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  1. 鳥取市議会 2003-06-01
    平成15年 6月定例会(第4号) 本文


    取得元: 鳥取市議会公式サイト
    最終取得日: 2023-05-06
    2003年06月11日:平成15年 6月定例会(第4号) 本文 ▼最初のヒット発言へ(全 0 箇所)                    午前10時1分 開議 ◯三谷 伝議長 ただいまから本日の会議を開きます。 日程第1 市政一般に対する質問 ◯三谷 伝議長 日程第1、市政一般に対する質問を続行します。  中西照典議員。                 〔中西照典議員 登壇〕(拍手) ◯中西照典議員 おはようございます。  それでは、市政一般について質問します。  まず、ペイオフ関連です。鳥取市のお金、つまり公金の危機管理についてであります。  日本経済はバブル崩壊後、90年代の平成大不況に至って、世界の総需要が下がっていくような事態に陥っています。つまり、売り上げが減少していく時代です。企業はバブル後、保有資産が不良化し、地価や株価を下落させ、不動産や株式を担保にして銀行から資金を調達するということができなくなっています。資金繰り悪化の事態です。金利水準を見ましても、デフレが継続的に進行しているため、名目金利は低くても、実質金利はかなり高水準にとどまっています。銀行から見れば、バブル以前に貸し付けていた資金の担保として差し入れていた不動産の価格が暴落し、担保価値を満たせなくなったために、追い貸しどころか担保不足分を返済してもらわないと銀行が保てなくなっているところまで追い込まれています。そのため、いわゆる貸し渋り、貸しはがしと言われる事態が社会問題化してきました。  長期デフレ不況、不良資産の償却、株価暴落、債務超過、このような状態の中で、平成14年4月からペイオフが一部解禁されました。解禁前は大変注目され、個人の方も預金を移しかえるなど多大な影響を及ぼしましたが、のど元過ぎれば熱さ忘るるのごとく、ペイオフ関連の話題はほとんど聞かれなくなりました。  しかし、銀行倒産のXデーは絶対ないとだれが断言できるのでしょうか。ペイオフを導入した真意は、銀行をつぶさざるを得ない状況に直面して、その損失を政府1人がかぶるのではなく、国民全員に広く分配したい、特に金持ちや企業、地方公共団体などにその負担を大きく分配させるねらいがあると言われています。  本年5月には、りそなグループが自己資本不足から公的資金投入を申請した「りそなショック」が日本中を駆けめぐりました。不良債権処理と株安という2つの呪縛から抜け出せず、財務体力に危うさを抱える銀行経営の実相を浮かび上がらせました。私たちは、銀行の健全性へ厳しい視線を向けざるを得なくなりました。  本年4月には、ペイオフは完全実施される予定でした。しかし、平成14年9月5日の金融審議会の答申で、安全確実な決済手段として金融機関破綻時にも全額保護される預金、決済用預金を制度として用意すべきであるとの答申のもと、平成15年4月に実施された改正預金保険法に決済用預金が規定されました。それにより、平成15年4月から17年3月までの2年間は特例として当座預金、普通預金、別段預金が決済用預金とみなされ、保険により全額保護されることになりました。平成17年4月以降は、無利子、要求払い、決済サービスを提供できることという3条件を満たす決済用預金に該当するものは全額保護となり、それ以外の預金等については、1金融機関ごとに預金者1人当たり元本1,000万までと、その利息が保護されることになりました。  地方自治法235条の4には、「普通公共団体の歳入歳出に係る現金は政令の定めるところにより、最も確実有利な方法により、これを保管しなければならない」とされております。本市におかれましては、平成13年5月16日にはペイオフ解禁に備えた公金のあり方研究会を設置され、平成14年3月27日から鳥取市の公金管理について、その基本方針並びに対応策を施行されています。  そこでまず、市長に公金の危機管理についての気構えをお伺いします。  そして、収入役職務代理者に以下のことをお尋ねします。  鳥取市の公金管理についての要綱には、金融機関の経営状況を的確かつ迅速に把握し、健全な金融機関への預金を中心に運用するための対策を研究、提言する、鳥取市公金管理研究会を設置することになっています。  そこで、お尋ねします。まず1点目、その構成メンバーはどうなっていますか。そして、設置後、その運営はどのようになされていますか。  2点目、金融関係の知識を有する人材の育成とありますが、具体的にどのように実施されていますか。そして、金融機関の経営状況の把握方法として、現在どのようなことをされていますか。
     鳥取市には、基金が平成15年4月末現在で減債基金74億8,022万円、土地開発基金11億2,147万円、大学設立基金9億72万円、地域福祉基金5億4,920万円を含め、24の基金があり、その総額が131億6,700万円とのことです。要綱によりますと、基金は金融機関の経営状況、借入金の額、公金取り扱い業務の状況等を勘案し、主に地域経済への貢献が大きい地域金融機関へ定期預金するとあります。  そこで3点目として、現在の基金の管理状況をお聞かせ願います。そして、公金預金の保護のため、預金債権と借入金債務を相殺するための条件を整えるとありますが、鳥取市として金融機関ごとに名寄せをしますと、相殺関係にある預金と借入金の状況はどのようになるのでしょうか。  次に4点目として、制度融資に係る預託金については、平成14年度においては普通預金とすることとし、その後、利子補給についても検討を重ねるとありますが、15年度についてはどうですか。利子補給制度への移行はあり得るのでしょうか。  次に5点目として、鳥取市には出資や出捐をしている外郭団体がたくさんありますが、鳥取市公金管理研究会としては、ペイオフ対策は万全なのでしょうか。  以上、収入役職務代理者にお尋ねします。  次に、公共事業の入札制度並びに雇用対策についてです。  市長は、よく地場産業の振興育成を言われます。現下、中小企業は売上高減少等、大変弱っています。その経営に四苦八苦していますが、真剣に前向きに取り組んでいます。建設業に例を見ますと、例えば本市の公共事業の発注額は、13年度は前年比11.8%の減少、14年度は前年比27.8%の減少と、建設市場が大変縮小しています。企業は本業率を下げて異業種、新分野への参入、小さくても体質の強い企業を目指して生き残りをかけて必死に努力しています。  市長は、本年3月市議会定例会で私の入札制度についての質問に対して、平成15年度は鳥取県の県土整備部の格付を準用し、16年度には鳥取市独自の格付を導入されると答えられました。  鳥取県は本年5月下旬、平成15、16年度適用の格付を公表しました。このたびの格付制度は、土木、舗装、建築の3業種に定数制を導入しています。その導入に際して県管理課長は、「零細建設業者の保護育成と施工能力のある業者への発注の観点から必要、平成14年度の工事量が13年度の85%程度に減少していることを踏まえて、業者も15%減が適切と考えた」と説明しています。  格付公表に先立つ2月には、低価格落札工事、いわゆるダンピング入札工事対策として履行保証制度前払い金制度の改正がなされました。契約保証金を請負代金の10分の3以上(従来10分の1)、前払い金の割合を10分の2以内(従来はおおむね10分の4)、年、中間払いは行わないとの内容です。低価格で競争しているものをいじめる必要はないと、県建設工事等入札契約審議会委員の批判がある中でです。  そこで、市長及び都市整備部長にお尋ねします。  市独自の格付制度の導入は、鳥取市入札制度検討委員会で迅速かつ的確な改善が行われることと思います。その検討委員会の構成はどのようになっていますか。鳥取県の格付は15、16年度適用されます。鳥取市は16年度に市独自の格付制度導入とのことですが、県との整合性は保てますか。業者に無用な混乱が生じるのではないでしょうか。県の格付は業者減らしも念頭に置いてなされています。15年度、その格付を準用されるなら、建設業離職者の再就職支援策等を講じられていますか。鳥取県は建設業新分野進出支援事業建設業離職者就職支援事業として、平成15年度補正予算を組んでいるようですが。そして、低価格落札工事への制裁とも言える履行保証制度前払い金制度は鳥取市として導入されていますか。未導入なら、今後検討されるのでしょうか、お答えください。  次に、高齢者福祉バス「ことぶき号」についてです。  市長は、本年3月市議会定例会提案説明の中で、重要な政策課題を10の柱に分けて説明されています。第2の福祉の充実で、高齢者の方が健康で生き生きと希望を持って暮らすことができ、みんなが支え合って生活する温かい地域社会を築くとうたわれています。鳥取市は高齢者の健康保持のための教養講座、レクリエーション、その他広く地域社会と交流を図り、生きがいを高めるための高齢者福祉の増進を図る目的で高齢者福祉バス「ことぶき号」を運行しています。  そこで、福祉保健部長にお伺いします。  このバスの利用状況はどのようになっていますか。14年度、15年度の実績をお教えください。  次に、市長にお尋ねします。  平成7年4月1日から改正施行されている高齢者福祉バス「ことぶき号」の運営要綱には、利用者は60歳以上の方で、おおむね20人以上40人未満の団体とし、運行時間は午前9時から午後4時とする。土曜日、日曜日、祭日は運行しないとあります。運行範囲は原則県内、おおむね片道75キロ以内と規定しています。この内容を市長はどのように思われますか、御所見を伺います。  以上で、私の質問を終わります。(拍手) ◯三谷 伝議長 竹内市長。                   〔竹内 功市長 登壇〕 ◯竹内 功市長 中西議員の御質問にお答えいたします。  まず最初は、ペイオフの関係でございます。  公金の危機管理とも言うべきテーマでございますけれども、先ほどもお話のありました基金の資金ですね、現金なり、そういった資金、それから、そのほかに予算の中の歳入に上がってくる現金、あるいは歳入歳出には計上されないような現金の出納とか保管とか、こういった業務につきましては収入役の職務権限とされておるわけであります。預け入れ先の金融機関が仮に破綻を来たしまして、公金預金が喪失するようなことが起こりますと本市の行政執行に重大な支障を来たしますし、ひいては市民生活に多大な影響を与えることになるということで、こうした公金の管理というものは、私を含めて大変大きな責任があるというふうに感じております。お話にありましたように、鳥取市ではその公金管理についての方針、対応策等を定めております。こういった経済情勢の中でございますので、従前にも増して安全性を重視した公金の管理が必要となると考えております。  そのためには、金融機関の経営状況等についての情報の把握がやはり一番大事だと思います。そうしたことを、県内の自治体とか各金融機関からのいろんな情報を収集いたしまして把握をしていくことが、この公金管理を万全に行うために必要であり、また、お話のありました危機管理に対する姿勢であろうというふうに思っております。そうしたことに、これからも十分留意していきたいと思います。  次に、建設業の格付制度等についての御質問がありました。  まず、鳥取市発注の公共工事の工事成績や地域貢献度を反映させた、市独自の格付ということの必要性については既にお答えもしているところでございまして、平成16年度の導入に向けまして今、それに向けた工事成績などの調査を行っておるところでございます。こうした検討を経まして、鳥取市としては16年度から、16年度につきましては1年間の暫定措置としての格付を行いまして、そして17年度からは2年刻みでの格付を行っていきたいと考えております。  この建設業者の格付につきましては一年一年で行っているのではなく、県とも平仄を合わせて2年の単位で行っておりますので、16年度から導入する部分は一応1年間の部分をまず定め、そして同じような考え方で、この17年度、18年度について次の段階で、また鳥取市としての格付を行うような仕組みを考えたいと思っております。  それから入札制度検討委員会の構成、それから、今お話のあった低価格落札工事の場合の履行保証割合の引き上げ等の検討などにつきましては、担当の部長からお答えいたします。  建設業離職者の再就職支援ということでございますが、これにつきましては、鳥取市としては新たに予算を講じて特別の支援制度を建設業について設けているというものではございませんけれども、御存じのように本年5月1日より求職者の雇用、就労に関する専門相談員、雇用アドバイザーでございますが、これを鳥取市として配置をいたしておりまして、雇用に関する情報収集、提供及びカウンセリングの実施、企業訪問による新規求人開拓等を行っております。これまでも求人情報等は、鳥取市におきましてハローワークから入手した情報をかなり提供してきておりますが、鳥取市独自の雇用アドバイザー、これを今年度5月1日より設置しておるところでございます。  次に、高齢者福祉バスの関係でございます。  利用状況につきましては、担当部長からお答えをいたします。  現在の運行時間、運行日、あるいは運行の距離、こうしたことについての私としての考えでございますけれども、まず簡単に運行日等について触れてみますと、運行日は平日に限られていて、土曜、日曜、祝日、あるいは正月の期間などが運行しない日とされております。それから、運行時間については午前9時から午後4時までということで限定的でございます。このうち運行時間につきましては、視察先の相手方との交流会などの時間の都合で、どうしても4時までにということでは無理があるといった場合には、利用申し込みの際に御相談いただければ柔軟に対応するように努めているという実情がございます。今のところ、運行の曜日等については平日ということに限っておるわけでございます。この点につきまして、いろいろな利用者の方の声とか、あるいは今のようなこの運行体制で今後ともずっとやっていくのかどうか等、今後とも検討は続けていきたいと思っております。  感想としましては、運用日のこと、あるいは距離のことなど、少し制約が多いのではないかなというふうに、私自身は今感じておるところでございます。  以上です。 ◯三谷 伝議長 井上福祉保健部長◯井上清司福祉保健部長 中西議員さんから、高齢者福祉バス「ことぶき号」の利用状況についてお尋ねがございました。  14年、15年度の利用状況ということでありますけども、15年度は始まったばかりでありますので、13、14年度の利用状況についてお答えをします。  高齢者福祉バス「ことぶき号」につきましては、高齢者の健康保持や教養講座、あるいはレクリエーションなど幅広い地域社会との交流を目的としておりまして、老人クラブなど団体活動に御利用をいただいておるところでございます。  この福祉バスの利用実績につきましては、平成13年度では利用件数は105団体、利用人員は延べで2,497人であります。14年度では85団体の方が利用をしておられまして、延べで1,972人の方々に御利用をいただいております。  以上であります。 ◯三谷 伝議長 綾木都市整備部長。 ◯綾木 修都市整備部長 中西議員さんの御質問にお答えいたします。  鳥取市の入札制度検討委員会の構成はということでございますが、鳥取市入札制度検討委員会の構成は副市長を会長といたしまして、教育長、都市整備部長商工農林水産部長環境下水道部長、水道局長、市立病院事務局長を委員として組織しております。  次の点でございますが、県の方で履行保証割合の引き上げ、前払い金の割合の引き下げについての御質問でございますけれども、県としては、適切な施工が見込めないような著しい低価格での受注により経営破綻する事例が増えている状況を踏まえ、発注者が不測の損害をこうむる事態を避けるため、履行保証割合の引き上げ及び前払い金の割合の引き下げを、ことし2月に行われておられます。  市としたしましては今のところ実施してはおりませんけれども、発注者が不測の損害をこうむる事態を避けるためには、今後実施に向けた検討もしたいと考えております。  以上でございます。 ◯三谷 伝議長 平木収入役職務代理者◯平木一義収入役職務代理者 中西議員さんから、公金のペイオフ対策について御質問をいただきました。お答えをいたします。  初めに鳥取市公金管理研究会につきましては、公金管理の基本方針に基づき、対応策の研究、提言を行うため、平成14年3月27日施行の鳥取市公金管理研究会設置要綱により設置をいたしているものでございます。  まず第1点目に、公金管理研究会構成メンバーについてでございますが、総務課、財政課、出納室の職員で構成しておりまして、会長は出納室長、委員は総務課長、総務課法制文書係長、財政課長、財政課主計員、出納室参事兼出納係長並びに出納室企画員をメンバーといたしております。  次に、設置後の運営状況についてでございますが、14年度は8月と12月の2回開催し、鳥取市の公金の安全確保を図るため、主にペイオフ解禁への対策、預金と借入金の状況、さらに各金融機関の決算状況、他都市の公金保護対策等について分析、検討を行ったところでございます。  また、15年度は6月3日に開催し、金融機関の平成14年度決算概要、預金と借入金の状況、公金に係る運用方針、基金の繰りかえ運用などについて協議をしたところでございます。  次に、第2点目の人材の育成についてでございますが、これまで県内都市、中国及び四国都市を初め、九州都市並びに全国都市の各収入役会、研修会への出席、債権セミナーへの受講、さらに金融機関との情報交換等によりまして人材の育成を図っているところでございます。  今後とも、各市の研修の機会をとらえまして、さらなる人材の育成に取り組んでまいりたいと考えております。  次に、金融機関の経営状況の把握についてでございますが、銀行などには企業活動を判断するために必要な情報誌といたしまして、ディスクロージャー誌があり、経営方針や経営戦略などの経営内容の開示がなされているところでございます。また、4半期ごとのミニディスクロージャー誌、半期ごとの中間決算書及び本決算書の提供などについて、各金融機関から御協力をいただいております。  したがいまして、これらの情報をもとに、各金融機関の健全性を示す最も重要な指標の1つであります自己資本比率を初め、不良債権比率、預金残高、当期純利益などの数値について比較検討するなどして、経営状況の把握に努めているところでございます。  次に、第3点目の基金の管理状況についてでございますが、先ほど中西議員さんの御質問にもございましたが、15年4月末現在で減債基金、財政調整基金など24の基金積み立てがございまして、基金の総額が131億6,700万円となっております。これらの運用方法につきましては、減債基金と財政基金のうち55億円を繰りかえ運用とし、それ以外の基金につきましては、鳥取銀行ほか9行にすべて1年の定期預金といたしております。  次に、相殺関係にある預金と借入金の状況についてでございますが、預金関係でございますが、基金が76億6,700万円、制度融資が24億5,519万円の合計101億2,219万円となっております。また、一時借入金を除く借入金につきましては、鳥取銀行を中心に194億9,556万円となっておりまして、このうち相殺関係にある基金と制度融資につきましては、鳥取銀行が62億546万円、鳥取信用金庫が4億6,279万円、山陰合同銀行が6,700万円で、合計67億3,525万円でございまして、それ以外の銀行は預託のみとなっており、相殺関係にはございません。  次に、第4点目の制度融資に係る預託金につきましては、公金管理研究会において公金管理の対応策の1つとして、利子補給について検討を重ねることといたしております。これを受けまして昨年、公金管理研究会及び担当課を交え、今後の対応について検討いたしましたが、議員さんの御質問にもありましたように、流動性預金の全額保護が2年間延長されたのを受けまして、15年度は14年度に引き続き、普通預金として預託することとしたところでございます。また、利子補給につきましては、今後のペイオフの動向を見ながら検討してまいりたいと考えているところでございます。  次に第5点目の、出資や出捐をしている外郭団体に対するペイオフ対策についてでございますが、それぞれの団体が自己の責任において管理、運用をされておりますが、公金管理研究会の事務局といたしましては、この研究会で決定した公金管理の基本方針並びに対応策につきましては、本市が主体となる外郭団体の窓口となっている担当課へ報告をいたしております。今後におきましても、ペイオフ対策に係る新たな情報等の入手の際には各担当課で参考としていただくよう、資料の提供、報告を行っていきたいと考えております。  以上でございます。 ◯三谷 伝議長 中西照典議員◯中西照典議員 では、何点か質問をしたいと思います。  まず、入札制度及び格付についてですが、鳥取市の入札制度検討委員会の構成委員は、副市長を会長に市の幹部で組織されていますが、民間の専門家も組み込んで、やはり多方面から検討すべきではないでしょうか。  次に、鳥取市公金管理研究会のメンバーもですが、やはりこれも鳥取市の職員で構成されておりますが、専門家を入れまして、その助言を求めていくべきではないかと思っております。  次に入札制度ですが、格付について鳥取市独自の格付を検討される場合、雇用対策の面から雇用職員の数を大きく点数に加味すべきではないかと思っております。その点、お尋ねします。  ペイオフについてですが、本市の指定金融機関は、そのディスクロージャー誌によりますと経営状況は全く問題がないようですが、公金における危機管理の観点から、もしも金融機関が破綻した場合、目的外取り崩しが禁止されている基金が相殺された場合の条例上の整合性はどうなるのでしょうか。それと、平成17年4月以降は全額保護の対象となるのは決済用預金ですが、制度融資の運用はこの無利息の決済用預金となるのでしょうか。そして、先ほど基金の運用のところで、預託のみで相殺関係の状態にない銀行があると答弁されましたが、公金保護のため万全を期すとの方針から、担保として預金に見合った借入金等を引き受けてもらうべきではないでしょうか。収入役職務代理者に、これは御見解をお願いします。  次に、高齢者福祉バス「ことぶき号」についてお尋ねします。  運用の要綱については先ほど市長がおっしゃいましたけども、やはりその内容は制約が多いように思います。先ほど、利用者の声を聞きながら検討すると言われましたけども、まさに僕もそのように思います。先ほど利用状況をお聞かせ願いましたが、その中で僕がいただいた資料の中の利用率を見ますと、年間35%の利用となっていたようです。季節がよい時期にはかなり利用率は高いようですが、やはり60歳以上の方を対象としています。60歳以上の方でも平日働いておられる方もたくさんいらっしゃいますので、やはりそういう利用面をもう少し考えていただけたらと思います。  それから、要綱の別表には島根県大根島も運行範囲となっています。午前9時から午後4時の運行時間では、昼食を済ませて、ただ帰るというせわしない研修に終わってしまうと思います。やはり、そこには季節によって時間を延ばすような、もっと利用される側に立った思いやりのある規定に変更すべきではないでしょうか。その点、市長の御所見を伺います。 ◯三谷 伝議長 竹内市長。                   〔竹内 功市長 登壇〕 ◯竹内 功市長 中西議員の質問にお答えいたします。  まず第1点でありますが、入札制度検討会に民間の専門家も組み込んでいくべきではないかということでございますが、この点については、これまでも少し検討しておる部分もございました。お話にありますように、入札の検討する会をつくっておるわけでございますけれども、この入札制度検討会とはまた少し別の形で、入札契約手続等の適正な執行について審議していただく学識経験者などの民間の専門家による第三者機関、そのようなものを設置をすることを検討しておるところでございます。こういう入札制度検討会は検討会として、これは内部の検討会があっていいと思うんですが、さらに第三者機関というものを、民間のこうしたことに造詣の深い方などを含む検討機関を、審議機関を設けるといったことについて、これからの検討を続けていきたいと思っております。  それからもう1つ、格付に当たって雇用人数を大きく加味すべきだという点でありますが、これは議員も御承知の点であろうかと思いますけれども、鳥取市の独自の格付を考えていく上で、建設業法に基づく経営自己審査の客観点数と、それから鳥取市における工事成績などの主観点数を加算した格付を考えているわけでございます。そして、その客観点数の経営事項審査の項目の中に、常用の従業員数がその点数に反映されるという仕組みになっておるところでございまして、そういう意味では現在の仕組みの中でも、客観点数の中には常用の従業員数が要素として加味されるようになっておるわけでございます。こうしたことで進めていきたいと思っております。  それから最後に、高齢者福祉バスの関係がございました。  今の状況が、これまで近年ずっとこの仕組みで高齢者福祉バス、やってきたところでございます。これにつきまして、いろいろな今、御質問がございました。答えとしては同じなのでありますが、利用者の声とか、これ、もっと把握をして、こうしたバスの運行の体制のあり方などについても改善すべき点は改善していくということを私としては考えていきたいと思います。 ◯三谷 伝議長 平木収入役職務代理者◯平木一義収入役職務代理者 中西議員さんから、公金のペイオフ対策について再度数点の御質問がございました。お答えをいたします。  まず第1点目の、専門的知識を有する者をメンバーに入れて助言を求めるようにしてはどうかと、御質問でございます。  他都市の例を見ましても、ほとんどが本市と同様に市の関係各課の職員で構成しております。したがいまして、現段階では従来どおり、鳥取市職員での構成を継続していきたいと考えておりますが、専門的なアドバイスにつきましては必要に応じて専門家にお願いしたいと考えております。  次に第2点目の、預託している基金が借入金と相殺された場合にはどうなるのかというお尋ねでございますが、各種の基金に属する現金につきましては、それぞれの基金名で預託しているものではなく、すべて鳥取市名義で預託をしております。したがいまして、仮に金融機関が破綻し、預託金が相殺される場合には、自動的に基金が取り崩しされ、相殺されるのではなく、本市の歳計現金と相殺することとなります。なお、各基金につきましては、条例により基金に属する現金を歳計現金に繰りかえて運用することができるようになっております。  次に、相殺関係にない基金などについてはどうするのかという御質問でございますが、現段階では、指定金融機関などにおいては経営状況に問題はないと考えておりますが、基金につきましては公金管理の対応策にもありますように、繰りかえ運用の拡充を行う方向で検討してまいりたいと考えております。  次に、17年4月以降の制度融資についてでございますが、鳥取県と連携をとりながら、全額保護の対象となります決済用預金へ移行する方向で検討してまいりたいと考えております。  以上でございます。 ◯三谷 伝議長 中西照典議員◯中西照典議員 先ほど、市長答弁されました入札契約手続の適正な執行についての民間の専門家による審議会、第三者機関ですが、この設置を検討されるということですので、ぜひ、その実現を望むところであります。  それと格付に関して、先ほど従来の審査にも加味してあるんだということでしたが、よく調べてみますとその計算上の比重は大変に微々たるものであります。やはり、こういう雇用の問題につきまして、鳥取市の独自の審査の中にもう少し大きくそのウエートを占めるような形で加えていただきたいと思います。これは要望にして終わります。 ◯三谷 伝議長 入江順子議員。                 〔入江順子議員 登壇〕(拍手) ◯入江順子議員 私は、市政一般につきまして5項目質問させていただきます。  まず初めに、市民の声が市長に届くことを市民は実感し、合併を控え、市民も協力できるところで協力したいとの気運が徐々に高まっているのを感じております。効率を追い求めた時代から、自然の声に耳を傾け、風の音を聞き、人として静かに心の中のささやきを聞こうという時代になろうとしているのを感じております。  そこで、まず水道事業につきましてお尋ねいたします。  いろいろと市民の声が聞かれる中、鳥取市の水道事業が始まったときと現在とでは、随分事業に対します人の思いが変わってきたと思いますし、私は変わって当然だと考えます。人は自然が有限であることを知りましたし、自然を守ることの大切さを水道事業問題は私たちに提示してくれました。水の問題について行政に意見を述べた方々に、行政をつかさどる立場にある人たちは感謝すらすべきであると思っております。もちろん、安全でおいしい水の供給は行政の責務であり、水道事業管理者の仕事ではあります。その安全性の面で何が、どうするのが最適かについて、行政の都合や企業の都合ではなく、市民の側に立って検討いただきたく思います。重ねて申し上げますが、市民にとって最良の方法を公平にお考えいただきたいと思います。  実は、この浄水場問題につきましてはさらに検討するとの見解が出されまして、市民の声が届いたことをうれしく思っております。しかし、その検討が膜ろ過ありきの検討ではなく、自然にとって、人間にとってどの方法が最適か、真っ白の状態での検討及び研究をお願いするものです。市長の御見解をお伺いいたします。  もう1点、水道問題に関しまして、水道事業管理者にお尋ねいたします。  去る5月21日の記者会見での内容についてでありますが、管理者は「信州大学の中本教授と姫路工業大学の村上教授に直接面会し、お話も聞き、意見もいただいています」と語っておられます。そして、そのことは地域における出前説明会の際にも確かにお聞きいたしました。私はそのことで水道事業管理者を信頼いたしましたし、膜ろ過につきましてもその御努力に対し理解に努め、研修に努めてまいりました。しかし、5月24日の鳥取の水道水を語る会で、会場からの質問に答える形で中本教授は「管理者とは大学の同窓生でもあり、会ったけれども、水道については話さなかった」と語られ、村上教授も「お会いしたけれども、水道のろ過方法については語り合わなかった」と答えられました。言った、言わないが問題ではなく、実際に聞きました私が水道事業管理者に直にお聞きしなければ納得がいかなかったので、このことにつきまして管理者のお考えをお聞かせいただきたいと思います。  私は、膜ろ過こそ最適との説明を受けました。それで、いいのでしょうか。政治は人が幸せに生活できることを願って行われるものです。そこには、まずお互いの信頼がなくてはよい政治になりません。子供にも私にもわかる説明をお願いいたします。  少し横道にそれますが、私たち議員は公費の視察などの研修につきましては研修内容等書面にて報告するようになっておりますし、いつでも市民の方々にお示しできるようになっております。管理者が両先生にお会いになりましたのが公費によるものでありますれば、報告書があると思います。お示しいただきたいと存じます。
     引き続きまして、子育て支援事業のうち、今回はブックスタート事業に関しましてお尋ねいたします。  ことし4月からさざんか会館におきまして、鳥取市保健センターの子育て支援事業の一環として、6カ月乳児検診のとき、市内の6カ月の子供たち全員に絵本2冊と市民図書館利用案内、そして絵本ボランティア「ねえよんでの会」の方がおつくりになりました子供のための絵本リスト、そしてアドバイス集などが配布されております。  また当日は、ただ配られるだけではなく、その会場におきまして市民図書館の方と読み聞かせボランティアの方、保健センターの方によります絵本の紹介を兼ねた読み聞かせと手遊びが行われておりました。子供たちの吸い込まれるように見つめるきらきら光る目と、それを見てほほ笑まれるお母さんの姿に感動いたしました。子供は尊敬され、尊敬に値する大切な宝物であることを、そして、この事業がいつまでも続きますことを願わずにはいられませんでした。  そこで、福祉保健部長にお伺いいたします。  この事業の経緯と、今後の見通しをお聞かせください。  始まったばかりの事業に水を差すようで心苦しいのですが、1つだけ感想を言わせていただきたいと思います。それは絵本と絵本リスト、市民図書館案内が入れてあります袋についてです。その袋は紙でできているので、雨に濡れたり、二、三回利用しますと破れて使えなくなってしまいます。この事業が子供のためであれば、子供のためにも袋の改善を御検討いただきたいと思います。できますれば、絵本が三冊から四、五冊ゆっくり入る大きさで、布製で夢のあるものがいいです。この事業が進むことで絵本に興味を持つ子供が育ち、図書館の利用が増えることになれば、鳥取市の未来に期待が持てます。このことに関してもお考えをお聞かせください。  次に、市民図書館の運営につきましてお伺いいたします。  先月5月28日、会派で市内の管内視察を行いましたとき、市民図書館にもお世話になりました。お忙しい時間に本当にありがとうございました。驚いたのは私だけではないと思います。市民図書館はゆっくり本を読む場とはほど遠く、図書館は書庫状態でありました。その限られたスペースの中で職員の方々は、いかにしてよりよいサービスを市民に提供できるかと悪戦苦闘しておられました。この努力は生半可なものではないと推測いたしました。  早速に結論の出ないのが教育でありますし、図書館行政であります。そんなに急がなくてもと思われがちですが、人間としての幸せを追求するとき、大人も子供も、また障害の有無を問わず、だれでも必要なことは、豊かな感性と情操を養い育てることだと思いますし、そのためには身近に本があることが必要であります。また、市民への図書館の充実は、人としての権利を守ることにもつながります。一日でも早い取り組みをお考えいただきたいと思います。市民にとりまして、市民図書館が真に図書と向き合える場であり、また、心の育つ場であってほしいと願うものです。  合併を視野に入れた市民図書館の運営につきまして、教育長の御所見をお聞かせください。  続きまして、専修学校につきましてお尋ねいたします。  ことし3月の議会でも質問をさせていただきましたが、いま一度市長のお考えをお聞きしたいと思います。  最初に専修学校の助成につきまして、一層の助成をと市が平成16年度、国・県に対する要望書を提言いただき、感謝申し上げます。大人である私たちがどのような姿勢で生きるかが、子供たちがどう育つかを決めます。私たち大人は真剣に子供と向き合わなくてはいけません。子供たちが健全に育つための支援は、行政の責務であると思います。専修学校の支援につきまして、県に要望したから、それで市としての責任が果たせたというものではなく、要望したからこそ、鳥取市は真剣に取り組む姿を市民に、そして子供たちに見せてほしいと思います。  中学校、高等学校を卒業の後、専修学校に通う子供たちの多くは鳥取市民であります。その子供たちに、私たち大人は大きな夢を託しております。もちろん、大学、短期大学、各種学校の子供たちにも同じように大きな期待をしておりますが、しかし、公平な立場で考えますとき、子供一人一人に対します行政の支援には温度差が生じていると思いますし、それは事実だと思います。子供にとりましては国でも県でも市でも、そんなことはよくわかるはずがありません。わかるのは、大人の私たちがどれだけ関心を持っていてくれるか、期待して見守っていてくれるかということであります。子供たちに、あなた方を大人は、行政はちゃんと見守っていますよとのメッセージを届ける方策を考えてください。誠意のある対応をお願いいたしたく、発言いたしました。  また、技術習得を目指す彼らは、鳥取市にとりまして力強い担い手であります。専修学校についての予算などは県にお願いすることだと思いますが、鳥取市として専修学校の魅力などを広く紹介するなど、市民に関心を持ってもらうことは大変重要なことだと考えます。市長の御所見をお聞かせください。  最後に、男女共同参画事業につきましてお尋ねいたします。  男女共同参画課のお力添えもあったと思われますが、鳥取環境大学におきまして、男女共同参画推進条例の模擬条例を立案する講座が開かれております。環境大学の学生に大変期待をしております。頑張っていただきたいと思います。  また先日、次のようなうれしい場面にも会いました。保健センターで行われた6カ月検診の会場に若い父親も同伴しておられ、子供さんにミルクを与えておられました。子供を抱えた母親は、トイレに行くことさえ難しいときもあるのです。子供の検診に行こうよと声をかけた女性も素敵なら、一緒に来られた男性も素敵です。このほほ笑ましい光景に、これこそ男女共同参画と思いました。  それにしても、鳥取市の男女共同参画事業に対して市民の関心がいま1つなのは、何が原因なのでしょうか。いろいろあると思いますが、私はPR不足もあると思います。そこで、本年度の男女共同参画推進の取り組み状況はどのようになっているのか、お聞かせいただきたいと思います。  もう1件、お伺いいたします。  5月の市報に、男女共同参画パンフレット「いっしょにやろうよ」ができたので活用してほしいと載っておりました。これがそのパンフレットでございます。大きさも手ごろで、内容もわかりやすく、カットも楽しく、ぜひ一家に1冊置いてほしいと思いまして提案いたしましたのですが、計画にないと断られ、残念に思いました。この推進パンフレットの活用につきまして、どのように活用されるのかお聞かせください。私は、中学校、高等学校で使われるといいなと思ってもおります。  以上、5項目質問いたしました。御所見をお聞かせいただきたいと思います。  以上です。(拍手) ◯三谷 伝議長 竹内市長。                   〔竹内 功市長 登壇〕 ◯竹内 功市長 入江議員の御質問にお答えいたします。  まず、最初は水道事業についてでございます。  自然の水がよいと言われることは理解ができるわけでございます。しかし、そのお話の前提には、やはり安全ということも当然あるのだと思っております。安全なものを求めるということはだれしもの思いでございますけれども、入江議員の御質問をお聞きしておりまして、そういう思いをしっかり持っておられた上でのお話だというふうにお聞きしておるところでございます。  そうした観点を含めて考えていきますと、緩速ろ過の場合につきましては、千代川の伏流水では強固な生物膜ができない可能性があるということが浄水施設見直し検討委員会の中で指摘をされておるところでございます。そういったことで、緩速ろ過のこういった面の問題点が1つ指摘されておることを申し上げたいと思います。  膜ろ過につきましては、クリプトなり、濁りの原因となる物質を除去する上では最も確実な方法であるというふうにされておりまして、そういったことがこの専門家の、そして市民も入っていただいておりますが、浄水施設見直し検討委員会の報告になっておるところでございます。  これまで膜ろ過につきましてはコスト高と、費用が非常にかかるということが言われておりました。この点についても近年、大分その状況が変わってきておるということは、一般的に知られていることでございまして、見直し検討委員会の中でも、あるいは水道事業審議会の中でも、そのようなことを御説明してきたわけでございます。  そうした検討状況を踏まえながら、今回、今後の取り組みについて提案説明でも申し上げたわけでございますが、水道原水である千代川の伏流水を使った実験によりまして、膜ろ過の効果、そしていろいろ御議論もございますが、コストの面を実験で検証したいと、また、こうしたことを通じて最適な膜を選定していくということで、具体的な膜ろ過についてきちんとした検証がなされていくと考えております。あわせて緩速ろ過につきましても、その効果を検証するということにしたいと考えております。  こうした取り組みを通じまして、市民の皆さんが疑問としていろいろ言っておられること、そうしたことにもお答えをしていきたいと思っております。また、浄水施設の必要性について、私もこれまでの検討を踏まえ、こういったこと、浄水施設をつくっていくことが必要だと考えておりますので、今後の事業化に向けての取り組みとしていきたいと思っているわけでございます。実際に実験をし、結果を出すということで、より多くの方に理解が深まると思いますし、納得もしていただけるというふうに思います。実験するに当たりまして、ぜひ現場にも来ていただいて、水を飲んでいただければと思っております。私もそうしたいと思っておる1人でございます。  私としては、市民の皆さんの立場に立って、安全でおいしい水を安くということをずっと一貫して言い続けております。この事業の必要性、そしてこの事業の方式等について幅広く1年間検討していただいておりますし、市民の御意見も出してきていただいております。そうした1年間の積み重ねを踏まえて、現在このように判断し、一歩前に進み、さらに深い検討をしていこうとしておるわけでございますので、よく御理解をいただきたいものと思っております。  それから、ブックスタート事業についてであります。  私から答えさせていただきますが、ブックスタート事業につきましては、昨年5月から6カ月時検診のときに絵本の読み聞かせということを始めておったわけでございます。ボランティアの方々に大変お世話になっておるわけでございます。  今年4月から、あわせて絵本のプレゼントを開始したところでございます。これにつきましても、市長室開放のときにいろいろお話が、こういったことを実行してほしいといった御意見がございました。そうしたことを踏まえて実現を図ったものでございます。当初、検診の受診者のみを予定しておりましたが、未受診者に対しましても訪問をしてお渡しするといったことを実行しております。  読み聞かせを体験した保護者の皆さんに対するアンケート結果では、ゆったりと心の触れ合うような体験ができた、6カ月の子供でも絵本に興味を示し、このことに驚いた等の感想が聞かれております。また、絵本をプレゼントすることによりまして、兄弟がいると同じ本を読んでしまいがちであると、このようにその子、その子に合った本をゆっくり読んであげられると大変いいということで、こういったことに対する前向きの感想をいただいております。こういうことで、この取り組みは大変好評でございまして、この事業は今後とも継続したいと考えております。  なお、布製の袋という点がございました。実は、この布製の袋があるとないとでは大分費用が違うということもあるようでございます。私としては、たしか五、六百円は違うというふうに聞いておりますが、そのような部分は少し、この財政状況でございますので省かせていただいたということでございまして、紙袋でお渡しするようにしております。  この点については、私はこのように考えております。おうちにお持ち帰りいただいたら、御家庭で手づくりの袋をつくるとか、あるいはおうちにあるお子さんがお好きな袋をちょっと見つけてきて、そうした布袋に入れて、その本とか資料を保存、活用していただくと、そういうことを御家庭で工夫していただけたらと願っておるところでございます。  次に、専修学校についての取り組みでございます。  私としては、今年度の国・県要望でもそういった助成について、この専修学校に対する県の、これは教育管理費の15分の1を助成をしておるということで、これには人件費とか施設設備費は除かれてますから、教育活動に係る実費のごく一部を助成しているということになろうかと思います。こうしたものでありますけれども、唯一の助成制度のように思いますので、ぜひこの拡充をということを引き続き要望しております。  なお、私としてはこういった専修学校、いろいろ内容は医療関係、福祉関係、あるいはその理美容の関係とか、分野がいろいろでございます。情報関係もございますか。そういった、それぞれ市内に10校ございますので、こうした専修学校の経営者の方とか教育担当者の方との会合をできるだけ早く開催をして、学校の課題などにつきましてお話を直接伺いたいと、そこでいろいろ意見交換をしたいと考えておるところでございます。  それから、1つ余談でございますけれども、先日、鳥取社会福祉専門学校が10周年を迎えましたが、私は記念の式典、祝賀会にお招きをいただきました。やはりいろいろお聞きしますと、高校を出てこの専門学校に進まれる方が、福祉の仕事に就きたいという意欲を持って、自分はこういう仕事をしたいんだという意欲を持って介護福祉士の資格を取ろうとされているといったこともお聞きしました。ぜひ、これからも専修学校の皆さんがそれぞれの分野でそういった専門的な知識を若い方々に、若いと限ることありませんが、授けていただくようなことを考えていっていただきたいと思います。  また、3月の教育長の答弁で、中学生に対するそういう教育の中で、職業的な能力を身につけることの重要性も中学生に教育カリキュラムの中で話しているんだというようなことがあるわけでございます。こういったことを踏まえて、これからの取り組み、考えてまいりたいと思います。  それから、男女共同参画推進の取り組み状況は担当の人権政策監からお答えをいたします。  そして、このパンフレットでございます。私も用意してきたわけでございますが、おかげさまで大変好評でございます。この監修に当たっていただきました先生方には、心より感謝を申し上げております。現在、このパンフレットは6,000部作成したものでございまして、市内の小・中学校、それから保健所、幼稚園、市役所の全職員にも配っております。それから、公民館などに置いて活用をしていただいております。それから東部の町村にも、ことし5月に配布をしております。  このパンフレットは、生活の中に潜むジェンダー意識、このジェンダーというのは言いかえると男だから女だからといったような意識、そういった意識から来る、ジェンダー意識から来る偏見とか差別意識、こうしたものを取り除くために、市民それぞれの御家庭とか学校、地域や職場などで認識を深めてもらったり、討議などをしてもらうのに適当なものとしてつくったわけでございます。  今後、地域での研修会やグループでの学習会などの利用がありましたら、積極的にその必要な部数を提供するなど、活用されるように配慮してまいりたいと思っております。また、男女共同参画センターの出前講座などの機会にも、このパンフレットを皆さんにお配りしてお話を聞いていただくなどの積極的活用を考えておるところでございます。 ◯三谷 伝議長 森本人権政策監。 ◯森本 勉人権政策監 入江議員さんの、本年度の男女共同参画の取り組み状況の質問についてお答えをいたします。  「輝なんせ鳥取」を中心に、今年度は昨年度と同様の事業に取り組みますとともに、新たな取り組みといたしまして6月26日、ふれあい会館におきまして、妻の介護のため市長を任期半ばで辞任されました前高槻市長江村利雄氏を講師にお迎えしまして、市民の方を対象にしまして、「市長のかわりはおるけど、夫のかわりはおりません」と題した講演会、また現在、社会問題となっておりますドメスチックバイオレンスに係る講座、つまり配偶者やパートナーなどの親しい関係者の人から受ける暴力に係る講座でございます。女性の社会参画を促進するための女性起業家の講座、男性を対象にしました料理講座などの新たな講座の開催を予定しております。さらに本年度は、平成16年度の男女共同参画宣言都市を目指しまして、講演会やシンポジウムなど、企画開催することとしております。  以上でございます。 ◯三谷 伝議長 中川教育長。 ◯中川俊隆教育長 入江順子議員さんの、合併を視野に入れた図書館のあり方についてという質問にお答えします。  図書館のあり方につきましては、議会の初日に武田えみ子議員さんの質問で大方答えさせていただきましたけども、図書館というのは市民の生涯にわたる自主的な学習を支援するため、資料や情報の提供を行う生涯学習の拠点施設でありまして、その利便を図るためにも、日常的な生活圏域に図書館を設置することが望まれております。  今後、市町村合併により行政区域が拡大することとなりますので、市民図書館のあり方につきましては、合併協議会の協議の中で他の8町村とも十分な協議を進めながら整備計画を策定し、どの地域からでも図書館サービスが受けられるようなシステムを構築していきたいと考えております。  以上です。 ◯三谷 伝議長 近藤水道事業管理者。 ◯近藤 光水道事業管理者 入江議員の、先般5月24日に開かれましたシンポジウムに参加されたお2人の教授の発言に絡んで、私の信用性についてもちょっと疑問があるということについてお話ししたいと思います。  私は昨年11月に就任以来、3種類のろ過施設を水道局の職員とともに各地視察してまいりました。その行き先で、先ほど言われましたお2人の専門家の先生のお話も聞いてまいりました。  具体的には、昨年14年11月27日に長野県の上田市の染谷浄水場、これは緩速ろ過でございます。を訪れますとともに、そばにあります信州大学の中本教授のところに行きまして、約1時間お話をお聞きして、資料もたくさんいただきました。また翌日には、28日には長野市の犀川浄水場という、今度は急速ろ過の方も見てまいりました。  一方、年が明けましてことしの2月5日には、県民文化会館で村上教授の講演会にお招きいただき、お話を聞きました。そのときの講演会での疑問点をお聞きしたいということで、2月20日に姫路の姫路工業大学に、これも職員1名伴ってお伺いしまして、1時間程度のお話をし、こちらは余り資料はなかったですけど、若干資料をいただいたと思ってます。  もちろん、こういう公務出張におけます結果報告としまして、復命書について私と随行職員の連名で供覧し、局内の職員の技術の参考にしていただこうということで回して、それぞれ押印、確認をして保存しております。ぜひ確認したいということであれば、水道局へぜひおいでになって。ただ、私たちの感想もかなり生々しく書いてありますので、若干プライバシーの面に係ることがあるかもしれませんが、差し支えない範囲で確認はしていただけると思います。  このたびの、その5月24日のシンポジウムの会場で、入江議員が言われましたようなそういう発言があったということであれば、今申しました私の発言と随分事実と異なっておりまして、お2人がそのような認識しか持っておられないというのであれば、これはまことに残念に思っております。入江議員は人間関係の信頼が大切とおっしゃいましたがそのとおりでございまして、お2人の教授にお会いしたその後のさまざまないろんな発言や文書、内容には、かなり偏った技術的な内容とか、思い入れが強くて攻撃的な文言がかなりちりばめておるなと感じております。  5月24日のシンポジウムに対して主催者の方々から再三出席の要請がありましたが、残念ながら参加をお断りしたわけでございます。