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令和元年第3回定例会(第22号) 本文 開催日: 2019-09-06
令和元年第3回定例会(第22号) 名簿 開催日: 2019-09-06

  • 大川小(/)
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  1. 稲城市議会 2019-09-06
    令和元年第3回定例会(第22号) 本文 開催日: 2019-09-06


    取得元: 稲城市議会公式サイト
    最終取得日: 2022-12-31
    ↓ 最初のヒットへ(全 0 ヒット) 1                                午前9時30分 開議 ◯ 議長(渡辺 力君) ただいまから本日の会議を開きます。   ───────────────────────────────────────── 2 ◯ 議長(渡辺 力君) 日程第1、一般質問を行います。  通告の11番、武田まさひと君の一般質問を許します。3番、武田まさひと君。 3 ◯ 3番(武田まさひと君) おはようございます。通告番号11番、生活者ネット・立憲民主・育むいなぎの会、武田まさひとでございます。通告どおり、4つの大項目において質問させていただきます。よろしくお願いいたします。  まず、項目番号1番、稲城市観光協会について。  稲城市観光協会は、稲城市の自然、景観、文化、歴史、農畜産物などの地域資源を活用し、観光事業の振興を図ることで都市の魅力を増進し、これを国内外へ広く発信して稲城市への誘客を促すことにより交流人口を増やし、それをもって地域の活性化、市民生活の充実及び地域文化の発展に寄与することを目的とし、平成30年6月1日に法人登記されました。  また、駒沢女子大学・稲城市観光協会・稲城市の3者間で稲城市観光まちづくり産官学連携協定が平成30年6月8日に締結され、3者の連携で、より一層の観光振興が推進されることが期待されます。  観光については後発の稲城市ではございますが、都心から30分圏内に広がる大きな自然環境は稲城市の魅力であり、さらなる地域の活性化、市民生活の充実及び地域文化の発展に資する取り組みを進めるべきと考えます。  そこで、(1)、観光協会と経済観光課との業務について伺います。 4 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 5 ◯ 市民部長(松本葉子君) おはようございます。それでは、答弁申し上げます。稲城市観光協会につきましては、観光ウォークツアー観光スタンプラリー婚活イベント等の事業実施、広報活動、経済観光課と連携してのイベント運営、いなぎ発信基地ペアテラスの指定管理者としての運営などの業務を通じ、観光推進事業の一翼を担っております。一方、経済観光課では、観光推進施策の全体企画、版権の絡む事業や、メカデザイナーズサミットのようなイベントの企画運営、東京都市長会による広域連携観光推進事業、東京都の補助制度を活用した新規事業等に当たっております。 6 ◯ 議長(渡辺 力君) 武田君。 7 ◯ 3番(武田まさひと君) ありがとうございます。現在の事業のほとんどが市または商工会で行ってきた事業の引き継ぎであると思います。観光協会の新規事業は盛り込まれていないようですが、準備期間に何か想定はなかったのか、知りたいところでございます。特に立ち上げに欠かせないのが、初期段階での協力者をどれだけ集められるか、そしてスタート直後にどのぐらいの会員を集めることができるかが重要な業務と考えます。ことしの3月19日の御答弁では、「一応会員制度の数値、あるいは会員の費用は策定していて、本格的な作業は観光協会で3月から準備過程に入り、4月から本格稼働でございますので、これからの活動の推移を見ながら、動向を見きわめたいと思っております」とありますが、準備過程では、開業に向けての期間ですが、あらゆるところへ赴いて、一人でも多くの方の理解や協力を求める、そういった活動もしていかなければいけないと考えます。なぜなら、会員登録された方々は、観光協会の価値を共有し、御協力いただける力強い方々と位置づけることができるからです。  それにおいても、既に5カ月がたとうとしております。会費は、ホームページでも公開されているとおり、1口単位で、正会員は個人4,000円、団体で1万円、賛助会員が個人3,000円、団体5,000円となっております。今現在の会員数は、今後を考える重要なポイントとなります。そこで、現在の会員数を項目別にお伺いいたしますとともに、その数字が順調なのか、想定を下回っているのか、また会員特典はマーケティングをしての内容なのか、またどういう方法でどのぐらい周知されているのかを伺います。 8 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 9 ◯ 市民部長(松本葉子君) 本年8月末の会員状況につきましては、団体正会員が13社、団体賛助会員が5社、個人正会員が3人、個人賛助会員が2人となっております。賛同いただく御意思をお持ちの方々からのお申し出や、観光につながりのある会社や取引のある会社への働きかけ、協会の理事者による紹介などを通じて会員獲得をしており、会員数はほぼ予定どおりと協会から伺っております。今後引き続き、会員特典に工夫を重ねつつ、会員数の増加に向けて取り組んでいく所存と、協会から伺っているところでございます。 10 ◯ 議長(渡辺 力君) 武田君。 11 ◯ 3番(武田まさひと君) 引き継ぎ業務がたくさんあり、難しい課題となっているかもしれませんが、工夫を積み重ねて、さらに会員獲得に邁進していただきたいと考えます。
     そして、(2)、フィルムコミッションについて経済観光課と観光協会のかかわり方の違いについて伺います。 12 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 13 ◯ 市民部長(松本葉子君) 現在、本市のフィルムコミッション事業は、経済観光課を初め、各施設の所管部署において行っておりますが、ワンストップサービスの提供により、撮影者の利便性の向上を図ることで撮影を呼び込み、より一層の市のPRへとつなげることを目的として、撮影支援窓口の一本化を検討しております。 14 ◯ 議長(渡辺 力君) 武田君。 15 ◯ 3番(武田まさひと君) 再質問となります。窓口を一本化させることは、撮影関係者を迷わせることを軽減できるので、好ましいことかと考えております。ただ、現在、フィルムコミッション事業はやっていないようですので、現在の観光課の業務移管はそんなに問題を伴うことはないと考えますが、今後は、今までの公共施設のロケ地案内だけではなく、独自性が問われると思いますし、行政の枠組みを離れて民間との交渉ができる強みを最大限に生かすべきと考えます。業務移管のみでは、私有地や物件などは、ノウハウを持っていないということになるかと思いますが、観光協会が新たにできたからには、市民からはプロ集団とみなされます。安易にフィルムコミッションを請け負う企業との高額な契約をしては、市民の同意がなかなか得られないものと思います。  ことしの8月20日にテレビ番組で、何も観光資源がないといった自治体が、映画を1本誘致できたことでまちおこしに成功した例を取り上げていましたが、ドラマや映画のロケが入っただけでは、一時的または全く経済効果を生み出せないことが多いのが実態だと思います。  稲城市観光協会は、他の自治体やフィルムコミッション会社ではできないような、例えばかゆいところに手が届くといった、撮影会社の要望をできるだけ満たせるようなコンシェルジュのような体制を整え、観光協会及び支える会員や協力者で構築していければ、近隣他市との差別化を図り、経済効果も生み出すことができると考えております。  稲城市内には、既に会員になっている方はもちろんのこと、多くの協力者が潜在的にいると思います。このような方々と連携し、喫緊に調整や交渉を進めるべきであり、広く市民に受け入れていただけるよう働きかけ、フィルムコミッション事業を進めてもらいたいと考えますが、市の見解を伺います。 16 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 17 ◯ 市民部長(松本葉子君) 市内には、観光協会を初め、さまざまな関係者がおられますので、そういった方々とも引き続き連携を図りながら、フィルムコミッション事業を推進してまいりたいと考えております。 18 ◯ 議長(渡辺 力君) 武田君。 19 ◯ 3番(武田まさひと君) まず入り口としては、各商店街等への働きかけ、集会に参加するなどして、ポイント、ポイントでの意見集約といったことも有益と考えますので、今後さらに邁進していただきたいと考えております。  続きまして、(3)、現在狛江市などが採用している民間のデイ・ナイト株式会社との交渉があるとお聞きしていますが、その進捗状況について伺います。 20 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 21 ◯ 市民部長(松本葉子君) 現在、市では、他市の先進事例を参考に、複数の専門企業からヒアリング等を行っており、契約に向けて準備しております。 22 ◯ 議長(渡辺 力君) 武田君。 23 ◯ 3番(武田まさひと君) デイ・ナイトも含めてということだと思いますが、先ほどの質問にもありましたように、すぐに契約でなくてよかったと思います。狛江市と同様ですと、近隣でもあり、独自性を出すには厳しい状況かと思います。複数の専門企業を契約対象として模索しているようですが、それも費用対効果があるのならば、選択肢の一つかと思います。なぜならば、地元の方が何も特徴を感じていない場所が、制作者の目には宝に見えることがあるからです。なので、提案内容や契約内容にしっかりとした効果を得られると思えば、理事会等で進めていただければいいと思います。ただし、ロケ地にばかり目を向けていると、地域住民の反発を受ける場合もあります。このことも十分に考慮しなければいけません。地域住民に迷惑をかけないという条件を付しながらも、幅広く市内のロケ地を募集し、拡散するようにしなければ、映画やドラマ制作会社の目にはとまらず、観光協会での優位性は出せないと考えます。現在、稲城市は、ロケ地公開の場として、東京ロケーションボックスに9件の登録がありますが、そこは無料で掲載できるということですので、どんどん活用していっていただきたいと考えます。  現状の問題点として、現在の東京ロケーションボックス登録のロケ地の連絡先が、稲城市役所におきましては経済観光課観光係となっておりますが、その他はほとんど公益財団法人いなぎグリーンウェルネス財団です。まずやらなければいけないこととしましては、窓口の一本化は、ここの管理を観光協会に速やかに切りかえることだと思います。市内への周知や、お店などのロケ地掲載をふやしていくことや、地域の食材を生かしたロケ弁などの食で、より魅力的で、また来たいと思ってもらえるような仕組みづくりが必要と考えますが、市の見解を伺います。 24 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 25 ◯ 市民部長(松本葉子君) ロケ地として利用いただきやすい仕組みづくりにつきましては、現在、他市の事例を参考に準備を進めているところでございまして、その中で適切に取り組んでまいりたいと考えております。 26 ◯ 議長(渡辺 力君) 武田君。 27 ◯ 3番(武田まさひと君) さらに観光協会の活動には注目していきたいと思いますので、よろしくお願いします。  申しわけございません、(4)がございました。市からの補助は期限つきなのかについて伺います。 28 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 29 ◯ 市民部長(松本葉子君) 稲城市観光協会に対し行っている事務局の人件費や事業費、事務費等の運営費の補助につきましては、特に期限を設けておりません。 30 ◯ 議長(渡辺 力君) 武田君。 31 ◯ 3番(武田まさひと君) 市の予算が厳しいとよく聞きますが、その中で平成31年度は2,134万6,000円もの予算が観光協会には計上されております。一般社団法人として発足されたのですから、費用対効果を目指さなければいけないと思います。稲城市の地域再生計画、第47回、「観光協会がひとを呼ぶ!まちに遊ぶ!しごとが生まれるプロジェクト」というものがあります。認定日が平成30年3月30日の地方創生推進交付金があり、その概要として、「従来の行政の枠組みを超えた多様な観光推進事業を展開するため、その中心的な役割を担う一般社団法人稲城市観光協会を設立する」とあります。「新たな民間活力として、観光コンテンツの創出、市内回遊・滞留の仕組み作り、ニューツーリズムの考えに基づくシティプロモーション、地域ブランドを活かした商品の販路拡大を進めていく」となっております。「さらには、商業者と協働した商店街への誘客、農業者と協働した農園の活用などを観光推進事業として一体的に取り組むことで、回遊性を高めるとともに、地域の「稼ぐ力」の向上とさらなる雇用の創出を目指していく」とございます。これはとてもすばらしい概要で、大変共感いたします。______________________________  ____________________________________________________________________________________________________________________________やはり概要を全うするには、観光協会は、市民や商店などの企業との信頼と協働を図っていかなければ成り立たない分野と考えます。  また、ことしの6月7日の回答で、「ホームページ、フェイスブック、ツイッター等、SNSを通じての観光情報の発信に努めております」との御答弁がありました。最近は、新聞をとらない世帯がふえてきている現在、SNSの利用はとても効果的なものと考えております。そこで、確認しましたところ、ことしの9月2日の時点で、フェイスブックでは33名のフォロワー、15個の投稿がありまして、平均の「いいね」と、要は「それに賛同します」といった項目は、6人でございました。また、ツイッターでは、フォロワーが242名、4月1日のツイートが一番の好反応で、48の「いいね」で、リツイートが24件です。また、インスタグラムにおきましては、若い方に浸透しておりますが、投稿数が6件にとどまっております。「いいね」の反響も、観光大使の2人がそれぞれ643人と84人の「いいね」がある程度で、その他は20件前後の「いいね」にとどまっております。ホームページは、アクセスカウンターが見つからず、わかりませんでしたが、まだ始まったばかりということを考えても、少な過ぎる投稿と反応だと感じます。行政とは違うコンテンツを扱えて、なおかつ観光に特化した構成ができる強みがあるにもかかわらず、市外の方に知ってもらう以前に、大変厳しい見方でございますが、市民に全く知れ渡っていないという数字だと言えます。なかなかの苦境かと考えますが、いつまでも補助金で観光協会の運営をするのは現実的ではないと考えます。また、別の考え方として、観光協会の成果としては、補助金以上の経済波及効果が確実にとれるというものであれば、補助金での運営も何ら問題がないかと思いますが、今後の観光協会の取り組みの中で、市としてどのような事業成果を期待しているのかについて伺います。 32 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 33 ◯ 市民部長(松本葉子君) 稲城市観光協会の取り組みや事業成果につきましては、稼働初年度であることも踏まえ、補助事業が確実に遂行されること、その進め方に新たな工夫がされていること、各種イベント類における運営協力、広報面でのさらなる発信などの業務遂行が年度内に達成されることを期待しております。 34 ◯ 議長(渡辺 力君) 武田君。 35 ◯ 3番(武田まさひと君) 稲城市内におきましては、以前にゆるキャラで稲城なしのすけが都内1位に選ばれたということがありましたが、そのときの市民及び行政のあり方としては、すごく活発なものがありました。そういったものを再度復活させていただいて、ホームページ、SNSの活性化につなげていただきたいと考えております。これは意見でございます。  項目番号2番に移ります。水害時における避難行動要支援者や幼児の緊急避難時の対応について。  ことしも日本列島は台風10号の影響を受け、西日本では甚大な被害がありました。高知県の魚梁瀬では、48時間の雨量が800ミリを超えたほか、徳島・阿南市では、中川の支流から水があふれ、川の近くの中学校のグラウンドが高さ1メートルまで冠水いたしました。全く想定ができない自然災害の可能性があり、稲城市においても、いつ甚大な水害に襲われるかわかりません。  稲城市は、消防署の指導のもと、自主防災を初め、自治会などが中心になり、積極的に避難訓練を行っていると考えております。しかし、ことしの7月23日に開催された私立保育園園長会との懇談会において、「多摩川が万一決壊した場合、子供たちをどこにどのように避難させればいいのか不安がある」という声がありました。多摩川に隣接し、周りの交通量が多いところでは、実際に水害が起きたときの対策に不安を感じている方が多いのではないかと考えます。また、障害を持って自力では避難できない避難行動要支援者はさらに深刻な状況にあります。水害時には、七ではなく一中が避難所となりますが、より確実に避難行動を実現するために、さらなる対策の強化が必要と考えます。  そこで、(1)、避難行動要支援者の名簿の受理や活用の状況について伺います。 36 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 37 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 避難行動要支援者の名簿の受理状況につきましては、自治会では、東長沼自治会、押立自治会、平尾住宅自治会、長峰杜の三番街自主防災組織、平尾分譲住宅自治会、坂浜自治会、若葉台自治会、若葉台ワルツの杜団地自治会、大丸自治会、都営稲城第二アパート自治会、向陽台二丁目住宅自治会に各地区の名簿を渡しております。避難支援等関係者につきましては、各地区民生・児童委員、各消防団、各地域包括支援センターにそれぞれ地区ごとの名簿を、また警視庁多摩中央警察署、社会福祉協議会、稲城市消防本部には対象者全員の名簿を渡しております。  登録名簿の活用状況につきましては、自治会や団体ごとに、要支援者情報の共有、支援のあり方の検討などに活用されており、団体によっては、登録名簿をもとに要支援者を訪問して、現況確認や避難行動の確認等に活用されております。 38 ◯ 議長(渡辺 力君) 武田君。 39 ◯ 3番(武田まさひと君) 多くのところで名簿の受理が行われているようでございます。活用に若干の差があるようですが、しっかりと対応されているところもあるということで、少し安心いたしました。再質問ですが、現在、避難行動要支援者の大字ごとの登録者数を伺います。 40 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 41 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 本年8月22日時点での大字ごとの避難行動要支援者の登録者数につきましては、矢野口64人、東長沼79人、大丸81人、百村26人、坂浜3人、平尾83人、押立31人、向陽台31人、長峰32人、若葉台34人、合計で464人でございます。 42 ◯ 議長(渡辺 力君) 武田君。 43 ◯ 3番(武田まさひと君) ありがとうございます。464人の避難行動要支援者がいることを承知いたしました。川の氾濫の影響を受ける可能性がある件数も相当数あります。ここのところ九州を中心に西日本が災害を受けていましたが、3日ほど前には横浜にも腰までつかるような水害が起き、稲城市にもいつ来てもおかしくないと感じます。避難行動要支援者の名簿の扱いや、未入手の団体もあるので、この状況においての名簿の入手・活用することを各自治会等を含めまして望みます。これは意見でございます。  それでは、(2)に進みます。児童施設や避難行動要支援者との避難訓練の実績はあるのか、またこれから実施する計画がある場合、その時期や実施方法について伺います。 44 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 45 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 多摩川洪水浸水想定区域内の保育園・幼稚園や児童館などの避難訓練につきましては、水防法に基づき、施設利用者が洪水時等に円滑な避難ができるよう、避難確保計画を作成し、計画に基づく避難訓練を実施することとなっております。避難確保計画の対象施設38施設のうち、30施設で避難確保計画が作成され、17施設において避難訓練が実施されております。残りの施設についても、避難確保計画の作成と避難訓練の実施について指導しており、大半の施設で訓練実施の意向を示しております。また、避難行動要支援者の避難訓練につきましては、地域防災訓練において避難訓練を実施しております。平成31年度地域防災訓練においても、自主防災組織、民生・児童委員と連携した避難訓練を計画しております。 46 ◯ 議長(渡辺 力君) 武田君。 47 ◯ 3番(武田まさひと君) 状況を伺いました。ありがとうございます。多摩川洪水浸水想定区域内の保育園・幼稚園などについては、みずからの施設利用者の命を守るため、洪水時等に円滑な避難ができるように、あらかじめ避難に関する計画を作成し、計画に取り組まれていることを確認いたしました。しかしながら、38施設のうち、8施設において避難確保計画が作成されておらず、避難確保計画が作成されている30施設のうち、17施設では避難訓練が行われているものの、13施設では未実施ということでございました。避難確保計画が作成されていない施設や避難訓練が未実施の施設について、指導が行われており、大半の施設で訓練の実施の意向を示しているということでございますが、既に台風シーズンを迎えており、早急な対応が必要と考えますが、どのような指導が行われているのか、伺います。 48 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 49 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 避難確保計画の策定や避難訓練未実施の施設につきましては、職員が個別に施設を訪問し、避難確保計画の必要性、作成方法の説明をしております。施設管理者は、みずからの施設が多摩川洪水浸水想定区域内にあり、早目早目の対応が必要であることは認識されております。避難確保計画及び避難訓練の実施について、施設を管理・運営する中で、施設関係者みずからの責務として、今後も継続した指導を行ってまいります。 50 ◯ 議長(渡辺 力君) 武田君。 51 ◯ 3番(武田まさひと君) ぜひ、継続して施設関係者への指導を期待いたします。  また、先日、行政メールで、10月6日の平成31年度稲城市地域防災訓練についてという案内が届きました。この中では、今回は大丸公園を訓練会場として開催されますが、東長沼自治会がまさに自主防災組織、民生・児童委員との連携で、リストに掲載されているお宅を実際に訪問し、状況を伺った上で、同意が得られた方々を防災訓練の会場へ車でお連れして、訓練に加わっていただくという試みをするそうでございます。既に全戸訪問を終えていて、今後は実際の支援訓練をどうしていくかということを求めているようでございますが、今回は初めての取り組みということで、どこまでできるかは未知数であるということでしたが、これはすばらしいことだと思います。この取り組みを稲城市の先進事例として、他地区にも働きかけていただきたいと考えます。  次に、(3)、校庭に1メートルの浸水がある場合、一中体育館は避難場所にならないと考えますが、市の見解を伺います。 52 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 53 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 第一中学校の校庭につきましては、国土交通省が平成28年5月30日に発表した多摩川洪水浸水想定区域図では、浸水する想定の施設でないことから、風水害時の指定避難所として指定しております。 54 ◯ 議長(渡辺 力君) 武田君。 55 ◯ 3番(武田まさひと君) 第一中学校が、多摩川洪水浸水想定区域外であることを再認識いたしました。多摩川が氾濫した場合は、多摩川洪水浸水想定区域内の指定避難場所は開設されないものと認識しておりますが、風水害時に市が開設する指定避難場所は何カ所か、またその施設が開設されるのかを伺います。 56 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 57 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 風水害時に開設する指定避難所は、第二小学校、平尾小学校、向陽台小学校、城山小学校、長峰小学校、若葉台小学校、南山小学校、第一中学校、第二中学校、第三中学校、第五中学校、第六中学校、ふれんど平尾、総合体育館、第三保育園、第五保育園、中央文化センター、第三文化センター、城山文化センター、坂浜コミュニティ防災センター、長峰コミュニティ防災センターの21カ所でございます。 58 ◯ 議長(渡辺 力君) 武田君。 59 ◯ 3番(武田まさひと君) 市内21カ所の具体的な指定避難所を教えていただき、ありがとうございます。市民におきましては自宅や勤務先の近くの避難所を再確認していただくことで、少しでも被害者が出ないことを期待できるかと考えます。引き続き啓発に努めていただきたいと思います。  続きまして、項目番号3、公民館予約の当日対応について伺いたいと思います。  公共施設の利用について、「あいていれば当日予約したい」という声が数多くあります。これは前回もちょっとお話しさせていただいたとおりでございます。現在の稼働率は、5館平均で37%弱ということで、平成22年度の実績と比較すると少し伸びてはいますが、中央公民館のホールが一番多く利用されていて、他の部屋や施設は低水準で推移しております。当日あきがあれば利用を許可することは、公共施設の有効活用をさらに高めるものと考えます。  (1)、現在の予約システムは当日予約ができないシステムとなっております。窓口での予約もできないということでしたが、その理由と今後の対応について伺います。 60 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 61 ◯ 教育部長(石田昭男君) 市立公民館につきましては、社会教育団体が計画的な活動をしている団体であることを前提としているため、使用申請の受付期間を前日までとしております。そのため、現行の公共施設予約システムでは、使用申請の入力も前日までとなっております。なお、あいている部屋を当日申請により使用できるようにすることにつきましては、今後、対応を研究してまいります。 62 ◯ 議長(渡辺 力君) 武田君。 63 ◯ 3番(武田まさひと君) (2)、シルバー人材センターの登録会員は、公共施設予約システムの入力支援は全員ができると伺っておりますが、当日予約も業務に入れることは可能かを伺います。 64 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 65 ◯ 教育部長(石田昭男君) 現時点では、当日使用予約の受け付けを行っていないため、御質問の業務については、仕様に入っておりません。 66 ◯ 議長(渡辺 力君) 武田君。 67 ◯ 3番(武田まさひと君) 先ほどの御答弁で、研究されるという御回答をいただきました。それを前提とした取り組みとして、まずはシルバー人材センターの対応なのか、職員での対応なのか、最終的には次回の公共施設予約システムでも可能にするのか、その時点においてのこととなると思いますが、対応策を講じていただきたいと考えますが、お考えを伺います。 68 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 69 ◯ 教育部長(石田昭男君) 先ほど答弁しましたとおり、社会教育団体が計画的な活動をしている団体であることを前提としているため、使用申請の受付期間を前日までとすることを基本と考えておりますが、施設の有効活用などを踏まえ、今後対応を研究していく中で、近隣市町村等の状況も参考にしながら、御質問の受付方法等についてもあわせて研究してまいりたいと考えております。 70 ◯ 議長(渡辺 力君) 武田君。 71 ◯ 3番(武田まさひと君) 今後もこれは課題として残る部分だと思いますので、よろしくお願いいたします。  続きまして、項目番号4に移らせていただきます。第三次稲城市生涯学習推進計画について伺いたいと思います。  第三次稲城市生涯学習推進計画「Inagi あいプラン」では、稲城市の生涯学習重点プロジェクトとして、一人ひとりの市民による“にないあい”を軸としながら、3つの稲城らしさを生かし、全庁的に展開・推進していくと記されております。また、生涯学習推進本部の事項で最も重要なのが、生涯学習キーマン・ネットワークと考えます。各課・施設ごとに任命される実務レベルの生涯学習キーマンで構成し、施設周りの市民生活の実態などに関する重要な情報を収集する事業担当者を職員として配置することが望ましいと考えております。  そこで、(1)、5年の中間評価に努めるとございますが、2018年3月に評価したのかについて伺います。 72 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 73 ◯ 教育部長(石田昭男君) 第三次稲城市生涯学習推進計画の中間の評価につきましては、副市長を本部長、教育長を副本部長とし、市の部長で構成する生涯学習推進本部会において、平成31年1月に計画どおり実施しております。 74 ◯ 議長(渡辺 力君) 武田君。 75 ◯ 3番(武田まさひと君) 平成31年1月に実施しているという御回答でございました。この「Inagi あいプラン」は、大変すばらしいものだと思います。そこで、この冊子の129ページに記載されていることを質問させていただきましたが、今の御答弁では、その中間で評価されたということですが、何をどのように評価されたのかが明確ではございません。ここの記述では、行政評価の方法として、ゴール指標(目標)を設けて、事業全体の理念及び計画といった目標及び構想について評価する指標を設定するところからスタートし、各課がしっかりと事業評価を行うものとの記載がございます。評価されたゴールの目標はどういうものか、またどう事業評価をされたのかを伺います。 76 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 77 ◯ 教育部長(石田昭男君) 第三次稲城市生涯学習推進計画における評価の方法にあるゴールの目標につきましては、それぞれの事業が事業目的や目標などに沿って展開しているかどうかといった視点ということで認識しているところでございます。また、事業の評価としましては、これまでの取り組みについて、毎年行う「稲城市の社会教育」の作成による評価及び第三次稲城市生涯学習推進計画における重点施策と、稲城市の生涯学習を取り巻く課題と、課題別の現状と課題の検証による中間評価をもって行ってきたところでございます。また、関係各課の事業につきましては、関連計画の進捗状況の評価などを通じて対応しております。 78 ◯ 議長(渡辺 力君) 武田君。 79 ◯ 3番(武田まさひと君) 続きまして、質問の(2)に進みます。“にないあいシステム”の充実の3項目の進捗状況を伺います。 80 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 81 ◯ 教育部長(石田昭男君) 生涯学習推進計画に掲げてあります“にないあいシステム”の充実の3項目につきましては、「いなぎICカレッジ」の充実と、世代をつなぎあう学びの充実と、学びを生かしあう機会の充実でございます。その進捗状況でございますが、「いなぎICカレッジ」の充実に関しましては、いなぎICカレッジ理事会との連携により、計画目標を達成する発展充実、世代をつなぎあう学びの充実に関しましては、公民館・児童館・図書館などから成る5つの文化センターとiプラザを拠点に、世代交流の充実、学びを生かしあう機会の充実に関しましては、各文化センターまつりや市民文化祭などを通じた充実が図られている状況でございます。 82 ◯ 議長(渡辺 力君) 武田君。 83 ◯ 3番(武田まさひと君) 続きまして、(3)、“にないあい人”養成プロジェクトの3項目の進捗状況を伺います。 84 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 85 ◯ 教育部長(石田昭男君) 生涯学習推進計画に掲げてあります“にないあい人”養成プロジェクト3項目につきましては、子育てサポーター養成の継続と、子ども・若者サポーター養成プロジェクトの推進と、シニアサポーター養成プロジェクトの推進でございます。その進捗状況でございますが、子育てサポーター養成の継続に関しましては、子ども家庭支援センターにおいて、養成講座や子育てサポーター活動を継続的に実施しております。次に、子ども・若者サポーター養成プロジェクトの推進並びにシニアサポーター養成プロジェクトの推進に関しましては、現在、プロジェクト実現に向けて、その仕組みがどうあるべきかなど、平成30年度から引き続き、公民館運営審議会などで御意見を伺っているところでございます。 86 ◯ 議長(渡辺 力君) 武田君。 87 ◯ 3番(武田まさひと君) 第三次計画では、“にないあい”を軸とし、稲城市の生涯学習重点プロジェクトとして位置づけて、全庁的に展開・推進できるものと考えていいでしょうか。特に“にないあい人”養成プロジェクトの3項目においては、公民館運営審議会に諮問すべきと考えますが、諮問されているのか、伺います。 88 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。
