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  1. 稲城市議会 2020-06-22
    令和2年第2回定例会(第11号) 本文 開催日: 2020-06-22


    取得元: 稲城市議会公式サイト
    最終取得日: 2022-12-31
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1                                午前9時50分 開議 ◯ 議長(渡辺 力君) ただいまから本日の会議を開きます。   ───────────────────────────────────────── 2 ◯ 議長(渡辺 力君) 日程第1、一般質問を行います。  暫時休憩いたします。                                午前9時50分 休憩   ─────────────────────────────────────────                                午前9時50分 開議 3 ◯ 議長(渡辺 力君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  通告の16番、いそむらあきこさんの一般質問を許します。1番、いそむらあきこさん。 4 ◯ 1番(いそむらあきこ君) おはようございます。通告番号16番、市民クラブいそむらあきこです。通告に従い、4項目の質問をさせていただきます。よろしくお願いいたします。  項目番号1番、多胎児支援の拡充について。  厚労省の養育支援訪問事業ガイドラインによれば、多胎は妊娠期からの支援の必要性がある特定妊婦とされており、多胎児の出産は、妊婦の時点からハイリスクでありますが、海外の研究結果では、脳性麻痺や発達障害をはじめとする出産後の様々なハンデのリスクも高いそうです。また、多胎児家庭虐待死リスク単体児家庭と比べて2.5~4倍とも指摘されており、過去には三つ子の育児に悩む母親による虐待死亡事件も起きています。これらの情報からも、多胎児家庭に対し、何らかの支援が必要なことは明白です。そこで、現在の稲城市における多胎児支援と支援の拡充について伺います。  (1)、多胎児家庭の把握方法と市内の妊娠期とゼロ~3歳未満の多胎児世帯数についてそれぞれ伺います。 5 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 6 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) おはようございます。それでは答弁いたします。多胎児家庭の把握につきましては、妊娠届出時及び出生通知票により行っております。妊娠期の世帯数につきましては、妊娠届によりますと、令和2年4月1日現在で4世帯でございます。ゼロ歳から3歳未満の多胎児世帯数につきましては、出生通知票によりますと、平成31年度末現在、ゼロ歳児が4世帯、1歳児が5世帯、2歳児が10世帯でございます。 7 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 8 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 再質問いたします。妊娠届出などにより多胎児妊婦であるとの情報を得た段階で、保健師から妊婦に対し、具体的にはどのような対応をされているのか、お伺いいたします。 9 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 10 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 多胎児での妊娠届出があった際には、保健センターの保健師が窓口や電話などによりまして、妊婦などからの相談に応じながら、講習会や各種支援事業を紹介しております。
    11 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 12 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 窓口や電話での連絡などで講習会や支援の御紹介を頂いていることが分かりました。特に、多胎児が受けられる支援については、丁寧な御説明をお願いいたします。  (2)、稲城市の多胎児支援について伺う。1)、ファミリー・サポート・センター事業では多胎児支援として、利用料の補助があり、1日当たり1回、3時間を上限に補助基準単価の半額補助が20回まで利用可能です。そこで、直近年度3年間の多胎児家庭利用世帯数利用料補助の回数について伺います。 13 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 14 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) ファミリー・サポート・センター事業における直近年度3年間の多胎児家庭利用世帯数につきましては、平成28年度は利用なし、平成29年度が1世帯、平成30年度が1世帯でございます。また、多胎児家庭利用料補助の実績はありませんでした。 15 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 16 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 多胎育児のサポートを考える会が今回実施したアンケートでは、多胎児育児中につらいと感じた場面には、8割近くの方が「自分の時間が取れない」、「自分の睡眠不足・体調不良」について「そうである」と答えていました。ファミリー・サポート・センター事業は、子供の送迎や預かりなどをしてくれる子育て地域支援であり、利用料の補助もあることから、多胎児家庭の育児中につらいと感じる場面を減らす一つの手段として、大いに活用できると思います。先日、市のホームページを確認したところ、ファミリー・サポート・センターのページに利用料補助制度の案内と補助申請書の掲載がなかったため、担当課に掲載をお願いしたところ、迅速に御対応していただきました。ありがとうございました。引き続き、利用しやすい環境整備をお願いいたします。  再質問ですが、利用料補助について、1日3時間20回までとなっていますが、利用する側としては上限60時間までにしていただいたほうが利用しやすいと考えます。その点について、市の考えをお伺いします。 17 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 18 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) ファミリー・サポート・センター事業につきましては、保育園等への送り迎えや一時的な預かりなどに利用していただく事業でございます。そのため、利用者の都合に合わせ、利用した分に補助をすることを目的としたものではございませんので、今後も引き続き現在の補助基準により実施してまいります。 19 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 20 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 2)です。育児支援ヘルパー事業では、多胎児支援として、単体児の場合は妊娠または生後1歳未満までが対象ですが、多胎児は2歳未満まで利用が可能となり、また利用限度時間は、単体児が対象期間中に合計40時間に対し、多胎児は48時間まで利用が可能です。そこで、直近年度3年間の多胎児家庭利用世帯数と利用時間について伺います。 21 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 22 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 育児支援ヘルパー事業における直近年度3年間の多胎児家庭利用世帯数と利用時間時につきましては、平成28年度は3世帯で36.5時間、平成29年度は4世帯で33.5時間、平成30年度は2世帯で18時間でございます。 23 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 24 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 育児支援ヘルパー事業は、家事や育児援助のほかに、特に多胎児家庭には付添い援助支援として、乳幼児の健康診断や予防接種時に保護者と同行してくださるのは大変助かると聞いています。妊娠期では、大きなおなかでの買物や家事は大変困難ですので、3,000円からも利用できることも評価できるところであります。しかし、残念ながら育児支援ヘルパー事業には利用料の半額補助がありません。多胎児家庭がさらに利用しやすくなるよう、育児支援ヘルパー事業にも利用料の補助が必要であると考えますが、市の考えを伺います。  また、これまでにファミリー・サポート・センター事業利用料補助の利用がほとんどなかったことから、育児支援ヘルパー事業ファミリー・サポート・センター事業に充てられている予算の補助分を変更するなどの検討がこれまでなされなかったのか、お伺いいたします。 25 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 26 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 多胎児家庭への育児支援ヘルパー事業の補助につきましては、利用限度時間を延長することで利用分の補助として補助は行っていると認識しております。  また、育児支援ヘルパー事業ファミリー・サポート・センター事業の補助金を使えるようにするという検討はしておりません。 27 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 28 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 異なる事業ではありますが、利用状況を見ながら補助の見直しの御検討をお願いいたします。  再々質問いたします。東京都の令和2年度予算では、多胎児支援が新たに盛り込まれており、多胎児家庭サポーター事業として、家事・育児サポーターが産後の家事・育児支援や外出時補助を実施してくれます。委託先は各自治体で決めることができ、現在ある育児ヘルパー事業を対象にすることも可能であると聞いています。1世帯当たり1時間2,700円の利用料の補助があり、保育所を利用していても利用することも可能で、多胎児家庭の負担軽減に大いに活用できる事業であると考えます。東京都の補助事業ですが、実施するかしないかは自治体の裁量のため、ぜひ稲城市でも導入を検討していただきたいと思いますが、市の考えを伺います。 29 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 30 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 多胎児家庭サポーター事業につきましては、東京都から令和2年5月11日付の要綱等が示されましたので、今後検討してまいります。 31 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 32 ◯ 1番(いそむらあきこ君) ありがとうございます。御検討、よろしくお願いいたします。  3)、ふたごの会は双子、三つ子の家族が合流する場として年6回、保健センターで開催されておりますが、市としてどのような支援を行っているのか、伺います。また、直近年度3年間の多胎児家庭利用世帯数についても伺います。 33 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 34 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) ふたごの会につきましては、子供と保護者が集える場所を設け、同じ多胎児を抱える保護者同士が気兼ねなく交流できる場としています。その会場では、保健師2人が保護者からの育児相談などを受け、助言や指導を行うほか、ヘルパー派遣などの子育て支援事業等の情報提供を行っております。直近3年間の利用につきましては、延べ人数で平成28年度は保護者47人、子供71人、平成29年度は保護者34人、子供43人、平成30年度は保護者24人、子供30人でございます。 35 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 36 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 再質問いたします。ふたごの会には妊婦の方も参加が可能であると思いますが、こちらの過去3年間の妊婦の参加実績を伺います。 37 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 38 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 多胎児妊婦のふたごの会への参加実績につきましては、平成28年度が1人、平成29年度が3人で、平成30年度の参加はございませんでした。 39 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 40 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 妊娠期に育児中の保護者と交流することにより、多胎児育児のイメージをつかむことができ、また不安の解消や必要な支援の情報が得られるかと思います。今後も積極的に妊婦さんへふたごの会の参加の御案内をお願いいたします。  また、東京都が新たに始めた多胎ピアサポート事業の御検討もぜひしていただきたいと思います。多胎ピアサポート事業は、多胎児の育児経験者家族との交流会などの実施や、多胎妊婦が入院している場合や外出が困難な場合など、必要に応じて多胎児の育児経験者によるアウトリーチでの相談支援を実施する事業です。実際に、市内の多胎育児中の保護者の方からも、自分の子育て経験を生かしてピアサポーターとして妊婦さんに相談支援などを行いたいという御意見も伺っております。稲城市でも多胎ピアサポート事業の導入を御検討いただきたいと思いますが、市のお考えを伺います。 41 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 42 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 東京都の多胎ピアサポート事業は、とうきょうママパパ応援事業の中の事業でございますが、そのメニューでございます多胎育児の経験のある家庭との交流会につきましては、既にふたごの会で実施してきております。また、多胎妊婦が外出困難な場合のアウトリーチでの訪問支援などにつきましては、多胎児妊婦に限らず、必要に応じて専門職が妊婦家庭を訪問して支援を現在行っているところでございます。 43 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 44 ◯ 1番(いそむらあきこ君) (3)です。保健師・訪問指導員による乳児家庭全戸訪問について伺います。1)、訪問する保健師や訪問指導員への多胎育児についての研修や指導内容について伺います。 45 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 46 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 乳児家庭全戸訪問を行う訪問指導員につきましては、多胎児の育児に関する知識を有した保健師などに委託しており、各家庭を訪問し、育児や子供の状況や家庭内の様子を見ながら、必要な助言などを行っております。なお、訪問指導員への指導につきましては、訪問後に行う報告の際、市の保健師から訪問指導員に対し、必要に応じて、多胎児育児を含めた指導等を行っております。 47 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 48 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 再質問です。訪問指導員から保護者への指導・助言内容についてと、市保健師から委託している訪問指導員への指導・助言内容について、もう少し詳しくお伺いいたします。 49 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 50 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) まず、訪問指導員から保護者への指導・助言の詳細につきましては、多胎児妊娠の場合には、妊娠高血圧症候群妊娠糖尿病などに罹患するリスクが高まり、出産後も継続することがあることから、食生活に関する指導を行っております。また、育児に関する心配や不安につきましては、丁寧な傾聴を心がけまして、育児支援ヘルパーの活用について助言するなど、保護者に寄り添った対応に努めております。  次に、市保健師から訪問指導員への指導・助言につきましては、多胎児の場合、2,500グラム以下の低出生体重での出産となる場合が多いため、乳児の体重増加の具合に注意を払うことなど、技術面での指導や保護者の精神面に関する指導を行っております。 51 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 52 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 多胎児アンケートの中には、約半数の方が「大変さが周囲に理解されない」と回答されておりました。そういった心情も酌み取りながら、引き続き多胎児に合わせた御相談の対応をお願いいたします。  2)、市のホームページによると、訪問の際には、赤ちゃんの健康状態及び発達状況の観察や相談業務のほかに、相談窓口など、行政サービスの案内の説明があるとのことですが、具体的な内容について伺います。 53 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 54 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 多胎児のいる乳児家庭訪問での具体的な案内につきましては、妊娠中から未就学児を対象としたふたごの会及びゼロ歳児を対象とした子育てグループ教室への参加などを案内しております。 55 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 56 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 妊娠期と同様に、多胎児が受けられる行政支援についても、訪問時に丁寧な御説明をお願いいたします。  再質問ですが、多胎児を抱えながら手続に赴くことは保護者にとって大変負担であることから、乳児家庭全戸訪問の際に育児支援ヘルパーファミリー・サポート・センターの利用申請書を訪問指導員に預けることができないのか、お伺いいたします。 57 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 58 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 乳児家庭全戸訪問の際に訪問指導員が市育児支援ヘルパー事業の支援者派遣申請書兼免除申請書を預かることは既に行っておりまして、子ども家庭支援センターにつないでいるところでございます。また、市ファミリー・サポート・センター事業の入会申込書兼登録証につきましても、訪問指導員が預かりまして、市社会福祉協議会につなげることが可能でございます。 59 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 60 ◯ 1番(いそむらあきこ君) ありがとうございます。