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  1. 高岡市議会 2018-09-04
    平成30年9月定例会(第4日目) 本文


    取得元: 高岡市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-22
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1                                 開議 午前10時00分   ────────────・─────────────・────────────               開             議 ◯副議長(福井直樹君) おはようございます。これより、本日の会議を開きます。  なお、議長にかわりまして私がその職務を行いますので、よろしくお願いをいたします。  本日は、議場内で上着を脱ぐことを許可いたします。ただし、登壇される際には上着を着用願います。  本日の議事日程は、お手元に配付いたしました議事日程(第4号)のとおりでございます。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               議  題  の  宣  告 2 ◯副議長(福井直樹君) 日程第1 市政一般に対する質問並びに議案第100号から議案第109号まで、認定第1号及び認定第2号を議題といたします。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━            一括質問・一括答弁方式による一般質問、質疑 3 ◯副議長(福井直樹君) これより、各議員による市政一般に対する質問並びに提出議案に対する質疑を行います。  通告に従いまして、発言を許します。6番 山口泰祐君。       〔6番(山口泰祐君)登壇〕 4 ◯6番(山口泰祐君) 皆さん、おはようございます。本日は秋晴れの真っ青な空が広がっています。気分も爽やかに行っていきたいと思います。  それでは、まず冒頭に、本市ホームページでもアップされておりますが、先週の14日からJR東日本のCMが新たに高岡の金屋町を紹介しております。このCMには女優の吉永小百合さんが出演されておられますが、効果は絶大で、全国のサユリストがロケ地を訪れると言われております。全国のサユリストの来高を御期待申し上げております。  また、本市のふるさと応援特使を務めておられます、高岡市出身のシンガーソングライターの島香織さんの全国メジャーデビューが決定されております。地域から全国的な著名人を輩出することは容易ではありませんが、北海道といえば松山千春さん、沖縄といえば安室奈美恵さん、高岡市といえば島香織さん、こんな日が来ることを希望しておりますし、全市民の皆さんが応援をしていただきたいと思います。  そして、彼女のふるさとを訪れてみたいというように、彼女の活躍はこの高岡市の観光産業の発展にとって有効であると申し添えて質問に入りたいと思います。  開業から早くも3年がたちましたが、北陸新幹線速達タイプ「かがやき」の新高岡駅停車に向けた取り組みが継続されております。小松以西の延伸、そして関西方面の開通を見通せば当然のアクションであります。
     東京─大阪間の日本海側を通るルートが確立されれば、人の移動に変化が生じることに間違いはなく、ビジネス分野はもとより、観光分野でもより一層の期待が持てることは言うまでもありません。  そこで、本市における観光戦略について伺ってまいります。  本市は、第2次産業に支えられ発展してきた経緯から、観光分野では他都市、特に金沢市からは大きく水をあけられていると言わざるを得ません。  さきにも述べましたとおり、観光分野の今後を予測すれば、新幹線の延伸、東京オリンピックなどマーケットの伸び代は大きいにもかかわらず、本市の観光分野の整備は不十分ではないでしょうか。今後、本市経済において観光産業はどのような位置づけになるのか。また、市としてどのような展望を持っているのか、お聞かせください。  今現在、本市の観光においての課題は、やはり通過型であるということではないでしょうか。金沢観光のついでに高岡観光。五箇山、白川郷の立ち寄りで高岡観光。大型バスは停車するけれども、大仏さんの顔だけ見て氷見の民宿へ移動。観光の本質である経済活動とはほど遠い現状であります。瑞龍寺、高岡大仏、山町筋、金屋町、勝興寺など、観光の資源が経済効果に直結していません。財政難の本市にとって、この状況は望むべき姿ではありません。観光客の皆さんが高岡市内を時間をかけて散策し、宿泊、滞在し、当地の食事を楽しみ、特産物の購入をし、土産物を買って帰っていただくしつらえをするべきです。全て一斉に整備することは難しいとしても、一つひとつ実現していってはどうでしょうか。  例えば、高岡の伝統的なお祭りといえば高岡御車山祭です。単日のお祭りイベントとしても動員数は群を抜いています。最近では、地域の皆さんが前日から特設のテントの中で組み立ての様子を公開するなど、観光客の呼び込みに力を入れておられます。カメラを提げた観光客がたくさん見られますが、お祭りの雰囲気の傍ら、車道は自動車が往来をしています。また、夕方からの宵山のライトアップが開催をされておりますけれども、これも自動車が往来し、せっかくの情緒や雰囲気を損ねています。  滞在型の観光を推進するためにも、御車山祭の前後を歩行者天国にするなど運営オペレーションも大切です。また、冒頭のCMでも紹介されました金屋町の御印祭など、市内のお祭りやイベントに際し、観光客が滞在型、宿泊型になるような企画運営を市としても推進していくべきではないでしょうか。当局の見解を伺います。  あわせまして、外からの観光客やインバウンド観光客をふやすためにどのようなプロモーションを行っていくのか、お聞かせください。  観光に対して明確なビジョンを示すことは成長戦略にとって重要なことですし、民間の力との相乗効果を得るためにも方針策定が必要だと考えております。  次に、働き方改革とそれに伴う環境整備について伺ってまいります。  少子・高齢化に伴った生産人口の減少や東京一極集中の影響など、地方の労働力不足は深刻化の一途をたどっています。そして、労働力において高齢化社会は介護などの二次的な影響も大きく、生産力の確保は喫緊の課題であります。  また、さきにも述べましたとおり、インバウンドを見越して新たに観光産業を構築していくには、それに伴う環境整備も必要であります。観光産業は、土日祝祭日はもとより、早朝から深夜まで就労時間が不規則になります。第2次産業をベースに成長した本市は、保育園や学童保育など福祉施設数は充足しておりますが、観光、サービス産業従事者に対応した運営にはなっておりません。市営の保育所や学童保育など、働き方改革や産業構造の変化に合わせて、運営の曜日や時間などの見直しを図ってはいかがでしょうか。  しかしながら、当面の出生率の予想はやはり減少傾向であります。大規模に宅地開発が行われている地域では子供の数はふえておりますけれども、局地限定、時限的であります。行政としても全体的な動向から見れば、単純な施設増設や大がかりな施設改修などはできないことも理解できます。  そこで、多様な労働環境に対応するためにも、民間の力と協働すべきではないでしょうか。  企業内保育施設などの拡充を促すために、市としての設置企業への補助や支援を検討してはいかがでしょうか、見解をお聞かせください。  次に、働き方改革の側面から質問をさせていただきます。  フレックスやサマータイムなど働く時間が多様化する。観光、サービス産業従事者土日祝祭日、早朝深夜と不規則である。これに対応するために学童保育や保育所が時間外に対応する。こういった一連のスパイラルの中には、学童保育の支援員、保育所の保育士の負担が生じます。働き方改革を支える人々が長時間労働や時間外労働がふえるといった弊害が起きれば、そもそも本末転倒と言えます。  働き方改革を推進するにおいて、改革を支える方々の処遇の保全、改善が必要と考えますが、当局の見解をお伺いいたします。  そして、現場の整備も必要と考えます。学童保育施設では多分に漏れず労働力不足が顕著化しております。この労働力不足は、単純に人がいないという理由だけではありません。学童保育支援員という業務に対しての不安も一因があると考えます。  不安の一因として、多様化する価値観、アレルギーや障害などへの個別対応、児童、保護者への基本的な接し方など、運営要領が各クラブの裁量に任せられており、トラブルに正確、的確に対応できない、またトラブルの責任を負えないといった声も聞かれます。  あるアレルギーを持っていたら入所できないと思い込んだ保護者が、アレルギーを申告せずに子供を入所させたというような事例も聞いております。保護者が隠した子供のアレルギーを支援員は知る由もありません。仮にアレルギーを発症し重大な事故になった場合、一体誰が責任をとるのでしょうか。  また、昔は常識だったことを今の子供に対して行って保護者からクレームが入ったということも仄聞しております。子供を預ける親が安心して働けるように、また、支援員が安心して児童を預かれるように、市として学童保育クラブの細かな運営要領を策定する必要があると考えます。  現状として、指導に関して各クラブに運営を任せているのが現状ですが、市として指導要領を策定する必要があると考えますが、見解をお聞かせください。  本市が未来に対して生産性を持続させることは必須であります。そのためには、働きやすい環境を構築することはもちろん、働きやすい環境を支える方々へのしっかりとしたケアをしなければ、発展の両輪は成立しないと考えております。  続いて、最後の項に入ります。市民生活の安全について伺います。  今夏に発生いたしました平成30年7月豪雨災害については、自民同志会代表質問でも当局の見解を伺ったところであります。  西日本の岡山や広島の河川氾濫や土砂災害では、逃げおくれた方が被害に遭われるとニュース等でも取り上げられております。これは、避難勧告が行われても「まだ大丈夫であろう」という判断が被害拡大を招いているということでもあるでしょう。  この災害時に、住民に避難情報を伝えたのはどのような媒体であったのでしょうか。ラジオ、テレビ、携帯、そして防災行政無線です。  地震、津波、原子力災害、浸水、洪水、土砂災害、河川氾濫と、我々の生活を脅かす災害の脅威は多岐にわたっております。現在、防災の取り組みとあわせ減災の取り組みも重要であることは、代表質問の答弁にもあったように、十分に認識されていると思います。  災害に当たり、いち早い行動、初動が減災において有効であるということは、さきに述べたことでも確認しておりますが、とすれば、市民にいち早く情報を伝達し身を守る行動をとってもらうことを考えなければいけません。  そこで、高岡市地域防災計画に明記されている防災行政無線について伺います。  さきの台風21号の影響で、本市でも大雨の影響が出ました。洪水警報はもとより、市内9地区で土砂災害が発生する可能性があるとして避難勧告が発令されました。この際、防災行政無線がどのように運営されたのかをお聞かせください。  総務省が、国及び地方公共団体が非常災害時における災害情報の収集、伝達手段の確保を目的として構築を進める防災無線システムですが、本市においても、平成29年7月に改定されました地域防災計画の上では情報伝達体制の拡充を重点施策に挙げられ、167局の設置目標を挙げておられますが、現在の進捗状況をお伺いいたします。  さきにも述べましたとおり、防災行政無線は災害の想像がしやすい、想定がしやすい台風や土砂災害だけではなく、地震、津波、原子力災害といった突発的な災害もその役割を果たします。また、今は沈静化しているようにも見えますが、他国からの軍事攻撃の危険を知らせる全国瞬時警報システム(J─ALERT)もこの無線システムを使います。  この無線システムは、土砂災害対応への山間周辺部、また津波災害が予想される沿岸部のみ設置されていると、きのうの高岡議員への答弁でも伺いました。しかしながら、さきの豪雨災害は河川氾濫、洪水で甚大な被害が出ております。このことに鑑みれば、市街地への防災行政無線の設置は急務であり、減災の観点から見ても設置は行政の責務であります。  また、テレビを消している、ラジオの電池がない、携帯電話を持っていないなど、J─ALERTや緊急災害情報を受けられない場合などには、行政防災無線に頼らなければいけません。  特にこのような場合、メディア環境から遠く携帯電話の所持が制限されている子供たちが心配であります。例えば、登下校時、携帯電話を持たずに歩いて通学をしている児童には、避難の必要をどのように伝えるのでしょうか。ほとんどの方が寝静まっている深夜、携帯電話を1台も保有していない家庭にはどのように情報を伝達するのでしょうか。ITを利用した情報伝達も有効ではありますが、全市民を網羅するにはまだまだ不十分であります。子供や高齢者といった情報伝達に弱い市民への情報伝達体制の拡充を推進するためにも、防災行政無線をさらに設置するべきだと考えますが、当局の見解を伺います。  河川氾濫は想定しがたい災害ではなくなっております。温暖化、異常気象、我々を取り巻く環境は目まぐるしく変化しています。自然災害、原発リスク、軍事リスク、人災、防犯、市民の安全が確保されなければ未来にはつながりません。安心にこそ高岡市の発展が担保されているのだと考えております。  当局の前向きな答弁を強く期待をいたしまして、質問を終わります。  ありがとうございました。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               答             弁 5 ◯副議長(福井直樹君) 当局の答弁を求めます。市長 高橋正樹君。       〔市長(高橋正樹君)登壇〕 6 ◯市長(高橋正樹君) 山口議員の一般質問にお答えをいたしてまいります。  お尋ねのうち、私からは大きな柱の1点目、観光戦略についてのうち、その最初、観光産業の位置づけ、展望についてのお尋ねをお答えいたします。  観光産業は、旅行業や宿泊業など、直接に観光にかかわる業種にとどまらず、飲食、製造、運輸など、相互に関連する裾野が大変広い産業分野であり、また他の産業への需要や雇用の創出など波及効果も高く、本市においてもその育成振興が重要であると考えております。  観光庁の宿泊旅行統計調査によれば、新幹線開業前後の比較で、本市内の宿泊者数は約16%の増加となり、外国人宿泊者に限りますと約40%の増となっております。10年前と比べ、山町筋や金屋町に、ガイドブックやカメラを持った国内外の観光客の姿が多くなったなと感じているところでございます。  加えて、お話にもありましたが、大人の休日の大きなキャンペーンの実施や、地元出身アーティストの活躍、さらには映画やアニメのロケ地、聖地としても多く取り上げられるようになってまいっております。  このように、北陸新幹線開業をきっかけに、飛越能の玄関口として交通の結節点に位置する本市が広く認知されるようになっておりまして、これを背景に、観光客を対象としたショップやカフェ、店舗などの開業が見られることとあわせて、おもてなしの機運も徐々に高まりを見せております。  私といたしましては、引き続き高岡の強みである歴史・文化、ものづくりを活用しながら、点在する観光資源を磨き、つないでストーリー性ある観光をテーマとして組み立てることや、ものづくり体験などを通じて産業観光を定着させるなど、観光が本市の産業の新たな柱の一つとしてなるよう育て上げてまいりたいと存じております。  私からは以上でございます。その他の質問につきましては担当の部局長からお答えをいたします。 7 ◯副議長(福井直樹君) 産業振興部長 川尻光浩君。       〔産業振興部長(川尻光浩君)登壇〕 8 ◯産業振興部長(川尻光浩君) 私からは、大きな柱の本市における観光戦略について2点お答えしたいと思います。  1点目、市内のお祭りやイベントに際し、観光客が滞在型、宿泊型になるような企画運営を市としても推進していくべきではという問いにお答えいたします。  本市ではこれまで、高岡御車山祭や伏木曳山祭でのライトアップの実施、また伏木曳山祭では桟敷席を設置するなど、宿泊を要するような仕掛け、滞在が少しでも伸びるような仕掛けを、地元との連携、協力体制により実施しているところであります。  お祭りやイベントにあわせて、例えば鋳物制作体験と、体験で制作したぐい飲みで日本酒を味わったり、高岡クラフトの器で飲食を楽しむなどを企画し、高岡で飲食を楽しんでいただくことで高岡での滞在時間の延長を図ってまいりたいと考えております。  今後、さらに観光客が滞在するための企画については、市が主催するもの、実行委員会のメンバーとなっているものなど、密接にかかわる祭り、イベントについて、主催団体との企画段階において滞在型、宿泊型となるよう努めるとともに、同時期に開催されるイベントと連携することなどにより回遊性を高め、滞在型、宿泊型の観光を推進してまいりたいと考えております。  2点目、外観光客やインバウンド観光客をふやすためにどのようなプロモーションを行っていくのかにお答えいたします。  高岡市では、観光振興ビジョンにおいて、「北陸新幹線の活用とハブ機能の充実」「インバウンドの積極的展開」など4つの基本戦略を掲げ、外観光客や外国人観光客誘致に向けた施策を展開しているところであります。  高岡への観光客数をふやすためには、これまでの団体旅行誘致に加え、近年割合が増加している個人旅行にも目を配ったプロモーションを展開する必要があります。  具体的には、ホームページ上での祭り等観光動画のリニューアルや飛越能、西部エリアへの外国人観光客の誘致を図るためのファムトリップ実施の際のSNSによる発信などに今年度取り組むこととしております。  また、北陸新幹線新高岡駅利用促進に全力で取り組んでおり、引き続き新高岡商品開発プロジェクトに参画している大手旅行会社に対し、この冬から来年の春の来訪を狙い、直接、旅行商品の造成を働きかけているところでございます。  さらに、旅行会社社員向けの現地の視察受け入れのほか、首都圏、関西圏、中京圏に加えて、北陸新幹線団体臨時列車の運行を意識した東北向けの商談も行っているところであり、これを機に新高岡駅発着の旅行商品の企画、販売促進につなげ、さらなる誘客の増を図ってまいりたいと考えております。  私からは以上でございます。 9 ◯副議長(福井直樹君) 福祉保健部長 吉澤 実君。       〔福祉保健部長(吉澤 実君)登壇〕 10 ◯福祉保健部長(吉澤 実君) 私からは、大きな項目の2つ目、労働環境についての4点についてお答えいたします。  まず1点目、公立保育所や学童保育など働き方改革や産業構造の変化にあわせて、運営の曜日または時間の見直しを図ってはについてお答えいたします。  高岡市では、働きながら子育てを行う保護者の多様なニーズに応えるため、保育所や認定こども園では、公立、私立園、合計37カ所で延長保育を実施しております。  休日保育については、実施施設は4カ所となっており、そのうち一部の園では、在園児以外の受け入れ体制を整えてきたところでございます。  学童保育の夕方開所につきましては、保護者の希望も多いと認識しておりますが、19時まで開所のクラブが市内で2カ所となっている状況でございます。  高岡市といたしましては、できる限り多くの保護者の働き方に応えられる体制を整えたいと考えており、今後とも関係機関と協議しながら、開所時間や開所日の拡充に努めてまいりたいと考えております。  2点目、企業内保育施設の拡充のための設置企業への補助や支援の拡充の検討についてお答え申し上げます。  企業内の保育施設については、従業員の労働環境の向上のため、平成27年度以降、運営費の支援制度が構築され、全国的に設置が進んでいるところでございます。  高岡市においても、平成28年度から社会福祉法人あかね会が、平成29年度から高岡オフィスパーク協議会による保育施設が開設されております。  本事業については、国などによる運営費単価が年々増加傾向にございます。市独自では助成制度を設けることは今は予定しておりませんが、企業が保育施設を開設する際の情報提供や各種助言などの支援に努めてまいります。  3点目、働き方改革の推進に当たり、学童保育の支援員や保育士の処遇の保全や改善についてお答えいたします。  国では多様な働き方に対応するために、長時間の保育や休日の保育など、多様な保育サービスの提供を求めております。このことから、学童保育の支援員や保育所、認定こども園保育従事者など、保育の担い手が持つ役割が大きくなっているものと考えております。  このような中でも、質の高い保育を提供してためには、御提案のとおり保育の担い手の働きやすい環境を整えることが必要と考えております。  こうしたことから、学童保育の支援員につきましては、平成29年度に委託料の増額を行い、支援員等の処遇改善を各クラブと協議してきたところでございます。  また、保育所、認定こども園保育従事者についても、平成29年度には月額6,000円程度の処遇改善に加え、技能や経験年数に応じ、月額5,000円から4万円の処遇改善を実施してきたところでございます。  高岡市といたしましては、今後も保育の担い手の処遇改善を図るなどにより、働きやすい環境づくりに努めてまいります。  4点目、学童保育の運営指導要領の策定についてお答えいたします。  高岡市の学童保育は、各小学校区の運営協議会に運営を委託しており、各クラブが地域の実情に合わせた運営を行っております。  クラブの運営の基本的な内容については、高岡市放課後児童健全育成事業ハンドブックを策定し、児童の健康や安全管理、災害対応、支援員の役割などを定めているところでございます。  運営指導要領につきましては、支援員としての役割をよりわかりやすく明確化することから、子供への支援の充実につながるものと考えております。今後、支援員の意見も聞きながら策定してまいりたいと考えております。  私からは以上でございます。 11 ◯副議長(福井直樹君) 総務部長 二塚英克君。       〔総務部長(二塚英克君)登壇〕 12 ◯総務部長(二塚英克君) 私からは、大きな項目3つ目、市民の安全について3点お答えしてまいります。  まず1点目、避難勧告発令の際の防災行政無線の運用についてでございます。  市では、8月末の前線に伴う豪雨時及び9月4日の台風21号の際に大雨警報が発表され、山沿いでの土砂災害のおそれがあったため、市民の方の安全・安心を確保するため、市内9地区の土砂災害警戒区域を対象に避難勧告などを発令したところでございます。  避難勧告等の発令に伴いまして、本市では、土砂災害警戒区域に設置された防災行政無線により、またあわせて、防災情報メール、ホームページ、消防の広報車などにより対象地域に避難の呼びかけを行ったところであります。今後も、避難勧告を発令する際には速やかに情報提供に努めてまいりたいと考えております。  続きまして2点目、防災行政無線整備の現在の進捗状況についてのお尋ねであります。  市では地域防災計画において、震災応急対策の充実として、防災行政無線の整備による情報伝達体制の拡充を掲げておりまして、平成28年度末の目標を167局としているところであります。  平成30年9月時点の防災行政無線の整備状況といたしましては、土砂災害警戒区域、津波警戒区域を中心に105局の整備を行ったところであります。  続きまして3点目、防災行政無線をさらに設置すべきとのお尋ねであります。  防災行政無線につきましては、広い範囲に一斉に情報を伝達できる点、あるいは議員からもお話がありましたが、屋外で危険箇所にいらっしゃる方にお伝えするという点で非常に有効ではありますが、その反面、周辺の騒音や屋内にいる場合は聞こえづらいことや、あるいは落雷などで故障が起きた場合に使用できなくなるなどの課題があるところであります。
