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令和3年第1回定例会(第6号) 本文 開催日: 2021-03-08
令和3年第1回定例会(第6号) 名簿 開催日: 2021-03-08

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  1. 稲城市議会 2021-03-08
    令和3年第1回定例会(第6号) 本文 開催日: 2021-03-08


    取得元: 稲城市議会公式サイト
    最終取得日: 2022-12-31
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1                                午前9時30分 開議 ◯ 議長(渡辺 力君) ただいまから本日の会議を開きます。   ───────────────────────────────────────── 2 ◯ 議長(渡辺 力君) 日程第1、一般質問を行います。  通告の6番、角田政信君の一般質問を許します。11番、角田政信君。 3 ◯ 11番(角田政信君) おはようございます。通告ナンバー6番、新政会の角田政信です。通告に従いまして、大項目3点について順次質問させていただきます。  大項目1番、市内の交通安全対策のさらなる拡充について。  令和3年1月、警視庁は、令和2年中の東京都内における交通人身事故発生状況を公表しています。また、報道によると、東京都内の令和2年中の交通事故死者数は、昭和42年以来53年ぶりに全国最多のワースト記録となったとのことです。昨年来、コロナ禍において、テレワークの推進や外出自粛が進む中、東京では逆に交通事故死が増えているのは残念でなりません。市内の交通安全対策の拡充については、昨年の第4回定例会でも質問いたしましたが、改めて交通安全対策のさらなる拡充を求め、質問させていただきます。  (1)、令和2年中における交通人身事故の発生状況について、1)、都内における交通人身事故の発生状況について伺います。 4 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 5 ◯ 都市建設部長(久家 康君) おはようございます。それでは御答弁させていただきます。令和2年中の都内における交通人身事故の発生状況につきましては、発生件数が2万5,642件で、前年から4,825件の減少、死者数が155人で、前年から22人の増加、重傷者数が1,225人で前年から27人の減少、軽傷者が2万7,663人で、前年から5,862人の減少であったと警視庁より公表されております。 6 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 7 ◯ 11番(角田政信君) それでは再質問です。この1年間の交通人身事故の発生傾向について伺います。 8 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 9 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 令和2年中の都内における交通人身事故の発生傾向につきましては、警視庁の統計によりますと、発生時間は夕方の午後4時から午後6時の間が最も多く、事故の内容については追突と出会い頭衝突事故が最も多くなっております。また、年齢別では40歳代の方を当事者とする事故が最も多くなっていると伺っております。 10 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 11 ◯ 11番(角田政信君) それでは、2)、稲城市における交通人身事故の発生状況について伺います。 12 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 13 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 令和2年中の市内における交通人身事故の発生状況につきましては、発生件数が178件で、前年から3件の減少、死者数がゼロ人で、前年から増減なし、重傷者数が9人で、前年から4人の増加、軽傷者が210人で、前年から5人の増加であったと警視庁より公表されております。なお、市内においては、平成30年8月より約2年半の間、死亡事故は発生しておりません。 14 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。
    15 ◯ 11番(角田政信君) 市内においては、約2年半、死亡事故は発生していないとのことです。  では、再質問です。市内における交通人身事故の発生傾向について伺います。 16 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 17 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 令和2年中の市内における交通人身事故の発生傾向につきましては、警視庁の統計によりますと、発生時間は正午から午後2時の間が最も多く、事故の内容については追突と出会い頭衝突事故が最も多くなっております。また、年齢別では50歳代の方を当事者とする事故が最も多くなっております。 18 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 19 ◯ 11番(角田政信君) 発生傾向は、正午から午後2時の間が最も多く、また追突と出会い頭衝突事故が最も多く、50歳代の方を当事者とする事故が最も多いとのことです。  では、再々質問です。地区別の事故発生件数と傾向について伺います。 20 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 21 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 地区別の事故発生件数につきましては、矢野口地区が38件と最も多く、次いで平尾地区が28件、大丸地区が27件、東長沼地区が24件、若葉台地区が22件、百村地区が16件、坂浜地区が7件、向陽台地区が6件、押立地区が5件、長峰地区が4件であり、主に幹線道路での事故発生が多いと多摩中央警察署より伺っております。 22 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 23 ◯ 11番(角田政信君) 令和2年中における事故の特徴として、交通量の減少を受けた速度超過、また交通量は減っているのに信号無視する無理な横断の歩行者が増えているのも原因ではないかとの報道もありました。  では、(2)、市内の交通安全対策について。稲城市内においては約2年半にわたり死亡事故は発生していないということは、多摩中央警察署をはじめ、多摩稲城交通安全協会や市役所など、関係者の御尽力によるものであり、大変感謝しております。稲城市は他市と比べ事故が少ない安全なまちであることは確認できましたが、高齢者や子供が関与する事故も少なからず発生しており、市内においては矢野口地区での事故発生件数が最も多いのはとても残念です。そこで、市内の交通安全対策のさらなる拡充について伺ってまいります。  市内の交通安全対策について、市では、多摩中央警察署多摩稲城交通安全協会と連携し、ハード・ソフトの両面で様々な交通安全対策に取り組んでいただいていることは、昨年12月の定例会で確認しているところであります。そこで、1)、交通安全対策の推進状況について伺います。 24 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 25 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 市内の交通安全対策の推進状況につきましては、市長自ら、多摩中央警察署を通じ、警視庁へ強く要請を重ねた結果、3月1日に坂浜平尾線と学園通りが交差するソコラ若葉台前の稲城第二中学校東交差点の信号機が、横断路信号機から交差点信号機へ改良されました。また、鶴川街道と坂浜平尾線が交差する若葉台入口交差点右折矢印信号の設置、さらには小田良上平尾線とひなた通りが交差する日大グラウンド前交差点に交差点信号機の新設、平尾中央通りと天神通りが交差する上平尾交差点右折矢印信号の設置が決定しております。このほか、市内では、竪台地区に続き、新たに青渭通りを中心とする百村、東長沼、大丸、向陽台地区の一部が2か所目のゾーン30に指定されるとともに、市内各所に横断歩道やボラード、自転車ナビマーク自転車ナビラインの新規設置を行い、交通安全対策を進めております。 26 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 27 ◯ 11番(角田政信君) 市長自ら、多摩中央警察署を通じ、警視庁に対し交通安全施設の要請を行い、信号機の設置が決定したことは大変感謝いたします。この4か所の信号機の設置要請のほかにも要請を行っていると思いますが、どのような要請を行っているのか、伺います。 28 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 29 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 市長から多摩中央警察署長に対する交通安全施設の新設・改良等に関する直接要請につきましては、PTAや幼稚園自治会や市民の方からの要望を全てまとめて、毎年要請を行っているところでございます。令和2年度につきましては、信号機の設置等を22か所、横断歩道の設置を6か所、合計28か所の要請を行っております。 30 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 31 ◯ 11番(角田政信君) 先ほどの御答弁で、市内における地区別の事故発生件数は残念ながら矢野口地区が最も多いとのことでした。  そこで、2)、矢野口地区における交通安全対策について伺います。 32 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 33 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 矢野口地区における交通安全対策につきましては、幹線道路を迂回する車両が住宅地の狭い道路を通り抜けることへの対策として、市では、多摩中央警察署との協議により、弁天通りや三中通りにおける時間指定の車両進入禁止規制、路側帯のカラー舗装やポストコーンの設置等による車両の速度抑制対策を進めております。また、多摩中央警察署多摩稲城交通安全協会と連携し、稲城第七小学校通学路における児童の見守り活動、アメリア稲城や矢野口駅、京王よみうりランド駅における交通安全キャンペーン等を実施し、交通安全意識の啓発にも努めているところでございます。 34 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 35 ◯ 11番(角田政信君) 矢野口地区におきましては、多摩中央警察署をはじめ、多摩稲城交通安全協会、行政の方々が連携し、交通安全対策に取り組んでいただけていることに改めて感謝申し上げます。  それでは次の質問に移ります。3)、ゾーン30の推進について伺います。 36 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 37 ◯ 都市建設部長(久家 康君) ゾーン30の推進につきましては、さきにお答えさせていただきましたとおり、市内では2か所がゾーン30に指定されております。このゾーン30に指定された区域では、車両は最高速度が30キロに制限され、幹線道路などで囲まれた住居地域での車両の走行速度や通り抜けの抑制になり、歩行者や自転車の安全対策に大変効果があることから、今後につきましても、地域の方々からの要望を踏まえ、警視庁と協議しながら、市内各所にゾーン30の区域指定を進めてまいりたいと考えております。 38 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 39 ◯ 11番(角田政信君) では再質問です。ゾーン30が交通安全対策に大変効果的であるということは分かりました。また、稲城市内でも矢野口地区は特に事故も多く、稲城第七小学校や矢の口幼稚園、青葉幼稚園、学童クラブ子どもの森など、子供の施設も多くあります。弁天通りを中心に、第二文化センター周辺や旧よみうりランド通りなど、区域全体での規制であるゾーン30の指定が効果的だと考えますが、市の考えを伺います。 40 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 41 ◯ 都市建設部長(久家 康君) ゾーン30の指定につきましては、地域の方々からの要望を受け、市と交通管理者である多摩中央警察署が現地を確認した上で東京都公安委員会にゾーン30の指定申請を行い、決定されるものでございます。矢野口地区につきましても、市内3か所目となるゾーン30の区域指定に向け、多摩中央警察署と協議を進めてまいりたいと考えております。 42 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 43 ◯ 11番(角田政信君) ぜひ、矢野口地区につきましてもゾーン30の指定をお願いいたします。また、市内全域でもゾーン30の推進に取り組んでいただければと思います。私もぜひ協力させていただければと考えております。これは意見です。  それでは、次の質問に移ります。大項目2番、「TOKYO GIANTS TOWN」構想と観光面との連動について。  これも1昨年の第3回定例会で質問いたしましたが、「TOKYO GIANTS TOWN」構想は、新聞などの報道によりますと、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、感染対策を含め球場設計などを抜本的に見直し、2024年3月以降の開業を目途とするとあります。この「TOKYO GIANTS TOWN」構想が実現しますことは、本市の振興に大きなインパクトがあるものと期待されます。  そこで、(1)、「TOKYO GIANTS TOWN」構想と観光施策について。この「TOKYO GIANTS TOWN」構想でできます新球場が大きな集客装置となり、最寄りのよみうりランド駅周辺は、よみうりランドの「飛躍」プランによる新施設の出現もあり、多くの来客が集まる場所となり、本市への回遊を上げることで地域経済の活性化に結びつける絶好の機会と言えます。よみうりランド駅周辺には多くの観光資源がありますが、どのようなものを推奨されているのか、伺います。 44 ◯ 議長(渡辺 力君) 産業文化スポーツ担当部長。 45 ◯ 産業文化スポーツ担当部長(松本葉子君) 京王よみうりランド駅周辺の観光資源といたしまして、市内最古の延喜式内社である穴澤天神社、同神社の国指定重要無形民俗文化財の江戸の里神楽、獅子舞及び弁天洞窟の湧水、あじさいや紅葉等を楽しめる妙覚寺、小沢城址等を挙げております。次に、自然としては、三沢川の散歩道、親水公園があり、アミューズメント・レジャースポットとしては、よみうりランド、HANA・BIYORI、丘の湯など、また景観としては、よみうりV通りとそこからの景色、よみうりランドのゴンドラからの桜や景観がございます。スポーツ面では、よみうりゴルフ倶楽部よみうりゴルフガーデン読売ジャイアンツ球場東京ヴェルディ及び日テレ・東京ヴェルディベレーザの練習拠点があるホームタウンであることなどをPRしております。さらに、よみうりランド駅からつながる弁天通り商店街には個性あるお店があり、お土産品としても観光PRしております。 46 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 47 ◯ 11番(角田政信君) 再質問です。京王よみうりランド駅周辺には多くの観光資源があることは、私も理解いたしました。そのようにたくさんある観光資源を市ではどのようにPRし、案内しているのか、伺います。 48 ◯ 議長(渡辺 力君) 産業文化スポーツ担当部長。 49 ◯ 産業文化スポーツ担当部長(松本葉子君) 市では、京王よみうりランド駅周辺の観光資源につきまして、観光マップ「稲城ぶらり散歩」や、近隣自治体と連携して発行している広域観光マップ、DVDやYouTubeなどにより情報発信をしております。稲城市観光協会でも、ホームページやリーフレットを通じてPRしております。また、観光協会では、京王よみうりランド駅周辺の観光資源を巡る観光ウォークツアースタンプラリーを定期的に実施するとともに、市でも、東京都市長会による各種広域観光連携事業を活用して実施する観光ツアーのコースに組み込んで、これまで多くの参加者に楽しんでいただいております。これらの案内には、ガイドとして養成してきた稲城観光案内人が、観光協会と連携を取って、詳しい説明に当たっております。さらに、市外から案内してほしいとの問合せもあり、稲城観光案内人を派遣しての御案内もしております。 50 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 51 ◯ 11番(角田政信君) 再々質問です。「TOKYO GIANTS TOWN」構想が実現され、またよみうりランドの「飛躍」プランが実現していった場合のよみうりランド駅周辺は、今よりはるかに多い方が集まる場所になるものと予想されます。その予想される状況に対して、どのように観光案内をされるのか、またよみうりランド駅周辺にアンテナショップを出して観光案内所とすることについての市の考えを伺います。 52 ◯ 議長(渡辺 力君) 産業文化スポーツ担当部長。 53 ◯ 産業文化スポーツ担当部長(松本葉子君) 「TOKYO GIANTS TOWN」構想に基づく施設の詳細や、駅から現地までの具体的なアクセスルート等を踏まえ、それらと京王よみうりランド駅周辺の既存の豊富な観光資源を組み合わせた回遊しやすい各種コースを来訪者の層や趣向に合わせて設定したり、またサイクリストには周辺の坂を走るサイクルルートなどを提案できるよう考えております。それらのコースなどを織り込み、さらに京王よみうりランド駅やよみうりランド、HANA・BIYORI、「TOKYO GIANTS TOWN」への動線などにフォーカスしたエリアマップを作成していくことも、稲城市観光協会とともに進めてまいりたいと考えております。  なお、京王よみうりランド駅近くのアンテナショップの設置につきましては、いなぎ発信基地ペアテラスで市全体を案内しておりますことから、現在のところ特に考えてはおりませんが、案内機能については、今後の周辺開発の進捗に応じて、関係する諸組織とも相談しつつ研究していくことになるかと考えております。 54 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 55 ◯ 11番(角田政信君) 観光案内所については、今のところ特に考えていないとのことですが、駅前に観光案内図等の設置をぜひ御検討ください。  それでは、(2)、南山東部土地区画整理事業における「TOKYO GIANTS TOWN」予定地周辺の進捗状況について。令和3年2月9日に実施された市内工事箇所現地調査で、予定地周辺の進捗状況は確認しておりますが、来訪者にとっては球場へのアクセスがとても大切だと思います。そこで改めて直近の状況変化について伺います。 56 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市基盤整備担当部長。 57 ◯ 都市基盤整備担当部長(八木原公成君) 読売巨人軍新ファーム球場予定地周辺の南山東部土地区画整理事業の進捗状況につきましては、現在建設中の読売ランド線が今年の秋頃には完成し、トンネルを通る新しい道路に切り替わる予定で工事が進んでおります。また、球場までのアクセスにつきましては、読売巨人軍新ファーム球場の開業までに、根方谷戸公園内に歩行者が歩いていける遊歩道や球場周辺の道路等を整備する予定であると組合より伺っております。 58 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 59 ◯ 11番(角田政信君) では再質問です。南山東部土地区画整理事業区域内では、地形の状況から高低差がある球場周辺の遊歩道や根方谷戸公園内の遊歩道は階段となることが想定されます。高齢者などの利用を考えると、手すりがあったほうが便利であると思います。階段には手すりが設置される予定なのか、伺います。 60 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市基盤整備担当部長。 61 ◯ 都市基盤整備担当部長(八木原公成君) 高低差がある読売巨人軍新ファーム球場周辺や根方谷戸公園内に整備される予定の階段につきましては、移動等円滑化基準などに基づき、手すりを設置すると組合より伺っております。 62 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 63 ◯ 11番(角田政信君) 先日、ありがた山に登ってみました。上からは市内が一望でき、絶景でしたが、結構急坂で、稲城に初めて来た人が転んでけがでもしたら、稲城に対して悪いイメージが残らないかと思い、心配していましたが、手すりを設置予定だと聞いて、安心いたしました。  それでは、3番、文化財の活用方法について。  稲城市には多くの観光資源があり、よみうりランド駅周辺に限らず、歴史的遺産として観光の名所となる文化財も数多く保管されていると聞いています。伝統を大切にし、文化の香りがするまちということもまちの魅力の一つだと思います。ぜひ多くの方に知っていただきたいと考えます。  そこで、(1)、市で保管・管理している文化財とは具体的にどのようなものがあるのか、伺います。 