必要な支援の御説明と併せて御対応をお願いいたします。  (4)、多胎児支援のさらなる拡充について伺う。1)、東京都の令和2年度予算のとうきょうママパパ応援事業の中に、タクシー移動を想定して、1世帯当たり2万4,000円を上限に、乳幼児健診、予防接種などの移動に係る経費を補助する制度がありますが、本市での導入の検討について認識を伺います。 61 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 62 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 多胎児支援のさらなる拡充につきましては、都では、平成27年度から実施していたゆりかご・とうきょう事業を終了し、令和2年度から6年度までの5年間の事業として、とうきょうママパパ応援事業を新たに創設しました。都の実施要綱によりますと、その中で多胎児家庭支援事業として、面接及び母子保健事業を利用する際の移動経費の補助があり、補助要件として、ゼロ歳・1歳・2歳児に、面接や訪問等により家庭の状況を把握し、支援につなげることとされております。市民への補助につきましては、今後、子育て世代包括支援センター事業の一環として研究してまいります。 63 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 64 ◯ 1番(いそむらあきこ君) ありがとうございます。少し前ですが、他の自治体において、公共バスでの双子ベビーカーの乗車拒否が問題となりました。また、アンケートの中でも9割の方が「外出・移動が困難」と回答しております。ぜひタクシーなどに利用できる移動経費補助の御検討をお願いいたします。  2)、一時預かり保育において、多胎児家庭の負担軽減のため、保育料の半額補助を検討すべきではないかと考えますが、市の認識を伺います。 65 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 66 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 一時預かり保育を利用するゼロ歳~2歳児クラスの非課税世帯及び3歳~5歳児クラスの全世帯につきましては、幼児教育・保育の無償化の対象となっております。そのため、一時預かり保育を利用する多胎児家庭の保育料の半額補助につきましては、実施する予定はございません。 67 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 68 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 3)です。保育所等の利用における基準指数調整表において、既に稲城市は多胎児加点を行っておりますが、保育認定の要件には、多胎児を育てている家庭が含まれてはいません。公的支援の一つとして検討すべきではないかと考えますが、市の認識を伺います。 69 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 70 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 保育認定の要件は、子ども・子育て支援法施行規則第1条で就労等が要件として規定されておりますので、多胎児を育てている家庭という理由のみで保育認定をすることはできません。 71 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 72 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 保育認定の要件は国の法律で規定されているため、自治体において保育認定を変更することができないことが分かりました。国会では、昨年の12月の参議院厚生労働委員会にて山本香苗議員が多胎児支援について質疑をされており、保育の必要性認定に多胎児育児を入れるということを訴えてくださっています。保育の認定基準は第一に就労ですが、保護者の疾病や障害も認定基準にあり、育児負担そのものが親の養育キャパシティーを超えている場合に保育所が保育を補うという趣旨であるとするならば、多胎児家庭の育児負担は保護者のキャパシティーを超えてしまう可能性も高く、保育所がセーフティーネットとして利用できることが望ましいと考えます。今後の国の動向に期待したいと思います。  再質問ですが、保育所等の利用における基準指数調整表において、稲城市は多胎児加点を既に実施しておりますが、あくまでもこれは優先順位の点で同じポイントの方と比べた場合に多胎児家庭が優先されるということだと思いますが、多胎児が同じ保育園に入れるように、審査の際にその点も配慮されているのかどうか、伺います。また、基準指数調整表に多胎児加点を取り入れた理由についても併せてお伺いいたします。 73 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 74 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 同じ保育園に入所できるように審査の際に配慮されているかということにつきましては、多胎児など兄弟を含めて入所申請の際、同園優先など、利用者の希望に配慮しております。また、基準指数調整表に多胎児加点を取り入れた理由につきましては、利用者からの要望、また他市の状況を参考に加点を取り入れたものでございます。 75 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 76 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 利用者の希望により入所が配慮されている点、また要望などにより加点されたことが分かりました。今回は、市内の多胎児支援の確認と、現状の支援のアップデート、さらに新しい支援の拡充について質問させていただきました。御検討・御研究いただけるとの御答弁を幾つか頂きましたので、多胎児家庭がさらに子育てがしやすくなるよう、引き続きよろしくお願いいたします。  次の質問に移ります。項目番号2番、子ども家庭支援センターの総合相談の拡充とコロナ禍での相談対応について。  子ども家庭支援センターの総合相談についてと併せて、今回のコロナ禍で小中学校の休校や保育園の臨時休園など、外出自粛に伴い、全国で児童虐待に関する相談が増加したとの報道もあり、本市の相談件数や相談対応について伺います。  (1)、平成30年度の全相談件数が713件となっていますが、内訳について伺います。1)、相談内容の内訳件数をそれぞれ伺います。 77 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 78 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 平成30年度の相談件数713件と相談内容につきましては、虐待についての相談が214件、家庭環境についての相談が218件、発達・発育についての相談が26件、非行についての相談が12件、育児不安や生活習慣、性格行動に関する育成などについての相談が243件となっております。 79 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 80 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 相談件数の内訳については分かりました。  再質問ですが、年々どの相談内容が増加傾向にあるのか、その原因の分析と、また増加傾向にある相談内容で、行政側の対応策としてどのように考えているのか、取り組みについて伺います。 81 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 82 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 増加傾向にある相談内容につきましては、虐待及び養育困難に関する内容でございます。  次に、増加の要因といたしましては、虐待相談では、子供の前で夫婦げんかをすることが心理的虐待として位置づけられたこと、また養育困難に関する相談では、孤立化する家庭からの相談が多くなっていることが挙げられます。  次に、対応策といたしましては、状況把握及び支援内容を検討し、要保護児童対策地域協議会にて連携を図り、対応しております。 83 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 84 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 虐待や養育困難に関する内容が増加していることが分かりました。虐待や養育困難の相談が増加するに伴い、他の相談よりも相談時間を十分に確保する必要があり、面談の予約までの日数がかかってしまうのではないかと考えます。現状、電話などで予約してからどのくらいの日数で面談の予約が可能なのか、伺います。また、電話で予約をする際に相談員の方が必要な状況や情報をヒアリングしているかと思いますが、場合によっては予約の順番ではなく、早期に対応しなければいけないこともあると思いますが、その場合の対応についても伺います。 85 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 86 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 面談につきましては、早期に対応しなければならない場合を含め、相談内容により対応しております。 87 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 88 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 2)です。相談された保護者の子供の年齢について、ゼロ~6歳までのそれぞれの年齢別と、小学生、中学生、高校生以上の区分に分けて、件数をそれぞれ伺います。 89 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 90 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 相談された保護者の子供の年齢別の件数につきましては、ゼロ歳児が62件、1歳児が53件、2歳児が67件、3歳児が52件、4歳児が30件、5歳児が28件、6歳児が9件、小学生が130件、中学生が208件、高校生が47件、妊婦が8件、年齢不明が19件でございます。 91 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。
    92 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 子ども家庭支援センターが妊婦から高校生まで幅広い年齢の保護者の方に利用されていることが分かりました。特に、小学生以降になると、今までは保健師に相談していたのに、急にどこに相談していいのか分からなくなるといった声も耳にします。稲城市においては、子ども家庭支援センターが子供に関する様々な相談に乗ってくれる場所であることが十分に周知されてきている結果だと思います。引き続き様々な場面において周知を図っていただくようにお願いいたします。  再質問ですが、先ほど質問しました相談内容に当てはめると、相談件数が多いゼロ~3歳と中学生においては、どの相談内容が多いのか、伺います。 93 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 94 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 相談内容につきましては、ゼロ歳児では出産後の育児に関する不安からの相談、1歳児及び2歳児では成長に関する相談、3歳児では発達に関する相談、中学生では不登校に関する相談が多くなっております。 95 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 96 ◯ 1番(いそむらあきこ君) (2)です。平成30年度の相談人員の人数について伺います。また、相談件数の増加に伴い、相談人員を増やして対応しているとのことですが、1人が対応する人数の上限など、規定があるのか、伺います。 97 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 98 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 平成30年度の相談員の人数につきましては、子ども家庭支援センターが1人、子ども家庭支援センター本郷分室が8人の計9人でございます。また、1人が対応する人数の上限などの規定は特にございません。 99 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 100 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 1人当たりの相談人員の上限規定がないことが分かりました。  再質問ですが、9名の方の保有資格の内訳と、正規職員と非正規職員──今年度からは会計年度任用職員ですが、それぞれの人数をお伺いいたします。また、人員を増やす場合、どのような基準で相談員を増やしているのか、伺います。 101 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 102 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 相談員につきましては、保健師、保育士、臨床心理士、精神保健福祉士、児童福祉法に定める児童福祉任用資格取得者で、正規職員が4人、専務的非常勤職員等が5人でございます。また、相談員につきましては、相談件数の増に伴い増員しております。 103 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 104 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 再々質問ですが、本年の2月頃、子ども家庭支援相談員を若干名募集されておりましたが、理由について伺います。あわせて、月額報酬が25万3,600円で募集されており、以前より報酬が改善されているかと思いますが、理由についても伺います。 105 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 106 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 相談員の増員につきましては、相談件数が増えてきたことによるものでございます。また、相談員の報酬につきましては、これまで個々の資格により異なる報酬額としておりましたが、業務内容が資格により異なるのではなく、虐待等の総合相談であることから、子ども家庭相談員として統一し、他市の状況を参考に報酬額を改定したものでございます。 107 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 108 ◯ 1番(いそむらあきこ君) (3)、過去5年間のメール相談件数と全相談件数の実績について伺います。 109 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 110 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 過去5年間のメール相談件数につきましては、平成26年度は10件、平成27年度は13件、平成28年度は12件、平成29年度は28件、平成30年度は20件でございます。また、全相談件数につきましては、平成26年度は519件、平成27年度は532件、平成28年度は490件、平成29年度は465件、平成30年度は713件でございます。 111 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 112 ◯ 1番(いそむらあきこ君) スマートフォンの普及などにより、東京都では昨年からLINE相談を始めるなど、オンライン環境での相談の充実にも取り組んでおり、特に若い世代の方からは「顔の見える相談よりも、オンラインでちょっとした悩みや不安も気軽に相談したい」という声もあります。そのような社会の中で、稲城市においてはメールの相談件数があまり増加しない要因について、市の考えを伺います。 113 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 114 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 子ども家庭支援センターの総合相談につきましては、来所による相談を進めるほか、必要に応じて家庭訪問を行うなど、直接相談者に会って対応することを御案内しております。 115 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 116 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 先ほどの質問の中でも、相談数の増加により、相談員を増やして対応されていることを確認しましたが、直接相談者に会うことを大切にしていることが分かりました。  再々質問ですが、必要に応じてとのことですが、具体的にはどのような場合に家庭訪問で相談を実施したほうがいいと判断されるのか、相談者の希望によってなのか、伺います。 117 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 118 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 家庭訪問につきましては、妊婦など、外出しづらい方や家庭の状況を確認する必要がある場合、また本人からの申出などにより行っております。 119 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 120 ◯ 1番(いそむらあきこ君) (4)、スマートフォン画面でもメールの入力箇所がパソコンの仕様となっており、入力のしづらさを感じます。そのため、メールでの問合せがしづらく、利用者が減っていることも想定されます。入力画面の改修を検討すべきではないかと考えますが、市の認識を伺います。 121 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 122 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) メールでの問合せにつきましては、利用しづらいという御意見はございません。現段階ではメールフォームの改修の検討はしておりません。 123 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 124 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 現段階では改修の検討はしていないとのことですが、次のシステムの更新時にメール相談画面をスマートフォン仕様への改修をお願いできればと思います。また、併せて相談内容の400字の文字制限の撤廃と、必要項目を上からまとめていただくなど、入力しやすいフォームの改善も必要だと考えますが、再度、市のお考えを伺います。 125 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 126 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) システム改修の際には、御質問の内容等、費用対効果も含め、仕様の中身を研究してまいります。 127 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 128 ◯ 1番(いそむらあきこ君) よろしくお願いいたします。  (5)、コロナ禍での相談対応について。1)、外出自粛期間であった令和2年3月から5月の相談件数と前年同月の件数、また外出自粛期間中に相談件数が増加したのか、伺います。 129 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 130 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 令和2年3月から5月の相談件数につきましては、3月が61件、4月が24件、5月が48件で、合計133件でございました。また、平成31年3月から5月の相談件数につきましては、3月が61件、4月が60件、5月が35件で、合計156件となっており、相談件数といたしましては増加しておりません。 131 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 132 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 前年度と件数ベースで比較すると、増加傾向ではないことが分かりました。緊急事態宣言が発出され、ステイホーム、うちで過ごそうと呼びかけられたことにより、虐待リスクがこれまで以上に高まることが懸念されておりました。  再質問ですが、休校要請、外出自粛となったこの期間で、長時間おうちにいることでの親子のストレスなど、関連する虐待相談があったのか、伺います。また、どのような体制で相談窓口を開設されていたのかも伺います。 133 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 134 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 外出自粛により長時間自宅にいることで、ストレスなどから虐待につながる相談につきましては、1件ございました。また、相談体制につきましては、緊急事態宣言後、交代勤務となりましたが、これまで同様に、関係機関と情報共有し、個々の案件ごとにきめ細かく対応してまいりました。 135 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 136 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 2)です。今回のコロナ禍で、通常の相談対応のほかに、市としてどのような対応を行ったのか、伺います。 137 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 138 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 今回のコロナ禍で、通常の相談対応のほかに、市といたしましては、現在受理している案件で、小学校や保育園など所属機関で見守りを行っていただいていた案件を含め、全ての案件について担当職員が電話または家庭訪問等を行い、子供の安全確認及び家庭での様子などを再確認いたしました。 139 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 140 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 今回、市民クラブでは、3月の学校休校に伴い、要支援家庭などへのアウトリーチ支援の要望書を提出させていただきました。コロナ禍の大変な中、御対応いただき、ありがとうございました。  再質問ですが、再確認をしていただいた結果、児童相談所につなげる必要がある家庭の有無について伺います。 141 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 142 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 児童相談所につなげるような必要がある案件はございませんでした。 143 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 144 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 外出自粛中に児童相談所につなぐような案件はなかったということで安心いたしました。今回、コロナ禍でも相談窓口を開設し、また必要な方には電話や家庭訪問などで安全を確認していただき、大変な御苦労もあったかと思いますが、御対応に感謝いたします。  また、これまでに相談員の増加と報酬の改善、アウトリーチ支援など、子育て支援センターの総合相談の拡充が図られていることが質問の中で確認ができました。引き続き子育て世代が相談しやすい環境づくりに努めていただくことをお願い申し上げ、次の質問に移ります。  項目番号3番、GIGAスクール構想への取り組みについて。  昨年の12月、文部科学省は、GIGAスクール構想として、義務教育の児童・生徒へ1人1台の端末と、高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備し、多様な子供たちを誰一人取り残すことなく、公正に個別最適化された創造性を育む教育を全国の学校現場で持続的に実現させる構想を打ち出しました。当初の国が示すスケジュールでは、2023年度中に1人1台の端末整備を完了させる予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大による臨時休校が長期化し、教育課程の実施に支障が生じる事態に備え、今回のような事態にも対応可能な遠隔教育など、Society 5.0の実現を加速していくことが急務となり、2020年度中の完了を目指すとしています。加えて、家庭でもつながる通信環境の整備など、GIGAスクール構想におけるハード・ソフト・指導体制を一体とした整備を加速させる方針です。そこで、稲城市におけるGIGAスクール構想の取り組みについて伺います。  (1)、GIGAスクール構想にどのように取り組まれるのか、市の考えを伺います。 145 ◯ 議長(渡辺 力君) 市長。 146 ◯ 市長(高橋勝浩君) GIGAスクール構想への取り組みにつきましては、Society 5.0時代を生きる子供たちにとって、教育におけるICTを基盤とした先端技術等の効果的な活用が求められていることに鑑み、本市においても、国から示されたGIGAスクール構想に示されている事業スキームにのっとり、整備を計画しているところであります。 147 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 148 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 市長のほうから、Society 5.0時代を生きる子供たちにとってとの御答弁がございました。Society 5.0とは、サイバー空間とフィジカル空間を高度に融合させたシステムにより経済発展と社会的課題の解決を両立する人間中心の社会のことで、狩猟社会、農耕社会、工業社会、情報社会に続く新たな社会として、第5期科学技術基本計画において日本が目指すべき未来社会の姿として提唱されました。  オンライン学習は、コロナ禍の長期休校により、学びを止めない対策として、早急な整備が急がれた経緯がありますが、新しい社会を生きる子供たちにとって必要なインフラであり、その点において確実に整備を進めていただきたいと思います。  今回、市民クラブでオンライン学習についてのアンケートを作成し、小中学校の保護者244名から回答が得られ、市長、教育長宛てに頂いた御意見と併せて要望書を提出させていただきました。その中で、オンライン学習に賛成・反対の回答では、88.5%が「賛成」、11.5%は「反対」という結果で、「中学生には賛成だが、小学生には反対」といった御意見もございました。オンライン学習を進めていく上で、保護者への理解啓発も大切であると考えます。オンライン学習についてのお手紙だけではなく、保護者会や説明会などの開催も状況によっては必要だと考えますが、市の考えを伺います。 149 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 150 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) オンライン学習を含め、ICT教育を推進していく上で、保護者への説明は必要であると考えます。 151 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 152 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 今後、オンライン学習を整備していく中で、保護者の方へ丁寧な御説明をお願いいたします。  (2)、GIGAスクール構想の課題について市の認識を伺います。 153 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 154 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) GIGAスクール構想の課題につきましては、子供たち一人一人に個別最適化した学びを実現し、資質・能力を確実に育成できるよう、教員のICT活用指導力を向上させることであると認識しております。 155 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 156 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 先日の補正予算特別委員会の中でも、GIGAスクールサポーターを活用し、教員の指導や研修を行う予定と御答弁をされておりました。当然、タブレットは道具でしかないので、その道具をどう使っていくかが重要であって、現場の教員の方のICT活用の指導力の向上が必要不可欠であると考えます。しかし、今年度は、3か月間の長期休校となったことにより、7月から月1回の土曜授業と夏季休業日の短縮など、教員の方に大きな負担がかかるのではないかと思います。授業時数の確保も今回の対策で40日中20日分とのことでしたので、引き続き2学期も何らかの対応が必要になると考えると、教員の方への指導や研修などを実施する時間を確保できるのかの心配がありますが、その点の対応について市の考えを伺います。 157 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 158 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 教員への指導や研修などの時間の確保につきましては、GIGAスクールサポーターを活用するとともに、各学校の実情に合わせた研修体制を計画してまいります。 159 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 160 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 教員の方に過度な負担がかからないように、各学校の実情に合わせ、無理のない研修体制の計画をお願いいたします。  再々質問ですが、現場の教員の方にもいろいろな不安があるかと思いますが、既に教員の方からオンライン学習について何か意見などがあれば、お伺いいたします。  また、オンライン学習を進めていくに当たっては、子供たちと日々向き合い、教育を担う主体の教員の方々が前向きに取り組めることが大切であると考えます。そのためには、教員の方々と直接意見交換する機会も必要だと考えますが、市の考えを伺います。 161 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 162 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 教員からのオンライン学習についての意見につきましては、現段階ではございません。  また、教員と直接意見交換をする機会につきましては、小中学校の教員が委員を務めるタブレット活用推進委員会の場を活用してまいります。 163 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 164 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 保護者の理解啓発や、現場の教員の声も聞きながら、着実にGIGAスクール構想の整備を進めてくださいますようお願い申し上げ、次の質問に移ります。  項目番号4番、小中学校の熱中症予防対策について。  近年の夏、全国的に異常な猛暑が続いており、総務省の報告によると、2019年の熱中症による救急搬送人員は7万1,317人となっています。また、昨年の夏は、近隣自治体の小学校において、熱中症で数名の児童が病院に搬送されたとの報道もありました。今年は、休校中の遅れを取り戻すため、夏季休業が短縮され、暑い日の登校や学習活動、また新型コロナウイルスの感染を防ぐ「新しい生活様式」の一環としてマスクの着用が求められる中、熱中症のリスクが上がることが懸念されます。そこで、小中学校の熱中症予防対策について伺います。  (1)、これまでの市内小中学校の熱中症予防対策について伺います。 165 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 166 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) これまでの市内小中学校の熱中症予防対策につきましては、常に健康観察を行い、児童・生徒の健康に留意するとともに、市内小中学校全校に準備されている暑さ指数計測器の暑さ指数に応じて、積極的な休憩や水分補給をする指導を行ったり、運動を中止したりする等の対応を徹底し、熱中症事故防止に取り組んでおります。 167 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 168 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 再質問です。暑さ指数計測器で暑さ指数を確認し判断されるとのことですが、誰がいつ確認を実施し、運動の中止などを判断されるのか、そのようなマニュアルや学校内でルールなどがあるのか、伺います。 169 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 170 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 暑さ指数計測器の活用につきましては、各学校のルールに沿って対応しております。また、運動等の中止の判断につきましては、原則として学校長がいたしますが、指導中の教員が状況に応じて、危険であると判断した場合には、その場で中止することもございます。 171 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 172 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 水分補給について再々質問させていただきます。環境省によると、大量の発汗がある場合は、水だけではなく、スポーツ飲料などの塩分濃度0.1~0.2%程度の水分摂取を勧めています。体育指導や休み時間の外遊びなど、子供たちは汗を多くかくこともあり、塩分が含まれているスポーツドリンク等の摂取も必要だと考えます。市内全ての小中学校において、水筒を持っていく場合、水やお茶のほかにスポーツドリンクの持参が可能かどうか、お伺いいたします。
    173 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 174 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 水筒の中身につきましては、教育委員会として規定はしておりません。 175 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 176 ◯ 1番(いそむらあきこ君) (2)です。「新しい生活様式」における熱中症予防対策について伺います。 177 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 178 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 「新しい生活様式」における熱中症予防対策につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、児童・生徒には原則としてマスクを着用するよう指導しておりますが、気候の状況等により、熱中症などの健康被害が発生する可能性が高いと判断した場合につきましては、換気や児童・生徒等の間に十分な距離を保つなどの配慮を行った上で、マスクを外すよう指導することも必要であると考えております。 179 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 180 ◯ 1番(いそむらあきこ君) 再質問ですが、登下校中の児童・生徒へのマスクの着用の指導について伺います。既に30度を超える日も多い中、登下校中にマスクを着用している児童・生徒を大変多く見かけます。環境省と厚生労働省が作成した「熱中症予防行動」において、屋外で人と十分な距離を確保できる場合にはマスクを外すとしており、炎天下でのマスクの着用は、熱中症リスクが高まり、大変危険だと考えます。学校では児童・生徒に登下校中のマスク着用についてどのような指導をされているのか、伺います。 181 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 182 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 登下校中のマスク着用につきましては、暑い中での着用は熱中症のリスクが高まることから、児童・生徒間の距離を十分空けることでマスクを外してもよい等の指導を行っております。 183 ◯ 議長(渡辺 力君) いそむらさん。 184 ◯ 1番(いそむらあきこ君) コロナ感染ももちろん心配ですが、これからの時期、熱中症も大変心配ですので、引き続き子供たちへの指導と合わせて保護者への案内、また必要な熱中症予防対策を講じてくださいますようお願い申し上げて、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。 185 ◯ 議長(渡辺 力君) 以上で、1番、いそむらあきこさんの一般質問は終わりました。  暫時休憩いたします。                                午前10時39分 休憩   ─────────────────────────────────────────                                午前10時50分 開議 186 ◯ 議長(渡辺 力君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  通告の17番、榎本久春君の一般質問を許します。4番、榎本久春君。 187 ◯ 4番(榎本久春君) 通告番号17番、改革稲城の会、榎本久春です。通告に従いまして、大項目3項目について質問させていただきます。  質問に先立ちまして、新型コロナウイルス感染症によりお亡くなりになられた方々へ御冥福をお祈り申し上げますとともに、今もなお闘病中の皆様に心よりお見舞いを申し上げます。また、新型コロナウイルス感染症に対応されている全ての方々と、市民への対応に日々努力されている皆様に感謝を申し上げます。ありがとうございます。  大項目1番、新型コロナウイルス感染症に関わる介護サービスについて。  