富山市議会 2019-09-05
令和元年9月定例会 (第5日目) 本文
↓ 最初の
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ヒット) 1 議事の経過
───◇ ◇ ◇───
開 議
午前10時 開議
◯ 議長(
舎川 智也君)
ただいまから、本日の会議を開きます。
議事日程は、お手元に配付のとおりであります。
───◇ ◇ ◇───
一般質問並びに議案第118号から議案第142号まで、
及び報告第36号から報告第39号まで
2
◯ 議長(
舎川 智也君)
これより、日程第1 議案第118号から議案第142号まで、及び報告第36号から報告第39号までを
一括議題といたします。
これより、
一般質問及び議案の質疑を行います。
順次発言を許します。
15番 島
隆之君。
3
◯ 15番(島
隆之君)
皆さん、おはようございます。
令和元年9月
定例会に当たり、
会派光、島より
一般質問をさせていただきます。
さて、今回は2本の
質問をさせていただきます。
1本目は、前回、
質問通告しながらカットし、当局に大変ご迷惑をかけてしまった
子どもたちのより安心・安全な
居場所の確保について、もう1本は、前回に引き続き、教員の
多忙化解消に向けてです。
41
◯ 15番(島
隆之君)
それでは、そういうものがあるということがここでわかりましたので、一応安心しました。
次の
質問にも関連しますが、各
学校園長の現場での判断はもちろん重要ですが、さきに確認させていただいたような事案については、市全体の学校を所管する
教育委員会の
具体性のある
マニュアルがあれば、現場の判断も早まり、これまで以上にスムーズに
児童・
生徒の安全が確保できると思っておりました。今の答弁を聞いて非常に安心できましたが、先ほども言いましたように、このところ
子どもたちを取り巻く市の状況はあまりよろしくなく、毎日のように、先ほどのように刃物を持った男が出没したとか、
野生動物が出没したとか、熊に至っては、ことしは大変多くの数が出没するというようなことが予想されておりますので、今の
マニュアルをさらに精度の高いものにして、国の宝である
子どもたちに被害が出ないように、できるだけ早く、スムーズに
安全確保できるように常にアンテナを高くしておいていただければと思います。
次の
質問に移ります。
本年6月議会に続いて、教員の
多忙化解消に向けた取組みについて伺います。
まず、本年9月1日現在、
市内小・中学校の
臨任講師不足がどのように改善されたのか伺います。
42
◯ 議長(
舎川 智也君)
立花教育委員会事務局長。
43
◯ 教育委員会事務局長(
立花 宗一君)
富山市内小・中学校における
臨時的任用講師の未配置の状況につきましては、まず、本年4月1日現在の時点で、
小学校14校で18名、
中学校12校で17名、
小・中学校全体で35名の
臨時的任用講師が未配置という状況でありました。
本年9月1日現在におきましては、
小学校7校で8名、
中学校10校で12名、
小・中学校全体で20名の
臨時的任用講師が不足しており、改善と言える状況にはありません。
44
◯ 議長(
舎川 智也君)
15番 島
隆之君。
45
◯ 15番(島
隆之君)
残念な報告だったのですが、改善された部分、そして改善されていない部分、それぞれあると思いますので、その理由を教えてください。
46
◯ 議長(
舎川 智也君)
立花教育委員会事務局長。
47
◯ 教育委員会事務局長(
立花 宗一君)
臨時的任用講師の未配置につきましては、本年4月1日以降、35名の不足に加え、新たに41名が産休、病休に入りまして計76名の不足、これに対しまして、51名の新たな
臨時的任用講師の配置及び5名の育休、病休からの復帰、これによりまして、本年9月1日現在、20名の不足となったものであります。
臨時的任用講師の配置を所管しているのは富山県
教育委員会でございまして、一刻も早く配置されるように要請を繰り返しているところであります。
48
◯ 議長(
舎川 智也君)
15番 島
隆之君。
49
◯ 15番(島
隆之君)
本年6月の
定例会では、今回の
臨任講師不足問題は全て県
教育委員会に端を発するもので、
教育長はもとより、市長も県に厳しく抗議されたということで、来年度以降、ことしのようなことが続くことはないだろうと、ひとまずは留飲を下げておりますと。さらに、市長は、県
教育委員会は明らかに見込み違いをしたとまで明言してくださいました。この発言は大変意義のある大きな発言で心強く感じましたと、この島が述べております。
その後発表された今年度の県の採用試験の状況や今年度のこれまでの現状を鑑みると、来年度も今春のような事態が起こるのではないかとの心配がむくむくと頭をもたげてきています。
また、今年度当初からのより一層の多忙化の推進により、心身ともに疲弊した教員が増え、なりたての若い先生が退職されたり、現場をしょって立っておられたベテランの先生でも、退職年齢に達する前に教職を退く決断をなさったり、ほかにも、心身の不調が原因で休職される先生が増えていたりするのではないかと心配しています。
この心配が杞憂であればいいのですが、そうでないという話も聞こえていることから、来年度以降も今年度のように臨任講師の不足が心配されることに対する見通しをどのように持っておられるのかお聞かせください。
50
◯ 議長(
舎川 智也君)
立花教育委員会事務局長。
51
◯ 教育委員会事務局長(
立花 宗一君)
令和元年度富山県公立学校教員採用選考検査の受検者数は782名と過去10年間で最も少ない人数となり、
臨時的任用講師のなり手も少なくなると想定されるところであります。
県
教育委員会によりますと、
臨時的任用講師不足の解消に向けての対策として、1つに、必要な新規採用教員の確保及び適正な配置、2つに、再任用教員の任用については、退職時の在籍校の市町村に限らず、広域での任用地を調整することや、任用の決定時期を早めるなど運用の見直しについての検討、3つに、近隣大学への臨任講師候補者の紹介依頼、4つに、ホームページやハローワーク等での幅広い募集など、新規採用や再任用教員も含めて教員確保に取り組んでいくところであり、今年度のような
臨時的任用講師不足にならないよう努力するというふうに聞いております。
52
◯ 議長(
舎川 智也君)
15番 島
隆之君。
53
◯ 15番(島
隆之君)
それなりに県
教育委員会のほうに要望を出しておられるというようなお話かなと思いますが、本年6月
定例会以降、
臨任講師不足、そして、教員の
多忙化解消のためにどのような措置を講じられたのかお聞かせください。
54
◯ 議長(
舎川 智也君)
立花教育委員会事務局長。
55
◯ 教育委員会事務局長(
立花 宗一君)
臨時的任用講師不足の解消につきましては、一日も早く未配置が解消されるよう、再三再四、県
教育委員会に強く要請しているところであります。
市教育委員会といたしましても、市内全
小・中学校の校長に、親族や知り合いに声をかけてもらうよう依頼しまして、これまで15名の講師候補者を県
教育委員会に紹介し、配置をしたところであります。
また、教員の
多忙化解消に向けて、各学校では、一部の教員に過重な負担がかからないよう業務の割振りの適正化、行事の見直しや会議の効率化、
市教育委員会では、研修体系を見直しまして、研修内容の精選と教員1人当たりの研修への参加回数の平準化などの取組みを引き続き進めているところであります。
56
◯ 議長(
舎川 智也君)
15番 島
隆之君。
57
◯ 15番(島
隆之君)
いろいろ努力していただいていることはよくわかりましたが、思うように人が見つからないという現状も強いのだなということもあわせて認識いたしました。
期待しておりましたマンパワーを投入できるでき上がった制度という意味では、部活動指導員の制度、これがありました。昨年度、4
中学校に5名の部活動指導員を配置され、一定程度
多忙化解消の役に立ったとのことでしたので、今年度は昨年度より増員されるものと思っておりましたが、配置人数、学校は昨年と変わらず、指導時間や指導可能な曜日の改善が図られたとのことでした。
本年6月議会での久保議員の
質問に対する答弁で、臨任講師と同じく適任者を見つけることが困難であったことはわかっています。ですが、来年度以降に向けて、現状のままでいいとは思っておられないとも思っています。
今後の部活動指導員の増員について、当局の方針をお聞かせください。
58
◯ 議長(
舎川 智也君)
立花教育委員会事務局長。
59
◯ 教育委員会事務局長(
立花 宗一君)
今ほど議員からもございましたけれども、本市の部活動指導員につきましては、今年度は
中学校4校に5名を配置しており、配置校においては、教員の
多忙化解消に向けて一定の効果が見られたところであります。
一方、専門的な知識を有し、平日の夕方や休日に指導ができる人材を確保することは容易ではない状況があります。
今年度は部活動指導員を配置した学校からの要望を踏まえ、土曜日、日曜日、祝日における指導も可能とするなど指導体制の弾力化を図ったところであり、
市教育委員会といたしましては、その効果を見きわめた上で、来年度以降の配置について検討してまいりたいと考えております。
60
◯ 議長(
舎川 智也君)
15番 島
隆之君。
61
◯ 15番(島
隆之君)