    89 ◯ 教育部長(石田昭男君) “にないあい人”養成プロジェクトの3項目のうち、子ども・若者サポーター養成プロジェクトと、シニアサポーター養成プロジェクトにつきましては、その仕組みがどうあるべきか等について、先ほど答弁しましたとおり、平成30年度から公民館運営審議会などに御意見を伺ってきたところでございますが、また本件につきましては、平成31年6月に公民館運営審議会に対しまして、改めて公民館長が諮問を行ったところでございます。 90 ◯ 議長(渡辺 力君) 武田君。 91 ◯ 3番(武田まさひと君) その内容につきましては、恐らくまたこの秋に行われます公民館利用者団体の懇談会でお話が聞けることかと楽しみにしております。  続きまして、質問の(4)、“にないあい支援基地”づくりの推進3項目の進捗状況について伺います。 92 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 93 ◯ 教育部長(石田昭男君) 生涯学習推進計画に掲げてあります“にないあい支援基地”づくり3項目につきましては、地域づくりの拠点としての支援基地づくりの推進と、情報提供・相談体制機能の充実と、支援基地同士のネットワーク化の推進でございます。その進捗状況ですが、地域づくりの拠点としての支援基地づくりの推進並びに情報提供・相談体制機能の充実につきましては、公民館職員が地域ニーズの把握、情報提供、相談業務を主に取り組める体制の整備に努めているところでございます。次に、支援基地同士のネットワーク化の推進につきましては、中央公民館職員が他の公民館職員と連携することでセンター機能を発揮するとともに、公民館相互の情報共有などを図っているところでございます。 94 ◯ 議長(渡辺 力君) 武田君。 95 ◯ 3番(武田まさひと君) 支援基地同士のネットワーク化の推進、これは今後も重要な課題だと思いますので、引き続き推進していただきたいと考えております。  質問(5)、生涯学習キーマン及びネットワークの現状と2021年までの取り組みについて伺います。 96 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 97 ◯ 教育部長(石田昭男君) 生涯学習推進計画では、生涯学習推進本部会と、関係課長で構成する分科会と、各課などから任命される生涯学習キーマンと、生涯学習キーマン・ネットワークにより、生涯学習推進を図ることとしています。生涯学習キーマンにつきましては、生涯学習の充実や課題解決などについて方策を検討する役割を担っています。一方で、これまで生涯学習に関して大きな課題などがなかったことから、生涯学習キーマン・ネットワークは行っていないところでございます。今後、令和3年度までの取り組みにつきましては、第四次稲城市生涯学習推進計画の策定準備に伴い、令和2年度以降の分科会開催や、生涯学習キーマンによる課題等検討の必要性を研究してまいりたいと考えております。 98 ◯ 議長(渡辺 力君) 武田君。 99 ◯ 3番(武田まさひと君) 第四次稲城市生涯学習推進計画が準備段階に入るということですので、よろしくお願いします。そこで、再質問となります。今まで生涯学習について大きな課題がなかったということでございますが、課題があるか、ないかではなく、この冊子の第6章第2節で、生涯学習推進のための連携の項目では、「コンカレント・エンジニアリング」の考え方に注目し、関連する情報は各課で共有しながら行政サービスを進めていくとあります。要するに、生涯学習キーマンは、単独で業務を行うことはもとより、生涯学習キーマン・ネットワークの構成職員と書いてあります。生涯学習キーマンが個々に市民生活の実態などに関する重要な情報を持っていても、ここでうたっているように、ネットワークが機能しなければ、市民の学習を狭め、計画的な学習を難しくするとあります。それを体系的に連携させること自体、生涯学習キーマン・ネットワークを無視できない考え方だと思っておりますし、庁内での異動もあります。その業務連携をすることは、異動時のリスク軽減にもつながると考えておりますが、改めて見解を伺います。 100 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 101 ◯ 教育部長(石田昭男君) 生涯学習キーマン・ネットワークにつきましては、業務連携を継続して行うものとは認識してございませんで、生涯学習の充実や課題解決などについて方策を検討する役割を担う生涯学習キーマン相互の連携による課題解決等のための検討手段の一つと考えております。 102 ◯ 議長(渡辺 力君) 武田君。 103 ◯ 3番(武田まさひと君) ありがとうございます。いずれにしましても、「Inagi あいプラン」におきましては、本当に大切なことが書かれていると思います。これからもこれに沿ってまたいろいろと質問させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。これにて私、武田まさひとの質問を終えさせていただきたいと思います。ありがとうございました。 104 ◯ 議長(渡辺 力君) 以上で、3番、武田まさひと君の一般質問は終わりました。   ───────────────────────────────────────── 105 ◯ 議長(渡辺 力君) 通告の12番、田島きく子さんの一般質問を許します。9番、田島きく子さん。 106 ◯ 9番(田島きく子君) 日本共産党の田島きく子です。前回に引き続き、市民の代表として、子供たちや若者、高齢者が安心して暮らせるまちをつくるために、みんなが自分らしく生きられるまちをつくるために、そういうまちを目指して質問いたします。今回は、iバスの拡充、大丸都営跡地の福祉利用、子供の貧困対策としての学習支援、介護職員の待遇改善、映像資料「青空が見ていた多摩」の視聴にかかわること、以上の5項目について質問します。よろしくお願いいたします。  それでは、大項目1、市民の足であるiバスの充実について。  iバスの増便と運賃の値下げは、多くの利用者から私のところに寄せられた要望です。私も、頻繁にiバスに乗っている利用者の一人として、iバスの充実を強く求めます。  (1)、iバスの直近の月別の乗車実績(コース別)と前年同月の乗車実績(コース別)及びそれに対する認識について聞きます。 107 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 108 ◯ 都市建設部長(久家 康君) iバスの令和元年7月の乗車実績と前年同月の乗車実績につきましては、Aコース、市内循環路線・右回りの7月の実績が1万6,038人、前年同月が1万5,704人、Bコース、市内循環路線・左回りの7月の実績が1万7,774人、前年同月が1万6,797人、Cコース、平尾・南多摩駅路線の7月の実績が1万1,643人、前年同月が1万927人、D・Eコース、南多摩駅・よみうりランド路線の7月の実績が3,615人、前年同月が3,654人、全コースの7月の実績合計が4万9,070人、前年同月の合計が4万7,082人となっております。  また、市の認識といたしましては、平成30年度の年間乗車人数が運行開始以降初めて50万人を超え52万6,024人となったことから、路線が市民生活に定着してきており、さらに路線の周知も進んだものと認識しております。 109 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 110 ◯ 9番(田島きく子君) 1カ月当たりの乗客数が前年と比べて約2,000人増加しているとのことです。私もほぼ毎日、矢野口駅から市役所までiバスに乗って来ています。最近は乗客もふえて、ほとんど座ることもできなくなりました。これはこれで喜ばしいことですが、もう少し便数がふえればとの実感を持っております。  それでは再質問しますが、全体として乗客はふえているにもかかわらず、D・Eコースでは減っていますが、その理由について聞きます。また、D・Eコースについて、改善が必要ではないかと考えますが、認識を聞きます。 111 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 112 ◯ 都市建設部長(久家 康君) D・Eコースの乗車実績につきましては、ほぼ横ばいとなっております。しかしながら、このコースは、第II期見直しの際に、稲城市地域公共交通会議に定められたiバスの見直し方針に基づき、押立地域などの路線バスが運行していない区間を路線バスの補完として運行するコースとして、交通不便地域の解消や市立病院へのアクセス向上を図る路線として位置づけており、乗車実績の増減にとらわれず、今後も引き続き運行が必要な路線であると考えております。 113 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 114 ◯ 9番(田島きく子君) D・Eコースは、いちょう並木通りなどの北側を走っている大事な路線だと私も思っています。しかし、運行間隔が長いのが乗りづらいと感じています。路線を変えるべきだとは思いませんが、もっと乗りやすくするために、便数をふやす必要があるのではないでしょうか。  それでは続いて、(2)、iバスのダイヤを30分に1本にしてはという声が市民から多くあがっていますけれども、これについての認識を聞きます。 115 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 116 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 現在運行しているiバス路線は、稲城市地域公共交通会議にて決定されたバス公共交通の見直し方針・見直し条件に基づいて決定されております。このiバスの見直し条件には、運行頻度について、60分に1本程度の運行間隔を目指すとされていることから、現時点で30分に1本の運行を目指すことは考えておりません。 117 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 118 ◯ 9番(田島きく子君) これについては、前回の一般質問で我が党の山岸議員が質問しました。やりとりの中で、すぐに増便は難しいとのことでした。しかし、市民からもっとiバスを乗りやすくしてほしいという声が寄せられています。この声をしっかりと認識してほしいと思います。そこで再質問ですが、市民や利用者の声を聞いて、利用しやすいiバスにしていくことについての認識を聞きます。 119 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 120 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 市民や利用者の声につきましては、これまでにも稲城市地域公共交通会議の部会である市民代表者合同検討会で御意見を伺ってきております。また、市政への提案や市ホームページなどからの御意見やお問い合わせなど、さまざまな手法にて広く市民や利用者の声をお伺いしているところでございます。今後も、市民代表者合同検討会を初め、市民や利用者の声をお聞きしながら、利用しやすいiバスの運行に引き続き取り組んでまいります。 121 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 122 ◯ 9番(田島きく子君) 市民や利用者の声を聞きながら、利用しやすいiバスにしていくということです。この点については、私も同じ思いです。今後もこの立場を保ってほしいと思います。  それでは次に、(3)、iバスの運賃を100円にしてほしいとの市民の声が多く上がっていますが、これについての認識を聞きます。 123 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 124 ◯ 都市建設部長(久家 康君) iバスの運賃を100円にしてほしいとのお声はいただいておりませんが、iバスの運賃を100円とすることは、路線バスよりも著しく廉価となり、路線バス経営を圧迫し、既存のバス路線の撤退を招くおそれがあります。また、iバスを運営する小田急バス株式会社への補助金の拡大につながり、事業の継続が困難になる可能性があることなどが課題であると考えております。さらに、コミュニティーバスの料金を自治体独自の廉価な単価とする場合は、シルバーパスの利用に対する補助から除外されることとなり、シルバーパス利用者の不利益となることから、iバスの運賃を100円とすることは考えておりません。 125 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 126 ◯ 9番(田島きく子君) 2点についての答弁がなされました。1点目の路線バスの経営を圧迫するということです。しかし、これまで市は、iバスは路線バスを補完するものであり、路線バスが走らない交通不便地域を走るバス路線であると言ってきました。iバスと路線バスは競合するものではないという認識だったのではないでしょうか。シルバーパスについては、私たちはこの点について、東京都に問題があると思っています。シルバーパスの扱いなど、かなり恣意的な扱いがされていて、改善が必要だと考えています。どちらにしても、運賃を下げるということになれば、その分の財政負担がどうしても必要になります。市単独で負担するのはなかなか困難な状況があります。何らかの形で東京都の補助が必要になるのではないでしょうか。  そこで、(4)に入ります。iバスの拡充のために、東京都に対して財政支援を求めるべきと考えますが、認識を聞きます。 127 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 128 ◯ 都市建設部長(久家 康君) iバスの運行に係る財政支援につきましては、東京都市長会から、東京都予算編成に対する要望事項として、地域交通バスの運行維持に関する支援を継続して要望しております。 129 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 130 ◯ 9番(田島きく子君) この間、要望を継続しているということです。そもそも23区内は、都営バスが網の目のように走っていて、これを利用できます。ところが、多摩地域にはそれがほとんどない。バス路線について言えば、明らかに多摩格差があるわけです。これを解決する責任が都にはあるのではないでしょうか。多摩地域の自治体が運営するコミュニティーバスに財政援助をすることが東京都には求められます。この点については、私たちは日本共産党都議団とも連携しながら、東京都に対しても働きかけを行っていくつもりです。  私のところに次のような声が寄せられています。80代の女性から、「病院や市役所とか公民館に行こうとすると、いつも満員で、最近は座れたことがない。もっと増便してほしい」。70代の女性からは、「平尾から市立病院に通っているが、Bコースで帰ろうとしたが、目の前で行かれてしまったので、1時間待たなければならない。仕方がないので、時間がかかるけれども、Aコースに乗った。30分に1本あれば、こんなことをしなくても済む」という声です。40代の女性からは、「うちは車がないからiバスを使っている。市内のレストランに家族5人で行こうとすると、往復で1,800円もかかってしまう。だから、つい行くのをやめてしまう。ほかの自治体みたいに100円だったらいいのに」と言われました。  高齢者が気軽に市内を動けるようになれば、健康のためや福祉の負担も減ります。そういうことにつながります。より住みやすいまちになります。地元の産業が潤うことにもなります。誰もが自由に動くことができる住みやすいまちにするために、これからもiバスの拡充を訴えていくことを述べて、次の質問に入ります。  続いて、大項目の2、大丸都営住宅跡地の福祉利用について。前回の一般質問に引き続き、大丸都営跡地について取り上げたいと思います。大丸都営跡地では、保育園の工事が進んでいます。先日、現場を見てきましたが、鉄筋が地面に埋め込まれようとしていました。無事に保育園の工事が進んでいるかどうかを確認しながら、残りの跡地部分の福祉利用について質問します。  では、(1)、保育園の工事について。来年4月の開設を目指して、新保育園の工事が進んでいますが、この状況について確認したいと思います。1)、保育園の工事の進捗状況について聞きます。 131 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 132 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 保育園の工事の進捗状況につきましては、令和元年7月から着手し、現在、基礎工事を行っております。 133 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 134 ◯ 9番(田島きく子君) 7月から工事が始まっているとのことで、ちょうど先日見たのが基礎工事の最後の部分だったのでしょうか。それでは再質問しますが、工事が完了する時期について伺います。 135 ◯ 議長(渡辺 力君) 子ども福祉担当部長。 136 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 工事の完了予定につきましては、令和2年2月末でございます。 137 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 138 ◯ 9番(田島きく子君) 来年の2月には工事が完了するとのことです。来年の4月の保育園開設と、その前の第四保育園との引き継ぎを行うためには、ぎりぎりの時期になります。無事に工事が終了できるように、市としても必要な管理・監督を行うことを求めます。  続いて、2)、保育園に隣接している南側歩道の今後の利用予定について聞きます。 139 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 140 ◯ 都市建設部長(久家 康君) これまで清水川沿いにありました団地内の外周道路につきましては、東京都が管理する居住者用の通路として利用されていたものでございます。跡地活用においては、この通路部分を含み保育園用地として東京都よりお借りしており、事業者では園庭として整備する予定となっております。 141 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 142 ◯ 9番(田島きく子君) この南側歩道については、前回の一般質問でも取り上げました。都営跡地南側の水路と山崎街道に挟まれた地域の住民の声が出されています。「これまでは、水路の橋を越えて南側歩道を抜けて川崎街道に行くことができた。しかし、この橋と歩道が通れなくなって、大分大回りをしなくてはならなくなった。これを通れるようにしてほしい」との声です。今回の工事で、歩道の半分くらい、保育園の園庭になるとのことです。しかし、水路の橋や残りの半分の歩道などはいまだに残っていて、閉鎖されたままです。ここを通れるようにしてほしいというのが住民の声です。  再質問ですが、大丸都営跡地の地区計画の施設整備の方針では、南側水路──清水川沿いの歩道の扱いについてどのようになっているかを聞きます。 143 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 144 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 大丸団地地区地区計画では、土地利用に際し、地区内通路を新設することとしており、地区内の回遊性を創出するとともに、清水川の橋梁部と接続させ、南北の通行機能を確保するよう、今後の土地利用の中で適切に配置するとしております。 145 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 146 ◯ 9番(田島きく子君) 大丸団地地区の地区計画では、地区内の回遊性を創出するとともに、南北の通行機能を確保するために、水路上の橋梁部と接続させると書かれています。つまり、先ほどから言っている、閉鎖されている南側歩道とそれにつながる水路の橋はつなげることになっているのです。ただし、この跡地全体の利用が決まらないと、宙ぶらりんのままになってしまいます。やはり、大丸都営跡地の利用を早く決めていくことが求められるのではないでしょうか。  続いて、(2)、その他の福祉利用について質問します。1)、市内の特別養護老人ホームの申し込み状況について聞きます。 147 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 148 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 市内の特別養護老人ホームへの市被保険者の入所申込者数につきましては、令和元年7月末現在、市内施設合計で386人であると伺っておりますが、市内には施設が3カ所あることから、複数の施設への申し込みが重複した数値であり、既に他の特別養護老人ホームに入所済みや入院中または亡くなられている方の数も含まれているものと考えております。 149 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 150 ◯ 9番(田島きく子君) 市内の特別養護老人ホームの申込者が386人ということです。複数の施設に申し込んだり、亡くなったりした方も含まれているとのことです。しかし、386人というのは、決して少なくない数字です。多くの人が年金でも入れる特別養護老人ホームを望んでいるのは明らかではないでしょうか。  再質問しますが、市内の特別養護老人ホームの申し込みから入所に当たっての期間と、それに対する認識を聞きます。 151 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 152 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 特別養護老人ホームの入所につきましては、介護保険制度上、広域的に利用する施設であることから、住所にかかわらず、必要性の高い重度の申込者から入所することから、申し込みの順番にかかわらず、各施設において入所判定が行われています。市内の特別養護老人ホームにおきましては、市の被保険者は、毎月4人から5人程度入所しており、必要性の高い重度の場合は、半年程度で入所していると伺っており、コンスタントに入所が行われているものと認識しております。 153 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 154 ◯ 9番(田島きく子君) 必要性の高い重度の申込者でも、早くても半年かかるということです。毎月4人から5人程度が入所するということですと、年間に多くて60人程度の入所ということになります。今申し込んでも入れない方が386人いることを鑑みると、やはり施設整備は重要な課題ではないでしょうか。  では、2)、特別養護老人ホームを増設すべきと考えますが、認識を聞きます。 155 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 156 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 市では、特別養護老人ホームの整備につきましては、市介護保険事業計画、市保健福祉総合計画に基づき、市民ニーズや利用状況を踏まえ、適切な整備を行っており、現時点では整備の計画はございません。 157 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 158 ◯ 9番(田島きく子君) 現在の計画では施設整備はしないということです。それでは再質問ですが、次期介護保険事業計画では施設整備について議論をされるべきだと考えますが、認識を聞きます。 159 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 160 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 市では、これまでも3年ごとに、施設整備について議論した上で介護施設に関する整備計画を策定することで、計画的に整備を行ってきております。 161 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 162 ◯ 9番(田島きく子君) 私は、特別養護老人ホームも含めた入所施設の増設は必要であると考えています。ぜひ次期計画ではしっかりと施設整備についての議論をしてほしいと思っています。  続いて、3)、大丸都営住宅跡地の今後の利用計画について聞きます。 163 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 164 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 平成31年第1回市議会定例会一般質問でお答えしましたとおり、大丸都営稲城アパート跡地の活用計画につきましては、東京都から、都の施策として方針を検討すると聞いておりますが、現時点で今後の活用計画は示されておりません。市のたび重なる働きかけにより、保育所開設用地の貸し付け及びそれにあわせて隣接する北側の公園設置が決まっております。 165 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 166 ◯ 9番(田島きく子君) 前回の質問と変わらずですが、保育園以外の利用予定は未定ということです。  それでは続いて、4)、大丸都営住宅跡地の今後の利用について、市民からどういった声が出されているのか、聞きます。