     本市では、災害時の情報手段として、市の防災情報メール、市のホームページ、消防本部、消防団による広報車、自治会への電話連絡、ケーブルテレビ、ラジオなどを活用して周知しております。より多くの市民の方に避難情報を伝えるには、複数の情報伝達手段を兼ね備えることが効果的であると考えております。  現在、受け手側、市民の方々の利便性や、あるいは管理の容易さなど、さまざまな観点から、防災行政無線についてのあり方も含めて、どのように整備していくことが効果的かを再検討しているところであります。  私からは以上です。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 13 ◯副議長(福井直樹君) 12番 薮中一夫君。       〔12番(薮中一夫君)登壇〕 14 ◯12番(薮中一夫君) 今次9月定例会に当たり、通告に従いまして順次質問いたします。  大正元年(1912年)9月19日、今から106年前のきょう、当時の中越鉄道、現在のJR氷見線の島尾─氷見間が開業し、全線開通した日であります。氷見線は海岸線のすぐ横を走る路線であり、今は観光列車「ベル・モンターニュ・エ・メール」も走行し、観光スポットとして周知された存在です。  雨晴の海越しに見える標高3,000メートル級の立山連峰と富山湾の雄大な眺めは、まさに絶景であります。この標高3,000メートル級の山々を海上から望むことができるのは、チリのバルパライソ市からのアンデスの屋根、そして雨晴の世界でも2カ所と言われており、日本では唯一の絶景と言われておりましたが、最近の調査によると、バルパライソ市からの海岸線からはアンデス山脈が見えず、海に浮かぶように見えるのは世界でも唯一この雨晴─氷見間だけであると言われております。  今週末には、日本遺産サミットも高岡市で開催されることもあり、多くの方が伏木、雨晴を訪れることでしょう。古くは万葉の歌人、大伴家持も数多くの歌に詠んでいるこの雨晴海岸を有する富山湾でありますが、来年、「世界で最も美しい湾クラブ総会」富山開催が決定しました。  その「世界で最も美しい湾クラブ総会」富山開催について、幾つか質問させていただきます。  ことしの4月19日にフランスで開催された総会において、2019年の開催地が富山に決まりました。日本での総会開催は初であり、この日本初の開催が富山というのは大変喜ばしいことであると感じている一人であります。  総会では石井知事が、富山の多彩な魅力を四季ごとに美しい映像でアピールされるとともに、富山湾の紹介をはじめ、富山湾の魅力をブラッシュアップ、保全の取り組みのほか、豊富な観光資源や富山ならではの食の魅力などについてプレゼンされました。  世界的景勝地である雨晴海岸を有する本市といたしましても、道の駅雨晴とともに、これを絶好の機会として捉え、富山湾の、そして雨晴海岸のブランド価値を高めるためにさらなる発信に取り組むべきと考えます。  富山総会の日程も、2019年10月16日から20日までの5日間との発表もなされておりますが、総会に関係する事業の実施について、一つでも多く高岡市で、雨晴で開催されることを望みますが、現時点による事業実施の見込みについてまずはお伺いいたします。  8月18日に富山総会のプレイベントとして開催されました「世界で最も美しい湾クラブ」国内加盟湾連携シンポジウムは、富山主催事業でありながら高岡市で開催されましたことはありがたいことであり、高岡での開催に向けて尽力された高橋市長をはじめ、当局の皆様に感謝と敬意を表します。当日は200名を超える参加の方がおられたことなど、関心の高さがうかがえるところであります。  富山総会のスケジュール内において、高岡市の目玉であります万葉のふるさとや伝統工芸のすばらしさをアピールすべきと考えますが、見解をお伺いいたします。  このように、世界規模コンベンションが富山にて開催され、高岡市も深くかかわれますことは大変にありがたい話であると同時に、雨晴を発信する絶好の機会と考えます。  富山におかれまして、まだまだ未確定な部分も多いことは察ししておりますが、この時期だからこそ、他市に負けない独自の取り組みで高岡市での開催事業をふやし売り込んでいくことで、本市全体のさらなる観光振興、地域の活性化につながるものと思います。  そこで、本取り組みに対する意気込みをお聞かせください。  次の項の質問として、救急救命についてお伺いいたします。  全国的にも消防官は近年人気があり、倍率も高くなっている傾向にあります。国家資格を必要とする救急救命士は勤務先のほとんどが消防署となり、自治体によっては救急救命士の有資格者を優先的に採用する枠を設けているところもふえ、養成学校が富山にないことからも、外からの応募者もあり、UIターンなど移住・定住施策の期待もあります。  救急救命士は国家資格が必要と話をしましたが、受験資格を得るためには、高校卒業後、4年制大学または救急救命士養成施設で2年間あるいは3年間の必要知識を学んだ後に、国家試験に合格した者、あるいは見込みの者が市職員採用試験に合格して救急救命士の資格を持った消防士となるパターンと、市職員採用試験を受けて消防士となった者の中から救急隊員の資格を取得するパターンがあり、後者の場合は、まず救急隊員としての資格を取得するために、250時間の消防学校教育を受け、さらに救急隊員として5年以上の勤務、あるいは救急車への乗車経験2,000時間などのさまざまな条件をクリアした上で、選抜により救急救命士研修所で7カ月間の教育の後、救急救命士国家試験に合格しなければなりません。そのため、全国的に優先的に採用枠を設け、有資格者を採用する傾向になるのもわかります。  本市の救急救命士の充足状況も不足はしていないと認識しておりますが、この項最初の質問として、救急救命士の本市の採用状況や署員の救急救命士合格者の状況はどのようになっているのか、確認させてください。  年々救急救命士は増加傾向にあり、各自治体の充足状況も不足状態ではないと言われております。今後は、確保が難しいと言われる女性に配慮した女性救急救命士の必要性や、救急救命士のさらなるスキルアップが求められております。  まずは女性救急救命士であります。国家試験の合格者の男女比も女性は1割程度であり、救急車の出動件数の多さと24時間勤務といった仕事面の厳しさ、結婚、出産や子育てなどの悩みもあり、女性の救急救命士の数自体が少ない中で、そうした悩みに対応するサポート体制も整えてあげる必要があります。  また、医療関係の仕事に従事する場合は、救急救命士ではなく不足状態の続く看護師のほうが働きやすく、推奨しやすいのも現状かと思います。しかし、総務省においても女性吏員の活躍の推進を後押ししており、本市もその取り組みをしているところであります。  近年は、LGBT問題や女性に配慮しなければいけない現状もあり、女性の救急救命士の必要性もあるのではないかと考えます。  そこで、次の質問として、本市の女性救急救命士の育成や募集についての考えをお聞きします。  次に、救急救命士のさらなるスキルアップについてお伺いいたします。  救急救命士の若手の職員数が増加している中、救える命をふやすために救命士のスキルアップが重要になってきます。気管挿管や薬剤投与など、医師の指示のもと実施できる医療行為である特定行為が有効に行えることによって、市民の命が助かる可能性が高まるのは間違いないと思います。  そこで質問として、救急救命士のスキルアップを図るため、本市の教育体制など取り組み状況をお聞かせください。  救急隊員との違いは、救急救命士にはこの特定行為が実施できることでありますが、現場で携帯電話を使用して直接医師とオンラインで接続し、具体的指示を得なければこの特定行為も行えません。医師としても、携帯電話での様子を口答で知り判断するよりは、画像伝送による判断のほうが正確で的確な指示が出せます。  そこで、私は2年前にさらなる救命率の向上を図るため、救急車にカメラを設置した位置情報、傷病状況を医療機関に伝送するシステムの導入をと提案させていただき、当局もその答弁どおりに先進事例を研修され導入に向けて進んでおられました。経費についても、先進事例で言うと導入時の経費は190万円を切っており、そこから連携市町村で案分し、医療機関の負担はなしとしております。  本市としても、広域で案分すればおのずと導入経費は抑えられます。通信端末にしても実質ゼロ円にもできますし、ランニングコストは回線使用料の月7万5,000円となっています。  消防本部としては、今年度の高機能消防指令システム改修に伴い、災害時における迅速な情報収集や状況判断を行うため、災害現場の映像を指令センターに伝送するためのドローンや現場映像伝送装置を今回新たに導入いたしますが、さきに述べた救命士のスキルを生かすためにも、救える命をふやすためにも、病院と救急車にも情報通信端末でつなぎ、救急車に設置したカメラやタブレット端末を使用した傷病状況を映像でリアルタイムに提供する救急医療伝送システムの導入は必要であると考えますので、導入に向けた課題と導入への見通しをお示しください。  続きまして、高岡市消防団応援の店事業についてお聞きします。  まち全体で消防団を応援することで、消防団としては、団の活性化、新規団員の確保などのメリットがあり、サービスを提供する側としては、地元店舗の利用促進やまちなか活性にもつながる事業として注目を集めました。  また、対象とする消防団員を、高岡市だけでなく全国の消防団に拡大することで、高岡市のイメージアップと北陸新幹線の利用客に対するおもてなし効果を期待されており、全国初の取り組みであったことは評価したいと思います。  その事業も3年がたとうとしております。これまでの取り組みについてどのように捉えているのか、お伺いいたします。  この3年間、消防団応援の店をふやす努力をされ、利用施設や業種も多岐にわたり充実してきたと感じてはおりますが、新たにサービスがふえた場合については即時周知を心がけていただきたいと思います。  毎年、高岡市消防団の利用状況及び全国消防団の利用状況を調査して、何が望まれているのかを把握し今後につなげていく必要もあると思いますし、お店に継続の意思確認やサービス内容に変更がないのか確認も行っていただき、1年に一度は更新していく必要もあると考えますが、考えをお伺いいたします。  また、高岡市消防団ホームページでも消防団応援の店の一覧が閲覧はできますが、3年もたつので、事業の説明よりもワンクリックでお店が検索できることのほうがよいのではないでしょうか。  本市が初で行った全国的に利用できる消防団応援の店事業も、他の自治体でも始めてきております。日本消防協会のホームページには全国消防団応援の店のページがあり、都道府県からお店を探せるようになっております。このページを高岡市消防団のホームページのバナー広告に載せることにより、消防団研修や団員家族が旅行に行く際にも利用できると考えますが、見解をお伺いします。  全国消防団応援の店を展開している市町村にも、バナー広告としてこの全国消防団応援の店を各消防団のホームページに載せるように本市が呼びかけをし、互いに利用し合える環境を進めてはと考えますが、見解をお示しください。  以上3項目11点をお聞きしまして、私の9月定例会の質問を終わります。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               答             弁 15 ◯副議長(福井直樹君) 当局の答弁を求めます。市長 高橋正樹君。       〔市長(高橋正樹君)登壇〕 16 ◯市長(高橋正樹君) 薮中議員の一般質問にお答えをいたしてまいります。  私からは、第1点目、世界で最も美しい湾クラブに関連いたしまして、富山開催が雨晴を世界に発信する機会だと。取り組みに対する意気込みについてのお尋ねがございました。  雨晴海岸は古くは渋谿の崎と呼ばれ、お話にもございましたが、万葉の時代に国司として越中に暮らした大伴家持が愛し、多くの歌を残した地であり、さらに松尾芭蕉がおくのほそ道で歌枕を訪ね詠んだ風景地として、国の名勝「有磯海」に指定されております。  遠く海越しに3,000メートル級、一万尺の立山連峰を望み、景観のすばらしさといにしえからの時の流れが交錯するこの地は、世界で最も美しい湾クラブメンバー、富山湾の代表的景観として世界に誇るべき景勝地であると自負しております。  来年、同クラブ総会が富山で開催されることは、雨晴海岸、名勝「有磯海」が持つ魅力を世界にPRできる絶好のチャンスであります。  総会に向けて、クラブ関係者をはじめ、世界に雨晴海岸、名勝「有磯海」を含む本市の魅力を余すことなく発信してまいりたいと存じます。  総会当日には、情報発信力の高い世界の要人の皆さんに雨晴海岸を訪ねていただき、その魅力をしっかり体感することを通じて、日本の海岸と言えば高岡雨晴と印象づけ、世界的景勝地としての位置を確立したいと存じます。  その翌年の2020年東京オリンピック・パラリンピック開催を控えており、あわせて本市の魅力を世界に伝える発信力を充実させてまいりたいと存じます。  私からは以上でございます。その他の質問につきましては担当の部局長からお答えをいたします。 17 ◯副議長(福井直樹君) 産業振興部長 川尻光浩君。       〔産業振興部長(川尻光浩君)登壇〕 18 ◯産業振興部長(川尻光浩君) 私からは、大きな柱の「世界で最も美しい湾クラブ総会」富山開催についてのうち2点お答えしたいと思います。  まず1点目、高岡市における事業実施の見込みはについてお答えいたします。  世界で最も美しい湾クラブ富山総会は、加盟湾の43湾、25カ国と1つの地域から、多くの方が5日間の総会に参加するものと見込まれていることから、参加者をはじめ多くの方に雨晴海岸を知っていただく絶好の機会となると思っております。  富山において7月に開催された「世界で最も美しい富山湾」活用・保全推進会議では、富山総会の日程素案が示されたところであり、本市における実施事業として、総会出席者や関係者による道の駅雨晴の視察や雨晴海岸の散策が予定されております。  総会の詳細な内容については、今後において実行委員会が発足され決定されていくものと思っており、一つでも多く本市で事業が実施されるよう働きかけてまいりたいと考えております。  2点目、万葉のふるさと、伝統工芸など高岡市の魅力をアピールすべきと考えるが、見解はについてお答えいたします。  雨晴海岸、松太枝浜は、大伴家持が何度も訪れ、幾つもの歌を詠んでいる景勝の地であり、また家持が国守として勤めた国庁からすぐ近くにあることなどから、万葉のふるさと高岡をアピールするのに絶好のロケーションにあると考えております。  また、伝統工芸については、が去る4月にフランス・パリで開催したとやま伝統工芸PR展示会inパリにおいて行った展示、実演によるPRが大変好評であったと伺っております。  県内22社111作品の展示には、能作の錫製品や山口久乗のおりんなどがラインナップされ、実演では島谷昇龍工房の後継者である島谷さんが、おりんの調音と錫紙の鍛金を披露するなど、本市の誇る伝統工芸が評価されたものと考えております。  総会最終日にはエクスカーションが予定されていることから、万葉のふるさとや伝統工芸をはじめ、本市の誇る歴史と文化、ものづくりをテーマとした魅力ある観光資源を組み込んでいただけるよう、具体的な周遊プランなどをに提案してまいりたいと考えております。  私からは以上でございます。 19 ◯副議長(福井直樹君) 消防長 寺口克己君。       〔消防長(寺口克己君)登壇〕 20 ◯消防長(寺口克己君) 私からは、大きな問いの2、救急救命についてと、3の高岡市消防団応援の店事業についての8項目の質問にお答えいたします。  初めに、救急救命についての1問目、救急救命士の本市の採用状況と署員の救急救命士合格者の現状についてでございますが、本市の救急救命士の採用につきましては、平成28年度の採用試験から職種に救急救命士枠を設けており、平成29年度で4名、平成30年度では2名の合計6名を採用しております。  また、平成14年度から平成28年度までの採用試験時において、大卒または短大卒枠の合格者の中で、救急救命士の資格者あるいは資格を取得する見込みであった者は13名でございましたが、全員採用に至っております。  現職の消防吏員に対する救急救命士の養成につきましては、平成4年度から平成29年度までの26年間で52名を計画的に救急救命研修所へ派遣しており、52名全員が国家試験に合格しております。  続きまして、同項2問目、女性救急救命士の育成や募集についての見解についてお答えいたします。  本市の女性救急救命士は、平成29年度と平成30年度における採用試験の救急救命士枠においておのおの1名採用しており、現在2名となっております。  女性救急救命士は、救急活動における傷病者などへの対応において、女性特有の細やかな心配りやソフトなイメージが傷病者に安心感を与えること、また、女性の傷病者に対する接触や聴取などにも抵抗感が少ないことから、救急活動における多様な市民ニーズにも有効に機能できるものと考えております。  救急現場で働く女性の救急救命士においても、他の社会組織で働く女性と同様に、結婚、出産、育児などによる環境の変化に対する悩みはあることから、そのサポートは必要不可欠であると考えております。  特に出産時の職場復帰後における救急救命士としてのスキル向上や仕事と家庭の両立に関するサポートは重要であることから、女性救急救命士が職務を継続していくための体制づくりを充実させることで、人材の確保と女性が活躍推進できる職場環境の整備に努めてまいりたいと考えております。  続きまして、同項3問目、救急救命士のスキルアップを図るには特定行為などの関連資格の取得が望まれるが、その教育体制の状況はについてお答えいたします。  救急救命士が行う特定行為は、傷病者の生命を救うために極めて重要な医療行為でもあることから、救急救命士法により医師の具体的な指示のもとで実施することが定められております。そのことから、救急救命士にとりまして医療機関での病院実習は重要な教育の場であり、医師との信頼関係を築く大切な場でもございます。  病院実習には、救急救命士としての業務を開始する際の就業前病院実習や特定行為である気管挿管や薬剤投与の資格を取得するための病院実習のほか、救急救命士全員が年に1回行う定期の病院実習が定められております。  昨年度は、就業前病院実習を3名、特定行為に伴う病院実習を7名、定期の病院実習を24名が研修し、今年度も同程度の派遣を計画しております。  今後もこれらの病院実習を計画的に進めていくとともに、高岡医療圏メディカルコントロール協議会の協力を得ながら、救急救命士をはじめとする救急隊員の教育体制の充実を図ることで、救命率の向上につながるよう努めてまいりたいと考えております。  続きまして、同項4問目、救急車にカメラを設置し、位置情報や傷病状況を受け入れ先医療機関の端末へ伝送する救急医療情報伝送システムの導入に向けての課題と導入の見通しについてお答えいたします。  消防本部では、高機能消防指令システムをはじめといたしまして、ICT技術の導入につきましては、情報処理の迅速化、効率化を図るために必要かつ有効であると考えております。  議員御指摘の救急医療情報伝送システムにつきましては、平成29年2月に高岡医療圏メディカルコントロール協議会とともに、先進地であります金沢市消防局への視察を行っております。  その際、同行した医師からは、搬送に時間がかかる場合には、傷病者の容態を画像で確認し、的確な指示が可能となり有効ではあるが、個人情報及びプライバシー保護に関する課題があること、また本市の救急医療体制では、ドクターヘリやドクターカーによる早期の医療介入が可能であることから、より明確なシステムの活用方法に関する検討が必要であるとの見解が示されております。  消防本部といたしましても、今後も高岡医療圏メディカルコントロール協議会の指導を受けながら、先進地の奏功例や改善点などを参考といたしまして、高岡医療圏の救急医療体制に適した救急医療情報伝送システムの導入に関する検討を引き続き行ってまいりたいと考えております。  続きまして、大きな問いの3つ目、高岡市消防団応援の店事業についての1問目、高岡市消防団応援の店事業の開始から3年が経過するが、これまでの取り組みの成果はについてお答え申し上げます。  高岡市消防団応援の店事業は、消防団の活性化と若者の入団促進を図ることを目的に、平成27年12月に事業を開始しております。  なお、9月1日現在の登録数は254店舗で、事業開始当初の203店舗より51店舗増加しており、県内の消防団応援の店事業を実施している13自治体の中ではトップの登録数となっております。  また、本市が全国に先駆けて応援の店を利用できる消防団員の範囲を高岡市だけでなく全国にも拡大して実施したことは、当時の消防機関誌などでモデルケースとして紹介されましたが、現在では他の自治体でも広く採用されているものと承知しております。  利用状況の調査については、開始1年目に本市の全消防団員に対するアンケート調査を実施したほか、3年目となる本年には、全店舗に対し電話による利用状況の聞き取り調査を実施したところでございます。その結果、登録店舗の約56%の利用実績が確認されましたが、利用されていない店舗もあることから、さらなる利用率の向上と登録数の拡充に努めてまいりたいと考えております。  続きまして、同項2問目、1年に一度、消防団の利用状況の確認と消防団応援の店の継続意思やサービス内容の確認をし、今後の消防団応援の店事業の参考とすることの見解についてお答えいたします。  高岡市消防団応援の店事業の充実を図るには、サービス内容や継続意思の確認を定期的に行い、登録内容を更新していく必要があると考えております。
