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平成30年第5回定例会(第2号 9月 5日)

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  1. 倉吉市議会 2018-09-05
    平成30年第5回定例会(第2号 9月 5日)


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    最終取得日: 2022-12-10
    平成30年第5回定例会(第2号 9月 5日)                倉吉市議会会議録(第2号) 平成30年9月5日(水曜日)   第1 市政に対する一般質問 〇会議に付した事件  ◎日程第1                   午前10時00分 開議 ○議長(坂井 徹君) おはようございます。  これより本日の会議を開きます。  昨日開く予定でありました本会議は、市長ほか執行部職員が台風21号接近に伴う対応をするため、休会といたしました。このため、市政に対する一般質問は、本日から9月7日までの3日間行うことといたします。以上、報告いたします。  本日届け出のあった事故者は、議員及び当局ともありません。以上、報告いたします。 ○議長(坂井 徹君) 本日の議事日程は、お手元にお配りしております日程書のとおり行います。  日程第1 市政に対する一般質問 ○議長(坂井 徹君) 日程第1、市政に対する一般質問を行います。
     まず、会派新政会の8番伊藤正三議員に、市政に対する一般質問を許します。 ○8番(伊藤正三君)(登壇)(拍手) 皆様、おはようございます。新政会の伊藤でございます。  まずもって冒頭に、きのうの台風でございますが、我が市にとりましては、甚大なる被害はないというお知らせをいただいておりますが、大小あれ、農業地帯を中心に、多少なりとも被害を受けられた方いらっしゃると思います。また、市の対応をよろしくお願いいたします。  それとともに、関西地区を中心に大きな、それこそ甚大な被害がもたらされました。7名亡くなられ、200名以上の負傷者が出たということでございます。その方々に対しまして、心よりお悔やみ、そして、お見舞いを申し上げたいと思います。  では、議場も新たになりました。市政発展のために我々議員、しっかりと今後も邁進をしていきたいと思います。  今回は、私の質問は、災害防災対策について、そして、異常気象緊急対策、これは公立小・中学校へのエアコン設置についてでございます。そして、中心市街地活性化対策について、この3点をお聞きしたいと思います。  まず最初に、災害対策でございますが、日本はもともと地震や火山が多いゆえ、多くの急峻な河川など、地形的にも災害が非常に起こりやすい国であります。世界でも一番と言っていいぐらいの気象条件、あるいは国土的なことから、非常に災害が多い。その中でも、昨今、非常に水害が大きな脅威となっております。気象庁の調べによりますと、時間降雨量、いわゆる80ミリメートルを超える大きな雨といいますか、猛烈な雨、水量、時間降水量80ミリメートル以上、これは約1.7倍に増加しているようでございます。非常に激しい雨、降水量50ミリメートル、これも30年前より1.3倍にふえております。そんな中で、我が国、我が地域も含めて、やはりしっかりしたインフラ事業ができているのか、これが全く不足しているのではないかということを今回お尋ねするわけでございます。  もちろん災害が発生すれば、何よりも重要なのは、困窮している被災者たちの救護、あるいは救援であるということは当たり前の話でございますが、しかし、災害が起こってから、今後これからの対策に話題が及んだときに、驚くほどに災害情報の伝達の不備等々は指摘され、議論はされますが、一方で、堤防、ダム、あるいは河川のしゅんせつ工事などのインフラ対策について、ほとんど話題が及ばない。つまり、いわゆるソフト対策が重視され、ハード対策が軽視されているのであります。もちろんソフト対策は極めて重要でございます。しかし、それはあくまでもハード対策ができない場合の次善の策として求められるものであって、本来なら、堤防やダムなど、そういうハード対策が最も必要であります。なぜなら、避難を促す対策は、もちろん我が身を守る、命を守る、そういうことでありますが、逆に言えば、命しか守れない。かつ、その命すら守れない場合もございます。一方で、ハード対策は、これがしっかり整備されれば、全ての命を守り切ることができるのみならず、ソフト対策では決して守ることのできない住宅、工場、店舗などの資産を守ることができるのであります。今回、50名規模の犠牲者が出た小田川の悲劇を踏まえ、迅速にハード対策を進めるために何をすべきなのかを考え、それを実現させる決意をしなければならないと強く思うわけでございます。  そのことで、まず、近年不足しているハード対策が原因で、さっき申しましたような、各地で甚大な被害を招いております。このような現状に対し、今後、市長はどのような考えでこのハード対策に取り組んでいかれるのでしょうか、お尋ねいたします。 ○市長(石田耕太郎君)(登壇) おはようございます。  昨日は、台風21号のために一般質問を本日に延期していただきました。おかげさまで、この倉吉市については大きな被害もなく済みましたけれども、全国的には近畿地方を中心に本当に大きな被害が出ております。心よりお見舞いを申し上げますとともに、できるだけ早期の復旧を願いたいなと思ってます。本当に災害が毎週のように何か起こっている、そういう時代になってしまったなと思っています。今、伊藤議員がおっしゃったように、日本は災害大国だと言われておりますけれども、改めて緊張感を持って、これからの災害対策にしっかりと尽力をしていかないといけないなという気持ちを新たにしたところでございます。今後ともどうぞよろしくお願い申し上げたいと思います。  御質問でありますけれども、今までどちらかというとソフト対策が重視されてきて、ハード対策が軽視されてきたんではないかという問題意識のもとで、これからどういう考え方で取り組んでいくのかという御質問でございます。  御質問にもありましたように、最近、本当に降雨の状況が非常に厳しくなってきております。近年の時間降水量50ミリメートルを超える非常に激しい雨、あるいは日降水量200ミリメートルを超える大雨の発生回数、これが全国的にもふえておりまして、この30年間で約1.5倍に増加しているという統計データも出ておるようでございます。倉吉市の状況でありますが、ここ10年間で見ますと、最大の時間降水量は、平成28年9月8日の台風13号、この際の時間降水量39.5ミリメートルというのがこの10年間では多くなっております。過去で見ますと、昭和62年の10月17日に、台風19号の際に78ミリメートルという記録が残っております。それから、日降水量について見ますと、平成23年9月3日の台風12号、この際に記録した195ミリメートルというのがございます。この際には、小鴨川の水位が3.61メートルという記録になり、土砂崩れで住家の全壊被害が出ておりますし、また、多数の床上浸水、あるいは床下浸水の被害、あるいは土砂崩れによる道路の通行どめなどの被害が出ているところであります。仮にこの倉吉市で時間降水量50ミリメートルを超えるような非常に激しい雨が数時間でも降り続ければ、市内各地で土砂災害が多発し、天神川水系の河川も増水し、最悪の場合には堤防が決壊して、洪水が発生し、多くの浸水被害が出るということは容易に想定できることだろうと思っております。そういう意味でも、ハード対策というのは、非常に重要になってくると思っております。  大きな河川は、国管理、あるいは県管理の河川ということになってきますので、国や県において、しっかりとそれぞれの直轄河川、あるいは県管理河川の改修や維持管理に努力していただくように強く要望していくとともに、市としても市の管理河川についての整備、あるいは維持修繕、そして、内水対策、こういったものに努力していく必要があるだろうと思ってます。ただ、ハード対策というのは非常にコストがかかりますので、一挙にすることはなかなか難しいわけで、やはり優先順位をつけながら順次やっていくということが必要になってくるだろうと思っております。特に直轄河川については、今までの降り方とは雨の降り方が変わってきましたので、天神川についても、従来の河川整備の考え方が100年確率での浸水想定がされておったものが、1,000年確率に引き上げられました。それに伴って、浸水の区域、あるいは浸水の深さ、こういうものが変わってきております。そういう新しい浸水想定をもとに堤防などの整備をするということになると、これはまた非常にコストがかかってくることになるわけで、そういうものを踏まえて、今後どう取り組んでいくのか、国でもしっかりと考えていただく必要があるでしょうし、そういうものも含めて、ハード対策、どう進めていくのか、国に対してもしっかり要望活動をしていきたいと思っているところでございます。以上でございます。 ○8番(伊藤正三君) 市長もハード事業の大切さというのは十分理解はしておられるということは理解できました。その中に、今おっしゃいましたような、コストという言葉が出ましたら、やはり財政事情が大きな壁にもなるかと思います。しかし、こういう災害対策はとても地方だけではできるものではございません。ただ、私が今思うのは、誰がどういう形でどこに声を上げるか、誰が声を上げるんだというようなこと、これはまた最後に市長に質問させていただきますが、今も言いましたように、気象庁の発表、それと、国土交通省によれば、過去10年間に、日本の98%以上の市町村で水害、土砂災害が発生しており、10回以上発生した市町村は、およそ6割にも上るということで、このように、政府の関係機関、近年豪雨災害のリスクが非常に高まっているということは認識しているわけです。しかし、日本中の主要河川の堤防設備、あるいはダムにしても、いまだに不十分な状況にあります。  では、そんな中で、政府は治水関連予算をふやしてきたのかといえば、全くその逆であります。1990年代後半、正確に言えば1997年ぐらいから公共投資が大幅に削減されてまいりました。それにあわせ、治水関連予算も抑制されてきたわけです。その理由は言うまでもなく、財政健全化が優先されたからであるということです。その結果、今回の豪雨災害においても、治水対策が強化されていれば守られたはずであろう人命が失われました。国民の生命、生活が国の財政再建の犠牲となったということがはっきり言えると思います。では、国の財政状況はどうかということは今この場では申しません。時間かかります。またこれは違う機会に市長とも議論したいと思いますが、いわゆる財政基準を守ることと、国民の命を含めた安全をどう守るかと、どちらが大切なのかということを今やはり政府に強く問いかけなければならない時期に来ていると思います。  それで、こんな言葉があります。これはちょっと一つの例だと思って聞いてください。イタリアの北部にジェノバという都市があります。8月14日に高速道路の高架橋が崩落しました。43人の死亡者と多数の負傷者を出す大惨事になりました。これは、1960年代に建設して、老朽化が進んでおりました。専門家もかけかえの必要性をずっと指摘していたところであります。しかし、このイタリア、やはりヨーロッパの中でも財政事情が非常に悪いということで、緊縮財政が敷かれておりました。それで、サルビーニという内相、内務大臣でございますが、そのときに、財務基準を守ることが国民の安全よりも重要なのかと、国民は自問すべきだと。私はそうは思わないと述べております。日本もそろそろ国民にはっきりと財務問題の虚偽を言わずに、国民の命を守るための予算を大幅に支出するべき、そういう時期に来ていると思います。  次の質問でございますが、今申しましたインフラも大切、ハードも大切ですが、もちろんソフト事業ソフト対策も大切でございます。それで、今回、この西日本の災害のときに、倉吉市からも災害地に派遣されました。目の当たりに見てこられたと思います。そのことを、その事実を見て、または、それを教訓と踏まえて、やっぱり新たなソフト対策として考えてるような取り組みがあれば、それもお聞かせください。 ○市長(石田耕太郎君) ハード対策については、その重要性というのは、やはり改めてみんなでその認識を共有していく必要があるんだろうと思ってます。かねてから国には働きかけをしてきているわけですけれども、やはりそれぞれの省庁で予算のとり合いという形になっています。きちっとその中で、このハードの必要、インフラの中でも、特にこの治水予算の重要性を国会の先生方にしっかり認識していただいて、重点的にそこに配分していただくような、そういう取り組みを我々としても国会の先生方に対してしっかりと働きかけをしていきたいと思っているところでございます。  それから、ソフト対策について、特に西日本の豪雨災害を受けて、どう考えているか、あるいはこれからどのような問題意識を持ってやろうとしているかということでありますけれども、7月5日以降の豪雨災害については、本市については、さほど大きな被害はなかったわけですけれども、鳥取県全体として見ても、特別警報が出たように、中部以外、東部、西部については、かなり被害が出ております。もちろん岡山県、広島県、あるいは愛媛県など、全国には大変な被害が出ているわけであります。その中で、現状では、まだまだ復旧作業が進められている段階ですので、その総括というか、課題の整理にはもう少し時間をかけてやらないといけないだろうと思っていますけれども、現在の状況であらわれてきている課題も幾つかあるだろうと思います。例えば住民避難の問題です。これも一つの大きな課題ではないかなと思ってます。具体的には、例えば住民の皆さんが避難情報の種類、避難勧告とか、避難指示とかという、その種類と意味の違いがなかなか十分に御理解いただけていなかったのではないかということ、あるいは、避難情報の発令のタイミングがおくれたのではないかとか、避難情報が住民の皆さんに確実に届いていなかったのではないかということ、それから、正常性バイアスという言葉が使われるようになってますけれども、避難情報の発令が避難行動に結びつかなかったのではないかということ、これは我々としても避難勧告を出しても、なかなか実際に避難をしていただける方が非常に少ないという現状もあるわけで、今でもどこの自治体もそのことに思い悩んでいる部分があるわけであります。それから、要配慮者の避難方法等が決まっていなかったと、こういった住民の避難という側面だけ見ても、幾つかやはり課題があったのではないかと思っております。こういうものも踏まえて、新たに8月10日に、県や関係機関、有識者、住民代表などの皆さんと避難対策の研究会を立ち上げて、避難対策の検証を開始するとともに、市独自としても、8月30日から倉吉市自治公民館連合会と、行政と地域が連携した避難体制のあり方について検討を開始させていただいたところであります。