富山市議会 2020-03-06
令和2年3月定例会 (第6日目) 本文
こうした
エシカル消費の考え方は、これまで本市が行ってきた各施策の中にも取り入れられており、例えば福祉分野での障害者就労施設などで作られた製品等の調達の推進や環境分野での3Rの推進、農林分野での
地域の特色ある地場産物の販売促進などが挙げられます。
本市といたしましては、
消費者一人一人がおのおののライフスタイルに応じ、人や社会、地球や環境に配慮した
消費行動を取っていくことが大切であると考えることから、今後とも機会を捉え啓発に努めてまいりたいと考えております。
30
◯ 議長(
舎川 智也君)
8番
上野 蛍君。
31
◯ 8番(
上野 蛍君)
今ほど御紹介があったように、確かに市のほうでも様々な取組をされているということで、これからもまた啓発に努めていただきたいなというふうに思っています。
先ほどのSDGsの目標の細かい項目にはなるのですが、12番目の小項目4には、「2020年までに、合意された国際的な枠組みに従い、製品ライフサイクルを通じ、環境上適正な化学物質や全ての廃棄物の管理を実現し、人の健康や環境への悪影響を最小化するため、化学物質や廃棄物の大気、水、土壌への放出を大幅に削減する」といった目標も掲げられています。
先ほども御説明がありましたが、
エシカル消費の取組の中には、例えば被災地の商品を買うといったものや、エシカルマークのついた商品を選ぶというものもあります。
有機農業等については、先ほどのエシカルマークの中に有機JASマークというものが含まれており、環境に優しい製品を増やしていく取組も同時に必要なのではないかなというふうに考えています。
そこで、有機農業等の環境に優しい農業への支援について市の現状をお聞かせください。
32
◯ 議長(
舎川 智也君)
山口農林水産部長。
33
◯ 農林水産部長(山口 忠司君)
国においては、環境に優しい農業として、化学肥料や農薬について、いずれも使用しない場合は有機農業、いずれも使用量を50%以上削減した場合は特別栽培と定義し、交付金の対象としております。
さらに、それぞれの使用量を20%から30%削減する計画が認定されたエコファーマーが取り組む農業も環境に優しい農業として位置づけております。
本市では、有機農業は大沢野
地域などで取り組まれており、栽培面積は約102ヘクタール、代表的な品目は米やソバ、特別栽培は
富山地域等で取り組まれ、栽培面積は約13ヘクタール、代表的な品目は米、エコファーマーによる取組はほぼ市全域で行われており、栽培面積は約470ヘクタール、代表的な品目は梨や白ネギなどとなっております。
環境に優しい農業は、SDGsの目標12で定められた「つくる責任つかう責任」の達成に有効と考えられること、また、農作物に付加価値をつけ差別化が図られることなどから、引き続き国の交付金も活用し支援してまいりたいと考えております。
34
◯ 議長(
舎川 智也君)
8番
上野 蛍君。
35
◯ 8番(
上野 蛍君)
今ほど御説明のあったとおり、「つくる責任」というところでは、やはりこうしたものを増やしていくということが1つ大きな
役割を果たすのではないかなというふうに思っています。
また、地場もん屋総本店のほうに私のほうも度々購入に出かけることもあるのですが、こうした有機農業であったり、特別栽培であったりといったものの商品も確かに陳列されています。
ただ、ここでもう1つ、地場もん屋総本店における有機農産物等の環境に優しい商品の取扱量を増やす取組をしてはどうかなと思いますので、市の見解をお聞かせください。
36
◯ 議長(
舎川 智也君)
山口農林水産部長。
37
◯ 農林水産部長(山口 忠司君)
地場もん屋総本店につきましては、市内産農林水産物の販売を通じて
地産地消を推進する直売所であり、株式会社
富山市民プラザが運営をしております。
地場もん屋総本店では、小規模農地で栽培している農家が大部分を占め、農産物のロットがまとまらず、農業協同組合や卸業者などに出荷できない場合でも、栽培状況に合わせて少量から出荷できることや、地場もん屋総本店まで行かなくても市内7か所の集荷拠点へ出荷できることなど、誰でも気軽に出荷できる環境を整えていることから、会員の多くは少量多品種の農産物を栽培し出荷していると伺っております。
環境に優しい有機農業等は、高い栽培技術や知識が必要であり、かつコストがかかることから、会員がすぐに取り組み出荷することは難しい状況であります。
