番(荻野信悟君) それじゃ、市が直営でやるということでなかなか、先ほど収支のシミュレーションの中でいろいろ説明があったわけなんですが、職員の給料というものはその中に入っておりますか。 ○議長(嶋田茂君) 高橋企画振興部長。 ◎企画振興部長(高橋正明君) 先ほど申し上げました数字の中には、市の正規職員の分は含めておりません。 ○議長(嶋田茂君) 14番 荻野信悟君。 ◆14番(荻野信悟君) ちょっとその辺が不透明なところでありまして、正規の職員が行けばそれなりの給料というものも、そこの管理運営費という形で捉え方も一方ではできるんじゃないかという感じがします。  そういう中で、それを含めまして、魚々座開設後の館の運営については、直営であるがゆえに、今ほど申し上げました職員の給料等がなかなか見えない部分もあるんじゃないかというふうに思います。そういうことで、運営状況とか、特に財政状況が明確に見えるような形で特別会計を設けるなどして、外へ見えるような形ということはどのように考えておられますか。 ○議長(嶋田茂君) 高橋企画振興部長。 ◎企画振興部長(高橋正明君) この館を運営する経費の当然その収支、必要となる経費、またどういった収入が入っているか、そちらにどういった一般財源が投入されているかということについては、どういった手法でお示しするかは別といたしまして、しっかりとわかるように、見えるようにさせていただきたいと思っております。 ◆14番(荻野信悟君) どうもありがとうございました。 ○議長(嶋田茂君) この際、暫時休憩いたします。  午前11時50分 休憩         ─────────────────────────  午後 1時01分 再開 ○議長(嶋田茂君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  代表質問を続けます。  9番 山本克己君。  〔9番 山本克己君 登壇〕 ◆9番(山本克己君) 会派「市民」の山本克己でございます。新人議員の私に代表質問の場を与えていただき、厚く御礼を申し上げます。  きょうは、人口減少対策、有償ボランティア制度の導入、遊休市有地の利用の3点について質問と提案をいたしますので、当局の御見解をお伺いいたします。  今年、東洋経済新報社が発表した住みよさランキングで、氷見市は全国813都市中48位と、昨年の127位から大躍進をいたしました。これは、堂故前市長、本川市長、議員各位、市職員、そしてまた5万市民の努力の成果であると、心から敬意を表するものであります。  しかし、48位は富山県10市中の下から2番目の8番目であり、高岡市、射水市など周辺の都市よりも下位であります。今後、市民一体となり、住みやすい氷見市、住みたい氷見市をつくり、人口の減少に歯どめをかけなければなりません。  さて、今、国、富山県、氷見市とも、人口の減少とその対策に総力を上げていますが、決定打がないのが現状であります。特に氷見市の人口減少は著しく、今年、日本創成会議の分科会が発表した2040年氷見市の人口は3万2,767人、さらに地方から大都市への人口移動が収束しない場合には3万781人という衝撃的な数字が発表されました。市民の皆さんも氷見市が消滅するのではないかと心配されているようでございます。  2040年の人口減少率は40%でありますが、さらに20歳から39歳までの若年女性の減少率は57.2%で、4,824人から2,064人に減少するそうでございます。このことは、2040年以降は加速度的に人口が減少することを意味しております。  氷見市の人口減少に歯どめをかける最高の有効打は、若者の働く場の確保、すなわち魅力ある企業の誘致だと思います。氷見市は過去に地盤の悪いところに工業用地を造成し、企業誘致に失敗してきたこともあると聞いております。現在の工業製品は、ミクロン、さらにはナノメートルという単位の精密な製品をつくらないと世界に売れないそうであります。したがいまして、交通の便がよく、安価で、山を削るなどした地盤のしっかりしたところに工業用地を確保し、優良企業を誘致したいものです。  本川市長に、市民が失望しない2040年の目標人口とその他の人口減少対策、企業誘致について抱負をお尋ねいたします。  平成26年4月1日現在の氷見市の人口は、「広報ひみ」5月号によれば5万1,138人で前年同月比747人、約1.5%の人口減であります。  人口減の第1の原因は、出生数の少なさにあります。平成25年4月から26年3月までの出生数は、244人に対し死亡744人、ちょうど500人の自然減であります。  出生率の向上には、若い人たちが安定した収入を得て結婚し、2、3人程度の子どもを設けることが必要です。そのためには、最近増加してきた非正規雇用の問題の解決、出産、子育て支援、住宅問題など、制度改正や多額の予算を必要とし、国の政策、予算に頼らざるを得ないのが現状であります。  また、氷見市でできることもあります。今年NHKで放映された南砺市のおせっかいさんというボランティアの仲人制度などは、長く続ければ少しずつでも成果が上がると言われております。  速効性とPR効果がある施策、第3子、第4子に限り多額の誕生祝い金などを贈る方法はどうでしょうか。少しでも自然減を減らす氷見市独自の施策等お考えがありましたら、あわせて高橋企画振興部長にお伺いをいたします。  人口減少の第2の原因は、人口の流出にあります。私はこれまで、人口流出の最大の原因は、東京、大阪、愛知県など大都市への流出が最大の原因だと思っておりました。しかし、平成25年度の三大都市からの転入は67人、転出が127人で、差し引き60人の流出で全体の24%にすぎません。  最大の原因は、高岡市への流出で転入が152人、転出が286人で、昨年1年間に134人の流出で全体の54%になります。ちなみに、富山市からの転入が121人、転出が121人で、流出はゼロでございます。射水市からの転入は59人、転出は62人で3人の人口流出です。高岡市を除けば県内他市町村からの転入255人、転出232人で、差し引き23人の人口の増になります。  したがいまして、高岡市への人口流出の原因は何か、そういうことも調べなければならないと思います。転出者へのアンケートなどをとられたことがありますか。また、市民税、固定資産税、国民健康保険税、保育料、上下水道料金、介護保険料等につきまして、高岡市との違いや所感がありましたら、高橋企画振興部長にお尋ねをいたします。  高岡市のよいものは少しでもその差を埋める努力が必要であり、氷見市のよいものはしっかりとPRをしていく必要があると思います。提案を1ついたします。  高岡市への通勤のしやすい場所や氷見市の市有地を利用し安価で良質な住宅地を造成するか、または集合住宅地を民間で建築する。その広さは、夫婦と子ども2、3人程度が住める広さ、集合住宅では2LDK、3DK、3LDKで55ないし68平米程度とする。分譲の条件は、氷見市外からの転入者が対象で、夫婦の合計年齢が70歳以下または18歳以下の子どもが1人以上いる夫婦世帯とする。さらに、10年程度の固定資産税相当額の2分の1を補助する。高橋企画振興部長に、法律に触れる点があるかどうかも含め見解をお伺いいたします。  第2項目で、有償ボランティア制度について提案をいたします。  この制度は、老人会等高齢者団体が有償ボランティアで市内の海岸、観光地、公衆トイレ、主要道路等を日常的に清掃、除草することにより、氷見市の観光事業の発展と、高齢者が社会貢献をし多少の収入を得ることで生きがいが生まれ、健康で楽しく生活していただくことを目的といたします。その結果として、介護保険、医療費などの軽減につながることを期待します。  氷見市は、堂故前市長以来300万人交流都市を目指し観光事業に力を入れており、今後も一段の観光事業の発展が望まれるところであります。しかし現状は、氷見漁港から特に窪、柳田、島尾にかけての海岸には多くのごみが流れ着き、氷見市内の道路もごみが散乱しております。平成26年11月27日の富山新聞にも、「「美しい湾」台無し 海岸にソファ不法投棄」という記事が大きく載っております。  老人会等高齢者団体に1人当たり半日1,000円程度の謝礼で、海岸、道路、観光地、公衆トイレ、また公園等の清掃、除草、軽度の補修などをしていただく制度を提案いたします。ただし、ボランティアの清掃も今まで以上にされることを期待いたします。  あわせて企業にも、企業の社会貢献としてさらなるボランティア活動を期待しております。そして日本一きれいな氷見市をつくり、大勢の観光客をお迎えし、300万人、いや400万人の交流都市を目指したいものであります。高橋企画振興部長に所感をお伺いいたします。  第3項目で、遊休市有地の利用について提案をいたします。  今、市街地に相当大きな市有地が幾つかあります。また、市民会館の耐震補強か新築かの議論もされております。  平成26年11月27日の市民会館並びに文化行政のあり方を考える有識者会議では、「補強工事はあり得ない」「新築」「市当局は方向性を明確にすべきだ」という委員の意見が多かったように思います。  私は、市民会館の問題だけを単独に検討するのではなく、朝日丘小学校跡地1万4,620.82平米、市民会館用地4,274.55平米、これは一部借地であります。市庁舎跡地2,441.35平米、市民病院跡地と保健センターの用地合わせまして2万672.98平米の利用を総合的に検討すべきだと思います。  ここで最も重要なのは、第1項目で市長に質問した2040年の目標人口です。その目標人口で今計画する施設を管理運営できるか、また負債を返していけるか、そういうことを考えなければならないと思います。  私は、この市有地の一部を第1項目で述べた人口減対策に使うことを提案いたします。  市有地に安価で優良な集合住宅を民間業者により建設し、1項目で述べました氷見市外からの転入者に販売する。条件は第1項目と同じ、合計年齢70歳以下の夫婦世帯または18歳以下の子どもが1人以上いる夫婦世帯とします。また、一部の市有地に市民会館を建設することになれば─これは仮定です─氷見市ではなく民間の業者が事業主体となり、民間の企業、幾つかの団体が入居し、最上階の一番眺望のよい2フロアぐらいには高額所得者を対象とした有料老人ホームをつくり、氷見市の負担を幾らかでも少なくし、将来の運営コストを最小限に抑えることを提案いたします。市長の見解をお伺いいたします。  以上です。 ○議長(嶋田茂君) 初めに、氷見市の人口減対策についてのうち、人口減少対策と企業誘致について答弁を求めます。  本川市長。  〔市長 本川祐治郎君 登壇〕 ◎市長(本川祐治郎君) 会派「市民」を代表して質問されました山本議員の人口減対策についての御質問のうち、人口減少対策と企業誘致についてお答えをいたします。  冒頭の方針だけお話を申し上げておきますと、冒頭、東洋経済新報社の発表した住みよさランキング813市中の48位という、これもうれしいニュースを御紹介いただきましてありがとうございました。ただし、富山県の中では下から2番目という御指摘もありました。  こういうランキングというのは、審査基準の変更によって大きく位置が変わってきます。人口当たりの保育園数のようなことですとか、ちょっと今審査基準が変わったおかげで氷見市が上がりました。しかし、813市中50位以内に富山県がこれだけ入っているということは、新幹線の大交流時代に、我々はフロントランナー、アドバンテージがある、すなわち有利な条件があるトップ集団にいるということは認識をしていいと思います。ですから、自信を持って、これを均衡のとれた国土発展や人口の各地へのバランスをとっていくという地方創生の流れの中で結果を出していかなければならない。そこの裁量、采配の能力が首長には求められていると思っています。ですから、今の50位以内を維持しながら頑張っていくということですね。南砺市さんも砺波市さんも頑張っていらっしゃいます。氷見市も頑張っていきます。  この東洋経済新報社の発表にもう1つうれしいデータがありまして、持ち家率や1人当たりの住宅の面積の広さということで富山県がずっと1位だと。中沖知事さんのころから言われてまいりましたが、昨年度の発表では、その中の市町村レベルで言って氷見市が全国2位なんです。広い富山県の中でも氷見が2位なんですね。日本全体の中で。ただし、1位は能登半島の奥の珠洲市です。この数字をよしとするかどう見るか。しかし、とにかく日本で2位の数字のものがあるということの強みを生かして、今山本議員から御質問があった人口減対策や企業誘致について前向きにこれをどうコーディネートしていくか、このことに一生懸命取り組んでいきたいと思います。氷見市としても家が広いよということを、我々も市民の皆さんもアピールいただきたいということをお願いします。  コンサルティングの基本は、長所進展、時流適応です。こういう強みを伸ばしていくこと。もう1つは時代に合わせていくこと。人口の大移動が起きようとしているこの時流に乗せるということが大切です。  ただ一方で、不動産の方々に聞くと、広過ぎる家を逆に敬遠する動きが今あるそうですね。広過ぎて雪すかしが大変、お掃除が大変ということで、あまり広い100坪、200坪の家は売れない。50坪とか、もうちょっと小さくまとめてくださいという話もあります。こういうところをどうやって時代を見極めていくかということのお話を含めて、この後答弁をさせていただきます。  本市におきましては、人口減少対策に本腰を入れて取り組むために、この10月1日に、私をトップとする関係部課長で構成する全庁横断型の氷見市人口減少対策会議を立ち上げ、これまで日本創成会議の戦略に沿って、本市に適した効果的な施策について具体的に検討を始めました。  これまで11課22件の提案について検討を進めてきておりますが、大きな方針については、国のそうそうたるメンバーの方々が方向性を出してくださっています。今までの行政はすぐに慌てて、住民の皆さんの御意見をください、こういうふうにして、こういう戦略と実際のアクションがつながっていないということがあったんじゃないかと見ています。今はまず、この国の大きな、本当に日本の有識者の方々が出した戦略に合わせながら、それを自治体でどう実施するかという解釈をしている段階だと思います。ですから、この後もこの創成会議の勉強を1年間毎月やっていく中で、できれば創成会議の委員の方にもお越しをいただいて話を聞こう、こういうふうにして学びながら、実際に新年度予算に具体化できる事業についてやっている、学びとアクションを同時にやっているということを御理解ください。  実際に、日本政策投資銀行の北陸の幹部の方にも来ていただいて勉強会を行っております。あるいは飛び込みでいらっしゃった元三重県知事の北川正恭現在早稲田大学の大学院教授にもお話を賜りました。  そんな中で、ちょっとずつ今積み上げで11課22件の提案が出てきたということです。12月中には全ての部署からの提案について検討を終えまして、次年度の施策に反映できるように、施策ごとに各課の連携を図りながら、その効果を検証して有効な対策へとつなげていきたいと考えております。  さて、概説をちょっといたします。この人口減少問題、まず現状把握が大切ですね。現状を把握するときには2つの光の当て方が必要です。1つは自然増減、1つは社会増減です。  自然増減というのは何かといいますと、生まれた方の人数に対して亡くなる方の人数、これはいかんともしがたい人口ピラミッドのバランスの話です。25年度の人口の増減でいきますと、生まれた方は244名いらっしゃいます。300名を切りました。244名です。