多分配置したいと希望される学校は多いのだろうなと思いますが、なかなか見つからないということに対する
対応を先に先にしていただくようにお願いしたいなと思います。
さて、本年6月に省けないかと
質問し、あえなく却下された全国学力・学習状況調査の結果がさきに発表されました。
本年6月議会でも確認いたしましたが、この調査は、そもそも他都道府県や県内の市町村や学校間の学力差を比較し、それを競うものでなく、
事務局長の御答弁にあったとおり、その平均正答率と
児童・
生徒への学習や生活に関するアンケートの結果との相関関係を調べ、教育指導の課題を明らかにするものです。
そんな調査の結果、富山は、教員不足や多忙化の解消が遅々として進まない中、これまでどおり大変優秀な結果を残しました。しかし、ことしも市民や県民の皆さんがあたかも富山の教員がしっかり指導していないのではないかというような誤解を生みかねない隣県等との比較がクローズアップされた残念な報道がなされ、悲しくなりました。
それにより、少数で、しかも多忙化が促進されている現場で奮闘している市内の先生方のモチベーションがかなり下がっているのではないかと心配しています。
本来であれば、教員不足の上に多忙化の大波に押されながらも、それに流されず、例年どおり、項目によってはそれ以上に高い成果を上げた教員たちの頑張りをたたえたい。今後は、過去2年、平成29年、平成30年の自分の考えがうまく友達に伝わるように工夫して発表していると回答した
児童・
生徒が多い学校ほど平均正答率が高いといった成果に今年度分の成果を上乗せし、さらなる向上を目指し踏ん張ってほしいというような報道があってほしかったなと思っています。
この結果発表については県
教育委員会の担当ということで、ここでは所感を求めません。また、報道の仕方に疑問を感じるからといって、この調査の実施の有無を再び問うことも控えます。
ただ、今回のように世間が他との比較にばかり注目するようであれば、ずっと上位をキープしている富山、過去2年、同じ成果が上げられたことなどを踏まえると、隔年や3年に1回など不参加の年をつくることを模索してもいいのではないかと思い続けています。
このことも踏まえつつ、最後の
質問に移ります。
過去2回の
質問で、中央教育審議会の答申に基づき、教員やその他の補助員などマンパワーの増員が見込めないのであれば仕事を減らすしかないと訴え、今お話しした調査など削減されたらどうかなど幾つか提案してまいりましたが、これまでの当局の答弁としては単純に減らせる仕事はほぼなく、その仕事を担ってくださる新たなマンパワーの確保が必要であるとの答弁が繰り返されました。
しかし、先ほど確認したとおり、新たなマンパワーとして大きく期待していた部活動指導員が諸事情から実質足踏み状態となっていることから想像するに、その他の新たなマンパワーを確保しようとしても簡単に確保するのは難しいのではないかと心配しています。
そこで、その新たなマンパワー確保のためにどのような手だてを講じているのか、あるいは講じる予定なのかお聞かせください。
62
◯ 議長(
舎川 智也君)
立花教育委員会事務局長。
63
◯ 教育委員会事務局長(
立花 宗一君)
マンパワーの確保ということにつきましては、部活動指導員をはじめ、さまざまな方々にこれまで確保の努力を含めお願いしてきているわけですけれども、本年6月議会でもお答えしましたとおり、新たなマンパワーの確保については、その業務に携わる人員を学校に配置する制度設計がなされていない現状では、
保護者や地域の方々などに新たな負担をかけることにつながり、直ちに実現できる状況にはないものと考えております。
令和2年度の
文部科学省概算要求等の発表によりますと、
中学校における部活動指導員、教員の業務を受け持つスクールサポートスタッフ、地域ぐるみの学校安全体制整備のためのスクールガードリーダー等の増員が盛り込まれており、
市教育委員会といたしましては、今後、国の動向を注視してまいりたいと考えております。
64
◯ 議長(
舎川 智也君)
15番 島
隆之君。
65
◯ 15番(島
隆之君)
制度設計がなされていないので、なかなか思うように進まないというお話でした。
本年3月の
質問の冒頭にも述べましたが、本年1月25日に、中央教育審議会の答申「新しい時代の教育に向けた持続可能な学校指導・運営体制の構築のための学校における働き方改革に関する総合的な方策について」の巻末の文章に、「子供たちの未来のため質の高い教育を実現するには、
保護者・PTAや地域の協力が欠かせない。この答申の最後に、学校における働き方改革についての
保護者・PTAや地域をはじめとする社会全体の御理解と、今後の推進のための御協力を心からお願いすることとしたい」という文章がございます。もちろん皆さん御存じかと思いますが、今後ここがキーワードになっていくと思っています。時間があれば、市長のお考えを聞きたいなと思っておりましたが、もう1分少々なので振らないことにして終わろうと思いますが、市長、答弁よろしいでしょうか。
66
◯ 議長(
舎川 智也君)
森市長。
67
◯ 市長(森 雅志君)
教育委員会のことですから、市長の立場でということではなくて私個人として申し上げますけれども、いつも言っていますが、結局、教員の総数を増やすしかないことだと思っています。
県の
教育委員会が一生懸命頑張っているというお話ですけれども、来年度も今年度みたいなことが起きたとすれば、明らかに県の不作為です、それは。努力が足りないということなので、簡単な問題ではないということはわかりますけれども、とにかくちゃんと、ことしみたいなことが起きないようにしっかりやるように強く県の
教育長にもお話をしていきたいというふうに思います。
国全体の問題でもありますので、今度、文部科学大臣もかわりましたから、萩生田さんがどう考えて、予算、財務省とどうやっていくのかということが大事なポイントだというふうに思っています。
財務省は
子どもの数が減るから教員を減らしていいという基本的な考え方。しかし、仕事は多様化・複雑化しているので、教員を増やさなければいけないというのが現状だろうというふうに認識しています。
68
◯ 議長(
舎川 智也君)
15番 島
隆之君。
69
◯ 15番(島
隆之君)
ありがとうございました。これで私の
質問を終わります。
70
◯ 議長(
舎川 智也君)
これで
島議員の
一般質問及び議案の質疑を終了いたします。
32番 赤星 ゆかり君。
71
◯ 32番(赤星 ゆかり君)
おはようございます。日本共産党の赤星 ゆかりです。
はじめに、今年度から富山大空襲の資料の収集に踏み出されたことを本当に歓迎しています。
まず、この間の収集の状況について伺います。
72
◯ 議長(
舎川 智也君)
当局の答弁を求めます。
岡地市民生活部長。
73
◯ 市民生活部長(岡地 聡君)
赤星議員の御
質問にお答えいたします。
資料の収集状況の御
質問についてですが、今回の資料収集につきましては、本市としましては、戦後70年以上が経過し、大空襲の記録と記憶の風化が懸念されていることから資料の収集を行うこととしたものでございますが、現在のところ、資料につきましては、溶けたコインや防空頭巾、空襲警報発令看板など10点、体験談については4点の応募をいただいているところであります。
74
◯ 議長(
舎川 智也君)
32番 赤星 ゆかり君
75
◯ 32番(赤星 ゆかり君)
なかなかまだ少ないということですが、なぜ少ないというふうにお考えでしょうか。
76
◯ 議長(
舎川 智也君)
岡地市民生活部長。
77
◯ 市民生活部長(岡地 聡君)
今回の資料の募集に当たりましては、「広報とやま」では本年6月20日号と7月20号で案内を、また新聞広告では、「富山市民感謝と誓いのつどい」の開催案内時と、帰省者にも情報が伝わるようお盆の時期にも掲載を行ってまいりました。
また、富山市のホームページやラジオ、テレビなど各種メディアでも案内を行うなど、さまざまな手法により資料の募集について周知をしてまいりました。
今回の収集状況につきましては、現在のところ、今ほど申し上げましたように、資料の提供が10点となっておりますが、その理由と想定しておりますことにつきましては、1つには、市街地の99.5%の被害があった富山大空襲で町が焼き尽くされ、もともと資料が少ないということ、2つには、空襲直後は、資料とは判断されず処分されてしまったこと、3つには、残った資料も富山大空襲から70年以上が経過し、資料が廃棄、紛失されたことが主な理由ではないかと考えております。
また、戦後50年の平成7年におきまして同様の資料収集を行っておりますので、当時市民のお手元にございました資料が既に提供されていることもその一因ではないかというふうに考えております。
78
◯ 議長(
舎川 智也君)
32番 赤星 ゆかり君。
79
◯ 32番(赤星 ゆかり君)
引き続き収集に頑張っていただきたいのですが、富山市民感謝と誓いのつどい実行委員会や富山大空襲を語り継ぐ会、富山大空襲を考える会など、いろんな市民や市民団体との連携も大事だと思います。
富山県は毎年「戦時下の暮らし展」を開催し、富山大空襲の罹災証明書や焼け残った鉢、茶わんなど、谷田 忠雄氏の「富山戦災写真帖」の複写などが県民から寄贈され、県として所蔵されています。
体験談とともに空襲体験者が描いた絵や日記なども語り継ぐ貴重な資料となります。
氷見市の島尾には富山大空襲の慰霊碑もあります。
