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───◇ ◇ ◇───
開 議
午前10時 開議
◯ 議長(有澤 守君)
ただいまから、本日の会議を開きます。
議事日程は、お手元に配布のとおりであります。
───◇ ◇ ◇───
一般質問並びに議案第94号から議案第111号まで
及び報告第3号から報告第37号まで
2 ◯ 議長(有澤 守君)
これより、日程第1 一般質問並びに議案第94号から議案第111号まで及び報告第3号から報告第37号までを一括議題といたします。
これより、一般質問及び議案の質疑を行います。
順次発言を許します。
14番 浦田 邦昭君。
〔14番 浦田 邦昭君 登壇〕
3 ◯ 14番(浦田 邦昭君)
おはようございます。
平成27年6月定例会に当たり、自由民主党より一般質問並びに議案の質疑を行います。
初めに、最近の福祉問題について、まず、ひとり親支援について伺います。
平成26年1月に「子どもの貧困対策の推進に関する法律」が施行され、同年8月に「子供の貧困対策に関する大綱」が閣議決定されました。全ての家庭の子どもたちが、その生まれ育った環境によって左右されることなく、夢と希望を持って成長できる社会の実現が望まれています。
日本の
ひとり親家庭は、平成23年の厚生労働省の調査によると、推計で母子家庭が123万世帯、父子家庭が22万世帯となっております。
本市に
ひとり親家庭がどのくらいいるのかの目安になる
児童扶養手当の受給資格者の数は、現在約3,000人であり、これらの皆さんが今後も子どもを安心して育てることができる環境づくりが大変重要であると考えます。
市長は、
シングルマザーの元気をつくる施策として、本年度予算に9件もの新規事業を盛り込まれ、既存の施策とあわせて
子育て支援策を充実させておられます。これら9事業は、部局を越えて横断的に考えられ、さまざまな角度から検討され、既存の施策、
児童扶養手当の支給や
ひとり親医療費助成などの福祉的な経済的支援に加え、
ひとり親家庭にとって大変有意義で魅力的な事業となっていると思います。
「当事者にしかわからないような悩み事、子育ての幸福感では埋めきれない大変さがひとり親にはある」と市長は広報とやまの「ほっと・エッセイ」に書いておられますが、女性職員で構成された
プロジェクトチームから提案のあった「がんばるママに「ありがとうと花束」事業」は、ユニークで心温まる事業であり、まさにママ、パパの気持ちをほっとさせ、元気をつくる事業であると思います。
そして、新規事業の中でも、
ひとり親家庭学習支援事業は、子どもたちが夢に向かって挑戦するための大切な事業であると考えます。
そこで、本事業を具体的にはどのように実施しようとしておられるのか、
スケジュールを含め、お聞かせいただきたいと思います。
さて、子どもの貧困対策としては、公的な
支援メニューが充実したとしても、生活の基礎である就労収入が向上しなければ生活の安定はありません。母子家庭に限ってみますと、
平均年間収入は児童のいる一般世帯の50%を下回っている状況であり、
平均年間就労収入に至っては181万円となっており、経済的に厳しい環境となっております。これは母子家庭のお母さん方の就業形態が正規雇用ではなく、臨時的な雇用である、いわゆるパートやアルバイトなどの就業を余儀なくされている方が多数存在していることのあらわれであると思います。
子を持つ母親として、我が子のためにみずから臨時的な働き方を希望している方もおられると思いますが、正規雇用を希望しながら、臨時的に雇用されているため、中には複数の職をかけ持ちしながら、時間的、精神的に大変な状況にある母親もおられると思います。これらの皆さんが、今後も子どもを安心して育てることができる環境づくりが本市にとっても大変重要であると考えます。
母子家庭の母が希望する職につくことができるよう取り組む必要があると考えますが、当局の見解をお伺いします。
次に、若年者の自殺対策について伺います。
リーマンショック以降、経済の低迷に端を発して、中高年男性の自殺者が急増したことから、国においては、平成19年に
自殺総合対策大綱を制定し、自殺対策が進められてきました。各自治体において働き盛りの中高年男性をターゲットとして始められた我が国の自殺対策は一定の効果を上げ、平成24年には自殺者数が15年ぶりに3万人を下回り、平成26年の自殺者数は2万5,427人となり、全国的に中高年の自殺は減少傾向を示しています。
しかし、その一方で、若年者の自殺は増加傾向にあり、年代別の死因では、10代、20代、30代の各年代においては、死因の第1位が自殺となっており、若年層の自殺対策が課題となっております。
そこで、まず、富山市における若年者の自殺の現状についてお聞かせください。
また、平成24年の
自殺総合対策大綱の見直しの中では、特に若年層への取組みの必要性・重要性がうたわれており、若年者の自殺に関しては、元来の思春期の精神的不安定や若年雇用問題など、個人や社会状況の変化など複雑な背景が指摘されているところであります。特に中高生の年代における自殺は、家族や学校だけでなく、社会全体に与える衝撃や負の影響が大きいという年代特有のデリケートな側面を持っており、慎重な対応を要するところであります。
若年者の自殺対策については、課題が大きく、関係する団体や機関との連携が重要かと考えますが、富山市の若年層に対するこれまでの対策と今後の取組みについてお聞かせください。
次に、まちづくりと公共交通の活性化について、まず、コンパクトなまちづくりの推進について伺います。
本市のまちづくりの基本方針は、鉄軌道をはじめとする公共交通を活性させ、その沿線に居住、商業、業務、文化などの都市の諸機能を集積させることにより、拠点集中型のコンパクトなまちづくりを実現しようとするものです。
このコンパクトなまちづくりを推進するため、これまでさまざまな施策を展開してきたことから、中心市街地では、これまで居住人口が減少傾向にありましたが、平成20年度から転入超過に転換しており、一定の成果があらわれているのではないかと考えております。
一方、
公共交通沿線の
居住推進地区では、転出者は減少傾向にあり、平成24年度にようやく一旦転入超過となっております。
公共交通が便利な地域に住む市民の割合を42%までに上昇させようという目標を実現させるには、さらなる
居住誘導施策の推進が必要ではないかと考えます。
そこで、まず伺いますが、これまで
公共交通沿線地区での
居住誘導支援策として、どのようなものがあり、その実績はどのようになっているのでしょうか。
多くの市民に
公共交通沿線に住んでいただくには、住宅の建設費や取得費などへの支援だけではなく、生活しやすい環境の整備が重要であり、その1つとして、生鮮食料品を扱う
食品スーパーや多様な生活雑貨やATMなども備えたコンビニなどの立地が必要なのではないかと考えます。
スーパーやコンビニなどの生活に必要な機能を誘導するための支援策について、市当局の考えをお聞かせください。
次に、不二越・上滝線の活性化について伺います。
不二越・上滝線は、北陸新幹線やあいの風とやま鉄道などと富山駅で結節する二次交通としての役割を担うとともに、南富山駅では市内電車と結節し、
富山ライトレールや市内電車と連携する
LRTネットワークの構想にも位置づけされているなど、
コンパクトシティを支える市民生活の足としても重要な鉄道であり、さらなる利便性の向上と利用促進が必要であると考えます。
このことから、本市では、平成22年に
上滝線活性化基本計画を策定され、これまで沿線住民とも連携し、多様な活性化施策を推進されてきたところであります。
そこで、平成23年度から不二越・上滝線の活性化策として進められてきた
パーク・アンド・ライド駐車場の整備と最近の利用状況、並びに昨年度で終了した
増発社会実験の成果についてお聞かせください。
また不二越・上滝線沿線では、地元住民で組織する不二越・
上滝線利用促進期成同盟会などでも利用促進に向けてさまざまな取組みがなされています。
不二越・上滝線の利用促進は、行政と市民が協働して取り組むことが必要であると考えますが、具体的に地元ではどのような活動が行われており、本市はその活動にどのような支援を行っているのか、お聞かせください。
今後、不二越・上滝線のさらなる活性化を図るには、市内電車の上滝線乗入れは効果的な施策として地元も期待しており、本市では、今年度から乗入れの実現可能性について調査・検討に着手されたところでありますが、一方で、解決しなければならない課題も多く、その実現にはまだまだ時間を要する可能性もあります。
そこでお伺いします。市内電車の乗入れが実現するまでの間も、市民、交通事業者、行政が連携し、これまで進めてきた
パーク・アンド・ライドの拡充はもとより、利便性向上と利用促進につながる新規事業などに積極的に取り組むべきと思いますが、当局の考えをお聞かせください。
次に、富山駅を利用される方の二次交通利用が多くなるというのは、本市の公共交通を軸としたコンパクトなまちづくりの観点からも望ましいことだと考えられます。
そこで、さらに二次交通の利用促進を市民にPRするとともに、二次交通沿線での
パーク・アンド・ライドのための駐車場の整備をさらに推進してはどうかと思いますが、当局の考えをお聞かせください。
次に、都市景観について伺います。
本年3月14日に北陸新幹線が開業し、多くの観光客の姿が見受けられるようになりました。今後、ますます観光やビジネスで富山を訪れる来街者は増加することが予想されます。来街者を迎えるに当たり、まちの第一印象が大事であり、まちの景観が重要と考えます。
富山市では、これまで城址大通りや
市内電車環状線沿線などで魅力ある道路景観を演出するバナーフラッグや四季折々の花による彩りやにぎわいを演出するフラワーハンギングバスケットの設置、通りやまちなかの公園などにガラス作品を展示する
ストリートミュージアム・プロジェクトなどにより、景観向上の取組みがなされており、富山の印象向上に大きく寄与しているものと考えています。
一方、景観形成に大きな影響を与える屋外広告物に目を向けますと、周囲の広告物と比較して非常に大きい広告物、派手な広告物、道路に突き出している広告物など、景観としてみると主張し過ぎている広告物が見受けられます。これらの広告物が周辺景観になじむようになれば、より一層の景観向上が図られると思います。
そこで伺います。これら屋外広告物の中には、
屋外広告物設置許可申請の提出がないものもあると伺っておりますが、景観向上のため広告物の適正化にどのように取り組んでいくのか、お聞かせください。
次に、
循環型未来農山村構想について伺います。
コンパクトなまちづくりは、確かに今後の