     今後は、登録店舗への定期的なアンケートなどにより、利用状況や要望などの確認を行うとともに、他の自治体の取り組みなども参考にしながら、消防団員のニーズに合ったサービス内容の充実を図り、事業の推進に努めてまいりたいと考えております。  続きまして、同項3問目、高岡市消防団のホームページのバナー広告に全国消防団応援の店を追加することの見解についてお答えいたします。  高岡市消防団のホームページの掲載内容は、活動報告、団員紹介、消防団応援の店の紹介など、消防団活動を広くPRする内容となっており、平成29年度中のアクセス数は約1万3,000件となっております。  本市消防団のホームページに日本消防協会の全国消防団応援の店のバナー広告を追加することは、応援の店を利用しようとする消防団員にとって大変有効であると考えられますことから、日本消防協会に対し協力要請を行い、ホームページのバナー広告に掲載するとともに、本事業の周知に努めてまいりたいと考えております。  続きまして、同項4問目、全国消防団応援の店に載っている他の自治体と連携し、各消防団のホームページにバナー広告を載せるよう本市から呼びかけることの見解についてお答えいたします。  日本消防協会の全国消防団応援の店のホームページでは、全国応援店のリストとして、22都道府県283自治体における計3,500件以上の店舗が掲載されており、本市の店舗についても85店舗が掲載されております。  議員御提案のように、全国の消防団員が消防団応援の店を利用しやすくするために、それぞれの消防団のホームページに日本消防協会をリンク先として表示することは有効であることから、今後、日本消防協会に対し、本市の取り組みとあわせて、他の自治体への普及を意見提案し、登録店舗の情報が取得しやすい環境整備への働きかけを行ってまいりたいと考えております。  以上で私からの答弁とさせていただきます。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 21 ◯副議長(福井直樹君) 15番 中川加津代君。       〔15番(中川加津代君)登壇〕 22 ◯15番(中川加津代君) 自民同志会の中川加津代です。昨年10月の改選から早いもので来月には丸1年を迎えます。この1年間を振り返っても、市民の方々から数々の御意見や要望が寄せられました。  今9月定例会でも、市民ニーズに軸足を置いて、市民目線で、大きく3項目にわたり質問をさせていただきます。  1項目めは、子育て・教育環境の充実についてです。  まず、教育環境の整備に係る財政投資についての考え方をお伺いいたします。  昨年の選挙の際に、とても印象深い出来事がありました。街頭活動をしていると、小さな女の子が私にこんな声をかけてくれたのです。「教室にエアコンをつけてください。私、1票入れます」と。見たところ、小学校高学年ぐらいの女の子です。当然、その子に選挙権などあるはずはないのですが、彼女なりの精いっぱいの訴えだったのでしょう。高橋市長は、この小さな市民の声をどう受けとめられますか。  一日の大半を学校の教室で過ごす彼女らにとって、エアコンがあるかないかは切実な問題です。幸いにも、今回、中学校については来年度中にエアコンを設置するとの方向性が示され、このことは大きな前進と言えます。しかし、小学校については、順次段階的に設置を進めていきたいとの答弁にとどまり、小さな市民の声の具体化にはまだ時間がかかりそうです。  教育環境での不安材料は、エアコンに限ったことではありません。2020年にはプログラミング教育もスタートします。教育インフラの整備は待ったなしの状態です。小学校の統廃合問題とあわせて、その整備費をどのように工面していけばよいのか、財政に大きくのしかかる課題です。  そこで、まず1つ目の質問は、直近の切実な課題であるエアコン設置、プログラミング教育には一体幾らの投資的経費がかかるのか、その概算額と積算根拠をお示しください。  エアコン設置であれ、ICT環境であれ、本市の整備実態は近隣自治体と比べ明らかに立ちおくれています。氷見市は既に小中学校のエアコン設置率が100%に達しています。氷見市に住む姪に学校の生活環境について尋ねたところ、間髪入れず快適と答えが返ってきました。義務教育でありながら、この地域間格差は一体何なのでしょうか。  プログラミング教育についてもしかりです。そもそも日本全体として見ても、プログラミングは世界基準とは大きく水をあけられています。さらにそれが国内において、自治体の財政力いかんでどんどん差が広がっています。このままでは子供たちの将来に禍根を残しかねません。高岡で生まれ育つ子供には、少しでも充実した環境のもとで学んでほしいと願います。  そこで、2つ目の質問は、他の自治体に比べおくれている教育インフラの整備を進めるために、時期を逸しないよう、柔軟かつ積極的に投資を行うべきと考えますが、見解をお伺いいたします。  財政健全化アドバイザー会議による意見書が公表されました。その中で注目するのが市債発行限度額についてです。アドバイザー会議の途中経過では、市債発行額はさらに厳しい縛りを設けるべきだとの意見が出ていましたが、最終的には、健全化プログラムにある市債発行額75億円を堅持する形で意見書はまとめられました。さらに、市債を発行する際には、柔軟に検討がなされるようにとのアドバイスも盛り込まれています。この観点を今後の教育予算の捻出にぜひ生かしていくべきだと考えます。  そこで、3つ目の質問として、教育環境の充実を図るためには、今後の予算編成において、投資の好機、時期を逸しないよう、単年度の市債発行上限額にとらわれず、複数年度間で調整するなど、柔軟な運用が必要であると考えますが、見解をお伺いいたします。  次に、2点目は、発達障害に対する支援についてです。  我が国の発達障害者対策は立ちおくれているとの指摘があります。発達障害を持つ子供に対し、きちんとした医療的、教育的な対応がなされなければ、より深刻な事態を招きかねないとの見方をする専門医師もいます。  実際のところ、発達障害への後方支援としてまずでき得ることは、早期発見、早期治療です。医療、教育、行政、社会が一体となって、あらゆる側面から地道にこの問題に取り組むことが重要です。  そこで、1つ目の質問は、きずな子ども発達支援センターの取り組みの改善状況についてお伺いいたします。  きずな子ども発達支援センターは、皆さん御承知のとおり、呉西地区では唯一の医療型児童発達支援施設です。市外からの受診を希望する患者数も多く、いっときは初診までの待合期間が半年以上もかかると問題視されていました。  また、一人体制の専門医の増員を望む声も多く聞かれますが、それらを含め、きずな子ども発達支援センターが抱える諸々の課題はどこまで改善が図られたでしょうか、現状をお聞かせください。  次に、人材不足が慢性化している保育士の労働環境についてです。  その現状と解決策を探ろうと市内の幾つかの園に独自調査してみたところ、1つの課題が見えてきました。それは、保育園や幼稚園の環境が昔と今では随分とさま変わりしているということです。手のかかる子供、いわゆる発達障害を持った子供が明らかに以前よりも多くなっていて、保育士が割かねばならない時間もふえています。  さらに、近ごろは子供の症状をオープンにして、園に手厚い対応を求める親がふえつつあるようで、対処が難しい園では、発達障害のある子供の入園を断るケースもあるそうです。  そこで、2つ目の質問は、幼稚園や保育園への専門人材の配置が望まれていますが、今後の具体的な方策は考えているのか、見解をお伺いいたします。  さて、2007年4月の学校教育法改正によって、小中学校にあった特殊学級が特別支援学級に変わりました。この法改正により、子供の自立を助けるという目的で、一人ひとりに対して手厚く適切な指導をしていくことになりました。  文部科学省の調査によれば、発達障害を持つ可能性がある子供は、全国で少なくとも6.5%はいるとのことです。本市の児童数7,608人から単純計算すれば、およそ495人が発達障害を持っている可能性があることになります。しかし、実際に特別支援学級に通っているのは半分にも満たない118人です。残りの377人はどうしているのでしょうか。  我が子の発達障害を受け入れられない保護者や、たとえ発達障害であっても特別支援学級に入れる必要はないと楽観的に考える保護者もいると聞きます。しかし、当事者である子供たちの将来を考えれば、適切な教育を受けさせてあげることが望ましいと思われます。  そこで、3つ目の質問として、特別支援学級の位置づけと役割をどのように捉えているのか、見解をお伺いいたします。  全国には、発達障害教育で独自の取り組みを推進している学校もあります。例えば大阪府の和泉市立国府小学校は、一般校でありながら認知機能を改善する「コグトレ」というトレーニングを導入している珍しい学校です。  コグトレはCognitive Trainingの略で、前頭葉の働きをよくすると言われています。自分の思いだけで衝動的に動いてしまう子供が、このコグトレを実践することで、自分がやるべきことをちゃんとわかって行動できるようになるそうです。  コグトレの興味深いところは、治療的というより教育的な側面に特化している点で、一般の学校などでの活用にも適していると見られます。本市でも導入の検討の余地はあるのではないでしょうか。  そこで、4つ目の質問は、発達障害児に対して専門的な指導が重視されていますが、教育現場ではどこまでの対応がなされているでしょうか、現状をお聞かせください。  変わって、子育て・教育環境の充実についての3点目は、部活動のあり方についてです。  先月、市民体育大会、県民体育大会の報告会がありました。ことしの県民体育大会・中学の部で、過去5年間で最高得点である81点をマークし、本市は富山市に次ぐ2位を確保したとのことでした。  指導強化が図られ、レベルが底上げされたことが今回の好成績につながったものと思われます。今後もさらなる活躍が期待されるところですが、今、部活動の環境は縮小の方向に変わりつつあります。生徒の健康管理や教職員の働き方改革など、世の中の全体的な流れを考えると、何を優先すべきか、今まさに部活動のあり方が問われています。  そこで、1つ目の質問は、本市の部活動の指導方針に対する基本的な考え方をお伺いいたします。  次に、スポーツ庁は、平日は2時間程度で週1回休み、土日は3時間程度で1日休みといった内容のガイドラインを作成し、でもそれに準じたガイドラインがつくられましたが、本市の状況はどうなっているでしょうか。  2つ目の質問として、本市のガイドラインの作成状況と主な内容のポイントについてお伺いいたします。  本市でもスポーツ指導員の活用が始まっていますが、教職員の労働過多を解消するためにも、さらなる充実が求められています。そんな中、さきに述べた体育大会の報告会の場で、教育長が各諸団体の関係者に対し部活動への理解と協力を求めるシーンがありました。それに対し諸団体側からは、協力はやぶさかではないが、それにはそれ相応の待遇が必要なのではないかとの現実的な反応が返ってきていました。この一幕からも、指導者不足解消はまだまだ前途多難のように思えます。  そこで、3つ目の質問は、スポーツ指導員の活用や諸団体への協力に期待する声がありますが、一定のルールに基づく体制づくりがまずは必要なのではないかと考えます。見解をお示しください。  次に、大きな柱2項目め、行財政改革の推進についてです。  1点目は、民間活力の導入についてお伺いいたします。  本市では財政再建に向けて鋭意努力を続けていますが、なかなか一筋縄ではいきません。生産年齢人口が減少する中で経済を活性化させ、それを税収に結びつけていくのは至難のわざです。これからの時代は、状況に応じて他力本願にならざるを得ない場面も出てくるのではないでしょうか。  行政で言うなれば、他力とは民間力の活用で、PFIの活用もその一つです。PFIとは、公共サービスの提供に際して、民間資金を活用し、民間に施設の整備と公共サービスの提供を委ねる手法です。これをうまく活用している自治体事例は全国に幾つもあり、本市でも活用実績があると伺っています。  そこで、1つ目の質問は、本市では、過去にPFI研究会報告書が取りまとめられ、ガイドラインに沿って適応可能な事業を模索し展開した経緯がありますが、これまでのPFI活用事業に対する評価をお伺いいたします。  本市の公共施設再編計画の中にも、やや控えめながらPFIの活用についての記載があります。凍結している体育館建設や市民会館移転問題、さらには学校の統廃合など、公共施設に絡む課題は山積しています。財政とにらみ合いながらのうまいかじ取りが必要になります。  そこで、2つ目の質問は、財政健全化に取り組む中、経費節減の観点からPFI手法を導入した事業を推進してはどうかと考えますが、見解をお伺いいたします。  変わって2点目は、指定管理者制度についてです。  外郭団体が指定管理者となっている公共施設の管理運営状況について外部機関による診断を行い、さらなる効率的な管理運営体制の構築を目指すとして補正予算が組まれました。財政健全化プログラムを推進する上で、一歩踏み込んだ取り組みと評価したいと思います。しかし、この先がより肝要で、診断を受けた後、どのように対処する構えでいるかが重要なポイントです。  そこで、1つ目の質問として、外郭団体の運営管理状況の診断を行うとのことですが、どの施設を対象として何を主眼に置いて診断するのか。また、診断結果として経営改善が難しい場合にはどのように対処する方針なのか、その考えをお伺いいたします。  次に、指定管理者制度そのものの考え方についてです。  指定管理者に認定されれば、一定期間はよほどのことがない限り条件的に大きく変わりなく、厳しい言い方ですが、ある種、行政庇護のもと事業が展開されます。しかし、これからの行政は経営センスを磨き、手放せるものがあれば民間に手放し、財政負荷を軽くしていくべきです。  先般、ある方から受けた御指摘ですが、指定管理の中には独立採算可能な施設であるにもかかわらず市が見落としているものがあるとのことでした。その真偽のほどは定かではありませんが、市民からそのような疑念を抱かれないようにすることも行政の役目であり、常に実態を把握し最善の処置を講じておく必要があります。  そこで、2つ目の質問は、指定管理施設の中に独立採算可能な施設があると仄聞しますが、年度収支報告書をより厳密にチェックするなど内部調査を徹底し、市の支出を抑える取り組みが必要ではないかと考えますが、見解をお伺いいたします。  最後、3項目めは、歴史・文化の活用についてです。  この秋、本市で続けざまにサミットが開催され、まちのにぎわい創出に一役買ってくれることが期待されています。  中でも来月開催の寺町サミットは、私自身、過去3年、地元の有志らとともに参加してきただけに強い思い入れがあります。毎回、寺院を背景とした地域色豊かな取り組みが紹介され、他市の方々との交流を深めます。今回は7年ぶり、3度目の高岡開催になりますが、マンネリに陥ることのないよう、歴史的にも文化的にもレベルアップした高岡の魅力を斬新な手法で発信してもらいたいと思います。  ちなみに、昨年開催の岐阜市では、市長みずからがサックスを演奏する個性的なパフォーマンスで会場を盛り上げました。プレッシャーをかけるわけではありませんが、高橋市長にも存分に高岡の魅力をPRしていただきたいと思います。  それでは質問ですが、1つ目は、日本遺産サミットに引き続き、今秋は第24回寺町サミットin高岡も本市で開催されますが、どのような企画やおもてなしを考えているでしょうか。その内容をお聞かせください。  また、歴史・文化交流をより活発化させ、経済的な波及効果へと結びつけていくことが重要です。  そこで、本日最後の質問として、今回の日本遺産サミットと寺町サミット、両サミットの開催を契機に、今後どのような取り組みを推し進めていく考えかをお伺いいたします。  以上、今回は全体的に質問数も多く慌ただしい問いかけになりましたが、当局からは先行き明るい答弁を期待し、私からの質問を終わります。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               答             弁 23 ◯副議長(福井直樹君) 当局の答弁を求めます。市長 高橋正樹君。       〔市長(高橋正樹君)登壇〕 24 ◯市長(高橋正樹君) 中川議員の一般質問にお答えをいたしてまいります。  各般のお尋ねございましたが、私からは大きな柱の1点目、子育て・教育環境の充実についての中で、財政投資について、そのうち3点目に、市債発行上限額にとらわれず年度間調整など柔軟な運用が必要ではないかというお尋ねでございます。  財政健全化のための緊急プログラムを現在推進しておりますが、これは平成30年度から5年間で、経常経費の抑制など歳入歳出両面にわたる行財政改革により健全な財政構造の確立を目指して策定したものでございます。  現下の厳しい財政状況を招いた主たる要因は公債費の増嵩にあると分析しておりまして、財政健全化のためには公債費の抑制は不可欠でございます。  このため、お話にもございましたが、単年度当たりの市債発行額の上限を75億円として着実に履行するとともに、市債残高の早期圧縮と公債費抑制の効果発現に努めてまいる所存でございます。  財政健全化アドバイザー会議においては、早期に市債残高を抑制するよう求めておいででございますが、一方、地域経済等への影響や未来への投資という観点についての配慮も必要というふうなコメントもいただいております。  国の緊急経済対策などが行われる場合には、交付税算入率が高く将来負担比率への影響が少ない、補正予算債と言っておりますが、そのような起債が活用可能なケースなども見込まれるところでございます。  市債発行額をいかにするかにつきましては、このような状況を総合的に勘案することが必要でございまして、緊急プログラムに掲げられました各目標の達成に向けて全力で取り組むことを前提に、発行総額の管理や市債残高の圧縮に努める一方、複数年度間で調整することも念頭に置いた適切な対応に努めてまいる所存でございます。  私からは以上でございます。その他の質問につきましては、担当の部局長からお答えをいたします。 25 ◯副議長(福井直樹君) 教育長 米谷和也君。       〔教育長(米谷和也君)登壇〕 26 ◯教育長(米谷和也君) 私からは8点お答えさせていただきます。  まず、大きな項目の子育て・教育環境の充実につきまして、1つ目であります。エアコンの設置、プログラミング教育に幾らの投資的経費がかかるのかとのお尋ねにお答えいたします。  小中学校の普通教室のエアコンの設置費用につきましては、1教室当たりの機器設置費用を200万円と仮定し、これに電気設備の改修費を加えるといたしますと、概算で約12億円の投資的経費がかかると見込んでおります。  ただし、この額につきましては、仮の単価設定による見込み額でありまして、今後、基礎調査を行い精査していくこととしております。  また、ICT環境の整備につきましては、国において、平成30年4月に教育のICT化に向けた環境整備5か年計画が策定されまして、1つは、大型提示装置を普通教室及び特別教室へ常設配置すること、2つ目には、生徒用コンピュータを3クラスに1クラス分程度配備することなどの目標水準が示されたところであります。  ただし、情報機器をより有効に活用し教育の充実を図っていくには、学校の受け入れ実態に応じた導入が大変重要となります。各学校がどのような機器をどの程度必要としているのか、今後、正確に把握をし、必要な予算の確保に向けまして方面の理解を得ていきたいと考えております。  続きまして、2つ目であります。教育インフラの整備を進めるために、時期を逸しないよう、柔軟かつ積極的に投資を行うべきとのお尋ねにお答えいたします。  本市におきましては、今夏の猛暑への緊急対策として、この8月に小中学校の特別教室等にエアコンを拡充配備したところであります。これまでも、校舎や体育館の改築、グラウンドの改修など、教育環境の充実を図る教育インフラの整備に向けまして、柔軟かつ積極的に投資を行ってきたところであります。  また、普通教室へのエアコン導入や五位中学校区の3小学校の再編、統合による新小学校の開設につきましても、厳しい財政状況下にはありますが、教育充実の観点から積極的に取り組むこととしたところであります。  今後も各議員の御理解、御支援をいただきながら、高岡や日本の未来を担う子供たちを育む高岡の教育充実に向けまして、限られた資源を最大限に活用し、時期を逃すことなく着実に取り組んでいきたいと考えております。  続きまして、発達障害に対する支援についてのお尋ねであります。  特別支援学級の位置づけと役割をどのように捉えているのかとのお尋ねにお答えいたします。  特別支援学級は、特別支援学校に比べまして障害の程度が軽く、しかも通常の学級における指導だけではその能力を十分に伸ばすことが困難な児童生徒に対しまして、必要に応じて設けられている学級であります。