64 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 65 ◯ 教育部長(石田昭男君) 市が保管・管理している文化財につきましては、大きく4つに分類して、民具資料、歴史資料、埋蔵文化財資料、標本資料がございます。民具資料につきましては、当時の生活様式を知る上で価値の高い、衣食住に関わる足踏み脱穀機や粉ひき石臼などの民具類でございます。歴史資料につきましては、商いで記録として残していた出納簿や、近代史に関する書物などでございます。埋蔵文化財資料につきましては、住宅や商業施設などの建設時に行う土木工事で出土される、当時の人が使った土器や石器などの道具類でございます。標本資料につきましては、市内に生息していたチョウなどの標本や植物などの写真類でございます。 66 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 67 ◯ 11番(角田政信君) では、(2)、保管されている文化財の活用方法について伺います。 68 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 69 ◯ 教育部長(石田昭男君) 市が保管している文化財につきましては、歴史的・文化的・学術的に価値が高いことや、後世に残していくことの必要性などを広くPRして、文化財の普及と保護につなげていくことを目的に活用しているところでございます。具体的には、ふれんど平尾内にある郷土資料室を中心とし、民具資料や歴史資料、そして埋蔵文化財資料や標本資料などを公開展示しております。また、定期的に文化財の入替えを行うとともに、新たに稲城市指定文化財に指定した文化財の企画展を一定期間公開展示しております。また、記録として残すための文化財ノートや文化財研究紀要といった文献資料及び映像資料の作成、学識経験者を講師として招いた文化財講座などにも活用しております。 70 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 71 ◯ 11番(角田政信君) 再質問です。それでは、文化財講座や文化財ノートにおける直近3年間の文化財の活用実績を伺います。 72 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 73 ◯ 教育部長(石田昭男君) 直近3年間の文化財の活用実績についてでございますが、初めに文化財講座につきましては、平成30年度、「塚から見る稲城の歴史」、平成31年度、「由緒・伝承が語る村の歴史」、令和2年度、「掘り出された稲城の遺跡」をテーマに実施し、実施に際してはそれぞれのテーマに合わせて文化財を活用したところでございます。  次に、文化財ノートにつきましては、平成30年度、窪家奚疑塾関係資料をはじめ5件、平成31年度、穴澤天神社本殿をはじめ4件、令和2年度、常楽寺の飛天図及び龍図をはじめ3件、3年間で合計12件の文化財の記録や紹介などを目的に発行したところでございます。なお、文化財ノートにつきましては、これまで114号まで発行しております。 74 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 75 ◯ 11番(角田政信君) 文化財ノートが114号まであるとのことなので、もっと活用できればと思います。  今は、誰も経験したことのない未曽有の事態の中、昨日は首都圏1都3県の緊急事態宣言が2週間延長となりました。商店街をはじめ、地域経済は瀕死の状態です。だからこそ「TOKYO GIANTS TOWN」構想は地域経済活性化の大きな希望です。稲城は、観光資源も多く、文化財も多く保管しており、伝統文化を大切にする、本当に魅力のあるまちです。なので、新しく来る人に稲城の魅力を存分に味わってもらいたい。そのために万全な準備でお迎えしたいと思います。今後に大いに期待するものです。これは意見です。  これで私の一般質問は終わります。 76 ◯ 議長(渡辺 力君) 以上で、11番、角田政信君の一般質問は終わりました。   ───────────────────────────────────────── 77 ◯ 議長(渡辺 力君) 通告の7番、岡田まなぶ君の一般質問を許します。10番、岡田まなぶ君。 78 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 日本共産党の岡田まなぶです。今回の一般質問は、大項目6点、質問してまいります。第1に、新型コロナから市民の生命と暮らしを守り、支える取組、第2に、震災への備え─東日本大震災から10年、第3に、認可保育園の待機児童解消、第4に、住民意見を尊重したまちづくりを進める「まちづくり条例」の制定、第5に、国民健康保険の子供の均等割の軽減、第6に、子供たちの学びの保障と心身のケアについて、順次質問してまいります。  大項目1、新型コロナから市民の生命と暮らしを守り、支える取組についてです。  新型コロナの影響が長期化・深刻化する下で、日本共産党は、市民の生命と暮らしを守るために、PCR等検査を拡充し、無症状者を含めた感染者の把握と保護による感染抑止、医療機関と医療従事者への支援の抜本的拡充、自粛要請と一体に十分な補償、雇用と営業を守る支援を求めて力を尽くしてまいります。コロナ禍の下、検査と保護で感染拡大を抑え、市民の生命と健康を守り、地域の商店や事業所を支える取組について質問します。  (1)、市内診療所でのPCR検査の取組状況についてお聞きします。 79 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 80 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 市内診療所におけるPCR検査の取組状況につきましては、18診療所で検査を行っており、さらにそのうち8診療所では、検査を行っていない診療所から患者の紹介を受け、検査を行っていると医師会より伺っております。 81 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 82 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 18の診療所で検査を行っているということでございます。先日、市民の方から市内の診療所でPCR検査を受けたというお話を私も聞きました。38度を超える熱が出たということで、コロナも心配だということで、かかりつけ医に電話をした。すぐに来てくださいということで診療所に行って、ほかの患者さんとは会わないように別の入り口から入ってPCR検査を受け、結果は陰性だったということですが、この市民の方から、検査ができてよかった、また身近なかかりつけ医のいる診療所におけるPCR検査の取組は大切だと改めて感じたところです。診療所の医師をはじめ、医療従事者の大変な努力の中で、この取組も行われていると思います。改めて敬意と感謝を表明します。  そこで再質問ですが、診療所におけるPCR検査の方法と、診療所内の感染防止対策についてお聞きします。 83 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 84 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 診療所におけるPCR検査の方法につきましては、唾液検査と抗原検査のうち、患者の状況に応じて検査方法を選択しております。また、感染防止対策につきましては、待合室でのソーシャルディスタンスや検温、換気、消毒作業などを行っていると医師会より伺っております。 85 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 86 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 感染の防止対策もしっかり行いながら、引き続き取り組んでいっていただきたいと思います。  (2)、市内の高齢者施設等、接待を伴う飲食店等のPCR検査の補助を行う感染拡大防止対策事業の取組状況についてお聞きします。 87 ◯ 議長(渡辺 力君) 総務部長。 88 ◯ 総務部長(鈴木秀治君) PCR検査の補助を行う感染拡大防止対策事業の取組状況につきましては、2月末現在で介護保険事業所及び障害福祉サービス事業所関係の3施設から91人分の申請を受け、実施いたしました。また、接待を伴う飲食店などからの申請はございません。 89 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 90 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 再質問です。まず第1に、2月末現在で3施設、91人分を実施したということですが、施設の内訳はどのようになっているか、お聞きしたいと思います。  2点目に、新型コロナが長期化するという状況の下で、この事業については3月末が期限となっていたと思いますが、延長していくということが必要ではないかと思います。この点についてお聞きします。
    91 ◯ 議長(渡辺 力君) 総務部長。 92 ◯ 総務部長(鈴木秀治君) まず、3施設の内訳としましては、介護保険事業所から2施設、障害福祉サービス事業所から1施設、申請がされております。また、この事業につきましては、東京都が10分の10を助成する事業で、昨年の第4回定例会の補正予算で御承認いただいた令和2年度の事業となってございます。市といたしましては、現在の感染状況などを踏まえ、東京都へ令和3年度においてもこの事業を継続していただくよう要望しているところでございます。 93 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 94 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 検査を継続して行っていくことは、感染防止の大事な取組ですので、しっかり取り組んでいっていただきたいと思います。  (3)、各地の高齢者施設や医療施設でのクラスターが多発する中、高齢者施設や医療施設などへの社会的検査が広がっています。医療機関、介護・福祉施設、保育園・幼稚園、学校、学童クラブなど、クラスターが発生すれば多大な影響が出る施設に定期的な社会的検査を行い、感染拡大を事前に防ぐことが求められると考えますが、認識をお聞きします。 95 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 96 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 医療機関及び施設で働く方などへの定期的なPCR検査につきましては、令和2年第4回定例会でお答えしましたとおり、医師が検査を必要と判断した方とは異なるため、現時点では自由診療として、検査に要する費用全額を自己負担の上、検査を受けていただくことは可能であると認識しております。なお、高齢者施設につきましては、2月2日に改定された国の基本的対処方針に基づき、特定都道府県は、感染多数地域における高齢者施設の従事者等の検査の実施計画を策定及び実施するとともに、その後も地域の感染状況に応じ、定期的に実施することとなったものと認識しております。 97 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 98 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 再質問です。医療的な検査は、症状の出た人、また感染の疑いのある濃厚接触者を対象に行われます。一方、高齢者が利用する介護施設などでのクラスター発生が各地で相次いでいるという状況になっています。無症状の人に予防的に検査を行って、早期に感染者を見つけ出す社会的検査の取組の強化が求められていると考えますが、認識をお聞きします。 99 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 100 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 無症状の人への検査につきましては、東京都が定めた集中的実施計画に基づきまして、高齢者施設におきましては、特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、介護医療院を対象に、また障害者(児)施設におきましては、障害者支援施設、医療型・福祉型障害児入所施設を対象に、施設従事者へのPCR検査が2月から3月までに実施されるものと認識しております。なお、それ以外の対象につきましては、さきにお答えしたとおりでございます。 101 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 102 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 無症状の人への検査について、集中的実施計画に基づいて、高齢者施設、障害者施設など、施設の従事者にPCR検査が実施されるということになってきていると思います。国や東京都でも無症状の人への検査が始まったことは重要です。この取組は、一度で終わりにせずに定期的に取り組んでいくということが感染拡大を抑えるために重要であり、定期的な検査を引き続き求めるものです。  2月4日の衆議院予算委員会に参考人として出席した分科会の尾身会長は、このように答弁しています。「検査の文脈でいうと、宣言を解除した後の都道府県で最も大事なこと」として「感染のリスクの高いところを中心に、無症状者に焦点を合わせた検査をやることによってリバウンド(再拡大)を防ぐことだ」と述べています。今後、新規感染者数の減、緊急事態宣言の解除、ワクチン接種の推進という状況が進んだとしても、検査の拡充、感染者の追跡と保護を継続していくということが、この感染のリバウンド(再拡大)を防止するために重要と考えます。知恵と力を尽くして、新型コロナから市民の生命と暮らしを守っていくことを求めて、次に進みます。  (4)、感染拡大に伴う外出自粛等の影響により、市内の事業者も売上減少など、厳しい状況にあります。全国知事会も要望している持続化給付金・家賃支援給付金の再支給が求められると考えますが、認識をお聞きします。 103 ◯ 議長(渡辺 力君) 産業文化スポーツ担当部長。 104 ◯ 産業文化スポーツ担当部長(松本葉子君) 国は、令和2年度予算の予備費を活用し、新型コロナウイルス感染の拡大により発令された緊急事態宣言に伴う飲食店の時間短縮や不要不急の外出・移動の自粛により影響を受け、売上が大きく減少した中堅・中小事業者に一時支援金を支給することとしております。また、国の第3次補正予算には、新型コロナウイルス感染症により売上高が減少した中小・小規模事業者等に実質無利子・無担保で保証料を補助する融資である民間金融機関を通じた資金繰り支援の延長を盛り込む施策等、様々な施策を立てており、市内事業者にも活用可能でありますので、市といたしましては国の施策の動向を暫時見守ってまいりたいと考えております。 105 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 106 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 国では、一時支援金の支給、民間金融機関を通じた資金繰り支援の延長などの施策を立てているということだったと思いますが、持続化給付金、また家賃支援給付金の再支給は実現していません。日本共産党は、全国知事会、また中小企業団体の要求に応えて、持続化給付金・家賃支援給付金の再支給をと求めています。市内の事業者の方からは、売上減など、厳しい経営状況の下で、1回目の緊急事態宣言のときのように非常に厳しい中で、持続化給付金を支給してほしいという切実な声も寄せられています。市として市内事業者の状況についてどのように認識しているのか、お聞きいたします。 107 ◯ 議長(渡辺 力君) 産業文化スポーツ担当部長。 108 ◯ 産業文化スポーツ担当部長(松本葉子君) 新型コロナウイルス感染症の影響による市内事業者の状況につきましては、東京都発表による市内倒産件数におきまして、新型コロナウイルス感染症の感染拡大前の平成31年2月から令和2年1月までが7件、令和2年2月から令和3年1月までが3件と減少しております。また、セーフティネット保証4号の申請件数につきましては、令和2年5月の申請件数102件をピークに減少傾向にありましたが、ここ数か月においては20件程度で推移している状況です。また、業種や業態により様々でございますが、特に飲食店などにおいて、営業時間短縮や外出自粛要請により事業の継続と雇用の維持について影響を受けている事業者が多いものと認識しております。 109 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 110 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 市内でも、飲食店などにおいて、営業時間短縮、また外出自粛要請により事業の継続と雇用の維持に影響を受けている事業者が多いと認識しているということだったと思います。先ほど申しましたように、全国知事会、中小企業の団体も持続化給付金・家賃支援給付金の再支給を要望しています。首都圏では2度目の緊急事態宣言が延長される状況の下で、市内の事業者の経営と雇用を守る取組を求めて、次に進みたいと思います。  大項目2、震災への備えについて─東日本大震災から10年。  2月13日には福島県沖で震度6強の地震が起きました。改めて、市民の生命と暮らしを守る震災への備えについて質問してまいります。  (1)、住宅の耐震化と家具転倒防止の取組についてお聞きします。 111 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 112 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 住宅の耐震化の取組につきましては、稲城市耐震改修促進計画に基づき、住宅の所有者へのダイレクトメールによる耐震改修の勧奨通知、木造住宅の耐震診断助成金や耐震改修助成金を活用した促進に取り組んでおります。また、家具転倒防止の取組につきましては、地域の防災訓練や防災講話、市ホームページ、広報いなぎや全戸配付したいなぎ防災マップの中で、我が家の備えとして分かりやすく掲載し、自助としての取組を推進しております。 113 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 114 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 再質問ですが、震災への予防の取組を推進するために、耐震改修の助成のように、家具転倒防止器具の助成、またこの器具の取付けの支援ということを行っていくことが必要ではないかと考えますが、認識をお聞きします。 115 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 116 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 家具転倒防止器具助成事業につきましては、平成21年度より東京都市長会の助成事業として3年間実施、その後、市の単独事業として2年間行い、自助としての震災対策の取組の必要性について啓発できたものと考えております。 117 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 118 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 平成21年から5年にわたって、家具転倒防止器具の助成を稲城でも行ってきたということです。  それで一つ紹介したいのは、お隣の多摩市ですが、1月から家具転倒防止器具の購入と設置を行う家具転倒防止器具助成事業というものを始めています。新型コロナが拡大する中で、避難所の混雑状況を緩和するために、市民に対して自宅にとどまる在宅避難を促しているということで、在宅避難をするためにも、家でのけがの被害がないように、家具の転倒防止が必要ということです。そして、助成の対象としているのは、家具の転倒防止器具の購入や設置が難しい住民税非課税の後期高齢者のみの世帯に限定して、購入・設置を無償で支援するという取組が始まっています。伸縮の突っ張り棒とか、家具転倒防止用のL字金具、引き戸ロックなど、設置業者が自宅を確認し、部屋の状況を見て設置器具を決定して、約1,000世帯を想定しているということです。高齢世帯での家具転倒防止の推進というのはなかなか難しい課題でもあると思います。国、また東京都に助成を求めるということも含めて、この検討もぜひ進めていっていただきたいということを申して、次に進みたいと思います。  (2)、停電時の市民の備え及び市の取組についてお聞きします。 119 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 120 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 停電時の市民の備えにつきましては、稲城市地域防災計画に基づき、自助としての防災対策として、懐中電灯、乾電池、ろうそく、携帯ラジオや携帯電話の充電器などを備えることが大切だと考えております。このことから、市では、全戸配付しましたいなぎ防災マップの中で、非常持出品と備蓄品として分かりやすく掲載するとともに、地域の防災訓練や防災講話などでの周知に取り組んでおります。 121 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 122 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 停電時の市民の備えの周知も改めてしっかり行っていっていただきたいと思います。  次に、(3)、密状態を避けることなど、感染リスクの回避とプライバシー、ジェンダーに配慮した避難所の環境改善についてお聞きします。 