富山市議会 > 2013-06-02 >
平成25年6月定例会 (第2日目) 名簿
平成25年6月定例会 (第2日目) 本文

  • ピロリ(/)
ツイート シェア
  1. 富山市議会 2013-06-02
    平成25年6月定例会 (第2日目) 本文


    取得元: 富山市議会公式サイト
    最終取得日: 2021-08-02
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1 議事の経過             ───◇   ◇   ◇───                開       議                              午前10時  開議 ◯ 議長(村家  博君)  ただいまから、本日の会議を開きます。  議事日程は、お手元に配布のとおりであります。             ───◇   ◇   ◇───        一般質問並びに議案第78号から議案第107号まで        及び報告第4号から報告第31号まで 2 ◯ 議長(村家  博君)  これより、日程第1 一般質問並びに議案第78号から議案第107号まで及び報告第4号から報告第31号までを一括議題といたします。  これより、一般質問及び議案の質疑を行います。  順次発言を許します。  22番 金厚 有豊君。   〔22番 金厚 有豊君 登壇〕 3 ◯ 22番(金厚 有豊君)  平成25年6月定例会に当たり、自由民主党より一般質問を行います。  事前にお話をしておきますけれども、私自身、これで4、5年、正直言いまして一括質問をしたことがないので、文章を読みなれていないと思いますので、間違いが起こるかもわかりませんが、お許しいただきたいと思います。  4月の選挙で議席をともにさせていただくこととなった私ども40名の議員は、これまで以上に、大きな使命と責任を共有しなければならないと私は考えております。その理由として、今回の選挙が、初めて全市1区の選挙区によって行われたものであり、そこで選ばれた私ども議員一人一人は、全市域、全市民を代表するという気概と信念で市政運営にかかわるべきであると思うからであります。
     また、今回の任期中の平成27年の春には、北陸新幹線の開業というまさに長年の県民、市民の悲願であった世紀の大事業が大きく前進しますし、同時に私たちの富山市は、同じく平成27年4月に、合併10年という大きな節目を迎えることになります。  加えて、第2期中心市街地活性化基本計画環境未来都市構想に位置づけられた各種事業を着実に進めていかなければならないなど、森市長をはじめ当局の皆さんと一緒になって、新たな時代を見据えたまちづくりと、いわゆるファシリティマネジメントに基づく組織・施設の見直しなどに真摯に取り組んでいかなければなりません。  我々の会派では、「我々議会や市民の皆さんの声をより適切に市政に反映できる活動を目指して」という基本テーマに基づき、市政のさまざまな課題について研修内容を具体的な成果に結びつけることができるような勉強会などを開催していきたいと考えております。  そこで、過日、各常任委員会委員長を部会長とする政調部会ごとに市政にかかわる各部局の主要な政策課題について取りまとめをお願いしたところですが、それらを踏まえ、私が所属しております商工農林水産委員会所管の事務事業を除いて市政全般について質問を行います。  平成25年度当初予算については、国の経済対策に歩調を合わせ、地域経済を下支えし、切れ目ない経済対策を行えるよう、16カ月予算として編成されるとともに、4月の市長選挙を控え、市長の政策判断を必要とする新規事業などについては、6月以降の補正予算において計上する骨格予算として編成されました。  その後、森市長におかれましては、市長選挙において、「情熱都市・とやま」の創造をキャッチフレーズに、「安全で安心して生活できる社会」「高い道徳心と創造性に満ちた活力ある社会」「美しい森や水を守り育む社会」の実現を公約に掲げられ、市民の皆さんからの圧倒的な支持を得られ、新富山市3期目の市政を担われることとなったところであります。  そこで、本定例会においては、一般会計で約15億8,000万円、特別会計、企業会計を合わせると、総額約21億5,000万円の補正予算が提案されておりますが、その中には、森市長が選挙の際に掲げられた公約を実現するために必要な予算などを、いわゆる肉づけ予算として含んでいると思われます。  そこで、今回の補正予算案の特徴と、市長の政策判断を伴う新規事業としてどのような事業に取り組むこととされているのかお伺いいたします。  また、今回の補正予算には、肉づけ予算以外にも地域経済を下支えるための喫緊の課題となる事業も盛り込まれていると伺っておりますが、肉づけ予算以外で取り組むこととされている主な事業にはどのようなものがあるのか、お伺いいたします。  一方、平成25年度当初予算編成の際には、市議会自由民主党は当初予算編成中、及び各課への予算内示後の二度にわたって市長へ予算要望を行っており、3月定例会では「市議会自由民主党からの会派要望を受け、できる限り予算に反映するように努めた」との市長答弁もありました。  そこでお伺いいたしますが、肉づけ予算を含んだ今回の補正予算案の中にも会派要望を反映したものがあるのか、また、自由民主党として新たに要望に加えた「環境未来都市事業の推進」「北陸新幹線開業に向けたPR強化」について、どの程度進捗しているのでしょうか。現時点での状況についてお答えください。  さらに、平成24年度の歳入歳出については、去る5月末をもって出納閉鎖されたところでありますが、一般会計の決算についてはどのように見込んでおられるのか、また、特別会計、企業会計の決算についてどのように見込んでおられるのか、お伺いいたします。また、それを踏まえて、平成24年度の財務諸表はどのような見通しになるのかもお伺いいたします。  次に、職員の給与の減額支給措置についてお聞きします。  追加送付分として、給与減額支給に伴う予算案件と給与の臨時特例に関する条例案件が提出されたところであります。今回の措置は、国の要請に基づく地方公務員の給与減額支給であるとお聞きしておりますが、国家公務員の給与減額については、国の厳しい財政状況及び東日本大震災に対処する必要があるために、一層の歳出削減が不可欠であることから、国家公務員の給与について減額支給措置を講ずることとされたものであります。  今回の国の要請は、この国家公務員の給与削減措置に準じて地方公務員の給与の削減を求められたものですが、そもそも地方公務員の給与は、公平・中立な見地を踏まえつつ、議会や住民の意思に基づき地方が自主的に決定すべきものであり、国が地方公務員の給与削減を強制することは地方自治の根幹にかかわる問題であります。ましてや、地方交付税を国の政策目的を達成するための手段として用いることは、地方の固有財源という性格を否定するものであり、断じて行うべきではないと考えるものであり、私ども会派では、3月定例会に引き続き、国に対する意見書を今議会に提出することを検討しております。  新聞報道によりますと、給与減額を実施しない地方公共団体もあるということですが、富山県内では、富山県をはじめほとんどの団体で何らかの給与減額をするようであります。また、長崎市の調査によれば、全国の中核都市42市においても、その大半で実施もしくは実施を検討との回答が寄せられているところでございます。  そこで、こうした状況の中で、本市が給与減額を実施することはある意味やむを得ないことであると判断しておりますが、改めて、本市が、今回公務員給与の減額措置に踏み切った理由をお聞かせ願います。  政府は民間企業経営者に対しては従業員の賃上げを要請し、地方公務員には給与減額を要請するのは矛盾しているのではないでしょうか。私は、こうした給与削減措置が長引くと、現場で一生懸命働く職員の士気の低下につながるのではないかと大変心配しております。  条例案では9カ月間と期間を限定した形にはなっておりますが、ぜひそのとおり行い、二度と今回のようなことのないよう重ねて強く要望するものですが、万が一、今後、同様に国の要請があった場合、富山市としてどのように対応するのか、当局の答弁を求めます。  次に、ガラス美術館とグラス・アート・ヒルズ富山についてお伺いします。  富山市では、かねてよりガラス工芸や美術をまちづくりの柱の一つとして、さまざまな施策に取り組んできておられます。とりわけ全国でも唯一の公立のガラス造形作家の育成機関であるガラス造形研究所や、ガラスの産業化と作家の独立を支援する富山ガラス工房などがある古沢・西金屋地区は、本市の「ガラスの里」として市民に浸透してきていると考えております。  現在、「グラス・アート・ヒルズ富山」と称しているこの地域においては、昨年の秋、観覧席を設けたスタジアム形式の第2工房がオープンするとともに、グラスの頭文字「G」をシンボル的なロゴとするモニュメントやストリートフラッグを設置するなど、機能面だけでなく、景観的にも富山ガラスの中心にふさわしい地域になったと思っております。  一方で、現在、中心市街地においてガラス美術館の整備が進められており、去る5月11日には、この美術館や市立図書館などを含む西町南地区再開発事業複合施設の起工式も行われました。  いよいよ北陸新幹線開業後の平成27年秋のオープンに向けて、市民の皆様はもとより、私ども議会としても、図書館との併設という相乗効果も含めて、まちなかのにぎわい創出に大いに寄与してくれるものと期待を膨らませているところであります。  そこで、このまちなかで整備するガラス美術館と郊外にあるグラス・アート・ヒルズについて、それぞれが市民に親しみやすい内容の充実した施設として整備することも重要ですが、両施設を連携させることによって、森市長がかねてから提唱されている「ガラスのまち富山」の構想が、より具体的な形で、本市の新たな魅力づくりに大きく貢献してくれるのではないかと私は考えております。  そこでお伺いしますが、市長はこのガラス美術館とグラス・アート・ヒルズについて、「ガラスのまち富山」の構想の中でそれぞれどのように位置づけられているのか、また、これらの施設をどのように連携させたいと考えておられるのか、森市長の答弁をお願いします。  次に、統合小学校跡地の利活用に関して、総曲輪小学校及び八人町小学校の跡地利用についてお伺いいたします。  市中心部における小学校の統廃合に伴う学校跡地につきましては、高齢社会を見据えた角川介護予防センターの整備やPPP(公民連携)による清水町公民館及びスーパーマーケット等の整備、本年4月の雄峰高校の愛宕小学校跡地への移転など、その利活用が図られてきております。  残る総曲輪小学校と八人町小学校については、具体的な計画は明らかにされていませんが、総曲輪小学校については、3月補正予算において、旧校舎の解体工事に伴う経費が計上されたところであります。また、さきの市長選挙における公約の中で、市長はこの跡地で地域医療と介護の拠点施設を整備するとの構想を示されました。また、先般、学校法人片山学園が八人町小学校跡地に県内初の私立小学校を設置したい旨の意向があるとの報道があったところです。  そこでお伺いしますが、総曲輪小学校跡地及び八人町小学校跡地の今後の活用の見通しなどについてお聞かせください。  次に、地域包括ケアシステムについてお伺いいたします。  急速な高齢化の進展に伴い、高齢者人口そのものの増加に加え、要介護高齢者、認知症高齢者、さらには、ひとり暮らし高齢者なども増加していくことが見込まれる中、今後、高齢者が住みなれた地域でいつまでも安心して暮らし続けるための体制として、厚生労働省では、地域包括ケアシステムの構築を掲げ、市町村にその推進を求めているところであります。  そこで、本市では、かねてより地域ケア体制の充実として、地域包括支援センターを軸としてさまざまな事業に先進的に取り組んできているものと評価しておりますが、これまでの取組みと地域包括ケアシステムの構築について、どのように取り組まれているのか、お尋ねいたします。  次に、介護保険制度は、介護を必要とする状態となっても、できる限り自宅で自立した日常生活を営めるよう、施設から在宅へと介護サービスを総合的・一体的に提供する仕組みに転換されています。  本市においても、平成24年度末で2万416人の方が要介護認定を受け、1万7,576人の方が介護サービスを受給している状態だとお聞きしております。そこで、在宅での介護においては、地域全体で高齢者の生活を支える体制がなお不十分であることを踏まえ、高齢者が地域で自立した生活が営めるよう、医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスが切れ目なく提供される地域包括ケアシステムの実現が求められているところです。  特に、団塊の世代が75歳以上(後期高齢者)となる2025年には、高齢者ケアのニーズの増大、単独世帯の増大、認知症を有する者の増加が想定されており、介護保険サービス医療保険サービスのみならず、見守りなどのさまざまな生活支援や成年後見等の権利擁護、住居の保障、低所得者への支援などを有機的に連携し、さまざまな支援が切れ目なく提供されることが重要とされております。  そこで、本市の地域包括ケアシステムの実現に向けての現在の進捗状況についてお聞かせください。  次に、平成25年6月補正予算における市長の政策的判断を伴う新規事業の中にもありました寄附講座について、改めてお伺いいたします。  そもそも、今回の補正予算に計上されております寄附講座については、さきの市長選挙の公約の一つとして、森市長が「大学に寄附講座を開設する」と発言されたことを受けてスタートした構想と捉えております。また、寄附講座というのは、一般に外部から寄附された資金をもとに教授などの人材を配置し、一定の目的を持った研究等を行うものと聞いております。  そこで質問ですが、そもそも寄附講座とは何か、他の自治体における寄附講座開設の状況はどのようになっているのか、富山大学医学部に寄附講座を開設する目的は何なのか、以上3点についてお答えください。  次に、いわゆる災害廃棄物の広域処理の実施に関してお伺いいたします。  早いもので、東日本大震災から2年以上が過ぎ、被災地では、一歩一歩ではありますが、復興が進んできております。そうした中、復興の最大の妨げになっていた災害廃棄物の処理も相当進んできており、環境省の発表によれば、平成25年4月末現在の進捗率は、岩手県で52%、宮城県で71%、福島県で42%となっております。このまま順調に進めば、平成26年3月末までに災害廃棄物の処理が完了する見込みだとのことであります。  ところで、災害廃棄物の広域処理につきましては、国からの協力要請を受け、現在まで1都1府15県の自治体などで行われております。富山県内においても、焼却施設等を持っている高岡市や新川広域圏事務組合富山地区広域圏事務組合が受入れの意向を表明し、高岡市が4月26日から、新川広域圏事務組合が5月30日から、それぞれ災害廃棄物の本格受入れを開始し、富山地区広域圏事務組合においては、紛れもなく、本日6月18日から受入れを開始することになりました。  私としては、「いよいよ始まるのか、ようやく富山市も被災地のために貢献できるのだな」との印象を持ちつつ、これまでの関係者の御努力と御理解に敬意を表したいと思いますが、このことについて、市長の御所見をお伺いします。  また、これまで一般廃棄物の最終処分場を持つ本市においては、市民説明会や地元住民への説明会などで、試験焼却における放射能濃度などの測定結果を示しながら、その安全性について説明をしてこられました。この後も、住民の皆さんに安心感を持っていただくため、しっかり埋立て部分の管理を行うとともに、放射能濃度などの測定結果をもとに、安全性をお知らせすることが必要だと思いますが、当局の見解をお伺いいたします。  次に、通学路の安全対策のさらなる推進についてお伺いいたします。  昨年4月、京都府亀岡市において、集団登校中の児童の列に自動車が突っ込むという痛ましい事故が発生し、以後、千葉県や愛知県でも同様の事故が続きました。  これらの事故を踏まえ、国においては文部科学省、国土交通省、警察庁が連携し、通学路における緊急合同点検等実施要領を定め、公立小学校や特別支援学校の通学路について点検を行うよう通知があったところであります。  当市においても、教育委員会が中心となって道路管理者、交通管理者、地域住民が通学路の危険箇所において各校下ごとに緊急合同点検が行われ、通学路の見直し、区画線の引き直し、道路側溝のふたかけなどソフト・ハードの両面からの対策が必要であると報告され、昨年度より、その対策に取り組んでいると聞いております。  一方、国土交通省では、平成24年度予備費において、日本再生戦略における施策の実現前倒しとして、通学路の緊急点検に基づく緊急的な交通安全対策に予算が配分されました。また、平成24年度補正予算においては、日本経済再生に向けた緊急経済対策に基づき、「復興・防災対策」「成長による富の創出」及び「暮らしの安心・地域活性化」の3分野を重点として予算が配分され、このうち、「暮らしの安心・地域の活性化」の分野に通学路等の交通安全対策が盛り込まれております。さらに、平成25年度予算においても補正予算と同様の3分野について重点的に予算が配分されております。  本市においても、国の対応に呼応して、社会資本整備総合交付金事業として平成24年度予備費を、防災・安全交付金事業として、平成24年度補正予算や平成25年度予算を活用して、通学路の安全対策事業が実施されております。  このように通学路の安全対策は国を挙げて取り組んでいる課題であり、本市においても積極的に取り組んでいると考えております。そこで、本市では現在、市道管理者として、どのように通学路の安全対策を実施しているのかお伺いいたします。  また、今後も引き続き通学路の危険箇所の解消については必要であると思いますが、どのような取組みをしていくのか、お伺いいたします。  最後に、学校施設の耐震化・老朽化対策について質問いたします。  国は、平成27年度までのできるだけ早い時期に耐震化を完了させることとしており、本市においては、ことし1月の国の緊急経済対策に呼応し、前倒しして耐震化事業を進めるなど、前年度に引き続き、学校の耐震化事業に取り組んでいるとのことでありますが、児童・生徒が日常生活する場であり、緊急時には地域の応急避難場所となる学校の耐震化については、できる限り早く、全ての学校において耐震化対策を完了させることが重要であると考えております。そこで、本市での耐震化の進捗状況と今後の整備計画についてお聞かせください。  また、国では、耐震化とともに老朽化対策も喫緊の課題としています。全国では、建築後25年以上を経過した公立小・中学校が保有面積の約7割を占めるなど、老朽化の進捗が深刻な状況にあります。安全面や機能面の改善を図ることが喫緊の課題ではないでしょうか。本市の老朽化対策はどのように進められているのか、お聞かせください。  なお最後に、答弁は不要ですが、グラウンドの整備や保健室等の特別教室へのクーラーの設置について、我が自由民主党政調会の中で、今後、鋭意取り組んでいただきたいとの強い意見があることをお伝えして、私の質問を終わります。ありがとうございました。 4 ◯ 議長(村家  博君)  森市長の答弁を求めます。   〔市長 森  雅志君 登壇〕 5 ◯ 市長(森  雅志君)  金厚議員の御質問にお答えします。  私からは、平成25年6月補正予算について質問のありましたうち3点、ガラス美術館とグラス・アート・ヒルズ富山について、さらに総曲輪小学校及び八人町小学校の跡地利用について、地域包括ケアシステムの実現に向けた取組みと寄附講座についてお尋ねのありましたうち3点、東日本大震災における災害廃棄物の広域処理についてのうち1点にお答えし、その他の事項につきましては担当部長から答弁申し上げます。  まず、平成25年6月補正予算につきまして、政策的判断を伴う新規事業について、今回の補正予算案の特徴と、政策判断を伴う新規事業としてどのような事業に取り組むのかについてお答えいたします。  平成25年度当初予算は骨格予算として編成しましたが、事業期間が不足し、事業の実施に支障を来す新規事業などは計上し、市民生活に支障を来さないよう十分配慮した予算として編成したところであります。  お尋ねの平成25年6月補正予算の特徴については、まず、市長としての政策判断が必要と考え、当初予算に計上しなかったもの、いわゆる肉づけ予算を計上したこと、2番に、国、県からの追加承認に伴う事業を計上したこと、3番として、国に準じて職員給与を削減する予算を計上したことなどがあります。  このうち、政策判断を行った新規事業としては、公約に掲げる項目のうち、数年をかけて大きく育てていく施策の種をまいたものとして、1つに、「選ばれるまちづくり」推進の一つのテーマである「シビックプライド」となる本市のイメージを形成する都市イメージ形成事業、2つに、環境未来都市を推進するとともに、「薬都とやま」のイメージを根づかせる牛岳温泉熱等を活用した農業の6次産業化事業や薬用植物栽培工場構築事業、3つに、少子・高齢社会におけるコンパクトなまちづくりを考える上で不可欠な、都市型の地域包括ケアシステム構築に向け、富山大学内に調査研究を行う講座を開設する富山大学寄附講座事業などがあります。  このほかにも、市民の方からの要望が強い小学校の校舎・体育館の増改築工事費、消防施設改築の実施設計委託費、浸水対策としての雨水貯留施設工事費なども肉づけ予算として計上しているところであります。  次に、職員給与の減額支給措置について、踏み切った理由を問うのお尋ねにお答えします。  初めに、地方公務員の給与についての私の基本的な考え方を申し上げます。  3月定例会での答弁及び本定例会の提案理由説明でも申し上げましたとおり、もとより地方公務員の給与は、各地方公共団体において、それぞれ議会の議決を経て条例で自主的に定めるものであり、国がその削減をあたかも強制するかのような措置を講じることはあってはならないことであるという考えに全く変わりがないことを、まず申し上げます。  その上で、今回、特別職をはじめとする本市職員の給与の減額を提案いたしましたのは、地方公務員給与に関する閣議決定や全国の自治体及び議会の長に対してなされた総務大臣の書簡による要請、さらには、今国会におけるさまざまな議論や政府答弁の内容などを十分に熟慮した結果であります。  職員各位を思うと大変忍びない思いではありましたが、今回の要請の背景として、東日本大震災の復興財源を確保するため、国家公務員給与が削減されていることに鑑み、本市としても、公務員全体で東日本大震災の復興と防災・減災対策の強化に向けて、国と地方が一丸となって取り組むという大義を共有し、協力すべきであると判断したことによるものであります。困っている人に対して、できるだけのことをするべきだという忍びざるの心の一環だということであります。  次に、今後、国から同様の要請があった場合の対応についてお尋ねがありました。これまでの総務大臣と地方6団体の代表者との話合いの中で、今回の措置は、あくまでも平成25年度における臨時的かつ異例の措置であることや、今後、こうした問題の対処については、国と地方の協議の場において十分に話し合うことなどについて確認がされているところであります。  さらに、衆参両院の総務委員会において「地方公務員給与は、各地方公共団体が地方公務員法の規定に基づき、みずからが決定すべきものであることを基本として対処すること」といった決議がなされたことなどから、今後、国から今回と同様の対応がとられることはないものと考えておりますが、万が一そのようなことがあったならば、さきに申し上げましたとおり、地方公務員給与に関する原理原則を踏まえて判断していきたいと考えております。  次に、ガラス美術館とグラス・アート・ヒルズ富山についてお尋ねのありましたうち、「ガラスの街とやま」の構想の中でのガラス美術館とグラス・アート・ヒルズ富山の位置づけを問うにお答えいたします。  本市では、平成21年3月に富山市ガラスの街づくりプランを策定し、平成23年度にはガラス造形研究所や富山ガラス工房の周辺をグラス・アート・ヒルズ富山と称することとしたほか、昨年9月には富山ガラス工房第2工房を建設するとともに、シンボルモニュメントやバナーフラッグの設置など周辺環境の整備にも努めてきたところであります。  この富山市ガラスの街づくりプランにおいては、グラス・アート・ヒルズ富山を、ガラス作家の人材育成及びガラス作品の制作・体験拠点として、また、現在、中心市街地に整備中のガラス美術館を、すぐれたガラス美術作品の鑑賞や新たな造形表現の創造と発信の拠点として、それぞれ位置づけしているところであります。  次に、ガラス美術館とグラス・アート・ヒルズ富山の施設の連携についてお尋ねがございました。  ガラス美術館とグラス・アート・ヒルズ富山は、それぞれ本市が目指すガラスの街づくりの拠点施設であり、両者が連携して事業等を行うことにより、単独施設ではできないサービスの提供や、市民の新たな交流が生まれるなど相乗効果が期待できるものと考えております。  具体的な連携内容につきましては、現在、ガラス美術館の設置準備の中で検討しているところでありますが、グラス・アート・ヒルズ富山で実施している富山ガラス造形研究所における著名なガラス作家によるワークショップやアーティスト・イン・レジデンス事業、2番として、富山ガラス工房における制作体験講座や毎年多くの人でにぎわうガラスフェスタなどの事業をガラス美術館の教育普及に関する事業と連携させることにより、美術鑑賞と制作現場の見学体験を組み合わせたガラスの街とやまの特徴を生かしたプログラムにすることなどが考えられます。  さらに、両拠点施設のアクセスを向上させる意味から、この秋には、市庁舎とグラス・アート・ヒルズ富山を結ぶシャトルバスの運行を開始する予定にしているところでありますが、将来的には、ガラス美術館へのアクセスも考えているところであります。  本市といたしましては、こうした取組みによりガラスをテーマとした各種施策の裾野を一層拡大するとともに、ガラス作家の独立支援や市民への啓発を進め、国内外へ「ガラスの街とやま」を発信するよう努めてまいりたいと考えております。  次に、総曲輪小学校跡地及び八人町小学校跡地の今後の活用の見通しについてのお尋ねにお答えいたします。  私は、さきの市長選挙における公約の1つとして、まちなかに地域医療と介護の拠点施設を整備することを掲げ、その候補地として総曲輪小学校跡地が想定されるとの説明をいたしました。この拠点施設では、今後、中心市街地において、高齢者だけでなく、そこに暮らす全ての人を対象とする富山市版の地域包括ケア体制の構築に向けてモデル的な取組みを行いたいと考えております。  中心市街地の人口は、高齢化の進展による自然減の状態は続いているものの、社会動態は転入が転出を上回る社会増に転じております。こうしたことから、中心市街地における医療や介護サービス等については、今後の高齢化に伴う需要増への対応はもとより、市民が気軽に相談できるような本市独自の体制を整えたいと考えております。  つきましては、このような体制は、保健や福祉、医療などさまざまな分野の機能が効果的に連携していく必要があることから、先般、関係部局による協議を開始したところであります。  現在、総曲輪小学校跡地全体の活用策につきましては具体的な方針が決まっているものではありませんが、さきに述べました富山市版の地域包括ケア体制の拠点施設をこの跡地に置くことをイメージしており、関係部局による検討結果をできるだけ早く取りまとめ、市として事業に必要な施設規模や機能などを整理した上で、敷地全体の整備構想を策定するなど事業化に向けた準備を進め、私の任期中には一定の成果を見たいと考えております。  次に、八人町小学校跡地につきましては、具体的な構想が決まっているものではありません。そのような中で、先月末に、学校法人片山学園が私立小学校建設を目指すとの報道発表がなされたものであります。本市に対しては、今月3日に正式に要望書が提出されたところでありますので、今後、その内容も含め、跡地活用について検討してまいりたいと考えております。  次に、寄附講座につきまして、寄附講座とは何かのお尋ねにお答えいたします。  寄附講座は、行政や民間からの寄附金を財源に、大学等において、寄附者の意向に基づき、社会的に重要性の高い研究領域について、原則として2年以上5年以下の期限つきで講座を設けるものとされております。  その寄附講座につきまして、他の自治体の状況はどうかとのお尋ねにお答えいたします。  近年、医師の人材不足などから、地域医療の安定的・継続的維持への不安が生じており、例えば、福井県高浜町では、地域医療を理解した医師の育成、医師不足の解消、地域医療の充実を目的とした地域プライマリケア講座が開設されております。また、岡山市では、地域医療に関する研究成果の普及や地域医療体制の構築に寄与することを目的とした地域医療学寄附講座など、それぞれの地域の大学において寄附講座が開設されております。  さらに、富山県では、平成22年度からの4年間、富山大学において、医師不足の現状打開や富山県地域医療の充実と再生、また、地域医療を理解する総合医の育成を目的とした地域医療支援学講座が、毎年4,000万円の寄附金により開設されております。  富山大学医学部に富山市が開設する目的は何かにお答えします。  今般の富山大学における寄附講座の開設については、本市の地域医療の実態分析などの研究や教育を行うとともに、大学附属病院などと連携して、地域医療の専門知識と技術を備えた高い診療能力のある総合医の養成に取り組むこととしております。  また、その研究成果の普及と総合医の養成・確保により、将来的には、この医師を中心として展開される在宅医療と看護・介護等、福祉の各制度を一体的に提供することで、地域医療の水準の向上に結びつけたいと考えております。  最後に、東日本大震災における災害廃棄物の本格受入れ開始に当たって所感はどうかとのお尋ねにお答えします。  昨年12月の災害廃棄物の試験焼却を経て、富山地区広域圏事務組合が2月に富山県に対し、災害廃棄物の本格焼却を実施すると通知いたしました。その後、富山県など関係機関との協議を経て、本日から富山地区での災害廃棄物の本格受入れが始まりました。  災害廃棄物の広域処理につきましては、国や富山県などからの要請もありましたが、被災地の一日も早い復興ということは被災地だけの問題ではなく、日本の国力が問われているものであり、全国の地域や団体や自治体がおのおのできる範囲で協力していくこことが基本であると考えてきました。
