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平成27年3月定例会 (第3日目) 本文
平成27年3月定例会 (第3日目) 名簿

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  1. 富山市議会 2015-03-03
    平成27年3月定例会 (第3日目) 本文


    取得元: 富山市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-08-02
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 議事の経過             ───◇   ◇   ◇───                開       議                              午前10時  開議 ◯ 議長(中川  勇君)  ただいまから、本日の会議を開きます。  議事日程は、お手元に配布のとおりであります。             ───◇   ◇   ◇───         一般質問並びに議案第1号から議案第82号まで         及び報告第1号、報告第2号 2 ◯ 議長(中川  勇君)  これより、日程第1 一般質問並びに議案第1号から議案第82号まで及び報告第1号、報告第2号を一括議題といたします。  これより、一般質問及び議案の質疑を行います。  順次発言を許します。  39番 岡本  保君。 3 ◯ 39番(岡本  保君)  平成27年3月定例会に当たり、自由民主党より一般質問をいたします。  数十年来の富山県民、市民の悲願でもありました3月14日の北陸新幹線開業まで1週間を切りました。今朝、石張りの舗装などで一新したおしゃれな富山駅前広場を見てまいりました。富山駅では、駅舎や南口駅前広場などの工事がほぼ完了し、生まれ変わった県都の玄関口が姿を見せ、北陸新幹線開業と同時に富山に来県する多くの人々をお迎えする準備を装い、あわせて富山が目指すコンパクトなまちにふさわしい仕上がりに多くの期待と北陸新幹線開業後の取組みこそが大変重要であるということを重ねて痛感し、さまざまな課題に全市を挙げて取り組んでいくことを強く思いました。  さて、これまで富山が進めてきた公共交通を軸としたコンパクトなまちづくりの3本柱は、1つには公共交通の活性化、2つにはまちなか及び公共交通の便利な場所への居住誘導、3つには中心市街地の活性化と聞いております。  そこで、まず公共交通の活性化ですが、LRTネットワーク構想については、富山港線のLRT化に始まり、環状線「セントラム」の開通、そして今週14日に開業する北陸新幹線高架下への乗入れ、さらに4年余りで南北接続が完成すると聞いております。
     いよいよ北陸新幹線が開通する現状において、富山駅の北口方面へのアクセスについて地下道を利用することは、高齢者や大きな手荷物を持った人にとって大変不便だったり、一度駅前まで出てから地下道へ行くということで、おっくうになるなど、全く印象がよくないものでございます。並行在来線ホームなどの高架化にあわせて通り抜けられるように一日でも早急に北陸新幹線利用者の利便性の確保が必要と思います。  ここで改めて、あいの風とやま鉄道の高架化のスケジュールも含め、南北接続完成までのスケジュールについてお伺いいたします。 4 ◯ 議長(中川  勇君)  当局の答弁を求めます。  京田都市整備部長。 5 ◯ 都市整備部長(京田 憲明君)  路面電車南北接続第2期事業につきましては、駅北側の富山ライトレールをあいの風とやま鉄道高架下へ約90メートル延伸し、先に開業しております新幹線高架下市内電車軌道と接続するとともに、あいの風とやま鉄道高架下にも停留所を新たに設置するものであります。  あいの風とやま鉄道の高架化のスケジュールにつきましては、北陸新幹線開業から概ね3年後に高架化が完成し、その後、現在使用している仮線や仮ホームの撤去を行うとの見通しが事業主体である富山県より示されております。  このことから、本が行う南北接続第2期事業のスケジュールにつきましては、工事着手が平成30年度以降となり、事業完成は北陸新幹線開業から5年程度かかる見込みであります。しかしながら、路面電車南北接続事業につきましては、本が進めるまちづくりにおいて極めて重要なプロジェクトであり、沿線住民の期待も大きいことから、一日も早い完成が望まれております。  本市といたしましては、早期の工事着手に向けて3年程度かかるとされているあいの風とやま鉄道高架化の完成時期の前倒しについて、事業主体である富山県等の関係機関に強く働きかけてまいりたいと考えております。 6 ◯ 議長(中川  勇君)  39番 岡本  保君。 7 ◯ 39番(岡本  保君)  全くそのとおりでございまして、県外からお越しになられる方にとっては、そこまできちんとなっているものだと期待して来られるわけでございますので、これは当局もさることながら、議会もあわせて一日でも早急に取り組むようにまたお願いしてまいりたい、機会あるごとに申し上げていきたいと思うところであります。  次に、富山総合的都市交通体系マスタープランにおけるLRTネットワーク構想では、路面電車の富山地鉄上滝線への乗入れが残っております。ことし2月に行われました北陸新幹線試乗会に参加しまして、日ごろ見なれている立山連峰が時速260キロメートルのスピードで流れていく大パノラマを満喫し、改めて多くの人に北陸新幹線を利用していただきたいと思いました。  富山駅は年間100万人前後の観光客が訪れる立山黒部アルペンルートの玄関口になります。新幹線から路面電車に乗り換え、路面電車でそのままアルペンルートの麓まで行き、立山連峰の景色をゆっくりと堪能できるのは富山ならではのことでありましょう。  県内の鉄道愛好家の方がマスコミ取材のコメントでこのようにおっしゃっておりました。「路面電車が上滝線を走るなんて夢が広がる」と期待を込められており、また立山は山岳観光の本場スイスアルプスと似ており、路面電車が立山へと走ったとき、海外からの観光客も多く訪れることははかり知れないと思っております。  そこで、お尋ねいたします。  新年度予算でも路面電車の上滝線乗入れの検討が計上されておりますが、今後のスケジュールと検討内容についてお伺いしたいと思います。 8 ◯ 議長(中川  勇君)  京田都市整備部長。 9 ◯ 都市整備部長(京田 憲明君)  市内電車の富山地鉄上滝線への乗入れ構想のスケジュールにつきましては、まずは基本計画の策定として、施設形態や技術的課題の整理、沿線住民の意向の確認などに加えて、事業採算性や事業手法なども考慮し、乗入れの実現可能性について検討したいと考えております。  この結果を踏まえ、乗入れが可能と判断された場合は、運行事業者である富山地方鉄道と協議を行い、理解が得られれば次の段階として富山地方鉄道において軌道施設の基本設計などを実施し、その後、施設の実施設計や関係法令の規定に基づく手続などを経て工事に着手という流れになるものと考えております。  来年度における主な内容といたしましては、乗入れに必要となる軌道施設や運行形態、車両の運用等に係る技術的課題の整理や沿線住民の意向の確認などを基本に、乗入れの実現可能性について検討したいと考えております。  また、不二越・上滝線全体の利便性向上や利用環境の改善などによるさらなる活性化を図る観点から、駅施設のバリアフリー化をはじめ、朝菜町駅、上堀駅のアクセス改善策、駅周辺の広場、駐輪場及びパーク・アンド・ライド駐車場整備につきましても調査、検討してまいりたいと考えております。 10 ◯ 議長(中川  勇君)  39番 岡本  保君。 11 ◯ 39番(岡本  保君)  今、きめ細かく流れについて御説明賜りました。全体の予算については、やはり駅前を中心としたところにまだかけていかれるものと思いますが、先ほども申しましたように、北陸新幹線が開業し、国内外からたくさんの方がこの富山に乗り入れてこられると思っております。その際に、せっかく楽しみに来て、また、先ほどの鉄道愛好家がおっしゃるように、電車が走るという夢のような話があるにもかかわらず、まだ走っていないとなれば、やはり断腸の思い、残念な思いで帰っていってしまうのではないかと思います。  いろいろないい材料がたくさんございます。限りある予算でありましょうが、できることから1つずつ、1つでも多く早くやっていただきたいと思いますが、その辺についてのお考えをお尋ねしたいと思います。 12 ◯ 議長(中川  勇君)  京田都市整備部長。 13 ◯ 都市整備部長(京田 憲明君)  先ほどお答えしましたとおり、上滝線につきましては、路面電車が乗入れができるかどうかという可能性を検討するということでございますので、実際に可能性があるということになれば、そのための事業がいずれ始まることになると思っております。そこに手戻りのない範囲でできることからしていく、例えば駅周辺で駐輪場の整備をするとかというようなことにつきましてはさほど手戻りがないと思いますので、そういうできることについては新年度の調査を待って、その後、順次優先順位をつけながら進めてまいりたいと考えております。 14 ◯ 議長(中川  勇君)  39番 岡本  保君。 15 ◯ 39番(岡本  保君)  ありがとうございます。そのようにやっていただくと同時に、やっているということを沿線住民や多くの皆さんに知っていただくということによって、みんなで今の鉄道にもたくさん乗っていこうよ、そして路面電車が乗り入れた際にはもっとたくさんの方で利用しようよというように、常に行政と市民が一体となって、協働で物事を進めるというようなことが大変大事ではないかと思います。できることであれば、そのように、今できることはこんなことができるよ、だからしっかりやりますということを広報やマスコミ等を通じて常に市民や国内外の皆さんに情報をお知らせしていただければと思いますので、その辺もどうかよろしくお願いしたいのですが、いかがでしょうか。お伺いします。 16 ◯ 議長(中川  勇君)  京田都市整備部長。 17 ◯ 都市整備部長(京田 憲明君)  これまでも不二越・上滝線沿線の住民の方々に活性化のための組織をつくっていただきまして、皆さんで上滝線を利用するということを積極的に進めていただいております。それから小学校の子どもたちにも上滝線を使って遠足に行くというようなことを実際にやっていただいておりまして、子どものころから公共交通を使う練習ということをされていることに対して、としても大変ありがたく思っております。  地元からはこれまでもいろいろな御要望等を聞いておりますので、そういうことにつきましても、先ほども申しましたが、できるものから順次一緒になって進めてまいりたいと思いますので、今後ともよろしくお願いしたいと思います。 18 ◯ 議長(中川  勇君)  39番 岡本  保君。 19 ◯ 39番(岡本  保君)  ぜひよろしくお願いいたします。  次に入ります。公共交通の活性化については、路面電車に限らず、鉄道や路線バスについても市民の重要な足として存続していかなければなりませんが、現実には人口減少の影響もあって、利用者を増加させることは容易ではございません。あいの風とやま鉄道は、県や市町村が全面支援することで運賃の値上げを最小限にし、運行本数も減らさない努力をなされておりますが、一方で、富山地方鉄道の運賃との格差が際立つことで富山地方鉄道沿線の自治体や住民には不公平だと感じておられる方々もおられるようであります。  以前は、JRと富山地方鉄道だけだったところに富山ライトレールとあいの風とやま鉄道が加わったわけですが、の第三セクターだから、県の第三セクターだからという理由だけで支援の程度や内容が変わるのは、沿線住民からすると不公平な感じがいたします。  そこでお尋ねいたしますが、富山として、公共交通の活性化のための交通事業者への支援策はどうあるべきだと考えておられるのか、また今後どのようにかかわっていかれるのか、上下分離方式はさらに広がる可能性があるのかも含めてお聞かせいただきたいと思います。 20 ◯ 議長(中川  勇君)  京田都市整備部長。 21 ◯ 都市整備部長(京田 憲明君)  富山としての公共事業へのかかわり方の御質問でございますが、まず本市では、市民の生活の足となる公共交通の確保・維持を図るために路線バスの運行や鉄軌道の安全管理のための維持・修繕等に対して、国・県とともに交通事業者への支援を行っているところであります。  また、本が推進するコンパクトなまちづくりの軸となる公共交通においては、サービス水準や利便性の向上を図るため、鉄軌道への低床車両導入や停留所のバリアフリー化、運行頻度の高いバス路線へのノンステップバスの導入やバス停の整備など、交通事業者が取り組む活性化施策に対して支援をしているところであります。  さらに、本市のまちづくりの根幹を担う富山ライトレール市内電車環状線等の交通施策については、が先頭に立って整備を進めているところであります。  今後も、交通事業者や関係機関、市民の理解を深めながら、交通事業者への支援を行い、まちづくりに必要な公共交通の確保・維持・活性化に取り組んでまいりたいと考えております。  また、お尋ねの上下分離方式につきましては、本が主体となり路線の延伸や新設等を行う場合には、公共交通を長期的に安定して運行できる手法であることから、選択肢の1つとして検討してまいりたいと考えております。 22 ◯ 議長(中川  勇君)  39番 岡本  保君。 23 ◯ 39番(岡本  保君)  特にこの富山沿線の地方鉄道でありますと具体的には不二越・上滝線がございます。現在、お出かけ電車等によれば、100円で富山市内中心部まで行けるということで、皆さん大変喜んでおられますと同時に、先般のほうからの説明では、おでかけ電車等は本来は中心市街地活性化推進事業としてあるわけですが、外に出かけられるということで健康の増進のために大変有意義な効果・効能をあらわしており、いわゆる医療費の軽減につながっているという側面的なものの高い評価について報告いただきました。大変すばらしい事業だと思っております。  あわせて、これからもどんどんこれを継続していっていただきたいわけでございますが、一方で、先ほども申しましたように、65歳以上の方、あるいは時間で言うと限られた時間、運行状態という制限がございます。土曜日や日曜日に、家族でそういった鉄道を利用して外に出かけるとか、いろいろなことを考えたときに、もっと支援があってもいいのではないかと思います。  例えば、今、おじいちゃんとお孫さんとでいろいろな施設に行くと、利用料が無料になる制度や多くの方にそういったところを利用していただきたいというユニークな制度があちこちで展開されておりますし、また大変喜ばれていることも事実でございます。  そういったようなことで、事1つの事業にかかわらず、いろいろなところのいいものを活用していくということを考えてはいかがかと思いますが、その辺についていかがお考えか、お尋ねしたいと思います。 24 ◯ 議長(中川  勇君)  京田都市整備部長。 25 ◯ 都市整備部長(京田 憲明君)  おでかけ定期券の例でございますが、おでかけ定期券につきましては、もともとは高齢者の方たちに安い運賃でまちの中に出てきていただければ、まちなかのにぎわいにもなるだろうというところがスタートでございましたが、今ほど御指摘のように、それによって高齢者の方たちが歩く機会が増える、それが健康につながる、さらにはそれが医療費ですとかそういうものの削減にもつながるのではないかということも想定されます。  さらには、日中あまり乗られていない公共交通に乗っていただくというような効果もあるということで、1つの事業が副次的に2つ、3つの効果をもたらしているものと考えております。  同じように、富山としては、いろいろな施策について1つの側面だけではなくて多面的にいろいろな効果があるというようなことを特に近年は重視して考えています。  それから一方で、1つの事業、施策について、1つの事業だけで目的が達成できるわけではなくて、組織横断的にいろいろな部局が連携して、例えばコンパクトなまちづくりにしてもそうでありますが、そういうことを包括的に進めるということもまた重要だと考えております。  おでかけ定期券、それから上滝線の運賃のお話も少しございましたが、そういうことも含めて、包括的に何をどう動かしていけばよりいいのかということについて、今後も勉強してまいりたいと思っております。 26 ◯ 議長(中川  勇君)  39番 岡本  保君。 27 ◯ 39番(岡本  保君)  ぜひいろいろな角度から取り組んでいただきたいと思います。今ほど、おでかけ定期券のお話について触れさせていただきました。先般、富山地方鉄道株式会社におきまして、この北陸新幹線開業にあわせて、ダイヤの改正が行われたところでございます。先般そのダイヤを見られた住民の方から、地元の駅に到着する時間が2分遅れることになったことによって、おでかけ電車が使えなくなってしまったというような声があり、1分、2分のことで大変皆さんが困っておられるということも十分考慮しながらダイヤを改正していただきたかったと思います。それはまたひとつ行政のほうからも、今まで使っていた時刻のおでかけ電車が、2分違うことで使えなくなったということのないようにまた十分に相談や交渉をしていただきたいと思いますが、その辺について担当部局の考え方をお聞きします。 28 ◯ 議長(中川  勇君)  京田都市整備部長。 29 ◯ 都市整備部長(京田 憲明君)  富山地方鉄道の上滝線につきましては、今年度まではが補助金を出しまして増発運行をやっております。それで57本でしたか8本でしたか運行しておりますが、来年度からは補助金なしで富山地方鉄道さんが独自に運行されるということになっておりまして、そこは大変ありがたいと思っています。  そういう中で、単線ですから、すれ違いの問題も起きてまいりまして、本数を増やすことによって逆に少し時間が早くなった電車あるいは遅くなった電車というものが発生していると認識しております。細かなダイヤ編成につきましては、主としてやはりプロの富山地方鉄道さんにお任せしようと考えておりますが、市民の方たちからの要望があれば、それは富山地方鉄道に伝えてまいりたいと思っております。 30 ◯ 議長(中川  勇君)  39番 岡本  保君。 31 ◯ 39番(岡本  保君)  どうぞよろしくお願いいたします。  次に、まちなか及び公共交通の便利な場所への居住誘導についてお伺いいたします。  本市の計画では、公共交通の便利な地域の人口比率を平成17年の28%から20年後に42%にする計画になっております。現在ちょうど中間年でございますが、現在の状況や目標達成の見込みをお聞かせください。  また、目標を達成したとしましても、42%でございます。過半数の人は相変わらず公共交通の便利でない地域にお住まいになっているわけでございますので、当局としましては、その効果や意義についてどのように考えているのか、お聞かせください。 32 ◯ 議長(中川  勇君)  京田都市整備部長。 33 ◯ 都市整備部長(京田 憲明君)  直近、これは平成26年6月末でございますが、その調査では、32.2%の市民が便利な公共交通沿線にお住まいであり、平成17年の28%からおよそ4ポイント人口比率が上昇しております。  また、人口の社会増減の状況を見ますと、中心市街地では平成20年から転入超過が続いており、公共交通沿線居住推進地区では平成24年から転入超過の傾向が見受けられ、人口集積の観点からはコンパクトなまちづくりが概ね順調に推移しているものと考えております。  また、転入超過の状況やまちなかにおける民間の分譲マンションの販売も好調であることなどから、公共交通が便利な地域に居住を選択される傾向も加速していると考えられ、目標としております平成37年における公共交通が便利な地域の居住人口割合の42%は達成できるのではないかと現時点では期待しております。  また、本市のコンパクトなまちづくりは、郊外に居住することを決して全否定するものではなく、職住近接や生活スタイルで郊外に住みたい人も当然いらっしゃいますし、そういった方々全てに中心市街地や公共交通沿線への居住を強制するものではございません。  一方で、郊外では生活しづらい、公共交通が便利で都市機能が集積しているところに住みたいといった方々を居住推進エリアに誘導していきたいと考えているものであります。  公共交通が便利な地域の居住人口割合が28%から42%になれば、その限りにおいて市街地の拡散を防ぎ、将来市民の負担軽減や質の高い市民生活の確保、都市の持続可能性が見込め、さらに当然公共交通を利用される方も増えると考えられることから、そのことによって生活に欠かせない公共交通の維持にもつながる効果、意義があるものと考えております。 34 ◯ 議長(中川  勇君)
     39番 岡本  保君。 35 ◯ 39番(岡本  保君)  わかりました。それに関連しまして、地域生活交通におけるコミュニティバス等のあり方と今後の方向性についてどのように考えているか、お尋ねしたいと思います。  ただいまの答弁の中で、42%の方のためには、やはりそれなりの環境整備をしていきたいという考えをお聞かせいただいたところであります。  先ほど冒頭にも述べましたが、平成17年4月に14町2村が合併してから間もなく10年がたとうとしております。この間、富山のコンパクトシティ施策における公共交通活性化策として、富山港線路面電車化、市内電車環状線化、高山本線活性化、不二越・上滝線活性化への支援による鉄軌道の活性化をはじめ、バス交通ではイメージリーダー路線の整備として低床車両の導入やバス停の整備や補助、民間バス路線の赤字路線への補助など、さまざまな事業が行われておりました。  一方、地域生活交通としてのコミュニティバスについては、平成20年度にまちづくりと公共交通対策特別委員会で、コミュニティバス等の再編成方針として公共交通空白地域へのシビルミニマムの確保や中心市街地の活性化あるいは地域生活拠点のアクセス向上の確保として自主運行バスへの支援、あるいは市営コミュニティバスの見直し等の方針が示されておりました。  地域自主運行については、平成17年度からは呉羽地域、そして平成22年度からは水橋地域で新たに本格運行されておりますが、市営コミュニティバスの見直しについては運賃を200円に統一した以外、再編はさほど進んでいないと聞いております。市営コミュニティバスにおいては、乗車率の低い路線があったり、本来ならば地域自主運行路線として運行すべき地域もあるなど、さまざまな課題があるように思います。今後の人口減少と少子・高齢化社会を迎えるに当たり、地域生活交通の維持・確保は極めて重要であると考えるところであります。  富山として、地域生活交通における市営コミュニティバス等のあり方及び今後の方向性についてどのように考えているのか、お聞かせいただきたいと思います。 36 ◯ 議長(中川  勇君)  京田都市整備部長。 37 ◯ 都市整備部長(京田 憲明君)  本市のコミュニティバス等につきましては、基本的には平成17年の合併時に旧の市町村が行っていたものをそのまま引き継ぐという形でスタートしております。それを受けまして、平成19年度に策定しましたコミュニティバス再編方針に基づいて、今御質問にもありましたが、平成22年度に市営コミュニティバスの運賃の統一をしたところであります。その他の再編施策については、今年度アクションプラン案を策定しているところであります。そのアクションプラン案の内容といたしましては、運行の効率化と安全性の確保を図るため、平成28年度に各総合行政センターのバス業務を集約し、平成29年度以降に運行を民間委託する計画となっております。  また、中山間地域の路線においては、ルートの再編及び運行本数やダイヤの見直しによる路線の適正化を随時行い、その中でも利用者数の少ない路線や地域においては、デマンド運行方式への転換も1つの選択肢と考えております。  さらに、本来自主運行として行うべき地域においては、平成30年度からの実施を目途に地元との協議等を進めてまいりたいと考えております。 38 ◯ 議長(中川  勇君)  39番 岡本  保君。 39 ◯ 39番(岡本  保君)  ただいま、具体的な年次とともに計画の御報告をいただきました。冒頭に述べられたように、その地域拠点に住みやすくレベルの高い生活空間をつくるための一つの施策として、私は大変すばらしいことだろうと思っておりますが、進めるに当たっては、ますます少子・高齢化や人口減少が進む中で十分に地域の皆さんとお話をされて、使っていきたい足、使っていきたい公共交通となるように十分意思の疎通を持って着実に進めていただきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。  次の質問に入りたいと思います。  中心市街地の活性化について、現在西町南地区と総曲輪西地区で工事が進んでおります。また、桜町一丁目4番地区や総曲輪三丁目地区でも計画が進んでいると聞いております。それぞれの地区において着実な事業実施とその効果による中心市街地の活性化が期待されておりますが、中央通りD北地区を含め、それぞれの地区における事業概要と完成までのスケジュールをお聞かせください。 40 ◯ 議長(中川  勇君)  京田都市整備部長。 41 ◯ 都市整備部長(京田 憲明君)  本市では、今ほど御質問のありましたように、現在5つの地区において地元地権者の方々等により再開発組合や再開発準備組合が組織され、鋭意、事業推進に努められているところでございます。  各地区の状況といたしましては、まず市立図書館本館、富山ガラス美術館及び富山第一銀行本店が入居する西町南地区では順調に工事が進められており、本年5月9日に竣工式が予定されております。  次に、8スクリーンのシネマコンプレックスを核とする商業施設、宿泊施設及び駐車場等の整備を進める総曲輪西地区では、平成28年5月の竣工を目指し、昨年12月から工事に着手されております。  次に、桜町一丁目4番地区では、商業、業務、宿泊及び住宅施設等の整備を目指し、本年4月に権利返還計画の認可申請を行い、本年夏ごろの着工、平成29年末ごろの竣工を目指すと伺っております。  次に、総曲輪三丁目地区では、商業、業務及び住宅施設の整備を目指し、本年1月に組合設立の認可申請が県へ提出され、現在認可に向けた手続中であります。組合設立後は早期の権利返還認可を経て、平成28年春ごろの着工、平成30年末ごろの竣工を目指すと伺っております。  最後に、中央通りD北地区では、商業、住宅施設をベースとした基本構想が示されており、現在は早期の都市計画決定を目指し、地元権利者の方々の御理解を得られるように協議を重ねておられるところであると伺っております。  本市といたしましては、市街地再開発事業はまちの再生を図っていく上で有効な手段であり、今後も再開発組合等の活動に対する指導・助言など再開発事業の実現に向け、事業の推進にあわせた、できる限りの支援を行ってまいりたいと考えております。 42 ◯ 議長(中川  勇君)  39番 岡本  保君。 43 ◯ 39番(岡本  保君)  ただいまの答弁に関連しまして次の質問をしたいと思いますが、今再開発事業の中でまちなかが活性化されると感じておりますが、特に平成28年、29年、30年と毎年新しいものがどんどんできてくるということで、大変期待もいたすところでございます。  そのような中で、昨年11月に富山大手町コンベンションの「ピアノで創るにぎわいの街」事業で試験的に電子ピアノを設置し、誰もが自由に演奏できることが紹介されました。おしゃれでとてもすばらしい事業であると思います。  私は、富山にガラスミュージアムとしてまちなかにガラス工芸品が展示され、またフラワーハンギングバスケットにより花で彩りのあるまちづくりがなされ、どことなくあちこちから生の音楽が流れるということは、新たな取組みとして大変すばらしいと思います。  本はコンパクトなまちづくりのモデルとして国内外で注目されており、特にきれいなまち、そしておしゃれなまちとしてその取組みが大いに期待されております。  先ほどの答弁では、大きな施設を毎年建てていくということでありましたが、そういったおしゃれなまちになるように、またいろいろとお話をしていただきたいと思っております。  さて、この「ピアノで創るにぎわいの街」事業でございますが、このおしゃれできれいなまちづくりについては、どこにもない、富山だけしかないというようなまちづくりを私は期待するわけでございます。  そこで、市長にお伺いしますが、この事業に取り組まれたいきさつや昨年の実験結果を踏まえて今後どのように取り組んでいかれるのか、お尋ねしたいと思います。 44 ◯ 議長(中川  勇君)  森市長。 45 ◯ 市長(森  雅志君)  さすがブラスバンド御出身だけに音楽について御造詣の深い、ありがたい御発言だと思います。  おっしゃるとおりで、まちの中がおしゃれであるということはこれからの時代の文化性を考えるとき、大変大事なことだと思っています。まちを花で飾るという考え方も同じベースが流れていると思います。  実は、ピアノをまちの中に置いて──電子ピアノですが──それを通りがかった人が弾いてもらえたらいいなという発想は、オレゴン州のポートランドでそういう取組みがなされているというのを知りまして、これは富山でもできるのではないかという思いで国際会議場にお願いをして取組みを始めたところです。雨の日にピアノを外に出すわけにはいきませんので、国際会議場の建物の中にありますが、会議を上でやっている方々の関係で中では弾くということは御遠慮いただいています。しかし、晴れた日には職員がわざわざ外の歩道へ出して通りかかった人に弾いていただきたいということで、ピアノのところには「Play me」というふうに書いてありますので、「私を弾いて」ということです。  実は、何人かの女性が「通りがかったので弾いてきた」とか、「わざわざバスに乗って出かけて4回弾きに行ってきた」という人にもお会いしたことがあります。実数はまだまだ少ないということも承知していますが、少しずつ認知度が高まっていっているのかなと思います。  とりあえず1カ所こうやってやってみることが、みんなの話題に上るということに意味があるのだろうと思います。特に県外からいらした方からしばしば指摘をされます。「あれはいいですね」と言っていただくのがまち全体の評価につながっていくのだろうと思っています。  それから、市民の皆さんにも、こういうことをやっているということについて何となくうれしく、和やかでいいなと感じてもらう、こういう空気が広がっていくことがやはりシビックプライドを引き上げていく上で意味があると思っていますので、国際会議場には迷惑をかけていますが、当分の間協力してもらって続けていきたいということを期待しています。 46 ◯ 議長(中川  勇君)  39番 岡本  保君。 47 ◯ 39番(岡本  保君)  ぜひお願いしたいと思っております。私は、ぜひ今の市長の考えのように、市民あるいは県外のお客様にもさらに広く参加していただく機会があればいいなと思っております。特に地元の方にしても、県外の人にしても、そこで音楽を奏でるということは、まちは1つの舞台でありステージであろうと思っております。そのステージでピアノを弾く、音を1つ奏でることで自分が主人公になり、また多くの皆さんからスポットライトを浴びてその中に自分がいるということで、その地域において、あるいは県外のお客様は富山において、富山市民になったりあるいは富山にものすごく愛着を持つ機会になっていくものと思います。  地元におられる小さい子どもさん方は、ピアノやオルガンあるいはエレクトーンなど、いろいろな教室に行っておられます。ステージというつくられたところで演奏するのもいいですが、いろいろな形でそういったところで弾く。弾いたことによって、私はあそこで弾いたという愛着が、このふるさと富山をこよなく愛して、県外に出てもいつかは必ず富山に帰ってくるという、そういう造詣深いことにもつながることだろうと思っております。  市長は、世界各国のいろいろなところにいろいろな形で視察へ行っておられますが、どうすれば富山のためにいいのかということをアンテナを張って持ってこられたこと、私はすばらしいなと思っております。  そういう意味におきまして、どうぞこれからもPR、大いに発信されて、地元の小学校や子どもさんたちにも弾いてもらえるように、そしてまた国際会議場の前だけではなくて、協力いただいて、総曲輪通り、中央通りであれば雨や雪が降っても構わないわけでございます。ポケットパークの中にでもそういうことができればもっとよろしいのではないかと思っておりますが、いかがでしょうか。その辺についてどのようなお考えがあるかお尋ねしたいと思います。 48 ◯ 議長(中川  勇君)  森市長。 49 ◯ 市長(森  雅志君)  さっきお答えしましたが、次から次にやっていくというつもりはありませんが、しかし自然発生的にそういう広がりが出ていくということは大変いいことだと思っています。例えば富山市民プラザの前の空間ですとか、新しくできます総曲輪西地区の再開発は真ん中の総曲輪通りのところを少しセットバックしていただいて、ミニグランドプラザみたいなものの仕様になりますので、そういうところで三々五々人が集まってきて自分たちの楽器で演奏するとかコーラスをしていただくとか、場合によってはストリートダンスをやってもらうとかということは大いに期待をしております。そのための練習場として婦中のあの場所にストリートダンスの練習施設もぜひ一緒に整備してほしいとお願いした経緯もありますので、そういうふうにまちにどんどんパフォーマンスですとか音楽ですとかということが広がっていくことを大いに期待したいと思います。  ただ、そのためにピアノを5台買って置いておくとか、そこまでの思いはありませんので、ぜひいろいろな方が、例えばアコーディオンを持っている方がまちなかで弾くとか、そういうまちの空気につなげていくためのいわば呼び水みたいな形での実験だと思っていただければありがたいと思います。 50 ◯ 議長(中川  勇君)  39番 岡本  保君。 51 ◯ 39番(岡本  保君)  おっしゃるとおり、私もそのためにピアノなどの楽器をお金を出して用意するということはいかがかなと思います。そうではなくて、自然発生的に自分が持っているもので来るとか、ストリートミュージックというような形で「どこでもそうやってできるのですよ」「どうぞその場所を自由に使ってください」という大らかな気持ちの市政の考え方が伝われば、遠慮なくやってもらえるのかなと思います。