5月31日まで延長されていた新型コロナウイルス感染症に関する緊急事態宣言も、直近1週間の感染者数の減少、感染経路不明者の割合の低下、病床をはじめとした医療体制も十分に確保されていることから、政府は総合的に解除可能と判断し、5月25日に新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言を解除すると発表いたしました。この間、新型コロナウイルス感染者の治療に当たられた医療従事者の皆様には感謝を申し上げますとともに、最前線で未知のウイルスに立ち向かい、感染のリスクを防ぎながら、精神的に大きな負荷が生じる中、大切な命を救うために献身的に努力されてきたことに敬意を表します。また、福祉従事者や福祉に携わる皆様にも、爆発的な感染を防ぎ、死亡者数を減少させることにつなげることができた感染症予防対策対応と、医療従事者同様に未知のウイルスと向き合う姿勢に感謝と敬意を表したいと思います。  パンデミックを引き起こした今回の新型コロナウイルス感染症は、多大なる犠牲と今後の課題を残して、今もなお感染者が発生している状況です。引き続き、感染症に対する意識と行動変容を継続し、第2波、第3波が発生しても冷静に対応し、「新たな生活様式」に向かって取り組んでいかなければなりません。多方面に影響している新型コロナウイルス感染症ですが、今回は新型コロナウイルス感染症に係る介護サービスについて伺います。  (1)、介護事業所等における新型コロナウイルス感染症への対応について伺います。 188 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 189 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 介護事業所等における新型コロナウイルス感染症への対応につきましては、国の「高齢者介護施設における感染マニュアル改訂版」や「社会福祉施設等における感染拡大防止のための留意点」等に基づいて、適切な感染防止対策を行い、必要な介護サービスを継続的に提供していただいております。 190 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 191 ◯ 4番(榎本久春君) 再質問いたします。これまでもインフルエンザやノロウイルス等の感染症対策を行い、新型コロナウイルス感染症が発生する以前から予防や対応が福祉施設では行われております。全国の施設の近年の動向を見ますと、感染が拡大し、死者が発生した事例もあります。そこで、高齢者介護施設における感染対策マニュアルについては、改訂版として感染対策に努められているようですが、改訂された経過とマニュアルのポイントについて伺います。 192 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 193 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 本マニュアルの改訂の経過につきましては、平成31年3月に、感染症対策に関する最新の動向や知見を踏まえ、介護施設において、入所者を感染症から守り、生活の質の向上につながるケアの提供を推進する目的から行われております。主な改訂のポイントにつきましては、施設の介護職員等が積極的に活用しやすいよう実用性に留意して、構成の整理再編が行われています。また、近年の介護施設における感染対策に関する知見を踏まえて、記載内容の更新・充実・追加が行われています。 194 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 195 ◯ 4番(榎本久春君) 入所者を感染から守り、生活の質の向上につながるケアと、介護職員等が積極的に活用しやすいように改訂されたことは、今回の新型コロナウイルス感染症への対応に有効に活用されたのではないかと感じております。  そこで、(2)、介護事業所等のサービスの状況について伺います。 196 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 197 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 介護事業所等のサービスの状況につきましては、市内事業所から新型コロナウイルス感染症感染発生の報告が市になく、東京都による休業や規模縮小等の要請はないため、継続的にサービス提供をしております。なお、介護サービスの継続に当たっては、事業者が自主的にサービス提供時間の短縮を行ったり、デイサービスの代わりに、電話にて健康状態や直近の食事の内容や時間、当日の外出の有無や外出先などを確認したりすることが認められていることから、一部の事業者ではこのような柔軟なサービス提供を行っています。 198 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 199 ◯ 4番(榎本久春君) 再質問いたします。感染の報告もなく、継続的にサービス提供ができたことは、利用者家族にとっては大変よかったと思います。しかし、感染予防としてショートステイの利用を自粛していただけるようお願いをされた方や、大規模の利用定員で利用を行っているデイサービス等では、密を防ぐために要支援者等にお休みの希望を取ったとも聞いております。また、都内の他の自治体では、自主休業や規模縮小によりサービスの利用ができなくなったとか、利用ができない影響で他の事業所に利用が集中してしまったなど、サービス提供に混乱があったとも聞いております。そこで、介護サービスによっては、利用者や家族から、これまでどおりのサービスが受けられなくて困ったなどの苦情や相談も考えられるのですが、市に対して相談や苦情があったのか、お伺いいたします。 200 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 201 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 介護サービスを利用されている方から、これまでどおりのサービスが受けられないことに対しましての苦情や相談は特にございません。 202 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 203 ◯ 4番(榎本久春君) では、再々質問いたします。相談や苦情がなかったとのことで、感染予防として自主的にお休みをされたのか、家族が在宅勤務で見守ることができたのか、また包括支援センターの職員や在宅支援センターのケアマネジャーの調整でサービスが継続できたなどが考えられるのですが、いずれにせよ家族や介護関係者のおかげで対応できたことはよかったことだと思っております。そこで、デイサービスの代わりに、電話にて利用者の状況を確認することによる柔軟なサービス提供を行われているとの答弁がございました。介護保険制度としてどのような取り扱いになっているのか、お伺いいたします。 204 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 205 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) このサービス提供の制度上の取り扱いにつきましては、4月7日付「新型コロナウイルス感染症に係る介護サービス事業所の人員基準等の臨時的な取扱いについて(第6報)」において、厚生労働省から発出されております。取り扱いの内容につきましては、デイサービス等の通所系サービス事業所におきまして、感染拡大防止の観点から、利用者等の意向を確認した上で電話による安否確認をした場合、あらかじめケアプランに位置づけた利用日については1日1回まで、相応の介護報酬の算定が可能となるもので、新型コロナウイルス感染症に係る臨時的な取り扱いでございます。 206 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 207 ◯ 4番(榎本久春君) (3)、介護事業所等へ支援されてきた内容についてお伺いいたします。 208 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 209 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 介護事業所等へ支援してきたことにつきましては、さきにお答えしたとおりでございます。 210 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 211 ◯ 4番(榎本久春君) 先日の山岸議員の答弁で、内容については確認させていただきました。介護事業所ですから、一定の割合でマスクや消毒用アルコールの在庫はあったかと思いますが、国全体として入手困難な状況下で感染が長期化している現状を考えますと、身を守るためにも必要なマスクと消毒用アルコールの支援は大変にありがたかったかと思います。事業所からも、市に在庫があって助かりましたとも聞いております。  では再質問いたします。新型コロナウイルス感染症に係る様々な介護保険制度における臨時的な取り扱いが国から示され、介護現場としては混乱もあったかと思います。そこで、市内事業所からの介護サービスの提供や介護報酬請求等に関する相談の具体的な内容について伺います。 212 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 213 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 市内介護事業者からの新型コロナウイルス感染症に係る介護サービスの提供や介護報酬請求等に関する具体的な相談内容につきましては、ケアマネジャーや地域包括支援センターからは、利用者宅へ訪問できない場合のモニタリング方法について、また認知症高齢者グループホーム等からは、運営推進会議の取り扱いについて、また福祉用具事業者からは、利用者から訪問を拒まれた場合の対応についてなど、多岐にわたっております。 214 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 215 ◯ 4番(榎本久春君) 今の御答弁にもありましたけれども、制度改定時なども膨大な資料を確認し、文章からは分かりづらい実際のサービスなどもありますから、今回も様々な保険制度が臨時的に取り扱われることになったので、混乱された事業所も多かったかと思います。多岐にわたった相談で、職員も大変だったかと思いますが、引き続きよろしくお願いいたします。  (4)、今後、可能な支援方法について伺います。 216 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 217 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 今後の介護事業所等への可能な支援につきましては、第2波に向けた準備として、国が定める基本的対処方針等に基づき、国や東京都、関係機関と協力して感染防止策の周知や資材の提供など、介護事業者への支援を引き続き行ってまいります。 218 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 219 ◯ 4番(榎本久春君) 再質問いたします。今いただいた答弁に「国が定める基本的対処方針等に基づき」とありましたが、基本的対処方針等を踏まえた感染症防止策とは具体的にどのような内容になるものなのか、お伺いします。 220 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 221 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 5月25日に変更された最新の基本的対処方針では、新型コロナウイルス感染症対策の実施に関する重要事項に、「高齢者施設等における施設内感染を徹底的に防止するため、厚生労働省と地方公共団体は、関係機関と協力して、感染防止に関する事項について周知徹底を図る」との記載がございます。具体的な施設内感染の防止策としましては、事業者等や面接者からの感染を防ぐための事項として、「3つの密」を徹底的に避け、利用者に接する際にはマスクを着用することや、食堂や詰所での過ごし方、また感染流行地域における利用者の外出・外泊制限についてなどの記載がございます。 222 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 223 ◯ 4番(榎本久春君) 具体的な内容について、ありがとうございました。  稲城市では、病院や福祉施設での感染もなく、クラスターが発生しなかったことは、高く評価できることだと考えております。感染拡大が欧米のようにならなかった要因に、日本人の生活習慣があるとされております。もちろん、福祉従事者であれば、マスクの正しい着用、正しい手洗いの方法等、感染防止に重要なことは基本中の基本であると考えております。現状のコロナ禍も踏まえて、私の福祉施設での経験からの考えですが、当たり前になりますが、一番重要なことは、従事者自身が感染しないことにあると考えます。面会時についても同様ですが、面会者は面会を中止することで対応することもできますが、従事者は自身がケアに携わらなければならないケースがほとんどです。今答弁いただいたことを徹底的に厳守していただき、もちろんプライベートでも「3つの密」を避け、感染のおそれがあるような場所には行かないよう、周知徹底をお願いしたいと思います。なぜここまで徹底しなければならないかは、福祉従事者であれば、理解できると考えます。特に若い方は、業務でストレスもたまり、発散したいことも理解できるのですが、そこは我慢していただき、生命と健康、暮らしを守ることを最優先に御指導をお願いできればと考えます。  しかし、最善を尽くしても、これまでの新型コロナウイルス感染症の感染経過を見ますと、施設で感染が拡大する可能性も考えられます。施設内で感染が拡大しますと、介護職員が不足し、介護崩壊も考えられます。また、特養やグループホーム等では、認知症の方が多く入居され、無症状感染者が入院できない場合なども想定されます。このような緊急事態の場合には、東京都や保健所の指導・指示になるかと思いますが、市の積極的なサポートも必要になると考えております。介護職員不足については、事業者連絡会と連携し、応援依頼をお願いするなど、また無症状感染者の対応などは、市立病院や医師会と連携し、感染拡大を防ぐようなサポートをお願いするなど、これらの対応のパイプ役として調整をお願いしたいと考えております。東京都や保健所との関係もあり、難しい状況になると思いますが、よろしくお願いし、次の質問に移ります。  大項目2番、緑の保全と創出について。  稲城市は、多摩丘陵の緑や市内を流れる清流など、豊かな自然環境に恵まれ、市民生活に安らぎと潤いを与えてくれています。しかし、市内では、民間事業者による森林を伐採してのミニ開発など、丘陵地の緑が明らかに減少してしまった状態になってきていると思います。人口が増加傾向にあり、都心に近く、利便性のよい稲城市ですが、この貴重な自然環境を将来へと継承していくために、緑の保全と創出を推進していかなければならないと考えます。そこで、東京都では、都市計画公園と緑地等による緑の創出を目指し、新たに施策の方針を改定するため、意見公募を行いました。この改定案について伺います。  (1)、緑確保の総合的な方針について、1)、方針の概要について伺います。 224 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 225 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 緑確保の総合的な方針につきましては、減少傾向にある民有地の緑の保全や、あらゆる都市空間への緑化を推進し、計画的に東京の緑を確保していくことを主な目的として、都と市区町村が合同で策定したものです。 226 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 227 ◯ 4番(榎本久春君) 再質問いたします。概要については理解いたしましたので、緑確保の総合的な方針の改定に向けた経緯についてお伺いします。 228 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 229 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 緑確保の総合的な方針は、都市計画を基本としたまちづくりの取り組みの方向性を明らかにし、計画的に東京の緑を確保していくことを目的とした方針として、平成22年に策定され、平成28年に中間見直しを行っております。今回の改定は、この緑確保の総合的な方針と都市計画公園・緑地の整備方針が一体となって目指す都市像を効果的に実現するため、これまで東京都と市区町村が合同で改定案を検討してきたものでございます。 230 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 231 ◯ 4番(榎本久春君) 東京都に緑を確保するためには、今回の改定は大変重要な変更であると認識しております。東京都だけではなく、市区町村と合同で改定案を検討したことに意義があると考えております。  そこで、2)、改定案の特徴についてお伺いします。 232 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 233 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 緑確保の総合的な方針の改定案の特徴につきましては、緑あふれる東京の実現に向けて、将来に引き継ぐべき樹林地や農地の保全を推進するとともに、骨格的な緑の充実等を目指し、新たに確保の水準として、特定生産緑地を新設し、生産緑地を保存すべき農地として明確化することとしております。 234 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 235 ◯ 4番(榎本久春君) 再質問いたします。緑の中心的なものはもちろん樹林地であり、確保していかなければなりませんが、農地の保全を推進することも大変重要です。農地確保の水準として今回特定生産緑地が新設されたことは、稲城市にとっても緑の創出につながっていくものと考えますが、緑確保の総合的な方針によりどのような緑を確保するのか、お伺いいたします。 236 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 237 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 緑確保の総合的な方針により確保する緑につきましては、多摩丘陵や狭山丘陵をはじめとする丘陵地、国分寺崖線や屋敷林などの自然地形や長い歴史の中で育まれてきた緑地並びに農地などでございます。 238 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 239 ◯ 4番(榎本久春君) 東京都の平成30年の緑の率の調査結果では、都全域で52.5%となり、前年比で0.5%減少しています。用途別の推移では、公園・緑地が3.9%で0.1%増加しているのに対し、樹林・原野・草地が42.6%で0.3%減少、農用地が3.4%で、やはり0.3%減少しています。この現状からも、丘陵地などの自然地形や長い歴史の中で育まれた緑地や農地を確保していくことが現代人に課せられた課題であり、緑の保全と創出に全力で取り組む必要があると考えます。  緑確保の総合的な方針については理解させていただきましたので、次に、(2)、都市計画公園・緑地の整備方針について伺います。1)、方針の概要について伺います。 240 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 241 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 都市計画公園・緑地の整備方針につきましては、東京における水と緑のネットワークの形成を目指し、都市計画公園・緑地の計画的な整備促進と整備効果の早期発現に向けた取り組みの方針を東京都・市区町村が合同で策定したものでございます。 242 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 243 ◯ 4番(榎本久春君) 再質問いたします。では、計画的な整備促進と整備効果の早期発現に向けた取り組みの方針とのことですが、計画期間についてお伺いいたします。 244 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 245 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 都市計画公園・緑地の整備方針の計画期間につきましては、令和2年度から令和11年度までの10年間とし、この間、都市計画公園・緑地の事業化に計画的・集中的に取り組むこととしております。 246 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 247 ◯ 4番(榎本久春君) 都市計画公園・緑地の整備方針については、事業化に向けて10年の期間で計画的・集中的に行い、整備の促進と効果が早期に現れるよう取り組むという姿勢を確認することができました。  それでは、2)、市内における優先整備区域について伺います。 248 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 249 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 市内における優先整備区域につきましては、施行者が稲城市等となる事業として、南山東部地区の根方谷戸公園、奥畑谷戸公園の2か所の公園を新たに追加するとともに、榎戸地区の吉方公園、矢野口公園、円覚寺公園と矢野口駅周辺地区の矢野口第二公園、矢野口第四公園の5か所と合わせ、全部で7か所の公園を整備する予定としております。また、東京都の事業といたしましては、小田良谷戸公園が優先整備区域として位置づけられる予定となっております。 250 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 251 ◯ 4番(榎本久春君) 再質問いたします。答弁いただいた市内における優先整備区域は、稲城市等が施行者となり、優先して整備する7か所の公園については分かりました。今回の優先整備区域は、公共施行と組合施行による土地区画整理事業によるものだと思いますので、着実に事業を推進していただくようお願い申し上げます。
