現在、本市は、
財政健全化緊急プログラムに基づき着実に
財政赤字解消に向けて予算の見直しを行っており、2年目に入った本年、既に20億円削減のめどがついていることは大いに評価しております。
しかし、今後の
財政健全化の
取り組みは、削減した財政からのさらなる縮減を目指すものであり、さらなる
緊縮財政を行うには、これまでとは違う考え方、異なるアプローチ、多様な視線での
財政健全化を目指す必要があると思います。数字的な回復は必要ですが、市民に過度な負担や失念を抱かせたままでは本市の発展はなり得ません。
そこで、我が会派としては、この難局をともに知恵を出し合い乗り越えるためにも、まずは当局の見解をお伺いしていきます。
1点目としまして、現在、補助金の見直しを行っていますが、令和元年度の
補助金総額は480事業、約39億円に上っております。一律の
部分的削減ではなく、必要な事業には増額してでもしっかりと予算づけをし、類似事業や削減でき得る事業もしくは廃止を検討できる事業などをしっかりと精査して、補助の打ち切りや本来ならば事業の開始から軌道に乗るまでの補助事業などは終期設定を設けるなど、大胆かつ抜本的に見直す必要があると考えますが、当局の見解をお示しください。
続きまして、昨今のICTの普及により
マイナンバーカードが導入され、
高岡市民は、自宅近くなど利用しやすいコンビニでの住民票や戸籍謄本、印鑑証明などの交付が受けられることになっており、窓口交付にかわる利便性も高い
代替サービスも準備されています。そのような時代の変化に伴う
代替サービスの周知を行うとともに、そのためにも必要な
マイナンバーカードの普及を図るなど、市の業務改善に資するあらゆる手法を用いる必要があると考えます。
また、今後も
公共施設再編や
行財政改革を進めていく上で、もてあましてくる施設や不要な土地が増加してくることも考えられます。活用できるものは有効に利活用し、不要であれば速やかに売却、譲渡することによる
歳入確保、経費削減を図っていくことが重要であると考えます。
そこで2つ目の質問として、この点を踏まえたさらなる
財政健全化に向けての見解をお聞かせください。
3つ目の質問として、無駄を省き、コストを削減することは大切ですが、
学校再編統合を柱とした将来の高岡を担う
人づくり関連事業の必要額を確保し、早急な
環境整備を進めることもまた重要であります。そのような観点で、この秋から始まる新
年度予算編成に向けての考えをお聞かせください。
歳入確保策を推進することは、持続可能な
行政運営という点からも必要な手法であり、本市がこのたび
市民体育館に
ネーミングライツを導入したことによって、本市は歳入増となり、歳出負担が軽減されるとともに、支援していただいた企業にとっては宣伝効果だけでなく、市民にとって親しみを増す、お互いにウイン・ウインの施策であると考えます。
そこで4つ目の質問ですが、今回の
ネーミングライツ導入に対する評価と、これからの
歳入確保策に向けての考えをお聞かせください。
次に、本市は1,000近くも事業があり、それぞれがこれから予算の確保に動き始めるところであります。しかし、どの部局にも、所管は違えども目的が類似している事業があるのではないでしょうか。
そこで、本項最後の質問ですが、このような
予算編成に際し、複数の部局合同で予算の一本化を図り、経費節減と投資効果を高める視点が必要と考えるところであります。そのためには、例えば柔軟で機動性の高い
部局横断的プロジェクトチームを設け、これまでと違う
予算編成の進め方も実施してはと考えますが、当局の見解をお聞きいたしまして、次の項の質問に移ります。
現在、
オタヤ開発からは、市民が集う場所「
セリオタウン」構想が発表されていますが、具体的なオープン時期については示されていません。
大和高岡店の
家賃収入も来年3月分までであり、また、大和の撤退により撤退を決めた飲食店やB1の販売店など、
空きスペースの状況は深刻になりつつあります。その後の体制次第では、
オタヤ開発の経営にも大きく影響します。
我々
自民同志会では、これまで再三、強い
リーダーシップとスピード感ある対処が必要と申し上げてまいりましたが、
オタヤ開発とともに市長みずからが先頭に立ち、しっかりと目に浮かぶ形で方向性を示し、決定権の持った
プロジェクトチームを発足し、ひたむきに行動することで、ようやく3月末までの
空きスペースゼロが実現できるのではないでしょうか。「
セリオタウン」構想のコンセプトにのっとった誘致を目指す以上は、契約から設計、工事など、開店までに時間がかかるのも承知しております。
空きスペースゼロ、そのめどだけは年度内にはしっかりと遂行していただきたいと思います。3月議会で、努力したのですが埋まりませんでしたといった報告は絶対に聞きたくありません。
今年度の頑張り次第で、本市の今後の計画、
未来ビジョン、全てが変わります。
セリオタウン構想の実現及び
空きスペースを埋めることは、今年度の最重要課題と言っても決して過言ではありません。繰り返しになりますが、考えられる全ての英知を集結し、これでもかという努力が必要であります。
そこで、
御旅屋セリオ内にある
空きスペースを今年度中に全て埋めるとの強い覚悟が必要と考えますが、その決意をお聞かせください。
次に、市長はさきの6月議会の
自民同志会の一般質問に対し、大和の撤退表明を受け、「ピンチは
チャンスとの志を持って、あらゆる方策を検討し推し進めてまいりたい」との答弁をされています。
しかし、
公共施設の再編を進める中で、高岡市が大和の撤退により生じた空き床を取得した場合には、市民が集う場所の
セリオタウンの形も我々や市民が思い描いているものとはかけ離れるかもしれませんし、財政的には
家賃収入の減、さらなる
財政投入の必要など、ピンチはピンチのままの可能性があります。
市長は、どのように
チャンスへと変換するお考えでしょうか。本市の
まちづくりにおいて、何を仕掛ける、または実行するための好機、
チャンスと捉えておられるのか、具体的にお示しください。
次に、
オタヤ開発が示した
セリオタウン構想では、3階から5階まで、床面積にして7,750平方メートルを
公益施設とする案が示されています。一部残る店舗を差し引いても、まだまだ
空きスペースが残ります。また、これまで入居していた
専門店街や、昨日オープンした大和の