しかしながら、会員は、安心・安全な農産物を栽培し出荷するために、手作業での除草や農薬を極力抑えるなど、心砕いておられると伺っております。
なお、会員の中には有機農産物を生産して出荷される方々がおられることから、その方々が出荷する場合は、有機農産物の特設コーナーを
設置するとともに、出荷者の交流会を開催し、有機農産物を出荷している生産者の農地の見学や意見交換を行い、有機農産物の理解を深めていると伺っております。
本市といたしましては、
地産地消を推進している地場もん屋総本店は、まさに
エシカル消費に取り組んでいる直売所であり、株式会社
富山市民プラザに有機農産物について御提案があったことを伝えてまいりたいと考えております。
38
◯ 議長(
舎川 智也君)
8番
上野 蛍君。
39
◯ 8番(
上野 蛍君)
今ほど部長のほうからも答弁があったように、確かに農業をされている方々の御苦労は本当に大変なことだと思います。
私も実は自家栽培のほうを始めておりまして、そうした中でも、除草であったり、世話をするというのはこんなに大変なのだなということを改めて感じているところではありますが、またぜひ取組のほうを進めていただきたいと思います。
ところで、先日の新聞報道によりますと、県では、食品トレー削減に向けたモデル
事業や、環境負荷が少ないプラスチック代替製品の導入への支援などを実施したいといった記載がありました。過剰包装については国際的にも問題視されており、レジ袋だけではなく、今後はこうしたトレーなども含めた取組が市でも必要ではないかなというふうに考えています。
レジ袋や商品の包装等のプラスチックごみを発生させない地場もん屋総本店の取組についてお聞かせください。
40
◯ 議長(
舎川 智也君)
山口農林水産部長。
41
◯ 農林水産部長(山口 忠司君)
地場もん屋総本店におけるプラスチックごみの発生を抑制する取組といたしましては、レジ袋の無料配布を廃止する取組を平成24年7月から実施していると伺っております。
次に、商品の個別包装につきましては、生産者自身で行うこととなっており、その包装は主にプラスチックを使用しておりますが、
消費者が商品の新鮮さを確認でき、かつ商品の品質が保たれるというメリットがあります。
さらには、出荷者個々によりデザインされた包装等により、販売促進の目的でも利用されていることから、現在のところ、その抑制は困難と伺っております。
なお、地場もん屋総本店においては、一部の加工品などを除き、プラスチックトレーを使用しない取組を既に行っていると伺っていることから、今後、それらを含めた
エシカル消費の取組について注視してまいりたいと考えております。
42
◯ 議長(
舎川 智也君)
8番
上野 蛍君。
43
◯ 8番(
上野 蛍君)
民間企業のほうでも、包装に関しては様々な開発がされていますので、またぜひ注視していただき、取り組んでいただきたいと思います。
これで私の
質問を終わります。
44
◯ 議長(
舎川 智也君)
これで
上野議員の
一般質問及び議案の質疑を終了いたします。
32番 赤星 ゆかり君。
45
◯ 32番(赤星 ゆかり君)
おはようございます。
初めに、新型コロナウイルス対策について伺います。
質問の通告締切りが2月28日の正午でした。安倍首相が全国の小・中学校、高校などの臨時休校要請を急遽発表したのはその前日の夜、今日からちょうど2週間前でした。この間、日々感染は広がり、様々な影響も広がり、たくさん
質問したいことはございますが、今回は子どもたちの居
場所の確保について
質問します。
富山市は、休校開始に1日猶予を置き、後ろも3月13日までとされたことは一定の評価をしております。今回の急な臨時休校で、全国的に家庭や現場の大混乱が伝えられています。
私の
地域にある社会福祉法人の学童保育所では、3日から敷地内の庭で子どもたちが外遊びをする元気な声が響いていました。ここは朝7時から夜8時まで、また、別の学童保育所では朝8時から夜7時まで開所されています。
複数箇所経営しておられる法人では正規職員を充てられているそうですが、父母会、NPO法人運営のところなどでは、スタッフ確保が大変だと聞いています。
また、どこでもマスクやアルコール消毒液が手に入らなくて困っているとのことです。
国から全ての学童保育所に、原則として毎日8時間程度の開設が要請されましたが、臨時休校中の、まず民間の学童保育所の開設状況はどうか、人件費などの経費への手当て、消毒液やマスクの確保などへの支援策はどうなっているのか伺います。
46
◯ 議長(
舎川 智也君)
