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令和元年第4回定例会(第27号) 本文 開催日: 2019-12-02
令和元年第4回定例会(第27号) 名簿 開催日: 2019-12-02

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  1. 稲城市議会 2019-12-02
    令和元年第4回定例会(第27号) 本文 開催日: 2019-12-02


    取得元: 稲城市議会公式サイト
    最終取得日: 2022-12-31
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1                                午前9時30分 開議 ◯ 議長(渡辺 力君) ただいまから本日の会議を開きます。   ───────────────────────────────────────── 2 ◯ 議長(渡辺 力君) ここで御報告いたします。補正予算特別委員長から、11月29日に正副委員長の互選を行い、委員長に中山賢二君、副委員長に山岸太一君が当選されたという報告がありました。   ───────────────────────────────────────── 3 ◯ 議長(渡辺 力君) 日程第1、一般質問を行います。  一般質問の方法は従来どおりでありますので、よろしくお願いいたします。  通告の1番、山岸太一君の一般質問を許します。8番、山岸太一君。 4 ◯ 8番(山岸太一君) おはようございます。日本共産党の山岸太一でございます。まず、質問に当たりまして、台風19号、そして21号によって被害に遭われた全ての皆様にお見舞いを申し上げます。また、10月12日から13日にかけ不眠不休で対応に当たられた市職員の皆さんへ敬意と感謝を申し上げます。ありがとうございました。  今議会でも、台風19号に関連した多くの質問を出されています。日本共産党稲城市議団は、党派や会派を超え、災害に強いまちをつくっていくために、力を合わせていく立場であります。私も災害対策について後ほど質問いたします。よろしくお願いいたします。  それでは、質問通告に基づきながら、今回は6項目、1つ、介護保険について、2つ、保育園の給食費について、3つ、学校の先生の働き方の改善について、4つ、子供たちのための学力調査のあり方について、そして5つ、災害対応、そして6つ、狭隘道路の改善、6点について質問いたします。  では大項目の1番、高齢者が安心してサービスを受けることのできる介護保険制度の実現についてです。  第7期介護保険計画も折り返しとなる中で、次期介護保険計画の概要がだんだん明らかになっています。サービス範囲の縮小、国の財源削減に反対し、必要な高齢者が必要なサービスを受けることのできる介護保険制度の実現を求める立場から質問します。  (1)、介護予防・生活支援サービス事業についてです。第6期介護保険事業計画が導入され、要支援1・2の方の訪問介護や通所介護が介護保険給付から介護予防・生活支援サービス事業、いわゆる総合事業に移されて5年がたとうとしています。どのような変化が起きたのか、数字から明らかにしていきたいと思います。1)、2019年3月のサービスごとの実績件数、そして前年同月比について聞きます。 5 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 6 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) おはようございます。それでは答弁いたします。介護予防・生活支援サービス事業の平成31年3月実績のサービス件数につきましては、訪問型サービスAは222件、通所型サービスAは540件、通所型サービスCは3件でございます。平成30年の同月比につきましては、訪問型サービスAは約6.2倍、通所型サービスにつきましてはA及びCで分けて集計しておりませんでしたので、通所型サービスA及びCの合計に対しましては約7.5倍でございます。 7 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 8 ◯ 8番(山岸太一君) 平成30年(2018年)3月と平成31年(2019年)3月と比べることにどういった意味があるのか。2018年3月は第6期介護保険計画の最終年度の最終月です。翌月から第7期計画に切りかわってきます。第6期計画から第7期計画に切りかわり、制度が変わる中でどういった変化が起きたのか、これを明らかにしていきたいと思います。  それでは再質問します。2018年3月の介護予防・生活支援サービス事業の訪問型・通所型の給付相当のサービスそれぞれの数を聞きます。また、このように前年同月比で増加したという答弁をされました。その理由について聞きたいと思います。 9 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。
    10 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 平成30年3月実績の訪問型の給付相当サービス件数につきましては174件、通所型の給付相当サービス件数につきましては415件でございました。前年同月比が増加した理由につきましては、総合事業への移行に伴う経過措置により、給付相当サービス事業者の3年間のみなし指定が平成30年3月末で終了したことから、平成31年度以降は給付相当サービスは終了し、サービスAを提供していることから、サービスA及びCの件数は増加しております。 11 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 12 ◯ 8番(山岸太一君) そうですよね。第6期計画では、訪問A、通所A、Cなどのように、緩和サービス以外に、給付相当、介護保険本体のサービス同等のものが実施されていた。しかし、第7期計画になってそれがなくなって、結果として全ての要支援1・2の方が緩和サービスのほうに移行し、数が激増しているように見えるわけです。ではこれらの数を足すとどうなるか。第6期計画の最終月では、訪問では、給付相当と緩和型を足すと約210件、2019年3月の緩和型サービスの数は220件、ほぼ横ばいであります。通所はどうか。第6期最終月期の通所の数を全て足すと487件、2019年3月の緩和型の通所サービスの数は543件、これは微増なのかなと思います。再々質問です。この点について認識はいかがでしょうか。 13 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 14 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 平成30年3月と平成31年3月のサービス件数の比較につきましては、訪問型サービスにつきましては微増となっており、通所型サービスにつきましては増加しているものと認識しております。 15 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 16 ◯ 8番(山岸太一君) では、2)、2019年3月末時点でのサービスごとの事業者数と前年同月比について聞きます。 17 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 18 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 介護予防・生活支援サービス事業の平成31年3月実績のサービス提供事業者数につきましては、訪問型サービスAは14事業者、通所型サービスAは24事業者、通所型サービスCは1事業者でございます。平成30年の同月比につきましては、訪問型サービスAは約4.7倍、通所型サービスにつきましてはA及びCで分けて集計しておりませんでしたので、通所型サービスA及びCの合計に対しましては約2.3倍でございます。 19 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 20 ◯ 8番(山岸太一君) こちらも同じなわけです。2018年から2019年3月にかけて事業者の数が倍増しているように思います。それでは再質問します。2018年3月の介護予防・生活支援サービス事業者、訪問型・通所型の給付相当をそれぞれ行っていた事業者数を聞きます。また、事業者数についてもこのように前年同月比で増加しています。その理由を聞きたいと思います。 21 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 22 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 平成30年3月実績の訪問型の給付相当サービス提供事業者数につきましては13事業者、通所型の給付相当サービス提供事業者数につきましては20事業者でございます。  前年同月比が増加した理由につきましては、さきにもお答えしましたとおり、給付相当サービス事業者の3年間のみなし指定が平成30年3月末で終了したことから、平成31年度以降は給付相当サービスは終了し、サービスAを提供していることから、サービスA及びCの事業者数は増加しております。 23 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 24 ◯ 8番(山岸太一君) これも同じなわけです。第6期計画の最終月では給付相当のサービスを事業者が提供していた。その事業者が一定程度緩和型に移行している。ところが、この給付相当と緩和型を足していくと、事業者数については横ばいもしくは減少しているのではないかと考えられます。再々質問ですが、その点について認識を聞きます。 25 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 26 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 平成30年3月と平成31年3月のサービス提供事業者数の比較につきましては、微減しており、この要因につきましては、みなし指定でサービスを提供していた市外の事業者が平成30年度以降の指定申請をしなかったことによるものであり、利用者へのサービス提供につきましては、市内の事業者に引き継がれていることから、サービス提供に支障はないものと認識しております。 27 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 28 ◯ 8番(山岸太一君) では、3)、総合事業の現状に対する市の認識を聞きます。 29 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 30 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 市の総合事業につきましては、早期に移行したことから、介護保険事業計画第6期中に実績を重ね、それを踏まえて介護保険事業計画第7期に位置づけた上で実施を進めてきていることから、順調に事業実施ができているものと認識しております。 31 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 32 ◯ 8番(山岸太一君) 順調に実施されているという認識だということであります。では、これは実際にお金の動きはどうなっているのでしょうか。この総合事業で事業者に対して支払われた費用、介護予防・生活支援サービス費、この平成29年度決算額、平成30年度の決算額、そしてその差額に対しての認識についてそれぞれ聞きたいと思います。 33 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 34 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 介護予防・生活支援サービスの費用、介護予防サービス費でございますが、こちらの平成29年度決算額につきましては1億9,059万2,364円で、平成30年度決算額につきましては1億4,639万1,782円で、差額は4,420万582円減でございます。差額の主な要因につきましては、給付相当サービスが減る一方で、人員基準や運営基準を緩和しましたサービスAが増加したことによるものと認識しております。 35 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 36 ◯ 8番(山岸太一君) 給付額が前年より減少しているということなのです。平成29年は1億9,000万円、平成30年度は1億4,600万円、約4,400万円、1年間で減っている。市の支出が削減されたので、これは喜ばしいことなのか。私は、そう単純ではないと思います。今、介護人材の不足、介護事業所の経営難が大きく問題になっています。小規模の事業所では、人手が確保できなくて、なかなか事業継続が大変だ、これは社会全体で言われています。最大の理由は何度も言われています。職員の待遇の問題です。待遇改善のための人件費にかける余裕がない。特に小規模の事業所では、本当に利益率は決して高くない中で、ぎりぎりで行われている。そういった中で、実際に事業者に支払われる給付が減少しているということは、事業者の収入減につながっているわけで、結果としてこれは事業者の事業継続を困難にする要因にもなっているのではないか、私はそのように考えます。再々質問ですが、その点について、認識はいかがでしょうか。 37 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 38 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 介護予防・生活支援サービスにつきましては、その費用と負担のバランスを見ながら、人員基準や運営基準などのサービス提供の内容、またサービス提供量、また事業費の単価、さらに利用者の負担額、今後の高齢化などを各市町村が総合的に判断して事業の設定をいたしまして、実施していくものであると認識しております。 39 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 40 ◯ 8番(山岸太一君) それでは、4)、介護保険1・2、これは要介護1・2と読みかえていただいて、要介護1・2の生活援助サービスの総合事業への移行を行うべきではないと考えます。その点について認識を聞きます。 41 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 42 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 要介護1・2の生活援助サービスの総合事業への移行につきましては、今後の介護保険制度改正の議論を引き続き注視してまいりたいと考えております。 43 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 44 ◯ 8番(山岸太一君) 今後の議論を見守るということであります。先週、11月27日付朝日新聞の記事でこのように報じられています。「厚生労働省は要介護1、2の人への生活援助サービスを市区町村事業に移す改革を見送る方向だ」「要介護1、2の生活援助サービスの移行は、地域の実情に合わせたサービス実施とコスト削減を進める狙いがあった。ただ、今でも自治体は介護人材の不足などに苦しんでおり、さらなる対応が難しい実情を踏まえ、見送る」といったことが報道されています。これは当然の判断だと思います。やっぱり無理がある話なのです。コスト削減と言っていますが、削減されたコストは結局、介護現場で働く人の待遇に跳ね返ってしまう。そのまま人材不足の負のスパイラルに突っ込んでいくだけではないでしょうか。今紹介したのはあくまでも新聞報道です。実際はどうなるかはまだわかりません。しかし、私は毎回一般質問でしつこく取り上げてきました。いかに安上がりにするのかを前提にした制度設計では、やっぱり無理が来るということではないでしょうか。ちなみに、前回の一般質問で取り上げましたケアプランの自己負担導入についても、見送る方向だと同じ記事で報じられています。これからもこの問題については注視しながら取り上げていきたいということを述べて、次に進みます。  (2)、保険者機能強化推進交付金について、1)、交付金の概要について聞きます。 45 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 46 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 保険者機能強化推進交付金につきましては、国が介護保険法第122条の3に基づき、市町村や都道府県による自立支援・重度化防止等に関する取り組みを支援するため、市町村・都道府県に対し、指標ごとの評価点数の合計点に応じて交付金を交付するものでございます。こうした仕組みにより、各市町村・都道府県において、地域課題への問題意識が高まり、地域の特性に応じたさまざまな取り組みが進められていくとともに、こうした取り組みが自治体間で共有され、より効果的な取り組みに発展していくことを目指したものでございます。 47 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 48 ◯ 8番(山岸太一君) 稲城市の取り組みを点数化して、その点数に応じて交付金が支給されるといった仕組みだということです。では再質問します。この指標の主な項目、またそれが設定されている理由などについて聞きたいと思います。 49 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 50 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 指標の主な項目につきましては、PDCAサイクルの活用による保険者機能の強化に向けた体制等の構築、自立支援・重度化防止等に資する施策の推進、介護保険運営の安定化に資する施策の推進の大項目3点でございます。設定されている理由につきましては、保険者機能の強化に向けて、高齢者の自立支援・重度化防止等に関する市町村の取り組みに関するものとして、国が設定したものと認識しております。 51 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 52 ◯ 8番(山岸太一君) 指標は国が設定しているということです。  では、2)、稲城市の評価指標、交付額の実績について聞きたいと思います。 53 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 54 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 平成30年度の市の評価指標に対する獲得点数につきましては、実績で612点満点中512点であり、交付額は1,141万7,000円でございました。平成31年度につきましては、692点満点中477点であり、交付内示額は993万3,000円でございます。 55 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 56 ◯ 8番(山岸太一君) 2018年度は512点で約1,100万円、今年度は477点で約990万円だということであります。それでは再質問します。2019年度のこの点数、大項目及び小項目の内訳について聞きます。そして、2019年度のこの点数と交付額に対する認識について聞きたいと思います。 57 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 58 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 平成31年度の点数につきましては、大項目1のPDCAサイクルの活用による保険者機能の強化に向けた体制等の構築では、80点満点中80点でございます。第2項目の自立支援・重度化防止等に資する施策の推進は、529点満点中353点で、内訳は、地域密着型サービスが21点、介護支援専門員・介護サービス事業者が30点、地域包括支援センターが113点、在宅医療・介護連携が41点、認知症総合施策が40点、介護予防・日常生活支援が65点、生活支援体制の整備が43点、要介護状態の維持改善状況等が0点でございます。また、大項目3、介護保険運営の安定化に資する施策の推進は、83点満点中44点で、内訳は、介護給付の適正化が44点、介護人材の確保が0点でございます。  平成31年度の点数と交付額に対する認識につきましては、前年度に比べて市の取り組みは進んでいるにもかかわらず、配点や指標の変更があったことによりまして、点数と交付金が減ったものと認識しております。今後も、介護保険事業計画に基づき、施策を推進してまいりたいと考えております。 59 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 60 ◯ 8番(山岸太一君) 今の答弁はとても重要だと思います。自治体がやってきたことや内容とは関係なくて、国が指標を変えて、それに合わなければ、結果として点数が下がって、交付金も下がっていく。交付額をもらいたいと思ったら、国が思うような事業を優先的にやらなければならない。これはこのままだと本当に振り回されるような状況になってしまうのではないでしょうか。この制度は大きな問題があると私は思います。そこで再々質問します。こういった交付金を多く得るために、点数をふやすことを目的にしたような計画づくりや施策の推進はすべきではないと考えます。認識を聞きます。 61 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 62 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) この保険者機能強化推進交付金につきましては、交付金獲得を目的として施策を推進する認識はございません。市介護保険事業計画に基づきまして施策を推進することによりまして、その結果として交付金が獲得できるものと考えております。 63 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 64 ◯ 8番(山岸太一君) 交付金獲得が目的ではないということであります。  では、3)、こういったインセンティブによる調整交付金ではなく、明確な財源保障を国に求めるべきと考えます。認識を聞きます。 65 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 66 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 保険者機能強化推進交付金につきましては、現在、既存の交付金とは別の財源により実施されております。引き続き、既存の交付金とは別の財源により実施することを東京都市長会を通じて国へ要望してきております。 67 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 68 ◯ 8番(山岸太一君) 市長会も同じように主張されているということであります。これも報道では、来年度からこの交付金を倍額にして、指標も取り組み次第ではマイナスとなるような項目もつけ加えていくといったことが言われています。点数競争に巻き込まれて、結果としてとんでもない状況を生み出すようなことはあってはならないと思います。第8期計画をどうつくっていくかは、年明けから本格化していくと思います。今後も、必要な方が必要なサービスを必要な分ちゃんと受けられる介護保険制度の実現を求めて、そのことを述べて次に進みたいと思います。  では、大項目の2番、民間保育園の事業を支え、安全で質の高い保育の実現についてです。  さきの第3回定例会で大問題になりました、幼児教育・保育の無償化に伴う保育園給食費の徴収についてであります。保育園給食費の徴収に伴って、私立保育園に対する委託料が削減されているという実態があります。保護者からは今後の給食の実施について不安の声が出されています。安全で質の高い保育事業の実現に市が責任を果たすことを求める立場から質問します。  (1)、民生費・私立保育所運営委託料について、1)、この委託料の目的・役割について聞きたいと思います。 69 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 70 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 民間保育所等運営委託の目的及び役割につきましては、児童福祉法及び子ども・子育て支援法に基づき、支弁する保育所等の運営に要する費用、東京都の認可基準を超えて行う保育の内容の充実に要する経費及び市が委託する事業の経費について必要な事項を定め、児童の健全な育成を図るものでございます。 71 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 72 ◯ 8番(山岸太一君) 私立保育園の保育の内容の充実で、児童の健全な育成を図るために支出されているというものであります。それでは再質問します。この委託料の中の市基準で設定されている主な項目について聞きます。また、その項目の中の一般保育対策、この目的・役割、その計算方法について聞きたいと思います。 73 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 74 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 市基準で設定している項目につきましては、0歳児保育特別対策事業、0歳児保育推進事業、11時間開所保育対策事業、障害児保育事業、一般保育所対策事業、延長保育事業、一時預かり事業、子育てひろば事業、地域活動事業、産休等代替職員制度事業、年末保育事業、休日保育事業でございます。また、一般保育対策事業につきましては、保育所等の運営の充実を図ることを目的に、補助事業として実施しております。計算方法につきましては、歳児別の利用定員別単価に入所月数を乗じて算出しております。 75 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 76 ◯ 8番(山岸太一君) この委託料の中には、国基準として国が出している分、市基準として市が出している分、それぞれある。そして、この市基準の中に一般保育対策事業という項目があって、その目的は、保育園の運営の充実のために補助をしているということであります。  では、2)です。給食費実費徴収に伴い、平成31年度予算で削減された金額の総合計と各園ごとの内訳を聞きます。 77 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 78 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 幼児教育・保育の無償化に伴い、これまで市が委託料の中で負担していた給食食材料費分が保護者負担となったことにより委託料の予算額を減額したもので、金額は1,780万2,000円でございます。各園の内訳につきましては、ひらお保育園が167万4,000円、松葉保育園が145万8,000円、向陽台保育園が162万円、城山保育園が156万6,000円、もみの木保育園長峰が135万円、若葉台バオバブ保育園が129万6,000円、もみの木保育園若葉台が129万6,000円、中島ゆうし保育園が135万円、城山保育園南山が154万8,000円、本郷ゆうし保育園が156万6,000円、メリーポピンズ稲城ルームが86万4,000円、稲城矢野口雲母保育園が59万4,000円、京王キッズプラッツよみうりランドが28万8,000円、サザンヒルズこども園が97万2,000円、管外認可保育所が36万円でございます。 79 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 80 ◯ 8番(山岸太一君) 給食費を保護者負担にしたために、委託料から出していた給食費のための予算を削減したということであります。総額で約1,700万円ということです。それでは再質問です。この減額の単価、そしてその単価にした根拠を聞きたいと思います。 81 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 82 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 減額単価及び根拠につきましては、国が定めた主食費3,000円といたしました。 83 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 84 ◯ 8番(山岸太一君) 園児1人当たり主食費分3,000円の給食費の補助について減額をされたということです。手元に、市が私立保育所運営委託料を計算した予算資料があります。ここでは、市基準の一般保育対策事業の項目で、3歳児と4歳児以上の子供の数に3,000円を掛けて、その分を委託料から削減しているということが記載されています。今の説明のとおりだということです。  では、(2)、私立保育園の給食費について、1)、給食費6,000円の金額の根拠について聞きたいと思います。 85 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 86 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 給食費につきましては、各施設の給食提供の実態を踏まえ、給食の質を確保することができる額として、市及び私立保育園園長会の協議にて決定したことが根拠でございます。 87 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 88 ◯ 8番(山岸太一君) 市と園長会で決めた、それが根拠だということです。それでは聞き方を変えます。さきの第3回定例会福祉文教委員会において、当初提案の給食費は主食3,000円、副食4,500円、合計7,500円で当初は給食費を提案したと答弁されています。再質問しますが、それに照らすと、この給食費6,000円についてはどのような計算をされているのか、その点について聞きたいと思います。 89 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 90 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 給食食材料費の単価6,000円につきましては、私立保育園園長会と協議し、主食費1,500円、副食費4,500円としております。 91 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 92 ◯ 8番(山岸太一君) そのとおりですよね。主食費1,500円、副食費4,500円、合わせて6,000円だということです。前の質問について少しおさらいしたいと思います。当初予算では、給食費の自己負担分は7,500円になっていました。内訳は主食費3,000円、副食4,500円だということです。副食費4,500円は国が出していた公定価格から削られたので、保育園にとっては自動的に収入減になります。主食費3,000円はどうか。これは、市が出していた私立保育所運営委託料の一般保育対策事業の中から、あえて「主食費補助@3,000円削減」と記載されて、私立保育園に対する補助金からカットをされている。では、もし当初予算の段階で主食費1,500円、副食費4,500円の6,000円の給食費自己負担になった場合、これはどうだったのでしょうか。当然、私立保育所運営委託料の削減額は「主食費補助@1,500円削減」となって、私立保育所に対する委託料の削減額は現状の1,700万円ではなく、半分の850万円にとどまったのではないでしょうか。それでは、結果的に7,500円から6,000円に給食費は変わっています。3,000円の単価で削減されて、この1,700万円のうちの半分、850万円。この850万円の補助金は一体どのようになるのでしょうか。  2)です。安全で質の高い給食が実施されるために、市として役割を果たすべきと考えます。認識について聞きます。 93 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 94 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 市の役割といたしましては、給食の提供は各施設により、献立等は異なりますが、指導検査や私立保育園園長会を通じて情報提供・情報共有を行い、安全で質の高い給食の確保に努めることであると認識しております。 95 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 96 ◯ 8番(山岸太一君) 市の役割は、安全で質の高い給食の確保に努めること。しかし、その手段は情報提供や情報共有によって行われるのだと。これだけにとどまっていいのでしょうか。再質問します。給食費の保護者負担額が当初予算と変わった以上、減額した私立保育所運営委託料を増額し、私立保育園の給食事業を支えるべきではないかと考えます。その点について、認識はいかがでしょうか。 97 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 98 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 給食食材料費につきましては、原則自己負担、保護者負担であります。また、民間保育所等運営委託につきましては、保育所等の運営に要する費用に対して支払うものでありますので、給食食材料費に特化して増額をするということは考えておりません。