亡くなった方が744名いらっしゃいます。そうしますと、生まれた方から亡くなった方を引きますと、自然減だけで今毎年500名の方が亡くなっているということです。今5万1,000人のこの市ですが、このペースが続いていくと、自然減だけで言うと、毎年500人亡くなりますので、あと100年でこの市の人口がゼロになるという、乱暴な言い方ですけど、こういう計算になりますね。2年たてば1,000人、4年たてば2,000人、10年で1万人減るということですよね。  社会増減につきまして申しますと、転入が799名いらっしゃいました。間違えました?毎年500名が自然減で亡くなるということです。今5万人ですから、100年で単純計算するとこの市がなくなるということになってしまいますね。ごめんなさい。  社会増減につきましては、転入が約800名、799名いらっしゃいますが、何と転出が1,000名を超えています。1,046名でした。合計247名が減少されています。ですから、25年度だけで言いますと、自然減もなくなり、社会減もなくなり、合計747名の方がいらっしゃらなくなったということです。人口が減ったということですね。  ですから、我々も対策を打つときには、子育てしやすい、生みやすいという自然減のところに対する施策と、社会的増減、氷見は魅力があるので氷見で暮らしてみようという、大学生の流出をとどめたり、一回社会に出た青年たちを返す、あるいは意識的に周辺の射水や高岡や砺波、南砺ではなく氷見を選ぼうという、選んでもらえる魅力あるまちづくり、こういうところの政策とに2つに分かれるということを御理解いただければと思います。  人口問題を論ずるときにはこの2つに分けていきますので、最初に出生、死亡による自然増減についてお話を申し上げます。  これは山本議員御指摘のとおり、子どもを生み育てやすい環境づくりをいかにするかということにかかわってまいります。  日本創成会議も特に目標として数字を出しますが、合計特殊出生率という率があります。一人の女性が人生の中で何人のお子さんをお生みになるかということです。先般も私、ある方のお葬式に行ってまいりましたが、7人きょうだいだとおっしゃっていました。今は7人の御家庭があまりないですね。平均化していくと、平成24年度の氷見市の合計特殊出生率は1.37です。男女が出会って2人の家庭で育てるお子さんが、2人に対して1.37だということです。東京ではこれが1.1ぐらいとか随分と少ないですから、東京で暮らすよりは田舎で暮らしたほうが人口が増える可能性が高いということで、日本創成会議も田舎のほうに人口を分布していきましょうということを伝えています。  なお、日本創成会議では、日本全体として、10年後の2024年までにこの出生率を1.8に引き上げようとしています。一人の方があと0.5人お子さんを生もうという気持ちになっていただくようにしたいということです。そして20年後の2034年までに2.1を達成しましょうと言っています。2人の男女が2.1人の子どもを生めば、この自然減についてはとまるはずだという計算上の目標です。ですが、このことに私もメッセージを放っていきます。氷見市もこれを目指していきましょう。なぜならば日本の戦略だからです。そして氷見としても、この氷見を維持するために、20年後まで2.1を達成できるように政策をつくっていこうじゃありませんか。よろしくお願いいたします。  ただし、大切なことは、行政マンが勝手に鉛筆をなめることではありません。実際にそういう子育てをしようとする方々の御不安を聞く。思いを聞く。そして、その人生観に寄り添って政策をつくることが大切だと思いますので、ここは私の市政の一番こだわりたいところ。市民の皆様の本音のお声から政策をつくるということを行っていきます。ぜひ時間をください。そして、議会の皆様もそういう本音の対話から血の通った政策の提案をいただきたいと思っています。  もちろん、今ほど議員の御紹介のとおり、さまざまな制度についても、現在関係部局から多数の意見を集めておりますが、どうしても譲れないことを1つお伝えしておきます。それは金銭的なインセンティブ、これで戦うということをできれば氷見市としては避けたいと思っています。補助額を幾らつけます、幾らつけますということでいくと、これは補助金競争になって大都市に勝てないということです。全くやらないということではありません。タイムリーでインセンティブになり得るものについては金銭を入れていきます。しかし、全てあそこの市町村がこういう厚い保護をしているから氷見もやりましょうということは、さもしい人間を増やすというか、あまり望ましいことではないと思っています。  こういう話があります。一度議会でもお話をしたと思いますが、消費税が上がるときに、ある不動産屋さんが私に提案をくださいました。「市長、5億円を出動してください」「えっ、どういうことですか」「今消費税が5%から8%に上がるということで、氷見市の人がどんどん高岡に住宅を買っていますよ。だから、1人100万と言わずに500万配りましょう」とおっしゃったんです。「500万で100軒残すことができたら、それはそれでいいんじゃないですか」とおっしゃいました。一瞬そのくらい思い切ったメリハリのついた政策もあるかなと思いました。ただし、人口の減少を見ました。750名が減っているんです。もし100軒おうちができて、平均3人ぐらいが住むとしましょう。そうすると300名の人口流出をとめることができますが、それ以上、1年間で700人が亡くなっていっているんです。毎年10億円ずつそういうインセンティブをばらまいて、10億円ずつのお金で人口減少をとめますか。こういうところについて実は議会の皆さんと哲学に関することなので議論をしたいんです。  こういう加速度を増している人口減少対策に対して、今政治が何をできるのか。市民の皆さん、議員の皆さんと一緒に考えていきたいなと思っています。  その中に、お金をかけずに長期的にじわじわと効いてくる漢方薬のような手法があるということに着目をしています。これは富山県が提唱していることですが、ライフプランをしっかり作成して、第1子を授かる年齢を引き下げることに政策を注力していくということです。  私も青年会議所活動がありましたので、40歳まで子どもはいいかなと正直思っていました。40歳を過ぎても授かると思っていたんですね。ですが、富山県のいろんな過去のデータ分析によると、20代で第1子のお子さんを生むことができれば、普通のライフプランでいけば3人まで子どもを生めるということがどうやら確からしいということになっているんです。ですから、20代でお子さんを生みませんか、この運動をしていきたいんです。  氷見市でもこのたび新入社員を40歳まで引き上げました。実は38歳、39歳、30代後半の女性を採用しています。子育てをある程度終えられた方、手がかからなくなった方を採用しました。早くお子さんを2人以上生まれて、そして人生の仕事を終えられて、その後もう一回第二のキャリアをという方を、非常に優秀な方ですので、海外の大学にも行っていらっしゃったという英語もしゃべれる方です。こういう方をモデルとして、やっぱり実際いらっしゃるわけですね。ですから、ライフプランを高校生から、中学生からつくっていきましょう。そして、子どもが2人いる、3人いるという幸せをもっと語っていっていただく。こういうことの政策に注力をしていきたいと考えています。これらは1つの例であります。ただ考え方だけ申し伝えておきたいと思います。
     さあ、その次、私たちが注目すべきは社会減であります。本市では8月から転出者アンケートを既に実施いたしております。大切なことは、なぜ氷見市を出ていくんですか、ここの分析が最初に大事だということで、私もコンサルティングの技法でその指示をしました。入ってきてくれる人へのアンケート以上に、出ていく人、商品を買わない人のアンケートのほうが重要なんです。  このことを、まだ票数は少ないですが、なぜかと言うと、春の学生さんの転出が8月からのアンケートでは入っていませんので、パーセントに本来は入れるべきではありませんが、現時点の8月から今日までのパーセントを分析しますと、結婚理由の転出が42%です。仕事の都合転出が29.8%です。結婚4に対して仕事が3ということですね。もちろん、仕事が理由で出ていく人もいれば仕事が理由で入る人もいますので、ここの増減についてはしっかりと見ていきたいと思います。  また、アンケートの精度をより深くして、自主的な理由で仕事を変えていったのか、移転の内示が来て変わったのか、こういうことの分析をして政策の効果性を高めていきたいと思っています。  これが冒頭の荻野議員への御質問でお答えした戦略性と効果性の話ですね。やっぱりこういう分析力が大事です。  将来、10年、20年先、本川市政がどうであったかという御評価をいただくときに、さきの自然減については大きな流れということで見ていただきながらも、社会増減については時の首長の通信簿の一つではないかと思っています。  今実際に魅力がある富山市あたりでは社会増になっているはずです。金沢や軽井沢等もそうだったような気がします。魅力があるまちをつくって、出ていく人よりも入ってくる人を増やす、このことに今注力したいということでまちのグランドデザインを描いている、このことをお伝えしておきます。  やや情緒的なお話になりますが、このように人口が消滅するという危機感、アラームが鳴らされています。結婚理由による転出は見逃せませんが、私も次男坊ながら富山県にとどまりました。婿という形で氷見にとどまりました。結果、父も母も幸せだと思います。次女、三女、次男、三男さんも、諦めずに氷見でお住まいいただけるような、こういうメッセージをお父様方、お母様方が自信を持って発信していっていただきたいんです。「自分の人生の充実を見てくれ。だから次男坊の祐治郎、おまえは残れ」、父はこう言いました。こういうメッセージを放ちながら、魅力ある氷見、魅力ある未来づくりへの社会運動への参加をお願いしたいものであります。  続きまして、山本議員御指摘の産業誘致についてお話をしておきます。  これにつきましても、魅力ある仕事をつくることが何より重要であります。ただし、冒頭お話を申し上げておきますが、これも時代環境の変化をしっかりと見極めてください。何かあれば優良企業の誘致、若者の雇用の創出、こういうことを金科玉条のごとく振りかざした瞬間に思考停止に陥っていませんでしょうか。そういうことは30年前の政治家も50年前の政治家も口にしたことです。優良企業が来れば必ず若者が定着するんでしょうか。  私はしょうゆ製造業ですが、若者をこのしょうゆづくりにとどめることの魅力あるメッセージを残念ながら話すことはできませんでした。私のところに面接に来た少年を、お父さん、お母さんが「今どきの時代はしょうゆをつくることがあなたの幸せなの」と言って説得して、大型電気店に勤めていらっしゃった方ですが、連れ戻していかれました。ですから、今日の若者たちが働きたくなる産業を起こすということが大事です。  今、小矢部のほうでアウトレットモールができます。1,800名の方がそこで働くことができます。射水のほうではコストコという新しいのができて1,600名、こういうチャンスがあって、そこに道路が通っているんですね。魅力ある企業誘致にもちろん努めていきますが、これも一つのビジネスチャンスと捉えて、ぜひこの年末年始、お子さん方に帰ってきませんか、こういうメッセージも氷見に人口をとどめる方策の一つだということをお伝えしておきます。  その上で申し上げたいことは、企業誘致の努力は続けますが、個々人が業を起こすということについても注力をしていきたいということであります。こういう大きい方向のことをお伝えしておきたいということです。  では、ちょっとデータのことだけお話をしていきます。  現在の日本創世会議の予想では、26年後の本市の人口、2040年の人口、四半世紀先の人口は3万2,767名と言われています。5万1,000名が約1万8,000名減って3万2,000人になります。  ただし、皆様にやはり問いかけたいのは、3万人の人口というのは不幸せでしょうか。現在、小矢部市さんや滑川市さんは3万人です。ですが、そこに交流人口が300万人増える、アウトレットモールを誘致しましょうということで今大変盛り上がっていますね。NHKの大河ドラマを誘致しようという気持ちがありますね。ですから、少なくなっていくという予測の中で、慌てずに幸せを追求していくということが大事ではないかと思います。  ですから、ここで26年後の本市の人口目標数字を申し上げて意気込みをお伝えすることは一つの方法ではあります。3万2,000人を3万5,000人にしましょうとか4万人にしましょうという御答弁をお望みであればそのようにお答えします。ただし、市長の仕事は市民の皆様の幸せを創出することでありまして、縮む社会の中において都市をまとめながらも、幸せの総量が増えるような地域づくりをしていきたい、このことを目標として必ずお約束したいと思います。単純なる人口の減少と幸せの総量の減少がどう関連するかについての議論もあわせて研究をして、市民の皆様とともに考えていきたいと思っております。これが答えです。  具体的には、実際に私も氷見に来てから法務局がなくなりました。不動産の関係のことをやっているとやっぱり不便です。ですから、人口が減ると公共の施設が減っていくということは間違いありません。ただ、そのことが、不便ではあるが幸せの総量の減少につながるかどうか、ここは大いに議論したいところであります。  ただし、努力もしております。本市では人口減少を食いとめるため、特に社会人の皆様のお仕事を創出するために、実は現在、大浦、下田子、上泉、柳田地内にまたがる場所で、何と総面積10万8,000平方メートルの、これは破格の大きさです。10万8,000平方メートルの企業団地の造成を計画しているところでございます。ある程度企業の進出を見込みながら、企業のそこで建設を見込みながら10万平方メートルを超える努力を進めておりますので、どうぞ御安心くださいませ。  今後につきましては、市内の既存企業様への新増設の働きかけや、本市の特徴である海や山を活用して市の魅力を高めていただけるような業種の企業様、そして製造業だけではなくソフト面の業種の企業様にも進出いただけるよう働きかけてまいりたいと思っております。  私自身もそうでしたが、先ほど来お話をしておりますとおり、これからは小さいながらも、みずから地域の課題解決をなし遂げようという志のもと、ソーシャルビジネス、コミュニティビジネスと呼ばれる起業をしようという若者たちもどんどん増えてきております。  先ほど御紹介した石巻のフューチャーセンターの方、日本で最も美しい村連合の方、お昼に一緒に話をしていました。50歳で保険会社の上場企業の部長を終えていらっしゃいます。その後、第二の人生をということで、今フューチャーセンターのそういう仕事をやっていらっしゃるわけですね。あるいはスイスの銀行にいらっしゃって、ある程度のことをやり終えた。もう一回第二の人生で地域づくりをしたいといって、小さな村の連合をとおっしゃっているんです。こういう若者たちが都会にたくさんいるんですね。そういう人たちが地域課題を解決する、コミュニティビジネスを起こそう、イノシシの問題や竹林被害のことをビジネスに変えていこう、高齢者の支え合いの問題をICTを使ってビジネスにしよう、こういう方々を呼び込み企業を起こす、これが本川市政の戦略であります。雲をつかむような話かもしれません。しかし、その萌芽をしっかりと感じ、必ず結果を出せると理解しております。御理解ください。  