     先ほども申し上げましたが、国民全体で被災地の皆さんを助けていくことは、まさに忍びざる心の発露だと思っております。そういう意味で、いよいよ本日から本格受入れという具体的な協力ができるようになったのはありがたいことだと思っております。  本市といたしましては、今後、富山県や富山地区広域圏事務組合と連携し、安全性を確認しながら、焼却灰の埋立て処分を行ってまいりたいと考えております。  以上でございます。 6 ◯ 議長(村家  博君)  宮本財務部長。   〔財務部長 宮本  卓君 登壇〕 7 ◯ 財務部長(宮本  卓君)  平成25年6月補正予算についてのうち、その他の補正についてお答えいたします。  初めに、肉づけ予算以外で取り組む主な事業につきましては、まず、国、県からの追加承認に伴う事業といたしまして、1つに、北陸新幹線の平成26年度末の開業に向け、市内軌道から高架下まで路面電車施設を整備する路面電車の南北接続事業の停留場施工委託、2つに、第2期中心市街地活性化基本計画に位置づけた総曲輪三丁目地区市街地再開発事業の支援などを予算計上しております。  次に、雇用・地域経済活性化を図るため、緊急雇用創出事業に係るものとして、1つに、植物栽培装置の開発や水耕栽培設備の技術者を養成する「植物工場栽培装置開発事業」、2つに、富山駅周辺等において、地場産の魚をPRするアンテナショップなどの設置について可能性を調査する「地場産魚PR・ブランド化推進事業」などを予算計上しております。  このほか、NPO法人などが行う買い物代行サービスを支援するための補助金、災害廃棄物の広域処理に要する経費などを計上しております。  次に、自由民主党会派要望を受け採択された各事業の今後の進捗予定について、今回の補正予算案の中にも反映したものがあるのか、また、環境未来都市事業の推進、北陸新幹線開業に向けたPR強化の進捗状況について問うにお答えいたします。  平成25年度当初予算編成時には、自由民主党から184項目にわたる要望書をいただきました。市民の皆さんを代表する市議会の最大会派からの御要望であり、市民の皆さんの御意見が凝縮されたものと受けとめ、できる限り当初予算に反映するよう努めたところであります。  また、6月補正予算には、本来ならば当初予算に計上すべきところ、政策判断が必要と考え、先送りした事業を含んでおり、例えば、1つに、老朽化した学校施設の改築、2つに、雨水貯留管及び貯留池の整備、3つに、ガラス美術館及び図書館本館の内装実施設計などがあります。  次に、新たに要望書に加えられた項目の進捗状況のうち、まず、環境未来都市事業の推進につきましては、平成23年12月に環境未来都市の選定を受け、これまで15のプロジェクトチームを設置し、富山市環境未来都市計画の事業化に向け取り組んできたところであります。  昨年度の進捗状況といたしましては、山田地域における植物栽培工場など、事業化を図った取組みが3事業、海洋バイオマスを使った自律型エネルギー・資源循環システムの導入など、事業化に向けて調査事業等を実施した取組みが3事業となっております。また、平成25年度からの取組みとしましては、薬都とやま薬用植物栽培工場の構築など4事業があります。  このように、富山市環境未来都市計画に位置づけた取組みにつきましては、概ね順調に進捗しているものと考えております。なお、6月14日に閣議決定された新たな成長戦略に、環境未来都市を着実に進めるよう明記されたことは、改めて国によるお墨つきをいただいたこととなり、大変ありがたいことであります。  今後とも、国の動向を注視しながら、富山市環境未来都市計画を着実に推進してまいりたいと考えております。  また、北陸新幹線開業に向けたPR強化につきましては、まず広域連携組織の取組みとして、北陸新幹線停車駅都市観光推進会議などにおいて、首都圏に向けて集中的にプロモーションを実施することとしております。さらに、協定を締結した長野市及び飯山市と連携し、首都圏などからの誘客に取り組むこととしております。  コンベンションの誘致につきましては、平成26年度から、コンベンション開催事業補助金制度の上限額の拡大や、利用しやすいような手続の見直しを図ってまいりたいと考えております。  また、合宿・修学旅行の誘致につきましては、これまで関西方面を中心に行っていた誘致活動を、本年度から北陸新幹線開業を見据えて首都圏でも実施することとしております。  今後も、県を中心として、県内自治体が連携してPRに取り組むのはもちろんのこと、北陸新幹線沿線自治体とも連携し、首都圏を中心に大規模で効果的な観光PRに努めてまいりたいと考えております。  次に、出納閉鎖後の平成24年度決算見込みと財務諸表の見通しについてお答えいたします。  初めに、一般会計、特別会計及び企業会計の決算はどのように見込んでいるのか問うにお答えいたします。  平成24年度の一般会計の決算額は現在調整中であり、詳細に申し上げることはできませんが、予算現額1,748億余円に対し、歳入決算額は1,583億余円、歳出決算額は1,559億余円を見込んでおり、歳入歳出決算額の差引きである形式収支は約24億円となる見込みであります。しかしながら、この中には、繰越明許費など翌年度へ繰り越す財源が約12億円含まれておりますので、これを差し引いた実質収支は約12億円となり、これが決算剰余金となる見込みであります。  また、特別会計につきましては、全16会計のうち、決算剰余金が発生している会計は、駐車場事業特別会計など8会計、収支均衡となる会計は、公債管理特別会計など7会計、実質収支が赤字になる会計は、国民健康保険事業特別会計のみとなる見込みであります。企業会計については、4会計全てが黒字となる見込みであります。  次に、決算見込みを踏まえた財務諸表の見通しを問うにお答えいたします。  貸借対照表をはじめとする財務諸表については、本市では平成19年度決算分から全会計を対象とした単体決算と、関係団体も含む連結決算を作成し、決算認定後の2月に公表しております。  平成24年度の財務諸表の見通しにつきましては、例えば、貸借対照表における資産については、公共施設の耐震化等に取り組み資産形成を行っておりますが、減価償却や評価替えの影響により減少するものと見込んでおります。また、負債についても、起債残高や退職手当引当金の縮小により減少するものと見込んでおります。これらの数値からは、現役世代と将来世代における世代間の負担状況の分析等が可能になります。  いずれにいたしましても、現在、数値の集計などを進めており、現時点で具体的な数値や分析結果等をお示しすることは困難でありますが、財務諸表は本市の財政状況をわかりやすく示した資料であることから、作成後、速やかに公表してまいりたいと考えております。  以上であります。 8 ◯ 議長(村家  博君)  宮田福祉保健部長。   〔福祉保健部長 宮田 宜忠君 登壇〕 9 ◯ 福祉保健部長(宮田 宜忠君)  地域包括ケアシステムの実現に向けた取組みと寄附講座についてのうち、まず、地域包括ケア体制についてのこれまでの取組みを問うにお答えいたします。  国では、高齢者が住みなれた地域で安心して暮らせる社会システムの構築を目指し、平成18年度に地域包括ケアの推進を基本に介護保険制度を見直し、その実現のためには、できる限り要介護状態とならないよう介護予防サービスを適切に確保するとともに、介護が必要となっても、高齢者のニーズや状態の変化に応じて必要なサービスが切れ目なく提供される、包括的かつ継続的なサービス体制を確立する必要があるとされました。  本市では、この地域包括ケアの推進といたしまして、1つには、要援護高齢者地域支援ネットワークの構築(737ネットワーク)、2つには、徘徊SOSネットワークの構築(利用登録者470人、協力団体登録数458団体)、3つには、緊急通報装置の設置、4つには、日常生活用具の給付、軽度生活支援や自立支援サービスの提供、5つには、外出支援タクシー券の配布や移送サービスなどの外出支援など、ネットワークの構築や在宅での生活支援事業に取り組んできたところであります。こうした積極的な取組みは、国から示されている地域包括ケアシステムの構築につながるものであると考えております。  次に、地域包括ケアシステムの実現に向けて、その進捗状況について問うにお答えいたします。  地域包括ケアシステムの実現に向けましては、福祉保健部内において関係各課による調整チームを設置し、医療・住居に関する施策との連携を図りつつ、介護、介護予防、日常生活支援の包括的な推進に取り組んでいるところであり、高齢者個人への支援の充実と、それを支える社会基盤の整備とを同時に進めることが必要であると考えております。  まず、介護の分野におきましては、高齢者が要介護状態になっても、できる限り住みなれた地域や家庭で日常生活を継続できるよう、地域密着型サービスを中心とする在宅支援サービスの充実に積極的に取り組んでおります。  中でも、訪問介護と訪問看護が密接に連携しながら、日中・夜間を通じた定期巡回型訪問等により要介護高齢者の在宅生活を支える定期巡回・随時対応型訪問介護看護事業所の整備や、医療ニーズの高い要介護者に対応するための小規模多機能型居宅介護に訪問看護サービスの機能を付加した複合型サービス事業所の整備など、先駆的な取組みを行っております。  次に、介護予防の分野におきましては、これまで、本市では他都市に先駆けてさまざまな事業に取り組んできたところであり、今後とも、パワーリハビリテーション事業や角川介護予防センター事業などを通し、高齢者の方がみずから介護予防に取り組める環境づくりを進めていくこととしております。  次に、生活支援の分野におきましては、地域包括支援センターを中心とし、地域のさまざまな課題の解決に向けて話し合う地域ケア会議を開催し、専門職による多職種の連携、医療と介護の連携、それぞれの地域が持つボランティア、自治会、老人クラブ、企業等の社会資源の活用(地域での互助)を推進することとしております。  最後に、医療の分野におきましては、富山市医師会による在宅医療の充実に向けた取組みと連携するとともに、積極的にその支援に努めてまいりたいと考えております。  いずれにいたしましても、地域包括ケアシステムの構築に当たっては、地域包括支援センターが地域包括ケアのコーディネート役を果たすことが求められております。地域包括支援センターを核とした地域の関係者のネットワークにより、高齢者の生活状況を把握し、適切な機関につなぐ体制を整備するとともに、一貫性を持った予防給付・介護予防事業の提供、介護サービスを中心とした保健・医療・福祉・生活支援サービスの連携による地域での日常生活の継続支援体制を整備することが重要であると考えております。  以上でございます。 10 ◯ 議長(村家  博君)  上田環境部長。   〔環境部長 上田 修正君 登壇〕 11 ◯ 環境部長(上田 修正君)  東日本大震災における災害廃棄物の広域処理についての御質問のうち、しっかり理立て処分の管理を行い、放射能濃度などの測定結果をもとに安全性を知らせることが必要と思うが見解を問うにお答えいたします。  東日本大震災により発生した災害廃棄物の広域処理につきましては、放射能汚染の不安を解消し、市民の安全・安心を確保することが重要であると考えており、試験焼却時及びその後の測定結果から、安全に処理できることを市民説明会などで報告してきたところであります。  今回の広域処理における山本最終処分場での焼却灰の埋立て処分につきましては、1つには、焼却灰の埋立て場所を特定し、降雨による雨水等がなるべく接触しない上部に埋め立てること、2つには、焼却灰を厚さ50センチメートル以上の土壌で包み、封じ込めるなど、安全な方法で行うこととしております。  また、最終処分場における放射能濃度などの測定につきましては、富山県が策定された災害廃棄物処理実施基本計画を上回る測定項目及び頻度を設定し、安全を確認してまいりたいと考えております。  その測定結果につきましては、今後とも市のホームページで公表するなど、市民の皆様にお知らせしてまいりたいと考えております。  以上でございます。 12 ◯ 議長(村家  博君)  村藤建設部長。   〔建設部長 村藤  昇君 登壇〕 13 ◯ 建設部長(村藤  昇君)  通学路の安全対策のさらなる推進、道路の歩行者用ライン整備などについて、市道管理者として、どのように通学路の安全対策を実施しているのかと、今後も、危険箇所の解消については必要であると思うが、どのような取組みをしていくのかにあわせてお答えいたします。  昨年5月中旬から8月初旬にかけ、市教育委員会と地域の小学校、警察、道路管理者が連携して実施いたしました通学路の緊急合同点検では、以前あった区画線が消え、路側帯がはっきりしていない、縁石やガードレールが設置されていないなどの問題が指摘され、対策が必要とされた箇所は93カ所でありました。  このうち、市道の管理者として安全対策を講ずる箇所は41カ所であり、その内容といたしましては、区画線の引き直し11カ所、側溝のふたがけ14カ所のほか、拡幅改良や歩道の新設、防護柵やカーブミラーの設置などとなっております。  平成24年度は、区画線の引き直し11カ所と側溝のふたがけ3カ所、防護柵の設置など、計16カ所について9月補正予算により対応し、安全対策を完了しております。  今年度は、残りの25カ所について、2月の経済対策に伴う補正予算や今年度当初予算により安全対策を行っており、そのうち側溝のふたがけなど6カ所が年度内に完了の予定でありますが、歩道の新設など19カ所については、翌年度以降も継続して対策を実施することとしております。  今後は、継続事業の19カ所について、国の補助事業を活用しながら早期の完了を目指し、鋭意取り組んでまいりたいと考えております。また、地域の意見も聞きながら、必要に応じて、市教育委員会と地域の小学校、警察、道路管理者が連携し、新たな危険箇所の把握や解消に努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 14 ◯ 議長(村家  博君)  麻畠教育長。   〔教育長 麻畠 裕之君 登壇〕 15 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)  学校施設の耐震化・老朽化対策についてお尋ねのうち、耐震化の進捗状況と今後の整備計画について問うにお答えいたします。  学校施設の耐震化の推進につきましては、最優先で取り組むべき課題の1つであると考えております。平成25年4月1日現在での耐震化率につきましては、前年度比3.2ポイント増の79.6%であります。本市では、Is値0.3未満の施設を有する学校を最優先としながら、平成27年度末までに耐震化率90%、平成30年度末までに100%を目指しているところであります。  現在、校舎等の耐震化につきましては、太田、藤ノ木、東部、三郷小学校や南部中学校の校舎及び八幡小学校体育館の改築工事について行っております。今後の整備計画につきましては、引き続き、これらの継続事業を行いながら、古沢小学校大規模改造工事や速星小学校の校舎増築、新庄小学校の体育館改築など、耐震化工事を行いたいと考えております。また、五福小学校の移転改築事業につきましても、実施設計の前倒しを行っており、早期着工に向け、取り組んでいるところであります。  こうした工事の進捗により、今年度末の耐震化率は80.9%となる見込みであります。厳しい財政状況ではありますが、財源の確保を図り、できるだけ早期に耐震化が完了するよう努めてまいりたいと考えております。  次に、本市の老朽化対策はどのように進められているのかにお答えいたします。  老朽化対策につきましては、校舎等の耐震化を行う際に老朽改修を含めた大規模改造工事を行うことにより対応しております。また、屋上防水工事や外壁改修工事を積極的に実施しているところであります。  今年度につきましては、池多、熊野小学校、北部、興南中学校、愛宕幼稚園の4校1園の屋上防水、外壁改修工事に加え、藤ノ木中学校、速星幼稚園の1校1園の屋上防水工事を実施することとしております。  今後とも、財源の確保を図りながら、鋭意老朽化対策を進めるよう努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 16 ◯ 議長(村家  博君)  35番 有澤  守君。 17 ◯ 35番(有澤  守君)  6月定例会に当たりまして、自由民主党より一般質問させていただきます。  最初に、市長の市政運営方針についてお伺いいたします。  森市長におかれましては、4月の市長選挙において多くの市民の負託を得て、3期目の任につかれたわけであります。同月30日に開かれた組織議会において、市長はこのように述べておられます。「初心を忘れることなく、勇気と情熱を持って時代の変化に臨機応変に対応し、将来に責任のある自治を構築するため全身全霊をささげ、期待に応えられるよう成果を出してまいりたい」と、力強く抱負を述べておられます。私も、議員として全力でサポートしていく所存でございます。  さて、新市となってから、過去8年間において、市長御自身は順調であったと評価しておられます。OECDをはじめ海外からの評価も高く、今任期においてはさらなる飛躍を期待するところであります。  そこでまず、日本海側有数の中核都市として大いに発展していく上で、本市が抱える課題について、市長はどのように捉えておられるのか、お伺いいたします。 18 ◯ 議長(村家  博君)  森市長の答弁を求めます。 19 ◯ 市長(森  雅志君)  選挙後の記者会見などでも申し上げたことがありますが、大きくくくって大別すると、3つ大きな課題があると思っています。1つは、今までも申し上げてきましたが、人口減少の流れの中で、将来市民のためにどういうまちづくりをしていくかという観点に立ったときに、「コンパクトなまちづくり」という路線や方向性は、ぶれてはいけないと思っております。  先般、政府で閣議決定された骨太の方針並びに成長戦略の中でも、地方都市の向かう方向というのは、コンパクトシティとスマートシティだと明確に表明がありましたので、その方向というのは、いわばモデル的に富山がやってきたことが、国の方向性としても一定程度評価を得たのではないかと思っています。  しかしながら、外で評価されているほど富山市の現状が熟度の高いものだとはまだまだ思っていません。これからも取り組まなければいけない道のりは大変であり、まだまだ高いハードルで険しいものがあると思っていますが、着実に、一年一年しっかりと仕事を進めながら、熟度や完成度を高めていくことが一つの課題だと思います。  2つ目は、先ほど金厚議員の御質問の中でも触れていただきましたが、2年後に合併後10年という大きな節目を迎えます。私は、合併前の合併協議会の中でも、その代表を務めて、合併前の各町村長の皆さんを含め、多くの方々といろいろな議論をしてきており、8年を経過したというこの時点において、残り2年間において、いかに合併の熟度というものも上げていけるのかということが2つ目の大きな課題だと思っております。この合併の熟度というものの考え方の中には、10年経過した将来における市民の負担が過度にならないように、しっかりと、さまざまな内容の見直しをしていくということも含めており、これも合併の検証ということだろうと認識しております。  先ほど金厚議員からもファシリティマネジメントというようなことを触れていただきましたが、そういうことも含めた将来の方向性を示していくことが大事だと思っています。  3つ目は、人口減少、高齢化の流れはずっと深刻化していきますので、例えば、国民健康保険会計一つを見ましても、前の定例会でも言いましたが、いわば破綻に近い状態に制度疲労を起こしております。こういうことを考えますと、一層の人口の高齢化が進むということの中で、介護予防や要介護認定を受けている方以外の方も含む、あるいは、高齢者ではない世代の人も含む地域医療の体制の充実ということは大変重要な課題になると思っております。  したがって、先ほど来、こちらからも説明しましたが、介護保険法でいうところの地域ケアシステムということよりも、もっと広い範囲での地域ケア体制というもの、例えば、訪問診療や投薬指導、生活支援など、そういうことも含む、こちらから出向いていっての地域ケア体制というものをいかに充実させるかということは、大変大きな課題だと思っております。  これは、全国的にはまだまだ議論が始まったような段階ですので、厚生労働省自体も明確に示し切れていないわけですし、医療の関係者の人的なマンパワーの確保や看護師、薬剤師の方々、さまざまな専門職能の確保をどうするかということも含めてしっかりやっていかなければなりませんが、まずは富山型というものの確立に向けて、今期で方向性を示していきたいと思っております。
     以上3つが、当面する最大の課題ではないかと認識しております。 20 ◯ 議長(村家  博君)  35番 有澤  守君。 21 ◯ 35番(有澤  守君)  ありがとうございます。まだまだ課題があるということでございます。  そんな中で、今任期中には北陸新幹線の開業、そしてまた、今、市長からも答弁がございましたが、合併してから10年という節目を迎えるわけでございます。本市にとって重要な時期にあると考えるわけでありますが、改めて、3期目の始まりに当たりましての市政運営についての決意をお聞かせ願いたいと思います。 22 ◯ 議長(村家  博君)  森市長。 23 ◯ 市長(森  雅志君)  昨年12月定例会だったかと思いますが、この場で3期目に出馬する決意を述べさせていただきました際にも「権腐十年」という言葉を使わせていただきましたが、改めてそのことを強く思っております。絶えず初心に返るということが大切ですし、さらに、絶えず自己反省をしていくということが大切ですし、厳しい意見にもしっかり耳を傾けるという姿勢が大事であると思っております。  そういうことも含めながら、例えば、環境未来都市計画であれ、中心市街地活性化の計画であれ、この4年の任期が満了することが、ちょうど計画5年が終了するという節目にもなりますので、そういう意味では、ある意味では集大成だろうというふうな思いで、今任期しっかり務めていかなければならないという決意をしております。  また、ファシリティマネジメントを含めて、こういう取組みをしていくということは、将来市民のためには絶対やらなければいけないことだと思いますが、それぞれの当事者の方々やさまざまな関係の方からすると、必ずしも歓迎すべき事柄ではありませんし、痛みを伴うということではあります。  しかし、これも将来の世代のために覚悟を持って取り組んでいくという決意が必要だと思っております。どこかでも申し上げましたが、この4年はやりにくいことをやるということが私の責務だろうという思いも持っております。  いずれにしましても、この市長選挙におきましては、議員の皆様方をはじめ、多くの市民の方々から大変大きな御支援をいただきました。合併後、三たび目の市政のかじ取りを担わせていただくことになりました。基本的には、あらゆる選挙について言えることですが、応援をいただいた、御支援をいただいた市民の方々の負託にしっかり応えていくべく、皆様方の御意向というものを体しながら、責任を持って、将来の富山市のためにやれることを着実に進めてまいりたいと、そのような思いでいます。 24 ◯ 議長(村家  博君)  35番 有澤  守君。 25 ◯ 35番(有澤  守君)  先ほど述べられた3つの大きな課題、それから、市長選に立たれたときの公約があるわけでありますが、市長の強いリーダーシップのもとに、それらの目標が実現されるように願っているわけでございます。  ところで、地方自治を取り巻く状況に目を移しますと、道州制、つまり都道府県を廃止して、複数の都道府県を統合して全国10程度の広域行政体をつくって、地方分権や、国と地方を通じた効率的な行政システムを構築するという狙いだろうと思っておりますが、今国会において、道州制推進基本法案が提出される予定となっていると聞いております。  また、国会議員や学識経験者の方々で組織する道州制国民会議なるものを設置され、内閣総理大臣の諮問に対しまして3年以内に答申し、その答申に基づき、政府は2年を目途に法整備するということでありました。  昨今の報道を聞いておりますと、この「2年を目途に法整備」という、期限を切るということは、撤回されたように伺っておりますが、この法は施行から5年で効力を失うということですから、実質5年の期限を設けていることについては変わりがないと思うわけでございます。  ただ、この法案や一連の報道を聞いておりますと、道州制という言葉だけがひとり歩きしているような気がしております。具体的に、国と道州との関係、さらには、我々の市町村レベルがどう影響するのかということは、全く議論されておらず、議論が成熟していない中での法整備ということだけがひとり歩きしているような、いささか急ではないかということを思っているわけですが、これは私だけではないと思っております。  自由民主党が中心になっていることでございますので、いかがかと思うことは──私も自由民主党員でありますが──私だけではないと思うわけでございます。  恐らく、今後この議論が深まって詳細が見えてくるかと思いますが、ただ、道州制の議論により、これまで進めてこられた地方分権の歩みが停滞しないことを願っているわけですが、これからも着実に進められることを願っているわけでございます。  