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  1. 高岡市議会 1992-12-02
    平成4年12月定例会(第2日目) 本文


    取得元: 高岡市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-22
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1                              開議 午後1時00分  ───────────・─────────────・───────────               開         議 ◯議長(室田正弘君) これより、本日の会議を開きます。  本日の議事日程は、お手元に配付いたしました議事日程(第2号)のとおりでございます。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               追加議案の上程 2 ◯議長(室田正弘君) 日程第1 議案第 145号から議案第 157号までを議題といたします。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               提案理由の説明 3 ◯議長(室田正弘君) 市長 佐藤孝志君より、提案理由の説明を求めます。      〔市長(佐藤孝志君)登壇〕 4 ◯市長(佐藤孝志君) 本日、追加提出いたしました予算議案12件及び条例議案1件、計13件について、その概要を御説明申し上げます。  初めに、予算議案について申し上げます。  議案第 145号から議案第 156号までは、人事院勧告に基づく国家公務員の給与改定に準じ、本市職員の給与費について所要の措置を講ずるものであります。  補正予算の規模は、   一般会計 2億 3,661万 3,000円   特別会計 1億 3,604万円   総  計 3億 7,265万 3,000円であります。  次に、条例議案について申し上げます。
     議案第 157号 職員の給与に関する条例の一部を改正する条例は、今ほども申し上げましたように、人事院勧告に基づく国家公務員の給与改定に準じて、職員の給与を平均2.66%引き上げるものでありまして、主な内容は、給料表並びに扶養手当、住居手当等の改定に係るものであります。  以上、提出議案の概要について御説明申し上げましたが、何とぞ慎重御審議の上、よろしく御賛同賜りますようお願い申し上げる次第でございます。 5 ◯議長(室田正弘君) 市長 佐藤孝志君の提案理由の説明が終わりました。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               議 題 の 宣 告 6 ◯議長(室田正弘君) 次に、日程第2 市政一般に対する質問並びに議案第 129号から議案第 144号までを議題といたします。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               個別質問、質疑 7 ◯議長(室田正弘君) これより、各議員による市政一般に対する質問並びに提出議案に対する質疑を行います。  通告に従いまして、発言を許します。15番 石灰昭光君。      〔15番(石灰昭光君)登壇〕 8 ◯15番(石灰昭光君) 私は、さきの議会改革検討協議会において、質問、質疑の一部変更により、12月定例会での各派代表による質問、質疑が見直されましたので、今回、我が会派代表とは言いませんが、その意味も含めながら、さきに通告いたしました3項目について、佐藤市長をはじめ参与の皆様方にお尋ねをいたします。  さきの認定第2号の賛成討論の中で、我が会派代表松井議員も申し上げましたように、いざなぎ景気を越したとさえ言われておりました平成景気も、昨年度半ばからバブルがはじけ、不況知らずと思われた金融、証券業界をも景気の停滞から巻き込んだ激動の荒波に見舞われる中で、地価の高騰にはようやく歯どめがかかってきてはいるものの、寄り戻り波が余りにも高過ぎて、景気の低迷からの脱出口が一向に見当たらないというのが昨今の状況であります。  もちろんこうした厳しい情勢を打破すべく、国や政府においても景気建て直しの特効薬とすべく、本年8月には10兆 7,000億円余の景気浮揚対策を目途とした補正予算を組まれたのをはじめ再度にわたる公定歩合の引き下げを断行するなど、あの手この手の施策を打ち出されているものの、いまだ泥沼状態から脱却する決め手にはなっていないようであります。  本市においても、景気低迷の悪影響は、同様に厳しいものがあるとの認識に立って、年度当初の予算においては、地場産業をはじめ商工業の皆さんの中にある停滞ムードを払拭し、活性化を図るための支援策として昨年に引き続き商工業活性化資金の融資枠の拡大や小口資金融資中小企業振興資金などに積極的に予算措置が講じられ、また、地域総合事業債など有利な起債導入による市単独事業の積極的な展開が図られてきたところであります。  また、さきの11月臨時会においても、国の景気浮揚を図る総合経済対策を受け、上下水道事業をはじめ市単独事業にもこれまた積極的な追加予算措置がなされ、佐藤市長が「意志あるところに道あり」と申されている、その意図されるところを私なりに十分感ずるのであります。  しかし、新聞、テレビなどでも報じられているように、我が国における企業業績見通しでは、平成4年3月決算期で、全産業ベースの売上高は、前年期比 1.9%減、経常利益でも前期比20.1%減となり、第1次オイルショック直後の昭和51年3月期以来17年ぶりの大幅な落ち込みが確実視されているところであり、本年の9月期の中間決算でも、売上高前期比 3.1%減、経常利益で27.5%減であり、先行きも残業の減、ボーナスダウンで個人消費は低迷、設備投資も冷え切ったままと見られることから、売り上げ増も望めず、バブル景気に支えられた過剰設備投資がもたらす過大な減価償却費や人件費など固定費負担を吸収できないため、ここしばらくは業績の回復見通しが立たないとされているのであります。  そこで、質問の第1項目として、このような状態を踏まえたとき、本市の財政運営に及ぼす影響も大きいことが懸念されるのでありますが、平成4年度の市税収入見通しをどのように予測されているのか。また、平成5年度の税収及び歳入全体についてどのように見通しておられるのか、さらには、平成5年度の予算編成に対する方針と財政運営の基本的な考え方を佐藤市長にお尋ねをするものであります。  第2項目目として、本市市民の心である古城公園の整備について、藤井助役にお尋ねをしたことがございますが、その後の整備実態を踏まえながら、今回もまた藤井助役にお尋ねをいたします。  築城以来 383年余の歳月の重みを感じながら、長く高岡市民の憩いの場として愛されているこの古城公園も、その長い間の風雪には勝てず、約21ヘクタールの3分の1を占める水濠の水質汚濁が深刻な問題として浮上し、緑豊かなこの古城公園をよみがえらせるのが現在を生きる我々に課せられた課題であるとの認識から、さきに亡くなられた浦上議員をはじめ先輩同僚議員とも含め何回となくこの問題を取り上げてまいりました。  また、あわせて、私たちは全国の水濠の浄化対策や管理運営の視察をも重ね、我々なりの提言も申し上げてきたことは既に御案内のとおりであります。こうした経緯の中で、平成2年の9月定例会において、古城公園底泥処理調査委託費が計上されたときは、いよいよこれからと期待に胸の高鳴りを覚えたのは、私だけでなく、問題を提起してきた者すべての気持ちであったのではないかと考えます。当局におかれては、予測額20億円余の必要経費捻出に英知を結集され、水濠のヘドロを除去し、玄手川から新水を導入し浄化を図り、水濠からさらに千保川まで下水路を整備するとともに、水濠に雨水の調整池としての機能を持たせ市街地の浸水防止を図り、冬場には水濠の貯留水を活用し、下水路に流雪機能を持たせ、住宅密集地の冬期間の排雪対策に備える積雪対策下水道事業として下水道事業会計管渠事業費をもって、平成3年度から5カ年計画で導水管及びスノーレス下水路を含む約35億円余の概算予算額を打ち出され、第1期工事平成3年度当初6億 6,000万円、平成4年度4億 2,000万円計上され、工事が実施されているのであります。  工事方法は皆さん御存じとおり、真空吸引式汚泥回収機プラス固化材混合処理工法によるものと聞いております。現在の工事進捗状況につきましては、私も何回となく工事現場に足を運びつぶさに見聞もしております。しかし、先般開催の決算委員会において、実績額4億 7,000万円にて池の端濠の平成3年度工事が完了し、必要予算額を1億 9,000万円下回って目的が達成されたと報告がありました。果たして、予定額を大幅に下回って事業が完了したことは大変よいことには違いありませんが、予定量の1万 7,000トンのヘドロの除去が十分になされたのかどうか気がかりも残ります。無用の心配かもしれませんが、まずこの点についてお聞かせください。  ところで、現在、実施中の平成4年度工事につきましては、池の端濠から枡形濠へと作業が順調に進行しているやに仄聞いたしており、一日も早い工事完了の日が待たれるのでありますが、先日、枡形濠しゅんせつの際、動物園角に隠し通路ではないかと思われる土の盛り上がり部分があり、市民の話題になっていると報じられ、私も秘密のベールをかいま見る期待と夢を膨らませ見に行ってまいりました。その後、いろいろの知識者の見解として、「隠し通路の可能性がある」「いや、これは濠の造成の際できた単なる段差にすぎない」など各論続出のようで、これがますます疑問と新たな夢を市民に与えているようであります。380 年余の年の流れに思いをはせながら、今後、何年後にこのような機会があるのか、交通事情や生活環境の変化の激しき時代とはいえ、100 年後か 200年後かと思うと、このときに自分の目で、足で確かめることができた私は幸せ者としか言いようがないのであります。  しかし、一方では、着工当初から心配もし、さきの3月定例会で玉井議員も懸念されておいでの本当にヘドロが全部取り除けるのであろうかとの心配が現実の姿として私の目に映りました。しゅんせつ工事が終わり、水抜きされ、水位の減少した枡形濠に完全に底泥がしゅんせつされていないままに残っているように見かけました。これで本当にきれいになったと言えるのか、私は水の中とはいえ疑問が残ったのであります。この点も含め、これまでの事業実施結果をどのように評価されているのか、また、今後の浄化スケジュール導水管工事並びにスノーレス下水路工事の計画も含めお示しをいただきたいのであります。  次に、平成8年に本市で開催されます全国都市緑化フェア主会場としての整備についてお尋ねをいたします。  この件についても、質問を重ねてきたところでありますが、本年はその開催に向けた基本構想及び基本計画策定に係る費用として 4,000万円の準備費を計上されているところでありますが、今日、現在、どの程度まで作業が進捗しているのかお尋ねをいたします。  また、古城公園を緑化フェアの主会場とする場合には、駐車場対策は避けて通ることのできない問題であり、現状ではこれまで開催の他都市を参考にすれば、約2カ月間程度の開催期間が予測されますが、土曜、日曜日は別として、市職員の駐車場などの利用も難しく、いろんな方法で駐車場を確保する必要があると思いますが、この点についてもどのような対応を考えておられるのかお聞かせください。  第3点目として、古城公園に公園のシンボルとしての高岡城の築城を願う多くの市民の一人として再度お願いするものであります。私は、平成元年3月の議会の席上、高岡市民の心のふるさととして高岡城の築城をお願いしたところであります。ここで改めて高岡の発祥について申し上げるつもりはありませんが、そのときの藤井助役の「野趣あふれる自然公園である古城公園の性格、あるいは歴史的な経緯、そしてまたそのほとんどが国有地であります。さらには園内の建ぺい率もかなり高いものがございます。こういう点からいろいろな御意見もあろうと思いますが、慎重に対処してまいりたい。」と述べられました。しかし、今、水濠の浄化が着々と進み、さらには全国都市緑化フェアに向けて整備が検討されているとき、あたかも前田利長公築城の際、濠や城郭のなぞにロマンを求めるのも、高岡市民として私は自然な成り行きであろうと考えます。  今、都市緑化フェア開催を記念してのシンボル的建造物も必要ではと考えますが、その建造物に天守閣を建設し、フェア終了後は歴史博物館または美術館移転後に残る博物館として永久的に市民の歴史、文化の拠点として活用することができるのではないかと考えます。平成元年の質問時とは、都市緑化フェアの開催や美術館、図書館の移転や総合体育館の建設計画も決まった今日こそ、またとない絶好の機会であり、まさに町名を「高岡」と名づけた開祖前田利長公の気持ちを受け継いできた先達者をはじめ市民の熱望に対し、当局として城郭再築への意欲を願うものであります。  私は今回の質問を原稿にしていたとき、偶然にも福島県二本松市に市民の誇りになる城をつくろうと庁内の都市計画課に築城係をつくり意欲を示していると聞きました。その先頭に立っているのが、大河内市長みずからと聞き、改めてうらやましく感じているのであります。その点もかんがみ再度御意見をお伺いし、次の質問へと移ります。  3項目目として、地元牧野校下に大きなかかわりのある問題についてお尋ねをいたします。  NTTでは顧客サービスに迅速に対応すべく逐次全面デジタル化に向け整備され、地域別統一局番に切りかえておいでになると仄聞いたしております。現在の高岡周辺局番を見てみますと、市外局番の0766は同じで、旧市街は20局台で、伏木地区は44局、西部地域は31局、そして戸出地区が63局、中田地区が36局となっているのでありますが、いずれも他の市町とは競合しておりません。しかし、牧野地区や富岡町、吉久地区の日重化及びノースランド吉久店を境に80局台と新湊局管轄になっているのであります。それゆえに、これまでも火災や救急発生時の通報に若干の混乱も生じているのであります。高岡市80局台から 119通報いたしますと、現在はすべて新湊消防署通信室に通報が入り、救急の場合は速やかに新湊署の救急車が現在は出動していただいており、両地域とも大体2、3分にて対応ができているのであります。しかし、火災通報の場合は、新湊署の消防車出動手配と同時に高岡署に火災発生の無線通報がなされ、それから吉久及び牧野分遣所へ連絡が入り、ポンプ車出動となるのであります。「災害には国境なし」の考えから、市域を越えて相互乗り入れを行っておるわけでありますが、これでは地元災害でありながら、速やかに対応ができないことも起こり得るわけで、過去には地元の住民の方々に不安を与えた時期もありました。