サテライトショップは1階に残るものの、
専門店街は1階、2階に、地下1階を食料品・
日用品売り場に、既存の文化教室や
公共施設などは上階層にそのまま残す形です。
このように提案されている
階層配置図からして、建物で最大面積を占める3階から5階フロアまでの
公益施設の
入居者いかんが今後の肝であり、
セリオタウン構想全体を大きく左右します。また一部、
公共施設の移転や行政機関の移設なども浮上しており、さまざまな案が検討されているようですが、本市が検討している
公共施設や
公益施設を早急に示すことが民間誘致にもつながると考えますが、見解をお示しください。
次に、本市はこれまで
オタヤ開発株式会社に対して、経営の安定化を目的に単
年度短期融資として5億6,000万円を貸し付けてきました。しかしながら、
キーテナントの大和の撤退に伴って一緒に退店する店舗もふえるなど、
家賃収入や共益費など固定収入が見込めず、今後の健全な経営には厳しいものがあります。しかしながら、
オタヤ開発創設時の出資やこれまでの経緯からも、本市は
オタヤ開発に対しては大きな責任を有しております。
そこで、令和2年度以降も支援していく必要があると考えますが、見解をお示しください。
財政健全化を進める本市が新たな財源を投入し、再開発を進めるには限界があります。
そこで、市長をはじめ議長も同行し、県や
高岡商工会議所に対し支援を呼びかけてきました。しかし、相手側からは「具体的な支援内容を示してほしい」「何を支援すればいいのかわからない」など、具体的なビジョンを求める声があり、「市の方針が決まれば応援しなければいけない」との言葉もあったと仄聞しておりますが、さきの質問でお伺いした本市の具体的な考え方を早急に示し、県や
経済団体などに積極的に支援をお願いする必要があると考えますが、見解をお伺いいたします。
今後の
中心市街地のあり方、
中心商店街の
にぎわい創出には、
御旅屋セリオという
中心市街地の、いや、高岡市のシンボルの存在は重要な意味を持ちます。しかしながら、
御旅屋セリオだけがうまくいっても、周辺の商店街への波及効果を生まない限りは
中心市街地の活性化には至らず、いずれは
御旅屋セリオもまた厳しくなる状況を繰り返すことになります。
本市としても
中心市街地賑わい創出会議において、あり方から
環境整備などさまざまな検討がなされているところではございますが、早急に方向性を決め、整備を進めることが必要であります。イベントなどによる一過性な
にぎわいではなく、日常としてまちなかに足を運ぶ
仕掛けづくりが重要になってきます。
本市は、
中心市街地の
重点支援区域として
中心商店街を含めたエリアを設定しておりますが、このエリアの
にぎわいをいかにして創出し継続させていくか、線と線でつなぐのではなく、
重点支援区域全体を面とした
にぎわい創出が重要であると考えます。その整備こそが令和の
まちづくりとなるのではないでしょうか。
そこで、この項最後の質問として、御旅屋、末広地区を核とする
にぎわいづくりをともに行うことが必要と考えますが、見解をお伺いいたします。
次に、
学校再編統合について質問いたします。
本市は、
財政健全化や
公共施設再編の
取り組みを地道に推進してきており、着実に結果としてあらわれてきております。しかしながら、本
取り組みによる市民会館の休館や
総合体育館の建設延期、補助金の削減など、市民生活に影響を与えていることはまことに遺憾であります。
現在、生産人口の減少、
グローバル化の一層の進展、AIの飛躍的な進化、絶え間ない技術革新など、社会が急激に変化する時代の大きな転換期にあって、小学校では2020年度、中学校では2021年度から新しい
学習指導要領が全面実施されます。また、教育の未来は、世の中の目まぐるしいスピードによる変化から先が予想しづらく、常に変革を求められており、未来の社会を切り開く
子供たちの教育の充実は、その対応に待ったなしの状態です。
本市の抱えている教育の課題として
学校再編統合が挙げられますが、この課題はあくまでも、
子供たちの未来のために適正な生徒数を確保し、
コミュニケーション能力を培い、切磋琢磨しながら学び、育つためのものであり、
財政健全化や
公共施設再編とは関係がないわけであります。最近では、この課題が一緒のように取り上げられたりと混同しているやに思われます。
この
取り組みは、地域理解の必要と、将来を担う
子供たちのためにという市長の強い
リーダーシップが求められます。
そこで1点目の質問として、
学校再編統合の
取り組みは、本市の優先課題として、
子供たちの未来を見据えて推進すべきと考えますが、本
取り組みへの決意をお伺いいたします。
高岡市教育将来
構想検討会議では、高岡市の教育の目指すべき方向性や
小中連携教育、一貫教育の推進など、そして望ましい学校の規模と配置という観点から、
学校再編について議論されてきたところであります。
学校再編についてはさまざまな問題もありますが、各地での
市民説明会を開催されたことにより、おおむね市民の理解も得られてきているのではないでしょうか。
そこで、今後は、五位小学校はもちろんですが、
国吉義務教育学校の工事着手や
高岡西高校の
有効活用の調整など、より具体的な
スケジュールについて市民に示していかなければならない時期に来ていると考えます。
そこで2点目の質問として、
高岡西高校の跡地の
有効活用を視野に小中学校の
再編統合を進めることにしている
高岡西部中学校区をはじめ、現在計画されている校区の
学校再編統合までの
スケジュールを明確に示す必要があると考えますが、見解をお伺いいたします。
当然、県や地域との調整も必要なことは十分承知しておりますが、計画で上がっている地域の市民の皆様からは、早く詳細な
スケジュールを示してほしいとの声も大きくなっております。
市民理解をしっかりと得るためにも、少しでも早く明確にして対話の時間を多く設けることは重要と考えますので、より具体的な考えをお示しください。
現在は、
高岡市立学校規模適正化地区選定計画(第1次)に基づき、
中期計画までが住民合意のもとしっかりと進められたことは、大いに評価いたします。しかしながら、中学校の
規模適正化の課題は、これからも
学校配置など
地域バランスも考慮しながら検討していく必要があります。
近年は、ICTの普及が目覚ましく