特定地域再生事業の中で行っております要件緩和というのは、そういう町なかでの創業支援、起業支援に結びつくものです。高岡で実際に起きているシェアハウスあるいはゲストハウスをつくっていこう、地域の問題解決をやっていこうという、こうしたことの要件緩和を今国に働きかけるべく、内閣府の事業でやっているわけです。  繰り返しになりますが、志を仕事に変えていく時代です。「寄らば大樹の陰」、企業誘致だけに頼らずに、市民の皆さんのチャレンジ精神に期待をする、そういう若者たちの帰還に期待をするものであります。  以上で答弁とさせていただきます。よろしくお願いいたします。 ○議長(嶋田茂君) 次に、氷見市の人口減対策についてのうち、自然減対策、社会減対策、高岡市への流出の原因は及び住宅政策について並びに有償ボランティア制度導入について答弁を求めます。  高橋企画振興部長。  〔企画振興部長 高橋正明君 登壇〕 ◎企画振興部長(高橋正明君) 山本議員の人口減対策についての御質問のうち、まず自然減対策についてお答えをいたします。  自然減の大きな要因には、やはり少子化が挙げられます。本市の平成24年度の出生率は1.37、これは県内10市の中では一番低い数値となっております。そうした原因をしっかりと分析した上で、今ほど議員からは、誕生祝い金なども含め御提案をいただきましたが、他都市における成功事例の調査、そして専門家の御意見なども伺いながら英知を結集して出生率を高めるため、効果を出せる施策について見出してまいりたいというふうに思っております。  また、若年の女性の市外への流出を食いとめ、またこれからも氷見市で住み続けていただくためには、求められる諸施策、子育て、教育環境といった分野も大きく影響してくると思います。  また、2人以上の子どもを持っていただくためには、今ほど市長からも答弁がございましたが、若いうちに第1子を生んでいただけるような、そういう環境づくりがやはり必要となってまいりますので、そういった分野の諸施策をしっかりと今まとめております人口減少対策の中で検討してまいりたいと思っております。  もう1本の柱は、社会減対策でございます。  先ほどもございましたが、人口流出の実態を把握するため、8月29日から転出者を対象にアンケートを実施しております。まだヒアリングできた方が45人ということでそれほど多くはございませんが、その内容によりますと、45人中20人が高岡市に転出いたしております。44.4%でございます。そのほか、富山市と射水市がそれぞれ8.9%、金沢市が6.7%の順となっております。  この転出の理由を伺いますと、高岡市に移住された方のうち実に5割、50%が結婚を機に転出をされております。次いで家庭の都合が20%、仕事の都合あるいは住んでみたかったからという理由でそれぞれ10%の方が転出をしておられます。さらに、結婚が原因であるというふうにお答えをいただいた方のうち、実に8割は女性でございます。したがいまして、高岡市に転出される方の4割は、女性の方が結婚を機にこの氷見市から転出されているということが実態としてわかってきております。  こうした市外への人口流出を食いとめるためには、もう少しきめ細かい詳細な分析が必要であると思っておりまして、この転出者へのアンケートにつきましても、内容や調査項目を見直して引き続き実施し、次の施策につなげてまいりたいと思っております。  また、人口流出に歯どめをかけるためには、やはり学校教育などの中でライフプラン教育というものを実施し、それぞれの将来目標や生き方について真剣に考えていただき、氷見市で暮らしていくことの幸せについて学習する機会を提供していくことも重要な施策の一つではないかと思っております。  それから、御質問のありました氷見市と高岡市との諸制度の違いということでございますが、初めに税の面から申し上げますと、市民税、県民税の税率は富山県内の市町村全て同一でございます。均等割が5,500円、所得割が10%ということで差異はございません。  また、固定資産税につきましては、県内各市で税率が異なっておりますが、氷見市と高岡市は同様の1.6%でございます。  なお、国民健康保険税につきましては、氷見市が現在、県内10市の中では最も低い税率となっております。ちなみに、金額で申し上げますと、平成25年度の実績では、氷見市のほうが高岡市より年額で約1万4,000円安い状況になっております。  次に保育料でございますが、これは保護者の所得とか児童の年齢区分によって御負担いただく階層が違ってまいります。徴収基準額というものが国のほうで定められております。ただ、多くの市町村では、これらの階層ごとの保育料の激変の緩和を図る、また政策的に徴収基準額に対して市の一般財源を投入して保育料を軽減している状況にございます。氷見市や高岡市においても、今16段階でこの保育料の階層を定めております。これらの保育料には若干の差はあるものの、氷見市の保育料が他の市町村に比べて大きく異なるということはございません。  また、上下水道料金ですが、平成25年度末における一般家庭の水道料金は、口径13ミリで1カ月20立方メートルを使用した場合については、税込みで氷見市は4,556円、高岡市は3,310円ということで、こちらのほうについては氷見市のほうがかなり高い状況にあると言えます。  ただ一方、下水道使用料につきましては、これも税込みですが、氷見市が3,040円、高岡市が3,318円ということで、逆に氷見市のほうが低いという状況にあります。  また、介護保険料については、これは3年に一度、介護保険事業計画を見直しながら決定をいたしておりますけれども、現在、年額について、基準額ベースで高岡市より600円高い状況にあります。所得段階については、ともに11段階に区分して介護料を算定いたしております。  以上、税や福祉面において高岡市との違いを申し上げたわけでございますが、これらの指標を見る限り、転出を決める大きな要因とはなり得ないのではないかというふうに感じております。  次に、住宅の政策についてお答えをしたいと思います。  議員のほうから御提案をいただきました、市有地などを利用して民間で集合住宅を建築し分譲する、そして分譲の条件は市外からの転入者、できれば子どものいる世帯あるいは夫婦の合計年齢が70歳以下ということで、固定資産税を10年間免除してはどうかという御提案をいただきました。ありがとうございます。  このことにつきましては、やはり結果を出している他市の事例などもしっかりと調査をした上、今後の住宅施策全体の中で効果性というものを見極め検討してまいりたいと考えております。  なお、その中で、法律に触れる点があるかとのお尋ねをいただきました。市有地を民間に譲渡したり一定の転入者に支援をするということについてですが、やはり一般的には公益性がどこまであるのか、また譲渡等については競争性や適正な価格、そういった面から市民の理解が得られるかどうかということが判断基準になるかなというふうに思っております。  このほか、現在、住宅に関する定住施策といたしましては、住宅取得支援補助金あるいはセカンドライフ住宅取得補助金、定住促進家賃補助金など各種の補助制度を設けております。いろいろ問い合わせや利用者も多いことから、引き続きこの制度については継続あるいは充実なども検討しながら周知に努めてまいりたいと考えております。  こうした取り組みに加えまして、目下、国のほうで地方創生に係る新たな施策等の動向も、いろいろ動いているようでありますので、そういったことを十分把握しながら、市民の皆様からも英知をいただき、本市の特色を反映した有効な施策について速やかに検討し実行に移してまいりたいと考えております。  次に、有償ボランティア制度導入についての御質問にお答えをしたいと思います。  氷見市では現在、シルバー人材センターなどを通じた就労の機会あるいはNPO・ボランティア総合センターなどによるボランティア活動のあっせんや機会の提供が行われておりますが、生涯現役社会を目指すためには、こういった取り組みをより一層発展させ高齢者の活躍の場を拡大することが必要であると考えております。  このほど御提案いただきました有償ボランティアによる環境美化活動でございますが、例えばお隣の高岡市では、市と一定の区域を決めまして、市民の美化活動を実践する事業者の方あるいは公的団体などが市と協定を結んで美化活動を継続していくという環境美化協定制度が取り入れられております。  この協定を結ぶことによって、美化活動に必要な情報の提供でありますとか、清掃のための用具の貸与あるいは活動の助成金を受け取ることができる。そうした市民のボランティア活動によって、高岡市では古城公園や雨晴海岸など一定の条件を満たす区域、37団体と市民協働事業ということで締結がされており、公的な空間の美化が保たれております。  こうした制度の導入は、高齢者が定年などを理由に現役から引退した後も、ボランティア活動や、また就労などを通じて地域社会における居場所づくりあるいは出番というものが得られることから、高齢者自身が持っておられる、蓄えておられる知識や経験というものを十分に生かして地域社会の支え手になっていただく、そういったことが健康で意欲を持ち続けながら生涯を送ることのできる生涯現役社会に大いに寄与するものと思っております。  こうしたことから、この有償ボランティア制度につきましても、市民の社会参加を促進する御趣旨の御提案ということで受けとめさせていただきたいと思います。  ただ一方では、十数年来にわたり、それこそ無償で氷見の海岸清掃をされている篤志家の方、またシルバー人材センターなどを通じて社会参加をしていただく方もおられます。こういったことから、今後は御提案の趣旨を十分に踏まえまして、ほかの社会参加システムとこの有償ボランティアという制度のバランスに配慮いたしました市民協働のあり方、そして手法というものを検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ○議長(嶋田茂君) 次に、遊休市有地の利用について答弁を求めます。  本川市長。  〔市長 本川祐治郎君 登壇〕 ◎市長(本川祐治郎君) 山本議員の遊休市有地の利用についての御質問のうち、まずは集合住宅の建設についてお答えをいたします。  遊休市有地のうち、旧市民病院跡地や旧市役所の跡地並びに旧朝日丘小学校跡地は大変広大な面積を有しておりますほか、何と申しましても、交通の便がよい、立地条件もよい、そして周辺にある程度の住宅が密集をしており、ビジネス上においても好条件がそろっている。市民はもとより、地域の方々にとりましても大変貴重な財産であると言えます。財務だけの面で見る、マーケティングやビジネスの面だけで見ると非常に好条件です。このことは事実として受けとめております。しかし一方で、地域のたくさんの歴史を積み重ねてきた場所であり、皆さんの思いの深い場所であり、あわせて、まちづくりの視点からも大変重要な場所です。未来において、設計図の描き方次第によっては大変大きな可能性を広げ、多くの集客を呼び、多くの循環を生み出す場所だというふうに考えております。  これが1点だけではなくて3点、あるいはこの後ももしかすると増えるかもしれません。4点、5点とあることによって、これらを連携させて議論していくことによって都市のリ・デザインができないかと考えているところであります。  富山市が今コンパクトシティーという名前のもとに大変大きなステップ、人口が集まってくるまちになりました。これはコンパクトシティーで、高齢者の方も住みましょう、ですから民間の住宅投資も誘発をしています。マンションもあります。しかし一方で、公共機関をそこに集中させていますね。公共機関だけではなくて、公共交通体系も集中させています。そして、映画館をつくり、図書館を、ガラス美術館を、商業施設を、あるいは行政の機関を、こういう総合的、一体的に地域づくりを描いたから成功しているわけであります。  氷見においても、慌てて早くつくってください、早く何かしませんか、こういう声があるのは十分わかっていますが、都市経営者として慎重にならざるを得ません。それは皆さんのより多くの未来の可能性を広げるためです。今年、来年、再来年の人気取りのために建物をつくるつもりはありません。未来の氷見の可能性を広げるための議論、そのための時間と知恵を集めたい。お願いしたいと思います。  昨年度開催されました市庁舎跡地利活用協議会は、その名のとおり、市庁舎の跡地をどうしますかというだけの協議会でした。ですが、どこの場所からまちを考えるか。まずは財務状況の20年のものがないとできないですよねという話になったわけです。あるいは、そのほかの不確定要素についても、デザインがないとここは描けませんよねということになりました。ですから、そういう成果を得たということが貴重な学びであったというふうに御理解ください。これは私が市長になる前から決められていた委員会、協議会です。市庁舎跡地利活用協議会です。  しかし、今、例えば朝日山公園の議論の中で、氷見市全体の歴史や地理の勉強をしています。どの場所から考えるかによってグランドデザインの見え方は違ってきますね。あるいは先般、終着駅サミットがありました。こういう公共交通のかなめである駅からまちを考えたり、氷見の里山やまちも見渡す朝日山からまちを考えたりする中で、グランドデザインを描いていく大体のイメージが今つかめてきました。その中に、これからエネルギーの問題や、人口の密集の問題や、産業をどこに起こしていくかという問題が恐らくこの後重なっていくだろうと思います。  いずれにしましても、こういう遊休跡地の利活用につきましては、グランドデザインの策定の議論が先にあるということを御理解くださいませ。  何回も議会で御質問いただいています。何回も同じ答えになります。さまざまな視点での御質問をいただいたほうがいいと思いますので、このことについては明快に申し上げておきます。  できますれば、このグランドデザイン策定のプロセスには、できるだけ多くの市民の皆様が議論に参加できる場を設けたいと思っております。今回も朝日山公園においては、グランドデザインも若干関係しますので、1,500名の市民の方に広く、柳田でも島尾でも床鍋でも宇波でも脇でも御案内を申し上げて参加をしていただくようにお願いをいたしました。将来的にもさまざまな地域の方々の御視点で持続可能な都市経営が行えるように、戦略的なまちづくりの指針づくりを検討していきたいと考えております。  ただし、一方で、グランドデザインというのは、市民の皆さんのお声も大切ですが、極めて高度な都市計画の専門家の力も必要なんです。富山市が今回このようにして日本の都市に、世界の都市に駆け上がっていった中には、やはり市が指名する日本一級の建築家の皆さん方を政策参与という名前で、月数万円ずつらしいですが、10名近い方を政策参与ということで、デザインのアドバイザー、建築のアドバイザー、都市のアドバイザーというふうにして指名していらっしゃるんですね。そういうところでの議論があって、都市をちゃんと世界の中で見ていくというふうに導いていらっしゃいます。氷見市においてそういう予算の執行が可能であるかどうか、お認めいただけるかどうか、こういうところも今後御相談をしていきたいと思っています。  まずは、この12月22日に、予算のかからない方法で、私をトップに関係部課長で組織する第1回の庁内グランドデザイン調査検討委員会を開催いたします。ここでいろんなスケジュールを立てて、どういうふうにして今行っている事業をまとめていくかということのスケジュール調整をしたいと思っています。  