令和7年には、待望の
県立美術館がオープンします。倉吉市はかねてより、「倉吉:緑の彫刻賞」、「
前田寛治大賞展」、「
菅楯彦大賞展」を開催するなど、芸術を培ってきた土壌があります。先代が残してくださった緑の
彫刻プロムナードは、ちょうど
県立美術館から赤瓦・
白壁土蔵群までの道のりにあります。時を越えて引き継がれた文化・芸術を、
県立美術館の開館を契機として一層輝かせ、文化・芸術の香り高い
まちづくりを進めます。
以上、重点的に取り組む4つの政策について申し述べましたが、続いて、今後の
市政運営の基本的な姿勢について申し述べます。
初めに、対話と現場主義の徹底であります。
私の考える
まちづくりは、行政だけではできません。市民の皆様としっかり対話し、
信頼関係を構築しながら行政を進めていく必要があると考えております。そのため、元気な
倉吉づくり「市長と“はなし”しょいや」と題して、市民の皆様から直接生の声をいただく場をつくっていきます。
早速、先月、5月22日に、地元大学の大学生と意見交換を行い、大学生が感じている倉吉市の生の課題を知ることができました。課題の解決に向け、できるところから一緒になって取り組んでいきたいと考えております。今後も、様々な分野や地域の方々と「市長と“はなし”しょいや」を開催させていただき、市民の方の声を基に、
市政運営を進めていきたいと考えております。
次に、
行財政改革による財政の健全化であります。
厳しい
財政状況の下、
行財政改革による財政の健全化が必要です。
行政資源を効果的、効率的に活用するとともに、施策の達成度や優先度の評価を行い、
市民満足度の高い
行政運営につなげていきます。
最後に、4月の所信表明でも述べましたが、市役所の活性化とサービスの向上であります。
市役所職員に対して、明るい、正しい、仲よい
職場づくりと挨拶、笑顔、返事の実践をお願いいたしました。市役所が明るく、元気に、市民の皆様と一緒になって、活気あふれる元気な倉吉をつくっていきたいと考えております。
これら
選挙公約で掲げた政策は、第12次倉吉市
総合計画の将来像でもあります「元気なまち、くらしよし、未来へ!」を実現するために特に力を入れていきたいと考えているものです。その実現には高い実効性が求められることから、今後、具体的かつ
重点事業を示す倉吉市まち・ひと・し
ごと創生総合戦略や毎年度の
予算編成で具体策を明らかにし、その実現に取り組んでいきたいと考えています。
改めまして、議員の皆様、市民の皆様の御理解と御協力をお願い申し上げます。
それでは、本定例会に提案いたしました諸議案について、その概要を御説明申し上げます。
今議会に提案いたしました議案は、
報告案件2件、
予算案件1件、
一般案件1件の合計4件でございます。
まず、報告第2号 令和3年度倉吉市
繰越明許費繰越計算書についてであります。
地方自治法施行令第146条第2項の規定により翌年度に繰り越した
歳出予算の経費を報告するもので、
一般会計で36件、29億1,531万3,874円、
上北条財産区
特別会計で1件、362万円を令和4年度に繰り越したものです。
次に、報告第3号 令和3年度倉吉市
水道事業会計予算繰越計算書及び倉吉市
下水道事業会計予算繰越計算書についてであります。
地方公営企業法第26条第3項の規定により翌年度に繰り越した予算を報告するもので、
水道事業会計で5件、2,350万2,600円、
下水道事業会計で6件、8,927万8,639円をそれぞれ令和4年度に繰り越したものです。
次に、議案第46号 令和4年度倉吉市
一般会計補正予算(第3号)についてであります。
初めに、
新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を用いた事業についてであります。
主なものとして、飲食・宿泊業を中心とした
観光関連事業者を支援するため、
観光応援クーポンの発行を委託するための経費6,300万円余、また、転入、転出等の手続における窓口の非接触化・簡素化を図るため、
スマートフォン等で事前申請を行うシステムの導入費600万円余、また、体育施設のトイレの洋式化、抗菌化及び非接触化の経費3,900万円余、令和5年
成人式出席予定で
ワクチン未接種者の
PCR検査費100万円余、本
庁舎西玄関の
風除室設置及び議場座席の抗菌化などの経費500万円余などがあり、これら以外の事業を含め、
臨時交付金を活用した事業は、合計で1億2,000万円余となります。
次に、
新型コロナウイルス予防接種についてであります。
新型コロナウイルスワクチンの4回目接種に関わる経費として、7,000万円余を計上するものです。
次に、
新型コロナウイルス関連事業以外の事業についてであります。
まず、
企画政策推進についてでありますが、
県立美術館開館まで、その機運醸成を図るため、これに関連した取組を行う市内の事業者、団体等への補助金として、50万円を計上するものです。
次に、
中心市街地活性化推進事業についてであります。
民間事業者が実施する
地域課題解決型の
人材育成研修を支援するため、
企業版ふるさと納税等を活用して、1,200万円を補助するものです。
次に、
関金地区の
地域資源観光活用事業についてであります。旧
国鉄倉吉線廃線跡を訪れる観光客の
受入れ環境の整備と