     現在、知的障害、肢体不自由、病弱・身体虚弱、弱視、難聴、言語障害、自閉症・情緒障害の7つの障害種に応じた特別支援学級が開設されております。議員御指摘の発達障害のある児童生徒につきましては、基本的には自閉症・情緒障害特別支援学級に在籍し、必要な指導、支援を行っているところであります。  この学級におきましては、児童生徒の実態に応じて、基本的には通常の学級と同じ教科等の学習を行いますとともに、児童生徒が持つ障害によって学習面や生活面で不都合な状況が起きている場合は、それを改善しますよう、情緒のコントロールや人間関係づくり、コミュニケーションのとり方などを身につけます自立活動の時間を設けております。  このように、発達障害のある児童生徒が抱えております不都合な状況を把握し、その不都合に応じた適切な指導及び必要な支援を行いますことで、児童生徒が次第に社会性を身につけ、やがては社会参画できますよう、さまざまな働きかけを行っているところであります。  続きまして、発達障害児に対しては、教育現場ではどこまでの対応がなされているのかとのお尋ねにお答えいたします。  各学校におきましては、特別な指導、支援を要します児童生徒に対する個別の指導計画や指導内容を検討します校内委員会を設けまして、全校体制で指導の充実に努めております。  また、特別支援学級とは別に、通常の学級に在籍します発達障害のある児童生徒を対象に、時間を定めまして、その時間のみ在籍する教室を離れ、別室においてその生徒の持つ特性についての個別の指導を受けます通級指導教室が開設されております。  この教室では、発達障害のうちLD(学習障害)やADHD(注意欠陥多動性障害)の児童生徒を指導対象としております。  また、本市におきましては、きずな子ども発達支援センターの発達支援室の指導員や相談員等が各学校を訪問しまして、発達障害やその疑いのある児童生徒への指導、支援の方法につきまして、専門的な立場から指導、助言を行う仕組みが整っております。学校と関係機関が連携しまして、発達障害のある児童生徒に対する指導の充実に努めているところであります。  続きまして、部活動のあり方についてお答えいたします。  本市の指導方針に対する基本的な考え方はとのお尋ねにお答えいたします。  学校における部活動につきましては、学習指導要領におきましても、自主的な教育活動として位置づけられております。学年を超えた先輩、後輩としての交流や、授業以外の場面での教師と生徒のよりよい人間関係の構築など、諸外国には見られない日本独自の取り組みとして、生徒の心身の成長に大きく寄与してきたものであります。  また、国内外で活躍します数多くのスポーツ選手を育ててきた活動であり、教育効果を高めるよう適切に運営することが重要であると考えております。  また、その一方で、教員の多忙化が指摘される中、土曜、日曜も含めました部活動指導が負担の要因の一つでもあるとの声も聞いております。教員にとりましても過重な負担となることがないよう、配慮が必要であると考えております。  加えまして、未来のアスリートなどを目指し、よりレベルの高い専門的な指導を求める場合につきましては、学校の部活動以外の場でどのような受け入れ先を設けることができるか、関係団体等とも現在検討を進めているところであります。  同じく、部活動につきまして2つ目の問いであります。  ガイドラインの作成状況と主な内容のポイントはとのお尋ねにお答えいたします。  学校における運動部活動の指針につきましては、スポーツ庁が平成30年3月に運動部活動の在り方に関する総合的なガイドラインを策定しまして、これを踏まえ、におきましても、この8月に富山運動部活動の在り方に関する方針を取りまとめたところであります。  市教育委員会におきましても、昨年度から休養日の確保の徹底を図ってきたところであります。国、の指針を踏まえまして、休養日の設定や活動時間の目安、効果的な指導の普及、事故の未然防止などにつきまして協議を深め、速やかに市としての基本的な考え方を取りまとめることとしております。  続きまして、同じく部活動のあり方につきまして、スポーツ指導員の活用や諸団体への協力に期待する声があるが、一定のルールに基づく体制づくりが必要ではないかとのお尋ねにお答えいたします。  運動部活動の指導に当たりましては、これまでも各中学校の要請に応じまして、外部指導者であるスポーツエキスパートの配置に努めてきたところであります。加えまして、今年度からは、生徒を引率して大会にも参加できます部活動指導員の導入を始めたところであります。  今後は、学校の部活動以外にも、スポーツクラブなどの形態で、希望する生徒を受け入れる場も必要ではないかと考えております。それらの場合も含めまして、指導に当たりましては、何よりも指導者の専門性、人間性が大変重要であります。生徒の成長、発達の段階に応じた、さらにはスポーツ科学の理にかなった、そしてメンタル面も含めた指導ができる指導者を確保することが大変重要であります。そのことが指導効果を高めます最優先の要因であると考えております。  加えまして、そういったスポーツクラブの運営には、関係の競技団体等の御理解、御支援は欠かせません。さらには、スポーツクラブなどの運営に必要な経費についても対応が必要となってまいりますが、基本は受益者負担を原則とする仕組みを整えることが大切かと考えております。  このように、さまざまな課題が想定されるわけでありますが、スポーツで高い目標を持ち、高岡で頑張りたい、そういう子供たちのために、条件を皆さんとともに整えていきたいと思っております。  最後に、歴史・文化の活用につきましてお答えいたします。  日本遺産サミットに引き続き、今秋は第24回寺町サミットin高岡も本市で開催されるが、どのような企画やおもてなしを考えているのかとのお尋ねにお答えいたします。  寺町サミットは、寺院を生かした魅力的なまちづくりを目指す金沢市や岐阜市など本市を含む6都市で構成されております。平成6年度から持ち回りで毎年開催しており、本市では、平成9年度に国宝瑞龍寺で開催して以来4度目の開催となります。  今回は、重要文化財勝興寺を主会場に、「次世代への継承と魅力づくり」をテーマに、文化財としての寺院の魅力を若い人にどのように伝え、その魅力をいかに磨き上げていくことができるか、地域が抱える課題につきまして率直な意見交換を行いたいと考えております。  また、会場である勝興寺では、先月4日から本坊の一部公開が始まっております。平成の大修理で蘇った江戸時代後期の壮麗な姿を、観光ボランティアグループ「比奈の会」の皆さんの協力を得て、歴史・文化、建築等のさまざまな観点からその特色を御案内することとしております。  さらに、新しくオープンしております高岡御車山会館や道の駅雨晴などの視察も予定しております。国宝瑞龍寺や重要文化財勝興寺、大法寺などの寺院を拠点としながら、高岡の魅力を幅広い観点から感じ取っていただけるよう準備に努めてまいります。  私からは以上であります。 27 ◯副議長(福井直樹君) 福祉保健部長 吉澤 実君。       〔福祉保健部長(吉澤 実君)登壇〕 28 ◯福祉保健部長(吉澤 実君) 私からは、大きな項目の1つ目のうち、発達障害に対する支援についての2点についてお答えいたします。  まず1点目、きずな子ども発達支援センターの取り組みの改善状況についてお答えいたします。  きずな子ども発達支援センターの受診者は、近年、発達障害児の増加により、平成23年度に551人であったものが平成29年度には778人となり、約4割増となっております。このため、当センターの利用を希望される方の診察待ちの状況が長期化しております。  当センターでは、診察待ちの長期化の軽減を図るため、非常勤医師の勤務時間を調整し、従前の1診体制を平成28年度から2診体制に移行しました。そのことにより、2カ月間の短縮を図り、現在、約4カ月の待ち期間といたしました。  今後とも待ち期間の短縮に向け、医師の確保などについて関係機関に働きかけてまいります。  続きまして、発達障害の支援に対する2点目、幼稚園や保育園への専門人材の配置の今後の具体的な方策についてお答えいたします。  保育園、認定こども園、幼稚園においては、日ごろから障害児担当やクラス担任の保育士が、きずな子ども発達支援センターの巡回訪問により、障害のあるお子さんへの日常的な支援について具体的な助言を受けております。  また、平成28年度から同センターが実施する理学療法士や言語聴覚士、相談支援員による発達支援講座に保育士などが参加し、専門的知識の習得に努めているところでございます。  今後とも同センターと保育園、認定こども園、幼稚園が連携し、保育士などが発達支援に対する知識、技量を修得することで、保育現場で障害児の療育の一端を担う人材を育てていきたいと考えております。  私からは以上でございます。 29 ◯副議長(福井直樹君) 総務部長 二塚英克君。       〔総務部長(二塚英克君)登壇〕 30 ◯総務部長(二塚英克君) 私からは、大きな項目2つ目の行財政改革の推進について4点お答えいたします。  まず、民間活力の導入についての1点目、これまでのPFI活用事業に対する評価についてのお尋ねでございます。  本市では、PFI制度の動向や事例調査、活用可能な事業の検討などを重ね、取りまとめたPFI研究会報告書や、平成17年に策定されたPFI活用ガイドラインに基づきまして、蓮花寺市営住宅建替事業をPFIにより実施したところであります。  PFI事業実施にかかるまでの手続に相当の期間を要するなどの課題があることから、その後導入はされていないわけでありますが、民間事業者の経営上のノウハウや技術的能力の活用、設計から建設までを一体的に行うことによる事業コストの削減という点で評価できるものと考えております。  続きまして2点目、PFI手法を導入した事業の推進についてのお尋ねであります。  公共施設の整備などにおいては、PFIの手法を用いて、民間の資金、経営能力、技術的能力を最大限活用し、効果的かつ効率的な公共サービスの提供を実現する事業が全国でも取り組まれているところであります。  公共施設再編計画では、施設の集約化や複合化、更新などにより、新たに施設を整備していく場合には、民間活力の活用も検討することとしております。  再編を進めていくに当たっては、他市の事例も参考にしながら、PFIをはじめとするさまざまな民間活力の導入によるサービスの向上や経費の縮減に努めてまいりたいと考えております。  続きまして、この項、指定管理者制度についての1点目、外郭団体の運営管理状況の診断についてのお尋ねであります。施設の対象、それから主眼とすることについてであります。  外郭団体が指定管理をしている幾つかの施設の管理運営状況等について、富山中小企業診断協会による診断を行うこととしております。具体的な施設については、現在、診断協会や関係団体と調整中でありますが、まずは多額の管理費用がかかっている施設、あるいは市が大きく関与している外郭団体の施設を念頭に考えているところであります。  診断は、業務内容や組織体制及びこれまでの施設の利用実績や収支状況などをもとに、業務全体に関して点検し、専門的見地から調査、分析をするものであります。  今回の調査を通じて、業務改善に向けた何らかの問題点や改善点は示されるものと考えておりまして、これらを踏まえ、可能なものから速やかに改善を求めていきたいと考えております。  続きまして、この項2点目、内部調査を徹底し、市の支出を抑える取り組みについてのお尋ねであります。  指定管理者制度を導入している施設につきましては、その管理運営状況、利用状況、収支状況などについて、毎月の定期報告と年度終了後の事業報告を受けているところであります。  事業報告では、指定管理業務が適切に実施されているかという視点でチェックをしております。しかしながら、収支状況を厳密にチェックする仕組みが十分でなかったというふうには考えております。  このため、今後、中小企業診断協会において実施する業務点検の調査、分析も参考にしながら、マニュアルの改善を図り、指定管理の更新時における業務内容あるいは指定管理料の見直しに生かしてまいりたいと考えております。  私からは以上です。 31 ◯副議長(福井直樹君) 市長政策部長 福田直之君。       〔市長政策部長(福田直之君)登壇〕 32 ◯市長政策部長(福田直之君) 私からは、大きな質問の3項目め、歴史・文化の活用、サミットの開催についての2点目、サミットの開催を契機に今後どのような取り組みを考えているかとのお尋ねに対してお答えをいたします。  本市で開催されます日本遺産サミット、寺町サミットは、全国からサミット関係者が一堂に会し、シンポジウムや事例発表、意見交換などを通じて相互の交流を深めるとともに、日本遺産や寺町の魅力をアピールしていくことを目的としております。  本市といたしましては、このサミットの開催は、市外から参加される方々に対しては高岡の魅力を知っていただく絶好の機会となり、また市民の皆様にとりましては、本市の歴史・文化を再認識していただけるよい機会になるものと考えております。  両サミットの開催を契機といたしまして、参加された行政やまちづくり団体とのつながりを生かしながら本市の魅力を全国に発信し、知名度やブランド力のさらなる向上を図ってまいりますとともに、他市における歴史・文化資産を活用した先進的な事例を参考として、市民の皆様と一緒に考える取り組みなど、より一層広げながら、今後とも歴史都市高岡の実現に向けて努めてまいりたいと考えております。  私からは以上でございます。 33 ◯副議長(福井直樹君) この際、午後1時まで休憩いたします。               休             憩   ────────────・─────────────・────────────                                 休憩 午前11時57分                                 再開 午後1時00分   ────────────・─────────────・────────────               再             開 34 ◯議長(狩野安郎君) 休憩前に引き続き、本会議を再開いたします。  一般質問、質疑を続行いたします。10番 酒井善広君。       〔10番(酒井善広君)登壇〕 35 ◯10番(酒井善広君) 自民同志会の酒井でございます。よろしくお願いいたします。  9月23日、24日、皆様御存じのように、中田地区ではかかし祭り、福岡地区ではつくりもんまつりが始まります。両地区を結ぶシャトルバスも出ておりますので、大勢の皆様方の御来場をお待ちしております。よろしくお願いします。  それでは、通告に従いまして質問させていただきます。  まず最初に、安全・安心なまちづくりについて3点質問させていただきます。  本年7月の西日本豪雨で中国、四国地方など西日本を中心に大きな被害が出ましたが、今回の豪雨災害で特筆すべき点は、愛媛県を流れる肱川流域で上流にある2基のダムを緊急放流したところ、下流域で大きな水害が出たという点です。野村ダムと鹿野川ダムが、安全とされる基準のおよそ6倍の放水をした後、水位が急上昇し肘川が氾濫したため、流域の大洲市や西予市で合わせて9人が亡くなるという大きな被害が出ました。  四国地方整備局によりますと、事前放流で総貯水量の4割超の余裕を持たせていた鹿野川ダムが満水に近づいたため、流入量と同量を放流する異常洪水時防災操作を始めたのが7月7日の午前7時35分、大洲市から避難指示が出たのはそのわずか5分前の7時30分であったとされています。大洲市、西予市ともに直前に警報サイレンや広報車で警告し、避難指示を出したにもかかわらず、被害が相次ぐ結果となりました。  サイレンの音が激しい雨音でかき消され、聞こえなかったとの住民の声もあります。西予市においては、市が配った総合防災マップや手引に、緊急放流による氾濫のおそれや放流を知らせるサイレンの解説がなく、また野村ダム下流域を管理するも、ダムがあるため安全として浸水の想定を一切していなかったなどの課題も指摘されています。  本市は、上流部に複数のダムを持つ庄川、小矢部川を有しております。近年の異常気象に鑑みれば、愛媛県の肱川のようなことが庄川、小矢部川で絶対に起こらないとは言えません。  そこで、西日本豪雨においてダムの緊急放流により多数の犠牲者が出ましたが、ダム緊急放流時の避難情報の発信、住民への有効な周知方法についての体制、取り組みについてお伺いいたします。  次に、要配慮者避難確保計画についてお尋ねします。  西日本豪雨で大きな被害が出た岡山、広島、愛媛、3の市町村の8割以上で、災害発生時に自力避難が困難な高齢者や障害者、いわゆる災害弱者一人ひとりの支援や避難先を定める避難確保計画の策定が完了していなかったことが報じられています。また、要配慮者に対する名簿が作成されている全国の自治体は2017年6月時点で93.8%であるのに対し、避難確保計画の策定率は1割にも満たないとのデータもあります。災害発生時に一人でも多くの避難行動要配慮者の生命を守るためにも、早急に避難確保計画を策定すべきと考えます。  そこで次に、本市における要配慮者避難確保計画の策定状況及び今後の取り組みについてお伺いいたします。  次に、庄川流域の用排水対策についてお尋ねします。  平成21年度より取り組まれてきた国、の庄川左岸地域における農地防災事業により順次施設が完成を迎え、平成30年4月には、用排水路、放水路、洪水調整池及び分水場などの各施設の排水管理を一元的に集中管理する中央管理所も開所しました。また、事業ベースにおける平成30年度末の進捗率は、国営事業が100%、附帯県営事業は62.1%となる見込みとのことです。  そこで、このような庄川左岸農地防災事業の進捗状況を踏まえ、今後は庄川右岸地域の用排水対策を促進すべきと考えますが、見解をお伺いいたします。  次に、公共施設に関して3点質問させていただきます。  最初に、固定資産台帳についてお尋ねします。  新たに導入された新公会計制度は固定資産台帳の整備が前提となっており、固定資産台帳には、所有する全ての固定資産について、取得価格、耐用年数等のデータが網羅的に記載されます。固定資産は市の財産の極めて大きな割合を占めるため、市の財政状況を正しく把握するためには正確な固定資産に関する情報が不可欠です。公共施設の老朽化対策に係る資産管理に活用するためにも、また先ほどの中川議員の質問にもありましたが、市の財政負担を極力抑えつつ、公共施設等の効果的かつ効率的な整備運営を行う際の有効な手段である民間の資金、ノウハウを活用したPPP/PFIの導入促進のためにも、正確な固定資産台帳の整備と公開が必要と考えます。  そこで、新しい公会計制度導入に伴い整備される固定資産台帳上、償却済みのものもあると思いますが、373公共施設のうち償却が終わっている施設はあるのか。また、今後、固定資産台帳をどう生かしていくのか、見解をお伺いいたします。  次に、学校プールについてお尋ねします。  現在、小学校には24、中学校には9つのプールがありますが、中には耐用年数が過ぎ、かなり経年劣化、老朽化が進んでいるプール及び附属施設が存在しております。専門知識を持った者がシーズン以外の時期にも随時点検し、補修等が必要な箇所を早期に発見し、小まめに修繕等の措置をとりながら使用していく必要があると考えます。  そこで次に、学校プールの点検は現在、教員が行っているとのことですが、点検の内容、頻度と点検の結果、何らかの修繕等が必要と認められた件数及び修繕の状況についてお伺いします。