     一方、東京都が優先整備区域として位置づける予定である小田良谷戸公園ですが、今後の計画はどのようなものになるのか、計画の概要についてお伺いいたします。 252 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 253 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 小田良谷戸公園の計画概要につきましては、都市計画決定されている全体面積15.1ヘクタールのうち、特別緑地保全地区となっているふれあいの森の区域6.4ヘクタールを除く、小田良土地区画整理事業等で確保された約3.6ヘクタールの事業促進区域と、おおむね京王相模原線より三沢川までの区域約5.1ヘクタールの新規事業化区域を今後優先的に整備していく区域としております。 254 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 255 ◯ 4番(榎本久春君) 再々質問いたします。小田良谷戸公園は、小田良土地区画整理組合の方々の御尽力や、ふれあいの森として長年にわたる冨永様の御協力により、優先整備区域として位置づけられることは大変喜ばしいことと思っております。そして、新たに5.1ヘクタールを優先的に整備するようになれば、古くからある丘陵地を守ることもでき、緑の確保につながると思います。今後も引き続き、対応をよろしくお願いいたします。  しかしながら、坂浜地区には都施行の坂浜平尾土地区画整理事業により都市計画決定された清水谷戸緑地がございます。今回、優先整備区域として位置づけられていないようですが、その理由についてお伺いいたします。 256 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 257 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 清水谷戸緑地につきましては、稲城市緑の基本計画で、多摩丘陵の樹林地など、緑の環を形成する骨格的な空間の一部であることから、市では東京都に対し早期の整備を要望してきたことにより、平成23年から整備方針の重点化を図るべき緑地として位置づけられております。しかしながら、清水谷戸緑地の都市計画決定区域は、現在も東京都が施行する予定であった坂浜平尾土地区画整理事業の道路計画や換地設計等に合わせた区域となっていることから、東京都では、計画区域内の土地利用状況を再調査し、計画的な整備促進と整備効果の発現に向け、区域の見直しを検討するため、改定案においては優先整備区域には位置づけないと東京都より伺っております。 258 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 259 ◯ 4番(榎本久春君) では、3)、今後の取り組みについて伺います。 260 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 261 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 都市計画公園・緑地の整備方針の改定につきましては、意見公募を令和2年3月19日までの期間で実施し、これらの御意見を踏まえ、現在、整備方針の改定を7月頃行う予定となっております。今後の取り組みにつきましては、市といたしましても、この整備方針に基づき施策を推進してまいりたいと考えております。 262 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 263 ◯ 4番(榎本久春君) 改定された整備方針につきましては、着実に推進していただきたいと思います。  清水谷戸緑地は、坂浜平尾土地区画整理事業が頓挫してしまった以上、道路や換地設計など、見直しを図らなければ、整備方針が決まらないところもあるかと思います。都市計画決定されている清水谷戸緑地は、区域内にゴルフ場の一部や宅地化された地域も含まれ、農地に至っても相続などで変化が生じてきております。しかし、区域内の土地に関しては、民間事業者による売買も行われ、これ以上民間事業者による森林を伐採してのミニ開発などが行われないようにしていかなければならないと考えます。丘陵地の緑が減少しないよう、早期に区域の見直しの検討を進め、清水谷戸緑地の事業化が実現できるように、引き続き市から東京都に対しまして働きかけをしていただけるよう、よろしくお願いし、次の質問に移ります。  大項目3番、風水害に対する高齢者等の介護施設での対応について。  昨年、各地で深刻な水害をもたらした台風19号など、近年の風水害は想定を上回る被害をもたらしております。昨今の気象状況を考えますと、局地的豪雨や竜巻、突風も身近に起きる可能性が高くなってきています。  昨年は、様々な角度から多くの議員が質疑をされ、市民の安全・安心につながるような対応や対策を確認することができました。災害対策基本法にのっとり、避難行動要支援者の名簿や要支援者一人一人の避難方法を定めた個別計画が作成されていることも理解しております。また、避難行動要支援者防災行動マニュアルも活用され、平時の備えや災害発生時の対応などについても御本人や御家族にも確認されてきていると聞いております。昨年の台風19号では、大雨により近くの堤防が決壊し、高齢者や職員が孤立した特別養護老人ホームがございました。そこで、避難に時間がかかる高齢者等が多く居住する介護施設では、台風など、風水害の発生が見込まれるような場合にはどう備え、どのように行動するのか、お伺いいたします。  (1)、介護施設の避難計画についてお伺いいたします。 264 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 265 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 介護施設の避難確保計画につきましては、水防法や土砂災害防止法に基づき、水害や土砂災害が発生するおそれがある場合における利用者の円滑かつ迅速な避難の確保を図るために、施設管理者が必要な事項を定めた計画でございます。 266 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 267 ◯ 4番(榎本久春君) 再質問いたします。過去の豪雨災害等の教訓から、高齢者等の介護施設での被災者の軽減を目的に、水防法や土砂災害防止法に基づき、平成29年6月に介護施設等への避難確保計画の策定が義務づけられたと認識しております。豪雨災害から介護施設等へ入居している方の命を守るため、施設管理者が気象情報や防災情報を収集し、避難に関して必要な事項を定めるとありますが、管理者や介護職員の中には、防災に関する専門的な知識を有しない職員も多いかと思います。そこで、避難確保計画の作成に当たり、どのような専門的な支援・アドバイスを行っているのか、お伺いします。 268 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 269 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 避難確保計画の作成に伴い、支援・アドバイスを行っていることにつきましては、市内各施設において、浸水被害や土砂災害被害、また施設スタッフの体制など、施設ごとに異なります。このことから、各施設での危険箇所の把握、施設スタッフによる避難体制など、各施設の実態に即した避難計画の作成の支援を行っております。 270 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 271 ◯ 4番(榎本久春君) 各施設の実態に合わせたアドバイスを行い、その特性に即した避難計画の作成・支援であることは理解いたしました。  では、(2)、台風など、風水害の発生が見込まれるような場合の事前準備についてお伺いいたします。 272 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 273 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 事前準備につきましては、避難確保計画に基づき、施設管理者の責務として、気象情報や防災情報を踏まえ、迅速な判断を行い、早め早めに利用者を安全な場所へ避難させる体制づくりだと考えております。 274 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 275 ◯ 4番(榎本久春君) 再質問いたします。早め早めに体制を整えるためには、施設側で事前に職員体制を準備しておくことが必要かと考えますが、市の認識をお伺いします。 276 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 277 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 早め早めに避難させる体制につきましては、施設利用者を安全かつ迅速に避難させるため、マンパワー、職員の人員体制を事前に構築しておくことが重要と考えており、避難確保計画作成時に職員の参集などに関することについて指導・助言を行っております。 278 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 279 ◯ 4番(榎本久春君) 職員の参集などに関する指導・助言を行っているとのことで、安心いたしました。災害時のマンパワーは大変重要です。日中の時間帯であれば、事務職員など、介護部門職員以外の職員も多くいるかと思いますが、夜間帯になりますと夜勤者しかおりません。時間帯と施設によっては遅番や準夜勤者もいるかもしれませんが、人員は少ないと思います。時間帯にもよりますが、帰宅するよりも施設にいたほうが安全な場合もございます。特に遅番や準夜勤者などは施設に泊まるようなことも必要かと思います。今後も、その辺も含めて御指導・御助言をよろしくお願いいたします。  (3)、介護施設の緊急時の対応についてお伺いいたします。 280 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 281 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 職員の緊急時の対応につきましては、それぞれの介護施設において、各施設の実態に合った避難計画に基づき、緊急対応するものと考えております。 282 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 283 ◯ 4番(榎本久春君) 再質問いたします。緊急時も各施設に合った対応をすることは分かりましたが、避難計画に基づき緊急対応することが重要となりますが、施設管理者や施設スタッフが緊急時に行動できるよう計画を作成するには、やはり専門的な支援も必要かと考えます。計画作成に当たってどのような作成支援を行っているのか、お伺いいたします。 284 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 285 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 施設職員が緊急時に行動できる避難確保計画の作成支援につきましては、台風などの風水害時はあらかじめ予測ができることから、台風接近する前日等に必ず施設が受ける被害を想定し、参集時間や避難経路、避難場所などを確認することで、緊急時に行動できる備えについて指導・助言を行っております。 286 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 287 ◯ 4番(榎本久春君) 再々質問いたします。台風等、あらかじめ予測もできますが、台風の進路変更やゲリラ豪雨等のあらかじめ予測が難しい突発的な災害も見られます。先ほども確認させていただきましたが、施設における避難体制を確保するためには、職員の体制が整っていることが必要だと考えます。緊急時の連絡体制については、10年前であれば、連絡網を作成し、電話による連絡が一般的な方法だったかと思います。以前、私が勤めていた施設では、電話連絡による方法では不在者もおり、時間もかかることから、電話連絡と伝言ダイヤルを使用したこともありました。最近であれば、一斉メール配信やLINE等を活用した連絡方法も効果的だと思いますが、避難確保計画の中に緊急連絡網による連絡体制が計画されているのか、お伺いいたします。 288 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 289 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 避難確保計画作成時に電話以外のツールを活用した緊急連絡体制を指導しており、多くの施設で一斉メール配信などを取り入れております。 290 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 291 ◯ 4番(榎本久春君) (4)、介護施設での避難訓練の状況についてお伺いいたします。 292 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 293 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 介護施設の避難訓練の状況につきましては、避難確保計画に基づき、多くの施設で年1回避難訓練を実施しており、市では指導・助言を行っております。 294 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 295 ◯ 4番(榎本久春君) 再質問いたします。多くの施設で訓練を行っているとのことですが、高齢者等の介護施設においては、介護職員が介護サービスを中断して訓練に参加することがなかなか難しく、訓練のために職員を配置する余裕も難しい施設もあるかと思います。訓練を実施するに当たり、施設側にどのように訓練実施を呼びかけているのか、お伺いいたします。 296 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 297 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 施設管理者の責務として、訓練を実施しなければなりませんが、介護サービスを中断してまでの訓練は困難なことがございます。このことから、まずは施設の実態に合わせ、介護スタッフの代表の方、リハビリスタッフの代表の方などが訓練に参加することをはじめ、施設内での会議等で情報を共有するよう指導しております。 298 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 299 ◯ 4番(榎本久春君) ありがとうございます。通常の訓練ではなくて、実際に合わせた指導・助言を行っていただいているということで、大変ありがたいと思います。訓練や防災に関する指導・助言については、単独で消防行政を行っている強みであるとも考えております。職員のやりくりが難しい施設でも、御答弁のような方法で防災意識を高めていただくことが重要と考えます。災害弱者が多い高齢者施設等では、職員の力なくしては自助が保てません。ボランティアや自治会、福祉施設間での防災協定を結んでいて、訓練などにも参加されている場合もございますが、有事の際には皆さんも同様の立場になっていることもあると思います。大規模な総合訓練だけではなく、月に1度程度の部分訓練もよいと思います。ぜひ、これからも訓練や防災に関する指導・助言等、できる限り関わりを多く持っていただきたいと考えておりますが、まずは施設職員を守ることを念頭に置いて訓練していただきたいと思います。  (5)、介護施設の避難に対する課題についてお伺いします。 300 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 301 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 風水害は気象情報等によりあらかじめ予測できることから、各介護施設において避難確保計画に基づき早め早めに対応することで、課題はございません。 302 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 303 ◯ 4番(榎本久春君) 再質問いたします。風水害において避難勧告等が発令された場合、施設によっては寝たきり等の要配慮者がいる施設も多くあります。施設によって異なることは理解しておりますが、取るべき避難行動についても施設によって異なると思いますが、市の考え方をお伺いいたします。 304 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 305 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 施設ごとに浸水被害や土砂災害による被害想定は異なり、一概に入所者の方々全員を指定避難所に避難させることは困難な場合もあると考えております。このことから、施設ごとの浸水や土砂に関する危険を確認し、上階への避難──垂直避難も必要だと考えております。 306 ◯ 議長(渡辺 力君) 榎本君。 307 ◯ 4番(榎本久春君) 再々質問いたします。先ほどから確認させていただいておりますので、早め早めの対応が重要であるということは認識しております。そして、課題もないということでございますが、施設によっては防災に不慣れな管理職や職員もおります。