市民、市民団体、県にも協力を呼びかけることが必要と思いますが、いかがでしょうか。
80
◯ 議長(
舎川 智也君)
岡地市民生活部長。
81
◯ 市民生活部長(岡地 聡君)
今回の資料の収集におきましては、今ほども答弁いたしましたとおり、「広報とやま」や新聞広告のほか、さまざまなメディアを通じて案内をしており、本市の取組みについては多くの方々にお伝えしてきたところでございます。
資料の提供につきましては、市民、民間企業、行政機関を含む公共団体、市民団体などと幅広く、お話があれば承るということとしており、今後も資料提供の申し出がありましたならば、資料の鑑定を行いまして、富山大空襲に関する資料として後世に伝えるべきものであるという場合には、資料のアーカイブ化を行ってまいりたいと考えております。
また、富山県が所有しておられます大空襲に関する資料や遺品につきましても、県の協力がいただけるものであれば、今回御提供いただいた資料等と同様にアーカイブ化について検討したいと考えております。
なお、ことしの「富山市民感謝と誓いのつどい」の受付では、県からの依頼を受けまして、県が毎年8月に開催している「富山県戦時下の暮らし展」の開催案内チラシの配布を行い、暮らし展の周知にも協力をしたところでございます。
82
◯ 議長(
舎川 智也君)
32番 赤星 ゆかり君。
83
◯ 32番(赤星 ゆかり君)
僧侶や市民有志でつくる富山大空襲を考える会の皆さんが、今週の9日、月曜日に、県に対して、大空襲や戦時下の資料を集めて展示施設を設けるよう申入れをされました。県の厚生部長は、富山市から相談があれば
対応したいという回答をされています。ぜひ、お話があれば承る、そういう受け身の立場ではなくて、市のほうからいろんなところに協力を働きかけていただきたい。
まずは県、これはいかがでしょうか。
84
◯ 議長(
舎川 智也君)
岡地市民生活部長。
85
◯ 市民生活部長(岡地 聡君)
今ほど答弁の中でもちょっと申し上げさせていただいているわけでございますが、県が所有している空襲に関する資料等につきましては、今回富山市のほうで大空襲の資料をアーカイブ化するということで、そうした品については数はあまり多くないということでございますが、保管しておられるということでございますので、こちらのほうからそうしたものについてもお願いをしてまいりたいというふうに考えております。
86
◯ 議長(
舎川 智也君)
32番 赤星 ゆかり君。
87
◯ 32番(赤星 ゆかり君)
東京の府中市に住む86歳男性の当時12歳の富山大空襲の体験談が、本年8月28日付の「しんぶん赤旗」1面で紹介されていました。小さな
子どもたちを連れて逃げたお母さんが頭に焼夷弾の直撃を受けて亡くなられ、3日後にお寺の境内で遺体が見つかりましたが、顔も着物も見分けがつかず、最後の決め手になったのは、もんぺのひもの下に締めていた細い帯と帯に挟んでいた愛用の黒い財布でしたと、その遺品の写真とともに掲載されていました。
このような富山大空襲を体験された県外在住の全ての方のもとにも、富山市が資料収集に動き出したことが届いてほしいと切に願います。広く市外、県外にも呼びかけを行っていただきたいのですが、いかがでしょうか。
88
◯ 議長(
舎川 智也君)
岡地市民生活部長。
89
◯ 市民生活部長(岡地 聡君)
今回の大空襲の資料の収集につきましては、戦後70年が経過し、資料の収集についてはこれが最後の機会となるかもしれないという思いから、新聞にも広告を掲載するなど、市内だけでなく、県内の皆様にも本市の取組みについてお知らせしたところでございます。
また、広告につきましては、県外からの帰省者にも情報が伝わりますようお盆の時期にも掲載しておりまして、富山の親戚などを通じて、かつて富山にお住まいであった方々にも関心を持つ機会を設けてまいりました。
今後の資料収集についてでございますが、ことしのような新聞広告を掲載するといったことはいたしませんが、「富山市民感謝と誓いのつどい」の開催の機会に体験談の募集とともに、「広報とやま」や市ホームページなどで引き続きお知らせをしてまいりたいと考えております。
90
◯ 議長(
舎川 智也君)
32番 赤星 ゆかり君。
91
◯ 32番(赤星 ゆかり君)
新聞広告は北日本新聞だけですか。全国紙なんかには広告を掲載されていますか。
92
◯ 議長(
舎川 智也君)
岡地市民生活部長。
93
◯ 市民生活部長(岡地 聡君)
今回、全国紙において掲載はしておりません。
94
◯ 議長(
舎川 智也君)
32番 赤星 ゆかり君。
95
◯ 32番(赤星 ゆかり君)
ぜひ全国紙にも掲載して、全国的に呼びかけていただきたいと思います。
そして次ですけれども、新たに提供された大空襲の資料や遺品は市で写真を撮ってデータ化、アーカイブ化するということですが、持ち主にお返しすると。でも、それではまたその貴重な資料が散逸してしまうのではないかと危惧いたします。何より、残された現物を見るとき、その訴える力は大変大きいです。
広島の平和記念資料館はことしリニューアルされ、被爆した遺品等の現物の展示とその持ち主だった人の写真、遺族のお話などとともに展示し、若い世代にも自分と同じ年代の子たちが戦争で、原爆で亡くなったのだと感じてもらえる展示に力を入れていると聞きます。
本年8月29日には、富山大空襲を考える会の皆さんが、現物の保存と展示する資料室、資料館設置をと市に申入れをされました。私も同席させていただきました。
大空襲に耐えた数少ない建造物の1つ、立山醤油味噌さんの煙突は、2012年8月に残念ながら解体されましたが、解体前に職藝学院の上野 幸夫先生らに市が依頼して寸法やつくりを調べ、写真と平面図が生涯学習課に保管されているとのことです。
また、煙突のれんがの一部が水橋郷土資料館に保管されていますが、煙突の解体後は市内のイベントで一度展示されただけとのことで、ふだんは倉庫にしまわれ、市民の目に触れる機会がありません。保存とともに活用していかないといけません。
こうした現在市が所有する関係資料と一緒に、ぜひ富山大空襲、戦争、戦時下の市民の暮らしに関する資料をもっと収集する努力を尽くし、現物で保存をする、そして、展示、公開する資料室や資料館の設置を目指されたいと思います。考えを伺います。
96
◯ 議長(
舎川 智也君)
岡地市民生活部長。
97
◯ 市民生活部長(岡地 聡君)
今回の資料収集を行った経緯と申しますか、まず、戦争体験者や遺族は年々少なくなってきているというところにございます。そうしたことから、富山大空襲の記録と記憶の風化が懸念され、大空襲に関する資料の収集もどんどん困難になってくるものと考えております。
そうした中、こうした資料を後世に引き継いでいくということは大切なことと考えており、今回新たな資料の収集に取り組んだものでございます。
これらの資料は大空襲の惨禍を示す貴重なものでございますので、世界のどこからでも、そしていつでもアプローチできるよう、インターネットを通して、市民のみならず、広く多くの皆様にごらんいただけることが大切であると考えているところであります。
こうしたことから、御提供いただいた資料や遺品は今後専門家による鑑定を行い、大空襲に関する資料として後世に伝えるべきものである場合にはデジタルアーカイブ化を行い、来年度に立上げを予定しておりますホームページに掲載をしてまいりたいと考えております。
お寄せいただいた品々につきましては、思い入れもあり、長く保管していただいてきたところでございますので、アーカイブ化後にはお返しすることとしておりますが、寄贈の申し出があれば、その都度、検討をしてまいりたいと考えております。
また、今回の収集で本年7月中に御提供いただいた溶けたコインや空襲時の
対応をまとめた絵本、破裂した砲弾と思われるもの3点につきましては、本年8月1日に開催しました「富山市民感謝と誓いのつどい」の会場で、富山市郷土博物館が所有する防空頭巾などや富山市埋蔵
文化財センターが所有する発掘された焼夷弾とともに展示を行っております。
戦争の悲惨さと平和の尊さを後世に伝えるためにも、来年度以降も博物館等や個人で所有する資料を多くの皆様が集まる「感謝と誓いのつどい」の会場においてごらんいただけるよう調整してまいりますが、本市といたしましては、資料室や資料館の設置については考えていないところであります。
98
◯ 議長(
舎川 智也君)
32番 赤星 ゆかり君。
99
◯ 32番(赤星 ゆかり君)
思い入れのある品々ということはわかります。ですけれども、お返しして、その方がまた代がわりするときに、ひょっとしたらわからずに受け継がれないかもしれない。ですから、一旦お返しをするにしても、大事に保存をしてくださいと、いずれ市のほうで準備が整ったらまた寄贈などをお願いしますと、そういうふうに言わないといけないと思います。
そして、年1回のつどいだけではなくて、いつでもおじいちゃん、おばあちゃんと
子ども、孫が一緒になって、「これが戦争のときのだよ」といつでも見られるような、世界中からアクセスできるアーカイブも重要だと思いますが、いつでも現物が見られる、そういうものがやっぱり必要だと思います。
市長、退任されるまでにこの大切な仕事にぜひ道筋をつけてください。いかがでしょうか。
100
◯ 議長(
舎川 智也君)
森市長。
101
◯ 市長(森 雅志君)
部長が否定したときに、私は答弁に立たないことにしているのですが。