     次に、廃止決定され、解体、取り壊しとなる施設に関する質問をさせていただきます。  高岡市公共施設再編計画によりますと、既に取り壊しとなった施設を除き、一部廃止も含め、短期、中期、長期で33の施設が廃止決定されています。今後、方針決定がなされていない施設の中で、廃止となる施設が出てくるかもしれません。  廃止決定となった施設はいずれ解体、取り壊しとなります。本来なら、これらの施設内の備品類は市所有の固定資産であり、市が管理していくことになります。管理にはそれなりの費用がかかること及び使用はできるけれども資産価値のないものもあることを考えると、施設を利用してきた地元で利用してもらうことも資産の有効活用の観点から検討に値すると考えます。  そこで次に、廃止決定がなされ解体、取り壊しとなる施設について、施設所在地自治会等の要望がある場合、施設内の備品等の譲渡を検討すべきと考えますが、見解をお伺いいたします。  次に、本年8月に行ってまいりました水俣市及び秋田市における公共交通に関する行政視察を踏まえ、公共交通について質問させていただきます。  水俣市においては、バス事業者が運行するバス路線が相次いで廃止されたこと及び運行欠損額の補填額が増加したことを受けて、平成13年に、市役所内の7つの課が集まり、コミュニティバス導入検討委員会を立ち上げ、翌14年に、運行欠損額の補助金を抑制し、コミュニティバス化による交通利便性の確保を目的に市内路線のコミュニティバス化が図られました。その後、住民との協議、市民アンケートの実施等により毎年改善、改良が行われ、全路線で利用可能なICカードの導入、バスで対応できない地区には乗り合いタクシーを導入するなどして、近隣自治体とを結ぶ幹線バス系統の存続を前提とした地域公共交通網が形成されています。  秋田市では、郊外部における不採算路線の廃止代替交通として、市が事業主体となるバス運行及び予約式乗り合いタクシーの運行が行われています。また、高齢者の社会参加を促進するため、65歳以上の高齢者が100円で、バス事業者が運行する市内の路線バスあるいは市が運行するバスに乗れる事業が行われています。さらに、秋田駅前等のにぎわいを中心市街地全体に波及させることを目的に、中心市街地循環バスが運行されています。また、この循環バスで市内の主な観光スポットを回れるような工夫がなされており、中心市街地への観光入り込み客数増加への取り組みがなされておりました。  人口、予算規模、地理的条件、歴史的背景、鉄軌道の状態等、本市とは状態が異なりますが、両市に共通しているのは、高齢者等の交通弱者、交通不便地域への配慮をしつつ、市が事業主体となるバス等は一般財源からの赤字補填を覚悟の上で持続的な運行を行っていくんだという確固たる方針にあると感じました。  以上の行政視察を踏まえ、公共交通に関して4点質問させていただきます。  まず最初に、本市が目指す持続可能な公共交通体系の構築のためには、産業、観光、福祉、財政等々、部局横断の庁内会議が不可欠と考えますが、取り組みについてお伺いいたします。  次に、地域バス、地域タクシーの事業実施に向けたスケジュールとして、市からの事業の概要説明のための出前講座を本年2月以降開催するとのことでしたが、現在までの実績と今後の取り組みについてお伺いします。  次に、観光資源を最大限に生かすためにも、瑞龍寺、勝興寺、高岡大仏等、本市の観光スポットを循環する公共交通を検討すべきと考えますが、見解をお伺いいたします。  最後に、高齢者等の交通弱者対策として、既存の公共交通の活用を主眼とした地域タクシーの仕組みを全市的に整備してはと考えますが、見解をお伺いいたします。  質問最後に、産業振興についてお尋ねします。  今、全国で地域ブランドへの取り組みが本格化しています。経済産業省によれば、「地域ブランド化とは、地域発の商品・サービスのブランド化と、地域イメージのブランド化を結びつけ、好循環を生み出し、地域外の資金・人材を呼び込むという持続的な地域経済の活性化を図ること」とされております。商品と地域がうまく影響し合い、両方の評価が高まり、地域ブランドが高まれば、その地域名をつけた商品の売れ行きに結びつき、地域の雇用を促進し地域イメージがよくなり、さらには観光などへの相乗効果が生まれ、地域を豊かにすることにつながります。  東京都の墨田区では、すみだ地域ブランド戦略によって販路拡大やPR活動を行い、ものづくりをベースとした魅力あるまちづくりを目指す取り組みがなされております。  消費者からの評判を高め、支持される商品開発やマーケティングが地域ブランドを高めるためにも、地域産業の稼ぐ力を強化するためにも不可欠と考えます。  そこで、地域産業の稼ぐ力を強化し、振興を図るため、地場産業の特色を生かした商品開発、販路開拓を強力に進める必要があると考えますが、取り組みについてお伺いいたします。  以上、当局の丁寧かつ具体的な答弁をお願いし、質問を終わります。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               答             弁 36 ◯議長(狩野安郎君) 当局の答弁を求めます。市長 高橋正樹君。       〔市長(高橋正樹君)登壇〕 37 ◯市長(高橋正樹君) 酒井議員の一般質問にお答えをいたしてまいります。  お尋ねたくさんございました中で、私からは大きな問いの4点目、産業振興について、稼ぐ力の強化などについてのお尋ねをお答えいたします。  本市においては、新産業創造プラットフォーム業務を通じて事業者のニーズや技術のシーズの把握に努め、意欲ある企業に対する支援を行ってきたところであります。これらが地域の特色である地域資源を活用した新商品、新サービスの開発や、その開発に必要な市場調査、販路開拓等として成果を生みつつあることを心強く思っております。  例えば伝統産業分野では、漆とセルロースナノファイバーの複合による高機能素材の開発、あるいは伝統的な鋳物技術と最新鋭の3Dスキャンや加工技術が一体となって釈迦三尊像を再現するなど、これまで培われた技術の高付加価値化への取り組みとその技術の発信が進んでおります。これらの実績が薬師寺東塔の修復事業の受注につながるなどうれしい成果も見られており、本市固有の技術の高度化、先端技術との融合により、新たな需要が生まれるものと期待をいたしております。  現在、これらの動きを活用して文化財の修復、再現等の需要を把握し、新たな産業分野として育てることができるよう、産業界や高岡商工会議所と連携して試作品開発や市場調査等を行っているところであります。  本市の特色を生かした技術開発、商品開発、これらを通じた高付加価値化と販路開拓、これらを積極的に支援し、本市地域産業の稼ぐ力、ブランド力の強化に努めてまいる所存でございます。  私からは以上でございます。その他の質問は担当の部局長からお答えをいたします。 38 ◯議長(狩野安郎君) 総務部長 二塚英克君。       〔総務部長(二塚英克君)登壇〕 39 ◯総務部長(二塚英克君) 私からは、安全・安心なまちづくりについて2点、公共施設について2点、計4点についてお答えしてまいります。  まず、安全・安心なまちづくりについての1点目、ダム緊急放流時の避難情報の発信等の体制についてのお尋ねでございます。  今回の西日本豪雨では、愛媛県において、ダムが満水に近づいたことで緊急放水が行われ、下流域に大きな被害をもたらしたところであります。本市でも、7月5日からの集中豪雨では岐阜において大雨特別警報が発表され、庄川上流の大雨により、下流にある本市の水位も大幅に上昇したところであります。  こうしたことを踏まえ、今後は、河川を管理している国土交通省、上流域の沿川市と連携を密にし情報収集に努めることとしておりまして、ダムの緊急放流の対応についても、避難勧告等の避難情報を地域住民に速やかに発信できる体制を整えてまいりたいと考えております。  続きまして、この項2点目、要配慮者避難確保計画の策定状況と今後の取り組みについてのお尋ねであります。  要配慮者避難確保計画は、水害や土砂災害が発生するおそれがある場合において、施設利用者の円滑かつ迅速な避難の確保を図るために必要な防災体制や訓練などに関する事項を定めたものであります。  計画策定の対象施設は、洪水の浸水区域、土砂災害計画区域内の障害者施設、高齢者施設、保育園をはじめとした保育・教育施設、小学校、有床病院の市内233施設を対象としております。市では本年3月から6月までに全施設を対象に説明会を実施し、現在34件の提出をいただいているところであります。今後は平成33年3月までに策定していただけるよう、その必要性について周知を図ってまいりたいと考えております。  続きまして、大きな項目2つ目の公共施設についての1点目、固定資産台帳上、償却済みの公共施設について、それと固定資産台帳の活用についてのお尋ねであります。  固定資産台帳については、平成28年度末の土地を含めた2万5,000件余りのデータに、平成29年度中に修繕、新築等、異動のあったものについて整備しているところであります。そのうち、公共施設再編計画にある373施設においては、建物の償却が完了しているものはない状況でございます。  今後も固定資産台帳の整備に努め、市の所有資産を把握することで、施設管理と有効活用のために役立ててまいりたいと考えております。  続きまして、公共施設の3点目、解体、取り壊しとなる施設について、施設所在地自治会等への備品等の譲渡についてのお尋ねでございます。  施設の解体、取り壊し等で不要になった備品については、原則的には市のほかの施設で活用することとしているところでございます。しかしながら、余剰となる備品については、地元の自治会等の公共的な施設での使用の要望があれば譲渡するなど、有効活用に努めてまいりたいと考えております。  私からは以上です。 40 ◯議長(狩野安郎君) 産業振興部長 川尻光浩君。       〔産業振興部長(川尻光浩君)登壇〕 41 ◯産業振興部長(川尻光浩君) 私からは、大きな柱、安全・安心なまちづくりについてのうち、庄川左岸農地防災事業の進捗状況を踏まえ、今後は庄川右岸地域の用排水対策を促進すべきと考えるが、見解はについてお答えいたします。  庄川左岸農地防災事業については、受益地となる高岡市、砺波市、南砺市、小矢部市の4市が連携して平成21年度から取り組んでいるところであります。国営事業箇所においては今年度で完了し、県営事業箇所については平成35年度の完了予定として整備を進めております。  今後、近年の豪雨により防災意識が高まっている中、庄川右岸地域の用排水対策については庄川左岸と同様、関係市との連携が必要であり、国、、土地改良区とも相談してまいりたいと考えております。  私からは以上です。 42 ◯議長(狩野安郎君) 教育長 米谷和也君。       〔教育長(米谷和也君)登壇〕 43 ◯教育長(米谷和也君) 私からは、大きい項目の2つ目、公共施設につきまして、学校プールの点検、これについて、結果、修繕が必要と認められた件数及び修繕の状況についてお答えいたします。  学校のプールの点検につきましては、各学校での日常的な水質管理やプールサイド等の関連する部分の点検管理のほか、シーズン前後のろ過装置等の点検を外部委託で実施しております。また、必要な場合には、教育委員会の担当職員による現地確認等を行い対応しております。  今年度につきましては、シーズン開始前の点検結果に基づき、軽微なものも含めまして小中学校合わせて必要とされた20校34カ所の全てにおいて修繕を行ったところであります。  私からは以上であります。 44 ◯議長(狩野安郎君) 市長政策部長 福田直之君。       〔市長政策部長(福田直之君)登壇〕 45 ◯市長政策部長(福田直之君) 私からは、大きな質問の3項目め、公共交通についての4点についてお答えをいたします。  まず1点目、持続可能な公共交通体系の構築のため、部局横断の庁内会議が不可欠と考えるが、取り組みはとのお尋ねについてお答えをいたします。  本市におきましては、これまでも総合交通戦略や地域公共交通網形成計画などの交通計画の策定に当たりましては、まちづくりの観点から観光、福祉、教育など幅広い分野の関連施策との調整を図ってきたところでございます。また、現在策定中の都市計画マスタープランにおきましても全部局横断型の庁内検討会や庁内ワーキングを設置し、重層的に幅広い検討を行っているところでございます。  議員御指摘のとおり、持続可能な公共交通体系の構築に当たりましては、まちづくり全般にわたる多面的な検討が肝要と認識しておりまして、今後とも部局を越えた連携を密に図りながら、本市が目指すコンパクト・アンド・ネットワークのまちづくりの実現に努めてまいりたいと考えております。  続きまして、この項の2点目、地域バス、地域タクシーの事業実施に向けた出前講座の本年2月以降、現在までの実績と今後の取り組みについてでございます。  地域バス、地域タクシーの事業実施に関する出前講座につきましては、本年2月以降これまで4回開催をしております。また、本年8月から都市計画マスタープランの地域別市民説明会を開催いたしておりまして、この中でも地域公共交通についての御意見等も多数いただいているところでございます。  本市といたしましては、こうした出前講座や説明会等でいただいた御意見も踏まえながら、地域バスや地域タクシーの支援制度の説明や御提案など、市から住民へのPRやアプローチを積極的に行っていくことなどによりまして、引き続き市民協働型の地域交通システムの導入促進に取り組んでまいりたいと考えております。  次に、この項の3点目、本市の持つ観光スポットを循環する公共交通を検討すべきと考えるが、見解はとのお尋ねについてでございます。  本市におきましては以前、北陸新幹線の開業に合わせて、民間の交通事業者が主体となって中心市街地の主な観光地を周遊する観光バス「まわるん」が運行されておりました。しかしながら、運行開始以降、バスガイドによる観光スポットの説明や車両の追加、経由地の追加、料金改定等、利用促進に向けたさまざまな取り組みを続けられたものの、利用者の伸び悩みなどから昨年11月をもって運行を終了されたところでございます。  本市には、国宝瑞龍寺をはじめ高岡大仏、2021年春に全体公開を予定しております勝興寺など、国内外に誇れる観光地が多くございますが、一定のエリアではなく市内各地に点在していることなどもございまして、これらを周遊するバスの運行は、長いルートによる速達性の低下や運賃の高騰など利用者負担が懸念されるものと考えております。  本市といたしましては、観光客の利便性向上に向けて既存の公共交通機関を活用し、各観光スポットへの運行ダイヤやルートの見直し、イベント時の臨時便の運行などにより目的地までのアクセス性の確保が図られるような対応も含め、引き続き各交通事業者に働きかけてまいりたいと考えておるところでございます。  次に、この4点目、高齢者等の交通弱者対策として、地域タクシーの仕組みを全市的に整備してはと考えるが、見解はについてのお尋ねでございます。  現在、本市では、交通不便地域対策、高齢者等の交通弱者対策として、地域の実情やニーズ等に柔軟に対応できる地域バスや地域タクシーといった市民協働型の地域交通システムの導入を進めていきたいと考えております。  議員御質問の地域タクシーにつきましては、今年度より対象地域の居住人口や駅、バス停等交通拠点からの距離等の支援要件を見直し、既存の公共交通とのフィーダー的利用や医療・商業施設の発着点指定など、より一層地域のニーズに柔軟に対応が図られるよう制度を改善したところでございます。  現在、地域タクシーの活用につきましては複数の地域から御相談をいただいておりますことから、各地域の実情を踏まえた運行形態等を御提案しているところでございまして、これらの取り組みを足がかりとして全市的な制度導入に努めてまいりたいと考えております。  私からは以上でございます。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 46 ◯議長(狩野安郎君) 20番 金平直巳君。       〔20番(金平直巳君)登壇〕 47 ◯20番(金平直巳君) 9月定例会に当たりまして、7項目について質問したいと思います。  まず、財政再建について質問したいと思います。  高齢者をはじめとした多くの市民から、コミュニティバスの廃止について根強い批判が聞かれます。コミュニティバスの廃止は高齢化社会に逆行している、このような市民の声を当局は真摯に受けとめるべきだと考えます。  このコミュニティバスの廃止の背景にあります高岡市の身の丈を超えた大型事業、その典型は事業費150億円の高岡駅周辺整備事業や104億円規模の新高岡駅周辺整備事業でありますが、これらの大型事業への過大な税金投入が今日の厳しい財政危機を招いた大きな要因となったことについて、どう総括をされているのか、改めてお聞きしたいと思います。  次に、財政再建の重要な一環である公債費の圧縮についてお聞きします。  まず、多額な市債の発行を伴う道路新設計画の全面的見直しは、公債費の圧縮につながります。この点での見解をお聞きいたします。  また、市民説明会での市民の多くの意見として、予算がないのに大型事業は必要ない、こういう声がたくさん聞かれました。この御意見は大多数の市民の声を代弁しており、事業費70億円規模の新総合体育館をはじめとした箱物建設は最大限抑制すべきではないでしょうか。見解をお聞きいたします。  次に、歳入の確保のための地元中小企業の振興対策の抜本的強化を提案したいと思います。  多くの中小企業が後継者の不在、経営者の高齢化で事業の承継が行えず、維持、継承されるべき雇用や技術などが途絶えてしまう重大な危機に直面しています。  中小企業の事業承継対策の強化は、地域経済を守り、市の歳入確保のための緊急課題であります。当局の見解をお聞きします。  また、創業・開業支援対策の強化も重要テーマであります。金融支援、経営指導、空き店舗の活用などのトータルな創業・開業支援策についての見解をお聞きします。  次に、地域経済と中小企業経営を破壊する消費税増税問題であります。  総務省が発表した5月の家計調査によれば、1世帯当たりの消費支出は、物価変動の影響を差し引いた実質で前年同月比3.9%減と4カ月連続のマイナスとなりました。  家計の消費支出は、2014年4月に、それまで5%でありました消費税の税率を8%に引き上げて以降、ほとんどの月で前年同月を下回っています。アベノミクスのもとでの消費不況は極めて深刻で長引いています。  来年10月からの消費税率10%への引き上げは、市民の暮らしをさらに悪化させ、地域経済や中小企業経営を破壊するものであり、容認することはできません。富裕層の所得税や大企業の法人税の優遇などをやめれば、財源は生まれてまいります。消費税増税の中止を国に要請すべきであります。見解をお聞きします。  次に、使用料、手数料の見直しの問題でありますが、財政再建を理由とした住民負担増、すなわち使用料、手数料の値上げの動きがありますが、果たして市民の理解を得られるのでありましょうか。財政運営の失敗のツケを市民に押しつけることは、容認することはできません。見解をお聞きいたします。  次に、アドバイザー会議の意見に関連し、お聞きします。  アドバイザー会議の意見では「市債発行額の抑制により地元経済に深刻な影響を及ぼすことのないよう、十分な配慮が必要」、また「市民生活に十分に配慮しつつ健全財政を達成されたい」との指摘がありますが、この指摘をどう受けとめ、対応されますか、お聞きいたします。  2つ目に、都市計画マスタープランの問題であります。  高岡市の重大な財政危機のもとで、まちづくりの基本的な指針である都市計画マスタープランの全面的な検証が必要であります。  そこで、マスタープランの検証の状況と明確になった課題は何か、お聞きいたします。  また、マスタープランの素案では、徒歩と公共交通で暮らせる都市構造への転換が構想されていますが、市民の反対を押し切ってコミュニティバスの廃止が強行されましたが、これはマスタープランに掲げられた理念と著しく整合性を欠くと考えますが、見解をお聞きいたします。
     また、マスタープランへの民意の反映が極めて重要です。市民の声はどの程度、マスタープランの策定に生かされたのか、お聞きします。  第3に、安心・安全なまちづくりの問題であります。  雪害対策ですが、3月定例会での私の質問に対し当局からは、今冬の除排雪についての教訓として、雪を置く場所をふやすことが課題である、このような答弁がございましたが、改めて今冬の教訓を生かした雪害対策の強化方針をお聞きします。  また、国、との連携のさらなる強化による除雪体制の強化への考え方をお聞きします。  次に、住民からの要望の強い道路側溝や農業用水への転落防止対策の強化を求めたいと思いますが、見解をお聞きします。  4点目に、福祉施策の充実の問題でありますが、まず地域包括ケアシステムの問題についてお聞きします。  高齢者ができるだけ住みなれた地域で自分らしい暮らしを最後まで続けることができるよう、医療、介護、予防、住まい、生活支援が包括的に確保されるのが地域包括ケアシステムでありますが、国の施策の実態は、医療や介護給付の削減を目的にして脱施設、在宅偏重となっているのが実態であり、公的責任を後退させ、民間企業やボランティアなど自助や互助を前面に押し出し、当初の理念とはほど遠いのが現状です。この点での見解をお聞きします。  次に、高岡市地域ケア推進会議の議論の中で指摘された課題は何か。その課題への対応はどうなのかをお聞きします。  また、県内他市と比較して極めて少ない保健師の数、地域包括支援センターの職員の増員で住民の実態やニーズをさらに詳細に把握して、全市的な規模での高齢者施策に反映すべきと考えますが、いかがでしょうか。  介護保険の問題ですが、介護保険料の滞納発生の原因をどう捉えておられるか、お聞きします。  そして、国庫負担増を国に要請するなど、高過ぎて払えない介護保険料の負担軽減への努力を求めるものであります。見解をお聞きします。  子供の医療費助成について、18歳まで対象を拡大する自治体が県内外でふえています。積極的な対応を期待したいと思いますが、見解をお聞きします。  第5に、橋梁、高架橋の安全性確保の問題であります。  イタリアでの高架橋の崩落事故が衝撃を広げています。鉄筋コンクリートの腐食など構造上の問題点があったとの指摘がありますが、高岡市管理の橋梁、高架橋の安全性確保に向けた点検、補修の実績を示していただきたいと思います。  また、今後の対応方針についてもお聞きします。  第6に、公共交通対策の問題であります。  コミュニティバスの廃止について全市的に厳しい批判が広がっています。今後の地域公共交通のあり方について市民アンケートを実施して市民ニーズを把握し、民意の反映を図るべきと考えますが、いかがでしょうか。  次に、高岡市地域公共交通会議について、国内外のすぐれた教訓を高岡市での施策に生かすためにも、公共交通問題の専門家の継続的参加や市民の英知を結集するために公募による委員の配置を図るよう提案したいと思います。  次に、コミュニティバスの復活を含め、市内全域を視野に入れた「車に依存しない歩いて暮らせるまち、環境負荷の少ないまち」を目指した総合的な地域公共交通政策の確立を図るべきと考えますが、いかがでしょうか。  また、地域公共交通の充実に要する財源の確保は極めて重要です。国、からの財政支援の抜本的な強化を要請していただきたいと思います。  次に、車中心の生活から歩行者、自転車、公共交通を中心とした生活様式に転換する教育の小中学校での実施状況をお聞きします。そして、今後の方針についても示していただきたいと思います。  この項の最後に、地域公共交通の基本理念とその実現を図るため、市の責務、市民、公共交通事業者の役割を明らかにし、市の持続的な地域公共交通の実現を図るため、公共交通基本条例の制定を提案するものであります。金沢市、新潟市などの事例も参考とされ、積極的な検討を求めたいと思います。  最後に、納税緩和措置についてお聞きします。  納税緩和措置は、税金を払う意思はあるが、一度には払い切れないとき利用できる制度であります。憲法が定める生存権や財産権を保障し、納税者を保護する制度として、国税通則法や地方税法で規定されています。  そこで、納税猶予、滞納処分の停止についての高岡市における実績をお聞きします。  また、納税緩和措置の市民への周知の徹底を求め、私の質問といたします。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               答             弁 48 ◯議長(狩野安郎君) 当局の答弁を求めます。市長 高橋正樹君。       〔市長(高橋正樹君)登壇〕 49 ◯市長(高橋正樹君) 金平議員の一般質問にお答えをいたしてまいります。  各般にわたる御質問のうち、私からは3点。  まず第1に、大きな柱の1点目、財政再建のうち、消費税に関連する御質問がございましたのでお答えをいたします。  来年10月に、消費税率を8%から10%に引き上げることが予定されております。