教育環境は目まぐるしく変化しており、また少子化による児童数の減少傾向は今後も続くものと推測されます。国においても、全学級数や学級規模、35人学級の指針なども再検討される可能性もあります。本市としては、その動向を見ながら迅速な対応をとらなければなりません。
他市では20年後の
学校規模を既に算定しており、その試算数を聞くとまだまだ大規模な
再編統合を行わなければならないものでした。しかしながら、しっかりと20年後の試算を立てておくことは、今現在の
環境整備にも影響があります。
子供たちが学び、育つ
環境整備を第一として考えると、第二期
再編統合が必要となるのか、今後の見通しを今から検討しておくことは本市の教育の充実に向けて大事なことであります。この当局の考えをお聞きしまして、次の項の質問に移ります。
それでは次に、新元号「令和」を活用した
地域振興について質問させていただきます。
ことし、平成の時代が終わりを告げ、新たに令和の時代が始まりました。大化から平成までの247ある元号は、そのほとんどが中国の古典からの典拠であったことに対し、新たな元号「令和」は、日本の歴史において初である日本の国書「万葉集」からの典拠となりました。
御承知のことではございますが、この万葉集の編さんに当たり重要な役割を果たした人物が
大伴家持卿であり、越中国の国守として赴任しており、万葉集におさめられた歌のうち、
大伴家持本人による歌が473首で、そのうちの223首、およそ半数がこの赴任中の5年間に詠まれております。また、現代でいう
県庁所在地に当たる国府が
伏木地区にあったことから、本市では、故
地サミットの開催や万葉集にゆかりのある市と万葉まつりでの相互交流など、長く万葉の
ふるさとづくりに取り組んでまいりました。議会初日の
市長提案理由説明においても、ことしの
高岡万葉まつりでも趣向を凝らした内容にしたいと発言されておりました。
そんな中、新元号が令和となり、
万葉ゆかりの地との連携をさらに強くし、本市が持つ万葉の強みを宣伝し、万葉の
ふるさとづくりを本市としてもさらに推進していくことが、今後の
地域振興施策にも大きな意味を持ってきます。
まずは、本市としての今後の展開と方向性についてお伺いいたします。
先ほど、
県庁所在地である国府が
伏木地区にあると述べましたが、現代において県庁の意味である国庁、その跡地には現在、
重要文化財勝興寺があります。
勝興寺は、平成10年より23カ年計画で大
規模修理が行われています。最初に第1期事業として本堂の修理が平成16年度に完成し、第2期事業として始まった大広間及び式台、台所、書院等11棟の修理もほぼ完成し、来年度、全
事業終了予定のこの平成の大修理もいよいよ大詰めを迎え、県では令和2年度の国への要望に、
修理完了後における
早期国宝化を明記しており、昨年の本坊の一般公開から、地元地域をはじめ多くの
高岡市民が勝興寺を国宝化へとの期待がどんどん高まってきております。
長い年月をかけた平成の大
修理完了を目前に控え、
令和時代の新しい勝興寺の活用に市民の期待が高まっていると思いますけれども、市としてどのように捉えているのか、お伺いいたします。
高岡市万葉歴史館は、平成2年10月に、全国でも珍しい本格的な万葉集の調査・研究機関として設立され、今日まで29年間の蓄積された情報を公開しています。
4月1日に新元号が発表され、元号「令和」の典拠が万葉集であることがわかり、即日から高岡市万葉歴史館に問い合わせが殺到し、また
万葉関連書籍の売り上げが伸びるなど、確実に
万葉ブームが訪れております。
来館者数も8月現在で3万7,626人と、昨年度の
来館者総数と比べ、既に1万5,000人近く多い来館者となっており、今秋には
来館ツアーも組まれていると仄聞もしております。
そこで、高岡市万葉歴史館が持つ情報などを積極的に活用し、本市で万葉を体験してもらい、一過性なブームではなく、全国の多くの
万葉ファンを取り込み、また新たな
万葉ファンをふやす
取り組みを実践することで本市への観光誘客にもつながるものと考えますが、見解をお伺いいたします。
次に、この項最後の質問として、令和を活用した
観光戦略についてお伺いいたします。
新元号の発表以降、高岡市万葉歴史館を中心に、本市にある
万葉関連の史跡や名所への訪問者、観光客が増加しています。
また、
伏木地区には、さきにも述べましたが、加賀藩ともゆかりのある勝興寺があり、高岡市としては、13世紀からの由来を持つ
高岡大仏、
国宝瑞龍寺、また
前田利長公より拝領した
安土桃山文化の薫り漂う御車山など、
ユネスコ無形文化遺産登録や2つの
日本遺産認定も受けております。
令和時代の単体だけではなく、万葉から現代までをつないだツアーも本市の持つ強みなのではないでしょうか。
個人での来訪者も増加傾向にありますが、より多くの観光客を誘客し、本市を堪能してもらう、本市とのつながりの
きっかけづくりとしての関係人口の
交流機会創出の絶好の機会と捉え、旅行会社にツアーの企画など旅行商品としてのPR、売り込みをさらに強化してはと考えますが、この見解をお伺いし、次の質問に移ります。
最後に、
総合計画について、2点お伺いいたします。
現在の
総合計画は、平成27年3月の
北陸新幹線開業という新たな交流時代への対応を図り、
地方創生の
取り組みとも連携した計画とするため、
基本構想についても見直しを行った第3次
基本計画、
実施計画の策定から3年がたとうとしております。この間、40億円の
構造的財源不足を解消し、
財政健全化を果たすための
財政健全化緊急プログラムの策定、
大和高岡店の撤退後の
御旅屋セリオの利活用問題など、本市を取り巻く
社会経済情勢が大きく変化しており、現行の
総合計画が環境の急激な変化に柔軟に対応できるものとなっているのか、一抹の不安を感じます。
また、平成23年の法律改正により、最上位の計画である
基本構想の策定が義務づけでなくなったことを受け、従来の
総合計画とは抜本的に異なる方針や計画により
行政運営を行っている事例も出てきており、義務づけ廃止が、地方分権の一環として市町村の独自性の尊重と創意工夫の発揮を期待する観点から措置されたものであることを考えると、本市の実情に合った、
本市ならではの独自性ある
総合計画策定を目指すべきと考えます。
そこで1点目の質問として、
総合計画が策定された当時と比べると本市を取り巻く
社会経済状況が大きく変化しておりますが、
