倉吉市議会 > 2007-09-07 >
平成19年第5回定例会(第4号 9月 7日)

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  1. 倉吉市議会 2007-09-07
    平成19年第5回定例会(第4号 9月 7日)


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    平成19年第5回定例会(第4号 9月 7日)                  倉吉市議会会議録(第4号) 平成19年9月7日(金曜日)    第1 市政に対する一般質問 〇会議に付した事件  ◎日程第1                午前10時00分 開議 ○議長(山口博敬君) これより本日の会議を開きます。  本日届け出のあった事故者は、議員及び当局ともありません。以上、報告いたします。 ○議長(山口博敬君) 本日の議事日程は、お手元にお配りしております日程書のとおり行います。  日程第1 市政に対する一般質問 ○議長(山口博敬君) 日程第1、昨日に引き続き市政に対する一般質問を行います。  まず、10番瀬尾学君に市政に対する一般質問を許します。 ○10番(瀬尾 学君)(登壇)(拍手) おはようございます。事前に通告しております5点について市長に質問を行います。
     まず1点目でございますが、携帯電話の不感地区解消についてお伺いをいたします。  携帯電話はいまや日常生活において必需品となりました。総務省の調べでは全国で1億170万人の加入者となっております。そして日常会話以上に災害や緊急時において救援、避難、安否確認など、孤立化しやすい山間地の集落にとってはなくてはならない情報機器だと考えます。県の企画部情報政策課の調べでは、県内の不感地区は42で1,271世帯、18年度末でございます。倉吉市においては岩倉、野添、小泉などが不感地区として知られております。また、県と市町村が行った行き止まり集落の実態調査結果におきましても、1割が空き家、3割携帯不感地域などがわかっておりますし、情報や安全面、暮らし面において市街地との格差があることは御案内のとおりであります。  一昨日、金光議員への市長答弁では、不感地域解消整備ランニングコストがかかり、事業者参入が難しいというようなお話でした。政治とは情熱と忍耐力の2つを持って厚い壁に力を込めてじわじわと穴を開けていく作業だ。平井伸治知事就任のあいさつです。主体的で前向きな答弁を期待し、市長の所見を伺います。 ○市長(長谷川稔君)(登壇) 瀬尾議員にお答えをいたします。  現在、市が把握している市内の不感地域や携帯電話不感地区解消のための移動通信用鉄塔施設を対象とした国、県の補助制度につきまして、一昨日金光議員の御質問にもお答えしたところでありますが、改めてお答えを申し上げます。  不感地域の定義については、少しわかりづらい表現がありました。改めて申し上げますと、一番、一つとして、その地域において携帯電話事業者が1社もサービスを行っていないこと。二つに、屋外で携帯電話が使用できない地域でありまして、携帯電話事業者が1社でもサービスエリアと公表している地域はサービスを行っていない他社の携帯電話が利用できない場所ながあっても不感地域とはしないととらえているところであります。その前提に立ちまして、事業者がランニングコストの問題でなかなか市が把握をしておりますいわゆる不感地域といたしまして関金町野添や小泉へ事業進出をしていただけないことへの対策の一つといたしまして、携帯電話の鉄塔から携帯電話交換局や基地局を結ぶ有線伝送路、合併前の関金町で国庫補助事業公共ネットワーク事業及び住民ネットワーク事業で敷設した光ケーブルの予備芯を携帯事業者へ貸し出すことでランニングコスト軽減が図れないものかと調査を今しているところであります。これをもって携帯事業者と再度協議を行っていきたいと考えておりますし、その場合は当然鉄塔の設置場所の確保には地元の御協力を御願いをしたいと考えております。  ただいま瀬尾議員から御指摘のありましたふだん他地域でふだん携帯電話をしている人が、お盆の里帰りや一時帰省などで使えない場合などの不便さの解消、また一時的に他の地域から観光やイベントなどでその地に訪れられたときにその地域が不感地域であることの解消策としても、これからそうした観光客やイベント参加者などからも、どこの場所が通じないのかなども聞き取りまして、その解消に向けて同じく携帯電話事業者と協議をしていきたいと考えているところであります。 ○10番(瀬尾 学君)(登壇) ただいま市長より調査中であり、参入業者にもいろいろと話し合っているという前向きな答弁をいただきました。これはこの問題は常に問題解決に向けて県と国との協議といったものが今市長がおっしゃったようなインタトラネットの光ファイバーを活用し、経費を削減していくような方法というものは、私も県にお尋ねしたところ、そういったことも今後の課題であり、実現できる一つの方法であるというようなことを伺ったわけですが、まさにそういった点を強く要請をし、頑張っていただきたいというふうに思います。県の情報政策課においても来月10月には県内の市町村の担当者、そして事業主体となります事業者、そういった方を集めて、県も一生懸命そういう格差を是正するために取り組んでいくということをおっしゃっておりますので、是非この機会に実現に向けたそういう取り組みをお願いしたいというふうに思います。新市の計画におきましても、今年の3月に見直しの議会決議を行ったところであります。その中身におきましても、携帯の不感地区の解消というものは明記してありますし、中でも具体的に市長がおっしゃった鉄塔整備というものも記入されておりますので、市長自身が提案をされ、議会で決議したという内容でありますので、しっかりと取り組みをお願いしたいと思います。この問題に関しましては、以上で終わります。  次の観光振興についてお伺いをいたします。  市直営の国民宿舎グリーンスコーレ株式会社レパスト指定管理者としていよいよ8月1日から新たなスタートを切りました。この関金温泉を含む鳥取梨の花温泉郷と言われる倉吉、湯梨浜、三朝、北栄のエリアでは1年間に150万人の観光客が来られます。実に鳥取県人口の2倍以上です。しかし、温泉客の減少や観光消費額の減額で観光産業は一段と厳しい状況が続いております。今回の米子-ソウル便休止ショックは当面回避できたといえ、今後の大きな政治課題となりました。再び休止となれば倉吉の交流や観光にとって大打撃どころか無限の損失となります。長期展望に立ち、そして旅人の心、動向を分析し、ホームページでもっともっと倉吉のよさを宣伝していただきたいと思います。観光の現状と振興策についてお伺いをいたします。 ○市長(長谷川稔君)(登壇) 観光の現状及び振興策ということで、少し幅広く申し上げさせていただきます。  まず、象徴的にひと言で申し上げれば、倉吉ではかつて見られなかった赤瓦を含む白壁土蔵群周辺に日常的に遠来の観光客が訪れています。本当に10年前ぐらいではなかなか想像ができなかった状況が日常的な光景として表れているところであります。  今、観光というものは全国の地域間競争の中でここならではの特徴を持たなければ持続性のある発信力を持つことができません。そうした意味で観光は総合産業のバロメーターでもあると言われるところであります。観光資源、施設のみならず、宿泊業、交通機関、飲食業、建設業なども含めて、すそ野の広い経済効果が期待できる、また、重要な産業であると考えております。  観光入り込み実態の状況で申し上げますと、これは県文化観光客の17年度調べでありますが、県全体観光入り込み客数は917万8,000人で、前年と比べて4万2,000人減少しております。これは愛地球博の影響によるものと思われます。県内で見ますと、鳥取梨の花温泉郷周辺、倉吉市、湯梨浜町、三朝町、北栄町で考えますと、年間153万6,000人の来客があり、東部地区の鳥取砂丘因幡温泉郷周辺が213万人、西部地区の米子皆生温泉周辺が138万人、大山周辺が134万人であり、その中で境港周辺が137万人あるというのがまたこれが特筆されることではないかと考えます。  この観光消費額の推計で見ますと、17年度県内全体が915億円であったのに対し、昨年度は10億円減少しております。また、倉吉の観光スポットの消費額は16年度が2億7,900万円、17年度が2億5,100万円、18年度が2億9,800万円の増加傾向にあります。赤瓦白壁土蔵群周辺の過去3カ年の入り込み客が、16年度が29万9,000人、17年度が27万3,000人、18年度が31万6,000人で、ここでも4万3,000人の増加が見られているところであります。  一方、関金地域の観光施設である道の駅、湯命館、グリーンスコーレでトータルをしますと、17年度が29万1,000人、18年後は31万3,000人とこれも増加をしております。  今後の展望ということでありますが、本市では白壁土蔵群周辺一帯を本物の、そして今は昭和の時代も醸し出すことができる今地域になったと考えておりますので、遙かな町倉吉を今こそ倉吉ならでは地域ブランドとして売り出していきたいと考えております。  また、2点目の観光の動向の中で、かつてのようにいわゆる団体バスで温泉地を中心に慰安旅行という感じで訪れる方が少なくなった一方で、グループなどで本当にその地域を見て歩いて食べてというような感じでの、時間にすればどうしても短期短時間ということになるわけでありますが、そうしたやはり形態というものがふえているように分析をしております。  これから団塊の世代の退職ということが生まれ、また、子育てを終えた御夫婦、あるいは一人旅、そういうものがこれからいよいよふえてくるのではないかと思っております。そこで新しい観光施策として、関金では泰久寺駅周辺に残る旧倉吉線跡をたどる観光メニューを開発をし、鉄道ファンやウオーキング愛好者などを対象に、秋ごろから岡山の旅行会社を通じて既に申し込みを受けているところでありまして、また、関金地区の豊富な農産物、自然環境、温泉を生かした体験型教育旅行プログラム開発におきましても、この8月にはその先進地であります長野県飯田市の南信州観光会社へ出かけ、その研修視察には関金の農家の方も含めて11名が出向いていただいておりまして、そこでの課題を整理し、今、メニューづくりに取り組んで受け入れ体制というものに今入っているところであります。  もう少し広くは、先方米子-ソウル国際定期便のこともおっしゃいましたので、ぜひとも海外からの観光客も受け入れる体制をぜひとも温泉地の活用も含めまして、さらにその受け入れやすい整備というものを整えていきたいと考えております。 ○10番(瀬尾 学君)(登壇) 観光につきまして、昨日も観光セミナーがあり、多くの関係者がこの観光について研修等をされたようでございます。ただいま市長の答弁の中で、新しい取り組みについてもしっかりと取り組んでおられるようですので、今後においても引き続いてたゆまぬ御努力をお願いしたいというふうに思います。  次に、3点目の庁舎活用についてお伺いをいたします。  倉吉市役所の庁舎は、国登録有形文化財に登録をされました。庁舎は鳥取県に縁がある岸田日出刀と丹下健三氏が設計し、昭和31年に建設された築51年の歴史的遺産であります。故丹下健三氏は、広島平和記念館新旧東京都庁、香川県庁、大阪万博の総合プロデュース東京オリンピック屋内競技場、世界各国の都心計画などに取り組まれ、20世紀建築の代表と賞賛される偉大な人物であります。氏の数々の作品は、基軸、活動の中心が大切に考えられ、どこまでも伸びゆく精神をテーマとして、美しい水平線を造形化し、象徴性、安全性、機能性、永遠性が考えられており、日本の伝統的建築がベースになっていると言われます。世界の人々が賞賛する故丹下健三氏が手がけた極めてめずらしい初期の作品であります。しかも、大都市ではない倉吉で、文化財の中で日常業務や市民サービスが行われていることはまことに有意義だと考えます。正直言えば、夏はさらに暑く、冬はより寒く、人間鍛錬には最高だと考えますが、機能的にはどうかと思うところも正直あります。今年度1億数千万円で空調や給水施設の改修が進められており、この際、市民が気ままに世界の丹下に触れることができるようひとくふうしてはどうでしょうか。  昨年、長谷川市長は市役所はだれのためにあるのかの命題に対し、市長応接室を市民応接室と改称をされました。鳥取県庁は2階の廊下をギャラリー県庁と呼び、地元のアート作品を展示し、ライトアップし、観光立県として取り組んでおられます。東国原宮崎県知事は、県庁にカフェをつくったり、ライトアップして築75年の県庁をアピールするとともに、県が先頭に立って県庁観光ツアーを企画し、今年の夏休み中には1日に5,000人を超える見学者があり、観光客誘致の戦略が見事に成功した一例だと言えます。  また、本市のこの4階建ての倉吉市庁舎は、美術品が多数飾られております。総務課に聞いたところによりますと、前田寛治大賞や、菅楯彦大賞など、美術展の入賞、入選作品や郷土にゆかりの作家の作品ということでした。さらにお願いして一覧表を見せていただき、改めて倉吉市民の造形美術に対する深い思いと多数収集し、保存されてきた関係者の御尽力にただ頭の下がる思いです。倉吉市にはすばらしい宝があります。各階に10点ほどあり、展示されていないものを含めると何と38点もあります。安西大氏、三澤寛志氏など、多くの若手人気作家の作品ぞろいです。日本画、油絵、版画、書など、ジャンルの異なった作品や作風など、多様な美術品の山です。しかし、残念なことに暗い廊下の片隅や会議室の側面に無造作に眠っており、もったいない気もいたします。この議場なども本当に木目が美しくて、独特の雰囲気があります。ミニ美術館として最適であり、絵を飾り、閉会中に市民に開放してはどうでしょうか。市民財産が気軽にコミュニティーの場として交流活用できるよう工夫と発想が欲しいと思います。  丸田議員が、若者の健全育成の場として利活用を提言されましたが、全国的にも多くの自治体が公の施設の有効活用に取り組んでおります。是非、これらの点に一考していただきたいと思いますが、市長の見解をお伺いいたします。 ○市長(長谷川稔君)(登壇) この倉吉市庁舎、私平成15年1月の新年仕事始めで、まさにパルテノン神殿と思わせると表現をいたしました。翌日の新聞には異例のと言いますか、型破りのあいさつと取り上げられておりましたが、それぐらい本当に今日も改めて1階正面から入ってきて、あの空間の間取りなどは今の時代ではとてもつくれない施設で、構造であろうと思いまして、改めて本当にこの光彩を放つと言いましょうか、輝きを失っていない建物であるということを今実感をしているところであります。  この施設が本市出身、お隣の北栄町出身であります岸田日出刀教授のもとで、当時新進気鋭の東京大学丹下健三助教授が設計をされたものであります。その後、丹下健三氏は広島の平和祈念資料館、またかつて有楽町にありました東京都庁舎、また香川県庁舎など次々と本当に意欲的と言いましょうか、すばらしい作品を発表されていた時期に、このわが倉吉市役所本庁舎も完成をみているものであります。  私もぜひともこの市庁舎を私どもの執務に当たるこの現場ではありますが、市民の方に今は本当に用事があられるときに御利用いただくという形にとどまっておりますので、ぜひとも気軽に本当に、もともとが市民のための、特に先方申し上げました正面玄関などは建築者が市民広場と名付けておられたようであります。もっともっと気軽に利用もいただきたいと考えているところであります。  その中で、少し、やはりそのためにはただ何もないということだけでは、1回来ればもうそれで終わりということになってしまいますので、今回、国の登録有形文化財に指定されましたのを機にいたしまして、誘導や案内表示を文化庁から登録有形文化財の銘板を受け取ることになっておりますので、その際にあわせて整備をし、また、庁舎内の通路の壁や会議室内に絵画を展示をしております。これも本当に本市が実施をしております前田寛治大賞、あるいは菅楯彦大賞の準大賞、市民賞受賞作品でありますので、こうしたものも入れ替えるなども行いたいと考えております。そして、これまでよく遠来の方は遠巻きで、本当に中に入ることなしでこれが倉吉市庁舎かということで終わられていた方に、一歩でも中に入っていただく機会につながる今回の国の有形文化財指定と位置づけていきたいと考えているところであります。 ○10番(瀬尾 学君)(登壇) 次の質問に移ります。  