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  1. 高岡市議会 2014-03-06
    平成26年3月定例会(第6日目) 本文


    取得元: 高岡市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-22
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1                                 開議 午前10時00分   ────────────・─────────────・────────────               開             議 ◯議長(青木 紘君) これより、本日の会議を開きます。  本日の議事日程は、お手元に配付いたしました議事日程(第6号)のとおりでございます。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               議  題  の  宣  告 2 ◯議長(青木 紘君) 日程第1 市政一般に対する質問並びに議案第1号から議案第97号まで及び報告第1号を議題といたします。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               総 括 質 問 、 質 疑 3 ◯議長(青木 紘君) これより、各議員の総括質問による市政一般に対する質問並びに提出議案に対する質疑を行います。  この総括質問は、総括質問要綱に基づき質問者1人当たりの持ち時間を25分以内、答弁時間を含め60分以内とし、一問一答方式により行うものであります。質問に当たっては、その都度、議長の許可を得ていただくとともに、答弁者を指定された上、簡明に行われるよう、また、答弁者も簡明に答弁されるようお願いいたします。  なお、議事整理の都合上、同一の答弁者が続く場合は、控え席に戻らず、引き続きそのまま答弁者席にて御答弁を願います。  それでは、通告に従いまして、発言を許します。7番 野上達夫君。       〔7番(野上達夫君)質問席へ〕 4 ◯議長(青木 紘君) 野上達夫君の質問時間は11時5分までです。 5 ◯7番(野上達夫君) おはようございます。今回の総括質問、大きく財政、福祉について質問をしてまいります。  平成26年度は、北陸新幹線開業に向けた総仕上げの年であります。そして、厳しい財政状況を踏まえての第2次行財政改革アクションプランの策定、少子・高齢化社会にあっての第6期高齢者保健福祉計画介護保険事業計画の策定の年であります。過去があって現在、そして未来につなぐ。過去を振り返りながら現在を総括し、未来を考えていくことが大事だと思います。そういう思いで質問に入っていきます。  まず、平成26年度予算についてお伺いします。  平成26年度予算編成の特徴について、市長にお伺いいたします。
    6 ◯市長(高橋正樹君) 平成26年度予算におきましては、交流時代の幕あけとなる新幹線開業への総仕上げとなる年でございまして、高岡が選ばれるための予算にするため、打つべき施策に全力で取り組むとの思いから、3つの戦略を立てまして重点的な予算編成を行ったところであります。  その第1は、「たかおかの魅力発信プロモーション戦略」でありまして、新幹線開業を見据えたシティセールスに取り組む。2つには、「快適で魅力ある都心エリアリノベーション戦略」でありまして、新高岡駅からまちなかエリアに通じる都心交通軸の形成や高岡駅周辺のにぎわいづくりを進めることにいたしております。3つ目には、「文化創造都市 発信戦略」でありまして、高岡ならではの魅力を生かしながら文化創造的な活動を進めてまいりたいと思っております。  新年度は、これらの戦略に基づく取り組みを通じまして、元気なふるさと高岡の実現に向けて邁進してまいります。 7 ◯7番(野上達夫君) ありがとうございました。  続きまして、本市の財政状況に対する認識について、市長にお伺いいたします。 8 ◯市長(高橋正樹君) 本市の財政状況は、市債残高が初めて1,000億円を超えようとしている現状に加えまして、歳入面では市税収入の伸び悩み、地方交付税の減少傾向といったことがございまして、一般財源の確保が大変厳しい状況になっております。  歳出面では、老朽化した施設、インフラの補修費、あるいは高齢化の進展に伴う扶助費が増加いたしておりまして、歳入歳出両面から非常に厳しい状況、厳しさが増していると認識しております。  このため、新年度の予算編成に当たりましては行財政改革の一層の推進、そして予算に合わせて新たに財政健全化方針を策定いたしまして、方針に定める取り組みを着実に実行いたしまして持続可能な財政構造を構築してまいりたいと存じます。 9 ◯7番(野上達夫君) ありがとうございました。  平成26年度の市税収入の予算は、25年度当初比で個人市民税3.0%の増、法人市民税3.5%の増、固定資産税1.0%の減と見込んでおりまして、250億7,329万円となっております。  そこで、市税における個人市民税法人市民税固定資産税ごとの平成25年度当初予算と補正後の予算額と増減を総務部長にお伺いいたします。 10 ◯総務部長(寺嶋 哲君) お答えをいたします。  平成25年度の当初予算では、個人市民税は82億1,260万円、法人市民税は19億6,940万円、固定資産税は130億5,470万円の予算額となっており、このうち個人市民税につきましては当初の見込みより納税義務者数の減少が小幅であったことなどから増収を見込み、12月定例会におきまして1億5,000万円の増額補正を行い、現計予算は83億6,260万円となっております。 11 ◯7番(野上達夫君) ありがとうございました。  固定資産税は、評価の見直しや優遇措置による変動はあります。市税に占める割合はそれなりに大きく、財政を支える大きな役割を果たしております。その固定資産税がかかる土地に着目し、幾つかお伺いしてまいります。  まず、本市における売却可能な市有地の保有状況について、総務部長にお伺いいたします。 12 ◯総務部長(寺嶋 哲君) それでは、お答えをさせていただきます。  平成25年3月31日現在の高岡市財産表によりますと、寄附などにより取得した自治会公民館への貸付用地を除いた普通財産でございますけれども、いわゆる処分可能な市有地の保有件数及び面積につきましては、155件、52万8,712.99平方メートルであります。このうち、平成26年度予算では6,540万円の売却収入を見込んだところでございます。 13 ◯7番(野上達夫君) では、次に市有地の売却状況はいかがでしょうか、総務部長にお伺いいたします。 14 ◯総務部長(寺嶋 哲君) お答えをいたします。  平成25年度では、きょう現在でございますけれども、市有地15件を売却いたしまして、売却金額につきましては1,144万8,299円であります。なお、平成24年度につきましては21件で2,072万5,842円であります。 15 ◯7番(野上達夫君) ありがとうございました。  今、高岡砺波スマートインターチェンジが設置されようとしていますが、高岡の南玄関口として重要な役割を果たす地域にあります。戸出地域の要望として出されておりますが、高岡オフィスパーク法科大学周辺におけるスマートインターチェンジ設置に伴う土地利用の見直しをしてはどうか、都市整備部長にお伺いいたします。 16 ◯都市整備部長(高木邦昭君) お答えいたします。  高岡市総合計画では当地区周辺を計画開発推進地区としておりますが、一方で開発が抑制される市街化調整区域であり、かつ農業を振興する農用地区域となっております。現時点におきましては、市街化調整区域で許可される一定の要件を満たす開発計画がないことから、土地利用計画の見直しは難しいと考えております。 17 ◯7番(野上達夫君) ありがとうございました。  高岡オフィスパークですが、平成16年にG区画を分割して、23年に当該区画は完売されております。今議会にオフィスパークの未分譲用地の取得について提案されておりますが、高岡オフィスパーク用地の分割、価格の見直しをしてはどうか、産業振興部長にお伺いいたします。 18 ◯産業振興部長坂下照夫君) お答えいたします。  高岡オフィスパークは、自然と企業との共生をコンセプトとして整備されたものでございまして、良好な景観形成を図るため全区画道路側に緑地帯を設けておりまして、当該緑地帯区画進入路において区画ごとの雨水貯留・排水調整機能を確保しております。G区画はこうした構造を大幅に変更することなく分割が可能でございましたが、その他の区画の分割につきましては相当程度の構造変更が必要となることから困難であると考えております。  分譲価格につきましては、周辺地価への影響に配慮しながら、不動産鑑定評価や所有者であります中小企業基盤整備機構分譲価格を踏まえて検討してまいりたいと考えております。 19 ◯7番(野上達夫君) 企業誘致でありますけれども、雇用の場の確保、産業の活性化と同時に大きく税収にも貢献をいたします。  そこで、平成25年度から3カ年を企業誘致強化期間としていますが、その施策の内容について産業振興部長にお伺いいたします。 20 ◯産業振興部長坂下照夫君) お答えいたします。  本市では、北陸新幹線開業を目前に控え、今年度から3カ年を企業誘致強化期間とし、集中的に新規企業の誘致や設備投資の促進を図るため、企業立地に係る助成制度の拡充や資金の利子補給、融資利率の引き下げ、工業団地分譲価格の引き下げといった立地促進策を講じております。加えまして、新年度におきましては事業高度化助成金の創設、商工業活性化資金の融資要件の緩和により、既存企業を含めたさらなる設備投資を促進することといたしております。  これらを活用し、進出企業の受け皿となる産業集積の活性化を図るとともに、企業訪問セミナー開催などを通じた情報収集と広報活動を強化し、企業の進出意欲を喚起する立地促進策を総合的かつ効果的に展開してまいりたいと考えております。  以上でございます。 21 ◯7番(野上達夫君) 次に、財政状況についてお伺いします。  市債は、平成22年度、23年度、24年度といずれも100億円を超えております。市債の平成25年度当初予算と補正後の予算額を経営企画部長にお伺いいたします。 22 ◯経営企画部長岡田暁人君) お答えします。  市債の平成25年度一般会計当初予算額は94億6,250万円、それから3月補正後の予算額につきましては152億4,250万円であります。 23 ◯7番(野上達夫君) 約52億円ふえているわけでございまして、ますます財政が厳しい状況が予想されます。  