境港市議会 2018-12-12
平成30年第6回定例会(第4号12月12日)
平成30年第6回定例会(第4号12月12日) 12月定例会
第6回 境港市議会(定例会)会議録(第4号)
平成30年12月12日(水曜日)午前10時開議
第1
会議録署名議員の指名
第2 一般質問
第3 議案第72号〜議案第78号
第4 陳情第19号 「安倍内閣の退陣を求める世界平和7人委員会のアピール」を支持す
る意見書提出に関する陳情
陳情第20号 待機児童解消、保育士等の処遇改善、保育の無償化のための必要な措
置を求める意見書の提出を求める陳情
第5 議案第79号 平成30年度境港市
一般会計補正予算(第4号)
議案第80号 平成30年度境港市
下水道事業費特別会計補正予算(第3号)
議案第81号 境港市一般職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例制定
について
本日の会議に付した事件
日程と同じ
出席議員 (15名)
1番 柊 康 弘 君 2番 平 松 謙 治 君
3番 米 村 一 三 君 5番 岡 空 研 二 君
6番 森 岡 俊 夫 君 7番 荒 井 秀 行 君
8番 永 井 章 君 9番 築 谷 敏 雄 君
10番 佐名木 知 信 君 11番 田 口 俊 介 君
12番 足 田 法 行 君 13番 長 尾 達 也 君
14番 安 田 共 子 君 15番 松 本 熙 君
16番 景 山 憲 君
欠席議員
な し
説明のため出席した者の職氏名
市 長 中 村 勝 治 君 副 市 長 清 水 寿 夫 君
教 育 長 松 本 敏 浩 君 総 務 部 長 伊 達 憲太郎 君
総務部防災監 藤 川 順 一 君 総務部参事 中 村 直 満 君
市民生活部長 木 下 泰 之 君
福祉保健部長 佐々木 真美子 君
産 業 部 長 浜 田 壮 君 産業部参事 足 立 明 彦 君
建 設 部 長 下 場 和 重 君
市民生活部次長 柏 木 頼 文 君
産業部次長 阿 部 英 治 君 建設部次長 灘 英 樹 君
教育委員会事務局長
建設部次長 永 井 卓 真 君 影 本 純 君
総 務 課 長 渡 辺 文 君 財 政 課 長 黒 見 政 之 君
教育総務課長 木 村 晋 一 君 生涯学習課長 黒 崎 享 君
事務局出席職員職氏名
局長補佐兼議事係長
局 長 築 谷 俊 三 君 片 岡 みゆき 君
調査庶務係長 山 本 泰 淳 君 議事係主任 平 松 弘 君
◎開 議(10時00分)
○議長(柊 康弘君) おはようございます。
これより本日の会議を開きます。
本日の議事日程は、お手元に配付しているとおりであります。
◎日程第1
会議録署名議員の指名
○議長(柊 康弘君) 日程第1、
会議録署名議員を指名いたします。
署名議員に、松本熙議員、
田口俊介議員を指名いたします。
◎日程第2 一般質問
○議長(柊 康弘君) 日程第2、一般質問に入ります。
昨日に引き続き各個質問を行います。
初めに、
田口俊介議員。
○11番(田口俊介君) おはようございます。
公明党の田口俊介でございます。12月定例議会に当たりまして、2つのテーマで今回各個質問をしたいと思います。よろしくお願いをいたします。
それでは、まず最初のテーマですが、LGBT等、
性的マイノリティー支援の施策についての質問を行います。
LGBTについては、本年3月議会でも若干取り上げられたところでありますが、最近ではLGBTをめぐるさまざまな発言に端を発して、当事者を置き去りにした政争の具になりつつあるのではないかと感じております。いま一度この問題を多様性を育む社会の構築という視点で取り上げてみたいと思います。
LGBTとは、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、それぞれの英語の頭文字からとった
性的マイノリティーの総称です。昨今、生まれながらの性別にとらわれない性のあり方が見直され、世界中で同性間の結婚や結婚と同様の権利を認める動きが活発化してきています。
日本におけるLGBTの割合は、
電通ダイバーシティ・ラボが2015年に約7万人を対象に行った調査では7.6%、
株式会社LGBT総合研究所、これは
博報堂DYグループでありますが、この調査では、2016年に約10万人に対して行い、結果8.0%となっております。おおよそ7%から8%の存在であると考えられます。境港市の人口が10月末現在で3万4,230人ですので、単純計算をすれば2,400人から2,700人くらい市内に在住をしておられるということになります。しかしながら、社会の理解は、この件に関していまだ未熟であることもまた事実であります。人権面だけではおさまり切らない
LGBT施策の必要性について、本市ではどのような御認識をお持ちでしょうか。まず、市長自身のLGBTに対する見解についてお伺いします。
次に、LGBTに対する理解・啓発の取り組みについては、さきの3月議会にて市長、教育長より御答弁があったところですが、内容的には内部向けの学習・周知にとどまっていると感じました。では、外部、つまり市民や児童・生徒に向けての取り組みや
LGBT当事者への行政や教育現場での支援や配慮など、具体的な施策についてどのようなことを行っているのか、市長、教育長にお伺いします。
また、
LGBT当事者のための相談窓口や体制、相談件数と主な相談内容などお聞かせください。あわせて、教育現場におけるこれらの現状について教育長にお伺いをいたします。
最初は以上でございます。
○議長(柊 康弘君) 市長の答弁を求めます。
中村市長。
○市長(中村勝治君) 田口議員の御質問にお答えをいたします。
LGBT等、
性的マイノリティー支援の施策について御質問をいただきました。
初めに、
LGBT施策の必要性についての認識とLGBTに対する見解をということであります。
LGBTの人は周りにいないのではなく、気づいていないだけだと、このように言われております。LGBTに対する無関心や誤った認識が偏見や差別を生み、当事者が生きづらさを感じていると聞きます。LGBTについての正しい理解と、立場が異なる一人一人が何をすべきか、また社会全体でどのような取り組みをすべきかといった市民に向けた研修や啓発等、
LGBT施策は必要だと認識しております。
私は、多様な価値観と生き方がある中、共助社会、共生社会を構築する上で人権が尊重され、多様性が尊重される社会をつくっていくことは当然のことであり、お互いを知り、かかわりを持つことが必要だと考えます。誰もが自分らしく生きることができる社会の実現を目指す取り組みを進めてまいりたいと思います。
次に、市民に向けてのLGBTに対する理解・啓発の取り組みと当事者への支援や配慮など、具体的に行っている施策についてであります。
LGBTの理解・啓発につきましては、法務省が定める17項目の
人権擁護啓発活動強調事項の一つでありまして、本市で実施する人権研修や講演会等で必ず紹介しております。市の
人権教育推進員は、さまざまな人権問題をテーマに、学校での授業、PTAや
企業等研修会に出向き、
人権出前講座を行っております。
本年は、
境港総合技術高等学校からLGBTをテーマとした講演の依頼があり、7月には1年生155人を対象に、10月には教職員42人を対象に研修会を実施いたしました。また、市民対象の境港ふれあい・ほっとアカデミー、これは第2回
人権学習講座でありますが、「
性的マイノリティ(LGBT)を知ろう!学ぼう!」をテーマに、来年1月19日に開催いたします。
県や市町村が主催する研修会を受講された方には、6色のレインボーのALLY(アライ)バッジを配布をしております。ALLYとは、LGBTの当事者ではないが、LGBTへの理解を示し、支援をする人のことであります。まずは
ALLYバッジをつけた人がふえ、当事者が気軽に本音で話すことができる環境が広がるよう努めてまいりたいと思います。
次に、
LGBT当事者のための相談窓口や体制、相談件数と主な相談内容についてであります。
本市では、地域振興課の人権政策室が窓口となりますが、これまでLGBTに関する御相談はございません。鳥取県の相談窓口には、トイレや浴場の脱衣所、更衣室などに男女の別しかない、トイレで周囲の視線が気になるといった相談が数件あったとお聞きしております。以上であります。
○議長(柊 康弘君) 教育長の答弁を求めます。
松本教育長。
○教育長(松本敏浩君) 田口議員からLGBTについての御質問にお答えをいたします。
初めに、LGBTに対する理解・啓発について、児童・生徒へ向けた取り組み、当事者への教育現場での支援や配慮など具体的な施策についてどうかということでございます。
当事者への支援や配慮につきましては、該当児童・生徒が安心して相談できる環境を整えることが大切と考えております。そのためには、議員御指摘の生まれながらの性にとらわれない性や多様な性のあり方について、日ごろから教職員が児童・生徒に対して正しく伝えていくことが必要であると考えております。職員の研修はもとより、校内において啓発ポスターを掲示するなど、児童・生徒が日常的に意識できる環境も必要と考えております。学校が相談を受けた場合、児童・生徒の状況を丁寧に把握した上で、不安や悩みをしっかりと理解をして、児童・生徒の立場に立った、きめ細かな対応を保護者と情報を共有しながら行うことが重要と考えております。
次に、教育現場における相談窓口や体制、相談件数と主な相談内容の現状についてはというお尋ねです。
現在、児童・生徒及び保護者からの学校への相談の報告は受けておりませんが、学級担任や養護教諭、
スクールカウンセラーなどが窓口となって相談を受け付け、管理職を含めた全ての教職員の協力のもとに対応する体制をつくっていくことが大切と考えております。以上でございます。
○議長(柊 康弘君) 追及質問がございましたらどうぞ。
田口議員。
○11番(田口俊介君) 今、御答弁いただきました。少しこの問題、ちょっと深めてまいりたいなというふうに思います。
まず、ちょっと最初なんですが、冒頭でも触れました、昨今、LGBTについての政治家であったり著名人であったり、そういった方々の発言が波紋を呼んだ事例など、具体的には申しませんが、起きております。私、そういうことをつぶさに見聞きする中で、実はちょっと憂慮しておるのは、そうした世論や当事者の方々の感情に、やっぱり言われたほうは傷つく、そういった配慮のない例えば発言があったりすれば。ただ、そういった当事者の方々の感情に政治的な思惑が結びついたりして、何かある面当事者を置き去りにしたような動きになっているんではないかなというふうにちょっと感じるところもあるんです。そういう動きに対して、当事者の中には余りそういった主張、要するにそういった発言を排除していこうというようなことが先鋭化すると、かえってLGBTに対する世の中の理解がゆがんでしまう。それを危惧する当事者の声というのも実は少なくない数上がっております。
大事なことは、そういった人にはいろんな考え方がありますので、一方の主張と反する主張もあるでしょうし、また先ほど市長も教育長も申されたように、誤解や偏見から、そういった発言があったり間違った主張をされる方もいるかもしれませんが、そういったことも含めて、それを封じ込めたり排除するんではなくて、そういった声が出ないぐらい、きちんとやっぱり例えばLGBTの問題にしても、しっかりと周知・啓発をしていく、理解を深めていくということが必要なんじゃないかなというふうに私は思います。そういった意味も含めて、私のほうからは現実的なこのLGBTに対する施策についてもう少し掘り下げていきたいというふうに思っております。
まず、市民に向けた啓発です。先ほど市長のほうからもございました、高校生を対象にとか、あと明年には市民を対象にしたそういった研修会も開いていただけるということで、大変ありがたいなというふうに思っております。今まで市報にも、もうちょっとあるかもしれません。私が調べた限りでは、平成28年の1月、それから平成29年の1月の市報に「みんなで開く人権文化」という欄にLGBTのことを取り上げていただいてますが、私、ちょっと見て、内容的に同じような内容のことが載って、かわりばえがちょっとしないのかなということもあって、内容に工夫が欲しいかなというふうに思っておりました。
きょう、皆さんのお手元に配付をしておりますが、ちょっと白黒で小さかったりする文言がありますが、これでありますけども、県が昨年3月に作成した
性的マイノリティーの人権、多様な性について考えようというパンフレットであります。ちょっと先ほど少し多分触れられてるとも思いますが、この活用についてどのように今現状されておられるのか、ちょっとお伺いしたいと思います。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
伊達総務部長。
○総務部長(伊達憲太郎君) 市長にかわってお答えします。
現在、この田口議員が持たれてる鳥取県がつくってる啓発のパンフレットですけれど、これ県のほうから市のほうにもいただいております。これは国が出してるこういうリーフレットとか、こういうのは啓発のものはよく来るわけですよね。こういう
世界人権デー、この間、12月10日でしたけれど。こういうものは、できるだけ市民の方に、目に触れるように、渡るように、例えば出前講座のときであったりとか、出前講座のときは、特に全部法務省のこの17項目出してるこういうチラシを、簡単なチラシを全ての参加者の方に配るとか、できるだけ市民の方の手に渡るような工夫をして活用をさせていただいてるところであります。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
田口議員。
○11番(田口俊介君) まずは、そういったところからだろうというふうに思いますが、いろんなものがありますので、まとめてばっばっばと渡しちゃうと、ぱっともらって、ばんと置いて終わりということもありますので、今、市長が言及されたような、やっぱりそういった一つ一つのことに対しての例えばそういった講座であるとか研修であるとか、そういったことにぜひどんどん踏み込んでいただいて活用を、せっかくつくってあるものですので、内容的にも非常にいいなというふうに思っておりますので、活用いただければというふうに思います。
それで、今のちょっと相談件数等については、市に対しても教育現場に対しても今のところないということなんですが、市長が答弁の中で申されたように、相談がないから、じゃあ境港市にはそういった方がおられないのではなくて、いないのではなくて、やっぱり気づかない、我々が気づかない。また、やはり声を上げる敷居がひょっとしたら高く当事者の方は感じられてるのかもしれない。そういったことも含めて、例えばそういったLGBT、
セクシュアルマイノリティーに関する悩みや相談について、どこにきちんと相談していいのかということが例えばよくわからないとか、そういったこともあるのかもしれないなと。やはりそういった面では、そういった相談については、ここが窓口だよということを明確化するということも大事ですし、また例えば本市の相談員の方は、そういったことについて専門的な知識があるのかどうか、ちょっと今その件についてはいかがでしょうか。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
伊達総務部長。
○総務部長(伊達憲太郎君) 本市には、人権政策室に推進員の方が1名おられて、市民向けの出前講座、それと職員向けの研修、職員向けは昨年度、LGBTをテーマに推進員の方から職員は研修を受けたところでありますけれど、これに特化して専門的にというところまではないかとは思いますけれど、人権全般にわたっては推進する知識といいますか、そういうところは持っておられて、研修、講座に出向かれてるという状況であります。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
田口議員。
○11番(田口俊介君) 先ほどもちょっと言いましたが、当事者の視点に立つと、相談窓口として市役所などの公的機関はちょっと敷居が高く感じるところもあるのかもしれないなと。当事者に寄り添った相談窓口となるためには、より専門性の高い外部機関へつないでいくというか、そういった体制も必要でしょうし、県内にもそういったLGBT、
セクシュアルマイノリティーの理解を広げようということで活動しておられる民間の団体等もありますので、そういったところとの連携をしていくとか、そういったことも必要なのかなというふうに思いますので、相談窓口の明確化ということも含めて、また御検討をお願いできればというふうに思います。
今、総務部長のほうからも人権施策の中でというお話もあったんですが、例えばこのLGBTの施策の取り組みについて市の総合計画とか、あと今の
男女共同参画計画等のこういった行政計画の中にどのように位置づけをされておられるのか、ちょっとそこをお伺いしたいと思います。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
伊達総務部長。
○総務部長(伊達憲太郎君)
男女共同参画推進計画の中で、今年度が第3期改定をいたしたところであります。その中で、やっぱり策定委員の中から当然このLGBT、
性的マイノリティーのことも意見が出て、当然盛り込むべきだということで、今回はきちんとこのことについても盛り込んだところであります。これは鳥取県のほうも当然推進してることですので、相まってちゃんと市のほうも
男女共同参画の推進計画には盛り込んだという状況であります。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
田口議員。
○11番(田口俊介君) それでは、そういった形でお願いをしたいと思います。
あと、先ほど示した調査の割合からいうと、いろんな調査がありますので、数字はそれぞれちょっと幅があるんですが、大体いろいろ調べると5%から、先ほど言った8%ぐらいの方がおられるのではないかというふうに言われております。そういった割合からいうと、例えばこの市の職員さんとか教職員の方の中にも、そういった当事者の方というか、そういった方が存在する可能性も、今は現におられるかおられないかということではなくて、そういう可能性はもちろんあるというふうに思います。
そういう中で、例えば
同性パートナーがいる職員の家族手当の支給であるとか、結婚休暇の就業規則の見直しであるとか、結婚祝い金の支給など互助会制度の見直しや
職員向けハラスメント対策でのLGBTを対象にすることを明確化するとか、そういった市職員とか教職員の職場環境の改善の取り組みというのは、現在どういった形になっておられますでしょうか。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
伊達総務部長。
○総務部長(伊達憲太郎君) 現在、今、田口議員が言われたような内容はとってはないわけです。ただ、そういう当事者がいるいないにかかわらず、議員が言われるように、ちゃんと検討して整備していく方向じゃないといけないというふうには思っております。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
田口議員。
○11番(田口俊介君) 今、同じ質問ですが、教育現場のほうはいかがでしょう。
○議長(柊 康弘君) 松本教育長。
○教育長(松本敏浩君) 学校の職員は
県費負担教職員ということですので、県のほうがそういったことを構想していくということになると思うんですが、現在、我々のほうにそういったことで動いておるという情報は一切ございません。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