その後、市内のアドバイザー会議、あるいは今ほど申し上げたような国レベル、世界レベルの建築家や景観・まちづくりの専門家の皆様がどんなふうにしてこの氷見の未来価値を高める場所に御協力いただけるのか。有識者会議のあり方を検討していかなければいけないと思います。もちろん、ここは市民代表である議会の皆様とも御相談をし、議会の皆様との関係についてもぜひ議論をさせていただいて、このグランドデザインの決め方の決め方、そして方向性を定めていきたいと思います。  ここが一番重要です。決め方の決め方や、その委員会を立ち上げてスケジュールをつくってからは早いと思います。でも、ここの設計を見誤ると、氷見の価値を十分に引き出せないまま終わることがあります。それはさまざまな地域の歴史が証明しています。ですから、助走段階が一番重要です。ここに多くの情報と知恵を集めたい。戦略の議論をしたい。お願いをしたいと思います。  さて、山本議員から御提案がありました朝日丘小学校跡地における集合住宅の建設ということですが、このことはですから、そういうグランドデザインの中で評価がなされる提案のレベルに詰まっていくと、可能性があるかもしれませんが、選択肢の一つとして御提案を受けました。 ◆9番(山本克己君) 言っていません。特定していません。 ◎市長(本川祐治郎君) そうですか。はい、失礼しました。  では、これらをはじめとする遊休地の活用ですね。遊休地において集合住宅をつくったらどうかという御質問とお受けします。  中心市街地における遊休市有地における集合住宅の建設は、なるほど、町なかの居住人口を増やして、にぎわいを創出して、地域コミュニティーの強化が図られるという趣旨で一時期はやったことがあります。氷見においても朝日丘小学校の近くにこういう住宅があります。  ただ、昨年の議会で問題になりましたうみどりーむ栄という、やや中間層の、低廉な市営住宅ではなくて、やや高級な住宅をつくった例がありましたが、それらが6割、7割あいていますということを議会で御質問いただいたことがありますね。すなわち、一時期まちがにぎわうような住宅をつくったとしても、メンテナンスが極めて重要でありまして、行政がそのことを設備更新していくということについてはあまりノウハウがないと思います。そのことはうみどりーむ栄が証明をしていました。ですから、行政がこうした遊休市有地に集合住宅をつくっていくということは、今後の財政状況を見ても難しいと思います。  ただし、高岡市において平成11年に、やはりコンパクトシティーを目指していこう、高齢者の方が市街地に住んでいこうということの議論がありまして、市街地整備事業として特定公共賃貸住宅「エルパセオ」という施設が建設されております。他市のことですから、あまり御評価は申し上げますまい。しかし、このことが町なかの定住につながったかどうかということについてもお調べをいただいて、また御質問いただければと思います。  富山市においてはコンパクトシティー戦略で、先ほども言いました、さまざまな公共施設を張りつけていくことによって、昔の西武の前に民間の上場企業が大変大きなマンション投資をしていますね。ですが、これは県の中心部であるからできたのかどうなのか。どのくらいのビジョンを打ち出して、どういう投資誘発の政策を打ち出していくことがこういう住宅政策につながっていくのか。こういうことをきちんと評価した上でないと判断はできないと思っています。  こうした事例もしっかりと見つめながら、山本議員からの御提案につきましては一つの選択肢として、グランドデザインの議論の中で検討してまいりたいと存じます。よろしくお願いいたします。  続きまして、遊休市有地の利用についての民間による複合施設の整備についてお話を申し上げます。  市民会館の耐震問題につきましては、大変活発に御議論いただいておりますことをまずはこの場をおかりしてお礼を申し上げます。  去る11月27日には、市民会館並びに文化行政のあり方を考える有識者会議を設けまして、帝塚山大学の名誉教授であり自治体学会の代表運営委員でもいらっしゃいます中川幾郎先生を座長に迎え、その御指導のもと、今後の市民会館のあり方や氷見市のそもそもの文化行政のあり方についての議論をさせました。  ちょうどいい機会でしたので、氷見市の文化行政をどのように考えて、公金を何%ぐらい投入していくことが未来につながるのか、こういうことをもう一度原点に返って考えようということであります。  市民会館単独の議論ではなくて、大前提として、本市の目指す都市の文化政策のあり方の議論が必要であることをお話しいただいております。ですから、ここまでの議論もそうした大きい枠組みの中で進めてきているということを御理解いただければと思います。  富山市がなぜガラス美術館にこだわるのか、金沢市はどうして多くの観光客が訪れるのか。やはり文化というのがこれからの都市経営においては必要欠くべからざる要素だからです。  先般も新幹線の議論の中で、フランソワーズ・モレシャンさんですか、フランスのほうでいち早く地方創生に成功したボルドーの事例のお話をされましたが、ボルドーにおける文化政策というのは目を見張るものがあります。  ですから、氷見市も今、文化の一つであるスポーツあるいは食文化については大変力を入れてきましたが、純粋芸術や未来のコミュニティアート、こういったことにもある程度の光を当てられないか。このことをもう一度プリミティブに議論していこうということです。そして、そのことを市民会館が担い得るのか、漁業交流館が担うのか、新しい場所で展開をしていくのか、こういうことを一度今日的な議論の中で話し合いたいということであります。極めて都市経営的な都市戦略的な議論であります。  そして、このことは人口減少社会での文化政策の議論となるということです。このことは人口問題にもつながるということをお話をしておきたいと思います。  あわせて、やはり縮む社会の中での長期的財政見通しの議論もなければ結論が出ない。この3点のことからフォーカスする必要があるということをぜひ御理解くださいませ。  文化政策について申しますと、今日はデジタル社会であります。昔も今も大切なお琴やピアノや、こういう習い事としての芸術のほかに、今コンピューターで音楽をつくる時代ですので、デジタル社会における芸術をどう考えるのか。  あるいは、寿命が延びてきました。余暇社会における市民会館の活用、今は自治公民館にだけ使っていらっしゃるかもしれませんが、もう平均年齢がこれだけ延びたときに、市民会館で自治活動と何か関係ができないか、自治会の活動に対して市民会館が牽引するような役割ができないか、こんなふうなお話も中川先生の御講演からはあったと思います。  あるいは、建物だけではなくて、コンテンツというプログラムを開発したり提案するキュレーターという役割があります。ハードを生かすソフト人材をどうやって採用するのか、どうやって育成をしていくのか。高岡の文化振興の財団ですとか南砺の芸術の財団のような長期的な人材育成のプログラムがあわせてなければ、やはりハードというのはつくれないということですね。こうした論点を幾つか議論しながら、ハード、ソフト、ハート、さまざまな視点からの多角的な論点を洗い出してまいります。  そして、幅広い市民的議論の中で、市民の皆様や議員の皆様の御意見を賜りながら、現在の市民会館を、もう少し議論していきましょうということで、耐震補強をして現行のままやるのか、あるいはこの機会に新たな文化施設を建設するかという方向性を決定していきたいと考えております。もちろんこれからの時代です。エコ・クリーンセンターに代表されるような大型の環境施設については、小矢部市、高岡市、氷見市で連携して持っています。市民会館が果たして市単独で持てるのかどうか、やはり財政的な調査が必要だと思います。  その中の一つとして、山本議員からは旧市民病院跡地での御提案として、市民会館の建てかえを前提に、その市民会館を単独施設ではなくて、民間企業やさまざまな団体、いろんな経済団体や農業団体や林業団体、いろんな団体もあります。民間企業やそうしたさまざまな皆さんと一緒に共同で入居、運営するような総合的な施設づくりを行うということでいかがでしょうかという御提案をいただきました。これは新たな視点として可能性がまた一つ広がったということで大変勉強になりました。こういう提案を今の市民会館の協議会の中にもお伝えをしていきたいと思います。  なお、現在、岩手県の紫波町という、これは3万人規模のまちですが、遊休市有地を行政と民間事業者が協働して、エコタウンの開発、産地直送施設、情報交流館や図書館あるいはサッカーの練習場など、複合的にあわせた地域経済の活性化などに取り組む一つのタウンをつくっていらっしゃいます。オガールプロジェクトと言います。全国的に大変高い評価を受けておりますが、こうしたことも全国で数十年前から幾つか行われてきたことですね。いろんな事例をしっかりとにらみながら、勉強しながら、氷見モデルが本来どうあるべきかということを自分たちの頭で考えて、最後は決断を出していかなければならないと思っております。
     繰り返し申し上げますが、長期的な財政出動の見通しの中で、先ほど総務部長も答えました。今までのハードを維持更新するだけで、今まで20億円ぐらいかけてきましたけど、これからは30億円近いお金がかかるんです。維持更新してこういう施設を入れておくと年間9億円ずつ投資が、オリンピックのころにいろいろつくっていますので、ハード事業でかかります。この財源をどうするのか。なおかつ人口が減少しているんです。収入が減っているんです。  この中で、やはりこの議論は、市民会館については補修するのか新しくつくるのか、総合的に未来の市民の皆さんがしっかり見ています。我々が責任世代として、今この時代の政治をあずかる者として結論を出さなければいけないということを申し添えておきます。  御提案につきましては具体的な選択肢の一つとして受けとめさせていただき、今後のグランドデザインの議論の中で検討してまいりたいと思います。  ありがとうございます。 ○議長(嶋田茂君) 9番 山本克己君。 ◆9番(山本克己君) 2項目目の有償ボランティア制度の導入について高橋企画振興部長にお伺いいたします。  まず、有償ボランティア制度を導入したからといって、今までの無償ボランティア、いわゆるボランティアを少なくする意味ではありません。さらにもっともっとしていただきたいと思います。  市内の企業、特にコンビニエンスストアに無償ボランティアの要請などしていただきたいと思います。というのは、私たち上田子の壮年会、それから共同で株式会社オプテスの社員と8年前から毎月1回ごみ拾い、環境パトロールと言っていますが、やっております。そうしますと、コンビニの袋に弁当からペットボトル、空き缶、その他、ひどいのになると、ここで言っていいのか、紙おむつまで入っています。スーパーの袋はほぼゼロです。ほとんどコンビニの袋です。大きい袋から小さい袋まで。そういう意味で、企業、特にコンビニエンスストア、これは無償ボランティアですが、要請していただけないのかどうかということをお願いいたします。 ○議長(嶋田茂君) 高橋企画振興部長。 ◎企画振興部長(高橋正明君) ありがとうございます。  大変大切なことだと思います。今富山湾が世界で最も美しい湾クラブということで指定をされました。そういった中で、海浜というものはやはり年中極力きれいな形で見ていただくということが大切なことだと思います。今ほどおっしゃられたように、やっぱり企業の皆様や、特にコンビニのごみがよく見かけられるということが原因としてなっているようでありますので、そういった方々に働きかけていきたいというふうに、市民部と共同してまた考えていきたいと思います。よろしくお願いします。 ○議長(嶋田茂君) 9番 山本克己君。 ◆9番(山本克己君) もう1点、企画振興部長にお願いします。  本会議では写真の掲示はだめだということで、ここに写真を持っておるわけですが、今出しませんけども、高岡市の雨晴海岸、太田の海岸は本当にきれいなんです。それに比べて島尾、柳田、窪、こんなところで海水浴ができるかと思うところで海水浴をしておられるんです。「もう氷見なんか二度と来たくない」ということを言っておられる方もたくさんおられるそうでございます。  これは写真を見せたら皆さんびっくりするほどでございますが、それでまた、高岡よりも安い経費で氷見の海岸をきれいにする方法はないか。市民だとか専門家の知恵をおかりして、ボランティアもたくさんの無償ボランティア、また有償ボランティアも入れて、本当にきれいな海岸で、300万人と言わず400万人の観光客を迎えたいと思いますが、所見がありましたら企画振興部長、ひとつお願いします。 ○議長(嶋田茂君) 高橋企画振興部長。 ◎企画振興部長(高橋正明君) 今ほどの御指摘につきましては、宮田地区のふれあいトークの中でも、雨晴地区が比較的どう見てもきれいに見えるというふうな御指摘もいただきました。そういった意味では、先ほどの高岡市における美化の協定制度というものが功を奏している部分がやはりあると思いますので、そういったことの取り組みや、あるいは従来ビーチクリーナーみたいなものを市としても持っておりましたが、県のほうにも、やっぱり海浜を守るということも含めてしっかりと働きかけていき、海岸の美化というものに努めていきたいと思っております。 ○議長(嶋田茂君) 9番 山本克己君。 ◆9番(山本克己君) 市長に、ちょっと要望ですが、質問で聞いとらんところが長過ぎると思いまして、短めに的確にお答え願いたいと思います。  それから、市長の第1項目の中で、7万人から5万人、3万人、3万人に人口が減っても幸せがあればいいと言われましたが、ちょっとさっきの話と矛盾しているんじゃないかと思います。今老朽化している施設、それだけでたくさんの予算が要ると言われました。3万人からまだ減るかもしれんという状況の中で、3万人で幸せだと、そういう発想がちょっと私には理解できません。人口が7万人から5万人に減ってきたから、まちもだんだん空き家とかシャッター通りが多くなって、やっぱり市長としてもっと目標を高めに、氷見を活性化させるんだと、そういう努力とか意気込みとか夢が必要ではないかと思います。ちょっと所見のほうを。 ○議長(嶋田茂君) 本川市長、端的にお願いします。 ◎市長(本川祐治郎君) ありがとうございます。  人口というのはそのまちの通信簿だと思っております。すなわち、実力がちゃんとそこに反映をされるということであります。ですから、最初に数字を追う。300万人交流を目指しましょう、あるいは5万人を維持しましょう、ここにばっかり集中をして、補助金で無理やり人を引っ張ってくるということは光の当て方が違うのではないかと思っています。決して今がそうであるとは言いませんよ。ただ、そういうことに人間は陥りがちですから気をつけましょうということです。  氷見の魅力がこれだけ高まった。こんなにおいしいものがあって、こんなにいい人がいて、こんなにやりがいのある仕事を自分たちでつくっていて、今はこんなに市民と行政が近い市はない。自分たちが市の未来を決定できる、こういう仕組みを提案することによって、結果、ここに住まざるを得ない、ここに住みたくなる、そういう人たちが2人、3人、5人、10人と増えていった結果として5万人が維持できる。こういうまちを目指していきましょうと言っているわけです。これはちょっととしたことですが、大変大きなことです。そういう実力勝負でこの人口減少社会に挑むんだ、これが私のメッセージです。  ですから、今の人口減少の、国のほうで考えた、今のままいくと3万2,000人でしょうとおっしゃっています。ですから、この下降率をどのように持ち上げていくか。