私がこの場で部長の答弁をもう一度同じように言うと全否定になってしまいますから、御
質問の趣旨はよくわかっていますので、もう少し収集の中身というものを見ながらということになるだろうというふうに思います。
わざわざ来ていただいてもほんの数点しかお示しできないというのでは、やっぱり市がやる作業としてはいかがかなという気がしますので、お返しをしても、アーカイブ化していくことによって全体のボリュームというものをお示しできるということからその方向をと考えているわけですから、それはそれで、まずそれをやらせていただいて、今後1年だけ収集するわけではないので、どの程度にその全体のボリュームが膨らんでいくかを見ながらということになるだろうというふうに思います。
102
◯ 議長(
舎川 智也君)
32番 赤星 ゆかり君。
103
◯ 32番(赤星 ゆかり君)
今までやらなかった分、ぜひ必死になって取り組んでいただきたい。私たちも応援しております。
では、次の
質問に移ります。
高校受検のときに、さまざまな病気や障害などにより受検上の配慮を必要とする
子どもがいます。富山県立高校の場合は、入学者選抜に当たって、実施要領に次のような記載があります。「志願者は、視力、聴力、肢体状況、疾病等と関わって、受検に際して特に配慮を必要とする場合、出願前に
中学校長等に
連絡する。
中学校長等は、配慮を必要とする者の志願に当たり、出願前に志願先高等学校長に
連絡し、出願時には一般入学願書に受検上の配慮申請書を添えて提出する。配慮内容は、志願先高等学校長が富山県
教育委員会と協議のうえで決定する」。
受検上の配慮の必要な中学生が合格できなかった場合、卒業後も後期選抜や次の年も合格するまで挑戦したい場合があります。受検会場への介助者の同行を引き続き出身
中学校の先生にお願いしたいという場合に、富山
市教育委員会はどのように
対応されているのか伺います。
104
◯ 議長(
舎川 智也君)
立花教育委員会事務局長。
105
◯ 教育委員会事務局長(
立花 宗一君)
高等学校入学者選抜を所管している県
教育委員会に確認しましたところ、
中学校を卒業した志願者から志願先高等学校に受検上の配慮に関する申請があった場合、志願先の高等学校長が県
教育委員会と協議の上で配慮内容を決定し、
対応することとなります。
なお、県
教育委員会や当該高等学校から
市教育委員会に配慮内容への
対応を要請されることはないと伺っております。
したがいまして、
中学校を卒業した志願者に対して
市教育委員会及び出身
中学校が
対応を行うことはなく、これまでも
対応の実績はございません。
106
◯ 議長(
舎川 智也君)
32番 赤星 ゆかり君。
107
◯ 32番(赤星 ゆかり君)
ほかの県では、
中学校卒業後にも出身校の先生が介助者を引き受けている事例が幾つもあります。例えば千葉県市原市や松戸市の事例、そして、名古屋市では重度の身体障害のあるお子さんが2年浪人して、頑張って5回目の受検で合格したと。その5回とも出身校の同じ先生が介助をされたと。
中学校を異動されて、異動先からも介助をしてくれたというふうに聞いております。
富山市としても、合理的配慮として、受検する
子どもの希望をかなえるように今後検討されるべきと思いますが、いかがでしょうか。
108
◯ 議長(
舎川 智也君)
立花教育委員会事務局長。
109
◯ 教育委員会事務局長(
立花 宗一君)
今ほどもお答えしましたとおり、
市教育委員会及び出身
中学校が
対応を行うことはないと考えておりますが、仮に市民の方から直接
市教育委員会に受検上の配慮の要請があった場合でも、
市教育委員会といたしましては、受検上の配慮を要する卒業生に対して出身
中学校の教員が介助等のために同行することは、勤務校での校務や事故があった場合の
対応等、服務上の課題から難しいものと考えております。
110
◯ 議長(
舎川 智也君)
32番 赤星 ゆかり君。
111
◯ 32番(赤星 ゆかり君)
他都市でできるのに、何で富山市はできないのですか。
112
◯ 議長(
舎川 智也君)
立花教育委員会事務局長。
113
◯ 教育委員会事務局長(
立花 宗一君)
教員はその勤務校の授業あるいは校務に全力で専念するという義務を持つものでありまして、そういう意味からも難しいものと考えております。
114
◯ 議長(
舎川 智也君)
32番 赤星 ゆかり君。
115
◯ 32番(赤星 ゆかり君)
障害者差別解消法ですとか県条例に基づく合理的配慮として行うべきだと考えるのですけれども、それは正当な理由があるときとか負担が重過ぎるときは差別になりませんが、これ、合理的配慮をしないことが差別になります。ここの考え方はどうですか。
116
◯ 議長(
舎川 智也君)
立花教育委員会事務局長。
117
◯ 教育委員会事務局長(
立花 宗一君)
出身
中学校の教員が介助に当たらないということをもって差別だというふうには理解していないところでございます。
118
◯ 議長(
舎川 智也君)
32番 赤星 ゆかり君。
119
◯ 32番(赤星 ゆかり君)
他都市の事例、御存じのはずなので、今後、調査・研究して検討していただきたいと思います。
次の
質問に移ります。
今現在、多くの中学生が学習塾に通っていますが、塾代は1人、月に3万円から4万円が相場ということで、2人兄弟でテストもあったら月に10万円近い
保護者負担になるとのことで、本当に大変です。
富山市では、充実した福祉奨学資金給付事業やひとり親家庭奨学資金給付事業、またひとり親家庭学習支援事業「あっかり未来教室」を行っておられることを評価しました上で、ひとり親家庭や生活困窮家庭に対し、
子どもが希望する学習塾や通信教育等、また文化やスポーツなどの習い事にも利用できるような、例えば東京都の受験生チャレンジ支援貸付事業、大阪市の塾代助成事業などのような費用面での支援制度も検討できないでしょうか。見解を伺います。
120
◯ 議長(
舎川 智也君)
森市長。
121
◯ 市長(森 雅志君)
富山市がやっているのは、生活保護家庭とか、児童養護施設だとか、シングルマザーで児童扶養手当を受けている家庭の
児童に学習支援をする、そして、高校を卒業した時点では給付金をお渡しして、何とか資格を取得できる専門学校や大学に進学していただきたい、それを支援するということをやっているので、この狙いは、あくまで貧困の連鎖を断ち切るために手に職をつけてほしい、そうすると自活、自立できるではないかということで動いているわけで、学習塾に行ったり習い事をするのにお金を出してくれというのは、そんな
質問がなぜ出てくるのか全く理解できません。別に学習塾に行かなくたって、自分で頑張って高校へ行けばいいのだし。
私は娘2人ですが、学習塾へ一度もやったことがないし、家庭教師もつけたことがないし、習い事をさせたこともございません。別に不幸だと全然思わないですよ。
そこまでなぜ公費でやらなければいけないのか。一般的な市民の感覚から言うと、それはやり過ぎだということになるだろうと思います。
122
◯ 議長(
舎川 智也君)
傍聴人に申し上げます。
公然と賛否を申し上げることは禁止されております。
32番 赤星 ゆかり君。
123
◯ 32番(赤星 ゆかり君)
私も塾に行ったことはないです。一度も。でも、今どき、ほとんど行っているということで、実際、関係者の方から本当に大変なのだということで御相談がありました。
きょうはこの辺にとどめます。この問題。
次、学童保育の充実について伺います。
まず、昨年度から実施されている放課後
児童健全育成事業特別拡充事業の現在の状況について伺います。
124
◯ 議長(
舎川 智也君)
中村
こども家庭部長。
125
◯ こども家庭部長(中村 正美君)
昨年度に放課後児童健全育成事業特別拡充事業を実施した結果、今年度は、新たに堀川南校区、山室校区、藤ノ木校区において3カ所の放課後児童クラブが開設されたほか、芝園校区の既存の放課後児童クラブにおいて定員が増加しております。また、地域ミニ放課後児童クラブにつきましても、新たに藤ノ木校区で1カ所開設されております。
今年度におきましても引き続き特別拡充事業を実施しておりまして、本年8月までに芝園校区において1件、豊田校区において2件、堀川南校区において1件、藤ノ木校区において1件をそれぞれ実施事業者として決定したところであります。
この結果、来年度には豊田校区、堀川南校区、藤ノ木校区において4カ所の放課後児童クラブが開設されるほか、芝園校区において既存の地域ミニ放課後児童クラブ1カ所の定員が増加する見込みとなっております。
加えて、市有財産を活用したさらなる拡充事業といたしまして、藤木公園内において放課後
児童クラブを開設する民間事業者等を公募するため、今
定例会に藤木公園の環境整備に係る経費をお諮りしているところであり、引き続き学童保育の受け皿の拡充に努めてまいりたいと考えております。
126
◯ 議長(
舎川 智也君)
32番 赤星 ゆかり君。
127
◯ 32番(赤星 ゆかり君)
ぜひ頑張っていただきたいのですけれども、この拡充事業により民間の学童クラブが1カ所増えたある校区では、ことしも
子ども会のほうの利用希望が300人ぐらいあったということで、毎日大体70人ぐらい来ているということで、元指導員さんが、狭いところにたくさんの
子どもがわーっと騒ぐものですから、耳が痛くなってやめざるを得なくなった、こういう方もいらっしゃるほどです。
学童保育は、