そういうようにオープンの会場を提供するといいますか、御案内するというところに力を注いでいただければ幸いだと思っていますので、よろしくお願いいたします。  次に入りたいと思います。  市制10周年記念式典と主な記念事業についてお尋ねしたいと思います。  早いもので、先ほど来から何度も申し上げておりますが、平成17年4月の市町村合併により新富山が誕生してからもうすぐ10周年を迎えようとしております。この10年間を振り返ってみますと、富山ライトレールやセントラムの開通を手始めとして、公共交通を軸としたコンパクトなまちづくりを着実に推進するとともに、国内では地球温暖化防止に先導的に取り組む環境モデル都市や環境や超高齢化に対応した環境未来都市に認定され、また国外からは国連からエネルギー効率改善都市、ロックフェラー財団から「100のレジリエント・シティ」として国内で唯一の選定を受けるなど、富山が取り組んできました持続可能な都市経営やコンパクトなまちづくりが大変高い評価を受けております。これもひとえに富山が将来世代に責任が持てるよう市民と行政が一丸となり、人口減少や超高齢化社会の到来など都市を取り巻く課題にいち早く対応してきました成果だと感じております。とりわけ森市長の強いリーダーシップには敬意を払いたいと思います。  そこで、市長にお伺いいたしますが、合併10周年を節目に今後の富山の一層の発展に向けた契機とするため、記念行事や式典に関する予算が盛り込まれておりますが、まず第1点目に記念式典をいつごろの時期に主にどのような内容で行うのか、お伺いいたしたいと思います。 52 ◯ 議長(中川  勇君)  森市長。 53 ◯ 市長(森  雅志君)  合併10周年を記念して式典をするということに関しては、いろいろな考え方があると思って、去年からずっと内部で議論してきました。簡単に言うと、極めて派手な式典をやるというところから地味にひっそりやるというところまで温度差はあって、どの考え方も正しいと思っております。  先行的に10周年を迎えられた県内の自治体の様子なども──招かれて式典にも出てまいりましたし──そういうことも参考にさせていただきながら、現在予算をお願いしていますものはそう大きな金額ではありません。結論から言うと、粛々とやっていこうという思いでおります。しかし、10周年はやはり1つの節目ですので、何もしないというわけにはいかないだろうということで、式典というものを中心に粛々とやりたいと思います。  県議会議員の皆さんの選挙がことし4月にありますので、4月になったらすぐというわけにはいかないだろうということなどがあって、今のところ7月ごろに──というのは6月は議会がありますし──7月ごろにやることを予定しております。  現段階では、式典を3部構成にしたいと思っておりまして、1つは純粋な意味でのいわばセレモニーとしての式典をやって、例えば10周年を振り返るような映像をつくって、それを上映するとか、さらには特別表彰を御貢献の大きかった方にしたいということも思っております。第2部は桐朋オーケストラアカデミーにお願いをした上でのコンサートをやりたいと思いますし、第3部は富山出身の文化人ですとか学識経験者の方々によるパネルディスカッションを未来志向でやりたいと思います。これからの富山の進むべき方向や夢、そういうものを語っていただくパネルディスカッションをやりたいと、今のところ以上のような予定をしております。 54 ◯ 議長(中川  勇君)  39番 岡本  保君。 55 ◯ 39番(岡本  保君)  記念式典ということで、そのように3部構成でそれぞれの形でやっていかれるということでございます。それで大変いいのではないかと思っておりますが、次に記念行事としてはどのような内容なのかをお尋ねしたいと思います。 56 ◯ 議長(中川  勇君)  森市長。 57 ◯ 市長(森  雅志君)  ちょっと恥ずかしいのですが、記念行事や合併10周年記念行事として三十幾つもリストアップされていますが、そのほとんどは既存の事業でして、毎年やっていることを、例えばの美術展を「合併10周年記念美術展」と、富山まつりも毎年やっているのに「合併10周年記念」とかいうことなのです。つまり、先ほどの答弁でも申し上げましたが、合併10周年だからといって派手に何か新しいことをやるということ等はあえてしないで、いろいろな事業の折々に触れて合併10周年ということを市民の皆さんに再確認してもらう、そうしてこれからの発展に夢をはせていただくということの意味で冠を記念事業と言っているのがほとんどです。  ただ、具体的に新たなものとしては、ことし8月に市立図書館とガラス美術館の新しいものがオープンしますので、これについては、実はけさ、設計者の隈 研吾さんが1便でおいでになって、一緒に中を改めて見てまいりました。非常にすばらしいでき上がりで、多くの方を呼ぶだけの引力を持っている建物だなと改めて思いました。内装もかなりでき上がっております。  先般、東京芸術大学の副学長にも視察していただきましたが、その際には先生方からは「これは、ただ式典じゃなく、なるべく何か自分たちも協力できることがあれば、芸大の学生を呼んできてファンファーレをやるとかみたいなことを考えてくれないか」という御提案などもいただいておりますので、きょうの隈先生の御提案も含めて、この8月のオープニングの式典についてはこれから内部で考えてみたいと思っております。  以上でございます。 58 ◯ 議長(中川  勇君)  39番 岡本  保君。 59 ◯ 39番(岡本  保君)  大変期待が大きく、胸が膨らむような今の説明を聞いておりました。いろいろなこの時期的にこれまでにも事業としていっぱいありますので、できるだけほかのところに集中しないで、今の記念事業に集中するような、全市挙げて盛り上げるような心配りをこれからしていただきたいと思っております。  市長もおっしゃったように、やはりこれまで行ってきた事業を合併10周年を節目として10年間を振り返り、さらに将来目指すところの記念事業、今まで行ってきた事業はこれから先どうあるべきかということを考えることも大切なことであろうと思いますので、そういったことをお互いに発信しながらやっていくということが大変大事だろうと思いますので、ぜひそういった記念事業を取り入れてやっていただきたいと思っております。  また、市長からもいろいろなところにお出になられて、またそういったような言葉で発信していただければ、皆さんが元気や勇気、そしてまた将来に向けての新しい取組みにチャレンジしてもらえるのではないかと期待するところでございますので、どうぞよろしくお願いいたします。  次に、スポーツ振興についてお尋ねしたいと思います。  先般、自由民主党の代表質問でスポーツ振興について質問し、それに対して答弁がございましたが、より多くの市民の方々がスポーツに参加し健康になることが重要であり、本市のスポーツプランではウオーキングを推進しているとの見解を伺いました。  また、新たに藤ノ木地域にパークゴルフ場の施設整備が予算化されております。今多くのパークゴルフ愛好家がおりますが、大変時宜を得たものとして私はよかったなと思っております。  そこで、お尋ねいたしますが、この藤ノ木地域におけるパークゴルフ場の施設整備の事業計画はいつごろからどのような中で積み上げてこられたのか、お尋ねしたいと思います。 60 ◯ 議長(中川  勇君)  本江市民生活部長。 61 ◯ 市民生活部長(本江  均君)
     常願寺川左岸河川敷に整備するパークゴルフ場につきましては、かねてからいろいろな団体から御要望がございました。のほうでパークゴルフ場を整備しようという考え方になりましたのは、平成23年度に入ってからでございます。24年度に基本構想、それから25年度に基本設計、そして今年度は実施設計を行ったところでありまして、来年度から工事に着手するという流れになっております。 62 ◯ 議長(中川  勇君)  39番 岡本  保君。 63 ◯ 39番(岡本  保君)  わかりました。平成23年度以前から各種団体からの要望があったということで、そこで、この1億数千万円の事業ですが、完成した後の使用料や、あるいはパークゴルフ場ですから当然芝が張ってありまして芝や雑草の管理等がございますので、その辺の方針についてお尋ねします。また、管理については市民生活部が直営でやられるのか、あるいは指定管理者制度というのがあちこちでとられておりますが、そのようにされるのか、どのような計画をもとにこの計画を策定されたのか、予算化したのかをお尋ねしたいと思います。 64 ◯ 議長(中川  勇君)  本江市民生活部長。 65 ◯ 市民生活部長(本江  均君)  まず、使用料につきましては、地域の運動施設や公園内のパークゴルフ施設と同様に無料とすることを検討しております。  また、維持管理につきましては、基本的な方針として、今ほど申しました管理料は無料とすること、それから施設の管理に当たっては、地元のパークゴルフの協会等に御相談申し上げるということを検討しているところでありますが、現在、管理の方法といたしましては、直営で管理を委託するということを考えております。指定管理者制度は、かなり大きな規模にならないとメリットがございませんので、今回は地元を中心に管理を委託するという形を考えているところでございます。 66 ◯ 議長(中川  勇君)  39番 岡本  保君。 67 ◯ 39番(岡本  保君)  伺うと、計画では18ホールということで、この富山市域で18ホールのパークゴルフ場というと幾つかございますが、スポーツ課の所管におきましては、富山パークゴルフ場──岩瀬にございますすばらしいところでございますが、それ以外ですと大体2万から3万平方メートルのところがあります。  管理料については今ほどの答弁ではちょっと聞くことができなかったのですが、再度、草刈りとか芝の管理、草の管理、そういったようなところの費用というのはどれくらいを見ておられるか、聞き漏らしたのだと思いますが、もう一度確認したいと思います。お願いします。 68 ◯ 議長(中川  勇君)  本江市民生活部長。 69 ◯ 市民生活部長(本江  均君)  現在、具体的な管理方法につきましては、本年度実施設計を行っておりますので、それに基づきまして具体的なコース取り、それから整備内容等が固まってから検討するということで、現在は正直言って固まっておりません。今後地元と協議も行いながら検討を進めてまいりたいと考えております。 70 ◯ 議長(中川  勇君)  39番 岡本  保君。 71 ◯ 39番(岡本  保君)  平成23年度から積み上げてこられまして、まだどういうふうにするか固まっていないというとちょっとびっくりしているのですが、管理料というのは他の建設部公園緑地課あるいは総合行政センターで所管しているところをつぶさに見ていますと、やはり200万、300万という数字が動いておりますので、当然そういったものが出てくると思います。ただ、1億数千万円かけて200万円程度ではつくっても決していいコースに維持管理できないだろうと思っております。そんなことで、しっかりと計画を立てられて、やはり取り組んでいくべきではないかと思っております。  料金は無料ということでございますが、同じスポーツ課におきまして、富山パークゴルフ場──ここは使用料収入がありますが──あるいはスポーツ課で管理しています建物、野外にあってはテニスコートとかそういったところは全てなにがしのお金を受益者に負担してもらおう、お金の多い少ない、高い安いではなくて、使う者から幾らかでも利用料をいただこうというのが最初この有料化になったところと記憶しておりますが、パークゴルフ場に限っては運動場と同じだからいいんだよということでは、ではほかの施設はどうなのかということになりかねません。  そういった意味におきましては、やはり使っていただくときには幾らかでも利用料をいただく、そしてまたそこをみんなの施設として大事に使っていただくということで、予算が潤沢にある時期を既に通り越してしまっておりますので、その辺について再度お尋ねしたいと思います。 72 ◯ 議長(中川  勇君)  本江市民生活部長。 73 ◯ 市民生活部長(本江  均君)  のスポーツ施設につきましては、受益者負担の観点からは有料とすることが基本であると考えております。しかしながら、地元や周辺住民の方々による生涯スポーツそれからレクリエーション活動が主たる利用で、競技規則に対応していない施設については無料としてきているところでございます。  現在、富山のスポーツ施設は全部で75カ所ございますが、このうち38カ所が有料で残りの37カ所が無料になっております。また、現在、本市のパークゴルフ施設の大多数を占める公園内の施設は無料となっておりますことから、今回整備予定のパークゴルフ場につきましても公式競技を行えるものではございませんので、地域住民が手軽に親しめる施設として無料とする方向で考えているところでございます。 74 ◯ 議長(中川  勇君)  39番 岡本  保君。 75 ◯ 39番(岡本  保君)  ただいま利用料についての考え方をお聞かせいただきました。スポーツではなくて、地域住民の方が親しむための施設ということですが、とはいえ、このスポーツ課で所管する場合はスポーツ人口としてカウントされるものと思っております。  時間も少なくなってきておりますので先に進みますが、もう1つは、現在、建設部公園緑地課におきまして、あるいは各総合行政センターの建設課等におきましても、それぞれパークゴルフ場を保有しているということでございます。  スポーツ人口に絡めて申し上げますと、他の地区のパークゴルフ場の愛好者についてはスポーツ人口としてカウントしていないということでございます。概ねざっと人数を拾っても年間10万人ぐらいの方がいらっしゃるようですが、そういった方々も当然スポーツ人口として私はカウントするべきだろうと思っております。  またもう1つ、今、建設部の話をしたのですが、公園緑地課で大山の殿様林緑地公園の中でパークゴルフ場をつくって頑張っておられますが、実は旧大山町のときに平成14年に約5,000万円の事業費でパークゴルフ場をつくろうということがございましたが、合併を目途にして一時中断しまして、合併後に相談しましょうということになっておりました。その旨、合併後に所管の建設部公園緑地課へお願いしましたら、合併したらそういうパークゴルフ場は幾つもあるから新規にはつくらないのだということで、一応原材料を支給するので民間で整備してくださいということで、現在も原材料の支給だけで整備されているという事実がございます。  その後に、平成20年に白岩川緑化公園パークゴルフ場、これは建設部で整備されましたね。そして、今ほどは平成23年、また河川敷ですが、スポーツ課で整備されるということです。私はこのように、そのときそのときに計画がいろいろと変わるようでは市民に対してどう説明していいかわかりません。今後、こういったようなことをしっかりと統一化されてやっていくことが、やはり市民にとって、よく言われる公平で、そしてまた合併してよかったなと言われるようになっていくものと思います。  それらについて今後どのようにされるかということと、もう1つは、総合行政センターの建設課や、公園緑地課あるいはスポーツ課によって所管されるパークゴルフ場がありますが、市民にとってはどこの所管でも関係ないわけでございます。できればこの際、パークゴルフ場については、市民生活部なのか建設部なのかはわかりませんが、1カ所の窓口にすべきではないかと思いますが、いかがでしょうか、お尋ねします。 76 ◯ 議長(中川  勇君)  本江市民生活部長。 77 ◯ 市民生活部長(本江  均君)  パークゴルフ施設の整備につきましては、今回空白地帯であります東部の藤ノ木地区において整備することによりまして概ね地域バランスがとれるものと考えており、今後の新たな整備については考えていないところであります。  なお、もう1点お尋ねのありました一元的な管理ができないかということでございます。これにつきましては、1つにはそれぞれの施設の設置目的が、先ほど議員おっしゃいましたように、公園緑地の利用の1つとして管理しているもの、スポーツを目的としているもの、それから福祉を目的としているもの、それともう1つにはレクリエーションを目的としているものもございますが、こういった設置目的が異なっているということ、さらに公園等においては園内施設を一括して業務委託することにより効率的・効果的な管理が図られているといった状況もございますので、管理を一元化するということは難しいと考えておりますが、今後研究してまいりたいと考えております。 78 ◯ 議長(中川  勇君)  岡本議員、時間がありませんが、質問ですか。 79 ◯ 39番(岡本  保君)  質問です。今ほどの答弁でいろいろございましたが、そういったようなことをもう一度全体を見て、今回本会議場で一定の方針は出ましたが、今後どうすればいいかということを再度部局間で検討していただきたいと思います。  以上です。ありがとうございました。 80 ◯ 議長(中川  勇君)  これで、岡本議員の一般質問及び議案の質疑を終了します。  38番 柞山 数男君。 81 ◯ 38番(柞山 数男君)  自由民主党より一般質問をいたします。  主にソフト関連になりますが、芸術文化について、農業・農政問題について、あるいはエアコンについて、高齢者虐待についてということで質問させていただきます。  随分と春めいてまいりまして、三寒四温、フキノトウも芽吹く季節になりました。市長は年頭の挨拶でも、「思いは原点、心は頂点」ということで、熱い心でこの1年市政運営に当たるということを力強くおっしゃったわけであります。  「この気持ちは何だろう」という歌詞で始まる「春に」という歌があります。私も聞いたことがなかったので、ユーチューブで調べて聞かせていただきました。まさに今卒業、入学の時期ということで、この歌を聞きながら、何かしら感無量になって、いよいよ始まるのかな、いろいろな迷いの中でも一歩一歩進んでいくのかなという思いがしたわけであります。  そういう市長の熱い思いに共感を持ちながら、市民の皆さんが一人でも多く、その思いを共感して、この富山をつくり上げていければという思いで質問させていただきます。  まず最初に、本市の文化創造都市ビジョンの策定についてお尋ねしたいと思いますが、市長はこれまでも人口減少時代にあっても、本が将来にわたり活力を維持していくには都市の総合力を高めることが大切だと常々おっしゃっております。そのためには、都市の風格をあらわすといいますか、本市のさまざまな分野で文化性を高めていくということは大切だとのお考えから、市長の選挙公約の1つに文化創造都市ビジョンの策定を掲げられておるわけでありますが、これまでも海外経験の豊富な市長から改めてこの文化創造都市についての思いを伺いたいと思っております。 82 ◯ 議長(中川  勇君)  森市長の答弁を求めます。 83 ◯ 市長(森  雅志君)  海外経験が多いと言われるとまるで海外に住んだことがあるかのように受け取られますが、私は海外に住んだことは一度もないので、渡航経験という意味ではあちこち経験しています。その過程でいろいろ感じたこともありますが、もっと底流にあるものは、江戸時代に遡る富山の成立ちということを考えると、加賀藩は恐らく戦略的に富山にはさまざまな伝統文化みたいなもの、あるいは伝統芸能、伝統工芸、こういうものを意図的に置かなかったのだろうと思います。したがって、金沢のまちと富山とでは、そういう意味での文化性という、向かっている状況が全然違います。  しかし、これからの人口減少の時代に第三者の目から見て、あのまちはいいなとか、いわゆる外から見た総合力ということを高めようとするときに、文化施策というのは非常に大事です。加賀宝生も加賀友禅も富山にはありません。しかし、数十年前から、例えば意図的に能楽堂をつくってああいう文化を定着させようとしてきた取組みや桐朋学園と一緒になって特にクラシック音楽を中心とした音楽文化というものを高揚させていくとか、あるいはガラスの街づくりという取組みをしてきたというのは、つまり富山ならではの文化性ということについて具体的な単年度単年度の予算を背景としながらやってきているわけですが、もう少しその憲法とも言うべき文化施策の底流を流れるものをしっかりつくり上げることが大事だと思いましたので、文化創造都市ビジョンというものを掲げたわけです。  この創造都市というのは、一時期ヨーロッパが衰退したとき、ヨーロッパの多くのところで「創造都市」という言葉が使われてまいりました。特に文化創造都市という意味では有名なのはナント──県内の南砺ではない、そこも文化性は高いですが──フランスのナントの取組みなどが非常に有名です。多くのアーティストがそれをきっかけに集まるようになって、市民の文化性も高まっていく。それが一人一人の誇りや自信につながって都市の発展につなげていく。そういう意味でぜひ富山ならではの文化創造都市ビジョンというものをつくっていきたい。これをベースにしてさまざまな文化施策をさらに発展させるということで、今までもきちんとあるべきものだったと思いますが、最近国内の都市でも、例えば新潟とか、高岡も最近そういうようなことを発信しておられますが、そういう皆さんに負けないような文化創造都市ビジョンというものをしっかりつくりたいということで今お願いしております。 84 ◯ 議長(中川  勇君)  38番 柞山 数男君。 85 ◯ 38番(柞山 数男君)  フランスのナントでありまして、施政方針にもありましたが、工業都市であったけれども不況で衰退しかかったというところで、文化を通して市民の心を1つにしてその経済対策に当たったという事案だったと思いますが、まさにそうでありまして、いわゆる金沢とは全く違って、やはり歴史の浅い富山でありますから、これから、これまでつくり上げてきたものをより一層幅広く運営していただきたいものだと思っております。  この文化創造都市ビジョンの策定についてでありますが、どういう進捗状況でいつごろまでに策定されるのか、お伺いいたします。 86 ◯ 議長(中川  勇君)  森市長。 87 ◯ 市長(森  雅志君)  今の任期の選挙についての公約として掲げていますので、少なくとも今任期中には仕上げなければいけないと思っていますが、慌ててつくって、いかにもいろいろな都市が持っているような箇条書き的なものにはしたくないという思いがありますので、今、有識者3人の先生方にまとめをお願いしておりますが、まずは憲法で言うと前文に当たる部分をしっかり書き込んでほしいということをお願いしております。この基本理念も含めた前文に当たる部分を、できれば来年度入りましてなるべく早く、できれば4月中にでもまとめていただければ、そこをベースにしながら、あとは具体の施策をどう盛り込んでいくかという作業に入っていきたいと思います。  いずれにしても、富山の文化というものをしっかり根本から見つめ直していく、アイデンティティをどこに置いていくのかということを学識経験者の方に時間をたっぷりかけて議論していただいている最中ですので、まずはこの4月にも出していただく報告書を期待しています。その上で、さっき言いました今任期中にはビジョンとしてのまとめを仕上げていきたいと思っております。 88 ◯ 議長(中川  勇君)  38番 柞山 数男君。 89 ◯ 38番(柞山 数男君)  大いに期待し、楽しみにしていたいと思います。  本年4月から富山地方鉄道株式会社が富山中心部の市立や県立、民間の美術館や博物館、観光施設を周遊する路線バスを運行されるという報道発表がありました。今定例会でも、富山市内周遊バス運行支援事業が提案されておりますが、この富山市内周遊バスが運行されますと、現在富山が運行しているミュージアムバスの巡回ルートと重なるものと思われます。  そこで、このミュージアムバス事業について当局の考えをお伺いしますが、まずこのミュージアムバス事業のこれまでの評価についてどう捉えておられるのか、お伺いします。 90 ◯ 議長(中川  勇君)  今本企画管理部長。 91 ◯ 企画管理部長(今本 雅祥君)  平成17年の4月から本格的な運行を開始しておりますが、これまで毎年コンスタントにおおよそ1万6,000人を超える利用者がございます。こうしたことからも、市民の皆さんをはじめ、観光客の皆さんにも一定程度利用されているのだと思っております。文化スポットを巡回する市民に身近でしかも無料ということで手軽に利用できるバスとしての存在意義があったものと考えております。 92 ◯ 議長(中川  勇君)  38番 柞山 数男君。 93 ◯ 38番(柞山 数男君)  富山地方鉄道からこの富山市内周遊バスの運行についてへ働きかけがあったのだろうと思いますが、どういう経過でどういう働きかけがあったのか、お伺いします。 94 ◯ 議長(中川  勇君)  今本企画管理部長。 95 ◯ 企画管理部長(今本 雅祥君)  富山地方鉄道からは、昨年の12月の初旬にこうしたことを企画しているというようなことで、運行経路、運行本数など富山市内周遊バス事業の概要について、素案といったようなものであったかと思いますが、本市の担当課に事務レベルで口頭説明がございました。その後、本年の1月中旬になりまして、周遊バスのより具体的な運行支援に関する要望書が提出されたところでございます。 96 ◯ 議長(中川  勇君)  38番 柞山 数男君。 97 ◯ 38番(柞山 数男君)  ミュージアムバス事業は今年度末で廃止されるわけでありますが、廃止に至るというか廃止すると判断された主な理由についてはいかがですか。 98 ◯ 議長(中川  勇君)  森市長。 99 ◯ 市長(森  雅志君)
     このミュージアムバスは個人の方の御寄附で始まったものなのです。それを財源にバスを取得しました。そして、モナリザをデフォルメしたようなユニークな外観も、そのときからみんなで考えて運行してきました。いい取組みだったと思っています。文化施設を無料で巡回するということによって、市民の方々がそういう施設に足を運ぶ機会をつくっていくということで、やめるのは惜しいという気持ちもありますが、同じようなルートを民間事業者が事業として巡回するという御提案があった以上、民業を圧迫するわけにはいきませんので、民間がやっていない隙間をやってきたわけですから、それを同じような形で民間事業者である富山地方鉄道さんがやっていただけるということであれば、当然のこととして富山の無料の巡回バスというのはやめなければいけないという当然の結論だろうというふうな思いで、報告を聞いたときから今年度いっぱいかなという思いで具体的な整理を当局側でやってきたということです。 100 ◯ 議長(中川  勇君)  38番 柞山 数男君。 101 ◯ 38番(柞山 数男君)  民間にしてもらえる事業を行政が先取りして、定着したことが認められて今度は民間が運行されるということで、まさに行政の主導があったものと評価するものであります。  新聞報道にもありましたが、この周遊ルートは何ルートで主にどういう狙いでそのルートを──民間がつくったのだろうと思いますから、目的まではわかりませんが──いよいよ北陸新幹線も開業するわけでありまして大いに期待しますが、その周遊ルートあるいは施設について少しお伺いします。 102 ◯ 議長(中川  勇君)  今本企画管理部長。 103 ◯ 企画管理部長(今本 雅祥君)  富山地方鉄道さんがこのバスの運行について報道発表された際の資料をいただいておりますので、その範囲で少しお答えさせていただきます。  まず、ルートは、富山駅を中心にして北西回りと南回りの2コースがございます。それぞれ30分弱ということでございますが、北西回りについては、富山駅を出発して樂翠亭の美術館、それから富岩運河環水公園、富山県水墨美術館を回って富山民俗民芸村、そこからまた富山駅に戻るというコースです。南回りは、富山駅を出発いたしまして、富山科学博物館と富山県立近代美術館、それから廣貫堂資料館、それからことし8月からオープンいたします富山ガラス美術館と、池田屋安兵衛商店さん、それから富山城址公園の富山郷土博物館、富山佐藤記念美術館、高志の国文学館というものを巡って富山駅へ戻るというコースでございます。  それから、運行本数等については、ミュージアムバスは1日7便でしたが、ほぼ同様の1日6便となっておりますし、料金につきましては、1乗車200円均一、もちろんお子さんは半額ということでありますが、このほか、この周遊バス専用の1日フリー切符といったものを700円で発売されるというような内容になっております。 104 ◯ 議長(中川  勇君)  38番 柞山 数男君。 105 ◯ 38番(柞山 数男君)  大いに期待したいと思いますが、セントラムを利用しておすしを食べたりとかいろいろありますが、そういうさまざまなメニューや事業とあわせていろいろ検証しながら利便性のいいものに高めていただきたいと思っております。  次に、ガラスの街づくりについてお伺いいたします。  富山では、新しい芸術文化の創造と産業の推進の観点から、ガラスの街づくりを推進してきております。呉羽地区にガラス造形研究所やガラス工房を設置し、平成24年9月にはスタジアム形式の第2工房を増設するとともに、一帯をグラス・アート・ヒルズ富山として整備されてきました。さらに本年8月には、その集大成とも言えるガラス美術館もオープンします。  さて、いよいよ今週末の3月14日、北陸新幹線が開業いたします。この開業効果で県外、特に首都圏からの多くの観光客の来訪が予想されるところでありますが、富山が誇る食の魅力にあわせて「ガラスの街とやま」をPRする絶好のチャンスだと思っております。  富山では、ガラス工房利用者の利便性向上を図るとともに、平成25年10月から市役所とグラス・アート・ヒルズ富山を結ぶシャトルバスを1日2往復運行されて約1年半経過いたしますが、利用者が少ないような印象も持っており、昨年の3月定例会でも「少なくとも1年程度かけて、さらにPRに努めながら利用者の声なども伺い、検証してまいりたい」と答弁されているわけでありますが、まずこの検証結果についてお伺いいたします。 106 ◯ 議長(中川  勇君)  今本企画管理部長。 107 ◯ 企画管理部長(今本 雅祥君)  まず、利用者の実績でございますが、平成25年の10月から運行を開始いたしまして、今ほど御指摘のありましたとおり1年半がたちました。利用者は1,112人、1日当たりに直しますと平均8人でございました。利用者の声といたしましては、例えばホテル等に宿泊された観光客の皆さんの声を拾いますと、「ガラス工房へのアクセスが大変よかった」というような御意見もありましたが、一方で、市民の皆さんからは、「乗車場所が市役所の1カ所だけであったため、その点が不便であった」というような意見も聞かれたということであります。こうしたことが利用が伸びなかった要因であると分析しております。 108 ◯ 議長(中川  勇君)  38番 柞山 数男君。 109 ◯ 38番(柞山 数男君)  今度できるまちなかのガラス美術館と郊外にあるグラス・アート・ヒルズ富山の2つのガラス文化の拠点を、やはりこれからもこれまで以上に融合させてガラス文化を推進していくことが非常に重要だと思っております。  そこで、このシャトルバスですが、今後さらに有効に活用する必要があると思いますが、お考えをお伺いいたします。 110 ◯ 議長(中川  勇君)  今本企画管理部長。 111 ◯ 企画管理部長(今本 雅祥君)  いよいよことしの8月22日にはガラス美術館がオープンいたしますし、ただ、美術館前は定期運行を行う路線バスの停留所が集中しておりますことから、このシャトルバスの停留所を設置することについては交通事業者の理解が得られないと判断いたしました。平成27年度からシャトルバスの運行方法を見直しまして、予約制のデマンドバスとして運行したいと考えております。その際には、今ほど御指摘もございましたが、本市のガラスの街づくりの特徴であります例えば人材育成の場であるガラス造形研究所、それから産業化の拠点であるガラス工房がございますグラス・アート・ヒルズ富山、さらには芸術の発信の場所であるガラス美術館、いわばこれらの機能を結集した総合力で進めるガラスの街づくりとして、こういう各拠点をつなぐ運行についても今後検討していきたいと考えております。 112 ◯ 議長(中川  勇君)  38番 柞山 数男君。 113 ◯ 38番(柞山 数男君)  世界的な権威ある作家も来られるわけでありまして、大いに市内の子どもたちにもガラスに対する魅力を引き出せるような運行形態にしていただきたいと思っております。  ガラスに関連しますが、現在、富山駅から平和通りまでの城址大通りにストリートミュージアムということでショーケースなどを設置してガラス作品を展示しているわけでありますが、「ガラスの街とやま」の雰囲気を造成するのにかなり皆さん散歩をしながらでも造詣を深め親しんでこられたと思っておりますが、このストリートミュージアムについて、事業に取り組まれた経緯等についてお伺いしたいと思います。 114 ◯ 議長(中川  勇君)  森市長。 115 ◯ 市長(森  雅志君)  ストリートミュージアムに取り組んだ経緯についての御質問でしたので、かわって答弁いたします。  私が旧富山の市長に就任しました際に、古沢地区にある施設とまちの中心部にガラス美術館をつくるという話とが両方あって結論が出ない状況でした。それから、当時はガラス美術館を本当につくっていくのかというようなことについて、全体としての合意ということも議論が不十分で生煮えだったという感じを受けました。  そこで、いい作品をたくさん持っているわけですので、ガラス美術館というものをつくるまでの間、ストリートミュージアムと位置づけて道路上にさまざまな作品を展示しようということを提案申し上げて、議会の皆様方の理解も得ながら設置されてきたわけです。それでつくったものが大型のものです。ここを見ていただくとわかりますが、小型のケースと大型のケースがありまして、小型のミニケースギャラリーというのは、それ以前から整備がされておりました。大型のエキシビションケースというのは、今申し上げました経緯で動き出したわけです。現在大型のものが25基、小型のものが30基ございます。一定程度そうやってやってきましたが、さっきも言いましたが、ガラス美術館をつくるまでということをもって議論の前提としてありますので、今度8月22日にできるということになりますので、ストリートミュージアムというものについてどう見直していくかということを内部で話をしてまいりました。  