田口議員。
○11番(田口俊介君) やはりこういった理解を広く市民に向けて広げていこうと思えば、まず市の立場というところからきちんと整備をしていって、それをどんどん民のほうに波及していくということも必要であろうかと思いますので、そういったところもぜひ御検討を早めていただければなというふうに思います。
今申し上げたようなことや、あとそれと市独自で例えば職員さんや教職員向けに性自認及び性的指向に関する対応指針、これは市民の方への対応ですけども、作成して、そういった市民の方への対応について必要かつ適切な配慮を行うなど先進的に取り組んでおられる自治体もあります。そういった先進的な自治体では、LGBTの方を積極的に支援をしていく
LGBT支援宣言というものを行ったり、法的な拘束力はないものの、行政が同性のパートナーとして認める
同性パートナーシップ制度を設けているような動きも出ております。
例えば
LGBT支援宣言ですが、この
LGBT支援宣言というのは、例えば大阪市、淀川区がいち早く2013年に行っております。内容は、LGBTに関する
職員人権研修を行います。正しい情報を発信します。活動の支援等を行います。声を聞きますというもので、これはある面、当然動きとしては本市もされている動き、内容だというふうに思います。これは、あえてこの宣言をする意味というのは、
性的マイノリティーということだけで常に周りから否定され続けてきたLGBTの方々に対して、行政みずからが積極的に肯定するという立場を明確にするということにあります。行政がそういったことを取り組むことで、誰もが安心して自分らしく暮らせる社会が実現するということにつながっていくというふうに私は考えております。
また、
同性パートナーシップ制度は、これは東京都の渋谷区が条例化をして行ったのを皮切りに、2018年8月現在で世田谷区、あと三重県の伊賀市、兵庫県の宝塚市、また沖縄那覇市、北海道札幌市、また福岡市、大阪市、東京の中野区などで導入をされ、来年度は千葉市、東京の港区、また長崎市、名古屋市、さいたま市、川越市、丸亀市、大津市、あとまた1つ、2つあったと思いますが、そういうところなどで導入が予定、検討されております。昨今、横文字ですが、
ダイバーシティーという言葉があります。こういった言葉があらわすとおり、いろいろな生き方があることを認め、多様性を受け入れていく社会は、そういった
性的マイノリティーに限らず、子供や高齢者、障がいを持つ市民など、誰もが住みやすい社会をつくっていくということにつながります。
本市においても、この
LGBT施策を、先ほど総務部長からも言及がありましたが、そういった市の総合計画や
男女共同参画の計画、そういった行政計画に明確に位置づけをしていくという中で、その権利を守っていけるように、
パートナーシップ制度等の創設も行政として検討を始めなければならないときが来てるのかないうふうにも感じておるところであります。こうした
LGBT支援宣言や
同性パートナーシップ制度の本市での導入について市長がどのようにお考えなのか、ちょっと所見をお伺いしたいというふうに思います。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
中村市長。
○市長(中村勝治君) 今、田口議員からいろいろ御提言をいただきましたけれども、本当に多様な価値観という生き方がある中で、共助社会、共生社会をつくり上げていくためには、人権が尊重されて、そして多様性が尊重される、そういった社会をつくっていくことが大変重要であると私は認識をしているところでありまして、そういった認識を持って今後も取り組みを進めていきたいと、このように思っておりますが、先進地のいろんな事例なんかも参考にしながら、そういった取り組みを考えていきたいと、このように思っております。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
田口議員。
○11番(田口俊介君) ぜひ前向きにこういったことに対してお取り組みをお願いをしたいなというふうに思っております。やり方としては、渋谷区のように条例としてきちんとやる方法、またその他のところは、今紹介したところは、ほとんどがそういった意味では法的拘束力のない要綱という形で行ってるところがほとんどですので、いずれにしても、そういったLGBTの当事者の方の大きく背中を押すというか、応援をしていく一つのメッセージにもなる施策だというふうに思っておりますので、ぜひ前向きに御検討をお願いしたいというふうに思っております。
少しちょっと細かい話になるんですが、
同性パートナーの困り事としては、例えば住居を借りる際、賃貸契約で断られるとか、生命保険の受取人として認めてもらえないとか、病院等で家族として認められず、例えば手術の同意であるとか、ICUなんかの面会を認められないとか、そのほか財産相続の問題とか税制の優遇措置が受けられないなど、ちょっと多岐にそういった困り事がわたっております。
そこで、その中の一つとして、例えば本市の市営住宅の入居の申し込み条件について、
同性パートナーについては現状どのように扱っておられるのか、ちょっとお伺いしたいと思います。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
下場建設部長。
○建設部長(下場和重君) 市長にかわってお答えします。
ちょっと現状、今、手持ちの資料がございませんので、後で調べてお答えいたします。
○議長(柊 康弘君) 田口議員。
○11番(田口俊介君) 恐らくですが、大体よその自治体の例を見ると、現在、今、本市でも
同性パートナーシップ制度等を導入しておりませんので、同性のパートナーとしての入居というのは認められてないのかなというふうにも思います。多分よその自治体の例だと、そういう形が多いのかなと。そういった中で、先ほど言った先進的な自治体では、そういった方々に配慮をして、同居親族要件を緩和をして、
同性パートナーも認めていこうというような動きも出ておりますので、今現状調べていっていただくということとあわせて、もし今現状そうでない場合に、例えば本市においてそういう形の要件の緩和とかということは可能なのかどうか、ちょっとそこ考え方だけお伺いできればと思いますが。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
下場建設部長。
○建設部長(下場和重君) 後でちょっとその辺も一緒に調べて、可能かどうかということを問題点を含めて調べたいと思います。
○議長(柊 康弘君) 田口議員。
○11番(田口俊介君) よくよく調べていただいて、お願いしたいというふうに思います。
ちょっと教育現場のほうに移りますが、三重県の
男女共同参画センターが宝塚大学と一緒に昨年の10月から12月にかけて、県内の県立高校の2年生およそ1万人を対象にジェンダーセクシュアリティーに関する調査を行って、本年の3月にその結果が発表になってるんですが、この調査によると、LGBTであると回答した生徒が、高校2年生です。2.8%、心の性が決まっていないXジェンダーと呼ばれる方が5%、好きになる性がわからないという方が2.1%、合わせて9.9%が
性的マイノリティーであるということが調査でわかったと。また、この
性的マイノリティーの生徒のうち、侮辱的な言葉をかけられたり、無理やり服を脱がされたり、持ち物を隠されたり、そういった何らかの
いじめの被害を受けていると答えた生徒は61.4%に上がっているということでした。そして、この生徒たちの3人の1人は自傷行為を行った経験があると答えています。
また、岡山大学大学院における性同一性障害の調査では、4人の1人が不登校を体験し、
自殺について68%もの方が思い悩んだ体験があり、最も
自殺を思い悩んだのは中学生のとき、そして小学校のころには既に1割が
自殺を考えたとの結果も出ています。これはちょっと深刻だなと私も見て思いました。本当に一刻も早くLGBTに関する誤った知識や認識、差別を解消する必要があるのではというふうに思います。
そういった中で、先ほど教育長からも言及されましたが、ちょっと教育長の御答弁を注意深く聞いておると、現にしているというよりも、そういうふうにしていく必要があるというような方向の答えだったと思いますので、やはり具体的に例えば図書館や保健室にLGBTに関する本を置く、また学校内にポスターを現実張って、当事者である子供たちにとっても情報取得の機会になりますし、また教職員、先生方がそういった悩みがあったらちゃんと受けとめるよというメッセージにもなると思うんですね。また最近は、そういった学校の保健室や、例えば企業であればオフィスにも、そういったLGBT支援をあらわすレインボーフラッグ、そういったものを飾るというような動きもあるんですが、やっていく必要があるではなくて、ぜひこれもう手のつけれるところからやっていただきたいと思うんですが、そのあたりもうちょっと教育長の所見を伺いたいと思います。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
松本教育長。
○教育長(松本敏浩君) 今、御指摘のありました市内の学校の状況でございますが、まず職員の研修というような部分についても、10校の中でこの近年、LGBTをテーマに職員研修をやったという学校は1校しかございません。今年度、別の学校でもそういった研修を実施したいという動きはしたんですが、講師が見つからずに、実際には今年度は実施できてないというような状況でございまして、現在はそういった職員の研修、認識という部分についても十分ではないというふうに考えております。まずは、このあたりからしっかり研修をしていって、先ほど御指摘のそういったいろいろな動きをしていく必要があるというふうに考えております。
先ほども申しましたように、子供からの相談がないということは、議員御指摘のように、そういった該当の生徒がいないということではなくて、悩み、不安、そういった部分を心の中におさめてる、そういった生徒がいるということだと思います。逆にカミングアウトできるようなまだ雰囲気ではないと、そういった先生を見つけていないという現実だと思います。やはりそこからスタートをしていかなくてはいけない。それだけ今、学校は立ちおくれているというような状況だと思いますので、一歩ずつやっていきたいというふうに考えております。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
田口議員。
○11番(田口俊介君) ぜひスピード感を持って、やはりそういった環境をつくることで安心をして相談をしていいんだなというふうにつながるのではないかなとも思うんですね。何もなければ、何かやっぱりそういったことに全く相談する余地もないのかなと思っちゃうんじゃないかなというふうに思います。実は関連質問を次、用意してたんですが、恐らく今の現状でまだちょっと早いかなと思うのであれですが。例えば制服を自由に選べるだとか、そういった相談が出てからということではなくて、例えばそういうことにしても、そういうものをまず受け皿として用意をする、こういった用意がありますよということで安心して、いや、実はこうなんですという声が上げれるということも逆もあるかと思うんですよ。声が上がってから対応するのではなくて、まずそういった体制をしっかりつくる。その中で、本当に声を上げやすくしてあげるということもあると思うので、そういったことも含めて、ぜひスピード感を持って対応していただければというふうに思います。
この件、最後になりますが、最初の答弁で市長が申されたALLY、県や市の研修の受講者に、ここの中にもありますこの
ALLYバッジですね。これをぜひたくさんの方に受講して広げていきたいという市長の決意もお伺いをしました。私も全く同様の思いでございます。そういった今、総務部長もつけておられますけども、本当にこういった形、支援の輪というのが、理解の輪が広がっていって、本当に誰もが住みやすい共生社会の一つのモデルのまちになればということを願っております。この件については以上といたします。
それでは、続いて2問目に行きます。時間があれですが。2問目は、今後の公民館の位置づけと体制のあり方についてお伺いをいたします。
この秋も市内の各公民館では、公民館まつりがそれぞれの地域ごとに趣向を凝らして開催をされました。毎年のことでありますが、各公運審、地区社協の皆様を初め自治連合会、婦人会やことぶきクラブ、またPTA、おやじの会、小・中・高の児童・生徒のボランティアなど幅広い階層の地域住民が一つになって行うこの公民館まつりは、地域づくりの大きな柱となっています。本市は、小学校区単位に公民館が設置され、公民館を中心に地域の自治連合組織を形成し、地域づくりを行っています。将来的には、市内の教育施設の再編などが予想されますが、いずれにしても公民館が各地域のコミュニティー形成の拠点であり続けることは論をまちません。
今日の公民館は、戦後間もない1946年、公民館の設置運営についてという文部次官通知によって全国に設置されたものであり、後に制定された社会教育法の中で、公民館は実際生活に即する教育・学術及び文化に関する各種の事業を行い、もって住民の教養の向上、健康の増進、情操の純化を図り、生活文化の振興、社会福祉の増進に寄与するとされております。本市においても、この法の趣旨にのっとり、教育委員会所管のもと、学習等共用施設を兼ねた施設として公民館長を中心に運営されていると認識をしております。
一方で、公民館には時代に合わせた変化が求められているのではないかと感じています。地域の高齢化や人口減少、人間関係の希薄化という課題を克服しながらの地域共生社会の実現や地域防災の拠点など、まさに地域コミュニティーの再構築と地域振興を担う役割を担っていかなければならないと感じています。
これからの公民館の果たすべき役割を考えたとき、社会教育法の公民館を廃止し、市長部局所管のコミュニティセンターとして生涯学習と地域振興を行う施設として設置する自治体も多くあります。協働のまちづくりを市政運営の柱に据える本市においても、こうした考え方のもとに公民館の位置づけを再考してはどうかと考えますが、市長の見解をお伺いします。
また、本市は、市長みずからが「市職員は市の広報・公聴マンたれ」の号令のもと、市職員各位が地域や学校PTA組織に積極的に参画するとともに、さきの公民館まつりを初め、さまざまな地域行事に参加するなど、コンパクトな市域の特色を生かした住民とのコミュニケーション機会を持ち、行政と地域のパイプ役となる下地はできていると感じます。これをもう一歩深化させ、例えば各公民館に市職員を地域担当職員として配置することで、多様化する地域ニーズ、地域課題を的確に把握し、迅速な対応とともに、官民協働しての地域課題解決を図るための地域担当職員制度を取り入れてはと考えますが、市長の所見をお伺いします。以上です。
○議長(柊 康弘君) 市長の答弁を求めます。
中村市長。
○市長(中村勝治君) 今後の公民館の位置づけと体制のあり方について御質問でございます。
各公民館に市職員を配置する地域担当職員制度を取り入れてはどうかということでございますが、本市では、協働のまちづくり推進マニュアルを策定をいたしまして、行政とNPO法人、ボランティア団体、自治会等の市民活動団体が地域課題を解決していくための対等なパートナーとなって連携、協力し合い、住みよいまちづくりのために、それぞれの特性を生かしながら地域課題の解決を図っております。また、職員に対しては、日ごろから公民館や自治会、PTAなど地域の活動や各種ボランティア活動などに積極的に参加し、幅広く地域住民や民間の方々と接するように指導しているところであります。
田口議員から御提案のありました各公民館への地域担当職員の配置につきましては、現在のところ考えてはおりませんが、今後も地域活動への参加等を通じ、市民の目線に立ち、柔軟な発想で積極的に行動できる、そういった職員の育成に努めることで多様化する地域ニーズ、地域課題を的確に把握し、より迅速に地域課題の解決を図りたいと考えております。
私からは以上であります。
○議長(柊 康弘君) 教育長の答弁を求めます。
松本教育長。
○教育長(松本敏浩君) 社会教育法の公民館を廃止し、市長部局所管のコミュニティセンターとするなど、公民館の位置づけを再考してはどうかというお尋ねでございます。市長にかわってお答えをいたします。
市内各公民館は、「集い・ふれあい・まなびあい」のスローガンのもと、誰もが気軽に集い、利用できる場の提供や日常的に参加でき、楽しんで取り組める行事などを通じて地域コミュニティーの拠点として、また、公民館が主体となった各種講座の開催や自主的な学びへの支援などを通じて、社会教育・生涯学習の拠点としての役割も果たしております。
公民館の位置づけを再考することにつきましては、自治連合会からも市長部局所管のコミュニティセンターを視察した。積極的にまちづくりを展開しており、本市でも検討してはどうかと、こういった御意見を伺っております。これまで公民館が果たしてきた役割をしっかりと評価・検証した上で、先進地の事例などを参考に研究してまいりたいと考えております。以上でございます。
○議長(柊 康弘君) 追及質問がございましたらどうぞ。
田口議員。
○11番(田口俊介君) ありがとうございます。ちょっとLGBTのほうで時間が足らないぐらいでしたので、そんなにちょっと深掘りできないんですが、まず公民館のあり方についてです。
自治連合会のほうからも、そういった御意見があったということで、私、公民館のあり方を考えるということは、そのままその地域のあり方を見直していくということにつながるんではないかなというふうに思うんですね。例えば公民館をコミュニティセンターに変えると、じゃあ何が変わるのかというと、所管が変わるということももちろんありますけども、今の公民館活動に逆に言うと、それをもっと広げて、先ほど言った地域振興とかそういったことにこの活動の幅を広げることもできる。また、大体コミュニティセンターにするところは、運営を地域の地縁組織、一部NPOとか、そういったところもそうなんですけども、そういったところに運営を委託をする形、予算も渡して、そうすると、本当に地域の自立性というか、例えばそれが今既存の例えば地区の自治連合会なのか、新たな組織を立ち上げられるのか。ただ、そういう中で、地域の方が自分の地域をじゃあどういうふうに盛り上げていこうかということをより前向きにというか、積極的に捉える一つのきっかけになっていくんではないかなということも考えております。
私が見る限りで、現状の公民館を中心にしたさまざまな活動も、いい意味で社会教育法上ののりしろをいい意味で超えて、活動を多彩に今展開されてるのかなと思うんです。そういう中で、この公民館のあり方を考えていくという中で、それぞれの地域で公民館、校区単位で抱える課題は僕はあると思うんですね。そういう中で、それをもう一回その課題を目の前に置いて再構築をしていくきっかけをつくることになるのかなということを強く実は思っておりますので、ぜひ研究という言葉にとどまらずに、ぜひぜひ前向きに御検討もしていっていただければというふうに思います。
地域職員担当については、さまざまな考え方があろうかと思いますけども、ぜひそこに配置をすることだけではなくて、本当に公民館が歩いていける市の出先機関という形になるような形で職員さんを配置をするとか、担当を明確にするとか、そういったことをちょっと頭に描いております。きょうはちょっともう時間が足らなくなって、これ以上は申せませんが、ということを考えておりますので、また新たな機会に取り上げたいと思います。
きょうは、これで終わります。ありがとうございました。
○議長(柊 康弘君) 先ほどの田口議員の1問目の市営住宅の入居条件に関する問いについて、建設部長より答弁の申し出がありましたので、これを許可します。