通告しておりました行財政改革プランの進捗状況につきましては、一昨日の谷本議員の質問と市長の答弁で内部改革や施策の見直し、事務事業改善の成果等について詳細説明があり、私なりに理解ができましたので、この問題につきましてはとりやめいたします。  次に、職員提案制度について伺います。  倉吉の規定に職員提案制度に関する規定なり事務改善手続に関する規定というものがあります。これらは職員の提案を求め、改善意欲と事務能率の向上を図る目的でつくられております。しかし、いただいた資料によりますと、必ずしもつくられたねらいどおりに組織が機能していないように思われます。どんな提案があり、だれが審査し、採用が何件あったのか、具体的にお知らせいただけないでしょうか。  次に、最後ですが、総合計画の実践及び行政評価システムの導入に関する職員アンケートについてお伺いをいたします。  私の率直な感想ですが、管理職と一般職員の考え方にかなりの開きがあるのではないかと思います。仕事に向かう姿勢として意欲、責任感、誇りはどうでしょうか。報告、連絡、相談は十分行われているのでしょうか。総合計画というデザインに対し、一致結束の体制づくりができているのだろうか。市民から信頼される行政とは、まず組織の一体感だと思います。上司と部下、職場内の信頼関係や意識の共有化を図ることが大切ではないかと考えます。職員の削減だけが行革や効率アップになるとは言えません。市長自身が今年の3月に言われたように、一人一人の意欲や技能を向上させ、また、コミュニケーションスキル、説明し、相手の信頼を得る力が今特に求められていると思います。市長はアンケートを通し、何を思い、490人の職員と毎日どう向き合っているのかお伺いをします。 ○市長(長谷川稔君)(登壇) 2点を通しまして思いますことは、職員、当事者である、自分たちこそが解決の主体であるという自覚を持たない限り、どんな問題も真の解決はあり得ないと、そういう認識をしっかり持ってほしいという気持ちでいつも臨んでおります。  質問の1点でありました提案制度でありますが、提案は施策及び事務改善について建設的かつ実現可能なものとしており、随時提案できることとしております。そしてその審査、取り上げ方は、これは採否につきまして採択とか保留、不採用の判断をすることにしております。  また、事務改善の発案制度につきましては、課長が所属職員に対しまして事務改善を奨励し、課長が職員課長に提出するものです。改善案の決定については、ただいま申し上げました行政改革推進本部で取り扱い、審議をすることにしております。  18年度の場合を申し上げますと、職員提案が5人から20件、事務改善発案が3課から6件ありました。その内容は、職員提案では市の施策に関することが4件、市民サービスの向上に関することが3件、事務能率の向上に関することが9件、その他4件です。具体的にはフレックスタイムの有効活用、収納課の検討、財務会計システムと連動した契約管理システムの導入、インターネットオークションを活用した財産の処分、施策体系と組織機構を一致させる必要性などの提案がありました。  その審査ですが、行革の実施計画に盛り込まれているもの、また、検討中の課題に対するものは参考意見としたところです。また、提案にあわせて実現のための検討項目が提起されているため、これはよい意味で保留としたところであります。  次に、事務改善の発案につきましては、事務支所管理課に維持係を設置すること、財務会計システムの導入に伴う意見、事務代決及び事務決裁の規定の見直しについて発案があったところであります。既にこれら検討に入っているものがほとんどでありましたが、それらの意見というものも今加えて事務の改善が実施をされているところであります。  提案制度につきましては、今後も有効なものであると考えておりますので、ぜひとも充実をさせていきたいと考えておりますし、制度ではありませんが、職員の自発的な試みとして勤務時間外に地方財政勉強会を開催するなど、そういう中で固定資産税及び都市計画税のあり方などどう考えるべきか、非常にうれしいと言いましょうか、前向きな取り組み、あるいは取り組み方というものが今生まれてきていることも申し上げさせていただきます。  次に、総合計画と職員アンケートについてであります。  本市がまず行政評価システムの導入に至った背景として、これからの健全で魅力ある町、言いかえれば総合計画を実現していくためには、市民へのわかりやすい説明、政策課題解決の実行、行政の体質改善改革が必要であるとの観点から起こったものであります。  そこで御質問にありました総合計画の実践及び行政評価システムの導入に関する職員アンケートについてでありますが、その趣旨が行政評価システムがこれからの魅力あるまちづくりの実現に向けて必要となる組織の動きややりっ放しではなく、振り返り、検証を行い、改善をくり返す組織運営、さらには評価による方針と予算との連動を図るとともに、仕事の目的を明確にした上で、その成果の検証と仕事の内容の見直しに取り組むものでありまして、今後は施策評価や事務事業評価の実施など、課長級以下の職員による具体的な展開を中心に、総合計画の達成度評価と組織運営の定着化に取り組むこととしていることから、10次総の実践と行政評価システムを導入したことによりましてどうしても必要という基本認識の上に立ちまして、職員の意識の現状の水準を把握しようとすることを目的に行ったものであります。  その結果から言えますことは、総合計画について職場内における議論頻度という点では、年数回ということや、あるいはあんまりなかったと答えた比率が課長級に比べて特に主任主事級と課長級を含めて高くなっております。また重点課題や施策の課題理解度では、重点課題や施策の課題に対する理解が行き届いていない度合いが、主任主事級ではやはり高くなってきております。さらに、実践に向けたこれは推進をするという実践に向けたルールでは、方針による一貫性のある意思決定、職員の目的意識、予算編成や具体的な活動への反映の部分が多くあげられておりました。  このアンケート調査の分析で総じて言えますことは、この10次総の策定検討が課長級以上により示された施策の方針に基づいて、課長クラスで施策の現状把握や、課題設定、市民と行政との役割の確認、手段となる基本事業の設定など進めてきたことから、どうしてもこの理解度において職務の階級におきましてその差というものが関与している度合いをもってやはり影響が見られていると受けとめております。  また、職場内の議論につきましても、やはりそれは総合計画の浸透ぐあいや課題の共有化において大きく影響しているものがあると考えております。また、総合計画を推進していう上で、一貫性のある意思決定や職員の目的意識、予算編成、具体的な活動への対応が重要であるというこういうルールというものを大きな方針として皆が確認をしていくということが非常に大事でありまして、アンケートの中でこういうことを導き出しまして、また問いかけを行っているところであります。  これらから改善しなければならないことは、上からと言いましょうか、管理職層から意思決定を下に下ろすこと、これも十分にやることと同時に、それに対してそれを受けとめる課長級以下の、それぞれそれこそ現場です。そちらの方からもやはり上司に本当にやりとりをする、この点はどういうことでしょうかと、そういうキャッチボールを多くすることによりまして、その全体で振り返る、そして改善を行うという組織全体の動きの活発化につながっていくものだと考えているところであります。 ○10番(瀬尾 学君)(登壇) 議長のお許しをいただきまして、再質問を行います。  職員の提案制度でございますけれども、ただいま市長は有効な規定であり、充実させたいというお気持ちを言われました。職員の提案の中で、庁舎内にBGMを流し、事務能率改善やインターネットのサイトで公有財産のオークション等、今も説明がありましたけれども、こういったものは全国の自治体においても既に実施されているものです。こららの倉吉の市職員の前向きな提言が不採択や今おっしゃったよい意味での保留というような、そういったことで片づけられると、職員も二度と提言しようという気持ちにはなれないのではないでしょうか。今年3月の議会で長谷川市長はめずらしく若い職員のやる気を本会議において喚起し、厳しい口調で職員に対し活を入れられました。モチベーションを高める最も有効な組織運営のあり方についてどのようにお考えでしょうか。また、組織運営や職員管理において副市長の存在は大変大きいと考えます。現在、安木副市長の退職により副市長の退職により事業団運営や重要な行政課題が停滞することなく進めるために、市長は何役もの超過密な公務をこなしておられると察します。空席となっている副市長の役割についてどのようにお考えなのか、あわせてお伺いをいたします。市長自身のお気持ちについてお伺いをいたします。 ○市長(長谷川稔君)(登壇) 提案制度の取り扱いでありますが、今おっしゃった点は少し取り扱い上で検討中にしたりとか既に取り入れているものであるからとかという扱いということで伝わっているのかもしれませんが、要は本当にこの発案と言いましょうか、みずからの意思、プログラムにはない規定とかそういういわゆる工夫という範疇で自分が本当に考えていることを出していく、そういういわゆる風通し、そういうものをもっとよくこの提案制度そのものを見直す中でしたいと思います。今の提案制度はどちらかと言いますと、48年度につくりまして、古くからあるというのはいいことでありますが、さっきも申しましたように、上がってきたものを必ずしも議会の陳情の取り扱いじゃあるまいし、採択するとか不採択するとかいうようなこと事態がどうも私はそぐわない面もあると思います。あげてくると、そういう姿勢が大事でありまして、むしろ件数こそ大事であろうと考えておりますので、制度そのものを、それは残しつつ、あり方については再検討を加えて出していこうと、もっともっと言っていこうと、それが本当に取り上げられるんだと、生かされているんだとそういう実感が持てるようにしていきたいと考えております。  2点目の助役、副市長制度でありますが、突然の再質問の中で出ておりましたので、まだ頭の中が空っぽでありまして、十分な御答弁が今の時点ではお答えしかねますので御容赦をいただきたいと思います。  副市長を自治法の中で、また倉吉市条例の中で置くこととしております。それだけにその必要性は感じているものであります。 ○議長(山口博敬君) 次に3番土井秀人君に市政に対する一般質問を許します。 ○3番(土井秀人君)(登壇)(拍手) 若者定住化対策の発信と受信ということで質問をさせていただきます。。  今年の3月の議会で若者定住化対策についての質問をしております。一つは外部に対して具体的にどうこの取り組みを発信していこうとしているのかという点。もう一つは、実際に相談があった場合に市役所内部で職員がどう連携して具体的にどう行動するのかという受信の点でありました。実際に定住化に絡むことの問い合わせがあった場合、内部でだれがどう対応して、何を提供でき、それが具体的なものかどうかロールプレイをしていただきたいという質問をいたしました。例えば就職の相談であるとか住居の相談、保育の相談、税金あるいはUターンについての相談。例えば実際に市役所にそういう相談者が現われたときどうしますかという質問をさせていただきました。  市長は回答の中で、全庁的連携、横断的な取り組みをするという回答をなされましたが、その後、どんな問い合わせがあり、どこがどんな対応をしたのか具体的に教えてください。また、発信策としてホームページの全面見直しを提案いたしました。その中で定住化支援サイト、つまりホームページの中に住む情報、仕事の情報、子育ての情報、農業体験の情報、例えばそういうものを集約したサイトを設ける提案をいたしました。新年度には開設をしますと明解な御答弁をいただきました。また、紙媒体としてのパンフレットの作成も提案いたしました。その後、半年経過しましたが、全くホームページには変化がありませんが、その後の状況はどうだったんでしょうか。まずは質問をいたします。 ○市長(長谷川稔君)(登壇) 土井議員にお答えをいたします。  1点目の若者定住化について具体的な問い合わせなどがあっているかという点についてでありますが、3月議会以降、具体的ということではまだ見られていないところであります。しかし、相談に対応する組織体制として、4月から企画部企画課に若者定住推進室を設置をしております。ここに若者の定住化促進とU・J・Iターン促進に関する情報を集約し、ワンストップで相談者に対応することとしておりますし、ここでこそこちらから情報発信を、相談というのはそう、こちらからやはりいろいろな情報を提供、発信することなしにはやはりその返ってくるものとしてありませんので、今、そうした体制というものを室をもって立ち上げたところであります。  その一環として、ホームページでの定住化支援サイトの立ち上げについてでありますが、現在、若者定住促進とU・J・Iターン促進の二つの支援サイトを今月中に立ち上げる準備をしております。具体的には市ホームページのトップページに閲覧者にとってサイトの存在をわかりやすくすることと、見たいという興味を持っていただける工夫をしながら、宣伝効果のあるバナーを表示することとします。サイトの構成としては3月議会でも土井議員からも御提案をいただきましたが、見る人の側に立ち、具体性を持った内容にしていくことが極めて大切だと考えております。例えば若者定住促進のサイトであれば、子育て支援の情報、住宅に関する情報、就職情報などをU・J・Iターン促進のサイトであれば、空き家情報や田舎暮らし体験メニュー、趣味、文化、地域活動の情報などであります。いずれにいたしましても、倉吉で暮らしたいと考えている若い方や、今どこに住むのか迷っている若い方、また倉吉で退職後の人生を送ることを考えておられる方など、それぞれの立場に立って、それぞれの方々が必要とされている情報を準備をして提供をしていこうと考えております。  また、この情報の提供としては、市のホームページの支援サイトのように、不特定多数の人への情報発信に加えまして、8月15日から登録いただけた方に必要な情報をリアルタイムに発信をし、パソコン、携帯電話のいずれでも受信できるメール配信サービスを使って、若者定住促進とU・J・Iターン促進に関する情報をできるようにしたところであります。 ○3番(土井秀人君)(登壇) 問い合わせはないということで、しかし、若者定住推進室というものを立ち上げているんだという御答弁なんですけれども、推進室を立ち上げたことが情報発信ではないと思います。私から見たらやはり店を開店したけど、まだ看板もないし、お客さんを獲得しようという営業努力も戦略もしておられないような気がします。あえて看板と言いますのは、ホームページには毎日800のアクセスがあるということだったんですね、3月の議会。内部から200ぐらいありますから、600ぐらいの来訪者、お客さんがある。だけども、重点施策である若者定住のわの字もトップページから伺えない。そういう状態を看板を付けてないというふうに私は言うわけです。定住推進室ができたことは決して看板を立ち上げて営業しているとは私は思っていないという理由であります。  それから、全庁的、横断的に取り組むと言っている以上、窓口は定住促進推進係だけではないはずなんです。窓口は全課、全庁のはずなんです。そこに相談はなかったんでしょうか。そしてその相談の集約を定住推進室はしてないんでしょうか。つまり把握されてないんでしょうか。そういう集中管理室が定住推進室の役割だというふうに私は思っていて期待していたんですけれども。定住推進室には相談はない、全庁的にも情報を把握していないという状態が私は今の状態のような気がしてなりません。  3月の議会で言いたかったのは、要するに広報の大切さ、広報がどれだけ大切かということ、どれだけ内部でいい企画をして立ち上げた立ち上げたと言っても、広報しなければ人は入ってこないんですよということが言いたかったわけです。是非今月立ち上げられるという言葉を初めて聞きましたので、これをきっかけに看板を外部に対して発信してほしいとそういうふうに要望しておきます。  続いて、総合計画、行政評価システムに関する職員の意識についての質問に入ります。  先ほどの瀬尾議員の質問と同趣旨でありますが、この職員の意識について多少私も思うことがありますので、この職員アンケートの結果を見て気になった点を3つほどあげてみます。  一つは、回答状況を見ると対象者数360人なのに回答者が236人、回答率は65.56%、つまり回答しようとしない35%がいるわけです。この回答しようとしない35%の意識調査をもう一度してほしいぐらいです。総合計画や行政評価システムに関心のないこの層がこの35%の中に隠れています。