結論から言うと、ミニケースギャラリーについては撤去したいと思っています。これはガラスの質も違いますし、中にほこりや虫が入るというようなことなどもあって、さらには老朽化が著しいということがありますので撤去したいと思っています。しかしながら、大型のものはまちの景観としても非常にすぐれていますので、ぜひこれからも維持していきたいと思っております。これは一度だけガラスを割られて盗難に遭いまして、その後、事業者の方から提案がありまして、掛矢で何度振っても絶対割れないようにという提案をいただいて、かなりしっかりとしたものですので、これはこれからも利用していくということで、ガラス美術館の展示とストリートの展示とが相まってガラスの街の発信力を高めていきたいと思っています。 116 ◯ 議長(中川  勇君)  38番 柞山 数男君。 117 ◯ 38番(柞山 数男君)  改めてその経緯を聞いて「ああ、なるほどな」と思いましたが、さりとて小さいものは撤去されても、やはり駅から中心部へ歩いてこられる方もおられて、その中でふつふつとわいてくる、そういう醸成は必要だろうと思っておりますので、大事にしてもらいたいとも思っている次第であります。  次に、ガラス美術館の開館までのスケジュールと開館後の主な事業についてお伺いします。  西町南地区再開発ビル「TOYAMAキラリ」の完成がことしの4月末と聞いており、そして8月22日には富山ガラス美術館がいよいよ開館いたします。開館記念展における国内外の現代作家におけるガラス作品やハワード・ベン・トレ氏の個展、藤田 喬平氏の企画展などガラス美術館のシンボル的展示であるグラス・アート・ガーデンを鑑賞できることを心待ちにしてきたところでありますが、思えば昭和60年の富山市民大学ガラス工芸コースの開設からことしでちょうど30年になります。この間、平成3年には富山ガラス造形研究所が開校、平成6年には富山ガラス工房がオープン、富山ガラス造形研究所からは400人余の卒業生が巣立ち、プロのガラス作家として国内のみならず海外でも活躍されているとお聞きしております。富山ガラス工房では、プロ作家の育成や異業種との交流連携、またこのたびの新しい富山駅舎内のガラス装飾に携わるなど幅広く富山のガラスをアピールされてきたところであります。  そこで質問ですが、グラス・アート・ガーデンの整備など、ガラス美術館の開館までのスケジュール、あるいは開館後の主な事業についてどのように考えておられるのか、お伺いいたします。 118 ◯ 議長(中川  勇君)  今本企画管理部長。 119 ◯ 企画管理部長(今本 雅祥君)  「TOYAMAキラリ」ビルの完成につきましては、今ほど議員のほうから御指摘がございました4月末には完成予定と聞いております。完成後は直ちに引き渡しを受けまして、展示室の照明設備の設置、館内の諸室の最終整備、備品の配置等を行いまして、開館に向けて企画展それから常設展の準備を着実に進めていきたいと考えております。  展示のうち、グラス・アート・ガーデンのお話も今ほどしていただきましたが、アメリカの世界的ガラス作家であるデイル・チフーリ氏に制作の依頼をしておりますグラス・アート・ガーデン──美術館のシンボルになると期待していますが、この整備について、6月下旬に富山ガラス工房とガラス造形研究所のスタッフが展示作品の一部を共同制作することになっております。チフーリスタジオからは、この際にチフーリ氏御本人もお越しになる予定であると現在伺っておりまして、この機会に「ガラスの街とやま」の取組み、それからチフーリ氏の作家としての魅力を広くPRできる絶好の機会になるのではないかと思います。  いずれにしても、開館に向けて諸事万端しっかり取り組んでいきたいと思っております。 120 ◯ 議長(中川  勇君)  38番 柞山 数男君……今本企画管理部長。 121 ◯ 企画管理部長(今本 雅祥君)  開館後の主な事業内容については、まずオープンと同時に開館記念展を開催することとしておりまして、所蔵作品を含みます1950年代、いわゆる現代ガラスの国内外の作家による数々のすぐれたガラス作品を展示いたします。  それから、11月中旬からはアメリカの現代ガラス作家、ハワード・ベン・トレ氏の日本初となる個展の開催、それから同時開催といたしまして、ガラス工芸分野で初となる文化勲章を受章され、ガラス造形研究所の初代顧問としても富山のガラス作家の育成あるいは富山のガラス芸術の振興に多大な御尽力をいただきました藤田 喬平先生の回顧展を開催することにいたしております。  それから、美術館の主要事業でございます教育普及事業につきましても、図書館が同じ施設にあるというような特徴を生かしまして、両施設の連携により27年度については中学生の招待プログラムなどを企画いたしているところでございます。 122 ◯ 議長(中川  勇君)  今本企画管理部長に申し上げます。  答弁が漏れて着席した場合にはすぐに再度手を挙げて答弁するように。 123 ◯ 企画管理部長(今本 雅祥君)  はい。 124 ◯ 議長(中川  勇君)  38番 柞山 数男君。 125 ◯ 38番(柞山 数男君)  ありがとうございました。最近グラス・アート・ヒルズ富山のコマーシャルのシンボル的な方でガラスマンという方がおられるそうでありますが、最近まちなかにも──きのうも出没されたようでありますが──これは質問ではありませんが、前身にガラスを背負ってきのうも何かまちなかでコマーシャルをしておられたようであります。それぞれの形で皆さんに盛り上げていただいて本当にありがたいなと思っております。大変楽しみにしております。  次の質問に移りたいと思います。  幼稚園及び小・中学校へのエアコンの導入状況についてお伺いいたします。  本市においても、平成25年9月定例会の一般質問において、小・中学校におけるエアコン設置方針などについてお聞きし、教育長からは、「まずは、保健室へのエアコン整備を行い、その他特別教室等へは、順次計画的に整備してまいりたい」との答弁がありました。  そこで、本市のこれまでの特別教室等へのエアコン設置状況についてお伺いいたします。 126 ◯ 議長(中川  勇君)  麻畠教育長。 127 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)  学校へのエアコンの設置につきましては、今年度幼稚園の保育室と小・中学校の保健室への設置を完了したところでございます。小・中学校の普通教室以外の特別教室へのエアコン設置状況につきましては、小学校65校、中学校26校の1,223室のうち、現在エアコンを設置しているのは284室で設置率は23.2%となっております。 128 ◯ 議長(中川  勇君)  38番 柞山 数男君。 129 ◯ 38番(柞山 数男君)  まだまだ整備していかなくてはいけませんが、全国の公立小・中学校の普通教室及び特別教室のエアコンの設置状況あるいはその傾向についてお伺いいたします。 130 ◯ 議長(中川  勇君)  麻畠教育長。 131 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)  文部科学省では、公立学校施設におけるエアコンの設置状況について、平成10年度から概ね3年に一度調査を実施しております。平成26年5月に文部科学省が公表した同年4月1日時点の調査結果によりますと、公立小・中学校では、1つに、全普通教室の39万1,272室のうち、エアコンを設置しているのは12万8,289室で、設置率は32.8%であり、前回平成22年10月調査時の16.0%と比べ16.8ポイント増となっております。  2つに、全特別教室43万421室のうちエアコンを設置しているのは11万7,648室で設置率は27.3%であり、前回調査時の21.6%と比べ5.7ポイント増となっております。  また、その設置数の傾向としましては、これまで防音等で窓を閉め切る必要のある音楽室、図書室などの特別教室へ優先的に設置されてきましたが、近年普通教室への設置が急速に普及しているところでございます。 132 ◯ 議長(中川  勇君)  38番 柞山 数男君。 133 ◯ 38番(柞山 数男君)  我が党におきましても、子どもたちの学習、健康状況を考慮すれば、本市の学校施設における保健室や特別教室へのエアコンの導入は非常に大切であると考えており、先日党として当局に対し、引き続きエアコン導入に向けた積極的な対応を要望してきたところであります。  そこで、本市の学校施設へのエアコンの導入について、今後どのように整備していくのかお伺いいたします。 134 ◯ 議長(中川  勇君)  麻畠教育長。 135 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)  平成27年度の本の小・中学校へのエアコン整備につきましては、会議室と防音等で窓を閉め切る必要がある音楽室、図書室、コンピューター室へ設置することとしております。小学校では柳町小学校など37校73室に、また中学校では堀川中学校など17校41室に設置することによりまして、今後大規模改修等を予定している学校を除き全ての小・中学校の音楽室、図書室、コンピューター室、会議室へのエアコン設置が完了することとなります。
     また、普通教室につきましては、今年度小・中学校の普通教室の温度と湿度の測定や全国の小・中学校のエアコン設置状況を調べるなど教育委員会内で研究を進めてきたところであります。平成27年度は各学校の普通教室のより詳細な温度、湿度のデータを今年度より長い期間収集してまいりたいと考えております。 136 ◯ 議長(中川  勇君)  38番 柞山 数男君。 137 ◯ 38番(柞山 数男君)  ありがとうございました。やはり近年異常気象が増加しているという中で、やはり熱中症など子どもたちを取り巻く危険な環境もいろいろあるわけでありまして、そういうところについては第一義的に整備していただきたいと思っている次第であります。  次に、高齢者虐待についての質問に入ります。  平成12年、介護保険制度が施行されて高齢者虐待に関する問題が徐々に表面化し、高齢者が住みなれた地域で自分らしく安心して生活できるよう高齢者の尊厳の保持と権利擁護を目的に、高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律が平成18年4月1日に施行され、9年を迎えようとしております。  これまで我が国における高齢者の問題は、進展の速さでしたが、今後は高齢者数の多さが問題となっております。先月新たに策定された新オレンジプランの認知症の人を含む高齢者に優しい地域づくりの推進という項目の中には、高齢者の権利擁護や虐待防止という取組みも挙げられております。  高齢化の進展に伴う人口構造、地域社会、家族関係の大きな変容に加え、社会経済情勢の悪化という影響から、高齢者の権利擁護のための対応が重要であります。  そこで、高齢者の虐待問題につきましては、依然として深刻な状況にあると思いますが、相談件数や事実確認件数、またその傾向など、本市の高齢者虐待の現状についてお伺いします。 138 ◯ 議長(中川  勇君)  宮田福祉保健部長。 139 ◯ 福祉保健部長(宮田 宜忠君)  平成25年度の虐待相談件数は、養護者による虐待が延べ2,771件、実人数で105人、要介護施設従事者などによる虐待が延べ55件、実人数で5人であり、平成24年度と比べ増加しております。  相談者別では、介護支援専門員からの相談が29.7%と最も多く、警察からが17.4%、家族、親族からが12.4%、被虐待者本人からが11.6%となっております。  相談、通報後の事実確認の結果、虐待と判断した事例は全体の約7割でありました。虐待を種別に見ますと、1つにはたたく、蹴る、無理やり食事を口に入れるなどの身体的虐待が39.7%、2つには、著しい暴言、拒絶的な対応などの心理的虐待が29.4%、3つには、財産を本人の意思、利益に反して使用するなどの経済的虐待が20.6%で、複数の種別が重なっている事例もありますが、身体的虐待が最も多く、概ね全国と同じ傾向を示しております。 140 ◯ 議長(中川  勇君)  38番 柞山 数男君。 141 ◯ 38番(柞山 数男君)  ただいま報告がありましたが、養護者による虐待の相談件数は2,771件、実数で105人ということでありまして、やはり何回も繰り返し相談されているということであります。  そこで、この虐待については、早期の対応で重度化しないようにすることが重要だと思っておりますが、本市では、早期発見あるいは重度化しないような対応についてどのようにしておられるのか、お伺いします。 142 ◯ 議長(中川  勇君)  宮田福祉保健部長。 143 ◯ 福祉保健部長(宮田 宜忠君)  ただいま議員御指摘のとおり、高齢者虐待は早期発見・早期対応が最も重要であると認識しております。そのためには、まず市民一人一人が高齢者の権利擁護や高齢者虐待に関して正しく理解ができるような地域づくりが必要であると考えております。  また、高齢者の相談に対応する各関係機関との連携・協力関係を構築する取組みも重要であると考えております。  そこで、具体的な取組みとしましては、地域包括支援センターでは、地域住民に高齢者の権利擁護の理解や高齢者虐待防止法の啓発、相談通報窓口の周知などを行っております。  また、民生委員などの地区組織や各関係機関と連携し、地域に暮らす高齢者のきめ細かい実態把握を行い、適切な支援につなぐことで高齢者や介護する家族を孤立させない取組みに努めております。  さらには、福祉保健部では、高齢者虐待を発見しやすい保健・医療・福祉の関係機関や警察との連携体制の構築、相談・通報の周知徹底を図るとともに、相談支援者を対象とした研修会の開催、対応の基本的な視点をまとめた高齢者安心ハンドブックを作成し、相談に対応する各関係機関に配布するなど高齢者虐待に対する相談援助技術の向上に努めているところであります。 144 ◯ 議長(中川  勇君)  38番 柞山 数男君。 145 ◯ 38番(柞山 数男君)  現場の周辺なり関係機関へ相談があった場合の対応の仕方の周知や研修などに努めているということでありましたが、具体的にさまざまなところから昼ばかりでなく夜にも通報があるのだろうと思いますが、そういう場合に連絡が入った場合、具体的にどのような判断でどのような行動をして、どのような対応をするのかについて、具体的に少しお聞かせいただきたいと思います。 146 ◯ 議長(中川  勇君)  宮田福祉保健部長。 147 ◯ 福祉保健部長(宮田 宜忠君)  高齢者虐待の相談・通報を受けた際には、まず庁内関係部署及び関係機関から情報などを収集し、原則48時間以内に高齢者と養護者それぞれに事実確認を行っております。次に、それらの状況等を踏まえ、虐待の有無及び緊急性を判断し、虐待を解消するための対応方針、例えば分離だとかあるいは人の目が入るようにいろいろな形で、どう言うのでしょうか、ホームヘルパーだとかそういう方の人の目が入るようにする、あるいは場合によってはサービスそのものを見直すとか、デイサービス施設に入れるといったような対応の決定をしております。 148 ◯ 議長(中川  勇君)  38番 柞山 数男君。 149 ◯ 38番(柞山 数男君)  最終的には、本庁の担当職員が夜であろうと出動して対応に当たらなくてはいけないわけでありますが、実際この本庁の介護職員というか保健師さんが対応に当たる場合の体制あるいは人員については、どういうルールになっているのかお尋ねいたします。 150 ◯ 議長(中川  勇君)  宮田福祉保健部長。 151 ◯ 福祉保健部長(宮田 宜忠君)  福祉保健部長寿福祉課の職員──ソーシャルワーカーが1名、保健師が4名、看護師が1名、社会福祉士が3名、介護福祉士1名、この10名で365日、24時間体制で虐待の対応に当たっております。 152 ◯ 議長(中川  勇君)  38番 柞山 数男君。 153 ◯ 38番(柞山 数男君)  先ほどあった2,771件、実数で105人という相談件数でありますが、その人員でうまく回っていると言ってはおかしいけれども、体制としては十分なのか、お聞かせください。 154 ◯ 議長(中川  勇君)  宮田福祉保健部長。 155 ◯ 福祉保健部長(宮田 宜忠君)  私のほうから「十分だ」というのはなかなかお答えしづらいのですが、地域包括支援センターなどから御協力もいただいておりますので、この人数で頑張っております。 156 ◯ 議長(中川  勇君)  38番 柞山 数男君。 157 ◯ 38番(柞山 数男君)  ぜひとも頑張ってください。  虐待においては、児童虐待や障害者虐待などもありますが、いずれも緊急性の高い場合、虐待者からの分離という措置がとられていると思いますが、高齢者虐待において緊急性が高く分離が必要な場合、どのような対応がされているのか、お聞かせください。 158 ◯ 議長(中川  勇君)  宮田福祉保健部長。 159 ◯ 福祉保健部長(宮田 宜忠君)  高齢者の生命または身体に危険が生じている場合、慎重かつ迅速に関係者間で協議し、養護者との分離を行います。分離への支援、対応といたしましては、まず高齢者の意思や保証人の有無、経済力、要介護認定の有無などを考慮し、高齢者が安心して生活できる場を検討し、決定後、適切な生活の場を確保するための支援を行っております。  なお、分離すべき事態が夜間や休日にも発生し得ることから、本市では一時的に保護できる施設を確保し──緊急短期保護事業と申しますが、こういうことで緊急時にも対応できる体制をとっております。 160 ◯ 議長(中川  勇君)  38番 柞山 数男君。 161 ◯ 38番(柞山 数男君)  さまざまな現場の話を聞かせていただいてありがとうございました。割とこういう実情についてやはり私たちも知らない部分が多いわけでありますが、これからは近所でも起きる問題でもありますから、機会あるごとに周知をお願いしていきたいと思います。そこで、今後の高齢者虐待の対応について、先ほども少し述べられておりましたが、何が重要かということについてお聞かせください。 162 ◯ 議長(中川  勇君)  宮田福祉保健部長。 163 ◯ 福祉保健部長(宮田 宜忠君)  高齢者虐待は何も特別な家庭にのみ起きるのではなく、認知症の問題あるいは介護疲れなどによりどこの家庭にでも起こり得る身近な問題であるというふうに認識しております。  したがいまして、一般住民の方々と申しましょうか地域住民の方々に対して、今後ともリーフレットなどでの周知あるいは地域での普及啓発活動や講演会などを通しまして、広く虐待についての正しい理解を普及することにより、虐待に至るまでの状態を未然に防ぎ、地域全体で支える仕組みづくりを進めてまいりたいと思っております。  また、地域で相談を受ける可能性の高い職種の人たち、この方々は虐待に気づくアンテナが最も高うございますので、こういう方々に早期発見につながるような──例えばケアマネジャーや認定調査員あるいは地域包括支援センターの職員や民生委員さんといった方々を対象にした人権擁護や虐待事例の対応方法などを内容とする専門的な研修を充実させてまいりたいと思っております。  以上でございます。 164 ◯ 議長(中川  勇君)  38番 柞山 数男君。 165 ◯ 38番(柞山 数男君)  地域包括支援センターでも訪問をされていろいろな事情も聞いておられる、そういう職員の方々、もちろんお抱えの家族の方々もおいでですが、やはりお互いに狭くならないように──家族の方は特にですが──やはりみんなで共有していくということも大事だろうと思っております。現場は大変だろうと思いますが、どうかよろしくお願いしたいと思っております。  次に、農政・農業問題についてお伺いいたします。  安倍政権では、強い農林水産業と美しく活力ある農山漁村をつくり上げ、農業・農村全体の所得倍増を目指すということをおっしゃっておられるわけでありますが、先般この課題について我が自民党会派で構成しております農林水産議員連盟で農業分野に関する地方創生に関する意見交換会という形で政府の指針について、特に平成27年度予算や農業特区、あるいは6次産業化についてということで、今の政府が抱えるさまざまな視点について、農林水産省でヒアリングというか勉強会をさせていただきました。その中で幾つか感じた点を質問させていただきます。  昨年は米価が大変下落いたしまして、特に稲作経営の方々については大変な年越しと資金繰りだったと推察しているわけでありますが、昨年の11月に緊急の支援対策をまとめられて、農家への支援として農家の収入が過去平均に比べて減った分を積立金で賄う収入減少影響緩和対策、通称ナラシ対策と言いますが、こういう対策がございます。そこで、本におけるこの取組みについてお伺いしたいと思います。 166 ◯ 議長(中川  勇君)  上田農林水産部長。 167 ◯ 農林水産部長(上田 修正君)  本市での平成26年度における収入減少影響緩和対策の取組み状況につきましては、制度に加入している認定農業者等が213件で面積では市内水田面積の約30%に当たる約3,700ヘクタールが対象となっております。  支払額につきましては、コメの販売収入額と標準的収入額の差額の9割が国から支払われることとなっていますが、昨年12月末の試算では、富山県は60キロ当たりで約2,400円、10アール当たりで約2万700円になると算定されており、最終的にはこの3月末における販売収入額をもって金額が確定することとなっております。  また、交付金は、本年6月までに加入者に支払われる予定であると聞いております。 168 ◯ 議長(中川  勇君)  38番 柞山 数男君。 169 ◯ 38番(柞山 数男君)  農家の皆さんは、非常に待ち遠しく思っておられると思いますが、その数値も含めて、なるべく6月までに、一日でも早くその手当てをしていただくようにお願いしたいと思っております。  次に、稲作農業の体質強化緊急対策ということで、政府のほうでは補正予算という対応で今事業を進めておられますが、少し不人気であったこともあって再度募集をかけておられますが、この稲作農業の体質強化緊急対策事業について本の現状をお聞かせください。 170 ◯ 議長(中川  勇君)  上田農林水産部長。 171 ◯ 農林水産部長(上田 修正君)  稲作農業の体質強化緊急対策事業は、主に新たな取組みを行うことで生産コスト低減を図る農業者を支援する事業で、本市の取組みにつきましては、2月末現在で214件の申請があり、補助金の合計は約4,500万円となっております。  なお、本事業は、国からの周知期間が大変短く、生産現場に制度が十分浸透しなかったこともありまして、国の予算額約200億円に対し、国全体の申請額が2月末で約60億円にとどまっており、3月19日を期限に現在最終募集が行われているところであります。  また本市では、支援対象となる取組みを既に行っている農業者が多く、生産コストの低減のための新たな取組みを行うことは困難であったという意見も多くの農業関係者から聞いているところであります。 172 ◯ 議長(中川  勇君)  38番 柞山 数男君。
    173 ◯ 38番(柞山 数男君)  中央で考えられた企画でありまして、なかなか現場とそぐわないところもあるやに私は感じております。これからは、やはりそういう課題について、地域のいろいろな方から現場で聞いた話を逆に政府のほうへ伝えていくということも肝要だと思っておりまして、受け皿だけではなくて、こちらからも発信していくということが大事だと思いますので、そういう視点で少し御努力をいただきたいと思っております。  今、稲作のことだけに特化しますが、一時は買入れ価格が1俵2万3,000円という時代もありましたが、昨年は1万500円ということで、今は随分値下がりしており、農家の経営努力は限界だろうと思っております。  こうした中で、平成25年だったと思いますが、政府は閣議決定という中で、産業界も含めてこのコストについて4割の削減を目指しております。農家ばかり、経営者ばかりではなくて産業界も取り込んでそのコスト削減に取り組んでいくという閣議決定をされたやに聞いておりますが、その内容についてお聞かせください。 174 ◯ 議長(中川  勇君)  上田農林水産部長。 175 ◯ 農林水産部長(上田 修正君)  ただいまおっしゃいましたように、平成25年6月に閣議決定された日本再興戦略では、農林水産業を成長産業にするための成果目標として、農地面積の8割が担い手によって利用され、資材・流通面での産業界の努力も反映して、担い手のコメの生産コストを4割削減することが挙げられております。 176 ◯ 議長(中川  勇君)  38番 柞山 数男君。 177 ◯ 38番(柞山 数男君)  ちょっと時間が迫ってまいりましたので、質問を飛ばさせていただきますが、6次産業化の推進について──この6次産業化の現状については時間がないのでお聞きしませんが──この6次産業化について今年度から中央政府で予算化されておるやに聞いており、この6次産業化に向けた地産地消推進協議会の設置というメニューがございますが、この取組みについての考え方をお聞かせください。 178 ◯ 議長(中川  勇君)  上田農林水産部長。 179 ◯ 農林水産部長(上田 修正君)  国では平成27年度から都道府県及び市町村において6次産業化・地産地消推進協議会を設置し、6次産業化戦略を策定する取組みを支援することとしております。  6次産業化戦略の内容としましては、1つに、農林漁業及び6次産業化についての現状と課題、2つに、6次産業化の取組み方針、3つに、6次産業化推進の成果目標、4つに、重点的に活用を図るべき農林水産物やそれを原料として開発する新商品の種類、加工技術、販路開拓などを定めることとされております。  本市としましては、今後重点的に活用する農林水産物やそれを原料として開発する新商品の種類等を見きわめた上で、必要があれば推進協議会の設置と6次産業化戦略の策定について検討してまいりたいと考えております。 180 ◯ 議長(中川  勇君)  38番 柞山 数男君。 181 ◯ 38番(柞山 数男君)  政府は、この6次産業化に向けて消費を10兆円規模──現在は2兆円ほどだと認識しておりますが──これを10兆円規模に拡大しようと、そしてまた地方に雇用の拡大を5万人拡大しようという雇用の創出も掲げております。  現在の政府の方針の中でも一翼を担うこの6次産業化の事業だと思っておりますが、こうした動きに対して森市長のお考えがあれば、お聞かせいただきたいと思います。 182 ◯ 議長(中川  勇君)  森市長。 183 ◯ 市長(森  雅志君)  例えば、かまぼこは富山県の昔からの伝統的な産物ですね。漁業というところから原材料が入ってきて加工して商業の流通に乗せていくという、まさに6次産業化というようなことはたくさんのところで今までも既存の産業としてあったわけです。例えば、6次産業とは言いませんが、福光の干柿のように、ただ柿のままで出荷するのではなくて付加価値をつけて出荷するとか、あるいは富山だと発酵食品です。こうじ菌というのは富山にすぐれたものがたくさんありますので、そういうものがもともとあった。しかしながら、この数十年の取組みというのは、稲作単作ということにどんどん進んでいった富山県としては、この6次産業化という切り口というのは、ある意味これからの方向性として大変大事だと思っています。  ただ、兼業農家率がこれだけ高い中で、6次産業と言えるようなスケールの6次産業施策というものをどこまで具体化できるかというところが最大のポイントだと思います。  農家の奥さんたちが単なる加工食品で、カブを薄く切って漬けて袋に入れて出すだけでは、確かに6次産業化ではありますが、果たしてそれが産業と言えるくらいの規模になっているのか、ポイントはそこだと思っていますので、力のある農業者がしっかりとした組織をつくって、あるいは商業法人化していくという形も含めて、かなりの量を産業と言えるだけのものとして進めていけるかどうかだろうと思います。  例えば、一部の地域ではトマトケチャップでかなりの売上げを上げているというようなところもありますので、そういう動きが出てくれば、行政としてもしっかり支えていく必要があるだろうと思います。  農業そのものも産業としての農業にしていかなければいけない、そこが大事なポイントなのだと思っています。 184 ◯ 議長(中川  勇君)  38番 柞山 数男君。 185 ◯ 38番(柞山 数男君)  3・11ということで東日本大震災が近いということもあって、先般から復興について特集を組んで番組をやっておられますが、その中で支援に行っていた学生がITが得意であり、イチゴ農家へ行ってイチゴを栽培したが、そのデータを集めて世界にそのシステムを売るようなシステムをつくったという報道がありました。そういう中で、一人ではできないけれども、海外へ展開するのに弁護士さんにも入っていただく、それからデザイナーにも入っていただくというような、いろいろな業種の方がトータルのものを提供する6次協議会があってもいいのかなと思いました。富山においても、漁業があり、野菜や果樹もあり、それからまた林業のこともありますから、そういう大きな枠での展開が、この事業には少し生かせないものかと思っている次第であります。  最後に、通告しておりましたが、農地転用の権限移譲について、今度大きな改正がありました。森市長からその考えをお聞かせください。 186 ◯ 議長(中川  勇君)  森市長。 187 ◯ 市長(森  雅志君)  農地転用権限の権限移譲というのは、地方6団体がこれまでも強く求めてきたところのものです。それから、私が議員を務めております地方分権改革有識者会議の中でも随分ギリギリとした議論をこの2年ほど続けてまいりました。その中で設けられた部会では、農林水産省とかなり激しくいろいろなことをやってきたということです。  それから、地方の声を再結集しましても、やはり農地転用についてもう少し手続の迅速化をということは強く声が上がっていました。  そういうことを踏まえて、ことしの1月30日に閣議決定がされて、関連一括法が今国会に出されるということですので、恐らく議決されていくということだろうと思っています。  今までも2ヘクタールまでは都道府県知事に農地転用の権限がありました。2ヘクタールから4ヘクタールまでは都道府県知事に権限がありましたが、農林水産大臣との協議が必要とされていたわけです。この協議が要らなくなったということが非常に大きな改正点だろうと思います。しかし、4ヘクタール超のものは今までと一緒で、協議が必要だということです。少なくとも2ヘクタールまでと4ヘクタールまでの部分についてはかなり地元の目で判断ができるということが制度的には生まれてきました。さらに、このことについて指定された市町村は同じような権限が移譲されるという状況にあります。しかし、だからといって、転用の基準が緩むわけではないので、その本質において制度は何も変わっていないわけです。だから、そこをすぐにでも何でも簡単に転用できると受けとめていらっしゃる向きがあるとすると、そうではありませんということをこの際申し上げておきたいと思います。  一方では、今もお話がありましたが、東日本大震災以降失われた大量の農地というものがありますので、日本国土全体としてのマクロの優良農地の確保ということも大変大事な視点です。一方でこのことをにらみながら、もしも転用が必要であって、それが社会全体として妥当な転用であると制度的にも認められるというものであるとすれば、この限りにおいて今までよりもスピード感を持ってできるような改正となるように落としていくことが必要だろうと思います。マクロの視点とミクロの視点、両方をしっかり見ていく必要があると思います。 188 ◯ 議長(中川  勇君)  38番 柞山 数男君。 189 ◯ 38番(柞山 数男君)  以上で質問を終わります。ありがとうございました。 190 ◯ 議長(中川  勇君)  これで、柞山議員の一般質問及び議案の質疑を終了します。  暫時休憩いたします。                            午後 0時03分 休憩                            ───────────                            午後 1時10分 再開 191 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  議長が都合により出席できませんので、私がかわって議事を進めさせていただきます。  休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問及び議案の質疑を継続いたします。  4番 橋本 雅雄君。   〔4番 橋本 雅雄君 登壇〕 192 ◯ 4番(橋本 雅雄君)  平成27年3月定例会に当たり、民政クラブより一般質問をさせていただきます。  早いもので市議会議員になりまして間もなく3年目に入ります。ことしも新年早々からいろいろな会合に出席させていただきました。その中で、森市長の挨拶や講演を聞く機会にも恵まれました。ある会合では、市長は「各部署からピックアップした女性職員のチームにの事業への新しい提案を検討してもらっている。特にシングルマザーの支援策はかなりユニークな試みで、新年度から展開していきたい」と述べておられました。諸施策に女性の意見を反映させていこうという姿勢は時流をしっかり捉えたものだと感じました。平成27年度予算案に組み込まれた「ひとり親家庭学習支援事業」や「ひとり親応援子育て支援金支給事業」などは、きっとその成果なのでしょう。  そこで、森市長にお伺いいたします。市長は、女性職員だけではなく、若手職員の意見にも耳を傾けていると聞きました。こうした取組みの成果について、御自身ではどのように評価しておられるのでしょうか。後学のためにもぜひお聞かせください。  次に、長寿福祉施策等について質問いたします。  本年4月から介護予防・日常生活支援総合事業の取組みが始まります。この事業は、市町村が中心となります。地域の実情に応じて住民などの多様なサービスを充実することで地域の支え合い体制づくりを推進し、要支援者等に対する効果的かつ効率的な支援などを可能とすることを目的としています。取組みの開始には、平成29年4月までの猶予期間があるとはいえ、本市の福祉の実力が問われることでもありますし、計画的に確実に進めていく必要があるかと思います。  本としては、いつからどのように取り組んでいくのか、当局の見解をお伺いいたします。  また、多様なサービスとはどのようなものなのか、具体的に説明していただければと思います。