下場建設部長。
○建設部長(下場和重君) 田口議員の市営住宅の入居条件についてお答えいたします。
現状の申し込み条件としましては、同居する親族または同居しようとする親族というふうにありますけども、注意書きとしまして、事実上の婚姻関係というものも含まれております。現状では、この事実上の婚姻関係としてちょっと認めることはできないと思いますので、そのあたりをちょっと拡大して制度設計するようなこともちょっと検討してみたいと思います。
○議長(柊 康弘君)
田口俊介議員の質問は以上といたします。
◎休 憩
○議長(柊 康弘君) ここで休憩いたします。再開は午前11時といたします。
(10時52分)
◎再 開(11時00分)
○議長(柊 康弘君) 再開いたします。
次に、足田法行議員。
○12番(足田法行君) おはようございます。
公明党の足田法行でございます。私見を交えながら通告どおり質問させていただきます。テーマ1の福祉総合相談や福祉・生活困難者の早期対応によるセーフティーネットの構築と地域共生社会の実現について、2項目質問します。
初めに、市民のための福祉総合相談窓口の設置と共生社会の実現についてですが、11月、経済厚生委員会の視察での滋賀県野洲市の生活困窮者自立支援の相談窓口は、市役所1階の入り口近くに市民生活相談課と隣接して社会福祉協議会のコーナーがあり、充実した相談体制がとられていました。
さらに、多くの自治体では、福祉なんでも相談所、福祉相談支援センター、福祉相談室などを開設して、高齢者、子供、障がい者、生活困窮者やその家族など、全ての地域住民からの福祉全般に関する初期相談、「どこに相談したらいいかわからない」、「福祉サービスの情報を知りたい」に応じる総合相談窓口があります。主体が社会福祉協議会や自治体が中心ですが、中には地域包括支援センターにあるところもあります。
本市の(仮称)市民交流センターにおいての福祉施設の活用について、市の社会福祉協議会が入ると伺っていますが、地域共生社会の実現の第一歩として市民の困り事を解決するために必要な制度やサービス、手続等を紹介、必要に応じて地域包括支援センターやファミリー・サポート・センターの窓口など適切な部署や外部機関の橋渡しをしたり、内容が複数の分野にまたがる場合は、関係部署や外部機関と支援調整を行ったりする福祉総合相談窓口を設置してはどうでしょうか。
2項目めは、関係機関の密なる情報交換による早期発見・早期対応などのセーフティーネットの構築について伺います。
本市の地域包括支援センターの相談では、複合的かつ困難事例がふえています。将来的には、未婚・晩婚化による孤独、また孤独のような人がさらにふえ、非正規で働いた時期の人が多く存在します。家族同士による支えを失えば、借金、離婚、病気、障がいや介護などの出来事に対応できなくなります。困難に直面する前の早い段階での発見・対応が必要となると思います。本市において、野洲市のように関係機関の密なる情報交換による早期発見・早期対応などのセーフティーネットを早く築くべきだと思いますが、御所見を伺います。
初めの質問を終わります。
○議長(柊 康弘君) 市長の答弁を求めます。
中村市長。
○市長(中村勝治君) 足田議員の御質問にお答えをいたします。
福祉の総合相談窓口を設置してはどうかということであります。
福祉に関する相談につきましては、生活困窮、障がい、介護、子育てなど幅広い分野に及び、複合的になることで相談の内容が複雑化しております。この課題に対して、野洲市が先進的に対応されていることは承知をいたしております。
本市の福祉に関する各種相談につきましては、その内容に応じて担当課が対応しており、複合的な課題がある場合には、その都度関係課や関係機関が協力して問題の解決に当たっております。本市におきましては、野洲市のような総合相談窓口ではなく、現行の庁舎内の関係課や(仮称)境港市民交流センター内に設置が計画されております社会福祉協議会、関係する各機関との連携強化によって市民ニーズに対応してまいりたいと考えております。
次に、関係機関の密なる情報交換による早期発見・早期対応などのセーフティーネットの構築についての所見をということであります。
本市におきましては、福祉に関するさまざまな相談について従来から収税課、消費生活相談室、地域包括支援センターなど庁内関係課はもとより、社会福祉協議会、民生委員や医療機関、介護施設などとの連携体制の中で、さまざまな相談に対しまして横断的・機動的に対応してるところであります。
幅広い分野にまたがり、1つの部署・機関だけでは対応が難しく、複合的な課題を抱えるケースにつきましても、世帯や家族ごとの生活を一体的に捉え、連携に努め、情報共有を図りながら、問題が深刻化する前に支援を行う体制をとっているところであります。今後も、こうしたセーフティーネットとしての相談機能の充実に努めてまいります。
○議長(柊 康弘君) 追及質問がございましたらどうぞ。
足田議員。
○12番(足田法行君) 重ねて幾つか質問します。
初めの福祉総合相談窓口に関してですが、十分に連携強化してるということを伺いました。専門的なことだけでなく、相談の際、本人やその家族の方々などの抱えておられる心配事、悩み事について寄り添った相談体制といいますか、自治体の中には社会福祉協議会が中心となって心配事、困り事相談に経験豊富な民生委員が関係機関と連携協力して、交代で相談に応じているところもあります。民生委員の方の御協力も考えていただければと思います。これに関しての御所見を伺います。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
佐々木福祉保健部長。
○福祉保健部長(佐々木真美子君) 市長にかわってお答えいたします。
民生委員さんに相談に乗っていただく体制をという御質問でございますが、現実的に民生委員さんは非常に多忙でございまして、現在の状況でも業務が1つふえれば何か1つをとっていただきたいというような、本当にそういった御意見もいただいております。その上に新たな業務を加えていくということは、担当といたしましては、できないというふうに考えております。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
足田議員。
○12番(足田法行君) 確かにそういう部分もあると思います。民生委員の方々のやっぱり強化といいますか、そういうことを考えていただきたいと思います。民生委員の方が相談に応じれば、さらなる地域福祉に対しての意識向上も図られるかなと思っております。地域福祉法の改正では、我が事・丸ごとの地域福祉推進の理念が規定され、自治会、民生委員児童委員、地区社協、老人クラブ、社会福祉法人、NPOなどがさまざまな課題を抱える生活困窮、障がい、認知症等の住民を把握及び関係機関との連携による解決を図ることを目指す旨が明記されています。自治体は、地域住民が主体的に地域課題を把握して解決を試みるための支援体制づくりをするとあります。
そういった意味で、民生委員さんに限らず、そういった地域の方の御協力をいただきながら、市民に対しての支援体制づくり、相談体制づくりというのを考えていただきたいと思います。この辺のところは御所見を伺いたいなと思います。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
佐々木福祉保健部長。
○福祉保健部長(佐々木真美子君) 地域の課題を見つけ、早期に解決していくという問題につきましては、地区社協の皆様の会合ですとか、民生委員さんの会合に逐一担当が出席しておりまして、その中で提出された議案等につきましては、一緒になって考えるような形で課題に対応しております。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
足田議員。
○12番(足田法行君) なかなか民生委員さんも大変で、高齢化ということでもありますので、いろんな連携体制をさらに強化して、地域の中で整えていただきたいなと思っております。そういった意味で、人口減少が進んで、将来の地域の担い手が不足していくのは、これからさらに進んでいくと思います。住民による地域福祉、いわゆる地域共生社会の実現というのは、やっぱり地域の社会経済の活力の基盤となると思っております。こうした我が事・丸ごとの地域共生社会の実現をどのようにこれから考えておられるか、お伺いしたいと思います。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
佐々木
福祉保健部長。
○
福祉保健部長(佐々木真美子君) 地域丸ごと・我が事として取り組んでいくということですけれども、人口減少が進む中、今一番問題なのは、支える方々がいなくなっていくということでございます。それにつきましては、元気高齢者、この方がどんどんふえて、今までであれば高齢者は支えてもらう側という形でございましたけれども、元気高齢者が高齢者を支えられる、そういった環境をつくっていきたいと思っております。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
足田議員。
○12番(足田法行君) まさにそこでございます。そこが大事なところと私は思っております。市長にもちょっと伺いたいと思います、地域共生社会について。今、人手不足による倒産や産業の空洞化が進む中、今回の入管法の改正の動きなどにより、外国人労働者の受け入れが進むことに関しては私も歓迎しておりますが、遅きに失した感があるかなと思っております。世界中で国境を越えた人材の争奪戦が何年も前から始まっており、日本はかなりおくれております。課題も多く、安定的な外国人労働者の確保がどこまでできるかわからない状況だと思っております。
今一番重要なことは、1人当たりの労働生産性の向上を図ることで、少子高齢化社会を支える経済の基盤をつくることだと思っております。そうなるためにも、先ほど言われた一人一人が生きがいを持ってお互いを助け、支え合う共生社会を築くしかないと思っております。共生社会を支える地域づくりに向けては、健康寿命をさらに延ばし、高齢でも働きたい人が働ける、また地域で活躍する、これからの長寿社会をそれによって支えていくことになると思います。
さらに、医療・介護・福祉政策などで一人一人に焦点を当てた予防的な取り組みが必要になると思います。それには共生社会の重要性を市民の方々にも十分理解して、協力していただくことが必要かなと思っております。これに関して御所見を伺いたいなと思っております。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
中村市長。
○市長(中村勝治君) 福祉の分野については、本当に今さまざまな問題を抱えておるわけであります。足田議員がおっしゃるように、この地域全体で助け合い、支え合い、みんなが笑顔で暮らすまち、これはテーマになっておりますが、そういった共生社会の実現に向けて、いろいろ今御提言もいただきましたが、例えば福祉に関する相談の体制の問題であるとか、これについては今答弁申し上げたとおりでありますけれども、さらにいろんな立場の人に助力をいただいたりして充実したものにしていかなきゃいけないと思っておりますし、また外国人材の問題についても、日本国民と同じように日本に来てから暮らせるような、そういった環境づくり、まちづくりが必要であると、このように思います。いずれにしても、地域全体でみんなで助け合って、支え合っていく、そういった共生社会の取り組みを今後とも一層深めてまいりたい、このように考えているところであります。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
足田議員。
○12番(足田法行君) 共生社会に向けての基盤づくりをお願いしたいなと思っております。
次、2項目めに移ります。セーフティーネット構築について答弁いただきました。重ねて質問しますが、困窮者自立支援制度が始まったばかりで、そんなにあれなんですけども、なかなか困窮者が少ないのかわからないですが、境がちょっと全国平均に比べて少ないかなと思っております。しっかり頑張って連携とっておられると思いますので、さらなる強力な野洲市のような、少しでも早期発見できるような体制を整えていただきたいなと思っております。
野洲市は、くらし支えあい条例において市民生活の困り事を解決し、自立を促し、生活再建に向けた支援を行うことは、市の重要な役割だとしています。野洲市は、総合相談窓口を設けて相談対応をワンストップで多くの関係機関、関係部署との連携をしています。それぞれの関係機関・部署がつかんだ困り事情報を市民生活相談課につなぎ、関係する関係機関・部署と対応の検討をして解決を図っています。コンシェルジュ機能と言っていますが、個人の一つ一つの情報を見逃さず、おせっかいを基本として解決方法を探り、関係機関につなぐ相談対応の体制ができています。
本市においても、ワンストップの相談体制の整備が必要と思いますが、どうでしょうか。お伺いします。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
佐々木
福祉保健部長。
○
福祉保健部長(佐々木真美子君) 住民の方にとって一番大切なのは、ワンストップであるということもでございますが、一番重要なのは、問題を解決するということだと思います。看板を一つにしてワンストップにすることも重要でございますが、職員がどれだけ住民のニーズを理解し、解決していくかということが最も重要なことだと思っております。そのためには、職員のスキルアップと部局横断的にしっかりと対応できるよう情報の共有、連携を図っておりますが、さらに一層こういったことを進めてまいりたいと思っております。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
足田議員。
○12番(足田法行君) ありがとうございます。さらなるスキルアップと相談体制の整備をよろしくお願いいたします。
テーマ2に移りたいと思います。テーマ2の認知症対策と健康づくり推進計画について、初めに3項目質問します。
初めに、本市の認知症対策について伺います。
今、人生100年時代と言われるように、これから寿命がさらに延びていきます。認知症は老化が大きな原因で、おおよそ85歳で40%、90歳で60%、95歳で80%が現在認知症になっています。認知症患者が私の周りでもかなりふえているように感じております。最近の厚労省のデータによりますと、65歳以上の高齢者のうち認知症患者の割合は約15%、高齢者人口に当てはめると462万人もの高齢者が認知症にかかっております。四国4県と島根県の人口を合わせた数になります。このままだと2050年には1,000万人以上になるとの予想であります。さらに、認知症の前の段階である軽度認知障がい、MCIと呼ばれる人も現在およそ400万人に上ることが報告されています。
人口減少・少子高齢化が進む中で、家族の負担だけでなく、介護施設でも対応に追われ、認知症の予防が重要な国民的課題となっています。本市において75歳以上の高齢者が今後もふえていく中で、本市の認知症対策の取り組み及び課題についてお聞かせください。
2項目めは、さらなる認知症対策について質問します。
11月に委員会視察で行かせていただいた愛知県大府市は、認知症を予防するため、平成27年度から大府市認知症不安ゼロ作戦として、市と国立長寿医療研究センターが脳と体の健康チェック、プラチナ長寿健診、コグニノートの3事業を柱とした複合的な事業を推進して、健康な高齢者の方も含めて、まち全体で認知症予防に向けた取り組みに参加できるスキームづくりを進めています。さらに、認知症になっても安心して暮らせるまちの実現に向けて、市民や関係者が一体となって取り組んでいけるよう、取り組みの基本理念や各関係主体の役割、市の責務などを定めた大府市認知症に対する不安のないまちづくり推進条例を制定しました。
本市にも、理念に基づいた実効性のある計画や強力な体制づくりは本市でも必要なものだと思いますが、御所見を伺います。
次、3項目めは、認知症対策を含めた健康づくり推進計画について質問します。
認知症は、高齢者の脳の中で10年以上前から少しずつ進行していることがわかっています。運動、交流、食生活、糖尿病予防、難聴対策などの取り組みにより、軽度認知障がいの人の5割はきちんと対策すれば認知症を予防でき、発症をかなりおくらせることができます。認知症対策がそのまま高齢者の健康づくりでもあります。
本市は、今、健康づくり推進計画の策定に取り組んでいると伺っておりますが、食育推進員、検診すすめ隊員など、別々にボランティアが個別の分野から健康のアプローチをするよりも、各地域で活動するには健康の全体像がわかった上で、相手に合わせた対応も必要だと思っております。健康づくり推進計画の中に、新たに健康づくり推進員として健康づくり全般の育成を行い、地域で根を張ったボランティア活動として、健康意識・健康知識を広め、活動の輪を広げる取り組みと支援体制づくりができるよう計画の中で位置づけていただきたいと思いますが、どうでしょうか。
以上、最初の質問を終わります。
○議長(柊 康弘君) 市長の答弁を求めます。
中村市長。
○市長(中村勝治君) 認知症対策と健康づくり推進計画についてお尋ねをいただきました。
初めに、本市の認知症対策の取り組み及び課題についてであります。
本市の認知症対策につきましては、第7期境港市高齢者福祉計画・境港市介護保険事業計画に基本施策といたしまして認知症の理解と普及啓発、予防と早期対応などの推進を定めております。
理解と普及啓発につきましては、毎年開催しております認知症になっても安心して暮らせるまちづくり市民大会や地域包括支援センターが各地で行う実践を交えた講話に加え、小学生から大人まで幅広い世代を対象とした認知症サポーター養成講座を開催し、正しい知識の普及に努めております。
予防につきましては、地域包括支援センターが市内で活動されている認知症予防自主サークル15団体に助言や相談などの支援を行うとともに、年に1回、全サークルが一堂に会する学習交流会を開催し、活動報告や情報交換の場の提供に取り組むとともに、支え合う仲間づくりを進めております。
また、早期対応につきましては、地域包括支援センターの機能の一つといたしまして、認知症初期集中支援チームを設置しております。支援チームには、専門の医師にも加わっていただき、制度や医療につながりにくい方々の支援方針などについて協議するために月1回会議を開催し、できるだけ早期に必要な支援ができる体制を整えております。加えまして、認知症地域支援推進員も配置し、オレンジカフェさかいみなとを開催し、本人や御家族の悩み相談などにも対応しております。
今後は、それぞれの取り組みについて、より多くの市民の方々に関心と理解を深めていただき、現在の活動を継続、発展させていくことが重要であると考えております。
次に、認知症対策において理念に基づいた実効性のある計画や強力な体制づくりが必要と考えるが、どうかということであります。
心豊かに互いに支え合い、安心して暮らせるまちづくりを基本理念とする第7期境港市高齢者福祉計画・境港市介護保険事業計画の中に基本施策の一つとして認知症対策を位置づけ、さまざまな施策に取り組んでおります。また、介護・医療等の専門職に加え、住民団体の代表の方々で組織する地域ケア会議におきまして、認知症対策について活発に検討いただく中で、地域全体で支える体制づくりにつきましても議論されております。
本市におきましては、本年度から実施しておりますフレイル予防事業におけるフレイルサポーターの養成やフレイルチェックを初め、現在、地域で行われているいきいき百歳体操、ふれあいの家、公民館活動など、さまざまな活動を連動させ、社会参加などを進めていくことがまさに認知症予防の重要な取り組みであると考えており、現時点では新たな計画を策定する予定はございません。