    167 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 168 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 大丸都営稲城アパート跡地の利用に関する市民の声としましては、平成30年11月20日に第9号陳情として、大丸都営住宅跡地に、高齢者施設などの福祉施設開設についての陳情が、新日本婦人の会稲城支部から市議会へ提出されています。その他、平成30年10月29日に、稲城市政にかかわる要望が、新日本婦人の会稲城支部から提出され、大丸都営住宅跡地に、高齢者施設などの福祉関連施設の整備について要望されています。また、令和元年8月5日に、2019年度高齢期の年金・保健・医療・福祉の充実を目指す要請書が、東京高齢期運動連絡会、三多摩高齢期運動連絡会、全日本年金者組合稲城支部から連名で提出され、大丸都営団地跡地に特養ホームなどの福祉施設の整備について要請されています。 169 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 170 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 福祉施設以外の市民からの声につきましては、平成27年度に市政への提案で、福祉施設・保育所・集会所を複合させた施設及び店舗の設置について御要望を1件いただきましたが、それ以降は特に御要望等をいただいておりません。 171 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 172 ◯ 9番(田島きく子君) 福祉利用については、陳情や住民要望が出されているとのことです。  それでは、5)に入ります。大丸都営住宅跡地を福祉利用すべきだと考えていますけれども、認識を聞きます。 173 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 174 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 5)ですね。失礼しました。お答えいたします。令和元年第2回市議会定例会の一般質問でお答えしましたとおり、大丸都営稲城アパート跡地の福祉施設などへの活用も含めた構想提案について、包括的な視点から庁内で検討し、東京都へ要望しており、今後も引き続き要望してまいります。 175 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 176 ◯ 9番(田島きく子君) これも前回と変わらず、包括的に要望しているとのことです。再度確認しますが、都営住宅跡地の利用について、単独で要望すべきだと考えますけれども、認識を聞きます。 177 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 178 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 市では、これまでも市単独により、大丸都営稲城アパート跡地の福祉施設などへの活用も含めた構想提案や、都営団地建てかえに伴う創出用地の活用につきまして東京都へ要望してきており、今後も引き続き、さまざまな機会を通じて東京都へ要望してまいります。 179 ◯ 議長(渡辺 力君) 田島さん。 180 ◯ 9番(田島きく子君) 基本的には対応は変わらないということです。確かに、今の市の姿勢をすぐに変えるのは難しいと感じています。しかし、この都営大丸跡地の利用について、最も重要なことは、とにかく地域住民からの期待や要望が本当に大きいことです。先日も地域を回っていたら、大丸地域に住んでいる方から、「あの場所に何としてでも高齢者のための施設をつくってほしい。そうしたら真っ先に入るから」と熱烈に言われました。この住民の声に応えていくことが本当に求められているのではないでしょうか。私は、これからも諦めずに粘り強く大丸都営跡地の福祉利用を求めていくことを述べて、次に進みます。 181 ◯ 議長(渡辺 力君) 質問の途中ですが、暫時休憩いたします。                                午前10時45分 休憩   ─────────────────────────────────────────                                  午前11時 開議 182 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  田島さん。 183 ◯ 9番(田島きく子君) それでは、大項目3のところに移らせていただきます。3では、子どもの貧困対策としての学習支援についてということです。学習支援についても、前回の一般質問で質問しました。今回は、より子供の貧困対策と関連させながら質問いたします。  それでは、(1)、子どもの貧困対策推進法の改正について、1)、6月12日に成立した改正子どもの貧困対策推進法の主な内容について聞きます。 184 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 子ども福祉担当部長。 185 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 子どもの貧困対策の推進に関する法律の一部を改正する法律の主な内容につきましては、目的・基本理念の充実及び大綱の記載事項の拡充、市町村による貧困対策計画の努力義務化、具体的施策の趣旨の明確化等でございます。 186 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 田島さん。 187 ◯ 9番(田島きく子君) 今度の法改正の大きなポイントは、子どもの貧困対策計画づくりが市町村にも求められるようになったことです。これまでは、貧困対策計画については、まず都道府県がつくるようにと書かれていました。その中でも、市町村レベルで子どもの貧困対策計画をつくる自治体がふえてきていたのですが、ここに来てそれがさらに一歩進められました。そして、この法改正を受けて内閣府に設置された子供の貧困対策に関する有識者会議が、8月に提言「今後の子供の貧困対策の在り方について」を公表しました。この提言の中では、今後の子供の貧困対策を行うに当たっての3つの視点を提示しています。1つ目、親の妊娠・出産期から子供の社会的自立までの切れ目のない支援、2つ目、地方公共団体による取り組みの充実、3、支援が届かない、又は届きにくい子供・家庭への支援です。この3つの視点を中心に据えながら、「子供の貧困問題の解決にあたっては、子育てや貧困を家庭のみの責任とするのではなく、地域や社会全体で課題を解決するという意識を強く持ち、子供のことを第一に考えた適切な支援が包括的かつ早期に講じられていく必要がある」と述べられています。  そこで再質問します。この地方公共団体による取り組みの充実についての中で4点にわたって述べられていますが、その内容について伺います。 188 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 子ども福祉担当部長。 189 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 内容につきましては、まず、生まれた地域によって子供の将来が異なることのないよう、地方公共団体による計画の策定や取り組みの充実を促していくことが必要である。次に、市町村においては、福祉や教育等の取り組みの過程で得られた個別の子供の状況に関する情報を活用することにより、支援を必要とする子供を広く把握し、効果的に支援へつなげていくことが可能になると考えられる。ただしその際、都道府県や関連機関による情報把握のサポートや連携が必要であるとともに、都道府県においては効果的な取り組みが広域的に展開されるよう市町村を牽引していく役割も期待されている。次に、国は、地方公共団体の状況に応じた支援をしていくことも必要である。また、複数の地方公共団体での共同の取り組みを可能とする環境整備も必要となる。最後に、地方公共団体間における情報交換、共有の仕組みも検討していく必要がある。この4点でございます。 190 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 田島さん。 191 ◯ 9番(田島きく子君) そうですね。地方公共団体による計画の策定や取り組みの充実、都道府県と市町村の連携、国による環境整備、自治体間の情報共有です。この地方公共団体による計画の策定や取り組みの充実には前提があります。それは、地方公共団体による子供の貧困対策の取り組みも進んできましたが、意欲的に取り組みを進めている地方公共団体とそれ以外との間で事業格差が拡大していることだから、生まれた環境によって子供の将来が異なることのないよう、地方公共団体による計画の策定や取り組みの充実を促していくことが必要であると述べています。これは本当にそのとおりではないでしょうか。例えば、学習支援について、多摩地域26市の中で学習支援を実施していないのは2市だけで、その一つが稲城市だという、まさしく事業格差が拡大しているという状況があります。この点について、重く受けとめてほしいと思います。  それでは、2)、市として子どもの貧困対策計画をつくるべきだと考えますが、認識を聞きます。 192 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 子ども福祉担当部長。 193 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 子どもの貧困対策計画につきましては、現在策定中であります第二次稲城市子ども・子育て支援事業計画の基本施策に子供の貧困対策についての内容を明記することを検討しておりますので、独立した子どもの貧困対策計画を策定することは考えておりません。 194 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 田島さん。 195 ◯ 9番(田島きく子君) やはり子どもの貧困対策計画はつくらないということです。それはとても残念なことです。しかし、新たな子ども・子育て支援事業計画の中に子供の貧困対策について入れていくということを答弁されました。これは一歩前進として捉えたいと思います。  それでは再質問しますが、その子供の貧困対策の具体的な内容について聞きます。また、「今後の子供の貧困対策の在り方について」の内容を反映させるべきと考えますが、認識を聞きます。 196 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 子ども福祉担当部長。 197 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 第二次稲城市子ども・子育て支援事業計画の基本施策に子供の貧困対策を明記する際につきましては、取り組むべき施策を整理し対応してまいります。 198 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 田島さん。 199 ◯ 9番(田島きく子君) 取り組むべき施策を整理するとのことです。改めて確認しますが、子ども・子育て支援事業計画に盛り込む子供の貧困対策については、具体的な内容は議論されているのか、それともこれから具体的な内容について検討していく段階なのか、その点について聞きます。 200 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 子ども福祉担当部長。 201 ◯ 子ども福祉担当部長(石井正幸君) 具体的な内容につきましては、現在検討しているところでございます。 202 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 田島さん。 203 ◯ 9番(田島きく子君) まだまだこれからですね。ぜひしっかりと検討していただきたいと思います。  続いて、(2)、学習支援についてです。1)、貧困の連鎖を断ち切るためには、基礎学力の向上は必要不可欠と考えていますけれども、認識を聞きます。 204 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 福祉部長。 205 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 国の生活困窮者自立支援制度では、貧困の連鎖の防止として、生活困窮世帯の子供に対する学習支援等を位置づけており、学力向上は、貧困の連鎖を防止するための要素の一つであると認識しております。 206 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 田島さん。 207 ◯ 9番(田島きく子君) そうですか。貧困の連鎖防止として、学習支援が位置づけられており、学力向上は貧困の連鎖を防止するための要素だということです。  それでは再質問しますが、生活困窮者自立支援制度の子供の学習・生活支援事業の内容について聞きます。  また、平成30年10月1日の厚労省通知「生活困窮者自立支援制度と教育施策との連携について」で4点にわたって述べている内容について聞きます。 208 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 福祉部長。 209 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 生活困窮者自立支援制度の子供の学習・生活支援事業の内容につきましては、生活困窮者の子供に対して学習の援助を行う事業、生活困窮者の子供とその保護者に対して、子供の生活環境及び育成環境の改善について助言を行う事業、生活困窮者の子供とその保護者からの子供の進路選択及び教育や就労に関する問題についての相談に応じ、情報提供及び助言を行うとともに関係機関と連絡調整を行う事業でございます。  次に、平成30年10月1日付厚生労働省社会・援護局地域福祉課長通知「生活困窮者自立支援制度と教育施策との連携について」の一部改正についてで述べられている4点につきましては、生活困窮者自立支援制度主管部局と教育委員会、都道府県私立学校主管課等との連携、自立相談支援事業等の利用勧奨、学習支援に関する事業の連携、最後に、生活困窮者自立支援制度の相談支援員等と学校関係者との連携でございます。 210 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 田島さん。 211 ◯ 9番(田島きく子君) 生活困窮者自立支援制度では、生活困窮世帯の子供たちを取り巻くさまざまな課題の解決が必要であると言っています。学習面では、勉強や進学の意義が感じられないこと、生活面では、生活習慣や社会性が身についていないこと、養育面では、親の子供とのかかわりが少ないことなどです。こういった課題に対して総合的に対応するために、学習や生活の支援事業を行っていくことを求めています。そして、この課題解決のために、福祉部門だけではなく、教育部門との連携が重要であると言っています。やはり子供たちの状況を一番つかんでいるのは、日常的に子供たちに接している学校の教員です。そういった学校現場の情報と福祉部門の支援事業を緊密に連携すべきであると、厚労省の通知は述べています。  そこで再質問しますが、この厚労省通知でも述べられているように、生活困窮世帯の子供に対する学習支援については、教育委員会などの教育部門との緊密な連携が重要であると考えますが、認識を聞きます。 212 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 福祉部長。 213 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 市では、生活困窮者自立支援制度における子供の学習支援事業は現在行っておりませんが、国通知の中の自立支援に関する事業の連携に述べられています、自立相談支援機関と教育委員会等との連携を図るということにつきましては、重要であると認識しております。 214 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 田島さん。 215 ◯ 9番(田島きく子君) 連携は重要であるということです。前向きな答弁として受けとめます。  次に、2)、基礎学力の向上のためには、学習支援のしっかりとしたシステムが必要だと考えますが、認識を聞きます。 216 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 教育指導担当部長。 217 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 基礎学力の向上につきましては、学習支援等のシステムに頼るのではなく、学校における指導を通して、基礎的・基本的な学力の向上を図るものであると認識しております。 218 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 田島さん。 219 ◯ 9番(田島きく子君) 確かに、一般的な答弁としては、基礎学力の向上は学校教育が主であるということです。しかし、私は今回、子供の貧困対策としての学習支援について質問しています。その点についてはどのように認識されているかということです。  再質問いたしますが、平成30年10月1日の文科省通知「生活困窮者自立支援制度に関する学校や教育委員会等と福祉関係機関との連携について」で4点にわたって述べられている内容について聞きます。  また、先ほど述べた提言「今後の子供の貧困対策の在り方について」の中の「スクールソーシャルワーカーが機能する体制づくりを始めとした、地域に開かれた学校プラットフォーム」で4点にわたって述べられている内容について聞きます。 220 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 教育指導担当部長。 221 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) まず、文部科学省通知「生活困窮者自立支援制度に関する学校や教育委員会等と福祉関係機関との連携について」の内容につきましては、1、生活困窮者自立支援制度所管部局と教育委員会や都道府県私立学校主管課等の連携、2、自立相談支援事業等の利用勧奨、3、学習支援に関する事業の連携、4、自立相談支援機関の相談支援員等と学校等との連携の4点について示されております。  次に、子供の貧困対策に関する有識者会議による「今後の子供の貧困対策の在り方について」の内容につきましては、1点目として、子供が学校において、安心して過ごし、悩みを教職員に相談できるよう、多様な視点からの指導の充実等、体制整備に取り組んでいく必要があること、2点目として、スクールソーシャルワーカーの配置について、いまだ十分とは言いがたく、その機能や役割が地方公共団体によって異なる状況も見られること、3点目として、学校区域ごとに苦しい状況にある子供たちを早期に把握し、支援につなげる体制を強化すべきであること、4点目として、乳幼児期において厳しい状況にあった子供の情報が学校へ確実に引き継がれるとともに、学校内に存在する子供やその家庭のさまざまな情報を総合的に利活用できる仕組みづくりが望まれることが示されております。 222 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 田島さん。 223 ◯ 9番(田島きく子君) 今の文科省通知は、先ほどの厚労省通知と表裏一体のものです。この中では、学校などでは、教育面に課題や困難を抱えているだけではなく、経済的な困窮や複合的な課題を有している者が訪れることもある。そういった場合には、福祉部門と連携すべきだと述べられています。また、生活困窮家庭であって、学習がおくれがちな児童・生徒に対する学習支援として、福祉部門と教育部門がお互いに連携すべきだとも言っています。そして、提言の中で、学校を地域に開かれた子供の貧困対策の土台として、学童クラブや地域福祉とのさまざまな連携を生み出すことで、苦しい状況にある子供たちを早期に把握し、支援につなげる体制を強化すべきであると述べられています。つまり、学校の中だけで解決するのではなく、地域の学習支援を初めとしたさまざまな社会資源を活用して、貧困の連鎖を防止するために、学力の向上などの支援を行うべきだと言っているのです。私は当然、学習支援を行うべきだと思っていますが、たとえ受け皿をつくっても、必要な子供たちがその受け皿とちゃんとつながっていないと、効果は期待できません。そのためにも、学校など、教育現場との連携は本当に重要なことです。  そこで、再々質問をしますが、文科省通知にあるように、生活困窮家庭の児童・生徒を早期に発見し、必要な支援を行うためには、福祉部門に対して、学校等が把握している児童・生徒等の状況を情報提供することや、教育委員会等が行う教育の支援に関する情報を福祉部門と共有することが重要であると考えますが、認識を聞きます。 224 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 教育指導担当部長。 225 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 福祉部門と教育部門との連携につきましては、生活困窮に限らず、必要に応じて児童・生徒やその保護者への支援のために連携を図ることは必要なことだと認識しております。 226 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 田島さん。 227 ◯ 9番(田島きく子君) 連携が必要であるということです。これも前向きな答弁として受けとめます。ぜひ福祉部門と一緒に進めてほしいと思います。  それでは、大項目の4に入ります。介護労働者の待遇改善についてです。  先日、ある市民の方とお話ししました。70歳で非正規職員として介護の現場で働いている方ですが、「もう少し時給が上がれば、生活に余裕ができる。人の命をあずかっている仕事なのに、最低賃金ぎりぎりの時給というのはおかしい」とおっしゃっていました。また、長く介護職員をしている方からは、「人手不足で、10連休のうち1日しか休みをとれなかった」ということも聞きました。私はこういうお話は初めて聞くわけではありませんが、何とか改善することができないかと考え、今回質問することにしました。  それでは、(1)、介護労働安定センターによる平成30年度介護労働実態調査結果について、1)、この調査結果の主な内容について聞きます。 228 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 福祉部長。 229 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 公益財団法人介護労働安定センターが全国の介護保険事業所のうちから無作為に抽出した事業所に対して平成30年度に実施した介護労働実態調査の結果の主な内容につきましては、離職率は減少傾向、介護人材の不足感は増加、労働条件・仕事の負担に関する悩みの上位は「人手が足りない」、賃金と賞与は年々増加し、約7割の事業所が正規職員へ賞与を定期的に支給していることなど、介護労働の実態が示されております。 230 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 田島さん。 231 ◯ 9番(田島きく子君) この介護労働安定センターによる介護労働実態調査は、2005年から、介護分野で働く介護労働者を対象に、労働時間や賃金などの実態について、毎年定期的に調査が行われてきました。ことしの調査結果の特徴は、介護労働者の年齢割合は、60歳以上が全体の2割を超えて、年々増加傾向にある。介護サービスで働く従業員の不足感は7割近くになり、2013年以降、5年連続して人手不足感が増加している。不足している理由としては、「採用が困難」が約9割を占め、平均賃金は依然として全産業平均と比べて約9万円の差があるなどの内容です。  それでは再質問します。この調査結果では、介護現場の人材不足感が5年連続上昇となっており、介護人材の不足は業界全体の問題と考えますが、認識を聞きます。 232 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 福祉部長。 233 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 介護人材の不足につきましては、業界全体の広域的な課題であると認識しております。 234 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 田島さん。 235 ◯ 9番(田島きく子君) 業界全体の課題だということです。当然、稲城市もその影響を受けているということです。  続いて、(2)、介護労働者の待遇改善について、1)、市内の介護事業所における介護労働者の充足状況についての認識を聞きます。 236 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 福祉部長。 237 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 介護人材につきましては、平成29年9月に市内介護事業所を対象に行ったアンケート調査結果によりますと、24事業所から回答をいただき、人材確保が「大いに困難」または「困難」との回答は18事業所で、残る6事業所は「どうにかなっている」との回答であり、75%の事業所において事業運営の課題になっております。介護人材不足につきましては、市内のみならず、広域的な課題であることから、国や都道府県が中心となり、広域的に解決に向けた施策が必要であると認識しております。 238 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 田島さん。 239 ◯ 9番(田島きく子君) 2017年において、市内でも7割以上の事業所が人手不足を訴えているわけです。先ほどの介護労働安定センターによる調査結果ともあわせると、現在も人材確保は厳しい状況にあると考えますが、認識を聞きます。 240 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 福祉部長。 241 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 介護人材の確保につきましては、引き続き困難であり、広域的な課題であると認識しております。 242 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 田島さん。
    243 ◯ 9番(田島きく子君) 引き続き厳しい状況にあるということです。  では、2)、介護労働者の待遇改善は、人手不足の解消、質の高い介護を目指す上で不可欠と考えますが、認識を聞きます。 244 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 福祉部長。 245 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 介護人材の処遇改善につきましては、介護人材のさらなる確保と定着に有効な手段の一つであると認識しており、介護保険制度の中で対応すべきものと認識しております。 246 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 田島さん。 247 ◯ 9番(田島きく子君) 処遇改善は必要だということです。介護保険全体の問題だということです。しかし、それだけでいいのでしょうか。全国の自治体では、処遇改善や介護人材確保のために独自の取り組みをするところがふえてきています。  そこで再質問します。市内の高齢者の生活を支える上で、介護労働者の待遇改善は市の役割であると考えますが、市の認識を聞きます。 248 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 福祉部長。 249 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) さきにもお答えしましたとおり、介護人材の処遇改善につきましては、介護保険制度の中で対応すべき課題であると認識しております。 250 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 田島さん。 251 ◯ 9番(田島きく子君) 現在の市の認識はわかりました。しかし、それでいいのでしょうか。  次の質問に行きます。3)、介護労働者の待遇改善のために市として取り組む必要があると考えますが、認識を聞きます。 252 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 福祉部長。 253 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 介護人材の処遇改善につきましては、既に介護保険制度において、介護職員処遇改善加算が導入されてきております。さらに、令和元年10月からは、さらなる処遇改善として、特定処遇改善加算が創設される予定でございます。市では、介護職員処遇改善加算等の取得を促進するために、介護事業所への制度周知や相談支援を行うなど、保険者としての取り組みを行っております。 254 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 田島さん。 255 ◯ 9番(田島きく子君) 先ほど紹介した介護労働実態調査では、処遇改善加算について、加算を取得している事業が行った処遇改善の内容は、「一時金の支給」、「諸手当の導入・引き上げ」が6割だったのに対し、「基本給の引き上げ」は4割の事業所にとどまりました。一方で労働者に尋ねた賃金や手当等の希望では、「基本給の引き上げ」が6割超と、事業所との乖離が生じていることが明らかになっています。介護報酬の加算だけで、不十分ではないでしょうか。市としても、直接待遇改善がされるような取り組みが必要ではないでしょうか。  では、再質問します。市としてもできることがあれば、単独の事業として取り組むべきではないかと考えますが、認識を聞きます。 256 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 福祉部長。 257 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 繰り返しになりますが、市は、民間事業所である介護人材の処遇改善につきましては、介護保険制度の中で対応すべきものと認識しておりますが、市の単独の事業としましては、本年度実施します生活援助従事者研修事業では、生活援助専門のヘルパーを養成するとともに、市内訪問介護事業所への就職を相談する機会を設ける予定でございます。この事業によりまして、介護人材不足の市内介護事業所への支援となることから、処遇改善への一定の効果があるものと考えております。また、市内における介護人材の定着等を図るため、永年勤続等の表彰制度につきまして検討を行っているところでございます。 258 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 田島さん。 259 ◯ 9番(田島きく子君) 市としては、独自の人材確保や処遇改善の対策は必要だという認識は持っているのですね。全国的に介護現場では人手不足が深刻化しています。稲城市もその例外ではないことが明らかになりました。このままでは、高齢者に対しての行き届いた介護は期待できません。人材不足を解消するためには、介護職員の待遇改善、早期離職の防止、介護職員の仕事に対してのモチベーションアップなど、いろいろと取り組まなければならない課題がありますが、今の介護保険制度の中だけで解決するのは難しい状況です。  介護職員の賃金が低いのは、大きな問題です。都内にある特養を経営されている方からは、「将来にわたって安心して働ける待遇がなければ、人は集まらない」と強調されました。介護報酬の減額路線をやめ、増額や底上げに踏み出すことが必要です。国費の直接投入による賃金引き上げなど、抜本的な労働環境の改善が求められます。また、近年では、介護職に対して独自の手当や奨励金を設けるなど、人材定着に力を入れる自治体がふえています。資格取得資金助成制度や復職・再就職支援なども取り組まれています。稲城市でも、介護職員の人材確保、待遇改善のために、市独自のさらなる工夫をして、介護職員が生き生きと働ける環境をつくることをこれからも求めていくことを述べて、次の質問に入ります。  大項目の5、映像資料「青空が見ていた多摩」についてです。これは、市立病院の隣の多摩サービス補助施設内にある旧陸軍の火薬製造工場の多摩火工廠の歴史についてわかりやすくまとめた貴重な映像です。制作は多摩市ですが、稲城市の教育委員会からも多くの資料が提供されています。とてもいい内容なのに、______________________まだまだ知らない市民もたくさんいます。地域の歴史を知る、まさしく郷土の歴史を知るためにも、このDVDはぜひ普及すべきだと思い、質問をします。  (1)、市内での上映状況について、1)、この映像資料の市内での上映会や視聴会の実施状況について聞きます。 260 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 教育部長。 261 ◯ 教育部長(石田昭男君) 映像資料「青空が見ていた多摩」につきましては、多摩市が平和事業の一環で制作したものでございます。映像資料の制作に当たって稲城市からの資料提供に対するお礼として、1部寄贈いただきました。本年度につきましては、市民に1度貸し出しを行っておりますが、上映会等の実施状況については承知しておりません。 262 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 田島さん。 263 ◯ 9番(田島きく子君) 実施状況については知らないとのことです。再質問しますが、公民館や市の施設で上映会などがされているようですが、その点についての認識を聞きます。 264 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 教育部長。 265 ◯ 教育部長(石田昭男君) 先ほど答弁しましたとおり、上映会等の実施状況につきましては承知しておりませんが、上映会等を実施する場合には、主催となる個人もしくは団体は、制作者である多摩市の承諾を得る必要があると考えております。 266 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 田島さん。 267 ◯ 9番(田島きく子君) 今の答弁はいかがなものでしょうか。私が半年ほど公民館の壁に張ってあるチラシを見かけただけでも、中央公民館や城山体験学習館などで少なくとも3回は市民向けに上映会などがされています。_________________________________________________________________________________________  続いて、(2)、市民からの意見や要望について、1)、この映像資料の内容について、市民から出されている声について聞きます。 268 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 教育部長。 269 ◯ 教育部長(石田昭男君) 本DVDの内容に関する御意見は市民から特段ございませんが、先ほども答弁しましたとおり、本DVDにつきましては、多摩市が平和事業の一環として制作したものであり、その内容について市として市民の意見を聞く立場にないものと認識しております。 