それらのサービスを提供する際に、地域間でサービスの量や質に差が生じないようにも配慮すべきだと思いますが、当局の考えをお聞かせください。  この事業の概要を見ていますと、ボランティア等に頼る場面が少なからずありそうです。ボランティアは誰でもいいというわけではないでしょう。それなりの知識や経験が必要かと思われます。このボランティア等の生活支援の担い手育成をどのように進めていくのか、当局の見解をお伺いいたします。  厚生労働省によると、10年後の2025年には認知症の人が約700万人に達するとのことです。実に65歳以上の高齢者の5人に1人が認知症を患う計算になります。こうした予測を踏まえ、政府は新たな国家戦略案として、認知症施策推進総合戦略、新オレンジプランを策定しました。基本的な考え方として、「認知症の人の意思が尊重され、できる限り住みなれた地域のよい環境で自分らしく暮らし続けることができる社会の実現を目指す」とあります。既に認知症施策推進5カ年計画、オレンジプランが実施されている中で、それを強化する意味で新たな戦略を打ち出したわけです。認知症対策は待ったなしの状況であることを示したとも言えるでしょう。  そこでお尋ねいたします。本における認知症高齢者の現状、オレンジプランのこれまでの成果と残された課題についてどのように捉えているか、お聞かせください。  新オレンジプランで推進する主なポイントとして、まず、医療・介護等の連携による認知症の方への支援、次に、認知症の予防・治療のための研究開発、そして、認知症高齢者等にやさしい地域づくりとあります。認知症高齢者が急増する社会において、迅速に施策を展開していくことが求められます。本は、新オレンジプランにどのように対応していくのでしょうか。また認知症の人を含む高齢者にやさしい地域づくりの推進については、本市の施策が大きくかかわってくる特に重要なポイントだと考えています。当局の見解をお伺いいたします。  地域包括ケアの充実には、地域包括支援センターの役割が大きいとされています。地域包括支援センターは、高齢者の方々が住みなれた自宅や地域で生活できるように、必要な介護サービスや保健福祉サービス、その他日常生活支援等の相談に応じていて、地域にとって重要な役割を担っています。  その一方で、困難事例や専門的な知識と技術が必要な相談が増えていることから、業務量の増加とそれに伴う人員の不足が課題になっていると聞きました。本には32カ所の地域包括支援センターが設置されています。地域の最前線に立ち、地域包括ケアシステムにおける中核的な機関として期待されることから、現状の課題や今後求められる役割を勘案しながら複合的に機能強化を図ることが重要とされています。現状をどのように捉え、機能強化についてどんな青写真を描いているのか、お答えください。  急性期病院では、平均在院日数が短くなり、入院をしても治療が終わるとすぐ退院と言われるようになっています。これはDPC制度(入院医療費の包括支払い制度)の導入によって、病院が平均在院日数をいかに短縮するか、病院経営をする上で重要になったことが1つの要因だと思われます。  しかし、このことによって、病院としての実力は確実にアップしたと言えるでしょう。また早期の退院は何より患者の精神的な負担を軽減しますし、膨らむ一方の医療費を抑制することにもつながるはずです。ただ、問題は、家に戻ってからなのです。在宅復帰を進めるのはよいのですが、高齢者のひとり暮らしや高齢者だけの家族にとって、自宅が安心して療養できる場所になっているのでしょうか。医療・介護に24時間対応できるサービス体制はまだ十分とは言えませんし、訪問診療医や訪問看護師の担い手もまだまだ少ないと聞いています。今後在宅で受けられる医療や介護の充実が重要なことになるかと考えます。当局の見解をお伺いいたします。  次に、通級による指導について質問いたします。  通級は、平成5年に制度化されました。小・中学校の通常の学級に在籍している言語障害、情緒障害、弱視、難聴などの障害がある児童・生徒のうち、比較的軽度の障害である児童・生徒に対して、各教科等の指導は主として通常の学級で行い、個々の障害の状態に応じた指導を週に1時間程度マンツーマンで別の教室等で行うものです。  平成18年度からは、それまで情緒障害者としてまとめられていた発達障害である自閉症者と心因性の情緒障害者が分類され、加えて学習障害(以下LDに置きかえます)や注意欠陥・多動性障害(以下ADHDに置きかえます)の児童・生徒も対象となりました。  古い資料で恐縮ですが、全国で通級指導を受けた発達障害児(LD、ADHD、自閉症)の合計は、新制度になった平成18年度が6,894人であったのに対し、平成24年度は2万9,141人に増えています。6年間で4.2倍になっているのです。今後ともこの数字は増えていくと予測されていますが、現段階では通級指導を必要とする児童・生徒が在籍している全ての学校に指導教室が設置されているわけではありません。設置されていない学校で通級指導を望む児童・生徒は他の設置校に通う必要があります。送り迎えに関しては保護者が行わなければなりません。当然放課後の通級指導が多くなり、児童に負担をかけることにもなります。また、日中、時間を取ることができる保護者がいても、今度は1限の指導を受けるために、出入りを考えると通常の授業を3限分抜けなければなりません。通級指導を受けたくても受けられないこともあり、設置校とそうでない学校での指導数に隔たりがあるのではないでしょうか。  そこでまず、本市において通級指導が適切であると考えられる児童・生徒数の近年の推移と通級指導教室の現状と課題、その対策についてお聞かせください。  軽度の障害の児童には、通級指導は効果が期待できるとされていますし、特に吃音のような言語障害の児童は通級指導の必要がなくなるまで改善されると聞きます。それにはできるだけ早くの段階から指導を始めるべきだと言われます。また、対応が遅くなればなるほど子どもが学校生活を送る上で周囲の環境が好ましいとは言えないものに変化していったり、その変化に伴う自己肯定感の喪失や同級生の理解不足から来る集団からの孤立にもつながるとのことです。  同時に、幼稚園、保育所等から小学校への連携、小学校から中学校への連携も重要なことだとされます。それらに対して本はどのように対応しているのか、お答えください。  通級による指導は、子どもと同様に保護者への支援にもつながります。発達障害に対する保護者の問題意識が薄く、他の子どもとの違いに注意、叱責を繰り返す、子どもの発達に悩み、自責し孤立していく。親子間の関係が悪化することにより、さらに悪い方向にいく可能性もあるでしょう。  ある通級指導の指導教室の保護者アンケート調査では、「一息つける場所ができた」「悩みが話せて救われた」等、保護者にとってもよかったという回答が多く寄せられました。相談できる場所、同じ立場にある他の保護者と出会える場所があるということは、保護者自身の情緒的な安定としての役割が大きいとのことです。これは本来の趣旨とは言えないかもしれませんが、特別支援学級に抵抗のある保護者がまずは通級指導を受けることによって特別な指導の必要性を理解され、特別支援学級に移る場合もあると言われます。  以上のように、通級による指導は重要な制度であると考え、通級指導教室の担任の数を増やすことを求めていきたいとは思いますが、財政面を考慮すると大変困難であることも理解できます。ならばどう対処していくべきでしょうか。私は、昨年の9月定例会において、教員の負担軽減の観点から各サポート体制の充実を求めました。子どもたちのよりよい教育環境には、加えて保護者の負担軽減に対しサポートしていくことも必要と考えます。  そこで、通級指導を含めて特別な支援を必要とする児童・生徒やその保護者に対するサポート体制等について当局の見解をお伺いいたします。  次に、立山山麓エリアの活性化について質問いたします。  平成27年度予算案においても、このスキー場にさまざまな支援を行っていることがわかります。経営の健全化を図るためにも、スキーシーズンはもちろんですが、グリーンシーズンのさらなる利用を促す施策が重要なものとなってきます。  私は昨年夏、尾上議員と一緒にジップラインに挑戦してきました。よわい50の私でも大変楽しく遊ぶことができました。平成25年度にコースの増設が行われたとのことですが、木々の間を縫ったり谷を越えたりと変化に富んだコース設計になっており、非常に満足できるものでした。  ジップラインの平成26年度の実績はいかほどのものだったのでしょうか。それに対する評価とともに、今後もコースの増設など施設を充実させていく考えがあるのかどうかもお聞かせください。  また、本は教育旅行誘致のため、ジップラインなどのアドベンチャー施設利用に対する補助制度を行っているところですが、その効果についてもあわせてお伺いいたします。  「孫とおでかけ事業」を利用して、おばあちゃんとお孫さんが一緒にジップラインを楽しむ姿がありました。おばあちゃんと言いましても、まだまだ若くて颯爽と滑走するさまは、この事業にジップラインが含まれていることにはなはだ疑問を感じていた私の考えを覆すものでした。孫と遊べてさらに割引制度があることに大変喜ばれ、さらなる拡充をお願いされたものです。一例ではありますが、実際に市民の声を聞きますと、お年寄りに外出の機会を持っていただき、元気に活動してほしいといったこの事業の狙いは大変有意義であったと感じています。  「孫とおでかけ事業」は、現在、本市の施設を中心に行われているところです。これを民間の施設にも広げてはいかがでしょうか。この事業の今後のサービス向上や民間施設の活用について当局の見解をお伺いいたします。  ジップラインを体験するには、ゴンドラに乗って山頂まで行く必要があります。先日、ゴンドラの扉が開いたまま運行されていたと報告されました。幸いけがをした人はいませんでしたが、翌日ゴンドラ全80基を点検したところ、1基に扉を固定する割ピンがなく、3基で取付部分が緩んでいたといいます。このような整備状況では重大事故を招きかねません。ゴンドラは通年で運行するものであり、確実な点検整備が必要です。今後の安全対策について当局の見解をお伺いいたします。  私は、ジップラインを含めた立山山麓の魅力をまだまだ知らない人、知っていても行くきっかけがつくれない人が多いと思います。知らない人にはPRが必要でしょう。きっかけづくりにはジップライン以外の魅力をつくっていくことも大事です。私は個人的には、百間滑を皆様に見ていただきたいと思います。昨年末にはバイオトイレが完成したとのことですが、これを機会にトレッキングコースの充実を図ることも重要かと考えます。外国の方はトレッキングがお好きだと聞いたことがありますし、台湾人観光客に向け、立山山麓エリアの魅力を紹介する散策ガイドマップも完成しました。日本人の誘客にも北陸新幹線が開通する今がチャンスではないでしょうか。トレッキングに来て、ジップラインで遊び、立山山麓の旅館やホテルに宿泊してもらう、山で見る星空も魅力の1つでしょう。  平成26年度も各種イベント等を行い、集客に努力されているとは思いますが、その内容と成果についてお伺いいたします。そして、さらなる集客に向け、今後のPRの方法、新たなイベントの企画等について当局の考えをお伺いいたします。  さらに、奥山に目を転じてみたいと思います。平成26年度、本市では山の専門誌に「TOYAMA旅」をとじ込み付録とするとともに、首都圏での富山のPRイベント時や山岳スポーツ用品店等で配布しました。また、本格的な山岳ガイドマップを作成するなど山岳観光誘致に力を注いだ感があります。  私自身は、これらのことは北陸新幹線開業を見据えたものであり、昨年度は軽いジャブを打ったに過ぎず、開業後のことしこそ同様のことをしても大きな効果が見込まれるものと考えます。  そこで、これらのPRの狙いや効果、平成27年度の新たな展開等、山岳観光誘致について当局の見解をお伺いいたします。
     次に、飛行機に関する問題について質問いたします。  いよいよ、今週末の14日には北陸新幹線が開業します。富山県人にとって待望の北陸新幹線が開通することはうれしい限りではありますが、一方で飛行機の問題が気になります。全日空は、旅客数の減少には飛行機の小型化で対応し、東京便の便数を維持するとしています。便数の維持は大変ありがたいことですが、物資の輸送を考えれば、小型化による影響は出ないのでしょうか。  ある国内路線では、飛行機の小型化に伴い、従来のコンテナが入らずバラ積みの状態になり、航空貨物を載せる量は6分の1から10分の1に激減したと言います。新幹線にコンテナを載せるわけにもいかず、トラック輸送に切りかえることも必要になってくるかもしれません。鮮度が大事なもの、冷凍・冷蔵が必要なもの等の大量輸送には飛行機は不可欠な存在です。聞くところによりますと、ます寿しもたくさん輸送しているとのことです。飛行機の小型化によって本の産業にどのような影響があると考えられるのか、またその対策についてお聞きいたします。  運送会社の方も、できれば大きな機材での運行を望まれています。しかしながら、利用客数の伸びがなくては再度の大型化はあり得ないでしょう。それにとどまらず、状況によっては減便も検討材料になると言われています。本市の産業を守るためにも、利用客の利便性、快適性を守るためにも、大型化を目指し、さらに便数の維持に努めなければなりません。  本市産業や地域経済の進行、活性化の観点から、広く市民や経済界の方々にもこうした課題等を積極的に提起していく必要があると思います。当局の見解をお伺いいたします。  これで質問を終わります。ありがとうございました。 193 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  森市長の答弁を求めます。   〔市長 森  雅志君 登壇〕 194 ◯ 市長(森  雅志君)  橋本議員の御質問にお答えいたします。  私からは、最初にございました女性の意見を反映させた施策についてにお答えし、その他の事項につきましては担当部長から答弁申し上げます。  女性や若手職員からの事業提案とその予算化に対する評価について見解はどうかとの御質問であります。  堀江議員の代表質問でもお答えしましたとおり、このたびの女性職員7人によるプロジェクトチームからの提案は、女性ならではの発想でシングルマザーの子育て支援策を考え、具体の事業化に至ったという意味においてよい取組みになったものと考えております。  また、若手職員を対象に実施しているまちづくり政策提案研修では、男性、女性問わずチームを編成し、今年度はの施策推進に効果的であると判断した提案事業があったため、3月補正予算案に計上しているところであります。  本市では、今回の事業提案に限らず、これまでも昨今の厳しい社会経済環境の中、職員が主体となり、従前にはなかった発想や旺盛な意欲を発揮し、例えば公共交通を軸としたコンパクトなまちづくり、事業再点検チームによる事務事業の見直し、公共施設利活用検討チームによるファシリティ・マネジメントに係る提案など、各種の事業提案に取り組んできたところであります。  職員からの事業提案を広く求め、具体的に事業化していくことは、職員のモチベーションを高め、ひいては組織の活性化につながっていくものと考えておりますので、本市といたしましては、引き続き部局の枠にとらわれない職員の事業提案の推進に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 195 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  宮田福祉保健部長。   〔福祉保健部長 宮田 宜忠君 登壇〕 196 ◯ 福祉保健部長(宮田 宜忠君)  長寿福祉施策等について御質問のうち、まず介護予防・日常生活支援総合事業について、いつからどのように取り組んでいくのか、また多様なサービスとは具体的にどのようなものなのか、地域間でサービスの量や質に差が生じないような配慮についてお答えいたします。  介護予防・日常生活支援総合事業は、これまで全国一律のサービス基準であった予防給付の訪問介護及び通所介護を地域支援事業に移行するとともに、地域の実情に応じて独自基準の多様なサービスを創設するなど、介護予防及び日常生活支援に取り組まなければならないものであります。  多様なサービスとして、まず訪問型サービスにおいては、1つには、既存の訪問介護事業所による身体介護、生活援助の訪問介護、2つに、NPO、民間事業所などによる掃除・洗濯などの生活支援サービス、3つに、住民ボランティアによるごみ出しなどの生活支援サービス、次に、通所介護サービスにおいては、1つには、既存の通所介護事業所による機能訓練などの通所介護、2つに、NPO、民間事業者などによるミニデイサービス、3つに、コミュニティサロン、住民主体の運動・交流の場、4つに、リハビリ、栄養、口腔ケアなどの専門職等が関与する教室などが国から示されております。  介護予防・日常生活支援総合事業の実施に向けた取組みにつきましては、1つには、地域資源や課題の抽出、2つには、要支援認定者などの実態把握、3つには、協議体の設置や生活支援コーディネーターの配置、4つには、既存の介護事業所や民間事業所、NPOなどとの協議など、既に今年度から準備を進めております。  また、地域ごとのサービスにつきましては、各地域の協議体や生活支援コーディネーターが連携し、地域のニーズを把握した上で供給できるサービスについて協議し、地域の特色あるサービスの開発を行うなど、その水準を上げていくことが重要であると考えております。  次に、ボランティアなどの生活支援の担い手育成をどのように進めていくのかにお答えいたします。  国が例として示すボランティアなどの活用については、1つには、住民主体の自主活動として行う生活援助など、2つには、住民主体による自主的な通いの場づくり、3つには、訪問等による見守りなどがあり、高齢者の社会参加を期待するとともに、生活支援コーディーターや協議体の連携による担い手の養成とサービスの開発などを想定しております。  一方、本市においては、これまで民生委員や老人クラブなど地域関係者を中心に、またボランティアの方々の御協力を得て、地域包括支援センターや富山社会福祉協議会などと連携しながら、1つには、高齢福祉推進員による見守り、2つには、自立支援ネットワーク構築による支援、3つには、介護予防ボランティアの育成・支援、4つには、介護予防推進リーダーや楽々いきいき運動、5つには、介護予防ふれあいサークル、6つには、いきいきクラブによる閉じこもり予防などさまざまな事業に取り組んでおり、ボランティアの土壌があるものと考えております。  また、生活支援の担い手となるボランティアについては、住民主体による自主活動を想定しており、特別な技術や資格などは要しないものですが、介護保険制度や高齢者の特徴、緊急対応、認知症の理解といった高齢者の生活支援に必要な研修を行うなど、その育成に努めてまいりたいと考えております。  次に、認知症対策についてお尋ねのうち、まず、認知症高齢者の現状について、およびオレンジプランのこれまでの成果と残された課題についてお答えいたします。  まず、認知症高齢者は、平成26年3月末現在で1万1,293人となっており、増加傾向にあります。また、毎年10月に行っている「在宅の認知症高齢者等に関する実態調査」では、在宅の認知症高齢者は6,187人、そのうち独居世帯と高齢者二人暮らし世帯を合わせて全体の半数を占めております。  次に、オレンジプランのこれまでの成果としましては、認知症高齢者見守り支援事業として、1つには、認知症を正しく理解するための啓発活動、2つには、認知症サポーター養成──平成27年1月末現在のサポーター数は2万827人です──3つには、認知症高齢者見守りネットワークの構築、4つには、認知症徘徊SOS緊急ダイヤルの運用──平成27年1月末現在の利用登録者数は509人です──などを実施し、認知症に対する支援の輪が広がっています。  今後の課題としましては、認知症の早期診断、早期対応の体制整備や介護者への支援などにより一層の取組みが必要と考えております。  次に、新オレンジプランへの対応及び認知症の人を含む高齢者にやさしい地域づくりの推進の対応についてお答えいたします。  本市といたしましては、今日までの取組みを今後も継続・強化していくとともに、平成27年度からは認知症地域支援推進員を配置し、医療・介護等の有機的な連携の推進に取り組んでまいりたいと考えております。  また、新オレンジプランで示されている認知症初期集中支援チーム設置については、平成30年度から運用できるよう取り組んでいく予定にしております。  また、認知症の人を含む高齢者にやさしい地域づくりの推進につきましては、これまでもさまざまな高齢者施策として取り組んでいるところであり、現在、地域包括支援センターと地域の介護保険サービス事業所が中心となり展開している「認知症になっても暮らせるまちづくり事業」とともに、これらの事業を推し進め、新オレンジプランに適切に対応してまいりたいと考えております。  次に、地域包括支援センターの現状と機能強化についてお答えいたします。  地域包括支援センターは、身近な地域で総合的な相談に応じる機関として介護予防や介護保険、高齢者福祉、在宅復帰に関する相談などを行っておりますが、要介護、要支援者の増加に伴う相談件数や困難事例の増加、さらには休日、夜間対応など地域包括支援センターの業務量が急増していることから、専門職人員の確保が喫緊の課題となっております。  また、今般の介護保険制度改正に伴い、今後新たに包括的支援事業に位置づけられた事業などの業務が増加することから、地域包括支援センターの機能強化は最重要課題であります。  本市といたしましては、地域包括支援センターの業務量が急増している現状などを踏まえ、現在、担当区域の高齢者人口が6,000人以上の地域包括支援センターにおいて人員配置基準を見直すとともに、全体の委託料の見直しを行うこととしております。  また、今後の高齢者人口の増加等を見据え、独自基準の人員配置を検討していくとともに、事業拡大に伴う地域包括支援センターの機能強化について業務量と役割に応じた人員配置基準の見直し及び委託料について総括的に対応してまいりたいと考えております。  次に、在宅で受けられる医療や介護の充実が重要になると考えるが見解を問うにお答えいたします。  現在、富山医師会のとやま在宅協議会では、患者本人、家族のサポート体制を構築するための在宅ケアのあり方について検討されております。  本市ではこうした活動に参画し、今般の介護保険制度改正を踏まえ、多職種連携による体制づくりの推進を図るとともに、在宅医療・介護サービス提供体制の構築などにより一層取り組んでまいりたいと考えております。  また、在宅介護を支える従来の介護サービスの充実とともに医療ニーズの高い中・重度の要介護高齢者の在宅生活を支えるため、定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所、小規模多機能型居宅介護に訪問看護を加えた複合型サービス事業所の整備も進めているところであります。  これらのサービスにつきましては、第6期介護保険事業計画においても整備を予定しており、看護と介護の連携によるサービスを一層充実させてまいりたいと考えております。  以上であります。 197 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  麻畠教育長。   〔教育長 麻畠 裕之君 登壇〕 198 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)  通級による指導についてお尋ねのうち、初めに通級指導が適切であると考えられる児童・生徒数の近年の推移と、通級指導教室の現状と課題、その対策についてお答えいたします。  通級指導教室では、通常の学級に在籍する軽度の言語障害や情緒障害などのある子どもが週1時間から3時間程度障害の改善を図るための自立活動等の学習に取り組んでおります。  お尋ねの通級指導が適切であると考えられる児童・生徒数は把握しておりませんが、本年度は言語障害の教室が小学校20校、情緒障害の教室が小学校8校、学習障害の教室が小学校13校、中学校5校で、合計46教室を開設し、445名の子どもが通っております。  課題としましては、1つに、子どもたち一人一人の障害に応じた適切な指導や支援を行うための指導力の向上が挙げられます。そのため、教育委員会としましては、通級指導教室担当者研修会や特別支援教育研修会などを実施し、障害の特性に応じた指導の仕方などの研修を通して、教員の指導力の育成や専門性の向上を図っております。  2つに、通級指導を必要とする児童・生徒数に対して通級指導教室の数がまだまだ不足しております。在籍する学校に通級指導教室がないため近隣の学校の通級指導教室に通っている児童は、2月末現在、小学校20校に26名おります。  教育委員会としましては、通級指導教室が新たに開設されるよう、引き続き県に働きかけてまいりたいと考えております。  次に、幼稚園や保育所等から小学校への連携、小学校から中学校への連携も重要なことだと考えるが、それらに対して本はどのように対応しているのかにお答えいたします。  幼稚園、保育所、小学校、中学校が連携することは、子どもの障害に応じた継続的な支援を行うために非常に大切なことであり、本市でも連携を深める取組みを進めております。  具体的な連携方法としましては、1つに、入学する前に小学校の教員は、幼稚園・保育所に、中学校の教員は小学校に訪問し、障害のある子どもたちの様子を観察したり情報交換をするなど支援の仕方について共通理解を図っております。  2つに、学校や幼稚園・保育所では、障害のある子どもについて個別の教育支援計画をつくり、それに基づいた支援を行っております。その累積した指導記録を小・中学校と引き継いでいくことで、各学校での指導の充実に生かしております。  こうした取組みにより、各小・中学校では入学前から子どもの障害の特性を把握し、乳幼児から中学校まで一人一人の子どもに応じた継続的な支援を行っております。  次に、通級指導を含めた特別な支援を必要とする児童・生徒やその保護者に対するサポート体制等について見解を問うにお答えいたします。  幼稚園や小・中学校での特別な支援を必要とする子どもに対するサポート体制につきましては、1つに、学習活動のアドバイスや手助けなどを行うスクールサポーター65名を小・中学校71校に、2つに、学校や園での生活の補助を行う障害児支援ボランティアを幼稚園2園、小・中学校16校にそれぞれ配置して、適切な支援が講じられるよう努めているところであります。  保護者へのサポート体制につきましては、障害がある子どもの保護者等が個別に相談できる場として、教育、保健、福祉等の関係機関の専門家が相談に応じる「さわやか相談会」を開催しております。今年度は6回の相談会に52名の保護者からの相談があり、来年度は実施回数を7回に増やす予定であります。  また、の臨床心理士4名が学校を訪問し、本人や担任、そして保護者との面談を行い、一人一人の特性に応じた支援の仕方などについて相談を行う巡回相談も行っております。平成27年度においては、さらに臨床心理士を1名増員し、巡回相談の充実を図ってまいりたいと考えております。  教育委員会としましては、今後も、一人一人の障害の状態や発達段階、特性などに応じて適切な教育や支援が行えるように、学校や保健、福祉等の関係機関と連携しながら、サポート体制の充実に努めてまいりたいと考えております。  次に、立山山麓エリアの活性化等について、「孫とおでかけ支援事業」の今後のサービス向上や民間施設の活用についてお答えいたします。  「孫とおでかけ支援事業」につきましては、平成24年7月から高齢者の外出機会の促進や世代間交流を通じて家族のきずなを深めることを目的に、順次対象施設の拡充を図り、現在ファミリーパーク等の15施設で実施しております。  さらに、本年4月からは、本事業を砺波と連携して実施することとし、新たに対象施設としてチューリップ四季彩館など砺波の6施設が加わり、計21カ所となる予定であります。  このように、公共施設につきましては、本事業の目的に合致する施設がある場合には対象に含めるなど、今後とも対象施設の拡充を図ってまいりたいと考えております。  なお、民間施設の活用につきましては、考えていないところであります。 199 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  八幡商工労働部長。   〔商工労働部長 八幡 俊彦君 登壇〕 200 ◯ 商工労働部長(八幡 俊彦君)  立山山麓エリアの活性化等についてお尋ねのうち、初めにジップラインの平成26年度の実績について及びジップラインのその実績に対する評価と今後のコース増設など施設を充実させていく考えがあるのかにお答えいたします。  大山観光開発株式会社が本からの助成を受けて設置した「ジップライン・アドベンチャー立山」につきましては、毎年利用者数が増加しており、今シーズンは前年度実績の7,388人を上回る8,181人の皆様に御利用いただいたところであります。  本市といたしましては、グリーンシーズンにおける立山山麓の入込み数が増加傾向にあることから、ジップラインの導入により立山山麓の活性化に一定程度の効果があったものと考えております。コースの増設など施設の充実を図ることにつきましては、大山観光開発株式会社が運営主体であることから、経営状況等を踏まえて検討されるものと考えております。  次に、教育旅行誘致のためのアドベンチャー施設利用料助成金の効果についてお答えいたします。  アドベンチャー施設等利用助成につきましては、平成24年度から行っており、対象のアドベンチャー施設は、スキー、ジップライン、ラフティング、パラグライダーであります。これまでの利用実績は、スキーが4校、延べ1,025人、ジップラインは2校、139人、ラフティングは2校、324人、パラグライダーは1校、16人でありました。  教育旅行につきましては、行き先が実施の数年前に決定されているなど、その誘致効果が直ちにあらわれるというものではないため効果が図りがたい面があると考えております。また、近年、教育旅行では体験学習を取り入れている学校が増加しており、より多様な体験メニューが求められる傾向にあります。  このことから、平成27年度以降につきましては、体験メニューをアドベンチャー施設に限定せず、ガラス製作や富岩水上ライン、松川遊覧船の乗船など、本市ならではの体験を補助対象に加え、本市の自然環境や歴史、文化を生かした思い出深い教育機会を提供することとしております。  教育旅行の誘致には多様な体験メニューをそろえることが必要と考えており、今後ともその充実が図られるよう検討してまいりたいと考えております。  次に、ゴンドラの今後の安全対策について当局の見解を問うにお答えいたします。  ゴンドラリフトにつきましては、運行管理を行っている大山観光開発株式会社が毎日の始業点検のほか、グリーンシーズン及びスキーシーズンの前の年2回、一斉点検及び整備を行っていたところでありますが、ゴンドラの扉が開いたまま運行されたという今回の事案を受け、この回数を月1回に増やし、より確実・厳密な点検・整備を実施することとしたと報告を受けたところであります。  といたしましては、利用客の安全が最も重要であると考えておりますことから、さらなる施設点検の徹底及び従業員の危機意識の醸成が必要と考え、同社に対し一層の安全管理の徹底を図るよう申し入れたところであります。  次に、平成26年度の立山山麓地域でのイベントの内容と成果について、また、さらなる集客に向け、今後のPR方法、新たなイベントの企画等について、当局の考えを問うにお答えいたします。  立山山麓地域で開催されているイベントにつきましては、6月と9月に実施されております花のゲレンデ大作戦をはじめ、8月の立山山麓音楽祭、2月の立山山麓雪の祭典、地域の特産物である山菜やそばを中心とした祭りなど、さまざまなイベントが開催されております。  このほか、立山山麓トレッキングや、森林セラピーツアーなどが開催されており、四季を通じて立山山麓の雄大な自然を満喫していただいているものと考えております。  これらの各種イベントの総参加者数につきましては、約2万5,000人と増加傾向にあるものの、立山山麓でのイベント開催時の飲食物の販売など地域経済の活性化や年間の宿泊者数の増加に十分に結びつくところまでには至っていないことが課題であると考えております。  このことから、さらなる集客に向けたPR方法等につきましては、北陸新幹線開業後の人の流れや現在実施されているイベントの事業効果等も含め、主催者とともに検討してまいりたいと考えております。  次に、山岳観光PRの狙いや効果、平成27年度の新たな展開等、山岳観光誘致について見解を問うにお答えいたします。  本市では、本を拠点に北アルプスを訪れる観光客の誘致を目的として、薬師岳をはじめとする本の山岳観光資源の魅力をPRし、山岳観光都市としての知名度の向上に努めてまいりました。  具体的には首都圏主要駅でのPR映像の放映や立山登山と本市の見どころ等を紹介した小冊子を登山専門誌と共同で発刊したほか、薬師岳をモチーフにした観光PRポスターやルートガイド等を掲載した山岳ガイドマップを作成するなどして登山者から好評を得ており、山岳観光都市としての本の知名度向上につながったものと考えております。  平成27年度におきましては、登山専門誌との小冊子の共同発刊や首都圏でのPRイベントの開催のほか、山岳ガイドマップを増刷するとともに登山客から要望の多い市内中心部の公衆浴場マップを山小屋等でも配布することで、本市への登山客などの誘致を図ってまいりたいと考えております。  次に、飛行機小型化の影響について、飛行機の小型化によって、本市の産業にどのような影響があると考えられるか、またその対策について問う、及び市民や経済界の方々にも小型化や減便の課題などを積極的に提起していく必要があると思われるがどうかとのお尋ねにあわせてお答えいたします。