牧野分遣所に関しましては、新湊署の無線傍受機の設置により現在は対応中であります。  しかし、今ほど申し上げましたように、NTTデジタル集中化による80局台の高岡市分が、新湊局扱いから改めて高岡局扱いへと切りかえられると仄聞いたしておるところであります。その切りかえ時期が平成5年度中、平成6年1月ごろを目標に作業が進められていると伺っておりますが、仮にそうなれば今度は 119通報すべてが高岡消防署通信室に入ることになります。本市では、今年度緊急通信指令システムの導入を図り、これまで以上に迅速に対応して、市民の生命、財産を守るべき努力をされていることには全く異論もなく、むしろ敬意を表したい気持ちでいっぱいであります。  常識的に考えて、80局台からの通報が高岡署に入れば、火災発生による通報の場合は、直接対応ができるので、今まで以上の速やかな対応が期待できます。しかし、救急車要請の場合の対応は、吉久、富岡町につきましては、時間的には1、2分の差であり、これは通信システムの充実により解消できると考えられますが、牧野地区の場合には出動から2分から3分で新湊署の救急車が到着したのが、高新大橋経由でも早くて7分から8分かかるのであります。時間帯によってはかなりの時間がかかることも予測され、牧野地区救急体制に異常ありと言わざるを得ません。これを解決するためには、どうしても都市計画道路北島・牧野線のうち、一般県道姫野・能町線の早期建設開通により解消できると考えております。  そこで、藤井助役にお尋ねをいたしますが、この緊急救急体制に欠かすことのできない庄川架橋も含めた姫野・能町線の建設スケジュールはどうなっているのか、何回となく北島・牧野線道路建設促進協議会に御出席いただいており、住民の切なる願いをお聞きでありますので、明確にお答えをいただきたいのであります。  さらに、瓶谷消防長には、救急体制の確保策はどのように考えておいでになるのかお聞かせをいただき、私の質問を終わります。ありがとうございました。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               答         弁 9 ◯議長(室田正弘君) 当局の答弁を求めます。市長 佐藤孝志君。      〔市長(佐藤孝志君)登壇〕 10 ◯市長(佐藤孝志君) 15番 石灰議員の御質問にお答え申し上げます。  議員の御質問は、本市の財政見通しと新年度の予算編成についての御質問であったわけでございます。  最初は、平成4年度の税収見通しはいかんという御質問でございます。  ただいま、議員の御発言にもありましたとおり、国におきましては、ことしの3月景気の停滞感が広がりつつある状況を踏まえまして、公共事業の前倒し措置を中心とする緊急経済対策を決定いたしまして、さらに8月には公共投資の追加、地方単独事業の拡充、国、地方自治体による公共用地の先行取得など、合計10兆 7,000億円に上る財政措置を中心とした総合経済対策を発表され、景気浮揚のための努力が続けられているところでございます。  高岡市におきましても、これらの国の施策に呼応いたしまして、さきの9月定例議会並びに先般11月の臨時会におきまして、市単独事業をはじめ国庫補助事業などの大幅な増額を図るため補正予算を御提案申し上げ、議決をいただいたところでございます。  しかしながら、今日、全国的な状況を見ますと、現状はなお民間設備投資の低迷とか、個人消費の停滞傾向によりまして、引き続き厳しい経済環境にあるわけでございます。そういうことから国においては、法人税、所得税などの税収の減少によりまして、大幅な歳入不足が生ずると、このように報じられておる状況でございます。  一方、本市におきましては、現在のところ、市税収入全体といたしましては、比較的安定的な伸びを見せておりまして、本年度11月末の市税全体の調定額は、264 億 289万円でございまして、前年度同期に対しまして、金額で15億 7,559万円の増、また率にいたしまして 6.3%の伸びとなっております。  これを主な税目別に見ますと、個人市民税では99億 4,707万円でございまして、前年度に対しまして、金額で10億 2,503万円の増、率にして11.5%の伸びになっており、また、固定資産税では 124億 867万円で、前年度に対し9億 6,044万円の増で、率で 8.4%の伸びとなっております。しかし、法人市民税では32億 2,061万円で、前年度に対しまして、金額で4億 1,070万円少なく、11.3%の減少となっておるのでございます。  以上のような動向は、あくまでもことしの11月末日現在におきます状況でございまして、これから年度後半に向けた市税収入の動向を見きわめなければならないわけでございますけれども、現在のところ、市税収入全体としては、法人市民税の落ち込みを他の税収全体でカバーしつつ、最終的には予算計上額は確保できるものと、このように考えておる次第でございます。  次は、平成5年度の税収と歳入予測並びに予算編成の考え方いかんということでございます。  今も申し上げましたとおり、国においては、できるだけ速やかにインフレなき持続的な成長経済へ円滑に移行させるため、総合経済対策を発表され、今臨時国会に補正予算を提出するなど、景気浮揚のための努力が払われてきているところでございます。  一方、経済企画庁が今月3日に発表いたしましたことし7月~9月期の国民所得統計速報によりますと、年率換算で 1.6%のマイナス成長になっておるわけでございまして、景気の落ち込みの大きさが数字の上でも具体的に明らかになっておるわけでございます。  さて、このような状況の中で、平成5年度の本市の税収見通しについて正確に申し上げることはなかなか困難なことでございますが、個人市民税固定資産税につきましては、若干の伸びが見込めるものの、平成4年度の経済状態から見まして、今年度以上の伸びを期待することはできないのではないか。また、法人市民税につきましては、引き続き減少が予測されますことから、来年度の市税収入全体としてはかなり厳しい見込みをせざるを得ないのではないか、このように見ておるわけでございます。  また、市税以外の各財源につきましては、今後、発表される地方財政計画をはじめとする地方財政措置をも指針としながら、収入見通しを的確に把握していきたいと考えております。  次に、本市の新年度予算編成についての考え方でございますけれども、御案内のとおり、平成5年度は本市の総合計画第6次事業計画の3年目に当たり、5カ年計画の中間年になりますことから、これまで進めてきた継続的な事業や施策につきまして、その完成を目指しますとともに、計画に掲げております新たな施策についても配慮しながら、一層の市勢の進展と市民福祉の向上を図っていかなきゃならない、このように考えておるわけでございます。  一方、本市財政は、議会並びに市民の皆様の御理解と御協力をいただきながら、行財政改革を着実に進めてまいりましたものの、義務的経費、特に人件費比率がいまだ高い状態にございまして、また、今ほども申し上げましたように、厳しい税収の見込みをせざるを得ない状況にあるのでございます。したがいまして、平成5年度の本市の予算編成に当たりましては、事務事業の優先度、緊急度、投資効果等に配慮し、また、一段と創意工夫を凝らしながら、従来にも増して財源の重点的かつ効率的配分に努めるとともに、引き続き高岡市行財政改革大綱に基づきまして、簡素・効率的でしかも内容のある行財政を運営できるようにするために、行財政改革を継続していかなきゃならないものと考えておるのでございます。この点で、市議会並びに市民の皆様の一層の御理解、御協力をお願い申し上げる次第でございます。  以上をもちまして、石灰議員の私に対する御質問の答弁とさせていただきます。 11 ◯議長(室田正弘君) 助役 藤井 孝君。      〔助役(藤井 孝君)登壇〕 12 ◯助役(藤井 孝君) 15番 石灰議員の御質問にお答えをいたします。  初めに、古城公園の水濠浄化の効果と今後のスケジュールについてでございます。  高岡古城公園の水濠浄化につきましては、本市の長年の懸案事業でありましたが、市議会の皆様方をはじめ国・県の関係の方々の御理解と御協力をいただきまして、平成3年度、国の積雪対策下水道事業の指定を受けまして、現在、鋭意事業の推進を図っているところでございます。  この事業は、池の端濠に堆積をした底泥をしゅんせつし、玄手川から良質の河川水を導水することによりまして、水濠の浄化を図るとともに、池の端濠を雨水調整池といたしましてその機能を持たせることによりまして、市街地での浸水防止や住宅密集地での冬期の排雪利用に供しようとする、一石数鳥といいますか、多目的な事業効果の発揮を目指した事業でございます。  平成3年度当初予算におきまして、池の端濠のしゅんせつ費用として、これはあくまでも概算見積もりといたしまして6億 6,000万円を計上いたしました。実施設計の作成に当たりまして、しゅんせつ工法でございますとか、あるいは仮設工作物の検討、さらに作業効率等を十分精査を行いまして、底泥処理ヤード造成工事、泥土の固化貯留槽設置工事、さらに雨水調整池しゅんせつ工事の3つの工事を合わせまして、約4億 7,000万円で御指摘がございましたが、1万 8,000立米の底泥しゅんせつを行ったところでございます。  平成4年度におきましては、これも御指摘がございましたが、約4億円で2万立米のしゅんせつを行い、合わせて3万 8,000立米、池の端濠のしゅんせつを終えたところでございます。  引き続きまして、平成4年度におきましても、枡形濠、三の丸濠のしゅんせつ作業を進めているところでございまして、からめ手口から動物園にかけましての枡形濠の底が約 380年ぶりに姿をあらわしました。このことから、先ほど城郭研究家の方あるいは考古学、地質学など専門家7人の方々によります現地調査を実施をしたところでございます。この調査結果につきましては、取りまとめの上、後日報告をいたしたいと考えております。  また、評価といいますか、効果の面でございますが、高岡古城公園が県の史跡として文化財の指定を受けていることから、濠の底の形状を損なわずにヘドロのみを除去する工法である真空吸引式工法は、水を抜いて行うドライ工法と違いまして、しゅんせつ後の濁りとして舞い上がる浮泥といいますか、浮き泥でございますが、こういうものの沈下もありますが、施工前後の測量と搬出土砂量もあわせて確認をいたしておりまして、水濠の動植物の生態に影響を与えず、また、付近住民の方々に悪臭や騒音、振動などの悪影響を全く与えておりませんので、適切な工法であったと判断をしているところでございます。  しゅんせつ工事につきましては、池の端濠、枡形濠、三の丸濠のしゅんせつすべてを今年度で完了することにいたしております。  今後のスケジュールでございますが、河川水導水の圧送管布設工事並びに流雪溝機能を有した水濠から下流部の雨水管布設工事につきましては、今年度にルート選定を含め調査、設計を行っているところであります。平成5年度から雨水管及び圧送管の布設工事の一部を着工いたしまして、平成7年度までには完成させる予定にいたしております。  次に、古城公園の整備に関連をいたしまして、緑化フェア主会場としての整備についての御質問にお答えをいたします。  平成8年に、県、本市の共催により開催を予定しております全国都市緑化フェアにつきましては、現在、フェア開催の基本的方向さらに役割分担、費用の負担、準備体制等々につきまして県と協議を進めているところでございます。この結果を踏まえ、今年度中に基本構想をまとめまして、平成5年度に基本計画を策定したいと考えているところでございます。  今年度の基本構想の中で、高岡古城公園、高岡おとぎの森公園の会場の役割分担を明確にしてまいりたいと考えております。  また、フェア開催経費に加えまして、高岡古城公園、高岡おとぎの森公園の会場整備、アクセス整備など基盤整備にかなりの事業費を要することが見込まれます。したがいまして、本市としても応分の負担を行うという前提に立って、県に対し強力な支援、助成措置を要望しているところであります。議員の皆様方の力強い御支援をお願い申し上げる次第でございます。  また、フェア開催時におきます高岡古城公園の駐車場対策につきましては、最も重要な課題でございます。御指摘がございましたが、土曜、日曜日の職員駐車場の活用はもちろんでございまして、総合的な輸送計画等の検討が必要でございます。これらのことにつきましては、基本計画策定の中で十分検討をしてまいりたいと考えております。  次に、築城についてお答えをいたします。  かねてから市民の方々の声として、高岡古城公園に天守閣などお城を復元してはどうかという多くの御意見がございます。全国的にかつてのお城を再現することの例が幾つかございます。過去の歴史的なものを生かし、魅力あるまちづくりを進めていくことは極めて有意義なことであると考えております。ただいま議員から福島県二本松市の例も詳しく伺ったところでございます。  一方、本市においては、古城公園の整備を今後長期的にどう進めていくかという基本的な問題がございます。また、緑化フェアの会場となります高岡古城公園並びにおとぎの森公園を含めまして、緑化フェア開催後もどのような施設を市民の方々に存置をしていくのか。また、総合計画に盛り込まれましたいろいろのプロジェクトを進める中で、どのように、財政状況も厳しゅうございますので、財源の確保を図っていくかなど、大きな課題がいろいろございます。緑化フェアを記念したシンボル的な建造物につきましては、ただいま申し上げた事情もいろいろ勘案をいたしまして、今後平成2年度において策定をいたしました高岡古城公園整備基本計画をも踏まえながら、緑化フェアの基本構想、基本計画の中で検討をしてまいりたいと考えております。  次に、一般県道姫野・能町線の整備計画スケジュールについてお答えをいたします。  牧野地内の都市計画道路北島・牧野線は、牧野地区と本市中心市街地や国道 160号などと連絡する極めて重要な幹線道路でございます。能町から臨港線の間約 3,900メートルの整備につきましては、中曽根から姫野間 1,260メートルが既に整備済みでございます。また、姫野石丸地内 540メートルにつきましては、現在、富山県において事業施行中でございます。  残る未整備区間の能町から中曽根間につきましては、これまでに富山県において現況測量が行われ、今年度は事業化に向けての課題となります庄川左岸堤防道路との交差点処理に関する概略設計が行われているところでございます。今後は、この交差点の詳細な計画、幅員などの構造規格の見直しや河川占用協議等が必要となってまいります。本市といたしましては、県に対しまして、これらの調査の促進と早期事業化を引き続き強力に要望してまいりたいと考えております。  