    99 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 100 ◯ 8番(山岸太一君) 今の答弁はちょっといただけないと思います。これは大きな矛盾が生じているのではないかと思います。この委託料は、保育園の運営に要する費用を支払うもので、給食費に特化して増額するものではないとお答えになりました。ではなぜ当初予算で給食費に特化して減額されたのでしょうか。  市の資料をもう一度読みますね。「一般保育対策削減分・主食費補助@3,000円削減」とはっきり書いてあります。主食費補助を削減すると。少なくとも私立保育所運営委託料に給食費の補助は含まれていたのです。それを市のほうで給食費に特化して減額されているのではないですか。減らすときだけ給食費補助を名指しで減らして、ふやすときは「いえいえ、給食費だけ増額できません」と、これではあんまりですよ。余りにもあんまりだと思います。納得できません。私は矛盾に満ちた答弁だと指摘をしたいと思います。前段の部分で、「給食費については、原則自己負担であり」と答弁もされました。この部分にずっとこだわっている。だから、今みたいな矛盾のある答弁になってしまうのではないでしょうか。  2019年3月20日、衆議院内閣委員会で当時の宮腰大臣は、幼児教育・保育無償化を担当された大臣ですが、「今般の無償化により、それまで地方が独自に負担していた部分に国、都道府県の負担が入ることで、全体として結果的に市町村の財政負担は軽くなります。給食費の負担がふえるような自治体においては、その財源を用いて、子育て支援のさらなる充実として、給食費負担にも御配慮いただきたいというふうに考えております」という答弁をされています。この答弁もちょっとどうなのだという気もしますが、重要なのはその最後です。「給食費負担にも御配慮を」と言っている。全額自己負担などという立場は、そもそも国ももうとっていないわけです。  私は、給食費について、幼稚園も含めた全額無料、少なくともその前段階として、副食費4,500円のみにすべきだと、このようにこの間求めています。今議会の福祉文教委員会でも、市民の方から陳情が出されています。しかし、そのさらに前段として、市が子育て支援として、保育園の給食費に対して補助をするのかどうなのか、そこから議論を始めなくてはいけない。子育て支援の充実を願う保護者の皆さん、質の高い安全な保育事業を継続しようと努力されている民間保育所の皆さんの声をどう受けとめるのか、本当にこの姿勢が問われているのではないでしょうか。  今の時点において、これ以上質問を重ねても、恐らく答弁内容は変わらないと思います。しかし、今の市の姿勢について、保護者の皆さんや事業者の皆さんがどのように感じるか、これは本当に振り返っていただきたいと思います。この問題はこれでは終わらないと思います。これからも何度も取り上げていくつもりです。あらゆる機会を通して、子育て支援の充実、給食費補助の復活、増額を求めていく。そのことを述べて、次に進みたいと思います。  では、大項目の3番です。小中学校教職員の長時間労働の改善について。  学校での教職員の長時間労働は依然として深刻であります。過労による休職や過労死などを生み出さない学校を現場の教職員の声と一緒につくり上げていくことを求める立場から質問します。  (1)、「公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドライン」について、1)、ガイドラインの趣旨で述べられている内容について聞きたいと思います。 101 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 102 ◯ 教育部長(石田昭男君) 平成31年1月25日に文部科学省が制定した「公立学校の教師の勤務時間の上限に関するガイドライン」の趣旨につきましては、限られた時間の中で、教師の専門性を生かしつつ、授業改善や児童・生徒等に接する時間を十分確保し、教師がみずからの授業を磨くとともに、その人間性や創造性を高め、児童・生徒等に対して効果的な教育活動を持続的に行うことができる状況をつくり出すことを目指して進められている「学校における働き方改革」の総合的な方策の一環として制定するものでございます。 103 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 104 ◯ 8番(山岸太一君) これはことしの1月に文科省が出したガイドラインであります。今、答弁された趣旨の前段では、このように述べられています。「教師の長時間勤務の看過できない実態が明らかになっている。特に所定の勤務時間外においては、いわゆる超勤4項目以外の業務について、教師が対応している時間が長時間化している実態が生じている」。こういった趣旨で、教師の長時間労働を是正する立場からこのガイドラインが示されているということです。では再質問します。このガイドラインの法的な位置づけについて聞きます。 105 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 106 ◯ 教育部長(石田昭男君) 本ガイドラインでは、実効性を高めるため、「文部科学省は、その根拠を法令上規定するなどの工夫を図り、学校現場で確実に遵守されるよう」取り組むべきとされており、この記述から、現時点では本ガイドラインそのものについては法的な位置づけはないものと認識しております。 107 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 108 ◯ 8番(山岸太一君) 法律にはなっていないのだということであります。法的な位置づけはまだないのだと。ではこのガイドラインに書かれていることをそのまま手をつけないでおくのか、その点は問われていくと思います。もう少し詳しく内容について聞きたいと思います。  2)、勤務時間の上限の目安として示されている内容について聞きたいと思います。 109 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 110 ◯ 教育部長(石田昭男君) 本ガイドラインで示されている勤務時間の上限の目安につきましては、1カ月の在校等時間の総時間から条例等で定められた勤務時間の総時間を減じた時間が45時間を超えないようにすることと、1年間の在校等時間の総時間から条例等で定められた勤務時間の総時間を減じた時間が360時間を超えないようにすることでございます。 111 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 112 ◯ 8番(山岸太一君) そうですね。月の残業時間が45時間、年間残業時間が360時間を超えないような働き方にすることが述べられています。ただし、この月45時間というのは、「勤務時間」や「労働時間」ではなく、「在校等時間」となっています。再質問します。このガイドラインの中で示されています「勤務時間」、「在校等時間」、「労働時間」の違いや関係性について聞きます。そして、先ほど趣旨の前段で述べられていました超勤4項目の内容についても確認したいと思います。 113 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 114 ◯ 教育部長(石田昭男君) 本ガイドラインで示されております「勤務時間」と「在校等時間」と「労働時間」の違いや関係性につきましては、地方公務員法上の「勤務時間」は、基本的には労働基準法における「労働時間」と同義で、使用者の指揮命令下に置かれている時間とのことでございます。また、「在校等時間」は、教師が校内に在校している時間及び校外での勤務の時間を外形的に把握した上で合算し、そこから休憩時間及び業務外の時間を除いたもので、「勤務時間」及び「労働時間」との違いは、使用者からの指示に基づかず、教師の自発的な判断により行った時間も含まれるとのことでございます。  次に、超勤4項目の内容につきましては、公立の義務教育諸学校等の教育職員を正規の勤務時間を超えて勤務させる場合等の基準を定める政令において、「臨時又は緊急のやむを得ない必要があるときに限る」とした上で、1項目めにつきましては、校外実習その他生徒の実習に関する業務、2項目めにつきましては、修学旅行その他学校行事に関する業務、3項目めにつきましては、職員会議に関する業務、4項目めにつきましては、非常災害の場合、児童又は生徒の指導に関し緊急の措置を必要とする場合その他やむを得ない場合に必要な業務と規定されております。 115 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 116 ◯ 8番(山岸太一君) 地方公務員法上の「勤務時間」とも労働基準法上の「労働時間」とも違う「在校等時間」という概念がこの中でつくり出されている。教師が学校にいる時間及び校外での業務時間全て合わせて月45時間以内にしなさいと、もろもろを含めて早く帰りなさいと言っているわけです。しかし、このガイドラインの中でQ&Aがあって、「在校等時間」についてはこう説明しているのです。「教師に関しては、校務であったとしても、使用者からの指示に基づかず、所定の勤務時間外にいわゆる「超勤4項目」に該当するもの以外の業務を教師の自発的な判断により行った時間は、労働基準法上の「労働時間」には含まれないものと考えるが、「在校等時間」としてカウントしてよい」と言っています。これもすごい話なんですよね。業務管理・残業管理の鉄則は、上司の指示命令に基づかない作業は業務としては認めませんということが基本なわけです。ところが、学校の先生に限っては、上司の指示がなくて自発的に行った業務というのは存在するのだと、しかもそれがあることを前提にして進めようとしている。これを突き詰めると、本当にこれは別の論点になってしまいますので、この点についてはまたの機会にしたいと思います。  では、3)、ガイドラインの留意事項で述べられている内容について聞きたいと思います。 117 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 118 ◯ 教育部長(石田昭男君) 本ガイドラインには留意事項が5項目示されております。1項目めが、本ガイドラインが、「学校における働き方改革」の総合的な方策の一環として策定されるものであることを十分に認識すること等、2項目めが、本ガイドラインの実施に当たっては、在校時間は、ICTの活用やタイムカード等により、できる限り客観的な方法により計測すること、3項目めが、本ガイドラインの実施に当たっては、教育委員会は、休憩時間や休日の確保等労働法制を遵守し、教師等の健康及び福祉を確保すること等、4項目めが、上限の目安時間の遵守を形式的に行うことが目的化し、真に必要な教育活動をおろそかにしたりすることがあってはならないこと等、5項目めが、本ガイドラインの実効性を高めるため、その根拠を法令上規定するなどの工夫を図ることについて、文部科学省としてさらに検討を続けていくことでございます。 119 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 120 ◯ 8番(山岸太一君) 留意事項として、タイムカードなどを使った客観的な方法で労働時間を記録できるようにすること、形式的な上限遵守を目的にするのではなく、学校の先生の健康や福祉を確保することなどが述べられているということであります。  では、4)、給特法対象外の学校職員の対応として示されている内容について聞きたいと思います。 121 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 122 ◯ 教育部長(石田昭男君) 本ガイドラインで示されている公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法対象外の学校職員への対応につきましては、「給特法の対象となっていない事務職員、学校栄養職員等については、法定労働時間を超えて勤務させる場合には、労働基準法第36条における時間外労働に関する協定──いわゆる三六協定を締結する中で働き方改革推進法に定める時間外労働の規制が適用されるものである」とあります。 123 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 124 ◯ 8番(山岸太一君) 給特法の対象となっている先生以外の職員については、時間外労働をさせるためには使用者と労働者の間で三六協定を結ばなければいけないということであります。それでは再質問です。三六協定の対象となる学校職員の職種ごとの人数を小中学校別に聞きます。また、学校現場で三六協定締結のために必要となる一般的な段取りや締結方法について聞きたいと思います。 125 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 126 ◯ 教育部長(石田昭男君) 1点目のいわゆる三六協定の対象となる学校職員の職種と人数につきましては、小学校では、都費事務職員12人、市費事務職員12人、用務員5人でございます。中学校では、都費事務職員6人、市費事務職員6人、用務員2人でございます。  2点目の学校現場でいわゆる三六協定のために必要となる一般的な締結方法等につきましては、初めに、学校ごとに校長が協定締結に向けた説明を対象とする職員全員に行います。次に、校長を除く全職員の過半数の賛同を得た職員代表を選出いたします。その後、校長と職員代表者が協定を締結し、校長が監督官庁に協定届を提出します。以上の手順につきましては、一般的な締結方法であると認識しております。 127 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 128 ◯ 8番(山岸太一君) 事務の職員の方、用務員の方ということで、全ての学校に1人以上必ずいるということです。協定のためには、学校ごとに職員代表を選出して、学校ごとに協定書を交わす必要がある。ちゃんと行おうとすると、それなりに大がかりな作業になるのではないかと思います。  対象者についてもう一度確認したいと思います。再々質問です。給特法の対象者は、学校の先生です。講師の先生などもそれに含まれます。それ以外の方が三六協定の対象だということです。それでは、学校司書、学校図書活性化推進員、教員補助、特別支援指導補助員などは三六協定の対象となるのかどうなのか、その点について聞きたいと思います。 129 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 130 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 学校図書館活性化推進員、教育補助員、特別支援指導補助員等の学校に配置されている臨時職員につきましては、契約時に所定外労働をすることがないものとして契約しておりますので、三六協定の対象外でございます。 131 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 132 ◯ 8番(山岸太一君) 残業しないことが前提だということですね。でも、これだと、残業させられないということになってしまいます。  では、(2)、稲城市での取り組みについて、1)、タイムカード等を使った時間管理の実施について認識を聞きたいと思います。 133 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 134 ◯ 教育部長(石田昭男君) タイムカード等を使った時間管理の実施につきましては、出退勤時間を把握するには有効と考えているところですが、勤務時間は在校時間と必ずしも一致しないことから、まずは業務の切り分けにより、学校内で教員一人一人の勤務時間を正確に把握する仕組みづくりが必要と考えています。このことから、教員の勤務時間を正確に把握する仕組みづくりにつきましては、今後、稲城市立学校における働き方改革に関する実施計画の策定を進める中で、検討してまいりたいと考えております。 135 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 136 ◯ 8番(山岸太一君) タイムカードをすぐに導入するというのは今は言われませんでした。そこで再質問です。今の答弁を少し細かく聞いていきたいと思います。勤務時間と在校時間が一致しない状況とは具体的にどういった状況なのか、聞きます。  また、業務の切り分けにより、学校内で教員一人一人の勤務時間を正確に把握する仕組みとは具体的にどういった仕組みなのか、その点について聞きたいと思います。  そして、稲城市立学校における働き方改革に関する実施計画策定の体制、検討会の実施回数、検討されている具体的な内容、計画の完成時期、これらについて確認したいと思います。 137 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 138 ◯ 教育部長(石田昭男君) まず1点目の勤務時間と在校時間が一致しない状況につきましては、在校時間には勤務時間に加え休憩時間及び業務外の時間が含まれることから、一致しない状況が生じるものと考えております。  2点目の業務の切り分けにより学校内で教員一人一人の勤務時間を正確に把握する仕組みにつきましては、在校時間のうち、業務時間と休憩時間及び業務外の時間に切り分け、在校時間から休憩時間及び業務外の時間を差し引き、勤務時間を正確に把握する仕組みを検討する必要があると考えております。  また、3点目の稲城市立学校における働き方改革に関する実施計画策定体制及び検討会の実施回数、検討している具体的な内容、完成時期についてでございます。初めに、計画の策定体制につきましては、現在検討会を設置しておりますが、教育部長、教育指導担当部長、教育総務課長、指導課長、教育総務課学校管理係長、指導課教職員係長が構成員になってございます。次に、検討会の実施回数につきましては、平成31年2月18日からこれまで4回実施しております。その中で校長並びに副校長との意見交換等も行ってきたところでございます。続いて検討内容につきましては、目的、本実施計画の位置づけ、教員の働き方の現状、働き方改革の目標、取り組みの方向性、取り組みの実践等を検討しているところでございます。最後になりますが、完成時期につきましては、現在、業務の洗い出しなどを実施して進めているところでございますが、できるだけ早い時期に取りまとめを行い、策定してまいりたいと考えております。 139 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 140 ◯ 8番(山岸太一君) 文科省は、指示命令のある業務も指示命令のない作業もごちゃまぜにして、とりあえず在校時間として記録して、その上限を決めなさいといったガイドラインを出していますね。でも、稲城市教育委員会の場合、指示命令にある業務時間を正確に把握する仕組みが必要なのだと言われています。それは単純なタイムカードの記録だけではないのだといったことでしょうか。ではどうするのかということであります。実態として、今の学校現場において、指示命令に基づかない先生の自発的判断の名のもとに行われているさまざまな校務が相当数存在しているわけです。現場では、長い間の蓄積で相当な矛盾があるのだなと思います。それを一から全て解決できるのか、また解決できるまで手をつけないのか。この点については、まず一歩前に踏み出すべきではないかと思います。  再々質問です。まずは在校時間だけでも正確に記録できるような状況をつくるべきだと考えます。認識を聞きます。  もう1点、この教員の働き方改革に関する検討会ですが、基本の構成員が今の答弁では教育委員会、庁舎職員になっています。私は、学校の校長・副校長などは基本の構成員に加えるべきだと思います。また、現場の教師の声、意見を聞く機会を必ず持ってほしいと思います。その点についても認識を聞きたいと思います。 141 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 142 ◯ 教育部長(石田昭男君) まず1点目の在校時間の把握につきましては、先ほど御答弁させていただいたとおり、タイムカード等を使った時間管理は、出退勤時間を把握するには有効と考えておりますので、今後、働き方改革に関する実施計画策定を進める中で、勤務時間を正確に把握する仕組みづくりとあわせて検討してまいりたいと考えております。  2点目の検討会に学校長ないしは副校長を構成員に加えることにつきましては、働き方改革に関する実施計画を検討する中で、積極的に学校長や副校長の意見を聞く機会を設けております。また、検討組織に校長・副校長が入ることで、さらなる負担につながることもございますので、検討会の構成員になっていただくことは現在のところ考えておりません。  3点目の検討会において現場の教師の声や意見を聞くことにつきましては、学校の代表者である校長または副校長の意見等に現場の教師の意見等も包含されているものと認識しております。いずれにしましても、いわゆる学校現場と教育委員会が歩調を合わせて共通認識の上、働き方改革を進めていかなければならないので、いろいろな意見を参考にしながら進めてまいりたいと考えております。 143 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 144 ◯ 8番(山岸太一君) では、2)、勤務時間の上限設定について認識を聞きたいと思います。 145 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 146 ◯ 教育部長(石田昭男君) 勤務時間の上限設定に関しましては、現時点では法的な規制はなく、国のガイドラインはあくまでも目安であるため、市としましては上限を設定すべきではないと考えております。今後は、国の法整備の状況を踏まえて対応してまいります。 147 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 148 ◯ 8番(山岸太一君) 今は考えていないということです。先ほどのタイムカードのときと同じやりとりになりますので、これは次に進みたいと思います。  では、3)、三六協定の締結状況について聞きたいと思います。 149 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 150 ◯ 教育部長(石田昭男君) 三六協定の締結状況につきましては、現時点で協定締結の実績はございませんでした。今後、法の趣旨に基づき、適切に手続きを進めてまいりたいと考えております。 151 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 152 ◯ 8番(山岸太一君) 今後進めるということでありますので、ぜひ適切に進めていただきたいと思います。  では、(3)、1年単位の変形労働時間制について、1)、1年単位の変形労働時間制の内容について聞きたいと思います。 153 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 154 ◯ 教育部長(石田昭男君) 1年単位の変形労働時間制の内容につきましては、既に労働基準法に規定されておりますが、休日の増加による労働者のゆとりの創造、時間外・休日労働の減少による総労働時間の短縮を実現するため、1カ月を超え1年以内の期間を平均して1週間当たりの労働時間が40時間を超えないことを条件として、業務の繁閑に応じ、労働時間を分配することを認める制度でございます。 155 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 156 ◯ 8番(山岸太一君) 今のは一般的な変形労働制の説明かと思います。それでは再質問です。現在、国会で議論されています給特法改定に伴う公立学校教員の1年単位の変形労働制の具体的な内容について聞きたいと思います。 157 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 158 ◯ 教育部長(石田昭男君) 公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置法第2条に規定する教育職員について、現在適用除外になっている1年単位の変形労働時間制については、労働基準法において、労働協定により定められている対象となる労働者の範囲、対象期間、労働日ごとの労働時間等の事項を条例で定めることにより、公立学校の教師に対して適用できるようにするものでございます。 159 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 160 ◯ 8番(山岸太一君) 本来はこれは地方公務員に適用できないものなのですけれども、学校の先生だけ特例的に適用しようというものであります。具体的には、1年間を繁忙期と閑散期に区別し、繁忙期は1日10時間労働まで可能にして、ふやした分の労働時間を貯金するような形で、その分を閑散期にまとめて休めるようにしようというものであります。国会では、こういった勤務ができるという条例をつくることができるように法律を変えようとしているわけです。論点はたくさんあります。余分に働いた時間を貯金して、2カ月先とか3カ月先のお休みに使うという考え方そのものがそもそも成り立つのか。閑散期、つまり夏休みの時期にまとめて休みをとるというけれども、そもそも夏休み時期だからといってそんなにまとめて休めるのか。条例を定めるのはいいけれども、では自動的にそういった働き方を全ての学校に適用できるのか。課題は山積みです。全ての論点に対して今回、議論はできません。2点ほど確認したいと思います。  2)、今年度の夏休み期間中の各学校の閉庁日の実施状況について聞きたいと思います。 161 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 162 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 各学校の閉庁日につきましては、校長が定める任意の日を最大5日間設定できることとしており、平成31年度の夏季休業期間中においては、市内全ての小中学校で閉庁日を設定しております。平成31年度におきましては、各学校が8月6日から8月16日の期間に2日から5日の閉庁日を設定している状況でございます。 163 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 164 ◯ 8番(山岸太一君) 各学校で5日間の閉庁日を設けたということであります。再質問です。閉庁日が設けられた理由、その背景について聞きたいと思います。 165 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 166 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 閉庁日が設けられた理由、背景につきましては、教職員の勤務の長時間化という背景を踏まえ、教職員の心身の健康増進を図ることを目的として、年次有給休暇等を取得しやすい環境を整えることでございます。 167 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 168 ◯ 8番(山岸太一君) 有休取得だということです。裏返せば、これはわざわざ5日間学校を閉めないと、有休もまともにとれないような現状があるのだということではないでしょうか。変形労働制になって、もしさらに夏に休みをとらなくてはならなくなったとき、これはどうするのでしょうか。閉庁日をさらにふやすのか。夏休みの前半はプール指導、1学期のまとめがあります。8月の後半になれば2学期の準備があります。そもそも、夏休み中だから先生は休みがとりやすいだろうとか、それこそ実態がわかっていない机上の空論のような状況が起きているのではないでしょうか。  次に行きます。3)、1年単位の変形労働時間制では、教員の長時間労働の改善にはならないと考えます。認識を聞きます。 169 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 170 ◯ 教育部長(石田昭男君) 1年単位の変形労働時間制につきましては、今国会で公立の義務教育諸学校の教育職員の給与等に関する特別措置法の一部を改正する法律案が可決・成立した場合、公立学校においても令和3年4月1日から適用が可能となります。1年間の総労働時間の短縮等が図られるなど、教員の働き方改革を推進する上で一定の効果を国が見込んでいるものと認識しております。 171 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 172 ◯ 8番(山岸太一君) 国は一定の効果を見込んでいるようだけれども、では市としてはどうなのか、その判断は示されませんでした。これはまだ国会を通っていません。仮に通ったとしても、一つポイントとなるのは、今回の法律改定ではあくまでも変形労働制が適用できるということになっただけで、やらなくてはならないとなっているわけではないということです。学校の先生の勤務時間を決めているのはどこか。公立学校の先生は地方公務員なので、勤務時間や勤務条件は都道府県及び政令市の条例で定められています。東京都の学校職員の勤務時間、休日、休暇等に関する条例で、勤務時間は1週間38時間45分と決められています。ではそれを割り振っているのは誰なのかということであります。再質問です。現在、各学校における勤務時間の割り振りの権限は誰が担い、どのように決められているのか、聞きます。その際、職員団体等との話し合いの有無についても聞きたいと思います。
    173 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 174 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 各学校における教職員の正規の勤務時間の割り振りにつきましては、市教育委員会が校長へ権限を委任しており、各学校の校長が学校の実態を踏まえて定めております。職員団体との話し合いにつきましては、職員団体より交渉の申し入れを受けた場合は、話し合うことになります。 175 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 176 ◯ 8番(山岸太一君) そうなのですね。実際に勤務時間の割り振りをしているのは各学校の校長先生が行っているということです。そして、職員団体、つまり労働組合から交渉を申し入れられたら、話し合いをしなくてはならないとなっているということです。国会でも、文科大臣の答弁で、「学校のみんなが嫌だというものを、条例ができたからといって働かせることはできない」といった答弁をされています。そこで再々質問です。学校現場における勤務時間の割り振り、働き方については、実際に働く教員の同意と納得のもとに進められるべきものであると考えます。認識を聞きたいと思います。 177 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 178 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 学校現場における勤務時間の割り振りにつきましては、学校の実態を踏まえて定める必要があり、また教職員の働き方につきましては、学校や教職員の勤務等の実態を踏まえ、教職員がチームとして改善を進める必要があると認識しております。 179 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 180 ◯ 8番(山岸太一君) ぜひ、引き続きこの点についても進めていただきたいと思います。  では、次に行きます。4です。子供たちの可能性を伸ばすための学力向上について。  1学期に実施されました学力調査の結果をもとにしたランクづけや学力競争といったものについて懸念をしています。一人一人の子供たちが大切にされる教育の実現を求める立場から質問します。  (1)、学力調査の実施状況について、1)、実施主体別の学力調査の実施状況について聞きたいと思います。 181 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 182 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 学力調査の実施状況につきましては、稲城市学力調査は、平成31年4月25日、市内全中学校の第1学年生徒を対象に、学習や生活に関するアンケート調査と国語・数学の教科に関する調査を実施いたしました。東京都の児童・生徒の学力向上を図るための調査につきましては、令和元年7月4日に、小学校第5学年児童と中学校第2学年生徒を対象に、学習に関する意識調査と、小学校は国語・社会・算数・理科について、中学校は国語・社会・数学・理科・英語について、教科に関する調査を実施いたしました。国の全国学力・学習状況調査につきましては、平成31年4月18日に、小学校第6学年児童と中学校第3学年生徒を対象に、学習や生活の諸側面等に関する質問紙調査と、小学校は国語・算数について、中学校は国語・数学・英語について、教科に関する調査を実施いたしました。 183 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 184 ◯ 8番(山岸太一君) 小学校5年生が東京都学力テスト、6年生が全国学力テスト、中学1年生が稲城市学力テスト、2年生が東京都学力テスト、3年生が全国学力テストと、毎年のように何らかの学力テストを受けているという状況であります。これはあえて再質問します。これらの学力調査ではかられるのは、当然学力の特定の一部分であり、教育活動の一側面でしかないと考えます。その点について認識を聞きます。 185 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 186 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 学力調査により測定できるのは、学力の特定の一部分であり、学校における教育活動の一側面であると認識しております。 187 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 188 ◯ 8番(山岸太一君) 今さらな話でありますが、この調査でその人の全てがはかられるものではないということであります。  では、(2)、調査結果の活用方法、1)、結果の活用方法について聞きたいと思います。 189 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 190 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 学力調査の結果の活用方法につきましては、生徒一人一人に結果を還元し、個々の課題に応じた指導・アドバイスを行うとともに、各学校において調査結果の分析を行い、課題に応じた授業を改善するためのプランを作成し、指導方法の工夫・改善に活用しております。 191 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 192 ◯ 8番(山岸太一君) 一人一人の課題の解決で、課題に応じた授業改善だということです。再質問します。そういった改善計画が結果として、学力調査の点数を上げるための過去問練習、プレテスト、学力テストのための予習などのテスト対策のようなものになるべきではないと考えます。認識を聞きたいと思います。 193 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 194 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 授業を改善するためのプランにつきましては、教員の指導方法の工夫・改善の計画であることから、テスト対策ではないものと認識しております。 195 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 196 ◯ 8番(山岸太一君) テスト対策ではないということです。テストの点を上げることが目的ではないということであります。  では、2)、結果の公表方法について認識を聞きます。 197 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 198 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 調査結果の公表方法につきましては、学校ごとに当該校の児童・生徒や保護者に対して、学校だより等を用いて公表しております。調査結果の公表に際しては、学力調査の趣旨を踏まえ、教科ごとの平均正答数や平均正答率だけでなく、結果の分析や授業改善の方策もあわせて示すことが大切であると認識しており、学校に対してそのように指導しております。 199 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 200 ◯ 8番(山岸太一君) 再質問します。学校ごとに平均点を公表して、その分析や改善計画を公表しているということであります。生徒一人一人の結果と学校の平均正答率の関係性について聞きたいと思います。そして、学校の平均正答率を算出して全国平均や東京都平均と比べることの理由について聞きたいと思います。  もう1点、稲城市学力調査については、平成29年第1回定例会予算特別委員会福祉文教分科会で、私の質問に対して「結果の公開は予定していない」と答弁されています。これは現在でも同じ認識を持たれているのかどうか、その点について聞きたいと思います。 201 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 202 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 生徒一人一人の結果と学校の平均正答率の関係性につきましては、生徒一人一人の結果は、児童・生徒がみずからの学習状況を把握するものであり、学校の平均正答率は、教員が対象学年の学習状況を把握するものであることから、どちらも児童・生徒の学習状況等の改善に資するものであると考えております。  