周遊滞在の促進に向け、その動態把握を行うための経費として、200万円余を計上するものです。
次に、
周遊滞在型観光地創造事業についてであります。
民間事業者と連携して実施する観光列車あめつちを活用した
着地型観光ツアー造成の負担金として、100万円余を計上するものです。
次に、
防犯街灯設置費補助金についてであります。これまでの
防犯街灯の
LED化に係る補助に加え、老朽化した
LED防犯街灯の更新を補助するため、100万円余を計上するものです。
次に、
除雪対策についてであります。降雪時の市道交通を確保するため、新たに
ホイールローダー2台を配置するとともに、
地区コミュニティセンター等の
小型除雪機購入を支援するため、1,200万円余を計上するものです。
次に、
小・中学校の
教育環境の改善についてであります。雨天時の
小・中学校グラウンドの
排水改善対策や校舎等の
老朽化対策を行うもので、1,300万円余を計上するものです。
以上、補正の総額では5億2,500万円余の増額となり、補正後の
予算総額を305億5,473万6,000円とするものです。
次に、
一般案件、議案第47号 倉吉市
過疎地域持続的発展計画の変更についてであります。
過疎地域の
持続的発展の支援に関する
特別措置法第8条第1項に規定する市の
過疎地域持続的発展計画を変更するに当たり、同条第10項において準用する第1項の規定により、本議会の議決を求めるものです。
以上、今回提案した諸議案について、その概要を御説明いたしました。よろしく御審議のほどお願い申し上げます。
日程第5
請願紹介議員の説明
○議長(
福谷直美君) 日程第5
請願紹介議員の説明を行います。
本日は、請願が1件、陳情が5件、お手元に配付しておりますとおり上程されました。
請願第1号を議題といたします。
請願には
紹介議員がありますので、ここで
紹介議員の説明を求めます。
17番
福井康夫議員。
○17番(
福井康夫君) それでは、請願第1号
地方財政の充実・強化を求める
意見書提出について、
紹介議員として
提案理由の説明をいたします。
まず、請願の趣旨は、2023年度の
政府予算と
地方財政計画の検討に当たっては、
新型コロナウイルス対策をはじめ近年多発している大規模災害への対応、また、
介護等社会保障への対応、
子育て支援など、
行政サービスに対する需要がこれまで以上に高まってきており、骨太方針2021に基づき、2024年度までは
地方一般財源水準を確保することとされてきたところでありますが、増大する
行政需要に十分対応し得るのか、大きな不安が残されています。
そこで、来年度においても
コロナ禍における新たな
行政需要等を把握しながら
地方財政のさらなる確立を目指すよう政府に求めるものであります。毎年、国の概算要求の策定時期に合わせ、
議会採択を求めることとしたものであります。
次に、具体的な請願事項であります。お手元の資料には10項目にわたり請願事項を示しています。
それでは、具体的な項目ごとの内容説明でございます。
まず、請願事項第1では、昨年同様、一般財源総額の確保であります。総額は前年の水準62兆円の確保と、地方交付税も18兆円程度と、地方の要望に応えた形となり、三位一体改革以降では最高水準となりましたが、引き続き同趣旨で要望するものであります。
請願事項第2では、社会保障費の拡充については、人材確保と財政措置を求めたものでございます。
請願事項第3では、現行の地方交付税率は国税4税において、所得税の33.1%、法人税の33.1%、酒税の50%、消費税の19.5%となっています。そのうち、偏在性が少ない所得税、消費税は安定的な財源であります。税源配分の国税6割、地方税4割を見直していくことが必要でございます。
請願事項第4では、
新型コロナウイルス対策としての
ワクチン接種体制と十分な財源措置を行うこと、請願事項第5では、まち・ひと・しごと創生事業費、2024年度までの時限措置であり、これを恒久的な財源とすること、請願事項第6、会計年度任用職員の処遇改善については、昨年同様の要望でございます。
請願事項第7では、諸手当と地方交付税の算定ですが、給与決定の原則の反映を求める内容でございます。
請願事項第8では、自治体業務システムの標準化が2025年度までの完了が目指されています。地域デジタル社会推進2,000億円は、2022年まで計上されることとなっていますが、引き続きの予算確保、また、人材まで含めた自治体支援策を求めるものでございます。
請願事項第9、森林環境譲与税の見直しについては、昨年と同様の内容でございます。
請願事項第10は、地方交付税の財源保障機能の強化について、また、地方交付税の段階補正の強化でございます。
以上がこのたびの
地方財政の充実・強化を求める請願についての
提案理由の説明でございます。
今年も特に
コロナ禍、言わば災害の中であり、議員各位の御理解と御賛同をよろしくお願いをいたしまして、
提案理由の説明に代えます。
○議長(
福谷直美君) 請願に対する質疑は、慣例によりまして
紹介議員へ行うこととなっておりますが、執行部提出議案の質疑の後に行いたいと思います。
以上で本日の日程は全て終了いたしました。
明日も午前10時から会議を開き、市政に対する一般質問を行うこととし、本日はこれをもって散会いたします。
午前10時41分 散会...