続いて、臨時財政対策債の平成25年度当初予算と補正後の予算額を経営企画部長にお尋ねします。 24 ◯経営企画部長岡田暁人君) お答えいたします。  臨時財政対策債の平成25年度一般会計当初予算額は36億6,260万円、3月補正後の予算額は36億2,520万円でございます。 25 ◯7番(野上達夫君) ありがとうございます。臨時財政対策債、これは地方交付税の不足分を補う位置づけでございますけれども、それなりにはそんなにふえてないのかなと思います。  では、市債残高、平成26年度見込みで1,129億4,647万円とされています。起債の償還ピークはいつか。そして、どの事業に対して発行された市債の償還か、経営企画部長にお尋ねします。 26 ◯経営企画部長岡田暁人君) お答えいたします。  償還のピークにつきましては、総合計画の第2次基本計画の期間外である29年度以降を含む困難な試算ではありますけれども、例えば平成27年度以降に新たに発行する事業債につきまして、財政健全化方針の期間終了後も償還元金以内の発行にとどめるということなど、さまざまな仮定をおいて試算をいたしますと、償還のピークは平成30年度から32年度ごろと見込まれるものでございます。  それから、ピーク時において償還額の大きな事業としましては、小中学校等公共施設耐震化事業、あるいは新幹線開業に向けた社会資本整備に係る事業、それから臨時財政対策債などでございます。 27 ◯7番(野上達夫君) ありがとうございます。起債の償還ピークですが、いろいろと議会でも質問されていました。平成22年であったり23年、24年であったりと。今度は30年以降という格好でありまして、ずっとピークが続いているような感じでもございます。そういった意味で、将来世代に負担をかけない財政運営が求められると思います。  そこで、市債の返済計画市債残高削減の見通しについて、経営企画部長にお尋ねします。 28 ◯経営企画部長岡田暁人君) お答えいたします。  市債の償還につきましては、今後の借入状況により変動し、流動的ではございますけれども、当面、各年度100億円程度で推移するものと見込んでおります。  また、市債残高につきましては、平成24年度末、一般会計で約970億円でございます。平成25年度末以降は1,000億円を超えますので、先ほど市長のほうからも御答弁いたしました財政健全化方針に定める取り組みを行わなかった場合については以降少しずつ増加するものと見込んでおりますが、方針に定める事業債につきまして市債発行額を元金償還内におさめるということに加えまして、優先度、緊急度などを踏まえた事業の見直し、あるいは有利な財源の活用などを徹底いたしまして市債残高の縮減に努めてまいりたいと考えております。 29 ◯7番(野上達夫君) ありがとうございました。厳しい財政状況まだまだ続くと思いますが、しっかりと計画を立てて返済をしていっていただきたいと思います。  では次に、人材育成、技術の伝承についてお伺いいたします。  平成18年7月に集中改革プラン、平成22年3月には行財政改革アクションプランが策定されました。そして、平成27年3月には第2次行財政改革アクションプランが策定されようとしております。事務事業の見直し、民間活力の積極的な活用、職員数及び給与の適正化などの努力をなされ、一定の成果を上げているところだと思っています。  集中改革プランが策定されました平成18年度の人件費は131億2,077万9,000円で、平成24年度の109億2,973万7,000円と比較すると約22億円の減少でございます。歳出に占める人件費の比率は21.9%から平成24年度15.3%と年々減少をしてきております。  そこで、平成25年度補正予算後の歳出に占める人件費の比率について、経営企画部長にお尋ねします。 30 ◯経営企画部長岡田暁人君) 平成25年度一般会計の3月補正後の予算に基づき算出いたしますと、人件費は107億799万6,000円でありまして、歳出総額に占める割合、予算上の人件費比率につきましては12.6%でございます。 31 ◯7番(野上達夫君) 12.6%、かなり減少している状況だと思います。  それでは、次に職員数の減少ですけれども、市長の事務部局の一般職員数では平成18年度1,132人から平成26年度当初で908人を目標としています。行財政改革推進方針が示されてからトータルで224人の減で、削減率は19.8%となっています。  私が危惧するのは、少子・高齢化社会の中で多様化した市民ニーズ、それに応えていく行政サービスの低下というものが危惧されます。団塊の世代が職場から離れ、生産年齢人口から高齢者人口に入っている今、適正な行政サービスを行っていく上で人材育成や技術の伝承が課題だと思います。  職員の人材育成、技術の伝承について考えを総務部長にお伺いいたします。 32 ◯総務部長(寺嶋 哲君) お答えをさせていただきます。  人材育成につきましては、高岡市人材育成基本方針に基づきまして、市民目線と、そして現場主義で仕事を進めることのできる職員の育成を主眼に取り組んでいるところでございます。  中堅職員や若手職員に対しましては、こうした人材育成に加えまして経験や知識、技術を伝承していくことも必要となっており、職場の中での日常業務を通じた実践的な取り組みを通じてその伝承にも努めているところであります。 33 ◯7番(野上達夫君) ありがとうございました。ここまで財政についてお伺いしてきました。質問の中で、地方交付税については行っていませんが、これからの問題として指摘しておきたいと思います。  地方交付税は、人口の少ない市町村ほど大きく割り増しされるように算定されています。平成17年に福岡町と合併して高岡市の人口がふえました。そのことによって地方交付税も減ることになりますが、合併後10年間、旧市町村の地方交付税の合計額を合併新市の地方交付税として算定されております。その後、5年間は段階的に減縮措置が講じられ、15年後には合併新市の地方交付税となります。高岡市の場合は2016年から地方交付税の減縮が始まり、2021年には特例がなくなります。つまり2016年から必然的に地方交付税が減額されていくということであります。  地方交付税の減額に伴い、臨時財政対策債の発行がふえていかないよう先を見据えた財政運営を立てていかなければならないと考えます。  それでは次に、高齢者保健福祉介護保険事業についてお伺いしてまいります。  平成12年に、介護を社会全体で支える仕組みとして介護保険制度が施行されました。平成18年の第3次介護保険事業計画では、予防重視型システムへの転換、高齢者が住みなれた地域で安心して生活ができるよう地域密着型介護サービス地域包括支援センターの創設など、介護予防健康づくりに重点を置いて今日まで進められてまいりました。平成26年度は、第3期計画策定時に定めた目標を達成する仕上げの年という位置づけがされています。27年度からの第6期介護保険事業計画策定の年でもあります。  そこで、第5期介護保険事業の進捗状況について幾つか数値を伺ってまいります。  まず、第1号被保険者数は平成18年度と比較してどのような状況になっているか、福祉保健部長にお伺いします。 34 ◯福祉保健部長(武部正樹君) お答えを申し上げます。  本市の介護保険における第1号被保険者、これは65歳以上の方々でございますが、平成25年12月末現在では5万2,242人となっております。平成18年度末現在の4万4,580人と比較しますと、7,662人、割合にしまして17.2%の増加となっております。 35 ◯7番(野上達夫君) 次に、要支援認定者、要介護認定者数は18年度と比較してどのような状況になっているか、福祉保健部長にお伺いいたします。 36 ◯福祉保健部長(武部正樹君) 要支援認定者数は、平成25年12月末現在で2,078人でございます。平成18年度末現在の1,233人と比較しますと、845人、68.5%の増となっております。  一方、要介護認定者数は平成25年12月末で7,422人、平成18年度末で6,490人、これと比較しますと932人、14.4%の増となっております。 37 ◯7番(野上達夫君) 次に、居宅、地域密着型、施設別介護サービスの平成25年度の利用者の実績についてお示しください。福祉保健部長にお伺いします。 38 ◯福祉保健部長(武部正樹君) 平成25年12月分のこれら3つの利用者につきましては、居宅サービスが5,508人、地域密着型サービスが760人、施設サービスが1,918人となっております。 39 ◯7番(野上達夫君) 居宅、地域密着型、施設別介護サービスの平成25年度の給付費の割合について、福祉保健部長にお伺いします。 40 ◯福祉保健部長(武部正樹君) 平成25年12月分の給付費の割合でございますが、居宅サービスが43.0%、地域密着型サービスが11.7%、施設サービスが45.3%となっております。 41 ◯7番(野上達夫君) 次に、要支援者1、2の介護予防訪問介護、通所介護の平成25年度の給付費について、福祉保健部長にお伺いいたします。 42 ◯福祉保健部長(武部正樹君) 平成25年12月分の要支援1、2の介護予防に係る訪問介護給付費、これは538万円、そして介護予防通所介護給付費は2,832万円となっております。 43 ◯7番(野上達夫君) 今お伺いいたしましたけれども、介護予防訪問介護、通所介護に対する給付費、これは介護予防サービスの給付費の中で大きなウエートを占めていると思います。  そこで今、要支援者の介護予防給付の訪問介護や通所介護を地域支援事業に移行させる方向で介護保険法の改正案が国会で審議される予定であります。この移行案は、全国一律の基準がなく移行自治体の裁量に任され、地域格差が生じたり、利用者によっては負担増になるおそれも懸念されます。民間事業者やNPO、ボランティア等による単に家事代行に対しての生活支援ではなく、それぞれの人に応じた生活を考えて利用者とかかわり、在宅生活の確立、維持、そして自立を支えていくことが大事だと思います。  要支援の方々にも認知症がふえてきています。専門的なケアがないと介護の質の低下や、さらに利用者の介護度の悪化が懸念されます。また、市町村の財政上、業務上の負担も軽視できないものがあると思います。  そこで、要介護支援者1、2の介護予防訪問介護、通所介護サービスを給付から外し、地域支援事業に移行と言われていますけれども、見解を福祉保健部長にお尋ねいたします。 44 ◯福祉保健部長(武部正樹君) 本市では、要支援認定を受けて予防給付サービスを受けている方は全部で1,324人でございますが、このうち今回の見直しによりまして移行とされております介護予防訪問介護利用者は323人、介護予防通所介護利用者は887人でございます。  