また、倉敷市の真備地区のような大規模な水害が発生した場合には、消防とか、警察とか、自衛隊等の救助機関に加えて、消防団による救助も想定していく必要があるだろうということから、8月26日には消防団による水難救助訓練も実施させていただきました。さらに、ことしの10月14日に上小鴨地区で本市の総合防災訓練の開催を予定させていただいておりますけれども、その際には、民生児童委員の方にも御参加いただいて、要支援者の方、特に高齢者等について、安否確認とか、福祉避難所への入所調整等の訓練を実施していきたいということで、関係者と今協議を進めているところであります。こういった訓練等も工夫しながら、諸課題の解決に向けて取り組んでいきたいと思っているところであります。いずれにしても、ハードだけ、ソフトだけということではなくて、ハード、ソフト含めて、しっかりと対策を講じていきたいと思っております。以上でございます。 ○8番(伊藤正三君) やはりもちろん、ハードの重要さも当然ありますし、これからも言い続けていくわけでございますが、もちろんソフト対策というのも大変大切なことであると思います。やはり今言われましたように、今回の真備町のことも、この治水対策は最初からずっと計画されて、何十年も経過したが、実施されなかったということでございます。それをもって、住民はリスクに関する警告を的確に理解できなかったということもあるでしょう。さも被害の大きかった地域では、御存じのように、避難勧告が堤防が決壊する4分前だった。これではほとんど間に合わないというような状況です。今まさに市長が言われました、そういう両方のバランスを考えながら、特別なことがこれから起こる、それが当たり前と思う気持ちが大切だと思います。うちは大丈夫だという考え方が一番あってはならないということであると思います。  そして、今、市長言われました今回の真備町のこの災害に対して、各、国、あるいは県、市、行政、あらゆるステークホルダーといいますか、今回のことについて、イギリスロイターが取材をしております。それをちょっと御紹介させていただきます。倉敷市防災危機管理室は、ロイターの取材に対し、国交省は全国各地からこうした整備事業の要望を受けて優先順位を判断しなければならないとし、政府に理解を示した。大体行政のスタイル、考え方が、これはいい悪いは別としまして、こういうことであろうと思います。そして、国交省中国地方整備局河川調査官は、小田川つけかえ事業について、適切な手続に従ったとした上で、大規模河川整備事業は、通常長い時間がかかると述べておられます。そして、岡山県議会議長、高橋さん、出生は書いてありませんが、この方は真備町で育ったという経歴の持ち主でございますが、河川工事がおくれた背景には、予算の縮小もあると指摘した。真備町で育った高橋氏は、長年洪水対策の重要性を訴えてきた。ロイターの取材に対し、自分が国を動かせなかったという無力感がある。住民の方々に対して、申しわけない、何とか間に合ったら、こんなことにはなっていなかったのにと、声を詰まらせたということでございます。片や、外国の記者の見方でありましょう、今回の豪雨で倉敷市に大きな被害が出たのは、与党の政策が間違っているためで、人的災害だったのではないか、そういう辛辣な質問をしておりますが、これに対して、石井国土交通相は、直接答えることはしなかったということでございます。菅官房長官、このような豪雨による被害を少しでも減らすため、政府がどのようなことを行うことが必要なのか、改めて検討する必要があるというような答えでございます。  それで、この災害に対しては、市長に対して最後に質問になります。今、以上のことを聞いていただきまして、そして、また、財政問題でございますが、OECDの最新レポートによりますと、G7、先進7カ国の中で、一番財政余力があるのは日本と言ってるんですね、日本。これはOECDが一番最新に出したレポートの中で言っております。順番でいうと、日本、イギリス、ドイツ、カナダ、アメリカで、財政余力が不足しているのはフランス、イタリアGDP比1%超の緊縮財政の必要あるというようなことを出しております。日本に対しては、GDP比2%、10兆円、このぐらいの財政拡大をしても、日本はびくともしない。こういうレポートを出してるんです。ところが、国内では緊縮財政の嵐でございます。しっかりとこの辺のところをみんながそれこそ勉強、把握して、国に言うべきことは堂々と言わなければならないと思います。  最後に、市長に質問です。ハード対策に対する、今申しましたような、不十分な国の財政支援、あるいは天神川水系しゅんせつ対策のように、国の事業が進まない現状にある中、今まさに石田市長におかれましては、中国市長会の会長でもございます。やはりその市長会の中には、まさに今回大きな被害を受けられた市長さんもいらっしゃるでしょう。そういう人たちと心を一つにして、率先して、地方の声を国に届けていく必要があると考えます。市長の考えをお聞きします。 ○市長(石田耕太郎君) 国にきちっと財源確保について申し入れていくべきという御趣旨かなと思います。やはり治水予算というのは、命を守るという意味で、非常に重要な予算だと思っております。そういう意味で、これからもしっかり働きかけをしていきたいなと思います。従来から国の直轄河川については、それぞれの団体で期成同盟会というのをつくって、整備要望をしてきております。天神川については、天神川改修促進期成同盟会、これは私が会長をさせていただいておりますけれども、この期成同盟会国土交通省要望活動をさせていただいてますし、中国地区の13の直轄河川期成同盟会が集まって、中国治水期成同盟会連合会という組織をつくってます。これは、倉敷市の市長さんが会長であります。毎年、年2回、国土交通省を初め、関係機関、国会議員に要望活動をしてますけれども、その際に、いつも倉敷市の市長さんは高梁川、小田川の整備のことを要望しておられました。ことしから、小田川の整備にかかられるという予定になっていたとも仄聞していますけれども、そういう意味でも、非常にじくじたる思いがあるのではないかなとも思います。そういう意味で、これからもしっかり国に対して働きかけをしていきたいなと思います。中国市長会の会長としても、今回も全国市長会の立谷会長と一緒に緊急要望ということで、中国市長会を代表して、私も防災担当大臣を初めとして、関係機関緊急要望をさせていただいたところであります。これからもしっかりと役割を果たしながら、関係予算の確保に向けてしっかり努力していきたいと思います。以上でございます。 ○8番(伊藤正三君) 緊急要望を出された、あるいは出されるということでございます。やはり市長、これから1年間ですか、任期は。中国市長会の会長を務められる。やはりその辺のところをしっかりと議論していただいてと思います。異常気象というのは世界で起こっているわけです。イギリスやアメリカは、治水対策費用を2倍にしてるんです。ところが、日本は、この過去20年間で44%に削減してきてるんです。そういう事実も政府にしっかりと突きつけて、しっかりと議論していただきたい、そう思います。よろしくお願いいたします。  次に、異常気象対策でございます。非常に最近暑い日が続いて、皆さん、熱中症の患者の数もふえ、大変なこの夏でございました。まだ終わってません。まだ当分暑い夏は続くんでしょう。そこで、公立小学校エアコンの設置について、教育長にお尋ねいたします。  まず、市の整備状況及び全国、あるいは県の整備状況、整備率、そういうものをお知らせください。よろしくお願いします。 ○教育長(小椋博幸君) おはようございます。  伊藤議員の御質問にお答えいたします。  公立の小・中学校エアコン設置状況、あるいは全国、県の整備状況ということでございました。  その前に、この夏、本当に記録的な猛暑でありました。これが来年度以降も続くんじゃないかという心配を本当にしておりますので、子どもたちの安全や健康を守るために、何とかしたいなという気持ちを持っております。  それで、文部科学省が公表している全国の小・中学校エアコンの設置率ですが、普通教室と、それから特別教室に分けてお伝えいたします。普通教室は、全国が49.6%、県は23.6%です。特別教室は、全国が34.6%、県は38.1%です。本市の小・中学校エアコンの設置率ですが、普通教室は10%となっておりまして、全国や県の平均を下回っております。特別教室は45.3%で、全国や県の平均を上回っております。平均しますと、本市は27.4%で、全国や県の平均を下回っているというのが現状でございます。 ○8番(伊藤正三君) わかりました。現状を知ることからということでございますが、やはりかなり低い整備率と。これは、どうでしょう、さっきから何回も言っておりますが、やはり財政力の関係でありましょうか。  それで、今回、今それこそ総裁選の真っただ中であります。それが終われば、政府も、この暑い夏をおもんぱかって、臨時国会では、補正予算として、この公立小・中学校に対しての財源的な補正予算を組むというようなことも発表されております。今後、この当市のエアコン設置についての財源を含めた計画をお知らせください。 ○教育長(小椋博幸君) 続いて、伊藤議員の御質問にお答えします。  エアコン設置の財源、あるいは計画ということでございました。  エアコンの設置についての財源は、おっしゃいましたように、国の学校施設環境改善交付金と、起債、それから一般財源で設置を進めてきております。現在、国の交付金の補助率は、事業費の約3割となっております。これが、先ほど議員もおっしゃいましたように、秋の臨時国会でどう変わってくるかが非常に大事なところでありまして、国の補助が大きくなればいいなと、すごくこれは期待しております。この国の補助や交付時期がまだ不透明なんですけれど、これがどうなるかによって、本市の今後の計画も変わってくると思っております。今までは、特別教室を優先ということで設置を進めておりまして、普通教室には天井扇は設置しております。しかしながら、本当に、先ほども申し上げましたけど、暑さが尋常ではないということを感じておりますので、この夏は、教室内の温度調査を全校で行いました。現在は、全部の必要な教室にエアコンを設置するための教室数、それから広さというところは把握しております。小学校では、普通教室が129教室です。それから、特別教室が53教室。中学校は、普通教室が41教室で、特別教室は53教室ございます。床面積にしまして3万1,168平方メートルというかなりの広さになると考えております。ここに、全てエアコンを設置していくというためには、本当に多額の費用が必要になるということがありますし、ランニングコストのこともあります。それから、耐用年数に伴う機器の更新というようなことも計画に入れながら現在作業を進めているところですが、今年度中には計画をつくりたいと思っております。何とか、来年の夏に間に合うように、少しでも設置できる教室がふえるように考えております。以上でございます。 ○8番(伊藤正三君) ありがとうございました。今言われましたように、やはりここでも鍵になるのは、国庫負担ですね。国がどれだけお金を出してくれるかという話でございましょう。先ほども申しました、このたびは、学校に通う生徒の安全と国の予算がどっちが大切だいやというようなことは、はっきり言うべきです、本当に。遠慮することは全くないと思います。国に財政問題は存在しません。これははっきり申し上げておきます。  それと、次の質問です。続けて教育長に、今回はまちづくりの関係でございます。  今は小学校、中学校に対してのエアコン設置でございますが、やはり倉吉が保有する、今回は特に倉吉淀屋、くら用心だとか、観光、あるいは地域のコミュニティーに大いにかかわってくるような施設があります。ここへのやはり保存だけでなく、そこをいろんな形で多様化して、いろんな方に利用していただくというようなことが大切だと思います。そういう施設に対しての、もうやはり開放しようとしても、暑苦しいところではできませんので、そういう施設に対してのエアコン設置のことについても続けてお尋ねいたします。 ○教育長(小椋博幸君) 続いて、伊藤議員の御質問にお答えいたします。  伝統的建造物群の中の倉吉淀屋、あるいはくら用心ということもお考えだと思いますが、エアコンの設置はどうかということでございます。  御指摘のとおり、私もあったほうがいいなということは強く思っています。ただ、文化財ということがありまして、御案内のとおりですが、特に倉吉淀屋は、倉吉市が指定している有形文化財ということで、建物そのものに価値があるということで、壁にむやみに穴をあけられないという制限がございます。今思っているのは、何とか壁に穴をあけずに、冷房に係るようなものが設置できる方法はないかというようなことを今、文化財課中心に研究しているところです。それから、くら用心については、これは、復元された町屋でありますので、ある程度の柔軟性がございます。こちらのほうも、本当にたくさんの方が利用してくださっていらっしゃいますので、できるだけ何とかエアコンの設置ができるように、こちらもあわせて検討してまいりたいと思っております。以上でございます。 ○8番(伊藤正三君) この異常な暑さでございます。そういう暑さ対策に総合的にしっかりと取り組んでいただきたい、そう思います。  中心市街地活性化対策についてでございますが、これまた、教育長からお聞きします。  今、中心市街地で活性化のためにいろんな動きがあります。ただ、その中に、伝建群がございます。倉吉の場合は、伝統的建造物群保存地区がございます。そこの中では、いろんな国の支援を受けているということで、財政的なこともございまして、いろんな制限がございます。ただ、この地区に、どの程度のいわゆる開発というか、プロジェクトを立ち上げようと思ったときに、やはりそこの部分だけはいろんな制約があると思われるわけです。まちづくりに関して、どのような制約があるでしょうかということをお聞きいたします。 ○教育長(小椋博幸君) 続いて、重要伝統的建造物群保存地区の保存と活用についての制約、言いかえますと、できることとできないことというような意図の御質問でございます。  本市では、平成10年に重要伝統的建造物群保存地区の選定を受けてから20年になります。この20年の間に、約9.2ヘクタールの町並みについて、保存と活用について努力してまいりました。この20年間の平成29年度までの修理、あるいは修景の件数の合計は193件となっております。  御指摘のように、伝統的建造物群保存地区では、保存計画に定める修理、修景基準に従わなければならないということがございまして、例えばできることの具体例としましては、間口の狭い2棟の家の内部の壁を外す、内側で行き来できるようにして間取りを変えるということは可能だとなっております。あるいは、和室を洋室に変える、バリアフリーにする、それから、床を外して土間にする、それから、天井を外して小屋組を見せるとか、店舗を住居に、あるいは住居を店舗にということも可能です。