また、庄川右岸から中曽根地内の間につきましては、庄川架橋を進めるためにも、まず、この区間の道路整備が必要でございます。このため、早期に道路整備を行うには、面的な整備手法の検討も必要でございます。今年度牧野地区におきまして、土地区画整理事業の調査が行われております。この事業の早期事業化を地元関係者と十分協議し、国・県に働きかけてまいりたいと考えております。  いずれにいたしましても、大変な事業でございますので、議員の皆様方の切なる御協力をお願いを申し上げまして、答弁とさせていただきます。 13 ◯議長(室田正弘君) 消防長 瓶谷哲哉君。      〔消防長(瓶谷哲哉君)登壇〕 14 ◯消防長(瓶谷哲哉君) 牧野地区の救急体制についての御質問にお答えいたします。  牧野地区の電話につきましては、ただいま御質問にありましたとおり、現在、NTT新湊局管轄となっているものが、交換機のデジタル化にあわせて、平成5年度中に高岡局扱いとなりますために、119 番通報も本市の消防本部で受信することとなる予定でございます。  現在、同地域において救急要請があった場合、新湊消防署から救急出場しているところでございますが、来年度における受付局の切りかえ後は、高岡消防署または伏木消防署から出場することとなるわけでございます。このことに伴いまして、同地区の救急要請場所までの距離は若干長くなると思われますが、御質問にありましたように、本年度本市の消防本部に緊急通信指令シテテムを導入することとしており、来年2月の本システム運用後は、119 番受け付け業務が今まで以上に円滑に行われ、現場への到着時間が大きく短縮される予定でございます。  牧野地区の救急体制につきましては、このシステムの的確な運用を図ることによって対処してまいりたいと考えているところでございます。また、時間帯によっては道路が渋滞するため、現場到着に相当の時間がかかるという問題につきましては、道路の状況あるいは時間帯に応じて、より早期に現場到着可能な消防署から救急隊を出場させるなど、弾力的な運用を図って効率的な救急業務の実施に努めてまいりたいと考えております。  以上をもって、答弁とさせていただきます。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 15 ◯議長(室田正弘君) 14番 松井喜一君。      〔14番(松井喜一君)登壇〕 16 ◯14番(松井喜一君) 私は、平成4年12月定例会に当たり、さきに通告いたしました2点について御質問いたします。  最初に、「地方拠点都市地域の指定」について、お伺いいたします。  「地方拠点都市地域の整備及び産業業務施設の再配置の促進に関する法律」、いわゆる「地方拠点都市地域整備法」は、本年6月公布され、8月1日から施行されました。この法律は、依然として東京圏への一極集中が続く一方で、地方においては若年人口の減少傾向など活力の低下が懸念される現状を踏まえ、地方の発展の拠点となる「地方拠点都市地域」の一体的整備を促進し、地方の自立的成長の促進と国土の均衡ある発展を図ることを目的として制定されたものであります。これにより、国民一人ひとりが豊かさを実感できる真の「生活大国」の実現を目指そうとするものであります。  具体的には、地方において、その地方の発展の拠点となる潜在力を有する地域で、その地域の振興整備がその周辺地域も含めた地方の自立的な成長の牽引力となり得るような一体的な広がりを持った地域を「地方拠点都市地域」として指定し、その振興整備に関する基本計画を策定して、それに基づき都市機能の増進及び居住環境を向上させるための各種施策を推進するとともに、過度に産業業務施設が集中している地域からの産業業務施設の移転の受け皿にしていこうとするものであります。  そして、基本計画達成のため、地方財政上の措置、都市計画上の特例、税法上の特例、公共事業の重点実施などさまざまな支援措置が盛り込まれておるのであります。  この法律は、「地方の自主性の尊重」ということに力点を置き、また、「複数の市町村が共同で」という広域性を特色としたものであり、21世紀に向けた新たな地方活性化の切り札として、全国から熱い視線が注がれ、大きな期待が寄せられているのであります。  私の所属します自民クラブでは、この「地方拠点都市地域整備法」の重要な意義に着目し、まだ国会で法案が審議中でありました本年3月定例会の代表質問において、この問題を取り上げ、大居 斉会長が、地方拠点都市地域の指定に向け、積極的に取り組まれるよう支援の意思を表明しながら、市長に質問いたしたところでございます。その際、市長は、「先般、富山県をはじめ県選出国会議員並びに関係6省庁に要請を行ってきたが、引き続き、周辺市町村と連携をとりながら、地域指定に向けて、国・県に積極的に働きかけたい」との意欲的な姿勢を表明されたのであります。  その言葉どおり、その後、市長は、あらゆる機会をとらえて、県・国、関係方面に積極的に陳情、折衝を重ねられる一方、9月補正予算では、新たに産業業務施設誘致の指針策定のための調査費を計上されるなど、地域指定をにらんで、着々と適切な措置を講じてこられたのであります。
     こうした経過を踏まえて、先月、富山県は、「地方拠点都市地域の第1次指定候補」として、我が高岡市を中心とする地域を決定することが発表されたのであります。地域指定への第1関門とでもいうべき「県における第1次指定候補」に選ばれたことは大変喜ばしいことであります。これは、本市を中心とする地域の今日までの都市基盤、産業基盤、生活基盤等の整備状況及び今後の発展の可能性の高さが評価されたものであるとともに、今日まで、市長をはじめとする市当局が積極的に取り組んでこられたことの結果であり、その努力を高く評価するものであります。  しかしながら、いよいよ問題はこれからだと思います。拠点都市の第1次指定には、全国から32道県、34地域が候補として名乗りを上げておるのであります。現在、各道県と国の関係省庁との協議が進められており、これを経て、早ければ年内にも第1次指定が発表されるとも言われておりますが、この第1次で指定されるのは34の地域のうち10カ所程度ではないかとも予想されており、大変厳しい絞り込みが行われるようであります。  そこでまず、市長は、このような現在の状況をどう認識し、第1次指定実現に向けてどのように取り組まれるのか、あわせて、今後の見通しについて、そのお考えをお伺いするものであります。今定例会初日の提案理由説明の中でも、所信の一端を申し述べられましたが、改めて、決意のほどをお聞かせいただきたいと思います。  なお、この対象地域としては、県では、当初「高岡・射水地域」(9市町村)としておりましたが、その後、地域を拡大し、砺波広域圏を含めた「富山県西部地方地域」(5市9町5村)に変更されました。この点についても、市長はどのように受けとめておられるのか、このことについてもお伺いするものであります。  次に、今後、地域指定を踏まえて、この地域では、19市町村が共同で基本計画を作成し、その実施に取り組んでいくことになるわけでございますが、その中心となるのは高岡市であります。地域の核になる中心都市として、強力なリーダーシップを発揮するとともに、各市町村の自主性を尊重しつつ、地域全体の良好なチームワークを確保するという大変重要な責任を果たしていかなければならないのでありますが、これにどう取り組んでいかれるのか、このことについてもお伺いをいたすものでございます。  今定例会の補正予算に、「富山県西部地方拠点都市地域整備推進協議会」の負担金が計上され、昨日は、同協議会の設立総会が開催されましたが、その内容も含め、地域の中心都市としての本市の今後の取り組みについての基本的な考えをお伺いするものでございます。  いずれにいたしましても、市長には、当面の最大の課題であります「地方拠点都市地域の第1次指定」の実現を目指し、全力を挙げて取り組んでいただくよう重ねて御要望いたす次第でございます。そして、また、我々自民クラブとしても、できる限りの支援、御協力をさせていただく決意であることを申し添えまして、この項目についての質問を終わります。  次に、質問の第2項についてお伺いいたします。農業総合センター(仮称フラワーセンター)について、お尋ねいたします。  総合計画の中で、「花卉、野菜の種苗生産、実証・展示機能、温室や体験農園等を持つ農業に関する情報・技術の発信基地を目指して、センター的な施設を整備する。」として、「農業総合センター建設事業」が、営農相談所の見直し及び仮称「フラワーセンター」の設置を内容に含んだものとして掲げておると思うのでございます。  私は、この農業総合センター(仮称フラワーセンター)は、農産物の栽培技術の実証研究、農産加工の研究開発、農業技術の指導、情報提供といった主として生産者サイドの機能に加えて、農業者と市民の交流という機能も持った本市農業振興の拠点となる施設を、現在の営農相談所敷地(約2ヘクタール)を中心に整備しようとするものと受けとめておるのでございます。  特に、農業者と市民の交流機能については、このセンターを活用して、市民が農業、花に親しみながら、農業を学び、理解する、すなわち、農業振興と市民レクリエーションを一体化しようとするものであり、今後の農業のあり方を探っていく上での重要な意味を持つものとして、大きな期待を寄せているところでございます。  今定例会に請負契約議案が提案されている「農業総合センター建設工事」は、今ほど述べました「農業総合センター(仮称フラワーセンター)」の全体構想の中の、本館建物を建設しようとするものであり、これについては、9月定例会の経済消防常任委員会で、当局からその概要に関する資料が示されましたが、それによりますと、本館は「農業技術栽培拠点施設」と位置づけられ、センター敷地に入って右側に建設されることになっております。そのほか、敷地内の北西の一画には栽培技術実証のための展示温室及び展示圃場を配置することになっております。しかしながら、残る部分の施設等の配置計画が明らかになっていないため、センターの全体像がいま一つはっきりとしないのであります。  現在、国の「緑の農村空間整備事業」の採択を受けるべく、鋭意取り組んでおられるとも伺っておりますが、できるだけ早い時期に、センター全体の基本計画を明確にし、これに基づき計画的に整合性のとれた整備を進めることが望ましいと思うのであります。そこでこの機会に、農林部長に、以下の点についてお伺いいたします。  まず、今回建設される「農業総合センター」(本館)の役割及び機能についてお聞かせください。  次に、現時点において、「農業総合センター(仮称フラワーセンター)」全体の整備について、どのような構想をお持ちか、お聞かせ願いたいと思います。  既に、本市の委託を受けた社団法人全国農業構造改善協会の報告書でも具体的な提言がなされており、また、市といたしましても、国の「緑の農村空間整備事業」の採択に向けては、一定の考え方を持って臨んでおられることと思いますので、現時点における基本的な考え方をお聞かせいただきたいと思うのであります。  なお、そのうち特に、私は、農業者と市民の交流機能を有効に発揮させるための施設・事業等について、具体的な構想があればお聞かせいただきたいと思います。  以上で、私の質問を終わります。ありがとうございました。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               答         弁 17 ◯議長(室田正弘君) 当局の答弁を求めます。市長 佐藤孝志君。      〔市長(佐藤孝志君)登壇〕 18 ◯市長(佐藤孝志君) 14番 松井議員の御質問にお答え申し上げます。  議員からは、私に対しまして、地方拠点都市地域の指定についての御質問があったわけでございます。  まず初めは、第1次指定実現に向けての取り組みと今後の見通しいかんということでございます。  御案内のとおり、地方の自立的な成長と国土の均衡ある発展に資することを目的としたいわゆる「地方拠点都市法」の施行は、これまでの経済成長で培われてきた豊かさを国民が等しく享受できる多極分散型社会の実現とか、活力と魅力あふれる地域づくりに寄与するものであると考えております。このため、商業・工業の集積度が高く、また歴史的・文化的基盤にも潜在性を持った高岡市を中心とする地域を地方拠点都市地域として指定されるよう、市議会や経済界の方とも一緒になりまして、これまで働きかけてきたところでございます。  このたび富山県におきまして、本市を中心とする富山県西部の19市町村の圏域を本県における第1次指定候補地とし、国との協議に臨むこととされておりまして、心から感謝申し上げている次第でございます。  御承知のとおり、この地方拠点地域の指定は、知事が、国との協議を経て指定することになっております。新聞報道等によりますと、第1次指定候補地域は全国的に32の道県から出されております。そういうことから、今後何段階かに分けて順次協議されていくのではないかと、このように見られておるわけでございます。  第1段階としては、かなり絞り込まれるやに聞いておりますけれども、本市といたしましては、富山県西部地域が早期に指定されるよう、これまで国・県に対し働きかけてきたところでございますが、今後は、圏域内市町村との連携も密にしながら、積極的に働きかけてまいりたいと考えております。  昨日も、圏域内市町村を代表いたしまして、私は何人かの市、町の首長とともに中央での要請活動を行ってきたところでございます。  次に、対象地域が県西部地域全体に拡大されたことについてのことでございます。  これにつきましては、富山県の方におきまして、砺波広域圏を加えて地域を拡大した理由として3つほど挙げておられます。まず、基本的に中心都市である高岡市を、県西部の拠点都市として充実すべく、その整備推進を図る趣旨は変わらないとされておりまして、その上で、1つは、当初の高岡・射水地域は6万 8,000ヘクタールであったものが、全国の先ほどの32の1次指定候補地を見ますと、10万ヘクタールを超える広範囲な地域が14地域あったこと。2つ目には、地域をできるだけ広げることによりまして、地方単独事業に対する優遇措置など地域指定のメリットが広範囲に及ぶこと。3つ目には、歴史的にも一体となって発展したきた高岡市を中心とする西部地域について、より広域的な見地から、地方拠点都市地域の一体的な整備の促進が図られること。こういう3つの理由を挙げていらっしゃるのでございます。  私は、富山県における今回の地域選定は、このエリアが本市を中心として、高規格道路、広域道路網、鉄道等のネットワークによって社会的・経済的に密接に連携しており、また、現在、進められております能越自動車道、東海北陸自動車道、伏木外港等の整備によりまして、県西部の一体的な開発ポテンシャルが今後上がっていくということが見られますことなどから、今回の県の地域選定は適切なものであると、このように受けとめておるわけでございます。  