その点も反省した分析が必要なのではないでしょうか。  二つ目、10次総ではPlan-Do-Seeの連携を掲げて議論を繰り広げたが、以前の計画策定に比べて変化はあったかという問いがあります。この問いに対して、変化はないと、それからわからないと合わせたら68%もあります。つまりこの2年余りほどの取り組みに対しての効果を現場で実感していないのではないか、68%、7割の方が現場で実感してないというふうに私は読み取れました。  三つ目は、あなたは市役所の職員であることを誇りに思っていますかの問いに、主事主任級で39%の人が誇りに思っていないという数字であります。4割近い主事主任級が市役所の職員であることを誇りに思ってない。  これらは何を意味するんでしょうか。私は仕事に対する意欲はそれによって与えられる報酬の魅力と役立ち感によってもたらされるものだと思います。役立ち感。それは自分の仕事が社会に対して役に立っているという役立ち感と、自分の存在自体を周りが、あるいは上司と言ってもいいでしょう。周りが認めてくれる役立ち感の両方あると思います。これらの役立ち感は報酬に勝ってやる気を生むものです。今の自分の仕事、つまり事務事業の立ち位置で総合計画のピラミッドの体系を見上げて、上にどんな施策があり、さらにその施策はどんな政策を実現するためなのか、さらにその政策はどんな基本目標のためにやっているのか、そして市長は人と自然と文化がつくるきらりと光る新中核都市をつくりたいがために身を投じておられるんだと、そういう意識。自分の仕事が倉吉が今目指している方向のどの部分を下支えしているのかを意識することが大事なのではないでしょうか。恐らく今の主事主任級にはこの役立ち感が少し薄い、そういう気がいたします。  職員全員の机の上に第10次総合計画の体系図、ピラミッドの体系図をはり付けて自分の仕事の置かれている位置を常に意識させることを実践してみてはいかがでしょうか。仕事の羅針盤になるのではないでしょうか。このアンケートで分析されている課題は、トップ意思の明確なトップダウンと、その情報を細部に伝達する必要性だと思いますが、これはそのとおりだと思います。しかし、部下たちにさらに情報を取りに行く意欲があってこそ上からの情報は、あるいは上からの思いは伝わります。その点、現状はどうでしょうか。流れの悪い状況に陥ってはいませんか。市長の御意見を伺いたいと思います。 ○市長(長谷川稔君)(登壇) 職員意識の受けとめ方でありますが、4割に近い職員がいわゆる誇りというところをどうとらえたのかわかりませんが、そういうふうに持てないという意識がどうしてなのだろうかと、本当に今思わされます。  確かに今公務員に対する異常な風当たりというものは強いものがあります。しかし、それは一方で公務員に期待しているんだと、本当に信頼を寄せているんだと、だからそこでいろいろな不祥事だとか失態だとかそういうものが起きたとき、その裏返しとして市民の厳しい批判にさらされると、そういうむしろ立ち位置にあるんだというところをもう一度再認識をする必要があろうと思います。  一方で、市民生活は本当にどんな場合でも苦しいものがあるわけであります。そういう中で本当に働かさせていただいていると、住民に本当に奉仕ができる、いろいろなサービスを提供できる立場にあるというありがたさも本当に感じつつ、もっとそれこそ市民に役立てる、役立つ職員になっていくんだという意識をこれからさまざまな機会を通しまして強く持てるよう、本当にこれは指導をしていきたいと考えております。そしてその中で何と言ってもそれはいわゆる精神訓話であってはならないわけで、そのモチベーションが高まるように、やはりどんな場合も人間というのは言われて進む場合と、自分で気がついて、自分の意識で踏み出す場合とは大きくその成果が違ってまいります。ぜひともそのモチベーションというものをみずからが引き出せれるように、感じれるように、そういう環境を職場環境を、そして市政の施策、課題の取り上げ方にしていきたいと考えております。  最後におっしゃいました、意思疎通、風通しのいい情報というものもどちらか側からの一方通行であっては豊かな情報となり得ないんだという点。本当に私も今身にしみているところであります。これは職員にも求めたいと思いますし、私自身もさらに情報が本当にそれこそ幅広いラインで本当に得れる仕組み、システムというものをつくり出していかなければいけないと、今本当にこれは振り返っているところであります。 ○3番(土井秀人君)(登壇) 私自身も超零細企業の1人のトップなんですけれども、蛇足ながらやはり定期的な課内のミーティングをもってトップの意思を伝える、課内の、職場内の意思の疎通を図るということが民間にしても役所にしても同じく大事なことだろうと思っておりますし、もう一つ若い職員にアドバイスするならば、自分のやっている仕事に自信を誇りを持ちなさい。しかし、それは高い競争率を勝ち抜いて職についたことではなく、他人の幸せに貢献できる今の仕事に対して誇りを持ちなさい。みずから情報を取りに出かけなさい、走りながら考えてもよいから、みずからの発想を大事にしなさい、そして市長室をノックしなさい、そういうアドバイスをさせていただきたいと思います。  続いて、河北中学校、元倉吉産業高校との財産の交換について、そしてその他の学校の耐震化計画、改修についての質問に入ります。  河北中学校と元倉吉産業高校との交換問題については、早川市長の時代からの懸案であり、7年余り経過しております。平成14年12月には議員何人かと長谷川市長と片山知事を訪問しております。議長室にも訪問したことを、そして要望したことを懐かしくも思い出されます。  しかし、これは懐かしがってはいられないのであります。最近はこの問題を考えれば考えるほどどうなるだろうかと心配になります。ここ数年の推移をわかりやすく、あえて私なりに結婚というものに置き換えて少し表現してみます。  平成14年は相手方はまだその気になっていなかったのが、こちらの強烈なプロポーズと仲人の努力によって徐々に目を向けてきていただいた。相手方の仕事の都合で1年遅れたが、平成17年には具体的な日取りを相手方から示されて、こちらは苦しいながらも結納金の準備にとりかかった。平成18年には具体的な話を進めるためにお互いが自分の身辺状況を整理し始めた。ところが相手方は予想外な問題を抱えていて、それの改善なしではとても結婚には進めない。それを改善するにはどうしたらよいのかお互い今は困惑している。婚約破棄か、いや、考えてみれば婚約という名の仮契約さえまだしていない状態であります。だから、相手の欠陥を責めることもできないだろう、言い方を変えれば相手方には瑕疵担保責任、つまり隠れた欠陥の責任、そういう問題なんて生じないかもしれない・・・。これは私が少し比喩的に私なりに言っているものですから語弊があったらお許しをいただきたいと思います。  耐震調査をされた後、今日までの動きを簡単に御説明していただき、あわせて今後のスケジュールをお示しください。 ○市長(長谷川稔君)(登壇) 旧倉吉産業高校跡地問題ということで、私も本当に長い経過をたどっているという実感をいたします。当時はちょうど中部地区では赤崎高校の廃止、由良育英高校のいわゆる改編と言いましょうか、今鳥取中央育英となっております。そういう中に倉吉産業高校も当時の倉吉工業高校との統合ということになってきたわけであります。  今、それから高校再編、遅れているということでありますが、長くなっていると思います。これは県の高校再編のすべての学校の状態がそうだと思います。鳥取農業高校あるいは日野産業高校なども今跡地がどのように活用されているかというのは余り進んでないように伺っております。それだけに、一番第一号として話が煮詰まってきつつあるだけに、非常にまたこれがモデルにもなるということでの注目度も高いわけであります。当初、この話を出しましたころはとても倉吉市に県の公有財産を交換にせよ、する意思は初めもうないという、鼻にもかけないという、歯牙にもかけないという態度であったわけであります。そういう中でいろいろな理屈と言いましょうか、当時は倉吉産業高校そのものを生かして中高一貫教育は考えられないかとか、いろいろなことをする中で県も河北中の跡地利用ということを少し施設配置ということを考えていただいて、それからお互いが土俵に乗ってここまで来ているわけであります。  最近の最も最新の状況で申し上げますと、これまで河北中学校と元産業高校との財産の交換につきましては、今年3月までは時価により行うことを原則に、1、土地については元倉吉産業高校の用地、これは野球場等の部分を除く、と、河北中学校の用地及び他の私有地等を時価により交換をする。等価交換の結果、県有地に余剰が生じた場合には、売買による精算、または賃貸借とする。2点目に、建物については国庫補助で整備した建物に関しては、原則、無償で交換する。単独で整備した建物部分については、原則等価交換とするとの協議が整い、その結果、土地差金の約2億円を倉吉市がどういう形で支払うかが課題となってきていたところであります。  しかし、今年3月の河北中学校の耐震調査の結果、市が軽微な補修でできると見込んでいた元倉吉産業高校の校舎が、耐震不足で解体または大規模補強が必要ということが判明をいたしました。そこで建物につきましては、市が使用しない建物や耐震不足の建物について解体費用を県に負担いただくよう協議を今してまいっているところであります。そして今後の移転にかかる費用が軽微でなくなることから、土地差額について現在倉吉市が所有している土地でその差額をうずめることができないかと、今回の9月議会で提案をしております境界確定事業に寄り確定した県施設内の私有地、これは法定外公共物等を表わしております。を、その差額をうずめるための代替土地としてもらうよう協議をして今まいろうとしております。  今回、境界確定した県施設内の私有地と、元倉吉産業高校の建物の一部解体費用を県が承諾いただければ、土地差額の課題は解消でき、年度内には交換協議が整うと考えております。  また、交換後、河北中学校が元倉吉産業高校へ移り、子どもたちが整った環境で勉強や部活が行えるためには、不要建物の解体、利用建物の改装、新たな教室棟の新築などが必要となってまいりますので、移転までには相当の年数を要することが倉吉市の事情としても必要となってまいります。鳥取県に対し、少なくとも3年間は現在の河北中学校を無償で使用させていただくようお願いをしてまいります。  交換後は、土井議員の御指摘にもありましたように、現在の河北中学校の運動場の狭さによる不便さから発したこの問題でありますので、河北中学校の校庭や体育館を複数の運動部が交代で使用している現状や、河川敷を使用している現状を見るときに、移転が完了するまでの間、元倉吉産業高校の体育館や校庭を使用させていただくことを今念頭に置いております。これらを含めました今後のスケジュールにつきまして関連をいたしますので、教育長の方から答弁を加えさせていただきたいと思います。 ○教育長(福光純一君)(登壇) 土井議員の御質問にお答えいたします。  先ほど市長の答弁にもございましたように、産高跡地に河北中学校が移転するということで鋭意努力をしてまいってきているわけでありますけれども、今現在、他の学校の耐震診断を行っておりまして、そのスケジュールとか改築スケジュール等についても少しお話をさせていただければというふうに思っております。  他の学校の今後の耐震診断につきまして、今年度成徳、灘手、高城小学校の3校6棟と、西中、久米中、鴨川中学校の3校5棟の耐震診断を実施することとして、先月、今年度予定しておりました耐震診断業務についてすべて委託契約をいたしました。このことにつきましては、先の中野議員の御質問に対して御答弁を申し上げたところでございます。  来年度につきましては、上小鴨、北谷、社、明倫小学校4校のうち、今年度の予算残額の範囲内でできるものは前倒しして実施したいというふうに考えており、今議会の教育民生常任委員会で御説明させていただく予定であります。  次に、耐震診断後の補修計画についてでございますが、耐震診断と並行しまして建物の劣化調査を実施しておりまして、それらの調査結果をまとめ、その劣化状況や安全性、緊急性等を総合的に勘案し、学校、地域等の理解を得ながら、優先順位を決めていかなければいけないというふうに考えておりますし、今後の財政状況を見ながら耐震補強なり改修等、学校施設の健全化を図ってまいる計画でございます。 ○3番(土井秀人君)(登壇) 次に、質問する部分も含めて事前に御回答いただきました。それはいいんですけれども。  要するに土地の差額は何とか埋めようと、かなり努力で数年前までは想像できなかったぐらい土地の差額が埋まったと思います。すごい画期的な変化だと思っていますけれども。建物については予想外なことが起こったものだから、数億単位での出費が予想される。これは本当予想外なわけです。相当な年月がかかるというふうに市長もおっしゃったように、恐らくすぐにはできないということを暗に表明されたのかなと。通告しておりますように、市長の任期中にこの問題解決できますかという問いもしていたんですけれども、その問いの答えというふうに考えていいのでしょうか。3年間ということをおっしゃいましたから、3年間は改築改修できないんだというような意味なのでしょうか。  やっぱり、私が一番心配するのは、通告の問いもしておりますけれども、河北中、産高問題の事業の優先度は果たして市長の頭の中で変化されていませんかと。その当たりを問いたかったわけです。その点、回答をお願いします。優先度について。  本当に大きな難問で、私も議員になってからずっと特別委員会にいたりもして推移を見ていて、まさに一喜一憂するような状態で、本当に市長の責任でない部分のいろいろな難問奇問が振りかぶってくるわけで、市長の責任だというふうに責めるつもりはないんですけれども、この本当に難問をどうやって解決するのかみんなが心配、議員はじめみんなが心配しているわけです。その当たりの市長自身の優先度。もちろん財政をにらみながらの御判断だと思います。恐らく財政健全化計画のシミュレーションにはそういうことは載っていないだろうし、さらに公債費適正化計画のことも考えれば、実質公債費比率を上げる起債もなかなかしにくい。そういう状況をわかっておりながらの質問なんですけれども、その当たりの胸の内を是非もう一度御答弁を願いたいと思います。 ○市長(長谷川稔君)(登壇) かつては20年度、本当にこの校舎を使うということ、現在の姿で使えるということを想定をしておりました時分は、夏休みなどにいすを運んで2学期からでもと本当に考えた、想定した時期もありました。しかしながら思わぬ倉吉産高自体がなかなか今の状態では使えないと、それこそ本当に今学校というのはどの施設よりも優先して耐震化が図られなければいけないということでの調査結果でかなりの大規模改修。大規模改修が余り費用がかかる場合に全面今度は改築ということになるわけであります。どちらにしてもむしろ改修の方がお金がかかるのかもしれません。いわゆる新築の場合よりも。それぐらいの規模での今状態であるということが判明をしたわけであります。一方で、河北中の方もそうであるならば耐震化の調査をしなければいけないということに今なってきたわけであります。そういう中で時期はどうしてもやはり当初の最も早かった20年度とかということは今は考えられないという状況になってきたわけであります。
