農業について申し上げます。
耕作放棄地の解消につきまして、本年度は農林水産省により
国営中海土地改良事業で生じた残土を活用する
農地再生事業を第二中学校の北東に位置する
産業中央線沿いの湿田において取り組んでいただいており、11月中に完了する予定と伺っております。この
再生事業により、約1.6ヘクタールの湿田が本市の
特産白ネギを初めとする野菜の生産地として生まれ変わることとなります。
港湾整備について申し上げます。
国土交通省の
先導的官民連携支援事業として6月に採択された「境港におけるみなとを核とした
官民連携事業」について協議する2回目の
検討委員会が8月30日に開催されました。この
検討委員会は、鳥取県、
境港管理組合、本市などが国に事業化を要望している
竹内南地区の
貨客船ターミナルの機能や
にぎわいづくりなどについて検討するもので、
観光団体、
経済団体、
水産団体、
関係行政機関などの委員で構成され、年度内に
基本計画を取りまとめ、
貨客船ターミナルの
事業採択に向けて国に働きかけていくこととしております。
また、
取り扱い貨物の増加や船舶の大型化などにより
埠頭用地や岸壁が不足していることから国の
直轄事業として工事が進められております
中野地区国際物流ターミナル整備事業につきましては、
埋め立て手続などを終え、平成28年度の完成を目標に本年10月より本格的に
岸壁工事に着手されると伺っております。
境港管理組合では、中国地方と
北陸地域、北海道との物流の促進と効率化を目的に、境港と新潟港、
苫小牧港を結ぶ
RORO船による
試験輸送を4月と8月に実施されました。この
試験輸送に当たり、私も7月に北海道を訪ね、船主である
栗林商船株式会社に
航路開設を改めて要望したほか、
苫小牧市長へ協力依頼と企業への
貨物確保をお願いしてまいりました。この
試験輸送は秋にも計画されており、コストや所要時間等を検証しながら、境港と
北陸地域、北海道を結ぶ新たな海の道の開設に向けて
境港管理組合とともに取り組んでまいりたいと考えております。
境港の機能の充実は、中海・宍道湖・
大山圏域の発展や振興に欠くことのできないものであり、本市の役割として、引き続き
港湾整備の促進や利用拡大に取り組んでまいります。
夕日ヶ丘団地の
市街化促進について申し上げます。
夕日ヶ丘団地は、平成11年に分譲を開始してから、ことしで15年になります。この間、景気の低迷や民有地との価格差などから分譲が進まない時期がありましたが、平成21年度に
定期借地制度を導入してからは、20代、30代の
子育て世代を中心に多くの方がこの制度を利用してマイホームを建築され、また民有地にも住宅やアパートが建ち並び、現在では約470世帯、1,400人の方がお住まいになっております。
定期借地の契約状況は、平成24年度は28件でありましたが、本年度は8月末現在で13件の契約が成立し、相談中の案件も約20件を数えるなど順調に推移しており、この制度を導入してからの契約件数は105件となっております。引き続きテレビ、ラジオ、ホームページ、
新聞折り込みチラシ等によるPRのほか、コンビニエンスストアに続く
商業施設や
利便施設の誘致にも取り組んでまいります。
また、
土地開発公社の銀行等からの
有利子借り入れは、市基金からの無利子貸付の増額や土地の売却収入などにより、年度当初の5億円から10月にはゼロになるものと見込んでおり、
土地開発公社の財政面において一定の改善が図れたものと考えております。
防災対策について申し上げます。
原子力災害対策につきましては、3月に策定した
広域住民避難計画の周知を図るため、7月中旬から8月上旬にかけて各地区の公民館などで説明会を開催し、224人の御参加をいただきました。また、8月18日には鳥取県並びに米子市と共催で
原子力防災講演会を
本市文化ホールで開催し、鳥取県
原子力防災専門家会議の委員である
大分県立看護科学大学の
甲斐倫明教授から
放射線防護や被曝と
健康リスクについて御講演をいただいたところでございます。今後は鳥取、島根両県が合同で実施している避難時間
推計シミュレーションの結果や、11月に予定されている鳥取、島根両県と関係6市が合同で実施する
原子力防災訓練を踏まえての課題を
避難計画に反映してまいりたいと考えております。
地域防災の
取り組みにつきましては、本年度、