少子高齢化社会の中で地方都市が目指すべき方向性として、大変にすばらしい構想であり施策であると私も考えております。
しかしながら、一方で、中心市街地や一部の高度化された地域ばかりではなく、広い市域のどこに住んでいても、市民がひとしく幸せを感じることができる施策を講じていくことも忘れてはならない市政運営の要諦であると私は考えます。
そこで、農地や山林の資源、整備された用排水路などがもたらす豊富な水資源など農山村地域に潜在する資源を生かすとともに、国土保全の理念に基づき、農山村地域の生活者への国策としての優遇措置、生活支援と人口増対策に資する多くの制度を一体的に整備し、農山村地域での
居住メリットを最大限に生かすという
循環型未来農山村構想に今、大きな注目が集まっています。
これは、
自由民主党富山県連政調会が提唱するものでありますが、具体的には、1つには、従来からの農業・中
山間地域関係の施策の拡充と継続による意欲の向上、2つには、農地、山林の賃貸や売買の円滑化による新規居住者の増、3つには、小水力、
マイクロ発電や太陽光、
バイオマス施設など
循環型省エネルギー供給施設の設置促進による生活や農地、
農業用施設維持管理経費などの負担軽減などの経済資源の活用による活性化と、もう1つには、二世帯三世帯同居、近隣居住に対する各種税の優遇と子育て支援の充実による若年層の増、定住促進、2つには、特に中山間地などにおける企業の農業参入の円滑化を図り、雇用の拡大・安定と土地の有効活用、3つには、人口減少、高齢化や
立地条件不利地での
地域包括ケア推進と予算の拡充で介護・医療への不安の解消など、若者の呼込みと回帰を誘引する魅力ある農林水産業及び農山村の創造を目指すとしています。
また、本年度、富山県では、
自民党富山県連の働きかけのもとに、中山間地域においては、人口の減少や高齢化の進行に伴い、農業や農村維持の担い手確保が困難となり、地域活力の低下や
農林業生産活動の停滞が危惧されていることから、各地域のさまざまな地域資源、例えば水資源、農林産物、観光、歴史、伝承文化等を発掘調査し、それをフル活用して地域の雇用と収入の確保を図ることにより、地域の特徴ある発展を目指すとの趣旨において、とやま型中
山間地域資源利活用モデル構築事業を業務委託、業務実施者を公募し、取り組むとのことであります。
そこで、質問であります。農業用水を使った小水力発電の推進や牛岳温泉熱を使ったエゴマの栽培、そして塩地域での市による耕作放棄地の買取り・整備と農業法人への農地の貸付けなど、富山市はまさにこの構想を先駆的に実践している基礎自治体であると考えています。
今や世界に冠たる自治体経営のモデル都市と言ってもよい本市として、
コンパクトシティ構想を補完する意味でのセーフティネット的な施策として、また
環境未来都市構想のメニューの1つとしても、ぜひこの構想に沿った個別具体的な施策の実現に向けた検討と富山市の
シティマネジメントへの位置づけを強く提案したいと思いますが、このことについて森市長の考えをお伺いいたします。
終わりに、
上水道施設老朽化・耐震化対策について伺います。
上水道施設は、過去の大
規模地震発生時において、飲料水が生命を維持するために必要不可欠であるにもかかわらず甚大な被害を受けていることから、本市におきましても、地震発生時にも安心・安全なまちづくりの根幹を担う上水道施設の耐震化は最優先で取り組むべき課題であると考えます。
この状況を踏まえ、上下水道局では、平成21年4月に給水を開始した流杉浄水場の改築事業をはじめ、口径350ミリメートル以上の配水幹線の耐震化事業を積極的に推進されており、さらに医療機関や避難所などの災害時に拠点となる施設に至る支線の配水管についても、今年度から新規に
防災拠点機能の整備事業と位置づけて耐震化に着手しておられるとお聞きしておりますので、引き続き積極的に取り組んでいただきたいと考えますが、上水道施設の耐震化が急務である反面、全ての上水道施設の耐震化が完了するには多額の費用と長い期間が必要であると思われます。しかし、水道施設の耐震化は国民の生命維持のためにも重要な施策であると思いますし、我々自民党も危機管理に対する認識は共有していることから、関係機関への働きかけを含め協力を惜しみませんので、より強力に水道管の耐震化を推進していただきたいと思います。
国庫補助事業の活用などによる財源の確保などの課題も含め、当局の考えをお聞かせください。
以上で、私の質問を終わります。
4 ◯ 議長(有澤 守君)
森市長の答弁を求めます。
〔市長 森 雅志君 登壇〕
5 ◯ 市長(森 雅志君)
おはようございます。浦田議員の御質問にお答えいたします。
私のほうからは、
循環型未来農山村構想についてお尋ねのありましたものにお答えし、他の事項については担当部長から答弁申し上げます。
この構想に沿った施策の実現に向けた検討と富山市の
シティマネジメントへの位置づけを提案するが、考えはどうかとのお尋ねであります。
本市は、公共交通を軸としたコンパクトなまちづくりを進めておりますが、
中心市街地等の活性化施策だけでなく、あわせて、車の両輪として農山村地域についても、地域の特性を生かした魅力ある地域づくりを推進していくことが必要であると考えております。特にこれからは農業の重要性が増してくると考えております。
また、本市の特徴的なこととして、
総合行政センターと
地区センターを合わせて79カ所設置しておりますとともに、
地域包括支援センターを32カ所も設置するなど、全市域の皆さんがフェイス・トゥ・フェイスで相談や手続などをできる体制を整えており、今後もできるだけこの体制を維持していきたいと考えております。
次に、御質問にありました
循環型未来農山村構想に関連した施策として、これまで本市の農山村地域では、1つに、日本型直接支払制度としての中山間地域等直接支払事業や
多面的機能支払事業の実施、2つに、都市部市民と連携した
棚田保全活動や
地理的条件等の悪い棚田での夏期湛水を支援する「とやま
棚田保全事業」の実施、3つに、
薬用植物栽培に対する支援、4つに、農家の負担軽減にも資する土地改良区による小
水力発電事業への支援や市有地での民間企業による
太陽光発電事業の誘致などに取り組んできているところであります。
また、温泉熱を活用した山田地域のエゴマの植物工場や塩地内の耕作放棄地の再生によるエゴマの6次産業化に取り組んでいるほか、農山村地域への企業の参入の例として、婦中地域では廃棄物の焼却熱を活用し、
フルーツトマトや切り花を大規模に生産する施設がこのほど竣工し、本格的な生産が始まったところであります。これらの取組みにより、雇用の創出が図られ、農山村地域の活性化につながるものと期待しているところであります。
このように、
循環型未来農山村構想に掲げられている施策については、本市がこれまで取り組んできた
環境未来都市構想や農業施策等と幾つかの共通点はあるものの、そうであっても、他方では、構想の中には意見の異なる施策も掲げられておりますことから、本市の
シティマネジメントの中心に据えることは考えておりません。
6 ◯ 議長(有澤 守君)
橋本福祉保健部長。
〔
福祉保健部長 橋本 勝広君 登壇〕
7
◯ 福祉保健部長(橋本 勝広君)
最近の福祉課題についての御質問のうち、ひとり親支援についてのお尋ねについて2点お答えいたします。
まず初めに、
ひとり親家庭学習支援事業を具体的にどのように実施するのか、
スケジュールを含め問うにお答えいたします。
この事業は、
ひとり親家庭の中学生に対し、大学生などのボランティアが学習指導や進路相談を行うことで、子どもたちが学力をつけ、高校などに進学し、将来希望する職につき、自立した生活ができることを目的としております。
実施につきましては、その運営を富山市
母子寡婦福祉連合会に委託することとし、10人程度の中学生を対象に、市内1カ所で毎月2回の教室を設け、行いたいと考えております。
また
スケジュールにつきましては、夏休み前の7月11日から事業を開始し、生徒の募集は同連合会を通じて会員への周知を行うほか、市のホームページ、市広報により実施することとしております。
2点目の母子家庭の母が希望する職につくことができるよう取り組む必要があると考えるが見解を問うにお答えいたします。
平成23年度
全国母子世帯等調査結果では、母子家庭の80.6%が就労しているものの、その約半数が非正規雇用であり、経済的に厳しい環境にあることから、よりよい収入、雇用条件で就労できるよう支援を行うことが重要であります。
このため、本市では、県と共同設置した「富山県・富山市
母子家庭等就業・
自立支援センター」において、個々の実情に応じた就業相談や就業情報の提供など一貫した就労支援を実施しているほか、さらに、1つには、市が指定した
教育訓練講座の受講料の一部を支給する事業、2つに、看護師など専門的な資格を取得する間の生活費を軽減する給付金事業、3つに、
ハローワークと連携して
自立支援プログラムを策定する事業などを行っております。
また、本年度からは、
ひとり親家庭の父母を雇用した中小企業に対し奨励金を支給するほか、
ハローワークからオンラインで提供される求人情報を活用した富山市
無料職業紹介所を本年9月に本庁舎内に開設し、求職者の利便性を高めることとしております。
本市としましては、これらの施策が効果的に活用されるよう相談窓口などの周知に努め、
ひとり親家庭の母が希望する職につき、継続的に自立した生活ができるよう支援してまいりたいと考えております。
次に、若年者の自殺対策についてお尋ねのうち、本市における若年者の自殺の現状について問うと、本市の若年層に対するこれまでの対策と今後の取組みについて問うにあわせてお答えいたします。
本市における全年齢層の
年間自殺死亡者数は、平成22年から100人を下回った状態で推移しており、年齢階層別に見ますと、15歳から39歳の若年層では、平成23年が27人、平成24年が21人、平成25年が25人となっており、全体の約26%を占めております。
若年層の自殺対策を進めるに当たっては、若者が悩んだときに相談する相手は、家族のほか、職場の同僚、友人、パートナーが多いとされることから、本市では、これらの身近な存在の方々が若年層の心の変化に気づき、必要な支援につないでいくことが重要であると考えております。
このことから、本市では、平成25年度からその支援の役割を担う
ゲートキーパーを富山大学や市内の看護学校の学生を対象に、これまでに16人養成しており、相談相手として必要な支援を行っております。また、市内には理容院、美容院など
メンタルヘルスサポート協力店が約300店舗あり、市民が日常生活において定期的に利用する中で、顔なじみの店員が利用者の心の変化に気づき、必要な支援をしていただくものであり、この取組みも若年層の自殺対策の一端を担っているものと考えております。