次に、学校の平均正答率を算出して全国や東京都の平均正答率と比べることにつきましては、学校が対象学年の学習状況や課題を客観的に把握・分析することが理由でございます。  次に、稲城市学力調査の結果の公開につきましては、学力調査の趣旨を踏まえ、学校ごとに結果の公表を行っておりますので、市として各学校の結果を公開する予定は現在のところございません。 203 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 204 ◯ 8番(山岸太一君) 教員が自分で客観的に分析したり、学校が課題を把握したりする一つの方策だと思います。しかし、その点数をわざわざ比較をつけて公表する意味が私はよくわからないのです。何となく好奇心的に「うちの学校は全国平均と比べてどうなのだろうか」と知りたくなるという気持ちはわかります。けれども、それを知ったからといって、個々人の課題解決にどう結びつくのか、その点が私はちょっとよくわからないのです。  では、3)、学校現場を学力調査の点数向上のための競争に陥らせるべきではないと考えます。認識を聞きたいと思います。 205 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 206 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 学力調査により学校間の序列化や過度な競争が生じることは、学力調査を実施する趣旨ではないものと認識しております。 207 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 208 ◯ 8番(山岸太一君) 過度の競争や序列化はその目的ではないということです。それでは再質問します。学校ごとの平均正答率を並べ直すと、学校間の序列ができ上がってしまうのではないでしょうか。その辺について認識を聞きたいと思います。 209 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 210 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 学校間の序列につきましては、全ての学校の公表結果を集めれば平均正答率を並べ直すことも可能ですが、それは学力調査を実施する趣旨ではないものと認識しており、繰り返しになりますが、市としては学校ごとの結果は公表しておりません。また、学校に対しては、序列化や過度な競争が生じないよう、教育上の効果や影響等を考慮して、適切に公表するよう指導しております。 211 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 212 ◯ 8番(山岸太一君) 今の答弁は大事な答弁だと思います。市としては公表していないけれども、各学校ごとに平均正答率は公表されているわけです。全ての学校の公表結果を集めて並べ直すと、序列化することができるのです。「国語は○○中より高いけれども、英語は○○中に負けたな」とか、「○○中は全体として低目なんだね。やっぱりね」、そんなことが実際にやろうとしてしまえばできてしまうという状況があるのです。このSNS時代です。今の実態として、幾らでも序列化しようと思えばできてしまう。私たちの目に触れないところで実際に行われている可能性だって、もしかしたらあるかもしれません。教育委員会として、学校として、さまざまな方面からの要望、またプレッシャーがあるのは一定理解はできます。しかし、基本的な目的が序列化や点数競争ではないということであれば、それに合わせた適切な対応をとっていくのが望ましいのではないでしょうか。その点については、ぜひ再度の検討と対応を求め、次に進みたいと思います。 213 ◯ 議長(渡辺 力君) 質問の途中ですが、暫時休憩いたします。                                午前10時41分 休憩   ─────────────────────────────────────────                                  午前11時 開議 214 ◯ 議長(渡辺 力君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  山岸君。 215 ◯ 8番(山岸太一君) それでは、大項目の5番、台風19号を教訓にした災害対策の改善についてであります。  10月12日に日本列島を縦断しました台風19号は甚大な被害をもたらしました。今回の台風災害を教訓にしながら、さらなる災害対策の改善を求める立場から質問いたします。  (1)、市民への情報発信について、1)、災害時の市民への情報発信に対する基本的な方針について聞きたいと思います。 216 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 217 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 災害時の市民への情報発信に対する基本的な方針につきましては、地域防災計画に基づき、気象情報などを踏まえ、市民の身の安全を守るため、事前に的確な避難行動がとれるよう、情報発信を行うものでございます。 218 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 219 ◯ 8番(山岸太一君) 事前に的確な避難行動がとれるような情報発信を行うということです。それでは再質問です。災害時の情報発信の際に、それを担当する職員の体制の計画について聞きます。また、今回の台風19号の対応において実際に情報発信に携わった職員の体制についても確認したいと思います。 220 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 221 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 災害時の情報発信の職員の体制につきましては、地域防災計画に基づき、危機管理対策本部、また災害対策本部を設置し、総務部及び消防本部の職員が行うこととしております。また、今回実際に情報発信に携わった職員につきましては、総務部秘書広報課と消防本部防災課の6人で行っております。また、災害の規模や状況により人数は災害対策本部で決めております。 222 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 223 ◯ 8番(山岸太一君) 広報と防災両方の部署によって情報発信を担当されたということです。  では、2)、台風19号に対応した防災無線による情報発信状況について聞きたいと思います。 224 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 225 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 防災行政無線による情報発信状況につきましては、避難情報として、警戒レベル3、避難準備・高齢者等避難開始及び警戒レベル4、避難勧告を放送したものでございます。 226 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 227 ◯ 8番(山岸太一君) 再質問しますが、実際の防災無線の放送の回数について聞きたいと思います。 228 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 229 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 防災行政無線の放送回数につきましては、警戒レベル3では土砂災害と多摩川洪水浸水想定で2回、警戒レベル4では1回、計3回でございます。 230 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 231 ◯ 8番(山岸太一君) 防災無線そのものは3回の放送だったということであります。  では、3)、台風19号に対応したメール配信による情報発信状況について聞きたいと思います。 232 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 233 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) メール配信による情報発信状況につきましては、防災行政無線の補完としての避難情報、また避難のあり方、公共施設の休館情報や、災害対策本部の設置に関する情報などを随時配信したものでございます。 234 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 235 ◯ 8番(山岸太一君) 再質問いたします。メール配信の配信回数について聞きます。また、メール以外、例えばツイッターやフェイスブックなど、インターネットを活用した情報発信の内容、回数について聞きたいと思います。 236 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 237 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) メール配信の配信回数につきましては、市メール配信サービスが31回、緊急速報メールは4回配信しております。メール以外のインターネットを活用した情報発信状況につきましては、市ツイッターにより、避難のあり方、避難所の避難者状況、避難所間のバスの移送などを15回、ヤフー防災速報アプリにより、自主避難所の開設や避難情報を5回発信しております。 238 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 239 ◯ 8番(山岸太一君) メールが31回、ツイッターが15回ということであります。今回の台風の災害対応でも、それぞれの自治体の中で、SNSの活用について、さまざま積極的に活用されたところの事例などが取り上げられています。さまざまな教訓、課題も指摘されています。この辺について、今後振り返っていく必要があるのではないでしょうか。  では、4)、10月12日の9時から24時までの間に市役所に寄せられた台風19号関連の電話問い合わせの状況について聞きたいと思います。 240 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 241 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 電話での問い合わせにつきましては、避難所の開設状況、避難情報の発令状況、災害の発生状況、多摩川・三沢川の水位状況、多摩川洪水浸水想定や土砂災害警戒等の区域、市ホームページのアクセスに関することや、土のうの対応などに関する問い合わせが、10月12日9時から24時までの間に220件ございました。 242 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 243 ◯ 8番(山岸太一君) 200件を超える問い合わせがあったということです。それでは再質問です。この電話問い合わせの中で、防災無線が聞き取れないなどの情報発信に対する苦情や改善要望を求めるといったものの内容、その数について聞きたいと思います。 244 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 245 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 防災行政無線が聞き取りづらいというものが220件中10件、ホームページが閲覧できないというものが1件でございました。 246 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 247 ◯ 8番(山岸太一君) 若干ではありますが、防災無線について問い合わせもあったということであります。この防災無線については、ちょうど1年前、2018年の第4回定例会で我が党の岡田まなぶ議員が質問しています。そのときのやりとりの中で、立地条件、気象条件によって、防災無線の全てを全員の方が聞き取れるようになるということはなかなか難しい状況がある。そういったときに、防災無線の内容をそのまま確認することができる防災行政無線専用テレホンサービスの活用が大事なのではないか。そのやりとりの中で、防災行政無線専用テレホンサービスの周知については、例えば自主防災とか、防災訓練とか、自治会等を通じて周知啓発していきますという答弁もされています。やはり今回、防災無線はなかなか聞き取りづらいという電話もあったということ、あれだけ大風が吹くと、聞き取るのは大変だというのは率直に言ってあると思います。そういった意味では、この防災行政無線専用テレホンサービスの周知については、さらなる対策が必要ではないかと考えます。その点について認識を聞きたいと思います。 248 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 249 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 防災行政無線専用テレホンサービスの周知につきましては、防災行政無線が聞き取りづらいなどの場合に、電話で同じ放送内容を聞き取れることから、自治会や自主防災組織等へは周知しております。また、今年度全戸配布するいなぎ防災マップにより、さらなる周知を行うこととしております。 250 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 251 ◯ 8番(山岸太一君) では、5)、台風19号での対応も踏まえ、わかりやすく迅速な情報発信を行うため、さまざまな改善が求められると考えます。認識を聞きたいと思います。 252 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 253 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 台風第19号に伴う情報発信につきましては、防災行政無線、防災行政無線テレホンサービス、メール配信サービス、Lアラートによるテレビからの伝達、ヤフー防災アプリからの配信、市ホームページ、ツイッター、緊急速報メールによる配信、職員による庁用車や消防署・消防団の消防ポンプ自動車で巡回広報を行いました。その中で、市では既に、市ホームページへつながりにくい状況があったことを政策課題として捉え、今後は、平成25年にヤフージャパンと災害時に係る情報発信等に関する協定を締結したヤフーのサーバー上に市ホームページの写し(ミラーサイト)への誘導を行い、アクセスの分散を図ることとします。 254 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。
    255 ◯ 8番(山岸太一君) 再質問をいたします。さまざまなツールを活用しながらも、重要なのは、災害時に市民や住民が知りたい情報を的確・迅速に発信することだと考えます。そのために、今後も情報発信のあり方について改善・検討していくことが求められると考えます。その点について改めて認識を聞きたいと思います。 256 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 257 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 先ほどの答弁のとおり、さまざまなツールを活用し、市民の命を守るため、事前に的確な避難行動がとれるよう情報発信を行っております。今回の台風により、市民の防災への関心も高まっていることから、災害情報メールの登録促進、防災行政無線専用テレホンサービスの活用、テレビ画面によるLアラートなどの情報の受信方法について、今後も継続して、防災訓練、防災講話、またいなぎ防災マップの全戸配布等により周知してまいります。 258 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 259 ◯ 8番(山岸太一君) 情報発信については、全国の事例なども参考にしてもらいながら、ぜひさらなる改善を求めていきたいと思います。  では、次に進みます。(2)、市街地での雨水対策について、台風19号に伴う道路冠水の発生状況、市民からの苦情や問い合わせ状況について聞きたいと思います。 260 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 261 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 台風19号に伴い、大丸と東長沼の2地区において道路冠水が発生いたしました。大丸地区では、稲城市消防団第三分団詰所前の旧川崎街道において発生し、消防団からの通報を受け、直ちに現場を確認したところ、水路上流部の堰が原因であったため、流量の調整を行い、道路冠水を解消いたしました。東長沼地区では、職員によるパトロールの際に北緑地公園前のアカシア通りの道路冠水を発見したことから、その場で集水ますの清掃を実施いたしました。また、矢野口地区では、災害対策本部による市内巡視において都道鶴川街道の道路冠水を確認したことから、東京都に対応の要請を行いました。なお、台風19号に伴う市道の冠水につきましては、市民からの苦情や問い合わせはございませんでした。 262 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 263 ◯ 8番(山岸太一君) この排水溝や集水ますの清掃は大事になってくると思います。実際、大雨の際、ここにごみが詰まって、そこから雨水が道路にあふれている状況をよく見ます。そこで再質問です。集水ますへの葉っぱや泥、ごみ詰まりといったものは、事前の清掃等の対策で一定の効果があると考えます。認識を聞きたいと思います。  また、そういった対策を地域コミュニティーの中で共有していただき、隣近所助け合いの活動として実施することも重要ではないかと考えます。認識を聞きたいと思います。  もう1点です。大雨後の集水ますの間に詰まった泥、ごみなどについて、住民が家庭ごみとして処分するのではなく、無料回収も含め、市のほうでの処分を求めるといった声もあります。その点について認識を聞きたいと思います。 264 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 265 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 集水ますにつきましては、これまでにも日ごろより定期的な清掃やパトロールなどによる点検を行うとともに、台風などによる暴風雨が予想される際には、冠水のおそれがある箇所などの点検や清掃を行ってきております。  また、生活道路の冠水対策といたしましては、地域コミュニティーの中で共有していただき、隣近所の助け合いの活動の一つとして実施することも重要であるため、メール配信サービスを活用し、住民の皆様にも御自宅周辺の点検や清掃などの冠水対策について御協力のお願いをしてきているところでございます。 266 ◯ 議長(渡辺 力君) 暫時休憩します。                                午前11時12分 休憩   ─────────────────────────────────────────                                午前11時12分 開議 267 ◯ 議長(渡辺 力君) 再開します。  市民部長。 268 ◯ 市民部長(松本葉子君) 集水ますなどに詰まった枯れ葉などのごみにつきましては、各地区の家庭ごみの収集日にあわせて、透明・半透明の袋で1回2袋まで排出することができます。また、このほか、自治会などの団体や個人が道路・公園など公共施設を清掃する際には、ボランティア袋を市役所や各出張所において無料で配布しております。泥につきましては、再利用などの方法も含めて研究してまいりたいと考えております。 269 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 270 ◯ 8番(山岸太一君) この集水ますの対応は、効果はあるのですけれども、誰がやるのか、どうやるのか、やった後にどうするのか、これが課題になります。場所によっては人目のつかない場所や人家のない場所といったところにごみがたまって、結果としてあたり一帯に道路冠水を引き起こしたりするといった場所もあるわけです。このあたりは対応を地域ぐるみで考えてもらうといったことも必要ではないでしょうか。それと、雨がやんだ後のごみの始末です。ある斜面の中腹に住んでいる方のおうちなのですが、ちょうどおうちの前の排水溝に斜面の上から雨水が流れ込んできて、ごみやら泥やらがあっという間にたまってくる。これはどうしたらいいのだといった要望を聞いたこともあります。市の配信メールでも、道路の側溝や集水ますの落ち葉を清掃してくださいというメールは来るのですけれども、ではそれをどう処分したらいいのか。それこそボランティア袋のことなどは余り触れられていない。知る人ぞ知るということになってしまうのではないでしょうか。こういった後始末の方法についてもアナウンスしていただきたいと思います。場所によっては、泥が山と積まれてしまうといった場所もあります。そういった大雨後の対応についても、丁寧な案内、情報発信をこれから求めたいと思います。  では、2)です。台風19号に伴う区画整理地域の調整池の貯水・稼働状況について聞きたいと思います。 271 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市基盤整備担当部長。 272 ◯ 都市基盤整備担当部長(吉野浩章君) 現在事業を進めております土地区画整理区域におきましては、上平尾地区で2カ所、小田良地区で3カ所、南山東部地区では仮設のものを含め5カ所の調整池が設置されております。また、事業が完了した土地区画整理区域につきましては、第1地区よみうりランド駅前地区、平尾南地区で各1カ所、平尾地区で2カ所の調整池が設置されております。今回の台風19号におきましては、各調整池により貯留量は異なりますが、貯留機能は十分果たされておりました。 273 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 274 ◯ 8番(山岸太一君) それぞれ役割は果たしていたということであります。それでは再質問です。小田良土地区画整理事業区域内の北側の掘込式調整池について、貯水量、水深、流入量、放流量の数値について確認します。そして、計画上のものと、台風19号のときに実際に計測されたその状況について聞きたいと思います。 275 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市基盤整備担当部長。 276 ◯ 都市基盤整備担当部長(吉野浩章君) 小田良土地区画整理事業区域北側の掘込式調整池につきましては、多3・4・36号小田良上平尾線を挟んで反対側に設置された地下式調整池とつながった構造となっております。調整池の計画上の数値につきましては、貯留量は2つの調整池を合わせて1万3,832立方メートル、水深は4.5メートル、ピーク時の最大流入量は毎秒5.978立方メートル、許容放流量は毎秒0.914立方メートルとなっております。また、台風19号の際の流入量等の数値につきましては、各調整池に計測機器は設置していないため、数値の把握はできないと組合から伺っております。 277 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 278 ◯ 8番(山岸太一君) これはなぜこの1カ所について聞いたのかというと、私も台風19号の前後に市内を回ってみました。その中で、例えば南山東部土地区画整理地域内の調整池、また高盛土工事現場の仮調整池など、こういったところに一定数の水はたまっていたのですが、危険な状況ではないのではないかと感じました。ところが、この小田良の調整池の縁のかなりの部分には水がたまっているといった状況がありました。南側が高くて北に向けて下がっている地形で、北の端の一番下の部分に調整池があります。調整池の北側の低い土地には民家もあって、もしこの調整池があふれたら、かなり浸水被害は懸念されたのではないかという状況でありました。台風接近中、通過後、翌朝に確認しましたが、ポンプも全開で動かしたようで、幸いあふれるようなことはありませんでしたが、私が見た中でもここの池の水位が最も高かったように感じました。これは工事中とはいえ、必要な監視体制をつくっておく必要はあるのではないでしょうか。  そこで再々質問ですが、こういった状況について、組合や市は把握されていたのかどうか、聞きます。  また、今後、不測の豪雨災害に備えるためにも、南山東部土地区画整理地域なども含め、区画整理地域の調整池・仮調整池は何らかの計測ができるような状況をつくるべきではないかと考えます。認識を聞きます。 279 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市基盤整備担当部長。 280 ◯ 都市基盤整備担当部長(吉野浩章君) 台風19号の際には、組合においても災害対応を行っており、調整池の水位が上昇している状況は把握しており、市も報告を受けております。  また、計測器につきましては、市内の調整池には設置しておりません。今後も設置する予定はございませんが、他の事例を研究してまいります。 281 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 282 ◯ 8番(山岸太一君) 3)、今後は想定外の大雨にも対応した雨水排水対策の実施が求められると考えます。認識を聞きます。 283 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市基盤整備担当部長。 284 ◯ 都市基盤整備担当部長(吉野浩章君) 大丸、東長沼、押立及び矢野口地区など、市内平たん部における浸水被害の状況につきましては、用水路などの改修や整備を進めており、近年、局所的な被害はあるものの、大きな浸水被害は発生していない状況でございます。雨水排水対策の実施につきましては、長期的には、一定の基準に基づく公共下水道雨水排水整備による雨水排除の必要性があるものと認識しております。 285 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 286 ◯ 8番(山岸太一君) 再質問いたします。一定の基準に基づく公共下水道雨水排水設備の具体的な内容について聞きたいと思います。また、それを計画・実施するに当たっての課題として考えられる点について確認します。 287 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市基盤整備担当部長。 288 ◯ 都市基盤整備担当部長(吉野浩章君) 現在、市内の都市基盤整備に伴い、公共下水道雨水排水整備を進めている基準は降雨強度50ミリメートル毎時で整備を図っており、市内平たん部につきましても同様の基準で公共下水道雨水排水整備を進めてまいりたいと考えております。一方、公共下水道雨水排水整備を実施するに当たっての課題は、多額の事業費と長期の整備期間を要することでございます。 289 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 290 ◯ 8番(山岸太一君) いよいよいわゆる気候変動の影響があらわになってくる中で、今回の台風19号と同等もしくはそれ以上の暴風雨が本当にいつ起きてもおかしくないような状況があるのではないかと思います。市民の暮らしと命を守る立場でも、これからもこの雨水排水の課題については、整備を進めていただきたいと思いますし、私自身も取り上げていくということを述べて、次の質問に移りたいと思います。  では最後、大項目の6番、市民が安全に生活するための狭隘道路の改善について。  市民から狭隘な生活道路に対する舗装整備について声が寄せられています。市民の生活改善のために必要な早急な対応を求める立場から質問します。  (1)、市内の狭隘道路の状況について、1)、建築基準法42条2項の道路の定義について聞きたいと思います。 291 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 292 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 建築基準法42条2項の道路の定義につきましては、建築基準法では、建築基準法が施行された昭和25年11月23日と当該市町村が都市計画区域に指定された時点とのいずれか遅い時点を基準時として、既に建築物が建ち並んでいる幅員4メートル未満の道で、特定行政庁が指定したものとされております。 293 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 294 ◯ 8番(山岸太一君) 再質問します。既に建築物が建ち並んでいるということは、その道路は住民の生活にとって必要な道路であるとの認識のもとに指定がされていると考えます。認識を聞きたいと思います。 295 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 296 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 建築基準法42条2項の道路につきましては、特定行政庁が指定していることから、市ではどのような経緯で指定がなされたのかは把握しておりませんが、指定がなされた基準時においては既に建築物が建ち並んでいたということから、その道は住民にとって生活に必要な道路であったと認識しております。 297 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 298 ◯ 8番(山岸太一君) 住民にとっては生活上必要な道路だということであります。  では、2)、市内での同項に該当する道路の把握状況について聞きたいと思います。 299 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 300 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 市内における建築基準法42条2項に該当する道路につきましては、特定行政庁である東京都が指定を行い所管していることから、市では必要に応じて東京都のホームページを閲覧し、確認しております。 301 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 302 ◯ 8番(山岸太一君) 市としては把握していないということであります。それでは再質問です。同項に該当する道路で、市道はどの程度なのか、それについて聞きます。また、その市道に対して市民から出されている要望や苦情の内容について聞きたいと思います。 303 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 304 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 建築基準法42条2項に該当する道路につきましては、市ではその道路延長や路線数などを把握しておりません。また、建築基準法42条2項に該当する道路に限らず、市が管理する市道や個人が所有する私道につきましては、市民からは路面補修や排水設備などの整備に対する御要望をいただくことがございます。 305 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 306 ◯ 8番(山岸太一君) 路面補修や排水整備について要望が出されているということです。  (2)、狭隘道路の改善について、1)、建築基準法42条2項道路への対応方針について聞きたいと思います。 307 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 308 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 建築基準法42条2項道路への対応方針につきましては、この道路に面している敷地は、原則として基準時の道の中心線から水平距離2メートルの線を道路の境界線とみなし、土地所有者などが建物等の新築などを行う際には、敷地境界線を後退するよう義務づけられております。 309 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 310 ◯ 8番(山岸太一君) 再質問します。稲城市狭隘道路拡幅整備要綱において、道路整備の要件はどのように定めているのか、確認したいと思います。 311 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 312 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 稲城市狭隘道路拡幅整備要綱による道路整備の要件につきましては、建築基準法42条2項の規定により、特定行政庁が指定した道路に接する土地に建築物等を構築しようとする場合などに、その道路の境界線と後退した敷地境界線との間にある土地について、土地所有者から市に対して土地の寄附または無償貸与の申請をいただき、その内容を市が審査した上で、本要綱に適合した箇所におきまして整備を行うことと定めております。 313 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 314 ◯ 8番(山岸太一君) 狭隘道路拡幅整備要綱では、42条2項道路に新たな建築物を構築しようとする場合、土地の寄附や無償貸与──いわゆる土地のセットバックによって幅員を広げて道路を整備するということが定められています。それでは、こういった42条2項に該当する狭隘道路セットバックがない限り、整備は全くされないのかということも課題になってくるのではないでしょうか。  2)、安全に生活するための市道整備を着実に実施すべきと考えます。認識を聞きます。 315 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 316 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 市ではこれまでも、市内の生活道路の拡幅や舗装整備は、狭隘道路の解消や市民生活の安全のため、順次整備を進めてきております。 317 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 318 ◯ 8番(山岸太一君) 順次整備を進めているということであります。再質問です。一部の地域では、42条2項該当の道路で、未舗装の市道がそのまま残されています。これは将来の拡幅を待たずに、市民生活のため、最低限の舗装をすべきではないかと考えます。認識を聞きたいと思います。 319 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 320 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 市が管理すべき道路につきましては、道路境界の確定状況を初め、道路敷地の幅、位置及び周囲の民有地の状況などを総合的に判断して、アスファルトまたは砂利による舗装などを行うとともに、歩行者や車両の通行の支障にならないよう、維持管理を行っております。なお、私道につきましては、稲城市私道整備に関する補助金交付要綱に基づき、アスファルト舗装や排水設備などの工事に要した費用の一部を補助金として交付するほか、砂利などの提供を行っております。 321 ◯ 議長(渡辺 力君) 山岸君。 322 ◯ 8番(山岸太一君) 基本的には、セットバックしていただいて幅員を広げるというのが原則であるということは十分理解できると思うのです。ただ、実態としてセットバックできるような状況がもうないとか、そういった状況が見込めないといった中で、本当に砂利だらけのかなり未舗装の市道が一部残されています。今、総合的に判断されるということも言われました。ぜひ、市民の皆さんの実態に合わせて、先ほどもありましたように、42条2項道路は生活上必要な道路だということは認められています。市民の方の生活を支えていくといった道路整備はお願いしたいと思います。今後も市民の皆さんと一緒に、暮らしやすい稲城のまちをつくっていくといった立場で、私も質問を取り上げていきたいと思います。今後ともよろしくお願いします。  以上で終わりたいと思います。ありがとうございました。 323 ◯ 議長(渡辺 力君) 以上で、8番、山岸太一君の一般質問は終わりました。   ───────────────────────────────────────── 324 ◯ 議長(渡辺 力君) 通告の2番、北浜けんいち君の一般質問を許します。19番、北浜けんいち君。 325 ◯ 19番(北浜けんいち君) 通告番号2番、新政会の北浜けんいちでございます。今回は、台風19号に対する市の対応について、そしてもう1項目、厚生労働省の公立・公的病院の再編要請について、2項目にわたりまして質問をさせていただきたいと思います。  まず、質問に入る前に、この秋、日本列島を襲った台風15号・19号・21号によって被災された皆様方に心からお見舞いを申し上げますとともに、残念ながら命を落とされたみたまに衷心より御冥福をお祈りしたいと考えます。  それでは1項目め、台風19号に対する市の対応について伺います。  10月12日の19時前に静岡県伊豆半島に上陸した台風19号は、その後は関東地方と福島県を縦断し、13日12時に三陸沖東部で温帯低気圧に変わりました。この台風により、市内でも21カ所の避難所を開設し、多くの市民が避難をされました。これは今までにない経験であり、今後もこのような状況が想定される中で、当日の状況や対応を検証し、対策を強化することが重要であると考えます。そこで、当日の市の対応と今後の取り組みについて見解を伺います。  見解を伺う前に、まずは市長を初め、市の職員の皆さん、そして田中消防長を初めとする稲城市消防本部の皆さん、松本団長を初めとする稲城市消防団の皆様、そして市内の各自治会・自主防災組織等、この災害に対応した皆様方に心から感謝を申し上げたいと思います。  それでは、(1)、台風19号に対する対応について、市長は災害対策本部長を務められました。市長の総括的な考えをまず伺いたいと思います。よろしくお願いします。 326 ◯ 議長(渡辺 力君) 市長。 327 ◯ 市長(高橋勝浩君) 台風第19号に対する対応につきましては、あらかじめ気象庁等からの情報により、台風の進路・規模などが発表されており、台風が接近する前の10月9日及び10月11日に台風第19号に備えた情報連絡会を開催し、事前の対策等について全庁的に共通認識を図りました。10月11日午後3時30分に自主避難所として、中央文化センター、城山文化センター及び第三文化センターを開設いたしました。10月12日午前9時には危機管理対策本部を設置。その後、午前10時30分、災害対策本部を設置し、災害対策本部長として、市民の生命・財産を風水害から守り、被害の軽減を図るため、気象情報、多摩川の水位情報等のさまざまな情報収集を行い、いち早く避難所を開設するとともに、警戒レベル3、避難準備・高齢者等避難開始、警戒レベル4、避難勧告を発令し、市民みずからの避難を促したものでございます。  災害対応につきましては、消防署、消防団と連携し、土砂崩れや道路冠水などの風水害に対し、円滑な災害対応を行うとともに、大丸谷戸川越水危険に対しましては、京浜河川事務所長に私から直接電話をし、大型排水ポンプ車の派遣要請を行い、10月13日午前3時まで排水作業を実施していただき、氾濫を防ぐことができました。  総括的な考えにつきましては、台風に備え、事前に応急対応力を強化しましたこと、また関係機関と有機的に連携した活動、随時避難情報等を市民に発信した結果、市内数カ所で土砂崩れが残念ながら発生しておりますけれども、人的被害はございませんでした。震災と異なり、事前に予測できる台風の場合は、みずからの命を守るための自助としての取り組み、また地域の中での共助の取り組みが最も重要だと考えております。