次に、新たに地域での健康づくり全般を担う健康づくり推進員の育成について、健康づくり推進計画に位置づけてはどうかということであります。
現在、境港市健康づくり推進計画の策定を進めておりまして、先日、素案が完成し、パブリックコメントの募集を始めたところであります。計画案を策定するに当たりましては、策定委員会や市民ワークショップなどを開催したほか、健康づくり地区推進員や食生活改善推進員など、健康づくりに関する市民団体を初め、さまざまな立場から御意見を伺い、本市の健康課題の共有化を図ったところであります。
健康課題は多岐にわたっておりまして、課題解決のためには個々の専門性を生かし、多方面から健康づくりを進め、地域の中で活動していただくことが有効だと考えております。新たな健康づくり全般を担う推進員の育成は現在のところ考えておりませんが、引き続き市民同士のつながりを大切にしながら、健康づくり地区推進員や食生活改善推進員などによる健康づくりの活動の推進・充実を図ってまいります。以上であります。
○議長(柊 康弘君) 追及質問がございましたらどうぞ。
足田議員。
○12番(足田法行君) 初めの認知症対策の取り組みと課題について答弁をいただきました。幾つか重ねて質問をさせていただきます。
本市の対策では、先ほども言われましたが、答弁で。平成18年から続いてる認知症予防サークルが15グループにふえていて、市民に認識されて大変広がってはきました。でも、最近、全体の参加者が余りふえていないと聞いております。一般的に大きく広がらない理由に、認知症と言われると怖いという理由があり、認知症だとわかると家で過ごせなくなるかもしれないと、認知症の不安はとても大きいようです。さらに、日常生活に支障がないため年のせいと考え、相談や受診が後回しになったりするそうでございます。地域包括支援センターを中心に認知症治療ができるようになり、早い段階であれば予防の可能性が十分あるというふうに認知症サポーター養成講座等で啓発を行っておられますが、地域住民に十分届いていないではないかと私は思っております。やっぱりその辺の参加者といいますか、認知症予防サークルのふえない理由について御所見があればお伺いします。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
佐々木
福祉保健部長。
○
福祉保健部長(佐々木真美子君) 市長にかわってお答えいたします。
認知症予防サークルは、市が平成18年度に各地区で実施した認知症予防教室から派生し、自主サークルとして立ち上がったものでございます。今年度は4人の新規加入者がいらっしゃいましたけれども、逆に健康状態により参加が難しくなった方などもいらっしゃるほか、最近では健康寿命の延伸を目的に、いきいき百歳体操など高齢者が気軽に参加できる自主的な活動が各地区で行われるようになってきたことで、活動の選択肢がふえたということで、会員の減少傾向につながっているのではないかというふうに考えております。
先日、開催されました認知症予防サークルの学習交流会で、会員の方々に対しまして、周りの方に声をかけ合って、ぜひ仲間をふやしてくださいというふうにお願いをしたところでございます。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
足田議員。
○12番(足田法行君) いきいき百歳体操、いろんな活動の場がふえている。とてもいいことだと思っております。もう一つ、認知症サポーター養成講座に私も参加してサポーターになってますが、大分内容も忘れてまして、この肩書になってるなというふうに感じております。厚労省からは、明年から認知症サポーターの方にステップアップ講座を受けてもらって、地域の認知症患者の見守り、話し相手になるような取り組みを始めると聞いていますが、県が主催して今月養成講座が開催されますが、本市の認知症サポーターの今の現状及び育成の方向についてお聞かせください。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
佐々木
福祉保健部長。
○
福祉保健部長(佐々木真美子君) 本市では、毎年10回程度の認知症サポーター養成講座を開催しておりまして、毎年350人前後のサポーターが誕生しております。本市の特徴的な取り組みといたしましては、毎年市内の小学校と連携を図りながら、4年生を対象に認知症予防サークルとの交流を交えながら、サポーター養成講座を実施しておりまして、認知症への理解が若い世代にも広がっていくよう取り組んでいるところでございます。
子供たちが認知症サポーターになったことで、こういったオレンジ色のリングなんですけれども、このオレンジリングを持って帰りますと、保護者の間から子供たちが認知症について理解しているのだから親も理解をしたいといったような声が上がりまして、PTAを対象にした認知症サポーター養成講座の開催にもつながっていくなど、認知症の理解促進に大変役立っているところでございます。
また、養成講座は団体で開催をいたしますので、複数の団体に所属されておられるような方は複数回受講されていらっしゃる方も大変多く、またステップアップ講座の開催よりも、そういった市民全体を対象にした認知症予防講演会やオレンジカフェを中心に知識の定着を図っていきたいと考えているところでございます。まずは多くの市民の方々に認知症サポーターになっていただくことを基本に取り組んでいるところでございます。議員の皆様方にも、ぜひお願いをしたいと思っております。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
足田議員。
○12番(足田法行君) 皆さんに認知症サポーターになって認識を広めていただきたいと思います、さらに。養成講座という部分もあって、この目的は、地域の認知症患者の見守り、話し相手になるような取り組みというのは、やっぱり現実としてはなかなか難しいんでしょうか。その辺のところはどうでしょうか。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
佐々木
福祉保健部長。
○
福祉保健部長(佐々木真美子君) 実際に認知症の方という認識をするのも難しいと思いますけれども、オレンジカフェを開催しておりまして、そちらのほうに出かけていただきますと、当事者の方もいらっしゃいますし、またそういったところで認知症の方との対応の方法を体感していただければいいかなと思いますが。ある地区などでは、地区ぐるみで認知症の方をみんなで探す実際に模擬訓練と申しましょうか、市内、町の中に認知症の方を設定いたしまして、その方に地域を歩いていただいて、認知症の方を探す。そして、声かけの方法ですとか、そういうのを実際に体験していただくというような進んだ取り組みをしておられるところもあります。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
足田議員。
○12番(足田法行君) いろんな取り組みができて、多面的に認知症対策が本市でも進んでいるということを確認して、大変安心しております。すごいいろんな取り組みの中で、少しずつ多岐にわたって参加者がふえている、認知症予防サークルに限らず、そういったことで伺いました。認知症予防の視点で、やっぱり高齢者が地域に集まるという部分では、まだまだ孤独といいますか、なかなか家に閉じこもって出てこられない方もたくさんおられる、そういう状況がまだあると思います。やっぱりそういった中で、一つは顔見知りの人が支え合うことで、地域の集いの場に集まっていくということが大切であります。そうした地域に根差した強力なボランティアをさらに養成する必要が私はあると思っております。そういった意味で、先ほどいろんな取り組みがあるということですので、さらにいろんな講座の開催、こういう学習会もされてますが、さらなる充実したものにしていただきたいと思います。
やっぱりもう一つは、楽しい集まりにすることだと思います。先ほど百歳体操という話もありました。やっぱり認知症予防サークルというと、何か手芸や歌や体操、何か型にはまったイメージがすごいあるんで、なかなか難しいのかなという、そういう認識があります。やっぱりそういった中で、いろんな、いきいき百歳体操も、体操しながら行った回数を数えたり、そういった取り組み、そういったのはコグニサイズと言ってまして、例えば足踏みしながら散歩ごとに1拍子を打つとか、歩きながらしりとりするとか、日ごろの体操などの活動の中で、そういったことを加えていく、こういったコグニサイズという部分を取り入れて工夫されたらいいかなと私は思っております。
こういった先ほどいろんな取り組み団体があって、やっぱりこういった認知症を早目に予防、初期予防することがとても大切だと思いますので、このコグニサイズを取り入れるようお互いが交流していく。コグニサイズを今までのスポーツとか趣味とか体操の中に取り入れる、そういったことができないでしょうか。その辺のところはどうでしょうか。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
佐々木
福祉保健部長。
○
福祉保健部長(佐々木真美子君) 足田議員がおっしゃるとおり、コグニサイズは認知症予防に有効な取り組みであるということは承知をいたしております。本市におきましても、地域包括支援センターの職員が地域住民を対象に実施してます学習会では、簡単な指先や頭の体操を取り入れておりますほか、ふれあいの家では、しりとりをしながらスクワットをするなどにも取り組んでおります。ふれあいの家の支援員の方々は、市社会福祉協議会が実施をしますレクリエーション講座で簡単に楽しみながらできる認知症予防などの軽体操を学び、現場に持ち帰って実践をしておられます。そういった状態でございます。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
足田議員。
○12番(足田法行君) 先月行った愛知県の大府市では、市内に幾つかの散歩コースにカラー舗装がしてあって、説明などが書かれた案内板を設置されています。また、一部ですが、途中コグニサイズが体験できるコーナーがあり、脳と体をチェックすることができるようになっております。また、コグニサイズを習った人や健康づくり推進員などのボランティアが地域活動として広げて、市民に認知症予防が浸透している状況でした。本市でも、こうした取り組みができればと思いますが、どうでしょうか、お伺いします。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
佐々木
福祉保健部長。
○
福祉保健部長(佐々木真美子君) 認知症予防と介護予防への取り組みはさまざまでございまして、これが正解というのはまだなく、地域の実情や場面にあわせて、いろいろなものを複合的に取り入れながら取り組んでいるというのが実態でございます。足田議員が御紹介いただきました大府市のコグニサイズを全面的に打ち出した取り組み、これは大変すばらしいと思います。
しかし、本市では、現在取り組んでおりますこのいきいき百歳体操ですとかフレイルサポーターを中心といたしましたフレイルチェック、これを核として認知症予防、介護予防を地域に広げていくこととしております。もしこれでふぐあいや、もっといいものがあれば、他市の成功例を取り入れ、改善をしていきたいとは思いますが、今、地域包括支援センターが中心になって、さまざまな活動を連動させて取り組んでいるところでございます。地域の自主的な活動が芽生え、定着しつつあるところでございますので、ぜひ本市の取り組みを見守ると同時に、御理解、御協力をいただきたいと思います。よろしくお願いします。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
足田議員。
○12番(足田法行君) そういった取り組みがされているということで、意見交流といいますか、こういったコグニサイズというか、認知症予防に対して、こういった取り組みをされてるということをもっとお互いが意見交換できるようにしていただきたいと思います。
本市でも事例を一つ挙げますけども、自然と認知症予防になってるのかな、介護予防になってる取り組みでグラウンドゴルフがあります。幸神町がやってるグラウンドゴルフは、普通は平たんな土の上でやりますけども、市民の森の起伏や草木などの障害物そのままでプレーをしております。ハプニングの連続や笑顔が絶えないし、頭も使って体も使うので、率直に言って大変おもしろいものです。幸神町のメンバーの多くが後期高齢者の方で、94歳の女性の方が2人おられて、とても元気で歩くのも速く、上手です。参加率も高いと思っております。米子のグループとも交流し、市民の森で行っております。こうした市民が参加して、ふだん楽しくやっていることが予防につながっている例を一応挙げました。そういった取り組みがどんどん広がることを、また認知症予防に対しての認識が広まるようお願いしたいと思います。
次、2項目めの追及に移ります。重ねて質問しますが、一昨年の委員会視察での埼玉県草加市の認知症対策は、医師会の指導のもと、60歳と65歳以上の方の認知症健診をして、指定医療機関で脳の健康度チェック票に記入後、医師の問診を受け、要検査となれば二次医療機関につなぐ取り組みでした。このような取り組みが全国に広がりつつあります。草加市では、参加者の30%が再検査となり、大変効果があったとのことでした。
本市でも、医師会の協力を得て、各かかりつけ医の方が脳の健康度チェックをして二次医療機関につなげたり、認知症健診の問診票を地域包括支援センターと情報共有を図るような取り組みはできないのでしょうか、お伺いします。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
佐々木
福祉保健部長。
○
福祉保健部長(佐々木真美子君) 草加市の認知症健診に対する取り組みが市内の医療機関主導のもとで実施をされており、効果を上げているということは承知をいたしております。しかし、こういった健診は、受けて終わりではなく、しっかりとしたフォローができる体制があって初めて成立するものだと考えております。健診を実施するためには、境港医師協会との調整だけではなく、CTやMRIなど設備の整った二次医療機関に相当数の要精検者を受け入れていただけるだけの枠があるかどうか、健診後のフォローを継続して実施するための職員体制がとれるかどうかなど、課題も少なくありません。現時点では、まず本年度から取り組むこととしたフレイル予防を核とした介護予防、認知症予防にしっかりと取り組んでいきたいと考えております。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
足田議員。
○12番(足田法行君) そういうところだったと思います。高齢者の不安を解消し、軽減し、認知症予防につなげることができるとは思いますが、できるだけそういった養成をして推進をお願いしたいなと思います。
さらに質問しますが、認知症パスについて伺います。
本市も認知症ケアパスができるとのことで、行政や包括支援センターなど関係者の努力を評価したいと思います。認知症予防などにおいて、関係機関と連携してのサポート体制の構築ができていることだと思っております。確認になりますが、認知症ケアパスについてホームページにもアップされると思いますが、認知症ケアパスがわかりやすく充実したガイドブックとして全世帯に配布していただきたいと思います。認知症の患者さんや御家族が地域で切れ目なく、安心して生活できる手助けになると思います。ケアパスの取り扱いについての御所見を伺います。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
佐々木
福祉保健部長。
○
福祉保健部長(佐々木真美子君) 医療・介護の専門職の方々や地域の方々が集まって開催しました地域ケア会議での話し合いによりまして策定することとなりました認知症のケアパスでございますが、この取り扱いにつきましても、委員の皆さんと協議をして、どこに配布したほうがいいのか、市民全体に配布したほうがいいのかどうなのかというようなことも話し合って決めていきたいと思っております。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
足田議員。
○12番(足田法行君) 認知症ケアパスについては、よろしくお願いします。
さらに質問しますが、先ほど認知症の医療の関係の話がありました。認知症疾患医療センターは、鳥取県西部に3カ所あり、大変連携が難しいかなと思っております。済生会病院にはなかなか難しいのかなと思っておりますが、認知症外来とか物忘れ外来を開設して認知症予防などにおいての充実した医療や介護と地域の連携を境港の中で完結するべきかなと思っておりますが、御所見を伺います。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
佐々木部長。
○
福祉保健部長(佐々木真美子君) 済生会には、現在、神経内科、そして週1回の心療内科がありまして、認知症に対応する専門の先生もいらっしゃいますので、診察や相談には認知症外来、物忘れ外来を開設するまでもなく、対応していただけているものと考えております。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
足田議員。
○12番(足田法行君) 認知症初期集中の取り組みがあります。また、日ごろからそういった体制ができるように、心療内科の話もありました。なかなか全世代で鬱病患者も増加していて、認知症に移行するパターンも多いように聞いております。また、
自殺する人の多くは鬱病を発症していることもわかっていますので、いろんな可能性について検討してもらいたいなと思っております。
3項目めの重ねての質問をさせていただきます。認知症対策を含めた健康づくり推進計画について質問しますが、認知症などの健康教育について伺いますが、健康寿命が長い上位3県の山梨県、愛知県、静岡県は、ともに県民の健康意識が高く、高齢者の就業割合も高いそうです。さらに検診率も高く、規則正しい食生活の割合が高いデータから、私は、認知症、がん、生活習慣病などの予防に健康教育がとても効果があるのではと思っております。健康づくり推進計画の中で、健康教育についてどのような取り組みを考えておられるか、お聞かせください。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
佐々木
福祉保健部長。
○
福祉保健部長(佐々木真美子君) 足田議員のおっしゃいますとおり、認知症、がん、生活習慣病の予防に健康教育は大変有効でございます。現在、作成中の境港市健康づくり推進計画では、知ろう、つながろう、これはまさに健康教育を指しておりますが、この知ろう、つながろうを大切に、ライフステージに応じた健康づくりを推進することとしております。これまでの健康教育に加え、市民の皆様から御意見をいただきました転倒防止のため、要するに転倒を防止して介護状態になることを防止するために、骨量測定など自分の骨量に対する関心も高めなければいけないというような御意見もいただきまして、そういった骨量測定などにも取り組んでいくというようなことを盛り込んでおります。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
足田議員。