     北陸新幹線開業に伴う飛行機の小型化による本市産業への影響につきましては、物流面では航空貨物量の占める割合が他の輸送機関の貨物量と比べ極めて小さいものの、1つに、陸送への振り替えによる速達性の喪失、2つに、コンテナ積みからばら積みによる輸送コストのアップなどが指摘されておりますので、今後その影響を注視してまいりたいと考えております。  また、減便によって物流面以外においても、羽田空港乗継ぎによる出張といった企業活動や観光産業など、本市のみならず県内のさまざまな産業にも影響を及ぼすことが想定されます。  といたしましては、このような県全域に影響が及ぶと思われる事項につきましては、県が主体となって取り組むべきものと考えており、県では空港活性化検討会議で活性化策を取りまとめられたところであります。  さらに先日、県内の経済団体や各種団体、企業などで組織する富山空港を発展させる会と富山空港国際路線利用促進協議会の合同特別大会も行われたところであり、としては、県やこれら関係機関などと連携しながら、機材や便数維持の必要性を広く市民や経済界に周知し、利用促進を呼びかけてまいりたいと考えております。  以上でございます。 201 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  これで、橋本議員の一般質問及び議案の質疑を終了します。  28番 村上 和久君。 202 ◯ 28番(村上 和久君)  それでは、早速質問に入ります。  まず、富山の未来についてであります。  新富山が誕生して10年、市制10周年記念ということについては、これまでの質問でも何度もありました。森市長が政治家になられて20年であります。平成7年、私も同様に議員になったわけですが、あのころを思い出してみますと、もう既に森県議はこの富山のあり方を十分に構想されていて、例えば今で言う「まいどはやバス」、ワンコインで市内をめぐる政策であったり、あるいは歩いて暮らせるまちづくりの重要性、そういうことも十分承知なさっていたと思います。  市長になられたころの思いというのは代表質問でお聞きいたしましたが、それ以前にさかのぼって政治家 森 雅志が誕生したころの、あるいはここまでに至る富山に対する思いをお聞かせいただければと思っております。 203 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  森市長の答弁を求めます。 204 ◯ 市長(森  雅志君)  まず、その平成7年、そのときに政治家だと言えるかどうかわかりませんが──今も政治家なのかどうかわかりませんが──県会議員に初当選したころの思いはどうだったかという御質問だと思いますが、平成7年というのは、1月に阪神・淡路大震災が起きまして、さらには3月には地下鉄サリン事件が起こるという我が国の戦後の歴史の中でも大事件が発生した時期だったというふうに認識しています。選挙は4月でしたので、非常に何といいますか複雑な思いを感じておりました。時代がどう変わろうとしているのかということについて、それまで以上に強い思いを抱きました。  ちょっと質問の通告を受けたので調べてみましたが、最初の県議会の定例会での一般質問でこう言っていまして、「戦後50年という時間の経過がさまざまな分野で制度疲労を誘発しており、次に来るべき価値観を求め、21世紀に向けてどのような社会を構築していくのかを、真剣に考えなければならない」というふうに発言しておりまして、実に真面目に考えていたということがわかります。  同時に、この年の5月に地方自治制度についての大きな変化、地方分権推進法ができました。地方分権、地方分権と社会でも言われ出したのはこの時期からです。あれから20年たったわけですが、やっとここへ来て少しずつ変化が生まれたかなという思いでおります。  さらに言うと、当時は、富山は翌年の中核移行に向けて当局も議会の皆さん方も、何といいますか、少し燃えていたといいますか、自信に満ちあふれているなあという感じを強く受けとめておりました。  いずれにしても、その当時は蓮如のブームでございました。蓮如が言うヒューマニズムを尊重した人間性の復興が大ブームだった記憶があります。そういう意味で、行政と市民とのかかわり方ということについて、決して無機質に陥らないハートフルな関係が大事だという思いでおりました。  たしか、初めて行いました選挙のポスターのキャッチコピーが「あなたの体温を県政に」というものでしたので、意識としては当時はそのハートフル性といいますか、そういうことを非常に大事なものだなと考えていたと、この間から思い出しております。 205 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  28番 村上 和久君。 206 ◯ 28番(村上 和久君)  富山の歴史は、まさに森市長が20年前から構想されていたことの歴史であろうと思っております。これからの20年であります。提案理由説明の中にも、20年後、30年後のことを考えてこれまでもやってきたということがございました。  ただ、これから20年、30年後、この20年は政治家という言葉も嫌いであれば、県議であったり市長であったりしたわけですが、いつまでも現役であるわけではなく、10年後にはまだ市長でいらっしゃるかもしれませんが、20年後、30年後にも市長であるということはなかなか難しいと思っておりますが、これから自分がリーダーシップを取っていくという時代と、それから現役を退いて──予言者的なことを言えとは言いませんが──先ほどのハートフルなイメージだったということから、20年後、30年後の富山のあり方について、希望といいますか、想像といいますか、こうあったらいいなということをお考えでしょうか。 207 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  森市長。 208 ◯ 市長(森  雅志君)  やはり基本的には絶えず20年後、30年後ぐらい、その程度の先までだったら、一定程度数値的にも予測がつきますし、もちろんその予想が外れるということはありますが、一定程度、今の基調が変わらずにいくとしたらこうなっていくだろうということが見通せると思いますので、そのことを視野に入れながらビジョンをつくっていくということだろうと思っています。  したがって、それがぶれることのないようにしていかなければなりませんが、おっしゃるように、いつまでも自分がリーダーシップを発揮できるわけではありませんので、政策の妥当性というものをきちんと理論武装して、そして成果も着実に出していくということが、後に続く皆さんの理解というものにつながっていくわけでしょうし、それがの政策の方向という、一人のリーダーシップがどうだということではなくて、この組織の向かうべき方向性としてしっかり固めていくことも大変大事だと思っています。  富山がどうあったらいいかということですが、地方都市はとにかく人口減少ということを容易にとめることは難しいと思っています。地方創生だと言って国が旗を振っても、この流れはなかなかとまらないだろうと思いますので、どうやってソフトランディングさせていくかということが非常に大事です。1億人を維持できるかどうかがわかりませんが、仮にそうだとしても、地方は大きな温度差に包まれていくと思います。いろいろな施策を積極的にやっていくところとそうでないところとの差は一定程度開いていくのではないかと思いますので、日本中が同じような施策で妥当するかというと、これもまた別ですから、なるべく早くその地域の持っているポテンシャルや特性に気づいて、それにふさわしい政策や方向性、ビジョンというものを固める、その意味では、今はまだまだ途上ではありますが、今までのところ一定の方向は示せているのかなと思っていますので、ここの中身をさらに進化させていくことが大事だろうと思います。  そして、20年後、30年後にも活力があって、各世代の皆さんがここに暮らしていたい、あるいはここにいてよかったということを実感できるような富山像というものをつくっていかなければならないと思っています。  そういう意味では、例えば住所地特例の改正がきちんとできれば、元気なうちから高齢者の方が来ていただけるような都市を目指すということも1つの方向でしょうし、来年度の予算で特徴的なのは、シングルマザーつまりひとり親家庭にも評価されるというような色彩を持たせることも大事ですし、さらにはここで生まれ育って学業のため離れた皆さんにもきちんと富山というものがいつも意識の中にあって、やはり働くならあそこだとか、一旦どこかで就職したけれどももう一度ふるさとで頑張りたいというようなことにつながっていただけるような評価、外からの評価、いつも言いますが、そういう総合力をしっかり高めていくことが大事なのだろうと思っています。  もう1つは、教育水準をもう少し、今富山県における高等教育機関のキャパシティーが小さいので、ここはしっかりみんなで意識していかないといけないだろうと思います。極端な話をすると、外国の有名大学のブランチを呼んでくるくらいの発想に立って、この地域の将来につなげていくということが大事なのではないかと思います。  したがって、これからも一定程度着実にリアリズムに基づいた施策展開をしながら、しかし、一方では大胆な発想やロマンティシズムというものをしっかり前面に出していくこと、これが大事ではないかと思っております。  いずれにしても、20年がたちましたので、かなり加齢臭もしてきましたから、今後の身の振り方をしっかり考えたいと思います。 209 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  28番 村上 和久君。 210 ◯ 28番(村上 和久君)  十分お若いと思いますので、今おっしゃったようなことをリーダーシップを発揮して今後も続けていただきたいと思っております。  そこで、未来を担う若者について1つお聞きしたいのです。  先般、自衛隊入隊・入校予定者激励会がございました。まだ入隊・入校前ですから、ズボンの折り目もまだはっきりしない、靴も磨いていないというような感じでしたが、しかしながら、主催者や来賓の方の話をしっかりと聞くという姿勢だけはすばらしいなと思って私は見ておりました。  そこで、市長の祝辞をお聞きしたかったわけですが、順番ということで、市長の祝辞はございませんでした。その若者、志のしっかりとした若者に一言、この場で激励をいただければ、何らかの形で伝わるのではないかと思っておりますので、ぜひお願いいたします。 211 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  森市長。 212 ◯ 市長(森  雅志君)  先般、ことしも入隊・入校予定者の激励会が関連する団体の主催でございました。私は、今議員がおっしゃったように、この行事がある意味大好きで、平成8年に初めて参加しましたが、以来ほとんど毎年参加しております。  幾つかのポイントがありますが、まず1つは、20年ぐらい前までは、富山県というのは、自衛隊の隊員の皆さんが制服で歩きにくいところの1つでした。自衛隊の世界に下山という言葉があるそうで、和歌山、岡山、富山、ここは歩きにくいと言うのだそうですが、最近は随分変わってきたのかなと思います。  例えば、私が県議会に在籍していたころに、富山新港にイージス艦が入るということに当初県の当局は抵抗感があった時代もありました。それは今は全くそういうことではなくなってきました。それはやはり長い間の自衛隊の積極的なPKOですとか海外でのさまざまな展開、シーレーンを守るとか、あるいは国内における災害時の積極的な活躍というようなことがやはり国民に広く浸透してきて、自衛隊の存在ということを正しく理解される方が増えてきたのだろうと思っています。これが1つです。  もう1つは、かつては県内から毎年毎年100人ぐらい入っていたわけです。そのために募集に係る事務ということについて市町村も一定の役割を担わせていただいていたわけで、その意味では若い人たちの進路というものの一つのあり方を若者たちに提示するという意味で、この募集の仕事が持っているものの意味も大きいと思います。  さらに言うと、やはり当事者である若者たちの意識、ここが大きく今変わってきていると思います。目を上げて涼やかな目で生き生きとした表情で入隊・入校の激励に臨む姿を見ていますと、よくぞこの防人の仕事を選んでくれたということを非常に頼もしく思いますし、ありがたく、感謝もしなければならないと思っています。  東日本大震災の際の自衛隊の活躍は、例えば海上自衛隊は本来危険で船舶が近づいてはいけないところにまで現場の指揮官の判断で行くとか、そのルールを越えた非常に献身的な活躍をしていただいているという報告もあります。そういうことなども若者たちにいい刺激になって、社会のために、国のために身を捨てても頑張ろうという、いわばこの覚悟みたいなものがどんどん広がってきているのだと思いますので、そのことを失うことなく心身の陶冶に励んで、しっかりとした自衛官として活躍してほしいということを若い世代に申し上げたいと思います。 213 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  28番 村上 和久君。 214 ◯ 28番(村上 和久君)  ありがとうございます。機会があれば私もしっかりと彼ら、あるいは彼らの御家族の方に今のお言葉を伝えていきたいと思っております。  次に、中村副市長から見た富山についてでございます。  「富山県は印象が薄い」というタイトルを森市長は覚えていらっしゃると思います。平成11年に市長がお書きになったエッセイでございまして、これはどういうものかといいますと、富山県が読売新聞など全国紙に出した1面広告でありますが、そこの中に、「曰く、「富山県は印象が薄い。暗い。寒い。観光の目玉がない。特産物がない。遠い。交通が不便。何もない。」というコピーが大きく踊っており」ということで、これをいかがなものかという批判──その言葉をどうしようかと思ったのですが──批判されているわけであります。  そこから随分月日がたちまして、富山はそんなことはないという状況になってきたと思っておりましたところ、きのうのテレビ番組で、金沢、富山の特集番組があり、楽しみに見ておりましたら、金沢が盛りだくさんの話題で1時間のうち40分ぐらい放送されておりまして、富山はホタルイカ漁とホタルイカの料理だけで20分弱しか放送されなかったということで、これをごらんになった一般視聴者の皆さんはどういうふうな印象を持たれたかと思って、大変に不安といいますか心配になったところであります。  そこで、専門的な観点は後ほどお聞きするとして、東京でお生まれになった中村副市長はこれまでどのように富山をごらんになっていたかということをお聞かせいただきたいと思います。 215 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  中村副市長。 216 ◯ 副市長(中村  純君)  御質問ありがとうございます。私、小学校、中学校、高校と東京の郊外で育ちまして、社会科ですとか地理の授業は当然そこで教育を受けてまいりました。いわゆる県外でそういった教育を受けた者として、東京にいたころに富山をどう捉えていたかといったことに関しまして、富山というよりは富山県全体というイメージになるかと思いますが、幾つかの印象がございましたので、キーワードでお伝えさせていただきたいと思います。  やはり立山と日本海というのが非常に大きなインパクトがございまして、ブリですとかホタルイカといったような海産物が非常においしいところというイメージは一般的にあるかと思いますが、そういうイメージがございました。ただ、日本海側ということで、気候に関しましては、特に冬に晴れの日が少なくて寒さが厳しくて雪もかなり厳しいところだというふうに認識していた次第でございます。  一方で、砺波平野のチューリップですとか、あるいは散居村の独特な美しい景観、そういったものを持っているという地であるとともに、全国で名を知られておりますが、越中富山の薬売りといったような産業のある地というふうな認識をしておりました。  こうしたことから、全般的には特に印象が薄いということではなく、前向きな明るいイメージがあったというのが正直なところでございます。 217 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  28番 村上 和久君。 218 ◯ 28番(村上 和久君)  少し安堵いたしました。先ほどの市長の答弁にもありましたが、ポテンシャルの高さ、潜在的なその魅力、能力の高さというのは十分にあると思いますので、今後はしっかりと富山の魅力を伝えていくことが必要だと思っております。  そこで、今度はまちづくりの専門家としてお聞きいたします。これまで森市長が取り組んできたコンパクトなまちづくりを東京から見てどのようにごらんになっていたかということをお聞きいたします。 219 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  中村副市長。 220 ◯ 副市長(中村  純君)  着任前の話でございますが、東京の六本木に政策研究大学院大学というところがございます。そちらで市長の講演を拝聴させていただく機会がございまして、その際市長から富山の公共交通を軸としたコンパクトなまちづくりにつきまして、はっきりと大変わかりやすい御説明をいただきました。市長がすぐそこにおられるから言うわけではないのですが、皆様方はよくおわかりかと思います。非常にわかりやすく中身をお伝えいただきまして、そのまちづくりの中身とともに御説明のうまさに大変感服した覚えがございます。  「お団子と串」の都市構造を目指すという富山のまちづくりの概念でございますが、歩いて暮らせるまちづくりを目指す者としてそちらにつながるものでございまして、イメージがしやすくて心に残るというようなこともございます。そういうコンセプトでもありますことから、まちづくりの先進事例としまして、全国各地、国内のまちづくりあるいは都市計画に携わる方々の間では大変よく知られたものかと思います。  OECDの報告書ですとかあるいはコンパクトシティの先進都市として紹介されているところは国外にもございます。国連のエネルギー効率改善都市の選定ですとか、あるいはロックフェラー財団による「100のレジリエント・シティ」にも選定されるといったような形で、国内のみならず国外からも高い評価を得ているということで、富山はコンパクトシティ政策のトップランナーとしてほかの都市を牽引しているものという印象を持っておりました。 221 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  28番 村上 和久君。 222 ◯ 28番(村上 和久君)  そのトップランナーとしての印象をお持ちの現地、この富山においでになってまだ日数は浅いわけですが、実際に富山においでになって、今お話しになったような印象は、どのように──そのとおりだとお思いになったのか、それ以上だとお思いになったのかはわかりませんが、着任されてからの印象をお聞かせください。 223 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  中村副市長。 224 ◯ 副市長(中村  純君)  着任後の富山の印象ということでございますが、富山駅周辺に関しましては、連続立体交差事業ですとか、あるいは駅周辺の駅前広場をはじめとした各種の整備、そういったものがございましたので、北陸新幹線開業を目の前にさまざまな事業が活発に進められていて、今後も民間の投資が活発になるのではないかということが期待できるものだと思っております。  また、市内電車──特にセントラム、環状線でございますが、私が思っていたよりもずっと静かに走っておりまして、曲線がきついところは少し金属音がしますが、静かに滑るようにある意味走っているということで、それ自身が観光資源にもなるようなすばらしいものだと思います。その市内電車に乗ってみますと、グランドプラザをはじめとする再開発事業ですとか、あるいはトータルデザインされたような街路、そういった整備が進められているということで、コンパクトなまちづくりに向けたさまざまな取組みが着実に進められていることを改めて感じたところでございます。 225 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  28番 村上 和久君。 226 ◯ 28番(村上 和久君)  民政クラブの代表質問に答えられた際に、「住民との対話がまちづくりの基本」との思いを述べられたことは大変重要だと思っております。このほか、中村副市長は、これからのまちづくりについて、どのような視点が必要だとお考えでしょうか。 227 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  中村副市長。 228 ◯ 副市長(中村  純君)  まずは大きな方向性、要は視点としまして、これまで富山が進めてきましたコンパクトなまちづくり、中心市街地活性化ですとか、あるいは環境未来都市の方向性を今後とも着実に進めていくことが大変重要なポイントであると考えております。  さらに、人口減少に伴います税収の減少あるいは高齢化の進展に伴います社会保障費の増大等によりまして財政状況が非常に逼迫しつつあるといった観点から、これからのまちづくりに関しては、民間の知恵あるいは資金も含めて活用して、行政と民間で連携をしてまちづくりを進めていくといったようなことをより強く進めていくことが大変大事なのではないかと考えております。まちなかのにぎわい創出あるいは公共施設の適切な整備・管理に関しまして、公民連携しながら進めていくという観点が大変重要だと思っております。  いずれにいたしましても、これまで富山が進めてきましたコンパクトなまちづくりをはじめとするさまざまな取組みに関しまして、国連やOECD、先ほども申し上げましたが、国外の機関あるいは国内からも高く評価され、既に国内外の都市の手本となっているわけでございますので、魅力ある持続可能な都市といったものをより強く進めていくといった点で、微力ではございますが、市民の皆様方のために誠心誠意力を尽くしたいと思います。  議員の皆様の御指導・御鞭撻もよろしくお願いしたいと思います。
    229 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  28番 村上 和久君。 230 ◯ 28番(村上 和久君)  ありがとうございます。市民の代表でもあります我々とまた親しくお話しさせていただいて意見交換していきたいと思っております。  次に、まちづくりについてお伺いいたします。  20年後、30年後の富山まちづくりを見据え、富山駅南口の南西街区について、将来どのような整備を行うのが望ましいと考えられているのか、市長の見解をお伺いいたします。 231 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  森市長。 232 ◯ 市長(森  雅志君)  実際には、今お話しの場所について具体的な空間利用をどうしていくかということを議論するにはまだ少し時間がかかって、時期尚早のような気がしますが、富山駅の区画整理後の全体像を見つめてみると、確かにそこだけが白地のまま残されているような印象だろうと思いますので、これから重要な課題として議論していかなければならないと思っています。  特に、民地に関しては、あまり無責任に人様の財産についてこうあったらいいということを言うわけにはいきませんが、富山が区画整理によって配当といいますか1次利用の指定を受けているところでありますので、そこについてどうなっていくかということについてはある程度は発言していいのだろうと思っていますが、しかし、地域全体に与える影響もありますので軽々には申し上げにくいと思います。  そうではなくて、富山の全体の都市構造、中心市街地の都市構造という観点で言うと、商業施設というのはやはり西町・総曲輪を中心に、グランドプラザを中心としたあたりに今までも投資してきましたし、そこに新規出店するという商業者の数もどんどん出てきているわけです。  一方、ホテルは一定程度いいバランスでシティホテルが存在していると思います。そこに人の動線をつくろうということで路面電車の環状線をつくった。駅との接続ということもそういう視点の中で位置づけてきました。さらに、今度は路面電車の無料乗車券をことし北陸新幹線の開業後に配ろうとしているのも、このホテルの宿泊者の人たちにもっとまちへ出てきてほしい、まちを周遊してほしいということです。  そういう全体の一帯の中で考えていくときに、駅周辺の南西街区にかなり強力な商業施設が存在する、立地するということになると、の今まで進めてきた基本的な構想というものに大変大きな影響を与えるだろうということが容易に予想できますので、何度も繰り返しますが、人様の土地について「これは嫌だ」とか言ってはいけませんが、の土地に関する限りで言えば、そこは商業施設ということを中心に考えるのではなくて、どちらかというと宿泊施設というようなことをイメージしていったほうがいいのかなと個人的には思っています。  このことについて、内部で協議や議論はしていませんので、「今は何の予定もありません」というのがオフィシャルな見解ですが、個人的な意見はどうかと聞かれれば、少なくともの土地について、強力な商業施設を誘致するというような方向はぜひ避けたいという思いでおります。 233 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  28番 村上 和久君。 234 ◯ 28番(村上 和久君)  次に、富山駅の通り抜けについてお伺いいたします。  3月6日付の新聞報道によりますと、「新幹線利用客が、あいの風とやま鉄道の富山駅構内を通り抜けることができない」と報道されております。南北自由通路の通り抜けは4から5年後の見通しと、それまでは従来どおり地下道を使うことになるということが書いてございます。  これまで当局は随分と努力をしておいでたと思っております。それから、翌日の新聞を見ますと、「開業1カ月後、通り抜け」というような報道もございまして、正確なところをお聞かせいただければと思います。 235 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  京田都市整備部長。 236 ◯ 都市整備部長(京田 憲明君)  新幹線の利用者にとりまして、あいの風とやま鉄道の構内を通り抜けることは改札を通過する際の確認手続など鉄道事業者にとっては少々負担も生じることになりますが、利用者にとっては利便性の向上が図られると考えております。  このことから、これまでのいきさつ等も少し御説明いたしますと、これまであいの風とやま鉄道あるいは富山県、JR西日本とその方策について協議を進めてきたところでありますが、協議の内容としては、まず新幹線をおりてから北口に向かう場合、これは1階の新幹線改札口付近あるいは新幹線から在来線への乗換えのために設置され、4月中旬から供用開始予定の中2階の改札口付近に、それぞれ新幹線利用客であることを特定できるような証明書発券機を設置いたしまして、その証明書を所持することで、あいの風とやま鉄道の構内を通り抜けることができないだろうかということを協議してまいりました。  また逆に、北口から来られて新幹線に乗られる方、この方があいの風とやま鉄道の北口改札に来られた場合は、新幹線の切符を提示することで通り抜けを認めることができないかという方向で協議を進めてまいりました。  しかしながら、まず新幹線1階改札口付近の発券機の設置場所について、現在のところ、管理上の問題などで関係者の合意に至っておらず、いまだ設置場所が決まっておりません。また、あいの風とやま鉄道では、無賃乗車等のおそれがあるために、隣接するIRいしかわ鉄道あるいは、えちごトキめき鉄道等の了解が得られなければ、そもそも通り抜けは認められないとおっしゃっていることから、残念ながら3月14日の北陸新幹線開業時には間に合わないと考えております。  なお、次の日程目標としましては、あいの風とやま鉄道の高架化ホームが供用され、中2階での乗継ぎが可能となる4月中旬ごろと考えておりまして、中2階の乗換改札口付近の発券機設置場所については、関係者の合意が概ね整っていると考えておりますので、何とかそれまでには間に合わせたいと考えております。  どのような方法にいたしましても、通り抜けを認めるかどうかということを最終的に決定できるのはあいの風とやま鉄道でございますので、としましては、例えば発券機の設置費用などを支援するということも視野にはありますが、何はともあれ、あいの風とやま鉄道そのものはこのことに反対されているわけではございませんが、迅速な対応を期待しているところでございます。  いずれにしましても、まずは新幹線利用者の方々の利便性ということを考えるのが最優先だと思っておりまして、ちょうど今の時期は市民、県民挙げて富山に来られる方々に対しておもてなしの心をもってお迎えしようとしているところでございますから、いずれ結論は明らかになるだろうと思っておりまして、としましては、諦めずに関係者間の調整を進めてまいりたいと考えております。 237 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  28番 村上 和久君。 238 ◯ 28番(村上 和久君)  大変長い説明をありがとうございます。なぜもっと早くこうならないのかという理由がなかなか見出せない答弁でございました。先ほど紹介いたしました3月6日付の新聞ですが、「新幹線客、通り抜けできず」という記事が35面にあります。その見開きの反対側、34面には、あいの風とやま鉄道株式会社の代表取締役社長の話が出ておりまして、「地域に愛される路線に」と書いてございます。これは偶然なのか何かわかりませんが、私は「会社がもうちょっと積極的にやってくれたらよかったのに」という思いがありますが、皆さんはそういう思いを持っておられませんか。 239 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  森市長。 240 ◯ 市長(森  雅志君)  正直言って、私は楽観視していまして、開業までには合意できるだろうと思って報告をずっと去年から聞いていたのですが、ここに至ってそういう状況だということで、少なくとも3月14日に間に合わないということは──まず、機械を今からつけても、3月14日とは指呼の間ですから。  したがって、今、都市整備部長が答弁したように、次のタイミングとしては、中2階の改札が機能し始めるというときだと思っていますので、あいの風とやま鉄道に対してぜひそれを実現できるように強く求めていきたいと思います。 241 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  28番 村上 和久君。 242 ◯ 28番(村上 和久君)  次に、中心市街地活性化についてお伺いいたします。  まず、過去に実施してきました中心市街地活性化のための事業、インキュベータ・ショップ運営事業だとか街角パフォーマンス事業、賑わい横丁整備運営事業等について、その実績及び効果をどのように検証しているかお聞かせください。 243 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  京田都市整備部長。 244 ◯ 都市整備部長(京田 憲明君)  これまで中心市街地活性化のために実施してきた事業として、具体的に今ほど3つお示しいただきましたので、順に御説明いたしますと、まず株式会社まちづくりとやまが運営しておりました創業支援店舗、インキュベータ・ショップにつきましては、制度を創設した平成9年度から平成20年度まで111件の新規入店がございました。このうち約半数が中心商業地区やその周辺での開業を果たしていることから、不足業種の導入及び空き店舗の解消に効果があったと考えております。  また次に、中心商店街において大道芸などのパフォーマンスの発表の場として、まちのにぎわいの創出やイメージアップを図る街角パフォーマンス事業、これも株式会社まちづくりとやまに委託して平成20年度まで実施しておりましたが、この事業では、素人芸人オーディションを実施し、合格した方が山王、サマーナイトクリスマスなどの中心市街地でのイベントを中心に参加することにより、年間30回程度開催しており、中心市街地のにぎわいの創出に一定程度寄与してきたと考えております。  3つ目のにぎわい横丁についてでございますが、これは中心市街地に不足している飲食の魅力を高め、回遊性の向上や滞留拠点の創出のために、これも株式会社まちづくりとやまが運営していた事業でございますが、平成19年3月の開店から25年8月までの間に約30万人の来店があり、中心市街地のにぎわいに寄与しておりました。このにぎわい横丁の開店を契機として、市民からの要望の多かった飲食関係業種等を中心市街地に呼び込む効果があったものと考えております。  このように、中心市街地の活性化事業については、事業内容の見直しや、より一層効果が発揮される事業の実施などスクラップ・アンド・ビルドを繰り返しながら、その時点において効果的な事業を実施し、中心市街地の活性化に一定の効果が見られると考えております。 245 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  28番 村上 和久君。 246 ◯ 28番(村上 和久君)  それでは続いて、現在実施している中心市街地活性化のための事業──まちなか活性化事業サポート補助金、学生まちづくりコンペティション、新規出店サポート事業、エコリンク事業についての効果はどのように検証されておりますか。 247 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  京田都市整備部長。 248 ◯ 都市整備部長(京田 憲明君)  それでは、現在実施しております中心市街地活性化のための事業について、順に御説明させていただきます。  まず、まちなかのにぎわいの創出及び活性化の担い手を育成するための、まちなか活性化事業サポート補助金につきましては、事業開始の平成24年度以降、交付決定は24件となっておりまして、この中からは株式会社エコロの森が実施している「まちなかラフティング事業」など自立した事例もあるなど一定の効果が見られております。  また、学生まちづくりコンペティションでは、平成24年度の事業開始から47団体の応募があり、学生の柔軟なアイデアでまちなかを盛り上げるイベントが実施されております。  以上、2つの事業につきましては、第2期中心市街地活性化基本計画に掲げております市民一人一人が主役となるまちづくりの構築や仕組みづくりに寄与している象徴的な事業でもあり、高く評価しているところでございます。  