    328 ◯ 議長(渡辺 力君) 北浜君。 329 ◯ 19番(北浜けんいち君) 詳細に市長から答弁をいただきまして、ありがとうございます。  私自身も、この台風19号のとき、消防団の分団長の経験者として何ができるかということを考えました。真っ先に第三分団の詰所を訪問させていただき、情報を収集し、自分自身も市内を車で巡回しました。本当に多くの方たちが徒歩で雨の中、お子さんを連れたり、つえをついて避難されている御老人の夫婦の方たちがいらっしゃって、それを見るに当たりまして、私自身、「もし避難されるのでしたら、よかったら車に乗りませんか。どちらの避難所に行くのですか」という声かけをさせていただきました。限られた人数ではありましたが、少しはお役に立てたのではないかなと思っております。  その反面、御存じのとおり、市内のスーパーやさまざまな商店でガムテープがなくなったり、また水がなくなったりということで、ふだんから市民の皆様方がどのぐらい自分たちのために備蓄されているかなということをここで大きく反省しなければならない等、さまざまな課題が浮き彫りになった台風19号でありました。  その中で、今、市長に答弁をいただいたとおり、私は、まさにチーム稲城、ワンチームとしてこの災害を乗り切ることができたのではないかと思っております。今回の市長の答弁の中で、一番の大きな問題を解決できたのは、大丸谷戸川の越水危機に対する対応ではなかったかと考えております。たまたま私はその時間帯に災害対策本部を訪問して地域の情報を伝えさせていただいたときに、まさに市長が今答弁されたとおり、京浜河川事務所に排水車の要請をしているところでした。この判断が非常にすばらしかったと考えております。  また、稲城市は、単独消防として、稲城市消防本部と稲城市が連携をとりやすい状況にあったと思います。これは市民の皆さんから時々「なぜ稲城市は消防事務を東京消防庁に移管しないのだ」という質問を受けますけれども、本当に今回の台風対応においては、非常に連携が密で、まさにワンチームでこの災害を乗り切ったと考えております。これは市民の皆様にはっきりと私たち議会として伝えていかなければならないと思います。  そこで、今回の対応において、大丸谷戸川の越水危機に対する対応の判断は本当にすばらしかったと私自身認識しております。改めて、この状況の把握から越水作業終了までの経過と内容について、詳細に伺えればと思います。 330 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 331 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 状況把握につきましては、10月12日14時22分に水防警戒で巡視中の第三分団から大丸谷戸川の水位上昇の状況報告を災害対策本部で受信し、周辺浸水被害が発生するおそれがあったことから、16時41分に災害対策本部長より京浜河川事務所とのホットラインを活用し、京浜河川事務所が保有する大型排水ポンプ車の派遣要請を行いました。千葉県松戸市の関東技術事務所から大型排水ポンプ車が出発し、午後11時40分に谷戸川に到着、稲城消防署のレスキュー隊と都市建設部の職員にて谷戸川の水門閉鎖を行い、大型排水ポンプ車の排水作業を行い、13日午前3時に排水作業は完了したものでございます。 332 ◯ 議長(渡辺 力君) 北浜君。 333 ◯ 19番(北浜けんいち君) まず、この中ですばらしい判断というのは、谷戸川の水門を閉鎖したということ、立地的な部分もあると思いますけれども、閉鎖しながらこの大型排水ポンプ車を市長が要請して、到着して朝までということで、もしこれができていなかったら、ほとんど厳しい状況の中で越水されて、東長沼の一部は浸水したのではないかなと考えております。このようなすばらしい迅速な判断が今回の台風で地域の皆さんの生命と財産を守るということで、非常に重要な判断を下されたと思います。  しかしながら、これからの課題としては、多摩川水系の中にこの大型排水ポンプ車が装備されていないということで、ぜひともこれから市長を初め、私たち議会も、多摩川水系のこういう防水対策、防犯・防災対策というものを強化していかなければいけないと思いますので、市長もぜひとも市長会等を通じて要請をしていただければと思います。どうぞよろしくお願いしたいと思います。  それでは、次に移ります。(2)の1)、高齢者の避難状況について、わかる範囲でよろしいので、伺いたいと思います。 334 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 335 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 高齢者の避難の状況につきましては、避難者総数3,481人中、65歳以上の方が523人で、15%の割合でございました。 336 ◯ 議長(渡辺 力君) 北浜君。 337 ◯ 19番(北浜けんいち君) 高齢者の避難ということで、もう少し避難されたほうがいいのかなというようなことを今の答弁の中から私自身は感じるところですけれども、改めまして再質問として、警戒レベル3、避難準備・高齢者等避難開始発令時の高齢者の避難の状況について伺いたいと思います。 338 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 339 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 警戒レベル3、避難準備・高齢者等避難開始発令時の高齢者避難の状況につきましては、各避難所での受付けで把握している範囲では、146人でございました。 340 ◯ 議長(渡辺 力君) 北浜君。 341 ◯ 19番(北浜けんいち君) それでは2)に移りたいと思います。特に要介護者の避難の状況について伺いたいと思います。この質問をするに当たりましては、私の古くからの知人で、現在看護師として訪問介護をされている方から、要介護者の御自宅を訪問したら、「動けないから、もう私たちはこの自宅にとどまるよ」というようなことを聞いたので、非常に心を傷めたというお話を伺いました。そのような中で、ぜひとも今後少しでも役に立てればということで、2)といたしまして、特に要介護者の避難の状況についてということで伺わせていただきます。よろしくお願いします。 342 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 343 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 避難された方全員の個人情報を聞き取りすることは困難でございましたが、避難所で受け付けの際、高齢者で介護が必要であると避難所受付名簿に自己申告により集計した範囲では、23人で0.7%でございました。 344 ◯ 議長(渡辺 力君) 北浜君。 345 ◯ 19番(北浜けんいち君) それでは再質問をさせていただきます。今回の避難地域の要介護者への市の対応について伺いたいと思います。 346 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 347 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 避難対象地域内の要介護者への市の対応につきましては、避難行動要支援者として登録された方、要配慮者について民生・児童委員と協力し、避難情報の発令に関する情報提供や安否確認を行っております。 348 ◯ 議長(渡辺 力君) 北浜君。 349 ◯ 19番(北浜けんいち君) 今回の避難の状況の中で、避難行動要支援者として登録されている方にはそれぞれ市の担当者が対応されたと認識しているのですけれども、現実的にこの避難行動要支援者として登録するのは自主的な部分だと思うのですが、この避難行動要支援者としての登録を促すことを市としてもう少し周知し、取り組む必要があるのではないかと思うのですけれども、それについて見解を伺いたいと思います。 350 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 351 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 避難行動要支援者の登録に関するさらなる周知につきましては、広報いなぎや市ホームページのほか、民生・児童委員が要介護者宅を訪問時に、登録の呼びかけを行っております。また、今年度中に全戸配布するいなぎ防災マップへ登録方法などを掲載し、さらなる周知に努めてまいります。 352 ◯ 議長(渡辺 力君) 北浜君。 353 ◯ 19番(北浜けんいち君) それでは、次に(3)に移りたいと思います。各避難所の状況について、改めて伺いたいと思います。1)、各避難所の状況について伺います。 354 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 355 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 各避難所の状況につきましては、総合体育館には769人、中央文化センターには574人、第三中学校には534人、第一中学校には439人、城山小学校には261人、南山小学校には243人、第五中学校には207人、城山文化センターには169人、向陽台小学校には146人、若葉台小学校には46人、第二小学校には31人、長峰小学校には19人、第三文化センターには11人、複合施設ふれんど平尾には9人、平尾小学校には6人、第二中学校には5人、第六中学校には5人、第三保育園には4人、坂浜コミュニティ防災センターには2人、長峰コミュニティ防災センターには1人の方が避難され、第五保育園には避難者はいませんでした。また、各避難所の状況として、避難所担当職員を配置し、避難者の受け付け、毛布や敷きマットなどの配布、備蓄食糧の配布などを行いました。 356 ◯ 議長(渡辺 力君) 北浜君。 357 ◯ 19番(北浜けんいち君) ありがとうございます。本当に多くの方が避難をされました。避難所開設に当たりました担当職員の皆様方には、本当に心から感謝を申し上げたいと思います。  そこで改めて、市民の皆さんがそれぞれ避難所に到着されてきた最初の時間帯について、わかる範囲でお答えいただければと思います。 358 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 359 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 各避難所に避難してこられた最初の時間につきましては、自主避難所として10月11日10時30分に開設した中央文化センターには11日21時15分、城山文化センターには11日21時15分、第三文化センターには12日10時25分でございます。警戒レベル3、避難準備・高齢者等避難開始の発令後、開設した避難所では、受付名簿で把握している範囲では、第三中学校には11時5分、第一中学校には11時14分、城山小学校には11時30分、総合体育館には11時50分、向陽台小学校には11時57分、長峰小学校には12時12分、第二小学校には12時15分、南山小学校には13時15分、第五中学校には13時23分、第二中学校・坂浜コミュニティ防災センター・第三保育園には16時、若葉台小学校には16時25分、ふれんど平尾には17時6分、平尾小学校には17時8分、長峰コミュニティ防災センターには17時35分、第六中学校には18時12分で集計しております。 360 ◯ 議長(渡辺 力君) 北浜君。 361 ◯ 19番(北浜けんいち君) ありがとうございます。基本的に自主避難所として開設された部分はともかく、警戒レベルが発令して以降、基本的にはもっと早く、まだ大丈夫という気持ちを捨てていただいて、早目に避難する必要があると、今の答弁を聞いて考えさせられる部分がありました。特にこの台風によって亡くなられた方々の多くが、車による避難中に水難に遭われて亡くなったということも報道で伺うことがありました。ぜひとも、今後も、市だけではなく私たち議員も、早目の避難ということを市民の皆様方に伝えていかなければならないと思いました。 362 ◯ 議長(渡辺 力君) 暫時休憩します。                                午前11時46分 休憩   ─────────────────────────────────────────                                午前11時47分 開議 363 ◯ 議長(渡辺 力君) 再開します。  北浜君。 364 ◯ 19番(北浜けんいち君) 失礼いたしました。2)、市民の避難が集中した避難所の対応について伺いたいと思います。 365 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 366 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 避難者が集中した避難所の対応としましては、避難者に対して、他の避難所への誘導や、マイクロバス2台により避難者が少ない避難所までの移送を行いました。また、体育館が避難者でいっぱいだった避難所では、普通教室や特別教室を開放し避難所とするとともに、車で来られた方に対して、校庭に乗り入れもできることとしました。 367 ◯ 議長(渡辺 力君) 北浜君。 368 ◯ 19番(北浜けんいち君) 今の答弁の中で伺いましたけれども、過密になってしまった避難所からマイクロバスを使って避難者を別の避難所に送るということは、ほかの自治体ではしなかったすばらしい対応だと思います。この対応についても、心から感謝いたしたいと思います。  続きまして、(3)の3)、車での避難への対応について改めて伺います。 369 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 370 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 車での避難の対応につきましては、10月10日から災害情報メールや市ホームページにより、避難情報として、避難所には駐車場がないことから、徒歩での避難を呼びかけました。しかし、さまざまな事情により車で避難所へ来られた方もいたことから、稲城中央公園、稲城・府中墓苑組合及び市役所周辺の駐車場を開放し、対応いたしました。 371 ◯ 議長(渡辺 力君) 北浜君。 372 ◯ 19番(北浜けんいち君) 現実論、思った以上に車で避難された方が多かったなというような認識を私も持っているのですが、改めて再質問として、車で指定の避難所に避難された状況について、把握している範囲で構わないので、伺いたいと思います。 373 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 374 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 車で避難所に避難された状況につきましては、正確な状況は把握しておりませんが、市役所駐車場や総合体育館には多くの車両が駐車しておりました。また、一部避難者が集中した避難所では、避難所付近に車両が停車していたことは認識しております。 375 ◯ 議長(渡辺 力君) 北浜君。 376 ◯ 19番(北浜けんいち君) これから本当に車での避難ということを想定して、さまざまな対策を練っていかなければいけないなということを実感させていただきました。  続きまして、(4)、今後の避難所について伺います。1)、河川の氾濫想定時に開設しない避難所の周知について伺います。これは、私自身が当日、車で巡回していたら、ちょうど第四小学校や第四中学校のあたりを通りますと、ちょっと迷われているような方たちがいらっしゃって、お声がけをしたら、「避難所に行ったのだけれども、避難所が開設されていなかった」ということで、ほかの避難所に誘導させていただいたのですけれども、ある部分はその中学校が避難所になっているのだということは認識していたけれども、しかしながら風水害時には避難所として開設できない場所があるのだということを知る大きなきっかけになったのかなとは思っています。そのような部分で、この質問を順次していきたいと思います。1)、河川の氾濫想定時に開設しない避難所の周知について伺います。 377 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 378 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 風水害時における避難所の周知につきましては、本年6月に策定した稲城市避難勧告等判断・伝達マニュアルを自主防災組織に配布するとともに、防災訓練や市ホームページなどにより周知しておりました。また、社会福祉施設、保育園や学校などには、避難確保計画の作成にあわせ、風水害時に開設する避難所の周知を行っております。なお、現在作成しております防災マップへ風水害時の避難所について掲載し、全戸配布して周知してまいります。 379 ◯ 議長(渡辺 力君) 北浜君。 380 ◯ 19番(北浜けんいち君) 周知していただけるということですけれども、改めまして広報やホームページでの早急な周知ということも重要ではないかなと考えますけれども、改めて見解を伺いたいと思います。 381 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 382 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 風水害時における避難の仕方やあり方、また避難所の位置などを市民に周知することは重要だと考え、いなぎ防災マップの全戸配布とあわせ、広報いなぎや市ホームページで周知してまいります。 383 ◯ 議長(渡辺 力君) 北浜君。 384 ◯ 19番(北浜けんいち君) よろしくお願いします。  続きまして、2)、多摩川隣接地域(押立・矢野口の一部)の市民の避難に対する今後の対応について伺いたいと思います。 385 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 386 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 多摩川隣接地域の住民への避難に対する対応につきましては、多摩川洪水浸水想定区域、風水害時の避難所や避難の仕方・あり方などを掲載した防災マップを全戸配布することとしております。あらかじめ気象情報や市から発令される避難情報等により、みずから避難行動ができるよう、今後も継続して地域の防災訓練などを通して推進してまいります。 387 ◯ 議長(渡辺 力君) 北浜君。 388 ◯ 19番(北浜けんいち君) 多摩川に隣接した押立・矢野口地区は、風水害の場合一番近い避難所がたしか第三中学校になるのではないかなと思うのです。そうすると、本当に高齢の方たちや子供連れの方たちが徒歩で避難するというのは地域的に非常に難しい状況にあると思うのです。しかしながら、きちんとした周知をしなければいけないということで、改めまして押立・矢野口地区への自治会の回覧などで避難所等の周知が必要と考えます。できれば、全戸配布前に各自治会へ防災マップの全戸配布や活用方法など、周知をする必要があると考えますが、変更していただければと思うのですけれども、いかがでしょうか。 389 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 390 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 避難場所等の周知につきましては、いなぎ防災マップについて自主防災組織本部長会議や行政連絡員調整会議にて全戸配布することや、防災マップの活用方法などを周知することとしております。 391 ◯ 議長(渡辺 力君) 北浜君。 392 ◯ 19番(北浜けんいち君) よろしくお願いします。  3)、民間の施設への避難所としての提携について伺います。 393 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 394 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 民間の施設への避難所としての提携につきましては、震災時も含めて、大型の商業施設等へ避難所としての開放について要請を行っており、今後も協力要請に努めてまいります。 395 ◯ 議長(渡辺 力君) 北浜君。 396 ◯ 19番(北浜けんいち君) 本当に今回の台風19号の避難を経験された市民の皆さんは、その情報の中で余計、もし次にこのような状況が出た場合は避難される方が多くなると想定されます。そのような中で、ぜひとも今後とも民間の施設への避難所としての提携について取り組みをしていただければと思います。よろしくお願いします。  次に、4)、車での避難を想定した民間の駐車場を避難所として、一時的な部分でありますけれども、提携することについて、市の見解を伺います。 397 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 398 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 民間の駐車場との提携につきましては、東京南農業協同組合稲城支店や商業施設の駐車場について検討してまいります。 399 ◯ 議長(渡辺 力君) 北浜君。 400 ◯ 19番(北浜けんいち君) ぜひよろしくお願いします。特に若葉台あたりのニュータウン内にあります商業施設の駐車場等をうまく利用できるといいのではないかなと思うのですけれども、ぜひとも今後も取り組みを進めていただきたいと思います。よろしくお願いします。  それでは、2番に移ります。厚生労働省の公立・公的病院の再編要請について。  厚生労働省は、9月、全国の公立病院などのうち再編や統合をすべきだとする全国424の病院の実名を公表いたしました。その中には稲城市立病院の病院名はなく、安心したところであります。そこで、改めて厚生労働省の評価の基準と稲城市立病院の公立病院としての位置づけと評価について伺いたいと思います。  この問題は、私自身がたまたま夜間にテレビを見ていたら、ニュースで厚生労働省がいきなり全国の424の公立・公的病院の再編や統合を示したということで、びっくりしました。それからすぐに厚生労働省のホームページをあけたところ、ちょっと内容をうまく自分自身がつかめなかったので、今回の質問につなげているところであります。  まず、(1)として、厚生労働省の今回の評価の方法について伺いたいと思います。 401 ◯ 議長(渡辺 力君) 市立病院事務長。 402 ◯ 市立病院事務長(岡野克哉君) 今回の評価につきましては、政府が進める地域医療構想の一環で、急患や重症者に対応する高度急性期や急性期の病床を持つ公立病院及び公的病院を対象に、厚生労働省により行われたものです。その評価方法につきましては、がん、心疾患、脳卒中、救急、小児、周産期、災害及び僻地での診療実績や研修・派遣機能の実績について調査し、診療実績が一定以下であったり、また診療機能を代替できる医療機関が近隣に存在する場合に、再編・統合の検討の必要があるとして評価したものと聞いております。 403 ◯ 議長(渡辺 力君) 北浜君。 404 ◯ 19番(北浜けんいち君) わかりました。それでは、今回のこの評価について、厚生労働省から直接稲城市立病院に連絡があったかどうか、確認させてください。 405 ◯ 議長(渡辺 力君) 市立病院事務長。 406 ◯ 市立病院事務長(岡野克哉君) 今回の評価について厚生労働省から直接の通達は、文書・電話等においてもございません。なお、近隣の同規模の公立病院へも確認しましたところ、なかったとのことでした。
    407 ◯ 議長(渡辺 力君) 北浜君。 408 ◯ 19番(北浜けんいち君) この件については、この発表後、指定された病院からさまざまな問い合わせがあって、厚生労働省もなかなかその本意を伝えることができないような状況で誤解されたということで、言いわけがましいことを言っているような状況に私には聞こえたのですけれども、実は私たち稲城市議会も全国市議会議長会に所属しております。私も前期議長をやらせていただきました。その議長会の中に内部組織がありまして、例えば稲城の場合は多摩サービス補助施設を持っているために、全国市議会議長会の基地協議会というものにも入っております。そしてまた、市立病院を抱える稲城市議会といたしましても、全国自治体病院経営都市議会協議会ということで、本年の10月に「自治体病院経営に関する要望」ということで、「全国自治体病院経営都市議会協議会は、自治体病院経営に関する要望について別記のとおり議決いたしましたので、政府並びに国会におかれましては特段のご配慮を賜りますよう強く要望いたします」ということで、一部を読ませていただきます。  「自治体病院経営に関する要望」。「自治体病院は、地域医療の確保と住民福祉向上のため、議会の議決を経て設立され、公的医療機関でなければ対応することが困難な多くの不採算医療を担うなど、社会的使命を果たしている。こうした中、我々自治体病院を経営する都市の議会は、住民が安心して医療を受けられる環境の整備に全力を傾注しているところであるが、自治体病院を取り巻く多くの問題点を地方自治体が単独で改善していくことは、極めて困難な状況となっている。本格的な人口減少・超高齢社会においても、自治体病院が地域に必要とされる良質な医療を継続的に提供していくためには、自治体病院の経営基盤の安定化を推進するとともに、医師不足等の早期解消を図ることが不可欠である。よって、国においては、別記事項を実現されるよう強く要望する」ということで、「1、財政措置について、2、医師確保対策等について、3、医師等の働き方改革について、4、新たな専門医制度について、5、救急医療体制について、6、地域医療構想について、7、東日本大震災等の被災地における医療の確保について、8、自然災害発生時における医療の確保について」という8項目を附帯して、このような部分を要望させていただいております。  まさに、この要望をしっかりと厚生労働省が受け入れてくれれば、今回の424の病院の統廃合をいきなり要望するのではなく、そのようなことをきちんと認識した中で、しっかりと地域医療のことを考えていただく、その所管が厚生労働省ではないのかなと思い、今回この質問をさせていただくことになりました。  それでは続きまして、(2)、稲城市立病院の公立病院としての位置づけについて改めて伺いたいと思います。 409 ◯ 議長(渡辺 力君) 市立病院事務長。 410 ◯ 市立病院事務長(岡野克哉君) 稲城市立病院の公立病院としての位置づけにつきましては、第三次稲城市立病院改革プランで定めておりますように、救急医療、周産期医療、小児医療、高度医療、災害医療など、市民が求める医療の提供を充実し、地域の中核病院としての役割を果たしていくことでございます。 411 ◯ 議長(渡辺 力君) 北浜君。 412 ◯ 19番(北浜けんいち君) 今おっしゃったとおり、稲城市立病院は、私たち稲城市民にとって必要不可欠な存在であり、中核病院としての役割を果たしていくということで、前年度の決算の中でも非常に数値も改善されていて、非常に状況もよくなってきているのが、努力されているのが見受けられているわけであります。ぜひこれからも、中核病院としての位置づけをしっかりと持ちながら、第三次稲城市立病院改革プランを進めていただくようにお願いしたいと思います。  続きまして、(3)、稲城市立病院の今回の厚生労働省の評価について伺いたいと思います。 413 ◯ 議長(渡辺 力君) 市立病院事務長。 414 ◯ 市立病院事務長(岡野克哉君) 当院の評価につきましては、がん、心疾患、脳卒中、救急及び小児など、9つの評価項目のうち、がん、救急、周産期、災害及び研修・派遣の5つの項目で一定以上の診療実績等があったことや、診療機能を代替できる医療機関の有無との総合的な分析結果により、再編・統合の検討の必要がある424の病院の中に含まれておりませんでした。 415 ◯ 議長(渡辺 力君) 北浜君。 416 ◯ 19番(北浜けんいち君) 9つの評価のうち5つの項目で一定以上の診療実績等があったこと等、今答弁をいただきましたが、改めまして、評価された5つの項目以外の4項目について伺いたいと思います。 417 ◯ 議長(渡辺 力君) 市立病院事務長。 418 ◯ 市立病院事務長(岡野克哉君) 評価された5つの項目以外の4項目につきましては、心疾患、脳卒中、小児、僻地医療でございます。これらの項目については、診療実績が特に少ないと判断されたようでございます。 419 ◯ 議長(渡辺 力君) 北浜君。 420 ◯ 19番(北浜けんいち君) この9つの項目という中ですけれども、本当に現場にも訪れず、机上で評価されたのだと思うのですけれども、何で私たちの住む稲城市の評価の中に僻地医療というものが入っているのか、私はどのようにこれを採点しているのかわかりません。もう少し、机上だけで点数をつけるのではなく、ヒアリングをするとか、少なくとも稲城市立病院を訪問していただいてチェックしていただく、これは本当に今回この評価の中で424の病院として実名を公表された病院の皆さんも非常に憤りを感じている状況ではないかと考えております。  それでは続きまして、(4)、今回の厚生労働省の発表を受けて、今後のさらなる取り組みが稲城市立病院にとって必要ではないかと考えますけれども、見解を伺いたいと思います。 421 ◯ 議長(渡辺 力君) 市立病院事務長。 422 ◯ 市立病院事務長(岡野克哉君) 当院といたしましては、今回の発表内容にかかわらず、第三次稲城市立病院改革プランに基づき、公立病院の役割である救急医療、周産期医療、小児医療、高度医療、災害医療など、市民が求める医療の提供を充実するとともに、病院事業管理者みずから委員として出席している東京都地域医療構想調整会議などでの情報収集に努め、当院における地域医療の役割を果たしてまいります。 423 ◯ 議長(渡辺 力君) 北浜君。 424 ◯ 19番(北浜けんいち君) ぜひともそのようなさらなる取り組みをお願いしたいと思いますが、再質問といたしまして、今後、稲城市立病院が地域医療の役割を果たしていくという中で、今回の評価内容については、さらに注意していくことも大事だと思いますけれども、見解を伺いたいと思います。 425 ◯ 議長(渡辺 力君) 市立病院事務長。 426 ◯ 市立病院事務長(岡野克哉君) 当院開設者の高橋市長は全国市長会地域医療確保対策会議のメンバーであり、今回の発表につきましては、高橋市長の所属する全国市長会などの地方3団体が、住民の不安をあおり、慎重に議論すべきなどと強く厚生労働省及び総務省に訴えたところです。当院においても、決めるのはあくまでも地域と考え、市民ニーズや患者ニーズを大切にしながら、国の動きも注視してまいります。 427 ◯ 議長(渡辺 力君) 北浜君。 428 ◯ 19番(北浜けんいち君) 市長も全国市長会地域医療確保対策会議のメンバーであるということですので、ぜひとも地域医療の確保のために努力をお願いしたいと思います。  2項目にわたりまして質問させていただきました。これで私、新政会、北浜けんいちの一般質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。 