今回の見直しによりまして事業移行されますが、社会交流やリハビリ等の高齢者の多様なニーズに対応したいわゆる受け皿づくり、そして介護サービス事業や地域団体等の事業の担い手、これらをどのように確保していくかなどが課題であると考えてございます。  このため本市では、現行の通所サービス事業所以外の事業所をどう確保していくか、あるいはサービスの質の低下といいますか、質をどう確保していくか、それから市町村独自の事業を実施した場合の財源の確保の問題、そして市町村ごとにこうした格差が出るのではないか、地域格差が生じるのではないかということ、さらには要介護認定自体の問題等々懸念しておりまして、こういったところを来年度、介護保険の事業計画を策定いたしますが、もうすぐ国のほうから新しい地域支援事業の指針(ガイドライン)が提示されます。これも踏まえながら、新年度の事業計画の策定に向けまして円滑な実施に向けて十分検討してまいる所存でございます。 45 ◯7番(野上達夫君) 地域支援事業への移行ということで、私の地域の地域包括支援センターへ行ってお話を聞いてまいりました。大変なことでどうなのか、非常に心配しているという声もございました。やはりこういった地域で要支援者、高齢者を見守っていく事業、専門的なそういった知識を持った人たちのかかわりで運営しているのは本来であろうというふうに感じます。  それでは次、先ほど地域密着型介護サービスの利用実績、給付割合を示していただきましたけれども、第3期介護保険事業計画の重要な施策でありました地域密着型サービス、構成比ですか、11.7%ということでかなり低いように感じます。その地域密着型サービスの現状と課題について、福祉保健部長にお伺いいたします。 46 ◯福祉保健部長(武部正樹君) お答えします。  平成24年度の地域密着型サービスの利用件数は8,427件、18年度の1,468件と比較しますと約5.7倍となっております。給付費につきましては14億4,200万円となっておりまして、18年度の3億3,200万円と比較しますと約4.3倍となっている状況でございます。  現在、高齢化が大変急速に進んでおりますことや、それに伴う認知症高齢者の増加によりまして、住みなれた地域で生活を継続していくことを目的としております地域密着型サービスの需要はますます増大するものと考えております。今後、地域のニーズに合ったサービス、例えば24時間型のサービス、あるいは医療と介護の連携したサービス等々の提供が課題になると考えております。  一方、本市ではこれまで地域密着型サービスの整備につきましては、地域包括の圏域が10カ所ございますが、この10の圏域ごとに複数の事業所を整備するという目標を持って実施してまいっております。今後の介護保険事業計画に向けましては、今回ニーズ調査をやっておりますので、この結果も踏まえながら、この10カ所の圏域ごとに特色のある必要なサービスが何かということを把握いたしまして、こういった地域の特色を生かした施設整備を中心に計画に盛り込むこととしたいというふうに考えております。 47 ◯7番(野上達夫君) ありがとうございました。施設の介護でなく、地域で安心して生き生きと暮らせる、そういった地域での介護というのは非常に重要だろうと思います。ぜひこの地域密着型サービス、さらに進めていっていただきたいというふうに思います。  それでは次に、具体的な施策についてお伺いしていきます。
     まず、生きがい・健康づくりの推進についてでありますが、生涯スポーツ活動、それを通して健康を維持していく。そういった意味で、グラウンドゴルフやパークゴルフの利用者がここのところ急速にふえてきております。射水市では36ホールの公認パークゴルフ場、3カ所ございます。  ぜひ、呉西の中核的な高岡市にもつくっていただきたいなというふうに思いますが、36ホールの公認パークゴルフ場の整備をお願いしたいと思いますが、教育長にお伺いいたします。 48 ◯教育長(氷見哲正君) 本市では、これまで庄川緑地、福岡町西明寺、そして現在造成中の高岡市スポーツ健康センターにおいて、いずれも2コース18ホールの整備を進めてきたところでございます。  整備に当たっては、広大な敷地を要するとともに多額の整備事業費も想定されるため、今後、河川敷の有効活用なども含め検討してまいりたいと考えております。 49 ◯7番(野上達夫君) ありがとうございました。  それでは次に、高齢者の就労機会の拡大、福祉の増進を図るシルバー人材センターでございますが、私の公民館でもシルバー人材センターさんに雪つりもお願いをしましたが、9月段階からもういっぱいで対応ができないということでございました。また、労災保険の適用にもなっていないというふうにお聞きしました。  このシルバー人材センターの活動に対する市の支援の状況について、福祉保健部長にお伺いいたします。 50 ◯福祉保健部長(武部正樹君) お答え申し上げます。  シルバー人材センターに対する国や県の補助金が数年前から段階的に縮小または廃止をされてきている中で、本市におきましては高齢者の就労支援等の観点から継続的に一定の助成を続けているところでございます。また近年、業務の受託件数が増加する一方で、その受託収入のほうが減少傾向となっております。  したがいまして、庁内の各部局各課に対しまして、事務事業の委託について市のほうで積極的な活用ができないか、呼びかけをしているところでございます。 51 ◯7番(野上達夫君) ぜひ支援の強化を図っていただきたいというふうに思います。  次に、介護ボランティア活動ポイント制度についてお伺いいたします。  これは、厚生労働省が平成19年5月に各都道府県に通知いたしました介護保険制度を活用した高齢者のボランティア活動の支援についてというものでありまして、高齢者の社会参加活動を通じて介護の予防を推進すると同時に、活動実績をポイントに評価して介護保険料や介護サービス利用料に充てることができるということで、負担の軽減にもなるという中身であります。  私はそれを受けて、平成19年6月議会でこのことについて質問をいたしました。そのときの答弁は、事例を調査していきたいという答弁でございました。そして、平成23年の3月、ここでもほかの議員さんが質問されておりまして、そのときの答弁は研究していきたいとの答弁でございました。  調査から7年、研究から3年たちます。そのことを踏まえて、介護ボランティア活動にポイント制度の導入について、福祉保健部長にお伺いいたします。 52 ◯福祉保健部長(武部正樹君) 介護ボランティアのポイント制度につきましては、高齢者の社会参加やボランティア参加のきっかけとなること。そしてまた、生きがいや介護予防につながるなどのメリットがある一方で、ボランティア活動に対する対価的な性格から、ボランティア本来の意義や換金対象活動が限定されて不公平感が生じるのではないかというふうな課題も言われてございます。  全国他市の導入状況等を見ますと、社会福祉協議会やシルバー人材センター、NPO法人などの民間が中心に進められている例が多い状況でございます。  本市といたしましては、今般の介護保険制度の見直しによりまして、新たな地域支援事業の担い手確保を検討する必要があるということがございます。さらに社会参加活動を通じた介護予防効果、そして高齢者の生きがいづくり、健康づくりの視点、また支え合いながら地域の福祉活動を支援していく、このような観点に加えまして、実施主体をどうするかという観点も含めながら、次の介護保険事業計画の策定過程、これは来年度でございますが、この中でぜひ検討してまいりたいと考えております。 53 ◯7番(野上達夫君) ありがとうございます。ぜひ検討していきたいということでございまして、しっかりと検討していただけると思いますが、この質問をしたころは自治体2つぐらいでございましたけれども、24年12月現在は75以上の各市町村に広がっております。ぜひ導入を検討していただきたいと思います。  次に、団塊の世代が福祉分野で活躍できる人材養成を行って、アクティブシニアの福祉活動への参加を促してはどうか、福祉保健部長にお伺いいたします。 54 ◯福祉保健部長(武部正樹君) お答えします。  高岡あっかり福祉ネット推進事業の一環として、平成24年度から地域福祉の中心的役割を担う地域福祉コーディネーターの養成講座にあわせまして、団塊の世代が有する豊富な知識と経験を地域福祉活動に生かしていただくためにアクティブシニアの養成講座を開催しております。このうち、アクティブシニア養成講座には2年間で64名の方々が参加していただいておりまして、現在、地域福祉活動に取り組んでいただいているところでございます。  本市では、アクティブシニア構想に基づきまして、全庁的に人づくりや活躍の場のつくり方を検討しておるところでございます。私どもの福祉分野におきましても、地域福祉活動に参画する人材の養成に努めてまいりたいと考えております。 55 ◯7番(野上達夫君) ありがとうございました。  次ですが、私の自治会公民館においてもヘルスボランティアさんによる筋力アップ教室、地域包括センターから講師を招いてのふれあいいきいきサロン、食生活改善推進員の手料理によるふれあいの集いなどが行われております。その介護予防地域組織支援事業の状況について、福祉保健部長にお尋ねします。 56 ◯福祉保健部長(武部正樹君) 本市におきましては、元気な高齢者を対象とした一次予防事業の一環として、この介護予防地域組織支援事業──地域応援隊事業と称しておりますが──を実施しております。社会福祉協議会が定期的に自治会単位で親睦等を目的に開催するふれあいいきいきサロン、さらに食生活改善推進協議会が食を通じて健康的な生活を送ることを目的に低栄養改善教室などの予防教室を継続的に実施していただいております。  その活動の延べ参加者は年々増加をしてきております。高齢者が交流し合うことで、一人ひとりの心身の健康増進や生きがいづくりにつながっているものと考えております。 57 ◯7番(野上達夫君) 地域で高齢者を支え、健康づくりには、ヘルスボランティアさんや食生活改善推進員の献身的な活動が欠かせません。高齢者を支えるヘルスボランティア、食生活改善推進員の養成、支援の強化をお願いしたいと思いますが、福祉保健部長にお伺いいたします。 58 ◯福祉保健部長(武部正樹君) お答えします。  高齢者が身近な地域において積極的に介護予防活動を継続的に続けていくためには、ヘルスボランティアや食生活改善推進員の方々の知識や技術によります普及啓発活動の取り組みが大変重要でございます。  また、本市では元気な高齢者自身が健康づくり活動を支える担い手となり、社会参加をしていくという視点も必要であると考えておりまして、今後ともボランティアの養成講座の開催、そして指導の機会を設けるなど、活動の充実に向けて努めてまいりたいと考えております。 