○12番(足田法行君) きょうは認知症対策を中心に質問させていただきました。本当に介護の問題の中で認知症対策は喫緊の課題でありますし、さらに大きな課題となって続いていきます。かつて鳥取県琴浦町で始まった認知症予防教室の経済効果の検証では、平成20年ですが、7,800万円の介護保険料の費用削減効果が得られたとあります。一人一人が認知症予防に参加することで、介護費用負担を大きく減らすことにもなります。認知症対策即高齢者の健康づくりでもありますので、市民一人一人が健康意識と健康知識をどこまで高められるか、ここが大きなポイントだと思います。
先ほども
福祉保健部長が言われたとおり、本当に実効性ある認知症対策とともに、健康づくり推進計画をお願いして、質問を終わりたいと思います。以上でございます。ありがとうございました。
○議長(柊 康弘君) 足田法行議員の質問は以上といたします。
◎休 憩
○議長(柊 康弘君) ここで休憩いたします。再開は午後1時10分といたします。
(11時54分)
◎再 開(13時10分)
○議長(柊 康弘君) 再開いたします。
午前中に引き続き各個質問を行います。
初めに、長尾達也議員。
○13番(長尾達也君) 日本共産党の長尾達也です。市長に3つの問題について、通告に従って質問します。
第1は、沖縄県民の民意を無視して強行されている政府の辺野古への新基地建設と全国知事会が求めている日米地位協定の改定問題についてです。
日本政府は、沖縄県民が選挙で示した名護市辺野古への米軍新基地建設反対の明確な審判を無視して、あくまで新基地建設工事を強行しようとしています。沖縄県の埋め立て承認撤回は翁長雄志前知事の意思に基づく政策であり、さきの知事選挙で示された県民の民意そのものです。その県の埋め立て承認撤回の決定に対して、新基地建設を推し進めてきた沖縄県防衛局が行政不服審査法を使って国に申し立て、それを受けた国土交通大臣が沖縄県の埋め立て承認撤回の一時執行停止を命じ、埋め立て工事を強行するなど、民主主義国家にとって、あってはならない暴政と言わなければなりません。沖縄防衛局の私人を装っての申し立ては、国民の権利利益の救済を目的とした行政不服審査法の趣旨をねじ曲げた乱用であり、認められるものではないと考えます。沖縄県に対する国の対応について市長はどう思われますか、お聞かせください。
また、翁長沖縄知事の提起を受けて全国知事会は、平成28年に米軍基地負担に関する研究会を設置し、2年間にわたって検討を重ね、ことし7月、米軍基地負担に関する提言を全会一致採択し、日米地位協定の抜本的改定を含む申し入れを政府に行いました。日米地位協定の抜本改定を全国知事会が提言するのは初めてのことです。
米軍の日本の国内法を無視した低空飛行訓練は、島根県・鳥取県でも行われ、県民の生活を脅かしており、他人事ではありません。議長の許可を得て配付している全国知事会の研究資料、これでございますが、これはドイツ、イタリア、日本の地位協定の比較表です。これを見れば一目瞭然ですが、ドイツ、イタリアでは、政府の強い要求、交渉によって、同国にある米軍基地に立ち入る権利、米軍の訓練等の事前許可や通知義務、国内法の適用などが実現をしています。しかし、日本では、この当たり前の要求が実現していません。国民・市民の命と暮らしを守るために、全国知事会とともに地位協定の改定を求め、一日も早く実現することが必要と考えますが、市長の見解を伺います。市長会にぜひ提起し、実現のために尽力していただきたいと思います。答弁を求めます。
以上が1問目でございます。
○議長(柊 康弘君) 市長の答弁を求めます。
中村市長。
○市長(中村勝治君) 長尾議員の御質問にお答えをいたします。
政府による辺野古への新基地建設と日米地位協定の改定についての御質問でございます。
日本政府は、沖縄県民が選挙を通じて示した名護市辺野古への米軍新基地建設反対の明確な審判を無視して建設工事を強行しようとしている。沖縄県に対する国の対応をどう思うかということであります。我が国における米軍基地負担の問題が長年議論されていることは私もよく承知をいたしております。しかし、特定の選挙結果に関する国の受けとめや行政不服審査法に基づく手続につきまして私の考えを申し述べることは差し控えたいと思っております。
次に、全国知事会とともに、日米地位協定の改定を求め、一日も早く実現することが必要と考える。また、市長会にも提起し、実現のためにも尽力をということでございますが、全国知事会におかれましては、7月の27日に米軍基地負担に関する提言を決議し、関係機関への要請活動を行っておられます。
なお、全国市長会におきましても、平成16年に日米地位協定の見直しに関して要望を行っているところであります。以上であります。
○議長(柊 康弘君) 追及質問がございましたらどうぞ。
長尾議員。
○13番(長尾達也君) 市長の答弁は、沖縄の基地問題について長年議論が行われていると、考えを言うのは差し控えるということでございました。沖縄の埋め立て撤回の決定に対して、行政不服審査法に基づいて国のほうがそれに異議を申し立てて審査をするということは、これは例えば大事な問題について地方が、住民の利益を守る地方自治体がその使命を果たしていくということで決定をしたことについて、それをもし例えば国が施策として進めてることについて、同様に鳥取県がそれは認めることができないと、環境の重大な破壊にもなるし、人命を守るという上でも、それはできないということで決めたことについて、それを推進してきた国が県の意思に反して国の同じ機関について同様の申し立てをするというのは、これは地方自治法の精神、行政不服審査法のその精神からいって重大な問題だというふうに私は思うんですが、地方自治法や行政不服審査法の観点から見て、市長の見解というのはどうなんでしょう。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
中村市長。
○市長(中村勝治君) 先ほど答弁したとおりであります。この場で私がこの問題について考えを申し述べるのは差し控えたいと。先ほど答弁したとおりでございますので、御理解をいただきたいと思います。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
長尾議員。
○13番(長尾達也君) 沖縄の具体的な問題が政府と沖縄県によって争われてると。それについて物を言うのはどうかということでお考えのようでございますが、例えば地方自治法の観点から見てどうかとか、行政不服審査法のその法律から見てどうかという一般論としては、市長、そんな気にせずに見解を述べることができるんじゃないですか。もう一度。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
中村市長。
○市長(中村勝治君) お答えをしたとおりであります。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
長尾議員。
○13番(長尾達也君) これ以上議論はしませんが、行政不服審査法は、第1条で、その目的について、こういうふうに書いております。この法律は、行政府の違法または不当な処分、その他公権力の行使に当たる行為に関して、国民が簡易、迅速かつ公正な手続のもとで広く行政府に対する不服審査を申し立てることができるための制度で、国民の権利利益の救済を図るとともに、行政の適正な運営を確保するということを目的にしてるというふうに書かれております。公権力の行ったことが国民の権利利益を侵害した場合、国民が申し立てることができるということでありまして、沖縄県がやったことを、やってこられた国のほうが沖縄県について、この法律を使って異議を申し立てて、同じ国交省がそれを受けて決定をするというようなことになりますと、この行政不服審査法の精神が死んでしまうというふうに思うんですね。国がやろうと思えば何でもできるようになるということで、非常に大事な問題がそこにあるというふうに私は思います。これ以上議論は行いません。そういう問題だというふうに思いますので、ほかのことに関連がありますから、この法の精神に立ってどうかということについては、市のほうでも研究をしていただきたいというふうに思います。
第2問に移ります。第2は、島根原発2号機、3号機の申請問題、中電との立地自治体と同等の安全協定締結の問題についてです。
2号機、3号機の新規制基準適合性審査で、原子力委員会から申請書類の不備が相次いで指摘され、新たな安全対策工事を行うなど、新聞紙上で報道されております。しかし、12月議会が始まるまで中電から議会にも市民にも何の説明もありません。この中電の姿勢について、市長はどう思われますか。また、県と境港市、米子市には説明したと報じられております。内容はどういうものだったのか教えてください。
6月議会でも中国電力との間で事前了解権を認める安全協定を締結するよう求める陳情を全会一致で採択し、市長も知事、米子市長とともに、中電に同様のことを求めておられました。平井知事は、11月8日の記者会見で次のように言っておられます。2号機の再稼働の可否判断の前に、立地自治体と同等の安全協定の締結について見通しが進展しなければ判断するのは難しいと。2号機だろうが3号機だろうが、次に何らかの可否判断を求められるときには、協定改定を避けて通れないことは理解をしてもらっていると思うと。この問題を解決しなければ前に進まないと思っているはずと述べられておられます。市長も、知事のこの見解と同じ思いでしょうか。立地自治体と同等の安全協定の締結が2号機再稼働の可否判断の際、避けて通れない問題と考えますが、どうでしょうか。明確な答弁を求めます。
○議長(柊 康弘君) 市長の答弁を求めます。
中村市長。
○市長(中村勝治君) 島根原発2号機、3号機の申請問題と安全協定の締結についてであります。
初めに、島根原子力発電所2号機、3号機の新規制基準適合性審査で書類の不備が指摘されたが、議会や市民に説明がない。この中国電力の姿勢をどう思うのか。また、県と当市、米子市には説明したと報じられているが、その内容はどのようなものであったのかということであります。
島根原子力発電所2号機、3号機の審査におきまして、中国電力が原子力規制委員会から指摘された内容につきましては、11月7日に鳥取県知事、米子市長とともに説明を受けました。3号機につきましては、2号機と共通する地盤、津波などの解析結果等について2号機の申請書と同じ、このように記載し、内容を記載していなかったことを指摘されたと伺っております。また、2号機につきましては、核物質の防護上、非公開扱いにするべきファイルに非公開と明記していなかったため、受理されなかったと伺っております。
本市といたしましては、中国電力に対し、遺憾の意を表明し、改めて安全を第一義とした真摯な対応を強く求めたところであり、住民や議会に対しましても説明責任を果たすべきであると考えております。
なお、市議会におかれましては、中国電力から説明を受ける市議会議員説明会の開催につきまして現在、内容を調整中であると伺っております。
次に、立地自治体と同等の安全協定の締結が2号機再稼働の可否判断の際、避けて通れない問題と考えるが、どうかということであります。
中国電力との安全協定につきましては、その運用面では立地自治体と同様の対応を行う旨を文書で確認しておりますが、文言上も同様にしなければならないと考え、たび重ねて強く改定を申し入れているところであります。2号機、3号機ともに新規制基準適合性申請に当たり、中国電力から安全協定に基づく事前報告があった際、本市といたしましては、鳥取県、米子市とともに回答は留保し、安全協定の改定を申し入れていることから、今後2号機、3号機の審査が進む過程の中で、安全協定の改定に関し、中国電力から我々が納得できる回答がなければ最終的な意見を申し上げることは難しいのではないかと、このように考えております。
○議長(柊 康弘君) 追及質問がございましたらどうぞ。
長尾議員。
○13番(長尾達也君) 市長の答弁があったとおり、3号機の申請問題、2号機の申請問題の不備は本当に遺憾の言葉に尽きるというふうに思うんですね。申請をしながら解析結果を書かないというようなことはあり得ない。全国でもいろんな電力会社がありますけど、中国電力以外こういうふうな申請をするということはないんじゃないですか。非常に安全軽視というか、原子力委員会の審査軽視ということは甚だしいというふうに思います。
そういう中国電力を相手にして安全協定の、立地自治体並みの協定申し入れを、繰り返し市長が言われておりますように、たび重ねて申し入れをやってると。議会も申し入れをし、市民団体も申し入れをし、県知事も市長も申し入れをしてると。しかし、いまだにそういう明確な回答がこの問題でもないということですから、市長も言われたように、2号機、3号機の是非を判断をする時点で、その問題が解決していないと、納得いく回答が来なければ難しいという回答でございました。判断するのが難しいと。当然のことだというふうに思います。しっかりその姿勢で一緒に立地自治体並みの安全協定を締結するように私たちも求めていきたいということを申し上げまして、次に移ります。
3番目の質問は、9月議会でも取り上げましたが、大震災に備えて人的被害を出さない、家屋の焼失、全壊・半壊など被害を最小限に食いとめるための対策についてです。
宍道断層がずれて境港が震度6強の地震に見舞われた場合の被害予想については9月議会でも触れましたが、人的被害で死者が30人、負傷者320人、建物の被害は全壊、全焼、焼失する建物が2,700戸、半壊が9,700戸にも及ぶというものでございます。私が注目するのは、この大震災によってこうむる被害は、いろんなところで地震が起こっておりますが、活断層が走ってるところ、もしくは震源の直近の要するに地震が大きく揺れたところというのは、多くの場合が限られた地域だと思うんですね。熊本地震にしても大きな被害が出ましたが、その被害に遭われた地域は限られている。ところが、この被害想定の予測を見る限り、市内の一部にとどまらないんじゃないかと。ただ単に地震がそこで起こった、震源地がそこにあるということだけじゃなしに、液状化の影響が非常に多いと思うんですけど、ほぼ全域に及ぶというふうに見なければならないというふうに思いますが、市長はどう思われているでしょうか。
一部の地域の被害であれば、被災者の救出・救援、建物の消火などの初期消火に必要とされる対処は災害対策本部が陣頭指揮をとり、警察、消防、地域の力を集中することで行うことができます。しかし、この規模の大震災に対処して、1人の死者も人的被害も出さないと、被害を最小限に食いとめるためには、これまで市が防災対策で強調し、全国的にも対策の鉄則とされている自分の命は自分が守る、そのために必要なことは、住民が基本的に行うという自助、そしてみずからの地域は地域みんなが守る共助、そして市がそれを支えて、やるべきことをしっかり行うという公助、この3つがしっかり組み合わされて役割を果たさなければできないというふうに思いますが、間違いありませんね。
しかし、現状は、市がこれまで施策・計画を決めて努力をされてこられましたが、これらが十分機能し、大きく前進している状況とは言えないと思います。予防、事前の防災対策について具体的に聞きます。住宅の耐震化についてです。重要性は、阪神・淡路大震災でも痛感させられました。亡くなられた6,434人のうち85%は自宅の下敷きになって亡くなられております。建物の倒壊は被害の拡大につながりました。熊本地震でも、平成12年6月以降の新しい基準で建てられた建物は、家具さえ固定していれば、ほとんど無傷だったと言います。家具の固定はもとより、建物の耐震化は持ち主である市民一人一人がその気にならないと進みません。基本的には自助の範囲になるというふうに思います。
住宅の耐震化の本市の計画は、宍道断層が22キロとされていたとき想定された地震の被害を半減させるというためのものですが、平成28年度の推計値で、その当時、出発時点の耐震化率は76%、その時点で市内の耐震性が不十分な住宅とされていたものが約3,223戸、これを平成32年末までに耐震化率89%にする目標です。市は、耐震化を進めるために耐震診断、改修の補助制度をつくり、促進してこられました。この間の実施状況はどうですか。32年までの目標達成に向けて、どう進められますか。
また、擁壁、コンクリートブロックの調査、倒壊防止・撤去など危険箇所の除去、これも基本的には自助です。計画に方針は明確に示されております。ブロック塀の倒壊というのは、それ自体が死傷者を生み、そして二次被害拡大に通じる大きな問題です。私が市内をずっと回ってみましたけど、実にブロック塀が境港は多いというところですが、震度6強に見舞われると市内でどれぐらいのブロック塀が倒壊するとお考えでしょうか。危険なブロック塀の調査、倒壊防止、撤去など、取り組みの現状と今後の対策について伺います。
次に、共助にかかわる問題についてです。広域災害に対応し、地域を、命を守るためには、いろんな困難がありますが、地域のことは地域で守る、そのかなめとなる自主防災組織の果たす役割は決定的です。これを本格的に進めて、情報収集や初期消火、救出・救助、避難誘導など、できることを地域がやれるようになること。これが非常に大事だというふうに思っておりますが、そのために何が必要とお考えでしょうか、お聞きいたします。
最後に、市も、県の被害予測に基づく基本的なアクションプランの見直し案を受けて、総合的な方針・計画を検討されると思います。計画に魂を入れて実行する上で鍵になるのが正常化の偏見、境港は自分のところは大丈夫という考え方を打ち破って、その気になってもらうということが鍵だというふうに思います。そのためには、学習以外はありません。市がこの機会を捉えて講演会・学習会を繰り返し行い、市、関係諸団体、市民の共通の認識にするように努力することだと思います。それぞれ答弁を求めます。
○議長(柊 康弘君) 市長の答弁を求めます。
中村市長。
○市長(中村勝治君) 大地震に備え、人的被害を出さず、被害を最小限に食いとめるための対策についてのお尋ねでございます。
初めに、宍道断層による大震災が起こると、被害は市内ほぼ全域に及ぶと思うが、どうかということであります。鳥取県地震防災調査研究委員会による宍道断層の被害予測における本市への影響といたしましては、地震動や液状化による被害が甚大なものとなっており、市内全域に被害が及ぶ結果となっております。
次に、この規模の大震災に対処するには、自助、共助、公助の3つが組み合わされ、役割を果たさなければならないと思うが、どうかということであります。
大規模災害の発生時におきまして、その被害を最小限にとどめるためには、自助、共助、公助がそれぞれの特徴を生かし、バランスのとれた対応ができるよう平素から訓練や研修を重ねていくことが大変重要であると、このように考えております。特に自助、共助の平素からの取り組みが被害の軽減に大きく作用するものと考えておりまして、市といたしましては、引き続き地域での防災訓練や防災研修に積極的に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、住宅の耐震診断・改修の補助制度はつくられたが、思うように進んでいない。耐震化率の目標達成に向かって今後どのように進めていくのかということであります。
耐震化の目標につきましては、耐震性が不十分な住宅3,223戸を1,370戸へ減らすこととしておりますが、そのうち半数以上は住宅の建てかえや空き家の解体として見込んでおります。市といたしましては、耐震改修助成制度の充実と普及啓発により耐震改修の促進に努めてまいりましたが、現時点では当初の想定された件数には到達しておりません。しかしながら、平成29年度の補助制度拡充後2年間の申請数といたしまして、住宅の耐震診断は96件、補強設計は19件、住宅の耐震改修は9件と大幅に申請件数が増加しておりますので、今後も継続して市報、公民館報、市ホームページでの募集掲載及び補助制度の広報を行ってまいります。