また、中心商店街等の空き店舗への出店者が実施する店舗の改装等に対して支援を行う新規出店サポート事業補助金につきましては、平成21年度の制度開始時より店舗改装費においては、38件に対し支援しており、まちなかの空き店舗の解消等に一定の効果があったと考えております。  最後に、エコリンク事業では、平成20年度の開始から約11万人と多くの方が来場し、冬の富山を彩る風物詩として定着しており、まちなかのにぎわいに貢献していると考えております。 249 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  28番 村上 和久君。 250 ◯ 28番(村上 和久君)  今、過去と現在の事業の検証ということをお聞きしたわけですが、私は最近「新幹線不在仮定」という言葉を知りました。もし、東海道新幹線がなかったらどうだったか、その地方の発展はどうだったかという「新幹線不在仮定」という言葉があったことを知ったわけですが、富山にはまさに新幹線がなかったわけです。ないにもかかわらず、先ほどから森市長の政策をいろいろ御紹介いただいておりますが、随分と頑張っているのは富山だと私は思っています。  ですから、これまでの中心市街地活性化のための事業は、大変苦しい、あるいは頑張ってきたということだと思いますが、北陸新幹線が開業すれば、もしかしたらもっと伸びる事業があったのではないか、もっと成功する事業があったのではないかと私は推察しております。  ですから、このことをぜひ再評価といいますか、再検証して、新幹線が来たら、これはいけるだろうというような目線、視点も必要かと思いますが、そういう視点に立った活性化に対する考え方をいま一度検証していこうということはございませんでしょうか。 251 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  京田都市整備部長。 252 ◯ 都市整備部長(京田 憲明君)  勉強不足であり、「新幹線不在仮定」という言葉は今初めてお聞きしましたが、新幹線につきましては、確かに大きな影響、大きな効果があると思っておりますが、当然ながらそれだけでまちがにぎわうということではないというのは富山として常々思っていることでございます。  そういう中で、北陸新幹線の開業を契機として、富山駅周辺あるいは中心商業地区の魅力を高めながら、回遊性を創出し、まちなかに活気とにぎわいをもたらすということは大変重要なことだと思っております。  本市では、平成19年の2月に第1期富山中心市街地活性化基本計画、それから5年後の24年3月に第2期中心市街地活性化基本計画を策定しており、路面電車環状線化事業をはじめとする交通インフラ、あるいはグランドプラザ整備事業に代表されるようなにぎわい施設の整備に取り組むとともに、これらを活用し、その効果を高めるソフト事業等に対し支援してきたところでございます。  こうしたことの成果のあらわれとして、1つはグランドプラザについては、中心市街地のにぎわい創出の拠点として定着しつつあり、稼働率は平成25年度実績で休日が100%、平日と合わせても81.9%と非常に高くなっております。  また、グランドプラザに隣接しておりますグランドパーキングにおいても、年間80万台余りの利用があるなど、多くの人が多様な目的で中心市街地を訪れており、これはこれまで進めてきた中心市街地活性化基本計画に位置づけた事業の効果が一定程度あらわれてきているものと評価しております。  北陸新幹線開業後は、県外からの来街客や市民からのニーズについては、当然ながらその高いアンテナを張りめぐらして、いろいろな情報の捕捉に努め、適時・的確に対応するという体制は整えながら、活性化基本計画に位置づけた事業を丁寧かつ着実に推進していくということが、まずは富山の中心市街地の活性化につながると考えております。  あわせて、これまでの事業につきましても、今ほど御指摘がありましたように、いろいろな検証を重ねながら、今の時期であればさらに効果が出るというようなものがあれば、それはそれとしてしっかりと再検証していくということも大事だろうと思っております。 253 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  28番 村上 和久君。 254 ◯ 28番(村上 和久君)  それでは、次に、観光振興についてお伺いいたします。  まず、合宿の誘致実績と成果についてお伺いいたします。 255 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  八幡商工労働部長。 256 ◯ 商工労働部長(八幡 俊彦君)  本市では従来から、富山ホテル旅館事業協同組合と連携し、合宿の誘致活動を行っており、平成25年度から関西方面に加え、北陸新幹線でアクセスが向上する関東方面でも実施しております。さらに本年度は県や県内自治体とも連携し、関東、関西に加え、中京方面でも旅行事業者への誘致活動を行ってきております。  その成果といたしましては、合宿誘致事業補助実績で、制度創設の平成18年度から年々増加しており、昨年度は46団体、2,386人、本年度は2月末で53団体、2,619人と誘致活動の効果があらわれてきていると考えております。  また、本年度合宿実施団体へ行ったアンケートによりますと、本市の環境や補助制度の充実により、本市での再度の合宿を希望する声や「食や、富山で出会った人がよかった」との声も多く、リピート客の獲得や富山ファンの創出にも効果があるものと考えており、今後も継続した誘致活動を行ってまいりたいと考えております。 257 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  28番 村上 和久君。 258 ◯ 28番(村上 和久君)  今後さらに合宿等が増えることを期待しております。スポーツと観光振興といいますか富山においでいただくことというと、真っ先に思い浮かびますのはやはり合宿なのですが、もっと広く捉えてスポーツツーリズム──先ほど橋本議員の質問にもありましたが──スポーツをしに富山に来るということについては、富山の持っている潜在能力、スポーツの場所を提供するということが大変重要だと思っております。「富山で休もう。」もいいのですが、「富山で走ろう」とか「富山を登ろう」とか「富山を歩こう」とかいうことも大変重要だと思っています。  ことしは富山湾岸サイクリングが初めて開催されますし、「いきいき富山トライアスロン」も15年ぶりに開催されるわけですが、その申込み状況を見ておりますと大変な人気でございます。  ただ、これらのスポーツについて、観光ポスターではあんまり見かけたことがないような気がいたします。これからはもっとスポーツツーリズムという観点からのPRを考えていったほうがいいと思いますが、いかがでしょうか。 259 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  八幡商工労働部長。
    260 ◯ 商工労働部長(八幡 俊彦君)  スポーツ大会のために本を来訪される参加者は、本市でスポーツを楽しまれるだけではなく、食事や観光を楽しまれるほか宿泊をしていただける可能性のある観光客でもあると考えております。  このことから、大会にあわせて、参加者に本の食の魅力を楽しんでいただけるよう飲食店を紹介したパンフレットのほか、市内中心部や近郊を気軽に観光していただくためのマップなどを用意しており、主催者等を通じてそのPRに努めてまいりたいと考えております。  また、本年は北陸新幹線開業日から12月末までの間、北陸新幹線開業記念キャンペーンとして市内電車の無料券を宿泊施設を通じて配布することとしておりますので、本市での移動もさらに便利になり、スポーツ大会に来られた方々にも十分に富山の魅力を体験していただけるものと考えております。  御指摘のありました観光ポスターについても検討させていただきたいとは思っております。 261 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  28番 村上 和久君。 262 ◯ 28番(村上 和久君)  食やおもてなしはもちろんなのですが、私が申し上げたいのは、スポーツをする場所として、つまり、スポーツ愛好家にとって富山は魅力的だということも十分理解をいただけるように取り組むべきだと思っております。  平成24年に中部日本サイクリング大会というのを富山で行ったのですが、宿泊場所は魚津の温泉でした。サイクリングと温泉の何が結びつくのかと思っていたのですが、参加される方はお年寄りが結構多いのです。「これで40回連続出場です」と言われる方も平気でいらっしゃいますので、長い目で見て、スポーツで富山を訪れるということは、それこそ将来にわたっての観光客を確保するのにとてもふさわしい有益な事業だと思いますので、そういうことからもスポーツに適した富山、スポーツ振興に取り組む富山というものを前面に出していっていただければと要望しておきます。お願いいたします。  それでは、最後、5番目の質問であります。防災についてであります。  特に、私は洪水時の避難場所についてお伺いいたします。  我々が手元に持っておりますのは、平成18年作成の富山洪水ハザードマップでございます。随分古くなっており、小学校などももう統合されておりまして、ではそれを読みかえればいいというものでもないぐらいにちょっと問題だなと思っておりますが、この洪水ハザードマップの作成について検討されるおつもりはないかお尋ねします。 263 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  俣本建設部長。 264 ◯ 建設部長(俣本 和夫君)  議員がおっしゃったように、洪水ハザードマップは作成からかなりの年月を経ておりまして、既にない施設等の記載もございますので、これにつきましては、平成27年度から見直してまいりたいと思っております。 265 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  28番 村上 和久君。 266 ◯ 28番(村上 和久君)  ありがとうございます。それで、何でこのようなことを質問したかといいますと、昨年の8月に神通川の水位が避難判断水位までもう少しというところまで来ました。そこまで達したら避難の広報をしてくださいということで消防団は待機をしていたわけですが、ではその避難判断水位に達したときに我々はどこへ誘導するのでしょうか。一番避難しづらい方々を誘導するわけですが、例えば愛宕の場合は駅前の方々をオーバード・ホールまで連れていく、しかも一番避難させにくい方を連れていくということを広報するわけですね。非常に困ると思いますので、今ほどハザードマップの作成をお約束いただきましたが、どうもそのあたりは早急に御指示をいただかないと、ことしも大雨が降るかもしれません。大変困った状況になりますので、ハザードマップをつくる以前にも指示ができるように少し御考察をいただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 267 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  俣本建設部長。 268 ◯ 建設部長(俣本 和夫君)  私どもが、洪水避難ですとかそういう情報を出すときには、「どこそこへ避難してください」という情報を一緒にお出しすることとしておりますので、現行の防災計画ですと、議員がおっしゃったように愛宕地区の場合はオーバード・ホールですとか県営富山武道館へ誘導することとしております。これはなぜかと申しますと、愛宕地区といいますのは、神通川の堤防が破堤した場合には、現在2メートルから5メートルの水がつくという想定になっておりますので、近隣にある公共施設では水没するおそれがあるということで、オーバード・ホールですとか県営富山武道館という指定をしているわけでございます。  ただ、おっしゃったように避難できないような状況にまで陥った場合には、そういう遠くへ逃げるというのはかえって危のうございますので、近くの避難所に避難するのがベスト、いわゆる垂直避難と言われる高さを稼ぐということがベストでございますので、地域の中で3階以上に逃げることができるような建物がある場合につきましては、そういった公共施設があればそれを避難所として見直していきたいと思っております。そういう見直しもあわせて、ハザードマップの作成ともあわせて避難所の見直しにつきましても検討してまいりたいと思っております。 269 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  28番 村上 和久君。 270 ◯ 28番(村上 和久君)  広報する立場になっていただいて、今言われたようなことを長々と広報するわけにいきませんし、そうであれば事前に自主防災組織などを通じて、こういう場合はこういう避難をしてくださいということを広報し、それを現場で指示するというふうにすれば、「従前の避難場所に従って避難してください」というようなことも言えますので、ひとつ早急に取り組んでいただきますようにお願いいたしまして、私の一般質問を終わります。 271 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  これで、村上議員の一般質問及び議案の質疑を終了します。  暫時休憩いたします。                            午後 2時48分 休憩                            ───────────                            午後 3時10分 再開 272 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問及び議案の質疑を継続いたします。  24番 高田 重信君。 273 ◯ 24番(高田 重信君)  3月定例会に当たり、自由民主党より一般質問並びに議案の質疑を行います。  最初に、教育についてお伺いいたします。  選挙権を持つ年齢を18歳以上にする公職選挙法改正案について、今国会成立は確実な見込みで、早ければ2016年、参議院議員選挙から適用されるとの報道がありました。  世界では18歳以上が選挙権を持つ国が圧倒的に多く、ようやく国際基準に並ぶことになります。改正案が成立すれば、18歳、19歳の約240万人、富山ではおよそ7,800人が新たに選挙権を持つことになりますが、選挙権が18歳以上になるということにつきまして、市長の所感をお聞かせください。 274 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  森市長の答弁を求めます。 275 ◯ 市長(森  雅志君)  お話しぶりからすると積極的に捉えておられるようですが、私は全く逆で否定的です。世界の流れがそうだからということだけで議論が生煮えのまま、ある種のポピュリズムみたいに流されている印象を受けます。  それをやるのであれば、少年法も一緒に改正しないと、権利と義務という関係にならない。一方は少年法で保護されながら一方では選挙権だけは与えるという、この何というか中途半端な議論が知らないうちに進んでいっていることに非常に危機感を感じております。もう少し落ちついた議論をちゃんとやるべきだということを思っています。 276 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 277 ◯ 24番(高田 重信君)  私も正直言ってそのとおりだと思っていますし、本当に議論不足だなと思っていますので、いきなり出てきたのかなという印象を強く持っております。  この後には、民法の成人というところの二十歳をどうするかという問題も出てくるかと思いますが、そういったことも含めながら、また少年法も含めながら、やはりしっかり議論をしていく必要があるのではないかと思っております。ただ、このように報道では成立する見込みだということになっていますので、成立したときにはまたいろいろな形で──また後ほど教育長にもお伺いしたいと思いますが──いろいろと問題も出てくるのではないかと思っております。  また、一方で、沖縄県与那国島で陸上自衛隊沿岸監視部隊の配備について是非を問う住民投票が実施されました。中学生も投票したということで、国防問題という大変重要な課題に中学生は戸惑いながらも一人一人が情報を求めながら真剣に考え、判断し、全員が投票したということでありますが、このことについても市長の見解をお願いいたします。 278 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  森市長。 279 ◯ 市長(森  雅志君)  論外ですね。義務教育をまだ受けている段階の者に将来の国政の方向について個人的な見解を判断させるということは本当にそれで正しいのか。そもそも20歳の選挙権に対して被選挙権が25歳なり30歳になっていることの意味を考えてみる必要があります。そこには一定程度の社会経験とあるいは判断の妥当性というものを期待できる年齢をということが一般的な見方としてあるのだと思います。  それを逆に考えていくと、12歳、13歳、14歳が将来の国政の方向性を投票という形で表明するということの重みは、その義務教育段階の子どもが担うには重過ぎると思います。  という観点から──もう終わってしまったことですからいいですが──望ましいことではないと評価しています。 280 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 281 ◯ 24番(高田 重信君)  もし富山でそういうことがあれば、自民党とすれば反対するだろうとは思っておりますが、きちんとした論議をまたいろいろと……。ただ、一つのこういった流れが、中学生の住民投票を求めることがあるという一つの布石があったというか、これが事実となって次のステップにどういうふうに進んでいくのかというのもこれから注視していかなければならないと思っております。  いずれにしろ、選挙や住民投票、この仕組みというものをもう少ししっかり理解することを通じて、本当に正しい政治、時事問題への関心を高めるということがやはり必要になってくると思っております。  そうした中で、教育長にお尋ねいたしますが、中学生からこうした選挙権というか権利、そうした責任ということを教えるためにも、いろいろと模擬選挙だとかそういったことも必要になるかと思うのですが、所見をお聞かせください。 282 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  麻畠教育長。 283 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)  現在、子どもたちは、小・中学校の社会科の授業で選挙権について学習しております。小学校6年生では、政治の働きや日本国憲法に定められた国民の権利として参政権があることなどを学習しており、政治への関心を高めることを目的に校外学習で市役所や、きょうは来ておりませんが、市議会の議場を見学する学校もあります。  また、中学校3年生では選挙権獲得の歴史や選挙の仕組み、低い投票率や1票の格差等の課題についても学習しております。加えて、各政党のマニフェストや立候補者の公約などを見て、どの政党や候補者に投票するかを考えるなど、模擬選挙を実施している学校もあります。  さらに、各小・中学校では、学級役員や児童会・生徒会役員選挙を行っており、子どもたちは候補者の公約を聞いて投票するという体験を積み重ねております。選挙権について学ぶことはもとより大切なことではありますが、よりよい学校生活は自分たちでつくり上げるという自治意識や参加意識を高めていくことがその基本にあるべきであると思っております。  今後とも、授業において選挙権についての理解を深めるとともに、児童会や生徒会活動などを通して、子どもの自治意識や参加意識を育てるよう努めてまいりたいと考えております。 284 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 285 ◯ 24番(高田 重信君)  私たちのときも中学生のときに生徒会活動などをやった中で、自治権というか自治のあり方というものをしっかり経験してきたわけですが、先ほど幾つかの学校が経験されているということでしたが、それは中学校でという形でよろしいですか。小学校でも学んでいるということでしょうか。 286 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  麻畠教育長。 287 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)  全ての小・中学校で学級会活動とか生徒会活動で投票行動をやっています。 288 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 289 ◯ 24番(高田 重信君)  議長、すみません、ちょっと質問の仕方が悪くて申しわけありませんでした。模擬選挙についてのところなのですが。 290 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  麻畠教育長。 291 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)  調査はしておりませんが、やっているという中学校があると聞いております。 292 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 293 ◯ 24番(高田 重信君)  やはり中学生が積極的にそういった活動ができるように、各学校にも指導とは言わないまでもやったらどうですかということをやはり広めていかれればいいと思うのですが、やはり1つこうした18歳ということを期待するという反面、最近子どもが狙われる犯罪も多く、大変心配もしております。また、逆に若い世代が起こす凶悪事件も大変多くなってきており、ショッキングな内容の事件も起きております。  1つ紹介しますと、「中学時代から人を殺してみたかった」という19歳の名古屋の女子大生による事件がありました。また、「中学生のころから人を殺したい欲求があった」という16歳の佐世保の女子高校生による事件もありました。さらに、最近では、川崎で起きた集団で中学1年生の生徒を殺害した事件もあり、17歳、18歳の3人の少年が逮捕されました。  こうした少年少女たちがどうしてこんな事件を起こすのか、少年少女たちの心の中はどうなっているのかは正直理解できませんが、今後こうした事件が起きないようにするためにもその要因を探ることは重要であり、喫緊の課題ではないかと思っているのですが、このような凶悪な事件、犯罪を教育委員会としてどのように捉えておられるか、お聞かせください。 294 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  麻畠教育長。 295 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)
     今お話しがありました、昨年発生した高校生による同級生殺害事件や、大学生による高齢者殺害事件、さらに今年2月に発生した少年らによる中学1年生殺害事件は、本当に社会に大きな衝撃を与えました。これらの事件は3件とも大変痛ましく二度とあってはならないと受けとめております。これらの事件については、今のところ事件の背景や動機などが明らかにはなっておりませんが、私の感想としては、いずれも犯罪を起こした若者たちに共通して命の尊厳に対する意識の希薄さが感じられるところであります。  教育委員会といたしましては、学校において今まで以上にアンテナを高くして児童・生徒の些細な変化でも見逃すことなく注意深く見守るとともに、道徳などで命の大切さを教えることはもとより、動植物を育てたり、育児体験学習等を通して命の尊さを実感できる指導をさらに充実させてまいりたいと考えております。 296 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 297 ◯ 24番(高田 重信君)  こうしたことが起こる背景には、そうした子どもたちの心の抱える悩みだとかいろいろな闇というのか、そういったことが増えている、ストレスだとかいろいろな要因も含めながらだと思うのですが、学校では生きる力を育むということをテーマに教育が行われていると思っております。生きる力とは確かな学力、豊かな人間性、健やかな身体であると定義されております。  確かな学力、健やかな身体はある程度数値化できておりますが、豊かな人間性、豊かな心の数値化というものは難しいと感じております。しかし、今ほどのような事件が起こる中で、児童・生徒の心がどこまで育ち、豊かな人間性がどこまで培われているのかをある程度見える化しておく必要があるのではないかと考えますが、この児童・生徒の心の成長というものをはかる尺度をどういうふうに捉えておられますか。 298 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  麻畠教育長。 299 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)  人の心のありようは目になかなか見えにくく、子どもたちの心の成長を厳密にはかる尺度については難しいと思っており、なかなか明確にお示しすることはできないと考えております。  ただ、国が示しております指導要録の「行動の記録」の評価の項目に、自主自律、責任感、思いやり・協力、生命尊重・自然愛護、勤労・奉仕、公正・公平、公共心・公徳心などが示されております。心の中は捉えがたいものですが、心の動きは行動によってあらわれてきますので、これはこういった観点を見て心の成長を捉えようとしているものだとも言えると思います。  これらの項目については、皆さんも通知表で見たことがあると思うのですが、教員が児童・生徒の日ごろの行動や授業での様子を継続的に観察して、発達段階に応じて評価し、児童・生徒や保護者に通知表や懇談会の機会を通してお知らせし、自分の行動の振り返りに生かすよう指導しているところであります。 300 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 301 ◯ 24番(高田 重信君)  現在、一つ言われていることがあるのですが、それは心を大きく育てるためには──先ほど教育長も言われた中にもあると思うのですが──もっと自然体験をするべきではないかということも提唱されているのです。教育委員会として、その自然体験というものの価値というか、心を育てるということに対する考えをお聞かせ願いたいと思います。 302 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  麻畠教育長。 303 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)  おっしゃるように自然体験はとても大事なものと思っておりますし、そうでありながら、だんだん今の子どもたちから少なくなっているものだと思っております。  そういう点から、富山では主に小学5年生が、山田地域にある施設に泊まって、そこで自然体験をしてアドベンチャーをしたりするという体験を全員にやらせるように工夫しております。 304 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 305 ◯ 24番(高田 重信君)  そしてまた、「14歳の挑戦」という形で社会を体験するという形もありますが、そうした中学生にも現在小学生がやっているような自然体験のキャンプだとかそういったことをしたらどうかと思うのですが、いかがでしょうか。 306 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  麻畠教育長。 307 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)  学校によっては少年自然の家へ行って体験をしている学校もありますが、なかなか中学生には全員ということまでは難しいのが現状であります。 308 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 309 ◯ 24番(高田 重信君)  こういった生きる力というものを育むためには、学校だけに頼っていてはだめなわけでありまして、家庭教育というものが一番大切なのはもちろんでありますが、地域が子どもたちに欠けている部分をどれだけ補ってやれるかという、社会教育体制というか、これも大変大事だと思っておりますが、この点について御意見があればお聞かせください。 310 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  麻畠教育長。 311 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)  最近、家庭の教育力が落ちたというふうなことを言われますが、私は、最近の家庭の教育力が落ちているのではなくて、今ほど一生懸命やっているときはないのでないかと思います。私が子どものころを思い出すと、父親や母親と一緒にワンボックスカーで自然の中に行って自然体験をするとか魚釣りをしてきたとか海へ行くというのは全く経験していません。でも、今の親御さんは本当に一生懸命に──休みになれば子どもを連れてあっちこっちへ行き、自然だけではなくて博物館へ行ったり美術館へ行ったりしておられます。私は本当に頑張っていらっしゃると思います。  問題は、それが両極化していることなのですね。そういう一生懸命やっている御家庭もあれば、ほったらかしというところもあって、そこのところが問題であって、今私は家庭の皆さんは子どもと一緒に休日を有意義に過ごすということを本当に一生懸命やっていただいているなと思っております。 312 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 313 ◯ 24番(高田 重信君)  家庭教育の部分はそうだと思うのですが、この社会教育体制、生涯学習というか、そうしたことの今の子どもたちに欠けている部分へのかかわりについてちょっとお聞かせ願います。 314 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  麻畠教育長。 315 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)  これも皆さん御存じのように各公民館でありますとか、各地区で子どもたちを連れて海へ行くとか山へ行くとかという体験をいろいろやっていただいておりますし、それから土曜日の受け皿についても、いろいろなことをやっていただいていると思っております。また、そういうことも社会教育団体に訴えていきたいと思います。 316 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 317 ◯ 24番(高田 重信君)  いずれにしろ、そうした自然体験をしていく、今までに経験したことのないことを経験していくということを、学校以外でもその社会教育を通して進めていかれることが大変大切だと思っております。  次に移りますが、Q-U、ハイパーQ-Uについてお尋ねします。  25年度の元気な学校創造事業でQ-U検査が、小学校で10校、中学校で2校実施されております。また、他の事業の予算を使って実施されている学校もあると聞いております。  Q-Uとは、学校生活意欲と学級満足度の2つの尺度で構成され、学級経営のための有効な資料が得られ学級診断アセスメントとして活用できるなど、いじめや不登校などの問題行動の予防と対策に利用できます。ハイパーQ-Uとは、Q-Uの診断尺度に加え、対人関係を築く際に必要なソーシャルスキル尺度で構成され、結果に基づく診断コメントなど、今後の指導指針となる情報が充実しています。個人表を活用して児童・生徒一人一人に適切な対応を図ることができるということになっておりますが、Q-U検査を実施している各学校の評価はどのようなものなのか、お聞かせください。 318 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  麻畠教育長。 319 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)  Q-Uという検査は、役に立つアンケート用紙という意味の「Questionnaire-Utilities」の頭文字を2つ取ってQ-Uと言っているものですが、例えば「学校に行きたくないと思うことがある」とか「気持ちをわかってくれる人がいる」などといった20の質問に子どもたちが回答することで、一人一人の学校生活における満足度や活動意欲、さらには学級集団の人間関係の状態を調べることができる心理テストであります。  今ほどお話がありましたように、今年度、本市では、小学校23校と中学校22校がQ-Uを実施しております。各学校からは実施したことで、1つに、学級不適応の児童・生徒を早期に発見することができた、2つに、日ごろ見えにくい児童・生徒の人間関係を把握することができた、3つに、結果が出た後に研修会を開き話し合うことで各学級の課題や問題点を把握することができたという意見が聞かれました。  実施した学校では調査結果を一人一人の子どもへの支援や適切な学級集団づくりに活用しております。  また、調査後に行った支援や対応が効果的であったかを確認するため、大半の学校ではQ-Uを事前と事後の2回実施しております。こうしたことから、実施した学校においては一定の成果があったものと理解しております。 320 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 321 ◯ 24番(高田 重信君)  各学校におかれては、それぞれの子どものQ-U検査の結果を有効に活用されているものと理解しました。  