123 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 124 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 避難所での感染リスクの回避につきましては、感染防止対策を講じた避難所の設営・運営マニュアルを策定し、各地区の自主防災組織に周知するとともに、令和2年度の防災訓練でより実効性のあるものとしております。また、プライバシーや性別に配慮した避難所の環境改善についても、自主防災組織の意見を踏まえ、避難所の設営・運営マニュアルを策定し、共助の体制の中で環境改善となるよう努めております。 125 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 126 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 感染リスクの回避、またプライバシー、ジェンダーに配慮した避難所の環境改善について、これまでの取組と今後の取組についてお聞きします。 127 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 128 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 避難所の環境改善のこれまでの取組につきましては、ハード面では、間仕切りテントやダンボールベッドなどの備蓄資機材の整備、ソフト面では、マニュアルの策定、避難所運営関係者会議の開催や避難所運営訓練の実施、また今後の取組につきましては、継続的に自主防災組織の意見を踏まえた避難所運営に取り組んでまいります。 129 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 130 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 間仕切りテントやダンボールベッドの整備について、この間の各地の震災や感染拡大防止対策、避難訓練時に市民から寄せられた声などを基に、私たちも提案してきたところです。引き続き、この避難所の環境改善に、地域の方々の意見を聞きながら、地域の実情にも合わせて一つ一つ取り組んでいっていただきたいと思います。  次に進みます。(4)、避難所での感染リスク回避の面からも在宅避難の備えを進めることについてお聞きします。 131 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 132 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 在宅避難の備えを進めることにつきましては、建物の耐震化、家具の転倒防止や食料・飲料水などの備蓄など、自助としての備えが必要だと考えております。 133 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 134 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 避難所の感染リスクの回避とともに、避難所は実際には収容人数が限られているという状況がありますので、今、答弁でも、建物の耐震化、家具の転倒防止、食料・飲料水等の備蓄が必要だとありましたように、在宅避難の備えが重要であると考えますが、認識をお聞きします。 135 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 136 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 在宅避難の備えは、自助として必要なことと考え、地域の防災訓練や防災講話、また全戸配付しましたいなぎ防災マップにより周知しております。 137 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 138 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 在宅避難の備えは必要だということで、地域の防災訓練、いなぎ防災マップにより周知しているということでした。先ほどの家具転倒防止の取組にも関連しますが、高齢世帯への在宅避難の周知と、実際に備蓄なども含めて、備えをどう推進していくかということも重要だと思いますので、こうした高齢世帯への取組・支援もしっかり検討しながら取り組んでいっていただきたいと思います。  では次に、大項目3、認可保育園の待機児童解消についてです。  (1)、直近の待機児童数(新新基準、旧基準)と前年同月の待機児童数(新新基準、旧基準)についてお聞きします。 139 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 140 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 直近の待機児童数として、令和3年1月1日現在では、平成29年3月31日付国通知の定義に基づくいわゆる新新基準での待機児童数は42人で、平成16年3月23日付国通知に基づくいわゆる旧基準では302人でございます。また、令和2年1月1日現在の新新基準での待機児童数は120人で、旧基準では379人でございます。 141 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 142 ◯ 10番(岡田まなぶ君) それでは(2)に進みます。新年度の認可保育園新規受入人数、新規入所申請数、第1次の不承諾人数、待機児童解消の市の基本姿勢についてお聞きします。 143 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 144 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 令和3年度の認可保育所の新規受入人数につきましては、第1次選考終了時点で478人、新規入所申請者数は592人、不承諾者数は114人でございます。待機児童解消に向けた市の基本姿勢につきましては、これまで認可保育所の新設、認証の認可化や定員の弾力化による定員増など、様々な方法により対応してきているところでございます。 145 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 146 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 再質問ですが、不承諾者114人ということで、年齢別の内訳をお聞きします。 147 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 148 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 第1次選考終了時点での不承諾者の年齢別の内訳につきましては、ゼロ歳児が14人、1歳児が50人、2歳児が19人、3歳児が18人、4歳児が12人、5歳児が1人でございます。 149 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 150 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 稲城市として、待機児童対策、また認可保育園の整備に取り組んでいるということは重要です。しかし、今、答弁にもありましたように、まだ入れない御家庭もあります。この稲城で働きながら子供を育てていきたいという市民の願いをしっかり受け止めて、引き続き待機児童解消に向けて取り組んでいっていただきたいと思います。  次に進みます。 151 ◯ 議長(渡辺 力君) 暫時休憩いたします。                                午前10時27分 休憩   ─────────────────────────────────────────                                午前10時45分 開議 152 ◯ 議長(渡辺 力君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  岡田君。 153 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 大項目4に進みます。住民意見を尊重したまちづくりを進めるまちづくり条例制定についてです。  都市計画マスタープランに沿った土地利用に誘導するために、土地取引の行為の届出などを定めることや、開発事業に伴う手続を強化することなど、住民意見を尊重したまちづくりを進めるために、市民への早い段階での情報提供、意見の提出、調整が行える仕組みを定めるまちづくり条例制定を求める視点から質問します。  (1)、都市計画マスタープラン改定の検討状況についてお聞きします。 154 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 155 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 都市計画マスタープラン改定の検討状況につきましては、市内のまちづくりの現状、関係法令や上位計画などを整理し、見直しの基本方針を検討しているところでございます。また、作業を進めるに当たり、令和2年8月には、都市計画マスタープランやまちづくりの現状について御理解いただくために、個別対話方式のオープンハウスを開催し、市民等から直接御意見をいただく機会を設けてまいりました。なお、今後、学識経験者や市民で構成される都市計画マスタープラン策定委員会を開催することとしております。 156 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 157 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 見直しの方針を検討している、今後、都市計画マスタープラン策定委員会を開催するということでした。都市計画マスタープラン策定委員会の開催時期をどう考えているのか、確認したいと思います。 158 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 159 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 都市計画マスタープラン策定委員会の開催時期につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点に配慮し、令和2年度内に開催できるよう調整しているところでございます。 160 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 161 ◯ 10番(岡田まなぶ君) それでは、関連して、(2)、まちづくり条例の検討状況についてお聞きします。 162 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 163 ◯ 都市建設部長(久家 康君) まちづくり条例は、市民・事業者・行政が相互に信頼・理解・協力の下、まちづくりを進めていくために、開発調整の手続や市民参画の手順などを定めるものでございます。まちづくり条例の検討につきましては、今後の都市計画マスタープランの見直しを踏まえ、都市計画マスタープラン策定委員会や庁内検討会などの中で、開発行為などにおける指導の在り方や条例化など、検討してまいりたいと考えております。 164 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 165 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 都市計画マスタープランの見直しを踏まえて、都市計画マスタープラン策定委員会や庁内検討会で検討していきたいということだったと思います。市議会でも、建設環境委員会で2015年から2017年にかけて、稲城市まちづくり条例の制定について所管事務調査を行ってきました。私も建設環境委員として参加してきました。そこでは、まちづくり条例を制定している各地の自治体の視察、またまちづくり条例の法務的側面・実践的側面について、学識経験者を講師に招いた学習会などを行ってきました。視察や学習を通して、住民にとって安心できる住環境を守り、よりよいまちづくりを進める上で、開発事業を進めるに当たっての事前の情報公開の仕組みや事前届出制度の徹底、住民との調整制度の設置、さらには地区計画のさらなる推進の必要性などについて調査・研究を行ってまいりました。市議会でのこの調査も生かして、まちづくり条例の検討を進めていっていただきたいと考えます。基本姿勢についてお聞きします。 166 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 167 ◯ 都市建設部長(久家 康君) まちづくり条例の検討につきましては、建設環境委員会所管事務調査による他市の取組事例等を生かしながら、市民を交えて十分な議論を行い、検討を進めてまいりたいと考えております。 168 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 169 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 市民を交えた議論をしっかり行っていただきながら、市議会での調査も生かして進めて、検討していっていただきたいと思います。  それでは、次に進みます。大項目5、国民健康保険の子供の均等割の軽減についてお聞きします。  (1)、稲城市の国民健康保険税の子供の均等割額についてお聞きします。
    170 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 171 ◯ 市民部長(小林卓美君) 稲城市では子供の均等割額はございません。 172 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 173 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 再質問です。国民健康保険税の被保険者の子供に係る均等割額についてお聞きします。 174 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 175 ◯ 市民部長(小林卓美君) 稲城市における国民健康保険税の現行の被保険者均等割額につきましては、子供にかかわらず、40歳未満の被保険者1人につき年額4万2,400円でございます。 176 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 177 ◯ 10番(岡田まなぶ君) (2)に進みます。均等割保険税は、子供の数が多いほど負担が重くなります。子育て世帯の経済的負担軽減の観点から、子供の均等割額の軽減制度導入が求められています。子供に係る均等割額軽減についての基本認識についてお聞きします。 178 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 179 ◯ 市民部長(小林卓美君) 市では、東京都市長会を通じて、国に対し、子育て世帯の負担軽減を図るため、子供に係る均等割保険税を軽減する支援制度を創設するとともに、必要な財源を確保することについて、従来から継続して要望しているところでございます。 180 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 181 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 東京都市長会を通じて、国に対して要望しているということでした。均等割の額については、先ほど答弁にありましたように、1人当たり年額4万2,400円。他の健康保険と違い、世帯員数に応じた保険料がかかります。1人増えるごとに4万2,400円増えていくわけです。家族に子供が増えると、保険料の負担が重くなるということで、子育てに関する様々な支援策、負担軽減策は稲城市でも他の自治体でも進めていますが、子供が増えれば増えるほど負担が増えるこの制度について、子育て支援に逆行しているという指摘もされる中で、東京都市長会でも要望しているという状況にあると思います。  そこでお聞きしますが、子供に係る均等割保険税は、子育て世帯にとって負担になっていると考えますが、認識をお聞きします。 182 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 183 ◯ 市民部長(小林卓美君) さきにお答えしましたとおり、市では、子育て世帯の負担軽減を図るため、東京都市長会を通じて、国に対し継続して要望しているところでございます。 184 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 185 ◯ 10番(岡田まなぶ君) (3)に進みます。政府は、子育て世帯の経済的負担軽減の観点から、国・地方の取組として、2022年度4月から未就学児に係る国民健康保険料(税)の均等割額の5割を軽減することを決めました。軽減の重要な一歩となるものと考えますが、市の基本認識をお聞きします。 186 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 187 ◯ 市民部長(小林卓美君) 市ではこれまで、東京都市長会を通じて、国に対し継続して要望しており、そうした行動により、未就学児を対象とした均等割額を軽減する制度の創出が盛り込まれた、全世代対応型の社会保障制度を構築するための健康保険法等の一部を改正する法律案として国会に提出されたものと認識しております。 188 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 189 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 未就学児に係る国民健康保険料(税)の均等割額5割軽減は重要な一歩だと思いますが、軽減が5割でよいのか、また対象が未就学児だけでよいのかということが引き続き問われると思います。社会保障審議会の医療保険部会の取りまとめの最終の議論では、地方団体出身の委員から、均等割のさらなる軽減を求める発言もされています。世界を見ると、フランス、ドイツなど、医療を社会保険制度で運用している国で、日本のように人頭割保険料制度を持つ国はほとんどないということです。  そこで、(4)ですが、未就学児の軽減だけでなく、子供の均等割を廃止して、子育て世帯の負担を軽減することが必要だと考えますが、認識をお聞きします。 190 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 191 ◯ 市民部長(小林卓美君) 市では、子供に係る均等割保険税を軽減する支援制度を創設するほか、必要な財源を確保することとして、これまで東京都市長会を通じて、国に対し要望してきております。 192 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 193 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 子供に係る均等割保険税を軽減する支援制度の創設ほか、必要な財源確保を東京都市長会を通じて国に要望しているということです。引き続き要望していっていただきたいと思いますし、併せて稲城市としても独自の軽減策の検討も必要だと思います。子育て世帯の負担は、未就学児より上の子供がいる世帯のほうが大きくなっているという状況もあると思います。また、少子化対策という視点からも、均等割を廃止して、会社員などが加入する健康保険と同様に、所得に応じた保険料にしていくということが必要だと思います。私たちもそのために力を尽くしていきたいと思います。  次に進みます。大項目6、子供たちの学びの保障と心身のケアについてです。  新型コロナウイルスの感染拡大により、ちょうど1年前の2020年3月から6月にかけて3か月にわたり稲城でも小中学校が長期の休校となりました。子供たちは、突然の長期の休校で、毎日学校に通って勉強し、友達と会い、部活動をする、こうした日常を断たれてきました。また、新型コロナが日本の経済に打撃を与える下で、仕事を失ったり、収入が大きく減ったりした人が多数生まれています。生活の苦しい家庭も増え、子供の教育への影響も心配されています。  私は、2020年6月の第2回定例会から毎議会、子供たちの学びの保障と不安に寄り添う教育を求めて、学びの遅れや子供のストレスへの丁寧な対応、少人数学級や少人数授業の実施などを求めてきました。新型コロナが感染再拡大する下で、この1月に2度目の緊急事態宣言が発出され、3月21日まで延長されました。新型コロナが長期化し、緊急事態宣言下の学校運営が続く下で、子供たちの学びの保障と心身のケアが引き続き求められています。昨年の長期の休校、2度目の緊急事態宣言、子供たちの学びの遅れや心身のストレスが心配される中、子供たちの不安に寄り添いながら学びを保障していく取組について質問してまいります。  (1)、2度目の緊急事態宣言では、一律の学校休校要請は行われず、学校における感染防止の取組を行いながら学校の運営が行われています。2度目の緊急事態宣言の下での学校の基本的な対応についてお聞きします。 194 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 195 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 2度目の緊急事態宣言の下での学校の基本的な対応につきましては、文部科学省の方針の下、感染防止対策を徹底しながら学校における教育活動を継続しております。なお、緊急事態宣言の発令されている間は、感染リスクの高い活動を一時的に制限し、部活動は、対外試合は中止とし、自校内の活動に限定しております。 