それから、構造の補強ももちろん大事です。言いかえますと、外側、外観の大きな変更はかなり難しいと思いますけども、中のほうはある程度自由度が高いということです。  できないことの具体的な例ですけれども、変更するためには、御承知のとおり、現状変更の行為ということが必要でして、あらかじめ市長及び教育委員会の許可を受けなければならないということになっております。例えば原則としてできないことですが、建物の新築、増築、改築、移転、あるいは解体です。それから、先ほども申し上げましたが、外観が大きく変更される色彩の変更であるとか、そういうことは原則できないことになっております。さらには、宅地の造成であるとか、植栽、木や竹を切ること。それから、土や石を採取すること。それから、水面の埋め立て、池が想定されているんだと思いますけれども、そういうことはできないということです。ということになりますと、伝統的建造物の解体は原則できないと。それから、あるいは表通りに面して、通路や庭というものはできないと思います。それから、家をセットバックして、前のほうに駐車場をつくるというようなことも多分できないということになります。それと、外観に関しても、出格子であるとか、手すりというようなものは、調査の段階でその建物に痕跡がなければ、復元は設けることはできないということになっております。以上でございます。 ○8番(伊藤正三君) 今お聞きしました。やはりこの地区には特別な規制があります。倉吉市伝統的建造物群保存地区保存条例のもとにたくさんな縛りといいますか、制約がございます。  ただ、この地区にそういう家屋を持っていらっしゃる方、今何件かございまして、お聞きしますところ、やはり売却を望んでおられるというような、そういう手続に入っておられる方が非常に多いと思うわけです。ただ、今の保存条例やいろんな中で、今言われました取り崩しもできない。しかし、修復をするにも多額の費用がかかるということ。売りたいと言っても、今言ったいろんな制約があるため、買い手がつかないのが現状であると思います。解決するには、やはり民間だけでは困難であると思われるわけです。ここは、行政も加わり、考えていくべきことだと考えるわけです。例えば一つの例として、チャレンジショップのような、そういうなかなか民間では取り扱いが難しい、経費もかかる。行政がそれを借りるなり買うなりする。リノベーションをしたり、使用者と話をしながら、その辺の家賃を取ったり、後で使用料をいただいたりというような一つの多様性を持った形の取り組みが必要ではないかと考えるわけですが、その辺のところ、どうでしょう、市長、最後にお聞きします。 ○市長(石田耕太郎君) 伝建地区の活用する上で、行政がもうちょっとかかわっていってはどうかという御趣旨かと思います。  伝建地区の建物を活用していくということについては、倉吉の財産という面では、非常に重要なことではないかなと。歴史的な資源を保存していくという意味では、倉吉の一番の観光のスポットでもあるわけでありますので、この観光価値を維持する上で、大変重要なことではないかなと思っております。  今おっしゃるように、チャレンジショップのような形で、市がかかわっているものもあるわけですけれども、ただ、リスクの全てを行政でカバーしていくというのは、なかなかこれは現実的には難しいと言わざるを得ないだろうと思います。あくまでも民間の方が主体になっていただいて、民間による事業構想を実現する中で、それを行政が後押ししていく、そういう後押しの仕方の中で、行政がどうかかわっていくのか、その辺をよく考えていく。それは、例えば補助金の制度であったりということになっていくのではないかなと思ってます。今でもにぎわいのある商店街づくり事業補助金、これは店舗改装については、上限100万円の補助制度を持っておりますし、店舗を借り上げる場合には月額家賃の3分の2の補助制度もつくらせていただいてます。例えばこういうものを御活用いただいて、民間の皆さんに取り組んでいただく、伝建地区の家屋を店舗にしていただく、あるいは借り上げていただくという取り組みをしていただければと思っているところであります。この中心市街地については、既に円形劇場くらよしフィギュアミュージアムができておりますし、旧ナショナル会館の跡地にチュウブさんの力で新たな商業施設の構想が進んでおります。明倫地区では、小川家の取り組みが進められておりますし、市役所の第2庁舎、あるいは鳥取県立美術館、こういったさまざまな動きが出ている中で、この中心市街地、銀座通りも含めて、その活用の動きが進んでいけば、倉吉のまた新しい財産ができていくんではないかとも思っておるところであります。その中で、民間と行政との役割分担、それについては、今後具体的なプロジェクトに取り組む中で、しっかり協議、連携を進めて、行政の役割を果たしていきたいと思っているところでございます。以上でございます。 ○8番(伊藤正三君) 今言われましたような、そういう補助金を使ったり、そういういろんな制度、そのためにやっぱりそういうものを紹介したり、その手続の上で協力していったりという行政の力というのは重要でありますし、今でもそれはしっかりと行政側も果たしていると思います。ただ、今私が申しましたのは、伝建群とか、そういう特別の地域の中に、なかなかそれだけでは解決できない細かいといいますか、複雑な問題もございます。その辺のところを柔軟性を持って、あるいは多様性を持って、行政もかかわりながら、もちろんさっき市長も言われたように、まちづくりは民間が主体にはなるのは、これは当然でございますが、これだけ民間が今、経済的にも疲弊しているということもございます。しっかりとその辺のところを手を携えるというか、そばに寄り添うような形で、ぜひ市民のために相談に乗って、頑張っていただきたいと思います。以上です。終わります。 ○議長(坂井 徹君) 次に、同じく会派新政会の15番福井康夫議員に、市政に対する一般質問を許します。 ○15番(福井康夫君)(登壇)(拍手) 新政会の福井でございます。伊藤議員に続きまして、市長に、そして、教育長に質問させていただきます。  私は、観光と交通対策について通告いたしておりますが、まず、昨日からの台風21号による被害を受けられた方々にお見舞いを申し上げます。私の通告は、まず、JR線智頭線中部地区利用促進について、そして、もう1点、倉吉駅の窓口の充実について、みどりの券売機プラス、このことについてお尋ねいたします。  ことしは7月5日から豪雨によりまして、西日本を中心に各地で大きな被害を受けました。県内鉄道網でも、智頭線では全区間運休となり、バス便などへの乗りかえを余儀なくされました。ようやく7月18日に、用瀬駅から智頭駅間の復旧の完了により、全区間運転再開となりましたが、ちょうどそのとき、私は、北陸の福井市を訪れる予定でしたので、大阪までの交通手段の急遽変更を余儀なくされまして、本当につくづく汽車が走らないことに対しての不便さと、そして、地域の経済への影響は大きなものがあると実感いたしました。もちろん今後、中部地区を初め、倉吉市では、鳥取県立美術館やフィギュアを初めとした文化観光拠点を活用した取り組みに欠かせないのが、この道路や鉄道を活用した交通アクセスの整備であります。  そこで、まず、市長にJRの利用促進についてお尋ねいたします。  先月、8月8日に今年度のJR線・智頭線中部地区利用促進協議会総会が開催されておりますが、3点お尋ねいたします。  まず、1点、この利用促進協議会の活動状況はどのような取り組みがなされているのか、お尋ねいたします。  2点目、この利用促進に向けた近年の特徴的な取り組みと成果についてお尋ねいたします。  3点目、JRに対する具体的な要望事項や要望活動について、この以上3点、市長にお尋ねいたします。  次に、倉吉駅の窓口充実についての取り組みでございます。  このJR線・智頭線中部地区利用促進協議会で、今回、みどりの券売機プラス、これを倉吉駅に設置しようという計画があるようにお聞きいたしておりますが、このみどりの券売機プラスとはどのようなものか、まず、お尋ねいたします。  2点目、導入に向けたスケジュールが示されておれば、どういう計画になっているのかということを市長に御説明いただきたいと思います。  以上、まず第1回、よろしくお願いいたします。 ○市長(石田耕太郎君)(登壇) 福井議員の御質問にお答えいたします。  まず、1点目として、JR線・智頭線中部地区利用促進協議会の活動について御質問いただきました。  どのような取り組みをしているのかということでありますけれども、御質問のこのJR線・智頭線中部地区利用促進協議会は、平成6年に智頭線の特急列車のJR倉吉駅乗り入れに伴って、京阪神等からの観光客等の誘致と県内中部地区から京阪神等への利用促進を図ることを目的として、中部の市町、鳥取県、商工会、商工会議所、旅館組合、倉吉駅、JAなどによって組織された協議会で、26の会員で組織されております。主な活動としては、年1回幹事会、総会を開催し、総会後に協議、承認された要望事項について、JR西日本米子支社と智頭急行本社を訪問して要望書を提出したり、ポケット時刻表を配布したりという活動をしております。また、構成の会員において利用促進に向けたPRや実際に利用を促進する活動などの取り組みを行っていただいているところでございます。  それから、利用促進に向けた特徴的な取り組みと成果はどうかということでありますけれども、今申し上げたように、年1回、JR西日本米子支社と智頭急行に要望活動を行っております。JR西日本米子支社に対しては、スーパーはくと号の全便倉吉駅発着や由良駅に停車中の騒音対策、これは時間待ちというか、倉吉駅に3つしかホームがありませんので、折り返しの待機する場所がないときに、由良駅で待機する、そのときの騒音対策ということでの要望を行っているわけですが、こういった要望、それから、智頭急行については、スーパーはくと号内での利用者へのサービス向上、こういった要望を行っているところであります。成果ですけれども、由良駅停車中の騒音対策については、停車時間の短縮ですとか、長時間停車する場合にはエンジンをとめるといった対応をしていただいております。それから、利用者へのサービス向上については、車内表示機等の日本語と英語の表示、あるいは、車内放送の日本語と英語の対応、それから、多言語化については、今年度中に整備予定と聞いております。それから、自販機の設置、大型のスーツケースなどの荷物置き場の設置、パソコンなどが使えるような100ボルトのコンセントの設置、無料のWi−Fiサービスの提供、点字シール案内、身障者対応車の導入等のバリアフリー対応の実施などが行われております。特に無料Wi−Fiサービスについては、訪日外国人の方などからは大変好評を得ていると伺っております。ただ、スーパーはくとの全便倉吉駅発着については、なかなか実現できてないというのが現状でございます。  それから、具体的な要望事項や活動についてということでありますけれども、協議会でまとめた要望書について、11月ごろに会長、副会長等でJR西日本米子支社、智頭急行に要望書提出しております。これは、中部地区行政振興協議会との連名で行っております。平成29年度の要望内容は、先ほどもちょっと申し上げましたが、スーパーはくと号の赤崎駅までの延伸も視野に入れた全便倉吉駅発着とか、スーパーいなば号の倉吉駅乗り入れの再開、それから、先ほども申し上げた由良駅停車中の騒音対策のさらなる対策等々の要望をさせていただいておりますし、智頭急行に対しては、スーパーはくと号を活用して、中部地域のPRをしていただきたいという要望、あるいは、Wi−Fiの電波状況の改善、こういった要望をさせていただいております。という状況でございます。  それから、みどりの券売機プラスについての御質問をいただきました。  そもそもこのみどりの券売機プラスとはどのようなものかということでありますが、これは、これまでみどりの窓口は対面式でやっておるわけでありますけれども、そういう対面式ではなくて、切符の乗車変更や払い戻しなども含めて、お客様自身の操作によって利用できるということで、みどりの券売機の機能にオペレーター機能が追加されたものということでございます。呼び出しボタンで、いつでも関西のコールセンターのオペレーターと音声や映像でつながるため、端末操作に自信のない方についてもこの案内に沿って操作が可能になるというものでございます。割引書とか証明書等の確認が必要な場合にも、オペレーターがそれを確認して手続が可能になるというようなものでございます。スケジュールについては、倉吉駅については、2018年の12月に導入予定ということのようでございます。山陰では、宍道駅と鳥取大学前駅に次いで3例目ということで、今後、順次配備駅を拡大の予定ということのようでございます。以上でございます。 ○15番(福井康夫君) 市長から今答弁をいただきました。ありがとうございます。  まず、JR線、智頭線の中部地区の利用促進でございますけども、いろいろ改善されてきて、利用者の便も上がってるという印象を受けました。市長も御存じのように、先ほどおっしゃいました、開通が平成6年、平成6年12月3日なんですけども、当時、大阪から倉吉まで運行でしたけども、2年後それが京都まで延伸になりました。どうやってできたのか、大阪から京都に延伸、伸ばしたというのは、毎日臨時列車を走らせると。毎日臨時列車です。そういうやり方を工夫されて、今のように実現ができたということでございます。それから、時間短縮もかなりできました。最高速度、時速130キロメートルまでというように車両も改良されまして、非常に短縮ができた。いろいろ利便になってまいりました。先人のいろんな努力だったと思います。今答弁をいただきまして、かなりそれ以外、今日取り組まれてきておるようでございますが、やはり大事なのは倉吉駅までのスーパーはくと号、ここの乗り入れというのは、もうこの20数年、オープンしてから24年たっておりますから、要望してきて、JRはそれに応えてないという、そういう思いが私、非常に強いわけでございまして、ぜひとも力を入れて頑張っていただきたいと思います。  それと、もう一つは、みどりの券売機プラスでございます。聞きますと、ことしの12月には設置していきたいということでございますが、便利な部分もあるにせよ、私もこれを聞きましてから、執行部から資料もいただきました、一部、こういうみどりの券売機プラスの分。そして、鳥取大学前駅にも見に行きました。対面窓口がなくなることに対して、非常にどうかなという思いがしまして、こういう質問させていただいております。やはり対面窓口が大事。こういうみどりの券売機プラスで、オペレーターが大阪の窓口で出てきて対応していきますと言っても、みどりの窓口と何ら変わらない、いわゆるコールセンターが出てくることによって人が窓口にいなくなるということでございまして、本当にサービスが十分保てれるのかどうかという危惧をするわけでございます。  その後に、人口減少による自治体の厳しさ感じました。