もう少しお互い、広い心で話し合える状況になればいいのになという思いがしております。  以上でございます。 ◯三谷 伝議長 入江順子議員。 ◯入江順子議員 ありがとうございました。ちょっと引き続き質問をさせていただきたいと思います。  ろ過方法につきましては今後よく御検討いただきたいと思いますので、よろしくお願いいたしたいと思います。  先ほど、水道事業管理者の方がお答えいただいたんですが、人は信頼の上に立って話し合えば、多少の困難もお互いに歩み寄れる、協力できると思っております。どうか私たち市民の信頼を裏切ることのないよう、自然と人間にとって何が本当に大事かということをお考えいただきたいと思います。そして、そのことで生じますいろいろ損益があると思いますが、大方の市民はそのことについては理解し、耐えられると思います。お互いに協調し合って、よいまちにしていきたいと考えております。信頼の上に立った正しい情報の公開を重ねて要望いたします。  なお、5月の市報で、今議会で浄水施設問題が採決されるということを危惧された市民の方々が、慎重な審議と継続をお願いして書面が集まっておりますということで私のところに届いております。5日間という短期間だということですが、7,680のお名前が書いてございました。いろいろ慎重な検討をお願いしますというふうに願っておりますのは一部の市民だけではなく、多くの声なき市民がおりますことを市長も水道管理者も御理解いただきたいと思います。  次ですが、ブックスタート事業のことにつきまして、手づくりの袋をつくるというふうに市長がお答えになっておりますが、私はちょっとあれなんですけれども、いつかマイバッグをここで市長は見せていただいたんですが、私は小さな子供たちが市からいただいたこの袋は私の袋よというふうに、きっと物を大切にする心も育つと思います。済みません、実物はこれなんですけど、夢も希望もないとお思いになられませんでしょうか。というわけで、私はこの袋の大切さをとても思っておるものですから発言させていただきました。実は質問の1日目に本多議員から提案で、いろんな作業所の方々にいろんな仕事をということもあったんですけれども、私は作業所の方々がおつくりになられます作品がとても気に入っているんですけれども、どうかそのように地域の方々にお願いして、子供たちのメッセージを入れた素敵な袋をお考えいただけたらと重ねて思いますので、発言させてください。  引き続きまして、市民図書館につきまして教育長のお考えをお伺いいたします。  まず最初に、市民図書館の方から市民のためっていうんですか、市民図書館だよりというのが発行されておりまして、私は公民館とか議員になって見たのですけれども、この内容につきましては、私は一部の人が読むものではなくて、市民の方みんなに見ていただきたいというふうに大変今回思いました。と言いますのが、移動図書館が市内回っておりまして、いつ、どこで、何時から何時まで移動図書館がおりますよというとてもよくわかる資料ですし、それから後ろの方にはこんな本があるよということとか、それから絵本とお話の講座がこのように行われていますよという、私はとても読みやすい、親切な広報誌だと思います。年に1回ないし2回出てるということですが、私はこの市民図書館だよりをできましたら全世帯に配布していただきたいと思います。御検討いただきたいと思いますので、お考えをお聞かせください。もちろん市民図書館と連携して、図書館のサービスを地区の公民館も一生懸命やっております。市民にとりまして身近に本があるということはうれしいことですので、ますますの充実をお願いしたいと思います。  質問ではありません、要望としてでございますが、図書館は本と出会って本と楽しい時間を過ごすところであります。また、学習、研修の場でもあります。現在の市民図書館では、基本の本を探すことからとても困難であります。本を落ち着いて読みたいと思います。特に子供の図書館は、子供が自分で読みたい本をとることができない高いところにもあります。探しにくいなと思います。また、読み聞かせのコーナーもつくってありますが、その読み聞かせのコーナーもゆっくりお話を聞くことができないというふうに思います。鳥取市民を思い、人に優しい子供を育てるためにも合併を視野に入れて考えていただきたいのですが、大変個人的なことですけれども、地域的に見ましても駅南のダイエーの跡地などが市民図書館に適するなと思っておりますが、とても大変だというのは思います。でも、前向きに御検討いただきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。  以上でございます。 ◯三谷 伝議長 竹内市長。                   〔竹内 功市長 登壇〕 ◯竹内 功市長 入江議員の御質問にお答えします。  まず、水道事業に関しては、慎重な審議を求める声があるということは私も十分承知をいたしております。これまで、昨年の専門家を含めた浄水施設見直し検討委員会ができてから、あるいはそれ以前からもその準備含めて、この見直し検討には就任以来1年をかけてきたわけでございます。その間、情報公開にもできるだけ努めてきましたし、説明会なども十分に回数を踏んできたところでございます。まだまだ足りないというお声がある一方、やはりこの問題はいつまでも中途半端な状態にすべきではないという声もまたあるわけでございまして、1年間の本当に精力的な検討、関係者の方の御協力もいただきながらいたしてきましたし、また、説明会、フォーラム等もやってきたわけでございます。これが、もちろん完全ですべてだとは申し上げません。これから事業化に向けて、さらに具体的に実験をしていくんだということを申し上げておるわけでございまして、そうした中で市民の御疑問にもお答えできると思いますし、また、そうしたことで本当に千代川の水を使った具体的な検討が一段と深まるということ、そうしたことを踏まえての今後の事業化へのステップを踏んでいきたいと、そういうふうに考えているわけでございます。  水道水というのは単に飲み水だけの問題ではなくて、あらゆる社会活動の基盤となっているということを申し上げました。水道法に基づいて安全な水を供給すると、そして、このクリプトなどのいろいろな水道に問題があれば給水停止をしなければならない、そうした場合には、火災の場合の消火水が不足したりするような緊急事態も考えられますし、それからまた、企業活動、学校の教育や福祉のこと、病院、すべての活動に大きな支障が出ます。家庭でも水洗化が進んでおりますので、トイレ1つをとっても大変なことになると思います。そのようなことも含めての安全な水を安定して供給するという責務があるわけでございまして、単に飲み水としての安全性だけの問題ではなくて、給水を停止しなければならなくなった場合にどんな影響が出るかといったことも含めて考えて行動するのが、水道事業の責任を負っている者の考え方であるということがございます。そういう意味で今後ともしっかりと検討し、進めてまいりたいと考えております。  それからブックスタートの袋でございますが、いろいろ御意見をいただきました。福祉の作業所でつくられるようなものを考えてはどうかと、大変1つの新しい提案であると思います。問題はやっぱり本の中身と、それに附属しているような資料のことだと思います。私は先ほど答弁させていただきましたように、家庭の中でもいろんなバッグ、トートバッグのようなものとか、いろいろあると思いますので、そういったものをお使いいただくのもよし、また、その子供さんが好きそうな図柄を入れたりして手づくりでつくられるのもまた本当にいい方法の1つじゃないかと思って、申し上げた次第であります。公費を要するものでございますので、そうしたことからの観点から十分お互い考えていきたいなと思うところでございます。  私の関係は以上でございます。 ◯三谷 伝議長 中川教育長。 ◯中川俊隆教育長 市民図書館だよりを全世帯にということですけども、現在、市民図書館だよりは年1回、1,000部を発行しております。これを全家庭に配布するということにつきましては、市報の中に特集記事として市民図書館コーナーというようなことを設ける、そういうようなことも含めて、ちょっと今後の検討材料にさせていただきたいと思います。  以上です。 ◯三谷 伝議長 入江順子議員。 ◯入江順子議員 最後に一言、お願いいたします。  私は、学力で人間を評価しようとする私を含めた大人のやり方に、子供たちは疑問を感じておると思います。真の人間としての生きる力を正しく評価できない日本の社会に、多くの子供たちは不信を持って素直になれずにおると思います。今回の専修学校の発言にしましても、行政のどこが担当するのかが最初、はっきりいたしませんでした。私は、なぜ試験でよい点数をとるのがいいのか、なぜ学校にランクがあり、ランクの高い学校がいいのか、このことと人間の生きる力は関係があるのか、大人の私たちを子供たちがこのような中でどうして素直に信じてくれるだろうと思っております。  私は、子供たちの信用を回復するためにこれからも勉強を続けていきたいと思います。ブックスタートにつきましても、図書館につきましても、専修学校のことにつきましても、私は根元は一緒のように思います。また勉強し、発言させていただきたいと思います。  以上で終わります。 ◯三谷 伝議長 しばらく休憩をします。再開時刻は午後1時といたします。                    午前11時45分 休憩                    午後1時1分 再開 ◯三谷 伝議長 ただいまから会議を再開します。  田村繁已議員。                 〔田村繁已議員 登壇〕(拍手) ◯田村繁已議員 それでは、市政一般について通告をしておりました3点について質問をいたします。  防災対策に関連してお尋ねいたします。
     阪神大震災から8年、県内では2000年、鳥取県西部地震が起きたことは記憶に新しいところであります。災害は忘れたころにやってくるとよく言われておりますが、昨今は忘れる前に起きている状況であります。先月26日、宮城県沖で発生したマグニチュード7.0の三陸南地震、海外を見ますと、27日にはアルジェリアでマグニチュード5.8の地震、同日、インドネシア、モロタイ島付近でマグニチュード7.0と、世界各地で同時期に次々と地震が起きています。  死者1,200人を出した鳥取大震災から60年の節目を迎える本市では、先月29日に防災訓練を実施されました。同時期に次々と地震が起きた、このときに訓練実施は本当にタイミングのよいことで、市民への防災意識高揚、啓発にもつながったと思います。  震度6の地震が発生したとの想定で、市長みずから陣頭指揮を振るっての訓練と伺っております。このたびの訓練は、総務部に危機管理室が設置されて初めての訓練であります。本市地域防災計画に基づいて実施されたことと思いますが、何をねらいとした訓練であったのか、今後の危機管理体制の課題としてどのようなことが明らかになったのか、対処も含めてお尋ねいたします。  次に、庁舎の耐震性についてでありますが、災害発生時には何よりもスピードある対応が要求されます。災害の被害が大きければ大きいほど、初動体制、情報収集、各部局の連携をいち早くスムーズにできるかが、被害を最小限に食いとめるキーポイントであります。本庁舎の耐震調査によりますと、震度5程度の地震に対して中破以上の被害が想定されているとの結果が出ているようです。破壊されているだろう防災拠点施設としては、大いに問題があるわけです。  耐震補強で対処するか、新庁舎を建設するかについて、市長は新庁舎が適当であるとの基本的な見解を明らかにされています。私も、40年近くたった庁舎、耐用年数、庁舎の狭隘化、分散化の観点から考えると、耐震補強をするよりは新庁舎建設がよいのではと思考するところです。市民の生命と財産に関わる問題だけに、速やかに具体的な検討に入らなければならないでしょう。市長の御見解を伺います。  次に、つのいニュータウンの今後の計画についてお尋ねいたします。  新都市開発事業のつのいニュータウンは、本市20万都市構想の1つの事業で、都市機能のある豊かな自然と人に優しい安全設計の快適なまち、産・学・住が整ったまちとして、人口1万人の計画でスタートしたことは御案内のとおりであります。この当初計画も、バブル崩壊後、財政上の問題等により一部変更され、人口1万人から7,000人へと下方修正されました。現在の入居者数は4,541名、入居世帯は1,401世帯となっております。当初計画はともかくも、下方修正したことにもかかわらず整備事業が随分遅れているようであります。なぜ、ここまで遅れているのでしょうか。それとも、さらなる変更があったのでしょうか。この状況に陥っている原因をどうとらえているのか、お聞かせください。  そして、今後の宅地住宅の入居見通しをどう見ておられるのか、大学の前の業務等施設用地整備事業の進捗状況、集合住宅設計計画の見通しについて、あわせてお尋ねいたします。  次に、中学校新設計画についてお尋ねいたします。  私事ではありますが、我が家もうたい文句を抱き、若葉台へ新居を構えました。新築してマイホームを持つことは、皆様の御家庭と同様で生涯の大事業であります。それほど宅地選定については慎重には慎重を重ね、決められたことと思います。中心部より離れ、交通の便は悪く、店舗は少なく、生活する上で決して便利がよいとは言えない若葉台をなぜ選んだのか、第1条件として、子供の学校のことであります。  どこの御家庭でも、孫や子供が中学校年齢に達するころには開設するだろう、今通っている学校をかわってでも、市・県が中心になって進めている都市整備事業であり、間違いはないと、将来の期待を胸に決断された方がほとんどであります。パンフレットに紹介してあるように、保育園、小学校、中学校、大学が建ち、千代川を隔てて西の鳥取大学を中心とした学生のまちに対し、東の環境大学を中心とした学生のまちに発展するだろうと思っています。  しかし、当初計画からこれほど遅れれば、当然のごとく住民からは、いつごろ中学校ができるのですか、本当に中学校はできるのですかとの多くの声を聞いております。市長、教育長のところまで、多くの声が寄せられていることと思います。このような声をどのように受けとめられているのか、市長、教育長の御所見を求めるものであります。あわせて、今後の見通しについてお尋ねいたします。  学校敷地内での禁煙についてお尋ねいたします。  5月1日から健康増進法が施行されました。中でも特筆すべきは、自分の意思に関係なく、たばこの煙を吸わされることによって健康被害が及ぶのを防ぐ受動喫煙の防止規定が初めて条文に明記されたことは、御案内のとおりであります。健康増進法の追い風もあって、学校、体育館などの公共施設、飲食店、百貨店、病院など、全国的に全面禁煙の流れが進んでいるようであります。  学校禁煙の動きが加速している中、本市では全国に先駆けて4月より校舎内禁煙、9月には敷地内禁煙に踏み切り、教育委員会の大英断の賛同するものであります。このように言うと、私はいかにも禁煙者であるかのように思われますが、たばこ大好きの喫煙者の1人であります。この質問を取り上げるのを契機に、決意いたしました。議員各位の前で禁煙宣言をいたしたいと思っております。(拍手)ありがとうございます。  ありがとうございます。  喫煙者の中にも、やめられるものならたばこをやめてみたいと思っている人、はなからやめる気もない人と2通りありまして、学校の先生方にも2通りあることが予想されます。そこで、喫煙者の立場からお聞きしたいと思っております。決定に際し、喫煙者の先生方の御意見がどうであったのか、校舎内禁煙から敷地内禁煙の2段階で決められたのはなぜなのか、現在喫煙されている先生方はどこでたばこを吸っておられるのか、それとも、皆さんがたばこをきれいにやめられたのか、そのあたりの実態についてお尋ねいたします。  次に、教育現場での色覚バリアフリーについてお尋ねいたします。  電気製品の説明書を開くと、充電中はLEDのランプが赤いが、充電が完了すると緑色に変わるとの説明をよく見かけます。しかし、その変化がわからない人たちもいます。それが色覚異常の人たちであります。病気や異常障害というわけではなく、その度合いも人によって色の見え方が少しずつ違うだけで、そういう意味では色覚特性と呼ぶべきだとの主張もあります。  色覚異常の人は、軽度のものまで含めると男性で300万人以上、20人に1人の割合であり、女性も12万人、500人の1人の割合と推定されています。広告、ポスター、チラシ、インターネットのホームページなど、色の氾濫している中、近年、色覚異常に配慮した色覚バリアフリー社会構築に向けて、具体的な取り組みが始まっています。  そのような動きがある中、文部科学省は本年4月から定期健康診断の際行ってきた色覚検査を廃止され、保護者の希望があれば条件つきで個別に検査を受けられるとの通知が来ているようです。検査が廃止になれば、色覚異常に対する認識が薄れると思われます。廃止になった経緯を教育長はどのように認識されているのでしょうか、お伺いいたします。また、今まで色覚異常の児童・生徒に教育現場ではどのような対応をされてきたのか、お尋ねいたします。  以上であります。(拍手) ◯三谷 伝議長 竹内市長。                   〔竹内 功市長 登壇〕 ◯竹内 功市長 田村議員の御質問にお答えいたします。  まず、5月29日の防災訓練であります。  お話にありましたように、本年は鳥取大震災から60周年という年でございますし、また危機管理室の設置をし、組織についても大幅な市役所組織の改革をいたしたところでございます。  そこで今回の防災訓練は、鳥取市地域防災計画に定める災害対策本部の機能の確認、特に本年4月の機構改革に伴い、対策本部で担当する事務分掌が変更となっておるところから、大規模災害発生時の初動体制をテーマとして実施をいたしました。訓練は午前10時にマグニチュード6.5、震度6弱の直下型の地震が発生したという想定で、次々と入ってくる火災、ライフライン被害、死者、負傷者等の情報に対しまして、本部員や班長等が消防、救出、医療等の対応や避難所の開設などを、図上シミュレーションをしたものでございます。実際の訓練時間は2時間程度でございましたけれども、24時間の時間経過をその2時間に凝集してシミュレーションをしたところでございます。  この訓練で得られた課題といたしましては、的確な被害状況及び措置状況の把握、それが第1点。それから第2点、情報の整理と共有。第3点、各対策班の横の連携の強化などの課題が明確になりまして、そうしたことに今後、一層検討を加えまして、よりよい方法を実際とれるようにするという、そうしたことがこの訓練を通じて得られた教訓であり、そして、そうしたことについての検討をしておるところでございます。  本年9月には総合防災訓練を予定しておりますので、そういった場にも今回の訓練結果を反映させるようにいたしまして、万一の災害の発生に備えたいと考えております。  次に、この市役所の本庁舎のことについてのお尋ねがございました。  まず、庁舎の建てかえについてどう考えているかという点でございます。  本庁舎は、震度5程度の地震に対しても中破以上の被害が予想されるとする耐震調査結果を踏まえ、平成11年度に市庁舎整備検討委員会がまとめられた方針では、現庁舎の抱える諸問題を解決するには、耐震補強ではなく新しく庁舎を整備すべきであるという検討結果となっているところでございます。私としても、本庁舎の耐震対策としては、この建物が昭和39年に竣工しておりまして来年で40周年を迎えるという建物であることを考えますと、新しい庁舎の建設が適当であろうというふうに考えております。  しかし、庁舎の建てかえについては大変大きな費用を要するものであります。長期的な財政見通しや市町村合併の状況なども見極めながら、各界の皆さん、そして市民の皆さん、多くの御意見等も承りながら、お伺いしながら、じっくりと検討していくことが必要であると考えております。  なお、こういったことから防災拠点としての場所の確保、これについてはまた、いろいろ別途考えていくことも必要となろうというふうに考えている次第でございます。  それから、つのいニュータウンの事業でございます。  現在のつのいニュータウンの事業の計画等につきまして、これは担当の部長から答弁をいたします。また、中学校の件につきましては教育長からお答えします。 ◯三谷 伝議長 西澤企画推進部長。 ◯西澤能之企画推進部長 田村議員の御質問にお答えいたします。  つのいニュータウンにおける住宅計画は、ただいま議員からもお話のありましたように、当初独立住宅と集合住宅をあわせ2,465戸、人口9,500人の計画で事業実施いたしておりましたところ、平成10年度に若葉台及び津ノ井地区の住民を対象に説明会を開催し、了解を得た上で、第2期に予定されておりました事業を中止し、現在の1,820戸、6,920人に計画変更されております。  現在、一戸建て住宅用地の分譲については、地域振興整備公団の関連会社である地域サービス株式会社が行っておりますが、5月末時点で造成された1,369区画すべてが売却済みであり、そのうち1,272戸が建築済み、または建築中でございます。若葉台地区の人口は5月末現在、4,588人となっております。  その計画と現実との乖離の原因ということでありますけれども、これにつきましては、計画では独立住宅、一戸建て住宅の戸数を1,370、1戸当たりの人数を4人ということで計算しており、独立住宅の人口は5,480というふうに見込んでおったところ、現実には高齢の御夫婦のみの入居というような事情もございまして、現実には平均の1戸当たりの入居者が3.6人程度にとどまっているということで、現在のこの4,588というような人口になっているということでございます。  それから環境大学前の業務等施設用地についてでございますけれども、所有者であります地域整備公団が地元の同意を得た上で現在、全体面積3.5ヘクタールのうち独立住宅62戸分、1.9ヘクタールと、集合住宅用地0.8ヘクタール、利便施設用地0.8ヘクタールへの用途変更を行っていくこととしており、現在地元に対する説明中であるというふうに承知しております。  以上であります。 ◯三谷 伝議長 中川教育長。 ◯中川俊隆教育長 田村繁已議員さんから3点質問がございました。  初めに、中学校の建設問題でございます。  昨年の地域づくり懇談会で、若葉台地区においては大体概略、客観的な情勢は説明したわけでございますけども、つのいニュータウンにおける中学校建設につきましては、国庫補助の事業の採択を受けるための要件を満たすかどうかということで検討しております。すなわち文部科学省は、小・中学校の適正規模を12学級から18学級ないし24学級としております。それから、学校が巨大になって分離をするという、その学級数を31学級以上としております。このことから考えまして、お尋ねのその新設校と分離後の母体校であります桜ヶ丘中学校、この両校の今後の学級数の推移を見ますと、新設校とした場合、平成20年度から24年度にかけて9クラスがピークとなります。そして、その後、減少が見込まれております。一方、桜ヶ丘中学校というのは12クラスから15クラスで推移をしています。このようなことから、母体校の桜ヶ丘中学校が分離できる学級数となることや、それから、分離後の両校が適正な学校規模となることが国庫補助事業の採択を受けるための大きな要件になります。  新しい中学校の建設につきましては、今後のニュータウン地内の住宅建設とか入居者の状況を総合的に勘案しながら判断していきたいと考えております。  続きまして禁煙の問題でございますが、本年4月より市内の小・中学校すべてを校舎内禁煙としました。そしてまた、9月から学校の敷地内の禁煙を予定しております。これのことに至るまでには、本年2月にアンケート調査をしました。市内の小・中学校は教職員が約1,000名おりますけども、喫煙者が174名、2割弱でございます。学校内禁煙に当たっては、喫煙者のことを考慮して、まず校舎内禁煙とした後、敷地内禁煙にするという2段階の方式をとりました。現在、各学校で喫煙者に対しては、校舎外に喫煙所を設けて分煙をしております。それから、これを機会に禁煙をしたという教職員も数多くおるという報告を受けております。  実施状況を調べるために6月にアンケートを実施しましたけども、小・中学校40校中38校でおおむね教職員の理解、協力が得られたというふうな回答が届いており、ほとんどの学校で大体実施できているのだなと把握しております。  しかし、9月以降の敷地内禁煙ということに向けて、喫煙者に対するケアをどのようにするのかとか、地域の方の理解をどのように得ていくのかなどというような問題点も残っていることは承知しております。  それから最後の質問ですが、色覚検査の問題です。  小学校における色覚検査というのは、児童・生徒の安全の保証及び学習活動の円滑な実施と、その成果の確保に資することを目的に、健康診断の必須項目として小学校4年生全員を対象にして実施してきておりました。鳥取市における色覚異常の発生率は、平成14年度の集計によると1.5%となっております。ちなみに鳥取県の発生率は1.43%、全国の発生率は2.1%と報告されております。  これまで、色覚検査をして異常が見つかった場合、学校生活及び家庭生活においてどのような支障があるのか、教師と保護者、それぞれが観察し、相互に連絡をとり合って指導に当たってまいっております。その際には、当該児童・生徒が色覚の問題に煩わされることなく、将来に希望を持ち、自分の個性、能力を伸ばしていけるようにと、十分配慮して指導してきておるところでございます。  