総合計画のこれまでの進捗状況と評価及び今後のあり方についての見解をお伺いします。
次に、「
未来高岡」
総合戦略についてお伺いいたします。
本市の
総合戦略は、現行の
総合計画のうち、まち・ひと・しごとの創生に関する部分を抽出した
重点プログラムであり、2019年が
最終年度となります。国は、第1期に引き続き、第2期のまち・ひと・し
ごと創生総合戦略の策定を本年12月に予定しており、
地方公共団体は、その
総合戦略を勘案して
次期地方版総合戦略を策定することになります。
社会経済状況の大きな変化に直面している本市にとって、次期の
総合戦略は重要な意味を持つと考えます。従来の枠組みを維持しつつ必要な強化を図るとともに、Society5.0やSDGsの考え方を取り入れるなど、新しい時代の流れを力にする施策を積極的に取り入れ、推進すべきものと考えます。
そこで2点目の質問として、2015年に策定された「
未来高岡」
総合戦略は、2019年が
最終年度となりますが、次期の
総合戦略策定に向けての
基本的考え方をお聞かせください。また、次期の
総合戦略には、従来の枠組みを維持、継続するだけではなく、新たな視点に重点を置いた施策を推進する必要があると考えますが、見解をお聞きいたします。
以上で私の
代表質問を終わります。当局の明快かつ明瞭な答弁に期待しております。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
答 弁
5 ◯議長(
狩野安郎君) 当局の答弁を求めます。市長 高橋正樹君。
〔市長(高橋正樹君)登壇〕
6 ◯市長(高橋正樹君) 薮中議員の
代表質問にお答えをいたしてまいります。
各般にわたる御質問をいただきましたが、私からは、まず大きな柱の1点目、令和2年度当初
予算編成についてのうち、
財政健全化の
取り組みの中で、私どもが大きな柱としているこの補助金の見直しについてのお尋ねにお答えをいたします。
補助金の見直しでございますが、この補助金というのは、市の行政施策遂行の有力な手段でございますが、一方、その行政目的を達成する上では、他の手法と比較して効果的で効率的な手法であることを常に検証していくことが必要となります。
このため、持続的な財政構造の確立を目指す
財政健全化への
取り組みの中で、中長期的、統一的な観点から補助金の見直し基準の明確化や透明性の確保を図るため、年内を目標に「補助金の基本的な考え方」、補助金ガイドラインと言ってまいりたいと思いますが、このガイドラインを策定することといたしました。
このガイドラインによりまして、補助金の目的や対象、使途──使い道ですね、補助率等を明確にするとともに、終期の設定と相まって補助金の定期的な見直しを徹底してまいりたいと存じます。その際には、事業の経費削減という観点にとどまらず、補助対象事業の施策全般における課題についてもしっかりと精査し、制度にまで立ち入った抜本的な改革を進める所存でございます。
次に、この柱の2点目、
行財政改革で生じた不要な施設、土地を売却、譲渡することについてのお尋ねがございました。
本市の直面する人口減少社会において、将来を見据え、市が保有する施設や敷地の総面積を減少させていくことが重要な課題であると認識しております。
公共施設の整理や統合から生じた遊休資産の売却などを図ることは、その時点の
歳入確保となることはもとよりでございますが、長期的には、施設管理コストの縮減を通じ、予算の弾力性を確保し、健全な財政構造を確立するために極めて有効な手段であります。
今後とも、施設の必要性について、当該施設を取り巻く環境変化を踏まえ、
代替サービスの提供のあり方やその可否などを十分検討、検証してまいりたいと存じます。その上で、不要な施設や土地については、できるだけ早期に売却等を行うことにより、持続可能な財政構造の確立と時代に対応した新たな行政サービスの提供を進めてまいる所存であります。
次に、この柱の3点目、
学校再編統合を柱とした
人づくり関連事業の推進についてというお尋ねでございます。
令和元年度、今年度の当初
予算編成に当たりましては、未来志向型の予算要求枠2億円を設定いたしまして、将来を見据えた人づくり施策の推進に資する施策について重点的に取り組んでまいったところであります。
次年度におきましても、人づくり施策については、
学校再編や子ども・子育てを中心に、引き続き重点的に継続、充実していきたいと考えておりまして、所要の予算額を確保してまいります。
令和2年度、来年度の当初
予算編成に当たりましては、人づくり施策はもとよりでございますが、部局横断的な重要施策を中心に、今年度早くからスプリングレビューやサマーレビューを通じて各部局との政策協議を行ってきたところであります。今月末には
予算編成方針を取りまとめ、
予算編成作業を本格化させてまいりたいと存じます。
次に、大きな柱の2点目、
御旅屋セリオを核とした
中心市街地の
にぎわい創出についてのお尋ねでございました。
そのうち1点目、
御旅屋セリオの活用についてのお尋ねがございました。その決意を問うということでございます。
昨日、
御旅屋セリオ1階に大和
サテライトショップがオープンいたしました。大勢の来場者でにぎわっておりまして、営業を継続しているセリオ専門店も含め、活気ある雰囲気が見られたところであります。これを第一歩といたしまして、11月末までには、中層階にある店舗が1、2階に集約され、リニューアルオープンする予定と伺っております。
セリオタウン構想の展開が期待されているところでありまして、市民の皆様にもぜひお越しいただき、応援していただきたいと存じます。
御旅屋セリオは、
中心市街地の
にぎわいづくりにとって欠かすことのできない重要な拠点でありまして、ここに生じた貴重なスペース、空間は、本市都心軸への都市機能の集約、コンパクト・アンド・ネットワークの実現に有効な場所として活用してまいりたいと考えております。
このため、子育て支援機能の拡充や多様な交流を生み出す場づくりを進めることで、この場所から
にぎわいを生み出し、まちなかの活性化を図ってまいります。今議会に所要の予算案を提出しているところでございまして、10月早々にも私自身のもとで新たな体制を発足させ、公益機能導入の具体的な作業を進めてまいります。
また、