196 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 197 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 感染防止の対策を徹底しながら教育活動を継続してきているという状況で、今度の緊急事態宣言下では、感染リスクの高い活動を一時的に制限しているということですが、感染リスクの高い活動とはどのようなものか、確認したいと思います。 198 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 199 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 感染リスクの高い活動としましては、体育における身体接触を伴う活動として、球技におけるゲーム、武道における攻防などや、音楽における歌唱の活動やリコーダー等の管楽器を用いる活動、家庭科における調理実習などがございます。 200 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 201 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 球技のゲーム、また歌唱やリコーダー、調理実習などは、一時的に制限がされているという状況だということでした。感染防止は学校の教育活動の中で大変重要だと思います。その一方で、子供たちにとっては、こうした制限はストレスにもなると思いますので、子供のストレスにもよく配慮しながら感染防止対策に取り組んでいっていただきたいと思います。  それでは続きまして、(2)に進みます。心身のストレスへの対応をはじめ、ケアが必要と考えられる子供への支援の取組状況についてお聞きします。 202 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 203 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) ケアが必要と考えられる子供への支援の取組状況につきましては、例年11月頃に実施している、全ての児童・生徒を対象にストレス度等を把握するためにアンケートを実施した結果、支援が必要であると判断し、面談等を実施した児童・生徒を継続して見守っております。また、日々の生活の中で気になる児童・生徒がいた場合には、担任やスクールカウンセラーによる面談を実施するなど、適宜必要な支援を速やかに行っております。 204 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 205 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 昨年11月に全児童・生徒へのストレス把握のアンケートを実施し、支援を行い、見守っているということでした。  それで、国立成育医療研究センターは、昨年の11月から12月にかけて、小学生から高校生まで924人に聞いた「コロナ×こどもアンケート」で、鬱症状の傾向というものを調べています。直前の7日間のうち、「気分が落ち込む、憂鬱になる、いらいらする、または絶望的な気持ちになる」という日が「半分以上」または「ほとんど毎日」と答えたのは、小4~小6で21%、中学生では23%など、これらの調査結果を総合すると、小4~小6の15%、中学生24%に中等度以上の鬱症状の傾向が見られたということです。子供たちからは、「病気でないときに食欲がないときがある」(小1女子)、「コロナのせいで休み時間まで勉強しなければいけない」(小2男子)、「自分は駄目と思い、自分に怒ってしまった」(小6女子)など、様々なストレスを訴える声が寄せられたということです。  調査をした半谷医師は、「これほど高い数値が出るとは思わなかった」と危機感を募らせて、「不安やストレスが半年以上続いて鬱症状になっている子、鬱までいかないが、ストレスを抱えている子はもっと多いかもしれない。子供は心の変化をうまく表現できないため、腹痛や不登校などの形で表れることもある。子供の心情を理解して、周りの大人がゆとりを持って寄り添う気持ちが大切」と話しています。  そこで2点お聞きしますが、第1に、コロナが長期化する下で、子供の状況について学校が正確に把握し、フォローしていくことが大切と考えますが、認識をお聞きします。  2点目に、今後もストレス度などを把握するこうしたアンケートも行っていくべきと考えますが、認識をお聞きします。 206 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 207 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 子供の状況について学校が正確に状況を把握することにつきましては、議員の御指摘のとおり、一人一人の状況を丁寧に見取り、変化を見逃さないように対応していくことが大切であると認識しております。  次に、今後もストレス度等を把握するアンケートを行っていくことにつきましては、定期的に実施しているいじめに関するアンケート等を活用し、心身の状況も把握できるよう、検討してまいります。 208 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 209 ◯ 10番(岡田まなぶ君) いじめに関するアンケート等を活用し、心身の状況も把握できるよう、検討していきたいということでしたので、ぜひしっかり検討していっていただきたいと思います。  「新しい生活様式」への対応で、今、給食も黙々と食べないといけない。休校の分を取り戻す勉強も大変。この1月・2月には中学・高校受験もありました。コロナが長期化し、子供たちは本当に大変だと思います。子供たちが抱えた不安やストレスに寄り添い、心をケアしながら、子供一人一人に丁寧に向き合いながら、子供たちの学びの保障と心身のケアに取り組んでいっていただきたいと思います。  以上で私の一般質問を終わります。 210 ◯ 議長(渡辺 力君) 以上で、10番、岡田まなぶ君の一般質問は終わりました。   ───────────────────────────────────────── 211 ◯ 議長(渡辺 力君) 通告の8番、佐藤しんじ君の一般質問を許します。16番、佐藤しんじ君。 212 ◯ 16番(佐藤しんじ君) 通告番号8番、公明党、佐藤しんじでございます。通告に従いまして、大項目3問にわたり質問をさせていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。  大項目1番、訪問介護などにおける訪問先での駐車場の確保について。  訪問介護などにおける訪問先での駐車場の確保についてお困りになられているお話を、複数の介護事業者のケアマネジャーやドライバーの方々よりお聞きしております。高齢化社会の進展に伴い、在宅介護の需要が高まってきている状況において、訪問介護などを行う事業者の抱えるこのような課題の解決については、公民の連携を強化していくことが今後さらに求められると考えます。  (1)、訪問介護などにおける訪問先での駐車場の確保の現状について、市の認識を伺います。1)、市の高齢福祉の事業における市民宅への月間訪問件数と、そのうち車での訪問件数を伺います。 213 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 214 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 市の高齢福祉課の事業における市民宅への訪問件数につきましては、要介護認定の調査を中心に、虐待対応や安否確認など、一月当たりおよそ80件、そのうち自動車での訪問はおよそ20件でございます。 215 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 216 ◯ 16番(佐藤しんじ君) ありがとうございます。そうしますと、80件中およそ60件は車以外での訪問ということになりますが、この60件のうち、訪問先あるいはその周辺に車を止める駐車場がない訪問先はおよそ何件ありますでしょうか。 217 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 218 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 高齢福祉課の事業における市民宅への訪問につきましては、徒歩や電動自転車で行くことができる範囲へは、駐車場の有無にかかわらず、基本的に自動車での訪問はしないことから、駐車場のない訪問先の件数については把握してございません。 219 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 220 ◯ 16番(佐藤しんじ君) 2)、訪問先宅の駐車場、駐車許可証利用、コインパーキングなど、市での駐車場確保の現状について伺います。 221 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 222 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 市での駐車場確保の現状につきましては、訪問先宅の駐車場、団地やマンション内に用意された来客用駐車場、自治会や管理組合が発行した駐車許可証により指定された場所への駐車などで対応しており、コインパーキングを利用することはほとんどございません。 223 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 224 ◯ 16番(佐藤しんじ君) 市での駐車場確保の現状につきましては、訪問先宅の駐車場、団地やマンション内に用意された来客用駐車場、自治会や管理組合が発行した駐車許可証により指示された場所への駐車などで対応されているとのことですが、さきの御答弁にありましたおよそ20件の車での訪問のうち、自治会や管理組合が発行した駐車許可証により指示された場所への駐車は何件あったか、伺います。 225 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 226 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 自治会や管理組合が発行した駐車許可証により指示された場所への駐車の件数につきましては、訪問先が異なることから、月によってばらつきはございますが、約15件で、車による訪問のうち7割程度となってございます。 227 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 228 ◯ 16番(佐藤しんじ君) 市においても、介護事業者などと同じように、駐車場確保に困っているような状況があるのではないかと思い質問をしたのですが、ここまでの御答弁によると、市の高齢福祉課においては、徒歩や電動自転車での移動が多く、車での移動の際においても訪問先で駐車場を確保できていることが分かりました。  ただ、ここで気になりますのが、市で把握していない、徒歩や電動自転車で移動する訪問先の駐車場の有無であります。私自身も調査・確認しているわけではありませんので、その有無について断言することはもちろんできませんが、市議会議員になりましてから大変多くの市民宅を訪問させていただいている経験上、60件もの訪問先やその周辺の全てに駐車場があると考えるのは現実的ではないと思います。その認識に基づき、次の質問をさせていただきます。  3)、訪問介護などを行う事業者においても、訪問先やその周辺に駐車場がないといった状況があると考えますが、市の認識を伺います。 229 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 230 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 訪問介護等を行う事業者の駐車場確保の現状につきましては、市と同様であると認識しております。訪問先に駐車場がない場合には、状況に応じて、申請により多摩中央警察署長から駐車許可証を受けることが可能となっていることから、この駐車許可証を掲示した上で路上への駐車も行われているものと認識しております。 231 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 232 ◯ 16番(佐藤しんじ君) ただいまの御答弁によりますと、訪問介護などを行う事業者においても、訪問先やその周辺に駐車場がないといった状況がある。ただ、その際には、多摩中央警察署長から交付された駐車許可証を掲示して駐車しているものと市は認識しているとのことであります。そこで、この駐車許可証に関することを伺います。  2019年7月3日付の週刊高齢者住宅新聞オンラインの記事に、次のような趣旨の記載がありました。訪問介護や訪問診療に従事する事業者に向けた駐車場シェアを町田市内で展開する駐車場シェアシステム委員会の母体である町田市医療・介護事業所交流会に寄せられた事業者からの、駐車許可証が思うに任せず交付されない不満の声などが、駐車場シェアをつくるきっかけになったといった内容でありました。  そこでお伺いいたしますが、本市においては、多摩中央警察署長から受ける駐車許可証の交付などに関して、こういった不満のような声を介護事業者などから聞いておりませんでしょうか。 233 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 234 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 介護事業者から市に対します駐車許可証の申請手続に関する要望や苦情は、これまで特段ございません。 235 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 236 ◯ 16番(佐藤しんじ君) 駐車許可証の申請においては当然審査基準があることから、駐車許可証の全ての申請が通るわけでないことは自明であります。よって多摩中央警察署長発行の駐車許可証をもって駐車場の確保が必ずできるわけでないこともまた明らかであります。  (2)、訪問介護などにおける訪問先での駐車場の確保について、市の認識する課題を伺います。1)、市において、戸別訪問における駐車場確保の課題を伺います。 237 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 238 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 市が高齢者等宅へ訪問する際には、できる限り徒歩、電動自転車、原動機付自転車などで移動することや、さきにお答えしましたとおり、駐車場を確保してから訪問していることから、現時点では駐車場の確保に特段課題はございません。 239 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 240 ◯ 16番(佐藤しんじ君) 2)、訪問介護などを行う事業者における訪問先での駐車場確保について、市が認識する課題を伺います。 241 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 242 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 訪問介護等を行う事業者における訪問先での駐車場の確保の課題につきましては、市内には訪問先の近くにコインパーキング等の駐車場確保が困難な場所もあるものと認識しております。 243 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 244 ◯ 16番(佐藤しんじ君) 御答弁にあるような場所へは私もよく出くわしますが、介護事業者などにおいては、そのような場所こそがまさに駐車場確保の課題となっているのだと思います。この課題認識を踏まえ、次の質問に移ります。  (3)、訪問介護などにおける訪問先での駐車場の確保に関する市の今後の取組について伺います。1)、駐車場確保に苦慮する介護事業者などを支援する自治体の取組に……。 245 ◯ 議長(渡辺 力君) 暫時休憩いたします。
                                   午前11時17分 休憩   ─────────────────────────────────────────                                午前11時17分 開議 246 ◯ 議長(渡辺 力君) 再開いたします。  佐藤君。 247 ◯ 16番(佐藤しんじ君) 1)、スーパーなどの協力事業者が駐車場の空きスペースを無料で提供するサービス「みまもりほっとパーキング」──これは愛知県豊田市の事業でございますが、これにつきまして市の見解を伺います。 248 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 249 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 愛知県豊田市の「みまもりほっとパーキング」の取組につきましては、スーパーマーケット等の協力事業者の全面的な協力により成り立っている取組であると認識しております。 250 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 251 ◯ 16番(佐藤しんじ君) 豊田市の当該事業は、協力事業者の人が日々の活動の中で高齢者の異変に気づいたときに市に連絡する「見守りほっとライン」に登録している事業者に対し、豊田市が駐車スペースの提供を呼びかけることから始まりました。本市においても、豊田市の「見守りほっとライン」と同様の事業、高齢者見守りネットワーク事業を行っております。そこで、高齢者見守りネットワーク事業に御参加いただいている事業者に駐車場提供の御協力を求める呼びかけをぜひ御検討いただきたいと思いますが、市の見解を伺います。 252 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 253 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 高齢者見守りネットワーク事業に御参加いただいている事業者へ市から協力を求める呼びかけを行うことにつきましては、今後、稲城市居宅介護支援事業者等連絡会などからの要望がございましたら、状況を把握した上で、検討してまいりたいと考えております。 254 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 255 ◯ 16番(佐藤しんじ君) 訪問介護時などの駐車だけでなく、介護事業所の利用者さんの送迎時における数分程度の停車であっても、交通の妨げになったり、交通事故の原因になったりします。そういったことも心配している運転手さんのお声も聞いています。円滑な交通や交通事故の防止の観点からも、一台分でも多くの駐車場の確保はやはり必要な取組ではないかと考えます。  そこで、2)、訪問介護などを行う事業者における訪問先での駐車場確保について、今後の市の取組について伺います。 256 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 257 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 市としましては、訪問介護等における駐車場の確保は、各事業者の責務であると考えております。今後、稲城市居宅介護支援事業者等連絡会などからの要望があれば、市における支援の必要性について検討してまいります。 258 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 259 ◯ 16番(佐藤しんじ君) 「みまもりほっとパーキング」の制度成立に寄与した豊田市の公明党議員に話を聞いたところ、この「みまもりほっとパーキング」ができたことにより、駐車場探しに手間取ることがなくなり、その分の時間を介護や医療のサービスの時間に充てられるようになったと、介護事業者などから多くの喜びの声があること、また介護従事者や医療従事者以外にも、民生委員さんなども「みまもりほっとパーキング」を利用するようになり、今後スーパー等の事業者だけでなく、個人宅にも駐車場の提供を呼びかけていく計画もあるとのことでありました。本市におきましても、駐車場確保に苦慮する介護事業者などへの支援の取組について検討を始めていただくことに期待をいたします。  続きまして、大項目2番に移ります。不登校と多様な学びの場について。  文部科学省の資料によりますと、全国の不登校の児童・生徒数は、2012年度より増加し続けていて、2018年度は約16万5,000人、2019年度は約18万人と推移しており、この数字からも、教育の現場に様々な課題が横たわっていることがうかがえます。価値観が多様化する現代社会に生きる、個性豊かな子供たちを取り巻く教育環境において、多様な学びの場がこれからより一層求められることも、多くの課題の中の一つであると考えます。  (1)、児童・生徒が不登校に至る理由について伺います。1)、多様な学びを共につくる・みやぎネットワークという団体が宮城県在住の不登校の子供を持つ保護者を対象に実施したアンケートによりますと、不登校の要因として最も多い回答が「学校の雰囲気が合わない」とのことですが、本市において、市が把握、認識している、児童・生徒が不登校に至る理由について伺います。 260 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 261 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 本市における児童・生徒の不登校に至る理由につきましては、令和元年度の児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査の結果では、小中学校ともに、主たる要因として最も多いのは、本人に係る状況としての「無気力、不安」でございます。