当局の答弁を求めます。
中村こども家庭部長。
47
◯ こども家庭部長(中村 正美君)
臨時休業期間中の民間学童施設の開設状況につきましては、本年3月9日現在で、放課後児童健全育成
事業については、全53か所の全てにおいて、平日、1日8時間以上開設されております。
また、
地域ミニ放課後児童クラブについては、全5か所のうち、平日の開設時間が8時間以上のクラブが4か所、8時間未満のクラブが1か所となっております。
次に、今回の小学校等の臨時休業に伴い開設時間等を拡大した場合における人件費などの経費への支援につきましては、国から
令和元年度子ども・子育て支援交付金において、小学校の臨時休業に伴いまして、1つには、放課後児童健全育成
事業を午前中から運営する場合においては1支援単位・1日当たり1万200円、これに加え、開所に当たっての人材確保等に要する費用を1支援単位・1日当たり2万円、また、支援の単位を新たに設けて運営する場合には1支援単位・1日当たり3万6,000円、これに加え、開所に当たっての人材確保等に要する費用を1支援単位・1日当たり2万6,000円、また、午前中から障害児を受け入れる場合には1支援単位・1日当たり6,000円といったこれらの加算を創設し、保護者負担は求めずに、国庫負担割合を10分の10として、地方公共団体に対して補助する予定であるということが国から示されておりまして、本市におきましても、この交付金を活用して支援することとしております。
また、
地域ミニ放課後児童クラブにつきましても、保護者負担を求めず、国の放課後児童健全育成
事業への支援を参考として、本市において補助金の追加交付をすることとしております。
加えて、今ほど議員から人材確保で非常に苦労しているというお話もございましたが、
富山国際大学子ども育成学部及び
富山短期大学幼児教育学科から、学童保育に関する学生ボランティアについて申出がありました。
そこで、市では、放課後児童健全育成
事業等の実施
事業者とのマッチングを行いまして、その結果、12名の学生ボランティアの方が民間の学童保育で従事されており、保育の質の向上、また人員の確保ということにつながっているものと考えております。
それと今、消毒液だとか、そういうことに対する支援という御
質問もございましたが、このことについては今、特に具体的には行っておりません。今後、また国のほうからそういうものがあれば、迅速にまた的確に対応してまいりたいと考えております。
48
◯ 議長(
舎川 智也君)
32番 赤星 ゆかり君。
49
◯ 32番(赤星 ゆかり君)
ぜひお願いします。
一方、市が
地域に委託しております子ども会、
地域児童健全育成
事業ですが、私の
地域では、5日から、午後1時から午後6時までで開設されています。
問題は、市内61か所あります子ども会のうち、国庫補助の対象になっていないところが38か所あって、こうしたところへの手当てを含めてどうなるのか、これが心配です。
臨時休校中の子ども会の開設状況と経費への支援について伺います。
50
◯ 議長(
舎川 智也君)
中村こども家庭部長。
51
◯ こども家庭部長(中村 正美君)
地域児童健全育成
事業、いわゆる子ども会につきましては、3月9日現在、小学校等の臨時休業期間中の平日において、全61か所のうち、開設時間が8時間以上の校区が25か所、8時間未満の校区が28か所、開設されていない校区が8か所となっております。
次に、御心配の開設時間を拡大した場合における経費への支援につきましてですが、開設に係る経費を開設日数及び開設時間などに応じて積算しまして委託料を増額することとしておりまして、これは国の国庫補助対象であるとか対象外校区に関わらず、その全額を市が負担することとしております。
また、3月2日に文部科学省と厚生労働省連名で通知されました、新型コロナウイルス感染症防止のための小学校等の臨時休業に関連した放課後児童クラブ等の活用による子どもの居
場所の確保についてという通知の中で、1つには、放課後児童クラブ等の密集性を回避するための学校教室等の活用や、放課後児童クラブ等の業務に教職員が携わることによる子どもの居
場所の確保というものが示されておりました。この通知に基づきまして、こども家庭部から各小学校宛てに、
地域児童健全育成
事業への学校施設の臨時的な開放、また教員の方の協力について依頼を行ったところであります。
この結果、
地域児童健全育成