次に、震度6強の地震に見舞われると市内でどれぐらいのブロック塀が倒壊すると考えているのか。市民が所有する危険ブロック塀の調査、倒壊防止、撤去などの対策の現状と今後の対策はということであります。
既設ブロック塀で建築基準法の規定に適合する割合は低く、また約30年の耐用年数に近いものも多いため、震度6強の地震が発生した際には、ほとんどのブロックが何らかの被害を受け、相当数のブロック塀に倒壊のおそれがあると思われます。市民が所有するブロック塀の調査は、市報、ホームページに点検チェックポイントを掲載するなどで、基本的には個人での点検をお願いしております。
なお、緊急対応として小学校の通学路沿いにつきましては、約760カ所を点検、そのうち特に危険性が高いもの31カ所については、所有者の方に直接対策をお願いしております。
危険ブロック塀の撤去等の補助につきましては、11月19日から受け付けを始め、先週までに相談が約30件あり、現在10件の補助申請を受理しております。申請に至らない主な原因といたしましては、4メートル未満の道路の場合、セットバックする必要があり、撤去を断念されることなどがあります。危険ブロックの対策の必要性の周知につきましては、今後も長期的・継続的な対応が必要と認識しております。
次に、地域のことは地域で守る、そのかなめとなる自主防災組織づくりを本格的に進めるために何が必要なのかということであります。
自主防災組織の活性化には、地域で防災訓練や防災研修を継続的に実施することが何よりも重要であると考えております。自主防災組織の活動の中で、近隣の住民同士が交流することにより住民間の連帯感や支え合う意識が醸成されていくことで、災害時におきましても共助の活動が大きく発揮されるものと考えております。市といたしましては、防災士の資格取得費を補助し、地域の防災リーダーの養成を支援するとともに、自主防災組織に対しまして防災訓練や防災研修に職員を派遣したり、講師を紹介するなどして自主防災組織の充実強化に引き続き積極的に取り組んでまいります。
最後に、アクションプランが見直されるこの機会に講演会や学習会を繰り返し行い、市民等の認識を深めることだと思うが、どうかということであります。
鳥取県では、最新の被害想定調査結果に基づき、震災対策アクションプランを本年度中に見直される計画であると伺っております。本市における被害想定も大きくなってることから、市民などを対象とした講演会や学習会の開催を検討してまいりたいと考えております。近年、本市におきましては、生命や身体、財産に危害が及ぶような災害は発生していないことから、学習会等の開催は市民の正常化の偏見に対する一つの対応策にもなるものと考えております。
市では、本年度、自治会等に対し、防災出前講座を20回行っているところでありまして、正常化の偏見の危険性についてもたびたび説明しているところでありますが、今後も引き続き防災の啓発に努めてまいりたいと考えております。以上であります。
○議長(柊 康弘君) 追及質問がございましたらどうぞ。
長尾議員。
○13番(長尾達也君) 宍道断層が揺れた場合、地震が起こった場合の状況、認識、そのために自助、共助、公助それぞれがしっかり役割を果たさなければならないということも含めて、市長と思いは同じだったというふうに思います。私は、市の職員の方、この間、市の方針もあって、随分と少なくなっております。それは事実なんですね。だから、市の職員の人が、市民の人が市役所を頼っただけでは、これはいざというときになって速報も含めて、なかなか難しいと。地震が起こったところで避難所を運営して、どうなってるかということを聞きますと、市の職員がそこに張りついて、市役所としての役割ですね、それが十分果たせないというふうになってるということも聞きました。それぞれが役割をしっかり果たす以外にこれを乗り切ることはできないと思うんですね。
具体的に一つだけ私、注目してることで聞きたいんですけど、耐震診断、耐震補強、到達はおくれてるけども、それでも随分とこの2年前進してきたという話でした。この耐震の改修はもちろんなんですけど、耐震診断の役割、重要性、これについてどうお考えでしょうか、お聞かせください。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
下場建設部長。
○建設部長(下場和重君) 市長にかわってお答えします。
耐震診断の重要性ということでございましたけども、耐震診断のほうに関しては全額公費負担でやっております。耐震診断することによって、住宅の耐震性の評価ができますし、どこの部屋が弱いのか、どこの部屋に逃げれば大丈夫なのかということも、ある程度わかってくるかというふうに考えておりますので、もう少し周知を徹底してまいりたいと考えております。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
長尾議員。
○13番(長尾達也君) 皆さんの取り組みを通じて耐震診断の96件というのは、絶対数で鳥取市や米子市よりも多いというような話もお聞きしました。この耐震診断、市報でもこのように書かれてるんですね。お住まいのどこが安全で、どこが危険なのかを知っておくことも地震対策として非常に有効ですと。まずは耐震診断を実施することをお勧めしますというふうに書かれております。受けられた方が、ここの部屋は危ないけども、ここの部屋は少しは大丈夫ということで、診断を受けた方がここの部屋には入らないようにするということで、自分で地震が起こった場合どうするかということを考えて対応できるようになったということで、改修はしてないけども、非常に診断を受けて喜んでおられるという話を聞きました。この市報全体は、ことしも去年もですか、出されているんですが、この耐震診断のそれ自身の果たしている役割というか、これが余り印象に残らないんですね。
○議長(柊 康弘君) 長尾議員、掲示する場合は議長の許可をとってください。
○13番(長尾達也君) 市報に書かれてる文言が言葉としてはあるんですけども、余り印象に残らない、その重要性が。耐震診断が進まなければ改修も進まないし、それこそ市民の皆さんの心構えというか、地震が起こった場合、境港で自分の命を守るということで、どうしたらいいかということがなかなか心構えとしても本物にならないということもあると思います。改修でお金がないからできないとか、高齢化してて、なかなかその気にならないとか、いろんな耐震改修・診断するのに、いろんなハードルというか、市民の皆さん方にそういうふうになってない上での障害というのは、いろいろ考え方の上も含めてあると思うんですけどね。この診断を大いに進めてやってもらうということも私は、制度としてせっかく無料の制度があるわけですから、それを大いに力を入れてやることも非常に大事ではないかというふうに思いますけども、そのことについて最後にひとつお考えをお願いします。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
下場建設部長。
○建設部長(下場和重君) 再度、周知のほうは若干見方も変えまして、さらに診断していただく方がふえるように対応してまいりたいと思います。
○議長(柊 康弘君) 中村市長。
○市長(中村勝治君) いろいろ御指摘をいただきましたけれども、やはりこういった震災、災害が起こった際には、自分の身は自分で守る、これが自助、長尾議員もおっしゃられましたが、そういった自助、共助、これが大変大きな力を発揮するわけであります。災害が大きくなればなるほど私どもの公助の力というのは届きにくくなるわけですよね。したがって、自助、共助というものは、しっかりとその力を発揮しなければ被害を最小限に、あるいは少なくする、食いとめることはできないということでありますから、そういった自助、共助の面につきましても、例えば今、市報のことを言われましたけれども、そういった耐震診断が重要なというようなことは、もっともっと繰り返し、しかもインパクトのあるような、市民に訴えるような力を持った、そういったお知らせをしていったりですね、啓発を、そういった取り組みをしっかりと充実させていきたいと、このように思っております。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
長尾議員。
○13番(長尾達也君) 以上で質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(柊 康弘君) 長尾達也議員の質問は以上といたします。
◎休 憩
○議長(柊 康弘君) ここで休憩いたします。再開は午後2時10分といたします。
(13時59分)
◎再 開(14時10分)
○議長(柊 康弘君) 再開いたします。
次に、安田共子議員。
○14番(安田共子君) 日本共産党の安田共子です。私は、きょうは
同性パートナーシップ制度など
性的マイノリティー(少数者)の人が安心して暮らせる社会について質問いたします。午前中の田口議員の質問と重複する部分もありますが、通告のとおり質問をさせていただきます。
児童虐待、セクハラ問題、官公庁での障がい者雇用水増し、外国人労働者・技能実習生の劣悪な実態など、ことしに入ってからだけでも全国でさまざまな問題、課題があらわれており、性別、人種、年齢や障がいの有無などにより差別されることなく、一人一人が能力を発揮できる全員参加社会の実現、多様性社会、
ダイバーシティーの推進が叫ばれる中で、非常に残念な状況です。私は、どういう立場や分野の問題であれ、マイノリティー(少数者)の人たちが肩身の狭い思いで生活せざるを得なかったり、あるいは差別や偏見のために、ありのままの自分を肯定できなかったりすれば、それは健全な社会とは言えないと考えます。逆にマイノリティーと言われる人たちが暮らしやすいほど、その社会の全ての人にとっても暮らしやすい社会だと言えるのではないでしょうか。
特に
性的マイノリティーをめぐっては、性意識・性行動にかかわる事柄であり、ふだんほとんど公然と語られることはなく、当事者がカミングアウト、公表しなければ事態が表面化しないということもあり、関心が高まりつつあるものの、理解が進んでいるとは言いがたい状況です。
そこで、まず伺いたいのは、ことし夏ですが、杉田水脈衆議院議員による発言についてです。杉田議員は、LGBTのために税金を使うことに賛同が得られるものでしょうか。彼ら、彼女らは、子供をつくらない。つまり生産性がないのですなどと雑誌へ寄稿し、国内外の人々、
LGBT当事者団体、難病患者支援団体、障がい者支援団体、与野党の国会議員、大臣、弁護士、大学教授、芸能人など、著名人からも批判が殺到しました。生産性という物差しで行政支援の必要性を説くことは、同性カップルのみならず、結婚を選ばない方、子供を持たない方に対する攻撃とも言えます。
性的マイノリティーへの無理解、偏見、差別を許さず、人権を守ることが一人一人が大切にされ、誰もが生きやすい社会につながります。市長は、この杉田水脈議員の発言についてどのようにお考えでしょうか。
次に、2014年、オリンピック憲章に性的指向による差別の禁止が加えられ、国も、ニッポン一億総活躍プランなどにおいて、性的指向、性自認に関する正しい理解を促進するとともに、社会全体が多様性を受け入れる環境づくりを進めると明記しています。地方自治体においても、さらなる
性的マイノリティーへの配慮意識の醸成が必要となっています。
ことし3月議会での質問に市長、教育長とも、市民や職員、学校職員対象の研修を行い、子供たちへの指導・教育に取り組むと答えられました。午前中の田口議員の質問にも同様に答えられ、まだまだそこは足りないけれども、今後、引き続き努力をして実施するということもおっしゃいました。こうした研修や啓発とともに重要なのが、誰もが暮らしやすい環境の整備です。
そこで、伺います。本市で
性的マイノリティーの人が暮らしやすい環境づくりのために、どのような配慮や施策がとられているでしょうか。
次に、今、当事者を含む自治体にパートナーシップ制度を求める会が同性カップルを公的に認めるパートナーシップ制度の導入を求め、多くの自治体で当事者の住民がそれぞれの議会に請願、陳情、要望書を提出するなどの運動に取り組んでおられます。米子市にも陳情が提出され、全会一致で可決され、報道によれば、伊木市長は、差別解消に取り組み、必要な制度について議論していくと導入に意欲を示したとのことです。
諸外国では、同性カップルにも法的な家族としての保障を行っており、G7の中で、同性婚も
同性パートナーシップ法もないのは、ついに日本だけと言われています。日本でも自治体から
同性パートナーを公的に認証する制度が広がりつつあります。いわゆる
同性パートナーシップ制度は、直接的な法的効力はないものの、企業や社会に与える効果は大きく、異性間の事実婚と同様に同性カップルを事実上の家族として扱う動きが広がりつつあります。
現在9自治体が導入し、ことし7月現在195組が
同性パートナーとして認められています。さらに、千葉市、熊本市など9自治体が導入を既に予定しています。
性的マイノリティーは都会だけにいるのではないし、先進的な自治体にしかできないわけでもありません。本市でも
同性パートナーシップ制度の導入について検討しようではありませんか。市長の見解を伺います。
○議長(柊 康弘君) 市長の答弁を求めます。
中村市長。
○市長(中村勝治君) 安田議員の御質問にお答えをいたします。
同性パートナーシップ制度の導入など、
性的マイノリティーの人が安心して暮らせる社会について御質問をいただきました。
初めに、杉田衆議院議員の発言についての考えをということで、どのように考えてるのかということでありますが、本市では、平成3年に人権尊重都市宣言をし、人間の自由平等、幸福を求める権利等の基本的人権尊重を、市民一人ひとりが自覚し、市民連帯の中でその実現を確立しなければならないとしております。多様な価値観と生き方がある中で、人権が尊重され、多様性が尊重される社会をつくっていくことは当然のことでありまして、杉田議員の発言は、共助、共生社会を構築する上で相入れず、問題への理解不足と当事者への配慮に欠けた発言であったと、このように感じております。
次に、
性的マイノリティーの人が暮らしやすい環境づくりのために、どのような配慮や施策がとられているのかということであります。
誰もが心豊かに安心して暮らせるまちづくりのためには、お互いを知り、かかわりを持つことが必要であると考えます。
性的マイノリティーの人は周りにいないのではなく、気づいていないだけだと言われております。
性的マイノリティーに対する無関心や誤った認識が偏見や差別を生み、当事者が生きづらさを感じていると聞きます。
性的マイノリティーについての正しい理解と立場が異なる一人一人が何をし、社会全体でどう取り組むべきかといった市民に向けた研修や啓発に取り組んでおります。
次に、パートナーシップ制度の導入についてであります。
パートナーシップ制度は、自治体や企業が同性カップルに対して独自に定めた権利や特典であり、健康保険の被扶養者にできない、勤務先の福利厚生の適用が受けられない、公営住宅の申し込みができないなど、異性の夫婦との不平等を是正するために、婚姻関係に相当する権利を認めることを目指すものであります。パートナーシップ制度を導入している自治体では、条例を制定しているのは渋谷区のみで、他は要綱としての制度であります。また、導入自治体も少ない状況にあることから、課題や問題点など十分に調査研究し、慎重に検討してまいりたいと考えております。以上です。
○議長(柊 康弘君) 追及質問がございましたらどうぞ。
安田議員。
○14番(安田共子君) 追及の初めに、
性的マイノリティーという表現についてお話をさせていただけたらと思います。
性的マイノリティー、一般的にLGBTと称されることが多いです。レズビアン、L、女性同性愛、ゲイ、G、男性同性愛、バイセクシュアル、B、両性愛、トランスジェンダーがT、性同一性障がいや性別違和など心と体の性が一致していない人などを指す用語です。性自認や性的指向が明確ではない人、クエスチョン、Qという表現も加えてLGBTQと表現されることも多くなっていますし、多様なセクシュアリティーをあらわすLGBTsという言葉もあります。しかし、
性的マイノリティーには、こうした類型に当てはまらない人たちもおられます。性の発達が先天的に非定型である性分化疾患、インターセックスの人たちや性自認が中性である、または性別を決めたくないXジェンダーという方々もおられます。
最近では、LGBTという言葉のほかに、性のあり方の多様性を認める立場から性的指向、セクシュアルオリエンテーションと性自認、ジェンダーアイデンティティーという言葉の頭文字をとった言葉でSOGI、「ソギ」または「ソジ」と呼ばれる用語が使われるようになっています。LGBTという用語は、当事者自身が積極的に使って社会的にも広く認知されているところですが、少数者、マイノリティーと総称する表現も、自分たちにとっては差別的と捉える考え方もありますが、先ほどの質問でも述べましたように、マイノリティーの人たちが暮らしやすいほど社会の成熟度が高まっているというのではないかという考えから、今回は
性的マイノリティーという言葉を使うことにしました。
質問内容に戻りますが、杉田水脈議員は、2015年にもネット番組や自身の公式ブログでLGBTの方々への差別的な発言を発信しています。こういった考え方、子供を産むことだけを生産性としていることも誤りですし、こういった方々でも子供を産まない、もちろんこういった方々でも、さまざまな社会的な生産を生んでいる方もおられますし、もし何もできることがない、あるいはとても少ないとしても、存在しているだけで意味があると思う親族や友人がいる限りは、その方の生きている意味ということも非常に大きなものだと思います。こういったこと、杉田水脈議員の考え方については、優生思想や神奈川県相模原市の障がい者施設での大量殺人犯の思想にも通ずるものがあり、個人個人がもちろんどういった思想を持っても自由ではありますが、国会議員という公的な立場にある人の発言としては、やはり誤りであり、市長が言われたように間違ったもの、そして関係者への配慮を欠くもの、理解不足なものだということをしっかりと指摘をしていくことが必要だと思います。
さまざまな立場から市民の皆さんや、あと教育機関の中でも、こういった差別的な発言については誤解、誤りを正していったりすることも必要になってくるかと思います。教育長としても、教育者の立場から、この杉田水脈議員の発言に対して思いがあったのではないかと思いますので、教育長の御意見も聞かせていただけたらと思います。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
松本教育長。
○教育長(松本敏浩君) このマイノリティーということに関して、我々は全ての人間は何らかの分野でやはりマイノリティーを持っておる。やはり人権を尊重する社会が本当につくられるというのは多様性がどう受け入れられるか、そこがスタートだろうというふうに思います。学校で起こっておる
いじめ、これもやはり多様性というものが受け入れられない中で発生をしております。そういった中で、この議員の発言というのは、市長のほうからお答えがあったように、決して受け入れられない発言であるというふうに認識しております。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
安田議員。
○14番(安田共子君) 杉田議員の発言を擁護するような特集を組んだ雑誌も廃刊に追い込まれたということもあって、一応の収束を見せていますが、こうした公的な方による発言、そこから派生する構造的な偏見だとか差別を解消していくこと、一つ一つ丁寧に対応していくことが非常に重要だと思いましたので、この質問をさせていただきました。