介護施設での経験からですが、災害時・緊急時にはしっかりとしたリーダーの存在が重要と考えております。リーダーシップが取れ、指示を出せる職員がいることで、避難計画に基づく行動が取れ、日頃の訓練の成果が発揮できると思います。施設管理者も大変重要な役割でいると思いますが、施設の現状に合った指示・行動が取れるリーダーの育成も重要と考えております。リーダーシップを発揮する人材育成について市の見解をお伺いしまして、私の一般質問を終わります。 308 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 309 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 施設におけるリーダーシップが発揮できる人材育成につきましては、多くの施設には消防法に基づき防火管理者が選任されております。防火管理者は防火・防災に関する講習を受講し、豊富な知識や経験を有していることから、避難確保計画の作成時においても防火管理者を主体とした避難体制等を指導しております。 310 ◯ 議長(渡辺 力君) 以上で、4番、榎本久春君の一般質問は終わりました。  暫時休憩いたします。                                午前11時29分 休憩   ─────────────────────────────────────────                                午前11時40分 開議 311 ◯ 議長(渡辺 力君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  通告の18番、鈴木誠君の一般質問を許します。6番、鈴木誠君。 312 ◯ 6番(鈴木 誠君) 通告番号の18番、起風会の鈴木誠です。本年3月の稲城市議会第1回定例会において質問するはずだった大項目3点をそのまま中心に据えての質問構成ですので、多少時期がずれている部分もあろうかとは存じますが、よろしくお願いいたします。また、肺活量に自信があるため、マスク着用で進めさせていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします。  それでは、大項目の1番に入ります。新型コロナウイルス感染症対策を含む稲城市の防災に関する取り組みについてです。  新型コロナウイルス感染症が猛威を振るっている最中でありますが、地震・台風などの災害が待ってくれるわけでもなく、ウイルス対策を前提とした避難というものが求められております。  (1)、感染可能性がある避難者のトリアージを含めた避難所運営の在り方と防災マップについてです。1)、通常であれば、体育館等に集まる避難方式が取られているわけでありますが、コロナ前とコロナ後と言われるぐらいに、今後は一工夫がまた求められるところであります。市として、どのような避難所運営をすべきと考えているか、見解をお伺いいたします。 313 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 314 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 避難所の運営につきましては、避難者のマスクの着用、手指消毒や手洗い・うがいの励行、また指定避難所の密閉空間の対策や避難者同士の密集・密接などの感染防止対策を自助・共助が取り組み、公助が連携・支援を行うことが必要だと考えております。 315 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 316 ◯ 6番(鈴木 誠君) 再質問させていただきます。避難所の入り口部分におきまして、発熱の様子が見られる方あるいはせきをしているような方などを見極めてのトリアージ実施の必要性の有無についてはどうお考えか、伺いたいと思います。 317 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 318 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 避難所入り口でのトリアージにつきましては、避難所内での感染防止対策、また避難される方の安全・安心のため必要だと考え、実施することとしております。 319 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 320 ◯ 6番(鈴木 誠君) 入り口部におけるトリアージを実施していただけるということですので、次の質問に移らせていただきます。  2)、当然にトリアージをするのであれば、それに関する知識や資機材、隔離する場所が必要となってまいります。避難所を運営する職員や自主防災組織あるいは学校教職員等にどのように知識・技術を学んでもらうのか、またその資機材等については避難所に配備するのか、ほかのものを流用してくるのか、隔離場所の確保はどうするのか、現時点での考えをお伺いいたします。 321 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 322 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 新型コロナウイルス感染症を踏まえた避難所の運営につきまして、現時点では、職員に対しては全庁の掲示板にて周知し、また自主防災組織や学校教職員につきましては感染症を踏まえた避難所のマニュアルを配付し、周知しております。資機材につきましては、全ての指定避難所にマスク、体温計、手指消毒液、フェースシールド、感染防止衣、ゴム手袋を配備しております。なお、発熱等がある方の隔離場所につきましては、さきにお答えしたとおりでございます。 323 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 324 ◯ 6番(鈴木 誠君) 先日、角田議員の質問の中で触れられた部分でしたので、さらに重ねて伺いたいところですが、昨年の台風では、皆さんも取り上げているとおり、多摩川が氾濫しかねない状況に陥り、多数の避難者が発生して、この指定避難所に入り切らない、収まり切らないといった事態も見られました。教室等の利用も行われるようになりつつある中ではございますが、学校側とは今後もこうした教室の開放を前提とした避難所設営の話合いをどのようにされているのか、お伺いいたします。 325 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 326 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 避難所設営における学校側との調整につきましては、避難所運営関係者会議や学校長会等で話合いを行い、御理解を頂いております。 327 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 328 ◯ 6番(鈴木 誠君) 適切に御理解を頂いているということで安心するところですが、繰り返しになりますけれども、昨年の台風では稲城市総合体育館のほうにも大変多くの避難者が避難してきていたと見ております。総合体育館の避難所を開設した市の職員以外にも、総合体育館は指定管理者制度を採っておりますので、いなぎグリーンウェルネス財団の職員あるいはその戸締まり等を行う管理業者の方々も、深夜遅くまで現場対応をすることになったのではないかと思います。こうした災害時、通常の業務とは異なる緊急的な対応業務は、契約上の業務範囲に含まれているものであるのか、これは特に労災が適用されるかどうかという非常に大事なところですので、ここについて確認させてください。 329 ◯ 議長(渡辺 力君) 産業文化スポーツ担当部長。 330 ◯ 産業文化スポーツ担当部長(松本葉子君) 総合体育館の指定管理者に係る管理基準書におきまして、災害等の緊急事態の発生時は、市と協力し、予期せぬ事態にも臨機応変に対応することとしておりますので、業務の範囲として対応していただくこととなっております。 331 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 332 ◯ 6番(鈴木 誠君) 対応範囲ということで、労災が適用されるということを確認できましたので、安心するところです。
     3)に移ります。本年の初めに更新され、市内各戸に配布されたいなぎ防災マップは、非常によくできた冊子だなと思っているところなのですけれども、こちらには冒頭の持ち出し品目の中にマスクがきちんと明記されている。これは、すごく先見の明があって、よかったことだなと考えております。特に、備えあれば憂いなしというものを防災としては考えていかなければいけないわけですが、今後この防災マップ、冊子は、今いいものができているのですけれども、また更新の機会が来るかと考えます。そうした機会が大体いつぐらいになるという考えであるのか。また、「東京防災」という黄色い小さい本には、168~171ページのところで感染症対策に触れられておりましたけれども、こちらの稲城市の同防災マップにつきましても、次回更新時にはこのような感染症対策や、先ほどお話ししました感染症のトリアージ対策などもあるといったことを含めた記載が必要だと考えますが、市としての見解を伺います。 333 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 334 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) いなぎ防災マップの更新時期につきましては、土砂災害警戒区域等や浸水深の変更などを踏まえ、更新することとしております。また、感染症に関する記載につきましては、必要なことと考え、更新時には検討してまいります。 335 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 336 ◯ 6番(鈴木 誠君) 感染症対策についても、次回更新時には必要として御検討いただけるということですので、よろしくお願いいたします。  今、回答の中で土砂災害警戒区域等や浸水深について言及がございましたので、4)に移りますが、同防災マップの中では、各種警戒区域や浸水深について、細かく記載がなされております。こちらは、東京都が出どころである情報として考えてよいのか、お伺いいたします。 337 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 338 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 土砂災害警戒区域等や浸水深につきましては、国及び東京都の情報を基に掲載しております。 339 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 340 ◯ 6番(鈴木 誠君) 本年、この防災マップが市内各御家庭に配布された後から、私のほうにも何件か市民相談を頂いております。その中で、我が家が浸水する場所になっているのだけれども、この地形上、指定されるのはおかしいのではないかというものがございました。実際、その市民相談を頂いた方の現地を視察させていただきましたら、明らかに高い擁壁の上に家が建っている状態で、どのような大雨であってもその家に浸水することはなく、その水は坂道を下りて、多分下のほうへ流れていくのだろうというような地形でありました。この浸水深というのが各場所に色分けをされて設定されているというものなのですけれども、これはどういう地図、年代、例えばそれこそ大昔、明治時代ぐらいの陸軍が作成した地形図から起こしたようなものだったら何となく分かるのですけれども、現況の地形とは少しそごがあるのではないかなとも感じております。国・東京都もその点を理解して発信していただかないと、これは財産権の侵害にもつながるのではないかと考えますが、稲城市としての見解をお伺いいたします。 341 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 342 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) まず地図でございます。東京都より国土地理院の地図を使って作成したと伺っております。また、水防法に基づき、平成30年10月に鶴見川流域浸水予想区域図、洪水浸水想定区域図が改定されまして、内水氾濫から東京都が公表したもので、稲城市での指定ではございません。 343 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 344 ◯ 6番(鈴木 誠君) 稲城市が指定したものではないということで、この土砂災害警戒区域は、住民の方々の証言からすると、土砂災害警戒のための実地の測定に来ているのは見たことがあるとは聞いておりますけれども、浸水深についてはそのような、何か測りに来たという話も全然耳に入ってきておりません。これらの区域に指定されることは、土地の評価、すなわち個人財産の価値に関わることですので、より丁寧な対応が求められるところです。もちろん、稲城市が指定したわけではなく、東京都のものと今明確に御答弁いただきましたので、ぜひこれは、防災マップにおいても、これは稲城市が指定しているわけではなくて、東京都が指定したものをそのまま使っているのですよというようなことを、やはりその責任所在の明確化という意味を踏まえても、ぜひ分かりやすく、次回の更新時等には検討の中に含めていただいて、表記いただければいいのかなと思います。  (2)に移ります。市内在住または在学の学生等との防災協力体制の構築についてです。昨年11月に開催されました第81回全国都市問題会議のお題目が「防災とコミュニティ」というものだったわけでございますが、この事例として、中学生や高校生らは守るべき存在であると同時に、実際にはいざというときにそれが助力になってくれる、マンパワーとして数えられるというような頼りになる存在として紹介もされておりました。1)、稲城市立中学校における防災教育は現状どのような内容で実施されているのか、概要についてお伺いいたします。 345 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 346 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 稲城市立中学校における防災教育につきましては、今年度は今後の取り組みとなりますが、例年、定期的な避難訓練の実施や、地域及び消防署と連携した防災訓練の実施、子ども防災自助パックの取り組み、東京都教育委員会作成による防災ノート「東京防災」などの活用による学習などを通して、生徒の防災に関する知識や自助の意識を高め、災害に備える指導を行っております。 347 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 348 ◯ 6番(鈴木 誠君) まずは児童・生徒らが自分の身を安全に守ってもらうこと、そして、小学生はいざ知らず、中学生以上ともなってくれば、できる限り家族を守るということも大前提としまして、大規模災害時には地域でも活躍することが可能であると考えております。他市や東京都心部の事例としても、安否確認を学生が行うなど、周囲を助けるヒーロー的な役割を期待しているところも散見されます。稲城としても、中学生諸君に当事者意識と周囲のために行動する勇気を育む教育というものが必要であると考えますが、市の見解を伺います。 349 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 350 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 災害が起きた際には、中学生には自らの命を守る自助の行動のみならず、共助として、避難所の運営の手伝いなどを担当できるよう、知識を身につけさせたり、経験を積ませたりすることは重要なことであると認識しております。また、自分たちにできることを考えて積極的に行動できるよう、意識を高めることも必要であると考えております。 351 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 352 ◯ 6番(鈴木 誠君) 積極的に行動できるように意識を高めることが必要という認識で一致していただいているので、大変心強いと思うのですが、稲城第五中学校などであると、ボランティア部活動というものもありまして、すばらしい市内児童・生徒の取り組みだとも考えております。また、そうした大仰な活動とまではいかなくとも、一般生徒を含めて、自分にできることがあるのだという意識醸成も引き続きよろしくお願いしたいと思います。  2)に移ります。まず児童・生徒の身の安全という観点からすると、保護者に安全に引き渡すことが最重要の課題でございますが、保護者自体が帰宅困難等に陥ることも想定されます。改めて引渡しまでのフローをお伺いいたします。 353 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 354 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 災害時に保護者が帰宅困難な状況下に置かれた場合の対応につきましては、児童・生徒を確実に保護者へ引き渡すために、保護者が迎えに来るまでの間、児童・生徒を学校で待機させ、安全を確保することになっております。 355 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 356 ◯ 6番(鈴木 誠君) その家の中でも、両親が都心へ共働きで出かけています。当然、大地震とかで電車も動かなくて、戻ることができませんと。今、社会活動の中では、一斉帰宅はしないで会社にとどまろうという動きもあったりする中では、なかなか戻ってくる時間が遅くなる、あるいは翌日になるなど、そういった形も想定されます。そういった場合にどう対応されるのか、改めて伺うと同時に、担当教員らの方々には、こうした事態対応も業務に含まれていること、これは明文化されているのかどうか、改めてお伺いいたします。 357 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 358 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 災害時に児童・生徒の保護者が学校に引取りに来られない場合は、保護者または保護者が指定した方が引取りに来られるまで、学校にて預かることにしております。また、その際の教員の勤務につきましては、法律の義務教育諸学校等の教育職員を正規の勤務時間を超えて勤務させる場合等の基準を定める政令に定められております。 359 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 360 ◯ 6番(鈴木 誠君) きちんと政令に定められているということで、先ほど質問しましたいなぎグリーンウェルネス財団の業務範囲確認と同じく、教職員についてもきちんと労災等が適用される業務範囲内であると確認できたので、安心いたしました。  3)に移ります。市内の地域によっては少年消防クラブ等も存在している稲城市でございますが、将来にわたって防災意識が高い人材育成を、今から種をまき、苗を育てるといった意味でやっていくものであると認識しております。通常の防災訓練等にとどまらず、教育の一環として、より取り組むべき素材であると考えますが、改めて市の見解を伺います。 361 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 362 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 中学生が地域の一員としての自覚を持ち、防災意識を高めることは、大切なことだと認識しております。中学校では、既に地域及び消防署と連携した防災訓練などの実施を通して、災害時に自分の命を守ったり、身近な人を助けたりするための行動について、理解を深めたり、意識を高めたりする学習に取り組んでおります。 