事業に対して、全ての小学校から、体育館や特別教室などの学校施設の臨時的な開放の申出、また、教員の協力についても何らかの協力が可能との回答を頂いておりまして、こういった情報を各校区の
地域児童健全育成
事業の運営協議会にも提供してきたところでございます。
加えて、これは芝園校区においてですが、運営協議会からの要望によりまして、
富山国際大学子ども育成学部、
富山短期大学幼児教育学科の学生ボランティアの方7名を紹介し従事していただくなど、保育の質の向上、また人員の確保にもつながっているものであります。
今後も、子どもたちの安全といったことを最優先として、小学校や運営協議会の方々の協力といったものも得ながら、小学校等の臨時休業期間における子どもたちの居
場所というものの確保に努めてまいりたいと考えております。
52
◯ 議長(
舎川 智也君)
32番 赤星 ゆかり君。
53
◯ 32番(赤星 ゆかり君)
国は当初、1日1万200円と示しましたが、不十分だという声を受けて、先ほどおっしゃったいろんな加算をつくったりしておられます。やっぱりいろんな声を上げていくことが大事だと思います。
国に対して、今回の一斉休業要請による臨時休校対策をはじめ、十分な財政措置を市からも強く求めていただきたいと思います。市長の見解を伺います。
54
◯ 議長(
舎川 智也君)
森市長。
55
◯ 市長(森 雅志君)
とにかく唐突にこの話が起き上がって、検討する余地も時間的余裕もない中で始まったことから、ハレーションが起きているということの典型的な例だというふうに思いますから、基本的には国の責任において増額する費用というものは見ていってもらいたいということは本音として強く思っています。
いろいろ細かくて、私も細部まで分かりませんが、担当のレベルから言うと、まだ正確にいつ交付金が来るという話になっていないわけで、ただし、こういう考えでいますということについては国から示されているので、それがそのとおりになるだろうという前提で、今、市は交付していくということです。万一入らなくても市費でやりますと、さっき申し上げましたような、そんなスタンスでいます。だから、現場の方々はまず安心して、人も入れていただいたりしていただければいいのかなと思います。
さて、その上で、あとは市が負担することのうちのどこまで国費が充当されてくるのかということになります。これは既存の子ども・子育て支援交付金、これに加算をしてくると。理屈上は10分の10と言っておりますが、しばしば──分かりやすく言うと、単価が落とされたり、理屈は10分の10なのだけれども、実際の費用と違うというようなことなどがありますが、強く市長会等を通して声を上げていきたいというふうに思います。
56
◯ 議長(
舎川 智也君)
32番 赤星 ゆかり君。
57
◯ 32番(赤星 ゆかり君)
大変心強い答弁、ありがとうございます。
大変ですけれども、力を合わせて頑張っていきたいと思います。
次の
質問に移ります。
ジェンダー平等と校則について。
富山市立中学校の校則を取り寄せてもらいました。市立中学校の制服は、ほとんどが男子はズボン、女子はスカートと、男女できっちり分けられています。でも、スカートを履くこととか、男女分けで指定された制服を着ることが苦痛な生徒もいるのではないでしょうか。
男子、女子にこだわらず、ズボン、スカートなど、選べる制服が導入されている学校はあるのか伺います。
58
◯ 議長(
舎川 智也君)
立花教育委員会事務局長。
59
◯ 教育委員会事務局長(立花 宗一君)
本市の中学校においては、ズボン、スカートなど、選べる制服が導入されている中学校はありません。
60
◯ 議長(
舎川 智也君)
32番 赤星 ゆかり君。
61
◯ 32番(赤星 ゆかり君)
中学生で性的マイノリティーの子がいても、なかなかカミングアウトしにくいと聞きます。
また、生徒や保護者の方も、内申書のことがありますので、なかなか学校に物が言いにくいと保護者の方からは聞いております。
全ての学校で、例えば男女を問わず着られるユニセックスとか、そうした選べる制服を導入すべきではないでしょうか。
62
◯ 議長(
舎川 智也君)
立花教育委員会事務局長。
63
◯ 教育委員会事務局長(立花 宗一君)
本市の中学校における制服につきましては、実用性や生徒のニーズ、保護者の考え方や
地域の状況等を踏まえ、各学校で選定するものであり、市教育委員会が選定に関わるものではありませんが、これまでも、各学校において、子どもやその保護者から相談を受けた場合には、ズボンを着用する、体育服で生活するなどの配慮が行われてきております。