これは、どこかといいますと、日南町です。日南町の役場、生山にあります、増原町長。5億6,000万円を一気に鳥取銀行から解約すると、こういう大きな見出しで新聞に取り上げられました。日南町の行員はゼロとなって、ATMだけが残るということ。高齢化が進んで、対機械ではなく、対面こそ必要ではないかと、こういうことでございまして、町長は廃止の理由を聞けば、総合的な判断だというのが金融機関の言い分でございます。結果として、こうなったことに対して、金融機関を撤退させないために、その対応策、私は、地元自治体でこんなことができるのかなというの、初めて、びっくりしております。一つは、鳥取銀行の預入金の全額回収です。これは一般会計、特別会計、基金も合わせてですけども、5億6,000万円。それから、日南病院の鳥取銀行指定金融機関の変更、メーンバンクは山陰合同銀行ですけども、病院は鳥取銀行なんです。それから、職員の給振の変更、鳥取銀行から全部撤退します。業界支払い先も鳥取銀行からの変更を求めます。それから、相談窓口の開設を独自にやります。それから、生山支店の名称を変更してもらいますということを、町長が打ち出しておる。こうせざるを得ない、なぜなのか。それは、これらに対して賛成・反対、議論があるようでございます。子どもらしいな、こんなことするのはとか、ありますよ。ありますけども、やはり人口減少の中にあって、かつては1万人いた、そういう日南町。現行5,000人切っております、割っておりますが、4,600人余りだと思います。こういう人口減少における自治体の運営で、厳しいのかなということをつくづく感じました。  それと、今のJRとは一緒になりませんけども、えてしてそういうみどりの券売機プラスというのがつながっていきはしないかという勝手な臆測をしたものですから、そういう思いで、再度、市長の見解を、日南町の例も踏まえて、いかがでしょうか。 ○市長(石田耕太郎君) 日南町の銀行の窓口がなくなるということとの関係も含めての御質問をいただきました。  日南町の事情はちょっとよくわかりませんけれども、腹に据えかねた部分があったのかもしれないなと思います。それは、新聞報道などを見ると、御相談が余り事前になかったということも報道されているようであります。そういうこともあったのかなと思います。ただ、これは、人口減とおっしゃったんですけども、企業の事情というものも多分あったんだろうと思います。やはり非常に経営的な問題、そういうものも厳しい環境にあるのではないかということも推定されるわけであります。どこの企業とも経済環境の中で、今本当にもがき苦しんでおられるのが現状ではないかなと思います。JRさんについても、そういう中で、いかに効率化を図っていくかということを考えておられるのだろうと思います。このみどりの券売機プラスにしても、当然これもコストが必要になってくるわけでありますので、こういったことに踏み切ることも決して容易なことではないのではないかと思います。  ただ、やはり高齢者の皆さんなどにとってみると、実際に人が対応してくれるのと、機械しかないのとでは、使い勝手から考えると、決して改善されるものとは捉えづらい部分があるのではないかなと思いますので、できれば対面販売も残していただいて、利便性が下がらないようにお願いしていきたいなと思っております。当面、対面販売もなくならないと伺っております。ただ、利用時間帯が17時半から22時については、このみどりの券売機プラスだけの対応になるとも伺っております。したがって、それ以外の時間帯であれば、対面販売もできるということであるわけでありますので、そういった使い分けをしていただきながら、御利用いただければなと思っているところであります。あわせて、より利便性が高まるような取り組みも、JRさんにもしていただくようにもお願いしていきたいと思っているところでございます。以上です。 ○15番(福井康夫君) ありがとうございます。  要はやはり、限度があろうとは思いますけども、対面販売、これを原則として、常時というわけにはならないということで、このみどりの券売機プラスの設置だと思います。ただ、やはり対面販売も非常時にはそういう対応できるということでございますけども、行政も、市もJR側と密接に連携とりながら、そのあたり、利用者の便が本当に届くような形をとっておいていただきたいと思います。よろしくお願いいたします。  次に、保育行政についてお尋ねいたします。  倉吉西保育園の指定管理業務についてお尋ねいたします。これは、現在、倉吉西保育園は入所児童数27人だと思います。昨年は28人、一昨年は31人であったと思います。ゼロ歳から5歳まで、定員、ここは60人ということで、近年、定員の約半分が入所児童となってると思います。そうはいっても、園児は少ないんですけども、地域にとってみれば、小学校でも保育園でもやはりかけがえのない施設だろうと思います。指定管理者の募集及び選定スケジュールでございますけども、昨年9月議会、指定管理者の指定の市議会決定、これが予定されておりましたが、現在までありません。本来ならば、この指定管理者との引き継ぎを終えまして、ことしの4月から管理運営の開始が始まっているというのが計画だったと思います。  そこで、お尋ねしますが、昨年のこの募集説明会や施設見学会等、取り組まれたとはお聞きいたしておりますけれども、参加事業者の状況についてお尋ねいたします。と同時に、現在の取り扱いはどうなっているのか、お尋ねいたします。  それから、2点目は、この間における明倫地区への協議、保育園関係者との話し合いというのは行われてきたんでしょうかね、市長にこの点を、経過をお尋ねいたしたいと思います。以上、2点、よろしくお願いいたします。 ○市長(石田耕太郎君) 倉吉西保育園の指定管理への取り組みの経過等についての御質問をいただきました。  倉吉西保育園につきましては、当初廃止または民間への譲渡というようなことで計画をつくったわけでありますが、陳情を受けて、議会でも直営での存続ということで御意見もいただいて、指定管理という方向で取り組みをしようということにしたところであります。それを踏まえて、昨年の4月から指定管理者の募集を行ったところであります。現地説明会を4月16日に行った段階では、1事業者の方の参加があったところでありますけれども、最終の受け付け締め切りには応募がなかったという現状でございました。そのことにつきましては、6月9日に保護者会を開催して御報告させていただいたところでございます。それを受けて、改めて7月11日から若干要件の緩和等を行って、法人の対象範囲を倉吉市内だけではなくて、中部地区まで拡大をした上で、再募集を行いましたけれども、残念ながら参加事業者がなしということで、不調に終わったという状況でございます。これらを踏まえて、ことしの1月19日に、これも保護者会を開催して、指定管理者の導入は不調であったということと、平成30年度については直営で実施させていただくということの報告をさせていただいたところでございます。保護者の皆さんからは、早く方向性を示して、結論を出してほしいという御意見をいただいたところでございます。  今後の方針につきましては、再編に向かった状況には変化がないわけでありますので、できるだけ早く結論を出していきたいと思っておりまして、今議会にでも改めて方向について御相談させていただきたいと思っているところでございます。 ○15番(福井康夫君) 倉吉西保育園指定管理業務についてお聞きしました。当初は、昨年、平成30年から35年、5年間です、指定管理業務をしたいということではありましたが、応募に至らずということです。  説明会等、経過はお聞きしました。市の方針というのが、まだ、今、市長から答弁はございません。いずれにいたしましても、指定管理者がおられないということになれば、3度目の募集を行うのか、あるいは当初の案のように、いわば廃園をということを前提で地元と、あるいは議会の同意を得るようにされる方針なのか、あるいは、改めてもう一度指定管理者の応募に得られるのか、そこだと思います。率直なところ、再編で、例えば廃園という形をとられる場合、地元明倫地区で、地元にはなるほど1つの保育園、1つの認定こども園、受け皿が近隣として確保できるという可能性は、他の地区よりかは高いと思います。  あるいは、今の公立保育園、非常に保育士不足、聞きます、他の園にも行きました。そしたら、園舎は少しやはり老朽化してきた。それから、本当に今、保育士不足だと。何でかといったら、やっぱりゼロ歳から5歳までといいましても、ゼロ歳、1歳、そうしたゼロ歳児の入所希望が多いんです。そうなれば、配置基準でやっぱり3人に1人とか、いろんな配置基準が厳しいものですから、どうしても保育士不足に直ちになる。そういういろんな諸事情があります。以前よりかは、そういうゼロ歳、1歳児の入所希望というのが非常にふえている実態があるので、保育士不足がどうしても出るという可能性が。だから、数でいうと1人でも2人でもいいから、とにかく倉吉西保育園からの保育士を充実してほしいというのが既存の、今の他の園の実情のようでございました。そういうことも踏まえて、非常に悩ましいところでございまして、まず、執行部の意見を聞きながらと思います。  もちろん私もかつてからいいますと、公立、いわゆる公的保育の責任というのは行政あるんだから、直営が当たり前ですと。そういうスタンスでは来ました。来ましたけども、いわば財政事情も含めたり、あるいは、そうした保育事情、いわゆる保育士不足も含めて、あるいは、周辺の自治体の保育園の実情、実態から踏まえて、どうあるべきなのかというのは非常に悩ましいところでございまして、もう一歩突っ込んだ市長の考え方を披瀝してもらえないでしょうか。何か聞きますと、一昨日の議運で、9月11日ですか、全員協議会で公立保育園の再編について執行部から要請があったと、こうお聞きしました。あとわずかです。この議場で、多少なりとも方向を、市長の見解をもう少し踏み込んでお聞きしておきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○市長(石田耕太郎君) 倉吉西保育園の件についてであります。福井議員がおっしゃるように、今の保育をめぐる状況というのは、保育士不足もあって、非常に環境的には厳しいものがあるのではないかなと思っております。この明倫地区、あるいは成徳地区も含めて見ると、明倫地区には私立保育所が1園、認定こども園が1園、それから、成徳地区には私立保育所が2園、認定こども園が1園ございます。これらは、距離的にも1キロメートルちょっとぐらいの距離にそれぞれあるわけでありますので、入所調整的には十分可能ではないかなと。いずれの保育所も利用定員的にはまだ余裕がある状況でありますので、そういう意味では、入所調整は可能ではないかなと思っております。それらも踏まえて、倉吉西保育園のあり方については、結論を出していきたいと思ってます。今、もう一度踏み込んでということでありますが、今議会で議員の皆さんの御意見も伺った上で、また改めて我々執行部としての方針を示させていただきたいと思っているところでございます。 ○15番(福井康夫君) 倉吉西保育園のこの指定管理業務でございますけども、1年半前、当初指定管理業務に出されるときに、私自身は、公立保育園は公的保育をということでの責任をやはり果たすべきだということを思いながらも、尊重して、賛成してきました。はっきり言えば、今でもこういう指定管理業務に委託されるという方針については、理解してきたものですから、もうちょっと言ってもらったら、あえて市長の方針を尊重したいなと思って、今発言してきたのですけども、まだ方向がはっきりしないようでございまして、何とも言いかねるのですけども、9月11日を待てえやということのようでございますので、同じやりとりになろうと思いますので、また改めて11日にお聞かせいただきたいなと思います。
     次に、教育委員会、小椋教育長にお尋ねいたしたいと思います。  通告をいたしております、2点。まず、1つは、2018年度の全国学力・学習状況調査結果について、それから、2つ目は、伊藤議員も質問されましたが、市内小・中学校の空調設備、エアコン設置でございます。  まず、1つ目ですが、ことし8月、常任委員会で、福井県と石川県を視察研修させていただきました。全国学力・学習状況調査、平成30年度も小学校6年生、中学校3年生ともに、秋田県、石川県、福井県が好成績だったと報道されております。この全国学力・学習状況調査の結果でございますが、ことしは7月末の公開ということになりますので、少し例年より前倒しとなったということでございます。その中で、都道府県別平均正答率は、鳥取県では小学校、中学校において、全体として前年を下回ったように報道されております。全ての教科だったですね。この学力テストは点数をあおり、競争するものではなくて、児童生徒の実態把握に基づく学力課題を明確にするとともに、これまでの学習指導を振り返りながら授業改善を図ることと私どもはお聞きしてまいりました。  そこで、教育長にお尋ねしますが、教育長のこの全国学力・学習状況調査に対する考え方と、今後の取り組み、方針について、小椋教育長は初めてでございますので、ぜひお答えいただければと思います。  2点目は、今回の全国学力・学習状況調査の結果を受けまして、教育長の評価をお尋ねいたします。  それから、3点目が今後の倉吉市学校教育としての指導改善、授業改善に対する方針について、教育長にお尋ねいたします。特に3点目は、何かマスコミで取り上げておりましたけども、この学力テストの結果を受けて、割と全国平均を下回ったということもあって、県教委も各市教委とあわせて、合同で考えていこうや、対応していこうやということを呼びかけされるそうに報道しておりましたが、それら踏まえて、どうなのか、お聞きしたいと思います。いかがでしょうか。 ○教育長(小椋博幸君) 福井議員の御質問にお答えいたします。  今年度の全国学力・学習状況調査についての御質問でございます。  まず、この調査について、どう思っているかという御質問でございました。この問題は、今国の文部科学省が現在の子どもたちにつけさせたい力、それをはかるための問題と捉えていますので、問題としては非常にいい問題であると私は捉えています。それで、結果ですけれども、本市の平均はおおむね良好であると捉えておりますが、その前に、ちょっとこの全国学力・学習状況調査の概要を少しお話しさせていただきたいと思います。  目的については、福井議員がおっしゃいましたので、省略いたしますが、対象になっているのは、小学校6年生、それから中学校3年生の全員です。それから、内容については、学力の調査、いわゆるテストですけど、それから、質問紙による生活の状況であるとか、学習の状況であるという、そういう質問紙もございます。学力の調査は、国語と算数、数学、今年度は理科も実施しております。3教科でございます。問題の中には、A問題、B問題という言い方をしますけれども、A問題は、主として知識に関する、知識理解をはかるもの、B問題は、主として活用に関する問題と分けられています。