自主防災会が新たに2団体設立され、組織率は52.5%となっておりますが、さらなる
組織率向上を目指して自治会の会合などに職員が出向き、
自主防災会の意義、市の
支援策等を説明し、
組織設立の促進を図ります。
また、今月22日には
市民会館において、
東日本大震災で「釜石の奇跡」を導いた群馬大学の
片田敏孝教授をお招きして、大津波から命を守り抜いた釜石市の児童・生徒の行動や
防災教育について御講演をいただきます。多くの市民の皆様に御参加いただきたいと考えております。
教育環境の整備について申し上げます。
昨年9月に着工しました第二中学校の
改築工事は、
周辺住民の皆様の御理解と御協力をいただきながら順調に進捗し、今月27日に竣工式を迎える運びとなりました。新校舎の内装には、本市が日南町阿毘縁に所有する市民の山に昭和58年から63年にかけ、当時の小学生が植林した杉材を使用しております。当日は
学校公開日といたしますので、保護者や地域の皆様に多数お越しいただき、生徒の様子や新校舎をごらんいただきたいと思っております。
第三中学校の
冷暖房設備改修も、11月の完成に向け順調に進捗しております。整備を終えますと、年次的に進めてまいりました小・中学校の
耐震改修と
冷暖房設備改修が完了します。また、
給食センターにつきましては、7月に
用地取得を終え、
実施設計に取りかかる予定としております。
社会教育について申し上げます。
市民会館の開館40周年を記念して7月7日に開催しました「NHKのど自慢」では、予選会で選ばれた20組による歌声とともに、本市のマグロや
水木しげるロードの映像などが全国に向けて放送され、本市の魅力が発信できたものと考えております。また、予選会、本選ともに観覧者は1,000人を超え、市民を初めとする多くの皆様にお楽しみいただきました。
社会教育施設の整備につきましては、現在、
境公民館で
周辺住民の皆様の御理解と御協力をいただきながら
耐震改修工事を実施しており、10月上旬ごろには完成する予定となっております。残る公民館につきましても年次的に
耐震対策を実施してまいりたいと考えております。
市民会館につきましては、今後の利用における安全性を確認するため、ホール及び会議室などの
耐震診断を実施しており、今後、診断結果等を踏まえ、対応を検討してまいりたいと考えております。
子育て支援について申し上げます。
本年4月から
保育所保育料について、平成19年度以来となる大幅な引き下げを実施し、
子育て世代の
経済的負担の軽減を図っているところであります。これにより公立、私立を含めた
保育所入所児童の約75%が減額となっております。あわせて
幼稚園保育料につきましても、
就園奨励費補助金として国庫補助の対象とならない2歳児について市の単独補助を実施し、現在までに21人の児童に補助を拡大しております。
また、保育園児たちが本格的な演劇や歌など、生の舞台を体感できるアートスタート事業を開始しました。小劇団が園を訪問し、演劇などの公演を通して子供たちの五感を刺激し、感性をはぐくみ心の成長を手助けする事業であり、市内の3歳以上の全ての保育園児、幼稚園児に鑑賞する機会を設けることとしております。7月に1園目を実施し、大変好評を得ており、今後、10月から11月にかけて順次、別の園で実施を予定しております。
風疹予防接種費助成について申し上げます。
全国的に20代から40代を中心に風疹患者が増加している状況の中、本年3月以降、鳥取県内でも患者の発生が見られました。風疹ウイルスに妊婦が感染すると、生まれてくる子供に先天性風疹症候群の発症が懸念されることから、本市では6月1日から19歳以上50歳未満の妊娠を希望する女性と妊婦の夫を対象に、上限8,000円の風疹予防接種費助成を開始しました。7月接種分までで144件の助成を行ったところであります。
以上、市政の概要について御報告申し上げましたが、議員並びに市民各位の格段の御理解と御協力を賜りますようお願い申し上げます。
○議長(松下 克君) ただいまの
市政概要報告に対する質問は、一般質問の際にお願いいたします。
◎日程第4 報告第14号・議案第50号~議案第54号
○議長(松下 克君) 日程第4、報告第14号、議会の委任による専決処分の報告についてから、議案第54号、
人権擁護委員候補者の推薦についてまでを一括議題といたします。
ただいま一括上程いたしました報告並びに議案について、市長の提案理由の説明を求めます。