今後の取組みといたしましては、職域や教育機関などの関係機関と連携し、1つに、中小企業の新入社員を教育する担当者を対象とした
ゲートキーパーの養成、2つに、地域や職域などで若年層の心の相談に対応している方を対象とした相談援助者研修会の開催、3つに、若年者に焦点を絞った精神科医師、臨床心理士などの専門家による心の相談などを実施しながら、若年層の自殺対策の一層の推進に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
8 ◯ 議長(有澤 守君)
京田都市整備部長。
〔都市整備部長 京田 憲明君 登壇〕
9 ◯ 都市整備部長(京田 憲明君)
まちづくりと公共交通の活性化についてお尋ねの7点にお答えいたします。
まず、コンパクトなまちづくりの推進について、
公共交通沿線地区での
居住誘導支援策にはどのようなものがあり、実績はどのようになっているのかにお答えいたします。
本市が目指すコンパクトなまちづくりの実現に向けた取組みとして、平成19年から行っている
公共交通沿線居住推進事業は、
公共交通沿線居住推進地区への居住誘導を図るため、良質な共同住宅等を建設する事業者への補助や一定水準以上の住宅を取得する市民への補助などを行っております。
実績につきましては、平成27年5月末現在で、事業者への補助が72棟、683戸、住宅取得の補助が446戸となっております。
また、今年度からまちづくりの目標設定、消雪施設の設置など一定の水準以上の分譲宅地を整備する事業者に対する補助、並びに賃貸住宅に居住する
ひとり親家庭等への家賃補助を新たに設け、
公共交通沿線地区における居住誘導を推進しております。
次に、スーパーやコンビニなど生活に必要な機能を誘導するための支援策について考えを問うにお答えいたします。
公共交通沿線居住推進事業の実施などにより、
公共交通沿線地区を居住地として選択される市民は、今後も着実に増加するものと考えております。
一方、公共交通を上手に利用しながら、日常生活ではなるべく徒歩圏内で歩いて暮らすことを可能とするためには、生活に必要な医療・福祉・商業等の施設が駅の近くに立地しているかどうかが極めて重要なポイントであると考えております。
中でも、生鮮食品を扱う
食品スーパーや多様な生活雑貨を備え、ATMや宅配機能などもあるコンビニエンスストアは、生活に密着した利便性の高い施設としてその立地は居住の促進にも効果があると考えられます。
こうしたことから、市では、これまで
食品スーパーの立地状況等について調査をしてきましたが、
食品スーパーの徒歩利用圏である半径500メートルの円を描くと、都心地区では9割以上のエリアが500メートル圏域に入りますが、
公共交通沿線居住推進地区では約3分の2にとどまっている状況にあります。
また、コンビニエンスストアについて、富山市全体の立地状況を確認してみますと、幹線道路沿いに点々とほぼ等間隔に立地している状況であり、明らかに自動車利用を前提にした立地場所の選定であることが見られます。
また、
公共交通沿線居住推進地区の鉄道駅周辺に立地するコンビニエンスストアの状況を調べてみますと、駅から半径100メートル以内にコンビニエンスストアがある駅は2カ所、半径500メートル以内にある駅は12カ所となっております。
なお、半径500メートル以内にコンビニエンスストアがない駅が4カ所あり、駅周辺に学校が立地し、乗降客が比較的多い呉羽駅や速星駅でもコンビニエンスストアは立地しておりません。
こうしたことから、市としましては、関係事業者へのヒアリング等も行いながら、鉄道駅の近くにコンビニエンスストアの立地を誘導する可能性やそのための支援策について検討してまいりたいと考えております。
次に、上滝線の活性化について、
パーク・アンド・ライド駐車場の整備と最近の利用状況並びに昨年度で終了した
増発社会実験の成果について問うにお答えいたします。
不二越・上滝線沿線での
パーク・アンド・ライド駐車場につきましては、月岡駅で16台分、大庄駅で16台分、上滝駅で8台分、合計40台分が整備されており、平日の利用率は約7割となっております。
不二越・上滝線の
増発社会実験につきましては、JR高山本線で行った活性化社会実験を参考にして、朝と夕方及び深夜の時間帯に平日9便の増発を実施したところ、乗客数が実験開始前より9%増加いたしました。
3年半行った
増発社会実験の成果としましては、増発によって乗客数が増加した結果をもとに、本市の支援を終了した後も富山地方鉄道がみずから増発運行を継続することとされたことが、大きな成果であると考えております。
次に、地元ではどのような活動が行われており、本市はその活動にどのような支援を行っているのかにお答えいたします。
不二越・上滝線の沿線8校区の自治振興会では、増便社会実験をきっかけに、さらなる活性化を推進し、多くの人に利用していただくことを目的として、平成23年12月に富山地方鉄道不二越・上滝線利用促進同盟会を設立されました。
同盟会では、これまで沿線の魅力を紹介するチラシや沿線小学生による標語ポスターの作成、駅の美化活動、不二越・上滝線を利用した視察研修など、自主的にさまざまな活動を展開されております。
本市では、こうした利用促進に向けた活動に補助金を交付しているほか、同盟会が行う先進事例視察や講演会開催への助言を行うなど、地元が主体となった活動が円滑に行われるとともに利用促進につながるよう支援を行っているところであります。
次に、市内電車の乗入れが実現するまでの間も、利便性向上と利用促進につながる新規事業などに積極的に取り組むべきではないかにお答えいたします。
不二越・上滝線は、本市の中心市街地と南部地域及び大山地域を結ぶ重要な路線であり、駅勢圏人口や運行本数、乗車人員等をJR高山本線と比較いたしますと、まだまだ利用拡大の余地があると考えており、これまで
パーク・アンド・ライド駐車場の整備や
増発社会実験の支援を行ってまいりました。
また、不二越・上滝線活性化施策の検討に必要な測量調査が昨年度でほぼ終了したことから、今年度から不二越・上滝線の利便性向上や利用促進につながる施策について検討を始めることとしたところであり、さらに、不二越・上滝線利用促進同盟会が富山地方鉄道や本市に対して要望されている各種取組みについても、必要性や実現可能性について検討することとしたところであります。
あわせて、市内電車の上滝線乗入れにつきましては、その実現可能性について、調査・検討を始めることとしておりますが、技術的課題や採算性などを総合的に検討する必要があり、一定の時間を要するものと考えております。
本市といたしましては、市内電車乗入れの有無にかかわらず、不二越・上滝線の活性化は積極的に推進する必要があると認識しており、将来的に手戻りが生じず、先行して取り組むことが可能な施策については、富山地方鉄道と協議の上、実施してまいりたいと考えております。
次に、富山駅での二次交通の利用促進を市民にPRするとともに、
パーク・アンド・ライドのための駐車場の整備をさらに推進してはどうかにお答えいたします。
富山駅は鉄軌道やバス交通などが放射状に広がる公共交通網の中心であり、本市において非常に重要な交通結節点であります。
さらに、北陸新幹線の開業にあわせ、新たに高架下に市内電車停留場を整備するとともに、バスロータリーではバス停を集約したところであり、今後も
富山ライトレールと市内電車の南北接続を予定するなど、富山駅は二次交通の利用を優先とした駅周辺整備を進めてきたところであります。
また、交通施設の整備だけではなく、市民の皆さんの意識を変えていただく取組みとしてモビリティ・マネジメントを推進しております。
例えばケーブルテレビやFMラジオ等のメディアを通じて、市民に向けて意識的に公共交通を利用していただくよう呼びかけを行うほか、転入者には「おでかけのりものマップ」を配布するなどしてきたところであり、今後とも二次交通の利用促進のPRに努めてまいりたいと考えております。
次に、
パーク・アンド・ライド駐車場につきましては、今年度は
富山ライトレールの蓮町
パーク・アンド・ライド駐車場の拡張工事を計画しているところであります。
お尋ねの
パーク・アンド・ライド駐車場の整備推進につきましては、今後、富山駅につながる二次交通について
パーク・アンド・ライドに適した地域を駅勢圏人口や運行頻度等により分析するとともに、用地の確保等の検討も含め、戦略的に必要と思われる地域では拡張あるいは新たな整備の可能性について、交通事業者とともに検討してまいりたいと考えております。
最後に、都市景観について、景観向上のため広告物の適正化にどのように取り組むのかにお答えいたします。
本市では、個性ある美しい景観の形成のため、周辺のまち並み等と調和し、良好な景観の創出に寄与するような広告物となるよう、富山市屋外広告物条例を制定しております。
この条例では、屋外広告物の設置を禁止する区域や禁止物件の設定、表示面積や高さなどの許可基準を定めており、設置の際はあらかじめ許可を受けなければならないこととしております。
また、屋外広告物業者の登録を義務づけ、登録を受けた広告業者以外は屋外広告物の設置ができないものとしています。しかしながら、実態といたしましては、御指摘のように登録を受けていない業者により設置された屋外広告物など無許可で設置された屋外広告物が数多くあり、それらの広告物が良好な景観形成の妨げとなっております。
このことから、まずは、本市の都市軸としてハンギングフラワーやバナーによる景観向上に取り組んでいる城址大通りについて、富山駅前から一番町交差点までの区間で現地調査を行い、屋外広告物条例の許可を受けていないと思われる94件の広告主に対して、平成26年2月と、平成27年3月の2回にわたり、申請手続をしていただくよう依頼文書を送付したところであります。
そのうち43件につきましては、除却や申請手続をするなど、条例に適合するよう対応していただきましたが、残り51件がいまだに対応していただけていない状態にあります。
今後、未対応の広告主には、改めて申請手続の依頼を通知し、それでも改善されない場合には、催告や命令など、さらには市が代執行して費用を請求することも含め、厳しい対応を検討すべきではないかと考えております。
また、これまでは城址大通りを重点的に調査し是正指導を実施してまいりましたが、今後、順次エリアを広げ、広告物の適正化に努めてまいりたいと考えております。
さらに、屋外広告業の登録を受けずに屋外広告物を設置するなど、条例に違反した場合は、懲役を含む厳しい罰則規定があることから、屋外広告物を設置する場合は、登録業者によって適正に行われるよう「広報とやま」などを活用し、市民や事業者の皆様に広く周知してまいりたいと考えております。