2つ目、3つ目の制度的なことについて追及質問をさせていただきます。
私自身、日常生活の中で、なかなかこの
性的マイノリティーの方に出会うということ、出会ってないわけでなくて、気づいていないということなんだと思いますが、経験はありませんが、潜在的におられるんだなという経験はしたことがあります。私、病院や学校や市役所で相談を受ける仕事をしておりましたが、その中でLGBTの方にお会いすることがありました。しかし、そのことをあえてほかのスタッフに話す必要もなく、私の心というか、記録の中にとどめておくということだったんですが、そういったときにも、そのことに殊さら驚かないだとか、詳しく聞き過ぎないというような細かい配慮も必要だったわけですが、そういう対応が当たり前になるくらいな社会になるためには、まだ未成熟な社会ではないかなと思っているところです。
ただ、今、LGBTの方に関心が寄せられたり理解が進む中で、当事者の方々が周りに本当の自分のことを伝える、カミングアウトをする方も少しずつふえ、広がってきてくると。それから、実はゲイです、トランスジェンダーです、レズビアンですとカミングアウトされる人がふえてくると。そういったときに、やはりどういった対応をするかということが求められる時代に入っていくと思います。逆に言えば、そういったカミングアウトをしたときに、大きな傷つきを受けている方もこれまでたくさんおられたのではないかということでもあります。
小さいときに同性愛に気づくのは、なかなか思春期以降でないとないかもしれませんが、体の性と心の性の不一致、トランスジェンダーについては、幼少時のころから早い段階で違和感に気づくということもあると思いますが、そういったときにも、自分のセクシュアリティーがほかの多くの子たちとは違うと気づいたときに、性の多様性についてやはり前向きな情報がほとんどないというのは大きな問題だと思いますので、研修や啓発が今本当に十分な状態なのかということについては、しっかりと考えていただきたいと思うんですが、その点、研修、啓発について十分かという点について、市長はどのように感じておられるでしょうか。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
中村市長。
○市長(中村勝治君) いろいろ機会を捉えて、そういった啓発に努めているところでありますが、この問題については、さらに取り組みを深めていかなければいけない問題であると、このように認識をしております。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
安田議員。
○14番(安田共子君) もうお一人、私が相談を受けた方の中で、
性的マイノリティーの方がおられましたが、この方は体の不調もあわせて会社を、自分の性自認をカミングアウトしたことによって会社をやめなければならないという事態でもありました。そういった意味では、先ほど田口議員も、市役所の中でもということもありましたし、民間企業の中でも啓発が必要ではないかと思います。やはり指針やガイドラインを示して、それが市役所でも学校でも、あるいは民間企業の方がそれを見れば、どういうふうに対応すればいいのかということがわかるものというものは公表していく必要があるのではないかと。そういうことを市が発信をしていくことによって、そういった啓発にもつながりますし、自分たちが大事にされてるんだという感じを当事者の方々にも持ってもらえるということにつながるのではないかと思いますが、いかがでしょうか、ガイドラインの作成について。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
伊達総務部長。
○総務部長(伊達憲太郎君) 市長にかわってお答えします。
安田議員、るるいろいろ事例も挙げて説明をしていただいております。私も直接当事者の方と話をしたということはないんですが、これ奈良県の「私たちはここにいる」というやつですけれど、これは本当に当事者の声が書いてあって、学校現場で困ってることとか、職場で困ってる、社会生活で困ってる、それで職場では何をしてもらいたいというのも書いてあります、当事者の声として。当然職場では、上司の管理職、同僚、きちんと研修してほしいということ、それと相談窓口が欲しいとか、トイレも多機能のトイレをつくってほしい、それとか更衣室もきちんとしてほしい。それぞれ御要望がきちんと出てます。そういうことをきちんと我々市のほうも把握して、どんな対応をしないといけないか。例えば学校のも書いてあります、きちんと。制服であったり、男女混合の授業にしてください、体育も一緒にしてくださいとかいうふうに書いてあります。そういう具体的な生の声をきちんと把握することも一番今は大事なのかなというふうに感じております。それから、そういう職場で環境整備をしていくことというのも、一つ一つできることからやっていかないといけないのかなというふうに今思ってます。以上です。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
安田議員。
○14番(安田共子君) ぜひ全国でそういったガイドラインをつくっているところ、ほかにもたくさんありますし、当事者の方に御意見をいただきたいということであれば、いろんな団体もありますので、そういった助言も受けながら作成に向かっていっていただきたいと思います。市役所の庁内での対応についてですが、そのガイドラインをつくっているところについては、窓口対応や公共施設での配慮についてもきめ細かく助言がされているんですが、市役所で専門の相談窓口というところがなくても、どこの窓口でも適切に対応をできるようになるというのが望まれる形ではないかなというふうに思います。
ただ、そういうふうにできるようになるまでは、対応するときには人権推進委員の先生だとか、保健師さんなども医療的な知識もお持ちですので、対応や助言はできるのではないかと思いますので、どういうふうに対応すればいいのか、こういった対応でいいのかというようなことについて、すぐにというか、当たり前に相談できる、庁内でも相談できるという体制が必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
伊達総務部長。
○総務部長(伊達憲太郎君) 役所の中では人権政策室が窓口になっておりますけれど、鳥取県のほうも東・中・西、それと西部で言えば西部総合事務所のところですね。それと、よりん彩のほうも倉吉のほうにあって、そういうところもなかなか相談、だから、今、安田議員が言われるように、カミングアウトする人が少ない、ふえてるとはいえども、まだまだ少ないということで、相談件数も少ないということでありますけれど、そこに、県のほうには数件なり若干なりはあるという現実もあります。ですから、役所であれば人権政策室に気軽に相談してくださいということを周知して、相談に来ていただく。それと、今、議員が言われたように、そういう職員一人一人がもっと知るということ、理解するということを自分事としてやっぱり学んでいくということも非常に大事だなというふうに思ってますので、そういう取り組みもしてみたいというふうに思います。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
安田議員。
○14番(安田共子君) もう一つかかわった方のことで印象的だったのが、その方、さまざまな理由から市外に転出をされることになったんですが、転出届の性別欄というのがありまして、ここの男女の自分の自認する性ではないほうに丸をつけるということだけでも非常につらそうにしていました。この苦しみ、自分ではわからないですけど、こういうことでもつらいんだなということで、私たちもさまざまなアンケート調査とかで性別というのを選んでもらったりだとかありますが、公的書類の中で不必要な性別欄がないかどうかということは精査をして、必要でないものについては、今個人認証というか、性別がなくても個人を特定するということは幾らでも可能だと思いますので、そういった検討、精査をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
伊達総務部長。
○総務部長(伊達憲太郎君) 男女別の性別を記入するだけでもということがあります。ですから、人権のほうの出前講座のアンケートには、男女、自分が自認するものとか、きちんと男女だけでなくて、ちゃんと自分が自認する性を書くとか、そういうことも改良はしております。それと、市民課のほうの男女別に、性別に関係なくとれるものというのは、印鑑証明の申請書でしたかね、ああいうのをきちっとそういうのを書く欄がなくしてあります。ですから、そういうふうに一つずつ、書くだけでも本当につらいということは今言われてますので、そういうことは見直せるものは見直していく方向で考えたいというふうに思います。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
安田議員。
○14番(安田共子君) 相談窓口でそういった当事者の方になかなか皆さん出会われていなかったり、身近でも出会っていないという中ですが、都会のほうで、いろんな政策や市の対応など、いいですと。私が出会った方は、今転出されていいけれども、それでも世間的な対応はまだまだだというふうにおっしゃっていて、当事者の声がどれだけ届くか、響くかですねというふうに言っておられます。本当に真剣に、市長、パートナーシップ制度については課題なども見ながらということは当然だと思いますが、慎重にとおっしゃいましたが、しっかりそういった方も潜在的に、私たちにとって潜在的というだけであって、おられるという認識のもとで判断をしていただきたいと思います。
このパートナーシップ制度に関連してなんですが、先ほど田口議員の質問の中で、公営住宅の入居条件で事実婚を認めるというただし書きがされているということなんですが、事実婚についてはどのように確認をされているのか、お答えください。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
下場建設部長。
○建設部長(下場和重君) 市長にかわってお答えします。
事実婚のちょっとまだ実績がございませんでして、まだその取り扱いについてちょっと未定なところもございますので、またそのあたりは整理したいと考えております。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
安田議員。
○14番(安田共子君) 事実婚についても、性自認とか同性愛ということとは別な問題ではありますが、さまざまな事情からそういう選択をしておられる方、せざるを得ない方がおられます。なぜこのことを聞いたかというと、来年度からパートナーシップ制度導入予定の千葉市なんですが、千葉市もガイドラインをきめ細かいものをつくっておられて、来年度、市民調査なんかも定期的に、この
性的マイノリティーについての意識調査もされていたりするんですが、来年度予定しているパートナーシップ制度は、同性愛の方だけではなくて、異性愛の方の事実婚も証明ができるものにするということで、そういう証明は同性愛の方も含め、必要ないという方々もおられるとは思いますが、そういった制度的なことを整えるということこそが社会的な理解を進めたり、啓発に直につながることではないかなというふうに思いますので、田口議員も言われましたが、ぜひ前向きに御検討をいただきたいと思います。最後、お答えください。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
下場建設部長。
○建設部長(下場和重君) 公営住宅のほうは、やっぱり住宅を求めておられる方にとってみれば最後のとりでというところもございますので、そういう住宅に困窮される方につきましては、特別な扱いといいますか、対象を広げて対応できるようにしてまいりたいと思います。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
安田議員。
○14番(安田共子君) パートナーシップ制度については、事実婚状態で対応できるものもありますが、そうではない、婚姻という法的にできていない部分を担保してほしい、あるいは税の制度などにも適用できる制度として対応をしてもらいたい、そのように制度をつくるということもありますので、このことについてもパートナーシップ制度についても、もう一度お答えをお願いします。御検討をいただきたいと思いますが。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
中村市長。
○市長(中村勝治君) いろいろ御提言をいただきましたけども、このLGBT、
性的マイノリティー(少数者)の方々に対するそういった環境づくりというか、そういったものには、先ほども申し上げましたように、そういった認識をちゃんと持って、しっかりと取り組みを検討していきたいと、このように思います。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
安田議員。
○14番(安田共子君) ぜひ御検討を前向きにお願いをいたしまして、質問を終わります。ありがとうございました。
○議長(柊 康弘君) 安田共子議員の質問はこれまでといたします。
◎休 憩
○議長(柊 康弘君) ここで休憩いたします。再開は午後3時といたします。
(14時45分)
◎再 開(15時00分)
○議長(柊 康弘君) 再開いたします。
最後に、松本熙議員。
○15番(松本 熙君) 会派は無所属ですが、社民党の松本熙です。ことしの議会最後の質問者になりました。今回は、境港市の地域課題2題について質問と提案もいたしたいと思っております。市長には誠意ある答弁をお願いをして、質問に入りたいと思います。
先月、11月に経済厚生委員会で行政視察を実施しました。訪問先の中で、1つは愛知県大府市で、ウェルネスバレー構想について、健康都市推進局から説明を受けました。
大府市は、31年前に健康づくり都市を宣言しています。市民が積極的かつ創造的な心身の健康状態を獲得することを目標としていました。基本に掲げるウェルネスとは、簡単に言えば、心身ともに良好な状態を維持するということです。大府市は、人口が9万2,000人で、名古屋市のベッドタウンです。境港市で同様の取り組みは無理としても、可能な工夫を加えれば、7事業のうち重立った3事業は境港市でも順次取り組みは可能だと感じました。
本市でも、いきいき百歳体操や、新たにフレイル予防の取り組みも始まり、介護予防の効果と意識の高まりを期待しています。ただ、その前段にある18歳以上の4人に1人が運動不足と見られるというWHO・世界保健機構の研究結果も出ています。長時間労働や自動車依存の生活行動の偏りなどが運動する機会を奪っているとの指摘もあります。
そこで、市長に質問をいたします。大府市のウェルネスバレー構想の中から3事業のウェルネスバレーロード、グリーンツーリズム、ウェルネスバレーめぐり、この3事業を本市でも既存施設の整備次第で順次導入できる事業だと考えます。市内の境港・健康シティ夕日ヶ丘は、緑豊かな公園とスポーツ施設に囲まれた健康づくりに適した環境があります。陸上競技場、野球場、スポーツ広場や中浜港ではヨットやペーロン、竜ケ山ではウオーキングを家族で楽しめる環境が既に整っています。また、中海親水護岸整備も趣があるところであります。
私も、大府市で事業の1つであるウェルネスバレーめぐりを2時間をかけてウオーキングで体験をしてみました。境港市も高齢化率が高くなる中で、高齢に至るまでの健康維持と増進対策が必要と感じました。中年・壮年層から可能な例えばウェルネスランド構想とでも名づけて実行すれば、心身ともに良好な状態を維持して増進できる事業になると考えます。先進地の大府市に学び、早くから運動を習慣化する境港ウェルネスランド構想を提案して、市長の所見を伺います。
○議長(柊 康弘君) 市長の答弁を求めます。
中村市長。
○市長(中村勝治君) 松本議員の質問にお答えをいたします。
早くから運動を習慣化するウェルネスランド構想を提案するが、どうかということであります。
大府市のウェルネスバレー構想は、先進的なまちづくりの一つと捉えておりますが、議員が提案されるウェルネスランド構想として本市で取り組むところまではまだ考えておりません。しかしながら、議員御指摘のとおり、早くからウオーキングなどの運動を習慣化することにつきましては、健康づくりを推進していく上で大変重要なことであると認識をしております。
現在、策定中の境港市健康づくり推進計画の中で、若い世代の運動習慣の定着を課題として捉え、早期から運動することの大切さについての啓発を行うほか、地域や関係団体と連携し、運動に関する講座やイベントを開催するなど、運動に取り組むきっかけづくりを行ってまいりたいと考えております。以上です。
○議長(柊 康弘君) 追及質問がございましたらどうぞ。
松本議員。
○15番(松本 熙君) 答弁をいただきました。おっしゃるとおり、人口規模等々全てが大きな違いがありますので、壮大なウェルネスバレー構想などが境でできるということは考えておりません。経済厚生委員会に属しておりますので、行政視察で委員会で出かけて、議会の初日に委員長報告の中でも触れておられましたが、大府市と同様の取り組みは難しいが、健康長寿への強い理念と実現への計画を立て、本市でも基本理念や活動コンセプトを明確にした健康宣言都市や健康づくり推進条例を制定し、活用しながら施策を展開することはとても効果的ではないかと述べておられました、私も同感するところですが。
最初の質問にさらに加えるならば、健康シティ夕日ヶ丘に隣接する竜ケ山公園にかつてから屋外用の、かつてはありませんね、今ないから。今後、屋外用の健康機器や計画中の校区ごとのウオーキングコースを設定すれば、思い思いの運動習慣が身につくことになるだろうと考えております。1人でも個々に応じたペースで気軽にできる、仲間とおしゃべりをしながら歩くのも楽しいでしょう。健康シティ夕日ヶ丘を目指して、境港ウェルネスランド構想は、発想次第で実現可能と考えています。
さらに、大府市に到着後、駅前の健康都市のモニュメントを拝見しました。徒歩でホテルに行く前に休憩時間がとれましたので、カフェに入りました。クルト大府という名前のタニタの店でした。入り口横のコーナーで体重や体脂肪率、筋肉量などが詳しく測定できる体組成計が設置してあり、早速私も機械に乗って、もろもろの体組成をチェックして、結果はすぐにプリントアウトされて大変便利で、ありがたいものでした。こういうものが健康宣言都市をして、駅ナカではありませんけれども、駅舎の中になるんでしょうけれども、喫茶室の横にそういう健康を測定するような機械が置いてあって、そこに専任の職員の方がおられて、私が希望したら丁寧に対応してくれました。台に乗って、何か棒をつかんで、二、三分の後にA4のデータが出てきて、大変ありがたく拝見をしました。それなりにふだんから、昔ほど運動はしてませんけれども、体重から始まって、いろいろデータをもらって、我が家にもそれに近いものは置いてますので、日ごろから体調管理はしてるつもりですけれども、おおむね良好な結果が出て、喜んで帰りました。
午前中やきのうまでに、さまざまな意見の中で先進地のさまざまな事例が取り上げられてますけれども、今、境港市だけではない、地方にあって、できることから取り組むことが必要かつ大切だと私は考えております。心身の衰えは足から来ると私は教えられました。今ある既存施設を有効活用することで、相当なことが可能だと思っております。つまり仕掛けづくりです。18歳以上の4人に1人が2人にふえれば、これはまた大変ありがたいことで、運動不足から認知症につながらないように、健康長寿に発展させて、健康づくりのまち宣言につながることを期待しております。