議員御指摘のように、本年4月から学校保健法施行規則の改正に伴いまして、この色覚検査が児童・生徒の健康診断の必須項目から削除されることとなりました。このことは、これまで色覚異常と判断されてきた児童・生徒の大半が、実態としては支障なく学校生活を送ることが可能であること、それからあわせて、進路に関する指導が定着してきていること、それから社会全体の色覚バリアフリーの意識が高まって、就労の場面でも色覚の問題を克服できる条件整備ができていることなどが考慮されたものであると承知しております。  以上です。 ◯三谷 伝議長 田村繁已議員。 ◯田村繁已議員 それぞれの答弁いただき、ありがとうございます。重ねてお尋ねいたします。  まず、新庁舎建設についてでありますが、非常に財政的な、長期的な財政を見て検討すると、このように答弁がありましたけど、臨時的にといいますか、急遽持たれるのが下水道部庁舎というようにもお聞きしております。確かに地震というのは突然として来るわけですから、この発生時にやっぱり第2配備、第3配備としてすぐその体制を整えるかどうかが、この初期体制をいかに整えるかが一番大事なところであります。その意味において、即、対策本部が立ち上げれるかどうか、ここにかかっていると思います。  今のこの庁舎であれば、その機能が失われている状態でありますので、ぜひ、この合併をにらんでということでありますので、今、合併協議会が何回かあり、いろんな検討項目がされているわけですから、ぜひ、この20万都市としての位置づけで、この合併論議の中で議題に挙げていただきたいなと、そして、その中から緊急度、優先度、十分検証していただきたいと、このように思っておりますけど、その辺の御所見も一応お聞きしときたいと思います。もう1度、よろしくお願いします。  それとつのいニュータウンのことですが、先ほど民間の一般住宅について非常に鋭意努力された結果として、本当に進んでいるなと、こういうような実感をしております。集合住宅においては、非常に財政上の問題で県と市、ともに厳しい内容に伺っております。  この市営住宅のことについて、竹内市長は昨年9月におきまして、第7次総の計画期間内でこの方針を明らかにすると、このように答弁されているわけですけども、今の情勢をちょっとお聞きしますと非常にそれも厳しいように受けているんですけど、これは県営住宅、市営住宅というのが中学校の建設に大きく関係するものですから、このあたりの集合住宅のこれからのとらえ方、考え方をお聞きしたいなと思います。  非常に今、住宅希望者がたくさんおる中で、新たな新設住宅はしないという方向でお聞きしております。確かにその中にあって、じゃ、もう今後、新規団地の建設の凍結、これが解除されない限り、そういう集合住宅の建設は考えがないのか、その辺のこともありますし、建てかえでの建設等々もありますし、そういうこともひっくるめて、今後の市営住宅建設に向けてのお考えをお聞きしたいなと、このように思っています。  当初は、本当に市長に、若葉台のこの思いを市長の言葉として所見を伺いたいと、このように述べましたけど、なかったものですから、その辺もひっくるめてちょっと言っていただけたらなと、このように思っております。  それと大学の前の整備事業について、今ちょっと暗礁の状態ですか、計画はありますけど、学生マンションが建つ、だけども地元の津ノ井の方もマンションを建てる方向で指導を受けて、なかなかかみ合わないと、こういうこともちょっとお聞きしておりますけど、どちらにしても来年度、新入生の学生が困らないような状態にしていただきたいし、津ノ井自治会の人との話で、誠意ある対応で、いち早くこの整備事業も進めていただきたいなと、このように思っております。  あと、中学校のことなんですけど、昨年地区めぐり懇談会、私もその場におりまして、全く今の答弁と同じようなことを市長、教育長、述べられました。地元からすれば、突然そういうことを言われると、非常に可能性のないような感じでの受けとめ方をされた方がほとんどじゃなかったかなと、このように思っています。だけど、地元の思い、住民の思いというのは、この1戸の住宅建てるのにどれほどの思いでここに来たか、それは当然皆さんもおわかりいただけると思います。それを急に来て、何か時間がなかったと思うんです。限られた時間の中で説明ですから、なかなか満足のいった説明に終わっていないというのが現状でしょうけども、やはりそういう人たちの声を十分聞いていく、この姿勢はやっぱり大事なことじゃないかなと。ただ社会情勢のみで判断して、無理ですよと。じゃ、住民の気持ちとしてはどこに声を出していけばいいのだろうと思うわけです。  1戸の住宅建てるということは、そのおうちにしたら本当に全事業、生涯の全事業なんです。我が家の全事業なわけですから。そういう意味でやはり当初の計画から下方修正されて7,000、今見ると7,000どころじゃないなと、もっと少ないわけです。行政として責任ある施策になってないということなんです。それをやはり行き当たりばったりの施策でいいのか、市町村合併20万都市に向けてやろうとしている、この若葉台のニュータウンにしても、20万の都市計画のもとにスタートしたものであります。将来のこの構想さえ見えないんです。いわば完成に至ってないわけです。その辺を明確にされずに、なおかつ大学の前に造成して一戸建てが62戸できる予定であります。どのような形で今度来られる人に説明して来ていただくのか、余りにも無責任な対応じゃないかなと、このように私自身は感じるわけであります。そういう思いをぜひ所見として市長にもお聞かせいただけたらなと、このように思うわけです。  ただ、中学校の問題は、その地域だけのことだけで判断したら当然いけないと私も思っております。という意味で、中学校開設はこの校区編成も視野に入れてあらゆる角度で討論すべきじゃないかなと、このように思います。当然、最近の校区編成は新しい学校の際に校区審議会が開催され、既存の小学校、中学校の現状は、ドーナツ現象が進んで少子化などで児童の生徒数といいますか、これが減少方向であります。当然、地域格差が生じているわけであります。ということは、この既存の校区自体もやはり適正な規模ではないと私は思うわけです。なおかつ、この合併に伴って当然入り組んでいる地域もあります。そのときには、やはり校区審議会をもって校区編成しなければならないことは当然のことだと私は思うんです。そこで教育長に、市町村合併もあるわけですから、この校区編成についてどういうようなお考えなのか、ちょっとお聞かせいただけたらなと、このように思うわけであります。  それと昨年の地域懇談会の際に、桜ヶ丘中学校増設の件についてお話がありました。これはどういうことかと言いますと、若葉台の人数が増えなければ平成18年には増設の計画に入るとのことです。今、若葉台、プレハブ教室があります。18年、あと3年です。逆立ちしても規定の入居者数に達するわけがないんです。増設にかかればこの中学校建設はないと、こういうことなんでしょうか。やはり、まだ推移を見てということなんでしょうか。この辺に僕は納得できない、言っていることを実際とは納得できない。だんだんだんだん、この中学校建設問題というのは時とともに風化していく、そう思うわけです。あと3年であるわけですから。この辺のこともちょっとお聞かせ願えたらなと、このように思っております。  それと、あと、時間が来ておりますので大事なたばこのことで、じゃ、1つ。  敷地内でのたばこ禁煙ということで、本当に先生方に大エールを送ってやめていただきたいなと思っておりまして。先ほど、心のケアが大事だと、このように言われました。だけど、先ほどまで私も吸っておりましたから非常に気持ちがよくわかるわけでありまして、この市の職員服務規程によりますと、第16条に「勤務時間中の離席」ということで規定があります。その内容をちょっと読ませていただきます。「職員は勤務時間中にみだりに勤務場所を離れてはならない。職員は、勤務時間中に勤務場所を離れるときは所属長に申し出て、その許可を受けるとともに、行き先を明らかにしておかねばならない」と記載してあります。ということは、今校舎内なわけですから校舎外で吸っていれば問題ないわけですけど、9月の時点は敷地内であればいけんわけですから、当然ばあっと走られて外で吸われるかなと。それまでにやめれたらいいんですけども、もしそういう場合ができたときにはどのような対処をされるか、その辺もちょっと教えていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。 ◯三谷 伝議長 竹内市長。                   〔竹内 功市長 登壇〕 ◯竹内 功市長 田村議員の御質問にお答えいたします。  防災拠点としてのこの庁舎に関しまして、確かに防災計画によれば、この本庁舎が被害を受けて防災対策の本部はどうするのかというときは、下水道の庁舎を使うなどの対応もあるわけでございます。それ以外にもいろいろこれから対応を考えていくことになろうかと思いますけども、この庁舎の建てかえということにつきましては、先ほども答弁したとおり、やはり財源の問題含めてじっくり検討する必要もございます。私としては、その合併のまちづくり計画というのが今ございますが、これは年内に原案を策定するといった日程で進めることにしておるものでございますから、合併の中でいろいろ庁舎の問題は議論にはなろうかと思いますけれども、新庁舎の建設、あるいは建てかえといった事柄について、この計画に盛り込むというようなことまではなかなか難しいんじゃないかというふうに思っておるところでございます。  ちなみに、鳥取市の第7次の総合計画は平成17年度までを計画期間としておりますが、この期間の事業としても取り上げてはいないということがございます。  次に、つのいニュータウンの公営住宅の関係がございました。  これは先ほど、つのいニュータウンについての私の思いといったことのお尋ねもあったわけでございますが、鳥取市の誇る、大変環境を大切にした美しい住宅地であるということはかねてから私も思っており、また、いろんな機会に申し上げていることでございまして、そういう意味でこの若葉台のつのいニュータウンというものをこれからも大切に、この地域が発展していくことを願うものでございます。  中学校にも影響があるからということで、公営住宅の建設の見通し等についてお尋ねがございました。  これにつきましては、先ほどもお触れになったように、第7次総合計画期間内に整備方針を検討するといったことも1つでございますけれども、現時点に至ってどのように対応しようと考えているかですが、なかなか通常の公営住宅、これは鳥取市ですから市営住宅ということになりますが、これを新規に建てていくということは、国の厳しい財政事情から国の方もそういう新規団地に国費の補助を認めないといった制限をしておりますので、これまたなかなか厳しいものがございます。  私としましては、こういった中で例えば民間の方が市営住宅を建設され、そしてそれを借り上げると、借り上げ公営住宅というものがございますけれども、そういうようなことができるのであれば、その適正な家賃を計算して、それで公営住宅として借り上げて使うといったことも可能となるわけでございまして、こうした方法も含めてこれから検討していく必要があるものと考えております。  県営住宅についてもいろいろ要望してきておりますが、今までのところ、余り先に希望のある話は出てきておりません。したがいまして、この県営住宅の問題もあわせて、市としてつのいニュータウン内にあるこうした公営住宅用地の活用の仕方などを考えていく必要があろうと思っておるところでございます。  それで、先ほどの業務用の施設用地の利用計画、実は業務用といってもなかなか利用されないということで一戸建ての住宅用地に分譲するとか、あるいは一部は集合住宅の用地に用いるとかいうような計画が出てきております。この点について、地元関係者との調整が必要であると認識をしておりますけれども、こうしたことを含めて、このつのいニュータウンがこれからも熟成していくということに向けての検討を続けてまいりたいというふうに思っているところでございます。  先ほど、つのいニュータウンについて公的な施設の整備の話もございました。小学校ができ、あるいは保育所ができ、その他の業務的な施設もだんだんと増えてはきておりますけれども、当初計画したものとは、社会情勢が変わったからと簡単に言うつもりはないんですけれども、やはり客観的ないろんな情勢ですね、人口全体の伸びとか、あるいは地域全体の中での住宅需要だとか、そうしたこともございます。  私としては、現在つのいニュータウンにお住まいの方の生活を大切にするという観点は当然重要なことであると思っておりますので、そうした住民の生活を大切にするということを基本に据えて、今我々としてできることは何かということを考えて対処していこうと思っているところでございます。 ◯三谷 伝議長 中川教育長。 ◯中川俊隆教育長 田村繁已議員さんから2点重ねての質問でした。  初めに中学校の問題。  市全体の中学校区の再編を考慮したときにはその建設はどうかというような御指摘、御質問でございますけども、中学校の生徒数、全市の生徒数の移動を見ますと年々減少しておりまして、平成21年度には本年と比較して400名減少します。そういう中で、市の全体論として校区編成を見直すというようなことはあっても、現在の10中学校の中から1校をさらに新設する、これには校区審議会の賛同とか、それから市民の理解を得ていかなければいけない問題があると思っております。  また、その市町村合併を見据えた校区再編ですけども、当然これは考慮していかなければいけないことでありますし、現在合併協の中において当然この項目は入っておりますので、その中で協議していきたいと考えております。  それから禁煙問題につきましてですけども、喫煙者に対するケアということが非常に大切だということは十分承知しております。現在、市の保健センターとちょっといろいろ話をしておりまして、楽に禁煙ができる方法というのがあるらしいようでして、何かこの辺に張るものがあるようでして、そのような先生にはそんな手当てをするし、というような返事もいただいております。  それから、校外に出てたばこを吸うのに上司の許可がどうのこうのというような具体的な質問がございましたけども、そのあたりは常識の範囲内での対応にしたいと思っております。  以上です。 ◯三谷 伝議長 田村繁已議員。 ◯田村繁已議員 答弁ありがとうございます。  中学校のことは非常に難しいなと、このように思っております。  これから市町村合併があって、報道によりますと合併の際に校区編成は考えないと、こういうようなコメントも載っていたようでありますが、やはり合併に関しては皆さん、いい合併を望むわけであります。難問であるがゆえに早くテーブルの上にたたき台として載せていく、僕は、これは大事なことだと思います。大変なことを後回しにして、当然市民の合意を得なきゃいけない問題でありますから、ぜひそれは早く立ち上げていただけたらなと、こういう思いであります。  それと、若葉台のこの中学校のことも先ほど大変、住宅の方も、非常に僕は民間の活力をぜひ投入していただけたらなと、こういう思いでおります。これは決して若葉台だけの問題ではありません。住宅事情、本当に厳しい状態であります。その中にあって、やっぱり決して住宅をストップさせる、後退させるような施策ではいけないなと、このように思っておりますので、その辺のことも総合的に考えていただいて、場所のこともあるでしょうけども、前向きな施策をしていただきたいなと思います。  それと、たばこのことでありますが、学校の先生、一律的に決めると、枠の中で融通性がない中でやると本当に大変だと思っております。ぜひ、周りの吸われない先生方も御協力していただいて、皆さんからええ知恵を借りて、禁煙に努めれるようにしていただけたらなと思っていますので、よろしくお願いします。
     以上であります。 ◯三谷 伝議長 谷口秀夫議員。                 〔谷口秀夫議員 登壇〕(拍手) ◯谷口秀夫議員 福祉都市を宣言しております本市に対し、福祉に関連して通告してあります4点について質問いたします。早速質問に入らせていただきます。  まず1点目に、高齢者福祉についてお伺いいたします。  介護保険制度が開始され、3年が経過し、保険制度の見直しもいろいろな部分で行われておりますが、本市においても本年3月には5カ年計画として鳥取市高齢者保健福祉計画、介護保険事業計画が発表されました。  そこで初めに、昨年の12月の定例議会で答弁いただきました介護保険ガイドブックの作成についてお伺いいたします。  15年度の予算でも235万1,000円計上しております。作成の趣旨、つまり介護サービスの利用希望者が事業者を選択するためのガイドブック、そういうものになっているのでしょうか。その内容と進捗状況はいかがでしょうか、お伺いいたします。そして、いつごろ完成目途にしておられるのでしょうか。  次に、第1号被保険者、いわゆる65歳になられた方に、介護保険のサービスや仕組みなどを本市ではどのような方法で周知を図っているのかお伺いいたします。そして、居宅サービスに民間の事業者が参入していますが、民間事業者の主な介護サービスの内容と今後の民間事業者の参入促進について、本市の取り組みをお伺いいたします。  2点目は、支援費制度導入後の課題について質問いたします。  本市は、障害のある人のための福祉政策として重度障害者医療費助成を実施してまいりました。この助成制度は昭和48年9月の鳥取市条例として、重度の障害のある方が医療保険で医療を受けられた際に自己負担分を助成する制度でございます。さらに、身体的弱者への医療に対する福祉だと言えると思います。  しかしながら、さきの2月県議会で採択された県の条例施行に伴い、このたび、この鳥取市議会において6月議会にこの特別医療費助成条例の一部改正が提出されております。内容は、入院時食事療養費、そして介護保険法にかかわる医療費でございます。  そこで、このたびの改正目的としてどのようなことが考えられておられるのか、お伺いいたします。また、その対象件数及び金額についてもお尋ねいたします。  次に、私は3月議会で、支援費制度の導入を目前にして介護保険の事業者が障害がある方の居宅介護に円滑に移行できるか危惧し、質問いたしましたが、4月より実施された支援費制度施行後、障害者に対応できる事業者がどのように確保されたのか、お伺いいたします。  また、支援費制度導入の目的の1つに、自由競争の促進を図るとあります。支援費制度の事業者の参入を容易にするために、民間事業者への支援策が必要と考えられます。市長の御見解をお伺いいたします。  3点目は、バリアフリー対策についてでございます。  本市においてもノーマライゼーションの理念のもと、平成14年1月に、すべての人に優しいまちづくりを目指して鳥取市交通バリアフリー基本構想が作成されております。高齢者や身体に障害のある方が不自由なく日常生活が送れるように、そのバリア、いわゆる障壁を取り除くため努力しておられる様子は、市内のあちこちで目にいたします。関係者の御努力に敬意を表しております。  そこで、この基本構想に基づく事業の進捗状況と課題についてお尋ねします。また、福祉都市宣言などを行っていますが、安心して暮らせるまちづくりについてどのようにお考えなのか、御所見をお伺いいたします。  4点目に、健康診査についてお尋ねします。  最初に、本市では40歳以上の方を対象に基本健康診査及びがん検診の受診を実施されておりますが、受診者数の状況を年代別にお伺いいたします。  また、対象者に対する受診者比率についてもお尋ねいたします。  また、病院事業管理者には、市民病院における日帰り人間ドックの利用者数と、男性用コース、女性用コース、その利用状況をお尋ねいたします。  特に市民の健康について、近年検査結果で留意点がありますでしょうか。もしございましたら、あわせて御答弁願います。  最近、メディアでも毎日のように生活習慣病の怖さが取り上げられております。また、たばこの害、分煙化など、市民の健康への関心は年々高くなっていると思われます。  そこで病院事業管理者に、人間ドックのオプションであります乳がん検診と前立腺検診についてお尋ねいたします。日本人の女性の乳がんの罹患率は胃がん、子宮がんを抜いてトップであるとのことですが、乳がんから命を守るのは、がん一般に対してもそうですが、早期発見、早期適切治療が欠かせません。現行では、乳がん検診は触診で行われております。では、その触診で何センチの乳がんの早期発見が可能なのでしょうか、お伺いします。  早期発見のためにも、病院に設置されておりますマンモグラフィーの活用による検診のオプション設定が検討できないでしょうか。  また、前立腺検診についても、前立腺がんの怖さをより広く市民に知らしめ、オプション検診の必要性を市民に広く広め、その周知が図れないのかお尋ねいたします。  以上、4点について質問いたします。(拍手) ◯三谷 伝議長 竹内市長。                   〔竹内 功市長 登壇〕 ◯竹内 功市長 谷口議員の御質問にお答えします。  まず、介護保険の関係でございます。  ガイドブックの作成につきましては、現在の状況を担当の部長からお答えいたします。  介護保険の要介護認定者に対するサービス等の周知については、65歳になられた皆さんに対しまして本市から介護保険被保険者証を送付する際に、介護保険のしおりを同封して介護保険の仕組みを広くお知らせをしておるところでございます。  また、実際に介護が必要となり、介護認定の申請で窓口に来られたときにも、申請者本人や家族の方などに対しまして、第1に、ケアプランの作成に当たるケアマネージャーの所属する事業所一覧、第2に、認定からサービス利用までの手順を記載した資料、第3に、利用できる介護保険サービスの内容を記載したものなどをお渡ししております。そして、申請者お一人お一人に説明を行っているところであります。初めて介護認定を受けられる方につきましては、窓口で十分な説明をするように心がけているところであります。  次に、民間事業者の参入状況につきましては担当部長からお答えいたします。  特別医療費助成条例の一部改正を本議会に提案いたしておりますが、その目的についてお答えいたします。  今回の改正目的は、受給者間の公平という観点からのものでございます。  まず、本年10月から入院時の食事療養費を助成しないという点でございます。この理由としては、入院時に限って助成するということは、在宅者に対しての公平を欠くものではないかと考えているところでございます。なお、低所得者には引き続き助成をするということでございます。  第2に、来年の4月から介護保険によるサービスを助成しないとすることにつきましては、対象となる介護保険のサービスの中でも、病院における介護型ベッドは対象となり、老人保健施設は対象とならないといった、いわば不公平感のあるものでありますので、その解消を図りたいということでございます。  もう1つは、この制度が介護保険創設時に激変緩和策として経過措置的な意味合いで実施されたものであるということがございますので、経過措置として既に介護保険がスタートしてから時間がたってまいりましたので、見直しをしようというものでございます。  御承知のように、本年度から鳥取市独自の施策として、在宅者への訪問系サービスの自己負担を最大50%軽減する措置を講じていることもございますので、こういったサービスの負担軽減といったこともあわせて実現をしているという中で見直しを行っているという点を御理解いただきたいと思います。  それから、特別医療費助成条例の対象者につきましては、これも担当部長からお話をいたします。  それから、今年度より支援費制度が導入をされまして、それについての事業所が確保されたかどうかという点につきましては、実態を担当部長からお答えいたします。  支援費制度の事業者の参入を容易にする措置が必要ではないかというお尋ねにつきまして、お答えいたします。  障害のある方の介護には、その方の障害の特性に対してそれぞれ適切に対応しなければならないということがございます。そうした意味で、障害のある方に対する介護に民間事業者が参入していくということは難しさという点も認めなければならないと思っております。  こうしたことを考慮いたしまして、本市としても15年度には新たにホームヘルパー育成事業を予算化しております。研修会を開催し、障害のある方に対する介護技術の向上への取り組みとしておるところでございます。今後とも、民間事業者の参入に向けてこうした取り組みをしてまいりたいと考えております。  次に、バリアフリー対策でございます。  交通バリアフリー対策、交通バリアフリー基本構想のまず課題を私からお答えをしたいと思います。  今後の課題といたしましては、公共交通事業者、これはバス事業者とかJRなどでありますが、こうした事業者や道路管理者から提出されております特定事業計画書の実施計画に基づき、予定どおり平成22年度までにバリアフリー化を実施するということが課題でございますので、鳥取市として早期実施に向けて働きかけてまいりたいと思います。  また、こうした公共交通事業者や民間事業者等がバリアフリー化を推進するに当たって、資金面で大きな隘路といいますか、困難な点がある場合もあります。これに対しましては福祉のまちづくり支援制度がございますので、この利用を働きかけてまいりたいと思います。  