市教育委員会といたしましては、今後ともこうした一人一人へのきめ細やかな配慮が行われるよう、改めて各学校に呼びかけてまいりたいと考えております。
64
◯ 議長(
舎川 智也君)
32番 赤星 ゆかり君。
65
◯ 32番(赤星 ゆかり君)
今後、また見直してほしいと思うのですけれども、中学校の校則の中に、下着は白の無地とか、そういった記述があります。これは誰か下着のチェックをするのですか。人権侵害になりませんか。
今、全国で、誰のために、何のためにあるのか分からない、いわゆるブラック校則の廃止や見直しが行われています。校則で下着の色まで指定するような、こういうのは廃止すべきではないですか。
66
◯ 議長(
舎川 智也君)
立花教育委員会事務局長。
67
◯ 教育委員会事務局長(立花 宗一君)
今ほど議員から下着の色までチェックするのかというお話がございましたが、基本的には、例えば白いシャツの下から、例えば虎の柄が見えるだとか、そういう華美なことにならないようにということでございます。
これを前提に答弁させていただきますと、本市の中学校では、生徒や
地域の実情を考慮した上で、服装や持ち物等の決まりを規定し、生活ノート等に記載をしております。
本市においては、シャツ、ブラウスの下シャツは白色無地とするなど、下着の色を指定している学校もあります。それらの学校は、過度な規制をしようということではなく、学習の場にふさわしい身なりで、かつ高価でないもの、華美でないものを中学生には着用させたいという思いから定めているものであります。
各学校では、日頃から身なりを自分自身で正せるよう指導が行われていますが、最近では、生徒会が中学生らしい服装とはどのようなものかなどについて主体的に考えたり、保護者の意見を聞いたりしながら、決まりを見直している学校があると聞いております。
市教育委員会といたしましては、学校の決まりの変更や廃止については、学校と生徒やその保護者等が十分に議論した上で行われることが望ましいものと考えており、今後ともこうした議論が円滑に行われるよう、必要な支援を行ってまいりたいと考えております。
68
◯ 議長(
舎川 智也君)
32番 赤星 ゆかり君。
69
◯ 32番(赤星 ゆかり君)
「ジェンダー平等を実現しよう」、これはSDGsの5番目の目標でもあります。
小・中学校におけるジェンダー平等の教育はどのように行われているのか伺います。
70
◯ 議長(
舎川 智也君)
宮口教育長。
71
◯ 教育長(宮口 克志君)
ジェンダー平等とは、SDGsの17の目標の1つに掲げられている、社会的・文化的に形成された男性像や女性像、固定的
役割分担等にとらわれず、多様な生き方ができる社会を実現するための考え方であります。
本市の小・中学校では、ジェンダー平等の考え方の根底にある個々の違いを理解し、尊重し合う心と態度を育てることを大切にした指導を行っております。
例えば道徳科においては、互いの人格を尊重し、それぞれが持ち味や特徴を生かしながら協力し合うことの大切さ、男女関係なく信頼し合い、助け合うことの大切さ、互いのよさを認め、支え合いながらよりよい関係を築くことの大切さなどについて指導しております。
また、小・中学校の保健の学習においては、心と体には密接な関係があり、不安や悩みは誰もが経験することを理解し、その対処の方法について考える指導も行っております。
このほか、本市の小学校3年生から6年生では、
市民生活部が作成した「自分らしく生きる」というリーフレットを使って、学年ごとのテーマである好きな遊びや将来の仕事等について学び、男女共同参画への意識啓発を行うとともに、人権意識を育んでおります。
市教育委員会といたしましては、今後も関係部局とも連携しながら、各学校が互いの人格を尊重し、性別に関わりなく、その能力と個性を十分に発揮できる教育に努めるよう、様々な機会を通して指導を継続してまいります。
72
◯ 議長(
舎川 智也君)
32番 赤星 ゆかり君。
73
◯ 32番(赤星 ゆかり君)
市長の提案理由説明の中でも、次代を担う子どもたちの個性を大切にし、生きる力を育む教育の充実が重要と述べられました。そのとおりだと思います。
全ての子どもたちがありのままの個性を大切にされ、個人として尊重される
富山市へ力を合わせたいと思います。
こども医療費助成について、全国知事会、全国市長会など、地方6団体は、こども医療費については、未就学児は全地方団体で無償化──一部負担金や所得制限ありの団体もありますが──されており、全国一律の補償制度を国において創設すべきと国に要望しておられます。