以上でございます。
10 ◯ 議長(有澤 守君)
埜田上下水道局長。
〔上下水道局長 埜田 諭君 登壇〕
11 ◯ 上下水道局長(埜田 諭君)
上水道施設老朽化・耐震化対策について、耐震化を加速させるため、
国庫補助事業の活用などによる財源確保も重要であると考えるが見解を問うにお答えいたします。
上水道の整備に関する
国庫補助事業につきましては、給水人口に比較して施設整備に多額の経費を要する小規模な自治体や簡易水道事業を実施する自治体を対象としたものになっております。
このことから、本市における上水道施設の耐震化対策事業は、老朽化対策事業を含め、従来から起債を活用しながら、全て単独事業で実施しているところであります。
この国庫補助制度につきましては、補助対象の拡充及び要件の緩和に向け、これまで、1つには、公益社団法人日本水道協会を通じての国への要望、2つには、国及び水道事業促進議員連盟所属の国会議員に対する他の自治体との合同陳情などを行ってきており、今後も他の自治体などと協力しながら、財源確保に向けて国等へも継続して働きかけてまいりたいと考えております。
以上でございます。
12 ◯ 議長(有澤 守君)
これで浦田議員の一般質問及び議案の質疑を終了いたします。
10番 谷口 寿一君。
13 ◯ 10番(谷口 寿一君)
おはようございます。
平成27年6月定例会に当たり、自由民主党より一般質問及び議案の質疑を行います。
この3月14日に北陸新幹線が開業し、大変多くの方がこの富山に来ていただいております。わかっていたこととは言いながら、玄関先である富山駅南口広場の工事がいまだに残っている状態であります。多くの方から「何まだ工事をしとんがだ」ということでお叱りを受けることもたびたびございます。
そもそも、富山駅の周辺連続立体交差事業の採択が遅れたということで、2005年からの工事、しかも新幹線の建設を優先しながらということであり、10年間でここまで来たということは逆にすごいことではないかなと思っているところでございます。
そういうこともあり、このごろ「何で工事残っとるが」と言われると、「新幹線は開業したんだけど、駅はまだ途中ながです。完成するまで期待して待っとってください」ということを今言っているところでございます。
しかしながら、せっかく新幹線が開業し、多くの方にこの富山へ来ていただいているわけであります。これからも1人でも多くの方にこの富山へ来てもらいたいという観点から、今回質問させていただきたいと思っております。
最初に、スポーツ振興についてのうち、富山グラウジーズの件についてお伺いいたします。
スポーツの果たす役割として、心身の健康の増進や青少年の健全育成など、スポーツを振興することは大変重要なことと考えております。
富山には、サッカーのカターレ富山、野球の富山サンダーバーズ、そしてバスケットボールの富山グラウジーズと、プロスポーツチームが3つもあるということであります。それぞれ地域に根差したプロスポーツチームであり、その活動には、市としてもこれまでもいろいろな協力をされてきて、施設の利用調整や使用料の減免、試合開催の周知などいろいろと協力されてきたというふうに認識しております。
先ごろの新聞等の報道によりますと、日本バスケットボール協会は国際バスケットボール連盟から国際大会への参加の無期限停止処分を受け、ナショナルリーグとbjリーグを統一した新プロリーグの参加基準を正式に決められたところであります。
新リーグは2016年10月開幕予定であり、上位から1部、2部、地域の3部という構成をするということで発表されました。
富山グラウジーズも、現在1部登録を目指して参加を表明し、県や市にいろいろと協力を求めたとありましたが、子どものころからバスケットをやってきた者として、富山グラウジーズが新リーグに加盟することによって、この富山をもっともっと盛り上げてもらいたい、そしてバスケットをもっともっと広めてもらいたいという思いを強く持っているものでございます。
そして、このリーグへ参加するに当たって、富山グラウジーズが富山市に何か支援をお願いしてきたということも報道されておりますが、ぜひその支援に向けて協力をお願いしたいと考えております。
そこで、富山グラウジーズが今回の新リーグ加入に向け、本市にどのような支援を求めてきたのかについてお聞かせください。
14 ◯ 議長(有澤 守君)
当局の答弁を求めます。
八幡市民生活部長。
15 ◯ 市民生活部長(八幡 俊彦君)
富山グラウジーズからは、去る4月6日にレギュラーシーズンのホームゲーム最終戦のPRのため、本市を訪問されております。
その際、リーグ終盤戦への意気込みを語られるとともに、プロリーグを一本化するため、bjリーグとナショナルリーグを統合して新たに発足する一般社団法人ジャパン・プロフェッショナル・バスケットボールリーグへの参加を申請したとの報告を受けました。
この中で新リーグへ加入するための諸要件のうち、上位の1部リーグであれば、ホームアリーナとしての要件は5,000席の観客席を有することや、ホーム戦の8割を行うことなどであり、これらの要件を満たす施設は、県内では本市の総合体育館だけであること、加えましてJR富山駅から近く、アクセスにすぐれた好立地が魅力的であるとの説明がありました。
これらのことから、富山グラウジーズからは、市総合体育館をホームアリーナとすることについて市の協力を得たいので、今後、新リーグの1部・2部の振り分け、試合数や日程等の具体的な要件が整い次第、相談したいとの申し入れがあったものであります。
16 ◯ 議長(有澤 守君)
10番 谷口 寿一君。
17 ◯ 10番(谷口 寿一君)
どうもありがとうございます。今ほど、グラウジーズから1部リーグの要件として5,000席の確保ができるアリーナ、そしてホームゲームの8割をその会場でということでありましたが、リーグのほうから、まだ正式ではありませんが、年間60試合を予定していると聞いております。60試合の半分がホームになります。そのホームのうちの8割を富山市で開催するということになると、24試合ということになるかと思います。ということは、プロバスケットボールリーグは、大体土曜の夜そして日曜の日中に試合をするという形でありますので、12週にわたって大変多くの方に富山を訪れていただけるということになってまいります。
当然、県外からもおいでいただくわけでありまして、なかなか5,000人全員入るという試合はないかとは思いますが、県外から来られた方に富山市に泊まっていただいて、試合後に駅周辺、そしてまた中心市街地の飲食店でお金を使ってもらって、富山の魅力を広くいろいろなところへ伝えてもらう。そして交流人口の拡大に大変期待が持て、地域経済への波及効果も大変大きいものと考えておりますが、市として今回の要望に対してどのように対応していかれるのか、考えをお聞かせください。
18 ◯ 議長(有澤 守君)
八幡市民生活部長。
19 ◯ 市民生活部長(八幡 俊彦君)
初めに、今回の新リーグの設立に当たりまして、日本バスケットボール協会会長に就任されました川淵氏が強いリーダーシップを発揮し、膠着状態にあった日本のバスケットボール界の改革を推進されていることを大変高く評価しているところであります。
また、今月2日には、富山グラウジーズの新リーグへの入会が承認されたと伺っておりまして、大変喜ばしいことだと思っております。
1部・2部の振り分けにつきましてはことし7月末ごろと伺っておりますが、ぜひとも1部リーグでの活躍を期待するものであります。
今ほどお尋ねの富山グラウジーズからの申入れのあったことにつきましては、これまで支援について検討してまいりましたが、市総合体育館をホームアリーナとして新リーグへ参入することによる効果といたしまして、1つに、富山グラウジーズの活躍が多くの市民に元気と感動を与え、特にプロスポーツ選手を目指す子どもたちには勇気と夢を与えてくれること、2つには、今ほど議員さんもおっしゃいましたが、県外から選手や多くのアウェイのブースターが新幹線などを利用して本市を訪れることで、市内での宿泊や観光にも結びつき経済効果が高まること、3つに、富山グラウジーズの活躍によって、ホームアリーナを持つ本市のイメージアップが図られることなどが大いに期待できるものと考えております。
本市といたしましては、今回新リーグへの入会が承認されましたことから、今後試合数や日程等の要件が整い次第、富山グラウジーズから相談があると思われますので、そのときには、市総合体育館のホームアリーナとしての優先的使用を認め、積極的に使用調整を図ってまいりたいと考えております。
具体的に申し上げますと、市の総合体育館の使用につきましては、条例や指定管理者との協定書により「市長が特に必要と認めた場合には、全てに優先して使用することができる」という規定を適用いたしまして、施設を優先的に使用することを認めるものとしたいと考えております。
富山グラウジーズは、地域に根差した地元のプロチームとして、競技の指導・普及に尽力し、奉仕活動等も行うなど地域への貢献度が高いことから、本市といたしましては、引き続き支援を行い、チームの活躍を力強く後押ししてまいりたいと考えております。
20 ◯ 議長(有澤 守君)
10番 谷口 寿一君。
21 ◯ 10番(谷口 寿一君)
今ほどは力強く支援するということを表明いただきまして、本当にありがとうございます。
2006年にbjリーグへ最初に加盟したときは、数年本当に低迷しておりました。なかなか大変な状態でこの富山グラウジーズも運営してきたわけでありますが、昨年はファイナルに出場することによって、惜しくも優勝は逃しましたが、3位まで上り詰めることができました。そして、昨年のホーム最終戦には、富山市総合体育館でプレーを行い、今までの最高であります4,290名の観客が入られたということであります。
今回もホームアリーナに認定していただくことによって、ますますこのような多くの方がこの富山へ来ていただいて、富山グラウジーズを応援することによって、スポーツの振興にもつながるかなというふうに思っております。
私の中学の後輩であります八村 塁君が今仙台の高校で、2年生ながらMVPを取ったりしております。そしてまた筑波大学で馬場 雄大君がやはり大活躍をしております。この富山県出身のバスケットボール選手がプロバスケット選手としてまた富山へ帰ってきてプレーをしてもらう、それがこのバスケットボールを盛り上げ、富山を盛り上げる一助になっていただければと考えているものでございます。それがブースターの数、パートナー収入、そしてチケット収入の増にもつながっていくというふうに大変期待するところであります。