270 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 田島さん。 271 ◯ 9番(田島きく子君) 市はこの件について市民の声を余り聞くつもりはないようですので、せっかくなので、私が聞いた声を少し紹介したいと思います。このDVDを見た市民からは、私のところに次のような感想が寄せられています。「火工廠で働いていた女学生の克明な日記が印象的でした。弾薬庫の話は夫から聞いていましたが、驚きでした。もっと子供たちや多くの人に知ってもらいたい内容です」。こういう感想です。再質問ですが、これらの感想に対して、どのように思われますか。認識を聞きます。 272 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 教育部長。 273 ◯ 教育部長(石田昭男君) 今お示しされた感想につきましては、視聴された方々の純粋かつ率直な感想と受けとめるところでございますが、こういった感想や御意見などについては、先ほどから繰り返し申しておりますけれども、本DVDの制作者である多摩市に寄せられるべきものと認識しております。 274 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 田島さん。 275 ◯ 9番(田島きく子君) かたくなに、聞くつもりはないとのことですね。  では、2)に入ります。この映像資料を見るための方法について、市民から出されている声について聞きます。 276 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 教育部長。 277 ◯ 教育部長(石田昭男君) 本DVDを視聴するための方法に関する御意見は市民から特段ございません。 278 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 田島さん。 279 ◯ 9番(田島きく子君) これについては声は出されていないとのことです。驚きです。私のもとにはこういった声が寄せられています。「このDVDを見たいと市に相談したら、多摩市に借りてくれと言われた」とのことです。この点についての認識はいかがでしょうか。 280 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 教育部長。 281 ◯ 教育部長(石田昭男君) 本DVDにつきましては、平成30年度に寄贈いただきましたが、貸し出しに関する確認がとれておりませんでした。そこで、平成31年度に入りまして、改めて貸し出しが可能であるかについて多摩市に問い合わせを行い、了承が得られたことから、現在貸し出しを行っているところでございます。このため、以前、多摩市への問い合わせ以前に視聴を御希望された方に対しましては、その件数はわずかではございますけれども、多摩市にお問い合わせいただく旨伝えていたところでございます。 282 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 田島さん。 283 ◯ 9番(田島きく子君) 声は出されているようです。なぜ「ない」と答弁されたのでしょうか。________________________________________________________________なぜ、ようやく今年度になって貸し出しに関する確認をとったのでしょうか。昨年度の時点で市民から貸し出しの問い合わせがあったときに、その場ですぐ多摩市に電話をして確認すればよかったのではないでしょうか。なぜすぐに確認しなかったのか、不可解そのものです。  それでは、(3)に入ります。市民の視聴について、1)、この映像資料を多くの市民が見られるようにすべきと考えますが、認識を聞きます。 284 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 教育部長。 285 ◯ 教育部長(石田昭男君) 教育委員会としましては、本DVDの視聴を希望する市民ならどなたにでも貸し出しを行っております。 286 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 田島さん。 287 ◯ 9番(田島きく子君) 市民に貸し出しを行っているとのことです。実は初めて知りました。いつ貸し出すことを決めて、いつ市民向けにお知らせがされたのでしょうか。  それでは再質問しますが、貸し出しの方法、貸し出す期間、貸し出す対象などについて聞きます。また、学校現場で上映希望があれば、学校へ貸し出すべきだと考えますが、認識を聞きます。 288 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 教育部長。 289 ◯ 教育部長(石田昭男君) 貸し出し方法につきましては、申し出をいただいたところで、生涯学習課の窓口にて貸し出しを行っているところでございますが、いわゆる期間──何日間ということだと思いますけれども、文化財の資料等も2週間程度お貸ししておりますので、それと同じような形で貸し出しをしているところでございます。また、次に学校への貸し出しにつきましては、学校の希望に応じて対応してまいりたいと考えております。 290 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 田島さん。 291 ◯ 9番(田島きく子君) 貸し出し方法については、生涯学習課の窓口で借りられるということです。期間や貸し出し対象は、特に制限はないと理解してよろしいのでしょうか。これはとても前向きな答弁です。私は、このDVDはぜひとも多くの人に見てほしいと思うので、これからいろいろな方に宣伝してまいりたいと思います。今の答弁ですと、誰にでも無料で貸してくれるということなので、多くの市民の皆さんに見ていただき、郷土の歴史を知っていただきたいと思います。ぜひこれからも教育委員会には、まちの成り立ちを子供たちや市民に伝えていく活動を推進していただきたいと思います。  以上で田島きく子の一般質問を終わります。どうもありがとうございました。 292 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 以上で、9番、田島きく子さんの一般質問は終わりました。   ───────────────────────────────────────── 293 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 通告の13番、佐藤しんじ君の一般質問を許します。16番、佐藤しんじ君。 294 ◯ 16番(佐藤しんじ君) 通告番号13番、公明党、佐藤しんじです。通告に従いまして、大項目2問を質問させていただきます。よろしくお願いいたします。  大項目1、市税のインターネットを利用したキャッシュレス支払いの拡充について。  稲城市は、市税の収納率が平成28年度98.4%、平成29年度98.6%、平成30年度98.7%と年々向上し、都内26市の中でも高い水準にあると認識しています。市の取り組みを高く評価いたします。さらなる納税者の利便性向上と、市税の収納率を上げるため、インターネットを利用したキャッシュレス支払いの拡充について伺います。  (1)、市税の支払いについて、現在、一般的にはどのような納付方法があるのかを伺います。 295 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 企画部長。 296 ◯ 企画部長(芦沢政美君) 市税の一般的な納付方法につきましては、指定の預金口座から各納期限に自動的に振り替えて納める口座振替の方法や、金融機関、コンビニエンスストア、市役所の窓口に納付書を持参して現金で納付する方法がございます。また、インターネットを利用する納付方法として、金融機関の預金口座から納付する方法、クレジットカードで納付する方法、いわゆる電子マネーで納付する方法がございます。 297 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 佐藤君。 298 ◯ 16番(佐藤しんじ君) それでは再質問をさせていただきます。このうち、現在稲城市が行っているインターネットを利用した納付方法について確認いたします。 299 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 企画部長。 300 ◯ 企画部長(芦沢政美君) 御質問の、現在稲城市が行っているインターネットを利用した納付方法につきましては、金融機関の預金口座から納付する方法を既に導入しております。 301 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 佐藤君。 302 ◯ 16番(佐藤しんじ君) それでは、(2)、市民が納税する際の利便性の向上と、収納率を上げるために、これまで市が行ってきた取り組みを伺います。 303 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 企画部長。 304 ◯ 企画部長(芦沢政美君) これまでに市が行ってきた取り組みにつきましては、平成21年度に、コンビニエンスストアで市税が納付できるサービスを導入いたしました。また、平成24年度に、携帯電話やスマートフォンを使って金融機関の預金口座から市税が納付できるモバイルレジのサービスを導入いたしました。さらに平成27年度に、キャッシュカードで口座振替を簡単に申し込むことができるペイジー口座振替受付サービスを国民健康保険税で導入し、平成28年度に、市税へサービスを拡大いたしました。 305 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 佐藤君。 306 ◯ 16番(佐藤しんじ君) それでは、(2)の再質問ですが、それぞれの納付方法の利用内訳を伺います。 307 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 企画部長。 308 ◯ 企画部長(芦沢政美君) 稲城市における納付方法の利用件数の割合につきましては、最近の傾向として、口座振替が約40%、金融機関や市役所の窓口での納付が約25%、コンビニエンスストアでの納付が約35%、インターネットによる納付が1%未満となっております。 309 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 佐藤君。 310 ◯ 16番(佐藤しんじ君) それでは、(3)です。都内26市の、インターネットを利用したキャッシュレス支払いの導入状況について伺います。 311 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 企画部長。 312 ◯ 企画部長(芦沢政美君) 御質問の、都内26市のインターネットを利用したキャッシュレス支払いの導入状況につきましては、金融機関の預金口座からの納付方法のみを導入している市が稲城市を含めて12市、クレジットカードでの納付方法のみを導入している市が1市、金融機関の預金口座からの納付方法とクレジットカードでの納付方法をあわせて導入している市が7市、金融機関の預金口座からの納付方法と電子マネーでの納付方法をあわせて導入している市が1市、インターネットを利用した納付方法を導入していない市が5市でございます。 313 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 佐藤君。 314 ◯ 16番(佐藤しんじ君) それでは、(4)、市民から、インターネットを利用したキャッシュレス支払いを要望する声や、現行、できるかどうかについての問い合わせがあるか、伺います。 315 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 企画部長。 316 ◯ 企画部長(芦沢政美君) さきにお答えしたとおり、インターネットを利用した納付方法については一部導入済みですが、市民からの要望や問い合わせとしましては、現在導入していないクレジットカードによる納付について、近年では主に年度当初の納税通知書をお送りした後に多少ございます。 317 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 佐藤君。 318 ◯ 16番(佐藤しんじ君) それでは、(4)の再質問です。稲城市がインターネットを利用したクレジットカードでの納付方法を導入していない理由と、導入の必要性について、市の見解を伺います。 319 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 企画部長。 320 ◯ 企画部長(芦沢政美君) インターネットを利用した納付については、さきにお答えしたとおり、既に一部導入しており、その利用状況や問い合わせの状況から、現時点では現在導入している納付方法で市民ニーズには十分応えられているものと判断しているところでございます。 321 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 佐藤君。 322 ◯ 16番(佐藤しんじ君) それでは、(5)、メリット・デメリットはあると思いますが、インターネットを利用したキャッシュレス支払いの拡充により、市民が税金を納付する際の利便性が向上し、また収納率も上がると思います。インターネットを利用したキャッシュレス支払いの拡充について、市の見解を伺います。 323 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 企画部長。 324 ◯ 企画部長(芦沢政美君) インターネットを利用した市税の納付につきましては、納税者にとっては、時間と場所を選ばずに納付できるメリットがございます。近年は、決済方法における技術的な進歩が著しく、さまざまな方法が提供されている状況を踏まえまして、現在、市では、インターネットを利用した納付方法の拡充につきまして、情報収集に努めているところでございます。今後につきましても、インターネットを利用した納付方法のさらなる拡充の検討も含めて、納税者の利便性の向上に努めてまいりたいと考えております。 325 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 佐藤君。 326 ◯ 16番(佐藤しんじ君) それでは再質問です。現時点におきまして、クレジットカードでの納付方法を導入する予定はありますでしょうか。
    327 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 企画部長。 328 ◯ 企画部長(芦沢政美君) 繰り返しになりますが、今後につきましても、インターネットを利用した納付方法のさらなる拡充の検討も含めて、納税者の利便性の向上に努めてまいりたいと考えております。 329 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 佐藤君。 330 ◯ 16番(佐藤しんじ君) それでは、大項目の2番に移ります。市立小学校における発達障害のある児童・生徒のための固定学級──自閉症・情緒障害特別支援学級の設置について伺います。  稲城市の市立小学校におきましては、平成29年度にすまいるルームが全校に導入され、発達障害のある児童・生徒に対する支援が大きく前進しました。保護者の多くの喜びの声がある一方、固定学級の設置、これを望む声もまた多くいただきます。  (1)、東京都の発達障害教育において、都内公立小学校に設置されている発達障害のある児童・生徒を支援するための教室や学級は、特別支援教室、情緒障害等通級指導学級、また自閉症・情緒障害特別支援学級の3つに種別されていますが、それぞれの特色、またどのような支援が行われているかについて伺います。 331 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 教育指導担当部長。 332 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 発達障害のある児童・生徒への支援体制のうち、特別支援教室につきましては、各教科等の指導は在籍学級で行いながら、一部の時間を児童・生徒の在籍校に設置された特別支援教室において、拠点校の巡回指導担当教員により、障害に応じた特別の指導を行うものでございます。情緒障害等通級指導学級につきましては、特別支援教室と同様ですが、一部の時間を通級指導学級の設置された学校に通い、障害に応じた特別の指導を行うものでございます。自閉症・情緒障害特別支援学級につきましては、情緒障害等通級指導学級による指導等では十分その成果を上げることが困難な児童・生徒のために特別に編制された固定学級であり、自立活動の時間を適切に位置づけた特別な指導を行うものでございます。 333 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 佐藤君。 334 ◯ 16番(佐藤しんじ君) それでは再質問です。そうしますと、すまいるルームは特別支援教室に該当するものと思いますので、稲城市に特別支援教室が設置されていることはわかりました。それでは、あと2つの学級──情緒障害等通級指導学級、それから自閉症・情緒障害特別支援学級は稲城市に設置されていますでしょうか。 335 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 教育指導担当部長。 336 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 情緒障害等通級指導学級につきましては、平成28年度まで向陽台小学校に設置されておりましたが、東京都特別支援教育推進計画第三次実施計画に基づき、平成29年度に情緒障害等通級指導学級にかわり、市内全ての小学校に特別支援教室を設置したことから、現在、情緒障害等通級指導学級は設置しておりません。また、自閉症・情緒障害特別支援学級につきましても、現在、設置しておりません。 337 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 佐藤君。 338 ◯ 16番(佐藤しんじ君) 御答弁にて、固定学級である自閉症・情緒障害特別支援学級について2点確認させていただきました。一つがその特色についてであり、そしてもう一つがその設置の有無です。特色につきましては、情緒障害等通級指導学級による指導などでは十分その成果を上げることが困難な児童・生徒のために特別に編制された固定学級とありました。しかし、それは設置されていないということでありました。そうしますと、つまり、この稲城市において考えますと、情緒障害等通級指導学級と同様の指導・支援が行われている特別支援教室であるすまいるルームでの指導・支援では十分その成果を上げることが困難な児童・生徒がもしいたとしても、自閉症・情緒障害特別支援学級が設置されていないので、その児童・生徒にとり、また保護者にとりましても、大変困った事態が生じるのではないでしょうか。実際にそういった状況にあるかと思われる保護者の方から、自閉症・情緒障害特別支援学級の設置を切に望む声をお一人、お二人ではなく、複数の方々から私はいただいております。発達障害のある児童・生徒を抱える保護者の中に、この現状を大変憂慮している方々がいらっしゃることを念頭に置きながら、次の質問に移ります。 339 ◯ 副議長(つのじ寛美君) 質問の途中ですが、暫時休憩いたします。                                午前11時56分 休憩   ─────────────────────────────────────────                                午後1時5分 開議 340 ◯ 議長(渡辺 力君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  佐藤君。 341 ◯ 16番(佐藤しんじ君) それでは、(2)、平成30年3月に稲城市教育委員会教育長に提出された稲城市特別支援教育あり方検討会報告書について伺います。  1)、この報告書の中の(5)の1)、自閉症・情緒障害特別支援学級設置に係る検討の必要性のところで記載されている次の意見を踏まえてお聞きいたします。  「通常の学級に在籍している児童・生徒の中には、他者とのコミュニケーションに課題があったり、児童・生徒数が多いという教室環境に適応が難しかったりすることにより、学習上・行動上の困難さを抱えている者がいる。その中には、特別支援教室における巡回指導だけでは困難さの改善がなかなか進まない場合も考えられる。適切な支援を行わなければ、二次障害を引き起こす心配も考えられる。障害のある児童・生徒のもつ困難さをより効果的に改善・克服するとともに、本人のもつ能力の高い部分を最大限に発揮させることができるような支援体制を確立する必要がある。「東京都特別支援教育推進計画(第二期)・第一次実施計画(平成29年2月東京都教育委員会)」の中に、「通常の学級に在籍する発達障害のある児童・生徒の中には、情緒障害等通級指導学級による指導では、十分に成果を上げることが困難な児童・生徒もいます。このような児童・生徒に対しては、自閉症・情緒障害特別支援学級において、適切な指導・支援を行うことが有効です」と示されている。自閉症・情緒障害特別支援学級が設置されている区市町村があるという状況を踏まえ、児童・生徒やその保護者のニーズに応じた教育環境の充実を図るために、稲城市においても自閉症・情緒障害特別支援学級の設置を検討する必要があると考える」とありますが、この意見に対する市の見解を伺います。 342 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 343 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 発達障害のある生徒への指導・支援の一層の充実を図るために、自閉症・情緒障害特別支援学級の設置の検討を含め、指導・支援のあり方について研究や検討を行うことは必要なことだと認識しております。 344 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 345 ◯ 16番(佐藤しんじ君) それでは再質問をさせていただきます。検討を行うことは必要とのことでございますが、この1年5カ月の間、どのような検討をされてきていますでしょうか。 346 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 347 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 発達障害のある児童・生徒への指導・支援の一層の充実を図るための検討につきましては、小学校から中学校へ切れ目ない支援を行うために、平成31年度に市内全ての中学校に特別支援教室「すまいるルーム」を設置いたしました。自閉症・情緒障害特別支援学級の設置につきましては、稲城市特別支援教育あり方検討会の意見に、「中学校特別支援教室の設置及び指導体制・指導方法等が確立された後に、自閉症・情緒障害特別支援学級の設置について検討を行うことが望ましい」とあることから、自閉症・情緒障害特別支援学級に係る東京都や他市の情報を収集しているところでございます。 348 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 349 ◯ 16番(佐藤しんじ君) 2)、同じく(5)の2)、自閉症・情緒障害特別支援学級設置に係る課題のところで記載されています次の意見を踏まえて、お聞きいたします。  「自閉症・情緒障害特別支援学級に関する児童・生徒やその保護者のニーズについて把握していく必要がある」とありますが、この意見を受けて、ニーズを把握するために、市ではどのような取り組みをされていますでしょうか。また、それにより把握できたニーズについて伺います。 350 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 351 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 児童・生徒やその保護者のニーズの把握につきましては、特別支援教育相談室等におきまして直接御意見をいただくことにより把握しております。  御意見といたしましては、一部の保護者の方より、自閉症・情緒障害特別支援学級の設置など、支援の充実に関する声をいただいております。 352 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 353 ◯ 16番(佐藤しんじ君) それでは再質問です。「一部の保護者の方より、自閉症・情緒障害特別支援学級の設置など、支援の充実に関する声をいただいております」とのことですが、自閉症・情緒障害特別支援学級の設置を要望する声はこの間何人ありましたでしょうか。 354 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 355 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 特別支援教育相談室における自閉症・情緒障害特別支援学級に関する相談につきましては、平成30年度から平成31年度にかけて3件ございました。 356 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 357 ◯ 16番(佐藤しんじ君) それでは、(3)、平成30年5月に策定された稲城市立小中学校における特別支援教育の推進・充実に関する基本方針について伺います。1の(2)、発達障害のある児童・生徒への支援のところで記載されている次の文言についてお聞きいたします。  「発達障害のある児童・生徒への指導・支援の一層の充実を図るために、教育課程の編成方針や指導内容、指導方法、学習評価、進路指導の在り方等について、東京都教育委員会や他市の自閉症・情緒障害特別支援学級等の情報を収集するなどして研究を進める」とありますが、現在まで進めている研究内容について伺います。 358 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 359 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 自閉症・情緒障害特別支援学級等に関する研究の内容につきましては、東京都教育委員会による東京都特別支援教育推進計画(第二期)・第一次実施計画に、自閉症・情緒障害特別支援学級について、障害の状態に応じた指導が確立されていない、対象児童・生徒の入級の判定が難しい等の課題が挙げられていると示されております。また、他市の自閉症・情緒障害特別支援学級の中には、東京都が示す設置に係る学級編制基準や教員配置基準により、一部の教科の教員しか配置することができず、指導のあり方に課題が見られるとの話も伺っております。 360 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 361 ◯ 16番(佐藤しんじ君) それでは再質問です。そのような東京都教育委員会が示している課題や他市の自閉症・情緒障害特別支援学級が抱えている課題を収集した上で、稲城市としてはどのような解決策を研究されていますでしょうか。 362 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 363 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 市としての解決策の研究につきましては、自閉症・情緒障害特別支援学級の設置に関して、さきに申し上げました課題により、現在の東京都が示す設置に係る学級編制基準や教員配置基準では、市が期待する十分な指導体制の確保が図れないことが想定されます。東京都特別支援教育推進計画(第二期)・第一次実施計画に、「今後、都教育委員会では、障害の状態に応じた特別の教育課程の編成方針や、適切な就学の徹底、学習の評価方法等のあり方を示し、固定学級の指導の充実を図ります」とあることから、市としては、東京都の動向を注視しているところでございます。 364 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 365 ◯ 16番(佐藤しんじ君) それでは、(4)、小学校の自閉症・情緒障害特別支援学級は、東京都26市中、何市何校に設置されているか、伺います。また、近隣・隣接市である狛江市・調布市・府中市・多摩市における小学校の自閉症・情緒障害特別支援学級の設置状況を伺います。 366 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 367 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 小学校の自閉症・情緒障害特別支援学級の設置状況につきましては、東京都26市中、13市27校に設置されております。近隣市につきましては、狛江市には1校、多摩市には4校設置されておりまして、府中市と調布市には設置されておりません。 368 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 369 ◯ 16番(佐藤しんじ君) それでは再質問です。東京都26市中、半数の13市で27校に設置されており、そのうち、隣接する多摩市においては4校で自閉症・情緒障害特別支援学級が設置されている状況を知り、そして稲城市特別支援教育あり方検討会の報告書を読み、また何より自閉症・情緒障害特別支援学級の設置を強く求めている、発達障害のある児童・生徒を抱える保護者の方々のためにも、私としては、稲城市において自閉症・情緒障害特別支援学級の設置は急務だと考えますが、市の見解を伺います。 370 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 371 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 自閉症・情緒障害特別支援学級の設置につきましては、さきに申し上げましたとおり、現在、東京都が示す設置に係る学級編制基準や教員配置基準では、市が期待する十分な指導体制の確保が図れない可能性がございます。稲城市特別支援教育あり方検討会の報告書に、「平成31年度より設置された中学校特別支援教室の設置及び指導体制・指導方法等が確立された後に、自閉症・情緒障害特別支援学級の設置について検討を行うことが望ましい」との報告があることや、東京都特別支援教育推進計画(第二期)・第一次実施計画に、「今後、都教育委員会では、障害の状態に応じた特別の教育課程の編成方針や、適切な就学の徹底、学習の評価方法等のあり方を示し、固定学級の指導の充実を図ります」とあることから、市としても引き続き、自閉症・情緒障害特別支援学級の設置につきまして調査・研究を進めてまいります。 372 ◯ 議長(渡辺 力君) 佐藤君。 373 ◯ 16番(佐藤しんじ君) これまでの答弁から、自閉症・情緒障害特別支援学級設置について、稲城市は大変慎重な姿勢で臨まれていることがうかがえます。私としましても、その設置が急務だとは思いますが、慌ててつくるものではないとの認識ももちろんございます。私も調べましたが、26市においては13市が設置している一方で、23区に目を転じますと、わずか3区にしか設置していない状況でした。これは、各自治体によりニーズは多様であることの証左であると考えます。また、設置を切望されている保護者の方々につきましても、自身の子供を心配する余り、本来はその指導・支援が必要ではないにもかかわらず、過剰に考え過ぎてしまい、その設置を望んでいるのかもしれません。