それから、先ほどのバリアフリー基本構想の取り組みの現状については、担当の部長からお答えをいたします。  次に、安心して暮らせるまちづくりということにつきまして、身体障害者モデル都市、福祉都市宣言をしておる立場から、どのような姿勢であるかという点でございます。  バリアフリー社会の形成といいますのは大変重要な課題であるということを、既に昨年の6月議会でも答弁をいたしております。そういった中で、その後の取り組みといたしまして、議会傍聴席の車いす席の整備や、市庁舎裏出入り口に車いす利用者のための自動ドアの設置等、本庁舎内のバリアフリー化に努めております。また、本庁舎と真教寺公園にオストメイト対応の多目的トイレを整備する予定にしております。  また、先ほどもお話ししました交通バリアフリー基本構想の推進、また、障害者福祉週間の施設の整備の状況の点検、あるいは建築確認時における助言、誘導などを通しまして、このバリアフリー化が進むように努力をしているところでございます。  そのほかに、鳥取砂丘を訪れる方々のために、車いすの方でも砂丘の中に入っていって砂丘を体験していただく、景色を楽しんでいただくと、そういったことにランディーズという砂地走行が可能な車いすを導入することにしたわけでございます。また、社会奉仕団体の方からもこのような砂地用の車いすなどを御寄贈いただいているというような事実もございます。  それからもう1つ、高校生を中心とするボランティアグループで福祉マップづくりというのの取り組みがございますが、引き続き助成を行っているということで、こうした形で鳥取市における福祉都市づくりといったことを推進しておるところでございます。  健康診査の件でございます。  受診状況及び今後の課題でございますが、健康診査につきましては、毎年約4万3,000人の対象者に対しまして受診票を送付して実施をいたしております。近年、受診者の数が増えておりまして、これは市報等によりまして受診するようにと、そういったPRをしてきたこと、あるいは健康講演会等での啓発活動が功を奏しているものと感じております。  基本診査を初め、いずれの検診も受診者が増加する傾向にあります。しかしながら、受診者の年代が平成14年度の基本検診で40代が9.1%、50代が15.3%、60代が28.4%、70代以上が47.2%ということでございまして、この構成比だけをとって見ても大変偏りがあるという状況でございます。もっと40代、50代の方の受診率が高くなってもらう必要があると思っております。  これからも健康づくり推進団体等の活動とも連携を図りながら、健康教育、健康相談、訪問指導等、あらゆる機会を通じまして、健康に対する市民の意識の向上、受診の勧めといったことに取り組んでまいりたいと考えております。 ◯三谷 伝議長 井上福祉保健部長◯井上清司福祉保健部長 谷口議員さんから、介護保険のこのガイドブックの作成の進捗状況、それから作成時期についてお尋ねがございました。  介護保険ガイドブックの作成に当たりましては、介護保険サービス提供事業者からの意見を十分に聞く必要がございまして、7月中にサービス事業者を中心としたガイドブックの編集委員会を立ち上げたいと思っております。その中で具体的な内容等を検討していただきまして、12月までには作成したいと考えております。  内容といたしましては、要支援、要介護認定者が介護保険サービスを利用する際に役立つよう、介護保険制度やサービスの説明、市内の介護保険サービスの提供事業者の位置図や連絡先などをまとめたものと考えております。  次に、民間事業者の参入状況についてでございますけども、介護保険サービスの居宅サービスは、営利法人も含めましてすべての民間事業者の参入が認められているところでございます。このサービスには、訪問介護、訪問入浴介護、指定居宅介護支援、いわゆるケアプランを作成する業務でありますけども、こういう6つの事業に対して民間事業者の参入がございます。  社会福祉法人や医療機関以外の民間営利事業の参入状況につきましては、平成15年の3月の利用分において主なサービス費用の比較をいたしますと、訪問介護は全体で2,963万5,000円のうちで民間事業者は1,547万4,000円で、52.2%を占めております。福祉用具の貸与につきましては、全体で955万6,000円のうち、民間事業者は952万9,000円で、約99.7%を占めております。居宅介護福祉用具購入や居宅介護の住宅改修は、すべて民間事業者が占めております。  現時点において、一定の分野での民間事業者の参入は見受けられ、今後においても伸びが想定されるものと思っております。また、平成16年度より介護認定時の訪問調査を広く民間に開放して、民間参入を促進するように心がけております。  次に、特別医療助成の改正について、対象者の件数と金額についてお尋ねがございました。  特別医療費の助成の件数及び金額は、14年度のこの決算見込みでございますけども、食事療養費にかかわるものが5,371件、7,989万1,000円でございます。対象者の実数は、おおよそ390人でございます。介護保険の1割負担にかかわるものが4,304件、6,498万8,000円であります。対象者の実数は、おおよそ320人でございます。  次に、支援費制度施行後の、障害者に対応できる事業所が確保されたのかというお尋ねでございます。  支援費制度導入後の課題といたしましては、支援費制度の本来の意義、すなわち選択制度として機能し、競争原理が働いてサービスの質の向上が図られるためには、何よりも多くの事業の参入が図られることが必要であると認識をいたしております。  本市を事業地域とする居宅介護支援事業所は、3月議会でお答えした6つの事業所から、本年5月の1日現在でありますけども、9つの事業所と増加をいたしております。このうち、新規参入の3事業所を含む4つの事業所が民間事業所であります。ヘルパーの量的な確保はできたと認識をいたしております。支援費制度の目的に即して、今後さらに多くの民間事業者の参入促進を図りたいと考えております。  以上であります。 ◯三谷 伝議長 綾木都市整備部長。 ◯綾木 修都市整備部長 谷口議員さんの御質問にお答えいたします。  鳥取市交通バリアフリー基本構想の現状ということでございまして、先ほどお話がありましたように、鳥取市の交通バリアフリー基本構想は平成14年1月に全国で7番目に策定されております。  この基本構想では、道路管理者には特定経路の段差、傾斜や勾配の改良、点字ブロックの設置等、バス事業者には低床バスの導入等、JR、バスターミナル会社には身障者用トイレの改良等を義務づけているものでございます。  バス事業者、JR、バスターミナル会社及び道路管理者等から、平成22年度までにすべての事業を完了する予定の特定事業計画書が提出されておりまして、各管理者は計画どおりの施行に向けて整備を行っているところでございます。  なお、鳥取大学前駅のバリアフリー対策といたしまして、スロープ設置の補助を補正でお願いしているところでございます。  以上でございます。 ◯三谷 伝議長 関場病院事業管理者。 ◯関場 香病院事業管理者 谷口議員さんから、健康診査について何点かの御質問がございました。順次お答えしたいと思います。  まず、人間ドックの利用状況でございますが、昨年4月に健診センターを拡充オープンいたしましたが、この14年度の受診者は延べ4,145人でございました。ちなみに13年度は3,327人でございまして、818人、すなわち24.6%の大幅な増となっております。  このことは、健診センターオープンに当たりまして事前によくアピールいたしました、積極的にアピールを行ったとともに、施設が新しくなって機能的で利用しやすくなったということが影響しておるんではないかと思っております。  なお、お尋ねの当病院独自の全額自己負担のコースを利用された方は、男性コースが70人、女性コースが40人でございました。  次に、現状で問題点はないかという御質問でございますが、人間ドック受診者の検診結果で精密検査を要するという要精検査の割合は、受診者の47.9%に上っております。だから非常に重要なわけですけれども、一方では、保険者あるいは保険組合は財政が苦しいということもございまして、検査項目を減らしたり、単価の安い項目に変更されるケースも見受けられまして、この辺が少し問題ではないかと思っております。  次に、マンモグラフィーの件でございますが、現在乳がん検診の基本は触診で行っておりまして、大体1センチぐらいまでは触診でわかりますが、その以後、あるいはその前後のところのあやしいものはマンモグラフィーによって確認すると。さらに、病理組織によって確認するというふうな手順を踏んでおるわけでございます。  このマンモグラフィーの助けを借りて確定診断を行っていくわけでございますけれども、1次検診からこれを行うといたしますと、やっぱり機械をもう1つ増やさなきゃならんと。あるいは、人数も増やさなきゃならんということがございますので、今後、受診者の状況を見ながら検討していきたいと思っております。  最後に、前立腺がんの検査のことについてでありますが、昨年まで当院独自の男性受診者、男性コースを受診する全額自己負担の人でありますが、この人だけ実施しておりましたけれども、本年度は鳥取市の人間ドック、これは国保ドックを含みますが、この鳥取市の人間ドックコースの検査項目に料金を据え置いたまま加えられました。また、周辺の町村でも検査項目に加えられた町村もございますし、事業所の場合も、できるだけこれを加えたらどうですかというふうにお勧めしております。  いずれにいたしましても成人病検診の必要性が高まってくる中で、その検査項目の充実を考えなければならないのでありますが、一方ではこれで受診者の費用の負担が増大するということもございまして、受診しにくくなるということは考えなければならない問題であろうかと思っております。  ところで、昨年当病院におけるがんと診断された患者を全部チェックいたしました。そのがんの中で、人間ドックなど検診で発見されたがんの中のパーセントを見てみますと、13.3%がこの人間ドック並びに検診等で発見されたがんの患者さんでございました。中でも胃がんは26.7%、結腸がんが25%、肺がんが21.6%という高い割合を占めているという事実がございます。市民の皆さんに、ぜひ積極的に人間ドックの受診をお勧めしますとともに、病院としましても今後とも一層の充実を図っていきたいと考えております。  以上でございます。 ◯三谷 伝議長 谷口秀夫議員。 ◯谷口秀夫議員 それぞれの御答弁、ありがとうございました。重ねて何点かお伺いいたします。  まず、ガイドブックの内容についてでございます。  7月の編集で12月度ぐらいまで目途でということなんですけども、編集委員がどういう形でかかわってこられるのか、事業者を中心にという形になるんじゃないかなと想定されるんですけども、本来のガイドブックの持っている意味合いというのは、やはり介護サービスを受けるのにどの事業所、どういうサービスをという形で、単なるサービスの羅列に終わっちゃいけない。12月の議会でも言いましたけども、そこの事業所がなかなか本当に言えないこと、評価できないこと、そういうものをやっぱり市民は知りたいわけなんです。そういう意味で、行政側として市の予算を割いてつくるわけですので、そういう厳しい目で見ていくこと、提言していくこと、それが事業者にとってよりいい事業所になる、いい介護ができる、そういう形に結びついていっていただきたいと考えております。  情報の意味をもう1度福祉という視点で、だれのための情報なのか、その該当者が何に使うのかという視点をもう1度見直して、誠意ある情報になるように。12月が1月になっても、2月になっても構いません。1度つくったものが3年後、4年後に見直すんじゃなしに、やはり正しい情報を市民のために、特に高齢者福祉の柱となる部分ですんで、その辺はもう1度真剣に考えてもらいたいと、もう1度誠意ある回答を求めます。  次に、サービスの周知の方法ですけども、対象になれば健康保険証を送りますよという形のようにお聞きしてます。高齢者が安心して生き生きと暮らせるまち、そういうまちをつくるんだと、そして一方で、施設介護から在宅介護へ方向転換をしていくんだというのが介護保険の大きな柱だと思います。  今回の事業計画の中で、10の課題を挙げておられます。その中でも特に高齢者福祉サービスの周知、先ほどの周知という言葉とラッピングするかもわかりませんけども、そういう意味での福祉サービスの周知、そして高齢者のみの世帯を支えるとございます。これは1人という意味じゃなしに、老夫婦お2人で1人が入退院を繰り返している、もしくは1人が寝たきりになっている、そういう家庭もたくさん見受けられます。そういう意味での高齢者のみの世帯を支える、そういう意味だと思います。そして要介護状態を予防する。先ほどの10の課題の中の3点について、具体的施策をお聞かせください。
     次に、民間事業者の参入状況をお聞きしましたが、利用金額がざっと足し上げますと3,300万弱ぐらいの金額になっていたと思うんですけども、これが民間事業者にとって十分な金額なのか、採算性がどうなのかというのはわかりませんが、事業者は特徴を生かした高品質なサービスを提供しようと頑張っておられると思います。介護保険制度の理念には、利用者自身がサービスを選択できるようにする、民間を活用し、競争原理も導入して、より質の高いサービスの提供を図るとあります。  現状の本市における事業者は、そういう事業者に対する支援はどのような施策を実施しておられるのか、もう1度お伺いしたいと、そして社会福祉法人や医療法人との支援の格差がないのかどうか、その辺ももう1度お伺いしたいと思います。  次に、医療費助成の条例についてお伺いいたします。  食事療養法についての見直しということでございますが、食事療法にもいろいろございます。障害のある方にとっては、命をつなぐ、命の維持的なケースもあります。例えば、在宅で介護をしながら胃ろうのように経管栄養で直接胃に栄養分を入れたりします。これは食事でしょうか、医療ですか。また、寝たきりの障害者にとって一番心配なのは、また介護士の皆さんが心配されるのは褥瘡です。12月の質問でも言わせてもらいましたが、いわゆる床ずれです。この処置や指導には、医師による療養管理や看護師による訪問介護が必要なんです。これらがすべて介護保険と同じ扱いでは、障害者の褥瘡の発生比率が上昇するのはやむなしと、そういう施策になるのではないでしょうか。福祉宣言都市の市長として、県が変えるから変えるというのでなく、市長の思いをお伺いします。  そして、介護保険への移行のときの特別措置、暫定措置だという答弁がありましたが、そういう文面はあの条例の際には一文たりともありません。ここに来て、やっと介護保険なり支援費制度なり、そういうものを利用されて定着してきたやさきにこの条例では、やはり高額な負担になるのではないかと思います。先ほどの説明の中で、改正の対象として介護療養型の医療施設、訪問看護、介護じゃなしに看護なんです。訪問リハビリ、居宅療養管理指導、これはお医者さんが御自宅に行って診てもらうことです。そして、短期療養介護、非常に医療的な意味合いが強く、その障害のある方にとっては健康の維持からも必要なことです。介護に比べて単位数も高く、対象者にとって急激な負担増になるのではないでしょうか。これは介護サービスの、逆に減少につながっていきます。これについて市でも独自の取り組みができないのか、そういうお気持ちがないのか、お伺いいたします。  次に、バリアフリー基本構想について重ねてお尋ねします。  先月の31日の新聞に、「歩道バリアフリーについて障害者らが点検、13カ所で不備指摘」と掲載されておりました。駅南から行徳公園までの1.5キロの点検でした。段差が三、四センチもあって、車いすの歩行が困難な場所などが指摘されたようでございます。  鳥取県から出版されております鳥取県福祉のまちづくり条例、そして施設整備マニュアルによりますと、その段差は2センチとされております。本当に2センチがいいんでしょうか。車いすでの通過は問題ないんでしょうか。視覚障害者にとって、何センチの段差が必要なのでしょうか。できましたら市長に、国土交通省におられた経験を生かしてお伺いしたいと思います。  そして、市内の歩道幅が狭いところで歩道のフラットタイプやマウンドアップタイプが見受けられますが、とても歩車道分離場所にバリアフリーの思想が入っているなというような感じは受けません。歩道が狭いというところでのバリアフリー化というのは、なかなか進まないなと思います。平成22年が目途ということでしたが、これは都市整備の中で大々的にやらないとできない部分というのが多いなと思いました。22年の目途に向けて頑張っていただきたいと思います。  基本構想の特徴として、市民の意見を反映した策定プロセス、そして構想と一体的に進めるまちのバリアフリー化というような形で書いてはございます。なかなか市の行政というのはこういう構想ができて実施部署が決まりますと、あとは関心事でなくなると、これはどこどこの部署だよという形でいろんな方が携わってできた構想が、その構想ができた段階で解散してしまうというような事例をよく目にします。ぜひ、人に優しいまちづくりのために、ユニバーサルデザインとか改正ハートビル法、そして情報のバリアフリー化など、いろんな形で新しい考え方が必要になってきていると思います。策定委員会なり、策定幹事会、そういうもののメンバーの方が列挙されておりましたが、ぜひ定期的な打ち合わせ等を実施されるように切に望みます。市長の御意見をお聞かせください。 ◯三谷 伝議長 竹内市長。                   〔竹内 功市長 登壇〕 ◯竹内 功市長 谷口秀夫議員の御質問にお答えいたします。  ガイドブックの編集については、一言で言えば非常に親切なものに、行き届いたものにすべきだという御主張でございました。その点、十分留意してまいりたいと思います。  それから計画の、まず民間事業者の参入についてお答えをいたします。事業者への支援はどのようなものがあるか等でございます。  介護保険のサービスの質を向上する点におきましては、県では全事業所を対象としてケアマネージャーの研修会等を実施しております。本市におきましては、介護支援専門員連絡会、福祉と医療の担当者の連絡会としての地域ケア会議、介護保険事業者連絡会などを通じて、民間事業者等含めたサービスの質の向上に努めているところであります。さらに、本市の安心介護相談員をサービス提供の現場に派遣し、利用者から意見や苦情等を聞き取り、そのことをサービス事業者に伝える事業を実施しております。こうした事業を通じまして、よりよいサービスの実現に努めております。  次に、民間営利事業者と社会福祉法人や医療法人との支援の格差という点でありますが、施設整備をする場合の補助制度などについて差がある点がございますけれども、一般的には差はないと、それ以外の分野ではこうした福祉サービスを行う上で差はないということでございます。  それから、高齢者保健福祉計画、介護保険事業計画の10の課題のうち、3つの課題の具体的な中身といいますか、そうした内容の説明につきましては、担当の部長からお答えをいたします。  次に、支援費制度導入後の課題の中での特別医療費助成条例の改正関係であります。  経管栄養のことなどお尋ねがありましたが、治療に基づくものとして特別な配慮がなされるものは保険の適用がありまして、当然のことながら引き続き特別医療の助成対象とするものであります。他方で、食事と位置づけられるものは在宅者との公平性などを勘案しまして、そういった医療の助成対象からは外していこうというものでございます。一つ一つのサービスから見れば後退とも映ることでありましても、限られた財源を市民にとって最も適切に活用するといった観点からは、全体としてみての公平性というものを確保することは重要でありまして、こうした見直しについてもそうした観点から御理解をいただきたいと考えておるところでございます。  次に、介護福祉サービスを対象外とすることで負担増となる世帯があるのではないかということでございます。  介護保険は今後、急速に増加することが見込まれる介護費用を将来にわたって国民全体で負担する、公平で効率的なシステムを構築しようとして創設されたものでございます。介護保険自体に高額介護サービス費という負担の上限、緩和策も講じられておるわけでございます。障害者手帳を所持される方でも、介護保険の適用を受けるについては、介護保険という制度の趣旨に沿った負担がされるべきではないかと考える次第であります。  次に、福祉のまちづくり条例による施設整備のマニュアルでございますが、現状とか、その理由といいますか、こうした点については担当部長からお答えをいたします。  バリアフリーについては、いろいろ順次計画的に推進をしてきております。鳥取市役所の前の歩道なども、植栽等があって幅が狭いといったこともかねてから私、気にしておりまして、この歩道を広げまして、その中でまた傾斜のないような形にするといった取り組みを、身近なところでも今推進をしておるところでございます。この工事、下水道工事がほぼ終了いたしましたので、これからかかって夏ごろまでに完了をすると、秋までには完了をするといったスケジュールとなっております。バリアフリーの推進については、今後とも努力を重ねてまいりたいと考えております。 ◯三谷 伝議長 井上福祉保健部長◯井上清司福祉保健部長 谷口議員さんから、再度の御質問がございました。  高齢者保健福祉計画の課題の中での具体的な施策について、お尋ねがございました。  ことしの3月に作成いたしました鳥取市保健福祉計画、介護保険事業計画では、10の課題を掲げております。高齢者が安心して生き生きと暮らせるまちづくりの実現を目指しまして、施設介護から在宅介護へと課題を掲げ、この課題の1つに高齢者福祉サービスの周知がございます。この具体的な施策といたしまして、各地区での説明会の開催や地域に出向くこと、2つ目として、介護保険ガイドブックの作成や市報などを通じた周知に努めること、3つ目といたしまして、福祉関係機関との連携を強化し、情報提供の機会の拡大を図ることなど、実施したいと考えているところでございます。  次に、高齢者世帯のみの世帯を支えるという課題につきまして、その具体的施策といたしましては、1つ目といたしまして、高齢者世帯を把握し、援助するため、行政と地域組織の連携を強化していくこと、2つ目といたしまして、配食サービスや地域住民が中心となった活動などを活用し、情報交換、交流の場づくりをしていくことなどを考えており、高齢者世帯の抱えているさまざまな問題について対応していきたいと考えております。  次に、要介護状態を予防するという具体的な施策といたしましては、1つ目として、啓発や健康教室を実施し、生活習慣病の予防を図ること、2つ目として、高齢者同士だけでなく、世代間を超えた交流の機会をつくり、閉じこもりを予防すること、それから3つ目といたしまして、歯科検診等による口腔保健対策の充実を図ることなどを実施し、総合的に要介護状態を予防していきたいと考えているところでございます。  以上であります。 ◯三谷 伝議長 綾木都市整備部長。 ◯綾木 修都市整備部長 谷口議員さんの御質問にお答えいたします。  先ほど、13カ所の不備が指摘されているというようなことがございました。中で、私どもとしましても先ほどお話がありましたように、年2回、鳥取市身体障害者福祉協会の要請によりまして、国・県それぞれの関係機関と合同で道路点検及び施設点検をしているところでございます。  その結果といたしまして、本市の施設、2カ所の段差不備を指摘されております。これにつきましては当福祉協会と再度協議を行いまして、改善を図りたいというふうに考えております。  以上でございます。 ◯三谷 伝議長 谷口秀夫議員。 ◯谷口秀夫議員 御答弁ありがとうございました。絞ってお話をさせてください。  その周知のところの部分でお伺いします。  まず、高齢者世帯のみの世帯を支えるというところ、それと高齢者福祉サービスの周知、ガイドブックの活用等があるんですけども、特に高齢者世帯のみの世帯を支えるという部分について、どうやって高齢者世帯を把握し、その状況をつかむのかというところで非常に心配をしております。  高齢者になりまして、独居、いわゆる1人で、もしくは近所とのおつき合いを余りされない、そういう方も見受けられます。玄関先からもう中に入っていけない、そういうような家庭環境の方もおられます。介護というのは人間の営みそのものではないのかなと思います。高齢者の性格や経済状態、家族の関係など、そういうものが複雑に絡み合って、介護を必要とされる方がどう物事を発信していくのか、近所づき合いをしていくのか、公民館活動があるのか、そういうものまで絡んできているんじゃないかなと思います。  自治体の多くは高齢者福祉から手を引いているよと、こういう声も聞こえ始めています。本人や家族の申請がなければ介護保険は届きません。介護保険ができて、行政の責任感が薄くなっているんじゃないか、高齢者の生活全般を見渡して対応できるような、そういう人材がもう行政の場になくなってきてるよと、こういう声も聞こえます。市内でひとり暮らしの高齢者は、何人いるんでしょうか。どうやって行政側はつかめるような仕組みになっているんでしょうか。そのうち、介護保険や地域と連携がとれている方が何人いるんでしょうか。逆に、とれていない数を知るというのは無理ですね。そういう連携がとれている方が何人いるのかなと、非常に心配します。  こういう人たちには、見守りが必要なんですね。