そこで、全国市長会を代表して、地方分権改革有識者会議に出席しておられます森市長は、この道州制についてどのような考えをお持ちなのか、お伺いいたします。 26 ◯ 議長(村家  博君)  森市長。 27 ◯ 市長(森  雅志君)  4月12日に総理官邸で地方分権改革有識者会議の委員としての委嘱と言いますか、任命を総務大臣からいただきました。この組織は9名で構成されておりまして、1人は知事会代表の佐賀県知事でいらっしゃいます。それから市長会を代表する立場で私が参画し、あと町村会から1人、残り6名の方々は学識経験者で、神野東京大学教授を中心として構成されています。  1回目の初めての会合で確認させていただきましたが、地方分権改革有識者会議の役割の中に道州制の議論があるのかないのかということです。新藤総務大臣は、今の内閣において、総務大臣でありながら地方分権改革の担当、あるいは道州制についても担当される大臣ではありますが、私が参画させていただいたこの会議においては、「道州制の議論は別の場なので、ここは権限移譲などという意味での地方分権の具体的な内容の意見をもらいたい」というお話でございました。  その際も若干発言しましたが、私自身は、道州制の議論というのは、少なくとも、今、有澤議員からお話がありましたように、国民的な理解や合意が全く形成されていないと思っております。理論的な議論としては、地方政府という、きちんと権限を持ったものがあって、中央政府が外交や防衛やその他ということについて責任を持って、そして、基礎自治体と中央政府との間に道・州というものがあって、そこで裁量権が一定程度付与されて動かしていくということは、理論的には、一つの統治機構のあり方として十分あるのだろうということは理解しますが、そもそもそのイメージされている今の議論の道や州というものがどれくらいの裁量権を有し、どういう権能を持って、法律はつくれないにしても、条例でどの程度そういうものができるのかとか、あるいは財源、税収、さまざまな機能、権能というものが全くイメージされていないわけです。  もっと大きなことは、くくりがわかりません。北陸道というものができるのか、中部州というものができるのか、そういうことが全く示されない中で、法律でもって期限を切って道州制に移行するというのは、かなり乱暴な議論だと思っております。  全国市長会におきましても、道州制を前向きに進めようと言っているのは、1つは九州市長会、九州ブロックです。あとは、関西広域圏の中の一部の市だけでして、全国的には、全国市長会の全体的に流れている空気は、道州制に対しては時期尚早どころか、ほとんど議論がまだ起きていないというのが実態で、その意味では反対だとする自治体が多いと受けとめております。  今般、全国市長会において道州制に関する検討会議の設置が予定されていますので、もしその委員になるということになれば、しっかりと各委員と議論していきたいと思いますし、性急に道州制の結論を出そうという流れになるとすると、その場において異論を申し上げたいという思いで、今、おります。  この7月に1回目が開催されますので、まだ委員に決まったわけではありませんが、その様子を見ながら、もしテーブルに着くこととなれば、しっかり私なりの意見を申し上げていきたいと思っています。 28 ◯ 議長(村家  博君)  35番 有澤  守君。 29 ◯ 35番(有澤  守君)  テーブルに着かれることを祈っております。森市長におかれましては、慎重な状況判断、かつ積極的な市政運営のかじ取りをお願いして、次の質問に移りたいと思います。  いじめ対策による道徳の教科化についての質問をさせていただきます。  平成23年10月に大津市の中学校2年生の男子生徒がいじめを苦に自殺いたしました。そのことが発端となりまして、いじめ問題が全国的にクローズアップされたわけでございます。  本市では、昨年8月に文部科学省が実施したいじめの緊急調査に引き続き、市独自に12月末までのいじめ実態調査を実施されました。教職員がいじめに対するアンテナを高くし、早期発見に努め、その認知したいじめに対しても早期に対応されたと伺っております。  また、学校全体で粘り強く指導を継続していくとのことでありました。これは、平成25年3月定例会で、我が自由民主党の代表質問に対して教育長から答弁があったものであり、そのときに、認知件数等についても御報告があったところでございます。  そこで、実際にどのようないじめが行われていたのか、認知されたいじめの実態についてお伺いいたします。 30 ◯ 議長(村家  博君)  麻畠教育長。 31 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)  昨年度、本市独自に実施したいじめ実態調査では、教師がいじめを認知した件数は、小学校では39校129件、中学校では20校107件でした。そのうち解決したものは、小学校では127件、中学校では101件であります。調査時点で未解決の小学校2件、中学校6件につきましては、現在、そのうちの小学校1件、中学校4件が解決しております。未解決の小学校1件、中学校2件につきましては、学校全体で指導を継続するとともに、解決したものについても、引き続き関係者を注意深く見守っているところであります。  いじめの具体的な内容につきましては、「冷やかしやからかい、嫌なことを言われる」など言葉によるものが最も多く、小学校では約8割、中学校では約6割を占めております。次いで、「ぶつかられる、たたかれる、蹴られるなど」の軽い暴力、さらに、仲間外れなどがあります。また、少数ではありますが、携帯電話等で特定の子どもに対して誹諦中傷するいじめが発生しております。 32 ◯ 議長(村家  博君)  35番 有澤  守君。 33 ◯ 35番(有澤  守君)  市独自の調査をきっかけに、その時点のいじめ問題が概ね解決につながったと感じたところでございます。  私は、今後も定期的に調査することで、いじめの早期発見・早期解決につながるものと考えております。今後、いじめ実態調査を継続的に実施される考えなのかどうか、お伺いいたします。 34 ◯ 議長(村家  博君)  麻畠教育長。 35 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)  国、県では、年度末に問題行動等調査の中でいじめ実態調査を実施しておりますが、本市では2学期末と年度末の2回いじめ実態調査を実施し、各学校のいじめの実態や課題を把握しております。このことにより、いじめの未然防止、早期発見・早期解決につながるものと考えており、議員御指摘のように、今後も継続的に取り組んでまいりたいと考えております。 36 ◯ 議長(村家  博君)  35番 有澤  守君。 37 ◯ 35番(有澤  守君)  私は、このいじめ問題の解決については、先ほど言いましたように、いじめ自体の対処はもちろんですが、今、教育長もおっしゃいました、予防するという観点で、心を育てるという道徳の時間が重要ではないかと思うわけでございます。  まず、本市の小・中学校における道徳の時間の指導内容についてお伺いいたします。 38 ◯ 議長(村家  博君)  麻畠教育長。 39 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)  道徳の時間では、みずからの体験をもとに、よりよく生きることの意味や大切さについて考えを深める時間であります。指導する内容としては、小学校を例にとりますと、1つに、例えば、よいことと悪いこととの区別をし、よいと思うことを進んで行うことなど、自分自身に関すること、2つに、例えば、友達と仲よくし、助け合うことなど、他の人とのかかわりに関すること、3つに、例えば、生命の尊さを感じ取り、生命あるものを大切にすることなど、自然や崇高なものとのかかわりに関すること、4つに、例えば、約束や社会の決まりを守り、公徳心を持つことなど、集団や社会とのかかわりに関することなどであり、こうした内容を毎週1時間、道徳の授業で子どもたちは学習しております。 40 ◯ 議長(村家  博君)  35番 有澤  守君。 41 ◯ 35番(有澤  守君)  毎週1時間、道徳の授業があるということでございました。  国では、本年2月にまとめられた教育再生実行会議のいじめの問題等への対応についての第1次提言がなされました。何項目かあるわけでございますが、その中に、道徳の特性を踏まえた新たな枠組みによる教科化の具体的なあり方について検討されています。場合によっては、次回の学習指導要領の改訂よりも前倒しして行うとも言われております。この道徳を教科化するというのは、具体的に現状の指導とどのように変わるのか、わかる範囲内でお伺いいたします。 42 ◯ 議長(村家  博君)  麻畠教育長。 43 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)  現在、道徳の時間では、文部科学省から配布された「心のノート」や、教員がそれぞれの学級の子どもの実態を踏まえ、内容としてふさわしいと考えて選んだ読み物資料、ときには子どもの作文などを活用して指導を行っております。  道徳が教科となった場合には、国の検定を経た教科書を使って授業を進めることとなるのではないかと考えております。また、現在、道徳では評価を行っておりませんが、教科となった場合には、国語や算数と同様に評価をすることになるのではないかと考えております。 44 ◯ 議長(村家  博君)  35番 有澤  守君。 45 ◯ 35番(有澤  守君)  私は、道徳が教科化になるということはいかがなものかなと実は思っております。  今、教育長の答弁にもございましたが、教科となるということは、当然、教科書があるわけでありまして、心のありようがテストをされて成績がつけられると、心のありように順位がつけられるということになるのではないかと心配するわけですが、それについてお伺いいたします。 46 ◯ 議長(村家  博君)  麻畠教育長。 47 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)  教科では、学習した内容について、テストや日常の観察などを通して、その到達度を確認する評価を行っております。道徳が教科となった場合には、国語や算数といった教科と同様に評価を行うということが考えられます。しかしながら、マスコミ等からは「価値の押しつけになるのではないか」「道徳には数値による評価はそぐわないのではないか」といったさまざまな意見が聞かれます。  また、文部科学省が教育再生実行会議の提言を受けて設置した道徳教育の充実に関する懇談会で、文部科学大臣から「他教科のような数値等による評価とは違う形で評価ができないか」といった発言が出ていることから、今後、道徳の教科化等、その評価については曲折が予想されます。見守ってまいりたいと考えております。 48 ◯ 議長(村家  博君)  35番 有澤  守君。 49 ◯ 35番(有澤  守君)  確かに、心のありように点数をつけるというのは、やはりいかがなものかなと思っております。  我々の子どもの時代は、じいちゃん、ばあちゃん、親から、富山弁で言ったら「おまえ、かたいもんになれや」と言われて育ってきたと思うのです。多分、市長も同じだと思うのです。「雅志、おまえ、かたいもんになれや」と言われてきたのではないかと思うわけでございます。後ろの議員さんたちの、特に後ろの列の方々でも、多分その時代だったのではないかと思うわけでございまして、その成果が出ている人、出ていない人も、中にはいるのではないかと思うわけでございます。先ほど教育長が道徳も国語や算数と同じように評価することが考えられるとおっしゃいましたが、私は違うのではないかと思うわけです。道徳とは、国語や算数やその他の教科と違って、知識や技術を習得するものではないと思うわけでございます。  子どもが学校や家庭や地域で褒められたり、叱られたり、その都度考え、そして感じ取っていくものだろうと思っております。道徳の教育というのはその一助になるべきだろうと思っております。子どもだけではなくて、大人の世界にもいじめがあるわけでありますから、道徳というのは世代を超えて、日々ともに学んでいくものだろうなと思っております。  いずれにいたしましても、道徳の教科化については、これからも動向を注視していただきたいと要望して、次の質問に移りたいと思います。  次に、防災士資格の取得について質問いたします。  平成7年1月の阪神・淡路大震災、そして、平成23年3月の東日本大震災、いろいろと大きな災害が起きたわけでございます。東日本大震災においては、今もその爪跡が残っているわけで、なお不便な生活を余儀なくされている方も大勢いらっしゃるわけでございます。改めて被災された方々にお見舞いを申し上げますとともに、復興に向けた取組みを一段と加速していただきたいと願っているところでございます。  数年前に、私は、実は神戸市を視察してまいりました。朝の散歩で、たまたま偶然、神戸市役所の南側にある東遊園地というところへ行きました。そこには、慰霊と復興のモニュメントが設置されているわけでございます。そのモニュメントのほかに、「1.17希望の灯り」という、これもモニュメントだろうと思っておりますが、消えることのない火がともっているわけでございます。  そこに、実は碑文が刻んでありました。しばし立ちどまってその碑文を読んでまいりました。もちろん震災が奪ったもの、それから震災が残したもの、そして、ちょうどその中間に、これを読んだときにちょっと胸に迫るものがあったのですが、その文言が「たった1秒先が予知できない人間の限界」と書いてあったのです。「たった1秒先が予知できない人間の限界」、今、南海トラフ地震でも、地震が予知できないということを言われております。ということは、自然災害はいつ何どき起こるか、予測ができないということだろうと思っております。また、自然の前には人間は全く無力であるということも言えるのではないかと思っているわけでございます。ですから、事前の備えが必要ということを言っているのではないかと感じたところでございます。「備えあれば憂いなし」ということだろうと思っております。  今、この碑文を紹介いたしました。国土交通省出身で、当時、この阪神・淡路大震災にも大きくかかわってこられました神田副市長に、今の碑文についての感想をお伺いしたいと思います。 50 ◯ 議長(村家  博君)
     神田副市長。 51 ◯ 副市長(神田 昌幸君)  ただいま議員より御紹介のありました碑文は、今、お話がありましたように、私も当時、阪神・淡路大震災の被害への対応、あるいは復旧・復興にかかわっておりました。そういった意味からも、非常に心に響くものがございます。  地震による被害、いわゆる震災は、天災の中でも特に予知が困難とされております。はっきりとした予兆もなく、突然に襲ってくるということであります。近年、研究もそれなりに進みまして、地震発生メカニズムにつきましては、ある程度の研究により、地震発生の確率の大小につきましては、ある程度把握できるようになったということでありますが、それはあくまでも確率の問題です。具体的にいつ発生するかということはわかりません。  御紹介のありました碑文には、「たった1秒先が予知できない人間の限界」という一文がございましたが、2年前に発生した東日本大震災においても、また、今後、発生する確率が高いとされる東海・東南海・南海連動型地震などについても同様のことが言えると考えます。  それだけに、いざ地震が発生したときにどのような対応をとるかということが大切であります。そのためには、市民や職員の防災意識を向上させるとともに、初動時、復旧時、復興時それぞれに行うべきことについて、可能な範囲であらかじめ準備しておくことが大変重要だと考えております。 52 ◯ 議長(村家  博君)  35番 有澤  守君。 53 ◯ 35番(有澤  守君)  本市の小・中学校でも、地震に対しての避難訓練も行われていると伺っております。東日本大震災で被災されたこの地域でも、やはり地震・津波等々の避難訓練等もされていたやに伺っております。もちろんそのことがあって助かった子どもたちもたくさんおいでになるわけでございます。しかしながら、そのかいなくして亡くなった子どもたちも大勢いるわけでございます。  この東日本大震災の後、宮城県内のある中学校の先生が、専門知識の必要性を強く感じ、防災士の資格を取得し、災害に備え、地域と学校の連携に取り組んでいるということが新聞記事で報道されていました。また、隣の金沢市では、小・中学校に防災士を配置するため、今年度に教員を対象として資格取得の講習を開催するということも報じられておりました。  他の市、他の町がやっているから本市もぜひどうぞということではなくて、先ほど碑文を紹介いたしました。今、神田副市長もおっしゃいましたとおり、やはり備えておく必要があると、そのためには、もっともっと専門的な知識も必要だろうと思う観点から、本市においても、教員の防災士資格取得について積極的に取り組んでいくべきと考えますが、教育長の見解をお伺いいたします。 54 ◯ 議長(村家  博君)  麻畠教育長。 55 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)  防災士は特定非営利活動法人日本防災機構による民間資格であり、平常時における自主防災組織への啓発や災害時の被災者支援などで、防災力の向上と減災の取組みが主な活動とされております。  こうした防災士資格を教員が取得することについては、費用が高額であることや、講習時間の確保の問題などがあり、現状では資格取得の推進は難しいものと思われます。まずは、防災教育研修をしっかりしまして、教員の防災知識や意識の向上に努めてまいりたいと考えております。 56 ◯ 議長(村家  博君)  35番 有澤  守君。 57 ◯ 35番(有澤  守君)  今の答弁を聞いたら、次の質問がしづらくなってしまったのでございます。とは申せ、やはり防災士資格の取得も含めて、東日本大震災において学校が果たした役割というのは非常に実は大きなものがあったと思っております。それらを踏まえて、教員も含めた学校を地域の防災拠点機能としての位置づけをしていくということについての見解をお伺いいたします。 58 ◯ 議長(村家  博君)  麻畠教育長。 59 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)  東日本大震災では、多くの学校が応急避難所として子どもたちや地域住民の生命・安全の維持・確保という重要な役割を果たしました。  本市でも、富山市地域防災計画において、各小・中学校を災害発生時の避難所に指定し、防災拠点の一部として位置づけております。これを受けて、教育委員会では、避難所開設対応マニュアルを作成し、これをもとに、各小・中学校では施設の実態などに合わせた具体的な避難所運営計画を作成しております。  教育委員会といたしましては、今後も防災担当部局と連携・協力するとともに、学校施設の耐震化を推進するなど、地域の防災拠点としての機能を高めていきたいと考えております。 60 ◯ 議長(村家  博君)  35番 有澤  守君。 61 ◯ 35番(有澤  守君)  人的な部分での取組みも、これから少しずつ踏み出していただければということをお願いして、次の質問に移りたいと思います。  地籍調査について質問いたします。  地籍調査は、国土調査法に基づいて、国、県の経費補助等を受けて、市町村が主体となって土地の所有者や地番、地目を調査して、境界の位置と面積を測量する調査でございます。  現在の地図や図面は、その半分程度が明治時代の租税改正時の記録をもとにしてつくられたものであって、現実とは若干違っている場合もあると言われております。地籍調査が行われることによって、自治体におけるさまざまな行政事務の基礎資料となりますので、非常に大事なものだと思っております。  そこで、まず、地籍調査実施の流れについてお伺いいたします。 62 ◯ 議長(村家  博君)  藤井農林水産部長。 63 ◯ 農林水産部長(藤井  敏君)  地籍調査の流れでございますが、まず、地元からの事業要望を受け、地籍調査についての地元説明会を開催いたします。次に、実施地区での土地所有者などの境界立会いを円滑に進めるため、地元において推進委員会を立ち上げてもらいます。  次に、地元推進委員会の協力のもと、境界の確認を行い、1筆ごとの測量により地籍簿と地籍図を作成いたします。作成された地籍図と地籍簿を閲覧し、万が一、調査の結果に誤り等があった場合などには、申し出により、必要に応じて修正を行います。閲覧と県の認証を経て、地籍図、地籍簿を登記所へおさめ、事業の完了となります。 64 ◯ 議長(村家  博君)  35番 有澤  守君。 65 ◯ 35番(有澤  守君)  現在、市全体とそれから地域別の進捗状況はどのようになっているのか、お伺いいたします。 66 ◯ 議長(村家  博君)  藤井農林水産部長。 67 ◯ 農林水産部長(藤井  敏君)  市全体の進捗状況につきましては、調査対象面積907.9平方キロメートルのうち、平成25年3月末時点で調査が終了している面積は141.2平方キロメートルで、進捗率では15.5%となっております。また、地域別の進捗状況につきましては、富山地域では46.7%、大沢野地域では22.2%、大山地域では1.4%、八尾地域では6.8%、婦中地域では24.4%、山田地域では10.1%、細入地域では1.5%となっております。 68 ◯ 議長(村家  博君)  35番 有澤  守君。 69 ◯ 35番(有澤  守君)  今、お答えを聞いておりました。大山地域や八尾・山田地域での進捗率が低いようですが、どのような要因があるのかお伺いいたします。 70 ◯ 議長(村家  博君)  藤井農林水産部長。 71 ◯ 農林水産部長(藤井  敏君)  大山・八尾・山田、そして細入地域もそうでございますが、調査対象面積の大部分を山林が占めていることから調査の要望が少ないこと、また、地籍調査済みとしてカウントされる土地区画整理事業や圃場整備事業の面積が少ないことなどが要因として考えられます。 72 ◯ 議長(村家  博君)  35番 有澤  守君。 73 ◯ 35番(有澤  守君)  先ほど進捗率の数字が答弁の中にございました。富山地域は46.7%、それなりの進捗状況であると思います。平成25年度末で、市全体としては15.5%ということでございました。この数値は、県内においてどういう水準にあるのかお伺いいたします。 74 ◯ 議長(村家  博君)  藤井農林水産部長。 75 ◯ 農林水産部長(藤井  敏君)  お尋ねの本市の進捗率でございますが、地域別で大きな差があり、都市部では県平均の28%を大きく上回っているものの、山間部、中山間地域では低く、市全体では15.5%と県内市町村では13番目に低い水準となっております。 76 ◯ 議長(村家  博君)  35番 有澤  守君。 77 ◯ 35番(有澤  守君)  山間地域が低いということが原因だろうと思いますが、市全体として調査が進んでいないように思いますが、これはやはり山手側ということなのでしょうか、その要因についてお伺いいたします。 78 ◯ 議長(村家  博君)  藤井農林水産部長。 79 ◯ 農林水産部長(藤井  敏君)  調査が進んでいない要因としましては、1つには、森林が市域の7割を占めるなど、調査対象面積に占める山林面積の割合が大きいこと、2つには、山間部では、地籍調査済みとしてカウントされる圃場整備された水田面積が少ないこと、3つには、森林では、森林施業を実施するため森林境界明確化事業が進められていること、4つには、市街地では1平方キロメートル当たりの調査費に1億円余りかかることから、調査の進捗に時間を要することなどが考えられますが、できる限り地元の要望に応えられるよう、今後とも地籍調査の推進に努めてまいりたいと考えております。 80 ◯ 議長(村家  博君)  35番 有澤  守君。 81 ◯ 35番(有澤  守君)  地籍調査については、阪神・淡路大震災の際に、調査があまり実施されていなかったことで復旧に大きな支障を来したという経緯がございます。土地所有者にとっても、行政事務の円滑な実施の観点でも、ぜひ推進すべきものと考えております。地域の申請ありきだとは思いますが、積極的に進めていただくようにお願いいたしまして、次の質問に移りたいと思います。  続きまして、薬都とやまについてお伺いいたします。  本市では、薬都としての300年以上の歴史と伝統を背景に、「富山のくすり」として全国へPRを図っておられるところでございます。県外の観光客を対象にした「富山くすりフェア」の開催をはじめ、さまざまな取組みを通じて、富山のくすりの魅力発信に努めておいでになるところでございます。また、環境未来都市として取り組む事業の1つとして、薬都とやま薬用植物栽培工場の構築の位置づけが、プロジェクトチームによって事業推進を図っておられるところでございます。  そこで、残念ながら、当初予定されておりました甘草のブランド化については撤退となりましたが、プロジェクトチームのこれまでの取組みを含め、撤退に至った経緯と今後についてお伺いいたします。 82 ◯ 議長(村家  博君)  城川商工労働部長。 83 ◯ 商工労働部長(城川 俊久君)  昨年、産学官のメンバーで結成されたプロジェクトチームにおいて、甘草の水耕栽培の実証実験に向けた協議が重ねられてきたところであります。  しかしながら、甘草の水耕栽培につきましては、生育期間の短縮、計画的な生産等、技術的な優位性は認められたものの、実証実験に向けた具体的な検討を進めていく段階において、事業に要する経費が当初の想定よりも相当膨らむことが判明したことから、プロジェクトチームにおいて、実施を見合わせたものであります。  今後、プロジェクトチーム内の事業者を含めたさまざまな事業者が連携し、薬用植物栽培工場の構築への取組みが具体化されたときには、市として支援を行い、新たな地域産業の育成につなげてまいりたいと考えております。 84 ◯ 議長(村家  博君)  35番 有澤  守君。 85 ◯ 35番(有澤  守君)  甘草については、糖尿病や痛風などの発症を抑えるということで、安定的に栽培できれば、さまざまなメリットが期待できたはずでありますが、まことに残念であります。  一方で、昨年、薬用植物栽培定着可能性調査事業を実施され、地域に適した品目や流通経路などを調査されているかと思いますが、その結果についてお伺いいたします。 86 ◯ 議長(村家  博君)  藤井農林水産部長。 87 ◯ 農林水産部長(藤井  敏君)  昨年度実施いたしました可能性調査では、本市での栽培に適した薬用植物の品目として、トウキ、シャクヤク、カノコソウ、ジュウヤク──いわゆるドクダミのことでございますが──そしてセンキュウの5品目が有望であること、また、これらの品目は冷涼な気候を好むことから、栽培地として中山間地域が望ましいことなどの結果が示され、これら5品目の採算性や栽培方法についても取りまとめたところでございます。  また、普及する上での課題として、種苗の入手が困難であること、使用できる農薬が限定されること、販売ルートの確保や開拓が必要であること、専門指導員が不足していることなどが明らかになっております。  なお、この調査結果につきましては、この5月に開催した県の農業普及担当や農協の営農指導担当が参加する富山市農政関係部課長会議において内容を説明し、報告書を配布したところであり、今後の薬用植物栽培の普及推進に活用していただくこととしております。 88 ◯ 議長(村家  博君)  35番 有澤  守君。 89 ◯ 35番(有澤  守君)  ここで一つ御紹介を申し上げたいと思うわけでありますが、富山県薬事研究所においては、今ほど部長答弁にもあったとおり、シャクヤクの栽培のブランド化を目指しておいでになるという動きもございます。