429 ◯ 議長(渡辺 力君) 以上で、19番、北浜けんいち君の一般質問は終わりました。  暫時休憩いたします。                                午後0時6分 休憩   ─────────────────────────────────────────                                午後1時10分 開議 430 ◯ 議長(渡辺 力君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  通告の3番、岡田まなぶ君の一般質問を許します。10番、岡田まなぶ君。 431 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 日本共産党の岡田まなぶです。今回の一般質問は、大項目5点、質問してまいります。第1に、災害への備え──避難所の改善、停電への備えなどについて、第2に、補聴器助成など高齢期の聞こえの支援、第3に、iバスの拡充、第4に、中学校の教科書採択、第5に、風疹の予防接種で赤ちゃんを守る取り組みについて、順次質問してまいります。  まず大項目1、災害への備え──避難所の改善、停電への備えなどについてであります。  まず初めに、台風15号、また19号でお亡くなりになられた方々へのお悔やみとともに、被災された皆さんにお見舞いを申し上げます。  被災地、被災者への支援に、一つ一つできる取り組みを息長く取り組んでいきたいと思います。さて、10月の台風19号を初め、災害時の備えや対応について、この間、市民から意見や要望が寄せられてきています。寄せられた声を踏まえて、地震や台風による風水害から市民の命と暮らしを守る災害への備えの取り組みについて、土砂災害警戒区域の周知、避難所の改善、停電への備え、在宅避難などについて質問してまいります。  (1)、土砂災害警戒区域等の市民への周知についてお聞きします。10月の台風19号では、土砂災害に関する避難勧告が発令されました。その内容は、「土砂災害の危険性が高まっています。土砂災害警戒区域等の付近にお住まいの方は、避難を開始してください。なお、これ以外の区域で、みずから危険と判断した方は、避難をしてください」というものでした。市民からは、自分の住んでいる地域が警戒区域かどうかわからないという声も寄せられています。まず第一に、土砂災害警戒区域等の市民への周知についてお聞きします。 432 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 433 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 土砂災害警戒区域等の市民への周知につきましては、平成31年3月15日に東京都が土砂災害警戒区域等を指定するに当たり、土砂災害特別警戒区域の土地所有者へ郵送による区域指定に関する通知、土砂災害警戒区域内にお住まいの方へポスティングにより全員に周知を行ったと伺っております。また、市ホームページへ掲載しているほか、現在作成している防災マップに土砂災害警戒区域等を掲載し、周知することとしております。 434 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 435 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 警戒区域内の住民にポスティングをしたということと、それから市のホームページに掲載している、それから作成中の防災マップに掲載して周知していくという予定になっているということでした。ホームページには掲載されているということなのですが、警戒区域でない住民の方にはまだポスティングはされていないという状況だと思います。そこで、自分の住んでいる地域が警戒区域かわからないという声も寄せられてきたと思います。そこで、今、答弁にもありましたが、この土砂災害警戒区域等を掲載した防災マップを全戸配布することが必要だと思います。先ほどの山岸議員、また北浜議員の質問で、この防災マップは全戸配布を行うという答弁だったと思いますが、改めて取り組み、それから配布時期について確認しておきたいと思います。 436 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 437 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 防災マップにつきましては、平成31年度の主要事業として、現在作成しており、年度内には全戸配布することとしております。 438 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 439 ◯ 10番(岡田まなぶ君) まず、自分の家が警戒区域でないとしても、自分の地域の周辺に警戒区域があるのかないのか、こうしたことを知ることも重要ですので、高齢者の方、それからパソコンのない方など、ホームページで確認できないという方もまだまだ多いと思いますので、この防災マップの全戸配布をしっかりお願いしたいと思います。  次に、(2)、避難所の改善についてお聞きします。11月9日に向陽台地域では第8回の向陽台地域ふれあい防災訓練が、稲城五中、向陽台地区連合会、向陽台地域の自主防災組織の共催で行われ、地域住民、五中の教員、中学生が参加しました。向陽台小学校の子供たちも見学に訪れていました。ここでは、震度6強の多摩直下型大地震を想定して、避難所開設、簡易トイレ設置実習、避難所設営実習、備蓄倉庫等の見学、初期消火実習など、またアルファ米炊き出し、豚汁の試食などが行われました。中学生も含めた地域での災害への備えの大事な取り組みだと思います。10月の台風19号、また11月の向陽台の防災訓練を行う中で市民から寄せられた意見、また要望をもとに、以下質問してまいります。  まず、1)として、ワンタッチテントとワンタッチ間仕切りをふやすべきだと考えますが、認識をお聞きします。 440 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 441 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) ワンタッチテントやワンタッチ間仕切りをふやすことにつきましては、避難された方の避難所滞在期間が中長期的にわたる場合には、避難所内のプライバシーの確保として必要なものと考えており、東京都や災害協定を締結している自治体・事業所に支援物資として要請することとしております。 442 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 443 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 避難が中長期にわたる場合には、プライバシーの確保に必要だということです。それから、不足する場合は、東京都などに支援物資として要請するということだったと思います。先ほど冒頭お話ししたとおり、五中で行われた防災訓練の中では、五中の体育館で言いますと、現状、ワンタッチテントの数は5つ、それからワンタッチ間仕切りは4つということで、これは少ないのではないかという声が参加者から寄せられました。五中体育館避難所の収容可能な人数というのは大体500人から600人程度ということになるかと思うわけですが、その大人数に対してワンタッチテントは5つ、ワンタッチ間仕切りは4つということで、避難された方の着がえ、それから赤ちゃんへの授乳などを考えても、少ないのではないかと思います。今答弁がありましたが、実態を見ながら、少しずつでも順次ふやしていっていただくように検討していっていただきたいと思います。  次に進みます。2)、毛布と災害用敷きマットをふやすべきと考えますが、認識をお聞きしたいと思います。 444 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 445 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 毛布や敷きマットをふやすことにつきましては、地域防災計画に基づき、多摩直下地震の被害想定により、十分な備蓄を行っておりますので、これ以上ふやすことは考えておりません。備蓄資機材は各避難所や長峰防災倉庫などに分散して配置していることから、避難所で数が不足する場合には移送により対応することとしております。 446 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 447 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 十分備蓄を行っているということと、分散して配置して、不足する場合は移送する、届けるということだったと思いますが、同じく五中で言いますと、毛布は250枚、災害用敷きマットは150枚ということで、先ほどの500人から600人という最大の人数からすると、足りるのかなという状況もあると思います。これは市民の皆さんから防災訓練のときに出された率直な意見でもありますので、実際の災害時に不足することのないように、準備等取り組みをお願いしておきたいと思います。  次に、3)に進みます。太陽光発電設備、ダンボールベッド、テレビの整備についてお聞きします。 448 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 449 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 公共施設への太陽光発電設備につきましては、新築時や大規模改修時に合わせ整備することとしておりますが、夜間は使用できないなどの課題もございます。また、備蓄資機材は地域防災計画に基づき整備しており、不足する資機材などは広域応援などにより支援を要請することとしております。 450 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 451 ◯ 10番(岡田まなぶ君) これも市民から寄せられた要望をもとに質問しているところです。まず、停電時の対応として、五中で言いますと、非常用の蛍光灯とカセットポータブル発電機というものが4台あって、これはいわゆるキャンプなどで使うカセットボンベが2缶で約2時間使えますよということをお話しされていました。この間の災害を見ても、避難が長期に及ぶということも想定すると、太陽光発電の設備を設置していく、そして電源の確保をしていくということが大事だと考えますが、その認識についてお聞きしたいと思います。  それから次に、2点目ですが、避難所にダンボールベッドは必要ですという御意見が寄せられてきました。高齢者を初めとして、マットと毛布では厳しい方もいると思います。その点の認識をお聞きしたいと思います。  次に、テレビについては、情報を得る上でぜひ置いてほしいという御意見もいただいてきています。学校の校舎にあるものを利用するなど、工夫もして対応して利用できるようにしていってはどうかと考えます。この3点についてお聞きします。 452 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 453 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 太陽光発電設備につきましては、繰り返しの御答弁になりますが、新築時や大規模改修時に合わせて整備することとしております。  次に、高齢者等への対応につきましては、避難所開設直後ではなく、段階的に対応することとしております。  次に、情報収集手段としては、自助としてのスマートフォンや携帯ラジオ等の準備が必要だと考えております。市での備蓄資機材は、震災被害による停電も想定し備蓄資機材を整備していることから、テレビにつきましては現状では考えておりません。 454 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 455 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 内閣府が出している避難所運営ガイドラインによれば、まず避難所の質の向上に前向きに取り組むということについて、「避難者の健康を守り、その後の生活再建への活力を支える基礎となる」と述べていて、その「質の向上」とは、「人がどれだけ人間らしい生活や自分らしい生活を送ることができているか」という「質」を問うものであると述べています。提案しましたとおり、ワンタッチ間仕切り、また毛布、太陽光発電設備、ダンボールベッド、テレビなど、プライバシーの確保、それから高齢者への配慮、どれも人間らしい生活を送るための避難所の質の向上に向けて大切だと思いますので、しっかり検討していっていただきたいと思います。  それでは次に、4)に進みます。ペットの同行・同伴避難についてお聞きします。 456 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 457 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) ペットの同行避難につきましては、避難所運営マニュアルに基づき、現時点ではケージに入れ、避難者とは別の屋外等で滞在することとしております。台風第19号に伴う避難所では、現場判断により、避難所運営マニュアルどおりにできなかったことは認識しております。今後、避難所内へのペット同伴につきましては、さまざまな御意見がありますので、研究してまいります。 458 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 459 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 2点、再質問したいと思います。まず、台風19号でペットの避難を断られたということがあったと聞いていますが、状況についてお聞きしたいと思います。  次に、今回の台風19号の教訓を踏まえて、市内の南多摩獣医師会、動物愛護推進員を交えてペットの避難について改めて検討する場を設ける必要があるのではないかと考えます。認識をお聞きします。 460 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 461 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 初めに、ペットの同行避難につきまして、同行避難を断ったのではなく、避難所内へのペット同伴の滞在ができないことを丁寧に説明したものでございます。  次に、繰り返しになりますが、ペット同行・同伴避難につきましては、さまざまな御意見がございますので、研究してまいります。 462 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 463 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 同伴避難については、さまざまな意見があり、研究していくということでした。南多摩獣医師会、また動物愛護推進委員の方々の意見も聞きながら検討していっていただきたいと思います。  次に、5)に進みます。避難所の国際基準「スフィア基準」を生かして避難所の質の向上を目指すことについてお聞きします。避難生活の質の向上について考えていく上で、内閣府も国際基準として参考にしているのが、NGOや国際赤十字などが作成に当たったスフィア基準、正式には人道憲章と人道対応に関する最低基準です。2016年4月の熊本地震では、テレビやインターネットなどのメディアが、避難所運営の課題を解決するツールとしてスフィアハンドブックを大きく報道しました。共通の原則として、第1に尊厳ある生活への権利、第2に人道支援を受ける権利、第3に保護と安全への権利という国際法で確立された原則を明確にしています。最新版は2018年に改訂された第4版で、改訂プロセスには各支援分野の個人NGO、政府及び国連機関など多くの幅広い関係者が協議にかかわり、科学的根拠と世界中の支援者による20年間の現場検証の結果から導かれたものです。避難所の国際基準「スフィア基準」を生かした避難所の質の向上を目指すことについてお聞きします。 464 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 465 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 避難所の国際基準「スフィア基準」につきましては、内閣府が示した避難所運営ガイドラインに基づき、避難所運営マニュアルを作成しております。避難所への滞在期間が中長期にわたる場合には、スフィア基準に基づく避難者の健康維持のための避難生活が必要となることから、避難所を運営する共助の中で避難所運営の向上を行うこととしております。 466 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 467 ◯ 10番(岡田まなぶ君) スフィア基準については、内閣府が示した避難所運営ガイドラインに基づいて避難所運営マニュアルを作成しているという答弁だったと思います。スフィア基準は、被災者の尊厳ある生活を確保するために何が必要かを説明しているものです。具体的に少し紹介すると、例えばトイレの数については、住居の近くに昼夜を問わずいつでもすぐに安心かつ安全な使用ができる十分な数の適切かつ受け入れられるトイレ設備を有している。避難所の広さについては、快適な温度、新鮮な空気と気候変動からの保護を提供し、プライバシー、安全と健康を確保し、重要な家庭生活や生計のための活動を実施できるようにする十分な覆いのある生活空間を人々が有している。こうしたことがスフィア基準であり、この目指している状態です。この視点に立って、避難所の質の向上に向けた取り組みが必要だと思います。基本姿勢についてお聞きしたいと思います。 468 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 469 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 避難所の質の向上につきましては、過去の震災被害等から、避難生活が長期化することで、自治組織、共助の体制の中での運営が大切と考え、今後も自主防災組織の育成に努めてまいります。 470 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 471 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 人がどれだけ人間らしい生活や自分らしい生活を送ることができるか、このスフィア基準の視点に立って、避難所の質の向上に取り組んでいっていただきたいと思います。  それでは(3)に進みます。停電への市民の備えについて、市の認識及び停電時の市の取り組みをお聞きします。 472 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 473 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 停電への市民の備えにつきましては、あらかじめ予測ができる台風などの風水害時には、懐中電灯、携帯ラジオ、携帯電話等への充電や予備電池等を市民みずからが自助として備えることが重要であると考えております。また、停電時の市の取り組みにつきましては、防災行政無線による放送、市ホームページへの掲載、市メール配信サービスや巡回広報により市民に周知するとともに、停電が長期化するおそれがある場合には、危機管理対策本部や災害対策本部を設置し、応急対策活動を行うこととしております。 474 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 475 ◯ 10番(岡田まなぶ君) この間の台風による風水害で明らかなように、停電はどこでも起こり得るという状況がありますから、答弁にもありましたとおり、懐中電灯や携帯ラジオ、携帯電話への充電、そして何より備蓄を全市民的に備えるということは重要だと思います。そして、停電で避難するという場合は、多くが在宅の避難になると思うのです。そのことから、在宅避難の考え方の上に立って、各家庭での備えを進めていくことが重要だと考えます。在宅避難を防災計画、災害への備えにしっかり位置づけることが必要だと考えますが、認識をお聞きします。 476 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 477 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 災害への備えとして、地域防災計画では、第1章、「基本的責務と役割」の中で、市民の責務として、自己の安全確保に努め、災害に備える手段を講じることを位置づけております。 478 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。
    479 ◯ 10番(岡田まなぶ君) それでは、関連するので、(4)に進みます。避難所利用、在宅避難など、さまざまな避難の形を想定した備えの重要性についての認識をお聞きします。 480 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 481 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 避難所利用や在宅避難等のさまざまな避難を想定した備えにつきましては、あらかじめ予測ができる台風などの風水害時には、指定避難所への避難や親戚の家へ避難するなど、市民みずからが避難行動計画を作成し、自助としての備蓄資機材や備蓄食料の備えが必要だと考えております。 482 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 483 ◯ 10番(岡田まなぶ君) それでは、3点ほど確認したいと思います。まず第1に、稲城市における指定避難所の収容可能人数はどれぐらいなのか、それから第2点に、市内の世帯数及びマンションやアパートに住む世帯数と割合をお聞きします。次に第3に、避難所だけでは対応し切れない、在宅避難を位置づけて、市民が震災時の在宅での生活をしっかり行えるように、市としても取り組んでいくということが一層大事になっていると考えますが、認識をお聞きします。 484 ◯ 議長(渡辺 力君) 総務部長。 485 ◯ 総務部長(鈴木秀治君) 避難所の定員は設定しておりませんが、被災された避難者は必然、避難所で受け入れることとなります。指定避難所の収容可能人数は1万6,500人でございます。  次に、市内の世帯数につきましては、平成31年1月1日現在、住民基本台帳に基づく世帯数は3万9,991世帯で、マンションやアパートに住む世帯数と割合につきましては、固定資産税の家屋の課税データから算出し、2万7,665世帯、割合は約69%でございます。  次に、在宅避難への普及啓発として、防災講話、地域の防災訓練、市ホームページや広報いなぎに自助の取り組みとして推進しております。また、全戸配布するいなぎ防災マップなど、さまざまな機会を通して、自助の取り組みとして推進してまいります。 486 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 487 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 在宅避難について、日本女子大の平田教授・石川教授の研究によれば、「大震災発生後に自分の自宅の被害や家族に人的被害がなくても避難しますか」という調査を23区内のマンション居住者約700人で行ったという調査があります。この調査では、「まず避難所に避難して、そこに居住する」という回答は8.2%、「一旦避難するが、そこで寝泊まりすることはない」という回答は29%、「基本的に避難所に避難しないが、救援物資や情報などが必要なときに避難所に行く」47.2%、「避難所には避難しない」7.7%ということでした。自宅の被害や人的被害がなければ在宅でという意識が高いということがわかると思います。  答弁にありましたとおり、避難所の収容可能人数は1万6,500人ということで、稲城市の人口は9万1,000人、この18%になります。マンション・アパートに住む世帯数は全世帯の約7割という状況ですから、建物の倒壊や風水害など、直接の被害から避難する必要はないという場合には、多くの市民が在宅での避難生活を送るということになると思います。避難所の利用とともに、在宅避難を想定した備えを市民ができるように、災害から住民の命と暮らしを守る稲城市として、しっかり支援していっていただくように、このことを求めて次の質問に進みたいと思います。  それでは、大項目2、補聴器助成など、高齢期の聞こえの支援についてです。  この間、日本共産党稲城市議会議員団は、難聴と補聴器に関するアンケートに取り組み、市民から寄せられた切実な声も踏まえて、2019年9月議会で加齢性難聴、補聴器助成など、聞こえの支援について質問してまいりました。その後、11月16日には、日本共産党東京都議会議員団主催の高齢期の聞こえの支援を考える学習会に私も参加して、慶應義塾大学病院耳鼻咽喉科の小川郁教授の講演も聞き、学ばせていただきました。引き続き市民からも難聴に関する御意見や御要望が寄せられる中で、高齢期の聞こえの支援について質問してまいります。  難聴になると、家族や友人との会話が少なくなり、会合出席や外出の機会が減り、コミュニケーション障害が起こるとされています。認知機能の低下は、正常聴力の人より32%から41%の悪化が見られると言われています。厚生労働省の介護予防マニュアル改訂版でも、高齢者のひきこもりの要因の一つに聴力の低下を挙げて、対策を求めています。  (1)として、加齢性難聴への聞こえの支援は、高齢社会のもと、生活の質の向上と認知症を予防していく上で重要と考えますが、認識をお聞きします。 488 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 489 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 加齢性難聴につきましては、加齢により徐々に聴力は低下していき、高齢になると、高い周波数が聞こえなくなってきたり、全体にくぐもり、はっきりしない感じに聞こえてきたりする傾向があるとされています。加齢性難聴への聞こえの支援につきましては、このような高齢者の聞こえの特性を理解し、ゆっくり、はっきりと話しかけることなどを心がけて対応することが必要であると認識しております。難聴と認知症予防につきましては、難聴は認知症の危険因子の一つとして挙げられておりますが、認知症予防と聞こえの支援の関係については、国において現在研究が進められているところであると認識しております。 490 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 491 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 今、難聴は認知症の危険因子として大変注目される状況にあります。2017年の国際アルツハイマー病会議でランセット国際委員会が、「認知症の約35%は予防可能な9つの要因により起こることが考えられる。難聴が最大リスク要因である」と発表しました。厚生労働省の新オレンジプランでも、難聴は危険因子の一つとされています。こういう状況です。そして、超高齢社会を迎えようとしている日本で、高齢者がふえるということは当然のことながら難聴者がふえるということになります。そこで、稲城市の状況についてお聞きしたいと思いますが、2000年、それから2015年、2025年、それぞれ稲城市の高齢化率と高齢者人口はどのようになっているのか、確認したいと思います。 492 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 493 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 市の高齢化率及び高齢化人口につきましては、平成12年10月1日現在は11.0%で7,591人、平成27年10月1日現在は20.1%で1万7,581人でございました。また、令和7年につきましては、市介護保険事業計画(第7期)の推計によりますと、22.0%で、2万1,000人でございます。 494 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 495 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 今、答弁にありましたとおり、高齢化率、それから高齢者の人口というのは、2000年(平成12年)で11%、7,591人、それから令和7年(2025年)になると22%、2万1,000人になるだろうということで、この25年間で稲城でも高齢化率は2倍、高齢者の数は7,500人から2万1,000人ということで約3倍にふえるという状況になっています。今、人生100年時代ということが言われているわけですが、100歳以上の方は全国的に見ると非常にふえていて、1950年の戦後間もないころに100歳以上だった人は国全体で97人だったようです。それが、昨年の統計では6万9,759人、毎年3,000人ずつ100歳以上の方がふえている。特に女性は6万1,000人、男性は1万人いないという状況になっているということでした。ですから、女性は特に、100歳の人生を考えてこれから生活設計をしていかなければいけないということになってくるわけです。ですので、聞こえない、見えないという問題に対しての100歳のときの自分というものを考えて対応していかないといけない時代を迎えてきます。この中でも、膨らんでいく医療費の問題、それに高齢期の聞こえの支援は重要な課題の一つになると思います。以下、聞こえの支援について、具体的に質問していきたいと思います。  (2)として、難聴や補聴器購入について、市民が耳鼻咽喉科の専門医や補聴器相談医、認定補聴器技能者に受診・相談しやすいように、周知していくべきと考えますが、認識をお聞きします。 496 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 497 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 市では、高齢者の聞こえについての相談があった場合には、耳鼻咽喉科等の専門医を受診し、補聴器購入の必要性も含め、相談することをお勧めしているところでございます。受診結果に応じて、必要な場合は認定補聴器技能者や補聴器相談医に紹介がされているものと認識しております。 498 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 499 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 大事なこととしては、難聴かなと思ったら早目に専門医に受診することが何よりも大事で、市としてもぜひこの周知をしていただきたいと考えています。高齢者の難聴に対して何もアプローチをしないとどういうことが起こるかというと、孤立していくことによって認知症が進む。それによって脳が萎縮して、意欲も低下する。生産性が低下する。あるいは介護・死亡率も高くなる。これによって国の医療費の支出もふえ、さまざまな問題につながるという状況になっていきます。脳は、縮んでしまったら、その後いろいろな介入をしてももとには戻りませんので、認知症になる一つ前の段階、軽度認知障害の方をいかにして認知症にならないように予防するかが重要な課題になっています。こうしたことから、難聴と補聴器購入は、早期に専門医に相談するということが非常に大事だと思います。この難聴、補聴器の購入について、専門医への相談を市民に周知していく広報の取り組み等を行っていくべきだと考えますが、市の考えをお聞きします。 500 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 501 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 先ほどもお答えしましたとおり、市では、高齢者の聞こえについての相談があった場合には、耳鼻咽喉科などの専門医を受診し、相談することをお勧めしております。今後、チラシ等を作成し、その辺の部分についても周知してまいります。 502 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 503 ◯ 10番(岡田まなぶ君) チラシ等を作成して周知していくという取り組みをしっかりお願いしておきたいと思います。  (3)に進みます。補聴器の購入費の医療費控除の周知についてお聞きします。 504 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 505 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 補聴器の購入費の医療費控除につきましては、平成30年度から開始され、一定の要件を満たすことで確定申告における医療費控除の対象となっていると承知しております。今後、周知してまいります。 506 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 507 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 今後、周知していくということでした。補聴器の装用と活用については、WHOのキャンペーンに難聴が取り上げられて、さらには難聴と認知症の関係の根拠が今医学的にも蓄積されつつある中で、重要な課題の一つになっています。超高齢社会を迎え、身体障害者に限らず、広く補聴器を活用することは重要ですが、一方、補聴器は高額な医療機器ということで、高齢者にとっても大きな負担となっています。こうした中、今、答弁にもありましたとおり、補聴器適合に関する診療情報提供書を活用することで医療費の補助が受けられるということが、厚生労働省、財務省から承認されたということです。市民の方からは私のところにも、「よい補聴器を教えてください。安くてよい品があれば」といった声も寄せられるわけです。補聴器は今、インターネットも含めて、自分でどこでも買えるのですが、そういう購入の仕方ではなくて、耳鼻咽喉科の医師に受診をして、補聴器の情報提供書を発行してもらって、認定補聴器の販売店という専門の技師がいるところで補聴器をつくって、これによって次の年に確定申告で医療費控除が受けられるという制度が新しくスタートしているということで、私も市民の方に「補聴器の利用のことについて、こうした医療費控除ができましたよ」と言うと、「では、ぜひ使いたい」というお話もいただくのです。  そこでお聞きしますが、このことについても広報やホームページでしっかり周知していく取り組みをしていくべきと考えます。その認識をお聞きします。 508 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 509 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 補聴器購入費の医療費控除につきましては、今後、チラシ等を作成し、周知してまいります。 510 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 511 ◯ 10番(岡田まなぶ君) この制度の活用を通じて、医師の診断を受けてもらうということが進んでいくことが非常に大事です。ぜひ、しっかり周知をお願いしたいと思います。  それでは、(4)に進みます。市民から、難聴など、高齢期の聞こえの支援等について、学習会や講演会実施を求める声が寄せられ、検討すべきと考えますが、市の考えをお聞きします。 