こういったことからも、やはり、まずは行政と専門家の方々でそのニーズの把握を徹底して行っていただきたいと思います。  そこで再々質問をさせていただきます。引き続き調査・研究を進めるとのことでありますので、それに期待いたしますが、その調査の中に入れていただきたい項目が一つございます。それは、自閉症・情緒障害特別支援学級における支援を必要としている児童・生徒が稲城市にはどのくらいいらっしゃるのかということであります。この調査を行っていただけますでしょうか。この質問に御答弁いただきまして、私、佐藤しんじの一般質問を終わらせていただきます。 374 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 375 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 特別な支援を必要とする児童・生徒に対しての適切な指導・支援のあり方の判定につきましては、特別支援教育相談室による就学相談を踏まえ、医療関係者や心理士、学校関係者等による就学支援委員会を開催し、専門家による発達検査や行動観察の結果等に基づき、一人一人の児童・生徒について、どのような支援が適切かの協議を通して判定を行っております。したがいまして、自閉症・情緒障害特別支援学級における支援を必要としている児童・生徒の人数を広く市内全体において把握することは困難ですが、児童・生徒やその保護者のニーズの把握につきましては、引き続き、特別支援教育相談室等におきまして直接御意見をいただくことにより把握してまいります。 376 ◯ 議長(渡辺 力君) 以上で、16番、佐藤しんじ君の一般質問は終わりました。   ───────────────────────────────────────── 377 ◯ 議長(渡辺 力君) 通告の14番、梶浦みさこさんの一般質問を許します。22番、梶浦みさこさん。 378 ◯ 22番(梶浦みさこ君) お疲れさまです。通告番号14番、新政会、梶浦みさこです。通告に従いまして、大項目4点についてお伺いいたします。よろしくお願いいたします。  大項目1番、SDGsでは、目標9、産業、11、まちづくり、12、消費・生産の目標の視点から伺います。撮影支援(フィルムコミッション、ロケーションサービス)の事業の拡大と体制の強化によるシティプロモーションの向上、市の魅力のさらなる創造についてです。  (1)、撮影支援(フィルムコミッション、ロケーションサービス)のこれまでの取り組みの経過について伺います。 379 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 380 ◯ 市民部長(松本葉子君) フィルムコミッション、ロケーションサービス等撮影支援のこれまでの取り組み経過につきましては、平成21年に有志の自治体・団体等で設立された多摩地域フィルムコミッション連絡会に参加して情報収集等を開始し、経済観光課や各施設の所管部署において撮影要請に個別対応するようになり、平成26年度からは撮影実績の集積も行っております。特に最近では、これまでの実績が撮影業界に広がってきたこともあり、件数の増加のみならず、話題となる有名案件の撮影がふえてきております。 381 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 382 ◯ 22番(梶浦みさこ君) では(2)に移りますが、今御答弁いただきましたとおり、撮影の実績がふえているということは私自身も実際に感じているところであります。そこで、(2)、令和元年度(平成31年度)のこれまでの撮影支援の実績数、問い合わせ件数、クレジットタイトルの掲載についてです。撮影支援の実績数は、私が確認させていただいたところ、平成28年度は9件、平成29年度は9件、平成30年度は17件と、年々増加していると思います。映像制作業界においても、稲城市のまちのポテンシャルについて認知度が高まっているのではないかと考えるところです。令和元年度のこれまでの撮影支援の実績数と問い合わせ件数、そして撮影協力をして、それを実際にクレジットタイトルに掲載していただいた状況について伺います。 383 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 384 ◯ 市民部長(松本葉子君) 平成31年4月から令和元年8月までの公共施設での撮影実績等につきましては、問い合わせは39件、撮影実績は16件となっており、現時点で昨年に並ぶ状況となっております。特に「ウルトラマンタイガ」、「いだてん」など、大型で知名度のある撮影が目立ってきております。また、クレジットタイトルの掲載につきましては、その都度、撮影者に依頼しているところであり、エンドロールに撮影協力として掲載されております。 385 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 386 ◯ 22番(梶浦みさこ君) 再質問させていただきます。今御答弁いただきましたが、ちょっとごらんいただきたいと思います。掲示の許可をいただいていますので、皆さんにごらんいただきたいのですが、こちらが「ウルトラマンタイガ」です。実際にテレビ東京で放映されました稲城市の撮影協力のクレジットタイトルです。これが全体の画面の中で、稲城市がこちらの赤枠で、稲城市の市章と、そしてロゴタイプが実際に使用されて掲示されております。こちらの「ウルトラマンタイガ」は、毎回稲城市が協力しているということで掲載されているようです。続きまして、こちらがNHK、ことしの大河ドラマの「いだてん」で稲城市が撮影協力したクレジットタイトルになります。こちらの後ろに映っているのは金栗四三さんの新聞記事になるのですが、こちらの中央、真ん中に東京都稲城市が撮影協力をしたということで大きなタイトルが出ております。こちらは6月23日の放映分になりますが、よろしいでしょうか。御協力ありがとうございます。  これが、「ウルトラマンタイガ」や「いだてん」において実際に稲城市が撮影協力したということで、クレジットタイトルが掲載されているということを私も確認させていただきました。撮影の実績が着実にふえているとともに、子供に大人気のウルトラマンシリーズやNHK大河ドラマなど、社会的に影響力のある大変反響の大きい話題作に今年度既に2件、半年の間に2件も稲城市が撮影協力しているということは、これまでのシティプロモーションの成果が実ってきている証拠ではないかと考えております。また、市が直接支援したということではないようですけれども、現在放映中のNHKの朝の連続テレビ小説「なつぞら」で平尾が、そしてTBSの日曜劇場「ノーサイド・ゲーム」の中で、府中がメーンになりますが、大丸のまち並みが撮影利用されたとも伺っているところでございます。  その中で撮影支援の件数が倍増しているということは、その分だけ市の業務、そして職員の皆さんの仕事、従事する時間や業務量がふえていることではないかと考えるところです。市内での撮影実績が増加している中で、これまで市としてさまざまな努力や御苦労をされているのではないかと思います。そこで、撮影支援としてどのようなことに努め、フィルムコミッション事業、ロケーションサービス、撮影支援の実務を行っているのか、再度伺います。 387 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 388 ◯ 市民部長(松本葉子君) 撮影支援の実務には、撮影ロケーションの問い合わせに対して適切な案内をすることを初め、許認可関係の連絡先の紹介をするほか、撮影の候補場所に同行することもございます。結果として、同行先と撮影作品とのイメージが合わないなどの理由から、撮影場所に採用されないこともございます。撮影の段階となりますと、現場を見てほしいとの求めがあることもあり、伺う際には細かい要望もお聞きしております。撮影業界内での評判は大切でございますので、本市での対応を評価いただけるよう、できる限りきめ細かい対応を心がけているところでございます。 389 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 390 ◯ 22番(梶浦みさこ君) (3)に移りますが、御答弁いただきましたとおり、本当に狭い業界の中で評判がいいと、何度も使っていただけるということもあるようですので、そのあたり、これまで積み重ねられてきた努力が実ってきているのかなと思います。  続きまして、(3)に入ります。市内の撮影可能なロケーション情報の発信状況についてです。市内公共施設で撮影可能なロケーションについて、東京ロケーションボックスなどにて発信されているということですが、その件数と施設について伺います。 391 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 392 ◯ 市民部長(松本葉子君) 東京ロケーションボックスによるロケーション候補地としての情報発信につきましては、これまでに市内12カ所の公共施設をロケーション地として申請しており、そのうち稲城市役所、若葉台公園、城山公園、北緑地公園、大丸公園、稲城中央公園、山崎公園、三沢川親水公園、本郷公園の9施設が8月末時点で登録されております。 393 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 394 ◯ 22番(梶浦みさこ君) では、再質問いたします。東京ロケーションボックスに候補地を申請・登録されているということであります。私自身も東京ロケーションボックスのホームページや市のホームページでも確認させていただきました。御答弁いただきましたとおり、市役所を筆頭に各公園がそれぞれのホームページに掲載されております。実際に見ても、撮影の実績から考えますと、撮影可能な施設はまだまだあるのではないかと考えます。市として撮影支援を今後積極的に行っていくことをもっとPRしていただきたいと思います。そこで、今後も登録数をさらにふやしていくことについてどのようにお考えか、再度お尋ねいたします。 395 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 396 ◯ 市民部長(松本葉子君) ロケーション候補地の登録につきましては、過去に撮影実績があったところ、問い合わせがあった箇所を中心に、順次登録をふやしていくこととしております。 397 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 398 ◯ 22番(梶浦みさこ君) ぜひ、ふやしていただけるように期待しております。  では次に、(4)、市内公共施設での撮影のための利用許可申請など、事務手続や撮影時の職員の同行・立ち会いなどの撮影支援・サポートの状況について伺います。 399 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 400 ◯ 市民部長(松本葉子君) 市内公共施設を使用する際には、撮影者は許可申請書等を施設管理者へ提出し、施設管理者は企画書等と照らし合わせて内容を審査し、施設使用に当たり問題がないようであれば、使用許可書等を交付しております。また、撮影時の職員の同行・立ち会いなどにつきましては、施設管理上必要である場合には対応することとしており、当日の撮影がスムーズに進むようサポートしております。 401 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 402 ◯ 22番(梶浦みさこ君) それでは再質問いたします。撮影の使用許可については、使用する施設ごとに申請を受け付け、問題がなければ許可されているということでございます。また、撮影時の施設管理上必要な場合には、職員の方々が同行したり、サポートを行われているということで理解させていただきました。撮影件数が実際にふえていることと裏腹ではありますけれども、撮影支援を受けるに当たりまして、職員の負担がふえているのではないかと懸念するところであります。そこで、撮影支援としてロケ隊の同行・立ち会いをする際にどのような業務負担が発生しているのか、実例について、お話しいただける範囲で伺いたいと思います。 403 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 404 ◯ 市民部長(松本葉子君) 例えば庁舎での撮影ですと、平日の対応は困難ですので、施設管理や情報保護の観点から、休日に職員が立ち会うこととなります。また、陸上競技場での撮影の場合には、鍵の受け渡しや撮影終了後の原状復帰などに職員が立ち会っております。 405 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 406 ◯ 22番(梶浦みさこ君) (5)に移りますが、休日出勤や、始まりと終わりで立ち会いがあるということですので、順次また伺ってまいりたいと思います。  それでは、(5)、市内公共施設を利用しての映像撮影時の施設使用料の徴収の状況について伺います。
    407 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 408 ◯ 市民部長(松本葉子君) 施設使用料の徴収につきましては、市内公園で撮影があった場合には、稲城市立公園条例に規定する施設使用料を徴収し、また総合グラウンド等の体育施設で撮影があった場合には、稲城市体育施設条例に規定する施設使用料を徴収するなど、各施設の条例等に基づき徴収しているところでございます。 409 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 410 ◯ 22番(梶浦みさこ君) では再質問です。各施設の条例等に基づきまして映像撮影使用の施設使用料を徴収されているということでございます。使用料については、条例に規定されているものと、していないものがあるのではないかと思います。条例に規定されていない場合、例えばですけれども、市役所の庁舎内を撮影利用した場合の使用料についてはどのようにされているのか、現状について伺いたいと思います。 411 ◯ 議長(渡辺 力君) 総務部長。 412 ◯ 総務部長(鈴木秀治君) 市庁舎内で撮影を行う場合の使用料につきましては、行政財産使用料条例に撮影専用の独自の料金体系を規定していないため、徴収していない状況でございます。 413 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 414 ◯ 22番(梶浦みさこ君) 現状を確認させていただきました。  (6)、市内公共施設での撮影部隊──ロケ隊の休憩場所や駐車場、飲食(昼食など)の案内について伺います。 415 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 416 ◯ 市民部長(松本葉子君) 休憩場所の案内につきましては、会議室、ロケバス等の使用を、駐車場につきましては、施設の駐車場、近隣のコインパーキング等の使用を案内しております。また、飲食の案内につきましては、相談を受けた際には、市内飲食店等の情報を提供しております。 417 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 418 ◯ 22番(梶浦みさこ君) では、再質問させていただきます。先日、千葉県の九十九里町に行ってまいりました。そこで、九十九里町を挙げて「いだてん」の撮影の誘致を行ったということで、幻の第1回陸上選手権の風景を、九十九里の砂浜で羽田飛行場を模して撮影されたということで、その近くのお寿司屋さんに何と「いだてん」の出演者の皆さん、中村勘九郎さんやさまざまな方々のサインがあったのを拝見させていただきました。このような形で、大きな撮影があれば、近くの飲食店を御利用いただければ、有名人の方、大物俳優の方に御来店いただいて、そのお店も評判になるということで、経済波及効果があるのではないかと思います。  そこで再質問させていただきます。市内にはさまざまな飲食店がありますけれども、稲城市は地方公共団体として公に紹介することは制約があるかと思います。例えば、映画撮影やNHKの大河ドラマなど、撮影規模の大きなロケ隊になりますと、撮影時間も長く、そして撮影地での食事の手配もロケ隊の皆さんの重要な仕事になってくると伺っております。そこで、これまでの撮影支援を行ったロケ部隊──撮影隊の皆さんの食事は実際にどのようにされていたのか、おわかりになる範囲で伺いたいと思います。 419 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 420 ◯ 市民部長(松本葉子君) 撮影部隊の食事につきましては、いわゆるロケ弁と言われる配達弁当があり、幾つかの市内飲食店が、撮影会社から個別に注文を受け配達している実態を聞いております。また、撮影場所に近いレストランも利用されています。 421 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 422 ◯ 22番(梶浦みさこ君) ありがとうございます。(7)に移りますが、実際、市内の飲食店を御利用いただけているのかとも思いますので、ぜひそのような経済波及効果があることを期待しております。  (7)に入りますけれども、これまでの(6)までの間では、撮影支援の実績について伺ってまいりました。これから後半は、実際に今後積極的にどのように進められていくお考えであるのか、市の姿勢についてお尋ねさせていただきたいと思います。  まず、(7)、映像制作者向けの情報発信の強化についてです。映像制作者や事業者向けに、撮影可能な稲城市のまち並みや建物、施設、自然環境、また交通利便性などをさらにPRするために、稲城市の映像撮影可能な環境の整備を行い、撮影可能なイベント情報なども含めて、情報を整理し、ホームページで発信していくことについて伺います。 423 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 424 ◯ 市民部長(松本葉子君) 映像制作者や事業者向けの市ホームページ等における情報発信につきましては、市の知名度向上やロケ誘致の上で有効であると考えておりまして、観光・文化の各サイトにおいて稲城の魅力やイベント情報等について紹介するほか、動画チャンネル、SNSなどを通じて発信しているところです。また、撮影支援のサイトに、問い合わせ先や事前確認シート、過去の撮影実績の情報を整理して掲載しております。 425 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 426 ◯ 22番(梶浦みさこ君) (8)に移ります。映像制作者からの問い合わせや窓口のコーディネート体制などの強化についてです。作品に対応したロケーションの適地が提案できるように、相談・問い合わせ窓口の設置、そして撮影のために使用する施設の許可申請手続サポートやコーディネートを撮影支援(フィルムコミッション、ロケーションサービス)の事業として積極的に行い、市のシティプロモーション力を強化することについて伺います。 427 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 428 ◯ 市民部長(松本葉子君) 撮影支援事業の強化につきましては、現在、撮影支援に関する問い合わせがあった場合、ヒアリングや企画書等の確認を通して、撮影に適した場所を案内するなど、各施設の所管部署において個別に対応しております。作品に適したロケーションの提案や、相談等への対応、施設の使用許可申請手続のサポートやコーディネートを撮影支援事業として積極的に行うことにつきましては、市のプロモーション力の強化に効果的であるものと考えます。 429 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 430 ◯ 22番(梶浦みさこ君) 再質問させていただきます。プロモーション力をさらに強化していただけるということで、ちょっと具体的に伺いたいと思うんですが、撮影可能な施設やスペースのサンプル画像をホームページで閲覧できるようにするなどしていただきたいと思っています。ただ、実際に余りに頻繁に撮影に使われたスペースというのは、次には使ってもらえなくなってしまう可能性がありますので、サンプルというのは、今までに撮影されていないような、稲城市のよさをイメージできるような稲城市独自のサンプル画像を撮影して載せていただきたいということなんです。稲城市にはこんな撮影ポイントがある、こんなイメージできるところがあるということを、建物だけではなく、自然環境も含めて載せていただきたいなと考えるところです。そこで再質問ですが、撮影可能な施設やスペースのサンプル画像をホームページで閲覧できるようにするなど、稲城市での撮影についてイメージを具体化していただけるようなプロモーション力をさらに強化していただきたいと考え、再度伺います。 431 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 432 ◯ 市民部長(松本葉子君) 撮影可能な施設やスペースのサンプル画像一覧としてホームページに掲載するなど、市内での撮影についてイメージを具体化していただけるような取り組みにつきましては、撮影・制作者にとって必要な情報によりアクセスしやすいような手法を工夫する中で考えてまいります。 433 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 434 ◯ 22番(梶浦みさこ君) ぜひ、工夫していただけるようにお願いいたします。  (9)に移りますが、本当に市の魅力、そして撮影可能なロケーションを数多く、そして撮影の事業者の方にわかりやすく情報提供できるように進めていただけるように期待しております。  それでは、(9)、撮影支援(フィルムコミッション、ロケーションサービス)のガイドラインと撮影事業者・撮影部隊への撮影許可に当たっての同意事項の作成について伺います。 435 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 436 ◯ 市民部長(松本葉子君) 撮影者との同意事項の作成につきましては、現状では、撮影・取材許可書や道路使用届に遵守事項をそれぞれ規定しております。市としての撮影ガイドラインの作成につきましては、今後の撮影支援の充実と平行して検討すべき課題と考えております。 437 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 438 ◯ 22番(梶浦みさこ君) では再質問いたします。今御答弁いただきましたとおり、充実とともにぜひ整備していただきたいと考えます。撮影のガイドラインの作成については、検討すべき課題が多くあるかと思います。ぜひ、多くの撮影を受け入れていただくためにも、市としてシティプロモーションやシビックプライドの醸成につながるように、撮影支援について、市としての姿勢、取り決めを明らかにしていただきたい。そして、撮影支援の事業拡大の基盤となることと思いますので、しっかりと行っていただきたいと思います。そこで、撮影ガイドラインの作成について、どのような内容を検討されているのか、伺います。 439 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 440 ◯ 市民部長(松本葉子君) 撮影ガイドラインの作成については、先行している他市の状況も参考にしつつ、詳細につきましては今後検討してまいりたいと考えております。 441 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 442 ◯ 22番(梶浦みさこ君) (10)に入りますが、今後の取り組み、撮影ガイドラインの作成を行っていただけることを期待しております。  それでは、(10)、映像制作者への撮影時の撮影協力経費やオンエア情報の提供の依頼についてです。撮影支援の協力経費──公共施設利用料、そして職員のロケの立ち会いや同行経費、そして発生するかもしれませんが、キャンセルがあった場合のキャンセル料などの有料化、そして撮影後のクレジットタイトルの掲載、公開(オンエア)や放映の情報の提供協力などについて、撮影事業者に依頼できるように、事務事業環境と条例を整備することについて伺います。 443 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 444 ◯ 市民部長(松本葉子君) 撮影に関する経費につきましては、さまざまなものが考えられますが、そのうち公共施設の撮影に係る使用料は、条例で規定することとなります。その他、撮影支援に係るロケ立ち会い・同行などの経費に関しては、撮影・制作者が使用しやすいようにワンストップサービスとするため、手数料を徴収するような方向で詳細を検討しております。また、クレジットの掲載やオンエア情報につきましては、市のPRに関する有益な情報となりますことから、撮影・制作者からの情報収集や発信に努めておりますが、今後、観光に関する情報発信を行う団体として設立されている稲城市観光協会との連携により、さらに強化してまいりたいと考えます。 445 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 446 ◯ 22番(梶浦みさこ君) 再質問いたします。ワンストップのサービスに向けて、さまざまな連携・協力があるかと思いますので、調整していただきたいと思います。  そこで再度伺いますが、撮影支援を行った作品に、例えば冒頭の曲の中のロールや作品最後のエンドロールなどに「撮影協力 稲城市」とクレジットタイトルを掲載していただくことは、今後もぜひ積極的に取り組んでいただきたいと思いますし、それがさらにシティプロモーションの強化につながることと考えます。  そして、オンエア情報についてですが、(9)でも伺いましたが、ぜひ、検討していただけるということで、ガイドラインの中でしっかりと明記しまして、撮影事業者から必ず情報提供を受けていただいて、適宜、市民の皆さんに撮影支援を稲城市が行ったということをPR・告知できるような体制を整備していただけるように期待しております。  そこで伺いたいのは、撮影で使用する場合の使用料についてです。市の施設を使って撮影が行われるということは、市の大切な公共財産を、ほとんどが市外の方で、市内の方が撮影部隊にいることは少ないと思うんですが、市外の方が多くの場合は営利目的で使用するということになるかと思います。さきの(5)の質問でも伺いましたが、施設使用料については、条例に規定があれば今のところ徴収できますが、規定がない場合についても、ぜひシティプロモーション強化として、積極的に撮影使用できるように、制度・体制を整えるべきではないかと考えます。そうなりますと、各施設の管理者となっている各部で、条例に撮影使用における使用料についての準備を進めていただくことになるかと思いますので、相当大変な事務量になるかと思いますが、ぜひ撮影のニーズが高い市役所庁舎などにおいて、撮影利用を想定した行政財産使用料について検討していただけるお考えであるのかについて再度伺います。 447 ◯ 議長(渡辺 力君) 企画部長。 448 ◯ 企画部長(芦沢政美君) 使用料の全般的な話として、私のほうからお答えをいたします。今後、フィルムコミッション等の撮影支援事業を推進していくに当たっては、御質問の市庁舎などの使用料についても検討する必要があるものと認識しているところでございます。 449 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 450 ◯ 22番(梶浦みさこ君) (11)に移りますが、行政財産使用料の徴収について、同じ考えを持っていただいているということを確認しまして、安心いたしました。ぜひ市として全体的な取り組みとして、条例改正なども含まれてくるかと思いますが、撮影支援事業をさらに推進する上で、ぜひ積極的に取り組んでいただけるように、今後、期待したいと思います。  それでは、(11)、市ホームページでの撮影支援(フィルムコミッション、ロケーションサービス)事業の撮影実績紹介やオンエア情報のタイムリーな情報発信についてです。撮影支援事業の撮影実績紹介について、現在、市ホームページに年度ごとの実績がPDFで掲載されておりますが、さらにシティプロモーションを展開し、映像制作者だけではなく、多くの稲城市民の方々にオンエア情報のタイムリーな情報発信を市ホームページなどを通して行っていただきたいと考え、市の見解を伺います。 451 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 452 ◯ 市民部長(松本葉子君) 市民へのオンエア情報のタイムリーな情報発信につきましては、市のPRや話題提供につながる有効な情報であるため、撮影後に映像制作者からの情報提供及び発信に関する許可を得て、市ホームページや稲城市観光協会の配信ツールにより、タイムリーな発信に努めてまいりたいと考えております。 453 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 454 ◯ 22番(梶浦みさこ君) 再質問です。タイムリーな発信に努めていただけるということで伺います。ほかの自治体では、これまでの撮影実績や撮影作品の公開、オンエア情報などについて、撮影場所のサンプル画像とともに、撮影場所での概要、作品名、そして放送日や公開日または出演者情報も含めて、まとめて掲載されているホームページをよく拝見いたします。タイムリーな情報提供には努めていただけるということなんですけれども、過去の撮影情報についてもホームページに掲載していただけたらなと考えるところです。  稲城市と規模や財政規模が似ている国立市なんですけれども、直近のものだけではなく、古いものでは1998年や2007年などの過去の作品の情報についても約120件近く掲載されております。これは、映像作品のファンが撮影先に観光として訪れるいわゆる聖地めぐり──聖地巡礼の一助にもなり、そしてまた稲城市を我がまちとして思う市民の皆様にも、稲城市で撮影があったことを知っていただく、それがシビックプライドの醸成にもつながることと考えます。  そこで、観光情報として稲城市内の撮影情報について、タイムリーな情報提供とともに、過去の作品についてもできる限り、観光協会などの協力をいただきまして、市ホームページなどに撮影場所のサンプル画像と、できれば使われた実際の放映画像もありがたいんですけれども、そのような作品情報を掲載できるように、市と観光協会などが連携して、ぜひ観光情報・観光資源として取り組んでいただきたいと考えます。撮影支援の実績を観光資源として活用するために、撮影場所のサンプル画像とともに、過去の作品情報を継続的にホームページに掲載していくことについて伺います。 455 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 456 ◯ 市民部長(松本葉子君) 過去の撮影実績をホームページに掲載していくことにつきましては、当該映像の収集や実際の撮影場所の特定、個々の画像についての使用許可等のさかのぼっての確認が大変困難でございますので、近年で可能なものから取り組んでまいりたいと考えております。 457 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 458 ◯ 22番(梶浦みさこ君) (12)に移りますが、過去のものは本当に大変になろうかと思いますので、できる範囲で、2、3年のものなども含めて、ぜひ取り組んでいただけるようにお願いしたいと思います。  それでは、(12)、市民エキストラや民間のロケ地登録、ロケ弁、ロケ先の飲食、ロケ隊の宿泊施設の登録、撮影可能な公共施設の増など、撮影受入環境の整備についてです。市公共施設とともに、民間施設や個人宅、私有地など、稲城市内の魅力あるロケーションをさらに発掘し、また撮影支援の受入環境を整備することにより、さらに撮影支援(フィルムコミッション、ロケーションサービス)事業を拡大し、稲城市の発展、市民意識の向上に寄与することと考えます。