厚生労働省の平成30年4月1日現在の調査では、都道府県では通院で10都府県が中学生以上に、そのうち福島県と鳥取県は18歳の年度末まで、
富山県と石川県と熊本県が4歳未満、
山梨県が5歳未満、そのほかは全てが5歳以上まで助成しています。
富山県が全国で一番冷たいと思います。
国が制度を創設するまでは、県としても市町村の取組をさらに支援されるよう、市として県に助成年齢の引上げを要望されたいと思います。いかがでしょうか。
74
◯ 議長(
舎川 智也君)
中村こども家庭部長。
75
◯ こども家庭部長(中村 正美君)
本市のこども医療費助成制度でございますが、現在、入院、通院とも助成対象を中学3年生までとしているところでありますが、県の補助対象は、入院については未就学児まで、通院については3歳児まで、今、議員からも御紹介ございましたが、通院の補助対象年齢が4歳未満、3歳児までとなっているのは、
富山県、石川県、熊本県の3県のみとなっております。
本市の平成30年度のこども医療費助成額全体に対する県の補助率は、11.2%となっております。
本市では、これまでこども医療費助成制度を順次拡大してきたことによりまして、医療費助成額は増大してきているところであります。
県の補助対象年齢については、平成12年に通院を3歳児まで引き上げて以降、拡大は行われていないところであり、この件については、平成31年2月県議会の
一般質問の中で、市町村にもっと支援をしていただきたいという
質問に対しまして、知事は、県の支援は基盤的なところ、入院であれば未就学児まで、通院は3歳児までとして、それを上回る部分は市町村のそれぞれの考えでやっていただくというふうに答弁されております。
市といたしましては、このような知事の答弁もあることから、県の補助対象を上回る部分については市が負担してまいりたいと考えております。
76
◯ 議長(
舎川 智也君)
森市長。
77
◯ 市長(森 雅志君)
もっと分かりやすく言いますと、既に中学生まで無償化されているわけです。誰が負担するのかは別として。
それの負担割合を──県の負担をもっと上げても、県民や子どもにとったら何にも変化もないので、そんなところにお金は使いたくないと、単に市町村を楽にさせるだけだということが、今の文章の行間を読むとうかがえるわけです。
78
◯ 議長(
舎川 智也君)
32番 赤星 ゆかり君。
79
◯ 32番(赤星 ゆかり君)
私、県の補助率が上がれば、市としてもっと拡大できるだろうと思って
質問しているのですね。
それで、18歳未満はいろんな法律で児童です。高校卒業まで医療費の心配なくできるように、18歳年度末までの医療費無料化を検討していただきたいと思います。見解を伺います。
80
◯ 議長(
舎川 智也君)
森市長。
81
◯ 市長(森 雅志君)
私が何と答えるのか推測していらっしゃるとおりですが、医療費の無料化に関わる負担は、今もお話ししましたように、県の対応も含めて飲み込んで市でやっていくとなると、今後もますます膨らんでいくということになります。
一方、高校生というのは義務教育ではないわけです。中学校を出て働いている人だっているわけで、そういう中で、その人には医療費助成なんか対象とならないわけです。さらに、高校生にもなれば自分をコントロールすることは十分にできます。病気にならないように、風邪を引かないように、そして、それが社会全体に負担にならないように、そういう意識を持って暮らしてもらうということは高校生には十分期待できる事柄だろうというふうに思います。
部活動でけがをしたりするのは、みんな保険に入っていますから、それはそれでちゃんと対応できると。あとは自己管理をちゃんとしてもらうということは、小・中学生へ求めるものとはやっぱりそこは違うのだろうというふうに思います。
さらに、一部の自治体において、そこまでやっている自治体があることは分かっていますが、高校生より下の子どもを持っていない
市民の皆さんから見ると、そこまでやることが本当に妥当なのかということについては、お一人お一人御意見が違うのではないかというふうに思います。
そういう意味では、初等・中等教育という義務教育の対象の子どもたちと高校生に対する対応というのは違って当然だというふうに思います。
ここ数年でとにかく拡大してきて、中学生まで入院、通院とも無償化されてきたわけです。当分はこれで進めていって、本来のあるべき論というものをちゃんと議論することが大事だというふうに思います。