ここは、私がいい政治、いいまちづくりを皆さんと一緒にやっていきます。皆さん全員が未来の人から評価をされる通信簿なんです。だからこのことを、3万2,000人が4万人、5万人、皆さんと一緒に本気になれば5万人を維持できるはずです。だから、この本気を対話集会の中で確認しながらやっていきましょう。皆さんと本気になれば、5万人を超える日だって来るわけですね。でも、そのための大きいグランドデザインを描くためには、今の私や地域の方々、今のスタッフとの議論の中に、誰か1人か2人か5人かわかりません。ヨーロッパの人口減少を実際に見てきたとか、アメリカの人口政策を見てきたという、長い人類の文明の歴史の中でやってきた、もうこういう成熟社会をヨーロッパは迎えていますから、その中で人口が増加したというようなことを経験している知見のある人とのネットワークや知識の交換があってグランドデザインの中に盛り込む必要があると思います。そういうことも実は考えております。もし意気込みを語れとおっしゃるならば、そういう頭脳戦略できちんとした戦略を描いて、可能な限りこの氷見に人が集まる、まずは社会増が起きる、この20年富山市がやってきた、金沢市がやってきたようなまちを目指したいと思っています。その意気込みだけ御理解ください。お願いいたします。 ○議長(嶋田茂君) 9番 山本克己君。 ◆9番(山本克己君) 本川市長に重ねてお伺いいたします。後半の話はよくわかったんですけども、氷見市のトップである市長が3万人で幸せでしょうと、そういうような発言は大変、何かみんな、いわゆる市民が沈んでしまうような、そういうことをちょっと今でも理解できないんですけど。 ○議長(嶋田茂君) 本川市長。 ◎市長(本川祐治郎君) 失礼します。言葉というのは難しいですね。何をしゃべったかよりも何が伝わったかですからね。後ほど議事録をごらんになられて、3万人で幸せでしょうと言ったとすればそれは失礼します。  ただし、私がお話をしたのは、今現在3万人の規模のまちが、幸せの総量において氷見市よりも不幸せですかと言ったわけです。これはですから、大変気を張って言っていますよ。同じ人口3万人のまちでも、小矢部市は今盛り上がっているんです。300万人交流を1つの、地政学的な特異性もありますけど、今の市長さんになって1つのビジョンを出してやろうと言っているわけですね。射水市も新しい市長になってコストコを呼んでやろうと言っているわけです。  ですから、数と幸せをリンクさせないでほしいと申し上げました。正しい言い方をすると、仮に人口が減ることがあったとしても、幸せの総量を上げていくまちづくりをしますと言いました。人口イコール幸せではないということです。もう1つ、所得イコール幸せでもないということです。  前の議会でも話をしました。東京の平均所得が600万円を超えるぐらい、沖縄が200万円台。だけれども、東京と沖縄の幸せの差が3倍以上ありますか。これが今我々がたくさん勉強している人口問題の中で我々が放つメッセージなんです。我々が子どもたちや東京にいる仲間たちや大阪にいる社会人の人たちや未来の子どもに対して伝えるべきことは、もはや財政や数と幸せはリンクしていないということです。このことに自信を持って発言できるかどうか。私は政治家として発言をしてまいります。よろしくお願いいたします。 ○議長(嶋田茂君) 9番 山本克己君。 ◆9番(山本克己君) 第3項目の遊休市有地の利用に関してですが、できるだけやっぱり事業主体は民間の業者、さっき市がそういう集合住宅をつくって成功した例はないと言われましたが、私は市が住宅をつくるとはひとつも言っておりません。できるだけ私は民間業者に任せたほうがいいと思います。それに関して今の、1つだけでした。お願いします。 ○議長(嶋田茂君) 本川市長。 ◎市長(本川祐治郎君) ありがとうございます。そのことは承知をいたしました。言い方に曲解がありましたとすれば失礼いたしました。  住宅のことについて、民間のいいところ、悪いところがあります。民間は、1つは設備更新をして常にお客様が入るように努力をしますので、そこに人々が住むということは可能性としてはあります。  一方で、ある程度パブリック、公的機関もそこで地域づくりの仲間になりませんかというふうな働きかけをすることが実はこれから大事ではないかと思っています。手法としては、民間につくってもらうけれど、コミュニティーをつくるということにおいては、トータルのデザインを行政がして、こういう地域へのかかわり方をしてほしいというふうなことを言う必要があるということです。  きょう来ていらっしゃった持続可能な社会づくりの委員をしていらっしゃる方は、お仕事は何をやっているんですかと聞いたら、民間の横浜や東京のマンションづくりの中にレジリエンス、すなわち隣の人の顔がわかって助け合うというコミュニティづくりを仕事にしているとおっしゃっていました。マンションで隣の人が誰かわからないということであると、そこを支え合う力が弱いわけですね。昨日、八代のふれあいトークにも実は参加していらっしゃいまして、この氷見で語っていることと東京で語っていることが同じなんですねというふうに感動していらっしゃいました。  ですから、1つ民間に任せるにしても、そういうパブリックの要素を理解してくださるような民間の投資をしていく必要があるということが大切ではないかと思っています。  山本議員おっしゃったような住宅政策の中で、もちろん民間投資、どんどん誘発をして、地域の一員として企業の皆さんともコミュニケーションを豊かにしていきたい、こういうことを考えておりますので、またいろいろと教えていただきますようにお願いいたします。 ○議長(嶋田茂君) 9番 山本克己君。 ◆9番(山本克己君) もう1つ、本川市長にお伺いいたします。  3項目目の遊休市有地の利用についてでございますが、計画、調査研究、マーケティングに、もうちょっとスピード感を持ってやっていただくことが大事でないかと思います。予算は十分に使ってもいいですから、もっとスピード感を持って、予算はたくさん使っていいと思います。そして、市民だけでなく県外の方、県内の方、広く意見を求めて、知恵を結集し、間違いのないようにつくっていただきたいんですが、スピード感があんまり遅いとどこか問題があるのではないかと思います。お金を使って時間をかけず、そういう方向になりませんでしょうか。 ○議長(嶋田茂君) 本川市長。 ◎市長(本川祐治郎君) 大変うれしいお言葉をいただきました。共通言語を持った民間出身の議員さんでいらっしゃいます。ありがとうございます。  今ビジネスの世界ではスピード経営が求められています。ですから、スピードが命なんですね。そのための資源配分です。それは予算と人員です。  先ほど部長答弁にもありましたが、氷見市は今とりあえずこの厳しい財政状況を乗り越えるために、急激な人員削減をしました。同等自治体に比べて、今約15名スタッフが不足しています。今私が欲しいのは15名くらいのこういう未来からの宿題を大いに議論するシンクタンク職員です。これは議会の皆さんがお認めいただけなければ、あるいは市民の皆様がお認めいただけなければ実現はしません。しかし、今おっしゃったように、経営の教科書、ルールにのっとっていくと、スピードを予算配分と人員配分で補う、これが重要なことですね。しっかりとその御意見、今市民の皆様もお聞きになられました。こういう意見があるんだということをしっかりとお聞きとめいただいて、大いなる市民的議論をしていただければと思っています。ありがとうございます。 ○議長(嶋田茂君) 9番 山本克己君。 ◆9番(山本克己君) もう1つ、本川市長にお願いします。  市民に意見を求める、市民に意見を求めると言っておられますが、いろんな会合を見ておりますと、その判断する資料を与えないで議論してもらう、議論してもらう、それはちょっと時間がかかり過ぎるのではないですか。私といたしますれば、さっき言いました計画、調査研究、マーケティング、これをやって、氷見市は3つ程度の案を出して、それを市民に議論してもらう…… ○議長(嶋田茂君) 山本議員、特にそんな質問はしておりませんので、質問を受けての再質問でございますので、却下をお願いします。 ◆9番(山本克己君) はい。  それでは、なるべくその選択肢で肉づけとか判断とかお願いしたいと思います。 ○議長(嶋田茂君) 今、正式な質問でございませんので、答弁は要りません。 ◆9番(山本克己君) では終わります。ありがとうございました。 ○議長(嶋田茂君) 11番 阿字野忠吉君。  〔11番 阿字野忠吉君 登壇(質問席)〕 ◆11番(阿字野忠吉君) 私は今定例会において、民主クラブを代表して市政一般について質問させていただきます。  まず初めに、10月26日に投開票された氷見市議会選挙において、過半数となる9名もの新人議員が当選し、議会が大きく若返りました。民主クラブにおいても、今後も市民の期待に応えられるよう、しっかり取り組んでいきたいと考えております。  また、11月22日に、神城断層が原因とされる震度6弱を記録した長野北部地震が起きました。被災された皆様にお見舞いを申し上げます。  今年一年を振り返ってみれば、2月には関東甲信越を襲った雪害、7月には九州北部豪雨による水災害、8月には広島市の住宅地を襲った大規模な土砂災害、9月には長野県と岐阜県の県境に位置する御嶽山の火山噴火と、災害のニュースの多い一年だったと思っております。  氷見市においては、これらの災害を他県の事例と捉えるのではなく、氷見市の防災力の向上に向けて、関係各位のより一層の御尽力をお願いするところです。  なお、さきの定例会から質問方式が一括質問方式と一問一答方式の選択制となりました。  それでは、今定例会の代表質問におきまして、市政一般について6点を一問一答方式で質問させていただきます。  第1は、先ほど山本議員からも御指摘がありました人口減少対策についてです。  さきの平成26年9月定例会において、全国的に話題となった日本創成会議の報告書をもとに人口減少対策について質問させていただきました。その質問の中で、この報告書の意味するところは、若い女性をとどめておくことができない地域は自治体として存続することはできないということであり、氷見市においては、今年4月現在の20歳から39歳の弱年人口は、男性が5,110人、女性が4,574人と、女性が既に536人も少なくなっていること、また平成25年度の出生数は前年度から2割近くも減って244人となっていたことを指摘させていただきました。  本川市長からは、「2040年の氷見市の20歳から39歳の若年女性の数は2,064人と想定されており、市内で生まれた、またはこれから生まれる予定の3,016人の女性のうち約3分の1の952名が市外への転出超過の想定がされていること。9月中には市長をトップに各部長及び課長による全庁挙げての氷見市人口減少対策会議を立ち上げ、原則的には、日本創成会議の戦略に沿って、本市に適した施策を具体的に検討していきたい。地方自治体においてモデルとなるような施策をやっていこうという意気込みである」との答弁をいただきました。  まず出生率そのものをいかに高めていくか、次にふるさとで生まれ育った子どもたちにどうやって大人になっても市内にとどまってもらえるようにするか、その両方の対策を総合的に行うことが重要だと考えています。  女性が生涯に生む子どもの数をあらわす氷見市の合計特殊出生率は国や県と比較してどうなっているのか、またこれまでの氷見市人口減少対策会議ではどのような議論がなされて今後の方向性はどうしていくのか、それらの点について本川市長にお尋ねいたします。 ○議長(嶋田茂君) 本川市長。 ◎市長(本川祐治郎君) ありがとうございます。  ほとんどの概説につきましては先ほど、本日、山本議員さんのところでお話を申し上げておりますので、今御質問があったどういう議論がなされてこれからどうしていこうとするのか、このことについてお話を申し上げたいと思います。  まずこの人口減少問題につきましては、まず総合的な検診が必要だと思っています。何かをつくれば人口が増える。これは対症療法ではありません。お医者様に例えて申しますと、一度人間ドックに入って、どういうところが弱くて、どういうところがどうなっていて、どうしていこうということだと思います。あるいは、ちょっとこれは乱暴ですが、5万人の人口が700人ずつ減っていくとすると、70年の寿命として、体が1つ老化をしていくということですよね。だけど、ふだんランニングをすることによって活性していこうとか、漢方薬を飲んで、あるいはいいものを食べて強くしようとか、こういうことではないかと思います。ですから、今総合的に何を議論してどこが弱いのかという話をしているところです。  同時に、極めて健康な人の研究もする必要がありまして、こういう研究をしているわけですね。先ほどちらりとお話をしましたボルドーというまちが、パリから新幹線で遠いんですけど、やっぱり人口を増やしている。いい首長がいた。これが1つ成功の法則のようですが、3つのことをおっしゃいました。パリに住む人がボルドーと同じような、ボルドーに移ってもいいがパリでの暮らしは捨てられないという方のために、その首長が何をしたか。どうしても譲れない医療、教育、文化について、パリと同等レベルのものをどーんとつくるというふうな大型の政策をされたそうです。この方は大臣も経験していらっしゃって、首相も経験していらっしゃったのかしらね。ですから、もう今ボルドーが、ボルドーワインの世界遺産のボルドーということで、さらに人を集めているんですね。  似たようなことで言いますと、今度佐賀の県知事選挙に立候補を表明していらっしゃる武雄市、人口が流入しています。これをこの3つのことで見ていきますと、もう10年間市長をやっていらっしゃいますので、医療については堂故前市長さんがやってくださったように民営化をしていらっしゃいます。市民の医療についてあるレベルを維持した。そして教育については、花まる学習会という東京のほうでやっている最先端の学習塾を教育に入れようとしているんですね。文化については、TSUTAYAさんというカルチュア・コンビニエンス・クラブさんに図書館を運営してもらう。  こういうふうにして、都会のある程度の年収があって未来的な暮らしをしていらっしゃる、特に今お話があった若い女性に来てほしければ、こういう教育水準、医療水準、文化水準について、日本のある一定レベル以上で、限りなく東京や大阪に近いものを用意していく必要があるということです。  実際にこのことを市民の方にもお尋ねすることがあります。あるいは、浅野総一郎さんのつながりで今企業誘致に行った会社の方にお聞きをしました。そうすると、その方からのアドバイスは、びっくりしましたけど、四谷大塚やSAPIX(サピックス)という何かお受験の塾があるらしいんですけど、こういうものがインターネット上で衛星通信で勉強できるようになっていれば氷見市への移住は検討してもいいかもしれませんと、こういう話なんですね。  ですから、広くこれはマーケットに話を聞く必要がある。今現在出ていこうとしていらっしゃる女性の人や都会から帰ろうという方々にきちんとお話を聞いて政策の中に盛り込んでいかなければならない。だから、庁内だけの議論では今弱いというふうに思っています。  続きまして、今度は実際に多くお子さんを生まれた方に、なぜ多くのお子さんをお生みになったんですかということもこれから聞いてみたいと思います。ただ、富山県の会議などにも私が今出ていまして言われることはこういうことでした。