次に多かったのは、学校に係る状況としての「いじめを除く友人関係をめぐる問題」でございます。続いて、小学校では、家庭に係る状況としての「親子の関わり方」、中学校では、学校に係る状況としての「入学、転編入学、進級時の不適応」となっております。 262 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 263 ◯ 16番(佐藤しんじ君) 10年前と比べ、不登校に至る理由に、目立つ変化はありましたでしょうか。 264 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 265 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 平成22年度の調査結果における不登校の主な要因は、本人に係る状況として最も多かった要因が「無気力」であり、次いで「不安など情緒的混乱」でございました。また、学校に係る状況につきましても、「いじめを除く友人関係をめぐる問題」が最も多かったことから、10年前と比べましても、同様の傾向があり、目立つ変化はございません。 266 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 267 ◯ 16番(佐藤しんじ君) 10年前と比べても、同様の傾向があり、目立つ変化はないとのことですが、教育現場においては、その間も様々な対応・対策を試されてきていると思います。しかし、調査の結果には目立つ変化が見られていない。このことにつきまして、市の認識を伺います。 268 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 269 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 調査の結果に目立つ変化が見られないことにつきましては、これまでも、不登校に至った要因に応じて学校が様々な対応をしてきてはおりますが、今後もより一層、不登校の背後にある要因や一人一人が抱える背景等に応じた、必要かつ適切な支援を充実させる必要があると認識しております。 270 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 271 ◯ 16番(佐藤しんじ君) 2)、児童・生徒が不登校に至る理由について、市の見解を伺います。 272 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 273 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 児童・生徒が不登校に至る理由につきましては、先ほどお答えいたしましたように、本市では、無気力で何となく登校しない、登校の意思はあるが、漠然とした不安を覚え登校できない児童・生徒が一番多いのですが、不登校は、単に一つの要因により起こるケースだけでなく、複数の要因が重なって起こるケースも多く、多種多様であると認識しております。 274 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 275 ◯ 16番(佐藤しんじ君) 多様な学びを共につくる・みやぎネットワークが実施したアンケートで、児童・生徒が不登校に至る理由として最も多かった回答が「学校の雰囲気が合わない」であり、そして市が行った調査においては「無気力、不安」であります。両者には、漠然としていて具体性がないという共通点があると思います。そのため、その理由からは解決すべき課題の把握が困難で、児童・生徒が抱える大きな悩みであるものの、小中学校並びに教育委員会としては有効な対策を講じるのが難しいのではないかと考えますが、市の見解を伺います。 276 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 277 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 児童・生徒の不登校に対する有効な対策を講じることにつきましては、先ほどもお答えいたしましたとおり、不登校は複数の要因が重なって起こるケースが多く、多種多様であるからこそ、一人一人の実情を正確に把握することに努め、本人にとって真に必要な支援を行っていくことが大切であると認識しております。 278 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 279 ◯ 16番(佐藤しんじ君) 情報化・グローバル化の急加速により、価値観がどんどん多様になっていく時代を生きる子供たちに対し、御答弁にありますとおり、一人一人の性格や考え方に即したきめ細かな対応・支援がなされなければならないことを改めて理解いたしました。  また、同時に思い起こしますのは、フリースクール東京シューレの開設者であり、現理事長の奥地圭子氏の著書「明るい不登校」の中で繰り返し述べられています、不登校は今の時代に生きる子供たちと学校という制度とのミスマッチから生まれるとの趣旨の言葉です。不登校の児童・生徒が増加し続けている時代を端的に表現していると思います。  (2)、多様な学びの場について伺います。1)、2017年に施行されました教育機会確保法には、学校外での「多様で適切な学習活動の重要性」が明記され、国や自治体が個々の状況に応じた支援に向けて「必要な措置を講ずる」と規定されています。同法の成立・施行後における現状の市の取組について伺います。 280 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 281 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律の施行後における現状の稲城市の取組につきましては、令和元年10月31日付東京都教育庁通知「不登校児童・生徒への支援の在り方について」を全市立小中学校に周知し、各学校が法や基本指針の理解を深め、不登校児童・生徒の状況に応じた支援等を行うことができるように努めております。また、定例校長会・副校長会において、不登校児童・生徒への支援に対する基本的な考え方として、不登校児童・生徒への支援は、「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではなく、児童・生徒が自らの進路を主体的に捉えて、社会的に自立することを目指す必要があること等について、具体的に周知しております。 282 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 283 ◯ 16番(佐藤しんじ君) 以下、先ほどの著書からの引用です。「つい最近まで長い間、不登校対策として取られた施策はことごとく学校復帰が前提になっていました。学校に行かなくなってしまった子供をどうやったら行かせられるかという観点から対策が練られてきたのです」。このことを踏まえて考えますと、ただいまの御答弁の中にありました「学校に登校するという結果のみを目標にするのではなく」との認識は、大変画期的であり、多様な学び場を検討、推進、そして提供していく上で極めて重要な視点であると思います。  2)、同法に基づく今後の市の取組について伺います。 284 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 285 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 「義務教育の段階における普通教育に相当する教育の機会の確保等に関する法律」に基づく今後の稲城市の取組につきましては、全児童・生徒に貸与しているタブレット端末を活用した連絡や相談、学習支援や情報共有、適応指導教室「梨の実ルーム」の周知徹底、近隣区市のフリースクール等の民間施設の情報収集及び効果的な情報提供の方法等について検討してまいります。 286 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 287 ◯ 16番(佐藤しんじ君) これから多種多様な学び場を児童・生徒に提供していくためには、公民の連携強化が図られなければならないと考えます。教育機会確保法により、適応指導教室に民間団体の教育プログラムを提供できるようになったとのことですが、その具体的な活用について伺います。 288 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 289 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 適応指導教室「梨の実ルーム」における活動は、個別指導や小集団指導、実習や体験学習等を組み合わせて、意図的・計画的に実施されております。民間団体の教育プログラムを活用することにつきましては、今後、他区市の取組状況も注視し、研究してまいります。 290 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 291 ◯ 16番(佐藤しんじ君) 不登校の児童・生徒が本来持っている才能や創造性を引き出す可能性が今後さらに期待されるフリースクールをはじめとする多様な学びの場との連携や提供に引き続き御尽力をどうぞよろしくお願いいたします。  続きまして、大項目3番、押立地域における買物環境改善への取組や支援について。  押立地域の住民、特に御高齢者の住民より、買物が不便との声をここ数年よく伺います。そのため、公明党としてその改善を求め、平成29年第4回定例会にて同党の市瀬議員が一般質問で取り上げています。また、令和元年11月に発行された市民意識調査結果報告書の「住み続けたい理由」と「転出したい理由」に対する回答にも、押立地域における買物の不便さを見てとることができます。  令和2年12月、長峰において移動販売が始まりましたが、市民意識調査結果報告書の「住み続けたい理由」において「買物など生活が便利」と回答している割合が、10地区中最も低い地域が長峰で、その次に低いのが押立でした。実際にお聞きする住民の声に加え、この市民意識調査結果報告書から酌み取れる住民の声から、押立地域における買物環境の改善への取組や支援がやはり必要であると考えます。  (1)、押立地域の買物環境について、市の現状認識を伺います。1)、さきの一般質問から本日に至るまでの認識について伺います。 292 ◯ 議長(渡辺 力君) 産業文化スポーツ担当部長。 293 ◯ 産業文化スポーツ担当部長(松本葉子君) 押立地域の買物環境の改善に関し、一般質問をいただきました平成29年第4回市議会定例会以降、押立地域にスーパー等の出店等はございませんが、令和元年12月に、隣接する東長沼地域へのショッピングセンターの出店がございました。また、各事業者において、電話やファクスでも注文が可能なネットスーパーや生活協同組合による配達のほか、店頭における配達サービスなどの実用的なサービスも充実されております。市では、交通弱者への移動手段としてiバス事業を実施していることから、車のない方や高齢者が買物をする際にも御利用いただきながら、各事業者のサービスを利用されることも可能と考えますので、現時点では市の認識に大きな変化はないところでございます。 294 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 295 ◯ 16番(佐藤しんじ君) 御答弁の市の現状認識のとおり、押立の多くの住民にとりましては、買物について、確かに特段不便を感じることはないのかもしれません。しかし、車や自転車等の移動手段をお持ちでない方、お体が不自由な高齢者、あるいは品物、とりわけ食料品を実際に見て、手に取り、自分自身で確かめて買う、そうしたことが買物であると認識されている比較的高齢の世代、このような方々は買物に不便さを感じられているのだと私は考えます。そして、そう感じられている方々は決して少なくないと思います。  (2)、押立地域の買物環境における課題を伺います。1)、市民意識調査結果報告書の「住み続けたい理由」において「買物など生活が便利」と回答している割合が、10地区中最も低い地域が長峰で、その次に低いのが押立でした。かつ、「転出したい理由」の「買物など生活が不便」の回答においては、坂浜と並んで押立は最も高い回答割合です。これらの回答をもって直ちに押立地域が買物をするのに不便な地域と決めつけるわけではありませんが、決して軽視することはできないと思います。市民意識調査結果報告書におけるこれらの回答に対する市の受け止め、またそこから見えてくる押立地域の買物環境における課題を伺います。 296 ◯ 議長(渡辺 力君) 産業文化スポーツ担当部長。 297 ◯ 産業文化スポーツ担当部長(松本葉子君) 市民意識調査につきましては、定期的に行政の諸分野に関する市民の意識を把握する上で大切な調査であり、いただいた回答は行政運営において参考とさせていただいております。  市では、第五次稲城市長期総合計画の策定に当たり、この市民意識調査をはじめ、2030年の稲城を描く市民会議からの提言、団体別懇談会や地区別懇談会の実施、市広報紙及び市ホームページを活用した意見の募集など、様々な機会を通じて市民意見の把握を行った上で、令和2年第3回稲城市議会定例会において議決いただいた基本構想を基に、所管委員会に基本計画について報告申し上げております。その中で、商業分野の課題といたしまして、「商店街の活性化等に向けた取組みをさらに進めていく必要があります」としているところでございます。 298 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 299 ◯ 16番(佐藤しんじ君) 御答弁にありましたように、様々な機会・場面を通じて市民の意見を聞き、市民の考えやニーズを捉えていこうとする市の姿勢を評価いたします。  また、商店街の活性化も大変重要な課題であると私も考えます。その上で改めてお聞きいたしますが、市民意識調査は市民の意識を把握する上で大切な調査であるとのことですが、市民意識調査によって押立地域住民の買物についての意識をどのように把握されているのか、伺います。 300 ◯ 議長(渡辺 力君) 産業文化スポーツ担当部長。 301 ◯ 産業文化スポーツ担当部長(松本葉子君) 市民意識調査によりますと、押立地域では、「転出したい」と回答している方3人が「買物など生活が不便であること」を理由として挙げている一方で、「住み続けたい」と回答している方33人中10人が「買物など生活が便利であること」を挙げている状況と認識しております。なお、市では、今回行いました市民意識調査以外にも、「市政への提案」など、日頃から様々な機会を捉えて市民の声の把握に努めているところでございます。 302 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 303 ◯ 16番(佐藤しんじ君) (3)、押立地域の買物環境の改善への取組や支援について伺います。1)、長峰における移動販売が開始されるに至った経緯を伺います。 304 ◯ 議長(渡辺 力君) 産業文化スポーツ担当部長。 305 ◯ 産業文化スポーツ担当部長(松本葉子君) 長峰において移動販売が開始されるに至った経緯につきましては、さきにお答えしたとおりでございます。 306 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 307 ◯ 16番(佐藤しんじ君) 先日の池田議員の質問に対し、「近隣に商業施設が少ない長峰地区からの要望と京王電鉄からの長峰地区での実施要望が一致したことから開始されたものである」といった内容の御答弁であったかと思いますが、この長峰地域における移動販売の開始は、長峰地域の買物ニーズにここ数年で変化が生じた証左であると私は理解いたしました。そして、移動販売を要望する傾向は市内の他の地域においても今後高まるのではないかと考えますが、市の見解を伺います。 308 ◯ 議長(渡辺 力君) 産業文化スポーツ担当部長。 309 ◯ 産業文化スポーツ担当部長(松本葉子君) 市内の買物環境につきましては、平成26年に実施いたしました市民意識調査において、市内全体では590人中17.6%、約100人の方が「買物など生活が便利であること」を「住み続けたい理由」に挙げていましたが、令和元年に実施した市民意識調査では、807人中46%、約360人の方が「住み続けたい理由」に挙げるなど、単純比較はできないものの、この5年間で市内における買物環境は向上し、住民のニーズにも変化があることがうかがえます。また、ネットスーパー等による日常の生活用品の配達サービスなどの実用的なサービスも充実されてきた一方で、移動販売は利用日時や場所が限定されることなどから、今後の長峰以外の地域における移動販売へのニーズの先行きを見通すには、引き続き市民の声の把握に努めていくことが必要であると考えております。 310 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 311 ◯ 16番(佐藤しんじ君) 2)、さきの一般質問にて、移動スーパー導入を働きかけるべきと強く訴えてまいりましたが、その後の経過について伺います。  また、押立地域における買物環境改善などへの取組や支援につきまして、市の今後の取組について伺います。 312 ◯ 議長(渡辺 力君) 産業文化スポーツ担当部長。 313 ◯ 産業文化スポーツ担当部長(松本葉子君) 移動スーパー事業につきましては、市内に出店しているスーパーにおける取組状況や内容について聞き取りを行うなどの取組を進めてまいりました。京王電鉄は、京王線沿線の利便性の向上のために移動販売事業に取り組んでいると伺っております。押立エリアには生鮮食品を扱っているようなスーパーはありませんが、矢野口駅の近くにフジスーパー矢野口駅店が出店し、稲城長沼駅近くにはイオンタウン稲城長沼店が出店するなど、以前とは状況も異なってきているものと考えるところです。現在も移動スーパーを求める声が多数あるわけでもないことから、引き続きニーズの把握や事業者の情報収集に努めてまいります。 314 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 315 ◯ 16番(佐藤しんじ君) このたび本市においても長峰地域で移動販売が始まりましたが、東京都26市におきましては既に、私の知る限りではありますが、多摩市、府中市、調布市、そのほか12市で行われており、そのうちの三鷹市におきましては先月2月より始まりました。また、2月24日付の読売新聞に「都市部も移動スーパー」というタイトルのついた記事が掲載されていまして、その記事の中に、「2012年に移動スーパーを始めたとくし丸は、現在、イトーヨーカ堂など全国約140のスーパーと連携し、販売ノウハウを提供している。過疎地では移動スーパー誘致で自治体が補助金を出すこともあるが、都市部では補助金なしでも採算が合うという」といった一文がありました。これはつまり、長峰で始まった京王電鉄による移動販売もそうですが、事業者が市場調査をし、補助金などなしでも採算が取れると判断すれば、自治体がお金を負担することなく移動販売事業がスターとするということであります。そして何より、大型店舗が増える一方、市内地域に点在していた個人商店が減少していくということが全国的に多くの自治体が抱える課題であるといった状況下にあって、その不便さを補う役割を担うことができる移動販売の存在意義が今後やはり本市においてもさらに高まると私は考えます。その点につきまして市の見解を伺います。 316 ◯ 議長(渡辺 力君) 産業文化スポーツ担当部長。 317 ◯ 産業文化スポーツ担当部長(松本葉子君) 移動販売の存在意義がさらに高まるのではないかという点につきましては、さきにお答えしたとおりでございます。 318 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 319 ◯ 16番(佐藤しんじ君) 移動販売は、お買物に不便を感じられている方への対策にとどまらず、まちのライフラインとして、あるいは高齢者の楽しみや生きがいとしての役割も果たす重要な機能を有していると考えます。移動販売事業者への市の積極的な働きかけに期待いたしまして、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。 320 ◯ 議長(渡辺 力君) 以上で、16番、佐藤しんじ君の一般質問は終わりました。  暫時休憩いたします。                                午前11時48分 休憩   ─────────────────────────────────────────                                  午後1時 開議 321 ◯ 議長(渡辺 力君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  通告の9番、市瀬ひさ子さんの一般質問を許します。17番、市瀬ひさ子さん。