子どもの発達過程を踏まえた育成支援を行うことで全ての
子どもに豊かな放課後を保障するものとなるよう、そのためにこそ、法律や条例に基準が位置づけられ、運営指針がつくられてきました。
全国的に、長年にわたる
保護者や関係者の運動もありました。
子どもの最善の利益の確保のために、大規模になっている
子ども会が条例基準の概ね40人以下になるよう引き続きの努力はもちろんのこと、市内の全ての学童保育所が厚生労働省の放課後
児童クラブの運営指針にも合致するよう市としてどう取り組んでいくのか伺います。
128
◯ 議長(
舎川 智也君)
中村
こども家庭部長。
129
◯ こども家庭部長(中村 正美君)
地域
児童健全育成事業(
子ども会)につきましては、利用児童数が基準を大きく超える校区を対象に、今ほど答弁で申し上げましたように、昨年度から放課後児童健全育成事業特別拡充事業を実施しており、学童保育の受け皿の拡充に努めてきております。
この結果、先ほども紹介させていただきましたけれども、民間の放課後児童クラブが開設された校区においては地域児童健全育成事業の利用者が減っており、一定程度の成果が出てきているものと市では認識しております。
また、国においては、放課後
児童クラブの運営に当たり、
子どもの健全な育成と遊び及び生活を支援するための基本的な考え方や職員体制、開所時間、安全対策など、運営する上での具体的な事項を定めた放課後児童クラブ運営指針を策定しておりまして、本市におきましては、この放課後児童クラブ運営指針にのっとった学童保育の実施となるように、1つには、指導員の資質向上を図るための研修の実施や、県の事業を活用しました保育カウンセラーの個別訪問による専門的助言を受けること、また、開設日数、開設時間など、運営指針や条例基準に沿った運営についての各運営協議会への働きかけなどを行っております。
さらには、各校区の運営協議会においては、地域
児童健全育成事業として、放課後等における家庭にかわる生活の場の提供ということはもちろんのこと、絵手紙教室やクラフト工作などの製作活動やけん玉、羽根つきなどの伝承遊び、また、バスハイクや夏祭り、三世代ふれあい共同宿泊などのイベントの実施、また、地域探訪オリエンテーションや校区文化祭への参加など地域の文化に触れる体験、これらさまざまな、
子どもたちが発達段階に応じた主体的な遊びや生活ができるように、各運営協議会ではさまざまな工夫を凝らして運営がされているところでございます。
本市といたしましては、今後とも研修などを通じて放課後児童支援員等の資質の向上を図るとともに、開設時間などについては放課後
児童クラブ運営指針に沿ったものとなるように、各校区の運営協議会に引き続き働きかけてまいりたいと考えております。
130
◯ 議長(
舎川 智也君)
32番 赤星 ゆかり君。
131
◯ 32番(赤星 ゆかり君)
よろしくお願いします。
時間がなくなってきました。1つ飛ばします。
学校給食。日本は小麦の8割強を輸入に頼っていますが、その輸入小麦から除草剤の成分、農薬グリホサートが検出されたと農民連食品分析センターが調査しております。
富山市の学校給食のパンや麺類の小麦の産地は、輸入だと思いますが、どこなのか、これを安全な国産小麦や米粉への切りかえを求めますが、あわせてお願いします。
132
◯ 議長(
舎川 智也君)
立花教育委員会事務局長。
133
◯ 教育委員会事務局長(
立花 宗一君)
本市の学校給食の小麦の産地は、主にアメリカ、カナダなどであります。
切りかえということでございますけれども、小麦は国において安全性が検査で確認されておりますので、国産小麦や米粉へ切りかえるということは考えておりません。
134
◯ 議長(
舎川 智也君)
32番 赤星 ゆかり君。
135
◯ 32番(赤星 ゆかり君)
基準値を超えるわけではないのですが、アメリカ、カナダではプレハーベストと、収穫直前にまいているので、やっぱり出るのですね。国産にかえてほしいと改めて要望して終わります。
136
◯ 議長(
舎川 智也君)
これで赤星議員の
一般質問及び議案の質疑を終了いたします。
31番 堀江 かず代君。
〔31番 堀江 かず代君 登壇〕
137
◯ 31番(堀江 かず代君)
令和元年9月
定例会に当たり、公明党より
一般質問並びに議案の質疑を行います。
今回は、持続可能な医療、介護について伺います。
まず、富山市人口ビジョンと富山市まち・ひと・しごと総合戦略について伺います。
まち・ひと・しごと創生法は、少子・高齢化に的確に
対応し、人口減少に歯どめをかけ、それぞれの地域で住みよい環境を確保し、将来にわたって活力ある社会を維持することを目的に、2014年に公布されました。
富山市人口ビジョンは、国のまち・ひと・しごと創生法に基づく富山市まち・ひと・しごと総合戦略を策定するために、本市における人口の現状分析や市民の認識を共有し、今後目指すべき将来の方向と目標人口を示したものであり、2060年までの人口動向を分析し、将来展望が示されました。
今年度、人口ビジョンを改訂するとのことですが、なぜ改訂することになったのか、どの部分を改訂するのか、その理由、背景をお聞かせください。
これからの日本に確実に起きる本格的少子・高齢社会、急激な社会変化が進むと言われています。高齢者の増加に伴い、医師、看護師、介護士などのマンパワーや入院病床、介護施設などの医療・介護資源が不足することが予測されています。
地域存続の鍵の1つが医療、介護であると考えます。
人口ビジョンにおいて、人口の減少が将来に与える影響の分析、考察の1つとして、地域産業における人材の過不足状況、すなわち産業別労働力の過不足状況を示している自治体もあります。
富山市の人口ビジョンにおいても、産業別労働力の過不足状況を示し、医療・介護人材不足の長期推計を行うことが重要であると考えますが、御見解を伺います。
富山市まち・ひと・しごと総合戦略の計画期間は、2015年度から2019年度の5年間であります。高齢化が著しい中心市街地において地域包括ケア拠点施設を整備し、中心市街地での質の高い生活空間の創出や、住民、医療、福祉、行政が一体となり患者や家族を支える体制を構築するとしています。
まち・ひと・しごと総合戦略にある基本目標3の地域包括ケアシステムの構築における重要業績評価指標(KPI)目標値、1、まちなか診療所での在宅診療患者数を月60人、2、医療介護連携室相談者数を年720人、3、カンファレンスルーム事例検討数を月48件としてありますが、現状を伺います。
次に、富山市病院事業について伺います。
富山市病院事業は、富山市民病院と富山まちなか病院の2つを管理する富山市病院事業局に再編成されました。
市民病院は、地域医療支援病院、救急輪番病院、災害拠点病院として、また、がん診療の充実・強化にも取り組んでいます。
まちなか病院は、回復期の病院としてだけではなく、地域包括ケアの推進に資する病院として、在宅療養の支援、訪問看護、訪問リハビリ、在宅医療をより活発化するとしています。
まちなか診療所は、在宅医療中心の診療所であります。また、地域を支える医療福祉関係者支援、在宅療養を支える人材の教育にも力を注いでいます。
それぞれ役割を明確にしながら連携強化を図ることが必要と考えます。今後の取組みを伺います。
市直営の医療施設のみならず、各地域の医療機関とも連携を図っていくことについてどのような展望をお持ちなのか伺います。
医師の健康を守る働き方が必要なことは言うまでもありません。政府は残業時間の制限を打ち出し、2024年度から勤務医の残業時間の上限を原則年960時間に、そして、一部の病院の勤務医については例外として年1,860時間まで上限を認めました。しかし、いずれの残業時間も健康に害を及ぼす残業時間を超えており、負担の一層の軽減が課題であります。勤務医の負担軽減策を伺います。
医師、看護師の負担の軽減策として、医師事務作業補助者、看護補助者の雇用の現状と今後の取組みを伺います。
中心市街地を魅力あるものとし、まちの回遊性を高めることや公共交通の利用促進を図るなど、健康づくりと融合した包括的なまちづくり施策を組織横断的に取り組み、元気になるまちづくり、すなわち健康まちづくりの推進、このようなまちづくりの視点を病院事業に反映することについて伺います。
このたび、富山まちなか病院の病床機能の一部を回復期病床へ転換し、地域の医療機関やまちなか診療所等とも連携を図りながら、地域包括ケアシステムの役割を担っていくとのことであります。1、急性期からの受入れ、2、在宅生活復帰支援、3、緊急時の受入れ等、慢性期医療の役割を果たしていくことになります。
市民病院、まちなか病院、この2つの病院の将来を見据えた病院事業の中長期計画を策定するとのことですが、今後のスケジュールをお聞かせください。
看護現場における看護ケアの広がりや、質の向上を図る上で、認定看護師を確保することについての現状、今後の取組みを伺います。
メディカルソーシャルワーカーは、病院において患者や家族が抱える心理的・社会的な問題の解決、調整を援助し、社会復帰の促進を図る専門職であります。メディカルソーシャルワーカーの配置も重要であります。現状と今後の取組みを伺います。
今後、高齢者が増大していく中で、病院でありながら介護の需要も増していき、医療関係者からの介護相談、また介護関係者からの医療相談が増えていくと容易に推測されます。
医療施設でも、医療のみならず、介護福祉士のような専門職が必要になると考えます。今後の取組みを伺います。