     そのほかに、市民単位で活動なさっている方もおいでになるわけでございます。富山大学薬学部、それから、製薬会社などが開発した超激辛トウガラシ、名前は「カハットエース」と呼びますが、この栽培をスタートされた団体が、市民団体の中であります。この「カハットエース」は、その中にカプサイシンという含有量がありまして、これが脂肪を燃焼する、いわばダイエット効果と美肌効果、医薬品や加工食品に利用されるわけでありますが、加えて、実は温湿布にも使われるというものでございます。  現在、10人ほどで団体をつくって、畑なり田んぼなり、休耕田なり、そういうところで1,050株を10人ほどで分散して植えておいでになります。9月ごろに収穫するということになっているわけですが、トウガラシですから、当然赤い実がなるわけでございます。激辛ですから、手でつかむことができないと聞いております。  富山大学薬学部と共同開発に加わった製薬会社、それから乳酸菌飲料等でも有名な大手企業がそれを買い取るということになっております。そのメンバーの代表の方も、この「カハットエース」について、一大産地として取り組んでいきたい、そのことが放棄田の解消にもつながりますし、富山のくすり、薬都とやまの宣伝にも、しっかりとした後押しをしたいという考えで、今、取り組んでおいでになります。  実際に、その畑も見てまいりました。今、30センチメートルぐらいに育っております。薬用植物栽培には、こういった明るいニュースもあるわけですが、環境未来都市である本市として、この「カハットエース」などの栽培の取組みへの支援についてお伺いいたします。 90 ◯ 議長(村家  博君)  藤井農林水産部長。 91 ◯ 農林水産部長(藤井  敏君)  今お話しの「カハットエース」につきましては、カプサイシンを最も多く含むトウガラシであり、ことし婦中地域で栽培され、医薬品の原料として製薬会社に出荷される予定であるとお聞きしております。  本市においては、今年度より、薬用植物栽培支援と生産振興を図るため、販売を目的とした医薬品や健康食品の原料となる薬用植物等の栽培に対し、新規での栽培や新たに拡大し栽培する面積については、10アール当たり3万円を、継続して栽培する面積については10アール当たり1万円を助成することにしておりまして、薬用植物等の栽培支援に努めてまいりたいと考えております。 92 ◯ 議長(村家  博君)  35番 有澤  守君。 93 ◯ 35番(有澤  守君)  加えて、市民団体の中で、休耕田の活用を図ったり、薬都とやまのイメージを上げようといろいろ取り組んでいる方もおいでになるわけでございます。  この6月補正予算案の中でも提案されております補助事業は、事業者向けということでありますが、こういった小規模な市民団体等への支援を広げていただければ、将来的にも薬用植物が栽培されて、全国的にそしてまた世界に誇れる薬都とやまとして本市が発展するのではないかと思っております。何よりも、休耕田解消につながっていくのではないかなと思うわけでございます。何とか御支援いただきますように期待を申し上げまして、質問を終わります。ありがとうございました。 94 ◯ 議長(村家  博君)  これで有澤議員の一般質問及び議案の質疑を終了いたします。  暫時休憩いたします。                            午前11時56分 休憩                            ───────────                            午後 1時10分 再開 95 ◯ 議長(村家  博君)  休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問及び議案の質疑を継続いたします。  15番 佐藤 則寿君。   〔15番 佐藤 則寿君 登壇〕 96 ◯ 15番(佐藤 則寿君)  平成25年6月定例会に当たり、公明党より一般質問いたします。  さきの市長及び市議会議員選挙におきまして、森市長におかれては再当選を果たされ、本市発展に対する市民の期待感が高まっていることを実感しております。また、私ども公明党会派といたしましても、2人の新戦力を加え4議席を回復させていただき、自由民主党会派に次ぐ第2党会派として新出発をさせていただいたところであります。  連立政権の中で、国とのパイプ役としても確かなる機能を果たし、20年、30年後を見据えた本市の成長戦略につきましても、公明党らしく鉄の団結で現場第一主義をモットーに尽力してまいりますので、森市長はじめ当局、議員各位の皆様、何とぞよろしくお願いいたします。  そこでまず、市長にお伺いいたします。  合併前から引き続き、森市長に市政運営を負託した富山市民の期待感をどのように捉えておられるのか、合併から9年目のスタートに当たり、改めて市長の御所見をお聞かせください。  昨年末に発足した自公連立政権は、「大胆な金融緩和」「機動的な財政出動」「投資を促す成長戦略」の早期の実施に取り組んできました。特に、公明党は2%の物価上昇を目指すインフレターゲット(物価目標)の導入や、切れ目のない景気対策、再エネ・省エネ、再生医療などへの集中投資などを主張してきたところであります。また、財政出動では、平成24年度補正予算と平成25年度予算案を切れ目のない「15カ月予算」として編成、防災・減災対策推進のための基金や産業育成、若者雇用の創出策などの予算を盛り込ませました。  富山市においては、市長・市議会議員選挙を控えていたことから、今年度予算編成に際しては3月定例会で骨格予算として執行し、この6月定例会において、大震災等の教訓を踏まえたため池の耐震診断調査などのほか、さまざまな新規事業を含んだ補正予算案を計上されたところであります。  そこで、自公連立政権が掲げる成長戦略に対する率直な意見と、今年度内のさらなる補正予算の方針等について御見解をお聞かせください  さらに、我が党においては、さきの連立政権の中で、北側・冬柴両国土交通大臣が、市長の強い要請などにより、富山ライトレールを視察されるなど、本市の魅力を大臣に実感させることができました。そこで、再び自公政権が復活したことから、太田国土交通大臣を富山にお迎えすることは、次代への盤石なる本市発展に大いに意義があるものと考えますが、本市への視察要請などについて森市長の御所見を伺います。  次に、市民との協働について伺います。  現代社会は、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の普及によって、容易に情報交換ができます。しかし、そうした時代だからこそ、私は、人と人とが出会い、向き合うことの意味を考えてみる必要性を感じております。そうした中、今議会で「とやま月イチ読学部」開催事業を提案されましたことに、一種の驚きとともに、斬新な企画に感銘しているものであります。  我が会派の本年度の予算要望においても、平成15年度から実施してきた「出会い・ふれ愛・めぐり逢い事業」が、平成23年度に終了したことから、青年たちが主体的に企画運営できる事業など、青年が体験・交流できる事業の推進を盛り込んでいたところであり、この事業の成功と成果に大いに期待を寄せるものであります。そこで、この事業に至った背景と目的、今後の事業展開についてお聞かせください。  これまでも、私どもは、いわゆる買い物弱者対策について積極的な推進を要望してまいりました。本市が平成23年度から創設した地域生活応援団設立支援事業が初めて実施される運びとなりましたことを歓迎するものであり、さらなる事業の進展を期待しております。これまでの取組み状況と今後の方針を伺います。  先月、私は、本年度公募提案型協働事業の公開プレゼンテーションを傍聴させていただきました。市民主体のまちづくりは、市民やNPO団体、企業といった多様な担い手が、地域の活性化や福祉の向上などの地域の課題解決に行政と手を携えて取り組む協働が重要であることは御案内のとおりであります。平成18年度から継続されているこの事業のこれまでの成果など評価をお聞かせください。  また、この事業は既に2カ年にわたり継続して採択実施された事業については、応募の対象外となっております。つまり、3年目の採択はないとのことですが、それらの事業の趣旨に照らして、さらなる継続あるいは他の関係部局での助成などにつなげるなど、多角的な支援策も必要と考えますが、この事業の拡大についての展望とあわせて、今後の取組みを伺います。  次に、地域医療の充実について伺います。  少子・高齢社会の到来において欠かせないのが、地域の医療・福祉・介護などのネットワークであろうと思います。今定例会に提案された、富山市からの寄附による「地域医療、在宅医療に関する寄附講座」を富山大学に開設することは、大変に有意義な事業であると賛同するものであります。  そこで伺いますが、事業の仮称名にあるプライマリ・ケアとは、簡単に言うと、身近にあって、何でも相談に乗ってくれる総合的な医療と理解されるようですが、改めて、その意義や開講期間、成果のめど、目標などの具体的な取組み内容をお聞かせください。  さらに、高齢者が地域で自立した生活を営めるよう、医療、介護、予防、住まい、生活支援サービスが切れ目なく提供される地域包括ケアシステムにどのように寄与するのか、具体的にお聞かせください。  また、この事業を進める上で、地域医療支援病院である富山市民病院との連携について、どのように取り組まれるのか伺います。  私は、昨年6月定例会において、ピロリ菌は胃がんの大きな原因であり、その除菌は胃がん予防にもつながることが期待されていることから、ピロリ菌の検査と除菌を推進するべきだと主張させていただきました。御存じのとおり、本年2月21日からはヘリコバクター・ピロリピロリ菌)の感染による慢性胃炎を治療するため、胃の中のピロリ菌を取り除く除菌を行う場合も、健康保険が適用されることになりました。  こうした中で、今定例会、市民病院での健康診断において、この検査を項目に新設する条例案が提出されたことを喜ぶものであります。そこで、改めてこれまでの経緯と今後の受診啓発の推進策などについてお伺いし、私の質問を終わります。ありがとうございました。 97 ◯ 議長(村家  博君)  森市長の答弁を求めます。   〔市長 森  雅志君 登壇〕 98 ◯ 市長(森  雅志君)  佐藤議員の御質問にお答えします。  私からは、最初にございました市政運営の方針についてにお答えし、その他の事項につきましては、病院事業管理者及び担当部長から答弁申し上げます。  引き続き市政運営を負託した市民の期待感をどのように捉えているのかというお尋ねにお答えします。  このたびの市長選挙におきまして、議員各位並びに市民の皆様の御支援により、引き続き市政を担当させていただくこととなりました。北陸新幹線の開業を指呼の間に控え、また、ガラス美術館及び図書館の複合施設の整備をはじめ、中心市街地における幾つかの再開発事業の具体化といった、本市の将来像の根幹をなすとも言える各種事業が進行する重要な時期に、改めて市政を担う責任の重さを感じています。  また、午前中も申し上げましたが、2年後には合併して10年を迎えますが、その成果を検証し、将来の方向性を示すことや、将来市民の利益をも視野に入れた布石を打つために、やりにくいことをやることも含めて、合併を進めてきた私に課せられた責務だと考えております。  このたびの選挙において、多くの市民の皆様に御支援をいただきましたことについては、これまで取り組んでまいった「公共交通を軸とした拠点集中型のコンパクトなまちづくり」や中心市街地活性化基本計画、環境未来都市計画等の政策が一定の評価をいただいたものと考えております。  しかしながら、私自身としてはまだまだ熟度を高めていかなければならないと考えており、改めて気を引き締め、今期は、ある意味において、これまでの集大成として公約の実現に向け、現在進めている事業を着実に推進していかなければならないと考えております。  市民の皆様の負託にお応えし、将来に夢と希望が持てる富山市を創造するために、引き続き全力を傾注していく決意であります。  次に、自・公連立政権が掲げる成長戦略に対する意見と、今年度内のさらなる補正予算の方針等についての見解についてお尋ねがございました。  政府は、長引く円高・デフレ不況から脱却し、これまでの縮小均衡の分配政策から、成長と富の創出の好循環へと転換させ、雇用と所得が拡大する強い経済を取り戻すため、「大胆な金融政策」「機動的な財政政策」に続き、新たな成長戦略である「日本再興戦略」を発表し、6月14日に閣議決定されました。  政府は、これら3つの政策を矢に例え、「三本の矢」を実施することにより、今後、10年間の平均で実質GDP成長率2%程度の成長を実現することを目指すといった具体的な数値目標も設定されております。  また、この成長戦略実現への道筋として、1つに、民間の力を最大限引き出す、2つに、全員参加・世界で勝てる人材を育てる、3つに、新たなフロンティアをつくり出す、4つに、成長の果実の国民の暮らしへの反映という4つの柱が掲げられております。この道筋に沿って、例えば、さまざまな規制を緩和し、民間の創意工夫を生かした新たな成長分野を創造するとともに、投資減税を用いて民間投資を引き出すことにより、産業基盤を強化し、さらには、国際市場の獲得にもつなげていこうとするものであります。  余談になりますが、この成長戦略の主要施策の1つに、「ITを利用したイノベーションを起こす」というテーマがあります。総務省が中心となり、IT分野で成長が期待される地理空間情報の新たな利活用を模索するため、本年3月に「G空間×(タイムズ)ICT推進会議」が設置されました。  私は、この構成員として会議に出席し、本市の取組みや新サービスの可能性について発表いたしましたが、この会議において行政と民間が保有する技術や情報を融合させることにより、新たな産業やサービスの可能性が広がることを実感したところであります。  このように、間接的ではありますが、策定にかかわったという思いも手伝い、政府の発表した成長戦略に数多く盛り込まれている施策が地域経済に新たな活力を生み出し、さらには、国民の暮らしにまで反映されることに期待を寄せているところであります。政府においては、実効のある戦略とするためにも、各種施策についてスピード感を持って着実に実施していただきたいと思います。  また、成長戦略の個別施策を見ますと、1つに、地方都市におけるコンパクトシティの実現、2つに、都市部での地域包括ケアシステムの構築、3つに、環境未来都市の継続と着実な推進など本市が取り組む施策が幾つも盛り込まれていることから、大いに期待しているところであります。  本市では、今後の国の動向を注視し、今年度内の補正予算において対処が必要な場合には、柔軟かつ機動的に対応してまいりたいと考えております。  次に、太田国土交通大臣の本市への視察要請についての所見はどうかというお尋ねにお答えします。  本市が進めるコンパクトなまちづくりにつきましては、国土交通省から高く評価をいただいており、そうした御縁で、北側元大臣、冬柴元大臣をはじめ、歴代の大臣にも富山にお越しいただく機会を得、富山港線の路面電車化事業や市内電車環状線整備事業、さらには、中心市街地活性化基本計画に基づく事業の推進などにおいて、多大な御支援をいただきましたことは、本市のコンパクトなまちづくりを推進する上で非常に大きな後押しとなったものであり、両元大臣には心より感謝申し上げる次第であります。  また、太田大臣からは、平成25年4月に南北接続事業の一環である北陸新幹線高架下から富山駅南側の市内電車に接続する実施計画の認定をいただいたところでありますが、本市としては、今後さらに、富山駅周辺の南北一体的なまちづくりや中心市街地の活性化事業など、まちづくりの熟度を高めるため、一層の都市基盤整備が必要となっております。  こうしたことから、太田大臣におかれましても、機会を見つけていただいて、ぜひとも本市のまちづくりの取組みをごらんいただきたいと考えております。例えば、路面電車が北陸新幹線高架下に乗り入れたときにお越しいただければ、大変ありがたいと考えております。  以上でございます。 99 ◯ 議長(村家  博君)  泉病院事業管理者。   〔病院事業管理者 泉  良平君 登壇〕 100 ◯ 病院事業管理者(泉  良平君)  地域医療の充実についての御質問のうち、ヘリコバクター・ピロリ菌検査が健康診断の検査項目として新設された経緯と、今後の受診啓発の推進策などについて問うにお答えいたします。  御質問にありましたように、ヘリコバクター・ピロリ菌の除菌治療につきましては、胃潰瘍または十二指腸潰瘍、早期胃がんなどの場合に、健康保険の適用となっておりましたが、平成25年2月からは、慢性胃炎と診断された場合においても適用されることとなりました。これにより、ピロリ菌を除菌し、胃がんなどへのリスクを下げることが可能となりました。このことから、健康診断・人間ドックにあわせて、ヘリコバクター・ピロリ菌検査をオプションとして新設したものであります。この検査を受診者に利用していただくことにより、病気の早期発見・早期治療につなげることができるものと考えております。  なお、当院で実施する検査は、抗体測定イムノクロマト法で、わずかな尿によって、短時間で結果を出せるものであります。今後、この検査の利用については、病院のホームページや出前講座の活用により、市民への周知を図るとともに、健康診断・人間ドックの受診啓発を図るための企業等への訪問の際においても案内してまいりたいと考えております。  以上です。 101 ◯ 議長(村家  博君)  本江市民生活部長。   〔市民生活部長 本江  均君 登壇〕 102 ◯ 市民生活部長(本江  均君)  市民との協働についての御質問のうち、「とやま月イチ読学部」開催事業の背景と目的、今後の事業展開について問うにお答えいたします。  本市では、青年の出会いや交流の機会を創出する「出会い・ふれ愛・めぐり愛事業」や青年元気塾を先駆的に実施してまいりましたが、近年、県や民間団体においても同様の事業が展開されているなど、一定の役割を果たしたことから、今回、体験や交流を通して青年を触発する新たな事業として、「とやま月イチ読学部」を提案したものであります。  御指摘のように、今の社会はインターネットなどの通信サービスによって情報交換が飛躍的に便利になる一方で、人と人との人間的なつながりが希薄になりつつあると言われております。若者についてはその傾向が特に顕著であり、こうした時代にこそ、若者たちが1冊の本を通して互いに熱く論じ合い、刺激し合い、共鳴できる仲間に出会える新しい体験の場を設けることに意義があると考え、本事業を企画したものであります。  事業実施に当たっては、参加者が毎回自由に申し込める方式とすることで、より広い出会いや交流の機会を創出するとともに、十分な告知を行い、多くの若者に参加してもらうことが重要だと考えております。  また、ゲストを迎えたオプション企画等の発案や運営、読書会当日の進行役の担当など、参加者自身に積極的に加わってもらい、この古くて新しい読書会という企画が、参加者の自主性を生かした魅力ある事業となるよう、若者との協働によって実現していきたいと考えております。  次に、地域生活応援団設立支援事業について、これまでの取組み状況と今後の方針を問うにお答えいたします。  平成23年度から実施している地域生活応援団設立支援事業につきましては、昨年度末までに地域住民や事業者からの問合せや相談が13件あったものの、いずれも応援団の設立には至らない状況でありました。  この間、団体設立の手法や買い物代行サービスの運営方法に関する問合せが多く聞かれたことから、昨年度末、市のホームページで本事業の仕組みや組織イメージ、実施イメージなどを紹介し、また、問合せのあった市民団体に具体的な情報提供を行うことにより、初めて地域生活応援団が設立される運びとなったものであります。  今後も、広報やホームページ、また、地区センター等の窓口に設置するリーフレットを通して本事業を広く市民にPRするとともに、今回設立される地域生活応援団の活動を紹介しながら、地域が主体となって行う買い物代行サービスの団体設立を支援してまいりたいと考えております。  次に、公募提案型協働事業についてのうち、事業のこれまでの成果など評価を問うにお答えいたします。  本市では、地域のさまざまな課題解決に向け、市民団体等の特性を生かした事業提案を公募し、提案団体と市が協働により実施する公募提案型協働事業を平成18年度より実施しております。平成25年度までに52件の応募があり、このうち30件が採択されました。  市民と市担当課の協働による本事業の実施は、双方が協働の意義やそれぞれの役割のあり方について理解を深める契機となっております。また、協働事業が終了した後も、団体が独自の事業として継続する例や、市の事業として実施する例も見られるなど、市民主体のまちづくりの推進にとって、本事業は一定の成果を挙げているものと考えております。  次に、事業の拡大についての展望と今後の取組みを問うにお答えいたします。  本事業は、市民主体のまちづくりを目指す協働推進のためのモデル事業として、幅広い市民団体等のアイデアを取り入れることを目指していることから、同一事業の採択は2年までとし、より多くの事業提案が実現される機会を設けているところであります。
     これまでも、2カ年の取組みの成果を踏まえ、継続的に事業を発展させている例も見られることから、今後も本事業の充実を図るとともに、市職員の協働意識の醸成にも取り組み、協働推進のきっかけづくりに努めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 103 ◯ 議長(村家  博君)  宮田福祉保健部長。   〔福祉保健部長 宮田 宜忠君 登壇〕 104 ◯ 福祉保健部長(宮田 宜忠君)  地域医療の充実についてのうち、まず、寄附講座の意義や開講期間などの具体的な取組み内容について問うにお答えいたします。  全国的に深刻化している医師不足の状況の中、地域医療の担い手としての医師の養成及び確保を目的として、富山大学医学部に寄附講座を本年10月から平成27年度末までの2年6カ月の期間、開設する予定であります。  この寄附講座は、教授または准教授を含む4人程度で運営することとしており、本市の地域医療の実態分析などの研究や教育を行うとともに、大学附属病院などと連携して地域医療の専門知識と技術を備えた高い診療能力のある総合医の養成に取り組みたいと考えております。  次に、寄附講座が地域包括ケアシステムにどのように寄与するのかと、地域医療支援病院である富山市民病院との連携について問うの2件について、一括してお答えいたします。  医療、介護、予防、住まい、生活支援のサービスを、切れ目なく一体的・体系的に提供する地域包括ケアシステムには、医療の分野において、地域医療の専門知識と技術を備えた高い診療能力を有する総合医が必要となります。そこで、本寄附講座を設けることにより、地域医療の担い手となる総合医の養成に寄与できるものと期待しております。  また、市民病院は、平成20年10月に、県から地域医療支援病院の承認を受け、開業医や介護事業者との連携に努めておりますが、地域医療支援病院においては在宅医療の支援も重要な機能の一つとされており、今後とも、市民病院と連携を図りながら、在宅医療連携の拠点づくりに取り組んでいく必要があると考えているところであります。  以上であります。 105 ◯ 議長(村家  博君)  29番 浅名 長在ェ門君。 106 ◯ 29番(浅名 長在ェ門君)  平成25年6月定例会に当たり、自由民主党より一般質問させていただきます。  まず、議長に申し上げます。私の名前が長くて、「浅名 長在ェ門君」と呼びにくいようでありましたら、名前は省略されても結構でございます。どうかよろしくお願いいたします。  ことしの冬も暖冬の年となり、1月、2月の降雪量は例年より少なく、融雪災害や屋根雪被害も少なく、軒下に太く長いつららを1回も見ないまま暖かい春が来たような感じがしました。山間部に住む市民にとっては、屋根雪おろしをしなくてもよかったこと、屋根瓦の修理代も少なく、大変住みやすい年でありました。  さて、昨年12月に実施されました衆議院選挙では、強い自由民主党復活により、安倍政権が誕生し、7カ月経過いたしました。デフレからの脱却、経済の立て直しと成長、強い日本を目指す「アベノミクス」の成果が徐々に出ているような気がしております。特に、円安と株価の上昇により、日本経済が上昇に向かっているような気がしていますが、地方まで届いていないのが現状であります。  新富山市が誕生してから9年目に入り、4月7日告示、14日投票の富山市長選挙において、森市長が市民の圧倒的な支持を受け、大差で3期連続当選されましたことに対し、心からお祝いと敬意を申し上げます。  富山県は、全国でも1、2位の保守王国であることから、富山市議会議員選挙において、自由民主党公認を受ければ、誰でも必ず当選できると言われてきました。過去2回の選挙はいずれも選挙区が違っていましたが、今回初めて、念願しておりました全市で実施され、大変よかったと思っております。今回の市議会議員選挙は2名削減、定数40という大変厳しい選挙戦でありましたが、堂々と勝ち抜いてこられた議員の皆様にも改めてお祝い申し上げます。  市民の方が一生忘れることのできない平成17年4月1日、1市4町2村は、市制、町村制が施行されてから116年余りの長い幕を閉じ、新たに歴史と文化を守り、心を一つにして対等合併いたしました。ことしは置県130周年記念の年であり、今回の選挙は富山市にとって大変大きい意義があり、改めて富山市民としての誇りと市域の広さを感じたところであります。  これからも、一層富山市の発展と市民福祉の向上、安全で安心して暮らせる市政を築くことが、我々議員に与えられた使命であり、責務であると思っております。私も42万中核都市富山市民の代表として、一日一日元気に働く決意であります。  そこで、新市3期を迎えられた森市長は、これまで富山ライトレールの開業や公共交通の活性化を目指し、JR高山本線増発実験やエコでコンパクトなまちづくり、環境未来都市を目指し順調に進められており、富山市は世界先進5都市の1つと高く評価されております。  市長は、広い市域を自分の目で確認しようと、タウンミーティングの開催や出前トークに出向くなど、合併当時には大きいバイクに乗り、朝晩広い市域を隅々まで見聞されてきました。この広い市域の中で、公平でバランスのとれた42万市民の幸せのため、今後、どのような決意で臨まれ、どのような施策が必要と考えておられるのか、市長にお尋ねいたします。 107 ◯ 議長(村家  博君)  森市長の答弁を求めます。 108 ◯ 市長(森  雅志君)  浅名議員にもすばらしい成績で御当選されたことにお祝いをまず申し上げたいと思います。  さて、いかなる自治体、いかなる団体であっても、行政を展開していく、進めていく上で、公平性やバランスに配慮するということは大切な視点でありますが、誤解のないように申し上げておきますが、公平性やバランスが大事だということと、あらゆる施策が均質で均等に展開されていくということではないということを、ぜひ御理解を改めてお願いしたいと思います。  それぞれの地域やそれぞれの団体、それぞれの者が持っている個性や特性といったことを伸ばしていくということが大事な視点なのであって、全体として、市域全体の力が伸びていくことを図っていくことが大変大事です。  これからの時代は、市レベルで考えることさえ狭小に過ぎると思っていまして、「富山県が」とか「石川県が」という視点でさえも、もう少し柔軟性を持って考える必要があります。一定の圏域全体が発展していくことをどうやって実現していくかということが大事なのであって、そのために、効率的・効果的な施策を展開していくということだろうと思います。  そういう中で、富山市の果たす役割が何かを見定め、その富山市の役割をしっかり果たす、富山市の中において、各地域が果たしていただく役割を見定め、その役割が伸びていくように施策を展開していくことが大事なのだろうと思っています。  そういう意味では、それぞれの地域が持っている特性や役割に応じた選択と集中を念頭に置いて、将来市民の利益も意識しながら施策を展開していくことが常に大事だと思ってやってまいりました。  