     しかしながら、河北中の現在の状況も、いまいま、すぐすぐ、20年度なり21年度にどうしても移らなければいけないということではないわけであります。校庭の狭さとかを考えないでおくと。その場合、19年度、20年度、21年度で考えていた場合は、倉吉産高がすぐに使えると、今の状態でということであったわけでありますから、少しやはり前提条件が、これは財政状況は後についてくる話しとして、校舎の状態が今のままでは使えないということから、どうしてもスケジュールが後年度になってきているということであります。  しかし、その財政負担ということで考えますと、当初は一括全面交換ということで、あの野球場の部分も全部倉吉市が河北中用地として受けてくれなければ話は進めれないということから考えますと、先方この3月まで差額と言っておりました2億近くの金額というものも、それらはもう取り除かれて、県としてもできるだけいわゆる等価交換ということにはなりませんけれども、正式には。それに近い状態に持っていこうという本当に大きな踏みだしというものが見られて、ここに来て、そして今回提案をしております市が今持っております法定外の用地などをこの2億円相当部分に充当するというようなことで話が成立すれば、直接の当初考えていた用地の交換、河北中学校が倉吉産高に移ることについて、面積差は相当あったわけでありますが、高校の方がはるかに広いわけでありますが、そこにほとんど費用負担を伴わずに移れるという状態に今進みつつあるわけであります。しかしながら、校舎がそのまま使えないという新たなことで、これがどうしても大規模改修、改築ということが必要になってまいりましたので、時間的には、スケジュール的には少し遅れてきたという状況でありまして、私は良い状況で今推移しつつあると考えておりますので、是非そうした長期的な展望に立ちましてこれは取り組んでいく、そして優先度ということでは変わらず高いところにあるという課題としてとらえていただければと考えるところであります。 ○3番(土井秀人君)(登壇) 長期的な展望の中で起債を起こして借り入れしながら、億単位で整備する意気込みがあるんだという解釈でよろしいんでしょうか。優先度は変わらないという意味、期間的に延びるんだけれども、費用を投じてやるんだという意気込みに解釈していいのでしょうか。  是非、本当数年、10年来の懸案、スケジュールがどんどんに変更になっていく。地元のPTAをはじめ関係者に是非説明をよく状況が伝わっていないところもあると思うので、是非市長の口から説明をする必要がある重要な説明をする必要があるというふうに私は思います。  もう一つ、同じく学校施設の耐震スケジュールの中で、教育長の方から今後のスケジュールについて御答弁がありました。  すべての学校を見てみますと、校舎、体育館、柔剣道場、プールもあわせて建築年数40年もの、30年ものがたくさんあるわけです。恐らく次々年次的に改修の問題が出てくる。耐震診断の後は年次的に計画を立てて診断を結果を見ながら補強、改修、改築と優先順位をつけるという意味のことをおっしゃるんですけれども、補強だったらまだいい、補強だったらまだいいと言っても莫大な額になると思うんですけれども、もしこの改修、改築となったらまさに億単位の出費が当然予想される。河北中だけの問題じゃないんですよね。30年、40年の校舎、プール、柔剣道場が次々出てくる。もし改修Bランク、Cランクになって改修、改築せざるを得ないとなったときの予算措置を考えるとどうなんだろう。その当たりの予算的裏づけ、シミュレーションはできていらっしゃるのでしょうか。その当たりを市長に御答弁を願います。 ○市長(長谷川稔君)(登壇) やはり耐震調査をしたということは、ここを使っていくという前提で行いました。その結果が少し予想に反して広範囲にわたっているということでありまして、今はそのことをまず受けて、その場合にあって大規模改修でいくのか、あるいは全面改築でいくのかという論議に立っておりますので、どうしても財政負担というものはそれなりのものを、それなりのものをと言うときには全面改築というときの方がむしろいわゆる補助率だとか起債に対する交付税の償還の率だとか補てん率だとかそういうものが有利になるということもあわせ考えて判断をしてまいりますが、今、本当にそういう意味では迷いはなくて、活用をしていくという基本姿勢にはいささかの揺るぎもありません。そして今大事なことは、河北中の方に対して少し期間が延びるものですから、その延びる間は今の河北中が本当によい状態で、特に部活などで校庭などが使用しにくいということもあるものでありますから、そういう場合はいわゆる建築とかということの整備を待たずに、交換という協定がまとまりましたら使用させていただくということで、これは要望も受けておりますし、私どももそういうことをまとめて数年間、この間そういう利用の間柄と言いましょうか、旧倉吉産高との利用形態でありたいと考えております。  全体の点でおっしゃったわけでありますが、学校、地域等の理解を得て優先順位を決めた上で今後の財政状況を見ながら耐震補強、改修等ですべての学校を安全のいく耐震化。実はこの耐震化するということには、これまで非常に恐れがありました。耐震化をすれば当然その手だてをとっていかなければならないということで、果たしてそこに財政投資というものが伴うだろうかということがあったわけでありますが、ここに来まして、国の方もこれからの社会資本、社会国土づくり、耐震ということに一番の最優先を行うようになりました。ましてやその避難場所になる学校、公共建築物の中の学校はその優先度も最も高いものになりました。これまでとは全然耐震化に向かっていく財政支援制度、国の取り上げ方が変わってまいりましたので、すべての学校を対象にして耐震化を進めてまいります。そしてどの学校も安心をして学校生活とそうした震災とかの場合の避難場所に耐えうる施設に。今はそれだけにきめ細かく文部科学省の方も制度を出してまいりまして、体育館があるから避難所になるということではなくて、そこに本当に給水、水は当然のことだと思いますけれども、どれだけ水がそこで貯蔵ができて、使用ができるかとか、トイレは本当に何カ所あっているのか、そういう新たな耐震化だけにとどまらずに、どういう施設になっているかということまで調査をするように、本当にこのたび打ち出してきておりますから、そういう意味では環境は少しずつ整ってくると考えております。 ○議長(山口博敬君) 次に、9番坂井徹君に市政に対する一般質問を許します。 ○9番(坂井 徹君)(登壇) 市にとりましても、広域連合にとりましても大変大きな政策課題であります新斎場の建設問題について最初にお伺いいたします。  この新斎場の建設に対する思いというのは、琴浦町を除いて中部の1市3町、この全住民が現摩瑠山斎場では余りにも古い、余りにも暗い、まして炉も小さくて火入れから収骨までに大変な時間を要する。死者が天国に旅立つ最後のお別れの場としてよりふさわしいものがほしい、この強い思いが共通の願いでもあります。そして近年は毎年古いものですから500万円余りの修繕費もかかっております。平成17年6月24日、現位置の改築を断念して以来、その建設地についていろいろと検討が加えられてきたところです。  ところで問題になっている原石山という採石跡地というのは、これは中国四国農政局、東伯農業水利事業所、俗に東伯農水が中部の3つのダム建設に必要な採石をおおむね終了しようかという時期にあって、採石前の山の状態に復するのは無理がある。したがって形として43人の地権者へ返そうというような状況が生まれておりました。ところが地権者の方々は形として返してもらっても面積も狭く、農業用地として適当な地とは言いづらい。また、43名の全地権者の方々がそろってきちんとその跡地の面倒を見ていくということはなかなか難しくて、ゆくゆくは荒廃地として、あるいはごみ捨て場的場所になる心配もあるということで、地権者の方々は何とか公共管理をしてもらえないかという声とともに、灘手地区の地元要望もいろいろ話が持ち上がってきた中で、市もそれに対応していこうという姿勢をしてきたと思います。  この時に、先の東伯農水は平成15年と16年にかけて、地権者と市の間に入って、市が寄附を受けるための承諾の印をとって回られる労をとられたと聞いておりますが、それを受けて平成16年9月にその間、その後、約3カ月間行政執行部内において跡地利用の検討委員会が設けられて、この中においてラグビー場、あるいはサッカー場、またソフトボール等のできるような多目的スポーツ広場とそれに付随した駐車場の整備の方向で話が進む中で、市は東伯農水に対して敷地の整地のみにとどまらず、さまざまな要望を出していきました。しかし、東伯農水は畑地に返す程度でできる整備ならやりましょうということで、そこで平成17年7月15日、市と東伯農水の間で整備に関する確認書が交わされたところです。つまり、この採石場跡地4万平米のうちの上段の2万平米は整地した上に30センチの真砂の盛り土をして整える。そしてフェンス、側溝等を整備するというものです。  この時点ではまだ原石山跡地は斎場建設候補地とはなっていなかったわけですけれども、ところでこの昨年の18年6月26日、灘手地区からの当該地に対する斎場建設、これを白紙撤回してほしい、あるいは候補地から外してスポーツ広場として整備をという陳情書が出ておりますが、その陳情理由の中でスポーツ広場として整備計画が市から提案されたから市へ寄附したものという表記があります。あるいは地権者はごみ捨て場的施設ができることを防ぐために、東伯農水から市へ寄付採納されることについて同意したものだという表記がありますけれども、このあたりは前段私が経過を申し上げたこととも若干つじつまの合いづらい部分もあって、この辺に双方のずれが生じておるとも言えます。  ともあれ、地権者や地元の要望を受けて寄附を受けた行為は、市が管理することになったという事実はあります。そしてこのことによって地元にとっては原石山跡地がごみ捨て場的そういった場所になる心配もなくなりましたが、ただ、多目的スポーツ広場としてどこまできちっと整備するという確たる書面も取り交わしてなかったわけです。ただ、先ほど申しましたように、公が関与していろいろ検討委員会の中でそういったスポーツ広場的なものを整えていこうというその方向で話が進んでいたことはこれも事実であります。ところが、スポーツ広場的利活用以外のものが跡地に建てられるぞと、そういったことなど予想していなかったところへ倉吉市の土地とはいえ、地元了解の得られない中で市は4万平米のうちの1万平米を斎場候補地として連合へ推薦し、連合議会においてこの地が斎場建設地として決定を見ているというのが現状であります。  こうした中、新斎場の建設の事業主体というのはあくまで広域連合であるわけですけれども、その連合議会においては建設場所も市有地である原石山跡地に決定しております。そして建設手法、これにつきましてもいかにすることがコストが安くなるかというVFM評価をし、そしてその建設手法においてはPFI方式でいくのか、あるいは建設費は合併特例債を取り入れてやるのかそういったことも踏まえた上で建設手法も決定しております。そして建設財源確保のための合併特例債適用の申請も終わっており、この9月には国からの決定を待つような状況にあるのも確かであります。そして今年の6月の連合議会では、連合長より平成21年の供用開始を目指して、そのための一歩を踏み出し、地元との協議の場も市から事業主体である連合へ移し、施設内容や周辺環境への配慮等につき意見を幅広く聞く検討委員会を7月にもスタートさせる旨報告がありました。そして第1回の新斎場建設検討委員会が先の8月28日に開催されたところでありますが、原石山跡地での斎場建設反対の陳情が平成18年6月に出て以来、倉吉市議会においても1年3カ月、この間都合5回の定例市議会がありましたが、そこにおいてすべて陳情に対しては継続審査にしてきております。それは一貫して市議会としては地元理解を得た上で進めてほしいという意思表示であったと思いますが、片や地元は市民代表の場である市議会が結論を出していないものを、市やあるいは連合から話を聞いてくれと言われても話を聞く立場にはない、白紙の上での話なら応じるという対応のように伺っております。また、一方、市あるいは連合は、理解を得るための説明会を幾ら持とうとしても、その機会がなかなか持っていただけない。まさに地元、あるいは市議会、あるいは市、連合、この三すくみの状態であります。  そこで連合長であります市長にお尋ねいたしますが、この現状をどう打開していこうと思われるのか最初にお伺いします。 ○市長(長谷川稔君)(登壇) 坂井議員にお答えをいたします。  経過はまさにおっしゃったとおりであります。特に前半の方にありました寄附を受ける経過でありますが、すべて農水省さんが事業計画をつくるという前提で、市もその中に住民の方の意向というものを盛り込んでいこうという関係で、最終的にはその覚書というものをつくってきたところであります。その結果において1万平方メートルは後になって、連合でありますが、斎場候補地としたいということがありましたので、これも覚書を交わした後になりまして、その1万平方メートルについてはその覚書の内容から除いてほしいということをもって整備が終えられ、今年の3月に現地を引き渡しを農水省から倉吉市が受けたというのが経過であります。  ということから、最終的には、その間いろいろありましたけれども、最終的には事業主体が何しろ農水省でありますから、農水省が公費を使って国費でやられる事業でありますから、そこの中に地元の要望というものをできるだけ、採石場跡地を整備をするという大きな目的、その跡地整備という中で仕上げられる最小限、最大限と言ってもいいと思います。という形が今の姿となって表れているところであります。ただし、倉吉市といたしましては、その間農水省さんを挟んで協議には加わっておりましたので、やはりもともと考えておられましたことを少しでもそれに近づけたいということをこれは自治公民館協議会から陳情が出された回答としてできるだけということで努力をいたしますという意思表示をしているというのが現状であります。  そこで、今後の展開と言いましょうか、事を考えるときに三すくみということが今言われたわけでありますが、私は決してこれがもう膠着状態でということには考えていないわけであります。なぜなら、今の今日の段階まで地域の方には今回つくろうとする斎場がどういう内容を持った、それは規模とか周辺環境整備を含めた整備構想であるかということをお示しする段に至っていないからであります。こういうことがお伝えをすることができるならば、私はうんと受けとめ方が変わってくると思います。今でも公民館協議会の方は、斎場そのものに反対しているんじゃないんだとおっしゃっております。これまでの運びの中で、いわゆる異議と言いましょうか、まだ納得がいかないところがあるということでおられますので、ここを私は繰り返しというわけではありませんけれども、改めてこれまでの運びが最良で何も私の方に振り返る余地がなかったと言っているものではありません。ただ、できるだけ早い段階から候補地として倉吉市が広域連合に持ち上げるその段階からお話をさせていただいて、そしてその中でこれまでよくありました初めに候補地として話を持っていくときにいろいろな条件まで合意を得てしまってそのことをもってわかったと言っていただくという従来の形態ではなくて、むしろそれは十分に話を進める中で、まず連合が事業主体で、ここが候補地として確認がされるその段階から始めていく、そのことを含めまして、今までそういうことが話されておりませんので、そういうことがどうしても地元からすればやや見通しにおいて不安なものをどうしても抱かざるを得ないということになっているんだと考えます。それらは今から中部ふるさと広域連合が事業主体でありますので、もともと用地の選定、そして用地の取得からこの広域連合が行わなければならないわけであります。その前段の行為として倉吉市としては候補地がここがよいからということで、この間いろいろな折衝をさせていただいたものであります。それだけにどうしても不十分さ、完全な出される御意見に対してお答えということが十分できない面を残しておりました。しかし、私はそれだけに何か見えないところで関係者の中でもうここはこういうふうな話をしてしまっているというようなことがなかっただけに、ないだけに、むしろこれから本当にきちんとお約束することが責任が持てるとそういうよい時点に今ある。  どんな場合の施設でも1年以上かかっています。用地を例えば今回のように4万平方メートルというと30数名の地権者を有しております。お一人お一人に当たって、ある方の場合はもうここにおられない方もあるかもしれません。そういう課題をたどって、本当に承諾をいただくにはやはりどういうケースの場合でも1年以上かかります。決して私は遅れていない。今までは少し険しかったけれども、必要な時間であったと、そして今6月時点になりまして、6月28日の広域連合の席上で私今回の斎場建設予算としてはまだ提出はしておりませんが、構想されている計画書の中で10億8,000万としているものは、かつては18億ぐらいになっていたわけであります。何でこんな施設費になるのか。いろいろなところを検討してみましたら、10億8,000万近くで十分なものができる、そしてそこでつけ加えましたのは、これは施設本体の費用でありますと、やはりこれから整備というものをしていこうとすれば、周辺環境整備をしていこうとすれば、当然それに加わる費用がかかってまいりますということを明言をしておるのであります。大事なことだと思います。なぜならこの用地には取得費というものが全然かかっていないからであります。本当にこれは恵まれた条件として、これは金額だけの問題ではありません。30数名の方の承諾をいただこうとすれば、ほとんどの方の了解をいただいても、これまで見られたように1名の方でも判を押さないと言われたらそこの用地は取得できない、形状を変える。