4月17日に今年度は実施いたしました。  結果ですが、正答率のほうで御紹介したいと思いますが、本市の平均で、小学校の国語のA問題、B問題両方とも全国平均をやや上回っております。算数は、A問題は全国平均とほぼ同じで、B問題は全国平均をやや下回っています。理科は、全国平均とほぼ同じでありました。中学校ですが、国語は、A問題は全国平均とほぼ同じ、B問題は全国平均をやや下回っております。数学については、A問題は全国平均を約3%上回っておりますので、これはよくできているなと思っています。B問題は全国平均とほぼ同じです。理科については、全国平均を約3%上回っておりますので、理科についてもよくできているほうだなと捉えております。全体的に見ますと、冒頭申し上げましたように、全国と比較してみれば、小学校、中学校ともおおむね良好な結果であったと思っております。  ただ、課題としましては、議員の御指摘にもありましたが、活用を図るB問題の正答率が若干低くて、これは誤解のないように申し上げますが、国の平均と比べて高い、低いというような捉え方ではなくて、A問題の正答率に比べて、B問題の正答率がやっぱり低いという傾向があります。例えば、本市の平均でいきますと、A問題は64%から76%ぐらいの正答率なんですが、B問題は、これが若干下がりまして、46%から60%ぐらいの正答率になってしまいますので、ここのところの思考力であるとか、判断力を育成するということをやっぱりもうちょっと続けて頑張っていきたいなと思っています。6月の議会でもお答えしましたが、学校に対しては、主体的、対話的で深い学びという、この視点に立って授業をつくっていくことを継続していくことが必要であると思っております。それから、理科については、よく伸びているなと思っています。  それから、質問紙に係ることですけれども、質問紙では、基本的な生活習慣にかかわることや、地域とのつながりに関することで、結構良好な結果になっていると捉えています。例えば設問の中に、友達と話し合う活動を通じて、自分の考えを深めたり、広げたりすることができているかという問いがあります。これに対して、肯定的な回答が、過去3年間を見ますと、68.8%から78.3%へと、これは小学校ですけど、向上しております。中学校も、平成28年度73.9%であったものが、今年度は79.1%であるので、これも上がってきておりまして、先ほど申し上げました主体的、対話的で深い学びの視点に立った授業改善は少しずつ進んでいるんじゃないかなということを感じております。  それから、もう一つ、学力検査の結果と、それから、質問紙の結果とのクロス集計ということも当然行っておりますが、一つだけ事例を御紹介したいと思います。この全国学力・学習状況調査が始まりましたときに、本市の教育委員会では、子育て10カ条という、この学力調査から見える課題であるとか、それから、重要な点を子育ての10カ条にまとめたものを家庭や学校に配布しておりますけれども、そこの中に、家の人と学校での出来事について話をしますか、家での会話というのが大事ですよということを1項目入れているんですけど、これにかかわる質問紙がこの中にもありまして、その相関を見ますと、よく話をしているとか、全くしていないって答えてる生徒の間に正答率の差で13ポイントぐらい差があります。中学校でも、10ポイント以上の差がありますので、やはりこういうことも一つ子どもの生活の中では大事なことだろうなと捉えております。  それから、今後の授業改善という御質問もございました。一つは、やはり活用力、この活用力というのを継続して身につけさせることを努力していかなければいけないと思います。議員もおっしゃいましたとおり、鳥取県教育委員会が、Bプラン、B問題のBをとってBプランなんですが、このBプランという事業を進めておられますので、そこと連携しまして、活用力がさらにつけられるような授業改善を行っていくつもりであります。具体的には、どうやったら活用力が身につくのかということなんですけど、国が示しておりますのは、例えば事実を正確に理解し、伝達する活動であるとか、概念、法則、意図などを解釈し、説明したり、活用したりする活動、あるいは、情報を分析、評価し、論述する活動、課題について構想を立て、実践し、評価、改善する活動というような、こういう活動が力をつけるためには必要であると示しておられますので、これらの活動をどのように授業の中に取り組んでいくかということを継続、努力していきたいと考えております。以上でございます。 ○15番(福井康夫君) 教育長から答弁をいただき、ありがとうございました。  私も、いろいろ先進地をこれまで視察もさせていただきました。秋田県はもとより、先ほど言いましたように、先般はあわら市に行かせていただいて、いずれも全国平均非常に高い県ということもございました。理由が何でかなということもお聞きしたいということでございましたけども、至って向こう側でおっしゃるのは、いや、特段に変わったことはしておりませんよということもあえてはおっしゃりながら、やはりそれぞれ努力はしておられるのかなという印象も受けます。先ほど詳しく答弁いただきまして、この全国学力・学習状況調査に係る結果を受けて、指導改善であるとか、授業改善、もう既にノウハウも含めて、かなり蓄積されておられると思いますし、これからの対応も進められるようでございますから、期待いたしております。  そういう中では、せんだってのあわら市では、やはり2学期制を取り入れて、授業時間の確保がやりやすい面があるのかもしれないなとおっしゃったり、あるいは、学年ごと、横の連携でなくて、持ち方が、教室が、1年生は1年生だけでなくて、1年、2年、3年、同じ教科、一つの教科で1年から3年まで持つということで、縦持ちだとおっしゃっておられたけども、先生の間のいわゆるこれは業界用語かなと思って聞かせてもらいましたけども、そういう縦持ちの授業なんですよと。いつからですかといったら、いや、私らが子どものころからだっておっしゃいますので、40年、50年たっているでしょう。いろいろなそうした各県の事情があろうとは思います。そういう中身でございますけども、ぜひとも、この点数じゃなくて、やはり小規模校は小規模校で、飛び抜けてもし点数がよければ、平均ですから、上がります。あくまで平均ということですから、これらの結果が全てということではないでしょうけども、反映されるようによろしくお願いしたいと思います。  最後に、学校の施設、空調設備でございますけども、エアコンについて、先ほど答弁がございました。小・中学校の空調設備の設置状況、それから、来年度以降の設置計画はどうなっているでしょうかということで、お聞きいたしております。  それから、市所有の公共施設、エアコン設置状況、これは教育委員会部局外となるので、ちょっと厳しいのかなとおっしゃっておられましたけども、概要は改めてもう一度お聞かせいただいておきましょうか。本市は普通教室は10%、特別教室は45.3%、平均27.4%とか、お聞きしましたが、もう一度ちょっと重なりますが、よろしくお願いいたします。 ○教育長(小椋博幸君) 続いて、福井議員の御質問にお答えいたします。  その前に、福井県の御視察の件ですが、私も福井県の例は少し学びましたので、私の感じているところを申し上げたいと思いますが、福井県の教育のよさは、福井大学教育学部というのが地域のステータスになっているというところがあるようでして、ですから、教員を目指す若い人が自分が習った先生のイメージをそのまんま自分が教員になったときもそれを受け継いでつないでいる。その循環が非常にうまくいっているというところがやっぱり福井県のすごいところかなと思っています。それから、もう一つは、勤務時間外の時間を使って、先生方が自主的な研修をなさっておられるということも聞いておりまして、その場に教育委員会の指導主事も入っていくことがあるというようなことでしたので、ぜひいろいろよいところは学びたいと思っております。縦持ちのことに関しても、私はあれは効果があることだなとは思っております。  それでは、普通教室へのエアコンの設置のことでございますが、現在計画をつくっているところでございます。先ほども答弁いたしましたけど、来年の夏までには何とか普通教室エアコンがつく教室が少しでもふえるような計画にしたいと思っていますが、非常に数が多い、つまり多額の工事費がかかるというところがありまして、秋におおむね決まるであろう国のお考えをお聞きしながら、ひょっとしたら単年度でできるのかもしれないという期待も持ちながらですけれども、単年度では無理かなというところも現在思っておりますので、でも、何年かのうちには全部設置ができるように進めてまいりたいと思っております。  それと、市の所有の公共施設におけるエアコンの設置のことについては、教育委員会だけではちょっと御答弁ができませんが、考え方として、やっぱり倉吉市としての方針的なものが何かあったほうがいいのかなということは少し思っております。教育委員会で伺っているのは、例えば地区公民館の玄関ホールであるとか、交流ホールみたいなところにもエアコンはつけてもらえんだろうかというようなお尋ねはいただいておりますけれども、地区公民館では、それぞれの部屋を貸し館として貸し出しておりますので、なかなか玄関ホール、あるいは共有スペースのところまでとは現在は至っておりません。もし仮に、いずれかの部屋を開放して使えるようにするということになると、今度は使うほうの制限というようなことも起こってまいりますので、やはりそこには何らかの検討が必要であり、市としてはこうしていこうというものがあると進めやすいんではないかなと考えております。以上でございます。 ○議長(坂井 徹君) 市長、何かございますか、市としての方針。 ○市長(石田耕太郎君) エアコンについては、学校だけに限る問題ではないと思いますので、改めて点検をした上で、これは財源の問題も関係すると思います。それらも踏まえて、優先順位をつけて、整備の計画をつくってまいりたいと思います。 ○15番(福井康夫君) 教育長から答弁をいただきまして、ありがとうございます。  全国学力・学習状況調査についてでございます。1点、最後に、福井県では、やっぱりつまるところ、教員の補充、体制がしっかりしておれば大丈夫じゃないかということで、手厚いみたい。やっぱりそこです、人的配置とおっしゃったのが印象深いでございます。そういうことを申し上げておきたいと思います。  次に、エアコン設置でございます。わかりましたが、ことしの夏に、8月に入りましてから、2学期に向けて、大型扇風機、各学校にお配りになったようでございます。各小・中学校に、少ないところで4台かな、多いところで五、六台、七、八台、8台はなかったと思いますけども、全体でどういう設置というか、市内の業者から送られたみたいでしたけども、これの経過と台数等がわかれば教えてください。  それから、もう時間もわずかでございますが、全国小・中学校エアコン格差の県民事情ということで、これ、週刊誌に出ておりました。某週刊誌でございますが、内容を見ますと、愛知県の豊田市の市立小学校、小1の生徒が熱中症で死亡と。普通教室にはエアコン設置がないということでございます。最も暑いまちとして有名な岐阜県の多治見市、この小学校は13校で、中学校が8校、今エアコン設置率が0%だということです。仮に小・中学校エアコンを設置すれば、その設置費用は16億円になるということでございます。なかなか厳しいと。現行では、設置の3分の1を文科省の負担、これが交付金制度であるということでございますが、申請しても採択されない実情があったという書き方になっております。この制度は、実は空調だけでなくて、トイレの改修、洋式化、あるいはバリアフリー化、空調、これも対象なんだけども、空調は後回しになってしまって、ゼロ件だったというのが国の今の現状だとも出ておりました。本当にその辺の実情というのがどうなったのかな、倉吉市も耐震の工事もやってきましたし、トイレの洋式化も進めました。空調までは手が回らなかったということなのかと思いますけども、そのあたり。逆に東京都の場合は、もう99.9%の設置率とも出ております、いろんな資料でも。都内の約2万7,100教室のうちのエアコン未設置というのはたったの2教室だけだというように書いております。当時、2010年から13年、このころに暑さに対しての取り組みが東京都では実施されて、そういう実態に至ってるようでございます。もともと小・中学校に対してエアコン不要論も自治体の首長の中にもあったことは事実。住民でもそうです。そういうこともかつてはあったけども、非常に最近では猛暑ということで、余りそういうことの主張は言われなくなったとも思います。締めくくりとしては、やはり低設置率の自治体というのは、もっと本腰を入れるべきではないかということで締めくくっておられますけども、これらを踏まえて、教育長、もう一度答弁お願いします。 ○教育長(小椋博幸君) 続いての御質問にお答えいたします。  まず、扇風機の件ですけれども、先ほども申し上げましたが、この夏、本当に尋常でない暑さということがありまして、夏休みがあけた後、2学期、もうスタートしておりますが、中学校は運動会の練習が始まります。そういうような状況の中で、やっぱり何らかのことができないかということを本当に急遽でしたんですけど、教育委員会の中で協議いたしまして、大型扇風機の設置なら何とかできるかもしれないということがありまして、正確な数字は、今ちょっと頭にありませんが、各学校4台程度ずつ、これは学校からまず希望を聞きました。希望を聞いて、全部それに沿うわけではありませんが、平均して4台ずつぐらいは配置ができております。ただ、この扇風機ですね、教室に置くと風が強過ぎて、教科書、ノートがもう、とても勉強できるような状況ではないので、設置の場所は、例えば廊下から教室の中に向けるであるとか、そこを考えながら使ってくださいということはお願いしています。それから、予算措置はできませんでしたけど、水を霧のような状態で出しっ放しにできるような箇所があれば、ちょっと躯体全体を冷やすという効果はあると聞いているので、何とか学校でそういう工夫もしてもらえないでしょうかということは校長会でもお願いして、連絡しております。  それから、エアコンの設置に関する経過ですけど、議員の御指摘のとおりでして、耐震がまず第一ということで、平成28年度には耐震は全て完了いたしました。それから、その次に、トイレと、それからエアコンということがあって、同時に全部ということはもちろんできませんので、子どもたちの使用頻度のことから考えますと、やはりトイレが先ではないかと、意見も聞きながら、そのように判断して現在に至っております。現在は、トイレも本当にきれいになって使っておりますので、今度はエアコンのほう、何とか設置できるように努力してまいりたいと、そういうふうに考えております。  済みません、扇風機の台数、今届きました。全部で64台です。