こういう中で、その上で高校生までとおっしゃるのは、据え膳、上げ膳、あるいは「おんぶすりゃだっこ」というふうにあえて申し上げたいというふうに思います。
来年、市長選挙がありますので、あなたはそれを公約に掲げて立候補されたらどうでしょうか。
82
◯ 議長(
舎川 智也君)
32番 赤星 ゆかり君。
83
◯ 32番(赤星 ゆかり君)
ネクストステージに持ち越しというところです。
4番目の
質問、難聴者支援について伺います。
厚生労働省は、各自治体の施設における聴覚障害者のためのヒアリングループをはじめとする集団補聴システムの
設置状況について調査を行ったと聞いています。
市の施設などでマイクやアンプを使っている講演会などでも、話の内容が分からなかった、聞き取りにくいという高齢者の声を聞きます。
市が管理するホールや集会施設にヒアリングループを
設置するなど、聴覚障害者や高齢者の方々が聞取りしやすい環境
整備が必要だと思います。見解を伺います。
84
◯ 議長(
舎川 智也君)
西田企画管理部長。
85
◯ 企画管理部長(西田 政司君)
お尋ねのヒアリングループにつきましては、本市では、オーバード・ホールの客席の一部のエリアですとか、それから、平成5年に
富山市社会福祉協議会における改修工事の際に3階の大ホールの一部に
設置をしておりますが、当時はこうした機器の認知度が低かったこともあってか、これまで利用に関する問合せや希望等がほとんどございませんでした。
しかしながら、近年、国では、東京オリンピック・パラリンピックの開催や障害者権利条約の批准、さらには障害者差別解消法の施行や観光立国推進対応が急務であるとして、利用者の目線に立ち、全国の建築物におけるバリアフリー化を一層進めるため、平成29年3月に、高齢者、障害者等の円滑な移動等に配慮した建築設計標準の改正が行われたところであります。
その中で、劇場、競技場等の客席、観覧席については、難聴者等の観劇、観覧に配慮した設備として聴覚障害者用集団補聴装置等を設けることとされており、この装置として磁気ループシステム、いわゆるヒアリングループやFM補聴装置、赤外線補聴システムが挙げられております。
このことから、現在、
整備を進めております中規模ホールにおきましては、要求水準書に、難聴者支援装置を適宜計画し、受信機も15台程度計画するとしたところ、さきに決定した
事業者からは赤外線補聴システムの導入が提案されております。
また、最近では、
富山県美術館のホールに難聴者支援装置が導入されているというふうにも聞いております。
また、昨年、平成31年1月20日にオーバード・ホールで行ったオペラ「ドン・ジョヴァンニ」の公演、これは
富山市と
市民文化
事業団が主催した公演でございますけれども、1、2階の約700席のエリアにヒアリングループシステムを持ち込み、モニターとして観劇いただいた聴覚障害者4名の方からは、音楽がよく聴こえた、それから、このような設備があればまた見に行きたいなど、概ね好評を頂いたという報告を受けております。
本市では、今後、公共施設等総合管理計画の改訂に当たって、ユニバーサルデザイン化の推進方針についても新たに盛り込むこととしており、障害者等に配慮した誰もが使いやすい公共施設の
整備に努めてまいりたいと考えております。
86
◯ 議長(
舎川 智也君)
32番 赤星 ゆかり君。
87
◯ 32番(赤星 ゆかり君)
ありがとうございます。
では、
公共交通について、生活交通対策
事業費で運行経費を補助しているコミュニティバス、フィーダーバス、
地域自主運行バスの直近の各利用状況を見ますと、1便当たりの利用者数は、多いところで11.62人、少ないところで1.35人とか1.2人とか、苦戦している
地域もあります。
音川地区のデマンドタクシーも僅か1年で廃止というのも残念です。
地域自主運行バスの実施団体等に対して、利用者をもっと増やすために、現在の補助メニューに加えて、例えば子どもたちが描いた絵でラッピングするとか、「あっ、コミュニティバスが来た」と一目で、視認性が高く、何だか楽しくて乗ってみたくなるバス車両のラッピングができないか、また、私たちは、3年前に「あさひまちバス」を視察しましたが、どんどん便利にして毎年利用者が増えていると。これを京都大学のときに手がけられました中川 大先生が、今は
富山大学の副学長としていらっしゃいます。
先進地の視察や、大学教授など
公共交通に詳しい専門家のアドバイスを受けるなど支援策も講じられたいと思います。いかがでしょうか。