お一人目を生んだときに、男性が奥様の子育てについてのサポートを十分にされなかったケースにおいては、奥様のほうが2人目を生みたくないとおっしゃるという話です。これはきちんとしたデータがとれているわけではありません。NPOの方の御発言で、何人かの方がそうですねとおっしゃっています。  ですから、これから私たちは、もちろん女性が生み育てやすい環境づくりもありますし、女性の方の育児休暇ということも議論がされてきましたけど、これからは男性が、特に1人目のお子さんをお生みになった奥様に対しての男性について特別な配慮をして、早く帰ってあげてください、そして支えてあげてください、そして2人目を生む環境を整えていきましょう、こういうことではないかと思います。  私もこの2カ月間、本当に土曜日、日曜日ありませんでした。きのうやっと4時にふれあいトークが終わって、かわいい3歳の娘とひとときを過ごさせてもらいました。2人目、生めるかどうかわかりませんけれども、こういう支援も大事ということで、氷見においては今毎週水曜日をノー残業デーにしていますが、例えば月曜日と木曜日をノー残業デーにして、そのうちの1日を家庭のお子さんと過ごすための日、こういうふうな設計の仕方も少子化への対応になるんじゃないかと思っています。  私たちはこの氷見市という職場を、市内にあるいろんな企業様のモデルの一つだと思っていまして、一番そのモデルとなるような組織づくりをしていきたいと思っています。こういうチャレンジを重ねながら、少子高齢化という大きな暗雲に対して一筋の光明を見出していきたい、このように思っております。よろしくお願いいたします。 ○議長(嶋田茂君) 11番 阿字野忠吉君。 ◆11番(阿字野忠吉君) 奥様へのサポートが大切だということで、非常に耳の痛い話だなと思って聞いておったんですけれども、氷見市の合計特殊出生率については、先ほど山本議員の質問で1.37ということでありまして、県内10の市の中で一番低い値ということだったんですけれども、私のうろ覚えの記憶では、15市町村の中で一番低かったんじゃないかなという記憶があるんですけれども、その原因というものをまたその人口減少対策会議の中でしっかりと議論していただいて対策のほうを打っていただきたいと考えております。  その合計特殊出生率の向上、先ほど2.1を目標にするというお話も山本議員の中でお聞きしたんですけれども、氷見市において2人目、3人目を安心して生み育てていただける環境をつくっていくことがやはり重要であると考えております。  さきの9月議会においても、多子世帯への保育料の助成の拡大を提案させていただきました。具体的には、保育料の同時入所に限っている2人目の半額、3人目の全額の助成を、同時入所に限らず助成してはどうかという提案です。  9月定例会においては山口市民部長から、「人口減少対策会議において総合的に子育て世帯への支援策を検討していきたい」との答弁をいただきましたが、多子世帯への経済的支援について本川市長にお考えをお伺いいたします。 ○議長(嶋田茂君) 本川市長。 ◎市長(本川祐治郎君) ありがとうございます。  先ほど金銭によるインセンティブということはあまり考えたくないと言いました。競争になりますのでね。ただ、あまりその言葉がひとり歩きしてはいけませんのでお伝えをしますと、小さい市だからできる政策というのもあるんですね。すなわち、小中学校の全フロアに電子黒板をとか、あるいは2人に1台タブレット端末をとか、あるいは、今訴えておりますが、全小中学校に冷暖房を入れる、こういうことは小さい市だからできます。富山や高岡などではできないこともあるんですね。  ですから、今阿字野議員が具体的に1つ御案内されました例えば保育料の無料化ということも、市民の皆様や議員の皆様の御理解が得られれば不可能ではないと思います。  ただし、私が市長に就任をして中学生の医療費の無料化をしました。それで約2,000万円弱の公金が投じられたわけですが、例えばですが、現在の数で保育料を無料化にするとなったときには、2億円ないし3億円ぐらいの費用がかかるんでしょうかね。例えば公金としてそういう出動があったとしましょう。そのことを市民の皆さんがお許しになられるかどうかということなんです。  ですから、これは江戸時代のように、子は我々の未来の宝なんだ、こういうふうな機運が醸成されたときに、何かを削って、それでもここに投資しようじゃないか、こういう醸成づくりが大事じゃないかと思います。  ですから、今氷見市としてできるのは情報をどんどん提供することですね。そして、ふれあいトークの中でもいつも財政状況をお見せしていますが、230億円から240億円の会計の中で、これは未来戦略の一つということでこういうことを思い切ってやる、こういうことは大いに議論していきたいです。  あるいは、出生が300人減ってくると、民間の方が産婦人科をやっていくことが難しいとか、あるいは氷見市民病院に救急医療のものを用意することが難しいという議論もあるんですね。しかし、こういう未来を支えるために、赤字覚悟でと言うと極端ですけど、出動していくということは政治的判断としてはあり得ると思います。ですから、大いにこういう議会の場でそういう価値観をたたき合わせて、そのことを市民の皆さんが御理解されて、納得した上で予算編成ということができればと思っています。ただ、時間はかかると思いますが、ぜひ阿字野議員のこのような御質問は大いに歓迎したいと思います。ありがとうございます。 ○議長(嶋田茂君) 11番 阿字野忠吉君。 ◆11番(阿字野忠吉君) 今、保育料を無料化にすると2億円から3億円というところ、ちょっとその数字がわからないんですけど、全員無料化にしたということでしょうかね。前回は第3子のみ無料化だと約1,500万円相当という金額を答弁いただいておるんですけれども、やはり2人目、3人目に手厚く、特に3人目をできるだけ生んでいただけるような施策に重点的に資源のほうを投入していただければと考えております。  生まれてきた子どもに対して、できるだけやはり将来的にも氷見市のほうで、また県内のほうでとどまっていただくという施策のほうも重要ではないかと思っております。  前回の9月議会で約3分の1が、女性に関しては主に転出のほうが超過になるという数字ですので、この数字をできるだけ抑えていくということで、今、教育委員会のほうで、氷見っ子の夢と希望きらめき推進事業ということで、元木映画監督を招いて11月12日に講演会が開かれたということで、過去1年に1回程度、私も以前の分は出ておるんですけれども、NHKの大河ドラマのプロデューサーの屋敷陽太郎氏や、またはやぶさのプロジェクトリーダーの方などを呼んで講演会等を開いておるということで出席しております。
     講演自体は大変すばらしくて、私のほうも非常に影響を受けて、出席をしてよかったなと思ったんですけれども、やはり中身の方は、富山市にゆかりのある方、富山市出身の方はオーケーなんだよということなんですが、やはり現在、東京にお住まいの方がほとんどなのではないかと思っております。  そうした中、先ほど市長のほうからシビックプライドというお話もありまして、東京で世界的または全国的に活躍していただく方というのはもちろんすばらしいですし、そういう方はそういう方で活躍していただければいいんですけれども、なかなか一般の方、普通の方と映画監督ですとかはやぶさのプロジェクトリーダーというのは距離のほうもあろうかと思います。  一方、新聞等で見ておると、市内、県内においても全国的な業績を上げていらっしゃる方というのも多々見られますので、情報技術の発達ですとか、新幹線を含めて交通網も充実してきましたので、できればこれからの子どもたちのために、市内、県内におっても全国的な仕事ができるんだと、全国的な活躍ができるんだと。具体的にそうしていらっしゃる方を子どもたちの前に見せて、そういう自分たちの将来世代、将来の姿を思い起こして、できるだけ地元に残って活躍してもらえるような、そういった施策にしていったらどうかと考えておりますが、この氷見っ子の夢と希望きらめき推進事業の講演の中身について、御所見があれば本川市長からお考えをお聞かせください。 ○議長(嶋田茂君) 本川市長。 ◎市長(本川祐治郎君) ありがとうございます。  この氷見っ子の夢と希望きらめき推進事業、本年はゲゲゲの鬼太郎の映画などもつくられました元木監督さんがお見えでした。昨年は、東京オリンピックの東京誘致をするプレゼンターのトップバッターをお務めになられた気仙沼出身の佐藤真海さんでした。これらをこの人口減少の発表の中で、より地域にいても全国的な仕事ができるんだというまちづくりの文脈から講師選定をしてはどうかという御意見ですね。ぜひそのように教育委員会とも話し合いをしながら進めていきたいと思います。  私自身も、やはりふるさとに帰ってこようというのは、中学生のときの生徒会活動の楽しさ、あるいは高校のときに富山県から派遣してもらったイギリス、イタリア、フランスへの派遣事業、そして大学に行く直前の父との話し合いの中でいよいよ決まってまいりました。ですから、中学校だけではなくて高校生、大学生に関してもできればこういう機会を設けていきたい。自分のキャリアを考えるということをやっていきたいと思います。  今構想しておりますことが、今2分の1成人式というのをやっていますけど、全国で展開されている30歳の成人式というのがあります。こうやって地域の方と人生の節目、節目で、市長がまちづくりについて対話をして議論をして、そして帰ってきませんかというものがあります。  したがって、今御提案があった14歳の子どもたちに対するきらめき事業においても、そういう人口減少を意識したメッセージを放っていく、ロールモデルを示す、このことをまずしながら、20歳の成人式や30歳の方々とも真剣に地域で暮らす幸せについて語り合っていきたいと思います。  なお、現在氷見市ではまちづくりセミナーをしておりますが、たまにお子さんを連れてきてくださる方がいます。ぜひ高校生ぐらいのお子さんを連れて、ですから開催も夜ではなくて昼にするようなことも考えながら、高校生の方にもまちづくりを一緒に考えてほしい。  ちなみに、先ほどの九州の樋渡武雄市長は、やっぱり中学校か高校のときに首長さんの話を聞いて憧れて、自分は官僚にはなるけれども、官僚は一つの道であって、最後は市長になろうとその中学校か高校のときに思ったとおっしゃっています。ですから、我々がビジネスマン、起業家、いろんな方々の生き生きとしている話をどんどん子どもたちに憧れを持ってもらえるように伝えて、そしてこの氷見で未来をつくろう、こういう運動に参加してもらえる流れをつくっていきたいと思います。  貴重な御提案、まことにありがとうございます。 ○議長(嶋田茂君) 11番 阿字野忠吉君。 ◆11番(阿字野忠吉君) 選定のほうをまたよろしくお願いいたします。  次に、子どもたちがとどまっていただけるということになれば、次は他地域から多くの方、特に優秀な方、若い方にたくさん来ていただけるような事業にも取り組んでいただきたいと思っております。  今回の12月補正予算の中には、地域おこし協力隊の事業のほうも入っております。地域おこし協力隊の導入の予算の中身については、都市住民を受け入れ、地域おこし活動や農林漁業の応援、住民の生活支援などの地域協力活動に従事してもらうものとなっております。全国318自治体で現在978名が登録され活動されておるということで、3年間の任期が過ぎましても約6割が地域に残って活動しておるということで、よくテレビ等でも拝見しております。  今回、氷見市においてもこの地域おこし協力隊の事業に取り組まれるということでありますが、人口減少対策等の面で、本川市長においてこの事業に期待するところについてお考えをお聞かせください。 ○議長(嶋田茂君) 本川市長。 ◎市長(本川祐治郎君) ありがとうございます。  お隣の七尾市さんや南砺市さんのほうで地域おこし協力隊の方々が大変活躍をしていらっしゃる様子を見ておりました。氷見市でもいよいよ来年からこのことに取り組んでいきたいと思っています。  今阿字野議員のお話にありましたように、今日本に約1,000名の方がいらっしゃって、安倍政権ではこれを3倍にする。すなわち地方創生の中で財源も地方に供給をしていくが、それらを形にしていく人員も隅々まで、毛細血管に送っていきますよということです。さらに、今月発表になった新しい方針では、この3年間の任期を終えた地域おこし協力隊員が起業するときの100万円も助成しますという政策が発表されました。ですから、今現在の内閣が真剣にこのことをやってくださっているということにまずは感謝をしたいと思います。  一番多い地域では、十日町市が19名もこういう若者を受け入れています。氷見でも今3名ずつ、9名ほど3年間で増やしていきたいという今内々の提案を受けておりますが、来年の3名の様子を見て、行けると思ったらこの限りにあらず、しっかりと地域に配置をしていきたいと思っています。  なお、昨日のふれあいトーク、八代地域でしたが、このお話をしましてアンケートを見たところ、半分ぐらいの方が地域おこし協力隊に期待していますと書いていらっしゃいました。ですから、ぜひこの御期待に応えていきたいと思っています。  ただ、私もまちづくりが一応専門ですから、こういう制度の功罪を見てきました。1つは、上限が200万円で来ていただく若者たちですので、3年間たってそこで自分たちで自活しているスキルを身につけなければ、いわゆるワーキングプアになるわけです。ですから、優秀な人に来ていただいて、なおかつ自分で自立ができるようにお育てする、そういうコンサルティングの機会を提供したいと思っています。  このことにおいては、今年講話に来ていただいた九州津屋崎の津屋崎千軒というところでやっているプロジェクトが、いろんな補助で来た若者たちに複業(複数の業)、福業(幸せな業)で地域で業を起こしていくという手わざの方法を伝えていますので、こういうノウハウでしっかりとやっていきたいと思っています。  2つ目は、地域の方々の御理解なんです。きょうみたいに雪が降ったから雪すかしして、そこの雨どい、ちょっと戸をたたいて、こういうふうな仕事をどんどん押しつけますと、大事な20代、30代の今一番伸び盛りの人たちが田舎に来るわけなので、自分の人生が何だったんだろうと悩まれてやめられたり、やはり精神的な病気になられたり、3年間何かよくわからなかったということが伝えられています。  ですから、地域の方々が本当に地域のコミュニティビジネスを起こす、そのためのアドバイザーとして毎日会議をしましょうよとか、毎日いろんなところへ行って、そして実際の現場でいろんなことをつくっていくというふうな双方にとって幸せになれるような制度設計が大事だと思っています。  ここについては幾つもの失敗事例を見てきた。私もそうですし、去年から採用したNPOの職員もわかっておりますので、氷見市においては地域おこし協力隊のいいモデルを日本に提示ができるんじゃないかと思っています。来年3名ですが、何とかお認めいただきまして、しっかりと形に制度にならせてください。よろしくお願いいたします。 ○議長(嶋田茂君) 11番 阿字野忠吉君。 ◆11番(阿字野忠吉君) どうもありがとうございました。  次に移りたいと思います。第2は、都市計画道路氷見伏木線についてであります。  氷見伏木線は、窪地内の中仙道から西條中学校近くで国道415号に合流する延長1,200メートルの都市計画道路として、平成12年9月に平成12年11月から平成19年3月を事業施行期間として県の認可を受けた事業であります。