余りにも形状変更の影響が大きかったら断念をせざるを得ないわけであります。そういう中で話が進んでいるわけであります。必ず斎場整備構想、施設そのもの、周辺環境、これは広い意味での周辺環境整備を含めてこれから御要望も出していただきます。こちらの考え方も示していきます。そうなりますと必ず前進をし、私はそうかと、わかったと必ず言っていただける日がそう遠くないと信じて今日を迎えております。 ○9番(坂井 徹君)(登壇) 今の答弁では、これまでの足跡というのはむだではなかった、必要な時間でもあったと。それで斎場の規模等を含めて整備構想をもし示すことができるなら、やがて理解も得られるだろう、そう遠くない時期にということでありました。  そこで、確認のためにお尋ねするわけですけれども、一昨日の斎場の件に関する答弁の中で、早く新斎場をつくってほしいという1市3町の住民の声を背にしながら今後も取り組んでいきたい。引き続きこの姿勢を保っていきたいとお答えになっております。この言葉の意味ですけれども、今の市長答弁の内容から察するに、原石山跡地での建設方針は変えることはない、理解を求める努力を精いっぱいやりながら引き続きこの姿勢を保っていきたい、そういうことでよろしいでしょうか。 ○市長(長谷川稔君)(登壇) そのとおりであります。 ○9番(坂井 徹君)(登壇) そうしますと、現実問題として斎場建設については今後熟慮に熟慮を重ねて検討し、方向性を結論づけていかなければならない点が多々あるように思います。  私が思うに、具体的には、例えば今回合併特例債の適用を申請しておりますが、国からオーケーが今月中に出たとします。そうすると万が一にもこれを取り下げるというようなことがあれば、特例債の申請は10年間有効とはいえ、今後7年間の間に国の心証もあって、なかなか他に場所を変えてどこかにということで申請をしたとしても私はかなり難しい面が出てこようと思います。それから、市の墓地埋葬等に関する法律施行規則でいう公衆衛生あるいは公共の福祉に支障のない場合には、200メートル以内に斎場を建設することも可能という特例措置が書いてございますけれども、それに対する市のスタンス、連合のスタンス、これについて明確な心決めが必要にもなります。また、こういうことは今言うべきじゃないかもしれませんけれども、仮に工事を始めて建設工事、差し止めの仮処分の申請等が出てきた場合に、はっきり言えば裁判等があった場合にどうするのか。そういった検討も必要でしょう。また、道路拡張等に伴う移転補償とは違いますけれども現実にあそこに3軒の民家が存在し、そうすると何らかの補償というものも求められないとも限りません。そこでそういった場合に、ある意味の補償が、不当補償というか不当支出、財政的に、そういうことになる恐れはないのか、あるのかないのか、あるいは寄附するかわりにここまでは整備してほしいといった予算を伴う取り決め、それがあって法的義務を負い、それができない場合には当該寄附は解除される等の、その寄附が効果に影響を及ぼすといった負担付き寄附、そういったことになれば議決が必要なわけですけれども、今回、私はそれには該当しないと思いますが、そういったことの確認作業等々いろいろ出てくると思います。  そこで、これらについては原石山跡地で建設ということになれば、当然今後検討されるべき項目になるわけでありますけれども、もしお答えになられるようでしたら今後のこれらについての考え方、方針をお伺いします。 ○市長(長谷川稔君)(登壇) まず、最初の合併特例債のことでありますが、これは本当に極めてありがたいと言いましょうか、たまたま合併をしておりましたので、この特例債がちょうど斎場建設の時期にも当たったということで、本当にこれは有効に活用させていただきたいと思います。何しろ、すべての町村の住民負担に同じ施設をつくるのに、その財源構造によりまして後年度の負担が軽くなるということでありますので、是非これは活用したいと考えております。  なお、今回、これが何らかの理由で現在の状況では見通しを十分持っております。ほぼ見通しを立てておりますが、難しいということになれば、やはり合併特例債がこの中部地区において特例債について、斎場に使用する限りにおいては、かなり難しくなると思います。以前一度申請したものがだめと、適用できないと。それは建設になかなか踏み出されないというこちら側の事情というものがそうさせる場合であろうかと思いますので、そうした場合は再びというのはなかなか難しくなると私も考えております。  それから、2点目でしたか、200メートル地内に民家などがある場合であっても、公共の目的に違わない、資するものであれば、法的には問題はないというのがこの2条であります。しかし、当初からこれだけ理解を得て一緒になって考えていただきたいと言っているのは、そのことを私は大事に考えるからであります。このことを条文どおりで解釈すれば、ああ、そうですね、もともとその主語は墓地、斎場についてでありますから。斎場の場合は当然公共の福祉であります。何か営業のためとかではないわけでありますから、当然それにかなって条文には沿ったものではありますけれども、そうは言っても地域住民の方との関係でありますから、大事な大事な倉吉市の13校区をなす大事な1校区の問題に今候補地として投げかけているわけでありますから、そこの方に一番理解いただきたいという気持ちから今日に至っているものであります。  そういう中で、仮に工事を始めたはいいが、工事中止の仮処分の申請などが起きてはという御心配でありますが、私は起きないと考えております。そういうことがまた起きないためにも、今日までの歩みを続けてきているのであります。そういうことを初めから受けて立つと、法的にはいささかもできないことではないわけでありますが、そういう場合も想定しているということを余り前に出してしまうのであれば、幾ら話し合いとか御理解をいただきたいと言ってもそれはまた薄っぺらなものになってしまいます。そういうことは全く考えてはおりませんが、起き得ないと思っておりますが、それ以上に話し合う中でよい関係を私は必ず、今はぶつかり合っているかもしれません、表面的には。しかし、一番ぶつかり合った方こそが最終的には一番この問題について深い理解をいただけると、私は過去の例からも思っております。  あとはどんなことがありましたでしょうか、もろもろのということで。補償の問題がありました。それらは全く今話し合いというのはまだ行い得ていません。ですから、ここでいろいろなことが疑心暗鬼になっているんだろうと思います。市は、連合は何もしてくれないじゃないだろうか、また逆に今のお尋ねのように、いわゆるところの過大な要望があった場合に、それに飲んだ場合に、次はどうなるんだろうか、法的な支出根拠、あるいは連合自体がどうだろうかとかいろいろなことが疑心暗鬼として残るわけでありますが、むしろそう思うのではなくて、何もそういうものがないから、これから話し合いの中でまとめていけるから、むしろ楽なよい状態なんだと。できるだけの要望というものはそれは地域住民にとってこれからもあの地がよい地であっていただきたいわけであります。その地にしていくために私どもも責任というものを果たしていかなければなりません。このことについては、周辺、狭い地域の方だけではなくて、1市3町の方に必ず理解がいただけると思います。そのことなくしてつくれつくれ、その場所だけでしか考えられないということにはならないと思います。ここに今ここしかないんで、ぜひともお願いするということは、それらも含めてその気持ちに私は込められていると考えておりますので、是非今日の機会、御質問にもありましたでしょうか、議会の陳情の取り扱い、それらも私も本当に大事な点として注意深く、本当にそれこそ息を潜めて見つめております。是非皆が、だれもです。本当にすべての方が、中部地区早く新しい斎場をつくってほしい、このことに課せられたわれわれの使命というものを、責任というものを果たさせていただきますようによろしくお願いをいたします。 ○9番(坂井 徹君)(登壇) 市長の熱い思いというのは本当によく伝わってまいります。ただ、いつも私も思うんですけれども、本当の痛みというのはこれはもう当事者しかわからないと。これも本当に私は心からいつもそう思います。片や一方であらゆる政策については100%賛成というものも、これもまたあり得ないわけで、例えば上灘保育園の廃園問題、あるいは先ほど新聞に出ておりました湯梨浜町の幼稚園の送迎の問題にしても、特に公共施設の統廃合、あるいは産廃処分場の立地位置、あるいはリサイクルセンターの立地位置、ほどほどさようにすべてが賛成ということはあり得ない。それから、住民ニーズあるいは財政事情というのも時代とともにこれは変わるものであって、当初の見直し、変更は往々にして起こるのもこれもまた確かであります。成徳明倫地区の雨水排水対策のあの事業が見直されたようなことも最近の例でございます。  しかし、最高執行権者としては、私はこれまでも何度も申してまいりましたけれども、やはり6、4の利、6割の賛成があると踏んだなら、例え反対があったとしても最高執行権者として正しいと思えば進んでいくことも僕は必要だと思います。ただ、この時に一番心がけるべきは、その反対の4の人への配慮がどこまでこまやかにできるかどうか、このことにかかっていると思いますが、私のこの考え方に対して市長はどう思われるのか、そして最後にもう一度お尋ねしますが、原石山跡地での新斎場の建設、やるのかやらないのかはっきりとお答え願います。 ○市長(長谷川稔君)(登壇) 原石山跡地を新斎場用地として建設に向かって進まさせていただきます。 ○9番(坂井 徹君) あと通告でもう1点、グリーンスコーレについて通告しておりましたけれども、時間の関係で中途半端になりそうだから、質疑の方に回させていただきます。  私の質問はこれで終わらさせていただきます。 ○議長(山口博敬君) 暫時休憩します。                午後 0時12分 休憩                午後 1時00分 再開 ○議長(山口博敬君) 再開します。  次に、15番由田隆君に、市政に対する一般質問を許します。 ○15番(由田 隆君)(登壇)(拍手) 議長にお許しをいただきましたので、主に教育行政について一般質問を行います。  教育再生会議は第2次報告を今年6月総理大臣に提出をしております。この報告では今年度中に学習指導要領を改定をして、1,必要に応じた土曜授業の実施などで授業時間数の10%増を、2番目として、小・中学校の新たな教科への格上げを含む徳育の充実等4つの対応を政府に取り組みするよう促しています。このことは安倍総理大臣肝いりの教育再生会議がゆとり教育の見直しや授業時間の増加を提言をしてこの間のゆとり教育は間違いであったと結論づけています。そしてこの再生会議がゆとり教育の見直しというのであればどこにどんな問題があるのか、そして現状について明確にすべきであるところ、教育再生会議の1月の1次、そして2月の2次報告を何度読みかえしてもこれらの説明は一切ありません。ゆとり教育の見直しという結論だけでそのことを示して、国民に、あるいは教育関係者に説得ができるのか疑問を感じているものであります。  さらに、文部科学大臣の諮問機関である中央教育審議会、いわゆる中教審の小学校部会でも、この8月30日、小学校の授業時間について国語や算数など主要教科と体育の時間を10%ふやすことで合意をしています。そして総合学習の時間は週1回45分のものを削減をし、高学年では英語の授業を週1回設けるとなっています。文科省は今年度内にこの中教審の答申を受け、学習指導要領を改定する方針です。これは現在行われている5教科の授業時間は45分授業を1とした場合、1年間で合計が3,481であったものが350回増加するものであります。このことは1971年、昭和46年以来初となるものであります。中教審でもゆとり教育からの転換が明確に示されることになります。  そこで教育長にお伺いをいたします。端的に伺います。  本市教育委員会が進めてきたゆとり教育は間違いであったのかということであります。  次に、1998年平成10年学習指導要領を改定し、いわゆるゆとり教育の一環として学習内容の3割削減、そして総合的な学習の時間の新設を決定しています。以来、10年間、そして総合学習の教育実践の中で教育効果を上げてきているものと私は認識をしていました。職場体験等、地域の歴史や文化を学び、ふるさとタイムあるいは平和教育等々、総合学習の成果はあったはずであります。教育長の本市の総合学習の評価について御所見を伺います。  次に、学力低下問題について伺います。  今回のゆとり教育の見直しの根拠が、まさに学力低下問題、ここにあるわけでありますが、学習内容が3割削減、あるいは総合学習がスタートしてから10年、そして学校完全5日制が実施をされてから5年がたった今、本市の子どもたち、あるいは生徒の学力の現状はどうなっているのかお知らせをいただきたいと思います。 ○教育長(福光純一君)(登壇) 由田議員の御質問にお答えします。  まず、ゆとり教育についてであります。完全学校週5日制のもとで各学校がゆとりの中で特色ある教育を展開し、児童生徒に豊かな人間性やみずから学びみずから考える力などの生きる力の育成を図ることを基本として、現行の学習指導要領が定められ5年がたっております。この間、各学校ではみずから学び、みずから考える力の育成、ゆとりのある教育活動を展開する中で、基礎基本の確実な定着を図り、個性を生かす教育を充実すること、特色ある学校づくりを進めることなど、改定のねらいに沿って生きる力の育成を目指して取り組んできております。  しかしながら、学力の国際的調査によりますと、低下傾向にあるとか子どもの社会規範意識や道徳心の低下、子どもを取り巻く社会環境の変化などさまざまな問題が指摘される中で、教育再生会議が昨年度から開かれて、いろいろな審議がなされているところでございます。  現在取り組んでおります教育は、学校週5日制のもと、ゆとりの中でじっくりと考え、じっくりと学んで、そして確かな学力としたり、興味・関心に応じて主体的に学んだりすることを目指して、その手段として幅広い体験なり人とのふれあいなどを重視しております。教育においてはこうした考え方はこれからも私自身は必要であるというふうに考えております。  再生会議におきましては、ゆとり教育という言葉での見直しを図ろうというものでありまして、報告にある授業時数をふやすために1時間を40分にしたり、1日7時間の授業や土曜日の授業を可能にするような制度が実施されることになりますれば、学習指導要領の大幅な改定はもとより、教員数の増加も必要になるものと思いますし、社会全体に対する影響というものもかなり出てくるというふうに考えております。今後十分な論議と準備の時間も必要であるというふうに思います。  また、先ほどおっしゃいましたように、先日中央教育審議会が学習指導要領の改正素案を発表しましたが、こうした報告を受けて文部科学省の今後の動きもあるのではないかというふうに考えております。  なお、私自身の考え方を申し上げますと、この教育再生会議の第1次報告、第2次報告は余りにも学力向上策に終始して、ゆとりの中で充実した教育活動ができる方策をもっともっとやはり審議するべきではないかというふうな希望を持っているところであります。確かに手だてなり手段は見直さなければならないのではないかというふうに思いますが、現行の学習指導要領の目指しますゆとりの中でじっくりと知識を身につけ、考え、自信を持って行動していけるような教育をさらに進めていくべきだというふうに考えておりますし、比較的短期間で制度等の改革が行われることになりますと、学校現場なり保護者、地域社会の混乱を招くというようなことも起こり得るのではないかというふうに懸念しているところであります。  次に、総合的な学習の時間についてでありますが、総合的な学習の時間はまず第1点として子どもがみずから課題を見つけ、よりよく問題を解決する資質や能力を育てること、二つ目に、子どもが学び方やものの考え方を身につけることから、自己の生き方を考えることができる態度を育成することをねらいとしてこの総合的学習が始まったわけであります。  本市の各学校におきましても、そのねらいを踏まえまして、例えば国際理解、情報、環境、人権問題、福祉、健康などの課題や子どもの興味・関心に基づく課題、地域や学校の特色に応じた課題などを追求していく学習活動を構成し、指導してきております。こうしたことから、総合的な学習の時間はその目的や内容、方法や評価など、そのほとんどが学校独自でつくるものでありますから、学校によっては目標や内容を明確に設定しきれずに、活動を実施したり、身につけたい必要な力が子どもたちについたかどうかの評価が十分でなかったり、さらには教科との関連性が乏しかったりするなどの課題も当初はございました。