3つ目は、地域の中心都市としての今後の取り組みいかんということでございます。  先ほど議員からもお話がございましたように、推進体制としての組織づくりにつきましては、昨日、この県西部地域の5市9町5村で構成する「富山県西部地方拠点都市地域整備推進協議会」というものを発足させたところでございます。今後、本市を中心とした拠点都市地域としての基本計画を、この協議会を母体として作成することにいたしております。本地域の一体的な整備を目指したこの基本計画は、去る10月13日に公布されました国の基本方針を踏まえ、地方の自主性と創意工夫を生かしたものにしてまいりたいと、このように考えております。  この基本計画づくりの中で、中心市である本市といたしましては、駅前をはじめとする市街地整備などを行う都市拠点総合整備事業や新しい産業業務団地の整備のほか、道路・住宅・公園緑地等の公共事業や、さらにはまた、教育・文化・スポーツ・福祉・医療等の基盤整備などによりまして、高次都市機能の集積を図り、活力と魅力にあふれた都市圏を形成することを目指しまして、県の御指導、御支援をいただき、また圏域内市町村との連携を密にしながら、一生懸命努力してまいりたいと考えております。  以上をもちまして、松井議員の私に対する御質問の答弁とさせていただきます。 19 ◯議長(室田正弘君) 農林部長 島田冨士弥君。      〔農林部長(島田冨士弥君)登壇〕 20 ◯農林部長(島田冨士弥君) 14番 松井議員の農業総合センターについての御質問にお答えいたします。  まず、農業総合センターの役割及び機能についてでございますが、近年、国際化の進展、高度情報化、そして技術革新といった日本型成熟社会にあって、本市の農業にも新たな対応が求められてきております。  また、消費者からは農産物に対して、新鮮で、安全で、しかも本物志向といったニーズが強まってきており、これにこたえるため、新たな視点に立っての取り組みが必要となってきておりまして、このたび農業総合センターの建設をお願いしているところであります。  農業総合センターの役割としては、本市農業振興の拠点として位置づけるとともに、市民の方が野菜や花を通して楽しく農業を体験し、理解できる施設を整備したいと考えているところでございます。これらの役割を果たすため、本施設では、花卉・野菜の新品種、新技術の実証展示、農業技術の指導普及、農業の情報提供、特産化を目指した農産加工品の試作・実習、農業者と消費者の交流といった5つの機能を備えた施設として計画しているところであります。  次に、農業総合センターを含めたフラワーセンターの全体の構想についてお尋ねでございますが、現在、農業農村活性化農業構造改善事業の一つであります「緑の農村空間整備事業」として、国・県に事業の採択を要望しているところでございます。その見通しにつきましては、何分にも厳しい国の予算事情もございまして、しかし、地区指定が受けられれば、まず初年度に事業計画を策定し、2年次目からは計画に基づき事業の実施に取り組んでまいりたいと考えておるところでございます。  国の「緑の農村空間整備事業」の要綱では、地域資源を活用した「地域ネットワークの推進」「アグリパークの整備」「都市農村交流施設の整備」「周辺集落の機能保全」といった内容が盛り込まれており、本市のフラワーセンター構想は、計画地域が豊富な湧水地帯であることから、市民が花や水に親しめる空間として特徴づけ、整備していきたいと考えているところであります。  また、これらの事業の展開に当たっては、事業主体が市のみならず、農業協同組合や農業団体などとなっておりまして、第三セクター方式による運営も考えられますことから、関係団体と今後十分協議を進めていきたいと思っております。  終わりに、農業者と市民の交流機能についての御質問でございますが、都市住民の間では、「ゆとりある生活」「心の豊かさ」「自然との触れ合い」といったことを求める傾向が強まってきております。中でも農村の緑豊かな景観や伝統文化、あるいは「本物の農産物」等に強い関心が集まっているところでありまして、こうした都市側の期待にこたえるとともに、農村側としても農業の活性化を図る上で、都市と農村の交流は重要なものと考えております。  具体的な施設として、各種イベントが行える触れ合い広場や花・野菜の栽培ができる体験農園、それから体験工房、農産物の直販施設などの整備を図ってまいりたいと考えているところでございまして、さらに、周辺地域の景観や伝統文化など、さまざまな地域の資源を活用した交流も考えられるのではないかと思っております。いずれにいたしましても、事業採択に向けて、今後、さらにその内容を関係者と十分煮詰めてまいる所存でございます。  以上で、松井議員の私に対する御質問の答弁とさせていただきます。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 21 ◯議長(室田正弘君) 8番 竹沢康子君。      〔8番(竹沢康子君)登壇〕 22 ◯8番(竹沢康子君) 近年、車社会の急速な進展に伴い、二酸化炭素による大気の汚染が今、私たちの日常生活に深刻な問題となっています。樹木の緑や花は、私たちに安らぎや潤いや季節感を与えてくれます。とりわけ、樹木の緑は、光合成によって空気中の二酸化炭素を吸入し、酸素を排出することにより汚染された空気を浄化する作用があります。このほか、樹木には水源の涵養、洪水の防止、土壌の保全、さらは防風などに大きな役割を果たします。今や地球を無限と見る時代から有限である地球の中で、人間と自然との調和を追求する時代に入ったと言われて久しいのであります。今ほど自然についての深い理解が求められているときはないのではないでしょうか。  さて、本市では、平成8年に、「都市緑化意識の高揚、都市緑化に関する知識の普及などを図ることより、国・地方公共団体及び民間の協力による都市緑化を全国的に推進し、緑豊かな潤いのある都市づくりに寄与すること」を目的として、全国都市緑化フェアが開催されますことは、まことに時宜を得たイベントであります。ぜひとも成功するよう、また市民一人ひとりがこの全国都市緑化フェアを契機として、自然や緑に認識を深めていただきますことを念願し、次の3点についてお尋ねいたします。  まず第1点は、高岡市の花の選定についてお伺いいたします。  多くの市民に親しまれておりました桜馬場の「越の彼岸桜」は、昭和30年10月に古城公園に移植され、その後、小竹藪にも多数の苗木が植えられ、市当局をはじめ多くの方々の努力と手厚い保護によって今、見事に成長しております。北陸特有のこの「越の彼岸桜」は昭和37年に市の天然記念物に指定され、昭和44年には市制80周年を記念して、市の花木に指定されたのであります。このとき「サルビア」と「アジサイ」が市の奨励花とされ、また市制90周年の昭和54年には「コスモス」と「パンジー」が奨励花に加えられました。春に先駆けて咲くパンジー、梅雨の長雨に打たれながら泰然と咲き続けるアジサイ、夏の花壇には欠かせないサルビア、そして秋の代表的な草花で「秋桜」とも呼ばれるコスモス、これらの花は北陸特有などと言うわけではありませんが、いずれも色鮮やかで、しかも丈夫で育てやすい栽培種で、これが奨励花となった最も大きな理由だということです。これらの花は市民の希望により、種や苗木があっせんされたり、古城公園に「あじさい園」が造成されたりして、広く市民に親しまれ、奨励花としての役割を十分果たしております。  ところで、我が高岡市は、国土庁の「モデル定住圏構想」に基づいて、昭和54年8月に指定を受けた「高岡・射水モデル定住圏」事業として、歴史と伝統にはぐくまれ、地域に根差す個性豊かな文化づくりを目指し、昭和56年から「万葉まつり」を開催するなど、「万葉のふるさと」づくりを展開してきました。特に大々的な「万葉のふるさとシンポジウム」が開催された昭和58年ごろから「かたかごの花一株運動」や大伴家持公顕彰のための神社造営事業などの市民運動が進められ、万葉の故地としての機運が高まり始めました。その後、多くの団体や個人によるいろいろな万葉に関する取り組みがすばらしい広がりを見せました。そして、市制 100年記念事業として始まった野外音楽劇「越中万葉夢幻譚」や「万葉集全20巻朗唱の会」では、県外からも多くの万葉ファンが参加し、大成功をおさめております。また、日本でただ一つの万葉集の専門施設として開館した万葉歴史館は大好評で、日本全国から多くの人たちが訪れています。今や高岡は内外ともに認める「万葉のふるさと」と言ってよいと思います。  そこで、ぜひ「万葉のふるさと」にふさわしい万葉植物を市の花にと考えますが、いかがでしょうか。万葉集に登場する植物の数は 183種を数え、そのうち花あるいは草として観賞するに足りるものは約50種ほどだそうですが、高岡市の万葉の花としては、何といっても「かたかごの花」がふさわしいと思います。「かたかごの花」は大伴家持公の代表的な歌で、「もののふの八十娘子らが汲みまがふ寺井の上のかたかごの花」は、愛らしい乙女たちとかれんなかたかごの花を対比させて、見事に春の情景を詠んでおり、高岡駅前のかたかごの花を手に持つ乙女と家持公の銅像は、「万葉のふるさと高岡」のシンボルともなっております。かたかごの花は4月初旬から下旬にかけての短い開花期ではありますが、中田の御坊山や二上山に自生しております。気多神社、勝興寺の境内に始まった「かたかご一株運動」も「万葉のふるさと」意識の高まりとともに広がり、古城公園に 2,000株が植えられたり、勝興寺や二上山の万葉植物園の中、また二上山の大伴家持像の周辺にも植えられ、「万葉の花かたかご」意識はすっかり定着したと言えましょう。「かたかご」は数ある万葉植物の中でも最も人気のある花でございます。「かたかご」を詠み込んでいるのは、万葉集 4,516首のうちただ1首、先ほどの歌ですが、巻第19、4,143 番に「かたかごの花をよじ折る歌1首」として我が高岡で詠まれた歌の中に登場しているのであります。高岡でつくられた万葉集でただ1首にだけ登場する植物としては、「ツママ」「ホヨ」などがありますが、やはり「万葉のふるさとおこし」に大きな役割を果たした「かたかごの花」こそ高岡市の花に選定されるに最もふさわしいと思います。平成8年に開催される全国都市緑化フェアには、日本全国からおいでくださる方々にさらに「万葉のふるさと高岡」をPRするためにも、「万葉の花かたかご」を高岡市の花に選定されますよう提案いたします。  2点目は、市民参加型フェアにするための方策についてでございます。  全国都市緑化フェアは、市民の自然的な参加が望まれるわけでありますが、幸い高岡市民には30年余にわたる「花いっぱい運動」を続けてきた実績があります。昭和30年に始まりました「全日本花いっぱい大会」が本年5月新潟県長岡市において35回目を迎え、「花いっぱい運動40周年記念大会」が開催されたのであります。その間、昭和34年9月には、高岡市において第3回大会が開催され、それに先立ち、当時高岡市連合婦人会では、群馬県館林市で開催された第2回大会に参加し、その体験をもとにして第3回高岡大会を大成功に導き、市内外から評価を受けたと先輩諸氏からかねてより伺っております。そして、翌年の昭和35年5月に「高岡市花いっぱい連盟」が結成され、今日までたゆまず活動が続けられております。第3回大会から20年後の昭和54年10月には第22回大会を再度高岡市で開催されたのであります。それに加えて、昭和58年10月には、富山県置県 100年記念事業の一つとして、「全日本花いっぱい大会」第26回大会が富山市で開催されました。このようにして長い間の運動によって培われた花や緑に対する市民の関心は相当高まっていると思います。高岡市連合婦人会では、昭和41年、42年と2回に分けて小竹藪の一隅にツツジの苗木を寄贈され、その後25年間にわたって毎年6月か7月に草取りを続けておられます。ことしは7月7日に実施され、年中行事の一つとして定着しております。このようにして、自分たちと何かかかわりのある花や木にはひとしお愛着を感じ、いたわりやいつくしみの気持ちがわいてきます。  宮城県の宮城教育大学附属小学校の例ですが、子供たちの手による「ドングリの森づくり」が3年計画で実施され、参加した6年生の女子生徒の感想文の中に、「ばんざーい、ばんざーいと喜び、3年間もかかってやっと“ドングリの広場”が完成した。先輩から受け継いで、後輩とともに植えたドングリ、みんなで育て、守っていこう、私たちの後に続く人たちのために」と結んでいます。また、男子生徒は、「みんなで協力することや働くことの意義、さらには自然の不思議さなどを学ぶことができた」と言っております。  市民参加型フェアにするためには、計画の段階から行政としての重要な役割、行政が住民側に期待する役割、さらには行政と住民が連携の上それぞれ担当する役割など、責任の分担を明確にしなければならないのではないでしょうか。当局の方策をお尋ねいたします。  3点目は、公共施設における植栽の調和についてでございます。  本来、市街地は、自然を開発してつくられたものであり、公園や街路樹などは人工的につくられた自然の装いであると思います。しかし、便利で効率的な人間生活と、人工的ではありますが、自然に近い生態系の一環としての役割を公園や街路樹に求め、緑と住環境をいかにバランスよく調和させるかが、これからのまちづくりには欠かせない要素でありましょう。例えば、単独の植樹升よりもベルト状植樹帯を多く取り入れ、高木の下に低木や地被植物を植えることによって土壌の乾燥を防ぎ、有機物を補給することができると言われております。また、雨水の有効利用のために、アスファルト舗装を透水性舗装に変えたり、歩車道境界ブロックに穴をあけるなど、自然の力を大いに活用したらいいと思います。  先日、駅南緑の丘公園を訪れたのでございます。足腰にそう負担にならない起伏と夏には足を浸してみたくなるような池の水辺、そして横を流れる国方用水のふちにはツママの並木があり、とってもしっとりした和風の公園でしたが、ちょっと気になったのが、今、はやっているのでしょうか、コンクリート打ちっ放しのトイレと、真っ赤な弧を描くゲートに違和感を抱いたのは私だけでしょうか。  また、この公園に「ジャパンエキスポとやま」に出展されていたカリヨンが設置されるとのことですが、慎重な対応が必要なのではないでしょうか。  さらには、古城公園整備事業の一環として、園内4カ所のトイレがそれぞれに改築や新築がなされ、それぞれに周囲の景色にマッチしたものになっております。特に中の島のトイレと小竹藪のトイレは茶屋風の入り口にベンチもあり、休憩にも利用できるようになっております。古城公園は市民の誇りであります。