昨年のホーム最終戦、森市長も観戦に行かれたとお聞きしておりますが、実際にその4,000人集まられた会場で観戦してみられての感想を少しお聞かせいただければと思います。
22 ◯ 議長(有澤 守君)
森市長。
23 ◯ 市長(森 雅志君)
正直申し上げて、予想以上に観客が入っていることに驚きました。特に若い女性が多いということにも驚きました。バスケットボールというのはスピード感があって飽きないといいますか、かなりエキサイティングですし、いいゲームだなと思いました。
そういう感想ですが、せっかく質問いただきましたから申し上げておきますが、かつて富山グラウジーズは富山市総合体育館の使用料を滞納していた時期があります。一番大事なことは、安定的に経営してもらうということです。優先利用を認めるからといって、そういうことがあっては直ちに停止してしまうということですので、なぜそういうことになるのか、まことに不思議でなりません。今たくさん入っているからということですが、そのことと経営ということの両面で見ていかなければいけませんので、私の立場から言うと、そのことをぜひ求めておきたいと思います。
24 ◯ 議長(有澤 守君)
10番 谷口 寿一君。
25 ◯ 10番(谷口 寿一君)
今ほど、以前滞納があったということ、これは私も聞いておりました。富山グラウジーズの黒田社長にも「そんなことがあったら、次、二度と貸してもらえんがだぞ」ということをしっかりと私も言いましたし、我が会派の中川会長からも強く言っていただいたところでございます。
何とかこの収入を増やしてもらって、安定的にこのプロスポーツが根づくことがスポーツの振興につながっていくことになると考えております。
スポーツの振興ということで、1つ御提案させていただきたいことがあります。
スポーツ関連施設というものが富山市にはたくさんありますが、多くが2000年国体のときに整備されたものでして、富山市総合体育館もそうであります。15年が過ぎ、そろそろ改修等が必要になった施設も出てきているのではないかと思っておりますが、以前は本市に富山市文化体育施設整備基金条例というものがございました。これは文化体育施設を建設するために設けておられた条例だと聞いております。これを2000年国体後に廃止されたということであり、現在は文化事業基金をはじめ27の基金条例が富山市にはございますが、スポーツに関する基金が今は制定されていない状態であります。
今後、予想されるスポーツ施設の改修のために、また多くの方にこのスポーツを知っていただくためにも、文化事業等で篤志家からの基金を活用しているように、スポーツ施策にも基金を創設し運用していくという考えがないかをお聞かせください。
26 ◯ 議長(有澤 守君)
八幡市民生活部長。
27 ◯ 市民生活部長(八幡 俊彦君)
スポーツにかかる基金は、議員がおっしゃいましたように、現在はございません。過去には文化体育施設整備基金、これは昭和63年度から平成11年度までございましたが、これにより、芸術文化ホールや体育施設では総合体育館、あるいは市民プールなどの整備に活用されてきた経緯があります。
御質問のスポーツ施策における基金につきましては、競技力向上やスポーツクラブ育成などのスポーツの振興あるいはスポーツ施設整備に活用されるものと考えられますが、現在スポーツ振興につきましては、毎年の予算において、競技力の向上、スポーツ大会開催、さらに市体育協会を通じて各地区体育協会に生涯スポーツの普及推進、競技力向上に関する事業費を確保しているところであります。
また、スポーツ施設の整備についても、先ほど申し上げましたように、総合体育館や市民プールなどの施設が整備済みであることから、現在は利用者の安全性の確保や施設の維持管理に必要な修繕などに毎年度予算措置し対処しているところであります。
一方で、議員がおっしゃいましたように、スポーツ施設において、経年劣化による設備などの大規模改修に備えることは今後の課題であると考えておりまして、これに対処するために基金の創設も1つの手法と考えられます。
このことから、企業や市民の皆様からのスポーツ振興への寄附金の申し出があった場合に、それを受け入れることを想定したスポーツ振興基金の創設を今後検討してまいりたいと考えております。
28 ◯ 議長(有澤 守君)
10番 谷口 寿一君。
29 ◯ 10番(谷口 寿一君)
どうもありがとうございます。いろいろな間口を広げることによって、多くの方に寄附等をいただいて、この設備の充実が図られればと思っております。
そしてまた、篤志家の方に頼るのも1つではありますが、今いろいろな体育施設でネーミングライツのような広告収入もやっておられます。まだ富山市では少ないわけでありますが、このような取組みも富山市としてどんどん仕掛けることによって、多くの方に協賛いただくというような手法もとれるのではないかと考えております。
例えば、先日、富山駅の高架下にトランジット・ライティング・ウォールというものに市民の方から寄附をいただいて、そこにネームプレートをはめ込むというようなことを行われました。あれもあっという間に予定数が完売したということでありましたが、このような取組みをスポーツ施設でも何か考えられないかなといろいろと思っておりました。
富山市総合体育館の座席というのは約5,000席あるわけですが、座席の背もたれの後ろに企業から広告をいただく、そしてまた個人の方からいろいろなメッセージを記入するなど、いろいろな取組みが今後考えられると思っておりますが、こういう収入というのは、富山市が直営で今やっているわけではなくて、体育協会に委託しているような事業ですから、どういうふうな扱いになるかわかりませんが、いろいろな取組みは可能だと思いますが、そういうことに関して市長から答弁をよろしくお願いします。
30 ◯ 議長(有澤 守君)
森市長。
31 ◯ 市長(森 雅志君)
御提案の趣旨はよくわかります。駅の今のおっしゃったライティング・ウォールですとか、ライトレールのベンチですとか、電停ですとか、新たに新設をするというときには理解や協賛を得やすいですし、全体の事業費の中で見ると、やはりそういう取組みが大事です。しかし、今既に動いている施設である富山市総合体育館のベンチで新たに寄附を求めるというのは、いかにもさもしい、あまり品がよくないという感じがしますね。だから、大規模改修とか大きな更新をするとか、そういうときに1つのアイデアとして考えていくということはあり得るというふうに思います。
32 ◯ 議長(有澤 守君)
10番 谷口 寿一君。
33 ◯ 10番(谷口 寿一君)
改修があるというのはなかなか難しいわけでありますが、いろいろな民間の考えも入れたらということで、ちょっと提案させていただいたものであります。
それでは次に、立山山麓スキー場についてお伺いいたします。
これは富山県営ゴンドラスキー場から富山市に移管されて10年となってくるわけでありますが、現在の立山山麓スキー場の入込み状態はどのようになっているのか、お聞かせください。
34 ◯ 議長(有澤 守君)
和田商工労働部長。
35 ◯ 商工労働部長(和田 秀俊君)
昨シーズンの立山山麓スキー場の入込み数につきましては、冬の期間は17万3,000人余り、それから夏の期間につきましては、2万5,000人余りであったと伺っております。
36 ◯ 議長(有澤 守君)
10番 谷口 寿一君。
37 ◯ 10番(谷口 寿一君)
これは10年前と比べてどの程度の入込み数になっているかというのはわかりますか。
38 ◯ 議長(有澤 守君)
和田商工労働部長。
39 ◯ 商工労働部長(和田 秀俊君)
10年前といいますと、平成17年ということになろうかと思いますが、当時の資料によりますと、スキーシーズン、いわゆる冬のシーズンにつきましては、14万人余り、それからグリーンシーズン、いわゆる夏のシーズンにつきましては9,600人ということでありますので、平成17年と比較いたしますと、スキーシーズンでは23%の増、それからグリーンシーズンにつきましては160%の増となっております。
40 ◯ 議長(有澤 守君)
10番 谷口 寿一君。
41 ◯ 10番(谷口 寿一君)
わかりました。減っているのかなと思っていたのですが、順調に増えてきているということでありますね。スキー人口がだんだん減ってきているということで、今後、この運営がなかなか大変なのかなという思いを自分なりに持っていたのですが、自分も学生のころにはスキーをやっておりました。2月、3月にはずっとスキー場へこもってバイトもしていたということもありまして、この富山にはスキー場があるものだと思っておりますが、ぜひ今後も何とかしていきたいなという思いは個人的には持っております。
しかしながら、ゴンドラをはじめ、いろいろな施設に補修費用がだんだんかかってきているのではないかと思いますが、あのゴンドラリフトの部品というものは、今後もちゃんと調達できるかどうかというのはわかりますか。
42 ◯ 議長(有澤 守君)
和田商工労働部長。
43 ◯ 商工労働部長(和田 秀俊君)
ゴンドラリフトにつきましては、設置されましてから相当数年限がたっております。資料を見させていただきますと……すみません、資料を持ってきたのですが、ちょっと今見つからないので……ゴンドラリフトにつきましては、毎年約4,000万円から5,000万円の補修費用を計画的にかけてきております。部品につきましては、相当数年限がたっているということもあり、メーカーのほうからは、もう数年間は供給可能だが、その後については保証はできないと伺っております。
44 ◯ 議長(有澤 守君)
10番 谷口 寿一君。
45 ◯ 10番(谷口 寿一君)
メーカーのほうから部品が供給されなくなってくると、このゴンドラ自身の設置をどうするかということも、いよいよ考えていかなければいけない時期が来るのかなと思っておりますが、やはり今ジップライン等も設置されて、グリーンシーズンのことを考えると、やっぱりゴンドラがないと、なかなか一般の方は普通のチェアリフトでは登りにくいのかなということも思うわけでありますが、今後このスキー場を、立山山麓スキー場として、昔のゴンドラスキー場と極楽坂スキー場の2つがありますが、一体的なものとしてどのような運営整備をしていかれるのか、考えがあればお聞かせいただきたいと思います。
46 ◯ 議長(有澤 守君)
和田商工労働部長。
47 ◯ 商工労働部長(和田 秀俊君)
立山山麓スキー場につきましては、年間を通じて市民のスポーツ、レクリエーションの場、市民の憩いの場としてはもちろん、国内外からの観光客の誘客など、本市の観光振興にも大きな役割を果たしているものと考えております。