しかし、その判断をするために、やはり基礎として大事なのは、今、議員もお話しありましたような、現場に足を運ぶことだろうと思っております。現場に足を運び、現場で抱えている当面の問題をしっかり見定めながら、優先性や必要性を判断していく、このスタイルは、これからも大事にしていきたいと思っております。  いずれにしましても、今申し上げたようなことを基本に据えながら、一生懸命頑張っていきたいと思っておりますので、今後ともよろしくお願い申し上げます。 109 ◯ 議長(村家  博君)  29番 浅名 長在ェ門君。 110 ◯ 29番(浅名 長在ェ門君)  市民の皆さんは、森市長のリーダーシップに一層期待しておられることから、今後とも健康に留意され、一層活躍されることを御祈念申し上げます。  次に、富山市の面積の7割を占める森林は、地球温暖化の主な原因とされる二酸化炭素を吸収してくれるなど、人間が生きていくために大きな資源であります。特に、東日本大震災後の電力不足に伴い、石油・石炭などの化石燃料の使用が増加したことにより、二酸化炭素の排出量が増えている現在、「森林力」が重要になっていると思います。森を守り、森林整備を進めることで治山治水が保たれ、町に住む方々に澄み切った空気や清らかな水を届けることができる、また、リラクゼーションも提供しております。  神通川や常願寺川など、多くの河川の源として、平野の豊かな農耕地を潤すとともに、アユやサケなどを育て、富山湾のおいしいホタルイカやシロエビ、ブリなど、富山の食と名産を生み出すもとになっております。このように、富山市の森林は大切な資源であり、財産であると思います。この緑豊かな自然環境を未来の子どもたちに残すことが求められていると思います。  森市長は、たびたび「森と水を守っていきたい」と話されていますが、富山市の森と水に関してどのような認識をしておられるのか、お尋ねいたします。 111 ◯ 議長(村家  博君)  藤井農林水産部長。 112 ◯ 農林水産部長(藤井  敏君)  本市面積の約7割を占める森林は、「緑のダム」として自然災害の防止に大きく貢献するとともに、そこから流れ出る水は飲料水、農業用水、工業用水として利用されるなど、豊かで良質な水資源を育んでおります。さらに森林は、多種多様な動植物を育み、地球温暖化の主な原因とされている二酸化炭素を吸収するなど、多くの公益的機能を有しております。  このように、森林は市民生活に多くの恵みをもたらしておりますが、人工林や里山林については、過疎化・高齢化の進展に伴う森林管理の担い手の減少、木材価格の低迷による森林経営意欲の低下などから放置されている森林が増加してきており、公益的機能の低下が進行している状況であります。  このため、人工林については、林業生産基盤の強化に引き続き取り組んでいく必要があると考えております。  また、森林ボランティアをはじめとする多様な主体が森づくりに取り組める環境をつくり、森林の公益的機能を維持・発展させていくことの重要性について、市民一人一人の理解を深め、森林を市民共有の財産として次の世代にしっかりと引き継いでいくことが大切であると考えております。 113 ◯ 議長(村家  博君)  29番 浅名 長在ェ門君。 114 ◯ 29番(浅名 長在ェ門君)  市長にお尋ねしたかったわけですが、結構でございます。  山間部の方々は、昔から、自分の山に杉やヒノキを植え、下刈りや木起こし、枝打ちなど、家族ぐるみで手入れをしてきました。自分の木材で家を建てるのが普通でありました。最近では、山仕事は重労働で採算性が合わないという理由で放置されている状況であります。担い手が減少している、このことから、山林や森を育て守る対策が必要と思いますが、今ほどありましたが、もう少し簡単に説明いただきたいと思います。 115 ◯ 議長(村家  博君)  藤井農林水産部長。 116 ◯ 農林水産部長(藤井  敏君)  林業の担い手の御質問ということで、林業の担い手につきましては、木材需要の減少や木材価格の長期低迷など、林業をめぐる経済状況が極めて深刻な状況にあることから、年々減少してきております。これらの要因に加え、本市の森林は、標高が高く地形が急峻な上に積雪期間が長いなど、他地域に比べ生産条件が悪く、機械の効率的利用や周年雇用体制が整いにくいなど、長期にわたって安定的に経営を継続していくことが困難な状況にあるということが考えられます。  こうした中で、本市では、新たな担い手の確保・育成を図るため、国の緊急雇用創出事業を活用した林業従事者育成確保支援事業に取り組み、この事業をきっかけとして、平成24年度までの3年間で6名の新たな担い手が育ってきたところであります。  また、昨年度から森林経営計画制度が始まっております。この制度は、森林組合が個々の山林所有者から森林経営の委託を受けることにより林地の集約化を進め、合理的な路網整備や機械化による効率的な森林施業を行うための経営計画を策定するものです。  今後、この森林経営計画を市内民有林の広い範囲に拡大していくことにより、森林組合が中心となった林業経営を確立し、担い手不足を補い、適正に山林や森を育て守り続けていくことが大切だと考えております。 117 ◯ 議長(村家  博君)  29番 浅名 長在ェ門君。 118 ◯ 29番(浅名 長在ェ門君)  最近の住宅は細工のしやすい外材ばかりを使用しております。耐用年数が30年ぐらいと短くなっております。私の家を建てたときは、自分の山に製材所をつくり、全て地域材を使用して建てられました。昔から、家を建てるときは、地域の気候や環境で育った木材は一番丈夫と言われています。もっと地域材のよさをPRし需要を増やし、このことによって収入が増える、山仕事をする森林組合、一人でも農家の皆さんが山の手入れをしていただくことを期待しております。  それでは、次に温泉施設利用について質問いたします。  富山市には白樺ハイツ、牛岳温泉健康センター、岩稲ふれあいセンター、古洞の森自然活用村、八尾ゆめの森交流施設、白木峰山麓交流施設など多くの温泉施設があり、安らぎと憩いの場として多くの市民に利用されております。  富山市は、温泉施設入浴料金の不均衡をなくすため、平成25年4月1日より年間使用券を廃止し、回数券の充実を図り、入浴料金を一律化され、2カ月経過いたしましたが、各温泉施設の利用状況と回数券の売行きについてお尋ねいたします。 119 ◯ 議長(村家  博君)  藤井農林水産部長。 120 ◯ 農林水産部長(藤井  敏君)  お尋ねの各温泉施設の今年度4月から5月にかけての利用者数につきましては、白樺ハイツが7,326人、牛岳温泉健康センターが1万6,865人、岩稲ふれあいセンターが1万8,629人、古洞の森自然活用村が7,659人、八尾ゆめの森ゆうゆう館が2万6,766人、白木峰山麓交流施設が1,782人となっております。  次に、回数券の売行きでございますが、延べ回数で、白樺ハイツで699回分、牛岳温泉健康センターで1,945回分、岩稲ふれあいセンターで1万3,398回分、古洞の森自然活用村で2,971回分、八尾ゆめの森ゆうゆう館で4,241回分、白木峰山麓交流施設で913回分となっております。 121 ◯ 議長(村家  博君)  29番 浅名 長在ェ門君。 122 ◯ 29番(浅名 長在ェ門君)  富山市は回数券の充実を図り、入浴料金を一律化させたことにより、利用者から、「いろいろな温泉が楽しめないか」との要望が多くあります。担当部局や営業している株式会社八尾サービス、株式会社ほそいり、株式会社石橋などのほか5社の考えもありますが、どの温泉施設で購入された回数券でも富山市の温泉施設に利用できるようにならないか、お尋ねいたします。 123 ◯ 議長(村家  博君)  藤井農林水産部長。 124 ◯ 農林水産部長(藤井  敏君)  現在使用されている回数券につきましては、各指定管理者が作成し、温泉施設ごとに対応したものとなっておりますので、購入された温泉施設でのみ利用が可能となっております。  また、回数券をどの施設でも使えるようにするということにつきましては、この4月に、条例改正により各施設の年間使用券を廃止した直後であることや、各施設では、年間使用券の廃止に伴う激変緩和措置として、自主事業で有効期限が切れた年間使用券と引きかえに回数券を割安で特別販売する取組みを始められ、平成26年5月末まで実施される予定であることなどから、今のところ考えておりません。 125 ◯ 議長(村家  博君)  29番 浅名 長在ェ門君。 126 ◯ 29番(浅名 長在ェ門君)  全くそのとおりかと思いますが、経営者にとっては、よく考えると共通回数券を発売すれば、市民の人がそれだけ、うんと利用して買ってもらえるという考えから、例えば、定休日や温泉の都合で休止しなければならないときが必ず出ると思います。そのようなことを考え、今後、共通券の考慮が必要と思いますので、御検討いただければと思いますが、いかがでしょうか。 127 ◯ 議長(村家  博君)  藤井農林水産部長。 128 ◯ 農林水産部長(藤井  敏君)  御提案の回数券の共通化につきましては、利用者にとってはいろいろな温泉が楽しめること、施設の休業を心配しなくてよいことなどのメリットはありますが、指定管理者にとっては、回数券に含まれている入浴料や入湯税を指定管理者間で受渡しする必要があること、また、回数券の種類によって1枚当たりの単価が違うこと、現在、自主事業で回数券の特別販売を行っていることなどから、それらの経理処理が煩雑となり、指定管理者の負担が増加することが予想されます。  このことから、回数券の共通化につきましては、各指定管理者の理解が得られるのか、また、温泉施設全体の利用拡大につながるのかなども含めて、今後、研究してまいりたいと考えております。 129 ◯ 議長(村家  博君)  29番 浅名 長在ェ門君。 130 ◯ 29番(浅名 長在ェ門君)  どうか、そのような細かいところまで研究していただきたいと思います。  次に、赤とんぼ広場の利用状況について質問いたします。  この広場は、標高650メートル、牛岳スキー場の山頂と牛岳登山口の奥山林道の間に位置し、昭和60年に新農業構造改善事業で山を開き、ゲレンデの整備を兼ね、1万1,000平方メートルの広場を整備しました。  赤とんぼ広場は、皆さん御存じのとおり、富山平野、富山湾、遠くは能登半島が一望できる自然環境に恵まれた野外緑地広場で、地域住民のスポーツやサークル活動の促進を目的に整備されました。
     特に、ソフトボール、サッカー、運動会などを行い、また、冬は子どもたちのクロスカントリーの練習場など多目的広場として利用されてきましたが、近年、利用者が少なく、あまり使用されていないのが現状であります。もっと赤とんぼ広場を宣伝し、活用していくために、赤とんぼパークゴルフ場に切りかえ、多くの市民に利用していただきたいと思いますが、当局の見解を求めます。 131 ◯ 議長(村家  博君)  藤井農林水産部長。 132 ◯ 農林水産部長(藤井  敏君)  赤とんぼ広場のパークゴルフ場としての利用につきましては、市街地からの距離が遠いこと、620メートルと標高が高いことから雪解けが遅く、また、11月下旬は気温が低く、プレーすることが厳しい状況となることから利用できる期間が短いこと、また水はけの悪い部分が多く、パークゴルフ場として整備する場合には排水対策や芝生の植栽のほか、維持管理に多くの経費が必要であることなどから、パークゴルフ場としての利用は難しいものと考えております。  なお、すぐ近くにある「牛岳オートキャンプ場きらら」では、夏休みに多くの児童クラブや少年野球チーム等がキャンプに訪れており、そういった利用者も活用できるよう、用途を限定した利用ではなく、自由に使える広場として引き続き活用することが望ましいと考えております。 133 ◯ 議長(村家  博君)  29番 浅名 長在ェ門君。 134 ◯ 29番(浅名 長在ェ門君)  この広場というのは、今、部長が言われた600メートルの標高にあるから魅力があるのです。今までも、赤とんぼ広場の芝管理が悪かったため使用されなかったと、私は思っております。  キャンプ場だけの、子どもたちの野球やキャッチボールだけでは一部しか使わないのです。使用料金を払ってまで多分使わないと思いますし、期間が夏場だけということでございます。  赤とんぼ広場の一番の魅力は、標高600メートル地点にあり、全国でも数少ないこと、夏場は涼しく、眺めがよい、全面芝であったこと、空にはパラグライダーが飛んで、近くにオートキャンプ場きららや、豊富な温泉施設が幾つもあります。現在、ライトアップ事業も進めていることから、多くの市民に利用していただけるよう努力しなければならないと私は思っております。  また、公共施設利活用検討チームは、利用者が少なくあまり使用されていないため、自然休養村条例から廃止する、今後の展開として、財産処分制限期間の切れる平成26年度末にスキー場ゲレンデの一部として管理がえをしたいと言っておられます。  管理がえ後に、ゲレンデエリアである赤とんぼ広場を、年間を通して利用すること、パークゴルフ場に切りかえれば、多くの人が嫌でも集まってきて、楽しんでもらえると思いますが、当局の御意見をいただきたいと思います。 135 ◯ 議長(村家  博君)  藤井農林水産部長。 136 ◯ 農林水産部長(藤井  敏君)  議員御承知のとおり、山田地域には、山田沼又に山田ふれあい広場パークゴルフ場が整備されておりまして、土日には山田地域以外からも利用者が来られる人気の高いパークゴルフ場となっております。  この施設は、平成21年度には1万2,000人近い利用者がありましたが、ここ3年間は6,000人から6,400人余りで推移しているようでございます。市としましては、距離もちょうど山田総合行政センターからは同じ距離にありますし、まず、既存の施設を平日も含めていかに有効に活用するかが大切であると考えております。  なお、議員御指摘のとおり、現在、赤とんぼ広場の利用につきましては、富山市山田自然休養村条例で、使用料を1回につき、消費税込みで5,000円を徴収することとなっておりますが、現在の施設状況にも考慮し、今後、子どもたちからお年寄りまで誰でも自由に使える広場となるよう、無料化することについて検討してまいりたいと考えております。 137 ◯ 議長(村家  博君)  29番 浅名 長在ェ門君。 138 ◯ 29番(浅名 長在ェ門君)  これからいろいろと課題があると思いますが、よろしくお願いいたします。  それでは、次に、富山市の絶景百選について質問いたします。  富山市は、1,241平方キロメートルという広い市域の中で、誰でも、美しい風景や感動する場所が多くあると思います。  6月3日の新聞に、県山岳連盟が県内600余りの山を対象にした「富山の百山」を初めて選んだとありました。富山市から呉羽山の標高145メートル、牛岳標高987メートル、白木峰標高1,596メートルなど、13の山が選ばれております。百山のガイドブックを出版し、全国に情報発信したいとのことでありました。  このような、山や感動する風景、行ってみたい場所を市民から募集し、富山市独自の絶景百選を選び、美しさやすばらしさを多くの市民に知っていただき、県内外の方々にも広くアピールし、観光ルートにつなげられないか、また、市民が選んだ絶景百選を簡単な標識や丸太で展望台をつくり楽しんでいただきたいと思いますが、このことについてお尋ねいたします。 139 ◯ 議長(村家  博君)  城川商工労働部長。 140 ◯ 商工労働部長(城川 俊久君)  本市では、平成10年度にキャッチフレーズである「立山あおぐ特等席。」にふさわしい場所を公募し、応募のあった46カ所から11カ所を選定し、案内表示板の設置などにより本市の絶景についてPRに努めてきたところであります。  また、平成18年度からは「とやま森の四季彩フォト大賞」を開催し、緑豊かで美しい本市の魅力を、写真を通して広く県内外に発信しております。  さらに、国においては「名水百選」など、県では「さくらの名所70選」や「とやまの文化財百選」などを選定しており、本市では選ばれた箇所のPRを行ってきたところであります。  本市では、イメージアップや観光客誘致のために、市内のビューポイントを発信していくことは大切であると考えていることから、議員の御提案も含めて研究してまいりたいと考えております。 141 ◯ 議長(村家  博君)  29番 浅名 長在ェ門君。 142 ◯ 29番(浅名 長在ェ門君)  よろしくお願いいたします。  次に、震災対策、農業水利施設整備事業について質問いたします。  昔の方々は、主食であるコメづくりのために、人力で田畑を耕し、谷合いから出水を集め、ため池に水をため、その水で農業を続けてきました。現在は、先人の熱意と努力により、用水が引かれ、田越しができるようになり、コンバインで稲刈りができるようになりました。  ため池は集落や地域を守り、現在でも農業用水に使われており、集落内のため池は冬場の防火水槽の役目を果たし、消防車がいつでも入れるよう除雪もされております。富山市の農業用ため池の状況は、富山地域に11カ所、大沢野地域13カ所、八尾地域17カ所、婦中地域27カ所、細入地区2カ所、山田地域に49カ所、合計119カ所のため池が現在も使われております。  今回の農業用ため池の耐震診断調査の目的についてお尋ねいたします。 143 ◯ 議長(村家  博君)  藤井農林水産部長。 144 ◯ 農林水産部長(藤井  敏君)  さきの東日本大震災では、東北地方を中心に農業用ため池や干拓堤防等が被災し、甚大な被害が発生しました。このように農業用ため池や水利施設が地震によって損壊することにより、農地や農業用施設はもとより、地域住民の生命や財産、公共施設にも甚大な被害が発生するおそれがあります。  お尋ねの本事業の目的につきましては、地震による被害の影響が大きい農業用ため池の耐震性を点検・調査するものであります。調査の結果、損壊のおそれがあるなど、必要な耐震性を有していないと判断されれば、管理者と速やかに協議を行い、災害の未然防止や被害の軽減を図るため、耐震化対策のための工事を実施するなど、適切な管理につなげてまいりたいと考えております。 145 ◯ 議長(村家  博君)  29番 浅名 長在ェ門君。 146 ◯ 29番(浅名 長在ェ門君)  119カ所のため池の中から、今回38カ所に絞り込んだ根拠と予算内容、また、診断調査時期についてお尋ねいたします。 147 ◯ 議長(村家  博君)  藤井農林水産部長。 148 ◯ 農林水産部長(藤井  敏君)  今回、耐震診断調査の対象とする箇所につきましては、国の採択要件を満たすかんがい受益面積概ね2ヘクタール以上の農業用ため池のうち、特に、被災した場合に人的被害が想定される箇所や、過去の点検・調査において緊急点検の必要性が高いとされた箇所38カ所としたところであります。  予算内容につきましては、調査対象となるため池の規模や立地条件が異なることから、地形測量、土質試験、ボーリング調査、地震時におけるため池本体の安定解析などを行う経費を盛り込んでおります。  また、診断調査時期につきましては、原則的には非かんがい期と考えておりますが、かんがい期であっても支障にならない調査項目もあることから、速やかに事業に着手してまいりたいと考えております。 149 ◯ 議長(村家  博君)  29番 浅名 長在ェ門君。 150 ◯ 29番(浅名 長在ェ門君)  調査の結果、危険と診断され、改修が必要となった場合、所有者である個人、集落、土地改良区に費用負担が生じるのか、生じないのか、お尋ねいたします。 151 ◯ 議長(村家  博君)  藤井農林水産部長。 152 ◯ 農林水産部長(藤井  敏君)  今回の耐震診断調査の結果において改修が必要とされた施設については、適切な耐震対策工事を講ずる必要がありますが、この対策工事は市が事業主体となり、事業費は、国、県、市において負担することとなっており、所有者である集落、土地改良区等の費用負担はございません。 153 ◯ 議長(村家  博君)  29番 浅名 長在ェ門君。 154 ◯ 29番(浅名 長在ェ門君)  はい、わかりました。  それでは次、山田地域ライトアップ事業について質問いたします。  富山市は環境未来都市に選定され、環境に対する市民意識の高揚を図るため、自然エネルギーを活用し、市街地から見た牛岳温泉スキー場の上部、富山市子どもの村周辺をライトアップするために、富山市の小学校5、6年生が主体となり、課外授業の中で一人一人がペットボトルLEDソーラーパネルを使い、手づくりで工作に取り組んでいます。  子どもたちは、地球環境にやさしいエネルギー、リサイクル、充電電池、省エネなどについて、どのように受けとめて工作をされたか、お尋ねいたします。 155 ◯ 議長(村家  博君)  城川商工労働部長。 156 ◯ 商工労働部長(城川 俊久君)  山田地域ライトアップ事業の一環として、本年度、富山市子どもの村で宿泊活動を行う小学生が、太陽光発電のペットボトルLED照明を作製することとしております。  子どもたちの感想としましては、1つには、太陽光のみで光る照明に感動した、2つには、電気等を節約することが大切だと感じた、3つには、自然の大切さを改めて感じたなどと聞いております。  また、夜に自然エネルギーによる幻想的に光り輝く照明を見て驚き、とても喜んでいるとも聞いており、環境に関する意識づけになっているものと考えております。 157 ◯ 議長(村家  博君)  29番 浅名 長在ェ門君。 158 ◯ 29番(浅名 長在ェ門君)  太陽の恵みをLEDの光にかえ、誰でも壮大な光景に感動すると思います。  スキー場での上部、下部のライトアップ内容及び子ども村のライトアップ内容についてお尋ねいたします。 159 ◯ 議長(村家  博君)  城川商工労働部長。 160 ◯ 商工労働部長(城川 俊久君)  ライトアップの内容につきましては、牛岳温泉スキー場山頂部分において、全長約 300メートルにわたり、虹をイメージした7色のペットボトル照明を設置するものであります。また、スキー場の下部や子どもの村では、子どもたちが作製したペットボトル照明を設置することとしております。スキー場の山頂部分と下部、子どもの村合わせて約3万5,000個のペットボトル照明を設置することとしており、市民や観光客に山田地域への興味や関心を持ってもらい、交流人口の拡大を図ってまいりたいと考えております。 161 ◯ 議長(村家  博君)  29番 浅名 長在ェ門君。 162 ◯ 29番(浅名 長在ェ門君)  7月27日、ライトアップのオープニング予定と聞いていますが、今後のスケジュールとライトアップ期間についてお尋ねいたします。 163 ◯ 議長(村家  博君)  城川商工労働部長。 164 ◯ 商工労働部長(城川 俊久君)  今後のスケジュールにつきましては、7月にはペットボトル照明をつり下げるための支柱やチェーンを設置することとしております。  7月27日には、公募した市民ボランティアの方々に、ペットボトル照明の取りつけをしていただき、壮大な虹のライトアップを完成させた後に、オープニングイベントを行いたいと考えております。  ライトアップの期間につきましては、オープニングから9月6日までの42日間としており、市民はもとより、「富山まつり」や「おわら風の盆」などで本市を訪れる観光客にも山田地域のPRができるものと考えております。 165 ◯ 議長(村家  博君)  29番 浅名 長在ェ門君。
    166 ◯ 29番(浅名 長在ェ門君)  私も、だらだらと長い期間を照らしておればマンネリ化するということと、やはりその品物を長く連続的に使っていただきたいという考えがあります。おわらの期間までぐらい、最低でも必要かと考えております。  この事業は、未来の子どもたちの夢づくりや過疎地域の交流と観光地になるよう期待されております。2年後の北陸新幹線開業時には、牛岳からライトアップでお客様を迎えたいと思います。  次に、環境未来都市推進事業牛岳温泉植物栽培工場について質問いたします。  牛岳の湯は、昭和63年1月に山田中村地内湯谷川右岸の地下750メートルから、毎分300リットル、源泉61.2℃のお湯を掘り当て、平成2年10月14日に牛岳温泉センターをオープンいたしました。現在、牛岳スキー場や子ども村など、8つの宿泊施設に温泉が利用されております。  平成26年1月に牛岳温泉植物栽培工場が完成し運営されますが、どれくらいの湯量が必要とされているのか、お尋ねいたします。 167 ◯ 議長(村家  博君)  上田環境部長。 168 ◯ 環境部長(上田 修正君)  ただいま御質問にもありましたが、本市では、牛岳温泉水を活用した完全人工光型の植物栽培工場を今年度整備し、エゴマを栽培することにしております。その工場の栽培室の室温をエゴマの栽培に最適な25℃前後に保つため、温泉熱を活用したヒートポンプ設備を導入することにしており、その設備に必要な湯量は、主に冬期間において最大で毎分85リットルと試算しております。 169 ◯ 議長(村家  博君)  29番 浅名 長在ェ門君。 170 ◯ 29番(浅名 長在ェ門君)  スキー場が営業する冬期間の温泉利用が一番多いことから、毎分300リットルの湯量で足りるのか一番心配しております。また、不足が生じた場合、どのような対応をされるか答弁いただきます。 171 ◯ 議長(村家  博君)  上田環境部長。 172 ◯ 環境部長(上田 修正君)  牛岳温泉の揚湯能力は、当初、毎分310リットルでございましたが、設備の老朽化により、現在、毎分240リットルの能力に低下しております。現在は、190リットルを揚湯し、牛岳温泉健康センターなどの温泉施設や道路消雪などに活用しております。  新たに植物栽培工場で使用する湯量を確保するためには、現在の揚湯能力ではポンプに負荷がかかり、安定的に温泉水を供給することができないため、植物栽培工場の整備にあわせまして送湯ポンプの増設などを行うことにしており、温泉水が不足することはないものと考えております。 173 ◯ 議長(村家  博君)  29番 浅名 長在ェ門君。 174 ◯ 29番(浅名 長在ェ門君)  そのようによろしくお願いいたします。  実を言いますと、旧山田村時代にも、湯量が多いことから、温泉を利用したハウス栽培を計画いたしましたが、泉質のナトリウム、カルシウム、塩化物泉はハウス栽培器具などが故障や腐食すると判断され、取りやめた経緯があります。今回、牛岳温泉植物栽培工場については、ぜひ成功させていただきたいと思います。  また、露地栽培にも普及展開を図り、山田地域の振興と富山の特産化を目指すために、現在、山田地域の広いエリアの6営農組合に117アールの露地栽培を予定しています。播種は5月24日に行いました。植えつけは6月24日ごろ、収穫は10月中旬を予定しています。  専門家に聞きますと、収量は50キログラムを見込んでいると、価格は1キログラム当たり700円程度、きれいに選別されたものは、1キログラム1,500円程度と聞いています。反収に計算しますと、1反当たり3万5,000円、転作奨励金3万円を加えても、収益は6万5,000円であります。苗や管理費がかかることから、農家の皆さんにエゴマ栽培はもうかるからつくってくださいとは、現状では言えないと思います。  富山市や農協の指導を受け、2、3年間の露地栽培データが必要と思われますが、当局の見解を求めます。 175 ◯ 議長(村家  博君)  藤井農林水産部長。 176 ◯ 農林水産部長(藤井  敏君)  本市におきましては、今年度、中山間地域の新たな特産物としてエゴマの導入を検討することとし、特産物としての定着化の可能性を調査するため、中山間地域特産物定着化調査を実施しております。  この調査では、山田地域の6カ所において、全体で約1.1ヘクタールの試験栽培圃場を設置し、播種・定植・収穫作業に係る機械導入試験や栽培指針作成のための生育調査、品種比較調査のほか、経営指標作成のための労働時間調査等を実施することとしており、この調査によって、エゴマの露地栽培での安定した技術の確立を図りたいと考えております。  