学校平均4台から5台ということでございます。 ○15番(福井康夫君) 最後でございます。エアコンでございます。64台ね。要望されたところの半分ということも事実あったようでございます、そういう実態。それぞれ多少なりとも少し涼をとっていただくというのも大事ですし、あるいは、実際に風だけでなくて、見た目も含めたりというのが大事でないかということで、聞き取りのときも言いました。本当にことしは熱中症特別警報が出たのも25回になったかもしれません。さほど多かったと思います。学校に年に1回、2回、例えば廊下に氷柱を立てて、涼をとってもらう。見るだけでも涼しい、そんなことで学力の意欲を向上させてもらうというような、そういうふうなぐらいのユニークな取り組みもされてもいいんじゃないかというぐらい思いました。さほど大変なんですけど。見るだけという、気分だけでもそういうようなことで、涼しさを感じていただいて、よりいい環境で子どもたちが勉学に励めれるように、そういう環境に努めていただけたらと思います。以上、終わります。 ○議長(坂井 徹君) 暫時休憩いたします。                   午前11時52分 休憩                   午後 1時00分 再開 ○議長(坂井 徹君) 再開いたします。  次に、同じく会派新政会の14番由田隆議員に、市政に対する一般質問を許します。 ○14番(由田 隆君)(登壇)(拍手) 新政会の由田でございます。一般質問を通告に従って行います。よろしくお願いします。  今回の一般質問は、学校再編、そして、先ほど15番議員が申されました保育園の環境整備ということですが、主に倉吉西保育園、あるいは保育園の再編について、今後の方針を伺っていきたいと思います。  それでは、学校再編について質問いたします。  市長がことし3月に見事3期目、当選されました。市長の任期は4年間、今月で9月、この議会が終われば、再任されてから6カ月が経過し、残すところが3年6カ月となります。最初に、市長に強くお願いいたしますが、やはり6月議会でも13番議員、山口議員が強く指摘されたように、学校再編の問題は、平成20年度、そして21年度の明日の倉吉の教育を考える委員会が6回の議論を重ねて、平成22年の3月に提言をされています。そして、市長は、平成22年に当選され、市長になられ、その年の5月に教育委員会から倉吉市学校教育審議会に今後の学校教育のあり方について諮問し、平成24年には、その答申を受けて、具体的に学校再編が動き出しました。以来、市内14校区で校区説明会、あるいは倉吉未来中心等でフォーラム、全体会を行い、市民喚起を促してきたところでありますが、約10年、そして、具体的にこの再編問題が発生してからも6年、経過いたしております。現状を鑑みても、私は石田市長、あと3年6カ月の間に結論を導き出す最善の努力を最初に求めておきたいと思います。  そのことを受けて、4月には、小椋新教育が就任されました。私は、前教育長、福井教育長とずっとこの間、学校再編の問題について議論を進めてきました。福井教育長は、時として直球勝負で、語気鋭く、自分の教育理念を話され、ある意味、私も多くのことを学んだように思っています。今回の小椋教育長、特段の強い意思を持ってこの再編に臨まれることと思いますが、今回の質問は、この間の10年間、あるいは6年間の議論を教育の現場で、あるいはその関係者として、倉吉市の現状を見聞きして、率直にどのように感じてきたのか、そして、そのことを踏まえて、教育長として、今後この再編問題にいかに取り組んでいくのか、まず最初に、教育長からその所信を述べていただきたいと思います。 ○市長(石田耕太郎君)(登壇) 学校再編の問題についてお尋ねいただきました。  足かけ8年がたつわけでありますけれども、なかなか結論を至るに至っておりませんけれども、私はこの問題はやはり避けて通れないと思っています。教育は百年の大計とよく申しますけれども、やはり子どもたちの未来をどう形づくっていくのかというのは、自治体にとっても非常に大きな問題だと思います。とりわけ、その入り口である義務教育、特に小学校、この子どもたちの教育をどのように体制整備していくのかというのは、非常にやはり大事な問題であると思っています。そういう意味で、衆知を集めて、これからの学校のあり方というのを検討していただいて、報告いただいた。それをベースに、これまで再編の問題について取り組んできたところであります。なかなか地域の皆さんの合意をいただく段階に至っておりません。これはやはりどこの自治体も御苦労されている課題だと思います。それは、やはり地域の地域づくりともかかわる非常に重要な問題であるからだと思います。であるからこそ、地域の皆さんとともに合意を得るべく努力をしていかないといけないテーマでもあるんだろうと思います。最善の努力をということであります。これまで教育委員会で本当に御努力をいただきました。その努力を多としたいと思いますし、これからも努力を重ねていきたいと思います。これは、教育委員会だけの問題ではありませんので、市役所を挙げて取り組んでいかないといけない課題だと思ってます。私もそういう意味で最善の努力をこれからのあと残された3年半の任期、努力していきたいと思っています。ぜひ地域の皆さんの御理解をいただいて、一歩でも前に進むように、しっかりと取り組みを進めてまいりたいと思っていますので、議員各位の御理解をいただくようにお願い申し上げたいと思います。よろしくお願いいたします。 ○教育長(小椋博幸君)(登壇) 由田議員の御質問にお答えを申し上げます。  学校再編について、改めて所見をということでございました。  先ほど市長もおっしゃいましたとおり、学校再編、小学校適正配置については、本当に本市にとっては大事な、重要な事柄だと思っております。6月の議会でも申し上げたとおりでございますが、とにかく何らかの手を見つけながら進めてまいりたい、これが私が今思っていることでございます。ただ、何らかの方法というのは、今、案としてはお示ししているんですけれども、手順でありますとか、あるいは方法、スケジュール等については、本当に地域の皆さんとよくよく協議をしていく必要があると考えております。子どもたちの状況ですけれども、これからの時代、人口が減っていくということがあります。それから、AIに代表される技術革新、こういうことで社会が大きく変化していくということも言われております。そうした中で、子どもたちにどんな力をつければいいのか、人間として求められているものは何かというところでは、複雑で答えのない問題に対応する力でありますとか、主体的に学び、多様な他者と協働する、こういう力も必要だと思います。さらには、仲間とともに新たな価値を生み出していく力、これは国もこのようにおっしゃっているところでありまして、こうした力を子どもたちに本当に身につけさせていくことがこれからの倉吉市、倉吉市のみならず、鳥取県、あるいは日本を背負って立つ人材を育成するという上では、本当に大事なことだと思います。  現在も少ない数ですけれども、それぞれの学校は一生懸命できる限りのことをもちろん取り組んでおります。でも、やはりある程度の集団の中での学習、そういうことによって、より学習環境はよい方向になっていくんであろうと考えております。小学校の適正配置は、よりよい教育環境を目指すためのものでもちろんありますけれども、何回も申し上げますが、地域や、それから保護者の理解を得なければ進めることはできないと思っておりますので、現段階では、各地区の代表の皆さんとどのようにすれば一歩でも進めていけるだろうかということを話し合いを続けているところでございます。粘り強く一歩ずつ進めてまいりたいと思います。どうぞよろしくお願いします。 ○14番(由田 隆君) ありがとうございました。  市長には、最後に感想を伺おうと思いましたが、私の質問の仕方が悪かったためか、最初に市長が登壇いただきまして、大変恐縮してます。申しわけありません。  今、市長も議会、議員それぞれに協力を求められました。私も決して、市長や教育長だけの問題だと思ってません。この市政の課題は、挙げて議会の、あるいは議員一人一人の課題でもあります。私たちにも大きな役割があるという自覚の上で、そして、今、教育長が言われた何らかの方策をこの再編問題で見出せるために、執行部も議員も議会も合意が見出せれるような質問をしていきたいと思っていますので、よろしくお願いします。  個別の課題、問題について質問いたします。  私、今回のこの質問に当たって、何人かの方に意見を聞きました。そのうちの一人の方が明日の倉吉の教育を考える委員会、メンバーが20名ぐらいでしょうか。その中のお一方にお話を聞く機会がありました。この間、議場の中で、議論を聞いているけれども、この委員会が提言したのは、決して学校再編を求めるための学校や学級の適正人数、規模、学級だけを示したわけではない。倉吉の教育の理念や、あるいは幼児教育、家庭教育のあり方、学校教育のあり方、そして、13項目にわたって提言しているんだ、その適正規模の20人から30人というのは、一つの項目ですよ、それだけがひとり歩きしているように思いますと。家庭教育のあり方や幼児教育、地域の教育力のあり方も提言している。やはりそれらもしっかり議場で議論してほしいと苦言を呈されました。少し反省をしているところであります。  それらを踏まえて言えば、逆にこの委員会の提言から倉吉市学校教育審議会に諮問した本市の側にもやはりある意味学校再編ありきの行政の主導、最初のスタートがあったのではないかと考えられると私は思うところがありました。改めてこの20人から30人の、さっき教育長も言われました、ある程度の人数、その根拠とはどうなのかということを、この後、御答弁いただきたいと思います。  私は、この間、小椋教育長は御存じないかもわかりませんが、小規模校や目標とする中規模校、再編をして、統合をして、小規模校と中規模校の児童生徒の学力や体力や規範意識や社会性にそんなに劣るところがありますか。あるとしたら、すぐにでも再編をしなければならない。あるんでしょうかということを福井教育長と議論してきました。きょう午前中にもありました。生徒の学力・学習状況調査を見ても、そこは明らかであります。決して劣るものではありません。そういう状況の中で、じゃあ、なぜ再編なんでしょうかということです。この後の質問は、20人とか30人、集団学習、体育や音楽、そういう面で小規模校は不十分なところがあるとしたら、今本市が進めている交流学習、最初、交流学習が教育委員会から提案されたときに、再編に反対される市民からは、これを認めてしまったら再編が行われてしまうということで、反対をしてほしいという要望を受けた経過がありました。私はそのこともこの議場で披瀝しました。私はそうは思いません。交流学習を強化することによって、現状の学校、小規模校でも不十分な点、集団学習が不十分な点を補えることにつながるから、私はもっと充実、強化すべきだという視点でその人を説得した経過があります。近年行われているこの交流学習の成果、そして、目的は何だったのかを小椋教育長の認識をお伺いいたします。 ○教育長(小椋博幸君) 続けての御質問にお答えを申し上げます。  交流学習と由田議員おっしゃいましたが、集合学習と呼んでおりますので、ちょっと言葉を訂正させていただきます。  集合学習の目的や成果についてということと、あるいは、20人の根拠はというお尋ねでございます。まず、その20人の根拠のほうですけど、根拠を示してくださいとおっしゃれば、この根拠はなかなか示すことはできないだろうと私は考えています。ただ、いろんな研究や学説の中で、学習集団として一番適切な人数は20人の半ばというような考え方は幾つか、アメリカにもあったと思いますし、研究していらっしゃる方々のお考えとしてあることはあると思います。  それから、関連して、先ほどの全国学力・学習状況調査、決して劣っているわけではないのになぜかということでございますが、御指摘のとおり、大規模だからいいとか、小規模だからよくないという結果には、本市の状況もなっておりません。それぞれの学校が努力していると私は捉えています。なのに、なぜかと言われたら、一番思うのは、子どもたち自身がある程度の人数で生活することについてどう感じているかという、私の認識では、大人はかなりの議論を進めてきていると思ってますが、当の子どもたちはどう感じてるのかなということをちょっと前ぐらいから私は気にするようになりまして、今御質問のあった集合学習について、子どもたちがどう感じたのか、昨年度の後半から始めさせていただいておりますので、今年度も行います。こういうところから子どもたち自身がどう受け取っているかというところも、適正配置の大事な要素になるんだと思います。それを前提にして、本市教育委員会が集合学習、どのように考えているかをお話しさせていただきたいと思いますが、一定規模の集団の中で学び合い、あるいは認め合い、磨き合いという言葉も使いますけれども、そういう学習環境を提供したい、何回か、毎日というわけにはなりません。昨年度からそのためのバスの借り上げを予算化しております。  総じて申し上げますと、子どもたちにとっては結構満足度の高い活動になっていると現在は捉えております。例えば担当した教員の感想を御紹介いたしますが、手つなぎ鬼、追い越し鬼、ドッジボールなどを行い、大いに盛り上がりました。ふだんは少人数で学習しているので、多くのチームに分かれたり集団で行ったりするゲームができないのですが、大人数での学習は、子どもたちにとってとてもよい経験になりました。それから、高学年の児童の感想をもう一つだけ御紹介いたします。明倫小学校で一緒に外国語や体育の学習をしました。この日は、5年も6年も、約50人くらいずつで学習しました。お互いに英語でコミュニケーションをとる中で、だんだん笑顔が出てきました。初めて話した人とも自己紹介をしている間に親しくなりました。このように感想をいただいております。こういうことから、今年度も引き続き集合学習を実施していって、先ほど申し上げました子どもたちの受け取り方がどうなのかというところの、そういうところの視点も入れながら、より質の高い教育活動を行ってまいりたいと思っております。以上でございます。 ○14番(由田 隆君) ありがとうございました。  昨年から実施したこの集合学習、いい成果も上げられている、教員の評価も、今聞いたところです。もっと充実、強化していただければと思っています。よくわかりました。  次に、学校再編に伴う財政的な効果を教育委員会がどのように認識、特に小椋教育長はどのように認識されているのか、伺いたいと思います。以前に、私もこの同趣旨の質問をして、前の教育長から御答弁いただいたり、あるいは、ほかの方が質問をし、そこで聞く中で学んだ点がありますが、どのような効果を期待、財政的な効果、期待されているんでしょうか、まずお伺いいたします。 ○教育長(小椋博幸君) 続けての御質問でございます。  再編後の財政的な効果についてということでございます。  