オタヤ開発株式会社におきましては、地元経済界や商業コンサルタントなどの協力を得てチームを構成しておりまして、積極的なテナント誘致活動を展開しております。本市としてもこれに参画して、誘致候補の調査、選定や関連団体との交渉に臨んでおります。私自身も、事業所はじめ各方面への協力要請を行っているところであります。
今後、公益的機能の導入やテナント誘致について一定のめどをつけられるよう、年度内を目指して最大限の努力を重ねてまいります。
次に、この柱の2点目、「ピンチは
チャンス」と申し上げたことについてのお尋ねでございます。
昨今の消費性向の変化やネット通販の隆盛、さらには人口減少や少子・高齢化という社会構造的な課題などによりまして、
中心市街地のあり方は大きく変化しつつございます。今後の
中心市街地のあり方は、大型商業店舗をはじめ物中心の
まちづくりではなく、多様な都市機能を有した拠点としての魅力、すなわち、そこにある空間に人々が集い、事を起こし、そこで過ごす時間を生かした
まちづくりが必要であると考えております。
このような思いから、今回の大和閉店は、商業スペースの減少という点で確かにピンチではございますが、一方、住む人、働く人、行き交う人など、多様な方々がさまざまな目的を持って訪れ、にぎわう
中心市街地づくりを進める上で、ここに貴重な空間が生まれたことは大きな
チャンスと捉えるべきものと考えます。
私としては、ここ
御旅屋セリオを活用して、
公共施設再編を踏まえ、都心軸への都市機能の集約を加速させるとともに、これからの市民ニーズに応え、
中心市街地のあり方の変化に対応した市民が集う場所「
セリオタウン」として、新しいまちの核につくり上げていきたいと考えております。
市民の皆様にも、これからの
まちづくりを人ごととしてでなく我が事として捉えていただき、お一人おひとりがイベント参加など身近な小さな一歩から、それぞれがまちにかかわりを持っていただきたいと存じております。
次に、大きな柱の3点目、学校の
再編統合についてであります。
再編統合に向けた決意のお尋ねについてお答えをいたしたいと思います。
全国的な少子・高齢化の進展の中で、本市においても小中学校の在籍児童生徒数は、今後も引き続き減少すると見込まれております。既に本市の多くの小学校が小規模校となっているところであります。そこで、
子供たちが多くの仲間と出会い、社会性を培い、互いに高め合うという学校の機能を十分に果たすことができるよう、また
子供たちの連続した成長を切れ目なく支援する小中一貫教育を着実に推進するよう学校の
再編統合を進め、そのために必要となる学校環境を円滑に整備していくことが喫緊の課題であると存じます。
現在、教育委員会では、昨年度末にまとめた小中学校の配置の基本的な方向に沿って、対象の中学校区において懇談会などを重ねて開催しております。これらを通じ、保護者や学校関係者、地域の皆様の御理解をいただきながら、設置場所や開設時期などについて具体的な協議を進めているところでございまして、今後、年度内には一定の方向を固めることといたしております。
また、学校の
再編統合に伴い必要となる
教育環境の整備について、今年度は五位中学校区の新小学校の開設や国吉中学校区の義務教育学校の開設に向けた予算を計上しているところであり、今後とも時期を逸することなく最優先の課題として取り組んでまいります。
次に、大きな柱の4点目、新元号「令和」を活用した
取り組みについてのうち1点目、万葉の
ふるさとづくりに取り組む本市の展開、方向でございます。
高岡は、万葉の時代に
大伴家持卿が国守として赴任し、多くの歌を万葉集に残した地であり、私たちは平成の時代を通じて、全国初の専門施設である万葉歴史館を中心に万葉のふるさと高岡づくりを進めてきたところであります。越中万葉かるたの制作、
高岡万葉まつりの開催、さらには全国万葉故
地サミットや高校生万葉短歌バトルなど、万葉を生かした先進的な
取り組みにより、
万葉ゆかりの代表的な都市の一つとしてその位置を確立してまいりました。
今、万葉集を元号の典拠とする令和の時代が始まり、高岡市が大切にしてきたこれら
万葉ゆかりの歴史・文化が改めて注目されております。とりわけ、家持卿が過ごした伏木の地には二上山や射水川(現在の小矢部川)、遠くに望む立山連峰などの美しい景観、そればかりでなく、越中国庁跡に建つ勝興寺や、国守館跡に建つ旧伏木測候所をはじめ、県指定史跡「越中国分寺跡」、御亭角廃寺跡など、万葉時代から近世、近現代に至る歴史・文化資産が集積しております。
令和時代の万葉の
ふるさとづくりとして新しいステージを迎えることとなる今後は、これらの歴史・文化資産の価値を生かし、時空を超えて家持卿の思いを追体験できるようなストーリー性のある
環境整備に
取り組み、
万葉ファンの裾野の拡大と観光誘客に努めてまいります。そのためには、
万葉ゆかりの価値ある文化財の活用整備や、二上山、渋谿、当時の渋谿、現在の雨晴でございますが、二上山、渋谿を含むルート設定、万葉歴史館の研究成果を生かした万葉の普及活動などに計画的に取り組んでまいります。
次に、大きな柱の5つ目、
総合計画についてのうち2点目ですが、「
未来高岡」
総合戦略の
取り組みについての見解をお尋ねでございます。
「
未来高岡」
総合戦略は、長期的な人口の将来展望を見据え、人口減少、少子・高齢化の課題に対応するため、まち・ひと・しごとの創生の観点から4つの基本目標と具体的施策により構成されております。本市では平成27年に策定して以来、この
総合戦略にのっとって各種
取り組みを進めてまいりました。
現行
総合戦略の進捗状況を見てみますと、数値目標や各種施策のKPI──指標でございますが──はおおむね目標を達成していると評価されておりまして、今後とも現行戦略の基本的な枠組みは受け継いでまいりたいと存じております。一方で、若い世代の転出超過や子供の人口減少がとどまらない状況が続いているという深刻な課題もございます。さらに、SDGsの考え方やSociety5.0時代への対応など、新しい時代の流れを施策に取り入れていく必要がございます。
このため、次期
総合戦略においては、特に人の創生に重点を置いて
地方創生を推進することとし、小中一貫教育を見据えた
学校再編の円滑な推進を図るとともに、未来技術をはじめとしたIoT、AI等の積極的な活用を図ってまいります。これらに加え、人口減少下においても持続可能で活力ある地域づくりを進めるため、限られた資源を最大限に活用して地域コミュニティの維持強化や、あるいは広域連携の推進の視点も取り入れ、次期戦略の策定に向けて取り組んでまいります。