なお、安定した栽培技術を確立のためには、この調査を複数年継続する必要があると考えており、この調査を継続しながら栽培の普及拡大を図っていきたいと考えております。 177 ◯ 議長(村家  博君)  29番 浅名 長在ェ門君。 178 ◯ 29番(浅名 長在ェ門君)  そのように努力していただきたいと思います。  株式会社健菜堂さんには、慌てず腰を据え、エゴマの6次産業化が成功するよう、株式会社石橋、株式会社廣貫堂、バイホロン株式会社、株式会社久郷一樹園の4社の技術をフルに発揮していただき、目標を達成していただきたいと思います。どうかよろしくお願いいたします。  次に、政府は農業活性化に向けた取組みを重視し、6次産業化を進め、生産者が食品加工や販売まで手がけ、もうかる農業を実現するとしていますが、農業はそんなに甘いものではありません。私は、TPPに参加しても農業を続けるには、経営所得安定対策交付金や中山間地直接支払制度が今後も継続されることが重要と思っております。  農家が安定的に農業経営を継続できるシステム、力強い農業を目指すために、TPP締結後、富山市はどのように指導されるのか、お尋ねいたします。 179 ◯ 議長(村家  博君)  藤井農林水産部長。 180 ◯ 農林水産部長(藤井  敏君)  TPP交渉につきましては、関係11力国が日本の交渉参加を承認し、7月から日本も交渉参加することとなっております。  御承知のとおり、TPP交渉は関税撤廃を原則としており、国が死守するとしている本市の基幹作物でもありますコメ・麦を含めた農産物重要5品目を聖域として守り抜けるか、厳しい交渉が予想されております。  お尋ねのTPP締結後の市の農業指導につきましては、現状では交渉の先行きが全く見通せない状況であり、本市の基幹作物であるコメ・麦などの主穀作物の生産支援については、経営所得安定対策や中山間地域等直接支払制度の拡充、見直しなど、国の責任において対応すべきものであると考えており、今後の交渉の行方と国の対応に注視してまいりたいと考えております。  なお、TPP交渉云々にかかわらず、安定した農業経営を継続するためには、議員御指摘のとおり、コメ・麦などへの主穀作の支援や中山間地等に対する支援につきましては、引き続き必要であると考えております。 181 ◯ 議長(村家  博君)  29番 浅名 長在ェ門君。 182 ◯ 29番(浅名 長在ェ門君)  ともかく、農家の皆さんは真剣に真面目に取り組んで、地域発展のため、環境、いろいろなことを考えて頑張っておりますので、今後とも、農業問題にしっかりと取り組んでいただきたいと思います。どうかよろしくお願いします。  以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。 183 ◯ 議長(村家  博君)  これで浅名議員の一般質問及び議案の質疑を終了します。  暫時休憩いたします。                            午後 2時21分 休憩                            ───────────                            午後 2時40分 再開 184 ◯ 副議長(市田 龍一君)  議長が都合により出席できませんので、私がかわって議事を進めさせていただきます。  休憩前に引き続き会議を開きます。  一般質問及び議案の質疑を継続いたします。  28番 村上 和久君。 185 ◯ 28番(村上 和久君)  早速、質問に入ります。  まず、富山駅周辺にまつわるあれやこれやを聞いてまいります。  富山駅前の交差点ですが、CiC街区に横断歩道をつけるという念願がかないそうで、大変うれしく思っております。地元ではスクランブル交差点を望む声が強くあります。富山では平成18年に県内で唯一実施されていました西町南のスクランブル交差点がありましたが、現在は廃止されておりまして、普通の信号現示になっております。今回整備される富山駅周辺においては、スクランブル交差点の採用は非常に難しいとは聞いておりますが、先ほど言いましたように、地元では根強い待望論がありますので、なぜだめなのかいうことを改めてお聞きしたいと思います。 186 ◯ 副議長(市田 龍一君)  当局の答弁を求めます。  京田都市整備部長。 187 ◯ 都市整備部長(京田 憲明君)  富山駅周辺につきましては、北陸新幹線開業に伴い、歩行者や自動車などの交通量が増大すると見込まれることから、コンピューターを用いた交通シミュレーションなどを活用し、信号機相互の連動や信号サイクルを見直すことにより、駅前の連続する交差点における円滑な交通の流れの確保に向け、検討してきたところであります。  その検討の中では、スクランブル交差点を設置することも検討しましたが、斜め横断にすると歩行距離が長くなり、1つには、高齢者などが交差点に取り残されるおそれがあること、2つには、歩行者信号の青時間が長くなり、交通処理に支障を来すことなどから、スクランブル交差点の設置は難しいと判断したところであります。  一方で、歩車分離信号方式にした場合は、富山駅周辺の交差点において、最も円滑な交通処理が可能と判明したことから、この方式で設置することについて交通管理者と協議を行ってきているところであります。 188 ◯ 副議長(市田 龍一君)  28番 村上 和久君。 189 ◯ 28番(村上 和久君)  分離信号の整備推進についてお尋ねしようと思ったのですが、今、お答えになったとおりでございます。警視庁交通部長からの通達にも、促進するようにというようなことが、平成23年4月20日に出ております。歩車分離にしていただいて、特にそこでお願いしたいのは、路面電車が通過するときに、中央郵便局の前を車の青の前に電車に関係ない歩行者を通すようになっています。それによって、車が青になったときに歩行者がもう渡り切っているというようなことで、渋滞の緩和がなされるということになっております。  そうでない交差点もあるのですが、ぜひその点も考慮してつくってほしいと思うのですが、その辺についても確認しておきたいと思います。 190 ◯ 副議長(市田 龍一君)  京田都市整備部長。 191 ◯ 都市整備部長(京田 憲明君)  富山駅前の交差点の交通処理につきましては、今は、まだ交通管理者と協議を行っている途中でありますので、細かな信号現示等について確定しているわけではございませんから、今後、そうした細かな、歩行者を何秒青にするというようなことを決めていく中でも、そういうことが可能であれば検討してまいりたいと思っております。 192 ◯ 副議長(市田 龍一君)  28番 村上 和久君。 193 ◯ 28番(村上 和久君)  富山駅をおりた方が、最初から目的を持ってCiCの街区へ行きたい、あるいは、ホテルアルファーワンの街区へ行きたいということを決めておれば、最初からその広場をそちらのほうへ歩いていけば1信号で渡れるということになりますので、この歩行者の動線というのは非常に大事になってくるかと思っております。  特に、雨、雪が降った場合に濡れないようにと思うのですが、CiC街区へ行くときには、バスの停留所にきれいなアールの──広場の象徴的なデザインかと思いますが──シェルターがあります。そこと駅がつながっているのやらどうやら、あまり明確ではない絵を見ておりますが、そのあたり、お客様が濡れずに信号まで行けるというようなことについては、どのように考えておられますか。 194 ◯ 副議長(市田 龍一君)  京田都市整備部長。 195 ◯ 都市整備部長(京田 憲明君)  新しい富山駅は、北陸新幹線、在来線をはじめ、路面電車、富山地方鉄道、バス、タクシー、自家用車などの多様な交通機関が集中する交通結節点であり、これらの利用者の乗りかえの利便性を確保することは大変重要であると思っております。  こうしたことから、お尋ねの雨よけにつきましては、バスシェルターに限らず、さまざまな交通機関への乗りかえにつきましても、適切な位置にシェルターを配置することなどにより、傘を差さずに快適に移動ができるよう計画しているところでございます。 196 ◯ 副議長(市田 龍一君)  28番 村上 和久君。 197 ◯ 28番(村上 和久君)  バスシェルターはそれでいいのですが、バスシェルターと駅との間の雨よけというものがはっきり認識できなかったものですから、そのあたりも動線としてしっかりやっていただけるのかということです。CiC街区へ行くときに、バスシェルターを利用していくとすれば、バスシェルターと駅との結節、屋根についても、いただいている絵を見ておりますと、うっすらとあるような、ないようなということでありましたので、あるのですねという確認でございます。 198 ◯ 副議長(市田 龍一君)  京田都市整備部長。 199 ◯ 都市整備部長(京田 憲明君)
     今、お尋ねのとおり、駅舎から出てきてシェルターまで濡れずに行けるような構図を考えております。 200 ◯ 副議長(市田 龍一君)  28番 村上 和久君。 201 ◯ 28番(村上 和久君)  もう1つ、ホテルアルファーワンの街区へ行くときには、今、何ができるかわからない富山駅南口広場の西側、そこに建つものによっては、ピロティーや、あるいは片側アーケードなどがあると濡れずに行けるのかなと思いますが、そのあたりは、今は全く計画というものはないのでしょうか。もしないのであれば、そういうことも考慮されるように、地権者なり、建てる相手方に要望なり、提案なりというものが必要かと思いますが、いかがでしょうか。 202 ◯ 副議長(市田 龍一君)  京田都市整備部長。 203 ◯ 都市整備部長(京田 憲明君)  富山駅南口の西側ということでしたので、南西街区と呼んでいる場所かと思いますが、南西街区につきましては、駅舎に近い部分をJR西日本が所有し、残りの部分を富山市が所有することになっております。しかしながら、北陸新幹線開業後におきましても、富山駅付近連続立体交差事業が継続されていることや、富山駅南口駅舎や仮南口広場、仮店舗などの撤去工事があり、さらにその後、観光バスやタクシー駐車場として暫定利用を考えております。このため、南西街区が最終的に活用できるのはかなり先のことでありますので、具体的な土地利用については、現在のところ、市、JR西日本ともにまだ検討しておりません。 204 ◯ 副議長(市田 龍一君)  28番 村上 和久君。 205 ◯ 28番(村上 和久君)  十分に時間があるようですので、しっかりと考慮していただいて、利便性の向上に努めていただきたいと思います。  次に、富山駅周辺の自転車・オートバイ駐車場についてお伺いいたします。  昨年の6月にも質問いたしました。自転車の駐車場についてでありますが、富山駅の南第一駐車場、地下にある駐車場でございますが、費用もかかるということから、検討してまいりたいということでありました。ことしの3月には、大変立派な施設であるとやまこどもプラザがオープンいたしました。親子で利用する形が大変多いと思いますし、そういう目的だと思っておりますが、この施設には、当然自転車で来る方もいらっしゃるわけです。法にのっとって、後ろにちゃんと乗車用の装置をつけて、大人が運転して幼児を乗せることは正しいわけですから、そうやって来ますと、前にも指摘しましたが、そのままでは地下へおりていくわけにはいきませんし、また、子どもを乗せて上がってくることもできないということでありますので、何らかの措置、例えば、緩やかなスロープにするとか、自動のコンベヤーにする、あるいはエレベーターや地下機械式駐車場というようなことが、大がかりではありますが、考えられることだと思いますが、このあたり、利用者に対する配慮というものをこれからどうされるのか、お聞かせください。 206 ◯ 副議長(市田 龍一君)  本江市民生活部長。 207 ◯ 市民生活部長(本江  均君)  富山駅南第一自転車駐車場につきましては、現状で利用率は54.8%であり、富山駅南第二の142.1%、富山駅北の100%と比べ、著しく低くなっております。  御指摘のとおり、幼児を連れた母親や高齢者などが富山駅南第一自転車駐車場を利用する場合、地下へのアクセスや自転車ラックの老朽化等の課題があると認識しております。  今後、北陸新幹線整備に伴い、富山駅南第二自転車駐車場及び富山駅北自転車駐車場にかわり、新たに北陸新幹線高架下及び在来線高架下に自転車駐車場が再整備されることとなっております。  このように状況は大きく変わってまいりますが、富山駅周辺全体の自転車利用環境を総合的に考えますと、富山駅南第一自転車駐車場の地下へのアクセス向上や利便性の向上対策、さらには、有利な財源確保等について、早急に検討する必要があると考えております。 208 ◯ 副議長(市田 龍一君)  28番 村上 和久君。 209 ◯ 28番(村上 和久君)  そこで、富山駅周辺の整備にあわせて、そのようなことをお願いしたいわけですが、現に、好評を得ておりますとやまこどもプラザには、利用者が、きょうも多分いらっしゃるでしょう。雨があるかもしれませんが、毎日利用があるわけでありますので、今はとめてはいけませんが、何とか平場のところに2人乗りの装置のある自転車についてはとめてもいいですよというスペースをつくってあげて、来場者の親子に配慮するというようなことはできないでしょうか。 210 ◯ 副議長(市田 龍一君)  本江市民生活部長。 211 ◯ 市民生活部長(本江  均君)  地上での一部の自転車の駐車を可能とする措置につきましては、自転車の放置につながりかねないことから、現時点では困難であると考えております。  しかしながら、幼児を連れた方などの地下駐車場の利用には不便な点もあることから、今後、地上において、特別な許可等により駐車が可能かどうか、実態も調査しながら、研究してまいりたいと考えております。 212 ◯ 副議長(市田 龍一君)  28番 村上 和久君。 213 ◯ 28番(村上 和久君)  現に、違法な駐車があって、係の方が整理しているという状況がありますから、真面目にとめたいと思って、とめられない方がやむなくとめている場合は、何とか救済してあげたいと思います。今ほどおっしゃったことを、ぜひ早急に取り組んでいただきたいとお願いしておきます。  次に、原付自転車でございます。現在は、富山駅北駐輪場に原付の駐車場所が確保されておりますが、高架化が完成した場合には高架の下に駐輪場、原付の駐車場もできると思いますが、それでよろしいですか。 214 ◯ 副議長(市田 龍一君)  本江市民生活部長。 215 ◯ 市民生活部長(本江  均君)  御指摘のとおり、現在の富山駅北駐車場にかわって、高架下には自転車駐車場が整備されますが、現在、富山駅北で受入れを行っておりますので、同じような措置が必要であると考えており、今後、JR等関係機関と協議してまいりたいと考えております。 216 ◯ 副議長(市田 龍一君)  28番 村上 和久君。 217 ◯ 28番(村上 和久君)  そこで、自動二輪であります。原付よりも大きなバイクであります。おかげさまで、条例が改正されまして、富山市の駐車場には、車と同じ料金ではありますが、駐車してもいいということになっておりまして、私も、CiCに用件がある場合にはCiCの後ろの富山市の駐車場へオートバイをとめております。  今度は、では、富山駅に用件がある場合はどうするかといいますと、今は、何となくあいているスペースにとめさせていただいております。切符を買いに行くときなどはそうしておりますが、きれいに整備されますと、なかなかそういうわけにもいかないと思います。  では、富山市の駐車場にとめるということになりますと、富山駅に用事があるのにCiCの後ろにとめるのかということにもなります。あるいは、富山駅北の駐車場かということになります。それではちょっと都合が悪いなと思うのですが、自動二輪に乗った方が富山駅に用事がある場合、富山市が原付の駐輪場に並べて自動二輪を置くのか、あるいはJRの駐車場にそのスペースをつくっていただくように要望するのか、このあたりはどのように考えられますか。 218 ◯ 副議長(市田 龍一君)  神田副市長。 219 ◯ 副市長(神田 昌幸君)  私からお答えいたします。  今、議員からお話がありましたように、自動二輪の関係は、駐車場法の改正が5、6年前にありまして、しっかりと自動二輪の駐車場も整備しなさいと、国の方針も変わっております。自動二輪については、今、お話がありましたように、普通の自動車の駐車場を変えて自動二輪にするパターンと、駐輪場、原付、その隣に少し大きめに自動二輪を整備する方法、その両方のパターンがあります。  東京の場合ですと、比較的商業地域には、自動二輪専用というのが最近出てきておりますが、富山駅の場合は、恐らくどちらかというと駐輪場の延長で、今お話があったような原付がとめられる駐輪場の隣に何台かとめるのがよいのではないかと考えています。  まだ、具体的にその駐輪場の中の絵を描いている段階ではありませんので、そのあたり、今後、この議論を踏まえながら、富山駅周辺整備の中で検討してまいりたいと考えております。 220 ◯ 副議長(市田 龍一君)  28番 村上 和久君。 221 ◯ 28番(村上 和久君)  非常に自動二輪の利用者は少ないわけですが、少ないからといって無視できないところでありますので、そこのところはしっかり御検討いただきますようにお願い申し上げます。  次に、富山駅北の長距離バスの停留についてでございます。  高速バスの乗降に、夜の11時台には、たくさんのバスが富山駅北のオーバード・ホールの周りも含めて、運転手が乗っている場合が多いわけですが、駐車・停車されております。他の通行に非常に迷惑な話でありますが、これらについて富山市がどのようにかかわっているのかということも含めて、ちょっとお話をいただけないでしょうか。 222 ◯ 副議長(市田 龍一君)  京田都市整備部長。 223 ◯ 都市整備部長(京田 憲明君)  高速ツアーバスにつきましては、関越自動車道の事故を踏まえ、国の制度が見直され、平成25年7月末までに道路運送法に定める高速乗合バスヘと移行することになっております。この見直しにより、高速乗合バス運行事業者には、法令試験の実施や運転手の配置基準の適用など安全確保の責務が課せられるとともに、バス停留所の確保が必要とされております。  富山市内の高速ツアーバスにつきましては、主に金沢と東京方面の中継地として、15社が富山駅北口周辺の駐車場や路上で発着を行っておりましたが、新制度移行後には10社程度の事業者が富山駅北口周辺での発着を希望しているところであります。  このことから、高速乗合バス停留所につきましては、富山駅北口駅前広場内の路線バス停留所4カ所のうち3カ所を深夜や早朝に利用することで、富山市が間に入り調整を進めてきたところであり、市としましては、新制度への移行に適切に対応できるよう調整・指導してまいりたいと考えております。 224 ◯ 副議長(市田 龍一君)  28番 村上 和久君。 225 ◯ 28番(村上 和久君)  富山市がしっかり指導と調整されているということで、安心いたしました。今後とも、しっかりと指導いただきますようにお願いいたします。  次に、富山駅北から発車して到着しております富山ライトレールについてでございます。  富山ライトレールアテンダント、ポートラム・アテンダントとも言われておりますが、このアテンダントが非常に好評であると聞いております。車掌ではない、アテンダントがどのように好評なのかということを、少しお話しいただけませんでしょうか。 226 ◯ 副議長(市田 龍一君)  京田都市整備部長。 227 ◯ 都市整備部長(京田 憲明君)  富山ライトレールのアテンダント設置事業につきましては、現在、3名のアテンダントが在籍しており、平日は10時から15時までの間、休日は10時から16時までの間、1時間に1往復の乗務スケジュールとなっております。また、平日の午前7時35分から8時30分までの間、富山駅北停留場において、利用者に対する御案内などを行っております。  また、業務内容につきましては、ポートラムの車内において、運行案内アナウンスや高齢者等の乗降補助、乗車マナー啓発カードの配布、観光案内などを行うとともに、車外においても、ブログを活用した沿線情報の発信などの広報業務を行っているところであります。  なお、これまでの業務実績報告によりますと、高齢者等に対する介助件数や、料金や運行などに関する問合せ対応件数が年々増加傾向となっております。  また、業務以外にも、アテンダントと利用者とのちょっとした会話がきずなを生み、利用者から、「心地よい対応であった」「笑顔での接客で、すがすがしい気持ちになった」など、感謝の気持ちを込めたお礼の手紙が富山ライトレール株式会社に寄せられております。これらの対応が公共交通の乗りやすさや親しみやすさにつながり、富山ライトレールの利用促進が図られるものと考えております。 228 ◯ 副議長(市田 龍一君)  28番 村上 和久君。 229 ◯ 28番(村上 和久君)  よくわかりました。とかく辛口の批評が多いインターネット上でも非常に評判がいい書き込みがたくさんございます。お褒めの言葉として書いてあるわけですが、「何とぜいたくな」ということも書いてございます。  これは、国の緊急雇用創出事業として活用して行われているわけですが、この補助がなくなりますと、まさに「ぜいたくな」ということになろうかと思うのですが、この緊急雇用創出事業の補助制度が終了したときにはどうされるかということをお伺いいたします。 230 ◯ 副議長(市田 龍一君)  森市長。 231 ◯ 市長(森  雅志君)  緊急雇用の制度、当初は平成23年までだったので、その間やろうということで提案して、富山ライトレールが受けてくれてやってきたわけですが、1年1年延びてきて、さすがに、今、平成26年度には廃止になるということで、これがこれ以上延びるかどうかということはわかりませんが、恐らく制度からいうと廃止になってしまうと思います。  建前から言うと、今、おっしゃったように、財源がなくなるわけですから、延長しないということになりますが、今、京田部長から答弁がありましたように、大変評価も高いので、富山ライトレールとしては、今悩んでおりまして、議論としては、富山ライトレールの負担でやるということも選択肢の一つとしてあり得るわけです。ただ、平成24年度の決算は税引き後で1,200万円ほどですから、それをやってしまうと利益幅が小さくなりますし、出資者の理解が得られるかということもありますので、大変経営面からいうと、難しい判断を、そう間を置かずにしなければいけないと思っております。  北陸新幹線が来た後のことを考えますと、観光資源としての価値も高まるということがあるので、富山ライトレールの運行の質が下がったように見られるのも困りものだなと思います。あるいは、富岩運河の船の周遊とのリンケージでやっている事業も大変好評なので、まことに悩ましいと思っています。  では、財源を見つけないままどうできるかということも含めてこれから検討しなければいけませんが、個人的な率直な印象で言うと、思い切って、職員の社内研修派遣を出すとか、この場合、男性アテンダントも生まれてくると思います。それから、ほかの仕事もしなければいけないということが起きてきますし、その他の選択肢としては、いっそ市民からボランティアを募集する、そうすると高齢者のアテンダントも出てくるかもしれないということになりますが、そういうことも含めて、利用者の期待にどうやって応えていけるか、いろいろな方途を富山ライトレールと一緒になって考えていきたいと思っています。 232 ◯ 副議長(市田 龍一君)  28番 村上 和久君。 233 ◯ 28番(村上 和久君)  所属委員会の関係がありますので、職員研修についてはここで述べませんが、職員の接遇の勉強という意味でも非常にいいなと思います。  かつて、国鉄がJRに変わったときの画期的な接遇の改善というものを、市職員の一部の方には求めたいなと思っております。これ以上は委員会でしたいと思います。  次に、自転車についてあれこれ聞いてみたいと思います。  市長は、提案理由の説明にもありました、5月にはスイス、フランスで、「第20回自転車利用のための地域・街づくり推進協会会議」や「第60回国際公共交通連合世界会議」で、事例発表及び意見交換をされております。  ヨーロッパの自転車事情というのは日本とは随分違うと思います。私も、おかげさまで視察に行かせていただきましたが、全く違うという思いで帰ってまいりました。車道を走るというのが一番違うわけですが、そのあたりも含めて、実際においでになって、そのときの印象、あるいは施策などお話しください。 234 ◯ 副議長(市田 龍一君)  森市長。