59 ◯7番(野上達夫君) このヘルスボランティアさん、食生活改善推進員さんでございますけれども、平成22年では食生活改善推進員ですが736人、平成24年では743人と、そんなにふえていません。ヘルスボランティアさん、平成22年では279人、平成24年では316人、35人ほどの増であります。  毎年、市でも講座、定員20人を募集しておいでます。なかなかヘルスボランティアさん、私の地域でも自治会でも2名おいでますけれども、いろんな地域からの引っ張りだこで大変だというふうに聞いております。ぜひ養成を強化していっていただきたいと思います。ありがとうございました。  次に、市民ふれあい入浴事業を提案されていますが、その効果をどのように見ているか、生活環境部長にお伺いいたします。 60 ◯生活環境部長(永山 樹君) この事業を実施されます高岡地区浴場組合連合会では、事業の目的を、世代間交流や家族の触れ合いを深めること、また若い世代にも銭湯のよさを知ってもらうこと、また、このことにより公衆浴場の利用の拡大と市民の健康増進、地域の交流促進につなげるなどとされているところでございまして、市といたしましても同様の効果が期待できると考えております。 61 ◯7番(野上達夫君) 次に、高齢者が安心・安全で自立した生活ができる住まいの環境というものが大事だと思います。  そこで、高齢者住宅改善資金助成事業の状況について、福祉保健部長にお伺いいたします。 62 ◯福祉保健部長(武部正樹君) お答えいたします。  この事業は、介護保険の住宅改修費支給事業の対象となる要介護、要支援の高齢者に対し、その上限額を超える費用の一部を助成するものと、それ以外の認定を受けていない高齢者に手すりや段差解消等の費用の一部を助成するものでございます。  現在、3月時点でございますが、12件の申請がございまして、うち要介護、要支援者が7件、認定を受けていない高齢者が5件でございまして、総計約230万円を助成している状況でございます。 63 ◯7番(野上達夫君) サービス付き高齢者向け住宅の整備の状況について、建設部長にお伺いいたします。 64 ◯建設部長(長岡 裕君) お答えをいたします。  県知事への登録を完了している施設数及び整備戸数は、平成24年度は1施設45戸、平成25年度は4施設89戸の合計5施設134戸となっております。 65 ◯7番(野上達夫君) ありがとうございました。  次に、地域で支え合う仕組みづくりの推進についてお伺いしていきます。  平成24年度に定塚、成美、福岡地区、25年度には戸出地区を含めて9地区を指定し、地域の特性を生かした高岡あっかり福祉ネット推進事業が取り組まれております。この高岡あっかり福祉ネット推進事業の状況と評価について、福祉保健部長にお伺いします。 66 ◯福祉保健部長(武部正樹君) お答えいたします。  この事業は、地域のきずななど住民の支え合いによりまして、地域の多様な生活、福祉課題を解決するため、平成24年度から実施をしております。それぞれの実施地区では、住民の福祉ニーズを実態調査されておりまして、住民や事業所等が連携したネットワークを形成しながら、例えばひとり暮らしの見守り活動、あるいは買い物支援等々、地域ごとに特色のある支援活動に取り組んでいただいております。  平成26年度は、実施地区をこれまでの9地区から15地区に拡大いたしまして、平成28年度までには市内全部の地区でこうした高岡型の地域福祉ネットワークを構築してまいりたいと考えております。 67 ◯7番(野上達夫君) ありがとうございました。  地域のケア体制の中核としての地域包括支援センターの役割は、高齢者にとって大事だろうと思っています。要介護認定者の6割が認知症高齢者がおられる中で、地域でのケアに重要な役割を持って取り組んでいただいておりますが、地域包括支援センターへの人的支援等支援強化について、福祉保健部長にお伺いします。 68 ◯福祉保健部長(武部正樹君) 地域包括支援センターは、地域包括ケア体制の中心的な役割を担うものでございます。平成23年度より専任の認知症コーディネーターを増員いたしまして、1カ所5人体制としたものでございます。また、平成24年度には高齢者人口の多い地区の地域包括支援センターに相談員を増員し、その体制強化を図っているところでございます。  今後とも医療や介護、福祉のサービスを包括的に提供していく地域ケア体制づくりを進めていくために、職員の研修体制の充実並びに質の向上を図りながら、また実態に応じた体制の充実策について検討してまいりたいと考えております。 69 ◯議長(青木 紘君) 野上議員及び当局に申し上げます。  議員の持ち時間及び質問時間があとわずかとなりましたので、簡潔に発言されるようお願いいたします。 70 ◯7番(野上達夫君) 認知症は、発見が早ければ早いほど進行をおくらせることができるということでありまして、医療との連携が必要になってくると思います。  そこで、24時間対応の訪問看護や訪問介護の医療との連携状況について、福祉保健部長にお伺いします。 71 ◯福祉保健部長(武部正樹君) 24時間対応の定期巡回・随時対応サービスは、重度の要介護者であっても地域で在宅生活を続けるためにはぜひとも必要なサービスであると考えております。本市ではこのサービスの導入に向けて検討してきておりましたが、今月中に社会福祉法人による整備が整いまして、本市では初のサービスとして4月から開始する予定でございます。 72 ◯7番(野上達夫君) このサービスですが、新聞報道によると野村地域周辺をエリアにということでございました。ぜひ全市に広げていっていただきたいと思います。  では、災害時支援体制の福祉避難所の指定状況及び耐震化の状況について、福祉保健部長にお伺いいたします。 73 ◯福祉保健部長(武部正樹君) 本市では、福祉避難所設置・運営マニュアルに基づきまして特別養護老人ホームなど福祉施設29カ所を福祉避難所に指定をしております。これらは全て耐震、耐火構造の建築物であるということを条件としておりますので、全てが基準に適合している状況となってございます。 74 ◯7番(野上達夫君) 災害時要援護者名簿について避難場所を記載するなどの充実を図っていただきたいと思いますが、福祉保健部長にお伺いいたします。 75 ◯福祉保健部長(武部正樹君) お答えします。  災害時要援護者名簿は、災害時要援護者申し出カードに基づきまして作成をしておりますが、中にはこうした避難経路、避難方法に記入されていない場合も見受けられます。したがいまして、災害時の迅速な避難誘導にはこうした避難場所の把握がぜひとも必要でございますので、今後、指定の避難場所の周知に努めるとともに、こうした要援護者名簿の記載内容の徹底化を図ってまいりたいというふうに考えております。 76 ◯7番(野上達夫君) ありがとうございました。  以上で私の総括質問を終わりますけれども、冒頭申し上げました、過去があって現在、そして未来につなぐ。これまでの高岡を支えてつくり上げてきた先人、高齢者の皆さん、今の高岡を支えていく若者、そして未来の高岡を支えていく子供たち、それぞれに目を向けた行政を進めていくことが大事だろうと思います。  2025年には、私も含め団塊の世代が75歳、後期高齢者に突入いたします。先を見据え、安全・安心、明るく輝く高岡、そのためにも私も尽力していくことを申し添えまして、総括質問を終わります。  ありがとうございました。 77 ◯議長(青木 紘君) 野上達夫君の質問が終わりました。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 78 ◯議長(青木 紘君) 12番 永森 茂君。       〔12番(永森 茂君)質問席へ〕 79 ◯議長(青木 紘君) 永森 茂君の質問時間は12時05分までです。 80 ◯12番(永森 茂君) 総括質問に入ります前に、一言述べたいと思います。  東日本大震災から3年目となる11日には、全国で追悼の催しが開かれました。3年を経た今も行方不明者が2,633人、そして約26万7,000人が今も避難生活を続け、避難の長期化による疲労や体調の悪化などによる震災関連死が3,048人に上るという状況に、復興のおくれを感じざるを得ません。改めて亡くなられた方々の御冥福と一日も早い復興を心よりお祈りしまして、質問に入りたいと思います。  最初は、文化創造都市についてであります。  創造都市とは、1980年代以降のヨーロッパで衰退した産業都市の再生に向けて、都市プランナーのチャールズ・ランドリーらが提唱した新しい概念で、芸術文化が持つ創造的なパワーが産業構造の変化や人口減少など、現代都市が抱える諸問題を克服し、都市の再生を果たすという理論です。  P.F.ドラッカーは、著書「ネクスト・ソサエティ」の中で、異質の次の社会が訪れる最も重要な要因は人口構造の変化と述べています。そして、少子・高齢化がもたらす人口構造の変化は、国内市場の縮小と若者中心の市場から中高齢者中心の市場に移行するという市場の変化と、労働可能年限の延長、雇用形態の多様化、知識労働者の増加といった雇用の変化をもたらし、結果として知識社会が訪れると述べています。  この知識社会ではインターネットが基盤となり、知識は瞬時に伝えられ、万人の手に渡る。その伝達の容易さとスピードが、企業、学校、病院、政府機関に対し、たとえ市場と活動はローカルであっても、競争力はグローバルレベルにあるべきことを要求する。インターネットは世界中のユーザーに対し、何をどこで、幾らで手に入れられるかを教える。結果として高度の競争社会が訪れると言っております。  熊本大学の渡部薫教授は、地方都市における創造都市戦略の可能性の中で、この高度な競争社会である知識社会では、知識や文化などの非物質的価値が重要な働きをするため、それを生み出す創造性をいかに引き出し、高め、活用するかが問われており、創造都市はその取り組み方法を都市の発展、自立のために提供するものだということに意義がある。そして、そのような創造都市の経済をリードするのが、個人の持つ創造性によって生まれた文化的価値を利益の源泉とする文化産業、創造産業なのであると述べています。  本市では、市民文化創造都市会議から平成25年3月に報告書が提出され、本年度は文化創造都市高岡の具体化に向け、懇話会の設置やパイロットプロジェクトの開催や芸術振興イベントが実施されました。  新年度予算においても重点事項の一つに「文化創造都市 発信戦略」が挙げられていますが、そもそもこの文化創造都市構想はどのような経緯で生まれたのか、市長にお伺いします。 81 ◯市長(高橋正樹君) さまざまな継起の積み重ねの中での提案でございますので、かいつまんで申し上げれば、芸術文化が教育あるいは福祉、医療などの地域のさまざまな課題分野で大きな力となることが広く認められてございます。