私からは以上でございます。その他の質問につきましては副市長、また担当部局長からお答えをいたします。
7 ◯議長(
狩野安郎君) 副市長 村田芳朗君。
〔副市長(村田芳朗君)登壇〕
8 ◯副市長(村田芳朗君) 私からは、大きな問い5、
総合計画についてのうち、
社会経済情勢が変化しているが、
総合計画のこれまでの進捗状況と評価及び今後のあり方についてのお尋ねにお答え申し上げます。
総合計画第3次
基本計画は、今年度、中間年となります3年目を迎えております。この96項目の
まちづくり指標を見ますと、年次目標値をおおむね達成しております指標の割合ですが、1年目の平成29年度は8割を超えております。また、平成30年度の進捗状況につきましては、現在取りまとめをしているところでございますが、おおむね順調に進捗しているものと考えております。
総合計画では、まちの将来像であります「豊かな自然と歴史・文化につつまれ 人と人がつながる 市民創造都市 高岡」を実現するため、17の「めざすまちの姿」を目標として設定し、多様な施策を体系的に取りまとめております。この計画に掲げます目標を達成するための基本的な考えは変わるものでないと考えておりまして、今後とも継続して取り組んでいかなければならないというふうに考えております。
議員御発言のとおり、社会情勢の変化に対応することは大切でございます。こうしたことに対応するためにも、現在、
財政健全化緊急プログラムを推進し、選択と集中の視点で事務事業等の見直しを進めているところでございます。
今後ともこうした視点による
財政健全化を図りながら、また、
まちづくり指標の評価、分析等も踏まえながら、
総合計画に掲げております目標値の達成に向けてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。
9 ◯議長(
狩野安郎君) 総務部長 二塚英克君。
〔総務部長(二塚英克君)登壇〕
10 ◯総務部長(二塚英克君) 私からは、大きな項目の1つ目、
財政健全化の
取り組みをもとにした令和2年度当初
予算編成について、2点お答えいたします。
まず、この項4点目、
ネーミングライツ導入に対する評価と、これからの
歳入確保策についてのお尋ねであります。
本市では、これまで
ネーミングライツ導入に向け、市内企業への意向調査等を行ってまいりました。なかなか十分な感触を得ることができなかったところでありますが、今般、市内企業から御提案を受けまして、今月1日から5年間、高岡
市民体育館が市内初の
ネーミングライツ施設となったところであります。
今回の
ネーミングライツ料は、新たな歳入として大変貴重な財源であるとともに、本市における官民連携の新たなスキームとして市内企業等関係者の関心が高まることにより、今後の持続可能な施設運営に寄与するものと考えております。
その他の
歳入確保策につきましては、本年度においても、ふるさと納税の掲載サイトの拡充をはじめといたしまして、市立公民館への自動販売機の設置あるいは高岡御車山会館へのコインロッカーの設置、そして各種印刷物への広告掲載、そういったものにも順次取り組んでいるところであります。
今後とも、安定的かつ良質の行政サービスの提供につなげるためにも、前例にとらわれることなく幅広く検討を行い、随時対応を進めてまいりたいと考えております。
次に、この項5点目、複数の部局合同で予算の一本化を図ることで経費節減と投資効果を高める視点が必要とのお尋ねであります。
予算編成に当たりましては、これまでも部局横断的な議論を経て、必要に応じて異なる部局間で協力して事業を企画立案し、予算計上してきたところであります。
また、事業実施に当たりましても、関係課室が連携し議論を進め、より事業効果が高まると判断された場合には部局の枠を超えた推進体制を構築するなど、経費節減と投資効果を高めるよう取り組んでいるところであります。
しかしながら、部局別に予算を管理していることもありまして、対応が必ずしも十分でないことも見受けられるところであります。予算要求段階において、各部局に対し、これまで以上に部局横断的な視点で十分な点検を求めるとともに、予算査定段階におきましても横断的な視点を心がけ、費用対効果の高い
予算編成が実現するよう努めてまいります。
私からは以上です。
11 ◯議長(
狩野安郎君) 産業振興部長 川尻光浩君。
〔産業振興部長(川尻光浩君)登壇〕
12 ◯産業振興部長(川尻光浩君) 私からは、大きな項目、
御旅屋セリオを核とした
中心市街地の
にぎわい創出について4点と、大きな項目4番目の新元号「令和」を活用した
地域振興について2点お答えいたします。
まず最初に、
御旅屋セリオを核とした
中心市街地の
にぎわい創出についてのうち、
公共施設や
公益施設を早急に示すことが民間誘致につながると考えるが、見解はについてお答えいたします。
御旅屋セリオへの公益的機能の導入については、多様な方が多様な目的を持って訪れ、にぎわう
中心市街地づくりを進めていくことが大切であると考えており、3階から5階のフロアに対し、子育て支援機能の充実、創業・開業支援機能、市民が集い交流する機能の3つの機能を整備していきたいと考えております。
公益的機能の具体的な内容が固まれば、テナント誘致活動の交渉材料、追い風にもなると考えられることから、本市としては可能な限り早急に事業の具体的な内容を示し、テナント誘致促進をはじめとする
御旅屋セリオ内の好循環づくりに努めてまいりたいと考えております。
2点目、令和2年度以降も
オタヤ開発の経営安定に資する資金の貸し付けが必要と考えるが、見解はについてお答えいたします。
現在、
オタヤ開発においては、収支均衡を図るため、積極的なテナント誘致と可能な限りの経費節減に努めているところでございます。
しかしながら、テナント誘致後、実際のオープンまでには一定の期間を要するなどさまざまな要因が考えられることから、
オタヤ開発の令和2年度以降の安定経営を維持していく上で、継続的な資金支援が必要になるものと考えております。
3点目、県や
経済団体などに積極的な支援をお願いする必要があるが、見解はについてお答えいたします。
富山県や