介護保険をよく知らない高齢者にサービスをつなげ、引きこもりの高齢者を地域の催し物に誘い出したり、そういうサポートをだれがするのか、地域とのつながりというのを先ほど言われてましたけど、本当はここの部分に行政の温かい手が差し伸べられるべきだと思います。  民生委員が各地区に配属されています。おられますけども、どこまでかかわるのか、これも地域差、個人差、はっきりと行政側も民生委員の方も、なかなか言えない部分ではないのでしょうか。それにかわる人材がいるんでしょうか。介護保険サービスは、もう社会サービスの一部にしか過ぎなくなっている、いわゆる行政から離れていっている、そういう感がだんだんしてまいります。行政が責任を持たないと高齢者の暮らしは守れないんじゃないかなと、私は考えております。このような観点から、ひとり暮らしの高齢者や年齢を考慮した巡回訪問、こういうような必要性があるんじゃないか、そういうことに取り組んでいる行政もございます。  好き勝手言いましたけども、そういう福祉に対する私の気持ちというのを聞く中で、市長の御見解をお伺いいたします。 ◯三谷 伝議長 竹内市長。                   〔竹内 功市長 登壇〕 ◯竹内 功市長 谷口秀夫議員さんの高齢者の把握といいますか、市内におきます高齢者の方にどう手を差し伸べていくのか、把握した上で、そうした大変重要な課題についてのお尋ねがありました。私としても、実務的な取り組みについては先ほど部長の方からいろいろ地域との連携を図ってやっていくんだと、あるいは情報提供もして、説明会もするなりしてやっていくんだと。確かに配食サービスなども地域でやってもおりますし、それぞれの自治会あるいは町内会など、公民館単位などでもいろんな取り組みがなされておるわけでございます。地区社協といったものも民生委員さん以外にもございますし、そういう中で、確かにいろいろあるけれども本当に行き届いているのかなというのが御指摘の点だと思います。  ここで即答できるようなことは必ずしもないわけでありますが、正直なところ、私も親の1人がひとり暮らしをしておりまして、私とは同居してない、離れたところにおって、いつも心配をしているところであるわけでして、そうした状況の中でやはり地域のネットワークといいますか、いろんなつながりが、いろんな網の目がこの鳥取市の高齢者を支えていく仕組みをつくっていく必要があるし、今ある仕組みを強化していく、横の連携をとっていく、こうしたことが課題であると思います。  それともう1つは、鳥取市は鳥取市内の住民の方の実態をある程度きちんと把握して整理していく必要がるんだというふうに思います。ですから、どの地域にどれだけの、どういう高齢者の方がおられるか、そしてその方がひとり暮らしであるのか、御家族、若い世代と一緒なのかとか、そうしたことについてもう少し市全体が共有するような情報を、今、こうしたコンピューターの時代でもございますので、きちっと把握をして、何か連絡をする、あるいは何かがあったときに対応するというときに、災害時の対応なども含めてでありますが、きちんとした基礎的なデータとしての把握、これを行政として取り組む必要があるというふうに思っております。  市民の数は現在15万人を超える数でございますけれども、そうした中で高齢者の方に対するいろんな施策がありますが、先ほど言われたように、高齢者の側から何かアクションを起こさないと物事が進んでいかない、手と手が結ばれて物事が進まないという状態は必ずしも行政としてのあるべき姿ではないと思います。もとより個々の市民の皆さん、あるいは高齢者の方々、それぞれにみずから判断して行動されるという自主的な立場、判断、行動が尊重されるべきでありますし、そうしたこととの兼ね合いを考えなければいけませんが、データベースとしてそうしたものをきちんと持っておかなければならないという必要を一方で感じております。  今後、谷口議員さんの御意見、またいろいろな形で我々にもお伝えいただきまして、具体的な仕組みづくりなり、そういったことについて御指導いただきたいと思っております。 ◯三谷 伝議長 しばらく休憩します。再開時刻は3時20分とします。                    午後2時59分 休憩                    午後3時21分 再開 ◯三谷 伝議長 ただいまから会議を再開します。  綾木都市整備部長。 ◯綾木 修都市整備部長 先ほど、谷口議員さんの御質問でちょっと補足をさせていただきます。  先ほどの御質問で、段差が2センチをどう考えるかというようなことがございました。  歩道と車道の段差につきましては、鳥取県福祉のまちづくり条例に位置づけられております施設整備のマニュアルに基づきまして、2センチを標準として整備しているところでございます。先ほどお話がありましたようなことがございますが、今後、鳥取市の身体障害者福祉協会及び県などの関係機関等と協議、検討していきたいと思っております。  以上でございます。 ◯三谷 伝議長 山下武雄議員。                 〔山下武雄議員 登壇〕(拍手) ◯山下武雄議員 早速、質問に入らせていただきます。  大別して3点にわたって質問を行いますので、執行部の確たる答弁を求めるものであります。  まず最初の第1点目は、山陰海岸の世界自然遺産候補地に関連して幾つかお尋ねをいたします。  ユネスコ、すなわち国連教育科学文化機関は、世界的にも自然景観にすぐれた地域を指定、登録をし、保全、保護をして後世に継承することとしています。その候補地に、鳥取、兵庫両県から京都府にまたがる山陰海岸が推されながらも最終候補に漏れたことが、このほどマスコミを通じて報道されました。もしかすれば「日本海晴朗なり」の朗報に期待をかけていた多くの県民と関係者は、結果を知らされて率直に残念というほかはありません。5月26日のことであります。  しかし、候補に挙げられただけでも大層名誉なことであり、次につなぐことができればと同じ思いの方々が多数あろうと存じます。私も次のチャンスを生かすことができればとの、その思いをはせながら数点お伺いをいたします。  山陰海岸といえば、その代表格とも言われる我々が誇る鳥取砂丘や、岩礁美に富む浦富海岸はよく知れ渡っていますが、山陰海岸が候補地として何ゆえに推されるに至ったか、その発端は何であり、また、山陰海岸の全体の総合的な評価に値する内容はどこにあったのかを伺います。  次に、候補に推されてから最終候補地選定に至るまでの経緯をお知らせ願います。  また、選定に向けて本市を初めとする県内自治体、県及び関係機関や他府県の取り組みと対応の状況はどうであったのかをあわせて伺っておきます。今回は候補の対象物件が自然であり、学術的なこともあるということで、地元の対応は比較的静かで、選定の結果待ちといった自然体で、一切の無理強いはなかったように聞いています。結果の問題として、果たしてそれでよかったのか、竹内市長の現時点での御所見を伺っておきたいと思います。  次に、砂丘西側の整備構想についてお尋ねいたします。  経済不況の影響もあってか、鳥取砂丘を訪れる観光客も年を追って減少傾向にあるものの、鳥取砂丘はやはり観光鳥取の表看板であることには間違いありません。全国的にも通用するネームバリューは県内一でもあります。  さて、この鳥取砂丘も東の福部村側の活発な観光客の出入りに比べて、西側、鳥取市域の現状は比較にならないほど寂れており、わびしい限りです。砂丘こどもの国、柳茶屋キャンプ場、また鳥取大学乾燥地研究センターがあるものの、周辺には利活用されない老朽施設が幾つもあり、イメージ悪化の原因になっています。  この改善策については本議場でも多くを論じられており、私も早急な処置を求め発言をしてきたところです。地元の自治会からも毎年要望を繰り返し、訴え続けているものの、今なお未着手の状況です。これら厳しい世論を、ここに至ってようやく本市は立ち上がり、このほど鳥取砂丘西側整備構想案をまとめられました。つきましては、その概要をここで明らかにしていただきたいと思います。  1つは、課題と再整備の考え方、2つは整備のコンセプトについてお尋ねをするものです。私は今回の整備構想が単に案にとどまることなく、具体化への一里塚になることを悲壮な気持ちで見守っている胸の内をあえて申しておきます。  次に、水道行政と浄水場建設について、竹内市長及び近藤水道事業管理者にお尋ねいたします。  浄水場のろ過方法については、見直し検討委員会及び水道事業審議会からの膜ろ過方法が最も適当であるとする報告と答申を受け、これをもとに市内各所で市民説明会並びに出前説明会を行い、また、せんだっては水と健康と環境を考えるシンポジウムが開催されました。水道局としては、膜ろ過方法の適合性を説明するとともに、市民の合意形成を得ようする目的であったと思考します。  これとは別に、相前後して緩速ろ過を推奨するグループも集会を開催しており、参加者数は双方ほぼ同数程度であったと仄聞しています。  そこで、まずお尋ねいたします。  当局としては、今までの説明で市民の理解と合意が十分得られたと認識をしておられるのでしょうか。今後はどう対応されるのか、また、市民合意の判断基準をどのように考えておられるのか、市民が見て納得のできる根拠があれば示していただきたいものです。  2点目は、水道政策とトータルプラン(総合計画)の確立についてお尋ねいたします。  水問題を取り巻く現状を的確に把握し、当面の対処すべき事項はもとより、将来を展望した基本構想、中・長期的な基本計画を策定し、これに基づいた水道戦略を実践されるべきが極めて至当であると指摘をし、提言をいたします。水道事業の概要1冊が指針といったものではなく、水道政策の根幹にかかわる課題となりますので、市長と管理者のそれぞれの答弁を求めるものです。  3点目はトータルコスト、すなわち全体事業費と財源区分の明確化と提示についてであります。  事業を計画するに当たっては財源の裏づけ確保は当然であり、しっかりした見通しが求められます。自前の水道料金による事業収益、補助金、繰入金、その他あると思いますが、見きわめが重要です。年次別に推移する推計数値を開示、公表すべきです。日々の家計へも影響する水道料金のはね返りに特に気をもみますが、浄水場の建設工事以外にも、老朽化した水道施設の更新、改良などの話を耳にすればするほど料金値上げが気がかりです。どのような現状認識をお持ちで将来見通しを立てておられるのか、御所信を伺います。  以上です。(拍手) ◯三谷 伝議長 竹内市長。                   〔竹内 功市長 登壇〕 ◯竹内 功市長 山下議員さんの御質問にお答えいたします。  まず、山陰海岸の世界自然遺産候補地に挙がった件に関してでございます。  候補地に加えられた発端と、どこが評価されたのかでございますが、山陰海岸が世界自然遺産候補地に加えられた発端は、4月の22日に開催された、環境省と林野庁が設置する世界自然遺産候補地に関する検討会におきまして、東京学芸大学の小泉教授が海岸地形も候補地に加えることを提案し、学術的価値の高い山陰海岸と陸中海岸の追加が承認をされたものであります。  山陰海岸は地形価値だけで推薦できる数少ない場所である。また、人の手が入っていないため、自然景観がすばらしく、その規模も十分であるという2点が評価されて、この海岸地形の中で候補地の1つとなったと聞いておるところでございます。  地方公共団体等の対応でございます。  世界自然遺産候補地には山陰海岸を含む19カ所が挙げられておりまして、知床、小笠原諸島、トカラ列島以南の南西諸島の3地域が最終候補地として選定をされました。  そうした結果になったわけでございますが、本市の対応としましては、その4月22日から非常に時間を置かないで、いち早く4月25日に市長と、それから市議会議長さんの連名で環境大臣、林野庁長官ほか、関係局部長等あての要望書というものを携えて、私が関係のところに歩いて要請をしてまいりました。今回、候補地として推薦していただいた東京学芸大学の小泉教授のもとに担当の職員を派遣いたしまして、御意見をいろいろ伺うとともに、要望活動等についてお話をしたところでございます。  県内のそのほかの動きとしては、鳥取県が環境省と林野庁に職員を派遣して山陰海岸のPRと情報収集を行ったというふうに承知しております。京都府と兵庫県につきましては、特別な活動を行っていないというふうに聞いております。  今回の公共団体の対応について、これでよかったと考えているかという御質問でございます。  今回、候補地の選定に当たって、早速環境省、林野庁に出向いたわけでございます。その中で得た情報といたしまして、検討会では学術的な見地から選択を行うということを担当の局長さんなど責任ある立場の方から聞かされておりまして、そういう意味では要望活動の有無が最終的な選定結果そのものに影響を与えたものではないというふうに感じております。そういう意味で、今回の候補地に選定されなかったこと自身は私としても大変残念なことでございます。しかし、議員のお話にもございましたように、山陰海岸の価値が、これは否定されたのではなくて認められたという面があるわけでございますので、この全国で19カ所の世界自然遺産の候補地に挙がったということを誇りにもしまして、引き続き実現に向けた取り組みを続けていきたいと考えております。具体的には、こうした山陰海岸の魅力をもっともっと全国に情報発信していくといった取り組みが重要であると考えておるところであります。  砂丘観光の課題でございます。  鳥取砂丘、本当に全国的に知られたこの自然の地形、天然記念物でございます。しかしながら、鳥取市と福部村とに行政区分も分かれ、この鳥取砂丘というものをどのようなものとして打ち出していくのか、いささかコンセプトといいますか、この砂丘をとらまえていくときの認識の面で統一性がないというふうに感じておるところであります。そうしたことが、鳥取砂丘全体を1つのイメージで打ち出すことができにくくなっているというふうに思っておるところでございます。少なくとも行政ベースの取り組みにおいては、その行政区分が分かれていることが障害となり、結果として効果的な取り組みができてこなかったという点を感ずるわけでございます。
     このため、鳥取砂丘の中でいろんなところで鳥取砂丘を見たり体験したりすることがあるわけでありますが、統一的な考え方でそれがまとめられていないということになっておりまして、結果として、またリピーターと、たびたび来ていただくといったような方々をつくっていくような力を持っていないという状態があるという認識をいたしております。そうしたことを今後、どう克服していくかということが課題でございます。  砂丘西側整備の考え方でありますが、西側というのは鳥取市の側の区域ということになります。これは鳥取砂丘全体から見ますと、国立公園特別保護地域を中心に、東は岩戸海岸以西の福部村側、西は鳥取砂丘こどもの国周辺、あるいは鳥取大学乾燥地研究センターを含む範囲、こういったものが鳥取砂丘の全体的な範囲でありますけれども、この全体を1つの考え方でまとめていこうとする中で、鳥取砂丘西側につきましては、鳥取県、鳥取市、福部村、民間が連携、分担、協力しながら、再整備に当たって考え方をまとめて取り組む必要があるわけであります。  そこで砂丘の西側の話に入るわけでありますが、砂丘の西側というところは、鳥取砂丘という中では建物を建てること、それから土地の利用方法に比較的自由が与えられているという地域でございます。また、標高の高いところでは、その斜面から砂丘全体、そして、その先の日本海、また多鯰が池が一望できるという全体の眺望が持てる場所になっております。そこで、砂丘の西側は砂丘を自由に使い、遊び、砂丘の美しさを楽しむということができる自然体験の拠点として位置づけていくことが方向性であると考えております。  具体的には、柳茶屋のキャンプ場、サイクリングターミナル、こどもの国など、野外活動を行うための施設などがここに備わっておりますので、これを現在の状態から改善を図っていく必要があると思っております。そして、また、こうした野外活動をする上で、単に施設があれば野外活動がそこで行われるというだけではないと思います。そこで、適切な指導者の方、あるいはそうした施設を利用する上でのPRだとか、利便性を向上させるだとか、そうした取り組みをしまして、自然体験ゾーンとしてこの西側を砂丘が楽しめる、本当の絶好の地としてよみがえらせたいというふうに考えております。  次に、水道事業でございます。  これまでの説明で市民の理解と合意が十分に得られたと認識しておるかという点でございます。  浄水施設の見直しにつきましては、これまで市民の皆さんにできる限りの情報公開に努めながら、浄水施設見直し検討委員会、また水道事業審議会、そうした中で検討を行い、またその結果につきましては水道局だより、ホームページ、フォーラム、市民説明会、シンポジウムなどを通じて情報提供に努めてきたところでございます。また、議会の中でもこの間、たびたびこの水道問題につきまして御報告をしたり、御議論を重ねてきたところでございます。  さて、こうした1年間にわたる取り組みを通じまして、私としても十分市民の方から意見を多くお寄せいただいておるというふうに感じておるところでございます。こうした中で、これまでの検討結果、その内容について、ある程度の御理解はいただいてきていると思っておりますけれども、他方、一部にはまだ異論があることも承知をしておるところでございます。今後、事業の実施に向け、実験を通じて具体的な検証を行っていくことを考えておるところでございます。また、そうした検証を行うことで、さらにいろいろな御疑問にもお答えしていきたいと考えておるところでございます。これからも、6月から始まる市内34地区におきます地域づくり懇談会の場等におきまして、この水道事業についての取り組み等につきまして、十分御説明を行っていくことを考えているところでございます。  そういう意味で、市民の御理解なり、大方の方の納得ということについて、引き続き努力は続けたいと思っております。  それから、市民合意の判断基準ということでございますけれども、この問題で市民合意ということを判断する明確な基準といったことを一般的に論ずることは難しいことだと思っております。これまでの1年間、精力的に見直し検討を続けてきたわけでございます。また、38回にわたる市民説明会、あるいは出前説明会などを行ってきております。そうした中で寄せられた数々の御意見、それから行ったアンケートの中に伺われる傾向、さらにまた、この問題についての議会での御議論や御意向、そうしたことを総合的に踏まえて、この問題について判断していくべきと考えておるところでございます。  それから、水道問題を取り巻く状況を的確に把握した上で、将来展望を持った構想、計画を持っていかなければならないという御意見もいただいておりますが、私はこの水道事業を見直す中で、こうした考え方、これから先に向けて、水道事業はいかにあるべきかということをしっかりと検討していくべきものと考えておるものでございます。  これから、これまでも何度も申し上げておりますが、安全でおいしい水を安くというのが私が一貫して唱えております水道事業の原則でございます。今回、提案説明でも申し上げましたように、将来にわたってこの水道事業を責任を持って遂行していかなければならない、市民生活にとって大変重要な社会基盤であるということを十分に認識する中で、今後こうした事業が健全に行われていくように、最大限の努力を水道事業管理者とともに進めていきたいと考えておるものでございます。 ◯三谷 伝議長 近藤水道事業管理者。 ◯近藤 光水道事業管理者 山下議員さんに2点ほど、管理者としてお答えいたします。  初めに、先ほど市長も述べましたが、中・長期的な水道戦略ということについてお答えいたします。  市長も申しましたとおり、市民の皆様に安全な水を安定的に供給するための長期計画といたしまして、平成25年度を目標に平成4年度から第8回拡張事業、8拡と申してます。を実施しておりますが、その中身は主に、災害時における配水池貯水量を確保する、いわゆる貯金ですね。確保するため、配水池、いろんな丘陵地にたくさんタンクがあります。それの衆造、これはいざという場合に12時間以上貯金があるというようなことを目指して、今整備中でございます。それが1つ。  それから給水区域の拡大。簡易水道等でも頑張っておられますが、ぜひ、それをつないでほしいという意向もたくさんございます。そういった部分へ向けての給水区域の拡大、これが2番目。  3番目が老朽配水管等の更新、これ、山下議員も先ほど言われました。  こういった3点を中心として、施設の整備を計画的に現在も進めているわけでございます。  今後、このたびの浄水方法の見直しという、この結果によって仮に浄水方法を変更するということになった場合は、浄水方法の変更にあわせて将来の水需要計画、これもあわせて検討ということで、先ほど申しました第8回拡張事業、8拡の一部見直しというものが必要となってまいります。そのように考えております。  そのために、水道局内に仮称としてますが、第8回拡張事業第3次変更ということに向けた局内検討委員会を、職員でございますけれども設けて検討を続けております。議員の御指摘のとおり、より効率的な施設運用を図るため、これら長期整備計画についてしっかりと検討を進めていきたいと考えております。  次に2点目の御質問で、水道事業全体に関する料金の見きわめに伴った年次的な見通し、こういった点にあわせて老朽化施設の更新もお尋ねがありました。  もちろん、水道事業は独立採算が原則でございまして、その主な財源は水道料金であります。いろいろ皆様のお骨折りで国庫補助とか一般会計から援助もいただいていますが、やはり根幹は水道料金でございます。その基本となる水道料金の見通しを明らかにしていくということは、非常に重要で当然なことであると認識をしております。  現時点では、浄水施設の整備が一時中止の状態でございます。この施設整備の方向がさらに一歩進んで具体化した時点で、浄水施設の建設費及び維持管理費はもとより、先ほどもおっしゃいました老朽施設の更新等々も含めまして水道事業費全般の財源、特にこの水道料金の見通し、これを明らかにしていきたいと考えております。  以上でございます。 ◯三谷 伝議長 山下武雄議員。 ◯山下武雄議員 市長を初め、水道事業管理者の方から御答弁をいただきましたが、重ねて質問をさせていただきます。  まず、どうしても山陰海岸を世界遺産に登録という私の強い願望がありますので、この件から追及したいと思います。  山陰海岸の素晴らしい景観は、市長もよくお認めでございます。私自身も鳥取砂丘を起点にいたしまして、これが東に向いまして、丹後半島から若狭湾、三方五湖あたりまで時には行って帰ります。陸地からはもとより、海上からも探訪するということにしております。城崎や日和山あたりには年七、八回は参っております。足で現地を稼いでいるといいますか、そういうことでございます。  目標の候補地として世界遺産に登録というまでには長い道のりがあり、またハードルも高いものがあろうと思います。今後の課題と取り組みについて、幾つか意見を申し上げたいと思います。  その第1は、山陰海岸国立公園、京都の網野町までありますから延長にして約75キロ、特に1府2県2市7町1村にまたがっております。したがって、自治体間、関係機関の相互の広域的な連携が私は必要不可欠であろうと思います。  運動をリードする立場では、府や県、特に県民局といったようなもの、それらの理解と組織体制の強化と、そして我々、市町村の支援と協力が待たれるところです。あるべき組織対応を、市長、どのようにお考えでございましょうか、御所見をお聞かせ願いたいと思います。  2点目は、自然保護と環境保全の問題です。  自然が壊されていない山陰海岸に着目されたということですけれども、全国に、世界に誇る自然を我々は守って子々孫々に継承する、これが現代の我々の責務でもあろうと思います。そうなってきますと、開発行為は最小限にとどめることとしまして、動植物の保全保護、これのPRと実践が特に環境庁あたりでは求められておるということです。  先般も環境庁の浦富事務所に出向きましたけれども、本当に指定はしてたくさん人が来てもいいけれども、悲しい現実もあるんだということも聞かされました。悲痛な叫びであったというぐあいに私も胸を痛めました。観光客の増加、本当にこれはありがたいことです。それもねらいでございます。そうしたことと、時としては相反する結果も出てこようと思います。極めて大変だと思いますけれども、最大の配慮が必要であろうと思うところです。この辺をどのようにお考えでございましょうか、お聞きをしておきたいと思います。  次に、砂丘の西側の整備構想についてもう少し具体的なことがあったらと思いましたけれども、この構想案が絵にかいたもちであってはならない、夢のまた夢に終わらせてはいけないと思うわけです。しっかりとした腹構え、気構えで取り組んでいただきたいものです。  そこで、整備に向けての具体的なスケジュールをいかが考えておられますのか、構想案からさらに計画案、実施計画、そうしたことになってきますとかなりの日数を要するし、努力も必要だと思います。また、当該地域には御承知のように未使用の民間施設が複数ございますし、また、市の持っている、具体的には砂丘青年の家、それから鳥取砂丘荘がございます。これらは将来的にも撤去処分が必要な施設でございます。どのような措置をお考えでございましょうか。  さらにこの地域の一部には、かつて鳥取県の砂丘博物館の建築構想が進む中で、県が10億円程度と言っておきましょうか、巨費を投じて民間から取得をした、これは用地費もございます。