立山山麓スキー場の今後のあり方を検討するには、1つには、スキー人口が減少している現状にあること、2つには、大規模改修を行うには多額の費用を要すること、周辺に宿泊施設、飲食店などが営業を行っており、地元での雇用の場など地域振興に寄与していることなど、さまざまな要因を考慮する必要があります。
市といたしましては、立山山麓スキー場の役割や、さまざまな要因を踏まえながら、今後のスキー場のあり方について調査・検討してまいりたいと考えております。
48 ◯ 議長(有澤 守君)
10番 谷口 寿一君。
49 ◯ 10番(谷口 寿一君)
今後、調査・研究されるということでありますが、運営ができなくなってから次にどうしようかということでは大変遅過ぎると思いますので、いよいよもうそろそろ具体的に検討に入っていかれる時期かなと思っておりますので、そのことに関してもまたよろしくお願いいたします。
それでは、次の質問に入りたいと思います。
今定例会の議案で出ております観光バスの待機場施設整備についてお伺いいたします。
牛島地内での観光バス待機場を設置するということが今定例会で提案されておりますが、この施設を設置することになった経緯に関してお聞かせください。
50 ◯ 議長(有澤 守君)
和田商工労働部長。
51 ◯ 商工労働部長(和田 秀俊君)
本市では、北陸新幹線が開業した場合には、観光バスの待機場整備が必要であると認識しておりましたが、新幹線の開業後の金沢や上越妙高、飯山などの新幹線各駅の観光客の数や各駅からの観光バスツアー利用者について、動向を十分見きわめた上で判断したいと考えていたところであります。
新幹線開業後の観光客の動向を見ますと、富山駅から能登や五箇山、飛騨地方などの観光地をめぐる観光バスツアーが増加していることから、今定例会においてバス待機場の整備を行う補正予算をお願いしているものであります。
52 ◯ 議長(有澤 守君)
10番 谷口 寿一君。
53 ◯ 10番(谷口 寿一君)
あそこは牛島広場ということで、今、芝生等の公園になっているかと思いますが、あそこに何台程度を予定しておられて、どういうふうな管理、運用をしていかれるのか、決まっていれば教えてください。
54 ◯ 議長(有澤 守君)
和田商工労働部長。
55 ◯ 商工労働部長(和田 秀俊君)
駐車可能台数につきましては、8台を想定いたしております。
このバスの待機場につきましては、観光バス専用として、駐車場としてではなくて一時的な待機場所として設置するものであります。
また、富山駅を起点とする観光バスツアー等、新たな利用の増加を期待するなどの理由から、料金は無料とするものであります。
なお、観光バスの待機場につきましては、原則北陸新幹線の運行時間帯のみの利用を考えておりますが、具体的な利用時間や待機場内での安全管理に関するルール等については、公益財団法人富山県バス協会等と協議し、調整の上、定めたいと考えております。
56 ◯ 議長(有澤 守君)
10番 谷口 寿一君。
57 ◯ 10番(谷口 寿一君)
今ほど無料というようなことがありました。短時間でありますから無料で使っていただければ、それはそれでいいかなと思いますが、すぐ近くにあります環水公園の駐車場、これは一般乗用車がとめるところですが、あそこも実は朝9時から夜11時までですか、時間を決めて無料で開放しております。あそこは駐車場ですから、今回の待機場とはちょっと実態は違うと思いますが、実際の使われ方から言うと、公園利用者ではない方もそこを使っているということでありまして、これは県の管轄になるので、いつもこれを、時間を制限して有料にしたらどうかということも言っている話ではありますが、今回も無料ということで、だれも管理しないということになると、バス業者ですから、そんなにむちゃくちゃな使い方をすることはないとは思いますが、そのあたりもしっかりと整備していかなければ、やったもん勝ちになってしまうと、せっかくの優良な土地で、せっかく整備して貸し出すということでありますので、しっかりと運用していっていただきたいと思いますが、今の御説明でいくと、夜は閉めるということでよろしいのでしょうか。
58 ◯ 議長(有澤 守君)
和田商工労働部長。
59 ◯ 商工労働部長(和田 秀俊君)
今、想定しておりますのは、先ほども申し上げましたが、新幹線が動いている時間ということを考えておりますので、動いていない時間につきましては、閉めるということを考えております。
60 ◯ 議長(有澤 守君)
10番 谷口 寿一君。
61 ◯ 10番(谷口 寿一君)
わかりました。この牛島広場でありますが、駅北地区の比較的まとまった土地であって大変優良な土地だと思っております。今、在来線の高架化が完全に終われば、富山駅南北線が開通するとまさしくそこに面する場所となって、1等地ということになってまいります。駅の南口の南西地区と同じく、今後の利用をどうしていくかということも考えていかなければいけないと思いますが、今回のこのバス待機場というのは、あくまでも南北接続までの暫定ということでよろしいでしょうか。
62 ◯ 議長(有澤 守君)
森市長。
63 ◯ 市長(森 雅志君)
何を考えているかといいますと、「はくたか」で来て高岡でおりて、高岡でバスに乗りかえて五箇山へ行くとか、能登へ行くとかという客層が多いだろうと思っていたのですが、やっぱり「かがやき」で来て富山でおりて、富山でバスに乗って五箇山なり高山なり能登へ行くというニーズが大きいということが、例えばその旅行を企画する会社などの御意見からだんだんわかってきました。
そうすると、これはある意味、県の仕事かもしれません。「かがやき」で来て富山駅でおりてバスに乗りかえてどこかへ行くのだから、富山市にとって何のメリットがあるのかというと、しかし、市のある意味役割として、県全体の観光に寄与していくということも使命だろうという思いで、あの土地がありますので、あくまでも暫定的な利用ということでやっていこうとしているわけです。
ですから、さっきおっしゃったようなことの心配についても、今思っているのは、旅行商品を組む企業からの申込み順で使っていただこうと、一般の人に入ってもらっては困るわけで、具体的にはオーバード・ホールの職員に鍵の管理をさせるとか、何かをしながら、申し出のあったものだけを入れていただくということにしたいと思っていますので、将来高架化が終わって適当な土地が出てくれば、これはまた県とも協議しながら、今度は県においてそういった空間を用意してもらうというようなことを期待したいと思っています。あくまで暫定です。
今回、売れ残るという想定は、抽選になりましたのでありませんが、有効期限が過ぎてしまって残ってしまった場合、今税金を投入しているわけですが、この分というのはどういう扱いになるかということはもう決まっていますか。
102 ◯ 議長(有澤 守君)
和田商工労働部長。
103 ◯ 商工労働部長(和田 秀俊君)
今ほどおっしゃいました使い忘れによるお金ということが想定されるわけでありますが、この残金の使途につきましては、今の時点では、まだ実行委員会のほうでは決められておりません。ただ、想定されることといたしましては、1つは、残金を発行に係る事務経費に充当しまして、結果的に当初に予定していた補助金の充当額が減額するということになりますので、その分を国へ返還するという方法が1つ、それからもう1つは、これは残金の額によってだとは思いますが、地域の商業振興を図る事業の財源として活用するなどといったことが想定されております。
いずれにいたしましても、この後どれくらいの使い残しがあるかということを見きわめた上で、実行委員会のほうで検討されるというふうに伺っております。
104 ◯ 議長(有澤 守君)
10番 谷口 寿一君。
105 ◯ 10番(谷口 寿一君)
せっかくのプレミアム商品券です。この使い残しを考える必要もありませんが、ぜひ使い残しのないように多くの方に1円でも多く使っていただいて、地方創生そして地方の活性化につなげていければと思っております。
私の質問はこれで終わります。どうもありがとうございました。
106 ◯ 議長(有澤 守君)
これで谷口議員の一般質問及び議案の質疑を終了いたします。
13番 中山 雅之君。
107 ◯ 13番(中山 雅之君)
早速質問に入ります。
最初に、安倍政権が今国会で通そうと進めています安保法制について、森市長の見解を伺います。
11本の法案の内容に入りますと、それだけで質問時間が終わってしまいますので、全体の考え方について簡潔にお願いいたします。
108 ◯ 議長(有澤 守君)
森市長の答弁を求めます。
109 ◯ 市長(森 雅志君)
中山議員には私がどういう答弁をするかおよそ推測なさっていると思いますが、30分しかないのに時間は大丈夫かと思いますが。
私は、世界全体が今大きく変わっていると思っております。国境を意識しない勢力がああいう形で中東全体を不安にさせていますし、現実に戦争状態がずっと続いています。したがいまして、ホルムズ海峡の危険度というのはものすごく高いわけです。
さらに、南沙諸島の様子を見ますと、一触即発だと言っていいくらいに緊張感が高まっていますので、我が国のシーレーンを守るという観点からすると、安保法制は一日も早くきちんとしたものをつくるということが国益のためには絶対に必要だと思っていますので、安倍政権の今の取組みを、会期延長というようなことが新聞紙上に出てき始めていますので、一日も早く法制化してほしいというふうに思っています。
110 ◯ 議長(有澤 守君)
13番 中山 雅之君。
111 ◯ 13番(中山 雅之君)
時間もないのであまり中身には入りませんが、この安保法案には国民的批判と反対の大きなうねりが起こりつつあります。衆議院憲法審査会では、与党推薦の参考人を含め、参考人として招致された3人の憲法学者全員が安保法案は憲法違反と批判を述べられました。
山崎 拓自民党元副総裁や亀井 静香元自民党政調会長など4氏が記者会見を行われ、「軍事国家への大転換である。強行すれば大きな禍根を残す」などの声明をそれぞれ発表し、法案反対の意思を表明するなど、保守層や改憲派の中からも反対の声が次々に挙がっています。
中身に入る時間はありませんが、この法案の進め方について、ぜひ質問させていただきます。
立憲主義を否定して民主主義を無視した強権的な法案推進の姿勢への批判は高まっています。国民の多数が今国会での成立に反対し、マスコミでも国民の8割が政府の説明が不十分というもとで、アメリカとの約束を優先してことしの夏までに成立などと法案を強行成立させようとしていることは、民主主義を真っ向から否定する暴挙であると考えます。
質問ですが、安保法案の国民への説明が十分なされないまま今国会で成立させようとしているが、その進め方についてどう思われますか。その点、森市長の見解を伺います。