経済団体とは、これまでも情報交換や協力要請などを行ってきているところでございます。先ほどの市長と私の答弁で、
セリオタウン構想や公益的機能の方向性を示したところでございます。
今後、これらを具体化する中で、支援や協力を含め、県や
経済団体との積極的な連携を図りながら取り組んでいくことが重要であると考えております。
4点目、御旅屋、末広地区を核とする
にぎわいづくりをともに行うことが必要と考えるが、見解はについてお答えいたします。
中心市街地の
にぎわい創出を図るためには、
御旅屋セリオ単体ではなく、一定の面的な広がり、エリアとしての魅力向上が欠かせないものと考えております。とりわけ、高岡駅前から末広通り、御旅屋通りへと至るL字の通りを軸とするエリアは、市民生活上も、観光振興のルートとしても重要な位置を占めていると捉えております。
このため、
空き家、空き店舗などを活用してまちの活性化を図るリノベーション
まちづくりを展開しており、まちなかに主体的にかかわりを持ってもらえるプレーヤーの発掘、育成に努めているところでございます。また、まちなかでは、こだわりを持ったマーケットや、食や音楽などのイベントが大小問わず開催されており、末広通り、御旅屋通りにおいても意欲的な
取り組みが展開されてきております。
さらに現在、若手経営者を中心とする
中心市街地賑わい創出会議においても、
御旅屋セリオ周辺の面的な
にぎわいづくりが必要であるとの認識のもと、活発な議論が交わされております。
こうした
取り組みから生まれた発想、エネルギーが、多様性を持った新たな
にぎわいづくりや日常への集客に結びつくよう取り組んでまいりたい。加えて、市民の皆様にも我が事と捉え、さまざまな行事等へ参加いただくようお願いいたしますとともに、本市としても民間主体の
取り組みを促す環境づくりや支援に努めてまいりたいと考えております。
続いて、大きな項目4番目、新元号「令和」を活用した
地域振興についてのうち、全国に
万葉ファンをふやし、高岡で万葉体験をしてもらうための
取り組みを実践することで観光誘客にもつながるものと考えるが、見解はについてお答えいたします。
新元号が万葉集を典拠とする令和と発表されて以来、万葉にゆかりのある伏木、雨晴地区を訪れる観光客が増加し、また万葉全般への問い合わせがふえるなど、多くの方々の注目が集まってきております。
本市ではこれまで、万葉のふるさと高岡を全国に広めるため、万葉集全20巻朗唱の会や高校生万葉短歌バトル、全国万葉故
地サミットを開催するとともに、富山県とタイアップした首都圏等への出向宣伝を行ってきております。
新元号発表以降の6月に軽井沢で開催されましたG20エネルギー・環境閣僚会合の関連イベントに、太宰府市の関係者とともに参加し、本市の万葉衣装を着用いただき、高岡が令和ゆかりの地であることを参加者に認識いただきました。また、本年10月に行う万葉集全20巻朗唱の会では、コミュニティFM番組の公開生放送を全国に発信する予定としており、これらの
取り組みで万葉の裾野を広げるとともに、万葉のふるさと高岡をPRしていきます。
また、本市を訪れた方々には、万葉衣装を着て記念撮影する
取り組みや、万葉歴史館では、令和、万葉に関する特別展や講座の実施、9月15日には、万葉衣装を着て道の駅雨晴に出かけ、万葉びとになりきる企画を予定するなど、万葉を体験していただく
取り組みを展開しているところでございます。
万葉集に関心が高まっているこの機会を捉え、万葉集の魅力に親しむ機会づくりを進め、市内外に広く発信することで、さらなる観光誘客につなげていきたいと考えております。
続いて、2点目、新元号の発表以降、
万葉関連施設に訪問者、観光客が増加しているが、誘客の機会と捉え、旅行商品としてのPR、売り込みをさらに強化してはについてお答えいたします。
毎年10月に行われる万葉まつりにおいて、万葉集の朗唱を体験する旅行商品のツアー化を、昨年度末より旅行会社に提案してきたところでございます。新元号「令和」の発表以降、首都圏や関西圏の大手旅行会社6社が高岡を視察した際には、高岡古城公園内で万葉集朗唱の実演を披露するなど、
万葉関連スポットと組み合わせた周遊ルートを旅行会社に強く売り込んできました。その結果、ことし初めて、大手旅行会社1社で万葉集の朗唱に参加するツアーの催行が決定いたしました。
また、富山県内のホテル事業者によって、ことしの12月に県内の万葉故地をめぐるツアーが企画されております。本市では、企画当初から積極的に参加し、旅行会社十数社とのたび重なる交渉の中で、勝興寺や道の駅雨晴など、伏木、雨晴地区の
万葉関連施設への立ち寄りを勧めてきたところであります。その結果、高岡市内を周遊するツアーの商品化が実を結びつつあります。
また、本市は、日本の歴史や伝統文化を肌で感じられる学びの場が点在し、小中学校の修学旅行での班別学習に適したエリアであると、旅行会社の関心が高まってきております。引き続き、県外の小中学校の修学旅行先を検討する協議会、教育旅行を取り扱う旅行会社に対し、体験学習内容など具体的な提案を行ってまいりたいと考えております。
今後も、県や観光協会等との連携を図りながら、首都圏、関西圏への旅行会社向けの出向宣伝や商談会に積極的に参加し、顔の見えるセールスを心がけ、全国各地からより多くの観光客が訪れるよう、誘客に向けた
取り組みを強化してまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。
13 ◯議長(
狩野安郎君) 教育長 米谷和也君。
〔教育長(米谷和也君)登壇〕
14 ◯教育長(米谷和也君) 私からは、3点お答えさせていただきます。
まず、大きな項目の学校の
再編統合につきまして、
高岡西部中学校区をはじめ、現在計画されている校区の
学校再編統合までの
スケジュールを明確にすべきと考えるが、見解はとのお尋ねにお答えいたします。
現在、教育委員会におきましては、昨年度末に方針を固めました小中学校の配置の基本的な方向につきまして、対象の中学校区において、保護者や学校関係者、有識者、地域の皆様の御意見をお伺いしながら、新しい学校の設置場所や開設時期などにつきまして協議を進めております。
その中でも、開設時期や
再編統合までの
スケジュールを早く明らかにしてほしいとの御意見を多くお聞きしており、年度末の方針の決定に向けまして年内には素案を示し、広く御意見を伺った上で最終案を取りまとめていきたいと考えております。