次に、医療、介護をめぐる現状と課題について伺います。
全国で医師不足が深刻な社会問題になっております。医療の高度化・専門化、医療現場にインフォームド・コンセントや医療安全の考えが入ってきたこと、また、女性医師が増加し、出産、子育て等、臨床の現場を離れる医師の増加、高齢者増加による長期療養、救急外来、そしてみとりの増加、また、平成30年導入の新たな専門医制度に伴う課題も挙げられています。
富山市の医師不足についての認識を伺います。
医療や介護は、人が人に対して行うサービスであります。提供する質の向上にどのように取り組んでいくのか、現状と今後の取組みを伺います。
施設から地域へ、医療から介護へ、医療・介護連携についてお聞かせください。
最後に、人口減少社会における持続可能な医療、介護についての御見解を森市長にお伺いし、
質問を終わります。
138
◯ 議長(
舎川 智也君)
森市長の答弁を求めます。
〔市長 森 雅志君 登壇〕
139
◯ 市長(森 雅志君)
堀江議員の御
質問にお答えします。
私のほうからは、持続可能な医療、介護についてお尋ねのうち1点をお答えし、その他の事項につきましては病院事業管理者及び担当部長から答弁申し上げます。
速射砲のような
質問をいただきましたので、高速答弁に心がけたいと思います。
最後にございました医療、介護をめぐる現状と課題についてのうち、人口減少社会における持続可能な医療、介護についての所見はどうかというお尋ねです。
我が国は急速に少子・超高齢化が進み、人口減少社会を迎えておりますが、たとえ医療や介護が必要となっても、できる限り住みなれた地域で安心して暮らし続けられる環境を整えていくことは重要であると考えております。
我が国の医療、介護の提供体制は、国民皆保険制度や介護保険制度のもとで整備されてきましたが、高齢化の進展や医療技術の進歩に伴い疾病構造が変化し、医療については、病気と共存しながら生活の質の維持向上を図っていく必要性が高まっています。
他方、介護についても、医療を必要とする重度の要介護者や認知症高齢者の増加など、医療、介護の連携の必要性も高まっております。
こうした中で、持続可能な医療、介護の提供体制については、市民の視点に立って、ニーズに合ったサービスが切れ目なく提供される必要があり、その中で、本市が担うべき役割についてはしっかりと果たしていかなければならないと考えております。
医療に関しまして本市では、現在、富山市民病院とまちなか病院、まちなか診療所、富山市・医師会急患センターの4つの施設を設置しております。
富山市民病院は急性期・高度急性期医療を担うとともに、専門性の高い外来医療を提供するほか、地域医療支援病院や災害拠点病院の指定を受け、地域の医療機関との連携による地域完結型の医療を提供しております。
加えて、今年度開設しました富山まちなか病院は、本市における地域包括ケアシステムを推進することを目的に開院したもので、現在の急性期病床を回復期病床に転換し、在宅療養や一般外来医療、人間ドックや検診などの市民の健康増進を主な機能にした病院を目指すこととしております。
このように、両病院がそれぞれの機能を分化し連携を強化することにより、富山県地域医療構想で示されている不足する回復期病床の確保と在宅医療の支援といった課題に率先して
対応してまいりたいと考えております。
また、総曲輪レガートスクエアには、モデル的に訪問診療に特化したまちなか診療所を開設したところであり、医療が必要になっても最後まで在宅で暮らしたいという患者やその家族の思いに寄り添い、主治医の先生をはじめ、訪問看護ステーションや地域の薬局、ケアマネジャーなどと連携しながら、24時間365日体制で在宅療養生活を支援しているところであり、今後は、在宅医療にかかわる医師や看護師の育成等にも協力してまいりたいと考えております。
富山市医師会に管理運営を委託しております富山市・医師会急患センターでは、休日や夜間に突発的に発症した軽症の患者で初期医療を必要とする方を対象に、現在、内科、小児科、外科、眼科、耳鼻咽喉科、皮膚科を掲げ、診療を行っております。
診療科目によって診療時間帯は異なりますが、特に内科、小児科につきましては、夜間は毎日午後7時──休日などは午後6時半──から午前2時まで診療しており、さらに午前2時から午前6時までは急患に
対応するため、医師が待機しております。
また、日曜日や祝日、年末年始などの昼間は午前9時から午後5時30分まで診療を行っており、このような診療体制で急患センター事業を実施しているのは県内では富山市のみであり、こうした体制を維持できておりますのも富山市医師会の献身的な協力があってのことであります。
一方、介護におきましても、高齢者が住みなれた地域で生活し続けることを可能とするために、医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスが包括的に確保される地域包括ケアシステムを深化、推進しており、本市の第7期介護保険事業計画でも、施設から在宅への一層の転換を進めるため、新たな施設サービスの整備を行わず、地域密着型サービスを中心とした在宅サービスの充実を図ることとしているところです。
今後ますます医療、介護へのニーズが高まることが予想されますことから、市医師会をはじめとする
関係機関の協力をいただきながら、本市の責務として果たすべき必要な医療、介護の提供体制を整備しつつ、持続的に市民一人一人の自立を支えるケアシステムの実現に向け、さまざまな取組みを進めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
140
◯ 議長(
舎川 智也君)
石田病院事業管理者。
〔病院事業管理者 石田 陽一君 登壇〕
141
◯ 病院事業管理者(石田 陽一君)
富山市病院事業についてのうち、まず、市民病院、まちなか病院、まちなか診療所の連携強化が必要であると考えるが見解を問うにお答えします。
今ほど市長の答弁にもありましたが、我が国では急速な少子・超高齢化の進展による疾病構造の変化等に伴って必要とされる医療ニーズも多様化してきており、市民が地域で安心して暮らし続けるためには、さまざまな病態や病状に応じた適切な医療サービスを切れ目なく提供できる体制の構築が必要であります。
このような中、富山市民病院は、富山医療圏において急性期・高度急性期医療を担う中核病院として急性期機能に特化した高度な医療を安定的に提供するほか、災害時の医療提供の役割を担っております。
また、本年4月に開院しました富山まちなか病院は、来年度に病床機能を回復期機能に転換する予定としており、急性期から在宅への受渡しを担うほか、在宅で容体が悪化した患者の受入れなどにも
対応し、在宅医療を支援する役割も担ってまいりたいと考えております。
さらに、富山市まちなか診療所では、訪問診療に特化した在宅医療を提供することで、住みなれた地域での在宅療養生活を望まれる患者さんや御家族を支えるとともに、在宅医療に携わる地域の医療福祉関係者を支援する役割も担っております。
今後とも連携を一層強化しながら、急性期、回復期、在宅のそれぞれの医療現場で適切な医療を途切れなく提供してまいりたいと考えております。
次に、地域の医療機関とも連携を図っていくことについて今後の展望を問うにお答えします。
多様化する患者の医療ニーズに地域全体で
対応するためには、今ほど申し上げた、市民病院、まちなか病院、まちなか診療所の三者間の連携のみならず、開業医や他の病院など地域の全ての医療機関との連携は必須であると考えております。
こうした中、市民病院は地域の医療機関との連携により、地域全体の医療提供体制の向上を図る役割を持つ地域医療支援病院として紹介、逆紹介を推進しているほか、地域の医療関係者に対して各種の研修を実施することでその資質向上にも寄与しているところであり、今後も地域を1つの病院と考える地域完結型医療を推進してまいりたいと考えております。
また、まちなか病院では、回復期病床に転換した後は、急性期医療を終えた患者が安心して在宅に戻れるよう、今以上に地域の医療機関との連携を深めていく必要があると考えております。
さらに、まちなか病院において、将来的には訪問看護や訪問リハビリテーションを提供することについても検討し、地域の在宅医療や訪問看護を担う医療関係者等の後方支援病院としての機能を高めてまいりたいと考えております。
ちなみに、私は現在、富山市医師会の副会長でもあり、その立場からもこれまで急性期病院と地域の医療機関との相互連携や交流を深めることに力を尽くしてきたところでありますが、本市が重視しております地域の医療機関との顔の見える関係づくりにさらに努めてまいりたいと考えております。
次に、勤務医の負担軽減策について問うと、医師、看護師の負担軽減策として、医師事務作業補助者、看護補助者の雇用の現状と今後の取組みについて問うについて、あわせてお答えします。
まず、勤務医の負担軽減策については、これまでも市民病院では電子カルテシステムの更新による業務の効率化や会議等に参加する時間の削減などに取り組んでまいりました。
また、検査手順や入院時の説明、採血などは看護師が、服薬指導は薬剤師が行うなど、医療行為の一部を他の専門職種と共同化するタスクシェアリングを進めているところであります。
さらに、医師本人のワーク・ライフ・バランス推進のため、子育て中の医師には病児保育を含む院内保育所の利用、宿日直業務の免除のほか育児短時間勤務を認めております。