お話にありましたように、ヨーロッパを中心に海外ではこうした文化の力を活用した都市再生事例が数多く紹介されてございます。かねてより、このような芸術文化の力を活用した地域の活性化を図ることができないものかと考えていたところでございます。  私が市政を担うこととなりました平成21年は、高岡開町400年の年でございまして、市民の皆様に高岡の歴史と文化を再認識しようという機運が高まっていたところでございました。しかしながら、例えば「文化を受け継ぐ」というようなことを申しますし、また「伝統を守る」というようなことも申しますが、私はどうもこういう表現にはどこか閉塞感がございまして違和感を感じていたところでございます。  市役所の市長室に北村西望さんの「開拓創造」という文字を書した額がございました。この額を見ていて目からうろこが落ちる思いでございました。高岡で培われた歴史は、時代時代の流れをしっかりと受けとめ、革新、挑戦、創造を積み重ねてこそ、この400年という歴史が今日なお生きているのだと、そのように思い至った次第でございます。  文化に満たされたまちが、毎日の営みの中で新しい文化を生み出し、その文化の力で新しいまちが開かれ、創造されていく、そのような発展系のまちづくりこそが元気なふるさと高岡づくりに通ずるものと考えまして、文化創造都市という構想を提唱したものでございます。 82 ◯12番(永森 茂君) 市長、どうもありがとうございました。  高橋市長は以前の答弁の中で、文化創造都市高岡とは、高岡の文化的特性を基礎として、市民の自由で活発な取り組みが外部の人々との多様な交流により、これまでとは異なる価値観や文化がそこに創造され、これらが地域振興や観光、産業あるいは福祉や教育など、地域の幅広い分野とかかわり、互いに刺激し合って新しいアイデアや技術、デザインが次々と生まれ、どんどん活性化していくまちと述べられていますが、市長の言われる高岡の文化的特性とはどのように考えておられるのか、市長にお尋ねします。 83 ◯市長(高橋正樹君) 高岡の文化的特性、それぞれの方にそれぞれの捉え方、思いがあろうかと思いますが、私の思いといたしましては、高岡は城下町として町建てがなされていながら、400年の歴史のほとんどを商人や職人、すなわち町人、庶民の町として、時代時代の要請に応えながら発展をし、今日に至っているのであります。その中から生まれた文化の幅の広さ、そして文化の日常性、すなわち日々のなりわいの中にしっとりとなじんだ生活文化が生きているのでありまして、この文化感覚が本市の文化的基盤であり、それが土蔵造りの町並みやさまのこの町並みなど、高岡が誇る歴史資産、文化資産を生み出したものと考えております。 84 ◯12番(永森 茂君) 現在、文化創造都市高岡プロモーションチームがいろいろな企画事業に取り組んでいますが、今年度は文化創造都市高岡プロモーションチーム企画事業としてどのような事業が実施され、そしてその評価について市長にお尋ねをします。 85 ◯市長(高橋正樹君) お話のプロモーションチームは、これまで例えばアーティストと空き家をめぐり、その価値と可能性を発見しようというワークショップを開催したり、あるいは山町筋の天神様の祭り、あるいはひなまつりなどにあわせまして、山町の町家の空間を舞台にいたしまして、ボサノバやジャズ、あるいは子供たちの舞を伝統工芸や食とコラボレーションさせて楽しんでいただくような試みなどに取り組んでおいででございます。  私はこれらの実施によりまして、異なる価値観や文化を融合させることで新しい魅力がつくり出させるという実感、私たちが当たり前と見ている今ここにあるものが実は大きな価値を持つ資源となるんだという気づき、こういったものを市民の皆様に改めて感じていただけたのではないかと考えております。  文化創造は、何も学者が定義するようなかた苦しいことではなく、何より市民の皆様が日々の何げない営みや工夫の積み重ねの中でこそ、文化創造の原点であることを御理解いただけたものと存じております。 86 ◯12番(永森 茂君) 先日の日曜日、山町筋のひなまつり関連イベントが開催され、私も参加してきました。市長も参加しておられましたけれども、土蔵の2階でジャズを聞きながら高岡の漆器や珠洲の器に盛りつけたスイーツなどをいただくというものでしたが、たくさんの人が日曜日のひとときを楽しんでおられました。和と洋の組み合わせが不思議な雰囲気を醸し出していたように思います。このようなコラボレーションが市長の言われるような新たな文化を満たしてくれることを期待したいというふうに思います。  文化創造都市というと文化政策や文化インフラへの投資が重要視されがちですが、新たな産業の創出という点からも産業との密接な連携も重要なファクターと考えますが、こういったテクニカル分野との連携をどのように考えておられるのか、市長にお尋ねします。 87 ◯市長(高橋正樹君) 高岡というまちは、長い歴史の中で、市民の文化力というんでしょうか、文化の力がものづくりの技と心を育み、そしてそのものづくりの経済の力が文化を支えるそのようなよい循環の中で発展を遂げてきたものと思っております。  目的と結果を見失うことはなりませんけれども、これまでの文化と都市再生の事例の中でも、文化や芸術を重視することで、結果、地域の活性化、経済の再生がなされたことが成功事例として評価されております。  最近、東京駅の歴史的、文化的復元事業の中で高岡のものづくり技術が応用されたり、あるいは伝統工芸の分野でもすぐれた文化的センスが生み出した作品が、全国的、世界的にも大きな評価を得て市場が広がり出したなどのうれしいお話も伺っております。  異なる文化や価値観を持っている人々の交流、融合の中から産業や観光などの経済分野においても新しいモノ、新しいコトが生み出され、地域や産業が活性化することを期待し、促進してまいりたいと存じます。 88 ◯12番(永森 茂君) 文化創造都市の構築に当たり、芸術文化活動団体や富山大学芸術文化学部との連携を強化されておりますが、高岡市には県の中核的な試験研究機関としての富山県工業技術センターや高岡の伝統工芸を継承しながら、新しいクラフト製品の開発や新技術、新素材の研究開発などを行っている高岡市デザイン・工芸センターなどの関連施設が存在しています。そこにある人材や組織の活用や連携を進めることで高岡らしい文化創造の推進ができるのではと考えますが、具体的な考えはお持ちなのか、市長にお伺いします。
    89 ◯市長(高橋正樹君) 文化創造都市高岡の構築のためには、芸術文化団体との関係、芸術文化だけに閉じることではなく、分野、立場を異にする多くの方々と連携していくことは当然でございます。  デザイン・工芸センターにおきましても、市の機関として既に文化創造の取り組みに深くかかわっており、デザイン、工芸の振興のみならず、文化分野とのコラボレーションにも積極的に参加をいたしております。また、若手の伝統工芸家の皆さんと富山県工業技術センター、現実にはものづくり開発研究センターではないかと思いますが、これらとの交流も活発に行われているところでございます。  ビジョン策定の際には、これらの取り組みをさらに促進、体系化し、文化創造都市の推進に生かしていく方策について検討してまいりたいと考えております。 90 ◯12番(永森 茂君) 次に、スポーツを少しお話ししたいと思います。  文部科学省のホームページには、「スポーツは、人間の体を動かすという本源的な欲求に応えるとともに、爽快感、達成感、他者との連帯感等の精神的充足や、楽しさ、喜びを与えるなど、人類の創造的な文化活動の一つです。心身の両面に影響を与える文化としてのスポーツは、健康の保持増進、体力の向上に資するとともに、明るく豊かで活力に満ちた社会の形成や、とりわけ青少年にとっては、スポーツが人間形成に多大な影響を与えるなど、心身の両面にわたる健全な発達に不可欠なものとなっている」と書かれています。  高松市ではスポーツを文化という視点から捉え、文化創造都市実現に向けて文化・観光・スポーツ政策と産業経済政策の融合を目指すということが高松市文化創造都市推進ビジョンの中でうたわれていますが、本市でもスポーツを文化的な要素の一つとして評価する考えはないのでしょうか、市長の見解をお伺いします。 91 ◯市長(高橋正樹君) 同じところから引かせていただくのは恐縮でありますが、スポーツ基本法には「スポーツは世界共通の人類の文化である」というふうなことがうたわれてございます。お話ありましたように、スポーツを通じて可能性への挑戦、感動の共有などが図られますことは、文化創造都市の一つの要素としての側面を持つものであると考えております。  これまでの検討の中では、議論が余りに拡散することがないよう、まずは芸術、伝統芸能、生活文化などを基本として議論を重ねておりまして、一定の方向が見えつつあるところでございます。これらを踏まえて、来年度のビジョン策定におきましては、市の全ての部局分野を対象に議論をしたいと考えておりまして、その際にはスポーツの持つ力による地域づくりについても検討してまいることにいたしております。 92 ◯12番(永森 茂君) 高岡に地域のプロスポーツも存在しますので、ぜひ新たな高岡のスポーツ文化を創造していただきたいというふうに思います。  新年度予算の重点事項として文化創造都市の発信戦略がありますが、具体的にはどのような施策を考えておられるのか、市長にお尋ねします。 93 ◯市長(高橋正樹君) 今年度末には、今いろいろ御検討いただいております文化創造都市高岡推進懇話会より、文化創造都市の構築に向けた提言がなされることになっております。これを受けまして、平成26年度には文化創造都市高岡の具体的な方向性を示すビジョンを策定いたしたいと考えております。また、引き続き先ほどお話ししましたプロモーションチームの企画事業を実施いたしまして、文化創造の実践例を積み重ね、市民の皆さんが活動しやすい環境をつくってまいりたいと存じております。  さらに10月には全国規模のフォーラムといたしまして、生活文化創造都市高岡地域会議というのを開催いたしたいと考えております。こういう機会に文化創造都市高岡の構築に向けた取り組みを発信いたしてまいりますとともに、全国からおいでいただいた方々に高岡の魅力を体験いただくことで知名度を高めてまいりたいと思っております。また、市民の皆様の文化創造意識をこの際一層の向上を図る契機といたしたいとも思っております。 94 ◯12番(永森 茂君) 市長、どうもありがとうございました。  さきの代表質問では、北陸新幹線開業を見据えて、今年度から3カ年を企業誘致強化期間としてこれまでの支援策を格段に充実し、集中的に新規企業の誘致及び設備投資促進に取り組むということでしたが、具体的にはどのような施策を考えておられるのか、産業振興部長にお尋ねをします。 