なお、再編対象6中学校区のうち、既に方針が固まっております五位中学校区につきましては、令和2年4月に東五位小学校と石堤小学校を東五位小学校の校地で先行して
再編統合した後、令和6年4月に五位中学校の隣接地におきまして千鳥丘小学校と
再編統合し、3小学校の統合を完了することとしております。また、国吉中学校区につきましては、令和2年4月に現在地におきまして国吉小学校と国吉中学校を
再編統合し、県内初の義務教育学校として開設することとしております。校舎の改修工事につきましては、令和2年度から着手する予定としております。
高岡西部中学校区におきましては、西条小学校と隣接します
高岡西高校を一体的に活用し、小中一貫教育を推進することとしております。実現に向けましては、令和4年3月の
高岡西高校の閉校後の活用に向けまして県との調整を進めていくことになると考えております。
続きまして、同じ学校の
再編統合につきまして、さらなる児童数の減少が想定され、第二期
再編統合が必要になることもあると思うが、今後の見通しを検討しておくことは本市の教育の充実のためにも重要と考えるが、見解はとのお尋ねにお答えいたします。
国立社会保障・人口問題研究所が取りまとめました日本の地域別将来推計人口(平成30年推計)報告書によりますと、高岡市の人口は、平成27年(2015年)の17万2,125人から、30年後の平成57年(2045年)には13万1,477人と4万648人減少し、おおよそ4分の3の規模となるとしております。また、15歳未満の年少人口も、2045年には現在の対象年度の6割に減少するとしております。
そのため、今後も引き続き学校の規模や配置に関する課題は生じてくるものと予想されます。しかしながら、まずは今回取りまとめを行いました小中学校の配置の基本的な方向につきまして、保護者、学校関係者、地域の皆様の御理解をいただきながら、子育て世代にとりましてその学校でぜひ学ばせたいと思っていただけるような、より魅力ある学校づくりを進めていくことが、学校の
再編統合を進めます教育行政の責務であると考えております。
また、人口減少だけに目を向けますと社会全体が萎縮するかのように思えますが、
子供たちの未来には大きな可能性があります。ましてや、Society5.0と言われますような変革の時代を生きる
子供たちにとりまして、教育の成否はその後の社会での活躍に大きく影響するものであります。今後も、将来の人口動向を視野に学校の規模や配置を適切に設定していくよう努めてまいりますが、加えまして、21世紀の時代変化に即応した日々の教育充実が急務となっております。一層の御理解と御支援を切にお願いいたします。
続きまして、最後に大きな問いの4番目、新元号「令和」を活用した
地域振興につきまして、令和の時代の新しい勝興寺の活用に市民の期待が高まっていると思うが、どのように捉えているのかとのお尋ねにお答えいたします。
越中国庁跡に建ちます
重要文化財勝興寺の魅力は、12棟に及ぶ重要文化財の指定を受けた壮大な建築群であります。今回の保存修理事業によりまして、武家の御殿を思わせる二口の脇玄関の存在や、鼓堂が同類のものでは最古であり、西本願寺に次ぐ規模であることなど、往時の寺格の高さをうかがえる新たな知見も多く確認されております。また、勝興寺本洛中洛外図屏風をはじめとする寺宝の数々、くぎ隠しや引き手金具に見る内部意匠にも実に多彩なものがあります。
また、これらの大規模な寺院を長年にわたって守り支えてきたのは、勝興寺を「ふるこはん」と親しみを込めて呼んでこられた地域の方々であり、平成の保存修理の大事業も地域の皆さんをはじめ多くの皆様の御理解と御支援があってのものと心から感謝しております。
本市には、加賀前田家2代当主
前田利長公の菩提寺であります
国宝瑞龍寺や、鈴木大拙が若き日に参禅し、西田幾多郎にも大きな影響を与えました国泰寺など古刹が多くあります。令和の時代を迎えました勝興寺も平成の大修理を終え、文化的価値をさらに磨き上げ、日本を代表する世界に誇れる文化遺産となるものと考えております。ともに加賀藩と深いつながりがあります
国宝瑞龍寺とともに、また二上山の東西の裾野に位置します国泰寺とともに、高岡の魅力を一段と高めるものと大いに期待しております。
加えて、勝興寺は家持が政務を行いました国庁跡にあります。古代万葉の1300年と近世加賀藩の400年の歴史を刻む地にあります。これらの周辺地域のさまざまな歴史的な資産をつなぎながら、多くの人が訪れ、集い交流し、人々の心に残る特別な場となりますような魅力づくりに、地域の皆様とともに努めてまいります。
私からは以上であります。
15 ◯議長(
狩野安郎君) これをもちまして、会派代表による質問、質疑を終結いたします。
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休 会
16 ◯議長(
狩野安郎君) お諮りいたします。
明13日及び来る17日は、議案調査のため休会といたしたいと思います。
これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
17 ◯議長(
狩野安郎君) 御異議なしと認めます。
よって、明13日及び来る17日は、休会とすることに決定いたしました。
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次 会 の 日 程 の 報 告
18 ◯議長(
狩野安郎君) 次に、議会の日程を申し上げます。
次回の本会議は、来る18日、開議時刻を繰り上げて午前10時より再開し、各議員による
市政一般に対する質問並びに提出議案に対する質疑を行います。
なお、同日午前9時より議会運営委員会を開催いたします。
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散 会
19 ◯議長(
狩野安郎君) 以上をもちまして、本日の日程は全部終了いたしました。
本日は、これで散会いたします。
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散会 午前11時20分
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