加えて、現在、国が推奨しております勤務環境改善マネジメントプログラムの策定に取り組んでおり、昨年度はその課題等を把握するための調査を実施したところであります。
今後は課題に対して改善目標の設定及び改善計画策定を進めてまいりたいと考えております。
次に、医師事務作業補助者、看護補助者の雇用の現状と今後の取組みについてですが、本年9月1日現在、市民病院では医師事務作業補助者を23名配置しており、医師の指示のもと診断書等の入力作業などを行っております。また、看護補助者については、市民病院で32名、まちなか病院で4名を配置しており、看護師の指示のもと患者の身体介助時の補助等に従事しております。
いずれも医師及び看護師の負担を軽減するための有効な手段であることから、今後もニーズの把握に努めながら適切に配置してまいりたいと考えております。
次に、健康まちづくりの視点を病院事業に反映することについて問うにお答えします。
中心市街地を魅力あるものとし、市民が安心して生活できるまちづくりを進めていくためには、健康を守る医療機関の存在が不可欠であります。
とりわけ高齢化率及び要介護認定率がともに高い本市のまちなか地域においては、医療や介護、生活支援サービスなどが包括的に確保される地域包括ケアシステムを構築することが重要であり、また、本市のまちづくりの観点からも、本年4月に開院したまちなか病院の果たす役割は大きいものと考えております。
一方、市民病院ではこれまでも、市民の健康づくりとしてふれあい健康講座やふれあいセミナーを病院内で開催しておりましたが、市民の中心市街地への外出機会を創出し、まちのにぎわいづくりに寄与する目的で、平成29年度より、それぞれまちなか総合ケアセンターとTOYAMAキラリで開催しているところであります。
さらに、将来的には、まちなか病院において、歩く健康づくりの観点から、例えばまちなか区域における散歩コースを散策中に気軽に受講できる認知症予防などの高齢者向けの健康講座の開催や、健康チェックを手軽に受けられるミニ健診の実施など、市民の健康づくりのための施策について検討してまいりたいと考えております。
今後も、市民病院とまちなか病院が連携して健康まちづくりを推進することで、市民が安心して過ごすことができる魅力あるまちづくりに貢献してまいりたいと考えております。
次に、病院事業の中長期計画の策定について、今後のスケジュールについてお答えいたします。
市民病院におきましては、これまで短期的な収支改善を主な目的とした経営改善計画を3年ごとに策定してきたところであります。
本年度、新たにまちなか病院が開院し、病院事業の枠組みが大きく変わったことから、経営改善計画に加え、6年程度の期間を目途に、両病院が担うべき医療機能や適正な病床規模など、病院事業が将来目指すべき方向性を示す富山市病院事業中長期計画を新たに策定することとしたところであります。
この策定作業については、現在、各種データの収集分析や病院内外の関係者へのヒアリングを行い、両病院の現状把握や課題の抽出作業を進めているところです。
今後は、計画に記載すべき論点の整理や、抽出された課題に対する長期的視野に立った施策について検討を行うこととしております。
なお、その過程においては、本市の病院事業の医療提供体制や経営改善について審議する富山市病院事業経営改善委員会に経過を報告し、御審議いただくこととしております。
具体的なスケジュールとしましては、本年8月に開催した第1回目の経営改善委員会において計画策定の方針を説明したところであり、今後は本年11月中に課題や施策などをまとめた骨子案を委員会にお諮りする予定としております。
最終的には、来年2月までに計画の原案を作成し、改めて委員会で御審議いただき、委員の御意見を反映させた上、富山市病院事業中長期計画として策定する予定としております。
次に、看護現場における看護ケアの広がりや、質の向上を図る上で、認定看護師の確保の現状及び今後の取組みについて問うにお答えします。
日本看護協会の認定看護師とは、救急看護や皮膚・排せつケアなど、特定の21の認定看護分野のいずれかにおいて熟練した看護技術と知識を有すると認められた看護師であり、認定看護師教育機関において一定の教育課程を修了し、認定審査に合格した者を登録するものであります。
現在、市民病院では、21分野中13分野で17名が認定看護師資格の認定を受けており、さらに今年度は認知症看護分野において2人目の看護師が資格の取得を目指しております。
今後とも、必要度の高い分野において計画的な認定看護師の確保に努めてまいりたいと考えております。
次に、メディカルソーシャルワーカーについての問いにお答えいたします。
市民病院では、現在、メディカルソーシャルワーカーとして3名の社会福祉士と2名の精神保健福祉士の計5名を配置しております。
そのうち、社会福祉士は医療相談室に配置しており、退院、転院の相談をはじめ、医療費の負担など経済的な相談や在宅医療や社会保障制度についての相談業務に当たっております。
また、精神保健福祉士は、精神科及び精神デイケア科に配置しており、患者や御家族がよりよい社会生活を送れるように相談業務に当たるとともに、社会復帰や自立生活を目指した訓練の指導などにも携わっております。
まちなか病院では、社会福祉士1名を地域医療連携室に配置し、市民病院と同様、相談業務を行っております。
今後、核家族化や高齢化により、患者本人や御家族が抱える不安や問題もますます多様化・複雑化することが予想されることから、メディカルソーシャルワーカーの役割はより重要なものになると考えております。
こうしたことから、研修会への参加など人材育成に取り組むとともに、適正な人員配置にも努めてまいりたいと考えております。
次に、介護専門職の配置についての問いにお答えいたします。
近年、患者の高齢化により、食事、排せつ、入浴など身体的な介助を専門の業務とする介護福祉士が病院に配置されるようになってきております。
市民病院は、主に急性期・高度急性期医療を行っており、入院期間が比較的短いため、身体的な介助を必要とする患者に対するケアは看護師や看護補助者で担うことができており、現在、介護福祉士の配置は行っておりません。
一方、まちなか病院についても、現在配置はしておりませんが、来年度、回復期機能への転換を予定しており、今後、患者のニーズや実態を踏まえ、病院全体の職員の構成や配置についての検討が必要であると考えております。
以上でございます。
142
◯ 議長(
舎川 智也君)
西田企画管理部長。
〔企画管理部長 西田 政司君 登壇〕
143
◯ 企画管理部長(西田 政司君)
初めに、なぜ富山市人口ビジョンを改訂するのか、またどの部分を改訂するのか、その理由と背景についてお答えをいたします。
現在の富山市人口ビジョンは、富山市まち・ひと・しごと総合戦略において達成すべき本市の将来の姿を展望するため、総合戦略とともに平成27年9月に策定したものであり、その内容といたしましては、本市の出生率や年齢別人口の推移などの分析、結婚や出産に関する市民アンケートの結果などから将来の人口推計を行い、目標人口として、2060年までに1960年と同等の33万人を維持することを掲げております。
富山市人口ビジョンの改訂につきましては、国のまち・ひと・しごと創生基本方針2019において、最新の数値や状況の変化を踏まえた上で必要な見直しを検討するとされており、その
対応については各自治体において判断するべきものと考えております。
本市では、現在の人口ビジョンが策定から4年経過しており、第2期の総合戦略に盛り込むべき新たな施策や目標を検討するためには、改めて人口動向を分析し、市民の将来設計に対する考えなどについて調査を行うことが必要と判断したことから、今年度改訂を行うこととしたものであります。
改訂の作業内容といたしましては、最新の国勢調査などの結果をもとにした人口推計の時点修正や、進学や就職、結婚や出産等に関するアンケート調査を行い、これらの結果に基づき、市民希望出生率や目標人口、さらには本市が目指すべき将来の方向性などを検討し、必要に応じてその内容を反映させることとしております。
市といたしましては、少子・超高齢社会の進行と、人口の東京圏への一極集中を克服し、一定の人口規模を維持しながら活力ある持続可能なまちを実現できるよう、新たな人口ビジョンに掲げる目標達成に向けて、次期総合戦略に位置づける各種施策を着実に推進してまいりたいと考えております。
次に、人口ビジョンにおいて医療・介護人材不足の長期推計を行うことが重要と考えるが見解を問うにお答えをいたします。
富山市人口ビジョンは、今ほど申し上げましたとおり、本市が目指すべき日本海側有数の中核都市としての将来像を俯瞰的に捉え、その将来像を実現するために必要な人口規模の目標を設定し、長期的な視点に立った取組みの方向性を提示するものであることから、将来人口につきましても、総人口や年齢別人口を中心に推計を行うこととしております。
こうした中、平成27年に策定いたしました富山市将来人口推計報告書では、将来の総人口の減少に伴い就業人口も減少するものと見込んでおり、平成22年の国勢調査において20万9,000人余りであった就業人口が2060年には12万3,000人余りまで減少し、医療、介護を含む第3次産業では14万人余りから9万8,000人余りまで減少すると見込んでおります。