95 ◯産業振興部長坂下照夫君) お答えいたします。  本市では、企業誘致強化期間における支援策といたしまして、新規立地企業に対する立地助成金の助成率の上乗せ、企業立地促進資金の利子補給と融資利率の引き下げ、工業団地分譲価格の引き下げを行い、企業立地を促進しております。加えまして、新年度におきましては新たに事業高度化資金の創設、それから商工業活性化資金の融資要件の緩和によりまして、既存企業を含めたさらなる設備投資を促進することといたしております。  これらを活用して産業集積の活性化を図るとともに、企業訪問セミナー開催などを通じた情報収集と広報活動を強化し、企業の進出意欲を喚起する立地促進策を総合的かつ効果的に展開してまいりたいと考えているところでございます。 96 ◯12番(永森 茂君) 文化創造都市を目指すのであれば、ICTや広告、放送、映像、デザインといったメディア系といいますか、創造的産業の誘致に積極的に取り組むべきではと考えますけれども、産業振興部長に見解をお伺いします。 97 ◯産業振興部長坂下照夫君) 本市では、製造業だけでなく、多様な産業を支える基盤であり、かつ産業の高度化に寄与する情報関連産業など、地域産業の活性化に資する、あるいは今後の成長が期待される分野の企業の誘致にも取り組んできております。  クリエーティブ産業につきましては、いわゆるクールジャパンとして海外から高く評価されております。また、立地による大きな波及効果が期待できますことから、これまでも誘致対象としてきたところでございまして、企業誘致強化期間におきましても積極的に取り組んでまいりたいと考えております。 98 ◯12番(永森 茂君) 創造都市として再生を果たしたとして世界的に注目を浴びているスペインのバルセロナでは、企業誘致に成功した理由の一つとして、メディアやICT、医療テクノロジー、エネルギー分野など、創造的産業に対する支援機関を設けたことが挙げられています。本市でも、今お話しありましたような助成金制度や融資制度の充実だけではなく、同様の支援策を考えてはいかがかと思いますが、産業振興部長にお尋ねします。 99 ◯産業振興部長坂下照夫君) クリエーティブ産業は、新たな価値の創出、地域資源の高付加価値化に資する産業でございます。本市が持つ自然、歴史、文化や伝統産業をはじめとするものづくりなどの地域資源との融合により、既存産業の振興や新たな産業の創出はもとより、都市の魅力向上にも大きく寄与するものと考えております。  本市では、新産業創造プラットフォーム業務を通じ、富山県新世紀産業機構、富山県総合デザインセンターやジェトロ富山などの関係機関と連携しながら、こうしたクリエーティブ産業の支援を図ってまいりたいと考えております。 100 ◯12番(永森 茂君) 産業振興部長、どうもありがとうございました。  それでは、この項最後の質問となりますが、市民、行政、議会が一体となって文化創造都市高岡の実現を目指すのであれば、そのゴールを明確に示さなければいけないというふうに思います。市長の目指されるゴール、文化創造都市高岡の姿というものはどういうものなのかについて、市長にお尋ねをします。 101 ◯市長(高橋正樹君) このテーマに大変逆説な言い方をいたしますが、ゴールはない。むしろあってはならないのではないかというふうにも思うわけでございます。強いて言えば、常に先にあるゴールを目指し、発展し続ける状態そのものが必要だというふうに考えておりまして、高岡はこれまでもそのようなまちであったわけでございます。  私としては、文化の力によってまちにエネルギーがあふれ、みずから展開し続けるそのような仕組みをつくることが大切であると考えております。  高岡をこのような発展系のまちとするためには、第1に、市民お一人おひとりが日常的に文化力を感じ、多様な文化、異質な価値観を受け入れながら、何事にも主体的に挑戦する機運を持つこと、第2に、前向きな行動をするための核が多く存在し、それらが連携、融合して大きな力、いわば核が線になり面となって広がっていくこと、そして3つ目に、そのための創造の場という言葉を使っておりますが、創造の場が多様に存在して活力あふれる都市基盤を持った高岡にすること、そういったことを目指してまいりたいと考えております。  議員におかれましても、文化の力、文化の持つ創造力や革新力に共鳴していただき、一体となって文化創造の実践に御理解と御推進を賜りたいと存じます。 102 ◯12番(永森 茂君) 市長、どうもありがとうございました。  文化芸術再生した都市に共通するのは、首長による決断と卓越したリーダーシップ、そして地域住民も巻き込んだ大胆な取り組みが功を奏した結果と言われています。ぜひ高橋市長にも強いリーダーシップを発揮していただき、我々市民とともに常に発展し続ける文化創造都市高岡を実現していただきたいというふうに思います。  次の項に移りたいと思います。  自治体クラウドとは、地方公共団体の情報システムを外部のデータセンターに集約し、複数の地方公共団体が一体となって共同運用を進めることにより、情報システムに係る経費の削減やシステム管理などの業務の負担を軽減し、住民サービスの向上を図るものです。  これは総務省が平成21年度から全国的に推進している事業で、東日本大震災の経験も踏まえ、堅牢なデータセンターを活用することで行政情報を保全し、災害、事故等発生時の業務継続を確保する観点からも自治体クラウドの推進が求められるとしています。  県内においても、2015年度から射水、滑川、上市、入善、朝日、舟橋の6市町村が自治体クラウドの導入を計画しています。  そこで、この項最初の質問ですが、自治体クラウドの現時点での全国での導入状況はどのようなものでしょうか、経営企画部長にお尋ねをします。 103 ◯経営企画部長岡田暁人君) お答えいたします。  昨年4月に行われた総務省の調査によりますと、全国で自治体クラウドを導入している自治体は全市区町村の約10%でございます。なお、導入予定または検討中であるという自治体は28%でございます。 104 ◯12番(永森 茂君) 今回、射水市など6市町村が先行して自治体クラウドを導入することになりましたが、人口差の大きい高岡市などはシステムの共同化が難しいとして見送られたようですが、本市での自治体クラウドの導入の計画はあるのでしょうか、経営企画部長にお尋ねします。 105 ◯経営企画部長岡田暁人君) 議員お話しのとおり、本市ではこれまで、県西部6市で構成する県西部広域行政研究会や、富山県自治体クラウド検討会などにおきまして自治体クラウドの導入に向け検討を行ってまいりましたが、この会議において導入することとされているシステムは小規模、おおむね10万人以下の団体を想定したものでございまして、本市が共同利用に参加することは難しいと考えております。  したがって、今後は本市のような人口規模の団体でもカスタマイズを極力抑えながら、導入可能なパッケージソフトを活用した単独クラウドなどについて引き続き検討してまいりたいと考えております。 106 ◯12番(永森 茂君) 自治体クラウドの導入でシステムの共同化と集約化により、システム関連の経費削減効果が大きいと言われています。射水市など6市町村では5年間で8億円の削減効果があるとのことですが、今の部長のお話ですと単独のクラウドを検討しているというお話ですが、削減効果という点で見ますと共同運用というものに比べて効果が落ちるのではないかというふうに感じますが、その点についていかがでしょうか、経営企画部長にお尋ねします。 107 ◯経営企画部長岡田暁人君) 自治体クラウドの導入につきましては、複数の自治体で情報システムの集約、共同利用を進めることで、各種経費についていわゆる割り勘の効果が働きまして、1団体当たりの経費負担は少なくなると言われております。  また、本市の検討しております単独で利用する方式でありましても、複数団体が共同で利用する方式には劣るものの、パッケージソフトのカスタマイズを極力抑えることができれば一定の負担軽減効果はあると考えております。  ただし、他市の事例を見ますと、現在利用している情報システムから他の業者が提供する自治体クラウドのサービスに切りかわる際に、データ移行などに多額の経費が発生しているような事例もありますので、この点にも留意する必要があるかと考えております。 108 ◯12番(永森 茂君) 自治体クラウドの導入には、セキュリティの問題を含め、どのような問題があると考えておられるのか、見解を経営企画部長にお尋ねをします。 109 ◯経営企画部長岡田暁人君) 自治体クラウドの導入に当たりましては、パッケージソフトを利用自治体の独自仕様にカスタマイズしてしまうと経費軽減の効果が薄れてしまうため、業務の標準化を行う必要がございます。したがいまして、これに伴う負担の増加ですとか、あるいはシステム障害のリスク等が懸念されるところであります。  また、自治体クラウドでは建物の耐震・免震装置や万全の電源・空調設備、厳重な入退室管理等が施されたデータセンターで行政情報を保管することができれば、情報セキュリティの確保と災害への対応強化が期待できるということでありますが、一方、人的要因による情報漏えいですとか、あるいはサイバー攻撃等のリスクが想定されるところでございます。  自治体クラウドの導入に向けた検討の中では、これまで述べてきたような経費節減効果や問題点などを勘案し、検討してまいりたいと考えております。 110 ◯12番(永森 茂君) 新幹線開業に向けて、観光客誘致のためのPR活動や受け入れ環境の整備など、さまざまな取り組みが行われようとしています。しかし、観光に関する嗜好が多様化している中で、イベント、雑誌、メディアばかりでなく、ICTも積極的に利用していく必要があると考えます。  高岡市地域情報化基本計画では、北陸新幹線開業の機運を最大限に活用し、高岡市を交流・観光の拠点都市として発展させるため、ICTを利活用した効果的で魅力的な情報発信を行うとありますが、これまでの取り組みの状況について、産業振興部長にお尋ねをします。 111 ◯産業振興部長坂下照夫君) お答えします。  現在、公式ホームページ「ほっとホット高岡」がございますが、この観光情報と高岡市観光協会のホームページを平成25年4月から統合いたしました。そして、観光ポータルサイト「たかおか道しるべ」を運用しているところでございます。  観光、イベント情報の提供や観光素材ダウンロードといった従来の機能のほか、スマートフォン対応表示、市内の宿泊施設の検索・予約機能、大きな画面で季節ごとの観光スポットを紹介するなど、観光面、ビジュアル面での充実を図っております。また、ツイッターやフェイスブックのアカウントとも連動させ、積極的に情報の拡散にも取り組んでいるところでございます。 