そこで提案ですが、こうした中学校のいろいろな問題──生徒の心の問題だとか、学級指導の問題もあると聞いている中で、中学校全校でハイパーQ-U検査を実施されたらどうかと思うのですが、御所見をお聞かせください。 322 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  麻畠教育長。 323 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)  Q-UやハイパーQ-Uは、これまでも比較的生徒数の多い学校を中心に実施されており、見えにくい人間関係や学級に適応しづらい生徒の把握に一定の成果を上げてきたと考えております。  一方で、生徒数の少ない学校では、教員による観察や面談などにより、人間関係等の把握に努めております。  こうしたことから、ハイパーQ-Uについては、今後も学校や生徒の実態に応じて各学校の判断で実施すべきと考えております。例えば、1学年10人しかいないという学校もございますので、教育委員会といたしましては、現時点において全中学校で実施することまでは考えておりません。 324 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 325 ◯ 24番(高田 重信君)  はい、わかりました。ただ、いろいろな先生たちの技量の問題もあって、生徒たちを見ているつもりでもなかなかよく見れなかったというお話も聞きますので、こうした判断ができる材料というか診断があれば、少しでも有効に活用していかれればと思いますので、またよろしくお願いしたいと思います。  続きまして、伝統文化についてお伺いしたいと思います。  2020年に開催されます東京オリンピック・パラリンピックに向けて、文部科学省は、学校や地域で開催意義を学ぶ五輪教育の内容を検討する有識者会議を開かれました。そこで、文部科学大臣は、「五輪教育を通じて国際性や道徳心を備えた豊かな人材を育成したい」と述べられております。  これから、日本へは海外から観光客やビジネスのために訪れる人が飛躍的に増加することが予想されており、富山でもいよいよ開業する北陸新幹線にあわせて外国の方も多く訪れるものと予想されます。富山で外国人とふれあう、そうした機会が増えていく中で、この日本の歴史や文化を語れる知識も必要になると思っている次第であります。  そうした観点から、この日本の伝統文化を学び体験することは、日本人として、グローバル社会の中で日本を表現する大切な要素であると理解しております。学校教育における伝統文化に対しての取組みについてお聞かせください。 326 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  麻畠教育長。 327 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)  各小・中学校では、教科の学習や部活動、地域での交流活動などを通して、日本の伝統文化を学び体験するさまざまな教育活動を行っております。具体的には、教科の学習では、1つに、国語科で書道、短歌や俳句、古文などの学習や狂言の鑑賞と体験など、2つに、音楽科で民謡や童歌の合唱や琴や和太鼓などの演奏、3つに、中学校の保健体育科で武道の学習などを行っております。  そのほか、幼稚園や小学校では餅つきやひな祭りといった伝統行事や地域の方とお手玉、けん玉などの遊びを通して交流する活動などを行っております。  また、中学校では、毎年開催される富山中学校文化祭で書道、美術の作品展示やお茶席を設けるなどして、日ごろの活動の成果を発表しております。  本市では、学校教育以外に地域ぐるみで子どもを育む環境を整備することを目的に、放課後や休業日に「子どもかがやき教室」を実施しておりまして、中央、堀川南、太田などの小学校区において子どもたちが地域の方から茶道や琴、生け花、折り紙、かるたなどを学んでおります。子どもたちは短歌や俳句を暗唱して、古典特有のリズムを楽しんだり、昔ながらの遊びでは地域の方と楽しく触れ合っております。また、茶道を通しておもてなしの心を学ぶことができたという感想を持った生徒もおります。  家庭で日本の伝統文化に接する機会が減っていることもあり、子どもたちは学校や地域で伝統文化を学び体験することを新鮮に感じ、進んで活動に取り組んでおります。 328 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 329 ◯ 24番(高田 重信君)  先ほども言いましたが、やはりこういう伝統文化というものは、これも学校ばかりに頼るのではなくて、そうした地域で伝統文化に携わっている人たちを多く活用──活用と言ったら失礼なのかもしれませんが──やはりそうした地域の人たちを活用できる場を多く提供する、そうした中の「子どもかがやき教室」も一つだと思いますが、こうしたことを増やしていってほしいと要望しておきます。  この伝統文化の代表的なものである茶道は、わびさびの世界をつくり上げて日本の美意識の一角を育んできました。戦国時代における武将織田信長、豊臣秀吉、そして徳川家康、各氏も茶道をたしなみながら、その影響は各方面にもたらされたのではないかと思っております。  そうした中で、佐藤記念美術館の西側に移築されました茶室碌々亭について現在活躍の場を検討されているということもありますが、そうしたことが市民の皆様に広く活用されることが、日本の伝統文化継承というものに大きく寄与するものと考えておりますが、その活用についてはどのようにしていかれるのか、お聞かせください。 330 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  麻畠教育長。 331 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)  茶室、碌々亭は、明示30年ごろ、高山において武者小路千家8世一指斎が着手し、その後、表千家11世碌々斎が完成させた茶室であり、明治の表千家と武者小路千家の合作という貴重な茶室であると聞いております。  その後、先々代佐藤 助九郎氏が譲り受け、平成17年に佐藤家より寄附申し出を受けました。  碌々亭につきましては、佐藤記念美術館西側に昨年11月末に移築事業が完了したところであります。これによりまして、佐藤記念美術館内にある江戸時代、大正時代、昭和時代のそれぞれの茶室とあわせて江戸から昭和までの茶室がそろうことになり、日本の伝統や文化を十分にアピールできる施設になるものと考えております。
     現在、隣接地には茶室碌々亭移築事業実行委員会がへ寄附を予定している増築棟の建設工事が行われており、茶庭の造成を含めて整備しているところであります。  オープン後は、の中心市街地にあり、駅からも近く利便性も高いため、日本の伝統文化を身近に親しむ場所として、茶道だけではなく華道、香道、俳句の会など文化的行事の開催場所として広く県内外の方々に利用いただけるものと考えております。  また、市内の幼稚園、小・中学校についても、校外学習などでこれらの施設を見学することはもとより、日本の伝統文化を学び、実際に茶道を体験する場として今後活用いただければと考えております。 332 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 333 ◯ 24番(高田 重信君)  活用に当たって、これを運用していく方針というか、そういったものにつきましてはどのようになっておりますか。 334 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  麻畠教育長。 335 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)  どういう活用方法がいいか、これから検討していきたいと思っております。 336 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 337 ◯ 24番(高田 重信君)  本当に1つの富山の名物になればいいなと思っております。そこで、商工労働部長にお聞きいたしますが、これは観光的にも1つのスポットになるかと思うのですが、どうでしょうか。 338 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)   八幡商工労働部長。 339 ◯ 商工労働部長(八幡 俊彦君)  茶室碌々亭は、今ほど教育長からの答弁にもありましたように、伝統文化に触れることのできる施設だと思っておりますので、観光的要素も十分あるものと思っております。  今後の方針については、先ほど教育長のほうから、「文化的行事の開催場所として利用を考えている」というような答弁もありましたので、その目的を損なわないような範囲で観光的にどう利用できるか教育委員会とまた検討させていただきたいと思っております。 340 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 341 ◯ 24番(高田 重信君)  ぜひまた検討していただいて、有効に活用していただければと思っております。  私は、希望とすれば、御涼所も建設してもらえればもっと富山も有名になるのかなと思っておりますので、教育長、また検討してもらえればと思います。要望しておきたいと思います。  次に、予定をしておりました、八人町小学校跡地活用についてはちょっと時間がないので割愛させていただきます。  次に、エンジン01文化戦略会議について質問いたします。  ポスターも大変迫力があり、キャッチコピーも「うっ」とうなるようなものでインパクトがあり、またオープンカレッジの講師は大変多士済々であり魅力的な講座が多く、どれも聞きたいものでありましたが、私は、「いま、イスラムについて」と、もう1つは、迷うことなく「日本酒の話をしよう」を選びました。また、夜楽にも申し込みましたが、今からどんな話が聞けるのか、どんな人たちと交流できるのか大変楽しみにしております。  そこで、お尋ねしますが、現在のチケットの販売状況並びに県外からの申込み数についてお聞かせください。 342 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  今本企画管理部長。 343 ◯ 企画管理部長(今本 雅祥君)  まずは順調に推移しております。高田議員はじめ、たくさんの議員さんからもチケット購入をいただいておりますので、この場をかりて厚く御礼を申し上げたいと思います。  おかげさまで、チケットの販売は順調で、きょう現在の販売状況は、富山大学で開催される講座が約98%、それから中高生を対象としたエンジン01ハローワークが約84%、夜楽が約99%、オープニングシンポジウムが約91%、クロージングシンポジウムが約63%となっております。  また、県外からの申込み数につきましては、大会の終了後に、販売を委託しているチケットぴあから県外申込み分も合わせて情報提供されることとなっておりますので、現時点では把握することはできません。ただ、前回の甲府大会の例で申し上げますと、その際にはチケット購入の約15%ほどが県外からであったと伺っております。 344 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 345 ◯ 24番(高田 重信君)  この数字を聞いて安心したというかうれしいというか本当によかったなと思っておりますが、なかなかできないこうした講座でありますので、このエンジン01に寄せる市長の期待度について、もう一度お話しいただければと思います。 346 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  森市長。 347 ◯ 市長(森  雅志君)  何度も申し上げてきたとおりです。何ていいますか、多くの講師の方が集まってこられ、その方々が発信していただく発信力への期待ということは1つ大きいものがありますが、それよりも富山市民の多くの方々がこの講座を受講するという形で、ホットなあるいはセンシティブな、あるいは何というか最新のさまざまな話を聞くという場に身を置くということに大変重要な意味があると思っておりまして、それをそれで終わらせるのではなくて、みずからの学びのきっかけづくりにしていただいて、一人一人がまさに文化ということについてこれからの取組みを深めてほしいという、そういうきっかけづくりになることの意味は大変大きいと思います。  それから、多くの方々のすぐれた話に触れることが市民としての自信や誇りにつながっていくということも効果としては大きいだろうと思っていますので、何といいますか、言葉は悪いのですが、有名な芸能人や文化人の方の顔が見られるというところでとどまっていてもらっては困るなということを思っていますので、考えるきっかけにしてほしいということを強く期待したいと思います。 348 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 349 ◯ 24番(高田 重信君)  それとあわせて、今オープニングシンポジウムのテーマ、これは「北陸新幹線は富山を幸せにするのか?」です。私自身は北陸新幹線は青い鳥だと信じておりますが、今、市長はどのようにお考えかということと、北陸新幹線に寄せるそうした夢とか富山駅の整備にかけてきた思いをお聞きしたいのですが、ただ、市長は当日のゲストということになっておられますので、差し障りのない範囲でお聞かせ願えればと思います。 350 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  森市長。 351 ◯ 市長(森  雅志君)  そのシンポジウムでどういうトーンで話しするかというのは、鮮度が落ちますので、その場に行ってから考えます。大体あまり予習しない生き方をしていますので、今何を言う予定だとか聞かれても、頭の中に全く何もございません。  そうではなくて、北陸新幹線のもたらすものという観点での御質問だと捉えれば、いつも申し上げているとおりで、1つ一番大きな問題は、富山の経済圏、産業界の文化というものが富山に軸足を置くという非常に望ましい富山の経済界の空気だと思っていますので、その空気がこれからも損なわれないためには、北陸新幹線のもたらす効果は大変大きいと思います。  具体的にわかりやすく言えば、京都の企業は京都からは軸足をなかなか動かさない。みんな多くの企業は東京に本社本店を移転していく流れの中でも、京都の文化みたいなものがあります。浜松の企業は、スズキ(株)であれ、ヤマハ(株)であれ、浜松からなかなか軸足をぶらさない、そういうようなことを実現、具体化していくためにも、富山に新幹線が来るということは、富山の経済界や産業全体のためにもたらすものは大変大きいということを思っています。  もう1つは、東京との時間距離が短くなることが市民一人一人の意識に与える影響です。私が初めて大学へ入ったときは、急行白山で8時間かけて東京へ行きました。2時間で長野に着いて、2時間で高崎に着いてみたいなことをやっていましたが、それと比べれば時間距離が2時間で東京とつながるということは、一人一人の生き方に大分影響が大きくなりますし、東京で学ぶとか東京で新しい世界を見るとか、そして富山のよさを再認識するとかということにつなげていくことが大変大事で、一つの切り口の観光とか交流人口が増えるとか経済に金が落ちるとかいう発想は、その次の議論なのだろうと思っています。  整理しますと、経済、産業ということに与える影響と市民の意識に与える影響、この2つに大いに北陸新幹線のもたらすものは大きいと思っています。  ただ、個人的に、最後に言われたように、富山駅の整備だとか路面電車の整備だとか、駅の中に路面電車の電停をつくるとかという取組みに関して言いますと、いよいよここへ来たかという安堵感といいますか達成感というか、そういうものを今特に数日後ということ、13日に路面電車の駅の記念式典はやりますが、もう数日ですので、そういう意味では満足感というか達成感というか、そういう思いは個人的には強くしております。 352 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 353 ◯ 24番(高田 重信君)  先週土曜日に新聞報道で、駅の整備の状況だとかいろいろな報道があった中で、日曜日には結構いろいろな人が駅前を散策というか見たりしておられて、市民がいかに期待しているかということが本当によくわかりました。  こうしたことで、やはり少しでも市民が盛り上げていくというところが一番大事かなと思っております。  そこでまたエンジン01に戻りますが、富山大学で行われる講座が多いわけでありまして、アクセスは大丈夫なのかという心配があるのですが、どうでしょうか。 354 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  今本企画管理部長。 355 ◯ 企画管理部長(今本 雅祥君)  アクセスの心配、要は、当日かなり多くの方が富山大学のほうへ向かわれるということになります。予想では、延べ1万4,000人を超える皆さんが受講されることになりますので、それぞれ当日の朝夕にはかなりの混雑が予想されると思っております。このため、実行委員会のメンバーでもございます富山地方鉄道さんとも増便を含めて対応を協議しているところでございます。  現段階では具体的な本数は不明でございますが、これまでの公共交通を軸としたコンパクトなまちづくりの推進にも御協力をいただいてきた富山地方鉄道からは、とにかく万全の体制で臨むというような御意向が示されているところでございます。 356 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 357 ◯ 24番(高田 重信君)  それと、県外から来られた方が富山駅におりた後、もし富山大学行きの電車とセントラムの乗り方を間違うと違った方向へ行ってしまうので、その辺の注意も必要ではないかと思うのですが、どうでしょうか。 358 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  今本企画管理部長。 359 ◯ 企画管理部長(今本 雅祥君)  当日はの職員400名をはじめ、商工会議所の青年部あるいは青年会議所の皆さんで、空港それからJR富山駅といったところにも職員を配置して御案内に当たりたいと思っております。 360 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 361 ◯ 24番(高田 重信君)  そのお話を聞いて大変安心いたしました。きっと大変にぎやかなというか活発な講座になるだろうと思っておりますが、こうしたエンジン01の開催の成果をどのように生かしていこうと思っておられるのか、最後にお聞かせください。 362 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  森市長。 363 ◯ 市長(森  雅志君)  今は成果を語る前の段階で、とにかく成功させたいという一心でございます。終わってからであれば、どう評価して成果はどう生かすのかという御質問にはお答えできると思いますが、まだやってもいないのに、今の段階でそれを語るのはなかなか難しくて、みんな職員も緊張感で満ちています。12月ぐらいからかなりの職員は熱心にいろいろな取組みをしていますし、休日返上でやっている職員もいる中で、まずは大成功を目指してしっかり間違いのないように、失敗のないように、遺漏のないようにということでいっぱいですので、職員を代表する立場でそう申し上げて、答弁になっていない部分があるのは承知していますが、御理解をいただきたいと思います。 364 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 365 ◯ 24番(高田 重信君)  多分、皆様方の熱意が大きな成果を上げると思っていますので、また終わった後に聞かせていただきたいと思います。  では、次に福祉施策についてお伺いいたします。  介護サービス、介護現場ではますます高まるニーズに対応していくためにも人材の確保が必要となっていますが、人手不足の状況が続いているとも聞きます。働き手確保の最大のネックは、賃金の安さ、低さと言われております。また、仕事のマイナスイメージ、ネガティブイメージを変えていくことも必要であると言われ、就職情報会社による昨年の調査では、社会人と学生に、「無資格・無経験でも始められる」「半数の会社は残業がない」などの長所も含め仕事の特徴を説明した文章を読んでもらうと、介護業界を就職先として考える人が16.4%から29.8%に増加したそうです。  厚生労働省では、第2回介護人材確保地域戦略会議において、地域医療介護総合確保基金として従事者の確保に関する事業費90億円を2015年予算案に計上、総合的な確保施策のグランドデザインをことし夏ぐらいまでに示すために、5月ごろをめどに市町村によるサービス見込量に基づいた受給推進地を確定させ、基金を活用した取組み内容を固めるという報道がありました。  初めに、この介護サービス事業所、施設の経営状況についてお聞かせください。 366 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  宮田福祉保健部長。 367 ◯ 福祉保健部長(宮田 宜忠君)  国の平成26年介護事業経営実態調査によりますと、各介護サービスの収支差率いわゆる利益率でございますが、グループホームでは11.2%、通所介護では10.6%、特別養護老人ホームでは8.7%など、ほとんどのサービスで5%以上となっております。  一方、定期巡回・随時対応型訪問介護看護では0.9%、複合型サービスではマイナス0.5%、居宅介護支援ではマイナス1.0%などとなっており、それぞれの介護サービスの種類によりまして差があるという状況でございます。 368 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 369 ◯ 24番(高田 重信君)
     そうした状況は初めて聞きましたが、そういったちょっと経営的に厳しいというようなサービス事業所におきましては、何かに相談だとか、そういったことはあるのでしょうか。 370 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  宮田福祉保健部長。 371 ◯ 福祉保健部長(宮田 宜忠君)  富山は、社会福祉法上指導監査、実地監査の義務があり、その権限がございますが、経営面にかかわるいわゆる公認会計士さんや税理士さんが行われるような会計検査は行っておりませんので、事業所からそのような相談を受けたことはございません。 372 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 373 ◯ 24番(高田 重信君)  富山には割とサービス事業所がたくさんあると認識しており、せっかく通っていたのに途中でだめになったということにはならないと思いますが、そういう事態に陥らないように、いろいろな情報も得ながら、事業所さんに対してのアドバイスもしっかりしていただければと思います。  そこで、介護職員数の現状、それと将来必要とされる介護職員数について、わかればお聞かせ願いたいと思います。 374 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  宮田福祉保健部長。 375 ◯ 福祉保健部長(宮田 宜忠君)  県では、第6期介護保険事業支援計画の策定において、中長期的な介護人材の需給推計を示すとともに、この推計に基づき介護人材の確保に向けた取組みを定めることになっております。  現在示されている県の介護人材需要推計によりますと、介護保険施設やサービス事業所に勤務する介護職員の平成24年における需要数は約1万5,000人であり、平成37年には約1.5倍の2万2,000人が必要であると見込んでおります。  また、国では生産年齢人口の減少や経済状況の好転に伴う他産業への人材流出といった懸念もある中、平成37年には全国で約30万人の介護人材が不足するとの見通しを示しております。 376 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 377 ◯ 24番(高田 重信君)  大変厳しい数字だと思っておりまして、達成するのも大変難しいのではないかという状況だと思っておりますが、ただ、そうは言っていられない中で、平成27年度の予算案の中に介護職場環境改善補助事業について提案されておりますが、この事業の内容について、また特徴についてお聞かせ願いたいと思います。 378 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  宮田福祉保健部長。 379 ◯ 福祉保健部長(宮田 宜忠君)  介護職場環境改善補助事業につきましては、介護現場における事業所や職員が介護度改善に取り組み、利用者の介護度が改善されることで、本人──利用者でございますが──本人のQOLの向上につながることはもちろん、介護者や家族の負担の軽減のほか、介護費用の抑制や豊かな生活の増進が図られ、社会全体にとっても好ましい影響をもたらすものと考えております。 380 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 381 ◯ 24番(高田 重信君)  やはり少しでも働き手を確保するという意味で、少しずつも前向きな姿勢でこうしたいろいろな取組みを行うことが大変必要ではないかと思っておりますが、この結果、人材確保という点に結びつくでしょうか。 382 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  宮田福祉保健部長。 383 ◯ 福祉保健部長(宮田 宜忠君)  良質なサービスの提供に対するインセンティブを導入することによりまして、介護職員の介護への意欲を高め、人材の確保あるいは職場環境の改善につながるものと考えており、介護現場における好循環の流れが確立されることを期待しております。 384 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 385 ◯ 24番(高田 重信君)  先ほども述べましたが、やはりそうした今、介護現場ではやはり3Kというイメージが何かと強いという中で、この働く環境がそうした働きやすいというか、いろいろな条件も変わってきているのだということをやはり広く情報としてもっと出すべきだと思いますが、いかがでしょうか。 386 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  宮田福祉保健部長。 387 ◯ 福祉保健部長(宮田 宜忠君)  介護人材の確保につきましては、人材というのは極めて流動的でございますので、第一義的には、広域的なと申しましょうか、都道府県レベル──ここの支援計画にもございますが都道府県レベルで──と申しますのは、まず入り口の部門、例えば専門学校だとか大学でそういう人材を確保する、そして卒業生を出す、それがまた直接介護の職場に就職していただけるという流れが必要でございますので、もちろん市町村としてもそのようなことに努めなくてはいけないのでしょうが、一義的には都道府県がおやりになるべきものという認識でおります。 388 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 389 ◯ 24番(高田 重信君)  そうしたことで少しでもやはり若い人たちにこういう介護の職場を知ってもらいたいということもあります。そこで、教育長にお尋ねしますが、先ほど「14歳の挑戦」の話もしましたが、こういった介護現場へ出ている「14歳の挑戦」というか、そういった報告はありますか。 390 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  麻畠教育長。 391 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)  今思い出しているところなのですが、保育所とか、そういうところで子どもの世話などをするというのはありますが、介護現場へは、ちょっと調べてみないとわかりません。申しわけありません。 392 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 393 ◯ 24番(高田 重信君)  すみません、突然で申しわけありませんでしたが、また調べていただいて、こうした介護現場への体験というものも必要になってくるのではないかと思いますので、また検討いただければと思っております。  では次に、安心して生み、育てられるということにつきまして、いろいろな状況も絡みながら、少子化というものがなかなか改善されていないのが現状でありまして、その中で安心して生み、育てられる取組みとして、先般の代表者質問にもいろいろとありましたが、今フィンランドの子育て支援制度、「ネウボラ」が注目されております。こうした中で、今、として「切れ目ない子育て支援体制調査事業」が予算計上されておりますが、この事業の方向性というか、考え方についていま一度お聞かせください。 394 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  宮田福祉保健部長。 395 ◯ 福祉保健部長(宮田 宜忠君)  今ほど議員御指摘のとおり代表質問でもお答えしましたが、いま一度御説明を申し上げたいと思います。  フィンランドの「ネウボラ」の取組みにつきましては、国の少子化対策の中でも注目しているところであり、本市におきましても、昨年11月に駐日フィンランド大使館から講師を招きまして、フィンランドにおける子育て事情につき講演並びに市長と対談していただき、そういう機会を持ちまして、職員はもとより市民にも知られるようになってきました。  この事業は、まず私どもが今年度より盛り込んでおります調査事業費で、1つには、研究者である外部講師を招いての研修会、さらには有識者を交えた検討委員会そして国内唯一の産後ケアセンターでの実地研修などを行いまして、平成27年度におきましては、まずその核となる人材の養成に取り組んでいきたいと思っております。  また、平成29年4月には、旧総曲輪小学校跡地において建設いたします地域包括ケア拠点施設内に産後ケア応援室を設置することも踏まえまして、妊娠、出産、子育て期までの切れ目のない子育て支援体制のさらなる充実に向け、取り組んでまいりたいと考えております。  さらには国内での取組みにつきましては、和光や名張などが「ネウボラ」の考え方を取り入れられまして、保健師や助産師等による妊産婦や子育て期の相談及び他機関との連携などを行う母子保健相談支援事業、それから妊産婦の地域での孤立感の解消を図るため、訪問、教室等で助産師や先輩ママ、シニア世代などが相談や話し相手となる産前・産後サポート事業、さらには退院直後の母子への心身のケアを宿泊や日帰りで提供する産後ケア事業を3つの柱とした平成26年度国の妊娠・出産包括支援モデル事業に取り組んでおられるところでございます。 396 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 397 ◯ 24番(高田 重信君)  その切れ目のないという、生まれてから子育て期の乳幼児になるまでのその方向性はわかりましたが、切れ目なく継続し続けるために大事な核となるものは何だと思われますか。 398 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  宮田福祉保健部長。 399 ◯ 福祉保健部長(宮田 宜忠君)  今ほど申し上げましたとおり、核になるのはやはり人材だと思っております。保健師さん、看護師さん、助産師さん、この方々が妊娠のちょっと手前から妊娠期そして周産期さらには保育所、さらには小学校に上がるぐらいまで、きちんと同一の方が見ておられますと、やはりほかの子どもとの違いなどに早くに気がついていただけます。早くに気がついていただきますと、早くに手当てができます。早くに手当てができますと、子どもの可塑性といいましょうか、もとに戻る可能性が高うございますので、そういうことを1つの狙いにしているということでございます。 400 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 401 ◯ 24番(高田 重信君)  やはり保健師さんの役割というのは大きなものだと思っておりますが、名張の取組みを少し読ませてもらうと、「15の公民館を生かして地域の絆を高め、支援を確実に届ける仕組みも工夫しました」ということも書いてありますが、このことで何か公民館を活用したということについてお聞きですか。 402 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  森市長。 403 ◯ 市長(森  雅志君)  「ネウボラ」というのはものすごく難しいのです。今おっしゃったようなことで、切れ目のないということが実現する可能性は極めて低い。そういうことは今までもやっているし、富山はとにかく公民館の数も多いし、地域の活動はいっぱいやっているわけです。  問題は、子どもが生まれたときにその母子をケアする者、そのうち例えば1歳児で保育園へ入ってくると今度はそれをケアする者、そういうふうに助産師であったり、保健師であったり、保育士であったり、小学校へ入ると小学校の担任の先生、それぞれの専門職能がその子どもをずっとケアしてフォローしていくわけですが、「ネウボラ」というのはその外に特定の何人かの子どもを担当する人がいて、その子が生まれてから大きく成長していくまでを家族のようにずっとケアしていくという仕組みづくりなのです。だから、大事なことは、それを担えるだけの人材をどうやってつくっていくかということなので、私はそんなに簡単ではないと思っています。  だから、先進地の事例を見にいってもらったり勉強したりすることはやってもらいますが、それは完成度がどこまであるかというと、私の感じではまだまだの水準だろうと思って予想しています。というのは、全く別な専門職能を世の中につくり出すぐらいの覚悟で国挙げてやっていかないといけないということです。だから、保健師が知識をどんどん増やしていけば「ネウボラ」になり得るかというと、そうではないのです。  ということをまず職員に制度の勉強の基礎から、この27年度からしっかりやってほしいと思っています。慌てても急にでき上がるものではありません。しかし、少子化の流れの中では大変大事な取組みだと思うので、第一義的にはまず国がしっかりとその制度について進めていって、新たな専門職能をつくるぐらいの覚悟でやらないと、この制度はなかなか実効性が上がっていかないと思います。  そういう中で、富山として今できることを順番にやっていきたいということを思っているわけです。 404 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 405 ◯ 24番(高田 重信君)  そしたら、市長、今の答弁でいくと、もし「ネウボラ」というものがしっかりとした形でできてくるとしたら、やはりこの少子化というものの大きな改善になると捉えますか。 406 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  森市長。 407 ◯ 市長(森  雅志君)  少子化の原因は単純にそういうことだけではありませんので、それがフィンランドのようなネウボラ制度が日本にできたからといって、少子化が改善するかということとはまた別な問題です。しかし、少なくとも子育ての過程において母子のケアをしていくという、安心して育てられるということについての効果は大きいと思っています。  例えば、医療費もただで、こういうことも一切無料で、さまざまなことができるとしたら、子どもが増えていくということにつながっていく可能性はありますが、そのときは思い切って消費税を取らないとできない話なので、少子化の解決ということに関して言うと、ほんの一部の取組みにしかすぎませんので、これを実現できたから子どもの出生率が上がるということにつながるかどうかはわからないと思います。 408 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 409 ◯ 24番(高田 重信君)  しかし、間違いなく安心して生み育てられるという環境がつくられると思っておりますが、その中で今、旧総曲輪小学校跡地にこの「ネウボラ」の中の1つの核というか施設的に産後ケア支援施設が建設される予定ですが、日本ではほとんどあまり事例がないということを聞いておりますが、産後ケア支援施設の機能というのは何か、お聞かせ願えればと思います。 410 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  宮田福祉保健部長。 411 ◯ 福祉保健部長(宮田 宜忠君)  産後ケア応援室は、育児に不安がある、あるいは家族などから十分な援助が受けられないなど、産後4カ月未満までの産婦の方に心身の回復を促すとともに、授乳や沐浴方法、育児相談などのサポートを行い、必要な育児方法を身につけ、安心して子育てができるよう宿泊または日帰りで支援する施設であります。この施設を利用することで産婦が心身ともに不安定になりがちな出産後の時期を乗り越え、健やかに育児にかかわれることを期待しているものでございます。 412 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。