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◯ 議長(
舎川 智也君)
前田活力都市創造部長。
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◯ 活力都市創造部長(前田 一士君)
これまでも、
地域自主運行バスに対しまして様々な支援を行ってきております。具体的には、例えば車両を市から
事業者に無償貸与したり、あるいは車両の
維持管理費や修繕などは市が全額補助しております。それから、そういった車両経費以外にも、バスの運行経費につきましては、それぞれ──例えば
公共交通空白
地域では、1日2往復のシビルミニマムであれば20分の20、それ以外であっても20分の9の補助をしっかり行っております。
お尋ねの車両ラッピングについては、
事業者から要望があれば、これまでも市ではもうやってきております。
それから、先進事例の視察についても、
地域からの要望を受けまして、市の職員が訪問先を調整して同行した事例もありますし、それから、今後もそういった要望がございましたら、視察先の調整でありますとか、研修講師などの調整などについても、必要な支援を市では行っていきたいというふうに思っております。
地域自主運行バスの利用者を増加させるには、やはりこれは
地域が主体となっているものでありますので、住民同士が話し合われることはもとより、やっぱり利用しやすい運行ルートであるとかダイヤということについては、自主的に
地域のほうでお決めになるということが肝要であるというふうに思っておりますし、まず何よりも大事なのは、マイバス意識を醸成してもらうということが大事であります。
そのために、例えば呉羽地区でありますとか水橋地区では、1世帯当たり年間400円を全世帯が負担されています。こうした僅かな金額でも、全ての方が負担することによってバス
事業を支えるのだという、そういう意識が醸成されることによって、それが利用者の増加にもつながっていくものというふうに考えております。
90
◯ 議長(
舎川 智也君)
32番 赤星 ゆかり君。
91
◯ 32番(赤星 ゆかり君)
時間がなくなりましたので、あと2問はまたの機会にさせていただきたいと思います。
みんなで住民の足を守る各バスの
利便性、魅力を高めて、もっともっと利用者が増えるように知恵を出し合って応援していきたいと思います。
これで
質問を終わります。ありがとうございました。
92
◯ 議長(
舎川 智也君)
これで赤星議員の
一般質問及び議案の質疑を終了いたします。
これをもって、
一般質問及び議案の質疑を終結いたします。
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議案の委員会付託
93
◯ 議長(
舎川 智也君)
ただいま議題となっております議案第1号から議案第78号までについては、会議規則第37条第1項の規定により、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
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令和2年分陳情第2号
94
◯ 議長(
舎川 智也君)
次に、日程第2 令和2年分陳情第2号 政務活動費の趣旨・性質・運用指針などにつき「
市民との意見交換会」開催に関する陳情を議題といたします。
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陳情の委員会付託
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◯ 議長(
舎川 智也君)
ただいま議題となっております本陳情については、会議規則第90条及び第85条第1項の規定により、お手元に配付してあります陳情文書表のとおり、議会運営委員会に付託いたします。
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散 会
96
◯ 議長(
舎川 智也君)
以上で、本日の日程は終了いたしました。
明日は午後3時に本会議を開き、議案第55号から議案第78号までの委員会審査の結果報告、これに対する質疑、討論、採決を行います。
本日はこれをもって散会いたします。
午前10時59分 散会
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