112 ◯12番(永森 茂君) 今お話のありました新たな観光ポータルサイト「道しるべ」の構築によってどのような成果があったのか、産業振興部長にお伺いします。 113 ◯産業振興部長坂下照夫君) この新しいポータルサイトによりまして提供する情報の充実及び情報拡散に努めたことによりまして、ホームページのアクセス数が顕著に伸びたことがポータルサイトの開設の効果として挙げられると思います。  具体的には、平成24年度のアクセス数が6万6,387件に対し、今年度は先月末現在で53万6,842件に達しております。高岡市総合計画に掲げる目標数に対して、平成24年度は57.6%と少なかったものの、25年度におきましては2月時点で461.2%となっております。  この1年間、テレビや雑誌などで本市が取り上げられる機会がふえたことと相まって、本市の認知度の高まりとポータルサイトの利用率向上が図られているものと受けとめております。 114 ◯12番(永森 茂君) 大変な伸び率で正直驚きました。高岡の認知度が高まれば幸いだというふうに思います。  スマートフォンなどを通して、現実に見ている対象物に関連する文字や画像、映像などの情報を重ね合わせて表示する技術をAR技術「拡張現実」と言いますが、観光情報の発信ツールとして取り入れてはどうかと考えますが、産業振興部長にお尋ねをします。 115 ◯産業振興部長坂下照夫君) AR技術の活用といたしましては、平成22年度からセカイカメラのシステムを利用して瑞龍寺周辺、高岡大仏を含む中心街、古城公園の3地点において、各スポットの解説を日本語を含む6カ国語で提供していたところでございます。しかしながら、本年1月にセカイカメラの本体サービスが急遽終了したことから、本市におけるAR技術の活用は行われていないのが現状でございます。  このように、技術革新のスピードが速く、市場ではICT技術を応用してさまざまなソフトが開発、提供されていることから、このARを含むICT技術について情報収集に努めながら、観光客の利便性向上に向けてどのように活用していけるのか、検討してまいりたいと考えております。 116 ◯12番(永森 茂君) 現在、砺波、南砺、小矢部市でスカイウェアというARアプリを活用した観光情報の配信をしていまして、スマホをかざせばその画面上にいろんな観光情報が出るというようなシステムなんですけれども、ぜひ高岡でもそういう新しい技術を積極的に導入していただきまして、飛越能86万人の玄関口だけではなく、飛越能86万人の発信基地となるように取り組んでいただきたいというふうに思います。  この項最後の質問になりますが、大型観光クルーズ船の誘致をさらに進めていくといった上でも外国人観光客に向けた情報発信は大変重要と考えていますが、現在どのような状況か、産業振興部長にお尋ねをします。 117 ◯産業振興部長坂下照夫君) 外国人観光客に向けたICT技術を応用した情報発信でございますけれども、先ほど申し上げました観光ポータルサイトにおきまして、日本語を含む6カ国語で観光情報を提供しているところでございます。このほか、セカイカメラ、先ほど急遽終了したと言っておりますけれども、これまでセカイカメラで用意しておりました多言語対応のスポット案内の情報を他の媒体で活用すべく、今その準備を進めているところでございます。  今後もこのようなさまざまな技術を使いながら、利用者にとって便利で使いやすい環境を整えてまいりたいと考えているところでございます。 118 ◯12番(永森 茂君) 部長、どうもありがとうございました。  最後の項の質問になります。西部総合公園に建設中の新野球場についてであります。  まず最初に、城光寺球場と比較して新野球場の規模、設備、収容人数はどのようなものになるのか、教育長にお尋ねをします。 119 ◯教育長(氷見哲正君) お答えいたします。  高岡西部総合公園の新たな野球場は、両翼100メートル、中堅122メートルで、内野は黒土、外野は天然芝となっております。観客席は、内野が約6,000席、外野が約4,000席で、合わせて約1万人が収容可能となっております。  主な設備機能につきましては、ナイター照明設備、電光掲示式スコアボード、屋内練習場などを備えることとしております。そのほか、災害時の防災拠点施設として機能するよう、内野スタンド建物内に防災用物資の備蓄倉庫を設けることとしております。 120 ◯12番(永森 茂君) 屋内練習場もできるということで、今、県西部エリアにはそういった屋外スポーツのための屋内練習場はありませんので、大変野球関係者が喜ぶ施設ができ上がるというふうに思います。  ところで、城光寺球場のスコアボードは選手名の表示ができないのですが、新野球場では表示ができるのか。また、その他の表示機能があればどのようなものがあるのか、教育長にお尋ねをします。 121 ◯教育長(氷見哲正君) スコアボードの基本的な仕様といたしましては、LEDによるカラー8色の表示が可能な電光掲示方式としておりまして、チーム名、選手名、審判名、得点、アウトカウントなどの試合の記録上必要な表示のほか、ピッチャーの球速も表示することとしております。  また、対戦チームの選手名表示部の表示を切りかえて観客に対するお知らせなどのメッセージを文字表示できる機能や、審判名の表示部には画像表示が可能なフリーボード機能を備えることといたしております。 122 ◯12番(永森 茂君) 現在、工事は順調に進んでいるようですが、完成時期と公式戦の最初となる試合について、教育長にお尋ねします。 123 ◯教育長(氷見哲正君) 野球場の施設本体につきましては、本年9月末の完工を予定しております。その後、芝生の養生期間を要するため、現段階で確定的なことは申し上げられませんが、供用開始は平成27年5月中ごろをめどに考えております。  正式な公式戦につきましては、供用開始が今申し上げた平成27年5月中ごろになる場合には、例えば高松宮賜杯全日本軟式野球大会の富山県予選、あるいはBCリーグ富山サンダーバーズの公式戦などが初の公式戦になると予想されます。 124 ◯12番(永森 茂君) 多分、プロ球団はいつでも大丈夫だと思いますので、ひとつぜひ使っていただければというふうに思います。  現在、高校野球の夏の大会では準決勝以上を富山市民球場(アルペンスタジアム)で開催していますが、これを新球場に誘致することを考えてはいかがでしょうか。甲子園球場は天然芝の球場ですので、天然芝の新球場は決勝にふさわしい球場だと思いますが、教育長にお尋ねをします。 125 ◯教育長(氷見哲正君) 夏の甲子園大会富山県予選は、県内6つの野球場を会場に繰り広げられております。県高野連では、準決勝、決勝については富山市民球場(アルペンスタジアム)をその会場といたしております。  新球場は、施設、設備が充実したものになることや、今御指摘ありました全国大会の会場となる甲子園球場と同じく、天然芝のグラウンドであるという利点もありますので、県高野連にその誘致を働きかけてまいりたいと考えております。 126 ◯12番(永森 茂君) 人工芝も最近は大分天然芝に近くになってきたと言われていますが、打球のはじき方も違いますし、下半身の負担や夏の暑さを考えればやはり天然芝の球場がふさわしいと思います。ぜひ誘致に向け、積極的に高野連に働きかけをお願いいたします。ありがとうございました。  昭和48年に城光寺球場が完成した際には、記念行事の一つとして作新学院と東邦高校を招聘して地元の高岡商業、高岡高校の両校と試合が行われましたが、当時の作新のエースは江川、そして東邦の捕手は山倉でした。  江川投手は高校時代にノーヒットノーラン9回、完全試合2回、甲子園の春の選抜大会では大会通算最多奪三振記録などの数々の記録を残し、怪物と言われた投手でした。また、山倉捕手も将来有望な選手として期待されており、後に巨人にドラフト1位で指名され入団しています。  その後、江川投手は法政大学、山倉捕手は早稲田大学に進学して東京6大学で大活躍をしました。当時、東京6大学に在学していた高橋市長と私は彼らの1学年上でしたが、その活躍ぶりを私は今もよく覚えています。多分、市長も同様ではないかと思いますが。  当時、この作新、東邦両校との試合には1万人を超す観衆であふれ返ったということですが、新野球場の完成記念行事の計画はどのように考えておられるのか、高橋市長にお尋ねをします。 127 ◯市長(高橋正樹君) 新球場の完成記念行事でございますが、プロ野球のタイトルホルダーであった往年の名選手で構成されるドリームチームというのがございますが、これを招請、招致いたしまして、地元チームとの親善試合や野球教室などの開催等を検討しておりますほか、高校レベルでは他県の強豪校と地元高校との記念試合、あるいは小中学生から社会人に至る各階層ごとの野球競技団体の記念試合を開催し、できるだけ多くの市民の皆様にお披露目をしてまいりたいと考えております。 128 ◯12番(永森 茂君) 既にいろいろと企画されているのをお聞きしまして少し安心をしましたが、オープンまであと1年ほどしかありませんので,ぜひ一日でも早く具体的な内容を固めていただくようお願いいたしますが、少し私からも提案をしたいことがあります。  高岡の野球のメッカとして長らく城光寺球場が使われてきましたが、新たな聖地としてその後を継ぐ新野球場のオープンを飾るにふさわしいゲストは江川、山倉の両氏ではないかなというふうに思います。両氏に始球式をしてもらうという案は大変おもしろいというふうに私は思うのですが、そのほかにも例えば市長の母校である東大野球部を招いてやるとか、それからほかにも高岡にも甲子園やプロ野球で活躍された方も何人もおられますので、そういった方たちを特別ゲストとして招待してはいかがというふうに思いますが、市長いかがでしょうか。 129 ◯市長(高橋正樹君) 大変興味深い御提案をいただきました。新しい球場でございますので、さまざまな工夫をしながら取り組んでまいりたいと思います。  私といたしましては、始球式をはじめとするオープン記念行事に、お話しありましたような往年の名選手や、あるいは本市ゆかりの選手をゲストにお招きするなど、新球場完成の一層の盛り上げを図ることを具体的に検討してまいりたいと思います。 130 ◯12番(永森 茂君) 江川、山倉は当時から話題の選手でしたが、その後、巨人でバッテリーを組み、日本のプロ野球界を代表する選手になりました。今思えばあんなすごい選手をよく呼べたものだなというふうに感心します。新球場のオープニングにもそういうような選手が来てくれることも大いに期待したいと思います。とにもかくにも高岡の市民球場ですから、市民の皆さんに喜んでいただけるようなオープニングイベントをお願いしまして、次の質問に移りたいと思います。  先ほど、収容人数が1万人というふうにお聞きしましたけれども、駐車場の台数が十分なものなのかどうか、そうでなければ臨時駐車場の確保は可能なのか、教育長にお尋ねをします。 131 ◯教育長(氷見哲正君) お答えいたします。  公園内2カ所の駐車場の収容台数は約500台でございますが、臨時的な駐車場として富山県道路公社の協力を得て、能越自動車道の高架下に約300台駐車可能な臨時駐車場を整備することといたしております。大きな大会開催等で駐車場の収容能力を超える場合が想定されるところでございますけれども、できるだけ乗り合わせによる来場、あるいはJR西高岡駅が至近距離にございますので、電車等による公共交通機関の利用促進を呼びかけてまいりたいと考えております。 132 ◯12番(永森 茂君) 臨時駐車場も合わせて800台で収容人数が1万人ですから、その差はかなり大きいと。800台に4人が乗ってきても3,200人ほどですから、いっぱいになった場合には到底足りないということになると思います。  今現在、城光寺でも、人気チームの試合があるときなどは駐車場があふれ返って、陸上競技場の周辺、それから二上霊苑、そして周辺の道路まで車がいっぱいになるという現状もあります。結果として、周辺の住民の方に迷惑がかかってしまうということにもなりますので、ぜひそういったことにならないように注意していただきたいなというふうに思います。  中高生の場合は自転車利用が多いと思われるけれども、駐輪場の確保はされているのでしょうか、教育長にお尋ねをします。