    322 ◯ 17番(市瀬ひさ子君) 通告番号9、公明党の市瀬ひさ子でございます。通告の順に従い、大項目3項目にわたり一般質問をさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。  大項目1、食品ロス削減の推進について。  2015年9月、国連サミットで採択されたSDGsの目標達成まで10年を切った中、SDGsに掲げられる食品ロス・廃棄の半減と未利用食品の福祉的活用につなげる食品ロス削減の推進は重要と考えます。公明党が中心となって法整備を推進する中、2019年10月には食品ロスの削減の推進に関する法律──略称「食品ロス削減推進法」が施行され、公共広告などでの食品ロス削減のPRを目にする機会が増えました。私も2016年より毎年一般質問のテーマに掲げ、提案し、ホームページへの掲載などを行っていただきながら、取組の後押しを行ってまいりました。  稲城市においても、2015年より市内イベントを中心にフードドライブを実施し、食品ロス削減の推進を周知啓発するとともに、福祉団体などへ譲り渡し、未利用食品の減量と再利用に努めていただいています。昨年4月、国の緊急事態宣言発出により市のイベントは中止となり、その後も感染拡大防止の観点からイベントの中止が継続される中、2度目の緊急事態宣言が発出されている現状です。このような中で、市の食品ロス削減への取組状況などについてお伺いいたします。  (1)、市のイベントが中止となっている中、フードドライブの実施状況についてお伺いいたします。 323 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 324 ◯ 市民部長(小林卓美君) 市は、平成27年度より、ごみ減量を目的とした施策の一つとして、フードドライブ活動を市のイベント開催に併せて実施しておりましたが、現在は新型コロナウイルス感染症拡大防止のため市のイベントの多くが中止となっておりますので、実施できない状況でございます。しかし、城山文化センターの近くにある大空町アンテナショップほのかにて継続して未利用食品の受付を行っております。 325 ◯ 議長(渡辺 力君) 市瀬さん。 326 ◯ 17番(市瀬ひさ子君) コロナ禍で残念ながらイベントが中止となり、フードドライブが実施できない状況においても、大空町アンテナショップほのかにて継続されていることは、大変にありがたいことです。3月発行のごみ・環境だよりにも、食品ロス、そしてフードドライブの活用について、ほのかの紹介も掲載されておりました。そこで、令和2年度中にほのかで受け付けた未利用食品の品目や点数についてお伺いいたします。 327 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 328 ◯ 市民部長(小林卓美君) 令和3年2月末までの令和2年度中に受け付けました未利用食品の品目及び数につきましては、飲料97点、乳幼児食品51点、インスタント食品及びレトルト食品38点など、計216点でございます。 329 ◯ 議長(渡辺 力君) 市瀬さん。 330 ◯ 17番(市瀬ひさ子君) 乳幼児食品を含め、幅広い世代が利用できる食品が集められていることが分かり、常設の回収拠点の必要性を再確認いたしました。  (2)、フードドライブなどで集めた未利用食品を市域内で循環させ、市民同士の助け合いや事業継続に向けた仕組みづくりが必要であると考えることから、拠点や人材など、稲城市らしさがあふれる取組の実現を望むところです。フードドライブで集まった未利用食品の受入先についてお伺いいたします。 331 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 332 ◯ 市民部長(小林卓美君) フードドライブ活動により集められた未利用食品の受入先につきましては、平成29年度までは国立市にあるセカンドハーベストジャパンへ持ち込んでおりましたが、平成30年度より、運搬時間を削減するために、川崎市多摩区にあるフードバンクかわさきに持ち込んでおります。 333 ◯ 議長(渡辺 力君) 市瀬さん。 334 ◯ 17番(市瀬ひさ子君) フードバンクかわさきに持ち込まれているとのことでございますが、持ち込まれた食品はどのように利用されているのか、また稲城市民の利用状況についてもお伺いいたします。 335 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 336 ◯ 市民部長(小林卓美君) 市内で集められた未利用食品につきましては、フードバンクかわさきにおいて、希望のありました生活困窮者への配付や炊き出しなどに利用されていると伺っております。なお、稲城市民が利用することも可能であり、実際に稲城市民も利用されていると伺っております。 337 ◯ 議長(渡辺 力君) 市瀬さん。 338 ◯ 17番(市瀬ひさ子君) 市で持ち込んだ食品が市域を越え、近隣地域で支援を必要とする方に届くことは重要であると考えます。また一方で、稲城市民は、公共交通機関などを利用し、市域を越えて支援を受けねばならないこと、そして職員の手間もかかります。フードドライブが市内で広がり、フードドライブの地産地消、そして市域内で循環の輪が広がることを望み、今までも訴えてまいりました。このような中で、長引くコロナ禍により、全国での困窮相談が前年の3倍となっていることや、フードバンクに「何も食べていない」とSOSを寄せる人が急増しているとの報道もあります。また、市内においても、一時的に食べることに困り、友人・知人間で食品の提供が行われている状況などを伺い、福祉くらしの窓口などを紹介したこともありました。家庭や事業所で余っている食品を持ち寄り、福祉団体や施設などへ寄附するフードドライブ、そして経済的困窮により食料支援を必要としている個人・家族に食品を提供する地域の活動拠点であるフードパントリー、そしてフードバンクが市内に広がることで、市の支援体制につながっていない方々に対しても、市民力を生かした支援が可能となります。SDGsに掲げられる食品ロス・廃棄の半減と未利用食品の福祉的活用につなげる食品ロス削減には、環境、教育、福祉など、庁舎内での様々な部局との連携と市民力が重要であると考えます。市の考えをお伺いいたします。 339 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 340 ◯ 市民部長(小林卓美君) さきに答弁いたしましたとおり、現在、フードドライブ活動につきましては、ごみ減量を目的とした施策の一つとして取り組んでおり、庁内での連携につきましては、今後、事業を継続していく中で、必要に応じて研究してまいりたいと考えております。また、市民力につきましては、市民の有志によるグループなどが自主的に立ち上がることを期待しております。 341 ◯ 議長(渡辺 力君) 市瀬さん。 342 ◯ 17番(市瀬ひさ子君) (3)、食品ロス削減のさらなる推進に向け、イベント会場での回収のみでなく、市民が気軽に持ち込める拠点が市内に点在していることで、市民の利便性の向上やさらなる周知啓発にもつながると考えます。市の考えをお伺いいたします。 343 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 344 ◯ 市民部長(小林卓美君) 市では、循環型社会を目指す上で、平成26年3月に策定いたしました第二次稲城市一般廃棄物処理基本計画の基本理念である「4R+1の推進による循環型まちづくり」の取組を推進しております。そうしたことから、まずは市民の皆さんに未利用食品になるような物は買わない、買った物は食べ切るなど、リフューズやリデュースに引き続き御協力をお願いしてまいりたいと考えております。 345 ◯ 議長(渡辺 力君) 市瀬さん。 346 ◯ 17番(市瀬ひさ子君) 「4R+1の推進による循環型まちづくり」の大切さは認識しております。まずは食品ロスを作らない取組と、取り組んだ上でも出してしまう未利用食品をフードドライブなどの活用でごみとしない取組は、両者ともに重要であり、ごみ軽減だけではなく、福祉の面から見ても、継続した周知啓発を願うところです。  そこで、各地のフードドライブの取組についてでございますが、府中市や武蔵村山市などは市庁舎内での定例化を、青梅市や三鷹市、世田谷区などではフードドライブの常設といった体制づくりが整っています。武蔵村山市では、毎月第3週目をフードドライブウイークとして、食品ロスを削減する対策の一環として市を挙げて取り組まれ、この週にフードドライブが行われるなど、工夫をされております。  このように、市民が食品ロス削減に実際に取り組める機会を持つことは重要であり、意識の向上にもつながることから、このような取組が推進されることに期待いたします。コロナ禍などでイベントの開催がなくても、拠点回収が可能なほのかや、さきに述べた自治体のように、市内の公共施設をはじめ、市民が気軽に持ち込むことができる拠点を増やすこと、これによって将来市民団体が立ち上がった際にスムーズに活動につながっていくと考えます。拠点を増やすことについて、再度市の考えをお伺いいたします。 347 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 348 ◯ 市民部長(小林卓美君) 繰り返しになりますが、市といたしましては、まずは市民の皆さんにリフューズやリデュースに引き続き御協力をお願いしてまいりたいと考えております。拠点を増やすことにつきましては、食品ロスの削減の推進に関する法律の趣旨を踏まえ、今後新たな取組として、先進事例を参考に研究してまいりたいと考えております。 349 ◯ 議長(渡辺 力君) 市瀬さん。 350 ◯ 17番(市瀬ひさ子君) 食品ロスの削減の推進に関する法律の趣旨を踏まえてとの御答弁でございました。この食品ロスの削減の推進に関する法律にうたわれた食品ロスの削減を国民運動として進めていく上で、国・地方公共団体・事業者・消費者などの指針となる食品ロスの削減の推進に関する基本的な方針が、昨年3月31日閣議決定いたしました。この基本方針を踏まえ、地方公共団体は積極的に推進計画を策定することが望まれております。地域の特性を踏まえた取組を推進する食品ロス削減推進計画の策定について、市の考えをお伺いいたします。 351 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 352 ◯ 市民部長(小林卓美君) まだ食べることができる食品が廃棄されないようにするための取組を推進する上で、法律の趣旨・内容を踏まえ、先進事例を参考に研究してまいりたいと考えております。 353 ◯ 議長(渡辺 力君) 市瀬さん。 354 ◯ 17番(市瀬ひさ子君) 大項目2、コロナ禍におけるがん検診の推進について。  新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、全国的にがん検診の受診率が減少していると言われています。前回の緊急事態宣言が解除された後の昨年6月以降は徐々に回復していますが、今回の宣言再発令や長引くコロナ禍による落ち込みが懸念されます。がんはかなり進行しない限り症状が出にくいこともあり、症状がなく、体調的に問題がなければ、検査をする必要がないと思われがちなイメージにコロナ禍が相まって、がん検診が不要不急と誤解されやすいこと、また医療機関では徹底した感染対策を行っていますが、新型コロナウイルス感染症の院内感染を恐れ、受診自体に不安を持つ方もいると考えられます。定期的にがん検診を受け、早期発見できれば、命を救い、身体・精神・経済的な負担の軽減につながることから、コロナ禍におけるがん検診のさらなる推進は重要であると考えます。  (1)、医療機関では、感染拡大防止対策のため、がん検診の受入人数を削減していますが、がん検診の受診者数の前年との比較についてお伺いいたします。 355 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 356 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 各種がん検診の受診者数につきましては、それぞれ4月から12月までを比較しまして、胃がん検診は、平成31年度301件、令和2年度191件で、110件の減、大腸がん検診は、平成31年度6,650件、令和2年度5,952件で、698件の減、肺がん検診は、平成31年度332件、令和2年度199件で、133件の減、乳がん検診は、平成31年度1,018件、令和2年度706件で、312件の減、子宮頸がん検診は、平成31年度650件、令和2年度514件で、136件の減でございます。なお、令和2年度は、4月7日から5月25日までの緊急事態宣言のため、事業開始を6月からとしたこと及び受診控えによりまして受診者数が減少したものと考えてございます。 357 ◯ 議長(渡辺 力君) 市瀬さん。 358 ◯ 17番(市瀬ひさ子君) 御答弁にもありましたように、6月よりがん検診が開始されたことや受診控えにより受診者数が減少したことは認識しております。このような中、令和2年度に市として取り組まれたことについてお伺いいたします。 359 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 360 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 令和2年度の取組につきましては、受診者に送付する案内文のほかに感染症対策に関する案内文も同封することで、安心して検診を受けていただけるよう努めてきております。また、令和2年7月に実施を予定していた乳がん検診車の受診希望者が少なかったため、当初予定しておりませんでした12月にも検診日を新たに設けまして、10月に行う勧奨通知と同時に再勧奨を行っているところでございまして、そうした工夫を行っております。 361 ◯ 議長(渡辺 力君) 市瀬さん。 362 ◯ 17番(市瀬ひさ子君) 様々な工夫を行いながら、受診者数の拡大に向け取り組んでいただいたことが分かりました。  それでは、(2)、大腸がんを除くがん検診の申込みは、保健センターの窓口、はがき、電子申請などの方法で行われておりますが、近年の状況についてお伺いいたします。 363 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 364 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) がん検診の申込み方法につきましては、大腸がん検診は医療機関への申込みとなり、その他の検診は、保健センター窓口、はがきまたは電子申請での申込みとなります。近年の申込み状況につきましては、過去3年間で平成30年度は、窓口が30%、はがきが33%、電子が37%、平成31年度は、窓口が26%、はがきが32%、電子が42%、令和2年度は、窓口が25%、はがきが37%、電子が38%で、いずれの年度も電子申請の割合が最も高くなっております。 365 ◯ 議長(渡辺 力君) 市瀬さん。 366 ◯ 17番(市瀬ひさ子君) 電子申請の割合が高くなっていることが分かりました。我が家も毎年がん検診の申込みをほぼはがきで行っておりましたが、今年度初めてホームページに紹介されているマニュアルどおりに電子申請での申込みをいたしました。はがきを用意し、記入する手間も省けたことに加え、何より職員の皆様の業務軽減につながると考えます。東京共同電子申請・届出サービスによる申込みは、パソコンやスマートフォンを使用することで、時間や場所を気にせず申し込めること、また非接触によりコロナ禍での感染拡大防止対策として、市民の利便性向上につながる申込み方法であることから、さらなる周知の必要性を感じます。市の考えをお伺いいたします。 367 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 368 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) がん検診に関する市民への周知につきましては、検診率を向上させる観点からも必要なことと考えております。今後につきましても、機会を捉えて周知に努めてまいります。 369 ◯ 議長(渡辺 力君) 市瀬さん。 370 ◯ 17番(市瀬ひさ子君) 検診率向上に向け、様々な機会を捉え、周知していただけることに期待いたします。  そこで、(3)、コロナ禍における令和3年度のがん検診の取組についてお伺いいたします。 371 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 372 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) コロナ禍における令和3年度がん検診事業の取組につきましては、新型コロナウイルス感染症に対する感染防止対策を講じ、引き続き、安心してがん検診を受けていただける環境を整え、受診率向上に向けまして取り組んでまいります。 373 ◯ 議長(渡辺 力君) 市瀬さん。 374 ◯ 17番(市瀬ひさ子君) 令和3年度は、国を挙げて新型コロナワクチン接種に取り組む大切なときでもあります。しかし、新型コロナウイルスの感染者数は昨年1月24日から昨日までに約43万5,000人、死亡者は8,262人であります。これに対し、2020年の全てのがん罹患数の予測は101万人、2019年のがん死亡者数は約37万6,000人とも言われています。一つのがん細胞ががん検診で発見できる1センチ大になるまでに要する時間は10年から30年と言われ、その1センチのがん細胞が2センチになるには2年弱しかかからないと言われています。受診控えが続けば、通常なら検診で見つかったはずの早期がんが放置され、多くの人々の体内で1~2年かけて進行癌に成長していくことになります。今後、高齢化により、20年間がんは増えると予測されていることから見ても、早期発見・早期治療のためにも、コロナ禍におけるがん検診の必要性について、市民に分かりやすく、折あるごとに継続して周知することは重要であると考えます。  今までにも、市民への情報提供として、一般質問にて提案させていただいた内容をホームページに掲載するなど、すぐに対応していただいていることに感謝いたします。ホームページとともに、市民への周知啓発として、全戸配付されている広報いなぎへの掲載はとても大きいと考えます。令和元年6月15日号の1面でがん検診について取り上げていただいたように、本年度もぜひ特集を組み、不要不急ではないがん検診の受診の大切さを訴える、市民への周知をと考えます。市の考えをお伺いいたします。 375 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 376 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 広報いなぎを活用したがん検診に関する情報発信につきましては、コロナ禍であっても、がんの早期発見・早期治療は大変重要なことでありますので、令和3年度も受診に関する情報を掲載することを予定しております。 377 ◯ 議長(渡辺 力君) 市瀬さん。 378 ◯ 17番(市瀬ひさ子君) 掲載を予定してくださることを伺い、安心いたしました。広報いなぎを見ることで、市民ががんに対する認識を新たにし、市で行われているがん検診はもとより、職域におけるがん検診、またかかりつけ医での相談などにつながるような紙面、例えば12月の定例会にて紹介させていただいたナッジ理論を活用したがん検診受診を促すような紙面の掲載を願うところでございます。様々な機会を捉えての周知をよろしくお願いいたします。  大項目3に続きます。がん教育の推進について。  公明党は、がんに対する理解を深め、命の大切さを学ぶがん教育を推進してまいりました。また、都議会公明党の提案を踏まえ、東京都は2022年度までに全公立中学・高校で専門医ら外部講師を活用する方針を表明しています。現在、コロナ禍により、推進が厳しい状況になっていることは認識しております。しかし一方で、コロナ禍は健康や命の大切さを主体的に考える契機となり、がん教育を進めるチャンスのときとも考えます。また、来年度が表明された方針の期限となることから、稲城市教育委員会が中心となり、市内小中学校での継続したがん教育の実施に向けたロードマップの策定を願うところでございます。  (1)、がん教育についての現状をお伺いいたします。 379 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 380 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) がん教育の現状につきましては、小学校では、第6学年の保健領域、病気の予防において、喫煙を続けると、がんなどの病気にかかりやすくなることなどについて指導しております。中学校では、第2学年の保健体育の保健分野、健康的な生活と疾病の予防において、生活習慣病などの予防の一環として、がんという疾病に関する知識や、がんの予防には適切な生活習慣を身につけることなどが有効であることなどについて指導しております。 381 ◯ 議長(渡辺 力君) 市瀬さん。 382 ◯ 17番(市瀬ひさ子君) 市内各小中学校において、学習指導要領に基づき、がんやがん予防に対する基本的な知識を身につける授業が行われていることが分かりました。  そこで、(2)、今後のがん教育の推進についてお伺いいたします。 383 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 384 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 今後のがん教育の推進につきましては、教科書等に記載されている写真やグラフなどを活用して、がんに関する正しい知識や健康と命の大切さについて、児童・生徒が視覚的にも理解できるよう指導するとともに、外部講師を活用した指導も推進してまいりたいと考えております。また、外部講師の派遣を市立病院に依頼するなど、より有意義な教育活動ができるよう、学校を支援してまいります。 385 ◯ 議長(渡辺 力君) 市瀬さん。 386 ◯ 17番(市瀬ひさ子君) 教科書に記載されている写真やグラフなどを活用してとありました。補正予算にて各教室に配置されていくプロジェクターなどを活用する、また児童・生徒ががんについてタブレットを活用し調べ学習を行うなど、がんに関する正しい知識や命の大切さを学ぶ、教師による今後のがん教育に期待するところでございます。そして、教育現場でのがん教育の推進を図るため、文部科学省では、がん教育推進のための教材と指導参考資料としてのスライド資料を作成していることから、これらの活用などを含め、担当教員の力量・実践力を高めていくことや、授業を展開する上での配慮なども重要であることから、一番御苦労される現場の教員の皆様への研修の機会を考えていく必要も感じております。  