しかしながら、各学校に出向きまして、いろいろ学校訪問等により指導する中で、やはり子どもたち一人一人がみずからの課題、身近な素材を教材化したものを自分自身のものにして取り組むことによって、自分自身の学び方を身につけていく、そして、社会に目を向けれる、そして人と人とのふれあい、かかわり合いを通して人間力と言いますか、そういう力が育っていくというふうな評価すべき点も出てきております。  いずれにいたしましても、総合的な学習の時間というのはこれからの時代を担う子どもたちに必要な資質を身につけさせる意味で非常に有効な学習であるというふうに考えておりますので、今後とも各校の取り組みによる成果と課題をさらによくよく把握しながら、より一層充実するように支援していきたいというふうに考えます。  次に、学力低下の問題についてでございますが、教育委員会としてはまず学力というものにつきまして、やはり身につけさせたい学力は基礎的、基本的な知識や技能だけではなく、学ぶ意欲でありますとか、自分で課題を発見し、みずから学び、主体的に判断し、よりよく問題解決する資質や能力まで含めた総合的な力であるというふうに考えております。  しかしながら、報道によるところの一部の大学生が簡単な計算や読み書きができなかった現象や、特に低下しております読解力であるとか、学習に対する意欲低下傾向といった点がだけが強調されておりまして、国際調査のテストの結果なども用いて学力低下の懸念が報じられているものではないかというふうに考えております。  全国的な傾向としましては、学力が二極化していることや、理数離れが進んでいること、家庭学習の時間が不足していることなどがさまざまな調査結果で表れており、子どもたちの学力面でのこれは課題であるというふうに受けとめているところであります。  県の教育委員会は、御承知のように平成14年から平成18年度において児童生徒の学力実態と生活との関連を把握するために、鳥取県の県基礎学力調査を実施しました。その結果におきまして、本県の子どもたちの基礎学力は全体としておおむね良好な状況という結果を公表しております。さらなる学力向上のためには、学習指導においては思考力や表現力を高める工夫、学習意欲を高める工夫を推進すること、家庭におきましては、基本的な生活習慣の確立や家庭学習の習慣化などが必要であるということが提言されているところであります。  さて、本市の学力の現状でありますが、県基礎学力調査の結果では、すべての年度におきましてどの学年ともおおむね良好か良好の域にありました。また、本市独自に毎年実施しております全国標準学力検査におきましても、倉吉市の平均偏差値は全国平均以上にありますし、以前からこうした傾向にありました。しかしながら、学校訪問などにおいてさらなる学力向上のための教材を工夫したり、一人一人の児童生徒の学びに応じて少人数指導を実施したりするなど、それぞれの学校の課題がございます。そういう課題に応じまして、学習指導の充実を学校訪問等を通しながらお願いしているところでございます。 ○15番(由田 隆君)(登壇) ありがとうございました。  今、教育長の御答弁をいただいて、本市においてはこの20年来行われてきた本市のゆとり教育、総合学習の成果はあれこそ、学力低下につながっていないという御答弁だったというふうに確認をさせていただきます。  ただ、問題なのは、そうは言っても国の方針として中教審、文科省が学習指導要領を改定をして、総合学習の週3回を2回にする、1回削減をするというこの事態になった場合、先ほど教育長はその評価高いものがあったわけでありますが、それじゃその総合学習を支援をしていきたいという言葉では言われましたけれども、どのような教育委員会として支援をされようとしているのか。少なくとも350時間の授業増ということであれば、今想定をされるのは、夏休みの授業、あるいは放課後授業に向けなければ対応できない、そしてその裁量権は市町村の教育委員会あるいは学校にゆだねられるということであります。そういう事態になった場合、今からどのような対応をしていくのか大事であろうというふうに思いますが、この件について再度御答弁をいただければと思います。  次に、学力テストについて質問をいたします。  本年4月に実施をされた全国学力学習状況調査について伺います。いわゆる全国学力テストは、4月24日、全国では約77億円をかけ、国公私立の全小・中学校の99%に当たる3万2,700校で実施をされています。約40年前に行われていたこのテストは、学校あるいはそれぞれの自治体間の学力コンテストと言われ、競争激化を理由に廃止をされました。このたびこの学力テストが復活したわけでありますが、このテストの目的及びその活用についてどのように教育長は認識されているのかお示しをいただきたいと思います。さらに、過去の経過からして、児童生徒の保護者の理解がどうしてもテスト実施には不可欠だというふうに思われます。どのような保護者に対して理解を求められたのか伺います。そしてこのテストを実施をし、率直にどのような感想をお持ちなのか伺います。さらに、活用についてでありますが、いろいろ御答弁があると思いますが、今後、国がこの学力調査を集計をして、さらに分析、そして県、市町村、学校に調査結果が返されます。どのようにして学力向上に活用するのか、その視点で御答弁をいただきたいと思います。 ○教育長(福光純一君)(登壇) お答えいたします。  教育再生会議、さらには中央教育審議会で例えば総合的な学習の3時間を1時間削減して2時間にしていくと。これは小学校、中学校ともそういうふうな考え方がどうも国の方ではあるようであります。そうしますと、今まで3時間で行っていたものが2時間でありますから、当然量、質ともに低下していくのではないかというふうな懸念がございますが、私自身やはり総合的な学習というものは今後とも大事にしていかなければいけない領域ではないかというふうに考えます。  そういたしますと、例え3時間が2時間になったといたしましても、当初本市におきましては夏期休業を数年前から短縮いたしまして、約1週間分30時間程度の短縮を行い、そこで授業なり体験学習なりを行っております。そういう時間でさらに自分自身の問題を追及していくような取り組みというものはできるというふうに考えますし、さらには放課後においてすると、放課後においてそういうことを総合的な学習や体験活動をやるということではなくて、今後、今まで学校週5日制で培ってきました土曜日、休日の過ごし方というものをさらに自分自身の力として高めていく中で、休日においてそういう問題について調査活動なり体験活動をさせていくというようなことが今後考えていかなければいけないことではないかなというふうに思います。今までもそういうふうな取り組みは地域ごとにはあったわけでありますが、それが全市的な取り組みというものになるように、そのための一つに教育を考える会というようなものも実施しておりますし、これから各小学校区で開催してまいりますので、そういうところで地域の方々にも関係者の方々にもお願いしていくというふうなことをしていけばというふうに思います。  さらには、総合的学習に取り組んでの課題がまだ本市にもございます。その課題解決を図って、例え3時間が2時間になったとしましても、やはり教科との関連なりみずからが学ぶ意欲だとか体験活動、体験する力だとかそういうものは例え時間が1時間削減されましても質の高いそういうふうな活動というものをこれから学校訪問を通しながら指導していかなければいけないのではないかというふうに考えているところでございます。  次に、全国学力テスト、学力状況調査の件についてのお尋ねでございます。  この調査の目的でございますが、これは6月議会にも御質問があったわけでありますけれども、この調査の目的は各地域における児童生徒の学力、学習状況を把握、分析することにより、教育及び教育施策の成果と課題を検証し、その改善を図ること。もう一つは教育委員会、学校等が全国的な状況との関係におきまして、みずからの教育及び教育施策の成果と課題を把握し、その改善を図ること、これを大きな目的として今回調査を行ったわけであります。  現行の学習指導要領の達成度につきまして検証を行い、その結果を国の方としては学習指導要領改定に向けた資料とするとともに、市教委や各学校の学力向上に資するために活用していくことが主な目的でございます。  調査結果の活用につきましては、この調査のねらいが決して順位だとか偏差値をつけて周囲と比較することにあるのではなく一人一人の学力実態を把握して、指導方法の工夫・改善や、学習課題の解決に生かすことにあるというふうにとらえているところであります。よって、調査結果の扱いが学校間の序列化だとか過度な競争につながらないように、私たち自身も十分に配慮していかなければいけないというふうに思います。  あくまでも教職員の指導方法の工夫、改善に生かすとともに、本人や保護者へわかりやすく説明しながら、子どもが目標を持って学習に取り組むことができる資料として活用していきたいというふうに考えております。  一人一人の調査結果につきましては、学力実態と学習環境と言いますか、基本的生活習慣との関連はどうなっているのかというふうな調査結果も返ってまいりますので、学校と家庭との連携に使うのにも大変効果があるのではないかというふうに今のところ考えているところでございます。  保護者等への周知でございますが、保護者へは調査実施前に学校だよりや校長室だより、あるいは学校長からの通知等により周知を図りました。この調査についての質問や意見があればいただくようにしましたけれども、保護者の方々からはありませんでした。調査結果が返された後も家庭との連携というものを十分に取りたいというふうに考えているところであります。  感想でございますが、調査実施後の感想についてですが、まず、子どもの感想としましては、小学校でも中学校でも主に基礎的・基本的知識、技能等を実生活のさまざまな場面で活用する力を問う問題がございました。活用する問題。そういう問題に対して難しさを感じた子どもが多くおりました。また、教員の方からは、ふだんの学習において問題解決の過程を重視し、結論とその根拠をまとめ、発表させるような学習をより一層進める必要があるとの感想を聞いております。  この調査につきまして、私自身の感想でございますが、確かにこの調査の問題につきましては、基礎的な学力を見る領域、そして活用する領域と大きくおおまかに言いますと二つに分かれるわけでありますけれども、これから求められる力として学校で学んだ力というものが社会で活用できるんだというふうなこと、自分自身がそれを実感できるような力というものがやはり必要である、そこのところを私自身も見たいというふうに思います。また、そこのところに子どもたちもかなり抵抗があったというふうに言っておりまして、そういうふうなことからこの調査の結果というものをそこをよく見ていきたいというふうに思っているところでございます。 ○15番(由田 隆君)(登壇) ありがとうございました。  さらに学力テストでちょっと質問してみたいと思うんですが。  4月24日にこのテスト実施をされました。小学校6年生、中学校3年生。先ほどの御答弁では、このテストの調査結果、結果で例えば学校の先生がその子どもがどこでつまずき、学習課題を明らかにするとか、保護者にもその結果を知らして子どもを応援するとか、子どもにもどこが自分にとって不十分なのか明らかにしながら、そういうところで総合的に活用していくということでありますが。なるほど聞けばそうかなとうなずいてしまうんですが、教育長。1回1日の学力テストで年中その子どもにかかわっている担任の先生、そんなテストを参考にしなければならないような教師と生徒の関係なんでしょうか。あるいは家庭との、保護者との関係なんでしょうか。素朴な疑問を私はそこで感じますがどうなんでしょう。私はそうであるとすれば、そういうテストなんか関係なしにしっかり子どもと向き合ってやっておればその成果はそこで出てくるように思うんです。  そしてこのようなことを心配されるところもあるんですね。私もちょっと考えました。この第2次報告では、学力調査を実施をし、学力不振の学校、地域への重点的な予算配分という内容が実はありました。このことは単純に考えたら、学力不振の学校とかその地域には重点的に教師や教材、あるいは施設面で優遇をされるということで、一面喜ぶべきことかなというふうに思うんですが、じゃ、そこを指定されたその地域の関係者、あるいは保護者、当該児童、生徒、どのように思うんですかね。そしてこの第2次報告には学校選択制も言われています。あそこの学校は学力が劣っていますよという烙印を押されたところに、保護者が子どもを行かすことになるのかならないのかということも心配されるというふうに出てきています。私は教育長の御答弁のとおり、しっかり学力向上に生かすということであれば、百歩譲って理解ができますけれども、一方でこの2次報告ではそこまで言っているんですね。感想があればお聞かせをいただきたいというふうに思います。  時間が大分なくなりましたので、次の質問に移りたいと思います。  まず、教育環境の整備についてであります。  私、近年見てみるに、特に学校の空調、あるいは冷房と言った方がいいのかもわかりません。保護者や一部教職員の努力で改善がなされているやに伺っています。本来義務教育の公平性からすれば、やはりその整備方針を持って、各学校等しく空調設備あるいは冷房設備を設けるべきであるというふうに考えますが、現状と今後の整備計画についてお伺いをします。  そして耐震診断であります。昨日4番、そして7番、本日は3番議員もこの問題を質問されました。1点だけ重複しますのでお聞かせください。  耐震診断、目的はわかります。しかし、その基準、すべての学校、校舎あるいは関係建物をするわけじゃないんですね。その基準はどういう基準なのかお示しをいただきたいというふうに思います。  耐震結果の公表については、聞き取りの中でわかりましたので、それはよしといたしたいというふうに思います。とりあえずそこまででお願いします。 ○教育長(福光純一君)(登壇) 御答弁申し上げます。  まず全国の学力、学習状況調査につきまして、小学校6年生、中学校3年生が対象の調査でございますので、たった1年に1回やっただけで、これだけで本当に子どもたちの学力というのがわかるんだろうか、さらには教職員は毎日子どもと向き合っているわけですから、なぜその先生方の指導というものにもっともっと自信を持たせるようなことを考えられないのかというふうな御質問ではなかったかなというふうに思いますけれども。この全国の学力、学習状況調査につきましても、活用のことにつきましては先ほども申し上げましたが、一つの資料として考えていけばいいのではないかと私自身は思っております。本市の子どもたちにおきましても、全国の標準学力検査を行っております。小学校におきましては県の診断テストも行っています。さらには全国のテストも今回小学校6年生、中学校3年生だけですけれども行ったということで、いろいろ総合的にいろいろな諸調査を行いながら、その子どもたちの実態を把握していって、改善をしなければいけないところは改善をしていく。さらには今回の全国の調査につきましては、私たち市の教育委員会としましては一番見たいと言いますのは、本当に小学校6年生、中学校3年生の状況がどうなんだろうか、それによって市の施策として本当にもっともっと力を入れて頑張っていただくとか、どこか欠けているところはないんだろうかと、市の行政として。それをやはり見ていかなければならないというふうに思っております。決して学校、ある学校が高くて、ある学校が低くてというふうな見方というのはこれはもう絶対間違いでありますし、そういうふうな見方はできないのではないかと、してはいけないことだというふうに思いますし、ある地域によっては得点が高かったからということで予算配分を重点的に行えばというふうなこと、教育再生会議もそういうふうなコメントがちょっとありましたが、そのことについては国の方があるそういう会議が一つの意見として言っておられるわけでして、私たち義務教育を預かるものにとりましては、そういうこともあってはならないのではないかというふうに考えているところでございます。  次の御質問でありますが、学校の冷房設備の整備につきましてでございますが、学校の冷房設備につきまして、平成14年度から年次的に整備を行ってきておりまして、昨年度鴨川中学校、小鴨小学校の整備でようやく全校の職員室及びパソコン教室への設置が完了したところであります。  今、由田議員がおっしゃいますPTAの寄附によってついているところ、ついている教室だとか特別教室とかがあるのではないかという、多分そのことによって差ができているのではないかというふうな御質問ではなかろうかなというふうに思いますが、学校によっては保健室だとか図書室、校長室等へ地域あるいはPTA等の御寄附によりまして設置いただいているところもありまして、大変このことについてはありがたく思っているところであります。しかしながら、学校間で格差が生じるということは決して好ましい状況ではないという観点から、未整備校への冷房設置につきましては、学校施設全般について緊急性なり必要性を勘案しながら検討してまいりたいというふうに考えているところでございます。  次に、耐震診断についてでございますが、基準についてのお尋ねでございました。昭和56年の耐震基準法改正以降の基準により建設された建物はおおむね震度6強の地震に対しまして安全であるとされていることから、それ以前に建設されたものにつきまして耐震診断を実施いたしまして、耐震性がないと判断されるものは耐震補強、改修工事等を実施し、耐震性の向上を図り、地震に対する安全を確保するものでありますが、本市におきます公共施設の耐震診断優先度につきましては、施設の利用形態、構造等を考慮して、先日の中野議員の御質問にお答えしたとおり、避難施設を第1優先として災害時の情報収集や災害対応を行う庁舎や地区公民館の防災施設を第2に、災害発生時にみずからの力で避難することが困難な災害弱者の施設である保育園等の福祉施設を第3としておりまして、このたび第1優先である避難施設の学校、体育館、教室棟などで建築基準法第20条第2号に定める構造計算による安全性の確認義務が課せられることによりまして、非木造の建築物で2階以上を有している、または延べ面積が200平方メートルを超えるものを対象としておるところでございます。 ○15番(由田 隆君)(登壇) ありがとうございました。