市民エキストラや民間のロケ地登録、ロケ弁、ロケ先の飲食、そしてロケ隊の宿泊施設の登録など、撮影可能な公共施設をふやしていくことについて伺います。 459 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 460 ◯ 市民部長(松本葉子君) 民間部門への撮影支援事業の拡大につきましては、ロケ地登録、ロケ先飲食、宿泊施設などの登録や紹介を含め、検討課題と考えております。また、公共施設の撮影可能箇所につきましては、撮影・制作者の要望をお聞きしつつ、ふやしてまいりたいと考えております。 461 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 462 ◯ 22番(梶浦みさこ君) 再質問です。公共施設については、市のほうでぜひ積極的に取り組んでいただきたいと思います。民間の協力を得るというのは大変難しいことと思いますが、ちょっとそこでお考えを再度伺いたいと思います。公共施設での撮影可能箇所については、ふやす取り組みを継続して進めていただきたいと思いますが、民間部門ということで言えば、御存じの方も多いかと思いますが、京王電鉄では昔から鉄道車両やホーム、コンコースや改札口、駅舎を使った撮影が行われております。多くの映像作品にも京王電鉄株式会社は会社として全面的に協力されていると伺っております。そこで、民間部門としても、観光協会の理事をしていただいているつながりがあります京王電鉄やよみうりランドなどの連携・協力を図りながら、ロケ地情報やロケ情報、放映情報、公開情報などをぜひタイアップして情報提供していくような形で協力を図っていただきたいと思いますが、そのあたりのお考えを再度伺います。 463 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 464 ◯ 市民部長(松本葉子君) ロケ地、撮影実績や放映情報のタイアップの方法などについて、観光協会の理事会などで協議していただき、強化が図られるよう、観光協会と連携してまいりたいと考えております。 465 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 466 ◯ 22番(梶浦みさこ君) ぜひ、連携・協力していただいて進めていただきたいと思います。  それでは、(13)、ロケツーリズムの環境整備についてです。映画・ドラマのロケ地を訪ね、物語の世界に浸り、その地域のファンになること、これが、ロケツーリズムにより、映画やドラマのストーリーを味わいながら、まちを楽しむことができる、観光体験ができるというフレーズになっております。この観光体験ができる環境を整備することによりまして、地域の商業が飛躍的に活性化する事例が多く見られております。一般社団法人ロケツーリズム協議会の認定団体となるなど、観光施策の強化として、ロケツーリズムの環境を整備していただきたいと考えて、質問させていただきます。  例えばなんですけれども、作品のロケーション場所へ実際に行って楽しむ聖地めぐり、そして聖地巡礼と呼びまして、多くの若者が楽しんでいるということでございます。観光施設がなくても、まちにある既存の風景がロケ地となりまして、一躍有名になる社会現象が、近年、国内各地の自治体で起きているということであります。昔の作品になりますが、近隣では、宮崎駿脚本のアニメ映画「耳をすませば」で、多摩市の聖蹟桜ヶ丘が有名となっております。そしてまた、最近では、長野県の上田市は、真田家のゆかりの地として、歴史ファンの皆様には旧来より観光施策を進めているところでありますけれども、最近では細田守監督のアニメ映画「サマーウォーズ」の里として、信州上田観光協会が積極的にPRされまして、歴史好きな方も含め、アニメファンも訪れる聖地になっているということであります。また、2016年の大ヒットアニメーション映画「君の名は。」では、東京になりますが、四谷と信濃町の間にあります静かな住宅街の中の須賀神社という神社とその敷地内にある階段、そして飛騨市にあります気多若宮神社や飛騨市の図書館や飛騨市内のバス停が聖地となって、多くのアニメファンが国内外から訪れていると伺っております。このように、映画などのフィルムコミッションによりまして撮影された映像、そしてモチーフにされた映像が観光資源となりまして、その撮影場所が観光先となりまして、地域や自治体の大きな経済効果をあらわす事例がふえていると伺っております。  そこで、稲城市は、人々が生活を営む風景の中、そして地域の人々、稲城の皆さんが育んだ歴史や風土に魅力を感じている部分がたくさんあるかと思います。その点から、一般社団法人ロケツーリズム協議会の認定団体となるなど、観光施策の強化として、ロケツーリズムの環境を整備することについてお尋ねいたします。 467 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 468 ◯ 市民部長(松本葉子君) ロケツーリズムの環境を整備して、観光施策の強化につなげることにつきましては、新設の一般社団法人ロケツーリズム協議会の認定団体となることなども参考にしてまいりたいと考えております。 469 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 470 ◯ 22番(梶浦みさこ君) (14)に入りますけれども、ぜひ、撮影支援が観光資源となるように取り組んでいただき、好循環が生まれるように期待しております。  それでは、(14)です。撮影支援(フィルムコミッション、ロケーションサービス)事業を担う人材育成についてです。国内向けとともに、海外作品の撮影の誘致も見据えた撮影支援を担う人材のスキルアップとして、撮影支援事業の研修の実施やジャパン・フィルムコミッション等で実施している研修会への参加など、撮影支援事業の拡大を図るための人材育成について伺います。 471 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 472 ◯ 市民部長(松本葉子君) 撮影支援事業の拡大を図るための人材育成につきましては、これまでも日野撮影支援隊やたまロケーションサービスなどの先行例の情報収集を行っております。また、東京都観光財団のロケ受入担当者育成講習会の受講等により、人材育成を図ってきております。 473 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 474 ◯ 22番(梶浦みさこ君) 再質問です。(13)でも伺いましたが、ロケツーリズムの基盤となります撮影支援事業を担う人材育成は、これから急務になるかと思います。撮影支援のための人材育成について、研修の実際の参加者や講習の内容についてどのようになっているのか、再度伺います。 475 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 476 ◯ 市民部長(松本葉子君) 人材育成の対象といたしましては、経済観光課の担当者を講習会に派遣しており、直近では稲城市観光協会の局長や担当者も受講していると聞いております。講習会の内容につきましては、撮影支援の意義、撮影のフロー、許認可関係、クレジット関係、実例紹介など、全般を網羅した内容となっております。 477 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 478 ◯ 22番(梶浦みさこ君) それでは、(15)に移ります。これまで大変多くの項目について、撮影支援のフィルムコミッションについて伺ってまいりました。市として今後積極的に進めていくお考えであるのはわかってきたのですが、それにつきましては、大変な労力、そして時間と費用がかかってくるかと思います。そこで、今後に期待したいということで、今回最後の質問として伺います。撮影支援(フィルムコミッション、ロケーションサービス)事業の事務事業化と執行体制強化についてです。東京都産業労働局では、平成30年度から東京フィルムコミッション事業の専従スタッフを3名から6名に倍増し、映像作品を通じた魅力を国内外に強く発信する体制を強化したとのことであります。また、都内の各自治体、特に多摩地域の市町村の約半数の自治体では、撮影支援事業の専門部署を立ち上げまして、積極的に事業展開を図っている状況と伺っております。稲城市として撮影支援事業の事務事業化と執行体制を強化することについて伺います。 479 ◯ 議長(渡辺 力君) 企画部長。 480 ◯ 企画部長(芦沢政美君) フィルムコミッション等の撮影支援事業につきましては、テレビや映画などのあらゆるジャンルのロケーション撮影等を誘致することで、本市のさらなる地域活性化、文化・観光振興等の向上が図られる有益な事業であると考えております。そうしたことから、市といたしましては、今後、撮影支援事業に係る担当部署と、適切なアウトソーシングについて検討してまいります。 481 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 482 ◯ 22番(梶浦みさこ君) ありがとうございます。大項目2に移りますが、撮影支援事業につきまして、フィルムコミッション、ロケーションサービスの拡大・強化に取り組まれていきながら、この事業の拡大によりまして、さらに稲城市が発展することを期待しております。  それでは、大項目2番に移ります。SDGs目標3、健康・福祉の視点から伺います。オーラルフレイル(口の機能が衰えた状態)予防の意識啓発と対策推進による市民の健康長寿についてです。  (1)、歯周疾患検診の現状と受診率について伺います。高齢期における健康を維持し、食べる楽しみを享受できるよう、歯の喪失を予防することを目的として行われている40・50・60・70歳を対象とした歯周疾患検診の内容と平成30年度の受診率、オーラルフレイル予防の意識啓発について伺います。 483 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 484 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 歯周疾患検診の内容につきましては、厚生労働省歯周疾患検診マニュアル2015に基づき、問診、口腔内検査、検診結果の判定に基づく説明及び指導を行うことで、市民の健康の保持・増進につなげる事業を東京都八南歯科医師会への業務委託により実施しています。平成30年度につきましては、対象者数5,291人中受診者708人で、受診率13.4%でございました。また、オーラルフレイル予防の意識啓発につきましては、歯周疾患検診の受診券を個別送付する際に、受診を推奨するお知らせの中で、歯科の定期検診を受け、自分の歯の状態を把握し、歯や歯肉の健康を保つことが重要である旨を周知することで、意識啓発を図ってきております。 485 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 486 ◯ 22番(梶浦みさこ君) 再質問です。若い世代、40・50・60・70歳の皆様にも歯周疾患の予防ということでオーラルフレイルの啓発に取り組んでいただいていると確認させていただきました。例えば、歯周病など、早い時期から歯周疾患の予防の取り組みを市民の皆様自身に努めていただくことは、オーラルフレイルの予防につながりまして、市民の皆様の健康長寿につながることと考えます。そこで、歯周疾患検診の40・50・60・70歳のそれぞれの対象者、そして受診者数、受診率について再度伺いたいと思います。
    487 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 488 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 平成30年度における歯周疾患検診の受診状況につきましては、まず40歳の対象者数は1,360人で、受診者数は151人、受診率は11.1%、50歳の対象者数は1,689人、受診者数は205人で、受診率は12.1%、60歳の対象者数は993人、受診者数は159人で、受診率は16.0%、70歳の対象者数は1,249人、受診者数は193人で、受診率は15.5%でございます。 489 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 490 ◯ 22番(梶浦みさこ君) 詳しい数字をありがとうございます。(2)に移りますが、歯周疾患検診は、年齢が上がるにつれて受診率も上がっているという結果と拝聴いたしました。  それでは、(2)、後期高齢者の歯科健康診査の状況と受診率についてです。75歳または80歳を対象に、後期高齢者の口腔機能の低下や誤嚥性肺炎などの疾病予防を図り、健康の維持・増進を目的として行われている歯科健康診査の内容と平成30年度の受診率の現状、オーラルフレイルの予防の対策について伺います。 491 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 492 ◯ 市民部長(松本葉子君) 後期高齢者医療制度における75歳または80歳を対象とする歯科健康診査の内容といたしましては、口腔機能評価を実施し、必要に応じて介護予防事業への参加を促すことで高齢者の健康の保持・増進につなげる事業を東京都八南歯科医師会への業務委託により実施しています。平成30年度につきましては、対象者1,518人中受診者は209人で、受診率は13.8%でございました。また、オーラルフレイル予防対策といたしましては、歯科健診終了後に、日常生活での注意点をまとめたパンフレットを配布し、健診を受けただけで終わらせず、生活の質の向上や介護予防につなげるよう努めているところでございます。 493 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 494 ◯ 22番(梶浦みさこ君) 細かい数字をありがとうございます。後期高齢者の歯科健診の受診者については、受診率は13.8%ということでありました。これは平成30年度の新規事業ということもありますので、今後の推移を私としても注視してまいりたいと考えます。  そこで、先ほど歯周疾患の健診でも伺いましたけれども、年齢別の受診者数と受診率について、あわせて伺いたいと思います。 495 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 496 ◯ 市民部長(松本葉子君) 後期高齢者の年齢別での歯科健診受診者数と受診率につきましては、75歳では、130人が受診され、受診率は14.3%でございまして、80歳では、79人が受診され、受診率は13.0%という状況でございました。 497 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 498 ◯ 22番(梶浦みさこ君) 細かいところをありがとうございます。再々質問です。75歳の方が14.3%、そして80歳の方が13%ということだったかと思いますけれども、これらの方が受診されたということであります。それらの受診された方々の健診の結果からどのようなことが把握できたのか、また実際にオーラルフレイルで機能低下に該当するような方はどのくらいいたのか、おわかりになる範囲で教えていただきたいと思います。 499 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 500 ◯ 市民部長(松本葉子君) 健診結果におきまして、未処置も含めた歯の本数が20本以上あった方の割合が7割ということからも、歯科健診に対する意識が高い方が比較的多いということが把握できたところでございます。一方で、歯科健診を受診された209人のうち、口腔機能低下に該当するという判定になった方は6人で、受診者の2.9%の方がオーラルフレイル予防が必要な状況にあるということが確認されました。 501 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 502 ◯ 22番(梶浦みさこ君) (3)に移りますが、今御答弁いただきましたけれども、約7割の方に歯が20本残っているということはすばらしいことだと思います。  それでは、(3)に移ります。介護予防事業でのオーラルフレイル対策と予防の取り組みと推進の状況についてです。口腔機能向上プログラムを初めとするさまざまな介護予防事業において、口腔体操など、オーラルフレイルに陥ることのないように、意識啓発及び口腔機能向上に取り組んでいただいているところであります。介護予防・日常生活支援総合事業などの中で、オーラルフレイル予防の取り組みとその進捗状況について伺います。 503 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 504 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 介護予防事業におけるオーラルフレイル予防の取り組みにつきましては、平成30年度実績では、転倒骨折予防教室、複合型介護予防事業、口腔機能向上プログラム、介護予防体操教室などで介護予防体操の一つとして口腔体操を行いました。また、複合型介護予防事業及び口腔機能向上プログラムでは、歯科衛生士による口腔の仕組みや唾液の働きに関する講義、歯磨き練習などの口腔ケアを実施しており、オーラルフレイル予防につきましては、介護予防の一つの取り組みとして推進してきております。 505 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 506 ◯ 22番(梶浦みさこ君) (4)に移りますが、介護予防としてオーラルフレイル予防対策というのは大変重要になってくるかと思いますので、今後も引き続き積極的に取り組んでいただけることを期待しております。  それでは、(4)に入ります。歯科医師会加入の市内歯科診療所などとさらなる連携・協力によるオーラルフレイルの啓発推進と市民の健康長寿についてです。日本歯科医師会では、人生100年時代に向けて、新たにオーラルフレイルを加えて8020運動を展開するために、「歯科診療所におけるオーラルフレイル対応マニュアル2019年版」を作成されたとのことです。歯周疾患検診や後期高齢者の歯科健康診査などの機会を活用し、歯科医師会加入の市内歯科診療所等との連携・協力によりオーラルフレイル予防の啓発をさらに推進し、市民の健康長寿を目指すことについて伺います。 507 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 508 ◯ 市民部長(松本葉子君) 後期高齢者を対象とする歯科健康診査におきましては、高齢者の口腔機能の低下や誤嚥性肺炎等の疾病予防を通じ、健康の維持・増進を図ることを目的としており、東京都八南歯科医師会に加入する歯科医に御協力いただき、健診事業に取り組んでいるところでございます。また、この事業の受診対象者全員へ受診券を送付する際に、高齢福祉課が作成しております摂食・嚥下機能を高めるためのチラシを同封し、その中で、相談先である市内の地域包括支援センターなどを案内し、介護連携を図ることで、市民の健康長寿につながるよう努めているところでございます。 509 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 510 ◯ 22番(梶浦みさこ君) 再質問いたします。後期高齢、特に高齢者の皆様を対象に歯科健診を行うということは、オーラルフレイルの予防に大変有効であり、都内の中でも稲城市は先進事例で、すばらしい取り組みではないかと思います。改めまして、後期高齢者の皆様への歯科健診を実施することになった経緯について伺いたいと思います。 511 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 512 ◯ 市民部長(松本葉子君) 後期高齢者医療制度における歯科健診事業につきましては、国からの補助事業により、東京都後期高齢者医療広域連合において平成30年度から各市町村が実施する歯科健診に補助金が交付されることとなったことを受けて、本市では、高齢者の口腔機能の低下や誤嚥性肺炎等の疾病予防を通じ、健康の維持・増進を図ることを目的に、歯科健診事業に取り組むため、受診者の身体的負担も考慮した上で、稲城市独自の歯科健診マニュアルを作成し、八南歯科医師会にも協力を依頼した上で、平成30年度から事業実施に至ったものでございます。 513 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 514 ◯ 22番(梶浦みさこ君) では、再々質問をさせていただきます。市独自の歯科健診マニュアルを作成されまして、歯科医師会の御協力をいただいて進められているということでございます。高齢者の方に特化した健診というのは、実際に診療する歯科医師会の先生方にとっては、通常の診療に加えまして、高齢者特有のと言うと失礼かもしれませんけれども、それぞれの高齢者の皆様に対応した配慮が必要になってくるのではないかと思います。そのあたりから、歯科医師の先生方の御負担も相当あったのではないかと思いますが、そのような状況の中で市内の後期高齢者の皆様の健康長寿のために、オリジナルの稲城市の歯科健診マニュアルをもとに取り組んでいただいているということでございます。そこで、歯科健診を受診した後のアフターケアとして、オーラルフレイル予防の実施方法などを含んだパンフレットを配布されていると伺っております。そのパンフレットはどのような内容なのか、具体的な詳細について伺いたいと思います。 515 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 516 ◯ 市民部長(松本葉子君) 歯科健診終了後は、直接歯科医から健診結果と一緒に、日常生活における注意点をまとめたパンフレットをお渡しいただいております。このパンフレットの内容といたしましては、歯と口に関係する大きな問題として、高齢になると、歯や口の機能の低下が原因で食べる量が減り、気づかないうちに栄養不足の状態になると、筋力が減り、免疫力が低下することでフレイルになりやすいこと、また食べ物や飲み物が食道ではなく誤って気道に入り込み、高齢になると吐き出す力が低下することで誤嚥を起こしやすくなり、異物や細菌が気道に入ると肺炎を起こし、重症化すると命にかかわる場合もあることについて記載しております。その上で、これらを予防するため、毎日のセルフケアのポイントとして、歯磨きや入れ歯の手入れ、舌の清掃など、口腔の清掃についてや、食べるときの注意点として、しっかりかんで食べること、姿勢に注意して食べることなど、さらには口腔トレーニングとして、お口の体操や唾液マッサージについても絵でわかりやすく示した内容となっております。パンフレットを歯科医から直接説明を添えて手渡していただくことで、高齢者の方にもより理解が深まり、自主的に取り組んでいただくきっかけとなるものと考えております。 517 ◯ 議長(渡辺 力君) 質問の途中ですが、暫時休憩いたします。                                午後2時20分 休憩   ─────────────────────────────────────────                                午後2時35分 開議 518 ◯ 議長(渡辺 力君) 休憩前に引き続き会議を開きます。  梶浦さん。 519 ◯ 22番(梶浦みさこ君) では続きまして、大項目3番に入ります。SDGs目標3、11、13番の視点から伺います。新型インフルエンザ・パンデミック(大規模流行)対策のその6です。  (1)、新型インフルエンザ等対策のパンデミック(大規模流行)への備えについてです。新型インフルエンザ対策については、11年前の平成20年からこれまでに5回一般質問をさせていただきまして、今回、平成21年のパンデミックから10年となったことから、改めて質問させていただきます。  新型インフルエンザは、およそ10年から40年の周期で発生するとされ、ほとんどの人が新型インフルエンザのウイルスに対する免疫を持っていないため、一たび発生すれば爆発的に感染が拡大するパンデミックになるおそれがあります。過去のパンデミックの経験を学び、次なる新型インフルエンザのパンデミック発生に備える必要があると考え、前回平成21年の新型インフルエンザ・パンデミック時の市の危機管理の体制について伺います。 520 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 521 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 平成21年度の新型インフルエンザH1N1型に対する市の危機管理体制につきましては、平成21年4月28日の国による新型インフルエンザの発生宣言に先立ち、市では、副市長を中心とする稲城市新型インフルエンザ対策会議を設置し、感染状況等の情報収集を行いました。また、その後、成田空港で新型インフルエンザ感染者が確認された5月9日に、情報収集や対応方針を決めることなどを目的に、市長を本部長とする稲城市新型インフルエンザ対策本部を設置しました。 522 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 523 ◯ 22番(梶浦みさこ君) (2)に移りますが、10年前になりますので、対策本部を立てたことについても余り書類や資料が残っていなかったかと思いますが、その中で根拠を調べていただきまして、ありがとうございます。  それでは、(2)、前回平成21年の新型インフルエンザ・パンデミック発生以降、行動計画や業務継続計画(BCP)、条例制定や広域連携協定など、市の取り組みについて伺います。 524 ◯ 議長(渡辺 力君) 総務部長。 525 ◯ 総務部長(鈴木秀治君) 平成21年以降の新型インフルエンザ対策における市の取り組みにつきましては、平成22年3月に国及び東京都が策定した新型インフルエンザ対策行動計画を踏まえ、稲城市新型インフルエンザ対策行動計画を策定いたしました。また、この行動計画の内容を踏まえ、必要な業務の継続に備えるため、同年7月に稲城市インフルエンザ対策業務継続計画を策定したところでございます。その後、平成25年4月に新型インフルエンザ等対策特別措置法が施行され、稲城市を含む区域に緊急事態宣言が発令された場合には、新型インフルエンザ等対策を総合的に推進するための対策本部の設置が義務づけられるとともに、東京都の新型インフルエンザ等対策行動計画に基づいた市町村行動計画の策定が義務づけられました。これを受け、平成26年3月に稲城市新型インフルエンザ等対策本部条例を制定するとともに、同年11月に稲城市新型インフルエンザ等対策行動計画及び稲城市新型インフルエンザ等対策業務継続計画を新たに策定し、新型インフルエンザのみならず、同様に危険性のある感染症の発生に備え、市の基本方針及び実施措置等を明確に示すとともに、さまざまな発生状況において市が対応を行うことができるよう、対策の強化を行ってきたところでございます。 526 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 527 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 広域連携につきましては、稲城市・多摩市・日野市の3市が新型インフルエンザ等対策において相互に幅広い分野で連携・協力することにより、区域の感染拡大を可能な限り抑制し、住民の生命・健康を保護し、住民生活及び経済活動に及ぼす影響を最小としていくことを目的に、平成26年11月19日に新型インフルエンザ等対策行動計画南多摩保健所管内3市連携・協力に関する基本協定を締結しております。 528 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 529 ◯ 22番(梶浦みさこ君) (3)に移りますが、細かいところをありがとうございます。対策の強化、そして連携の推進も継続して行われているということを確認させていただきました。  それでは、(3)、前回平成21年の新型インフルエンザ・パンデミック時の稲城市医師会、市内各診療所との連携、その後の対策継続体制について伺います。 530 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 531 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 平成21年の新型インフルエンザ発生時につきましては、稲城市医師会主催により、平成21年1月から2月に新型インフルエンザワクチンの集団接種を実施しております。1歳から小学校3年生までを対象に実施し、第1クールの1回目の接種者は324人で、2回目の接種者は289人でございました。第2クールの1回目接種者は197人で、2回目接種者は194人でございました。また、稲城市医師会とも協議をいたしまして、地域の診療所でも新型インフルエンザを診ることとなり、市では、防護服、消毒液、マスク、手袋、ゴーグル、サージカルマスクを購入し、市内医療機関に配布いたしました。その後の対策といたしましては、南多摩保健所が主催する新型インフルエンザ等感染症対策合同連絡会にて、稲城・日野・多摩各市の医師会、南多摩薬剤師会、感染症診療医療機関、感染症入院機関等とともに、国や都の動向、最近の感染症について情報交換を行っているほか、稲城・日野・多摩3市の担当者による連絡会議などを実施するなど、平時におきましても継続して取り組んでおります。 532 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 533 ◯ 22番(梶浦みさこ君) では、再質問させていただきます。御答弁いただきましたとおり、平時においても連携・協力していただいているということでございますが、実際に平成21年のパンデミック時には、稲城市医師会、そして保健センターが連携して、さまざまな取り組みをしていただいたことを記憶しております。南多摩保健所主催の新型インフルエンザ等感染症対策合同連絡会で情報連絡交換が行われているほか、稲城・日野・多摩3市の担当者による連絡会議でも継続して取り組みをしていらっしゃるということを伺いまして、保健衛生の取り組みとして継続されているということを確認し、安心いたしました。これらの取り組みは、新たな感染症の発生に備えた大変重要な取り組みでありますとともに、感染症という見えない脅威から市民を守る、市民生活の安心につながるものと考えます。今後もぜひ南多摩保健所と連携して継続していただきたいと思いますが、その中で稲城市の保健センターとして、新型インフルエンザ対策として独自の取り組みが行われていましたら、再度伺いたく、よろしくお願いいたします。 534 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 535 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 稲城市独自の取り組みにつきましては、平成20年に整備しました陰圧テントの設置方法のマニュアルを平成30年5月に作成し、同年10月2日に保健センターにおいてテントを張る訓練を実施しております。なお、陰圧テントとは、ウイルスが外に漏れ出さないよう、内部の空気圧を外部より低く保つことのできるテントでして、新たな感染症が疑われる患者の問診や治療の際に必要となる隔離用の個室として使用するものでございます。 536 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 537 ◯ 22番(梶浦みさこ君) (4)に移りますが、最近においても陰圧テントのマニュアルの作成や訓練をされているということで、安心いたしました。  (4)、前回平成21年の新型インフルエンザ・パンデミック時の稲城市立病院での取り組みと、その後の対策継続の体制について伺います。 