512 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 513 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 難聴など、高齢期の聞こえの支援につきましては、まずは高齢者の聞こえの特性等について情報提供を図ってまいります。 514 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 515 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 難聴で困っていて、どうしたらいいかと考えている方が数多くいる一方で、身近なところで難聴や聞こえの支援について学んだり交流したりという場がなかなかないので、こういう市民の声が寄せられてきました。ぜひ検討していただきたいと思うわけですが、答弁では、まず高齢期の聞こえの特性等について情報提供を図るということでした。この情報提供とは具体的にどのようなものを考えているのか、お聞きします。 516 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 517 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 聞こえの特性等についての情報提供の具体的な方法につきましては、チラシ等の作成を検討しております。 518 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 519 ◯ 10番(岡田まなぶ君) まず情報提供していくと、これも大事な取り組みだと思いますので、しっかり進めていっていただきたいと思います。  次に、(5)に進みます。補聴器の普及を進める上で、金額が高いことが課題となっています。特に所得の低い人へのサポートが求められると思います。高齢者を対象にした補聴器購入助成を検討すべきと考えますが、認識をお聞きします。 520 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 521 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 聴覚に重度の障害がある場合には、補聴器に対して補装具費の支給を行っております。高齢者の聞こえを補うには、補聴器よりも廉価な集音器をお勧めしております。高齢者を対象にした補聴器購入助成につきましては、現在、考えてございません。 522 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 523 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 現在、考えていないということでした。難聴は「ほほ笑みの障害」とも言われています。お話をされても聞こえない。聞こえないことを何回も繰り返し「聞こえない」と尋ねるのではなくて、笑ってごまかしてしまう。これが「ほほ笑みの障害」と呼ばれるゆえんです。そういうことで、この難聴は目に見えない。そのためになかなか相手にも理解されにくい。こういうことで、どうしても社会的にも孤立していく。そして、これが認知症あるいは鬱も進めていく。このことが今、問題となる中で、難聴の特性と早目の専門医への受診の周知、補聴器への聞こえの支援に自治体が取り組むことが大事になっていると思います。補聴器の購入助成については、23区では8区で、高齢者を対象にした補聴器の支援事業が始まっています。市としても研究していっていただきたいと思います。  冒頭に述べました慶應義塾大学の小川教授は、地方自治体の役割として、ひとり暮らしの高齢者の方が補聴器をつけていろいろなところへ出かけていって、いろいろな方とコミュニケーションをとるという環境をつくることが、これから地方自治体の役割として重要だと話されていました。人生100年時代に、高齢になっても生き生きと暮らし、人生を豊かに過ごしていけるように、市民と力を合わせて、聞こえの支援への取り組みを進めていくことを求めて、次に進みたいと思います。  それでは大項目3、iバスの拡充についてお聞きします。  (1)、iバスの直近の月別の乗車実績(コース別)と前年同月の乗車実績(コース別)及び利用状況の市の認識についてお聞きします。 524 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 525 ◯ 都市建設部長(久家 康君) iバスの令和元年10月の乗車実績と前年同月の乗車実績につきましては、市ホームページに掲載しておりますが、Aコース、市内循環路線・右回りの10月の実績が1万5,268人、前年同月が1万5,754人、Bコース、市内循環路線・左回りの10月の実績が1万7,270人、前年同月が1万7,115人、Cコース、平尾・南多摩駅路線の10月の実績が1万1,196人、前年同月が1万1,290人、D・Eコース、南多摩駅・よみうりランド路線の10月の実績が3,372人、前年同月が3,222人、全コースの10月の実績合計が4万7,106人、前年同月の合計が4万7,381人となっております。  なお、10月の実績は、台風の影響によりiバスを一部運休したため、昨年実績よりも乗車人数が若干減少しております。また、iバスは市民生活に定着してきており、路線の周知も進んでいるものと認識しております。 526 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 527 ◯ 10番(岡田まなぶ君) それでは次に進みます。(2)です。30分に1本のiバスを目指して増便をすべきと考えますが、認識をお聞きします。 528 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 529 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 現在運行しているiバス路線は、稲城市地域公共交通会議にて決定されたバス公共交通の見直し方針・見直し条件に基づいて決定されております。このiバスの見直し条件には、運行頻度について、60分に1本程度の運行間隔を目指すとされていることから、現時点で30分に1本の運行を目指すことは考えておりません。 530 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 531 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 現時点では30分に1本の運行は考えていないということですが、現状で言いますと、時間帯によっては乗り切れないほどいっぱいになっているという時間帯もありますし、市民から「もう少し本数をふやしてほしい」という声が寄せられています。ぜひ検討していっていただきたいと思います。  先ほどの聞こえの支援のところでも述べたとおりですが、人生100年時代を迎えるという中で、高齢になってもさまざまなところに出かけてコミュニケーションをとることは、一人一人の生活の質の向上はもちろん、医療や介護の制度を支える点でも、高齢になっても生き生きと暮らしていけるまちをつくる上でも重要です。その点からも、市民の身近な足であるiバスの拡充は重要だと思います。この視点にもしっかり立って、引き続き30分に1本のiバスを目指すことを求めていきたいと思います。  次に進みたいと思います。(3)、稲城市の公共交通のあり方に関する提言書の第3期の見直しの時期についての認識をお聞きします。 532 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 533 ◯ 都市建設部長(久家 康君) iバス路線の第3期見直しにつきましては、南山東部地区を初めとする土地区画整理事業や都市計画道路などの都市基盤整備の進捗状況に合わせ、稲城市地域公共交通会議において検討することとしております。 534 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 535 ◯ 10番(岡田まなぶ君) つい先日、多3・4・17号坂浜平尾線も開通してきているという道路の状況もありますが、まず具体的な検討時期についてどう考えているのか、確認しておきたいと思います。 536 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 537 ◯ 都市建設部長(久家 康君) iバスの第3期見直しにつきましては、先ほどお答えしました南山東部地区や小田良地区、上平尾地区などの事業進捗により、都市計画道路の開通時期や沿道の土地利用状況に合わせ、まずバス事業者に路線バスの運行を要請し、次に路線バスを補完するiバスの運行を稲城市地域公共交通会議にて検討してまいります。 538 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 539 ◯ 10番(岡田まなぶ君) それでは(4)に進みます。iバス運行への補助などを東京都に求めるべきと考えますが、認識をお聞きします。 540 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 541 ◯ 都市建設部長(久家 康君) iバスの運行に係る財政支援につきましては、東京都市長会から東京都予算編成に対する要望事項として、地域交通バスの運行維持に関する支援を継続して要望しております。また、本年9月30日には都知事と市長が意見交換を行い、都知事に対してiバスへの財政支援を直接要望しております。 542 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 543 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 地域交通バスの運行維持に関する支援を継続して要望してきたということ、それから9月30日に市長がiバスの財政支援を都知事に直接要望したということでした。この多摩の市長会が出した要望書を私も拝見しましたが、このように書かれています。「地域交通バスは、少子高齢化が急速に進む多摩地域において、高齢者や交通弱者が気軽に利用できる地域に密着した重要な交通手段である」として、財政支援の拡充を求めている。この点は重要だと思います。稲城市としても引き続き要望していくということについて、その姿勢を確認しておきたいと思います。 544 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 545 ◯ 都市建設部長(久家 康君) iバスの運行に係る財政支援につきましては、東京都市長会から東京都予算編成に対する要望事項として、地域交通バスの運行維持に関する支援を継続して要望しており、引き続き要望してまいります。 546 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 547 ◯ 10番(岡田まなぶ君) それでは大項目4に進みます。中学校の教科書採択についてです。  (1)として、令和3年度(2021年度)使用の中学校教科書採択に向けた取り組みとスケジュールについてお聞きします。 548 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 549 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 令和3年度使用中学校教科用図書採択の取り組みにつきましては、令和2年の教育委員会において採択要領を定める予定でございます。その後、その採択要領に基づき、教科用図書審議会及び調査研究委員会における調査研究結果や、教科書展示会アンケートの内容を踏まえ、教育委員会において審議を行い、採択いたします。スケジュールにつきましては、令和2年8月31日までに教育委員会において採択することになっております。 550 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 551 ◯ 10番(岡田まなぶ君) それでは、2点、再質問したいと思います。採択科目について確認しておきたいと思います。それからもう1点は、子供の学習権を保障する観点に立って、学校の現場の意見が十分尊重されるように取り組むことが大切と考えますが、基本姿勢についてお聞きします。 552 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 553 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 令和3年度使用中学校教科用図書採択の種目につきましては、国語、書写、社会の地理的分野、歴史的分野、公民的分野、地図、数学、理科、音楽の一般と器楽合奏、美術、保健体育、技術・家庭の技術分野と家庭分野、英語、道徳でございます。教科書採択に学校現場の意見を尊重することにつきましては、今回も市内中学校の校長を教科用図書審議会の委員にするとともに、教員を調査研究委員会の委員とすることを予定しておりますので、学校現場の意見が十分に反映されるものと認識しております。 554 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 555 ◯ 10番(岡田まなぶ君) では、(2)に進みます。教科用図書採択要領の作成に当たっての基本的な考え方についてお聞きします。 556 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 557 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 教科用図書採択要領作成に当たっての基本的な考え方につきましては、稲城市総合教育会議で協議・調整し、稲城市長が策定した「ふれあいを通じて人と文化を育む稲城の教育大綱」や、稲城市立小・中学校教科用図書採択についての方針、地方教育行政の組織及び運営に関する法律及び義務教育諸学校の教科用図書の無償措置に関する法律の規定などに基づき、教科用図書の採択を適正かつ公正に行うために必要な事項を定めるということでございます。 558 ◯ 議長(渡辺 力君) 暫時休憩いたします。                                午後1時59分 休憩
      ─────────────────────────────────────────                                午後1時59分 開議 559 ◯ 議長(渡辺 力君) 再開します。  岡田君。 560 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 失礼しました。再質問したいと思います。ことしの8月に行われた小学校の教科書採択の際の令和2年度小学校教科用図書採択要領を私も拝見させていただきましたが、「専門的な調査研究が十分行われるように配慮し、その調査研究の結果を生かすとともに、学校、市民、保護者の意見を踏まえた調査研究の充実に努める」と書かれています。次年度の採択要領を作成していくわけですが、これは引き続き大事な視点だと思います。この認識についてお聞きします。 561 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 562 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 令和2年度使用稲城市立小学校教科用図書採択要領の3の(2)に記載されております「専門的な調査研究が十分行われるように配慮し、その調査研究の結果を生かすとともに、学校、市民、保護者の意見を踏まえた調査研究の充実に努める」ことは大切であると認識しております。 563 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 564 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 次年度の教科書採択の要領の作成に向けて、しっかり取り組んでいっていただきたいと思います。  次に進みます。(3)、教科書審議会と調査研究委員会の役割と取り組みについてお聞きします。 565 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 566 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 教科用図書審議会の役割及び取り組みにつきましては、教育委員会からの諮問に応じて、教科用図書を調査研究し、教育委員会へ答申を行うことでございます。調査研究委員会の役割及び取り組みにつきましては、教科用図書審議会の下部組織として、種目ごとに全ての教科書について調査研究を行い、その結果を審議会に報告することでございます。 567 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 568 ◯ 10番(岡田まなぶ君) ことしの小学校の教科書の採択に当たっての審議会、それから調査研究委員会の調査研究結果について私も拝見させていただきました。子供たちによりよい教科書を手渡そうということを考えたときに、毎日子供たちと一緒に教科書を使って授業を進めている、子供たちが理解する道筋やつまずき、そうした内容や場面をよくわかっている教員の意見が大事だと思います。そこで2点ほどお聞きします。まず1点目として、審議会の委員構成、開催回数、調査研究内容についてお聞きします。第2に、調査研究委員会の委員構成、開催回数、調査研究内容についてお聞きします。 569 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 570 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 教科用図書審議会の委員構成につきましては、保護者代表、学識経験者、中学校長により構成する予定でございます。開催回数につきましては、2回の実施を予定しており、必要に応じて臨時に招集・開催できることといたします。調査研究内容につきましては、調査研究委員会からの報告をもとに、全ての種目について調査研究を行う予定でございます。  次に、調査研究委員会の委員構成につきましては、教科ごとに委員会を設置し、学校管理職と教員により構成する予定でございます。開催回数につきましては、それぞれの委員会において設定することになりますが、おおむね2回程度の実施を予定しております。調査研究内容につきましては、担当種目の全ての教科用図書について調査研究を行い、その結果を審議会に報告することを予定しております。 571 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 572 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 教科書の採択の関連では、日本政府も批准しているILO・ユネスコ「教員の地位に関する勧告」というものがありまして、こう書いてあります。「教員は児童・生徒に最も適した教材及び方法を判断するための格別の資格を認められたものであるから、承認された計画の枠内で、教育当局の援助を受けて教材の選択と採用、教科書の選択、教育方法の適用について不可欠な役割を与えられるべきである」と述べられています。教科書の採択に当たって、現場の教員の皆さんの専門性が十分に生かされるように取り組んでいっていただきたいと思います。  それでは次に進みます。(4)、公正、公平に、公開で進めていくことが大切と考えます。認識をお聞きします。 573 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 574 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 教科書採択につきましては、適正かつ公正に行うことが大切だと認識しております。また、教育委員会における採択につきましては、公開されております。 575 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 576 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 教科書の採択を行う教育委員会は例年8月に行われるという状況だと思いますが、教科書採択には市民の方、また教科書会社の方も含めて、傍聴に多くいらっしゃるという状況もあって、教育委員会の日程を早目に周知してほしいという声もいただいています。早目に周知していくことについてお聞きします。 577 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 578 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 教育委員会会議の日程につきましては、教科書採択の議案に限らず、日程が決定次第、市ホームページなどにより周知しておりますので、引き続き速やかにお知らせするように努めてまいります。 579 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 580 ◯ 10番(岡田まなぶ君) (5)に進みます。教科書展示は、多くの市民が見ることができるようにすること及び広く市民の声を聞くことが大事だと考えます。市の姿勢をお聞きします。 581 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 582 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 教科書見本本の展示につきましては、多くの市民の皆様にごらんいただけるよう、平成31年度におきましては、稲城市役所において令和元年6月3日から6月14日まで、中央図書館において6月15日から7月4日まで、ふれんど平尾において6月3日から7月4日まで、市内3カ所で展示を行いました。令和2年度においても同様に実施することを予定しております。また、広く市民の皆様からの御意見を伺えるよう、展示会場にはアンケート用紙を設置しております。 583 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 584 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 何点か再質問したいと思いますが、まずこの3カ所の各施設の展示時間について確認したいと思います。  それから、土・日の展示はどうなっているか。市民の方は平日だけだと難しいという状況もあり、その状況について聞きたいと思います。  それから、3点目ですが、市役所と図書館の日数をもう少しふやすことはできないか、2週間というのはなかなか厳しいかなという声もいただいていますので、日数をふやす取り組みの姿勢についてお聞きしたいと思います。  それから4点目、展示していただいているという状況なのですが、今回、小学校の教科書を市役所の1階にも展示していただきましたが、小学校、中学校もそうですが、全部の教科があるということで、相当な冊数があるのですが、見ようと思っても、1人か2人ぐらい座ったらもういっぱいということで、見やすい展示スペースをつくる工夫というのを検討していただきたいと思います。  最後に、アンケートに取り組んでいくということで、この寄せられた市民の意見を生かす取り組みについてお聞きします。 585 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 586 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 教科書見本本の展示時間につきましては、平成31年度と同様に、稲城市役所は午前9時から午後5時まで、中央図書館は午前9時から午後8時まで、ふれんど平尾は午前9時から午後4時までを予定しております。  次に、土・日の展示につきましては、中央図書館におきまして土・日の閲覧が可能でございます。  次に、展示の日数をふやすことにつきましては、本市では既に平成31年度においても、告示された展示期間が14日間であるところ、閲覧可能日を30日間設置して展示しておりますので、令和2年度につきましても同様に対応してまいります。  次に、見やすい展示スペースをつくる工夫につきましては、市役所や中央図書館などの業務に支障がない範囲で、可能な限り対応してまいります。  次に、アンケートに寄せられた市民の意見を生かす取り組みにつきましては、採択に当たり、市民の皆様からいただいた御意見につきましては、全ての内容を教育委員会で確認しております。 587 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 588 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 子供たちによりよい教科書を多くの市民と一緒に選んでいくというために、保護者や地域住民が教科書を手にとりやすく、またその声がよく生かされるように取り組んでいっていただきたいと思います。  それでは、次に進みたいと思います。大項目5です。風疹の予防接種で赤ちゃんを守る取り組みについてです。  この間、妊娠している女性の方から、赤ちゃんを守っていくために、風疹の抗体検査、予防接種を広げてほしいという声が寄せられました。テレビドラマにもなった、産婦人科医が主人公の漫画の「コウノドリ」というものがありますが、この漫画にも風疹のことが出てきて、妊娠した妻に言われても「忙しい、面倒」と言って腰を上げない夫が出てきます。その男性が先天的な障害のある10歳の少女と出会って心を揺さぶられるという話が出てきます。この少女は、「私はお母さんのお腹の中で風疹にかかってしまって、目も見えないし、胸も苦しい」、妊娠初期の女性が感染して赤ちゃんに障害が及ぶ先天性の風疹症候群であります。日本では、昨年の夏に始まった風疹の流行がやまずに、ことしの患者数は早くも2,200人を超え、胎児への影響が心配されています。  そこで、(1)として、風疹の流行に対する市の認識と取り組みをお聞きします。 589 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 590 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 風疹の流行に対する市の認識につきましては、風疹は、発熱及び発疹を主な症状とし、飛沫感染により人から人へ感染し、感染力が強い疾病であり、特に妊娠中の女性が風疹に感染すると、胎児に目や耳などの障害を含む先天性風疹症候群が生じる可能性があるものと認識しております。  取り組みにつきましては、国が平成31年2月に予防接種法施行令を改正し、昭和37年4月2日から昭和54年4月1日までに生まれた男性を対象に、平成31年度からの3年間、原則無料で抗体検査及び定期予防接種を実施することとしたことを受け、市では、平成31年度では昭和47年4月2日から昭和54年4月1日までに生まれた男性5,506人にクーポン券を個別に郵送し、受診を促す取り組みをしております。 591 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 592 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 昭和47年から昭和54年に生まれた男性5,506人にクーポン券を郵送して受診を促しているということだったと思います。国では、抗体を持たない層が今40歳から57歳までの男性に多いということを重視して、抗体検査やワクチン接種が無料でできるクーポン券をこの世代に発送しているということだと思います。  2点ほどお聞きしたいと思います。まず第1に、流行している状況について、市の認識をお聞きします。  第2に、クーポン券を郵送した5,506人の受診の状況についてお聞きします。 593 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 594 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 風疹の流行状況につきましては、東京都感染症週報による風疹罹患者数は令和元年第46週で851人おりまして、前年同期の763人を上回っていることから、引き続き注意が必要であると認識しております。  次に、本年4月にクーポン券を郵送した5,506人の受診状況につきましては、本年9月までの抗体検査受診者数は676人で、このうち低抗体価と判定され予防接種を受けた方は158人でございました。 595 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 596 ◯ 10番(岡田まなぶ君) 東京都の感染症週報では、46週で851人、昨年同時期の763人を上回っていて、注意が必要と認識しているということでした。  それから、クーポン券を郵送した5,506人のうち令和元年9月までの抗体検査受診者の数は676人、予防接種を受けた方は158人ということでした。まだまだ、自分がその対象で、検査と予防接種の重要性に気がついていない男性も多いのではないでしょうか。まず、予防接種が必要かどうかを判断するための抗体検査を受けるということが大事になるわけですが、現状で受診者数は676人ということでした。受診率に直すと12%という状況にあります。全国的に見ると、クーポンが配布された640万人のうち、これまでに抗体検査を受けた人は約80万人ということで、12%と、稲城市と同様という状況になっています。国では、自治体の理解を得た上で、この1年間になっているクーポンの有効期限を引き延ばしたり、利用していない人に配布し直したりすることにしているという状況にあると思います。  その上で、次に進みたいと思います。(2)、風疹の予防接種を進める取り組みについてお聞きします。 597 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 598 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 従来から実施しています風疹の定期予防接種につきましては、1期目は生後1歳から2歳までの幼児を対象とし、2期目は保育園・幼稚園等の年長児に相当する年齢の幼児を対象に、それぞれ受診を促す通知を個別に郵送しております。また、平成31年度から新たに対象者を拡大して実施している定期予防接種につきましては、クーポン券の送付が令和2年度以降となる昭和37年4月2日から昭和47年4月1日までに生まれた男性で、早目にクーポン券の発行を希望される方には、保健センターで手続をしていただければ、その場でクーポン券を発行しております。このほか、広報いなぎ及び市ホームページにて周知を行っております。 599 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 600 ◯ 10番(岡田まなぶ君) それでは、3点、再質問したいと思います。まず第1に、早目にクーポン券の発行を希望した人数はどれぐらいでしょうか。  それから2点目に、令和2年度以降にクーポン券をこれから送付する予定になっているということだと思いますが、その対象者数は何人ぐらいいるのか、確認したいと思います。  それから3点目、引き続き周知していくということが大事だと思います。その取り組みについてお聞きします。 601 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 602 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 1点目のクーポン券の送付が令和2年度以降となる昭和37年4月2日から昭和47年4月1日までに生まれた男性で、令和元年11月までにクーポン券の発行を希望された方の人数につきましては、54人でございました。  次に、クーポン券の送付が令和2年度以降となる対象者数につきましては、約7,700人でございます。  次に、今後の周知につきましては、個別にクーポン券を郵送することで周知を行うほか、広報いなぎや市ホームページに掲載するなど、引き続き周知を行ってまいります。 603 ◯ 議長(渡辺 力君) 岡田君。 604 ◯ 10番(岡田まなぶ君) クーポン券の発行を希望した人数は54人ということでした。それから、令和2年度以降にクーポン券を送付予定の対象者数は7,700人ということでした。  つい4日前の11月28日に厚生労働省は、風疹の流行の中心となっている中高生の男性が抗体検査やワクチン接種を無料で受けられるクーポンについて、約48歳から53歳までの男性およそ570万人に配布することを決めたと報道されたところです。さらに残りの54歳から57歳までの人たちについても、自治体の判断でクーポンを前倒しして配布できるようにするということが決まったと報道されています。  稲城市で見ても、その抗体検査が必要とされる男性は、前段の答弁にあった5,500人、それから今の答弁にあった7,700人、これを足すと約1万3,000人ですから、稲城市の人口を9万1,000人として、約14%がその対象になるという規模なのです。何より、妊娠中の女性たちにすれば、まちの中ですれ違う男性こそ非常に脅威になる存在だという状況があると思うのです。実際にアメリカやカナダ政府は、妊婦に、日本は著しく危険だということで、渡航を控えるようにと警告している。そして、患者の多い地域として、東京、神奈川、大阪が挙げられているという状況です。何より、抗体のない男性が風疹をうつした自覚のないまま、妊婦は誰にうつされたか覚えもないまま、赤ちゃんに障害が生じてしまう。こうしたことのないように、風疹の抗体検査、また予防接種を進めていくということを求めて、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。 605 ◯ 議長(渡辺 力君) 以上で、10番、岡田まなぶ君の一般質問は終わりました。  暫時休憩いたします。                                午後2時20分 休憩   ─────────────────────────────────────────                                午後2時35分 開議 606 ◯ 議長(渡辺 力君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  通告の4番、つのじ寛美さんの一般質問を許します。18番、つのじ寛美さん。 607 ◯ 18番(つのじ寛美君) 通告番号4番、公明党のつのじ寛美でございます。  まず初めに、台風19号においてお亡くなりになった方々の御冥福をお祈りするとともに、被災された方々に対しましてお見舞いを申し上げます。また、高橋市長を中心に、市職員の皆様には、市民のため不眠不休の活動に徹してくださったことを心より感謝申し上げます。ありがとうございました。  それでは、通告の順に従い、大項目5項目にわたり一般質問を行いますので、よろしくお願いいたします。  それでは、大項目1、健康な食事づくりの推進事業の充実についてお伺いいたします。  生活習慣病は、身体活動・運動や食事、飲酒、喫煙、睡眠、ストレス等の日常の生活習慣を改善することにより予防することができます。若いうちから健康な生活習慣を身につけることは、一生の財産と言っても過言ではありません。偏りのない食生活、適度な運動、十分な休養を柱とした健康づくりの推進事業についてお伺いいたします。  (1)、健康な食事づくり推進事業の現状についてお伺いいたします。 608 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 609 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) お答えします。市の健康な食事づくり推進事業につきましては、健康な食事づくり推進員が地域に根差した事業展開を図ることから、市民の要望を反映した栄養・運動・休養を中心とした事業を企画・運営し、健康な食事づくりのための普及啓発活動に積極的に取り組んでいただいております。具体的には、市が行う稲城ふれあい保健・医療まつりやいなぎ市民まつりで普及啓発活動を行う活動支援事業、推進員の活動計画等を話し合う推進員会、推進員の知識等を高めるための研修会事業、調理実習前に行う事前学習会事業、市民向けの講習・調理実習を行う地域普及事業がございます。 610 ◯ 議長(渡辺 力君) つのじさん。 611 ◯ 18番(つのじ寛美君) 健康な食事づくり推進員が地域に根差した事業展開を図ることから、活動支援事業、推進員会、また研修会事業、事前学習会事業、地域普及事業など、さまざまな事業がわかりました。活発な活動やレベルアップの勉強など、事前学習や準備などを意欲的に行ってくださっていることは、時々私も参加させていただいておりますので、勉強させてもらっております。そこで、平成30年度に健康な食事づくり推進員が実施した地域普及事業について、もう少し詳しく事業概要を伺うとともに、また市民参加がどれくらいあったか、実績も伺いたいと思います。 612 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 613 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 地域普及事業の概要につきましては、健康な食事づくり推進員が自主的に企画し、講師を務める講座として、公民館で市民向けに調理実習を行っております。推進員みずからが考案した献立、例えば成長期に必要な栄養面を考慮したものや、健康寿命を延ばすことを意識したものなどを企画して実施しております。平成30年度は10回開催し、参加者は97人でございました。 614 ◯ 議長(渡辺 力君) つのじさん。 615 ◯ 18番(つのじ寛美君) 申し込み人数も決まっている中で97名は、関心があることが大変わかります。公民館での市民向け調理実習会には私も参加させていただき、推進員の皆さんがよく頑張ってくださっている様子を拝見いたしました。また、とてもよく勉強されていて、丁寧に説明してくださっているとも思います。そこで、地域普及事業に参加した市民から寄せられた意見などがあれば、伺いたいと思います。よろしくお願いいたします。 616 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 617 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 地域普及事業に参加した市民からいただいた意見としましては、「バランスのよい、おいしいメニューで勉強になりました」、「家族の団らん、健康について考えることができ、大変有意義でした」とか、「家庭科の授業を思い出しながら、だしのことや食育について楽しく学ぶことができました」、また「以前に子供の受験のプレッシャーに私が潰されそうになったときにも参加しました。そのときは、食事がどれだけ人生を左右するかを学び、心身のバランスを壊すことなく乗り切ることができました。我が家の食卓はこの講座とともにありました。かけがえのないひとときをありがとうございました」などがございました。 618 ◯ 議長(渡辺 力君) つのじさん。 619 ◯ 18番(つのじ寛美君) 詳しい御意見、ありがとうございました。