中村市長。
○市長(中村勝治君) 報告第14号及び議案第50号から議案第54号までの提案理由につきまして、一括して申し上げます。
報告第14号は、交通事故による
損害賠償額を定めたものであります。法の定めるところにより専決処分をいたしましたので、御報告いたすものであります。
議案第50号は、
教育委員会委員の岩田謙二郎氏が9月30日をもって任期満了となりますので、新たに谷田真基氏を任命いたしたく、法の定めるところにより議会の同意を求めるものであります。
議案第51号から議案第53号までは、いずれも
職員懲戒審査委員会委員の任命にかかわるものであります。
議案第51号は、学識経験を有する者の中から任命いたしております門脇哲也氏が9月28日をもって任期満了となりますので、再び同氏を任命いたしたく、本市条例の定めるところにより議会の同意を求めるものであります。
議案第52号は、学識経験を有する者の中から任命いたしております赤石有平氏が9月28日をもって任期満了となりますので、再び同氏を任命いたしたく、本市条例の定めるところにより議会の同意を求めるものであります。
議案第53号は、市の職員の中から任命いたしております小山加寿美君が9月28日をもって任期満了となりますので、新たに井上千恵君を任命いたしたく、本市条例の定めるところにより議会の同意を求めるものであります。
議案第54号は、人権擁護委員の濵田幹夫氏が9月30日をもって任期満了となりますので、新たに早川明美氏を推薦いたしたく、法の定めるところにより議会の意見を求めるものであります。
よろしく御審議の上、御同意いただきますようお願い申し上げます。
○議長(松下 克君) お諮りします。ただいま一括上程いたしました案件については即決といたしたいと思います。これに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松下 克君) 御異議なしと認めます。よって、日程第4については即決といたします。
質疑に入ります。質疑がありましたらどうぞ。
〔質疑なし〕
○議長(松下 克君) 質疑を終わります。
討論を省略し、採決いたします。
まず、議案第50号、
教育委員会委員の任命について、原案のとおり同意することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松下 克君) 御異議なしと認めます。よって、議案第50号は、原案のとおり同意することに決しました。
次に、議案第51号、
職員懲戒審査委員会委員の任命について、原案のとおり同意することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松下 克君) 御異議なしと認めます。よって、議案第51号は、原案のとおり同意することに決しました。
次に、議案第52号、
職員懲戒審査委員会委員の任命について、原案のとおり同意することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松下 克君) 御異議なしと認めます。よって、議案第52号は、原案のとおり同意することに決しました。
次に、議案第53号、
職員懲戒審査委員会委員の任命について、原案のとおり同意することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松下 克君) 御異議なしと認めます。よって、議案第53号は、原案のとおり同意することに決しました。
次に、議案第54号、
人権擁護委員候補者の推薦について、原案のとおり推薦することに御異議ございませんか。
〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(松下 克君) 御異議なしと認めます。よって、議案第54号は、原案のとおり推薦に同意することに決しました。
◎日程第5 議案第55号~議案第63号
○議長(松下 克君) 日程第5、議案第55号、平成25年度境港市
一般会計補正予算(第3号)から議案第63号、市道の路線の認定についてまでを一括議題といたします。
ただいま一括上程いたしました議案について、市長の提案理由の説明を求めます。
中村市長。
○市長(中村勝治君) 議案第55号から議案第63号までの提案理由につきまして、一括して申し上げます。
議案第55号は、一般会計の補正予算(第3号)であります。