その後、用地買収が進まず、平成18年には平成22年3月まで3年間延長、平成22年には平成25年3月までさらに3年間延長、そして平成25年には平成28年3月までもうさらに3年間延長と、合計3回の延長がなされてきました。現在のところ、あと1年3カ月余りで完成の予定となっておりますが、現在の進捗状況を見ると完成を心配する声も聞こえてきます。  これまで私は建設消防委員会などで、この都市計画道路は単なる通勤通学用の道路というだけではなく、津波などの災害の際には私たちの命を守る大切な道路であると、早期の整備の必要性を訴えてまいりました。  都市計画道路氷見伏木線の工事の進捗状況と今後の開通の予定について、福嶋建設農林水産部長にお尋ねいたします。 ○議長(嶋田茂君) 福嶋建設農林水産部長。 ◎建設農林水産部長(福嶋雅範君) 都市計画道路氷見伏木線についてお答えいたします。  議員御説明の内容と重複いたしますが、都市計画道路氷見伏木線は昭和51年に都市計画決定を受けた道路で、伊勢大町2丁目地内一般県道氷見停車場線から柳田地内西條中学校付近の国道415号まで延長3,740メートルの都市計画道路であります。このうち窪地内市道中仙道線からさきの国道415号までの約1,200メートルの区間について、平成12年度に事業認可を受け整備を始めたものであります。  まず事業の進捗状況についてでありますが、議員御指摘のとおり、当初は平成19年度完成予定でありました。しかし、用地買収対象者が106人、物件補償対象者も44人と関係地権者が多数おられ、契約に多くの時間を費やしたこと、また、それらを予算化するにも、一度に全員とはいかず分割することも必要です。そのことから、予定どおりの完成には至りませんでした。その後、何度か変更認可を受け鋭意事業に取り組んだところ、平成25年度末までに全ての用地補償契約が完了いたしました。今年度から集中的に工事を行っているところでありまして、この後は事業の速やかな前進が見込まれるところであります。  次に、開通の予定について申し上げます。  来年3月末までには、国道415号から西條中学校の正門まで完成させる予定になっております。残りの区間につきましては、平成27年、28年で完成を目指しているところであります。引き続きの御協力をお願いいたします。  以上です。 ○議長(嶋田茂君) 11番 阿字野忠吉君。 ◆11番(阿字野忠吉君) 西條中学校側については予定どおり完成できるということですが、残りの区間については平成27年、28年ということで、9カ月程度延びる予定になるのではないかというお答えだったと思います。ここまで整備のほうが進んでおりますものですから、最後までしっかりと完成まで頑張っていただければと思っております。  この都市計画道路氷見伏木線の開通時につきましては、今、窪地内の市道中仙道、駅から真っすぐ来まして90度窪地内で曲がっている箇所がありますが、そこのところが起点の交差点になってきます。その交差点での交通事故を心配する声が聞こえてまいります。  開通時には氷見駅から西條中学校までの道路が優先道路となりまして、中仙道側の氷見伏木信用金庫西条支店から来る道路については一時停止の道路になるということで、こちら側につきましては、スーパーやドラッグストアなど商業施設が多数存在することから、この交差点においては右左折が多く発生すると考えております。しっかり見やすい場所に一時停止の標識をつけるとともに、必要によってはカーブミラーを検討するなど、地域住民の皆さんの意見を聞いて交通安全対策をしっかりとっていただきたいと考えております。  都市計画道路氷見伏木線と市道中仙道との交差点の安全対策について、福嶋建設農林水産部長にお尋ねいたします。 ○議長(嶋田茂君) 福嶋建設農林水産部長。 ◎建設農林水産部長(福嶋雅範君) この氷見伏木線と交差いたします中仙道線、またもう1本あります市道島尾柳田線という細い道路がございます。この氷見伏木線は3.5メートルの歩道が両側に設けられております。一旦停止後の左右の見通しについては問題ないと思っておりますが、実際利用される住民の方々、さらには公安委員会とも十分協議し、安全な道路、交差点となるよう努めてまいります。 ○議長(嶋田茂君) 11番 阿字野忠吉君。 ◆11番(阿字野忠吉君) どうもありがとうございました。しっかり対応のほうをよろしくお願いいたします。  次に移ります。第3は、橋梁や防護柵の老朽化対策についてです。  日本全国の道路の延長は約120万キロメートルあり、道路橋は約17万橋、トンネルは約1万カ所となっており、近年、その老朽化対策が全国的な課題となっています。  そのうち市町村の管轄は、道路では84%、道路橋では53%、トンネルでは24%となっており、特に道路橋については1960年代から70年代にかけて全国で毎年約1万橋が建設され、10年後には建設後50年を経過する道路橋の割合は4割を超えてくることが予想されております。そして、その老朽化対策が全国的な課題となっております。  現在、氷見市の管轄する橋梁は344橋あるとお聞きしましたが、その老朽化対策はどうなっているのでしょうか。  また、氷見市には多くの河川があり、宇波川、上庄川、湊川、仏生寺川などの下流では河川の堤防などが道路となっている箇所が多く見られ、これらの道路の防護柵の老朽化対策とあわせて福嶋建設農林水産部長にお考えと対策についてお伺いいたします。 ○議長(嶋田茂君) 福嶋建設農林水産部長。 ◎建設農林水産部長(福嶋雅範君) 橋梁や防護柵等の老朽化対策についてお答えいたします。  現在、市道橋、市道にかかっている橋として市が管理している橋梁は、議員御説明のとおり、市内に344橋あります。これらはやはり高度経済成長期ごろに整備されたものが多く、築造後50年以上経過する橋が72橋あり、全体の21%を占めております。10年後にはその数が154橋となり、割合は45%と大幅に増加してまいります。  これらの橋梁を適切に管理していくためには、定期的な点検と効率的な補修が必要となってまいります。  氷見市におきましては、平成22年度から23年度にかけて全ての橋梁において点検を行い、その結果を踏まえた長寿命化修繕計画を作成し、平成24年度から順次補修を行っております。  さらに、国土交通省では平成25年度をメンテナンス元年と位置づけ、今年度には橋梁やトンネルなどの道路構造物の定期点検を義務づける省令を施行しております。これを受け市としても、全ての橋梁やトンネル等について5年に一度の点検を行うこととしております。  また、防護柵の老朽化対策でございますけれども、日ごろの道路パトロールまたは住民の皆様からの通報をいただくなどし、修繕が必要な箇所を把握し、修繕や更新等を行っております。  ただし、人口減少社会において公金の投入については一つ一つ選択と集中を行わなければならない時代に入ってきております。そのため、地域にお住まいの皆様方により近いところでその御判断と自己決定ができる仕組みづくりを進めてまいりたいと考えております。今後さまざまな御相談にお伺いすることもあるかと存じますが、どうぞよろしくお願いいたします。  以上です。 ○議長(嶋田茂君) 11番 阿字野忠吉君。 ◆11番(阿字野忠吉君) ありがとうございます。  橋梁の老朽化対策について再質問させていただきます。  薮田地区にある垂姫橋、160号線を一個入った神社の奥にある橋なんですけれども、昭和11年に建築され、建築後77年が経過しております。橋梁の裏側を見ると塩害もあり、大変老朽化が進んでおって、見た感じぼろぼろの印象を受ける橋でありますが、老朽化のため、通行できるのは2トン以内と規制がかかっており、現状、橋の安全対策として鉄パイプの防護柵が置かれた状態のままでございます。  この橋について、現在、安全上課題があると考えておりますが、具体的に老朽化対策をどうしていくのか福嶋建設農林水産部長にお考えをお伺いいたします。 ○議長(嶋田茂君) 福嶋建設農林水産部長。 ◎建設農林水産部長(福嶋雅範君) 御質問の垂姫橋でございますが、昭和11年に垂姫川の横断橋として架設された旧国道の橋梁、延長が9.1メートル、幅員が4.0メートルの鉄筋コンクリートの橋でございます。築造から77年が経過しており、海岸から近いという環境もあり、議員おっしゃるとおり劣化が進んでおります。  住民の皆様には大変御迷惑をおかけしておりますが、現在、2トンの重量制限により御利用していただいております。  これまでの調査の結果、現在の垂姫橋を補修するには多額の費用が必要となります。しかし、橋のすぐ下流には国道160号の立派な橋もございます。周辺環境や利用状況を踏まえ、垂姫橋のあり方については地元の皆様と今後十分話し合ってまいりたいと考えております。  以上です。 ○議長(嶋田茂君) 11番 阿字野忠吉君。 ◆11番(阿字野忠吉君) しっかりと住民の方との意見交換をしていただきたいと思っております。  老朽化対策で、今、橋の観察といいますか点検のほうを5年に一度されているということをお伺いしております。築50年を経過した橋も、70年を経過した橋も、全く新しい新築の橋も5年間に1回点検ということであろうと思いますので、これは少し経過年数によりまして、また老朽化の程度によりまして、古い橋、また老朽化が進んだ橋については2年とか1年とか毎年点検するとか、そういったメリハリをつけた点検方法をとられてはどうかと思っていますが、その点について福嶋建設農林水産部長にお考えをお伺いいたします。 ○議長(嶋田茂君) 福嶋建設農林水産部長。 ◎建設農林水産部長(福嶋雅範君) 先ほど申しました。国土交通省の省令では5年に一度の義務づけとなっておりますが、議員おっしゃるとおり、古い橋等につきましては細かな点検も必要かと考えております。  以上です。 ○議長(嶋田茂君) 11番 阿字野忠吉君。 ◆11番(阿字野忠吉君) ぜひともきめ細かな対応をお願いいたします。  次に、防護柵についてでございます。  窪地内の仏生寺川右岸の道路の防護柵については、建設後30年以上たっており、さびつきが非常に目立って、実際の事故の際には防護柵としての役割が果たさないと考えております。昨日も高岡市において自動車の河川の転落事故があり、死亡者が出たとのニュースも聞きました。いざ事故というときであれば大きな事故につながるものですから、仏生寺川右岸も含めまして、防護柵の老朽化対策について具体的に対策のお考えをお聞かせいただけたらと思います。福嶋建設農林水産部長、お願いいたします。 ○議長(嶋田茂君) 福嶋建設農林水産部長。 ◎建設農林水産部長(福嶋雅範君) 防護柵等の老朽化対策につきましては、先ほども述べたとおりでございます。仏生寺川右岸の防護柵につきましても、確かに築後30年ということで劣化も老化も進んでおります。ここにつきましては、先ほど申しましたパトロールとかそういう住民の皆様からの通報により、壊れたところは修繕するというふうな対応をとらせていただきたいと考えております。 ○議長(嶋田茂君) 11番 阿字野忠吉君。 ◆11番(阿字野忠吉君) 壊れたところということでありますが、少し防護的なところ、壊れたときではもう事故が起きたときとほぼ一致すると思いますので、ぜひ安全対策上しっかりと現状を把握して、本当に防護柵として、また交通事故安全の役割を果たしているのか、しっかり確認のほうをしていただきたいと思っております。  次に移ります。第4番目については、空き家情報バンクについてです。  人口減少時代に伴い、日本全国で空き家の増加が社会問題となっています。富山県においても47万9,000戸が空き家となっており、空き家率は12.8%と5年前より0.3ポイント増加しました。  そうした中、氷見市では、定年等を契機に都会から田舎に移り住む方や、自然豊かな田舎で暮らしてみたいと考える市外在住者の方に、過疎化や少子高齢化による氷見市内で増加している空き家を紹介し定住してもらうことにより、定住人口の増加及び空き家の有効活用を図ることを目的に、平成18年度から空き家楮報バンクを導入し、空き家の情報を広く発信しています。  氷見市のホームページを見てみると、売却5件、賃貸2件の合計7件の物件の情報が掲載されており、内訳は氷見市の市街地が3件、郊外が4件となっており、物件の件数で見ると物足りない印象を受けます。  空き家情報バンクの利用の状況と今後の課題について、高橋企画振興部長にお尋ねいたします。 ○議長(嶋田茂君) 高橋企画振興部長。 ◎企画振興部長(高橋正明君) 空き家情報バンクについての御質問にお答えいたしたいと思います。  この制度は、空き家の所有者から登録していただいた物件情報につきまして、市外から氷見市のほうへ移住を希望される、そういった方にぜひ空き家を利用して定住、移住を図りたいということで、この両者のマッチングを図るものでございます。  空き家を有効活用しながら、新たな移住者、定住者を氷見に呼び込むというか来ていただけるということで、地域の活性化、そうした課題解決に役立つものと考えております。  市といたしましては、こういった制度の利用促進を図るために、この物件の購入あるいはリフォームに対しても費用の一部助成をさせていただいております。かかる費用の2分の1、50万円を限度として助成をしております。  また、賃貸で入られる方に対しても、家賃の2分の1、2万円を上限に、これを2年間助成をさせていただいております。本市に定住していただいた方の生活の一助となるように、こういった支援制度を設けております。  これまでの空き家情報バンクを利用して転入していただいた実績でございますが、通算で物件の登録をしていただいた方、これは平成18年度からスタートしておりまして121件ございました。そのうちの32件が契約の成立に結びつきました。