名園の風情をより高めるためにトイレの周辺に芳香を放つ花や木を植えてはいかがでしょうか。春はチンチョウゲ、夏にはクチナシ、秋にはキンモクセイなど、かすかににおう花の香りは、市民のみならず全国都市緑化フェアに全国から訪れられる方々の心を和ませてくれるのではないでしょうか。  以上、3点について、市長さんの御見解を賜りたいと思います。ありがとうございました。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               答         弁 23 ◯議長(室田正弘君) 当局の答弁を求めます。市長 佐藤孝志君。      〔市長(佐藤孝志君)登壇〕 24 ◯市長(佐藤孝志君) 8番 竹沢議員の「全国都市緑化フェア」に向けての御質問についてお答え申し上げます。  まず、市の花の選定についてでございます。  議員からお話がありましたように、「かたかごの花」は越中国守であった大伴家持が万葉集で1首のみ、しかもこの地でのみ歌に詠み込んだ花でございまして、「万葉のふるさとづくり」を目指します本市にとりまして、大変なじみ深い花でございます。本市のいろんな刊行物の中でも、「越の彼岸桜」とともに最も多く登場する花でございます。近年、ボランティアの方々を中心に、「かたかごの花」の植栽や「かたかごの花」を通ずる「万葉のふるさと高岡」のPRが行われておりますことは、まことに喜ばしく感謝にたえない次第でございます。  御指摘のように、本市では、市の花木として「越の彼岸桜」が指定されており、また、奨励花としてサルビア、アジサイ、コスモス、パンジーが指定されております。  本市といたしましては、全国都市緑化フェアの開催を契機として、市民の皆様が花と緑を愛する気持ちをさらに高められ、高岡市のまちじゅうが緑と花であふれるようにしていくためにどのような事業、施策を行うか、今後検討していきたいと考えております。  全国都市緑化フェアの開催を記念して、市の花を定めてはという議員の御提案は、この意味で有意義な御提案ではないかと思っている次第でございます。御提案の「かたかごの花」も含めまして、市の花を定めることにつきまして、今後広く市民の皆様の御意見をお聞きしながら、検討していきたいと考えております。  次に、市民参加型緑化フェアにするための方策いかんという御質問でございます。  御案内のとおり、全国都市緑化フェアは都市の緑化を進める契機にしようとするものでございまして、一過性のイベントで終わるものであってはならないと、このように考えております。私は、この都市緑化フェアに限らず、すべてのフェアがそうでございますけれども、特にこの都市緑化フェアについては、フェアの成否はいかに多くの人を集めたかではなくて、いかに多くの人々がこのフェアの事業に参加したか。また、いかにそのフェアを通じて得られた成果を都市や生活の中に定着させたかにかかっているんではないかと、このように理解をしておるわけでございます。  この場合、都市緑化フェアにつきましては、その都市とは一人高岡市のみならず、広く全県域を対象とするものと思っております。したがいまして、今後の計画策定におきましては、県民総参加ということを大きな課題として取り組んでまいりたいと考えております。当然、その中で高岡市はそのホストシティとなるのでございまして、竹沢議員御指摘のとおり、高岡市の市民の皆様の御参加があることが絶対の不可欠要件でございまして、また、フェアが成功するかどうかのかぎにもなると思っております。市民の皆様には、そういう意味でフェアの構成や演出はもとより、花と緑あふれるまちづくりを含めて、多くの分野で御協力をいただきたいと考えております。今後、とりあえず緑化フェアの基本計画をつくってまいるわけでございますけれども、この計画づくりにつきましても、市民の方々の御参加を仰ぎたいと、このように考えております。  次に、公共施設における植栽の調和についての御指摘、御質問があったわけでございます。  御承知のとおり、公園・緑地の整備とか、緑花事業は都市に潤いと安らぎを与え、快適で美しい都市環境の形成に欠かせないものでございます。本市の総合計画におきましても、「美しいデザインと緑のあるまちづくり」ということを主要施策の一つとして掲げておりまして、これに基づいて各種の事業を積極的に展開してきているところでございます。  議員御指摘のベルト状植樹帯につきましては、既に槐通り、国方用水沿い等で実施しておりまして、また、透水性舗装につきましては、駅南緑の丘公園、高陵緑地の園路等で実施しておりますし、また、現在、建設中の拠点中核スポーツゾーンにおいても透水性舗装を取り込むことにいたしております。今後ともこのような施策を拡大してまいりたいと考えております。  ただいまは、駅南緑の丘公園につきまして、議員より先日の実地御見聞に基づきまして貴重な御意見を提言されたところでございます。緑の丘公園のトイレのコンクリートにつきましては、素材のよさを表現しようとしたものでございまして、また、トイレ前の赤色のアーチにつきましては、公園に一つのアクセントをつけるとともに、道路の一般通行者に公衆トイレの存在を知っていただこうとの意図でつくったものでございますが、竹沢議員御指摘のような見方もあるということで、ただいま謙虚に拝聴した次第でございます。  カリヨンにつきましては、ことし行われました第1回ジャパンエキスポとやまにおいて、高岡カリヨン広場はJET会場の目玉的な施設の一つとなっておりました。私も何度かJET会場に参りましたけれども、連日子供さんたちやその御両親の方々がたくさん高岡カリヨン広場に集まられ、緑陰のもとで弁当を広げていらっしゃるほほえましい御家族の風景も数多く見られたところでございます。ところで、駅南緑の丘公園は、私どものPRが必ずしも十分でないこともありましてか、来園者がまだまだ少ない状況にあるのでございます。こういうところから、私たちといたしましては、子供たちやその御家族により多くこの駅南緑の丘公園に来園していただくためには、本公園の魅力そのものをもっと高める必要があるのではないかと、このように考えておるわけでございます。こういうことに資するために、JET会場に展示しておりましたカリヨンを、せっかくつくりましたカリヨンでもございますので、これを本公園に移設したいと、このように考えておるものでございます。今議会に提案申し上げております補正予算案に、その移設経費を計上させていただいておりますけれども、議員各位の御理解を賜りますようお願い申し上げる次第でございます。  また、本市では、現在、高岡古城公園内の小竹藪トイレをはじめ計画的に快適トイレの整備を進めているところでございます。快適なトイレは、トイレの外見や中身だけではなく、内部の清潔さが保たれ、利用者の側に立った構造になっているか、さらには竹沢議員御提案のように、いかに周囲の環境づくりに気を配るかという面も含めて考えるべきであると、このように考えております。  名園「高岡古城公園」の風情を高めるためには、トイレの周辺に香りを放つ花や木を植えてはどうかという御提案は大変よい発想であると、このようにお聞きした次第でございます。今後、全国都市緑化フェア会場の一つとして予定されております高岡古城公園の整備を行っていくに当たりましては、引き続き園内トイレの快適化に努めるとともにトイレ周辺の植栽にも十分配慮してまいりたいと考えております。  以上をもちまして、竹沢議員の御質問に対する答弁とさせていただきます。 25 ◯議長(室田正弘君) この際、しばらく休憩いたします。               休         憩  ───────────・─────────────・───────────                              休憩 午後2時41分                              再開 午後3時01分  ───────────・─────────────・───────────               再         開 26 ◯議長(室田正弘君) 休憩前に引き続き、本会議を再開いたします。  個別質問、質疑を続行いたします。6番 杉森利二君。      〔6番(杉森利二君)登壇〕 27 ◯6番(杉森利二君) 平成4年12月定例会に当たり、さきに通告いたしました項目について質問いたします。
     第1点目は、今、大変話題になっておりますエイズ危機にどう立ち向かうかについてお伺いいたします。  12月1日は、「世界エイズデー」で、県内でもいろいろな催し物がありましたのは御存じのとおりであります。毎日の新聞紙上でもエイズに関する記事の載らない日はないくらい大きな不安と関心を呼んでおります。WHOの報告によれば、世界 164カ国で50万 1,272人が患者として確認されており、実際にはエイズ感染者は 1,000万人以上だと言われております。日本でも患者、感染者が急増している兆しを見せております。本年7月、8月には、合わせて 100人の患者、感染者が確認されております。日本も、一時のアメリカ、フランスの感染爆発によく似ている状況になりつつあるのです。我が党の参議院議員高桑栄松氏が10年前からエイズ対策を訴えられて、ようやく国でも対策費に21億円、来年からはやっと 102億円の予算がつくようになりました。エイズウイルスの感染者として、1点目は血液製剤による感染、2点目には、性交渉によるものであります。感染者には全く自覚がないことに一抹の不安を覚えるものであります。発病するまで7年から8年かかり、今、検査して陰性であっても将来はどうなるかわからないのが現状であります。  患者には、2つの悩みがあると思います。1つには、エイズは治療法がなく、絶対的に死に至る病気であるという絶望感であります。2つには、社会からの偏見と差別に対する恐ろしいまでの孤独感であります。富山県でも感染者がおられますが、人ごとではないような気がします。市民病院では、現在、どのような体制、職員の対応をしておられるのか。また、エイズ感染者が来院した場合にはどのような対応で臨まれるのか、奥田病院長にお尋ねいたし、明快なる答弁をお願いいたします。  次に、妊産婦医療について重大なエイズ問題があります。  エイズについては、さきに述べたように、国際的にも大きな問題として、各国がその対策に取り組んでおりますが、いまだその治療方法が解明されず、今や大きな問題として各国は頭を痛めておるところであります。このような状況の中で、国内においては、生まれてきたばかりの赤ちゃんが(垂直感染)エイズにかかっていたという大変なショッキングなニースを聞きました。日本では初めての事例だそうであります。本県での出来事ではありませんが、対岸の火事では済まされない事柄であり、また、そうなってからでは手おくれなのです。専門家が指摘しているように、妊婦の血液検査(抗原検査)による早期発見について、実施する考えはありませんか。奥田市民病院長にお尋ねいたします。  次に、9月17日には、それぞれの新聞でも報道されておりましたが、東京都は都議会公明党の提案を受けて全国で初めて課レベルの「エイズ対策室」を10月1日付で設置することや、保健所での無料検査実施などを内容とした緊急対策事業の実施を決めたとのことです。県内では、富山市が医師会に対しエイズ教育ができる医師の養成を申し入れたと聞いており、「エイズ講習会」をスタートされておられますが、本市でもエイズ教育の普及を図るため、「エイズ講習会」を開催する必要があるのではないでしょうか。また、例えば、来年からの成人式で、エイズについての知識を高めるためにもチラシを配布するなどしてはいかがなものでしょうか。福祉保健部長にお尋ねいたします。  次に、院内感染についてお伺いいたします。  病院は、病気を治療するところとして相場が決まっております。病院を衛生的に心がけることは、医療従事者が常に心がけてきたものだと思っております。しかしながら、先日のNHKで特集放送をしておりましたが、近年、院内感染が問題になっており、年間 1,000人の患者について29人の割合で発生しております。病人は抵抗力が弱いため、細菌やウイルスによる感染症を起こしやすい。今日では、抗生物質を使用するため、抗生物質に負けない細菌MRSA(メチシリン耐性黄色ブドウ球菌)による感染が社会的にも問題になっております。この感染源を調査していると、医療従事者によるもの及び病院内での感染によるものが多いようであります。先日、新聞紙上で感染された御家族の記事が載っておりました。そこで、市民病院において、この院内感染に対してどのような予防対策を講じておられるのか、医師、看護婦等に対してどのような指導、教育を行っておられるのか、奥田市民病院長にお尋ねいたします。  次に、工業団地についてお尋ねいたします。  高岡は「活力と創意にあふれる産業のまち」をつくるために、産業の基盤づくりに積極的に取り組んでおられ、近年、岩坪工業団地、四日市工業団地を建設され、産業環境づくりを進めておられることに対しては、一定の評価をするものであります。  先日、ある中小企業の経営者から相談を受けました。現在の工場敷地が手狭になり拡張したいのだが、用地確保がなかなかできないとのことで、近隣町村へ移転しようかとの話でありました。ところが、最近、市内で用地確保ができないとの理由で市外近郊の地域に工場流出された方がふえ、高岡市の人口の社会減になっているのではないでしょうか。  高岡市では、市街化調整区域の法規制があり、思うように工場を新設する用地がなく、やむを得ず移転するのが現状であります。高岡市は、中小企業が90%以上で、特に小企業は 1,563事業所あります。現在、市で造成しておられる工業団地は、1区画 3,000平米から 5,000平米と大きくなっておりますが、小規模の業者からはもう少し小さい規模の団地を望む声をよく耳にします。そこで、こうした声にこたえるためにも、1,500 平米の小規模な地場産業の育成のために、比較的手に入れやすい工業団地をつくる必要があると思われます。市としては、中小企業育成のための1区画 1,500平米の団地を今後造成する予定があるのかないのか、具体的な見通しを商工労働部長にお伺いいたします。  2点目は、工業団地造成時の企業誘致についてお伺いいたします。  先般、入居者の一覧を見ておりますと、1社のみが県外に本社を持つ企業でありますが、残りはすべて市内企業であり、今までの工場を移転拡大、本市産業の活性化を図るためにも、もっと先端技術産業や加工組み立て産業の誘致にも積極的に取り組む必要があるのではないでしょうか。工業団地造成の折、県外、市外の企業に誘致作戦をどのようにされているのか。現在までの取り組みの状態と今後の対応を、商工労働部長にお尋ねいたします。  以上をもって、私の質問を終わります。本当にどうもありがとうございました。