     耐震については、私知識が浅いのか理解できないものですが、非木造ということは、木造以外、鉄骨鉄筋建物、耐火構造を有する建物を耐震するわけですね。木造はしないということですよね。昭和56年以前でも。  市内の小・中学校で、実は非木造の施設ってないんでしょうか。実は私昭和39年6月16日に新潟地震が起こっています。ここに資料を持ってきているんですが、学校の開設時間、3時間目の授業が終わり、休み時間に地震が起こったと。当時です。26人の方が亡くなられていますけれども、いつ、どういう場面で地震が来るかわからないときに、例えば木造あるいは平屋、200平米以下の2階建て建物があるとしたら、例えば部室等々。そこらは今回網の目から漏れてしまうという事態が発生します。そういう今回の基準外の施設についてどのように取り扱われるのかちょっとお伺いを再度しておきたいと思います。  次に、平和教育についてお伺いいたします。  本市進めてきたこの間の平和教育の取り組みと成果について、現状も含め答弁を求めたいと思います。  さらには、平和教育の教育目標はどのように設定をされているのでしょうか。本来、すべての教育、あるいは授業については、当然ながら目標設定をされていると思っています。そして教育実践、さらにはその実践の結果を調査による評価あるいは点検、そしてそれから導き出される改善等の策定ということがやはりそういう学校教育ではサイクルというんでしょうか、大事だというふうに思っています。この視点で平和教育についてどのような目標を設定しているのかお示しをいただきたいと思います。  そして市長に最後質問をいたしたいと思います。  原爆被害者の認識について伺います。  先般、一市民の方よりこのような御意見をいただきました。毎年鳥取県原爆死没者追悼平和記念式典が8月6日、鳥取市で行われています。近年この追悼式に参加する機会があるけれども、本市の代表者一度も見たことがないというふうに言われていました。倉吉市にとって原爆被害者、市民の中にあるのかないのか、御認識があるのかまずお伺いをいたしたいと思います。 ○教育長(福光純一君)(登壇) お答えいたします。  先ほど申しました耐震診断の件でございますが、避難施設を第一優先としているところにつきまして、耐震診断をさせていただいているわけでありまして、昭和56年以前に建設されましたその他の学校施設で、今回調査対象としていない建築物はございます。木造の建物もございます。しかしながら、今回は耐震診断につきましては、今のところこれは対象外にしておりまして、その診断時期というものは未定でございます。しかしながら、目視等による建築物の劣化調査等で対処が急がれる危険な箇所が判明いたしますれば、随時補修してまいりたいというふうに考えております。  それから、次に、平和教育についてでございますが、平和教育の目標につきましては、それぞれの発達段階に応じまして学年別に目標を立てているところでございます。例えば小学校の4年生でありますと、戦争に対する怒りを持ち、平和を守ることの大切さを考える、さらに小学校6年生になりますと、戦争が人権や人としてのやさしさまでも奪いつくすことを認識しながら、平和な世の中をつくっていくことの大切さというものを学ばせていく、そういうものを目標としているところでございます。  本市におきまして、この平和教育につきましては、以前、由田議員から御質問をいただいておりまして、各学校において年間指導計画に平和学習を位置づけて、全学年で指導してまいっているということをお答えをしております。特に小学校におきましては、6年生の修学旅行を平和の尊さや命の大切さを最も実感できる現地学習として位置づけながら、事前学習をもとに広島での調査活動、語り部からの聞き取り等を通して、戦争の悲惨さや平和や命の尊さを深く学機会としているところでございます。以上でございます。 ○市長(長谷川稔君)(登壇) 被爆者の実態をということで申し上げますと、8月末現在で31人ということになっております。ただし、これは被爆者手帳でありますので、実はなかなかこの被爆者手帳の交付という場合に証明者がいなければ手帳が得られないというこの間のあり方を私も少々見てまいりましたので、実際は広島などではもっと多くの手帳をお持ちでない多くの方が被爆されてきていると思います。 ○15番(由田 隆君)(登壇) 平和教育について、あえて質問いたしましたのは、先ほどの総合学習のように、本当にこれから子どもも教師も忙しくなる時代を迎えます。その際にまたぞこの平和教育がすみに置かれてしまわないかという不安を持っているものですから、そして、確かに子どもの作文を読みました。やはりでも広島の原爆の惨状を見て、戦争はいけないという作文が多いんですね。本来そこにはなぜあの広島に原爆が落とされる経過になったのか、15年戦争が何で起こったのか、沖縄戦でだれが一番犠牲者が多いのか。あるいは沖縄戦はなぜ起こったのかを、なぜのところをやはり私は大事にしていってほしい、平和教育の中で。現象面だけではいけないというふうに御指摘をさせていただきたいというふうに思います。  そして原爆被爆者であります。私も被差別の立場で言わせていただきますと、先般、その方と交流をいたしました。その方はこの間原爆症ということを隠されていた経過があります。それは国民の、あるいは地域住民の無知無理解の中で自分が原爆症だということがわかれば子どもの結婚、そういうところに影響する、そういう思いを持って市民が、現在は31人なんですけれども、亡くなられて31人なんですね。そういう市民の思いに市長はどうお答えになるんですかというのを、私は来年8月6日には必ず市長に鳥取市に追悼記念式典に行っていただいて、そういう人たちとの交流の中で、やはり市民の中でそういう苦しみを持って今も生活をしていることを市長に御認識をいただきたいというふうにお願いをし、質問を終わります。ありがとうございました。 ○議長(山口博敬君) 次に、8番伊藤正三君に市政に対する一般質問を許します。 ○8番(伊藤正三君)(登壇)(拍手) 最後の質問者ということでございまして、もうしばらくですので我慢していただきたいと思います。  今回は、今国、地方あるいは中央都市と地方都市、あるいは地域間、そういうところの関係について盛んに言われております格差について、市長にお尋ねをしてみたいと思います。  まず、先般、次年度2008年度の政府予算の概算要求が出ました。総額が85兆7,100億円、前年比2007年度の一般会計当初予算82兆9,088億円に比べ3.4%の増であるということであります。この増額の主な理由としては、やはり国債の元利払いであります国債費の過去最高の国債費の返済ということであろうと思います。ただ、私が注目すべきは、今回は地域活性化などのために重点施策推進要望枠とそういうものの中で、約6,000億円上乗せが認められたと報道されておりました。さらに各省庁からの要求も地方の観光振興や物流網、その強化につながる道路整備で地域活性化を図る。そのために国土交通省680億など、地方色を押し出して予算を獲得をする動きが相次いでいるというふうに報じられておりました。  さらに、このたびの内閣の改造におきましても、前岩手県知事の増田総務大臣が誕生されたわけですが、その総務大臣が新たに新設された地方・都市格差是正担当相を兼務されることになっております。  このように、国の政策は一時の経済成長路線から明らかに地方重視に向けられていると考えられます。これは当然先の参議院選挙での与党自民党の大敗、これの影響も大変大きいと思います。いわゆる美しい日本国を提唱され、やはりどちらかと言うと基本的には経済成長を重視された安倍政権に対し、一部ばらまきではないかと批判されつつも、地方重視を鮮明にした民主党に大敗したこのことが大きな原因であると思います。それがために新たな内閣の政権課題の大きな柱の一つとして、ここに都市と地方の格差の是正というものが位置づけられたと認識しております。  では、今言われている格差の主なものとしてあげられるのは、当然税収、そして所得、あるいは有効求人倍率の低下、これがいわゆる都市部と比べて地方は非常に不利であると、差があると言われております。しかし、最も地域を預かる行政にとって一番深刻なものは、先般も市長が申されておりましたように、交付税の減額であろうと思います。  御存じのように、交付税は財源の保障とともに財政調整機能というものも持っているわけでございます。この財政調整機能というのがまさに地域の財政力格差を是正してきたわけでございます。その交付税がいわゆる減額になるというのは、地方にとって非常に大きな痛手であります。そして公共事業、もちろんむだな公共事業の削減というのは評価されるべきです。しかし、公共事業には地方の基盤整備、そして利便性を向上させる、もちろんそれが主な理由ではありますが、と同時に、経済を安定させると言いますか、地方の経済を支えるための雇用であったり、それをまた促進するという側面も確かにあったのは事実でございます。したがって、やはりこの公共事業の削減は地方にとってはかなりのこれも痛手ございます。  そして、さらにその時に、その時と言いますか、最近ずっと公共事業は減っているわけでございますが、その公共事業を減らすかわりに、いわゆるそれにかわる地域、地方に対しての支援事業、支援施策というものが全くなされていないということも現実であると思います。  以上のことから、この倉吉市も地方自治体、苦しい財政を抱えております。これから地域内にも、あるいは国との関係、中央とも、他の地域とも、格差ということの問題をどうしていくかということも大切だと思います。これ以上格差が拡大しないように、あるいはその是正に取り組んでいく対策というものが必要となってくると思います。どういう対策というのはこの後の質問にさせていただきまして、とりあえず、まず市長の格差というものについての認識あるいは所見をお伺いいたします。 ○市長(長谷川稔君)(登壇) 伊藤議員にお答えをいたします。  小泉内閣からの小さな政府を目指す構造改革の中で、国民の間に、地域の間に格差というものを本当に生んできていると思います。本当にこれをどう受けとめて、それこそ克服をしていくかということが今課せられてきていると考えております。なかなか本当に平等というものは難しいものでありまして、例えば税だけを見ましても考え方が一致しないものがあります。従来、財政額においてはこの所得に応じて一定割合を負担をするのがこの利益原則という考え方がある一方で、所得の多い人はより高い税率で納めるべきだと。いわゆる累進税率の考え方であります。なかなか前提になるものをどうとらえるかで、それで起きた現象、状態を本当にこれを格差と見るべきか、自然の成り行きと見るかということで違ってくるわけでありますが、やはり今起きている現象というのは、さっきもその一つの要素で申されておりました税制度などからも私大きく国と地方の地域間格差というのは生まれてきておると思います。  先方、国の予算が今度85兆程度で組まれます。そのうちの国家税収入が53兆円です。一方で東京都だけの都の税収入は5兆円あるわけであります。今法人2税のあり方というものが大きく見直されようとしております。どうしても本社機能が東京にあるということから、東京に、支社や工場は地方にあっても、すべての大方が東京に集中してしまうと。さらには海外の方に企業を持っている企業も多いわけであります。そういうものは全部本社は大方東京であります。そういうことになりまして、元の仕組みが東京に集中をしてしまうという状態をつくり出してきていると思います。  今、地方税のもう少し丁寧に見ていきましても、1人当たりの税収入額は最大の東京都と鳥取県では2.5倍の開き、法人2税では4.9倍。この中で地方消費税だけが1.5倍ということで、これが非常に格差が狭い、小さいものであります。こういうことから、われわれの今一番求めているのは、いろいろな政策を打ち出していく場合に、何と言っても地方交付税というもの、あるいはまた地方消費税というものが大切になってまいりますので、この地方消費税の今国4、地方1というこの負担区分というものを少しだけでも置き換えていただけると大きく地方財政というものは本当に確立ができると考えるところであります。  そうした大都市部に税収が多い法人2税、一方で地域間の隔たりが少ない地方消費税の地方分の割合を上げることによっても地域間格差はかなりの面で変わってくるのであろうと思います。そこから公共事業というものが今はなかなか地方において発注機会が少ない、そしてそこにこれまで携わっておられました土木建設業の方などが職を離れるというようなことが失業率となって、求人有効倍率なども押し上げていくというようなことになっていくわけであります。どうしても今の日本の仕組みを考えた場合に、税のあり方、ここが本当にバランスよく整えられるということを本当に強く思うところであります。 ○8番(伊藤正三君)(登壇) いろいろ税の問題もやはりこれから地方でも本当に考えていかなくてはならない大きなことだと思います。いろいろ今報道されておりますところも、法定目的外税ですね、それから超過課税ですか、いろいろ地方も税のことに対して真剣にこれから取り組まざるを得なくなると思います。  そして非常にこの格差というのは難しいものでございますが、やはり、ただ地域も手をこまねいているわけにはなりません。何とかできる対策は早めに講じなくてはなりません。当然、やはり中では経済対策と言いますか産業対策というものが一つ大きな重要性を持った一つの大きなものとなるわけですが、やはり、例えば今であれば地元企業をしっかりバックアップする、そして雇用拡大や利益向上への支援をできるだけ継続的に行い、地域の雇用の安定化を図るということも大切でございますし、やはり今言われましたように、今まで地方に来ていた企業がどんどん海外に進出していく。そういうこともあって、今、地方にとっては企業誘致というのは本当に難しい至難なものになっております。ただ手をこまねいていてもいけませんので、企業誘致は前も言いましたようにそれなりのしっかりした戦略が要ります。いわゆるターゲットを絞って、今ある既存の企業とバッティングしないように、今の地元企業にマイナスにならず、しっかりと枠を絞って、そのための人材育成、そういうものを含んだ基盤づくりというのをしっかりとしていく必要があるのではないかと思います。そして当然暮らしやすい地域、その企業誘致にしても企業で働く雇用者の親世代である高齢者、あるいは子どもがいい子育てができていい環境でいい教育を受けて暮らしていける、そういうみんなが定着できる住みよい地域をみんなでつくり出していく、そのために今一生懸命やっているわけですが。  