538 ◯ 議長(渡辺 力君) 市立病院事務長。 539 ◯ 市立病院事務長(岡野克哉君) 平成21年の市立病院の取り組みは、感染症外来協力医療機関として登録するとともに、感染の可能性が高い患者さんを確定診断ができるまで一時収容する施設として、多目的附属舎の改修工事を行いました。また、PPE(防護具)の装備を備えたり、南多摩医療圏感染症指定医療機関への患者搬送などの手順をまとめたH1N1-2009対応マニュアルを策定し、安全で円滑に患者の受け入れを行いました。その後は、平成26年11月に市の稲城市新型インフルエンザ等対策行動計画に基づき、さきのマニュアルの改定や、平成29年11月には南多摩保健医療圏新型インフルエンザ等対応訓練に参加、さらに平成30年度には医師会と合同で防護具の着脱訓練を実施したり、全職員を対象とした新型インフルエンザに関する研修を行いました。その他、毎年、南多摩保健医療圏の感染症地域医療体制ブロック協議会において情報を交換するなど、新型インフルエンザ・パンデミック時に備えた取り組みを継続的に行っております。 540 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 541 ◯ 22番(梶浦みさこ君) 再質問です。全職員を対象とした研修、平成29年、平成30年と訓練を毎年行うなど、継続的に取り組んでいらっしゃるということを確認し、安心いたしました。市立病院は、感染症外来協力医療機関として、感染症の罹患者の治療を行う最前線となります。御答弁の中で、感染症の可能性が高い患者さんを一時収容する施設として、多目的附属舎の改修工事を行われたとのことであります。実際にどのような工事が行われたのか、またその施設は新型インフルエンザなどの新たな感染症が発生した際に、現在でも使用できるようになっているのか、伺います。 542 ◯ 議長(渡辺 力君) 市立病院事務長。 543 ◯ 市立病院事務長(岡野克哉君) 工事は、多目的附属舎の2階を診察室、病室等に改修する工事を行いました。その内容は、各部屋の圧力に差をつけ、菌の拡散や漏えいを防ぐものでございます。機能は現在も維持し、強毒性の感染症が発生した際に使用するよう、院内感染症対策マニュアルの中でも定めております。 544 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 545 ◯ 22番(梶浦みさこ君) では再々質問をさせていただきます。市立病院では、10年前の新型インフルエンザの際にも多くの罹患患者さんの治療に当たられたと思います。私も、言い出しっぺの法則ではないんですけれども、感染いたしまして、大変お世話になりました。ありがとうございます。さきの御答弁の中で、防護服の着脱訓練を平成29年度にも行われたとのことであります。10年前の新型インフルエンザは、毒性が弱く、季節性インフルエンザと同様の対応でありましたけれども、次に発生する新型インフルエンザが強毒性になる可能性もあります。そこで、罹患者の治療に当たる市立病院職員の感染防止策について再度伺います。 546 ◯ 議長(渡辺 力君) 市立病院事務長。 547 ◯ 市立病院事務長(岡野克哉君) 感染防止に当たっては、さきの回答にもありました院内研修のほかに、毎月行われる院内感染対策委員会において、感染症発生届の件数や感染症の検査結果状況などの情報の院内共有を図っております。また、流行期には、院内感染対策委員が中心となって、全職員に手指衛生やマスクの着用等の徹底を行っています。さらに国内において強毒性のインフルエンザなどの感染症が確認された場合には、院内感染症対策マニュアルに基づき、飛沫感染、接触感染など、全ての感染を想定し、PPE(防護具)を身につけ、多目的附属舎の2階において対応することとしております。 548 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 549 ◯ 22番(梶浦みさこ君) (5)に移りますが、市立病院職員の皆さんが二次感染のないように、しっかりと防護を継続していただきたいと思います。  それでは、(5)、前回平成21年の新型インフルエンザ発生後の救急搬送などの消防体制と、その後の対策継続の体制について伺います。 550 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 551 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 新型インフルエンザ発生後の救急搬送などの消防体制につきましては、119番受信時に、海外渡航歴や発熱、せき、嘔吐などの聴取を行い、傷病者の感染状況を確認することとしております。感染を疑う傷病者への救急対応は、指定した専用救急車にて救急車内の傷病者室と運転席側とを隔離し、傷病者を指定医療機関に搬送することとしております。このような体制を継続するとともに、感染防止衣、N95マスクやゴーグルなどの感染対策用資器材を備蓄し、感染を疑う傷病者が発生したことを想定した訓練を定期的に行い、消防機能を維持できるように努めております。 552 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 553 ◯ 22番(梶浦みさこ君) ありがとうございます。再質問いたします。強い感染力、そして毒性の高いインフルエンザとなった場合には、救助される救急隊の皆さんへの二次感染を防ぐことが重要になってくるかと思います。感染を疑う傷病者への救急対応として、指定した救急車にて隔離して指定機関に搬送されるということでありますけれども、救急隊員への感染防止を含めた、感染を疑う傷病者の救急対応として、どのような対策が具体的に施されているのか、伺います。 554 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 555 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 感染した傷病者を搬送する際の対応といたしましては、ストレッチャー全体をトランジットアイソレーションフードで大きく覆い、覆われた空間をトランスバッグにて送排気による換気管理を行い、搬送することとしております。 556 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 557 ◯ 22番(梶浦みさこ君) 具体的に、ありがとうございます。  (6)に進みます。前回の新型インフルエンザ・パンデミックの教訓を生かした新型インフルエンザ対策等の継続と危機管理の向上についてです。前回の新型インフルエンザ・パンデミックでは、平成15年の市SARS対策の備えが役に立ったと伺っております。平成21年から10年が経過し、その間に多くの職員(常勤・非常勤)の方々が入庁されたことと思います。市民の健康と感染拡大防止、生活環境の保全、その他の住民生活及び地域経済の安定に資するため、前回のパンデミックの記録と教訓を忘れることなく、危機管理として全庁的な対策を継続的に進めていただく必要があると考え、市の見解を伺います。 558 ◯ 議長(渡辺 力君) 総務部長。 559 ◯ 総務部長(鈴木秀治君) 稲城市新型インフルエンザ等対策行動計画では、新型インフルエンザ等の発生に備え、平常時から教育・訓練の実施などを通して対応力を高め、計画を検証し、必要に応じて修正を行っていくことで継続的に進めているところでございます。また、新型インフルエンザ等による危機管理の向上につきましては、行動計画及び業務継続計画等を実効性のある計画として捉え、行動計画等の理解とともに、職員が常に危機管理意識を持ち、即座に行動を行うことができるよう取り組んでおります。 560 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 561 ◯ 22番(梶浦みさこ君) 再質問です。引き続き危機管理意識を持って行動していただけることを期待しております。行動計画では、平常時から教育・訓練の実施を通して対応力を高められるということでありますが、実際にどのような教育・訓練を行われているのか、再度伺います。 562 ◯ 議長(渡辺 力君) 総務部長。 563 ◯ 総務部長(鈴木秀治君) 教育・訓練の内容でございますが、先ほど福祉部長がお答えした陰圧テントの設置訓練に加えて、毎年、国と東京都と連携した中で、新型インフルエンザの発生を想定した情報の連絡訓練を実施しております。具体的には、国内で渡航歴のない新型インフルエンザの患者が発生したことに伴い、国が緊急事態の宣言をしたとの想定で、国から東京都、東京都から市町村へと新型インフルエンザ感染に関する情報を伝達する連絡訓練を行うものでございます。市では、この情報を受け、庁内の関係機関に伝達し、情報共有を図ることにより、有事の際に備えているところでございます。 564 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 565 ◯ 22番(梶浦みさこ君) ありがとうございます。大項目4番に移りますが、新型インフルエンザは、市民では10年前に約6,000人から7,000人に罹患したということですので、引き続き危機管理対策として進めていただきたいと思います。  それでは、大項目4番です。SDGs9と11番の視点から伺います。若葉台駅前ロータリーの街路灯の点灯の状況と改善についてです。  (1)、若葉台駅前ロータリー街路灯の点灯時間と点灯・消灯の方法について伺います。 566 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 567 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 若葉台駅前広場に設置されている街路灯の点灯方法につきましては、周辺の明るさに応じて点灯・消灯する自動点滅器により、駅前広場全体の点灯・消灯を制御しております。 568 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 569 ◯ 22番(梶浦みさこ君) 再質問です。自動点滅器によりまして、明るさに応じて自動で点灯・消灯されているということであります。日暮れの早い冬の時期は17時ごろから、日の長い夏場は19時前後に点灯して、日の出とともに消灯されていると思っております。若葉台駅前広場の街路灯と申しましても、デザイン性にすぐれたさまざまな種類や形の街灯があります。また、大規模でもあります。この自動点滅器によりまして制御されている若葉台駅前の街路灯の種類と数について、改めて確認させていただきたいと思います。
    570 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 571 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 若葉台駅前広場に設置されている街路灯の主な種類と設置数につきましては、歩道を照らす照明が20基、バスやタクシープールの中央に設置されているロータリー全体を照らす街路灯が4基、バス停、タクシー乗り場などを囲むシェルターに設置されている照明が60基、階段などに設置されている照明が22基、合計で106基が設置されております。 572 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 573 ◯ 22番(梶浦みさこ君) それでは、(2)に入ります。若葉台駅前ロータリー街路灯の不点灯とふぐあいについてです。若葉台駅前ロータリーの街路灯が夜間に不点灯となっていることがこの数カ月の間にたびたび起きているということで、市民の皆様から声をいただきました。ロータリーを利用する通行者や停車するバス・タクシーの運転手の方々からも、駅前が暗く、不安を感じるという声をいただきました。若葉台駅前ロータリー街路灯の不点灯の状況とふぐあいの原因について伺います。 574 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 575 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 市内の街路灯の管理につきましては、定期的なパトロールや市民からの情報に基づき、適正な維持管理に努めておりますが、若葉台駅前広場につきましては、自動点滅器のふぐあいにより駅前広場全体が不点灯となったものでございます。 576 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 577 ◯ 22番(梶浦みさこ君) 再質問いたします。定期的なパトロールなど、管理に努めていただいているということであります。若葉台駅前の街路灯のふぐあいについては、不点灯の情報が市民から届いた場合には、実際に今回届いたとき、市としてはどのような対応をされたのか、伺います。 578 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 579 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 先日発生いたしました、若葉台駅前広場で夜間に街路灯が不点灯となった際には、市民の方より市役所当直へ御連絡をいただき、直ちに職員が参集し、街路灯などの維持補修を委託している市内業者とともに復旧対応をいたしました。 580 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 581 ◯ 22番(梶浦みさこ君) ありがとうございます。  (3)に入ります。若葉台駅前ロータリーの街路灯の改善についてです。今(1)、(2)で伺いましたけれども、約106基の街路灯が全て消えてしまうと、商業施設がある若葉台でもかなり暗い感じだったと伺っております。そこで改善ということで、9月に入りまして日の入りが早まる季節となりまして、冬になりますと、進学試験を控えた児童・生徒が若葉台駅前を多く利用することから、ぜひ街路灯の点灯の安定と改善について取り組んでいただきたいと考え、その点について伺います。 582 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 583 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 若葉台駅前広場の自動点滅器は、まちびらき当時から使用していたものであり、経年劣化が見られたため、新しいものへ交換いたしました。また、現在、市内全域の街路灯のLED化を進めており、本年10月より順次交換してまいりますので、若葉台駅前の街路灯につきましても、安定した明かりを供給できると考えております。 584 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 585 ◯ 22番(梶浦みさこ君) ありがとうございます。再質問させていただきますが、若葉台まちびらきから20年となりまして、そのあたり、公共施設の施設整備も順次計画的に進めていただく時期になったかと思います。原因だった自動点滅器につきましては交換していただいたということで、安心いたしました。  そこで、市内の街路灯のLEDとあわせて、若葉台駅前の街路灯につきましても順次交換を進めていただけると思っておりますけれども、先ほども伺いましたが、若葉台駅前広場の街路灯は、大きく4種類、そして大小合わせまして100基以上あるということになります。その全ての街路灯についてLED化を進め、安定供給を目指していただけるということなのか、再度伺います。 586 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 587 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 市では、本年度中に若葉台駅前広場に設置されている106基の街路灯を初め、市内3,499基の街路灯全てをLED化する予定としております。 588 ◯ 議長(渡辺 力君) 梶浦さん。 589 ◯ 22番(梶浦みさこ君) ありがとうございます。ぜひよろしくお願いいたします。  以上で一般質問を終了いたします。ありがとうございます。 590 ◯ 議長(渡辺 力君) 以上で、22番、梶浦みさこさんの一般質問は終わりました。   ───────────────────────────────────────── 591 ◯ 議長(渡辺 力君) 通告の15番、中田中君の一般質問を許します。5番、中田中君。 592 ◯ 5番(中田 中君) 通告番号15番、起風会の中田中でございます。通告に従いまして、大項目3点について一般質問させていただきます。よろしくお願いいたします。  1番、ユニバーサルデザインフォントの導入について質問いたします。文字の形がわかりやすく、読み間違えにくいといった特徴のあるユニバーサルデザインフォントが昨今注目されております。高齢者や弱視、識字障害の方でも読みやすい字体であるため、市の広報・ホームページ、防災情報の伝達、教育教材などへの採用事例もふえていると聞いております。市の広報・ホームページに採用されれば、より多くの方に読んでもらいやすくなると考えられますし、防災情報に採用されれば、緊急時の読み間違いを防ぎ、正確な情報を伝えることが可能になると考えられます。また、教育教材で採用されれば、読みにくさが解消されることで学習意欲を高める効果も期待できるといったさまざまな利点があることが確認されております。使用する字体を変えるだけといった比較的簡単な方法で取り組むことが可能であるため、稲城市においてもさまざまな機会を捉え、積極的に導入を推進すべきと考え、質問させていただきます。  (1)、ユニバーサルデザインフォントに関する市の認識についてお伺いいたします。 593 ◯ 議長(渡辺 力君) 総務部長。 594 ◯ 総務部長(鈴木秀治君) ユニバーサルデザインフォントにつきましては、ユニバーサルデザインの考え方に基づき、読みやすく、見やすく、読み間違いがないようにと開発されたフォントであると考えております。しかしながら、読みやすさや見やすさにつきましては主観的なものであり、そのフォントを好む方もいれば好まない方もいるため、使用するフォントを規格化し統一する必要性は低いものと考えております。市としましては、それぞれの状況に応じて、読みやすく、わかりやすいフォントを使い分けていくことが必要であると認識しております。 595 ◯ 議長(渡辺 力君) 中田君。 596 ◯ 5番(中田 中君) ユニバーサルデザインフォントは読みやすいように開発されたフォントであることは理解していますが、読みやすさは人それぞれなので、状況に応じて使い分ければよいという答弁でした。私も、市役所で使う文字を全てユニバーサルデザインフォントに統一することを望んでいるわけではございません。読み間違いの少なさや読みやすさが求められる状況で、必要に応じて導入が進めばよいと考えております。  その点を踏まえて再質問いたします。市が使用する文字媒体──紙やホームページだけでなく立て看板なども含まれると思いますが、そこで読み間違いの少なさや読みやすさが求められる機会としてはどのような状況があるか、市の考えを確認させていただきたいと思います。また、市で必要に応じてユニバーサルデザインフォントを使用するとした場合、現在のパソコン環境で使用することができるのかについてもお伺いいたします。 597 ◯ 議長(渡辺 力君) 総務部長。 598 ◯ 総務部長(鈴木秀治君) 市が使用する文字媒体で読み間違いの少なさや読みやすさが求められる機会といたしましては、例えば市が作成する各種の計画書や、公共施設内や歩道などの公共空間に設置している公共サインなど、老若男女を問わず多くの方が目にする機会などには求められていると考えております。また、現在職員が使用しておりますWindows7には、ユニバーサルデザインフォントは標準では搭載されておりません。 599 ◯ 議長(渡辺 力君) 中田君。 600 ◯ 5番(中田 中君) 市の計画書、公共サインなど、老若男女を問わず多くの方が目にするものには読みやすさが求められると認識されていることは確認できました。現在市職員が利用しているWindows7パソコンには残念ながらユニバーサルデザインフォントは標準では搭載されていないという答弁でした。読みやすさが求められる機会はあるけれども、市のパソコンでユニバーサルデザインフォントを使うには機器の更新やフォントのインストールが必要になるということですから、費用対効果や優先順位を考えると、無理に統一する必要はないという答弁になるのかなと理解いたしました。  それでは、次の質問に移りたいと思います。(2)、稲城市の現在の取り組み状況について確認させていただきたいと思います。1)、市ホームページの対応状況についてお伺いいたします。 601 ◯ 議長(渡辺 力君) 総務部長。 602 ◯ 総務部長(鈴木秀治君) ユニバーサルデザインフォントの導入に関する市ホームページの対応状況につきましては、現時点ではユニバーサルデザインフォントは導入しておりませんが、読みやすく、判読性にもすぐれており、汎用性の高いフォントであるメイリオというフォントを採用しております。市ホームページでは、視力の弱い方や色の識別が苦手な方でも快適に利用できるよう、文字の拡大や音声読み上げに対応したソフトを導入しており、どなたにとっても利用しやすいホームページづくりに努めております。 603 ◯ 議長(渡辺 力君) 中田君。 604 ◯ 5番(中田 中君) 市ホームページでは、ユニバーサルデザインフォントではないけれども、読みやすいメイリオというフォントを採用しており、また文字の拡大や音声読み上げ機能など、フォント以外の対応により、利用しやすいホームページになっているとの答弁でした。  再質問いたします。現時点でも比較的見やすいフォントが導入されているということなので、無理に変更する必要はないのかもしれませんが、ホームページの更新のタイミングでフォントを入れかえることは技術的に可能なのかどうか、また入れかえた場合の影響、例えば全ての字を改めて表示確認する必要があるとか、もしくは利用者の環境によって見えなくなるといった制約、影響があるのかどうなのかについて確認させていただきたいと思います。そして、一部のページのみ、例えば新しくなったところだけという意味ですが、部分的にユニバーサルデザインフォントを導入することは可能かどうかについても確認させていただきたいと思います。 605 ◯ 議長(渡辺 力君) 総務部長。 606 ◯ 総務部長(鈴木秀治君) ホームページを更新する際にユニバーサルデザインフォントを導入すること、また一部のページのみ部分的にユニバーサルデザインフォントを導入することは、技術的には可能でございます。その場合の影響につきましては、一般的に懸念されることとして、ページのレイアウトが崩れる、使用するUDフォントメーカーのサーバーからフォントデータを呼び出すため、ホームページの読み込みに時間がかかる、利用者の端末によってはUDフォントではなく端末が持っているフォントが表示されるなどの可能性があることから、導入に当たりましては、一つ一つ、全てのページの検証が必要であると考えております。 607 ◯ 議長(渡辺 力君) 中田君。 608 ◯ 5番(中田 中君) ホームページにユニバーサルデザインフォントを導入することは、技術的には可能であるが、ページレイアウトが崩れたり、ホームページの読み込みに時間がかかったり、もしくは利用状況によっては表示されないで、別のフォントで表示されるというような可能性があるため、全てのページの表示確認が必要になるということでした。  再々質問させていただきます。確かにそのような可能性があるのは理解できます。ホームページを閲覧する端末は、パソコン・スマホにさまざまなOSがあるだけではなくて、さまざまブラウザ、そしてそれぞれに多くのバージョンがあることから、全てを確認することは現実的ではないことは理解しております。ただ、ダウンロードするPDFファイルなら、フォント埋め込みをすることで対応可能だと思います。今回出させていただいた通告書についても、私は自分のパソコンでユニバーサルデザインフォントを使って書いて、そしてそれをPDFに変換して印刷しております。そのような形でPDFのファイルならば対応できると思いますが、これについてはいかがでしょうか。 609 ◯ 議長(渡辺 力君) 総務部長。 610 ◯ 総務部長(鈴木秀治君) ユニバーサルデザインフォントを使ったPDFの場合は、議員のおっしゃるとおり、対応は可能でございます。 611 ◯ 議長(渡辺 力君) 中田君。 612 ◯ 5番(中田 中君) それでは次の質問に移らせていただきますが、フォント埋め込みでユニバーサルデザインフォントを使ったPDFを作成すれば、ホームページには掲載できるということは確認できました。  2)、市の広報の対応状況についてお伺いいたします。 613 ◯ 議長(渡辺 力君) 総務部長。 614 ◯ 総務部長(鈴木秀治君) ユニバーサルデザインフォントの導入に関する市広報の対応状況につきましては、広報いなぎでは、より多くの方に見やすく読みやすい情報をお届けすることを目的に、平成23年度からユニバーサルデザインフォントを導入しております。 615 ◯ 議長(渡辺 力君) 中田君。 616 ◯ 5番(中田 中君) 申しわけありません。既に市広報では導入済みということが確認できました。平成23年度から既にユニバーサルデザインフォントが導入済みであると、すばらしい取り組みだと思います。  少々細かいですが、再質問いたします。市の広報で採用しているユニバーサルデザインフォントの種類、名称、そして採用していることで特別な費用負担があるのかどうかについてお伺いいたします。 617 ◯ 議長(渡辺 力君) 総務部長。 618 ◯ 総務部長(鈴木秀治君) 市が採用しているユニバーサルデザインフォントの種類、名称につきましては、モリサワというメーカーのUDリュウミンMというフォントでございます。なお、このユニバーサルデザインフォントを使用するに当たりまして、特別な費用負担は発生してございません。 619 ◯ 議長(渡辺 力君) 中田君。 620 ◯ 5番(中田 中君) モリサワはフォントメーカーとしては非常に有名なメーカーだと思うんですが、モリサワのUDリュウミンというユニバーサルデザインフォントを採用しているということでした。本当にモリサワはフォントメーカーとしてとても有名ですので、間違いのない選択をしているのだなと思いました。読みやすさや読み間違いをしにくいことが求められる市の広報には、平成23年度と早い段階からユニバーサルデザインフォントを採用しているという点は、とてもすばらしい取り組みだと思います。ということなので、恐らくこのころからの広報をPDF化したものにはユニバーサルデザインフォントが採用されているのかなと思いますので、今度、機会を捉えて確認してみようかなと思います。  次の質問に移りたいと思います。3)、防災情報の伝達媒体の対応状況について確認させてください。 621 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 622 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 防災情報の伝達媒体の対応につきましては、市メール配信サービス、緊急速報メール、エリアメールの配信はユニバーサルデザインフォントでは行っておりません。なお、フォントの設定は受信側での対応と認識しております。 623 ◯ 議長(渡辺 力君) 中田君。 624 ◯ 5番(中田 中君) メール配信サービスのフォントは受信側で対応するものであるという答弁でした。そんなことはわかっていますと言いたいところですが、防災情報の伝達媒体とした私の聞き方が悪かったと思いますので、気を取り直して再質問したいと思います。防災に関する情報を伝えるものとして、メール以外にも、「東京防災」やいなぎ防災マップのような冊子やその他の紙媒体があると思います。「東京防災」にはユニバーサルデザインフォントが採用されていると聞いております。緊急時に読み直すこのような冊子には読みやすさや読み間違いの少なさが求められると思いますので、このような冊子にユニバーサルデザインフォントを採用するのは理にかなっていると思います。このような実例も踏まえ、市が採用する災害対応に関する冊子などの紙媒体に対しユニバーサルデザインフォントを採用することの可能性についてお伺いいたします。 625 ◯ 議長(渡辺 力君) 消防本部消防長。 626 ◯ 消防本部消防長(田中誠一君) 御質問の紙媒体での防災情報に対してユニバーサルデザインフォントを活用することにつきまして、現在、防災マップを作成しておりますが、既に契約締結をしております。採用・活用につきましては、今後、調査・研究してまいります。 627 ◯ 議長(渡辺 力君) 中田君。 628 ◯ 5番(中田 中君) 少し遅かったということでしょうか。防災マップについては、既に契約済みで変更はできないということは理解いたします。費用や契約の面で無理に導入をお願いするものではないと私自身も理解しております。「東京防災」などの実例も参考にしていただき、今後の導入を前向きに検討していただければと考えております。  次の質問に移ります。4)、教育教材の対応状況についてお伺いいたします。 629 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 630 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 教育教材に関するユニバーサルデザインフォントの使用状況につきましては、現在使用している教科書の中には、ユニバーサルデザインフォントを採用していることを明記している教科書が複数ございます。また、ユニバーサルデザインフォントとの明記はありませんが、特別支援教育の視点から、読み取りやすいフォントを採用していることを明記している教科書もございます。なお、どのフォントを使用するかは発行者が選択するものであり、使用フォントによって教科書が採択されるものではございません。 631 ◯ 議長(渡辺 力君) 中田君。 632 ◯ 5番(中田 中君) ユニバーサルデザインフォントが使用されているか否かによって教科書を採択しているわけではないという答弁だったと思います。私も、フォントよりも内容が重要だという考え方は全くそのとおりだと思いますし、その点について異議を唱えるのがこの質問の意図ではございません。  教科書以外の点も含めて再質問いたします。奈良県生駒市の教育委員会では、ことし2月に小学生を対象に、ユニバーサルデザインフォントの効果を確認する実験を行ったそうでございます。文章を読んで正誤を判断する問題を、ユニバーサルデザインフォントを使用したものと一般的な教科書体を使用したものの両方で確認してみたと。そうすると、ユニバーサルデザインフォントを使用したものと一般的な教科書体を使用したもので、教科書体では正答率は66%だったのですけれども、ユニバーサルデザインフォントを使うと81%に上がったということがわかったそうです。実際にそれはユニバーサルデザインフォントだけの効果なのかと言われると、まだ検証の余地はあるのかもしれないんですけれども、このユニバーサルデザインフォントの有効性が事実なのであれば、教科書だけでなく、先生のつくるプリントやテストなどにもユニバーサルデザインフォントが採用できると、稲城の子供たちの学力アップも期待できるのではないかなと考えます。これについて、市の考えを確認したいと思います。  また、市立小中学校の教員用のパソコンの環境でユニバーサルデザインフォントを使用することは可能かどうかについても確認させてください。 633 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 634 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) ユニバーサルデザインフォント使用による学力向上への期待につきましては、使用フォントのみをもって学力向上が図られるものではないと認識しております。