本市はもとより各自治体においては、厳しい財政状況の中、子ども・子育て等の社会保障の充実のための施策に取り組んでおり、また今後も社会保障関係費の増嵩は避けられないことから、その財源として消費税率の引き上げを確実に行う必要があるものと考えております。  なお、消費税率の引き上げにつきましては、消費税法の一部改正により施行日が既に決定されておりますので、国において、地域経済や中小企業の経営状況はもとより社会経済情勢を総合的に十分考慮して実施されるものと考えております。  次に、同じく財政再建の5点目、アドバイザー会議の御意見を引用されての御質問がございました。  去る8月29日に財政健全化アドバイザー会議から提出された意見書では、市が財政の現状を厳しく認識し、早急に行財政改革に取り組む姿勢は適切との評価をいただいたところであり、財政健全化緊急プログラムを通して歳入歳出の両面から行財政改革を行う必要があるものと考えております。  その推進に当たっては、ふるさと納税など新たな歳入の確保等にも取り組むとともに、総人件費の抑制、業務管理費等や内部経費の削減など市民生活への影響をできる限り抑えることができるよう、努力、工夫に意を用いてまいりたいと考えております。  一方、アドバイザー会議からは、緊急プログラムに掲げた目標が達成できない場合にはさらなる人件費削減や市債発行の抑制などが必要となり、行政サービスの低下や地元経済等への影響が懸念されるとの御指摘をいただいたところでございます。  このため、緊急プログラムの着実な実施は不可欠であり、健全財政の確立を図って不退転の決意で行財政改革を推進し、将来にわたる持続可能なまちづくりに邁進してまいる所存でございます。  次に、大きな柱の4点目、福祉施策の充実についてのうち、介護保険について、国庫負担の増を国に要請するなどの努力をということでございます。  今年度から開始している第7期介護保険事業計画における介護保険料の設定に当たりましては、全保険者の約8割が保険料基準額を引き上げる中、本市においては、高齢者人口、介護認定者数、サービス量の推計をもとに介護給付費準備基金を活用し、第6期と同水準の介護保険料に据え置くこととしたところであります。  しかしながら、今後のサービス量を見通して介護保険財政の持続的かつ安定的な運営のため、将来にわたり都市自治体の財政負担や被保険者の保険料負担が過重とならないよう、国庫負担割合の引き上げについて、全国市長会を通じて国に要請してまいりたいと存じます。  私からは以上でございます。その他の質問につきましては担当の部局長からお答えをいたします。 50 ◯議長(狩野安郎君) 総務部長 二塚英克君。       〔総務部長(二塚英克君)登壇〕 51 ◯総務部長(二塚英克君) 私からは、財政再建について3点、納税緩和措置について3点、計6点についてお答えしてまいります。  まずは、財政再建についての1点目、大型事業が財政危機を招いた大きな要因となったことについての総括であります。  本市では、総合計画に基づき、合併関連事業をはじめ北陸新幹線開業に向けた新駅周辺整備や基幹的道路などの都市基盤整備、学校施設の耐震化など、安全・安心なまちづくりに向けた事業について積極的に取り組んできたところであります。これらの施設や都市基盤整備等については、時代や市民の要請に応えるため、本市にとって必要な投資であったと考えております。  しかしながら、歳入見通しの変化や各種事業を一定期間に集中的に推進したことにより、今後も構造的な歳出超過が見込まれることから、昨年度、財政健全化緊急プログラムを策定し、健全財政の確立に向け対策を講じているところであります。  続きまして、財政再建のうち、公債費の圧縮についての2点目、新規の箱物建設の抑制についてであります。  今後の人口減少や施設の老朽化、これらに伴う更新コストや維持管理コストを考慮すると公共施設の再編は避けられないことから、平成47年度までに総延べ床面積の15%を削減する目標を設定し、取り組みを進めているところであります。  また、財政健全化緊急プログラムでは、今後の財政運営の健全化を着実に進めるため投資的経費の抑制に取り組んでおります。今後、新たな施設整備に当たっては、整備スケジュールや施設規模などについてしっかり検討しながら、再編計画の削減目標を達成できるよう施設総量を適正に管理し、投資的経費の抑制に努めてまいりたいと考えております。  続きまして、4点目、使用料、手数料の見直しについてであります。  行政サービスを持続的に提供していくためには、利用者に応分の負担を求める受益者負担の原則を徹底し、利用者と利用しない方との負担の公平性を図るとともに、統一的な考え方による算出方法で使用料、手数料を再点検する必要があると考えております。現状を調査、点検し、また近隣とのバランスや過度な住民負担増にならないよう配慮しながら、必要なものについては適正な見直しを進めてまいりたいと考えております。  続きまして、大きな項目7点目、納税緩和措置についての1点目、納税猶予の実績についてであります。  納税猶予の実績について、平成29年度は1件の申請を受け付けたところであります。  制度の内容や手続方法などについて納税者に御理解していただくことが重要でありまして、納税が困難な場合は早期に納税課へ御相談いただきたいと考えております。  続きまして、2点目、滞納処分の停止の実績であります。  平成28年度決算においては、個人市民税、法人市民税、固定資産税、軽自動車税の合計額で1億1,946万5,000円でありました。また、平成29年度決算においては、平成28年度と同様に合計額は9,974万4,000円でありました。  続きまして、3点目、納税緩和措置の市民への周知の徹底についてであります。  納税緩和措置については、地方税法、市税賦課徴収条例などの規定に基づきまして適切な運用をしているところであります。これまでも納税緩和措置について、ホームページ等を活用して周知を行っていたところでありますが、今年度は新たに広報紙において周知を図っております。  今後とも、広報紙等を通じて広く市民の方にお知らせする一方、窓口に来庁される納税者に対して個別に説明するなど、きめ細やかな対応を心がけていきたいと考えております。  私からは以上です。 52 ◯議長(狩野安郎君) 都市創造部長 堀 英人君。       〔都市創造部長(堀 英人君)登壇〕 53 ◯都市創造部長(堀 英人君) 私からは、4項目8点についてお答えいたします。  まず、大きな項の1つ目、財政再建についてのうち、公債費の圧縮についての1点目、道路新設計画の全面的見直しについてのお尋ねでございます。  本市では、平成29年度末で総延長約1,400キロに及ぶ市道を維持管理しております。その多くは高度経済成長期に整備されたものでありますことから、今後、維持管理や更新費用の増大が見込まれます。  また、現在策定中の都市計画マスタープランでは、総合計画に掲げるコンパクト・アンド・ネットワークのまちづくりを具現化するための都市整備方針の一つとして、道路に関しては新規整備から維持更新へ重心を移すことを掲げております。このため、今後の道路事業については、舗装や橋梁等の計画的な維持更新に重心を移し、既存ストックを最大限活用してまいりたいと考えております。  次に、大きな項の2つ目、都市計画マスタープランについての1点目、マスタープランの検証の状況と、明らかになった課題についてお答えいたします。  現在の都市計画マスタープランは、平成14年度に旧福岡町、16年度に旧高岡市でそれぞれ策定したものでありまして、将来人口が増加あるいは横ばいで推移することを前提として、市街地の拡大や北陸新幹線開業を見据えたまちづくりの方向性を定めたものであります。  この2つのプランには具体的な数値目標は定めておりませんが、幹線道路の整備により環状機能が強化されたこと、高岡駅周辺の都市基盤整備が呼び水となり、オフィス、マンション、ホテルなど民間投資が行われていることを考えますと、一定の成果はあったものと考えております。  その一方、厳しい財政状況の中、これまで整備してきた道路や公園など既存ストックの適切な維持、人口減少や少子・高齢社会を見据えた都市構造や土地利用の検討などが課題であると考えております。  続きまして、この項2点目、市民の声はどの程度、マスタープランの策定に生かされてきたのかについてお答えいたします。  都市計画マスタープラン等の策定に当たりましては、市民代表や各種団体などで組織する懇話会を平成28年から計6回開催したほか、昨年11月と本年8月に市民意見を募集したところでございます。  昨年11月の意見募集では計154件の意見がございまして、既に計画に盛り込んであった内容も含めて約半数を計画の素案に反映したところでございます。残りについては、公共交通や中心市街地活性化など、本市の関連計画や具体的な事業に対する意見でありました。  また、本年8月に募集した意見については、今後、庁内会議で関係課と共有し、市としての考えをまとめることとしております。  次に、大きな項の3つ目、安心・安全なまちづくりについてのうち、雪害対策についての1点目、今冬の教訓を生かした雪害対策の強化方針についてお答えいたします。  今冬の道路除雪の教訓としては、除雪に時間を要したことが課題として挙げられます。その原因としては、低温に加え日中の降雪により圧雪状態になったこと、雪を置く場所に限りがあったことなどが挙げられます。  その対策としては、1つ目として、なるべく圧雪状態としないために、時間にとらわれず積雪状況と今後の降雪予測をもとに早目の除雪を開始すること。2つ目には、除雪機械1台当たりの除雪延長が長く時間を要している箇所に除雪機械を増車すること。3つ目として、特に市街地における雪置き場の提供について改めて自治会に協力をお願いすることなどによりまして、雪害対策の強化を図っていくことを検討しております。  次に、この項2点目、国、との連携のさらなる強化で除雪体制の強化をについてお答えいたします。  本市をはじめ国やの道路管理者と関係機関で構成される連携会議では、除排雪についてのルール確認、各機関での前年度の課題などの意見交換を行い、お互いの連携を図っているところであります。  昨年度、本市では、積雪による交差点での視認性の低下や、歩道上の積雪のため、やむを得ず車道を歩くなどの事例があったことから、これらの課題について、連携会議の場において国、に要請してまいりたいと考えております。  次に、この項3点目、道路側溝や農業用水への転落防止対策の強化についてお答えいたします。  市道におきましては、側溝と路面の高低差が約1メートル以上かつ水量が多く危険と思われる箇所について、ふたがけや転落防止柵設置などの整備を図ってきたところであります。また、農業用水路では、用水路の整備にあわせ、必要に応じて市または用水管理者により転落防止柵を設置してきたところでございます。  今後も引き続き安全・安心につながるよう、危険な箇所について対策の強化を図ってまいりたいと考えております。  次に、大きな項の5つ目、橋梁、高架橋の安全性確保についての1点目、市管理の橋梁、高架橋の安全性確保に向けた点検、補修の実績についてお答えいたします。  本市では、国が定めております道路橋定期点検要領及びが定めております橋梁点検マニュアルに基づき点検を進め、順次補修にも着手を行い、市道橋の安全性確保に取り組んでおります。  この点検については平成23年度から実施しておりまして、その後の国土交通省令の改正に伴い、26年度からは橋長2メートル以上の全ての橋梁1,138橋について点検を行っております。29年度末で1,082橋の点検を終えたところであり、今年度で全ての橋梁の点検を終える予定であります。  また、補修については、点検結果を踏まえ24年度から順次実施しておりまして、これまでに7橋の補修やかけかえを実施し、今年度は北陸自動車道をまたぐ小泉新橋など6橋について補修を実施することとしております。  次に、この項2点目、市管理の橋梁、高架橋の安全性確保に向けた今後の対応方針についてお答えいたします。  橋梁の維持管理及び更新の実施には、国やが定める点検要領に基づき5年サイクルの定期点検を行いまして、施設の状態を正確に把握することが必要であります。  また、補修につきましては、これまでの損傷がある程度進行した段階で補修を行う対症療法型維持管理から、損傷が軽微な段階で小規模な補修を行う予防保全型維持管理へ転換し、安全性の確保とともにライフサイクルコストの縮減及び補修・更新費の平準化を図ることが重要であります。そのため、来年度には、各橋梁の対策内容と実施時期などを整理した新たな長寿命化計画の策定を行い、中期的な取り組みの方向性を明らかにすることとしております。  今後は、この計画に基づき定期的な点検や計画的な補修を着実に実施し、橋梁の長寿命化及び施設の安全性確保に努めてまいります。  私からの答弁は以上でございます。 54 ◯議長(狩野安郎君) 産業振興部長 川尻光浩君。       〔産業振興部長(川尻光浩君)登壇〕 55 ◯産業振興部長(川尻光浩君) 私のほうからは、大きな柱、財政再建についてのうち、歳入の確保へ地元中小企業の振興対策の抜本的強化について2点お答えをしたいと思います。  まず1点目、事業承継対策の強化をでございます。
     経済を支える中小企業経営者の高齢化が進行する中で、後継者育成、確保ができないことや雇用、技術の喪失が地域経済の発展を阻害することにもつながりかねないので、事業承継は本市でも取り組むべき課題であると認識しております。  このため、本市では、中小企業の事業承継対策を含むさまざまな経営面における支援として専門家活用に対する補助を行ってきております。今年度は、5月に事業承継セミナーin高岡、6月に事業承継に関する個別相談会を開催いたしました。本年12月から来年1月にかけては、独立行政法人中小企業基盤整備機構との連携による中小企業大学校サテライト・ゼミを「事業承継・後継者育成」をテーマとして開催する予定であります。また、本年4月には伝統産業事業承継支援資金を創設し、事業承継の際の事業資産や株式の取得などのための資金調達にいつでも対応できるよう、支援体制を整えているところでございます。  これらの取り組みを通じて、国、、商工会議所、金融機関といった各産業支援機関とも連携を深め、中小企業の事業承継対策に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。  2点目、創業・開業支援対策の強化をにお答えいたします。  本市では、創業者への支援として、時代に合わせ毎年見直しを行っている高岡市創業支援事業計画に基づき創業者支援事業補助金を創設するなど、創業支援の取り組みを強化してきたところでございます。また、本年4月には、融資制度についても利用者の目線に立ち使いやすい制度となるよう、創業者向けの融資制度を含め利率の引き下げや要件の緩和など、常に見直しを行ってきております。  次に、開業への支援として、本市では、新規開業時において負担の大きい店舗改装費や取得費などの初期費用や家賃に対する補助を行ってきております。平成29年度からは、商工会議所と連携し開業希望者の経営相談に応じるなど、費用面以外でも支援の体制を整えたところでございます。  引き続き、創業、開業に関する相談体制の充実及び支援制度の見直しに加え、創業・開業後の事業者へのフォローアップに努めるなど、創業、開業に対する支援の強化に取り組んでまいりたいと考えております。  私からは以上です。 56 ◯議長(狩野安郎君) 市長政策部長 福田直之君。       〔市長政策部長(福田直之君)登壇〕 57 ◯市長政策部長(福田直之君) 私からは、大きな質問の2項目めの1点、6項目めの5点、合わせて6点についてお答えをいたします。  まず、大きな質問の2項目め、都市計画マスタープランについての2点目、コミュニティバスの廃止は、マスタープランの掲げる理念と整合性を欠くのではとのお尋ねについてお答えをいたします。  現在策定中の都市計画マスタープランでは、将来の都市構造としてコンパクト・アンド・ネットワークによる都市づくりを掲げ、少子・高齢社会の中において過度に車に依存することなく、車を利用できない高齢者等にとっても市内を円滑に移動できるよう、中心市街地と拠点間を公共交通等で結ぶ交通体系を構築することで安心・快適に暮らし続けられる持続可能な都市構造の実現を目指すものでございます。  このマスタープランでは、コミュニティバスが運行されておりました中部地域は、周辺都市と拠点間の交通ネットワークが充実したエリアとして、交通事業者と連携を図りながら、鉄軌道、幹線系路線バス等の運行本数やダイヤの見直し等による利用促進、利便性の向上を図り、公共交通を利用しやすい環境づくりを推進していくこととしております。そしてこの考え方のもと、本市といたしましては、地域の実情やニーズに対応し、地域バスや地域タクシー等の市民協働型の交通システムの導入を促進するため、制度活用に向けた周知に努めていくことにより、マスタープランに掲げる持続可能で安心して暮らせる都市構造への転換を図ってまいることとしているところでございます。  次に、大きな質問の6項目め、公共交通対策についての1点目、地域公共交通について市民アンケートを実施して市民ニーズを把握して、民意の反映をとのお尋ねでございます。  コミュニティバス「こみち」は、沿線住民の声を反映したルートやダイヤの見直しといった改善策に取り組み、沿線住民をはじめとする関係者とも協議を重ねながらも、利用者の減少や循環型バスの利点が生かされていないなど課題の解決に至らず、地域公共交通会議を開催し、交通事業者や利用者代表などの御意見も踏まえながら運行終了を判断したものでございます。  本市では現在、持続可能な交通体系の構築に向けて、地域の実情やニーズ等に柔軟に対応できる市民協働型の地域交通システムの導入の促進に努めておりまして、一部地域では導入に向けた検討が進んできております。引き続き、出前講座等をはじめとした地元説明会を随時開催し、地域の皆様の御意見をお聞きしながら取り組みを進めてまいりたいと考えております。  次に、この項の2点目、高岡市地域公共交通会議について、専門家の参加や市民からの公募による委員の配置をとのお尋ねに対してお答えをいたします。  ことし1月に開催しております高岡市地域公共交通会議につきましては、道路運送法施行規則において協議事項や構成員を定めておりまして、本市といたしましては規則に準じた対応としております。  委員の構成につきましては、今後、必要に応じて地域公共交通会議を開催する際に、協議事項等の内容を踏まえて検討してまいりたいと考えております。  次に、項の3点目、市内全域を視野に入れた「車に依存しない歩いて暮らせるまち、環境負荷の少ないまち」を目指した総合的な地域公共交通政策の確立をとのお尋ねでございます。  本市では、コンパクト・アンド・ネットワークの都市構造の実現に向けまして、駅など公共交通でアクセスが可能な拠点周辺に居住機能や都市機能を集約するとともに、公共交通の利活用を図ることで、持続可能で安心して暮らし続けられる都市を目指すこととしております。  そのため、本市におきましては、総合的に地域公共交通を推進する観点から、鉄軌道、幹線系路線バスといった骨格的公共交通の維持確保を図りながら、これらを補完する交通として、民間事業者によるバス運行や、地域の実情やニーズに柔軟に対応することができる地域バスや地域タクシーといった市民協働型の交通システムの導入の促進など、市民の皆様が利用しやすい公共交通サービスを提供していくことにより、市内全域を視野に入れた安全・安心で暮らし続けられる持続可能なまちづくりの実現に努めていく考えでございます。  次に、この項の4点目、地域公共交通の充実に要する財源確保へ、国、の抜本的な財政支援の要請をとのお尋ねでございます。  現在、本市の公共交通ネットワークを堅持するため、幹線系路線バスや万葉線、地域バスの運行等について国、の支援を活用しているところでございます。  一方で、今後、少子・高齢化が進展する中、公共交通を取り巻く環境は厳しさを増しておりますことから、本市としては、地域公共交通の維持をはじめ利便性向上や利用促進等、本市が取り組む各種事業を推進するため、引き続き支援制度の拡充を含め、国、に対して働きかけてまいりたいと考えております。  次に、この項の6点目、市の持続的な地域公共交通の実現を図るため、公共交通基本条例の制定をとのお尋ねでございます。  本市では、総合交通戦略や地域公共交通網形成計画を策定し、市、交通事業者、関係団体等の役割を掲げますとともに、市民に対する利用者意識の醸成やモビリティ・マネジメントの取り組みを進めることとしております。  こうした枠組みのもとで、本市における公共交通の推進に当たりましては、市民の皆様による駅の利用促進協議会の設立をはじめ、利用促進に取り組む市民団体の活発な活動など公共交通に対する意識の高まりなども踏まえながら、市、交通事業者、市民が一体となって公共交通の利用促進や利便性向上などを促進する総合的な施策展開を図っていくことで、現在、安心・安全で持続可能な地域公共交通の実現を目指していくこととしておりますので、条例の制定については考えていないところでございます。  私からは以上でございます。 58 ◯議長(狩野安郎君) 福祉保健部長 吉澤 実君。       〔福祉保健部長(吉澤 実君)登壇〕 59 ◯福祉保健部長(吉澤 実君) 私からは、大きな項目の4つ目の福祉施策の充実について5点についてお答えいたします。  まず1点目、地域包括ケアシステムについての、国の施策の実態は、医療や介護給付の削減を目的に脱施設、在宅偏重となっているが、その見解についてお答えいたします。  国では、団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に、高齢者の尊厳の保持と自立生活の支援を目的として、可能な限り住みなれた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることのできるよう、地域包括ケアシステムの構築に向けた施策を推進しております。  高岡市としては、国が構築を目指している地域包括ケアシステムは、医療、介護、予防、住まい、生活支援が一体的に提供する仕組みであると考えております。