また、がん医療に関わる専門医やがん経験者など、外部講師を活用した指導の重要性を理解してくださっていることから、今後のがん教育の推進として、市立病院との連携についての御答弁をいただくこともできました。がん教育の継続的な実現に向け、一般質問を繰り返させていただいたことから、感謝をいたします。  そこで、市立病院との連携について、今後どのような取組を想定されているか、お伺いいたします。 387 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 388 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 市立病院との具体的な連携につきましては、新型コロナウイルスの感染拡大状況やワクチン接種の進捗状況にもよりますが、外部講師として医師等に講話をいただくなど、可能な限り対面での活動を想定しております。 389 ◯ 議長(渡辺 力君) 市瀬さん。 390 ◯ 17番(市瀬ひさ子君) 具体的な連携についての御答弁、ありがとうございます。そして、新型コロナウイルス感染症対応やワクチン接種など、日々最前線で闘う稲城市立病院の医療従事者の皆様に対し、心より感謝をいたします。  その中での御負担も大きいかとは思いますが、継続的にがん教育を行うことで、将来の宝である稲城の子供たちが自他の健康と命の大切さに気づき、身近なところでは家族へのがん検診受診の呼びかけを行うこと、将来的には共生社会の実現を目指していくことにもつながると考えます。また、市立病院や医療従事者が身近な存在になることも考えられることから、2020年度の実現を目指し、まずはできることから、できる学校からと思うところでございます。  対面での授業を望むところではありますが、八王子市では今年度オンラインを活用したがん教育を行っている学校もあると伺っています。コロナ禍においては、市立病院とのオンラインを活用したがん教育なども含め、実現に向けての第一歩、そして今後の推進を大いに期待いたします。  そこで、市立病院として、専門医や看護師などの派遣に向け、教育委員会との連携推進に取り組んでいただくことについて、考え方をお伺いし、私の一般質問を終了いたします。 391 ◯ 議長(渡辺 力君) 市立病院事務長。 392 ◯ 市立病院事務長(岡野克哉君) 今後、市立病院ではどのような形でがん教育に学校と連携できるか、学校医と連携できるか、またどんな形で実施できるかも含めて、考えていきたいと思います。 393 ◯ 議長(渡辺 力君) 以上で、17番、市瀬ひさ子さんの一般質問は終わりました。   ───────────────────────────────────────── 394 ◯ 議長(渡辺 力君) 通告の10番、梶浦みさこさんの一般質問を許します。22番、梶浦みさこさん。 395 ◯ 22番(梶浦みさこ君) 通告番号10番、新政会の梶浦みさこです。通告のとおり、大項目6点について順次質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。  さて冒頭ですが、本日は3月8日、国連の「国際女性の日」の国際女性デーです。私ども市議会には、現在22人中7人の女性議員がおります。比率は31%。さらなる女性の社会的地位の向上とジェンダー平等に向けて、2030年代までに稲城市議会の女性議員が50%となり、政策や方針の決定過程への女性の参画が進むことを願いまして、質問に入らせていただきます。  大項目1、エシカル消費の啓発と推進によるSDGsへの貢献についてです。SDGs目標12、作る責任、使う責任、持続可能な生産・消費形態の確保への貢献の視点から伺います。  (1)、エシカル(Ethical、倫理的・道義的)消費について。新型コロナウイルス感染症の拡大をきっかけに様々な応援消費の動きがあります。買物の仕方に関心が集まってきている中で、持続可能な社会の実現の一助となるエシカル消費について、市の見解を伺います。 396 ◯ 議長(渡辺 力君) 産業文化スポーツ担当部長
    397 ◯ 産業文化スポーツ担当部長(松本葉子君) エシカル消費につきましては、人や社会、環境に配慮した消費行動とされ、商品等を購入する際、物の背景や社会への影響を考えて選ぶなど、一人一人がエシカル消費を実践することで、持続可能な消費につながるものと考えております。 398 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 399 ◯ 22番(梶浦みさこ君) 持続可能な社会の一助となるということで、認識していただいていることを確認させていただきました。  (2)、エシカル消費に関する市の取組について伺います。 400 ◯ 議長(渡辺 力君) 産業文化スポーツ担当部長。 401 ◯ 産業文化スポーツ担当部長(松本葉子君) エシカル消費に関する市の取組といたしましては、消費生活センターだよりにより周知を図るほか、消費者が農産物の収穫を体験し、農業やその風土、伝承文化に親しみ、農業への理解を深める農地探検や、健全な食生活、食の安全・安心に関する認識を高め、地産地消を推進する料理講座を実施しております。 402 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 403 ◯ 22番(梶浦みさこ君) では、再質問させていただきます。今御答弁いただきましたとおり、エシカル消費について、周知や事業など様々な取組をしていただいていることを伺いました。エシカル消費の取組につきましては、農地確保や地産地消の推進による料理講座を実施されているということで、具体的なお話をいただきました。その点について、もう少し詳しく伺いたいと思います。事業の詳細な内容について、再度お願いいたします。 404 ◯ 議長(渡辺 力君) 産業文化スポーツ担当部長。 405 ◯ 産業文化スポーツ担当部長(松本葉子君) 実施しております事業の内容につきましては、農地探検は、参加者が実際に収穫を体験しながら、市内農業者、農業委員、農協職員から収穫方法や農薬に関する話、収穫した野菜の調理方法等を学び、食の安全・安心や環境への影響について考える機会としております。  また、地産地消を推進する料理講座は、市内在住の講師が自ら栽培した野菜や稲城産の地場野菜を使って参加者と一緒に調理を行い、食品ロスや地産地消について考える機会とする内容となっております。 406 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 407 ◯ 22番(梶浦みさこ君) (3)に入ります。エシカル消費に関連するラベル・マークの周知についてです。  先ほど議長から許可をいただきましたので、ちょっと掲示させていただきます。エシカル消費に関連するラベル・マークについて、5点ほど御紹介したいと思いますが、こちらがエコマーク。このエコマークはよく御存じの方が多いかと思います。そして次がMSC認証です。こちらになります。こちらは、水産物の認証でありまして、海のエコラベルと言われているのですけれども、こちらはよくスーパーなどの海産物に出ているかと思います。そして、こちらがFSC認証で、こちらは適切に管理された森林木材から作られた製品であることを証明する、木材製品の認証ラベルです。そして次に、国際フェアトレード認証で、こちらです。開発途上国の原料や製品を適正な価格で購入したかという部分の国際フェアトレードの認証マークになります。そして最後に、こちらがGOTS認証ということで、オーガニック・テキスタイル世界基準ということで、様々なオーガニック繊維、コットン、ウール、麻、絹などの原料が環境的社会に配慮された方法で作られているかという繊維製品の認証になります。以上です。  これらのエシカルに関連するラベル・マークの周知について伺います。持続可能な原材料調達や環境・人などに配慮したエシカル消費に関連する認証ラベル・マークを目安に商品を購入することは、エシカル消費の選択指標になると考えます。エシカル消費に関連するラベルやマークの周知について伺います。 408 ◯ 議長(渡辺 力君) 産業文化スポーツ担当部長。 409 ◯ 産業文化スポーツ担当部長(松本葉子君) エシカル消費に関するラベルやマークの周知につきましては、消費生活センターだよりに掲載して、市民への情報提供を行っております。 410 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 411 ◯ 22番(梶浦みさこ君) それでは(4)に入ります。エシカル消費の啓発推進についてです。エシカルな消費行動を市民一人一人に実践していただくことが、SDGsに貢献する社会的な取組につながると考えます。エシカル消費を身近に感じていただき、ふだんの買物、そしてごみ出しやリサイクルなど、日々の暮らしでできるところから市民の皆様に実践していただけるよう、エシカル消費の市民への意識啓発の推進について伺います。 412 ◯ 議長(渡辺 力君) 産業文化スポーツ担当部長。 413 ◯ 産業文化スポーツ担当部長(松本葉子君) エシカル消費の市民への意識啓発の推進につきましては、パンフレットの配布や市広報紙、市ホームページ、消費生活センターだより等に掲載し、広く市民に周知するほか、消費生活センターで行うくらしフェスタ事業や関連する消費者講座の実施を通じて情報や体験の機会を提供し、市民一人一人に身近な生活の中で実践していただけるよう、引き続き取り組んでまいりたいと考えております。 414 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 415 ◯ 22番(梶浦みさこ君) 再質問いたします。市民の皆様の身近な生活の中で実践していただけることを意識啓発されているということであります。そのエシカル消費の意識啓発については、市では様々な取組を行われていることをただいままでの質問で確認させていただきました。パンフレットの配布や、市の広報・ホームページ等への掲載、そして消費者講座の実施を通じて行っていくとのことでありますが、エシカル消費という言葉自体がまだまだ知られていないと私自身は感じております。そこで、さきに質問しましたエシカル消費に関するラベルやマークの周知も含めまして、市の広報やホームページ等でエシカル消費について特集するなど、今後詳しく紹介していただきたいと考えるところです。そして、必要かとも思います。再度、市の見解を伺います。 416 ◯ 議長(渡辺 力君) 産業文化スポーツ担当部長。 417 ◯ 産業文化スポーツ担当部長(松本葉子君) エシカル消費の周知につきましては、市広報紙に月1回掲載している「くらしの情報」や市ホームページに掲載し、多くの市民が理解し、実践できるようにすることが必要であると考えており、引き続きエシカル消費に関する周知啓発を進めてまいります。 418 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 419 ◯ 22番(梶浦みさこ君) ぜひ進めていただけることを期待しております。  続いて、大項目2番です。SDGsの目標13、気候変動に具体的に対策をするということで、気候変動とその影響に立ち向かうための緊急対策を取るということへの貢献に対する視点から伺います。  気候変動適応策の推進について。気候変動適応法により、気候変動の適応策を推進するための法的仕組みが整備されました。温室効果ガスの排出を削減する対策──いわゆる緩和策とともに、気候変動の影響予測により被害を回避・軽減する対策──これを適応策といいます。この2つは車の両輪の関係であると私自身は捉えております。気候変動への適応強化について、順次伺います。  (1)、稲城市の地勢や気候の特性と社会影響について。稲城市の地勢・気候等の自然的条件と、人口、産業構造、土地利用、農商工業との関係について市の見解を伺います。 420 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 421 ◯ 市民部長(小林卓美君) 市は、多摩丘陵の東端に位置する豊富な緑と、多摩川や三沢川、大丸用水などの豊富な水とを生かしてまちづくりを行ってきましたが、都市化の進展や人口の増加、地球温暖化の影響などにより、状況は変化しつつあると認識しております。 422 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 423 ◯ 22番(梶浦みさこ君) (2)に入ります。気候変動の影響予測と被害の回避・軽減対策(適応策)について伺います。地球温暖化の要因である温室効果ガスの排出を削減する対策(緩和策)にこれまで以上に取り組んでいくとともに、気候変動の影響を予測し、被害を回避・軽減する対策(適応策)にも取り組んでいく必要があると考え、市の見解を伺います。 424 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 425 ◯ 市民部長(小林卓美君) 気候変動の影響予測と被害の回避・軽減対策につきましては、気候変動適応法において、地域の自然的・経済的・社会的状況に応じた気候の変動に適応する施策の推進に努めることが規定されております。市では、第五次稲城市長期総合計画の基本構想において、気候変動の影響を回避・軽減するための適応策を推進することで持続可能な社会の構築に努めることとしております。 426 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 427 ◯ 22番(梶浦みさこ君) (3)に入ります。気候変動の影響及び適応に関する情報の収集及び提供についてです。気候変動の影響及び適応に関する情報の収集及び提供等を行う拠点(地域気候変動適応センターなど)としての機能を担う体制づくりについて伺います。 428 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 429 ◯ 市民部長(小林卓美君) 気候変動適応法において、「都道府県及び市町村は、その区域における気候変動適応を推進するため、気候変動影響及び気候変動適応に関する情報の収集、整理、分析及び提供並びに技術的助言を行う拠点としての機能を担う体制を、単独で又は共同して、確保するよう努めるものとする」と規定されておりますので、今後、第五次稲城市長期総合計画を推進していく中で、研究してまいりたいと考えております。 430 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 431 ◯ 22番(梶浦みさこ君) (4)に入ります。気候変動に対応するための広域的な連携についてです。気候変動に適応するため、多摩川流域や多摩丘陵地帯の自治体や、都・隣接県、国などと広域的な連携を図ることについて伺います。 432 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 433 ◯ 市民部長(小林卓美君) 気候変動に適応するための広域的な連携につきましては、気候変動適応を効果的に進めるためには、都道府県をまたがる一級河川の管理や大規模な災害に対する防災対策は国が中心となっていることから、国や地方公共団体が広域に連携することは重要であると認識しております。市では、気候変動適応法施行後に国の関係省庁や都道府県、政令市が中心となって設置されました気候変動適応関東広域協議会に参加し、気象や農業分野、自然災害など、多岐にわたる気候変動に伴う影響や適応策について、情報収集及び広域的な連携に努めております。 434 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 435 ◯ 22番(梶浦みさこ君) 再質問いたします。今、御答弁で、市では、国の関係省庁や都道府県、政令市が中心となって設置されました気候変動適応関東広域協議会に参加されているということであります。稲城市が広域的な連携によりまして気候変動適応を推進していくことを伺いまして、前向きな姿勢と感じたところであります。そこで、協議会について再度伺いたいと思います。気候変動適応関東広域協議会には稲城市はいつから参加しているのか、また協議会の目的と、他の自治体の参加状況として、東京26市の参加状況について伺います。 436 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 437 ◯ 市民部長(小林卓美君) 当市は、本協議会が設置されました平成31年2月より参加しております。  次に、協議会の目的につきましては、気候変動適応法第14条第1項の規定に基づき、関東地域における広域的な連携により、地域の気候変動適応に関して必要な協議を行うこととなっております。  最後に、東京26市の参加状況につきましては、令和3年3月3日現在、当市を含め8市が参加していると認識しております。 438 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 439 ◯ 22番(梶浦みさこ君) (5)に入ります。今御答弁いただきましたとおり、気候変動適応関東広域協議会には恐らく、当初というか、初期から参加されているということかと思います。26市中では8市ということで、稲城市が先進的に取り組んでいらっしゃるということを私は議員として評価させていただきたいと思います。  それでは(5)です。気候変動に適応した市の事業の進め方についてです。猛暑や豪雪など、これまでに経験がないような過酷な気候が予想される場合に備えて、市民の健康・安全の観点から、特に市民参加型の市の事業については、気候や気象に応じ柔軟に対応できるよう対策が必要と考えます。実施方法や開催時期などを再検討し、気候変動に適応した市の事業の進め方について伺います。 440 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 441 ◯ 市民部長(小林卓美君) 市では様々な事業を実施しておりますが、環境に関する事業につきましては、例年7月下旬に開催しておりました環境美化市民運動を、近年の猛暑等による影響を考慮いたしまして、平成31年度より6月下旬に開催月を変更しております。市事業の気候変動に適応した進め方につきましては、事業ごとに、気象の状況に応じて柔軟な対応を検討することが必要であると考えております。 442 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 443 ◯ 22番(梶浦みさこ君) ぜひそのように取り組んでいただけるようにお願いします。  (6)、地域気候変動適応策の総合的な施策の展開についてです。市環境基本計画では、主に地球温暖化対策、生物多様性の確保など、環境保全や創造に関する施策となっております。気候変動適応法第12条に基づきまして、気候の過去の状況及び将来の変化を予測し、地域気候変動適応策の視点を加え、総合的に環境施策を展開することが必要と考えます。市の見解を伺います。 444 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 445 ◯ 市民部長(小林卓美君) 地域気候変動適応策の総合的な施策展開につきましては、第五次稲城市長期総合計画において、人と自然、人と人が共生できる環境を将来の世代へとつなげるため、環境負荷の低減と地球温暖化に伴う気候変動に適切に対応し、また公害対策や環境美化により、豊かな自然環境と生活環境を守り、多くの恵みをもたらす生物多様性を保全し、地域循環共生圏の形成を推進することとしておりますので、今後検討してまいりたいと考えております。 446 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 447 ◯ 22番(梶浦みさこ君) ぜひ、第五次長期総合計画の中で具体的にこの地域気候変動適応策について展開されることを期待しております。また、様々な点で御報告いただけることを望んでおります。  それでは、大項目3番、心肺蘇生を望まない傷病者への対応について伺います。SDGs目標3、健康・保健・福祉、そして目標11、まちづくりの視点から伺います。  (1)、心肺蘇生を望まない傷病者への救急の対応について。自宅での最期を望む患者等への心肺蘇生を中止し、医療機関へ搬送せず、家族らに対応を引き継ぐ制度について、東京消防庁が令和元年12月に運用を始めてから、1年間で約9割が希望どおり不搬送となったとのことであります。心肺蘇生を実施して一刻も早く医療機関に搬送することが救急隊の役割でありますが、搬送を望まない傷病者・家族の意思と救急隊の使命とのミスマッチを解消する、心肺蘇生を望まない傷病者の救急対応について、市の実施状況について伺います。 448 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 449 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 心肺蘇生を望まない傷病者への対応につきましては、東京都メディカルコントロール協議会において、可能な限り傷病者の意思を尊重できるように救急活動が整理され、東京都のルールとして、東京消防庁と足並みをそろえ、令和元年12月16日から運用を開始しております。運用を開始してからの実施状況につきましては、心肺停止に陥った救急要請3件に対し、救急現場で活動中に家族から、傷病者本人が心肺蘇生の実施を望んでいないことが示され、かかりつけ医や家族に引き継いでおります。 450 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 451 ◯ 22番(梶浦みさこ君) 再質問させていただきます。今御答弁いただきましたとおり、東京都の運用と足並みをそろえて、一昨年の12月16日から運用を開始されているということで、既に運用開始から稲城市消防本部においても3件あったということであります。現場で対応された救急隊員の皆様によって適切に運用が行われていると思っております。  改めて確認させていただきたいのですが、このように慌てて救急要請した家族等によりまして、傷病者の意思を尊重できなかったなど、運用開始から課題があったのか、なかったのか、その辺りを確認させていただきたいと思います。 