363 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 364 ◯ 6番(鈴木 誠君) 中学校の取り組みにつきましては、地域や消防署と連携した活動を通して防災意識を高める取り組みをしていることは、よく分かりました。  それでは、小学校の地域や消防署と連携した取り組みについて、再度質問させていただきます。 365 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 366 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 小学校における地域や消防署と連携した取り組みにつきましては、避難訓練や防災訓練の中で、年に1回、消防署から防災担当者をゲストティーチャーとして招き、避難訓練の様子や消火器の使い方などについて、直接指導していただいております。 367 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 368 ◯ 6番(鈴木 誠君) 自分たちのまちは自分たちの手で守るのが当然のことであるという意識を持った稲城っ子たちが、将来的には積極的に消防団に入団したり、あるいは各種ボランティア活動や各種団体に積極的に参画していただくように、引き続き指導と意識醸成に力を入れていただくことに期待しております。  (3)に移ります。企業活動とのPR連携についてです。神戸市消防局をはじめ、民間企業とのコラボレーション企画による広報活動を行っている事例が近年見られております。決して何か商品を売るためということではなく、商品を通じた活動のPRという点で一定の評価がされるものと考えておりますが、1)、稲城市として、これまでに企業等との連携でPRを実施した事例はあるのか、お伺いいたします。 369 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 370 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 企業等と連携した商品宣伝は実施しておりません。 371 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 372 ◯ 6番(鈴木 誠君) 現時点まで実施したことがないということでございます。今回この質問をした背景としては、稲城消防のセルフプロモーション、ブランディングという観点で何か取り組みができないだろうかという思いからでございます。これが成功すれば、今、少子化は、昨年度だと生まれた子供の数は86万人ぐらいでしたか、非常に少子化が進んでいく中にあっても、稲城市の消防関連の仕事や活動は人気があって活気があり、持続可能性が高まってくれるだろうとも考えております。  2)に移りますが、せっかく単独消防で小回りが利く、これは非常に大きなメリットだと思っておりますが、地域密着、決定権がある、こうしたメリットを生かして企業とのさらなる協働が、これまで手が届かなかった方々への周知啓発のルートになるとも考えますが、市の見解を伺います。 373 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 374 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 企業等とさらなる協働による防火・防災の周知啓発につきましては、より多くの事業所に稲城市災害防止協会へ加入していただくよう、支援に努め、災害防止協会の火災予防広報活動や研修会などの各種事業を通じて、防火・防災の周知啓発に努めております。 375 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 376 ◯ 6番(鈴木 誠君) 腕時計で、象が踏んでも壊れないカシオのG-SHOCKというものがあるかと思います。象が踏んでも壊れなかったかどうかはちょっと分からないのですけれども、これが、先ほどお話しいたしました神戸市消防局タイアップモデルを作って販売している。来月の7月には、今度は仙台市消防局と神戸市消防局がデザインに全面協力したGW-9400NFSTというG-SHOCKの新たな消防モデルが発売されるということでございます。このコンセプトやデザイン性が非常に話題を呼んでおりまして、企業の商品宣伝をするためではなくて、稲城市消防本部のブランディングといった形としては、こうしたタイアップ的な企画も一つ役立つのではないかと考えております。  地域住民からの愛着が深まり、また稲城市自体の知名度アップ、できることなら、そんな稲城市消防に興味を持ってもらって、消防職員のみならず消防団員も増えるようなことになれば、いい循環ではないかと考えます。単独消防であるがゆえに決定が早いというメリットを生かして、将来的にはこうした機会があればPRを主眼とした企業等とのタイアップにも取り組んでいただきたいと考えますが、いかがでしょうか。 377 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 378 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 神戸市消防局や仙台市消防局による腕時計につきましては、全国消防救助技術大会の開催記念や緊急消防援助隊の広報などで製品化されたものと認識しております。このことから、御質問のことにつきましては、研究してまいります。 379 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 380 ◯ 6番(鈴木 誠君) 研究ということで、なかなか難しいところがあるのかなと感じておりますけれども、情報のアンテナだけは高く広く張っていただいて、もしよい機会があって、いい話があれば、ぜひ活用する方向で動いていただくことを期待しております。 381 ◯ 議長(渡辺 力君) 質問途中ですが、暫時休憩いたします。                                午後0時1分 休憩   ─────────────────────────────────────────                                午後1時10分 開議 382 ◯ 議長(渡辺 力君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  鈴木君。 383 ◯ 6番(鈴木 誠君) それでは、午前中に引き続きまして、質問をさせていただきます。大項目の2番です。平尾・坂浜地域の諸課題についてお伺いさせていただきます。  先般の市内の工事視察でも確認されているとおり、上平尾土地区画整理事業も最終段階に達しまして、小田良土地区画整理事業も大きく進展を遂げているところでございます。特に3月6日からのSOCOLA若葉台の開業もありまして、この地域はさらににぎわう地域に変わりつつあるところでございますが、(1)、多3・4・36号上平尾小田良線の全線開通に向けてお伺いさせていただきます。1)、小田良トンネルが昨年の秋に開通しております。同道路につきましては、鶴川街道まで接道されることが期待されておりますが、現状についてお伺いいたします。 384 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 385 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 多3・4・36号小田良上平尾線につきましては、川崎市麻生区栗平から上平尾及び小田良土地区画整理区域を経て鶴川街道の県境バス停付近へとつながる、延長約1.8キロメートルの幹線道路として位置づけられた路線でございます。平成29年4月には栗平から稲城消防署上平尾出張所前交差点まで交通開放を行い、令和元年10月1日にはこの交差点から市で施工した小田良トンネルを含む延長約550メートルを暫定開放し、現在、小田良通りに接続させております。なお、小田良土地区画整理組合により、引き続き道路の築造を進めており、令和3年秋頃の換地処分に併せ、市が引き継ぐ予定となっております。 386 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 387 ◯ 6番(鈴木 誠君) 今のお答えだと、令和3年の秋頃に換地処分のタイミングでというお話でございました。すると、これは来年の秋頃をめどに市道となるというスケジュールでよいのでしょうか。また、市が管理するようになると、小田良土地区画整理組合地内から先、鶴川街道区間までの開通については、組合ではなくて、稲城市が進めるということになるという認識でよいか、お伺いいたします。 388 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 389 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 多3・4・36号小田良上平尾線につきましては、平成28年度に市道の認定が行われております。道路の管理につきましては、さきにお答えしましたとおり、換地処分に併せ、市が引き継ぐ予定となっておりますが、工事の進捗や事務処理手続などを踏まえ、小田良土地区画整理組合と協議しなから進めてまいります。また、小田良土地区画整理事業地区境から鶴川街道までの区間につきましては、東京都における都市計画道路の整備方針、いわゆる第四次事業化計画におきまして、稲城市が施行する優先整備路線として位置づけられています。 390 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 391 ◯ 6番(鈴木 誠君) 現段階としては、組合の解散後はもう稲城市が完全に主体となるということ、また優先的に整備する路線であるということの御回答でございました。こちらは、面的整備と併せて、進捗を今後も注視して、また時期に応じて質問させていただきたいと思います。  2)に移ります。この同じ道路でございますけれども、現時点では旧来の小田良通りに接続がなされているということで、狭隘な於部屋橋──結構古くて、かわいらしい橋と言えばかわいらしい橋なのですけれども、そちらを通って鶴川街道に出られるようになっております。今後、この山の上側、谷筋の人口が、だんだん新しい家が建って増えてくるにおいては、車両の通行が増えることも予想されております。安全対策についてどのように考えられているのか、お伺いいたします。 392 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 393 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 市では、令和2年3月に、小田良土地区画整理事業地区境から鶴川街道までの区間につきまして、地元の方々と今後の整備に関する意見交換会を行ったところでございますが、道路整備には時間を要することとなります。そうしたことから、それまでの間、於部屋橋の前後に注意喚起看板を設置するなど、車両が安全に通行できるよう対策しているところでございます。 394 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 395 ◯ 6番(鈴木 誠君) 対策を取っていただいているということで一安心なのですけれども、そもそも狭隘な橋なので、当然車両の擦れ違いができるようなものでもなくて、現段階において於部屋橋自体の拡幅や改修ができるといいのではないかなと思ったのですけれども、特段の考えがあるのか、お伺いしておきたいと思います。 396 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 397 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 市といたしましては、本路線の整備に向けて地域の方々との合意形成を図り、着実に事業を推進することが最優先と認識しておりますので、現段階では於部屋橋の拡幅・改修については考えておりません。 398 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 399 ◯ 6番(鈴木 誠君) 先ほどの1)と併せてになりますけれども、道路延伸については稲城市として積極的に行っていただきまして、また道路延伸ができる前までについては、交通上の安全にぜひ配慮していただければと思います。  (2)に移ります。稲城ふれあいの森・小田良谷戸公園の今後についてです。こちらは、ほかの議員も取り上げておられましたけれども、1)、多3・4・17号坂浜平尾線開通によりまして、これまで人目につかなかった棚田が露出され、上谷戸同様に都市と農村が隣り合っている情景を新たに見せてくれている状態でございます。稲城ふれあいの森・小田良谷戸公園の今後の整備計画についてお伺いいたします。 400 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 401 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 稲城ふれあいの森を含む小田良谷戸公園の整備計画につきましては、現在、都市計画公園・緑地の整備方針の改定の諸手続が進められているところでございますが、この改定案では、令和11年度までの10年間を計画期間として、東京都が優先整備を行う公園に位置づけることとしております。今後の整備計画につきましては、令和2年7月頃に都市計画公園・緑地の整備方針として公表後、小田良谷戸公園の全体整備計画の検討に着手する予定であると東京都より伺っております。 402 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 403 ◯ 6番(鈴木 誠君) 東京都の公園として都市計画決定されて以降、これまで清水谷戸緑地及び小田良谷戸公園の早期事業化を高橋市長が先頭に立って要望してきていただいたと認識しております。また、今お答えいただきましたとおり、東京都が来月には都市計画公園・緑地の整備方針を公表し、小田良谷戸公園の全体整備計画の検討に着手すること自体、これは非常にすばらしいことだと考えております。御尽力に感謝したいと思います。  確認になりますけれども、令和11年頃には同場所は都立公園として稼働しているという認識でよいのか、また管理はいつ頃に引き継がれる目算であるのか、お伺いいたします。 404 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 405 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 都市計画公園・緑地の整備方針では、優先整備区域として位置づけた公園等については、計画期間である令和11年度を目指し事業を推進していくこととしており、施行者である東京都では、小田良谷戸公園の全体整備計画の検討に着手するとのことですので、市といたしましては、引き続き早期の整備を要望してまいります。また、公園の在り方や管理方法などについては、今後、東京都と協議してまいります。 406 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 407 ◯ 6番(鈴木 誠君) 2)に移ります。このように将来的に都立の公園という形で目指していく場合、一般開放や団体開放あるいは夏季開放等、従来どおりの市民利用が可能であることも求められるかと考えます。市としてどのように考えているのか、お伺いいたします。 408 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 409 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 小田良谷戸公園の全体整備計画の策定につきましては、さきにお答えしたとおりでございますが、市といたしましても、地域の方々の御意見を伺いながら、東京都と協議してまいります。 410 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 411 ◯ 6番(鈴木 誠君) 先ほど申し上げましたけれども、この都市計画公園については、ほかに榎本議員も取り上げておられましたけれども、地域の方々の意見でもあるわけですが、現状としては、生産緑地も含まれて、すばらしい棚田もある状況でございます。ただ、これを都市計画公園として都立公園にしていく。だから、保全イコール農業も一緒に東京都でやってくれと言っても、それはなかなか難しいのではないかとも考えます。あの趣のある棚田を維持するためには、それなりに農業ができる人あるいは集団といったものが公園管理にひもづいた形で存在しなければならなくなるのではと考えます。例えば坂浜の上谷戸緑地体験学習館の周辺であれば、水車の会の皆様が非常に御尽力いただいて整備をしていただいておりますが、こうした意味で模範的な団体活動が今稲城市にもあるわけですけれども、公園としてのハード面の整備と並行して、持続可能性を含めたソフト面の話合いをぜひとも重視していただきたいと考えますが、市としてどのように関わるのか、お伺いいたします。 412 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 413 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 小田良谷戸公園の在り方や管理方法などにつきましては、地域をはじめ、市民の要望が反映されるよう、今後、東京都と協議してまいります。 414 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 415 ◯ 6番(鈴木 誠君) これは、以前に一般質問で、どちらかというと生涯学習課等の話でもさせていただいたのですけれども、例えば平尾の古民家については、多摩市の一本杉公園の古民家管理の方法と同じように、地域団体の方々に、そこで収穫される作物とかを自由にしていい代わりに管理もお願いしますというやり方もあったかと思います。ぜひとも、地域でやる人、やってくれる団体をきちんとしていただきまして、東京都との協議の中で、ぜひそういった点も加味していただければと思います。