そのため、国の考え方を基本に、医療、介護、予防、住まい、生活支援を一体的に提供する仕組みである高岡型地域包括ケアシステム「あっかりライフ支援システム」をより効果的に機能させるため、住民相互の支え合い機能を強化していきたいと考えております。  続きまして、地域包括ケアシステムの2点目、高岡市地域ケア推進会議の議論の中で指摘された課題。また、それに対する対応についてお答えいたします。  高岡市地域ケア推進会議では、地域課題の共有及び解決に向けた方策を検討し施策につなげることや、地域包括ケアシステムの推進に必要な地域づくりを目的に、保健、医療、福祉、介護の専門機関、地域組織等の関係機関が連携し、年3回開催しております。  この会議では、住民が主体的に運営する高齢者の通いの場づくりやその運営に携わる人づくりなど、地域づくりの取り組みを中心に議論を進めております。議論からの主な課題といたしましては、1つに、住民自身が主体的に取り組んでいくことの必要性や意識を変えていくことの困難さ、2つ目に、取り組みの中心となって活動できる人材の不足、3つ目に、地域づくりにおける行政の支援体制の確保について御指摘をいただきました。  この指摘のあった課題については、地域包括支援センターなどの高齢者支援に係る機関と市の関係部署間との連携強化を図り、課題解決に取り組んでまいりたいと考えております。  続いて、地域包括ケアシステムの3点目、保健師や地域包括支援センター職員を増員して住民の実態やニーズをさらに詳細に把握し、全市的な高齢者施策の反映についてお答えいたします。  地域で活動している保健師は、地域の健康課題に対し高い知見を有する専門職であり、福祉ニーズが複雑、多様化する中、市全体として配置の必要性が高まっているものと認識しております。これまでも再任用職員の活用を図りながら保健師全体の増員を行ってきており、平成31年度においてはさらに正規職員1名を増員することとしております。  また、地域包括支援センター職員の配置については、包括支援センター圏域ごとの高齢者人口の人数に応じて職員数を増員しております。  今後も、住民の相談対応の場面、地域で開催する健康づくりや介護予防教室などさまざまな機会を通じ、住民の健康状態や生活環境、地域の支援状況など地域の実態やニーズを把握し、高齢者施策に反映したいと考えております。  次に、介護保険についての介護保険料滞納発生の原因についてお答えいたします。  高齢化が進展する中で、介護認定者数の増大やサービス内容の充実により、給付費は毎年ふえ続けています。そのため、介護保険制度開始当初と比較して第7期介護保険料基準額は約2倍になっており、被保険者の介護保険料の負担が重くなってきていることは認識しております。このことが介護保険料滞納の大きな要因であるとも考えております。  続きまして、こども医療費無料化の18歳までの拡大についてお答えいたします。  高岡市のこども医療費助成制度は、子供の疾病の早期発見と適正な医療の確保を図るため、これまで対象年齢を入院、通院ともに中学3年生まで拡大し、制度の拡充を図ってまいりました。また、昨年10月には所得制限を撤廃したところでもございます。  さらなる対象年齢拡大につきましては、高岡市におけるこども医療費助成制度のこれまでの推移、さらには他市の取り組みなどを踏まえて、限られた財源の中で持続可能な制度として実施していくことを前提に検討する必要があると考えております。  私からは以上でございます。 60 ◯議長(狩野安郎君) 教育長 米谷和也君。       〔教育長(米谷和也君)登壇〕 61 ◯教育長(米谷和也君) 私からは、大きい項目の6番目、公共交通対策につきまして、公共交通を中心とした生活様式に転換する教育の小中学校での実施状況についてのお尋ねにお答えいたします。  各学校におきましては、学習指導要領を踏まえましてそれぞれの実態に応じまして学校教育目標を設定し、児童生徒のよりよい社会生活の実現に向け、みずから考え行動する生きる力を育成するよう、日々の教育活動に取り組んでおります。  また、小学校の社会科や中学校の公民におきましては、例えば社会に見られる課題を把握し、その解決に向けて社会へのかかわり方を選択、判断する力を養うとしており、環境問題の学習等を通じまして考えを深めています。判断力を培い自立した社会人として成長していくよう、引き続き指導の充実に努めてまいります。  私からは以上であります。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               再      質      問 62 ◯議長(狩野安郎君) 20番 金平直巳君。 63 ◯20番(金平直巳君) 議長、あと何分ありますか。 64 ◯議長(狩野安郎君) 5分。       〔20番(金平直巳君)登壇〕 65 ◯20番(金平直巳君) ただいまの答弁について確認のために、5分間あるそうですから、再質問したいと思います。  第1点目は、総務部長から答弁をいただきました使用料、手数料の見直しの問題でありますが、答弁では過度な負担増にならないようにとの答弁をいただきました。この過度とはどの程度のことなのか。これは非常に微妙な問題ですので、とりわけ使用料、手数料の見直しという問題は市民の日常的な生活に直結しておりますので、正確な御答弁をお願いしたいと思います。  いま一つは、消費税問題についてお尋ねいたしました。市長からは、社会保障財源確保のために必要であると等々、見解いただきましたが、私の質問の趣旨は、高岡市の歳入確保のためには中小企業の存続支援が必要だという前提から、消費税10%増税をすれば中小企業の経営が破壊されると。したがって、歳入に非常に大きなダメージを与えるという見地から、10%増税に反対してほしいというふうな趣旨であります。したがって、消費税10%への増税によって中小企業の経営を破壊するのがいかがかという、この点での答弁がなかったと思うんですね。  そういった意味で、この点に絞って、10%への増税が中小企業の経営を破壊するというふうに考えておられるのかどうか、この点を正確に御答弁いただきたいと思います。  以上で再質問といたします。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               答             弁 66 ◯議長(狩野安郎君) ただいまの再質問に対する当局の答弁を求めます。市長 高橋正樹君。       〔市長(高橋正樹君)登壇〕 67 ◯市長(高橋正樹君) 消費税の引き上げをめぐる課題についての再質問でございました。  消費税の引き上げと地域経済問題というのは、さまざまにかかわりが出てまいろうかと思います。その中で、先ほど御答弁でも申し上げましたように、この消費税の税率引き上げは法律で定まっておることでございます。一方で、地域経済や中小企業の経営状況等については、これは全国的な課題でもございますが、国において社会経済情勢を総合的に十分に考慮して対策、さまざまな考慮された上で消費税の引き上げを実施されるものと、そのように考えております。  私どもとしては、それを踏まえて地域経済への影響を極力抑えるように、また中小企業の方々にもお困りにならないような対応を国の政策とあわせて十分に対応してまいりたいと思います。 68 ◯議長(狩野安郎君) 総務部長 二塚英克君。       〔総務部長(二塚英克君)登壇〕 69 ◯総務部長(二塚英克君) 金平議員の再質問にお答えしてまいります。  使用料、手数料の関係でございます。  使用料、手数料の見直しに関しましては、先ほど申し上げましたとおり、受益者負担の原則ということで再点検を行っていきたいと考えております。意味合いといたしましては、受益と負担の関係、コスト等について見える化を図り、市民の方々に御理解をいただくというような意味合いでございます。  ただ、見直しに伴いまして使用料が上がるといったような場合におきましても、いきなり何倍に上がるというようなことは避けたいと思っております。先進的にやっておられる事例を見ておりましても2倍にまで上げるということはないかと思っておりますので、2倍以内の範囲内で、今のところはまだ検討中でございますけれども、設定してまいりたいというふうに考えております。  以上です。 70 ◯議長(狩野安郎君) この際、しばらく休憩いたします。               休             憩   ────────────・─────────────・────────────                                 休憩 午後2時35分                                 再開 午後2時45分   ────────────・─────────────・────────────               再             開 71 ◯議長(狩野安郎君) 休憩前に引き続き、本会議を再開いたします。  一般質問、質疑を続行いたします。5番 林 貴文君。       〔5番(林 貴文君)登壇〕 72 ◯5番(林 貴文君) 自民同志会の林貴文です。  質問に入ります前に、前段として一言述べさせていただきます。  私たち高岡市民は、この高岡のまちを美しいまちであると認識しています。世界で最も美しい湾を持ち、万葉集にも歌われる美しく豊かな自然は、上質な水と食を私たちにもたらしてくれています。古くから銅器や漆器などの伝統工芸が息づき、現代においてもその技は美術品からおしゃれな雑貨まで幅広く扱われています。このように、私たちの住む高岡は美への意識が非常に高いまちであるということがうかがい知れます。  私たちは、そんな高岡の地に生まれ育ち、学業に励み培った知識を武器に、社会に出て懸命に働き、時には祖父母や父や母、夫や妻との別れといった悲しい経験を乗り越えながらも子や孫を大切に育て、みずからも老いていく。これを私たちは人生と呼び、それは本当に美しいものです。過去に繰り返されたたくさんの人生の連鎖がこれまでの高岡の歴史であり、これからの高岡の輝かしい未来となっていくものだと私は思います。  ちなみに、「美しい」という言葉が全てのものを対象としたのは室町時代からで、かつて万葉の時代では、人に対しての美の表現は「うるわし」という言葉がよく使われていたようです。また、自然のように見たものに対しての美の表現には「さやけし」という言葉が使われていたそうです。  自然の恵みを受け、老いも若きも生き生きとすばらしい人生を歩むことができる高岡、うるわし人、さやけし高岡を目指し、今後も皆様とともに取り組んでまいりたい思います。  それでは、今次定例会に当たり、通告に基づき5項目16点について質問させていただきます。  まず1項目め、英語教育についてお伺いします。  平成32年度の学習指導要領の改訂に当たり、英語、道徳、プログラミング教育が新しく必修化されます。現在は移行期間にあり、スムーズな移行に向けてさまざまな取り組みがされておりますが、そのうちの英語教育について2点お伺いします。
     かつて、英語は中学に入ってからの学習でした。中学校は教科担任制であり、英語担当の先生が英語を教える役割です。しかしながら、小学校は学級担任制であり、担任の先生がたくさんの教科を教える仕組みとなっております。  そこで、1点目の質問として、学級担任制である小学校の英語について専門性の高い授業を保障するための取り組みについてお伺いします。  次に、これからの子供たちは英語を、小学校から始まり中学校、高校と学んでいくことになるわけですが、これまでよりも長く学ぶこととなる英語教育について、これからの方向性と狙いに本市として独自の取り組みをお伺いします。  次に2項目め、本市の美しい環境保全についてお伺いします。  万葉集全4,516首の中には高岡の自然の豊かさをあらわした歌が多くあり、大伴家持も高岡の自然をこよなく愛していたことがうかがえます。今を生きる私たちとしては、このすばらしい自然環境を守っていく役割を担っていると考えます。  そこで、1点目の質問として、かつて大伴家持も愛した本市の豊かな自然を守っていくために、子供から大人まで広い範囲で環境に対する関心を、より高める必要があると考えますが、見解をお伺いします。  次に、2点目の質問として、万葉集にも歌われております、本市の代表的な観光地でもある二上山。そのすばらしい景観と自然環境を保持するため美化活動を推進してはと考えますが、いかがでしょうか。  次に、3点目の質問ですが、7月5日からの豪雨や台風20号、21号などの影響で海岸にたくさんの漂着ごみが流れ着いた際には、地域の方々と本市の職員が協力して速やかなごみの収集、撤去に尽力されたと仄聞しております。  しかしながら、本市としては、総人件費削減のため職員数の見直しも進めなければならない中、近い未来、集められた漂着ごみの回収を市職員ではなく、委託の業者が入札の上で回収するということになり、速やかな回収が難しくなることで、いつまでも海岸にごみが残ったままとなることが予想されます。また、定期的なごみの収集事業についても、現在は業務の一部を民間の収集運搬許可業者に委託しており、今後さらに委託の拡大を図ることとしております。  そこで、3点目の質問として、定期的なごみ収集業務から緊急度の高い漂着ごみの回収など事業は多岐にわたりますが、委託と直営のベストミックスについてどのように考えているのか、お伺いします。  次に、冒頭にも少し触れましたが、本市の豊かな自然がもたらす上質な水についてお伺いします。  国土交通省が発行する平成16年版「日本の水資源」によると、世界で水道水が飲める国は日本を含め15カ国しかないと発表されています。現在においてはもう少し多くはなっていると予想されますが、世界の中では、健康に害がないレベルの安心・安全な水道水というのはまだまだ少ないようです。  その安心・安全が担保されている日本の水道水の中でも本市の水道水の評価がありまして、昭和60年4月に厚生省、現在の厚生労働省のおいしい水研究会が、水道水のおいしい都市として全国10万人以上の都市198市の中から32市を発表した中で、本市はその32市の中に含まれており、当時からしっかりと高岡の水はおいしいと評価されております。移住・定住促進の観点からも、蛇口から出てくる水がおいしい水であるということは、移住の決断への大きな要因になるとも考えられます。  本市の水道水は、「高岡の水」という名で500ミリペットボトルで販売をしています。  そこで、4点目の質問として、本市が誇るおいしい水「高岡の水」のPRをどのように考えているのかをお伺いします。  次に3項目め、本市の防災についてお伺いします。  豊かな自然は時に大きな牙をむきます。私たちの命を脅かす災害に対し、その都度、適切な対応をとる必要があります。  豪雨、土砂災害の懸念により、去る7月5日、7日、9月4日に避難所が開設されました。私も避難所へ伺い様子を見ておりましたが、入り口まで来られた方が、中に誰もいないのを見て戻られる姿を何人かお見かけしました。話をお聞きした方の中には、誰もいないところに入るのは恥ずかしいといった意見もありました。ある程度人がいれば入りやすくなるというのも理解できます。  そこで、避難所へ来る理由に避難以外のものを提供することで、より多くの方に来てもらうことができるのではと考えます。  そこで、1点目の質問として、避難所で、気象情報や被災状況を確認できるようにしてはどうでしょうか。  インターネットやテレビで公開される情報や本市が入手できるより詳しい情報を整理して避難所で公開すれば、それを見に来る人もふえると思われますし、避難所にたくさん人がいれば、より人が集まってくると思います。  そこで、2点目の質問として、避難所で各種情報を確認できることで、避難者の増加を見込めると考えますが、見解をお伺いします。  次に、3月議会で我が会派の筏井議員がお尋ねしました高機能消防指令システムへの答弁にドローンの導入について触れられました。また、先ほど薮中議員の質問にも触れられておりましたが、災害の際、現場の状況を迅速に確認する上でドローンの活用は非常に効果的と考えます。  そこで、3点目の質問として、今年度、本市においてドローンが導入されるとのことですが、そのスケジュールについてお伺いします。  続いて、4点目の質問として、ドローンの導入後、本市の消防力、防災力の向上にどのように活用していくのかをお伺いします。  次に4項目め、ねんりんピック富山2018のおもてなしについてお伺いします。  11月3日より開催されますねんりんピック富山2018は高齢者が主役のイベントで、本市はソフトテニス、ゲートボール、グラウンド・ゴルフ、川柳の4つの交流大会の会場となっています。  そこで、1点目の質問として、本大会の開催に当たり、全国から多数の参加者や応援の家族などの来訪者が予想されます。そのうち、多くの方は公共交通を利用して会場に向かわれることになると思われますが、高岡駅や新高岡駅などの案内サインなどの対応は十分であるか、お伺いします。  次に、2点目の質問として、交流大会の会場となる高岡スポーツコアやボールパーク高岡、ウイング・ウイング高岡で、大会参加者や来訪者へ物販コーナーや健康づくりコーナーなどのおもてなしサービスを行うとのことですが、どのような内容かをお伺いします。  次に、3点目の質問として、全国から集う選手や監督など大会参加者への記念品はどのようなものを考えているのか、お伺いします。  このねんりんピック富山2018は、たくさんの方に高岡の魅力をお伝えできる絶好の機会だと考えます。大会参加者や来訪者の方々に、高岡に来て本当によかった、今度はまた違った形で来てみたい、いっそ住んでみたいと思ってもらえるような感動をお届けできますことを期待しております。  次に、5項目めとして、本市の歴史・文化遺産への取り組みについてお伺いします。  本市においてことし5月24日、2つ目の日本遺産に認定されました物語「荒波を越えた男たちの夢が紡いだ異空間~北前船寄港地・船主集落~」での構成文化財には、高岡市伏木北前船資料館や高岡市伏木気象資料館などのほかに勝興寺の唐門や吉久の町並みなども含まれています。  その中で、勝興寺については、平成32年度末の完成を前に、先月、8月4日、本坊の一部公開が始まりました。  そこで、まず1点目の質問として、平成32年度の勝興寺の修復事業完成に向けて、にぎわい創出のため、毎年、高岡古城公園にて行われております万葉まつりのメーンイベント「万葉集全20巻朗唱の会」の舞台を勝興寺に変更してはいかがでしょうか。  もともと勝興寺があった場所周辺が大伴家持が国司として赴任した場所であることから、会場変更に当たり、そこまでの違和感はないように思います。また、本坊の一般公開が始まったことをきっかけに、既に地元でも勝興寺を中心としたいろいろなにぎわい創出事業が検討されております。  その中で、高岡市歴史文化推進協議会が主体となって10月6日に行われるイベント「ふるこはんフェス」では、コンサートや伝統工芸のワークショップなどのほかに、会場がお寺という特色を生かしたイベントである音楽法要や僧侶DJ、また飲食では、僧侶の方々からのありがたいお話を聞きながら飲食ができる坊主カフェ&バーが出店することとなっています。  そこで、2点目の質問として、ふるこはんフェス開催を通して、今後、勝興寺や周辺地域の活性化にどのようにつなげていくのかをお伺いします。  次に、最後の質問となりますが、先ほど日本遺産の構成文化財として吉久の町並みについて触れさせていただきました。吉久地区では、伝統ある町並みに対し、重要伝統的建造物群保存地区の選定に向けて地域一丸となって取り組んでおります。また、国全体として、現在117地区を200地区程度にしたいといった話もあるようですし、8月17日に行われた石井富山県知事と市議会議長会との懇談会では、石井知事より「吉久地区については今年度中に計画の策定を進め、来年度、国に選定を申し出たい」との言葉がありました。  そこで、3点目の質問として、吉久地区の重要伝統的建造物群保存地区選定について、地域と連携して取り組むべきと考えますが、見解をお聞かせください。  以上、16点の質問をさせていただきましたが、ここで万葉集より一句御紹介させていただきます。  今回は少し長目の歌でございますが、いましばらくお耳をおかしくださいますようお願い申し上げます。  「射水川 い行き廻れる 玉匣 二上山は 春花の 咲ける盛りに 秋の葉の にほへる時に 出で立ちて 振り放け見れば 神柄や 許多貴き 山柄や 見が欲しからむ すめ神の 裾廻の山の 渋谿の 崎の荒磯に 朝凪ぎに 寄する白波 夕凪ぎに 満ち来る潮の いや増しに 絶ゆること無く 古ゆ 今の現に かくしこそ 見る人ごとに 懸けて偲はめ」。  次に、この歌を今の言葉で御紹介します。  小矢部川が麓をめぐって流れていきます。二上山は、春の花の盛りのときでも、秋の葉の色づくときでも、外に出てみて遠くを眺めて見ますと、この山の神性ゆえにあんなにもとうとく見え、目が離せなくなってしまいます。だからこそ、この神様の住む山の麓の雨晴海岸に、朝なぎのときに打ち寄せる白波や、夕なぎのときに満ちてくる潮のように、いよいよますます絶えることなく、遠い昔から今に至るまでずっと、こんなにも見る人全てがこの地を褒めたたえるのだろう。  この歌は、大伴家持が万葉の地、私たちの住む高岡へ向けた最高の賛美の歌であり、そんな高岡の地に住めることが誉れであると改めて感じさせてもらえるすばらしい歌です。  結びに、この歌を申し添えまして、私からの質問を終えさせていただきます。  ありがとうございました。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               答             弁 73 ◯議長(狩野安郎君) 当局の答弁を求めます。市長 高橋正樹君。       〔市長(高橋正樹君)登壇〕 74 ◯市長(高橋正樹君) 林議員の一般質問にお答えをいたしてまいります。  二上の賦の美しい自然を御紹介いただきまして、大伴家持も都の人たちに越中の美しさを知らしめるための大変なお歌だというふうに伺っております。  質問の私の答えは、その美しい環境の保全についての大きな柱2つ目の第1点目についてお答えをいたしたいと思います。  