もう一つ、私なりに思いますのが、この格差の固定化という問題も同時に進んでいると思います。  今既に親子二代で要するに非正規労働者と言いますか、親子ともにいわゆるフリーターあるいはアルバイトを余儀なくされていますが、なかなか勤め口が今少ない。こういう家族がこれからもふえてくるというふうに言われています。何とかこの格差の固定化というものを早いうちに防がなくてはならないのではないかと思います。そのためにはやはり教育、あるいは就職、起業、これは業を起こす方の起業ですが、それぞれの段階において早い時期に平等な機会と言いますか、機会の平等ですね、これを保障されるような政策を地元なりに何とか考えていかなくてはならないと思います。  以上のようなことを総合して市長の御意見をお聞かせ願いたいと思います。 ○市長(長谷川稔君)(登壇) 都市との格差、地域間格差の解消のためには、やはり何と言っても産業を活発にすることだと考えております。そのためには現在事業、操業をなさっていただいている既存の地場の産業をいよいよ根づいていただいて、大きく発展をしていただくこと、それから古くて新しい課題でありますが、新規の企業を誘致することなどがあろうと思います。  そういう点で、県の方も今度新しい国の法律を受けまして、鳥取県地域産業活性化協議会というものを、全県あげて取り組むように、そしてこれは業種を選定をいたしまして、今11業種ぐらいを想定されておりますが、それから今度はエリアをこの業種がこのゾーンに、中部地区倉吉とかそのゾーンにはまる場合に必要な助成とか、あるいは税の減免とかそういうものを国の方がしようということにしております。  それでもう一つつけ加えますならば、これまでは例えば国の方がそうした誘致企業に対する固定資産税などの減免をもともとやってしまいますと、受け入れた市は企業は来るけれども、固定資産税のところでは初めから本来なら100%得れるところが3分の1ぐらいになってしまうというところで終わっていたものを、これでは地域の方ではたまらないということで、その国が減税をした部分は補てんをしましょうというようなところに本当に私は新味と言いましょうか、新しい味ですね、そういうものをこの法律の中で見ているところであります。これまでよくこういうケースがあったわけであります。優遇するためにいろいろな助成措置を早期にするんですけれども、その後がなかなか企業成績が上がっていかなければ、早々誘致企業に対するいわゆる予算の関係でいきますと支出の方が少し上回っていくということも見られてきたところでありまして、少しそういう点が国の方でも本当に中央に対して手厚くと言いましょうか、していただけるように今なりつつあります。  そんな点や、それから、先方御提言にもありました、やはりこれから倉吉で、この地方、地域にあって事業を起こしたり、働いていくんだと、そういう強い地元意識を持って就職、社会につく、そういう人を人材を小さい時からつくっていかなければなりません。今は仮に就職を、これは地方であれ都会であれしても、本当に3年までの定着率というのが本当に今半分ぐらいといろいろなデータがありますけれども、言われるぐらいになりました。本当に定着率というのが難しくなってきているわけであります。それは仕事につくということがどういうことであるかという意識が、先方学校教育のことがありましたけれども、そういう中で十分なかなか身につける機会が少ないと。また親子も今非常に忙しくて、そういう話をしたりする、かつては後ろ姿を見て育つということがありましたが、その後ろ姿がなかなか見れないと。夜遅く帰ってこられるとか、あるいは遠くで勤務をしてしまわれるケースとかあって、以前とはやっぱり変わってきてるということがありまして、小さいころの、本当に小学校高学年時代から中学、高校、しっかりそこで職業というものに対しての意識を身につけていく機会を倉吉でもつくっていきたいと考えます。  そしてもう一つ、やはり働くと、人が住みつくという場合には、この地がやはり豊かないろいろな面での地域資源に恵まれているというようなことをもう一度いろいろな機会に産業あるいは観光活動を活発にする中で認識をしていただける、できる、そういう機会をしっかりつくって、少なくともここに生まれた方が、その多くは大学など専門学校などを出られた後、もう一度帰ってきていただく。もう一度と言いますか、もともとこちらの人たちでありますから、そういう若者にここで働いていただく、そういうことから地域の本当に活性化、それから産業、企業の本当に隆盛、発展ということにつなげていけれないものかと願うところであります。 ○8番(伊藤正三君)(登壇) 早めに後手に回らないような施策をみんなで知恵を出して考えていきたいと思います。  それともう一つ、やはり欠かせれないのが、今、冒頭申し上げましたように、内閣府、政府としましても、これから地方に対する施策というのをいろいろ講じたい、講じなくてはならないという姿勢を持っているのは明らかですので、ただ、やはり中央と地方というのはまだ認識と言いますか、そういう事情がわからないし、ずれがあります。ですから、やはり地域、地方独自の施策を考えて、それを国の方にあらゆるルートを通しまして支援、地域の支援事業として要望をしていくというようなことも重要なことであると思いますので、よろしくお願いいたします。  ちょっと通告の順番が変わりますが、お許しを願いたいと思います。  では、副市長の設置についてをよろしいですか、先にお尋ねしたいと思います。と言いますのも、午前中10番議員も御質問をされました。  まず最初に、議会運営委員会の席で、以前私がこのことについて市長にお尋ねしたときに、市長はいわゆる置けばいいというものではないと思っていると。やはり人材である。そのための人材を求めたいと。ところがその時点では、今その人材を得ていないというお答えだったと思います。ところが今日の午前中の10番議員の質問に対しまして必要性は感じているとおっしゃいました。  やはり今まで長谷川市長の場合は助役制のときから2期連続して、お二人ですね、お二人登用されておりますが、これは県、あるいは県のOBの関係でありました。それ以前は結構市の職員からの、それも幹部職からのOBが御活躍をされていた時期があったと思います。私はだれがよろしいということは全く言うつもりはございません。ただ、大切なのは人材を得られるというのも非常に確かなことではありますが、もっと大切なことは、いわゆる市長がこれまで、そしてあるいはこれからの市政を運営、あるいは経営をされるときに、それはどうあるべきか、またはどうしたいのか、今後市長の市政に対してのビジョンですね、それを達成するには何が必要なのか、それを問えるためにはだれが必要なのかというような視点が大切ではないかと思うわけです。  それと、続けて数多く申しますが、いわゆる市長は非常に煩雑な仕事であります。非常に多忙であります。それはだれの目から見ても明らかであります。その間を埋めるという役割というのも非常に大切な部分もありますし、特に私が感じましたのが、いわゆる今回の斎場問題、あるいはその前の産廃問題にいたしましても、やはり交渉の場に出られる市の最高責任者ですので、交渉の場に臨まれるわけですが、その時にやはり最初からよくどなたか入口論が間違っていたというような話をよく聞きます。その時に最高責任者である市長が出向かれるより、あるいは№2という役どころの方がおられまして、交渉に臨まれる。それも一つの大きな何と言いますか交渉術の一つと言いますか、それと交渉を受ける相手にもいきなり最高責任者と話をするというよりも、どうでしょう、心のゆとりなんかもあって、うまくいくこともあるのではないかというような気がいたしております。その辺のところを総合的に含めまして、この副市長の設置に関しましての市長のお気持ちをお尋ねいたします。 ○市長(長谷川稔君)(登壇) 前副市長の退職を認めてから少しずつ私の考え方も変わってきております。初めはもちろん前任者が去った後、すぐにもう翌日から翌月からということになりますと、余りにも何か前任者に対して少し申しわけないというような気持ちもありまして、言葉としてしばらくは1人になって副市長を欠いた場合の状態というのがどういうものか、そういうものを体感とかと言ってもおりましたが、えらさも含めて身にしみさせるというようなことでおりましたが、やはりもう3カ月目も過ぎようとしておりまして、やはり実態というものが、この間でいろいろあり得ました、起き得ましたケースなども考えまして、やはり無理があるという気持ちになってきているのは確かなところであります。さりとて、じゃ、どういう人をということになると、本当に全く白紙であるというのもこれも事実であります。だれをというよりも、どういう人が副市長というものに望ましいのかと、本当に意見を私皆様方からお聞きをしたり交わしたりと思っているところなんです。  ある時、私の副市長イメージは、ひと言で言えば市長に代わる人なんだと。もう市長でもできる人が副市長なんだと言ったら、それはちょっとそこまではとおっしゃる方もありました。難しくなっちゃうと、そう考えると。副市長というのはやはりまず何よりも内部にあって、幹部クラスの一番の責任者として内部をまとめたり、あるいはそこにいろいろな情報とか判断が集まってくる、そのキャップが副市長なんだとおっしゃる方もありました。しかし、一方で市長が出れない場合は、紹介は副市長でありますが、市長としていろいろなところに出ていただいて、倉吉市を代表して臨んでいただくことになるわけであります。そういうどちらが正しいとか誤っているとかいうようなことではありません。そのウエートの問題だと思いますけれども、それだけ副市長職というのはいろいろな要素があるんだろうと思います。外に対して、内に向けて。そういうことをいろいろ考えていきますと、これはなかなか難しいものだなと。また、コースから考える場合もあります。県出身者。それはもう行政経験が豊かだからいろいろな判断を、行政レベルでの事務的な判断を誤りなくするという場合には、やはり優れた選考のコースだと思います。ただし、やっぱり市民との密着度ということになると、やや市を代表する№2という感じで、市長がいない時は特に代表するわけですから、その時にこの人が倉吉市を代表しているかなと市民の方が感じられるときに、やはり県と言いますか遠くからおいでいただいた、県と言っておいた方がいいと思いますけれども、そういう方はやはり住民からしても縁遠いと言いますか、何か今そういう職にある副市長というイメージが抜けきれないだろうと思ったりもします。  また広く民間でということを考えたときに、確かにわれわれに欠けているのは、やはり公務員ではない一般の市民、また民間の経営感覚、そういうものだろうと思います。どうしてもわれわれは基準前提、もちろんいつもそれを100%是として向かい合うわけでありませんけれども、どうしても最初に考えてしまうわけであります。こういう場合はこういう対応というのを。むしろそういうことを知られない、いいんじゃないですかと、後で理屈がくっつけばと、整えばと考えていく場合には、本当に在野の人と言いますか、そういうところでない方の方がいいのかもしれません。そんなことを考えますとなかなか難しいものだなと思いまして、今考えつつあります。配置が必要だなと、本当におってほしいと。また、職員が非常にそのことを望んでいるようであります。もう直に相談する相手が部長クラスはもう私しかいないとなりますと、それこそ今日は風通しというラインのこともありましたけれども、私もそんなにいつもいつも会えるという状況ではありませんので、本当に困る場合も多いと。細かいことまで、こんなことまでと言うと少しちゅうちょする場合もあると聞いておりまして、今本当にいろいろな面から、置こうという方向性で迷っているというのが正直なところであります。 ○8番(伊藤正三君)(登壇) やはりいろいろな考え方があると思いますが、一番大切なのはこの前も、さっきも言いましたように、やはりこの市をどういうふうにやりたいのか、そのためにはどういう人材を求めたらいいのかというようなことをよくお考えになって、自分1人で抱え込むと大変しんどいこともありますので、しっかり機能するいい副市長を是非お探しになってほしいと思います。  続きまして、時間がございませんので、全共の支援について、支援体制についてどうなっているのかなということをお聞きします。  もう10月11日から始まります。もう1カ月ですね、残すところ。私もこの会につきましては全国から優秀な牛が来て、その優劣を争う、和牛のオリンピックだというような認識しかありませんでした。ところが近づいていろいろパンフレットを見ますと、非常に壮大なイベントでございまして、どうも県内外からも期間中に20万とも30万とも言われる方が会場に出入りされると、訪れられると。これはかなりの経済効果が認められると思います。  場所は西部が中心でありますが、この共進会について倉吉ももっとのっかって連携をとって倉吉のPRなどに努める、倉吉を売り込む大きなチャンスではないかと思います。そのためには、やはりまだどうでしょう、PRが足りないのではないかなという気がいたしております。ここまでどのようなPRをされたのか、あるいは主催であります県JAあるいは畜産農家との連携、そういうものがとれているのかなと。何とかこの機にこのイベントを知っていただいて、畜産についても一般の方の理解を深めていただきたいと思います。それとJAなどと連携しながら、期間中倉吉から何らかの形で送迎バスと言いますかシャトルバスと言いますかそういうようなものを出すような計画は組めないものであろうかということをお尋ねして質問を終わります。 ○市長(長谷川稔君)(登壇) 全国和牛能力共進会、全共と呼びますが、5年に1度全国規模で開催される和牛の品評会であり、和牛のオリンピックとも呼ばれるイベントであります。全国から選抜された優秀な和牛が一堂に会し、その体形、肉質などの優劣を競うこのイベントは、その成果が将来の和牛ブランド化に大きく影響するだけに、地元和牛関係者にとってまさに威信をかけた大会となります。もちろん和牛関係者だけではなく、市民の皆さんや全国から来られる多くの方に、この機会を通して鳥取県の食、文化、観光などの魅力を存分に楽しんでいただく総合的な催しでもあります。  種牛の部全19頭のうち、倉吉市の出品牛は種牛の部で7頭、中部地区では12頭でかなり高い確率で出品をしております。ただし肉牛の部全8頭のうち、倉吉市の出品牛は見られなかったところであります。  市といたしましても平成15年よりこの取り組みを実施しているところでありまして、和牛改良を目的として県外から導入した母牛に対しての飼育管理費の助成、また肉質評価を得るため、県外から導入した母牛から生まれた子牛を県内の肥育農家へ肥育元牛として販売し、肥育を行ってきました。販売価格は評価制度での販売となるため、鹿児島系母牛群の子牛価格とは差額が生じるため、その価格差について支援をしてきました。今年度は355万円予算を計上し、関係者に対して支援を行っているところであります。  またJA鳥取中央農協では、17年度から県へ職員を1名派遣して取り組んでいますし、全共対策課をつくり、準備を進めてきておられます。  PRといたしまして、横断幕、上り旗、市ホームページ、また観光協会ホームページ、ポスター掲示、チラシの配布、県の広報、市の市報、ドリーム中央等で行ってきているところであります。今後はさらに今月10日配布のドリーム中央、15日の県のチラシ配布、10月1日号の市報に掲載をし、さらに皆様へ周知をしていきたいと考えております。  大会期間中のシャトルバスでありますが、JAが貸し切りバスを延べで5台準備をして、大会関係者及び家族の送迎を予定しており、市といたしましても期間中、市のマイクロバスを延べでありますが、4台準備をし、支援していきたいと考えております。  また、期間中、食の都ゾーンにおいて二張りのテントが倉吉市の出店となっております。一張りが観光PRで白壁土蔵の装飾設置、倉吉レトロ観光パンフ、赤瓦による倉吉名物の土産物販売を予定をしておりますし、もう一張りが農林水産物のPRで中山間地域における活動の取り組み紹介パネル、浅井もちっこ娯楽部の加工品販売、倉吉市農業青年会議の活動紹介及び市内の保育園児とともに生産したトウモロコシ加工品の販売を予定をしているところであります。どうぞ皆様方の、また、積極的な盛り上げをよろしくお願いをいたしまして、PRの機会とさせていただきます。 ○議長(山口博敬君) 以上で、市政に対する一般質問は全部終了いたしました。  次の本会議は、9月10日午前10時から会議を開くこととして、本日はこれをもって散会いたします。                午後2時35分 散会...