教育長としてのと御質問ございましたが、平成28年の3月に、倉吉市立小学校適正配置推進計画の中に、その財政的なことが数字で示されておりますので、それを再度御紹介したいと思いますが、統合前の14校の人件費、あるいは学校運営費、これを総額でお示ししますと当時の数字ですけれども、3億272万円となっております。それに対して、統合した後の人件費、あるいは学校運営費をトータルしますと1億9,125万円という数字が示されています。差し引きいたしますと1億1,147万円ということになりますが、学校の数が減ることによって、国からの地方交付税交付金が約8,000万円減額になるということなんだそうです。そうしますと、トータルで差し引きいたしますと、年間約3,000万円程度の財政的な影響が出てくると示されています。それから、経費に関しましては、今人件費と運営費のことをお話しいたしましたが、適正配置を行いますと、スクールバスのことが当然出てくると思います。スクールバスに関する費用については、購入時は市の負担として購入しなければならないんですけれども、国の補助がありますし、それから、運行費用については、交付税措置ということで、国から補助金があり、ほとんど負担はないと聞いております。それと、あと、建物の維持費も当然必要になってくるのですけれども、適正配置が行われれば建物自体の数が当然減りますので、その分は多少なりとも施設設備に係る費用は減少していくのだと考えております。以上でございます。 ○14番(由田 隆君) ありがとうございました。  今回の学校再編に伴う財政的な効果というのは約3,000万円。今回5校が対象になっています。上小鴨小学校、北谷小学校、高城小学校、灘手小学校、成徳小学校5校で割れば平均して600万円。以前、そのことを引用して、私は、倉吉市の今の職員の平均的な給与、事務方に聞いて47.何歳で600万円。要は約500人いる職員、1校当たり1人の人件費ということになりますよという比較をした経過があります。そこで、私は、その中で、やっぱり深く考えていけば、その効果の生まれる背景には、教員は学校がなくなれば異動ができます。でも、一般事務職員であるとか、学校関係者、そのほかの方は、ある意味職を失う、職がなくなるという事態もそこで生じてくるわけであります。一方、倉吉の事業活動の中で、学校が少なくなれば、事業活動の中で、減収、減益になる事業所もふえてくる。いろんなマイナス効果があるという認識も必要だろうと思います。やはりそういうところにも思いをはせる努力が必要なのかなと思います。少なくても1校当たり600万円が人件費としてというか、学校運営費として浮いてくるということはわかります。でも、そこを考えるときに、今私が言った視点もやっぱり考える必要があるのかな。  もう1点、今の計画でいえば、上小鴨小学校、北谷小学校、高城小学校、灘手小学校、成徳小学校、いわば廃校、あるいは学校の用に供しなくなる可能性が出てきます。その中にあって、この間、これらの学校施設は耐震補強工事と大規模改修等を行って、国の交付金を使っています。じゃあ、その交付金についてはどういう取り扱いになるのか調べてみれば、成徳小学校においては、あと9年間、学校の用に供さなくなれば交付金の返還対象になる。小鴨小学校、あと7年、この平成30年度を起点にしてです、あと7年。北谷小学校5年、高城小学校1年、灘手小学校7年。現の段階でこの返還額は幾らか、私は調査をし切れていません。前に教育委員会の方にこの件について文部科学省に問い合わせてほしいと。問い合わせたそうです。文科省の答えが、仮定の問題には答えられませんという回答を教育委員会の幹部の方から私、お聞きしました。文科省のその姿勢、地方自治体は学校再編なんかで財政的にどうなるか、いろいろ考えて、文科省に問い合わせたら、仮定の問題には答えられないとする、この姿勢は、私は強い憤りを感じてます。事実ですから、言いました。これは皆さんを責めているつもりでもありません。ただ、この返還、交付金の返還がこれからの倉吉市の財政事情にも重くのしかかってくるということも理解が必要ではないでしょうか。  これからの質問は、一つ提言をさせていただきます。昨年の12月に、私は選挙後、この質問で、小椋教育長おられませんでしたけど、この議場でこんなように言ったことを覚えてます。地域の学校を生かしながら学校再編をしてほしい。地域の要求によって分校でもいい、地域の学校を生かした再編、可能なんじゃないですか。そうすると、これらの問題も返金も解決します。学校の用に供してこれから進んでいく。そして、今、協議会が立ち上がってないけれども、これから協議会で議論していく。再編を通して、地域の学校を生かしながら再編をする。交流学習を充実、強化する。そういうことによって倉吉方式の学校再編が可能じゃないのかなと私は思って、今回提言をさせていただき、そして、今回、この問題、事前に少し話をしてますから、この問題に対して、教育委員会、あるいは市長さん、どのようにお考えになるのか。市の方針転換しろとまでは言いません。ただ、協議会を立ち上げて、それぞれの対象区の住民が、学校関係者が出てきて、協議会の中で議論した結果として、地域の学校を生かす方式の再編をといったときに、本市の教育委員会は、学校設置者たる石田市長はどのような態度をされるのか、そこを今回、私は聞きたくて、この問題を提議をし、質問させていただいていますので、ぜひよろしくお願いいたします。 ○教育長(小椋博幸君) 続いての由田議員の御質問にお答えを申し上げます。  まず、今の御質問を聞いた私の感想ですが、適正配置によって職がなくなることも念頭に入れなさい、さらには、学校として使用しなくなれば返還のことが生じてまいります。このことは私も承知しておりましたが、そういうことも含めて、本当に地域の皆さんとやっぱりよくよく話をしないといけないなということを強く感じました。それから、御提案をいただきました地域の学校として生かしてほしいにかかわって、分校に係る考え方でございますが、これはこれから選んでいく選択肢の中の重要な一つの方法だと考えておりますので、ただ、分校にする場合に、何年生までを分校に置くのかとか、細かいことはまた次の話になるんだろうと思うんですけど、ぜひその協議会でこうやったら一歩進めれるんじゃないかという話をさせていただきたいと思いますので、分校の件、貴重な選択肢だと考えております。 ○14番(由田 隆君) ありがとうございました。ぜひその方向でよろしくお願いいたします。  それが今、高城でこんな取り組みがされています。高城の子どもたちの未来を考える学習会、今2回開催されました。通称名をそっだな学習会、地域の人のいろんな意見を聞いて、すとんと落ちるような、ああ、そうなんだな、方言でそっだな学習会、今まで2回開催され、8月にも開催し、保護者代表や地域代表の方が出て、それぞれの意見を述べ、質問はできませんでしたが、聞くだけでもいい勉強になりました。その際に、多くの方がやっぱり現状の高城の学校のあり方にすごい誇りを持っているというか、続けてほしいとする住民の方が多くいらっしゃいました。中には、今の高城小学校で行っている同和教育やその自尊感情を大事にして、本当にこういう教育をこれからも続けてほしいとする、その方はもうお子さんはずっと上の方ですが、そういうことを言われていました。大事なことだと思います。今度、9月20日に高城公民館でありますので、どうぞ教育委員会の皆さんもぜひ参加いただければと思います。  地域のことについて一言だけ言わせてください。高城小学校の前に、国府川があります。そこで毎年夏に魚つかみをやったりします。そのために、水辺の楽校といって、年3回、草刈りをしてます。それから、小学校の裏山の草刈りをやっています。もちろん私も参加してますが、私だけじゃありません。地元の議員さんは出て汗を流しています。皆さん、えらい顔してるけど、不満を言いなる人は一人もいない。中にはこれが生きがいだと言ってはばからない人もおられますよ、おられる。学校がなくなったらこんなこともできんな、お茶飲みながら話をしました。ぜひ地域の活性化や活力というのは、やはりそういうところだろうと思います。いかに地域住民が学校を大事にしているかということを一つ紹介させていただきました。ぜひよろしくお願いいたします。  それで、私は、協議会の中に入って堂々と議論してほしいと地元に帰って言いたいと思っています。その選択肢の中で、分校や地域の学校を生かす再編も可能なんだということを私も議員の一人として、前段言った、この問題を避けて通らずに、市長や教育委員会だけでない、議会や議員のその役割もそういうところにあるという自覚を持って、今後議員として活動していきたいと思いますので、よろしくお願いします。  あと、残された時間、倉吉西保育園の問題について、1点だけ質問させてください。  大体、15番福井康夫議員の質問で理解いたしました。ただ、やはりこの後に残っている保育行政の課題として、園児、あるいは保育士の確保が困難ということで、保育園の再編、あるいは譲渡、廃園ということが出てくると思うんです。この倉吉西保育園は、環境のいいところにある、条件のいいところにあって、もしかすると廃園でもそうそんなに異論がないかもわからない。ただ、私の住まいする高城であるとか、山間僻地の公立保育園に子どもを通わせている保護者からすると、やはり対岸の火事じゃない。身近な問題として考えると思うんです。そこらのところを、市長、この倉吉西保育園の問題と今倉吉市の取り巻く保育行政、保育園の関係でどのようにリンクされるのか、どのような影響があるのか、最後伺って、質問を終わります。 ○市長(石田耕太郎君) 学校再編の問題については、先ほども教育長もお答えいたしましたけれども、今御提案させている案が全てだとは思っておりません。いろいろ議論する中で、最善の案をつくっていけばいいと思っていますので、ぜひ協議会に御参加いただいて、議論を闘わせる中で、合意が得られる案をつくっていくように御協力いただければありがたいなと思ってますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。  それから、倉吉西保育園の問題、保育園の再編についてでありますけれども、これは、倉吉西保育園の処理を、取り扱いが倉吉市の公立保育園の取り扱いに全ての方向づけをするのかと、決してそういうことではないわけでありまして、それぞれ保育所の立地の条件が違います。環境が違うわけでありますので、それぞれの状況に合わせて、それぞれのあり方というのはやはり考えていくべきものだと思ってますので、倉吉西保育園は倉吉西保育園の問題、それから、それぞれの地域にある保育所は保育所のこれからのあり方、それぞれの地域の状況を踏まえて、これからの方向というのは定めていくべきものだと考えておりますので、倉吉西保育園が仮にどういう方向になろうと、全ての公立保育園がその方向に行くんだとはお考えいただかなくて結構だと考えていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。 ○14番(由田 隆君) ありがとうございました。終わります。 ○議長(坂井 徹君) 次に、同じく会派新政会の9番竺原晶子議員に、市政に対する一般質問を許します。 ○9番(竺原晶子君)(登壇)(拍手) 新政会の竺原晶子です。本日、最後の質問となりました。  発言通告の順を変えて、1番を最後にしたいと思います。  初めに、複数課題を抱えた世帯への支援について、8月2日に教育福祉常任委員会で石川県の能美市へ視察に伺いました。のびのび高齢者プランについて説明を受けた事例と、倉吉市民の実態を重ねて質問いたします。  能美市の事例では、高齢の母親と障がいがある息子さんという複数課題を抱えている世帯への支援がそれぞれに行われていましたが、生活費が回らず、困窮してしまったということがあったそうです。これまでは世帯に対して責任を持って経過を見ていく人が曖昧であったが、新たにあんしん相談センターを設立し、介入することにより、複数課題を抱えている世帯の支援が変化したという説明をいただきました。あんしん相談センターの相談支援包括化推進員が相談を受け、障がいの相談支援事業所相談員、介護保険のケアマネジャー、医師会の医療コーディネーター、生活困窮担当の暮らしサポート支援員が一堂に会しケア会議、ケース会議が行われ、連携機関につないでいくということです。ケアマネジャーや支援員が主治医に話しにくい、意見しにくいので、センターにいる医師がいると、医師同士ということで話しやすいと能美市の方は話されていました。  家族からの経過説明は、能美市ではあんしん相談センターの相談支援包括化推進員に一度話せば、関係機関が連携して支援してもらいます。倉吉市ではそれぞれの機関で経過説明を何度もする事態が起きていました。その方は、個々の人はいい人なんだけどね、何でなんだろう、とにかく大変だったということでした。市内に住まれるこの方は、62歳未満のパートナーがある日突然倒れられ、高齢の親と障がいを持つ兄弟は施設入所へ、パートナーは難病のための入退院を繰り返し、居宅介護等のさまざまな支援が必要になりました。仕事を休み、一人で乗り越えてこられましたが、お話を伺い、とても大変なことだったと思いました。地域連携室が設置されても、実態として連携できていなければ、また同じことが起きる。改善していく仕組みがなければ、地域連携室と包括支援センターや関係機関が連携していますと言われても、結局人だよね、仕方ないということになってしまいます。  本市においての連携状況と組織としての苦情を聞き取り、課題を検証し、共有、改善させる仕組みが関係機関にあるのか、お尋ねしたいと思います。よろしくお願いいたします。 ○市長(石田耕太郎君)(登壇) 竺原議員の御質問にお答えいたします。  複数課題を抱えた世帯への支援体制がどうなっているのかということでありますけれども、結論から申し上げると、まだ十分にできていないというのが現状だろうと思います。今の本市の相談体制というのは、やはり縦割りでやられているというのが現状ではないかと思います。高齢者福祉に関しては地域包括支援センター、障がいのある方については障がい者地域生活支援センター、子育てについては子育て支援センター、こういった機関がそれぞれ相談に応じて福祉サービスの利用、援助ですとか、虐待防止の早期発見のための支援、そういった取り扱いをさせていただいております。また、平成27年の4月からは社会福祉協議会の中にあんしん相談支援センター、先ほどの能美市の名前は一緒ですけども、あんしん相談支援センターが設置されて、生活保護を受ける前の段階での相談、生活困窮者の自立支援を目的に、相談支援事業や家計相談支援事業を実施して、生活困窮者の複合的な課題に一元的に対応をしているという現状があります。少しそういう意味では能美市に近い取り扱いはさせていただいているのかなと思いますが、システム的にできているわけではありませんので、やはり今縦割り的な対応にしかなっていないというのが現状ではないかなと思います。  