物件移転補償費もございます。営業補償も含まれております。その他あるわけですけども、土地があることは御存じと思います。県との協議は当然のことで、協力を得る必要があると思います。その辺ではどの程度まで話が進んでおるのか、これからの問題になるのか、気の遠くなるような話なのか、大変気がかりなところでございます。御所見を尋ねておきます。  なお、砂丘博物館のことに返って触れますけれども、県から見直し、これは事実になっておりますけれども、中止といいますか、その辺の連絡は市には正確に、正式に届いておりますのか、その辺も明らかにしていただきたいものでございます。  次に、水道問題に関連して追及したいと思います。  先ほど、御答弁をいただきました。長期展望に立った計画、これについては今の浄水場の見直しも含めてこれからの問題だということでございましたけれども、私はちょっとがっかりとしたと思ったわけです。そのような事情があっても、国でいいますと、今のやり方では8拡があってもその指針となるといいますか、これに欠けてるじゃないか、せめて来年10月の合併あたりを目指して何とかしていきたいというような前向きな意欲が見られないんだろうか。これから合併ということがあって、多くの町村が入ってきます。その辺もあるので、うちはこうしたものを持っているんだということの中で、町村にも納得してもらうというような努力も必要じゃないんだろうかと思います。  今おっしゃいましたけれども、基本計画、基本構想がないのに、船で言うと海図も羅針盤もないのに船頭だけおるというようなことがあってよいのかという気がしてならないのです。言っている意味が御理解できるでしょうか。これが私は水道政策の基本だと思うのです。しばらくの間は水道料金については上げないんだということがありました。ほんのしばらくだろうと思います。先にはどれだけあるかわからない。安心できますか。今の浄水場もあるけれども、今後は8拡なんかでもあるし、さらに次もありましょう。本当に老朽施設、管もあれば、そうしたいろいろな施設の改良更新、目の前に迫っているというのが、これが現実だと思います。現実は明らかにすべきだと考えます。要るものは要るんです。この辺を提示する中で、再度考えていただけたらと思います。  次に、浄水場の実験問題が出ておりました。  初日の市長の冒頭提案でもございましたけれども、この整備について触れられまして、第1は安全で安定的な供給、第2は膜ろ過が最適であると考え、実験を通じて具体的な検討をする。そのために調査設計費等を計上したとの、そういうことでございました。それ、答申書の附帯意見やその他、それなりに私は理由があるというぐあいに、そこは理解しますけれども、どうしても腑に落ちない点がございます。それは実験の開始とはということでございますけれども、膜ありきの中で、その中でこれを押し包んだ、いわゆるブロックで囲んだ中での中身実験ではないか。実験という言葉を使うんだったらそれぞれの方式を同時ラインでスタートさせて、その実験結果を待ってイエス、ノーをするのが私は実験だと思いますし、ちまたの声もそういうことが出ているのです。その辺ではもう少し市民に納得のいく、わかりやすい明快な御答弁をお願いしたいと思います。  以上です。 ◯三谷 伝議長 竹内市長。                   〔竹内 功市長 登壇〕 ◯竹内 功市長 まず、山下議員の御質問の中では山陰海岸のお話がございました。この中で、今後の取り組みのあるべき組織体はどういうものであろうかということでございました。  先ほどの答弁の中で、山陰海岸の魅力というものを情報発信していくということが一番大事なポイントであろうと思っておるところでございます。また、これからの運動を展開するに当たって、乾燥地研究センターの稲永所長さんほか、こうした山陰海岸に詳しい先生方の御意見等も十分承る中で、山陰海岸の学術的な評価というものを高めるような情報発信なり、取り組みなりに努めなければならないと思っているわけでございます。  鳥取市としましては、既に関係の公共団体と協議会の設置といったことを今、まだ下相談というべき段階でございますけれども、県、それから福部村、岩美町、そして兵庫県等と話し合いを始めたところでございまして、できる限りそうした広域的な連携をとる中で、今後全国に対してこの山陰海岸の魅力をPRする、これまで観光の連携というのがございましたが、観光ということより以上に、山陰海岸ということにテーマを絞っての活動ができないかということを検討しておるところでございます。  そうした中で将来の世界遺産登録の可能性も含めまして、また、今後の保全とか活用についても検討する中で、これからこの山陰海岸についての高い評価が得られるような取り組みを検討、実施してまいりたいと考えております。非常に自然の海岸地形として多様性を持っているということ、そしてよく保存されておると、国立公園というようなことでいろいろ制限があります。ただ、残念なのは漁港とか港湾等の整備によって、かなり自然が改変をされているといった意見も聞かれるわけでございます。しかし、この山陰海岸を全体として見て、そして部分部分の魅力を含めてアピールすることは十分可能であろうというふうに考えております。  先ほどの環境の保全と、そして開発という問題であります。  これは、ずっと我々の地域の中である問題だと思っております。山陰海岸は国立公園でございますので、自然公園法に基づく規制等がございます。特に鳥取砂丘の特別保護地区では、開発行為は許されていないわけでございます。そういう中で、守っていかなければならないものはしっかり守り、そして全体として、この山陰海岸の魅力が多くの方に楽しんでいただけるようなことも工夫していきたいというふうに考えております。  それから、砂丘西側整備のスケジュールであります。  これにつきましては、本年7月から鳥取砂丘西側整備構想案につきまして市民政策コメントという制度にのっとりまして、広く市民の皆さんの意見を募りたいというふうに考えておるところであります。その中でいろんな意見が出てくるものと思いますが、正直申し上げまして、砂丘の西側にしろ、全体にしろ、いろいろな意見がずっと出されているけれども、具体的にこうやろうという方向性がなかなかまとまってこなかったというふうに認識しておりますので、この構想案を提示し、御意見を広く承る中で、ぜひ、この整備構想に沿った整備をできるところからやっていきたいというふうに考えておるところでございます。  その中で、御指摘のありました旧砂丘荘あるいは旧鳥取青年の家ということにつきましては、この西側整備構想案におきましては、これを解体撤去するという案で出しておるわけでございます。そして、この旧砂丘荘につきましては、サンドガーデンという言葉で呼んでおりますが、これを砂地に復元して、砂丘植物を植栽して、砂丘を実感できる場所にするといった考え方、さらに鳥取青年の家の解体撤去につきましては、これを展望公園ということで、展望台とかベンチ、駐車場等を設置して砂丘全体をゆっくりと眺める場所にするといったことを案として提示する中で、御議論をいただきたいと考えておるところでございます。  次に、鳥取県が買収した砂丘博物館予定地についてであります。  この事業は、県は砂丘博物館建設計画は中止をするということを、口頭でありますが通知をしてきておるということでございます。既に取得した用地の利用計画については県において検討中ということでございまして、具体的にはまだ決まっていないというふうに聞いております。今後、本市の西側整備計画に沿うような形で博物館用地の利活用も図られるよう、期待をするわけでございますが、そうしたことにつきまして協議をしていくことにしたいと思っております。  県と市、そして福部村が「鳥取砂丘新発見伝」というような大きな枠組みの中で、共同して鳥取砂丘の魅力を大いに活用したイベントなどの取り組みをしてきておるわけでございます。今後、この西側構想とあわせて、こうした博物館予定地についての利用について、県ともさらに突っ込んだ話し合いをしていく必要があるものと考えております。  次に水道事業についてでありますが、私の立場から一言申し上げたいと思います。  これにつきましては提案説明でも申し上げておりますように、今後に向けては事業化に向けた取り組みを進めていきたいと考えておるところでございますけれども、実験によって実証をきちんとし、説明もさらにしていきたいと思っております。  その中で、さらに膜ろ過について申し上げますと、その効果とかコスト等を出しまして、そして今後、この水道事業の事業計画の変更認可申請というものを16年度において出していこうということで、提案説明でも触れておるところでございます。こうした形で今後ともしっかりと検討を深めながら、この事業を的確に推進していきたいと考えておるわけでございます。そして、そうしたことで、この膜ろ過事業の場合の実際のコスト面、これは建設コスト及び維持管理のコスト等についても実験に基づくデータ、こうしたものも具体的に得る中で、さらに厳密な検討もできるわけでございます。  そうしたことを踏まえて、建設費、維持管理費等についてもはっきりした形でさらに精密な検討を加え、そして具体の事業化の段階に至るというふうに私は考えておりまして、これからも水道事業が的確に実施できるように、このあらゆる水道事業にかかわる全体の計画、事業の内容等も見直しながら進めてまいります。 ◯三谷 伝議長 近藤水道事業管理者。 ◯近藤 光水道事業管理者 2点、重ねての御質問にお答えしたいと思います。  最初に、長期戦略についてのことでございました。  合併の話も言われました。水道料金の見通し、あるいは老朽管の対策等、いろいろ言われました。全般的な事業経営に関する戦略ということだろうと思いますけれども、まず合併問題については、先ほども簡易水道をつなぐという要望もあるというようなこともありますが、この合併問題に絡みましては、簡易水道とはちょっと今切り離して議論しておりますが、局内では長期的な水道事業の展望としては、やはり合併対象となる周辺の町村さんの事情等は既に調査しておりまして、長期的な展望の中では今研究は進めております。しかし、直接来年の10月の合併に具体的にどうこう事業ということには考えておりません。本当の長・長期戦略と申しますか、そういった面では局内で研究をしております。  事業経営につきましては、これも今回の御質問以前にお答えしたと思いますが、予算書にはっきりと出てませんが、補正の要求している中で、水道事業経営長期見通しの調査検討というのをお願いしておりまして、そういったものによって、水道料金とかいろんな長期的な展望を含めて検討していきたいと。もちろん今年度、検討していきたいというふうなことを考えておりまして、それはずっと先の話というわけじゃなくて、こういう調査費をいただいたら、すぐ検討に入るというふうに考えております。  それから、実験開始に当たってこれまでの事業の進め方、あるいは検討の進め方の順序にちょっとどうかという話でございますが、私どもは昨年の11月に浄水施設見直し検討委員会で報告いただいている、これは鳥取市にとって膜ろ過法が最適であるという報告をいただきました。まず。それから、ことしの2月には、それを受けた水道事業審議会での答申でやはり同様の、鳥取市にとっては膜ろ過施設が最適であるとの答申をいただきました。その中で、試験装置を用いた実験によってさまざまな角度から検討して、鳥取市の水質に最も適した膜、千代川のきれいな伏流水に最も適したさらなる浄化の浄水をする方法については、どういう膜がいいかというようなこと、それを多面的な角度から確かめなさいという審議会の附帯意見をいただいております。  今後、この目的のために膜ろ過実験を中心として行いまして、市民のさまざまな疑問、これにお答えしまして、市長が申しましたように膜ろ過の機能や、あるいはコスト、建設、維持管理費等に確証を得ましたら、そういうさまざまな問題の取りまとめができました段階で、もちろん市議会にお諮りしまして皆様に賛同いただけましたら、次は厚生労働省に仮に方法を転換と。今現在、あくまでも急速ろ過でございますので、膜ろ過というふうに仮に方法が変わりましたら、国の方に議会の同意を得た上で変更認可を経まして、それから事業の再開と、こういうことになろうというふうな順序を私どもは考えております。  以上でございます。 ◯三谷 伝議長 山下武雄議員。 ◯山下武雄議員 残された追い込みの質問に時間を費やしたいと思います。  山陰海岸の問題、ぜひ前向きに、何か創意工夫をしながら進めてもらったらと思います。  市長、こっちをちょっと見ていただきたいと思います。これはB4の西洋紙でございます。表はジャンボ名刺でございます。拡大したものです。お昼までといいますか、選定漏れになるまで熱が出まして、私も。あれこれ大きく書きたいわけですけれども、簡単に「山陰海岸を世界遺産に」と縦型、横型も同文章でございます。これも宣伝の1つになるんじゃなかろうか、限定はありますけれども、と思って、両方のポケットに絶えず持ち歩いております。そういうことですので、ひとつ市長もその辺は、あるいは庁内の皆さんにも進んでというぐあいにしていただけたらありがたいなと思います。  それから、砂丘の問題。  突然ですけど、中川教育長、あなたの素晴らしい識見と実践力、これを当てにして、今市長が言っておりましたような形でバックアップしていただきたい。私からもお願いしておきます。  あの青年の家は、聞かれたかもしれませんけれども、私がちょうどそこにおいでの鶴巻議員と同じような年代に、当選されて間もない石破二朗知事を訪問しまして、「何と」と、「あそこに、鳥取に」とお願いしてできたものです。青年団の役員といいますか、そういうことをしておったものですから、直談判で建ったんですけれども、今は教育長、よく御案内のように、「故郷の廃家、行く年ふるさと、来てみれば」と、涙流るるこの心持ち、わかっていただけますか。ぜひ、善処をお願いいたします。  水道。合致する面としない面がはっきりあります。やり方については順序を間違えておられるんじゃないだろうかなという気がしてならないのです。私みたいな気持ちの人が多くいらっしゃると思いますが、これから十分説明ということがありますから、それはそれとしまして、最後の締めくくりとしましては、いつも言っておりますように、安心、信頼、そうした水道行政であってほしいと思います。ぜひ、木を見て森を見ない、そのようなことであってはならないと思いますので、そのことを切に要望しまして質問を終わります。 ◯三谷 伝議長 秋口政俊議員。                 〔秋口政俊議員 登壇〕(拍手) ◯秋口政俊議員 本日、最後の質問となりました。皆さん、大変お疲れとは思いますが、しばらくの間、御清聴をお願いしたいと思います。  それでは市政一般につきまして、通告しております4項目の質問をいたします。  まず、市役所の窓口対応についてであります。  市長は市民参画による新しい市政を推進し、市民の声を積極的に市政に反映させることを目的として、昨年の8月26日に市内各公共施設及びホームページに市政提案箱を設置されました。設置されてから、ことしの3月までの約7カ月間の実績は投稿数381件で、各世代からさまざまな提案が寄せられております。投稿数381件のうち、分類別では特定の事業に関するもの224件、58.8%、施設管理に関するもの66件、17.3%、職員に関するもの29件、7.6%が上位を占めております。また、テーマ別分類では上位から一般ごみ38件、道路23件、職員への苦情23件となっており、総投稿数の6%、職員に関するもののうち、79%が職員への苦情という結果が出ております。  また最近、地方紙に市役所の応対に関する苦情の投稿記事が掲載されることも多く見受けられます。行政サービスの質の向上の観点から、市役所の窓口対応に対するこのような市民の評価に対して、市長はどのようにお考えなのか見解を求めるものであります。  また、鳥取市のホームページには、この市政提案箱に寄せられた主な投稿の内容と、それに対する市の回答が掲載されております。しかし、この中には窓口対応に対する苦情については一切取り上げられておりません。市長は、情報公開は積極的に行うと言っておられますが、市役所の改善への取り組みを市民の皆さんに理解していただくためにも、苦情に関する投稿をホームページ上に掲載すべきだと考えますが、市長の見解をお伺いいたします。  また、苦情等があった場合、市役所内部でどのように対応しておられるのか、職員の方々の教育プログラムについてもあわせてお伺いをいたします。  次に、市役所の組織についてでありますが、私は議員として活動はまだ半年ほどでありますが、行政経験のない民間出身の私が、この間、痛切に感じたことは、行政組織がいかに複雑かということであります。1つの事項を処理するにも数カ所の関連部署があり、さらに係間の連携が不十分なため、あちらこちらの部署を訪問しなければならないということが何度かありました。専門的知識を要する行政の性質上、担当の細分化はある程度やむを得ないものと理解しておりますが、一般の市民の方が相談等に来られた場合、相当の労力と時間を要するのが現状ではないかと考えます。市民の方からよく聞く話は、市民の窓口は市役所であり、どの係が担当するかは市民にとっては関係のないことということであります。市民の窓口を一本化するか、あるいは最初に受けつけた窓口が関係部署と連携を密にして処理するなどの体制づくりをすることが、行政サービスの向上、組織の活性化につながると考えますが、市長の見解をお尋ねいたします。  次に、ダイエー鳥取駅南店の跡地利用について質問をいたします。  この問題については、平成13年2月のダイエー鳥取駅南店閉鎖以降、本市議会におきましても多くの議論がなされております。鳥取市中心市街地活性化基本計画において、駅南ゾーンは行政、民間企業等を中心とした新しい業務、商業等複合集積核として位置づけられ、新たな高次都市機能の導入による業務機能の集積促進、次世代ライフスタイルに適応する、ゆとりある空間の形成が活性化の方向とされておりますが、駅南地区の核となる建物の1つであるダイエー跡地が2年以上閉鎖されたままになっております。所有者である第一生命さんもいろいろと努力されているようではありますが、難航しているようにお聞きしております。  私は、中心市街地活性化、とりわけ駅南地区の活性化にとって、ダイエー跡地の利用は重要な行政課題であると考えておりますし、現在の経済状況下では、丸抱えできる企業の出現は見込み薄であり、また、立地条件からして、その活用については行政が積極的にかかわっていくべきであると考えるものです。  市長も、14年9月定例会で高見議員の質問に対し、「私も大変重要な行政課題であると考えております。鳥取駅の南、駅南地区の活性化にとって今一番急がれる課題でございますので、先ほど申し上げましたけれども、特ににぎわいの創出といった観点を重視しながら、そうした活用がなされることを強く要望し、その実現に向けて努力してまいりたいと思っております」という答弁をしておられますし、ことし3月の定例会で武田議員の質問に対しては、「立地条件とか施設の中身、いろいろな角度から検討しなければならない課題だと以前から思っておったわけでございます」という趣旨の答弁をしておられますし、さらに本定例会では、「これを有効活用することは重要なこと、市として具体的に検討していく必要がある」というふうに答弁しておられますが、ダイエー跡地の問題はどのような現状にあるのか、鳥取市として何か検討しておられるのであれば、その状況、また今後の方向についてどのように考えておられるのか、市長の所見を求めるものであります。  また、ダイエーの跡地利用方法について、私の私見ではありますが、鳥取市がPFI事業として取り組みができないかということであります。  地下1階、地上6階のうち、地上に近い建物の一部を細かく分割し、貸し店舗として貸し出しを行います。近くに大型小売店があるため、それと競合しない業種、あるいは品ぞろえの違う小売業が望ましいと思いますが、テナントとして入居してもらいます。分割することにより、入居するテナントの投資額は少なくて済み、出店希望企業も見込めるのではないかと思います。その際、入居テナントに対する融資制度等の検討も必要かもしれません。  さらに、プール、スポーツジムがあった部分は有料の健康増進施設として活用します。残りの部分については、保育園や福祉施設、行政サービス提供施設等、公共施設を設置します。公共施設を設置することで建物全体としての集客力が高まり、入居テナントにも好影響が出るものと予想されます。また、駅南地区の駐車場の不足を緩和するため、368台ある駐車スペースの全部、あるいは一部を月決め、あるいは有料駐車場として活用します。  そして、この事業全体を貸し店舗、駐車場、健康増進施設を収益事業とするPFI事業として検討ができないかと考えるものです。PFI事業とすることにより、国の補助も受けられ、また収益事業を行うことにより、市の財政負担は大幅に軽減されるものと考えます。さらに、民間資金と民間活力の活用により、質の高いサービスを提供することができると考えられ、駅南ゾーンの活性化に大きく貢献すると思われます。  ダイエー跡地の利用をPFI事業として検討することについて、市長の見解を求めます。  次に、不登校の問題について教育長に質問します。  鳥取県教委は先日、14年度の不登校児童・生徒の出現状況を発表しておりますが、10年、11年度の出現率が2年連続、全国ワーストワンとなった中学校の出現率は、平成14年度は2.79、小学校は過去最悪の0.46となっております。本市における公立学校の14年度不登校の出現率も小学校0.58、中学校4.0で、全国的に見ても近年高水準で推移しており、しかも小学校、中学校とも増加傾向を示しております。