    133 ◯教育長(氷見哲正君) 駐輪場につきましては、駐車場付近で通常の公園利用者を想定した駐輪スペースを設ける予定としております。中高生の試合や大きな大会開催により大量の駐輪が想定される場合は、内野スタンド外壁の1階部分に設けるひさしの下を臨時的な駐輪スペースとして活用することとしておりまして、200台程度の駐輪が可能であると見込んでおります。 134 ◯12番(永森 茂君) 車以外の利用を促すことは公共交通の活性化にもつながり大切なことだと思いますし、何より新幹線開業後に運行されるあいの風とやま鉄道の利用促進にもつながるというふうに思います。そのためには西高岡駅からの歩行者動線確保が重要ではないかと考えますが、西高岡駅から新球場までの歩行者道路の整備状況について、建設部長にお尋ねをします。 135 ◯建設部長(長岡 裕君) 西高岡駅から新野球場入り口までの歩行者動線につきましては、駅前より西側に向け整備されている市道笹川立野1号線から県道北高木立野線を経由することが、公共交通を利用して新野球場に来場される方々へわかりやすい動線であると考えております。  また、この2つの路線につきましては既に通学路として両側に歩道が整備をされております。 136 ◯12番(永森 茂君) 西高岡駅から新球場までの距離と、ゆっくり歩いた場合、時間はどれくらいかかるのでしょうか、教育長にお尋ねをします。 137 ◯教育長(氷見哲正君) お答えいたします。  JR西高岡駅前から新球場のある西部総合公園のメーンエントランスまでの距離は約1キロメートルで、徒歩による所要時間は約15分前後と考えております。 138 ◯12番(永森 茂君) 1キロ程度の距離は歩けない距離でもありませんが、高齢者の方などには少し遠い距離かもしれません。以前、城光寺球場で富山サンダーバーズの公式戦がある日に限り、万葉線の米島口から城光寺球場まで無料シャトルバスが運行されていましたが、これと同様にそういった大会があるときに西高岡駅から新球場まで無料シャトルバスを運行することを考えたらいかがでしょうか。あいの風とやま鉄道の利用促進にもつながると思いますが、教育長にお尋ねをします。 139 ◯教育長(氷見哲正君) あいの風とやま鉄道の利用促進とマイカーの混雑緩和を図るという貴重な御提案でございまして、御趣旨は十分理解しております。何分にも新球場までの距離が約1キロメートル、徒歩15分前後でございまして、シャトルバスの乗車時間や待ち時間等を考えますと歩いていただくことが望ましいものと思っております。  いずれにいたしましても、あいの風とやま鉄道の利用促進を図っていくことが必要と考えておりまして、今後、連携を図りながらどのような工夫、取り組みが効果的か、検討してまいりたいと考えております。 140 ◯12番(永森 茂君) 教育長おっしゃるように、スポーツ施設ですから歩くことも健康ですから歩くのはいいのかもしれませんが、本当は臨時停車駅なんかをつくっていただければ直結で行けるようになるのですけれども、なかなかいろいろと難しい点があるようで、またいろいろと工夫していただければというふうに思います。  今全国にいろいろと球場があるわけですけれども、例えば愛媛県松山市の中央公園野球場は「坊っちゃんスタジアム」、それから富山市民球場は「アルペンスタジアム」と呼ばれています。このほか、県内では砺波市野球場が「チューリップスタジアム」と呼ばれております。新球場にもぜひこのような親しみやすく、地元にゆかりのある愛称をつけたらどうかなというふうに思います。  小松市では、2008年に完成した小松運動公園末広野球場の愛称の一般公募を実施したところ、全国の252人から計350件の応募があり、その愛称を「弁慶スタジアム」に決定しました。かつて源義経が奥州へ落ちる道中、同市に存在したとされる安宅関で関守にとめられた際、武蔵坊弁慶がにせの勧進帳を読み上げた故事は、能楽「安宅」や歌舞伎「勧進帳」のモチーフにもなっています。小松市側は選定理由について、「「弁慶」という名は、未来に向け力強く羽ばたく小松市をイメージするのにふさわしい」としていますが、本市でも新球場の愛称を市民だけでなく全国から募集してはと思います。小松市が「弁慶スタジアム」なら雨晴のある高岡はさしずめ「義経スタジアム」といったところでしょうか。ただ、義経が実際に通ったかどうかを確認しなければ、また石須議員から違うんではないかというふうな声が出るかもしれませんけれども、教育長の見解をお伺いします。 141 ◯教育長(氷見哲正君) 新球場にふさわしい愛称を設けることにつきましては、市民に身近な、そして愛着のある施設として親しまれ、施設の利用促進が期待されるとともに、施設のPR等の情報発信をする場合にも親しみやすく、受け入れやすいなど、大変効果的な取り組みと考えております。  一方、新球場につきましては、現在ネーミングライツの導入についてもさまざまなメリット、デメリットを勘案して慎重に検討しているところでございまして、愛称募集につきましてはその検討結果を踏まえて判断してまいりたいと考えております。 142 ◯12番(永森 茂君) 以上で私の本日用意しておりました質問は終わりましたが、少し時間もありますので、最後に一言。  またちょっとスポーツの話ですが、明治以降の中央集権システムによって、地方の人々の意識は地元びいきが薄れ、都会の文化をうらやむ自己否定型になったと言われています。自分たちのまちのよさに気づかず、都会の価値観に染まっていく。一つの価値観にとらわれていると他のものが見えなくなります。  新幹線開業を控えた今、再度高岡の持つ資源を見直し、そのよさを再確認していくことが高岡の再生につながり、都市間競争の生き残りにつながるのではないかというふうに思います。そしてその一つとして、地域のプロスポーツとの連携を深めていくことも大切なことだというふうに思っております。  Jリーグ、野球独立リーグのBCリーグ、バスケのbjリーグ、ウインタースポーツ、陸上競技、チアリーディングの6種目が同じ「アルビレックス」の名前とチームカラーを使ったチーム新潟や、Jリーグ、プロ野球とbjリーグが合同でチーム仙台を形成して、地域の皆さん一生懸命推しているときに野球やサッカーという議論は意味をなしません。  ことしの新年早々に行われた全国高校サッカー選手権大会で富山第一高校が初優勝を遂げたとき、あの高揚感と一体感は富山に生まれてよかった、富山最高と思わせてくれました。スポーツの持つ力を再認識させてくれたと思います。  この地元のプロスポーツの存在をいかに活用していくかは、これからの自治体の積極的で多様な政策と実行力にかかっているということを申し上げまして、質問を終わらせていただきます。  どうもありがとうございました。 143 ◯議長(青木 紘君) 永森 茂君の質問が終わりました。  これをもちまして、総括質問、質疑を終結いたします。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               議 案 の 委 員 会 付 託 144 ◯議長(青木 紘君) ただいま議題となっております議案第1号から議案第97号まで及び報告第1号の各議案は、お手元に配付してあります議案審査付託表(第2号)のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               休             会 145 ◯議長(青木 紘君) お諮りいたします。  来る17日及び19日は、議案調査のため休会といたしたいと思います。  これに御異議ございませんか。       〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 146 ◯議長(青木 紘君) 御異議なしと認めます。  よって、来る17日及び19日は、休会とすることに決定いたしました。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               次 会 の 日 程 の 報 告 147 ◯議長(青木 紘君) 次に、議会の日程を申し上げます。  次回の本会議は、来る20日定刻の午後1時より再開し、諸案件の審議を行います。  また、明14日は、午前9時より代表者会議を、午前10時より民生病院、経済消防の各常任委員会を、18日は、前9時より議会運営委員会を、午前10時より建設水道、総務文教の各常任委員会をそれぞれ開催いたします。   ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               散             会 148 ◯議長(青木 紘君) 以上をもちまして、本日の日程は全部終了いたしました。  本日は、これで散会いたします。   ────────────・─────────────・────────────                                 散会 午後0時01分 Copyright © Takaoka City, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...