まず、歳出の主な内容について申し上げます。
総務費におきましては、夕日ヶ丘地区
定期借地契約の締結に伴い、境港市
土地開発公社等からの土地購入費9,767万円余、ふるさと納税の寄附者が増加していることに伴い、寄附をいただいた方へのプレゼント費用等1,052万円余などをそれぞれ増額。
民生費におきましては、特別医療費の償還払いの給付方法を口座振り込みに変更することに伴うシステム改修費141万円、人材の維持確保を目的として保育士等の処遇改善に取り組む私立保育園に対する助成金1,485万円余などをそれぞれ増額。
労働費におきましては、いずれも緊急雇用創出事業を活用して新たな雇用を創出し実施するもので、側溝及び農業用水路の現状調査を行い、今後の清掃業務の指針となる基礎資料を作成するための経費681万円余、増加傾向にある外国人観光客の受け入れ対策を強化するための経費185万円余などをそれぞれ増額。
農林水産業費におきましては、鳥取県の緑の産業再生プロジェクト事業の補助金を活用して市内の木材加工業者が県産材の利用拡大を図るための施設整備に対する助成金2億円、
沿岸漁業の新規就業者に対し漁船等をリースする
漁業協同組合への助成金605万円余などをそれぞれ増額。
土木費におきましては、通学路の安全対策として第一中学校と第三中学校の通学路にLED防犯灯を新たに整備するための経費365万円余、橋梁の老朽化対策として本年度実施した点検に基づき必要な整備を行うための
実施設計費と補修に要する経費2,000万円などをそれぞれ増額。
教育費におきましては、本市の指定文化財の補修に対する助成金69万円余、鳥取県サッカー協会からの指定寄附を受けて、スポーツ広場の大人用サッカーゴールを更新する経費40万円をそれぞれ増額いたしております。
歳入につきましては、歳出に伴う国・県支出金などを計上するほか、財源として、主に繰越金と地方交付税を増額いたしております。
以上によりまして、歳入歳出それぞれ4億215万2,000円を増額し、予算総額を159億7,606万7,000円といたすものであります。
議案第56号は、国民健康保険費特別会計の補正予算(第1号)でありまして、平成24年度に概算払いを受けておりました社会保険診療報酬支払基金からの交付金の精算に伴う返還金3,372万7,000円を増額し、予算総額を44億6,010万4,000円といたすものであります。
議案第57号は、下水道事業費特別会計の補正予算(第1号)でありまして、税制改正に伴うシステム改修費174万3,000円を増額し、予算総額を18億4,011万2,000円といたすものであります。
議案第58号は、介護保険費特別会計の補正予算(第1号)でありまして、平成24年度に概算払いを受けておりました社会保険診療報酬支払基金からの交付金の精算に伴う返還金49万8,000円を増額し、予算総額を33億3,349万7,000円といたすものであります。
議案第59号は、境港市一般職の職員の給与の特例に関する条例の制定で、平成25年10月1日から平成26年6月30日までの間、職員の給与について、給料を3%、管理職手当を5%、それぞれ減額するものであります。
議案第60号は、境港市
税条例等の一部改正で、地方税法の一部改正に伴い、延滞金の利率引き下げや寄附金税額控除の対象となるNPO法人の要件を規定するなど、所要の改正を行うものであります。
議案第61号は、
境港水産加工汚水処理場整備基金条例の一部改正で、境港水産加工汚水処理公社が一般社団法人となったことに伴い、条例の中で引用しております名称を改めるものであります。
議案第62号及び議案第63号は、渡及び外江地区の市道3路線の廃止と認定でありまして、法の定めるところにより議会の議決を求めるものであります。
以上、今回提案いたしました議案につきまして、その概要を御説明いたしました。よろしく御審議の上、御決定いただきますようお願い申し上げます。
○議長(松下 克君) ただいま一括上程いたしました各議案に対する質疑は、別に日程を設けておりますので、その際といたします。
◎散 会(10時53分)
○議長(松下 克君) 以上で本日の日程は議了いたしました。
12日から16日までは休会とし、次の本会議は9月17日午前10時に開きます。
本日はこれをもって散会といたします。
地方自治法第123条第2項の規定によりここに署名する。