そこで、改めてその辺を含めて市長の所見を伺いたいと思います。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
中村市長。
○市長(中村勝治君) 松本議員は、大府市のいろんな先進的な取り組みを出されて御提言もいただきましたが、先ほども答弁をいたしましたように、やっぱり健康ということが長寿を全うする一番の大もとでありますから、それには若いうちから運動に親しんで、それを継続するということが何よりも大切であろうと、このように思っております。したがって、これからの計画の中では、若い世代のときから、そういった運動に親しんで継続をしていく、そういったことを市民の皆さんにしっかりと啓発をして、市民の健康づくりに取り組みを深めていきたいと、このように思っております。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
松本議員。
○15番(松本 熙君) 少し先ほども触れたわけですけれども、意外に思ったのは、WHOの先ほどの4人に1人が運動不足だというデータ結果というのは、私自身やや驚きました。ちなみに、運動不足とされる人の割合というのは、日本は6番目、言うならばワースト6というか、運動不足の人の割合が多い国ですね。日本が6番で、5番がアメリカ、1つ上がイタリア、ドイツ、ブラジル、クウェートが一番運動しない国だという判定が出ております。
こういう国際比較もさることながら、境港市の市民が今おっしゃったように健康長寿を全うするということは、一人一人の努力でもありますけれども、行政が可能なパートナーとなることも必要だろうと思います。大府市の人口は、先ほど述べたように大変大きいわけで、しかも名立たる企業のベッドタウンにもなってるようなところがあって、大変丁寧な資料もいただきました。
そこで、大きな施設がまさにちょうど市内の中心部になるあたりなんでしょうか、この辺で言えば竜ケ山の何十倍もあるような、やや高台にさまざまな施設が集中してるんですね。あいち健康の森公園、それが先ほど言った2時間ほどかけて行って帰ったところです。うらやましいなと思いました。それから、あいち健康の森、樹木を植えたコーナーがありますね。それから、これは建物ですけれども、あいち健康プラザ、医療関係で言えば国立長寿医療研究センター、さらにはあいち小児保健医療センター、農地もある市だし、隣の地区とも連携をしてるようですけれども、げんきの郷という、JAあいち知多という即売コーナーみたいなものがある場所だろうと思いますけれども。そういう都会にあっても自分の市の中にある、さまざまな施設を市民に向けて健康につなげていただきたいという考え方が、訪れてみてよくわかりました。
最初の質問にも入れましたけれども、幸い境港には、こういうチラシが出ております。
○議長(柊 康弘君) 松本議員、資料を示す際は、事前に議長の許可をとってください。
○15番(松本 熙君) 示すまでもないんで、ちょっと上げましたので、大変申しわけありません。この夕日ヶ丘の分譲受け付けの見開きを見ると、私は遜色はないというほどのことを言うつもりはありませんけれども、今の境港市の方々があすこに全部行きなさいということではありませんけれども、ウェルネスバレー構想に例えるなら、この場所というのは十分匹敵するもんだろうと思います、人口規模からいえば。ぜひ市長に考えていただきたいのは、やはりここを一つの核にして、できることからやってみるということが非常に大事だろうと思っております。
本当に今言いますように、野球場があり陸上競技場があり、さらに空港寄りに竜ケ山公園という、もともとあったところに園路や、今はとまってますけれども、人工の滝があったり、それから野鳥観察なのか、今なら星空を見ればいいかもしれませんが、ステージ状のものもありますよね。それから、さらに最近は近くに市民スポーツ広場があり、メモリアルパークも、お墓がそばにあるということは当然のことですけども、とても恵まれた緑地もあります。さらに、最近でき上がった中浜の親水護岸というんでしょうか、石畳の、たまに歩いてみる場所ですけれども、なかなかいい場所が非常に多いわけで、こういうところを使って、こんなことができますよということをぜひプログラムをつくっていただく。これには、さほど経費がかかるもんでもないし、市民の動機づけというのが僕は大変求められているんだなということを大府市から学んできましたが、一遍にやろうと思わなくても、お金をかけずに、できるものからということは考えられませんでしょうか。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
中村市長。
○市長(中村勝治君) 先ほども申し上げましたけれども、やっぱり健康寿命を延ばしていくというのは、長寿を全うしていくというのは健康が一番でありますから、そういった面では、これからも松本議員の御指摘の事項も踏まえて、いろいろと対応していきたいと、このように思っておりますが、境港市でも市民の健康づくりについて、私は決して他の市町村に施策として劣っているとは思ってない。担当課あるいは関係各課あるいは関係機関が連携をして、私は本当に誇ってもいいような、そういった施策をしてるわけであります。それは大府市と違って、境港市は境港市の環境あるいは身の丈に合った、そういったものの中でいろいろ知恵を出してやってるわけであります。
ただ、これも先ほど申し上げましたが、健康づくり、運動の習慣、これを若いときから継続せないけませんから、このことについては動機づけというか、意識づけというか、そういったものは我々が行政のほうで一生懸命それに取り組んでいかないけない。提案があった竜ケ山周辺のいろんなコースの設定であるとか、そういったことはよく検討して、市民の皆さんにぜひそういったところで日ごろからスポーツに親しんでいただけるような、そういった対応もしてまいりたいと、このように思います。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
松本議員。
○15番(松本 熙君) 境港が劣ってるという気は毛頭持っておりません。むしろ立派にいろんなものが進んでるんだろうと思いますが。最後にしたいと思いますけれども、大府市で気がついたのは、私がホテルから4時ごろだったんでしょうか、そのロードの角々にA4で2枚ぐらいのプリントで自転車のコースと似たような感じで、ウェルネスバレーに行く方向がちゃんと示されてる。だから、行っても、すぐ到着できました。それから、やっぱりいろんな健康に関する看板が多くあって、意識がそれで高まるんだなと。その時間は小・中学生や中・高齢者の方がバレーに目指して歩いておられる、あるいは帰ってこられる。こういうことをやっていただくといいのかなと。これは、きのうまでの質問の中でも、校区ごとに新たなウオーキングコースを地域の人たちで、ここだねというものを決めてもらって、そこにそういう表示でもしていただければ、やっぱり意識づけにもなるだろうと思います。
それから、自動車はもともと入れない幅のところは、パイプで間を自転車では通れるけれども、そういう人が歩くのに非常に都合のいいようなことも全線ではないですけれども、ところどころしてあったりして、ああ、こういう配慮が必要なんだなと思いましたので、どうか一気にはできなくても、可能なことを少しずつやっていくということをお願いをして、別に境港のウェルネスランドという名前をつけろということはありません。境にふさわしいような名称でも、あるいは市内をめぐるそれぞれにも名前がつくと。そんなところから一人一人が取り組んでいくのかなと思っておりますので、よろしくお願いしたいと思います。
それでは、2点目の問題に入りたいと思います。次に、水木ロードリニューアルオープン後の宿泊者対策についてお尋ねをします。
水木ロードの整備が大方完了しました。以前、ロードの整備で宿泊を伴う滞在型観光につなげる質問をしました。リニューアル後の入り込み客は確実に増加し、夜のイルミネーション効果も好評です。隣の島根県では、出雲市観光の入り込み客数が年間1,200万人に届くと地元経済紙が改善の兆しを報じていました。リニューアル後の水木ロード1年間の入り込み客数は、明年の7月を楽しみに待ちたいと思っております。
私も、昼、夜と5回ほど出かけてみましたが、にぎわいを感じたところです。市長も、にぎわいの継続と夜間の滞在時間の延長をどのように経済効果に結びつけるかが重要との考え方と理解しています。平井知事は、2年前に自身の著書の中で、小さくても勝てる、そして山、里、海が輝く時代が来たと書いています。水木ロードのリニューアル事業には、相当の工事費を要しています。私が期待したのは、鬼太郎の生誕の地へ多くの鬼太郎ファンドが訪れると信じてリニューアルに賛意を示してきました。今も同じであります。
これからは、より一層の集客力で宿泊客をふやし、海鮮料理や地酒など市内の飲食業が潤う方策や雇用にもつなげることが必要だと思っております。私の経験知で言えば、滞在時間の延長には宿泊が一番効果的だと考えています。宿泊地での滞在費は、地元に何がしかの経済効果も与えることになります。
そこで、市長に改めて宿泊対策について質問をします。小さくても勝てる条件として、1つの県に鳥取砂丘・コナン空港と米子鬼太郎空港の2つの空港が存在することがあります。知事も言うように、山、里、海を堪能してもらうことです。県内の東部、中部、西部をめぐっていただき、星を見て、カニを食べて、温泉を楽しんでもらうこと。山陰の魅力は、日本海側の海と大山の自然にあるだろうと思っております。その延長線の中で、五里ケ浜、弓ケ浜半島の先にある水木ロードで夜間の滞在時間や宿泊客も見えてくるのではないかと思います。改めて市長の所見を伺います。
○議長(柊 康弘君) 市長の答弁を求めます。
中村市長。
○市長(中村勝治君) 水木しげるロードリニューアルオープン後の宿泊者対策等について質問をいただきました。
宿泊客をふやし、海鮮料理や地酒等で市内の飲食業が潤う策が必要と考えるが、どうかということであります。
宿泊客につきましては、境港市観光協会と水木しげる記念館が水木しげるロードを訪れた観光客を対象にアンケート調査を実施しております。平成30年度の調査結果では、市内での宿泊が約14%、皆生温泉を含む米子市内が約30%、三朝温泉が約5%、玉造温泉を含む松江市内が約15%となっており、本市を含めた周辺地域での宿泊が6割を超えている状況であります。
今後も、中海・宍道湖・大山圏域市長会での連携を一層強化し、魅力ある圏域を国内外にPRしていく考えであります。また、本市におきましては、平成28年2月の御宿野乃のオープン以来、ホテルエリアワン、ファミリーロッジ旅籠屋などの宿泊施設が相次いでオープンしており、同アンケートによると、市内の宿泊数が増加しており、通過型から滞在型の観光へと移行が進んでいると考えております。
加えて、このたびの水木しげるロードリニューアルの最大の目玉であります夜間演出照明や12月1日から開始しましたクリスマスイルミネーションなど、夜のにぎわいを創出することにより、宿泊を伴う誘客につながるよう取り組んでいるところであります。引き続き水木しげるロード振興会や水木しげるロード土曜夜市実行委員会、観光協会などの関係機関と連携しながら水木しげるロードの振興に努めてまいります。
○議長(柊 康弘君) 追及質問がございましたらどうぞ。
松本議員。
○15番(松本 熙君) 駅前のホテル野乃、私にはなかなか高価なホテルで、しかし、開店後1度泊まって、大変立派で快適なホテルでした。その後、今おっしゃったように、上道町にファミリーロッジや新屋町にも改装されたホテルエリアワンといったようなものができておりますので、どうなんでしょう、正確な数字は知りませんし、家族構成や団体の種類というか、人数で総枠500人ぐらいに届くのか、もうちょっと泊まれるのかなと思ったりします。境が14、皆生が30、三朝が5、松江・玉造で15%というようなお話を聞きました。願わくは、今おっしゃったように圧倒的なリニューアル後の誘客数と入り込み客がふえておりますので、ここが20になりということが私の言うところの期待する滞在型から、滞在型でもあるし、泊まっていただくということが非常に経済効果があるところだろうと思います。
当然滞在型でも、長時間おって土産を買って帰るということはあるわけですから、それが不十分だということは毛頭言いませんが、やはりいろんなところに行って、一番これだなと思ったのは、以前にも言いましたけれども、伊丹まで行って全日空で石垣に飛んで、そこでアルファワンじゃないか、名前はいいですが。1つのホテルに荷をおろして、夜はそこは泊まるだけなんですね、ホテルは。朝食は食べて、朝までに自分が行きたいところをリクエストをしておくと、真ん中にある島とか、名前は忘れましたが、あの周りに砂浜を牛車が行く乗り物があったりとか、こちらにない南国の風景が楽しめる。夕方には帰ってくる。風呂に入って、さっぱりしたところで、自分の好みの郷土料理やお酒などを親しむと。これって随分いいなと思いました。荷物はそこに置いておけばいいわけだし、自分で行き先をリクエストをすれば、仲間と行けるわけですから。
こういうようなことを境だけでやろうと思わなくても、隠岐は日帰りが難しい場合もあるかもしれませんけれども、知事さんの言葉をかりれば、小さな県に2つも空港がありますので、関東あたりの人が1時間もすれば鳥取空港にも着くでしょうし、そういうモデルもつくっていただいて、最後には鬼太郎空港から帰ってもらう。そういうことで、ぜひ今より宿泊客がふえるということのアイデアを市長さんからも、さまざまなところでPRをしてもらって、リニューアルをして1周年を迎えるころには14%が20%になるぐらいの市長さんの声かけで十分そこに届くんではないかと思いますが、いかがでしょう。
○議長(柊 康弘君) 答弁を求めます。
中村市長。
○市長(中村勝治君) 駅前に御宿野乃が誕生して、市内でのそういった宿泊客というのは大変ふえてきております。それでも市内全体で14%であります。これだけ200万人を超えるお客さんが来られて、境港市内は14%でありますが、これは宿泊施設のキャパシティーがやっぱり少ない。野乃においてもなかなか泊まれないという、そういった声を聞くわけであります。今、ホテル事業者で市内での進出に向けて、いろいろと用地のそういった物色といいますか、そういったケースも1つありますので、ぜひ市内に立地していただければと、このように思っておるところであります。
市内のその他の飲食店への波及効果についても、私も仕事柄いろいろなところに顔を出すわけでありますが、本当にホテルからの紹介で来られるお客様が非常にふえたということを伺っておりまして、やっぱりそういった有形の影響あるいは無形のそういった効果というものがあるんだなというのは実感をしているところであります。御指摘のように、さらに市内でたくさんの方が泊まっていただける、そしてそういったものがさらに地元に波及をしていく、そういった環境というか、まちづくりができれば大変すばらしいなと、こう思っておりますので、力を入れて取り組んでいきたいと、このように思います。
○議長(柊 康弘君) 重ねてございましたらどうぞ。
松本議員。
○15番(松本 熙君) 私の思いと重なる部分もあるだろうし、さらに次のホテル進出がないのかなと思ったりもします。高度衛生管理型市場もそうですけれども、クルーズ船の岸壁ができて大型の船も入ってくる時代が間近です。もう一つ、どのあたりかは別として、境港市にそれなりのホテルができるというのは、やっぱりさかなと鬼太郎に会えるまちから、もう一つプラスアルファした境港というものを市民の一人として願うところですので、機会を捉えて、ぜひそういうことが実現するような取り組みに力を発揮していただくことをお願いをして、質問を終わりたいと思います。
○議長(柊 康弘君) 松本熙議員の質問はこれまでといたします。
以上で一般質問を終わります。
◎日程第3 議案第72号〜議案第78号
○議長(柊 康弘君) 日程第3、議案第72号、平成30年度境港市
一般会計補正予算(第3号)から議案第78号、指定管理者の指定についてまでを一括議題とします。
ただいま一括上程いたしました各議案について、議案質疑の通告がありませんので、お手元の付託表のとおり、各委員会に付託いたします。
◎日程第4 陳情第19号〜陳情第20号
○議長(柊 康弘君) 日程第4、陳情第19号、「安倍内閣の退陣を求める世界平和7人委員会のアピール」を支持する意見書提出に関する陳情及び陳情第20号、待機児童解消、保育士等の処遇改善、保育の無償化のための必要な措置を求める意見書の提出を求める陳情までを一括議題といたします。
ただいま一括上程いたしました陳情は、お手元の付託表のとおり、各委員会に付託いたします。
◎日程第5 議案第79号〜議案第81号
○議長(柊 康弘君) 日程第5、議案第79号、平成30年度境港市
一般会計補正予算(第4号)から議案第81号、境港市一般職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例制定についてまでを一括議題といたします。
ただいま一括上程いたしました議案について、市長の提案理由の説明を求めます。
中村市長。
○市長(中村勝治君) 議案第79号から議案第81号までの提案理由につきまして一括して申し上げます。
議案第79号は、平成30年度一般会計の補正予算(第4号)でありまして、人事院勧告に準ずる給与改定や人事異動などに伴う人件費合わせて2,961万7,000円を増額する一方、下水道事業費特別会計への繰出金93万9,000円を減額し、予算総額を162億6,652万7,000円といたすものであります。
議案第80号は、下水道事業費特別会計の補正予算(第3号)でありまして、人事院勧告に準ずる給与改定や人事異動などに伴う人件費93万9,000円を減額し、予算総額を27億274万4,000円といたすものであります。
議案第81号は、境港市一般職の職員の給与に関する条例等の一部改正で、職員の期末・勤勉手当及び給料月額並びに特別職等の期末手当などについて、人事院勧告に準じた改正を行うものであります。
以上、今回提案いたしました議案につきまして、その概要を御説明いたしました。
よろしく御審議の上、御決定いただきますようお願い申し上げます。
○議長(柊 康弘君) 質疑に入ります。質疑がありましたらどうぞ。
〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(柊 康弘君) 質疑なしと認め、質疑を終わります。
お諮りします。議案第79号、平成30年度境港市
一般会計補正予算(第4号)及び議案第80号、平成30年度境港市
下水道事業費特別会計補正予算(第3号)は予算委員会に、議案第81号、境港市一般職の職員の給与に関する条例等の一部を改正する条例制定については総務民教委員会に付託いたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(柊 康弘君) 御異議なしと認めます。よって、議案第79号及び議案第80号は予算委員会に、議案第81号は総務民教委員会に付託いたします。
◎散 会(15時43分)
○議長(柊 康弘君) 以上で本日の日程は全て終了いたしました。
あす13日から20日までは委員会審査等のため休会とし、次の本会議は12月21日午前10時に開きます。
本日はこれをもって散会といたします。お疲れさまでした。
地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。
境港市議会議長
境港市議会議員
境港市議会議員...