112 ◯ 議長(有澤 守君)
森市長。
113 ◯ 市長(森 雅志君)
先ほど、そういうことの質問があるかと思って答えました。一日も早く成立させるべきだという考え方です。そもそも、立法は立法府の仕事です。憲法学者の仕事ではありません。立法府が判断することです。したがって、早く審議に入って早く結論を出すということを期待したいと思います。
114 ◯ 議長(有澤 守君)
13番 中山 雅之君。
115 ◯ 13番(中山 雅之君)
これは根本的な考え方が違うことが明らかですが、安倍政権の安保法案は憲法9条を踏みにじり、日本を海外で戦争する国につくり変える戦後最悪の法案です。日本共産党は国会論戦と──これは国会だけで決める問題ではないので、国民的協働で安倍政権を包囲し、この企てを阻止するために党の総力を挙げて戦い抜くことを強調して、次の質問に入ります。
教育について質問します。
少人数学校についてですが、日本共産党は、ことし3月に少人数学級の推進を求める提言を発表しました。子どもたちのために少人数学級推進の1点で国民的な協働を広げ、実現させていくことを心から呼びかけます。
まず、財務省の教員削減案が出されてきました。文部科学省の加配教職員増員案と、この国の動向について、教育長の所見を伺います。
116 ◯ 議長(有澤 守君)
麻畠教育長。
117 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)
教員の配置数は、学級の数によって決まる基礎定数と、少人数指導や生徒指導など各学校の課題に応じて配置される加配定数の合計で成り立っておりまして、国から示された数を県教育委員会が各市町村に配置しております。
昨年度、文部科学省は、平成27年度予算の概算要求に当たりまして、長期的な教員定数改善計画の策定を目指し、当初は基礎定数と加配定数、両方の増員を求めておりました。
中核市教育長会といたしましても、文部科学省が考えていた当初の教員定数の改善計画を全面的に支持していたところです。
しかしながら、その後、小学校1・2年生の35人学級を40人学級に戻すという財務省の厳しい削減案に押されまして、文部科学省は定数改善の要求を加配の増員のみとし、小学校1・2年生の35人学級の維持を図ったところです。
その結果、最終的な教員定数が100人の純減となったことはまことに残念なことと考えております。
さらに、今年度に入り、財務省は「今後9年間で4万人の教職員を削減する」という試算を出しました。これに対しましては、中核市教育長会として、児童数の減少のみに着目した、学校現場の実態を踏まえない計画であるとして、財務大臣などに対し、計画に反対する緊急要望を出したところであります。
その要望では、いじめ、暴力行為、不登校をはじめとした生徒指導上の課題の多様化・複雑化、特別支援教育やICT教育等の充実、学力・体力の向上並びに地域や保護者との連携などに対応するためには、教職員体制の整備が必要であり、加配教員を含めた教職員定数の改善・充実を要望しているところであります。
118 ◯ 議長(有澤 守君)
13番 中山 雅之君。
119 ◯ 13番(中山 雅之君)
おっしゃるとおりだと思います。根本的な基礎定数の改善も待ったなしだと思います。少人数学級の現状の問題について、現場の問題として質問させていただきます。
35人学級から40人学級になることによる小学校2年生から3年生での学級数の減少などの状況について伺います。
120 ◯ 議長(有澤 守君)
麻畠教育長。
121 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)
今年度、富山市内小学校における3年生の学級数は、2年生の35人学級の際は133学級でしたが、40人学級になったことにより119学級となり、14校で各1学級の減となりました。
122 ◯ 議長(有澤 守君)
13番 中山 雅之君。
123 ◯ 13番(中山 雅之君)
豊田小学校でお話を聞いてきました。3年生の生徒数がちょうど120人、小2は30人4クラスだったのが、小3で40人3クラスと、もう1人増えていればクラスは分割できたのにということなのですが、先日、授業参観の日に現場を見て、校長や担任の先生のお話も聞いてきました。2年生の30人のクラスは縦が5列、横は6人の机の並びです。これが40人になると、縦は5列と同じですが、横は8人の机の並びです。オープン教室ですが、廊下にはみ出しているという感じです。最前列の両端は黒板が遠く、窓に向かって座る最前列の子は「太陽の光が反射して見えにくい」、そんな話もありました。
ある3年生のクラスでは、机の並べ方を工夫して、後ろ2列は前向きですが、前の3列は中央に向き合うようにして、できるだけ授業に集中できるようにと工夫されていました。しかし、前の3列は横向きということで授業をされているので、大変御苦労されているというふうに感じました。
小・中学校ともに30人学級を目指し、拡充を図ること、正規の教員を増やして、特に小学校3・4年生は急いで35人学級にすること、これを強く求めます。
これについて質問ですが、小学校低学年は一人一人手がかかりますから少人数は当然です。3・4年生になると、自己形成が進み、クラスをまとめるのは大変になると考えますが、3・4年生の少人数学級をやはり急ぐべきだと考えますが、この点について教育長の見解を伺います。
124 ◯ 議長(有澤 守君)
麻畠教育長。
125 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)
同感でございます。私たちとしても、少人数学級というのは、3・4年生と言わず小学校は全部やってほしいなというような気持ちも持っているところでございます。
126 ◯ 議長(有澤 守君)
13番 中山 雅之君。
127 ◯ 13番(中山 雅之君)
全くそのとおりだと思います。3・4年生、できるところからということで、これは国にも強く働きかけていただきながら、県へも強く御一緒に働きかけていくことを強調させていただきます。
次に、臨時的任用講師の学級担任を解消すべき、これも大事な問題だと思います。その現状について説明を求めます。
128 ◯ 議長(有澤 守君)
麻畠教育長。
129 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)
今年度、臨時的任用講師につきましては、小・中学校で、出産及び育児や病気などの代員講師が64名、それから正規教員の不足を補う欠員補充講師が121名、合計185名が本市に配置されております。
130 ◯ 議長(有澤 守君)
13番 中山 雅之君。
131 ◯ 13番(中山 雅之君)
これは前も確認させていただいているのですが、基本的には臨任の学級担任は解消すべきだと、原則はやはり担任の先生は正規教諭で、これは県教育委員会も市教育委員会もその考えということでしょうか。これはよろしいでしょうか。
132 ◯ 議長(有澤 守君)
麻畠教育長。
133 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)
原則的にはそうであるのですが、学校によってはやむを得ない、いろいろな立場もありますので、原則的にはそうなのですが、学校の実態としては臨任講師に学級担任をしてもらったほうがベターだという判断もあります。
134 ◯ 議長(有澤 守君)
13番 中山 雅之君。
135 ◯ 13番(中山 雅之君)
5年間の資料も見させていただいたのですが、さっきもお話がありましたが、今年度は担任の先生が正規教諭でないクラスが最も多くなっています。小学校に着目すると、クラスのうち1割が正規の教諭でない担任、臨任の担任になっています。
やはり、正規教員を増やして、今、学校現場は多忙化で大変なのだと思いますが、正規教員を増やす中でこそ、この問題を解決すべきだと強く思いますが、重ねてこの点お願いします。
136 ◯ 議長(有澤 守君)
麻畠教育長。
137 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)
そのとおりでありまして、市教育委員会といたしましても、欠員補充の教員はとにかく1人でも少なくしてほしい、1人でも正規の教員の配置を増やしてくれということで県に強く要望してまいりたいと考えております。
138 ◯ 議長(有澤 守君)
13番 中山 雅之君。
139 ◯ 13番(中山 雅之君)
次に、スクールソーシャルワーカーについて質問します。
スクールソーシャルワーカーの活動状況、評価についてお願いいたします。
140 ◯ 議長(有澤 守君)
麻畠教育長。
141 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)
福祉の専門的な知識を持つスクールソーシャルワーカーは、いじめや不登校、暴力行為等の問題を抱える児童・生徒の家庭を訪問し、本人や家族の相談に応じるとともに、児童相談所や病院など、関係機関との連携を図りながら問題の解消に向けて取り組んでおります。
市教育委員会では、それまで県から配置されていたスクールソーシャルワーカーを平成23年度から市単独で配置しております。
今年度は、昨年度より1人多い8人を採用し、小学校14校、中学校9校に配置するとともに、配置校以外からの緊急の派遣要請にも対応しております。
平成26年度、本市のスクールソーシャルワーカーが対応した事案件数は234件となっており、各学校からは経済的な問題や医療機関への受診など、学校の立場では伝えにくい事柄について、専門的な立場から話をしてもらったことで、本人や保護者に前向きな変化が見られたとか、学校の訪問を拒む家庭に対して、繰り返し家庭訪問をしてもらうことで少しずつ学校との関係が回復し、担任が子どもや保護者と会うことができるようになったとか、日中、教員が授業などで訪問できない時間帯であっても、できる限り保護者の要望に合わせた訪問や面談を行うことができたなどの成果が報告されておりまして、スクールソーシャルワーカーは学校の大きな力となっております。
142 ◯ 議長(有澤 守君)
13番 中山 雅之君。
143 ◯ 13番(中山 雅之君)
先日、私は、県社会福祉士会が主催するスクールソーシャルワーカーの研修会に、市民にオープンという企画でしたので参加しました。事例検討と活動の交流、懇談の場で大変現場で努力、苦労されていることを聞かせていただきました。
スクールソーシャルワーカーのレベルアップ、やはり非常に苦労されています。研修ということについての説明をお願いいたします。
144 ◯ 議長(有澤 守君)
麻畠教育長。