     次に移ります。(2)、健康な食事づくり推進事業の今後の取り組みについてお伺いいたします。 620 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 621 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 今後の健康な食事づくり推進の取り組みにつきましては、これまでの事業を引き続き実施していくほか、推進員からの要望等も踏まえ、魅力ある事業を実施してまいりたいと考えております。その一例としまして、平成31年度は、新たに稲城市立病院の診療部長兼腎臓内科部長である河原崎医師と健康な食事づくり推進員とが共同して、腎臓病食の特徴と効果に関する講話及び腎臓病予防のための減塩メニューの調理講習会を実施することとしています。 622 ◯ 議長(渡辺 力君) つのじさん。 623 ◯ 18番(つのじ寛美君) 新規事業の腎臓病予防のための減塩メニューの調理講習会は、関心や興味のある内容だと思います。皆様に参加していただくためにも周知していただければと思います。推進員さんは勉強熱心で、事前準備など、本当に御尽力されているものと思われます。御負担は多いのかもしれませんが、継続して長く活動を続けていただいていけるように、配慮もよろしくお願いいたします。また、人生100年時代を見据えて、加齢に伴って心身が機能低下し始めた状態を防ぐため、市民が健康で長寿を目指すためにも、フレイル予防に取り組むことは大事であると考えます。健康な食事づくり推進員によるフレイル予防の取り組み事例などがあれば、その実績をお伺いいたします。 624 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 625 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 健康な食事づくり推進員によるフレイル予防への取り組みにつきましては、平成30年度実績では、研修会事業として、フレイルを防ぐための食事などの講座を研修会事業として3回開催し、推進員の参加は75人でございました。次に、事前学習会としまして、フレイル予防のため、よくかんで食べることに加え、筋肉のもととなる魚・肉・卵・大豆製品や骨を強くする牛乳・乳製品を使用したメニューを考案し、実際に調理を行い、改善が必要な場合にはメニューを見直すなど、計7回開催し、推進員の参加は54人でございました。さらに、市民向けに、フレイル予防の講話及び事前学習会で考案したフレイル予防メニューの「とうもろこしご飯」や「コロコロかじきの夏野菜あんかけ」などの調理実習を地域普及事業として5回開催し、推進員の参加は29人、市民の参加は45人でございました。今後につきましても、機会を捉え、フレイル予防に取り組んでまいりたいと考えております。 626 ◯ 議長(渡辺 力君) つのじさん。 627 ◯ 18番(つのじ寛美君) 健康な食事づくり推進員の事業は、平成元年6月から開始して、長きにわたり推進員が大変に頑張ってくださっている事業でもあることから、今後も新規事業に取り組んでくださったり、また市民への周知啓発を強化したり、推進員の底上げやレベルアップも重要なことだと思いますので、予算増を図るなど、推進員を支援していただきたいと思います。また、市民への健康意識向上など、今後の事業が実施されることに期待いたします。そこで、最後に考え方を再度伺いたいと思います。 628 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 629 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 健康な食事づくり推進員による健康な食事づくりを市民へ周知啓発していくことは、大変重要なことであると考えております。市としましては、今後も市民への周知啓発及び推進員の活動などへの支援に取り組んでまいります。 630 ◯ 議長(渡辺 力君) つのじさん。 631 ◯ 18番(つのじ寛美君) それではよろしくお願いいたします。  次に、大項目2、路線バスの充実についてお伺いいたします。  (1)、待望の坂浜平尾線が11月27日に開通いたしました。路線バスの運行についてお伺いいたします。 632 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 633 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 多3・4・17号坂浜平尾線の路線バスの運行につきましては、バス事業者検討会において市からバス事業者に路線バスの運行について要望してきた結果、小田急バス株式会社では、新百合ヶ丘駅から平尾団地を経由し、若葉台駅までを往復する路線バスの運行を計画しており、現在、運輸局より路線の認可を受けたとの報告を受けております。また、運行開始日につきましては、現在、運転手を含む人員確保などの具体的な運行計画について調整中のため、未定であると伺っております。 634 ◯ 議長(渡辺 力君) つのじさん。 635 ◯ 18番(つのじ寛美君) 待ち望んでいた坂浜平尾線の開通ですが、具体的な運行計画について調整中とのことですが、開通に伴い、路線バスの運行を行っていかないと、車がない方もいらっしゃいますので、早急な対応をお願いしたいと思っております。そこで、坂浜平尾線の開通に伴い、学園通りの交差点には新たなショッピングセンターも開店する予定でございますが、ぜひともこの付近にバス停を設置していただきたいと思います。路線バスは、民間事業者に関することなので、わかる範囲で結構ですが、運輸局から路線の認可を受けた内容として、バス停と運行間隔についても再度お伺いいたします。 636 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 637 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 新百合ヶ丘駅から平尾団地を経由し若葉台駅までを往復する新路線につきましては、運輸局へ申請した計画では、上平尾交差点から鶴川街道若葉台入口交差点までの区間に新たなバス停を2カ所設置することとしており、御質問の学園通り沿道のショッピングセンター付近と上平尾消防出張所前交差点付近に計画していると小田急バス株式会社より伺っております。なお、運行間隔につきましては、1時間におおむね2本程度の運行を想定しているとのことでございます。 638 ◯ 議長(渡辺 力君) つのじさん。 639 ◯ 18番(つのじ寛美君) バス停を2カ所設置予定はあると伺い、また1時間におおむね2本の運行は確認できました。早目の運行に期待して、次の質問に移ります。  それでは、(2)、夜間遅い便の路線バスの運行についてお伺いいたします。1)、ニュータウン地域における稲城駅から長峰までの運行状況についてお伺いいたします。 640 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 641 ◯ 都市建設部長(久家 康君) ニュータウン地域における路線バスの運行状況につきましては、稲城駅から長峰までの路線において、平日、稲城駅午前0時8分発、長峰午前0時21分着の深夜バスが最終便となっております。 642 ◯ 議長(渡辺 力君) つのじさん。 643 ◯ 18番(つのじ寛美君) 稲城駅から長峰までの深夜バスが最終便となっても運行してくださっているのは、帰りが遅い方々からは、本当にありがたいと伺っております。  それでは、2)、若葉台駅から稲城駅までについてお伺いいたします。 644 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 645 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 若葉台駅から稲城駅までの路線につきましては、平日、若葉台駅午後10時46分発、稲城駅午後11時7分着の路線バスが最終便となっております。 646 ◯ 議長(渡辺 力君) つのじさん。 647 ◯ 18番(つのじ寛美君) 「稲城駅から長峰までの深夜バスはあるのだが、若葉台駅までは運行していない」「若葉台駅から稲城駅までの深夜バスが欲しい」との御意見も伺っております。さまざまな御意見があるのはわかりますが、実際にどのくらいの方々がこの路線バス最終便を利用されているのか、再度、乗車状況をお伺いいたします。 648 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 649 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 若葉台駅から稲城駅までの深夜バスの最終便の乗車状況につきまして、バス事業者に確認をいたしましたところ、乗車定員70人程度の大型バスで運行しており、10人程度の乗車があると伺っております。 650 ◯ 議長(渡辺 力君) つのじさん。 651 ◯ 18番(つのじ寛美君) 利用状況はあることが確認できました。  それでは次に、3)、南多摩駅から若葉台駅までについてお伺いいたします。 652 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 653 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 南多摩駅から若葉台駅までの路線につきましては、平日、南多摩駅午後7時50分発、若葉台駅午後8時12分着の便が最終便となっております。なお、iバスは、平日、午後9時15分南多摩駅発、若葉台駅経由、平尾団地午後10時31分着のCコースが最終便でございます。 654 ◯ 議長(渡辺 力君) つのじさん。 655 ◯ 18番(つのじ寛美君) 通勤・通学の時間帯には、若葉台駅から南多摩駅までの路線バスやiバスは多くの方々が利用されております。この方々は帰宅時間帯にもバスを利用することとなりますが、平日の路線バスは南多摩駅発午後7時50分が最終便であることから、私のところには「帰宅時間帯にさらに増便していただけると利便性が向上する」との声が寄せられております。この路線バスの増便について再度お伺いいたします。 656 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 657 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 南多摩駅から若葉台駅までの路線につきましては、市民から増便を求める御意見もあることから、10月7日に開催しました稲城市地域公共交通会議の部会であるバス事業者検討会におきまして増便の要請を行っております。 658 ◯ 議長(渡辺 力君) つのじさん。 659 ◯ 18番(つのじ寛美君) 引き続きよろしくお願いいたします。  それでは次に移ります。大項目3、子供たちの命を守り、育てることについてお伺いいたします。  (1)、11月は、児童虐待防止推進月間です。公明党の推進により、さきの国会で児童福祉法等改正法が成立し、親などによる体罰の禁止を明記いたしました。児童相談所の体制充実を図り、虐待が疑われる家庭から子を引き離す「介入」と、保護者への支援を行う職員を分離します。DV(配偶者などからの暴力)対策を行う機関との連携も強化します。そこで、市における児童虐待の状況と防止の取り組みについてお伺いいたします。 660 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 661 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 平成30年度の稲城市子ども家庭支援センターにおける児童虐待の受理件数につきましては、身体的虐待が44件、心理的虐待が64件、性的虐待が1件、ネグレクトが28件の合計137件となっております。また、児童虐待防止の取り組みにつきましては、子ども家庭支援センターの案内パンフレットや子育てブックに掲載し、配布するほか、毎年11月の児童虐待防止推進月間の広報いなぎへの記事の掲載やIまつりなど、イベント会場でのチラシの配布、保育所・幼稚園などでのポスターの掲示により普及啓発を行うとともに、要保護児童対策地域協議会を中心に、関係機関と情報を密にし、連携を図っております。 662 ◯ 議長(渡辺 力君) つのじさん。 663 ◯ 18番(つのじ寛美君) 2018年度に全国の児童相談所に寄せられた虐待の相談対応件数は、前年度より2万件以上もふえて15万件を超えました。調査が開始された1990年度以降、相談対応件数は28年連続で過去最多を更新し続けています。また、2017年度には、虐待により50人を超える子供が命を落としております。このような中、とりわけ悲惨な児童虐待死事件が昨年3月に東京都目黒区で発生し、政府は緊急総合対策を取りまとめました。しかしながら、本年1月にも千葉県野田市で女児が虐待で亡くなるという痛ましい事件が発生いたしました。  これを受け、公明党は厚生労働部会、文部科学部会、児童虐待・社会的養護推進プロジェクトチームで緊急提言を取りまとめ、2月19日に政府に申し入れをいたしました。提言では、しつけに名をかりた体罰を一掃するための法整備や、親が子を戒めることを認める民法の懲戒権のあり方の見直しなど、再発防止策を求めました。そして、本年6月、公明党の提言が随所に反映され、児童虐待防止対策を強化するため、親などによる体罰の禁止や児童相談所の体制強化策などを定めた児童福祉法等改正法が成立いたしました。一部を除き、2020年4月から施行されます。  改正法では、子供へのしつけと称した体罰が虐待につながっていることから、我が党が強く求めていた体罰の禁止を明記いたしました。民法の懲戒権については、体罰などを容認する根拠にされないよう、公明党の訴えを受け、施行後2年をめどにあり方を検討することとなりました。児童相談所に関しては、虐待が疑われる家庭から子供を一時保護する「介入」を担う職員と、保護者への支援を行う職員を分けるなどの措置を講じます。児童相談所の職員が保護者との関係を考慮して子供の保護をためらうケースがあるため、「介入」と「支援」の2つの機能を分けることといたしました。また、専門的知見に基づいた判断を下せるよう、医師と保健師を各児童相談所に必ず配置するほか、弁護士が常に助言できる体制も整えます。児童相談所の設置促進策や職員の資質向上策も定めました。さらに、虐待を受けていた児童が転居した場合の自治体間の情報提供体制の構築のほか、警察や婦人相談所、また教育委員会、配偶者暴力相談支援センターなど、関係機関の連携強化により、児童虐待を早期に発見できる体制も整えてまいります。  公明党は、これまでも一貫して児童虐待防止対策に取り組んでまいりました。11月には、児童虐待防止推進月間にちなみ、公明党稲城市議団として街頭演説を稲城市内6カ所で行いました。優先すべきは子供の命を守ることであり、これ以上絶対に悲劇を繰り返してはならない。その強い決意で、虐待を起こさせない社会の実現に向けて訴えをさせていただきました。虐待かもと思ったときに、児童相談所に相談や通告ができる全国共通ダイヤル189の番号3桁化やガイダンスの時間短縮、また年内開始をめどに通話料の無料化も、公明党が推進してきたことでございます。  そこで、189の通話料無料化がどうなっているのか伺うのと、また平成30年度の新規相談の種類別の件数について再度お伺いいたします。 664 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 665 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 児童相談所全国共通ダイヤル189の通話料につきましては、令和元年12月3日より無料化となる予定でございます。  また、平成30年度の稲城市子ども家庭支援センターにおける新規相談の種類別件数につきましては、児童虐待が137件、養育困難が74件、障害相談が1件、非行相談が4件、育成相談が24件、その他が7件で、合計247件でございました。 666 ◯ 議長(渡辺 力君) つのじさん。 667 ◯ 18番(つのじ寛美君) 12月3日よりの無料化により、相談しやすくなり、件数も増加するかもしれませんが、切実な思いに寄り添って、虐待で悩み、命にかかわるようなことも早急な解決に向かっていけるよう、連携強化に努めていただけますようよろしくお願いいたします。  それでは次に移ります。(2)、さらに虐待の未然防止を目指し、公明党は、子育て家庭の社会からの孤立を防ぐため、産前産後、そして子育てまで切れ目のない母子ケアのために子育て世代包括支援センターの設置を推進してまいりました。そこで、子育て世代包括支援センター構築に向けた進捗状況をお伺いいたします。 668 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 669 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 子育て世代包括支援センター構築に向けた進捗状況につきましては、国の子育て世代包括支援センター業務ガイドラインでは、子育て世代包括支援センターの必須業務の実施に当たり、市区町村が実施している母子保健施設や子育て支援施設等の調整及びマネジメントする部局を明確に位置づける必要があるとされています。このことから、必須業務を遂行するための調整及びマネジメント業務をどのように行っていくかということにつきまして、現在検討しているところでございます。 670 ◯ 議長(渡辺 力君) つのじさん。 671 ◯ 18番(つのじ寛美君) 子育て世代包括支援センターの理念といたしましては、「乳幼児が親への信頼を実感し安定的な発達を享受できることは、健全な心身の根幹を育み、幼少期だけでなく成人後の健康リスクをも下げる。乳幼児期に不適切な環境で過ごす場合、子へのダメージにとどまらず、虐待などの世代間連鎖のリスクにもつながりやすいとの指摘もある。こうした乳幼児精神保健及び脳神経科学の知見と成育の理念を踏まえ、センターは、利用者の目線で支援の継続性と整合性を確認し、支援の効果が高まるよう、支援者と子育て家族との信頼関係を醸成する」。また、「子育ては、家庭や地域での日々の暮らしの中で行われるものであり、母子保健や子育て支援施策等の専門領域ごとに分断されるものではない。また、妊産婦や乳幼児、その家庭の状況は経過によって変わるものである。この認識に立って、センターの運営による「包括的な支援」を通じて、妊産婦及び乳幼児並びにその保護者の生活の質の改善・向上や、胎児・乳幼児にとって良好な生育環境の実現・維持を図ることが重要である」とうたわれております。  子育て世代包括支援センターの役割といたしましては、妊産婦・乳幼児等へは、母子保健分野と子育て支援分野の両面から支援が実施されている。具体的には、母子保健法に基づく母子保健事業、子ども・子育て支援法に基づく利用者支援事業、児童福祉法に基づく子育て支援事業などであります。  子育て世代包括支援センターの円滑な運営に当たっては、実際に地域で母子保健や子育て支援に携わっている関係機関・関係者との連携が欠かせません。これまでにも市は地域の関係機関・関係者と連携して母子保健や子育て支援を行ってきておりますが、切れ目のない支援の実現に向けて、より一層の連携強化が求められています。子育て世代包括支援センターにおける母子保健と子育て支援の連携体制について再度お伺いいたします。 672 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 673 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 市が実施しています母子保健と子育て支援の異なる機能が連携いたしまして、子育て世代包括支援センターという一つの機関として切れ目のない支援を行うためには、先ほどもお答えしましたとおり、調整及びマネジメントが必要不可欠でございます。このことから、この業務の円滑な運営を図っていくことを最優先の課題といたしまして、現在検討しているところでございます。 674 ◯ 議長(渡辺 力君) つのじさん。 675 ◯ 18番(つのじ寛美君) 公明党の女性局を中心に、地方議員と国会議員が連携し、子育て家庭が社会から孤立するのを防ぐために、産前産後から子育てまで切れ目なく母子を支援する子育て世代包括支援センター、日本版のネウボラの設置を推進してまいりました。また、虐待死の事案は、生まれたその日に亡くなる子供が多いことも踏まえ、予期しない妊娠をした女性など、支援が必要な妊婦への支援強化も大切になってきます。未来の宝である子供の幸せを一番に考える社会を目指して、とうとい子供たちの命を守り、希望する人が安心して子供を産み育てられる稲城市として、地域の連携や母子保健と子育て支援など、さまざまな連携強化が大切になってきます。最後に、考え方をお伺いしたいと思います。 676 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 677 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 妊産婦や乳幼児等の状況を継続的かつ包括的に把握し、妊産婦等の相談に保健師などの専門家が対応するとともに、必要な支援の調整や関係機関との連絡調整などを行うことで妊産婦や乳幼児などに切れ目のない支援を提供します子育て世代包括支援センターの構築に向けまして、今後もしっかりと取り組んでまいります。 678 ◯ 議長(渡辺 力君) つのじさん。 679 ◯ 18番(つのじ寛美君) それではよろしくお願いいたします。  では、大項目4、稲城中央公園の池の維持管理についてお伺いいたします。  稲城中央公園総合グラウンド東側にせせらぎがあり、最下流には池が設置されております。台風時の集中豪雨など、池の水位が急速に上がり、隣接の住民からは、池の水が越水してくるのではないかと心配の声をいただいております。先日も市の土木課担当者と現場の立ち会いを行い、確認させていただきました。  (1)、現状についてお伺いいたします。 680 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 681 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 稲城中央公園の池につきましては、降雨時の排水施設の役割を担うとともに、修景施設として整備されており、総合グラウンドやその周辺に降った雨水がせせらぎを通って池に流れ、最終的に三沢川分水路に放流されます。先日の台風19号の際には、降雨量が多く、また落ち葉や枯れ枝が放流口のスクリーンやますに詰まったことにより排水機能が低下し、池の水位が上昇したものでございますが、越水したとしても近隣の住民に直接の被害はないものと考えております。 682 ◯ 議長(渡辺 力君) つのじさん。 683 ◯ 18番(つのじ寛美君) 台風19号のすぐ後に地域住民からの相談を受けて、土木課担当者に依頼したにもかかわらず、現場対応にすぐに駆けつけてくださり、地域住民と土木課担当者の方々と現場で話し合いができたことに感謝いたします。  住民の声といたしましては、形状が稲城中央公園の池付近は森のすり鉢状になっていることから、大雨のときなどは森から流れ出てくる雨水がたまってしまう場所でもあり、池の維持管理や今後の対策にもとても不安に思われているとの御意見を伺いました。  そこで、(2)、池の維持管理と今後の対策についてお伺いいたします。 684 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 685 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 池の維持管理につきましては、指定管理者であるいなぎグリーンウェルネス財団が職員によるパトロールを実施しており、池の放流口に設置しているスクリーンや集水ますの清掃を定期的に実施しております。今後の対策としましては、落ち葉や枯れ枝などによる排水機能の低下を防ぐため、スクリーンを増設するとともに、豪雨が予想される際には重点パトロール箇所に位置づけ、引き続き公園の適切な維持管理に努めてまいります。 686 ◯ 議長(渡辺 力君) つのじさん。 687 ◯ 18番(つのじ寛美君) いなぎグリーンウェルネス財団の職員によるパトロールを実施してくださったり、早速スクリーンを増設してくださっていることに感謝いたします。  稲城中央公園の池周辺は、散策を楽しむ方々やジョギングをする方など、自然に囲まれた風情のある場所でもあります。木に囲まれた森でもありますので、落ち葉が気になります。池の中に古い落ち葉が堆積しており、排水機能の低下も懸念されると思いますが、その対応について再度お伺いいたします。 688 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 689 ◯ 都市建設部長(久家 康君) この池の排水機能の確保につきましては、いなぎグリーンウェルネス財団とともに、池から下流部の管渠を含め、現地を再確認し、しゅんせつなど、必要に応じた維持管理に努めてまいります。 690 ◯ 議長(渡辺 力君) つのじさん。 691 ◯ 18番(つのじ寛美君) 不安や御心配にお応えできるように、対応をよろしくお願いいたします。  それでは次に移ります。大項目5、子供たちの読書活動のさらなる推進についてお伺いいたします。  読書は、先人の思い、人類の英知を伝えるとともに、みずみずしい感性や旺盛な好奇心を育み、より深く豊かに生きるための力となって、生涯にわたり大きな財産となります。子供の読書活動の推進と図書館利用の促進を目的に導入した、読んだ本の記録ができる読書通帳は、絶大なる効果があると認識しております。  (1)、子供たちの読書通帳の現状についてお伺いいたします。 692 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 693 ◯ 教育部長(石田昭男君) 読書通帳につきましては、楽しみながら子供たちが読書に親しむことを目的に、市内在住・在学・在園の中学生以下を対象に無償で提供しており、平成28年7月の開始から令和元年10月末日までで累計7,696冊発行しております。また、無償の対象とならない市外在住などの中学生以下については、平成30年2月から有償提供しており、令和元年10月末日現在で累計238冊発行しております。 694 ◯ 議長(渡辺 力君) つのじさん。
    695 ◯ 18番(つのじ寛美君) 図書館で子供たちが楽しそうに借りた本の印字をしている様子をたびたび見かけます。また、赤ちゃんと一緒に図書館に来て、読み聞かせのために生まれてからすぐに読書通帳をつくって、子供の成長とともに本の印字をしているお母さんを見かけたことがあります。さまざまな使い方で利用されている読書通帳は、かけがえのない宝物となっております。そして、稲城市外在住などの中学生以下にも累計238冊も発行していることがわかり、大変うれしく思います。そして、視察にも多くの自治体が来られていることを伺ったり、また、テレビ番組でも放映されたりと、話題があることは知っております。  先日、私は稲城市子ども読書活動推進会議に参加させていただき、現場で携わってくださっている方々からのお話を聞く機会がございました。その中で、読書通帳の周知など、ふだん図書館に来ないような子が図書館や本に関心を持つきっかけになってほしいなど、読書を楽しんでもらいたいと、普及啓発にもっともっと取り組んでほしいなどの声が挙がりました。読書活動と読書通帳の普及啓発の効果的な事例について再度お伺いいたします。 696 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 697 ◯ 教育部長(石田昭男君) 読書通帳につきましては、いつどんな本を読んだのか、通帳へ記録することで、楽しみながら子供の読書意欲を高めることや、継続して図書館を利用することにつながるため、子供の読書活動推進のための取り組みとして大きな効果があると考えております。主な事例としましては、市内の小学校では、地域の施設見学の一つとして図書館を見学した後、好きな本を選んで借りて、一人一人、自分の読書通帳へ記録してみるといった体験を実施している学校もございます。また、絵本の時間やおはなしの会などで初めて参加した子供たちに対しましては、図書館司書が個別に説明などを行うことで、読書通帳の発行へ効果的につなげている事例もございます。 698 ◯ 議長(渡辺 力君) つのじさん。 699 ◯ 18番(つのじ寛美君) ありがとうございます。稲城市の子供たちに活用してもらえて、読書好きな子供たちがさらにふえますよう期待いたします。  それでは、(2)、子供たち以外の読書通帳の現状についてお伺いいたします。 700 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 701 ◯ 教育部長(石田昭男君) 無償提供以外の読書通帳につきましては、読書通帳を発行してほしいとの多くの要望を受け、市外在住者を含む高校生以上の方向けに平成30年2月から有償で提供しており、令和元年10月末日現在、累計379冊発行しております。 702 ◯ 議長(渡辺 力君) つのじさん。 703 ◯ 18番(つのじ寛美君) 読書通帳は、平成26年12月に私が一般質問で提案させていただき、平成28年7月より稲城市立の全部の図書館6館に配置していただき、大好評です。そして、子供たち以外の読書通帳も欲しいとのお声があり、大人向けの提案もさせていただきました。有償での提供で、10月末日現在で累計379冊ということで、皆さんから喜ばれております。今は中央図書館でしか読書通帳が購入できないと思います。ほかの図書館でも購入ができましたら、普及啓発につながると思います。そこで、高校生以上の方や市外の方へは中央図書館で購入することができる読書通帳をiプラザ開館10周年記念のイベント時に合わせて販売を行っていると思いますが、その効果についてお伺いいたします。 704 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 705 ◯ 教育部長(石田昭男君) 今回は、ことしiプラザ開館10周年記念のイベント時に合わせて、10月20日に、1日限定になりますが、iプラザ図書館でも販売を行いました。その結果、24冊、読書通帳を発行することができました。多くの方々に楽しみながら地域の図書館を継続的に御利用いただくきっかけづくりに一定の効果があると考えております。また、他の図書館での販売については、今後の研究課題と考えております。 706 ◯ 議長(渡辺 力君) つのじさん。 707 ◯ 18番(つのじ寛美君) 1日限定iプラザ図書館での販売で24冊の読書通帳の発行は効果があると考えますので、イベント時でも考えていただければ普及啓発にもつながると思います。それと、職員の皆さんも、つくっていない方がいれば、この機会に本を読むきっかけづくりとして1冊作成してもよいかと思いますので、よろしくお願いいたします。  それでは次に移ります。(3)、読書活動推進に向けた事業の取り組みについてお伺いいたします。 708 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 709 ◯ 教育部長(石田昭男君) 子ども読書活動の推進に向けた取り組みにつきましては、読書通帳のほかに、ブックスタート事業や、市内小学校1年生全員に夏休み前に配布している1年生パック、おはなし会などの事業がございます。また、「本はともだち いなぎの子」読書イベントや、子ども読書週間におけるイベントでのスタンプラリーや映画会などを通じて、子供たちが読書に親しむきっかけづくりに努めているところでございます。 710 ◯ 議長(渡辺 力君) つのじさん。 711 ◯ 18番(つのじ寛美君) 以前、中央図書館に「本の世界で遊ぼう!!おはなしのバスケット」を見に行かせていただいたことがあります。大勢の子供たちが楽しそうに参加して、紙芝居も、食い入るように幼い子供たちも目をきらきらさせながら見ておりました。毎年開催していると思います。稲城市の子ども読書活動推進計画にある「本はともだち いなぎの子」が11月4日に実施されたと思います。イベントの詳細について再度お伺いいたします。 712 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 713 ◯ 教育部長(石田昭男君) 「本はともだち いなぎの子」読書イベントにつきましては、本年11月4日に中央図書館及び城山体験学習館を会場に実施いたしました。