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               答         弁 28 ◯議長(室田正弘君) 当局の答弁を求めます。商工労働部長 向田幹夫君。      〔商工労働部長(向田幹夫君)登壇〕 29 ◯商工労働部長(向田幹夫君) 6番 杉森議員の工業団地についての御質問にお答えをいたします。  まず、中小企業のために、1区画 1,500平方メートルぐらいの工業団地の計画についてであります。  本市では、近年、富山テクノポリス開発計画などに基づき、積極的に企業団地の用地の確保に努めた結果、岩坪工業団地、四日市工業団地、さらに二塚食品業務団地を含めて合計約27ヘクタールを造成し、35社に分譲、既に半数近くが操業を開始しているところであります。  御指摘の1区画 1,500平方メートル程度の企業用地については、現在のところ、岩坪工業団地、四日市工業団地の小さい区画で 3,000平方メートル程度であり、二塚食品業務団地では、700 平方メートルあるいは 900平方メートルのように、ある程度小さな区画割の団地造成も行ってきているところであります。  本市としましては、第6次総合計画の中で、50ヘクタールの工業団地の造成を計画しておりまして、中小企業を対象とした小さな区画を持つ工業団地については、二塚食品業務団地のような集団化事業を対象とするものや個別事業を対象とするものなど、今後、企業の需要調査をも踏まえながら対応してまいりたいと思っております。  なお、市内既存の中小企業の移転・拡張・近代化は、先端産業の誘致とともに、本市産業振興の柱の一つでありまして、今後も積極的に対応していきたいと考えておりますので、議員各位の変わらぬ御理解と御協力を賜りたいと思っております。  次に、県外、市外企業の誘致作戦についてであります。  企業誘致の必要性につきましては、本市産業の活性化、新規雇用の創出、若者のUターンの促進、ひいては人口の社会増を図るために、最も重要な施策の一つであると認識しているところであります。  これまでも、工業団地の造成等により、市外優良企業の誘致に取り組んできたところでありますが、市内企業の移転・拡張・近代化のための受け皿づくりを優先してきた経過もありまして、思うような企業誘致ができなかったところであります。しかし、現在、建設中であります本市二上地区の株式会社ディ・エス・ティ・マイクロニクス本社工場並びに岩坪工業団地の大日本スクリーン製造株式会社の検査工場の誘致に成功するなど、着実な伸展を見ているところでございます。  既に、両社それぞれ 100名程度の新たな雇用を創出しているだけではなく、今後、順次事業規模の拡大を図られると聞き及んでおり、先端産業の誘致の先駆けとしてさらなる発展が期待されているところであります。  本市といたしましては、企業誘致には全国の市町村との競合、受け皿となる工業用地の確保などの問題のほか、土地の価格及びアクセスをはじめとする立地条件の整備など解決すべき課題がありますが、県との連携を密にするとともに、高岡市企業誘致推進本部を中心とした庁内連絡組織を活用いたしまして、市内既存企業の活性化を図るため、今後とも積極的に取り組んでまいりたいと考えております。  以上で、杉森議員の質問に対する答弁とさせていただきます。 30 ◯議長(室田正弘君) 福祉保健部長 榊原知文君。      〔福祉保健部長(榊原知文君)登壇〕 31 ◯福祉保健部長(榊原知文君) 6番 杉森議員のエイズについての健康講座を開設してはどうかという御質問にお答えをいたします。  先ほど、御質問にもありましたように、12月1日はWHO(世界保健機関)が定めました「世界エイズデー」でございました。それを受けて厚生省では、エイズストップ作戦本部を設置されまして、それの3本柱といたしまして、啓発活動の推進、検査・相談・医療体制の充実と国際協力の推進を挙げておられます。  エイズにつきましては、ワクチンのような確実な予防法や根本的な治療薬がない現在では、防疫対策といたしまして、特に重要な課題は正しい知識の普及と研究の推進とされております。現在、富山県では国のエイズ対策の推進を受けて正しい知識の普及や検査、相談指導事業等を実施されておりまして、高岡保健所におかれましても、血液検査や健康相談を実施され、匿名の電話相談も行っておられます。エイズはその性質から、相談者、患者の秘密保持が重要視されておりまして、誤った偏見等によって患者の人権が損なわれることのないように細心の配慮が必要であるのでございます。  本市におきましては、正しい知識を普及することをねらいとしまして、健康相談担当者が市民の相談に適切に対応できるようにしていくとともに、保健事業に携わるボランティア団体を対象にいたしまして、研修講座を開催し、さらには一般市民を対象といたしました成人病予防の一環としてのエイズ講座等を通して、正しい知識の啓発・普及を行ってまいりたいと考えております。  また、御提案のパンフレットの配布でございますけれども、成人式に限らず、いろんなイベント等の場において配布し、啓発を行っていく考えでございます。  以上をもちまして、杉森議員の私への質問の答弁にさせていただきます。 32 ◯議長(室田正弘君) 市民病院長 奥田洽爾君。     〔市民病院長(奥田洽爾君)登壇〕 33 ◯市民病院長(奥田洽爾君) 6番 杉森議員の御質問にお答えいたします。  エイズ感染者に対する対応についてということでございますが、エイズ対策は、今や医療関係者にとって避けられない問題であると認識しております。市民病院としましては、基本的にはエイズ患者を差別することなく、プライバシーの保護にも十分配慮しながら対応すべきだと考えております。また、医療従事者のエイズに対する正しい教育もぜひ必要であると考えております。  発病者の治療に関しましては、無菌室や専門医などが必要なことから、国は全国で 200前後の専門病院を考えており、今後、国などによるガイドラインや国立病院、大学病院、県立病院などの対応を見きわめながら対処していく必要があると考えております。  次に、妊婦の血液検査の実施についてでございますが、エイズ検査は原則として本人の同意が必要とされ、本院では希望する妊婦については実施しております。現段階では、すべての妊婦の検査を実施することは、個人のプライバシー保護の問題もあって難しいと思われますが、検査を促すことは可能でございます。  次に、市民病院の院内感染に対する対応と取り組みについてでございますが、本院では、昨年11月にB型肝炎及びその他の院内感染を積極的に防止し、院内における衛生管理に万全を期すことを目的として、副院長を委員長とする院内感染対策委員会を設置して対応しております。  先月中旬には、医師や看護婦、医療技術者の教育のために、全国的に問題となっているメチシリン耐性黄色ブドウ球菌、いわゆるMRSAに対する院内感染の予防について、金沢大学附属病院から専門医師を招いて正確な知識と予防対策について研修会を行ったところでございます。MRSAは、第3世代のセフエム系抗生剤の乱用によって助長されるために、現在、本院においては、抗生剤の適正な使用に留意するとともに、医療従事者の手洗いや消毒の徹底を行って感染の防止に努めておりますが、抜本的な対応を図るため、院内感染対策委員会では目下院内マニュアルを作成中でございます。  以上、杉森議員の御質問にお答えしました。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 34 ◯議長(室田正弘君) 13番 新田長正君。      〔13番(新田長正君)登壇〕 35 ◯13番(新田長正君) 個別質問初日の最終質問者となりました。さきに通告いたしました4点につきまして御質問いたします。  最初に、市民総合福祉センターについてお伺いいたします。  これについての基本計画は、既に発表されているところでありますし、また、この件につきましては、私たち自民クラブの代表質問や各議員より何度となく質問されているところであります。私も今度組織される総合福祉センター建設懇談会のメンバーになるように御指示いただきましたのを機会に、過日先進地の視察をしてきました。視察先として、東京都八王子市の「ハートピアプラザ」、神戸市の「しあわせの村」、和歌山市の「ふれ愛センター」の3カ所で、どの施設も最近建設されたものでした。  まず、八王子市の総合福祉センターは、私どもが目指しております情報の発信基地という機能はありませんでしたが、施設の特徴としては、一般市民にも開放されている25メートルプールや広い体育館、老人福祉センター、障害者福祉センター、デイ・サービス、障害者・障害児の一時保護の部屋も備えられており、一般の人とも触れ合えるよう工夫されておりました。  神戸市の「しあわせの村」は、施設の規模が予想以上に大きく、福祉関係のあらゆる施設がそろっており、その広さと総事業費が土地代抜きで 400億円と聞かされ、またびっくりさせられました。ここには、リハビリ病院も併設され、重度身体障害者、精神薄弱者のあらゆる施設、一般の人にも開放された温泉、室内プール、テニスコート、アーチェリー場などもあり、一大福祉センター村でした。なお、今後の予定として、現在建設中でありましたが、婦人介護者ボランティアを養成する婦人交流施設やシルバーカレッジが予定されておりました。ただ、もうびっくりの連続で、私が滞在中も次から次へと施設への視察の方々がたくさん見えておられました。  和歌山市「ふれ愛センター」は、福祉公社の管轄で、和歌山市には社会福祉協議会によるものと機能により分けているそうです。施設の特徴として、めずらしいものは、視覚障害者電磁誘導システムで、入り口に備えてありますつえのスイッチをオンにすると、音で館内誘導してくれる方法でした。また、トレーニングルームでは、医師会より派遣された指導者が常駐されており、車いす専用トイレが各階に完備されておりました。屋上にはゲートボール場があり、トイレも設置してあるなど、いろいろ心配りの設備をされた施設でありました。  以上、3市の施設についての見てきた感想を述べましたが、最近全国各地でこのような総合福祉センターが次々と建設され、それぞれ特徴のあるものを考えられての施設となっているそうです。当市の総合福祉センター計画もよくまとめてあるように思います。以下、基本的なものについて何点かお尋ねいたします。  まず、施設建設までの事業スケジュールについてお伺いいたします。概要では、今年度中に基本設計の策定となっておりますが、冒頭に申し上げました建設懇談会についての構成メンバーと今後のスケジュールをお示しください。また、建設にかかるまでの概略のスケジュールもあわせてお聞かせ願いたいと思います。  次に、施設構成についてお伺いいたします。まず、さきに述べました他市の場合は、それぞれ一般の人と共用する施設、交流の場がありましたが、計画の中ではどのようになっているのでしょうか。  次に、ボランティアの育成についてですが、神戸市の例では、婦人介護者ボランティア育成のための専用の施設を考えてありましたが、本市はどのようになされるのかお示しください。  また、市民のボランティアの参加についてでありますが、一般の市民の参加は、希望者もたくさんおられ、大分普及してきていると思いますが、例えば、公務員の参加ということで、神戸市の例では土曜日の休みを利用してボランティア活動をされる職員が大変多いそうです。また、いわき市の例が過日新聞で紹介されておりましたが、市職員が社会奉仕活動をする場合、ボランティア休暇制度を新設されたそうです。市民の皆様がこの運動に参加していただく方法についてのお考えをお聞かせください。  最後に、管理運営についてお伺いいたします。  計画では、「市立民営型」を目指すとありますが、このセンターでは市からの派遣の市職員、センター雇用のプロパー職員とボランティア活動をされる市民の方と三様の形態になると予想されますので、その運営はチームワークが最も大切となる職場であると思います。奉仕の精神に立ってやっていただくことも大切であり、市民の皆様に気軽に御利用してもらうことも必要かと思います。そこで、職員の身分、待遇と労働条件も整え、働きやすい職場環境にしてほしいものです。いずれにいたしましても、高岡市の地域福祉事業の情報発信地としての役目を担うこの総合福祉センターが成功しますよう御努力をお願いするものであります。  次に、市景観の向上に関連して、一部提案も含めお伺いいたします。  このことについての都市景観形成基本計画は、既に平成3年3月に策定され、歴史的景観の保全事業や良好な町並み景観の創出事業、公共施設のデザイン化事業については、次々とその実施に移され、成果を上げられておられるところであります。また、都市美化事業の推進についても鋭意努力され、清潔で住みよい環境づくりと美化思想の普及、高揚を図るため、行政と民間が一体となって努力されているところであります。「うるおいと魅力にあふれた快適環境のまち」づくりのためには、景観形成と連動して、美化の推進も肝要かと思います。今後、高岡市としても、平成6年のインターハイ、平成8年の全国都市緑化フェアの開催等、全国各地より大勢の人が高岡を訪れられます。それらの人々をお迎えするにも美しいまちづくりに向けて、その受け入れ体制を充実しておかなければならないと思います。  美しいまちづくりのため、市民総ぐるみ運動の展開では、全市的には、古城公園の清掃、二上山や雨晴海岸の特別清掃なども行われており、各地区においてもそれに倣って「全市一斉ごみゼロの日」「地区内空き缶回収」など実施されており、特に各地域では、小・中学生から老人クラブまで各種団体のボランティア活動により美しい環境のまちづくりに頑張っておられます。私も毎年この運動に参加させてもらっております。当局も都市美化の推進に当たられているところですが、総合計画の中でのこの美化運動についてと、「ごみ・空き缶等を捨てない運動」についての進捗度をお示しください。また、「空き缶等散乱防止に関する要綱」についてもその大要をお示しください。  全国の各都市でも、ごみ・空き缶等のぽい捨てについては、同じ悩みを持っており、昨今新聞紙上でも取り上げられ、大きな話題となっている「ぽい捨て罰金」という条例を10月1日より施行された福岡県三井郡北野町、これに連動して条例を制定された同じく八女郡立花町、上陽町、そしてこの罰金条例は福岡県内の自治体に連鎖反応を起こし、福岡市周辺の22市町村も検討を始めているとされています。問題点としては、罰則の重さで法律と条例が矛盾するおそれがあるとか、法律との整合性を考えて、実際に運用するには注意を要する点もあると指摘されています。このことは、規制に対して住民の理解を得る難しさと理解してもらう大切さを示している思います。  このように、空き缶等やたばこの吸い殻等の散乱については、全国各都市が抱えている共通の課題であります。