145 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)
市教育委員会では、まず年に2回、4月と2月にスクールソーシャルワーカーと全ての配置校の担当者を集めて連絡協議会を行っております。
協議会では、大学教授や県社会福祉士会から講師を招いて、家庭環境や生育歴等が関係するいじめや不登校などへの対応において、スクールソーシャルワーカーをどのように活用し、学校のかかわりはどうあればいいかなどの助言をいただいて、各学校での実践につなげております。
また、年に3回、各学期ごとにスクールソーシャルワーカー研修会を開催しまして、各学校の情報交換や事例研修を行うことによって、学校や関係機関とのよりよい連携のあり方を学ぶなど、互いのスキルアップを図っております。
146 ◯ 議長(有澤 守君)
13番 中山 雅之君。
147 ◯ 13番(中山 雅之君)
引き続き、スクールソーシャルワーカーの増員をしていくことが必要だと考えますが、この点どうでしょうか。
148 ◯ 議長(有澤 守君)
麻畠教育長。
149 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)
スクールソーシャルワーカーの配置につきましては、平成23年度の4名配置からスタートいたしまして、その後、各学校からスクールソーシャルワーカーの要請が年々高まったため段階的に増員を進め、現在の8名に至っております。
スクールソーシャルワーカーの配置につきましては、最近の問題行動はさまざまな要因が複雑に絡み合っていることから、今後ますます各学校からの要請が増えていくことが予想されます。
したがいまして、市教育委員会といたしましては、今後も増員を図ってまいりたいと考えております。
150 ◯ 議長(有澤 守君)
13番 中山 雅之君。
151 ◯ 13番(中山 雅之君)
スクールソーシャルワーカーは大変重要な役割を果たしながら、勤務待遇の改善が必要だと考えます。さまざまな経験を持った人がその役割をしっかり果たしていただけるようにということで、これは国へ向けて常勤化というようなことも要望が出されていますが、この点について見解を伺います。
152 ◯ 議長(有澤 守君)
麻畠教育長。
153 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)
本市では、現在、スクールソーシャルワーカーを8名お願いしているところですが、待遇の改善につきましては、本市の1時間当たりの謝金は県配置のスクールソーシャルワーカーを上回っているところでございますが、今のスクールソーシャルワーカー配置事業は、国補助3分の1、市負担3分の2で実施しているところでありまして、国に対し予算の増額を要望したいと考えております。
154 ◯ 議長(有澤 守君)
13番 中山 雅之君。
155 ◯ 13番(中山 雅之君)
現場では、教育現場に福祉の専門職としてということで奮闘されていますが、福祉専門職として、その上司というのですか、専門職の相談体制もない。もっとやはりこの位置づけを、専門職機能を高めるような方向で──これは国の問題でもあるわけですが、さらなる改善を、ということを強く望んでおられます。そういう方向に進んでいくことを強調しまして、次へ進みたいと思います。
1つ、時間の関係があるので、質問を省略させていただきます。
次の教育大綱の策定について、これは市長に質問通告もしましたが、これまで全体的な考え方についてはお話しもされていますので、1点に絞って、教科書採択、来年度から使用の中学校教科書改訂の採択が行われます。きょうから教科書展示も行われるということなのですが、いろいろ国会でも議論がありましたが、結論として大綱において、教科書採択にかかわる事項は記載すべきではないというふうに考えますが、この点、市長はどうでしょうか。
156 ◯ 議長(有澤 守君)
森市長。
157 ◯ 市長(森 雅志君)
大綱は市長が招集する総合教育会議において定めるということですので、ただし構成者は教育委員も含むわけですから、中身についてどうしていくかという原則論から言うと、私が私の立場で、ここで大綱はこうなりますということは協議を経た後でないと申し上げにくいのですが、さきに行った会議の結果、教育振興基本計画をベースにしていこうということが皆さんとの協議で決まりましたので、基本的にはそれを踏襲していくということになると思っています。年度内には大綱を定めたいと思います。
158 ◯ 議長(有澤 守君)
13番 中山 雅之君。
159 ◯ 13番(中山 雅之君)
教科書採択の問題では、教員の意見を尊重し、保護者、住民の意見をきちんと踏まえることが必要だと、これは国会でもそういう答弁がありました。今言われた方向で、その点、ぜひ酌み取っていただきたいと考えます。
次の質問に入ります。
道路の老朽化対策の本格実施についてです。
これは、昨年12月の定例会で取り上げさせてもらいました。森市長から「抜本的に考え方を変えていくターニングポイントがもう差し迫っていると個人的には思っている」と、「議員が指摘されたように、どんどん危険度が増していくことについて、哲学、文化を変えるということだと受けとめたけど、全くそのとおりだと思っています」というような御答弁をいただきました。基本的な考え方は一致しているのだと思います。
その点で、道路施設の老朽化対策の強化へ、昨年、富山県道路メンテナンス会議が設立されましたが、その目的、意義について伺います。
160 ◯ 議長(有澤 守君)
俣本建設部長。
161 ◯ 建設部長(俣本 和夫君)
我が国の社会資本ストックは、高度成長期などに集中的に整備されましたことから、今後急速に老朽化することが見込まれております。
こうしたことから、橋梁やトンネルなどの道路施設の老朽化対策の強化を図ることを目的といたしまして、国や富山県、市町村、中日本高速道路株式会社などの道路管理者で構成する富山県道路メンテナンス会議が昨年5月27日に設置されたものであります。
この会議では、橋梁などの道路施設の実態を把握した上で、道路管理者が相互に意見交換を行い、点検や補修、更新の計画や方法などについて情報を共有するなど、老朽化対策の的確な対応を図っていくこととしております。
162 ◯ 議長(有澤 守君)
13番 中山 雅之君。
163 ◯ 13番(中山 雅之君)
このメンテナンス会議で、昨年末に開催された第3回の会議で、各道路管理者が算定した道路橋などの5カ年点検計画について確認したとあります。市の5カ年の橋梁点検の計画について説明をお願いします。
164 ◯ 議長(有澤 守君)
俣本建設部長。
165 ◯ 建設部長(俣本 和夫君)
昨年、国のほうから照会をいただきましたこの集計につきましては、その集計時点では、平成25年から5年間という計画でございましたが、昨年の7月から5年に一度の点検が義務づけられたということから、今年度から5年間で一回りするような計画を立てております。
ただ、昨年の照会の段階ではそういった規定がまだなかったというか、予算措置しておりませんでしたので、既に実績があったのと、その実績プラス残りの年度で既に終わるような配分を示しただけでございまして、実際には5年に一度の点検ができるように計画しているところでございます。
166 ◯ 議長(有澤 守君)
13番 中山 雅之君。
167 ◯ 13番(中山 雅之君)
今の説明、苦慮されていることがにじみ出ているのですが、県の計画は5カ年計画で各年度20%と均等に分かれていて、市の計画は、その数値にばらつきがあって、今言われたようになかなか苦労されている。しかし、5カ年の計画で新しい点検基準、診断もしっかりすると、レベルも上げるということで、これは当然ながら、国の責任でもって財政措置がきっちりとされなければならないと思いますが、そういう方向へ進んでいくというふうに理解します。
昨年実施した橋梁点検の結果とその対応について伺います。
168 ◯ 議長(有澤 守君)
俣本建設部長。
169 ◯ 建設部長(俣本 和夫君)
本市が管理します橋梁は約2,200橋ございます。そのうち重要橋梁224橋につきましては、平成19年度から近接目視点検を実施し、現在2巡目となっておりまして、120橋の点検を終えたところであります。
引き続き、毎年約50橋の点検を行うこととしているところでございます。小規模橋梁約2,000橋につきましては、平成25年度から……失礼いたしました。調査結果についてでございます。
道路法施行規則では、点検を実施したものについては健全性を診断し、4段階に区分せよとなってございます。
昨年度、本市では重要橋梁69橋と小規模橋梁106橋の点検を実施したところであります。点検結果につきましては、重要橋梁では「健全」が35橋、「予防保全段階」が24橋、「早期措置段階」が10橋でありました。また、小規模橋梁では、「健全」が83橋、「予防保全段階」が17橋、「早期措置段階」が6橋でありました。「緊急措置段階」については、いずれも該当する橋梁はございませんでした。
今後の対応につきましては、点検結果において「早期措置段階」と分類されました橋梁につきまして優先的に補修してまいりたいと考えております。その他につきましては、長寿命化修繕計画を策定しまして、状況に応じた修繕など適切な対応を行ってまいりたいと考えております。
170 ◯ 議長(有澤 守君)
13番 中山 雅之君。
171 ◯ 13番(中山 雅之君)
これまでの橋梁の点検記録の保存活用について、データの管理ということが一つの大きなテーマでしたが、現状について問います。
172 ◯ 議長(有澤 守君)
俣本建設部長。
173 ◯ 建設部長(俣本 和夫君)
本市の橋梁点検では、近接目視で実施した点検結果及び健全性の診断結果、さらには点検により判明した損傷部分の写真や図面などを、橋長や幅員、橋梁形式などとあわせて記録しているところでございます。
また、これまで実施してきました橋梁の点検記録は、今後の活用を見据えて基礎データとして保存しているとともに、現在は橋梁補修設計や現地調査などの資料として活用しているところであります。
今後は、点検記録を蓄積することにより、経年変化などを分析、評価し、精度の高い診断を行うことで更新や維持修繕などを効率的かつ効果的に実施してまいりたいと考えております。
174 ◯ 議長(有澤 守君)
13番 中山 雅之君。
175 ◯ 13番(中山 雅之君)
全体を通しての道路の老朽化対策なのですが、メンテナンス会議でも強調していますが、本格的なメンテナンスにかじを切ることが求められています。全体としての哲学、文化を変えるということだという市長のお考えもありましたが、抜本的な見直しや検討が必要であるというふうに考えますが、この点について重ねて見解を伺います。