昨今の異常とも言える自然災害の状況などを目の当たりにするにつけ、私たちを包む自然環境、ひいては地球環境と私たち一人ひとりのかかわりについて、日常の生活においても思いをいたし行動していくことが大切だと考えております。本市の環境を守り育て、将来の世代に継承していくためにも、身近な環境と触れ合うことのできる機会を確保し、自然とかかわりながら環境への意識を早くから養成することが大切であると存じます。  このため、今年度から始まっております高岡市環境基本計画、第2次でございますが、この計画においては、前計画で掲げた生活環境、自然環境、快適環境、地球環境という4つの分野に、新たに環境教育という柱を加えております。この分野では、本市のこどもエコクラブがクラブ数や参加人数において県内でも最も多く活発な活動が展開されていることを踏まえまして、こどもエコクラブ活動を通じて今後の担い手となるリーダーを育成してまいりたいと存じております。また、親子で地球温暖化防止に関する教育プログラム「環境チャレンジ10事業」、10事業を通じて環境に配慮したライフスタイルへの理解を促し、家庭でできる身近な地球温暖化対策の推進を図ることや環境学習の機会の提供などに努め、広い世代、大人から子供までにわたる広い世代に必要な知識や経験を培ってまいりたいと存じます。  今後とも、私たちが受け継いできた高岡の豊かな環境、美しい自然を守っていくため、市民お一人おひとりの環境意識を高め、環境共生のまち高岡を実現するために鋭意取り組んでまいりたいと存じます。  私からは以上でございます。その他の質問につきましては担当の部局長からお答えをいたします。 75 ◯議長(狩野安郎君) 教育長 米谷和也君。       〔教育長(米谷和也君)登壇〕 76 ◯教育長(米谷和也君) 私からは、4点お答えいたします。  まずは英語教育につきまして、学級担任制である小学校の英語について専門性の高い授業を保障するための取り組みはとのお尋ねにお答えいたします。  平成32年度から小学校の英語活動が教科となりまして、5年生、6年生で週2時間、年間70時間の英語の授業が行われることになります。小学校の1時間の授業は45分であり、70時間を正味時間に置きかえますと52.5時間となります。実質、年間50時間余りの限られた時間で、児童の興味、関心を維持しつつ、いかに効率的に英語学習を進めるのかということが今後の小学校英語学習の成否を決める鍵となると考えております。  このように、条件的には厳しい状況を踏まえまして、引き続き外国語指導助手──ALTであります──や外国語活動講師の配置に努めますとともに、授業に役立つ実践的な研修を行い、小学校教員の指導力の向上に努めているところであります。  しかしながら、議員御指摘のとおり、小学校教諭の多くは英語教育を専門的に学んできていないというのが実際であります。このようなことからも、今後、本市の全ての小中学校において進めてまいります小中連携教育、小中一貫教育の中で、例えば中学校の英語科教員が専門性を生かして小学校で授業を行い、その授業を受けた子供たちがやがて中学校でもその先生の指導を継続して受けるなど、継続的、計画的に子供たちの英語力を伸ばすことができる体制づくりを早急に確立していきたいと考えております。  続きまして、同じく英語教育につきまして、これからの英語教育の方向性と狙いについて、本市としての独自の取り組みはとのお尋ねにお答えいたします。  先ほども触れましたが、英語教育の早期化、小学校の高学年で週2時間始めるということでありますが、早期化が単純に英語力の向上につながるものではないことから、これからの小学校での英語教育におきましては、児童も教員もともに英語を楽しく使って、集中して活動し、さらには学んだ英語を話してみたいと学ぶ意欲を高めていく指導が基本であると考えております。  また、英語を使ってコミュニケーションができるようにするには、小学校での学びが中学校、高校でのさらなる学びへとしっかりと連続してつながっていくよう十分な配慮が必要であると考えております。そのためにも、学んだ英語を実際に使って試行錯誤する経験が大切であることから、教育委員会におきましては夏休み期間中に高岡イングリッシュセミナーを開催し、小中学生が積極的に英語を使う機会を設けております。  今年度は、小学校、中学校、高校と児童生徒が互いに教え学ぶことができますよう、伏木高校の生徒の協力も得て、万葉歴史館を主会場に英語を使ったゲームやウオークラリー等を通して、児童生徒が主体的に英語でコミュニケーションを図る取り組みを展開したところであります。福岡高校におきましても、福岡小学校や福岡中学校へ生徒が出向き、英語学習を支援しております。  子供たちの連続した成長を継続的、計画的に支援する本市独自の一貫教育の実現に、引き続き鋭意取り組んでまいりたいと考えております。  続きまして、大きな設問の5番目、本市の歴史・文化遺産への取り組みにつきまして、ふるこはんフェス開催を通して、今後、勝興寺や周辺地域の活性化にどのようにつなげていくのかとのお尋ねにお答えいたします。  重要文化財勝興寺の平成の大修理は、約3年後の完工に向け、まさに仕上げの段階に来ております。今後、勝興寺の価値を後世に継承し、観光振興のみならず勝興寺を核とした周辺地域の活性化につなげていくためにも、活動を担う人材の育成が大変重要な課題であると考えております。  そのための第一歩といたしまして、議員からも御紹介のありました、今回は若手の僧侶による坊主カフェや地元有志によるフード&クラフトマーケット、また雅楽とシンセサイザー演奏による音楽法要などの若者も巻き込んだ新たな企画を展開しますトライアルイベントとして、ふるこはんフェスを10月6日に開催することといたしました。  本イベントの運営準備に当たりましては、勝興寺関係者はじめ地元の若手有志や市内の僧侶、学生などが企画段階から参加しております。子供からお年寄りまで世代を超えて地域を盛り上げていく芽吹きも少しずつ出始めているところであります。  教育委員会といたしましても、市民の皆さんとともに10年、20年先の高岡を見据え、高岡の新たな一歩を踏み出しますネットワークづくり、コミュニティづくりを支援してまいりたいと考えております。  最後に、吉久地区の重要伝統的建造物群保存地区選定につきまして、地域と連携して取り組むべきと考えるが、見解はとのお尋ねにお答えいたします。  本市におきましては、平成12年に山町筋、平成24年には金屋町が国の重要伝統的建造物群保存地区の選定を受けております。吉久地区が今後選定されましたならば、全国でも数少ない3地区目の選定となり、さらに歴史都市としての磨きがかかると考えております。  また、この制度は、歴史的な町並みを後世に継承したいとする住民の意欲と自治体の取り組みを国が支援するための制度であり、吉久地区におきましてはこれまでも地元自治会やまちづくり協議会が中心となり、勉強会やアートイベントの開催、国の選定に向けた合意形成などに取り組んできておられるところであります。  教育委員会といたしましても、伝統的建造物の専門調査をはじめ、制度の概要やまちづくりの方向性などにつきまして説明会を開催し、地元と情報を共有しながら積極的に支援をしてきたところであります。  吉久のまちの発展は、1655年に加賀藩の藩の米倉が置かれたことから始まり、近代に入って活躍した米商(米商人)たちの伝統的な町家が今も放生津往来沿いに建ち並び、高岡が物資の集散地として発展した歴史的風致をよく残しているところに特色が見られます。  今後も引き続き住民の皆さんとともに知恵を出し合い、選定に向けて取り組んでまいりたいと、そういう所存でおります。今後ともまたよろしくお願いいたします。  以上であります。 77 ◯議長(狩野安郎君) 市民生活部長 森田充晴君。       〔市民生活部長(森田充晴君)登壇〕 78 ◯市民生活部長(森田充晴君) 私からは、大きな項の2点目、本市の美しい環境の保全についての2点についてお答えをいたします。  まず、2点目の本市を代表する観光地である二上山の美化活動を推進してはとの問いについてお答えをいたします。  本市では、高岡市市民の手による美しいまちづくり推進条例に基づき、市民全体の環境美化意識の向上と市民美化活動を積極的に推進するため環境美化の日を設けており、毎年6月の第1日曜日に二上山特別清掃を行っております。  また、定期的な美化活動としましては、市職員及び市民ボランティア団体による環境パトロール等を行っており、パトロール時に不法投棄物を発見した際や市民から連絡があった場合には速やかに不法投棄物の回収を行っております。  さらに、今年度、富山の不法投棄防止モデル地域での重点パトロールのモデル地域として二上山万葉ラインが選ばれ、新たな取り組みを実施しているところでございます。主な取り組みとしましては、これまで各団体が個別で実施してきた定期的なパトロールの回数をふやしたほか、来る10月3日には、美化協定団体である二上山の自然を守る会会員、市・職員が合同して二上山万葉ライン一帯の重点パトロール及び不法投棄物の回収を行う予定としております。  これらの美化活動を実施していくことにより、二上山の環境の保全や市民の環境美化の意識のさらなる向上に努めてまいりたいと考えております。  次に、3点目、ごみ収集業務の委託と直営のベストミックスについての問いについてお答えをいたします。  ごみ定期収集業務については、一部委託化を平成9年度に開始して以来、行財政改革の集中改革プランやアクションプランに基づいて推進してまいりました。さらに、29年度からは収集員2名乗車への移行を進めており、平成30年度の委託化率は68%となっております。  定期収集業務以外では、大雨等で発生する海岸漂着物や山林、河川敷等の不法投棄物の回収、道路や公園のボランティアごみの臨時回収、また市民からの申し込みによる有料の戸別収集等を行っており、これらの業務は迅速かつ柔軟な対応が求められていることから、現在、直営で行っているところでございます。  ごみ収集業務における直営と委託の適切な割合については、住民サービスの維持、災害時の対応、業務に従事する職員数の適正化などを勘案しながら引き続き検討してまいりたいと考えております。  私からは以上、答弁とさせていただきます。 79 ◯議長(狩野安郎君) 上下水道事業管理者 黒木克昌君。       〔上下水道事業管理者(黒木克昌君)登壇〕 80 ◯上下水道事業管理者(黒木克昌君) 私からは、環境の保全に関し、高岡の水のPRについてお答えを申し上げます。  高岡市は庄川扇状地の先端に位置し、今ほど披露いただきました万葉集では雄神川の恵みということになるのでしょうか、豊かな伏流水、そしておいしい水に恵まれております。水道事業の自己水源として市民の皆様にも提供しているところでございます。
     議場でもこのように御利用いただいておりますけれども、このペットボトル「高岡の水」は、この自己水源から取水したものを詰めて提供いたしているものでございまして、平成27年から3年連続、モンドセレクションでも高い評価を得ており、これまで、夏季シーズンでの新高岡駅における配布や市内で開催されるスポーツ大会、各種イベントなどで幅広く提供もいたしているところでございます。  「恵澤萬年」、清水町の配水塔にはこのように掲げられております。蛇口をひねるを当たり前のように安全でおいしい水道水が飲めるという豊かな水の恵みを、市民の皆様とともに末永く守っていくことが大切であると考えております。  今後もさらに機会を捉えまして、市民の皆様や県内外の多くの方々へおいしい高岡の水道水と本市の魅力を発信するためのPR活動の一つとして、この高岡の水を利活用してまいりたいと考えているところでございます。  答弁は以上でございます。 81 ◯議長(狩野安郎君) 総務部長 二塚英克君。       〔総務部長(二塚英克君)登壇〕 82 ◯総務部長(二塚英克君) 私からは、大きな項目3つ目の本市の防災について2点お答えしてまいります。  まず1点目、避難所で、気象情報や被災状況を確認できるようにしてはとのお尋ねでございます。  本市では、避難勧告などの発令により避難所を開設することとなった場合、避難所に市の職員を運営要員として配置することとしております。  議員御提案の避難所での情報提供でございますけれども、今回の避難所運営におきまして、市の職員であります避難所運営要員に対しまして避難所と災害対策本部とを連絡し、災害対策本部からの情報を避難所を利用される方々に伝える役割があるということが地域ニーズとして見出されたところであります。  これまで、避難者や避難所運営要員に対して気象状況や今後の見込みなどについて情報提供が十分でなかった状況であります。今後は、避難所を開設するに当たりまして災害対策本部と避難所運営要員が連携をとり、必要な情報を共有して避難者の方々にも提供できるような体制を整えてまいりたいと考えております。  続きまして2点目、避難所で各種情報を確認できることで、避難者の増加を見込めると考えるがとのお尋ねでございます。  今回の避難勧告などでは、今ほど申し上げましたとおり、避難所における情報発信が十分でなかったという課題が挙げられるかと思っております。  避難所において、防災情報メールやツイッターといったITツールから情報を得ることが難しい高齢者などに対しまして、定期的な情報提供を行うこと、そして今後の避難所の見通しも含めた気象状況、被害状況、避難者数、避難所閉鎖の見込みなど行政情報の提供を行うことで、避難所を利用される方々の不安を和らげることができると考えられます。  市民の方が望む情報が避難所において提供できるようにすることで、避難所の活用にもつながるものと考えております。  私からは以上です。 83 ◯議長(狩野安郎君) 消防長 寺口克己君。       〔消防長(寺口克己君)登壇〕 84 ◯消防長(寺口克己君) 私からは、大きな問いの3つ目、本市の防災についてのうち2つの質問にお答えいたします。  初めに、3問目の今年度、本市において導入されるドローンのスケジュールについてでございます。  消防本部では、今年度事業として行っております高機能消防指令センターの一部改修におきまして、新たに現場映像伝送装置を設置し、その構成機器としてドローンを導入することとしております。現在のところ、ドローンの機体が9月中旬に納入されましたことから、消防職員の中から8名を選抜し操縦訓練を実施しており、年内には操縦者の養成が完了する見込みでございます。また、ドローンの点検整備及び飛行時の安全管理など、消防活動におけるドローンの運用に関する必要事項を定めたマニュアルを策定しているところでございます。  操縦者の養成やマニュアルの策定など、運用に必要な事前整備が完了した後に、災害現場におけるドローンの運用を開始する予定としております。来年3月の高機能消防指令センターの改修完了時には、ドローンで撮影した現場映像がリアルタイムで消防本部内において視認が可能となる計画としております。  続きまして、同項4問目のドローン導入後、本市の消防力、防災力の向上にどのように活用していくのかについてお答えいたします。  消防本部では、ドローンの持つ機動性やリアルタイムで映像配信ができるという特性を災害現場活動に最大限に生かしたいと考えております。  活用例といたしましては、水難事故において陸上からの状況確認が困難な場合や土砂災害など二次災害の発生危険があり、直ちに消防隊が災害現場に容易に進入できない場合における捜索・救助活動、あるいは林野火災など延焼が広範囲に及ぶ火災の延焼状況や消防隊の活動状況を確認し指揮するための業務を想定しております。  ドローン導入後は、使用方法及び技術の習熟を高めることによりまして高度で機動的な現場活動を展開するとともに、現場映像伝送装置の機能を最大限に活用することで、本市の消防力、防災力の向上につながるよう取り組んでまいりたいと考えております。  私からは以上でございます。 85 ◯議長(狩野安郎君) 市長政策部長 福田直之君。       〔市長政策部長(福田直之君)登壇〕 86 ◯市長政策部長(福田直之君) 私からは、大きな質問の4項目め、ねんりんピック富山のおもてなしについての1点目、公共交通を利用し会場へ行かれる方へのサイン等の対応は十分かとのお尋ねについてお答えをいたします。  本年11月3日から開催されますねんりんピック富山では、選手、関係者等を含め全国から多くの方々が本市を訪れるものと見込まれております。本市では観光協会と連携し、選手、関係者には各種観光案内、施設パンフレットをはじめ公共交通マップも事前送付するなど、おもてなしの充実に努めているところでございます。  議員御質問の高岡駅や新高岡駅の案内サインにつきましては、改めて現地確認を行いますとともに、観光客目線に立ったわかりやすいサイン表示となりますよう、必要に応じて適切な補修、改良等を実施してまいりたいと考えております。  私からは以上でございます。 87 ◯議長(狩野安郎君) 福祉保健部長 吉澤 実君。       〔福祉保健部長(吉澤 実君)登壇〕 88 ◯福祉保健部長(吉澤 実君) 私からは、大きな項目の4つ目、ねんりんピック富山2018のおもてなしについての2点についてお答えいたします。  まず1点目、交流大会会場でのおもてなしサービスの内容についてお答えいたします。  3つの交流大会の会場、スポーツコア、ボールパーク高岡、そしてウイング・ウイング高岡の3つでございます。それぞれの会場では、物販コーナー、健康づくりコーナーをはじめドリンクコーナーなど、さまざまなおもてなしサービスを考えております。  まず、物販コーナーでは、本市百貨店やまちの駅ネットワーク高岡、シルバーショップたかおかなどが出店し、かまぼこ、昆布、地酒、和菓子などの食品や高岡銅器、高岡漆器などの物産品やお土産品の販売をいたします。このほか、市内のスポーツ店やメーカーなどによる各競技用品、記念ポロシャツなど、ねんりんピック記念グッズの販売をいたします。  健康づくりコーナーでは、高岡市ヘルスボランティア協議会などの協力を得て血管年齢測定や健康相談などを行うほか、高岡市柔道整復師会などの協力を得てテーピングやマッサージのサービスを提供いたします。  また、ドリンクコーナーでは、スポーツドリンク、お茶、水を提供するほか、おもてなし料理として高岡の食を味わっていただくため、振る舞い鍋、昆布おにぎりなどを振る舞う予定としております。  このように、高岡の魅力を十分感じていただけるよう各会場においてサービスの充実に努め、心のこもったおもてなしの大会としたいと考えております。  2点目、選手、監督など大会参加者への記念品についてお答えいたします。  選手、監督などへの大会参加者記念品については、ねんりんピック富山2018高岡市実行委員会で選定いたしました。その内容は、今ほどございましたペットボトル「高岡の水」や高岡産コシヒカリを使用した越中高岡万葉ごはん、特産品でありますかまぼこの3つ食品と、高岡市が大会のために作成いたしましたオリジナル記念グッズとして、ボールペン、缶バッジ、クリアファイルなどでございます。  加えて、大会参加者に本市の観光をしていただくために、高岡市観光パンフレット、まち歩きマップ「まわるん」など、そして食や特産品、お土産品をPRするために、高岡食べ歩き飲み歩き、そして越中高岡土産品100選などのパンフレットを記念品とともに配布いたします。  高岡市といたしましては、この大会を機に、また高岡へ来たいと思っていただける人が一人でも多くなるよう、また新たな高岡ファンを開拓するために、オール高岡で歓迎の心とおもてなし心を持って本大会に臨んでまいります。  私からは以上でございます。 89 ◯議長(狩野安郎君) 産業振興部長 川尻光浩君。       〔産業振興部長(川尻光浩君)登壇〕 90 ◯産業振興部長(川尻光浩君) 私からは、大きな柱5番目、本市の歴史・文化遺産への取り組みについてのうち、平成32年度の勝興寺の修復事業完成に向けて、にぎわい創出のため、万葉まつり「朗唱の会」の会場を勝興寺に変更してはという問いにお答えいたします。  平成の大修理が進む勝興寺は、本年8月4日より本坊の一部公開が始まり、天皇の勅使がお座りになる上段の間を備えた大広間や、大きなはりを見せる吹き抜けが荘厳な印象を与える式台などが見学できるようになりました。  さらに、勝興寺は、大伴家持が国守として滞在した伏木の地に位置し、その執務を行った越中国庁跡とも言われ、周囲には寺井の跡や大伴神社など数多くの万葉故地や万葉歌碑があり、本市が誇る代表的な万葉ゆかりの地であります。  高岡万葉まつり「万葉集全20巻朗唱の会」は、市民一人ひとりが万葉のふるさととしての情熱を燃やすようなイベントとすべく、市民団体等の御協力をいただきながら毎年度、運営方法の見直し及びブラッシュアップを図ってきたところであります。  会場の見直しに当たっては、これまで古城公園で実施してきた経緯もあり、実行委員会をはじめ、これまでこの会に携わってこられた方々の関係各位の御意見を伺った上で考えたいと思っております。  このイベント自体が来年度に第30回という節目になることから、節目にふさわしい会となるよう取り組んでまいりたいと思います。  私からは以上でございます。 91 ◯議長(狩野安郎君) これをもちまして、本日の一般質問、質疑を終了いたします。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               次 会 の 日 程 の 報 告 92 ◯議長(狩野安郎君) 次に、議会の日程を申し上げます。  次回の本会議は、明20日、開議時刻を繰り上げて午前10時より再開し、本日に引き続き、各議員による市政一般に対する質問並びに提出議案に対する質疑を行います。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               散             会 93 ◯議長(狩野安郎君) 以上をもちまして、本日の日程は全部終了いたしました。  本日は、これで散会いたします。   ────────────・─────────────・────────────                                 散会 午後3時33分 Copyright © Takaoka City, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...