452 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 453 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 傷病者本人に心肺蘇生の実施を望まないことが示された事案は、全て医師による検証の対象となります。東京都メディカルコントロール協議会の事後検証委員会等により検証されておりますので、課題は特にございません。 454 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 455 ◯ 22番(梶浦みさこ君) では、再々質問させていただきます。東京都メディカルコントロール協議会にのっとりまして、医師の検証を受けて、課題なく運用できたということを確認させていただきまして、安心いたしました。  そもそもになりますが、活動に当たる救急隊員の皆様は、傷病者の命を全力で救うために日夜訓練に励まれ、出場した現場から直近適応の医療機関へ傷病者を搬送することを主眼として活動されていると認識しております。このことから、心肺蘇生を望まない傷病者への対応について、運用を開始するに当たり、救命の使命と、傷病者本人の心肺蘇生を望まない意思との間で、救急隊員の皆様が判断に苦慮される場面もあったのではないかと考えるところです。そこで、運用に当たりまして、消防本部ではどのような教育・訓練を行われたのか、その内容について教えていただきたいと思います。 456 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 457 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 心肺蘇生を望まない傷病者への対応として、東京都メディカルコントロール協議会の検討結果を受け、東京消防庁の職員と同様に、指導医師による集合教育を受け、医療倫理の歴史的経緯や救急医療における終末期医療に関する提言、運用開始に伴うルール、対応要領、かかりつけ医師との通信要領、同意書記入要領に関する教育を受け、傷病者・家族に寄り添った運用としております。 458 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 459 ◯ 22番(梶浦みさこ君) (2)に入ります。救急搬送を望まない傷病者に関する救急隊の連携・手順についてです。人生の最終段階にあり、家族会議等で自らが心肺停止になった場合に心肺蘇生を実施しないでほしいという意思を尊重するため、救急隊とかかりつけ医との連携・引継手順について伺います。 460 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 461 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 引継手順につきましては、救急要請に基づき、心肺蘇生に関する救命処置を行い、その中で家族等から傷病者本人が心肺蘇生を望んでいないことが示された場合、かかりつけ医等に直接連絡し、傷病者の意思を確認することとしております。医師等から確認ができた場合、かかりつけ医または家族等へ引き継ぐものでございます。 462 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 463 ◯ 22番(梶浦みさこ君) それでは再質問いたします。今回、救急要請によって出場された救急隊において、心肺蘇生や救急搬送を望まない傷病者に対する対応について伺っております。運用開始から1年が経過し、実態を含めて稲城市消防本部の運用について質問させていただき、確認させていただいたところであります。  一昨年末、厚生労働省が、人生会議のポスターの配布を一旦取りやめ、再配布となったことが報道されたことによりまして注目が集まりましたACP──終末期医療のアドバンス・ケア・プランニングの取組ですが、まだまだ一般の方々に普及していないことから、終末期の傷病者の御本人の意思を御家族や医療ケアチームで繰り返し話し合う取組について丁寧に行うことは、なかなか定着していない状況と思います。その結果、在宅で心肺蘇生を望まない傷病者を看護する家族から消防本部へ救急の要請があった場合に、要請を行ってしまう行動にそれがつながっているのではないかと危惧しているところです。  2月3日の福祉文教委員会では、稲城市医療計画の中間見直しの中間取りまとめの御報告がありました。見直しの目的として、御高齢者の増加に伴い、市民に終末期医療の選択肢として、入院以外にも在宅療養を選択できることを周知し、在宅療養の認知度向上を図るとともに、終末期医療の充実を図るとの御説明でありました。稲城市内で終末期の在宅療養の増加が実現することに伴い、救急搬送についても少なからず変化が出てくるものと考えるところです。人生の最期に家族等が見守り、その後かかりつけの医師に家族が連絡するのか、また救急を要請するのか、それらの選択について周知していく必要がある状況が迫っているのではないかと考えるところです。  人生の最終段階に当たり、家族会議等で自らが心肺停止になった場合に心肺蘇生を実施しないでほしいという意思を尊重するため、家族で話し合う習慣は定着されていないと感じます。それゆえに救急要請をしてしまうことがあると考えます。心肺蘇生を望まない傷病者への対応に関する周知について、どのように行われているのか、再度確認させていただきたいと思います。 464 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 465 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 周知につきましては、東京都医師会、看護師会、東京都訪問看護ステーション協会などを通して、心肺蘇生を望まない傷病者への対応について周知しております。 466 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 467 ◯ 22番(梶浦みさこ君) ありがとうございます。ぜひ今後も取組を進めていただきたいと思います。  それでは、大項目4番、若葉台2丁目・3丁目ユニディ若葉台駐車場とワルツの杜間の横断歩道の交通事故と交通安全対策についてです。  若葉台西樫の木通り、タイムズ若葉台センター第3駐車場(若葉台2丁目)とワルツの杜C・F棟(若葉台3丁目)間の横断歩道とその周辺の交通事故と安全対策について伺います。 468 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 469 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 若葉台西樫の木通り、タイムズ若葉台センター第3駐車場とワルツの杜C・F棟間の横断歩道上の交通事故につきましては、令和2年11月に自動車と子供の接触事故が発生し、市では直ちに交通安全対策としてポストコーンの設置を行うとともに、改めて多摩中央警察署に対し、信号機の設置を要請しております。また、12月末にも自動車の単独事故があったことから、この横断歩道周辺の交通安全対策につきましては、若葉台地区自治会連絡会からも要望を受けており、引き続き信号機の設置を要請するとともに、カラー舗装や立て看板の設置などの交通安全対策を進めてまいります。 470 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 471 ◯ 22番(梶浦みさこ君) 短い期間に2回あったので、今後も交通安全対策、そして多摩中央警察署への要請等を続けていただけるように期待しています。  それでは、大項目5番、MaaS(Mobility as a Service)について伺います。  (1)、MaaSについて。移動の利便性向上に資する重要な手段として、MaaSの取組が注目されています。公共交通やICT・IoTによる民間事業サービス、市街地の整備、AIの活用などを統合して進める新しいサービスであります。MaaSという考え方は、今後の稲城市のまちづくりに必要な視点であると考え、市の見解を伺います。 472 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 473 ◯ 都市建設部長(久家 康君) Mobility as a Service──いわゆるMaaSにつきましては、ICT活用により交通インフラをクラウド化し、交通サービスの運営主体にかかわらず、自家用車以外の全ての交通手段による移動を一つのサービスとして捉え、シームレスにつながる新たな移動の概念として定義されており、市といたしましては、交通や生活の利便性を高める手段として、今後のまちづくりに必要な視点の一つであると捉えておりますので、他市や民間事業者の取組を研究してまいります。 474 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。
    475 ◯ 22番(梶浦みさこ君) 再質問させていただきます。今御答弁いただきましたとおり、交通インフラをクラウド化して統合するという考え方なのですけれども、稲城市としても今後のまちづくりに必要な視点と捉えていただいていることについて詳しく伺いたいと思います。再質問として伺いたいのは、MaaSについて、交通や生活利便性を高める手段として、今後のまちづくりに必要な視点として捉えているということから伺わせていただきます。御答弁の中でも、民間事業者の取組を研究されていかれるということでありますが、高橋市長のSNSを2月に拝見させていただきましたが、先日、市内のシェアサイクル事業者とMaaSについての記事の掲載を拝見させていただきました。ソフトバンクグループでは、IoTを活用した自転車シェアリング事業として、自転車シェアリングシステムのハローサイクリングを行っているとのことであります。これはまさにMaaSの取組の第一歩であると私自身は考えます。市内シェアサイクル事業者から市長へどのような御説明があったのか、伺いたいと思います。 476 ◯ 議長(渡辺 力君) 産業文化スポーツ担当部長。 477 ◯ 産業文化スポーツ担当部長(松本葉子君) ソフトバンクグループのシェアサイクル事業者の説明につきましては、ハローサイクリングは、単なるシェアサイクル事業としてではなく、シェアサイクルを電車やバス、電動自動車、バイクなどをつなぐMaaSの実現の要素として、将来的に取り組んでいくとの説明でございました。 478 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 479 ◯ 22番(梶浦みさこ君) (2)に入ります。MaaS社会実証実験など、市と民間事業者等との連携についてです。先ほど御答弁いただきましたとおり、ソフトバンクグループでは、単なるシェアサイクルではなくて、MaaSの実現に向けた将来的な取組だということであります。その点からも、単なる交通手段としてではなく、地域の商業発展、そして経済振興に寄与する考え方、取組であると思います。その点から伺います。経済発展と社会的課題の解決を両立させるSociety5.0の実現に向け、新たなモビリティサービスとして注目されているMaaS、公共性、地域性、事業性を兼ね備えたMaaS社会実装モデルの実証実験事業の協力など、市と関係する民間企業・国・東京都等との連携について伺います。 480 ◯ 議長(渡辺 力君) 企画部長。 481 ◯ 企画部長(芦沢政美君) MaaSについては、交通渋滞や環境への対策、少子高齢化や雇用問題など、経済発展と社会的課題の解決を両立させるSociety5.0の実現に向け、現在、国や東京都等においても実証実験に取り組んでおります。また、MaaSの実現に向けては、新たなビジネスを生み出す可能性を秘めていることから、民間企業においても積極的に取り組んでいるものと認識しております。そのため、市では、MaaSの実現に向け、今後とも先行して実施されている国や東京都などの実証実験の動向を注視するとともに、市内で営業しているシェアサイクル事業者や交通事業者等の民間企業との連携を図ってまいりたいと考えております。 482 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 483 ◯ 22番(梶浦みさこ君) ぜひ、MaaSは、市民の利便性の向上とともに市の発展につながる取組であると思いますので、全庁的に連携して、国と都、民間企業と取り組んでいただきたいと思います。  続いて、大項目6番に入ります。市立小中学校施設におけるバリアフリー化の加速についてです。SDGs目標4、質の高い教育をみんなにということで、貢献する取組の視点から伺います。  令和3年4月から施行される改正バリアフリー法によりまして、公立小中学校のバリアフリーが義務化されることになりました。稲城市立の小中学校施設においてバリアフリー化を進められているところではありますが、さらにバリアフリー化を加速し、学校施設を整備することについて伺います。  (1)、学校施設のバリアフリーの状況について。車椅子使用者用トイレの設置、スロープ等による段差解消──門から建物の前まで、そして昇降口・玄関等から教室まで、そしてエレベーターの設置のバリアフリー化の状況について伺います。 484 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 485 ◯ 教育部長(石田昭男君) 市内公立小中学校のバリアフリー化の状況についてでございますが、初めに多目的トイレにつきましては、小学校では12校中10校、中学校では6校中4校に設置済みでございます。  次に、スロープ等による段差解消につきましては、門から建物前までは、全ての小中学校において段差のない通路での往来が可能でございます。また、昇降口・玄関等から教室等までは、小学校4校、中学校2校において、全ての教室等までの段差のない通路を有しております。  次に、乗用エレベーターにつきましては、小学校5校、中学校3校に設置済みでございます。 486 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 487 ◯ 22番(梶浦みさこ君) それでは、(2)、指定避難所となる学校施設のバリアフリー化の取組について伺います。今御答弁いただきましたけれども、全部ついているわけではなく、ついているところとついていないところがあるというところではありますけれども、バリアフリー化は進められているという点については、確認させていただきました。  次の視点は、災害時、学校施設は指定避難所として大きな役割を果たしておりまして、体育館等の屋内運動場と外部との段差が解消されていないため、高齢者や障害者等の出入りに支障を来すなどの課題が他市の状況では懸念されているところであります。そういうことで、災害時に避難所となる学校施設のバリアフリー化の取組について、市の取組状況について伺います。 488 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 489 ◯ 教育部長(石田昭男君) 指定避難所となる学校施設のバリアフリー化につきましては、市内公立小中学校の全ての屋内運動場の出入口にスロープが設置されております。 490 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 491 ◯ 22番(梶浦みさこ君) (3)、児童・生徒の様々な特性に配慮したバリアフリーの対応についてです。先ほど、指定避難所の小中学校には、市内屋内施設からのバリアフリー化は全て実現されているということであります。それでは、児童・生徒の様々な特性に配慮したバリアフリー化ということで、例えば点字ブロックなどの児童・生徒の様々な特性に配慮したバリアフリー対応について、取組の状況について伺います。 492 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 493 ◯ 教育部長(石田昭男君) 児童・生徒の視覚・聴覚・発達障害等に配慮したバリアフリー化の取組につきましては、これまで学校施設の大規模改修等の際に実施してきているところでございます。具体的には、視覚障害者のための点字ブロックや点字案内板、多目的トイレの設置、スロープ等による段差解消、エレベーター、発達障害等の児童・生徒を落ち着かせるための小部屋、聴覚障害の児童・生徒への専門的な指導を行う「きこえとことばの教室」の設置などを行っております。また、令和3年4月から学校給食においてアレルギー対応食の提供を行う予定としております。 494 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 495 ◯ 22番(梶浦みさこ君) 再質問させていただきます。アレルギー対応食は、この4月から新しい調理場で始まるということで、本当にすごい取組だなと思っております。円滑に給食事業が進んでいくことを期待しています。  御答弁いただきましたとおり、視覚、そして聴覚、発達障害等、様々な児童・生徒の個々の特性に応じたバリアフリー化を具体的に取り組んでいただいている様子を伺いました。その中で、「きこえとことばの教室」についてということで御答弁がありました。その点について再度伺いたいと思います。この「きこえとことばの教室」について、設置の経過と時期、どのような指導がなされているのか、再度伺いたいと思います。 496 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 497 ◯ 教育部長(石田昭男君) 「きこえとことばの教室」につきましては、スムーズに言葉が出ない等の児童のための通級指導学級として、平成20年度に向陽台小学校に設置した言葉の教室に、平成31年度、新たに聞こえにくさ等課題のある児童を支援する聞こえの教室を追加して運営しております。「きこえとことばの教室」では、一人一人の子供の特性に合わせた指導や支援を行っております。 498 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 499 ◯ 22番(梶浦みさこ君) (4)に入ります。今御答弁いただきましたとおり、その「きこえとことばの教室」は、平成31年に新たに設置された通級ということで、聞こえないではなくて、聞こえにくい生徒の特性に合わせた指導もされているということで、これからもぜひ積極的に取り組んでいただけることを期待しています。  (4)、学校施設のバリアフリー化推進の基本的な考え方についてです。学校施設のバリアフリー化推進の基本的な考え方と、バリアフリー化に関する整備計画の策定状況について伺います。 500 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 501 ◯ 教育部長(石田昭男君) 学校施設のバリアフリー化推進の基本的な考え方につきましては、国からは、インクルーシブ教育システムの構築の視点、災害時の避難所等地域拠点の視点等から、年齢や障害の有無等にかかわらず、誰もが支障なく学校施設を利用することができるよう環境を整備していく必要があることが示されております。  なお、バリアフリー化を推進するための整備計画の策定につきましては、財源の裏づけが必要となることから、今後の研究課題と考えております。 502 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 503 ◯ 22番(梶浦みさこ君) (5)に入ります。学校施設のバリアフリー化を一層加速していくための方策とバリアフリー化の予定についてです。(4)の御答弁で、財源の裏づけがないと厳しいというお話でありましたけれども、今回この一般質問で取り上げさせていただきましたのは、今年の4月から改正バリアフリー法によりまして公立小中学校のバリアフリー化が義務化されるということの点から伺わせていただいております。既存の施設はこれまでどおりでいいというお話でしたけれども、今後、学校施設を整備していくに当たって重要な視点であるという点から、ぜひ計画的に進めていただきたいという思いで質問させていただいております。  そこで、再度という点になるかもしれませんが、文部科学省はバリアフリー化を緊急かつ集中的に整備を行っていくということで、改修のための国の補助をこれまでの3分の1から2分の1に引き上げるということであります。学校施設のバリアフリー化を一層加速していくための方策とバリアフリー化の予定について伺いたいと思います。 504 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 505 ◯ 教育部長(石田昭男君) 学校施設のバリアフリー化の推進につきましては、特に多目的トイレや乗用エレベーターなどの設置を行う場合、補助率が引き上げられた国の補助金を活用しても、国の補助単価は実工事単価に比べて著しく低く、多額の一般財源を要すること及び設置スペースの確保などの課題がございます。このことから、義務教育施設の整備状況全体の優先順位及び財政状況を見ながら対応を検討してまいりたいと考えております。 506 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 507 ◯ 22番(梶浦みさこ君) ありがとうございます。以上で私の一般質問を終了いたします。 508 ◯ 議長(渡辺 力君) 以上で、22番、梶浦みさこさんの一般質問は終わりました。   ───────────────────────────────────────── 509 ◯ 議長(渡辺 力君) 以上で、本日の日程は全部終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。                                午後2時15分 散会 Copyright © Inagi City, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...