世田谷区議会 1989-11-06 平成 1年 11月 定例会−11月06日-01号
おおげさに言うと、かの『夜と霧』と同類の物語なのです。 暗すぎて皆の視線が届かないからこそ、こうして敢えて読んで頂きたいのです。消費税三%騒ぎではどの政党も、「来るべき二十一世紀の高齢化社会に備えて」といいます。政治かの目は節穴です。これは来るべき社会の問題ではありません。その気になればどなた様の周辺でも悲劇をいくらでも確認できるはずです。すでに今日の普遍的な問題なのです。
おおげさに言うと、かの『夜と霧』と同類の物語なのです。 暗すぎて皆の視線が届かないからこそ、こうして敢えて読んで頂きたいのです。消費税三%騒ぎではどの政党も、「来るべき二十一世紀の高齢化社会に備えて」といいます。政治かの目は節穴です。これは来るべき社会の問題ではありません。その気になればどなた様の周辺でも悲劇をいくらでも確認できるはずです。すでに今日の普遍的な問題なのです。
例えば小学校教育の中で折り鶴を教えながら広島の佐々木禎子さんの物語をするというのがあります。禎子さんは二歳のとき被爆し、小学校の運動会の選手にまでなったが、白血病で倒れる。お友達が鶴を千羽折れば治ると励まし、本人は治りたい一心で毎日折り続け、千羽を越え、千三百羽まで折ったが助からなかった。子供たちはこの話から人の命のとうとさと原爆の恐ろしさをよく理解すると言います。
また、商人は、人に信用される者が、いわゆる信用の「信」に右側に「者」と書く、信用される者が「儲」かるんだとも教えられ、確かに、その字のごとく、そのことがいまだに強く心に残り、物語としての教材のとうとさを身に感じたのでありまして、そこで、先般、区研究所の所報三号に、「童句」の記事を大変有意義に読ませていただきましたが、今こそ人間本来のあり方をやさしく教え導き、子供たちの教えの中に、手遊びや、このような