    235 ◯ 市長(森  雅志君)  5月30日にニースで開催された第20回自転車利用のための地域・街づくり推進協議会という会議に出席してきましたが、これ単独で招聘があったらちょっと行けなかったと思いますが、28日にジュネーブで国際交通学会という非常に歴史と伝統のある学会からもお声がかかりましたので、28日と30日ということでしたので、同じヨーロッパに出張しても意味があるだろうと思って参加してきました。  参加者は何カ国もいらしたわけですが、それぞれの国でさまざまな特徴的な取組みがなされていることを印象として受けてきました。特に、ヨーロッパではない国もあったわけです。例えば上海とか、確かに中国の自転車事情や、あるいは電気で動く原付みたいな乗り物なども、確かにそれぞれの国が抱えている国柄だなと思いました。  いずれにしても、フランスのみならず、今、ヨーロッパを中心に自転車の利用ということに、つまり、次世代型の暮らし方として大変大きく評価をしていることについて、印象を受けました。  ニースでは、「ヴェリブ」とは違う「ヴェロ・ブルー」という名前の自転車システムでして、「ヴェリブ」とは若干違いますが、町のあちこちにスタンドがあります。それからもう1つ、なるほどと思ったのが、電気自動車の充電器が道路上に幾つもあったりして、皆さん、ぱっと来て充電したりみたいな様子を見てきました。  いずれにしても、車も使いながら、自転車もうまく使っている、そして、歩行空間の中にそれがうまく入り、さらにLRTが走っているというようなことで、大変使い方については参考になったと思っています。  ただし、僕の発表の中では、「アヴィレ」について「盗難に遭ったことはない」「あまり毀損されることがない」と言ったら、声が出ました。つまり、皆さんが驚いたということです。ということは、フランスにおける状況などでは、盗難や破損、あるいはフランス限らずですが、ヨーロッパは専用路がたくさんあります。自転車専用道があって、歩道がある。さらには、街路樹の歩道側に専用道があるというようなことなどもあって、自転車を非常に高速で、極端に言うと乱暴なまでの乗り方で乗っていますので、そういう意味では安全確保という課題が大きくあります。そういう意味で、富山市が社会実験とはいえ、歩道上の自転車走行の一方通行をやっているという報告についても、かなり関心を持って聞いていただいたと思っております。  いずれにしても、自転車をどうしていくかということは、これからのコンパクトなまちづくりや歩いて暮らせる空間づくりという意味では大事な要素ですので、急に、劇的に変えることはできませんが、少しずつ、できることから着実に進めていくことが必要なのだろうと思っています。  全国の都市の中で見ると、富山は戦災復興で、先人たちが非常に広い歩道のまちづくりをしていただきましたので、もう少し明確に歩行部分と自転車走行区分とを分けるということについて、緩やかにやらなければいけませんが、幅広い市民の理解をつくりながら、質の高い自転車走行空間の実現に向けて、これからいろいろな会議でいただいた意見を参考にしていきたいと思っています。 236 ◯ 副議長(市田 龍一君)  28番 村上 和久君。 237 ◯ 28番(村上 和久君)  お話の中にもありましたが、歩行者との分離等も、富山駅西線で住民との話し合いを進めながら、これから進んでいくものと思っておりますので、期待しております。安全に走れる空間というものをぜひつくっていただきたいと思っています。  そこで、ヨーロッパの自転車の利用の仕方は、まさに乱暴なぐらいですが、車と一緒に走りますし、ヘルメットは必ずかぶっています。自分が目立つように、フラッシュイエローのベストも必ず着ているようなロンドンの例もあります。自分を守るためにだと思いますが、そういうこともあります。富山ではなかなか、フラッシュイエローの服を着て走るというのは勇気が要りますが、サイクリングなどではリーダーがそういうものを着てやっております。  先般、富山市サイクリング協会で──毎月サイクリングしているわけですが──高岡まで行ってまいりました。50キロメートルぐらいでしたが、40名の参加があり、非常にマナーがよかったです。信号は必ずとまる、もちろんとまると、場合によっては無理をする方も、東京だといるようですが、富山のサイクリングはしっかりと道路の法規を守ってやっています。もし、初めての方がおいでになったら、それを見習って、またマナーがよくなるんだなと思っております。  そのサイクリングの富山で最大のイベント「グランフォンド富山」というもので、ことしも6月2日に行われました。全国から富山県内を含めまして1,200名の参加がありました。非常に大がかりで、富山市にも後援をいただいております。それから、富山市八尾山田商工会青年部、ドリームスタジアムとやまには協力をいただいておりまして、非常に盛大に開催され、ことしで4回目でございます。競輪場を出発して、競輪場に帰ってくるということで、競輪のサイクリストにも大変好評であります。  これまで、サイクリングの愛好家、あるいは自転車屋の皆さんが知恵を絞って、汗を出して運営してまいりました。先ほど言いましたように、富山市は後援となっていたわけですが、サイクリングの中に4コースあるわけですが、富山から五箇山を回って氷見へ行くコースもございます。富山市、射水市、高岡市、砺波市、南砺市、立山町がかかわっておりますが、もう1つ、富山市としてもお力添えをいただけないかなと思っておりますが、このあたり、市長、いかがでしょうか。 238 ◯ 副議長(市田 龍一君)  森市長。 239 ◯ 市長(森  雅志君)  不覚にも「グランフォンド富山」が行われていることを、ついせんだってまで知りませんで、1カ月ぐらい前に、どなただったかな、誰かからことしの大会のカラー刷りのパンフレットをもらいまして、初めて知りました。  つぶさに中を見ますと、大変いい企画だと思って受けとめています。180キロメートルぐらい、最初、県内、五箇山から八尾へ抜けておりてくると。立山町経由で、最後は競輪場。スタートも競輪場で、ゴールも競輪場ということですから、富山市にしてみると、担当課で「後援」ということに判こはしていたと思いますが、もう少し早くに聞いておればよかったなと、正直思っています。  ことしの参加者のうち4割は県外からいらしているということも伺いました。だとすると、車で来て、そこでそのまま参加して車で帰るという人もいるにはいると思いますが、一定の人は宿泊もなさって、観光もしていただくのだろうと思いますので、そういう意味では、もう少しホスピタリティーを感じてもらうということも大事かなと思っています。  予算を見させてもらいましたが、ほとんど参加費で運営していて、行政の補助というのがほとんどない中で広告をとられたり、参加費でやっていらっしゃるというところも、実行委員会というかサイクリングをやっている人たちの意気込みみたいなものも感じます。  ですが、そういうことの中身がよくわかりましたので、これから各市や町などにも声をかけて、補助を出す出さないということはあまり必要ないようですから、行政としてどういうお手伝いができるのか、もう少し勉強しながら、もっと積極的にかかわっていく必要があるのだろうと思います。  少なくとも競輪場をスタートで、かつゴールにしていただいているわけですから、そういう意味では、富山市はもっともっと持続性を持ってやっていただけるように、やることはやらなければいけないという認識でいます。  申しわけありませんが、ほんの1、2カ月前に初めてこの大会のことを知りましたので。でも、平成22年からということですので、そろそろ広まってきたということなのだろうと、やっと耳や目につくようになってきたということだと思いますので、ぜひ頑張ってほしいと思います。 240 ◯ 副議長(市田 龍一君)  28番 村上 和久君。 241 ◯ 28番(村上 和久君)  一般市民の方も、1,000人が参加する自転車を見たときには、最初、驚かれたと思います。また、迷惑だと思っておられる方もいらっしゃると思うのですが、スポーツとしてのサイクリングを一般市民の方にも認知いただいて、お互いに譲るところは譲るというような文化を創造していければなと思いますので、ぜひ御協力をいただければと思っています。  次に、河川敷レンタルサイクル事業についてお伺いいたします。  まず、そのレンタルサイクル事業は、今、土日に行われて好評だと思っておりますが、そこをこの間、行ってまいりました。すぐ近所ですので行ってまいりましたら、車両進入禁止の看板がありまして、そこを自転車で走るわけですが、自転車も厳密に言えば軽車両で車両になるわけであります。絵がありましたが、その絵には、自転車が書いていないので、ちょっとちゅうちょしましたが、富山市がレンタサイクル事業をやっているところで入れないわけはないだろうと思って入っておりました。何となく周りが白い目で見ているような気がして、このことを担当課に申し上げましたら、「いや、走って大丈夫です」と、「すぐに看板を直します」ということで、素早く対応していただきました。これは非常にいい対応だなと思っております。  そのレンタルサイクル事業で、タンデム自転車を採用するということが、この議案になっているわけでありますが、議案の説明資料に、「タンデム自転車を導入して、社会的認知度を高める」と書いてあります。この「社会的認知度を高める」という意味が私ちょっとわからないので、この真意はどこにあるのかということをお願いできますか。 242 ◯ 副議長(市田 龍一君)  森市長。 243 ◯ 市長(森  雅志君)  これは昨年、私から原課に、「この事業をやってくれないか」とお願いして、今年度の事業に入っていますが、河川敷のあれは、本来、空港と港をつなぐ国土交通省がお取り組みいただいた災害時の緊急車が走る、あるいは輸送する道路ですが、いわゆる道路ではありませんが、道路交通法上は「みなし道路」ということなので、道路交通法が適用されることになります。  道路交通法が適用される道路をタンデム自転車が走っていいとされている都道府県は、現在、6県だったか7県しかなくて、ほとんどは禁止されています。縦に2人並んで走るという縦列のタンデム自転車は、現在、富山県内でも走行が禁止されています。しかし、自転車専用道路はいいのです。あとは特別に許可された区間はいいということですが、県内に自転車専用道路は、実はゼロメートル、ありません。あの河川敷だけは特別に許可していただきましたので、まずは、市民の皆さんにタンデム自転車というものに触れていただいて、例えばカップルで自転車に乗って河川敷を走るとか、あるいは親子であのタンデム自転車で河川敷を走って、親子のきずなを感じるとか、そのようなことから始めて、多様な自転車ということなどについて理解が広まっていくことが、さっき言いました歩いて暮らす、コンパクトシティといった都市のイメージに効果をもたらすだろうと思っているわけで、そういう意味では、理解者が広がるということが、さっき言った社会的云々ということの狙いです。 244 ◯ 副議長(市田 龍一君)  28番 村上 和久君。 245 ◯ 28番(村上 和久君)  私も、このタンデム自転車についてはあまり知りませんでした。今回、いろいろ調べておりましたら、今回導入するものではなくて、スポーツ用のタンデム自転車というのもあるようでありまして、パラリンピックの競技にもなっております。タンデム、前がパイロットで、後ろがコパイロット(副操縦士)、あるいはストーカーと言うそうなのですが、視覚障害者の方が自転車を楽しむということにも、このタンデム自転車が使われているということでありますので、そういうことも含んで、あるいは将来含むことも考慮して導入されたのかなと思っているのですが、そのあたりはいかがでしょうか。 246 ◯ 副議長(市田 龍一君)  森市長。 247 ◯ 市長(森  雅志君)  そんな高邁な考えに基づいてやってはおりませんで、熊本県か大分県だったかで、昨年の夏から秋にかけて、タンデム自転車を認めるということを公安委員会で決定されたという報道に触れ、ちょっと興味がひかれたので調べてみたわけです。  だから、それをすぐに富山県で認めてほしいということを申し上げたいわけではなくて、まずは、なかなかいいじゃないかと、さっき言ったように、親子で1台の自転車を一緒にこぐとか、カップルで一緒に自転車で走るなどというのは、若い人たちに対してもいい場、空間の中でいい風を感じてもらえると思って、そういう意味では動機不純ですが、それが広まればいいなという思いです。特別に許可していただくエリアを、今の場合はあそこですが、例えば、少しずつ適地を探しながら普及していけばいいというような思いです。少なくとも、競技としては、全然認識はありません。 248 ◯ 副議長(市田 龍一君)  28番 村上 和久君。 249 ◯ 28番(村上 和久君)  あの専用道路には、まさに車が入ってこない車どめがありまして、普通の自転車でもうっかりするとひっかかりそうですので、その点、ちょっと考慮された上で実施していただければなと思いますし、先ほど申し上げました、視覚障害者の方が安全に乗れるというようなことが確保されれば、そのようなことも考えていただければなとつけ加えておきます。  次に、サイクルスポーツ振興事業でございます。  久婦須川ダム近隣でのマウンテンバイクコースの整備でございます。  大変自転車政策をたくさん出していただきまして、うれしく思っております。マウンテンバイクの種類もたくさんございまして、久婦須川ダムの場所は平たいところだと聞いております。マウンテンバイクというとダウンヒルだなと思っていたのですが、そうではなくて平場であるということでありますから、エンデューロなど、ちょっとしたジャンプがあるようなものかなと思っております。幕張の海浜公園内にそのようなものがありますが、そんな感じのものだと受け取ってよろしいですか。 250 ◯ 副議長(市田 龍一君)  本江市民生活部長。 251 ◯ 市民生活部長(本江  均君)  今ほど御指摘のとおり、マウンテンバイクにはアップダウンのある林道を走り抜けるクロスカントリーコースや山道を高速で下るダウンヒルコースなどがありますが、今回の調査委託につきましては、化石資料館近くの2万4,000平方メートル余りのほぼ平たんな地形であり、広い土地を生かしたコースを想定しているところであります。  コースの内容につきましては、マウンテンバイク愛好家はもちろんのこと、空気や景色を楽しみながらスポーツに親しみたい方、親子連れなども楽しめる、自然豊かで緑にふれ合える魅力あるコースとなるよう十分に時間をかけながら検討してまいりたいと考えております。 252 ◯ 副議長(市田 龍一君)  28番 村上 和久君。 253 ◯ 28番(村上 和久君)  期待しておりますので、ぜひ立派なものをつくっていただきたいと思います。  今ほど言いましたように、マウンテンバイクといえばダウンヒルということを思い浮かべるわけでありますが、立山山麓スキー場整備計画というのも議案に出されております。  ここは、かねがねマウンテンバイクで下ることができたらなと思っていたのであります。全国ではスキー場のグリーンシーズンにゴンドラやリフトを使って上まで上がって、コースを下ってくるというようなことがあります。ぜひこの立山山麓でもそのような施設ができないかなと思っておりますが、議案によりますと、整備計画について調査をするということであります。今言いましたように、自転車を運ぶことが必要でありますので、もしゴンドラを改装するとかリフトに変えるということになりましたら、このダウンヒルができるかできないかは、運べるかどうかにかかってまいりますので、そのあたりも含めて、夏場の、グリーンシーズンのスキー場の利用の仕方ということで、そのあたりも調査に含めていただければと思いますが、いかがでしょうか。 254 ◯ 副議長(市田 龍一君)  城川商工労働部長。 255 ◯ 商工労働部長(城川 俊久君)  現在、立山山麓スキー場整備計画が平成27年度に終了することから、本市では、今後の入り込み予測数に応じたスキー場の規模やゴンドラ、リフトの配置などスキー場の全体計画を策定することとしております。  御提案のマウンテンバイクによるダウンヒルの導入につきましては、立山山麓スキー場のグリーンシーズン活性化の一つの手法として考えられますが、コースの設定や利用者の安全対策、マウンテンバイクの運搬などの課題もありますので、今後、立山山麓スキー場整備計画を策定する中で研究してまいりたいと考えております。 256 ◯ 副議長(市田 龍一君)  28番 村上 和久君。 257 ◯ 28番(村上 和久君)  普及していただければ、その有用性というか潜在的な山の魅力が発揮できるものと思いますので、よろしくお願いいたします。  次に、3番目の防犯についてお伺いいたします。  平成26年度末には北陸新幹線が開通・開業いたします。開業効果として、利便性の向上、にぎわい創出、観光や産業の振興というのがございます。よく、ついつい「新幹線がやってくる」と言いますが、よからぬ者もやってくるということが想像されます。2時間で首都圏から人が来るということは、よからぬ者からすると、2時間で富山へ行けるということであります。しかも、非常に平和な、のんきといってはあれですが、犯罪にあまりなれていない、都会ほど犯罪に対する意識が強くないというまちでありますので、格好の標的になるのではないかと心配しております。  富山が平和なまちであるということの一つのあかしに、火災の発生率が非常に少ないということがあろうかと思います。平成22年速報値では、全国最低と聞いておりますが、消防局長、そのあたりどうでしたか。 258 ◯ 副議長(市田 龍一君)  吉田消防局長。 259 ◯ 消防局長(吉田 一夫君)  今、御案内のとおり、先日総務省から発表されました速報値では、県がその後独自に各府県に調査されまして、富山県は2.0、ちなみに2位は福井県、同率で京都府2位でありますが、2.53でありますので、ほぼ間違いなく富山県は全国最少になるとお聞きしております。 260 ◯ 副議長(市田 龍一君)  28番 村上 和久君。 261 ◯ 28番(村上 和久君)  人口1万人当たりの火災の発生が1位ということで、非常に少ないわけであります。それだけ富山県民の意識は、防火に対して強いわけでありますが、犯罪はなかなかそういうわけにはまいりませんで、富山県は犯罪の発生率が1位ではなくて、6位から7位になったと聞いております。きのうのテレビを見ておりますと、発生が前年同月比で増えているというようなことも聞いております。  そして、北陸新幹線がまいりますと、非常に平和な富山に、また犯罪が増えたら困るなと思っておりますが、火災の出火率が非常に低いということをPRしても、犯罪者は警戒してくれません。施錠率が高い、あるいは防犯パトロールがしっかりしているなど、そういうものが表に見えたときに、犯罪者がなかなか来ないというような効果があるのだと思っております。  そこで、保育所、幼稚園に対しても不審者が入るというようなことも全国でありますし、富山でもあります。そこで、110番直結の非常通報装置、銀行などにあるものですが、ああいうものを幼稚園、保育所に設置することはできないかと思うのですが、いかがでしょうか。 262 ◯ 副議長(市田 龍一君)  宮田福祉保健部長。 263 ◯ 福祉保健部長(宮田 宜忠君)  現在、保育所や幼稚園における防犯体制といたしましては、1つには、保護者の送迎時以外における玄関等をきちんと施錠していること、2つには、インターホンによる来訪者を確認していることなどを徹底することにより、関係者以外の者が許可を得ずに施設内に侵入することのないよう、常日ごろ努めているところであります。また、警察や消防、医療機関などの関係機関の連絡先を常時事務室に掲示するなど、緊急時の連絡体制の構築を図っているところであります。  ただいまお尋ねのありました非常通報装置につきましては、防犯対策上、有効なシステムの一つであると考えておりますが、防犯カメラや録画機能つきのインターホンなど、他の防犯装置の機能、特性を比較しながら、保育所等に有効な防犯装置につきまして、その必要性も含めて調査・研究させていただきたいと考えております。 264 ◯ 副議長(市田 龍一君)  28番 村上 和久君。 265 ◯ 28番(村上 和久君)  それらも含めて、富山は防犯の意識が高いぞと、あるいは機械的にも防犯の措置をとっているんだと、犯罪者が近寄り難いところだというようなことをしっかりとPRまでしたらどうかと思いますが、そういうことを県民も市民も、あるいは来街者にも印象づけることが必要かと思っています。お客さんも増えたけど、犯罪も増えたということではしゃれにもなりませんし、日本一安全な富山市、富山県でなければならないと思っています。  そこで、今、防犯カメラというお話がありましたが、粟島、中島で不審火がここのところ相次いでおります。地元の連合町内会では防犯カメラをつけられました。警察でもつけているようですが、地元でもつけられたのです。有線のしっかりしたものですと、見積もりをとったら3台で300万円するということだったそうです。それぞれ独立した防犯カメラ、SDカードに録画するというようなもので、何かあったら、それを回収して検証するというようなものですと、3台で、それでも50万近くしたそうです。予備費で対応されたわけですが、これは以前に心臓マッサージの自動除細動装置の補助をできないかということも壇上で聞いたこともありますが、そのときも、「商店街には補助があるが、町内会はないんだ」というようなことでございました。この防犯カメラについても、そんなお答えが返ってくるような気がしておりますが、町内会あるいは自治会が困っております。これからも、当該地区は防犯カメラを増やしたいというようなこともございます。何らかの補助というのはできないものでしょうか。 266 ◯ 副議長(市田 龍一君)  本江市民生活部長。
    267 ◯ 市民生活部長(本江  均君)  防犯カメラの設置につきましては、犯罪の抑止、それから、犯罪者の検挙に一定の効果が期待できると考えておりますが、町内会が地域の自主防犯活動の一つとして防犯カメラを設置する場合につきましては、個人情報の管理面などの課題もあることから、他の中核市における助成制度導入の状況も参考にしながら、慎重に検討してまいりたいと考えております。 268 ◯ 副議長(市田 龍一君)  28番 村上 和久君。 269 ◯ 28番(村上 和久君)  プライバシーにつきましては、その運用方法について、しっかりと運用の規定をつくっておいでになりました。確認してまいりました。そのようなこと以外に、なかなかプライバシーの確保等を担保するというのは難しいかと思いますが、地元はそのようなことまでして努力しておりますので、何とかということを、また、検討の一つにしておいていただければということにとどめておきたいと思います。  以上で質問を終わります。 270 ◯ 副議長(市田 龍一君)  これで村上議員の一般質問及び議案の質疑を終了いたします。  4番 橋本 雅雄君。   〔4番 橋本 雅雄君 登壇〕 271 ◯ 4番(橋本 雅雄君)  民政クラブの橋本 雅雄でございます。  平成25年6月定例会に当たり、民政クラブより一般質問させていただきます。初めての質問になります。そして、新人議員の中ではトップバッターを務めさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。  4月の市議選は、私にとって、大変厳しい戦いとなりました。市民の皆様の厚い支援を受け、何とかこの場に立たせていただくことができました。心より感謝申し上げます。  私には4人の子どもがいます。この子どもたち、そして、まだ見ぬ孫の世代の人たちのために、今までごく普通の市民として見てきたこと、感じたことを、これからの富山市政に生かしていきたいと思っています。諸先輩方には、今後とも、御指導、御鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。  初めに、市長の海外出張の成果と「とやまの水」の販売戦略についてお伺いいたします。  私の選挙戦とは対照的に、森市長は圧倒的な勝利をおさめられました。これは、合併前の旧市時代を含め、森市政11年間の実績に対する大きな評価と、また、今後4年間、ますます御活躍なされることを期待されたあかしであると思われます。  私は、個人的にもともと森市長のファンでありますし、常々の発言、行動力には敬服している次第です。私が当選後、新しい環境になれずに右往左往していた4月下旬には、さっそく新市長としてバリ島に出張。「第7回アジアEST地域フォーラム」というアジア地域における環境的に持続可能な交通の実現を目指す、政府ハイレベルによる政策対話会合に参加され、英語で講演されたと伺っております。  さらに、5月末にはヨーロッパに出張されました。スイス・ジュネーブでは「第60回国際公共交通連合世界会議」において、公共交通を軸としたコンパクトなまちづくりについて、また、フランス・ニースでの「第20回自転車利用のための地域・街づくり推進協議会会議」においては、自転車共同利用システム「アヴィレ」を日本で初めて本格導入した富山市の自転車政策などについて、それぞれ事例発表を行っておられます。  その後、スウェーデン・ストックホルムでは、流杉浄水場で浄水した「とやまの水」が、モンドセレクション最高金賞に輝いたことを受け、授賞式に出席されました。  春からの一連の海外出張は、富山市が進めるコンパクトシティ構想に大きくかかわるものと思われます。ついては、これらの会議において富山から発信できたこと、また、他国の政策の参考になるところなど、国際的な視野に立った現地での反応や成果についてどのように感じておられるのか、お伺いいたします。  また、最高金賞を受賞した「とやまの水」を、ラベルデザインをリニューアルして、7月上旬から販売すると伺っております。今後、「モンドセレクション最高金賞」という称号をどのようにPRしながら生かしていかれるのか、販売戦略を含めてお伺いしたいと思います。  次に、コンパクトシティ構想等に関連する幾つかの質問をいたします。  平成27年春には、北陸新幹線がいよいよ開業いたします。それに伴って、富山市ではJR富山駅の周辺整備を進めているわけですが、そもそも北陸新幹線の開業時期をまだまだ知らない人が多いように思えます。富山市民に周辺整備事業を正しく認識していただくためにも、そして、他県から観光客を呼び込み、企業誘致を進めていく上でも、もっと富山県民が、富山市民が、北陸新幹線開業の意義を理解し、期待して応援する体制が必要かと考えます。  ついては、北陸新幹線開業に関するPR活動に関して、今までの取組みと、また、今後、どのように展開していくのかお伺いいたします。  次に、富山駅前の顔と思われるCiCビルの活用についてお伺いいたします。  数年前から、その活気のなさが大変気になっております。先日行われた新人議員の施設見学会で、4階にあるこどもプラザを見せていただきました。本当にきれいに仕上がっており、子育てを支援する施設として大変有意義なものだと感じました。その後、利用状況を確かめたいと思い、再びCiCビルを訪ねてみました。日曜日にもかかわらず、客足がまばらなフロアが目立ちました。かろうじてにぎわいを感じられたのは、4階のこどもひろばと、コンタクトレンズの処方箋を出している眼科クリニックだけでした。これはビルの性格が中途半端であるのが最大の要因でないのかと思いました。商業ビルなのか、市民サービスの拠点なのか、超一等地にあるわけですから、市民のみならず、北陸新幹線で富山に訪れる観光客にも利用されるビルにすることはできないものでしょうか。それには、ビルの性格づけが重要だと思われます。ビルの機能と特徴を明確化することによって、大勢の人々が集まる新たな交流の場として活用することは十分可能であると考えます。  今後、富山市はCiCビルに関してどうかかわっていくのか、当局の見解を伺いたいと思います。  また、こどもプラザにあるこども図書館について、私なりの提案をさせていただきたいと思います。図書館は、一部が靴を脱いでの利用となっております。これを全館土足厳禁にできないものでしょうか。じっくりと読書をするのならば、テーブルやいすは不可欠ですが、子どもと一緒にお目当ての本を探すときや、ちょい読みするときなど、テーブルまで行かずとも、その場で床に腰をおろせたほうが便利だと思います。土足厳禁とそうでないエリアの境界もあいまいになっています。こどもひろばとつながっているので、はだしの子どもたちが土足のエリアに出て、また遊びの広場に戻っていくのも気になります。当局の考えをお伺いいたします。  次は、まちなか居住についてお伺いいたします。  まちなか居住推進計画や公共交通沿線居住推進計画などによると、便利な公共交通の沿線人口を、現在の28%から概ね20年後には42%に上昇させるとなっています。コンパクトシティ構想に多くの予算がつけられている状況を勘案すると、私はもっと上がるのではないか、また上げなければならないと考えますが、この14%の上昇率はどのような資料、根拠に基づいた数字なのでしょうか、お伺いいたします。  また、これらの政策は、私自身、つい最近まで、高齢者の方々のためにある政策だと信じていました。たくさんの予算を投じて、まちなかに高齢者の街をつくっているのではないかと思っていました。実際問題、私の年代で郊外に家を建てた者としては、子育てにお金がかかる今の時代に、今後、どう頑張っても、まちなかのマンション等に買いかえることは難しいことだと思います。当然、現在、お金をたくさん持っておられるお年寄りが移り住むしかないだろうと考えていました。  しかし、平成24年12月定例会の議事録において、鋪田議員の一般質問及び都市整備部長の答弁を読ませていただいたところ、これらの事業によってまちなかや公共交通沿線に居住された方は、圧倒的に若い方が多いということでした。  ただ、そのときの数字は、もともとその地域に居住されていた方の建てかえなのか、いわゆる不便な地域からの移り住みなのか、議事録を読むだけではつかみ切れなかったので、いま一度説明していただきたいと思います。  そして、その結果、やはり若い方たちの移住が多いとなれば、私のような誤った考えを持っておられる方々に情報を発信していく施策等を考えておられるのか、お伺いいたします。  次に、消防・防災関係について伺いたいと思います。  まずは、消防団員のことです。東日本大震災以降、地域の消防団の活動が重要性を増し、また、期待度も上がっているように感じられます。私自身、消防団員を20年やってきて、いろいろな意味で消防団も変わっていかなければならないと考えています。  富山市の消防団員数は平成25年6月1日現在で、条例定数2,649人に対して、166人下回る2,483人にとどまっています。どこの消防団の幹部も「若い団員の確保が課題」と口をそろえます。  現在、消防団員の年代別の構成はどのようになっているのでしょうか。現実に若い団員が少ないとなれば、今後、どのように獲得を進めていくのでしょうか。  また、私自身は若い人の入団に力を注ぐべきと思っていますが、それがかなわないことも考えられます。県内の他市では、災害支援団員制度を導入し、OBの活用を始めたところもあります。富山市でもそういったことを考えているのでしょうか。以上のことを踏まえられた上での当局の見解をお伺いいたします。  