     (3)に移ります。稲城第二中学校プール目隠しの新設についてです。多3・4・17号坂浜平尾線開通によりまして、同校のグラウンドは大通りに面して開放的になりました。それと同時に、校舎側近くにありますプールも丸見えの状態となり、商業施設からもよく見えるということも含めまして、思春期を迎える中学生らの心境を考えると、目隠しの設置は必須であると考えますが、いかがでしょうか。 416 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 417 ◯ 教育部長(石田昭男君) 稲城第二中学校プールの目隠しにつきましては、本年4月に着手し、5月に完了しております。 418 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 419 ◯ 6番(鈴木 誠君) ありがとうございます。本当は3月にするはずだった質問を今この場でしたことによって、実際に現地を見せていただきました。ただ、今年の夏はどうしてもプール開放自体がそもそもちょっと難しいところもあるかと思いますので、ぜひ来年以降、実際に使った生徒たちが、これなら大丈夫だという形に進んでいくことを願いまして、もしどうしてもということがあったら、また改修のお願いをすることもあるかもしれませんが、よろしくお願いいたします。  それでは、大きな項目、最後の3番に移らせていただきます。稲城市における地方自治の基本原則についてです。  地方自治は民主主義の学校とも解釈されており、そのような呼び名もあるわけでございます。日本国憲法第8章92~95条の中で規定され、個別法としては地方自治法をはじめとした法律によってこの存在が規定されております。稲城市も現況としてその大前提で詳細に規定がなされていると考えます。稲城市は、地方公共団体としての議決機関である我々議会と、執行機関である首長の両輪が市民の信託の下で構成されております。  (1)、緊急性・即時性に対応するための首長の権限についてです。1)、過去、鹿児島県の某市とさせていただきますが、某市においては、首長による専決処分の乱発で、これによって国自体が法改正をするというような騒ぎもございました。稲城市は、地方自治法179条、180条それぞれに対してどのような事柄を適用されているのか、お伺いいたします。 420 ◯ 議長(渡辺 力君) 総務部長。 421 ◯ 総務部長(鈴木秀治君) 地方自治法第179条では、具体的な専決処分の範囲の定めはなく、本議会にも上程しております稲城市市税条例のように、議会を招集するいとまがないことが明らかな事案や急を要する補正予算などの事案に対して、専決処分を行っているところでございます。  また、地方自治法第180条の規定に基づき専決処分を行うものといたしましては、平成15年3月27日議会議決により指定されました専決処分事項の指定についてに基づき、交通事故等の和解の額及び損害賠償の額が100万円以下のものに対して、専決処分を行っているところでございます。 422 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 423 ◯ 6番(鈴木 誠君) 今回の第2回定例会の中でもコロナ対策として専決処分されて、市が実施した補正予算などが全会一致で追認可決されているところでございます。本当に必要で緊急である場合だけに適用されているということで、当然、稲城市においてもそんな独裁などができるような体制ではないというのが改めて確認されたところでございます。  ここで、(2)です。通常の市で、政令指定都市ではない稲城市としてお伺いするのですが、情報収集、意思決定、発信のプロセスについてです。1)、稲城市の政策形成として、上程する議案はどのように練り上げて発議され、また最終的に市民生活に反映される仕組みであるのか、改めてその流れを伺います。 424 ◯ 議長(渡辺 力君) 企画部長。 425 ◯ 企画部長(芦沢政美君) 市では、市議会に御提案する政策案につきましては、市の行政運営の最高方針の決定、重要施策の審議を行う庁議等により審議、決定し、市長が議案として市議会に上程いたします。上程された議案は、市議会における手続により審議の上、最終的に採決により議案に対する可否の決定がなされ、そうした間接民主主義に基づく手続を経て、最終的に市民生活に反映されるものと考えております。 426 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 427 ◯ 6番(鈴木 誠君) 至極真っ当な民主主義のプロセスを稲城市が慎重に実施しているということが理解されました。  ところでになりますけれども、この庁議というものにかけられる際、あるいはそれ以前の素案を職員が考える際に、市民の動向や声についてもある程度は作成者側として認識した上で運用がなされているのか、お伺いいたします。 428 ◯ 議長(渡辺 力君) 企画部長。 429 ◯ 企画部長(芦沢政美君) 政策立案に当たっては、市民ニーズ等を把握することは、重要な要素の一つであります。そのため、市では、日々の窓口での対応なども含め、様々な機会を捉えて市民の声を聞き、政策案の策定過程において適切に生かしていくように努めております。 430 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 431 ◯ 6番(鈴木 誠君) 所定のプロセスを経た上で議題となり、そして民主主義の根幹である選挙で選ばれる民選の議会が要となって政策を議決していっているということ、これは当たり前なのですけれども、再度認識できたところでございます。  次に、2)に移ります。自治法の94条においては、人口が少数な町村においてのみ、ある種の直接民主制的な総会が開けると規定されております。稲城市において、住民の不安を払拭する、あるいはその声を直接反映する仕組みは、町村ではございませんで、市ですので、どのような仕組みがあるのか、お伺いいたします。 432 ◯ 議長(渡辺 力君) 企画部長。 433 ◯ 企画部長(芦沢政美君) 市民の声を直接反映する仕組みといたしましては、市政への提案、意見公募やタウンミーティング、また各種審議会や委員会等で意見を伺うことで、市民が市政に積極的に関わることができるように、市民参加の機会の拡充を図ってきております。 434 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 435 ◯ 6番(鈴木 誠君) 地方自治法に定められる執行機関の附属機関、各種審議会・委員会、誰でも即座に送付ができる市政への提案、意見公募、そして市長自身が各地域を回って直接対話ができるタウンミーティング等の多様な方法を実施していることが改めて理解されました。例えばでありますけれども、一部の団体から政治的集会への出席を求められた際、市行政としてはどのような対応がなされるものであるのか、お伺いいたします。 436 ◯ 議長(渡辺 力君) 企画部長。 437 ◯ 企画部長(芦沢政美君) さきにお答えしましたとおり、市では市民の皆様から御意見等を伺う様々な機会を設けております。そうしたことからも、御質問の一部の団体の政治的集会への参加につきましては、公平性等の観点から対応しておりません。 438 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 439 ◯ 6番(鈴木 誠君) 平成27年の第4回定例会、平成29年の第2回定例会の一般質問等で、私は以前から、市が関わることを政治イシュー化するような方々には、支援・後援の許認可あるいは市部局が協働すべきではないという旨を申し伝えてまいりました。公務員法はもちろん、市がお墨つきを与えた政治活動として宣伝利用され、純粋無垢な市民の皆様に誤解を与えかねないという危険があるからでございます。今回、今頂きました答弁は、総括的な民主主義問題として企画部にお答えいただいているところでございますけれども、企画部に限らず、教育委員会等も含め、市全庁が一部の団体の政治目的をはらむ活動には公平性の観点から関与しないという回答でよろしいか、確認させてください。 440 ◯ 議長(渡辺 力君) 企画部長。 441 ◯ 企画部長(芦沢政美君) 繰り返しになりますが、市では、一部の団体の政治的集会への参加につきましては、公平性等の観点から対応しておりません。 442 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 443 ◯ 6番(鈴木 誠君) 大変くどいようで恐縮でしたが、稲城市としては、特定の政治目的をはらむ活動や集会には関与しないということが改めて確認できましたので、次に移らせていただきます。  3)です。3)の質問をさせていただく前に、先ほど象が踏んでも壊れないと言ったのは、あれはカシオのG-SHOCKではなく、サンスター文具のペンケースのことでございました。実際、カシオのG-SHOCKが踏んでも壊れないのは、ギネス認定された「トラックで踏んでも壊れない」でしたので、少し修正を、正しい情報という意味で、この3)にも関わるので、訂正させていただきますが、ツイッターや各種SNS、ブログなど、身元が定かでなく、またユニークユーザー数の水増し、複数のアカウントが作れるといったものから声がいろいろ今出ております。そうした根拠の弱いものを背景にした世論とは言い難い情報をうのみにするのは、大変危険があると思います。市の認識をお伺いいたします。 444 ◯ 議長(渡辺 力君) 企画部長。 445 ◯ 企画部長(芦沢政美君) ツイッターや各種SNS等からの発信による情報等の危険性につきましては、十分認識しているところであり、匿名性の高いもの、出どころのはっきりしないもの等については、回答しない扱いとしております。また、市では、市民が事実と異なる情報により混乱することがないよう、正しい情報を適切に配信することに努めております。さらに、市の意思決定に当たっては、事実に基づく適切な情報収集を行い、政策決定などをしてきております。 446 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 447 ◯ 6番(鈴木 誠君) もう少し情報の整理・発信についてお伺いしたいと思います。数年前、「保育園落ちた、日本死ね」なる、当の本人の気持ちは察するところではありますけれども、あまりにも乱暴な言葉が国内をセンセーショナルに駆け巡りました。これは本当は駆け巡ったというより駆け巡らされたと言っても過言ではないと私は思っておりますが、この言葉を基に国会質疑をした議員が満面の笑みで流行語大賞を受賞するなどという本当にばかげた事態が起きていたなと記憶しております。匿名というものであるがゆえに、相手をおもんぱからずに言いたい放題。こうした影響で、つい先日には人気女子プロレスラーの痛ましい自殺事件も発生したところでございます。  このコロナ禍の中にあっても、一部の水増しアカウントや、政治側から世論誘導され、各界著名人も巻き込まれるようなツイッターの投稿、また来たかと、再び国会の場で問題提起されていることにうんざりしているところでございますけれども、そういったSNSというものがどうなのか。そして、フェイスブックとかではある程度、実在の人物、匿名ではないといった方々の意見交換も見られ、そうした意見を私も実際に聞いているところではございますけれども、公的機関である市行政としては、匿名過ぎる、出どころの不明な情報は取り扱わないということがしっかりなされているという回答で、安心しました。  我々議員としても、当然そんな出どころ不明の話は議会で取り上げないわけでございますけれども、火災や犯罪等の火急の知らせ、あるいは家庭内暴力などの相談など、匿名性が必要であるもの、緊急性が高いものを別とすれば、稲城市としては、今後もこうした出どころ不明、匿名過ぎる、あるいは偽名等による政治的意見に対しては、基本的に取り扱わない方針であるということで確認してよろしいか、お伺いいたします。 448 ◯ 議長(渡辺 力君) 企画部長。 449 ◯ 企画部長(芦沢政美君) 市では、匿名性の高いもの、出どころのはっきりしないものなどについては、応答することなく、事実に基づく適切な情報収集を行い、行政運営を進めていくよう努めているところでございます。 450 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 451 ◯ 6番(鈴木 誠君) 匿名や、実在者かどうかも疑わしい訴え、あるいは怪文書ほか、裏取りのできないアンケートや署名など、いろいろな方法での、言い方は悪いですけれども、工作活動みたいなものもたまに散見されます。ぜひともこういったものは慎重に取り扱っていただきまして、特に政治的意見に関しては、基本的には公務員法の規定もありますので、関わらないという基本方針を貫いていただけるということで確認できましたので、次に移ります。  4)、どのような政策であろうと、それぞれの立場によって是非が分かれるものであります。地方公共団体としての意思は、意思決定機関がなすべきことでございますが、その中身については、分かりやすくかみ砕いて住民に周知していく必要があると思います。市としてどのような手法を用いてこうした機会を創出しているのか、改めて伺います。 452 ◯ 議長(渡辺 力君) 企画部長。 453 ◯ 企画部長(芦沢政美君) 決定した政策の市民への説明・周知の手法につきましては、市では、市内全戸配付の広報紙のほか、市ホームページや市メール配信サービス、ポスター掲示、チラシ配布、街頭周知キャンペーンなどにより、市民に広く、分かりやすい形で説明・周知を図ってきております。 454 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 455 ◯ 6番(鈴木 誠君) いまだ御高齢の方を中心に、インターネットを通じた即時のお知らせができない範囲があるのは仕方ないことだと感じております。そのために、特に抜け漏れがない市内全戸配付の市広報、これは現在でも市の情報発信の要であることは間違いないと感じております。例えば、ある案件について説明会を開いてほしいという要望があった場合、市としてはどのように対応する方針で来ているのか、重ねて伺います。 456 ◯ 議長(渡辺 力君) 企画部長。 457 ◯ 企画部長(芦沢政美君) 市では、案件の内容、説明会実施の必要性、市民全体への公平性などを考慮して、適切な方法により市民への説明・周知を図ってきております。 458 ◯ 議長(渡辺 力君) 鈴木君。 459 ◯ 6番(鈴木 誠君) 先ほど2)のところで、政治的集会には公平性の観点から関与しないという回答を頂きました。一部のためではなく、全体の奉仕者であるという前提で、全体に情報を公平に行き渡らせることを基軸にしまして、引き続き適宜、適切な方法での情報発信に努めていただきたいと思います。  さきにいそむら議員の話の中でもありましたけれども、Society 5.0という世の中になってまいりました。しかし、そんな世の中になろうとしても、実際に活動するのは人間です。この人間の考え方、行動がそこまで、Society 5.0まで高次元に引き上げられるかどうか。これは今私たちは試されているのではないかと思います。折しも東京都知事選挙が行われておりますけれども、何かしら火のないところに煙を立てて、市民、都民という広範囲な言葉を隠れみのにして政治活動をし、あるいは選挙の争点を作ろうとする個人や団体も散見されるところでございます。残念ではございますが、この場にいる方々はそんなことはないだろうと信じているところでございますが、ぜひ稲城市としても、今後も公平性、そして一部に肩入れしないという形での政策運営を心がけていただきますようお願い申し上げまして、以上で起風会、鈴木誠の一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 460 ◯ 議長(渡辺 力君) 以上で、6番、鈴木誠君の一般質問は終わりました。  暫時休憩いたします。                                午後1時35分 休憩   ─────────────────────────────────────────                                午後1時45分 開議 461 ◯ 議長(渡辺 力君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  以上で、一般質問を終わります。   ───────────────────────────────────────── 462 ◯ 議長(渡辺 力君) 本日、第56号議案 稲城市立学校給食共同調理場第一調理場建替移転工事(建築)請負契約の変更について、第57号議案 稲城市立学校給食共同調理場第一調理場建替移転工事(電気)請負契約の変更について、第58号議案 稲城市立学校給食共同調理場第一調理場建替移転工事(機械)請負契約の変更についての3件が提出されました。  お諮りいたします。この際、第56号議案から第58号議案までの3件を日程に追加し、議題といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 463 ◯ 議長(渡辺 力君) 御異議なしと認めます。よって第56号議案から第58号議案までの3件を日程に追加し、議題とすることに決定いたしました。  追加日程第1、第56号議案 稲城市立学校給食共同調理場第一調理場建替移転工事(建築)請負契約の変更について、追加日程第2、第57号議案 稲城市立学校給食共同調理場第一調理場建替移転工事(電気)請負契約の変更について、追加日程第3、第58号議案 稲城市立学校給食共同調理場第一調理場建替移転工事(機械)請負契約の変更についての3件を一括議題といたします。  市長から提案理由の説明を求めます。市長。      〔市長 高橋勝浩君 登壇〕 464 ◯ 市長(高橋勝浩君) 第56号議案から第58号議案までの3議案につきましては、稲城市立学校給食共同調理場第一調理場建替移転工事請負契約の変更に係る議案であることから、一括して提案理由の説明を申し上げます。  本案は、稲城市立学校給食共同調理場第一調理場建替移転工事(建築)、(電気)及び(機械)請負契約を変更することにつきまして、地方自治法第96条第1項第5号の規定により、議会の議決を求めるものでございます。内容につきましては、価格水準の急激な変動があったことなどを受けて、契約金額を増額することについて契約の相手方から申出があり、その協議が調ったことから、契約金額を変更するものでございます。詳細につきましては、総務部長から説明を申し上げます。  第56号議案から第58号議案までの各議案につきまして、よろしく御審議の上、御承認を賜りますようお願い申し上げます。 465 ◯ 議長(渡辺 力君) 補足説明を求めます。総務部長。      〔総務部長 鈴木秀治君 登壇〕 466 ◯ 総務部長(鈴木秀治君) 第56号議案 稲城市立学校給食共同調理場第一調理場建替移転工事(建築)請負契約の変更についてから第58号議案 稲城市立学校給食共同調理場第一調理場建替移転工事(機械)請負契約の変更についてまでの3議案につきまして、補足の説明を申し上げます。恐れ入りますが、議案書及び議案概要説明書を御覧ください。  本契約は、既に平成30年12月18日に締結しているもので、本件についての変更契約の内容は、労務単価等の上昇に伴う物価変動に対応するため、稲城市工事請負契約書約款第25条6項の「予期することのできない特別の事情により、工期内に日本国内において急激なインフレーション又はデフレーションを生じ、請負代金額が著しく不適当となったと認めたときは、前各項の規定にかかわらず、請負代金額の変更を請求することができる」との規定を適用するものでございます。  また、令和元年10月28日の福祉文教委員会において御報告させていただきました、当該工事に使用する外壁材料の納入時期の遅延等により工事日程に変更が生じたことについて、受注者との協議が調ったことから、現在建設中の稲城市立学校給食共同調理場第一調理場建替移転工事(建築)、(電気)及び(機械)請負契約の契約額を変更するものでございます。  変更金額につきましては、第56号議案 稲城市立学校給食共同調理場第一調理場建替移転工事(建築)請負契約の変更についてが1,494万9,000円、第57号議案 稲城市立学校給食共同調理場第一調理場建替移転工事(電気)請負契約の変更についてが410万3,000円、第58号議案 稲城市立学校給食共同調理場第一調理場建替移転工事(機械)請負契約の変更についてが442万2,000円の増額でございます。受注者とは、令和2年6月19日に仮契約を締結いたしました。なお、議会の承認を頂きました後に、本契約を締結いたします。  補足の説明は以上でございます。よろしくお願い申し上げます。 467 ◯ 議長(渡辺 力君) 以上で、提案理由の説明は終わりました。  これより質疑に入ります。──質疑がありませんので、以上で質疑を終結いたします。  ただいま議題となっております第56号議案から第58号議案までの3件につきましては、福祉文教委員会に付託いたします。   ───────────────────────────────────────── 468 ◯ 議長(渡辺 力君) お諮りいたします。委員会審査等のため、6月23日から6月29日までの7日間休会といたしたいと思います。これに御異議ありませんか。      〔「異議なし」と呼ぶ者あり〕 469 ◯ 議長(渡辺 力君) 御異議なしと認めます。よって6月23日から6月29日までの7日間休会とすることに決定いたしました。   ───────────────────────────────────────── 470 ◯ 議長(渡辺 力君) 以上で、本日の日程は全部終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。                                午後1時52分 散会 Copyright © Inagi City, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...