先ほど、福岡県の例でも言われておりますように、この容易に捨てられやすく、回収困難な空き缶等の問題の難しさは、直接決め手となる法律がないそうで、例えば、ごみは厚生省、缶の指導は通産省、缶の中身の指導は農林水産省、ぽい捨ての取り締まりは警察庁というように、多岐として分かれ、中心になる省庁がないことと、各関係法令についても、所轄官庁が異なる現在、法体系が整備されるまで、市町村の条例で対処しなければならないそうであります。  最近テレビのコマーシャルで流されているサイの顔をして、面倒くさいとか、自分だけ守るのはあほくさいということで、たばこやごみを投げ捨てている姿は、私たちの日ごろのマナーの悪さとルーズさを指摘されているようで、私たちに環境美化を訴えているものだと思います。  先日、出張した際、東京の各JRの駅構内でも禁煙時間が表示されており、大阪でも同様の表示があり、周りをよく見渡してみましたら、乗客のほとんどだれ一人たばこを吸っている人はおられず、その徹底ぶりにびっくりさせられたものでした。富山県でも、JR富山駅がこの12月1日から全面禁煙になったと新聞紙上にも紹介されていましたが、私はたばこを吸いませんので、余り影響はありませんが、たばこを吸われる方には大変な時代になったものと御同情申し上げます。  また、マスコミが取り上げ効果を奏した例では、東京都の八王子市の「ごみ持ち帰り運動」の例があります。市内各所の公園からごみ箱を全部撤去し、市民に了解してもらい、苦情も余り出なかったとの報道があり、その実情を調査しに同僚議員と視察に行ってきました。担当者からお聞きするところによりますと、今までどんなに努力しても市民のごみに対する認識が低く、最終的にはこのような強硬とも言える手段ともなったが、マスコミがシリーズでこのごみ問題を取り上げ、連日、市民のごみ捨てに関するマナーの悪さ等を大々的にキャンペーン方式により放送された結果、当初心配された行政への不平不満は出なかったそうであります。  次いで、この11月1日より「ぽい捨て罰金」の条例を施行された和歌山市を視察してきました。和歌山市へ行く前に大阪に立ち寄ったところ、「和歌山へ行くんだったら、あそこはたばこの吸い殻の投げ捨てに注意しなさい、県外の人でも罰金を取られるから。」と忠告を受けました。和歌山市では、平成6年に世界リゾート博覧会が開催される予定で、美しいまちづくりを行う「ビューティフル和歌山推進事業」を実施しておられ、これまでにも当市と同じように、市民やボランティア団体等の協力を得て、美化啓発や推進活動を行ってこられ、空き缶等の散乱防止に関しても、諸事業を推進されてきましたが、市民のこれらの事業に対する自覚がいま一つの状態であったため、そうした美化に対する自覚を促し、意識改革を図るためには罰則を設け、条例を制定することによって、空き缶や吸い殻等に対する心ない投棄が、美化の推進や美観の保護に大きな障害となっているという認識や美化意識の向上を図り、日本一美しいまちづくりを目指し、和歌山へ訪れられる方々をお迎えしたいとの観点からこの条例を制定されたそうであります。  この条例についての経過は、まず市長の所信表明で「ぽい捨て罰金付条例制度」を発表されると、新聞、テレビ、ラジオ等、報道機関が大々的に取り上げ、日ごろ行政に対して大変厳しい見方をされているこのマスコミ関係が、この問題に関しては大きな関心を持たれ、市民のモラルに関して大キャンペーンを張られ、この条例制定にバックアップされるような一役を担ったそうです。心配された市民のこの条例に対する批判の声はほとんど聞かれなかったそうで、議会も与野党とも全会一致で承認され、現在に至っているそうです。  また、和歌山市では、条例制定に至るまで、シンガポールやバンクーバーという世界的にも美しいまちと言われる都市や、国内においては、京都市や東京都の町田市、三鷹市など先進地の視察もされたそうです。あわせて、県、県警、自治省、警察庁、検察庁等へ条例案の照会などの努力を重ねられ、福岡県で心配されたような法的に問題にならないように何度も検討されたそうであります。特に、条例の適用上の注意として、住民等の権利を不当に侵害することのないよう留意する等、適用上の注意事項を定め、この条例が空き缶等及び吸い殻の投棄を禁じている各関係法令に留意して運用されることを定めておられます。  そこで、高岡市においても「美化推進及び美観保護のための条例」を制定してはどうかということについてお伺いしたいと思います。また、それについてのお考えもお示しください。しかし、今まで他市の例で御報告いたしましたように、その運用も大変難しいとともに、市民の皆様の御理解を得ることも大切かと思います。そこで、その範囲を高岡市全体ということではなく、一つの方法として「特定美観地域」を決めて実施する方法、例えば、高岡古城公園をはじめとするシビックゾーンや高岡駅前から古城公園に至るまでの道路など、多くの観光客が訪問される場所をまず選定して美化に努めれば、訪れられる方々に「美しいまち高岡」を印象づけていただけるのではないでしょうか。伝統ある我が高岡市を、住む人が愛着と誇りを持って受け継いでいくためにも、美しいまちづくりを期待するものであります。  次に、高岡市としても、東京に富山県のような東京事務所設置の必要な時期に来ていると思い、そのお考えがあるかについてお伺いいたします。  これについては、昭和63年12月定例会でも、山元満夫議員さんより御提案されているところでありますが、過日、平成5年度高岡市重点事業要望に伴う国への陳情のため市長はじめ議長、副議長さんと4常任委員長が各省庁への陳情活動をいたしてきました。当日は、通産省、運輸省、建設省など各省庁に出向きましたが、陳情活動は初めてのことなので、はぐれないように、おくれないように一生懸命ついていきました。私の担当の建設水道常任委員会関係の省庁も多く、用意していった名刺もあっという間になくなってしまうほどでした。国への陳情というものはこんなにも忙しいものかを体験させていただき、大変勉強になりました。  各省庁には、たくさんの課があり、場所も狭く、今、自分がどこにいるのか時々迷うくらいに多岐に分かれており、それぞれの担当課に陳情し、一つの事業について要望するのもこれまた大変なことと痛感させられました。市長も各事業の説明を真剣にされておられ、各省庁も来年度予算の獲得は大変なようで、各省庁の方も佐藤市長に対して、大蔵省の方もよろしくとの逆陳情の場面も数多くあり、市長の人脈の広さに感心させられました。  また、当日は富山県内の各市からもたくさん陳情に来ておられましたし、他県、他市からの陳情団でどの省庁もごった返しており、陳情団同士の順番待ちを繰り返しました。その中には、テレビでよく出ておられる雲仙普賢岳災害を受けられたひげの鐘ケ江市長さんも一生懸命陳情されておられました。  このように、東京は国の予算や政策はもとより、各情報の集積地であり、発信地でもあります。重要な国の機関、機能は東京に集中していることは間違いのない事実であり、その機能の地方分散、機関の地方移転と言われていますが、今の状況では一朝一夕には解決できるものではないと思います。  宿泊しておりました都市センター会館の中にも幾つかの市の出先事務所の看板があるのを見ました。各都市とも中央の情報収集にしのぎを削って競争している今日の状況から見れば、これも当然の姿かなと思いました。私たちも行政視察の際に、視察先の市の事業説明をしていただくとき、担当の方から、これは○○省のこういう補助事業でやりましたとの説明を受けることが多いことからも、国の有利な政策や情報等を迅速にキャッチし、応用することも肝要かと思います。そのことからも、そろそろ高岡市としても、東京に事務所を設置して情報収集やその研究に当たるとともに、関係各省庁との密接な連絡、連携を図ることが大切であると思います。  特に、最近、地方の活性化が求められており、国もそれに応じていろいろな政策を打ち出しています。本市の活動の拠点となる東京事務所を設置して、専任の職員の配置が必要と思いますが、いかがでしょうか。それらに関連しまして、何点かお伺いいたします。  最初に、先ほども申し上げましたが、現在、全国各市で東京に事務所を設置されている状況についてお示しください。  次に、事務所設置に要する経費負担についてはどのようなものでしょうか。  また、現在、高岡市としても、関係各省庁との連絡や情報収集等で、庁内各部、各課で中央への出張等が数多くあると思いますが、それらの概要についてもお示しください。  事務所設置により生じるいろいろなメリットを考えるとき、本市のこれからの活性化をより確かにする情報や資料収集が迅速に的確に把握でき、それに対応することができるようになれば、その効果ははかり知れないものになると思います。大きなプロジェクトを多く抱え、山積する諸問題を進めるためにも、高岡市としてここで中央に橋頭堡を築き、都市間競争に勝ち残るようにしなければならないと思います。事務所設置は、必ずや高岡市の将来の発展に貢献できると思いますので、そのお考えをお示しください。  最後に、もう一つ御質問いたします。なお、この質問につきましては、当初余りする気がなかったわけでありますが、関係御当局の対応や地域自治会長さん方のところでいろいろ御質問を受けましたので、いたしたいと思います。  市立能町公民館に隣接する旧水道局能町業務所庁舎の使用、利用についてお伺いいたします。  この建物は、当初、地域老人クラブの皆様が囲碁や将棋等をされたり、当時浴室も利用できたため、老人センター的な使い方をし、児童クラブでは卓球の練習等を町内ごとに利用する日を決めて自主的に運営、利用されていました。現在も、老人クラブ、ゲートボール同好会や留守家庭児童育成事業で小学校低学年の生徒たちを預かり、老人、子供がともに仲よく話し合いの上で利用、運営されており、利用率も大変高いものとなっております。また、10年くらい前より近隣の自治会の中で、お寺や自治会公民館のない町内や小さい公民館しかない町内の人のために葬儀にも使われてきていて、地域の方々より大変喜ばれてきておりました。しかし、最近、この建物は葬儀に使用してはいけないとの市当局よりの指導が入り、現在、地域住民の方よりその理由がはっきりわからないとしていろいろな不満の声が多く出ております。  去る11月6日にも、地域のある葬儀がありまして、私も参列いたしました。そのとき、「今からこの場所が使えないようになると聞いておるが、家に年寄りもおるもんで、そのようにならんように頼みます。」というようなお願いの御要望を住民の方より受けました。そのときには、何のことかはっきり理解できずにおりましたところ、それから1週間後ぐらいに、関係自治会の方が私の家へ見えられ、当時のいきさつについていろいろ御説明され、今回の市当局のやり方に不満がある旨の苦情をお聞きしました。その後、担当課に出向き、当時のこの建物についての状況と経過について調査を依頼しましたが、なかなか回答が来ないまま、11月26日に校下連合自治会の役員会において、公民館の運営、特にこの附属建物においての葬儀の使用禁止について長時間にわたり議論が交わされ、審議されました。そのとき、11月6日に既に担当課より事務連絡書により使用を許可しない旨の指示が出されていたのを役員のほとんどが初めて知りました。そのとき疑問になった建設当時の状況について、私、何かわからないかと聞かれましたが、当時私はその役もしておりませんので、当局の調査結果を待っているのでそれはわからないとお答えしたわけであります。担当者にとられては、たった1枚の事務連絡書だけで済むと思っておいでになるかもしれませんが、当日の役員会では行政指導に対する不信感が大きく出ておりました。地域の関係各自治会員の方は、今後家族の不幸のときにはどのようにすればよいものか不安をお持ちの方が多いとお聞きしております。今まで10年以上も使用できたものが、急に使用できないという理由が各自治会長さん方にもよくわからないために、住民の方に説明し、理解してもらうことも難しいと思いますし、規定があるのならば、最初から許可すべきではなかったのかというような疑問も持たれる人もございます。  また、今回のように急に使用できないとする場合は、住民の方に周知徹底が図られるよう若干の猶予期間を設けることも必要ではなかったでしょうか。このような一刀両断的とも思える今回の措置については、本当に血の通った行政とは言えないのではないかという疑問も持っております。  そこで、この市立能町公民館に隣接するこの建物について、当時の状況とその後の経過についてお示しください。また、11月6日付の事務連絡書のいきさつについても御説明をお願いいたします。地域住民の皆様に御理解がいただけるよう、私も説明ができるような御答弁をお願いいたしまして、大変長かったですが、質問を終わります。どうもありがとうございました。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               答         弁 36 ◯議長(室田正弘君) 当局の答弁を求めます。助役 藤井 孝君。      〔助役(藤井 孝君)登壇〕 37 ◯助役(藤井 孝君) 13番 新田議員の御質問にお答えをいたします。  初めの御質問は、都市景観の向上について、美化運動の進みぐあいはどうかというお尋ねでございます。  「うるおいと魅力にあふれた快適環境のまちづくり」に向けまして、第6次総合計画に基づきまして、都市美化事業の推進を行ってきたところでございます。美化運動につきましては、平成3年度に「美しいまちづくり高岡市民連絡会議」を設立をいたしまして、河川・海岸・公園の特別清掃日を設定し、市民・各種団体・行政が一体となりまして清掃活動を行ったのをはじめ、各地域・各種団体では地域ごとの自主的な清掃活動が実施されまして、市民総ぐるみで美しいまちづくりに取り組んできたところでございます。