次に、女性消防団についてお伺いいたします。  近年の消防団員数の減少に伴い、女性消防団が注目されてきています。女性ならではの視点で、高齢者宅への防火訪問や防火寸劇の上演等、主に、防火・防災の広報活動に取り組むものです。男性には、とてもまねのできない大変重要な役割を果たしておられます。ただ、市民の皆様には、女性消防団があることすら知らない人もまだまだおられると思います。  そこで、全国的にも注目されております女性消防団について、他県ではどのような展開がなされているのか、その特徴などについてお伺いいたします。その上で、富山市の現況と、また女性消防団の周知、募集活動等、地域活動も含め今後の取組みをどのように考えておられるのか、お伺いいたします。  次に、自主防災組織についてです。  近年は自主防災組織の結成率を上げようとしているところですが、一体どこまでのことを自主防災組織に求めているのでしょうか。私は、防災意識を高めるためには、この組織は大変有意義なものだと考えています。町内によってはホースや筒先まで常備して、いざというときには自分たちも放水するんだという意気込みを持っておられるところもあります。  ただ、これには大変な危険を伴います。ホースの操作に不なれな人が放水に当たると、その水圧の強さのために大けがをすることも考えられます。自主防災組織の活動の範囲と責任について、明確にする必要があると考えます。また、事故を防止するためにも、自主防災組織を結成する際には、その町内にリーダー役となる消防団員がいることが望ましいと思いますが、これらを踏まえられた上での当局の考えをお伺いいたします。  次に、住宅用火災警報器の義務化から5年がたちました。普及率は80%を超えていますが、ここへ来て、その数字は頭打ちになっているとのことです。また、当時、電池寿命が5年のタイプも販売していたので、いま一度、火災警報器の普及と点検の呼びかけをするべきと考えますが、いかがでしょうか。行政当局には、普及率100%に向け、息の長い取組みを望みたいと思います。見解をお伺いいたします。  最後の質問に移ります。  先日、県山岳連盟が、創立65周年記念事業として「富山の百山」を決定しました。県内全域の山を対象にした選定は初めてということで、中部山岳国立公園内を除くと、富山市から13山が選ばれました。来年には、山岳連盟が監修するガイドブックが北日本新聞社から刊行されるとのことです。  私自身も山登りが大好きで、数えてみると、この13山中、5山に登っていました。山登りを始めた10年ほど前は、登山道では中高年の方々としか出会いませんでしたが、最近は若い山ガールの姿も見かけるようになり、ブームを実感しているところであります。また、富山市でも、首都圏において山ガールを用いて山の魅力を発信し、誘客につなげようとPR広告を出しているところであります。  ただ、百山に選ばれた山でも、登山道が未整備の山がまだまだあります。山岳会の方々が手弁当で整備しているため、どうしても行き届かないところもあるのでしょう。私自身も、今回百山に選定されているキラズ山で道に迷ったことがあります。山頂を目指したのですが、途中で登山道が消えていたのです。  百山の選定に伴い、今まで以上に多くの人が山に入ることが予想されます。山に不なれな人たちも少なくはないでしょう。低山だから大丈夫だということは絶対にありません。山の魅力を多くの人に知ってもらうためにも、また、不幸な事故を防ぐためにも、何らかの対策が必要ではないでしようか。登山道の整備はもとより、トイレの問題等も含めて、どのような整備方針や対策をとられるのかお伺いいたします。  これで私の質問を終えたいと思います。御清聴ありがとうございました。 272 ◯ 副議長(市田 龍一君)  森市長の答弁を求めます。   〔市長 森  雅志君 登壇〕 273 ◯ 市長(森  雅志君)  橋本議員の御質問にお答えいたします。  初当選されて、初めて質問される御様子を見て、平成7年に初めて質問した日のことを先ほどから思い出しておりました。思えば、年を取ったものだと思っております。初当選された皆さん方の清新さに負けないように、しっかり頑張っていきたいと思います。そういう気持ちで、心を込めて答弁したいと思います。では、日ごろこもっていないのかという意味ではありませんので、誤解のないように。  最初に、海外出張の成果と「とやまの水」についてお尋ねがありましたが、それにお答えします。  まず、国際会議において富山から発信できたこと、他国の政策の参考となるところなど、地元の反応、その他について、どのように感じているのかとの御質問でございます。  このたび、国連などの国際機関から招聘を受けまして、インドネシア、ヨーロッパ各国で4月と5月に開催された公共交通やまちづくりに関する3つの国際会議に加え、「とやまの水」のモンドセレクション最高金賞授賞式に出席してまいりました。  国際会議では、富山ライトレールをはじめとしたLRTの整備による公共交通や中心市街地の活性化など、人口減少や少子・高齢化に対応した効率的で持続可能なまちづくりについて、本市の取組みを紹介してきたところであります。  会議に参加した所感でありますが、まず、インドネシア・バリで開催された「第7回アジアEST地域フォーラム」では、同行していただきましたジョセフ・ランゾウ稲田富山市政策参与の御協力をいただいて、基調講演の原稿をかなり気を遣って、大変すぐれた、格調の高い英語による文章をつくっていただいたと思っておりますが、そういう御協力をいただきながら、英語で基調講演を行いました。  30分間の講演ではありましたが、聴衆からの反応もよく、講演内容についても、国連やインドネシア政府をはじめ、各国の関係者から評価をいただきました。また、メディアからも多くの取材を受け、現地の報道でも大きく取り上げられるなど、一定の手応えを感じるとともに、大変貴重な経験をさせていただいたと思っております。  次に、スイスのジュネーブで開催された「第60回国際公共交通連合世界会議」では、パネルディスカッションに参加し、富山市の事例を発表するとともに、イギリス、カナダ、ベルギーの公共交通関係者から、さまざまな取組み事例を聞くことができました。  中でも、ロンドン市では、施設のバリアフリー化やサイン関係の視認性の向上、アテンダントの配置など、高齢者や障害者を意識したサービスの向上に取り組んだ結果、周辺都市からの旅行者はもとより、ロンドン市民の外出機会も増加したとの事例は、本市としても大いに参考になるものと考えております。  また、世界会議の参加にあわせて、本市のブースを出展し、コンパクトなまちづくりの中核であるLRT施策の紹介を行いましたが、とりわけ、展示していた富山城址とLRTが調和する景観パネルは、各国の来場者からも注目され、本市を十分にPRできたものと思っております。  続いて参加したフランス・ニースでの「第20回自転車利用のための地域・街づくり推進協議会会議」では、パネルディスカッションに参加し、コンパクトシティ政策の一環として取り組んでいる自転車市民共同システム「アヴィレ」や自転車一方通行社会実験などについて紹介してまいりました。  参加者からは、自転車推進施策の導入目的や効果などがわかりやすいとのお褒めの言葉をいただくとともに、具体例として、自転車ステーションで盗難やいたずらがないことや、社会実験の成果として、一方通行の割合が大幅に上昇したことを紹介した際、先ほども申し上げましたが、会場から驚きの声が上がったことがとても印象に残っております。  こうした世界各国の政府関係者や交通事業者、交通分野を専門とする学識経験者などが多数参加する国際会議の場において発表する機会をいただいていることは、OECDをはじめとする国際機関から本市の取組みが高く評価されてきていることによるものと考えており、大変光栄なことであります。  今回、各都市のいろいろな分野の方との意見交換等を通じて得た知見はもとより、本市のこれまでの取組みに対する海外での評価を実際に肌で感じることができ、また、20年後、30年後の将来を見据えた今後のまちづくりの方向性を改めて確認できたことも、大きな成果の一つであったと考えております。  今後とも、「公共交通を軸としたコンパクトなまちづくり」を基本とし、教育、文化、福祉、医療などの施策を展開していくことで、まちの総合力を高め、「魅力あるまち」「選ばれるまち」の実現に向けて取り組んでまいりたいと考えております。  次に、モンドセレクション最高金賞受賞という称号を、どのようにPRしながら生かしていくのかとの御質問にお答えします。  昨年の金賞を上回る今回の最高金賞受賞は、正直びっくりしたところでありますが、また、大変名誉なことだと感じております。受賞の知らせは、今年度に入ったばかりの4月上旬に、モンドセレクションの事務局から第1報が届き、その中で、5月31日が授賞式と知らされました。昨年はスケジュールの都合がどうしても合わず、私自身の出席がかなわず、残念な思いをいたしました。ことしは、既にフランスでの会議が決まっておりましたので、大変厳しいスケジュールにはなりましたが、ノーベル賞の記念晩さん会が行われるスウェーデンのストックホルム市庁舎での授賞式に出席してまいりました。  授賞式会場では、複数受賞している企業も多く見られ、会社を挙げて授賞式に出席しているケースがほとんどで、この賞に対する意気込みがひしひしと伝わってきました。私といたしましては、授賞の場をかりて、改めて、会場の方々に富山市の水道水がおいしいということをPRできたものと考えております。  さて、今回の受賞は、富山市の水道水の品質の高さが世界的にも評価されただけでなく、その背景にある本市の良好な自然環境が同時に評価されたものと認識しており、観光や企業誘致などのPRの格好の材料を得たものと思っております。  今後とも、市民が飲んでいる水道水が上質であるということをアピールするため、「とやまの水」をさまざまな場面で提供し、富山では、日常生活の中で蛇口をひねればおいしい水が手軽に飲めるといったことを感じていただくなど、富山の魅力を十分にPRしていきたいと考えております。  なお、「とやまの水」は、収益といった観点からではなく、水道水のおいしさと安全性をPRすることを目的に製品化しているもので、市のイメージアップのためのツールの一つとして位置づけているものであります。したがいまして、販売戦略というものは持ち合わせておりません。誤解のないように、そこはしっかり受けとめていただきたいと思います。利益を出そうと思ってつくっているわけではありませんので、よろしくお願いします。  そうは申せ、実際に「とやまの水」が、富山市のPR商品として東京の有楽町にある富山県アンテナショップ「いきいき富山館」や、地産地消を進める「地場もん屋総本店」でも取り扱っていただいており、今後とも、さまざまな機会を活用して、「とやまの水」を県内外の多くの方々に体験していただき、富山市の魅力を感じていただくための取組みをさらに進めてまいりたいと考えております。  以上でございます。 274 ◯ 副議長(市田 龍一君)  京田都市整備部長。   〔都市整備部長 京田 憲明君 登壇〕 275 ◯ 都市整備部長(京田 憲明君)  コンパクトシティ構想等についてお尋ねのうち、まず、北陸新幹線開業のPRについて、北陸新幹線開業に関するPR活動について、今までの取組みと今後の展開について問うにお答えいたします。  北陸新幹線の開業は、観光振興や交流人口の拡大、産業、地域の活性化など、本市にとって大きなチャンスであると考えております。こうした開業効果を最大限に高めるため、観光事業者の方々だけでなく、多くの皆さんに関心を持っていただき、地域の活性化につながるよう、県が中心となり、市町村、民間が協力して取組みを進めることが重要であると考えております。  このため、県では、昨年5月に、新幹線戦略とやま県民会議を設置され、本市も会員となり、昨年度は、北陸新幹線開業のキャッチフレーズやロゴ、普及啓発用ポスター、開業2年前イベント等について協議、決定、実施され、官民一体となって、県民機運の醸成に努めてきたところであります。  本市の役割といたしましては、北陸新幹線の整備にあわせて、富山駅周辺地区南北一体的なまちづくり事業や路面電車の南北接続事業など、北陸新幹線と関連した事業を着実に推進することが重要であると考えており、北陸新幹線の開業も含めて、こうした事業のPRについては、市のホームページに掲載することはもとより、市内外の人たちに対して、いろいろな機会において、たびたび事業の内容や進捗状況、完成後がイメージできる動画などを紹介してきたところであります。  北陸新幹線開業まで2年を切り、このことは、本市のまちづくりにとって重要なポイントではありますが、開業後も南北一体的なまちづくり事業の完成までは、まだしばらく年月がかかりますので、これらの事業を着実に進めることが重要であり、北陸新幹線の開業も含めて、本市が進めるコンパクトなまちづくりについて、総合的に幅広く情報発信してまいりたいと考えております。  次に、まちなか居住について、便利な公共交通の沿線人口を28%から、概ね20年後には42%に上昇させるとなっているが、どのような資料、根拠に基づいた数字なのかにお答えいたします。  公共交通が便利な地域に住む市民の割合につきましては、平成18年度から策定に着手した富山市都市マスタープランや、富山市公共交通活性化計画の策定の過程において定めたものであります。  この計画では、平成17年の国勢調査を基準としており、この時点で、公共交通が便利な地域の沿線人口は11万7,560人で、全人口に占める割合は28%となっておりました。その割合を、20年後の平成37年には、利便性の低い鉄道を活性化させ、新たに利便性の高い地域になることによる増加を2万460人、また、地区の人口密度の推移などを勘案し、公共交通軸の利便性を高め、魅力の向上による人口増加を3万3,010人になると見込み、富山市の将来人口も推計して、公共交通が便利な地域の沿線人口を16万2,180人と積算し、全人口38万9,510人に占める割合として42%に設定したものであります。  なお、平成24年度における公共交通が便利な地域に住む市民の割合は31.4%となっており、概ね順調に増加しておりますが、今後とも、目標の達成に向けて各種施策の展開に努めてまいりたいと考えております。  次に、まちなかや公共交通沿線に居住された方は、その地域に居住されていた方か、不便な地域からの移り住みなのか、また、情報を発信していく施策などについて問うにお答えいたします。  まちなか居住推進事業では、平成17年度から都心地区での住宅取得などを支援してまいりましたが、本年5月末までの住宅取得に対する補助実績は430戸であり、うち戸建て住宅が150戸、分譲マンションが280戸となっております。  申請者の年代別では30代が38%、40代が33%、50代が19%となっており、幅広い年代の方にこの制度を利用していただいております。また、転居等の状況につきましては、都心地区内での建てかえ及び転居が29%、公共交通沿線居住推進地区からの転居が26%、それ以外の地区からの転居や市外からの転入が45%となっております。  公共交通沿線居住推進事業につきましては、平成19年度から開始し、本年5月末までの戸建て住宅取得に対する補助実績は331戸であります。申請者の年代別では30代が63%、40代が20%、20代が12%を占めており、まちなか居住よりも、さらに若い年代の方々にこの制度を多く利用していただいております。また、転居等の状況につきましては、都心地区からの転居が0.3%、これは1件でございます。公共交通沿線居住推進地区内での建てかえや転居が54%で、それ以外の地区からの転入・転居が46%となっております。  また、お尋ねの制度の利用状況を広報することにつきましては、まちの魅力やにぎわいは、幅広い世代が混在して暮らし、多様な世代の交流によるコミュニティ活動や、地域の伝統文化の継承によって継続されていくものと考えており、若い世代から高齢者世代まで幅広くまちなかに住んでいただくために、今後とも、こうした居住推進事業について積極的にPRに努めてまいりたいと考えております。
     以上でございます。 276 ◯ 副議長(市田 龍一君)  城川商工労働部長。   〔商工労働部長 城川 俊久君 登壇〕 277 ◯ 商工労働部長(城川 俊久君)  コンパクトシティ構想等についての御質問のうちCiCビルについて、今後、市はCiCビルに関し、どのようにかかわっていくのかにお答えいたします。  CiCビルは、平成4年に商業ビルとして民間の再開発事業により建設されたものであり、現在、市民の利便性向上のため、3階をとやま市民交流館、4階をとやまこどもプラザとして、市が所有し、5階を財団法人富山観光物産センターが所有しており、ビル全体の管理を民間会社である富山駅前開発株式会社が行っているところであります。  市といたしましては、北陸新幹線の開業が迫る中、CiCビルは、富山駅南に位置し、にぎわい拠点として重要な役割を担ってほしいと考えております。今後の運営につきましては、ビルを管理する富山駅前開発株式会社において、魅力あるテナント誘致と誘客に積極的に取り組んでいただき、CiCビル全体の活性化につなげてもらいたいと考えております。  本市といたしましては、北陸新幹線の開業にあわせ、富山駅南口広場から直接CiC前に横断できる歩道を整備することで、駅南周辺の回遊性を高めるとともに、市の施設利用者の増加に努め、シャワー効果によるビル全体のにぎわいづくりに寄与してまいりたいと考えております。  以上でございます。 278 ◯ 副議長(市田 龍一君)  麻畠教育長。   〔教育長 麻畠 裕之君 登壇〕 279 ◯ 教育長(麻畠 裕之君)  コンパクトシティ構想等についてお尋ねのうち、CiCビルについて、こども図書館は靴を脱いで利用するようにしたほうがよいのではないかにお答えいたします。  こども図書館は、併設の子育て支援センターと連携し、乳幼児から小学校低学年までの利用者層をメーンとする子育て支援の推進を目的として整備した施設であります。こども図書館では、赤ちゃんをベビーカーに乗せて本を選ばれる方や、車椅子に乗ったまま本を読まれる方もおられることから、靴を履いたまま利用するコーナーを設けています。  一方、議員御指摘のように、子どもと一緒に本を探したり、本を読んだりすることは大切なことと考えており、靴を脱いで乳幼児と一緒に絵本を楽しんだり、親子で寝転がったりしながら本を読めるコーナーも設けております。利用者のニーズを考えますと、靴を履いたままで利用するコーナーと、靴を脱いで利用するコーナーの両方が必要であると考えております。  以上でございます。 280 ◯ 副議長(市田 龍一君)  吉田消防局長。   〔消防局長 吉田 一夫君 登壇〕 281 ◯ 消防局長(吉田 一夫君)  消防・防災についてお尋ねのうち消防団員について、消防団員の年代別の構成について問うにお答えいたします。  平成25年6月1日現在の富山市消防団員2,483人の年代別構成につきましては、10代と20代は189人で7.6%、30代は692人で27.9%、40代は826人で33.3%、50代は611人で24.6%、60代は165人で6.6%となっており、30代から50代の団員が概ね86%を占めております。  次に、若い団員が少ないとなれば、今後、どのように獲得を進めていくのかにお答えいたします。  本市消防団員の平均年齢は44.0歳であり、平成24年の全国平均より4.7歳高くなっている状況にあります。この主な原因は、10代から20代の入団者数が少ないことによるものですが、8割以上の団員が30代から50代の働き盛りの方々であり、現在のところ、消防団活動に支障はないものと考えております。  しかしながら、将来的にはさらに平均年齢が上がることが予想されることから、消防局といたしましては、現職若手消防団員の意見を参考に、施設・装備の充実、消防団員募集リーフレットの作成、マスメディアの活用など、消防団のPRを行っているところであります。  今後とも、消防団と連携を図り、自治振興会や町内会、あるいは企業の方々に消防団の重要性、必要性を訴え、理解と協力を得ながら若年層の入団促進に努めてまいりたいと考えております。  次に、県内の他市では、災害支援団員制度を導入し、OBの活用を始めたところもあるが、本市でも考えているかにお答えいたします。  災害支援団員制度につきましては、消防団員の確保が難しく、消防力の低下が懸念される地域において、消防団OBの方に再入団していただき、災害現場活動に限り活動していただく制度であるとお聞きしております。  消防団OBの方につきましては、長い消防団活動で得た知識と技能を身につけた方も多数おられ、有事においては一定の活動が期待できるものと考えています。  しかしながら、本市といたしましては、現役世代で災害活動に的確に対応できる消防力を整備していきたいと考えておりますので、当面のところ、災害支援団員制度の導入については考えていないところでございます。  次に、女性消防団について、他県では現在どのような展開をされているか、その特徴などについて問うにお答えいたします。  お尋ねの他県における女性消防団の特徴につきましては、住宅用火災警報器の設置促進やひとり暮らし高齢者家庭の防火訪問、住民や子どもに対する防災教育や防火広報、応急手当の普及指導など、女性の持つソフトな面を生かした活動を行っており、本市とほぼ同様であります。一方、山間部や漁村部、離島の一部の地域では、男性のかわりに初期消火活動を行っているところもあるとお聞きしております。  次に、富山市の女性消防団の現況と女性消防団の周知、募集活動等、地域活動も含め、今後の取組みについて問うにお答えいたします。  本市の女性消防団の現況につきましては、本年6月1日現在で団員数が129人であり、10個ある方面団全てに団員が在籍し、市内全域で自主性を持って火災予防広報等に活躍しておられます。  次に、今後の取組みについて、まず、地域での活動につきましては、高齢者家庭への防火訪問や住宅用火災警報器設置促進の寸劇、応急手当の普及啓発、保育所や幼稚園での紙芝居、人形劇による防火教室など、これまでの活動を継続していただきたいと考えております。  また、周知等につきましては、これらの幅広い活動を多くの人たちに知ってもらえるよう、広報媒体などを活用して紹介するなど、入団促進を図ってまいりたいと考えております。  次に、住宅用火災警報器について、住宅用火災警報器の普及と点検について、いま一度呼びかけをするべきではないかと、普及率100%に向けた息の長い取組みについての見解を問うにあわせてお答えいたします。  本市における住宅用火災警報器の設置率につきましては、住宅防火訪問の調査結果では、平成23年度末が約80%、平成24年度末が約85%と徐々に向上してきているところであります。しかしながら、いまだ2割近くの住宅に設置されていないことから、自治振興会や町内会、あるいは消防団等の協力を得ながら、昨年度から職員による未設置住宅への追跡調査と設置のお願いを行っているところであります。  また、これらの普及活動とあわせて、機器の点検や更新といった維持管理につきましても、平成22年度から、「広報とやま」に掲載するとともに、出前講座等においても、直接住民の皆様に呼びかけているところであります。  今後も、さらなる設置率の向上と、既に設置されている機器の維持管理について、積極的に呼びかけてまいりたいと考えております。  以上でございます。 282 ◯ 副議長(市田 龍一君)  村藤建設部長。   〔建設部長 村藤  昇君 登壇〕 283 ◯ 建設部長(村藤  昇君)  消防防災についてのうち、自主防災組織に求めているものについてと、自主防災組織の活動範囲と責任についてのお尋ねにお答えいたします。  災害から市民の生命、身体及び財産を守るためには、行政をはじめとする防災関係機関の防災対策に加えて、市民一人一人が「自分の身は自分で守る、みんなの町はみんなで守る」との意識で行動することが重要であり、住民みずから自主防災組織を結成されることが望ましいと考えております。  災害対策基本法では、自主防災組織は、「住民の隣保協同の精神に基づく自発的な防災組織」として位置づけられ、みずから災害に備えるための手段を講ずるとともに、自発的な防災活動への参加などに努めるよう定めております。  自主防災組織の活動につきましては、平常時においては、防災知識の普及、防災訓練の実施、地域内の危険箇所等の点検、防災用資機材等の点検など、また、災害発生時においては、情報の収集・伝達、避難誘導、初期消火、救出・救護活動、避難所の運営協力などを行うものであります。  このように自主防災組織は、地域における防災活動の中心的役割を果たすものでありますが、地域に住む皆さんが、隣近所の人と力を合わせて一体となって防災活動を行うために結成される組織であることから、消防などの防災関係機関とは違い、できる範囲での活動と責務を担うものと考えております。  次に、自主防災組織を結成する際には、リーダー役になる消防団員がいることが望ましいのではないかにお答えいたします。  消防団員は、地域に居住または勤務する住民により構成されており、地域の地理や住民の情報を十分に把握していることから、地震や風水害等の発生時に、災害防御活動や住民の避難支援、被災者の救出・救助などの活動に大きな役割を果たしております。  このようなことから、御提案のように防災組織のリーダー役に消防団員がなることは望ましいと考えておりますが、一方では、地域によって消防団員が不在であることや、災害時において消防団としての活動が優先されることなどの課題が考えられます。  このため、自主防災組織が、消火訓練や災害時を想定した救助・救出等について、日ごろから消防職員や消防団員からアドバイスを受けるなど、連携していくことが大切であると考えております。  以上でございます。 284 ◯ 副議長(市田 龍一君)  藤井農林水産部長。   〔農林水産部長 藤井  敏君 登壇〕 285 ◯ 農林水産部長(藤井  敏君)  「富山の百山」について、登山者の安全対策と登山道の整備方針等についてお答えいたします。  本市では、これまでも薬師岳方面山岳遭難対策協議会や薬師岳雲ノ平国有林野保護管理協議会など、山岳遭難事故の未然防止活動や環境美化活動を行う団体を支援しており、山岳観光における安全確保や環境保全に努めてきたところであります。  安全に登山する上で最も重要な施設である登山道の維持管理につきましては、国立公園内では最寄りの山小屋に、それ以外の山で比較的登山者が多い白木峰、鍬崎山、金剛堂山などでは、山岳会や地元の方に草刈りや補修などの業務を委託し実施しているところであります。また、登山道等の整備につきましては、大山地域における立山山麓トレッキングコースの龍神の滝から瀬戸蔵山山頂までの区間や、八尾地域の祖父岳の登山道整備を行っているところでございます。  なお、トイレの整備につきましては、昨年度、県立自然公園内の白木峰においてバイオトイレを設置したところであります。また、従来から、自然公園内で山小屋トイレを環境に配慮したものに改良した場合、その経費の一部を支援してきており、今年度は、奥黒部にあります高天原山荘のトイレ改修に補助する予定であります。  現在、登山道やトイレについて、市全体としての整備方針は定めておりませんが、登山者の状況等を勘案しながら、個別に必要性等を検討し、対応してまいりたいと考えております。  以上でございます。             ───◇   ◇   ◇───                散       会 286 ◯ 副議長(市田 龍一君)  以上で、本日の日程は終了いたしました。  明日は午前10時に本会議を開き、一般質問及び議案の質疑を行います。  本日はこれをもって散会いたします。                            午後 4時27分 散会 Copyright © Toyama City Assembly, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...