ただ、現状を伺ってみると、やはり最近では、いろいろな相談ケースが出てきているようであります。世帯の中での課題が複合化、複雑化してきておりまして、高齢の親と無職独身の50代の子どもが同居している世帯の課題ですとか、介護と育児が同時に直面している世帯ですとか、本人だけじゃなくて、属する世帯全体に着目をして、福祉、介護、保健、医療に限らない、いろいろな生活課題に対応する必要性が出てくる、そういう課題解決の仕組みが必要なケースが出てきていると聞いております。そういう意味で、これからそういった複合課題にも対応できるような包括的な支援体制を構築する、そういう制度の垣根を超えた総合相談窓口、そういったものの設置について、今後十分検討して、できるだけ早くそういった体制ができるように努力していきたいと思います。 ○9番(竺原晶子君) ぜひ縦割り体制を改善していただいて、横つながりにしていただきたいです。  29日の「ZERO」という番組の中でも、ダブルケアという言葉を使って、今の複数課題を抱える家庭の問題が出ておりましたけども、介護と子育ての問題、同じところで話がしたいって、その方も言われてたんですね、絡み合っているので。ぜひ改善して検討していただけたらなと思います。  続きまして、教育のICT化に向けた環境整備5カ年計画について、お手元に資料も配付させていただいてますが、見ながら進めたいと思います。  文部科学省では、新学習指導要領の実態を見据え、学校において最低限必要とされ、かつ、優先的に整備すべきICT環境整備について、昨年12月に平成30年度以降の学校におけるICT環境の整備方針を発表しました。また、学校におけるICT環境の整備に必要な経費については、本整備方針を踏まえ、配らせていただいている資料なんですけども、教育のICT化に向けた環境整備5カ年計画に基づき、単年度1,805億円の地方財政措置が講じられることとなっています。これらを踏まえ、本年6月15日に閣議決定された第3次教育振興基本計画においては、平成30年度以降の学校におけるICT環境整備方針に基づき、学習者用コンピューターや大型提示装置、超高速インターネット、無線LANの整備など、各地方公共団体による計画的な学校のICT環境整備の加速化を図ることが明記されました。本市のICT環境の整備状況とICT支援員の配置について、現状と今後について、財源も含めて、教えていただけたらと思います。よろしくお願いします。 ○教育長(小椋博幸君) 竺原議員の御質問にお答えを申し上げます。  国が示しているICTの環境整備についての御質問でございました。
     まず、ICTの活動ということについて、少し解釈を述べさせていただきたいと思います。ICT活動って申し上げますと、何かパソコンを使わないといけないというイメージで捉えがちなんですけれども、国は、例えば授業で使うICTの中には、実物投影機を使って、ここにあるものを大きく映す、これもICTの活用と考えると言われております。さらには、デジタルカメラを使って撮影して、それを何らかの学習に使うというような活動もICTの活用と含めますので、御案内のとおりかと思いますが、よろしくお願いします。  そのICTの環境整備については、議員がおっしゃいましたとおり、平成32年度に完全実施が予定されている新学習指導要領において、情報活用能力というのが言語能力であるとか、問題発見、解決能力と同等に学習の基盤となる資質、能力と位置づけられております。その考え方に従って、ICTの環境を進めていきましょうというのが議員がおっしゃった計画でございます。まず本市の状況でございますが、まず、児童生徒が使う学習用のコンピューターの数ですけれども、国の計画では3クラスに1クラス分の配置ということですが、本市の場合は、小・中学校、各学校に1クラス分の配置がなされています。各学校にコンピューター室が1つずつはあるという、35台ぐらいのパソコンはあると思います。それから、指導者用のコンピューターについては、これは授業を担当する教師1人に1台というのが国の計画ですが、これは本市も100%以上達成ができております。続いて、プロジェクターですとか、実物投影機、拡大して映すものは、国の計画は100%整備ということですが、本市の場合は、プロジェクターの設置について普通教室で85%です。それから、実物投影機については、普通教室で68%、まだ100%には届いておりません。それから、高速インターネット及び無線LANについては、国は100%という目標ですが、本市の場合、高速のインターネットは100%、線は来ているということでした。ただし、無線LANの、拾うほうですけれども、普通教室への設置がまだ31%にとどまっておりますので、ここは大きな課題かなと捉えております。それから、統合型の校務支援システムは、国100%目標です。これは今年度の春から全県的に導入されましたので、100%は達成されています。続いて、ICT支援員の配置の状況ですけれども、本市の場合、現在1名を教育委員会の中に配置しております。職名は情報教育指導員ということで、倉吉市の非常勤職員として雇用しております。以上でございます。 ○9番(竺原晶子君) ありがとうございます。  本市の状況をちょっと伺いまして、大体県の状況と似た感じかなと思っております。平成28年度の学校における教育の情報化の実態に関する調査結果というものが国から出てまして、鳥取県の学校におけるICT環境の整備状況はということで、県の情報は出ておりまして、倉吉市について、この5カ年計画の項目のところを照らしてみますと、3クラスに1クラス分ということですから、学校規模が小さいですので、十分そこは最大のクラス人数分ぐらいはコンピューター教室に機器はあるという状況で、指導者用のコンピューターもクリアしていると思います。大型提示装置の問題なんですけど、プロジェクター、国もプロジェクターとか、教材提示装置もその部類に含めるということなんですけど、やっぱり学校によっては、全部になくて、フロアで移動して準備してということで、先生が使う前にちょっと手間がかかる状況の中で使ってくださっているように感じます。この提示装置が100%というのは、常にいつでもさっと使える環境をやはりつくってほしいということが国の提案だと思いますので、そこはもうちょっと頑張っていただけたらなと思っています。インターネットは一応つながっているんですけども、高速というのが今の時代の高速のメガ数なのかなというのがちょっと問題なんですけども、でも、一応多分クリアはしているので、あと、Wi−Fi環境という問題をもうちょっと頑張っていかなければいけないのかなと感じています。  それと、県の情報、アンケート結果を見ると、機器整備は大体進んでいるんですけども、教員のICT活用指導力はという項目がありまして、その中で、先生方が使うとか、授業で子どもたちに使ってみせるというところは、一応83%とか74%ということ、全国では31位とか33位のあたりなんですけども、児童生徒のICT活用を児童生徒が使えるように指導する能力は46位、下から2番目なんです。57.4%。情報モラルなどを指導する能力71.3%、46位なんです。校務にICTを活用する能力74.8%、46位、これはこの春整備されたので、これから校務に活用されていくんですけど、要は子どもたちが実践できる、主体的に活用していくというところがやっぱりまだまだこれからかなと思います。先生方の負担の軽減のためにも、ICT環境は頑張っていただいてるんですけど、教員のICT活用指導力がまだまだとこのデータからは見れるのじゃないかと思います。整備された機器を生かすためにも支援員が必要、英語のALTのように、ICTにも支援員の配置をぜひしていただきたいなと思います。4校に1人ぐらいと国は出しておりますけども、今倉吉市ではお一人いらっしゃいますけども、多分専ら機器メンテナンス関係であって、情報モラルとか、情報活用能力の授業のカリキュラムとか、授業デザインの一緒に考えていくというところまでは多分できていないと思いますので、先生方の負担が少しでも軽減されるように、やはり支援員の配置を進めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。 ○教育長(小椋博幸君) 続けての御質問にお答えを申し上げます。  まず、プロジェクターの配置のことですけれども、今年度の年度初めに、このプロジェクターを配置したいと、ととっと入れた学校がありますので、先ほどの数字はもう少し高くなっていると思います。私自身も、まずは、プロジェクターを全部の教室に置けるようにしたいということは思っています。それから、教員のICTにかかわる指導力の件ですが、まず、児童のICT活用を指導する能力は、倉吉市の場合は、小・中学校全体の平均が67%、県よりは高いと思っています。それから、同じく情報モラルなどを指導するということに関しては、小・中の平均ですが、78%ができると答えていますので、これもそんなに悪くはない数字であると。それから、校務にICTを活用するというのは、もう議員おっしゃいましたとおり、C4thというシステムが入って、もう毎日使っておりますので、年度初めは苦戦した場面もありましたが、少しずつは改善されていって、便利になっていくと捉えております。  それで、本題のICT支援員にかかわる御質問です。ICT支援員の配置は、御指摘のとおり、私も必要であると思っていますけれども、本市の実態からして、ハード面の整備もあわせて行っていきたい。先ほど申し上げたように、プロジェクターはせめて教室に1台ずつ、固定式であってもいいと思いますし、あるいは可動式のほうが使いやすいという教員もいますので、その数をまず配置したいというのが一つあります。それから、ICT支援員の増員ということももちろん検討していきたいのですけれども、ICT支援員の配置の仕方については、国の指針では、それぞれの学校に1人ずつ配置するという考え方もあるけれども、例えば地方自治体の教育委員会のようなところに複数人を配置して、必要なときに学校へ出かけていって、情報を集約していったほうが深められるとか、広げられると言っておられますので、本市はその後者の考え方でおります。以上でございます。 ○9番(竺原晶子君) 複数人配置を目指していただければと思いますが、ICT支援員も今ICT支援の資格とかいうものもありますので、そういう採用に対する基準であったりとか、早目に出していただければ、そういう資格を取っておけば、もしかしたら力になれるかもしれないと思われる方もいらっしゃるかもしれません。募集しても集まらなければ、資格がないとか、一体どういうことをするんだろうとか、そういうこともあってはまた遅くなってしまうので、ある程度そういう方針とかも、早目に出していただけたらいいなと思います。ありがとうございます。よろしくお願いいたします。  では、最後にですが、皆さんがいろいろエアコンの設置、小・中学校普通教室エアコン設置について話してこられました。本市の空調設備状況、今後の方針について伺ってきましたけども、体育館への整備状況は、本市はいかがなものなのかなということと、小・中学校での熱中症を予防するための対応方針がありましたら、教えていただきたいのですが、いかがでしょうか。 ○教育長(小椋博幸君) 続いての御質問にお答えいたします。  体育館へのエアコンですけど、私の知る限りはエアコンは、多分設置はできていないと考えております。  それから、学校における熱中症に係る対策の指導のことについてですけれども、学校でもできる努力はもちろんするのですが、例えば温度計を置くであるとか、それから、熱中症に係る数値をはかる温度計のようなものを置くですとか、それから、家庭にお願いして、水筒にお茶のような飲み物を持ってきてもよいというようなことを呼びかけております。それから、根本的に、熱中症になりやすい状況をつくらない、元気な体というところが大事だと思っておりますので、ある程度決まった時間に寝るであるとか、それから、朝もある程度決まった時間に起きるという基本的な生活習慣的なこと、朝御飯は食べてこよう、こういうような指導を継続して行っております。それから、生徒にしょっちゅう言っているのは、何か体調がおかしいというときに我慢しないでよという、とにかく誰かに言ってきてくださいというようなことは学校現場におりましたときは常に言っていたように感じております。以上でございます。 ○9番(竺原晶子君) 自分で言えたらいいんですけど、結局、ことし7月に愛知県の豊田市で亡くなった1年生のお子さんは、校外活動を終えて教室で休んでいたけども、熱中症が原因で亡くなる。その休んでいた教室が37度だったというようなことだったんです。朝日新聞の記事だったんですけども、大阪の箕面市では、暑さ指数が28度以上の場合、空調を稼働し、野外活動は行いません。既に活動中の場合は、直ちに野外活動を中止しますと熱中症事故予防に係る対応方針を7月19日から適用されたというようなことがあります。環境省の熱中症予防サイトに暑さ指数というものについて書いてあったりもするんですけども、そういう実は他県の先生方の話でも、この暑さ指数ということを学校の中で共有していて、それを見て、うちの学校はこの温度だったらどうだというような話で、即活動を停止して教室に入りますとかということがあるんですけど、学校では体育もありますよね。体育館でも活動もありますので、そういうことの共通の基準とかというものもある程度必要なのではないのかなとか思って、この記事を読ませてもらったんですけども、まだそういうものまでは倉吉市ではないという感じなのでしょうか。 ○教育長(小椋博幸君) 続いて御質問にお答えします。  その暑さ指数の数字までは示していないと思います。でも、今回、この夏、打吹まつりのときの小学生の金管パレードは、その数字をもとに協議をさせていただいて、中止にしました。というようなことがありますので、今後はこのくらいの数字という目安は学校にもある程度共通認識してもらうようにしてまいりたいと思います。 ○9番(竺原晶子君) 本当に気候がどんどん難しい環境になっていて、来年またどうなるか。また、エアコンの設置も早く決まらないと、決まっても業者さんのエアコンの数であったり、設置の順番であったり、夏までにつかないかもしれない状況になってしまってはどうしようもないことになりますので、決断は早目早目にぜひ設置を進めていただけたらなと思いますので、よろしくお願いいたします。  では、以上で。 ○議長(坂井 徹君) 以上で、本日の市政に対する一般質問は終了することに御異議ございませんか。                 〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 ○議長(坂井 徹君) 御異議なしと認めます。  よって、本日の日程はこれをもって終了いたしました。  あすも午前10時から会議を開き、市政に対する一般質問を行うこととして、本日はこれをもって散会いたします。御苦労さまでした。                   午後2時08分 散会...