内容としましては、ブラックシアター、ストーリーテリング、こどもえいが会、人形劇、ワークショップ、紙芝居など、子供たちに本の世界を楽しんでもらえる催しを行ったところ、延べ975人の方に御参加いただいて、大いに盛り上がった催しとなりました。特に紙芝居につきましては、当初3回の実演を予定しておりましたが、大好評だったことから、5回に回数をふやして実演するなど、子供たちを初め、多くの方に楽しんでいただきました。 714 ◯ 議長(渡辺 力君) つのじさん。 715 ◯ 18番(つのじ寛美君) 大人気のイベントなので、期待している子供たちも多いと思います。そして、イベントに伴い、飾りつけや資料など、準備などは大変だとは思いますが、子供たちの笑顔が見られる心温まるイベントの継続を願っております。  それでは次に移ります。(4)、学校図書館における取り組みについてお伺いいたします。 716 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 717 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 学校図書館における取り組みにつきましては、各学校の学校図書館活性化推進員を活用し、読書スタンプラリーや読書ビンゴなどの読書量をふやす活動や、児童・生徒が作成したPOPによる本を紹介する機会の設定、学校図書館の装飾や季節ごとの特設コーナー設置による環境づくりなど、児童・生徒の読書活動の推進に取り組んでおります。 718 ◯ 議長(渡辺 力君) つのじさん。 719 ◯ 18番(つのじ寛美君) 本を手にとり読みたくなるような環境整備は、各学校図書館をのぞかせていただくと、季節や特集など、興味や関心が湧くような目を引くものが展示されております。学校図書館活性化推進員さんの個性を生かした取り組みとして、カラフルなPOPや展示などが児童や生徒を迎えてくれております。細やかな気配りや御尽力、またサポートをしてくださり、読書推進にもつながっていることに感謝いたします。  私は、各学校においてビブリオバトルの推進を一般質問で提案させていただいておりました。各学校でも推進しているとは思いますが、市内の学校においてビブリオバトルに取り組んでいる学校があれば、取り組みの事例について再度お伺いいたします。 720 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 721 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 学校におけるビブリオバトルの取り組みの事例につきましては、中学校におきまして、国語の授業の中で取り組んでいる学校がございます。具体的には、学級の中で6人程度のグループをつくり、グループ内で1人ずつ、みずからがお勧めしたい本について、原稿を見ずに5分間で紹介いたします。その後にグループ内で、どの本が一番読みたくなったかについてディスカッションを行い、グループ内の総合評価により最も支持を得られた本をチャンプ本に決定するという手順で取り組んでおります。生徒が本の魅力を互いに伝え合うことにより、新たな本に出会うきっかけになっております。 722 ◯ 議長(渡辺 力君) つのじさん。 723 ◯ 18番(つのじ寛美君) お勧めの本を紹介し合い、一番読んでみたい本を選ぶ知的書評ゲームです。みんなの前で紹介することが大事であり、相手に思いを伝えることを小さいときから訓練していくことにより、社会に出たときに役に立つ、考える力や生きる力を育てていくことにもつながると思います。子供たちの読書活動の推進に力を入れてほしいと願い、私の一般質問を終了いたします。大変ありがとうございました。 724 ◯ 議長(渡辺 力君) 以上で、18番、つのじ寛美さんの一般質問は終わりました。   ───────────────────────────────────────── 725 ◯ 議長(渡辺 力君) 通告の5番、角田政信君の一般質問を許します。11番、角田政信君。 726 ◯ 11番(角田政信君) 通告ナンバー5番、新政会の角田政信です。通告に従いまして、大項目3つについて質問いたします。  まず初めに、台風15号・19号で被災された方々に心からお見舞い申し上げます。  それでは、大項目1番、市民ボランティアについて質問いたします。  東京オリンピックを控え、多くの方がボランティアに参加するのではないかと考えますし、7月21日の東京2020オリンピック競技大会自転車競技(ロード)に向けたテストイベント「READY STEADY TOKYO─自転車競技(ロード)」でも多くのボランティアが協力していたと思います。しかし、一方では、ことしの台風15号・19号の被災地ではボランティア不足との報道もあります。確かに、各被災地のボランティアセンターでは今でもボランティアの募集をしております。そこで、当市におけるボランティアの育成についてお伺いいたします。  1)、ボランティアの育成について伺います。平成7年1月17日の阪神・淡路大震災では、多くのボランティアが活動し、ボランティア元年とも言われました。その後の震災でも多くのボランティアが活動する姿を見ますが、市民ボランティアの育成についての考え方を伺います。 727 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 728 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 市民ボランティアの育成につきましては、地域共生社会を実現する上で、支え合いの心、お互いさまの関係を育てていくことが大切であることから、支える側の人材の育成は重要であると認識しております。市では、稲城市社会福祉協議会のボランティアのまちづくり推進事業に対し補助金を交付し、各種の福祉ボランティア養成講座などの事業支援を通して、ボランティアの育成を推進しております。 729 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 730 ◯ 11番(角田政信君) 地域共生社会を実現する上で、支える側の人材育成が重要であるとの認識なので、2)、育成されたボランティアのサポートについて伺います。前定例会で質問した介護支援ボランティアは、社会福祉協議会で手厚いサポート体制をしているとお聞きしましたが、被災地に向かう市民ボランティアなどへのサポート体制は実施されているのか、伺います。 731 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 732 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 被災地に向かう市民ボランティアなどへのサポートにつきましては、市が支援する稲城市社会福祉協議会が市民ボランティアを募って被災地支援を実施する際、同協議会がボランティアに対して、バス等被災地への移動手段の提供、スコップ、ヘルメットなど備品類の貸し出し、ボランティア保険加入の取りまとめ、職員同行などによりサポートを行っていると伺っております。 733 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 734 ◯ 11番(角田政信君) ありがとうございました。  では、3)、広報活動について伺います。先月16日・30日に台風19号で被災した栃木県佐野市で市職員、社協職員、JCなど団体及び一般市民の方を被災地の一般ボランティアとして実施したと聞いております。ボランティアに参加したいと考えている市民は大勢いると思いますが、以前、山口県で行方不明となった2歳の男の子を無事救助し話題となった尾畠春夫さんのようなスーパーボランティアではない、特に初めての災害ボランティアですと、ちゅうちょする市民も多くいると考えます。その方々が気軽に参加できるように広報することが大切だと考えますが、市のこのような広報や環境づくりについて伺います。 735 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 736 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 稲城市社会福祉協議会がボランティアを募って栃木県佐野市において被災地支援を実施した際の広報活動につきましては、市ホームページでボランティアを募集するとともに、職員に向けてもボランティアを募りました。また、実施主体である稲城市社会福祉協議会においては、同協議会のホームページでボランティアを募集するとともに、自治会連合会及び稲城市青年会議所へボランティア募集の周知を行ったと聞いております。今後も、こうした広報活動により、広く周知を行ってまいります。参加しやすい環境づくりにつきましては、社会福祉協議会において、日ごろからボランティア活動に関する相談・登録を受け付けており、さらにボランティアに関心を持つ方に向けた研修や講座の開催、ボランティア保険の加入申し込みの取りまとめや、機材の貸し出しを行うなど、参加しやすい環境づくりが図られていると聞いております。 737 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 738 ◯ 11番(角田政信君) ありがとうございました。  では次に、(2)、学童・生徒のボランティア活動普及事業、1)、小中学校の実施状況について伺います。学童・生徒のボランティア活動普及事業は、昭和52年に始まった国庫補助事業で、学童・生徒のころから幼少年者・高齢者・障害者等との交流体験などの福祉活動を中心にボランティア活動を進めることで、子供たちがさまざまな人々を自然に受け入れ、交流できる態度や福祉への関心を育むことを目的に実施されているとお聞きしましたが、基本的に3年間の補助事業だったようで、その後は各市町村での実施のようですが、当市での実施状況を伺います。 739 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 740 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 児童・生徒のボランティア活動普及事業につきましては、市では、社会福祉協議会のボランティアのまちづくり推進事業に対し補助金を交付しており、その事業の一環として、児童・生徒のボランティア活動普及事業を平成10年度から実施しております。 741 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 742 ◯ 11番(角田政信君) 市が補助金を交付している稲城市社会福祉協議会のボランティアのまちづくり推進事業の一環として、児童・生徒のボランティア活動普及事業を平成10年度から実施しているとのことです。  では、2)、補助金について伺います。社会福祉協議会の事業報告書を見ますと、学童・生徒のボランティア活動普及事業補助という項目がありました。小中学校全校が補助金を活用して普及活動をしているのか、伺います。 743 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 744 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 児童・生徒のボランティア活動普及事業につきましては、児童・生徒の社会福祉活動やボランティア活動への理解と関心を高め、地域社会に積極的にかかわりを持ちながら人間同士の連携の精神を養うこと、児童・生徒を通して家庭及び地域社会の啓発を図ることを目的に、市社会福祉協議会が市内全小中高等学校を協力校として指定しています。毎年4月に全ての協力校に助成金の申請案内を行い、助成金の活用を希望する協力校にいわゆる手挙げ方式により交付申請をしていただき、助成金を交付しています。平成30年度では、14校から手挙げがあり、助成を行ったと市社会福祉協議会から伺っております。具体的な活用例としましては、中学校で生徒を対象に手話講習会を年3回開催した際の手話講師及び手話通訳士への謝礼、中学校のボランティア部の生徒が地域の清掃活動等にボランティアで参加した際の軍手やマスクなどの消耗品類や、ボランティア活動時の水分補給のためのペットボトル飲料水の購入費などでございます。 745 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 746 ◯ 11番(角田政信君) ありがとうございました。それでは再質問いたします。毎年7月に実施している社会を明るくする運動の街頭・駅頭のキャンペーンに多くの市内の中学生がボランティアとして参加してくださっています。こうしたボランティア活動に参加することは、社会や福祉への関心を育む貴重な機会であると思います。ボランティア活動に児童・生徒が参加しやすくしてあげることは、とても重要であると考えます。この助成金を活用して、児童・生徒が参加しやすい環境を整えるために市としてできることはないのか、市の考えを伺います。 747 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 748 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 児童・生徒がボランティア活動に参加しやすい環境を整えるためには、助成金を有効に活用していただくことが重要と認識しております。現在もこの助成金が児童・生徒がボランティア活動に参加しやすい環境整備にも使われていますことは先ほどお答えしたとおりでございますが、より有効活用が図られるよう、助成金の使途の明確化や指定校への制度目的の周知の徹底などにつきまして、市社会福祉協議会と協議を行いながら進めてまいりたいと考えております。 749 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 750 ◯ 11番(角田政信君) ありがとうございました。  では、3)、今後の普及について伺います。ことしの台風による被災地復興には、まだまだ時間がかかり、多くのボランティアの力が必要とされます。今後も異常気象による災害や地震などを考えますと、ボランティアの育成は急務であると考えます。そのためにも学童・生徒へのボランティアに対する教育は重要だと考えますが、今後について伺います。 751 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 752 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) ボランティアに関する教育につきましては、これまでも学習指導要領に基づき、例えば学校行事や総合的な学習の時間においてボランティアの体験活動を行ったり、道徳の時間において社会参画や公共の精神について学んだりすることにより、ボランティアの意義の理解や公共のために役に立とうとする意欲・態度の育成を図っております。また、オリンピック・パラリンピック教育を通して、ボランティアマインドの醸成にも取り組んでおります。今後も引き続き、学習指導要領に基づいて、ボランティアに関する児童・生徒の理解や意欲・態度の育成に取り組んでまいります。 753 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 754 ◯ 11番(角田政信君) 安心・安全なまちづくりに共助の精神は大切です。小さなころからボランティアに関して理解し、積極的に取り組めるようになることが、住みよい心豊かなまちづくりにもつながると思うので、今後ともぜひ普及に力を入れていただきたいと思います。  では次に、大項目2番、災害時の対策について質問いたします。  さきの北浜議員を初め、多くの議員から質問があろうかと思いますが、それほど今、市民の一番の関心事であって、とても不安を抱いていることも事実です。災害は忘れたころにやってくると言われますが、「自分は大丈夫だ」とか「こんなになるとは思わなかった」とかと言う人が多い中、台風15号・19号と各地で甚大な被害がありました。  稲城市の被害は幸い大きなものではありませんでしたが、それは、高橋市長を初め、一体となって迅速に対応したことのたまものだと思います。ありがとうございました。  しかしながら、過去に経験したことのない台風が襲ってきたこともあり、避難所の運営に関しては、多数の避難者が押しかけるなど、混乱が見られたようです。また、第一小学校や第七小学校が水害時には避難所にならないのを知らない市民も多く、周知に対しても今後の課題が見えてきたように思われます。大きな被害をもたらす台風は今後もふえ続けることが予想され、記憶が新しいうちに今回得られた課題を改善していくべきだと考えます。  そこで、(1)、避難所関係について伺います。1)、水害時は避難所として使用できない学校もあり、以前より市民の数も増加する中、いざというときに避難所がないことを不安に感じている市民も多くいます。今よりも避難所を確保するべく、地域振興プラザ等を初めとする広い場所を持つ施設とは、有事のときに場所の貸し出しをしてもらえるよう、連携を図っていくことを提案します。また、障害のある方、小さなお子さんを持つ方や高齢者、ペットを持つ方などは、混み合った環境に行くことを恐れ、避難がおくれてしまうという話を聞きます。多様性に配慮した避難所づくりもあわせて検討すべきと考えます。改めて市の対応について伺います。 755 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 756 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 避難所を今よりも確保することにつきまして、風水害時の避難所として、多摩川洪水浸水想定区域外の避難所21カ所を全て開設し、運営いたしました。多摩川付近にお住まいの方からは少し遠くなりますが、多摩川の越水や決壊などによる浸水被害から市民の身の安全を守るため、避難所を指定しておりますことから、今よりも避難所を確保することにつきましては、研究してまいります。多様性に配慮した避難所づくりにつきましては、避難所運営マニュアルに基づき、避難所の運営方針や生活のルールを避難者や支援者などが共助として取り組むこととしております。 757 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 758 ◯ 11番(角田政信君) 多摩川の越水や決壊などによる浸水被害から市民の身の安全を守るため、避難所を指定していることは理解できました。では、再質問いたします。多摩川付近にお住まいの方には少し遠くなりますということですが、足の不自由な方や車椅子の方などは大きな問題です。事実、増水したときの水は急激にふえるので、各地で避難所へ向かう途中に被災された方が多数いました。特に高齢者が多かったと聞いています。そういうときには、2階以上の垂直避難を勧める報道もありました。市の考えをお聞かせください。 759 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 760 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 風水害時の避難行動につきましては、浸水想定区域外の安全な場所へ早目、早目に避難する立ち退き避難としておりますが、逃げるいとまがなく、避難がおくれ、既に浸水被害が発生しているような場合は、命を守る行動として垂直避難も必要でございます。 761 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 762 ◯ 11番(角田政信君) 避難がおくれ、既に浸水被害が発生している場合等は、垂直避難も必要になるが、それは最後の手段であって、早目に安全な場所へ避難することが大切であるということがよくわかりました。  では、2)、初めに21カ所の避難所を開設・運営されましたが、一部の避難所では避難者が予想以上に多く避難されました。21カ所の避難所を設定・開設した理由を伺います。 763 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 764 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 21カ所の避難所を開設した理由につきましては、多摩川の越水や決壊などによる浸水や土砂災害から市民の命を守るため、風水害時の避難所21カ所全てを開設し、運営したものです。 765 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 766 ◯ 11番(角田政信君) では、再質問いたします。多摩川流域の矢野口・押立・東長沼・大丸地域の避難所はどこだったのですか。 767 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 768 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 避難所として開設した21カ所の避難所全てで避難者の受け入れを行っており、お住まいの地域別で避難先や受け入れる避難所が決まっているということはございません。 769 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 770 ◯ 11番(角田政信君) 先日、矢野口全域の防災訓練がありました。あいにくの天気でしたが、災害はいつ来るかわかりません。かえって体育館内で充実した訓練ができました。特に避難所についてのミニ講話がとても勉強になりました。それによると、浸水がありそうなときは安全な場所へ早目に避難することが大切で、その安全な場所はどこなのかは決まっていないということです。もちろん、親類の家でもいいし、友達の家でもいい、どこの避難所でもいいということでした。このことを多くの市民にきちんと理解してもらえたらいいと思います。  では、3)、避難した方に対して、備蓄食糧の配給や毛布・敷きマットの配布が行われていましたが、配給や支給する際に、市の職員が話していましたが、体育館は広く、また多くの避難者で混乱した中で、何を言っているかがわからない状態でありました。多くの避難者が殺到し、混乱する避難所の運営体制を統制することがより必要になると感じました。今後の対応について伺います。 771 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 772 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 避難所の運営体制上必要な情報を提供することにつきましては、広い体育館内で多くの避難者へ的確な情報伝達を行うことが必要と考え、今後はトランジスタメガホンなどを活用した情報伝達手段について検討してまいります。 773 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。
    774 ◯ 11番(角田政信君) 今後はトランジスタメガホン等を活用した情報伝達手段について検討していただけるとのことなので、よろしくお願いいたします。  では、(2)、各地で大規模な停電や断水が連日報じられました。そこで、稲城市の停電や断水に対する対策はどうなっているのか、現状と今後の対策について教えてください。 775 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 776 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 市の停電に対する対策につきましては、市役所、消防署、上平尾消防出張所や稲城市立病院に自家発電設備を設置し、発電機への燃料と緊急車両等の燃料として、約10日間稼働できる燃料を備蓄しております。公共施設には、新築時や大規模修繕に合わせ太陽光発電設備を整備し、避難所にはガス式及びガソリン燃料の発電機の配備等の対策を行っております。断水に対する対策につきましては、向陽台給水所に2,000立方メートル、坂浜浄水所に1,510立方メートル、若葉台給水所に2,160立方メートル、長峰災害対策用井戸に100立方メートル及び防災倉庫に1.5リットルのペットボトル1万4,000本を飲料水として備蓄しております。また、災害対策用指定井戸を51カ所、災害時生活用水井戸を19カ所の避難所に整備し、耐震性貯水槽や河川等の水をろ過できるろ水機14台を防災倉庫に配備しております。今後も、整備した施設や資機材の維持管理に努めてまいります。 777 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 778 ◯ 11番(角田政信君) 市の停電及び断水に対する対策はよく理解できました。今後とも、施設や資機材の維持管理をよろしくお願いいたします。  では、(3)、防災行政無線について伺います。これは山岸議員も質問しておりましたが、10月13日以降、多くの市民から、防災行政無線が聞きづらかったとの意見を伺いました。雨風が強い中での防災行政無線に関しては、聞き取りづらいのは理解できます。そこで、いつどのような放送をされたか、確認いたします。 779 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 780 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 防災行政無線につきましては、10月12日10時30分に警戒レベル3、避難準備・高齢者等避難開始の発令を放送、また同日午後2時に警戒レベル4、避難勧告の発令を放送したものでございます。 781 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 782 ◯ 11番(角田政信君) ありがとうございました。では再質問いたします。防災行政無線の放送を補完する対応について考えます。 783 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 784 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 防災行政無線テレホンサービスや市メール配信サービスのさらなる普及につきましては、地域で開催される防災訓練などを通して、また今年度中に全戸配布するいなぎ防災マップへ掲載し、風水害時の避難行動に関する事前の備えも含め、さらなる周知に努めてまいります。 785 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 786 ◯ 11番(角田政信君) では再々質問いたします。防災行政無線を補完する防災行政無線テレホンサービスや市メール配信のさらなる普及が必要と考えますが、市の対応についてお伺いします。 787 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 788 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 繰り返しになりますが、今年度配布する防災マップでさらなる普及に努めてまいります。 789 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 790 ◯ 11番(角田政信君) 風水害時の避難行動も含めたいなぎ防災マップが今年度中に配布されるということなので、よろしくお願いいたします。  では、(4)、矢野口の中島地区の一部では、スーパー堤防整備地区から除外され、スーパー堤防が完成していないところがあります。この地区に対するスーパー堤防事業にかわる新たな安全・安心なまちづくりを今の計画よりも前倒しで行うことを検討していただきたいと考えます。市の考えを伺います。 791 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市基盤整備担当部長。 792 ◯ 都市基盤整備担当部長(吉野浩章君) 矢野口駅周辺土地区画整理事業におけるスーパー堤防が完成していない地区、すなわち旧C工区につきましては、災害に強い良好な市街地形成を目指し、スーパー堤防事業と同等の安全性を兼ね備えたまちづくりを進めるため、現在、換地設計変更の諸作業を関係権利者の方々の御意見を伺いながら進めているところでございます。土地区画整理事業は、何よりも丁寧な説明により関係権利者の方々の御理解と御協力を得ることが必要不可欠であり、そのために時間を要しておりますが、引き続き関係権利者の方々との合意形成に努め、安全・安心なまちづくりの早期実現に向けて取り組んでまいります。 793 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 794 ◯ 11番(角田政信君) スーパー堤防事業と同等の安全性を兼ね備えた整備が行われることが確認できました。安全・安心なまちづくりの早期実現に向けて取り組んでいただけるとのことですが、現在の進捗状況について伺います。 795 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市基盤整備担当部長。 796 ◯ 都市基盤整備担当部長(吉野浩章君) 現在の進捗状況につきましては、これまで、旧C工区の皆様とまちづくり懇談会による意見交換や戸別訪問による意向確認を行い、換地変更について話し合いを重ねているところでございます。引き続き関係権利者の方々との合意形成に努め、早期に換地変更案を取りまとめてまいりたいと考えております。 797 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 798 ◯ 11番(角田政信君) スーパー堤防が完成していない旧C工区は、今回のような大型台風が来ると、本当に大変危険です。しかも、温暖化の影響で、毎年、より大型化して上陸することも予想されます。安全・安心なまちづくりのためにも、ぜひ早期に換地変更案を取りまとめていただければと思います。これは意見です。  次に、(5)、矢野口は、人口もふえており、かなり生徒数の多い学校も幾つかあります。ふだんの子供たちの使用だけでも手狭に感じる中、近隣の住民が避難場所として駆け込んできたときに、多くの人を収容できるほどの広さはないように思われます。そこで、矢野口自治会館前に公園ができる予定と聞いておりますが、地震等の避難場所としても使える多目的広場としての公園を検討してほしいと考えます。市の考えは。 799 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市基盤整備担当部長。 800 ◯ 都市基盤整備担当部長(吉野浩章君) 矢野口自治会館前に整備を予定しております公園につきましては、榎戸土地区画整理事業により整備を行うものでございます。また、同公園の整備方針につきましては、榎戸土地区画整理事業地内にお住まいの方々や、榎戸土地区画整理審議会、矢野口自治会及び稲城第一小学校PTAの方などを主な構成員として平成20年6月に発足した榎戸土地区画整理事業区域内都市計画施設等整備検討会において検討していくこととなっております。市としましても、近年、過去に経験のないような大きな台風や地震などの自然災害に対応した施策を講じる必要があることを認識しております。同公園の整備につきましても、それを踏まえて、災害時の課題にも対応できるような公園づくりを検討してまいります。 801 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 802 ◯ 11番(角田政信君) 地震のときは多摩川河川敷が避難場所として使えますが、今回、各地で起こったような大規模な水害のときは、矢野口地区の北側には適当な避難場所がありません。ぜひ、災害時での課題にも対応できるような公園づくりを検討していただきたいと思います。  次に、大項目3番、健診センターについて伺います。  健診センターについては、さきの令和元年決算特別委員会での質疑応答の中で、平成24年の開設以来、ほぼ7年間、増収を続けているとのことです。このことは、稲城市立病院使用条例及び施行規則を改正し、利用希望期間の平準化を目的に、平成29年度から成人病検診料及び健康診断料を閑散期である4・5月の2カ月間2割引きとするなど、工夫を重ねてこられたことのたまものであろうと思います。より多くのドック受診者及び健康診断等の受診者について、異常が疑われた方については早期に当院などで治療を行うこと、また異常なしとなった方についても、必要に応じて健康指導等により、健康チェックから治療まで、切れ目のない地域住民の健康づくりに貢献できているとのお話でした。大変すばらしいことだと思います。  しかしながら、地域の方から、「健診センターの予約電話がなかなかつながらない」、「人間ドックの予約もやっととれたが、3カ月以上後だ」、「受診できても正式な結果が届くのはさらに1カ月後」との苦言がしばしば寄せられております。このあたりの認識について伺います。 803 ◯ 議長(渡辺 力君) 市立病院事務長。 804 ◯ 市立病院事務長(岡野克哉君) 健診センターにつきましては、開設以来、多くの市民、地域、事業所の方々に御利用いただいており、リピートされる方も多く、御好評をいただいております。一方で、「予約電話がつながりにくい」、「やっととれた予約もかなり先である」、「受診結果が届くのが遅い」などというお話も伺っており、これらの点につきましては課題であると認識しております。 805 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 806 ◯ 11番(角田政信君) では再質問します。これらの点については課題であると認識されているとのことですが、では原因はどこにあるのか、分析はできていますか。 807 ◯ 議長(渡辺 力君) 市立病院事務長。 808 ◯ 市立病院事務長(岡野克哉君) まず、予約につきましては、電話の対応に、人間ドックか健康診断か、またそれぞれのオプションなどもお伺いし、丁寧な対応を心がけることにより長時間になり、なかなか電話がつながらないということ、また健康診断、ドックとも同じ施設、スタッフで行っていることや、枠が限られていることから、予約が先になるという時期があります。次に、健診結果の判定につきましては、医師が不足しており、結果のお届けにおくれが生じている現状でございます。 809 ◯ 議長(渡辺 力君) 角田君。 810 ◯ 11番(角田政信君) ありがとうございました。さまざまな原因を分析されているのがよくわかりました。  では、最後に再々質問をして、私の質問を終わりたいと思います。なかなか難しいこととは思いますが、今後の対応について、お考えがあればお伺いします。 811 ◯ 議長(渡辺 力君) 市立病院事務長。 812 ◯ 市立病院事務長(岡野克哉君) まず、予約電話がつながらないことにつきましては、市の特定健診を電話のみならず申請用紙でも受け付けることとし、またドックの受診希望者枠としてさらに確保していくことにつきましては、閑散期割引の継続により健診関係の利用時期の平準化を図るなどの工夫を行っております。次に、医師不足につきましては、引き続き健診の医師を募集していくとともに、健診結果の判定につきまして、本院の医師にも担ってもらうなどの検討もしているところでございます。 813 ◯ 議長(渡辺 力君) 以上で、11番、角田政信君の一般質問は終わりました。   ───────────────────────────────────────── 814 ◯ 議長(渡辺 力君) 以上で、本日の日程は全部終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。                                午後3時57分 散会 Copyright © Inagi City, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...