     この状況についてどのように考えておられるのか、また、原因はどこにあるとお考えなのか、教育長の所見をお伺いいたします。  次に、浄水施設に関して質問いたします。  浄水施設に関しては、本定例会においても多くの質問がなされておりますので、2点についてのみお尋ねします。  先ほどの山下議員との質問と重複する部分があると思いますが、お許しを願いたいと思います。  浄水場問題につきましては現在、多くの活発な議論がなされ、今後もさらに議論を重ね、最終的には近い将来、この議会において結論を出さなければならない問題であります。そしてその際、我々が最もよりどころとするのは、真実に基づくデータであります。市民の皆さんに安全で安く、おいしい水を供給するため、膜ろ過はもちろん、比較検討すべき他のろ過方法も含め、水そのもの、ろ過能力、安全性等、科学的な検証に基づくデータ、あるいは建設費、維持管理費等、明細な算定根拠に裏づけられた公明、正確なデータを最も重要な判断材料として結論を出さねばならないと考えております。市民合意の観点からも、そうしたデータが必要であると思います。  また、現在浄水場に関する論争の中で、データの量、あるいはその正確性の不足に起因するものが多くあるように思われます。今日まで、浄水施設見直し検討委員会、水道事業審議会であらゆる角度から検討されてきたわけですが、我々議員も責任ある選択をしなければならず、そのためには実験に基づく科学的な検証と、建設費、維持管理費等の再検討により、市民や我々議員が判断するに足りうる公明、正確なデータの収集と公開が必要であると考えますが、水道事業管理者の所見をお伺いします。  最後に、市長は水道料は値上げしないと明言しておられますが、その根拠は何なのか、市長にお尋ねをいたします。  以上で、私の一般質問を終わります。(拍手) ◯三谷 伝議長 本日の会議は、議事の都合により時間を延長します。  竹内市長。                   〔竹内 功市長 登壇〕 ◯竹内 功市長 秋口議員の御質問にお答えいたします。  まず、職員に対する苦情ということでございます。  新聞の例などはもとよりでございますが、市政提案箱に寄せられた意見など、私、すべて目を通しております。市民サービスの向上ということを重要な課題とする中で、そうした苦情が寄せられている事実については真摯に受けとめておるところでございます。  この市政提案箱の中に寄せられている苦情等についてどういう扱いをしているかと申しますと、個別の案件が出てきている場合には、担当の課の職員とも意思疎通を図りながらその事実関係の把握とか改善策等を話し合って、検討結果について回答できるものは回答をするというふうにしておりますし、また結果を、関係する職員、あるいは該当する職員等に周知徹底するような努力もいたしております。そうしたことで、こうした苦情等を大切なお声として、教訓として、改善をするように努めておるところでございます。  それをホームページに個別の内容を載せてないという指摘でございますが、従来、そういった扱いをしていたということでございますが、できるだけプライバシーとかそういったことで差し支えない範囲で、これから市民サービスの向上につながるような御意見であり、またその取り組みをするものについては公表をするというようなことも考えて実施をしたいと思っております。  御承知のように、私たち市役所職員の7カ条、最初が市民サービスの向上ということで、この4月からそうした職場での職員のサービス向上に当たる姿勢をはっきりと確立してきておるわけでございますので、さらに浸透、徹底、そうしたことをいろんな形で努めて努力してまいります。  それからそうした中で、具体的には各職場で、朝ミーティングと呼んでおりますが、早朝始業時のミーティングをいたしております。これにつきましては、14年度の中途から徹底するように取り組んできておりますけれども、このミーティング等で窓口対応についての苦情等も話として紹介をするなどしまして、徹底を図るといったことを具体的にやっておるわけでございます。  これからも市政提案箱等に、苦情のみならず、多くの市民の御意見を寄せていただきたいものと思います。なお、中には「改善されてよくなったよ」という声もいただいておりますことを申し添えさせていただきます。  それから市役所の窓口の扱い、業務がなかなか縦割りでわかりにくいと、あるいは市民の方にとって十分に行き届いていないという御指摘がございました。この点については、縦割りということをできるだけ是正するような組織改革、例えばチーム制というようなものを導入して、各部にわたることについて窓口として一元化する。例えば中心市街地の活性化というのは今、企画推進部にありますが、そうしたことで必要な商工とか、そのほかのそういった部局、あるいは建設関係の部局、そうしたところとの連携なども、このチームの中で関係のところと連携をとりながらやるような仕組みにしておるわけでございます。縦割りの弊害を何とか最小限にしていきたいということにいたしたところでございます。  それから私、職員に自分のところの持ち場の仕事ばかりを知っているだけでは十分ではないと、市全体の重要課題などについて十分に理解をして知っておくようにと、あるいはほかの部局の職務についてもできるだけ努力して理解をし、深めておくようにということを各職員にメール等でお話をしておりますし、そうした取り組みがだんだんと功を奏してくるものと期待をいたしております。  1つの事務が複数の課にまたがるような場合に、最初に市民の相談を受けた職員が問題解決まで責任を持って応対するといったことも大変大事なことだと思っております。こうしたことがこれまでなかなかしにくかった。これからも、十分職員にそういう意識を持って取り組んでもらう中で実現を図っていきたいと思います。  市民の最初の総合窓口、1階の玄関入ったところでございますが、そこも充実しておりますので、こうした窓口に関するサービスの向上、相談事項があれば、何なりと御相談をいただいて御活用いただきたいと考えております。  さて、ダイエー跡地の問題でございます。  これは行政が積極的にかかわっていくべきだという御質問をいただいておりますが、さきの既に武田議員さんにお答えしたとおり、私もそのような今、認識に立っておるところでございます。ダイエー跡地を有効活用するということは、市にとって大変重要な課題となっているという認識でございます。既にダイエーのお店の入っていたこのビルが閉鎖された、今の寂しい状態になってから2年以上経過する状態でございまして、鳥取市としてこのまま放置するわけにはいかないと、マイナスが非常に大きくなっているという認識でございます。にぎわいの創出、あるいは交通の利便性がよい立地条件、あるいは市のいろんな施設との関連も考えられます。市民生活の向上に役立てるべきではないかという思いがするところでございます。  具体的な検討の中身につきましては、まだまだそう具体的に進んでいるわけでもございません。今の具体的なPFIを活用した複合的な施設として、店舗とか公共関係の施設など、いろんな複合的な施設としてやっていってはどうかということも御提案として受けとめさせていただきまして、検討を進めたいと思っております。  ただ、PFI方式で割と簡単にいくということであれば、今の所有者も民間の企業でございますし、みずから取り組んでそれなりの収益が上がる形でやるということもできたのかもしれません。いずれにしても、具体的にPFI方式によるかどうか別にしまして、この施設が最も有効に活用され、にぎわいの創出、あるいは市民生活の向上、そういったことにつながっていくような利用の仕方につきまして、市としても積極的な検討を進めたいと考えております。民間活力の活用といった発想につきましても、私も最大限重要なことだと思っております。  水道料金の問題が、お尋ねがございました。  私は浄水施設の一時中止と、それから見直しと再検討、こうしたことを私自身の1つの政治的な課題ということで掲げ、そしてその後、就任後も取り組んできたわけでございます。その中で、水道料金の値上げが市民生活に及ぼす影響等について大変大きなものがあるということが1つ、それからもう1つは、市民生活のみならず、大口の水道利用者である企業、食品の関係の企業だとか、いろいろ多く水を使う企業はクリーニングの仕事だとか、メッキ事業者だとか、たくさんありますけれども、そのような方々がやはり水道料金の値上げが企業活動に及ぼす影響といったことも御指摘があって、私もそのような認識を持ったわけでございます。  したがいまして水道料金の値上げ、特に私は選挙の時点で16年度の値上げというものが具体的に提示されておったわけでございますので、その目前に控えた16年度の、そのとき25.4%でしたか、そうした値上げの計画に対しまして、これはやってはならないんだということをはっきり申し上げてきたわけでございます。  そのためには、浄水施設の建設について浄水施設の規模や、あるいはろ過方法等も変更するなどしまして、建設費とか維持管理費について大幅な削減もできるというふうな理解をいたしておりました。そうしたことが、1つはそういった必要性が非常に高いということ、もう1つは見直し検討の中で、水道料金値上げというようなことを避けることができるという理解のもとでそうした主張をしておりましたし、現在、16年度の値上げにつきましては、そういったことは全く考えていないと申し上げておるところでございます。  こうしたことで、私としては水道料金を値上げをしないというふうな主張をしておるところでございます。 ◯三谷 伝議長 中川教育長。 ◯中川俊隆教育長 秋口政俊議員さんの、不登校の質問についてお答えいたします。  本市の小・中学生の不登校の実態は、平成14年度、小学校で52名、出現率が0.58%、中学校で196名、出現利率が4.00%で、依然として増加傾向にありまして、他市町村の動向と比較しても本市は高い出現率で推移しておりまして、数年来にわたる本市の最重要な教育課題だと認識して、その解消に向けて取り組んでいるところでございます。  不登校の要因についてお尋ねですけども、価値観の多様化に伴うストレスや生育歴、それから学校での人間関係など、さまざまな要因が重なり合って起こると考えられております。さらに、一人一人抱えている背景が異なるため、確固とした要因の特定はできないのが実情でございます。したがって重要なことは、一人一人の適切な実態把握に基づいた組織的な対応が必要だと考えております。  そこで、本市の教育委員会としましては、原因の要因の特定も追求しつつ、不登校児童・生徒の回復を目指し、一人一人に対応したさまざまな方策を講じてきております。その結果、平成14年度、不登校の生徒が好ましい変化が見られるようになった子供たち、これが小学校で51.9%、中学校では64.8%、とりわけ中学校の結果は、県全体の結果を上回っている状況にあります。  このように、例えばすなはま教室でいろいろ子供たちが頑張っている、職員が頑張っている、あるいは中学校の不登校対応教員が非常に努力をしているという、その結果であろうと思います。秋口議員さんもすなはまの様子とか、中学校の不登校対応教員がどのような活動をしておるかということをぜひごらんいただいて、いろいろアドバイスいただければ非常にありがたいと思っております。  このように努力の結果は見られるわけですけども、依然として増加傾向にあるのは否めない事実でありまして、今後とも、ことしからできました教育改革推進チームを中心にした取り組みを強化していきたいと考えております。  以上です。 ◯三谷 伝議長 近藤水道事業管理者。 ◯近藤 光水道事業管理者 秋口議員さんの質問にお答えいたします。  判断材料として公正、公明なデータ、あるいは正確性ということを中心にお尋ねになりました。  ろ過方法を検討していくための資料等は、データ、できるだけ正確なものを提出してきたと考えておりますけれども、それをもとにそれぞれの水道事業審議会とか浄水施設見直し委員会で十分検討していただいておりますが、今後、このろ過実験による検証とか、あるいは特に維持管理費等につきましては他県の浄水場の実績、こういったものをもう少しきめ細かく視察とか聞きとりを深めて、さらに正確性を高めていきたいというふうに考えております。もちろん、そのデータはすべて今後とも公開して、市民の皆様の理解も深めていただきたいと、こういうふうに努力していきたいと考えております。  以上でございます。 ◯三谷 伝議長 秋口政俊議員。 ◯秋口政俊議員 御答弁いただきました。ありがとうございました。重ねて質問をいたします。  まず、窓口応対に対してでございますけども、私、今、市政提案箱ということでちょっと申し上げましたけど、この市政提案箱そのものについては市民の方々の市政に対する意見具申や提案、あるいはまた先ほど申しました苦情の受け皿として非常に有効な方法であると考えておりますし、評価しております。今回、苦情が出てきたというのは、窓口対応が以前と比較して悪くなったというふうには私は思っておりません。例えば市民課の窓口あたり見ましても、以前と比べてはるかによくなっていると思いますし、そういう印象を持っております。ただ、窓口応対に対して苦情が多いのは、市民の方々がこういう機会を通じて積極的に物を申す姿勢を持ってこられたと、そのあらわれであるというふうにとらえております。ただ、現実としてそういう結果にあるということであります。これだけ苦情が多いという状態にあるというのは、これは仮に一般企業であれば非常に重大な問題だと考えるわけです。  市長、市民が主役の市政というのを目指しておられ、この評価を本当に真摯に受けとめられて行政サービスの向上に努めていただきたいと思いますが、現在、こういった市民からの評価がある以上、改善をしていかなきゃならんということは確かだろうと思います。  今、回答いただいた中に、窓口応対に対して苦情があった場合は徹底していると、14年度の中途から朝のミーティングでやるようにしておるということではありますけども、私は市役所の職員の方というのは非常に優秀だと思います。ただ、いかに優秀な人でも、やっぱりきちんと教育をしていかないとこういった現象が起きてくるというふうに考えておりますので、その教育という観点から、今、教育プログラムの中でもオフJTといいますか、職場を離れての研修等もあるようですけども、私はやっぱり最も大切なのはOJT、いわゆる職場内での研修ですね。  特にサービス業等にとりましては、お客さんからの苦情というのはサービス向上の一番のいい材料でありますし、そういった材料をもとにして、仮に窓口にそういう苦情があった場合でも包み隠さず、オープンにして、なぜそういった苦情が起きたのか、その原因、それから、どうしたらそういった苦情をなくすることができるのか、その歯どめをどうするのか、これについてやっぱり全員、今文書等で回覧、あるいは朝のミーティングということを言われましたけども、苦情がある場合にはそういったことを徹底的に課内、あるいは関係部署で皆さんで話し合ってそれを繰り返していかないと、なかなかそういったサービスの質の向上というのは難しいんじゃないかと。ぜひ、そういったOJTを繰り返し各職場でやっていただきたいと思うわけです。これについては、引き続き努力いただきたいと思います。  それから組織についてでありますけども、先日、本多議員さんからもたらい回しという言葉がちょっと出てきましたけども、私もこの6カ月間、いろいろ各部署に行ってまして、まさにそのとおり、同じ実感を持っております。非常にセクショナリズムがあるといいますか、自分の部署以外はという感覚があるように思われます。  それはさておきまして、市長は週に何回か市長アワーという時間を設けておられて、直接市民からの意見を聞いておられますけども、ああいった市長に対する直接の意見は、私は本来は各課の窓口にあるべきだと思うんです。あそこに、市長に直に来られるというのは、各課に行ってもどうにもならないから市長に直接言われるのか、あるいは市長に言った方が早いから言われるのかわかりませんけども、全く市長アワーを否定するものではありませんけども、やっぱり市民からの苦情とか、あるいは市民のための市政の実現のためには、やっぱり組織としてそういう体制をつくっていかなきゃいけないというふうに思います。  市長も職員さんとの意思疎通、今も図っておられるとは思いますけども、生き生きとして職員の方が働ける職場づくり、そういった職場風土の醸成に努めることも市長の職務であると考えますが、この点について市長の見解をお伺いします。  それからダイエー駅南店についてですけども、今、積極的に取り組むというふうな答弁いただきましたけども、市長も就任されてから1年経過しているわけです。それで、従来検討の必要があると、努力したいと言っておられますけども、これから合併もありますし、あるいは新市まちづくり計画の策定も急がれておる中で7次総の見直しもされるかもしれませんが、そういった中で、もう1年経過しておるわけですから早く見直しにかかっていただきたい。いつまでも思い続けておるというのではなく、実際に検討に入っていただきたいという気持ちであります。さらに、PFI事業はどうかということもありますけども、仮にPFI事業を検討されるんであれば検討にかなりの時間を要しますので、早く取り組みをしていただきたいと思います。  市長にお尋ねしますが、実際に具体的にいつごろから検討に入ってもらえるのか質問をいたします。回答いただきたいと思います。  それから不登校についてですが、不登校の現状は教育長の方が言われましたけども、現象から見てみますと、かなり不登校の率も高いけども、改善率といいますか、学校に行けるようになった児童・生徒もかなりおられるわけで、そういう面から見ますとやっぱり出現する前の対策といいますか、そういった兆候を早くつかんで不登校になる前に対策を打つということが必要じゃないかと思いますが、そういった件についての今後の具体策について、教育長の見解をお伺いしたいと思います。  それから浄水施設についてですけども、今回、調査研究のための補正予算ということで提出しておられますけども、この中で1点お聞きしたいのは、正確なデータ、実験をするということでございましたけども、この実験は水道局独自でされるのか、あるいは第三者機関に委託してされるのか、その辺についてお聞きします。  それから実験の内容、調査項目とか、細かくはいいですから、大ざっぱで結構ですので、いつごろまでをめどに実験をやられるのかということですね。その点について答弁いただきたいと思います。  それから水道料について、先ほど市長の答弁では、16年度予定されとった分については値上げをしないということのようですけども、それから管理者の答弁の中に、今回の調査費で料金を検討するというようなこともおっしゃいましたし、それから浄水方法が決定してから料金を見直すと、最初、何かそうおっしゃったように聞こえました。  ただ、我々がいろんなろ過方法を検討するに当たって、安全で安く、おいしい水ということでありますので、安全だけであればいいんですけども、安いということも非常にその膜ろ過を検討する上での重要な判断材料になります。膜ろ過が決まってから水道料がどうなるかというのを計算しても、それはちょっとおかしいんじゃないかなと。各膜ろ過方法の種類に応じて、そういった水道料金の設定を、試算をすると。それに基づいての判断というのがやっぱり必要だと思いますので、ちょっとその辺の見解をどうなのか、お尋ねをいたしたいと思います。  それと、その水道料金についてはこれから検討されるわけですけども、しないならしないと。しないならしない、いつまでしないのか、そのしない算定根拠は何なのか、するのであれば、きちんとした収支計画を立てて、長期的な収支計画の中で幾ら値上げが必要なのか、そういったことをやっぱりきちんと明示していただきたいと思います。それについて管理者の答弁を求めます。 ◯三谷 伝議長 竹内市長。                   〔竹内 功市長 登壇〕 ◯竹内 功市長 秋口議員の御質問にお答えいたします。  私はこのいろんな機会を通じまして、市民のつぶやきといったものが市政の中にも取り込まれて受けとめられて、そして鳥取市の行政が改善をしていくといったことが大変大事だと思っておるわけでございます。そうしたことから、これまでも市政提案箱、あるいは市長アワーというような形で直接自由に御意見を言っていただく、直接顔を合わせて話をお聞きする、そういう機会をだれにでも可能なように、できるだけだれにでも可能なような形でこれからも続けていきたいというふうに思っておるわけでございます。  この苦情につきまして、秋口議員からは、それはある意味でそれがあるからといって市民の窓口サービスが以前に比べて悪くなっているということではないんだということも言っていただきました。これからも、職場でオン・ザ・ジョブ・トレーニングですね、OJT、職場でのこうした市民からの声、あるいは苦情、そうしたものをよく材料として話し合いを行い、職場で朝ミーティングなどのときを通じて改善を図るようにしたいと思っておりますが、そのほか14年度から行ったこととして、窓口職員を対象とした民間のインストラクターによる接遇研修などを始めたわけでございます。こうした接遇についてのもう少し重点的な研修をできるだけ続けていきたいなというふうに思っております。  私は、民間の企業の皆さんが朝の早い時間、場合によっちゃ8時というのはよくありますけれども、朝礼などをされて仕事に就くという姿の中に、やはり学ぶべきものがたくさんあるというふうに感じておるところでございます。  それから次に、たらい回しの問題につきましても、これはどうしても自分のところの従来からの仕事であればすぐ対応するんですが、ボーダーラインにあるようなものとか、そういうことについては戸惑いもあり、またいろんな思惑、思いもあって、なかなか積極的に自分のところで受けとめにくいような感覚があるわけであります。組織が細分化されていることから来る1つの弊害でもありますけれども、職員の意識を変える中で、こうしたことをできるだけ少なくするということは大変大事な課題であると思っております。各課の窓口が、たらい回しということについての意識をもっと持って対応を考えるということにしていきたいと思います。  次に、ダイエーの跡の利用でございます。  これにつきましては、確かに昨年の9月、あるいはことしの3月といろいろ御指摘をいただいておりまして、私もいろいろ考えてきたわけでございます。特に3月の本議会での御質問に対する回答の後、具体的に検討するということを決意しまして、いろいろ検討を開始しておるという状況でございます。確かに合併を控えて、さきのこの本議会での答弁でも、鳥取市の合併後の体制の中で、市役所の庁舎の床面積の拡大とか、そうした必要性にも迫られておるということも申し上げたところでございますし、そうしたことも含めてのこの活用につきまして、幅広く検討して構想を速やかにまとめていきたいというふうに考えております。  それから、あとは水道料金の問題でございますが、これも市民生活にとって極めて重要な課題であります。これにつきましては、この事業をきちんと内容を詰めていくということの中で、当然議論して明らかにし、そして市民の皆さんにも説明して御了解を得ながらやっていかなければならない、水道事業というのはそういう料金が1つの大きな基礎になってやっていくものでございます。  しかし、そのことのためには本当に建設費等、維持管理費等についてのはっきりしたものが必要でしょうし、それから水道事業全般にわたる合理化、効率化ということが必要でございまして、今議会にお願いをしている予算等を通じてそうした将来見通し、経営の効率化等についての検討もされるということでございますので、そうしたものを含めて、この今後の事業化に向けて進む段階できちっと整理をしなければならないというふうに考えているものでございます。 ◯三谷 伝議長 中川教育長。 ◯中川俊隆教育長 議員さんが指摘された、まさにそのとおりでありまして、不登校対策で最も必要なことは、不登校の児童・生徒を出さないということ、未然防止のための具体策をどうするかということ、これがまさにそのとおりでして、教育委員会としましても、その重要性から今年度、次の4点に重点を置いて指導しております。  まず1点目、校内指導体制の充実として、校内不適応対策委員会、生徒指導との関連強化を図り、校内の綿密な連携体制をつくること、2点目として、子供たちの心の居場所として、認め合い、励まし合う学級づくりを目指し、不登校を生まない生き生きとした学級、学校づくりを進めること、3つ目として、小・中連携をより深め、中学校区で対応していく体制をつくること、4つ目として、関係諸機関との連携を強化し、学校のみの努力で解決を図るのではなく、学校の取り組みを支援する連携ネットワークを強化するということ、このような4つのことを重点に置いております。  端的に言いますと、学校に行くのが楽しくて仕方がないというような学校をつくることでありまして、教員、保護者、地域の人々が、これがうちの学校だと言って胸を張って語れる学校づくり、これをすることが大切だということを常々事あるたびに、機会あるたびに管理職等に言っております。  以上でございます。 ◯三谷 伝議長 近藤水道事業管理者。 ◯近藤 光水道事業管理者 初めに、水道料金の方の検討は市長がただいまお答え申しましたから、私からは差し控えます。  実験の方のやり方、水道局独自で行うのか、あるいは外部に委託するのかという点にお答えしたいと思います。  ろ過施設の実験そのものは、まず、ろ過施設検討委員会という、仮の名前ですけど立ち上げまして、そこでいろいろ検討する、窓口からまず検討するという建前にしております。それで、実際の実験そのものは、そこで選ばれた何社かわかりませんが、メーカーが行うことになろうかと想像しております。その得られたデータの収集とか解析は、専門のコンサルタントに委託しようかなというような考えでおります。その得られた結果についての検証は、もちろんこのろ過施設検討委員会の中でいろいろ検討していただくと。こういったものはすべて市民に公開の場で行うわけでございまして、その実験の中身は、先ほども検討委員会にお諮りするということにしましたが、例えば膜の種類でもいろいろ言われていますね。UF膜、MF膜、セラミック膜、いろんなことがあります。鳥取市にとって最も安くてよいものはどれかというのが究極の目的でございますので、それにはどういった種類の実験をしたらよいかということは、この委員会にお諮りしたいというふうに考えております。  なお、どんな委員会ということを今の時点でその構成を御説明するとすれば、考えてますのは、県外のろ過技術専門の方が約2名程度、地元の大学で河川とか環境に詳しい先生2名程度、やはり責任上、水道局も1名入って、5名程度でどうかなというような考えで今のところはおります。  以上でございます。 ◯三谷 伝議長 秋口政俊議員。 ◯秋口政俊議員 時間の関係がありますので、1点だけ水道事業に関して質問させていただきます。  先ほどの答弁ですと、メーカーから実際にコンサルに出されるということなんですね、最終的には。時間がありませんのであれですけども、今お聞きしたところでは、膜の種類、いわゆるろ過を中心に実験されるようですけども、やっぱり比較検討すべき他のろ過方法のデータというのも要ると思うんです。先ほどの山下議員さんの質問に対して、膜ろ過以外の複数のプラントについて、いわゆるほかのろ過方法についても検討するというような答弁であったと思いますけども、見直し検討委員会の報告でも、いわゆる緩速ろ過は生物膜ができないんではないかというようなことが言われておりますし、そういったこともきちんと検証してデータを出さないと、現在住民団体がいろいろおっしゃっているわけですが、先ほど申しましたけども、そういったデータがないために非常に混乱しているという部分もあるんじゃないかと思います。  先ほど答弁なかったんですが、他の方法も含めてプラント実験するというふうに理解してよろしいんでしょうか。 ◯三谷 伝議長 近藤水道事業管理者。 ◯近藤 光水道事業管理者 例えば、緩速ろ過で問題があると見直し検討委員会で言われてます生物、千代川の伏流水が非常にきれい過ぎて、栄養分が少なくて、強固な膜、緩速ろ過による生物膜が十分つくられない恐れがあると、これも北九州市の実験等から来ておるんですけれども、それを私たちは確かめることは考えております、それは。  しかし、ちょっと今聞こえてきますような、急速ろ過、緩速ろ過、膜ろ過を同時に同じ施設を並べて、初めから比較検討し直すということは考えておりません。あくまでも膜ろ過を中心に、どれが一番よいかということを実験することが主体でございまして、そのほか、いろんな市民の皆様の疑問に答えていく項目は加えていきたいと、こういうスタンスでございます。 ◯三谷 伝議長 以上で本日の日程は終了しました。  本日は、これで散会します。                    午後5時26分 散会 このサイトの全ての著作権は鳥取市議会が保有し、国内の法律または国際条約で保護されています。 Copyright (c) Tottori City Council, All rights reserved....