     年度別に申し上げますと、平成18年度には5人の方が、19年度は12人、20年度は17人、21年度は3人、22年度が8人、23年度は4人、24年度が6人、25年度が8人、そしてまた、今年度も既に大都市圏などから5組12名の方に本市に移住をしていただいております。合計でこの空き家情報バンクを利用されて75名の方が主に首都圏などから氷見市のほうに移住をしていただいたわけであります。  また、移住者の年代別の構成でございますけども、60代以上の方が全体の25%、約4分の1を占めておりますが、次いで30代の方が17%、そして40代の方が16%、50代が13%という順になっております。  先ほどもちょっと触れましたが、氷見へ入る以前どこに住んでおられたかということでは、東京、埼玉などの首都圏、また石川、愛知、また富山県内、そういったところの方々が大半を占めております。  そして、氷見へ来られた理由といたしましては、「定年などを契機に自然豊かな田舎で暮らしてみたい」、また「海のそばで暮らしてみたかった」「古民家に住みたい」、そういった希望が傾向としてあらわれてきております。  今後の課題といたしましては、今ほど議員のほうからもございましたが、登録物件がかなり少なくなってきているということが大きな問題としてございます。また、この登録物件の多くが、やはり入居に当たっては修繕が必要になります。とりわけ郊外の物件についてはやや大規模な修繕が必要になるというケースもございます。  そういった中で、この空き家情報バンクを利用すれば実に低価格で住居が得られるという意味のちょっと誤った認識もございますので、その辺は実際にかかる金銭的な負担というものにギャップが生じないように、きちんと御説明をしていく必要もあると思っております。  こういった空き家をいかに多く利用していただくかということで、現在実施しております先ほどの購入制度、家賃補助制度に加えましても、この人口減少対策の中でさらに拡充をしていく必要もあるのではないかということで、トータルで考えていく必要があると思っております。  また、ホームページ上での見せ方、物件情報ばかり中心に出すのではなくて、氷見へ来ればどんなライフスタイル、生活が送れるかといったことがわかりやすく伝わるような、まずは氷見へ来たいと思わせるような情報発信が必要であるというふうに思っております。  空き家というものはやはり地域における大切な資産でもあると考えておりますので、効果的な利用策についてしっかりと検討を進めてまいりまして、空き家を活用した定住推進に努めていきたいというふうに思っております。  以上です。 ○議長(嶋田茂君) 11番 阿字野忠吉君。 ◆11番(阿字野忠吉君) どうもありがとうございました。  空き家情報バンクについてなんですけれども、先日の日経新聞の一面に空き家情報バンクの先進事例の記事が出ておりまして、こちらの記事を読みますと、大分県豊後高田市においては空き家情報バンクを含めて100項目を超える移住支援策を整備しており、その100項目の支援の中で、8年間で300人以上が市外から入居、転入されたそうでございます。その結果、人口2万3,500人の市が今年8、9月には微増に転じたということで、実際にこの豊後高田市のホームページを見てみますと、空き家バンクのほうも見ておったんですが、物件情報が60件も載っておりまして、非常に充実しておる印象を受けました。また、空き家情報バンク以外の情報も非常に充実しておりまして、新聞等によりますと、この空き家情報バンクに空き家を紹介した人には2万円の紹介金も払って物件情報を集めておるという記事も載っておりました。  氷見市においても空き家情報の収集のため、2万円というのは大変高価な金額かなと思って読んでおったんですけれども、報奨金、また商品券等を検討してみてはどうだろうかと思ったわけでありますが、高橋企画振興部長にお考えをお尋ねいたします。 ○議長(嶋田茂君) 高橋企画振興部長。 ◎企画振興部長(高橋正明君) 御紹介をいただきました豊後高田市の事例につきましては、御紹介をいただきました後、ホームページなども確認をさせていただきました。確かに、私どもと同じ8年間で、実際に私どもの75人に比べて4倍の実績を上げておられるということで、そちらの結果を出しているというその効果がどこにあるのかということ、やはり今ほど御案内をいただいた情報を提供されて、契約が成立したときにそういう報償金を空き家の出し手のほうにも渡すという制度、確かに私どもなかなか空き家の情報が入ってこない部分がございますので、そこについてもやはり効果的な部分があると思われますので、大いに検討させていただく必要があると思っております。  一方、このほどですが、民間事業者の方やいろんな行政書士、司法書士の方も含めて、氷見市といたしましても空き家の活用促進協議会というものをつくらせていただきました。また、宅建協会の方々とは空き家の情報について情報の共有を図りましょうということで、もちろん所有者の同意を得た上でございますが、そういったことも進めてまいりますので、今後、空き家の一層の流通促進を図っていきたいというふうに思っております。  以上です。 ○議長(嶋田茂君) 11番 阿字野忠吉君。 ◆11番(阿字野忠吉君) ぜひとも先進地の事例を参考にして、空き家情報バンクも活用すれば大きな武器になると思いますので、ぜひとも活用のほうを進めていただきたいと考えております。  第5番目につきましては、春中ハンドのクラウドファンディングの活用についてでございます。  春の全国中学生ハンドボール選手権大会は、中学生が憧れるハンドボール競技の拠点を形成し、スポーツの振興と地域の再生に寄与することを目的として、平成17年度から10年間の予定で開催し、今年度は第10回の記念大会を開催することとなっています。  残念ながら、第6回大会は東日本大震災の影響で中止となったものの、これまで出場チーム同士や地域サポーターの交流、地域の活性化に大きな役割を果たしてきました。  2020年に東京オリンピック・パラリンピックの開催が決定したことで、ハンドボール日本代表の出場が現実のものとなり、現在の中学生も将来オリンピック選手を目指すことができる状況となりました。  平成26年7月の春中ハンド実行委員会の役員会にて、東京オリンピック・パラリンピックに向けた競技の裾野の拡大と当該世代の競技力向上のため、5年間の継続開催を決定いたしました。  継続開催に当たり、経費の削減などで大会運営費を2,300万円とし、県内市町村では初めてクラウドファンディングを活用して全国に寄附を呼びかけることとしました。  クラウドファンディングとは、不特定多数の人が通常インターネット経由で他の人々や組織に財源の提供や協力などを行うことを指します。群衆(crowd)と資金調達(funding)を組み合わせた造語です。資金提供者に対する見返りの形態によって金銭的リターンのない「寄附型」、金銭的リターンが伴う「投資型」、プロジェクトが提供する何らかの権利や物品を購入することで支援を行う「購入型」に区別されます。  具体的には、氷見市では今年12月1日から来年1月末までの2カ月間、5年間の継続開催にかかる運営費を賄うため、ふるさと納税のポータルサイト「ふるさとチョイス」で目標金額1,000万円の寄附募集を始めるとの説明を受けました。  事業の目的を絞ったふるさと納税という新しい手法の活用となっており、これらの取り組みについて高橋企画振興部長に現在の状況、そして今後の見通しについてお尋ねいたします。 ○議長(嶋田茂君) 高橋企画振興部長。 ◎企画振興部長(高橋正明君) 春中ハンド運営費のクラウドファンディングの活用ということでお答えをいたしたいと思います。  今ほど議員のほうから、この制度について御紹介をいただきました。氷見市ではこの制度を県内では初めてというふうに理解をしておりますが、導入をさせていただきまして、春の全国中学生ハンドボール選手権大会、第11回目以降の継続開催に充てる運営資金ということで、この12月1日から来年1月にかけて、2カ月間ということではありますが、広く全国から御寄附を募り、全国のハンドボーラーの方々をはじめ、この趣旨に御賛同していただける不特定多数の方々から資金の提供を募っているところでございます。  より多くの方々から御賛同いただくということから、1カ月に約65万人の方が利用されるこのインターネットサイト「ふるさとチョイス」を利用させていただき、PRを行っております。  このほかにも、これまで日本経済新聞の夕刊、あるいは雑誌「月刊ハンドボール」のほうにも広告を掲載させていただきました。また、春の全国中学生ハンドボール選手権大会にこれまで歴代出場していただいた学校へも協力依頼などもさせていただいております。  今月1日から寄附金の募集を開始したばかりでありますが、ちょうど1週間が経過した、先ほど正午現在の情報を見てまいりましたが、既に35件、72万321円の御厚志をいただいております。  また、早速、中学校時代に氷見でハンドボールをやっておられたという東京在住の方からは、ふるさとへの熱い思いをつづったメッセージを添えまして御厚志もいただいております。こうした都市とふるさととの交流が見てとれる状況になりつつあると思っております。  今後も東京氷見会の方々や近畿氷見同郷会の皆様、また全国各地で活躍しておられる氷見にゆかりの深い方々に、この趣旨が伝わり共感が生まれることを願っているところでございます。  特にこれから年末年始を迎えますので、氷見に帰ってこられる方々には、ぜひあらゆる機会を捉えてこの事業の趣旨についてPRを図るとともに、広く御寄附を賜れないかということも呼びかけてまいりたいと思っております。  なお、これはふるさと納税の一環ということでございますので、確定申告をされれば税の控除の対象になります。詳細につきましては、市のホームページあるいは市の総合政策課のほうにお問い合わせをいただければと思っております。  どうか議員の皆様をはじめ市民の皆様におかれましても、この趣旨を御理解いただき、ぜひお知り合いの方にお声かけをいただくなど広めていただければなというふうに願っております。  いよいよ来年3月は第10回の記念大会が開催されるわけであります。地元出場チームの悲願の日本一はもとより、この大会が多くの市民の皆様に支えられて、「ハンドボールの聖地 氷見」らしい応援、そして共感が生まれる大会として大いに盛り上げてまいりたいと考えておりますので、皆様の御支援、御協力をお願いしたいと思います。  以上でございます。 ○議長(嶋田茂君) 11番 阿字野忠吉君。 ◆11番(阿字野忠吉君) どうもありがとうございました。  このふるさと納税のポータブルサイト「ふるさとチョイス」のホームページを見ておったんですけれども、募集が終わりました他のプロジェクトのページを見ておりますと、佐賀県におきましては、難病の1型糖尿病の研究支援のため1,024万円の寄附が集まっておったりですとか、埼玉県の宮代町では自然景勝地のトラスト保全地の整備費用として939万円の寄附が全国から集まっておったりですとか、近年のふるさと納税への関心の高まりもあり、大いに可能性がある制度なのではないかと考えております。  氷見市においても、市民会館の耐震強度不足の問題、また、さきの議会でも私が質問させていただいた藤子不二雄A先生のまんがミュージアムの建設、新設にかかわる部分についても、市民からの寄附や、またこのクラウドファンディングが活用できるのではないかと考えております。  これらの制度の活用や横展開の可能性について、高橋企画振興部長にお考えをお尋ねいたします。 ○議長(嶋田茂君) 高橋企画振興部長。 ◎企画振興部長(高橋正明君) 今、春中ハンドの資金集めということでスタートしたばかりではございますが、成功に至ればその成功の理由、また若干届かなければ届かなかった理由といろんなものがあると思いますので、そういった振り返りをしっかりとさせていただき、どうすれば共感を得ることができるかという、やはりホームページの見せ方とか写真の使われ方とか動画を見せるとかいろんなやり方もあると思いますので、そういったことをぜひ工夫させていただいて、今ほど御提案のありましたような氷見市にとっての大変大きな事業について、うまくこの制度が活用できれば大変有効な財源確保の手法になると思われますので、しっかりと検討していきたいと思います。  ありがとうございます。 ○議長(嶋田茂君) 11番 阿字野忠吉君。 ◆11番(阿字野忠吉君) またしっかり検討のほうもお願いできたらと思っております。  次にまいります。第6は、無料Wi−Fiスポットについてです。  北陸新幹線の金沢までの開業が平成27年3月14日に決定し、開業まで残り3カ月余りとなっております。富山県や県内市町村においても、各自治体が観光戦略に知恵を出し合い取り組みを進めており、多くの観光客による経済効果に期待が集まっております。あわせて外国人観光客も今後増加するであろうと考えております。  官公庁が行った外国人旅行者アンケートでは、旅行中に困ったことの回答の中で一番多い36.7%の人が、「無料公衆無線LAN環境が整備されておらず不便を感じた」と答えております。  そうした中、近年、日本においても急速なスマートフォンの普及による通信量の拡大により、各通信事業者によって、国際的な規格であるWi−Fiによる公衆無線LAN環境の整備が進められています。  公衆無線LANとは、飲食店や駅などの公共の場所で無線でインターネットに接続できるサービスのことであり、これらのサービスが受けられる場所をWi−Fiスポットとも呼ばれています。  これまではノートパソコンを持ち歩いて仕事をするビジネスでの利用が中心でしたが、スマートフォンやタブレット端末が急速に普及したことから、公衆無線LANサービスが一般化しており、今後もさらに拡大すると想定されています。  総務省においても、ICTインフラの中でも、災害に強く地域活性化のツールとしても有効な公衆無線LANに注目しており、電話回線がふくそうして利用できない災害時においてもインターネットにアクセスしやすく、今後はより一層、情報無線インフラの一つとして重要な役割を担うと考えられています。  山梨県においては、外国人観光客が無料で利用できるWi−Fiスポットの整備を全県的に推進する「やまなしFree 無線LAN(Wi−Fi)プロジェクト」に取り組んでおり、官民共同でWi−Fiスポットを全県下1,000カ所へと拡大することを目指しています。  また、県内においても、射水市が射水ケーブルネットワークやauと共同で避難所等270カ所にWi−Fiスポットの整備を進めています。  氷見市内においての無料Wi−Fiスポットの整備状況はどうなっているのでしょうか。また、その一覧を氷見市のホームページで公表したらどうでしょうか。高橋企画振興部長にお考えをお聞きいたします。 ○議長(嶋田茂君) 高橋企画振興部長。 ◎企画振興部長(高橋正明君) 無料Wi−Fiスポット、いわゆる公衆無線LANについてでございますが、先ほど議員からも御紹介がありましたが、訪日外国人の方が一番困られる理由というのが、やはり無料でインターネットにつなげる状況にないということが調査結果として出ております。新幹線が開業すると、いわゆるインバウンドというのはものすごくこれから増えてくる。当然、氷見市内においても外国人の観光客が増えてくるというふうに思っております。  現在、氷見市内におけるこの無料Wi−Fiスポットでございますが、公共の施設においては道の駅ひみや潮風ギャラリー、そして今整備中の漁業交流館にも設置をさせていただく予定にいたしております。また、民間の施設でも、銀行やコンビニ、ファミリーレストラン、また市内のあいやまガーデンでありますとかセイズ・ファームといった観光施設にも整備がされてきております。やはり需要が大きいということで、最近急速に整備が進んでいるというふうに思っております。  また一方では、これは災害時においても一度に多くの方の情報受発信が可能になるということから、電話にかわる有効な通信手段の一つになるものとも考えておりますので、こうした無料のWi−Fiスポットの整備とあわせまして、使用可能な場所を市民の方にしっかりとお伝えしていくことが重要であると思っております。  議員のほうから御提案いただきました市のホームページ上での紹介、大切なことだと思っておりますので、このWi−Fiスポットと掲載しているホームページとのリンクを設けるなど、しっかりと情報の提供に努めてまいりたいと思います。  また、観光協会のほうで開設をしております「きときとひみどっとこむ」というサイトもございますので、その施設の情報の中にもこのWi−Fiの情報を追加して、利用される皆様によりわかりやすく、そして便利な氷見市の観光受け入れ体制というものをつくってまいりたいと考えております。よろしくお願いいたします。 ◆11番(阿字野忠吉君) 以上で私の質問を終わります。どうもありがとうございました。         ───────────────────────── ○議長(嶋田茂君) お諮りいたします。本日の会議はこの程度にとどめ、延会したいと思います。これに御異議ありませんか。  〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(嶋田茂君) 御異議なしと認めます。よって、本日はこれをもって延会することに決しました。  明9日の日程は、本日の続議及び上程全案件に対する質疑を行います。  本日はこれをもって延会いたします。  午後 3時43分 延会...