そこで、産業別労働力の過不足状況について、富山公共職業安定所の資料によれば、平成29年度の産業別の求人数に対する実際の就職者数の割合は、医療や福祉分野において15%程度にとどまるなど、近年、同分野における人手不足の状況は続いており、これらの課題を解決し、労働力の確保を含めた産業の活性化を実現するためには、各産業の現状把握や課題抽出のための実態調査をもとに、それぞれの産業の特性を踏まえ、より専門的な見地から実態に即した検討を行い、有効な施策を適時・的確に打ち出していくことが必要であると考えております。
したがいまして、産業別の労働力の過不足状況やこれに基づく長期推計につきましては、このたび改訂する富山市人口ビジョンの内容としてではなく、今後各部局で策定する産業振興計画等において個別に推計を行い、その結果を踏まえた上で具体的な施策を検討することが望ましいと考えております。
以上でございます。
144
◯ 議長(
舎川 智也君)
酒井福祉保健部長。
〔福祉保健部長 酒井 敏行君 登壇〕
145
◯ 福祉保健部長(酒井 敏行君)
富山市人口ビジョンと富山市まち・ひと・しごと総合戦略についてのうち、地域包括ケアシステムの構築における重要業績評価指標(KPI)の目標値の現状についての御
質問にお答えをいたします。
富山市まち・ひと・しごと総合戦略において、KPI目標値としておりますまちなか総合ケアセンターでの平成30年度の実績につきましては、在宅診療患者数、月60人に対して81人、医療介護連携室相談者数、年間720人に対して881人、事例検討数、月48件に対して167件であり、いずれも目標値に達しております。
次に、医療、介護をめぐる現状と課題についてのうち、本市の医師不足についての見解についての御
質問にお答えをいたします。
国では医師不足については、医師の数の不足と地域や診療科による医師の偏在が理由と考えられるとして、これらについて対策を行っております。
まず、医師の数につきましては、平成20年度以降、医学部定員を増員し、全国的な医師の増加を行っております。その結果、昨年5月に公表された医師需給推計では、令和10年ごろから令和15年ごろには医師の需給は均衡し、以降は医師過剰が拡大していくため、令和2年度、令和3年度は暫定的に現状の医学部定員を概ね維持するものの、将来的には医師養成を抑制していく必要があるとしています。
次に、医師の偏在につきましては、医師を増やしても医師偏在対策が十分図られなければ地域や診療科における医師不足の解消につながらないとして、国は平成30年に医療法及び医師法を改正し、都道府県の医療計画において、医師の確保方針や目標医師数などを示した医師確保計画と外来医療に係る医療提供体制の確保を図る外来医療計画を今年度中に策定するよう求めており、来年度、令和2年度中にはそれぞれの都道府県の計画に基づいて対策が始まることになります。
なお、参考までに申し上げますと、これらの計画の策定には、医師偏在の度合いを全国ベースで客観的に比較、評価できる指標が必要であるとして、国では二次医療圏ごとの医療ニーズや人口構成、地理的条件などを考慮した医療圏内の医師の偏在状況をあらわす医師偏在指標及び診療所の医師の偏在状況をあらわす外来医師偏在指標を算出しております。
ことし3月に、国からこれらの指標の暫定値の提示があり、全国335の二次医療圏の中で、それぞれ上位33.3%、112以内の医療圏については医師多数地域としております。
まず、医師偏在指標については、全国の値は238.3で、富山県内では本市を含む富山医療圏が278.2で52位、砺波医療圏が168.1で165位、高岡医療圏が167.4で166位、新川医療圏が159.8で182位となっており、富山医療圏につきましては上位33.3%以内に位置しております。
また、外来医師偏在指標については、全国の値が106.3のところ、富山医療圏が104.2で107位、高岡医療圏が96.6で167位、砺波医療圏が90.3で211位、新川医療圏が83.3で239位となっており、全国の値よりは若干低いものの、富山医療圏はこちらの指標でも上位33.3%、112以内の医師多数地域に位置しております。
しかしながら、今後、医療の高度化、専門化、長期療養を必要とする高齢者の増加が一層進む中で、将来にわたり富山医療圏において市民に適切な医療が提供されるためには、医師の確保は必要不可欠なことと考えております。
現在、県において医師確保計画と外来医療計画の策定に向けた協議が進められているところであり、本市といたしましても、富山医療圏の医療提供体制の充実に向け、必要な協力を行ってまいりたいと考えております。
最後に、医療・介護サービスの質の向上と医療・介護連携についての御
質問にあわせてお答えをいたします。
我が国においては、急速に少子・超高齢化が進行しており、団塊の世代が全て75歳以上となる2025年に向けて、医療と介護の両方を必要とする高齢者の増加が見込まれる中、現在の富山市高齢者総合福祉プランの策定に際し、平成29年に実施いたしました高齢者保健福祉実態調査では、多くの高齢者が、介護が必要になっても住みなれた地域で暮らし続けたい、自宅で最期を迎えたいと望んでおられるとの結果になっております。
このことから、医療や介護が必要な状態になっても、住みなれた地域で、自分らしく、生きがいや安心感、幸福感を感じながら暮らしを営み、尊厳を持って人生の最期を迎えられる社会の構築がこれからの課題の1つであると考えております。
こうした中、平成29年3月に策定された富山県地域医療構想では、2025年には富山医療圏で高度急性期・急性期病床、慢性期病床は過剰となり、回復期病床が不足するとされており、加えて、在宅医療の需要は増加することが見込まれております。
本市では、急性期の医療から在宅医療、介護までの一連のサービスが適切に提供されるよう、地域包括ケアシステムの構築とともに在宅医療の推進に向けた支援などによって質の高い医療提供体制を構築していくことが必要であると考えており、今後見込まれる在宅での医療を必要とする高齢者の増加を見据え、都市部におけるモデル的事業として、富山県で初の在宅専門診療所となるまちなか診療所を平成29年4月に開設したところであります。
また、本年4月には富山まちなか病院を開院したところであり、今後、在宅医療を担う開業医の方々の後方支援病院として、まちなか診療所などと連携して、市民が安心して適切な医療を受けられるよう努めてまいりたいと考えております。
介護分野におきましては、介護保険サービスは保険料と公費で賄われており、公益性が高い一方で、多様な運営主体が参入していることから、事業者への指導監督等により適正な運営を確保することが重要であると考えております。
また、介護保険事業所を対象とした働きやすい職場づくりセミナーを公益財団法人介護労働安定センターの協力を得ながら実施するなど、福祉、介護の職場の環境改善、人材の定着を図っているところでございます。
さらには、高齢者が在宅で安心して暮らしていけるよう、医療と介護の連携を推進していくことが大変重要であることから、まちなか総合ケアセンターにおきましては、医療・介護連携に関する相談支援、病院・在宅医療、介護関係者を対象としたおのおのの役割や機能を理解するための研修会の開催、施設でのみとりも含めました介護職への支援、在宅療養者の自立やQOLの向上に向けたケア会議の開催などを実施しているほか、富山市医師会が実施する医療・介護関係者の顔の見える関係づくりのための研修会への支援なども行っているところであり、その結果、徐々にではありますが、地域における医療と介護の連携が図られてきているものと考えております。
本市では、引き続き医療・介護サービスの質の維持向上に向けた取組みを推進し、また、地域の皆さんや医療・介護関係者の御意見などもお聞きしながら、誰もが住みなれた地域でできるだけ長く暮らし続けられるよう、医療と介護の切れ目ない提供体制の構築に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
146
◯ 議長(
舎川 智也君)
これで堀江議員の
一般質問及び議案の質疑を終了いたします。
これをもって、
一般質問及び議案の質疑を終結いたします。
───◇ ◇ ◇───
議案の委員会付託
147
◯ 議長(
舎川 智也君)
ただいま議題となっております議案第118号から議案第142号までについては、会議規則第37条第1項の規定により、お手元に配付してあります議案付託表のとおり、それぞれ所管の常任委員会に付託いたします。
───◇ ◇ ◇───
148
◯ 議長(
舎川 智也君)
お諮りいたします。委員会審査及び議案調査のため、9月17日から20日まで、及び24日、25日の6日間、休会いたしたいと思います。これに御異議ありませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
149
◯ 議長(
舎川 智也君)
御異議なしと認めます。よって、そのように決定いたしました。
───◇ ◇ ◇───
散 会
150
◯ 議長(
舎川 智也君)
以上で、本日の日程は終了いたしました。
9月26日は午前10時に本会議を開き、委員会審査の結果報告、これに対する質疑、討論、採決などを行います。
本日はこれをもって散会いたします。
午前11時45分 散会
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