    413 ◯ 24番(高田 重信君)  新しい施設であり、これから準備されていくわけですので、新しい思想というか新しい考え方の視点で、また機能ばかりでなく、いろいろな情報を取り入れられて本当に有意義な施設にしてもらいたいと思っております。  そこで、これができることによりまして安心して生み、育てられるということになりますが、安心して生み、育てられるまちという基本は、やはり産科、小児科の充実が一番と考えますが、この全国から見た富山の現状についてお聞かせください。 414 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  宮田福祉保健部長。 415 ◯ 福祉保健部長(宮田 宜忠君)  産科及び産婦人科の医師数でありますが、国の平成24年医師・歯科医師・薬剤師調査によれば、出産1,000人当たり全国では10.2人、本市では15.9人となっております。また、分娩を取り扱う医療機関は、国の平成23年医療施設調査によれば、病院(病床数20床以上)でございますが、出産1,000人当たり全国では1.0施設に対しまして、本市では1.8施設であります。それから、診療所(病床数20床未満)につきましては、全国では1.4施設に対し、本市では1.2施設となっております。  次に、小児科医でございますが、医師数は小児人口──これは15歳未満でございますが──1万人当たり全国で9.7人、本市では16.6人であります。また、小児科を標榜する医療機関は、人口10万人当たり全国では2.2施設に対し、本市では3.8施設あります。診療所は全国で4.2施設に対し、本市では5.5施設となっております。  これらのことから、本における医療供給体制については、比較的充足しているものと考えております。  さらには、1年365日、休日や夜間の診療を行っている富山・医師会急患センターの存在が子育て中の親にとって大きな支えになっているものと考えております。 416 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 417 ◯ 24番(高田 重信君)  大変すばらしい数字であり、実感よりもずっとよかったと思っておりますが、こうしたことも全国に発信されて、富山で産んでみたいなという女性の方が来てもらえればうれしいと思います。  次に、ひとり親家庭への支援について聞かせていただきたいと思います。  厚生労働省はことし4月からひとり親家庭の支援強化に乗り出し、貧困の連鎖を断ち切ることを目的に、親と子ども両方の学習機会を確保し、希望に沿った就職や進学を後押しするとしています。  富山におかれても、ひとり親家庭に対するさまざまな支援施策について来年度予算に計上されておられます。福祉保健部では、新規の事業提案が多く出され、また商工労働部では、ひとり親雇用奨励金、農林水産部では、「がんばるママに「ありがとうと花束」事業」など、ひとり親を応援していこう、また貧困の連鎖を断ち切ろうという姿勢が各部局にわたっていることを頼もしく思っておりますが、こうしたひとり親家庭の現状及び貧困の実態をどのように捉えておられるのか、お聞かせください。 418 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  宮田福祉保健部長。 419 ◯ 福祉保健部長(宮田 宜忠君)  本市のひとり親家庭世帯数は、平成22年国勢調査によれば、母子家庭が1万1,608世帯、父子家庭が1,776世帯となっており、平成17年の調査結果と比べ、母子家庭で13.0%、父子家庭で12.9%の増加となっております。  さらには、厚生労働省の平成23年度全国母子世帯等調査結果では、母子家庭の80.6%が就労しているものの、その約半数が非正規雇用で、平均年間就労収入は181万円となっております。また、就労以外の収入を含めた平均年間収入も、国民生活基礎調査による児童のいる世帯の平均所得の半分を下回っており、経済的に厳しい環境にあると思われます。  また、県の「平成25年度ひとり親家庭等実態調査報告書」では、生活上の最大の不安や悩みは生活費であり、子育て・教育と続いております。このことから、ひとり親家庭の多くが経済的な不安を抱えていると認識しております。 420 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 421 ◯ 24番(高田 重信君)  母子家庭、父子家庭ともに増えてきているという現状の中で、これからもこうした施策が大変重要になってくると思っております。富山におかれても──先ほど橋本議員の質問にもありましたが──7人の女性のプロジェクトチームによってこういう施策が打ち出されてきているということになっておりますが、この7人の女性によるプロジェクトチームというものがつくられた経緯についてお聞かせ願いたいと思います。 422 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  森市長。 423 ◯ 市長(森  雅志君)  ひとり親家庭の抱える悩みというのは、単純に経済的な問題だけではなくて、当事者でないと気がつかないことがたくさんあるということをこの数年──私の周りにもシングルマザーの人が何人かいたり、ひとり親家庭の方がいて、プライベートなお話などもする中で、例えば小学生のお子さんを育てて頑張っているお母さんが、その子がクラブチームなどでスポーツをやると、送り迎えが大変だというだけでなくて、その子がキャプテンになると母親も親の会の会長にならなくてはいけなくて、子どもたちを集めて試合会場まで送っていかなければいけないとか、当事者でないと気がつかない、「ああ、なるほど、そんなこともあるのか」という悩みがいっぱいあるわけですね。  例えば、大学まではなかなか進学させられないと思って職業科へ進学させたけれども、本当にそれでよかったのかみたいな悩みというのはずっと内在していらっしゃるのです。子どもは子どもでしっかりしているから親に迷惑をかけられないと思って、子どもなりに頑張っているということなどを見るにつけ、もう少し気持ちの上で何とかこの頑張っているひとり親家庭の親を激励したり支えたり、ちょっとほっと一息ついたり、そういうことができないかと思い立ったわけです。  そこで、つまり経済面から言うと、児童扶養手当とかさまざまな形のものは制度としてあるわけだから、それはフルに使っていただきながら、の仕事としてこそできるような気配りみたいなことをぜひやりたいという思いで、昨年の4月に女性でのプロジェクトチームをつくろうと思い至りました。  人選を含めて企画管理部のほうにお願いし、結果的に現在配属されている所属はバラバラのところの方々が選ばれて彼女たちにチームをつくってもらいましたが、私の思いとしては最初から、「農政をやっている人を、こういうことを、こういう人を」という思いでは決してなかったわけで、こういう仕事をきちんといいプロジェクトとして提案していただけるような者を選んでほしいと思ってお願いしたところです。結果として、部局横断的な人選になったということです。  何度か彼女たちに会議をやっていただいて提案されたものをなるべく事業として実現したいとの思いで、予算査定の上で提案に至っているということです。したがって、それも結果として商工労働部に雇用奨励金という形であったり、花束を贈る事業が農林水産部にあったりしていますが、それは最初からそれを企図して行ったわけではないということです。ただ、女性ならではのきめの細かい提案がされてきてよかったなと思っています。  私たちが考えた中ではなかなか出てこないだろう、「お母さんありがとう。花束を贈る」なんていうのは聞いたときは涙が出そうな話で、ひとり親ではない女性の皆さんにもその話をすると、これはすごくうれしいだろうなということをおっしゃってもらえます。それから、子育て奨励支援金についても、これで生活が助かるほどの金額ではありませんが、そういうものを手にしたときに親子で食事に出かけるとか、ちょっとだけぜいたくしてみるとか、そういうことが励みにもなりますし、子どもの気持ちにもいい影響を与えるだろうと思っていますので、そういう意味ではプロジェクトチームをつくって提案してもらって、そして議決をいただければ新年度から動いて、市内の多くのひとり親家庭の特に親御さんに、いい施策を行ってもらったなとか、いい時間が持てたなとかと思ってもらえたらありがたいなという思いでおりますので、ぜひ今定例会での議決をよろしくお願い申し上げます。 424 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 425 ◯ 24番(高田 重信君)  今ほど市長も言われた、本当に「がんばるママに「ありがとうと花束」事業」なんか、これは読んだだけでも、本当に誰が考えたのかなと思っていたのですが、大変すばらしい事業だと思っていますし、親と子どものきずなを強める機会を創出するということで、本当に頑張っていただきたいという思いでいっぱいであります。  そこで、最後になりますが、福祉保健部で新規事業がそれぞれ出されておりますが、その内容、また期待される成果についてお聞かせください。 426 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  宮田福祉保健部長。 427 ◯ 福祉保健部長(宮田 宜忠君)  新規の事業につきましては、今ほど市長が申し上げましたとおり、心が癒やされたり、応援されていることを少しでも感じていただくような事業であります。その1つとして、ひとり親応援子育て支援金支給事業は、就労し、子育てしているひとり親家庭を応援するため支援金を支給するものであります。  それから、ひとり親家庭ファミリー・サポート・センター利用料助成事業や、ひとり親家庭病児病後児保育料助成事業及び放課後児童健全育成ひとり親家庭支援事業は、ひとり親家庭の利用料の一部を助成することによって利用者の経済的負担を軽減し、仕事と育児の両立を支援するものであります。  また、ひとり親家庭学習支援事業は、ひとり親家庭の児童に対し、大学生等のボランティアが学習指導を行うことで、学習意欲と進学率の向上を図り、希望する職についていただき自立できるよう支援するものであります。 428 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 429 ◯ 24番(高田 重信君)  こうしたことが、ひとり親のサポートをしっかりしてあげる、そして子どもたちにとっては貧困を断つという本当に大きな施策になっていけばと思っております。各部局の皆さんには頑張っていただきたいと思います。  では、最後の質問に入ります。  経済・景気動向についてお伺いいたします。  経済動向と就労について、今トマ・ピケティ著、「21世紀の資本」という本が世界的なベストセラーになっております。世界各国の膨大なデータを分析し、富める者はますます富み、そうでない者との格差がますます開いていくことを明らかにし、今後19世紀のような世襲資本主義に回帰するおそれがあると指摘されています。  ピケティ氏は、「日本でも欧州でも、理由は違いますが、若い人のほうが親の世代に比べて生きるのが難しくなってきている。欧州では若い人たちの失業率が高く、これが社会に緊張感をもたらしている。日本は労働市場の仕組みが若い人に厳しい。パートや非正規の人が増えてきており、待遇もよくない。日本でも欧州でも若い人たちに希望を与える政策をとることが重要です」と述べられております。  また、現在の日本では、30代の消費マインドが大きく落ち込んでおり、就職氷河期を経てきた彼らの多くは自身が望んだ仕事につけず、技能も育っていないし所得も低い人が多いと聞きます。  そこでお尋ねしますが、現在の経済格差についてどのような認識を持っておられるのか、お聞かせください。 430 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  八幡商工労働部長。 431 ◯ 商工労働部長(八幡 俊彦君)  経済格差に対する指標はさまざまであり、格差が拡大しているかどうかは一概に言えないところでありますが、格差が著しく拡大していくことや固定化されることは一般的に好ましいことではないと認識しております。 432 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 433 ◯ 24番(高田 重信君)  確かに格差というものは普通はあって当然かと思いますが、ただそれが開いていくということが今のこのピケティの著書の中でも一つ指摘されているのでしょうが、いろいろな反論があるとも聞いておりますが、そうしたことも含めて、今のこの経済動向、富山も含めてなのですが、どのように捉えておられますか。 434 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  八幡商工労働部長。 435 ◯ 商工労働部長(八幡 俊彦君)  経済動向につきましては、物価上昇に対する懸念等が見られるものの、雇用や所得環境の改善傾向が持続するほか、原油価格下落に伴うプラス効果やアベノミクスによる効果が地方にも十分あらわれてくることにより、景気は底堅く推移していくものと見ております。  本市におきましても、円安や株高の進行から医薬品関連などの製造業や内需産業においては、原材料高の影響が懸念されておりますが、一方で、有効求人倍率が高水準で推移しているほか、輸出関連企業や金融機関の業績が好調であり、個人消費も少しずつ持ち直していることから、緩やかな回復基調が続くものと考えております。 436 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 437 ◯ 24番(高田 重信君)  そうした中で、中小企業についてはまだまだだということも聞きますが、部長はどのように捉えておられますか。 438 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  八幡商工労働部長。 439 ◯ 商工労働部長(八幡 俊彦君)  中小企業につきましては、本年1月期の富山中小企業景況調査によりますと、前年同月に比べて「悪化した」と回答した企業が「好転した」と回答した企業をわずかに上回っているという状況ですので、まだ少し伸びがないといいますか、そういう状況だと思っております。 440 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 441 ◯ 24番(高田 重信君)  富山ではいろいろな手助けをする有利な資金を用意しておられると思っておりますが、有効にまた中小企業に行き渡るようにしっかりとPRしていただければと思っております。そうした中で、富山の就職状況と非正規雇用者の実態等についてお聞かせください。 442 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  八幡商工労働部長。 443 ◯ 商工労働部長(八幡 俊彦君)  本における平成26年3月大学等卒業者の就職率は96.4%、高等学校卒業者は98.7%となっており、いずれも全国平均を上回っております。ちなみに、全国平均は大学等で94.4%、高等学校で98.2%でございます。  また、総務省による平成24年就業構造基本調査では、本県における若年者の非正規労働者の割合は27.1%となっており、全国で最も低くなっております。全国平均は35.3%でございます。 444 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 445 ◯ 24番(高田 重信君)  やはり富山はものづくりの県だと言われているだけあって、やはりこの就職率にしても、状況にしても、安心して見ていられる状況なのではないかと思っております。  そうした中で、いよいよ就職活動が始まってきているわけであります。ちょっと質問が飛びますが、若年者就職支援事業が今年度提出されておりますが、このことに対して期待される成果についてお聞かせ願いたいと思います。 446 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  八幡商工労働部長。 447 ◯ 商工労働部長(八幡 俊彦君)  若年者の就職支援として、まず県においては「Uターンフェアインとやま」などの就職説明会を開催されております。本市におきましても就職活動の進め方についての講座及び市内企業のプレゼンテーションを行う企業説明会を開催しております。この企業説明会には、県内外の大学などから例年250人程度の学生が参加しており、特に県外大学へ進学している学生に対して市内企業の情報を提供し、就職につながる契機となることを期待しております。  また、本年度から新たに東京においても企業説明会を実施することとしており、本日開催しているところであります。 448 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 449 ◯ 24番(高田 重信君)
     やはり大きな人員を集められるのは東京だと思うのです。企業説明会の回数は1回と伺っているのですが、この1回というのはどういう形、理由というか……。 450 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  八幡商工労働部長。 451 ◯ 商工労働部長(八幡 俊彦君)  東京での企業説明会につきましては、今年度から始めたということもございまして、初回でもあり、1回とさせていただいているところであります。 452 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 453 ◯ 24番(高田 重信君)  そうしたら、この経過も見てからなのですが、将来的には増やしていくという方向性もあるということですか。 454 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  八幡商工労働部長。 455 ◯ 商工労働部長(八幡 俊彦君)  その回数を増やすことにつきましては、本日の状況でございますが、そういう開催結果などを踏まえまして、今後検討してまいりたいと思っております。 456 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 457 ◯ 24番(高田 重信君)  こうした就職者を確保していくということは、これからの富山の発展にとっても大切なことだと思っております。このUターン、Iターン、Jターン就職ということで、今大変県も国もいろいろな形の中で支援していることだと思っておりますが、このUターン、Iターン、Jターン就職の促進についての取組みと成果についてお聞かせください。 458 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  八幡商工労働部長。 459 ◯ 商工労働部長(八幡 俊彦君)  地域社会が持続的に発展していくためには、地域の担い手となる人材を確保する必要があり、その方策の1つとしてU・I・Jターン就職の促進が重要になってまいります。  こうした観点から、本市におきましては、企業訪問による新規学卒者をはじめとする雇用拡大の要請、2つに、県内外の大学3年生などを対象とした企業説明会の開催、3つに富山企業情報ホームページの開設による企業情報の提供などの事業を実施しております。  これは、富山県の調査になりますが、富山県が毎年調査しているUターン就職率は、直近の平成25年度末大学卒業者について過去最高の57.6%となっており、こうした本の取組みは一定の成果を上げているものと考えております。 460 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 461 ◯ 24番(高田 重信君)  やはり富山に戻ってこられる、また県外からでも富山に来たいという形の中で、せっかく富山に来られたのですが、その人たちの働くことに対する悩みだとか、そういったことを聞かれたことはありますか。 462 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  八幡商工労働部長。 463 ◯ 商工労働部長(八幡 俊彦君)  商工労働部として、そういう仕組みはとっておりませんので。間接的な意見という形では聞いたことがございますが、直接にはございません。 464 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 465 ◯ 24番(高田 重信君)  せっかくUターン、Iターン、Jターン就職された方々のいろいろな思いとか不満だとかをまたいろいろと聞いていただいて、先ほどUターン就職率が57.6%という高率だということなのですが、さらに高まるようにまた努力していただければと思っています。  そこで、今言われているのは人手不足ということで、人手不足がもたらす地域経済への影響が懸念されておりますが、総務省では、地方移住に関する相談や情報提供に応じる全国移住促進センター(仮称)を3月下旬に東京駅近くに開設するそうで、立地のよさを生かし、移住支援の総合窓口として、地方での仕事の紹介や農林水産業への就業支援をサポートし、自治体が移住関連のイベントを開催するための場所も提供するそうであります。  現在人手不足ということを言われているのですが、実態なり経済への影響があったらお聞かせ願いたいと思います。 466 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  八幡商工労働部長。 467 ◯ 商工労働部長(八幡 俊彦君)  富山公共職業安定所によりますと、管内における平成27年1月末の有効求人倍率は1.52倍と平成24年7月から1倍を超えて推移しております。特に建設関係や医療・福祉関係の業界などで有効求人倍率が高く、人手不足の傾向が顕著であります。  そのために、建設工事などの納工期が遅れたり、医療・福祉関係の事業所で労働環境の悪化による離職者の増加により、さらに人手不足に陥るといった悪循環が生じることもあります。  このような弊害のため、人手不足が続くことにより、企業によっては新規受注や事業拡大を見送るなど経済活動にも悪い影響が生じることが懸念されます。 468 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 469 ◯ 24番(高田 重信君)  本当に経済がよくなったら人手不足が起こって、また落ちていくという不安もあるわけです。そうした中で、先ほども総務省が力を入れているということなのですが、地域おこし協力隊モデル事業について、農林水産部のほうからこの事業が提案されておりますので、このことについて少しお聞きしたいと思います。  この人材の募集や決定はどのようにされるのか、まずお聞かせください。 470 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  上田農林水産部長。 471 ◯ 農林水産部長(上田 修正君)  今回想定しております地域おこし協力隊員の募集方法につきましては、地域と都市の移住・交流に役立つ情報や田舎暮らしの魅力を全国に発信している一般社団法人移住・交流推進機構のホームページなどを活用したいと考えております。  なお、協力隊員の決定につきましては、まず公募を行い、書類による1次選考の後、候補者との面接等により決定してまいりたいと考えております。 472 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 473 ◯ 24番(高田 重信君)  その面接というのは、どのような形になるのでしょうか。 474 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  上田農林水産部長。 475 ◯ 農林水産部長(上田 修正君)  具体的にまだ誰が面接するかは決めておりませんが、地元の方とか農業団体の方とかも入れるかどうかなどについても、これから検討したいと思っております。 476 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 477 ◯ 24番(高田 重信君)  それでは、もしそうした──今2名と聞いているのですが──決まった人たちは、住民票を富山に移すことになるのでしょうか。 478 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  上田農林水産部長。 479 ◯ 農林水産部長(上田 修正君)  住民基本台帳法の規定では、住所を移した場合には新しい住所地に転入届を届け出なければならないことになっております。  また、国の地域おこし協力隊推進要綱におきましても、「協力隊員は生活の拠点を過疎地域等に移し、併せて住民票を異動させた者であること」とされておりますので、活動開始にあわせて住民票を異動していただくことになります。 480 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 481 ◯ 24番(高田 重信君)  そうしたら、まさしく富山市民になるということですね。よかったです。  次に、活動する地域と仕事内容、そしてその2人の方々のサポート体制についてお聞かせください。 482 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  上田農林水産部長。 483 ◯ 農林水産部長(上田 修正君)  地域おこし協力隊員が活動する地域としましては、中山間地域で特産物の生産、開発、加工などに取り組んでいる山田地域での実施を考えております。地域おこし協力隊員の仕事の内容につきましては、主に農業への従事や特産物の加工販売のほか、農道や農業用水路の維持管理活動への参加なども考えております。  なお、地域おこし協力隊員へのサポートにつきましては、隊員が地域になじんで生活や農作業に取り組めるよう受入れ地域や関係機関の協力も得ながら、隊員の生活や活動に対し支援してまいりたいと考えております。 484 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 485 ◯ 24番(高田 重信君)  しっかりサポートしてあげて、本当に定住していただけるような体制に持っていっていただきたいと思います。  次に移りますが、21世紀の日本を救うのは女性とシニアとも言われており、今、国では、女性活躍推進に向けてさまざまな取組みが始まっております。地方経済発展のためには需要拡大が不可欠であり、家計の消費動向に大きな影響を与える女性の視点や発言、発信力が求められるとともに、女性の感性を生かした生産活動やサービス分野において新たなイノベーションを起こす力が期待されております。  そこでお伺いいたしますが、女性活動推進政策として富山の取組みについてお聞かせください。 486 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  八幡商工労働部長。 487 ◯ 商工労働部長(八幡 俊彦君)  本における女性活躍推進政策としましては、まず子育て支援として、1つに、子育て支援センターにおける専門スタッフによる子育て相談、2つに、延長・一時保育をはじめとする保育所における特別保育の拡充などの施策に取り組んでおります。  あわせて、仕事と子育ての両立に向けて、1つに、事業所内保育施設を新設する事業主へ助成する事業所内保育施設推進事業補助金事業を実施するとともに、2つとして、27年度から新たに母子家庭の母などを新規に常用雇用する事業主に対して交付するひとり親雇用奨励金事業を実施することとしております。  本市といたしましては、女性がその能力を最大限に発揮できる雇用環境を整備することは、労働力人口の確保及び地域経済の活性化につながることから、今後ともハローワークや県など関係機関と連携しながら、女性の活躍推進に努めてまいりたいと考えております。 488 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 489 ◯ 24番(高田 重信君)  先ほど福祉のほうで7人の女性のプロジェクトチームということもありましたが、やはり女性の視点で見るということの大切さもだんだんとわかってきているというか、その分、男性も負けずにいろいろな発信をしていかなければならないと思っております。シニア世代も一昔前より体力的にも精神的にも若返ってきておられ、これまでに培われた技術を継承していくためにも働く環境づくりが大変大切だと思っておりますが、こうした技能を持っておられる65歳以上の高齢者の方々の再就職のあっせんサポート体制についてお聞かせください。 490 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  八幡商工労働部長。 491 ◯ 商工労働部長(八幡 俊彦君)  専門的技能を有し、経験豊富な高齢者の就労を支援することは、技術の継承や労働力人口の確保に向け重要であると考えております。
     県では、とやまシニア専門人材バンクを開設し、就業に意欲的な高齢者と、こうした人材を求める企業とのマッチングを図り、高齢者の再就職支援に取り組んでおられます。  本市といたしましては、本年9月に本庁舎内で開設を予定している無料職業紹介所においてハローワークの求人情報をオンラインで閲覧できることとしており、その情報を活用して就労を希望される高齢者に対して再就職あっせんや就労相談を行うほか、国や県などの関係機関と連携しながら高齢者の再就職支援に取り組んでまいりたいと考えております。 492 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  24番 高田 重信君。 493 ◯ 24番(高田 重信君)  ぜひそういった高齢者の方々もしっかりサポートしていただきたいと思っております。  以上で、私の質問を終わらせていただきます。 494 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  これで高田 重信議員の一般質問及び議案の質疑を終了します。             ───◇   ◇   ◇───                散       会 495 ◯ 副議長(浅名 長在ェ門君)  以上で、本日の日程は終了いたしました。  明日は午前10時に本会議を開き、一般質問及び議案の質疑を行います。  本日はこれをもって散会いたします。                            午後 4時39分 散会 Copyright © Toyama City Assembly, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...