なお、教材を作成する際に、学習効果を高めるために、発達段階を踏まえた題材・内容の選択や読みやすい表現、レイアウト、文字の大きさなどの工夫を行うことは必要なことであると認識しております。  次に、現在使用している教員用パソコンの環境につきましては、一部Windows 10を搭載しているもののみユニバーサルデザインフォントを使用することができます。 635 ◯ 議長(渡辺 力君) 中田君。 636 ◯ 5番(中田 中君) 教科書と同じなんですけれども、フォントだけで学力が向上するわけではない、読みやすさの工夫は必要だと認識していること、そして教員用パソコンのうちWindows 10に移行されたものについては、ユニバーサルデザインフォントが使用可能であるということが確認できました。  私が挙げた事例では、フォントを変えただけで学力が向上したと、それはテストの点数がよくなりましたという結果ではあったのですけれども、これ自体、フォントを変えるだけでよくなりましたというよりも、どちらかというと、フォントを変えたことで読み間違いが少なくなって、より短時間に問題を理解するほうに時間を使うことができるというような形、それがいい方向に動いて点数が上がったという結果なのかなと、だから必ずしもフォントを変えればそれで万事解決するという意味ではないと考えております。  現状では、一部のWindows 10パソコンに移行済みのパソコンでしか使用できないのかもしれませんが、無理のない範囲でユニバーサルデザインフォントの使用を推奨することはできるのではないかなと考えます。ただ、読みやすさはフォントだけによるものではないので、ユニバーサルデザインフォントだけにこだわっても意味はないという考え方というのは、少々残念ではありますが、理解はできますので、その方針で全ての児童・生徒に読みやすい教材を作成するという目的が達成できるのであれば、問題ないのかなと理解したいと思います。  次の質問に移ります。(3)、弱視・識字障害の方への情報伝達に関して、市はどのような配慮を行っているかについてお伺いいたします。 637 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 638 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 弱視・識字障害の方への情報伝達に関しての配慮につきましては、点字に関しましては、市政の情報をお届けする広報いなぎなどでは、これまで声の広報や点字版広報を作成しており、御要望のあった方に送付するとともに、中央図書館や福祉センターに配布しております。そのほか、点訳の希望があった場合には、稲城市社会福祉協議会がボランティア団体に点訳作成を依頼しておりますので、これにより対応しております。また、障害福祉課では、各種お知らせを送付する際、あらかじめ御要望のあった方には、封筒に点字シールを張ることにより、障害福祉課から送付していることがわかるようにしております。弱視に関しましては、文字のポイントを大きくすることが必要であると考えておりますので、御要望に応じて個別に対応いたします。識字障害の方につきましては、これまでに事例はございませんが、窓口などで御相談があった際には、御本人に適した方法で情報提供ができるよう対応してまいります。 639 ◯ 議長(渡辺 力君) 中田君。 640 ◯ 5番(中田 中君) 声の広報や点字版広報など、ユニバーサルデザインフォント以外の方法でも対応してきており、識字障害については事例はないということでしたが、弱視については、文字を大きくする等の対応は行ってきたとの答弁でした。ユニバーサルデザインフォント以外の方法ですが、これまでも市は対応してきたという点は理解いたしました。識字障害──英語ではディスレクシアと呼ぶそうですが、文字がゆがむ、文字が反転して見える、文字と発音が一致しないなど、さまざまな症状があり、医学的な治療法は確立していないということですが、日本人の5%から8%はこの障害を抱えているだろうという情報がございました。識字障害の方には、窓口で相談があれば、適切に対応するとの答弁でしたが、識字障害について市としてどのように認識しているのかについて確認させてください。 641 ◯ 議長(渡辺 力君) 福祉部長。 642 ◯ 福祉部長(武藤路弘君) 識字障害は、知的能力の低さや学力不足が原因ではなく、脳機能の発達に原因があるとされ、文字の読み書きに限定した困難さを持つ疾患であり、発達障害のうち学習障害に位置づけられているものと認識しております。なお、識字障害自体は知的障害ではないことから愛の手帳の対象にはなりませんが、発達障害に該当する場合は、東京都により精神保健福祉手帳が交付される可能性があると認識しております。 643 ◯ 議長(渡辺 力君) 中田君。 644 ◯ 5番(中田 中君) 識字障害は、発達障害の中の学習障害の一つであるが、知的障害には含まれないということでした。ユニバーサルデザインフォントの採用は識字障害の方には有効な対策だと考えているのですが、知的障害に含まれていないとなると、障害福祉の所管として取り組むのは難しいのかもしれません。そのような状況は理解させていただいた上で、次の質問に移りたいと思います。  (4)、ユニバーサルデザインフォントは、読みやすく、読み間違いをしにくい書体であるため、市の広報・ホームページ・防災情報・教育教材以外の分野でも積極的な導入を希望しますが、これに対する市の考えをお伺いいたします。 645 ◯ 議長(渡辺 力君) 総務部長。 646 ◯ 総務部長(鈴木秀治君) ユニバーサルデザインフォントの導入に関する市の考え方でございますが、市では既に、広報いなぎではユニバーサルデザインフォント、市ホームページではメイリオ、職員を対象とした公文書作成研修では明朝体を推奨するなど、それぞれの状況に応じて、読みやすく、わかりやすいフォントの活用に努めているところでございます。デザインにつきましては、時代によって変遷していくものであると考えております。そのため、フォントにつきましても、対象者の状況、必要な場面などに応じて柔軟に対応していくことが必要であると認識しております。 647 ◯ 議長(渡辺 力君) 中田君。 648 ◯ 5番(中田 中君) 市広報ではユニバーサルデザインフォント、市ホームページでは読みやすいメイリオを採用しており、公文書では明朝体を推奨など、状況に応じてフォントを使い分けており、時代の変化に応じて柔軟に対応していく必要性は認識しているという答弁でした。市職員のパソコン環境では、メイリオや明朝体と並んでユニバーサルデザインフォントを推奨フォントの一つとして指定することは難しいのかもしれませんが、今後、パソコンが更新され、ユニバーサルデザインフォントも使用できるようになったら、推奨フォントの一つとして指定することは可能ではないかと考えますが、これについて市の考えをお伺いいたします。
    649 ◯ 議長(渡辺 力君) 総務部長。 650 ◯ 総務部長(鈴木秀治君) まず、市職員のパソコンにつきましては、秋ごろから順次導入を予定しておりますWindows 10にユニバーサルデザインフォントが標準で搭載されております。フォントの考え方につきましては、さきにお答えしたとおり、対象者の状況、必要な場面などに応じて柔軟に対応していくことが必要であると認識しておりますので、引き続き今までと同様に対応してまいりたいと考えております。 651 ◯ 議長(渡辺 力君) 中田君。 652 ◯ 5番(中田 中君) 市では、秋ごろからユニバーサルデザインフォントを搭載しているWindows 10が順次導入されていくということなんですが、使用するフォントは無理に統一することなく、柔軟に対応していくとの答弁でした。ワード、エクセル、パワーポイントなどのオフィス系のファイルの場合、フォント設定は使用するパソコン側の環境に依存するということがございます。例えばですが、この私の原稿を印刷するときもそうだったのですけれども、私の持っている個人のパソコンには、Windows 10ですので、ユニバーサルデザインフォントが使える。そこでワードファイルとして原稿を保存する。それを市の議会事務局にあるパソコンで印刷しようとすると、ユニバーサルデザインフォントに対応していないので、そこに既にあるゴシックや明朝という既存のフォントに置きかわって印刷されてしまう。そうすると、せっかくユニバーサルデザインフォントでつくっても意味がなくなってしまう。そのようなことが実際に起こり得るので、さまざまなところで、全てがWindows 10にならない限りは、中途半端に使うと、かなり、かえって混乱のもとになってしまうということもあるのかなということは、一応昔パソコンをかじっておりましたので、理解しております。ただ、Windows 10への全面移行に合わせて、ダウンロード用のPDFファイルを作成する際など、無理のない範囲で対応していくことは可能ではないかなとは考えております。時期を見て、ユニバーサルデザインフォントを推奨フォントに含めるなど、段階的に取り組んでいただくことを期待したいと思います。  次の質問に移ります。2、特別支援教育へのさらなる取り組み強化について質問いたします。  稲城市の特別支援教室は、平成29年度までに稲城市立全小学校で開設、平成31年度に稲城市立中学校に開設されており、稲城市立小中学校における特別支援教育の推進・充実に関する基本方針に従い、現時点でも積極的に取り組んでいただいていると認識しております。今後もより一層の成果を期待している立場から、取り組みを強化してもらいたい点について、現状と今後の方針を確認させていただくために質問させていただきます。  (1)、特別支援教室の担当教員が使用する教員用パソコンについて確認させていただきます。1)、教員用パソコンの主な使用用途についてお伺いいたします。 653 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 654 ◯ 教育部長(石田昭男君) 特別支援教室における教員用パソコンの主な用途につきましては、学級担任や専科の教員と同様に、児童・生徒の指導記録の作成や教材作成、保護者への通知文書の作成等でございます。 655 ◯ 議長(渡辺 力君) 中田君。 656 ◯ 5番(中田 中君) 他の教員の方と同様ということなんですが、再質問いたします。特別支援教室における教員用パソコンの使用頻度は他の教員の場合と比べてどの程度なのか、お伺いいたします。 657 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 658 ◯ 教育部長(石田昭男君) 特別支援教室における教員用パソコンの使用頻度につきましては、授業前の教材作成及び授業後の児童・生徒の指導記録や保護者への通知文書の作成など、必要に応じて使用していると聞いております。したがいまして、学級担任の教員等と同等と認識しているところでございます。 659 ◯ 議長(渡辺 力君) 中田君。 660 ◯ 5番(中田 中君) 使用目的や用途、頻度も同等であるということが確認できました。  次の質問に移ります。2)、教員用パソコンの導入台数についてお伺いいたします。 661 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 662 ◯ 教育部長(石田昭男君) 特別支援教室の教員用パソコンにつきましては、各校1台配置しております。 663 ◯ 議長(渡辺 力君) 中田君。 664 ◯ 5番(中田 中君) 各校に1台ということでした。特別支援教室の教員数と教員用のパソコンの台数について教えていただきたいと思います。それから、1人当たりに換算すると何台ぐらい配置されていることになるのかについても確認させてください。 665 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 666 ◯ 教育部長(石田昭男君) まず、特別支援教室の教員数につきましては、巡回指導教員が学校で21人、中学校で4人でございます。また、教員用パソコンの台数につきましては、各校1台で、合計、小学校では12台、中学校では6台でございます。パソコン台数を1人当たりに換算しますと、小学校では0.5台、中学校では1台以上となっております。 667 ◯ 議長(渡辺 力君) 中田君。 668 ◯ 5番(中田 中君) 小学校では教員1人当たり0.5台、中学校では1台ということが確認できました。再々質問いたします。小学校についても教員1人1台の教員用パソコンを用意すべきと考えますが、増強の予定についてお伺いいたします。 669 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育部長。 670 ◯ 教育部長(石田昭男君) 小学校の特別支援教室の教員用パソコンにつきましては、学級担任などのほかの教員と同等の用途であること、また中学校とのバランス等の考慮も必要だと考えております。今後、機器の更新などの機会を捉えて、適正な配置台数を検討してまいりたいと考えております。 671 ◯ 議長(渡辺 力君) 中田君。 672 ◯ 5番(中田 中君) それでは、次の質問に移りますが、更新の機会を捉えて検討していただけるということですので、よろしくお願いいたします。  (2)、特別支援教育へのデジタル教科書の導入について確認させていただきます。1)、デジタル教科書に関する市の考え方、特別支援教育に限定しない全体的な方針について確認させていただきたいと思います。よろしくお願いします。 673 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 674 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 御質問のデジタル教科書につきましては、紙の教科書の内容を文部科学大臣の定めるところにより記録した電磁的記録である教材であり、紙の教科書を基本とした上で、併用できるものでございます。また、教科書採択においては、これまでどおり、紙の教科書について採択を行うため、いわゆるデジタル教科書を検定教科書とする制度はございません。平成30年6月25日付文部科学省からの通知において、「デジタル教科書については、その使用がプラスとマイナスの両面の効果・影響を持ち得ることなどから、段階的にその導入を進めていくことが適当である」と示されております。本市におきましては、紙の教科書を主たる教材として指導計画を作成し、指導を行うべきであり、いわゆるデジタル教科書との併用は困難であると考えております。なお、文部科学省が今後、教科用図書のデジタル化に全面移行した場合には、その導入を妨げるものではございません。 675 ◯ 議長(渡辺 力君) 中田君。 676 ◯ 5番(中田 中君) 稲城市では、デジタル教科書との併用は困難であるが、文科省がデジタル教科書に全面移行した場合には、それに従うという答弁でした。デジタル化には市が率先して取り組むことは考えていないという考え方はこれまでにも確認させていただいたとおりなので、理解いたしました。  次の質問に移ります。2)、特別支援教育におけるデジタル教科書の拡大機能・デジタルコンテンツ再生機能などの有効性について、市の考え方を確認させてください。 677 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 678 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 特別支援教育におけるいわゆるデジタル教科書の有効性につきましては、いわゆるデジタル教科書に限らず、ICT機器を児童・生徒の特性に応じて視聴覚支援に活用したり、興味・関心が持てるように学習活動に活用したりすることは、効果的であると認識しております。 679 ◯ 議長(渡辺 力君) 中田君。 680 ◯ 5番(中田 中君) 特別支援教育の分野では、デジタル教科書に限らず、ICT機器やデジタルコンテンツの活用は効果的だと認識しているという答弁でした。特別支援教育の分野でICT機器やデジタルコンテンツの活用はどのように行われているかについてお伺いしたいと思います。また、特別支援教育の分野でデジタル教科書を初めとするデジタルコンテンツが効果的だと考えるのであれば、特別支援教室に先行してデジタル教科書を導入する、ICT環境を整備するといった考え方も必要ではないかと考えますが、これに対する市の考えを確認させてください。 681 ◯ 議長(渡辺 力君) 教育指導担当部長。 682 ◯ 教育指導担当部長(大川 優君) 特別支援教育におけるICT機器等の活用につきましては、大型モニター等を使って映像教材や音声教材等を活用することにより、児童・生徒の興味や意欲を高めたり、理解を深めたりする工夫を行っております。特別支援教育においていわゆるデジタル教科書を活用することにつきましては、平成30年6月25日付の文部科学省からの通知において、「少なくとも現時点では、デジタル教科書のみによって様々な障害のある児童生徒等の全てのニーズを満たすことは難しく、今後も、音声教材等が重要な役割を果たすこととなること」と示されております。本市におきましては、引き続き、現在使用しているICT機器の活用により、指導の充実を図ってまいります。 683 ◯ 議長(渡辺 力君) 中田君。 684 ◯ 5番(中田 中君) 文科省から、デジタル教科書だけで特別支援教育の全てのニーズを満たすことは難しいという通知があったということ、そして稲城市では現状の機器で指導の充実を図るという答弁だったと思います。デジタル教科書が全てのニーズをカバーする万能薬だと私自身も考えているわけではございません。しかし、導入するには費用や使用する教員側の習熟が必要になるため、市単独で取り組むのはなかなか難しいという点は理解しております。現在使用しているICT機器の活用で取り組むという基本方針は、国や都の方針が変わらない限り変えることは難しいということはわかりましたので、次の質問に移りたいと思います。  それでは、3、快適な住環境を実現するための取り組みについて質問いたします。  私は、マンション管理組合や自治会などの地域活動にかかわっていると、住環境に関する要望をいただくことが多々ございます。今回はその中でも多くの方からいただいた要望事項について、市で対応できること、できないことについて明らかにしたいと考え、質問させていただきます。  (1)、バイクの暴走行為の騒音対策について確認させていただきます。1)、市内におけるバイク暴走行為の騒音への問い合わせの有無についてお伺いいたします。もし問い合わせがある場合は、地区別の件数などもデータとしてあれば、確認させていただきたいと思います。お願いします。 685 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 686 ◯ 市民部長(松本葉子君) 直近3カ年の市内におけるバイク暴走行為による騒音の問い合わせにつきましては、2件ございました。2件につきましては、いずれも平成31年度中のもので、長峰地区における改造バイクによる暴走行為の騒音についての問い合わせでございます。 687 ◯ 議長(渡辺 力君) 中田君。 688 ◯ 5番(中田 中君) 直近3年間で2件だけで、しかも単なる騒音ではなくて、改造バイクによる暴走行為に対する問い合わせとのことでした。昨年あたりからバイクの騒音について近隣住民の方から相談を受けることが非常に多くなりました。その印象からすると、3年で2件というのは非常に少ないなと感じております。  先日も、私の住むマンションの敷地内の歩行者の専用道路で、自転車以外は入ってこられない道路のはずなのですけれども、夜中にバイクの爆音がするので、外に出てみました。すると、バイク4台に分乗した若者6人が、恐らくパトカーからの追跡を逃れるために、車の通れない歩道にバイクを乗り入れてきたのだと思います。すぐに出ていくように注意したのですが、全く聞く耳を持たず、さらにアクセルを吹かしたり、私に暴言を吐いたり、敷地内のカラーコーンを振り回したり、私を突き飛ばしたりとやりたい放題でした。近所の知り合いが警察に通報してくれて、警官が駆けつけてくれたので事なきを得ましたが、このような危険な若者が徘徊するようでは、稲城市は安心・安全なまちとはとても言えないと思います。彼らの乗っていたバイクは改造バイクではなくて、しかも単なる暴走行為だったので、警察の方にも来ていただいたのですけれども、一通りの注意をしただけで解放ということになりました。しかも、それどころか、証拠もなかったということもありますので、「こっちこそ被害者だ。悪いのはそっちだ」と捨てぜりふを言って帰っていきました。  公道をバイクで暴走していても、あっという間に通り過ぎてしまいますし、捕まえようとパトカーや白バイが追いかけたとしても、若葉台のように広い歩道や公園があると、歩道や公園を走り抜けることで簡単に逃げられてしまいます。そのため、警察も現行犯で捕まえることは非常に難しいのだろうということは想像できます。しかしながら、そんな状況を少しでも改善し、住民が安心して静かな夜を過ごせるようにするため、敷地内を暴走するバイクで罪のない住民がけがをするようなことがないようにするため、何かできることはないのか、この思いで質問させていただきました。その点を踏まえ、次の質問に移りたいと思います。  2)、バイク暴走行為の騒音に対して、どのような対応が可能か、お伺いいたします。 689 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 690 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 市では、住民の方からの情報をもとに、多摩中央警察署に取り締まりの要望を行っております。多摩中央警察署では、これらの情報や過去の110番通報の記録をもとに夜間パトロールを行い、違法改造が疑われるバイクの取り締まりを行っていると伺っております。 691 ◯ 議長(渡辺 力君) 中田君。 692 ◯ 5番(中田 中君) 市は住民からの情報をもとに警察に要望を行っていること、警察ではそれらの情報をもとに夜間パトロールを行っているという答弁でした。  再質問いたします。これまでに、そのような対応で状況は改善することはできたのか、どのような効果があったのかについてお伺いしたいと思います。直接的な効果というよりも、通報を行うことで警察のパトロールの頻度が上がって、結果的にそこがすぐ通報される、若者たちにとって面倒くさい地域だと認識されるようになれば、なかなか寄りつかなくなるという言い方はちょっと失礼なのかもしれませんが、ということで間接的に効果が上がっていくというようなことがあるのかなと私自身は考えておりますが、これについて市の考えをお伺いしたいと思います。 693 ◯ 議長(渡辺 力君) 都市建設部長。 694 ◯ 都市建設部長(久家 康君) 夜間パトロールの実施により、市内における暴走族の110番通報は減少していると多摩中央警察署より伺っております。また、暴走族の110番通報が減少した要因につきましては、市では、周辺住民の方々による情報提供や110番通報の積み重ねが効果を発揮したものと考えているところでございます。 695 ◯ 議長(渡辺 力君) 中田君。 696 ◯ 5番(中田 中君) 警察の夜間パトロールにより、暴走族の110番通報は減少しているということ、そして住民からの情報提供や通報の積み重ねも効果があるということが確認できました。実際、私も直接対応して思ったのですが、いわゆる暴走族という方ではなくて、もっと素人と言ってしまうとおかしいのかもしれないんですけれども、プロの暴走族がいるわけではないとは思うんですが、もっと普通の若者がやっているような印象を受けます。そういう意味では、暴走族としての通報は減少しているというのは確かにそのとおりなのかなというような印象は受けます。  一昨日も、夜中の12時過ぎにバイクの爆音が家の近所で発せられて、さすがに敷地の中には入ってきませんでしたが、聞こえていました。引き続きそのようなこともありますので、減ってきたとは言いつつも、多摩中央警察との連携をお願いしたいと思います。地域住民としても、その情報提供や110番通報を地道に継続することによって、通報される地域としての実績を積み重ねていきたいと考えます。  次の質問に移ります。(2)、ごみ集積場所のカラス対策について確認させていただきます。1)、ごみ集積場所におけるカラス被害──ごみ袋を引き出し、ごみを散乱させる等について、問い合わせの有無をお伺いいたします。もし問い合わせがある場合には、地区別の件数についても確認させてください。 697 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 698 ◯ 市民部長(松本葉子君) 市では、市民の皆さんが排出したごみがカラス等により荒らされてしまうといった相談を受けた場合は、希望者にカラス対策用のネットをお渡しするなど、ごみの散乱を防止する対策を講じているところでございます。平成30年度のカラス対策用ネットの配布総数は79件で、地域別の内訳としては、矢野口が13件、東長沼が30件、大丸が5件、百村が5件、坂浜が12件、平尾が7件、押立が4件、向陽台が1件、長峰が1件、若葉台が1件でございました。 699 ◯ 議長(渡辺 力君) 中田君。 700 ◯ 5番(中田 中君) ごみ集積場所のカラス被害については、希望者にネットを配布するなどの対策を行っており、昨年は79件の実績があるということでした。ごみ集積場所が整っているニュータウン地区──向陽台・長峰・若葉台では各1件と数が少ないことも確認できました。1点確認させてください。配布しているネットの大きさについてです。共用のごみ集積所に対応できるような大きなものではなくて、一軒家で使用するような大きさのものだということでよろしいでしょうか。 701 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 702 ◯ 市民部長(松本葉子君) カラス対策用のネットの大きさにつきましては、縦1.5メートル、横2メートルで、一戸建てにお住まいの方を対象に、希望する方にお渡ししているところでございます。なお、マンションなどの集合住宅のごみ集積場所につきましては、住宅管理組合などの管理者が対策を実施するようお願いしているところでございます。 703 ◯ 議長(渡辺 力君) 中田君。 704 ◯ 5番(中田 中君) やはり、対象は一戸建てのようなものだということは確認できました。  次の質問に移ります。2)、カラス被害を防ぐために、どのような対策が可能か、市の考えをお伺いいたします。市民自身が自衛手段として実施する対策も含めて、答弁をお願いいたします。 705 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 706 ◯ 市民部長(松本葉子君) カラス被害を防ぐために対策を講ずることはごみの排出者において実施すべきことと考えますが、市では技術的なお手伝いをしております。排出したごみがカラスなどによって散乱することを防止するための対策につきましては、さきにお答えいたしましたカラス対策用のネットを使用することや、ごみをふたつきのポリバケツなどに入れて排出することが有効な手段であると考えております。 707 ◯ 議長(渡辺 力君) 中田君。 708 ◯ 5番(中田 中君) カラス被害の防止対策は、ごみを出す市民の側で実施すべきであるが、市も技術的な支援は行うこと、ネットやふたつき容器の使用が有効であるという答弁でした。ごみ集積場所は、共通の集積場所を設けているところ、大型ごみ箱を設置しているところ、各戸の前に出すところなど、さまざまだと思いますが、どのような種類があるか、市の把握している範囲で教えていただきたいと思います。その中で、どのようなごみ集積場所がカラス被害に遭いやすいのか、わかればお伺いしたいと思います。よろしくお願いします。 709 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 710 ◯ 市民部長(松本葉子君) 集合住宅などにおけるごみ集積所につきましては、廃棄物が適切に管理・排出されるよう、宅地開発指導などの機会を捉えて、ごみ置き場の設置位置や面積、形状について指導を行っているところです。この中で、ごみ集積場所につきましては、ふたつきのダストボックスや屋内の保管庫を設置するよう指導しているところでございます。また、ダストボックスなどを使用せずに、屋外において、ごみが散乱しないよう三方を壁で囲んでごみ集積場所として使用している例もございますが、このような場所はカラスによる被害が発生しやすいものと認識しているところでございます。 711 ◯ 議長(渡辺 力君) 中田君。 712 ◯ 5番(中田 中君) 屋内の保管庫やふたつきダストボックスを使用していないごみ集積場所はカラスの被害に遭いやすいと認識しているということは確認できました。  次の質問に移ります。3)、ごみ収集車の巡回時間をもう少し早くできれば、カラス被害は少なくできるのではないかという意見もございます。これについて市の考えを確認させてください。 713 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 714 ◯ 市民部長(松本葉子君) ごみの排出につきましては、回収されるまでの間は、散乱の防止を含めて、排出者において管理をお願いしているところでございます。また、ごみの収集につきましては、ごみの搬入先である多摩川衛生組合の受入時間内に搬入できるよう、午前8時から開始し、夕方4時まで回収を行っているところでございますので、これを変更することは困難であると考えております。 715 ◯ 議長(渡辺 力君) 中田君。 716 ◯ 5番(中田 中君) ごみ収集車による回収は、搬入先である多摩川衛生組合の受入時間に依存するため、午前8時から午後4時と定められており、変更は困難という答弁でした。夜中にごみ収集している福岡市のような事例もあるので、時間を早めることで解決できるのではないかとも考えておりましたが、ごみの受入時間は稲城市ではなくて多摩川衛生組合の管轄なので、市単独での打開は難しそうだなということは理解いたします。やはり、ごみを排出する側で解決すべき問題ということが明らかになったと思います。  ただ、1点だけ再質問させてください。回収時間全体を早めることが困難なのであれば、先ほど質問したように、カラス被害の発生しやすいごみ集積場所から回収していくといった方法もあるのではないかと考えますが、これについて市の考えをお聞かせください。 717 ◯ 議長(渡辺 力君) 市民部長。 718 ◯ 市民部長(松本葉子君) ごみの収集につきましては、市民の皆さんに朝8時までにごみを排出していただき、カラス被害を防ぐための対策を講じていただいた上で、現状の収集車両の台数の中で最も効率的な経路で収集を行っているところでございますので、ごみの収集時間を踏まえますと、これを変更することは困難であると考えております。 719 ◯ 議長(渡辺 力君) 中田君。 720 ◯ 5番(中田 中君) 限られた車両をやりくりして最も効率的な経路で収集しているので、カラス被害の発生しやすい場所から回収するような経路の変更は難しいという答弁でした。確かにそのとおりかもしれませんが、経路見直しの際には、無理のない範囲で、カラス被害の有無についても考慮していただけるようお願いいたします。  以上で起風会、中田中の一般質問を終了いたします。ありがとうございました。 721 ◯ 議長(渡辺 力君) 以上で、5番、中田中君の一般質問は終わりました。   ───────────────────────────────────────── 722 ◯ 議長(渡辺 力君) 以上で、本日の日程は全部終了いたしました。  本日はこれにて散会いたします。                                午後3時46分 散会 Copyright © Inagi City, All rights reserved. ↑ ページの先頭へ...