     また、昭和58年から毎年3地区程度を美化モデル地区として指定をいたしまして、現在まで15カ所を指定してきております。地域住民の自主的な美化活動にも助成をしてまいったところでございます。美化運動推進のためには、市民の方々の美化意識の高揚が何よりも必要であると考え、ごみ問題フォーラムやパネル展、さらに研修会、これらの説明会を開催するとともに、優良団体の表彰なども行いまして、啓蒙・啓発活動に努めてきたところでございます。  ごみ・空き缶等を捨てない運動としましては、昭和60年に空き缶等散乱防止に関する要綱を制定するとともに、空き缶などの投げ捨てによる環境汚染の防止のため、地域住民・各種団体の協力を得て、散乱する空き缶などを回収し、市民モラルの向上を図るため、「空き缶ゼロ運動」を実施しておるところでございます。  また、小学校へ空き缶回収かごの配置を行い、さらに年次計画によりまして、空き缶プレス機の小学校への配置や空き缶自動選別回収機の公共施設への設置も行ったところでございます。  また、次代の高岡市を担う児童・生徒の公徳心を養成するため、児童用小冊子の作成などにも取り組んでまいりました。本年度は、総合計画第6次事業計画の2年次でございます。都市美化推進につきましては、おおむね順調に推移しているものと考えており、市民の皆様方からもまちは大分きれいになったと評価もいただいております。環境問題が強く叫ばれている折でもあり、今後とも引き続き美しいまちづくりに市民の方々の御協力、御支援をお願いし、努力していきたいと考えております。  次に、空き缶等散乱防止に関する要綱についてのお尋ねでございます。  空き缶等散乱防止に関する総合的な施策を策定し、実践活動を通じまして、市民の方々の快適な生活環境を確保するため、昭和60年7月に要綱を策定したところでございます。  要綱の内容でございますが、市民の方々に空き缶等をみだりに捨てないように意識の高揚と責任ある行動を求め、また、事業者に対しましては、事業活動を通じまして、自主的に回収するという責任と協力を求めております。  市といたしましては、その1つとして、空き缶等の散乱防止のための意識啓発、2つとして、空き缶等の回収、その3といたしまして、モデル地区の指定、4つ目に、環境美化運動の実施、最後に、奉仕活動団体等の自主活動についての計画を定めまして、その実践活動に取り組むことを義務づけております。また、自動販売機の設置者につきましては、届け出義務等を規定しているものでございます。いずれにいたしましても、空き缶等の散乱防止については、市民の方々のモラルの向上が最も必要であり、今後ともこの要綱を適切に運用し、空き缶等の散乱防止に努めていきたいと考えております。  次に、「美化推進及び美観保護のための条例」を制定してはどうかということでございます。  本市では、清潔で住みよい環境づくりを推進するとともに、美化思想の普及啓蒙に努め、市民の皆様の積極的な参加をいただきながら、美しいまちづくり市民総ぐるみ運動に取り組んでいるところでございます。都市を美しく、きれいにすることは、市民の皆様一人ひとりが自分の住んでいる都市に誇りと愛着を持ち、責任を持って身近な環境美化に取り組むことが最も大切なことであると考えております。  このことから、条例の制定につきましては、さきに答弁申し上げました空き缶等散乱防止に関する要綱の適正な運用やさらに美しいまちづくり市民総ぐるみ運動などの推移を見きわめたいと考えております。議員の御提案は、先進地を詳細に調査されたものであり、教えられるところが大変多く、敬意を表する次第でございます。今後、他市の実施状況、その実態、あるいは条例施行後の効果など、各般にわたりまして十分見きわめながら検討をしていきたいと考えております。  次に、東京事務所の設置の問題でございます。  初めに、東京に事務所を設置している都市は、全国で幾つあるかということでございます。平成4年12月現在、東京事務所を設置している都市は、全国市長会事務局の調べによりますと、58市となっております。これは全国 663市ございますので、8.7 %に当たります。  設置している都市の内訳は、指定都市の12都市をはじめ人口20万人以上の都市が設置都市の半数以上を占めております。また、東京から遠く、かつ道内にたくさんの自治体が存しております北海道の11市、さらに距離的にも遠い九州地区の15市などが主なものでございます。北信越地区でございますが、金沢市と長野市が東京事務所を開設いたしております。  次に、東京事務所の設置に要する費用の関係でございます。金沢市及び長野市の両市に照会をいたしました。金沢市では派遣職員3名と現地嘱託職員1名の4名の職員配置で、人件費を含めまして年間約 5,400万円の運営費となっております。また、長野市では、派遣職員2名と現地嘱託職員1名の3名でございまして、年間約 3,400万円の運営費となっております。両市の場合では、人件費を除く事務所の直接運営経費は約 2,000万円程度になっているようでございます。  次に、本市各部各課の東京への出張に要する費用とその回数でございますが、出張回数につきましては、昨年1年間に市役所全体で約 280回、出張人員延べ約 420人でございます。旅費の総額は約 1,900万円となっております。出張の内容でございますが、研修会など会議が最も多く、次に、中央省庁への陳情、さらに中央省庁に対します事業計画の説明あるいは実施計画等の説明等が主なるものと理解をいたしております。  次に、事務所設置による経費の負担と設置により生ずるメリットを考えると有利な点が多いと思うがどうかということでございます。本市職員の東京への出張目的を見ますと、先ほどもちょっと触れましたが、研修会、会議等への出席、中央省庁等への陳情、さらに中央省庁に対します情報収集、説明、連絡調整などがあります。さらに、加えますと、観光・物産の宣伝、さらに企業誘致、人材の確保等、その内容は多方面にわたっております。御提案のような、東京事務所を設置すれば、中央省庁への情報収集あるいは簡易な説明等につきましては、こちらから一々出張する必要がなくなるものと思われますが、その他重要な用務につきましては、事務所を設置したとしても直接出張を要することが考えられます。確かに、全国的に見ますと、東京事務所を有する都市は、先ほども申し上げましたが、かなりございますが、地理的条件でございますとか、人口規模などにおきまして、本市程度で東京事務所を有しているところは極めて少ない状況でございます。このようなことから、議員御提案の東京事務所の開設につきましては、当面は富山県東京事務所との十分な連携を図りながら、現在も大変な支援をいただいておりますが、これらによりまして対処していきたいと考えております。しかしながら、将来的には、確かに本市独自の情報収集でございますとか、あるいは諸官庁間との連絡調整等に有効な手だての一つとして考えております。今後の課題として検討していきたいと考えております。  以上で、答弁とさせていただきます。 38 ◯議長(室田正弘君) 福祉保健部長 榊原知文君。      〔福祉保健部長(榊原知文君)登壇〕 39 ◯福祉保健部長(榊原知文君) 13番 新田議員の市民総合福祉センターについての御質問にお答えいたします。  初めに、建設懇談会の構成についてと今後のスケジュールでございますが、市民総合福祉センターの整備につきましては、昨年度策定いたしました基本計画における施設の機能や規模等の考え方に基づきまして、現在、民間の専門業者に委託いたしまして、基本設計を策定中でございます。この基本設計並びに実施設計、その他施設の利用などに関して協議いただくために、このたび当センターの建設懇談会を設けたところでございます。この懇談会の構成でございますけれども、専門有識者や市議会議員の方々をはじめ身体障害者協会や老人クラブ等の代表者など、施設の利用関係者及び関係行政機関からの計19名をもって構成しているのでございます。  今後のスケジュールでございますけれども、今月の22日に第1回目の会議を行う予定にしておりますので、新田議員におかれましても、委員として御参加いただき、御意見を賜りたいと存じております。よろしくお願いいたします。  また、当懇談会は、来年度も継続してまいりたいと考えておりますので、建設に向けて今後数回にわたり、幅広い視点から御協議を賜りたいと考えております。  次に、当センターの建設までのスケジュールの概略についてでございますが、現在のところ、今年度末までに基本設計を終えまして、引き続いて来年度は実施設計を行い、平成6年度から7年度にかけて工事を実施したいと考えております。  このようなスケジュールに従いまして、今議会に議案第 139号で、建設事業用地の取得議案を提案いたしております。あわせて建設用地内にある体育館など既存の建物4棟の取得費につきましても、議案第 129号で一般会計補正予算を提案申し上げているところでございます。  次に、施設構成についてでございますが、一般の人との交流はということでございますけれども、当センターは、基本計画におきまして、「安心」機能、「健康と生きがい」機能並びに「市民参加・交流」機能の3つを根幹に据えた総合的な施設を目指しているわけでございます。  このうち、議員御質問の一般の人と共用する施設や交流の場についてでございますが、議員みずからが御視察された八王子市などの類似の施設をも参考にしながら、本市におきましても、ボランティア活動や地域福祉の推進が活発に図られる場といたしまして、充実した多目的ホールや活動室などを備えた「福祉保健ボランティア交流プラザ」や福祉体育館などを設ける計画にいたしております。これを利用いたしまして、広く市民の皆様と高齢者並びに障害を持つ方々などが交流を深める場といたしまして活用いただきたいと考えております。また、できるだけ多くの方々が自由に利用でき、さまざまなイベントや創作活動なども行えるように、ゆとりのある空間、活動に必要な設備、さらには、幅広い福祉保健情報の提供や相談窓口なども備えてまいりたいと考えております。  次に、ボランティアの育成と参加についてでございますが、現在、市社会福祉協議会にボランティアセンターが設置されておりまして、26グループ、約 1,200人のボランティアの登録が行われております。また、専任のコーディネーター職員を配置して、ボランティアの養成や研修事業等も行っておられるわけでございます。  市民総合福祉センターの福祉保健ボランティアプラザにおきましては、このボランティアセンターとの機能調整に留意しながら、ボランティアの方々がより活発な活動や交流を行える場として、専用の研修室や録音、展示、その他活動に必要な機材等を整備いたしたいと考えているものでございます。  また、今後でございますが、ボランティア活動が広く市民の皆様の間に広まるように、現在、福祉ボランティア活動支援システム研究事業といたしまして、専門有識者とボランティア活動実践者によります研究委員会を設けて、活動の促進に必要な支援システムの研究を行っております。  この研究事業におきまして、ボランティアセンターやボランティアプラザを活動の拠点に位置づける中で、議員御提案のボランティア休暇制度や企業ボランティア促進のための方策、その他新しい分野のボランティア制度の導入などについて検討をいただく予定にいたしております。  次に、センターの管理運営についてでございますが、市の直営方式と公共的な団体への委託の方式が考えられるわけでございますけれども、総合福祉センターの基本計画を策定した際に、全国の類似都市を調査いたしましたところ、回答のあった75都市のうち、38都市に総合福祉センターが設置されており、これらの施設において、市の直営よりもセンターの全部または一部の管理運営を社会福祉法人、その他の公共的な団体に委託しているケースが多い状況でございました。  また、高齢者や障害を持つ方々の利用に十分配慮しながら、広く市民の皆様に利用いただける多機能を備えた複合施設としてのセンターを目指していることから、施設全体の機能面や運営面で、利用時間や休日の開館等に関する適切な対応や効率的な管理に留意する必要がございますので、運営主体の弾力性や柔軟性が求められると考えられるのでございます。このような観点に立って、当センターの管理運営のあり方につきましても、今後、建設懇談会において十分協議を賜りたいというふうに考えております。  以上で、私の答弁といたします。 40 ◯議長(室田正弘君) 教育長 篠島 満君。      〔教育長(篠島 満君)登壇〕 41 ◯教育長(篠島 満君) 13番 新田議員の市立能町公民館に隣接する建物の使用についてお答えいたします。  まず、市立公民館における葬儀の取り扱いについて申し上げます。  葬儀使用のために市立公民館施設を貸すことは、社会教育法に定める公民館の目的及び事業に含まれていないものと解釈しているのでございます。  また、仮にこれを認めるとすれば、公民館本来の事業の展開に著しい支障を生ぜしめる結果となると考えますので、認めていないということでございます。  次に、市立公民館に隣接する旧水道局事業所の建物についてでありますが、市立能町公民館は昭和52年12月20日に完工いたしたものでありますが、その用地は市が水道局と同年7月に売買契約を交わして、10月に取得したものであります。議員お尋ねの当公民館に隣接する建物は、取得した用地内に存していたものであり、用地売却の際に水道局が除却資産として処分し、その後、教育委員会が教育財産として昭和53年に登録しており、以来公民館の一部となっているものであります。  したがいまして、現在、地区の住民の老人クラブやゲートボールクラブや児童クラブ、さらには留守家庭児童育成事業に使用されていることにつきましては、社会教育関係事業として活発に活用されているということで、公民館の趣旨に沿ったものと理解しているところであります。  また、市立公民館での葬儀の禁止についての事務連絡についてでありますが、能町公民館が葬儀が行われたという過去の例もあることから、本年7月に当公民館長に口頭ではありますが、今後、葬儀のための公民館使用については許可しないよう理解を求め、これを了承していただいたところであります。この事務連絡につきましては、さらに改めてその周知の徹底と確認の意味で、全市立公民館25館の館長に対して行ったものであります。  ただいま議員からいろいろ御指摘もありましたように、過去に実施していた例もあったということから、御理解について若干問題もあるようでございますが、このように御答弁申し上げたような事情でありますので、御理解を賜りたいと存じます。 42 ◯議長(室田正弘君) これをもちまして、本日の個別質問、質疑を終了いたします。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               次会の日程の報告 43 ◯議長(室田正弘君) 次回の本会議は、明10日定刻の午後1時より再開し、本日に引き続き、各議員による市政一般に対する質問並びに提出議案に対する質疑を行います。  なお、本日本会議終了後、議案説明会を開催いたします。    ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━               散         会 44 ◯議長(室田正弘君) 以上をもちまして、本日の日程は全部終了いたしました。  本日は、これで散会いたします。  ───────────・─────────────・───────────                              散会 午後4時17分 Copyright © Takaoka City, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...